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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-16
(54)【発明の名称】動的なレーザパルス制御
(51)【国際特許分類】
   A61F 9/008 20060101AFI20241008BHJP
【FI】
A61F9/008 120D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515129
(86)(22)【出願日】2022-10-12
(85)【翻訳文提出日】2024-03-07
(86)【国際出願番号】 IB2022059796
(87)【国際公開番号】W WO2023062565
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】63/256,071
(32)【優先日】2021-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】319008904
【氏名又は名称】アルコン インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100227835
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 剛孝
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド ユング
(72)【発明者】
【氏名】フランシスコ ハビエル オチョア
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル カストロ
(72)【発明者】
【氏名】コーリー スチュアート
(72)【発明者】
【氏名】キース ワタナベ
(57)【要約】
レーザシステムから出力されるレーザパルスを動的に制御するためのシステム及び方法が開示される。例示的な手術システムは、レーザ、光スイッチングデバイス、フットペダルなどの調整可能入力デバイス、及びレーザパルスコントローラを備える。オペレータは、動作範囲に渡って調整可能入力デバイスを作動させて、レーザシステムから出力されるレーザパルスを動的に制御する。あるモードでは、調整可能入力デバイスは、出力レーザエネルギーを動的に制御してもよい。別のモードでは、調整可能入力デバイスは、システムから出力されることになるレーザパルスの選択を動的に制御してもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手術システムであって、
電磁放射をレーザパルスで放出するように構成されたレーザと、
前記レーザから放出されたレーザパルスがレーザシステムから出力されるのを可能にする第1の状態と、前記レーザから放出されたレーザパルスが前記レーザシステムから出力されるのを防止する第2の状態との間で切り替わるように構成された光スイッチングデバイスと、
動作範囲に渡って作動されるように構成された調整可能入力デバイスと、
光スイッチング制御信号を前記光スイッチングデバイスに伝達するように構成されたレーザパルスコントローラであって、前記光スイッチング制御信号は前記調整可能入力デバイスからの入力に基づいている、レーザパルスコントローラと、を含み、
前記調整可能入力デバイスの前記動作範囲は、オペレータが、前記レーザシステムから出力される前記レーザパルスを動的に制御できるように構成される、手術システム。
【請求項2】
前記調整可能入力デバイスの前記動作範囲は、前記レーザシステムから出力される、前記レーザから放出されたレーザパルスの割合をオペレータが動的に制御できるように構成される、請求項1に記載の手術システム。
【請求項3】
前記レーザパルスコントローラによって前記光スイッチングデバイスに伝達される前記光スイッチング制御信号は、パルスピッキングサイクルの長さを制御するパルスピッキングレート信号と、前記レーザシステムから出力されることになる各パルスピッキングサイクル中のレーザパルスの数を制御するパルス制御信号と、を含み、
前記調整可能入力デバイスの前記動作範囲は、オペレータが前記パルス制御信号を動的に制御できるように構成される、請求項2に記載の手術システム。
【請求項4】
前記光スイッチングデバイスは、前記レーザシステムから出力される、前記レーザから放出された前記レーザパルスのエネルギーの量を制御するように更に構成される、請求項1に記載の手術システム。
【請求項5】
前記調整可能入力デバイスの前記動作範囲は、前記レーザシステムから出力される、前記レーザから放出された前記レーザパルスのエネルギーの量をオペレータが動的に制御できるように構成される、請求項4に記載の手術システム。
【請求項6】
前記レーザパルスコントローラによって前記光スイッチングデバイスに伝達される前記光スイッチング制御信号は、前記レーザシステムから出力されることになる前記レーザパルスのエネルギーの量を制御するパワーレベル信号を含み、
前記調整可能入力デバイスの前記動作範囲は、オペレータが前記パワーレベル信号を動的に制御できるように構成される、請求項5に記載の手術システム。
【請求項7】
前記手術システムの第1の動作モードでは、前記調整可能入力デバイスの前記動作範囲は、前記レーザシステムから出力される、前記レーザから放出された前記レーザパルスのエネルギーの量をオペレータが動的に制御できるように構成され、
前記手術システムの第2の動作モードでは、前記調整可能入力デバイスの前記動作範囲は、前記レーザシステムから出力される、前記レーザから放出されたレーザパルスの割合をオペレータが動的に制御できるように構成される、請求項4に記載の手術システム。
【請求項8】
前記光スイッチングデバイスは、シャッター及びシャッターモータを備える、請求項1に記載の手術システム。
【請求項9】
前記シャッターモータは、前記シャッターを前記光スイッチングデバイスの前記第1の状態に対応する第1の位置と、前記光スイッチングデバイスの前記第2の状態に対応する第2の位置との間で交互に動かすように構成される、請求項8に記載の手術システム。
【請求項10】
前記シャッターは、ミラーを備える、請求項9に記載の手術システム。
【請求項11】
前記シャッターモータは、ガルバノメータモータを備える、請求項10に記載の手術システム。
【請求項12】
前記シャッターは、回転軸、並びに前記シャッターの前記回転軸を中心として配置された少なくとも1つの開口領域及び少なくとも1つの中実領域を有し、
前記シャッターモータは、前記シャッターの前記回転軸を中心として前記シャッターを回転させるように構成され、
前記光スイッチングデバイスの前記第1の状態は、前記シャッターの中実領域が前記レーザから放出された前記レーザパルスの経路中にはない前記シャッターの位置に対応し、
前記光スイッチングデバイスの前記第2の状態は、前記シャッターの中実領域が前記レーザから放出された前記レーザパルスの前記経路中にある前記シャッターの位置に対応する、請求項8に記載の手術システム。
【請求項13】
前記光スイッチングデバイスは、前記レーザシステムを出てゆく各レーザパルスの電磁エネルギーの量を調整するように構成されたレーザエネルギー制御システムを更に備える、請求項8に記載の手術システム。
【請求項14】
前記レーザエネルギー制御システムは、
波長板と、
波長板モータと、
偏光板と、を備え、
前記波長板モータは、前記レーザエネルギー制御システムを通過するよう許可されるレーザ電磁エネルギーの異なる割合に対応する異なる位置に前記波長板を移動させるように構成される、請求項13に記載の手術システム。
