(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-11
(54)【発明の名称】ヘッドマウントディスプレイデバイス用の一体型光学部品
(51)【国際特許分類】
G02F 1/15 20190101AFI20241004BHJP
G02B 27/02 20060101ALI20241004BHJP
A61B 5/11 20060101ALI20241004BHJP
G02C 7/10 20060101ALI20241004BHJP
G02C 7/02 20060101ALI20241004BHJP
G02F 1/17 20190101ALI20241004BHJP
G02F 1/157 20060101ALI20241004BHJP
G02F 1/153 20060101ALI20241004BHJP
G02C 7/00 20060101ALI20241004BHJP
G02B 1/04 20060101ALI20241004BHJP
G02C 11/00 20060101ALN20241004BHJP
【FI】
G02F1/15 505
G02B27/02 Z
A61B5/11
G02C7/10
G02C7/02
G02F1/15 506
G02F1/17
G02F1/157
G02F1/153
G02C7/00
G02B1/04
G02C11/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513212
(86)(22)【出願日】2022-08-31
(85)【翻訳文提出日】2024-04-22
(86)【国際出願番号】 US2022042219
(87)【国際公開番号】W WO2023034424
(87)【国際公開日】2023-03-09
(32)【優先日】2021-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514108838
【氏名又は名称】マジック リープ, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Magic Leap,Inc.
【住所又は居所原語表記】7500 W SUNRISE BLVD,PLANTATION,FL 33322 USA
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】グエン, バック
(72)【発明者】
【氏名】シン, ビクラムジト
(72)【発明者】
【氏名】コマンドゥリ, ラヴィ クマール
(72)【発明者】
【氏名】シュルツ, ジェイソン アレン
(72)【発明者】
【氏名】オン, ライアン ジェイソン
(72)【発明者】
【氏名】トラブ, マシュー
(72)【発明者】
【氏名】シュー, フランク ワイ.
【テーマコード(参考)】
2H006
2H199
2K101
4C038
【Fターム(参考)】
2H006BA01
2H006BE02
2H006CA00
2H199CA42
2H199CA43
2H199CA92
2H199CA93
2H199CA94
2H199CA95
2H199CA96
2K101AA22
2K101AA36
2K101DA01
2K101DB04
2K101DC03
2K101DC54
2K101EK02
4C038VA04
4C038VB04
4C038VC01
(57)【要約】
ヘッドマウントディスプレイ用の可変光学視認光学系アセンブリ(VOA)を形成するための例示的な方法では、VOA用の第1の光学素子を有する基板上にプレポリマーが堆積される。さらに、型がプレポリマーに適用されて、プレポリマーの第1の側の型の湾曲面にプレポリマーを適合させ、第1の側とは反対側のプレポリマーの第2の側の基板の表面にプレポリマーを適合させる。さらに、プレポリマーは、プレポリマーから固体ポリマーを形成するのに十分な化学線に曝露され、それにより、固体ポリマーは、型の湾曲面に対応する湾曲面を有する眼科用レンズを形成し、基板および眼科用レンズは、一体型光学部品を形成するようになる。型は、固体ポリマーから解放され、VOAは、一体型光学部品を使用して組み立てられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドマウントディスプレイ用の視認光学系アセンブリ(VOA)を形成する方法であって、前記方法は、
前記VOA用の第1の光学素子を備える基板を提供することと、
前記基板上にプレポリマーを堆積させることと、
型を前記プレポリマーに適用して、前記プレポリマーの第1の側の前記型の湾曲面に前記プレポリマーを適合させ、前記第1の側とは反対側の前記プレポリマーの第2の側の前記基板の表面に前記プレポリマーを適合させることと、
前記型を前記プレポリマーに適用しながら、前記プレポリマーから固体ポリマーを形成するのに十分な化学線に前記プレポリマーを曝露することであって、前記固体ポリマーは、前記型の前記湾曲面に対応する湾曲面を有する眼科用レンズを形成し、前記基板および前記眼科用レンズは、一体型光学部品を形成する、ことと、
前記固体ポリマーから前記型を解放することと、
前記一体型光学部品を使用して前記VOAを組み立てることと
を含む、方法。
【請求項2】
前記第1の光学素子は、前記VOAによって伝送される光の強度を選択的に変調するように構成されたセグメント化調光器を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の光学素子は、前記VOAの光軸に沿って光を発するように構成された照明層を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の光学素子は、前記ヘッドマウントディスプレイがユーザによって着用されているときに前記ユーザの眼の動きを追跡するように構成された視線追跡アセンブリの一部である少なくとも1つの層を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の光学素子は、1つ以上のレンズを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記基板上に前記プレポリマーを堆積させる前に、前記基板の前記表面を洗浄することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記基板を洗浄することは、
酸性水溶液および塩基性水溶液を前記基板の前記表面に適用すること、
有機溶媒を前記基板の前記表面に適用すること、
前記基板の前記表面を超音波処理すること、
前記基板の前記表面をプラズマに曝露すること、または
前記基板の前記表面を紫外線および/またはオゾンに曝露すること
のうちの少なくとも1つを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記基板上に前記プレポリマーを堆積させる前に、蒸着を使用して前記基板の前記表面上に材料を堆積させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記材料は、シランカップリング剤を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記基板上に前記プレポリマーを堆積させる前に、液体堆積を使用して前記基板の前記表面上に材料を堆積させることをさらに含み、前記材料は、1つ以上の官能基を有するモノマーを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記1つ以上の官能基は、アルキル、カルボキシル、カルボニル、ヒドロキシル、またはアルコキシのうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項12】
前記材料は、
前記表面上に前記材料をインクジェットすること、
前記表面上に前記材料をスピンコーティングすること、または
前記表面上に前記材料をスプレーすること
のうちの少なくとも1つによって前記基板の前記表面上に堆積される、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記プレポリマーは、
エポキシビニルエステル、または
環状脂肪族エポキシ
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記プレポリマーは、前記プレポリマーの硬化を促進するための光開始剤または共反応物の少なくとも1つをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
化学線に前記プレポリマーを曝露することは、
365nmの波長および0.1J/cm
2~10J/cm
2の強度を有する化学線に前記プレポリマーを曝露することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
化学線に前記プレポリマーを曝露することは、
310nm~410nmの波長および0.1J/cm
2~100J/cm
2の強度を有する化学線に前記プレポリマーを曝露することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
化学線に前記プレポリマーを曝露しながら、前記プレポリマーの熱を適用することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記プレポリマーの熱を適用することは、前記プレポリマーを40℃~120℃の温度に加熱することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記基板の前記表面は、平面であり、
前記眼科用レンズは、前記基板の前記平面に対応する平面を備え、前記眼科用レンズの前記平面は、前記眼科用レンズの前記湾曲面の反対側にある、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記基板の前記表面は、湾曲しており、
前記眼科用レンズは、前記基板の前記湾曲面に対応する第2の湾曲面を備え、前記眼科用レンズの前記第2の湾曲面は、前記眼科用レンズの前記湾曲面の反対側にある、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記眼科用レンズは、+1D~+1.5Dの範囲の屈折力を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記眼科用レンズは、-1D~-1.5Dの範囲の屈折力を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記眼科用レンズは、+0.5D~+4Dの範囲の屈折力を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記眼科用レンズは、-0.5D~-4Dの範囲の屈折力を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記眼科用レンズは、400mm~450mmの曲率半径を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記眼科用レンズは、25mm~50mmの開口サイズを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記眼科用レンズは、25mm~95mmの開口サイズを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項28】
前記眼科用レンズは、1.5~1.6の屈折率を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項29】
前記眼科用レンズは、200mmより大きい曲率半径を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項30】
前記眼科用レンズは、5mmより大きい開口サイズを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項31】
前記眼科用レンズは、1.5~1.75の間の屈折率を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項32】
前記眼科用レンズは、150mm~1000mmの曲率半径を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項33】
前記眼科用レンズは、25cm~2mの焦点距離を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項34】
前記眼科用レンズは、平面上にフレネルレンズを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項35】
前記フレネルレンズは、25μm~1000μmのレンズリッジ高さを有する、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
反射防止コーティングまたは保護コーティングの少なくとも1つを前記一体型光学部品の表面に適用することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項37】
前記プレポリマーまたは前記基板の少なくとも1つは、フォトクロミック材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項38】
前記プレポリマーまたは前記基板の少なくとも1つは、エレクトロクロミック材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項39】
ヘッドマウントディスプレイ用の視認光学系アセンブリ(VOA)を形成する方法であって、前記方法は、
基板を提供することと、
前記基板上にプレポリマーを堆積させることと、
型を前記プレポリマーに適用して、前記プレポリマーの第1の側の前記型の湾曲面に前記プレポリマーを適合させ、前記第1の側とは反対側の前記プレポリマーの第2の側の前記基板の表面に前記プレポリマーを適合させることと、
前記型を前記プレポリマーに適用しながら、前記プレポリマーから固体ポリマーを形成するのに十分な化学線に前記プレポリマーを曝露することであって、前記固体ポリマーは、前記型の前記湾曲面に対応する湾曲面を有する眼科用レンズを形成する、ことと、
前記型および前記基板から前記固体ポリマーを解放することと、
一体型光学部品を形成するために前記固体ポリマーを光学素子に固定することと、
前記一体型光学部品を使用して前記VOAを組み立てることと
を含む、方法。
【請求項40】
前記固体ポリマーを前記光学素子に固定することは、
結合剤を前記光学素子の表面に適用することと、
前記固体ポリマーを前記結合剤上に適用することと
を含む、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記結合剤は、液体を含む、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記結合剤は、乾燥物質を含む、請求項40に記載の方法。
【請求項43】
前記光学素子は、前記VOAによって伝送される光の強度を選択的に変調するように構成されたセグメント化調光器を備える、請求項39に記載の方法。
【請求項44】
前記光学素子は、前記VOAの光軸に沿って光を発するように構成された照明層を備える、請求項39に記載の方法。
【請求項45】
前記光学素子は、前記ヘッドマウントディスプレイがユーザによって着用されているときに前記ユーザの眼の動きを追跡するように構成された視線追跡アセンブリの一部である少なくとも1つの層を備える、請求項39に記載の方法。
【請求項46】
前記光学素子は、1つ以上のレンズを含む、請求項39に記載の方法。
【請求項47】
前記固体ポリマーを前記光学素子に固定する前に、前記光学素子を洗浄することをさらに含む、請求項39に記載の方法。
【請求項48】
前記光学素子を洗浄することは、
酸性水溶液および塩基性水溶液を前記光学素子の表面に適用すること、
有機溶媒を前記光学素子の前記表面の前記表面に適用すること、
前記光学素子の前記表面の前記表面を超音波処理すること、
前記光学素子の前記表面の前記表面をプラズマに曝露すること、または
前記光学素子の前記表面を紫外線および/またはオゾンに曝露すること
のうちの少なくとも1つを含む、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記固体ポリマーを前記光学素子に固定する前に、蒸着を使用して材料を前記光学素子上に堆積させることをさらに含む、請求項39に記載の方法。
【請求項50】
前記材料は、シランカップリング剤を含む、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記プレポリマーは、
エポキシビニルエステル、または
環状脂肪族エポキシ
のうちの少なくとも1つを含む、請求項39に記載の方法。
【請求項52】
前記プレポリマーは、前記プレポリマーの硬化を促進するための光開始剤または共反応物の少なくとも1つをさらに含む、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
化学線に前記プレポリマーを曝露することは、
365nmの波長および0.1J/cm
2~10J/cm
2の強度を有する化学線に前記プレポリマーを曝露することを含む、請求項39に記載の方法。
【請求項54】
化学線に前記プレポリマーを曝露することは、
310nm~410nmの波長および0.1J/cm
2~100J/cm
2の強度を有する化学線に前記プレポリマーを曝露することを含む、請求項39に記載の方法。
【請求項55】
化学線に前記プレポリマーを曝露しながら、前記プレポリマーの熱を適用することをさらに含む、請求項39に記載の方法。
【請求項56】
前記プレポリマーの熱を適用することは、
前記プレポリマーを40℃~120℃の温度に加熱することを含む、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記基板の前記表面は、平面であり、
前記眼科用レンズは、前記基板の前記平面に対応する平面を含み、前記眼科用レンズの前記平面は、前記眼科用レンズの前記湾曲面の反対側にある、請求項39に記載の方法。
【請求項58】
前記基板の前記表面は、湾曲しており、
前記眼科用レンズは、前記基板の前記湾曲面に対応する第2の湾曲面を備え、前記眼科用レンズの前記第2の湾曲面は、前記眼科用レンズの前記湾曲面の反対側にある、請求項39に記載の方法。
【請求項59】
前記眼科用レンズは、+1D~+1.5Dの範囲の屈折力を有する、請求項39に記載の方法。
【請求項60】
前記眼科用レンズは、-1D~-1.5Dの範囲の屈折力を有する、請求項39に記載の方法。
【請求項61】
前記眼科用レンズは、+0.5D~+4Dの範囲の屈折力を有する、請求項39に記載の方法。
【請求項62】
前記眼科用レンズは、-0.5D~-4Dの範囲の屈折力を有する、請求項39に記載の方法。
【請求項63】
前記眼科用レンズは、400mm~450mmの曲率半径を有する、請求項39に記載の方法。
【請求項64】
前記眼科用レンズは、25mm~50mmの開口サイズを有する、請求項39に記載の方法。
【請求項65】
前記眼科用レンズは、1.5~1.6の屈折率を有する、請求項39に記載の方法。
【請求項66】
前記眼科用レンズは、200mmより大きい曲率半径を有する、請求項39に記載の方法。
【請求項67】
前記眼科用レンズは、5mmより大きい開口サイズを有する、請求項39に記載の方法。
【請求項68】
前記眼科用レンズは、1.5~1.75の屈折率を有する、請求項39に記載の方法。
【請求項69】
前記眼科用レンズは、150mm~1000mmの曲率半径を有する、請求項39に記載の方法。
【請求項70】
前記眼科用レンズは、25cm~2mの焦点距離を有する、請求項39に記載の方法。
【請求項71】
前記眼科用レンズは、平面上にフレネルレンズを備える、請求項39に記載の方法。
【請求項72】
前記フレネルレンズは、25μm~1000μmのレンズリッジ高さを有する、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
前記プレポリマーは、フォトクロミック材料を含む、請求項39に記載の方法。
【請求項74】
前記プレポリマーは、エレクトロクロミック材料を含む、請求項39に記載の方法。
【請求項75】
ヘッドマウントディスプレイ用の視認光学系アセンブリ(VOA)であって、
前記ヘッドマウントディスプレイの使用中に前記ヘッドマウントディスプレイのユーザ側に向かって画像を表示するように構成された接眼レンズと、
前記接眼レンズの世界側に配置された一体型光学部品であって、前記一体型光学部品は、セグメント化調光器と、前記セグメント化調光器の表面上に配設された眼科用レンズとを備え、前記眼科用レンズは、凸面と、+0.5D~+4Dの範囲の屈折力とを有する、一体型光学部品と
を備える、VOA。
【請求項76】
前記セグメント化調光器は、前記VOAの光軸に沿って伝送される光の強度を選択的に変調するように構成された1つ以上の調光層を備える、請求項75に記載のVOA。
【請求項77】
前記一体型光学部品は、前記ヘッドマウントディスプレイの使用中に前記接眼レンズによって発せられた光の少なくとも一部を前記ユーザの眼に集束させるように構成される、請求項75に記載のVOA。
【請求項78】
前記セグメント化調光器と前記眼科用レンズとの間に配設された1つ以上の電気トレースをさらに備える、請求項75に記載のVOA。
【請求項79】
前記セグメント化調光器は、エレクトロクロミック材料を含む第1の層を備える、請求項75に記載のVOA。
【請求項80】
前記セグメント化調光器は、第1の導電性層と第2の導電性層とを備え、前記第1の層は、前記第1の導電性層と前記第2の導電性層との間に配設される、請求項79に記載のVOA。
【請求項81】
前記セグメント化調光器は、前記第1の層と前記第2の導電性層との間に配設されたイオン移動層を備える、請求項80に記載のVOA。
