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特表2024-537547地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法
(51)【国際特許分類】
   H02G 1/06 20060101AFI20241003BHJP
   H02G 9/06 20060101ALI20241003BHJP
   H02G 15/02 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
H02G1/06
H02G9/06
H02G15/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024545735
(86)(22)【出願日】2022-09-30
(85)【翻訳文提出日】2024-04-17
(86)【国際出願番号】 KR2022014768
(87)【国際公開番号】W WO2023059004
(87)【国際公開日】2023-04-13
(31)【優先権主張番号】10-2021-0133928
(32)【優先日】2021-10-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524134557
【氏名又は名称】スンリ エレクトリカル パワー テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SEUNGRI ELECTRICAL POWER TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】112,Seongmo-ro 73beon-gil,Yangchon-eup Gimpo-si Gyeonggi-do 10065,Republic of Korea
(71)【出願人】
【識別番号】524134568
【氏名又は名称】ハナ テック カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HANA TECH CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】9-5,Deogui-gil,Bongdam-eup Hwaseong-si Gyeonggi-do 18336,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】ソ、ヨン サム
【テーマコード(参考)】
5G352
5G369
5G375
【Fターム(参考)】
5G352CA05
5G352CA09
5G352CB01
5G352CB04
5G352CG02
5G352CG04
5G352CL01
5G352CL02
5G369DC20
5G369DD05
5G369EA03
5G375AA02
5G375DA11
(57)【要約】
地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法に関し、詳細には、撤去用ロープが巻き取られた撤去用ウィンチで撤去用ロープを引き出しマンホールに引入させて撤去ケーブルに連結させる撤去準備工程と回転ドラムに巻き取られた新設ケーブルの先端部を引入マンホールを通じて地中管路に布設された撤去ケーブルの後端部に連結する連結工程および撤去ケーブルを駆動ローラ部に挿入させ、駆動ローラ部の駆動で撤去ケーブルが撤去されると共に、新設ケーブルを地中管路に引入させるケーブル取り替え工程を含む地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法を提供する。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撤去用ロープが巻き取られた撤去用ウィンチで前記撤去用ロープを引き出しマンホールに引入させて撤去ケーブルに連結させる撤去準備工程;
回転ドラムに巻き取られた新設ケーブルの先端部を引入マンホールを通じて地中管路に布設された前記撤去ケーブルの後端部に連結する連結工程;および、
前記撤去ケーブルを駆動ローラ部に挿入させ、前記駆動ローラ部の駆動で前記撤去ケーブルが撤去されると共に、前記新設ケーブルを地中管路に引入させるケーブル取り替え工程を含み、
前記連結工程は、
前記回転ドラムを先出装置に設置するものの、少なくとも1回線以上の新設ケーブルの縒り数に相応する複数の回転ドラムを設置する第1新設工程;
前記先出装置で先出される前記新設ケーブルを前記引入マンホールを通じて前記地中管路の内部に引入させる第2新設工程;
前記新設ケーブルの先端部に新設用連結金口を連結し、前記撤去ケーブルの後端部に撤去用連結金口を連結する第1結合工程;および、
前記新設用連結金口と前記撤去用連結金口の間を接続金口で連結するものの、内径が前記接続金口の外面に対応して形成されるメイン管と前記メイン管の外周面に形成されたブラシからなるブラシ部を結合させることによって、前記接続金口が前記地中管路の内部に移動時、前記地中管路の内部表面の不純物を除去して前記新設ケーブルの外皮の損傷を防止するためのブラシ工程を含む第2結合工程をさらに含み、
前記連結金口は棒状のプーリングアイと前記プーリングアイの一側に形成された輪を含んでなり、
前記接続金口は長さ方向に延びた軸部が形成され、軸部の両側に前記連結金口の前記輪が締結される締結輪で形成されて前記撤去ケーブルの後端部と前記新設ケーブルの先端部を互いに連結して前記ケーブル取り替え工程を実行できるようにする
