(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-16
(54)【発明の名称】サービングセルおよび近隣セルのスライス情報
(51)【国際特許分類】
H04W 48/10 20090101AFI20241008BHJP
【FI】
H04W48/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024518214
(86)(22)【出願日】2022-09-26
(85)【翻訳文提出日】2024-04-15
(86)【国際出願番号】 IB2022059140
(87)【国際公開番号】W WO2023047378
(87)【国際公開日】2023-03-30
(32)【優先日】2021-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】505205731
【氏名又は名称】レノボ・シンガポール・プライベート・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(72)【発明者】
【氏名】プラティーク・バス・マリック
(72)【発明者】
【氏名】ヨアヒム・レール
(72)【発明者】
【氏名】ヒュン-ナム・チェ
(72)【発明者】
【氏名】ラヴィ・クチボトラ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD11
5K067DD17
5K067EE10
(57)【要約】
サービングセルおよび近隣セルのネットワークスライスサポートを示すための装置、方法、およびシステムが、開示される。1つの装置(1000)は、プロセッサ(1005)に結合されたメモリ(1010)を含み、プロセッサ(1005)は、隣接セルの構成を決定することと(1105)、サービングセルおよび隣接セルのスライス情報を決定することと(1110)、少なくとも搬送波周波数のセットをシグナリングするためにインデックス付け方式を使用して、サービングセルにおいてスライス情報をブロードキャストすること(1115)とを行うように構成され、スライス情報は、それぞれのスライスグループの識別子、およびそれぞれのスライスグループに対応する搬送波周波数のセットを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、
前記プロセッサに結合されたメモリとを含み、前記プロセッサが、装置に、
隣接セルの構成を決定すること、
サービングセルおよび前記隣接セルのスライス情報を決定することであって、前記スライス情報が、それぞれのスライスグループの識別子、および前記それぞれのスライスグループに対応する搬送波周波数のセットを含む、決定すること、ならびに
少なくとも前記搬送波周波数のセットをシグナリングするためにインデックス付け方式を使用して、前記サービングセルにおいて前記スライス情報をブロードキャストすることを行わせるように構成される、装置。
【請求項2】
前記スライス情報が、前記搬送波周波数のセット内の各周波数の絶対的優先度値を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記プロセッサが、前記装置に搬送波周波数のリストを示させるようにさらに構成され、前記インデックス付け方式が、前記サービングセルの搬送波周波数を示すインデックス値「0」と、前記搬送波周波数のリスト内の第1の搬送波周波数を示すインデックス値「1」と、前記搬送波周波数のリスト内の第2の搬送波周波数を示すインデックス値「2」とを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記搬送波周波数のリストを示すために、前記プロセッサが、前記装置に、システム情報ブロック内で前記搬送波周波数のリストをブロードキャストさせるか、または専用の無線リソース制御シグナリングを使用して前記搬送波周波数のリストを送信させるように構成される、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記インデックス付け方式を使用して前記スライス情報をブロードキャストするために、前記プロセッサが、前記装置に、[たとえば、予め構成された、または仕様で定義された]所定の表のインデックスを参照して搬送波周波数をシグナリングさせるように構成され、前記インデックスを符号化するために必要とされるビットの量が、前記搬送波周波数を符号化するために必要とされるビット数よりも少ない、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記インデックス付け方式のインデックス値の数が、前記所定の表のエントリの数よりも多く、特定のインデックス値が、前記サービングセルの搬送波周波数を示し、前記サービングセルの前記搬送波周波数が、前記所定の表のエントリではない、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記インデックス付け方式を使用して前記スライス情報をブロードキャストするために、前記プロセッサが、前記装置に、所定の表を使用して、
同じ/共通の周波数、
スライス識別子、
スライスグループ識別子、
セルアイデンティティ、
またはそれらの組合せを示させるように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
プロセッサと、
前記プロセッサに結合されたメモリとを含み、前記プロセッサが、装置に、
モバイル通信ネットワークから第1のスライス情報を受信することと、
前記受信された第1のスライス情報から完全なスライス情報を決定することと、
前記完全なスライス情報を使用してセル再選択を実行することとを行わせるように構成される、ユーザ機器(「UE」)装置。
【請求項9】
前記第1のスライス情報を受信するために、前記プロセッサが、前記装置に、それぞれのスライスグループの識別子、および前記それぞれのスライスグループに対応する搬送波周波数のセットを含むシステム情報ブロックまたは専用のRRCシグナリングを受信させるように構成され、前記システム情報ブロックまたは前記専用のRRCシグナリングが、少なくとも前記搬送波周波数のセットを示すためにインデックス付け方式を使用する、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記プロセッサが、前記装置に搬送波周波数のリストを受信させるようにさらに構成され、前記インデックス付け方式が、サービングセルの搬送波周波数を示すインデックス値「0」と、前記搬送波周波数のリスト内の第1の搬送波周波数を示すインデックス値「1」と、前記搬送波周波数のリスト内の第2の搬送波周波数を示すインデックス値「2」とを含む、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記搬送波周波数のリストが、システム情報ブロック内でブロードキャストされるか、または専用の無線リソース制御シグナリングを使用して送信される、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記受信された第1のスライス情報から前記完全なスライス情報を決定するために、前記プロセッサが、前記装置に、
整数値「0」または「1」から開始してインデックス付けして、特定の情報要素タイプに関して最初の新しい値の最初の出現をインデックス付けすることと、
完全なスライス情報要素の実際の値へのインデックスのマッピングを記憶することとを行わせるように構成される、請求項8に記載の装置。
【請求項13】
前記受信された第1のスライス情報から前記完全なスライス情報を決定するために、前記プロセッサが、前記装置に、
特定の情報要素タイプの次の新しい値の最初の出現のためにインデックスをインクリメントすることと、
前記情報要素の実際の値へのインデックスのマッピングを記憶することとを行わせるように構成される、請求項8に記載の装置。
【請求項14】
前記受信された情報から前記完全なスライス情報を決定するために、前記プロセッサが、前記装置に、特定の情報要素に関するポインタ値を、指し示された情報の値の実際の値に置き換えさせるように構成される、請求項8に記載の装置。
【請求項15】
無線アクセスネットワーク(「RAN」)ノードであって、
隣接セルの構成を決定すること、
サービングセルおよび前記隣接セルの第1のスライス情報を決定することであって、前記第1のスライス情報が、それぞれのスライスグループの識別子、および前記それぞれのスライスグループに対応する搬送波周波数のセットを含む、決定すること、ならびに
少なくとも前記搬送波周波数のセットをシグナリングするためにインデックス付け方式を使用して、前記サービングセルにおいて前記第1のスライス情報をブロードキャストすることを行うように構成された、RANノードと、
ユーザ機器(「UE」)であって、
前記RANノードから前記第1のスライス情報を受信すること、
前記ブロードキャストされた第1のスライス情報から完全なスライス情報を決定すること、および
前記完全なスライス情報を使用してセル再選択を実行することを行うように構成された、UEとを含む、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、Prateek Basu Mallick、Joachim Lohr、Hyung-Nam Choi、およびRavi Kuchibhotlaの、「INDICATING NETWORK SLICE SUPPORT FOR SERVING AND NEIGHBOR CELLS」と題され、2021年9月24日に出願された米国特許仮出願第63/248,362号の優先権を主張するものであり、この仮出願は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本明細書において開示される主題は、概して、ワイヤレス通信に関し、より詳細には、サービングセルおよび近隣セルのネットワークスライスサポートを示すことに関する。
【背景技術】
【0003】
第3世代パートナーシッププロジェクト(「3GPP」(登録商標、以下同じ))システムにおいて、ネットワークスライシングは、同じ物理的なネットワークインフラストラクチャ上で仮想化された独立した論理ネットワークの多重化を可能にするネットワークアーキテクチャである。各ネットワークスライスは、特定のアプリケーションによって要求される多様な要件を満たすように仕立てられた隔離されたエンドツーエンド(「E2E」)ネットワークである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】3GPP TS 38.304
【非特許文献2】3GPP TS 38.331
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
開示されるのは、サービングセルおよび近隣セルのネットワークスライスサポートを示すことに関連する手順である。前記手順は、装置、システム、方法、またはコンピュータプログラム製品によって実装される場合がある。
【0006】
ネットワークデバイスにおける1つの方法は、隣接セルの構成を決定するステップと、サービングセルおよび隣接セルのスライス情報を決定するステップであって、スライス情報が、それぞれのスライスグループの識別子、およびそれぞれのスライスグループに対応する搬送波周波数のセットを含む、ステップとを含む。第1の方法は、少なくとも搬送波周波数のセットをシグナリングするためにインデックス付け方式を使用して、サービングセルにおいてスライス情報をブロードキャストするステップを含む。
【0007】
ユーザ機器(「UE」)における1つの方法は、モバイル通信ネットワークから第1のスライス情報を受信するステップと、受信された第1のスライス情報から完全なスライス情報を決定するステップとを含む。第2の方法は、完全なスライス情報を使用してセル再選択を実行するステップを含む。
【0008】
上で簡潔に説明された実施形態のより詳細な説明が、添付の図面において図示される特定の実施形態を参照することによってなされる。これらの図面はほんのいくつかの実施形態を示すに過ぎず、したがって、範囲の限定であるとみなされるべきでないことを理解したうえで、実施形態が、添付の図面を使用してより具体的かつ詳細に記載され、説明される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】サービングセルおよび近隣セルのネットワークスライスサポートを示すためのワイヤレス通信システムの一実施形態を示す概略的なブロック図である。
【
図2】新無線(「NR」)のプロトコルスタックの一実施形態を示すブロック図である。
【
図3】無線アクセスネットワーク(「RAN」)内のセルの分布の一実施形態を示す図である。
【
図4】サービングセルおよび近隣セルのネットワークスライスサポートを示すための手順の一実施形態を示す図である。
【
図5】単一ネットワークスライス選択支援情報(「S-NSSAI: single-network slice selection assistance information」)の一実施形態を示す図である。
【
図6A】SliceInfo情報要素(「IE」)の一実施形態を示す図である。
【
図6B】SliceInfo IEの代替的な実施形態を示す図である。
【
図7】SliceInfo IEの別の実施形態を示す図である。
【
図8】SI-RequestConfig IEの一実施形態を示す図である。
【
図9】サービングセルおよび近隣セルのネットワークスライスサポートを示すために使用されてよいユーザ機器装置の一実施形態を示すブロック図である。
【
図10】サービングセルおよび近隣セルのネットワークスライスサポートを示すために使用されてよいネットワーク装置の一実施形態を示すブロック図である。
【
図11】サービングセルおよび近隣セルのネットワークスライスサポートを示すための第1の方法の一実施形態を示す流れ図である。
【
図12】サービングセルおよび近隣セルのネットワークスライスサポートを示すための第2の方法の一実施形態を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
当業者には理解されるであろうように、実施形態の態様は、システム、装置、方法、またはプログラム製品として具現化される場合がある。したがって、実施形態は、すべてハードウェアの実施形態、すべてソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、またはソフトウェアの態様とハードウェアの態様とを組み合わせる実施形態の形態をとる場合がある。
【0011】
たとえば、開示される実施形態は、カスタムの超大規模集積(「VLSI」)回路もしくはゲートアレイ、論理チップなどの既製の半導体、トランジスタ、またはその他のディスクリートコンポーネントを含むハードウェア回路として実装されてよい。開示される実施形態は、フィールドプログラマブルゲートアレイ、プログラマブルアレイロジック、プログラマブルロジックデバイスなどのプログラマブルハードウェアデバイスに実装されてもよい。別の例として、開示される実施形態は、たとえば、オブジェクト、プロシージャ、または関数として編成される場合がある実行可能コードの1つまたは複数の物理的ブロックまたは論理的ブロックを含んでよい。
【0012】
さらに、実施形態は、以降でコードと呼ばれる機械可読コード、コンピュータ可読コード、および/またはプログラムコードを記憶する1つまたは複数のコンピュータ可読ストレージデバイスに具体化されたプログラム製品の形態をとる場合がある。ストレージデバイスは、有形、非一時的、および/または非送信であってよい。ストレージデバイスは、信号を具現化しない場合がある。特定の実施形態において、ストレージデバイスは、コードにアクセスするための信号のみを採用する。
【0013】
1つまたは複数のコンピュータ可読媒体の任意の組合せが、利用されてよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読ストレージ媒体である場合がある。コンピュータ可読ストレージ媒体は、コードを記憶するストレージデバイスであってよい。ストレージデバイスは、たとえば、電子、磁気、光、電磁、赤外線、ホログラフィック、微小機械、または半導体システム、装置、またはデバイス、またはこれらの任意の適切な組合せであるがこれらに限定されない可能性がある。
【0014】
ストレージデバイスのより特定的な例(非網羅的リスト)は、以下、すなわち、1つもしくは複数の配線を有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、読み出し専用メモリ(「ROM」)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(「EPROM」もしくはフラッシュメモリ)、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(「CD-ROM」)、光学式ストレージデバイス、磁気式ストレージデバイス、またはこれらの任意の適切な組合せを含む。本明細書の文脈で、コンピュータ可読ストレージ媒体は、命令実行システム、装置、もしくはデバイスによってまたは命令実行システム、装置、もしくはデバイスに関連して使用するためのプログラムを含むかまたは記憶することができる任意の有形の媒体であってよい。
【0015】
