(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-16
(54)【発明の名称】全二重動作におけるセル内UE間クロスリンク干渉管理
(51)【国際特許分類】
H04W 72/541 20230101AFI20241008BHJP
H04W 24/10 20090101ALI20241008BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20241008BHJP
H04W 72/0453 20230101ALI20241008BHJP
H04W 88/02 20090101ALI20241008BHJP
H04W 72/1268 20230101ALI20241008BHJP
H04W 72/1273 20230101ALI20241008BHJP
H04W 72/232 20230101ALI20241008BHJP
【FI】
H04W72/541
H04W24/10
H04W72/0446
H04W72/0453
H04W88/02 150
H04W72/1268
H04W72/1273
H04W72/232
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516443
(86)(22)【出願日】2021-09-24
(85)【翻訳文提出日】2024-03-13
(86)【国際出願番号】 CN2021120402
(87)【国際公開番号】W WO2023044783
(87)【国際公開日】2023-03-30
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ファコーリアン, セイド アリ アクバル
(72)【発明者】
【氏名】チャン, ダウェイ
(72)【発明者】
【氏名】チェン, ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】チェン, シャン
(72)【発明者】
【氏名】タン, ヤン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA03
5K067DD44
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE22
(57)【要約】
全二重FDDで動作する基地局によってサービスを提供されるときに、UEがセル内クロスリンク干渉(CLI)を管理及び測定するための方法及びシステムが開示される。シグナリングは、アグレッサUEからのCLIのレベルを決定するために測定するリソースをビクティムUEに示し得る。CLI測定値のために使用されるリソースは、ダウンリンク受信のためのビクティムUEによる使用のために基地局によってスケジュールされないが、アップリンクトラフィックを送信するための、又はアップリンクチャネルを特徴付けるために使用される基準信号を送信するためのアグレッサUEによる使用のためにスケジュールされるリソースであり得る。ビクティムUEは、基地局がビクティムUEへのダウンリンクリソースのスケジューリングを調整するために、CLI測定値を基地局に報告し得る。一態様では、基地局からのシグナリングは、CLIによって潜在的に影響を受け得るスケジュールされたダウンリンクシンボルの場所をビクティムUEに示し得る。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セル内クロスリンク干渉(CLI)にさらされている通信ネットワークのワイヤレスユーザ機器(UE)のベースバンドプロセッサであって、
前記通信ネットワークから、1つ以上のアップリンク送信のために前記通信ネットワークの1つ以上の干渉UEが用いるようにスケジュールされたリソースを識別するシグナリングを受信することであって、前記アップリンク送信は前記UEが前記通信ネットワークからダウンリンク送信を受信する際の前記干渉UEからの前記セル内CLIのレベルを示すために測定される、受信することと、
前記識別されたリソース上で搬送される前記アップリンク送信を前記干渉UEから受信することと、
CLI測定値を生成するために、前記アップリンク送信に基づいて前記セル内CLIの前記レベルを決定することと、
前記干渉UEからの前記セル内CLIの前記レベルを示すための前記CLI測定値を前記通信ネットワークに送信することと、を含むベースバンドプロセッサ。
【請求項2】
前記シグナリングは、前記CLI測定値のために確保された1つ以上の無効トーンを搬送するタイミング及び周波数リソースをアクティブ化するためのインジケーションを含み、前記セル内CLIの前記レベルを決定することは、前記UEが前記無効トーンを使用して前記セル内CLIの前記レベルを測定することを含む、請求項1に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項3】
前記シグナリングは、クロスリンク干渉を測定するために使用される1つ以上の基準信号を搬送するように構成されたタイミング及び周波数リソースをアクティブ化するためのインジケーションを含み、前記セル内CLIの前記レベルを決定することは、前記UEが前記基準信号を使用して前記セル内CLIの前記レベルを測定することを含む、請求項2に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項4】
前記ダウンリンク送信のための前記UEによる使用のために割り当てられたダウンリンクリソースは、前記無効トーン又は前記基準信号付近でレートマッチングされる、請求項2又は3に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項5】
前記シグナリングは、前記セル内CLIによって影響を受ける可能性が高い前記ダウンリンク送信における1つ以上のシンボルの識別を更に含む、請求項1に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項6】
前記シグナリングは、前記UEによって受信された前記ダウンリンク送信の開始シンボル及びシンボル数を割り当てる第1のリソースを更に含み、前記ダウンリンク送信の前記開始シンボル及び前記シンボル数は、前記干渉UEによる前記アップリンク送信の開始シンボル及びシンボル数内にある、請求項5に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項7】
測定される前記アップリンク送信の1つ以上のパラメータを前記通信ネットワークから受信すること、
を更に含む、請求項1に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項8】
前記アップリンク送信に基づいて前記セル内CLIの前記レベルを決定することは、前記アップリンク送信の前記1つ以上のパラメータを測定することを含む、請求項7に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項9】
前記アップリンク送信の前記パラメータは、受信信号強度インジケータ(RSSI)、基準信号受信電力(RSRP)、又は信号対干渉プラス雑音比(SINR)のうちの1つ以上を含む、請求項7に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項10】
前記CLI測定値を前記通信ネットワークに送信することは、前記ダウンリンク送信が誤って受信されたという肯定応答を送信するために前記UEに割り当てられた同じアップリンクリソースを使用して前記CLI測定値を送信することを含む、請求項1に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項11】
前記シグナリングは、前記ダウンリンク送信を受信するために前記UEに割り当てられたダウンリンクリソースの最後のシンボルと、前記ダウンリンク送信が誤って受信されたという前記肯定応答を送信するために前記UEに割り当てられた前記アップリンクリソースの最初のシンボルとの間の時間遅延を更に含む、請求項10に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項12】
前記時間遅延は、前記CLI測定値を生成するために前記干渉UEによって前記アップリンク送信を測定し、前記肯定応答を生成するために前記ダウンリンク送信を処理するための前記UEの処理能力に応じたものである、請求項11に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項13】
前記ダウンリンク送信が誤って受信されたという肯定応答を送信するために前記UEに割り当てられた第1のアップリンクリソースと、前記CLI測定値を送信するために前記UEに割り当てられた第2のアップリンクリソースとの間のタイミングオフセットを前記通信ネットワークから受信すること、
を更に含む、請求項1に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項14】
前記CLI測定値を前記通信ネットワークに送信することは、前記第2のアップリンクリソースを使用して前記CLI測定値を送信することを含む、請求項13に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項15】
前記シグナリングは、前記UEが前記干渉UEによって送信された基準信号を測定するためのインジケーションを含み、前記基準信号は、前記干渉UEからの前記アップリンク送信のためのチャネルの特性を測定するために前記通信ネットワークによって使用される、請求項1に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項16】
前記シグナリングは、前記干渉UEによって前記基準信号の前記アップリンク送信をアクティブ化するためのインジケーションを含む、請求項15に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項17】
前記基準信号は、周期的、半永続的、又は非周期的のうちの1つで前記干渉UEによって送信される、請求項15に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項18】
前記シグナリングは、測定される前記基準信号を前記干渉UEのうちの1つ以上に関連付けるリソース識別情報を更に含む、請求項15に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項19】
前記CLI測定値を前記通信ネットワークに送信することは、前記リソース識別情報に基づいて、前記CLI測定値を前記1つ以上の干渉UEに関連付ける情報を送信することを含む、請求項18に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項20】
前記CLI測定値を生成するために前記アップリンク送信に基づいて前記セル内CLIの前記レベルを決定することは、トリガー事象が検出されたとき、前記基準信号のパラメータを測定するように前記UEをトリガーすることを含む、請求項15に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項21】
前記シグナリングは、前記基準信号のパラメータを非周期的に測定するための前記UEへのインジケーションを更に含む、請求項15に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項22】
セル内クロスリンク干渉(CLI)にさらされている通信ネットワークのワイヤレスユーザ機器(UE)のベースバンドプロセッサであって、
前記通信ネットワークからダウンリンク送信を受信するための前記UEによる使用のために割り当てられたリソースを前記通信ネットワークから受信することと、
前記通信ネットワークの1つ以上の干渉UEからの1つ以上のアップリンク送信によって引き起こされる前記セル内CLIによって影響を受ける可能性が高い前記ダウンリンク送信における1つ以上のシンボルを識別するシグナリングを前記通信ネットワークから受信することと、
前記割り当てられたリソース上で搬送される前記ダウンリンク送信を前記通信ネットワークから受信することと、
前記セル内CLIによって影響を受ける可能性が高いと識別された前記1つ以上のシンボルを除外するために前記ダウンリンク送信を処理することと、を含むベースバンドプロセッサ。