ことを特徴とする地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法。
【請求項2】
前記撤去準備工程は、
前記撤去用ウィンチに電源を印加してこれを駆動させて前記撤去ケーブルを地中管路から引き出させる第1準備工程;および、
前記地中管路から引き出された前記撤去ケーブルを前記駆動ローラ部に配置させる第2準備工程をさらに含む
請求項1に記載の地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法。
【請求項3】
前記ケーブル取り替え工程は、
前記駆動ローラ部の一側に切断部を配置して前記駆動ローラ部を通じて伝達された前記撤去ケーブルを前記切断部を通じて一定の長さに切断する切断工程をさらに含む
請求項1に記載の地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法。
【請求項4】
前記切断工程は、
前記撤去ケーブルの先端部を前記切断部に連結する前に、前記撤去ケーブルの絶縁体である被覆と導体である銅線を分離するために脱皮部に前記撤去ケーブルの先端部を連結する分離部連結工程をさらに含む
請求項3に記載の地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法に関し、より詳細には、撤去ケーブルの後端部と新設ケーブルの先端部を接続金口で互いに連結して撤去ケーブルを撤去すると共に、新設ケーブルを地中管路に引入させて既存工程より短縮させた地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に電力管路工事での地中線路方式は地面に電力管路を埋設し、埋設された電力管路を利用してケーブルを地面に埋設するものである。
【0003】
このような地中線路は、地中に埋設された管路と管路の両側に埋設されたマンホール、そしてマンホールとマンホールの間の管路に新設されたケーブルからなっており、分岐の個所や電力供給地点に変圧器や開閉器が位置する。
このように地面に埋設されたケーブルを取り替えるためには、まず埋設されたケーブルを撤去しなければならない。
【0004】
特に、従来のケーブル撤去方法は、まず取り替えようとするケーブルの端部にワイヤの一側を連結し、ケーブルの端部と一側が連結されたワイヤをクレーンに連結した後、クレーンを利用してケーブルを持ち上げてマンホールから取り出した状態でクレーンが道路に沿って移動しながら埋設されたケーブルを引き出す。
このような従来のケーブル撤去方法は、クレーンの移動距離だけ道路の統制作業が進行されなければならない問題がある。
【0005】
すなわち、クレーンが移動する時に案内者が他の車両の接近を禁止するための案内作業を進めるため、案内者の安全事故に対する危険性が露出される問題点がある。
【0006】
また、クレーンを移動させてマンホールから取り出したケーブルは作業者が一々切断機で切断した後、切断されたケーブルを縛ってあげる。そして、再びクレーンを利用して縛られたケーブル束を持ち上げて積載してから移動しなければならない作業を追加で進めなければならないため、作業が完了するまで道路を統制しなければならない不便な点がある。
【0007】
もちろん、クレーンを移動させずにクレーンによってケーブルを持ち上げた後、持ち上げられたケーブルを切断して切断されたケーブルを縛って積載するようにすることができる。
【0008】
また、ケーブル切断作業後、切断されたケーブルをクレーンと分離するためにはケーブルと連結されたワイヤをケーブルから解いた後、再びマンホール内部に残留するケーブル端部に縛ってあげる作業を繰り返し進めなければならない。
【0009】
このため、マンホールの狭い空間内での作業者の作業効率性が顕著に落ちる問題点はもちろん、作業の途中て作業者が怪我をすることになる安全事故に露出される問題点がある。
【0010】
従来技術として、特許文献1:大韓民国登録特許第10-0851196号(2008.08.01.登録)のケーブル撤去装置を詳察すると、油圧モータと連結され、ケーブルと接触して回転することによって前記ケーブルを引き抜きできるメイン回転型ジグと、前記メイン回転型ジグと連通して回転しながら前記引き抜かれたケーブルを引張するウィンチを含むケーブル撤去装置であって、前記メイン回転型ジグと隣接または離隔するように往復移動可能に設置され、前記メイン回転型ジグとの間に前記ケーブルを引き抜きできるように回転可能に備えられるサブ回転型ジグと、前記メイン回転型ジグ、ウィンチおよび回転型ジグが装着されて地面に水平に設置されるベッドで備えられている。
【0011】
このような従来技術は、クレーンのような装備を移動させずに固定された状態でケーブルの撤去作業がなされるようにしてはいるが、ケーブルを撤去した後の切断作業や積載作業および導体と絶縁体の分離作業に対する問題点は全く解決できないでいるのが実情である。
【0012】
また、地中線路の新設時にケーブルは通常ドラムに巻き取られた状態で現地に供給され、一度に施工されるケーブルの長さは略250~300M程度であり、電気の特性上、管路1孔にケーブル3本が入り、3本を1回線(三相交流用)として構成され、ドラムに巻き取られたケーブルを地中管路内部または地上に移動させた後、ケーブルを解きながら設置することになる。
【0013】
通常、設置されたケーブルの寿命が30年であることを勘案して今後新しいケーブルで取り替えなければならないが、現在の一般的な新設と撤去施工方法は下記のような問題点を有している。