実施形態の動作を実行するためのコードは、任意の数のラインであってよく、Python、Ruby、Java、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、「C」プログラミング言語などの通常の手続き型プログラミング言語、および/またはアセンブリ言語などの機械語を含む1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組合せで記述されてよい。コードは、すべてユーザのコンピュータ上で、スタンドアロンのソフトウェアパッケージとしてユーザのコンピュータ上で部分的に、ユーザのコンピュータ上で部分的にかつリモートコンピュータ上で部分的に、またはすべてリモートコンピュータもしくはサーバ上で実行される場合がある。最後のシナリオにおいては、リモートコンピュータが、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、ワイヤレスLAN(「WLAN」)、もしくは広域ネットワーク(「WAN」)を含む任意の種類のネットワークを介してユーザのコンピュータに接続されてよく、または外部コンピュータへの接続が(たとえば、インターネットサービスプロバイダ(「ISP」)を使用してインターネットを介して)行われてよい。
【0016】
さらに、実施形態の説明される特徴、構造、または特性は、任意の適切な方法で組み合わされてよい。以下の説明において、プログラミング、ソフトウェアモジュール、ユーザ選択、ネットワークトランザクション、データベースクエリ、データベース構造、ハードウェアモジュール、ハードウェア回路、ハードウェアチップなどの例などの多数の特定の詳細が、実施形態を完全に理解してもらうために提供される。しかし、当業者は、実施形態が特定の詳細のうちの1つもしくは複数なしに、またはその他の方法、コンポーネント、材料などを用いて実施されてよいことを認めるであろう。その他の場合、よく知られている構造、材料、または動作は、実施形態の態様を曖昧にすることを避けるために詳細に示されないかまたは説明されない。
【0017】
本明細書全体を通じて「一実施形態(one embodiment)」、「実施形態(an embodiment)」、または同様の文言への言及は、実施形態に関連して説明された特定の特徴、構造、または特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通じて語句「一実施形態において(in one embodiment)」、「実施形態において(in an embodiment)」、および同様の文言の出現は、すべて同じ実施形態に言及する可能性があるが、必ずそうであるとは限らず、特に明記されない限り「1つまたは複数の、ただし、すべてではない実施形態」を意味する場合がある。用語「含む(including)」、「含む(comprising)」、「有する(having)」、およびそれらの変化形は、特に明記されない限り、「含むがこれ(ら)に限定されない」を意味する。項目の列挙されたリストは、特に明記されない限り、項目のいずれかまたはすべてが互いに排他的であることを示唆しない。また、用語「a」、「an」、および「the」は、特に明記されない限り「1つまたは複数の」のことを指す。
【0018】
本明細書において使用されるとき、接続詞「および/または(and/or)」を用いるリストは、リスト内の任意の単一の項目またはリスト内の項目の組合せを含む。たとえば、A、B、および/またはCのリストは、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBとの組合せ、BとCとの組合せ、AとCとの組合せ、またはAと、Bと、Cとの組合せを含む。本明細書において使用されるとき、用語「~のうちの1つまたは複数(one or more of)」を使用するリストは、リスト内の任意の単一の項目またはリスト内の項目の組合せを含む。たとえば、A、B、およびCのうちの1つまたは複数は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBとの組合せ、BとCとの組合せ、AとCとの組合せ、またはAと、Bと、Cとの組合せを含む。本明細書において使用されるとき、用語「~のうちの1つ(one of)」を使用するリストは、リスト内の任意の単一の項目のただ1つを含む。たとえば、「A、B、およびCのうちの1つ」は、Aのみ、Bのみ、またはCのみを含み、Aと、Bと、Cとの組合せを除外する。本明細書において使用されるとき、「A、B、およびCからなる群から選択された要素(a member selected from the group consisting of A, B, and C)」は、A、B、またはCのうちのただ1つを含み、Aと、Bと、Cとの組合せを除外する。本明細書において使用されるとき、「A、B、およびC、ならびにそれらの組合せからなる群から選択された要素(a member selected from the group consisting of A, B, and C and combinations thereof)」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBとの組合せ、BとCとの組合せ、AとCとの組合せ、またはAと、Bと、Cとの組合せを含む。
【0019】
実施形態の態様が、実施形態による方法、装置、システム、およびプログラム製品の概略的な流れ図および/または概略的なブロック図を参照して下で説明される。概略的な流れ図および/または概略的なブロック図の各ブロックならびに概略的な流れ図および/または概略的なブロック図のブロックの組合せがコードによって実装され得ることは、理解されるであろう。このコードは、コンピュータまたはその他のプログラミング可能なデータ処理装置のプロセッサによって実行される命令が流れ図および/またはブロック図において規定された機能/行為を実施するための手段を生むように、マシンを生成するために多目的コンピュータ、専用コンピュータ、またはその他のプログラミング可能なデータ処理装置のプロセッサに提供されてよい。
【0020】
コードは、ストレージデバイスに記憶された命令が流れ図および/またはブロック図において規定された機能/行為を実施する命令を含む製品を生むように、特定の方法で機能するようにコンピュータ、その他のプログラミング可能なデータ処理装置、またはその他のデバイスに指示することができるストレージデバイスに記憶されてもよい。
【0021】
コードは、コンピュータまたはその他のプログラミング可能な装置において実行されるコードが流れ図および/またはブロック図において規定された機能/行為を実施するためのプロセスを提供するように、コンピュータによって実施されるプロセスを生むようにコンピュータ、その他のプログラミング可能な装置、またはその他のデバイス上で一連の動作ステップを実行させるためにコンピュータ、その他のプログラミング可能なデータ処理装置、またはその他のデバイスにロードされてもよい。
【0022】
図中の呼び出しフロー(call-flow)図、流れ図、および/またはブロック図は、様々な実施形態による装置、システム、方法、およびプログラム製品の可能な実装のアーキテクチャ、機能、および動作を示す。この点に関して、流れ図および/またはブロック図の各ブロックは、規定された論理的機能を実装するためのコードの1つまたは複数の実行可能な命令を含むコードのモジュール、セグメント、または一部を表す場合がある。
【0023】
一部の代替的な実装においては、ブロックに示された機能が図に示された順序から外れて行われる場合があることにも留意されたい。たとえば、連続して示された2つのブロックが、実際には、実質的に同時に実行される可能性があり、またはブロックは、関連する機能に応じて逆順に実行されることがある可能性がある。示された図の1つもしくは複数のブロックまたはその一部と機能、論理、または効果において同等であるその他のステップおよび方法が、考え出される可能性がある。
【0024】
様々な矢印の種類および線の種類が呼び出しフロー図、流れ図、および/またはブロック図において使用される場合があるが、それらは、対応する実施形態の範囲を限定しないと理解される。実際、いくつかの矢印またはその他のコネクタが、示された実施形態の論理的な流れだけを示すために使用される場合がある。たとえば、矢印が、示された実施形態の列挙されたステップ間の不特定の継続時間の待機または監視期間を示す場合がある。ブロック図および/または流れ図の各ブロックならびにブロック図および/または流れ図のブロックの組合せは、規定された機能もしくは行為を実行する専用のハードウェアに基づくシステム、または専用のハードウェアとコードとの組合せによって実装され得ることも留意される。
【0025】
各図の要素の説明は、手順の図の要素を参照する場合がある。同様の番号は、同様の要素の代替的な実施形態を含むすべての図において同様の要素を指す。
【0026】
概して、本開示は、サービングセルおよび近隣セルのネットワークスライスサポートを示すためのシステム、方法、および装置を説明する。特定の実施形態において、方法は、コンピュータ可読媒体に組み込まれたコンピュータコードを使用して実行されてよい。特定の実施形態において、装置またはシステムは、プロセッサによって実行されるときに、下で説明される解決策の少なくとも一部を装置またはシステムに実行させるコンピュータ可読コードを含むコンピュータ可読媒体を含んでよい。
【0027】
単一のスライスまたはスライスグループに関するネットワークスライス情報(本明細書においては「スライス情報」とも呼ばれる)は、サービング周波数(serving frequency)および隣接周波数に関してブロードキャストと専用のシグナリングとの両方を使用してUEに提供されることになる。アクセス層(「AS」)におけるUEのスライスに基づくセル(再)選択の挙動(すなわち、セル選択および/またはセル再選択を指す)のベースラインは、以下のステップからなる場合がある。
【0028】
ステップ0:UEの非アクセス層(「NAS」)レイヤが、スライス優先度を含むスライス情報をUEのASレイヤに提供する。
【0029】
ステップ1:ASレイヤが、最も高い優先度のスライスから始まる優先度順にスライスをソートする。
【0030】
ステップ2:最も高い優先度のスライスから始まる優先度順にスライスを選択する。
【0031】
ステップ3:選択されたスライスに関して、ネットワークから受信される周波数に優先度を割り振る。
【0032】
ステップ4:最も高い優先度の周波数から開始して、(レガシーと同じ)測定を実行する。
【0033】
ステップ5:(たとえば、3GPP技術仕様(「TS」)38.304に定義されているように)最も高くランク付けされたセルが適切であり、ステップ2の選択されたスライスをサポートする場合、UEは、セルにキャンプオンし、この一連の動作を抜ける。
【0034】
ステップ6:残っている周波数がある場合、ステップ4に戻る。
【0035】
ステップ7:スライスリストの終わりが到達されていない場合、ステップ2に戻る。
【0036】
ステップ8:レガシーのセル再選択を実行する。
【0037】
しかし、既存の3GPP仕様は、最も高くランク付けされたセルが選択されたネットワークスライスをサポートしているかどうかをUEがどのようにして判定するべきかを説明しない。単純な技術では、セルが、そのセル自体のネットワークスライスサポートをブロードキャストする。この技術では、UEは、周波数を測定し、最も高くランク付けされたセルのシステム情報を取得しようと試み、(ステップ2と同様に)選択されたスライスが最も高くランク付けされたセルにおいてサポートされているか(またはサポートされていないか)を判定する。さらに、(システム情報ブロック#1(「SIB1」)のサイズを大きくし過ぎないために)セルのスライス/スライスグループのサポートがSIB1内でブロードキャストされ得ると仮定することは困難であり、UEは、近隣セルのその他のシステム情報ブロック(「SIB」)を獲得して同じことを判定する必要がある場合がある。最も高くランク付けされたセルが実際は選択されたスライスをサポートしない場合、UEは、いくつかのその他の周波数上の最も高くランク付けされたセルが選択されたスライスのうちの1つをサポートするまで(順序を下って)手順を繰り返す必要がある。これは、UEが多くの周波数/セルに対してヒット・アンド・トライアル(hit-and-trial)を行うことをともない、UEが選択されたスライスをサポートしたセルを見つける前にUEのバッテリを浪費するので、これは最適な解決策ではない。
【0038】
以上に鑑みて、サービングセルおよび近隣セルのネットワークスライスサポートを示すための解決策が、以下の問題に対処するために必要とされる。
【0039】
A)スライスに基づくセル再選択をサポートし、セル再選択を支援することを含むメカニズムおよびシグナリングを規定し、現在のセルおよび近隣セルのサポートされるスライス情報、ならびにスライスごとのセル再選択優先度をシステム情報メッセージ内でブロードキャストする。
【0040】
B)スライスに基づくセル再選択をサポートし、セル再選択を支援することを含むメカニズムおよびシグナリングを規定し、(システム情報(「SI」)メッセージと同様の情報をともなう)スライス情報をRRCReleaseメッセージに含める。
【0041】
第1の解決策によれば、周波数、スライス、および/またはCellアイデンティティ(Cell-identity)(PCI、CellIdentity)のような異なる情報要素の繰り返しが元の情報ほど多くのビットを消費する必要がないようなインデックス付け方法が、使用される。第1の解決策のさらなる実装においては、第1のインデックス(すなわち、「000」)が、サービング周波数のために予約される。したがって、マッピングテーブルの最初の行は、シグナリングされる必要がない。
【0042】
第1の解決策の別の実装においては、第1のインデックス(すなわち、「00000」)が、サービングセルと同じスライスサポートを示すために予約される。したがって、周波数F2も(サービングセルと)同じスライスグループをサポートする場合、周波数F2は、スライスグループを「00000」と示す。
【0043】
第2の解決策によれば、隣接セル/周波数のいずれかでサポートされるスライス(スライスグループSlice_iの各々に関する近隣セルのスライス情報が、以下の3つの情報、すなわち、a)第1に、各スライス(スライスグループ)のために使用されるインジケーション(「same-as-indication」)、b)例外のない周波数リスト、および/またはc)例外のある周波数リストの何らかの組合せを使用して(たとえば、システム情報ブロック#4(「SIB4」)内またはRRCReleaseメッセージ内で)示される。
【0044】
第3の解決策は、周波数に基づく最適化を使用することによって、第2の解決策を拡張する。
【0045】
第4の解決策によれば、オンデマンドのシステム情報要求が、1つまたは複数のスライスグループに関するスライス情報を要求するために使用される。そのとき、ネットワークは、前記対応するスライスグループをサポートしないCellアイデンティティの任意の例外リストを含む、要求されたスライスグループに関するスライス情報をシグナリングする。一例において、これは、単純にSIB1内のSI-RequestConfigを拡張することによって行われる。第4の解決策は、専用のSI要求にも適用可能である。
【0046】
図1は、本開示の実施形態によるサービングセルおよび近隣セルのネットワークスライスサポートを示すためのワイヤレス通信システム100を示す。一実施形態において、ワイヤレス通信システム100は、少なくとも1つのリモートユニット105、無線アクセスネットワーク(「RAN」)120、およびモバイルコアネットワーク140を含む。RAN 120およびモバイルコアネットワーク140は、モバイル通信ネットワークを形成する。RAN 120は、リモートユニット105がワイヤレス通信リンク123を使用して通信するベースユニット121から構成されてよい。たとえ特定の数のリモートユニット105、ベースユニット121、ワイヤレス通信リンク123、RAN 120、およびモバイルコアネットワーク140が
図1に示されているとしても、当業者は、任意の数のリモートユニット105、ベースユニット121、ワイヤレス通信リンク123、RAN 120、およびモバイルコアネットワーク140がワイヤレス通信システム100に含まれてよいことを認めるであろう。
【0047】
1つの実装において、RAN 120は、3GPP仕様で規定された5Gセルラシステムに準拠する。たとえば、RAN 120は、NR無線アクセス技術(「RAT」)および/またはロングタームエボリューション(「LTE」)RATを実装する次世代無線アクセスネットワーク(「NG-RAN」)である場合がある。別の例において、RAN 120は、非3GPP RAT(たとえば、Wi-Fi(登録商標)または米国電気電子学会(「IEEE」)802.11ファミリーに準拠したWLAN)を含む場合がある。別の実装において、RAN 120は、3GPP仕様で規定されたLTEシステムに準拠する。しかし、より広く、ワイヤレス通信システム100は、ネットワークの中でもとりわけ、何らかのその他のオープンなまたは独自仕様の通信ネットワーク、たとえば、マイクロ波アクセスのための世界的相互運用性(「WiMAX: Worldwide Interoperability for Microwave Access」)またはIEEE 802.16ファミリーの規格を実装する場合がある。本開示は、いかなる特定のワイヤレス通信システムアーキテクチャまたはプロトコルの実装にも限定されるように意図されていない。
【0048】
一実施形態において、リモートユニット105は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、携帯情報端末(「PDA」)、タブレットコンピュータ、スマートフォン、スマートテレビ(たとえば、インターネットに接続されたテレビ)、スマート家電(たとえば、インターネットに接続された家電)、セットトップボックス、ゲームコンソール、(防犯カメラを含む)セキュリティシステム、車載コンピュータ、ネットワークデバイス(たとえば、ルータ、スイッチ、モデム)などのコンピューティングデバイスを含んでよい。一部の実施形態において、リモートユニット105は、スマートウォッチ、フィットネスバンド、光学式ヘッドマウントディスプレイなどのウェアラブルデバイスを含む。さらに、リモートユニット105は、UE、加入者ユニット、モバイル電話、移動局、ユーザ、端末、モバイル端末、固定端末、加入者局、ユーザ端末、無線送信/受信ユニット(「WTRU: wireless transmit/receive unit」)、デバイス、または当技術分野で使用されるその他の用語で呼ばれる場合がある。様々な実施形態において、リモートユニット105は、加入者アイデンティティおよび/または識別モジュール(「SIM」)と、モバイル終端機能(たとえば、無線送信、ハンドオーバ、音声符号化および復号、誤り検出および訂正、シグナリング、ならびにSIMへのアクセス)を提供するモバイル機器(「ME」)とを含む。特定の実施形態において、リモートユニット105は、端末機器(「TE」)を含む場合があり、および/または家電もしくはデバイス(たとえば、上述のコンピューティングデバイス)に組み込まれる場合がある。
