(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-11
(54)【発明の名称】1つのUEのマルチセッションの同じイベントサブスクリプションのための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04W 48/18 20090101AFI20241004BHJP
H04W 28/06 20090101ALI20241004BHJP
H04W 88/18 20090101ALI20241004BHJP
H04L 67/02 20220101ALI20241004BHJP
H04L 67/14 20220101ALI20241004BHJP
【FI】
H04W48/18
H04W28/06
H04W88/18
H04L67/02
H04L67/14
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024523230
(86)(22)【出願日】2022-08-16
(85)【翻訳文提出日】2024-05-14
(86)【国際出願番号】 CN2022112784
(87)【国際公開番号】W WO2023077907
(87)【国際公開日】2023-05-11
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2021/128798
(32)【優先日】2021-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョウ, チョンミン
(72)【発明者】
【氏名】リュ, ユンジェ
(72)【発明者】
【氏名】ヘ, インジャオ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA34
5K067DD17
5K067EE16
5K067FF02
(57)【要約】
本開示は、イベント公開サービスのプロデューサを実装する第2NFによって提供されるイベント公開サービスのコンシューマを実装する第1NFによって実行される方法を提案し、方法は、UEのPDUセッションのイベントをサブスクライブするためのトリガを受信し、イベントにイベントIDが割り当てられていない場合、イベントにUE固有のイベントIDを割り当て、イベントIDを含む、イベントをサブスクライブするための第1要求を第2NFに送信し、イベントIDとPDUセッションのIDとの間のマッピングを保存することを含む。この方法により、第1NFと第2NFでのリソースの無駄が削減される、例えば、2つのNF間のメッセージ送受信やトラフィックが削減され、2つのNFのそれぞれでCPUリソースが節約される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イベント公開サービスのプロデューサを実装する第2ネットワーク機能(NF)によって提供される、前記イベント公開サービスのコンシューマを実装する第1NFでの方法(400)であって、
ユーザ装置(UE)のプロトコルデータユニット(PDU)セッションのイベントをサブスクライブするためのトリガを受信する(401)ことと、
前記イベントに対してイベント識別子(ID)が割り当てられていない場合、前記イベントに対して前記UEに固有のイベントIDを割り当て、前記イベントIDを含む、前記イベントをサブスクライブするための第1要求を前記第2NFに送信する(402)ことと、
前記イベントIDと前記PDUセッションのIDとの間のマッピングを保存する(403)ことと、
を含む方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法(400)であって、さらに、
前記イベントIDを含む、前記イベントのレポートを前記第2NFから受信することと、
前記イベントをサブスクライブしている前記UEの1つ以上のPDUセッションに、前記イベントIDと前記1つ以上のPDUセッションの前記IDとの間のマッピングに従って、前記レポートを転送することと、
を含む方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の方法(400)であって、さらに、
前記UEのPDUセッションの前記イベントをアンサブスクライブするためのトリガを受信することと、
前記イベントIDとアンサブスクライブされる前記イベントの前記PDUセッションの前記IDとの間のマッピングを削除することと、
前記第1NFにおいて前記イベントIDとPDUセッションのIDとの間のマッピングがない場合、前記イベントIDを削除し、前記イベントをアンサブスクライブするための第2要求を前記第2NFに送信することと、
を含む方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の方法(400)であって、
前記マッピングは、前記第1NFのマッピングテーブルに保存される、方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の方法(400)であって、
前記第1NFはセッション管理機能(SMF)又は統合データ管理(UDM)であり、前記第2NFはアクセス及びモビリティ管理機能(AMF)である、方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法(400)であって、
前記第1要求はNamf_EventExposure_Subscribe要求であり、前記レポートはNamf_EventExposure_Notify要求で搬送され、前記第2要求はNamf_EventExposure_UnSubscribe要求である、方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法(400)であって、
前記イベントIDは、前記Namf_EventExposure_Subscribe要求及び前記レポートの既存"refId"フィールド又は新たに定義されたフィールドで搬送される、方法。
【請求項8】
イベント公開サービスのコンシューマを実装する第1ネットワーク機能(NF)に前記イベント公開サービスを提供するプロデューサを実装する第2NFでの方法(500)であって、
イベントのイベントIDを含む、前記イベントをサブスクライブするための要求を前記第1NFから受信する(501)ことと、
前記イベントIDを保存する(502)ことと、
前記イベントが生じた場合、前記イベントIDを含む、前記イベントのレポートを前記第1NFに送信する(503)ことと、
を含む方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法(500)であって、さらに、
第3NFが前記イベント公開サービスを提供する新しいプロデューサとして動作する場合、前記イベントIDを含む前記イベントのサブスクリプション情報を前記第3NFに通知すること、を含む方法。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の方法(500)であって、
前記第1NFはセッション管理機能(SMF)又は統合データ管理(UDM)であり、前記第2NFはアクセス及びモビリティ管理機能(AMF)である、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法(500)であって、
前記要求はNamf_EventExposure_Subscribe要求であり、前記レポートはNamf_EventExposure_Notify要求で搬送される、方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法(500)であって、
前記イベントIDは、前記Namf_EventExposure_Subscribe要求及び前記レポートの既存"refId"フィールド又は新たに定義されたフィールドで搬送される、方法。
【請求項13】
請求項9に従属する場合の請求項10から12のいずれか1項に記載の方法(500)であって、
前記第3NFは別のAMFであり、前記サブスクリプション情報は前記既存"refId"フィールドに前記イベントIDを含む、方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法(500)であって、
前記別のAMF及び統合データ管理(UDM)が共に"ESSYNC"機能をサポートする場合、前記サブスクリプション情報は、さらに、前記イベントの前記サブスクリプションを前記UDMと同期する必要がないことを示すインジケータを含む、方法。
【請求項15】
イベント公開サービスのコンシューマを実装する第1ネットワーク機能(NF)に前記イベント公開サービスを提供するプロデューサを実装する第2NFでの方法であって、
イベントをサブスクライブするための要求を前記第1NFから受信することと、
前記イベントが生じた場合、前記イベントのレポートを前記第1NFに送信することと、
第3NFが前記イベント公開サービスを提供する新しいプロデューサとして動作する場合、前記イベントのサブスクリプション情報を前記第3NFに通知することと、
を含み、
前記第1NFはセッション管理機能(SMF)又は第1UDMであり、前記第2NFはアクセス及びモビリティ管理機能(AMF)であり、前記第3NFは別のAMFであり、前記別のAMFと第2UDMが共に"ESSYNC"機能をサポートする場合、前記サブスクリプション情報は、さらに、前記別のAMFが前記イベントのサブスクリプションを前記第2UDMと同期する必要があるかを示すインジケータを含み、前記第2UDMは前記第1UDM又は別のUDMである、方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法であって、