【請求項82】
前記セグメント化調光器は、前記イオン移動層と前記第2の導電性層との間に配設されたイオン貯蔵層を備える、請求項80に記載のVOA。
【請求項83】
ヘッドマウントディスプレイ用の視認光学系アセンブリ(VOA)であって、
前記ヘッドマウントディスプレイの使用中に前記ヘッドマウントディスプレイのユーザ側に向かって画像を表示するように構成された接眼レンズと、
前記接眼レンズの前記ユーザ側に配置された一体型光学部品であって、前記一体型光学部品は、照明層と、前記照明層の表面上に配設された眼科用レンズとを備え、前記眼科用レンズは、凹面と、-0.5D~-4Dの範囲の屈折力とを有する、一体型光学部品と
を備える、VOA。
【請求項84】
前記照明層は、前記VOAの光軸に沿って光を発するように構成される、請求項83に記載のVOA。
【請求項85】
前記一体型光学部品は、前記ヘッドマウントディスプレイの使用中に前記接眼レンズによって発せられた光の少なくとも一部を前記ユーザの眼に85集束させるように構成される、請求項83に記載のVOA。
【請求項86】
前記セグメント化調光器と前記眼科用レンズとの間に配設された1つ以上の電気トレースをさらに備える、請求項83に記載のVOA。
【請求項87】
前記眼科用レンズは、フォトクロミック材料を含む、請求項83に記載のVOA。
【請求項88】
前記眼科用レンズは、エレクトロクロミック材料を含む、請求項83に記載のVOA。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年8月31日に出願された米国特許出願第63/239119号の利益を主張し、この文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本開示は、ヘッドマウントディスプレイデバイス(例えば、仮想現実および/または拡張現実コンテンツを表示するためのヘッドセット)用の一体型光学部品およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
ヘッドマウントディスプレイデバイスなどの光学撮像システムは、投影された画像をユーザに提示する接眼レンズを含むことができる。接眼レンズは、1つ以上の高屈折材料の薄層を使用して構成することができる。例として、接眼レンズは、高屈折ガラス、シリコン、金属、またはポリマー基板の1つ以上の層から構成することができる。
【0004】
場合によっては、接眼レンズは、特定の焦点深度に従って画像を投影するように(例えば、1つ以上の光回折構造を有して)パターン化することができる。例えば、パターン化された接眼レンズを見ているユーザには、投影された画像は、ユーザから特定の距離だけ離れているように見え得る。
【0005】
さらに、複数の接眼レンズを組み合わせて使用して、シミュレートされた3次元画像を投影することができる。例えば、複数の接眼レンズを互いに上下に積層することができ、各接眼レンズは異なるパターンを有し、各接眼レンズはボリューム画像の異なる深度層を投影する。したがって、接眼レンズは、立体画像を3次元にわたってユーザに集合的に提示することができる。これは、例えば、「仮想現実」または「拡張現実」環境をユーザに提示するのに有用であることができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
概要
本明細書では、ヘッドマウントディスプレイデバイス用の一体型光学部品を製造するためのシステムおよび技術について説明する。
【0007】
説明する実装形態のうちの1つ以上を使用して、別の場合に(例えば、本明細書に記載の技術のパフォーマンスおよび/またはシステムの使用がない場合に)可能であるよりも少ないサブ部品、低減された寸法、低減された重量、および/または少ない光学インターフェースを有する光学部品を製造することができる。さらに、説明する実装形態の1つ以上を使用して、光学部品を(例えば、他の技術および/またはシステムを使用して製造されたものと比較して)より高い精度で製造することができる。
【0008】
これらのシステムおよび技術は、例えば、向上した光学パフォーマンス特性を有するヘッドマウントディスプレイを製造するのに有益であることができる。例えば、説明する技術およびシステムに従って製造された光学部品を有するヘッドマウントディスプレイを使用して、広視野(または視野ボリューム)および/または(例えば、表示されたコンテンツの視覚的品質に悪影響を及ぼし得るヘイズまたは光散乱の程度を排除または別の方法で低減することによって)高度な視覚的忠実度に従って、視覚コンテンツを提示することができる。さらに、説明する実装形態は、ヘッドマウントディスプレイをより迅速におよび/または(例えば、ディスプレイの複雑さおよび/またはディスプレイを製造するために実施されるステップの数を低減することによって)より低コストで製造することを可能にすることができる。さらに、説明する実装形態を使用して、あまりかさばらず、ユーザが着用するのにより快適なヘッドマウントディスプレイを製造することができる。
【0009】
一態様では、ヘッドマウントディスプレイ用の可変光学視認光学系アセンブリ(VOA)を形成する方法は、VOA用の第1の光学素子を備える基板を提供することと、基板上にプレポリマーを堆積させることと、型をプレポリマーに適用して、プレポリマーの第1の側の型の湾曲面にプレポリマーを適合させ、第1の側とは反対側のプレポリマーの第2の側の基板の表面にプレポリマーを適合させることと、型をプレポリマーに適用しながら、プレポリマーから固体ポリマーを形成するのに十分な化学線にプレポリマーを曝露することであって、固体ポリマーは、型の湾曲面に対応する湾曲面を有する眼科用レンズを形成し、基板および眼科用レンズは、一体型光学部品を形成する、ことと、固体ポリマーから型を解放することと、一体型光学部品を使用してVOAを組み立てることとを含む。
【0010】
この態様の実装形態は、以下の特徴のうちの1つ以上を含むことができる。
【0011】
いくつかの実装形態では、第1の光学素子は、VOAによって伝送される光の強度を選択的に変調するように構成されたセグメント化調光器を含むことができる。
【0012】
いくつかの実装形態では、第1の光学素子は、VOAの光軸に沿って光を発するように構成された照明層を含むことができる。
【0013】
いくつかの実装形態では、第1の光学素子は、ヘッドマウントディスプレイがユーザによって着用されているときにユーザの眼の動きを追跡するように構成された視線追跡アセンブリの一部である少なくとも1つの層を含むことができる。
【0014】
いくつかの実装形態では、第1の光学素子は、1つ以上のレンズを含むことができる。
【0015】
いくつかの実装形態では、方法はまた、基板上にプレポリマーを堆積させる前に、基板の表面を洗浄することを含むことができる。
【0016】
いくつかの実装形態では、基板を洗浄することは、酸性水溶液および塩基性水溶液を基板の表面に適用すること、有機溶媒を基板の表面に適用すること、基板の表面を超音波処理すること、基板の表面をプラズマに曝露すること、または基板の表面を紫外線および/またはオゾンに曝露することのうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0017】
いくつかの実装形態では、方法はまた、基板上にプレポリマーを堆積させる前に、蒸着を使用して基板の表面上に材料を堆積させることを含むことができる。
【0018】
いくつかの実装形態では、材料は、シランカップリング剤を含むことができる。
【0019】
いくつかの実装形態では、方法はまた、基板上にプレポリマーを堆積させる前に、蒸気液体を使用して基板の表面上に材料を堆積させることを含むことができ、材料は、1つ以上の官能基を有するモノマーを含む。
【0020】
いくつかの実装形態では、1つ以上の官能基は、アルキル、カルボキシル、カルボニル、ヒドロキシル、またはアルコキシのうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0021】
いくつかの実装形態では、材料は、表面上に材料をインクジェットすること、表面上に材料をスピンコーティングすること、または表面上に材料をスプレーすることのうちの少なくとも1つによって基板の表面上に堆積させることができる。
【0022】
いくつかの実装形態では、プレポリマーは、エポキシビニルエステルまたは環状脂肪族エポキシのうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0023】
いくつかの実装形態では、プレポリマーは、プレポリマーの硬化を促進するための光開始剤または共反応物の少なくとも1つをさらに含むことができる。
【0024】
いくつかの実装形態では、化学線にプレポリマーを曝露することは、365nmの波長および0.1J/cm2~10J/cm2の強度を有する化学線にプレポリマーを曝露することを含むことができる。
【0025】
いくつかの実装形態では、化学線にプレポリマーを曝露することは、310nm~410nmの波長および0.1J/cm2~100J/cm2の強度を有する化学線にプレポリマーを曝露することを含むことができる。
【0026】
いくつかの実装形態では、方法は、化学線にプレポリマーを曝露しながら、プレポリマーの熱を適用することをさらに含むことができる。
【0027】
いくつかの実装形態では、プレポリマーの熱を適用することは、プレポリマーを40℃~120℃の温度に加熱することを含むことができる。
【0028】
いくつかの実装形態では、基板の表面は、平面とすることができる。さらに、眼科用レンズは、基板の平面に対応する平面を含むことができる。眼科用レンズの平面は、眼科用レンズの湾曲面の反対側にあることができる。
【0029】
いくつかの実装形態では、基板の表面は湾曲することができる。さらに、眼科用レンズは、基板の湾曲面に対応する第2の湾曲面を含む。眼科用レンズの第2の湾曲面は、眼科用レンズの湾曲面の反対側にあることができる。
【0030】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、+1D~+1.5Dの範囲の屈折力を有することができる。
【0031】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、-1D~-1.5Dの範囲の屈折力を有することができる。
【0032】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、+0.5D~+4Dの範囲の屈折力を有することができる。
【0033】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、-0.5D~-4Dの範囲の屈折力を有することができる。
【0034】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、400mm~450mmの曲率半径を有することができる。
【0035】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、25mm~50mmの開口サイズを有することができる。
【0036】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、25mm~95mmの開口サイズを有することができる。
【0037】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、1.5~1.6の屈折率を有することができる。
【0038】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、200mmより大きい曲率半径を有することができる。
【0039】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、5mmより大きい開口サイズを有することができる。
【0040】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、1.5~1.75の屈折率を有することができる。
【0041】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、150mm~1000mmの曲率半径を有することができる。
【0042】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、25cm~2mの焦点距離を有することができる。
【0043】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、平面上にフレネルレンズを含むことができる。
【0044】
いくつかの実装形態では、フレネルレンズは、25μm~1000μmのレンズリッジ高さを有することができる。
【0045】
いくつかの実装形態では、本方法は、反射防止コーティングまたは保護コーティングの少なくとも1つを一体型光学部品の表面に適用することを含むことができる。
【0046】
いくつかの実装形態では、プレポリマーまたは基板の少なくとも1つは、フォトクロミック材料を含むことができる。
【0047】
いくつかの実装形態では、プレポリマーまたは基板の少なくとも1つは、エレクトロクロミック材料を含むことができる。
【0048】
別の態様では、ヘッドマウントディスプレイ用の可変光学視認光学系アセンブリ(VOA)を形成する方法は、基板を提供することと、基板上にプレポリマーを堆積させることと、型をプレポリマーに適用して、プレポリマーの第1の側の型の湾曲面にプレポリマーを適合させ、第1の側とは反対側のプレポリマーの第2の側の基板の表面にプレポリマーを適合させることと、型をプレポリマーに適用しながら、プレポリマーから固体ポリマーを形成するのに十分な化学線にプレポリマーを曝露することであって、固体ポリマーは、型の湾曲面に対応する湾曲面を有する眼科用レンズを形成する、ことと、型および基板から固体ポリマーを解放することと、一体型光学部品を形成するために固体ポリマーを光学素子に固定することと、一体型光学部品を使用してVOAを組み立てることとを含む。
【0049】
この態様の実装形態は、以下の特徴のうちの1つ以上を含むことができる。
【0050】
いくつかの実装形態では、固体ポリマーを光学素子に固定することは、結合剤を光学素子の表面に適用することと、固体ポリマーを結合剤上に適用することとを含むことができる。
【0051】
いくつかの実装形態では、結合剤は、液体を含むことができる。
【0052】
いくつかの実装形態では、乾燥物質を含むことができる。
【0053】
いくつかの実装形態では、光学素子は、VOAによって伝送される光の強度を選択的に変調するように構成されたセグメント化調光器を含むことができる。
【0054】
いくつかの実装形態では、光学素子は、VOAの光軸に沿って光を発するように構成された照明層を含むことができる。
【0055】
いくつかの実装形態では、光学素子は、ヘッドマウントディスプレイがユーザによって着用されているときにユーザの眼の動きを追跡するように構成された視線追跡アセンブリの一部である少なくとも1つの層を含むことができる。
【0056】
いくつかの実装形態では、光学素子は、1つ以上のレンズを含むことができる。
【0057】
いくつかの実装形態では、方法は、固体ポリマーを光学素子に固定する前に、光学素子を洗浄することをさらに含むことができる。
【0058】
いくつかの実装形態では、光学素子を洗浄することは、酸性水溶液および塩基性水溶液を光学素子の表面に適用すること、光学素子の表面の表面に有機溶媒を適用すること、光学素子の表面の表面を超音波処理すること、光学素子の表面の表面をプラズマに曝露すること、または光学素子の表面を紫外線および/またはオゾンに曝露することのうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0059】
いくつかの実装形態では、方法は、固体ポリマーを光学素子に固定する前に、蒸着を使用して材料を光学素子上に堆積させることをさらに含むことができる。
【0060】
いくつかの実装形態では、材料は、シランカップリング剤を含むことができる。
【0061】
いくつかの実装形態では、プレポリマーは、エポキシビニルエステルまたは環状脂肪族エポキシの少なくとも1つを含むことができる。
【0062】
いくつかの実装形態では、プレポリマーは、プレポリマーの硬化を促進するための光開始剤または共反応物の少なくとも1つをさらに含むことができる。
【0063】
いくつかの実装形態では、化学線にプレポリマーを曝露することは、365nmの波長および0.1J/cm2~10J/cm2の強度を有する化学線にプレポリマーを曝露することを含むことができる。
【0064】
いくつかの実装形態では、化学線にプレポリマーを曝露することは、310nm~410nmの波長および0.1J/cm2~100J/cm2の強度を有する化学線にプレポリマーを曝露することを含むことができる。
【0065】
いくつかの実装形態では、方法は、化学線にプレポリマーを曝露しながら、プレポリマーの熱を適用することをさらに含むことができる。
【0066】
いくつかの実装形態では、プレポリマーの熱を適用することは、プレポリマーを40℃~120℃の温度に加熱することを含むことができる。
【0067】
いくつかの実装形態では、基板の表面は、平面とすることができる。さらに、眼科用レンズは、基板の平面に対応する平面を含むことができる。眼科用レンズの平面は、眼科用レンズの湾曲面の反対側にあることができる。
【0068】
いくつかの実装形態では、基板の表面は湾曲することができる。さらに、眼科用レンズは、基板の湾曲面に対応する第2の湾曲面を含むことができる。眼科用レンズの第2の湾曲面は、眼科用レンズの湾曲面の反対側にあることができる。
【0069】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、+1D~+1.5Dの範囲の屈折力を有することができる。
【0070】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、-1D~-1.5Dの範囲の屈折力を有することができる。
【0071】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、+0.5D~+4Dの範囲の屈折力を有することができる。
【0072】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、-0.5D~-4Dの範囲の屈折力を有することができる。
【0073】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、400mm~450mmの曲率半径を有することができる。
【0074】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、25mm~50mmの開口サイズを有することができる。
【0075】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、1.5~1.6の屈折率を有することができる。
【0076】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、200mmより大きい曲率半径を有することができる。
【0077】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、5mmより大きい開口サイズを有することができる。
【0078】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、1.5~1.75の屈折率を有することができる。
【0079】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、150mm~1000mmの曲率半径を有することができる。
【0080】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、25cm~2mの焦点距離を有することができる。
【0081】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、平面上にフレネルレンズを含むことができる。
【0082】
いくつかの実装形態では、フレネルレンズは、25μm~1000μmのレンズリッジ高さを有することができる。
【0083】
いくつかの実装形態では、プレポリマーは、フォトクロミック材料を含むことができる。
【0084】
いくつかの実装形態では、プレポリマーは、エレクトロクロミック材料を含むことができる。
【0085】
別の態様では、ヘッドマウントディスプレイ用の可変光学視認光学系アセンブリ(VOA)は、ヘッドマウントディスプレイの使用中にヘッドマウントディスプレイのユーザ側に向かって画像を表示するように構成された接眼レンズと、接眼レンズの世界側に配置された一体型光学部品であって、セグメント化調光器と、セグメント化調光器の表面上に配設された眼科用レンズとを含み、眼科用レンズは、凸面と、+0.5D~+4Dの範囲の屈折力を有する、一体型光学部品とを含む。
【0086】
この態様の実装形態は、以下の特徴のうちの1つ以上を含むことができる。
【0087】
いくつかの実装形態では、セグメント化調光器は、VOAの光軸に沿って伝送される光の強度を選択的に変調するように構成された1つ以上の調光層を含むことができる。
【0088】
いくつかの実装形態では、一体型光学部品は、ヘッドマウントディスプレイの使用中に接眼レンズによって発せられた光の少なくとも一部をユーザの眼に集束させるように構成することができる。
【0089】
いくつかの実装形態では、VOAはまた、セグメント化調光器と眼科用レンズとの間に配設された1つ以上の電気トレースを含むことができる。
【0090】
いくつかの実装形態では、セグメント化調光器は、エレクトロクロミック材料を有する第1の層を含むことができる。