【請求項15】
前記光スイッチングデバイスはポッケルスセルを備える、請求項1に記載の手術システム。
【請求項16】
前記調整可能入力デバイスは、前記動作範囲に渡って作動されるように構成されたフットペダルを備える、請求項1に記載の手術システム。
【請求項17】
手術システムを制御する方法であって、
レーザから電磁放射をレーザパルスで放出することと、
動作範囲に渡って調整可能入力デバイスを作動させて、レーザシステムから出力される前記レーザパルスを動的に制御することと、
前記調整可能入力デバイスからの入力に応じて前記レーザシステムからレーザパルスを出力することと、を含む、手術システムを制御する方法。
【請求項18】
前記調整可能入力デバイスからの入力に応じて前記レーザシステムからレーザパルスを出力するステップは、前記レーザシステムから出力される、前記レーザから放出されたレーザパルスの割合を制御することを含む、請求項17に記載の手術システムを制御する方法。
【請求項19】
前記調整可能入力デバイスからの入力に応じて前記レーザシステムからレーザパルスを出力するステップは、前記レーザシステムから出力される、前記レーザから放出された前記レーザパルスのエネルギーの量を制御することを含む、請求項17に記載の手術システムを制御する方法。
【請求項20】
前記手術システムの第1の動作モードでは、前記調整可能入力デバイスからの入力に応じて前記レーザシステムからレーザパルスを出力するステップは、前記レーザシステムから出力される、前記レーザから放出された前記レーザパルスのエネルギーの量を制御することを含み、
前記手術システムの第2の動作モードでは、前記調整可能入力デバイスからの入力に応じて前記レーザシステムからレーザパルスを出力するステップは、前記レーザシステムから出力される、前記レーザから放出されたレーザパルスの割合を制御することを含む、請求項17に記載の手術システムを制御する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
本出願は、発明者がDavid Jung、Francisco Javier Ochoa、Daniel Castro、Corey Stewart、及びKeith Watanabeである、2021年10月15日に出願された「DYNAMIC LASER PULSE CONTROL」と題された米国仮特許出願第63/256,071号明細書の優先権の利益を主張するものであり、該明細書は、あたかも本明細書に十分且つ完全に記載されているかのように、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、レーザシステムから出力されるレーザパルスを動的に制御するためのシステム及び方法を対象とする。
【背景技術】
【0003】
レーザは、複数の異なる眼科処置を含む多くの異なる医療処置に使用されている。例えば、レーザは、白内障水晶体を断片化させるためなど、白内障手術で使用されることがある。幾つかの処置では、レーザは、最初に水晶体を断片化するために使用され、その後、超音波ハンドピースによる水晶体の超音波乳化吸引が続き、水晶体を除去するための分解が完了する。他の処置では、超音波エネルギーを別個に適用する必要なしに、レーザが、除去するために水晶体の断片化及び/又は水晶体乳化を完了するために、使用されることがある。レーザはまた、白内障手術のその他のステップ、例えば角膜切開創を作るため、及び/又は水晶体嚢の切開にも使用されることがある。
【0004】
レーザは、硝子体網膜手術にも使用されることがある。処置によっては、レーザは、除去するために硝子体線維を切断又は破断するように、硝子体切除において使用されることがある。レーザは、硝子体切除プローブに組み込まれることがあり、レーザからのエネルギーを、硝子体線維に印加して、除去するために硝子体線維を切断又は破断することがある。
【0005】
他の硝子体網膜の用途では、レーザは、網膜組織の光凝固に使用されることがある。レーザ光凝固は、網膜裂孔及び/又は糖尿病性網膜症の影響などの問題を治療するために使用されることがある。
【0006】
特許文献1は、眼科用レーザシステムの例を開示している。この出願は、手術の切れ目を形成するため、又は眼の組織を光切断するため、並びにレーザ補助白内障手術(LACS)などの白内障手術などのためのレーザの使用について記載している。特許文献2は、眼科用レーザシステムの他の例を開示している。この出願は、硝子体線維を切断又は破断するための硝子体切除プローブなどにおけるレーザの使用について記載している。特許文献1及び特許文献2は、特に、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許出願公開第2018/0360657号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2019/0201238号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
一部のレーザシステムは、所望の持続時間及び繰り返しレートを有するパルスを放射する。レーザをパルスで動作させると、特定の用途に対して望ましいパワー及びエネルギー特性を達成することができる。更に、レーザによって放射されるビームのエネルギーは、レーザ自体を制御することにより制御できるが、システムによっては、レーザの下流でレーザビームのエネルギー量を制御することが望ましいことがある。レーザパルス選択のための既存のシステムには、通常、電力損失、複雑性、コスト等の1つ以上の欠点がある。レーザパルス制御のための改良されたシステム及び方法に対するニーズが存在している。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示は、レーザシステムから出力されるレーザパルスを動的に制御するための改良されたシステム及び方法を対象とする。
【0010】
実施形態によっては、手術システムは、電磁放射をレーザパルスで放出するように構成されたレーザと、レーザから放出されたレーザパルスがレーザシステムから出力されるのを可能にする第1の状態と、レーザから放出されたレーザパルスがレーザシステムから出力されるのを防止する第2の状態との間で切り替わるように構成された光スイッチングデバイスと、ある動作範囲に渡って作動されるように構成された調整可能入力デバイスと、光スイッチング制御信号を光スイッチングデバイスに伝達するように構成されたレーザパルスコントローラであって、光制御信号は調整可能入力デバイスからの入力に基づいている、レーザパルスコントローラと、を含み、調整可能入力デバイスの動作範囲は、レーザシステムから出力されるレーザパルスをオペレータが動的に制御できるように構成される。
【0011】
調整可能入力デバイスの動作範囲は、レーザシステムから出力される、レーザから放出されたレーザパルスの割合をオペレータが動的に制御できるように構成されてもよい。レーザパルスコントローラによって光スイッチングデバイスに伝達される光スイッチング制御信号は、パルスピッキングサイクルの長さを制御するパルスピッキングレート信号と、レーザシステムから出力されることになる各パルスピッキングサイクル中のレーザパルスの数を制御するパルス制御信号と、を含んでもよい。調整可能入力デバイスの動作範囲は、オペレータがパルス制御信号を動的に制御できるように構成されてもよい。
【0012】
