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特表2024-537639静止デバイス(quiescent device)の外部始動
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-16
(54)【発明の名称】静止デバイス(quiescent device)の外部始動
(51)【国際特許分類】
   H04B 10/11 20130101AFI20241008BHJP
   G01J 1/44 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
H04B10/11
G01J1/44 L
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515375
(86)(22)【出願日】2022-09-08
(85)【翻訳文提出日】2024-04-16
(86)【国際出願番号】 US2022042915
(87)【国際公開番号】W WO2023039070
(87)【国際公開日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】17/469,671
(32)【優先日】2021-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/469,760
(32)【優先日】2021-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】524016644
【氏名又は名称】パッシブロジック,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100173565
【弁理士】
【氏名又は名称】末松 亮太
(72)【発明者】
【氏名】プリシアド,マーチアノ
(72)【発明者】
【氏名】スレイト,スターリング
(72)【発明者】
【氏名】フィリンギム,ジェレミー
【テーマコード(参考)】
2G065
5K102
【Fターム(参考)】
2G065AB16
2G065BA09
2G065BC15
2G065BC17
2G065BC35
2G065CA05
2G065DA13
5K102AL21
5K102AN01
5K102AN03
5K102PB11
5K102PC11
5K102PC12
5K102PC13
5K102PC14
5K102PH31
5K102PH35
5K102RD28
(57)【要約】
設置後では、デバイス(100)は未だ給電されないのはもっともである。十分な周波数および振幅の閃光を受光することによって、これを起動させることができる。起動後、デバイス(100)は、メッセージを復号して、その次のアクションを決定し、要求時に、認証メッセージを送る。これによって、1つのユーザ・アクションでデバイス(100)を起動させ、ネットワーク認証情報によってそれを設定することが可能になる。同じプロセスを使用して、デバイス(100)を通常の休眠-起動サイクル以外でも起動させることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロコントローラと、メモリと、送信機とを有するデバイスであって、
光源からの光信号を受信するように構成された(adapted)光検出回路と、
前記光検出回路に結合され、少なくとも所与の強度の光を受光したときに、スパイクを生成するハイ・パス・フィルタと、
前記光検出回路に結合され、前記スパイクの受信時に、前記マイクロコントローラへの給電を可能にする電力管理チップと、
スパイク間の時間を測定するタイマと、
メモリ内にある実行可能命令と、
を備え、前記実行可能命令が、前記マイクロコントローラによって実行されると、
スパイクを検出するアクションと、
スパイクを発見したとき、スパイク・カウンタを増分するアクションと、
前記タイマを使用して、スパイク間の時間を測定するアクションと、
前記スパイク間の時間が単語端長を超過したとき、前記スパイク・カウンタを消去するアクションと、
前記スパイク・カウンタが起動閾値に達したとき、後続のスパイクおよび遅延長を、送信メッセージとして解釈するアクションと、
を実行する、デバイス。
【請求項2】
請求項1記載のデバイスであって、更に、前記マイクロコントローラをブートさせるのに十分な長さである、前記起動閾値を含む、デバイス。
【請求項3】
請求項2記載のデバイスにおいて、前記送信メッセージが修正モールス符号形式である、デバイス。
【請求項4】
請求項3記載のデバイスにおいて、前記修正モールス符号において、 短符号が1時間期間の遅れであり、長符号が3時間期間の遅れであり、文字要素端が1時間期間の遅れであり、文字端が5時間期間の遅れであり、単語端が9時間期間の遅れである、デバイス。
【請求項5】
請求項4記載のデバイスにおいて、前記送信メッセージが、メッセージ部と認証部とを含む、デバイス。
【請求項6】
請求項5記載のデバイスにおいて、前記1時間期間の遅れが約8msである、デバイス。
【請求項7】
請求項6記載のデバイスにおいて、光源からの光信号を受信するように構成された前記光検出回路が、時間的に分離された複数のスパイクを、光信号として受信するように構成される、デバイス。
【請求項8】
請求項7記載のデバイスにおいて、前記送信メッセージが、少なくとも部分的にバッファに格納される、デバイス。
【請求項9】
請求項8記載のデバイスにおいて、光源からの光信号を受信するように構成された前記光検出回路が、複数のメッセージを、光信号として受信するように構成される、デバイス。
【請求項10】
請求項9記載のデバイスにおいて、前記実行可能命令が、前記マイクロコントローラによって実行されると、更に、
帯域外認証要求を受信するアクションと、
前記メモリ内にあるバッファの内容を送信するアクションと、
を実行する、デバイス。
【請求項11】
請求項1記載のデバイスにおいて、前記光検出回路が、前記光信号に基づいてスパイクを生成するように構成される、デバイス。
【請求項12】
マイクロコントローラと、メモリと、送信機とを有するデバイスであって、
光源からの光信号を受信するように動作可能であり、更に光信号を使用して電力管理回路に伝達するように動作可能な光検出回路を備え、
前記電力管理回路が、マイクロコントローラをブートアップするように動作可能であり、
前記マイクロコントローラが、光信号をスキャンしてメッセージを発見するように動作可能であり、
前記送信機が、メッセージの少なくとも一部分を送信するように動作可能である、デバイス。
【請求項13】
請求項12記載のデバイスにおいて、前記メッセージが修正モールス符号に符合化され、短符号が1時間期間の信号であり、長符号が3時間期間の信号であり、文字要素端が5時間期間の信号であり、単語端が9時間期間の信号である、デバイス。
【請求項14】
請求項13記載のデバイスにおいて、1時間期間が約8msの時間を含む、デバイス。
【請求項15】
請求項14記載のデバイスにおいて、1時間期間が約10msの時間を含む、デバイス。
【請求項16】
請求項13記載のデバイスにおいて、前記メッセージが、メッセージ部と、これに続く認証部とを含む、デバイス。
【請求項17】
請求項16記載のデバイスであって、更に、フィルタを備え、前記フィルタがハイ・パス・フィルタである、デバイス。
【請求項18】
デバイスと、メモリ、1つ以上のプロセッサ、光検出回路、ハイ・パス・フィルタ、および送信機を有する1つ以上のコンピュータとよって実装される方法であって、
前記光検出回路によって光信号を受信するステップと、
前記光検出回路が光信号をフィルタに渡すステップであって、光信号の強度が十分であるときに、前記フィルタが少なくとも閾値強度の一連のスパイクを生成し、前記スパイクが複数の基準時間だけ離れている、ステップと、
前記一連のスパイクの内1つの受信時に、前記1つ以上のプロセッサに給電するステップと、
を含む、方法。
【請求項19】
請求項18記載の方法であって、更に、
スパイクを検出するステップと、
前記スパイクと後続のスパイクとの間の遅延長を測定するステップと、
前記スパイクが検出されたときに、スパイク・カウンタを増分するステップと、
前記遅延長が「単語端」遅延を超過したときに、前記スパイク・カウンタを消去するステップと、
前記スパイク・カウンタが起動閾値に達したとき、後続のスパイク遅延長を送信メッセージとして解釈するステップと、
を含む、方法。
【請求項20】
請求項19記載の方法において、前記送信メッセージが、修正モールス符号の2つの文字と、修正モールス符号の第3認証文字とである、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、休眠デバイス(sleeping device)の動作開始(turning on)に関する。更に特定すれば、本開示は、デバイスに起動する(wake up)ように伝達し、デバイスに命令を与える符合化情報をこのデバイスに送る方法およびデバイスに関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
この摘要は、詳細な説明の章において以下で更に説明する概念から選択したものを、簡略化した形態で紹介するために設けられている。この摘要は、特許請求する主題の必須な特徴を特定するのではなく、本質的な特徴を特定するのでもない。
【0003】
実施形態では、光源から光信号を受信するように構成された(adapted)光検出回路を開示する。この光検出回路は、光検出回路に結合され、少なくとも所与の強度の光を受光したときに、スパイクを生成するハイ・パス・フィルタと、光検出回路に結合され、スパイクの受信時に、マイクロコントローラへの給電を可能にする電力管理チップ(power manager chip)と、スパイク間の時間を測定するタイマと、メモリ内にある実行可能命令とを備え、この実行可能命令がマイクロコントローラによって実行されると、スパイクを検出するアクションと、スパイク・カウンタを増分するアクションと、タイマを使用して、スパイク間の時間を測定するアクションと、スパイク間の時間が「単語端」長を超過したとき、スパイク・カウンタを消去するアクションと、スパイク・カウンタが起動閾値に達したとき、後続のスパイクおよび遅延長を、送信メッセージとして解釈するアクションとを実行する。
【0004】
実施形態では、起動閾値は、マイクロコントローラをブートさせるのに十分な長さを有する。
【0005】
実施形態では、送信メッセージは修正モールス符号(modified morse code)である。
【0006】
実施形態では、修正モールス符号において、短符号(DOT)は1時間期間(time duration)の遅れであり、長符号(DASH)は3時間期間の遅れであり、文字要素端(END OF PART OF A LETTER)は1時間期間の遅れであり、文字端(END OF LETTER)は5時間期間の遅れであり、単語端(END OF WORD)は9時間期間の遅れである。
