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特表2024-537633連続溶接レールのリスクのモデル化のためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-16
(54)【発明の名称】連続溶接レールのリスクのモデル化のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/40 20240101AFI20241008BHJP
   B61L 25/00 20060101ALI20241008BHJP
   B61L 1/02 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
G06Q50/40
B61L25/00
B61L1/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515075
(86)(22)【出願日】2022-07-27
(85)【翻訳文提出日】2024-04-25
(86)【国際出願番号】 US2022038469
(87)【国際公開番号】W WO2023038727
(87)【国際公開日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】17/471,995
(32)【優先日】2021-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
2.JAVASCRIPT
(71)【出願人】
【識別番号】520050554
【氏名又は名称】ビーエヌエスエフ・レイルウェイ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BNSF RAILWAY COMPANY
【住所又は居所原語表記】2500 Lou Menk Drive, AOB 3, Fort Worth, TX 76131, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100221729
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭介
(72)【発明者】
【氏名】ピッカード、クリストファー・ニール
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアムズ、カイル・キールティ
(72)【発明者】
【氏名】シュラム、マイケル・エル
【テーマコード(参考)】
5H161
5L050
【Fターム(参考)】
5H161AA01
5H161DD01
5H161DD03
5H161FF01
5H161FF07
5L050CC03
5L050CC41
(57)【要約】
鉄道インフラにおけるレール座屈リスクをモデル化するシステムを提示する。このシステムは、鉄道軌道及び/又は鉄道運行に関係する無数のデータを受信し、各データタイプに固有であり得る特別に設計された重み付け係数を用いてデータを重み付けすることができる。重み付けされたデータは、特化型アルゴリズムを介して変換され、特定のエリアに分離されたリスクを反映する位置スコアを生成することができる。このシステムはさらに、さらなる特化形アルゴリズムを利用して、そのような分離したリスクをある位置から別の位置にどのように外挿できるかを解明することができる。本システムは、多層的なアプローチを実施することができ、リスクモデルの1つ又は複数の層を策定し、そのようなモデルを、鉄道軌道におけるレール座屈のリスクをより正確に予測することができる包括的なリスクモデルに集約する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続溶接レールにおけるレール座屈のリスクをモデル化するためのシステムであって、
鉄道軌道及び資産に関係する複数のデータ、閾値、及び仕様を有する第1のデータベースを有するメモリと;
前記メモリに動作可能に結合され、プログラムステップを実行するための機械可読命令を実行可能なコンピュータプロセッサとを備え、前記プログラムステップは、
前記鉄道軌道の一区間に関係する少なくとも1つのデータポイントを受信するステップと;
少なくとも1つのデータスコア重み付け係数を受信するステップと;
第1の資産位置を決定するステップと;
第1の資産タイプを決定するステップと;
第1の資産スコア重み付け係数を受信するステップと;
前記少なくとも1つのデータポイントが前記第1の資産位置に対して第1の近接性閾値を満たす場合、前記第1の資産スコア重み付け係数、前記少なくとも1つのデータポイント、及び前記少なくとも1つのデータスコア重み付け係数を使用して、前記プロセッサを介して、第1の資産位置スコアを生成するステップと;
前記少なくとも1つのデータポイントが前記第1の近接性閾値を満たさない場合、前記第1の資産スコア重み付け係数を使用して、前記プロセッサを介して、前記第1の資産位置スコアを生成するステップと;
スコアリングされたエリアサイズを有し、少なくとも前記第1の資産位置に対応するスコアリングされたエリアを決定するステップとを含み、
前記第1の資産スコア重み付け係数は前記第1の資産タイプに応じて変化する、
システム。
【請求項2】
前記プログラムステップが、
第2の資産位置を決定するステップと;
第2の資産位置スコアを生成するステップと;
前記第1の資産位置と前記第2の資産位置との間の距離を決定するステップと
をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記プログラムステップが、
前記第1及び第2の資産位置の間の距離が第2の近接性閾値を満たす場合、
前記第1の資産位置と前記第2の資産位置を前記スコアリングされたエリアに含めるステップと;
前記プロセッサを介して、前記第1の資産位置スコアと前記第2の資産位置スコアを含む統合された位置スコアを生成するステップと;
前記統合された位置スコアを前記スコアリングされたエリアに割り当てるステップと
をさらに含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記プログラムステップが、
第2の資産タイプを決定するステップと;
第2の資産スコア重み付け係数を受信するステップと;
前記少なくとも1つのデータポイントが前記第2の資産位置に対して第3の近接性閾値を満たす場合、前記第2の資産スコア重み付け係数、前記少なくとも1つのデータポイント、及び前記少なくとも1つのデータスコア重み付け係数を使用して、前記プロセッサを介して、前記第2の資産位置スコアを生成するステップと;
前記少なくとも1つのデータポイントが前記第3の近接性閾値を満たさない場合、前記第2の資産スコア重み付け係数を使用して、前記プロセッサを介して、前記第2の資産位置スコアを生成するステップと
をさらに含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記プログラムステップが、
前記第1の近接性閾値を満たす位置で緩和作業が行われた場合、前記第1の資産位置スコアを低減するステップ、
をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記プログラムステップが、少なくとも1つの他のスコアリングされたエリアに対して前記スコアリングされたエリアに優先順位を付けるステップをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記第2の資産スコア重み付け係数が、前記第2の資産タイプに応じて変化する、請求項4に記載のシステム。
【請求項8】
前記プログラムステップが、インタラクティブな軌道チャートにレンダリングすることをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つのデータポイントが、レール枕木データ、資産データ、アンカーデータ、留め具データ、軌道勾配データ、バラスト汚損指数データ、ジョイントデータ、レール設備事故データ、レール欠陥データ、速度データ、保守データ、レール除去データ、カーブデータ、又は応力除去作業データのうちの少なくとも1つを含むことができる、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記プログラムステップが、
前記第3の近接性閾値を満たす位置で緩和作業が行われた場合、前記第2の資産位置スコアを低減するステップ、
をさらに含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項11】
連続溶接レールにおけるレール座屈のリスクをモデル化する方法であって、
鉄道軌道に関係する複数のデータポイントを受信するステップと;
複数のデータスコア重み付け係数を受信するステップと;
複数の資産位置を受信するステップと;
複数の資産スコア重み付け係数を受信するステップと;
前記複数の資産位置の少なくとも1つに対する第1の近接性閾値を決定するステップと;
前記複数の資産スコア重み付け係数の少なくとも1つを用いて、プロセッサを介して、複数の資産位置スコアを生成するステップと;
プロセッサを介して、それぞれが資産位置スコアを有する前記複数の資産位置のうちの少なくとも2つの間の距離を決定するステップと;
前記複数の資産位置のうちの前記少なくとも2つの間の第2の近接性閾値が満たされる場合、
前記複数の資産位置のうちの前記少なくとも2つで統合されたスコアリングされたエリアを生成するステップと;
前記複数の資産位置のうちの前記少なくとも2つの前記資産位置スコアを含む統合された位置スコアを生成するステップと;
前記統合された位置スコアを前記統合されたスコアリングされたエリアに割り当てるステップと
を含む方法。
【請求項12】
前記複数の資産位置が、固定資産位置、アンカー位置、及び枕木クラスタ位置を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記複数の資産スコア重み付け係数が、少なくとも1つの固定資産スコア重み付け係数、少なくとも1つのアンカースコア重み付け係数、及び少なくとも1つの枕木スコア重み付け係数を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記複数の資産位置スコアが、少なくとも1つの固定資産位置スコア、少なくとも1つのアンカー位置スコア、及び少なくとも1つの枕木クラスタ位置スコアを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記複数のデータポイントのうちの少なくとも1つが前記第1の近接性閾値を満たす場合、前記複数の資産位置スコアのうちの少なくとも1つが、前記第1の近接性閾値を満たす前記複数のデータポイントのうちの前記少なくとも1つ、前記複数のデータスコア重み付け係数のうちの少なくとも1つ、及び前記複数の資産スコア重み付け係数のうちの少なくとも1つを使用して生成される、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
連続溶接レールの鉄道軌道におけるリスクを評価する方法であって、
複数のデータポイントを受信するステップであって、前記複数のデータポイントのそれぞれが鉄道軌道の位置に関連付けられる、受信するステップと;
複数のデータスコア重み付け係数を受信するステップと;
少なくとも1つの固定資産位置、少なくとも1つの枕木クラスタ位置、及び少なくとも1つのアンカー位置を受信するステップと;
少なくとも1つの固定資産スコア重み付け係数、少なくとも1つの枕木スコア重み付け係数、及び少なくとも1つのアンカースコア重み付け係数を受信するステップと;
前記少なくとも1つの固定資産位置の周囲の少なくとも1つの第1の固定資産ジオフェンス、前記少なくとも1つの枕木クラスタ位置の周囲の少なくとも1つの第1の枕木クラスタジオフェンス、及び前記少なくとも1つのアンカー位置の周囲の少なくとも1つの第1のアンカージオフェンスを決定するステップと;
前記少なくとも1つの固定資産スコア重み付け係数及び前記少なくとも1つの第1の固定資産ジオフェンスを使用して、少なくとも1つの固定資産位置スコアを生成するステップと;
前記少なくとも1つの枕木スコア重み付け係数及び前記少なくとも1つの第1の枕木クラスタジオフェンスを使用して、少なくとも1つの枕木クラスタ位置スコアを生成するステップと;
前記少なくとも1つのアンカースコア重み付け係数及び前記少なくとも1つの第1のアンカージオフェンスを使用して、少なくとも1つのアンカー位置スコアを生成するステップと
を含む方法。
【請求項17】
前記複数のデータポイントのうちの少なくとも1つが前記少なくとも1つの第1の固定資産ジオフェンスと交差する場合、前記少なくとも1つの固定資産位置スコアは、前記少なくとも1つの固定資産ジオフェンスと交差する前記少なくとも1つのデータポイント、前記複数のデータスコア重み付け係数のうちの少なくとも1つ、及び前記少なくとも1つの固定資産スコア重み付け係数を使用して生成される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記複数のデータポイントのうちの少なくとも1つが前記少なくとも1つの第1の枕木クラスタジオフェンスと交差する場合、前記枕木クラスタ位置スコアは、前記少なくとも1つの枕木クラスタジオフェンスと交差する前記少なくとも1つのデータポイント、前記複数のデータスコア重み付け係数のうちの少なくとも1つ、及び前記少なくとも1つの枕木スコア重み付け係数を使用して生成される、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記複数のデータポイントのうちの少なくとも1つが前記少なくとも1つの第1のアンカージオフェンスと交差する場合、前記アンカー位置スコアは、前記少なくとも1つのアンカージオフェンスと交差する前記少なくとも1つのデータポイント、前記複数のデータスコア重み付け係数のうちの少なくとも1つ、及び前記少なくとも1つのアンカースコア重み付け係数を用いて生成される、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記少なくとも1つの固定資産位置の周辺の少なくとも1つの第2の固定資産ジオフェンス、前記少なくとも1つの枕木クラスタ位置の周囲の少なくとも1つの第2の枕木クラスタジオフェンス、及び前記少なくとも1つのアンカー位置の周囲の少なくとも1つの第2のアンカージオフェンスを含む、複数の第2のジオフェンスを決定するステップをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記第2のジオフェンスの交差に基づいて、前記少なくとも1つの固定資産位置、少なくとも1つの枕木クラスタ位置、又は少なくとも1つのアンカー位置を、他の少なくとも1つの固定資産位置、少なくとも1つの枕木クラスタ位置、又は少なくとも1つのアンカー位置と統合するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
連続溶接レールリスクモデリングシステムであって、
メモリに動作可能に結合され、機械可読命令を実行可能な1つ又は複数のプロセッサと;
データ基礎システムであって、
前記1つ又は複数のプロセッサを介して、鉄道軌道の一区間に関係する少なくとも1つのデータポイントを受信するように構成されたデータ収集モジュール、及び
前記コンピュータプロセッサを介して、少なくとも1つのデータスコア重み付け係数を受信するように構成された重み付けモジュール、
を備えるデータ基礎システムと;
資産関連付け及びモデリングシステムであって、
前記1つ又は複数のプロセッサを介して、固定資産位置スコアを生成するように構成された固定資産関係及びスコアリングモジュール、
前記1つ又は複数のプロセッサを介して、枕木位置スコアを生成するように構成された枕木クラスタ関係及びスコアリングモジュール、及び
前記1つ又は複数のプロセッサを介して、アンカー位置スコアを生成するように構成されたアンカー層関係及びスコアリングモジュール、
を備える資産関連付け及びモデリングシステムと
を含むシステム。
【請求項23】
前記資産関連付け及びモデリングシステムが、固定資産スコア重み付け係数、固定資産近接性閾値を満たす受信されたデータ、及びデータスコア重み付け係数を使用して、前記固定資産位置スコアを生成する、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記資産関連付け及びモデリングシステムが、枕木クラスタスコア重み付け係数、枕木クラスタ近接性閾値を満たす受信されたデータ、及びデータスコア重み付け係数を使用して、枕木クラスタ位置スコアを生成する、請求項22に記載のシステム。
【請求項25】
前記資産関連付け及びモデリングシステムが、アンカースコア重み付け係数、アンカー近接性閾値を満たす受信されたデータ、及びデータスコア重み付け係数を用いて、前記アンカー位置スコアを生成する、請求項22に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は概して、連続溶接レールにおけるレール座屈リスクのモデル化など、鉄道インフラのリスクモデルの生成に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道輸送システムは、世界中の旅客及び物品の輸送及び配達を可能にするために、大陸全体を横断している。鉄道インフラの本質的な構成要素は、無数の地理と地形に敷設された軌道であり、鉄道軌道は、最悪の要素に耐え、鉄道システム全体を通して機関車の配車を容易にするように設計されている。このように軌道は常に危険な状況にさらされているため、鉄道会社は軌道の完全性を維持することに用心深くなければならない。軌道の一部が損なわれ、損傷や障害に迅速に対処できない場合、その結果は壊滅的なものになる可能性がある。
【0003】
軌道の一般的な構造は、いくつかの構成要素を含み得る。一般に、砕石、砂利、又は他の骨材で構成されることが多いバラストと呼ばれる基礎は、軌道を敷設することができる圧縮された通路を提供し、バラストの上にはレールと枕木がある。レールは、鉄道車両の車輪が転がることができる実際の表面を提供する。レールは何千キロにもわたって互いに平行に走っており、鉄道車両の車輪の幅は、線路の軌跡(footprint)に合わせて特別に設計され、サイズが決められている。レールが横方向に分離すれば、悲惨な結果を招くであろう。そのため、レール間の距離を一定且つ均一に保つために、枕木と呼ばれる横方向のスラットのような構成要素がレール間に配置され、レールに結合されている。枕木は、木材、コンクリート、又は他の適切な材料であり得、枕木は、軌道の安定性を促進するために、バラストに又はバラスト内に固定することができる。枕木は、レール間の横方向の張力を維持することにより鉄道輸送の極端な重量がレールの分離につながらないようにするという非常に重要な役割を果たす。
【0004】
鉄道軌道における分離レールの悲惨な結果を考慮すると、軌道ダメージの特に問題となるタイプは、レール座屈として知られているものであり、このとき軌道のレールが例えばレールの長手方向のひずみ及び/又は圧力により座屈する。連続溶接レール(「CWR」)、例えば、基本的に数マイルにわたって延びる単一片のレール(これはレールセグメントを相互に溶接することで実現できる)は、特にレールが座屈しやすい。例えば、所与のCWR区間の長さが非常に長いため、レールのスパンにおける通常重大でない変化が、劇的に複合化する可能性がある。レールの温度が(例えば気象条件により)上昇すると、線膨張が発生する可能性があり、このような膨張は、より小さなレール片では無視できるが、数マイルを横断するCWR区間の場合は、数フィート又は数ヤードの長さになる可能性がある。このような長さの増加は、レールに大きな長手方向のひずみを引き起こす可能性があり、このようなひずみが対処されない場合、枕木によって可能になる横方向の圧縮の強度を克服する可能性があり、これはレールが座屈し得ることを意味する。レールの座屈は、放置すれば確実に車両の脱線につながる軌道寸法の大幅な角度変化である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、鉄道軌道に関するレール座屈のリスクをモデル化するシステム及び方法として技術的な利点を達成する。本システムは、軌道の特定のセグメントがレールの座屈に関してどの程度のリスクを有するかを決定する際に、複数のデータを考慮することができる。本システムはさらに、所与のデータタイプによるリスク寄与を適切に反映させるために、そのような複数のデータに重み付けを行うことができる。本システムは、複数のデータとその変換により、レール座屈リスクに関して忠実度の高い予測を提供できるという極めて大きな技術的利点を達成する。本システムはさらに、本システムによって収集され重み付けされ得るものなどのリスク要因の集中によって生じ得るリスクの複合化を本システムが考慮することを可能にし得る複数の近接性閾値を実装する。本システムはさらに、鉄道システムの保守優先順位を導くためにレールセグメントの統合及び優先順位付けを容易にするために、特別に定式化され重み付けされたスコアリングアルゴリズムと同様に、資産位置の周りの1つ又は複数のジオフェンスを利用することができる。
【0006】
本開示は、鉄道軌道におけるレール座屈のリスクを正確にモデル化するために収集されたデータを利用するという技術的問題を解決する。本開示は、無数のデータを受信し、そのようなデータがどのように重み付けされるべきかを選択し、データをリスクの意味のある表現に変換し、そのような変換及び優先順位付けに基づいて軌道位置に優先順位を付けることができる。本開示は、特定の資産タイプ(例えば、本開示がレール座屈のリスクに対する最大の要因となり得ると判断した資産タイプなど)を中心に離散モデルを生成する、リスクモデル化に対する階層化及び/又は層化アプローチを実施することができる。別の実施形態では、本開示は、このような離散モデルを互いに重ね、例えば、近接性閾値及び/又はジオフェンスを利用して、高リスクのエリアにさらに優先順位を付けることによってさらに一歩進むことができる。
【0007】
本開示は、鉄道インフラにおけるレール座屈のリスクに関係するデータを受信、利用、及び生成するように適合された特化型アルゴリズムを実装することによって、システム自体の性能及び機能性を向上させる。本システムは、リスクスコア生成においてデータの重み付けを成功させるためのスコアリングアルゴリズムを実装することができ、さらに、特定のスコアリングされたエリアが他のスコアリングされたエリアのリスクに影響を及ぼすかどうかを決定するために統合されたアルゴリズムを利用することができる。本システムは、受信したデータを変換し、そのような変換されたデータを特化型アルゴリズムに実装して位置ごとにリスクスコアを生成することなどにより、「ビッグデータ」、例えば鉄道運行の複数のエリア及び蛇口(faucet)に関して生成されたデータの有意義且つ極めて有利な利用法を提供する。
【0008】
開示された連続溶接レールリスクモデリングシステムは、データベース、クライアント、及びインタラクティブな軌道チャートシステムと動作可能に通信するサーバを含むことができる。連続溶接レールリスクモデリングシステムはさらに、距離、場所、位置を測定し、及び/又は軌道に関係するデータを捕捉し、及び/又は受信するように設計された、複数のセンサ、ゲージ、受信機、トランシーバ、カメラ、サイレン、スピーカ、ライト、又は任意の他の適切な装置又は機構と動作可能に接続することができる。連続溶接レールリスクモデリングシステムは、スコアリングされたエリアの位置、リスクスコア、車両識別、車両速度、車両方向、作業日時、近接性閾値充足及び/又はジオフェンス交差の日時、安全計画データ、区画データ、及び/又は任意の他の関係データを含む、関係データを含む記録を生成することができる。
【0009】
本開示の目的は、レール座屈に関係する1つ又は複数のリスクモデルを生成することにより、マスデータの有意義な使用を提供するためのシステムを提供することである。本開示のさらなる目的は、連続溶接レールにおけるレール座屈のリスクをモデル化する方法を提供することである。これら及び他の目的は、少なくとも以下の実施形態によって提供される。
【0010】
一実施形態において、連続溶接レールにおけるレール座屈のリスクをモデル化するためのシステムは、鉄道軌道及び資産に関係する複数のデータ、閾値、及び仕様を有する第1のデータベースを有するメモリと;メモリに動作可能に結合され、プログラムステップを実行するための機械可読命令を実行可能なコンピュータプロセッサとを備えることができ、プログラムステップは、鉄道軌道の一区間に関係する少なくとも1つのデータポイントを受信するステップと;少なくとも1つのデータスコア重み付け係数を受信するステップと;第1の資産位置を決定するステップと;第1の資産タイプを決定するステップと;第1の資産スコア重み付け係数を受信するステップと;少なくとも1つのデータポイントが第1の資産位置に対して第1の近接性閾値を満たす場合、第1の資産スコア重み付け係数、少なくとも1つのデータポイント、及び少なくとも1つのデータスコア重み付け係数を使用して、プロセッサを介して、第1の資産位置スコアを生成するステップと;少なくとも1つのデータポイントが第1の近接性閾値を満たさない場合、第1の資産スコア重み付け係数を使用して、プロセッサを介して、第1の資産位置スコアを生成するステップと;スコアリングされたエリアサイズを有し、少なくとも第1の資産位置に対応するスコアリングされたエリアを決定するステップとを含み、第1の資産スコア重み付け係数は第1の資産タイプに応じて変化する。プログラムステップは、第2の資産位置を決定するステップと;第2の資産位置スコアを生成するステップと;第1の資産位置と第2の資産位置との間の距離を決定するステップとをさらに含む。プログラムステップはさらに、第1及び第2の資産位置の間の距離が第2の近接性閾値を満たす場合、第1の資産位置と第2の資産位置をスコアリングされたエリアに含めるステップと;プロセッサを介して、第1の資産位置スコアと第2の資産位置スコアを含む統合された位置スコアを生成するステップと;統合された位置スコアをスコアリングされたエリアに割り当てるステップとを含む。プログラムステップはさらに、第2の資産タイプを決定するステップと;第2の資産スコア重み付け係数を受信するステップと;少なくとも1つのデータポイントが第2の資産位置に対して第3の近接性閾値を満たす場合、第2の資産スコア重み付け係数、少なくとも1つのデータポイント、及び少なくとも1つのデータスコア重み付け係数を使用して、プロセッサを介して、第2の資産位置スコアを生成するステップと;少なくとも1つのデータポイントが第3の近接性閾値を満たさない場合、第2の資産スコア重み付け係数を使用して、プロセッサを介して、第2の資産位置スコアを生成するステップとを含む。プログラムステップはさらに、第1の近接性閾値を満たす位置で緩和作業が行われた場合、第1の資産位置スコアを低減するステップを含む。プログラムステップはさらに、少なくとも1つの他のスコアリングされたエリアに対してスコアリングされたエリアに優先順位を付けるステップを含む。第2の資産スコア重み付け係数は、第2の資産タイプに応じて変化する。プログラムステップはさらに、インタラクティブな軌道チャートにレンダリングすることをさらに含む。少なくとも1つのデータポイントは、レール枕木データ、資産データ、アンカーデータ、留め具データ、軌道勾配データ、バラスト汚損指数データ、ジョイントデータ、レール設備事故データ、レール欠陥データ、速度データ、保守データ、レール除去データ、カーブデータ、又は応力除去作業データのうちの少なくとも1つを含むことができる。プログラムステップはさらに、第3の近接性閾値を満たす位置で緩和作業が行われた場合、第2の資産位置スコアを低減するステップを含む。
【0011】
別の実施形態において、連続溶接レールにおけるレール座屈のリスクをモデル化する方法は、鉄道軌道に関係する複数のデータポイントを受信するステップと;複数のデータスコア重み付け係数を受信するステップと;複数の資産位置を受信するステップと;複数の資産スコア重み付け係数を受信するステップと;複数の資産位置の少なくとも1つに対する第1の近接性閾値を決定するステップと;複数の資産スコア重み付け係数の少なくとも1つを用いて、プロセッサを介して、複数の資産位置スコアを生成するステップと;プロセッサを介して、それぞれが資産位置スコアを有する複数の資産位置のうちの少なくとも2つの間の距離を決定するステップと;複数の資産位置のうちの少なくとも2つの間の第2の近接性閾値が満たされる場合、複数の資産位置のうちの少なくとも2つで統合されたスコアリングされたエリアを生成するステップと;複数の資産位置のうちの少なくとも2つの資産位置スコアを含む統合された位置スコアを生成するステップと;統合された位置スコアを統合されたスコアリングされたエリアに割り当てるステップとを含むことができる。複数の資産位置が、固定資産位置、アンカー位置、及び枕木クラスタ位置を含む。複数の資産スコア重み付け係数が、少なくとも1つの固定資産スコア重み付け係数、少なくとも1つのアンカースコア重み付け係数、及び少なくとも1つの枕木スコア重み付け係数を含む。複数の資産位置スコアが、少なくとも1つの固定資産位置スコア、少なくとも1つのアンカー位置スコア、及び少なくとも1つの枕木クラスタ位置スコアを含む。複数のデータポイントのうちの少なくとも1つが第1の近接性閾値を満たす場合、複数の資産位置スコアのうちの少なくとも1つが、第1の近接性閾値を満たす複数のデータポイントのうちの少なくとも1つ、複数のデータスコア重み付け係数のうちの少なくとも1つ、及び複数の資産スコア重み付け係数のうちの少なくとも1つを使用して生成される。
【0012】
