(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】力変調組織ブリッジとの併用が可能なアプリケータ器具および関連付けられるシステム、方法、およびキット
(51)【国際特許分類】
A61B 17/08 20060101AFI20241003BHJP
A61B 17/10 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
A61B17/08
A61B17/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024526813
(86)(22)【出願日】2022-10-31
(85)【翻訳文提出日】2024-05-21
(86)【国際出願番号】 US2022048359
(87)【国際公開番号】W WO2023076652
(87)【国際公開日】2023-05-04
(32)【優先日】2021-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524165470
【氏名又は名称】ブリジ メディカル, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】イーブス, フェルモント エフ.
(72)【発明者】
【氏名】ナイト, ゲイリー ダブリュー.
(72)【発明者】
【氏名】フッド, ジェイコブ イー.
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160CC07
4C160CC40
4C160MM22
(57)【要約】
器具の捕捉部品は、第1および第2のシャンクと、それぞれ、シャンクから外向きに延在する、第1および第2の外側突出部とを含む。医療物品からの器具の係脱を簡潔にするために、器具は、個別のシャンクから内向きに延在する、少なくとも1つの内側突出部を含む。内側突出部は、医療物品からの器具の除去を簡潔にするために、医療物品の少なくとも1つの部分に係合することができる。本開示のある側面は、医療物品に解放可能に係合し、それと相互作用するように構成される、器具の提供である。実施例として、器具は、アプリケータ器具であることができ、医療物品は、力変調組織ブリッジであることができ、器具は、アプリケータ器具を使用して組織に適用されている力変調組織ブリッジから、アプリケータ器具を除去することを簡潔にしようとする様式において構成されることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療物品と相互作用するように構成される器具であって、前記器具は、
相互に枢動可能に接続される、第1および第2のレバーと、
前記器具を医療物品に少なくとも部分的に解放可能に接続するように構成される、第1および第2の捕捉部品であって、
前記第1および第2の捕捉部品は、それぞれ、前記第1および第2のレバーに接続される、第1および第2のシャンクと、それぞれ、前記第1および第2のシャンクから外向きに延在する、第1および第2の外側突出部とをそれぞれ備え、
前記器具は、少なくとも部分的に、前記第1の外側突出部と前記第2の外側突出部との間の増加された距離に応答して、前記医療物品に接続されるように構成され、
前記器具は、少なくとも部分的に、前記第1の外側突出部と前記第2の外側突出部との間の縮小された距離に応答して、前記医療物品から接続解除されるように構成される、第1および第2の捕捉部品と、
前記第1のシャンクから内向きに延在する、第1の内側突出部であって、前記第1の内側突出部は、前記医療物品の少なくとも1つの部分に係合し、前記器具が前記医療物品から除去されている間に前記第1および第2の捕捉部品が相互に対して近接し得る程度を制限するように構成される、第1の内側突出部と
を備える、器具。
【請求項2】
前記第2のシャンクから内向きに延在する、第2の内側突出部をさらに備え、前記第1および第2の内側突出部は、前記医療物品の個別の部分に摺動自在に係合し、前記器具が、前記第1および第2の捕捉部品が相互に対して近接しすぎる状態になることの任意の発生を用いて、意図せずに前記医療物品に機械的に干渉する配列にならないように制限するように構成される、請求項1に記載の器具。
【請求項3】
前記第2のシャンクから内向きに延在する、第2の内側突出部をさらに備え、前記第1および第2の内側突出部は、前記医療物品の個別の部分に摺動自在に係合し、前記器具が前記医療物品から除去されている間に、前記捕捉部品が前記医療物品の個別の部分の真下に係合しないように制限するように構成される、請求項1に記載の器具。
【請求項4】
前記第2のシャンクから内向きに延在する、第2の内側突出部をさらに備え、
それぞれ、前記第1および第2の内側突出部の係合表面は、前記医療物品の個別の部分に摺動自在に係合し、前記器具が前記医療物品から除去されている間に、前記第1および第2の捕捉部品が相互に対して近接し得る程度を制限するように構成され、
前記係合表面は、
垂直に延在し、または
傾斜し、上向きの方向において相互に向かって収束性に延在する、請求項1に記載の器具。
【請求項5】
前記第2のシャンクから内向きに延在する、第2の内側突出部をさらに備え、
前記第1および第2のシャンクはそれぞれ、前記第1および第2のレバーから下向きに延在し、
前記第1および第2の内側突出部は、前記第1および第2の外側突出部より遠くに上向きに延在する、請求項1に記載の器具。
【請求項6】
枢動可能な接合部を備え、前記第2のシャンクから内向きに延在する、第2の内側突出部をさらに備え、
前記第1および第2のレバーはそれぞれ、前記枢動可能な接合部から上向きかつ外向きに延在し、
前記第1および第2の内側突出部は、少なくとも前記枢動可能な接合部の一部と同程度に高く延在する、請求項1に記載の器具。
【請求項7】
前記第1の内側突出部は、直立角と、前記直立角から離れるように延在する、直立係合表面とを備え、
前記係合表面は、前記角から離れるような方向において相互から分岐的に延在する、請求項1に記載の器具。
【請求項8】
前記第1の内側突出部は、前記第1のシャンクから内向きに延在する、肩部を備え、
前記第1の内側突出部の係合表面は、前記肩部から下向きに延在する、請求項1に記載の器具。
【請求項9】
前記第2のシャンクから内向きに延在する、第2の内側突出部をさらに備え、前記第1および第2の内側突出部はそれぞれ、約30度~約60度の角度において前記医療物品に接触するように構成され、前記角度は、前記内側突出部と前記医療物品との間に画定される、請求項1に記載の器具。
【請求項10】
前記第2のシャンクから内向きに延在する、第2の内側突出部をさらに備え、前記第1および第2の内側突出部はそれぞれ、約ゼロ度~約90度の角度において前記医療物品に摺動可能に接触するように構成され、前記角度は、前記内側突出部と前記医療物品との間に画定される、請求項1に記載の器具。
【請求項11】
前記器具は、前記第1および第2の内側突出部が内向きに移動され、前記医療物品に摺動可能に接触することに応答して、前記医療物品から排出されるように構成される、請求項10に記載の器具。
【請求項12】
医療物品との組み合わせにおける、請求項1に記載の器具を備える、システムであって、
前記医療物品は、中心部分と、前記中心部分を通して延在する、離間された孔とを備え、
前記内側縁はそれぞれ、前記孔の内側縁であり、
前記シャンクは、それぞれ、少なくとも部分的に前記孔の中に延在するように構成され、
前記器具は、少なくとも前記第1および第2のシャンクが相互に向かって内向きに、前記器具の前記第1の内側突出部および第2の内側突出部がそれぞれ、前記孔の前記内側縁と対向して面して接触する、内側構成に移動されることに応答して、前記医療物品から解放されるように構成される、システム。
【請求項13】
医療物品と相互作用するように構成される器具であって、前記器具は、
相互に枢動可能に接続される、第1および第2のレバーと、
第1および第2の捕捉部品であって、前記第1および第2の捕捉部品は、
それぞれ、前記第1および第2のレバーから下向きに延在する、第1および第2のシャンクと、
それぞれ、前記第1および第2のシャンクから外向きに延在し、前記器具が前記医療物品に解放可能に接続されると、医療物品の第1の個別の部分の真下に解放可能に係合するように構成される、第1および第2の外側突出部と
を備える、第1および第2の捕捉部品と、
前記第1のシャンクから内向きに延在する、第1の内側突出部であって、前記第1の内側突出部は、前記器具が前記医療物品から除去されている間に、前記医療物品の少なくとも1つの部分に係合するように構成される、係合表面を備え、前記係合表面は、下向き方向において垂直に延在し、または外向きに延在する、第1の内側突出部と
を備える、器具。
【請求項14】
前記第1の内側突出部は、前記第1のシャンクから内向きに延在する、肩部を備え、
前記第1の内側突出部の前記係合表面は、前記肩部から下向きに延在する、請求項13に記載の器具。
【請求項15】
前記器具は、前記第1および第2のレバーが相互に向かって移動されることに応答して、前記医療物品と相互作用するように構成され、
前記器具は、少なくとも、前記第1の内側突出部が前記医療物品に接触するように前記第1のシャンクが内向きに移動されることに応答して、前記医療物品との係合から解放されるように構成される、請求項13に記載の器具。
【請求項16】
前記第2のシャンクから内向きに延在する、第2の内側突出部をさらに備え、前記第1および第2の内側突出部は、前記器具が前記医療物品から離れるように移動されるにつれて、前記医療物品に摺動可能に接触するように構成される、請求項13に記載の器具。
【請求項17】
前記第2のシャンクから内向きに延在する、第2の内側突出部をさらに備え、前記第1および第2の内側突出部は、前記器具が前記医療物品から離れるように移動されるにつれて、前記医療物品との相互係止係合に抵抗するように構成される、請求項13に記載の器具。
【請求項18】
前記第2のシャンクから内向きに延在する、第2の内側突出部をさらに備え、前記第1および第2の内側突出部はそれぞれ、略垂直平面を中心として前記医療物品に摺動可能に接触するように構成される、請求項13に記載の器具。
【請求項19】
前記第2のシャンクから内向きに延在する、第2の内側突出部をさらに備え、前記第1および第2の内側突出部はそれぞれ、ゼロ~90度の範囲間の角度において前記医療物品に接触するように構成され、前記角度は、前記内側突出部と前記医療物品との間に画定される、請求項13に記載の器具。
【請求項20】
前記第2のシャンクから内向きに延在する、第2の内側突出部をさらに備え、前記第1および第2の内側突出部はそれぞれ、30~60度の角度において前記医療物品に接触するように構成され、前記角度は、前記内側突出部と前記医療物品との間に画定される、請求項13に記載の器具。
【請求項21】
医療物品との組み合わせにおける、請求項13に記載の器具を備える、システムであって、
前記医療物品は、中心部分と、離間された孔とを備え、
前記シャンクは、それぞれ、少なくとも部分的に前記孔の中に延在するように構成され、
前記器具は、少なくとも前記第1および第2のシャンクが相互に向かって内向きに、前記器具の前記第1の内側突出部および第2の内側突出部がそれぞれ、前記孔の前記内側縁と対向して面して接触する、内側構成に移動されることに応答して、前記医療物品から解放されるように構成される、システム。
【請求項22】
システムであって、
中心部分と、前記中心部分内の離間された孔とを備える、医療物品と、
医療物品に解放可能に係合し、それと相互作用するように構成される、器具と
を備え、
前記器具は、
相互に枢動可能に接続される、第1および第2のレバーと、
それぞれ、前記第1および第2のレバーに接続され、それぞれ、少なくとも部分的に前記孔の中に延在するように構成される、第1および第2のシャンクと、
それぞれ、前記第1および第2のシャンクから外向きに延在する、第1および第2の外側突出部と、
それぞれ、前記第1および第2のシャンクから内向きに延在する、第1および第2の内側突出部と、
前記第1のシャンクと前記第2のシャンクとの間に位置付けられ、前記孔間に位置付けられる、前記中心部分の上側表面に係合するように構成される、接触表面と
を備え、
前記第1および第2の内側突出部は、