【0007】
実施形態では、送信メッセージは、メッセージ部と認証部とを含む。
【0008】
実施形態では、1時間期間の遅れは約8msである。
【0009】
実施形態では、光源からの光信号を受信するように構成された光検出回路は、送信メッセージを光信号として受信するように構成される。
【0010】
実施形態では、送信メッセージはメモリに格納される。
【0011】
実施形態では、光源からの光信号を受信するように構成された光検出回路は、光信号から複数のメッセージを受信するように構成される。
【0012】
実施形態では、実行可能命令がマイクロコントローラによって実行されると、更に、以下のアクションを実行する。帯域外認証要求を受信し、メモリにおけるバッファの内容を送信する。
【0013】
実施形態では、光検出回路は、光信号に基づいて(based off of)スパイクを生成するように構成される。
【0014】
実施形態では、マイクロコントローラと、メモリと、送信機とを有するデバイスを開示する。このデバイスは、光源からの光信号を受信するように動作可能であり(operationally able)、更に光信号を使用して電力管理回路に伝達するように動作可能な光検出回路を備え、電力管理回路が、マイクロコントローラをブートアップするように動作可能であり、マイクロコントローラが、光信号をスキャンしてメッセージを発見するように動作可能であり、送信機が、メッセージの少なくとも一部分を送信するように動作可能である。
【0015】
実施形態では、メッセージは修正モールス符号に符合化され、短符号が1時間期間の信号であり、長符号が3時間期間の信号であり、文字要素端は2時間期間の信号であり、文字端は5時間期間の信号であり、単語端は9時間期間の信号である。
【0016】
実施形態では、1時間期間は時間≧10msを含む。
【0017】
実施形態では、1時間期間は時間<10msを含む。
【0018】
実施形態では、メッセージは、メッセージ部と、これに続く認証部とを含む。
【0019】
実施形態では、このデバイスは、更に、フィルタを備え、このフィルタはハイ・パス・フィルタである。
【0020】
実施形態では、デバイスを外部から始動させる(activate)方法を開示する。この方法は、デバイスと、メモリ、1つ以上のプロセッサ、光検出回路、ハイ・パス・フィルタ、および送信機を有する1つ以上のコンピュータとによって実装される。この方法は、光検出回路によって光信号を受信するステップと、光検出回路が光信号をフィルタに渡すステップと、このフィルタが、光信号の強度が十分であるときに、少なくとも閾値強度の一連のスパイクを生成するステップであって、スパイクが複数の基準時間だけ離れている、ステップと、スパイクの受信時に、1つ以上のプロセッサに給電するステップとを含む。
【0021】
実施形態では、この方法は、更に、スパイクを検出するために光信号をスキャンするステップと、このスパイクと後続のスパイクとの間の遅延長を測定するステップと、スパイクが検出されたときに、スパイク・カウンタを増分するステップと、遅延長が「単語端」遅延を超過したときに、スパイク・カウンタを消去するステップと、スパイク・カウンタが起動閾値に達したとき、後続のスパイク-遅延長を送信メッセージとして解釈するステップとを含む。
【0022】
実施形態では、送信メッセージは、修正モールス符号の2つの文字、および修正モールス符号の第3認証文字である。
【0023】
実施形態では、プロセッサとメモリとを有するプログラム可能な伝達光源(signaling light source)を開示する。この伝達光源は、プロセッサとメモリとを有し、既知の強度および既知の閃光間遅延で閃光を発するように動作可能なプログラム可能な光源と、メッセージを符合化するように動作可能なエンコーダと、実行可能命令とを備え、この実行可能命令をプロセッサによって実行すると、エンコーダがメッセージ部と認証部とを含むメッセージを符合化するアクションと、符合化メッセージを生成するアクションと、プログラム可能な光源が符合化メッセージを少なくとも2回送るアクションとを実行し、符合化メッセージが、修正モールス符号で符合化される。
【0024】
実施形態では、プログラム可能な光源が符合化メッセージを送る動作が、更に、プログラム可能な光源が符合化メッセージを繰り返し送る動作も含む。
【0025】
実施形態では、修正モールス符号が、1時間期間の光信号である短符号と、3時間期間の光信号である長符号と、1時間期間の光信号である文字要素端と、5時間期間の光信号である文字端と、9時間期間の光信号である単語端とを含む。
【0026】
実施形態では、更に、第2送信機も備え、実行可能命令が、プロセッサによって実行されると、更に以下のアクションを実行する。符合化メッセージを送った後、第2送信機を使用して秘密メッセージを要求し、秘密メッセージを受信したときに、この秘密メッセージが認証部と同等であるか(equivalent)否か判定し、秘密メッセージが認証部と同等であったとき、第2送信機が第2メッセージを送る。
【0027】
実施形態では、認証部は、光送信デバイスによってランダムに選択された文字である。
【0028】
実施形態では、認証部は、更に、ランダムに選択され修正モールス符号に変換された文字も含み、認証部の後に、修正モールス符号の単語端が続く。
【0029】
実施形態では、光信号は、約40ルーメンの強度を含む。
【0030】
実施形態では、光信号は、40ルーメンよりも高い強度を含む。
【0031】
実施形態では、メモリ、1つ以上のプロセッサ、光源、および送受信機を有する1つ以上のコンピュータによって実装される方法を開示する。この方法は、メッセージを修正モールス符号に変換するステップであって、メッセージが、メッセージ部と認証部とを含む、ステップと、メッセージを繰り返し送信するステップとを含み、修正モールス符号が信号を構成し(comprise)、これらの信号が、光信号と、これに続く複数の時間期間とを含む。
【0032】
実施形態では、更に、秘密メッセージを要求するステップと、送受信機を使用して、秘密メッセージを受信するステップと、秘密メッセージが認証部と同等であるか否かチェックするステップと、秘密メッセージが認証部と同等であった場合、第2メッセージを送るステップとを含む。
【0033】
実施形態では、メッセージは修正モールス符号に符合化され、この修正モールス符号は信号を構成する 。この信号は、光信号と、これに続く複数の時間期間とを含む。
【0034】
実施形態では、短符号は1時間期間であり、長符号は3時間期間であり、end of part of letterは1時間期間であり、文字端は5時間期間であり、単語端は9時間期間である。
【0035】
実施形態では、第2メッセージは第2送信デバイスによって送られる。
【0036】
実施形態では、第2送信デバイスは、ワイヤレス送受信機である。
【0037】
実施形態では、送られるメッセージは、1時間期間の信号を構成し、1時間期間は約8msである。
【0038】
実施形態では、1時間期間は<8msを含む。
【0039】
実施形態では、送信される信号は、修正モールス符号の2文字と修正モールス符号の第3認証文字と、これに続く単語端とを含む、単語(word)である。
【0040】
実施形態では、静止デバイスを外部から始動させるための命令を格納した非一時的コンピュータ読み取り可能記憶媒体を開示する。この命令が、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、ステップを実行させる。命令は、メッセージを修正モールス符号に変換し、このメッセージがコマンド部と認証部とを含み、繰り返しメッセージを送信し、修正モールス符号が信号を構成し、この信号が、光信号と、これに続く複数の時間期間とを含み、第2送信機を使用して秘密メッセージを要求し、第2送受信機を使用して秘密メッセージを受信し、秘密メッセージが認証部と同等であるとき、メッセージを再送する命令を含む。
【0041】
実施形態では、信号は、閃光と、これに続き次の閃光に先立つ、複数の時間期間とを含む。
【0042】
実施形態では、修正モールス符号は信号を構成し、この信号は、立ち上がりまたは立ち下がりエッジと、これに続く複数の時間期間とを含む。
【0043】
実施形態では、短符号は1時間期間であり、長符号は3時間期間であり、文字要素端は1時間期間であり、文字端は5時間期間であり、単語端は9時間期間である。
【0044】
本発明のこれらおよびその他の態様は、以下の説明および添付図面と関連付けて検討すれば、一層認識および理解が深められよう。以下の説明は、実施形態の種々の実施形態、およびその多数の具体的な詳細を示すが、限定ではなく、例示として与えるに過ぎない。実施形態の範囲内で、多くの置換、修正、追加、または再構成も行うことができ、実施形態は、このような置換、修正、追加、または再構成の全てを含む。
【0045】
本実施形態の非限定的および非網羅的実施形態について、以下の図を参照しながら説明する。図面において、同様の参照番号は、別段指定されていなければ、種々の図を通じて、同様の要素(part)を指すものとする。
【図面の簡単な説明】
【0046】
図1】説明する実施形態を、共に実現することができるコンピューティング・システムを開示する。
図2】本明細書において開示する実施形態と共に使用することができ、プロセッサに給電するために使用することができる方法を開示する。
図3】本明細書において開示する実施形態と共に使用することができ、メッセージを読むために使用することができる方法を開示する。
図4】本明細書において説明する実施形態において使用され、メッセージ開始を検出するために使用することができる実施形態を開示する。
図5】現在のモールス符号チャートを記述する。
図6】本明細書において説明する実施形態において使用する、修正モールス符号チャートを開示する。
図7A】デバイス100に送ることができるメッセージ例を開示する。
図7B】デバイス100に送ることができるメッセージ例を開示する。
図8】本明細書において説明する実施形態において使用されるシステム例について、帯域外認証メッセージが送られるときの挙動を開示する。
図9】ハイ・パス・フィルタがない光回路によって生成されるデジタル信号を開示する。
図10】本明細書において説明する実施形態において使用されるハイ・パス・フィルタを有する光回路によって生成されるデジタル信号を開示する。
図11】本明細書において説明する実施形態において使用されるハイ・パス・フィルタを通して信号を受信するデバイスの観点から、デジタル信号を開示する。
図12】説明する実施形態を、共に実現することができるコンピューティング・システムを開示する。
図13A】静止デバイスの外部始動を可能にすることができる物理的実施形態を開示する。