別の実施形態において、連続溶接レールの鉄道軌道におけるリスクを評価する方法は、複数のデータポイントを受信するステップであって、複数のデータポイントのそれぞれが鉄道軌道の位置に関連付けられる、受信するステップと;複数のデータスコア重み付け係数を受信するステップと;少なくとも1つの固定資産位置、少なくとも1つの枕木クラスタ位置、及び少なくとも1つのアンカー位置を受信するステップと;少なくとも1つの固定資産スコア重み付け係数、少なくとも1つの枕木スコア重み付け係数、及び少なくとも1つのアンカースコア重み付け係数を受信するステップと;少なくとも1つの固定資産位置の周囲の少なくとも1つの第1の固定資産ジオフェンス、少なくとも1つの枕木クラスタ位置の周囲の少なくとも1つの第1の枕木クラスタジオフェンス、及び少なくとも1つのアンカー位置の周囲の少なくとも1つの第1のアンカージオフェンスを決定するステップと;少なくとも1つの固定資産スコア重み付け係数及び少なくとも1つの第1の固定資産ジオフェンスを使用して、少なくとも1つの固定資産位置スコアを生成するステップと;少なくとも1つの枕木スコア重み付け係数及び少なくとも1つの第1の枕木クラスタジオフェンスを使用して、少なくとも1つの枕木クラスタ位置スコアを生成するステップと;少なくとも1つのアンカースコア重み付け係数及び少なくとも1つの第1のアンカージオフェンスを使用して、少なくとも1つのアンカー位置スコアを生成するステップとを含むことができる。複数のデータポイントのうちの少なくとも1つが少なくとも1つの第1の固定資産ジオフェンスと交差する場合、少なくとも1つの固定資産位置スコアは、少なくとも1つの固定資産ジオフェンスと交差する少なくとも1つのデータポイント、複数のデータスコア重み付け係数のうちの少なくとも1つ、及び少なくとも1つの固定資産スコア重み付け係数を使用して生成される。複数のデータポイントのうちの少なくとも1つが少なくとも1つの第1の枕木クラスタジオフェンスと交差する場合、枕木クラスタ位置スコアは、少なくとも1つの枕木クラスタジオフェンスと交差する少なくとも1つのデータポイント、複数のデータスコア重み付け係数のうちの少なくとも1つ、及び少なくとも1つの枕木スコア重み付け係数を使用して生成される。複数のデータポイントのうちの少なくとも1つが少なくとも1つの第1のアンカージオフェンスと交差する場合、アンカー位置スコアは、少なくとも1つのアンカージオフェンスと交差する少なくとも1つのデータポイント、複数のデータスコア重み付け係数のうちの少なくとも1つ、及び少なくとも1つのアンカースコア重み付け係数を用いて生成される。さらに、少なくとも1つの固定資産位置の周囲の少なくとも1つの第2の固定資産ジオフェンス、少なくとも1つの枕木クラスタ位置の周囲の少なくとも1つの第2の枕木クラスタジオフェンス、及び少なくとも1つのアンカー位置の周囲の少なくとも1つの第2のアンカージオフェンスを含む、複数の第2のジオフェンスを決定するステップを含む。第2のジオフェンスの交差に基づいて、少なくとも1つの固定資産位置、少なくとも1つの枕木クラスタ位置、又は少なくとも1つのアンカー位置を、他の少なくとも1つの固定資産位置、少なくとも1つの枕木クラスタ位置、又は少なくとも1つのアンカー位置と統合するステップをさらに含む。
【0013】
別の実施形態において、連続溶接レールリスクモデリングシステムは、メモリに動作可能に結合され、機械可読命令を実行可能な1つ又は複数のプロセッサと;1つ又は複数のプロセッサを介して、鉄道軌道の一区間に関係する少なくとも1つのデータポイントを受信するように構成されたデータ収集モジュール、及びコンピュータプロセッサを介して、少なくとも1つのデータスコア重み付け係数を受信するように構成された重み付けモジュールを備えるデータ基礎システムと;1つ又は複数のプロセッサを介して、固定資産位置スコアを生成するように構成された固定資産関係及びスコアリングモジュール、1つ又は複数のプロセッサを介して、枕木位置スコアを生成するように構成された枕木クラスタ関係及びスコアリングモジュール、及び1つ又は複数のプロセッサを介して、アンカー位置スコアを生成するように構成されたアンカー層関係及びスコアリングモジュールを備える資産関連付け及びモデリングシステムとを含むことができる。資産関連付け及びモデリングシステムが、固定資産スコア重み付け係数、固定資産近接性閾値を満たす受信されたデータ、及びデータスコア重み付け係数を使用して、固定資産位置スコアを生成する。資産関連付け及びモデリングシステムが、枕木クラスタスコア重み付け係数、枕木クラスタ近接性閾値を満たす受信されたデータ、及びデータスコア重み付け係数を使用して、枕木クラスタ位置スコアを生成する。資産関連付け及びモデリングシステムが、アンカースコア重み付け係数、アンカー近接性閾値を満たす受信されたデータ、及びデータスコア重み付け係数を用いて、アンカー位置スコアを生成する。
【0014】
本開示は、例として本開示の原理を説明する添付の図面と併せて読まれる以下の詳細な記載によって容易に理解されるであろう。図面は、本開示の1つ又は複数の例示的な実施形態の設計及び有用性を示すものであり、同様の要素は同様の参照番号又は記号によって参照される。図面中の物体及び要素は、必ずしも一定の縮尺、比率、又は正確な位置関係で描かれていない。その代わりに、本開示の原理を示すことに重点が置かれている。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本開示の1つ又は複数の例示的な実施形態による、リスクモデリングシステムの概略図を示す。
図2】本開示の1つ又は複数の例示的な実施形態による、連続溶接レールリスクモデリングシステムの例示的なブロック図を示す。
図3】本開示の1つ又は複数の例示的な実施形態による、資産関連付け及びモデリングシステムを例示するフローチャートを示す。
図4A】本開示の1つ又は複数の例示的な実施形態による、座屈リスク評価システムを例示するフローチャートを示す。
図4B】本開示の1つ又は複数の例示的な実施形態による、座屈リスク評価システムを例示するフローチャートを示す。
図5】本開示の1つ又は複数の例示的な実施形態による、多層リスクモデリングの方法を示す。
図6】本開示の1つ又は複数の例示的な実施形態による、固定資産モデリングシステムを例示するフローチャートを示す。
図7】本開示の1つ又は複数の例示的な実施形態による、アンカーリスクモデリングシステムを例示するフローチャートを示す。
図8】本開示の1つ又は複数の例示的な実施形態による、枕木クラスタリスクモデリングシステムを例示するフローチャートを示す。
図9】本開示の1つ又は複数の例示的な実施形態による、連続溶接レールリスクモデリングシステムを例示するフローチャートを示す。
図10A】本開示の1つ又は複数の例示的な実施形態による、リスクモデルの例示的なレンダリングを示す。
図10B】本開示の1つ又は複数の例示的な実施形態による、リスクモデルの例示的なレンダリングを示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の記載において示される本開示の好ましい態様、並びにその様々な特徴及び有利な細部は、添付図面に含まれる非限定的な例を参照して、以下の記載において詳述されるように、より十分に説明される。周知の構成要素の記載は、本明細書に記載される主要な特徴を不必要に不明瞭にしないように省略されている。以下の記載で使用される例は、本開示を実施及び実践することができる方法の理解を容易にすることを意図している。したがって、これらの例は、特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0017】
図1は、本開示の1つ又は複数の実施形態によるリスクモデリングシステム100の概略図を示す。システム100は、データベース104に動作可能に結合された1つ又は複数のサーバ102を含むことができる。サーバ102は、ネットワーク接続106を介して、1つ又は複数のクライアント110、112、114、116、144に動作可能に結合され得る。クライアントは、物理的デバイス(例えば、携帯電話116、コンピュータ110、112、タブレット114、車両144、車載コンピュータ、ウェアラブルデバイス、作業者、作業者関連デバイス、警告デバイス、又は他の適切なデバイス)、プログラム、又はアプリケーションであり得る。一例では、クライアントは、時計、スマートウォッチ、トーテム(totem)、トークン、バッジ、又は任意の他のウェアラブルデバイスなどのウェアラブルデバイスを含むことができる。別の実施形態では、サーバ102は、ネットワーク106を介してインタラクティブな軌道チャートシステム108に動作可能に結合することができる。例えば、インタラクティブな軌道チャートシステム108は、当技術分野で公知のものと同様にすることができる。別の例では、インタラクティブな軌道チャートシステム108は、軌道、車両、及び/又は作業員データを受信及び/又は取得し、データをサーバ102に伝送することができる、サーバ102と動作可能に接続されたネットワークコンピュータ108とすることができる。別の実施形態では、サーバ102は、鉄道車両などの車両144と動作可能に通信することができる。例えば、システム100は、鉄道車両144がデータをサーバ102から受信及び/又はサーバ102に伝送できるように構成することができる。システム100は、鉄道構成要素の欠陥の検出を容易にするために、鉄道システム又は鉄道インフラと一体化することができる。システム100によって包含される検出、捕捉されたデータ、測定、判定、警告等は、ネットワーク106又は他の動作可能な接続を介して、広く鉄道システムに公布及び/又はアクセス可能であることが、当業者には理解されるであろう。一実施形態では、サーバ102は、機械可読命令120を含むことができ、別の実施形態では、サーバ102は、機械可読命令120にアクセスすることができる。別の実施形態では、機械可読命令は、データ収集モジュール122、重み付けモジュール124、固定資産関係モジュール126、枕木クラスタ関係モジュール128、アンカー関係モジュール130、固定資産層スコアリングモジュール132、枕木クラスタ層スコアリングモジュール134、アンカー層スコアリングモジュール136、統合モジュール138、優先順位付けモジュール140、及び/又はレンダリングモジュール142に関連する命令を含むことができる。
【0018】
前述のシステム構成要素(例えば、サーバ102、インタラクティブな軌道チャートシステム108、及びクライアント110、112、114、116、138等)は、データが伝送され得るように、ネットワーク106を介して互いに通信可能に結合され得る。ネットワーク106は、インターネット、イントラネット、又は他の適切なネットワークとすることができる。データ伝送は、暗号化、非暗号化、VPNトンネル経由、又は他の適切な通信手段とすることができる。ネットワーク106は、WAN、LAN、PAN、又は他の適切なネットワークタイプとすることができる。クライアント、サーバ102、又は任意の他のシステム構成要素間のネットワーク通信は、PGP(登録商標)、Blowfish、Twofish、AES(登録商標)、3DES、HTTPS、又は他の適切な暗号化を使用して暗号化することができる。システム100は、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)、PCI、PCI-Express(登録商標)、ANSI-X12、イーサネット、Wi-Fi(登録商標)、ブルートゥース、又は他の適切な通信プロトコル又は媒体を介して、本明細書に開示される様々なシステム、構成要素、及びモジュールを介して通信を提供するように構成することができる。さらに、サードパーティシステム及びデータベースを、ネットワーク106を介してシステム構成要素に動作可能に結合することができる。
【0019】
システム100の構成要素(例えば、サーバ102、インタラクティブな軌道チャートシステム108、及びクライアント)との間で伝送されるデータは、JSON(JavaScript Object Notation)、TCP/IP、XML、HTML、ASCII、SMS、CSV、REST(representational state transfer)、又は他の適切なフォーマットを含む任意のフォーマットを含むことができる。データ伝送は、メッセージ、フラグ、ヘッダ、ヘッダプロパティ、メタデータ、及び/又はボディを含むことができ、又は同じものを有する任意の適切なフォーマットによってカプセル化及びパケット化されることができる。
【0020】
1つ又は複数のサーバ102は、ハードウェア、ソフトウェア、又はそのためのハードウェア及びソフトウェアの適切な組み合わせで実装され得、メモリ104へのアクセスを有する1つ又は複数のプロセッサ118を有する1つ又は複数のサーバ上で動作する1つ又は複数のソフトウェアシステムを備え得る。サーバ102は、電子記憶装置、1つ又は複数のプロセッサ、及び/又は他の構成要素を含むことができる。サーバ102は、ネットワーク106及び/又は他のコンピューティングプラットフォームを介した情報交換を可能にするために、通信回線、接続、及び/又はポートを含むことができる。サーバ102はまた、本明細書においてサーバ102に帰属する機能を提供するために一緒に動作する複数のハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェア構成要素を含むことができる。例えば、サーバ102は、Software-as-a-Service(SaaS)及びPlatform-as-a-Service(PaaS)機能を含む、サーバ102としてともに動作するコンピューティングプラットフォームのクラウドによって実装され得る。さらに、サーバ102は、メモリ104を内部に含むことができる。
【0021】
メモリ104は、情報を電子的に記憶する非一過性の記憶媒体を含むことができる電子記憶装置を備えることができる。電子記憶装置の電子記憶媒体は、サーバ102と一体的に(例えば、実質的に取り外し不可能に)提供され得るシステム記憶装置、及び/又は、例えば、ポート(例えば、USB(登録商標)ポート、ファイヤワイヤ(登録商標)ポート等)又はドライブ(例えば、ディスクドライブ等)を介してサーバ102に取り外し可能に接続され得る取り外し可能な記憶装置の一方又は両方を含み得る。電子記憶装置は、光学的に読み取り可能な記憶媒体(例えば、光ディスク等)、磁気的に読み取り可能な記憶媒体(例えば、磁気テープ、磁気ハードドライブ、フロッピードライブ等)、電荷ベースの記憶媒体(例えば、EEPROM、RAM等)、ソリッドステート記憶媒体(例えば、フラッシュドライブ等)、及び/又は他の電子的に読み取り可能な記憶媒体のうちの1つ又は複数を含み得る。電子記憶装置は、1つ又は複数の仮想記憶リソース(例えば、クラウド記憶装置、仮想プライベートネットワーク、及び/又は他の仮想記憶リソース)を含み得る。電子記憶装置は、データベース、又はパブリック若しくはプライベート分散台帳(例えば、ブロックチェーン)を含むことができる。電子記憶装置は、機械可読命令120、ソフトウェアアルゴリズム、制御ロジック、プロセッサによって生成されたデータ、サーバから受信されたデータ、コンピューティングプラットフォームから受信されたデータ、及び/又はサーバが本明細書に記載されるように機能することを可能にすることができる他のデータを記憶することができる。電子記憶装置は、ネットワーク106を介してアクセス可能なサードパーティデータベースも含むことができる。
【0022】
プロセッサ118は、サーバ102においてデータ処理能力を提供するように構成され得る。このように、プロセッサ118は、デジタルプロセッサ、アナログプロセッサ、情報を処理するように設計されたデジタル回路、情報を処理するように設計されたアナログ回路、ステートマシン、及び/又はFPGA若しくはASICなどの情報を電子的に処理するための他の機構のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロセッサ118は、単一のエンティティであり得るか、又は複数の処理ユニットを含み得る。これらの処理ユニットは、同じデバイス内に物理的に配置することができ、又はプロセッサ118は、単独で、又は協調して動作する複数のデバイス又はソフトウェア機能の処理機能を表すことができる。
【0023】
プロセッサ118は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、ハードウェア、及び/又はファームウェアの何らかの組み合わせ、及び/又はプロセッサ118上の処理能力を構成するための他の機構を介して、機械可読命令106又は機械学習モジュールを実行するように構成され得る。本明細書で使用される場合、「機械可読命令」という用語は、機械可読命令構成要素120に帰属する機能を実行する任意の構成要素又は構成要素のセットを指すことができる。これは、プロセッサ可読命令の実行中の1つ又は複数の物理的プロセッサ118、プロセッサ可読命令、回路、ハードウェア、記憶媒体、又は任意の他の構成要素を含むことができる。
【0024】
サーバ102は、1つ又は複数の機能モジュールを有する機械可読命令120で構成され得る。機械可読命令120は、メモリ104にアクセス可能な1つ又は複数のプロセッサ118を有する1つ又は複数のサーバ102に実装することができる。機械可読命令120は、単一のネットワーク接続されたノード、又は複数のネットワーク接続されたノードの分散アーキテクチャを含み得る機械クラスタとすることができる。機械可読命令120は、以下により詳細に記載するように、様々な機能を実装するための制御ロジックを含むことができる。機械可読命令120は、WILDシステム100に関連する特定の機能を含むことができる。さらに、機械可読命令120は、データベース、分散台帳、又はブロックチェーンに対してデータを処理、読み取り、及び書き込みできるスマートコントラクト又はマルチシグネチャコントラクトを含むことができる。
【0025】
図2は、本開示の1つ又は複数の例示的な実施形態による、連続溶接レールリスクモデリングシステム200の概略図を示す。システム200は、モデル集計システム202と、データ基礎システム204と、資産関連付け及びモデリングシステム206と、固定資産層モデリングシステム208と、枕木クラスタ層モデリングシステム210と、アンカー層モデリングシステム212とを含み得る。例示的な一実施形態では、データ基礎システム204は、データ収集モジュール122及び重み付けモジュール124を含み得る。一例では、データ収集モジュール122及び重み付けモジュール124は、データの収集と、資産関連付け及びモデリングシステム206及びモデル集計システム202による使用のためなど、統計的に関連する基礎へのデータの変換とを容易にするための1つ又は複数のアルゴリズムを実装することができる。一実施形態では、データ基礎システム204は、少なくとも1つの鉄道軌道に関連するデータの受信時に始動し、その後、本開示の1つ又は複数の実施形態に従ってリスクモデリングのためのデータ基礎を生成するのを支援するために、データを適宜重み付けするように構成することができる。
【0026】
一実施形態では、データ収集モジュール122は、鉄道軌道及び/又は鉄道インフラに関連し得る無数のソースからデータを受信及び/又は捕捉するように構成され得る。例えば、データ収集モジュール122は、枕木データ、固定資産データ、アンカーデータ、勾配データ、バラストデータ、ジョイントデータ、レール設備事故データ、レール欠陥データ、速度データ、保守データ、レール除去データ、カーブデータ、困窮(distressing)作業データ、及び/又はリスクモデリングに利用するのに適した他の任意のデータを受信するように構成され得る。例えば、データ収集モジュール122は、そのようなデータを格納することができる1つ又は複数のデータベース(データベース104など)と動作可能な通信を行うことができる。別の実施形態では、データ収集モジュール122は、例えば鉄道軌道に関連するデータを捕捉するように構成することができる。例えば、データ収集モジュール122は、センサ、カメラ、レーダ、LIDAR、又は鉄道インフラに関連するデータを捕捉及び/又は収集するのに適した任意の他の構成要素又は機構を利用することができる。別の実施形態では、データ収集モジュール122は、鉄道インフラデータに関連する要員、システム、又は任意の他のエンティティからの入力を受信するように構成することができる。
【0027】
別の実施形態では、データ収集モジュール122は、鉄道インフラの固定資産に関連するデータを受信するように構成することができる。例えば、データ収集モジュール122は、渡り線、分岐器、踏切、菱形交差、橋、陸橋、又は鉄道インフラに組み込まれた他の任意の固定資産に関連するデータを受信するように構成することができる。一実施形態では、データ収集モジュール122は、固定資産の位置、固定資産の種類、保守履歴、又は固定資産に関する他の任意の情報を受信することができる。別の実施形態では、データ収集モジュール122は、枕木データを受信するように構成することができる。例えば、データ収集モジュール122は、枕木の組成、枕木の位置、枕木の状態、又は鉄道インフラ内の1つ又は複数の枕木に関連する任意の他のデータに関連するデータを受信するように構成することができる。一実施形態では、データ収集モジュール122は、オーロラスキャナに由来し得るデータなど、枕木監査システム及び/又はプラットフォームからデータを受信することができる。別の実施形態では、データ収集モジュール122は、鉄道インフラ内のアンカーに関連するデータを受信するように構成することができる。例えば、データ収集モジュール122は、アンカーのタイプ、アンカーの構成、アンカーの状態、又はアンカーに関連する任意の他のデータに関連するデータを受信するように構成することができる。
【0028】
一実施形態では、データ基礎システム204は、データ収集モジュール122を介して鉄道インフラに関連するデータを受信及び/又は収集することができ、そのようなデータは数値データの形態とすることができる。例えば、データ収集モジュール122は、資産の近接性閾値内のカーブなどのカーブの数をカウントすることができる。別の例では、データ収集モジュール122は、軌道のどの区間が特定の距離内で特定の速度変更を必要とするかを判定することができる。別の例では、データ収集モジュール122は、軌道の勾配変化を判定することができる。別の実施形態では、データ収集モジュール122は、バラスト汚損指数に関連するデータを受信することができる。別の実施形態では、データ収集モジュールは、鉄道インフラに関連するあらゆる無数のデータを受信し、そのようなデータを数値で表されたデータに変換することができる。例えば、データ収集モジュール122は、特定の大きさのバラスト汚損指数を特定の整数で表すことができると決定することができる。別の実施形態では、データ収集モジュール122は、軌道のジョイントの数をカウントすることができ、ジョイントの数は整数で表すことができる。別の例では、データ収集モジュール122は、所与の軌道及び/又は軌道セグメント上のレール設備事故(及び/又は他のイベント)の数をカウントすることができ、そのようなレール設備事故及び/又は他のイベントの数は、整数で表すことができる。別の実施形態では、データ収集モジュール122は、アンカー及び/又は高速状態に関連するデータを収集し、状態に応じて数値を割り当てることができる。別の実施形態では、データ収集モジュール122は、アンカー及び/又は留め具を識別及び/又はカウントし、さらにそのようなアンカー/留め具の状態を受信することができる。
【0029】
別の例では、データ収集モジュール122は、レール欠陥に関連するデータを受信することができる。一例では、データ収集モジュール122は、特定の履歴期間内に対処された欠陥など、特定の軌道位置に関連する欠陥の数をカウントし、そのようなカウントを整数で表すことができる。別の実施形態では、データ収集モジュール122は、特定の時間内に軌道上で実行された枕木及びレール作業に関連するデータを決定及び/又は受信することができる。一実施形態では、データ収集モジュール122は、これらのイベントの数をカウントし、このカウントを整数で表すことができる。別の実施形態では、データ収集モジュール122は、いずれかのデータを単数イベントとして表すことができる。例えば、データ収集モジュール122は、これらのイベント及び/又はインフラ構成要素の位置を識別し、そのようなイベント/構成要素を存在又は非存在として示すなどして、任意の適切な方法でそれらを表すことができる。例えば、データ収集モジュール122は、軌道の特定の区間でレールイベントが発生したことを示すことができる。別の実施形態では、データ収集モジュールは、軌道上の特定の位置にアンカー/留め具が配置されていることを示し、さらにそのようなアンカー/留め具の状態を示すことができる。別の例では、データ収集モジュール122は、軌道の一区間が勾配閾値を超える特定の勾配を有するかどうかを示すことができる。別の例では、データ収集モジュール122は、軌道の一区間が特定の距離内で特定の速度変化を受けるかどうかを示すことができる。
【0030】
1つの例示的な実施形態では、データ収集モジュール122は、鉄道インフラに関連するあらゆる無数のデータを収集し、そのようなデータを軌道インフラに関連付けることができる。例えば、データは、軌道地図の周囲及び/又は軌道地図上の固有のデータポイントによって表すことができる。例えば、特定の状態を有する軌道上の各アンカーは、1つのタイプのデータポイントによって示すことができ、特定の異なる状態を有する軌道上の各アンカーは、異なるタイプのデータポイントによって示すことができる。別の例では、軌道の特定の区間における速度変化を特定のデータポイントによって示すことができる。別の例では、軌道の勾配を特定のデータポイントによって示すことができる。一実施形態では、データ基礎システム204は、所与の特定のデータポイントが、収集されたデータ/イベントのタイプに関して何を表すかを決定及び/又は認識することができる。別の実施形態では、データ収集システムは、これらのデータ/イベントを、テロップ、設定/未設定、カウンタ、又は存在/非存在の任意の他の表示として表すことができる。例えば、データ収集モジュール122は、このようなデータを収集し、特定のデータ/イベントが軌道の特定のエリア上又はその近傍に存在することを示すことができる。一実施形態では、データ収集システム122は、それぞれが異なる識別子を有する無数のデータポイントが散在する軌道地図を出力するように視覚化することができる。各データポイントは、その識別子に依存して、異なるイベント及び/又は特性(特定の品質のアンカー、ある期間内に行われたレール作業、速度変化が発生した区間等)を表すことができる。一実施形態では、データポイントが存在しないことは、特定の特性/イベントが存在しないことを示すことができる。別の実施形態では、データ収集モジュール122は、本明細書で考察したような、鉄道インフラに関連する任意のイベント及び/又は特性を識別し、さらに特定の場所をそのような特性及び/又はイベントに関連付けることができる。
【0031】
別の実施形態では、データ基礎システム204は、以下のようなデータを収集、送信、捕捉、及び/又は受信することができる:
- 枕木クラスタ(不良枕木クラスタ)-7つ以上の不良枕木が連続している。
- 2019枕木プログラム
- 本線、支線、待避線の資産
o 渡り線、電力/人分岐器、公共/民間交差、菱形交差
o フルバラストデスクブリッジ
- 過去1年間に見つかったオープン次世代アンカー及び留め具の状況
- 勾配≦-1.0%及び≧1.0%
- BFI≧40(最新のスキャン)
- 本線と待避線のジョイント
- T109レール設備事故(REI)
- レール欠陥
- 2マイル以内の速度変化≧20MPH
- 過去1年間の枕木及びレール作業
- オープンレール除去ゾーン及び応力除去位置
- カーブ(固定資産、交差勾配変化、アンカー状態、不良枕木から0.2マイル以内の特定されたもの)
【0032】
別の実施形態では、データ基礎システム204は、以下のような重み付け係数、又は他の適切な重み付け係数を含むことができる:
Fixed_Objects_Mult=3.0
Bad_Repl_Ties_Mult=2.0
Anchor_Red_Mult=2.0
BFI_Mutl=2.0
Rail_Defect_Mult=2.0
Joint_Mult=2.0
Grade_Mult=1.5
Speed_Change_Mult=1.5
Low_Pre_Brk_Mult=1.5
Anchor Yel Mult=1.25
Rail_Relay_Mult=0.0
CWR_Mult=2.0
【0033】
例えば、「Fixed_Objects_Mult」は固定資産に対応することができる。別の例では、「Bad_Repl_Ties_Mult」は、枕木クラスタ、例えば特定の品質の枕木のクラスタに対応することができる。別の例では、「Anchor_Red_Mult」は、特定の品質のアンカーに対応することができる。別の例では、「Rail_Defect_Mult」はレールの欠陥に対応することができる。別の例では、「Joint_Mult」は、本線及び/又は待避線のジョイントなどのジョイントに対応することができる。別の例では、「Grade_Mult」は、特定の勾配閾値を満たす勾配に対応することができる。別の例では、「Speed_Change_Mult」は、特定の速度変化の義務付け及び/又は指令が推奨される軌道の区間に対応することができる。別の例では、「Low_Pre_Brk_Mult」は、特定の種類の作業が行われた軌道の区間に対応することができる。別の例では、「Low_Pre_Brk_Mult」は、特定のタイプのイベントからのデータ収集が発生し、業界全体のモデリング慣行を使用して、通常よりも低いレール中立温度が示された軌道の区間に対応することができる。別の例では、「Anchor Yel Mult」は、特定の品質のアンカーに対応することができる。別の例では、「Rail_Relay_Mult」は、実施された特定の種類の作業に対応することができる。別の例では、「CWR_Mult」はレールのタイプ、例えば連続溶接レールに対応することができる。
【0034】