【0091】
いくつかの実装形態では、セグメント化調光器は、第1の導電性層と第2の導電性層とを含むことができ、第1の層は、第1の導電性層と第2の導電性層との間に配設される。
【0092】
いくつかの実装形態では、セグメント化調光器は、第1の層と第2の導電性層との間に配設されたイオン移動層を含むことができる。
【0093】
いくつかの実装形態では、セグメント化調光器は、イオン移動層と第2の導電性層との間に配設されたイオン貯蔵層を含むことができる。
【0094】
別の態様では、ヘッドマウントディスプレイ用の可変光学視認光学系アセンブリ(VOA)は、ヘッドマウントディスプレイの使用中にヘッドマウントディスプレイのユーザ側に向かって画像を表示するように構成された接眼レンズと、接眼レンズのユーザ側に配置された一体型光学部品とを備え、一体型光学部品は、照明層と、照明層の表面上に配設された眼科用レンズとを備え、眼科用レンズは、凹面と、-0.5D~-4Dの範囲の屈折力とを有する。
【0095】
いくつかの実装形態では、照明層は、VOAの光軸に沿って光を発するように構成することができる。
【0096】
いくつかの実装形態では、一体型光学部品は、ヘッドマウントディスプレイの使用中に接眼レンズによって発せられた光の少なくとも一部をユーザの眼に集束させるように構成することができる。
【0097】
いくつかの実装形態では、VOAはまた、セグメント化調光器と眼科用レンズとの間に配設された1つ以上の電気トレースを含むことができる。
【0098】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、フォトクロミック材料を含むことができる。
【0099】
いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、エレクトロクロミック材料を含むことができる。
【0100】
1つ以上の実施形態の詳細は、添付の図面および以下の説明に記載される。他の特徴および利点は、説明および図面、ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【
図1】
図1は、光学部品を製造するための例示的なシステムの図である。
【0102】
【
図2】
図2A~
図2Dは、別の光学サブ部品上に直接光学サブ部品を形成するための例示的なプロセスの図である。
【0103】
【
図3】
図3A~
図3Dは、別の光学サブ部品上に直接光学サブ部品を形成するための別の例示的なプロセスの図である。
【0104】
【
図4】
図4A~
図4Dは、別の光学サブ部品上に直接光学サブ部品を形成するための別の例示的なプロセスの図である。
【0105】
【
図5】
図5A~
図5Cは、別の光学サブ部品上に直接光学サブ部品を形成するための別の例示的なプロセスの図である。
【0106】
【
図6】
図6A~
図6Cは、別の光学サブ部品上に直接光学サブ部品を形成するための別の例示的なプロセスの図である。
【0107】
【
図7】
図7A~
図7Cは、光学サブ部品を個別に形成するための例示的なプロセスの図である。
【0108】
【
図8】
図8A~
図8Cは、光学サブ部品を互いに固定するための例示的なプロセスの図である。
【0109】
【
図9】
図9は、例示的な光学アセンブリの図である。
【0110】
【
図10】
図10は、例示的なエレクトロクロミック光学部品の図である。
【0111】
【
図11A】
図11Aおよび
図11Bは、それぞれの光学サブ部品が形成および/または固定されている例示的なエレクトロクロミック光学部品の図である。
【
図11B】
図11Aおよび
図11Bは、それぞれの光学サブ部品が形成および/または固定されている例示的なエレクトロクロミック光学部品の図である。
【0112】
【
図12】
図12は、外面の少なくとも一部に沿ってナノパターンを有する例示的な光学部品の図である。
【0113】
【0114】
【
図14】
図14は、例示的なヘッドマウントディスプレイデバイスの図である。
【発明を実施するための形態】
【0115】
詳細な説明
本明細書では、ヘッドマウントディスプレイデバイス用の一体型光学部品を製造するためのシステムおよび技術について説明する。
【0116】
いくつかの実装形態では、本明細書に説明するシステムおよび技術を使用して、別の場合に(例えば、本明細書に説明する技術のパフォーマンスおよび/またはシステムのない場合に)可能であるよりも少ないサブ部品、低減された寸法、低減された重量、および/または少ない光学インターフェースを有する光学部品を製造することができる。さらに、説明する実装形態の1つ以上を使用して、光学部品を(例えば、他の技術および/またはシステムを使用して製造されたものと比較して)より高い精度で製造することができる。
【0117】
いくつかの実装形態では、一体型光学部品は、単一の一体型デバイスに一緒に組み合わされた複数の構成光学サブ部品(それぞれが特定の方法で光の状態を変更するように構成されている)を有するアセンブリを指すことができる。一例として、一体型光学部品は、互いに固定されて単一の光学「スタック」を形成する1つ以上の光学層または他のサブ部品を含むことができ、単一の光学「スタック」は、単一のアイテムとして取り扱い、輸送、および/または使用することができる。いくつかの実装形態では、一体型光学部品をより大きなシステム(例えば、製造または組み立てプロセスの一部として)に組み込んで、そのシステムの特定の機能を提供することができる。
【0118】
いくつかの実装形態では、一体型光学部品は、それぞれが特定の方法で光の状態を変更するように構成された、1つ以上の構成透過性光学部品(例えば、レンズ、フィルタ、窓、光学フロート、プリズム、偏光、ビームスプリッタ、波長板、光ファイバなど)および/または1つ以上の構成反射光学部品(例えば、ミラー、リフレクタなど)を含むことができる。さらに、構成部品は、特定の光学効果を達成するために、光を集合的に受け取りおよび/または生成し、光の状態を変更し、変更された光を出力するように、互いに対して配置することができる。
【0119】
いくつかの実装形態では、1つ以上の一体型光学部品を、ヘッドマウントディスプレイデバイスなどの光学撮像システムに組み込むことができる。一例として、1つ以上の一体型光学部品を使用して、特定の焦点深度に従ってユーザに画像を投影するように構成された接眼レンズを有する視認光学系アセンブリ(VOA)を形成することができる。さらに、仮想現実または拡張現実環境をレンダリングするなどのために、複数の接眼レンズを併せて使用して、シミュレートされた3次元画像を投影すること(例えば、3次元にわたってボリューム画像をユーザに提示すること)ができる。さらに、いくつかの実装形態では、VOAは、(例えば、ユーザが投影された画像と併せて自分の周囲を見ることを可能にするために)表示デバイスの世界側から表示デバイスのユーザ側に周囲光を伝送することができる。
【0120】
光学部品を製造するための例示的なシステム100を
図1に示す。システム100は、作動可能段102aおよび102bと、光源104aおよび104bと、支持フレーム106とを含む。さらに、システム100は、モータアセンブリ108と、洗浄アセンブリ110と、蒸着アセンブリ112と、ディスペンサアセンブリ114と、加熱アセンブリ116と、液体堆積アセンブリ118と、制御モジュール150とを含む。
【0121】
いくつかの実装形態では、システム100は、光学部品を別の光学部品上に直接形成するように構成することができ、それにより、2つの光学部品は、接着剤層およびまたはそれらの間の任意の他の介在層なしで互いに直接固定される。これは、例えば、光学部品を組み込んだ一体型光学部品の寸法、重量、および/または複雑さを低減するのに有益であることができる。これはまた、例えば、(例えば、各光学インターフェースでのフレネル反射に起因して)一体型光学部品の光学パフォーマンスに悪影響を及ぼし得る一体型光学部品内の光学インターフェースの数を低減するのにも有益であることができる。
【0122】
いくつかの実装形態では、システム100は、光学部品を個別に形成するように構成することができる。その後、(例えば、1つ以上の接着剤層を介して)これらの光学部品を互いに固定して、光学アセンブリを形成することができる。これは、例えば、光学アセンブリをモジュール式に実施することができるのに有益であることができる。
【0123】
システム100の動作中、2つの構造160aおよび160bは作動可能段102aおよび102bそれぞれに固定され、それにより、構造160aおよび160bは、それらの間のギャップボリューム162を横断して互いに面するようになる。いくつかの実装形態では、構造160aおよび160bは、真空力によって作動可能段102aおよび102bに固定することができる。例えば、作動可能段102aおよび102bは、構造160aおよび160bが作動可能段102aおよび102bに向かって引っ張られ、それに対して固定されるように、真空を(例えば、ギャップボリューム162に面する作動可能段102aおよび102bの表面に沿って)選択的に生成するように構成された1つ以上の真空チャックを含むことができる。いくつかの実装形態では、構造160aおよび160bは、1つ以上のピン、クランプ、ブラケット、または他の物理的締結機構を有する機械的チャックを介して作動可能段102aおよび102bに固定することができる。
【0124】
いくつかの実装形態では、構造160aおよび160bの少なくとも1つは、その上に光学部品が形成される基板とすることができる。さらに、いくつかの実装形態では、基板は、別の光学部品の少なくとも一部を含むことができる。例えば、基板は、1つ以上の透過光学素子および/または反射光学素子などの一体型光学部品の1つ以上のサブ部品を含むことができる。これにより、一体型光学部品を形成することが可能になり、それによって、1つの光学サブ部品は別の光学サブ部品に、接着剤層および/またはその間の他の介在層なしに直接当接する。
【0125】
いくつかの実装形態では、基板は、またはより多くの材料層を含むことができ、その材料層上に光学部品が形成され、形成後にその材料層から光学部品が取り外される。これにより、光学部品を個別に形成し、次いで(例えば、光学スタックを形成するために)1つ以上の他の光学部品に固定することが可能になる。
【0126】
いくつかの実装形態では、構造160aおよび160bの少なくとも1つは、形成された光学部品に特定の形状を付与するように構成された型構造とすることができる。一例として、構造160aおよび160bは、光学部品の対応するパターンを付与する特定のパターン(例えば、平坦領域、湾曲領域、溝、突起、格子など)を有する表面を含むことができる。場合によっては、構造160aおよび160bは、得られたポリマーが光学撮像システムにおける光学部品として(例えば、ヘッドマウントディスプレイデバイスの接眼レンズを形成するために使用される一体型光学部品の一部として)の使用に適するように、特定の形状およびパターンを画定することができる。
【0127】
さらに、システム100の動作中、プレポリマー材料164(例えば、光に曝露されると硬化するフォトポリマーまたは光活性化樹脂)が、ディスペンサアセンブリ114によって構造160aと160bとの間に分配される。ディスペンサアセンブリ114は、例えば、計量された量のプレポリマー材料164を構造160aおよび/または160b上に分配するように構成された1つ以上のピペット、シリンジ、ポンプ、圧電ノズル、および/または他の機構を含むことができる。
【0128】
ディスペンサアセンブリ114によって分配されるプレポリマー材料164のボリュームは、得られる硬化ポリマーの所望のボリュームに応じて変化し得る。一例として、硬化ポリマーがヘッドマウントディスプレイデバイスで使用するための単一の眼科用レンズとして使用されることが意図されている場合、少なくともいくつかの実装形態では、約100μL~2mLの材料を構造160aおよび/または160b上に分配することができる。しかしながら、実際には、意図される用途に応じて、任意のボリュームの材料を分配することができる。
【0129】
いくつかの実装形態では、プレポリマー材料164は、エポキシビニルエステルなどの樹脂材料を含むことができる。樹脂は、モノマー中の芳香族分子の有無にかかわらず、ビニルモノマー(例えば、メチルメタクリレート)および/または二官能性もしくは三官能性ビニルモノマー(例えば、ジアクリレート、トリアクリレート、ジメタクリレートなど)を含むことができる。いくつかの実装形態では、プレポリマー材料164は、約1.5~1.7の範囲の屈折率を有することができる。いくつかの実装形態では、プレポリマー材料164は、アルキル、カルボキシル、カルボニル、ヒドロキシル、および/またはアルコキシなどの1つ以上の官能基を有するモノマーを含むことができる。
【0130】
いくつかの実装形態では、プレポリマー材料164は、紫外線および/または熱を使用して硬化させることができる環状脂肪族エポキシ含有樹脂を含むことができる。さらに、プレポリマー材料164は、周囲条件での効率的な紫外線硬化を容易にするために、紫外線カチオン性光開始剤および共反応物を含むことができる。
【0131】
さらに、構造160aおよび160bは、プレポリマー材料164が構造160aおよび160bによって囲まれるように、互いに近接して(例えば、モータアセンブリ108を使用して支持フレーム106に沿って作動可能段102aおよび/または102bを移動させることによって)移動される。モータアセンブリ108は、支持フレーム106に対して作動可能段102aおよび/または102bを移動させるように構成された1つ以上のモータ、アクチュエータなどを含むことができる。
【0132】
次いで、プレポリマー材料164は、(例えば、プレポリマー材料164を光源104aおよび/または104bからの光および/または加熱アセンブリ116からの熱に曝露することによって)硬化されて、構造160aおよび160bによって画定される1つ以上の特徴を有する硬化ポリマーを形成する。プレポリマー材料164が硬化された後、構造160aおよび160bは、(例えば、作動可能段102aおよび/または102bを支持フレーム106に沿って移動させることによって)互いに離れるように移動され、硬化されたポリマーが抜き出される。
【0133】
通常、作動可能段102aおよび102bは、それぞれ構造160aおよび160bを支持するように構成される。さらに、作動可能段102aおよび102bは、構造160aと160bとの間のギャップボリューム162を制御するために、構造160aおよび160bをそれぞれ一次元または複数次元で操作するように構成される。
【0134】
例えば、場合によっては、作動可能段102aは、構造160aを1つ以上の軸に沿って並進させることができる。一例として、作動可能段102aは、デカルト座標系(すなわち、3つの直交して配置された軸を有する座標系)におけるx軸、y軸、および/またはz軸に沿って構造160aを並進させることができる。場合によっては、作動可能段102aは、構造160aを1つ以上の軸を中心に回転または傾斜させることができる。一例として、作動可能段102aは、デカルト座標系におけるx軸(例えば、構造160aを「転動」させるために)、y軸(例えば、構造160aを「ピッチ」するために)、および/またはz軸(例えば、構造160aを「ヨーイング」させるために)に沿って構造160aを回転させることができる。上述したものに加えて、またはその代わりに、1つ以上の他の軸に対する並進および/または回転も可能である。同様に、作動可能段102bもまた、構造160bを1つ以上の軸に沿って並進させ、および/または構造160bを1つ以上の軸を中心に回転させることができる。
【0135】
場合によっては、作動可能段102aは、1つ以上の自由度(例えば、1、2、3、4、またはそれ以上の自由度)に従って構造160aを操作することができる。例えば、作動可能段102aは、6つの自由度(例えば、x軸、y軸、およびz軸に沿った並進、ならびにx軸、y軸、およびz軸を中心とした回転)に従って構造160aを操作することができる。上記の自由度に加えて、またはその代わりに、1つ以上の他の自由度に従った操作も可能である。同様に、作動可能段102bはまた、1つ以上の他の自由度に従って構造160bを操作することもできる
【0136】
図1に示す例では、作動可能部102aおよび102bの両方を支持フレーム106に対して移動させて、ギャップボリューム162を制御することができる。しかしながら、場合によっては、作動可能段の1つは、支持フレーム106に対して移動することができ、他方は、支持フレーム106に対して静止したままであることができる。例えば、場合によっては、作動可能段102aは、モータアセンブリ108によって支持フレーム106に対して一次元または複数次元で並進するように構成することができ、作動可能段102bは、支持フレーム106に対して静止状態に保持することができる。
【0137】
通常、光源106aおよび106bは、プレポリマー材料164を光硬化させるのに適した1つ以上の波長の放射線(例えば、化学線)を生成するように構成される。1つ以上の波長は、使用されるプレポリマー材料の種類に応じて異なり得る。例えば、場合によっては、光硬化性材料(例えば、ポリ(メチルメタクリレート)またはポリ(ジメチルシロキサン)などの紫外線硬化性液状シリコーンエラストマー)を使用することができ、それに対応して、光源は、光硬化性材料を光硬化させるために315nm~430nmの範囲(例えば、365nm)の波長を有する放射線を生成するように構成することができる。さらに、いくつかの実装形態では、放射線は、0.1J/cm2~10J/cm2の強度を有することができる。
【0138】
別の例として、光源は、310nm~310nmの範囲の波長を有する放射線を生成するように構成することができる。さらに、放射線は、0.1J/cm2~100J/cm2の強度を有することができる
【0139】
場合によっては、構造160aおよび160bならびに/または作動可能段102aおよび102bのうちの1つ以上は、光硬化性材料を光硬化させるのに適した放射線に対して透明、または実質的に透明であることができ、それにより、光源104aおよび/または104bからの放射は、構造160aおよび160bならびに/または作動可能段102aおよび102bを通過し、光硬化性材料に衝突することができる。
【0140】
さらに、上述したように、システム100は、加熱アセンブリ116を使用して硬化プロセス中にプレポリマー材料164に熱を適用することができる。これは、例えば、硬化プロセスを容易にするのに有益であることができる。例えば、場合によっては、熱と光の両方を使用して、プレポリマー材料164を硬化させることができる。例えば、熱の印加を使用して、硬化プロセスを加速し、硬化プロセスをより効率的にし、および/または硬化プロセスをより一貫したものにすることができる。場合によっては、硬化プロセスは、光の代わりに熱を使用して実施することができる。例えば、熱の印加を使用してプレポリマー材料164を硬化させることができ、光源を使用する必要はない。
【0141】
いくつかの実装形態では、加熱アセンブリ116は、1つ以上の金属加熱素子(例えば、ニクロムまたは抵抗線)、セラミック加熱素子(例えば、二ケイ化モリブデンまたはPTCセラミック素子)、ポリマーPTC加熱素子、複合加熱素子、またはそれらの組み合わせを含むことができる。いくつかの実装形態では、加熱アセンブリ116は、プレポリマー材料164を40℃~120℃の温度に加熱するように構成することができる。
【0142】
いくつかの実装形態では、システム100は、プレポリマー材料164を構造160aおよび/または160b上に分配する前に、構造160aおよび/または160bの少なくとも一部を洗浄するように構成された洗浄アセンブリ110を含むことができる。これは、例えば、(硬化ポリマーの光学パフォーマンスに悪影響を及ぼし得る)硬化ポリマー中の不純物の存在を低減すること、および/または硬化ポリマーと構造160aおよび/または160bとの間の(それらの間の接着に悪影響を及ぼし得る)不純物の存在を低減するのに有益であることができる。
【0143】
一例として、洗浄アセンブリ110は、構造160aおよび/または160bの少なくとも一部を((例えば、1つ以上のピペット、シリンジ、ポンプ、圧電ノズルなどを使用して)構造160aおよび/または160bの1つ以上の表面上にアルコールなどの有機溶媒を堆積させることによって、または塩基性水溶液および酸性水溶液の組み合わせを堆積させることによって)「湿式洗浄」するように構成することができる。別の例として、洗浄アセンブリ110は、構造160aおよび/または160bの少なくとも一部を(例えば、圧電トランスデューサもしくは圧電アクチュエータ、または超音波装置を使用して、超音波エネルギーを構造160aおよび/または160bの1つ以上の表面に向けることによって)超音波処理するように構成することができる。別の例として、洗浄アセンブリ110は、構造160aおよび/または160bの少なくとも一部を(例えば、適切なガス混合物のグロー放電(プラズマ)の流れを構造160aおよび/または160bの1つ以上の表面に向けることによって)プラズマエッチングするように構成することができる。別の例として、洗浄アセンブリ110は、構造160aおよび/または160bの少なくとも一部を紫外線(例えば、1つ以上の紫外線光源を使用して)およびオゾンに同時に曝露するように構成することができる。
【0144】
いくつかの実装形態では、システム100はまた、構造160aおよび/または160b上にプレポリマー材料164を分配する前に、構造160aおよび/または160bの少なくとも一部に追加の材料を堆積させるように構成された蒸着アセンブリ112を含むことができる。いくつかの実装形態では、これは、硬化ポリマーと構造160aおよび/または160bとの間の強力な接着結合を促進することができ、これは、硬化ポリマーが構造160aおよび/または160bに恒久的に取り付けられることを意図している場合に特に有益であり得る。いくつかの実装形態では、これは、構造160aおよび/または160bの表面エネルギーを低減させることができ、これは、硬化ポリマーが形成後に構造160aおよび/または160bから解放されることが意図されている場合に特に有益であり得る。