図13B】静止デバイスの外部始動を可能にすることができる物理的実施形態を開示する。
図14】本明細書において開示する実施形態と共に使用することができ、メッセージを読み取るために使用することができるシステムを開示する。
図15】本明細書において開示する実施形態と共に使用することができ、メッセージを読み取るために使用することができる方法を開示する。
【発明を実施するための形態】
【0047】
対応する参照符号(characters)は、図面の様々な図を通じて、対応するコンポーネントを示す。尚、図におけるエレメントは、分かりやすくそして明らかにするために、図示されており、必ずしも同じ拡縮率で描かれている訳ではないことは、当業者には認められよう。例えば、種々の実施形態の理解を深めやすくするために、図におけるエレメントの一部は、その寸法が、他のエレメントと比較して強調されている場合もある。また、商業的に実現可能な実施形態において有用または必要な共通するエレメントであっても、よく理解されているものについては、これら種々の実施形態の図が遮られない(facilitate a less obstructed view)ようにするために、図示されないことが多い。
【0048】
以下に開示するのは、静止デバイスの外部始動に特に応用することができる方法、コンピュータ読み取り可能媒体、およびシステムの代表的な実施形態である。
【0049】
以下の説明では、本実施形態の完全な理解を得るために、多数の具体的な詳細を明記する。しかしながら、本実施形態を実施するためには、これらの具体的な詳細を採用しなくてもよいことは、当業者には明白であろう。その一方で、本実施形態を遮るのを回避するために、周知の素材(material)または方法については詳細に説明していない。
【0050】
本明細書全体を通じて、「一実施形態」(one embodiment)、「実施形態」(an embodiment)、「一例」(one example)、または「例」(an example)に言及する場合、当該実施形態または例と関連付けて説明される特定の特徴、構造、または特性が、本実施形態の内少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。つまり、「一実施形態において」、「実施形態において」、「一例」、または「例」という語句が、本明細書を通じて種々の章(place)において現れる場合、必ずしも全てが同じ実施形態または例を指す訳ではない。更に、個々の特徴、構造、または特性は、1つ以上の実施形態または例において、任意の適したコンビネーションおよび/またはサブコンビネーションにおいて組み合わせることができる。
【0051】
本実施形態による実施形態は、装置、方法、またはコンピュータ・プログラム製品として実現することができる。したがって、本実施形態は、全体的にハードウェアの実施形態、全体的にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含む)、またはソフトウェアおよびハードウェアの態様を組み合わせた実施形態という形をなすことができる。更に、本実施形態は、任意の有形媒体内に具体化されたコンピュータ使用可能プログラム・コードを有する表現のコンピュータ・プログラム製品が媒体内に具体化された形をなすこともできる。
【0052】
1つ以上のコンピュータ使用可能媒体またはコンピュータ読み取り可能媒体を、任意の組み合わせで、利用することができる。例えば、コンピュータ読み取り可能媒体は、可搬型コンピュータ・ディスケット、ハード・ディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)デバイス、リード・オンリ・メモリ(ROM)デバイス、消去可能プログラマブル・リード・オンリ・メモリ(EPROMまたはフラッシュ・メモリ)デバイス、可搬型コンパクト・ディスク・リード・オンリ・メモリ(CDROM)、光記憶デバイス、および磁気記憶デバイスの内1つ以上を含むことができる。本実施形態の動作を実行するためのコンピュータ・プログラム・コードは、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書くことができる。
【0053】
実施形態は、エッジ・コンピューティング環境において実装することもでき、この場合、コンピューティングはネットワーク内で行われる。ある実施態様では、このネットワークは外部インターネット(outside internet)に接続されなくてもよいが、エッジ・コンピューティング環境は、内部インターネットに接続することができる。このインターネットは、有線、ワイヤレス、または双方の組み合わせでもよい。また、実施形態は、クラウド・コンピューティング環境において実装することもできる。クラウド・モデルは、種々の特性(例えば、オンデマンド・セルフ-サービス、幅広いネットワーク・アクセス、リソース・プーリング、迅速な拡張性、度数制等)、サービス・モデル(例えば、サービスとしてのソフトウェア(「SaaS」)、サービスとしてのプラットフォーム(「Paas」)、サービスとしてのインフラストラクチャ(「IaaS」))、および展開モデル(例えば、プライベート・クラウド、コミュニティ・クラウド、パブリック・クラウド、ハイブリッド・クラウド等)で構成することができる。
【0054】
フロー図(flow diagram)におけるフローチャート(flowchart)およびブロック図は、本実施形態の種々の実施形態によるシステム、方法、およびコンピュータ・プログラム製品の可能な実施態様のアーキテクチャ、機能、および動作を示す。これに関して、フローチャートまたはブロック図における各ブロックは、モジュール、セグメント、またはコード部(portion of code)を表すことができ、特定された論理機能(1つまたは複数)を実装するための1つ以上の実行可能命令を含む。また、ブロック図および/またはフローチャート図(illustration)の各ブロック、ならびにブロック図および/またはフローチャート図におけるブロックの組み合わせは、指定された機能またはアクトを実行する汎用もしくは特殊目的ハードウェア-ベース・システム、または汎用および特殊目的ハードウェアならびにコンピュータ命令の組み合わせによって、実装できることも注記しておく。また、これらのコンピュータ・プログラム命令は、コンピュータ読み取り可能媒体に格納することができ、コンピュータまたは他のプログラマブル・データ処理装置に、特定の態様で機能するように指令することができるので、コンピュータ読み取り可能媒体に命令を格納することによって、フローチャートおよび/またはブロック図の1つもしくは複数のブロックにおいて指定された機能/アクトを実装する命令手段を含む製品(article of manufacture)が得られる。
【0055】
本明細書において使用する場合、「備える」(comprises)、「備えている」(comprising)、「含む」(include)、「含んでいる」(including)、「有する」(has)、「有している」(having)という用語、またはこれらの任意の他の変形は、非排他的な包含を範囲に含むことを意図する。例えば、エレメントのリストを構成するプロセス、物品(article)、または装置は、必ずしもこれらのエレメントのみに限定されるのではなく、明示的に列挙されていない他のエレメント、あるいはこのようなプロセス、物品、または装置に内在的な他のエレメントも含むことができる。
【0056】
更に、明示的に特段の記載がない限り、「または」(or)は、「内包的なまたは」を指し、「排他的なまたは」ではない。例えば、条件AまたはBは、以下の内いずれの1つによっても満たされる。
【0057】
Aが真(または存在する)であり、Bが偽(または存在しない)である。
【0058】
Aが偽(または存在しない)であり、Bが真である(または存在する)。
【0059】
AおよびBが真である(または存在する)。
【0060】
加えて、本明細書において示す例または例示(illustration)はいずれも、これらと共に利用される任意の1つまたは複数の用語に対する制約(restriction)とも、限定(limits)とも、明示的な定義とも、決して見なしてはならない。代わりに、これらの例または例示は、特定の一実施形態に関して記載されるものとして、そして例示に過ぎないものとして見なされることとする。尚、これらの例または例示と共に利用される1つまたは複数の用語はいずれも、本明細書において一緒にまたは他の段落で示されるもしくは示されないかもしれない他の実施形態も包含すること、そしてこのような実施形態は全て、1つまたは複数のその用語の範囲内に含まれることを意図することが、当業者には認められよう。このような非限定的な例および例示を指示する文言には、「例えば」(for example)、「実例をあげると」(for instance)、「例えば」(e.g.)、および「一実施形態では」(in one embodiment)が含まれるが、これらに限定されるのではない。
【0061】
I.全体像
静止デバイス(現在データを産出(harvest)せず、またデータを送ってもいないが、既知の今後の時点においてデータを産出するかまたはデータを送るように、予定を組むことができる状態にある)は、符合化メッセージを当該デバイスにおいて発光する(flash)ことによって、起動される。このデバイスは、初めて配備されたときのように、一度も動作開始されたことがなくてもよい。このデバイスは、外部デバイスによって送られた一連の外部光信号によって、最初に起動される(woken up)。これらの外部閃光は、修正モールス符号でメッセージを構成し、デバイスに送られる。光信号は、プロセッサをブートする電力管理回路を作動させる(trigger)。また、光信号は、十分な輝度および十分な活性化速度(speed of activation)になったときには、閃光を電圧スパイクに変換する(transfer)プロセスを通して送られる。デバイスが完全に起動したとき、メッセージが読み取られる。他のデバイスから要求が来たとき、センサが、メッセージ内に供給された認証コードを送る。これによって、1つのユーザ・アクションがデバイスを起動させ、ネットワーク認証情報によってそれを設定することを可能にする。
【0062】
