(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-16
(54)【発明の名称】低軌道衛星の追跡
(51)【国際特許分類】
B64G 3/00 20060101AFI20241008BHJP
B64G 1/24 20060101ALI20241008BHJP
B64G 1/10 20060101ALI20241008BHJP
G01S 5/06 20060101ALI20241008BHJP
H04B 7/19 20060101ALN20241008BHJP
H04B 7/195 20060101ALN20241008BHJP
【FI】
B64G3/00
B64G1/24 200
B64G1/10 600
G01S5/06
H04B7/19
H04B7/195
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024509343
(86)(22)【出願日】2021-08-20
(85)【翻訳文提出日】2024-04-05
(86)【国際出願番号】 US2021047003
(87)【国際公開番号】W WO2023022735
(87)【国際公開日】2023-02-23
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513180451
【氏名又は名称】ヴィアサット,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ViaSat,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】メンデルゾーン,アーロン,ジェイ.
【テーマコード(参考)】
5J062
5K072
【Fターム(参考)】
5J062AA08
5J062BB04
5J062CC12
5K072AA24
5K072BB02
5K072BB13
5K072BB22
5K072DD03
5K072DD04
5K072DD11
5K072DD16
5K072HH01
5K072HH02
(57)【要約】
衛星運用のための方法、システム、及びデバイスが説明される。非静止衛星のための測位データは、非静止衛星の軌道よりも高い軌道にある1つ以上の衛星を介して、非静止衛星から受信され得る。測位データに基づいて、非静止衛星の軌跡が計算され得る。非静止衛星のセットに関して計算された軌跡に基づいて、非静止衛星のセット間の距離が閾値距離内に入ることを予測することができ、非静止衛星のセット間の距離が閾値距離内に入ることが予測されたという警告を、非静止衛星のセットの1つ以上のオペレータに通信することができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地上局(230、530)における衛星運用のための方法であって、
1つ以上のそれぞれの第2の軌道(120)上の1つ以上の衛星(105、205)を介して、それぞれの第1の軌道上の複数の非静止衛星(115、215、415)から、前記複数の非静止衛星(115、215、415)に関する測位データを受信することであって、前記1つ以上のそれぞれの第2の軌道(120)は、前記それぞれの第1の軌道よりも高い位置にある、ことと、
前記測位データに少なくとも部分的に基づいて、前記複数の非静止衛星(115、215、415)の複数の軌跡を計算することと、
前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうち第1の非静止衛星(115、215、415)と前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうち第2の非静止衛星(115、215、415)との間の距離が、前記第1の非静止衛星(115、215、415)に関して計算された第1の軌跡及び前記第2の非静止衛星(115、215、415)に関して計算された第2の軌跡に少なくとも部分的に基づいて、閾値距離未満となることを予測することであって、前記複数の軌跡は、前記第1の軌跡及び前記第2の軌跡を含む、ことと、
前記予測に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の非静止衛星(115、215、415)と前記第2の非静止衛星(115、215、415)との間の前記距離が前記閾値距離未満になることが予測されたとの警告を通信することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記1つ以上の衛星(105、205)から、前記複数の非静止衛星(115、215、415)に関する第2の測位データを受信することと、
前記第2の測位データに少なくとも部分的に基づいて、前記複数の非静止衛星(115、215、415)の前記複数の軌跡を再計算することと、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記測位データを受信することが、
第1の期間の間に、前記1つ以上の衛星(105、205)のうち第1の衛星(105、205)から、前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうち第1のサブセットに関する前記測位データの第1の部分を受信することと、
第2の期間の間に、前記1つ以上の衛星(105、205)のうち第2の衛星(105、205)から、前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうち第2のサブセットに関する前記測位データの第2の部分を受信することと、を含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記複数の非静止衛星(115、215、415)から前記測位データを定期的に受信することであって、前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうちそれぞれから前記測位データのセットを受信する間の期間が、閾値期間未満である、ことを更に含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記閾値期間が5分間未満である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうちそれぞれの非静止衛星(115、215、415)に連結した複数の送信機(255、455)とそれぞれの通信リンク(225)を確立することであって、前記測位データの受信が、前記それぞれの通信リンク(225)を確立することに少なくとも部分的に基づいている、ことを更に含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
複数の端末(440)とそれぞれの通信リンクを確立することに少なくとも部分的に基づいて、前記1つ以上の衛星(105、205)の衛星ビームの通信資源の第1のセットを、前記複数の送信機(255、455)を備える複数の端末(440)に割り当て、前記衛星ビームの通信資源の第2のセットを複数のユーザ端末(250)に割り当てることと、
前記通信資源の第1のセットを介して前記複数のユーザ端末(250)からユーザデータを受信し、前記通信資源の第2のセットを介して前記複数の端末(440)から前記測位データを受信することと、を更に含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
第1のコンステレーションが前記1つ以上の衛星(105、205)を含み、第2のコンステレーションが前記複数の非静止衛星(115、215、415)の少なくともサブセットを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
第1のオペレータ(265、365)によって運用される第1の衛星ネットワーク(325)が、前記地上局(230、530)及び前記1つ以上の衛星(105、205)を含み、第2のオペレータ(265、365)によって運用される第2の衛星ネットワークが、前記複数の非静止衛星(115、215、415)のサブセットを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうち非静止衛星(115、215、415)の端末(440)のための前記第1の衛星ネットワーク(325)を使用するためのサブスクリプションを、前記第1の衛星ネットワーク(325)のネットワーク運用センター(240)に通信することであって、前記端末(440)が、前記複数の送信機(255、455)のうち送信機(255、455)を含む、ことを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の非静止衛星(115、215、415)と前記第2の非静止衛星(115、215、415)との間の前記距離が、前記閾値距離未満であるという予測に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の非静止衛星(115、215、415)が、前記第2の非静止衛星(115、215、415)と衝突する方向に進んでいると決定することであって、前記警告が予測された衝突の指摘を含む、ことを更に含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記警告を通信することが、
電話回線ネットワーク(352)、コンピュータネットワーク(354)、又はその両方を使用して、前記第1の非静止衛星(115、215、415)の第1のオペレータ(265、365)及び前記第2の非静止衛星(115、215、415)の第2のオペレータ(265、365)に連絡することを含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記電話回線ネットワーク(352)を使用して前記第1のオペレータ(265、365)及び前記第2のオペレータ(265、365)に連絡することが、
前記第1のオペレータ(265、365)の制御センター(367)に対する第1の自動通話、及び前記第2のオペレータ(265、365)の制御センター(367)に対する第2の自動通話を開始することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記コンピュータネットワーク(354)を使用して前記第1のオペレータ(265、365)及び前記第2のオペレータ(265、365)に連絡することが、
前記第1のオペレータ(265、365)の電子メールアカウントに対して第1の電子メール通知、及び前記第2のオペレータ(265、365)の電子メールアカウントに対して第2の電子メール通知を送信すること、
前記第1のオペレータ(265、365)の制御センター(367)で動作するプログラムに対して第1の通知、及び前記第2のオペレータ(265、365)の制御センター(367)で動作するプログラムに対して第2の通知を、前記プログラムのアプリケーションプログラミングインターフェースに少なくとも部分的に基づいて送信すること、又はその両方を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記警告が、
前記第1の非静止衛星(115、215、415)と前記第2の非静止衛星(115、215、415)との間の前記距離が、前記閾値距離未満になることの指摘、
前記第1の非静止衛星(115、215、415)と前記第2の非静止衛星(115、215、415)との間の予測された衝突の指摘、
前記第1の非静止衛星(115、215、415)、前記第2の非静止衛星(115、215、415)、若しくはその両方のための回避行動の指摘、又は
これらの任意の組み合わせを含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
非宇宙基盤ビークルに関連するパラメータの第1のセットに基づいて、前記非宇宙基盤ビークル上のユーザ端末(250)の第1のハンドオフを前記1つ以上の衛星(105、205)の衛星ビーム間で実行することと、
前記複数の非静止衛星(115、215、415)に関連するパラメータの第2のセットに基づいて、前記複数の非静止衛星(115、215、415)上の端末(440)の第2のハンドオフを前記1つ以上の衛星(105、205)の前記衛星ビーム間で実行することと、を更に含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記複数の軌跡に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の非静止衛星(115、215、415)又は前記第2の非静止衛星(115、215、415)のうち少なくとも一方に対する回避行動を決定することであって、前記警告が前記回避行動の指摘を含む、ことを更に含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の非静止衛星(115、215、415)による1つ以上の第1の潜在的な補正に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の非静止衛星(115、215、415)の1つ以上の第1の潜在的軌跡を計算することと、
前記第2の非静止衛星(115、215、415)による1つ以上の第2の潜在的な補正に少なくとも部分的に基づいて、前記第2の非静止衛星(115、215、415)の1つ以上の第2の潜在的軌跡を計算することと、を更に含み、前記回避行動が、前記1つ以上の第1の潜在的軌跡、前記1つ以上の第2の潜在的軌跡、又はその両方に少なくとも部分的に基づいて決定される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
無線探知及び測距技術を使用して、前記複数の非静止衛星(115、215、415)の第2の測位データを決定することであって、前記複数の軌跡が、前記第2の測位データに少なくとも部分的に基づいて更に計算される、ことを更に含む、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記複数の非静止衛星(115、215、415)は地球低軌道衛星であり、前記第1の軌道は地球低軌道であり、
前記1つ以上の衛星(105、205)は静止衛星であり、前記1つ以上のそれぞれの第2の軌道(120)は静止軌道である、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
地上局(230、530)における衛星運用のための装置であって、
プロセッサ(520)と、
前記プロセッサ(520)に連結されたメモリ(550)と、
前記メモリ(550)に格納され、
1つ以上のそれぞれの第2の軌道(120)上の1つ以上の衛星(105、205)を介して、それぞれの第1の軌道上の複数の非静止衛星(115、215、415)から、前記複数の非静止衛星(115、215、415)に関する測位データを受信することであって、前記1つ以上のそれぞれの第2の軌道(120)は、前記それぞれの第1の軌道よりも高い位置にある、ことと、
前記測位データに少なくとも部分的に基づいて、前記複数の非静止衛星(115、215、415)の複数の軌跡を計算することと、
前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうち第1の非静止衛星(115、215、415)と前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうち第2の非静止衛星(115、215、415)との間の距離が、前記第1の非静止衛星(115、215、415)に関して計算された第1の軌跡及び前記第2の非静止衛星(115、215、415)に関して計算された第2の軌跡に少なくとも部分的に基づいて、閾値距離未満となることを予測することであって、前記複数の軌跡は、前記第1の軌跡及び前記第2の軌跡を含む、ことと、
前記予測に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の非静止衛星(115、215、415)と前記第2の非静止衛星(115、215、415)との間の前記距離が前記閾値距離未満になることが予測されたとの警告を通信することと、を行うために前記プロセッサ(520)により実行可能な命令と、を含む、装置。
【請求項22】
前記命令は、更に、
前記1つ以上の衛星(105、205)から、前記複数の非静止衛星(115、215、415)に関する第2の測位データを受信することと、
前記第2の測位データに少なくとも部分的に基づいて、前記複数の非静止衛星(115、215、415)の前記複数の軌跡を再計算することと、を行うために前記プロセッサ(520)により実行可能である、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記測位データを受信するための前記命令は、更に、