一実施形態では、重み付けモジュール124は、特定の鉄道構成要素に関連する重み付け係数を受信及び/又は送信するように構成することができる。一実施形態では、鉄道構成要素には、資産、固定資産、レール、枕木、アンカー、ジョイント、バラスト、車両、要員、作業員、建物、システム、或いは鉄道及び/若しくは鉄道インフラに関連する任意の他の構成要素又はエンティティを含めることができる。例えば、重み付けモジュール124は、複数の重み付け係数を有するデータベース(データベース104など)にアクセスするように構成することができる。重み付けモジュール124は、一実施形態では、重み付け係数を受信し、その重み付け係数を適切な鉄道構成要素に関連付けることができる。例えば、重み付けモジュール124は、データ収集モジュール122によって収集されたデータが、固定資産、枕木、及び/又はアンカーに関連し得ると決定することができ、重み付けモジュール124はさらに、これらの構成要素に関連する重み付け係数を受信し、適切な重み付け係数を特定の構成要素に関連付けることができる。別の実施形態では、重み付けモジュール124は、例えば資産関連付け及びモデリングシステム206によって使用され得る複数の重み付け係数を記憶し及び/又はそれにアクセスするように構成することができる。
【0035】
別の実施形態では、重み付けモデル(model)124は、任意の数の重み付け係数(乗数)を受信及び/又は送信することができる。例えば、重み付けモジュール124は、固定物乗数、不良枕木乗数、不良アンカー状態乗数、バラスト汚損指数乗数、レール欠陥乗数、ジョイント乗数、勾配乗数、速度変化乗数、制動距離乗数、適性アンカー状態乗数、レール中継乗数、及び/又は連続溶接レール乗数を含むことができる。一実施形態では、重み付けモジュール124は、リスクモデリングシステム200に統計的に重み付けされたデータ基礎を提供するために、データ収集モジュール122によって収集されたデータと組み合わせて1つ又は複数の重み付け係数を実装することができる。一実施形態では、データ基礎は、それぞれが鉄道軌道に関連付けられ得る特定の位置を有する固有の識別子及び/又は特性を有する無数のデータポイントとして考えることができる。別の実施形態では、データ基礎は、それに関連する特定の重み付け係数をさらに有する上述のような無数のデータポイントとして考えることができる。
【0036】
1つの例示的な実施形態では、連続溶接レールリスクモデリングシステム200は、資産関連付け及びモデリングシステム206を含むことができる。一実施形態では、資産関連付け及びモデリングシステム206は、リスクモデルを生成するために、データ基礎システム204からのデータ及び/又は重み付けされたデータを利用することができる。例えば、資産関連付け及びモデリングシステム206は、データ及び重み付けされたデータを、固定資産位置、枕木クラスタ位置、及びアンカー位置などの特定の資産位置に関連付けることができる。別の例では、資産関連付け及びモデリングシステム206は、1つ又は複数の近接性閾値を利用して、データ基礎システム204からのデータを特定の資産位置に関連付けるべきかどうかを決定することができる。例えば、資産関連付け及びモデリングシステムは、特定の資産(固定資産、枕木クラスタ、アンカー等)の位置を特定し、さらに、そのような資産の位置の周りの近接性閾値を決定することができる。別の実施形態では、資産関連付け及びモデリングシステム206は、データ基礎システム204に関して生成されたデータポイントの位置を、資産の位置及び関連する近接性閾値と比較して、データポイントのうちの1つ又は複数が、資産の位置に関連付けられた近接性閾値内に入るか、及び/又は近接性閾値を満たすかどうかを判定することができる。このようにして、資産関連付け及びモデリングシステム206は、鉄道インフラ内のエリアのスコアを生成する目的で、特定のデータポイントを特定の資産位置に関連付けるべきかどうかを決定することができる。
【0037】
1つの例示的な実施形態では、資産関連付け及びモデリングシステム206は、重み付けモジュール124を介して利用可能な関連する重み付け係数を有するデータ収集モジュール122によって収集されたデータを、特定の資産位置と関連付けることによって、多層モデリングスキームを実施することができる。一実施形態では、資産関連付け及びモデリングシステム206は、資産の位置と特定のデータの位置とを比較することができ、特定のデータの近接性が資産の位置に関連付けられた近接性閾値を満たす場合、資産関連付け及びモデリングシステム206は、特定のデータが、その特定のエリアに対するスコアリングされたエリア及び/又は位置スコアを決定するためのスコアリングアルゴリズムに含まれるべきであると決定することができる。一例では、資産関連付け及びモデリングシステム206は、モデリングスキームにおいて、固定資産層、枕木クラスタ層、及びアンカー層を実装することができる。
【0038】
別の例では、データ収集モジュール122によって収集され、重み付けモジュール124によって重み付けされた鉄道インフラに関連する複数のデータは、資産関連付け及びモデリングシステム206が鉄道軌道に関してそのようなデータの位置を決定できるように、複数の鉄道軌道に対してマッピングすることができる。一実施形態では、資産関連付け及びモデリングシステム206は、データ基礎システム204からのデータをさらに利用して、同じ鉄道軌道に関する資産位置(固定資産位置、枕木クラスタ位置、及びアンカー位置など)をさらにマッピングすることができる。このようにして、資産関連付け及びモデリングシステム206は、資産の位置とデータ基礎システム204から受信したデータポイントとを比較して、受信したデータポイントに対するそのような資産位置の近接性を決定することができる。一例では、データポイントが資産位置に関して近接性閾値を満たす場合、資産関連付け及びモデリングシステム206は、そのようなデータポイント(重み付けモジュール124によって重み付けされ得る)がそのような資産に関連付けられ、資産に関連する特定のエリアに対するスコアリング計算に利用されるべきであると決定することができる。このようにして、資産関連付け及びモデリングシステム206は、鉄道インフラに関するデータを鉄道インフラの特定の資産に関連付けることができる。
【0039】
一実施形態では、資産関連付け及びモデリングシステム206は、固定資産層モデリングシステム208、枕木クラスタ層モデリングシステム210、及びアンカー層モデリングシステム212を含むことができる。一例では、固定資産層モデリングシステム208は、固定資産関係モジュール126及び固定資産層スコアリングモジュール132を含むことができる。一実施形態では、固定資産関係モジュール126は、データ基礎システム204からのデータを利用し、そのようなデータを鉄道インフラ内の固定資産に関連付けることができる。例えば、固定資産関係モジュール126は、鉄道軌道に関する固定資産の位置を受信及び/又は決定することができる。別の例では、固定資産層関連モジュール(fixed asset layer relation module)126は、固定資産の位置を利用し、そのような位置を、データ基礎システム204から収集されたものなどのデータポイントの位置と比較することができる。別の実施形態では、固定資産関係モジュール126は、データ基礎システム204から受信したデータポイントが所与の固定資産位置と関係付けられるべきかどうかを決定するために、固定資産位置の周囲に1つ又は複数の近接性閾値を実装することができる。例えば、固定資産関係モジュール126は、それに関連する1つ又は複数の近接性閾値を有する固定資産位置を、1つ又は複数のデータポイント位置と比較することができる。別の実施形態では、固定資産関係モジュール126は、データポイントが特定の固定資産位置に関連付けられた近接性閾値を満たす場合、そのようなデータポイントは、そのような固定資産位置に関連付けられるべきであり、且つ/又はそのような固定資産位置に関係付けられるべきであると決定することができる。このようにして、固定資産関係モジュール126は、データ基礎システム204からのデータなどのデータを、鉄道インフラ内の固定資産に関連付けることができる。
【0040】
別の実施形態では、固定資産層スコアリングモジュール132は、特定の固定資産位置に関連するスコアを生成するように構成することができる。例えば、固定資産層スコアリングモジュール132は、固定資産位置と、固定資産関係モジュール126によって決定されたそのような位置に関連するデータを利用して、その特定のエリア/位置のスコアを決定することができる。一実施形態では、固定資産層スコアリングモジュール132は、固定資産位置に関して確立された近接性閾値を満たすデータをスコアリング計算に含めることができる。例えば、固定資産層スコアリングモジュール132は、固定資産関係モジュール126から、特定のデータポイントが固定資産位置と関連付けられるべきであることを受信することができる。別の例では、固定資産層スコアリングモジュール132は、固定資産自体及び/又は固定資産重み付け係数とともに、これらのデータポイント及び関連する重み付け係数を利用して、スコアリングされたエリアのスコアを生成することができる。一実施形態では、スコアリングされたエリアは、固定資産位置と、それに関連する近接性閾値によって定義されるエリアとを含むことができる。
【0041】
1つの例示的な実施形態において、固定資産層スコアリングモジュール132は、特定のエリアに対するスコアを生成するアルゴリズムを実装することができる。一実施形態では、アルゴリズムは、データ基礎システム204によって決定されたものなどの特定のイベント/特性の有無に関連する数値データを含むことができる。別の実施形態では、アルゴリズムは、所与のリスクモデル層の生成における特定のイベント/特性の統計的関連性を修正するために、数値データとともに実装される重み付け係数を含むことができる。例えば、重み付けモジュール124に関して上述した以下の重み付け係数/乗数を使用することができる。別の実施形態では、特定のエリアのスコアを決定するために、以下のような式を実装することができる:
【0042】
【数1】
【0043】
式中、αは特定のイベント/特性に対応する重み付け係数を示し、βは固定資産重み付け係数を示す。
【0044】
一実施形態では、レール欠陥、ジョイント、勾配カウント、速度変化、CWR作業、イエローアンカー、レッドアンカー、レール作業、BFI、不良枕木、及び応力除去作業は、すべて数値で表すことができる。例えば、「joints」は固定資産位置に確立された及び/又は関連する近接性閾値内にあるジョイントの数を示すことができる。別の例では、「Yel Anchors」は、固定資産位置に関連付けられた近接性閾値を満たす特定の状態を有するアンカーの数を指すことができる。別の例では、「Speed Changes」は、固定資産位置の近接性閾値内で特定の特性を持つ速度変化が発生したか否か、及び/又は、そこで発生したそのような速度変化の数を示すことができる。別の例では、「BadTies」は、固定資産位置に関連する近接性閾値を満たす特定の条件を有する枕木の数を指すことができる。一実施形態では、そのような近接性閾値を満たす特定の状態の枕木が少なくとも1つ存在する場合、「Bad_Repl_Ties_Mult」を式中のαに代入することができ、そうでない場合は、レール座屈のリスクを増大させる可能性のある不良枕木が存在しないため、全体的なスコアが影響を受けないように、数値「1」を使用することができる。別の実施形態では、固定資産層モデリングシステム208は、固定資産位置に関する特定のデータポイントを考慮したリスクモデルを生成することができる。
【0045】
1つの例示的な実施形態では、枕木クラスタ層モデリングシステム210は、枕木クラスタ関係モジュール128と枕木クラスタ層スコアリングモジュール134とを含むことができる。一実施形態では、枕木クラスタ関係モジュール128は、データ基礎システム204からのデータを利用し、そのようなデータを鉄道インフラ内の枕木クラスタに関連付けることができる。例えば、枕木クラスタ関係モジュール128は、データ基礎システム204からデータを受信することができ、そのようなデータは、鉄道インフラ内の枕木及び枕木の状態に関連するデータを含むことができる。別の例では、枕木クラスタ関係モジュール128は、特定の特性を有する枕木のクラスタを決定及び/又は識別することができる。例えば、枕木クラスタ関係モジュール128は、枕木の位置と状態を決定し、そのような枕木をクラスタにまとめることができる。例えば、枕木は鉄道軌道上で順番に並ぶことができる。一実施形態では、枕木クラスタ関係モジュール128は、枕木のこれらの位置を受信し、どの枕木が互いに近接しているかを決定することができる。別の実施形態では、枕木クラスタ関係モジュール128はさらに、鉄道インフラ内の枕木の状態に関するデータを受信することができる。別の実施形態では、枕木クラスタ関係モジュール128は、特定の状態の複数の枕木が一列にあるかどうかをデータから判断することができる。一実施形態では、枕木クラスタ関係モジュールは、そのような枕木を枕木クラスタとして識別することができる。
【0046】
1つの例示的な実施形態では、枕木クラスタ関係モジュール128は、枕木閾値を含むことができる。例えば、枕木クラスタ関係モジュール128は、枕木クラスタに含まれるために、特定の数の枕木が特定の状態にあり、互いに特定の距離内にあることを要求する枕木閾値を含むことができる。一実施形態では、枕木クラスタ関係モジュール128は、枕木クラスタと見なされるために、特定の状態の特定の数の枕木がすべて互いに近接していなければならないことを要求することができる。別の実施形態では、枕木クラスタ関係モジュール128は、特定の数の枕木が特定の状態であり、互いに特定の距離内にある場合、そのような枕木を枕木クラスタに含めることができると決定することができる。別の実施形態では、枕木クラスタ関係モジュール128は、データ基礎システム204から枕木クラスタの指示を受信することができる。
【0047】
一実施形態では、枕木クラスタ関係モジュール128は、データ基礎システム204からのデータを利用し、そのようなデータを鉄道インフラ内の枕木クラスタに関係付けることができる。例えば、枕木クラスタ関係モジュール128は、鉄道軌道に対する枕木クラスタの位置を受信及び/又は決定することができる。別の例では、枕木クラスタ層関係モジュール(tie cluster layer relation module)128は、枕木クラスタの位置を利用し、そのような位置を、データ基礎システム204から収集されたものなどのデータポイントの位置と比較することができる。別の実施形態では、枕木クラスタ関係モジュール128は、データ基礎システム204から受信されたデータポイントが所与の枕木クラスタ位置と関係付けられるべきかどうかを決定するために、枕木クラスタ位置の周囲に1つ又は複数の近接性閾値を実装することができる。例えば、枕木クラスタ関係モジュール128は、1つ又は複数の近接性閾値が関連付けられた枕木クラスタ位置を、1つ又は複数のデータポイント位置と比較することができる。別の実施形態では、枕木クラスタ関係モジュール128は、データポイントが特定の枕木クラスタ位置に関連付けられた近接性閾値を満たす場合、そのようなデータポイントはそのような枕木クラスタ位置に関連付けられるべきであり、及び/又はそのような枕木クラスタ位置に関係付けられるべきであると決定することができる。このようにして、枕木クラスタ関係モジュール128は、データ基礎システム204からのデータなどのデータを、鉄道インフラ内の枕木クラスタに関係付けることができる。
【0048】
別の実施形態では、枕木クラスタ層スコアリングモジュール134は、特定の枕木クラスタ位置に関連するスコアを生成するように構成することができる。例えば、枕木クラスタ層スコアリングモジュール134は、枕木クラスタ位置と、枕木クラスタ関係モジュール128によって決定されたそのような位置に関係するデータを利用して、その特定のエリア/位置のスコアを決定することができる。一実施形態では、枕木クラスタ層スコアリングモジュール134は、枕木クラスタ位置に関して確立された近接性閾値を満たすデータをスコアリング計算に含めることができる。例えば、枕木クラスタ層スコアリングモジュール134は、枕木クラスタ関係モジュール128から、特定のデータポイントが枕木クラスタ位置と関係付けられるべきであることを受信することができる。別の例では、枕木クラスタ層スコアリングモジュール134は、枕木クラスタ自体及び/又は枕木クラスタ重み付け係数とともに、これらのデータポイント及び関連する重み付け係数を利用して、スコアリングされたエリアのスコアを生成することができる。一実施形態では、スコアリングされたエリアは、枕木クラスタ位置及びそれに関係する近接性閾値によって定義されるエリアを含み得る。
【0049】
1つの例示的な実施形態では、枕木クラスタ層スコアリングモジュール134は、特定のエリアのスコアを生成するアルゴリズムを実装することができる。一実施形態では、アルゴリズムは、データ基礎システム204によって決定されたものなどの特定のイベント/特性の有無に関係する数値データを含むことができる。別の実施形態では、アルゴリズムは、所与のリスクモデル層の生成における特定のイベント/特性の統計的関連性を修正するために、数値データとともに実装される重み付け係数を含むことができる。例えば、重み付けモジュール124に関して上述した以下の重み付け係数/乗数を使用することができる。別の実施形態では、特定のエリアのスコアを決定するために、以下のような式を実装することができる:
【0050】
【数2】
【0051】
【数3】
【0052】
式中、αは、特定のタイプのデータに対応する重み付け係数を示すことができ、βは、不良交換枕木重み付け係数を示すことができる。
【0053】
一実施形態では、資産カウント、レール欠陥、ジョイント、勾配カウント、速度変化、CWR作業、イエローアンカー、レッドアンカー、レール作業、BFI、不良枕木、及び応力除去作業は、すべて数値で表すことができる。例えば、「joints」は、固定資産位置に確立及び/又は関連付けられた近接性閾値内に入るジョイントの数を示すことができる。別の例では、「Yel Anchors」は、固定資産位置に関連する近接性閾値を満たす特定の状態を有するアンカーの数を示すことができる。別の例では、「Speed Changes」は、固定資産位置の近接性閾値内で特定の特性を持つ速度変化が発生したか否か、及び/又は、そこで発生したそのような速度変化の数を示すことができる。別の例では、「BadTies」は、固定資産位置に関連する近接性閾値を満たす特定の状態を有する枕木の数を示すことができる。一実施形態では、そのような近接性閾値を満たす特定の状態の枕木が少なくとも1つ存在する場合、「Bad_Repl_Ties_Mult」を式中のαに代入することができ、そうでない場合は、レール座屈のリスクを増大させる可能性のある不良枕木が存在しないため、全体的なスコアが影響を受けないように、数「1」を使用することができる。別の実施形態では、応力除去作業が行われた場合、スコアをゼロに設定することができ、これはレールが既に応力除去されているため、レール座屈のリスクが小さくなり得ることを示す。別の実施形態では、枕木クラスタ層モデリングシステム210は、枕木クラスタ位置に関する特定のデータポイントを考慮したリスクモデルを生成することができる。
【0054】
別の例では、アンカー層モデリングシステム212は、アンカー関係モジュール130及びアンカー層スコアリングモジュール136を含むことができる。一実施形態では、アンカー関係モジュール130は、データ基礎システム204からのデータを利用し、そのようなデータを鉄道インフラ内のアンカー/留め具に関係付けることができる。別の実施形態では、アンカー関係モジュール130は、データ基礎システム204からのデータを利用し、そのようなデータを、特定の状態、例えば、適正な状態及び/又は悪い状態にある鉄道インフラ内のアンカー/留め具に関係付けることができる。例えば、アンカー関係モジュール130は、鉄道軌道に対するアンカーの位置を受信及び/又は決定することができる。別の例では、アンカー関係モジュール130は、アンカーの状態を受信及び/又は判定することができる。別の例では、アンカー層関係モジュール130は、アンカー位置を利用し、そのような位置を、データ基礎システム204から収集されたものなどのデータポイントの位置と比較することができる。別の実施形態では、アンカー関係モジュール130は、データ基礎システム204から受信されたデータポイントが所与のアンカー位置と関係付けられるべきかどうかを決定するために、アンカー位置の周囲に1つ又は複数の近接性閾値を実装することができる。例えば、アンカー関係モジュール130は、1つ又は複数の近接性閾値が関連付けられたアンカー位置を、1つ又は複数のデータポイント位置と比較することができる。別の実施形態では、アンカー関係モジュール130は、データポイントが特定のアンカー位置に関連付けられた近接性閾値を満たす場合、そのようなデータポイントは、そのようなアンカー位置に関連付けられるべきであり、及び/又はそのようなアンカー位置に関係付けられるべきであると決定することができる。このようにして、アンカー関係モジュール130は、データ基礎システム204からのデータなどのデータを、鉄道インフラのアンカーに関係付けることができる。
【0055】
別の実施形態では、アンカー層スコアリングモジュール136は、特定のアンカー位置に関連するスコアを生成するように構成することができる。例えば、アンカー層スコアリングモジュール136は、アンカー位置と、アンカー関係モジュール130によって決定されたそのような位置に関連するデータとを利用して、その特定のエリア/位置のスコアを決定することができる。一実施形態では、アンカー層スコアリングモジュール136は、アンカー位置に関して確立された近接性閾値を満たすデータをスコアリング計算に含めることができる。例えば、アンカー層スコアリングモジュール136は、アンカー関係モジュール130から、特定のデータポイントがアンカー位置に関係付けられるべきであることを受信することができる。別の例では、アンカー層スコアリングモジュール136は、アンカー自体及び/又はアンカー重み付け係数とともに、これらのデータポイント及び関連する重み付け係数を利用して、スコアリングされたエリアのスコアを生成することができる。一実施形態では、スコアリングされた領域は、アンカー位置と、それに関連する近接性閾値によって定義されるエリアとを含むことができる。
【0056】
1つの例示的な実施形態では、アンカー層スコアリングモジュール136は、特定のエリアのスコアを生成するアルゴリズムを実装することができる。一実施形態では、アルゴリズムは、データ基礎システム204によって決定されたものなどの特定のイベント/特性の有無に関連する数値データを含むことができる。別の実施形態では、アルゴリズムは、所与のリスクモデル層の生成における特定のイベント/特性の統計的関連性を修正するために、数値データとともに実装される重み付け係数を含むことができる。例えば、重み付けモジュール124に関して上述した以下の重み付け係数/乗数を使用することができる。別の実施形態では、特定のエリアのスコアを決定するために、以下のような式を実装することができる:
【0057】
【数4】
【0058】
式中、αは特定のデータタイプに対応する重み付け係数を示すことができる。
【0059】
一実施形態では、アンカー層スコアリングモジュール136は、どの重み付け係数を実装すべきかを決定するためにアンカー状態(例えば、「欠陥優先度」)を利用することができ、例えば、1つのアンカー状態(例えば、「YEL」)は、1つの重み付け係数を示すことができ、別のアンカー状態(例えば、Red)は、別の重み付け係数を示すことができる。一実施形態では、レール欠陥、ジョイント、勾配カウント、速度変化、CWR作業、イエローアンカー、レッドアンカー、レール作業、BFI、不良枕木、及び困窮作業は、すべて数値で表すことができる。例えば、「Fixed Assets」は、特定のアンカーから近接性閾値内で発見された固定資産の数に対応することができる。別の例では、「Rail Defects」は、アンカーに関連する近接性閾値を満たす指示されたレール欠陥の数に対応することができる。別の例では、「joints」は、固定資産位置に確立された及び/又は関連付けられた近接性閾値内に入るジョイントの数を示すことができる。別の例では、「Grade Counts」は、軌道の勾配が特定の勾配閾値(例えば、±1%)を満たす、アンカー位置の近接性閾値内の区間の数を示すことができる。別の例では、「速度変化」は、固定資産位置の近接性閾値内で特定の特性を持つ速度変化が発生したか否か、及び/又はそこで発生したそのような速度変化の数を示すことができる。別の例では、「CWR Work」は、アンカー位置の近接性閾値内でCWR作業が何回実施されたかを示すことができる。別の実施形態では、「CWR Work」は、CWR作業がアンカーの近接性閾値内のどこかで実施された場合、CWR作業重み付け係数(例えば、「CWR_mult」)が実装され、適切な統計的重みを提供することができるように、例えば、「CWR Work」を1に等しく設定することができるという点で、ある程度定性的であることができる。別の例では、「BadTies」は、固定資産位置に関連する近接性閾値を満たす特定の状態を有する枕木の数を指すことができる。別の例では、「Rail Work」は、「CWR Work」と同様に、レール作業が何回行われたかを表すことができるか、或いは、そのような作業が行われた場合は1に設定されるなど、ある程度定性的であることができる。別の例では、「BFI」は「バラスト汚損指数」を表すことができる。一実施形態では、バラスト汚損指数が指数閾値(例えば、BFI≧40)を満たす場合、BFI重み付け係数は、スコアリングアルゴリズムに統計的な重みを与えることができる。一実施形態では、このような近接性閾値を満たす特定の状態の枕木が少なくとも1つ存在する場合、「Bad_Repl_Ties_Mult」を式中のαに代入することができる。そうでない場合は、レール座屈のリスクを増大させる可能性のある不良枕木が存在しないため、全体的なスコアが影響を受けないように、数値「1」を使用することができる。別の実施形態では、これらの変数は、固定資産層モデリングシステム208及び枕木クラスタ層モデリングシステム210に関して交換可能に使用することができる。別の実施形態では、アンカー層モデリングシステム212は、アンカー位置に関する特定のデータポイントを考慮したリスクモデルを生成することができる。
【0060】
1つの例示的な実施形態では、連続溶接レールリスクモデリングシステム200は、モデル集計システム202を含むことができる。一実施形態では、モデル集計システム202は、固定資産層モデリングシステム208、枕木クラスタ層モデリングシステム210、及びアンカー層モデリングシステム212によってそれぞれ生成された固定資産層リスクモデル、枕木クラスタ層リスクモデル、及びアンカー層リスクモデルを一体化するように構成することができる。例えば、モデル集計システムは、モデリングシステム208、210、212から受信された資産位置及び/又はスコアエリアに関連する1つ又は複数の近接性閾値を実装するように構成することができ、そのような近接性閾値が満たされる場合、モデル集計システム202は、そのようなスコア化された位置が統合されるべきであり、及び/又はそのような位置のスコアが統合されたエリアの単一のスコアに集計されるべきであることを決定し得る。別の実施形態では、モデル集計システム202は、モデル集計システム202によって実行される統合によってなど、生成されたスコアに基づいて、スコア化されたエリアに優先順位を付けるように構成され得る。別の実施形態では、モデル集計システム202は、連続溶接レールリスクモデリングシステム200と動作可能な通信が可能なインタラクティブな軌道チャートに関してなど、連続溶接レールリスクモデルをレンダリングするように構成することができる。
【0061】
一実施形態では、モデル集計システム202は、統合モジュール138、優先順位付けモジュール140、及びレンダリングモジュール142を含むことができる。一実施形態では、統合モジュール138、優先順位付けモジュール140、及びレンダリングモジュール142は、資産関連付け及びモデリングシステム206によって生成されたリスクモデルの統合、統合されたリスクモデルを利用したリスクエリアの優先順位付け、及び統合されたリスクモデル及び関連する優先順位付けのレンダリングを容易にするための1つ又は複数のアルゴリズムを実装することができる。一実施形態では、統合モジュール138は、特定のスコアを有する資産位置間の距離を決定するように構成することができる。例えば、統合モジュール138は、固定資産層スコアリングモジュール132を介して割り当てられた特定のスコアを有する固定資産位置、枕木クラスタ層スコアリングモジュール134を介して割り当てられた特定のスコアを有する枕木クラスタ位置、及びアンカー層スコアリングモジュール136によって割り当てられた特定のスコアを有するアンカー位置を認識することができる。別の例では、統合モジュール138は、これらの資産位置に関連する近接性閾値を決定することができる。一実施形態において、統合モジュール138は、近接性閾値が満たされる場合、特定の資産位置スコア及び/又は資産位置自体がリスクモデルの目的のために統合されるべきであると決定することができる。
【0062】
一実施形態では、統合モジュール138は、レール座屈のリスクが高いエリアを強調することができるリスクモデルの生成を容易にすることができる。例えば、2つ以上の資産位置又は(if two or more asset locations or within)互いに特定の近接範囲内の場合、統合モジュール138は、これらの資産位置を互いに関連付け、これらの位置に割り当てられたスコア(モジュール132、134、及び136によってなど)も統合されるべきであると決定することができる。このようにして、統合モジュール138は、レールが座屈するリスクが比較的高い、より広い範囲の軌道を強調することができる。
【0063】
