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特表2024-537565複数の端末を利用した金属遮蔽空間管理方法及び管理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-11
(54)【発明の名称】複数の端末を利用した金属遮蔽空間管理方法及び管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241004BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024514116
(86)(22)【出願日】2022-09-02
(85)【翻訳文提出日】2024-02-29
(86)【国際出願番号】 KR2022013155
(87)【国際公開番号】W WO2023033576
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】10-2021-0117520
(32)【優先日】2021-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521227355
【氏名又は名称】ゼットエヌ テクノロジーズ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】パク、チュル ギュン
(72)【発明者】
【氏名】カン、チャン スー
(72)【発明者】
【氏名】キム、ドン タク
【テーマコード(参考)】
5L050
【Fターム(参考)】
5L050CC11
(57)【要約】
【解決手段】本発明に係る管理システムは、開閉ドアを含む本体、前記本体の内部に位置し、前記本体の内部の環境情報を測定し、前記測定された環境情報に基づいて第1データを生成する第1端末、前記本体の外部に位置し、前記開閉ドアの状態情報が含まれた第2データを生成し、前記第1データ及び前記第2データに基づいて第3データを生成する第2端末、前記第3データに基づいて前記本体の内部の汚染度を指示する危険指数が含まれた信号を生成し、前記信号をユーザ端末に送信するサーバを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開閉ドアを含み、金属で遮蔽された空間を備える本体と、
前記本体の内部に位置し、前記本体の内部の環境情報を測定し、前記測定された環境情報に基づいて第1データを生成する第1端末と、
前記本体の外部に位置し、前記開閉ドアの状態情報が含まれた第2データを生成し、前記第1データ及び前記第2データに基づいて第3データを生成する第2端末と、
前記第3データに基づいて前記本体の内部の汚染度を指示する危険指数の情報が含まれた信号を生成し、前記信号をユーザ端末に送信するサーバと、
を含み、
前記第1端末は、前記本体の内部の表面に接触する第1金属通信装置を含み、前記第1端末は、前記第1金属通信装置で発生する表面波を介して前記第1データを前記第2端末に送信することを特徴とする、管理システム。
【請求項2】
前記本体の内部の環境情報は、前記本体の内部の温度、湿度、圧力、光の量、有害ガスの濃度、及び二酸化炭素の濃度のいずれか1つ以上の情報を含むことを特徴とする、請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
前記第1データは、下記の数式(1)
【数1】
によって算出され、
CIF1i(x)はi時点におけるx本体の第1データ、T(x)はi時点におけるx本体内部の温度、H(x)はi時点におけるx本体内部の湿度、C(x)はi時点におけるx本体内部の二酸化炭素の濃度、WTはi時点における温度加重値、WHはi時点における湿度加重値、WCはi時点における二酸化炭素の濃度加重値であり、WT+WH+WC=1であることを特徴とする、請求項2に記載の管理システム。
【請求項4】
前記開閉ドアの状態情報は、前記開閉ドアの個数、前記開閉ドアのタイプ、前記開閉ドアのうち開いているドアの個数、前記開閉ドアの開放/閉鎖情報、及び前記開閉ドアの開閉率を含み、
前記開閉ドアの個数は自然数であり、
前記開閉ドアのタイプは0以上の値を有し、
前記開いているドアの個数は、前記開閉ドアの個数以下の自然数であり、
前記開閉ドアの開放/閉鎖情報は0又は1の値を有し、
前記開閉ドアの開閉率は0~270の値を有することを特徴とする、請求項3に記載の管理システム。
【請求項5】
前記第2データは、下記の数式
【数2】
(2)によって算出され、