前記インジケータの第1の値は、前記別のAMFが前記イベントの前記サブスクリプションを前記第2UDMと同期する必要がないことを示し、
前記インジケータの第2の値は、前記別のAMFが前記イベントの前記サブスクリプションを前記第2UDMと同期する必要があることを示す、方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法であって、
前記第1NFが前記SMFである場合、前記サブスクリプション情報は、前記第1の値を有する前記インジケータを含む、方法。
【請求項18】
請求項16又は17に記載の方法であって、
前記第1NFが前記第1UDMである場合、前記サブスクリプション情報は、前記第2の値を有する前記インジケータを含む、方法。
【請求項19】
請求項16から18のいずれか1項に記載の方法であって、
前記インジケータは、"eventSyncInd"情報要素(IE)である、方法。
【請求項20】
請求項16から19のいずれか1項に記載の方法であって、
前記第1の値は"偽"であり、前記第2の値は"真"である、方法。
【請求項21】
イベント公開サービスのプロデューサを実装する第2ネットワーク機能(NF)によって提供される前記イベント公開サービスのコンシューマを実装する第1NF(900)であって、
プロセッサ(901)と、
前記プロセッサで実行されると、前記第1NFに請求項1から7のいずれか1項に記載の方法を実行させる命令を格納したメモリ(902)と、
を備えている第1NF。
【請求項22】
第1NFで実行されると、前記第1NFに請求項1から7のいずれか1項に記載の方法を実行させる命令を格納したマシン可読記憶媒体。
【請求項23】
イベント公開サービスのコンシューマを実装する第1ネットワーク機能(NF)に前記イベント公開サービスを提供するプロデューサを実装する第2NF(1000)であって、
プロセッサ(1001)と、
前記プロセッサで実行されると、前記第2NFに請求項8から20のいずれか1項に記載の方法を実行させる命令を格納したメモリ(1002)と、
を備えている第2NF。
【請求項24】
第2NFで実行されると、前記第2NFに請求項8から20のいずれか1項に記載の方法を実行させる命令を格納したマシン可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の非限定的で例示的な実施形態は、概して、移動通信ネットワークの技術分野に関し、具体的には、1つのユーザ装置(UE)のマルチセッションの同じイベントサブスクリプションのための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このセクションは、開示の理解を深めるのに役立ち得る側面を紹介する。したがって、このセクションの記述は、この観点から読まれるべきであり、先行技術にあるもの、或いは、先行技術にないものについての承認として理解されるべきではない。
【0003】
移動通信ネットワークのネットワーク機能(NF)は、サービスのプロデューサとしてイベント公開サービスを提供し、サービスのコンシューマとしての別のNFがイベント通知をサブスクライブし、イベントに関する通知を受け取ることができる様にし得る。例えば、5Gネットワークにおけるプロデューサとしてのアクセス及びモビリティ管理機能(AMF)は、セッション管理機能(SMF)、統合データ管理(UDM)等のコンシューマとしての別のNFにその様なサービスを提供することができる。
【0004】
イベント公開サービスは、サブスクライブ動作と、通知動作と、アンサブスクライブ動作という3つの基本動作を含み得る。例として、5Gネットワーク内のAMFをイベント公開サービスのプロデューサとし、別のNFを5Gネットワーク内のイベント公開サービスのコンシューマとして、3つの基本動作を以下に説明する。
【0005】
I.サブスクライブ動作
サブスクライブ動作は、NFサービスコンシューマがAMFに関連する少なくとも1つのイベントを監視するためのサブスクリプションを作成する必要がある場合に、NFサービスコンシューマによってAMFに対して開始される。NFサービスコンシューマは、サブスクリプションにおいて複数のイベントをサブスクライブし得る。サブスクリプションは、1つのUE、UEのグループ、又は、任意のUEに関連付けられ得る。NFサービスコンシューマは、サブスクリプションコレクションのURIを指定したHTTP POSTメソッドを使用して、新しいサブスクリプションの作成を要求する。
【0006】
NFサービスコンシューマとAMFとの間のサブスクライブ動作例を
図1に示す。
【0007】
図1のステップ1において、NFサービスコンシューマ(101)は、POST要求を送信して、AMF(102)内にサブスクリプションリソースを作成する。POST要求のペイロード本文は、作成される個々のサブスクリプションリソースの表現を含む。要求は、サブスクリプションをアクティブに保つことが望まれる時間であって、その後、サブスクライブされたイベントがレポートの生成を停止することになる時間を表し、NFサービスコンシューマ(101)によってヒントとして提案される有効期限を含み得る。
【0008】
成功すると、
図1のステップ2aにおいて、要求は受諾され、AMF(102)は、応答メッセージにおいて、要求されたリソースが作成されたことを示す状態コード201と共に、新しく作成されたリソース(サブスクリプション)の場所を提供するHTTPロケーションヘッダを含める。NFサービスコンシューマ(101)がイベントサブスクリプションに複数のイベントを含め、一部のイベントがサブスクライブに失敗した場合、AMF(102)はメッセージを受諾し、AmfEventSubscriptionにおいて、正常にサブスクライブされたイベントを提供する。
【0009】
失敗又はリダイレクト時には、
図1のステップ2bにおいて、HTTP状態コードの1つが返される。4xx/5xx応答の場合、メッセージ本文は、アプリケーションエラーの1つに設定された"cause"属性を含むProblemDetails構造を含む。
【0010】
II.通知動作
通知サービス動作は、サブスクリプションに含まれる特定のイベントが発生したときに、通知URIに向けて通知を送信するためにAMFによって開始される。AMFは、通知を送信するために、例えば、サブスクリプションID、発生したイベントのイベントID、イベントサブスクリプション時にNFサービスコンシューマによって提供された通知相関IDを含み、サブスクリプション作成時に受信した通知URIを使用するHTTP POSTメソッドを使用する。
【0011】
NFサービスコンシューマとAMFとの間の通知動作例を
図2に示す。
【0012】
図2のステップ1で、AMF(202)は、通知を送信するためにPOST要求を送信する。
【0013】
成功すると、
図2のステップ2aで、NFサービスコンシューマ(201)によって"204 No content"が返される。
【0014】
失敗又はリダイレクト時には、
図2のステップ2bで、エラーを示す適切なHTTP状態コード(例えば、"403 Forbidden")が返され、適切な追加エラー情報が返される。
【0015】
III.アンスクライブ動作
アンスクライブ動作は、AMFに対してNFサービスコンシューマによって開始され、AMFでNFサービスコンシューマによって以前に作成された既存のサブスクリプションを削除する。NFサービスコンシューマは、削除する個々のサブスクリプションリソースのURIを指定したHTTP DELETEメソッドを使用して、サブスクリプションをアンサブスクライブする。
【0016】
NFサービスコンシューマとAMFとの間の通知動作例を
図3に示す。
【0017】
図3のステップ1で、NFサービスコンシューマ(301)は、AMF(302)の既存サブスクリプションリソースを削除するために削除要求を送信する。
【0018】
成功すると、
図3のステップ2aで要求は受諾され、AMF(302)は、サブスクリプションIDによって識別されるリソースが正常に削除されたことを示す状態コード204の応答メッセージで応答する。
【0019】
失敗又はリダイレクト時には、
図3のステップ2bにおいて、HTTP状態コードの1つが返される。4xx/5xx応答の場合、メッセージ本文は、アプリケーションエラーの1つに設定された"cause"属性を含むProblemDetails構造を含む。
【0020】
イベント公開サービスの提供に加えて、3GPP(登録商標)技術仕様(TS)29.518で規定されている様に、AMFとUDMの両方が"ESSYNC"機能をサポートしている場合、UDMからのUE固有イベントサブスクリプションがUEコンテキストで利用可能である場合、AMFは、進化型パケットシステム(EPS)から第5世代システム(5GS)へのモビリティ登録手順中に、特定のUEのためにUDMとのイベントサブスクリプションの同期を開始し得る。
【0021】
イベントサブスクリプションの同期を開始するには、サブスクリプション変更の通知をUDMに送信するときに、AMFは通知要求にイベントサブスクリプション情報を含める必要がある。サブスクリプション変更通知が必要ではない場合、例えば、UEが進化型パケットシステム(EPS)から移動した後に同じAMFに登録する場合、AMFはサブスクリプション変更通知URIに通知を送信し得る。この場合の通知要求は、イベントサブスクリプション情報のみを含み、イベントレポートリストを含まない。
【0022】