第1の期間の間に、前記1つ以上の衛星(105、205)のうち第1の衛星(105、205)から、前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうち第1のサブセットに関する測位データの第1の部分を受信することと、
第2の期間の間に、前記1つ以上の衛星(105、205)のうち第2の衛星(105、205)から、前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうち第2のサブセットに関する測位データの第2の部分を受信することと、を行うために前記プロセッサ(520)により実行可能である、請求項21又は22に記載の装置。
【請求項24】
前記命令は、更に、
前記複数の非静止衛星(115、215、415)から前記測位データを定期的に受信することであって、前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうちそれぞれから前記測位データのセットを受信する間の期間が、閾値期間未満であることを行うために前記プロセッサ(520)により実行可能である、請求項21~23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
前記命令は、更に、
前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうちそれぞれの非静止衛星(115、215、415)に連結した複数の送信機(255、455)とそれぞれの通信リンク(225)を確立することであって、前記測位データの受信が、前記それぞれの通信リンク(225)を確立することに少なくとも部分的に基づいている、ことを行うために前記プロセッサ(520)により実行可能である、請求項21~24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
前記命令は、更に、
前記第1の非静止衛星(115、215、415)と前記第2の非静止衛星(115、215、415)との間の前記距離が、前記閾値距離未満であるという予測に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の非静止衛星(115、215、415)が、前記第2の非静止衛星(115、215、415)と衝突する方向に進んでいると決定することであって、前記警告が予測された衝突の指摘を含む、ことを行うために前記プロセッサ(520)により実行可能である、請求項21~25のいずれか一項に記載の装置。
【請求項27】
前記警告を通信するための前記命令は、更に、
電話回線ネットワーク(352)、コンピュータネットワーク(354)、又はその両方を使用して、前記第1の非静止衛星(115、215、415)の第1のオペレータ(265、365)及び前記第2の非静止衛星(115、215、415)の第2のオペレータ(265、365)に連絡することを行うために前記プロセッサ(520)により実行可能である、請求項21~26のいずれか一項に記載の装置。
【請求項28】
前記命令は、更に、
非宇宙基盤ビークルに関連するパラメータの第1のセットに基づいて、前記非宇宙基盤ビークル上のユーザ端末(250)の第1のハンドオフを前記1つ以上の衛星(105、205)の衛星ビーム間で実行することと、
前記複数の非静止衛星(115、215、415)に関連するパラメータの第2のセットに基づいて、前記複数の非静止衛星(115、215、415)上の端末(440)の第2のハンドオフを前記1つ以上の衛星(105、205)の前記衛星ビーム間で実行することと、を行うために前記プロセッサ(520)により実行可能である、請求項21~27のいずれか一項に記載の装置。
【請求項29】
前記命令は、更に、
前記複数の軌跡に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の非静止衛星(115、215、415)又は前記第2の非静止衛星(115、215、415)のうち少なくとも一方に対する回避行動を決定することであって、前記警告が前記回避行動の指摘を含む、ことを行うために前記プロセッサ(520)により実行可能である、請求項21~28のいずれか一項に記載の装置。
【請求項30】
前記命令は、更に、
無線探知及び測距技術を使用して、前記複数の非静止衛星(115、215、415)の第2の測位データを決定することであって、前記複数の軌跡が、前記第2の測位データに少なくとも部分的に基づいて更に計算される、ことを行うために前記プロセッサ(520)により実行可能である、請求項21~29のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
下記は、一般に衛星の追跡を含む衛星運用に関連する。
【背景技術】
【0002】
衛星は、対地同期赤道上軌道(geosynchronous equatorial orbit)(対地同期軌道(geosynchronous orbit)又は静止軌道(geostationary orbit)とも呼ばれ得る)及び非対地同期赤道上軌道(非対地同期軌道又は非静止軌道とも呼ばれ得る)に配置される場合があり、対地同期赤道上軌道は非対地同期赤道上軌道よりも高い位置にある場合がある。非対地同期赤道上軌道には、例えば衛星を非対地同期赤道上軌道に配置するコストが低いこと、待ち時間パラメータ、測位精度、マッピング分解能の改善などに起因して、対地同期赤道上軌道よりも多くの衛星が配備される場合がある。数が多くなるために、非対地同期赤道上軌道上の衛星は、非対地同期赤道上軌道上の他の衛星と衝突する危険性がより高い場合がある。
【発明の概要】
【0003】
記載される技術は、衛星運用をサポートする改善された方法、システム、デバイス、及び装置に関する。非静止衛星のための測位データは、非静止衛星の軌道よりも高い軌道にある1つ以上の衛星を介して、非静止衛星から受信され得る。測位データに基づいて、非静止衛星の軌跡が計算され得る。非静止衛星のセットに関して計算された軌跡に基づいて、非静止衛星のセット間の距離が閾値距離内に入ることを予測することができ、非静止衛星のセット間の距離が閾値距離内に入ることが予測されたという警告を、非静止衛星のセットの1つ以上のオペレータに通信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】
図1は、本明細書に記載される実施例による、地球の軌道を周回する対地同期赤道上軌道(GEO)衛星及び非GEO衛星の一例を示す。
【
図2】
図2は、1つ以上の衛星ネットワークを含む衛星サブシステムの一例を示し、ここで衛星サブシステムは、本明細書に記載の実施例による低軌道衛星の追跡をサポートする。
【
図3】
図3は、本明細書に記載の実施例による、低軌道衛星の追跡をサポートする衝突検出システムの一例を示す。
【
図4】
図4は、本明細書に記載の実施例による、低軌道衛星の追跡をサポートする非GEO衛星の一例を示す。
【
図5】
図5は、本明細書に記載の実施例による、低軌道衛星の追跡をサポートする地上局の一例を示す。
【
図6】
図6は、本明細書に記載の実施例による、低軌道衛星の追跡のための一連の運用の例を示す。
【
図7】
図7は、本明細書に記載の実施例による、低軌道衛星の追跡のための一連の運用の例を示す。
【
図8】
図8は、本明細書に記載の実施例による、低軌道衛星の追跡のための一連の運用の例を示す。
【
図9】
図9は、本明細書に記載の実施例による、低軌道衛星の追跡をサポートする方法を示すフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0005】
衛星は、対地同期赤道上軌道(GEO)及び非対地同期赤道上軌道(非GEO)上に打ち上げられる場合がある。いくつかの例では、多数(例えば、数万)の衛星が非GEOに配備される場合があり、非GEO上に配備された衛星間の潜在的ニアミス又は衝突を識別するための技術が、衛星間の衝突を防止するために使用される場合がある。潜在的ニアミス又は衝突を識別するために、地上局はレーダーを使用して、非GEO衛星を含む様々な宇宙物体の位置を測定することができる。異なる追跡局で測定された様々な宇宙物体の位置は、様々な宇宙物体の軌道を予測するために使用され得る。
【0006】
地上レーダー技術は宇宙物体の現在位置を正確に決定することができるが、地上レーダー技術が宇宙物体の軌道を継続的に追跡する能力は限定されている場合がある。例えば、宇宙物体の位置を決定するために使用される地上システムには、少数の地上局(例えば、数十の地上局)が含まれる場合がある。したがって、特定の宇宙物体に関して地上システムによって取得される測定値の量は制限される場合があり、例えば、単一の軌道周期全体で宇宙物体に関して取得される測定値は10件未満である場合がある。地上システムは、限られたセットの測定及び軌道予測技術を使用して、地上局間に位置する軌道の一部を予測する場合があるため、地上局間で発生する宇宙物体の軌道の摂動が見過ごされる場合がある。また、大規模な衛星コンステレーションを非GEO軌道に配備するという最近の計画を考慮すると、非GEO衛星の軌道に関してリアルタイムな情報を生成する能力がますます重要になる可能性があるが、これは、例えば、非GEO衛星間のニアミス及び衝突がより起こりやすくなる場合があるためである。
【0007】
非GEOにおける非GEO衛星をほぼ継続的に追跡するため、GEO衛星のセットを使用して非GEO衛星の軌道を追跡することができる。いくつかの例では、GEO衛星は、通信衛星、ブロードバンド衛星、データ衛星、又は非GEO衛星間の衝突検出専用の衛星であってもよい。本明細書に記載されるように、各GEO衛星は、GEO衛星のカバレージエリア内で非GEO衛星とのほぼ継続的な連絡を維持することができる。いくつかの例では、多数の配備された非GEO衛星が、常にGEO衛星のカバレージエリア内にある可能性があり、例えば配備された非GEO衛星の約20パーセントが、常にGEO衛星のカバレージエリア内にある可能性がある。したがって、少数のGEO衛星(例えば、5つ未満)が、配備されている非GEO衛星の大部分(例えば、90パーセント超)と常に連絡している可能性がある。このため、GEO衛星のセットを使用して、配備されている非GEO衛星の大部分に関するほぼリアルタイムの測位データ(又は少なくとも地上ベースの技術と比較して増加した量の測位データ)を受信し、1つ以上の地上局に中継することができる。
【0008】
いくつかの例では、非GEO衛星のための測位データは、GEO衛星のセットを介して1つ以上の地上局で取得され得る。すなわち、GEO衛星のセットは、非GEO衛星から受信した測位データを1つ以上の地上局に中継するために使用することができる。非GEO衛星の軌跡は、取得された測位データに基づいて(例えば、地上局で)計算され得る。軌跡の計算に基づいて、1つ以上の非GEO衛星のセットが互いの閾値距離内に入る可能性があるという1つ以上の予測を得ることができる。1つの予測は、第1の非GEO衛星に関して計算された第1の軌跡及び第2の非GEO衛星に関して計算された第2の軌跡に基づいて、第1の非GEO衛星が第2の非GEO衛星の閾値距離内(例えば、1000メートル以内)に入ることになることを示し得る。第1の非GEO衛星と第2の非GEO衛星との間の距離が閾値距離未満になることが予測されたという警告は、例えば、第1の非GEO衛星及び第2の非GEO衛星のオペレータに通信され得る。
【0009】
非GEO衛星の軌道をほぼ継続的に監視するためにGEO衛星を使用することにより、非GEO衛星の軌跡をより高い精度で決定することができ、ニアミス及び/又は潜在的な衝突を検出する能力を、地上システムを使用するよりも改善することができる。また、非GEO衛星のほぼ継続的な監視を使用することにより、検出されたニアミス及び潜在的な衝突を通知するリアルタイム且つ正確な警告が衛星のオペレータに送信され、そのため、非GEO衛星のオペレータが、地上システムを使用するよりも早い段階で行動を取ることが可能となる。
【0010】
図1は、本明細書に記載される実施例による、地球の軌道を周回するGEO衛星及び非GEO衛星の一例を示す。
【0011】
コンステレーション
図100は、GEO衛星105のセットの対地同期赤道上軌道120、及び対地同期赤道上軌道120よりも地球に近い軌道、例えば非対地同期赤道上軌道で地球の軌道を周回する非GEO衛星115を示し得る。
【0012】
衛星は、GEO又は非GEOなど、異なる軌道に打ち上げられる場合がある。GEO上の衛星は、GEO衛星105と呼ばれる場合がある。非GEO上の衛星は、非GEO衛星115と呼ばれる場合がある(又は、非静止衛星と呼ばれる場合もある)。非GEOとしては、地球中軌道(MEO)、地球低軌道(LEO)、赤道地球低軌道(ELEO)などが挙げられる。MEO上の衛星はMEO衛星と呼ばれる場合があり、LEO上の衛星はLEO衛星と呼ばれる場合があり、以下同様である。GEO衛星105は、地球の回転速度と一致する速度で地球の軌道を周回することができるため、GEO衛星105は、GEO全体にわたり地球上のある一点に対して単一の位置に留まることができる。LEO衛星は、地球の回転速度を超える速度(例えば、地面に対する)で地球の軌道を周回することができるため、地球上のある一点に対するLEO衛星の位置は、LEO全体にわたりLEO衛星の移動と共に変化する場合がある。LEO衛星は、地球の所定の地域に対して様々な種類のカバレージ及び再訪時間を提供するために、低い傾斜(例えば、ELEO)又は高い傾斜(例えば、極軌道)で打ち上げられ得る。MEO衛星は、地球の回転速度を超える速度で地球の軌道を周回する場合もあるが、LEO衛星より高い高度に存在する場合もある。高楕円軌道(HEO)衛星は、HEO全体にわたって衛星が地球に近づいたり地球から遠ざかったりする楕円パターンで地球の軌道を周回することができる。
【0013】
いくつかの例では、GEO衛星105は、非GEO衛星115によってカバーされる地理的領域と比較して、広い地理的領域(例えば、地表の約3分の1)をカバーし得る。例えば、第1のGEO衛星105-1は、第1のカバレージエリア110-1内の地球の領域をカバーすることができる。いくつかの例では、少数のGEO衛星105(例えば、5つ未満)で、地表のかなりの部分(例えば、90%超)をカバーすることができる。GEO衛星105は、GEO衛星105のカバレージエリア110内にある、多数の非GEO衛星115(例えば、数千、数万、数十万)の信号を中継することもできる。同様に、少数のGEO衛星105を使用して、非GEO軌道に配備された非GEO衛星115のかなりの部分(例えば、90%超)に対して継続的に信号を中継することができる。
【0014】
GEO衛星105は、非GEO衛星115よりも複雑で且つ高価である場合がある。更に、GEO衛星105を軌道に投入することは、非GEO衛星115を軌道に投入するよりもコストが高くなる場合があり、GEO用の軌道スロットの数が制限される場合がある。このため、GEO衛星105よりも多数の非GEO衛星115が配備される場合がある。非GEO軌道に配備され得る非GEO衛星115が多数であることを考慮すると、非GEO衛星間の潜在的なニアミス又は衝突を識別するための技術が使用されてもよい。潜在的なニアミス又は衝突を識別するための技術の1つとしては、地表で追跡局を使用することが挙げられ得る。地上の追跡局は、レーダー系技術を使用して、非GEO衛星115を含む様々な宇宙物体の位置を測定することができる。様々な地上の追跡局で測定された位置は、様々な宇宙物体の軌道を予測するために使用することができる。
【0015】
地上レーダー技術は宇宙物体の現在位置を正確に決定することができるが、地上レーダー技術が宇宙物体の軌道を継続的に追跡する能力は限定されている場合がある。例えば、宇宙物体の位置を決定するために使用される地上システムには、少数の地上局(例えば、数十の地上局)が含まれる場合がある。したがって、特定の宇宙物体に関して地上システムによって取得される測定値の量は制限される場合があり、例えば、軌道周期全体で宇宙物体に関して取得される測定値は10件未満である場合がある。地上システムは、限られたセットの測定及び軌道予測技術を使用して、地上局間に位置する軌道の一部を予測する場合があるため、地上局間で発生する宇宙物体の軌道の摂動が見過ごされる場合がある。また、大規模な衛星コンステレーションを非GEO軌道に配備するという最近の計画を考慮すると、非GEO衛星の軌道に関してリアルタイムな情報を生成する能力がますます重要になる可能性があるが、これは、例えば、非GEO衛星間のニアミス及び衝突がより起こりやすくなる場合があるためである。
【0016】