デバイスは、デフォルトでは、時には(at times)、動作停止(turn off)している、即ち、静止状態にある(quiescent)こともある。即ち、 現在データを産出せず、またデータを送ってもいないが、今後の時点においてデータを産出するかまたはデータを送るように、予定を組むことができる状態にある。デバイスを動作開始させようとする、再配備しようとする等のとき、プログラム可能な伝達光源が、このデバイスに、反復メッセージを送ることができる。この反復メッセージは、異なる時間量だけ分離された閃光を含む。伝達光は、デバイスに供給される電力を誘起し、および/または早期起動を促す。メッセージは、修正モールス符号にしてもよい。デバイスが完全に起動したときに、メッセージが読み取られる。プログラム可能な光源から外部デバイス220Aに要求が出たとき、外部デバイス220Aは認証コードを送ることができ、外部デバイスはこの認証コードを読み取る。認証コードが正しい場合、プログラム可能な光源は他のメッセージを送ることができる。修正モールス符号は、文字の要素(parts)、文字の終端(end)、および単語の終端間の空間毎に、異なるタイミングを設ける。
【0063】
II.静止デバイスのシステム実施形態
図1を参照して、本明細書において開示する実施形態のいずれにおいても、全体的にまたは部分的に使用することができるデバイスを開示する。デバイス100は、休眠状態から起動させるデバイスであれば、いずれの種類でもよい。例えば、デバイス100は最初に設置されつつあるのでもよく、したがって動作開始させる必要がある。デバイス100は、休眠状態にあるのでもよく、この状態から起動してその正常なスケジュールに移ることもできる。デバイス100は、低電力のセンサのような、低電力デバイスであってもよい。デバイス100は、光検出回路105、および/またはフィルタ110を備えることができる。フィルタ110は、特定の周波数の光を通過させ、他の周波数を除外する(reject)周波数フィルタ112を構成してもよい。この周波数フィルタ112は、バンドパス・フィルタ、ノッチ・フィルタ、ハイ・パス・フィルタ等でもよい。ある実施形態では、光検出回路105およびフィルタ110を統合してもよい。光検出回路105は、光源から光信号を受信するように構成することができる。光検出回路105は、この回路内にあるフォトダイオードに閃光が当たったときに、電圧を生成することができる。この電圧の強度は、フォトダイオードに当たる光の強度を基準にしてもよい。例えば、周波数フィルタ112は、45ルーメン以上の光と同等の電圧のみを通過させることもできる。光検出回路105によって生成される電圧は、光検出回路105および周波数フィルタ112の具体的詳細に応じて変化させることもできる。
【0064】
ある実施形態では、振幅フィルタ114を通して光を送ることもできる。振幅フィルタ114は、特定の振幅(輝度)を有する光だけを通過させる。このフィルタは、デジタル閾値(digital threshold)でもよい。周波数フィルタ112および振幅フィルタ114を対にして使用することによって、十分に高い(fast-enough)周波数を有し、光レベルが十分に高い光パルスを通過させることが可能になる。周波数フィルタ112および振幅フィルタ114は、電圧信号を「1」または「0」のいずれかに変換するデジタル・ゲートと結合した受動ハイ・パス・フィルタにしてもよい。「1」は、立ち上がりおよび立ち下がりエッジがスパイクのように現れる、非常に狭いパルスであってもよい。このデジタル・ゲート114は、周波数フィルタ112からデジタル回路(digital circuit)へのアナログ信号出力を変換することができる。こうすると、このデジタル回路は、電力管理回路140が受け入れる(receive)ことができる。
【0065】
ある実施形態では、フィルタの1つの目的は、フォトダイオードの飽和から保護することであるとしてよい。また、このフィルタは、偽陽性および/または偽陰性の原因となる光レベルの変動に対して、保護することもできる。例えば、フィルタ110は、デジタル閾値を満たさないノイズ(電圧に依存し、この電圧自体が光の輝度に依存する)を濾波することができ、更に低周波数ノイズも濾波することができる。つまり、このデバイスが存在する空間内の周囲光は、デバイス100を作動させることはできない。ゆっくりと立ち上がる光は、デバイスを作動させることができず、点灯中のランプからというような、ランダムな閃光は、完全なメッセージを生成することができないので、デバイス100は動作開始されない等となる。タイマ175は、連続するスパイク間の時間を追跡することができる。スパイク(例えば、フィルタ110によって処理される)と、これに続く次のスパイクまでの時間を「パルス」と呼ぶことができる。このパルスは、1つのスパイクから次のスパイクまでの時間を示す時点(time)であるとしてよい。電力管理回路140は、スパイクの受光時にプロセッサ/MCUに電力を送るように動作可能にすることができる。スパイクは、周波数フィルタ112を通過し、デジタル・ゲートによってデジタル化されている。デジタル・ゲートは、振幅フィルタ114であっても、またその一部であってもよい。振幅フィルタ114は、周波数フィルタ112の一部であっても、電力管理回路140の一部であっても、また別個のコンポーネントであってもよい。
【0066】
送信機115は、デバイス100にデバイス・データ120を他のエンティティに送らせることができ、他のエンティティには、携帯電話機のような個人用コンピューティング・デバイス、デバイス100を制御するコントローラ、デバイス100、または異なるエンティティ等がある。送信機は、有線、ワイヤレス、何らかの組み合わせ等でもよい。送信機は、Bluetooth Mesh、2線式マルチドロップ、3線式マルチドロップ、以上の何らかの組み合わせ、異なる種類の送信機全般等をあげることができる。デバイス・データ120は、メモリに格納することができる。
【0067】
ソラー・パネルおよび/またはバッテリ130を含むこともできる。ある実施形態では、ソラー・パネルは、光検出回路105としても機能するように構成する(configure)ことができる。メモリ155は、スパイク・カウンタ160を含むことができ、スパイク・カウンタ160は、受信したスパイク数を、内部値として保持する。また、メモリ155は、メッセージが読み取られる前に受光すべきスパイクの数を決定する、起動閾値165も含むことができる。バッファ170は、メモリ155の一部でもよく、デバイス100に送られたメッセージまたはメッセージの一部を保持する。電力管理回路140には、部分的に、光検出回路からの電圧によって給電することができ、電力管理回路は、プロセッサ145をバッテリ130に接続するための信号として、この電圧を使用することができる。プロセッサは、高効率信号処理、低電力、低コストという特徴を備えることができ、または他の特徴を有することもできる。プロセッサはマイクロコントローラであってもよい。プロセッサ145には実行可能命令を搭載することができ、実行可能命令は、メッセージをいつ送るかというような、特定の判断を下すことができる。これらの実行可能命令150は、ファームウェア内、ソフトウェア内、ハードウェア内、またはこれら3つの内2つ以上の何らかの組み合わせの中に埋め込むことができる。また、実行可能命令150は、受信したメッセージを復号する、計算を実行する等を行うこともできる。また、デバイスは、デバイス100の他のサービスを提供するデバイス・コンポーネント135も有することができる。
【0068】
III.静止デバイスの方法実施形態
図2を参照すると、フローチャート200は、本明細書において開示する実施形態と共に使用することができる方法を開示する。以下に紹介する方法200の動作は、例示であることを意図している。ある実施形態では、方法200は、説明しない1つ以上の追加の動作と一緒に、および/または論ずる動作の内1つ以上を除外して、遂行することもできる。加えて、方法200の動作が図2において示され以下で説明される順序は、限定であることを意図するのではない。ある実施形態では、方法200は、1つ以上の処理デバイス(例えば、プロセッサ145のようなデジタル・プロセッサ)、アナログ・プロセッサ、情報を処理するように設計されたデジタル回路、情報を処理するように設計されたアナログ回路、状態機械、および/または電子的に情報を処理するための他のメカニズム)において実装することができる。1つ以上の処理デバイスは、電子記憶媒体上に電子的に格納されている命令に応答して、方法200の動作の一部または全部を実行する1つ以上のデバイスを含むことができる。1つ以上の処理デバイスは、ハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアによって、方法200の動作の内1つ以上の実行に合わせて特別に設計されるように構成された1つ以上のデバイスを含むことができる。
【0069】
動作205において、閃光エンコーダがメッセージをデバイス100に送る。閃光エンコーダとは、本明細書において説明する形式のメッセージを発光させることができるデバイスである。動作210において、光検出回路におけるフォトダイオードが、光を受光し、受光した光の強度に基づいて電圧を生成する。光の強度が十分であるとき、光検出回路105を作動させる(210)。ある実施形態では、光検出回路105が作動されると、電圧スパイクを生成するために、光検出回路内における1つ以上のトランジスタが、低い方の電圧と高い方の電圧との間で切り替わる。ある実施形態では、このスパイクのサイズが光の強度に比例する。ある実施形態では、電圧のサイズとは、スパイクの高さである。動作215において、スパイクをフィルタに通過させる。ある実施形態では、これは、特定の周波数以上の電圧のみを通過させるバンドパス・フィルタである。これは、例えば、太陽が雲の下から現れるときに突然明るくなる部屋における光のような、低周波数波を濾波する。ある実施形態では、バンドパス・フィルタの後、電圧を振幅フィルタ114に通過させる。これら2つのフィルタは、例えば、ランダムな光がプロセッサ145を始動させる(startup)のを防止するために、特定の周波数よりも高い特定の強度の光だけが電力管理回路(power manager)を作動させるように使用することができる。ある実施形態では、次に、MCU145への給電を可能にすべきことを電力管理チップ140に伝達するために、スパイクを延長する。この延長は、電力管理回路におけるバウンス除去要件(denouncer)を満たすことができる。動作220において、フィルタ110を通過することができたスパイクによって、電力管理回路(manager)140を起動させる(ある実例では、延長させて、先端(leading)および後端エッジ(trailing edge)を有するパルスにする)。起動させた後、電力管理回路(manager)はバッテリ130をプロセッサ145に接続し、これに給電する。動作220において、電力管理チップ140はMCUへの給電を可能にする。動作225において、プロセッサ145はカーネルをブートする。このカーネルはZephyrカーネルであってもよい。また、MUC I/Oライン上の割り込みに応答するために、割り込みハンドラも登録する。このプロセスが完了した後、着信する信号スパイクの立ち上がりエッジ毎に、MCU割り込みを発生し(produce)、割り込みハンドラ・コードを実行する。このプロセスは、メッセージを正確に受信できるようになる前に完了するために、時間がかかる。つまり、その最終的なメッセージを受信しようとする前に、MCUが電力を受け完全にブートすることが可能になるためには、ある時間期間にわたって継続する起動シーケンスを使用することが理想的である。