AMFは、UDMイベント公開サービスからの特定のUEに対するアクティブなイベントサブスクリプションのみをイベントサブスクリプション情報に含める、つまり、特定のUE(UEのグループや任意のUEではない)を対象とするサブスクリプションと、参照IDを持つサブスクライブされた各イベントのみを含める(つまり、TS29.518の"表6.2.6.2.3-1:タイプAmfEventの定義"で定義されている"refId"フィールド)。アクティブなサブスクリプションそれぞれに対して、次の情報が含められる。
-AMF内のサブスクリプションリソースのURI;
-サブスクリプションの通知相関ID;
-サブスクリプション内のイベントごとに1つの参照IDのリスト;
-オプションで、モビリティ手順中にサブスクリプションIDが変更された場合、ソースAMF上の古いサブスクリプションリソースのURI。
【0023】
UDMがAMFからイベントサブスクリプション情報を受信すると、UDMは、参照IDと通知相関IDを使用して、AMFのアクティブなイベントサブスクリプションとアクティブなUDMイベント公開サブスクリプションとを比較し、以下を実行する。
-イベントがAMFによって検出されたが、AMFに存在しない場合、UDMは新しいAMFイベントサブスクリプションを作成する、又は、既存のAMFイベントサブスクリプションを更新することによって、AMF内のイベントをサブスクライブする。
-イベントがAMFに存在するがUDMに存在しない場合、UDMはAMFイベントサブスクリプションを削除又は更新することで、AMFからのイベントをアンサブスクライブする。
【0024】
TS29.518の最新バージョンによると、参照IDはUDMからのイベント監視サブスクリプション用に特別に設計されているが、他のNFがそれを内部AMFイベントサブスクリプションに使用する可能性を排除できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
場合によっては、UEのPDUセッションに対してイベントをサブスクライブする必要がある。したがって、移動通信ネットワークにおいてイベント公開サービスのコンシューマとして機能する第1NFは、イベント公開サービスのプロデューサとして機能する第2NFに、UEのPDUセッションのイベントをサブスクライブするための要求を送信し得る。PDUセッションのイベントをサブスクライブするための要求は、トラフィック要件、オペレータの要件、及び/又はm移動通信ネットワークの技術仕様によって規定される他の要件に従って、第1NF自体によって、又は、別のNFによってトリガされ得る。
【0026】
しかしながら、本開示の発明者らは、第1NFが同じUEの複数のPDUセッションの同じイベントをサブスクライブしたい場合、次の問題が存在することを発見した。
【0027】
コンシューマとして機能する第1NFは、UEの複数のPDUセッションのそれぞれについて同じイベントをサブスクライブするための要求を、プロデューサとして機能する第2NFに送信する、つまり、複数の要求が第1NFから第2NFに送信され、イベントが発生すると、第2NFは同じイベントの複数のレポートを第1NFに送信し、例えば、資源の無駄遣いの原因となる。
【0028】
例えば、5GネットワークにおいてPDUセッションを管理するSMFでは、1つのUEがM個のPDUセッションを有し得る。SMFが5GネットワークのAMFからUEのM個のPDUセッションの同じイベントをサブスクライブしたい場合、SMFはM個の要求をAMFに送信し、AMFは同じイベントのM個のレポートをSMFに送信し、以下の原因となる:
(1)SMFとAMFとの間のメッセージ交換の増加。
(2)AMFとSMFとの間のトラフィック負荷の増加。
(3)同じイベントのレポートの生成と送信のためにAMFで消費されるCPUリソースの増加。
(4)同じイベントのレポートの受信と処理のためにSMFで消費されるCPUリソースの増加。
【0029】
本開示の目的の1つは、上記の問題を解決又は軽減することである。
【課題を解決するための手段】
【0030】
本開示の第1態様によると、目的は、イベント公開サービスのプロデューサを実装する第2ネットワーク機能(NF)によって提供されるイベント公開サービスのコンシューマを実装する第1NFでの方法によって達成され、方法は、ユーザ装置(UE)のプロトコルデータユニット(PDU)セッションのイベントをサブスクライブするためのトリガを受信することと、イベントにイベント識別子(ID)が割り当てられていない場合、イベントにUE固有のイベントIDを割り当て、イベントIDを含む、イベントをサブスクライブするための第1要求を第2NFに送信することと、イベントIDとPDUセッションのIDとの間のマッピングを保存することと、を含む。
【0031】
本開示の第2態様によると、目的は、イベント公開サービスのプロデューサを実装する第2ネットワーク機能(NF)によって提供されるイベント公開サービスのコンシューマを実装する第1NFによって達成され、第1NFは、ユーザ装置(UE)のプロトコルデータユニット(PDU)セッションのイベントをサブスクライブするためのトリガを受信する受信ユニットと、イベントにイベント識別子(ID)が割り当てられていない場合、イベントにUE固有のイベントIDを割り当て、イベントIDを含む、イベントをサブスクライブするための第1要求を第2NFに送信する割り当て及び送信ユニットと、イベントIDとPDUセッションのIDとの間のマッピングを保存する保存ユニットと、を備えている。
【0032】
本開示の第3態様によると、目的は、イベント公開サービスのプロデューサを実装する第2ネットワーク機能(NF)によって提供されるイベント公開サービスのコンシューマを実装する第1NFによって達成され、第1NFは、プロセッサと、命令を格納したメモリと、を備え、命令は、プロセッサで実行されると、第1NFに、ユーザ装置(UE)のプロトコルデータユニット(PDU)セッションのイベントをサブスクライブするためのトリガを受信することと、イベントにイベント識別子(ID)が割り当てられていない場合、イベントにUE固有のイベントIDを割り当て、イベントIDを含む、イベントをサブスクライブするための第1要求を第2NFに送信することと、イベントIDとPDUセッションのIDとの間のマッピングを保存することと、を実行させる。
【0033】
本開示の第4の態様によると、目的は、第1NFで実行されると、第1NFに第1態様による方法を実行させる命令を記憶したマシン可読媒体によって達成される。
【0034】
本開示の第5態様によると、目的は、イベント公開サービスのコンシューマを実装する第1NFにイベント公開サービスを提供するプロデューサを実装する第2NFでの方法により達成され、方法は、イベントのイベントIDを含み、イベントをサブスクライブするための要求を第1NFから受信することと、イベントIDを保存することと、イベントが発生した場合、イベントIDを含む、イベントのレポートを第1NFに送信することと、を含む。
【0035】
本開示の第6態様によると、目的は、イベント公開サービスのコンシューマを実装する第1ネットワーク機能(NF)にイベント公開サービスを提供するプロデューサを実装する第2NFによって達成され、第2NFは、イベントのイベントIDを含み、イベントをサブスクライブするための要求を第1NFから受信する受信ユニットと、イベントIDを保存する保存ユニットと、イベントが発生した場合、イベントIDを含む、イベントのレポートを第1NFに送信する送信ユニットと、を備えている。
【0036】
本開示の第7態様によると、目的は、イベント公開サービスのコンシューマを実装する第1ネットワーク機能(NF)にイベント公開サービスを提供するプロデューサを実装する第2NFによって達成され、第2NFは、プロセッサと、命令を格納したメモリと、を備え、命令は、プロセッサで実行されると、第2NFに、イベントのイベントIDを含み、イベントをサブスクライブするための要求を第1NFから受信することと、イベントIDを保存することと、イベントが発生した場合、イベントIDを含む、イベントのレポートを第1NFに送信することと、を実行させる。
【0037】
本開示の第8の態様によると、目的は、第2NFで実行されると第2NFに第5態様による方法を実行させる命令を記憶したマシン可読媒体によって達成される。
【0038】
本開示の第9態様によると、本開示はまた、イベント公開サービスのコンシューマを実装する第1ネットワーク機能(NF)にイベント公開サービスを提供するプロデューサを実装する第2NFでの方法を提供し、方法は、イベントをサブスクライブするための要求を第1NFから受信することと、イベントが発生した場合、イベントのレポートを第1NFに送信することと、第3NFがイベント公開サービスを提供する新しいプロデューサとして動作する場合、第3NFにイベントのサブスクリプション情報を通知することと、を含み、第1NFはセッション管理機能(SMF)又は第1UDMであり、第2NFはアクセス及びモビリティ管理機能(AMF)であり、第3NFは別のAMFであり、別のAMF及び第2UDMが共に"ESSYNC"機能をサポートしている場合、サブスクリプション情報はさらに、別のAMFがイベントのサブスクリプションを第2UDMと同期する必要があるかどうかを示すインジケータを含み、第2UDMは第1UDM又は別のUDMである。
【0039】
本開示の第10態様によると、本開示はまた、イベント公開サービスのコンシューマを実装する第1ネットワーク機能(NF)にイベント公開サービスを提供するプロデューサを実装する第2NFを提供し、第2NFは、イベントをサブスクライブするための要求を第1NFから受信する受信ユニットと、イベントが発生した場合、イベントのレポートを第1NFに送信する送信ユニットと、第3NFがイベント公開サービスを提供する新しいプロデューサとして動作する場合、第3NFにイベントのサブスクリプション情報を通知する通知ユニットと、を備え、第1NFはセッション管理機能(SMF)又は第1UDMであり、第2NFはアクセス及びモビリティ管理機能(AMF)であり、第3NFは別のAMFであり、別のAMF及び第2UDMが共に"ESSYNC"機能をサポートしている場合、サブスクリプション情報はさらに、別のAMFがイベントのサブスクリプションを第2UDMと同期する必要があるかどうかを示すインジケータを含み、第2UDMは第1UDM又は別のUDMである。