CIF2i(x)はi時点におけるx本体の第2データ、R(x)はi時点におけるx本体に含まれた開閉ドアの開閉率、nはx本体に含まれた開閉ドアの個数、kは開いているドアの個数、D(x)はx本体に含まれた開閉ドアのタイプ、L(x)はi時点におけるx本体に含まれた開閉ドアの開放/閉鎖情報、D(x)は(Σ (x))/n、Wはi時点による加重値であることを特徴とする、請求項4に記載の管理システム。
【請求項6】
前記第3データは、下記の数式
【数3】
(3)によって算出され、
CIF1i(x)はi時点におけるx本体の第1データ、CIF2i(x)はi時点におけるx本体の第2データ、CIF3i(x)はi時点におけるx本体の第3データであることを特徴とする、請求項5に記載の管理システム。
【請求項7】
前記信号は、前記開閉ドアを制御するための命令及び前記危険指数に基づいて評価された緊急度情報をさらに含んで前記第2端末に送信され、
前記第2端末は、前記命令及び前記緊急度情報に基づいて前記開閉ドアを制御することを特徴とする、請求項1に記載の管理システム。
【請求項8】
前記第1金属通信装置は、
前記本体の内部の表面に接触して通信を行う表面部と、
前記通信に使用される表面波の共振を制御するアンテナと、
前記アンテナから伝達される表面波により前記アンテナを励起させる励起部と、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の管理システム。
【請求項9】
前記アンテナは、第1レイヤ、前記第1レイヤと連結される第2レイヤ、及び前記第2レイヤと連結される第3レイヤを含み、
前記第1レイヤは、10~1000mmの面積を有する導電体を含み、
前記第2レイヤは1~15mmの間隔で1~15回巻かれた螺旋状の構造で形成される導電体を含み、
前記第3レイヤは、9~2500cmの面積を有する導電体を含むことを特徴とする、請求項8に記載の管理システム。
【請求項10】
前記第2端末は、前記開閉ドアの外部表面に接触して通信を行う第2金属通信装置を含み、前記第2端末は、前記第2金属通信装置を介して前記第1端末と通信を行うことを特徴とする、請求項1に記載の管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の端末を利用した金属遮蔽空間管理方法及び管理システムに関し、より詳しくは、金属で遮蔽された空間の内部及び外部に位置する端末を介して遮蔽空間内部に積載された物品を管理する方法及び管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
金属で遮蔽された空間を通じて物を運送及び保管する代表的な例としてコンテナがある。コンテナは、貨物を能率的かつ経済的に輸送するために使用する金属材質を介して作った四角ボックス型の容器を意味する。現在における各種の産業現場では大量の貨物をより迅速に運送するために、各種の積載用コンテナが用いられている。コンテナは、各種の貨物が便利に運搬されるようにする。
【0003】
一方、コンテナが国外輸出や輸入に使用される場合、又はコンテナ内に特定の環境が持続的に維持されなければならない物品が積載されている場合、コンテナの内部状況を持続的に管理されなければならない。従来の管理システムが有する問題は次の通りである。
【0004】
第1に、コンテナ内の要因と外部要因を複合的に考慮していない点である。コンテナ内に積載されている物品は、コンテナ内の環境的な要因だけでなく、コンテナの外部要因(例えば、外部空気の流入など)による影響を受ける。例えば、冷媒を用いて内部温度を低温に保持する方法としてコンテナ内の環境を調節する場合、冷媒自体の変質による問題(内部要因)だけでなく、コンテナの開閉ドアと本体との間の間隙(例えば、ドアの開放)により冷気が外部に流出して、適正な温度を保持することができない問題(外部要因)が生じる恐れがある。
【0005】
第2に、コンテナの間の優先順位を考慮して管理できない点である。物の移動に複数のコンテナが使用される場合、より優先的に管理されなければならないコンテナが存在し得るが、優先順位を考慮しなければ管理に問題が生じる恐れがある。
【0006】
