(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-16
(54)【発明の名称】光学センサ
(51)【国際特許分類】
G02B 1/10 20150101AFI20241008BHJP
G01N 21/27 20060101ALI20241008BHJP
G02B 5/20 20060101ALI20241008BHJP
G01N 21/552 20140101ALI20241008BHJP
【FI】
G02B1/10
G01N21/27 Z
G02B5/20
G01N21/552
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516367
(86)(22)【出願日】2022-09-09
(85)【翻訳文提出日】2024-04-26
(86)【国際出願番号】 GB2022052294
(87)【国際公開番号】W WO2023037122
(87)【国際公開日】2023-03-16
(32)【優先日】2021-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524094457
【氏名又は名称】ギル コーポレイト リミテッド
【氏名又は名称原語表記】GILL CORPORATE LIMITED
【住所又は居所原語表記】Towngate House,2-8 Parkstone Road,Poole BH15 2PW United Kingdom
(71)【出願人】
【識別番号】500342709
【氏名又は名称】ザ ユニバーシティ オブ ノッティンガム
(71)【出願人】
【識別番号】506060258
【氏名又は名称】公立大学法人北九州市立大学
(71)【出願人】
【識別番号】524094468
【氏名又は名称】プリマス マリーン ラボラトリー
【氏名又は名称原語表記】PLYMOUTH MARINE LABORATORY
【住所又は居所原語表記】Prospect Place,The Hoe,Plymouth PL1 3DH United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】110001438
【氏名又は名称】弁理士法人 丸山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コーポッシュ,セルヒー
(72)【発明者】
【氏名】リー,スン-ウ
(72)【発明者】
【氏名】バートウェル,サミュエル ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】ロマドカ,ジリ
(72)【発明者】
【氏名】サマービル-ウッドワード,アーネスト マルコム
【テーマコード(参考)】
2G059
2H148
2K009
【Fターム(参考)】
2G059AA02
2G059AA05
2G059BB01
2G059CC01
2G059EE01
2G059EE12
2G059GG02
2G059JJ17
2H148AA01
2H148AA05
2H148AA12
2H148AA23
2K009CC21
(57)【要約】
【解決手段】 光学センサの透過型光学部品用のコーティングは、ジアゾ樹脂(DAR)で架橋されたテトラキス(4-スルホフェニル)ポルフィン(TSPP)を含む。そのコーティングは、(a)DARと(b)TSPP及びポリ(スチレンスルホネート)(PSS)の混合物との交互の層を含んでよい。TSPPの吸収スペクトルを変化させる分析対象を検出するための光学センサが提供される。そのセンサは、透過型光学部品と、当該光学部品の入力側にある光源と、当該光学部品の出力側にあって少なくとも1つの周波数の光を検出するための検出器とを備えている。その光学部品は、上述のようなコーティングを有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学センサの透過型光学部品のためのコーティングであって、ジアゾ樹脂(DAR)で架橋されたテトラキス(4-スルホフェニル)ポルフィン(TSPP)を含む、コーティング。
【請求項2】
夫々がDAR及びTSPPを含む交互の層を含む、請求項1に記載のコーティング。
【請求項3】
ポリ(スチレンスルホネート)(PSS)を含む、請求項1に記載のコーティング。
【請求項4】
(a)ジアゾ樹脂と(b)TSPP及びPSSの混合物との交互の層を含む、請求項3に記載のコーティング。
【請求項5】
DARは、以下の式を有しており、
【化3】
R
1は水素又はアルキル基であり、R
2は水素、2-SO
3H又は3-OCH
3である、請求項1乃至4の何れかに記載のコーティング。
【請求項6】
DARは、以下の式を有する、
【化4】
請求項5に記載のコーティング。
【請求項7】
TSPPの吸収スペクトルを変化させる分析対象を検出するための光学センサであって、
透過型光学部品と、
前記透過型光学部品の入力側にある光源と、
前記透過型光学部品の出力側にあって、少なくとも1つの周波数の光を検出するための検出器と、
を備えており、
前記透過型光学部品は請求項1乃至6の何れかに記載のコーティングを有する、光学センサ。
【請求項8】
前記透過型光学部品の前記コーティングを保護する少なくとも1つのガス透過性防水メンブレンを含む、請求項7に記載の光学センサ。
【請求項9】
前記少なくとも1つのガス透過性防水メンブレンは、延伸ポリテトラフルオロエチレンからなる、請求項8に記載の光学センサ。