【0070】
信号は既にフィルタ110を通過している。誤ったトリガによってメッセージ復号を誘起するのを回避するために、起動シーケンスのスパイクを数え、指定された閾値のスパイクが受光されるまで、メッセージを復号しない。音声(speech)の修正モールス符号部「単語端」よりも大きな信号スパイク間の遅延が受信された場合、スパイク・カウンタを消去する。これは、起動信号スパイクが好機に受信され、デバイスの意図的な起動を示唆することを確保するためであり、したがって、デバイスが置かれている部屋において照明を点灯することによってというようなことが、例え複数回行われても、ランダム・ノイズによってメッセージ復号が誘起されるのを防止する。
【0071】
起動閾値が満たされた後、即ち、スパイク・カウンタが起動閾値に達した後、プロセッサ145上で実行しているコードは、送信メッセージの一部として、後続のスパイクおよび遅延を解釈し始める前に、音声の「単語端」部の長さだけの遅延を待つ。起動閾値を満たし,部分的に,音声の「単語端」部に変換する遅延を受信した後、音声の他の遅延「単語端」部が受信されるまで、後続のスパイクおよび遅延を、送信メッセージの一部として解釈する。
【0072】
以上の考え方は、多くの異なるアルゴリズムに組み込むことができる。図3を参照しながら、使用することができる1つのアルゴリズムを示す。図3は、プロセッサ145がメッセージを読み取る方法を開示する。図3を参照すると、フローチャート300は、本明細書において開示する実施形態と共に使用することができる方法を開示する。以下に紹介する方法300の動作は、例示であることを意図している。ある実施形態では、方法300は、説明しない1つ以上の追加の動作と一緒に、および/または論ずる動作の内1つ以上を除外して、遂行することもできる。加えて、方法300の動作が図3において示され以下で説明される順序は、限定であることを意図するのではない。ある実施形態では、方法300は、1つ以上の処理デバイス(例えば、マイクロコントローラ145のようなデジタル・プロセッサ)、アナログ・プロセッサ、情報を処理するように設計されたデジタル回路、情報を処理するように設計されたアナログ回路、状態機械、および/または電子的に情報を処理するための他のメカニズム)において実装することができる。1つ以上の処理デバイスは、電子記憶媒体上に電子的に格納されている命令に応答して、方法300の動作の一部または全部を実行する1つ以上のデバイスを含むことができる。1つ以上の処理デバイスは、ハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアによって、方法300の動作の内1つ以上の実行に合わせて特別に設計されるように構成された1つ以上のデバイスを含むことができる。
【0073】
最初にメッセージが送信されるとき、恐らくメッセージ全体は受信されない。何故なら、プロセッサ145に給電し実行可能命令150を実行し始めるために遅延を要するからである。したがって、送られる最後のメッセージが受信され始める前に、プロセッサ145が完全にブートアップされたことを確証するために、メッセージを複数回送ってもよい。後続のメッセージ送信時には、以前に送信メッセージの内1つによって起動閾値が満たされており、更に音声の信号「単語端」部が受信されているので、メッセージは最終的に受信される。ある実施形態では、スパイク・カウンタが、受信されたスパイクの数を保持する。実施形態では、メッセージ全体を受信できることを確証するために、プロセッサ145は、メッセージを復号する前に、メッセージが送られ始めてから特定の時間(例えば、スパイク・カウンタの数で測定する)が過ぎるのを待つこともできる。ある実施形態では、プロセッサは、実際の時間で測定された特定の時間だけ待つこともできる。ある実施形態では、プロセッサは、異なる方法で、待つ時間を測定することもできる。実施形態では、スパイク後に、音声の「単語端」部よりも長い遅延が検出され、スパイク閾値に未だ達していないときに、スパイク・カウンタをリセットする。この閾値は、プロセッサがブートする時間を有することを確保するために、十分に長い5、9等のような何らかの信号スパイク数でもよい。動作305において、プロセッサ145に電力を投入する。動作315において、プロセッサがブートアップする(310)。プロセッサに電力を投入し、ブートアップしている間、プロセッサが完全にブートアップするまで、メッセージは継続的に送られ、ブートアップされた時点で、メッセージ全体を読むことができる。動作315において、プロセッサはスパイクを受信する。動作320において、プロセッサは、このスパイクと直前に受信したスパイクとの間の時間を測定する。判断時点325において、測定時刻がメッセージ開始時刻であった場合、判断時点325において、有効なメッセージ開始が検出されたか否か判定する。検出された場合、動作330において、メッセージを読み取る。メッセージ開始が検出されていない場合、戻って動作315において、プロセッサは他のスパイクが受信されたか再度チェックする。
【0074】
図4を参照すると、フローチャート400は、本明細書において開示する実施形態と共に使用することができる方法を開示する。このフローチャート400は、メッセージ開始を検出するために使用することができる実施形態について説明する。動作402において、デバイスが起動する。動作405において、光信号をスキャンする。判断時点410において、スパイクが検出されたか否か判定する。検出された場合、判断時点415において、スパイク・カウンタを増分する。スパイク・カウンタは起動閾値165を有する。この閾値は、プロセッサ145がブートアップするのに十分な時間を有することを確保するのに十分な長さに設定され、ゼロでない整数にすればよい。その例は、5、4、3、10等でもよい。判断時点420において、スパイク・カウンタの値をチェックする。判断時点420において、パルスに続く遅延の長さを測定する。これが開始メッセージの長さ以上である場合、動作時点425において、スパイク・カウンタを消去する。ある実施形態では、遅延長が修正モールス符号の「単語端」長を超過する場合(図5および図6を参照して論ずる)、スパイク・カウンタを消去する。これによって、検出されたスパイク数が不十分であるのに、検出されたメッセージが終端にある場合(スパイクを見失ったことを意味する)、メッセージが読み取られないことを確保する。判断時点430において、スパイク・カウンタの値をチェックする。起動閾値165である場合、動作435において、次のパルスを取り込む。動作440において、スパイクおよび遅延を復号する。判断時点445において、遅延が単語端遅延と同じ長さであるか否か判定する。同じ長さでない場合、動作435において、次のスパイクおよび遅延を取り込む。同じ長さである場合(単語端遅延が検出された)、動作450において、メッセージが終了したと判定する。
【0075】
一旦メッセージ開始が発見されたなら、後続の信号パルスは、送信メッセージの一部として解釈される。信号スパイク間の時間を測定する。これについては、図9図10、および図11を参照して論ずる。プロセッサ145は、修正モールスを使用して、スパイク間の遅延を復号する。実施形態では、時間単位に復号された遅延のシーケンスは、順次(sequential order)、LIFO順等でバッファされる(170)。ある実施形態では、時間単位に復号された遅延のシーケンスは、部分的にバッファに格納される。ある実施形態では、バッファ170が指定位置となり、ある実施形態では、バッファ位置は実行中に決定される。ある実施形態では、「単語端」遅延が発見されたとき、バッファ170(メッセージが格納されている可能性がある)の復号を実行し、メッセージを生成する。生成されたメッセージは、同じバッファ(例えば、170)、または異なるバッファに格納することもでき、後続の受信メッセージによって上書きされる。これによって、受信された最後のメッセージが、格納されているメッセージであることを確証する。ある実施形態では、他の方法を使用する。例えば、複数の単語が1つのメッセージの中にあってもよい。このような場合、音声のメッセージ信号部の終端を定めることができる。音声のメッセージ信号部の終端が発見されたなら、音声バッファ170のその部分の復号を実行し、メッセージを生成することができる。複数のバッファ(例えば、170)を使用すること等も可能である。
【0076】
これより図5および図6に移り、メッセージ符合化および復号(decoding)の実施形態を開示する。図5の500は、現在の国際モールス符号チャートを記述する。国際モールス符号は、期間(duration)、即ち、立ち上がりエッジにおける期間および立ち下がりエッジにおける期間を指定する。例えば、短符号および長符号の期間は、立ち上がりエッジと後端エッジとの間の期間である。音声の「END OF PART OF LETTER」、「文字端」、および「単語端」部は、モールス符号信号がロー(low)である期間であり、したがって、立ち下がりエッジと立ち上がりエッジとの間の期間である。例えば、図9の905は短符号を示し、例えば、立ち上がりエッジとそれに続く1時間単位の期間となる。文字要素端910は、後端エッジとそれに続く1時間単位である。
【0077】
図6の600は、同様に、本明細書において説明する実施形態において使用される場合に、各々に対する遅延を記述する修正モールス符号チャートを開示する。この修正モールス符号では、1つの信号スパイクしかない。したがって、「遅延」(delay)という用語は、スパイク間の経過(elapse)を記述するために使用され、その期間は音声のモールス符号部に対応する。通常のモールス符号では、基準時間期間を1時間単位とすればよい。短符号(1)505および長符号(3)510は、短符号の遅延は1×基準単位であり、長符号は3×基準単位の遅延であることを示す。例示的な実施形態では、1時間期間の遅延は約8msである。1時間単位が各側にある程度のゆとり(some give)を有するように、したがって、「大凡」(around)となるように、閾値を設けてもよい。各側のゆとりは、他の実装の詳細に依存してもよい。図5および図6に示す行列は、その結果生ずる音声のオン/オフ部の組み合わせである。従前からのモールス符号では、信号オン期間(signal on duration)および信号オフ期間(signal off duration)を測定し、音声の特定部を復号するために各々を使用する。本明細書において開示する修正モールス符号は、立ち上がりエッジ間の遅延を追跡するだけである。立ち上がりエッジは、スパイクによって定めることができる。これによって、従前からの国際モールス符号では区別できない組み合わせが作り出される。例えば、長符号/文字要素端515および短符号/文字端520は、双方共、4×基準単位である。これは重要である。何故なら、本明細書において開示する例示的な実施形態におけるように、先端エッジ、後端エッジ、および遅延の代わりに、1つのエッジと、次のエッジまでの遅延のみが生成されるからである。したがって、信号オンの期間に信号オフの長さを加算したものが、利用可能な情報となる。これについては、図10図11、および図12を参照しながら論ずる。従前からのモールス符号では、4×信号スパイク間の期間が現れた場合、所望の信号が長符号/文字要素端515なのか、または短符号/END LETTER520なのか解明する(know)方法がない。