非GEOにおける非GEO衛星115をほぼ継続的に追跡するため、GEO衛星105のセットを使用して非GEO衛星115の軌道を追跡することができる。いくつかの例では、GEO衛星は、通信衛星、ブロードバンド衛星、データ衛星、又は非GEO衛星間の衝突検出専用の衛星であってもよい。本明細書に記載されるように、各GEO衛星105は、GEO衛星105のカバレージエリア110内で非GEO衛星115とのほぼ継続的な連絡を維持することができる。いくつかの例では、多数の配備された非GEO衛星115が、常にGEO衛星105のカバレージエリア110内にある可能性があり、例えば配備された非GEO衛星115の約20パーセントが、常にGEO衛星105のカバレージエリア内にある可能性がある。したがって、少数のGEO衛星105(例えば、5つ未満)が、配備されている非GEO衛星115の大部分(例えば、90パーセント超)と常に連絡している可能性がある。このため、GEO衛星105のセットを使用して、配備されている非GEO衛星115の大部分に関するほぼリアルタイムの測位データ(又は少なくとも地上ベースの技術と比較して増加した量の測位データ)を受信し、1つ以上の地上局に中継することができる。
【0017】
いくつかの例では、非GEO衛星115のための測位データは、GEO衛星105のセットを介して1つ以上の地上局で取得され得る。すなわち、GEO衛星105のセットは、非GEO衛星115から受信した測位データを1つ以上の地上局に中継するために使用することができる。非GEO衛星115の軌跡は、取得された測位データに基づいて(例えば、地上局で)計算され得る。軌跡の計算に基づいて、1つ以上の非GEO衛星115のセットが互いの閾値距離内に入る可能性があるという1つ以上の予測を得ることができる。1つの予測は、第1の非GEO衛星115に関して計算された第1の軌跡及び第2の非GEO衛星115に関して計算された第2の軌跡に基づいて、第1の非GEO衛星115が第2の非GEO衛星115の閾値距離内(例えば、1000メートル以内)に入ることになることを示し得る。第1の非GEO衛星115と第2の非GEO衛星115との間の距離が閾値距離未満になることが予測されたという警告は、例えば、第1の非GEO衛星115及び第2の非GEO衛星のオペレータに通信され得る。
【0018】
図2は、1つ以上の衛星ネットワークを含む衛星サブシステムの一例を示し、ここで衛星サブシステムは、本明細書に記載の実施例による低軌道衛星の追跡をサポートする。
【0019】
衛星サブシステム200は、GEO衛星205、非GEO衛星215、地上局230(ゲートウェイと呼ばれる場合もある)、ネットワーク運用センター240、ユーザ端末250、1つ以上のネットワーク245、1つ以上のレーダー局260、並びに様々なネットワーク及びデバイス間のチャネル及び/又は接続を示している。
【0020】
GEO衛星205及び非GEO衛星215は、
図1を参照して説明されたGEO衛星及び非GEO衛星のそれぞれの例であり得る。GEO衛星205のGEOカバレージエリア210は、非GEO衛星215及び地上局230を含むことができる。いくつかの例では、GEO衛星205は、複数のビームを使用してカバレージエリア210内の端末にサービスを提供し、ここで時間及び周波数資源は様々なビームで再利用され得る。各ビームにおいて、ビーム内の端末のセット(例えば、ユーザ端末250)には、多重化された時間及び周波数資源のセットが割り当てられ得る。いくつかの例では、各ビームは、1つ以上の端末への通信をスケジュールできる複数のキャリアをサポートすることができる。いくつかの例では、ハンドオーバ手順が、端末があるビームのカバレージエリアから新しいビームのカバレージエリアに移行するときに、端末との中断のない通信を維持するために使用される。新しいビームにハンドオーバされた後で、端末に、通信を受信するため新しいビーム内の新しい時間及び周波数資源のセットが割り当てられ得る。
【0021】
いくつかの例では、通信リンク225が、GEOカバレージエリア210内でGEO衛星205と非GEO衛星215との間に形成され得る。いくつかの例では、通信リンク225は、例えばネットワーク管理信号伝達を使用して、非GEO衛星215とGEO衛星205との間に確立されるネットワークベースの接続である。いくつかの例では、通信リンク225は、非GEO衛星215からGEO衛星205までの信号経路(例えば、一方向信号経路)である。通信リンク225は、GEO衛星205と非GEO衛星215との間の信号の送信に関連付けられ得る。いくつかの例では、非GEO衛星215に設置された端末は、送信機255を含み、GEO衛星205との通信リンク225を確立することができる。いくつかの例では、通信リンク225を確立するために、端末は、GEO衛星205を介して、GEO衛星205を含む衛星通信ネットワークのオペレータにサブスクリプション情報を送信することに基づいて、それ自体を識別してもよい。ネットワーク運用センター240は、サブスクリプション情報を受信し、端末を認証することができる。端末の認証に基づいて、ネットワーク運用センター240は、測位情報を通信するためのビームの資源を非GEO衛星215に割り当てることができる。更に、第1の接続227は、GEO衛星205と第1の地上局230-1との間で確立され得る。いくつかの例では、GEO衛星205と、第1の地上局230-1を含む複数の地上局との間で複数の接続が確立される。
【0022】
非GEO衛星215は、異なる機能を実行する/異なる目的を達成するように構成され得る。いくつかの例では、1つ以上の非GEO衛星215(例えば、第2の非GEO衛星215-2、第4の非GEO衛星215-4、又はその両方)が、画像、感知、又は監視運用向けに構成され得る。いくつかの例では、1つ以上の非GEO衛星215(例えば、第1の非GEO衛星215-1、第3の非GEO衛星215-3、及び第M番目の非GEO衛星215-M)が、通信運用向けに構成され得る。通信向けに構成された非GEO衛星215は、ユーザ接続217を介して、それぞれの非GEOカバレージエリア220内に位置するユーザ端末250と通信するために使用され得る。いくつかの例では、非GEO衛星215は、第2の接続228を介して地上局230と直接通信してもよい。他の例では、非GEO衛星215は、GEO衛星205を介して地上局230と間接的に通信してもよい。いくつかの例では、非GEO衛星215は、地上局230と直接通信してもよく、また、GEO衛星205を介して地上局230と間接的に通信してもよい。
【0023】
1つ以上の非GEO衛星215(例えば、第1の非GEO衛星215-1及び第M番目の非GEO衛星215-M)は、GEO衛星205(例えば、同じオペレータによって管理され、共通の目的を達成するように構成された)と同じコンステレーション内にあってもよい。例えば、GEO衛星205、第1の非GEO衛星215-1、及び第M番目の非GEO衛星215-Mは、通信ネットワークの一部であってもよく、ここでGEO衛星205は、地上局(例えば、第1の地上局230-1)、第1の非GEO衛星215-1、及び第M番目の非GEO衛星215-Mの間で通信を中継するように用いられ得る。
【0024】
いくつかの例では、1つ以上の非GEO衛星215(例えば、第2の非GEO衛星215-2、第3の非GEO衛星215-3)は、GEO衛星205(例えば、異なるオペレータによって管理され、異なる目的を達成するように構成された)とは異なるコンステレーション内にあってもよい。例えば、第2の非GEO衛星215-2は画像衛星であり得る一方、GEO衛星205は通信衛星であり得る。こうした場合、第2の非GEO衛星215-2は、その目的に関連付けられた信号伝達(例えば、画像信号伝達)をGEO衛星205と交換しなくてもよい。別の例では、第3の非GEO衛星215-3は、GEO衛星205とは異なるオペレータによって管理される通信衛星であってもよい。別の例では、GEO衛星205は、商用ブロードバンド衛星であってもよく、例えば、非GEO衛星215の支援なしに、ユーザ端末250と直接通信してもよい。
【0025】
第1の地上局230-1は、GEO衛星205、非GEO衛星215、又はその両方から送信された信号を受信するように構成され得る。第1の地上局230-1は、アンテナ235及びトランシーバ237を含んでもよい。いくつかの例では、第1の地上局230-1、GEO衛星205、及び1つ以上の非GEO衛星215(例えば、第1の非GEO衛星215-1及び第M番目の非GEO衛星215-M)は、同じ衛星ネットワークに含まれていてもよい。こうした場合、1つ以上のネットワーク245とユーザ端末250との間の通信は、第1の地上局230-1、GEO衛星205、及び非GEO衛星215を使用して通信されてもよく、いくつかの例では、1つ以上のネットワーク245とユーザ端末250との間の通信は、GEO衛星205を使用せずに通信されてもよい。いくつかの例では、地上局230は衛星通信ネットワークに含まれる。こうした場合、第1の地上局230-1はアクセスノード端末と呼ばれる場合があり、1つ以上の通信ネットワーク(例えば、セルラーネットワーク、電話回線ネットワーク、又はその両方)、データネットワーク(例えば、インターネット、プライベートネットワーク、又はその両方)、又はその両方に対して接続を提供することができる。第1の地上局230-1は、他の地上局230、ネットワーク運用センター240、及び1つ以上のネットワーク245と連結され得る。いくつかの例では、地上局230は衝突検出ネットワークに含まれてもよい。
【0026】
ネットワーク運用センター240は、ネットワーク制御センター、衛星及び地上局指令センター、又は中央処理センターのうちの少なくとも1つであってもよく、又はそれらを含んでもよい。いくつかの例では、ネットワーク運用センター240は、1つ以上のネットワーク245(例えば、インターネット、他の公共データネットワーク、プライベートデータネットワーク、政府ネットワークなど)と、地上局230、GEO衛星205、及びいくつかの例で1つ以上の非GEO衛星215を含む衛星ネットワークと、の間でインターフェースを提供する。いくつかの例では、1つ以上のネットワーク245を使用してオペレータ265に連絡することができる。例えば、1つ以上のネットワーク245がオペレータ265のための指令センターに接続され得る。オペレータ265は、衛星サブシステム200に含まれる様々な衛星の運用を所有及び管理することができる。例えば、第1のオペレータ265-1は、GEO衛星205、第1の非GEO衛星215-1、第4の非GEO衛星215-4、及び第M番目の非GEO衛星215-Mの運用を所有及び管理することができる。また、第N番目のオペレータ265-Nは、第3の非GEO衛星215-3の運用を所有及び管理することができる。
【0027】
レーダー局260は、レーダーを使用して宇宙物体(例えば、非GEO衛星215)の位置を決定する地上局であってもよい。レーダー局260は、地表全体に分散されたレーダー局のセットを含むレーダーネットワークに含まれてもよく、レーダー局のセットによって取得された測定値は、宇宙物体の軌跡を計算するために使用され得る。いくつかの例では、レーダー局260を含むレーダーネットワークは政府ネットワーク(例えば、北米航空宇宙防衛軍(North American Aerospace Defense Command、NORAD))である。
【0028】
本明細書で説明されるように、非GEO衛星215は、互いの閾値距離内に入る可能性があり、そのため非GEO衛星215は互いに衝突する危険にさらされる。これも本明細書で説明されるように、非GEO衛星115の軌跡を追跡及び予測するための地上ベースの技術は、測定位置の間で非GEO衛星115の軌跡を正確に予測するには不十分なデータしか収集しない可能性があり、そのため、測定位置の間で起こり得る非GEO衛星115の軌跡の摂動を予測できない/見過ごす可能性がある。したがって、非GEO衛星115の軌跡を追跡及び予測するための地上ベースの技術は、非GEO衛星115間の潜在的な衝突事象を見逃す可能性がある。
【0029】
非GEO衛星215(及び、いくつかの例では、非GEO上に配備される他の宇宙物体)をほぼ継続的に追跡するため、非GEO衛星215は、GEO衛星205に測位情報を(例えば、定期的に)送信するように構成されてもよく、GEO衛星205は、第1の地上局230-1などの1つ以上の地上局に測位情報を転送又は中継するように構成されてもよい。いくつかの例では、各非GEO衛星215は、通信リンク225を介してGEO衛星205に、送信機255に連結した非GEO衛星215のための測位データを送信するために用いられる送信機255を含んでもよい。いくつかの例では、送信機255は、GEO衛星205に含まれる端末中に含まれ、ここで端末は、GEO衛星205、第1の非GEO衛星215-1、第M番目の非GEO衛星215-M、第1の地上局230-1、及び第P番目の地上局230-Pを含む第1の衛星通信ネットワークにアクセスするためのサブスクリプションを有し得る。端末は、衛星通信ネットワークとの通信の受信及び送信を可能にするトランシーバも有する場合がある。いくつかの例では、1つ以上の非GEO衛星215によってサービスを提供される1つ以上のユーザ端末250も、第1の衛星通信ネットワークにアクセスするためのサブスクリプションを有する場合がある。他の例では、ユーザ端末250は、非GEO衛星215に含まれる端末とは異なる衛星通信ネットワークにアクセスするためのサブスクリプションを有することができ、ここで、非GEO衛星215は、ユーザ端末250にサービスを提供するために使用され、例えば、異なる衛星通信ネットワークが、第3の非GEO衛星215-3及び第3の地上局230-3を含むことができる。
【0030】
図3は、本明細書に記載の実施例による、低軌道衛星の追跡をサポートする衝突検出システムの一例を示す。
【0031】
衝突検出システム300は、本明細書に記載の実施例に従い、1つ以上の衛星ネットワークと、1つ以上の衛星ネットワークとインターフェースすることができる1つ以上の他のネットワークと、を含む衛星サブシステムをブロック図形式で示す。
【0032】
衝突検出システム300は、第1の非GEO衛星315-1、第2の非GEO衛星315-2、宇宙物体320、衛星ネットワーク325、レーダーシステム330、制御局335、政府機関340、飛行情報プロバイダ345、1つ以上のネットワーク350、及び1つ以上のオペレータ365を含む。第1の非GEO衛星315-1及び第2の非GEO衛星315-2は、
図1又は
図2の非GEO衛星の例であり得る。オペレータ365は、
図2のオペレータ265の一例であり得る。
【0033】
宇宙物体320は、非衛星物体(例えば、デバイスの断片、隕石など)であり得る。宇宙物体320は、衛星(例えば、
図1又は
図2の非GEO衛星)でもあり得る。
【0034】
衛星ネットワーク325は、衛星通信ネットワークであり得る。衛星ネットワーク325は、1つ以上のGEO衛星(例えば、
図2のGEO衛星205)、1つ以上の地上局(例えば、
図2の第1の地上局230-1、第2の地上局230-2、及び第P番目の地上局230-P)、制御センター、ネットワーク運用センター(例えば、
図2のネットワーク運用センター240)、端末(例えば、
図2の1つ以上のユーザ端末250、
図2の非GEO衛星215に設置された端末)、又はこれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの例では、衛星ネットワーク325は、1つ以上の非GEO衛星(例えば、第1の非GEO衛星215-1及び第M番目の非GEO衛星215-M、並びに、いくつかの例では、第1の非GEO衛星215-1及び第2の非GEO衛星215-2のうち一方又は両方)も含み得る。衛星ネットワーク325に含まれる非GEO衛星は、衛星ネットワーク325内で、(例えば、GEO衛星205を介して)ユーザ端末250に通信サービスを提供することを含む様々な役割を果たすことができる。場合によっては、衛星ネットワーク325又は他の衛星ネットワーク中の他の非GEO衛星からの測位情報の収集が、衛星ネットワーク325内の非GEO衛星から独立して実施され得る(例えば、測位情報は、衛星ネットワーク325の非GEO衛星をルーティングすることなしにGEO衛星205から直接ルーティングされ得る)。
【0035】
レーダーシステム330は、宇宙物体(宇宙物体320、第1の非GEO衛星315-1、及び第2の非GEO衛星315-2を含む)の位置を検出するために用いられる、地上レーダー局(例えば、
図2のレーダー局260)のネットワークを含み得る。
【0036】
飛行情報プロバイダ345は、空域制限、軌道制限、気象情報、又はこれらの任意の組み合わせなどの航空情報を提供することができる。飛行情報プロバイダ345は、地上局及び情報を収集するために使用されるレーダー(例えば、レーダーシステム330)と連結され得る。
【0037】