【請求項23】
前記シグナリングは、前記セル内CLIによって影響を受ける可能性が高い以前のダウンリンク送信における1つ以上のシンボルを識別する以前のシグナリングが受信されて以来の前記ダウンリンク送信における複数の前記シンボルをカバーするビットマップを含む、請求項22に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項24】
前記シグナリングは、前記通信ネットワークによって前記UE及び少なくとも1つ以上の追加のUEに定期的に向けられる、請求項23に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項25】
前記複数のシンボルは、前記通信ネットワークのセルに固有のセル固有アップリンクシンボルを除外し、前記セル固有アップリンクシンボルを送信するために前記通信ネットワークによって割り当てられたアップリンクリソースは、前記ダウンリンク送信のための前記アップリンクリソースの割り当てを排除する、請求項23に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項26】
前記複数のシンボルは、ダウンリンク同期シンボルを除外し、前記ダウンリンク同期シンボルを送信するために前記通信ネットワークによって割り当てられたダウンリンクリソースは、アップリンク送信のための前記ダウンリンクリソースの割り当てを排除する、請求項23に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項27】
前記シグナリングは、割り当てられた前記リソース上で受信された前記ダウンリンク送信における前記シンボルのすべてをカバーするビットマップを含む、請求項22に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項28】
前記シグナリングは前記通信ネットワークによって非周期的に前記UEのみに、向けられる、請求項27に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項29】
前記ビットマップは複数のビットを含み、前記ビットマップのそれぞれは、前記ダウンリンク送信における前記シンボルのうちの1つ以上をカバーする、請求項23又は27に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項30】
ユーザ機器(UE)であって、
少なくとも1つのアンテナと、
少なくとも1つの無線機であって、前記少なくとも1つのアンテナを使用して通信ネットワークと通信するように構成されている、少なくとも1つの無線機と、
前記少なくとも1つの無線機に結合された少なくとも1つのプロセッサと、を備える、UEであって、前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記通信ネットワークから、1つ以上のアップリンク送信のために前記通信ネットワークの1つ以上の干渉UEが用いるようにスケジュールされたリソースを識別するシグナリングを受信することであって、前記アップリンク送信は前記UEが前記通信ネットワークからダウンリンク送信を受信する際の前記干渉UEからの前記セル内CLIのレベルを示すために測定される、受信することと、
前記識別されたリソース上で搬送される前記アップリンク送信を前記干渉UEから受信することと、
CLI測定値を生成するために、前記アップリンク送信に基づいて前記セル内CLIの前記レベルを決定することと、
前記干渉UEからの前記UEへの前記セル内CLIの前記レベルを示すための前記CLI測定値を前記通信ネットワークに送信することと、を含む動作を実行するよう構成されている、UE。
【請求項31】
通信ネットワークの複数の無線ユーザ機器(UE)間のセル内クロスリンク干渉(CLI)を管理するように構成された前記通信ネットワークの基地局のベースバンドプロセッサであって、
前記複数のUEの中から選択された干渉UEに、前記基地局への1つ以上のアップリンク送信のための前記干渉UEによる使用のためにスケジュールされたアップリンクリソースを送信することと、
前記複数のUEの中から選択されたビクティムUEに、前記干渉UEが前記アップリンク送信を送信している間に前記ビクティムUEが前記基地局からダウンリンク送信を受信するときに、前記干渉UEから前記ビクティムUEへの前記セル内CLIのレベルを示すために、前記ビクティムUEによって測定される前記アップリンクリソースのサブセットを識別するシグナリングを送信することと、
前記干渉UEからの前記セル内CLIの前記レベルを示すためのCLI測定値を前記ビクティムUEから受信することと、を含むベースバンドプロセッサ。
【請求項32】
前記シグナリングは、クロスリンク干渉を測定して前記CLI測定値を生成するために前記ビクティムUEのために確保された1つ以上の無効トーン又は基準信号を受信するために、前記ビクティムUEのための前記アップリンクリソースの前記サブセットに対応するタイミング及び周波数リソースをアクティブ化するための前記ビクティムUEへのインジケーションを含む、請求項31に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項33】
前記ダウンリンク送信のための前記ビクティムUEによる使用のために割り当てられたダウンリンクリソースは、前記無効トーン又は前記基準信号付近でレートマッチングされる、請求項32に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項34】
前記シグナリングは、
前記ダウンリンク送信を受信するための前記ビクティムUEによる使用のためにスケジュールされたダウンリンクリソースと、
前記セル内CLIによって影響を受ける可能性が高い前記ダウンリンク送信における1つ以上のシンボルの識別と、を含む、請求項31に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項35】
前記ダウンリンクリソースは、前記ダウンリンク送信の開始シンボル及びシンボル数を前記ビクティムUEに割り当て、前記ダウンリンク送信の前記開始シンボル及び前記シンボル数は、前記干渉UEのために前記アップリンクリソースによってスケジュールされた前記アップリンク送信の開始シンボル及びシンボル数内にある、請求項34に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項36】
前記ビクティムUEに、前記CLI測定値を生成するために測定する前記アップリンクリソースの前記サブセット上で搬送される前記アップリンク送信の1つ以上のパラメータを示すための情報を送信すること、
を更に含む、請求項31に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項37】
前記CLI測定値を受信することは、前記ダウンリンク送信が誤って受信されたという肯定応答を送信するために前記ビクティムUEに割り当てられた同じアップリンクリソースを使用して前記CLI測定値を受信することを含む、請求項31に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項38】
前記シグナリングは、前記ダウンリンク送信を受信するために前記ビクティムUEに割り当てられたダウンリンクリソースの最後のシンボルと、前記ダウンリンク送信が誤って受信されたという前記肯定応答を送信するために前記ビクティムUEに割り当てられた前記アップリンクリソースの最初のシンボルとの間の時間遅延を更に含む、請求項37に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項39】
前記時間遅延は、前記CLI測定値を生成するために前記干渉UEによって前記アップリンク送信を測定し、前記肯定応答を生成するために前記ダウンリンク送信を処理するための前記ビクティムUEの処理能力に応じたものである、請求項38に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項40】
前記ダウンリンク送信が誤って受信されたという肯定応答を送信するために前記ビクティムUEに割り当てられた第1のアップリンクリソースと、前記CLI測定値を送信するために前記ビクティムUEに割り当てられた第2のアップリンクリソースとの間のタイミングオフセットを前記ビクティムUEに送信すること、
を更に含む、請求項31に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項41】
前記CLI測定値を受信することは、前記第2のアップリンクリソース上で前記ビクティムUEから前記CLI測定値を受信することを含む、請求項40に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項42】
前記シグナリングは、前記ビクティムUEが前記干渉UEによって送信された基準信号を測定するためのインジケーションを含み、前記基準信号は、前記干渉UEからの前記アップリンク送信のためのチャネルの特性を測定するために前記基地局によって受信される、請求項31に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項43】
前記干渉UEによって前記基準信号の前記アップリンク送信をアクティブ化するためのインジケーションを前記干渉UEに送信すること、
を更に含む、請求項42に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項44】
前記シグナリングは、前記ビクティムUEによって測定される前記基準信号を前記干渉UEに関連付けるリソース識別情報を更に含む、請求項42に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項45】
前記CLI測定値は、前記リソース識別情報に基づいて、前記CLI測定値を前記干渉UEに関連付ける情報を含む、請求項44に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項46】
前記シグナリングは、前記基準信号のパラメータを非周期的に測定するための前記ビクティムUEへのインジケーションを更に含む、請求項42に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項47】
通信ネットワークの複数の無線ユーザ機器(UE)間のセル内クロスリンク干渉(CLI)を管理するように構成された前記通信ネットワークの基地局のベースバンドプロセッサであって、
前記複数のUEの中から選択されたビクティムUEに、前記基地局からダウンリンク送信を受信するための前記ビクティムUEによる使用のために割り当てられたリソースを送信することと、
前記ビクティムUEに、前記複数のUEの中から選択された1つ以上の干渉UEからの1つ以上のアップリンク送信によって引き起こされる前記セル内CLIによって影響を受ける可能性が高い前記ダウンリンク送信における1つ以上のシンボルを識別するシグナリングを送信することと、
前記ビクティムUEに、前記ビクティムUEが前記セル内CLIによって影響を受ける可能性が高いと識別された前記1つ以上のシンボルを除外することを可能にするために割り当てられた前記リソース上で搬送される前記ダウンリンク送信を送信することと、を含むベースバンドプロセッサ。
【請求項48】
前記シグナリングは、前記セル内CLIによって影響を受ける可能性が高い前記ビクティムUEによって受信された以前のダウンリンク送信における1つ以上のシンボルを識別する以前のシグナリングが前記ビクティムUEに送信されて以来の前記ビクティムUEによって受信された前記ダウンリンク送信における複数の前記シンボルをカバーするビットマップを含む、請求項47に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項49】