1つの例示的な実施形態では、優先順位付けモジュール140は、モジュール132、134、136及び/又は統合モジュール138のいずれかによって生成された資産位置スコアを利用して、生成され割り当てられたスコアに基づいて、どの位置に対処すべきかを優先順位付けすることができる。例えば、優先順位付けモジュール140は、例えば、特定のスコアを有する固定資産位置が特定のスコアを有する枕木クラスタ位置を追加した場合のスコアを比較して、どちらの位置がレール座屈のリスクがより高いかを決定することができる。別の例では、優先順位付けモジュール140は、統合されたエリア(統合モジュール138によって統合されたエリアなど)のスコアを、他の統合されたエリアのスコア及び/又は統合されなかった資産位置のスコアと比較して、どの資産位置がレール座屈のリスクがより高いかを決定することができる。このようにして、優先順位付けモジュール140は、比較リスクに基づいて位置に優先順位を付けることができる。
【0064】
1つの例示的な実施形態では、レンダリングモジュール142は、優先順位付けモジュール140内の統合モジュール138からのデータと優先順位付けを利用して、連続溶接レールリスクモデルをレンダリングすることができる。一実施形態では、レンダリングモジュール142は、色分け、視覚表示、又は優先順位伝達の任意の他の適切な方法を介するなどして、統合及び非統合のスコアリングエリアを含むスコアリングエリアの優先順位を示すことができる。例えば、レンダリングモジュール142は、軌道チャート内の軌道の特定の区間が強調され、及び/又は特定のスコアを有するものとして呼び出され得るように、インタラクティブな軌道チャートと動作可能な通信下に置かれることができる。別の例では、レンダリングモジュール142は、どのエリアがレール座屈のリスクが最も高いかを示すために、これらの領域を色分けすることができる。
【0065】
図3は、本開示の例示的な実施形態による、資産関連付け及びモデリングシステムの特徴を具現化する制御ロジック300を例示するフローチャート図300を示す。モデリング制御ロジック300は、サーバ(例えば、サーバ102)、機械学習モジュール、又は他の適切なシステム上のアルゴリズムとして実装され得る。さらに、モデリング制御ロジック300は、データ基礎システム204、資産関連付け及びモデリングシステム206、固定資産層モデリングシステム208、枕木クラスタ層モデリングシステム210、アンカー層モデリングシステム212、及びモデル集計システム202を含む、連続溶接レールリスクモデリングシステム200の1つ又は複数の機能を実装又は組み込むことができる。モデリング制御ロジック300は、ソフトウェア、ハードウェア、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)、ネットワーク接続、ネットワーク転送プロトコル、HTML、DHTML、JavaScript、Dojo、Ruby、Rails、他の適切なアプリケーション、又はそれらの適切な組み合わせで実現することができる。
【0066】
モデリング制御ロジック300は、データを同時に処理して複数のプロセス及びスレッドを生成するコンピュータプラットフォームの能力を活用することができる。複数のプロセスをインスタンス化することによって、モデリング制御ロジック300の速度及び効率は大幅に改善され、要員の安全性を促進する。しかしながら、プログラミングの当業者であれば、単一の処理スレッドの使用もまた利用され得、本開示の範囲内であることを理解するであろう。
【0067】
本実施形態のモデリング制御ロジック300のプロセスフローは、制御ロジック300がデータを受信するステップ302で始まる。ステップ302で受信されるデータは、枕木データ、固定資産データ、アンカーデータ、勾配データ、バラストデータ、ジョイントデータ、レール設備事故データ、レール欠陥データ、速度データ、保守データ、レール除去データ、カーブデータ、困窮作業データ、又はレール座屈のリスクのモデリングを促進するのに適した任意の他のデータを含むことができる。一実施形態では、ステップ302で受信したデータは、数値データ、定性的データ、又は他の任意の適切な形式のデータとすることができる。別の実施形態では、受信されたデータは、受信されたデータが鉄道軌道に関してどの位置から発信され、及び/又はどの位置に関連付けられるかを示す位置情報を含むことができる。例えば、ステップ302で受信したデータは、座標又は他の位置などの特定の位置を含むことができる。別の実施形態では、ステップ302で受信したデータは、特定の位置に関連するデータとすることができる。例えば、データは、鉄道軌道の区間/セグメント、及び/又はその周辺の環境に関するものとすることができる。その後、制御ロジック300はステップ304に進む。
【0068】
ステップ304において、制御ロジック300は、データスコア重み付け係数を受信することができる。例えば、制御ロジック300は、ステップ302で受信されたデータなどの特定のデータに特有であり得る重み付け係数を記憶することができるデータベース(データベース104など)と動作可能な通信を行うことができる。一実施形態では、重み付け係数は、重み付けモジュール124に関して考察したものと同様とすることができる。別の実施形態では、重み付け係数は、乗数、例えば、乗算されるデータタイプによって異なり得るデータタイプと乗算され得る数値を含み得る。別の例では、重み付け係数は、制御ロジック300が受信したデータ、例えばステップ302で受信したデータを統計的に重み付けすることができる任意の他の機構又は係数を含むことができる。その後、制御ロジック300はステップ306に進む。
【0069】
ステップ306において、制御ロジック300は、資産位置を受信することができる。例えば、制御ロジック300は、固定資産位置、枕木クラスタ位置、及び/又はアンカー位置を受信することができる。別の実施形態では、制御ロジック300は、列車、建物、又は任意の他の鉄道構成要素を含む、道路上の任意の他の資産の位置を受信することができる。次に、制御ロジック300はステップ308に進む。
【0070】
ステップ308において、制御ロジック300は、資産タイプを決定することができる。例えば、制御ロジック300は、ステップ306で受信した位置に関連する資産のタイプを決定することができる。例えば、制御ロジック300は、ステップ306でその位置が受信された特定の資産が、例えば、固定資産、枕木クラスタ、又はアンカーであると決定することができる。別の実施形態では、制御ロジック300は、資産が、車両、バンガロー、又は任意の他の鉄道資産などの任意の他のタイプの資産であると決定することができる。次いで、制御ロジック300はステップ310に進む。
【0071】
ステップ310において、制御ロジック300は、資産スコア重み付け係数を受信することができる。例えば、制御ロジック300は、特定の資産に関連する重み付け係数を受信することができる。一実施形態では、制御ロジック300は、ステップ308で決定されたような特定のタイプの資産に関連する重み付け係数を受信することができる。別の実施形態において、制御ロジック300は、固定資産、枕木クラスタ、及び/又はアンカーに関連する重み付け係数を受信することができる。例えば、ステップ310で受信した重み付け係数は乗数とすることができる。別の実施形態において、重み付け係数は、制御ロジック300が資産関連データ及び/又はスコアを統計的に重み付けするために利用することができる任意の他の計数又は他の機構とすることができる。次いで、制御ロジック300はステップ312に進む。
【0072】
ステップ312において、制御ロジックは、近接性閾値を決定することができる。例えば、制御ロジックは、ステップ306で受信された資産位置に関連する近接性閾値を決定することができる。別の実施形態では、制御ロジック300は、例えば、近接性閾値の1つ又は複数の階層を決定することができる。一例では、ステップ312で決定された近接性閾値の第1の階層は、302で受信されたどのデータが、ステップ306で受信された位置を有する特定の資産に関連付けられるべきかを決定するために、制御ロジック300によって使用され得る。例えば、近接性閾値の第1の階層は、ステップ302で受信されたデータの位置によって満たされる場合、そのようなデータポイントが、近接性閾値が満たされる特定の資産位置に関連付けられるべきであることを制御ロジック300に示すことができる。別の実施形態では、近接性閾値の第2の階層は、特定のスコアリングされたエリアが統合されるべきかどうかを制御ロジック300に示すことができる、スコアリングされたエリアの周りの近接性閾値を含むことができる。別の実施形態において、制御ロジック300は、近接性閾値充足の決定を介して、制御ロジック300が受信データを特定の資産位置に関連付けること、及び/又は特定のスコアリングされたエリアを互いに統合することを可能にするのに適した任意の数の近接性閾値を実装することができる。次いで、制御ロジック300はステップ314に進む。
【0073】
ステップ314で、制御ロジック300は、受信したデータが1つ又は複数の近接性閾値を満たすかどうかを決定することができる。例えば、制御ロジックは、ステップ302で受信されたデータが、ステップ312で決定された1つ又は複数の近接性閾値を満たすかどうかを決定することができる。一実施形態では、制御ロジック300は、ステップ302で受信されたデータが、ステップ306で受信された特定の資産位置に関連付けられるべきであるかどうかを決定するために、近接性閾値の第1の階層を利用することができる。制御ロジック300が、受信したデータが近接性閾値を満たさないと判定した場合、制御ロジック300は、次にステップ302及び318に進む。受信したデータが近接性閾値を満たすと制御ロジック300が判定した場合、制御ロジック300は次にステップ316に進む。
【0074】
ステップ316において、制御ロジック300は、データスコア重み付け係数及び受信されたデータを資産位置に関連付けることができる。例えば、制御ロジック300は、ステップ304で受信されたデータスコア重み付け係数及びステップ302からの受信されたデータを、ステップ306で受信された資産位置に関連付けることができる。例えば、制御ロジック300は、ステップ304で受信されたどの重み付け係数を、ステップ302で受信されたどのデータと関連付けるべきかを決定することができる。一実施形態では、制御ロジック300は、データタイプ固有の重み付け係数を利用することができる。別の実施形態では、制御ロジック300は、ステップ302で受信されたデータのタイプを調べ、そのようなデータをステップ304で受信された重み付け係数と比較して、どの重み付け係数がどのデータと利用されるべきかを決定することができる。別の実施形態において、制御ロジック300は、受信されたデータが資産位置の近接性閾値を満たす場合、ステップ302で受信されたデータをステップ306で受信された資産位置に関連付けることができる。例えば、制御ロジック300は、ステップ302で受信されたデータの位置が資産位置の近接性閾値を満たすと判定することができ、それによって、そのようなデータはそのような位置に関連付けられるべきであると判定する。その後、制御ロジック300はステップ318に進む。
【0075】
ステップ318において、制御ロジック300は、資産位置スコアを生成することができる。例えば、制御ロジック300は、ステップ306で受信された資産位置、ステップ308からの決定された資産タイプ、及びステップ310からの受信された資産スコア重み付け係数を利用して、資産位置スコアの生成を容易にすることができる。別の実施形態では、制御ロジック300は、近接性閾値を満足する受信データを、そのような近接性閾値に関連付けられた資産タイプとともに利用して、資産位置スコアを決定及び/又は生成することができる。例えば、制御ロジック300は、受信したデータが特定の資産位置に関連する近接性閾値を満たす場合、資産タイプとともに、受信したデータを資産位置スコアを生成するために採用すべきであると決定することができる。例えば、近接性閾値を満たすこれらのデータポイントは、数学的方程式で実装され、適切な重み付け係数で統計的に重み付けされ得る。別の例では、資産タイプと関連する資産スコア重み付け係数をさらに同じ数学的方程式で実装し、統計的に重み付けして資産位置スコアを生成することができる。別の実施形態において、特定の資産位置に関連する近接性閾値を満たす受信データが存在しない場合、制御ロジック300は、例えば、資産タイプ及び関連する資産スコア重み付け係数のみを使用して、資産位置スコアを生成することができる。このようにして、制御ロジック300は、所与の鉄道インフラにおける複数のリスク要因を考慮することができる資産位置スコアを生成することができる。例えば、制御ロジック300は、特定の資産位置に関して近接性閾値を満たす全てのデータを考慮するスコアを生成することができる。別の例では、そのようなデータがない場合、特定の資産位置に対して生成されたスコアは、特定の資産タイプ及び関連する重み付け係数によって貸与された重要度のみを担持することができる。制御ロジック300は次にステップ320に進む。
【0076】
ステップ320において、制御ロジック300は、資産位置間の距離を決定することができる。例えば、制御ロジック300は、ステップ306で受信された資産位置間の距離を決定することができる。一実施形態では、制御ロジックは、資産位置間の軌道距離を決定することができる。例えば、ステップ306で受信された資産位置は、鉄道軌道に関連付けることができ、制御ロジック300は、2つの所与の資産位置間の距離及び/又は軌道の長さを決定することができる。別の実施形態では、制御ロジック300は、ステップ306で受信された資産位置を比較し、GPS及び/又は任意の他の適切な機構を介するなどして、それぞれが他方からどの程度離れているかを決定することができる。次いで、制御ロジック300はステップ322に進む。
【0077】
ステップ322において、制御ロジック300は、近接性閾値が満たされるか否かを判定することができる。例えば、制御ロジック300は、任意の2つ以上の所与の資産位置間の距離が近接性閾値を満たすか否かを判定することができる。別の例では、ステップ322における近接性閾値は、第2の階層の近接性閾値と見なされ得る。例えば、制御ロジック300は、ステップ318などで資産位置スコアを生成した後に、この近接性閾値及びステップ322を実施及び/又は分析することができる。別の実施形態において、ステップ322で制御ロジック300によって検査される近接性閾値は、任意の所与の資産位置間の距離の大きさを指すことができる。一実施形態では、任意の2つの所与の資産位置間の距離が近接性閾値の大きさ以下である場合、制御ロジック300は、近接性閾値が満たされると判定することができる。制御ロジック300が、近接性閾値が満たされていないと判定した場合、制御ロジック300は、次にステップ330に進む。制御ロジック300が、近接性閾値が満たされると判定した場合、制御ロジック300は、次にステップ324に進む。
【0078】
ステップ324において、制御ロジック300は、近接性閾値を満たす資産位置を統合されたスコアエリアへと統合することができる。例えば、制御ロジック300は、互いに特定の近さ内にある(例えば、近接性閾値を満たす近さ内にある)資産位置が、組織化されたエリアに統合されるべきであると決定することができる。例えば、制御ロジック300は、近接性閾値を満たす2つ以上の資産位置、単一の統合されたスコアリングエリアに統合され得ると決定することができる。一実施形態では、制御ロジック300は、近接性閾値を満たすそのような資産位置は、生成されるリスクモデルの目的のために、単一のより大きなエリアとして考慮されるべきであると決定することができる。その後、制御ロジック300はステップ326に進む。
【0079】
ステップ326において、制御ロジック300は、統合された位置スコアを生成することができる。例えば、制御ロジックは、ステップ318で生成された資産位置スコアを実施し、近接性閾値を満たすそのような資産位置について、そのようなスコアを統合することができる。別の例では、制御ロジック300は、資産位置が互いに関して近接性閾値を満たす場合、資産位置スコアを集計することができる。別の実施形態において、制御ロジック300は、近接性閾値を満たす2つ以上の資産位置に対応する、より大きなスコアエリアを反映する統合された位置スコアを生成することができる。その後、制御ロジックはステップ328に進む。
【0080】
ステップ328において、制御ロジック300は、統合された位置スコアを統合されたスコアリングされたエリアに割り当てることができる。一実施形態では、制御ロジック300は、ステップ326で生成された統合された位置スコアを、ステップ324で決定された統合されたスコアリングされたエリアに割り当てることができる。例えば、制御ロジック300は、ステップ324でスコアリングされたエリアに統合された資産位置が、統合前にそれぞれ対応する資産位置スコアを有していたと決定することができる。別の例では、制御ロジック300は、ステップ326において、これらの資産位置スコアを使用して統合された位置スコアを生成することができ、統合されたスコアリングされたエリアを、統合されたスコアリングされたエリアの構成要素として機能する特定の資産位置と関連付けることによって、制御ロジック300は、所与の統合されたスコアリングされたエリアに所与の統合された位置スコアを割り当てるべきであると決定することができる。制御ロジック300は次にステップ330に進む。
【0081】
ステップ330において、制御ロジック300は、資産/統合された位置スコアを有するスコアリングされたエリアを決定することができる。一実施形態において、制御ロジック300は、それぞれが資産位置スコアを有する、識別された資産位置のうちの1つ又は複数を考慮することができ、資産位置がプロセスフローにおいて以前に別の資産位置と統合されていない場合、制御ロジック300は、資産位置が資産位置スコアを有するスコアリングされたエリアであることができると決定することができる。別の実施形態において、制御ロジック300は、それぞれが資産位置スコアを有する、識別された資産位置のすべてを考慮し、統合されたスコアリングされたエリアのすべてをさらに考慮し、統合されていない資産位置がそれぞれスコアリングされたエリアであり得、それぞれが資産位置スコアを有し得ると判定し、統合されたスコアリングされたエリアのそれぞれが統合された位置スコアを有するスコアリングされたエリアであり得るとさらに判定することができる。このようにして、制御ロジック300は、リスクモデルで使用するためのスコアリングされたエリアを決定することができる。その後、制御ロジック300はステップ332に進む。
【0082】
ステップ332において、制御ロジック300は、位置スコアを使用して、スコアリングされたエリアに優先順位を付けることができる。例えば、制御ロジック300は、優先順位を決定するために、資産位置スコアと統合された位置スコアを比較することができる。一実施形態では、ステップ330で決定されたスコアリングされたエリアのそれぞれは、位置スコア(例えば、資産位置スコア及び/又は統合された位置スコア)を含み得る。別の実施形態において、制御ロジック300は、優先順位を決定するために、スコアリングされたエリアに対応する位置スコアを比較することができる。一例において、より高い位置スコアを有するスコアリングされたエリアは、より高い優先順位を有すると制御ロジック300によってみなされ得る。例えば、より高い位置スコアは、特定のスコアリングされたエリアについてレール座屈のリスクのより高いレベルを示すことができる。別の実施形態では、制御ロジック300は、データ及び/又は位置スコアを利用して、スコアリングされたエリアを相対的に優先順位付けするために、任意の他の適切な比較を実行することができる。一実施形態では、制御ロジック300は、スコアリングされたエリアの優先順位付けを容易にするために、1つ又は複数のスコア閾値を実装することができる。例えば、制御ロジック300は、特定のスコアリングされたエリアに関連する位置スコアが特定の大きさである場合、スコアリングされたエリアに特定の優先レベルを割り当てることができるように、第1のスコア閾値を実装することができる。別の実施形態では、制御ロジックは、特定のスコアリング済みエリアに関連する位置スコアが特定の大きさ(例えば、第1のスコアリングされた閾値より低いが第2のスコア閾値より高い)である場合、スコアリングされたエリアに異なる優先レベルを割り当てることができるように、第2のスコア閾値を実装することができる。
【0083】
別の実施形態では、制御ロジック300は、スコアリングされたエリアのサイズに基づいてスコアリングされたエリアに優先順位を付けることができる。例えば、制御ロジック300は、近接性閾値(ステップ314で考慮される近接性閾値など)とともに資産位置を考慮することなどにより、特定のスコアリングされたエリアのサイズを決定することができる。別の実施形態において、制御ロジック300は、統合されたスコアリングされたエリアに統合された2つ以上の資産位置のサイズを考慮し、統合されたスコアリングされたエリアのサイズを決定するためにそのようなサイズを使用することができる。別の実施形態では、制御ロジック300は、(ステップ306などで)資産位置を受信することができ、そのような位置は、スコアリングされたエリアのサイズを含むことができる。別の実施形態において、スコアリングされたエリアサイズは、資産位置、近接性閾値、及び/又はそれらの統合によって定義され得る。一例では、制御ロジック300は、他のスコアリングされたエリアに関連するスコアリングされたエリアの優先順位付けを支援及び/又は促進するために、1つ又は複数のサイズ閾値を実装することができる。一実施形態では、サイズ閾値は、フィート、メートル、マイル、又は距離の二乗単位などの他の任意の距離単位で測定できるような、特定の大きさを含むことができる。例えば、特定の面積の大きさを有するスコアリングされたエリアは、サイズ閾値と比較することができ、スコアリングされたエリアが特定の面積の大きさを有する場合、スコアリングされたエリアはサイズ閾値を満たすことができる。
【0084】
別の実施形態では、制御ロジック300は、スコアリングされたエリアのサイズ及び/又はスコアリングされたエリアに関連する位置スコアに基づいて、スコアリングされたエリアに優先順位を付けることができる。例えば、スコアリングされたエリアは位置スコアによって優先順位付けされ、さらにスコアリングされたエリアのサイズによって優先順位付けされ得る。一実施形態では、特定の範囲内の位置スコアを有する(及び/又は1つ又は複数の特定のスコア閾値を満たす)スコアリングされたエリアの集合は、第1の優先順位割り当ての下で優先順位付けされ得る。別の例では、第1の優先順位割り当てを有するそのようなスコアリングされたエリアは、スコアリングされたエリアのサイズによってさらに優先順位付けされ得る。例えば、特定のスコア閾値を満たし、特定のサイズ範囲内に入る(及び/又は、1つ又は複数の特定のサイズ閾値を満たす)スコアリングされたエリアは、特定の位置スコアを有するスコアリングされたエリアの集合がさらに優先順位付けされ得るように、第1の優先順位割り当て内で優先順位付けされ得る。次いで、制御ロジック300はステップ334に進む。
【0085】
ステップ334において、制御ロジック300はレンダリングすることができる。例えば、制御ロジック300は、ステップ332の結果得られるスコアリングされたエリアの優先順位付けを示すリスクモデルをレンダリングすることができる。例えば、制御ロジック300は、プロセスフロー中に受信及び/又は生成されたデータの表形式化されたレンダリングを生成し、位置スコアに従ってデータをソートすることができる。一実施形態では、制御ロジック300は、より高い位置スコアを有するスコアリングされたエリアが、より低い位置スコアを有するスコアリングされたエリアよりも高い優先順位を必要とし得ることを示すことができる。例えば、より高い位置スコアを有するスコアリングされたエリアは、ハイライト化、着色、太字化、又は、より高い位置スコアを有するそのようなエリアがより高い優先順位を必要とすることを示すのに適した任意の他の方法で強調することができる。別の実施形態では、制御ロジック300は、リスクモデルをインタラクティブな軌道チャートでレンダリングすることができる。例えば、制御ロジックは、軌道チャート上に、資産位置、資産タイプ、近接性閾値、資産位置スコア、統合された位置スコア、スコアリングされたエリア、及び/又はスコアリングされた各エリアの優先順位を示すことができる。一実施形態において、制御ロジック300は、どのスコアリングされたエリアが特定の範囲の優先順位内に入るかを、インタラクティブな軌道チャート上に示すことができる。例えば、制御ロジック300は、スコアリングされたエリアの位置スコアと関連付けられた1つ又は複数の優先順位閾値を含むことができ、その後、位置スコアに基づいてスコアリングされたエリアのグループに優先順位をつけることができる。一実施形態において、制御ロジック300は、例えば、色分け、太字化、又は任意の他の好適な強調のメカニズムを介して、そのようなスコアリングされたエリアが強調されたインタラクティブな軌道チャートをレンダリングすることなどによって、どのスコアリングされたエリアがそのような優先順位の基準を満たすかを示すことができる。別の実施形態において、制御ロジック300は、レンダリングによって、スコアリングされたエリアのサイズをさらに示すことができる。例えば、インタラクティブな軌道チャートに関して、制御ロジック300は、スコアリングされたエリアのサイズの指示として、インタラクティブな軌道チャート上に重畳されたサイズが異なる形状を実装することができる。別の実施形態において、そのような形状は、リスクのさらなる表示として、どのスコア閾値がスコアリングされたエリアによって満たされるかを示すためにさらに色分けされ得る。制御ロジック300は、その後、前述のステップのいずれかを終了又は繰り返すことができる。
【0086】
一実施形態では、ステップ302、304、306、308、310は、データ基礎システム204に対応し得る。別の実施形態では、ステップ314、316、318、及び320は、資産関連付け及びモデリングシステム206(及び/又は固定資産層モデリングシステム208、枕木クラスタ層モデリングシステム210、及び/又はアンカー層モデリングシステム212)に対応し得る。別の実施形態では、ステップ322、324、326、328、330、332、及び334は、モデル集計システム202に対応し得る。
【0087】
図4A及び図4Bは、本開示の例示的な実施形態による、座屈リスク評価システムの特徴を具現化する制御ロジック400を例示するフローチャート図400を示す。評価制御ロジック400は、サーバ(例えば、サーバ102)、機械学習モジュール、又は他の適切なシステム上のアルゴリズムとして実装することができる。さらに、評価制御ロジック400は、データ基礎システム204、資産関連付け及び評価システム206、固定資産層評価システム208、枕木クラスタ層評価システム210、アンカー層評価システム212、及びモデル集計システム202を含む、連続溶接レールリスク評価システム200の1つ又は複数の特徴を実装又は組み込むことができる。評価制御ロジック400は、ソフトウェア、ハードウェア、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)、ネットワーク接続、ネットワーク転送プロトコル、HTML、DHTML、JavaScript、Dojo、Ruby、Rails、他の適切なアプリケーション、又はそれらの適切な組み合わせで実現することができる。
【0088】
評価制御ロジック400は、データを同時に処理することによって複数のプロセス及びスレッドを生成するコンピュータプラットフォームの能力を活用することができる。評価制御ロジック400の速度及び効率は、要員の安全を促進するために複数のプロセスをインスタンス化することによって大幅に改善される。しかしながら、プログラミングの当業者であれば、単一の処理スレッドの使用もまた利用され得、本開示の範囲内であることを理解するであろう。
【0089】
本実施形態の評価制御ロジック400のプロセスフローは、制御ロジック400がデータを受信するステップ402で始まる。ステップ402で受信されるデータは、枕木データ、固定資産データ、アンカーデータ、勾配データ、バラストデータ、ジョイントデータ、レール設備事故データ、レール欠陥データ、速度データ、保守データ、レール除去データ、カーブデータ、困窮作業データ、又はレール座屈のリスクのモデリングを促進するのに適した任意の他のデータを含むことができる。一実施形態では、ステップ402で受信したデータは、数値データ、定性的データ、又は他の任意の適切な形式のデータとすることができる。別の実施形態では、受信したデータは、受信したデータが鉄道軌道に関してどの位置から発信され、及び/又はどの位置に関連付けられるかを示す位置情報を含むことができる。例えば、ステップ402で受信したデータは、座標又は他の位置などの特定の位置を含むことができる。別の実施形態では、ステップ402で受信したデータは、特定の位置に関連するデータとすることができる。例えば、データは、鉄道軌道の区間/セグメント、及び/又はその周辺の環境に関するものとすることができる。その後、制御ロジック400はステップ404に進む。
【0090】
ステップ404において、制御ロジック400は、データスコア重み付け係数を受信することができる。例えば、制御ロジック400は、ステップ402で受信されたデータなどの特定のデータに特有であり得る重み付け係数を記憶することができるデータベース(データベース104など)と動作可能な通信を行うことができる。一実施形態では、重み付け係数は、重み付けモジュール124に関して考察したものと同様であることができる。別の実施形態では、重み付け係数は、乗数、例えば、乗算されるデータタイプによって異なり得るデータタイプと乗算され得る数値を含み得る。別の例では、重み付け係数は、制御ロジック400が受信したデータ、例えばステップ402で受信したデータを統計的に重み付けすることができる任意の他の機構又は係数を含むことができる。その後、制御ロジック400はステップ406に進む。
【0091】