第1:複数の回線が設置される同一経過地に1回線ずつ施設される反復工程で作業の非効率性。
第2:繰り返されるケーブルドラムの設置、撤去による非経済性。
第3:施工ケーブルの情報管理の不十分と施工品質の信頼性不足。
第4:撤去作業時、撤去ケーブルを道路脇に長く取り出す、切断、まとめて縛る、作業車に積載などのように、非連続性で作業能率の低下のような問題点があった。
【0014】
例えば、施工会社がケーブルを回収するための装置は、特許文献2:大韓民国登録特許第10-0921984号「電線回収用巻き取り装置」と、特許文献3:韓国登録特許第10-0978003号「車載型配電ケーブル自動プーリング装置」と本出願人が出願して登録された特許文献4:韓国登録特許第10-1027732号「ドラムケーブルの多回線ケーブルプーリング装置」および特許文献5:韓国登録特許第10-1261458号「地中ケーブル多回線プーリング装置」が提案されており、これら装置は搭載車両から供給される油圧で巻取ドラムを回転させてケーブルを巻いて回収した。
【0015】
前記巻取ドラムに巻いて回収したケーブルは通常、資材倉庫に移動後に一定期間保管してから再処理のためにリサイクル会社に売却する。この時、数回の運搬と積み置きの過程を経た廃棄されるケーブルは再処理会社で外皮(絶縁体)を脱皮して銅のみリサイクルすることになる。
【0016】
現在ケーブル撤去(回収)工程は電動モータを利用したケーブルプラー(cable pu11er)で引っ張り出して撤去するようになっている。この方法は狭いマンホール内で縛りと引っ張り出しを繰り返し施行し、一度に約3M程度ずつケーブルがマンホールの外に出てくると切断して撤去する。前記工程はマンホール1径間が250~300Mであることを勘案すれば、一区間の撤去のために約80~100回以上の縛りと解きを繰り返さしてはじめて一区間の作業が完了する、複雑で非常に厳しい作業であった。
【0017】
したがって、撤去作業はケーブル新設作業よりさらに多くの作業時間を要する反面、工事費の策定は新設工事費の50%と単純策定して反映されており、実際の現場ではケーブルプラーよりはクレーン車両やバックホー(backhoe)のような重装備を利用して道路脇の路傍に引っ張り出して長く広げながら撤去する方法を使っている。
【0018】
前記車両や重装備を利用して引っ張り出す撤去方法は作業時間の短縮には効果的であるが、速い速度で引っ張り出すので速度制御が難しく、マンホール内の他の活線ケーブルに損傷を与え得る恐れがある。
【0019】
また、約250~300Mのケーブルを地上の道路脇に引っ張り出した後、道路脇に撤去されたケーブルを回収するためには、二人一組となって大きな手動カッターで約2~3mずつ移動しながら撤去されたケーブルを切断する。
そして、切断されたケーブルは再び車両に運ぶために数十個ずつまとめて縛り、カーゴクレーンを利用して積載後に撤収することになる。
【0020】
前記ケーブル撤去工程は、ケーブルを引っ張り出して引く、切断、まとめて縛る、積載作業をする間、継続的に約250~300Mの車線が統制されて交通の流れに支障が与えられるため、ケーブル撤去工程の作業の改善が必要であるのが実情である。
したがって、撤去するケーブルを従来のような一連の手作業過程を経ずに、現場で直ちに処理可能な新しい装置の必要性が要求された。
【0021】
前記の問題点を解消するために、特許文献6:大韓民国登録特許第10-1031795号(2011.04.21.登録)である「車載型3相配電ケーブル自動化撤去装置」と特許文献7:大韓民国登録特許第10-1147597号(2012.05.14.登録)である「地中化ケーブル複合パワープーリング装置」が提案された。
【0022】
前記前者の撤去装置は、電力溝または管路内部のケーブルをウィンチで引き出した後、上部ローラと下部ローラの間にケーブルを配置して油圧シリンダの助けで圧着および回転運動を通じてケーブルを引っ張り出す方式である。
【0023】
前記後者のプーリング装置は、油圧モータによって回転するウィンチを利用してケーブルを引っ張り出す装置であり、これらは老朽したケーブルの回収の便利性のためにケーブル切断機が装着されたが、これらケーブル切断機は固定タイプであるので所定の長さだけ引っ張り出した後、停止状態で回収ケーブルを切断する構成であるので、回収ケーブルを連続的に引っ張り出しながら同時に切断することができないため、設備稼動時間および作業時間が増大する非経済的な問題点があった。
【0024】
また、本出願人が出願して登録された特許文献8:韓国登録特許第10-1471017号「ケーブルマルチプーリング装置」は、回収ケーブルを直線往復運動で引っ張り出し一時停止させる第1クランピング装置および第2クランピング装置からなる牽引部の復帰時点で固定用切断部で回収ケーブルを切断する構成である。
【0025】
これは、従来の回収ケーブルの巻き取り方式よりさらに安定的に回収ケーブルを引っ張り出しながら切断が便利であるように構成したが、回収ケーブルを連続的に引っ張り出しながら同時に切断することができないため、設備稼動時間および作業時間が増大する非経済的な問題点があった。
【0026】
また、前記従来の回収ケーブルの撤去および新設ケーブルの新設のための装置はいずれも独立的にそれぞれ車両に搭載されて移動しながら作業を遂行するように形成されている。
【0027】