【0049】
リモートユニット105は、アップリンク(「UL」)およびダウンリンク(「DL」)通信信号によってRAN 120内のベースユニット121のうちの1つまたは複数と直接通信する場合がある。さらに、ULおよびDL通信信号は、ワイヤレス通信リンク123上で運ばれてよい。さらに、UL通信信号は、物理アップリンク制御チャネル(「PUCCH」)および/または物理アップリンク共有チャネル(「PUSCH」)などの1つまたは複数のアップリンクチャネルを含む場合があり、一方、DL通信信号は、物理ダウンリンク制御チャネル(「PDCCH」)および/または物理ダウンリンク共有チャネル(「PDSCH」)などの1つまたは複数のDLチャネルを含む場合がある。ここで、RAN 120は、リモートユニット105にモバイルコアネットワーク140へのアクセスを提供する中間ネットワークである。
【0050】
様々な実施形態において、リモートユニット105は、サイドリンク通信(
図1には示されていない)を使用して互いに直接通信する場合がある(たとえば、デバイスツーデバイス通信(device-to-device communication))。ここで、サイドリンク送信は、サイドリンクリソース上で行われてよい。リモートユニット105は、異なる割り当てモードに従って、異なるサイドリンク通信リソースを提供される場合がある。本明細書において使用されるとき、「リソースプール」は、サイドリンク動作のために割り振られるリソースのセットを指す。リソースプールは、1つまたは複数の時間単位(たとえば、直交周波数分割多重(「OFDM」)シンボル、サブフレーム、スロット、サブスロットなど)上のリソースブロック(すなわち、物理リソースブロック(「PRB」)のセットからなる。一部の実施形態において、リソースブロックのセットは、周波数領域において連続するPRBを含む。本明細書において使用するPRBは、周波数領域において12個の連続するサブキャリアからなる。
【0051】
一部の実施形態において、リモートユニット105は、モバイルコアネットワーク140とのネットワーク接続を介してアプリケーションサーバ151と通信する。たとえば、リモートユニット105内のアプリケーション107(たとえば、ウェブブラウザ、メディアクライアント、電話および/またはボイスオーバーインターネットプロトコル(「VoIP」)アプリケーション)が、RAN 120を介してモバイルコアネットワーク140とのプロトコルデータユニット(「PDU」)セッション(またはパケットデータネットワーク(「PDN」)接続)を確立するようにリモートユニット105をトリガする場合がある。PDUセッションは、リモートユニット105とユーザプレーン機能(「UPF」)141との間の論理接続を表す。そして、モバイルコアネットワーク140は、PDUセッション(またはその他のデータ接続)を使用して、リモートユニット105とパケットデータネットワーク150内のアプリケーションサーバ151との間でトラフィックを中継する。
【0052】
PDUセッション(またはPDN接続)を確立するために、リモートユニット105は、モバイルコアネットワーク140に登録されなければならない(第4世代(「4G」)システムの文脈では「モバイルコアネットワークにアタッチされる」とも言われる)。リモートユニット105は、モバイルコアネットワーク140との1つまたは複数のPDUセッション(またはその他のデータ接続)を確立してよいことに留意されたい。したがって、リモートユニット105は、パケットデータネットワーク150と通信するための少なくとも1つのPDUセッションを有していてよい。リモートユニット105は、その他のデータネットワークおよび/またはその他の通信ピアと通信するために追加のPDUセッションを確立してよい。
【0053】
5Gシステム(「5GS」)の文脈で、用語「PDUセッション」は、UPF 141を介して、リモートユニット105と特定のデータネットワーク(「DN」)との間のE2Eのユーザプレーン(「UP」)接続を提供するデータ接続を指す。PDUセッションは、1つまたは複数のサービス品質(「QoS」)フローをサポートする。特定の実施形態においては、特定のQoSフローに属するすべてのパケットが同じ5G QoS識別子(「5QI」)を有するように、QoSフローとQoSプロファイルとの間に1対1のマッピングが存在する場合がある。
【0054】
進化型パケットシステム(「EPS: Evolved Packet System」)などの4G/LTEシステムの文脈では、PDN接続(EPSセッションとも呼ばれる)が、リモートユニットとPDNとの間のE2EのUP接続を提供する。PDN接続手順は、EPSベアラ、すなわち、リモートユニット105とモバイルコアネットワーク140内のPDNゲートウェイ(「PGW」、
図1には示されていない)との間のトンネルを確立する。特定の実施形態においては、特定のEPSベアラに属するすべてのパケットが同じQoSクラス識別子(「QCI」)を有するように、EPSベアラとQoSプロファイルとの間に1対1のマッピングが存在する。
【0055】
ベースユニット121は、地理的な地域に分散されてよい。特定の実施形態において、ベースユニット121は、アクセス端末、アクセスポイント、ベース、基地局、ノードB(「NB」)、進化型ノードB(eNodeBまたは「eNB」と略され、進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(「E-UTRAN: Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network」)ノードBとしても知られる)、5G/NRノードB(「gNB」)、ホームノードB、中継ノード、RANノード、または当技術分野で使用される任意のその他の用語で呼ばれる場合もある。ベースユニット121は、概して、1つまたは複数の対応するベースユニット121に通信可能なように結合された1つまたは複数のコントローラを含んでよいRAN 120などのRANの一部である。無線アクセスネットワークのこれらおよびその他の要素は、図示されていないが、概して当業者によく知られている。ベースユニット121は、RAN 120を介してモバイルコアネットワーク140に接続する。
【0056】
ベースユニット121は、ワイヤレス通信リンク123を介して、サービングエリア、たとえば、セルまたはセルのセクタ内の多数のリモートユニット105にサービスを提供してよい。ベースユニット121は、通信信号によってリモートユニット105のうちの1つまたは複数と直接通信してよい。概して、ベースユニット121は、時間、周波数、および/または空間領域においてリモートユニット105にサービスを提供するためにDL通信信号を送信する。さらに、DL通信信号は、ワイヤレス通信リンク123上で運ばれてよい。ワイヤレス通信リンク123は、免許が必要なまたは免許不要の無線スペクトルの任意の適切なキャリアであってよい。ワイヤレス通信リンク123は、リモートユニット105のうちの1つもしくは複数および/またはベースユニット121のうちの1つもしくは複数の間の通信を容易にする。
【0057】
サービングセルおよび近隣セルのネットワークスライスサポートを示すことを容易にするために、ベースユニット121は、リモートユニット105にスライス情報125を送信し、リモートユニット105は、スライス情報を使用してセル選択(またはセル再選択)を実行する。様々な実施形態において、ベースユニット121は、以下でより詳細に説明されるように、インデックス付け方式を使用してスライス情報125を符号化する。その結果、リモートユニット105は、インデックス付け方式を使用して、ベースユニット121によって送信された符号化された情報から完全なスライス情報を導出する。
【0058】
免許不要のスペクトル上でのNR動作(「NR-U」と呼ばれる)中、ベースユニット121およびリモートユニット105は、免許不要の(すなわち、共有された)無線スペクトル上で通信することに留意されたい。同様に、免許不要のスペクトル上でのLTE動作(「LTE-U」と呼ばれる)中、ベースユニット121およびリモートユニット105は、やはり、免許不要の(すなわち、共有された)無線スペクトル上で通信する。
【0059】
一実施形態において、モバイルコアネットワーク140は、データネットワークの中でもとりわけ、インターネットおよびプライベートデータネットワークのようなパケットデータネットワーク150に結合されてよい5Gコアネットワーク(「5GC」)または進化型パケットコア(「EPC」)である。リモートユニット105は、モバイルコアネットワーク140に加入しているかまたはその他のアカウントを有していてよい。様々な実施形態において、各モバイルコアネットワーク140は、単一の移動体通信事業者(「MNO: mobile network operator」)および/または公衆陸上モバイルネットワーク(「PLMN: Public Land Mobile Network」)に属する。本開示は、いかなる特定のワイヤレス通信システムアーキテクチャまたはプロトコルの実装にも限定されるように意図されていない。
【0060】
モバイルコアネットワーク140は、いくつかのネットワーク機能(「NF」)を含む。示されるように、モバイルコアネットワーク140は、少なくとも1つのUPF 141を含む。モバイルコアネットワーク140は、RAN 120にサービスを提供するアクセスおよびモビリティ管理機能(「AMF: Access and Mobility Management Function」)143、セッション管理機能(「SMF」)145、ポリシー制御機能(「PCF」)147、統合データ管理(Unified Data Management)機能(「UDM」)、およびユーザデータリポジトリ(「UDR」)を含むがこれらに限定されない複数の制御プレーン(「CP」)機能も含む。一部の実施形態において、UDMは、UDRと同じ場所に置かれ、組み合わされたエンティティ「UDM/UDR」149として示されている。特定の数および種類のネットワーク機能が
図1に示されているが、当業者は、任意の数および種類のネットワーク機能がモバイルコアネットワーク140に含まれてよいことを認めるであろう。
【0061】
UPF 141は、5Gアーキテクチャにおいて、データネットワーク(「DN」)を相互接続するためのパケットのルーティングおよび転送、パケットの検査、QoSの処理、ならびに外部PDUセッションを担う。AMF 143は、NASシグナリングの終端、NASの暗号化および完全性保護、登録管理、接続管理、モビリティ管理、アクセスの認証および認可、セキュリティコンテキスト管理を担う。SMF 145は、セッション管理(すなわち、セッションの確立、修正、解放)、リモートユニット(すなわち、UE)のインターネットプロトコル(「IP」)アドレスの割り当ておよび管理、DLデータ通知、ならびに適切なトラフィックのルーティングのためのUPF 141のトラフィックステアリング構成を担う。
【0062】
PCF 147は、統一されたポリシーフレームワーク、CP機能へのポリシー規則の提供、UDRにおけるポリシー決定のためのアクセス加入情報を担う。UDMは、認証および鍵合意(「AKA: Authentication and Key Agreement」)クレデンシャルの生成、ユーザ識別処理、アクセス認可、加入管理を担う。UDRは、加入者情報のリポジトリであり、多くのネットワーク機能にサービスを提供するために使用されてよい。たとえば、UDRは、加入データ、ポリシー関連データ、サードパーティアプリケーションに公開されることを許される加入者関連データなどを記憶する場合がある。
【0063】
様々な実施形態において、モバイルコアネットワーク140は、ネットワークリポジトリ機能(「NRF」)(ネットワーク機能(「NF」)サービスの登録および発見を提供し、NFが互いの適切なサービスを特定し、アプリケーションプログラミングインターフェース(「API」)を介して互いに通信することを可能にする)、ネットワーク公開機能(「NEF: Network Exposure Function」)(ネットワークデータおよびリソースが顧客およびネットワークパートナーに容易にアクセスされ得るようにする役割を担う)、認証サーバ機能(「AUSF」)、または5GCのために定義されたその他のNFも含む場合がある。存在するとき、AUSFは、認証サーバおよび/または認証プロキシとして働いてよく、それによって、AMF 143がリモートユニット105を認証することを可能にする。特定の実施形態において、モバイルコアネットワーク140は、認証、認可、およびアカウンティング(「AAA」)サーバを含む場合がある。
【0064】
様々な実施形態において、モバイルコアネットワーク140は、異なる種類のモバイルデータ接続および異なる種類のネットワークスライスをサポートし、各モバイルデータ接続は、特定のネットワークスライスを利用する。ここで、「ネットワークスライス」は、特定のトラフィックの種類または通信サービスのために最適化されたモバイルコアネットワーク140の一部分を指す。たとえば、1つまたは複数のネットワークスライスは、拡張モバイルブロードバンド(「eMBB: enhanced mobile broadband」)サービスのために最適化される場合がある。別の例として、1つまたは複数のネットワークスライスは、超高信頼低遅延通信(「URLLC」)サービスのために最適化される場合がある。その他の例において、ネットワークスライスは、マシンタイプ通信(「MTC」)サービス、大規模MTC(「mMTC: massive MTC」)サービス、モノのインターネット(「IoT」)サービスのために最適化される場合がある。さらにその他の例において、ネットワークスライスは、特定のアプリケーションサービス、バーティカルサービス(vertical service)、特定のユースケースなどのためにデプロイされる場合がある。
【0065】
ネットワークスライスインスタンスは、S-NSSAIによって特定され、一方、リモートユニット105が使用することを認可されるネットワークスライスのセットは、ネットワークスライス選択支援情報(「NSSAI」)によって特定される。ここで、「NSSAI」は、1つまたは複数のS-NSSAI値を含むベクトル値を指す。特定の実施形態においては、様々なネットワークスライスが、SMF 145およびUPF 141などのネットワーク機能の別々のインスタンスを含む場合がある。一部の実施形態においては、異なるネットワークスライスが、AMF 143などのいくつかの共通のネットワーク機能を共有する場合がある。図示を簡単にするために、
図1には異なるネットワークスライスが示されていないが、それらのサポートは想定されている。
【0066】
運用・管理・保守(「OAM: Operations, Administration and Maintenance」)160は、システム100の運用、管理、監督、および保守に関与する。「運用」は、環境の自動監視、障害の検出および判定、ならびに管理者への警告を包含する。「管理」は、性能統計の収集、課金を目的とするデータの会計処理、使用データを使ったキャパシティプランニング、およびシステムの信頼性の維持を含む。管理は、定期的な課金を決定するために使用されるサービスデータベースの維持も含むことが可能である。「保守」は、アップグレード、修正、新しい特徴の有効化、バックアップおよびリストア、ならびにメディアの健全性の監視を含む。特定の実施形態において、OAM 160は、プロビジョニング、すなわち、ユーザアカウント、デバイス、およびサービスのセットアップにも関与する場合がある。
【0067】
図1は5G RANおよび5Gコアネットワークのコンポーネントを示すが、サービングセルおよび近隣セルのネットワークスライスサポートを示すための説明される実施形態は、IEEE 802.11の変種、移動体通信用グローバルシステム(「GSM: Global System for Mobile Communications」、すなわち、2Gデジタルセルラネットワーク)、汎用パケット無線サービス(「GPRS」)、ユニバーサル移動体通信システム(「UMTS」)、LTEの変種、CDMA2000、Bluetooth、ZigBee、Sigfoxなどを含むその他の種類の通信ネットワークおよびRATに当てはまる。
【0068】
さらに、モバイルコアネットワーク140がEPCであるLTEの変種において、示されたネットワーク機能は、モビリティ管理エンティティ(「MME: Mobility Management Entity」)、サービングゲートウェイ(「SGW」)、PGW、ホーム加入者サーバ(「HSS」)などの適切なEPCエンティティによって置き換えられてよい。たとえば、AMF 143が、MMEにマッピングされ、SMF 145が、PGWの制御プレーン部分および/またはMMEにマッピングされ、UPF 141が、SGWおよびPGWのユーザプレーン部分にマッピングされ、UDM/UDR 149が、HSSにマッピングされるなどしてよい。
【0069】