ステップ406において、制御ロジック400は、資産位置を受信することができる。例えば、制御ロジック400は、固定資産位置、枕木クラスタ位置、及び/又はアンカー位置を受信することができる。別の実施形態では、制御ロジック400は、列車、建物、又は任意の他の鉄道構成要素を含む、道路上の任意の他の資産の位置を受信することができる。例えば、このモデルにおける資産は、軌道構造の静的で物理的な構成要素とすることができる。代替的に、このモデルにおける資産は動的なものであり得る。その後、制御ロジック400はステップ408に進む。
【0092】
ステップ408において、制御ロジック400は、資産スコア重み付け係数を受信することができる。例えば、制御ロジック400は、特定の資産に関連する重み付け係数を受信することができる。一実施形態では、制御ロジック400は、ステップ308で決定されたような特定のタイプの資産に関連する重み付け係数を受信することができる。別の実施形態において、制御ロジック400は、固定資産、枕木クラスタ、及び/又はアンカーに関連する重み付け係数を受信することができる。例えば、ステップ408で受信する重み付け係数は乗数とすることができる。別の実施形態において、重み付け係数は、制御ロジック400が資産関連データ及び/又はスコアを統計的に重み付けするために利用することができる任意の他の係数又は他の機構とすることができる。次いで、制御ロジック400はステップ410に進む。
【0093】
ステップ410において、制御ロジックは、近接性閾値を決定することができる。例えば、制御ロジックは、ステップ406で受信された資産位置に関連する近接性閾値を決定することができる。別の実施形態では、制御ロジック400は、例えば、近接性閾値の1つ又は複数の階層を決定することができる。一例では、ステップ410で決定された近接性閾値の第1の階層は、ステップ406でその位置が受信された特定の資産に、402で受信されたどのデータが関連付けられるべきかを決定するために、制御ロジック400によって使用され得る。例えば、近接性閾値の第1の階層は、ステップ402で受信されたデータの位置によって満たされる場合、そのようなデータポイントが、その近接性閾値が満たされる特定の資産位置に関連付けられるべきであることを制御ロジック400に示すことができる。別の実施形態において、近接性閾値の第2の階層は、特定のスコアリングされたエリアが統合されるべきかどうかを制御ロジック400に示すことができる、スコアリングされたエリアの周りの近接性閾値を含むことができる。別の実施形態において、制御ロジック400は、近接性閾値充足の決定を介して、制御ロジック400が受信されたデータを特定の資産位置に関連付けること、及び/又は特定のスコアリングされたエリアを互いに統合することを可能にするのに適した任意の数の近接性閾値を実装することができる。次に、制御ロジック400は、ステップ412、414、及び416に進む。
【0094】
ステップ412において、制御ロジック400は、第1のデータタイプが第1の近接性閾値を満たすか否かを判定することができる。例えば、制御ロジックは、ステップ402で受信されたデータのタイプを決定することができる。例えば、データは、枕木データ、アンカーデータ、資産データ、又は本開示の原理に従う鉄道インフラに関連する任意の他のデータとすることができる。一実施形態では、第1のデータタイプは、鉄道軌道に関連する及び/又は関係する位置などの特定の位置を有することができる。別の実施形態では、制御ロジック400は、第1のデータタイプが、資産位置に関して第1の近接性閾値を満たすか否かを判定することができる。一実施形態では、制御ロジック400は、資産位置に関連する近接性閾値を生成することができ、第1のデータタイプが所与の資産位置から特定の距離内にある場合、第1のデータタイプは、そのような資産位置に関して第1の近接性閾値を満たすことができる。制御ロジック400が、第1のデータタイプが第1の近接性閾値を満たさないと判定した場合、制御ロジック400は、次にステップ424に進む。制御ロジック400が、第1のデータタイプが第1の近接性閾値を満たすと判定した場合、制御ロジック400はステップ418に進む。
【0095】
ステップ418において、制御ロジック400は、第1のデータタイプ重み付け係数を第1のデータタイプに適用することができる。例えば、制御ロジック400は、ステップ402で受信されたデータを、ステップ404で受信されたデータスコア重み付け係数と関連付けることができる。一実施形態では、制御ロジック400は、第1のデータタイプ、第2のデータタイプ、及び/又は第3のデータタイプなどのデータタイプに固有であり得るデータスコア重み付け係数を受信することができる。一実施形態では、データスコア重み付け係数は、重み付けモジュール124に関して考察したものと同様であり得る。一例では、制御ロジック400は、数学的方程式などで、適切な重み付け係数を第1のデータタイプに関連付けることによって、第1のデータタイプ重み付け係数を第1のデータタイプに適用することができる。別の例では、制御ロジック400は、第1のデータタイプ重み付け係数が第1のデータタイプの定量的表現に影響を与えることができるように、第1のデータタイプ重み付け係数及び第1のデータタイプの両方(両方とも数値量として表される)を、数学的方程式内の特定の位置に含めることができる。その後、制御ロジック400はステップ424に進む。
【0096】
ステップ414において、制御ロジック400は、第2のデータタイプが第1の近接性閾値を満たすか否かを判定することができる。例えば、制御ロジックは、ステップ402で受信されたデータのタイプを決定することができる。例えば、データは、枕木データ、アンカーデータ、資産データ、又は本開示の原理に従う鉄道インフラに関連する任意の他のデータとすることができる。一実施形態では、第2のデータタイプは、鉄道軌道に関連する及び/又は関係する位置などの特定の位置を有することができる。別の実施形態では、制御ロジック400は、第2のデータタイプが、資産位置に関して第1の近接性閾値を満たすか否かを判定することができる。一実施形態では、制御ロジック400は、資産位置に関連する近接性閾値を生成することができ、第2のデータタイプが所与の資産位置から特定の距離内にある場合、第2のデータタイプは、そのような資産位置に関して第1の近接性閾値を満たすことができる。制御ロジック400が、第2のデータタイプが第1の近接性閾値を満たさないと判定した場合、制御ロジック400は、次にステップ424に進む。制御ロジック400が、第2のデータタイプが第1の近接性閾値を満たすと判定した場合、制御ロジック400はステップ420に進む。
【0097】
ステップ420において、制御ロジック400は、第2のデータタイプに第2のデータタイプ重み付け係数を適用することができる。例えば、制御ロジック400は、ステップ402で受信されたデータを、ステップ404で受信されたデータスコア重み付け係数と関連付けることができる。一実施形態では、制御ロジック400は、第1のデータタイプ、第2のデータタイプ、及び/又は第3のデータタイプなどのデータタイプに固有であり得るデータスコア重み付け係数を受信することができる。一実施形態では、データスコア重み付け係数は、重み付けモジュール124に関して考察したものと同様であり得る。一例では、制御ロジック400は、数学的方程式などで、適切な重み付け係数を第2のデータタイプに関連付けることによって、第2のデータタイプ重み付け係数を第2のデータタイプに適用することができる。別の例では、制御ロジック400は、第2のデータタイプ重み付け係数が第2のデータタイプの定量的表現に影響を与えることができるように、第2のデータタイプ重み付け係数及び第2のデータタイプの両方(両方とも数値量として表される)を、数学的方程式内の特定の位置に含めることができる。その後、制御ロジック400はステップ424に進む。
【0098】
ステップ416において、制御ロジック400は、第3のデータタイプが第1の近接性閾値を満たすか否かを判定することができる。例えば、制御ロジックは、ステップ402で受信されたデータのタイプを決定することができる。例えば、データは、枕木データ、アンカーデータ、資産データ、又は本開示の原理に従う鉄道インフラに関連する任意の他のデータとすることができる。一実施形態では、第3のデータタイプは、鉄道軌道に関連する及び/又は関係する位置などの特定の位置を有することができる。別の実施形態では、制御ロジック400は、第3のデータタイプが、資産位置に関して第1の近接性閾値を満たすか否かを判定することができる。一実施形態では、制御ロジック400は、資産位置に関連する近接性閾値を生成することができ、第3のデータタイプが所与の資産位置から特定の距離内にある場合、第3のデータタイプは、そのような資産位置に関して第1の近接性閾値を満たすことができる。制御ロジック400が、第3のデータタイプが第1の近接性閾値を満たさないと判定した場合、制御ロジック400は、次にステップ424に進む。制御ロジック400が、第3のデータタイプが第1の近接性閾値を満たすと判定した場合、制御ロジック400はステップ422に進む。
【0099】
ステップ422において、制御ロジック400は、第3のデータタイプに第3のデータタイプ重み付け係数を適用することができる。例えば、制御ロジック400は、ステップ402で受信されたデータを、ステップ404で受信されたデータスコア重み付け係数と関連付けることができる。一実施形態では、制御ロジック400は、第1のデータタイプ、第2のデータタイプ、及び/又は第3のデータタイプなどのデータタイプに固有であり得るデータスコア重み付け係数を受信することができる。一実施形態では、データスコア重み付け係数は、重み付けモジュール124に関して考察したものと同様であり得る。一例では、制御ロジック400は、数学的方程式などで、適切な重み付け係数を第2のデータタイプに関連付けることによって、第3のデータタイプ重み付け係数を第3のデータタイプに適用することができる。別の例では、制御ロジック400は、第3のデータタイプ重み付け係数が第3のデータタイプの定量的表現に影響を与えることができるように、第3のデータタイプ重み付け係数及び第3のデータタイプの両方(両方とも数値量として表される)を、数学的方程式内の特定の位置に含めることができる。その後、制御ロジック400はステップ424に進む。
【0100】
ステップ424において、制御ロジック400は、資産位置スコアを生成することができる。例えば、制御ロジックは、ステップ406で受信された各資産位置について資産位置スコアを生成することができる。別の実施形態では、制御ロジック400は、第1の近接性閾値を満たす資産重み付け係数及び重み付けされたデータタイプを使用して、資産位置スコアを生成することができる。例えば、制御ロジック400は、ステップ408で資産スコア重み付け係数を受信し、そのような資産スコア重み付け係数を、ステップ406で位置が受信された資産に関連付けることができる。別の実施形態では、制御ロジック400は計算することができる、及び(calculate and)、第1の近接性閾値を満たした、資産タイプ、資産スコア重み付け係数、及び任意のデータタイプ(第1のデータタイプ、第2のデータタイプ、及び/又は第3のデータタイプなど)及び関連付けられたデータタイプ重み付け係数を考慮することによる資産位置スコア。一例では、制御ロジック400は、第1の近接性閾値を満たす資産タイプ、資産スコア重み付け係数、及び重み付けされたデータなどの受信データを数値量として表し、さらに生成するデータ及び資産位置スコア(to generate and asset location score)を操作する数学的方程式(資産関連付け及びモデリングシステム206に関して考察した方程式など)を実装することができる。このようにして、制御ロジック400は、特定の資産位置に関連するレール座屈のリスクを評価する際に、無数の異なるデータタイプを考慮することができる。別の実施形態では、制御ロジック400は、受信したデータが第1の近接性閾値を満たさない場合、そのような受信したデータ及び/又は関連する重み付け係数は考慮されるべきではなく、資産位置スコアを計算すべきではないとさらに決定することができる。その後、制御ロジック400はステップ426に進む。
【0101】
ステップ426において、制御ロジック400は、第1の近接性閾値を満たす距離内で作業が実行されたか否かを判定することができる。一実施形態では、軌道上で行われた作業は、レール上の応力が緩和され、レールの座屈のリスクが軽減されたことを示すことができる。別の実施形態では、軌道上で実行された作業は、レール区間の除去及び/又は必要に応じて新しい区間の追加などにより、レール座屈のリスクが対処されたことを示すことができる。別の実施形態では、制御ロジック400は、第1の近接性閾値を満たす資産位置からの距離内で作業が行われたことを示す表示が存在するか否かを判定することができる。制御ロジック400が、第1の近接性閾値を満たす距離内で作業が実行されなかったと判定した場合、制御ロジックは次にステップ430に進む。制御ロジック400が、特定の資産位置に関して、第1の近接性閾値を満たす距離内で作業が行われたと判定した場合、制御ロジック400は次にステップ428に進む。
【0102】
ステップ428において、制御ロジック400は、適切な資産位置の資産位置スコアを低減することができる。例えば、制御ロジック400は、実行された作業に関して、どの資産位置近接性閾値が満たされたかを決定することができる。一実施形態では、特定の資産位置に関連する第1の近接性閾値内で作業が実行された場合、そのような作業は、制御ロジック400が資産位置スコアを低減できると決定することができるように、レール座屈のリスクを放棄することができる。制御ロジックは次にステップ430に進む。
【0103】
ステップ430において、制御ロジック400は、資産位置間の1つ又は複数の距離を決定することができる。例えば、制御ロジック400は、ステップ406で受信された資産位置を利用し、そのような位置を比較して、そのような位置間の距離を決定することができる。そして、一実施形態では、制御ロジック400は、一組の資産位置間の軌道距離を決定することができる。別の実施形態では、制御ロジックは、資産位置に関係するデータポイントを受信し、そのようなデータポイントを実装し、設定された資産位置間の距離を計算することができる。制御ロジックは次にステップ432に進む。
【0104】
ステップ432において、制御ロジック400は、資産位置が第2の近接性閾値を満たすか否かを判定することができる。例えば、制御ロジック400は、資産位置に関して近接性閾値を決定することができる。そして、1つの本体が意味する(And one body meant)、特に2つ以上の資産位置間の距離の大きさは、その大きさが2つ以上の資産位置間で満たされるか、又はそれを超える場合、第2の近接性閾値が満たされると制御ロジック400によって決定され得るように、定義され得る。別の実施形態において、決定された距離及びステップ(the distance determined and step)430は、制御ロジック400が、資産位置間の距離が第2の近接性閾値を満たすかどうかを決定することができるように、第2の近接性閾値と比較されることができる。制御ロジック400が、第2の近接性閾値が満たされないと判定した場合、制御ロジック400は次にステップ434に進む。制御ロジック400が、第2の近接性閾値が満たされると判定した場合、制御ロジック400は次にステップ436に進む。
【0105】
ステップ434において、制御ロジック400は、資産/統合された位置スコアを有するスコアリングされたエリアを決定することができる。一実施形態において、制御ロジック400は、それぞれが資産位置スコアを有する、識別された資産位置のうちの1つ又は複数を考慮することができ、資産位置がプロセスフローにおいて以前に別の資産位置と統合されていない場合、制御ロジック400は、資産位置が資産位置スコアを有するスコアリングされたエリアであり得ると決定することができる。別の実施形態において、制御ロジック400は、それぞれが資産位置スコアを有する、識別された資産位置のすべてを考慮し、統合されたスコアリングされたエリアのすべてをさらに考慮し、統合されていない資産位置はそれぞれがスコアリングされたエリアであり得、それぞれが資産位置スコアを有し得るとさらに決定し、統合されたスコアリングされたエリアのそれぞれが統合された位置スコアを有するスコアリングされたエリアであり得るとさらに決定することができる。このようにして、制御ロジック400は、リスクモデルで使用するためのスコアリングされたエリアを決定することができる。制御ロジック400は次にステップ436に進む。
【0106】
ステップ436において、制御ロジック400は、近接性閾値を満たす資産位置を統合されたスコアリングされたエリアに統合することができる。例えば、制御ロジック400は、互いに特定の近さ内にある(例えば、近接性閾値を満たす近さ内にある)資産位置が、組織化されたエリアに統合されるべきであると決定することができる。例えば、制御ロジック400は、近接性閾値を満たす2つ以上の資産位置が、単一の統合されたスコアリングされたエリアに統合され得ると決定することができる。一実施形態では、制御ロジック400は、近接性閾値を満たすそのような資産位置は、生成されるリスクモデルの目的のために、単一のより大きなエリアとして考慮されるべきであると決定することができる。制御ロジック400は次にステップ438に進む。
【0107】
ステップ438において、制御ロジック400は、統合された位置スコアを生成することができる。例えば、制御ロジックは、ステップ424で生成された資産位置スコアを実装し、近接性閾値を満たすそのような資産位置について、そのようなスコアを統合することができる。別の例では、制御ロジック400は、資産位置が互いに関して近接性閾値を満たす場合、資産位置スコアを集計することができる。別の実施形態では、制御ロジック400は、近接性閾値を満たす2つ以上の資産位置に対応する、より大きなスコアリングされたエリアを反映する統合された位置スコアを生成することができる。制御ロジックは次にステップ440に進む。
【0108】
ステップ440において、制御ロジック400は、統合された位置スコアを統合されたスコアリングされたエリアに割り当てることができる。一実施形態では、制御ロジック400は、ステップ438で生成された統合された位置スコアを、ステップ436で決定された統合されたスコアリングされたエリアに割り当てることができる。例えば、制御ロジック400は、ステップ436でスコアリングされたエリアに統合された資産位置が、統合前にそれぞれ対応する資産位置スコアを有していたと決定することができる。別の例では、制御ロジック400は、ステップ438において、これらの資産位置スコアを用いて統合された位置スコアを生成することができ、統合されたスコアリングされたエリアと、統合されたスコアリングされたエリアの構成要素として機能する特定の資産位置とを関連付けることによって、制御ロジック400は、所与の統合されたスコアリングされたエリアに所与の統合された位置スコアを割り当てるべきであると決定することができる。制御ロジック400は次にステップ442に進む。
【0109】
ステップ442において、制御ロジック400は、位置スコアを使用して、スコアリングされたエリアに優先順位を付けることができる。例えば、制御ロジック400は、資産位置スコアと統合された位置スコアとを比較して優先順位を決定することができる。一実施形態では、ステップ440で決定されたスコアリングされたエリアのそれぞれは、位置スコア(例えば、資産位置スコア及び/又は統合された位置スコア)を含み得る。別の実施形態において、制御ロジック400は、優先順位を決定するために、スコアリングされたエリアに対応する位置スコアを比較することができる。一例において、より高い位置スコアを有するスコアリングされたエリアは、より高い優先順位を有すると制御ロジック400によってみなされ得る。例えば、より高い位置スコアは、特定のスコアリングされたエリアに関してレール座屈のより高いリスクを示すことができる。別の実施形態では、制御ロジック400は、データ及び/又は位置スコアを利用して、スコアリングされたエリアを相対的に優先順位付けするために、任意の他の適切な比較を実行することができる。一実施形態では、制御ロジック400は、スコアリングされたエリアの優先順位付けを容易にするために、1つ又は複数のスコア閾値を実装することができる。例えば、制御ロジック400は、特定のスコアリングされたエリアに関連する位置スコアが特定の大きさである場合、スコアリングされたエリアに特定の優先レベルを割り当てることができるように、第1のスコア閾値を実装することができる。別の実施形態では、制御ロジックは、第2のスコア閾値を実装することができ、特定のスコアリングされたエリアに関連付けられた位置スコアが特定の大きさ(例えば、第1のスコア閾値より低いが第2のスコア閾値より高い)である場合、スコアリングされたエリアに異なる優先レベルを割り当てることができるようにする。
【0110】
別の実施形態では、制御ロジック400は、スコアリングされたエリアのサイズに基づいてスコアリングされたエリアに優先順位を付けることができる。例えば、制御ロジック400は、近接性閾値(ステップ412、414、416、及び/又は432で考慮された近接性閾値など)とともに資産位置を考慮することなどによって、特定のスコアリングされたエリアのサイズを決定することができる。別の実施形態において、制御ロジック400は、統合されたスコアリングされたエリアに統合された2つ以上の資産位置のサイズを考慮し、統合されたスコアリングされたエリアのサイズを決定するためにそのようなサイズを使用することができる。別の実施形態では、制御ロジック400は(ステップ406などで)資産位置を受信することができ、そのような位置はスコアリングされたエリアのサイズを含むことができる。別の実施形態において、スコアリングされたエリアのサイズは、資産位置、近接性閾値、及び/又はそれらの統合によって定義され得る。一例では、制御ロジック400は、他のスコアリングされたエリアに関係するスコアリングされたエリアの優先順位付けを支援及び/又は促進するために、1つ又は複数のサイズ閾値を実装することができる。一実施形態では、サイズ閾値は、フィート、メートル、マイル、又は距離の二乗単位などの任意の他の距離単位で測定できるような、特定の大きさを含むことができる。例えば、特定の面積の大きさを有するスコアリングされたエリアは、サイズ閾値と比較することができ、スコアリングされたエリアが特定の面積の大きさを有する場合、スコアリングされたエリアはサイズ閾値を満たすことができる。
【0111】
別の実施形態では、制御ロジック400は、スコアリングされたエリアのサイズ及び/又はスコアリングされたエリアに関連する位置スコアに基づいて、スコアリングされたエリアに優先順位をつけることができる。例えば、スコアリングされたエリアは位置スコアによって優先順位付けされ、さらにスコアリングされたエリアのサイズによって優先順位付けされ得る。一実施形態では、特定の範囲内の位置スコアを有する(及び/又は1つ又は複数の特定のスコア閾値を満たす)スコアリングされたエリアの集合は、第1の優先順位割り当ての下で優先順位付けされ得る。別の例では、第1の優先順位割り当てを有するそのようなスコアリングされたエリアは、スコアリングされたエリアのサイズによってさらに優先順位付けされ得る。例えば、特定のスコア閾値を満たし、特定のサイズ範囲内に入る(及び/又は、1つ又は複数の特定のサイズ閾値を満たす)スコアリングされたエリアは、特定の位置スコアを有するスコアリングされたエリアの集合がさらに優先順位付けされ得るように、第1の優先順位割り当て内で優先順位付けされ得る。制御ロジック400は次にステップ444に進む。
【0112】
ステップ444において、制御ロジック400はレンダリングすることができる。例えば、制御ロジック400は、ステップ442から得られるスコアリングされたエリアの優先順位付けを示すリスクモデルをレンダリングすることができる。例えば、制御ロジック400は、プロセスフロー中に受信及び/又は生成されたデータの表形式化されたレンダリングを生成し、位置スコアに従ってデータをソートすることができる。一実施形態では、制御ロジック400は、より高い位置スコアを有するスコアリングされたエリアが、より低い位置スコアを有するスコアリングされたエリアよりも高い優先順位を必要とし得ることを示すことができる。例えば、より高い位置スコアを有するスコアリングされたエリアは、強調表示、着色、太字化、又はより高い位置スコアを有するそのようなエリアがより高い優先順位を必要とすることを示すのに適した任意の他の方法で強調することができる。別の実施形態では、制御ロジック400は、リスクモデルをインタラクティブな軌道チャートでレンダリングすることができる。例えば、制御ロジックは、軌道チャート上に、資産位置、資産タイプ、近接性閾値、資産位置スコア、統合された位置スコア、スコアリングされたエリア、及び/又はスコアリングされた各エリアの優先順位を示すことができる。一実施形態において、制御ロジック400は、どのスコアリングされたエリアが特定の範囲の優先順位内に入るかを、インタラクティブな軌道チャート上に示すことができる。例えば、制御ロジック400は、スコアリングされたエリアの位置スコアと関連付けられた1つ又は複数の優先順位閾値を含むことができ、その後、位置スコアに基づいてスコアリングされたエリアのグループに優先順位をつけることができる。一実施形態において、制御ロジック400は、例えば、色分け、太字化、又は任意の他の好適な強調のメカニズムを介して、そのようなスコアリングされた領域が強調されたインタラクティブな軌道チャートをレンダリングすることによってなど、どのスコアリングされたエリアがそのような優先順位の基準を満たすかを示すことができる。別の実施形態において、制御ロジック400は、レンダリングによって、スコアリングされたエリアのサイズをさらに示すことができる。例えば、インタラクティブな軌道チャートに関して、制御ロジック400は、スコアリングされたエリアのサイズの指示として、インタラクティブな軌道チャート上に重畳されたサイズが異なる形状を実装することができる。別の実施形態において、そのような形状は、リスクのさらなる表示として、どのスコア閾値がスコアリングされたエリアによって満たされるかを示すためにさらに色分けされ得る。その後、制御ロジック400は、前述のステップのいずれかを終了又は繰り返すことができる。
【0113】
一実施形態では、ステップ402、404、406、408、418、420、及び422は、データ基礎システム204に対応することができる。別の実施形態では、ステップ412、414、416、424、426、及び428は、資産関連付け及びモデリングシステム206(及び/又は固定資産層モデリングシステム208、枕木クラスタ層モデリングシステム210、及び/又はアンカー層モデリングシステム212)に対応することができる。別の実施形態では、ステップ430、432、434、436、438、440、442、及び44は、モデル集計システム202に対応することができる。
【0114】
図5は、本開示の例示的な実施形態による、多層リスクモデリングの方法の特徴を具現化する制御ロジック500を例示するフローチャート図500を示す。多層リスクモデリング制御ロジック500は、サーバ(例えば、サーバ102)、機械学習モジュール、又は他の適切なシステム上のアルゴリズムとして実装することができる。さらに、多層リスクモデリング制御ロジック500は、データ基礎システム204、資産関連付け及び評価システム206、固定資産層評価システム208、枕木クラスタ層評価システム210、アンカー層評価システム212、及びモデル集計システム202を含む連続溶接レールリスク評価システム200の1つ又は複数の特徴を実装又は組み込むことができる。多層リスクモデリング制御ロジック500は、ソフトウェア、ハードウェア、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)、ネットワーク接続、ネットワーク転送プロトコル、HTML、DHTML、JavaScript、Dojo、Ruby、Rails、他の適切なアプリケーション、又はそれらの適切な組み合わせで実現することができる。
【0115】
多層リスクモデリング制御ロジック500は、データを同時に処理することによって複数のプロセス及びスレッドを生成するコンピュータプラットフォームの能力を活用することができる。複数のプロセスをインスタンス化することにより、多層リスクモデリング制御ロジック500の速度と効率は大幅に改善され、要員の安全を促進する。しかしながら、プログラミングの当業者であれば、単一の処理スレッドの使用もまた利用され得、本開示の範囲内であることを理解するであろう。
【0116】
本実施形態の多層リスクモデリング制御ロジック500のプロセスフローは、ステップ502で始まり、制御ロジック500はデータポイントと重み付け係数を受信する。例えば、データポイントは、本開示の1つ又は複数の実施形態に従って、枕木データ、カーブデータ、速度データ、又は任意の他の関連データに対応し得る。別の実施形態では、制御ロジック500は、重み付けモジュール124に関して考察された重み付け係数などの重み付け係数を受信することができる。次いで、制御ロジック500は、ステップ504、506、及び508に進む。
【0117】
ステップ504において、制御ロジック500は、どのデータポイントが固定資産位置の周りに生成された第1のジオフェンスと交差するかを決定することができる。一実施形態では、制御ロジック500は、固定資産位置の周囲にジオフェンスを確立することができる。例えば、第1のジオフェンスは、線形又は円形であり得る。別の実施形態では、制御ロジック500がステップ502でデータを受信すると、制御ロジックは、そのようなデータポイントの位置が、固定資産の位置の周囲に生成されたジオフェンス内に入るかどうかを判定することができる。別の実施形態では、固定資産位置は、橋梁位置、交差位置、陸橋、又は鉄道インフラ内で静止したままの他の任意の資産を含むことができる。次に制御ロジックはステップ510に進む。