少なくとも前記接触表面と同程度に高い場所に延在し、
前記第1および第2の外側突出部より遠くに上向きに延在し、
前記器具が前記組織ブリッジとの係合から解放されている間に、それぞれ、前記孔の内側縁と摺動し、対向して面して接触するように構成される、システム。
【請求項23】
前記医療物品は、患者の組織内の張力を低減させるように構成される、組織ブリッジを備え、
前記第1の内側突出部は、前記第1のシャンクから内向きに延在する、肩部を備え、
前記第1の内側突出部は、前記肩部から下向きに延在し、前記器具が前記組織ブリッジとの係合から解放されている間に、前記孔の第1の孔の内側縁と摺動し、対向して面して接触するように構成される、係合表面を備え、
前記第2の内側突出部は、前記第2のシャンクから内向きに延在する、肩部を備え、
前記第2の内側突出部は、前記第2の内側突出部の前記肩部から下向きに延在し、前記器具が前記組織ブリッジとの係合から解放されている間に、前記孔の第2の孔の内側縁と摺動し、対向して面して接触するように構成される、係合表面を備える、請求項22に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2021年11月1日に出願された、米国仮特許出願第63/274,132号の利益を主張する。
【0002】
(背景)
力変調組織ブリッジとの併用が可能なアプリケータ器具は、例えば、米国特許出願公開第2019/0133582号から公知である。
【0003】
いくつかの状況では、あるタイプのアプリケータ器具の経験の浅いユーザが、アプリケータ器具を使用して組織に適用されている力変調組織ブリッジから、アプリケータ器具を係脱させてしまう問題を偶発的に被ることが可能性として考えられる。故に、実施例として、力変調組織ブリッジからアプリケータ器具を除去することを簡潔にしようとする様式において構成される、アプリケータ器具の要求が、存在し得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2019/0133582号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(要約)
本開示のある側面は、医療物品に解放可能に係合し、それと相互作用するように構成される、器具の提供である。実施例として、器具は、アプリケータ器具であることができ、医療物品は、力変調組織ブリッジであることができ、器具は、アプリケータ器具を使用して組織に適用されている力変調組織ブリッジから、アプリケータ器具を除去することを簡潔にしようとする様式において構成されることができる。
【0006】
実施例として、器具は、相互に枢動可能に接続される、第1および第2のレバーと、器具を医療物品に少なくとも部分的に解放可能に接続するように構成される、第1および第2の捕捉部品とを含むことができる。第1および第2の捕捉部品は、それぞれ、第1および第2のレバーに接続される、第1および第2のシャンクと、それぞれ、第1および第2のシャンクから外向きに延在する、第1および第2の外側突出部(例えば、掛止部または掛止部品)とをそれぞれ含むことができる。器具は、少なくとも部分的に、第1の外側突出部と第2の外側突出部との間の増加された距離に応答して、医療物品に接続されるように構成されることができる。器具は、少なくとも部分的に、第1の外側突出部と第2の外側突出部との間の縮小された距離に応答して、医療物品から除去されるように構成されることができる。医療物品からの器具の除去を簡潔にするために、器具はさらに、第1および第2のシャンクのうちの一方から内向きに延在する、少なくとも1つの裏勾配および/または内側突出部(例えば、遮断機構または偏向制限器)を含むことができる。例えば、器具は、それぞれ、第1および第2のシャンクから内向きに延在する、第1および第2の内側突出部(例えば、遮断機構または偏向制限器)を含むことができる。
【0007】
1つ以上の内側突出部、例えば、第1および第2の内側突出部は、医療物品の個別の部分(例えば、孔の縁)に係合(例えば、摺動自在に係合)し、器具が医療物品から除去されている間に、第1および第2の捕捉部品間の相対移動および/またはそれらが相互に対して近接し得る程度を制限するように構成されることができる。さらに具体的な実施例として、第1および第2の内側突出部は、医療物品の個別の部分に摺動自在に係合し、器具が、第1および第2の捕捉部品が相互に対して近接しすぎる状態になることの任意の発生を用いて、意図せずに医療物品に機械的に干渉する配列にならない(例えば、それと再接続しない)ように制限するように構成されることができる。さらに具体的な実施例として、第1および第2の内側突出部は、医療物品の個別の部分に摺動自在に係合し、器具が医療物品から除去されている間に、捕捉部品が医療物品の個別の部分の真下に係合しないように制限するように構成されることができる。
【0008】
第1および第2の内側突出部は、器具が医療物品から除去されている間に、医療物品の個別の部分に摺動自在に係合するように構成される、係合表面を含むことができる。係合表面は、垂直に延在し、または傾斜する(例えば、下向き方向において外向きに延在する)ことができる。係合表面は、平面状であり、または任意の他の好適な構成にあることができる。医療物品は、その中にシャンクが延在する、孔を含むことができ、係合表面は、孔の個別の縁に摺動自在に係合することができる。
【0009】
器具の両側は、相互に対して対称または非対称であることができる。例えば、上記に示唆されるように、第1および第2の内側突出部のうちの一方は、省略されることができる。
【0010】
前述の概要は、いくつかの簡潔な実施例を提供し、包括的ではなく、本発明は、前述の実施例に限定されない。本発明の種々の他の特徴、側面、および利点が、以下の説明および付随の図面から明白であろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図面は、実施例として提供され、縮尺通りに描かれない場合がある。本発明は、多くの異なる形態において具現化され得、図面に描写される実施例に限定されるものとして解釈されるべきではない。
【0012】
【
図1】
図1は、本開示のある実施形態による、創傷および/または瘢痕組織を治療するための例示的医療物品(例えば、力変調組織ブリッジ)の上面斜視図である。
【0013】
【0014】
【0015】
【
図4】
図4は、
図2の線4-4に沿って得られた断面図である。
【0016】
【0017】
【
図6】
図6は、
図1の組織ブリッジの選択された例示的層の分解上面斜視図である。
【0018】
【
図7】
図7は、
図1の組織ブリッジに解放可能に係合する、それを操作する、および/またはそれを適用するために使用されるために構成される、例示的器具の斜視図であり、
図7に描写される反対側からの器具の斜視図は、本開示の第1の実施形態による、
図7の鏡像であることができる。
【0019】
【
図8】
図8は、
図7の器具の正面立面図であり、背面立面図も、同じであることができる。
【0020】
【
図9】
図9は、
図7の器具の右側立面図であり、左側立面図も、同じであることができる。
【0021】
【
図10】
図10は、
図7の器具の下側部分の比較的に拡大された斜視図であり、
図10に描写される反対側からの器具の下側部分の斜視図は、
図10の鏡像であることができる。
【0022】
【
図11】
図11は、
図1の組織ブリッジに搭載される(例えば、それと解放可能に係合される)
図7の器具のある実施例を描写し、
図11に描写される反対側からの
図11の本システムの斜視図は、本開示のある実施形態による、
図11の鏡像であることができる。
【0023】
【
図12A】
図12A-12Fは、本開示のある実施形態による、トレイから
図1の組織ブリッジを除去するための、
図7の器具を使用する例示的方法のステップのシーケンスを描写する。
【
図12B】
図12A-12Fは、本開示のある実施形態による、トレイから
図1の組織ブリッジを除去するための、
図7の器具を使用する例示的方法のステップのシーケンスを描写する。
【
図12C】
図12A-12Fは、本開示のある実施形態による、トレイから
図1の組織ブリッジを除去するための、
図7の器具を使用する例示的方法のステップのシーケンスを描写する。
【
図12D】
図12A-12Fは、本開示のある実施形態による、トレイから
図1の組織ブリッジを除去するための、
図7の器具を使用する例示的方法のステップのシーケンスを描写する。
【
図12E】
図12A-12Fは、本開示のある実施形態による、トレイから
図1の組織ブリッジを除去するための、
図7の器具を使用する例示的方法のステップのシーケンスを描写する。
【
図12F】
図12A-12Fは、本開示のある実施形態による、トレイから
図1の組織ブリッジを除去するための、
図7の器具を使用する例示的方法のステップのシーケンスを描写する。
【0024】
【
図12G】
図12G-12Mは、本開示のある実施形態による、創傷に
図1の組織ブリッジを適用するために
図7の器具を使用し、次いで、組織ブリッジとのその係合から器具を解放する、例示的方法のステップのシーケンスを描写する。
【
図12H】
図12G-12Mは、本開示のある実施形態による、創傷に
図1の組織ブリッジを適用するために
図7の器具を使用し、次いで、組織ブリッジとのその係合から器具を解放する、例示的方法のステップのシーケンスを描写する。
【
図12I】
図12G-12Mは、本開示のある実施形態による、創傷に
図1の組織ブリッジを適用するために
図7の器具を使用し、次いで、組織ブリッジとのその係合から器具を解放する、例示的方法のステップのシーケンスを描写する。
【
図12J】
図12G-12Mは、本開示のある実施形態による、創傷に
図1の組織ブリッジを適用するために
図7の器具を使用し、次いで、組織ブリッジとのその係合から器具を解放する、例示的方法のステップのシーケンスを描写する。
【
図12K】
図12G-12Mは、本開示のある実施形態による、創傷に
図1の組織ブリッジを適用するために
図7の器具を使用し、次いで、組織ブリッジとのその係合から器具を解放する、例示的方法のステップのシーケンスを描写する。
【
図12L】
図12G-12Mは、本開示のある実施形態による、創傷に
図1の組織ブリッジを適用するために
図7の器具を使用し、次いで、組織ブリッジとのその係合から器具を解放する、例示的方法のステップのシーケンスを描写する。
【
図12M】
図12G-12Mは、本開示のある実施形態による、創傷に
図1の組織ブリッジを適用するために
図7の器具を使用し、次いで、組織ブリッジとのその係合から器具を解放する、例示的方法のステップのシーケンスを描写する。
【0025】
【
図13】
図13は、器具の特徴を少なくとも部分的に説明するための基礎としての役割を果たす、基準線をさらに図式的に含む、
図7の器具の正面立面図である。
【0026】
【
図14】
図14は、本開示の第2の実施形態の器具の正面立面図であり、
図14はさらに、器具の特徴を少なくとも部分的に説明するための基礎としての役割を果たす、基準線を図式的に含む。
【0027】
【
図15】
図15は、
図1の組織ブリッジまたはその好適な異型との組み合わせにおける、
図14の器具のある実施例を描写し、組織ブリッジは、
図4におけるものに実質的に類似して断面化され、
図15はさらに、器具の特徴を少なくとも部分的に説明するための基礎としての役割を果たす、基準線を図式的に含む。
【0028】
【
図16】
図16は、それぞれ、第2の実施形態による、器具の係合された部分と組織ブリッジとの間で生じる、摺動接触の面積間の角度を図式的に描写する、部分図(すなわち、
図15の一部の比較的に拡大された図)である。
【0029】
【
図17】
図17は、器具の下側部分を描写し、本開示の第3の実施形態による、器具が組織ブリッジから除去されている側面を図式的に描写する。
【発明を実施するための形態】
【0030】
(詳細な説明)