第3に、コンテナは金属によって遮蔽された環境を有するが、通信アンテナは、金属表面の上に置かれたり、金属表面と接触したりすれば通信特性が低下し、外部と内部との間の通信が円滑に実行されない点である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記のような問題を解決するための本発明の目的は、金属で遮蔽された空間の内部及び外部に位置する端末を介して内部に積載された物品を効率よく管理できる管理方法及び管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記のような目的を達成するための本発明に係る管理システムは、開閉ドアを含む本体と、前記本体内部に位置し、前記本体内部の環境情報を測定し、前記測定された環境情報に基づいて第1データを生成する第1端末と、前記本体外部に位置し、前記開閉ドアの状態情報が含まれた第2データを生成し、前記第1データ及び前記第2データに基づいて第3データを生成する第2端末と、前記第3データに基づいて前記本体内部の汚染度を指示する危険指数の情報が含まれた信号を生成し、前記信号をユーザ端末に送信するサーバとを含み、前記第1端末は、前記本体内部の表面に接触する第1金属通信装置を含み、前記第1端末は、前記第1金属通信装置で発生する表面波を介して前記第1データを前記第2端末に送信することを特徴とする。
【0009】
ここで、前記本体内部の環境情報は、前記本体内部の温度、湿度、圧力、光の量、有害ガスの濃度、及び二酸化炭素の濃度のいずれか1つ以上の情報を含むことを特徴とする。
【0010】
ここで、前記第1データは、下記の数式(1)によって算出されることを特徴とする。
【0011】
【0012】
【数1】
【0013】
ここで、前記開閉ドアの状態情報は、前記開閉ドアの個数、前記開閉ドアのタイプ、前記開閉ドアのうち開いているドアの個数、前記開閉ドアの開放/閉鎖情報、及び前記開閉ドアの開閉率を含み、前記開閉ドアの個数は自然数であり、前記開閉ドアのタイプは0以上の値を有し、前記開いているドアの個数は、前記開閉ドアの個数以下の自然数であり、前記開閉ドアの開放/閉鎖情報は0又は1の値を有し、前記開閉ドアの開閉率は0~270の値を有することを特徴とする。
【0014】
ここで、前記第2データは、下記の数式(2)によって算出されることを特徴とする。
【0015】
【0016】
【数2】
【0017】
ここで、前記第3データは、下記の数式(3)によって算出されることを特徴とする。
【0018】
【0019】
【数3】
【0020】
ここで、前記信号は、前記開閉ドアを制御するための命令及び前記危険指数に基づいて評価された緊急度情報をさらに含んで前記第2端末に送信され、前記第2端末は、前記命令及び前記緊急度情報に基づいて前記開閉ドアを制御することを特徴とする。
【0021】
ここで、前記第1金属通信装置は、前記本体内部の表面に接触して通信を行う表面部と、前記通信に使用される表面波の共振を制御するアンテナと、前記アンテナから伝達される表面波により前記アンテナを励起させる励起部とを含むことを特徴とする。
【0022】
ここで、前記アンテナは、第1レイヤ、前記第1レイヤと連結される第2レイヤ、及び前記第2レイヤと連結される第3レイヤを含み、前記第1レイヤは、10~1000mmの面積を有する導電体を含み、前記第2レイヤは1~15mmの間隔で1~15回巻かれた螺旋状の構造で形成される導電体を含み、前記第3レイヤは、9~2500cmの面積を有する導電体を含むことを特徴とする。
【0023】
ここで、前記第2端末は、前記開閉ドアの外部表面に接触して通信を行う第2金属通信装置を含み、前記第2端末は、前記第2金属通信装置を介して前記第1端末と通信を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明によると、内部及び外部環境を複合的に考慮する管理方法及びシステムを提供することができる。また、管理が緊急な物品を優先的に選別できる管理方法及びシステムを提供することができる。また、金属で遮蔽された空間で円滑な通信を提供できるコンテナ管理方法及びシステムを提供することができる。
【0025】
但し、本発明の実施形態に係る複数の端末を利用した金属遮蔽空間管理方法及びシステムが達成できる効果は、以上で言及したものなどに制限されず、言及していない更なる効果は、下記の記載によって本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者にとって明確に理解できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の一実施形態に係る管理システムを示す構成図である。
【0027】
図2】本発明の一実施形態に係る管理システムの動作方法を示すフローチャートである。
【0028】
図3図2のS101を具体的に示した概念図である。
【0029】
図4】本発明の一実施形態に係る金属通信装置を示す概念図である。