【0145】
いくつかの実装形態では、構造160aおよび/または160bを洗浄した後、蒸着によって構造160aおよび/または160b上に材料を堆積させることができる。いくつかの実装形態では、構造160aおよび/または160bを洗浄する代わりに、蒸着によって構造160aおよび/または160b上に材料を堆積させることができる。
【0146】
一例として、蒸着アセンブリ112は、構造160aおよび/または160bの少なくとも一部にシランカップリング剤を蒸着させるように構成することができる。シランカップリング剤は、例えば、各分子の一端に有機官能基を含み、分子の他端に加水分解性基を含んで、異なる種類の有機および無機材料と耐久性のある結合を形成することができる。いくつかの実装形態では、有機官能基はアクリロイルを含むことができ、アクリロイルはパターン形成可能なポリマー材料に架橋して特定の光学パターン/形状を形成することができる。いくつかの実装形態では、有機官能基はフッ素化鎖を含むことができ、フッ素化鎖は、これが堆積される表面の表面エネルギーを、(例えば、形成後に構造160aおよび/または160bから硬化ポリマーをより容易に分離することを可能にする非結合解放部位を提供するために)低減させることができる。
【0147】
いくつかの実装形態では、蒸着は、低圧(例えば、0.05トール~200トール)で行うことができ、それによってカップリング剤は、不活性ガス(例えば、N2ガス)の使用の有無にかかわらず蒸気形態で送達される。さらに、材料が堆積される表面(例えば、構造160aおよび/または160bの表面)は、材料の接着を促進するためにアルコキシド(-O)基および/またはヒドロキシル(-OH)基を含むことができる。さらに、カルボキシル基および/またはカルボニル基は、-Oとの結合部位を提供することもできる。いくつかの実装形態では、-O結合を有する材料、例えばガラス(例えば、豊富なSi-O結合を有する)を使用して、シロキサン系架橋カップリング剤とのSi-O-Si結合を形成することができる。
【0148】
いくつかの実装形態では、蒸着を使用して、約0.5nm~0.7nmの厚さを有する層を形成することができる。いくつかの実装形態では、蒸着を使用して、異なる厚さ(例えば、0.7nm超または0.5nm未満)を有する層を形成することができる。
【0149】
いくつかの実装形態では、システム100はまた、構造160aおよび/または160b上にプレポリマー材料164を分配する前に、構造160aおよび/または160bの少なくとも一部に追加の材料を堆積させるように構成された液体堆積アセンブリ118を含むことができる。いくつかの実装形態では、これは、硬化ポリマーと構造160aおよび/または160bとの間の強力な接着結合を促進することができ、これは、硬化ポリマーが構造160aおよび/または160bに恒久的に取り付けられることを意図している場合に特に有益であり得る。いくつかの実装形態では、これは、構造160aおよび/または160bの表面エネルギーを低減させることができ、これは、硬化ポリマーが形成後に構造160aおよび/または160bから解放されることが意図されている場合に特に有益であり得る。
【0150】
いくつかの実装形態では、構造160aおよび/または160bを洗浄した後、液体堆積によって構造160aおよび/または160b上に材料を堆積させることができる。いくつかの実装形態では、構造160aおよび/または160bを洗浄する代わりに、液体堆積によって構造160aおよび/または160b上に材料を堆積させることができる。
【0151】
一例として、液体堆積アセンブリ112は、構造160aおよび/または160bの少なくとも一部上に、1つ以上の官能基を有するモノマー材料を液体堆積させるように構成することができる。例示的な官能基、とりわけ、アルキル、カルボキシル、カルボニル、ヒドロキシルおよびアルコキシを含む。
【0152】
いくつかの実装形態では、材料の液体堆積を実施することは、表面上に材料をインクジェットする、スピンコーティングする、および/またはスプレー(例えば、噴霧化)すること、表面上に材料をスピンコーティングすることを含むことができる。例えば、液体堆積アセンブリ118は、液体堆積を容易にするために、インクジェット堆積システム、スピンコータ、および/またはスプレィア(例えば、アトマイザ)を含むことができる。
【0153】
いくつかの実装形態では、液体堆積を使用して、約0.5nm~0.7nmの厚さを有する層を形成することができる。いくつかの実装形態では、液体堆積を使用して、異なる厚さ(例えば、0.7nm超または0.5nm未満)を有する層を形成することができる。
【0154】
制御モジュール150は、制御モジュール150、洗浄アセンブリ110、蒸着アセンブリ112、およびディスペンサアセンブリ114、加熱アセンブリ116、および液体堆積アセンブリ118に通信可能に結合され、これらの部品のそれぞれの動作を(例えば、自動的に、または人間のオペレータからの入力に基づいて)制御するように構成される。一例として、制御モジュール150は、構造160aおよび/または160bを洗浄するために、洗浄アセンブリ110を選択的に作動させるように構成することができる。別の例として、制御モジュール150は、構造160aおよび/または160b上に材料を堆積させるために、蒸着アセンブリ112を選択的に作動させるように構成することができる。別の例として、制御モジュール150は、構造160aおよび/または160b上に材料を堆積させるために、液体堆積アセンブリ118を選択的に作動させるように構成することができる。別の例として、制御モジュール150は、構造160aおよび/または160b上にプレポリマー材料164を分配するために、ディスペンサアセンブリ114を選択的に作動させるように構成することができる。別の例として、制御モジュール150は、(例えば、ギャップボリューム162を制御するために)作動可能段102aおよび102bを互いに対して移動させるために、モータアセンブリ108を選択的に作動させるように構成することができる。別の例として、制御モジュール150は、プレポリマー材料164を硬化させるために、光源104aおよび104bならびに/または加熱アセンブリ116を選択的に作動させるように構成することができる。
【0155】
上述したように、いくつかの実装形態では、システム100は、接着剤層および/または他の介在層が間に介在しないように、1つの光学サブ部品を別の光学サブ部品上に直接形成するように構成することができる。このプロセスの簡略化された例を
図2A~
図2Dに示す。
【0156】
図2Aに示すように、第1の光学サブ部品200を作動可能段102bに(例えば、真空チャックおよび/または機械的チャックを介して)固定することができる。さらに、計量された量のプレポリマー材料164を、第1の光学サブ部品200と型構造202との間のギャップボリューム162内の第1の光学サブ部品200上に(例えば、ディスペンサアセンブリ114を介して)分配することができる。型構造202は、例えば、作動可能段102aに(例えば、真空チャックおよび/または機械的チャックを介して)固定することができる。
【0157】
いくつかの実装形態では、プレポリマー材料164を分配する前に、第1の光学サブ部品200および/または型構造202を(例えば、洗浄アセンブリ110を介して)洗浄することができる。
【0158】
いくつかの実装形態では、プレポリマー材料164を分配する前に、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品200上に(例えば、蒸着アセンブリ112を介して)蒸着させることができる。いくつかの実装形態では、第1の光学サブ部品200を洗浄することができ、洗浄後に、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品200上にその後蒸着させることができる。いくつかの実装形態では、最初に第1の光学サブ部品200を洗浄することなく、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品200上に蒸着させることができる。
【0159】
いくつかの実装形態では、プレポリマー材料164を分配する前に、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品200上に(例えば、液体堆積アセンブリ118を介して)液体堆積させることができる。いくつかの実装形態では、第1の光学サブ部品200を洗浄することができ、洗浄後に、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品200上にその後液体堆積させることができる。いくつかの実装形態では、最初に第1の光学サブ部品200を洗浄することなく、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品200上に液体堆積させることができる。
【0160】
さらに、
図2Bに示すように、型構造202および第1の光学サブ部品200は、型構造202がプレポリマー材料164と接触するように、(例えば、作動可能段102aおよび/または102bを互いに向かって移動させることによって)互いに向かって移動される。次いで、プレポリマー材料164は、(例えば、光源104aおよび104bならびに/または加熱アセンブリ116を介して)光および/または熱204をプレポリマー材料164に向けることによって硬化される。
【0161】
図2Cに示すように、プレポリマー材料164が硬化ポリマー生成物に硬化すると(第2の光学サブ部品206を形成すると)、型構造202および第1の光学サブ部品200は、(例えば、作動可能段102aおよび/または102bを互いに離れるように移動させることによって)互いに離れるように移動される。この例では、これにより、第2の光学サブ部品206は、第1の光学サブ部品200に接着されたまま、型構造202から解放される。
【0162】
さらに、
図2Dに示すように、第1の光学サブ部品200および第2の光学サブ部品206は、単一のアイテム208(例えば、2つの光学サブ部品を有する一体型光学部品)として作動可能段102bから取り外される。
【0163】
この例では、プレポリマー材料164は、第1の光学サブ部品200の平面と型構造202の凸面との間に投入され、平面210と、平面210の反対側の凹面212とを有する第2の光学サブ部品206をもたらす。
【0164】
異なる形状の型構造を使用して、異なる構成を有する光学サブ部品を形成することができる。例示するために、別の簡略化された例示的なプロセスを
図3A~
図3Dに示す。
【0165】
図3Aに示すように、第1の光学サブ部品300は、作動可能段102bに(例えば、真空チャックおよび/または機械的チャックを介して)固定することができる。さらに、計量された量のプレポリマー材料164を、第1の光学サブ部品300と型構造302との間のギャップボリューム162内の第1の光学サブ部品300上に(例えば、ディスペンサアセンブリ114を介して)分配することができる。型構造302は、例えば、作動可能段102aに(例えば、真空チャックおよび/または機械的チャックを介して)固定することができる。
【0166】
いくつかの実装形態では、プレポリマー材料164を分配する前に、第1の光学サブ部品300および/または型構造302を(例えば、洗浄アセンブリ110を介して)洗浄することができる。
【0167】
いくつかの実装形態では、プレポリマー材料164を分配する前に、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品300上に(例えば、蒸着アセンブリ112を介して)蒸着させることができる。いくつかの実装形態では、第1の光学サブ部品300を洗浄することができ、洗浄後に、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品300上にその後蒸着させることができる。いくつかの実装形態では、最初に第1の光学サブ部品300を洗浄することなく、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品300上に蒸着させることができる。
【0168】
いくつかの実装形態では、プレポリマー材料164を分配する前に、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品300上に(例えば、液体堆積アセンブリ118を介して)液体堆積させることができる。いくつかの実装形態では、第1の光学サブ部品300を洗浄することができ、洗浄後に、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品300上にその後液体堆積させることができる。いくつかの実装形態では、最初に第1の光学サブ部品300を洗浄することなく、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品300上に液体堆積させることができる。
【0169】
さらに、
図3Bに示すように、型構造302および第1の光学サブ部品300は、型構造302がプレポリマー材料164と接触するように、(例えば、作動可能段102aおよび/または102bを互いに向かって移動させることによって)互いに向かって移動される。次いで、プレポリマー材料164は、(例えば、光源104aおよび104bならびに/または加熱アセンブリ116を介して)光および/または熱304をプレポリマー材料164に向けることによって硬化される。
【0170】
図3Cに示すように、プレポリマー材料164が硬化ポリマー生成物に硬化すると(第2の光学サブ部品306を形成すると)、型構造302および第1の光学サブ部品300は、(例えば、作動可能段102aおよび/または102bを互いに離れるように移動させることによって)互いに離れるように移動される。この例では、これにより、第2の光学サブ部品306は、第1の光学サブ部品300に接着されたまま、型構造302から解放される。
【0171】
さらに、
図3Dに示すように、第1の光学サブ部品300および第2の光学サブ部品306は、単一のアイテム308(例えば、2つの光学サブ部品を有する一体型光学部品)として作動可能段102bから取り外される。
【0172】
この例では、プレポリマー材料164は、第1の光学サブ部品300の平面と型構造302の凹面との間に投入され、平面310と、平面310の反対側の凸面312とを有する第2の光学部品306をもたらす。
【0173】
図2A~
図2Dおよび
図3A~
図3Dに示す例示的なプロセスでは、光学サブ部品が、(例えば、光学サブ部品の上面にプレポリマー材料を堆積させ、プレポリマー材料を成形および硬化させることによって)別の光学サブ部品上に形成される。しかしながら、いくつかの実装形態では、光学サブ部品は、(例えば、光学サブ部品の底面上にプレポリマー材料を堆積させ、プレポリマー材料を成形および硬化させることによって)別の光学サブ部品の下方に形成される。例示するために、別の簡略化された例示的なプロセスを
図4A~
図4Dに示す。
【0174】
図4Aに示すように、型構造402は、作動可能段102bに(例えば、真空チャックおよび/または機械的チャックを介して)固定することができる。さらに、計量された量のプレポリマー材料164を、型構造402と第1の光学サブ部品400との間のギャップボリューム162内で型構造402上に(例えば、ディスペンサアセンブリ114を介して)分配することができる。第1の光学サブ部品400は、例えば、作動可能段102aに(例えば、真空チャックおよび/または機械的チャックを介して)固定することができる。
【0175】
いくつかの実装形態では、プレポリマー材料164を分配する前に、第1の光学サブ部品400および/または型構造402を(例えば、洗浄アセンブリ110を介して)洗浄することができる。
【0176】
いくつかの実装形態では、プレポリマー材料164を分配する前に、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品400上に(例えば、蒸着アセンブリ112を介して)蒸着させることができる。いくつかの実装形態では、第1の光学サブ部品200を洗浄することができ、洗浄後に、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品400上にその後蒸着させることができる。いくつかの実装形態では、最初に第1の光学サブ部品400を洗浄することなく、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品400上に蒸着させることができる。
【0177】
いくつかの実装形態では、プレポリマー材料164を分配する前に、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品400上に(例えば、液体堆積アセンブリ118を介して)液体堆積させることができる。いくつかの実装形態では、第1の光学サブ部品400を洗浄することができ、洗浄後に、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品400上にその後液体堆積させることができる。いくつかの実装形態では、最初に第1の光学サブ部品400を洗浄することなく、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品400上に液体堆積させることができる。
【0178】
さらに、
図4Bに示すように、型構造402および第1の光学サブ部品400は、第1の光学サブ部品400がプレポリマー材料164と接触するように、(例えば、作動可能段102aおよび/または102bを互いに向かって移動させることによって)互いに向かって移動される。次いで、プレポリマー材料164は、(例えば、光源104aおよび104bならびに/または加熱アセンブリ116を介して)光および/または熱404をプレポリマー材料164に向けることによって硬化される。
【0179】
図4Cに示すように、プレポリマー材料164が硬化ポリマー生成物に硬化すると(第2の光学サブ部品406を形成すると)、型構造402および第1の光学サブ部品400は、(例えば、作動可能段102aおよび/または102bを互いに離れるように移動させることによって)互いに離れるように移動される。この例では、これにより、第2の光学サブ部品406は、第1の光学サブ部品400に接着されたまま、型構造402から解放される。
【0180】
さらに、
図4Dに示すように、第1の光学サブ部品400および第2の光学サブ部品406は、単一のアイテム308(例えば、2つの光学サブ部品を有する一体型光学部品)として作動可能段102bから取り外される。
【0181】
この例では、プレポリマー材料164は、第1の光学サブ部品400の平面と型構造402の凹面との間に投入され、平面410と、平面410の反対側の凸面412とを有する第2の光学部品406をもたらす。しかしながら、実際には、異なる形状の型構造および/または他の光学サブ部品の間にプレポリマー材料164を投入することによって、異なる形状の光学サブ部品を形成することができる。
【0182】
図2A~
図2D、
図3A~
図3D、および
図4A~
図4Dに示す例では、光学サブ部品は、別の光学サブ部品の平面上に直接形成される。しかしながら、いくつかの実装形態では、光学サブ部品は、別の光学サブ部品の湾曲面上に直接形成することができる。いくつかの実装形態では、これは、光学サブ部品の「埋め戻し」と呼ばれることがある。例示するために、別の簡略化された例示的なプロセスを
図5A~
図5Cに示す。
【0183】
図5Aに示すように、計量された量のプレポリマー材料164を、第1の光学サブ部品500と型構造502との間のギャップボリューム162内の第1の光学サブ部品500上に(例えば、ディスペンサアセンブリ114を介して)分配することができる。第1の光学サブ部品500および型構造502は、例えば、それぞれの作動可能段102aおよび102bに(例えば、真空チャックおよび/または機械的チャックを介して)固定することができる。説明を容易にするために、作動可能段102aおよび102bは、
図5A~
図5Cには示さない。
【0184】
いくつかの実装形態では、プレポリマー材料164を分配する前に、第1の光学サブ部品500および/または型構造502を(例えば、洗浄アセンブリ110を介して)洗浄することができる。
【0185】
いくつかの実装形態では、プレポリマー材料164を分配する前に、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品500上に(例えば、蒸着アセンブリ112を介して)蒸着させることができる。いくつかの実装形態では、第1の光学サブ部品500を洗浄することができ、洗浄後に、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品500上にその後蒸着させることができる。いくつかの実装形態では、最初に第1の光学サブ部品500を洗浄することなく、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品500上に蒸着させることができる。
【0186】
いくつかの実装形態では、プレポリマー材料164を分配する前に、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品500上に(例えば、液体堆積アセンブリ118を介して)液体堆積させることができる。いくつかの実装形態では、第1の光学サブ部品500を洗浄することができ、洗浄後に、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品500上にその後液体堆積させることができる。いくつかの実装形態では、最初に第1の光学サブ部品500を洗浄することなく、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品500上に液体堆積させることができる。さらに、