実施形態が、下記に説明され、同様の番号がいくつかの図の全体を通して同様の部品を指す、付随の図に図示される。説明される実施形態は、実施例を提供し、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。他の実施形態および説明される実施形態の修正および改良が、当業者に想起され、全てのそのような他の実施形態、修正、および改良は、本発明の範囲内である。本開示の範疇の別の実施例として、さらに下記に議論されるように、用語「substantially(実質的に)」、「about(約)」、「approximately(おおよそ)」、および/または同等物のうちの1つ以上が本開示の詳細な説明の節の形容詞および副詞のそれぞれを修飾することが、本開示の範囲内である。
【0031】
下記により詳細に議論される実施例として、アプリケータ器具80(
図7-10および13-14)は、医療物品20(
図1-6)を患者の組織に適用するために使用されることができ、アプリケータ器具および医療物品は、医療物品からのアプリケータ器具の除去を簡潔にするように協働可能に構成されることができる。例えば、さらに下記に議論されるように、本開示の本詳細な説明の節において理解を容易にするために、偏向制限器95と称され得る、アプリケータ器具の1つ以上の裏勾配および/または内側突出部95(
図7-8、10、および13-14)を参照されたい。
【0032】
図1-5は、例示的実施形態による、その非変形または静置構成(例えば、弛緩状態)における少なくとも部分的に弾性(例えば、概して弾性)の医療物品20を描写する。医療物品20は、随意に、力変調組織ブリッジ20または単純に組織ブリッジ20と称され得、組織ブリッジは、より一般的には、医療物品と称され得る。以下では、組織ブリッジ20を使用する方法のある実施例が、手短に説明され、その後、本開示の組織ブリッジ、アプリケータ器具、および他の側面が、より詳細に説明される。
【0033】
組織ブリッジ20は、限定ではないが、患者の皮膚の表面、例えば、患者の表皮の外側表面等の組織に搭載されることができる。組織ブリッジ20は、典型的には、患者の創傷および/または瘢痕を横断して延在し、それを少なくとも部分的に被覆するように搭載される。組織ブリッジ20は、弾性の材料から成ってもよく、組織ブリッジが患者の上に搭載されることに先立って、組織ブリッジは、その非変形または静置構成から、歪んだ、変形された、少なくとも部分的に平坦化された、および/または伸長構成に概して弾性的に変形されることができる。組織ブリッジ20は、少なくとも、組織ブリッジの中心区分が創傷および/または瘢痕を横断して延在する一方、組織ブリッジがその伸長構成に維持されるように、組織(例えば、患者の皮膚組織)に搭載され始めることができる。その伸長構成に少なくとも部分的に搭載された後、組織ブリッジ20は、その伸長構成から、少なくとも部分的にその静置構成に向かって、概して弾性的に再構成することを可能にされることができ、これは、例えば、下記により詳細に議論されるであろうように、組織内の張力を低減させる、創傷を閉鎖することに役立つ、創傷の再開放を阻止することに役立つ、および/または瘢痕の外観を損なうこと(例えば、拡大)を阻止し得る。組織ブリッジ20の概して弾性の材料は、組織ブリッジがその静置構成(例えば、弛緩状態)に向かって付勢されるように構成されてもよい。
【0034】
組織ブリッジ20は、概して弾性の(例えば、少なくとも部分的に弾性の)本体22と、本体に搭載される1つ以上の多層フットパッド24とを備え得るが、いくつかの実施例では、フットパッドのうちの1つ以上および/またはそれらの一部は、省略されることができる(例えば、フットパッドは、単一の層から成る、またはそれから本質的に成ってもよい)。本体22は、フットパッド24のうちの2つ以上を相互に移動可能に接続するように構成される、骨格または他の好適な構造と概して称される、および/または概してそれとして機能することができる。
【0035】
本体22は、それぞれ、本体の中心区分またはアーチ28の反対の下側部分から斜めに、例えば、外向きかつ下向きに延在する、少なくとも2つのフランジ26(例えば、足部)を含んでもよい。フランジ26はそれぞれ、平面状であることができる、またはそれらは、フランジが厳密に平面状であることが重要とはならない場合があるため、実質的にまたは略平面状であることができる。フランジ26は、相互に対して分岐的に、かつ相互に対して斜めに延在することができる。アーチ28は、中心跨架区分30と、それぞれ、跨架区分の反対部分から下向きに延在する、下側区分32とを含むことができる。アーチ28の下側区分32は、随意に、肩部32として構成される、および/またはそのように称されることができる。フランジ26は、それぞれ、肩部32の下側部分から斜めに、例えば、外向きかつ下向きに延在することができる。肩部32は、アーチ28の跨架区分30とフランジ26との間に平滑湾曲状遷移部を提供することができる。
図1-6に示される実施形態では、アーチ28の跨架区分30は、比較的に薄型部分を有し、少なくとも略弓状であり、これは、その皮膚上に搭載された組織ブリッジ20を有する活動的な人にとって有利であることができる。
【0036】
組織ブリッジ20の部品はそれぞれ、典型的には、好適な医療グレード材料で構築されるであろう。例えば、本体22は、跨架区分30、肩部32、およびフランジ26が、限定ではないが、ポリカーボネート、または任意の他の好適な射出成型可能または形成可能材料等の射出成型可能または形成可能な概して弾性の材料から、単一の物品としてともに形成され得るように、射出成型または機械的に熱成形された一体型(例えば、単一部品)物品であることができる。
【0037】
図3を参照すると、跨架区分30、肩部32、およびフランジ26はそれぞれ、ほぼ同一の厚さであることができる、または代替として、本体22の厚さは、その長さに沿って変動することができる。
【0038】
図2を参照すると、本体22の幅は、跨架区分が、肩部およびフランジと比較して、より容易に変形され得るように、跨架区分30が、肩部32およびフランジ26と比較して、比較的に狭小である(例えば、狭小化された腰部を有する)ように、例えば、その長さに沿ってテーパ状になることができる。例えば、跨架区分30の側縁は、
図2に示されるように、内向きに湾曲状または凹状であることができる、またはそれらは、階段状または他の好適な構成を有してもよい。代替として、跨架区分30の側縁は、組織ブリッジ20の上部平面図では、概してまたは略直線に延在することができる、またはそれらは、任意の他の好適な様式において延在することができる。
【0039】
図1-3に示されるように、フットパッド24は、相互から離間されることができ、フットパッドは、フランジ26に固定して搭載されることができる。各フットパッド24は、材料の1つ以上の層を備える、マット、積層、または他の好適な構造である、またはそれを含むことができる。例えば、
図3を参照すると、各フットパッド24は、組織(例えば、皮膚組織)に付着されるように構成される外側層またはシート34と、外側シート34と個別のフランジ26との間に位置付けられ、そのそれぞれに固定して接続される、内側層またはシート36とを含む。
【0040】
図6の分解図を参照すると、組織ブリッジ20は、個別の内側、中間、および外側接着剤層38、40、42を含むことができる。下記により詳細に議論されるであろうように、内側接着剤層38は、内側シート36とフランジ26との間にあり、それらを固定して接続することができ、中間接着剤層40は、外側シート34と内側シートとの間にあり、それらを固定して接続することができ、外側接着剤層42は、組織ブリッジ20を組織(例えば、患者の皮膚)に付着させるための外側シートの外側にあることができる。
【0041】
外側および内側シート34、36は、例えば、外側シート34のための織物または鋳込微多孔性ポリマーシート、および内側シート36のための押出ポリマーまたはプラスチックシート等の材料の適切なウェブまたはより大きいシートからダイカットすることによって、提供されることができる。外側シート34は、それから包帯または他の創傷創被覆体の皮膚接触層が形成されるタイプの好適な織物材料、鋳込材料、フィルム、または他の材料、もしくは任意の他の好適な材料から作製されることができる。プラスチック内側シート36は、例えば、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、または任意の他の好適な材料等の好適な材料から作製されることができる。内側および中間接着剤層38、40は、それぞれ、それによって接続されている材料と適合する、接着材料から成ることができる。外側接着剤層42(例えば、患者接触接着剤)は、例えば、典型的には、包帯または他の創傷創被覆体のための接着剤裏材として使用されるタイプの接着材料であることができる。例示的実施形態では、外側接着剤層42は、組織ブリッジ20が組織(例えば、患者の皮膚)に除去可能に搭載されることになるとき等に、内側および中間接着剤層38、40よりも低い接着強度を有することができる。
【0042】
本体22および内側シート36は、外側シート34よりも高い弾性係数を有してもよい(例えば、より堅い材料から形成される)。より一般的には、本体22および内側シート36は、より大きい、より厚い、より高い弾性係数を有する材料から成る、および/または見掛け弾性係数を有するように構築されている等のいくつかの要因に起因して、外側シート34よりも堅くあることができる。同様に、本体22は、フットパッド24よりも高い弾性係数を有することができる。
【0043】
図3を参照すると、外側および内側シート34、36の内側延在部48は、内側延在部48がフランジ26によって重ね合わせられることも、それと同一の広がりを持つこともないように、それにわたってアーチ28が延在する中心面積の中に延在することができる。より一般的には、各フットパッド24は、それにわたってアーチ28が延在する中心面積の中に延在する、少なくとも1つの延在部48を含むことができる。内側延在部48は、例えば、それらがそれにわたってアーチ28が延在する面積の中央に向かって延在するため、内部延在部48と称され得る。内側または内部延在部48は、その伸長構成にある組織ブリッジ20が組織(例えば、皮膚組織)に搭載され、その伸長構成から少なくとも部分的にその静置構成に向かって、概して弾性的に再構成するときに、縦方向圧縮に少なくとも部分的に抵抗するように、構成されることができる。故に、内側または内部延在部48は、内部支柱48と称されることができる。間隙が、内部延在部48の隣接端部間に画定されることができ、間隙は、例えば、内部延在部48の隣接端部が相互から離間され、相互に接触しないように構成されることができる。
【0044】
図1-3を参照すると、フットパッド24毎に、外側シート34の1つ以上の(例えば、4つの)辺縁または外側延在部50が、辺縁または外側延在部が内側シート36によって重ね合わせられることも、それと同一の広がりを持つこともないように、内側シート36を越えて外向きに延在することができる。各内部支柱48は、両方のシート34、36の内側延在部を含んでもよいが、内部支柱48の1つ以上の層またはシートは、各内部支柱が材料の1つの層から形成され得るように、省略されることができる。
【0045】
図1-3に示されるように、内部支柱48は、アーチ28から離間され(例えば、少なくとも部分的に離間され)、間隙または受器52が内部支柱とアーチとの間に少なくとも部分的に画定されるように、それにわたってアーチが延在する、中心面積の中に延在することができる。受器52は、例えば、組織(例えば、患者の皮膚)への組織ブリッジ20の搭載において使用され得る、アプリケータ器具の対応する特徴と相互作用するために構成される捕捉部品を少なくとも部分的に画定する、または少なくともその一部であることができる。例えば、組織ブリッジ20は、1つ以上の捕捉部品を含むことができ、捕捉部品は、それぞれ、受器52を備えることができる。様々な異なるように構成された捕捉部品も、本開示の範囲内である。例示的アプリケータ器具および関連する特徴が、下記により詳細に議論される。
【0046】
図1-5に示されるように、本体22は、本体22を通して延在し、受器52に対して開放している、内側孔56をさらに備える、少なくとも2つの捕捉部品を含むことができる。
図4は、