【0040】
本開示の第11態様によると、本開示はまた、イベント公開サービスのコンシューマを実装する第1ネットワーク機能(NF)にイベント公開サービスを提供するプロデューサを実装する第2NFを提供し、第2NFは、プロセッサと、命令を格納したメモリと、を含み、命令は、プロセッサで実行されると、第2NFに、イベントをサブスクライブするための要求を第1NFから受信することと、イベントが発生した場合、イベントのレポートを第1NFに送信することと、第3NFがイベント公開サービスを提供する新しいプロデューサとして動作する場合、第3NFにイベントのサブスクリプション情報を通知することと、を実行させ、第1NFはセッション管理機能(SMF)又は第1UDMであり、第2NFはアクセス及びモビリティ管理機能(AMF)であり、第3NFは別のAMFであり、別のAMF及び第2UDMが共に"ESSYNC"機能をサポートしている場合、サブスクリプション情報はさらに、別のAMFがイベントのサブスクリプションを第2UDMと同期する必要があるかどうかを示すインジケータを含み、第2UDMは第1UDM又は別のUDMである。
【0041】
本開示の第12態様によると、本開示はまた、第2NFで実行されると第2NFに第9態様による方法を実行させる命令を記憶したマシン可読媒体を提供する。
【0042】
本発明により、同じイベントを複数のセッションにおいてサブスクライブする必要がある場合、第1NFは1つの要求のみを送信し、第2NFは、イベントが発生した場合に1つのレポートのみを送信し、よって、2つのNF間でのメッセージの交換とトラフィックが削減され、2つのNFのそれぞれでCPUリソースが節約される等、リソースの無駄が削減される。
【0043】
本開示の上記及び他の態様、特徴、及び利点は、添付の図面を参照した以下の詳細な説明からより完全に明らかになるであろう。図面において、同様の参照番号又は文字は、同様の又は同等の要素を示すために使用される。図面は、本開示の実施形態のより良い理解を容易にするために示され、必ずしも一定の縮尺で描かれてはいない。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【
図1】NFサービスコンシューマとAMFとの間のサブスクライブ動作例を示す図。
【
図2】NFサービスコンシューマとAMFとの間の通知動作例を示す図。
【
図3】NFサービスコンシューマとAMFとの間の通知動作例を示す図。
【
図4】本開示によるイベント公開サービスのコンシューマを実装する第1NFでの方法のフローチャート。
【
図5】本開示によるイベント公開サービスを提供するプロデューサを実装する第2NFでの方法のフローチャート。
【
図6】本開示による、第1NFと第2NFでの処理及びシグナリング交換の例を示す図。
【
図7】本開示による第1NFの概略的なブロック図。
【
図8】本開示による第2NFの概略的なブロック図。
【
図9】本開示による第1NFの別の概略的なブロック図。
【
図10】本開示による第2NFの別の概略的なブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0045】
添付の図面を参照して、本開示の実施形態を以下により詳細に説明する。しかしながら、本明細書の実施形態は多くの異なる形態で具体化することができ、添付の特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0046】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、限定することを意図したものではない。単数形式は、文脈が明らかに他の場合を示している場合を除き、複数形式を含むことが意図される。本明細書で使用されるとき、用語"含む"、"備える"及び/又は"有する"は、記載された特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は、構成要素の存在を特定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又は、それらのグループの存在又は追加を排除しない。
【0047】
また、要素を修正するために本明細書で"第1"、"第2"、"第3"等の序数詞を使用すること自体は、優先順位、他の要素に対する1つの要素の順位、又は、方法の動作が実行される時間的順序を示すものではなく、要素を区別するために、特定の名前を持つある要素を同じ名前を持つ他の要素と区別するためのラベルとしてのみ使用される(ただし、序数詞を使用するため)。
【0048】
特に定義されていない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、一般的に理解されているのと同じ意味を有する。さらに、本明細書で使用される用語は、本明細書及び関連技術の文脈におけるそれらの意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本明細書で明確に定義されない限り理想的又は過度に形式的な意味で解釈されない。
【0049】
イベント公開サービスのプロデューサを実装する第2NFによって提供されるイベント公開サービスのコンシューマを実装する第1NFでの方法のフローチャートを
図4に示す。方法400は、UEのPDUセッションのイベントをサブスクライブするためのトリガを受信するステップ401と、イベントにイベントIDが割り当てられていない場合、イベントに対してUE固有のイベントIDを割り当て、イベントIDを含む、イベントをサブスクライブするための第1要求を第2NFに送信するステップ402と、イベントIDとPDUセッションのIDとの間のマッピングを保存するステップ403と、を含む。
【0050】
一実施形態において、方法400は、さらに、イベントIDを含む、イベントのレポートを第2NFから受信することと、イベントIDとUEの1つ又は複数のPDUセッションのIDとの間のマッピングに従って、イベントをサブスクライブしているUEの1つ又は複数のPDUセッションにレポートを転送することと、を含む。
【0051】
一実施形態において、方法400は、さらに、UEのPDUセッションのイベントをアンサブスクライブするためのトリガを受信することと、イベントIDとアンサブスクライブされるイベントのPDUセッションのIDとの間のマッピングを削除することと、第1NFにおいて、イベントIDとPDUセッションのIDとの間にマッピングがない場合、イベントIDを削除し、イベントをアンサブスクライブするための第2要求を第2NFに送信することと、を含む。
【0052】
一実施形態において、マッピングは第1NFのマッピングテーブルに保存される。
【0053】
一実施形態において、第1NFはSMF又はUDMであり、第2NFはAMFである。
【0054】
更なる実施形態において、第1要求は、Namf_EventExposure_Subscribe要求であり、レポートは、Namf_EventExposure_Notify要求で搬送され、第2要求は、Namf_EventExposure_UnSubscribe要求である。
【0055】
更なる実施形態において、イベントIDは、Namf_EventExposure_Subscribe要求及びレポート内の既存"refId"フィールド又は新たに定義されたフィールドで搬送される。
【0056】
イベント公開サービスのコンシューマを実装する第1NFにイベント公開サービスを提供するプロデューサを実装する第2NFでの方法500のフローチャートは、イベントのイベントIDを含む、イベントをサブスクライブするための要求を第1NFから受信するステップ501と、イベントIDを保存するステップ502と、イベントが発生した場合、イベントIDを含む、イベントのレポートを第1NFに送信するステップ503と、を含む。
【0057】
一実施形態において、方法500は、さらに、第3NFがイベント公開サービスを提供する新しいプロデューサとして動作する場合、イベントIDを含むイベントのサブスクリプション情報を第3NFに通知することを含む。
【0058】
一実施形態において、第1NFはSMF又は第1UDMであり、第2NFはAMFである。
【0059】
更なる実施形態において、要求は、Namf_EventExposure_Subscribe要求であり、レポートは、Namf_EventExposure_Notify要求で搬送される。
【0060】
更なる実施形態において、イベントIDは、Namf_EventExposure_Subscribe要求及びレポート内の既存"refId"フィールド又は新たに定義されたフィールドで搬送される。
【0061】
更なる実施形態において、第3NFは別のAMFであり、サブスクリプション情報は、既存"refId"フィールドにイベントIDを含む。
【0062】
更なる実施形態において、別のAMF及び第2統合データ管理(UDM)が共に"ESSYNC"機能をサポートする場合、サブスクリプション情報は、さらに、イベントのサブスクリプションを第2UDMと同期する必要がないことを示すインジケータを含み、第2UDMは第1UDMであり得る、或いは、第2UDMは第1UDMとは異なり得る。
【0063】