図5Bに示すように、第1の光学サブ部品500および型構造502は、型構造502がプレポリマー材料164と接触するように、(例えば、作動可能段102aおよび/または102bを互いに向かって移動させることによって)互いに向かって移動される。次いで、プレポリマー材料164は、(例えば、光源104aおよび104bならびに/または加熱アセンブリ116を介して)光および/または熱504をプレポリマー材料164に向けることによって硬化される。
【0187】
プレポリマー材料164が硬化ポリマー生成物に硬化すると(第2の光学サブ部品506を形成すると)、第1の光学サブ部品500および型構造502は、(例えば、作動可能段102aおよび/または102bを互いに離れるように移動させることによって)互いに離れるように移動される。
図5Cに示すように、この例では、これにより、第2の光学サブ部品506は、第1の光学サブ部品500に接着されたまま、型構造502から解放される。第1の光学サブ部品500および第2の光学サブ部品506は、単一のアイテム508(例えば、2つの光学サブ部品を有する一体型光学部品)としてシステム100から取り外すことができる。
【0188】
この例では、プレポリマー材料164は、第1の光学サブ部品500の凹面と型構造502の平面との間に投入され、凸面510と、凸面510の反対側の平面512とを有する第2の光学サブ部品506をもたらす。
【0189】
上述したように、異なる形状の型構造を使用して、異なる構成を有する光学サブ部品を形成することができる。例示するために、別の簡略化された例示的なプロセスを
図6A~
図6Cに示す。
【0190】
図6Aに示すように、計量された量のプレポリマー材料164を、第1の光学サブ部品600と型構造602との間のギャップボリューム162内の第1の光学サブ部品600上に(例えば、ディスペンサアセンブリ114を介して)分配することができる。第1の光学サブ部品600および型構造602は、例えば、それぞれの作動可能段102aおよび102bに(例えば、真空チャックおよび/または機械的チャックを介して)固定することができる。説明を容易にするために、作動可能段102aおよび102bは、
図6A~
図6Cには示さない。
【0191】
いくつかの実装形態では、プレポリマー材料164を分配する前に、第1の光学サブ部品600および/または型構造602を(例えば、洗浄アセンブリ110を介して)洗浄することができる。
【0192】
いくつかの実装形態では、プレポリマー材料164を分配する前に、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品600上に(例えば、蒸着アセンブリ112を介して)蒸着させることができる。いくつかの実装形態では、第1の光学サブ部品600を洗浄することができ、洗浄後に、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品600上にその後蒸着させることができる。いくつかの実装形態では、最初に第1の光学サブ部品600を洗浄することなく、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品600上に蒸着させることができる。
【0193】
いくつかの実装形態では、プレポリマー材料164を分配する前に、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品600上に(例えば、液体堆積アセンブリ118を介して)液体堆積させることができる。いくつかの実装形態では、第1の光学サブ部品600を洗浄することができ、洗浄後に、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品600上にその後液体堆積させることができる。いくつかの実装形態では、最初に第1の光学サブ部品600を洗浄することなく、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品600上に液体堆積させることができる。
【0194】
さらに、
図6Bに示すように、第1の光学サブ部品600および型構造602は、型構造602がプレポリマー材料164と接触するように、(例えば、作動可能段102aおよび/または102bを互いに向かって移動させることによって)互いに向かって移動される。次いで、プレポリマー材料164は、(例えば、光源104aおよび104bならびに/または加熱アセンブリ116を介して)光および/または熱604をプレポリマー材料164に向けることによって硬化される。
【0195】
プレポリマー材料164が硬化ポリマー生成物に硬化すると(第2の光学サブ部品606を形成すると)、第1の光学サブ部品600および型構造602は、(例えば、作動可能段102aおよび/または102bを互いに離れるように移動させることによって)互いに離れるように移動される。
図6Cに示すように、この例では、これにより、第2の光学サブ部品606は、第1の光学サブ部品600に接着されたまま、型構造602から解放される。第1の光学サブ部品600および第2の光学サブ部品606は、単一のアイテム608(例えば、2つの光学サブ部品を有する一体型光学部品)としてシステム100から取り外すことができる。
【0196】
この例では、プレポリマー材料164は、第1の光学サブ部品600の凹面と型構造602の凸面との間に投入され、凸面610と、凸面610に対向する凹面612とを有する第2の光学サブ部品606をもたらす。
【0197】
上述したように、いくつかの実装形態では、システム100は、光学サブ部品を個別に形成するように構成することができる。このプロセスの簡略化された例を
図7A~
図7Cに示す。
【0198】
図7Aに示すように、第1の型構造700は、作動可能段102bに(例えば、真空チャックおよび/または機械的チャックを介して)固定することができる。さらに、計量された量のプレポリマー材料164を、第1の型構造700と第2の型構造702との間のギャップボリューム162内の第1の型構造700上に(例えば、ディスペンサアセンブリ114を介して)分配することができる。第2の型構造702は、例えば、作動可能段102aに(例えば、真空チャックおよび/または機械的チャックを介して)固定することができる。
【0199】
さらに、
図7Bに示すように、第1の型構造700および第2の型構造702は、第2の型構造502がプレポリマー材料164と接触するように、(例えば、作動可能段102aおよび/または102bを互いに向かって移動させることによって)互いに向かって移動される。次いで、プレポリマー材料164は、(例えば、光源104aおよび104bならびに/または加熱アセンブリ116を介して)光および/または熱704をプレポリマー材料164に向けることによって硬化される。
【0200】
プレポリマー材料164が硬化ポリマー生成物に硬化すると(光学サブ部品706を形成すると)、第1の型構造700および第2の型構造702は、(例えば、作動可能段102aおよび/または102bを互いに離れるように移動させることによって)互いに離れるように移動される。次いで、光学サブ部品706は、システム100から抜き出される。
【0201】
図7Cに示すように、この例では、プレポリマー材料164は、第1の型構造700の凹面と第2の型構造702の平面との間に投入され、凸面510と、凸面710の反対側の平面712とを有する光学部品706をもたらす。しかしながら、実際には、異なる形状の型構造間にプレポリマー材料164を投入することによって、異なる形状の光学サブ部品を形成することができる。
【0202】
いくつかの実装形態では、形成後に光学サブ部品706を(例えば、洗浄アセンブリ110を介して)洗浄することができる。
【0203】
いくつかの実装形態では、形成後に光学サブ部品706上に(例えば、蒸着アセンブリ112を介して)1つ以上の材料を蒸着させることができる。いくつかの実装形態では、光学サブ部品706を洗浄することができ、洗浄後に、1つ以上の材料を光学サブ部品706上にその後蒸着させることができる。いくつかの実装形態では、最初に光学サブ部品706を洗浄することなく、1つ以上の材料を光学サブ部品706上に蒸着させることができる。
【0204】
いくつかの実装形態では、プレポリマー材料164を分配する前に、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品700上に(例えば、液体堆積アセンブリ118を介して)液体堆積させることができる。いくつかの実装形態では、第1の光学サブ部品700を洗浄することができ、洗浄後に、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品700上にその後液体堆積させることができる。いくつかの実装形態では、最初に第1の光学サブ部品700を洗浄することなく、1つ以上の材料を第1の光学サブ部品700上に液体堆積させることができる。
【0205】
さらに、上述したように、個別に形成された光学サブ部品は、光学アセンブリを形成するために(例えば、1つ以上の接着剤層を介して)互いに固定することができる。このプロセスの簡略化された例を
図8A~
図8Cに示す。
【0206】
図8Aに示すように、第1の光学サブ部品800および第2の光学サブ部品802が、(例えば、
図7A~
図7Cに示すプロセスを使用して)形成される。
【0207】
さらに、接着剤層804が、第1の光学サブ部品800と第2の光学サブ部品802との間に位置決めされる。一例として、
図8Bに示すように、接着剤層804を第2の光学サブ部品802に適用することができる。いくつかの実装形態では、接着剤層804は、(例えば、ドライラミネーションによる第1の光学サブ部品800と第2の光学サブ部品802との間の接着を容易にするために)1つ以上の乾燥接着剤を含むことができる。いくつかの実装形態では、接着剤層804は、(例えば、ウエットラミネーションによる第1の光学サブ部品800と第2の光学サブ部品802との間の接着を容易にするために)1つ以上の液体接着剤を含むことができる。いくつかの実装形態では、接着剤層804は、とりわけ、光学的に透明な接着剤、感圧接着剤、ならびにUVおよび/または熱硬化性ポリマー(例えば、アクリレートおよび/またはエポキシに基づくポリマー)などの物質を含むことができる。
【0208】
さらに、
図8Cに示すように、第1の光学サブ部品800は、第1の光学サブ部品800および第2の光学サブ部品802が互いに固定されるように、接着剤層804の上に置かれる。
【0209】
図9は、本明細書に説明するシステムおよび/または技術のうちの1つ以上を使用して少なくとも部分的に製造することができる例示的な光学アセンブリ900を示す。いくつかの実装形態では、光学アセンブリ900は、ヘッドマウントディスプレイデバイスなどの光学撮像システム用の視認光学系アセンブリ(VOA)の少なくとも一部を形成することができる。
【0210】
通常、光学アセンブリ900は、(例えば、「光学スタック」を形成する)光軸960に沿って互いに積み重ねられたいくつかの光学素子を含む。この例では、光学アセンブリ900は、光学素子のいくつかのセット902a~902cを含む。さらに、光学アセンブリ900は、エアギャップ906によって光学素子のセット902a~902cから分離された光学レンズ904を含む。
【0211】
この例では、光学素子の第1のセット902aは、光学レンズ908(例えば、眼科用レンズ)と、調光器910とを有する。光学アセンブリ900の動作中、光学レンズ908は、光学アセンブリ900の世界側950(例えば、光学アセンブリ900を有するデバイスがユーザによって着用されたときに、光学アセンブリ900のユーザ952から外方を向く側)から光を受け取り、(例えば、光学レンズ908の境界において)光を屈折させ、屈折した光の少なくとも一部を調光器910に伝送する。
【0212】
さらに、調光器910は、光学レンズ908によって伝送された光を受け取り、(例えば、ユーザ952に伝送される周囲光を制御および/または変調するために)その光を選択的に減衰させる。いくつかの実装形態では、調光器910は、いくつかの空間領域に対して光を選択的に減衰させるように構成されたセグメント化調光器アセンブリを含むことができる。例えば、セグメント化調光器アセンブリは、特定のパターン(例えば、光軸960に垂直な二次元グリッド)で配置された調光素子のアレイを含むことができ、調光素子の各々は、それに当たる光を減衰および/または伝送するように選択的に動作することができる。いくつかの実装形態では、調光器910を使用して、周囲光を調節し、拡張現実用途における周囲光と投影画像との間の許容可能なコントラストレベルを維持することができる。いくつかの実装形態では、調光器910は、1つ以上の電気トレース(例えば、調光素子のアレイを1つ以上の他の電気部品に相互接続すること)を含むことができる。
【0213】
調光器910からの光は、光学素子の第2のセット902bに供給される。この例では、光学素子の第2のセット902bは、いくつかの導波路912を含み、その各々は、光源からの光を案内し、案内された光の少なくとも一部を光学アセンブリ900のユーザ側956(例えば、光学アセンブリ900を有するデバイスがユーザによって着用されたときに、光学アセンブリ900のユーザ952に向かって離れる側)に向けて投影する。いくつかの実装形態では、導波路912の各々は互いに上下に積層することができ、導波路912は異なるパターンを有し、各導波路912はボリューム画像の異なる深度層を投影する。したがって、導波路912は、三次元にわたってボリューム画像をユーザに集合的に提示することができる。いくつかの実装形態では、導波路912の各々は、導波路912が可視スペクトルの色の範囲に従ってユーザ952に画像を集合的に送信するように、特定の色(例えば、赤色、緑色、または青色)を有する光を送信するように構成することができる。いくつかの実装形態では、導波路912は、照明層と呼ばれることもある。
【0214】
光学素子の第1のセット902aからの光(例えば、周囲光)および光学素子の第2のセット902bからの光(例えば、ユーザに投影される光対応画像)は、光学素子の第3のセット902cに供給される。この例では、光学素子の第3のセット902cは、視線追跡アセンブリ914と、光学レンズ916(例えば、眼科用レンズ)とを含む。
【0215】
視線追跡アセンブリ914は、ユーザの眼の動き、位置、および/または向きを追跡し、その動き、位置、および/または向きに関するセンサデータを生成するように構成される。いくつかの実装形態では、生成されたセンサデータは、ユーザの視線を示すことができ、視線を考慮するために、ユーザによって投影された画像を修正するために使用することができる。一例として、センサデータは、ユーザへの画像の投影を制御する画像処理システムに提供することができる。画像処理システムは、センサデータに基づいてユーザの視線を決定し、(例えば、導波路912に結合された光源に、異なる空間的および/または時間的パターンに従って光を提供するように指示することによって)ユーザの視線の変化に応じて、投影された画像を選択的に調整することができる。いくつかの実装形態では、視線追跡アセンブリ914は、1つ以上の赤外線センサを含むことができる。いくつかの実装形態では、視線追跡アセンブリ914は、1つ以上の電気トレース(例えば、センサを1つ以上の他の電気部品に相互接続すること)を含むことができる。
【0216】
さらに、光学レンズ916は、光学素子の第1のセット902aからの光および光学素子の第2のセット902bからの光を受け取り、(例えば、光学レンズ916の境界によって)光を屈折させ、屈折した光の少なくとも一部を光学アセンブリ900のユーザ側954に向けて伝送する。いくつかの実装では、ユーザが自分の視野内で画像を知覚できるように、光学レンズ916を使用して光の少なくとも一部をユーザ952の眼に集束させることができる。
【0217】
図9に示す例では、光学アセンブリ900はまた、エアギャップ906によって光学素子のセット902a~902cから分離された光学レンズ904を含む。光学レンズ904は、近視、遠視、乱視、および/または老眼などのユーザの眼の屈折異常を考慮するように構成される。一例として、光学レンズ904は、光学素子の第3のセット902cから光を受け取り、(例えば、光学レンズ904の境界において)光を屈折させ、屈折した光の少なくとも一部を光学アセンブリ900のユーザ側954に向けて伝送するように構成することができる。光学レンズ904は、ユーザの眼の屈折異常の変動を考慮するために異なる屈折力を有することができる。
【0218】
光学アセンブリ900の部品の一部または全部は、少なくとも部分的に、本明細書に説明するシステムおよび/または技術のうちの1つ以上を使用して製造することができる。例えば、光学レンズ908は、プレポリマー材料を調光器910上に直接堆積させ、型でプレポリマー材料を成形し、プレポリマー材料を硬化させることによって、調光器910上に直接形成することができる。別の例として、光学レンズ908は、調光器910とは別体に形成され、調光器910に接着することができる。
【0219】
別の例として、プレポリマー材料を視線追跡アセンブリ914上に直接堆積させ、型でプレポリマー材料を成形し、プレポリマー材料を硬化させることによって、光学レンズ916を視線追跡アセンブリ914上に直接形成することができる。別の例として、光学レンズ916は、視線追跡アセンブリ914とは別体に形成され、視線追跡アセンブリ914に接着することができる。
【0220】
上述したように、いくつかの実装形態では、本明細書に説明するシステムおよび技術を使用して、平面上のフレネルレンズなどの別の光学部品上にレンズ(例えば、眼科用レンズ)を形成することができる。このようにして、様々なタイプのレンズを形成することができる。
【0221】
いくつかの実装形態では、レンズは、正の屈折力(例えば、+1D~+1.5Dの範囲の屈折力)を有することができる。いくつかの実装形態では、レンズは負の屈折力(例えば、-1D~-1.5Dの範囲の屈折力)を有することができる。
【0222】
一例として、レンズは、400mm~450mmの曲率半径を有することができる。さらに、レンズは、25mm~50mmの開口サイズを有することができる。さらにまた、レンズは、1.5~1.6の屈折率を有することができる。
【0223】
別の例として、レンズは、200mmより大きい曲率半径を有することができる。さらに、レンズは、5mmより大きい開口サイズを有することができる。さらにまた、レンズは、1.5~1.75の屈折率を有することができる。
【0224】
いくつかの実装形態では、レンズの特性は、以下の式に基づいて選択することができる:
【化1】
ここで、Powerはレンズlの屈折力であり、n
lはレンズlの屈折率であり、n
mはレンズmの屈折率であり、R
l1およびR
l2はレンズlの2つの側面の曲率半径である。プラノ型レンズの場合、R
l1またはR
l2は、無限遠になる。
【0225】
いくつかの実装形態では、レンズは、+0.5D~+4Dの範囲の正の屈折力を有することができる。いくつかの実装形態では、レンズは、-0.5D~-4Dの範囲の負の屈折力を有することができる。
【0226】
一例として、レンズは、150mm~1000mmの曲率半径を有することができる。さらに、レンズは、25mm~95mmの開口サイズを有することができる(これは、5°~10°のラップ角を有し得るなど、眼鏡または安全ゴーグルでの使用に特に適し得る)。さらに、レンズは、25cm(例えば、25cm~2mの焦点距離)の最小焦点距離を有することができる。さらに、レンズは、1.5~1.6の屈折率を有することができる。
【0227】
いくつかの実装形態では、光学アセンブリの部品の一部または全部に1つ以上のコーティングおよび/または膜が適用される。例えば、光学アセンブリは、(例えば、別の部品に直接当接するのではなく)空気に曝される表面を有する部品(例えば、レンズまたは他の光学的透過部品)を含むことができる。1つ以上のコーティングおよび/または膜をそれらの表面の少なくとも1つに適用して、例えば、それらの表面を保護しおよび/または光学アセンブリの光学特性を改善することができる。いくつかの実装形態では、コーティングおよび/または膜を、ラミネーション(例えば、ドライラミネーションおよび/またはウエットラミネーション)によって光学アセンブリの部品に適用することができる。
【0228】
一例として、反射防止コーティングを光学アセンブリの部品の曝露面の少なくとも1つに適用することができる。いくつかの実装形態では、反射防止コーティングは、交互の高指数膜(例えば、TiO2および/またはZrO2の少なくとも一部で構成される)および低指数膜(例えば、SiO2および/またはMgF2の少なくとも一部から構成される)を含むことができる。
【0229】
別の例として、保護コーティングを光学アセンブリの部品の曝露面の少なくとも1つに適用することができる。いくつかの実装形態では、保護コーティングは、光学アセンブリに耐擦傷性を提供するために、1つ以上の硬質無機透明膜(例えば、SiO2の少なくとも一部から構成される)を含むことができる。
【0230】
例示的な部品を上述しているが、これらは単なる例示である。実際には、光学アセンブリの任意の部品は、本明細書に説明するシステムおよび技術に従って、光学アセンブリの任意の他の部品(例えば、光学アセンブリ900の部品のいずれか)上に直接形成することができ、および/または光学アセンブリの任意の他の部品に接着することができる。
【0231】