以下の説明において、用語「RANノード」は、基地局/ベースユニットに使用されるが、それは、任意のその他の無線アクセスノード、たとえば、gNB、ng-eNB、eNB、基地局(「BS」)、基地局ユニット、アクセスポイント(「AP」)、NR BS、5G NB、送受信ポイント(「TRP: Transmission and Reception Point」)などによって置き換えられ得る。さらに、用語「UE」は、移動局/リモートユニットに使用されるが、それは、任意のその他のリモートデバイス、たとえば、リモートユニット、MS、MEなどによって置き換えられ得る。さらに、動作は、主に5G NRの文脈で説明される。しかし、以下で説明される解決策/方法は、サービングセルおよび近隣セルのネットワークスライスサポートを示すその他のモバイル通信システムにも同様に適用可能である。
【0070】
図2は、本開示の実施形態によるNRプロトコルスタック200を示す。
図2は、UE 205、RANノード210、および5Gコアネットワーク(「5GC」)内のAMF 215を示すが、これらは、ベースユニット121およびモバイルコアネットワーク140とインタラクションするリモートユニット105のセットを代表している。示されるように、NRプロトコルスタック200は、ユーザプレーンプロトコルスタック201および制御プレーンプロトコルスタック203を含む。ユーザプレーンプロトコルスタック201は、物理(「PHY」)レイヤ220、媒体アクセス制御(「MAC」)サブレイヤ225、無線リンク制御(「RLC」)サブレイヤ230、パケットデータコンバージェンスプロトコル(「PDCP: Packet Data Convergence Protocol」)サブレイヤ235、およびサービスデータ適応プロトコル(「SDAP: Service Data Adaptation Protocol」)サブレイヤ240を含む。制御プレーンプロトコルスタック203は、PHYレイヤ220、MACサブレイヤ225、RLCサブレイヤ230、およびPDCPサブレイヤ235を含む。制御プレーンプロトコルスタック203は、無線リソース制御(「RRC」)レイヤ245およびNASレイヤ250も含む。
【0071】
ユーザプレーンプロトコルスタック201のASレイヤ255(「ASプロトコルスタック」とも呼ばれる)は、少なくとも、SDAP、PDCP、RLC、およびMACサブレイヤ、ならびに物理レイヤから構成される。制御プレーンプロトコルスタック203のASレイヤ260は、少なくともRRC、PDCP、RLC、MACサブレイヤ、および物理レイヤから構成される。レイヤ2(「L2」)は、SDAP、PDCP、RLC、およびMACサブレイヤに分割される。レイヤ3(「L3」)は、制御プレーンのRRCレイヤ245およびNASレイヤ250を含み、たとえば、ユーザプレーンのIPレイヤおよび/またはPDUレイヤ(図示せず)を含む。L1およびL2は、「下位レイヤ」と呼ばれ、一方、L3以上(たとえば、トランスポートレイヤ、アプリケーションレイヤ)は、「高位レイヤ(higher layer)」または「上位レイヤ(upper layer)」と呼ばれる。
【0072】
PHYレイヤ220は、MACサブレイヤ225にトランスポートチャネルを提供する。PHYレイヤ220は、本明細書において説明されるように、エネルギー検出閾値を使用してビーム障害検出手順を実行してよい。特定の実施形態において、PHYレイヤ220は、ビーム障害のインジケーションをMACサブレイヤ225のMACエンティティに送信する場合がある。MACサブレイヤ225は、RLCサブレイヤ230に論理チャネルを提供する。RLCサブレイヤ230は、PDCPサブレイヤ235にRLCチャネルを提供する。PDCPサブレイヤ235は、SDAPサブレイヤ240および/またはRRCレイヤ245に無線ベアラを提供する。SDAPサブレイヤ240は、コアネットワーク(たとえば、5GC)にQoSフローを提供する。RRCレイヤ245は、キャリアアグリゲーションおよび/またはデュアルコネクティビティの追加、修正、および解放のための機能を提供する。また、RRCレイヤ245は、シグナリング無線ベアラ(「SRB」)およびデータ無線ベアラ(「DRB」)の確立、構成、維持、および解放を管理する。
【0073】
NASレイヤ250は、UE 205と5GC内のAMF 215との間にある。NASメッセージは、RANを通じて透過的に渡される。NASレイヤ250は、通信セッションの確立を管理し、UE 205がRANの異なるセルの間を移動するときにUE 205との連続的な通信を維持するために使用される。対照的に、ASレイヤ255および260は、UE 205とRAN(すなわち、RANノード210)との間にあり、ネットワークのワイヤレス部分を介して情報を運ぶ。
図2に示されていないが、IPレイヤが、NASレイヤ250の上に存在し、トランスポートレイヤが、IPレイヤの上に存在し、アプリケーションレイヤが、トランスポートレイヤの上に存在する。
【0074】
MACサブレイヤ225は、NRプロトコルスタックのL2アーキテクチャの最も下のサブレイヤである。下のPHYレイヤ220とのMACサブレイヤ225の接続は、トランスポートチャネルを介し、上のRLCサブレイヤ230との接続は、論理チャネルを介する。したがって、MACサブレイヤ225は、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間で多重化および多重分離を実行し、すなわち、送信側のMACサブレイヤ225は、論理チャネルを介して受け取られたMACサービスデータユニット(「SDU」)からMAC PDU(トランスポートブロック(「TB」)としても知られる)を構築し、受信側のMACサブレイヤ225は、トランスポートチャネルを介して受け取られたMAC PDUからMAC SDUを回復する。
【0075】
MACサブレイヤ225は、制御データ(たとえば、RRCシグナリング)を運ぶ制御論理チャネルか、またはユーザプレーンデータを運ぶトラフィック論理チャネルかのどちらかである論理チャネルを介して、RLCサブレイヤ230のためのデータ転送サービスを提供する。一方、MACサブレイヤ225からのデータは、ULまたはDLに分類されるトランスポートチャネルを介してPHYレイヤ220とやりとりされる。データは、それが無線でどのようにして空中で送信されるかに応じてトランスポートチャネルに多重化される。
【0076】
PHYレイヤ220は、無線インターフェースを介したデータおよび制御情報の実際の送信を担い、すなわち、PHYレイヤ220は、MACトランスポートチャネルからのすべての情報を、送信側の無線インターフェースを介して運ぶ。PHYレイヤ220によって実行される重要な機能の一部は、符号化および変調と、リンク適応(たとえば、適応変調および符号化(「AMC: Adaptive Modulation and Coding」))と、電力制御と、セル探索およびランダムアクセス(初期同期およびハンドオーバを目的とする)と、RRCレイヤ245のための(3GPPシステム(すなわち、NRおよび/またはLTEシステム)内ならびにシステム間の)その他の測定とを含む。PHYレイヤ220は、変調方式、符号化率(すなわち、変調符号化方式(「MCS」))、物理リソースブロック数などの送信パラメータに基づいて送信を実行する。
【0077】
図3は、本開示の実施形態によるモバイルセル配置300を示す。示される実施形態においては、サービングセルA 305が、近隣セルB1 310、近隣セルB2 315、近隣セルB3 320、近隣セルB4 325、近隣セルB5 330、および近隣セルB6 335に隣接されている。サービングセルA 305および近隣セル310~335の各々は、搬送波周波数上で動作するが、本明細書において検討されるように、各セルは、複数のネットワークスライスをサポートする場合があり、各ネットワークスライスは、異なる搬送波周波数に対応する。さらに、同じネットワークスライスが、あるセルと別のセルとで同じ搬送波周波数に対応しない場合がある。
【0078】
図3に示されるように、UE 205のためのサービングセルA 305は、3つ(最大8つ)の異なる周波数上にある可能性がある6つ(最大32)の近隣セルを有する。したがって、周波数情報要素をそれぞれ22ビットで18回繰り返すことは、無線リソースの無駄になる。3GPP仕様では、サービングセルは、最大8つの異なる周波数上にある可能性がある最大32の近隣セルを有する場合があることに留意されたい。開示される解決策は、セル(たとえば、サービングセル)が(たとえば、ブロードキャストまたは専用のシグナリングを使用して)近隣セルにおいてサポートされるスライスをシグナリングすることを可能にするシグナリング方法を最適化する。
【0079】
ネットワークスライシングの概念の1つの説明は、次の通りであり、すなわち、5Gネットワークスライシングは、同じ物理的なネットワークインフラストラクチャ上で仮想化された独立した論理的なネットワークの多重化を可能にするネットワークアーキテクチャである。各ネットワークスライスは、特定のアプリケーションによって要求される多様な要件を満たすように仕立てられた隔離されたエンドツーエンドネットワークである。
【0080】
このため、このテクノロジーは、大きく異なるサービスレベル要件(「SLR: service level requirement」)を持つ有り余るほど多くのサービスを効率的に包摂するように設計されている5Gモバイルネットワークをサポートするための中心的な役割を担う。ネットワークのこのサービス指向の見方の実現は、共通のネットワークインフラストラクチャの上に柔軟でスケーラブルなネットワークスライスを実装することを可能にするソフトウェア定義ネットワーキング(「SDN: software-defined networking」)およびネットワーク機能仮想化(「NFV」)の概念を利用する。
【0081】
さらに、接続性およびモビリティが、製造、運輸、エネルギーおよび行政サービス、ヘルスケア、その他多数の産業などの産業において変容およびイノベーションを後押しするので、ワイヤレス通信の強い需要が垂直市場において予想されている。これらの多様な垂直サービスは、スループット、容量、レイテンシ、モビリティ、信頼性、位置精度などの幅広い性能要件をもたらす。NRテクノロジーは、現在および将来のユースケースおよびサービスの課題に対応する共通のRANプラットフォームを約束する。また、Rel-15のネットワークスライシングの成果は、ネットワークアーキテクチャを、全く異なる要件の多数のサービスのためのより高い柔軟性およびより高いスケーラビリティに向けてさらに推し進める。
【0082】
Rel-15の仕様は、様々なサービスのための共通接続プラットフォームの基礎を提供し得るが、Rel-17では、ネットワークスライシングのRANサポートを、顧客の加入に由来する収益源に加えて新たな収益源を開拓するという課題に対応するためにネットワーク事業者が適用することができるツールにするために、ネットワークスライシングのRANサポートにさらなる努力が行われるべきである。より詳細には、新たな成果は、ネットワーク事業者が、アプリケーションプロバイダのビジネスのより良いサポートのためにRANの設計、デプロイ、および運用のカスタマイズにアプリケーションプロバイダを関与させるためのRANにおける技術的ツールを提供するべきである。
【0083】
上述のように、所与の周波数上の最も高くランク付けされたセルである可能性がある近隣セルにおいてサポートされるスライスのUEの判定は、はっきりしていない。したがって、以下の解決策は、スライスに基づくセル再選択をサポートし、a)セル再選択を支援し、現在のセルおよび近隣セルのサポートされるスライス情報、ならびにスライスごとのセル再選択優先度をシステム情報メッセージ内でブロードキャストすることと、b)セル再選択を支援し、(SIメッセージと同様の情報をともなう)スライス情報をRRCReleaseメッセージに含めることとを含むメカニズムおよびシグナリングを規定する。
【0084】
スライス固有のセル選択(または再選択)に関して、異なるトラッキングエリア(「TA」)に属する同じ周波数上の(適切な)セルが、異なるネットワークスライスをサポートすることが可能である。したがって、セル再選択に関して、UEは、周波数上のスライスサポートが一様である、すなわち、周波数上のすべてのセルがスライスの同じセットをサポートすると盲目的に仮定することはできない。したがって、サービングセルが隣接周波数に関してだけスライスサポートをブロードキャストすることは、十分でない場合があり、UEは、最も高くランク付けされたセルが選択されたスライス(すなわち、上述のセル(再)選択手順のステップ2からのスライス)をサポートするかを判定する必要がある。
【0085】
そこで、スライスに基づくセル再選択を改善するために、本明細書において説明されるのは、現在のセルおよび近隣セルのスライス情報、ならびにスライスごとの(スライスをサポートする周波数の)セル再選択優先度をシステム情報およびRRCReleaseメッセージ内でシグナリングするためのシグナリング手段である。
【0086】
本開示は、以下のように定義される用語「スライス情報」および「スライスサポート」を使用する。
【0087】
用語「スライス情報」は、スライスの各々に関する周波数の優先度のマッピング(スライス→周波数→周波数の各々の絶対的優先度)として定義され、したがって、これらの3つの要素(スライス、周波数、および絶対的な周波数の優先度)からなる場合がある。その他の実施形態において、スライス情報は、これらの3つの要素(スライス、周波数、および絶対的な周波数の優先度)のサブセットからなる。(スライスまたはスライスグループに関する)スライス情報は、ブロードキャストおよび/または専用のシグナリングを使用してRAN内のUEに提供され得る。スライス情報は、サービング周波数および隣接周波数に関して提供される場合がある。
【0088】
用語「スライスサポート」は、本明細書においては、特定のセル(サービングセルまたは近隣セル)においてサポートされるスライス/スライスグループのみを意味するために使用される。したがって、スライスサポートは、周波数に関して定義されず、むしろ、セルに関して定義される。
【0089】
たとえところどころに「スライス」または「スライスグループ」のみが出現するとしても、本開示の大部分またはすべては、以降、スライスおよびスライスグループに等しく当てはまる。したがって、その意味で、開示される方法は、たとえばスライスAとスライスグループAとの両方に適用可能であるが、概して、スライスグループAは、スライスAを含むかまたは含まない2つ以上のスライスを含んでよい。
【0090】
以下の実施形態においては、RRCに基づくシグナリング(たとえば、ブロードキャストまたはRRCRelease)のみが言及されるが、NASに基づくシグナリング(たとえば、NAS登録手順において使用されるシグナリング)も、開示される最適化を使用することができる。
【0091】
第1の解決策の実施形態によれば、周波数、スライス、および/またはCellアイデンティティ(PCI、CellIdentity)のような異なる情報要素の繰り返しが元の情報ほど多くのビットを消費する必要がないようなインデックス付け方式(すなわち、インデックス付け方法)が、使用される。ここで、「PCI」は、物理セルアイデンティティ(Physical Cell Identity)(たとえば、3GPP TS 38.331において定義されたPhysCellId)を指し、CellIdentityは、3GPP TS 38.331において定義された36ビットのグローバルセルアイデンティティを指す。
【0092】
図4は、第1の解決策の実施形態によるインデックス付け方式を使用するための手順400を示す。手順400は、示されたRANノード210などのネットワークエンティティと、UE 205によって代表される少なくとも1つのUEとを関与させる。手順の呼び出しフローは、以下の通りである。
【0093】
ステップ1において、RANノード210(すなわち、サービングセルに関連する)が、隣接セルの構成を決定する(ブロック405参照)。RANノード210は、サービングセルの構成(すなわち、どのネットワークスライスがサポートされるか、およびそれらのネットワークスライスがどの搬送波周波数においてサポートされるか)を既に認識していると仮定される。
【0094】
図3の例において、サービングセルA 305に関連するRANノード210は、少なくとも搬送波周波数F1上で動作し、少なくともスライスAをサポートすると仮定される。4の周波数再利用係数(frequency reuse factor)を仮定すると、近隣セルB1 310および近隣セルB4 325が、搬送波周波数F2上で動作する場合があり、近隣セルB2 315および近隣セルB5 330が、搬送波周波数F3上で動作する場合があり、近隣セルB3 320および近隣セルB6 335が、搬送波周波数F4上で動作する場合がある。
【0095】
図4に戻ると、一部の実施形態において、RANノード210は、OAM構成、1つまたは複数のUEからの自己最適化ネットワークレポート(self-optimizing network report)、サービングセル(たとえば、サービングセルA 305)と隣接セルとの間のXnインターフェース、またはそれらの組合せのうちの少なくとも1つに基づいて、隣接セルの構成および対応するスライス情報を決定する。
【0096】
ステップ2において、RANノード210が、サービングセルと隣接セルとの両方に関するスライス情報を、それらのセルのそれぞれの構成に基づいて決定する(ブロック410参照)。ここで、スライス情報は、少なくとも、サポートされるスライス(またはサポートされるスライスグループ)のセットの識別子と、それぞれのサポートされるスライス(またはサポートされるスライスグループ)に対応する搬送波周波数のセットとを含む。一部の実施形態において、スライス情報は、搬送波周波数のセット内の各周波数の絶対的優先度値をさらに含む。
【0097】
ステップ3において、RANノード210が、決定されたスライス情報を、インデックス付け方式を使用してサービングセルにおいて送信し(たとえば、ブロードキャストし)、一方、各UE 205が、RANノード210から(符号化された)スライス情報を受信するように構成される(メッセージング415参照)。