第1NFと第2NFは共に、専用ハードウェア上のネットワーク要素として、ハードウェア上で実行されるソフトウェアインスタンス又はファームウェアとして、適切なプラットフォーム(クラウドインフラストラクチャ等)上でインスタンス化された仮想化機能とし、或いは、それらの任意の組み合わせとして実装され得る。
【0064】
ここで、
図6に示す様に、5GネットワークにおけるSMF(コンシューマとして)及びAMF(プロデューサとして)に関連して更なる実施形態を説明する。本明細書の更なる実施形態は、SMF、AMF及び5Gネットワークに関連して説明されるが、1つのUEの複数のセッションのサブスクリプションを要求するためのメカニズムに同じ問題が存在する場合、実施形態は他のNF及び/又は他の移動通信ネットワークにも適用できることが理解される。また、実施形態では特定の用語が使用されているが、実施形態はそれらの特定の用語に限定されず、同様のすべてのエンティティに適用され得ることも理解される。例えば、本明細書における"ユーザ装置"/"UE"は、例えば、ユーザ端末、ステーション、端末、端末ノード等を参照し得る。
【0065】
図6は、本開示による第1NF及び第2NFでの処理及びシグナリング相互作用の例を示し、SMF(601)は第1NFの一例であり、AMF(602)は第2NFの一例である。
図6では例として2つのPDUセッションのみが使用されているが、それは最大でも2つのPDUセッションが本発明に関与し得ることを意味するものではないことに留意されたい。本発明は、より多くのPDUセッションを含むことができ、UEのPDUセッションの最大数は、例えば、(1)3GPP(登録商標)で定義される1つのUEのPDUセッションの最大数や、(2)同じSMFに同時に接続する1つのUEのPDUセッションの数といった、3GPP(登録商標)の制限事項に依存する。
【0066】
I.UEのPDUセッションに対してイベントが初めてサブスクライブされる。
ステップ1:イベント公開サービスのコンシューマであるSMFは、UEのPDUセッション(この例において、そのIDは"session_id1")のイベントをサブスクライブするためのトリガを受信する。トリガは、トラフィック要件、オペレータの要件、及び/又は、移動通信ネットワークの技術仕様によって規定された他の要件に従って、SMF自体から来てもよいし、別のNFから来てもよい。
【0067】
ステップ2:SMFは、イベントにイベントIDが現在割り当てられているか否かを判定する。この例では、イベントが初めてサブスクライブされる。したがって、SMFは、現在、イベントにイベントIDが割り当てられていないことを検出し、そのイベントに対してUEに固有のイベントID(この例では"identifier1")を割り当て、イベントIDとPDUセッションのIDとの間のマッピングを、例えば、マッピングテーブルに保存する。PDUセッションの各IDは、同じコンシューマ内の同じUEの1つのセッション、又は、同じUEの1つのセッションを一意に識別し、例えば、3GPP(登録商標)で定義されたPDUセッションID又は任意のプライベートに定義された識別子である。マッピングは、マッピングテーブルとは異なるデータ構造に保存され得ることが理解され得る。いずれにしても、
図6から明らかな様に、マッピングテーブルは"identifier1"と"session_id1"との間のマッピングを格納する。
【0068】
ステップ3:SMFは、イベントをサブスクライブするための第1要求を、イベント公開サービスのプロデューサであるAMFに送信し、第1要求はイベントIDを含む。この例において、第1要求は、Namf_EventExposure_Subscribe要求であり得る。更なる実施形態において、イベントIDは、Namf_EventExposure_Subscribe要求の既存"refId"フィールド又は新たに定義されたフィールドで搬送される。
【0069】
図6の例において、イベントIDとPDUセッションのIDとの間のマッピングの保存は、第1要求を送信する前に実行されているが、マッピングの保存は、第1要求を送信した後に実行され得ることに留意されたい。保存及び送信の順序は、本発明の技術的効果に影響を及ぼさない。
【0070】
ステップ4:AMFは、SMFに応答を送信することで第1要求を受諾することができ、イベントIDは応答に含まれていても含まれていなくても良い。この例において、応答は、Namf_EventExposure_Subscribe応答であり得る。本発明が他の移動通信ネットワークに適用される場合には、その様な応答がない可能性もある。
【0071】
II.同じイベントが、同じUEの別のPDUセッションでサブスクライブされる。
ステップ5:SMFは、同じUEの別のPDUセッション(この例において、そのIDは"session_id2")での同じイベントをサブスクライブするための別のトリガを受信する。
【0072】
ステップ6:SMFは、イベントにイベントIDが割り当てられていること、つまり、SMFが以前にこのUEに対してAMFから同じイベントをサブスクライブしたことを発見する。したがって、SMFは、イベントをサブスクライブするための別の要求をAMFに送信する必要がなく、イベントIDとPDUセッションのIDとの間のマッピングを例えばマッピングテーブルに保存するだけであり、シグナリングを削減することができる。上述した様に、マッピングは、マッピングテーブルとは異なるデータ構造に保存され得る。いずれにしても、
図6から明らかな様に、マッピングテーブルは、"identifier1"と{"session_id1","session_id2"}との間のマッピングを格納する。
【0073】
III.AMFがSMFにイベントのレポートを送信する。
ステップ7:イベントが生じた場合、AMFは、イベントのレポートをSMFに送信する。レポートにおいて、イベントID(この例では"identifer1")がレポートに含まれる。この例において、レポートは、Namf_EventExposure_Notify要求で搬送され得る。更なる実施形態において、イベントIDは、レポート内の既存"refId"フィールド又は新しく定義されたフィールドで搬送される。
【0074】
本開示によれば、イベントIDはUEに固有であるため、複数のイベントIDが、複数のUEからのPDUセッションのイベントに以前に割り当てられていた場合、レポート内に複数のイベントIDが存在し得ることが理解され得る。
【0075】
ステップ8:SMFは、AMFに応答を送信することでレポートの受信確認を行い得る。この例において、応答は、Namf_EventExposure_Notify応答であり得る。本発明が他の移動通信ネットワークに適用される場合には、その様な応答がない可能性もある。
【0076】
IV.SMFは、イベントのレポートを対応するPDUセッションに転送する。
ステップ9:SMFは、AMFから受信したレポート内のイベントID(この例では"identifer1")と、ローカルのマッピングテーブルと、を使用して、レポートの対象となるPDUセッションを決定する。この例では、イベントID"identifer1"を含むレポートは、マッピングテーブルによれば、IDが"session_id1"のPDUセッション及びIDが"sesson_id2"のPDUセッションに対するものである。
【0077】
レポート内に複数のイベントIDがある場合、SMFは、各イベントIDと対応するマッピングテーブルとを使用して、レポートの対象となるPDUセッションを決定する。
【0078】
ステップ10:SMFは、レポートを対応するPDUセッションに転送する。この例において、IDが"session_id1"のPDUセッション及びIDが"sesson_id2"のPDUセッションにレポートが転送される。
【0079】
セッション毎のサブスクリプションと比較して、1つのUEの複数のPDUセッションのイベントのAMFからのレポートは1つだけであるため、シグナリングを節約できる。M個のPDUセッションが同じイベントサブスクリプションを共有する場合、レポートのシグナリングオーバーヘッドは(M-1)/Mだけ削減できる。
【0080】
V.UEのPDUセッションのイベントがアンサブスクライブされる。
ステップ11:SMFは、UEのPDUセッション(この例において、そのIDは"session_id1")のイベントをアンサブスクライブするためのトリガを受信する。トリガは、トラフィック要件、オペレータの要件、及び/又は、移動通信ネットワークの技術仕様によって規定された他の要件に従って、SMF自体から来てもよいし、別のNFから来てもよい。
【0081】
ステップ12:SMFは、イベントID(この例では"identifier1")と、イベントがアンサブスクライブされるPDUセッションのID(この例では"session_id1")との間のマッピングを、例えば、この例では、PDUセッションのID"session_id1"をマッピングテーブルから削除することにより削除し、よって、イベントID"identifier1"とセッションID"session_id2"との間のマッピングのみがマッピングテーブルに保持される。
【0082】
セッション毎のサブスクリプションと比較して、この状況ではイベントをアンサブスクライブするための要求をAMFに送信する必要がないため、アンサブスクライブのためのシグナリングオーバーヘッドを削減できる。
【0083】
VI.AMFはSMFにイベントの更なるレポートを送信する。
ステップ13:イベントが再び生じた場合、AMFは、イベントの更なるレポートをSMFに送信する。更なるレポートには、イベントID(この例では"identifer1")が含まれる。この例において、更なるレポートは、Namf_EventExposure_Notify要求で搬送され得る。更なる実施形態において、イベントIDは、更なるレポート内の既存"refId"フィールド又は新しく定義されたフィールドで搬送される。