【0078】
図6の600は、修正モールス符号チャートを開示する。組み合わせの衝突を避けるために、音声の各部分に割り当てられる基準タイミング単位の倍数が一意となるように調節する。したがって、文字端信号605は、5時間期間に等しい。単語端信号610は、9時間期間に等しい。これらの時間期間を短符号または長符号の時間期間に加算して、一意の時間期間を求める。一例として、短符号(1)および後続の文字要素端(1)615は、2X基準単位となる(take)。長符号(3)および後続の文字端(5)は、8X基準単位620となる。長符号(3)および後続の単語端(9)625は、12×基準単位となる等である。
【0079】
図7Aの700Aおよび図7Bの700Bは、修正モールス符号を使用したメッセージの作成を更に詳細に開示する。異なる文字の組み合わせは、異なるコマンドを指定する。ある実施形態では、メッセージは一連の文字705Aを含み、これらの文字705Aは、メッセージと、これに続いて、認証710Aに使用される一連の文字またはその他のキャラクタとを指定する。メッセージが1つの単語である場合、メッセージの後ろに、単語端610が続く。ある例示的な実施形態では、1つのメッセージは、2つのメッセージ文字715A、720Aと、これに続いて、メッセージとは無関係の認証キャラクタ725A(そして恐らくは伝達デバイスによってランダムに生成された)とを含む。認証キャラクタ725Aは、伝達デバイスに返送され、例えば、ネットワーク認証のために使用される。
【0080】
ある実施形態では、これらのメッセージは、光エンコーダ内にあるプロセッサ/MCUによって、文字列として生成され、次いで音声の修正モールス符号部に変換される。ある実施形態では、メッセージは直接音声の修正モールス符号部として作成される。音声の修正モールス符号部は、次に、光源を使用してデバイス100に伝達することができる。ある実例では、デバイス上において光を使用し、この光の特定のオン/オフ・タイミングをプログラミングする、またそうでなければ指定することを可能にする。ある実施形態では、閃光照明を有する電話機のような、パーソナル・コンピューティング・デバイスを使用する。先に論じたように、メッセージを初めから複数回出力することもできる。例えば、偽りのトリガに反応してメッセージ復号を誘起することを回避するために、デバイス100がブートアップできたこと、そして起動閾値165(指定数のパルス)を満たせることを確認するために、メッセージを2秒間出力することもできる。メッセージは、デバイス100を動作開始させるためのプリアンブルとして、そしてデバイス100にその次のアクションにおいて命令する実際のメッセージとして、双方に使用することができる。ある実施形態では、メッセージを出力する回数は、メッセージの長さに応じて異なる。
【0081】
図7Aの700は、メッセージ「PRE」に対する国際モールス符号を示す。このメッセージは、メッセージ部「PR」705(「規定」(provision)を表すとしてもよい)と、ランダムに選択された認証部「E」710とを含む。図7Bは、デバイスを起動するために送ることができる形態に変換されたメッセージを開示する。国際モールス符号のP信号735Bは・--・715Aである。更に十分なまでに説明すると、スパイク737Bおよびこれに続く短符号(1時間期間)+Part of Word(1時間期間)に等しい遅延を発生して2時間期間705Bが形成され(produce)、スパイク739Bおよびこれに続く長符号(3時間期間)+Part of Word(1時間期間)を発生して4時間期間710Bが形成され、スパイク742Bおよびこれに続く長符号(3時間期間)+Part of Word(1時間期間)を発生して4時間期間715Bが形成され、スパイクおよびこれに続く短符号(1時間期間)+文字端(5時間期間)を発生して6時間期間720Bが形成される。R720Aは、短符号-長符号-短符号であり、これは、スパイク739Bおよびこれに続く短符号(1時間期間)+文字端(5時間期間)に対応し、6時間期間720Bが形成される。R信号740Bは、国際モールス符号にすると、短符号-長符号-短符号720となる。修正モールス符号文字R740Bを表す信号は、1組のスパイクおよび遅延725Bであり、スパイクとこれに続く2時間期間の遅延(短符号およびこれに続くEnd of Part of Letter)、スパイクとこれに続く4時間期間の遅延(長符号およびこれに続くEnd of Part of Letter)、およびスパイクとこれに続く6時間期間の遅延(短符号およびこれに続く文字端)に対応する。この単語における最後の文字E725Aは短符号(1時間期間)であるが、これはこの単語における最後の文字であるので、その後に単語端信号610が続く。これは(1+9)=10時間期間に対応する。この結果、スパイク742Bと、これに続く10時間期間730B、745Bの遅延とが得られる。単語端の受信によって、ある実施形態では、このメッセージが終了したことがわかる。あるメッセージは、1単語よりも長くてもよく、その場合、修正モールス符号表を拡張することができる。
【0082】
ある実施形態では、これらのメッセージは、光エンコーダ205によって文字列(string)として生成され、次いで音声のモールス符号部に変換される。ある実施形態では、メッセージは直接音声のモールス符号部として作成される。次いで、音声のモールス符号部は、光源を使用して、デバイス100に伝達することができる。ある実例では、 デバイス上において光を使用し、この光の特定のオン/オフ・タイミングをプログラミングする、またそうでなければ指定することを可能にする。ある実施形態では、閃光照明を有する電話機のような、パーソナル・コンピューティング・デバイスを使用する。先に論じたように、メッセージを初めから複数回出力することもできる。例えば、偽りのトリガに反応してメッセージ復号を誘起することを回避するために、デバイス100がブートアップできたこと、そして起動閾値165(指定数のパルス)を満たせることを確認するために、メッセージを2秒間出力することもできる。メッセージは、デバイス100を動作開始させるためのプリアンブルとして、そしてデバイス100にその次のアクションにおいて命令する実際のメッセージとして、双方に使用することができる。ある実施形態では、メッセージを出力する回数は、メッセージの長さに応じて異なる。
【0083】
メッセージ自体は、センサに何らかのアクションを実行することを命令する。いくつかの可能な状態には次のものがある。
【0084】
起動-デバイスを超低電力状態(休眠状態)から引き出すために光源を使用する。
【0085】
通信-光源によって放出されるシーケンス/パターンが、デバイスが起動する状態、即ち、プロビジョニング・モード、デバイス・ファームウェア・アップグレード・モード、診断モード等に設定するために使用される。
【0086】
帯域外(OOB)セキュリティ(out-of-band security)-センサおよび伝達デバイスは、追加の通信媒体として、ネットワーク・オンボーディング・プロセス(onboarding process)を更に一層難読化するために、フライト(flight)を使用することができる。これは、プロビジョニングにおけるネットワーク設定中に送る等でもよい。
【0087】
図8の800は、帯域外認証メッセージが送られるときの例示的なシステム挙動を開示する。動作805において、帯域外認証メッセージを出す(provide)要求を受ける。このメッセージは、本来(originally)閃光エンコーダ205によって送られていてもよい。動作810において、例えば、送信機115を使用して、認証メッセージを送信することができる。ある実施態様では、この認証メッセージは、デバイスに送られる最後の文字であってもよい。これは、メッセージ部の一部ではない。ある実施形態では、認証メッセージ710Aは、デバイス100によって生成されたメッセージ、またはアルゴリズムを使用してデバイス100によって判定されるメッセージであってもよい。ある実施形態では、認証メッセージが複数のキャラクタの長さでもよい。ある実施形態では、認証メッセージをバッファ170に格納することもできる。
【0088】
送られた最後のキャラクタのような、メモリの認証部は、メモリ155に格納されたバッファ170に格納することができる。認証コードの送信は、メモリ155に格納されている認証バッファの内容を送信することを含んでもよい。メモリ155は、メッセージの認証部を保持する。認証コードが、E725Aのような、1つの文字である場合、E725Aをバッファ170に格納し、次いで認証要求を受けたときに、送ることができる。ある実施形態では、復号されたキャラクタを、1つのキャラクタを保持するバッファ170に格納するのでもよい。このようなシステムでは、メッセージにおける最後の文字はこのバッファに入っている文字であり、次いで認証要求に応答して、認証コードとして送る。ある実施形態では、バッファ170は複数のキャラクタを保持し送ることもできる。ある実施形態では、復号に先立ってメッセージ全体を格納できるように、信号間の時間を保持するために、バッファを使用することもできる。
【0089】
図9の900は、ハイ・パス・フィルタを含まない光回路によって生成されたデジタル信号を開示する。具体的に、図9の900は、修正国際モールス符号「A」を開示する。図9図10、および図11におけるパルスは、ms903単位で測定され、標準時間期間を10msとする。「A」は短符号-長符号であり、これは1時間期間のパルス905(立ち上がりおよび訓練エッジ)、これに続くEND OF PART OF LETTER910(1時間期間の信号ロー)、これに続く3時間期間の長符号915、これに続く9時間期間のEND OF PART OF WORD920となる。次の立ち上がり信号は、925において現れる。モールス符号のAを生成する信号は示されていないが、十分な振幅である限り、多くの形態をなすことができる。例えば、これは、間に休止(pause)を挟む正弦波形、方形デジタル信号等と同様に現れてもよい。信号がアナログである場合、ハイ・パス・フィルタのような周波数フィルタ112に渡し、光検出回路105によってデジタル化することができる。周波数フィルタ112から出力された信号は、次に、例えば振幅フィルタ114、アナログ/デジタル変換器等によって、アナログ信号からデジタル信号に変換することができる。