制御局335は、宇宙物体間のニアミス及び潜在的な衝突を検出するように構成され得る。制御局335は、衛星ネットワーク325、及びいくつかの例ではレーダーシステム330から受信した測位情報に基づいて、宇宙物体の軌跡を予測するように更に構成され得る。いくつかの例では、衛星ネットワーク325から受信した測位情報をレーダーシステム330から取得した測位情報と組み合わせることで、宇宙物体の位置、軌跡、又はその両方を決定する精度を高めることができる。また、レーダーシステム330から得られる情報には、非衛星宇宙物体又は測位情報を送信しない衛星の測位情報、軌跡情報、又はその両方が含まれ得る。制御局335は、レーダーシステム330から得られた情報を使用して、非衛星物体の軌跡を予測することができる。場合によっては、衛星の軌跡は、衛星ネットワーク325から受信した測位情報及びレーダーシステム330から取得した測位情報の確率分布を考慮して推定することができる。例えば、衛星の以前の位置は、最高の精度を有する測位情報から決定され得る(例えば、レーダーシステム330は、衛星の一部の位置についてはより高い精度を有し得る一方で、衛星の他の位置について衛星ネットワーク325を介して受信した衛星からの測位情報がより高い精度を有し得る)。更に又は或いは、衛星ネットワーク325から受信した測位情報及びレーダーシステム330から取得した測位情報の確率分布を組み合わせて、同時確率分布を決定することができる。
【0038】
制御局335は、推定された軌跡を互いに比較して、宇宙物体間のニアミス及び潜在的な衝突を検出するようにも構成され得る。いくつかの例では、制御局335は、レーダーシステム330から受信した情報を使用して、非GEO衛星と非衛星宇宙物体との間のニアミス及び潜在的な衝突を検出することができる。いくつかの例では、制御局335は、1つ以上の宇宙物体に対する回避行動を決定することができる。いくつかの例では、制御局335(又は同様に構成されたコンポーネント)の態様(又はすべて)が、衛星ネットワーク325に含まれてもよく、例えば、軌跡を予測すること、ニアミスを検出すること、回避行動を決定すること、又はそれらの任意の組み合わせのために使用される制御局335の態様が、衛星ネットワーク325に含まれてもよい。いくつかの例では、宇宙物体間のニアミス及び潜在的な衝突を検出することに加えて、制御局335は、空中物体間のニアミス及び潜在的な衝突を検出するために使用され得る。
【0039】
いくつかの例では、制御局335は、政府機関340に対し、例えば1つ以上のネットワーク350を介して、宇宙物体間の差し迫ったニアミス又は衝突を警告する。ネットワーク350は、電話回線ネットワーク352、コンピュータネットワーク354、セルラーネットワーク356、又はこれらの組み合わせを含むことができる。コンピュータネットワーク354は、データセンター及び/又はコンピュータネットワークに接続された有線リンク(例えば、同軸ケーブル、導電性ワイヤ、光ファイバワイヤ)及び無線リンクを含み得る。
【0040】
制御局335はまた、宇宙物体に対する提案された回避行動を示すこともできる。政府機関340は、FAA、宇宙資源を管理するために指定された機関、又はその両方であり得るか、又はそれらを含み得る。更に又は或いは、制御局335は、1つ以上のオペレータ365に対し、1つ以上のオペレータ365の1つ以上の制御センター367に対して警告を送信することによって、1つ以上のオペレータ365が所有する1つ以上の宇宙物体の差し迫ったニアミス又は衝突を警告することができる。
【0041】
いくつかの例では、制御局335は、例えば、第1の非GEO衛星315-1及び第2の非GEO衛星315-2の予測軌跡の比較に基づいて、第1の非GEO衛星315-1及び第2の非GEO衛星315-2のニアミス又は衝突事象を検出する。事象の検出に基づいて、制御局335は、第1の非GEO衛星315-1のオペレータ、及び第2の非GEO衛星315-2のオペレータに、それぞれの非GEO衛星に衝突の危険があるという情報の警告を送信することができる。いくつかの例では、制御局335は、衝突を回避するために、非GEO衛星に対して提案された回避行動(例えば、高度又は傾斜の変更)も送信する。提案された回避行動を決定するために、制御局335は、追加の非GEO衛星の予測された軌跡、非GEO衛星のサービスエリア、又はその両方を考慮することができる。
【0042】
警告の受信に基づき、オペレータ365は、衝突を防止するための行動を取ることができる。いくつかの例では、オペレータ365のうち一方又は両方が、例えば、衛星ネットワーク325又はオペレータによって使用される異なるネットワークを使用して、それぞれの非GEO衛星に対してその進路を変更するように指令を送信する。
【0043】
いくつかの例では、衛星ネットワーク325を使用して、例えば第1の非GEO衛星315-1及び第2の非GEO衛星315-2が互いの閾値距離に入ることに基づき、第1の非GEO衛星315-1と第2の非GEO衛星315-2との間の通信をルーティングすることができる。いくつかの例では、通信には測位データが含まれる。いくつかの例では、第1の非GEO衛星315-1又は第2の非GEO衛星315-2の一方又は両方の間の差し迫った衝突が検出され得る(例えば、制御局335、第1の非GEO衛星315-1、又は第2の非GEO衛星315-2によって)。こうした例では、回避行動が第1の非GEO衛星315-1及び第2の非GEO衛星315-2に送信されてもよく、ここで、第1の非GEO衛星315-1及び第2の非GEO衛星315-2の一方又は両方が、提案された回避行動を自動的に実行してもよい。いくつかの例では、他の非GEO衛星がその進路を維持するか又は補完的な回避行動を取ることができるように、回避行動を取る非GEO衛星が、取られた回避行動を他の非GEO衛星に(衛星ネットワーク325を介して)通知することができる。
【0044】
図4は、本明細書に記載の実施例による、低軌道衛星の追跡をサポートする非GEO衛星の一例を示す。
【0045】
非GEO衛星415は、
図1、
図2、又は
図3の非GEO衛星の一例であり得る。非GEO衛星415は、通信衛星、画像衛星、全地球測位衛星、監視衛星、又はそれらの組み合わせであり得る。いくつかの例では、衛星の機能は目的と呼ばれる場合があり、例えば通信衛星の目的は通信である場合がある。
【0046】
ペイロード430は、非GEO衛星415の目的をサポートするように構成され得る。例えば、非GEO衛星415が画像衛星(例えば、第3の非GEO衛星215-3と同様に)である場合は、ペイロード430は、レンズ、画像センサ、開口部などの画像装置を含むことができる。別の例では、非GEO衛星415は、通信衛星(例えば、
図2の第1の非GEO衛星215-1、第3の非GEO衛星215-3、又は第M番目の非GEO衛星215-Mと同様に)であり、ペイロード430は、アンテナアレイ、1つ以上のトランスポンダなどを含み得る。
【0047】
非GEO衛星は、ペイロード430の運用をサポートするために使用され得るトランシーバ425も含み得る。いくつかの例では、トランシーバ425は、非GEO衛星415のオペレータに割り当てられた時間及び周波数資源、該オペレータに関連付けられたプロトコルなどを使用して通信を送受信するように構成されている。トランシーバ425は、第1の周波数帯域用に構成され得る第1のアンテナ420-1に連結され得る。
【0048】
いくつかの例では、端末440は、非GEO衛星415に連結(例えば、設置)され得る。端末440は、測位コンポーネント450及び送信機455を含み得る。測位コンポーネント450は、非GEO衛星415の位置(例えば、全地球測位システム(GPS)座標)、位置関連情報(例えば、速度、傾斜、高度など)、又はその両方を追跡するために使用され得る。送信機455は、測位コンポーネント450によって生成された測位情報を送信するために使用され得る。いくつかの例では、測位コンポーネント450は、測位情報を定期的に(例えば、毎秒)生成するように構成され、送信機455は、測位コンポーネント450によって生成された測位情報を定期的に送信するように構成される。送信機455は、GEO衛星のネットワークに関連付けられた周波数帯内の時間及び周波数資源の定期的なセットを介して測位情報を送信するように構成され得る。いくつかの例では、通信マネージャ445は、生成された測位情報のセットを含むメッセージを生成し、送信機455を使用して生成されたメッセージを定期的に送信する。
【0049】
いくつかの例では、端末440は、衛星通信ネットワーク(例えば、
図3の衛星ネットワーク325)に対するサブスクリプションを有していてもよい。衛星通信ネットワークに対するサブスクリプションは、衛星通信をサポートする制御情報、衛星のモビリティ機能を制御するための情報、及び測位データの通信をサポートするように構成された低データ転送速度の(例えば1Mbit/秒未満のデータ転送速度をサポートする)サブスクリプションであってもよい。こうした場合、通信マネージャ445は、衛星通信ネットワークとインターフェースする(例えば、制御情報を処理し、割り当てられた資源を識別するなど)ように構成され得る。また、送信機455は、受信機も含み得る(例えば、送信機455は、トランシーバであってもよく、トランシーバの一部であってもよい)。場合によっては、端末440はペイロード430及びトランシーバ425から独立していてもよい。つまり、端末440は、ペイロード430及びトランシーバ425から分離されていてもよく、且つペイロード430から独立して(非GEO衛星415の目的から独立して)運用されてもよい。例えば、ペイロード430の目的は監視画像を取得するように構成され得るが、端末440は、監視画像の通信又は監視画像へのアクセスに使用されなくてもよく、つまり、端末440の機能は測位データを送信するための通信資源の識別に限定されてもよい。
【0050】
端末440が衛星通信ネットワークの一部である場合、端末440は、
図2のユーザ端末250などのユーザ端末と同様であり得る。いくつかの例では、衛星通信ネットワークは、例えば、端末440などの端末の速度の増加に起因して、衛星ビーム、GEO衛星、地上局、又はこれらの組み合わせの間で端末(端末440など)のハンドオーバをサポートするために、衛星ビーム、GEO衛星、地上局、又はこれらの組み合わせの間でユーザ端末のハンドオーバをサポートするために使用されるハンドオーバ技術とは異なるハンドオーバ技術を使用する。いくつかの例では、衛星通信ネットワークは、通信パラメータ又はビームカバレージエリアに対する位置を比較するための異なる閾値に基づいてハンドオーバ手順を開始することができる。例えば、非GEO衛星上の端末のハンドオーバに対するビーム信号の電力閾値は、より高くてもよいが、これは、例えば、端末440などの非GEO衛星上の端末に対しては、ビーム信号の電力がより急速に変化する場合があるためである。いくつかの例では、他の端末とは異なり、端末440の軌跡は比較的確実に分かるため、衛星通信ネットワークは、端末440などの端末の位置に基づいてハンドオーバ手順を開始することができる。いくつかの例では、ハンドオーバ手順は、端末440がビームの端の閾値距離内に入ったときに開始される。いくつかの例では、非GEO衛星上の端末440のハンドオーバに適用される閾値距離は、他の移動端末(宇宙空間にない移動車両上の端末)に適用される閾値距離より大きくてもよい。非GEO衛星上の端末の場合、閾値距離はより大きくな場合があるが、これは、その方が高い速度及び予測可能な軌道(例えば、一般的に方向を変えない)を有するためである。いくつかの例では、ニアミス/潜在的衝突検出運用のために端末440に関して計算された軌跡情報は、ハンドオーバの決定を支援するため、例えばどのビーム端末440が入るか、またビームハンドオーバの遷移時間を決定するために、使用され得る。
【0051】
端末440は、第2のアンテナ420-2と連結され得る。いくつかの例では、第2のアンテナ420-2は、GEO衛星のネットワークに関連付けられた周波数帯用に構成され得る。第2のアンテナ420-2は、第1のアンテナ420-1と同じ又は異なる周波数帯用に構成され得る。
【0052】
いくつかの例では(例えば、非GEO衛星が通信衛星である場合)、通信マネージャ445は、ペイロード430に含まれる通信マネージャとインターフェースすることができる。こうした場合、ペイロード430の通信マネージャは、衛星通信を非GEO衛星415用に生成された測位データと多重化するように構成することができ、いくつかの例では、ペイロード430の通信マネージャは、第1のアンテナ420-1を使用して通信データ及び測位データを送信することができる(こうした場合、第2のアンテナ420-2は省略されてもよい)。或いは、通信マネージャ445及びペイロード430内の通信マネージャは、多重化された通信資源を介して通信データ及び測位データを送信するために組み合わせて動作してもよい(こうした場合、通信マネージャは、第1のアンテナ420-1を共有してもよく、且つ第2のアンテナ420-2を省略してもよい)。他の例では、通信マネージャ445は、(例えば、異なる周波数帯及び異なるアンテナを使用することによって)ペイロード430内の通信マネージャから独立して測位データを送信することができる。
【0053】
いくつかの例では、非GEO衛星415は、端末440によって使用される周波数帯内の通信もサポートできる通信衛星であってよい。こうした場合、端末440は通信マネージャ445を含まなくてもよく、送信機455は、ペイロード430による通信にも使用される周波数帯内の時間及び周波数資源のセットを介して測位データを定期的に送信してよい。こうした例では、ペイロード430内の通信マネージャは、送信機455によって使用される時間及び周波数資源のセットを使用して通信データを送信することを控えることによって、送信機455からの定期的な送信に対応することができる。
【0054】
いくつかの例では、トランシーバ425、ペイロード430、通信マネージャ445、送信機455、測位コンポーネント450、又はそれらの様々な組み合わせ若しくはコンポーネントは、ハードウェア中に(例えば、通信管理回路中に)実装され得る。ハードウェアは、プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)若しくは他のプログラマブル論理デバイス、離散ゲート若しくはトランジスタ論理、離散ハードウェアコンポーネント、又は本開示に記載される機能を実行するための手段として構成されるか、若しくはこれを別様にサポートするそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの例では、プロセッサ及びプロセッサに連結されているメモリは、(例えば、メモリに格納された命令をプロセッサによって実行することによって)本明細書に説明される機能のうちの1つ以上を実行するように構成され得る。
【0055】
更に又は或いは、いくつかの例では、トランシーバ425、ペイロード430、通信マネージャ445、送信機455、測位コンポーネント450、又はそれらの様々な組み合わせ若しくはコンポーネントは、プロセッサによって実行されるコード(例えば、通信管理ソフトウェア又はファームウェアとして)中に実装され得る。プロセッサによって実行されるコード中に実装された場合、トランシーバ425、ペイロード430、通信マネージャ445、送信機455、測位コンポーネント450、又はそれらの様々な組み合わせ若しくはコンポーネントの機能は、汎用プロセッサ、DSP、中央処理ユニット(CPU)、ASIC、FPGA、又はこれら若しくは他のプログラマブル論理デバイスの任意の組み合わせ(例えば、本開示に記載される機能を実行するための手段として構成されるか、又はこれを別様にサポートする)によって実行され得る。
【0056】
図5は、本明細書に記載の実施例による、低軌道衛星の追跡をサポートする地上局の一例を示す。
【0057】
地上局530は、
図2を参照して説明されるように、地上局230のコンポーネントの例であり得るか、又はそのコンポーネントを含み得る。地上局530は、送受信コンポーネントのための、及び通信で受信された処理データのためのコンポーネントを含む、双方向通信のためのコンポーネントを含み得る。地上局530は、アンテナ505、トランシーバ510、通信マネージャ515、プロセッサ520、ニアミス/衝突マネージャ525、メモリ550、及びネットワークインターフェース560を含み得る。
【0058】
アンテナ505は、高周波(RF)信号を使用して、衛星から、又は衛星へと情報を受信又は送信するように構成され得る。アンテナ505は、パラボラアンテナを含み得る。信号を受信するために、アンテナ505は、受信した信号を、アンテナフィードが信号を受信チェーンに渡す焦点に反射し得る。信号を送信するために、アンテナ505は、焦点でアンテナフィードから発信される信号を反射し得る。
【0059】