前記シグナリングは、割り当てられた前記リソース上で搬送される前記ダウンリンク送信における前記シンボルのすべてをカバーするビットマップを含む、請求項47に記載のベースバンドプロセッサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に無線通信の分野に関し、より詳細には、無線通信デバイスにサービスを提供する通信ネットワークの基地局が全二重モードで動作する環境において、無線通信デバイスが他の無線通信デバイスからのクロスリンク干渉を管理及び測定するためのシステム及び方法に関する。他の態様も記載される。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレス通信ネットワークでは、ユーザ機器(UE)は、UEと基地局との間に無線リンクを確立することによって、ネットワークの基地局と通信し得る。5G(New Radio又はNR)又は4G(LTE)ワイヤレスネットワークでは、UEは、ダウンリンク送信方向においてサービング基地局からシグナリング及びデータを受信するか、又はアップリンク送信方向においてサービング基地局にシグナリング及びデータを送信することができる。二重動作モードは、無線スペクトルの割り当てがアップリンク及びダウンリンク送信のために使用される方法を決定する。時間分割二重化(TDD)では、アップリンク及びダウンリンク送信の両方に同じRFキャリア又は帯域が使用されるが、2つの方向の送信は異なる時間に行われる。5Gは、アップリンクとダウンリンクとの間の無線リソース(例えば、シンボル)の迅速な再構成を可能にするために動的TDDをサポートする。これは、基地局が短期要件に従ってダウンリンクリソースを調整することを可能にする。しかしながら、隣接セルは、協調なしにアップリンクとダウンリンクとの間でそれらのシンボルを再構成することがある。1つのセルがダウンリンクで送信していることがあり、一方、隣接セルがアップリンクで受信していることがある。このシナリオは、セル間クロスリンク干渉(CLI)につながり得る。
【0003】
周波数分割二重化(FDD)では、アップリンク及びダウンリンク送信は、別個のRFキャリア又は帯域を使用し得、全二重動作において同時アップリンク及びダウンリンク送信を可能にするが、より大きい無線スペクトルを必要とするという犠牲を払う。アップリンク及びダウンリンク送信のために割り当てられた別個の帯域は、干渉を最小限に抑えるためにガードバンドによって分離され得る。FDDはまた、アップリンク及びダウンリンクのために部分的に重複するか又は完全に重複する帯域又はキャリアを使用し得るが、受信UE及び送信UEは空間的に分離される。二重モードへの拡張は、アップリンク送信のためのレイテンシを低減することを目的として、TDDにおいてFDDを動作させることによる、TDD帯域内の全二重動作を含み得る。FDD動作のこれらの異なる展開では、基地局は、基地局によってサービスを提供されるUEのうちのいくつかがアップリンク方向において送信を行い、基地局によってサービスを提供される他のUEがダウンリンク方向において受信を実行する、全二重で動作し得る。セル内UE間CLIは、1つのUEからのアップリンク送信が、同じセル内の別のUEのダウンリンク受信に対する干渉を引き起こすときに生じ得る。ダウンリンク送信を受信するUEは、受信UEと送信UEとが空間的に分離され得るときであっても、同じセル内の他のUEが送信中であり、セル内CLIの潜在性があり得ることがわからないことがある。セル内UE間CLIがあるとき、全二重基地局によってサービスを提供されるときのUEが中断を最小限にすることが望ましい。
【発明の概要】
【0004】
全二重FDDで動作する基地局によってサービスを提供されるときに、UEがセル内CLIを管理及び測定するための方法及びシステムが開示される。全二重基地局からダウンリンク送信を受信するUEは、同じ基地局によってサービスを提供される別のUEからのアップリンク送信に起因して、セル内CLIを被る場合がある。ビクティムUEと呼ばれるダウンリンク受信UEは、アグレッサUE又は干渉UEとも呼ばれる1つ以上の干渉UEからの潜在的CLIを測定するために、基地局からシグナリングを受信し得る。シグナリングは、アグレッサUEからのCLIのレベルを決定するために測定され得るリソースのタイミング及び周波数をビクティムUEに示し得る。CLI測定値のために使用されるリソースは、ダウンリンク受信のためのビクティムUEによる使用のために基地局によってスケジュールされないリソースであるが、アップリンクトラフィックを送信するための、又はアップリンクチャネルを特徴付けるために使用される基準信号を送信するためのアグレッサUEによる使用のためにスケジュールされたリソースであり得る。ビクティムUEは、基地局がビクティムUEへのダウンリンクリソースのスケジューリングを調整するために、又はリンク適応のために、CLI測定値を基地局に報告し得る。一態様では、基地局からのシグナリングは、CLIによって潜在的に影響を受け得るスケジュールされたダウンリンクシンボルの場所をビクティムUEに示し得る。ビクティムUEは、シグナリングによって示されるスケジュールされたダウンリンクシンボルがCLIによって実際に影響を受けるかどうかを判定し得るか、又は示されたシンボルを処理から除外し得る。ビクティムUEがCLIを測定するか、又はCLIによって影響を受けるシンボルを決定する動作は、ビクティムUEのためのダウンリンクリソース割り当てとアグレッサUEのためのアップリンクリソース割り当てとの順序によって決定され得る。
【0005】
一態様では、基地局が、1つ以上のアグレッサUEによる使用のためのリソースをすでにスケジュールした後にビクティムUEによる使用のためのリソースをスケジュールするとき、基地局は、CLI測定を実行するためのリソースをビクティムUEに示し得る。CLI測定を実行するためのリソースは、ダウンリンク受信のためにビクティムUEに割り当てられないが、アップリンク送信のために潜在的アグレッサUEに割り当てられ得るリソースであり得る。これらのリソースは、ダウンリンク受信のためにビクティムUEに割り当てられたリソースの中で確保されたリソースを占有し得る。一態様では、確保されたリソースは、ゼロ電力チャネル状態情報基準信号(ZP-CSI-RS)などの無効トーンであり得る。一態様では、基地局は、測定されて報告されるCLIに関連付けられたメトリック又はパラメータをビクティムUEに示し得る。一態様では、基地局は、CLI測定値を報告するために使用されるアップリンクリソースをビクティムUEに示し得る。ビクティムUEは、確保されたリソースを使用してCLIのパラメータを測定し得、示されたアップリンクリソースを使用して基地局にCLI測定値を報告し得る。CLI測定値に基づいて、基地局は、ビクティムUEへの将来のダウンリンクリソースのそのスケジューリングを調整し得る。
【0006】
一態様では、基地局が、1つ以上のアグレッサUEによる使用のためのリソースをスケジュールするか又はそれらリソースの知識を有する前に、ビクティムUEによる使用のためにリソースをスケジュールするとき、基地局は、ビクティムUEがスケジュールされたリソースを使用してダウンリンクシンボルを受信することを停止することはできないが、どのダウンリンクシンボルがアグレッサUEからのCLIによって影響を受け得るかをビクティムUEに示し得る。CLIの影響を受けるダウンリンクシンボルのインジケーションは、ビクティムUEのグループに向けられ得るか、又はビクティムUEに固有であり得る。ビクティムUEは、シンボルが破損しているかどうかを判定するために、スケジュールされたリソースを使用してダウンリンクシンボルを受信し得るか、又は潜在的なCLIにさらされていると示されたシンボルを更なる処理から除外し得る。
【0007】
一態様では、基地局が、ビクティムUEによる、及びアグレッサUEによる同時の使用のためのリソースをスケジュールするとき、基地局は、CLIのレベルを決定するために、1つ以上のアグレッサUEによる基準信号の送信と、1つ以上のビクティムUEによる基準信号の測定とを調整し得る。一態様では、基準信号は、基地局がアップリンクチャネル特性を測定するためにUEによって送信されるサウンディング基準信号(SRS)であり得る。一態様では、基地局は、基準信号の共通セットを用いてアグレッサUE及びビクティムUEを構成し得る。アグレッサUEは、周期的、半永続的、又は非周期的に基準信号を送信し得る。ビクティムUEは、基地局によるコマンドに応じて、又は高レベルの干渉を検出するときなどいくつかの事象によってトリガーされたときに、基準信号のパラメータを測定し得る。基地局は、基準信号を1つ以上のアグレッサUEに関連付けるリソース識別情報をビクティムUEに示し得る。ビクティムUEは、基準信号を使用してCLIのパラメータを測定し得、CLI測定値と、測定された基準信号に関連付けられたアグレッサUEとを基地局に報告し得る。ビクティムUEによって報告されたアグレッサUEからのCLIのレベルに基づいて、基地局は、CLIを低減するために、ビクティムUEによる及びアグレッサUEによる使用のためのリソースをスケジュールし得る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示は、例として示されるものであり、添付図面の図中のものに限定されるものではなくなく、添付図面の図中において、同様の参照符号は同様の要素を示す。
【0009】
【
図1】本開示の一態様に係る、例示的な無線通信システムを示す。
【0010】
【
図2】本開示の一態様に係る、基地局(BS)と直接通信しているユーザ機器を示す。
【0011】
【
図3】本開示の一態様に係る、UEの例示的なブロック図を示す。
【0012】
【
図4】本開示の一態様に係る、BSの例示的なブロック図を示す。
【0013】
【
図5】本開示の一態様に係る、セルラ通信回路の例示的なブロック図を示す。
【0014】
【
図6】本開示の一態様に係る、基地局が全二重モードで動作しているときのセル内UE間CLIのシナリオを示す。
【0015】
【
図7A】本開示の一態様に係る、ビクティムUEが、CLIのレベルを決定するためにダウンリンク受信中に無効トーンを測定し、受信されたダウンリンクパケットがエラーを有するかどうかをシグナリングするために使用される同じアップリンクリソースを使用して基地局にCLI測定値を報告するシナリオを示す。
【0016】
【
図7B】本開示の一態様に係る、ビクティムUEが、CLIのレベルを決定するためにダウンリンク受信中に無効トーンを測定し、受信されたダウンリンクパケットがエラーを有するかどうかをシグナリングするために使用されるアップリンクリソースとは異なるアップリンクリソースを使用して基地局にCLI測定値を報告するシナリオを示す。
【0017】
【
図8A】本開示の一態様に係る、ビクティムUEのグループに向けられたCLIの影響を受けるダウンリンクシンボルのインジケーションを、ビクティムUEがこれらのダウンリンクシンボルを他のダウンリンクシンボルとは異なるように扱うために、ビクティムUEが基地局から受信するシナリオを示す。
【0018】
【
図8B】本開示の一態様に係る、ビクティムUEのみに向けられたCLIの影響を受けるダウンリンクシンボルのインジケーションを、ビクティムUEがこれらのダウンリンクシンボルを他のダウンリンクシンボルとは異なるように扱うために、ビクティムUEが基地局から受信するシナリオを示す。
【0019】
【
図9】本開示の一態様に係る、アグレッサUEがサウンディング基準信号(SRS)を送信するように構成され、ビクティムUEが、アグレッサUEからのCLIのレベルを決定するためにSRSを測定し、CLI測定値を基地局に報告するように構成されるシナリオを示す。
【0020】
【
図10】本開示の一態様に係る、ビクティムUEが、1つ以上のアグレッサUEからのアップリンク送信のために構成されたリソースを使用してセル内UE間CLIの測定を実行し、CLI測定値を報告するための方法のフロー図を示す。
【0021】
【
図11】本開示の一態様に係る、送信を実行するように潜在的アグレッサUEを構成することによって、及びアグレッサUEに割り当てられたアップリンクリソースのサブセットを測定して、CLI測定結果を報告するように潜在的ビクティムUEを構成することによって、基地局がセル内UE間CLIを管理するための方法のフロー図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