いくつかの実装形態では、本明細書に説明する技術を実施して、フォトクロミック光学部品および/またはエレクトロクロミック光学部品を形成することができる。これらの光学部品は、例えば、VOAによって伝送される光の量を制御するのに有益であることができる。例えば、フォトクロミック光学部品および/またはエレクトロクロミック光学部品を使用して実装される光学部品(例えば、調光器)を有するVOAは、そのような光学部品を有さないVOA(例えば、代わりに活性偏光ベースの調光器を有するVOA)と比較して、より高い光透過率および/または低減された厚さを有し得る。それにもかかわらず、いくつかの実装形態では、VOAは、フォトクロミック光学部品および/またはエレクトロクロミック光学部品を使用して実装される光学部品の代わりに、またはそれに加えて、能動偏光ベースの光学部品を含むことができる。
【0232】
通常、フォトクロミック光学部品(例えば、レンズ、導波路、膜など)は、活性光(例えば、紫外線などの十分に高い周波数を有する光)への曝露に応答して色または不透明度の変化を表示する光学部品である。例えば、活性化光への曝露時に、フォトクロミック光学部品は、光学部品を通過する光がより大きく減衰され、および/または完全に遮断されるように、より不透明になり得る。活性化光が存在しない場合、フォトクロミック光学部品は、光学部品を通過する光がより小さく減衰される(または完全に伝送される)ように、不透明性が低くなり得る。いくつかの実装形態では、フォトクロミック光学部品は、(例えば、伝送された光の色スペクトルを選択的に変更するために)他の波長の光を実質的に伝送しながら、活性化光に応答して特定の波長の光を選択的に減衰させるように構成することができる。いくつかの実装形態では、フォトクロミック光学部品は、他の材料の中でも、ハロゲン化銀(例えば、AgCl)、ジアリールエテン、ジチエニルエテン、ナフトピラン、および/またはオキサジンなどの材料から形成することができる。
【0233】
さらに、フォトクロミック材料は、T型またはP型のいずれかに分類することができる。通常、T型フォトクロミック材料は、熱的に可逆的なフォトクロミズムを受けることができる(例えば、T型フォトクロミック材料は、活性化光の停止時に元の状態に戻り得る)。対照的に、P型フォトクロミック材料は、光化学的に可逆的なフォトクロミズムを受けることができる(例えば、P型フォトクロミック材料は、活性化光の波長とは異なる波長を有する不活性化光の照射時に元の状態に戻り得る)。
【0234】
いくつかの実装形態では、フォトクロミック光学部品を使用して、より低い強度の周囲光を有する環境(例えば、屋内)でVOAが動作されるかどうかに応じて、VOAを通る光の伝送を制御することができる。例えば、フォトクロミック光学部品は、周囲光の強度が低い環境(例えば、屋内)では透過性が高く、周囲光の強度が高い環境(例えば、屋外)では光透過性が低くなるように構成することができる。これは、例えば、一貫した画質および様々な動作条件下での制約に従ってコンテンツをユーザに提示するのに有益であることができる。
【0235】
いくつかの実装形態では、フォトクロミック光学部品は、1つ以上のフォトクロミック染料または顔料を使用することによって形成することができる。例えば、光学部品(例えば、レンズ)を形成する場合、得られた光学部品にフォトクロミック特性を付与するために、光学部品を形成するために使用される前駆体材料に1つ以上のフォトクロミック染料または顔料を加えることができる。別の例として、1つ以上のフォトクロミック染料または顔料を使用して、他の光学部品上またはその間に適用される光学層を形成することができる。
【0236】
例示的なフォトクロミック染料または顔料は、山田化学工業株式会社(日本国、京都市)によって製造されている。例えば、例示的なT型フォトクロミック染料または顔料は、TPC-0021、TPC-0024、TPC-0033、TPC-0054、TPC-0073、TPC-0062、およびTPC-0144を含む。さらに、例示的なT型フォトクロミック染料または顔料は、DAE-0001、DAE-0004、DAE-0012、DAE-0018、DAE-0068、DAE-0097、DAE-0133、およびDAE-0159を含む。
【0237】
いくつかの実装形態では、光学アセンブリは、別の光学部品に成形、接着、または他の方法で固定されたフォトクロミック材料の1つ以上の層を含むことができる。例えば、
図9を参照すると、フォトクロミック材料の1つ以上の層を、光学レンズ908の世界側および/またはユーザ側に成形、接着、または他の方法で固定することができる。別の例として、フォトクロミック材料の1つ以上の層を、光学素子の第2のセット902bの世界側および/またはユーザ側に(例えば、世界側に最も近い導波路912の世界側および/またはユーザに最も近い導波路912のユーザ側に)成形、接着、または他の方法で固定することができる。別の例として、フォトクロミック材料の1つ以上の層を、光学素子の第3のセット902bの世界側および/またはユーザ側に(例えば、視線追跡アセンブリ914の世界側および/または光学レンズ916のユーザ側に)成形、接着、または他の方法で固定することができる。
【0238】
いくつかの実装形態では、光学アセンブリは、フォトクロミック材料(例えば、1つ以上のフォトクロミック染料または顔料)を使用して形成された1つ以上の光学部品を含むことができる。例えば、
図9を参照すると、光学レンズ908を、フォトクロミック材料を使用して形成することができる。別の例として、光学素子の第2のセット902bの部品の1つ以上(例えば、導波路912の1つ以上)を、フォトクロミック材料を使用して形成することができる。別の例として、光学レンズ916を、フォトクロミック材料を使用して形成することができる。
【0239】
上述のように、いくつかの実装形態では、光学アセンブリは、別の光学部品に成形、接着、または他の方法で固定されるフォトクロミック材料の1つ以上の層を含むことができる。
【0240】
例えば、
図2A~
図5Cを参照すると、光学サブ部品200、300、400または500のうちの1つ以上は、少なくとも部分的にフォトクロミック材料で構成された光透過性基板とすることができる。さらに、
図2A~
図5Cに示す技術によれば、別の光学サブ部品(例えば、レンズ)を光学サブ部品200、300、400または500上に形成することができる。
【0241】
別の例として、
図8A~
図8Cを参照すると、光学サブ部品802は、少なくとも部分的にフォトクロミック材料で構成された光透過性基板とすることができる。
【0242】
別の例として、光学サブ部品200、300、400、500または802の1つ以上は、フォトクロミック材料の層に積層、接着、または他の方法で固定される光透過性基板とすることができる。
【0243】
上述のように、いくつかの実装形態では、光学アセンブリは、フォトクロミック材料を使用して形成された1つ以上の光学部品を含むことができる。例えば、上述のように(例えば、
図1~
図8Cを参照すると)、光学サブ部品は、硬化性プレポリマー材料から形成することができる。プレポリマー材料は、(例えば、上述のような)プレポリマー材料に混合された1つ以上のフォトクロミック染料または顔料などのフォトクロミック材料を含むことができる。次に、プレポリマー材料を硬化させて光学サブ部品(例えば、レンズ、導波路、層など)にすることができ、別の光学サブ部品に積層、接着、または他の方法で固定することができる。
【0244】
いくつかの実装形態では、本明細書中に説明する技術はまた、エレクトロクロミック光学部品を形成するために実施することができる。通常、エレクトロクロミック光学部品(例えば、レンズ、導波路、膜など)は、電気刺激に応答して色または不透明度の変化を示す光学部品である。例えば、電気刺激を受けると、エレクトロクロミック光学部品は、光学部品を通過する光がより大きく減衰されかつ/または完全に遮断されるように、より不透明になり得る。電気刺激がない場合、エレクトロクロミック光学部品は、光学部品を通過する光が小さく減衰される(または完全に伝送される)ように、不透明性が低くなり得る。いくつかの実装形態では、エレクトロクロミック光学部品は、(例えば、伝送された光の色スペクトルを選択的に変更するために)他の波長の光を実質的に伝送しながら、電気刺激に応答して特定の波長の光を選択的に減衰させるように構成することができる。
【0245】
いくつかの実装形態では、エレクトロクロミック光学部品は、遷移金属酸化物材料(例えば、IrO2、V2O5、NiO、WO3、MoO3など)に対して還元-酸化(酸化還元)化学反応を行う透明導電性電極(例えば、インジウムスズ酸化物(ITO)、導電性ポリマー、金属ナノワイヤ膜など)、イオン貯蔵層および/またはイオン輸送層を使用して形成することができる。一例として、1つの酸化状態において、これらの金属酸化物は透明であってもよく、別の状態において、これらの金属酸化物は有意な可視吸収を有し得る。2つの酸化状態の間で金属酸化物を選択的に切り替えるために、電気刺激を金属酸化物に(例えば、導電性電極、イオン貯蔵層、および/またはイオン輸送層を介して)選択的に印加する(またはそこから除去する)ことができる。
【0246】
いくつかの実装形態では、エレクトロクロミック光学部品は、コポリマー系または混合酸化物系を使用して形成することができる。例えば、色中立変調は、ITOなどの透明導電性酸化物上に設けられたMEMSベースのミラーと「マイクロブラインド」の両方を含む微小電気機械システム(MEMS)ベースの活性化層を使用して達成することができる。いくつかの実装形態では、マイクロブラインドは、「オフ」状態において(例えば、電気刺激が透明導電性酸化物に適用されていないときに)巻き上げられて完全に透明であり、「オン」状態のとき(例えば、電気刺激が透明導電性酸化物に適用されるとき)に光を広げて少なくとも部分的に遮断する薄く部分的に透明な金属ストリップとすることができる。
【0247】
この構成は、オフ状態からオン状態(およびその逆)の迅速なスイッチング時間および光の色中立変調に起因して、VOAのためのセグメント化調光器を実装するのに特に有利であり得る。例えば、セグメント化調光器は、特定のパターン(例えば、VOAの光軸に垂直な2次元グリッド)で配置されたエレクトロクロミック光学部品のアレイを含むことができる。エレクトロクロミック光学部品の各々は、ユーザの視野の異なるそれぞれの部分に沿って光を変調するように選択的に切り替えることができる。
【0248】
図10は、例示的なエレクトロクロミック光学部品1000の図を示す。エレクトロクロミック光学部品1000は、スタック状に配置された、第1の透明導電性層1002、エレクトロクロミック膜1004、イオン移動膜1006、イオン貯蔵膜またはコーティング1008、および第2の透明導電性層1010とを含む。エレクトロクロミック光学部品1000はまた、エレクトロクロミック光学部品1000を保護するためにガラスまたはプラスチック層を含むことができる。例えば、エレクトロクロミック光学部品1000は、エレクトロクロミック光学部品1000を少なくとも部分的に囲む、第1の透明導電性層1002の上部のガラスもしくはプラスチック層1012および/または第2の導電性層1010の下方のガラスもしくはプラスチック層1014を含むことができる。
【0249】
エレクトロクロミック光学部品1000はまた、第1の透明導電性層1002および第2の透明導電性層1010に電気的に結合された電圧源1016を含む。電圧源1016は、エレクトロクロミック光学部品1000の不透明度を変化させるために選択的に活性化または非活性化になることができる。
【0250】
例えば、電圧源1016は、第2の透明導電性層1010に正電圧を、第1の透明導電性層1002に負電圧を印加することができる。これに応答して、イオン貯蔵膜またはコーティング1008からの正に帯電した電気イオンは、第2の透明導電性層1010からイオン移動膜を通ってエレクトロクロミック膜1004に移動する。電気イオンの流れは、エレクトロクロミック膜1004を電気的に刺激し、エレクトロクロミック膜1004の不透明度を変化させる(例えば、不透明度を増加させる)。電圧源がオフにされるかまたはその極性が反転されると、正に帯電した電気イオンは、イオン移動膜1006を通ってイオン貯蔵膜またはコーティング1008に戻るように移動する。電気イオンの逆流は、エレクトロクロミック膜1004の電気刺激を停止させ、エレクトロクロミック膜1004に不透明度の変化を逆転させる(例えば、不透明度を減少させる)。
【0251】
いくつかの実装形態では、第1の透明導電性層1002および第2の透明導電性層1010は、少なくとも部分的に、ITOおよび/またはポリ(3、4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)で形成することができる。いくつかの実装形態では、導電性層は、剛性または可撓性無機材料(例えば、ソーダ石灰、ホウケイ酸塩、フリントガラス、溶融シリカなど)および/または有機材料(例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、炭化タンタル(TAC)など)の少なくとも一部で構成された基板などの基板間に挟まることができる。
【0252】
いくつかの実装形態では、エレクトロクロミック膜は、少なくとも部分的に、IrO2、V2O5、NiO、WO3、MoO3などの遷移金属で形成することができる。いくつかの実装形態では、エレクトロクロミック膜は、透明導電性酸化物(例えばITO)上に設けられたMEMSベースのミラーおよびマイクロブラインドなどのMEMSベースの活性化層を含むことができる。
【0253】
いくつかの実装形態では、エレクトロクロミック膜は、少なくとも部分的に、酸化状態と還元状態との間で切り替えられたときに色を変化させるポリマーから形成することができる。例として、エレクトロクロミック膜は、少なくとも部分的に、ポリ(3、4-エチレンジオキシチオフェン-ジドデシルオキシベンゼン)(PEB)、ビオロゲン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンおよびそれらの誘導体、金属ポリマー、および/または金属フタロシアニンなどの電気化学的に活性な共役ポリマーから形成することができる。いくつかの実装形態では、金属酸化物に加えて、またはその代わりに、他の無機材料(例えば、ヘキサシアノメタレート)を使用することもできる。
【0254】
いくつかの実装形態では、イオン移動膜1006は、少なくとも部分的に、固体または液体電解質材料で形成することができる。一例として、イオン移動膜1006は、ポリ(フッ化ビニリデン-コ-ヘキサフルオロプロピレン)/リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(PVDF-コ-HFP/LiTFSI)などのゲル電解質を含むことができる。
【0255】
いくつかの実装形態では、イオン貯蔵膜またはコーティング1008は、少なくとも部分的に、異なる多孔度のNiO、CeO2、および/またはV2O5の乾式堆積によって形成することができる。
【0256】
いくつかの実装形態では、光学アセンブリは、別の光学部品に成形され、接着され、または他の方法で固定された1つ以上のエレクトロクロミックデバイス(例えば、エレクトロクロミック光学デバイス1000の少なくとも一部)を含むことができる。例えば、
図9を参照すると、1つ以上のエレクトロクロミックデバイスを光学レンズ908の世界側および/またはユーザ側に成形、接着、または他の方法で固定することができる。別の例として、1つ以上のエレクトロクロミックデバイスを、光学素子の第2のセット902bの世界側および/またはユーザ側に(例えば、世界側に最も近い導波路912の世界側および/またはユーザに最も近い導波路912のユーザ側に)成形、接着、または別の方法で固定することができる。別の例として、1つ以上のエレクトロクロミックデバイスを、光学素子の第3のセット902bの世界側および/またはユーザ側に(例えば、視線追跡アセンブリ914の世界側および/または光学レンズ916のユーザ側に)成形、接着、または別の形で固定することができる。
【0257】
いくつかの実装形態では、光学アセンブリは、エレクトロクロミック材料(例えば、1つ以上のエレクトロクロミック染料または顔料)を使用して形成された1つ以上の光学部品を含むことができる。例えば、
図9を参照すると、光学レンズ908は、エレクトロクロミック材料を使用して形成することができる。別の例として、光学素子の第2のセット902bの部品の1つ以上(例えば、導波路912の1つ以上)は、エレクトロクロミック材料を用いて形成することができる。別の例として、光学レンズ916は、エレクトロクロミック材料を使用して形成することができる。
【0258】
上述のように、いくつかの実装形態では、光学アセンブリは、別の光学部品に成形、接着、または他の方法で固定されたエレクトロクロミック材料の1つ以上の層を含むことができる。
【0259】
例えば、
図2A~
図5Cを参照すると、光学サブ部品200、300、400または500のうちの1つ以上は、少なくとも部分的にエレクトロクロミック材料で構成された光透過性基板とすることができる。さらに、
図2A~
図5Cに示す技術によれば、別の光学サブ部品(例えば、レンズ)を光学サブ部品200、300、400または500上に形成することができる。
【0260】
別の例として、
図8A~
図8Cを参照すると、光学サブ部品802は、少なくとも部分的にエレクトロクロミック材料で構成された光透過性基板とすることができる。
【0261】
別の例として、光学サブ部品200、300、400、500または802の1つ以上は、エレクトロクロミック材料の層に積層、接着、または他の方法で固定される光透過性基板とすることができる。
【0262】
例えば、
図11Aに示すように、外側のガラス層またはプラスチック層を有するエレクトロクロミック光学部品1000は、基板として機能することができ、光学サブ部品1102は、エレクトロクロミック光学部品1000の表面上(例えば、上側ガラスもしくはプラスチック層の上部、または底部ガラスもしくはプラスチック層の下方)に形成、または別の形で固定することができる。電圧源を透明導電性基板に電気的に結合して、エレクトロクロミック光学部品1000の不透明度を選択的に制御することができる。
【0263】
別の例として、外側ガラスまたはプラスチック層を有しないエレクトロクロミック光学部品1000は、基板として機能することができ、光学サブ部品1104は、エレクトロクロミック光学部品1000の表面上(例えば、上側透明導電性層の上部および/または底部透明導電性層の下方に)形成、または別の方法で固定することができる。電圧源を透明導電性基板に電気的に結合して、エレクトロクロミック光学部品1000の不透明度を選択的に制御することができる。
【0264】
上述のように、いくつかの実装形態では、光学アセンブリは、エレクトロクロミック材料を使用して形成された1つ以上の光学部品を含むことができる。例えば、上述のように(例えば、
図1~
図8Cを参照すると)、光学サブ部品は、硬化性プレポリマー材料から形成することができる。プレポリマー材料は、(例えば、上述するような)プレポリマー材料に混合された1つ以上のエレクトロクロミック染料または顔料などのエレクトロクロミック材料を含むことができる。次に、プレポリマー材料を硬化させて光学サブ部品(例えば、レンズ、導波路、層など)にすることができ、別の光学サブ部品に積層、接着、または他の方法で固定することができる。
【0265】
例えば、
図11Bに示すように、下側外側ガラスまたはプラスチック層1014、下側透明導電性基板1010、イオン貯蔵膜またはコーティング1008、およびイオン移動膜1006を有するエレクトロクロミック光学部品1000は、基板として機能することができる。さらに、光学サブ部品1152をエレクトロクロミック光学部品1000の表面上、(例えば、イオン移動膜の上部)に形成または別の方法で固定することができ、(例えば、ITOの少なくとも一部から構成される)透明コーティング層1154を光学サブ部品1152の上部に適用することができる。さらに、電圧源を透明導電性基板1010および透明コーティング層1154に電気的に結合して、エレクトロクロミック光学部品1000の不透明度を選択的に制御することができる。
【0266】
別の例として、下側透明導電性基板1010、イオン貯蔵膜またはコーティング1008、およびイオン移動膜1006を有するエレクトロクロミック光学部品1000は、基板として機能することができる。さらに、光学サブ部品1156をエレクトロクロミック光学部品1000の表面上に(例えば、イオン移動膜1106の上部に)形成、または別の方法で固定することができ、(例えば、ITOの少なくとも一部から構成される)透明コーティング層1158を光学サブ部品1156の上部に適用することができる。さらに、電圧源を透明導電性基板および透明コーティング層に電気的に結合して、エレクトロクロミック光学部品1000の不透明度を選択的に制御することができる。
【0267】
いくつかの実装形態では、光学部品(例えば、フォトクロミックおよび/またはエレクトロクロミック光学部品)は、その外面の少なくとも一部に沿って形成された反射防止パターンを有することができる。例えば、
図12を参照すると、VOAの光学部品1200(例えば、フォトクロミックレンズおよび/またはエレクトロクロミックレンズ)は、その外面の少なくとも一部に沿って形成された一連の繰り返し格子を有するナノパターン1202を含むことができる。格子は、VOAを通って伝送する光を増加させるように、および/またはVOAを通ってユーザに向かってまたはVOAの導波路出力結合素子に戻る世界側光または投影光の表面反射を低減するように構成することができる。
【0268】
いくつかの実装形態では、ナノパターン1202は、光学部品1200と同じ材料から形成することができる。いくつかの実装形態では、ナノパターン1202は、光学部品1200とは異なる材料(例えば、光学部品1200の曲率にわたってインクジェットされ、インプリントされた材料)から形成することができる。
【0269】