トランシーバ510は、別の無線トランシーバと双方向に通信し得る。トランシーバ510はまた、信号を変調し、変調した信号をアンテナ505に提供するためのモデムを含み得る。モデムは、アンテナ505から受信した信号を復調することもできる。トランシーバ510及びアンテナ505は、受信機、送信機、又はその両方の例であり得る。
【0060】
プロセッサ520は、インテリジェントハードウェアデバイス(例えば、汎用プロセッサ、DSP、CPU、マイクロコントローラ、ASIC、FPGA、プログラマブル論理デバイス、離散ゲート若しくはトランジスタ論理コンポーネント、離散ハードウェアコンポーネント、又はそれらの任意の組み合わせ)を含み得る。場合によっては、プロセッサ520は、メモリコントローラを使用してメモリアレイを運用するように構成され得る。いくつかの他の場合には、メモリコントローラはプロセッサ520に統合され得る。プロセッサ520は、地上局530に様々な機能(例えば、衝突検出/警告のための通信をサポートする機能又はタスク)を実行させるために、メモリ(例えば、メモリ550)に格納されたコンピュータ可読命令を実行するように構成され得る。例えば、地上局530又は地上局530のコンポーネントは、プロセッサ520と、プロセッサ520に連結されたメモリ550とを含み得、これらは、本明細書に記載される様々な機能を実行するように構成される。
【0061】
メモリ550は、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び読み取り専用メモリ(ROM)を含み得る。メモリ550は、コンピュータ可読及びコンピュータ実行可能なコードを格納し得る。コードは、プロセッサ520によって実行されると、地上局530に、本明細書に記載される様々な機能を実行させる命令を含み得る。コード555は、システムメモリ又は別のタイプのメモリなどの非一時的コンピュータ可読媒体に格納され得る。場合によっては、コード555は、プロセッサ520によって直接実行可能でなくてもよいが、(例えば、コンパイルされて実行されると)コンピュータに、本明細書に記載される機能を実行させ得る。場合によっては、メモリ550は、とりわけ、周辺コンポーネント又はデバイスとの対話などの基本的なハードウェア又はソフトウェア動作を制御し得る基本I/Oシステム(BIOS)を含み得る。
【0062】
通信マネージャ515は、衛星通信をサポートし得る。いくつかの例では、通信マネージャ515は、カバレージエリアにわたるビームを形成するために使用される。通信マネージャ515はまた、衛星ビーム間でユーザ端末をハンドオーバする、又はGEO衛星間で非GEO衛星をハンドオーバするなどの移動性事象を取り扱うために使用され得る。通信マネージャ515はまた、様々なデバイスのために通信資源をスケジュールし、衛星プロトコルに従ってデータメッセージを生成し、通信資源にシンボルをマッピングするために使用され得る。
【0063】
いくつかの例では、通信マネージャ515は、トランシーバ510、アンテナ505、又はそれらの任意の組み合わせを使用して、又はそうでなければそれらと協働して、様々な動作(例えば、受信、監視、送信)を実行するように構成され得る。通信マネージャ515は、別個のコンポーネントとして示されているが、いくつかの例では、通信マネージャ515を参照して説明される1つ以上の機能は、プロセッサ520、メモリ550、コード555、又はそれらの任意の組み合わせによってサポートされ得るか、又は実行され得る。例えば、コード555は、地上局530に、本明細書に記載されるように、複数のアンテナアレイとのレンズ通信の様々な態様を実行させるために、プロセッサ520によって実行可能な命令を含み得、或いは、プロセッサ520及びメモリ550は、別様に、そのような動作を実行又はサポートするように構成され得る。
【0064】
ネットワークインターフェース560は、他のネットワーク(例えば、インターネット、セルラーネットワーク、電話回線ネットワーク、プライベートネットワーク、政府ネットワークなど)と情報を送受信するように構成され得る。ネットワークインターフェース560は、1つのプロトコルから別のプロトコル(例えば、衛星プロトコルからインターネットプロトコル)にメッセージを変換し得る。
【0065】
ニアミス/衝突マネージャ525は、非GEO衛星から受信した測位データを処理するように構成され得る。いくつかの例では、ニアミス/衝突マネージャ525は、通信マネージャ515から非GEO衛星のための測位データを受信し、通信マネージャ515は、非GEO衛星(例えば、非GEO衛星に設置された端末)から受信した通信中で測位データを受信することができる。ニアミス/衝突マネージャ525は、非GEO衛星の軌跡を予測し、予測された軌跡に基づいて非GEO衛星間のニアミス及び潜在的な衝突を検出し、危険にさらされている非GEO衛星に関してオペレータに警告するために使用することもできる。ニアミス/衝突マネージャ525は、軌跡予測機535、ニアミス/衝突検出機540、及び警告システム545を含むことができる。
【0066】
軌跡予測機535は、例えば、非GEO衛星から受信した測位データに基づいて、非GEO衛星の軌跡(又は軌道)を予測するように構成され得る。いくつかの例では、軌跡予測機535は、例えば、新しい測位データが受信される度に、非GEO衛星の軌跡を継続的に更新することができる。
【0067】
ニアミス/衝突検出機540は、非GEO衛星間のニアミスを検出するように、例えば、任意の非GEO衛星が別の非GEO衛星の閾値距離内に入ることが予測されるか否かを検出するように構成され得る。ニアミス/衝突検出機540は、非GEO衛星間の潜在的な衝突を検出するようにも構成され得る。ニアミス/衝突検出機540は、非GEO衛星の軌跡を互いに比較し、今後の期間のセット(例えば、将来の5時間の期間の毎分)にわたり非GEO衛星のいずれかが互いの閾値距離内に入ることが予測されるか否かを決定することにより、ニアミス及び潜在的な衝突を検出することができる。
【0068】
警告システム545は、ニアミス又は潜在的な衝突の事象に関連付けられた非GEO衛星のオペレータに対して警告するように構成され得る。警告システム545は、非GEO衛星のオペレータに通知を送信することができる。いくつかの例では、警告システム545は、ネットワークインターフェース560を使用して、非GEO衛星のオペレータに警告を送信することができる。いくつかの例では、ネットワークインターフェース560は、警告システム545から受信した警告メッセージを、電話回線ネットワーク(例えば、ロボコールとして)、インターネット、プライベートネットワーク、又は政府ネットワークに(例えば、衛星制御センターで使用されるプログラム用のアプリケーションプログラミングインターフェースに従い構成された電子メール又は通知として)提供するように構成され得る。いくつかの例では、プライベートネットワークは衛星のオペレータによって制御されるネットワークであり、政府ネットワークはNORADによって運用されるネットワークである。
【0069】
いくつかの例では、通信マネージャ515、トランシーバ510、ニアミス/衝突マネージャ525、又はそれらの様々な組み合わせ若しくはコンポーネントは、ハードウェア中に(例えば、通信管理回路中に)実装され得る。ハードウェアは、プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)若しくは他のプログラマブル論理デバイス、離散ゲート若しくはトランジスタ論理、離散ハードウェアコンポーネント、又は本開示に記載される機能を実行するための手段として構成されるか、若しくはこれを別様にサポートするそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの例では、プロセッサ及びプロセッサに連結されているメモリは、(例えば、メモリに格納された命令をプロセッサによって実行することによって)本明細書に説明される機能のうちの1つ以上を実行するように構成され得る。
【0070】
更に又は或いは、いくつかの例では、通信マネージャ515、トランシーバ510、ニアミス/衝突マネージャ525、又はそれらの様々な組み合わせ若しくはコンポーネントは、プロセッサ520によって実行されるコード555(例えば、通信管理ソフトウェア又はファームウェアとして)中に実装され得る。プロセッサ520によって実行されるコード555中に実装される場合、通信マネージャ515、トランシーバ510、ニアミス/衝突マネージャ525、又はそれらの様々な組み合わせ若しくはコンポーネントの機能は、汎用プロセッサ、DSP、中央処理ユニット(CPU)、ASIC、FPGA、又はこれら若しくは他のプログラマブル論理デバイスの任意の組み合わせ(例えば、本開示に記載される機能を実行するための手段として構成されるか、又は別様にこれをサポートする)によって実行され得る。
【0071】
図6は、本明細書に記載の実施例による、低軌道衛星の追跡をサポートするための運用のセットの一例を示す。
【0072】
プロセスフロー600は、
図1~
図5を参照して説明された地上局、GEO衛星、及び非GEO衛星のそれぞれの例であり得る第1の地上局601、GEO衛星605、及び非GEO衛星615によって実行され得る。
【0073】
いくつかの例では、プロセスフロー600は、低軌道衛星の追跡をサポートするために実行される例示的な一連の動作を示す。例えば、プロセスフロー600は、GEO衛星を介して地上局に位置を示すための、非GEO衛星(通信以外の機能、例えば、画像、監視、全地球測位などのために構成された)の動作を示す。
【0074】
プロセスフロー600に記載される動作のうちの1つ以上は、プロセスの前後で実行されてもよく、省略されてもよく、別の動作と置き換えられてもよく、別の動作で補足されてもよく、又は別の動作と組み合わせられてもよいことが理解される。また、本明細書に記載される、プロセスフロー600に含まれない追加の動作が含まれてもよい。
【0075】
いくつかの例では、非GEO衛星615は、
図1を参照して説明された地上局の一例であり得る第2の地上局618との接続を有する。いくつかの例では、非GEO衛星615は、
図2の第4の非GEO衛星215-4の一例であり、第2の地上局618は、
図2の第3の地上局230-3の一例である。非GEO衛星615は、ペイロード616及び送信機617を含むことができる。ペイロード616は、非GEO衛星615の機能(目的と呼ぶこともできる)をサポートするように構成され得る。いくつかの例では、ペイロード616は、地上又は空中デバイスの監視、画像撮影、全地球測位動作、又はこれらの組み合わせのために使用される。送信機617は、非GEO衛星のための測位データをGEO衛星605に送信するように構成され得る。いくつかの例では、送信機617は、測位コンポーネント(例えば、
図4の測位コンポーネント450)と連結され得る。いくつかの例では、送信機617は、第1の地上局601及びGEO衛星605を含む衛星通信ネットワークに対するサブスクリプションを有する端末(例えば、
図4の端末440)に含まれてもよい。
【0076】
ブロック619で、第1の地上局601(例えば、第1の地上局601に連結されたネットワーク運用センター)は、非GEO衛星からの測位データを送信するために資源を割り当ててもよい。第1の地上局601はまた、衛星通信ネットワークによってサービスを提供されるユーザ端末からユーザデータを送信するために資源を割り当ててもよい。いくつかの例では、第1の地上局601は、ユーザデータ送信用の資源と(例えば、時間において、周波数において、又はコードを使用して)多重化された測位データ送信用の資源を割り当てる。ビームは多重化された資源を含むことができ、いくつかの例では、測位データ及びユーザデータの資源は、異なるビームで異なる方法で多重化される。他の例では、測位データは複数のビームにわたって共通の資源を使用することができる。いくつかの例では、測位データ資源は定期的に発生する。また、いくつかの例では、測位データ資源のセットが非GEO衛星のグループに割り当てられる。いくつかの例では、ハンドオーバ手順が完了した後は、第1のビーム内で非GEO衛星に割り当てられた測位データ資源のセットは、別のビーム内で非GEO衛星に割り当てられた測位データ資源の別のセットと異なっていてもよい(例えば、異なる時間資源、周波数資源、又は異なるコードを使用する)。場合によっては、第1の地上局601は、様々なビーム内で様々な測位データの割り当てをブロードキャストする。
【0077】
矢印620では、第1の地上局601は、通信資源(例えば、定期的な通信資源)を非GEO衛星に割り当てるために使用される制御情報を1つ以上のビーム内でブロードキャストすることができる。送信機617(又は送信機617を含む端末)は、ブロードキャストされた制御情報を受信し、ブロードキャストされた制御情報に基づいて、測位データを送信するための通信資源の位置を識別することができる。
【0078】
矢印621では、第2の地上局618は非GEO衛星615に制御情報を送信することができる。いくつかの例では、制御情報は、非GEO衛星615の位置、方位、又はその両方を変更するために使用され得る指令情報を含む。更に又は或いは、制御情報は、非GEO衛星615のペイロード616の機能を制御するため、例えば、画像の解像度、ペイロード616によって捕捉される領域などを変更するために使用される制御情報を含んでもよい。
【0079】
ブロック625では、非GEO衛星615のペイロード616は、例えば、第2の地上局618から受信した指令データに基づいて、地理的領域の画像を取得することができる。更に又は或いは、ペイロード616は、接続されたデバイスの測位情報を決定することもできる。いくつかの例では、ペイロード616がイメージャ情報又は測位情報を取得するかどうかは、ペイロード616の目的(固定されてもよく、又は構成可能であってもよい)に基づく。
【0080】
矢印630では、非GEO衛星615のペイロード616は、画像を第2の地上局618に送信することができる。更に又は或いは、ペイロード616は測位情報を第2の地上局618に送信することもできる。
【0081】
矢印635では、非GEO衛星615の送信機617は、測位データをGEO衛星605に送信することができる。いくつかの例では、送信機617は、非GEO衛星のための測位データの送信のために割り当てられたか又は予約された資源(例えば、周波数帯の、時間資源、周波数資源、又はそれらの任意の組み合わせ)を介して測位データを送信する。いくつかの例では、資源は定期的であり(例えば、資源は毎秒発生する場合がある)、送信機617は資源を介して定期的に送信する。いくつかの例では、送信機617は、第2の地上局618と非GEO衛星615との間の通信に使用される周波数帯と同じ又は異なる周波数帯を使用して測位データを送信することができる。いくつかの例では、第1の地上局601は、割り当てられた資源を示す制御情報をブロードキャストし、送信機617は、ブロードキャストされた制御情報の受信に基づいて割り当てられた資源を識別することができる。
【0082】
いくつかの例では、送信機617は、第1の地上局601及びGEO衛星605を含む衛星通信ネットワークに対するサブスクリプションを有する端末に含まれるトランシーバの一部である。いくつかの例では、衛星通信ネットワークのネットワーク運用センターは、端末が衛星通信ネットワークから通信を受信し、衛星通信ネットワークに通信を送信するための資源をスケジュールする。いくつかの例では、衛星通信ネットワークから受信した通信は、端末が衛星通信ネットワークに情報を送信するためにスケジュールされた資源(例えば、動的資源又は定期的な資源)のセットを指示するために使用される。資源のセットの指示の受信に基づいて、端末は、送信機617を使用して、非GEO衛星615の測位データを資源のセットを介してGEO衛星605に送信することができる。いくつかの例では、送信機617は、第2の地上局618と非GEO衛星615との間の通信に使用される周波数帯と同じ又は異なる周波数帯を使用して測位データを送信することができる。
【0083】
GEO衛星605は、非GEO衛星から送信された測位データを第1の地上局601に中継することができる。いくつかの例では、GEO衛星605は、他の非GEO衛星から受信した追加の測位データを含む信号中で測位データを中継する。更に又は或いは、GEO衛星605は、他の非GEO衛星(例えば、衛星通信をサポートするように構成された非GEO衛星)から受信したユーザデータを含む信号中で測位データを中継することができる。
【0084】
ブロック640では、第1の地上局601は、例えば本明細書で
図8を参照して説明されるように、非GEO衛星及び他の非GEO衛星から受信した測位データを処理することができる。
【0085】
図7は、本明細書に記載の実施例による、低軌道衛星の追跡をサポートするための運用のセットの一例を示す。
【0086】
プロセスフロー700は、
図1~
図6を参照して説明された地上局及びGEO衛星のそれぞれの例であり得る第1の地上局701、GEO衛星705によって実行され得る。プロセスフロー700は、