このため、ケーブルの回収および新設のためには、2台の車両とこれらを運行する2人の運転者が必ず必要であるため人員が使われ、2台の車両に搭載された装備を取り替えながら使わなければならないため作業が煩雑であり、費用の追加で非経済的な問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0028】
【特許文献1】大韓民国登録特許第10-0851196号(2008.08.01.登録)
【特許文献2】大韓民国登録特許第10-0921984号「電線回収用巻き取り装置」
【特許文献3】韓国登録特許第10-0978003号「車載型配電ケーブル自動プーリング装置」
【特許文献4】韓国登録特許第10-1027732号「ドラムケーブルの多回線ケーブルプーリング装置」
【特許文献5】韓国登録特許第10-1261458号「地中ケーブル多回線プーリング装置」
【特許文献6】大韓民国登録特許第10-1031795号(2011.04.21.登録)「車載型3相配電ケーブル自動化撤去装置」
【特許文献7】大韓民国登録特許第10-1147597号(2012.05.14.登録)「地中化ケーブル複合パワープーリング装置」
【特許文献8】韓国登録特許第10-1471017号「ケーブルマルチプーリング装置」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0029】
本発明は前記のような従来技術の問題点を解決するために、撤去ケーブルの後端部と新設ケーブルの先端部を接続金口で互いに連結して撤去ケーブルを撤去すると共に、新設ケーブルを地中管路に引入させて既存工程より短縮させた新しい構造の地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法を提供するものである。
【0030】
また、駆動ローラ部の一側に脱皮部を配置して撤去ケーブルの被覆と銅線を分離し、脱皮部の一側に切断部を配置して撤去ケーブルを一定の長さに切断して撤去ケーブルの分離と切断を同時にできる地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法を提供するものである。
【0031】
また、接続金口の外周面にブラシ部を結合させるブラシ工程をさらに含んで新設ケーブルが地中管路の内部に移動時、ブラシが地中管路の内部表面の不純物を除去して新設ケーブルの外皮の損傷を防止する地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法を提供するものである。
【0032】
また、撤去ケーブルの後端部と新設ケーブルの先端部がそれぞれ連結される接続金口を、長さ方向を軸として回転するようにしてケーブルの撚りを防止する地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0033】
本発明は前記のような課題を解決するために、
撤去用ロープが巻き取られた撤去用ウィンチで前記撤去用ロープを引き出しマンホールに引入させて撤去ケーブルに連結させる撤去準備工程;
回転ドラムに巻き取られた新設ケーブルの先端部を引入マンホールを通じて地中管路に布設された前記撤去ケーブルの後端部に連結する連結工程;および
前記撤去ケーブルを駆動ローラ部に挿入させ、前記駆動ローラ部の駆動で前記撤去ケーブルが撤去されると共に、前記新設ケーブルを地中管路に引入させるケーブル取り替え工程を含む
地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法を提供する。
【0034】
本発明の実施例に係る地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法において、前記撤去準備工程は前記撤去用ウィンチに電源を印加してこれを駆動させて前記撤去ケーブルを地中管路から引き出させる第1準備工程;および前記地中管路から引き出された前記撤去ケーブルを前記駆動ローラ部に配置させる第2準備工程をさらに含むことができる。
【0035】
本発明の実施例に係る地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法において、前記連結工程は前記回転ドラムを先出装置に設置するものの、少なくとも1回線以上の新設ケーブルの縒り数に相応する複数の回転ドラムを設置する第1新設工程;前記先出装置で先出される前記新設ケーブルを前記引入マンホールを通じて前記地中管路の内部に引入させる第2新設工程;前記新設ケーブルの先端部に新設用連結金口を連結し、前記撤去ケーブルの後端部に撤去用連結金口を連結する第1結合工程;および前記新設用連結金口と前記撤去用連結金口の間を接続金口で連結する第2結合工程をさらに含むことができる。
【0036】
本発明の実施例に係る地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法において、前記第2結合工程は内径が前記接続金口の外面に対応して形成されるメイン管と前記メイン管の外周面に形成されたブラシからなるブラシ部を結合させるブラシ工程をさらに含み、前記ブラシ工程は前記接続金口が前記地中管路の内部に移動時、前記地中管路の内部表面の不純物を除去して前記新設ケーブルの外皮の損傷を防止することを特徴とすることができる。
【0037】
本発明の実施例に係る地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法において、前記ケーブル取り替え工程は前記駆動ローラ部の一側に切断部を配置して前記駆動ローラ部を通じて伝達された前記撤去ケーブルを前記切断部を通じて一定の長さに切断する切断工程をさらに含むことができる。