【0090】
図10の1000は、本明細書において説明する実施形態において使用される、ハイ・パス・フィルタを含む光回路によって生成されたデジタル信号を開示する。各パルスの立ち上がりエッジのみを、フィルタ110に通過させる。したがって、立ち上がりエッジ間の時間を測定する。これによって、短符号の立ち上がりエッジに対応するスパイク1005、長符号の立ち上がりエッジに対応するスパイク1010、および次に受信される立ち上がりエッジに対応するスパイク1015が得られる。図5および図6を参照して示したように、モールス・ハイおよびモールス・ローの各組み合わせが一意の時間期間を形成するように、音声の基準単位倍数(speech base unit multiples)においてモールス部が調節されている。
【0091】
図11の1100は、本明細書において説明する実施形態において使用される、ハイ・パス・フィルタを通して信号を受信するデバイスの観点から、デジタル信号を開示する。2つの時間測定値を復号する。即ち、短符号(スパイクに変換された)の立ち上がりエッジから長符号(スパイクに変換された)の立ち上がりエッジ1105までの時間、20ms長と、長符号(スパイクに変換された)の立ち上がりエッジから次の立ち上がりエッジ(スパイクに変換された) 1110 までの時間、80ms長である。表600を使用すると、短符号およびこれに続く文字要素端は2基準単位長615であり、基準単位は10msであるので、時間1105はモールス信号短符号と、これに続くモールス信号END OF PART OF LETTERとを示す。立ち上がりエッジ(スパイクに変換された)1010および1015間で測定した時間1110は、8基準単位長(10ms×8)であり、したがって、モールス信号の長符号およびこれに続く文字端(8単位長)である。文字は短符号-長符号であり、「A」に符合化する。
【0092】
II.外部デバイスが静止デバイスを起動するシステムの実施形態
図12は、説明する実施形態を実装することができる、適したプログラム可能な伝達光源1200の一般化した例を示す。コンピューティング環境1200は、本開示の使用範囲または機能に関して何らの限定も示唆する意図はない。何故なら、本開示は、多様な汎用または特殊目的コンピューティング環境において実装できるからである。
【0093】
図12を参照すると、コンピューティング環境1200は、少なくとも1つのプロセッサを含む。このプロセッサは、コア処理エレメント1210のような、多くの形態をなすことができる。コア処理エレメント1210は、中央処理ユニット1230とメモリ1220とを備えることができる。中央処理ユニット1230は、コンピュータ実行可能命令を実行し、実プロセッサまたは仮想プロセッサでもよい。メモリ1220は、揮発性メモリ(例えば、レジスタ、キャッシュ、RAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM、EEPROM、フラッシュ・メモリ等)、またはこれら2つの何らかの組み合わせでもよい。メモリ1220は、先に説明した、静止デバイスを外部から始動させる方法を実装するソフトウェア1285を格納する。また、特殊プロセッサも含んでもよい。
【0094】
コンピューティング環境は、追加の特徴を有することもできる。例えば、プログラム可能な伝達光源環境1200は、ストレージ1240と通信接続1270とを含み、通信接続1270は、1つ以上の入力/出力デバイス1250、1つ以上のネットワーク接続(例えば、有線、ワイヤレス等)1260、更には他の通信接続(図示せず)を含むことができる。通信接続1270は、ワイヤレス通信を実行するために1つ以上のワイヤレス送受信機、および/または有線通信を実行するために1つ以上の通信ポートを含むことができる。実施形態では、通信デバイス1270は、プログラム可能な光源1252を通じてメッセージを送るように構成することができる。
【0095】
入力デバイス(1つまたは複数)1250は、ユーザまたは他のデバイスがプログラム可能な伝達光源1200と通信することを可能にするデバイスとしてよい。これらは、閃光装置のようなプログラム可能な光源1252、およびカメラのフラッシュ(カメラまたはコンピューティング・デバイスに接続することができるストロボ光)を含むことができる。含むことができる他のデバイスには、マイクロフォン、マウス、ペン、トラックボール、タッチスクリーン1256、またはプログラム可能な光源1200と関連付けられたコンピューティング環境に入力を供給する他のデバイスが含まれる。オーディオについては、入力デバイス(1つまたは複数)1250は、サウンド・カードまたはオーディオ入力を受け入れてアナログまたはデジタル形態でオーディオ出力を生成する同様のデバイス、スピーカ1258、もしくはオーディオ・サンプルをコンピューティング環境に供給するCD-ROMリーダであってもよい。出力デバイス(1つまたは複数)1250は、タッチスクリーン1256、ディスプレイ、キーボード、プリンタ、スピーカ、CDライタ、コンピュータ読み取り可能記憶媒体1265、またはプログラム可能な伝達光源コンピューティング環境1200から出力を供給するその他のデバイスであってもよい。バス、コントローラ、またはネットワークのような相互接続メカニズム(図示せず)が、コンピューティング環境1200のコンポーネントを相互接続する。通例、オペレーティング・システム・ソフトウェア(図示せず)が、コンピューティング環境において実行する他のソフトウェアに動作環境を提供し、コンピューティング環境のコンポーネントの作用(activities)を調整する。
【0096】
ストレージ1240は、着脱可能でも、着脱不可能でもよく、磁気ディスク、磁気テープまたはカセット、CD-ROM、CD-RW、DVD、フラッシュ・ドライブ、あるいは情報を格納するために使用することができ、コンピューティング環境1200内部でアクセスすることができる任意の他の媒体も含む。ストレージ1240は、起動メッセージを含む、閃光で構成された(comprise)メッセージを異なるデバイスに送る方法を実装するために、静止デバイス外部始動ソフトウェア1285のような、ソフトウェアの命令を格納する。
【0097】
通信接続(1つまたは複数)1270は、通信媒体を介して、他のコンピューティング・エンティティへの通信を可能にする。通信媒体は、変調データ信号内において、コンピュータ実行可能命令、圧縮したグラフィクス情報、または他のデータのような情報を伝達する。通信接続1270は、入力/出力デバイス1250、およびクライアント・デバイスが、ネットワーク1260を通じて、他のデバイスと通信することを可能にする入力/出力デバイスを含むことができる。通信デバイスは、ワイヤレス通信を実行するための1つ以上のワイヤレス送受信機、および/または有線通信を実行するための1つ以上の通信ポートを含むことができる。これらの接続は、インターネット、イントラネット、LAN、WAN、セルラ・ネットワーク、もしくは他の形式のネットワークというような、ネットワーク接続を含むことができ、有線ネットワークでも、またはワイヤレス・ネットワークでもよい。尚、ネットワーク1260は、複数の異なる種類の有線またはワイヤレス・ネットワークの組み合わせでもよいことは理解されよう。ネットワーク1260は、複数のコンピュータとの分散型ネットワークであってもよく、これらのコンピュータは、連携して動作する(act)コントローラを構築することもできる。コンピューティング接続1270は、ワイヤレス・ハンドヘルド・デバイス、携帯電話デバイス等のような、可搬型通信デバイスであってもよい。
【0098】
コンピュータ読み取り可能媒体は、コンピューティング環境内部でアクセスすることができる、任意の利用可能な非一時的有形媒体である。一例として、そして限定ではなく、コンピューティング環境では、コンピュータ読み取り可能媒体は、メモリ1220、ストレージ1240、通信媒体、および以上の内任意のものの組み合わせを含む。コンピュータ読み取り可能媒体(computer readable media)を格納するために使用することができるコンピュータ読み取り可能記憶媒体(computer readable storage media)1265は、命令1275およびデータ1280を含む。データ源は、通信接続1270を介して情報を受信および送信するように構成された汎用ハードウェア・プラットフォーム・サーバのような、コンピューティング・デバイスでもよい。開示した方法の一部の動作について、紹介し易いように、特定の連続順で説明したが、以下に明記する具体的な文言によって特定の順序付けが求められない限り、この説明方法は並び替え(rearrangement)も包含することは理解されてしかるべきである。例えば、順次説明する動作を並び替えること、または同時に実行することができる。更に、簡略化するために、添付図面は、開示した方法、装置、およびシステムを他の方法、装置、およびシステムと共に使用することができる種々の方法を示していない場合もある。加えて、説明では、ときとして、「判定する」(determine)、「構築する」(build) 、および「識別する」(identify)というような用語を、開示する技術を説明するために使用する。これらの用語は、実行される実際の動作の上位抽象化である。これらの用語に対応する実際の動作は、個々の実施態様に応じて、様々な形態をなすが、当業者には容易に識別可能である。
【0099】
更に、開示した方法のいずれから生成された(produce)データであっても、作成し(create)、更新し、または種々の異なるデータ構造もしくはフォーマットを使用して、有形コンピュータ読み取り可能媒体(例えば、1つ以上のCDのような、有形コンピュータ読み取り可能媒体)、揮発性メモリ・コンポーネント(DRAMまたはSRAMのような)、または不揮発性メモリ・コンポーネント(ハード・ドライブのような)に格納することができる。このようなデータは、ローカル・コンピュータにおいて、またはネットワークを通じて(例えば、サーバ・コンピュータによって)作成もしくは更新することができ、あるいはクラウド・コンピューティング環境において格納およびアクセスすることもできる。
【0100】