図1~
図6を参照して説明された非GEO衛星の一例であり得る非GEO衛星715によっても実行され得る。いくつかの例では、プロセスフロー700は、低軌道衛星の追跡をサポートするために実行される例示的な一連の動作を示す。例えば、プロセスフロー700は、GEO衛星を介して地上局に位置を示すための通信用に構成された非GEO衛星の動作を示す。
【0087】
プロセスフロー700に記載される動作のうちの1つ以上は、プロセスの前後で実行されてもよく、省略されてもよく、別の動作と置き換えられてもよく、別の動作で補足されてもよく、又は別の動作と組み合わせられてもよいことが理解される。また、本明細書に記載される、プロセスフロー700に含まれない追加の動作が含まれてもよい。
【0088】
いくつかの例では、非GEO衛星715は、第1の地上局701及びGEO衛星705を含む衛星通信ネットワークの一部である。こうした例では、GEO衛星705及び非GEO衛星715は、第1の地上局701とユーザ端末719などのユーザ端末との間の通信を中継するために使用され得る。いくつかの例では、非GEO衛星715は、第1の地上局701への直接的な接続、又は地上局ネットワーク718などの他の地上局を介した第1の地上局701への間接的な接続を有する。非GEO衛星715は、
図2の第1の非GEO衛星215-1又は第M番目の非GEO衛星215-Mの一例であり得る。
【0089】
ブロック720では、第1の地上局701は、
図6のブロック619を参照して同様に説明したように、測位データ、ユーザデータ、又はその両方に資源を割り当てることができる。矢印721では、第1の地上局701は、
図6の矢印620を参照して同様に説明したように、測位データ送信のための通信資源の割り当て(例えば、定期的な割り当て)を含む制御情報をブロードキャストすることができる。
【0090】
矢印722では、第1の地上局701は、ネットワークデータ(例えば、ネットワーク管理信号伝達、音声又はデータ情報などのユーザデータ信号伝達など)を、GEO衛星705に送信することができる。GEO衛星705は、ユーザデータを非GEO衛星715に中継することができ、非GEO衛星のペイロード716は、ユーザデータをユーザ端末719に中継することができる。
【0091】
矢印725では、地上局ネットワーク718は同様にユーザデータを非GEO衛星715に送信することができ、ペイロード716はユーザデータをユーザ端末719に中継することができる。
【0092】
矢印730では、ユーザ端末719は、例えば、非GEO衛星715のペイロード716を介して地上局ネットワーク718から受信したユーザデータに基づいて、ユーザデータを地上局ネットワーク718に送信することができる。
【0093】
矢印735では、ユーザ端末719は、例えば、GEO衛星705及び非GEO衛星715を介して第1の地上局ネットワーク708から受信したユーザデータに基づいて、非GEO衛星715及びGEO衛星705のペイロード716を介して、第1の地上局701にユーザデータを送信することができる。いくつかの例では、ユーザ端末719は、ユーザデータが遠方の地域、つまり地球の反対側にあるデバイスに向けられたものである場合、ペイロード716を介して第1の地上局701にユーザデータを送信することができる。いくつかの例では、ユーザ端末719は、第1の地上局701又は地上局ネットワーク718の一方にのみデータを送信するように構成され得る。他の例では、ユーザ端末719は、ユーザデータの第1のセット(例えば、地域外の場所に向けられたユーザデータ)を第1の地上局701に、ユーザデータの第2のセット(例えば、地域内の場所に向けられたユーザデータ)を地上局ネットワーク718に送信するように構成され得る。いくつかの例では、ユーザ端末719は、ユーザデータの第1のセットとユーザデータの第2のセットを同時に送信する。
【0094】
いくつかの例では、非GEO衛星715及び地上局ネットワーク718は、第1の地上局701及びGEO衛星705を含む衛星通信ネットワークの一部ではないが、代わりに、該衛星通信ネットワークとは異なるオペレータによって運用される異なる衛星通信ネットワークの一部である。こうした場合、GEO衛星705は、非GEO衛星715とは異なるコンステレーション内にあると言うことができる。また、矢印722及び矢印735で送信された通信は実行されない場合がある。
【0095】
矢印740では、非GEO衛星715の送信機717は、
図6の矢印635を参照して同様に説明したように、測位データをGEO衛星705に送信することができる。いくつかの例では、送信機617は、割り当てられた又は予約された資源中で(例えば、割り当てられた若しくは予約された周波数帯、割り当てられた若しくは予約された時間資源、割り当てられた若しくは予約された周波数資源、又はそれらの任意の組み合わせの中で)測位データを定期的に送信する。
【0096】
いくつかの例では、送信機717は、
図6の矢635を参照して同様に説明したように、衛星通信ネットワークに対するサブスクリプションを有する端末に含まれるトランシーバの一部である。いくつかの例では、非GEO衛星715が第1の地上局701及びGEO衛星705と同じ衛星通信ネットワークに含まれる場合、非GEO衛星715の測位データは、ペイロード716からGEO衛星705に送信されるユーザデータと多重化され得る。例えば、送信機717によって生成された信号は、ペイロード716によって生成された信号と組み合わせられ、同じアンテナを介して送信され得る。他の例では、送信機717は、ペイロード716から送信されるユーザデータとは別に、例えば、異なる周波数帯、同じ周波数帯内の予約された通信資源などを使用して、測位情報をGEO衛星705に送信することができる。
【0097】
ブロック745では、第1の地上局601は、例えば本明細書で
図8を参照して説明されるように、非GEO衛星及び他の非GEO衛星から受信した測位データを処理することができる。
【0098】
図8は、本明細書に記載の実施例による、低軌道衛星の追跡をサポートするための運用のセットの一例を示す。
【0099】
フローチャート800は、
図2、
図3、及び
図5~
図7を参照して説明された地上局又は制御局の例であり得る、地上局、制御局、又はそれらの組み合わせによって実行され得る。いくつかの例では、フローチャート800は、低軌道衛星の追跡をサポートするために実行される例示的な一連の動作を示す。例えば、フローチャート800は、低軌道衛星間のニアミス/潜在的な衝突を検出し報告するための動作を示す。
【0100】
フローチャート800に記載される動作のうちの1つ以上は、プロセスの前後で実行されてもよく、省略されてもよく、別の動作と置き換えられてもよく、別の動作で補足されてもよく、又は別の動作と組み合わせられてもよいことが理解される。また、本明細書に記載される、フローチャート800に含まれない追加の動作が含まれてもよい。
【0101】
ブロック805では、複数の非GEO衛星のための測位データがGEO衛星を介して受信され得る。いくつかの例では、測位データは、全地球測位座標、速度、高度、傾斜、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。いくつかの例では、測位データは定期的に(例えば、毎秒)受信され得る。いくつかの例では、測位データは、予約された資源(例えば、予約された周波数帯域、予約された時間資源、予約された周波数資源、又はそれらの任意の組み合わせ)を使用して受信され得る。
【0102】
ブロック810では、受信した測位データに基づいて非GEO衛星のそれぞれについて軌跡を計算することができる。いくつかの例では、軌跡は、非GEO衛星に関して受信された過去の測位データ(例えば、測位データのセット間の差に基づく)、非GEO衛星から受信された現在の測位データ(例えば、速度)、又はその両方に基づいて計算される。いくつかの例では、非GEO衛星のための測位データが受信される度に、非GEO衛星に関して軌跡が再計算されてもよい。非GEO衛星のための測位データが受信されない場合、軌跡は変更されないままである場合もあり、又は非GEO衛星のための予測測位データに基づいて更新される場合もある。
【0103】
ブロック815では、非GEO衛星間のニアミス及び潜在的な衝突が、計算された軌跡に基づいて予測され得る。いくつかの例では、計算された軌跡を互いに比較して(例えば、互いに重ね合わせて)、非GEO衛星のいずれかが瞬間的に互いの閾値距離内に入るかどうかを判定することができる。いくつかの例では、計算された軌跡に基づいて、例えば、第1の非GEO衛星が第2の非GEO衛星から100メートル以内に入ることになるという判定に基づいて、1つ以上の非GEO衛星のセットの間でニアミス、潜在的な衝突、又はその両方が検出され得る。
【0104】
ブロック820では、1つ以上の非GEO衛星のセットに関連付けられたオペレータが決定され得る。いくつかの例では、非GEO衛星のセット内のすべての非GEO衛星が、同じオペレータによって運用されていると判定される。いくつかの例では、非GEO衛星のセット内の非GEO衛星のうち1つは、第1のオペレータによって運用されていると判定され、非GEO衛星のうち別のものは、第2のオペレータによって運用されていると判定される。
【0105】
ブロック825では、1つ以上の非GEO衛星のセットに対する回避行動が決定され得る。いくつかの例では、回避行動は、第1の非GEO衛星が傾斜をある程度変えることであり得る。いくつかの例では、回避行動は、第1の非GEO衛星が傾斜を第1の方向にある程度変更し、第2の非GEO衛星が傾斜を反対の方向にある程度変更することであり得る。いくつかの例では、回避行動は、非GEO衛星のすべて又はサブセットの計算された軌跡に基づいて決定される。例えば、提案された回避行動は、その回避行動が別の非GEO衛星とのニアミス又は衝突事象を引き起こさないように選択することができる。
【0106】
ブロック830では、1つ以上の非GEO衛星のセットが衝突の危険があると識別されたという警告が、非GEO衛星のそれぞれのオペレータに通信され得る。いくつかの例では、それぞれのオペレータに警告することは、ロボコールを両方のオペレータに送信すること、電子メールを両方のオペレータに送信すること、アプリケーション特有の通知をオペレータの制御センターで実行中のアプリケーションに送信すること、又はこれらの任意の組み合わせをトリガすることを含み得る。様々な警告のそれぞれには、衝突の危険がある非GEO衛星の軌跡、提案された回避行動などに関する情報が含まれる場合がある。いくつかの例では、警告は様々なレベルの優先度で送信されてもよく、差し迫った衝突の警告が最も優先度の高い警告である。いくつかの例では、優先度の高い警告は、警告を通信するのに利用可能なすべての手段を使用して通信されるか、より侵入的な手段(例えば、アプリケーション特有の警告)を使用して通信されるか、又は専用のエンドポイントに通信される。優先度の低い警告は、自動電子メールなど、それほど侵入的ではない手段を使用して通信されてもよい。警告を受信した後、オペレータは、提案された回避行動を取るか、別の行動を取るか、又は何の行動も取らないかを決定することができる。行動が取られるとき、オペレータはそれぞれの非GEO衛星に指令を送信して、それぞれの軌道を変更することができる。
【0107】
いくつかの例では、警告は、衝突の危険がある非GEO衛星に通信されてもよい。こうした場合、警告には、非GEO衛星が実行するかどうかを決定することができる、提案された回避行動が含まれ得る。いくつかの例では、警告が差し迫った衝突を示している場合、非GEO衛星は提案された回避行動を自動的に実行することができる。更に又は或いは、警告は、NORADなど、宇宙内の物体の位置を追跡する政府機関に通信される場合がある。
【0108】
図9は、本明細書に記載の実施例による、低軌道衛星を追跡するための運用のセットの一例を示す。
【0109】
方法900は、
図2、
図3、及び
図5~
図7を参照して説明された地上局又は制御局の例であり得る、地上局、制御局、又はそれらの組み合わせのコンポーネントによって実行され得る。いくつかの例では、地上局又は制御局は、説明される機能を実行するように地上局又は制御局の機能要素を制御するための命令のセットを実行し得る。更に又は或いは、地上局又は制御局は、専用ハードウェアを使用して、説明された機能の態様を実行し得る。
【0110】
905において、方法900は、1つ以上のそれぞれの第2の軌道上の1つ以上の衛星を介して、それぞれの第1の軌道上の複数の非静止衛星から、複数の非静止衛星に関する測位データを受信することであって、1つ以上のそれぞれの第2の軌道は、それぞれの第1の軌道よりも高い位置にある、ことを含み得る。905の動作は、本明細書に開示される実施例に従って実行され得る。いくつかの例では、905の動作の態様は、
図5を参照して本明細書に記載されているように、トランシーバによって実行され得る。
【0111】
910では、方法900は、測位データに少なくとも部分的に基づいて、複数の非静止衛星の複数の軌跡を計算することを含み得る。910の動作は、本明細書に開示される実施例に従って実行され得る。いくつかの例では、910の動作の態様は、
図5を参照して本明細書に記載されているように、軌跡予測機によって実行され得る。
【0112】
915において、方法900は、複数の非静止衛星のうち第1の非静止衛星と複数の非静止衛星のうち第2の非静止衛星との間の距離が、第1の非静止衛星に関して計算された第1の軌跡及び第2の非静止衛星に関して計算された第2の軌跡に少なくとも部分的に基づいて、閾値距離未満となることを予測することであって、複数の軌跡は、第1の軌跡及び第2の軌跡を含む、ことを含み得る。915の動作は、本明細書に開示される実施例に従って実行され得る。いくつかの例では、915の動作の態様は、
図5を参照して本明細書に記載されているように、ニアミス/衝突検出機によって実行され得る。
【0113】
920では、方法900は、予測に少なくとも部分的に基づいて、第1の非静止衛星と第2の非静止衛星との間の距離が閾値距離未満になることが予測されたとの警告を通信することを含み得る。920の動作は、本明細書に開示される実施例に従って実行され得る。いくつかの例では、920の動作の態様は、
図5を参照して本明細書に記載されているように、警告システムによって実行され得る。
【0114】
いくつかの例では、本明細書に記載の装置は、方法900などの方法(複数可)を実行し得る。装置は、1つ以上のそれぞれの第2の軌道上の1つ以上の衛星を介して、それぞれの第1の軌道上の複数の非静止衛星から、複数の非静止衛星に関する測位データを受信することであって、1つ以上のそれぞれの第2の軌道は、それぞれの第1の軌道よりも高い位置にある、こと、測位データに少なくとも部分的に基づいて、複数の非静止衛星の複数の軌跡を計算すること、複数の非静止衛星のうち第1の非静止衛星と複数の非静止衛星のうち第2の非静止衛星との間の距離が、第1の非静止衛星に関して計算された第1の軌跡及び第2の非静止衛星に関して計算された第2の軌跡に少なくとも部分的に基づいて、閾値距離未満となることを予測することであって、複数の軌跡は、第1の軌跡及び第2の軌跡を含む、こと、並びに予測に少なくとも部分的に基づいて、第1の非静止衛星と第2の非静止衛星との間の距離が閾値距離未満になることが予測されたとの警告を通信すること、のための、機構、回路、論理、手段、又は命令(例えば、プロセッサによって実行可能な命令を格納する非一時的コンピュータ可読媒体)を含み得る。
【0115】
本明細書で説明される方法900及び装置のいくつかの例は、1つ以上の衛星から、複数の非静止衛星に関する第2の測位データを受信すること、及び第2の測位データに少なくとも部分的に基づいて、複数の非静止衛星の複数の軌跡を再計算すること、のための、動作、機構、回路、論理、手段、又は命令を更に含み得る。
【0116】
本明細書で説明される方法900及び装置のいくつかの例においては、測位データを受信することは、第1の期間の間に、1つ以上の衛星のうち第1の衛星から、複数の非静止衛星のうち第1のサブセットに関する測位データの第1の部分を受信すること、及び第2の期間の間に、1つ以上の衛星のうち第2の衛星から、複数の非静止衛星のうち第2のサブセットに関する測位データの第2の部分を受信すること、のための、動作、機構、回路、論理、手段、又は命令を含み得る。
【0117】
本明細書で説明される方法900及び装置のいくつかの例においては、複数の非静止衛星から測位データを定期的に受信することであって、複数の非静止衛星のうちそれぞれから測位データのセットを受信する間の期間が、閾値期間未満であり得る、こと。
【0118】
本明細書で説明される方法900及び装置のいくつかの例においては、閾値期間は5分未満であり得る。
【0119】