光スイッチングデバイスは、レーザシステムから出力される、レーザから放出されたレーザパルスのエネルギーの量を制御するように構成されてもよい。調整可能入力デバイスの動作範囲は、レーザシステムから出力される、レーザから放出されたレーザパルスのエネルギーの量をオペレータが動的に制御できるように構成されてもよい。レーザパルスコントローラによって光スイッチングデバイスに伝達される光スイッチング制御信号は、レーザシステムから出力されることになるレーザパルスのエネルギーの量を制御するパワーレベル信号を含んでもよい。調整可能入力デバイスの動作範囲は、オペレータがパワーレベル信号を動的に制御できるように構成されてもよい。
【0013】
手術システムは、複数の動作モードで動作するように構成されてもよい。第1の動作モードでは、調整可能入力デバイスの動作範囲は、レーザシステムから出力される、レーザから放出されたレーザパルスのエネルギーの量をオペレータが動的に制御できるように構成されてもよく、手術システムの第2の動作モードでは、調整可能入力デバイスの動作範囲は、レーザシステムから出力される、レーザから放出されたレーザパルスの割合をオペレータが動的に制御できるように構成されてもよい。
【0014】
光スイッチングデバイスは、シャッター及びシャッターモータを含んでもよい。一例では、シャッターモータは、シャッターを光スイッチングデバイスの第1の状態に対応する第1の位置と、光スイッチングデバイスの第2の状態に対応する第2の位置との間で交互に動かすように構成されてもよい。シャッターは、ミラーを含んでもよい。シャッターモータは、ガルバノメータモータを含んでもよい。
【0015】
別の例では、シャッターは、回転軸、並びにシャッターの回転軸を中心として配置された少なくとも1つの開口領域及び少なくとも1つの中実領域を有し、シャッターモータは、このシャッターの回転軸を中心としてシャッターを回転させるように構成される。そのような例では、光スイッチングデバイスの第1の状態は、シャッターの中実領域がレーザから放出されたレーザパルスの経路中にはないシャッター位置に対応し、光スイッチングデバイスの第2の状態は、シャッターの中実領域がレーザから放出されたレーザパルスの経路中にあるシャッター位置に対応する。
【0016】
光スイッチングデバイスは、レーザシステムを出てゆく各レーザパルスの電磁エネルギーの量を調整するよう構成されたレーザエネルギー制御システムを備えてもよい。レーザエネルギー制御システムは、波長板と、波長板モータと、偏光板とを備えてもよく、波長板モータは、レーザエネルギー制御システムを通過するよう許可されるレーザ電磁エネルギーの異なる割合に対応する異なる位置に波長板を移動させるように構成される。
【0017】
別の代替の実施形態では、光スイッチングデバイスはポッケルスセルを備える。本明細書に記載する他の特定の光スイッチングデバイスの例のように、そのような光スイッチングデバイスは、パルスをピッキングし、パルスのエネルギーレベルを調整することができてもよい。
【0018】
調整可能入力デバイスは、動作範囲に渡って作動されるように構成されたフットペダルを備えてもよい。
【0019】
幾つかの実施形態では、手術システムを制御する方法は、レーザから電磁放射をレーザパルスで放出することと、動作範囲に渡って調整可能入力デバイスを作動させて、レーザシステムから出力されるレーザパルスを動的に制御することと、調整可能入力デバイスからの入力に応じてレーザシステムからレーザパルスを出力することと、を含む。調整可能入力デバイスからの入力に応じてレーザシステムからレーザパルスを出力するステップは、レーザシステムから出力される、レーザから放出されたレーザパルスの割合を制御すること、を含んでもよい。調整可能入力デバイスからの入力に応じてレーザシステムからレーザパルスを出力するステップは、レーザシステムから出力される、レーザから放出されたレーザパルスのエネルギーの量を制御すること、を含んでもよい。
【0020】
幾つかの例では、手術システムを制御する方法は、複数のモードで動作されてもよい。手術システムの第1の動作モードでは、調整可能入力デバイスからの入力に応じてレーザシステムからレーザパルスを出力するステップは、レーザシステムから出力される、レーザから放出されたレーザパルスのエネルギーの量を制御することを含んでもよい。手術システムの第2の動作モードでは、調整可能入力デバイスからの入力に応じてレーザシステムからレーザパルスを出力するステップは、レーザシステムから出力される、レーザから放出されたレーザパルスの割合を制御することを含んでもよい。
【0021】
本発明の実施形態の更なる例及び特徴が、図面及び詳細な説明から明らかになるであろう。
【0022】
添付の図面は、本明細書で開示されるシステム及び方法の例示的な実施態様を示しており、説明文と共に本開示の原理を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、フットペダルが接続された例示的な眼科手術用コンソールを示す。
図2図2は、レーザシステムを含む手術システムのアーキテクチャの一例を示す。
図3図3は、レーザパルスコントローラのアーキテクチャの一例を示す。
図4図4は、フットペダルなどの調整可能入力デバイスの動作範囲の一例を示す。
図5図5は、レーザパルスコントローラに送られるための命令パケットの一例を示す。
図6図6は、第1のモードでレーザ手術システムを動作させるためのレーザパルスコントローラからの信号の例を示す。
図7図7は、第2のモードでレーザ手術システムを動作させるためのレーザパルスコントローラからの信号の例を示しており、パルスピッキングレート信号及びパルス制御信号の例を含む。
図8図8は、第2のモードでレーザ手術システムを動作させるためのレーザパルスコントローラからの信号の別の例を示しており、パルスピッキングレート信号及びパルス制御信号の別の例を含む。
図9図9は、第2のモードでレーザ手術システムを動作させるためのレーザパルスコントローラからの信号の別の例を示しており、パルスピッキングレート信号及びパルス制御信号の別の例を含む。
図10図10は、第2のモードでレーザ手術システムを動作させるためのレーザパルスコントローラからの信号の別の例を示しており、パルスピッキングレート信号及びパルス制御信号の別の例を含む。
図11図11は、第2のモードでレーザ手術システムを動作させるためのレーザパルスコントローラからの信号の別の例を示しており、パルスピッキングレート信号の例は図10と同じであるが、パルス制御信号は異なっている。
図12図12は、第2のモードでレーザ手術システムを動作させるためのレーザパルスコントローラからの信号の別の例を示しており、パルスピッキングレート信号の例は図10及び図11と同じであるが、パルス制御信号は異なっている。
図13図13は、第2のモードでレーザ手術システムを動作させるためのレーザパルスコントローラからの信号の別の例を示しており、パルスピッキングレート信号の例は図10図11、及び図12と同じであるが、パルス制御信号は異なっている。
【発明を実施するための形態】
【0024】
添付の図面は、以下の詳細な説明を参照すればよりよく理解され得る。
【0025】
ここで、本開示の原理の理解を促すことを目的として、図面に示す実施態様を参照し、特定の文言を用いてそれらの実施態様及び他の実施態様について説明する。それでもなお、図面に図示される例又は本明細書に記載される例によって、特許請求の範囲を限定することは意図されていないことが理解されよう。図示する又は説明するシステム、装置、機器、又は方法に対するあらゆる変更形態及び更なる修正形態、並びに本開示の原理の任意の更なる応用は、本開示に関連する当業者であれば通常想起されるものと十分に考えられる。特に、本開示のある実施態様に関して説明される特徴、構成要素、及び/又は工程は、本開示の他の実施態様に関して説明される特徴、構成要素、及び/又は工程と組み合わされてもよい。簡略化のために、場合により、図面全体を通して同じ参照番号を用いて同じ又は類似の部分を参照する。