【請求項10】
前記少なくとも1つのガス透過性防水メンブレンは2つであり、それら2つの平面の間に前記透過型光学部品の動作部分がある、請求項8又は9に記載の光学センサ。
【請求項11】
前記透過型光学部品は光ファイバを備えている、請求項7乃至10の何れかに記載の光学センサ。
【請求項12】
前記光ファイバはU字状である、請求項11に記載の光学センサ。
【請求項13】
前記光ファイバは手動使用のためのホルダに収容されており、前記光ファイバの前記動作部分は、前記ホルダから延びている、請求項11又は12に記載の光学センサ。
【請求項14】
前記ホルダは、前記光ファイバの前記動作部分が延びる開口を有する、請求項13に記載の光学センサ。
【請求項15】
前記少なくとも1つのガス透過性防水メンブレンは、前記開口の周囲に留められている、請求項8乃至10及び請求項14の何れかに記載の光学センサ。
【請求項16】
温度センサを含んでおり、前記温度センサは、前記分析対象の測定における温度依存変動を補償するように構成されている、請求項7乃至15の何れかに記載の光学センサ。
【請求項17】
光学センサを製造する方法であって、
透過型光学部品の少なくとも一部をTSPP及びDARに浸漬することと、
TSPPとジアゾ樹脂を架橋してコーティングを形成することと、
を含む、方法。
【請求項18】
ジアゾ樹脂の水溶液とTSPPの水溶液に別々に浸漬することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
ジアゾ樹脂の水溶液とTSPの水溶液への浸漬を交互に繰り返すことを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
TSPPの溶液は更にPSSを含んでいる、請求項18又は19に記載の方法。
【請求項21】
架橋は紫外線を用いて行われる、請求項17乃至20の何れかに記載の方法。
【請求項22】
前記コーティングを有する前記透過型光学部品の一部を少なくとも1つの防水性のガス透過性メンブレンで保護する後続の工程を含む、請求項17乃至21の何れかに記載の方法。
【請求項23】
前記透過型光学部品は光ファイバを含む、請求項17乃至22の何れかに記載の方法。
【請求項24】
浸漬される部分は前記光ファイバのU字状の屈曲部である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記光ファイバに前記U字状の屈曲部を形成する事前の工程を含む、請求項24に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学センサ用コーティングと、光学センサと、光学センサを作製する方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
光ファイバ化学センサに関する説明は、「Pospisilova, M.; Kuncova, G.; Trogl, J. “Fiber-optic chemical sensors and fiber-optic bio-sensors”, Sensors 2015, 15, 25208-25259, doi: 10.3390/ S151025208」に与えられている。独特の特性、例えば、小さいサイズ、電磁干渉に対する耐性や生体適合性により、それらは、高感度と高選択性での遠隔リアルタイム測定を容易にする。最も重要なことは、光ファイバセンサ(OFS)は、ファイバのシリカ基材が化学的に不活性であることから、過酷な腐食環境に配置できるということである。「Kharaz, A; Jones, B.E. “A distributed optical-fibre sensing system for multi-point humidity measurement.” Sens. Actuators A Phys. 1995, 47, 491-493, doi.org/ 10.1016/ 0924-4247(94)00948-H」を参照のこと。
【0003】
光ファイバの様々な幾何学的形状が可能である。米国特許第7263246B1号及び米国特許第8703505B2号は、幾つかの利点を有するU字型ファイバを記載している。第一に、低次モードが高次モードに変換されることから、エバネッセント波の吸光感度が高い。第二に、それらは、他の形状よりも壊れにくい。第三に、プローブの製造が容易であって、繰り返しに適している。
【0004】
日本国特許第5388309B2号は、シリカ粒子の少なくとも1つの層と少なくとも1つの有機化合物膜とを含む複合薄膜を有する光ファイバセンサを記載している。アンモニアやピリジン等のアミン系ガスを検出する場合には、その有機化合物膜は、ポリアクリル酸又はポリグルタミン酸である。
【0005】
「Korposh, S.; Kodaira, S.; Selyanchyn, R.; Ledezma, F.H.; James, S.W.; Lee, S.-W. “Porphyrin-nanoassembled fiber-optic gas sensor fabrication: Optimization of parameters for sensitive ammonia gas detection.” Opt. Laser Technol. 2018, 101, 1-10, doi.org/ 10.1016/j.optlastec.2017.10.027」は、アンモニアガスセンサを記載している。ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)(PDDA)及びテトラキス(4-スルホフェニル)ポルフィン(TSPP)の層が、ポリマークラッドが取り除かれたハードクラッドマルチモードファイバのコアの表面に堆積された。そのセンサは、0.5ppmの限界でアンモニアを検出することができた。しかしながら、それは、ポルフィリンが親水性であることから湿度に敏感であった。また、固定化された高分子は膨潤した。