【0098】
ステップ4において、UE 205が、インデックス付け方式を使用して、完全な(すなわち、復号された)スライス情報を導出する(ブロック420参照)。以下の解決策では、様々なインデックス付け方式が説明される。
【0099】
ステップ5において、UEが、完全なスライス情報を使用してセル再選択(すなわち、RRC Idleセル再選択および/またはRRC Inactiveセル再選択)を実行する(ブロック425参照)。
【0100】
インデックス付け方式の使用は、RANノード210がスライス情報を圧縮する、すなわち、元の表現よりも少ないビットを使用してスライス情報を符号化することを可能にする。一部の実施形態において、インデックス付け方式は、少なくとも、搬送波周波数のセットをシグナリングするために使用される。その他の実施形態において、インデックス付け方式は、スライス(もしくはスライスグループ)識別子および/または周波数優先度値を示すために使用されてもよい。
【0101】
第1の例によれば、NR周波数が、範囲(0..maxNARFCN)内の値を持つ、INTEGER型のARFCN-ValueNR(すなわち、3GPP TS 38.331からの)を使用して定義される。maxNARFCNは、3279165であり、したがって、「周波数」のシグナリングは、22ビットを必要とする。ここで、「ARFCN」は、「絶対無線周波数搬送波番号(Absolute Radio Frequency Carrier Number)」を指す。サービングセルは、最大8つのインター周波数(inter-frequency)上の近隣セルを持ち得る。したがって、22×8ビットをシグナリングする代わりに、ネットワークは、Table 1(表1)のようなインデックス付け方法を使用してよい。
【0102】
【0103】
1つの実装においては、上の表が、SIB4に含まれる。しかし、上のTable 1(表1)は、SIB4内の、または新しいSIBがスライス情報をシグナリングするために使用される場合は新しいSIB内の新しいリストである必要はない。むしろ、上のTable 1(表1)は、スライス情報をシグナリングするためにSIB4または新しいSIBまたはRRCReleaseメッセージが使用されるかに関係なく、SIB4からのインター周波数近隣セル(inter-frequency neighbor)の現在のリスト(InterFreqCarrierFreqList)として実現される場合がある。インター周波数近隣セルの現在のリストがTable 1(表1)を含む場合、UEは、SIB4のリスト(InterFreqCarrierFreqList)内の周波数の出現の順番に注目し、暗黙的に、リスト内の最初に出現する周波数を0(またはコードポイント(code point)「000」を使用してさらに言及される強化が使用される場合は1)からインデックス付けしはじめ、次に出現する周波数に対してインデックス付けを継続し、以下同様である。
【0104】
第1の解決策の第1の実施形態において、周波数は、Table 1(表1)と全く同様に(たとえば、ブロードキャストまたは専用のシグナリングにおいて)列挙される。また、特定の周波数(たとえば、F3)に対するすべての参照は、対応するインデックス値(すなわち、この場合はインデックス= 2)を使用して行われる。前記例の周波数F3が2回出現する場合、これは、19ビット(22ビット - 8つのインデックス値をシグナリングするための3ビット)の節約を提供する。
【0105】
第1の解決策の第2の実施形態において、Table 1(表1)は、明示的に使用されず、むしろ、インデックス付けは、暗黙的に行われる。Table 2(表2)は、インデックス付けが暗黙的に行われる場合のセルに関する例示的なスライス情報を示す。
【0106】
【0107】
いずれの周波数の最初の発生も、Table 2(表2)においてそれぞれ22ビット全体を使用してシグナリングされる。しかし、既に出現した周波数のすべての繰り返しは、Table 2(表2)におけるその周波数の出現の順序に対応する値を有するインデックスを使用して行われる。したがって、この表において、搬送波周波数F1、F2、およびF3の最初の発生は、22ビット全体を使用してシグナリングされるが、(スライスBのF1の最初のエントリに対応する)F1の2回目の発生は、インデックスを使用することになる--そして、F1は表に最初に出現するので、3ビットのインデックスの値は、「000」となる。
【0108】
さらに説明するために別の例を挙げると、Table 3(表3)において、(スライスBのF2の最初のエントリに対応する)F2の2回目の発生は、インデックスを使用することになる--そして、F2が表に2番目に(F1の後に)出現するので、3ビットのインデックスの値は、「001」となる。
【0109】
【0110】
1つのさらなる強化においては、第1のインデックス(すなわち、「000」)が、サービング周波数のために予約される。そうである場合、Table 1(表1)の最初の行は、シグナリングされる必要がない。Table 4(表4)は、修正された表の例である。
【0111】
【0112】
したがって、スライス情報のいずれかのスライスに対応するインデックスが「000」として出現する場合はいつでも、これは、(UEがキャンプさせられている(camped)、システム情報が読まれる、またはUEがRRC Connectedであるセルの)サービング周波数を指す。コードポイント「000」は、単なる例であり、その他のコードポイントのうちの1つである可能性がある。
【0113】
図5は、本開示の実施形態によるS-NSSAIの内容を示す。スライスは、S-NSSAIによって特定され、S-NSSAIは、スライス/サービスタイプ(「SST: Slice/Service Type」)と、任意選択で、スライス区別子(「SD: Slice Differentiator」)とを含むものとして定義される。SSTは、たとえば、特徴および/またはサービスの観点でのネットワークスライスの期待される挙動を指す8ビットのフィールドである。SDの目的は、同じSSTを有する複数のネットワークスライスのインスタンスを区別することである。たとえば、異なる「テナント(tenant)」が、SDを使用して区別され得る。SDは、24ビットのフィールドである。したがって、スライスのシグナリングは、最大32ビットを消費し得る。
【0114】
第2の例によれば、ネットワークは、スライスグループの概念をサポートする場合があり、スライスグループは、1つまたは多数のスライスから成り、1つのスライスは、1つのスライスグループにのみ属し、各スライスグループは、スライスグループ識別子によって一意に特定される。これは、システム情報内でスライスアイデンティティ(S-NSSAI)を公開すること(セキュリティの懸念およびSIのサイズの懸念)を避けることができる。そのようなスライスのグループ化およびスライスグループアイデンティティのシグナリングであるISEが、UEへのNASシグナリング内で示される。これは、たとえ多くの箇所に「スライス」のみが出現するとしても、「スライス」にも「スライスグループ」にも等しく当てはまる。以下の例は、スライスの数に比べてスライスグループの数が非常に少ないと仮定して、(個々のスライスではなく)スライスグループを使用する。始めに、以下では、合計32のスライスグループが仮定される。
【0115】
【0116】
Table 5(表5)に例示されたスライス情報の第1の実施形態において、スライスグループは、Table 5(表5)と全く同様に(たとえば、ブロードキャストまたは専用のシグナリングにおいて)列挙される。また、特定のスライスグループ(たとえば、「C」)に対するすべての参照は、対応するインデックス値(すなわち、この場合はインデックス= 2)を使用して行われる。
【0117】
Table 5(表5)に例示されたスライス情報の第2の実施形態において、Table 5(表5)は、明示的に使用されず、むしろ、インデックス付けは、暗黙的に行われる。
【0118】
【0119】
セルのスライス情報が上のTable 6(表6)のように見える場合、スライスグループAの再出現は、S-NSSAIではなくインデックス値を使用してシグナリングされる。
【0120】
1つのさらなる強化においては、第1のインデックス(すなわち、「00000」)が、サービングセルと同じスライスサポートを示すために予約される。したがって、F2も(サービングセルと)同じスライスグループをサポートする場合、F2は、スライスグループを「00000」と示す。コードポイント「00000」は、単なる例であり、その他のコードポイントのうちの1つである可能性がある。
【0121】
【0122】
サービングセルがスライスグループMおよびN(Table 7(表7)に示さず)をサポートし、これらの2つのスライスグループのサービング周波数の対応する周波数の優先度、すなわち、PrおよびPsが同じままである場合には、PrおよびPsさえもシグナリングされない場合があり、そうでなければ、これらはシグナリングされる必要がある。
【0123】
第3の例(例3)によれば、Cellアイデンティティに関するシグナリングは、例1のNR周波数に関してと同じ方法で最適化されてよく、すなわち、明示的インデックスに基づく実装と暗黙的インデックス付けに基づく実装との両方が、Cellアイデンティティに関する最適化されたシグナリングに適用可能である。
【0124】
第2の解決策の実施形態によれば、サービングセルの第1のスライスサポートが示され、すなわち、サービングセルが、対応する周波数の優先度と一緒にスライスサポートを(たとえば、システム情報ブロック#2(「SIB2」)内で)列挙する。
・スライスA - 優先度p
・スライスB - 優先度q
【0125】
隣接周波数(Fi)の各々に関する近隣セルのさらなるスライス情報が、(たとえば、SIB4内またはRRCReleaseメッセージ内で)以下のように示される。
【0126】
まず、それぞれの隣接周波数またはサービング周波数に関してインジケーション(「same-as-indication」)が使用される--そして、これは、スライスサポートまたはそれどころかスライス情報が、サービングセルと同じであるか、またはその他の隣接周波数のうちの1つと同じであるかを示す。これは、Table 4(表4)と同様に3ビットのインジケーションを使用することができ、インデックス「000」は、サービングセルのスライスサポートを示す。
【0127】
same-as-indicationが使用され得ない場合、周波数に関して、以下のインジケーション、すなわち、a)例外のないスライスリスト(このリストは、スライスの対応する優先度をともなうスライス、たとえば、スライスA_Pi、B_Pqを列挙する)、および/またはb)例外のあるスライスリスト(このリストは、スライスの対応する優先度をともなうスライス、たとえば、スライスC_Prを列挙し、前記スライスCをサポートしない周波数Fi上のCellアイデンティティを列挙する)のうちの一方または両方が、使用され得る。
【0128】
第1の実装においては、same-as-indicationの周波数がベースラインとしてだけ使用され、その他2つのスライスリストがベースラインの上に何らかの情報を追加するかまたは置き換えることができるように、3つの情報(すなわち、「same-as-indication」、「例外のないスライスリスト」、および「例外のあるスライスリスト」)すべてを使用することが可能である。
【0129】
NR周波数、スライス/スライスグループ、およびCellアイデンティティの値をシグナリングする際、第1の解決策からの最適化が使用され得る。第1の実装の一例においては、
図6Aに示されるように、パラメータARFCN-Indexが、明示的インデックス付けを使用する。
【0130】
図6Aは、上の説明に従ったSliceInfo情報要素(「IE」)の抽象構文記法#1(「ASN.1」)構造体の一例を示す。
図6Aの例は、上の第1の解決策の第1の実装に対応する。パラメータARFCN-Indexは、Frequency-Listにおける周波数の出現の順序のインデックスに対応する。「maxSliceGroup」は、32または任意のその他の整数値として定義され得る。示されたSliceInfo IEは、システム情報ブロック#4(「SIB4」)に含まれる場合があることに留意されたい。
【0131】
同じことが、
図6Bに示されるように、パラメータARFCN-Indexが暗黙的インデックス付けを使用する、第1の解決策の第2の実装を使用して達成され得る。
【0132】
図6Bは、上の説明に従って拡張されたSliceInfo情報要素(「IE」)の例示的なASN.1構造体を示す。
図6Bの例は、上の第1の解決策の第2の実装に対応する。示されたSliceInfo IEは、SIB4に含まれる場合があることに留意されたい。
【0133】
図6Aおよび
図6Bの例において、要素「Frequency-List」は、少なくとも1つのスライス(またはスライスグループ)をサポートする周波数のリストである。リスト「Frequency-List」は、インター周波数近隣セルのリスト、またはスライシングのための(優先順位付けされた)周波数リストと呼ばれる場合もある。したがって、要素「Frequency-List」は、異なる名前を使用して実装される場合がある。さらに、
図6Aおよび
図6Bの例において、要素「SliceInfoNeighCells」は、周波数リスト情報を含み、これは、たとえば、第1の解決策において上で説明されたように、搬送波周波数情報を示すために使用されてよい。
図6Aおよび
図6Bの例において、パラメータ「sliceGroupId」は、スライスグループのアイデンティティを含む。
【0134】
第3の解決策の実施形態によれば、サービングセルの第1のスライスサポートが示され、すなわち、サービングセルが、対応する周波数の優先度と一緒にスライスサポートを(たとえば、SIB2内で)列挙する。
・スライスA - 優先度p
・スライスB - 優先度q
【0135】
隣接するセル/周波数のいずれかの上でサポートされるスライス(スライスグループ)Slice_iの各々に関する近隣セルのさらなるスライス情報が、(たとえば、SIB4内またはRRCReleaseメッセージ内で)以下のように示される。
【0136】
まず、各スライス(スライスグループ)に関してインジケーション(「same-as-indication」)が使用される--そして、これは、サポートされる周波数と、任意選択で、対応する周波数の優先度とが、その他のスライス(スライスグループ)のうちの1つと同じであるかを示す。これは、定義された32のスライスグループが存在する場合、Table 5(表5)と同様に5ビットのインジケーションを使用し得る。
【0137】
same-as-indicationが使用され得ない場合、スライスグループに関して、以下のインジケーションの一方または両方が使用され得る。
【0138】
例外のない周波数リスト:このリストは、周波数の対応する優先度をともなう、(スライスに基づくセル再選択の挙動のステップ2と同様に)選択されたSlice_iをサポートするすべての周波数、たとえば、F1_Pi、F2_Pqなどを列挙する。
【0139】
例外のある周波数リスト:このリストは、周波数の対応する優先度をともなう、(スライスに基づくセル再選択の挙動のステップ2と同様に)選択されたSlice_iをサポートするすべての周波数、たとえば、F3_Prを列挙し、選択されたスライスAをサポートしない周波数F3上のCellアイデンティティを列挙する。
【0140】
【0141】
1つの実装においては、same-as-indicationの周波数がベースラインとしてだけ使用され、その他2つのスライスリストがベースラインの上に何らかの情報を追加するかまたは置き換えることができるように、3つの情報(すなわち、「same-as-indication」、「例外のない周波数リスト」、および「例外のある周波数リスト」)すべてを使用することが可能である。
【0142】
NR周波数、スライス/スライスグループ、およびCellアイデンティティの値をシグナリングする際、第1の解決策からの最適化が使用され得る。
【0143】
図7は、第3の解決策の実施形態によるIE SliceInfoの例示的なASN.1構造体を示す。様々な実施形態において、SliceInfo IEは、SIB4に含まれる。示されたASN.1構造体において、same-As-Indicationが存在する場合、定義されているスライスは、同じと示されたスライスと全く同じ情報の内容を有する。さらに、ある場合には、NR-Frequency-indexおよびcellId-indexが、スライス情報内のNR FrequencyまたはcellIdのすべての繰り返しのために使用され得る。
【0144】
図7の例において、要素「Freq-List-WO-Exception」および「Freq-List-with-Exception」は、少なくとも1つのスライス(またはスライスグループ)をサポートする周波数のリストである。要素「Freq-List-WO-Exception」および「Freq-List-with-Exception」は、異なる名前を使用して実装される場合があることに留意されたい。さらに、
図7の例において、要素「SliceInfoNeighCells」は、周波数リスト情報を含み、これは、たとえば、第1の解決策において上で説明されたように、搬送波周波数情報を示すために使用されてよい。
図7の例において、パラメータ「SliceGroupId」は、スライスグループのアイデンティティを含む。パラメータ「cellReselectionPriority」および「cellReselectionSubPriority」は、上述の周波数の優先度を指す。
【0145】