図2の線4-4に沿って得られた、組織ブリッジの断面図である。内側孔56は、アーチ28の中に画定されることができ、より具体的には、内側孔56は、跨架区分30の両端部部分の中に位置付けられることができる。内側孔56は、それにわたってアーチ28が延在する、中心面積に対して開放することができ、より具体的には、内側孔は、受器52に対して開放することができ、内部支柱48は、内側孔の真下に延在することができる。内側孔56は、任意の好適な形状または構成を有することができる。例えば、内側孔56は、アーチの長さに対して横向きに延在する内側孔56を画定する外側縁58を伴う、略多角形または略長方形(例えば、シェブロン形状に伸長する長方形)であることができる。
【0047】
捕捉部品はさらに、外側縁58(例えば、
図1-5参照)と、外側縁58から下向きに(例えば、近接する場所から下向きに)延在する、突出部または肋材57(例えば、キーパ)とを含むことができる。各個別の外側縁58および肋材57は、跨架区分30と個別の肩部32との間の境界に対して平行に、またはより一般的には、それに対して実質的に平行に、もしくはそれに対して略平行に延在することができる。換言すると、外側縁58および肋材57は、本体22の縦方向または縦軸に対して垂直に、またはより一般的には、それに対して実質的に垂直に、もしくはそれに対して略垂直に延在することができる。加えて、内側孔56は、跨架区分の外側部分の変形性を増進させる様式において、跨架区分30の外側部分の面積または体積を縮小させることができる。
【0048】
組織ブリッジ本体22の内側孔56はそれぞれ、その外側縁58から反対の1つ以上の内側縁60を含むことができる。より具体的には、各組織ブリッジ内側孔56は、接合部または最高点に向かって収束性に延在し、角を画定する、一対の内側縁60によって部分的に画定されることができる。内側縁60において、またはその収束によって画定される本角は、理解を容易にするために、凹状角と称され得る。組織ブリッジ内側縁60間の凹状角は、さらに下記に議論されるように、略シェブロン字形状、V字形状である、および/または任意の他の好適な構成にあることができる。代替として、各組織ブリッジ内側孔56は、単一の直線内側縁60または他の好適な内側縁を含んでもよい。
【0049】
本体22は、加えて、または代替として、その中に、またはそれを通して形成される、1つ以上の他の孔を有することができる。例えば、外側孔59は、フットプレートまたはフランジ26を通して延在することができる(例えば、
図1-5参照)。
図6の分解図を参照すると、接着剤層38、40および内側シート36はさらに、下側孔27を含むことができる。下側孔27は、外側孔59に対して開放することができ、下側孔27はまた、接着剤層38、40および内側シート36の外側縁において開放するように外向きに延在することができる。外側孔59は、任意の好適な形状を有することができる。例えば、外側孔59は、略多角形または略長方形であることができる。下側孔27は、外側孔59に相補的に成形されることができる。
【0050】
組織ブリッジ20は、例えば、各フランジ26が、それぞれが、フランジの上側表面と下側表面との間に画定される厚さより大きい、反対の上側表面と、下側表面とを有し、各フットパッド24が、それぞれが、フットパッドの上側表面と下側表面との間に画定される厚さより大きい、反対の上側表面と、下側表面とを有し、フランジ26およびそれに接続される個別のフットパッド24毎に、フットパッドの上側表面およびフランジの下側表面が、相互に向かって面し得る、相互と重ね合わせられ得る、相互に対して平行(例えば、略平行)であり得る、および/またはそれらの間に位置付けられる内側接着剤層38によって相互に直接接続され得るように、構成されることができる。
【0051】
図7-10は、さらに下記に議論されるように、例えば、組織ブリッジを組織(例えば、患者の皮膚)に搭載する例示的システムおよび/または方法の一部として、例えば、組織ブリッジ20(
図1-6)または別の好適な医療物品を操作するために使用され得る、アプリケータ器具80の形態にある、例示的アプリケータ機構の種々の図を描写する。アプリケータ器具80は、組織ブリッジ20のうちの1つ以上とともに、キットの一部としてともに供給されることができる。
【0052】
例えば、アプリケータ器具80は、相互から離間され得、組織ブリッジ20に解放可能に係合するように構成され得る、1つ以上の部品または特徴を含むことができる。組織ブリッジ20に解放可能に係合するように構成される、アプリケータ器具80の1つ以上の部品または特徴は、1つ以上の捕捉部品84(例えば、捕捉ピン)を備えることができる。アプリケータ器具80は、器具捕捉部品84間に位置付けられる、器具特徴、構造、および/または表面82を含むことができる。表面82は、さらに下記に議論されるように、組織ブリッジの対応する部分を支承する、またはそれに対して係合するために使用されてもよい。アプリケータ器具80はさらに、器具表面82および器具捕捉部品84を相互に接続する、再構成可能なフレームを含むことができる。
【0053】
アプリケータ器具80のフレームは、器具表面82および器具捕捉部品84を相互に接続する、再構成可能な連結部(例えば、1つ以上の連結具86)を含むことができる。アプリケータ器具80のフレームはさらに、連結具86を備える、および/またはそれから上向きに延在する、1つ以上のレバー88を含むことができる。アプリケータ器具80は、表面82が下向きに面すると、捕捉部品84が連結部(例えば、連結具86)から下向きに延在し、レバー88が連結部から上向きに延在するように、構成されることができる。連結具86およびレバー88は、下記により詳細に議論されるであろうように、捕捉部品84の少なくとも一部が相互から離れるように移動し、レバー88の少なくとも一部が相互に向かって移動されることに応答して、表面82が捕捉部品84の一方から他方まで延在する、線に向かって移動するように、協働可能に構成されることができる。
【0054】
器具表面82は、連結具86間の枢動可能な接合部(例えば、可撓性継手、一体型ヒンジ、縮小された厚さの面積、または同等物)の下側端面であることができる。器具捕捉部品84は、連結具86の上側端部部分および/またはレバー88の下側端部部分から延在する、シャンク90(例えば、ロッド、シャフト、または他の好適な構造)を含むことができる。連結具86は、レバー88の下側区分と称されることができる。
【0055】
各器具捕捉部品84はさらに、シャンクの長さに対して略横向きである方向においてシャンク90の下側端部部分から外向きに延在する、少なくとも1つの外側突出部92(例えば、掛止部または掛止部品)または他の好適な掛止特徴を含むことができる。外側掛止突出部92は、相互から離れるように向くことができる。各外側突出部92は、略長方形(例えば、平面形状)であり、シャンク90から外向きに延在する、係合肩部または表面93を含み、下側先端91またはそれを中心として終端することができる。約90度の角度(例えば、15度の範囲内)が、係合表面93(例えば、肩部)とシャンク90の外側との間に画定されることができる。連結具86およびレバー88は、外側突出部92が、レバー88の少なくとも一部が相互に向かって移動されることに応答して、相互から離れるように移動するように、協働可能に構成されることができる。上記に示唆されるように、外側突出部92は、少なくとも部分的に、(さらに下記に議論されるであろうように)組織ブリッジ20に対して掛止機能を実施してもよく、したがって、それらは、本開示の本詳細な説明の節において理解を容易にするために、掛止部92と称され得る。
【0056】
図7-8および10を参照して最も深く理解されるように、アプリケータ器具80はさらに、シャンク90に搭載される、またはそれを用いて形成される、1つ以上の内側突出部95(例えば、裏勾配、偏向制限裏勾配、排出器、偏向突出部、偏向制限器等)を含むことができる。外側突出部または掛止部92と比較して、内側突出部95は、シャンク90の両側から内向きに延在する。着目すべきこととして、内側突出部95は、下記により詳細に議論されるであろうように、シャンク90の内側から内向きに延在し、組織ブリッジ内側縁の下で過度に遠くに延在すること、または別様に組織ブリッジ20からの器具80の除去を侵害(例えば、制限)することなく、組織ブリッジ内側縁60(
図1-2および4-6)に対して係合(例えば、摺動自在に係合)し得る、裏勾配を画定する。内側突出部95は、(さらに下記に議論されるであろうように)少なくとも部分的に、組織ブリッジ20からの器具80の解放または接続解除に対して偏向制限機能を実施してもよく、したがって、それらは、本開示の本詳細な説明の節において理解を容易にするために、偏向制限器95と称され得る。随意に、捕捉部品84(例えば、捕捉ピン)のそれぞれに関して、対応する偏向制限器95は、捕捉部品の一部または部分と称され得、例えば、偏向制限器95は、捕捉部品(例えば、捕捉ピン)の裏勾配と称され得る。
図7-8および10に描写される偏向制限器95のうちの一方は、さらに下記に議論されるように、省略されることができる。
【0057】
図7-8および10を継続して参照すると、各内側突出部または偏向制限器95は、掛止突出部92の外側係合肩部93の上方(例えば、それより高い高度)にある点において個別のシャンク90から内向きに延在する、内側棚部または内側肩部98(例えば、平坦であり得る、水平に延在する、略水平に延在する、または傾斜する部分)を含むことができる。偏向制限器95はそれぞれ、少なくとも1つの直立状態部分または係合面99(例えば、内側肩部98から下向きに延在する、直立状態の裏勾配)を含むことができる。各裏勾配または係合面99は、様々な異なる角度を参照してさらに下記に議論されるように、様々な異なる基準のフレームに対して傾斜する場合とそうではない場合がある。各偏向制限器95は、下向きにテーパ状であり、シャンク先端91まで延在することができる。
【0058】
図7-8および10を参照して最も深く理解されるように、内側突出部または偏向制限器95毎に、その肩部98は、三角形または少なくとも部分的に三角形であることができ、一対の直立状態の係合面99(例えば、裏勾配)が、肩部98の個別の縁から下向きに延在することができる。係合面99は、直立状態の接合部または伸張する最高点に向かって収束性に延在し、直立角を画定することができる。係合面99の収束点において、またはその収束において画定される本角は、理解を容易にするために、凸状角と称され得る。係合面99間の凸状角は、さらに下記に議論されるように、略シェブロン字形状、V字形状である、および/または任意の他の好適な構成にあることができる。係合面99はそれぞれ、平坦または平面状である、または任意の他の好適な形状にあることができる。代替として、各偏向制限器95は、単一の平坦な係合面99または他の好適な係合表面を含んでもよい。
【0059】
器具80は、そのうちの1つが直下において議論され、そのうちの他のものがさらに下記に議論される、1つ以上の角度関係を画定してもよい。例えば、
図8に図式的に描写されるように、器具捕捉部品84およびその関連付けられる偏向制限器95毎に、番号8によって指定される角度が、それらの間に画定されることができる。例えば、角度8は、器具捕捉部品84のシャンク90(例えば、シャンクの側面、シャンクの軸、および/またはシャンクの縦方向軸)と偏向制限器95の、またはそれによって画定される裏勾配(例えば、1つ以上の係合面99)との間に画定されることができる。本開示の一側面では、少なくとも本開示の詳細な説明の節において、係合面99または同等物は、図面に描写される実施形態では、角度8が、少なくとも器具80の静置構成においては非ゼロの角度であるため、(例えば、理解を容易にするために)随意に、裏勾配と称され得る。その上で、様々な異なる構成が、本開示の範囲内である。例えば、その中に偏向制限器95が存在するが、(例えば、シャンク90が、シャンク軸または同等物が係合面99または同等物に対して平行になるように構成されていることに起因して)関連付けられる角度8が、存在しない場合があるか、または0度に近接し得る、適切に構成された器具80(図面に描写せず)が存在し得ると考えられる。
【0060】
図8に描写される実施例では、角度8は、形容詞「約」の有無の両方を含む、少なくとも約5度、約14度、約30度未満、約5度~約30度、約5度~約25度、約8度~約20度、約10度~約18度の範囲内、またはそれらの間の任意の値または部分範囲であり得ると考えられる。より一般的には、
図14を参照してさらに下記に部分的に議論されるように、角度8(例えば、