【0026】
本明細書で使用される「第1」及び「第2」という呼称は、いかなる特定の位置又は他の特性も示す又は暗示することを意図していない。むしろ、本明細書で「第1」及び「第2」という呼称が使用される場合、それらは、ある構成要素を別の構成要素から区別するためだけに使用される。「取り付けられた」「接続された」「結合された」などの用語は、直接的又は間接的な取り付け、接続、結合等が明記されていない限り、ある部品が別の部品に直接的に又は1つ以上の他の部品を介して間接的に取り付け、接続、結合等されていることを意味する。
【0027】
図1は、フットペダル106が接続された例示的な眼科手術用コンソール100を示す。例示的な眼科手術用コンソール100は、本開示によるシステム及び方法で使用されてもよい。眼科手術用コンソール100は、米国特許第9,931,447号明細書に示され記載されている眼科手術用コンソールと類似していてもよく、該明細書の開示全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。眼科手術用コンソール100は、Alcon Laboratories,Inc.(Fort Worth,Texas)から入手可能なCENTURION(登録商標)Vision System、又はAlcon Laboratories,Inc.(Fort Worth,Texas)から入手可能なCONSTELLATION(登録商標)Vision System、又は本明細書に記載される原理と共に使用するのに好適な任意の他の眼科手術用コンソールなど、既知であって既に使用されている眼科手術用コンソールに類似していてもよい。
【0028】
図1に示すように、例示的な眼科手術用コンソール100は、その内部にコンピュータシステムが配置されているハウジング102と、眼科手術処置中のシステム動作及び性能に関連するデータを示す関連する表示画面104と、を含む。
【0029】
フットペダル106は、1つ以上の機能を制御するために、オペレータがある動作範囲に渡って作動させてもよい、調整可能な入力デバイスである。フットペダル106を、動作範囲に渡る様々な位置まで押し下げて、以下で更に説明するような機能を制御してもよい。フットペダル106が図示されているが、手で操作するボタン又はノブなどの他の調整可能入力デバイスが使用されてもよい。フットペダル106又は他の調整可能入力デバイスは、有線又は無線接続により、手術用コンソール100に接続されてもよい。
【0030】
手術用コンソール100は、眼科手術処置を行う際に使用され得る1つ又は複数のシステムを含む。例えば、手術用コンソール100は、眼に流体を送達するための灌注システムと、眼から流体を吸引するための吸引システムとを含む流体システムを含んでもよい。
【0031】
本開示による例示的な手術システムは、1つ以上の眼科処置に適した、レーザシステムを含んでもよい。図2は、手術システムのアーキテクチャの一例を示しており、手術用コンソール100、調整可能入力デバイス、例えばフットペダル106、及び例示的なレーザシステム200を含む。レーザシステム200は、レーザ212、光スイッチングデバイス214、及びレーザパルスコントローラ216を含んでもよい。幾つかの実施形態では、レーザシステム200は、手術用コンソール100の内部に収容されてもよい。他の実施形態では、レーザシステム200は、手術用コンソール100と通信する別個のコンソール内に収容されてもよい。他の実施形態では、レーザ212及び光スイッチングデバイス214などの、レーザシステム200の1つ以上の部分が、手術用コンソール100と通信する別個のコンソール内に収容されてもよく、レーザパルスコントローラ216などの、レーザシステム200の他の1つ以上の部分が手術用コンソール100内に収容されてもよい。他の実施形態では、レーザシステム200は、別個の手術用コンソール100を必要とすることなく、フットペダル又は他の調整可能入力デバイス106からの入力を受け取る単独型のハウジング内にあってもよい。
【0032】
レーザ212、光スイッチングデバイス214、及びレーザパルスコントローラ216に加えて、レーザシステム200は他の構成要素を有してもよい。例えば、レーザシステム200にはレーザを動作させるための構成要素、例えば電源、レーザポンプ、レーザエネルギー制御素子、及びモニタが格納されてもよい。それに加えて、レーザシステム200には、レーザ出力の光路内に他の構成要素、例えば1つ又は複数のレンズ、ミラー、及び光ファイバ(図示せず)などが格納されてもよい。
【0033】
幾つかの実施形態では、レーザシステム200は白内障手術に好適であってもよい。幾つかの実施形態では、レーザシステムの出力エネルギーは、白内障水晶体の断片化及び/又は乳化に適している。幾つかの例では、レーザ出力は、水晶体を除去するのに十分な程度まで、水晶体を断片化及び/又は水晶体乳化させるために使用される。
【0034】
レーザ212は、所望の用途に適した何れの種類のレーザであってもよい。レーザ212は、何れの適切な波長の好適な電磁放射を出力してもよい。例えば、レーザ212は、可視、赤外、及び/又は紫外波長内の1つ又は複数の波長の電磁放射を放出してもよい。レーザ212は、電磁放射の連続ビームを放出するように動作するか、又は動作させられてもよい。代替的に、レーザ212はパルスビームを放出するように動作するか、又は動作させられてもよい。
【0035】
一例では、レーザ212は赤外範囲で動作する。例えば、レーザ212は中赤外範囲、例えば約2.0マイクロメートル~約4.0マイクロメートルの範囲内の電磁放射を出力してもよい。幾つかの波長の例としては、約2.5マイクロメートル~3.5マイクロメートル、例えば約2.775マイクロメートル、約2.8マイクロメートル、又は約3.0マイクロメートルが挙げられる。そのようなレーザは、例えば、白内障手術における水晶体断片化、又は他の処置に適していることがある。
【0036】
レーザシステム200は、レーザ212からのレーザ電磁放射を出力ポートへと向けるように設計される。レーザシステム200は、レーザ212からのレーザ電磁放射を、レンズ及びミラー等の1つ又は複数の光学コンポーネントを通って出力ポートへと向けてもよい。
【0037】
器具が、レーザシステム200に光学的に接続されて、出力ポートからのレーザ電磁放射を受け取ってもよい。器具は例えば、眼科処置のためのハンドピースであってもよい。器具又はハンドピースは、送達光ファイバによりレーザシステムに接続されてもよい。送達光ファイバは可撓性があり、比較的に長いことがあり、それによってオペレータはレーザシステム200からある程度離れた位置でハンドピースを操作する場合の柔軟性を得られる。レーザ電磁放射は、レーザシステム200から発射されて、光ファイバ及びハンドピースを通って、ハンドピースの出力先端から、患者の眼の中の水晶体又は水晶体断片などの所望のターゲットまで伝播してもよい。
【0038】
光スイッチングデバイス214は、レーザ212から放出されたレーザパルスなどのレーザ電磁放射がレーザシステムから出力されるように、又は、レーザ212から放出されたレーザパルスなどのレーザ電磁放射がレーザシステムから出力されないように、動作するデバイスである。光スイッチングデバイス214は、レーザパルスコントローラ216の制御下で、これら2つの状態の間を行ったり来たり切り替わってもよい。