基地局が管理を行い、UEがセル内UE間CLIを測定するための、全二重基地局とUEとの間のシグナリング、構成、及び報告のための方法及びシステムが開示される。基地局は、ダウンリンクサブバンド上で他のUEに同時に送信を行いながら、アップリンクサブバンド上でUEからの送信を受信するために全二重FDDモードで動作し得る。2つのサブバンドは、重複しないか、部分的に重複するか、又は完全に重複し得る。送信UE及び受信UEは、干渉を最小限に抑えるために空間的に分離され得るが、UE間の空間的分離、サブバンド間の周波数分離、及び基地局によって実行される送信UEと受信UEとの間のリソース割り当ての優先度に応じて、セル内UE間CLIが生じ得る。基地局は、アップリンクトラフィックを送信するために、又はアップリンク基準信号を送信するために潜在的アグレッサUEに割り当てられた無線リソース上でCLIを測定するようにビクティムUEにシグナリングし得る。ビクティムUEは、無線リソース上でCLIを測定し得、CLI測定値を基地局に報告し得る。潜在的アグレッサUEに割り当てられたリソースの知識を用いて、基地局は、ビクティムUEによって報告されたリソース上で行われたCLI測定に基づいて、ビクティムUEに干渉する可能性が高いアグレッサUEを識別し得、CLIを低減するためにビクティムUEとアグレッサUEとの間のリソース割り当てを調整し得る。
【0023】
一態様では、基地局は、CLI測定を実行するために使用されるアップリンク基準信号が1つ以上のアグレッサUEに関連付けられていることを示すために、リソース識別情報をビクティムUEにシグナリングし得る。ビクティムUEは、基地局がビクティムUEに干渉するアグレッサUEを識別するために、CLI測定値と、測定された基準信号に関連付けられたアグレッサUEとを基地局に報告し得る。一態様では、基地局は、ダウンリンクリソースがビクティムUEのためにすでにスケジュールされた後に、どのダウンリンクシンボルがアグレッサUEからのCLIによって影響を受け得るかをビクティムUEにシグナリングし得る。ビクティムUEは、割り当てられたダウンリンクリソースを使用してダウンリンクシンボルを受信し得、CLIの影響を受けるシンボルを更なる処理から除外し得る。
【0024】
以下の説明では、本発明の実施形態の完全な説明を提供するために、数多くの具体的な詳細が記載される。しかしながら、本発明の実施形態は、これらの具体的な詳細を伴わずとも実践することができる点が、当業者には明らかとなるであろう。他の例では、本説明の理解を妨げることがないように、周知の構成要素、構造及び技術は、詳細には示されていない。
【0025】
本明細書中での「いくつかの実施形態」又は「実施形態」への言及は、その実施形態に関連して説明される特定の機構、構造、又は特性を、本発明の少なくとも1つの実施形態に含めることができることを意味する。本明細書の様々な箇所に出てくる、語句「いくつかの実施形態では」は、必ずしもすべてが同じ実施形態に言及しているものではない。
【0026】
以下の説明及び請求項において、「結合している」及び「接続されている」と共にこれらの派生語が使用される場合がある。これらの言葉は、互いに同義語として意図されていないことを理解すべきである。「結合している」は、相互に物理的又は電気的に直接接触しているかもしれず、していないかもしれない2つ以上の要素が、互いに協働し、又は相互作用することを示すために使用される。「接続されている」は、相互に結合している2つ以上の要素間の通信の確立を示すために使用される。
【0027】
以下の図で示されるプロセスは、ハードウェア(例えば、回路機構、専用論理など)、ソフトウェア(汎用コンピュータシステム、又は専用機械上で実行されるものなど)、又は両方の組み合わせを含む、処理論理によって実行される。それらのプロセスは、いくつかの逐次動作の観点から以下で説明されるが、説明される動作の一部は、異なる順序で実行することができる点を理解するべきである。更には、一部の動作は、逐次的にではなく、並列して実行することができる。
【0028】
「サーバ」、「クライアント」、「デバイス」という用語は、サーバ、クライアント及び/又はデバイスに特定のフォームファクタよりも、一般的にデータ処理システムに言及することを意図している。
【0029】
図1は、本開示の一態様に係る、簡略化された例示的な無線通信システムを示す。
図1のシステムは、考えられ得るシステムの単なる一例であり、本開示の特徴は、所望に応じて、様々なシステムのうちのいずれかにおいて実装され得ることに留意されたい。
【0030】
図に示すように、例示的な無線通信システムは、基地局102Aを含み、基地局102Aは、伝達媒体を介して、1つ以上のユーザデバイス106A、106B~106Nと通信する。ユーザデバイスの各々は、本明細書では、「ユーザ機器」(UE)と称され得る。したがって、ユーザデバイス106は、UE又はUEデバイスと称される。
【0031】
基地局(BS)102Aは、ベーストランシーバ局(base transceiver station、BTS)又はセルサイト(cellular base station、「セルラ基地局」)であってもよく、UE106A~106Nとの無線通信を可能にするハードウェアを含んでもよい。
【0032】
基地局の通信領域(又は、カバレッジ領域)は、「セル」と称され得る。基地局102A及びUE106は、(例えば、WCDMA(登録商標)、又はTD-SCDMAエアインタフェースに関連付けられた)GSM、UMTS、LTE、LTEアドバンスト(LTE-Advanced、LTE-A)、5G新無線(5G New Radio、5G NR)、HSPA、3GPP2 CDMA2000(例えば、1xRTT、1xEV-DO、HRPD、eHRPD)などの、無線通信技術又は電気通信規格とも称される様々な無線アクセス技術(Radio Access Technology、RAT)のうちのいずれかを使用して、伝達媒体を介して通信するように構成され得る。基地局102AがLTEのコンテキストにおいて実装される場合、基地局102Aは、代替として、「eNodeB」又は「eNB」と称されることがあることに留意されたい。基地局102Aが5G NRのコンテキストにおいて実装される場合、基地局102Aは、代替として、「gNodeB」又は「gNB」と称されることがあることに留意されたい。
【0033】
図に示すように、基地局102Aはまた、ネットワーク100(例えば、様々な可能性の中でもとりわけ、セルラサービスプロバイダのコアネットワーク、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network、PSTN)などの電気通信ネットワーク、及び/又はインターネット)と通信するように装備されてもよい。したがって、基地局102Aは、ユーザデバイス間の通信、及び/又は、ユーザデバイスとネットワーク100との間の通信を容易にすることができる。特に、セルラ基地局102Aは、音声、SMS、及び/又はデータサービス等の様々な電気通信能力をUE106に提供することができる。
【0034】
同一の又は異なるセルラ通信規格に従って動作する基地局102A及び他の同様の基地局(基地局102B・・・102Nなど)は、1つ以上のセルラ通信規格を介して、UE106A~106N及び同様のデバイスに連続性のある又はほぼ連続性のある重複するサービスを提供することができる、セルのネットワークとして提供され得る。
【0035】
したがって、
図1に示すように、基地局102Aは、UE106A~106Nについて「サービングセル」として機能することができ、各UE106はまた、信号を、「隣接セル」と称され得る(基地局102B~102N及び/又は任意の他の基地局によって提供され得る)1つ以上の他のセルから(可能な場合、これらの通信範囲内で)受信することが可能である。このようなセルはまた、ユーザデバイス間の通信、及び/又はユーザデバイスとネットワーク100との間の通信を容易にすることが可能である。このようなセルは、「マクロ」セル、「マイクロ」セル、「ピコ」セル、及び/又はサービスエリアサイズの様々な他の粒度のいずれかを提供するセルを含んでもよい。例えば、
図1に示す基地局102A~102Bは、マクロセルであってもよく、基地局102Nは、マイクロセルであってもよい。他の構成も可能である。
【0036】
いくつかの実施形態では、基地局102Aは、次世代基地局、例えば、5G新無線(5G NR)基地局、又は「gNB」であってよい。いくつかの実施形態では、gNBは、従来の進化型パケットコア(Evolved Packet Core、EPC)ネットワーク及び/又はNRコア(NR Core、NRC)ネットワークに接続され得る。加えて、gNBセルは、1つ以上の遷移及び受信点(Transition and Reception Point、TRP)を含むことができる。加えて、5G NRに従って動作することが可能であるUEは、1つ以上のgNB内の1つ以上のTRPに接続されてもよい。
【0037】
UE106は、複数の無線通信規格を使用して通信することが可能であり得ることに留意されたい。例えば、UE106は、少なくとも1つのセルラ通信プロトコル(例えば、GSM、(例えば、WCDMA又はTD-SCDMAエアインタフェースに関連付けられた)UMTS、LTE、LTE-A、5G NR、HSPA、3GPP2 CDMA2000(例えば、1xRTT、1xEV-DO、HRPD、eHRPD)など)に加えて、無線ネットワーキング(例えば、Wi-Fi)及び/又はピアツーピア無線通信プロトコル(例えば、Bluetooth、Wi-Fiピアツーピアなど)を使用して通信するように構成され得る。UE106は、加えて又は代替として、1つ以上のグローバルナビゲーション衛星システム(Global Navigational Satellite System、GNSS、例えば、GPS又はGLONASS)、1つ以上のモバイルテレビ放送規格(例えば、ATSC-M/H又はDVB-H)、及び/又は、所望であれば、任意の他の無線通信プロトコルを使用して通信するように構成され得る。(3つ以上の無線通信規格を含む)無線通信規格の他の組み合わせもまた、可能である。
【0038】
図2は、本開示の一態様に係る、アップリンク及びダウンリンク通信を通して基地局102と直接通信しているUE106を示す。UE106は、携帯電話、ハンドヘルドデバイス、コンピュータ若しくはタブレット、又は実質上任意のタイプの無線デバイスなどのセルラ通信能力を有するデバイスであってもよい。UE106は、メモリに記憶されたプログラム命令を実行するように構成されているプロセッサを含んでもよい。UE106は、そのような記憶された命令を実行することによって、本明細書に記載の方法の実施形態のうちのいずれかを実行することができる。代替として又はそれに加えて、UE106は、本明細書に記載の方法の実施形態のうちのいずれか、又は本明細書に記載の方法の実施形態のうちのいずれかの任意の部分を実行するように構成されている、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのプログラム可能ハードウェア要素を含んでもよい。
【0039】
UE106は、1つ以上の無線通信プロトコル又は技術を使用して通信するための1つ以上のアンテナを含み得る。いくつかの実施形態では、UE106は、例えば、単一の共用無線機を使用するCDMA2000(1xRTT/1xEV-DO/HRPD/eHRPD)若しくはLTEを使用して、及び/又は、単一の共用無線機を使用するGSM若しくはLTEを使用して、通信するように構成され得る。共用無線機は、無線通信を実行するために、単一のアンテナに結合してもよく、又は(例えば、MIMOについて)複数のアンテナに結合してもよい。一般に、無線機は、ベースバンドプロセッサ、(例えば、フィルタ、ミキサ、発振器、増幅器などを含む)アナログRF信号処理回路、又は(例えば、デジタル変調及び他のデジタル処理のための)デジタル処理回路の任意の組み合わせを含み得る。類似して、無線機は、上記のハードウェアを使用して1つ以上の受信及び送信チェーンを実行してもよい。例えば、UE106は、上記の技術などの複数の無線通信技術間で、受信及び/又は送信チェーンの1つ以上の部分を共用し得る。
【0040】
いくつかの実施形態では、UE106は、UE106がそれで通信するように構成されている無線通信プロトコルのそれぞれについて、(例えば、別個のアンテナ及び他の無線機構成要素を含む)別個の送信及び/又は受信チェーンを含んでもよい。更なる可能性として、UE106は、複数の無線通信プロトコル間で共用される1つ以上の無線機、及び単一の無線通信プロトコルによってのみ使用される1つ以上の無線機を含み得る。例えば、UE106は、LTE又は5G NR(又は、LTE、又は1xRTT、又はLTE、又はGSM)のいずれかを使用して通信するための共用無線機と、Wi-Fi及びBluetoothのそれぞれを使用して通信するための別個の無線機とを含み得る。他の構成も可能である。