【0030】
図5】本発明の一実施形態に係るアンテナを示す概念図である。
【0031】
図6】本発明の他の実施形態に係るアンテナを示す概念図である。
【0032】
図7】本発明の更なる実施形態に係るアンテナを示す概念図である。
【0033】
図8図2のS103及びS104を具体的に示した概念図である。
【0034】
図9図2のS105を具体的に示した概念図である。
【0035】
図10図2のS107、S108及びS109を具体的に示した概念図である。
【0036】
図11】本発明の一実施形態に係る第1端末のハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、添付した図面を参照すると、本発明の好適な実施形態をより詳細に説明しようとする。本発明の説明において、全体的な理解を容易にするために、図面上の同じ構成要素
【0038】
【0039】
明細書の全体において、端末は、移動局、移動端末、加入者局、携帯加入者局、ユーザ装置、アクセス端末などを称し、端末、移動局、移動端末、加入者局、携帯加入者局、ユーザ装置、アクセス端末などの全部又は一部の機能を含んでもよい。
【0040】
ここで、端末として通信可能なデスクトップコンピュータ(desktop computer)、ラップトップコンピュータ(laptop computer)、タブレット(tablet)PC、無線電話機(wireless phone)、モバイルフォン(mobile phone)、スマートフォン(smart phone)、スマートウォッチ(smart watch)、スマートグラス(smart glass)、e-bookリーダー機、PMP(portable multimedia player)、携帯用ゲーム機、ナビゲーション(navigation)装置、デジタルカメラ(digital camera)、DMB(digital multimedia broadcasting)再生機、デジタル音声録音機(digital audio recorder)、デジタル音声再生機(digital audio player)、デジタル映像録画機(digital picture recorder)、デジタル映像再生機(digital picture player)、デジタル動画録画機(digital video recorder)、デジタル動画再生機(digital video player)などを用いてもよい。
【0041】
図1は、本発明の一実施形態に係る管理システムを示す構成図である。
【0042】
図1を参照すると、本発明に係る管理システムは、第1端末100、第2端末200、サーバ300、及びユーザ端末400を含む。第1端末100は、金属で遮蔽された空間を備える本体内部に位置して内部環境を測定し、測定された情報に基づいてデータを生成する。第1端末100は、本体内部の一表面に接触する形態に配置されてもよい。
【0043】
第2端末200は、金属で遮蔽された空間を備える本体外部に位置して開閉ドアに関する情報を測定し、測定された情報に基づいてデータを生成する。第2端末200は、本体外部、より具体的に、開閉ドア外部の一表面に接触する形態に配置されてもよい。第2端末200は、開閉ドアの開放/閉鎖を自動制御する機能を有する。一方、一実施形態として、金属で遮蔽された空間を備える本体はコンテナ本体であってもよいが、必ずコンテナ本体に制限されるものではなく、金属で遮蔽された空間を備えている形態を意味する。
【0044】
サーバ300は、第1端末100、第2端末200、及びユーザ端末400からデータを受信し、受信したデータを結合、分析、及び組み合わせて本体の状態を表示するデータを生成する。ユーザ端末400は、サーバ300からコンテナの状態を表示するデータを受信し、ユーザが本体の状態を確認することができる。
【0045】
第1端末100、第2端末200、サーバ300、及びユーザ端末400は、第1ネットワークを介してデータを送受信することができる。一実施形態として、第1ネットワークは、WiFi(wireless fidelity(登録商標))のような無線インターネット3.5G移動通信網、LTE(long term evolution(登録商標))網又はLTE-Advanced網のような4G移動通信網、及び5G移動通信網などを含んでもよい。一方、第1端末100と第2端末200は、第2ネットワークを介してデータを送受信してもよい。第2ネットワークは、金属で遮蔽された環境でデータ通信を効率よく実行させるネットワーク構造である。
【0046】