【0038】
本発明の実施例に係る地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法において、前記切断工程は前記撤去ケーブルの先端部を前記切断部に連結する前に、前記撤去ケーブルの絶縁体である被覆と導体である銅線を分離するために脱皮部に前記撤去ケーブルの先端部を連結する分離部連結工程をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0039】
本発明に係る地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法は、撤去ケーブルの後端部と新設ケーブルの先端部を接続金口で互いに連結して撤去ケーブルを撤去すると共に、新設ケーブルを地中管路に引入させて設置するため、既存のケーブルの撤去工程後に新設する工程より作業工程を縮小してケーブルの迅速な設置および作業者の疲労感を最小化させることができる長所がある。
【0040】
また、撤去ケーブルを切断部に移送しながら一定の長さに切断することによって、撤去ケーブルに対する引き出しおよび切断作業が同時に進行されて作業時間および作業者の疲労感を最小化することができ、作業者の安全事故を未然に防止できる長所がある。
【0041】
また、撤去ケーブルの導体である被覆と絶縁体である銅を分離して撤去ケーブルのリサイクルによる追加作業を省略することができる。
【0042】
また、接続金口の外周面にブラシ部を結合させるブラシ工程をさらに含んで新設ケーブルが地中管路の内部に移動時、ブラシが地中管路の内部表面の不純物を除去して新設ケーブルの外皮の損傷を防止するため、地中管路の内部に位置した新設ケーブルの長期間の使用が可能となり、施工品質が向上する長所がある。
【0043】
また、撤去ケーブルの後端部と新設ケーブルの先端部がそれぞれ連結される接続金口を、長さ方向を軸として回転するようにしてケーブルの撚りを防止することによって、迅速なケーブルの撤去と設置が可能となる長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1】本発明の実施例に係る地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法を示した工程図である。
図2】地中電力ケーブルの取り替え装置を利用して図1の概念を示した概念図である。
図3】本発明の実施例に係る地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法の駆動ローラ部を示した例示図である。
図4】本発明の実施例に係る地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法の脱皮部を示した例示図である。
図5】本発明の実施例に係る地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法を具体的に示した工程図である。
図6】本発明の実施例に係る地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法の連結工程のうち新設工程を示した概念図である。
図7】本発明の実施例に係る地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法の連結工程のための連結金口、接続金口を示した例示図である。
図8図6の接続金口にブラシ部を結合させた状態を示した例示図である。
図9】本発明の実施例に係る地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法の撤去工程を示した概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下、添付された図面を参照して本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できる好ましい実施例を詳細に説明する。ただし、本発明の好ましい実施例に対する動作原理を詳細に説明するにあたって、関連した公知機能または構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不要に曖昧にさせ得る恐れがあると判断される場合にはその詳細な説明を省略する。
また、図面の全体に亘って類似する機能および作用をする部分に対しては同一の図面符号を使う。
また、明細書全体において或る部分が他の部分と「連結」されているとする時、これは直接的に連結されている場合だけでなくその中間に他の構成要素を挟んで間接的に連結されている場合も含む。また、或る構成要素を「含む」とは、特に反対の記載がない限り他の構成要素を除くものではなく他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
以下、添付した図面を参照して本発明の好ましい実施例に係る地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法について詳細に説明する。
【0046】