いくつかの実装形態では、光学部品1200は、エレクトロクロミック複合材料から形成されたエレクトロクロミックレンズとすることができ、ナノパターン1202を、ITOなどの導電性材料で(例えば、物理的蒸着(PVD)スパッタを使用して)コーティングして完成させて、(例えば、上述のように)イオンの流れを容易にすることができる。いくつかの実装形態では、導電性材料のコーティングは、硬質コースティング材料(例えば、SiO2)、ブランク反射防止コーティング(例えば、MgF2、SiO2、TiO2)、および/またはそれらの任意の組み合わせから形成することができる。
例示的なプロセス
【0270】
図13Aは、視認光学系アセンブリ(VOA)を形成するための例示的なプロセス1300を示す。プロセス1300は、例えば、システム100および/または
図2A~
図8Cに示す技術を使用して少なくとも部分的に実施することができる)。場合によっては、プロセス1300を使用して、光学用途での(例えば、ヒートマウントディスプレイデバイスなどの光学撮像システムの一部としての)使用に適したVOAを生成することができる。いくつかの実装形態では、プロセス1300を実施して、
図9~
図12に示すデバイスの少なくとも一部を形成することができる。
【0271】
プロセス1300において、視認光学系アセンブリ(VOA)のための第1の光学素子を含む基板が提供される(ブロック1302)。
【0272】
通常、第1の光学素子は、VOAの一部(例えば、光学スタックに含まれることになる任意の層または他の部品)として含まれることになる任意の部品とすることができる。いくつかの実装形態では、第1の光学素子は、VOAによって伝送される光の強度を選択的に変調するように構成されたセグメント化調光器(例えば、
図9を参照して説明する調光器910)を含むことができる。いくつかの実装形態では、第1の光学素子は、VOAの光軸に沿って光を発するように構成された照明層(例えば、
図9を参照して説明するような導波路912)を含むことができる。いくつかの実装形態では、第1の光学素子は、ヘッドマウントディスプレイがユーザによって着用されているときにユーザの眼の動きを追跡するように構成された視線追跡アセンブリ(例えば、
図9を参照して説明する視線追跡アセンブリ914)の一部である少なくとも1つの層を含むことができる。いくつかの実装形態では、第1の光学素子は、1つ以上のレンズ(例えば、眼科用レンズ)を含むことができる。
【0273】
さらに、プレポリマーが、基板上に堆積される(ブロック1304)。一例として、
図1を参照して説明したように、ディスペンサアセンブリ114を使用してプレポリマーを基板上に堆積させることができる。
【0274】
いくつかの実装形態では、プレポリマーは、エポキシビニルエステルおよび/または環状脂肪族エポキシを含むことができる。いくつかの実装形態では、プレポリマーはまた、プレポリマーの硬化を促進するための光開始剤または共反応物を含むことができる。
【0275】
さらに、型をプレポリマーに適用して、プレポリマーの第1の側の型の湾曲面にプレポリマーを適合させ、第1の側とは反対側のプレポリマーの第2の側の基板の表面にプレポリマーを適合させる(ブロック1306)。例示的な金型は、
図1~
図8Cを参照して説明している。
【0276】
さらに、型がプレポリマーに適用されている間、プレポリマーは、プレポリマーから固体ポリマーを形成するのに十分な化学線に曝露される(ブロック1308)。固体ポリマーは、型の湾曲面に対応する湾曲面を有する眼科用レンズを形成する。基板および眼科用レンズは、一体型光学部品を形成する。一例として、
図1を参照して説明した光源104aおよび/または104bを使用して、化学線をプレポリマー上に発することができる。
【0277】
いくつかの実装形態では、365nmの波長および0.1J/cm2~10J/cm2の強度を有する化学線にプレポリマーを曝露することができる。いくつかの実装形態では、310nm~410nmの波長および0.1J/cm2~100J/cm2の強度を有する化学線にプレポリマーを曝露することができる。実装形態に応じて、他の波長および/または強度も可能である。
【0278】
いくつかの実装形態では、プレポリマーに(例えば、化学線にプレポリマーを曝露するのと同時に)熱を適用することもできる。いくつかの実装形態では、プレポリマーは、40℃~120℃の温度で加熱することができる。実装形態に応じて、他の温度も可能である。
【0279】
さらに、型は、固体ポリマーから解放される(ブロック1310)。一例として、固体ポリマーから型を引き抜くことができ、型と基板との間から(基板および固体ポリマーによって形成された眼科用レンズを含む)一体型光学部品を抜き出すことができる。
【0280】
さらに、VOAは、一体型光学部品を使用して組み立てられる(ブロック1312)。一例として、一体型光学部品を光学スタック(例えば、光学層および/または他の部品のスタック)の少なくとも一部として含むことができる。
【0281】
プロセス1300を使用して、様々なタイプの眼科用レンズを形成することができる。
【0282】
一例として、基板の表面は平面とすることができる。さらに、眼科用レンズは、基板の平面に対応する平面を含むことができ、眼科用レンズの平面は、眼科用レンズの湾曲面の反対側にある。
【0283】
別の例として、基板の表面は湾曲することができる。さらに、眼科用レンズは、基板の湾曲面に対応する第2の湾曲面を含むことができ、眼科用レンズの第2の湾曲面は、眼科用レンズの湾曲面の反対側にある。
【0284】
別の例として、眼科用レンズは、平面上にフレネルレンズを含むことができる。いくつかの実装形態では、フレネルレンズは、25μm~1000μmのレンズリッジ高さを有することができる。
【0285】
別の例として、眼科用レンズは、正の屈折力(例えば、+1D~+1.5Dの範囲、または+0.5D~+4Dの範囲の屈折力)を有することができる。いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、負の屈折力(例えば、-1D~-1.5Dの範囲、または0.5D~-4Dの範囲の屈折力)を有することができる。
【0286】
別の例として、眼科用レンズは、400mm~450mmの曲率半径を有することができる。さらに、眼科用レンズは、25mm~50mmの開口サイズを有することができる。さらにまた、眼科用レンズは、1.5~1.6の間の屈折率を有することができる。
【0287】
別の例として、眼科用レンズは、200mmより大きい曲率半径を有することができる。さらに、眼科用レンズは、5mmより大きい開口サイズを有することができる。さらにまた、眼科用レンズは、1.5~1.75の屈折率を有することができる。
【0288】
別の例として、眼科用レンズは、350mm~400mmの曲率半径を有することができる。
【0289】
別の例として、眼科用レンズは、450mm~500mmの曲率半径を有することができる。
【0290】
別の例として、眼科用レンズは、25mm~95mmの開口サイズを有することができる。
【0291】
別の例として、眼科用レンズは、150mm~1000mmの曲率半径を有することができる。さらに、眼科用レンズは、25cmの最小焦点距離を有することができる。いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、25cm~2mの焦点距離を有することができる。
【0292】
実際には、眼科用レンズは、実装形態に応じて、他の寸法および特性を有することができる。
【0293】
いくつかの実装形態では、基板上にプレポリマーを堆積させる前に、(例えば、
図1を参照して説明したように、洗浄アセンブリ110を使用して)基板の表面を洗浄することができる。基板を洗浄することは、酸性水溶液および塩基性水溶液を基板の表面に適用すること、有機溶媒を基板の表面に適用すること、基板の表面を超音波処理すること、基板の表面をプラズマに曝露すること、および/または基板の表面を紫外線および/またはオゾンに曝露することを含むことができる。
【0294】
いくつかの実装形態では、基板上にプレポリマーを堆積させる前に、(例えば、
図1を参照して説明したように、蒸着アセンブリ112を使用して)蒸着を使用して基板の表面上に材料を堆積させることができる。いくつかの実装形態では、材料は、シランカップリング剤を含むことができる。
【0295】
いくつかの実装形態では、基板上にプレポリマーを堆積させる前に、液体堆積を使用して基板の表面上に材料を堆積させることができる。材料は、1つ以上の官能基(例えば、アルキル、カルボキシル、カルボニル、ヒドロキシル、および/またはアルコキシ)を有するモノマーを含むことができる。いくつかの実装形態では、表面上に材料をインクジェット、スピンコーティング、および/またはスプレー(例えば、噴霧化)することによって、材料を基板の表面上に堆積させることができる。
【0296】
いくつかの実装形態では、反射防止コーティングおよび/または保護コーティングを、空気に曝露される一体型光学部品の表面などの一体型光学部品の表面に適用することができる。
【0297】
いくつかの実装形態では、プレポリマーまたは基板の少なくとも1つは、フォトクロミック材料を含むことができる。
【0298】
いくつかの実装形態では、プレポリマーまたは基板の少なくとも1つは、エレクトロクロミック材料を含むことができる。
【0299】
図13Bは、視認光学系アセンブリ(VOA)を形成するための別の例示的なプロセス1320を示す。プロセス1320は、例えば、システム100および/または
図2A~
図8Cに示す技術を使用して少なくとも部分的に実施することができる)。場合によっては、プロセス1320を使用して、光学用途での(例えば、ヒートマウントディスプレイデバイスなどの光学撮像システムの一部としての)使用に適したVOAを生成することができる。いくつかの実装形態では、プロセス1320を実施行して、
図9~
図12に示すデバイスの少なくとも一部を形成することができる。
【0300】
プロセス1320において、基板が提供される(ブロック1322)。いくつかの実装形態では、基板は、型またはその一部とすることができる。例示的な金型は、
図1~
図8Cを参照して説明している。
【0301】
さらに、プレポリマーが、基板上に堆積される(ブロック1324)。一例として、
図1を参照して説明したように、ディスペンサアセンブリ114を使用してプレポリマーを基板上に堆積させることができる。
【0302】
いくつかの実装形態では、プレポリマーは、エポキシビニルエステルおよび/または環状脂肪族エポキシを含むことができる。いくつかの実装形態では、プレポリマーはまた、プレポリマーの硬化を促進するための光開始剤または共反応物を含むことができる。
【0303】
さらに、型がプレポリマーに適用されて、プレポリマーの第1の側の型の湾曲面にプレポリマーを適合させ、第1の側とは反対側のプレポリマーの第2の側の基板の表面にプレポリマーを適合させる(ブロック1326)。例示的な金型は、
図1~
図8Cを参照して説明している。
【0304】
さらに、型がプレポリマーに適用されている間、プレポリマーは、プレポリマーから固体ポリマーを形成するのに十分な化学線に曝露される(ブロック1328)。固体ポリマーは、型の湾曲面に対応する湾曲面を有する眼科用レンズを形成する。一例として、
図1を参照して説明した光源104aおよび/または104bを使用して、化学線をプレポリマー上に発することができる。
【0305】
いくつかの実装形態では、365nmの波長および0.1J/cm2~10J/cm2の強度を有する化学線にプレポリマーを曝露することができる。いくつかの実装形態では、310nm~410nmの波長および0.1J/cm2~100J/cm2の強度を有する化学線にプレポリマーを曝露することができる。実装形態に応じて、他の波長および/または強度も可能である。
【0306】
いくつかの実装形態では、プレポリマーに(例えば、化学線にプレポリマーを曝露するのと同時に)熱を適用することもできる。いくつかの実装形態では、プレポリマーは、40℃~120℃の温度で加熱することができる。実装形態に応じて、他の温度も可能である。
【0307】
さらに、固体ポリマーは、型および基板から解放される(ブロック1330)。一例として、固体ポリマーから型を引き抜くことができ、型と基板との間から固体ポリマーを抜き出すことができる。
【0308】
さらに、固体ポリマーは光学素子に固定されて、一体型光学部品を形成する(ブロック1332)。
【0309】
通常、光学素子は、視認光学系アセンブリの一部(例えば、光学スタックに含まれることになる任意の層または他の部品)として含まれる任意の部品とすることができる。いくつかの実装形態では、光学素子は、VOAによって伝送される光の強度を選択的に変調するように構成されたセグメント化調光器(例えば、
図9を参照して説明するような調光器910)を含むことができる。いくつかの実装形態では、光学素子は、VOAの光軸に沿って光を発するように構成された照明層(例えば、
図9を参照して説明するような導波路912)を含むことができる。いくつかの実装形態では、光学素子は、ヘッドマウントディスプレイがユーザによって着用されているときにユーザの眼の動きを追跡するように構成された視線追跡アセンブリ(例えば、
図9を参照して説明する視線追跡アセンブリ914)の一部である少なくとも1つの層を含むことができる。いくつかの実装形態では、光学素子は、1つ以上のレンズ(例えば、眼科用レンズ)を含むことができる。
【0310】
いくつかの実装形態では、固体ポリマーは、結合剤を光学素子の表面に適用すること、および/または固体ポリマーを結合剤上に適用することによって、光学素子に固定することができる。結合剤は、(例えば、ウエットラミネーションを行うための)液体および/または(例えば、ドライラミネーションを行うための)乾燥物質を含むことができる。
【0311】
さらに、視認光学系アセンブリ(VOA)は、一体型光学部品を使用して組み立てられる(ブロック1334)。一例として、一体型光学部品を光学スタック(例えば、光学層および/または他の部品のスタック)の少なくとも一部として含むことができる。
【0312】
プロセス1320を使用して、様々なタイプの眼科用レンズを形成することができる。
【0313】
一例として、基板の表面は平面とすることができる。さらに、眼科用レンズは、基板の平面に対応する平面を含むことができ、眼科用レンズの平面は、眼科用レンズの湾曲面の反対側にある。
【0314】
別の例として、基板の表面は湾曲することができる。さらに、眼科用レンズは、基板の湾曲面に対応する第2の湾曲面を含むことができ、眼科用レンズの第2の湾曲面は、眼科用レンズの湾曲面の反対側にある。
【0315】
別の例として、眼科用レンズは、平面上にフレネルレンズを含むことができる。いくつかの実装形態では、フレネルレンズは、25μm~1000μmのレンズリッジ高さを有することができる。
【0316】
別の例として、眼科用レンズは、正の屈折力(例えば、+1D~+1.5Dの範囲、または+0.5D~+4Dの範囲の屈折力)を有することができる。いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、負の屈折力(例えば、-1D~-1.5Dの範囲、または0.5D~-4Dの範囲の屈折力)を有することができる。
【0317】
別の例として、眼科用レンズは、400μmmm~450mmの曲率半径を有することができる。さらに、眼科用レンズは、25mm~50mmの開口サイズを有することができる。さらにまた、眼科用レンズは、1.5~1.6の間の屈折率を有することができる。
【0318】
別の例として、眼科用レンズは、200mmより大きい曲率半径を有することができる。さらに、眼科用レンズは、5mmより大きい開口サイズを有することができる。さらにまた、眼科用レンズは、1.5~1.75の屈折率を有することができる。
【0319】
別の例として、眼科用レンズは、25mm~95mmの開口サイズを有することができる。
【0320】
別の例として、眼科用レンズは、150mm~1000mmの曲率半径を有することができる。さらに、眼科用レンズは、25cmの最小焦点距離を有することができる。いくつかの実装形態では、眼科用レンズは、25cm~2mの焦点距離を有することができる。
【0321】
いくつかの実装形態では、固体ポリマーを光学素子に固定する前に、(例えば、
図1を参照して説明したように、洗浄アセンブリ110を使用して)光学素子を洗浄することができる。光学素子を洗浄することは、酸性水溶液および塩基性水溶液を光学素子の表面に適用すること、有機溶媒を光学素子の表面に適用すること、光学素子の表面を超音波処理すること、光学素子の表面をプラズマに曝露すること、および/または光学素子の表面を紫外線および/またはオゾンに曝露することを含むことができる。
【0322】
いくつかの実装形態では、光学素子上にプレポリマーを堆積させる前に、(例えば、
図1を参照して説明したように、蒸着アセンブリ112を使用して)蒸着を使用して光学素子の表面上に材料を堆積させることができる。いくつかの実装形態では、材料は、シランカップリング剤を含むことができる。
【0323】
いくつかの実装形態では、プレポリマーは、フォトクロミック材料を含むことができる。
【0324】
いくつかの実装形態では、プレポリマーは、エレクトロクロミック材料を含むことができる。
例示的なシステム
【0325】
上述したように、本明細書に説明するシステムおよび技術を使用して、ヘッドマウントディスプレイデバイス用の光学部品を製造することができる。例示的なヘッドマウントディスプレイデバイス1460を
図14に示す。
【0326】
図14は、シースルーディスプレイ1470と、そのディスプレイ1470の機能をサポートするための様々な機械的および電子的モジュールおよびシステムとを含む例示的なヘッドマウントディスプレイシステム1460を示す。ディスプレイ1470は、ディスプレイシステムのユーザ1490が着用可能であり、ユーザ1490の眼の前にディスプレイ1470を位置決めするように構成されたフレーム1480に収容されている。ディスプレイ1470は、いくつかの実施形態ではアイウェアとみなされてもよい。いくつかの実施形態では、スピーカ1402は、フレーム1480に結合され、ユーザ1490の外耳道に隣接して位置決めされる。ディスプレイシステムはまた、音を検出するための1つ以上のマイクロフォン1404を含み得る。マイクロフォン1404は、ユーザがシステム1460に入力またはコマンドを提供することを可能にすることができ(例えば、音声メニューコマンド、自然言語質問などの選択)、および/または他の人と(例えば、類似のディスプレイシステムの他のユーザと)の音声通信を可能にすることができる。マイクロフォン1404はまた、ユーザの周囲(例えば、ユーザおよび/または環境からの音)からオーディオデータを収集することもできる。いくつかの実施形態では、ディスプレイシステムはまた、フレーム1480とは別個であり、ユーザ1490の(例えば、頭部、胴体、四肢などにある)身体に取り付けられ得る周辺センサ1406aを含み得る。いくつかの実施形態では、周辺センサ1406aは、ユーザ90の生理学的状態を特徴付けるデータを取得し得る。
【0327】
いくつかの実施形態では、ディスプレイシステムはまた、視線追跡モジュール1408aを含み得る。いくつかの実施形態では、視線追跡モジュール1408aは、ユーザ1490の生体認証データを取得するための生体認証モジュールを含むことができる。いくつかの実施形態では、生体認証識別モジュールは、虹彩識別モジュールとすることができる。
【0328】
いくつかの実施形態では、視線追跡モジュール1408aは、固定深度データを取得し得る。視線追跡モジュール1408aは、通信リンク1408b(例えば、有線リード線または無線接続)によってローカルプロセッサおよびデータモジュール1410に動作可能に結合され得る。視線追跡モジュール1408aは、生体認証データおよび固定深度データをローカルプロセッサおよびデータモジュール1410に伝え得る。
【0329】
ディスプレイ1470は、有線リードまたは無線接続などの通信リンク1412によってローカルプロセッサおよびデータモジュール1410に動作可能に結合され、ローカルプロセッサおよびデータモジュールは、フレーム1480に固定して取り付けられるか、ユーザが着用するヘルメットまたは帽子に固定して取り付けられるか、ヘッドホンに埋め込まれるか、またはユーザ1490に取り外し可能に取り付けられる(例えば、バックパック型の構成またはベルト結合型の構成)などの様々な構成で取り付けられ得る。同様に、センサ1406aは、通信リンク1406b(例えば、有線リード線または無線接続)によってローカルプロセッサおよびデータモジュール1410に動作可能に結合され得る。ローカル処理およびデータモジュール1410は、ハードウェアプロセッサ、ならびに不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリまたはハードディスクドライブ)などのデジタルメモリを含むことができ、これらは両方とも、データの処理、キャッシング、および記憶を支援するために利用され得る。データは、1)画像キャプチャデバイス(例えば、カメラ)、マイクロフォン、慣性測定ユニット、加速度計、コンパス、GPSユニット、無線デバイス、ジャイロ、および/または本明細書に開示する他のセンサなどの(例えば、フレーム1480に動作可能に結合されても、または別の方法でユーザ1490に取り付けられてもよい)センサからキャプチャされたデータ、および/または2)遠隔処理モジュール1414および/または(仮想コンテンツに関するデータを含む)遠隔データリポジトリ1416を使用して取得および/または処理されて、おそらくはそのような処理または検索の後にディスプレイ1470に渡すためのデータを含み得る。ローカル処理およびデータモジュール1410は、遠隔モジュール1414、1416が互いに動作可能に結合され、ローカル処理およびデータモジュール1410へのリソースとして利用可能であるように、通信リンク1418、1420によって、例えば有線または無線通信リンクを介して遠隔処理モジュール1414および遠隔データリポジトリ1416に動作可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、ローカル処理およびデータモジュール1410は、画像キャプチャデバイス、マイクロフォン、慣性測定ユニット、加速度計、コンパス、GPSユニット、無線デバイス、および/またはジャイロのうちの1つ以上を含み得る。いくつかの他の実施形態では、これらのセンサのうちの1つ以上は、フレーム1480に取り付けられてもよく、または有線または無線通信経路によってローカル処理およびデータモジュール1410と通信するスタンドアロンデバイスであってもよい。