図2は、本発明の一実施形態に係る管理システムの動作方法を示すフローチャートである。
【0047】
図2を参照すると、第1端末100は、本体内部の環境情報を測定する(S100)。環境情報は、本体内部の温度、湿度、圧力、二酸化炭素の濃度、光の量及び有害ガスの濃度を含んでもよい。
【0048】
第1端末100は、測定された環境情報に基づいて第1データを生成する(S101)。図3は、図2のS101を具体的に示した概念図である。図3を参照すると、第1端末100は、測定された環境情報のいずれか1つ以上のパラメータを考慮して第1データを生成する。この場合、第1端末100は、加重値を考慮して第1データを生成することができる。
【0049】
一実施形態として、第1端末100は、温度、湿度、及び二酸化炭素の濃度という3つのパラメータを考慮して、下記の数式(1)のような第1データを生成することができる。
【0050】
【0051】
【数4】
【0052】
ここで、CIF1i(x)はi時点におけるx本体の第1データであり、T(x)はi時点におけるx本体内部の温度、H(x)はi時点におけるx本体内部の湿度、C(x)はi時点におけるx本体内部の二酸化炭素の濃度である。WTはi時点における温度加重値、WHはi時点における湿度加重値、WCはi時点における二酸化炭素の濃度加重値であり、WT+WH+WC=1である。第1端末100は、測定時点の時間、季節、場所(地域)及び天気などを考慮して加重値を適切に変更及び設定することができる。CIF1i(x)値が大きいほど、本体の状態が悪化したことを意味する。
【0053】
再び図2を参照すると、第1端末100は、第2端末200に第1データを送信する(S102)。即ち、第2端末200は、第1端末100から第1データを受信してもよい。第1端末100及び第2端末200は、金属で遮蔽された環境で相互通信を行うことができる。第1端末100は第1金属通信装置を含み、第2端末200は第2金属通信装置を含む。金属で遮蔽された環境で円滑な通信を行うために、第1端末100及び第2端末200は金属通信装置を介して通信を行うことができる。
【0054】
図4は、本発明の一実施形態に係る第1金属通信装置を示す概念図である。
【0055】
図4を参照すると、第1金属通信装置110は、表面部111、アンテナ113、及び励起部115を含み、金属壁を介して伝播する表面波を用いてデータ通信を行う。表面部111は、本体内部を構成する金属壁と接触する。表面部111は、第1金属通信装置110が導体に付着されるようにする。一実施形態として、表面部111は磁石を含んでもよく、磁石を介して第1金属通信装置110が導体表面に付着されるようにする。表面部111は、本体内部の金属壁に接触して通信を実行することができる。一方、表面部111は、付着時にアンテナ113と導体との間に一定の間隔が形成される。一実施形態において、アンテナ113と導体(又は、導体の表面)が適切な容量成分に結合されるよう、アンテナ113と導体との間に離隔して第1金属通信装置110が導体に付着される。そのため、アンテナ113と導体に共振が形成される。これにより、アンテナ113と共振が形成された導体は、アンテナの一部分として動作することができる。
【0056】
アンテナ113は、表面部111の上部に配置されてもよい。アンテナ113は、データ通信に使用される表面波の共振を制御する。アンテナ113は、インピーダンス成分を有する。インピーダンス成分は、例えば、少量の抵抗成分とインダクタンス成分及び/又は容量成分を含んでもよい。図5は、本発明の一実施形態に係るアンテナを示す概念図である。図5を参照すると、アンテナ113は、第1レイヤ113-1、第2レイヤ113-2、及び第3レイヤ113-3を含む。第2レイヤ113-2は第1レイヤ113-1
【0057】
第1レイヤ113-1は、金属物質である導電体であってもよく、第2レイヤ113-2との連結のために、所定の単位の長手方向に延びる第1連結部を含む。
【0058】
第2レイヤー113-2は、金属物質である導電体であってもよく、第1連結部を通じて第1レイヤー113-1と連結される。第2レイヤー113-2は、金属線(例えば、銅線)が所定の間隔を置いて螺旋状に巻かれた構造を含んでもよい。
【0059】
第3レイヤ113-3は金属物質である導電体であってもよく、第2レイヤ113-2との連結のために、所定の単位の長手方向に延びる第2連結部を含む。第3レイヤ113-3は、第2連結部を介して第2レイヤ113-2と連結されてもよい。
【0060】