UEは、少なくとも例外リストの1つに出現した所与のPCI上でどのスライスがサポートされているかを知るように、すべてのスライスに関する情報を収集する場合があり、リストに出現するPCI(またはCellIdentity)に関する情報を構築し得る。そのようなPCIが最も高くランク付けされたセルであると判明するとき、UEは、この知識を利用して、別のより高い優先度のスライスがこのセル上でサポートされていると判定することが可能であり、現在選択されているスライスに関して残っている周波数がないならば、このスライスに再選択することができる。
【0146】
たとえば、スライスに基づくセル再選択を実行するUEに関して、セルが周波数およびスライスグループの再選択の優先度に基づくセル再選択の基準を満たすが、このセルがスライスグループをサポートしない場合、UEは、このセルによってサポートされるスライスグループを考慮することによって、周波数の再選択の優先度を再導出してよい。ここで、再選択の優先度は、最も高くランク付けされたセルが周波数上で変わるか、または新しいスライスもしくはスライスグループの優先度がNASから受け取られるまで使用されてよい。
【0147】
第4の解決策の実施形態によれば、オンデマンドのシステム情報要求が、1つまたは複数のスライスグループに関するスライス情報を要求するために使用される。そのとき、ネットワークは、前記対応するスライスグループをサポートしないCellアイデンティティの任意の例外リストを含む、要求されたスライスグループに関するスライス情報をシグナリングする。一例において、これは、
図8に示されるように、単純にSIB1内のSI-RequestConfigを拡張することによって行われる。
【0148】
図8は、上の説明に従って拡張されたシステム情報(「SI」)の要求構成IEの例示的なASN.1構造体を示す。
【0149】
別の実装において、RRC Connected UEは、DedicatedSIBRequestメッセージを使用して要求することによって、近くでサポートされる1つもしくは複数のまたはすべてのスライスに関するスライス情報を要求することができる。
【0150】
図9は、本開示の実施形態によるサービングセルおよび近隣セルのネットワークスライスサポートを示すために使用されてよいユーザ機器装置900を示す。様々な実施形態において、ユーザ機器装置900は、上述の解決策のうちの1つまたは複数を実施するために使用される。ユーザ機器装置900は、上述のリモートユニット105および/またはUE 205などのユーザエンドポイントの一実施形態である場合がある。さらに、ユーザ機器装置900は、プロセッサ905、メモリ910、入力デバイス915、出力デバイス920、およびトランシーバ925を含んでよい。
【0151】
一部の実施形態において、入力デバイス915および出力デバイス920は、タッチスクリーンなどの単一のデバイスへと組み合わされる。特定の実施形態において、ユーザ機器装置900は、いかなる入力デバイス915および/または出力デバイス920も含まない場合がある。様々な実施形態において、ユーザ機器装置900は、プロセッサ905、メモリ910、およびトランシーバ925のうちの1つまたは複数を含む場合があり、入力デバイス915および/または出力デバイス920を含まない場合がある。
【0152】
示されるように、トランシーバ925は、少なくとも1つの送信機930および少なくとも1つの受信機935を含む。一部の実施形態において、トランシーバ925は、1つまたは複数のベースユニット121によってサポートされる1つまたは複数のセル(またはワイヤレスカバレッジエリア)と通信する。様々な実施形態において、トランシーバ925は、免許不要のスペクトルで動作可能である。さらに、トランシーバ925は、1つまたは複数のビームをサポートする複数のUEパネルを含んでよい。加えて、トランシーバ925は、少なくとも1つのネットワークインターフェース940および/またはアプリケーションインターフェース945をサポートしてよい。アプリケーションインターフェース945は、1つまたは複数のAPIをサポートする場合がある。ネットワークインターフェース940は、Uu、N1、PC5などの3GPP参照点(reference point)をサポートする場合がある。当業者によって理解されるように、その他のネットワークインターフェース940がサポートされる場合がある。
【0153】
プロセッサ905は、一実施形態において、コンピュータ可読命令を実行することができ、および/または論理演算を実行することができる任意の知られているコントローラを含んでよい。たとえば、プロセッサ905は、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、中央演算処理装置(「CPU」)、グラフィックス処理ユニット(「GPU」)、補助処理ユニット、フィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)、または同様のプログラマブルコントローラであってよい。一部の実施形態において、プロセッサ905は、メモリ910に記憶された命令を実行して、本明細書に記載の方法およびルーチンを実行する。プロセッサ905は、メモリ910、入力デバイス915、出力デバイス920、およびトランシーバ925に通信可能なように結合される。
【0154】
様々な実施形態において、プロセッサ905は、上述のUEの挙動を実施するようにユーザ機器装置900を制御する。特定の実施形態において、プロセッサ905は、アプリケーションドメインおよびオペレーティングシステム(「OS」)の機能を管理するアプリケーションプロセッサ(「メインプロセッサ」としても知られる)と、無線機能を管理するベースバンドプロセッサ(「ベースバンド無線プロセッサ」としても知られる)とを含んでよい。
【0155】
様々な実施形態において、トランシーバ925を介して、プロセッサ905は、モバイル通信ネットワークから予備的な(すなわち、第1の)スライス情報を受信する。様々な実施形態において、予備的なスライス情報は、それぞれのスライスグループの識別子、およびそれぞれのスライスグループに対応する搬送波周波数のセットを含み、予備的なスライス情報は、インデックス付け方式を使用して符号化される。特定の実施形態において、予備的なスライス情報は、搬送波周波数のセット内の各周波数の絶対的優先度値をさらに含む。一部の実施形態において、インデックス付け方式は、少なくとも、搬送波周波数のセットを符号化するために使用される。さらなる実施形態において、インデックス付け方式は、スライスグループ識別子、および/または搬送波周波数のセット内の各周波数の絶対的優先度値を符号化するために使用される場合がある。
【0156】
一部の実施形態において、インデックス付け方式を使用して示された予備的なスライス情報を受信するために、プロセッサ905は、予備的なスライス情報を含むシステム情報ブロックまたは専用のRRCシグナリングを受信するようにトランシーバ925を制御してよい。一部の実施形態において、インデックス付け方式を使用して示された予備的なスライス情報を受信するために、プロセッサ905は、所定の表を使用して、A)同じ/共通の周波数、B)スライス識別子(すなわち、S-NSSAI)、C)スライスグループ識別子、D)セルアイデンティティ、またはE)それらの組合せのうちの少なくとも1つを決定する。
【0157】
特定の実施形態において、インデックス付け方式を使用して示された予備的なスライス情報を受信するために、プロセッサ905は、同じ種類の第2の情報がすべてのサブフィールドおよびサブパラメータに関して同じ値を有するときに、第1の情報要素を指し示す。さらに、プロセッサ905は、第2の情報の値を第1の情報要素の実際の値に置き換える。
【0158】
一部の実施形態において、受信された予備的なスライス情報から完全なスライス情報を決定するために、プロセッサ905は、整数値「0」または「1」から開始してインデックス付けして、特定の情報要素タイプに関して最初の新しい値の最初の出現をインデックス付けする。さらに、プロセッサ905は、完全なスライス情報要素の実際の値へのインデックスのマッピングを(たとえば、メモリ910に)記憶する。
【0159】
プロセッサ905は、受信された予備的なスライス情報から完全な(すなわち、第2の)スライス情報を決定する。一部の実施形態において、プロセッサ905は、搬送波周波数のリストを受信するようにトランシーバ925を制御してよく、インデックス付け方式は、サービングセルの搬送波周波数を示すインデックス値「0」と、搬送波周波数のリスト内の第1の搬送波周波数を示すインデックス値「1」と、搬送波周波数のリスト内の第2の搬送波周波数を示すインデックス値「2」とを含む。特定の実施形態において、搬送波周波数のリストを受信するために、プロセッサ905は、システム情報ブロックまたは専用の無線リソース制御シグナリングを受信するようにトランシーバ925を制御してよい。
【0160】
一部の実施形態において、インデックス付け方式を使用して示された予備的なスライス情報を受信するために、プロセッサ905は、(たとえば、予め構成された、または仕様で定義された)所定の表のインデックスを参照して搬送波周波数をシグナリングし、インデックスを符号化するために必要とされるビットの量は、搬送波周波数を符号化するために必要とされるビット数よりも少ない。特定の実施形態において、インデックス付け方式のインデックス値の数は、所定の表のエントリの数よりも多く、特定のインデックス値が、サービングセルの搬送波周波数を示し、サービングセルの搬送波周波数は、所定の表のエントリではない。
【0161】
一部の実施形態において、受信された予備的なスライス情報から完全なスライス情報を決定するために、プロセッサは、装置に、特定の情報要素に関するポインタ値を、指し示された情報の値の実際の値に置き換えさせるように構成される。一部の実施形態において、受信された予備的なスライス情報から完全なスライス情報を決定するために、プロセッサは、装置に、A)特定の情報要素タイプに関して次の新しい値の最初の発生のためにインデックスをインクリメントすることと、B)情報要素の実際の値へのインデックスのマッピングを記憶することとを行わせるように構成される。
【0162】
プロセッサ905は、完全なスライス情報を使用してセル再選択(すなわち、RRC Idleセル再選択および/またはRRC Inactiveセル再選択)を実行する。
【0163】
メモリ910は、一実施形態において、コンピュータ可読ストレージ媒体である。一部の実施形態において、メモリ910は、揮発性コンピュータストレージ媒体を含む。たとえば、メモリ910は、ダイナミックRAM(「DRAM」)、同期ダイナミックRAM(「SDRAM」)、および/またはスタティックRAM(「SRAM」)を含むRAMを含んでよい。一部の実施形態において、メモリ910は、不揮発性コンピュータストレージ媒体を含む。たとえば、メモリ910は、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、または任意のその他の適切な不揮発性コンピュータストレージデバイスを含んでよい。一部の実施形態において、メモリ910は、揮発性コンピュータストレージ媒体と不揮発性コンピュータストレージ媒体との両方を含む。
【0164】
一部の実施形態において、メモリ910は、サービングセルおよび近隣セルのネットワークスライスサポートを示すことに関連するデータを記憶する。たとえば、メモリ910は、上述のパラメータ、構成などを記憶してよい。特定の実施形態において、メモリ910は、ユーザ機器装置900上で動作するオペレーティングシステムまたはその他のコントローラアルゴリズムなどのプログラムコードおよび関連データも記憶する。
【0165】
入力デバイス915は、一実施形態において、タッチパネル、ボタン、キーボード、スタイラス、マイクロフォンなどを含む任意の知られているコンピュータ入力デバイスを含んでよい。一部の実施形態において、入力デバイス915は、たとえば、タッチスクリーンまたは同様のタッチ式ディスプレイとして出力デバイス920と統合されてよい。一部の実施形態において、入力デバイス915は、タッチスクリーン上に表示された仮想キーボードを使用して、および/またはタッチスクリーン上の手書きによってテキストが入力されてよいように、タッチスクリーンを含む。一部の実施形態において、入力デバイス915は、キーボードおよびタッチパネルなどの2つ以上の異なるデバイスを含む。
【0166】
出力デバイス920は、一実施形態において、視覚、聴覚、および/または触覚信号を出力するように設計される。一部の実施形態において、出力デバイス920は、ユーザに対して視覚的データを出力することができる電子的に制御可能なディスプレイまたはディスプレイデバイスを含む。たとえば、出力デバイス920は、ユーザに対して画像、テキストなどを出力することができる液晶ディスプレイ(「LCD」)、発光ダイオード(「LED」)ディスプレイ、有機LED(「OLED」)ディスプレイ、プロジェクタ、または同様のディスプレイデバイスを含んでよいがこれらに限定されない。別の非限定的な例として、出力デバイス920は、スマートウォッチ、スマートグラス、ヘッドアップディスプレイなどの、ユーザ機器装置900の残りの部分と別れているが、それらと通信可能なように結合されたウェアラブルディスプレイを含んでよい。さらに、出力デバイス920は、スマートフォン、携帯情報端末、テレビ、テーブルコンピュータ、ノートブック(ラップトップ)コンピュータ、パーソナルコンピュータ、車両のダッシュボードなどのコンポーネントであってよい。
【0167】
特定の実施形態において、出力デバイス920は、音を生成するための1つまたは複数のスピーカを含む。たとえば、出力デバイス920は、可聴のアラートまたは通知(たとえば、ビープ音またはチャイム)を生成してよい。一部の実施形態において、出力デバイス920は、振動、動き、またはその他の触覚フィードバックを生成するための1つまたは複数の触覚デバイスを含む。一部の実施形態においては、出力デバイス920のすべてまたは一部が、入力デバイス915と統合される場合がある。たとえば、入力デバイス915および出力デバイス920が、タッチスクリーンまたは同様のタッチ式ディスプレイを形成する場合がある。その他の実施形態において、出力デバイス920は、入力デバイス915の近くに配置される場合がある。
【0168】
トランシーバ925は、1つまたは複数のアクセスネットワークを介してモバイル通信ネットワークの1つまたは複数のネットワーク機能と通信する。トランシーバ925は、メッセージ、データ、およびその他の信号を送信し、また、メッセージ、データ、およびその他の信号を受信するためにプロセッサ905の制御の下で動作する。たとえば、プロセッサ905は、メッセージを送受信するために、特定の時間にトランシーバ925(またはその一部)を選択的に作動させてよい。
【0169】
トランシーバ925は、少なくとも1つの送信機930および少なくとも1の受信機935を含む。1つまたは複数の送信機930が、本明細書に記載のUL送信などのUL通信信号をベースユニット121に提供するために使用されてよい。同様に、1つまたは複数の受信機935が、本明細書において説明されるように、ベースユニット121からDL通信信号を受信するために使用されてよい。1つの送信機930および1つの受信機935のみが図示されているが、ユーザ機器装置900は、任意の適切な数の送信機930および受信機935を有していてよい。さらに、送信機930および受信機935は、任意の適切な種類の送信機および受信機であってよい。一実施形態において、トランシーバ925は、免許が必要な無線スペクトル上でモバイル通信ネットワークと通信するために使用される第1の送信機/受信機ペアと、免許不要の無線スペクトル上でモバイル通信ネットワークと通信するために使用される第2の送信機/受信機ペアとを含む。
【0170】
特定の実施形態において、免許が必要な無線スペクトル上でモバイル通信ネットワークと通信するために使用される第1の送信機/受信機ペア、および免許不要の無線スペクトル上でモバイル通信ネットワークと通信するために使用される第2の送信機/受信機ペアは、単一のトランシーバユニット、たとえば、免許が必要な無線スペクトルと免許不要の無線スペクトルとの両方で使用するための機能を実行する単一のチップへと組み合わされてよい。一部の実施形態において、第1の送信機/受信機ペアおよび第2の送信機/受信機ペアは、1つまたは複数のハードウェアコンポーネントを共有する場合がある。たとえば、特定のトランシーバ925、送信機930、および受信機935は、たとえば、ネットワークインターフェース940などの共有されたハードウェアリソースおよび/またはソフトウェアリソースにアクセスする物理的に別々のコンポーネントとして実装される場合がある。
【0171】
様々な実施形態において、1つもしくは複数の送信機930および/または1つもしくは複数の受信機935は、マルチトランシーバチップ、システムオンチップ、特定用途向け集積回路(「ASIC」)、またはその他の種類のハードウェアコンポーネントなどの単一のハードウェアコンポーネントに実装および/または統合されてよい。特定の実施形態において、1つもしくは複数の送信機930および/または1つもしくは複数の受信機935は、マルチチップモジュールに実装および/または統合されてよい。一部の実施形態において、ネットワークインターフェース940またはその他のハードウェアコンポーネント/回路などのその他のコンポーネントは、任意の数の送信機930および/または受信機935とともに単一のチップに統合されてよい。そのような実施形態において、送信機930および受信機935は、1つまたは複数の共通の制御信号を使用するトランシーバ925として、または同じハードウェアチップ内もしくはマルチチップモジュール内に実装されたモジュール式の送信機930および受信機935として論理的に構成されてよい。
【0172】
図10は、本開示の実施形態によるサービングセルおよび近隣セルのネットワークスライスサポートを示すために使用されてよいネットワーク装置1000を示す。1つの実施形態において、ネットワーク装置1000は、上述のベースユニット121および/またはRANノード210などのネットワークエンドポイントの1つの実装である場合がある。さらに、ネットワーク装置1000は、プロセッサ1005、メモリ1010、入力デバイス1015、出力デバイス1020、およびトランシーバ1025を含んでよい。