【0084】
本開示によれば、イベントIDはUEに固有であるため、複数のイベントIDが、複数のUEからのPDUセッションのイベントに以前に割り当てられていた場合、更なるレポート内に複数のイベントIDが存在し得ることが理解され得る。
【0085】
ステップ14:SMFは、AMFに応答を送信することで更なるレポートの受信確認を行い得る。この例において、応答はNamf_EventExposure_Notify応答であり得る。本発明が他の移動通信ネットワークに適用される場合には、その様な応答がない可能性もある。
【0086】
VII.SMFは、更なるイベントのレポートを対応するPDUセッションに転送する。
ステップ15:SMFは、AMFから受信した更なるレポート内のイベントID(この例では"identifer1")と、ローカルのマッピングテーブルと、を使用して、更なるレポートの対象となるPDUセッションを決定する。この例において、イベントID"identifer1"を含む更なるレポートは、マッピングテーブルによれば、IDが"sesson_id2"のPDUセッションを対象としている。
【0087】
更なるレポート内に複数のイベントIDがある場合、SMFは各イベントIDと対応するマッピングテーブルとを使用して、更なるレポートの対象となるPDUセッションを決定する。
【0088】
ステップ16:SMFは、更なるレポートを対応するPDUセッションに転送する。この例では、更なるレポートは、IDが"session_id2"であるPDUセッションにのみ転送される。
【0089】
VII.UEの別のPDUセッションのイベントがアンサブスクライブされる。
ステップ17:SMFは、UEの別のPDUセッション(この例において、そのIDは"session_id2")のイベントをアンサブスクライブするためのトリガを受信する。トリガは、トラフィック要件、オペレータの要件、及び/又は、移動通信ネットワークの技術仕様によって規定された他の要件に従って、SMF自体から来てもよいし、別のNFから来てもよい。
【0090】
ステップ18:SMFは、イベントID(この例では"identifier1")と、イベントがアンサブスクライブされるPDUセッションのID(この例では"session_id2")との間のマッピングを、例えば、この例では、PDUセッションのID"session_id2"をマッピングテーブルから削除することにより削除し、よって、この例のマッピングテーブルには、イベントID"identifier1"に関するマッピングはなくなる。SMFがマッピングテーブル内にイベントID"identifier1"に関するマッピングがないと判断した場合、SMFはイベントID(この例では"identifier1")も削除する必要がある。
【0091】
ステップ19:イベントをサブスクライブする必要があるPDUセッションがないため、SMFは、イベントをアンサブスクライブするための第2要求をAMFに送信する。この例において、第2要求は、Namf_EventExposure_UnSubscribe要求である。
【0092】
ステップ20:AMFは、AMFに応答を送信することで第2要求の受諾を行い得る。この例において、応答は、Namf_EventExposure_UnSubscribe応答であり得る。本発明が他の移動通信ネットワークに適用される場合には、その様な応答がない可能性もある。
【0093】
第3NFがイベント公開サービスを提供する新たなプロデューサとして動作することになる場合、第2NFはイベントIDを含むイベントのサブスクリプション情報を第3NFに通知する必要があることが理解され得る。例えば、新たなAMFがイベント公開サービスを提供する新しいプロデューサとして動作する場合、AMFは、イベントIDを含むイベントのサブスクリプション情報を新たなAMFに通知することが必要である。第3NF(つまり、新しいプロデューサ)は第2NFと同様に機能し、例えば、新しいプロデューサはイベントIDも保存し、イベントが発生した場合、そのイベントのイベントIDを含むレポートを第1NFに送信する。
【0094】
ただし、第1NFがUDM以外のNFである場合、例えば、第1NFがSMFである場合、サブスクリプション情報が、既存"refId"フィールドにイベントIDを含み、新しいAMFとUDMの両方が"ESSYNC"機能をサポートしている場合、 "refId"フィールドが空ではないと新しいAMFが判断すると、新しいAMFは、特定のUEのために、UDMとのイベントサブスクリプションの不必要な同期を開始し得る。この不必要なサブスクリプション同期を回避するために、サブスクリプション情報は、さらに、イベントのサブスクリプションをUDMと同期する必要がないことを示す新しいAMFのインジケータを含み得る。例えば、新しい情報要素(IE)"eventSyncInd"が、インジケータとして3GPP(登録商標) TS29.518で規定される"AmfEventSubscription"タイプにおいて定義され得る。IE"eventSyncInd"の値"真"は、サブスクリプションにおいて、UDMとのイベントサブスクリプション同期が実行されることを意味し、IE"eventSyncInd"の不在又はIE"eventSyncInd"の値"偽"は、サブスクリプションにおいて、UDMとのイベントサブスクリプション同期が必要ではないことを意味し得る。したがって、IEに"eventSyncInd"が存在しない、又は、値"偽"を持つIE"eventSyncInd"は、イベントのサブスクリプションをUDMと同期する必要がないことを示す新しいAMFのインジケータとして使用され得る。さらに、一部のトラフィック要件に従って、新しいAMFとUDMの両方が"ESSYNC"機能をサポートし、第1NFがUDM又は別のUDMである場合、新しいAMFはUDMとのイベントサブスクリプションの同期を開始する必要があり、この場合、サブスクリプション情報内のインジケータは、新しいAMFがUDMとイベントのサブスクリプションを同期することを示す値に設定される必要がある(例えば、IE"eventSyncInd"の値が"真"に設定される)。いずれにしても、第3NFが新しいAMFである場合、サブスクリプション情報は、オプションで、新しいAMFがUDMとイベントのサブスクリプションを同期する必要があるかどうかを示すインジケータを含み得る。
【0095】
図7は、本開示による第1NF700の概略的なブロックを示している。第1NF700は、イベント公開サービスのプロデューサを実装する第2NFによって提供されるイベント公開サービスのコンシューマを実装する。第1NF700は、UEのPDUセッションのイベントをサブスクライブするためのトリガを受信する受信ユニット701と、イベントにイベントIDが割り当てられていない場合、イベントに対してUE固有のイベントIDを割り当て、イベントIDを含む、イベントをサブスクライブするための第1要求を第2NFに送信する割り当て及び送信ユニット702と、イベントIDとPDUセッションのIDとの間のマッピングを保存する保存ユニット703と、を含む。
【0096】
図8は、本開示による第2NF800の概略的なブロックを示している。第2NFは、イベント公開サービスのコンシューマを実装する第1NFにイベント公開サービスを提供するプロデューサを実装する。第2NF800は、イベントのイベントIDを含む、イベントをサブスクライブする要求を第1NFから受信する受信ユニット801と、イベントIDを保存する保存ユニット802と、イベントが発生した場合に、イベントIDを含む、イベントのレポートを第1NFに送信する送信ユニット803と、を含む。
【0097】
本明細書で説明される第1NF700及び第2NF800は、様々なユニットによって実装され得るため、実施形態で説明される1つ又は複数の機能を実装する第1NF700及び第2NF800のそれぞれは、対応する図に示されているユニットだけでなく、その1つ又は複数の機能を実装するための他のユニットを含み得る。さらに、第1NF700及び第2NF800のそれぞれは、2つ以上の機能を実行する様に構成された単一のユニット、又は、別個の機能ごとの別個のユニットを含み得る。さらに、ユニットは、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又は、それらの任意の組み合わせで実装され得る。
【0098】
ブロック図及び/又はフローチャートのブロック、及び、ブロック図及び/又はフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実装され得ることが理解される。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、及び/又は、他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供されて、コンピュータ及び/又は他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサを介して命令を実行し、ブロック図及び/又はフローチャートブロックで特定される機能/動作を実現する手段を作るマシンを生成することができる。
【0099】
さらに、本開示の解決策は、命令実行システムによる使用又は命令実行システムに関連した媒体に組み込まれたコンピュータ使用可能又はコンピュータ可読プログラムコードを有するメモリ上のコンピュータプログラムの形態をとってもよい。この文書の文脈において、メモリは、命令実行システム、装置、又はデバイスによって使用される、又はそれらに関連して使用されるプログラムを含む、記憶する、又は伝達する様に適合される任意の媒体であり得る。