【0039】
幾つかの例では、光スイッチングデバイス214は、シャッター及びシャッターモータを含んでもよい。適切な光スイッチングデバイスの例が、本明細書に参照により全体が組み込まれる米国仮特許出願第63/186,387号明細書、及び本明細書に参照により全体が組み込まれる米国仮特許出願第63/222,521号明細書に記載され図示されている。
【0040】
例えば、光スイッチングデバイス214は、シャッターであって、シャッターモータによってレーザ電磁放射の経路の中へと且つ経路から外へと動かされて、レーザ電磁放射がレーザシステムから出力されるのを選択的に可能にするか又は防止する、シャッターを備えてもよい。シャッターモータは、シャッターを光スイッチングデバイスの第1の状態(レーザから放出されたレーザパルスなどのレーザ電磁エネルギーがレーザシステムから出力されるのを可能にする状態)に対応する第1の位置と、光スイッチングデバイスの第2の状態(レーザから放出されたレーザパルスなどのレーザ電磁エネルギーがレーザシステムから出力されるのを防止する状態)に対応する第2の位置との間で交互に移動させるように構成されてもよい。一例では、シャッターはミラーを備え、シャッターモータはガルバノメータモータを備える。
【0041】
別の例では、光スイッチングデバイス214は、(i)シャッターであって、回転軸、並びにシャッターの回転軸の周りに配置された少なくとも1つの開口領域及び少なくとも1つの中実領域を有する、シャッターと、(ii)シャッターをシャッターの回転軸を中心として回転させるように構成された、シャッターモータと、を備えてもよい。そのような例では、光スイッチングデバイスの第1の状態(レーザから放出されたレーザパルスなどのレーザ電磁エネルギーがレーザシステムから出力されるのを可能にする状態)は、シャッターの中実領域がレーザから放出されたレーザパルスの経路中にはないシャッター位置に対応し、光スイッチングデバイスの第2の状態(レーザから放出されたレーザパルスなどのレーザ電磁エネルギーがレーザシステムから出力されるのを防止する状態)は、シャッターの中実領域がレーザから放出されたレーザパルスの経路中にあるシャッター位置に対応する。
【0042】
光スイッチングデバイス214は、更に、レーザシステムを出てゆく各レーザパルスの電磁エネルギーの量を調整するよう構成されたレーザエネルギー制御システムを備えてもよい。例えば、レーザエネルギー制御システムは、波長板と、波長板モータと、偏光板とを備えてもよく、波長板モータは、レーザエネルギー制御システムを通過するよう許可されるレーザ電磁エネルギーの異なる割合に対応する異なる位置に波長板を移動させるように構成される。そのようなレーザエネルギー制御システムの例が、本明細書に参照により全体が組み込まれる米国仮特許出願第63/186,387号明細書、及び本明細書に参照により全体が組み込まれる米国仮特許出願第63/222,521号明細書に記載され図示されている。
【0043】
別の代替の実施形態では、光スイッチングデバイス214はポッケルスセルを備えてもよい。ポッケルスセル光スイッチングデバイスは、レーザパルスコントローラ216の制御下で、レーザから放出されたレーザパルスがレーザシステムから出力されるのを可能にする第1の状態と、レーザから放出されたレーザパルスがレーザシステムから出力されるのを防止する第2の状態との間で行ったり来たり切り替わってもよい。また、ポッケルスセル光スイッチングデバイスは、レーザによって放出された異なる割合の電磁エネルギーがレーザシステムによって出力されるのを可能にするように、段階的に動作させることができる。
【0044】
レーザパルスコントローラ216は、光スイッチング制御信号を光スイッチングデバイス214に伝達するように構成される。光制御信号は、例えばフットペダル106などの調整可能入力デバイスからの入力を含め、手術システムへの入力に基づいている。
【0045】
図3は、レーザパルスコントローラ216のアーキテクチャの一例を示す。当業者には理解されるように、処理環境におけるコントローラの使用は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又は、ソフトウェア、ファームウェア、及び/若しくはハードウェアの何らかの適切な組み合わせ、例えばプロセッサにロードされ実行されるソフトウェアなどの形態で行われてもよい。レーザパルスコントローラ216は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又は、ソフトウェア、ファームウェア、及び/若しくはハードウェアの何らかの適切な組み合わせ、例えばプロセッサにロードされ実行されるソフトウェアなどの形態で実装されてもよい。
【0046】
例示的なレーザパルスコントローラ216は、手術用コンソール100のシリアル通信(Tx/Rx)コントローラ又は同様のデバイス(例えば、同様のイーサネットデバイス)と通信するシリアル送信機/受信機(Tx/Rx)モジュール231を含む。使用時に、手術用コンソール100は、データのパケットをレーザパルスコントローラ216に送り、これは、シリアルTx/Rxモジュール231によって受け取られる。以下でより詳細に説明するように、パケットは、調整可能入力デバイス106からの入力に少なくとも部分的に基づくデータを含む。レーザパルスコントローラ216のパケット構文解析モジュール232は、パケットデータを構文解析するように構成される。図示する例では、パケット構文解析モジュール232は、繰り返しレートデータ及びパルスピッキングレートデータを繰り返しレート制御モジュール233に送り、モードデータをモード検出モジュール234に送り、モードパワーデータをモードパワー制御モジュール235に送り、パルス範囲データをパルス範囲制御モジュール236に送り、パルス数データをパルス数制御モジュール237に送り、副範囲データを副範囲制御モジュール238に送る。繰り返しレート制御モジュール233は、各レーザパルスの開始を示すレーザトリガー入力信号も受け取る。繰り返しレート制御モジュール233は、パルスピッキングレートを示す信号を出力パルス制御モジュール239に送り、出力パルス制御モジュール239は、レーザトリガー入力信号も受け取ってもよい。出力パルス制御モジュール239は、それぞれの入力データに基づく、モード検出モジュール234、モードパワー制御モジュール235、パルス範囲制御モジュール236、パルス数制御モジュール237、及び副範囲制御モジュール238からの入力信号も受け取る。
【0047】
レーザパルスコントローラ216の出力パルス制御モジュール239は、光スイッチング制御信号を光スイッチングデバイス214に送り、ここで、光スイッチング制御信号は、調整可能入力デバイス106からの入力に少なくとも部分的に基づいている。レーザパルスコントローラ216によって光スイッチングデバイス214に伝達される光スイッチング制御信号は、パルスピッキングサイクルの長さを制御するパルスピッキングレート信号(例えば、Pulse_Picking_Out)と、レーザシステムから出力されることになる各パルスピッキングサイクル中のレーザパルスの数を制御するパルス制御信号(例えば、Pulse_Control_Out)と、を含んでもよい。レーザパルスコントローラ216によって光スイッチングデバイス214に伝達される光スイッチング制御信号は、レーザシステムから出力されることになるレーザパルスのエネルギーの量を制御するパワーレベル信号(例えば、Mode_Power_Out)も含んでもよい。