【0173】
一部の実施形態において、入力デバイス1015および出力デバイス1020は、タッチスクリーンなどの単一のデバイスへと組み合わされる。特定の実施形態において、ネットワーク装置1000は、いかなる入力デバイス1015および/または出力デバイス1020も含まない場合がある。様々な実施形態において、ネットワーク装置1000は、プロセッサ1005、メモリ1010、およびトランシーバ1025のうちの1つまたは複数を含む場合があり、入力デバイス1015および/または出力デバイス1020を含まない場合がある。
【0174】
示されるように、トランシーバ1025は、少なくとも1つの送信機1030および少なくとも1つの受信機1035を含む。ここで、トランシーバ1025は、1つまたは複数のリモートユニット105と通信する。加えて、トランシーバ1025は、少なくとも1つのネットワークインターフェース1040および/またはアプリケーションインターフェース1045をサポートしてよい。アプリケーションインターフェース1045は、1つまたは複数のAPIをサポートする場合がある。ネットワークインターフェース1040は、Uu、N1、N2、およびN3などの3GPP参照点をサポートする場合がある。当業者によって理解されるように、その他のネットワークインターフェース1040がサポートされる場合がある。
【0175】
プロセッサ1005は、一実施形態において、コンピュータ可読命令を実行することができ、および/または論理演算を実行することができる任意の知られているコントローラを含んでよい。たとえば、プロセッサ1005は、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、CPU、GPU、補助処理ユニット、FPGA、または同様のプログラマブルコントローラであってよい。一部の実施形態において、プロセッサ1005は、メモリ1010に記憶された命令を実行して、本明細書に記載の方法およびルーチンを実行する。プロセッサ1005は、メモリ1010、入力デバイス1015、出力デバイス1020、およびトランシーバ1025に通信可能なように結合される。
【0176】
様々な実施形態において、ネットワーク装置1000は、本明細書において説明されるように、1つまたは複数のUEと通信するRANノード(たとえば、gNB)である。そのような実施形態において、プロセッサ1005は、上述のRANの挙動を実行するようにネットワーク装置1000を制御する。RANノードとして動作するとき、プロセッサ1005は、アプリケーションドメインおよびオペレーティングシステム(「OS」)の機能を管理するアプリケーションプロセッサ(「メインプロセッサ」としても知られる)と、無線機能を管理するベースバンドプロセッサ(「ベースバンド無線プロセッサ」としても知られる)とを含んでよい。
【0177】
様々な実施形態において、プロセッサ1005は、隣接セルの構成を決定する。一部の実施形態において、プロセッサは、装置に、A)OAM構成、B)1つもしくは複数のUEからの自己最適化ネットワークレポート、C)サービングセルと隣接セルとの間のXnインターフェース、またはD)それらの組合せのうちの少なくとも1つに基づいて、隣接セルの構成およびスライス情報を決定させるように構成される。
【0178】
プロセッサ1005は、サービングセルおよび隣接セルのスライス情報を決定する。ここで、スライス情報は、それぞれのスライスグループの識別子、およびそれぞれのスライスグループに対応する搬送波周波数のセットを含む。一部の実施形態において、スライス情報は、搬送波周波数のセット内の各周波数の絶対的優先度値も含む。
【0179】
トランシーバ1025を介して、プロセッサ1005は、少なくとも搬送波周波数のセットをシグナリングするためにインデックス付け方式を使用して、サービングセルにおいてスライス情報を(すなわち、1つまたは複数のUEに)ブロードキャストする。一部の実施形態において、インデックス付け方式を使用してスライス情報をブロードキャストするために、プロセッサ1005は、所定の表を使用して、A)同じ/共通の周波数、B)スライス識別子(たとえば、S-NSSAI)、C)スライスグループ識別子、D)セルアイデンティティ、またはE)それらの組合せのうちの少なくとも1つを示す。一部の実施形態において、インデックス付け方式を使用してスライス情報をブロードキャストするために、プロセッサ1005は、同じ種類の第2の情報がすべてのサブフィールドおよびサブパラメータに関して同じ値を有するときに、第1の情報要素を指し示す。
【0180】
一部の実施形態において、プロセッサ1005は、搬送周波数のリストを示す。そのような実施形態において、搬送波周波数のリストを示すために、プロセッサ1005は、システム情報ブロック内で搬送波周波数のリストをブロードキャストするように、または専用の無線リソース制御シグナリングを使用して搬送波周波数のリストを送信するようにトランシーバ1025を制御してよい。特定の実施形態において、インデックス付け方式は、サービングセルの搬送波周波数を示すインデックス値「0」と、搬送波周波数のリスト内の第1の搬送波周波数を示すインデックス値「1」と、搬送波周波数のリスト内の第2の搬送波周波数を示すインデックス値「2」とを含む。
【0181】
一部の実施形態において、インデックス付け方式を使用してスライス情報をブロードキャストするために、プロセッサ1005は、(たとえば、予め構成された、または仕様で定義された)所定の表のインデックスを参照して搬送波周波数をシグナリングし、インデックスを符号化するために必要とされるビットの量は、搬送波周波数を符号化するために必要とされるビット数よりも少ない。特定の実施形態において、インデックス付け方式のインデックス値の数は、所定の表のエントリの数よりも多く、特定のインデックス値が、サービングセルの搬送波周波数を示し、サービングセルの搬送波周波数は、所定の表のエントリではない。
【0182】
メモリ1010は、一実施形態において、コンピュータ可読ストレージ媒体である。一部の実施形態において、メモリ1010は、揮発性コンピュータストレージ媒体を含む。たとえば、メモリ1010は、DRAM、SDRAM、および/またはSRAMを含むRAMを含んでよい。一部の実施形態において、メモリ1010は、不揮発性コンピュータストレージ媒体を含む。たとえば、メモリ1010は、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、または任意のその他の適切な不揮発性コンピュータストレージデバイスを含んでよい。一部の実施形態において、メモリ1010は、揮発性コンピュータストレージ媒体と不揮発性コンピュータストレージ媒体との両方を含む。
【0183】
一部の実施形態において、メモリ1010は、サービングセルおよび近隣セルのネットワークスライスサポートを示すことに関連するデータを記憶する。たとえば、メモリ1010は、上述のパラメータ、構成などを記憶してよい。特定の実施形態において、メモリ1010は、ネットワーク装置1000上で動作するオペレーティングシステムまたはその他のコントローラアルゴリズムなどのプログラムコードおよび関連データも記憶する。
【0184】
入力デバイス1015は、一実施形態において、タッチパネル、ボタン、キーボード、スタイラス、マイクロフォンなどを含む任意の知られているコンピュータ入力デバイスを含んでよい。一部の実施形態において、入力デバイス1015は、たとえば、タッチスクリーンまたは同様のタッチ式ディスプレイとして出力デバイス1020と統合されてよい。一部の実施形態において、入力デバイス1015は、タッチスクリーン上に表示された仮想キーボードを使用して、および/またはタッチスクリーン上の手書きによってテキストが入力されてよいように、タッチスクリーンを含む。一部の実施形態において、入力デバイス1015は、キーボードおよびタッチパネルなどの2つ以上の異なるデバイスを含む。
【0185】
出力デバイス1020は、一実施形態において、視覚、聴覚、および/または触覚信号を出力するように設計される。一部の実施形態において、出力デバイス1020は、ユーザに対して視覚的データを出力することができる電子的に制御可能なディスプレイまたはディスプレイデバイスを含む。たとえば、出力デバイス1020は、ユーザに対して画像、テキストなどを出力することができるLCDディスプレイ、LEDディスプレイ、OLEDディスプレイ、プロジェクタ、または同様のディスプレイデバイスを含んでよいがこれらに限定されない。別の非限定的な例として、出力デバイス1020は、スマートウォッチ、スマートグラス、ヘッドアップディスプレイなどの、ネットワーク装置1000の残りの部分と別れているが、それらと通信可能なように結合されたウェアラブルディスプレイを含んでよい。さらに、出力デバイス1020は、スマートフォン、携帯情報端末、テレビ、テーブルコンピュータ、ノートブック(ラップトップ)コンピュータ、パーソナルコンピュータ、車両のダッシュボードなどのコンポーネントであってよい。
【0186】
特定の実施形態において、出力デバイス1020は、音を生成するための1つまたは複数のスピーカを含む。たとえば、出力デバイス1020は、可聴のアラートまたは通知(たとえば、ビープ音またはチャイム)を生成してよい。一部の実施形態において、出力デバイス1020は、振動、動き、またはその他の触覚フィードバックを生成するための1つまたは複数の触覚デバイスを含む。一部の実施形態においては、出力デバイス1020のすべてまたは一部が、入力デバイス1015と統合される場合がある。たとえば、入力デバイス1015および出力デバイス1020が、タッチスクリーンまたは同様のタッチ式ディスプレイを形成する場合がある。その他の実施形態において、出力デバイス1020は、入力デバイス1015の近くに配置される場合がある。
【0187】
トランシーバ1025は、少なくとも1つの送信機1030および少なくとも1の受信機1035を含む。1つまたは複数の送信機1030が、本明細書において説明されるように、UEと通信するために使用されてよい。同様に、1つまたは複数の受信機1035が、本明細書において説明されるように、PLMNおよび/またはRANのネットワーク機能と通信するために使用されてよい。1つの送信機1030および1つの受信機1035のみが図示されているが、ネットワーク装置1000は、任意の適切な数の送信機1030および受信機1035を有していてよい。さらに、送信機1030および受信機1035は、任意の適切な種類の送信機および受信機であってよい。
【0188】
図11は、本開示の実施形態によるサービングセルおよび近隣セルのネットワークスライスサポートを示すための方法1100の一実施形態を示す。様々な実施形態において、方法1100は、上述のベースユニット121、RANノード210、および/またはネットワーク装置1000などのネットワークデバイスによって実行される。一部の実施形態において、方法1100は、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、CPU、GPU、補助処理ユニット、FPGAなどのプロセッサによって実行される。
【0189】
方法1100は、隣接セルの構成を決定するステップ1105を含む。方法1100は、サービングセルおよび隣接セルのスライス情報を決定するステップ1110であって、スライス情報が、それぞれのスライスグループの識別子、およびそれぞれのスライスグループに対応する搬送波周波数のセットを含む、ステップ1110を含む。方法1100は、少なくとも搬送波周波数のセットをシグナリングするためにインデックス付け方式を使用して、サービングセルにおいてスライス情報を(すなわち、1つまたは複数のUEに)ブロードキャストするステップ1115を含む。方法1100は、終了する。
【0190】
図12は、本開示の実施形態によるサービングセルおよび近隣セルのネットワークスライスサポートを示すための方法1200の一実施形態を示す。様々な実施形態において、方法1200は、上述のリモートユニット105、UE 205、および/またはユーザ機器装置900などの通信デバイスによって実行される。一部の実施形態において、方法1200は、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、CPU、GPU、補助処理ユニット、FPGA、または同様のものなどのプロセッサによって実行される。
【0191】
方法1200は、モバイル通信ネットワークから第1のスライス情報を受信するステップ1205を含む。方法1200は、受信された第1のスライス情報から完全なスライス情報を決定するステップ1210を含む。方法1200は、完全なスライス情報を使用してセル再選択(たとえば、RRC Idleセル再選択および/またはRRC Inactiveセル再選択)を実行するステップ1215を含む。方法1200は、終了する。
【0192】
本明細書において開示されるのは、本開示の実施形態によるサービングセルおよび近隣セルのネットワークスライスサポートを示すための第1の装置である。第1の装置は、上述のベースユニット121、RANノード210、および/またはネットワーク装置1000などのネットワークデバイスによって実装される場合がある。第1の装置は、メモリに結合されたプロセッサを含み、プロセッサは、装置に、A)隣接セルの構成を決定することと、B)サービングセルおよび隣接セルのスライス情報を決定することであって、スライス情報が、それぞれのスライスグループの識別子、およびそれぞれのスライスグループに対応する搬送波周波数のセットを含む、決定することと、C)少なくとも搬送波周波数のセットをシグナリングするためにインデックス付け方式を使用して、サービングセルにおいてスライス情報を(すなわち、1つまたは複数のUEに)ブロードキャストすることとを行わせるように構成される。
【0193】
一部の実施形態において、スライス情報は、搬送波周波数のセット内の各周波数の絶対的優先度値を含む。一部の実施形態において、プロセッサは、装置に、A)OAM構成、B)1つもしくは複数のUEからの自己最適化ネットワークレポート、C)サービングセルと隣接セルとの間のXnインターフェース、またはD)それらの組合せのうちの少なくとも1つに基づいて、隣接セルの構成およびスライス情報を決定させるように構成される。
【0194】
一部の実施形態において、プロセッサは、装置に搬送波周波数のリストを示させるようにさらに構成され、インデックス付け方式は、サービングセルの搬送波周波数を示すインデックス値「0」と、搬送波周波数のリスト内の第1の搬送波周波数を示すインデックス値「1」と、搬送波周波数のリスト内の第2の搬送波周波数を示すインデックス値「2」とを含む。そのような実施形態において、搬送波周波数のリストを示すために、プロセッサは、装置に、システム情報ブロック内で搬送波周波数のリストをブロードキャストさせるか、または専用の無線リソース制御シグナリングを使用して搬送波周波数のリストを送信させるように構成されてよい。
【0195】
一部の実施形態において、インデックス付け方式を使用してスライス情報をブロードキャストするために、プロセッサは、装置に、(たとえば、予め構成された、または仕様で定義された)所定の表のインデックスを参照して搬送波周波数をシグナリングさせるように構成され、インデックスを符号化するために必要とされるビットの量は、搬送波周波数を符号化するために必要とされるビット数よりも少ない。特定の実施形態において、インデックス付け方式のインデックス値の数は、所定の表のエントリの数よりも多く、特定のインデックス値が、サービングセルの搬送波周波数を示し、サービングセルの搬送波周波数は、所定の表のエントリではない。
【0196】
一部の実施形態において、インデックス付け方式を使用してスライス情報をブロードキャストするために、プロセッサは、装置に、所定の表を使用して、A)同じ/共通の周波数、B)スライス識別子(たとえば、S-NSSAI)、C)スライスグループ識別子、D)セルアイデンティティ、またはE)それらの組合せのうちの少なくとも1つを示させるように構成される。一部の実施形態において、インデックス付け方式を使用してスライス情報をブロードキャストするために、プロセッサは、装置に、同じ種類の第2の情報がすべてのサブフィールドおよびサブパラメータに関して同じ値を有するときに、第1の情報要素を指し示させるように構成される。
【0197】
本明細書において開示されるのは、本開示の実施形態によるサービングセルおよび近隣セルのネットワークスライスサポートを示すための第1の方法である。第1の方法は、上述のベースユニット121、RANノード210、および/またはネットワーク装置1000などのネットワークデバイスによって実行される場合がある。第1の方法は、隣接セルの構成を決定するステップと、サービングセルおよび隣接セルのスライス情報を決定するステップであって、スライス情報が、それぞれのスライスグループの識別子、およびそれぞれのスライスグループに対応する搬送波周波数のセットを含む、ステップとを含む。第1の方法は、少なくとも搬送波周波数のセットをシグナリングするためにインデックス付け方式を使用して、サービングセルにおいてスライス情報を(すなわち、1つまたは複数のUEに)ブロードキャストするステップを含む。
【0198】
一部の実施形態において、スライス情報は、搬送波周波数のセット内の各周波数の絶対的優先度値を含む。一部の実施形態において、隣接セルの構成およびスライス情報を決定するステップは、A)OAM構成、B)1つもしくは複数のUEからの自己最適化ネットワークレポート、C)サービングセルと隣接セルとの間のXnインターフェース、またはD)それらの組合せのうちの少なくとも1つに基づく。
【0199】