【発明の概要】
【0006】
本発明の目的は、アンモニアや同様な分析対象を検出するための、安定性が改善された光学センサを提供することである。
【0007】
第一の態様では、本発明は、光学センサの透過型光学部品のためのコーティングを提供し、当該コーティングは、ジアゾ樹脂(DAR)で架橋されたTSPPを含む。
【0008】
本発明者らは、DARがTSPPの安定性を驚くほど改善することを見出した。
【0009】
コーティングは、各々がDARかTSPPを含む交互の層を含んでよい。
【0010】
更に高い安定性のために、コーティングは、ポリ(スチレンスルホネート)(PSS)を含んでもよく、(a)ジアゾ樹脂と(b)TSPP及びPSSの混合物の交互の層を含んでよい。
【0011】
DARは、以下の式を有してよい。
【化1】
R
1は水素又はアルキル基であり、R
2は水素、2-SO
3H又は3-OCH
3である。
【0012】
【0013】
第二の態様では、本発明は、テトラキス(4-スルホフェニル)ポルフィン(TSPP)の吸収スペクトルを変更する分析対象を検出するための光学センサを提供する。当該センサは、透過型光学部品と、光学部品の入力側にある光源と、光学部品の出力側にある少なくとも1つの周波数の光を検出するための検出器とを備えており、光学部品は、上述のようなコーティングを有する。
【0014】
水に溶解しているアンモニアを検出するために、センサは、光学部品のコーティングを保護する少なくとも1つのガス透過性防水メンブレンを含んでよい。メンブレンは、延伸ポリテトラフルオロエチレンであってよい。ある実施形態は、2つの個々の平面に2つのそのようなメンブレンを含んでおり、それら平面の間に光学部品の動作部分がある。
【0015】
特定の実施形態では、透過型光学部品は、光ファイバ、例えばU字型光ファイバを含む。しかしながら、プリズム又は平面導波路などの代替的な光学部品は、本発明の範囲内である。
【0016】
光ファイバは、手動による使用のためにホルダ内に収容されてよく、光ファイバの動作部分はホルダから延びてよい。ホルダは、光ファイバが延びる開口を有してよい。メンブレンは、その開口の周囲に留められてよい。
【0017】
ある例では、センサは温度センサを含んでおり、分析対象の測定における温度依存変動を補償するために配置される。
【0018】
第三の態様では、本発明は、透過型光学部品の少なくとも一部をTSPP及びDARに浸漬することと、TSPP及びジアゾ樹脂を架橋してコーティングを形成することとを含む、光学センサを作製する方法を提供する。
【0019】
その浸漬は、ジアゾ樹脂及びTSPPの水溶液に個別に浸漬すること、例えば、それら個別の溶液に交互に浸漬することを反復することを含んでよい。ある実施形態では、TSPPの溶液はPSSも含む。
【0020】
架橋は、紫外線を用いて行われてよい。
【0021】
本発明の方法は、少なくとも1つの防水性のガス透過性メンブレンを伴ったコーティングを有する光学部品の一部を保護する後続の工程を含んでよい。
【0022】
本発明の一実施形態では、透過型光学部品は光ファイバを含む。浸漬される部分は、光ファイバのU字状の屈曲部であってよく、本発明方法は、光ファイバにU字状の屈曲部を形成する事前の工程を含んでよい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明の実施形態は、添付の図面を参照して、単なる例としてより詳細に説明される。
【0024】
【
図1】
図1は、本発明に基づく光ファイバのコーティングを概略的に示している。
【0025】
【
図2】
図2は、本発明によるセンサを示しており、内部構成要素を含んでいる。
【0026】
【
図3】
図3は、
図2のセンサの遠位端の部分図であって、内部構成要素を含んでいる。
【0027】
【
図4】
図4は、
図3に示される遠位端の破断図であって、内部構成要素を含んでいる。
【0028】
【
図5】
図5は、センサのプリント回路基板の簡略図である。
【0029】
【
図6】
図6は、本発明に基づくセンサの光ファイバが溶液中のアンモニアを検出するために使用される場合に得られる光の透過スペクトルを示す。
【0030】
【
図7】
図7は、本発明に基づくセンサの光ファイバが溶液中のアンモニアを検出するために使用される場合に得られる、正規化された光の吸収スペクトルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明によれば、光学部品のコーティングは、例えば、「Zhao, C.; Chen, J.Y.; Cao, W.X. “Synthesis and characterization of diphenylamine diazonium salts and diazoresins.” Angew. Makromol. Chem. 1998, 259, 77-82」に記載されているように合成されたDARを含む。