【0048】
レーザパルスコントローラ216の出力パルス制御モジュール239はまた、メッセージ確認信号をパケットフレーミングモジュール240に送ってもよい。パケットフレーミングモジュール240は、メッセージ確認信号からのデータを組み立て、それをデータのパケットとしてシリアルTx/Rxモジュール231に送る。次いで、Tx/Rxモジュール231は、メッセージ確認信号に基づくデータのパケットを手術用コンソール100のシリアルTx/Rxコントローラに送って、レーザパルスコントローラ216からの信号を確認する。
【0049】
図4は、フットペダル106などの調整可能入力デバイスの動作範囲の一例を示す。フットペダル106又は他の調整可能入力デバイスは、レーザ出力を制御するように動作範囲に渡ってオペレータによって作動させることができる。フットペダルの例では、オペレータはフットペダルを所望の量だけ踏み込んでフットペダルを動作範囲の所望の領域に移動させる。手で操作するボタン又はノブなどの他の例では、オペレータは入力デバイスを動作範囲の所望の領域に動かす又は調整する。フットペダル又は他の調整可能入力デバイスは、手術処置中にリアルタイムで調整可能であり、オペレータが、処置中にレーザシステムから出力されるレーザパルスを動的に制御できるようになっている。
【0050】
動作範囲に渡る様々な機能については、多くの例が可能である。図示した例では、動作範囲は3つの副範囲を含でんいるが、より多くの又はより少ない副範囲が使用されてもよい。
【0051】
以下は、多くの例のうちの1つについての説明である。調整可能入力デバイスが副範囲1に移動又は調整されると、手術用コンソールは、レーザ出力を伴わない、灌注などの特定の機能のために作動されてもよい。調整可能入力デバイスが副範囲2に移動又は調整されると、手術用コンソールは、レーザ出力を伴わない、吸引などの別の機能のために作動されてもよい。灌注機能は、副範囲2において動作し続けてもよい。調整可能入力デバイスが副範囲3に移動又は調整されると、レーザシステムは、レーザ電磁エネルギーを出力するように作動されてもよい。灌注及び/又は吸引機能は、副範囲3において動作し続けてもよい。副範囲3内で調整可能入力デバイスを移動又は調整することにより、オペレータは、以下で説明するようにレーザ出力を動的に調整してもよい。
【0052】
多くの変形例が可能である。例えば、上記の例における副範囲2と3は逆であってもよく、レーザ制御が副範囲2で行われ、吸引が副範囲3で行われてもよい。
【0053】
一例では、レーザシステムは複数の動作モードを有してもよい。第1の動作モード、「スカルプト」モードでは、レーザシステムは、レーザによって放出された全てのレーザパルスを出力するように動作され、それと同時に、調整可能入力デバイスの調整により、出力されるレーザパルスの電磁エネルギーの割合が制御される。すなわち、レーザは特定のエネルギーでレーザパルスを放出し、調整可能入力デバイスからの入力は、光スイッチングデバイス214のレーザエネルギー制御システムを調整して、レーザシステムから出力されるレーザパルスのエネルギーの割合を制御するために使用される。調整可能入力デバイスからの入力に基づいて、レーザパルスコントローラ216によって光スイッチングデバイス214に送られるパワーレベル信号(例えば、Mode_Power_Out)は、レーザシステムから出力されるレーザパルスのエネルギーの量を制御するように調整される。例えば、副範囲3の頂部は0%のレーザエネルギー出力に対応してもよく、副範囲3の底部は100%のレーザエネルギー出力に対応してもよく、その間の位置は、0%~100%の範囲内の刻みに対応してもよい。スカルプトモードで動作させる場合、オペレータは、調整可能入力デバイスを副範囲3内で調整することにより、レーザシステムから出力される各パルスのレーザ電磁エネルギーの量を制御できる。
【0054】
第2のモード、「クワッド」モードでは、レーザシステムは、レーザによって放出されたレーザパルスのうちの特定のレーザパルスのみを出力するように動作され、調整可能入力デバイスの調整により、どのレーザパルスが出力されるかを制御する。即ち、レーザはレーザパルスを特定の繰り返しレートで放出し、調整可能入力デバイスからの入力は、光スイッチングデバイス214を、レーザから放出されたレーザパルスがレーザシステムから出力されるのを可能にする第1の状態と、レーザから放出されたレーザパルスがレーザシステムから出力されるのを防止する第2の状態との間で行ったり来たりして切り替わるように制御するために使用される。
【0055】
例えば、副範囲3の頂部は、レーザパルスが全く出力されないことに相当してもよく、副範囲3の底部は、(以下でより詳細に説明するように、選択されたパルスピッキングレートによって許可されるような)最大数のレーザパルスが出力されることに相当してもよく、その間の位置は、0から最大までの範囲内の刻みである。クワッドモードで動作させる場合、オペレータは、調整可能入力デバイスを副範囲3内で調整することにより、レーザシステムから出力されるレーザパルスの割合を制御できる。
【0056】
特定の実施形態では、パルスピッキングレートが選択されてもよく、これにより、パルスピッキングサイクルの長さが制御される。調整可能入力デバイスは、パルス制御信号を制御するために使用されてもよく、このパルス制御信号は、レーザパルスコントローラによって光スイッチングデバイスに送られ、レーザシステムから出力されることになる各パルスピッキングサイクル中のレーザパルスの数を制御する。例えば、レーザの繰り返しレートが1000Hzである場合、125Hzのパルスピッキングレートにより、レーザからの8個のレーザパルス毎に最大で4個のレーザパルスがレーザシステムから出力されることが可能になる。125Hzのパルスピッキングレートの各サイクル中で、出力され得るパルスの最大数は4である。この例では、クワッドモードで動作させる場合、オペレータは、調整可能入力デバイスを使用して、各サイクル中のこれらのパルスのうちの幾つ、即ち、0個、1個、2個、3個、又は4個がレーザシステムから出力されるかを選択し、それにより、出力されるレーザパルスの割合を制御する。調整可能入力デバイスからの入力に基づいて、レーザパルスコントローラ216は、光スイッチングデバイス214にパルス制御信号(例えば、Pulse_Control_Out)を送り、このパルス制御信号は、レーザシステムから出力されることになる各パルスピッキングサイクル中のレーザパルスの数、この例では0~4、を制御する。この例及び他の例については、図7図13に示されており、以下で更に説明する。
【0057】
動作モード(例えば、スカルプトモード、クワッドモード)は、調整可能入力デバイス又は別の入力デバイスによって選択されてもよい。例えば、ボタン、ノブ、又はタッチスクリーンを使用して、動作モードを選択してもよい。更に、パルスピッキングレートは、調整可能入力デバイス、又はボタン、ノブ、若しくはタッチスクリーンなどの別の入力デバイスによって選択されてもよい。レーザの繰り返しレート及びレーザのエネルギー出力(必要に応じて、異なる動作モードのための異なるレーザエネルギー出力を含む)も、調整可能入力デバイス、又はボタン、ノブ、若しくはタッチスクリーンなどの別の入力デバイスによって選択されてもよい。
【0058】
一例では、調整可能入力デバイスの動作範囲内で異なる動作モードが選択可能であってもよい。例えば、上記の例の副範囲3の頂部がスカルプトモードに対応してもよく、一方、上記の例の副範囲3の底部がクワッドモードに対応してもよい。