【0330】
遠隔処理モジュール1414は、画像および音声情報などのデータを分析および処理するための1つ以上プロセッサを含み得る。いくつかの実施形態では、遠隔データリポジトリ1414は、「クラウド」リソース構成内のインターネットまたは他のネットワーキング構成を介して利用可能であり得るデジタルデータ記憶設備であってもよい。いくつかの実施形態では、遠隔データリポジトリ1414は、ローカル処理およびデータモジュール1410および/または遠隔処理モジュール1414に情報(例えば、拡張現実コンテンツを生成するための情報)を提供する1つ以上遠隔サーバを含み得る。他の実施形態では、すべてのデータが記憶され、すべての計算がローカル処理およびデータモジュール内で実行され、それによって遠隔モジュールからの完全な自律的使用が可能になる。
【0331】
本明細書は多くの詳細を含むが、これらは特許請求され得るものの範囲に対する限定として解釈されるべきではなく、特定の例に特有の特徴の説明として解釈されるべきである。別個の実装形態の文脈で本明細書に説明する特定の特徴を組み合わせることもできる。逆に、単一の実装形態の文脈で説明する様々な特徴を、複数の実施形態において別々に、または任意の適切な副組み合わせで実装することもできる。
【0332】
開示する発明概念は添付の特許請求の範囲で定義されたものを含むが、本発明の概念は以下の実施形態に従って定義することもできることを理解されたい。
【0333】
添付の特許請求の範囲の実施形態および上述の実施形態に加えて、以下の番号付けされた実施形態も革新的である。
【0334】
実施形態1は、ヘッドマウントディスプレイ用の視認光学系アセンブリ(VOA)を形成する方法であり、方法は、VOA用の第1の光学素子を備える基板を提供することと、基板上にプレポリマーを堆積させることと、型をプレポリマーに適用して、プレポリマーの第1の側の型の湾曲面にプレポリマーを適合させ、第1の側とは反対側のプレポリマーの第2の側の基板の表面にプレポリマーを適合させることと、型をプレポリマーに適用しながら、プレポリマーから固体ポリマーを形成するのに十分な化学線にプレポリマーを曝露することであって、固体ポリマーは、型の湾曲面に対応する湾曲面を有する眼科用レンズを形成し、基板および眼科用レンズは、一体型光学部品を形成する、ことと、固体ポリマーから型を解放することと、一体型光学部品を使用してVOAを組み立てることとを含む。
【0335】
実施形態2は、実施形態1の方法であり、第1の光学素子は、VOAによって伝送される光の強度を選択的に変調するように構成されたセグメント化調光器を備える。
【0336】
実施形態3は、実施形態1または2の方法であり、第1の光学素子は、VOAの光軸に沿って光を発するように構成された照明層を備える。
【0337】
実施形態4は、実施形態1~3のいずれか1つの方法であり、第1の光学素子は、ヘッドマウントディスプレイがユーザによって着用されているときにユーザの眼の動きを追跡するように構成された視線追跡アセンブリの一部である少なくとも1つの層を備える。
【0338】
実施形態5は、実施形態1~4のいずれか1つの方法であり、第1の光学素子は、1つ以上のレンズを備える。
【0339】
実施形態6は、実施形態1~5のいずれか1つの方法であり、基板上にプレポリマーを堆積させる前に、基板の表面を洗浄することをさらに含む。
【0340】
実施形態7は、実施形態1~6のいずれか1つの方法であり、基板を洗浄することは、酸性水溶液および塩基性水溶液を基板の表面に適用すること、有機溶媒を基板の表面に適用すること、基板の表面を超音波処理すること、基板の表面をプラズマに曝露すること、または基板の表面を紫外線および/またはオゾンに曝露することのうちの少なくとも1つを含む。
【0341】
実施形態8は、実施形態1~7のいずれか1つの方法であり、基板上にプレポリマーを堆積させる前に、蒸着を使用して基板の表面上に材料を堆積させることをさらに含む。
【0342】
実施形態8は、実施形態1~8のいずれか1つの方法であり、材料は、シランカップリング剤を含む。
【0343】
実施形態10は、実施形態1~9のいずれか1つの方法であり、基板上にプレポリマーを堆積させる前に、液体堆積を使用して基板の表面上に材料を堆積させることをさらに含み、材料は、1つ以上の官能基を有するモノマーを含む。
【0344】
実施形態11は、実施形態1~10のいずれか1つの方法であり、1つ以上の官能基は、アルキル、カルボキシル、カルボニル、ヒドロキシル、またはアルコキシの少なくとも1つを含む。
【0345】
実施形態12は、実施形態1~11のいずれか1つの方法であり、材料は、表面上に材料をインクジェットすること、表面上に材料をスピンコーティングすること、または表面上に材料をスプレーすることのうちの少なくとも1つによって基板の表面上に堆積される。
【0346】
実施形態13は、実施形態1~12のいずれか1つの方法であり、プレポリマーは、エポキシビニルエステルまたは環状脂肪族エポキシのうちの少なくとも1つを含む。
【0347】
実施形態14は、実施形態1~13のいずれか1つの方法であり、プレポリマーは、プレポリマーの硬化を促進するための光開始剤または共反応物の少なくとも1つをさらに含む。
【0348】
実施形態15は、実施形態1~14のいずれか1つの方法であり、化学線にプレポリマーを曝露することは、365nmの波長および0.1J/cm2~10J/cm2の強度を有する化学線にプレポリマーを曝露することを含む。
【0349】
実施形態16は、実施形態1~15のいずれか1つの方法であり、化学線にプレポリマーを曝露することは、310nm~410nmの波長および0.1J/cm2~100J/cm2の強度を有する化学線にプレポリマーを曝露することを含む。
【0350】
実施形態17は、実施形態1~16のいずれか1つの方法であり、化学線にプレポリマーを曝露しながら、プレポリマーの熱を適用することをさらに含む。
【0351】
実施形態18は、実施形態1~17のいずれか1つの方法であり、プレポリマーの熱を適用することは、プレポリマーを40℃~120℃の温度に加熱することを含む。
【0352】
実施形態19は、実施形態1~18のいずれか1つの方法であり、基板の表面は平面であり、眼科用レンズは、基板の平面に対応する平面を備え、眼科用レンズの平面は、眼科用レンズの湾曲面の反対側にある。
【0353】
実施形態20は、実施形態1~19のいずれか1つの方法であり、基板の表面は湾曲し、眼科用レンズは、基板の湾曲面に対応する第2の湾曲面を備え、眼科用レンズの第2の湾曲面は、眼科用レンズの湾曲面の反対側にある。
【0354】
実施形態21は、実施形態1~20のいずれか1つの方法であり、眼科用レンズは、+1D~+1.5Dの範囲内の屈折力を有する。
【0355】
実施形態22は、実施形態1~21のいずれか1つの方法であり、眼科用レンズは、-1D~-1.5Dの範囲の屈折力を有する。
【0356】
実施形態23は、実施形態1~22のいずれか1つの方法であり、眼科用レンズは、+0.5D~+4Dの範囲内の屈折力を有する。
【0357】
実施形態24は、実施形態1~23のいずれか1つの方法であり、眼科用レンズは、-0.5D~-4Dの範囲の屈折力を有する。
【0358】
実施形態25は、実施形態1~24のいずれか1つの方法であり、眼科用レンズは、400mm~450mmの曲率半径を有する。
【0359】
実施形態26は、実施形態1~25のいずれか1つの方法であり、眼科用レンズは、25mm~50mmの開口サイズを有する。
【0360】
実施形態27は、実施形態1~26のいずれか1つの方法であり、眼科用レンズは、25mm~95mmの開口サイズを有する。
【0361】
実施形態28は、実施形態1~27のいずれか1つの方法であり、眼科用レンズは、1.5~1.6の屈折率を有する。
【0362】
実施形態29は、実施形態1~28のいずれか1つの方法であり、眼科用レンズは、200mmより大きい曲率半径を有する。
【0363】
実施形態30は、実施形態1~29のいずれか1つの方法であり、眼科用レンズは、5mmより大きい開口サイズを有する。
【0364】
実施形態31は、実施形態1~30のいずれか1つの方法であり、眼科用レンズは、1.5~1.75の屈折率を有する。
【0365】
実施形態32は、実施形態1~31のいずれか1つの方法であり、眼科用レンズは、150mm~1000mmの曲率半径を有する。
【0366】
実施形態33は、実施形態1~32のいずれか1つの方法であり、眼科用レンズは、25cm~2mの焦点距離を有する。
【0367】
実施形態34は、実施形態1~33のいずれか1つの方法であり、眼科用レンズは、平面上にフレネルレンズを備える。
【0368】
実施形態35は、実施形態1~34のいずれか1つの方法であり、フレネルレンズは、25μm~1000μmのレンズリッジ高さを有する。
【0369】
実施形態36は、実施形態1~35のいずれか1つの方法であり、反射防止コーティングまたは保護コーティングの少なくとも1つを一体型光学部品の表面に適用することを含む。
【0370】
実施形態37は、実施形態1~36のいずれか1つの方法であり、プレポリマーまたは基板の少なくとも1つは、フォトクロミック材料を含む。
【0371】
実施形態38は、実施形態1~37のいずれか1つの方法であり、プレポリマーまたは基板の少なくとも1つは、エレクトロクロミック材料を含む。
【0372】
実施形態39は、ヘッドマウントディスプレイ用の視認光学系アセンブリ(VOA)を形成する方法であり、方法は、基板を提供することと、基板上にプレポリマーを堆積させることと、型をプレポリマーに適用して、プレポリマーの第1の側の型の湾曲面にプレポリマーを適合させ、第1の側とは反対側のプレポリマーの第2の側の基板の表面にプレポリマーを適合させることと、型をプレポリマーに適用しながら、プレポリマーから固体ポリマーを形成するのに十分な化学線にプレポリマーを曝露することであって、固体ポリマーは、型の湾曲面に対応する湾曲面を有する眼科用レンズを形成する、ことと、型および基板から固体ポリマーを解放することと、一体型光学部品を形成するために固体ポリマーを光学素子に固定することと、一体型光学部品を使用してVOAを組み立てることとを含む。
【0373】
実施形態40は、実施形態39の方法であり、固体ポリマーを光学素子に固定することは、結合剤を光学素子の表面に適用することと、固体ポリマーを結合剤上に適用することとを含む。
【0374】
実施形態41は、実施形態39および40の方法であり、結合剤は、液体を含む。
【0375】
実施形態42は、実施形態39~41のいずれか1つの方法であり、結合剤は、乾燥物質を含む。
【0376】
実施形態43は、実施形態39~42のいずれか1つの方法であり、光学素子は、VOAによって伝送される光の強度を選択的に変調するように構成されたセグメント化調光器を備える。
【0377】
実施形態44は、実施形態39~43のいずれか1つの方法であり、光学素子は、VOAの光軸に沿って光を発するように構成された照明層を備える。
【0378】
実施形態45は、実施形態39~44のいずれか1つの方法であり、光学素子は、ヘッドマウントディスプレイがユーザによって着用されているときにユーザの眼の動きを追跡するように構成された視線追跡アセンブリの一部である少なくとも1つの層を備える。
【0379】
実装形態46は、実施形態39~45のいずれか1つの方法であり、光学素子は、1つ以上のレンズを備える。
【0380】
実装形態47は、実施形態39~46のいずれか1つの方法であり、固体ポリマーを光学素子に固定する前に、光学素子を洗浄することをさらに含む。
【0381】
実装形態48は、実施形態39~47のいずれか1つの方法であり、光学素子を洗浄することは、酸性水溶液および塩基性水溶液を光学素子の表面に適用すること、有機溶媒を光学素子の表面の表面に適用すること、光学素子の表面の表面を超音波処理すること、光学素子の表面の表面をプラズマに曝露すること、または光学素子の表面を紫外線および/またはオゾンに曝露することのうちの少なくとも1つを含む。
【0382】
実施形態49は、実施形態39~48のいずれか1つの方法であり、固体ポリマーを光学素子に固定する前に、蒸着を使用して材料を光学素子上に堆積させることをさらに含む。
【0383】
実施形態50は、実施形態39~49のいずれか1つの方法であり、材料は、シランカップリング剤を含む。
【0384】
実施形態51は、実施形態39~50のいずれか1つの方法であり、プレポリマーは、エポキシビニルエステルまたは環状脂肪族エポキシのうちの少なくとも1つを含む。
【0385】
実施形態52は、実施形態39~51のいずれか1つの方法であり、プレポリマーは、プレポリマーの硬化を促進するための光開始剤または共反応物の少なくとも1つをさらに含む。
【0386】
実施形態53は、実施形態39~52のいずれか1つの方法であり、化学線にプレポリマーを曝露することは、365nmの波長および0.1J/cm2~10J/cm2の強度を有する化学線にプレポリマーを曝露することを含む。
【0387】
実施形態54は、実施形態39~53のいずれか1つの方法であり、化学線にプレポリマーを曝露することは、310nm~410nmの波長および0.1J/cm2~100J/cm2の強度を有する化学線にプレポリマーを曝露することを含む。
【0388】
実施形態55は、実施形態39~54のいずれか1つの方法であり、化学線にプレポリマーを曝露しながら、プレポリマーの熱を適用する。
【0389】
実施形態56は、実施形態39~55のいずれか1つの方法であり、プレポリマーの熱を適用することは、プレポリマーを40℃~120℃の温度に加熱することを含む。
【0390】
実施形態57は、実施形態39~56のいずれか1つの方法であり、基板の表面は、平面であり、眼科用レンズは、基板の平面に対応する平面を備え、眼科用レンズの平面は、眼科用レンズの湾曲面の反対側にある。
【0391】
実施形態58は、実施形態39~57のいずれか1つの方法であり、基板の表面は、湾曲し、眼科用レンズは、基板の湾曲面に対応する第2の湾曲面を備え、眼科用レンズの第2の湾曲面は、眼科用レンズの湾曲面の反対側にある。
【0392】
実施形態59は、実施形態39~58のいずれか1つの方法であり、眼科用レンズは、+1D~+1.5Dの範囲内の屈折力を有する。
【0393】
実施形態60は、実施形態39~59のいずれか1つの方法であり、眼科用レンズは、-1D~-1.5Dの範囲の屈折力を有する。
【0394】
実施形態61は、実施形態39~60のいずれか1つの方法であり、眼科用レンズは、+0.5D~+4Dの範囲内の屈折力を有する。
【0395】
実施形態62は、実施形態39~61のいずれか1つの方法であり、眼科用レンズは、-0.5D~-4Dの範囲の屈折力を有する。
【0396】
実施形態63は、実施形態39~62のいずれか1つの方法であり、眼科用レンズは、400mm~450mmの曲率半径を有する。
【0397】
実施形態64は、実施形態39~63のいずれか1つの方法であり、眼科用レンズは、25mm~50mmの開口サイズを有する。
【0398】
実施形態65は、実施形態39~64のいずれか1つの方法であり、眼科用レンズは、1.5~1.6の屈折率を有する。
【0399】
実施形態66は、実施形態39~65のいずれか1つの方法であり、眼科用レンズは、200mmより大きい曲率半径を有する。
【0400】
実施形態67は、実施形態39~66のいずれか1つの方法であり、眼科用レンズは、5mmより大きい開口サイズを有する。
【0401】
実施形態68は、実施形態39~67のいずれか1つの方法であり、眼科用レンズは、1.5~1.75の屈折率を有する。
【0402】
実施形態69は、実施形態39~68のいずれか1つの方法であり、眼科用レンズは、150mm~1000mmの曲率半径を有する。
【0403】
実施形態70は、実施形態39~69のいずれか1つの方法であり、眼科用レンズは、25cm~2mの焦点距離を有する。
【0404】
実施形態71は、実施形態39~70のいずれか1つの方法であり、眼科用レンズは、平面上にフレネルレンズを備える。
【0405】
実施形態72は、実施形態39~71のいずれか1つの方法であり、フレネルレンズは、25μm~1000μmのレンズリッジ高さを有する。
【0406】
実施形態73は、実施形態39~72のいずれか1つの方法であり、プレポリマーは、フォトクロミック材料を含む。
【0407】
実施形態74は、実施形態39~73のいずれか1つの方法であり、プレポリマーは、エレクトロクロミック材料を含む。
【0408】
実施形態75は、ヘッドマウントディスプレイ用の視認光学系アセンブリ(VOA)であって、ヘッドマウントディスプレイの使用中にヘッドマウントディスプレイのユーザ側に向かって画像を表示するように構成された接眼レンズと、接眼レンズの世界側に配置された一体型光学部品であって、セグメント化調光器と、セグメント化調光器の表面上に配設された眼科用レンズとを備え、眼科用レンズは、凸面と、+0.5D~+4Dの範囲の屈折力とを有する、一体型光学部品と備える、視認光学系アセンブリ(VOA)である。
【0409】
実施形態76は、実施形態75のVOAであり、セグメント化調光器は、VOAの光軸に沿って伝送される光の強度を選択的に変調するように構成された1つ以上の調光器を備える。
【0410】
実施形態77は、実施形態75または76のVOAであり、一体型光学部品は、ヘッドマウントディスプレイの使用中に接眼レンズによって発せられた光の少なくとも一部をユーザの眼に集束させるように構成される。
【0411】
実施形態78は、実施形態75~77のいずれか1つの方法であり、セグメント化調光器と眼科用レンズとの間に配設された1つ以上の電気トレースをさらに備える。
【0412】
実施形態79は、実施形態75~78のいずれか1つのVOAであり、セグメント化調光器は、エレクトロクロミック材料を含む第1の層を備える。
【0413】
実施形態80は、実施形態75~79のいずれか1つのVOAであり、セグメント化調光器は、第1の導電性層と第2の導電性層とを備え、第1の層は、第1の導電性層と第2の導電性層との間に配設される。
【0414】
実施形態81は、実施形態75~80のいずれか1つのVOAであり、セグメント化調光器は、第1の層と第2の導電性層との間に配設されたイオン移動層を備える。
【0415】
実施形態82は、実施形態75~81のいずれか1つのVOAであり、セグメント化調光器は、イオン移動層と第2の導電性層との間に配設されたイオン貯蔵層を備える。
【0416】
実施形態83は、ヘッドマウントディスプレイ用の視認光学系アセンブリ(VOA)であって、ヘッドマウントディスプレイの使用中にヘッドマウントディスプレイのユーザ側に向かって画像を表示するように構成された接眼レンズと、接眼レンズのユーザ側に配設された一体型光学部品であって、照明層と、照明層の表面上に配置された眼科用レンズとを備え、眼科用レンズは、凹面と、-0.5D~-4Dの範囲の屈折力とを有する、一体型光学部品とを備える、視認光学系アセンブリ(VOA)である。
【0417】
実施形態84は、実施形態83のVOAであり、照明層は、VOAの光軸に沿って光を発するように構成される。
【0418】
実施形態85は、実施形態83または84のVOAであり、一体型光学部品は、ヘッドマウントディスプレイの使用中に接眼レンズによって発せられた光の少なくとも一部をユーザの眼に85集束させるように構成される。
【0419】
実施形態86は、実施形態83~85のいずれか1つのVOAであり、セグメント化調光器と眼科用レンズとの間に配設された1つ以上の電気トレースをさらに備える。
【0420】
実施形態87は、実施形態83~86のいずれか1つのVOAであり、眼科用レンズは、フォトクロミック材料を含む。
【0421】
実施形態88は、実施形態83~87のいずれか1つのVOAであり、眼科用レンズは、エレクトロクロミック材料を含む。
【0422】
本明細書に説明する実施形態は、以下の技術的利点または効果のうちの1つ以上を提供し得る。例えば、実施形態は、光学パフォーマンス特性が向上したヘッドマウントディスプレイを製造するのに有益であることができる。例えば、説明する実施形態に従って製造された光学部品を有するヘッドマウントディスプレイを使用して、広視野(または視野ボリューム)および/または(例えば、表示されたコンテンツの視覚的品質に悪影響を及ぼし得るヘイズまたは光散乱の程度を排除または別の形で低減することによって)高度な視覚的忠実度に従って、視覚コンテンツを提示することができる。さらに、説明する実施形態は、ヘッドマウントディスプレイをより迅速におよび/または(例えば、ディスプレイの複雑さおよび/またはディスプレイを製造するために実施されるステップの数を低減することによって)より低コストで製造することを可能にすることができる。さらに、説明する実施形態を使用して、あまりかさばらず、ユーザが着用するのにより快適なヘッドマウントディスプレイを製造することができる。
【0423】
いくつかの実装形態について説明してきた。それにもかかわらず、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な改変を行ってもよいことが理解されよう。したがって、他の実装形態は、以下の特許請求の範囲内にある。
【国際調査報告】