図8および
図14の両方を参照)は、形容詞「約」の有無の両方を含む、約0度~約90度、約5度~約70度、約10度~約60度、約20度~約50度、約30度~約40度の範囲内、またはそれらの間の任意の値または部分範囲であり得ると考えられる。
【0061】
略水平に延在または傾斜する平坦な棚部または肩部98ではなく、偏向制限器95の上側部分は、代替として、その非限定的実施例が、
図14および15に示される、異なる形状または構成(例えば、角度、曲線、フィレット、丸み、面取部等)を含むことができる。偏向制限器95の上側部分は、例えば、また、組織ブリッジ20の対応する部分と相互作用するように構成される、および/または使用の間にクリアランスを提供するように構成され得る。同様に、偏向制限器95の下向きに延在する裏勾配または係合表面または面99は、代替として、異なる形状または構成を含んでもよい(例えば、裏勾配または係合平面99は、直線であることができる、内向きまたは外向きに湾曲することができる、上側部分または棚部から内向きまたは外向きにテーパ状になる角度において延在することができる等となる)。
【0062】
図7-10に描写される実施形態では、反対の解放タブまたはパッド96(すなわち、フィンガパッド、タッチパッド、解放タブ等)は、シャンク90の外側から外向きに延在する、延在部、シャフト、ロッド、および/または他の好適な構造を含む、および/またはそれによって支持される。下記により詳細に議論されるであろうように、解放パッド96および/または他の好適な特徴のうちの1つ以上が、捕捉部品84が組織ブリッジ20の対応する孔または対応する捕捉部品を通して(例えば、それから外れるように)通過される、または別様にそれから解放され得るように、捕捉部品84を相互により近接して移動させるために使用される(例えば、ユーザによって手動で操作される)ことができる。さらに下記に議論される別の実施例として、捕捉部品84のうちの一方は、捕捉部品が組織ブリッジ20の孔または対応する捕捉部品を通して(例えば、それから外れるように)通過される(例えば、逐次)、または別様にそれから解放され得るように、捕捉部品のうちの他方により近接して移動されることができる。解放パッド96は、随意であり、省略される、または図面に描写されるものと異なるように構成されてもよい。
【0063】
連結具86は、器具表面82から、それぞれ、斜めに、外向きに、および下向きに、シャンク90の上側部分まで延在することができる。レバー88は、それぞれ、シャンク90の上側部分から、斜めに、外向きに、および下向きに延在することができる。
【0064】
レバー88は、取っ手94を画定する、または備えることができる。取っ手94は、例えば、レバー88の内向きに陥凹状、弓形、および/または凹状の区分であることができるが、異なるように構成される取っ手も、本開示の範囲内である。実施例として、取っ手94はそれぞれ、ユーザの指が意図せずに取っ手94から外れるように下向きに摺動しないように制限しようとする様式において、アプリケータ器具80の長さに対して横向きに延在する、外側停止表面97を有する。停止表面97は、柱または他の好適な突出部の上側表面であることができる。別の実施例として、停止表面97は、凹状、弓形、または別様に好適な湾曲表面の下側部分であることができる。取っ手94はまた、例えば、ユーザの指が意図せずに取っ手94から外れる、またはそれから離れるように下向きに摺動しないように制限しようとする様式において構成される、ローレット加工部を含むことができる。描写されるように、例えば、ローレット加工部は、突出部または半球突起の形態にあることができるが、他の特徴も、ユーザの指が意図せずに取っ手94から外れるように下向きに摺動しないように制限するために含まれることができる。
【0065】
随意に、レバー88は、器具表面82および/または捕捉部品84から(例えば、近接する場所から)上側レバー89まで斜めに上向きに延在する、下側レバー88であることができる。上側レバー89は、それらの上側端部において相互に継合されることができる。上側レバー89の間の上側接続は、上側レバー89の間の枢動可能な接合部(例えば、可撓性継手、一体型ヒンジ、縮小された厚さの面積、または同等物)であることができる。代替として、上側レバー89は、省略されてもよい。
【0066】
アプリケータ器具80は、限定ではないが、ポリカーボネート、ポリエチレン、または任意の他の好適な射出成型可能材料等の射出成型可能な概して弾性の材料から形成される、射出成型された一体型(例えば、単一部品)物品であることができる。代替として、アプリケータ器具80は、再滅菌を可能にし得る、金属、金属合金、鋼鉄、または任意の他の好適な材料から作製されることができる。例えば、アプリケータ器具が比較的に堅性の材料から作製されるとき等に、下位部品の間の相対移動を可能にする、(例えば、レバー88、89、および/または連結具86の個別の部分間の接合部における)ヒンジまたは他の好適な接続部が、アプリケータ器具80の中に含まれることができる。付加的実施例として、アプリケータ器具80の様々な異なる連結部、レバー、および取っ手は、本開示の範囲内である。
【0067】
図11に描写される実施例によると、組織ブリッジ20およびアプリケータ器具80は、アプリケータ器具が、組織ブリッジに解放可能に係合(例えば、解放可能に接続)され得、アプリケータ器具が、組織ブリッジを組織(例えば、患者の皮膚)に搭載する方法の一部として組織ブリッジを操作するために使用され得るように、協働可能に構成される。例えば、
図11は、組織ブリッジアーチ28の上側表面と対向して面する関係にある(例えば、それと対向して面して接触する)器具表面82、および組織ブリッジ内側孔56を通して延在する、シャンク90を描写する。
図11に描写される構成では、外側突出部または掛止部92の係合肩部93は、(例えば、変形されていない、伸長されていない等の)概して静置構成にある、器具および組織ブリッジの両方を用いて個別の組織ブリッジ肋材57(
図2-4)に対して噛合される(例えば、それに対して位置付けられる、それに近接して位置付けられる、それと係合される、それと対向して面して接触する等)。より一般的には、アプリケータ器具80の個別の捕捉部品および組織ブリッジ20はそれぞれ、
図11において相互と係合される。組織ブリッジ肋材57は、外側突出部または掛止部92の係合肩部93が組織ブリッジ20の他の好適な表面に対して噛合され得る場合に、省略され得ると考えられる。
【0068】
図12A-12Fを参照すると、アプリケータ器具80を使用し、組織ブリッジ20とトレイ122を解放可能に係合し、トレイ122から組織ブリッジ20を除去する例示的方法が、説明される。
図12A-12Fのトレイ122は、
図11に明示的に示されないが、種々の方法において構成され、例えば、複数の組織ブリッジ(例えば、行、列に配列される、一連の組織ブリッジ等)、アプリケータ器具、および/または関連する器具またはデバイスを格納してもよい。
【0069】
図12Aを参照すると、最初に、(例えば、その非変形、非伸長、または静置構成における)アプリケータ器具80は、アプリケータ器具80とトレイ122との間の閉鎖性の増加を引き起こす(例えば、下向きに指し示す矢印によって図式的に描写される)相対移動(例えば、トレイ内の解放ライナ62上に搭載された組織ブリッジに向かう、アプリケータ器具の移動)を介して、(例えば、また、その非変形または静置構成にある)組織ブリッジ20に対して、またはそれと係合されることができる。アプリケータ器具80またはその構成要素(例えば、部品、部分等)は、概して、または少なくとも部分的に弾性であり、したがって、その非変形または静置構成に向かって付勢されてもよい。
【0070】
図12A内に、次いで、
図12B上に描写されるステップを参照すると、相対移動に応答して、外側突出部または掛止部92の少なくとも下側部分が、組織ブリッジ内側孔56を用いて組織ブリッジ受器52に進入することができる。すなわち、掛止部92の下側部分は、組織ブリッジ内側孔56の中に、およびそれを通して進行することによって、受器52に進入することができる。例えば、アプリケータ器具80は、器具掛止部92が組織ブリッジ内側孔56を用いて受器52に進入し、随意に、また、器具表面82がアーチ28の中心頂点または任意の他の好適な表面に係合する、または少なくともそれにより近接した状態になるような様式において、組織ブリッジ20に解放可能に係合するように下向きに押動される(例えば、移動される、降下される等)ことができる。いくつかの実施形態では、器具表面82は、組織ブリッジ20に触合または係合しない場合がある(例えば、決してそうしない場合がある)(例えば、捕捉部品84のみが、組織ブリッジに直接接触し、それと相互作用する)。
【0071】
また、
図12Aと、大部分において12Bとを参照すると、閉鎖性の増加を引き起こす相対移動に応答して、器具80の内側突出部または偏向制限器95は、組織ブリッジ孔56(
図1および2)の内側縁60(
図1および2)に対して対向して面する関係に位置付けられることができる。さらに下記に議論されるように、偏向制限器95は、器具の除去を促進するように内向きに移動されると、組織ブリッジ孔56の組織ブリッジ内側縁60に対して摺動可能に係合するように構成(例えば、配列、設計、成形等)されることができる(例えば、下記により詳細に議論されるように、器具の除去を侵害または制限しない、摺動可能な係合)。
【0072】
アプリケータ器具80の少なくとも一部が、掛止部92および偏向制限器95が組織ブリッジ内側孔56(例えば、解放可能な係合)を用いて組織ブリッジ受器52に進入および/またはそれと係合するステップの間に変形されることができる。例えば、静置状態では、掛止部92の個別の係合肩部93間の距離は、組織ブリッジ20への器具80の接続の間に、最初に、シャンク90の下側端部が、掛止部92が内向きに移動する(例えば、
図12Bに内向きに指し示す矢印を介して図式的に描写される)ように、内向きに弾性的に偏向され、その後、シャンク90の下側端部が、掛止部92がそれらの係止位置の中(例えば、受器52内、肋材57または他の好適な構造の真下)に移動(例えば、スナップ嵌合)し、機械的干渉配列、締り嵌め、および/または他の好適な相互作用を用いて組織ブリッジに解放可能に接続し得るようにそれらの外向き構成に、またはそれに向かって弾性的に戻るように、孔外側縁58(例えば、
図2参照)間の距離を上回ることができる。スナップ嵌合と関連付けられる、相互に対する掛止部92の外向き移動は、
図12Cに一対の外向きに指し示す矢印によって図式的に表される。
【0073】
アプリケータ器具80とトレイ122との間の閉鎖性の増加を引き起こす、相対移動は、ユーザが、アプリケータ器具の取っ手94および/または他の部分を手動で保持し、トレイ122内の組織ブリッジ20に向かってアプリケータ器具を移動させることによって、促進されてもよい、または組織ブリッジは、任意の他の好適な表面によって支持されてもよい。捕捉部品84の下側部分は、アプリケータ器具80とトレイ122との間の閉鎖性の増加を引き起こす、相対移動に応答して、内部支柱48の個別の表面に係合および/または接触することができる。理解され得る、より具体的な実施例として、例えば、
図4、10および12Cを参照すると、器具捕捉部品の掛止係合肩部または表面93は、組織ブリッジ20の係合表面または肋材57と係合することができる。
【0074】
したがって、同時に、および/または連続して
図12Dに示される構成を達成するために、アプリケータ器具80とトレイ122との間の閉鎖性の増加を引き起こす、相対移動は、継続することができる(例えば、
図12Dに中心に位置する下向きを指し示す矢印を介して図式的に描写される)。
図12Dに描写されるように、取っ手94は、アプリケータ器具80が、その作動または変形構成に向かって再構成され、組織ブリッジ20上に変形力を印加するように、手動でともに圧搾され(例えば、