【0118】
ステップ506において、制御ロジック500は、どのデータポイントが枕木クラスタ位置に関連付けられた第1のジオフェンスと交差するかを決定することができる。例えば、制御ロジック500は、枕木位置及び枕木状態を含む枕木データを受信し、特定の状態を有する枕木のクラスタを決定することなどによって、枕木クラスタ位置を決定することができる。別の実施形態では、制御ロジック500は、これらの枕木クラスタの周囲にジオフェンスを生成し、ステップ502で受信したデータポイントが、その枕木クラスタ位置の周囲のジオフェンスと交差するか、及び/又はそのジオフェンス内に入るかどうかを判定することができる。制御ロジックは次にステップ516に進む。
【0119】
ステップ508において、制御ロジック500は、どのデータポイントがアンカー位置の周囲の第1のジオフェンスと交差するかを決定することができる。例えば、制御ロジック500は、アンカーとアンカー及び鉄道インフラの状態とに関するデータを受信することができる。別の実施形態では、制御ロジック500は、これらの位置の周囲にジオフェンスを生成し、ステップ502で受信したデータポイントの位置を比較して、そのようなデータポイントがジオフェンス内に入るかどうかを判定することができる。制御ロジックは次にステップ514に進む。
【0120】
ステップ510において、制御ロジック500は、固定資産位置スコアを生成することができる。例えば、制御ロジック500は、どのデータポイントが固定資産位置に関連付けられた第1のジオフェンス内に入るかに関してステップ504で行われた判定を利用することができる。別の実施形態では、制御ロジック500は、固定資産位置スコアを生成する際に、ジオフェンス内のこれらのデータポイントを使用することができる。別の実施形態では、制御ロジック500は、固定資産位置スコアを生成する際に、第1のジオフェンス内に入るデータポイントと同様に、重み付け係数を使用することができる。別の実施形態において、制御ロジック500は、固定資産位置スコアを生成するために、他のデータと組み合わせて、固定資産位置に関連する重み付け係数を使用することができる。別の実施形態において、制御ロジック500は、本開示の原理に従って固定資産位置スコアを生成することができる。制御ロジック500は次にステップ516に進む。
【0121】
ステップ512において、制御ロジック500は、枕木クラスタ位置スコアを生成することができる。例えば、制御ロジック500は、506で行われた決定を利用して、枕木クラスタ位置の周囲の第1のジオフェンス内に入るデータポイントを識別することができる。別の実施形態では、制御ロジック500は、これらのデータポイントを利用し、枕木クラスタ位置スコアを生成することができる。例えば、データポイントは、枕木クラスタに関する第1のジオフェンス内のデータがスコアを計算するための数学的方程式に実装され得るように、数値的に表され得る。別の実施形態では、制御ロジック500は、枕木クラスタ位置スコアを生成する際に、枕木クラスタ位置の数値表現と同様に、ステップ502に受信された重み付け係数を利用することができる。制御ロジック500は次にステップ516に進む。
【0122】
ステップ514において、制御ロジックはアンカー位置スコアを生成することができる。例えば、制御ロジック500は、ステップ518で行われた決定を利用して、どのデータポイントがスコア生成に含まれるべきかを識別することができる。一実施形態では、制御ロジックは、アンカー位置スコアを生成するために、ステップ502に受信された重み付け係数と同様に、アンカー位置に関して第1のジオフェンスと交差するデータポイントを使用することができる。別の実施形態では、制御ロジック500は、本開示の原理に従ってアンカー位置スコアを生成することができる。
【0123】
ステップ516において、制御ロジックは、固定資産位置、枕木クラスタ位置、及びアンカー位置に関して第2のジオフェンスを決定することができる。例えば、第1のジオフェンスによって促進された固定資産位置スコア、枕木位置スコア、及びアンカー位置スコアを生成した後、制御ロジック500は、固定資産位置、枕木クラスタ位置、及びアンカー位置の周囲に第2のジオフェンスを生成することができる。一実施形態では、第2のジオフェンスは線形であり、第1のジオフェンスよりも広い領域を含むことができる。別の実施形態では、第2のジオフェンスは円形であり、第1のジオフェンスよりも大きな半径を含むことができる。また別の実施形態では、第2のジオフェンスは第1のジオフェンスと同じ大きさにすることができる。別の実施形態では、第2のジオフェンスは、0.1~1マイルの間の直線距離又は半径を有することができる。別の実施形態では、第2のジオフェンスは、制御ロジック500が、多層リスクモデルの目的のために、どの固定資産位置、枕木クラスタ位置、及びアンカー位置を統合すべきかを決定できるようにするために、任意の適切なサイズとすることができる。制御ロジック500は次にステップ518に進む。
【0124】
ステップ518において、制御ロジック500は、第2のジオフェンスの交差に基づいて隣接する位置を統合し、関係する位置スコアを統合することができる。一実施形態では、ある位置の周囲のジオフェンスが別の位置の周囲のジオフェンスと交差する場合、制御ロジック500は、位置を統合できると判定することができる。別の実施形態では、ある位置が別の位置の周囲に生成されたジオフェンス内にある場合、制御ロジック500は、位置を統合できると判定することができる。別の実施形態では、制御ロジック500は、統合される1つ又は複数の位置の位置スコアを統合することができる。例えば、固定資産位置の周りの第2のジオフェンスが、枕木クラスタ位置の周りの第2のジオフェンスと交差する場合、制御ロジック500は、固定資産位置及び枕木クラスタ位置が、スコアリングされたエリアなどに統合されるべきであると決定することができる。別の例では、制御ロジック500がそのような固定資産位置及び枕木クラスタ位置を統合する場合、制御ロジック500は、それら2つのそれぞれのエリアの位置スコアを統合することができる。例えば、制御ロジック500は、スコアを互いに加算し、スコアを集計し、スコアを乗算し、又は他の数学的関数を実行して、統合される2つの位置のスコアを統合することができる。制御ロジックは次にステップ520に進む。
【0125】
ステップ520において、制御ロジックは、スプレッドシート及び/又はインタラクティブな軌道チャートにレンダリングすることができる。一実施形態では、多層リスクモデルをレンダリングして、受信したデータのタイプ、位置スコアがどのように決定されたか、どの位置が統合されたか、どの位置が最高スコア及び最低スコアを有するか、並びにどの位置が優先されるべきか(保守作業の優先順位付けのためなど)を反映させることができる。別の例では、制御ロジック500は、多層リスクモデルと、軌道の区間がそのような位置及び/又はそのような統合された位置の特定のスコアに従って強調されるようなインタラクティブな軌道チャートとをレンダリングすることができる。制御ロジック500は次にステップ522に進む。
【0126】
ステップ522において、制御ロジック500は、軌道保守が実行されたという指示を受信することができる。例えば、作業員が軌道の保守を実行するために派遣された場合、表示が生成され、制御ロジック500によって受信され得る。別の実施形態では、要員は、特定の位置でレールが座屈したかどうかを確認するためなど、アドレス指定された位置や、以前のプロセスフローステップのいずれかなど、特定の位置をチェックすることができる。別の実施形態では、そのような座屈が発生した場合、要員は座屈を緩和するためにレールの一部を除去することができる。別の実施形態では、そのような困窮作業が発生した場合、制御ロジック500は、そのような困窮作業が実行されたためにレールの座屈のリスクが低くなったことを反映するためなど、そのような困窮作業によって影響を受けたエリアのスコアを低減することができると決定することができる。その後、制御ロジック500は、前述のステップのいずれかを終了するか、又は繰り返すことができる。
【0127】
一実施形態では、ステップ502は、データ基礎システム204に対応することができる。別の実施形態では、ステップ504及び510は、例えば、資産関連付け及びモデリングシステム206の固定資産層モデリングシステム208に対応することができる。別の実施形態では、ステップ506及び512は、例えば、資産関連付け及びモデリングシステム206の枕木クラスタ層モデリングシステム208に対応することができる。別の実施形態では、ステップ508及び514は、例えば、資産関連付け及びモデリングシステム206のアンカー層モデリングシステム208に対応することができる。別の実施形態では、ステップ516、518、520、及び522は、モデル集計システム202に対応することができる。
【0128】
図6は、本開示の例示的な実施形態による、固定資産モデリングシステムの特徴を具現化する制御ロジック600を例示するフローチャート図600を示す。固定資産モデリング制御ロジック400は、サーバ(例えば、サーバ102)、機械学習モジュール、又は他の適切なシステム上のアルゴリズムとして実装することができる。さらに、固定資産モデリング制御ロジック600は、データ基礎システム204、資産関連付け及び評価システム206、固定資産層評価システム208、枕木クラスタ層評価システム210、アンカー層評価システム212、及びモデル集計システム202を含む、連続溶接レールリスク評価システム200の1つ又は複数の特徴を実装又は組み込むことができる。固定資産モデリング制御ロジック600は、ソフトウェア、ハードウェア、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)、ネットワーク接続、ネットワーク転送プロトコル、HTML、DHTML、JavaScript、Dojo、Ruby、Rails、他の適切なアプリケーション、又はそれらの適切な組み合わせで実現することができる。
【0129】
固定資産モデリング制御ロジック600は、データを同時に処理することによって複数のプロセス及びスレッドを生成するコンピュータプラットフォームの能力を活用することができる。固定資産モデリング制御ロジック600の速度及び効率は、要員の安全を促進するために複数のプロセスをインスタンス化することによって大幅に改善される。しかしながら、プログラミングの当業者であれば、単一の処理スレッドの使用もまた利用され得、本開示の範囲内であることを理解するであろう。
【0130】
本実施形態の固定資産モデリング制御ロジック600のプロセスフローは、制御ロジックが枕木を受信することができるステップ602で始まる。一実施形態では、ステップ602~632で受信されたデータ及び任意の順序の受信(and be receive in any order.)である。一実施形態では、ステップ602で受信されたデータは、枕木データを含むことができる。例えば、制御ロジック600は、枕木の位置、枕木の状態、枕木の組成、又は鉄道インフラ内の枕木に関連する任意の他のデータを含むことができる。別の実施形態では、制御ロジック600は、互いに相対的な枕木の位置に関連するデータを受信することができる。次に制御ロジック600はステップ604に進む。
【0131】
ステップ604で、制御ロジック600は、固定資産データを受信することができる。例えば、制御ロジックは、鉄道インフラに存在する固定資産のタイプを受信することができる。別の実施形態では、制御ロジック600は、固定資産に関連する識別情報を受信することができる。次に制御ロジックはステップ606に進む。
【0132】
ステップ606で、制御ロジックはアンカーデータを受信することができる。例えば、制御ロジックは、アンカー位置に関連するデータを受信することができる。別の実施形態において、制御ロジック600は、アンカー状態に関連するデータを受信することができる。例えば、制御ロジックは、アンカーが「イエロー」状態にあるか「レッド」状態にあるかなど、特定のアンカーに関する情報を受信することができる。別の実施形態において、制御ロジック600は、アンカーの構成、タイプ、又はスタイルを示すデータを受信し得る。別の実施形態において、制御ロジック600は、個々のアンカーに関連するデータを受信することができる。次に制御ロジック600はステップ608に進む。
【0133】
ステップ608で、制御ロジック600は勾配データを受信することができる。例えば、制御ロジック600は、鉄道インフラ内の軌道の1つ又は複数のセグメントの傾斜に関する情報を受信することができる。一実施形態では、制御ロジックは、パーセントとして表すことができるものなど、勾配の特定の大きさを受信することができる。一実施形態では、制御ロジック600は、特定の勾配閾値を超える勾配が軌道の特定の部分に存在するか否かの指示を受信することができる。別の実施形態では、制御ロジック600は、特定の勾配及び軌道の特定のセグメントに関するデータを受信し、そのような勾配が勾配閾値を満たすか否かを判定することができる。次に制御ロジック600はステップ610に進む。
【0134】
ステップ610で、制御ロジック600はバラストデータを受信することができる。一実施形態では、バラストデータは、バラスト構成、バラスト保守、バラスト圧縮、又はバラストに関連する任意の他のデータに対応し得る。一例において、制御ロジック600は、特定のエリアに関係するバラスト汚損指数を受信することができる。別の実施形態では、制御ロジックは、バラスト汚損指数が特定のバラスト汚損指数閾値を満たすという指示を受信することができる。別の実施形態では、制御ロジック600は、バラストデータ、計算されたバラスト汚損指数を受信し、バラスト汚損指数を指数閾値と比較することができる。別の実施形態では、制御ロジックは、バランスのとれた汚損指数(balanced fouling index)を受信し、バラスト汚損指数がバラスト汚損指数閾値を満たすかどうかを判定することができる。制御ロジック600は次にステップ612に進む。
【0135】
ステップ612で、制御ロジック600はジョイントデータを受信することができる。例えば、制御ロジックは、ジョイントの数、ジョイントの位置、ジョイントのタイプ、ジョイントの完全性、又は鉄道インフラ内のジョイントに関係する任意の他のデータに関連するデータを受信することができる。一実施形態では、ジョイントはレールセグメント間の接合部とすることができる。別の実施形態では、ジョイントは、シグナリング目的のためなど、軌道セグメントを互いに電気的に分離する絶縁体とすることができる。制御ロジックは次にステップ614に進む。
【0136】
ステップ614で、制御ロジック600は、レール設備事故データを受信することができる。例えば、制御ロジック600は、軌道上のレール設備に関係する事故の履歴を受信することができる。例えば、制御ロジック600は、列車又は他の車両の脱線、軌道上の衝突、又は鉄道軌道上で発生し得る任意の他のタイプのレール設備事故に関係するデータを受信することができる。制御ロジック600は次にステップ616に進む。
【0137】
ステップ616で、制御ロジック600は、レール欠陥データを受信することができる。例えば、制御ロジック600は、レールの欠陥に関係する情報を格納することができるデータベースと動作可能に通信することができる。例えば、制御ロジック600は、温度、車輪の滑走、修理、又は任意の他のタイプの欠陥によって引き起こされる欠陥に関係するデータを受信することができる。別の実施形態では、制御ロジック600は、レールの欠陥が存在するか否かの指示を受信することができる。制御ロジック600は次にステップ618に進む。
【0138】
ステップ618で、制御ロジック600は速度データを受信することができる。一実施形態では、速度データは、軌道の特定のセグメントに対する義務付けられた速度を含むことができる。別の実施形態では、速度データは、軌道の特定のセグメントに対する制動距離を含むことができる。別の実施形態では、速度データは、軌道の特定のセグメントを走行する車両の速度を含むことができる。制御ロジック600は次にステップ620に進む。
【0139】
ステップ620で、制御ロジック600は保守データを受信することができる。例えば、制御ロジック600は、軌道上で実行された保守に関するデータを受信することができる。一実施形態では、保守データは、その特定の軌道セグメントで実行された最新の作業など、特定のセグメントの保守履歴を含むことができる。制御ロジック600は次にステップ622に進む。
【0140】
ステップ622で、制御ロジック600はレール除去データを受信することができる。例えば、制御ロジック600は、軌道を困窮させるためなど、軌道の特定のセグメントからレールが除去されたかどうかに関するデータを受信する。制御ロジック600は次にステップ624に進む。
【0141】
ステップ624で、制御ロジック600はカーブデータを受信することができる。例えば、制御ロジック600は、曲率の範囲、曲率の位置、曲率の角度、又は軌道内のカーブに関係する任意の他のデータなど、軌道内の曲率に関するデータを受信することができる。制御ロジック600は次にステップ626に進む。
【0142】
ステップ626で、制御ロジック600は、応力除去(緩和)作業データを受信することができる。例えば、制御ロジック600は、鉄道インフラ内の特定の位置で困窮作業が実行されたかどうかの指示を受信することができる。制御ロジック600は次にステップ628に進む。
【0143】
ステップ628で、制御ロジック600は、データスコア重み付け係数を受信することができる。例えば、制御ロジック610は、ステップ602~626で受信されたデータタイプのそれぞれについて重み付け係数を受信する。別の実施形態では、制御ロジック600は、受信されたデータスコア重み付け係数を、プロセスフロー600で受信されたデータタイプのそれぞれと関連付けることができる。制御ロジック600は次にステップ630に進む。
【0144】
ステップ630で、制御ロジック600は、固定資産位置を受信することができる。例えば、制御ロジック600は、鉄道軌道の特定の区間に関してなど、鉄道インフラ内の固定資産の位置を受信することができる。一実施形態では、制御ロジック600は、ステップ604で受信された固定資産データを、630で受信された固定資産位置に関連付けることができる。次に制御ロジック600はステップ632に進む。
【0145】
ステップ632で、制御ロジック600は、固定資産スコア重み付け係数を受信することができる。例えば、制御ロジック600は、固定資産とともに、及び/又は固定資産に関連して実装され得る重み付け係数を受信することができる。別の実施形態では、制御ロジック600は、異なる固定資産に対して異なる重み付け係数を受信することができる。例えば、制御ロジック600は、橋に固有であり得る重み付け係数を受信することができ、別の実施形態では、制御ロジック600は、渡り線に固有であり得る重み付け係数を受信することができる。別の実施形態では、すべての固定資産に対して同じ重み付け係数を使用することができる。次に制御ロジックはステップ634に進む。
【0146】
ステップ634で、制御ロジック600は、近接性閾値を決定することができる。例えば、制御ロジック600は、1つ又は複数の固定資産の位置に関して近接性閾値を決定することができる。一実施形態では、近接性閾値は、固定資産位置の周囲に生成されたジオフェンスを含み得る。一実施形態では、ジオフェンスの外側の境界は、データポイントが外側の境界を横切り、交差し、及び/又は外側の境界内にある場合、そのようなデータポイントが近接性閾値を満たすことができるように、近接性閾値を表すことができる。次に制御ロジック600はステップ636に進む。
【0147】
ステップ636で、制御ロジック600は、受信されたデータが近接性閾値を満たすかどうかを判定することができる。例えば、制御ロジック600は、ステップ608~626のいずれかにおいて受信されたデータが、ステップ634で決定された近接性閾値を満たした否かを決定することができる。一例では、制御ロジック600は、前のステップのいずれかにおいて受信されたデータポイントのいずれかが、固定資産位置の周囲に生成されたジオフェンス内に入るかどうかを判定することができる。一実施形態では、ジオフェンス内に入るデータポイントは、近接性閾値を満たすとみなすことができる。別の実施形態では、ジオフェンス内に入らないデータポイントは、近接性閾値を満たさないとみなすことができる。制御ロジック600が、受信されたデータが近接性閾値を満たすと判定した場合、制御ロジック600は、次にステップ638に進む。受信したデータが近接性閾値を満たさないと制御ロジック600が判定した場合、制御ロジック600は次にステップ640に進む。
【0148】
ステップ638で、制御ロジック600は、固定資産スコア重み付け係数を使用して固定資産位置スコアを生成することができる。例えば、受信されたデータが近接性閾値を満たさない場合、制御ロジック600は、固定資産スコア重み付け係数のみを使用して固定資産位置スコアを生成することができる。一実施形態では、固定資産位置スコアは、重み付け係数に等しくなり得る。例えば、固定資産の存在は、テロップ、セット対非セット表示、数字1、又は固定資産が存在することを示す任意の他の表示によって示すことができる。別の実施形態において、受信されたデータが固定資産位置の周囲に確立された近接性閾値内に入らない場合、制御ロジック600は、固定資産位置スコアが固定資産スコア重み付け係数に等しくあるべきであり、そのようなデータが近接性閾値を満たさないので、他のデータによって変更されないと決定することができる。次に制御ロジック600はステップ642に進む。
【0149】
ステップ640で、制御ロジック600は、固定資産スコア重み付け係数、近接性閾値を満たす受信されたデータ、及びデータスコア重み付け係数を使用して、固定資産位置スコアを生成することができる。一実施形態では、制御ロジック600は、ステップ636で行われた決定を利用して、特定の固定資産位置の近接性閾値内に入る受信されたデータを識別し、その後、そのような受信されたデータを使用して固定資産位置スコアを計算することができる。別の例では、制御ロジック600は、近接性閾値を満たす受信されたデータを、データの特定のタイプに関連付けられたデータスコア重み付け係数で統計的に重み付けすることができる。別の例では、前のプロセスフローステップにおいて受信された受信データポイントのそれぞれは、テロップ、セット対非セット、番号1、又は存在を示す他の任意の表示によって表すことができる。例えば、軌道の特定のセグメントでレール事故が発生した場合、制御ロジック600は、そのような事故が1に等しいと決定することができる。セグメント内の後の方で第2の事故が発生した場合、制御ロジック600は、第2の事故も1に等しいと判定することができる。別の実施形態では、制御ロジック600は、次に、レール事故の一方又は両方が、特定の固定資産位置に関連付けられた近接性閾値内で発生したかどうかを判定することができる。事故のそれぞれがそのような近接性閾値内で発生した場合、制御ロジック600は、レール事故の総数が「2」に等しいと判定することができる。別の実施形態では、このレール事故の数は、次に、レール事故の数にレール事故重み付け係数を乗算するなどして、レール事故重み付け係数によって統計的に重み付けされ得る。別の実施形態では、制御ロジック600は、前のプロセスフローステップのいずれかで受信されたデータのタイプのそれぞれについて同様の戦略を実施することができる。このようにして、制御ロジック600は、固定資産位置スコアを生成することができる。別の実施形態では、ステップ638で生成された固定資産位置スコアは、そのような固定資産位置スコアを有する固定資産位置の近くに他のリスク要因が存在しないことを示すことができる。別の実施形態では、ステップ640で生成された固定資産位置スコアは、1つ又は複数の追加のリスク要因が固定資産位置の近接性閾値内にあることを示すことができ、これはそのようなリスク要因は、そのような近接のために固定資産位置スコアを増加させることを意味する。次に制御ロジック600はステップ642に進む。
【0150】
ステップ642で、制御ロジック600は、第1の近接性閾値を満たす距離内で作業が行われたか否かを判定することができる。一実施形態では、制御ロジック600は、第1の近接性閾値内で応力除去作業が実行されたか否かを判定することができる。例えば、制御ロジック600は、そのような作業が第1の近接性閾値内で実行されたという指示を受信することができる。別の実施形態において、制御ロジック600は、作業位置の指示を受信し、続いて、そのような位置を固定資産位置及び関連する近接性閾値と比較して、どの作業位置(もしあれば)が特定の固定資産位置に関連するどの近接性閾値を満たすかを決定することができる。制御ロジック600が、特定の固定資産位置の近接性閾値を満たす距離内で作業が行われたと判定した場合、制御ロジック600は、次にステップ644に進む。制御ロジック600が、特定の固定資産位置の近接性閾値を満たす距離内で作業が行われなかったと判定した場合、制御ロジック600は次にステップ642に進み、鉄道インフラ上で行われる困窮作業又は他のタイプの作業を考慮してリスクモデルを更新するために、そのような作業のチェックを継続する。
【0151】
ステップ644で、制御ロジック600は、固定資産位置スコアを低減させることができる。例えば、制御ロジック600は、近接性閾値ステップ642を満たす距離内で作業が行われたので、作業のためにレール座屈のリスクも低減されたので、関連する固定資産位置スコアを低減すべきであると判定することができる。制御ロジック600は、次に前述のステップのいずれかを終了又は繰り返すことができる。
【0152】
一実施形態では、ステップ602~632は、データ基礎システム204に対応することができる。別の実施形態では、ステップ634~644は、例えば、資産関連付け及びモデリングシステム206の固定資産層モデリングシステム208に対応することができる。
【0153】
図7は、本開示の例示的な実施形態による、アンカーリスクモデリングシステムの特徴を具現化する制御ロジック700を例示するフローチャート図700を示す。アンカーリスクモデリング制御ロジック700は、サーバ(例えば、サーバ102)、機械学習モジュール、又は他の適切なシステム上のアルゴリズムとして実装され得る。さらに、アンカーリスク制御ロジック700は、データ基礎システム204、資産関連付け及び評価システム206、固定資産層評価システム208、枕木クラスタ層評価システム210、アンカー層評価システム212、及びモデル集計システム202を含む連続溶接レールリスク評価システム200の1つ又は複数の特徴を実装又は組み込むことができる。アンカーリスクモデリング制御ロジック700は、ソフトウェア、ハードウェア、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)、ネットワーク接続、ネットワーク転送プロトコル、HTML、DHTML、JavaScript、Dojo、Ruby、Rails、他の適切なアプリケーション、又はそれらの適切な組み合わせで実現することができる。
【0154】
アンカーリスクモデリング制御ロジック700は、データを同時に処理して複数のプロセス及びスレッドを生成するコンピュータプラットフォームの能力を活用することができる。アンカーリスクモデリング制御ロジック700の速度と効率は、要員の安全を促進するために複数のプロセスをインスタンス化することによって大幅に改善される。しかしながら、プログラミングの当業者であれば、単一の処理スレッドの使用もまた利用され得、本開示の範囲内であることを理解するであろう。
【0155】
本実施形態のアンカーリスクモデリング制御ロジック700のプロセスフローは、制御ロジック700がデータを受信するステップ702で始まる。ステップ702で受信されたデータは、枕木データ、固定資産データ、アンカーデータ、勾配データ、バラストデータ、ジョイントデータ、レール設備事故データ、レール欠陥データ、速度データ、保守データ、レール除去データ、カーブデータ、困窮作業データ、又はレール座屈のリスクのモデリングを容易にするのに適した他の任意のデータを含むことができる。一実施形態では、ステップ702で受信したデータは、数値データ、定性的データ、又は任意の他の適切な形式のデータとすることができる。別の実施形態では、受信されたデータは、受信されたデータが鉄道軌道に関してどの位置から発信され、及び/又はどの位置に関連付けられるかを示す位置情報を含むことができる。例えば、ステップ702で受信されたデータは、座標又は他の位置などの特定の位置を含むことができる。別の実施形態では、ステップ702で受信したデータは、特定の位置に関係するデータとすることができる。例えば、データは、鉄道軌道の区間/セグメント、及び/又はその周辺の環境に関するものとすることができる。次に制御ロジック700はステップ704に進む。
【0156】
ステップ704で、制御ロジック700は、データスコア重み付け係数を受信することができる。例えば、制御ロジック700は、ステップ702で受信されたデータなどの特定のデータに固有であり得る重み付け係数を記憶することができるデータベース(データベース104など)と動作可能な通信を行うことができる。一実施形態では、重み付け係数は、重み付けモジュール124に関して考察したものと同様であり得る。別の実施形態では、重み付け係数は、乗数、例えば、乗算されるデータタイプによって異なり得るデータタイプと乗算され得る数値を含み得る。別の例では、重み付け係数は、制御ロジック700が受信したデータ、例えばステップ702で受信したデータを統計的に重み付けすることができる任意の他の機構又は係数を含むことができる。次に制御ロジック700はステップ706に進む。
【0157】
ステップ706で、制御ロジック700はアンカー位置を受信することができる。例えば、制御ロジック700は、複数のアンカー位置に関係するデータを受信することができる。一実施形態では、制御ロジック700は、鉄道軌道に関するアンカー位置を受信することができ、例えば、制御ロジック700は、座標、マイルポスト、又は任意の他の適切な位置表示の形態で、鉄道インフラに設置されたアンカーの位置を受信することができる。制御ロジック700は次にステップ708に進む。