一実施形態として、第1レイヤ113-1は10~1000mmの面積を有する導電体であってもよく、第2レイヤ113-2は1~15mmの間隔で1~15回巻かれた螺旋状の構造の導電体であってもよく、第3レイヤ113-3は9~2500cmの面積を有する導電体であってもよい。前記のような数値範囲を有する場合、陰影区域でより高い通信性能を確保することができる。
【0061】
第1レイヤ113-1の面積が10mm未満である場合、表面部111との接触面が過度に狭くて表面波が容易に伝達されず、通信の正確度(accuracy ratio)が低下する。反対に、第1レイヤ113-1の面積が1000mmを超過する場合は、接触面が過度に広くて通信速度が低くなる。したがって第1レイヤ113-1の面積は10~1000mmであることが好ましい。
【0062】
第2レイヤ113-2に含まれる螺旋状の構造の間隔が1mm未満である場合、伝導体間の干渉が発生し得る。反対に、螺旋状の構造の間隔が15mmを超過する場合、通信効率が低くなる。したがって、第2レイヤ113-2に含まれる螺旋状の構造は1~15m
【0063】
第3レイヤ113-3の面積が9cm未満である場合、表面インピーダンス値が低くなり通信性能が劣化する。第3レイヤ113-3の面積が2500cm未満である場合にも表面インピーダンスの値が低くなり通信性能が劣化する。したがって、第3レイヤ113-3の面積は9~2500cmであることが好ましい。
【0064】
図6は、本発明の他の実施形態に係るアンテナを示す概念図である。
【0065】
図6を参照すると、アンテナ113Aは、板形に少なくとも2つの隣接するスリットが互いに異なる面の開口部で形成されており、連結部を有するパターンレイヤ113A-1、連結部を介してパターンレイヤ113A-1に接続され、パターンレイヤと平行するように配置されるグラウンドレイヤ113A-3、及びパターンレイヤ113A-1とグラウンドレイヤ113A-3との間に配置される誘電体レイヤ113A-2を含む。
【0066】
ここで、パターンレイヤ113A-1の連結面は、VHF帯域で選択される無線通信のキャリア周波数に対応する波長の半波長又は4分の1波長のうち少なくとも1つの長さを有してもよい。
【0067】
図7は、本発明の更なる実施形態に係るアンテナを示す概念図である。
【0068】
図7を参照すると、アンテナ113Bは同軸線113B-1、接地面113B-2、及び放射面113B-3を含む。アンテナ113Bに給電するための同軸線113B-1は外線(図示せず)と内線113B-1aを含む。接地面113B-2は支持体に付着され、同軸線113B-1の内線が貫通できるホールが接地面113B-2の第1地点に形成されてもよい。同軸線113B-1の内線113B-1aは、接地面のホールを介して引き入れられた状態で、接地面113B-2の第1地点に対応する放射面113B-3の第2地点に接触され、同軸線113B-1の外線は接地面113B-2に接触される。
【0069】
放射面113B-3は、第1放射セクション113B-3a、第2放射セクション113B-3b、及び第3放射セクション113B-3cを含む折れた構造であってもよい。ここで、第1放射セクション113B-3aは、接地面113B-2の上部から同軸善意内線113B-1aまでの長さよりも短い長さである接地面の上部から第1垂直位置までの長さL1にわたって配列されるが、接地面113B-2と第1水平距離Kだけ離隔した状態に配列され、第3放射セクション113B-3cは、接地面113B-2の上部から支持体(図示せず)までの長さよりも短い長さである接地面113B-2の上部から第2垂直位置までの長さL3にわたって配列されるが、接地面113B-2と第2水平距離Kだけ離隔した状態に配列され、第2放射セクション113B-3bは、第1放射セクション113B-3a及び第3放射セクション113B-3cを連結することによって、第1放射セクション113B-3a、第2放射セクション113B-3b及び第3放射セクション113B-3cが連続に配列されるようにする。ここで、第2水平距離Kは、第1水平距離Kよりも大きくてもよい。ここで、誘電体を用いて放射面113B-3が接地面113B-2及び支持体(図示せず)に接触しないようにすることもできる。このように、折れた構造を放射面に適用してアンテナ全体の高さを低くすることで、小型アンテナを設計することができる。
【0070】
再び図4を参照すると、第1金属通信装置110は励起部115を含み、励起部115は、アンテナ113から伝達される表面波によってアンテナ113を励起(excitation)させることができる。一方、第1金属通信装置110は、励起部115の上部に積層される接地板を含むレイヤをさらに含んでもよい。第2端末200に含まれる第2金属通信装置(図示せず)も上述した第1金属通信装置110と同じ構成を有してもよい。