図12Dの矢印の内向きに指し示す対を介して図式的に描写されるように、相互に向かって押動され)てもよい。アプリケータ器具80が、例えば、組織ブリッジ20に対してより大きい力で同時に押動され、その変形構成に向かってさらに変形されるにつれて、アプリケータ器具は、組織ブリッジが、応答して、その歪み、変形、または伸長構成に向かって変形されるように、組織ブリッジ20に対して力を印加する。例えば、アプリケータ器具80は、捕捉部品84を介して下向きの力と、側方に外向きの力とを印加することができる。アプリケータ器具80はまた、表面82が組織ブリッジ20に係合する(例えば、それに触合する、それと相互作用する等)程度まで、器具表面82を介して下向きの力を適用してもよい。故に、連結具86間の枢動可能な接合部の下側表面82は、組織ブリッジの中心跨架区分30の頂点に係合するように構成される、支承または接触表面と称され得る。代替として、支承または接触表面82は、存在する場合、例えば、枢動可能な接合部から下向きに延在する、突出部または他の好適な構造の下側端部であることによって、異なるように構成されることができる、および/または支承または接触表面82は、アプリケータ器具80の別の好適な部分または構造であることができる。
【0075】
図12Cを参照すると、内部支柱48と組織ブリッジ内側孔56との間の垂直距離(例えば、
図11参照)は、掛止係合肩部93と器具80の下側端部における先端91との間の距離とほぼ同一である、またはより小さくあることができる。結果として、掛止部92(例えば、外側先端91)は、内部支柱48に係合し、それらを、例えば、
図12Cに示されるように、外向き/下向きに偏向させることができる。別の実施例として、係合肩部93と先端91との間の距離は、組織ブリッジ20の弛緩された構成における、内部支柱48と組織ブリッジ内側孔56との間の距離の約1~2倍の範囲内にあることができる。
【0076】
継続して
図12Dを参照すると、例示的アプリケータ器具80が、その非変形または静置構成(例えば、
図12Cに描写される)からその作動または変形構成(例えば、
図12Eに描写される)まで遷移されるにつれて、アプリケータ器具および関連付けられる組織ブリッジ20の両側が、実質的に対称的に変形することができる。
【0077】
図12Cの構成から
図12Dの構成への遷移において、組織ブリッジフランジ26およびフットパッド24の外側部分は、トレイ122の外側区分から離れるように移動している、より具体的には、枢動している。解放ライナ62のフラップ部分は、外側接着剤層42(
図6)を用いて、フットパッド24の外側部分に付着されることができる。したがって、フラップは、フットパッド24の外側部分によって搬送され、それとともに枢動することができる。フラップは、トレイ122に固定して搭載されたままである、解放ライナ62の残部に対して外向きに枢動する。すなわち、解放ライナ62のフラップ部分は、組織ブリッジ20およびアプリケータ器具80の個別の移動、再構成、および/または同等物に応答して、解放ライナ62およびトレイ122の残部に対して外向きに枢動する(例えば、そこから少なくとも部分的に離層する)ことができる。例示的実施形態では、解放ライナ62は、組織ブリッジ20を支持する支持体であり、そのフラップは、支持体の第1の区分と称されることができ、解放ライナ62および/またはトレイ122の残部は、支持体の第2の区分または同等物と称されることができる。
【0078】
別の実施例として、
図12Cの構成から
図12Dの構成への遷移において、掛止部92は、内部支柱48をトレイ122の陥凹状中心区分に向かって下向きに押動し(例えば、偏向させ)ている。すなわち、ある実施例では、内部支柱48は、組織ブリッジ20およびアプリケータ器具80の個別の移動、再構成、および/または同等物に応答して、組織ブリッジフランジ26およびフットパッド24の残部に対して下向きに枢動することができる。
【0079】
図12C-12Fを参照すると、アプリケータ器具80および組織ブリッジ20は、(例えば、12Dにおいて)取っ手94が相互により接近して手動で圧搾または押動されることに応答して、器具捕捉部品84の少なくとも下側部分が相互からさらに遠く離れるように移動され、器具表面82が捕捉部品84の間の線に向かって移動するように、所定の様式において協働可能に構成され、相互に係合されることができ、アプリケータ器具80の本移動は、組織ブリッジ20をその完全変形または伸長(例えば、部分的平坦化)構成に押進する。例えば、本構成を達成するために取っ手94の両側に印加される手動の内向きの力は、0.2ポンド(0.89ニュートン)超の力~2ポンド(8.9ニュートン)未満の力の範囲内であることができる。
【0080】
図12Dの構成から
図12Eの構成への遷移において、解放ライナ62は、典型的には、組織ブリッジ20から完全に分離し、解放ライナフラップは、アプリケータ器具80とトレイ122との間の距離の増加を引き起こす、相対移動に応答して、それらの元の位置まで枢動/逆戻りすることができる(例えば、
図12Eに上向きに指し示す矢印を介して図式的に描写される)。解放ライナ62は、典型的には、組織ブリッジに粘着された、解放ライナ62のいかなる残余物も存在せず、外側接着剤層が組織ブリッジを患者の皮膚等の組織に固着させるために使用される準備ができているように、外側接着剤層42(例えば、
図6において識別される、患者接触接着剤)を完全に暴露する様式において、組織ブリッジ20から完全に分離する。
【0081】
図12Fでは、例えば、組織ブリッジ20およびアプリケータ器具80は、相互に係合され、組織ブリッジおよびアプリケータ器具は両方とも、アプリケータ器具がトレイ122から離れるように手動で移動されるにつれて、アプリケータ器具が組織ブリッジをトレイから離れるように搬送するように、組織ブリッジがアプリケータ器具によってしっかりと握持される、または別様にそれによって保持される、もしくはそれに接続される状態を伴う、それらの変形構成にある(例えば、
図12Fに上向きに指し示す矢印を介して図式的に描写される)。組織ブリッジ20がアプリケータ器具80によってしっかりと保持される(例えば、それに接続される)間、アプリケータ器具は、さらに下記に議論されるように、組織ブリッジを患者の皮膚等の組織に適用するために使用されることができる。
【0082】
図12A-12Fに示されるように、アプリケータ器具80を使用し、組織ブリッジ20とトレイ122または他の好適な表面を解放可能に係合させ、トレイ122または他の好適な表面から組織ブリッジ20を除去するステップの修正また異なる配列が、本開示の範囲内である。例えば、(例えば、
図12Dに略内向きに指し示す矢印の対を介して図示される)アプリケータ器具80の取っ手を手動で圧搾するステップが、(例えば、
図12Fに描写されるステップの後に)組織ブリッジが、アプリケータ器具を使用して解放ライナ62から分離され、トレイ122から除去された後に実施され得る。本点について、アプリケータ器具80は、(例えば、
図12Cに描写されるように)組織ブリッジと解放可能に係合され、アプリケータ器具が、組織ブリッジをトレイから離れるように搬送するために使用された後まで、その非変形または静置構成にあるままであり得る。例えば、ステップ
図12Dに図示されるように、変形力を組織ブリッジに印加するために、アプリケータ器具の取っ手を相互により近接して手動で圧搾または押動することではなく、ユーザは、組織ブリッジ20が解放ライナ62から分離し、アプリケータ器具が組織ブリッジをトレイから離れるように搬送するように(例えば、
図12D-12Fに図示されるステップに類似するが、組織ブリッジおよびアプリケータ器具の両方が、これらのステップの間にそれらの静置または非変形構成にあるままである状態である)、アプリケータ器具80を傾転させ、持ち上げ得る。この場合には、アプリケータ器具80の取っ手を圧搾することは、下記により詳細に説明されるように、ユーザによって、トレイ122および解放ライナ62からの組織ブリッジ20の除去の後、および組織ブリッジが患者の皮膚に適用される前に、実施され得る。
【0083】
図12G-12Mを参照すると、組織ブリッジ20を患者の皮膚152内の創傷または切傷150の両側の組織152に適用するためにアプリケータ器具80を使用する方法が、例示的実施形態に従って、以下のように説明される。
図12Gは、創傷または切傷150の元々離間されていた縁を破線154を用いて図式的に描写し、実線156は、創傷または切傷の縁が、組織ブリッジ20を適用することに先立って手動でともに押動され得ることを図式的に描写する。両方ともそれらの個別の変形構成にある、組織ブリッジ20を保持する(例えば、それに接続される)アプリケータ器具80は、組織ブリッジ20が、切傷150の長さに対して横向きに、より具体的には、略直角に延在し、組織ブリッジと組織または皮膚152との間の第1の接触が、切傷の両側の内部支柱48の内側端部区分または部分において生じるように、切傷150に向かって移動されることができる(例えば、
図12H参照)。
【0084】
図12Hに示されるように、アプリケータ器具80は、内部支柱48の内側部分が、外側接着剤層42(例えば、患者接触接着剤)によって皮膚152に接着された状態になり始め、組織ブリッジフランジ26およびフットパッド24の外側部分が切傷150の両側において組織152に向かって下向きに移動または枢動し始めるように、創傷または切傷150により近接して移動または押動され続けることができる(例えば、
図12Hに一対の下向きに指し示す矢印を介して図示される)。
【0085】
図12Iに示されるように、内部支柱48に対する、捕捉部品84を用いたアプリケータ器具80からの力の伝達は、内部支柱48を、切傷150の両側における組織152に接着された状態にさせるために十分な力で、内部支柱48の感圧接着剤層42を組織152に対して係合させる。次いで、
図12Iに少なくとも部分的に描写されるように、アプリケータ器具80の取っ手94上の手動力(例えば、圧搾力)は、組織ブリッジ20が、その静置構成に向かって戻り始め、内部支柱48が、ともにより接近した状態になり、それらが相互に向かって接着される組織152の一部を押動するように、ユーザによって低減されることができる。次いで、組織ブリッジ20がさらにその静置構成に向かって戻ることに応答して、組織ブリッジの再構成は、フットパッド24の外側部分が下向きに移動または枢動し、切傷150の両側における組織152と接触するように、フランジ26を移動または枢動させる(例えば、
図12Iに下向きに指し示す矢印を介して図示される)。一実施例では、フットパッド24の外側部分と切傷150の両側における組織152との間の本接触は、感圧接着剤層42に、フットパッド24の外側部分を切傷150の両側における組織152にしっかりと接着させるために十分な力に伴って、生じ得る。
【0086】
したがって、
図12Hから開始する例示的実施形態によると、内部支柱48は、ユーザによって組織152に接触し、接着して搭載される、組織ブリッジの第1の部分であり、これは、組織ブリッジ20がユーザによってその変形または伸長構成内に維持されている間に生じる。内部支柱48が、組織152に接着して搭載された後、ユーザは、器具取っ手上の圧搾力を弛緩させ、それによって、組織ブリッジ20がその静置構成に向かって戻ることを可能にし、フットパッド24を
図12Iに示されるように組織に接着して搭載された状態にさせることができる。より具体的には、組織ブリッジ20が最初に組織152に接触する、またはそれに対して係合すると、組織への第1の接触および接着搭載の点は、内部支柱48の内側端部区分または部分にあることができ、組織への内部支柱48の接着搭載は、内部支柱が、圧搾力がまた維持されているように、アプリケータ器具80を用いて下向きに押動されることに基づいて生じることができる(例えば、
図12H参照)。アプリケータ器具80によって組織ブリッジ20上に印加されている変形力が、低減されるにつれて、内部支柱48は、内向きに移動または回転し、したがって、組織部分152を、それらが接着して搭載されるものまで中心に引動および/または押動し、内部支柱48による本アクションは、フットパッド24の残部または外側部分が組織に接着して付着される前に生じる。内部支柱48が組織152に少なくとも部分的に付着され、内向きに移動しており、フットパッド24の残部または外側部分がまだ組織に付着されていない、本中間点では、所定の組織(すなわち、内部支柱と組織との間の最側方接触点の側方にある組織)上の剪断応力および/または歪みが、側方に漸進的様式において分散される。次いで、フットパッド24の残部が、組織152に接着されると、フットパッド24の側方縁または外側縁の真下およびそこにおける所定の組織は、所定の組織内の応力および/または歪みが、側方に漸進的様式において分散される状態で固着され(例えば、フットパッドに接着され)、これは、組織ブリッジ20の側方縁(例えば、両端)において、急激な高い剪断応力を防止しようとする。