図13Aおよび図13Bを参照しながら、外部から静止デバイスを始動させることができるデバイスの2つの実施形態を開示する。1300Aにおいて、メッセージを送るようにプログラミングすることができる閃光装置1310Aを含む携帯電話の実施形態1305Aを開示する。これらのメッセージは、静止デバイス1320Aに送ることができる。デバイス1300Bは、伝達エレメント1315Bに接続された(1310B)コンピュータ1305Bを備える。このコンピュータは、メッセージ作成について適切に伝達するように、伝達エレメント1315B(カメラ、閃光装置、またはプログラミングすることができる他の形式の照明でもよい)をプログラミングすることができる。ここでは、信号を静止デバイス、例えば、1320Aに直送する(direct)こともできる。照明をもっと大きなデバイスに接続すれば、不便な場所にあるデバイスに伝達することも可能になる。
【0101】
図14は、プログラム可能な光源1405を使用して、静止デバイスを始動させるために使用することができるシステム1400を開示する。伝達光(signaling light)は、静止デバイスに供給される電力を誘起することができ、および/またはデバイスの早期起動を促す(prompt)ことができる。静止デバイスとは、スケジュール上では休眠中であるが、スケジュール外のタスクのために始動させることができるデバイス、工場出荷時に電源が切られている(factory turned off)デバイス等でもよい。このプログラム可能な光源1405は、光信号を既知の強度で既知の時間だけ発光させるように動作可能であればよい。信号は特定の振幅を有することができる。例えば、この信号は、少なくとも40ルーメン、約40ルーメン、約45ルーメン、約60ルーメン等でもよい。この信号は、揺らいで(lambently)見える閃光よりも大きくなるようにすればよい。静止デバイスが自然に暗いエリアにあるときは、薄暗い光信号を使用してもよい。同様に、自然に明るいエリアでは、もっと振幅が大きい信号を使用すればよい。この信号は、単位時間の倍数だけ持続することができ、時間単位の倍数だけ分離させること等もできる。これについては、図11および関連する(surrounding)本文を参照して更に詳しく論ずる。送受信機1410は、少なくとも1つの静止デバイスが一旦起動されたなら、ワイヤレス、有線等で、情報を送信することができればよい。エンコーダ1415は、光源305が静止デバイスに伝達することができるように、メッセージを何らかのコードに符合化することができる。このコードは、修正モールス符号、または伝達することができるのであれば、異なる符号であってもよい。また、このシステムは、実行可能命令1420も有することができ、このシステムと関連付けられたプロセッサ、例えば、1210、1230等によって実行されると、種々の形式のアクションを実行する。これらのアクションについては、図15を参照して論ずる。
【0102】
III.外部デバイスによって静止デバイスを起動する方法の実施形態
図15を参照すると、フローチャート1500は、本明細書において開示する実施形態と共に使用することができる方法を開示する。以下で紹介する方法1500の動作は、例示であることを意図している。ある実施形態では、方法1500は、説明しない1つ以上の追加の動作と一緒に、および/または論ずる動作の内1つ以上を除外して、遂行することもできる。加えて、方法1500の動作が図15において示され以下で説明される順序は、限定であることを意図するのではない。ある実施形態では、方法1500は、1つ以上の処理デバイス(例えば、cpu1230のようなデジタル・プロセッサ、マイクロプロセッサ、アナログ・プロセッサ、情報を処理するように設計されたデジタル回路、情報を処理するように設計されたアナログ回路、状態機械、および/または電子的に情報を処理するための他のメカニズム)において実装することができる。1つ以上の処理デバイスは、電子記憶媒体上に電子的に格納されている命令に応答して、方法1500の動作の一部または全部を実行する1つ以上のデバイスを含むことができる。1つ以上の処理デバイスは、ハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアによって、方法1500の動作の内1つ以上の実行に合わせて特別に設計されるように構成された1つ以上のデバイスを含むことができる。
【0103】
動作1505において、メッセージを決定する。このメッセージは、特定の数のアルファベット・キャラクタでよい。例えば、ある実施形態では、メッセージは2つのキャラクタでもよい。一例として、「PR」という文字は、「静止デバイスが動作開始し、プロビジョニングを開始しなくてはならない」に対するコードとしてもよい。多くのメッセージがあってもよく、これらのメッセージは、もっと多いまたはもっと少ない文字を含んでもよく、複数の単語等を含んでもよい。動作1510において、メッセージの認証部を判定することができる。伝達信号源がメッセージを送るとき、認証メッセージを含むことができる。正しいデバイスがそのメッセージを受信し、そのメッセージを理解したことを確認するために、この認証メッセージは当該デバイスから返送される。ある実施形態では、認証部は、ランダムに選択されたシンボルである。このシンボルは、文字、数字、表意文字、絵文字、ユニコード・キャラクタ等であってもよい。ある実施形態では、認証部はシンボルよりも多い。ある実施形態では、認証部は既知のアルゴリズムによって判定されてもよく、送られたときに、静止デバイスによって解読する(decipher)ことができる。動作415において、メッセージおよび認証型を符合化する。この符合化は、修正モールス符号、または異なる種類のコードでもよい。メッセージ符合化についての更なる情報は、図9図11および関連する本文を参照すると、認めることができる。
【0104】
動作1520において、符合化したメッセージを送る。この符合化メッセージは、光のスパイクと、スパイク間の休止とを含む。スパイクは、例えば、プログラム可能な光1552を使用して送られる。この光は、特定の振幅でなければならず、どのような振幅が必要になるかは、起動すべき静止デバイスのパラメータによって異なる。最初の立ち上がりエッジと次の立ち上がりエッジとの間の時間で正確に発光できる限り、光スパイクの形状はそれ程重要ではない。何故なら、静止デバイス1320Aは、ある実施形態では、立ち上がりエッジを読み取るからである。ある実施形態では、メッセージは、本明細書において開示したように修正されたモールス符号にするとよい。動作1525において、符合化したメッセージを再度送る。この送られるメッセージは、起動信号としても使用される。したがって、メッセージを十分な回数(times)だけ送り、時間/閃光(time flashes)の何らかの組み合わせによって、静止デバイス1520Aを最初に起動し、次いで静止デバイス1320Aをブートアップさせるようにしなければならない。符合化メッセージは、ブートアップ・プロセスが終了した後にメッセージ全体が受信されるように、ブートアップの時間を見越して、十分な回数だけ送ることができる。メッセージを送るべき回数(1525)は、静止デバイスがブートアップするのに要する時間に応じて変更することができる。符合化メッセージを十分な回数だけ送った後、動作1530において、2要素認証方法を使用することができる。これには、静止デバイスに帯域外メッセージを要求することを伴えばよい。帯域外メッセージは、元のメッセージの認証部であることは、予想できよう。メッセージは、本来プログラム可能なデバイス1252を使用して送られたが、ワイヤレス送信機のようなネットワーク接続1260、または異なる方法を使用して、この帯域外メッセージを要求することもできる。動作1535において、秘密メッセージを受信する。これは、送受信機、ワイヤレス送信機でもよいネットワーク接続から、または異なる方法を使用して、受信することができる。判断時点1540において、この秘密メッセージを認証する。これは、受信した秘密メッセージを、最初に送られた認証部と比較することによって、行うことができる。認証部が秘密メッセージと同等である場合、動作1550において、次のメッセージを送る。この次のメッセージは、送受信機、ワイヤレス送信機、または異なるネットワーク接続を使用して、送ることができる。間違った認証部が送られた場合や、次のメッセージが送られない場合等では、動作1545において、静止デバイス起動方法を停止する。
【0105】
V.コンピュータ読み取り可能媒体の例
図12を参照すると、ある実施形態は、構成された(configured)コンピュータ読み取り可能非一時的記憶媒体1265を含む。非一時的とは、メモリ・デバイスまたはランダム・アクセス・メモリ(RAM)のように、短期間だけ、または電力があるときにデータを格納するコンピュータ読み取り可能媒体(CRM)を指す。非一時的媒体1265は、ディスク(磁気、光、またはその他)、RAM、EEPROM、あるいはその他のROM、および/または他の構成可能なメモリを含むことができる。構成可能なメモリには、コンピュータ読み取り可能媒体(電気、光、または音響信号のような、製造された一過性現象(manufactured transient phenomenon)を対象としない)が含まれる。構成された記憶媒体とは、CD、DVD、またはフラッシュ・メモリのような、リムーバブル記憶媒体1265としてもよい。記憶媒体上にあるプログラムは、メモリに結合されたプロセッサ(例えば、1210、1212、1215等)上において実行することができる。このようなメモリは、汎用メモリ(RAM、ROM、CMOS、またはフラッシュのような、主メモリでもよく、あるいはCD、ハード・ドライブ、光ディスク、またはリムーバブル・フラッシュ・ドライブのような副メモリでもよい)でもよく、コンピューティング環境1200を使用して、出力デバイス1255のようなソースから読み取られるデータ1280および命令1275の形態で、データおよび命令によって構成媒体(configured medium)を形成するために、実施形態に構成することができる。命令は、プロセッサによって実行されると、旅行快適情報(traveling comfort information)を計算する方法を実行する。構成媒体1265は、コンピュータ・システムに、本明細書において関係付けたアクションを実行させることができる。
【0106】
ある実施形態は、ソフトウェア1285が構成されたコンピュータ読み取り可能記憶媒体1265を提供または利用する。このソフトウェア1285が少なくとも1つの中央処理ユニット1230によって実行されると、本明細書において説明した方法およびシステムを実行する。
本技術の原理を適用することができる実施形態が数多くあり得ることに鑑み、図示した実施形態は例であり、本発明の範囲に対する限定と捉えてはならないことは、認められてしかるべきである。実例をあげると、本明細書において説明したシステムおよびツールの種々のコンポーネントは、その機能および使用を組み合わせてもよい。したがって、これらの請求項の範囲および主旨に該当する全ての主題を、本発明者の発明として特許請求する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図14
図15
【国際調査報告】