本明細書で説明される方法900及び装置のいくつかの例は、複数の非静止衛星のうちそれぞれの非静止衛星に連結し得る複数の送信機とそれぞれの通信リンクを確立することであって、測位データの受信が、それぞれの通信リンクを確立することに少なくとも部分的に基づき得る、ことのための動作、機構、回路、論理、手段、又は命令を更に含み得る。
【0120】
本明細書で説明される方法900及び装置のいくつかの例は、1つ以上の衛星の衛星ビームの通信資源の第1のセットを、複数の送信機を含む複数の端末に割り当て、複数の端末とそれぞれの通信リンクを確立することに少なくとも部分的に基づいて、衛星ビームの通信資源の第2のセットを複数のユーザ端末に割り当てること、及び通信資源の第1のセットを介して複数のユーザ端末からユーザデータを受信し、通信資源の第2のセットを介して複数の端末から測位データを受信すること、のための、動作、機構、回路、論理、手段、又は命令を更に含み得る。
【0121】
本明細書で説明される方法900及び装置のいくつかの例においては、第1のコンステレーションは1つ以上の衛星を含み、第2のコンステレーションは複数の非静止衛星の少なくともサブセットを含む。
【0122】
本明細書で説明される方法900及び装置のいくつかの例においては、第1のオペレータによって運用される第1の衛星ネットワークは、地上局及び1つ以上の衛星を含み、第2のオペレータによって運用される第2の衛星ネットワークは、複数の非静止衛星のサブセットを含む。
【0123】
本明細書で説明される方法900及び装置のいくつかの例は、複数の非静止衛星のうち非静止衛星の端末のための第1の衛星ネットワークを使用するためのサブスクリプションを、第1の衛星ネットワークのネットワーク運用センターに通信することであって、端末が、複数の送信機のうちの送信機を含む、ことのための、動作、機構、回路、論理、手段、又は命令を更に含み得る。
【0124】
本明細書で説明される方法900及び装置のいくつかの例は、第1の非静止衛星と第2の非静止衛星との間の距離が、閾値距離未満であり得るという予測に少なくとも部分的に基づいて、第1の非静止衛星が、第2の非静止衛星と衝突する方向に進み得ると判定することであって、警告が予測された衝突の指示を含む、こと、のための、動作、機構、回路、論理、手段、又は命令を更に含み得る。
【0125】
本明細書で説明される方法900及び装置のいくつかの例においては、警告を通信することは、電話回線ネットワーク、コンピュータネットワーク、又はその両方を使用して、第1の非静止衛星の第1のオペレータ及び第2の非静止衛星の第2のオペレータに連絡するための、動作、機構、回路、論理、手段、又は命令を含み得る。
【0126】
本明細書で説明される方法900及び装置のいくつかの例においては、電話回線ネットワークを使用して第1のオペレータ及び第2のオペレータに連絡することは、第1のオペレータの制御センターに対する第1の自動通話、及び第2のオペレータの制御センターに対する第2の自動通話を開始するための、動作、機構、回路、論理、手段、又は命令を含み得る。
【0127】
本明細書で説明される方法900及び装置のいくつかの例においては、コンピュータネットワークを使用して第1のオペレータ及び第2のオペレータに連絡することは、第1のオペレータの電子メールアカウントに対して第1の電子メール通知、及び第2のオペレータの電子メールアカウントに対して第2の電子メール通知を送信すること、並びに第1のオペレータの制御センターで動作するプログラムに対して第1の通知、及び第2のオペレータの制御センターで動作するプログラムに対して第2の通知を、プログラムのアプリケーションプログラミングインターフェースに少なくとも部分的に基づいて送信すること、又はその両方のための動作、機構、回路、論理、手段、又は命令を含み得る。
【0128】
本明細書で説明される方法900及び装置のいくつかの例においては、警告は、第1の非静止衛星と第2の非静止衛星との間の距離が、閾値距離未満になるとの指示、第1の非静止衛星と第2の非静止衛星との間の予測された衝突の指示、第1の非静止衛星、第2の非静止衛星、若しくはその両方のための回避行動の指示、及びこれらの任意の組み合わせのための、動作、機構、回路、論理、手段、又は命令を含み得る。
【0129】
本明細書で説明される方法900及び装置のいくつかの例は、非宇宙基盤ビークルに関連付けられるパラメータの第1のセットに基づいて、非宇宙基盤ビークル上のユーザ端末の第1のハンドオフを1つ以上の衛星の衛星ビーム間で実行すること、及び複数の非静止衛星に関連付けられるパラメータの第2のセットに基づいて、複数の非静止衛星上の端末の第2のハンドオフを1つ以上の衛星の衛星ビーム間で実行すること、のための、動作、機構、回路、論理、手段、又は命令を更に含み得る。
【0130】
本明細書で説明される方法900及び装置のいくつかの例は、複数の軌跡に少なくとも部分的に基づいて、第1の非静止衛星又は第2の非静止衛星のうち少なくとも一方に対する回避行動を決定することであって、警告が回避行動の指示を含む、ことのための、動作、機構、回路、論理、手段、又は命令を更に含み得る。
【0131】
本明細書で説明される方法900及び装置のいくつかの例は、第1の非静止衛星による1つ以上の第1の潜在的な補正に少なくとも部分的に基づいて、第1の非静止衛星の1つ以上の第1の潜在的軌跡を計算すること、及び第2の非静止衛星による1つ以上の第2の潜在的な補正に少なくとも部分的に基づいて、第2の非静止衛星の1つ以上の第2の潜在的軌跡を計算すること、のための、動作、機構、回路、論理、手段、又は命令を更に含み得、ここで回避行動が、1つ以上の第1の潜在的軌跡、1つ以上の第2の潜在的軌跡、又はその両方に少なくとも部分的に基づいて決定され得る。
【0132】
本明細書で説明される方法900及び装置のいくつかの例は、無線探知及び測距技術を使用して、複数の非静止衛星のための第2の測位データを決定することであって、複数の軌跡が、第2の測位データに少なくとも部分的に基づいて更に計算され得る、ことのための動作、機構、回路、論理、手段、又は命令を更に含み得る。
【0133】
本明細書で説明される方法900及び装置のいくつかの例においては、複数の非静止衛星は地球低軌道衛星であり得、第1の軌道は地球低軌道であり得、1つ以上の衛星は静止衛星であり得、1つ以上のそれぞれの第2の軌道は静止軌道であり得る。
【0134】
これらの方法は、実施態様の例を説明しており、動作及び工程は、他の実施態様が可能であるように再構成又は他の方法で修正され得ることに留意されたい。いくつかの例では、2つ以上の方法からの態様が組み合わせられ得る。例えば、各方法の態様は、他の方法の工程若しくは態様、又は本明細書に記載の他の工程若しくは技術を含み得る。
【0135】
本明細書に説明される情報及び信号は、様々な異なる技術及び技法のいずれかを使用して表され得る。例えば、明細書全体を通じて参照されるデータ、命令、指令、情報、信号、ビット、シンボル、及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁場若しくは粒子、光場若しくは粒子、又はそれらの任意の組み合わせで表され得る。
【0136】
本明細書の開示に関連して説明される様々な例示的ブロック及びモジュールは、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGA、若しくは他のプログラマブル論理デバイス、離散ゲート若しくはトランジスタ論理、離散ハードウェアコンポーネント、又は本明細書に説明される機能を実行するように設計されたそれらの任意の組み合わせを用いて実装又は実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替的に、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、制御器、マイクロ制御器、又は状態機械であってもよい。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組み合わせ(例えば、デジタル信号プロセッサ(DSP)とマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わせた1つ以上のマイクロプロセッサ、又は任意の他のかかる構成)としても実装され得る。
【0137】
本明細書に説明される機能は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせで実装され得る。プロセッサによって実行されるソフトウェアで実装される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の1つ以上の命令又はコードとして格納され得るか、又は送信され得る。他の例及び実施態様は、本開示及び添付の特許請求の範囲内にある。例えば、ソフトウェアの性質上、本明細書に説明される機能は、プロセッサ、ハードウェア、ファームウェア、ハード配線、又はこれらのいずれかの組み合わせによって実行されるソフトウェアを使用して実装され得る。機能を実装する機構は、機能の一部が異なる物理的な位置に実装される形で分散されるなど、様々な位置に物理的に配置される場合もある。
【0138】
コンピュータ可読媒体には、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にするあらゆる媒体を含む、非一時的コンピュータ記憶媒体及び通信媒体の双方が含まれる。非一時的記憶媒体は、汎用又は専用のコンピュータからアクセス可能なあらゆる利用可能な媒体であり得る。例として、限定ではなく、非一時的コンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CDROM)若しくは他の光ディスク記憶デバイス、磁気ディスク記憶デバイス若しくは他の磁気記憶デバイス、又は命令若しくはデータ構造の形態で所望のプログラムコード手段を担持若しくは記憶するために使用することができ、汎用若しくは専用コンピュータ、又は汎用若しくは専用プロセッサによってアクセス可能な任意の他の非一時的媒体を含み得る。また、いかなる接続部も、コンピュータ可読媒体と正しく称される。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、又は赤外線、ラジオ、及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、又は赤外線、ラジオ、及びマイクロ波などの無線技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するとき、ディスク(disk)及びディスク(disc)としては、CD、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピーディスク及びブルーレイディスクが挙げられ、ディスク(disk)は、通常は磁気的にデータを再生し、ディスク(disc)は、レーザを用いて光学的にデータを再生する。上記の組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲に含まれる。
【0139】
特許請求の範囲を含めて本明細書で使用されるとき、項目のリスト(例えば、「少なくとも1つの」又は「1つ以上の」などの句によって前置きされた項目のリスト)において使用される「又は」は、例えば、「少なくとも1つのA、B、又はC」のリストが、A又はB又はC又はAB又はAC又はBC又はABC(すなわち、A及びB及びC)を意味するように、包括的なリストを示す。また、本明細書で使用されるとき、「に基づく」という句は、条件の限定されたセットに対する参照として解釈されてはならない。例えば、「条件Aに基づく」として説明される例示的な工程は、本開示の範囲から逸脱することなく、条件A及び条件Bの両方に基づき得る。換言すれば、本明細書で使用されるとき、「に基づく」という句は、「に少なくとも部分的に基づく」という句と同じように解釈されるものとする。
【0140】
添付の図面では、類似のコンポーネント又は機構が同一の参照ラベルを有する場合がある。更に、同一のタイプの様々なコンポーネントは、参照ラベルの後にダッシュ及び類似したコンポーネントを区別する第2のラベルを付けて、区別する場合がある。仕様書内で第1の参照ラベルのみが使用されている場合、第2の参照ラベル又は後続の他の参照ラベルに関係なく、同じ第1の参照ラベルを持つ類似コンポーネントのいずれかに説明が適用される。
【0141】
添付の図面に関して本明細書に記載された説明は、例示的な構成について説明しており、実装され得る又は特許請求の範囲内に入るすべての実施例を表すとは限らない。本明細書で使用される「例示的な」という用語は、「例、実例、又は例解としての役割を果たす」を意味し、「好ましい」又は「他の例よりも有利」ではない。詳細な説明には、説明されている技術への理解を与える目的で、具体的な詳細が含まれている。ただし、これらの技術は、これらの具体的な詳細なしに実践することができる。一部の例では、説明されている実施例の概念を不明瞭にすることを避けるために、周知の構造及びデバイスがブロック図の形態で示されている。
【0142】
本明細書における説明は、当業者が、開示内容を作成又は使用することを可能にするように提供されている。開示内容への様々な変更は、当業者にとって明白であり、本明細書で定義されている一般原則は、開示の範囲から逸脱することなく、他のバリエーションに適用することができる。したがって、本開示は、本明細書に説明される実施例及び設計に限定されず、本明細書に開示される原理及び新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるものである。
【手続補正書】
【提出日】2023-09-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地上局(230、530)における衛星運用のための方法(900)であって、
それぞれの第1の軌道上の複数の非静止衛星(115、215、415)に設置された複数の端末(440)から、1つ以上のそれぞれの第2の軌道(120)上の1つ以上の静止衛星(105、205)を介して中継された第1の接続を介して、前記複数の端末(440)によって前記複数の非静止衛星(115、215、415)に関して決定された測位データを受信することであって、
前記1つ以上のそれぞれの第2の軌道(120)は、1つ以上の静止軌道を含み、
前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうちの1つ以上は、前記1つ以上の静止衛星(105、205)の第2のオペレータ(265、365)とは異なる第1のオペレータ(265、365)によって制御され、且つ前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうちの前記1つ以上の目的に関連する信号伝達を、第2の接続を介して第2の地上局(230)と直接通信するように構成されている、ことと、
前記測位データに少なくとも部分的に基づいて、前記複数の非静止衛星(115、215、415)の複数の軌跡を計算することと、
前記第1の非静止衛星(115、215、415)関して計算された第1の軌跡と、前記第2の非静止衛星(115、215、415)に関して計算された第2の軌跡との間の距離が閾値距離未満であるとの予測に少なくとも部分的に基づいて、前記非静止衛星(115、215、415)のうち前記1つ以上の第1の非静止衛星(115、215、415)が、前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうち第2の非静止衛星(115、215、415)と衝突する方向に進んでいると決定することであって、前記複数の軌跡は、前記第1の軌跡及び前記第2の軌跡を含む、ことと、
前記第1の非静止衛星(115、215、415)の前記第1のオペレータ、前記第2の非静止衛星(115、215、415)の第3のオペレータ、又はその両方に、前記第1の非静止衛星(115、215、415)と前記第2の非静止衛星(115、215、415)との間の前記距離が、前記閾値距離未満になると予測されたとの警告を通信することであって、前記警告が予測された衝突の指摘を含む、ことと、を含む、方法(900)。
【請求項2】
前記1つ以上の静止衛星(105、205)から、前記複数の非静止衛星(115、215、415)に関する第2の測位データを受信することと、
前記第2の測位データに少なくとも部分的に基づいて、前記複数の非静止衛星(115、215、415)の前記複数の軌跡を再計算することと、をさらに含む、請求項1に記載の方法(900)。
【請求項3】
前記測位データを受信することが、
第1の期間の間に、前記1つ以上の静止衛星(105、205)のうち第1の衛星(105、205)から、前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうち第1のサブセットに関する測位データの第1の部分を受信することと、