【0100】
したがって、本開示は、
図9に示す様に、プロセッサ901及びメモリ902を含む第1NF900も提供する。第1NF900において、メモリ902は、プロセッサ901によって実行されると、実施形態で上述した第1NFの方法を第1NF900に実行させる命令を格納する。本開示は、
図10に示す様に、プロセッサ1001及びメモリ1002を含む第2NF1000も提供する。第2NF1000において、メモリ1002は、プロセッサ1001によって実行されると、実施形態で上述した第2NFの方法を第2NF900に実行させる命令を格納する。
【0101】
本開示はまた、第1NF上で実行されると、第1NFに上記実施形態で説明した第1NFの方法を実行させる命令を記憶したマシン可読媒体(図示せず)も提供する。本開示はまた、第2NF上で実行されると、第2NFに上記実施形態で説明した第2NFの方法を実行させる命令を記憶したマシン可読媒体(図示せず)も提供する。
【0102】
この仕様には多くの特定の実装の詳細が含まれているが、これらは、実装の範囲又は特許請求される内容の制限として解釈されるべきではなく、特定の実装の特定の実施形態に固有の機能の説明として解釈されるべきである。別個の実施形態の文脈で本明細書に記載されている特定の特徴は、単一の実施形態で組み合わせて実装することもできる。逆に、単一の実施形態の文脈で記述された種々の特徴は、複数の実施形態において個別に、或いは、任意の適切なサブコンビネーションとして実装され得る。さらに、特徴は特定の組み合わせで作用するものとして上で説明され、最初はその様に主張されることさえあるが、クレームされた組み合わせからの1つ又は複数の特徴は、場合によっては、その組み合わせから削除される場合があり、クレームされた組み合わせは、サブコンビネーション又はサブコンビネーションのバリエーションを対象とし得る。
【0103】
技術が進歩するにつれて、本発明の概念を様々な方法で実施できることは、当業者には明らかであろう。上述の実施形態は、本開示を限定するのではなく、説明するために与えられたものであり、当業者が容易に理解する様に、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく修正及び変更に頼ることができることを理解されたい。そのような修正及び変形は、本開示及び添付の特許請求の範囲内のものであると見做される。本開示の保護範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【0104】
実際、本開示によれば、発明者らは、3GPP(登録商標) TS29.518の以下の内容に幾つかの変更を提案しており、変更は太字及び下線付きのテキストで示されている。
【0105】
"5.3.2.2.2 サブスクリプションの作成
サブスクライブサービス動作は、NEF等のNFサービスコンシューマがAMFに関連する少なくとも1つのイベントを監視するためのサブスクリプションを作成する必要がある場合に、NFサービスコンシューマによってAMFに対して開始される。NFサービスコンシューマは、1つのサブスクリプションで複数のイベントをサブスクライブし得る。サブスクリプションは、1つのUE、UEのグループ、又は、任意のUEに関連付けられ得る。
NFサービスコンシューマは、サブスクリプションコレクションのURIを指定したHTTP POSTメソッドを使用することにより、新しいサブスクリプションの作成を要求する。
NFサービスコンシューマは、HTTPメッセージ本文に以下の情報を含める必要がある。
-サブスクリプションを開始するネットワーク機能インスタンスの識別子を示すNFID;
-監視対象のターゲットを以下のタイプの1つで示すサブスクリプションターゲット:
-SUPI、PEI又はGPSIで識別される特定のUE;
-グループ識別子で識別されるUEのグループ;
-"anyUE"フラグによって識別される任意のUE。
-サブスクリプションによって生成されたイベント通知を配信するアドレスを示す通知URI;
-サブスクリプションによって生成されたイベント通知で搬送される相関識別子を示す通知相関ID;
-サブスクライブされるイベントのリスト;
-5.3.1項で規定されているイベント毎のイベントタイプ。
NFサービスコンシューマは、HTTPメッセージ本文に次の情報を含めることができる。
-現在のイベント状態で生成される即時レポートを示すイベント毎即時レポートフラグ;
-イベントがレポートされる方法(1回限りのレポート又は継続的なレポート)を示すイベントトリガ;
-イベントサブスクリプションが存在しなくなるまでのレポートの最大数を定義するレポート最大数;
-イベントサブスクリプションが存在しなくなるまでの最大期間を定義する有効期限;
-ターゲットUEの中のUEのランダムなサブセットを定義するサンプリング率、AMFは選択されたUEのサブセットに関連するイベントのみを報告することになる;
-レポートが定期的に生成されることを示すイベント毎定期レポートフラグ、;
-定期的なレポートの期間を定義する繰り返し期間;
-イベントのレポート方法に関する追加のオプションを定義する適用可能イベント毎イベントフィルタ;
-監視するイベントに関連付けられた参照IDの値を示すイベントごとの参照ID、指定されている場合、参照IDはイベントによってトリガされるレポートに含まれる。
【0106】
【0107】
1.NFサービスコンシューマは、POST要求を送信して、AMF内にサブスクリプションリソースを作成する。POST要求のペイロード本文は、作成される個々のサブスクリプションリソースの表現を含む。要求は、サブスクリプションをアクティブに保つことが望まれる時間であって、その後、サブスクライブされたイベントがレポートの生成を停止することになる時間を表し、NFサービスコンシューマによってヒントとして提案される有効期限を含み得る。
2a.成功すると、要求は受け入れられ、AMFは、要求されたリソースが作成されたことを示す状態コード201と共に、新しく作成されたリソース(サブスクリプション)の場所を提供するHTTPロケーションヘッダを応答メッセージに含める。NFサービスコンシューマがイベントサブスクリプションに複数のイベントを含め、一部のイベントがサブスクライブに失敗した場合、AMFはメッセージを受け入れ、AmfEventSubscriptionにおいて、正常にサブスクライブされたイベントを提供する。NFサービスコンシューマがイベントサブスクリプションに値が"真"のimmediateFlagを含めた場合、AMFは、利用可能な場合、サブスクライブされたイベントの現在の状態を含める(たとえば、サブスクライブされたイベントがLOCATION_REPORTの場合、最後に知られた位置情報が含められる)。immediateFlagが"真"に設定されているイベントが第3NFの代わりにNFサービスコンシューマによってサブスクライブされ、通知が第3NFに直接送信される場合、つまり、subsChangeNotifyUriがイベントサブスクリプションに含まれている場合、サブスクライブされるイベントの現在の状態は、応答に含めない。AMFはその後、サブスクライブされたイベントの現在の状態を含む通知を第3NFに送信する。
NFサービスコンシューマがイベントレポートオプションをONE_TIMEに設定し、AMFがサブスクライブされたイベントの現在の状態を応答に含めた場合、AMFは、AmfCreateEventSubscriptionパラメータで指定されたイベントについて、それ以降のイベント通知を行わないものとする。NFサービスコンシューマがイベントレポートオプションをONE_TIMEに設定し、サブスクライブされたイベントをLOCATION_REPORTに設定し、immediateFlagが偽に設定されている場合、又は、存在しない場合、AMFはサブスクリプション後にUEの現在位置を通知するイベント通知を送信する。
応答は、オペレータのポリシに基づき、かつ、要求に含まれる有効期限を考慮し、AMFによって決定された有効期限であって、この有効期限を過ぎるとサブスクリプションが無効になる有効期限を含み得る。サブスクリプションの有効期限が経過した後にNFサービスコンシューマが引き続き通知を受信したい場合、AMFに新しいサブスクリプションを作成する必要がある。AMFは、総てのサブスクリプションが同時に期限切れになり、サブスクリプションが再作成されることを避けるために、多くのサブスクリプションに同じ有効期限を設定するべきではない。有効期限が応答に含まれていない場合、NFサービスコンシューマは、サブスクリプションが有効期限無しで有効であると見做す。
サブスクリプションにサンプリング率("sampRatio")属性が含まれている場合、AMFはサンプリング率に従ってターゲットUEの中からUEのランダムなサブセットを選択し、選択したUEのサブセットに関連するイベントのみをレポートする。
AMFとNFコンシューマ(つまり、UDM)の両方が"ESSYNC"機能をサポートし、サブスクリプションが特定のUEをターゲットにしている場合、AMFは、作成されたサブスクリプションに値"真"を持つ"eventSyncInd"IEをローカルで含める。"eventSyncInd"IEは、NFコンシューマに送信されるイベントサブスクリプションには含まれない。新しいAMFが"ESSYNC"機能をサポートする場合、値"真"を持つ"eventSyncInd"IEは、AMF間モビリティ手順中にUEコンテキストに含められる。
2b.失敗又はリダイレクトの場合、表6.2.3.2.3.1-3にリストされているHTTP状態コードの1つが返される。4xx/5xx応答の場合、メッセージ本文には、"cause"属性が表6.2.3.2.3.1-3にリストされているアプリケーションエラーの1つに設定されたProblemDetails構造を含む。