【0087】
図12Jは、
図12Jでは、組織ブリッジ20が断面において描写され、断面が、
図2の線4-4または同等物に沿って得られる状態であることを除いて、
図12Iと同様である。器具80および組織ブリッジ20が
図12Jおよび
図11に描写されるように協働可能に構成されるとき、器具80の内側突出部または偏向制限器95と組織ブリッジ孔56の内側縁60との間に画定される、間隙または空間160が、存在する(例えば、偏向制限器95の係合面または表面99はそれぞれ、組織ブリッジ孔56の内側縁60に対して離間され、対向して面する関係にある)。
【0088】
図12Kはまた、
図2の線4-4または同等物に沿って得られた、組織ブリッジ20の断面図を含む。
図12Kに描写される実施例では、シャンク90または解放パッド96(存在する場合)は、捕捉部品(例えば、肩部93)が組織ブリッジから係脱し、その後、組織ブリッジ孔56を通してそこから外れるように通過され得るように(例えば、
図12L-12M参照)、内向きに指し示す矢印を介して図式的に描写されるように、ユーザによって触合または接触(例えば、ともに圧搾)され、捕捉部品84の少なくとも下側部分を、相互により近接して移動させてもよい。
図12Kおよび12Lに描写されるように、解放パッド96またはシャンク90をともに圧搾することは、裏勾配(例えば、器具偏向制限器95の係合表面または面99)をそれぞれ、間隙または空間160(例えば、
図12J参照)が、少なくとも部分的に閉塞、閉鎖、または少なくとも実質的に閉鎖されているように、組織ブリッジ内側縁60に係合または接触させることができる。
【0089】
偏向制限器95は、シャンク90から内向きに延在する、成型または蓄積部分を含む、またはその形態をとることができる。偏向制限器95は、組織ブリッジ20からの器具80の除去(例えば、その接続解除)を少なくとも部分的に促進する、例えば、捕捉部品84のうちの一方または両方が
図12Kに図示されるように内側位置または構成に移動(例えば、手動で圧搾)され、器具が、続いて、組織ブリッジから離れるように移動または持ち上げられる(例えば、器具80と組織ブリッジ20との間の距離の増加を引き起こす移動)とき、侵害(例えば、器具と組織ブリッジとの間の望ましくない機械的干渉配列および/または接続)の可能性を防止または減少させるように構成されることができる。対照的実施例として、偏向制限器95を伴わない、いくつかの構成では、捕捉部品84が、器具除去のプロセスの間にともに過度に近接して圧搾された場合、捕捉部品84と組織ブリッジとの間の(例えば、組織ブリッジ内側縁60の真下における、および/またはそれにより低く隣接する)接触面積は、組織ブリッジからの器具の除去が制限されるであろうように、相対移動を制限してもよい(例えば、捕捉部品84と組織ブリッジ縁60または組織ブリッジの隣接する表面との間に非摺動可能係合を引き起こしてもよい)。偏向制限器95が省略され、捕捉部品84が器具除去のプロセスの間にともに過度に近接して圧搾された状況のより具体的な実施例として、組織ブリッジ内側縁60および/または組織ブリッジ内側縁60に隣接する組織ブリッジ表面は、「逃げ溝」を画定してもよく、逃げ溝の真下に延在する捕捉部品84の個別の部分は、組織ブリッジからの器具の除去が制限され得るように、下方から組織ブリッジの中心部分に係合してもよい。
【0090】
対照的に、
図12Kに示される例示的実施形態では、アプリケータ器具80の偏向制限器95の個別の表面が、シェブロン(例えば、収束性の内側縁60によって画定される、孔の反転されたV字形状)において、またはそれを中心として孔内側縁60の形状と摺動可能に相互作用するように成形される。着目すべきこととして、組織ブリッジ内側孔56と相互作用するように構成(例えば、摺動可能な係合)されている偏向制限器95は、シャンクのための狭持力(例えば、望ましくない接続)を低減させる、および/またはより短い進行経路(例えば、より短い全高または長さ)を提供することができる。一般的意味において、(偏向制限器95との組み合わせにおける)捕捉部品84の下側部分は、矢印に視覚的に酷似し得る。捕捉部品84またはシャンク90の上側部分は、シャンクの上側部分が(例えば、器具80の解放パッド96、シャンク90、または他の好適な部分に触合する(例えば、それらをともに圧搾する)ことに応答して)より容易に変形され得るように、外側および内側突出部92、95(例えば、掛止部および偏向制限器)と比較してより狭小であっても(例えば、狭小化された腰部を有しても)よい。
【0091】
上記から少なくとも部分的に再反復すると、偏向制限器95が対応する組織ブリッジ内側縁60のうちの1つ以上に対して係合する方法が、本開示のある実施形態に従って、以下において説明される。
図12Kを参照すると、掛止部92間の距離が、(例えば、掛止部92がもはや器具80を組織ブリッジ20に接続しておらず、器具が組織ブリッジから除去され得るように)所定の大きさまで、またはそれを超えて低減されるように、任意の好適な内向きの力が(例えば、ユーザによって器具80のシャンク90、解放パッド96、および/または他の好適な部分に)印加されていることに応答して、(個別の器具係合面99の合流(例えば、収束)によって画定される)凸状角はそれぞれ、(個別の組織ブリッジ縁60(
図1-2)の合流によって画定される)凹状角の中に噛合し(例えば、その中で入れ子になり)、それに係合する。
【0092】
図12Lを参照すると、組織ブリッジ20からの器具80の除去の全てまたは一部の間に、任意の好適な内向きの力が(例えば、ユーザによって、
図12Kに内向きに指し示す矢印によって図式的に描写されるように、器具80のシャンク90、解放パッド96、および/または他の好適な部分に)印加され続けることに応答して、(例えば、それぞれ、器具係合面99によって画定される)凸状角はそれぞれ、摺動接触または係合が個別の組織ブリッジ内側縁60と器具係合面99との間に生じるように、(それぞれ、組織ブリッジ縁60によって画定される)凹状角の中に噛合され、係合されたままであることができる。これらの摺動係合は、(例えば、捕捉部品84が相互に対して過度に近接した状態になることの任意の発生の結果として、器具が意図せずに組織ブリッジに再接続されないように阻止することによって、捕捉部品84が組織ブリッジ内側縁60の真下に係合しないように制限することによって、捕捉部品を組織ブリッジ孔56を通して外向きに押動しようとする排出力を提供することによって、および/またはそのようなものによって)力変調組織ブリッジ20からアプリケータ器具80を係脱し、除去することを簡潔にしようとする様式において構成される、個別の垂直または所定の傾斜方法または平面において延在することができる。例えば、本主題の摺動接触部、すなわち、器具係合面99、および凸状角は、さらに下記に議論されるように、垂直に延在または傾斜し、それぞれ、上向きの方向または同等物において相互に向かって収束性に延在することができる。
【0093】
ある実施例では、凸状角毎に、角度(凸状角角度)が、凸状角を画定する器具係合面99間に画定され、凹状角毎に、角度(凹状角角度)が、凹状角を画定する、組織ブリッジ縁60間に画定され、凸状および凹状角角度は、ほぼ同一であってもよい、または凸状角角度は、凹状角角度より小さくてもよい。凸状および凹状角のうちの1つ以上は、比較的に鋭的な角および/または丸みを帯びた角であることができる。実施例として、任意のそのような丸みを帯びた角は、組織ブリッジ縁60が隣接する対において提供され得ない、および/または係合面99が隣接する対において提供され得ないように、単一の湾曲状の組織ブリッジ縁60または単一の湾曲状の器具係合面99によって画定されてもよい。より一般的には、図面に描写される実施形態と比較して、より多くの、またはより少ない数の組織ブリッジ縁60または器具係合面99が、存在することができる。
【0094】
図13に図式的に描写されるように、偏向制限器95は、個別の内側面または表面(例えば、接触表面、より具体的には、係合面99)が相互に対して平行または略平行であるように形成され(例えば、成型、成形、設計等され)、垂直線が、器具80の基準線170および/または軸100を介して図式的に図示されるように、アプリケータ/組織ブリッジアセンブリを通して通過してもよい。基準線170は、器具の軸100に対して平行であり、その両側に位置付けられるものとして描写される。例えば、
図13では、軸100が、破線によって図式的に表され、軸100は、器具80の縦方向軸、すなわち、器具の両側間の軸、すなわち、それを中心として1つ以上のヒンジ(例えば、器具の上側および下側の枢動可能な接合部または一体型ヒンジ)が撓曲する軸、および/または他の好適な軸であってもよい。
【0095】
器具80は、解放パッド96に触合する(例えば、それらをともに圧搾する)ことまたは別様に器具の偏向制限器95を内側構成の中に移動させ、組織ブリッジ20からの器具80の除去を可能にすることに応答して、組織ブリッジ内側縁60と偏向制限器95との間の摺動可能接触が、(例えば、線170に対して平行な)垂直平面に沿う、またはそれを中心とし得るように構成されることができる。したがって、器具80は、ユーザによって上向きに持ち上げられることができ、偏向制限器95のうちの1つ以上および/またはそれらの一部(例えば、裏勾配または係合面90)は、対応する組織ブリッジ内側縁60に対して摺動し、それによって、除去を促進すること(例えば、それを誘導すること、侵害を防止すること、それを可能にすること等)ができる。
【0096】
アプリケータ器具80の偏向制限器95および/または組織ブリッジ孔56の対応する内側縁60はそれぞれ、付加的および/または異なる特徴を含むように修正または改変されることができ、そのような特徴は、(例えば、
図12Kに示されるように解放パッド96に適切に触合(例えば、押圧)する)、除去に関連する、異なるまたは付加的な機能性を提供してもよい。例えば、組織ブリッジ孔56の内側縁60を内向きに(例えば、組織ブリッジ20の中間点または中心面積にさらに向かって)移動または伸長させることは、(例えば、解放パッド96に触合(例えば、押圧)することに応答して)摺動可能接触の間の異なる相互作用を可能にすることができる。別の実施例として、
図14に図式的に描写されるように、偏向制限器95は、非平行な内側または器具係合面99を用いて、例えば、相互に関連する裏勾配または傾斜角度および/または垂直線170を用いて形成されてもよい。
【0097】
例えば、偏向制限器95によって画定される裏勾配は、対応する組織ブリッジ内側縁部分60との摺動可能接触が、摺動可能接触のある角度、例えば、約180度またはより少ない角度において、またはそれに沿って生じるように、可変の勾配(例えば、漸増、傾斜、上昇、傾き、下落等)を伴って形成されることができる。例えば、
図14および15では、本主題の摺動接触の、またはそれと関連付けられる角度が、記号θ(例えば、ギリシャ文字におけるシータ)によって識別される。例えば、角度θは、それぞれ、係合面99の合流点において、垂直(例えば、器具の軸100)と、裏勾配または係合面99および/または凸状角の直立状態縁との間に画定され得ると考えられる。実施例として、角度θは、形容詞「約」の有無の両方を含む、約180度またはそれ未満、すなわち、約180度またはそれ未満、約180度~約90度、約180度~約120度、約170度~約130度、約160度~約140度の範囲内、約150度、またはそれらの間の任意の値または部分範囲であり得ると考えられる。
【0098】
図12Kの図および/またはステップに類似する、
図15は、解放パッド96(または他の好適な部品)が相互に向かって押圧されること(内向きに指し示す矢印を介して図式的に図示される)に応答して、約150度の角度θに沿って組織ブリッジ内側縁60に摺動可能に接触する、偏向制限器95のある実施例を図式的に描写する。