第2の期間の間に、前記1つ以上の静止衛星(105、205)のうち第2の衛星(105、205)から、前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうち第2のサブセットに関する測位データの第2の部分を受信することと、を含む、請求項1又は2に記載の方法(900)。
【請求項4】
前記複数の非静止衛星(115、215、415)から前記測位データを定期的に受信することであって、前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうちそれぞれから前記測位データのセットを受信する間の期間が、閾値期間未満である、ことをさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法(900)。
【請求項5】
前記閾値期間が5分間未満である、請求項4に記載の方法(900)。
【請求項6】
前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうちそれぞれの非静止衛星(115、215、415)に連結した複数の送信機(255、455)とそれぞれの通信リンク(225)を確立することであって、前記測位データの受信が、前記それぞれの通信リンク(225)を確立することに少なくとも部分的に基づいている、ことをさらに含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法(900)。
【請求項7】
前記複数の端末(440)によって前記1つ以上の非静止衛星(115、215、415)に関して決定された前記測位データを通信するために、前記1つ以上の静止衛星(105、205)の衛星ビームの通信資源の第1のセットを、前記複数の端末(440)に割り当て、ユーザデータを通信するために、前記衛星ビームの通信資源の第2のセットを複数のユーザ端末(250)に割り当てることと、
前記通信資源の第1のセットを使用して、前記1つ以上の静止衛星(105、205)を介して前記複数の端末(440)から前記測位データを受信し、前記通信資源の第2のセットを使用して、前記1つ以上の静止衛星(105、205)を介して前記複数のユーザ端末(250)から前記ユーザデータを受信することと、をさらに含む、請求項6に記載の方法(900)。
【請求項8】
第1のコンステレーションが前記1つ以上の静止衛星(105、205)を含み、第2のコンステレーションが前記複数の非静止衛星(115、215、415)の少なくともサブセットを含む、請求項6に記載の方法(900)。
【請求項9】
前記第1のオペレータ(265、365)によって運用される第1の衛星ネットワーク(325)が、前記地上局(230、530)及び前記1つ以上の静止衛星(105、205)を含み、前記第2のオペレータ(265、365)によって運用される第2の衛星ネットワークが、前記非静止衛星(115、215、415)のうち前記1つ以上を含む、請求項6に記載の方法(900)。
【請求項10】
前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうち非静止衛星(115、215、415)の端末(440)のための前記第1の衛星ネットワーク(325)を使用するためのサブスクリプションを、前記第1の衛星ネットワーク(325)のネットワーク運用センター(240)に通信することであって、前記端末(440)が、前記複数の送信機(255、455)のうち送信機(255、455)を含む、ことをさらに含む、請求項9に記載の方法(900)。
【請求項11】
前記警告を通信することが、
電話回線ネットワーク(352)、コンピュータネットワーク(354)、又はその両方を使用して、前記第1の非静止衛星(115、215、415)の前記第1のオペレータ(265、365)及び前記第2の非静止衛星(115、215、415)の前記第3のオペレータ(265、365)に連絡することを含む、請求項1~
10のいずれか一項に記載の方法(900)。
【請求項12】
前記電話回線ネットワーク(352)を使用して、前記第1の非静止衛星(115、215、415)の前記第1のオペレータ(265、365)及び前記第2の非静止衛星(115、215、415)の前記第3のオペレータ(265、365)に連絡することが、
前記第1の非静止衛星(115、215、415)の前記第1のオペレータ(265、365)の制御センター(367)に対する第1の自動通話、及び前記第2の非静止衛星(115、215、415)の前記第3のオペレータ(265、365)の制御センター(367)に対する第2の自動通話を開始することを含む、請求項
11に記載の方法(900)。
【請求項13】
前記コンピュータネットワーク(354)を使用して、前記第1の非静止衛星(115、215、415)の前記第1のオペレータ(265、365)及び前記第2の非静止衛星(115、215、415)の前記第3のオペレータ(265、365)に連絡することが、
前記第1の非静止衛星(115、215、415)の前記第1のオペレータ(265、365)の電子メールアカウントに対して第1の電子メール通知、及び前記第2の非静止衛星(115、215、415)の前記第3のオペレータ(265、365)の電子メールアカウントに対して第2の電子メール通知を送信すること、並びに
前記第1の非静止衛星(115、215、415)の前記第1のオペレータ(265、365)の制御センター(367)で動作するプログラムに対して第1の通知、及び前記第2の非静止衛星(115、215、415)の前記第3のオペレータ(265、365)の制御センター(367)で動作するプログラムに対して第2の通知を、前記プログラムのアプリケーションプログラミングインターフェースに少なくとも部分的に基づいて送信すること、又はその両方を含む、請求項
11に記載の方法(900)。
【請求項14】
前記警告が、
前記第1の非静止衛星(115、215、415)と前記第2の非静止衛星(115、215、415)との間の前記距離が、前記閾値距離未満になることの指摘、
前記第1の非静止衛星(115、215、415)と前記第2の非静止衛星(115、215、415)との間の予測された衝突の指摘、
前記第1の非静止衛星(115、215、415)、前記第2の非静止衛星(115、215、415)、若しくはその両方のための回避行動の指摘、又は
これらの任意の組み合わせを含む、請求項
1~13のいずれか一項に記載の方法(900)。
【請求項15】
非宇宙基盤ビークルに関連するパラメータの第1のセットに基づいて、前記非宇宙基盤ビークル上のユーザ端末(250)の第1のハンドオフを前記1つ以上の静止衛星(105、205)の衛星ビーム間で実行することと、
前記複数の非静止衛星(115、215、415)に関連するパラメータの第2のセットに基づいて、前記複数の非静止衛星(115、215、415)上の端末(440)の第2のハンドオフを前記1つ以上の静止衛星(105、205)の前記衛星ビーム間で実行することと、をさらに含む、請求項
1~14のいずれか一項に記載の方法(900)。
【請求項16】
前記複数の軌跡に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の非静止衛星(115、215、415)又は前記第2の非静止衛星(115、215、415)のうち少なくとも一方に対する回避行動を決定することであって、前記警告が前記回避行動の指摘を含む、ことをさらに含む、請求項
1~15のいずれか一項に記載の方法(900)。
【請求項17】
前記第1の非静止衛星(115、215、415)による1つ以上の第1の潜在的な補正に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の非静止衛星(115、215、415)の1つ以上の第1の潜在的軌跡を計算することと、
前記第2の非静止衛星(115、215、415)による1つ以上の第2の潜在的な補正に少なくとも部分的に基づいて、前記第2の非静止衛星(115、215、415)の1つ以上の第2の潜在的軌跡を計算することと、を更に含み、前記回避行動が、前記1つ以上の第1の潜在的軌跡、前記1つ以上の第2の潜在的軌跡、又はその両方に少なくとも部分的に基づいて決定される、請求項
16に記載の方法(900)。
【請求項18】
無線探知及び測距技術を使用して、前記複数の非静止衛星(115、215、415)の第2の測位データを決定することであって、前記複数の軌跡が、前記第2の測位データに少なくとも部分的に基づいてさらに計算される、ことをさらに含む、請求項
1~17のいずれか一項に記載の方法(900)。
【請求項19】
前記複数の非静止衛星(115、215、415)は地球低軌道衛星であり、前記それぞれの第1の軌道は地球低軌道である、請求項
1~18のいずれか一項に記載の方法(900)。
【請求項20】
地上局(230、530)における衛星運用のための装置であって、
プロセッサ(520)と、
前記プロセッサ(520)に連結されたメモリ(550)と、
前記メモリ(550)に格納され、
それぞれの第1の軌道上の複数の非静止衛星(115、215、415)に設置された複数の端末(440)から、1つ以上のそれぞれの第2の軌道(120)上の1つ以上の静止衛星(105、205)を介して中継された第1の接続を介して、前記複数の端末(440)によって前記複数の非静止衛星(115、215、415)に関して決定された測位データを受信することであって、
前記1つ以上のそれぞれの第2の軌道(120)は、1つ以上の静止軌道を含み、
前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうちの1つ以上は、前記1つ以上の静止衛星(105、205)の第2のオペレータ(265、365)とは異なる第1のオペレータ(265、365)によって制御され、且つ前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうちの前記1つ以上の目的に関連する信号伝達を、第2の接続を介して第2の地上局(230)と直接通信するように構成されている、ことと、
前記測位データに少なくとも部分的に基づいて、前記複数の非静止衛星(115、215、415)の複数の軌跡を計算することと、
前記第1の非静止衛星(115、215、415)関して計算された第1の軌跡と、前記第2の非静止衛星(115、215、415)に関して計算された第2の軌跡との間の距離が閾値距離未満であるとの予測に少なくとも部分的に基づいて、前記非静止衛星(115、215、415)のうち前記1つ以上の第1の非静止衛星(115、215、415)が、前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうち第2の非静止衛星(115、215、415)と衝突する方向に進んでいると決定することであって、前記複数の軌跡は、前記第1の軌跡及び前記第2の軌跡を含む、ことと、
前記第1の非静止衛星(115、215、415)の前記第1のオペレータ、前記第2の非静止衛星(115、215、415)の第3のオペレータ、又はその両方に、前記第1の非静止衛星(115、215、415)と前記第2の非静止衛星(115、215、415)との間の前記距離が、前記閾値距離未満になると予測されたとの警告を通信することであって、前記警告が予測された衝突の指摘を含む、ことと、を行うために前記プロセッサ(520)により実行可能な命令と、を含む、装置。
【請求項21】
前記命令は、さらに、
前記1つ以上の静止衛星(105、205)から、前記複数の非静止衛星(115、215、415)に関する第2の測位データを受信することと、
前記第2の測位データに少なくとも部分的に基づいて、前記複数の非静止衛星(115、215、415)の前記複数の軌跡を再計算することと、を行うために前記プロセッサ(520)により実行可能である、請求項
20に記載の装置。
【請求項22】
前記測位データを受信するための前記命令は、さらに、
第1の期間の間に、前記1つ以上の静止衛星(105、205)のうち第1の衛星(105、205)から、前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうち第1のサブセットに関する測位データの第1の部分を受信することと、
第2の期間の間に、前記1つ以上の静止衛星(105、205)のうち第2の衛星(105、205)から、前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうち第2のサブセットに関する測位データの第2の部分を受信することと、を行うために前記プロセッサ(520)により実行可能である、請求項
20又は21に記載の装置。
【請求項23】
前記命令は、さらに、
前記複数の非静止衛星(115、215、415)から前記測位データを定期的に受信することであって、前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうちそれぞれから前記測位データのセットを受信する間の期間が、閾値期間未満であることを行うために前記プロセッサ(520)により実行可能である、請求項
20~22のいずれか一項に記載の装置。
【請求項24】
前記命令は、さらに、
前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうちそれぞれの非静止衛星(115、215、415)に連結した複数の送信機(255、455)とそれぞれの通信リンク(225)を確立することであって、前記測位データの受信が、前記それぞれの通信リンク(225)を確立することに少なくとも部分的に基づいていることを行うために前記プロセッサ(520)により実行可能である、請求項
20~23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
前記警告を通信するための前記命令は、さらに、
電話回線ネットワーク(352)、コンピュータネットワーク(354)、又はその両方を使用して、前記第1の非静止衛星(115、215、415)の前記第1のオペレータ(265、365)及び前記第2の非静止衛星(115、215、415)の前記第3のオペレータ(265、365)に連絡することを行うために前記プロセッサ(520)により実行可能である、請求項
20~24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
前記命令は、さらに、
非宇宙基盤ビークルに関連するパラメータの第1のセットに基づいて、前記非宇宙基盤ビークル上のユーザ端末(250)の第1のハンドオフを前記1つ以上の静止衛星(105、205)の衛星ビーム間で実行することと、
前記複数の非静止衛星(115、215、415)に関連するパラメータの第2のセットに基づいて、前記複数の非静止衛星(115、215、415)上の端末(440)の第2のハンドオフを前記1つ以上の静止衛星(105、205)の前記衛星ビーム間で実行することと、を行うために前記プロセッサ(520)により実行可能である、請求項
20~25のいずれか一項に記載の装置。
【請求項27】
前記命令は、さらに、
前記複数の軌跡に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の非静止衛星(115、215、415)又は前記第2の非静止衛星(115、215、415)のうち少なくとも一方に対する回避行動を決定することであって、前記警告が前記回避行動の指摘を含むことを行うために前記プロセッサ(520)により実行可能である、請求項
20~26のいずれか一項に記載の装置。
【請求項28】
前記命令は、さらに、
無線探知及び測距技術を使用して、前記複数の非静止衛星(115、215、415)の第2の測位データを決定することであって、前記複数の軌跡が、前記第2の測位データに少なくとも部分的に基づいて更に計算されることを行うために前記プロセッサ(520)により実行可能である、請求項
20~27のいずれか一項に記載の装置。
【請求項29】
前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうち前記1つ以上は、前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうち前記1つ以上の前記目的に関連する前記1つ以上の静止衛星(105、205)と信号伝達を交換しない、請求項
1~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうち前記1つ以上は、前記複数の非静止衛星(115、215、415)のうち前記1つ以上の前記目的に関連する前記1つ以上の静止衛星(105、205)と信号伝達を交換しない、請求項
20~28のいずれか一項に記載の装置。
【国際調査報告】