【0059】
図5は、レーザパルスコントローラに送られるための命令パケットの一例を示す。パケットには、以下のデータが含まれる:ヘッダー、モード、スカルプトパワー、クワッドパワー、繰り返しレート、パルスピッキングレート、パルス数、副範囲1、副範囲2、副範囲3、及び終了。ヘッダーは、パケットの始まりを特定する。モードは、どの動作モード、例えば、スカルプトモード又はクワッドモードが選択されたのかを特定する。スカルプトパワーは、スカルプトモード中のレーザの選択されたパワー出力を特定する。クワッドパワーは、クワッドモード中のレーザの選択されたパワー出力を特定する。繰り返しレートは、レーザから放出されることになるパルスのレートを特定する。パルスピッキングレートは、パルスピッキングサイクルの長さを特定する。パルス数は、各パルスピッキングサイクル中で選択され得るレーザパルスの最大数を特定する。副範囲1、副範囲2、及び副範囲3は、その範囲内の刻み位置(例えば、0~100)を含め、調整可能入力デバイスが動かされた又は調整された位置を特定する。
【0060】
図6は、第1のモード(この例では、上記で説明したようなスカルプトモードに対応する)でレーザ手術システムを動作させるためのレーザパルスコントローラからの信号の例を示す。図6の上部の線は、レーザによって放出されるレーザパルスの繰り返しレートを示しており、この例では1KHzである。スカルプトモードでは、レーザによって放出されたレーザパルスの全てがレーザシステムから出力され、一方、オペレータによる調整可能入力デバイスの調整により、出力されるレーザパルスの電磁エネルギーの割合が制御される。調整可能入力デバイスからの入力に基づいて、レーザパルスコントローラによって光スイッチングデバイスに送られるパワーレベル信号(例えば、Mode_Power_Out)は、レーザシステムから出力されるレーザパルスのエネルギーの量を制御するように調整される。図6の底部の線は、パワーレベル信号(Mode_Power_Out)を示す。線の左端では、0%のレーザエネルギーが出力されている。線の右端では、100%のレーザエネルギーが出力されている。その間の位置は、出力されるレーザエネルギーの0%~100%の範囲内の刻みに対応する。
【0061】
図7は、第2のモード(この例では、上記で説明したようなクワッドモードに対応する)でレーザ手術システムを動作させるためのレーザパルスコントローラからの信号の例を示す。図7の上部の線は、レーザによって放出されるレーザパルスの繰り返しレートを示しており、この例では1KHzである。図7の中央の線及び底部の線は、それぞれパルスピッキングレート信号(Pulse_Picking_Out)及びパルス制御信号(Pulse_Control_Out)を示しており、これらの信号は、レーザパルスコントローラによって光スイッチングデバイスに送られる。パルスピッキングレートは、パルスピッキングサイクルの長さを制御する。例えば、図7のパルスピッキングレートは500Hzであり、これは、レーザによって放出される2つのレーザパルス毎に1つのサイクルであることに相当する。このパルスピッキングレートの各サイクルは、最大で、システムから1つのレーザパルスが出力されるのを許す。調整可能入力デバイスを使用して、パルス制御信号を制御してもよく、この信号は、レーザシステムから出力されることになる各パルスピッキングサイクル中のレーザパルスの数を制御する。繰り返しレートが1KHzでパルスピッキングレートが500Hzの場合、パルス制御レートは、調整可能入力デバイス(例えば、フットペダル)からの入力に基づいて、1サイクルあたり0個のパルスか、又は1サイクルあたり1個のパルス、に調整されてもよい。図7では、パルス制御信号は、最大、即ち、パルスピッキングレートの範囲全体になっており、その結果、パルスピッキングレートのサイクル毎に1パルスが、レーザシステムから出力される。これは、500KHzのレーザパルス出力レートに相当する。
【0062】
図8は、クワッドモードでレーザ手術システムを動作させるためのレーザパルスコントローラからの信号の別の例を示す。図8の上部の線は、レーザによって放出されるレーザパルスの繰り返しレートを示しており、この例では1KHzである。図8の中央の線及び底部の線は、それぞれパルスピッキングレート信号(Pulse_Picking_Out)及びパルス制御信号(Pulse_Control_Out)を示しており、これらの信号は、レーザパルスコントローラによって光スイッチングデバイスに送られる。図8のパルスピッキングレートは250Hzであり、これは、レーザによって放出される4つのレーザパルス毎に1つのサイクルであることに相当する。このパルスピッキングレートの各サイクルは、最大で、システムから2つのレーザパルスが出力されるのを許す。繰り返しレートが1KHzでパルスピッキングレートが250Hzの場合、パルス制御レートは、調整可能入力デバイス(例えば、フットペダル)からの入力に基づいて、1サイクルあたり0個、1個、又は2個のパルス、に調整されてもよい。図8では、パルス制御信号は、1サイクルあたり1パルスである。これは、250KHzのレーザパルス出力レートに相当する。
【0063】
図9は、クワッドモードでレーザ手術システムを動作させるためのレーザパルスコントローラからの信号の別の例を示す。図9の上部の線は、レーザによって放出されるレーザパルスの繰り返しレートを示しており、この例では1KHzである。図9の中央の線及び底部の線は、それぞれパルスピッキングレート信号(Pulse_Picking_Out)及びパルス制御信号(Pulse_Control_Out)を示しており、これらの信号は、レーザパルスコントローラによって光スイッチングデバイスに送られる。図9のパルスピッキングレートは166Hzであり、これは、レーザによって放出される6つのレーザパルス毎に1つのサイクルであることに相当する。このパルスピッキングレートの各サイクルは、最大で、システムから3つのレーザパルスが出力されるのを許す。繰り返しレートが1KHzでパルスピッキングレートが166Hzの場合、パルス制御レートは、調整可能入力デバイス(例えば、フットペダル)からの入力に基づいて、1サイクルあたり0個、1個、2個、又は3個のパルス、に調整されてもよい。図9では、パルス制御信号は、1サイクルあたり1パルスである。これは、166KHzのレーザパルス出力レートに相当する。
【0064】
図10は、クワッドモードでレーザ手術システムを動作させるためのレーザパルスコントローラからの信号の別の例を示す。図10の上部の線は、レーザによって放出されるレーザパルスの繰り返しレートを示しており、この例では1KHzである。図10の中央の線及び底部の線は、それぞれパルスピッキングレート信号(Pulse_Picking_Out)及びパルス制御信号(Pulse_Control_Out)を示しており、これらの信号は、レーザパルスコントローラによって光スイッチングデバイスに送られる。図10のパルスピッキングレートは125Hzであり、これは、レーザによって放出される8つのレーザパルス毎に1つのサイクルであることに相当する。このパルスピッキングレートの各サイクルは、最大で、システムから4つのレーザパルスが出力されるのを許す。繰り返しレートが1KHzでパルスピッキングレートが125Hzの場合、パルス制御レートは、調整可能入力デバイス(例えば、フットペダル)からの入力に基づいて、1サイクルあたり0個、1個、2個、3個、又は4個のパルス、に調整されてもよい。図10では、パルス制御信号は、1サイクルあたり1パルスである。これは、125KHzのレーザパルス出力レートに相当する。この例では、レーザから放出された8個のレーザパルスの各サイクルにおいて、光スイッチングデバイスは、レーザシステムから1個のレーザパルスが出力されるのを可能にし、後続の7個のレーザパルスがレーザシステムから出力されるのを防止する。