【0158】
ステップ708で、制御ロジック700は、アンカー状態を決定することができる。例えば、制御ロジック700は、アンカーの状態に関係するデータを受信することができる。一実施形態では、制御ロジック700は、アンカー位置及び/又はアンカー状態に関係する情報を記憶することができるデータベースと動作可能に通信することができる。例えば、制御ロジック700は、アンカーの状態の指示を受信することができる。一実施形態では、制御ロジック700は、アンカーに関係する状態スコアを受信することができる。例えば、パーセンテージの完全性が特定のアンカーに関して示され得る。一例では、アンカーは例えば50%の完全性である。別の例では、アンカー状態は、色で示すか、スキャナで判断するか、要員で判断するか、アンカーの状態を理解するのに適した任意の他の方法で解明することができる。別の実施形態では、制御ロジック700は、定性的に定義され得るアンカー状態を決定することができる。例えば、アンカーは、悪い状態、適正な状態、良い状態、及び/又は新しい状態を有し得る。別の実施形態では、アンカー状態は、レッドアンカー、イエローアンカー、及びグリーンアンカーなどの色によって定義することができ、レッドアンカーは最も悪い状態であり得、イエローは中程度の状態を示すことができ、グリーンは良好な状態を示すことができる。別の実施形態では、アンカー状態は、アンカー及び鉄道インフラの様々な状態を識別するのに適した任意の方法で、制御ロジック700によって定義及び/又は決定することができる。制御ロジックは次にステップ710に進む。
【0159】
ステップ710で、制御ロジック700は、アンカースコア重み付け係数を受信することができる。例えば、制御ロジック700は、特定のアンカーに関連する重み付け係数を受信することができる。一実施形態では、制御ロジック700は、ステップ708で決定された特定の状態のアンカーに関連する重み付け係数を受信することができる。例えば、ステップ710で受信された重み付け係数は乗数とすることができる。別の実施形態では、重み付け係数は、制御ロジック700がアンカー関係データ及び/又はスコアを統計的に重み付けするために利用できる任意の他の係数又は他の機構であり得る。次いで制御ロジック700はステップ712に進む。
【0160】
ステップ712で、制御ロジックは、近接性閾値を決定することができる。例えば、制御ロジックは、ステップ706で受信されたアンカー位置に関連する近接性閾値を決定することができる。別の実施形態において、制御ロジック700は、例えば、近接性閾値の1つ又は複数の階層を決定することができる。一例では、ステップ712で決定された近接性閾値の第1の階層は、ステップ706で位置が受信された特定のアンカーに、702で受信されたどのデータが関連付けられるべきかを決定するために、制御ロジック700によって使用され得る。例えば、近接性閾値の第1の階層は、ステップ702で受信されたデータの位置によって満たされる場合、そのようなデータポイントが、近接性閾値が満たされる特定のアンカーの位置に関連付けられるべきであることを制御ロジック700に示すことができる。別の実施形態では、近接性閾値の第2の階層は、特定のスコアリングされたエリアが統合されるべきかどうかを制御ロジック700に示すことができる、スコアリングされたエリアの周りの近接性閾値を含むことができる。別の実施形態において、制御ロジック700は、近接性閾値充足の判定を介して、制御ロジック700が受信されたデータを特定のアンカー位置に関連付けること、及び/又は特定のスコアリングされたエリアを互いに統合することを可能にするのに適した任意の数の近接性閾値を実装することができる。次に制御ロジック700はステップ714に進む。
【0161】
ステップ714で、制御ロジックは、アンカー状態が状態閾値を満たすか否かを判定することができる。一実施形態では、制御ロジック700は、状態閾値を実装することができる。例えば、アンカー状態(ステップ708で決定されたアンカー状態など)を数値で表すことができ、アンカー状態が特定の大きさである場合、状態閾値を満たすことができる。別の実施形態において、状態閾値は、制御ロジック700が、数値以外の方法で定義され得るアンカーを区別することを可能にし得る。例えば、制御ロジック700は、レッドアンカーとイエローアンカーとを区別することができる状態閾値を実装することができる。例えば、アンカーがレッドの状態でない場合、制御ロジック700は状態閾値が満たされていないと判定することができる。別の例では、アンカーがレッドの状態にある場合、制御ロジック700は、状態閾値が満たされていると判定することができる。別の実施形態では、状態閾値は、制御ロジック700がアンカーの状態をどのように定義されても区別できる任意の閾値であり得る。アンカー状態が状態閾値を満たすと制御ロジック700が判定した場合、制御ロジック700は次にステップ716に進む。アンカー状態が状態閾値を満たさないと制御ロジック700が判定した場合、制御ロジック700は次にステップ718に進む。
【0162】
ステップ718で、制御ロジックは、第1のアンカースコア重み付け係数を選択することができる。一実施形態では、制御ロジック700は、ステップ710で受信されたアンカースコア重み付け係数を調べることができる。別の実施形態では、制御ロジック700は、どのアンカースコア重み付け係数がステップ708で決定されたアンカー状態のアンカーに対応するかを決定することができる。例えば、制御ロジックは、アンカー状態がレッドである場合など、レッドアンカースコア重み付け係数を選択することができる。別の実施形態において、制御ロジック700は、状態閾値を満たす任意のアンカー状態に対応し得る任意のアンカースコア重み付け係数を選択し得る。制御ロジックは次にステップ720に進む。
【0163】
ステップ718で、制御ロジック700は、第2のアンカースコア重み付け係数を選択することができる。一実施形態では、制御ロジック700は、ステップ710で受信されたアンカースコア重み付け係数を調べ、どのアンカースコア重み付け係数が状態閾値を満たさない状態のアンカーに対応するかを決定することができる。例えば、制御ロジックは、アンカー状態がイエローの場合など、イエローアンカースコア重み付け係数を選択することができる。別の実施形態では、制御ロジック700は、状態閾値を満たさないアンカー状態に対応し得る任意のアンカースコア重み付け係数を選択し得る。制御ロジックは次にステップ720に進む。
【0164】
ステップ720で、制御ロジック700は、受信されたデータが近接性閾値を満たすかどうかを判定することができる。例えば、制御ロジック700は、ステップ702のいずれかで受信されたデータが、ステップ712で決定された近接性閾値を満たしたかどうかを決定することができる。一例では、制御ロジック700は、前のステップのいずれかで受信されたデータポイントのいずれかが、アンカー位置の周囲に生成されたジオフェンス内に入るかどうかを判定することができる。一実施形態では、ジオフェンス内に入るデータポイントは、近接性閾値を満たすとみなすことができる。別の実施形態では、ジオフェンス内に入らないデータポイントは、近接性閾値を満たさないとみなすことができる。受信されたデータが近接性閾値を満たすと制御ロジック700が判定した場合、制御ロジック700は次にステップ722に進む。受信されたデータが近接性閾値を満たさないと制御ロジック700が判定した場合、制御ロジック700は次にステップ724に進む。
【0165】
ステップ724で、制御ロジック700は、アンカースコア重み付け係数を使用してアンカー位置スコアを生成することができる。例えば、受信されたデータが近接性閾値を満たさない場合、制御ロジック700は、アンカースコア重み付け係数のみを使用してアンカー位置スコアを生成することができる。一実施形態では、アンカー位置スコアは重み付け係数に等しくなり得る。例えば、アンカーの存在は、テロップ、セット対非セット表示、数字1、又はアンカーが存在することを示す他の任意の表現によって示すことができる。別の実施形態では、受信したデータがアンカー位置の周囲に確立された近接性閾値内に入らない場合、制御ロジック700は、アンカー位置スコアはアンカースコア重み付け係数に等しくあるべきであり、そのようなデータは近接性閾値を満たさないため、他のデータによって変更されないと決定することができる。制御ロジック700は次にステップ726に進む。
【0166】
ステップ722で、制御ロジック700は、アンカースコア重み付け係数、近接性閾値を満たす受信されたデータ、及びデータスコア重み付け係数を使用して、アンカー位置スコアを生成することができる。一実施形態では、制御ロジック700は、ステップ720で行われた決定を利用して、特定のアンカー位置の近接性閾値内に入る受信されたデータを識別し、その後、そのような受信されたデータを使用してアンカー位置スコアを計算することができる。別の例では、制御ロジック700は、近接性閾値を満たす受信されたデータを、データの特定のタイプに関連付けられたデータスコア重み付け係数で統計的に重み付けすることができる。別の例では、前のプロセスフローステップにおいて受信された受信データポイントのそれぞれは、テロップ、セット対非セット、番号1、又は存在を示す他の任意の表示によって表すことができる。例えば、軌道の特定のセグメントでレール事故が発生した場合、制御ロジック700は、そのような事故が1に等しいと判定することができる。セグメント内の後の方で第2の事故が発生した場合、制御ロジック700は、第2の事故も1に等しいと判定することができる。別の実施形態では、制御ロジック700は、次に、レール事故の一方又は両方が、特定のアンカー位置に関連する近接性閾値内で発生したかどうかを判定することができる。事故のそれぞれがそのような近接性閾値内で発生した場合、制御ロジック700は、レール事故の総数が「2」に等しいと判定することができる。別の実施形態では、このレール事故の数は、次に、レール事故の数にレール事故重み付け係数を乗算することなどによって、レール事故重み付け係数によって統計的に重み付けされ得る。別の実施形態では、制御ロジック700は、前のプロセスフローステップのいずれかで受信されたデータのタイプのそれぞれについて同様の戦略を実施することができる。このようにして、制御ロジック700は、アンカー位置スコアを生成することができる。別の実施形態では、ステップ724で生成されたアンカー位置スコアは、そのようなアンカー位置スコアを有するアンカー位置の近くに他のリスク要因が存在しないことを示すことができる。別の実施形態では、ステップ722で生成されたアンカー位置スコアは、1つ又は複数の追加のリスク要因がアンカー位置の近接性閾値内にあることを示すことができ、そのようなリスク要因は、そのような近接のためにアンカー位置スコアを増加させることを意味する。制御ロジック700は次いでステップ726に進む。
【0167】
ステップ726で、制御ロジック700は、第1の近接性閾値を満たす距離内で作業が行われたか否かを判定することができる。一実施形態では、制御ロジック700は、応力除去作業が第1の近接性閾値内で実行されたか否かを判定することができる。例えば、制御ロジック700は、そのような作業が第1の近接性閾値内で実行されたという指示を受信することができる。別の実施形態において、制御ロジック700は、作業位置の指示を受信し、続いて、そのような位置をアンカー位置及び関連する近接性閾値と比較して、どの作業位置(もしあれば)が特定のアンカー位置に関連するどの近接性閾値を満たすかを決定することができる。制御ロジック700が、特定のアンカー位置の近接性閾値を満たす距離内で作業が行われたと判定した場合、制御ロジック700は次にステップ728に進む。制御ロジック700が、特定のアンカー位置の近接性閾値を満たす距離内で作業が行われなかったと判定した場合、制御ロジック700は、次にステップ726に進み、鉄道インフラ上で行われる困窮作業又は他のタイプの作業を考慮してリスクモデルを更新するために、そのような作業のチェックを継続する。
【0168】
ステップ728で、制御ロジック700は、アンカー位置スコアを低減することができる。例えば、制御ロジック700は、近接性閾値ステップ726を満たす距離内で作業が実行されたので、作業のためにレール座屈のリスクも低減されたので、関連するアンカー位置スコアを低減すべきであると決定することができる。制御ロジック700は次に前述のステップのいずれかを終了又は繰り返すことができる。
【0169】
図8は、本開示の例示的な実施形態による、枕木クラスタリスクモデリングシステムの特徴を具現化する制御ロジック800を例示するフローチャート図800を示す。枕木クラスタリスクモデリング制御ロジック800は、サーバ(例えば、サーバ102)、機械学習モジュール、又は他の適切なシステム上のアルゴリズムとして実装され得る。さらに、枕木クラスタリスクモデリング制御ロジック800は、データ基礎システム204、資産関連付け及びモデリングシステム206、固定資産層モデリングシステム208、枕木クラスタ層モデリングシステム210、アンカー層モデリングシステム212、及びモデル集計システム202を含む、連続溶接レールリスクモデリングシステム200の1つ又は複数の特徴を実装又は組み込むことができる。枕木クラスタリスクモデリング制御ロジック800は、ソフトウェア、ハードウェア、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)、ネットワーク接続、ネットワーク転送プロトコル、HTML、DHTML、JavaScript、Dojo、Ruby、Rails、他の適切なアプリケーション、又はそれらの適切な組み合わせで実現することができる。
【0170】
枕木クラスタリスクモデリング制御ロジック800は、データを同時に処理することによって複数のプロセス及びスレッドを生成するコンピュータプラットフォームの能力を活用することができる。枕木クラスタリスクモデリング制御ロジック800の速度及び効率は、要員の安全を促進するために複数のプロセスをインスタンス化することによって大幅に改善される。しかしながら、プログラミングの当業者であれば、単一の処理スレッドの使用も利用され得、本開示の範囲内であることを理解するであろう。
【0171】
本実施形態のアンカーリスクモデリング制御ロジック800のプロセスフローは、制御ロジック800がデータを受信するステップ802で始まる。ステップ802で受信されるデータは、枕木データ、固定資産データ、アンカーデータ、勾配データ、バラストデータ、ジョイントデータ、レール設備事故データ、レール欠陥データ、速度データ、保守データ、レール除去データ、カーブデータ、困窮作業データ、又はレール座屈のリスクのモデリングを容易にするのに適した他の任意のデータを含むことができる。一実施形態では、ステップ802で受信されたデータは、数値データ、定性的データ、又は他の任意の適切な形式のデータとすることができる。別の実施形態では、受信されたデータは、受信されたデータが鉄道軌道に関してどの位置から発信され、及び/又はどの位置に関連付けられるかを示す位置情報を含むことができる。例えば、ステップ802で受信されたデータは、座標又は他の位置などの特定の位置を含むことができる。別の実施形態では、ステップ802で受信されたデータは、特定の位置に関係するデータとすることができる。例えば、データは、鉄道軌道の区間/セグメント、及び/又はその周辺の環境に関するものとすることができる。制御ロジック800は次にステップ804に進む。
【0172】
ステップ804で、制御ロジック800は、データスコア重み付け係数を受信することができる。例えば、制御ロジック800は、ステップ802で受信されたデータなどの特定のデータに固有であり得る重み付け係数を記憶することができるデータベース(データベース104など)と動作可能な通信を行うことができる。一実施形態では、重み付け係数は、重み付けモジュール124に関して考察したものと同様とすることができる。別の実施形態では、重み付け係数は、乗数、例えば、乗算されるデータタイプによって異なり得るデータタイプと乗算され得る数値を含み得る。別の例では、重み付け係数は、制御ロジック800が受信したデータ、例えばステップ802で受信したデータを統計的に重み付けすることができる任意の他の機構又は係数を含むことができる。制御ロジック800は、次にステップ806に進む。
【0173】
ステップ806で、制御ロジック800は、枕木データを受信することができる。例えば、制御ロジック800は、枕木の位置、枕木の状態、枕木の組成、又は鉄道インフラ内の枕木に関係する任意の他のデータを含むことができる。別の実施形態では、制御ロジック800は、互いに相対的な枕木の位置に関係するデータを受信することができる。制御ロジック800は次にステップ808に進む。
【0174】
ステップ808で、制御ロジック800は、1つ又は複数の枕木クラスタが識別されたかどうかを判定することができる。例えば、制御ロジック800は、ステップ806で受信された枕木データを調べ、枕木の位置及び枕木の状態を比較して、枕木クラスタを検索することができる。一実施形態では、枕木クラスタは、状態のそれぞれが特定のタイプの状態閾値を満たす連続した枕木の特定の数を指すことができる。例えば、各枕木には枕木状態スコアを割り当てることができ、これは本開示の原理に従ってアンカー状態スコアと同様とすることができる。別の実施形態では、枕木のそれぞれは、その状態に関して定性的に定義することができる。例えば、各枕木は、悪い状態、適正な状態、又は良好な状態とすることができる。別の実施形態では、各枕木は色分けすることができ、及び/又は色によって定義される状態を有することができる。例えば、各枕木はレッド状態、イエロー状態、グリーン状態、又はブラック状態であり得る。別の実施形態では、枕木の状態は、“SYSTEM AND METHOD FOR RAILROAD TIE MANAGEMENT”と題された米国特許出願第17/124,824号明細書で見ることができるものなどの状態に対応することができ、前出の特許出願は参照により完全な形で本明細書に組み込まれる。
【0175】
別の実施形態では、制御ロジック800は、枕木状態データ及び枕木位置データなどの枕木データを検査し、枕木クラスタを識別することができる。例えば、制御ロジック800は、どの枕木が互いに隣接しているかを決定するために、上述したような状態閾値、及び各枕木に関する近接性閾値を実装することができる。一例では、枕木クラスタは不良枕木クラスタであることができる。例えば、枕木クラスタは、それぞれが次の枕木に隣接し、それぞれが特定のタイプの状態閾値を満たす、特定の数の枕木を含むことができる。別の例では、枕木クラスタは、枕木を交換する必要があることを示す特定の枕木状態閾値をそれぞれが満たす、連続した枕木の特定の数を含むことができる。別の実施形態では、枕木クラスタは、連続溶接レール軌道のレール座屈リスクを予測するためのリスクモデルに含めることができる任意の数の近接及び/又は状態閾値を満たす枕木の集合であり得る。一実施形態では、枕木クラスタは、それぞれが交換される必要がある連続した少なくとも5つの枕木を含むことができる。制御ロジック800が枕木クラスタを識別しない場合、制御ロジックはステップ802に戻る。制御ロジック800が枕木クラスタを識別した場合、制御ロジックはステップ810に進む。
【0176】
ステップ810で、制御ロジック800は、枕木クラスタ位置を決定することができる。例えば、制御ロジック800は、各枕木に関連する位置データを利用して、鉄道軌道に対するその枕木クラスタの位置を特定することができる。別の例では、制御ロジック800は、クラスタに中心点を割り当て、中心点に特定の座標セットを関連付けることができ、中心点は、枕木クラスタ位置として機能することができる。別の実施形態では、制御ロジック800は、枕木クラスタ位置を決定するために任意の他の適切なメカニズムを利用することができる。制御ロジックは次にステップ812に進む。
【0177】
ステップ812で、制御ロジック800は、枕木スコア重み付け係数を受信することができる。例えば、制御ロジック800は、複数の重み付け係数を記憶するデータベースと動作可能に通信することができる。一実施形態において、制御ロジック800は、枕木スコア重み付け係数を枕木クラスタに関連付けることができる。例えば、制御ロジック800は、複数の重み付け係数から枕木スコア重み付け係数を選択することができる。別の例では、枕木スコア重み付け係数は、枕木クラスタのサイズによって変化し得る。例えば、枕木クラスタがより多くの枕木の数を含む場合、枕木スコア重み付け係数は、リスクモデルに関して枕木クラスタスコアを正しく重み付けするために必要に応じてより大きく又はより小さくすることができる。別の実施形態では、枕木クラスタがより低い数の枕木を含む場合、重み付け係数は、リスクモデルに関してその枕木クラスタ位置のスコアを適切に重み付けするために、より大きく又はより小さくすることができる。別の実施形態では、枕木スコア重み付け係数は、その中で説明される枕木の数に関係なく、すべての枕木クラスタに偏在的に適用され得る一定の数であり得る。制御ロジック800は次にステップ814に進む。
【0178】
ステップ814で、制御ロジックは、近接性閾値を決定することができる。例えば、制御ロジックは、ステップ808で識別された枕木クラスタ位置に関連する近接性閾値を決定することができる。別の実施形態において、制御ロジック800は、例えば、近接性閾値の1つ又は複数の階層を決定することができる。一例では、ステップ814で決定された近接性閾値の第1の階層は、制御ロジック800によって使用されて、802で受信されたどのデータが、ステップ810で位置が特定された特定の枕木クラスタに関連付けられるべきかを決定することができる。例えば、近接性閾値の第1の階層は、ステップ802で受信されたデータの位置によって満たされる場合、そのようなデータポイントが、近接性閾値が満たされる特定の枕木クラスタの位置に関連付けられるべきであることを制御ロジック800に示すことができる。別の実施形態において、近接性閾値の第2の階層は、特定のスコアリングされたエリアが統合されるべきかどうかを制御ロジック800に示すことができる、スコアリングされたエリアの周りの近接性閾値を含むことができる。別の実施形態において、制御ロジック800は、制御ロジック800が近接性閾値充足の判定を介して、受信されたデータを特定の枕木クラスタ位置に関連付けること、及び/又は特定のスコアリングされたエリアを互いに統合することを可能にするのに適した任意の数の近接性閾値を実装することができる。次いで制御ロジック800はステップ816に進む。
【0179】
ステップ816で、制御ロジック800は、受信されたデータが1つ又は複数の近接性閾値を満たすかどうかを判定することができる。例えば、制御ロジックは、ステップ802で受信されたデータが、ステップ814で決定された1つ又は複数の近接性閾値を満たすかどうかを判定することができる。一実施形態では、制御ロジック800は、ステップ802で受信されたデータが、ステップ810で決定された特定の枕木クラスタ位置に関連付けられるべきかどうかを決定するために、近接性閾値の第1の階層を利用することができる。制御ロジック800が、受信されたデータが近接性閾値を満たさないと判定した場合、制御ロジック800は次にステップ820に進む。制御ロジック800が、受信されたデータが近接性閾値を満たすと判定した場合、制御ロジック800は次にステップ818に進む。
【0180】
ステップ820で、制御ロジック800は、枕木クラスタスコア重み付け係数を使用して、枕木クラスタ位置スコアを生成することができる。例えば、受信されたデータが近接性閾値を満たさない場合、制御ロジック800は、枕木クラスタスコア重み付け係数のみを使用して枕木クラスタ位置スコアを生成することができる。一実施形態では、枕木クラスタ位置スコアは、重み付け係数に等しくなり得る。例えば、枕木クラスタの存在は、テロップ、セット対非セット表示、数字1、又は枕木クラスタが存在することを示す任意の他の表示によって示すことができる。別の実施形態では、受信したデータが、枕木クラスタ位置の周囲に確立された近接性閾値内に入らない場合、制御ロジック800は、枕木クラスタ位置スコアは、枕木クラスタスコア重み付け係数に等しくあるべきであり、そのようなデータが近接性閾値を満たさないため、他のデータによって変更されないと決定することができる。制御ロジック800は次にステップ822に進む。
【0181】
ステップ818で、制御ロジック800は、枕木クラスタスコア重み付け係数、近接性閾値を満たす受信されたデータ、及びデータスコア重み付け係数を使用して、枕木クラスタ位置スコアを生成することができる。一実施形態では、制御ロジック800は、ステップ816で行われた決定を利用して、特定の枕木クラスタ位置の近接性閾値内に入る受信されたデータを識別し、その後、そのような受信されたデータを使用して枕木クラスタ位置スコアを計算することができる。別の例では、制御ロジック800は、近接性閾値を満たす受信されたデータを、データの特定のタイプに関連付けられたデータスコア重み付け係数で統計的に重み付けすることができる。別の例では、前のプロセスフローステップで受信された受信データポイントのそれぞれは、テロップ、セット対非セット、番号1、又は存在を示す他の任意の表示によって表すことができる。例えば、軌道の特定のセグメントでレール事故が発生した場合、制御ロジック800は、そのような事故が1に等しいと決定することができる。第2の事故がセグメント内の後の方で発生した場合、制御ロジック800は、第2の事故も1に等しいと決定することができる。別の実施形態では、制御ロジック800は、次に、レール事故の一方又は両方が、特定の枕木クラスタ位置に関連する近接性閾値内で発生したか否かを判定することができる。事故のそれぞれがそのような近接性閾値内で発生した場合、制御ロジック800は、レール事故の総数が「2」に等しいと決定することができる。別の実施形態では、このレール事故の数は、次に、レール事故の数にレール事故重み付け係数を乗算することなどによって、レール事故重み付け係数によって統計的に重み付けされ得る。別の実施形態では、制御ロジック800は、前のプロセスフローステップのいずれかで受信されたデータのタイプのそれぞれについて同様の戦略を実施することができる。このようにして、制御ロジック800は、枕木クラスタ位置スコアを生成することができる。別の実施形態では、ステップ820で生成された枕木クラスタ位置スコアは、そのような枕木クラスタ位置スコアを有する枕木クラスタ位置の近くに他のリスク要因が存在しないことを示すことができる。別の実施形態では、ステップ818で生成された枕木クラスタ位置スコアは、1つ又は複数の追加のリスク要因が枕木クラスタ位置の近接性閾値内にあることを示すことができ、そのようなリスク要因は、そのような近接のために枕木クラスタ位置スコアを増加させることを意味する。制御ロジック800は次にステップ822に進む。
【0182】
ステップ822で、制御ロジック800は、第1の近接性閾値を満たす距離内で作業が行われたか否かを判定することができる。一実施形態において、制御ロジック800は、応力除去作業が第1の近接性閾値内で実行されたか否かを判定することができる。例えば、制御ロジック800は、そのような作業が第1の近接性閾値内で実行されたという指示を受信することができる。別の実施形態において、制御ロジック800は、作業位置の指示を受信し、続いて、そのような位置を枕木クラスタ位置及び関連する近接性閾値と比較して、どの作業位置(もしあれば)が特定の枕木クラスタ位置に関連するどの近接性閾値を満たすかを決定することができる。制御ロジック800が、特定の枕木クラスタ位置の近接性閾値を満たす距離内で作業が行われたと判定した場合、制御ロジック800は、次にステップ824に進む。制御ロジック800が、特定の枕木クラスタ位置の近接性閾値を満たす距離内で作業が行われなかったと判定した場合、制御ロジック800は、次にステップ822に進み、鉄道インフラ上で行われる困窮作業又は他のタイプの作業を考慮してリスクモデルを更新するために、そのような作業のチェックを継続する。
【0183】
ステップ824で、制御ロジック800は、枕木クラスタ位置スコアを低減することができる。例えば、制御ロジック800は、近接性閾値ステップ822を満たす距離内で作業が実行されたので、作業のためにレール座屈のリスクも低減されたので、関連する枕木クラスタ位置スコアは低減されるべきであると決定することができる。制御ロジック800は、その後、前述のステップのいずれかを終了又は繰り返すことができる。
【0184】
図9は、本開示の例示的な実施形態による、連続溶接レールリスクモデリングシステムの特徴を具現化する制御ロジック900を例示するフローチャート図900を示す。連続溶接レールリスクモデリング制御ロジック900は、サーバ(例えば、サーバ102)、機械学習モジュール、又は他の適切なシステム上のアルゴリズムとして実装することができる。さらに、連続溶接レールリスクモデリング制御ロジック900は、データ基礎システム204、資産関連付け及び評価システム206、固定資産層評価システム208、枕木クラスタ層評価システム210、アンカー層評価システム212、及びモデル集計システム202を含む、連続溶接レールリスク評価システム200の1つ又は複数の特徴を実装又は組み込むことができる。連続溶接レールリスクモデリング制御ロジック900は、ソフトウェア、ハードウェア、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)、ネットワーク接続、ネットワーク転送プロトコル、HTML、DHTML、JavaScript、Dojo、Ruby、Rails、他の適切なアプリケーション、又はそれらの適切な組み合わせで実現することができる。
【0185】