一部の実施形態において、第1の方法は、搬送波周波数のリストを示すステップであって、インデックス付け方式が、サービングセルの搬送波周波数を示すインデックス値「0」と、搬送波周波数のリスト内の第1の搬送波周波数を示すインデックス値「1」と、搬送波周波数のリスト内の第2の搬送波周波数を示すインデックス値「2」とを含む、ステップをさらに含む。特定の実施形態において、搬送波周波数のリストは、システム情報ブロック内でブロードキャストされるか、または専用の無線リソース制御シグナリングを使用して送信される。
【0200】
一部の実施形態において、インデックス付け方式を使用してスライス情報をブロードキャストするために、プロセッサは、装置に、(たとえば、予め構成された、または仕様で定義された)所定の表のインデックスを参照して搬送波周波数をシグナリングさせるように構成され、インデックスを符号化するために必要とされるビットの量は、搬送波周波数を符号化するために必要とされるビット数よりも少ない。特定の実施形態において、インデックス付け方式のインデックス値の数は、所定の表のエントリの数よりも多く、特定のインデックス値が、サービングセルの搬送波周波数を示し、サービングセルの搬送波周波数は、所定の表のエントリではない。
【0201】
一部の実施形態において、インデックス付け方式を使用してスライス情報をブロードキャストするために、プロセッサは、装置に、所定の表を使用して、A)同じ/共通の周波数、B)スライス識別子(たとえば、S-NSSAI)、C)スライスグループ識別子、D)セルアイデンティティ、またはE)それらの組合せを示させるように構成される。一部の実施形態において、インデックス付け方式を使用してスライス情報をブロードキャストするために、プロセッサは、装置に、同じ種類の第2の情報がすべてのサブフィールドおよびサブパラメータに関して同じ値を有するときに、第1の情報要素を指し示させるように構成される。
【0202】
本明細書において開示されるのは、本開示の実施形態によるサービングセルおよび近隣セルのネットワークスライスサポートを示すための第2の装置である。第2の装置は、上述のリモートユニット105、UE 205、および/またはユーザ機器装置900などの通信デバイスによって実装される場合がある。第2の装置は、メモリと、メモリに結合されたプロセッサとを含み、プロセッサは、装置に、A)モバイル通信ネットワークから第1の(すなわち、予備的な)スライス情報を受信することと、B)受信された第1のスライス情報から完全な(すなわち、第2の)スライス情報を決定することと、C)完全なスライス情報を使用してセル再選択(すなわち、RRC Idleセル再選択および/またはRRC Inactiveセル再選択)を実行することとを行わせるように構成される。
【0203】
一部の実施形態において、第1のスライス情報を受信するために、プロセッサは、装置に、第1のスライス情報を含むシステム情報ブロックまたは専用のRRCシグナリングを受信させるように構成される。そのような実施形態において、第1のスライス情報は、それぞれのスライスグループの識別子、およびそれぞれのスライスグループに対応する搬送波周波数のセットを含み、システム情報ブロックまたは専用のRRCシグナリングは、少なくとも搬送波周波数のセットを示すためにインデックス付け方式を使用する。特定の実施形態において、第1のスライス情報は、搬送波周波数のセット内の各周波数の絶対的優先度値をさらに含む。
【0204】
一部の実施形態において、プロセッサは、装置に搬送波周波数のリストを受信させるようにさらに構成され、インデックス付け方式は、サービングセルの搬送波周波数を示すインデックス値「0」と、搬送波周波数のリスト内の第1の搬送波周波数を示すインデックス値「1」と、搬送波周波数のリスト内の第2の搬送波周波数を示すインデックス値「2」とを含む。特定の実施形態において、搬送波周波数のリストを受信するために、プロセッサは、装置に、システム情報ブロックまたは専用の無線リソース制御シグナリングを受信させるように構成される。
【0205】
一部の実施形態において、インデックス付け方式を使用して示された第1のスライス情報を受信するために、プロセッサは、装置に、(たとえば、予め構成された、または仕様で定義された)所定の表のインデックスを参照して搬送波周波数をシグナリングさせるように構成され、インデックスを符号化するために必要とされるビットの量は、搬送波周波数を符号化するために必要とされるビット数よりも少ない。特定の実施形態において、インデックス付け方式のインデックス値の数は、所定の表のエントリの数よりも多く、特定のインデックス値が、サービングセルの搬送波周波数を示し、サービングセルの搬送波周波数は、所定の表のエントリではない。
【0206】
一部の実施形態において、インデックス付け方式を使用して示された第1のスライス情報を受信するために、プロセッサは、装置に、所定の表を使用して、A)同じ/共通の周波数、B)スライス識別子(すなわち、S-NSSAI)、C)スライスグループ識別子、D)セルアイデンティティ、またはE)それらの組合せのうちの少なくとも1つを決定させるように構成される。特定の実施形態において、インデックス付け方式を使用して示された第1のスライス情報を受信するために、プロセッサは、装置に、A)同じ種類の第2の情報がすべてのサブフィールドおよびサブパラメータに関して同じ値を有するときに、第1の情報要素を指し示すことと、B)第2の情報の値を第1の情報要素の実際の値に置き換えることを行わせるように構成される。
【0207】
一部の実施形態において、受信された第1のスライス情報から完全なスライス情報を決定するために、プロセッサは、装置に、A)整数値「0」または「1」から開始してインデックス付けして、特定の情報要素タイプに関して最初の新しい値の最初の発生をインデックス付けすることと、B)完全なスライス情報要素の実際の値へのインデックスのマッピングを記憶することとを行わせるように構成される。
【0208】
一部の実施形態において、受信された第1のスライス情報から完全なスライス情報を決定するために、プロセッサは、装置に、A)特定の情報要素タイプに関して次の新しい値の最初の発生のためにインデックスをインクリメントすることと、B)情報要素の実際の値へのインデックスのマッピングを記憶することとを行わせるように構成される。一部の実施形態において、受信された第1のスライス情報から完全なスライス情報を決定するために、プロセッサは、装置に、特定の情報要素に関するポインタ値を、指し示された情報の値の実際の値に置き換えさせるように構成される。
【0209】
本明細書において開示されるのは、本開示の実施形態によるサービングセルおよび近隣セルのネットワークスライスサポートを示すための第2の方法である。第2の方法は、上述のリモートユニット105、UE 205、および/またはユーザ機器装置900などの通信デバイスによって実行される場合がある。第2の方法は、モバイル通信ネットワークから第1の(すなわち、予備的な)スライス情報を受信するステップと、受信された第1のスライス情報から完全な(すなわち、第2の)スライス情報を決定するステップとを含む。第2の方法は、完全なスライス情報を使用してセル再選択(たとえば、RRC Idleセル再選択および/またはRRC Inactiveセル再選択)を実行するステップを含む。
【0210】
一部の実施形態において、第1のスライス情報を受信するステップは、第1のスライス情報を含むシステム情報ブロックまたは専用のRRCシグナリングを受信することを含む。一部の実施形態において、第1のスライス情報は、それぞれのスライスグループの識別子、およびそれぞれのスライスグループに対応する搬送波周波数のセットを含み、システム情報ブロックまたは専用のRRCシグナリングは、少なくとも搬送波周波数のセットを示すためにインデックス付け方式を使用する。特定の実施形態において、第1のスライス情報は、搬送波周波数のセット内の各周波数の絶対的優先度値をさらに含む。
【0211】
一部の実施形態において、第2の方法は、搬送波周波数のリストを受信するステップであって、インデックス付け方式が、サービングセルの搬送波周波数を示すインデックス値「0」と、搬送波周波数のリスト内の第1の搬送波周波数を示すインデックス値「1」と、搬送波周波数のリスト内の第2の搬送波周波数を示すインデックス値「2」とを含む、ステップをさらに含む。特定の実施形態において、搬送波周波数のリストは、システム情報ブロック内で、または専用の無線リソース制御シグナリングを使用して受信される。搬送波周波数のリストは、システム情報ブロック内でブロードキャストされるか、または専用の無線リソース制御シグナリングを使用して送信される。
【0212】
一部の実施形態において、インデックス付け方式を使用して示された第1のスライス情報を受信することは、(たとえば、予め構成された、または仕様で定義された)所定の表のインデックスを参照して搬送波周波数をシグナリングすることを含み、インデックスを符号化するために必要とされるビットの量は、搬送波周波数を符号化するために必要とされるビット数よりも少ない。特定の実施形態において、インデックス付け方式のインデックス値の数は、所定の表のエントリの数よりも多く、特定のインデックス値が、サービングセルの搬送波周波数を示し、サービングセルの搬送波周波数は、所定の表のエントリではない。
【0213】
一部の実施形態において、インデックス付け方式を使用して示された第1のスライス情報を受信することは、所定の表を使用して、A)同じ/共通の周波数、B)スライス識別子(すなわち、S-NSSAI)、C)スライスグループ識別子、D)セルアイデンティティ、またはE)それらの組合せのうちの少なくとも1つを決定することを含む。特定の実施形態において、インデックス付け方式を使用して示された第1のスライス情報を受信することは、A)同じ種類の第2の情報がすべてのサブフィールドおよびサブパラメータに関して同じ値を有するときに、第1の情報要素を指し示すことと、B)第2の情報の値を第1の情報要素の実際の値に置き換えることとを含む。
【0214】
一部の実施形態において、受信された第1のスライス情報から完全なスライス情報を決定するステップは、A)整数値「0」または「1」から開始してインデックス付けして、特定の情報要素タイプに関して最初の新しい値の最初の発生をインデックス付けすることと、B)完全なスライス情報要素の実際の値へのインデックスのマッピングを記憶することとを含む。
【0215】
一部の実施形態において、受信された第1のスライス情報から完全なスライス情報を決定するステップは、A)特定の情報要素タイプに関して次の新しい値の最初の発生のためにインデックスをインクリメントすることと、B)情報要素の実際の値へのインデックスのマッピングを記憶することとを含む。一部の実施形態において、受信された第1のスライス情報から完全なスライス情報を決定するステップは、特定の情報要素に関するポインタ値を、指し示された情報の値の実際の値に置き換えることを含む。
【0216】
本明細書において開示されるのは、本開示の実施形態によるサービングセルおよび近隣セルのネットワークスライスサポートを示すためのシステムである。システムは、RANノードおよび少なくとも1つのUEを含む。RANノードは、隣接セルの構成を決定することと、サービングセルおよび隣接セルの第1のスライス情報を決定することであって、第1のスライス情報が、それぞれのスライスグループの識別子、およびそれぞれのスライスグループに対応する搬送波周波数のセットを含む、決定することとを行うように構成される。RANノードは、少なくとも搬送波周波数のセットをシグナリングするためにインデックス付け方式を使用して、サービングセル内で第1のスライス情報をブロードキャストするようにさらに構成され、一方、各UEは、RANノードから第1の(すなわち、予備的な)スライス情報を受信するように構成される。各UEは、ブロードキャストされた第1のスライス情報から完全なスライス情報を決定し、完全なスライス情報を使用してセル再選択(すなわち、RRC Idleセル再選択および/またはRRC Inactiveセル再選択)を実行するようにさらに構成される。
【0217】
一部の実施形態において、RANノードは、A)OAM構成、B)1つもしくは複数のUEからの自己最適化ネットワークレポート、C)サービングセルと隣接セルとの間のXnインターフェース、またはD)それらの組合せのうちの少なくとも1つに基づいて、隣接セルの構成およびスライス情報を決定するように構成される。一部の実施形態において、第1のスライス情報は、搬送波周波数のセット内の各周波数の絶対的優先度値をさらに含む。
【0218】
一部の実施形態において、RANノードは、UEに搬送波周波数のリストを示すように構成され、インデックス付け方式は、サービングセルの搬送波周波数を示すインデックス値「0」と、搬送波周波数のリスト内の第1の搬送波周波数を示すインデックス値「1」と、搬送波周波数のリスト内の第2の搬送波周波数を示すインデックス値「2」とを含む。特定の実施形態において、RANノードは、システム情報ブロック内で搬送波周波数のリストをブロードキャストするか、または専用の無線リソース制御シグナリングを使用して搬送波周波数のリストを送信するように構成される。
【0219】
一部の実施形態において、インデックス付け方式を使用してスライス情報をブロードキャストするために、RANノードは、(たとえば、予め構成された、または仕様で定義された)所定の表のインデックスを参照して搬送波周波数をシグナリングするように構成され、インデックスを符号化するために必要とされるビットの量は、搬送波周波数を符号化するために必要とされるビット数よりも少ない。特定の実施形態において、インデックス付け方式のインデックス値の数は、所定の表のエントリの数よりも多く、特定のインデックス値が、サービングセルの搬送波周波数を示し、サービングセルの搬送波周波数は、所定の表のエントリではない。
【0220】
一部の実施形態において、インデックス付け方式を使用してスライス情報をブロードキャストするために、RANノードは、所定の表を使用して、A)同じ/共通の周波数、B)スライス識別子(つまり、S-NSSAI)、C)スライスグループ識別子、D)セルアイデンティティ、またはE)それらの組合せのうちの少なくとも1つを示すように構成される。一部の実施形態において、インデックス付け方式を使用してスライス情報をブロードキャストするために、RANノードは、同じ種類の第2の情報がすべてのサブフィールドおよびサブパラメータに関して同じ値を有するときに、第1の情報要素を指し示すように構成される。
【0221】
一部の実施形態において、ブロードキャストされた第1のスライス情報を受信するために、UEは、第1のスライス情報を含むシステム情報ブロックを受信するように構成される。一部の実施形態において、受信された情報から完全なスライス情報を決定するために、UEは、特定の情報要素に関するポインタ値を、指し示された情報の値の実際の値に置き換えるように構成される。
【0222】
一部の実施形態において、受信された第1のスライス情報から完全なスライス情報を決定するために、UEは、A)整数値「0」または「1」から開始してインデックス付けして、特定の情報要素タイプに関して最初の新しい値の最初の発生をインデックス付けすることと、B)完全なスライス情報要素の実際の値へのインデックスのマッピングを記憶することとを行うように構成される。
【0223】
一部の実施形態において、受信された第1のスライス情報から完全なスライス情報を決定するために、UEは、A)特定の情報要素タイプに関して次の新しい値の最初の発生のためにインデックスをインクリメントすることと、B)情報要素の実際の値へのインデックスのマッピングを記憶することとを行うように構成される。
【0224】
実施形態は、その他の特定の形態で実施される場合がある。説明された実施形態は、すべての点において例示的とだけみなされるべきであり、限定的とみなされるべきでない。したがって、本発明の範囲は、上記の説明によってではなく添付の請求項によって示される。請求項と均等な意味および範囲内に入るすべての変更は、請求項の範囲内に包含されるべきである。
【符号の説明】
【0225】
100 ワイヤレス通信システム
105 リモートユニット
107 アプリケーション
120 無線アクセスネットワーク(「RAN」)
121 ベースユニット
123 ワイヤレス通信リンク
125 スライス情報
140 モバイルコアネットワーク
141 ユーザプレーン機能(UPF)
143 アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)
145 セッション管理機能(SMF)
147 ポリシー制御機能(PCF)
149 UDM/UDR
150 パケットデータネットワーク
151 アプリケーションサーバ
160 運用・管理・保守(「OAM」)
200 NRプロトコルスタック
201 ユーザプレーンプロトコルスタック
203 制御プレーンプロトコルスタック
205 UE
210 RANノード
215 AMF
220 物理(PHY)レイヤ
225 MACサブレイヤ
230 無線リンク制御(RLC)サブレイヤ
235 PDCPサブレイヤ
240 サービスデータ適応プロトコル(SDAP)サブレイヤ
245 無線リソース制御(RRC)レイヤ
250 非アクセス層(NAS)レイヤ
255 アクセス層(AS)レイヤ
260 ASレイヤ
300 モバイルセル配置
305 サービングセルA
310 近隣セルB1
315 近隣セルB2
320 近隣セルB3
325 近隣セルB4
330 近隣セルB5
335 近隣セルB6
400 手順
900 ユーザ機器装置
905 プロセッサ
910 メモリ
915 入力デバイス
920 出力デバイス
925 トランシーバ
930 送信機
935 受信機
940 ネットワークインターフェース
945 アプリケーションインターフェース
1000 ネットワーク装置
1005 プロセッサ
1010 メモリ
1015 入力デバイス
1020 出力デバイス
1025 トランシーバ
1030 送信機
1035 受信機
1040 ネットワークインターフェース
1045 アプリケーションインターフェース
1100 方法
1200 方法
【国際調査報告】