【0032】
この特定の実施例では、本発明に基づくセンサを構成するために、40cmなどの適切な長さのマルチモード光ファイバを使用することができる。光ファイバのプラスチッククラッドの短い部分、例えば1cmを、例えば燃焼によって除去する。そして、この部分を、例えばバーナーを用いてU字状に曲げる。シリカコアの露出部は、例えば、エタノール及びDI水中で数回リンスし、1wt%エタノールKOH(エタノール/水=3:2、v/v)などの乾燥剤で処理することによって調製される。これにより、負に帯電したエバネッセント領域が形成される。
【0033】
次に、正に帯電したDARの水溶液(例えば、1wt%)と、TSPP(例えば、H
2O中1mM)及び任意選択的にPSS(例えば、H
2O中0、0.025、及び0.1wt%)の混合物とに交互に、この例では夫々15分間、光ファイバの負に帯電した活性化コアを浸漬することによって、静電膜を堆積させる。各サイクルは、DAR/TSPP又はDAR/TSPP+PSS二重層をもたらす。浸漬の間に、光ファイバを水で洗浄して、窒素ガスでフラッシュすることによって乾燥させてよい。多層アセンブリは、これら2つの工程の周期的な繰り返しによって形成させることが可能である。
図1は、DAR(100)及びTSPP+PSS(102)を含む僅か3.5の二重層を示す。しかしながら、5、8.5又は8.5を超える二重層を形成することは可能である。DARの分解を避けるために、それらの膜は暗所で堆積される。
【0034】
光ファイバをUV光に曝すことによって、堆積した二重層を硬化させる。ある実施例では、波長は365nmを超えず、露光は10cmの距離で15分間であった。その結果、DAR中のジアゾニウムカチオンイオンとTSPP(及びPSS)中のスルホネートアニオン残基との間のイオン結合は、UV光照射によって架橋共有結合に変換される。
【0035】
図2~
図5は、上述のように準備された光ファイバを組み込んだセンサを示す。このセンサは、手持ち使用に適している。しかしながら、様々な形状及びサイズのセンサを、本発明に基づいて、妥当な長さの任意の光ファイバを用いて作製することができる。
【0036】
光ファイバの第1のクラッド部(10)及び第2のクラッド部(12)は、センサのハンドル部(14)内に部分的に含まれており、また、ネック部(15)を通って延びている。光ファイバの露出部(16)は、センサのヘッド部(18)に収められる。
【0037】
ヘッド部(18)において、U字状の露出部(16)は、この実施例では円形である窓(20)へと延びている。その窓は、ヘッド部(18)の両側にある第1のフレーム(22)及び第2のフレーム(24)によって画定されている。第1のガス透過性防水メンブレン(26)及び第2のガス透過性防水メンブレン(28)は、各々のフレーム(22)、(24)に設けられており、水が窓(20)に入って、DAR/TSPP+PSSに接触することを防止する。それらのメンブレンは、延伸ポリテトラフルオロエチレン、例えばGore-Tex(登録商標)であってよい。
【0038】
図5は、センサの基部に収容されるPCB(2)を示しているが、本明細書では説明されない構成要素は省略されている。PCBは、全てが第1のクラッド部(10)に結合された異なる特定の波長の複数のLEDのクラスタ(4)と、第2のクラッド部(12)に結合された少なくとも1つの光検出器(6)とを備える。各LEDは個別に作動されて、その光を第1のクラッド部(10)を介して露出部(16)へと光ファイバに伝送する。PCBはまた、LEDの各々を作動させ、光検出器の動作を記録するように構成されたマイクロコントローラを有してよい。
【0039】
熱電対などの温度センサ(29)をセンサに含めて、ヘッド部の温度を測定することができる。温度センサのPCBへの接続は、
図2のアイテム(30)による。
【0040】
アンモニアが露出部に接触すると、TSPPは、特定の周波数にて光ファイバ内の光を減衰させる。
図6は、異なる濃度におけるアンモニアの透過スペクトルを示す。
図7は、正規化された吸収スペクトル(即ち、センサ自体のスペクトルが引かれている)を示す。
【0041】
これらのスペクトルは、アンモニアの効果が顕著である(a)周波数と、本質的に効果がない(b)周波数とを示している。それら(a)周波数の1つで単一のLEDを有する本発明によるセンサを製造し、既知のアンモニア濃度でセンサを較正することが可能である。しかしながら、再現性のために、また、LEDの波長拡散及び製造公差を考慮して、PCBは、(a)周波数のうちの2つ以上で発光するLEDを含んでよい。また、PCBは、基準として使用するために、(b)周波数の少なくとも1つで発光する1つ又は複数のLEDを含んでよい。
【0042】
海水などの溶液中のアンモニアの濃度を測定するために、センサのヘッド部が溶液中に浸漬されて、その結果、気体アンモニアが窓に入る。例えば雰囲気中のアンモニアの濃度を測定するために、センサのヘッドはその雰囲気に曝される。したがって、純粋に乾燥した雰囲気環境で使用するセンサでは、防水メンブレンを省略することができる。
【0043】
複数のLEDは順次動作し、光検出器における応答は各LEDについて監視される。マイクロコントローラ、又は接続されたコンピュータは、アンモニアの濃度を計算し、温度センサによって検知された温度変化を補正する。センサは、結果を示すために、それ自体に小型ディスプレイを備えてよい。
【国際調査報告】