図1は本発明の実施例に係る地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法を示した工程図であり、図2は地中電力ケーブルの取り替え装置を利用して図1の概念を示した概念図であり、図3は本発明の実施例に係る地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法の駆動ローラ部を示した例示図であり、図4は本発明の実施例に係る地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法の脱皮部を示した例示図であり、図5は本発明の実施例に係る地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法を具体的に示した工程図であり、図6は本発明の実施例に係る地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法の連結工程のうち新設工程を示した概念図であり、図7は本発明の実施例に係る地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法の連結工程のための連結金口、接続金口を示した例示図であり、図8図6の接続金口にブラシ部を結合させた状態を示した例示図であり、図9は本発明の実施例に係る地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法の撤去工程を示した概念図である。
【0047】
図1に図示された通り、本発明の実施例に係る地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法(S10)は撤去準備工程(S100)、連結工程(S200)およびケーブル取り替え工程S300を含む。
【0048】
より詳細には、図1および図2に図示された通り、本発明の実施例に係る地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法(S10)は、撤去用ロープ110が巻き取られた撤去用ウィンチ100で撤去用ロープを引き出しマンホール11に引入させて撤去ケーブルDCに連結させる撤去準備工程(S100)、回転ドラムRDに巻き取られた新設ケーブルNCの先端部を引入マンホール12を通じて地中管路に布設された撤去ケーブルの後端部に連結する連結工程(S200)および撤去ケーブルを駆動ローラ部200に挿入させ、駆動ローラ部の駆動で撤去ケーブルが撤去されると共に、新設ケーブルを地中管路に引入させるケーブル取り替え工程(S300)を含む。
【0049】
ここで、図2に図示された通り、本発明の実施例に係る地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法(S10)は、地中電力ケーブルの取り替え装置10を具備して引き出しマンホール11の一側と引入マンホール12の一側にそれぞれ位置させる。
このような、地中電力ケーブルの取り替え装置10は撤去用ウィンチ100、駆動ローラ部200、脱皮部300、切断部400および先出装置500を含む。
【0050】
撤去用ウィンチ100は車両などのような移動手段の積載箱に装着されて印加された電源を通じて駆動されて撤去用ロープ110を巻き取ったり巻き出したりする。
撤去用ロープ110は撤去ケーブルDCの一側または端部とワイヤまたはバンド等を通じて固定されることが好ましい。
【0051】
図3を参照すると、駆動ローラ部200は撤去用ウィンチ100が装着された車両に備えられて撤去用ロープ110を巻き取ったり巻き出したりする役割をする。
【0052】
また、駆動ローラ部200は複数個の支持壁210を形成し、支持壁210に回転可能に軸設され少なくとも一つ以上の上部ローラ220と上部ローラ220から所定距離離隔して位置する下部ローラ230と上部ローラ220を昇下降させながら加圧力を提供するシリンダ240および下部ローラ230に動力を伝達するモータ250を含んでなる。
また、駆動ローラ部200はギア260をさらに含む。
【0053】
ギア260は複数個で配置された下部ローラ230の間に配置されてモータ250により駆動する下部ローラ230から駆動力の伝達を受けるために支持壁210に回転可能に軸設される。
【0054】
図3を参照すると、脱皮部300は駆動ローラ部200の一側に配置されて駆動ローラ部200を通過した撤去ケーブルDCの被覆と銅線を分離する。
【0055】
このために、脱皮部300は複数の下部刃310と下部刃310から所定距離離隔して配置された上部刃320と撤去ケーブルDCを誘導して下部刃310および上部刃320が撤去ケーブルDCの外皮と接触できるようにガイドする複数の移送管330および下部刃310と上部刃320が位置する移送管330の外周面が開放されて切開される撤去ケーブルDCが移送管330の上下部に露出される開口部340を含んでなる。
【0056】
図2を参照すると、切断部400は駆動ローラ部200の一側に配置されるものの、脱皮部300を通過した撤去ケーブルDCを切断する役割をする。
【0057】
一例として、撤去ケーブルを引き出しマンホールから引き出した後、約250~300Mのケーブルを地上の道路脇に引き出す場合、交通統制区間が長くなり通行車両と作業者の安全にも問題がある。
これを改善するために、撤去ケーブルDCを切断することが好ましい。
【0058】
図2および図6を参照すると、先出装置500は車両などのような移動手段の積載箱に装着されて引き出しマンホール12の一側に配置され、新設ケーブルNCを地中管路に布設させる役割をする。
【0059】
このような、先出装置500は回転ドラムRDを複数個設置できるように区画されたフレームを形成する。
そして、先出装置500は引き入れローラ510および緊張ローラ520をさらに含む。
引き入れローラ510はフレームの一側に回転ドラムRDから巻き出される新設ケーブルNCの排出速度を向上させるために少なくとも一つ以上備えられる。