【0041】
図3は、本開示の一態様に係る、通信デバイス106の例示的な簡略化されたブロック図を示す。
図3の通信デバイスのブロック図は、可能な通信デバイスの単なる一例であることに留意されたい。実施形態によれば、通信デバイス106は、他のデバイスの中でもとりわけ、ユーザ機器(UE)デバイス、モバイルデバイス若しくは移動局、無線デバイス若しくは無線局、デスクトップコンピュータ若しくはコンピューティングデバイス、モバイルコンピューティングデバイス(例えば、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、又はポータブルコンピューティングデバイス)、タブレット、及び/又はデバイスの組み合わせであってもよい。図に示すように、通信デバイス106は、コア機能を実行するように構成された構成要素のセット300を含んでもよい。例えば、構成要素のこのセットは、様々な目的のための部分を含み得るシステムオンチップ(System On Chip、SOC)として実装されてもよい。代替として、構成要素のこのセット300は、様々な目的での別個の構成要素又は構成要素のグループとして実装されてもよい。構成要素のセット300は、通信デバイス106の様々な他の回路に(例えば、直接又は間接的に通信可能に)結合されてもよい。
【0042】
例えば、通信デバイス106は、(例えば、NANDフラッシュ310を含む)様々なタイプのメモリと、(例えば、コンピュータシステム、ドック、充電ステーション、マイクロフォン、カメラ、キーボードなどの入力デバイス、スピーカなどの出力デバイスなどに接続するための)コネクタI/F320などの入出力インタフェースと、通信デバイス106と一体化されてもよく又は通信デバイス106の外部にあってもよいディスプレイ360と、5G NR、LTE、GSMなどのためのセルラ通信回路330と、近中距離無線通信回路329(例えば、Bluetooth(登録商標)及びWLAN回路)と、を含み得る。いくつかの実施形態では、通信デバイス106は、例えばイーサネットのためのネットワークインタフェースカードなどの有線通信回路(図示せず)を含み得る。
【0043】
セルラ通信回路330は、図に示すように、アンテナ335及び336などの1つ以上のアンテナに(例えば、通信可能に、直接又は間接的に)結合し得る。近中距離無線通信回路329はまた、図に示すように、アンテナ337及び338などの1つ以上のアンテナに(例えば、通信可能に、直接又は間接的に)結合することができる。代替として、近中距離無線通信回路329は、アンテナ337及び338に(例えば、直接又は間接的に通信可能に)結合することに加えて又はこの代わりに、アンテナ335及び336に(例えば、直接又は間接的に通信可能に)結合していてもよい。近中距離無線通信回路329及び/又はセルラ通信回路330は、多重入出力(Multiple-Input Multiple Output)(MIMO)設定などにおける複数の空間ストリームを受信及び/又は送信するための複数の受信チェーン及び/又は複数の送信チェーンを含み得る。
【0044】
いくつかの実施形態では、以下で更に説明するように、セルラ通信回路330は、複数の無線アクセス技術(RAT)のための(例えば、通信可能に、直接又は間接的に含む及び/又は結合されている。専用プロセッサ及び/又は無線機)専用受信チェーン(例えば、LTEのための第1の受信チェーン、及び5G NRのための第2の受信チェーン)を含んでもよい。加えて、いくつかの実施形態では、セルラ通信回路330は、特定のRATに専用の無線機間で切り替えられ得る単一の送信チェーンを含んでもよい。例えば、第1の無線機は、第1のRAT、例えばLTEに専用であってもよく、専用受信チェーン、及び追加の無線機、例えば第2の無線機と共用される送信チェーンと通信してもよく、第2の無線機は、第2のRAT、例えば5G NRに専用であってもよく、専用受信チェーン及び共用される送信チェーンと通信してもよい。
【0045】
通信デバイス106はまた、1つ以上のユーザインタフェース要素を含む、及び/又は1つ以上のユーザインタフェース要素との使用のために構成され得る。ユーザインタフェース要素は、(タッチスクリーンディスプレイであってもよい)ディスプレイ360、(分離キーボードであってもよく、又はタッチスクリーンディスプレイの一部分として実装されてもよい)キーボード、マウス、マイクロフォン、及び/若しくはスピーカ、1つ以上のカメラ、1つ以上のボタン、並びに/又は情報をユーザに提供すること及び/又はユーザ入力を受信若しくは解釈することが可能である様々な他の要素のうちのいずれかなどの様々な要素のうちのいずれかを含んでもよい。
【0046】
通信デバイス106は、1つ以上のUICC(単数又は複数)(Universal Integrated Circuit Card、ユニバーサル集積回路カード(単数又は複数))カード345などの、SIM(Subscriber Identity Module、加入者識別モジュール)機能を含む1つ以上のスマートカード345を更に含んでもよい。
【0047】
図に示すように、SOC300は、通信デバイス106のためのプログラム命令を実行し得るプロセッサ(単数又は複数)302と、グラフィック処理を行って、表示信号をディスプレイ360に提供し得る表示回路304と、を含んでもよい。プロセッサ(単数又は複数)302は、メモリ管理ユニット(Memory Management Unit、MMU)340に結合されていてもよく、MMU340は、アドレスをプロセッサ(単数又は複数)302から受信し、これらのアドレスを、メモリ(例えば、メモリ306、読み出し専用メモリ(Read Only Memory、ROM)350、NANDフラッシュメモリ310)、並びに/又は、表示回路304、近距離無線通信回路229、セルラ通信回路330、コネクタI/F320、及び/若しくはディスプレイ360などの、他の回路若しくはデバイス内の位置に変換するように構成され得る。MMU340は、メモリ保護及びページテーブル変換又はセットアップを実行するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態では、MMU340は、プロセッサ(単数又は複数)302の一部分として含まれていてもよい。
【0048】
上記のように、通信デバイス106は、無線及び/又は有線通信回路を使用して通信するように構成され得る。通信デバイス106はまた、ユーザ機器デバイス及び基地局のための物理ダウンリンク共有チャネルスケジューリングリソースを判定するように構成され得る。更に、通信デバイス106は、無線リンクからコンポーネントキャリア(CC)をグループ化して選択し、選択されたCCのグループから仮想CCを決定するように構成され得る。無線デバイスはまた、CCのグループのアグリゲートリソースマッチングパターンに基づいて物理ダウンリンクリソースマッピングを実行するように構成され得る。
【0049】
本明細書に記載されているように、通信デバイス106は、通信デバイス106及び基地局のための物理ダウンリンク共有チャネルスケジューリングリソースを判定するための上記の特徴を実装するためのハードウェア構成要素及びソフトウェア構成要素を含み得る。通信デバイス106のプロセッサ302は、例えば、メモリ媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体)に記憶されたプログラム命令を実行することによって、本明細書に記載の特徴のうちの一部又は全部を実行するように構成され得る。代替として(又は加えて)、プロセッサ302は、FPGA(フィールドプログラム可能ゲートアレイ)などのプログラム可能ハードウェア要素として、又はASIC(特定用途向け集積回路)として構成され得る。代替として(又は加えて)、通信デバイス106のプロセッサ302は、他の構成要素300、304、306、310、320、329、330、340、345、350、360のうちの任意の1つ以上と共に、本明細書に記載の特徴のうちの一部分又はすべてを実装するように構成され得る。
【0050】
加えて、本明細書に記載されているように、プロセッサ302は、1つ以上の処理要素を含んでもよい。したがって、プロセッサ302は、プロセッサ302の機能を実行するように構成されている1つ以上の集積回路(Integrated Circuit、IC)を含み得る。加えて、各集積回路は、プロセッサ(単数又は複数)302の機能を実行するように構成されている回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含むことができる。
【0051】
更に、本明細書に記載されているように、セルラ通信回路330及び近距離無線通信回路329はそれぞれ、1つ以上の処理要素を含むことができる。換言すれば、1つ以上の処理要素は、セルラ通信回路330内に含められてもよく、同様に、1つ以上の処理要素は、近距離無線通信回路329内に含まれ得る。したがって、セルラ通信回路330は、セルラ通信回路330の機能を実行するように構成された1つ以上の集積回路(IC)を含んでもよい。加えて、各集積回路は、セルラ通信回路230の機能を実行するように構成された回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含んでもよい。同様に、近距離無線通信回路329は、近距離無線通信回路32の機能を実行するように構成された1つ以上のICを含んでもよい。加えて、各集積回路は、近距離無線離通信回路329の機能を実行するように構成された回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含んでもよい。
【0052】
図4は、本開示の一態様に係る基地局102の例示的なブロック図を示す。
図4の基地局は、単に、可能な基地局の一例であることに留意されたい。図示するように、基地局102は、基地局102のためのプログラム命令を実行し得るプロセッサ(単数又は複数)404を含む。プロセッサ(単数又は複数)404はまた、メモリ管理ユニット(MMU)440に結合されていてもよく、このユニットは、プロセッサ(単数又は複数)404からアドレスを受信して、それらのアドレスをメモリ(例えば、メモリ460及び読み出し専用メモリ(ROM)450)内の位置、又は他の回路若しくはデバイスに変換するように構成されていてもよい。
【0053】
基地局102は、少なくとも1つのネットワークポート470を含んでもよい。ネットワークポート470は、電話網に結合し、
図1及び
図2における上記のように、電話網へのアクセスをUE106などの複数のデバイスに提供する、ように構成され得る。
【0054】
ネットワークポート470(若しくは追加のネットワークポート)はまた、又は代替として、例えば、セルラサービスプロバイダのコアネットワークのセルラネットワークに結合するように構成されていてもよい。コアネットワークは、モビリティ関連サービス及び/又は他のサービスを、UE106等の複数のデバイスに提供することができる。一部の場合には、ネットワークポート470は、コアネットワークを介して電話ネットワークに結合することができ、及び/又はコアネットワークは、(例えば、セルラサービスプロバイダによってサービスを提供される他のUE間で)電話ネットワークを提供することができる。
【0055】
いくつかの実施形態では、基地局102は、次世代基地局、例えば、5G新無線(5G NR)基地局、又は「gNB」であってもよい。このような実施形態では、基地局102は、従来型進化型パケットコア(EPC)ネットワーク及び/又はNRコア(NRC)ネットワークに接続されてもよい。加えて、基地局102は、5G NRセルと見なされてもよく、1つ以上の遷移及び受信ポイント(TRP)を含んでもよい。加えて、5G NRに従って動作することが可能であるUEは、1つ以上のgNB内の1つ以上のTRPに接続されてもよい。
【0056】