5.3.2.4.2特定のUEのイベントサブスクリプション同期
AMFとUDMの両方が"ESSYNC"機能をサポートするとき、AMFは、UDMからのUE固有のイベントサブスクリプションがUEコンテキストで利用可能な場合、EPSから5GSへのモビリティ登録手順中に、特定のUEために、UDMとのイベントサブスクリプションの同期を開始し得る(3GPP(登録商標) TS23.502[3]の4.11.5.2項を参照)。
イベントサブスクリプションの同期を開始するには、サブスクリプション変更の通知をUDMに送信するときに、AMFは通知要求にイベントサブスクリプション情報を含める必要がある。サブスクリプション変更通知が必要ない場合(例えば、UEがEPSから移動した後に同じAMFに登録する場合)、AMFはサブスクリプション変更通知URIに通知を送信し得る。この場合の通知要求は、イベントサブスクリプション情報のみを含み、イベントレポートリストを含まない。
AMFは、イベントサブスクリプション情報に、UDMとのイベントサブスクリプション同期(5.3.2.2.2項の定義に従って決定)の対象となるアクティブなイベントサブスクリプションのみを含めるものとする。
アクティブなサブスクリプションそれぞれに対して、次の情報を含める:
-AMF内のサブスクリプションリソースのURI;
-サブスクリプションの通知相関ID
-サブスクリプション内のイベント毎に1つの参照IDのリスト
-オプションで、モビリティ手順中にサブスクリプションIDが変更された場合、ソースAMF上の古いサブスクリプションリソースのURI。
UDMがAMFからイベントサブスクリプション情報を受信すると、UDMは、参照IDと通知相関IDを使用して、AMFのアクティブなイベントサブスクリプションとアクティブなUDMイベント公開サブスクリプションとを比較し、以下を実行する:
-イベントがAMFによって検出されたが、AMFに存在しない場合、UDMは新しいAMFイベントサブスクリプションを作成する、又は、既存のAMFイベントサブスクリプションを更新することによって、AMF内のイベントをサブスクライブする;
-イベントがAMFに存在するがUDMに存在しない場合、UDMはAMFイベントサブスクリプションを削除又は更新することで、AMFからのイベントをアンサブスクライブする。
【0108】
【0109】
6.2.8 機能ネゴシエーション
3GPP(登録商標) TS29.500[4]の6.6項で規定されている機能ネゴシエーションメカニズムは、AMFとNFサービスコンシューマとの間で、Namf_EventExposureサービスに適用されるオプション機能をネゴシエートするために使用される(存在する場合)。
NFサービスコンシューマは、Namf_EventExposureサービスに対してサポートするオプション機能がある場合は、サブスクリプションリソース作成用のHTTP要求メッセージのペイロードにsupportedFeature属性を含めることによって、それを示す必要がある。
AMFは、3GPP(登録商標) TS29.500[4]の6.6項に規定されている様に、サービス動作でサポートされる機能を決定し、サブスクリプションリソース作成のためのHTTP応答のペイロードにsupportedFunctions属性を含めることでサポートされる機能を示す。
SupportedFeature属性の構文は、3GPP(登録商標) TS29.571[6]の5.2.2項で定義されている。
Namf_EventExposureサービスには次の機能が定義されている。
【0110】
【0111】
【0112】
【0113】
【手続補正書】
【提出日】2024-05-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イベント公開サービスのプロデューサを実装する第2ネットワーク機能(NF)によって提供される、前記イベント公開サービスのコンシューマを実装する第1NFでの方法(400)であって、
ユーザ装置(UE)のプロトコルデータユニット(PDU)セッションのイベントをサブスクライブするためのトリガを受信する(401)ことと、
前記イベントに対してイベント識別子(ID)が割り当てられていない場合、前記イベントに対して前記UEに固有のイベントIDを割り当て、前記イベントIDを含む、前記イベントをサブスクライブするための第1要求を前記第2NFに送信する(402)ことと、
前記イベントIDと前記PDUセッションのIDとの間のマッピングを保存する(403)ことと、
を含む方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法(400)であって、さらに、
前記イベントIDを含む、前記イベントのレポートを前記第2NFから受信することと、
前記イベントをサブスクライブしている前記UEの1つ以上のPDUセッションに、前記イベントIDと前記1つ以上のPDUセッションの前記IDとの間のマッピングに従って、前記レポートを転送することと、
を含む方法。
【請求項3】
請求項
2に記載の方法(400)であって、さらに、
前記UEのPDUセッションの前記イベントをアンサブスクライブするためのトリガを受信することと、
前記イベントIDとアンサブスクライブされる前記イベントの前記PDUセッションの前記IDとの間のマッピングを削除することと、
前記第1NFにおいて前記イベントIDとPDUセッションのIDとの間のマッピングがない場合、前記イベントIDを削除し、前記イベントをアンサブスクライブするための第2要求を前記第2NFに送信することと、
を含む方法。
【請求項4】
請求項
1に記載の方法(400)であって、
前記マッピングは、前記第1NFのマッピングテーブルに保存される、方法。
【請求項5】
請求項
1に記載の方法(400)であって、
前記第1NFはセッション管理機能(SMF)又は統合データ管理(UDM)であり、前記第2NFはアクセス及びモビリティ管理機能(AMF)である、方法。
【請求項6】
請求項
3に記載の方法(400)であって、
前記第1要求はNamf_EventExposure_Subscribe要求であり、前記レポートはNamf_EventExposure_Notify要求で搬送され、前記第2要求はNamf_EventExposure_UnSubscribe要求である、方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法(400)であって、
前記イベントIDは、前記Namf_EventExposure_Subscribe要求及び前記レポートの既存"refId"フィールド又は新たに定義されたフィールドで搬送される、方法。
【請求項8】
イベント公開サービスのコンシューマを実装する第1ネットワーク機能(NF)に前記イベント公開サービスを提供するプロデューサを実装する第2NFでの方法であって、
イベントをサブスクライブするための要求を前記第1NFから受信することと、
前記イベントが生じた場合、前記イベントのレポートを前記第1NFに送信することと、
第3NFが前記イベント公開サービスを提供する新しいプロデューサとして動作する場合、前記イベントのサブスクリプション情報を前記第3NFに通知することと、
を含み、
前記第1NFはセッション管理機能(SMF)又は第1UDMであり、前記第2NFはアクセス及びモビリティ管理機能(AMF)であり、前記第3NFは別のAMFであり、前記別のAMFと第2UDMが共に"ESSYNC"機能をサポートする場合、前記サブスクリプション情報は、さらに、前記別のAMFが前記イベントのサブスクリプションを前記第2UDMと同期する必要があるかを示すインジケータを含み、前記第2UDMは前記第1UDM又は別のUDMである、方法。
【請求項9】
請求項
8に記載の方法であって、
前記インジケータの第1の値は、前記別のAMFが前記イベントの前記サブスクリプションを前記第2UDMと同期する必要がないことを示し、
前記インジケータの第2の値は、前記別のAMFが前記イベントの前記サブスクリプションを前記第2UDMと同期する必要があることを示す、方法。
【請求項10】
請求項
9に記載の方法であって、
前記第1NFが前記SMFである場合、前記サブスクリプション情報は、前記第1の値を有する前記インジケータを含む、方法。
【請求項11】
請求項
9に記載の方法であって、
前記第1NFが前記第1UDMである場合、前記サブスクリプション情報は、前記第2の値を有する前記インジケータを含む、方法。
【請求項12】
請求項
9に記載の方法であって、
前記インジケータは、"eventSyncInd"情報要素(IE)である、方法。
【請求項13】
請求項
9に記載の方法であって、
前記第1の値は"偽"であり、前記第2の値は"真"である、方法。
【請求項14】
イベント公開サービスのプロデューサを実装する第2ネットワーク機能(NF)によって提供される前記イベント公開サービスのコンシューマを実装する第1NF(900)であって、
プロセッサ(901)と、
前記プロセッサで実行されると、前記第1NFに請求項1から7のいずれか1項に記載の方法を実行させる命令を格納したメモリ(902)と、
を備えている第1NF。
【請求項15】
イベント公開サービスのコンシューマを実装する第1ネットワーク機能(NF)に前記イベント公開サービスを提供するプロデューサを実装する第2NF(1000)であって、
プロセッサ(1001)と、
前記プロセッサで実行されると、前記第2NFに請求項8から
13のいずれか1項に記載の方法を実行させる命令を格納したメモリ(1002)と、
を備えている第2NF。
【国際調査報告】