【0060】
緊張ローラ520は引き出しマンホール11が位置した地中管路に配置されて駆動ローラ部200の駆動で引っ張られる撤去ケーブルDCの緊張状態を維持させるためのものである。
【0061】
このように、地中電力ケーブルの取り替え装置10を具備して撤去ケーブルDCを引き出すと共に、新設ケーブルNCを地中管路に引入させるために図2および図5に図示された通り、撤去準備工程(S100)を先に進行する。
このために、撤去準備工程(S100)は第1準備工程(S110)および第2準備工程(S120)をさらに含む。
第1準備工程(S110)は撤去用ウィンチ100に電源を印加してこれを駆動させて撤去ケーブルDCを地中管路から引き出させる工程である。
【0062】
すなわち、撤去用ウィンチ100が装着された車両を引き出しマンホール11の一側に位置させ、撤去用ウィンチ100に巻き取られた撤去用ロープ110を引き出しマンホール11の内部に引入させて引き出しマンホール11まで布設された撤去ケーブルDCを連結させる。
そして、撤去用ウィンチ100を駆動して撤去用ロープ110を引っ張って撤去ケーブルDCを地中管路から引き出させるのである。
【0063】
第2準備工程(S120)は地中管路から引き出された撤去ケーブルDCを駆動ローラ部200に配置させる工程である。
【0064】
このために、撤去ケーブルDCの先端部に連結された撤去用ロープ110を除去し、後述するケーブル取り替え工程(S300)のように撤去ケーブルDCの先端部を駆動ローラ部200に挿入させる。
【0065】
図2および図5を参照すると、連結工程(S200)は回転ドラムRDに巻き取られた新設ケーブルNCの先端部を引入マンホール12を通じて地中管路に布設された撤去ケーブルDCの後端部に連結する工程である。
このために、第1新設工程(S210)、第2新設工程(S220)および第1結合工程(S230)および第2結合工程(S240)をさらに含む。
【0066】
第1新設工程S210は回転ドラムRDを先出装置500に設置するものの、少なくとも1回線以上の新設ケーブルNCの縒り数に相応する複数の回転ドラムRDを設置する工程である。
ここで、回転ドラムRDは2回線用として設置されるもので、1回線が3本のケーブルからなるため本発明の実施例では総6個か設置される。
また、本発明の実施例は2回線だけでなく1回線のみを布設することも可能である。
【0067】
図6を参照すると、第2新設工程(S220)は先出装置500で先出される新設ケーブルNCを引入マンホール12を通じて地中管路の内部に引入させる工程である。
【0068】
すなわち、第2新設工程(S220)は回転ドラムRDに巻き取られた新設ケーブルNCを地中管路に引入時、新設ケーブルNCの折れ曲がりを防止するために引き入れローラ510に連結する。
【0069】
この時、新設ケーブルNCは回転ドラムRDに巻かれた方向から引入マンホール12に引入時、「C」字状をなすようにして人為的な屈曲の発生を抑制し、これを通じて中性線の折れ曲がりを防止できるのである。
【0070】
一例として、図6の(a)に図示された従来のケーブル引入方法はケーブルを引入時、回転ドラムの位置が布設されるケーブルの方向と直線上に配置されるようにして引入時に発生する引入張力を最小化するが、回転ドラムの位置から地中管路までの高さの差によってケーブルの一部が折れ曲がる問題点がある。これによって、ケーブル内部の中性線が損傷する問題点がある。
【0071】
これに反し、図6の(b)に図示された本発明はケーブルを引入時、回転ドラムの位置が布設されるケーブルの方向と同じ方向に配置されてケーブルが「C」字状をなしながら地中管路に引入される。これによって、引入張力は従来方法に比べて高いが、中性線の損傷を防止できる長所がある。
この時、引入張力が高い問題点を前述した引き入れローラ510を通じて引入張力を解決できるのである。
【0072】
図5および図7を参照すると、第1結合工程(S230)は新設ケーブルNCの先端部に新設用連結金口600を連結し、撤去ケーブルDCの後端部に撤去用連結金口600を連結する工程である。
【0073】
ここで、連結金口600は3本からなる電力ケーブルにそれぞれ連結されるプーリングアイの一端にそれぞれ連結される連結線が形成され、連結線の一側が集められる一つの輪で形成される。
【0074】
したがって、第1結合工程(S230)は3本からなる撤去ケーブルDCの後端部に撤去用連結金口600を先に連結し、引入マンホール12の内部に引入された新設ケーブルNCの先端部に新設用連結金口600を連結して輪が互いに対向するように配置するのである。
第2結合工程(S240)は新設用連結金口600と撤去用連結金口600の間を接続金口700で連結する工程である。
【0075】
ここで、接続金口700は長さ方向に延びた軸部が形成され、軸部の両側に連結金口600の輪が締結される締結輪で形成されて撤去ケーブルDCの後端部と新設ケーブルNCの先端部を互いに連結してくれる。
【0076】
特に、接続金口700は導通試験棒の長さに合わせて製作してケーブルの交換作業時、管路導通試験を併行することができる。これによって、管路導通不可により発生する問題点を事前に防止する役割をする。
【0077】
このように、第2結合工程(S240)は接続金口700を利用して撤去ケーブルDCの後端部と新設ケーブルNCの先端部を互いに連結して従来の撤去ケーブルを撤去する工程後、新設ケーブルを新設する工程を短縮して作業時間の短縮および人員による費用を節減させることができることが可能である。