基地局102は、少なくとも1つのアンテナ434、可能な場合、複数のアンテナを含んでもよい。少なくとも1つのアンテナ434は、無線送受信機として動作するように構成されてもよく、無線機430を介してUE106と通信するように更に構成されてもよい。アンテナ434は、通信チェーン432を介して無線機430と通信する。通信チェーン432は、受信チェーン、送信チェーン、又はその両方であってもよい。無線機430は、5G NR、LTE、LTE-A、GSM、UMTS、CDMA2000、Wi-Fiなどを含むがこれらには限定されない様々な無線通信規格を介して通信するように構成され得る。
【0057】
基地局102は、複数の無線通信規格を使用して無線通信するように構成することができる。場合によっては、基地局102は、複数の無線機を含むことができ、複数の無線機は、基地局102が複数の無線通信技術に従って通信することを可能にすることができる。例えば、1つの可能性として、基地局102は、LTEに従って通信を実行するためのLTE無線機、並びに5G NRに従って通信を実行するための5G NR無線機を含んでもよい。このような場合、基地局102は、LTE基地局及び5G NR基地局の両方として動作することが可能であってもよい。別の可能性として、基地局102は、マルチモード無線機を含んでもよく、マルチモード無線機は、複数の無線通信技術(例えば、5G NR及びWi-Fi、LTE及びWi-Fi、LTE及びUMTS、LTE及びCDMA2000、UMTS及びGSMなど)のうちのいずれかに従って、通信を実行することが可能である。
【0058】
本明細書に以下に更に説明するように、BS102は、本明細書に記載の特徴を実装する、又はそれらの実装をサポートするためのハードウェア及びソフトウェア構成要素を含むことができる。基地局102のプロセッサ404は、例えば、メモリ媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体)に記憶されたプログラム命令を実行することによって、本明細書に記載の方法のうちの一部又は全部を実装する又はこれらの実装をサポートするように構成され得る。あるいは、プロセッサ404は、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)などのプログラム可能なハードウェア要素として、又はASIC(特定用途向け集積回路)として、又はそれらの組み合わせとして構成されていてもよい。代替として(又は加えて)、BS 102のプロセッサ404は、他の構成要素430、432、434、440、450、460、470のうちの任意の1つ以上と共に、本明細書に記載の特徴のうちの一部又は全部を実装する又はこれらの実装をサポートするように構成され得る。
【0059】
加えて、本明細書に記載されているように、プロセッサ(単数又は複数)404は、1つ以上の処理要素から構成されてもよい。換言すれば、1つ以上の処理要素は、プロセッサ(単数又は複数)404内に含まれ得る。したがって、プロセッサ(単数又は複数)404は、プロセッサ(単数又は複数)404の機能を実行するように構成されている1つ以上の集積回路(IC)を含むことができる。加えて、各集積回路は、プロセッサ(単数又は複数)404の機能を実行するように構成されている回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含むことができる。
【0060】
更に、本明細書に記載されているように、無線機430は、1つ以上の処理要素から構成されてもよい。換言すれば、1つ以上の処理要素は、無線機430内に含まれ得る。したがって、無線機430は、無線機430の機能を実行するように構成されている1つ以上の集積回路(IC)を含むことができる。加えて、各集積回路は、無線機430の機能を実行するように構成されている回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含んでもよい。
【0061】
図5は、本開示の一態様に係るセルラ通信回路の例示的な簡略化されたブロック図を示す。
図5のセルラ通信回路のブロック図は、可能なセルラ通信回路の単なる一例であることに留意されたい。実施形態によると、セルラ通信回路330は、上述した通信デバイス106などの通信デバイスに含まれてもよい。上記のように、通信デバイス106は、他のデバイスの中でもとりわけ、ユーザ機器(UE)デバイス、モバイルデバイス若しくは移動局、無線デバイス若しくは無線基地局、デスクトップコンピュータ若しくはコンピューティングデバイス、モバイルコンピューティングデバイス(例えば、ラップトップ、ノートブック、若しくはポータブルコンピューティングデバイス)、タブレット、及び/又はデバイスの組み合わせであってもよい。
【0062】
セルラ通信回路330は、(
図3に)示すように、アンテナ335a~b及び336などの1つ以上のアンテナに(例えば、直接又は間接的に通信可能に)結合していてもよい。いくつかの実施形態では、セルラ通信回路330は、複数のRATのための(例えば、専用プロセッサ及び/若しくは無線機を含む、かつ/又は専用プロセッサ及び/若しくは無線機に通信可能に、直接若しくは間接的に結合されている)専用受信チェーン(例えば、LTEのための第1の受信チェーン、及び5G NRのための第2の受信チェーン)を含み得る。例えば、
図5に示すように、セルラ通信回路330は、モデム510及びモデム520を含んでもよい。モデム510は、第1のRAT、例えば、LTE又はLTE-Aなどに従った通信のために構成されてもよく、モデム520は、第2のRAT、例えば、5G NRなどに従った通信のために構成され得る。
【0063】
図に示すように、モデム510は、1つ以上のプロセッサ512、及びプロセッサ512と通信するメモリ516を含み得る。モデム510は、無線周波数(Radio Frequency、RF)フロントエンド530と通信してもよい。RFフロントエンド530は、無線信号を送信及び受信するための回路を含むことができる。例えば、RFフロントエンド530は、受信回路(receive circuitry、RX)532及び送信回路(transmit circuitry、TX)534を含み得る。いくつかの実施形態では、受信回路532は、アンテナ335aを介して無線信号を受信するための回路を含み得る下りリンク(downlink、DL)フロントエンド550と通信してもよい。
【0064】
類似して、モデム520は、1つ以上のプロセッサ522、及びプロセッサ522と通信するメモリ526を含み得る。モデム520は、RFフロントエンド540と通信してもよい。RFフロントエンド540は、無線信号を送信及び受信するための回路を含むことができる。例えば、RFフロントエンド540は、受信回路542及び送信回路544を含み得る。いくつかの実施形態では、受信回路542は、アンテナ335bを介して無線信号を受信するための回路を含み得るDLフロントエンド560と通信してもよい。
【0065】
いくつかの実施形態では、スイッチ570は、送信回路534をアップリンク(uplink、UL)フロントエンド572に結合し得る。加えて、スイッチ570は、送信回路544をULフロントエンド572に結合し得る。ULフロントエンド572は、アンテナ336を介して無線信号を送信するための回路を含み得る。したがって、セルラ通信回路330が(例えば、モデム510を介してサポートされるように)第1のRATに従って送信するための命令を受信したときに、スイッチ570は、モデム510が第1のRATに従って信号を(例えば、送信回路534及びULフロントエンド572を含む送信チェーンを介して)送信することを可能にする第1の状態に切り替えられてもよい。類似して、セルラ通信回路330が(例えば、モデム520を介してサポートされるように)第2のRATに従って送信するための命令を受信したときに、スイッチ570は、モデム520が第2のRATに従って信号を(例えば、送信回路544及びULフロントエンド572を含む送信チェーンを介して)送信することを可能にする第2の状態に切り替えられてもよい。
【0066】
本明細書に説明するように、モデム510は上記の特徴、又はユーザ機器デバイス及び基地局に対する周期リソース部分を選択するための、並びに本明細書に説明する様々な他の技法を実装するハードウェア及びソフトウェア構成要素を含み得る。プロセッサ512は、例えば、メモリ媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体)に記憶されたプログラム命令を実行することによって、本明細書に記載の特徴のうちの一部又は全部を実装するように構成することができる。代替として(又は加えて)、プロセッサ512は、FPGA(フィールドプログラム可能ゲートアレイ)などのプログラム可能ハードウェア要素として、又はASIC(特定用途向け集積回路)として構成され得る。代替として(又は加えて)、プロセッサ512は、他の構成要素530、532、534、550、570、572、335及び336のうちの1つ以上と共に、本明細書に記載の特徴のうちの一部又は全部を実装するように構成されてもよい。
【0067】
加えて、本明細書に記載されているように、プロセッサ512は、1つ以上の処理要素を含み得る。したがって、プロセッサ512は、プロセッサ512の機能を実行するように構成された1つ以上の集積回路(IC)を含んでもよい。加えて、各集積回路は、プロセッサ512の機能を実行するように構成された回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含んでもよい。
【0068】
本明細書で説明するように、モデム520は、UEと基地局との間の無線リンク上で周期的リソースを選択するための上記の機能、並びに本明細書で説明する様々な他の技法を実装するためのハードウェア及びソフトウェア構成要素を含み得る。プロセッサ522は、例えば、メモリ媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体)に記憶されたプログラム命令を実行することによって、本明細書に記載の特徴のうちの一部又は全部を実装するように構成することができる。代替として(又は加えて)、プロセッサ522は、FPGA(フィールドプログラム可能ゲートアレイ)などのプログラム可能ハードウェア要素として、又はASIC(特定用途向け集積回路)として構成され得る。代替として(又は加えて)、プロセッサ522は、他の構成要素540、542、544、550、570、572、335、及び336のうちの1つ以上と共同して、本明細書に記載の特徴の一部分又はすべてを実装するように構成されてもよい。
【0069】
加えて、本明細書に記載されているように、プロセッサ522は、1つ以上の処理要素を含み得る。したがって、プロセッサ522は、プロセッサ522の機能を実行するように構成された1つ以上の集積回路(IC)を含んでもよい。加えて、各集積回路は、プロセッサ522の機能を実行するように構成された回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含んでもよい。
【0070】
図6は、本開示の一態様に係る、基地局102が全二重モードで動作しているときのセル内UE間CLIのシナリオを示す。基地局102は、5GにおけるgNBであり得る。基地局102は、EPCネットワーク及び/又はNRCネットワークに接続されてもよい。一態様では、基地局102は、5G NRセルと見なされてもよく、1つ以上の遷移及び受信ポイント(TRP)を含んでもよい。基地局102は、基地局によってサービスを提供されるUEのうちのいくつかがアップリンク方向において送信を行い、同時に、基地局によってサービスを提供される他のUEがダウンリンク方向において受信を実行する、全二重FDDモードで動作し得る。UEは半二重モードで動作し得るが、そのように限定されず、本開示の態様は全二重モードで動作するUEに適用され得る。
【0071】
アップリンクを送信するアグレッサUE602は、ダウンリンクを受信しているビクティムUE604にセル内UE間CLIを生じさせるものとして示されている。1つのアグレッサUE及び1つのビクティムUEのみが示されているが、ビクティムUEがアグレッサUEのグループからCLIを受信し得ること、又はアグレッサUEがビクティムUEのグループにCLIを引き起こし得ることを理解されたい。基地局102とビクティムUE604及びアグレッサUE602との間のシグナリング、並びにビクティムUE604とアグレッサUE602との間のシグナリングは、CLIを測定し、どのUEがアグレッサ又はビクティムであるかを識別し、所望の又は禁止されたビームを識別し、及び基地局102がアグレッサUE602とビクティムUE604との間のCLIを最小化又は低減するためにアップリンクリソース及びダウンリンクリソースを割り当てるために使用され得る。