図15に示されるように、略垂直な線または平面170に沿った、またはそれを中心とした摺動可能接触と対照的に、角度付けられた勾配における、および/またはそれに沿った摺動可能接触は、解放パッド96に触合する、またはそれらを内向きに押圧することが、アプリケータ器具80を組織ブリッジから離れるように移動(例えば、排出)させる(例えば、ユーザによる持上を軽減または排除する)ような種々のタイプまたは程度の漸増効果をもたらすことができる。したがって、本主題の摺動可能接触は、角度付けられた勾配に沿って生じ、除去のプロセスまたはステップを補助し、例えば、器具80を、勾配の漸増効果を介して組織ブリッジから離れるように移動させる、および/または排出することができる。本点について、器具係合面99(例えば、裏勾配)と組織ブリッジ内側縁60の対応する部分との間の対向して面する摺動接触の角度A(例えば、
図16参照)は、アプリケータ器具80が、ユーザが解放パッド96に触合する、またはそれらを内向きに押圧することに応答して組織ブリッジ20から離れるように移動および/または排出される(例えば、それから離れるように押動される)ように、形容詞「約」の有無の両方を含む、例えば0度を上回り、90度を下回る、約30度~約60度、約40度~約50度、約45度、またはそれらの間の任意の値または部分範囲であり得ると考えられる。そのようなシナリオでは、アプリケータ器具80は、組織ブリッジ内側縁60によって器具係合面99に対して印加された法線力によって、組織ブリッジ20から離れるような方向において外向きに押進または押動されると考えられる。
【0099】
図14に図式的に描写されるように、器具80によって画定される種々の角度の別の実施例として、器具捕捉部品84およびその関連付けられる偏向制限器95毎に、角度番号8は、形容詞「約」の有無の両方を含む、少なくとも約15度、約44度、90度未満、約10度~約70度、約20度~約60度、約30度~約50度、約35度~約88度の範囲内である、またはそれらの間の任意の値または部分範囲であり得ると考えられる。
【0100】
図12L-12Mを参照すると、アプリケータ器具80は、組織ブリッジが創傷(例えば、切傷、切開部等)または瘢痕150にわたって搭載されたままであるように、組織ブリッジ20から除去されることができる。アプリケータ器具は、次いで、例えば、別の組織ブリッジを配設するために使用されてもよい。加えて、ユーザは、例えば、感圧接着剤層42がフットパッド24を切傷150の両側における組織152にしっかりと接着することを確実にするために十分な力で、その指157を用いて手動で組織ブリッジフランジ26を押し下げることができる。組織ブリッジ20は、組織ブリッジおよび組織が相互に対して力を印加し、組織によって印加される力が、典型的には、組織ブリッジがその静置構成に完全に戻らないように制限するような様式において、組織152に搭載されることができる。結果として、組織ブリッジ20は、例えば、組織内の張力を低減させ、創傷150を閉鎖することに役立つ、創傷の再開放を阻止することに役立つ、および/または瘢痕の外観を損なうこと(例えば、拡大)を阻止し得る様式において、フットパッド24を用いて力を組織152に印加する。
図12Mに示される実施例では、瘢痕および/または創傷150に近接する組織152は、それにわたってアーチ28が延在する中心面積の中に隆起する。
【0101】
組織ブリッジ20、解放ライナ62、およびアプリケータ器具80は、上記に議論されるものと異なるように構成されることができる。実施例として、組織ブリッジ20の層のうちの1つ以上が、省略される、または上記に議論されるものと異なるように構成されることができる、および/または器具80の1つ以上の特徴(例えば、偏向制限器95)も、省略される、または上記に議論されるものと異なるように構成され得る。
【0102】
上記に説明され、
図12K-12Mに示されるステップの修正または再配列も、本開示の範囲内である。例えば、内向きに指し示す矢印を介して
図12Kに図式的に描写されるような内向き押圧パッド96がなければ、ユーザは、代わりに、その指157(例えば、
図12L)を用いて、十分な力でフットパッド24を下方に押圧することができ、それによって、組織ブリッジ20はさらに、変形し、間隙または空間160が閉鎖されるように器具偏向制限器95を組織ブリッジ孔56の内側縁60に係合または接触させる。本事例では、ユーザによる押圧およびさらなる変形は、ユーザがパッド96に軽く係合または適切に触合し、それによって、器具の除去を遂行することと対応する(例えば、
図12L-12M)。代替として、アプリケータ器具の他の部分(すなわち、パッド96以外の構成要素)は、ユーザによる押圧およびさらなる変形と同時に係合され、除去を遂行してもよい。
【0103】
図12Kの内向きに指し示す矢印によって図式的に描写される様式における、力の同時の印加またはパッド96を相互に向かって圧搾することに対する別の代替策では、ユーザは、器具の除去を遂行するために解放タブまたはパッド96のうちの1つ以上に触合(例えば、それを押圧)しながら、器具80を組織ブリッジ20のいずれかの端部(すなわち、一端または他端)に向かって傾転(例えば、優しく傾転または枢動)させてもよい。例えば、方法のある実施例では、器具80は、解放タブまたはパッド96のうちの一方のみを押圧しながら(例えば、解放パッド96の両方に同時に強制的に触合しない間に振動または枢動させる)、アプリケータを組織ブリッジの一方の側または端部に向かって(組織ブリッジに対して)振動させる(例えば、全体として枢動させる)ことによって、組織ブリッジ20から取り外されることができる。本方法を使用すると、典型的には、一方の器具捕捉部品84が、組織ブリッジ20から一度に除去され、器具捕捉部品は、組織ブリッジから同時に除去されず、器具捕捉部品は、逐次(すなわち、順々に)組織ブリッジから除去される。本方法によると、捕捉ピンまたは部品84のうちの第1のものが、組織ブリッジ20に対して掛止および/または係合されたままであることができる一方、捕捉ピンまたは部分のうちの第2のものが、内向きに押圧され、上向きに、個別の組織ブリッジ孔56から離れる(外れる)ように(器具とともに)枢動される。第2の捕捉部品84が、解放された(例えば、個別の組織ブリッジ孔56から外れた、またはそれから実質的に自由になった)後、器具80は、全体として、第2の捕捉部品84が上向きに、かつ個別の組織ブリッジ孔56から離れる(外れる)ように移動されるように、組織ブリッジ20から離れるように移動されることができる(例えば、器具は、全体として、それから離れるように平行移動され得ると考えられる)。故に、裏勾配または偏向制限器95のうちの一方は、さらに下記に議論されるように、利用されなくてもよい、または省略されてもよい。
【0104】
図7-13は、本開示の第1の実施形態の器具80を描写するものとして説明されることができ、
図11および12A-12Bは、第1の実施形態の方法の側面を描写するものとして説明されることができ、
図14は、本開示の第2の実施形態の器具を描写するものとして説明されることができ、
図15は、第2の実施形態の方法の側面を描写するものとして説明されることができる。第1および第2の実施形態は、記載される変形例および当業者に明白であろう、変形例を除いて、同様であることができる。
【0105】
図17は、器具80の下側部分のある実施例を描写し、さらに、少なくとも部分的に上記に示唆され、本開示の第3の実施形態による様式において、組織ブリッジ20から器具80を除去する方法の側面を図式的に描写する。第1、第2、および第3の実施形態は、記載される変形例および当業者に明白であろう変形例を除いて、同様であることができる。
【0106】
その一部が
図17に描写される、器具80の第3の実施形態は、一方のみの偏向制限器95(例えば、偏向制限裏勾配)を含み、したがって、器具は、非対称的である。組織ブリッジ20から器具80を除去する方法のある実施例が、
図17を参照し、第3の実施形態に従って以下に説明される。偏向制限器95を伴わない捕捉ピンまたは部品84(例えば、
図17の右の捕捉部品)は、(i)偏向制限器95を伴う、またはそれと関連付けられる捕捉部品(例えば、
図17の左の捕捉部品)が、偏向制限器が個別の組織ブリッジ内側縁60に係合し、したがって、掛止解除されるように、内向きに押圧される(
図17に矢印102によって図式的に表される)間に組織ブリッジ20に対して掛止および/または係合されたままであることができ、(ii)次いで、器具は、全体として、偏向制限器を伴う捕捉部品が、個別の組織ブリッジ孔56から上向きかつ離れる(外れる)ように枢動されるように枢動される。本枢動は、矢印104によって
図17に図式的に表される。適切な時間において、矢印104によって図式的に表される枢動は、例えば、ユーザが手動で器具80の1つ以上の好適な部分(例えば、左解放パッド96)に触合し、それに力を印加することによって達成されることができる。矢印104によって図式的に表される枢動の間に、偏向制限器95を用いずに捕捉部品84に対して係合される組織ブリッジ肋材57は、それを中心として器具80が枢動する支点として機能する、および/または組織ブリッジ20の他の好適な部分も、それとして機能することができる。
【0107】
図17に矢印102および104によって図式的に表される(典型的には、個別の組織ブリッジ内側縁60と器具裏勾配(例えば、係合面99)との間の摺動係合を伴う)運動に応答して、偏向制限器95を伴う捕捉部品84は、組織ブリッジ20から解放され、それから少なくとも部分的に離れるように移動される(例えば、個別の組織ブリッジ孔56の外側に位置付けられた状態になる、および/または実質的にそれから自由になる)。偏向制限器95の裏勾配を伴う捕捉部品84が、真上で議論されるように、組織ブリッジ20に対して解放および移動された後、器具80はさらに、偏向制限器95を伴わない捕捉部品84が個別の組織ブリッジ孔56から上向きに、かつ離れる(外れる)ように移動されるように、器具80を(例えば、
図17に矢印106によって図式的に表されるように)全体として上向きおよび/または傾斜方向に上向きに移動させることによって、組織ブリッジ20から除去されることができる。
【0108】
組織ブリッジ20から第3の実施形態器具80を除去する、上記に説明される方法は、随意に、また、それぞれが偏向制限特徴(例えば、裏勾配、偏向制限器95、または同等物)のうちの2つを含む、第1および第2の実施形態の器具80の上記に議論されるバージョンのうちの少なくともいくつかを用いて実施され得ると考えられ、偏向制限特徴のうちの1つのみが、器具の除去の間に利用される。
【0109】
本開示を補完するために、本願は、以下の特許出願公開、すなわち、米国特許出願公開第2014/0128819号、米国特許出願公開第2014/0227483号、および米国特許出願公開第2019/0133582号のそれぞれの完全な開示を参照することによって組み込む。本願はまた、2021年11月1日に出願された、米国仮特許出願第63/274,132号の完全な開示を参照することによって組み込む。
【0110】
用語「substantially(実質的に)」、「about(約)」、「approximately(おおよそ)」、および/または同等物のうちの1つ以上が、広義の開示を提供するために前述の開示の各形容詞および副詞を修飾することが、本開示の範囲内である。実施例として、当業者は、本開示の特徴の異なる実装において、合理的に異なる工学公差、精度、および/または正確度が、所望の結果を取得するために適用可能かつ好適であり得ることを容易に理解するであろうと考えられる。故に、当業者は、「substantially(実質的に)」、「about(約)」、「approximately(おおよそ)」、および同等物等の用語の本明細書における使用法を容易に理解するであろうと考えられる。
【0111】
本明細書および/または図には、本発明の実施形態が、開示されている。しかしながら、本発明は、そのような例示的実施形態に限定されない。例えば、本発明は、開示される具体的詳細(例えば、寸法および比率)に限定されない。用語「および/または」の使用は、関連付けられる列挙されたアイテムのうちの1つ以上あらゆる組み合わせを含む。図は、略図である場合があり、必ずしも縮尺通りに描かれるわけではない。別様に記述されない限り、具体的用語は、限定の目的のためではなく、一般的かつ説明的な意味において使用されている。
【国際調査報告】