【0071】
第1端末100は、図4及び図5を参照して説明した第1金属通信装置110を介して第2端末200に第1データを送信し、第2端末200は、第1データを第2金属通信装置を介して受信することができる。
【0072】
再び図2を参照すると、第2端末200は、開閉ドアの状態情報を測定し(S103)、測定された開閉ドアの状態情報に基づいて第2データを生成する(S104)。図8は、図2のS103及びS104を具体的に示した概念図である。
【0073】
図8を参照すると、第2端末200は、開閉ドアの個数、開閉ドアのタイプ、開いているドアの個数、開閉ドアの開放/閉鎖情報、及び開閉ドアの開閉率に基づいて第2データを生成することができる。
【0074】
開閉ドアの個数は1以上の自然数値を有し、開閉ドアのタイプは0以上の値を有し、本体の形態に応じて設定されてもよい。例えば、本体がコンテナ本体である場合、開閉ドアのタイプは、ドライコンテナ(Dry Container)、天井開放型コンテナ(Open top Container)、タンクコンテナ(Tank Container)、通気コンテナ(Ventilated Container)、リーファーコンテナ(Reefer Container)により異なる値を有する。
【0075】
開いているドアの個数は、開閉ドアの個数以下の自然数値を有し、開閉ドアの開放/閉鎖情報は0(閉じられている場合)又は1(閉じられていない場合)の値を有する。開閉ドアの開閉率は0~270以下の値を有する。開閉ドアの開閉率は、ドアの回動範囲を考慮した角度を考慮した値である。
【0076】
一実施形態として、第2端末200は、上述したパラメータを考慮して下記の数式(2)のような第2データを生成することができる。
【0077】
【0078】
【数5】
【0079】
ここで、CIF2i(x)はi時点におけるx本体の第2データであり、R(x)はi時点におけるx本体に含まれた開閉ドアの開閉率、nはx本体に含まれた開閉ドアの個数、kは開いているドアの個数、D(x)はx本体に含まれた開閉ドアのタイプ、L(x)はi時点におけるx本体に含まれた開閉ドアの開放/閉鎖情報、D(x)は(Σ (x))/n、Wはi時点による加重値である。Wはi時点で本体を構成する金属物質により変更されてもよい。例えば、Wが低いほど、外部環境に脆弱な金属物質であってもよい。CIF2i(x)値が大きいほど、本体の状態が悪化することを意味する。
【0080】
再び図2を参照すると、第2端末200は、第1端末100から受信した第1データ及び第2データに基づいて第3データを生成する(S105)。図9は、図2のS105を具体的に示した概念図である。図9を参照すると、第2端末200は、第1データ及び第2データに基づいて第3データを生成する。
【0081】
一実施形態として、第2端末200は、数式(3)のような第3データを生成することができる。
【0082】
【0083】
【数6】
【0084】
ここで、CIF1i(x)はi時点におけるx本体の第1データ、CIF2i(x)はi時点におけるx本体の第2データ、CIF3i(x)はi時点におけるx本体の第3データである。このように第3データは、本体内部の情報を指示する第1データと本体外部情報(開閉ドアに関する情報)を指示する第2データを複合的に考慮したデータである。CIF3i(x)値が大きいほど、本体の汚染度が高いことを意味する。一方、他の実施形態として、第3データを生成する過程は、サーバ300が第2端末200から第1データ及び第2データを受信して第3データを生成する過程で実行されてもよい。
【0085】
再び図2を参照すると、第2端末200は、第3データをサーバ300に送信する(S106)。その後、サーバ300は、第2端末200から受信した第3データに基づいて本体内部の汚染度を指示する危険指数の情報が含まれた信号を生成する(S107)。その後、サーバ300は、生成された信号をユーザ端末400及び第2端末200に送信する(S108及びS109)。
【0086】
図10は、図2のS107、S108及びS109を具体的に示した概念図である。図10を参照すると、サーバ300は、第3データを考慮して危険指数の情報及び危険指数の情報に基づいて評価された緊急度情報が含まれた信号を生成する。さらに、サーバ300は、開閉ドアを制御するための命令がさらに含まれた信号を生成する。
【0087】