【0072】
一態様では、基地局102が、1つ以上のアグレッサUE602による使用のためのリソースをすでにスケジュールした後にビクティムUE604による使用のためのリソースをスケジュールするとき、基地局は、CLI測定を実行するためのリソースをビクティムUE604に示し得る。ダウンリンクリソース(物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH))及びアップリンクリソース(物理アップリンク共有チャネル(PUSCH))を割り当てるために基地局パケットスケジューラによって使用されるダウンリンク制御情報(DCI)は、干渉物(例えば、アグレッサUE)があることをビクティムUEに示し得る。一態様では、このインジケーションは、DCIにおける追加のビットを構成することによって明示的であり得るか、又はCLI測定のための無効トーンのアクティブ化を通して暗黙的であり得る。
【0073】
無効トーンは、特定のリソース要素がビクティムUEによるPDSCHの受信のために利用可能でないことを示すために使用される確保されたリソースであり得る。一態様では、CLI測定のための無効トーンが、確保されたリソースから構成され得るか、又はゼロ電力チャネル状態情報基準信号(ZP-CSI-RS)の一部が、CLI測定のためにアクティブ化され得る。ZP-CSI-RSは、確保されたリソースのコンテキスト内で使用されるCSI RSのカテゴリである。ZP-CSI-RSは、ビクティムUE604のためのいかなる送信も含まないリソース要素のセットを定義し得る。一態様では、PDSCHは、無効トーン又はZP-CSLRS付近でレートマッチングされ得る。一態様では、既存のZP-CSLRSリソースのうちのいくつかは、UE間CLI測定(例えば、セル間干渉)のために構成されるので、DCIにおけるビットフィールドがこれらのZP CSI-RSリソースのうちの1つをアクティブ化又は選択するとき、基地局102は、1つ以上のアグレッサUE(例えば、セル内又はセル間)があり得ることをビクティムUE604に暗黙的にシグナリングしている。
【0074】
一態様では、DCIは、ビクティムUE604のためのPDSCHにおいて受信されたどのダウンリンクシンボルがCLIを被る場合があるかを更に示し得る。例えば、ビクティムUE604のためのリソース割り当ての開始シンボル及び割り当てられたシンボルの数(例えば、DCIによって符号化された開始シンボル及び長さインジケータ値(SLIV))が、アグレッサUE602のSLIV内に完全にはない場合、ダウンリンクシンボル間で干渉及びCLI測定値に不均衡があり得る。代替的に、ビクティムUE604は、ビクティムUE604のためのSLIVがアグレッサUE602のSLIC内に完全にある場合、干渉における不均衡を観測することを予期しない。この場合、ビクティムUE604は、SLIVにおけるすべてのシンボルが同じ又は同様の干渉プラス雑音共分散行列を経ると仮定し得る。
【0075】
DCIによって示される干渉物が存在することを基地局102がビクティムUE604にシグナリングすると、ビクティムUE604は、無効トーン又はZP-CSI-RSを使用してCLIを測定し得、DCIによって示されるように物理アップリンク制御内陣(PUCCH)上でCLI測定を報告し得る。一態様では、基地局102は、無線リソース制御(RRC)などの上位レイヤシグナリングを通じて、又はより動的な下位レイヤシグナリングを通じて、無効トーン又はZP-CSI-RSに関連付けられた測定及び報告されるCLIのパラメータ又はメトリックをビクティムUE604に示し得る。一態様では、パラメータは、受信信号強度インジケータ(RSSI)、基準信号受信電力(RSRP)、信号対干渉プラス雑音比(SINR)などを含み得る。一態様では、異なる無効トーン又はZP-CSI-RSは、CLIを特徴付けるために使用される異なるメトリック又はパラメータを提供するように構成され得る。ビクティムUE604は、CLIのパラメータを測定するように構成され得るか、又は、それらがアクティブ化されると、無効トーン又はZP-CSI-RSの構成に基づいて測定を実行するためのパラメータを知り得る。
【0076】
図7Aは、本開示の一態様に係る、ビクティムUEが、CLIのレベルを決定するためにダウンリンク受信中に無効トーンを測定し、受信されたダウンリンクパケットがエラーを有するかどうかをシグナリングするために使用される同じアップリンクリソースを使用して基地局にCLI測定値を報告するシナリオを示す。
図7Aにおいて、DCI702は、PDSCH704のためのダウンリンクリソースを割り当て得、ビクティムUEがCLI測定を実行するために無効トーンを構成するか、又はZP-CSI-RSをアクティブ化し得る。DCI702は、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)上で搬送され得る。
【0077】
ビクティムUEは、ハイブリッド自動再送要求肯定応答(HARQ-ACK)再送信プロトコルを使用してPDSCH704における受信データ内のエラーを報告するためにDCI702によって割り当てられたものと同じPUCCH706を使用して基地局にCLI測定値を報告し得る。DCI702は、ビクティムUEの処理能力に適応するようにPDSCH704の最後のシンボルとPUCCH706の最初のシンボルとの間の時間(Nx)を構成し得、したがって、CLI測定を行い得、PDSCHを処理し得、構成された時間Nx内にPUCCH706上でHARQ-ACQとCLI測定値を含むチャネル状態情報(CSI)フィードバックとを提供し得る。一態様では、DCI702は、ビクティムUEの処理能力に適応するために、PDSCH704の受信とHARQ-ACKの送信との間のスロットの数を決定するHARQフィードバックタイミングインジケータ(K1)にPDSCH704を構成し得る。
【0078】
図7Bは、本開示の一態様に係る、ビクティムUEが、CLIのレベルを決定するためにダウンリンク受信中に無効トーンを測定し、受信されたダウンリンクパケットがエラーを有するかどうかをシグナリングするために使用されるアップリンクリソースとは異なるアップリンクリソースを使用して基地局にCLI測定値を報告するシナリオを示す。
【0079】
DCI702は、PDSCH704において受信されたデータ内のエラーを報告するためのHARQ-ACKを返すためにPUCCH1 708を使用するようにPUCCHリソースインジケータ(PRI)を構成し得る。基地局は、RRCを使用して、CLI測定のためのCSIを報告するためにビクティムUEによって使用される、PUCCH1 708から第2のPUCCHであるPUCCH2 712への時間オフセット710を構成し得る。ビクティムUEがNx内でCLI測定を実行することもCSIフィードバックを提供することもできない場合、RRC構成時間オフセット710は、ビクティムUEの処理能力に応じて、CLI測定を報告するために使用されるPUCCH2 712のタイミングに柔軟性を提供し得る。基地局は、無効トーン又はZP-CSI-RSに関連付けられたCLI測定値を受信し得る。CLI測定値に基づいて、基地局は、CLIを低減又は最小化するために、ビクティムUEのための将来のダウンリンクリソースPDSCHのそのスケジューリングを調整し得る。
【0080】
一態様では、基地局が、1つ以上のアグレッサUEによる使用のために要求されたリソースをスケジュールするか又はそれらリソースの知識を有する前に、PDSCHのためのビクティムUEによる使用のためにリソースをすでにスケジュールしているとき、基地局は、ビクティムUEがスケジュールされたリソースを使用してダウンリンクシンボルを受信することを停止することはできないが、どのダウンリンクシンボルが潜在的アグレッサUEからのCLIによって影響を受け得るかをビクティムUEに示し得る。基地局は、潜在的アグレッサUEのために割り当てられたアップリンクリソースを考慮して、どのシンボルがCLIによって影響を受け得るかを示すために、ビクティムUEのグループに向けられた周期的グループキャストDCI(GC-DCI)又は特定のビクティムUEに向けられたユニキャストDCIを使用し得る。一態様では、グループイーストCDI又はユニキャストDCIは、CLIによって影響を受けているPDSCHをスケジューリングする最新のDCIの後に、ビクティムUEによって受信され得る。
【0081】
図8Aは、本開示の一態様に係る、ビクティムUEのグループに向けられたCLIの影響を受けるダウンリンクシンボルのインジケーションを搬送する周期的グループキャストDCIを、ビクティムUEがこれらのダウンリンクシンボルを他のダウンリンクシンボルとは異なるように扱うために、ビクティムUEが基地局から受信するシナリオを示す。一態様では、グループキャストDCI806は、DCI802がPDSCH804をスケジュールした後に受信され、CLIの影響を受けるダウンリンクシンボルの以前のインジケーション810を含む以前のグループキャストDCI808を搬送するPDCCHの最後のシンボルから、CLIの影響を受けるダウンリンクシンボルの最新のインジケーション812を含む最新のグループキャストDCI806を搬送するPDCCHの最後のシンボルまでのダウンリンクシンボルをカバーするビットマップを含み得る。
【0082】
一態様では、PDSCH上でシステム情報ブロック1(SIB1)の一部としてブロードキャストされるtdd-UL-UL-ConfigurationCommonパラメータによってアップリンクシンボルとして示されるセル固有シンボルは、グループキャストDCIのビットマップによってカバーされるダウンリンクシンボルから除外され得る。その理由は、ビクティムUEがこれらのセル固有のアップリンクシンボルの送信中にダウンリンク割り当てを予期しないからである。一態様では、同期信号ブロック(SSB)シンボルは、ビクティムUEがSSBシンボルの送信中にアップリンク割り当てを予期しないので、グループキャストDCIのビットマップによってカバーされるダウンリンクシンボルからも除外され得る。ビットマップはしたがって、セル固有のアップリンクシンボル及びSSBシンボルを除外した後に、CLIの影響を受けるダウンリンクシンボルをカバーし、ビットマップのサイズを低減することができる。例えば、ビットマップのサイズが14ビットであり、カバーされるCLIの影響を受けるダウンリンクシンボルの数が28ビットである場合、ビットマップの各ビットは、2つのダウンリンクシンボルにマッピングされ得る。
【0083】
図8Bは、本開示の一態様に係る、ビクティムUEのみに向けられたCLIの影響を受けるダウンリンクシンボルのインジケーション828を搬送するユニキャストDCI826を、ビクティムUEがこれらのダウンリンクシンボルを他のダウンリンクシンボルとは異なるように扱うために、ビクティムUEが基地局から受信するシナリオを示す。一態様では、ユニキャストDCIは、CLIによって影響を受けるPDSCH824をスケジューリングする最新のDCI822によって構成されたSLIV830によって与えられるダウンリンクシンボルをカバーするビットマップを含み得る。
【0084】
グループキャストDCI806と比較して、ユニキャストDCI826のためのビットマップのサイズは、カバーするCLIの影響を受けるダウンリンクシンボルの数がより少ないので、より小さくなり得る。例えば、ビットマップのサイズは、6つのPDSCHシンボルをカバーするために2ビットであり得、各ビットは、3つのダウンリンクシンボルにマッピングされ得る。しかしながら、ビクティムUEのグループのためのグループキャストDCIを構成することと比較して、各ビクティムUEのためのユニキャストDCIを構成することに関連付けられたより多くのオーバーヘッドがあり得る。グループキャストDCI又はユニキャストのいずれかにおいて、ビクティムUEは、シンボルが破損しているかどうかを判定するためにPDSCHのダウンリンクシンボルを受信し得るか、又はビットマップによって示されたCLIの影響を受けるシンボルを更なる処理から除外し得る。
【0085】