【0078】
一方、図8に図示された通り、本発明の実施例に係る地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法(S10)の第2結合工程(S240)はブラシ工程(S241)をさらに含む。
【0079】
ブラシ工程(S241)は内径が接続金口700の外面に対応して形成されるメイン管とメイン管の外周面に形成されたブラシからなるブラシ部800を結合させる工程である。
【0080】
特に、ブラシ工程(S241)は接続金口700が地中管路の内部に移動時、地中管路の内部表面の不純物を除去して新設ケーブルNCの外皮の損傷を防止するための工程である。
【0081】
換言すると、ブラシ工程(S241)はケーブル取り替え工程(S300)で撤去ケーブルDCを引っ張ることによって、新設ケーブルNCが地中管路に移動することによって接続金口700が地中管路の内部に進入時、地中管路の内部表面に接触して不純物を除去する。
【0082】
これによって、地中管路の内部表面を清掃しながら新設ケーブルNCを地中管路に布設することができる。そして、清掃された地中管路の内部表面に接触する新設ケーブルNCの外皮の損傷を防止して長期間取り替えることなく使うことが可能である。
【0083】
図5および図9を参照すると、ケーブル取り替え工程(S300)は撤去ケーブルDCを駆動ローラ部200に挿入させ、駆動ローラ部200の駆動で撤去ケーブルDCが撤去されると共に、新設ケーブルNCを地中管路に引入させる工程である。
【0084】
このような、ケーブル取り替え工程(S300)は撤去ケーブルDCを撤去する前に撤去準備工程(S100)を通じて駆動ローラ部200に撤去ケーブルDCを配置する。そして、前述した新設ケーブルNCを引入マンホール12に引入する第2新設工程(S220)を進める。
【0085】
以後、連結工程(S200)の連結金口600および接続金口700を利用して撤去ケーブルDCの後端部に新設ケーブルNCの先端部を連結する。
【0086】
次に、撤去ケーブルDCの先端部を駆動ローラ部200に挿入させ、駆動ローラ部200を駆動させる。
【0087】
この時、撤去ケーブルDCが引っ張られながら新設ケーブルNCが撤去ケーブルDCが引っ張られる方向に移動して地中管路に引入されてケーブルの撤去と同時に布設が可能となる。
【0088】
図5および図9を参照すると、ケーブル取り替え工程(S300)は切断工程(S310)をさらに含む。
【0089】
切断工程(S310)は駆動ローラ部200の一側に切断部400を配置して駆動ローラ部200を通じて伝達された撤去ケーブルDCを切断部400を通じて一定の長さに切断する工程である。
【0090】
これによって、長さが長い撤去ケーブルDCをマンホールから完全に引き出した状態で道路に位置させた後、作業者が一々切断機で切断する従来の問題点を解決することができる。
特に、撤去ケーブルDCをマンホールから引き出して移送と同時に一定の長さに切断し、切断された撤去ケーブルを他の移動手段に積載できることが好ましい。
【0091】
一例として、撤去ケーブルの切断する切断長さは2~3Mが好ましい。2M以内に切断される場合、長さが長い撤去ケーブルの引き出しおよび切断作業時間が遅延されることになる。そして、3M以上である場合、切断されたケーブルの縛り作業が難しく、縛られた撤去ケーブルを積載する時に運搬が容易でないためである。
【0092】
一方、図2および図4に図示された通り、本発明の実施例に係る地中電力ケーブルの撤去および新設の同時施工方法(S10)の切断工程(S310)は分離部連結工程(S311)をさらに含む。
【0093】
分離部連結工程(S311)は撤去ケーブルDCの先端部を切断部400に連結する前に、撤去ケーブルの絶縁体である被覆と導体である銅線を分離するために脱皮部300に撤去ケーブルDCの先端部を連結する工程である。
【0094】
より詳細に説明すると、分離部連結工程(S311)は駆動ローラ部200を通過した撤去ケーブルDCを移送管330に挿入させ、移送管330の一側に切開された開口部340を通じて撤去ケーブルDCの外皮が露出される。
【0095】
この時、開口部340に配置された下部刃310および上部刃320が撤去ケーブルDCの外皮を上下側の長さ方向に切開する。そして、上下部分が切開された撤去ケーブルDCは切断部400に移送されて一定の長さに切断された後、運搬車量に配送される。
【0096】
以上で説明した通り、本発明の詳細な説明では本発明の好ましい実施例に関して説明したが、これは本発明の最も良好な実施例を例示的に説明したものであって、本発明を限定するものではない。また、本発明が属する技術分野の通常の知識を有する者であれば誰でも本発明の技術思想の範疇を逸脱しない範囲内で多様な変形および模倣が可能であることは言うまでもない。
したがって、本発明の権利範囲は前述した実施例に限定されるものではなく、添付された特許請求の範囲内で多様な形態の実施例で具現され得る。そして、特許請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく当該発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば誰でも変形可能な多様な範囲まで本発明の請求の範囲内にある。
図1
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【国際調査報告】