第3データに含まれたCIF3i(x)値は、本体内部の汚染度を指示する値である。危険指数が高いほど、例えば、コンテナの管理が至急に実行されなければならないものである。緊急度は、危険指数値に対応する値として数値が低いほど緊急な処理が要求される。一実施形態として、危険指数が50以上である場合には緊急度が0に対応し、危険指数が30~50である場合には緊急度が1に対応する。
【0088】
ユーザ端末400はサーバ300から信号を受信し、そのため、ユーザは管理が緊急な本体、例えば、該当コンテナを優先的に選別して措置することができる。一方、サーバ300は、開閉ドアを制御するための命令が追加的に含まれた信号を第2端末200に送信することができる。この場合、第2端末200は、信号に含まれた命令に応じて開閉ドアを自動制御することができる。
【0089】
図11は、本発明の一実施例による第1端末に対するハードウェア構成図である。
【0090】
第1端末100は、通信を行う第1金属通信装置110、メモリ120及び少なくとも1つのプロセッサ130を含む。また、第1端末100は、入力インターフェース装置140、出力インターフェース装置150、格納装置160などをさらに含む。第1端末100に含まれたそれぞれの構成要素はバス(bus)170によって接続されて通信を行う。
【0091】
但し、第1端末100に含まれたそれぞれの構成要素は共通バス170でなく、プロセッサ130を中心に個別インターフェース又は個別バスを介して接続されてもよい。例えば、プロセッサ130はメモリ120、第1金属通信装置110、入力インターフェース装置140、出力インターフェース装置150、及び格納装置160のうち少なくとも1つと専用インターフェースを介して接続されてもよい。
【0092】
プロセッサ130は、メモリ120及び格納装置160のうち少なくとも1つに格納されたプログラム命令(program command)を実行する。プロセッサ130は、中央処理装置(central processing unit、CPU)、グラフィック処理装置(graphics processing unit、GPU)、又は、本発明の実施形態に係る方法が実行される専用のプロセッサを意味する。メモリ120及び格納装置160のそれぞれは、揮発性格納媒体及び非揮発性格納媒体のうち少なくとも1つに構成されてもよい。例えば、メモリ120は、読み出し専用メモリ(read only memory、ROM)及びランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)のうち少なくとも1つから構成されてもよい。一方、第2端末200のハードウェアの構成図は、第1端末100のハードウェアの構成図と同一であってもよい。
【0093】
本発明に係る方法は、様々なコンピュータ手段によって実行されるプログラム命令の形態に実現され、コンピュータで読み出し可能な記録媒体に記録される。コンピュータで読み出し可能な記録媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独又は組み合せて含むことができる。コンピュータで読み出し可能な記録媒体に記録されるプログラム命令は、本発明のために特に設計されて構成されたものであるか、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって周知されて使用可能なものであってもよい。
【0094】
コンピュータで読み出し可能な記録媒体の例として、ROM、RAM、フラッシュメモリ(flash memory)などのようにプログラム命令を格納して行うように特別に構成されたハードウェア装置を含むことができる。プログラム命令の例として、コンパイラにより作られたような機械語コードだけでなく、インタープリタなどを用いてコンピュータによって実行され得る高級言語コードを含む。上述したハードウェア装置は、本発明の動作を行うために少なくとも1つのソフトウェアモジュールで作動するように構成され、その逆も同様である。
【0095】
以上、実施形態を参照して説明したが、当技術分野の熟練した当業者は下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変更させ得ることを理解できるのであろう。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本発明は物品管理産業に適用可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】