一態様では、基地局が、ビクティムUEによる、及びアグレッサUEによる同時の使用のためのリソースをスケジュールすることが可能であるとき、基地局は、ビクティムUE及びアグレッサUEに任意のリソースを割り当てる前に、CLIのレベルを決定するために、1つ以上のアグレッサUEによる基準信号の送信と、1つ以上のビクティムUEによる基準信号の測定とを調整し得る。一態様では、基準信号は、基地局がアップリンクチャネル特性を測定するためにUEによって送信されるサウンディング基準信号(SRS)であり得る。基地局は、SRSを送信するように1つ以上のアグレッサUEを構成し得、SRSを使用してCLIを測定及び報告するように1つ以上のビクティムUEを構成し得る。
【0086】
一態様では、基地局は、SRSリソースの共通セットを用いてアグレッサUE及びビクティムUEを構成し得る。一態様では、重複しないサブバンドについて、アグレッサUEのために構成されたSRSリソースのセットは、ビクティムUEのアクティブダウンリンク帯域幅部分(DL_BWP)中にないことがある。DL-BWPは、チャネル帯域幅内に隣接する共通リソースブロックを含むことができる。ビクティムUEは、次いで、構成されたSRSリソース上でRSRPなどのCLIのパラメータのリーク測定を実行し得る。
【0087】
アグレッサUEは、周期的、半永続的、又は非周期的にSRSを送信し得る。一態様では、アグレッサUEは、非周期的SRSリソースを送信するようにDCIによって構成され得、ビクティムUEは、非周期的SRSリソース上で、RSRPやSINRなどのパラメータを測定するようにDCIによって構成され得る。一態様では、基地局は、SRSリソースをアクティブ化するようにアグレッサUEを構成し、グループキャストDCIなどのジョイントインジケーションを通して、SRSリソースを測定するようにビクティムUEを構成し得る。一態様では、基地局は、SRSリソースをアクティブ化するようにアグレッサUEを構成し、別個のグループキャストDCIを通して、SRSリソースを測定するようにビクティムUEを構成することができ、1つは、アグレッサUEがSRS送信をアクティブ化するためのものであり、1つは、ビクティムUEが、アグレッサUEによって送信されたSRSリソース上でCLIパラメータの測定及び報告を示すためのものである。
【0088】
一態様では、アグレッサUEは、DCIを通してのアクティブ化を必要とせずに、周期的又は半永続的SRSリソースを送信し得る。ビクティムUEは、周期的又は半永続的SRSリソース上で周期的又は非周期的CLI測定を実行し得る。一態様では、非周期的測定は、DCIを通してアクティブ化されるか、又は高NACKレートや高レベルの干渉などがあるときなど、トリガー事象の発生時にトリガーされ得る。
【0089】
一態様では、基地局は、SRSリソースを1つ以上のアグレッサUEに関連付けるリソース識別情報をビクティムUEに示し得る。ビクティムUEは、SRSリソース上でCLIのパラメータを測定し得、CLI測定値と、測定されたSRSに関連付けられたアグレッサUEとをPUCCH又はPUSCH上で基地局に報告し得る。ビクティムUEによって報告されたアグレッサUEからのCLIのレベルに基づいて、基地局は、CLIを低減するために、ビクティムUEによる及びアグレッサUEによる使用のためのリソースをスケジュールし得る。
【0090】
図9は、本開示の一態様に係る、アグレッサ602UEがSRSリソースを送信するように構成され、ビクティムUE604が、アグレッサUE602からのCLIのレベルを決定するためにSRSリソースを測定し、CLI測定値を基地局に報告するように構成されるシナリオを示す。基地局は、SRSリソース904を送信するためにアグレッサUE602をアクティブ化するようにDCI902を構成し得る。基地局は、同じDCI又は異なる
DCI906を構成し、アグレッサUE602によって送信されたSRSリソース904上のCLIパラメータを測定及び報告するようにビクティムUE604に示すことができる。DCIは、測定されるSRSリソース904をアグレッサUE602に関連付けるリソース識別情報を含み得る。ビクティムUE604は、SRSリソース904上でCLIのパラメータを測定し得、CLI測定値と、測定されたSRSに関連付けられたアグレッサUE602とをPUCCH908上で基地局に報告し得る。
【0091】
図10は、本開示の一態様に係る、ビクティムUEが、1つ以上のアグレッサUEからのアップリンク送信のために構成されたリソースを使用してセル内UE間CLIの測定を実行し、CLI測定を報告するための方法1000のフロー図を示す。方法1000は、
図1、2、3、5、6、7、8、又は9のUEによって実施され得る。
【0092】
動作1001において、ビクティムUEは、アップリンク送信のための1つ以上のアグレッサUEによる使用のためにスケジュールされたリソースを識別するシグナリングを通信ネットワークの基地局から受信する。アグレッサUEによるアップリンク送信は、UEが通信ネットワークからダウンリンク送信を受信するときに、ビクティムUE上のアグレッサUEからのセル内CLIのレベルを示すために測定され得る。
【0093】
動作1003において、ビクティムUEは、干渉UEから識別されたリソース上で搬送されるアップリンク送信を受信する。
【0094】
動作1005において、ビクティムUEは、CLI測定値を生成するために、アップリンク送信に基づいてセル内CLIのレベルを決定する。
【0095】
動作1007において、ビクティムUEは、干渉UEからのセル内CLIのレベルを示すためのCLI測定値を通信ネットワークに送信する。
【0096】
図11は、本開示の一態様に係る、送信を実行するように潜在的アグレッサUEを構成することによって、及びアグレッサUEに割り当てられたアップリンクリソースのサブセットを測定して、CLI測定結果を報告するように潜在的ビクティムUEを構成することによって、通信ネットワークの基地局がセル内UE間CLIを管理するための方法1100のフロー図を示す。方法1000は、
図1、2、4、又は6の基地局によって実施され得る。
【0097】
動作1101において、基地局は、アグレッサUEとも呼ばれる干渉UEに、基地局へのアップリンク送信のための干渉UEによる使用のためにスケジュールされたアップリンクリソースを送信する。
【0098】
動作1103において、基地局は、干渉UEがアップリンク送信を送信している間にビクティムUEが基地局からダウンリンク送信を受信しているときに、干渉UEからビクティムUEへの予期されるセル内CLIのレベルを示すために、ビクティムUEによって測定されるアップリンクリソースのサブセットを識別するためのシグナリングをビクティムUEに送信する。
【0099】
動作1105において、基地局は、干渉UEからのセル内CLIのレベルを示すためのCLI測定の結果をビクティムUEから受信する。
【0100】
上述されたものの諸部分は、専用論理回路などの論理回路で、又はプログラムコード命令を実行する、マイクロコントローラ若しくは他の形態のプロセッシングコアで実行することができる。それゆえ、上記の考察によって教示される処理は、機械実行可能命令などのプログラムコードで実行することができ、このプログラムコードは、これらの命令を実行するマシンに特定の機能を実行させる。この関連では、「マシン」は、中間形態(又は「抽象」)命令を、プロセッサ固有命令に変換するマシン(例えば、「仮想マシン」(例えば、Java仮想マシン)、インタープリタ、共通言語ランタイム、高級言語仮想機械などの、抽象的実行環境)、並びに/あるいは、汎用プロセッサ及び/又は専用プロセッサなどの、命令を実行するように設計された、半導体チップ上に配置される電子回路(例えば、トランジスタで実装される「論理回路」)とすることができる。上記の考察によって教示されるプロセスはまた、プログラムコードを実行することなく、それらのプロセス(又は処理の一部分)を実行するよう設計された、電子回路によって(機械の代わりに、又は機械と組み合わせて)実行することもできる。
【0101】
本発明はまた、本明細書で説明される動作を実行するための装置にも関する。この装置は、必要とされる目的のために特別に構築することができ、又は、コンピュータ内に記憶されたコンピュータプログラムによって選択的に起動若しくは再構成されている汎用コンピュータも含み得る。そのようなコンピュータプログラムは、限定するものではないが、フロッピーディスク、光ディスク、CD-ROM、及び磁気光ディスクを含めた任意のタイプのディスク、読み出し専用メモリ(ROM)、RAM、EPROM、EEPROM、磁気若しくは光カード、又は電子命令の記憶に好適な任意のタイプの媒体などの、それぞれがコンピュータシステムバスに結合される、コンピュータ可読記憶媒体内に記憶することができる。
【0102】
機械読取可能な媒体は、機械(例えばコンピュータ)によって読取可能な型で情報を記憶又は送信するための任意の方式を含む。例えば、機械読取可能な媒体は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス等を含み得る。
【0103】
製造品を使用して、プログラムコードを記憶することができる。プログラムコードを記憶する製造品は、限定するものではないが、1つ以上のメモリ(例えば、1つ以上のフラッシュメモリ、ランダムアクセスメモリ(スタティック、ダイナミック、若しくはその他のもの))、光ディスク、CD-ROM、DVD ROM、EPROM、EEPROM、磁気若しくは光カード、又は電子命令の記憶に適したその他の種類の機械可読媒体として具体化されてもよい。プログラムコードはまた、伝搬媒体中に具体化されるデータ信号によって(例えば、通信リンク(例えば、ネットワーク接続)を介して)、遠隔コンピュータ(例えば、サーバ)から要求側コンピュータ(例えば、クライアント)にダウンロードすることもできる。
【0104】
上記の「発明を実施するための形態」は、コンピュータメモリ内部のデータビット上での動作の、アルゴリズム及びシンボリックな表現の観点から提示されている。これらのアルゴリズムの説明及び表現は、データ処理技術の当業者によって、その作業内容の本質を他の当業者に最も効果的に伝えるために使用されるツールである。アルゴリズムとは、本明細書では、また概して、所望の結果をもたらす、自己矛盾のない動作のシーケンスであると考えられる。それらの動作は、物理量の物理的操作を必要とするものである。通常は、必須ではないが、これらの量は、記憶、転送、組み合わせ、比較、及び他の方式での操作が可能な、電気信号若しくは磁気信号の形態を取る。主として一般的な使用の理由から、これらの信号を、ビット、値、要素、記号、文字、用語、数字などと称することが、好都合な場合があることが判明している。
【0105】
しかしながら、これらの用語、及び同様の用語のすべては、適切な物理量と関連付けられるものであり、これらの量に適用される便宜的な標識にすぎない点に留意するべきである。特に具体的な記述がない限り、上記の論考から明らかであるように、説明全体を通して、「選択する」、「判定する」、「受信する」、「形成する」、「グループ化する」、「集約する」、「生成する」、「削除する」又は類似の用語を利用する論考は、コンピュータシステムのレジスタ若しくはメモリ内の物理(電子)量として表されるデータを操作して、コンピュータシステムメモリ又はレジスタ、あるいは他のそのような情報記憶装置、送信デバイス、又は表示デバイス内の物理量として同様に表される他のデータへと変換する、コンピュータシステム又は同様の電子コンピューティングデバイスの、動作並びにプロセスを指すことが理解されよう。
【0106】
本明細書で提示されるプロセス及び表示は、いずれかの特定のコンピュータ若しくは他の装置に、固有に関連するものではない。様々な汎用システムを、本明細書での教示に従ったプログラムで使用することができ、又は、説明される動作を実行するための、より特殊化された装置を構築することが、好都合であると判明する場合もある。様々なこれらのシステムに関して必要とされる構造は、以下の説明から明らかであろう。更には、本発明は、いずれかの特定のプログラミング言語に関連して説明されるものではない。様々なプログラミング言語を使用して本明細書に述べられるような本発明の教示を実施することが可能であることが理解されるであろう。
【0107】
前述の説明は、本発明のいくつかの例示的な実施形態を説明しているにすぎない。当業者は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、種々の改変がなされ得ることを、このような議論、添付の図面及び特許請求の範囲から容易に認識する。
【国際調査報告】