【0065】
図11は、図10と同様の例を示しているが、パルス制御レートは、調整可能入力デバイス(例えば、フットペダル)からの入力に基づいて、1サイクルあたり2個のパルスがレーザシステムから出力されるのを可能にするように調整されている点が異なる。この例では、レーザから放出された8個のレーザパルスの各サイクルにおいて、光スイッチングデバイスは、2個のレーザパルスがレーザシステムから出力されるのを可能にし、後続の6個のレーザパルスがレーザシステムから出力されるのを防止する。
【0066】
図12は、図10と同様の例を示しているが、パルス制御レートは、調整可能入力デバイス(例えば、フットペダル)からの入力に基づいて、1サイクルあたり3個のパルスがレーザシステムから出力されるのを可能にするように調整されている点が異なる。この例では、レーザから放出された8個のレーザパルスの各サイクルにおいて、光スイッチングデバイスは、3個のレーザパルスがレーザシステムから出力されるのを可能にし、後続の5個のレーザパルスがレーザシステムから出力されるのを防止する。
【0067】
図13は、図10と同様の例を示しているが、パルス制御レートは、調整可能入力デバイス(例えば、フットペダル)からの入力に基づいて、1サイクルあたり4個のパルスがレーザシステムから出力されるのを可能にするように調整されている点が異なる。この例では、レーザから放出された8個のレーザパルスの各サイクルにおいて、光スイッチングデバイスは、4個のレーザパルスがレーザシステムから出力されるのを可能にし、後続の4個のレーザパルスがレーザシステムから出力されるのを防止する。
【0068】
各パルスピッキングサイクルにおいて出力のために選択され得るパルスの最大数は、レーザの繰り返しレートとパルスピッキングレートの両方に基づいている。以下の表は、1100Hz、1000Hz、及び900Hzの繰り返しレート、及び特定の例示的なパルスピッキングレートについて、パルスピッキングレートを調整すると、各パルスピッキングサイクルにおいて出力のために選択され得るパルスの最大数がどう変化するか、を示している。
【0069】
【表1】
【0070】
所望の用途に適した任意の繰り返しレートを使用してもよい。追加的な例として、以下の表は、1500Hz及び2000Hzの繰り返しレート、及び特定の例示的なパルスピッキングレートについて、パルスピッキングレートを調整すると、各パルスピッキングサイクルにおいて出力のために選択され得るパルスの最大数がどう変化するか、を示している。
【0071】
【表2】
【0072】
繰り返しレート、パルスピッキングレート、及びパルス制御信号を選択及び/又は調整することにより、レーザパルスを出力させるようにする且つレーザパルスを出力させないようにする任意の所望のシーケンスを選択してもよい。本明細書で開示する調整可能入力デバイス並びにシステム及び方法により、オペレータがレーザパルス出力を動的に制御できるようになる。
【0073】
本明細書で説明するような手術システムを制御する例示的な方法は、以下の通りである。オペレータは、動作モード(例えば、スカルプトモード又はクワッドモード)、スカルプトパワー(スカルプトモード中の最大パワー)、クワッドパワー、レーザの繰り返しレート、及びパルスピッキングレートについての入力を選択する。或いは、これらのパラメータの何れかが事前に設定されていてもよい。オペレータは、システムを動作させ、ハンドピースのレーザ出力を所望の場所(例えば、白内障水晶体)に向ける。レーザは、レーザからの電磁放射をレーザパルスで放出する。オペレータは、動作範囲に渡って調整可能入力デバイス(例えば、フットペダル)を作動させて、レーザシステムから出力されるレーザパルスを動的に制御する。
【0074】
調整可能入力デバイスからの入力及び他のパラメータが、(例えば図5のようなパケットによって)レーザパルスコントローラに送られる。入力に基づいて、レーザパルスコントローラは、光スイッチング制御信号を光スイッチングデバイスに送って、レーザ出力を制御する。
【0075】
スカルプト動作モードでは、光スイッチング制御信号は、レーザシステムから出力されることになるレーザパルスのエネルギーの量を制御するパワーレベル信号を含んでもよい。パワーレベル信号は、調整可能入力デバイスからの動的な入力に基づいている。オペレータは、リアルタイムで動的に調整可能入力デバイスを調整して、パワーレベル信号と、ひいてはレーザシステムから出力されることになるレーザパルスのエネルギーの量とを調整してもよい。
【0076】
クワッド動作モードでは、光スイッチング制御信号は、パルスピッキングサイクルの長さを制御するパルスピッキングレート信号と、レーザシステムから出力されることになる各パルスピッキングサイクル中のレーザパルスの数を制御するパルス制御信号と、を含んでもよい。パルス制御信号は、調整可能入力デバイスからの動的な入力に基づいている。オペレータは、リアルタイムで動的に調整可能入力デバイスを調整して、パルス制御信号と、ひいてはレーザシステムから出力されることになる各パルスピッキングサイクル中のレーザパルスの数とを調整してもよい。このようにして、オペレータは、レーザシステムから出力される、レーザから放出されたレーザパルスの割合を調整してもよい。
【0077】
オペレータは、動作モードを切り替えてもよい。選択される動作モードは、処置の種類、処置の段階、状態、又は他の要因に基づいてもよい。
【0078】
レーザパルスを選択的に出力する、及び/又はレーザ出力エネルギーを制御する能力は、レーザ制御が有利である処置において有用である。例えば、白内障手術では、水晶体を最初に破壊するためには高出力でレーザシステムを動作させることが望ましいことがあるので、スカルプトモードが好ましい場合がある。より小さな断片を破壊するためにはより低い出力でレーザシステムを動作させることが望ましいことがあるので、より低いエネルギーレベルのスカルプトモード又はクワッドモードが好ましい場合がある。レーザパルスのパルス数制御及び/又はパルスエネルギーレベル制御は、それらの制御がなければ、ハンドピースの灌注システムによって眼から吸引され得る前に押しのけられる可能性があるより小さい粒子に適用されるべき適切なレベルの力を可能にする。
【0079】
当業者であれば理解するように、本明細書中に開示するシステム及び方法は、従来のシステム及び方法よりも優れた利点を有する。例えば、本明細書に記載するようなシステム及び方法は、レーザパルス及びエネルギーの簡単で動的な制御を可能にし、処置の容易さ、時間、効率、精度、成果、及び/又は費用を改善する。
【0080】
当業者であれば、本開示により包含される実施形態は前述の特定の例示的な実施形態に限定されないことがわかるであろう。例示的な実施形態を図示及び説明してきたが、前述した開示においては、広範囲の修正形態、変更形態、及び置換形態が考えられる。かかる変更が、本開示の適用範囲から逸脱することなく、前述したものに対して加えられてもよいことを理解されたい。従って、添付の特許請求の範囲は、広範に且つ本開示と整合するように解釈されることが適切である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【国際調査報告】