連続溶接レールリスクモデリング制御ロジック900は、データを同時に処理して複数のプロセス及びスレッドを生成するコンピュータプラットフォームの能力を活用することができる。連続溶接レールリスクモデリング制御ロジック900の速度と効率は、要員の安全を促進するために複数のプロセスをインスタンス化することによって大幅に改善される。しかしながら、プログラミングの当業者であれば、単一の処理スレッドの使用もまた利用され得、本開示の範囲内であることを理解するであろう。
【0186】
本実施形態の連続溶接レールリスクモデリング制御ロジック900のプロセスフローは、制御ロジック900が固定資産位置スコアを生成するステップ902から始まる。一実施形態では、制御ロジック900は、本開示の原理に従って、固定資産スコア重み付け係数を使用して固定資産位置スコアを生成することができる。例えば、受信されたデータが近接性閾値を満たさない場合、制御ロジック900は、固定資産スコア重み付け係数のみを使用して固定資産位置スコアを生成することができる。一実施形態では、固定資産位置スコアは、重み付け係数に等しくなり得る。例えば、固定資産の存在は、テロップ、セット対非セット表示、数字1、又は固定資産が存在することを示す他の任意の表示によって示すことができる。別の実施形態では、受信したデータが固定資産位置の周囲に確立された近接性閾値内に入らない場合、制御ロジック900は、固定資産位置スコアが固定資産スコア重み付け係数に等しくあるべきであり、そのようなデータが近接性閾値を満たさないため、他のデータによって変更されないと決定することができる。
【0187】
別の実施形態では、制御ロジック900は、本開示の原理に従って、固定資産スコア重み付け係数、近接性閾値を満たす受信されたデータ、及びデータスコア重み付け係数を使用して、固定資産位置スコアを生成することができる。一実施形態では、制御ロジック900は、特定の固定資産位置の近接性閾値内に入る受信されたデータを識別し、その後、そのような受信データを使用して固定資産位置スコアを計算することができる。別の例では、制御ロジック900は、近接性閾値を満たす受信されたデータを、データの特定のタイプに関連付けられたデータスコア重み付け係数で統計的に重み付けすることができる。別の例では、前のプロセスフローステップにおいて受信された受信データポイントのそれぞれは、テロップ、セット対非セット、番号1、又は存在を示す他の任意の表示によって表すことができる。例えば、軌道の特定のセグメントでレール事故が発生した場合、制御ロジック900は、そのような事故が1に等しいと決定することができる。セグメント内の後の方で第2の事故が発生した場合、制御ロジック900は、第2の事故も1に等しいと決定することができる。別の実施形態では、制御ロジック900は、次に、レール事故の一方又は両方が、特定の固定資産位置に関連する近接性閾値内で発生したかどうかを判定することができる。事故のそれぞれがそのような近接性閾値内で発生した場合、制御ロジック900は、レール事故の総数が「2」に等しいと決定することができる。別の実施形態では、このレール事故の数は、次に、レール事故の数にレール事故重み付け係数を乗算することなどによって、レール事故重み付け係数によって統計的に重み付けされ得る。別の実施形態では、制御ロジック900は、前のプロセスフローステップのいずれかで受信されたデータのタイプのそれぞれについて同様の戦略を実施することができる。このようにして、制御ロジック900は、固定資産位置スコアを生成することができる。別の実施形態では、ステップ638において生成された固定資産位置スコアは、そのような固定資産位置スコアを有する固定資産位置の近くに他のリスク要因が存在しないことを示すことができる。別の実施形態では、ステップ640で生成された固定資産位置スコアは、1つ又は複数の追加のリスク要因が固定資産位置の近接性閾値内にあることを示すことができ、そのようなリスク要因は、そのような近接のために固定資産位置スコアを増加させることを意味する。制御ロジック900は次にステップ904に進む。
【0188】
ステップ904で、制御ロジック900は、アンカー位置スコアを生成することができる。例えば、制御ロジック900は、アンカースコア重み付け係数を使用してアンカー位置スコアを生成することができる。例えば、受信されたデータが近接性閾値を満たさない場合、制御ロジック900は、アンカースコア重み付け係数のみを使用してアンカー位置スコアを生成することができる。一実施形態では、アンカー位置スコアは重み付け係数に等しくなり得る。例えば、アンカーの存在は、テロップ、セット対非セット表示、数字1、又はアンカーが存在することを示す他の任意の表現によって示すことができる。別の実施形態では、受信したデータがアンカー位置の周囲に確立された近接性閾値内に入らない場合、制御ロジック900は、アンカー位置スコアがアンカースコア重み付け係数に等しくあるべきであり、そのようなデータが近接性閾値を満たさないため、他のデータによって変更されないと決定することができる。
【0189】
別の実施形態では、制御ロジック900は、アンカースコア重み付け係数、近接性閾値を満たす受信されたデータ、及びデータスコア重み付け係数を使用して、アンカー位置スコアを生成することができる。一実施形態では、制御ロジック900は、特定のアンカー位置の近接性閾値内に入る受信されたデータを識別し、その後、そのような受信されたデータを使用してアンカー位置スコアを計算することができる。別の例では、制御ロジック900は、近接性閾値を満たす受信されたデータを、特定のタイプのデータに関連するデータスコア重み付け係数で統計的に重み付けすることができる。別の例では、前のプロセスフローステップにおいて受信された受信データポイントのそれぞれは、テロップ、セット対非セット、番号1、又は存在を示す他の任意の表示によって表すことができる。例えば、軌道の特定のセグメントでレール事故が発生した場合、制御ロジック900は、そのような事故が1に等しいと決定することができる。セグメント内の後の方で第2の事故が発生した場合、制御ロジック900は、第2の事故も1に等しいと決定することができる。別の実施形態では、制御ロジック900は、次に、レール事故の一方又は両方が、特定のアンカー位置に関連する近接性閾値内で発生したかどうかを判定することができる。事故のそれぞれがそのような近接性閾値内で発生した場合、制御ロジック900は、レール事故の総数が「2」に等しいと決定することができる。別の実施形態では、このレール事故の数は、次に、レール事故の数にレール事故重み付け係数を乗算することなどによって、レール事故重み付け係数によって統計的に重み付けされ得る。別の実施形態では、制御ロジック900は、前のプロセスフローステップのいずれかで受信されたデータのタイプのそれぞれについて同様の戦略を実施することができる。このようにして、制御ロジック900は、アンカー位置スコアを生成することができる。別の実施形態では、生成されたアンカー位置スコアは、そのようなアンカー位置スコアを有するアンカー位置の近くに他のリスク要因が存在しないことを示すことができる。別の実施形態では、アンカー位置スコアは、1つ又は複数の追加のリスク要因がアンカー位置の近接性閾値内にあることを示すことができ、そのようなリスク要因は、そのような近接のためにアンカー位置スコアを増加させることを意味する。次に制御ロジック900はステップ906に進む。
【0190】
ステップ906で、制御ロジック900は、枕木クラスタ位置スコアを生成することができる。一実施形態では、制御ロジック900は、枕木クラスタスコア重み付け係数を使用して枕木クラスタ位置スコアを生成することができる。例えば、受信されたデータが近接性閾値を満たさない場合、制御ロジック900は、枕木クラスタスコア重み付け係数のみを使用して枕木クラスタ位置スコアを生成することができる。一実施形態では、枕木クラスタ位置スコアは、重み付け係数に等しくなり得る。例えば、枕木クラスタの存在は、テロップ、セット対非セット表示、数字1、又は枕木クラスタが存在することを示す他の任意の表示によって示すことができる。別の実施形態では、受信したデータが枕木クラスタ位置の周囲に確立された近接性閾値内に入らない場合、制御ロジック900は、枕木クラスタ位置スコアが枕木クラスタスコア重み付け係数に等しくあるべきであり、そのようなデータが近接性閾値を満たさないため、他のデータによって変更されないと決定することができる。
【0191】
別の実施形態では、制御ロジック900は、枕木クラスタスコア重み付け係数、近接性閾値を満たす受信されたデータ、及びデータスコア重み付け係数を使用して、枕木クラスタ位置スコアを生成することができる。一実施形態では、制御ロジック900は、特定の枕木クラスタ位置の近接性閾値内に入る受信されたデータを識別し、その後、そのような受信されたデータを使用して枕木クラスタ位置スコアを計算することができる。別の例では、制御ロジック900は、近接性閾値を満たす受信されたデータを、特定のタイプのデータに関連するデータスコア重み付け係数で統計的に重み付けすることができる。別の例では、前のプロセスフローステップにおいて受信された受信データポイントのそれぞれは、テロップ、セット対非セット、番号1、又は存在を示す他の任意の表示によって表すことができる。例えば、軌道の特定のセグメントでレール事故が発生した場合、制御ロジック900は、そのような事故が1に等しいと決定することができる。セグメント内の後の方で第2の事故が発生した場合、制御ロジック900は、第2の事故も1に等しいと決定することができる。別の実施形態では、制御ロジック900は、次に、レール事故の一方又は両方が、特定の枕木クラスタ位置に関連する近接性閾値内で発生したかどうかを判定することができる。事故のそれぞれがそのような近接性閾値内で発生した場合、制御ロジック900は、レール事故の総数が「2」に等しいと決定することができる。別の実施形態では、このレール事故の数は、次に、レール事故の数にレール事故重み付け係数を乗算することなどによって、レール事故重み付け係数によって統計的に重み付けされ得る。別の実施形態では、制御ロジック900は、前のプロセスフローステップのいずれかで受信されたデータのタイプのそれぞれについて同様の戦略を実施することができる。このようにして、制御ロジック900は、枕木クラスタ位置スコアを生成することができる。別の実施形態では、生成された枕木クラスタ位置スコアは、そのような枕木クラスタ位置スコアを有する枕木クラスタ位置の近くに他のリスク要因が存在しないことを示すことができる。別の実施形態では、生成された枕木クラスタ位置スコアは、1つ又は複数の追加のリスク要因が枕木クラスタ位置の近接性閾値内にあることを示すことができ、そのようなリスク要因は、そのような近接のために枕木クラスタ位置スコアを増加させることを意味する。制御ロジック900は次にステップ908に進む。
【0192】
ステップ908で、制御ロジックは近接性閾値を決定することができる。例えば、制御ロジックは、固定資産、アンカー、及び枕木クラスタなどの資産の位置などの資産位置に関連する近接性閾値を決定することができる。別の実施形態では、近接性閾値は、特定の資産位置/スコアリングされたエリアが統合されるべきかどうかを制御ロジック900に示すことができる、資産位置に関連付けられた資産位置及び/又はスコアリングされたエリアの周りの近接性閾値を含むことができる。例えば、スコアを有する資産位置は、スコアリングされたエリアとすることができる。別の実施形態では、制御ロジック900は、近接性閾値充足の判定を介して、制御ロジック900が特定のスコアリングされたエリアを互いに統合することを可能にするのに適した任意の数の近接性閾値を実装することができる。制御ロジック900は次にステップ910に進む。
【0193】
ステップ910で、制御ロジック900は、資産位置間の距離を決定することができる。例えば、制御ロジック900は、資産の位置を受信し、そのような位置を互いに比較することができる。別の例では、制御ロジック900は、資産位置間の軌道距離を決定することができる。一実施形態において、制御ロジック900は、軌道長さに関連するデータを受信することができ、資産位置間の軌道距離を決定するために、資産位置とともにそのような軌道長さデータを利用することができる。別の実施形態では、制御ロジック900は、資産位置の座標を受信し、座標間の距離を計算することができる。制御ロジック900は次にステップ912に進む。
【0194】
ステップ912で、制御ロジック900は、近接性閾値が満たされるか否かを判定することができる。例えば、制御ロジック900は、任意の2つ以上の所与の資産位置間の距離が近接性閾値を満たすか否かを判定することができる。例えば、制御ロジック900は、ステップ902、904、906などで資産位置スコアを生成した後に、ステップ908で決定された近接性閾値を実装及び/又は分析することができる。別の実施形態において、ステップ912で制御ロジック900によって調べられた近接性閾値は、任意の所与の資産位置間の距離の大きさを指すことができる。一実施形態では、任意の2つの所与の資産位置間の距離が近接性閾値の大きさ以下である場合、制御ロジック900は、近接性閾値が満たされると判定することができる。制御ロジック900が、近接性閾値が満たされていないと判定した場合、制御ロジック900は、次にステップ914に進む。制御ロジック900が、近接性閾値が満たされると判定した場合、制御ロジック900は次にステップ916に進む。
【0195】
ステップ914で、制御ロジック900は、資産位置スコアを有するスコアリングされたエリアを決定することができる。一実施形態において、制御ロジック900は、それぞれが資産位置スコアを有する、特定された資産位置のうちの1つ又は複数を考慮することができ、資産位置がプロセスフローにおいて以前に別の資産位置と統合されていない場合、制御ロジック900は、資産位置が資産位置スコアを有するスコアリングされたエリアであり得ると決定することができる。制御ロジック900は次にステップ922に進む。
【0196】
ステップ916で、制御ロジック900は、近接性閾値を満たす資産位置をスコアリングされたエリアに統合することができる。例えば、制御ロジック900は、互いに特定の近さ内にある(例えば、近接性閾値を満たす近さ内にある)資産位置が、スコアリングされたエリアに統合されるべきであると決定することができる。例えば、制御ロジック900は、近接性閾値を満たす2つ以上の資産位置が単一のスコアリングされたエリアに統合され得ると決定することができる。一実施形態では、制御ロジック900は、近接性閾値を満たすそのような資産位置は、生成されるリスクモデルの目的のために、単一のより大きなエリアとして考慮されるべきであると決定することができる。制御ロジック900は次にステップ918に進む。
【0197】
ステップ918で、制御ロジック900は、統合された位置スコアを生成することができる。例えば、制御ロジックは、ステップ902、904、906で生成された資産位置スコアを実装し、近接性閾値を満たすそのような資産位置について、そのようなスコアを統合することができる。別の例では、制御ロジック900は、資産位置が互いに関して近接性閾値を満たす場合、資産位置スコアを集計することができる。別の実施形態では、制御ロジック900は、近接性閾値を満たす2つ以上の資産位置に対応する、より大きなスコアリングされたエリアを反映する統合された位置スコアを生成することができる。制御ロジックは次にステップ920に進む。
【0198】
ステップ920で、制御ロジック900は、統合された位置スコアを統合されたスコアリングされたエリアに割り当てることができる。一実施形態では、制御ロジック900は、ステップ918で生成された統合された位置スコアを、ステップ916で決定されたスコアリングされたエリアに割り当てることができる。例えば、制御ロジック900は、ステップ916でスコアリングされたエリアに統合された資産位置がそれぞれ、統合前に対応する資産位置スコアを有していたと決定することができる。別の例では、制御ロジック900は、ステップ918において、これらの資産位置スコアを使用して統合された位置スコアを生成することができ、統合されたスコアリングされたエリアを、統合されたスコアリングされたエリアの構成要素として機能する特定の資産位置と関連付けることによって、制御ロジック900は、所与の統合されたスコアリングされたエリアに所与の統合された位置スコアを割り当てるべきであると決定することができる。制御ロジック900は次にステップ922に進む。
【0199】
ステップ922で、制御ロジック900は位置スコアを使用してスコアリングされたエリアに優先順位を付けることができる。例えば、制御ロジック900は、資産位置スコアと統合された位置スコアとを比較して優先順位を決定することができる。一実施形態において、ステップ914及び920において決定されたスコアリングされたエリアのそれぞれは、位置スコア(例えば、資産位置スコア及び/又は統合された位置スコア)を含み得る。別の実施形態において、制御ロジック900は、優先順位を決定するために、スコアリングされたエリアに対応する位置スコアを比較することができる。一例では、より高い位置スコアを有するスコアリングされたエリアは、より高い優先順位を有すると制御ロジック900によってみなされ得る。例えば、より高い位置スコアは、特定のスコアリングされたエリアに対するレール座屈のリスクのより高いレベルを示すことができる。別の実施形態では、制御ロジック900は、データ及び/又は位置スコアを利用して、スコアリングされたエリアを相対的に優先順位付けするために、任意の他の適切な比較を実行することができる。一実施形態では、制御ロジック900は、スコアリングされたエリアの優先順位付けを容易にするために、1つ又は複数のスコア閾値を実装することができる。例えば、制御ロジック900は、特定のスコアリングされたエリアに関連する位置スコアが特定の大きさである場合、スコアリングされたエリアに特定の優先レベルを割り当てることができるように、第1のスコア閾値を実装することができる。別の実施形態では、制御ロジックは第2のスコア閾値を実装することができ、特定のスコアリングされたエリアに関連付けられた位置スコアが特定の大きさ(例えば、第1のスコア閾値より低いが第2のスコア閾値より高い)である場合、スコアリングされたエリアに異なる優先レベルを割り当てることができるようにする。
【0200】
別の実施形態では、制御ロジック900は、スコアリングされたエリアのサイズに基づいてスコアリングされたエリアに優先順位を付けることができる。例えば、制御ロジック900は、近接性閾値(ステップ314で考慮された近接性閾値など)とともに資産位置を考慮するなどして、特定のスコアリングされたエリアのサイズを決定することができる。別の実施形態において、制御ロジック900は、統合されたスコアリングされたエリアに統合された2つ以上の資産位置のサイズを考慮し、統合されたスコアリングされたエリアのサイズを決定するためにそのようなサイズを使用することができる。別の実施形態において、制御ロジック900は資産位置を受信することができ、かかる位置はスコアリングされたエリアのサイズを含むことができる。別の実施形態において、スコアリングされたエリアのサイズは、資産位置、近接性閾値、及び/又はそれらの統合によって定義され得る。一例において、制御ロジック900は、他のスコアリングされたエリアに関係するスコアリングされたエリアの優先順位付けを支援及び/又は促進するために、1つ又は複数のサイズ閾値を実装することができる。一実施形態では、サイズ閾値は、フィート、メートル、マイル、又は距離の二乗単位などの他の任意の距離単位で測定できるような、特定の大きさを含むことができる。例えば、特定のエリアの大きさを有するスコアリングされたエリアは、サイズ閾値と比較することができ、スコアリングされたエリアが特定のエリアの大きさを有する場合、スコアリングされたエリアはサイズ閾値を満たすことができる。
【0201】
別の実施形態では、制御ロジック900は、スコアリングされたエリアのサイズ及び/又はスコアリングされたエリアに関連する位置スコアに基づいて、スコアリングされたエリアに優先順位をつけることができる。例えば、スコアリングされたエリアは位置スコアによって優先順位付けされ、さらにスコアリングされたエリアのサイズによって優先順位付けされ得る。一実施形態では、特定の範囲内の位置スコアを有する(及び/又は1つ又は複数の特定のスコア閾値を満たす)スコアリングされたエリアの集合は、第1の優先順位割り当ての下で優先順位付けされ得る。別の例では、第1の優先順位割り当てを有するそのようなスコアリングされたエリアは、スコアリングされたエリアのサイズによってさらに優先順位付けされ得る。例えば、特定のスコア閾値を満たし、特定のサイズ範囲内に入る(及び/又は、1つ又は複数の特定のサイズ閾値を満たす)スコアリングされたエリアは、特定の位置スコアを有するスコアリングされたエリアの集合がさらに優先順位付けされ得るように、第1の優先順位割り当て内で優先順位付けされ得る。制御ロジック900は次にステップ924に進む。
【0202】
ステップ924で、制御ロジック900は記録を生成することができる。例えば、制御ロジック900は、プロセスフロー900中に生成されたデータを表形式で保存することができる。一実施形態では、記録は、特定の資産位置、位置スコア、スコアリングされたエリア、スコアリングされたエリアが統合されたスコアリングされたエリアであるかどうか、所与の位置/統合された位置スコアに到達する際に利用された資産位置スコア、及び/又はプロセスフロー900中に利用、変換、及び/又は生成されたデータに関係する任意の他のフィールドによって編成されたフィールドを含むことができる。制御ロジック900は次にステップ926に進む。
【0203】
ステップ926で、制御ロジック900はレンダリングすることができる。例えば、制御ロジック900は、ステップ922から得られたスコアリングされたエリアの優先順位付けを示すリスクモデルをレンダリングすることができる。別の実施形態では、制御ロジック900は、ステップ924で生成された記録をレンダリングすることができる。例えば、制御ロジック900は、プロセスフロー中に受信及び/又は生成されたデータの表形式化されたレンダリングを生成し、位置スコアに従ってデータをソートすることができる。一実施形態では、制御ロジック900は、より高い位置スコアを有するスコアリングされたエリアが、より低い位置スコアを有するスコアリングされたエリアよりも高い優先順位を必要とし得ることを示すことができる。例えば、より高い位置スコアを有するスコアリングされたエリアは、強調表示、着色、太字化、又は、より高い位置スコアを有するそのようなエリアがより高い優先順位を必要とすることを示すのに適した任意の他の方法で強調することができる。別の実施形態では、制御ロジック900は、リスクモデルをインタラクティブな軌道チャートでレンダリングすることができる。例えば、制御ロジックは、軌道チャート上に、資産位置、資産タイプ、近接性閾値、資産位置スコア、統合された位置スコア、スコアリングされたエリア、及び/又はスコアリングされた各エリアの優先順位を示すことができる。一実施形態において、制御ロジック900は、どのスコアリングされたエリアが特定の範囲の優先順位内に入るかを、インタラクティブな軌道チャート上に示すことができる。例えば、制御ロジック900は、スコアリングされたエリアの位置スコアに関連する1つ又は複数の優先順位閾値を含むことができ、その後、位置スコアに基づいてスコアリングされたエリアのグループに優先順位をつけることができる。一実施形態において、制御ロジック900は、例えば、色分け、太字化、又は任意の他の好適な強調のメカニズムを介して、そのようなスコアリングされたエリアが強調されたインタラクティブな軌道チャートをレンダリングすることなどによって、どのスコアリングされたエリアがそのような優先順位の基準を満たすかを示すことができる。別の実施形態において、制御ロジック900はさらに、レンダリングによって、スコアリングされたエリアのサイズを示すことができる。例えば、インタラクティブな軌道チャートに関して、制御ロジック900は、スコアリングされたエリアのサイズの表示としてインタラクティブな軌道チャート上に重畳されたサイズの異なる形状を実装することができる。別の実施形態において、そのような形状は、リスクのさらなる表示として、どのスコア閾値がスコアリングされたエリアによって満たされるかを示すためにさらに色分けされ得る。制御ロジック900は次に前述のステップのいずれかを終了又は繰り返すことができる。
【0204】
図10A~10Bは、本開示の原理に従ったリスクモデルの例示的なレンダリングを示す。インタラクティブな軌道チャート1000は、軌道1004及び軌道の区画1006を含むことができる。別の実施形態では、レンダリング1000は、本開示の原理に従って強調及び/又は優先順位付けされ得るスコアリングされたエリア1008を含み得る。例えば、スコアリングされたエリア1008は、各スコアリングされたエリアの優先順位がユーザ及び/又は鉄道システムによって決定され得るように、キー1010に従って優先順位付けされ得る。別の実施形態では、レンダリング1000は、所与のスコアリングされたエリアに関するさらなる情報を示すことができる表1002を含むことができる。例えば、表1002は、開始マイルポイント、終了マイルポイント、軌道タイプ、軌道番号、所与のスコアリングされたエリアのスコア、及び割り当てられたスコアの理由などの多数のフィールドを含むことができる。別の例では、レンダリング1000及び/又は表1002は、生成された/割り当てられたスコアに含まれるデータを提供することができる。例えば、レンダリング1000は、固定資産の存在、指数閾値ホールド(index threshold hold)を満たす特定のバラスト汚損指数、及び/又はカーブ閾値を満たす特定のカーブに起因して、特定のエリアが特定のスコアを有することを示すことができる。別の実施形態では、スコアリングされたエリア1008は、スコアによって、及び/又はサイズによって優先順位付けされ得る。例えば、キー1010は、スコアリングされたエリアが、スコア(例えば、0~5、5~10、10~50等)によって最初に優先順位付けされ、サイズ(例えば、<528フィート長さ、>=528フィート長さ等)によってさらに優先順位付けされ得ることを描写する。
【0205】
本開示は、少なくとも以下の利点を実現する:
1.受信されたデータを専門的なアルゴリズムを使用して変換し、レール座屈のリスクを予測する;
2.レール座屈リスクの多層モデリング;
3.レール座屈の計算されたリスクに基づいて軌道保守の優先順位を決定する;
4.向上したレール座屈リスクの管理及び緩和;
5.鉄道インフラにおけるリスクモデリングのための大量データ収集を利用するシステム及び方法を提供する;
6.レール座屈に関する顕著なリスク要因を分離し、それらの重要性を互いに統計的に重み付けする;
7.特定のデータタイプごとにリスクの重要性を決定するために、近接性閾値及び/又はジオフェンスを利用するスコアリングシステムを提供する。
【0206】
当業者は、本システムのこれらの利点(のみならず、概要において示されている利点)及び目的が、本発明システム内において組み立てられている且つ本明細書において記述されているコンピュータハードウェア及びその他の構造的コンポーネント及びメカニズムの特定の組合せを伴うことなしには可能にならないことを容易に理解するであろう。以上において記述されている特徴及び動作の制御を実装するために、当業者には既知である様々なプログラミングツールが利用可能であることをさらに理解されたい。さらには、1つ又は複数のプログラミングツールの特定の選択肢は、本明細書及び添付の請求項において記述されている概念を実現するために選択される実装計画に課せられる特定の目的及び制約によって決定され得る。
【0207】
本特許文献における記述は、任意の特定の要素、ステップ、又は機能が、請求項の範囲に含まれなければならない不可欠な又は重要な要素であり得ることを意味するものとして解釈してはならない。また、請求項は、そのいずれもが、機能を識別する分詞句によって後続された状態において「のための手段(means for)」又は「のためのステップ(step for)」という正確な用語が特定の請求項において明示的に使用されていない限り、添付の請求項又は請求項要素の任意のものとの関係において米国特許法第112(f)条を発動させることを意図したものではあり得ない。請求項における(限定を伴うことなしに)「メカニズム」、「モジュール」、「装置(device)」、「ユニット」、「コンポーネント」、「要素」、「部材」、「装置(apparatus)」、「機械」、「システム」「プロセッサ」、「処理装置」、又は「コントローラ」などの用語の使用は、請求項自体の特徴によってさらに変更又は改善された状態において、関連する技術分野における当業者には既知である構造を意味するものと理解及び解釈することが可能であり、且つ、米国特許法第112(f)条を発動させることを意図したものではあり得ない。本明細書のこの段落に照らして、最も広範で合理的な解釈の下でも、特許請求の範囲は、上記の特定の文言がない限り、米国特許法第112(f)条を発動させることを意図したものではない。
【0208】
本開示は、その精神又は不可欠な特性からの逸脱を伴うことなしにその他の特定の形態において実施することができる。例えば、本明細書において記述されている新しい構造のそれぞれは、その基本的構成又は相互の構造的関係性を保持しつつ又は本明細書において記述されている同一又は類似の機能を実行しつつ、特定の局所的な変化又は要件に適するように変更することができる。したがって、本実施形態は、限定ではなく例示を目的としたものとして、すべての側面において見なすことを要する。したがって、本発明の範囲は、上述の説明ではなく添付の請求項によって確立することができる。したがって、請求項の均等性の意味及び範囲内に含まれるすべての変更は、その内部に包含されるものとして解釈されたい。さらには、請求項の個々の要素は、十分に理解されているものではなく、日常的なものでもなく、或いは、慣習的なものでもない。その代わりに、請求項は、本明細書において記述されている慣習的なものではない発明概念を対象としている。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
【国際調査報告】