IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 華為技術有限公司の特許一覧

特表2024-537705協調ビームフォーミングのためのプロトコルおよびフレームフォーマット
<>
  • 特表-協調ビームフォーミングのためのプロトコルおよびフレームフォーマット 図1
  • 特表-協調ビームフォーミングのためのプロトコルおよびフレームフォーマット 図2
  • 特表-協調ビームフォーミングのためのプロトコルおよびフレームフォーマット 図3
  • 特表-協調ビームフォーミングのためのプロトコルおよびフレームフォーマット 図4
  • 特表-協調ビームフォーミングのためのプロトコルおよびフレームフォーマット 図5
  • 特表-協調ビームフォーミングのためのプロトコルおよびフレームフォーマット 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-16
(54)【発明の名称】協調ビームフォーミングのためのプロトコルおよびフレームフォーマット
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20241008BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20241008BHJP
   H04W 28/16 20090101ALI20241008BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W16/28 130
H04W28/16
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024518274
(86)(22)【出願日】2022-09-26
(85)【翻訳文提出日】2024-04-30
(86)【国際出願番号】 CN2022121382
(87)【国際公開番号】W WO2023046179
(87)【国際公開日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】17/484,709
(32)【優先日】2021-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【弁理士】
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】ジョン フン ソ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン シン
(72)【発明者】
【氏名】オサマ アブル-マジド
(72)【発明者】
【氏名】クウォク シャム アウ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA13
5K067DD11
5K067DD43
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE23
5K067KK03
(57)【要約】
本開示は、協調ビームフォーミングのための方法および装置を提供する。本開示の態様は方法を提供する。本方法は、複数の連携するAPの第1のアクセスポイント(AP)によって、複数の連携するAPに関連付けられる1つまたは複数のステーション(STA)へ、1つまたは複数のSTAおよび第1のAPに関連付けられるチャネル状態情報(CSI)の要求を送信するステップを含む。本方法は、1つまたは複数のSTAおよび第1のAPに関連付けられるCSIを含む応答を受信するステップをさらに含む。本方法は、複数の連携するAPのうちの第2のAPに、第2のAPが1つまたは複数のSTAへ、1つまたは複数のSTAおよび第2のAPに関連付けられるCSIを要求することを示すサウンディング要求を送信するステップをさらに含む。本方法は、第1のAPと第2のAPとの間でCSI情報を共有するステップをさらに含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の連携するアクセスポイント(AP)の第1のAPによって、前記複数の連携するAPに関連付けられる1つまたは複数のステーション(STA)へ、前記1つまたは複数のSTAおよび前記第1のAPに関連付けられるチャネル状態情報(CSI)の要求を送信するステップと、
前記第1のAPによって、前記1つまたは複数のSTAから、前記1つまたは複数のSTAおよび前記第1のAPに関連付けられる前記CSIを備える応答を受信するステップと、
前記第1のAPによって、前記複数の連携するAPのうちの第2のAPへ、前記第2のAPが前記1つまたは複数のSTAから、前記1つまたは複数のSTAおよび前記第2のAPに関連付けられるCSIを要求することを示すサウンディング要求を送信するステップと、
前記第1のAPによって、前記第2のAPから、前記1つまたは複数のSTAおよび前記第2のAPに関連付けられる前記CSIを含む第1のAP-AP共有メッセージを受信するステップと、
前記第1のAPによって、前記1つまたは複数のSTAおよび前記第1のAPに関連付けられる前記CSIを含む第2のAP-AP共有メッセージを前記第2のAPへ送信するステップと
を備える、方法。
【請求項2】
前記第2のAP-AP共有メッセージは、前記第1のAPの識別子、フレームがAP-AP共有フレームであるという表示、前記第1のAPに関連付けられる1つまたは複数のSTA、前記1つまたは複数のSTAおよび前記第1のAPに関連付けられる前記CSI、前記第1のAPに関連付けられる前記1つまたは複数のSTAのSTA当たり1つまたは複数のストリーム、および前記第2のAPに関連付けられるプリコーダ情報のうちの1つまたは複数を示す1つまたは複数のフィールドを含む前記フレームを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のAPによって複数のプリコーダを計算するステップをさらに備え、計算された各プリコーダは、
前記複数の連携するAPのそれぞれのAPに対応し、
前記1つまたは複数のSTAおよび前記それぞれのAPに関連付けられるCSI情報に基づく、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記プリコーダ情報は、前記複数のプリコーダのうちの計算されたプリコーダを示す、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
前記プリコーダ情報は、プリコーダ計算方法を示すプリコーダインデックスを示す、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記1つまたは複数のSTAおよび前記第1のAPに関連付けられる前記CSIは、前記フレームの選択されたユーザフィールドに示される、請求項2乃至5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のAPの前記識別子は、前記フレームの媒体アクセス制御(MAC)ヘッダのトランスミッタアドレス(TA)フィールドに示される、請求項2乃至6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
第1のアクセスポイント(AP)によって、第2のAPから、前記第2のAPに関連付けられるチャネル状態情報(CSI)を含む第1の共有メッセージを受信するステップであって、前記第1のAPと前記第2のAPが連携する、ステップと、
前記第1のAPによって前記第2のAPへ、前記第1のAPの識別子、フレームがAP-AP共有フレームであるという表示、前記第1のAPに関連付けられる1つまたは複数のステーション(STA)、前記第1のAPに関連付けられるCSI、前記第1のAPに関連付けられる前記1つまたは複数のSTAのSTA当たり1つまたは複数のストリーム、および前記第2のAPに関連付けられるプリコーダ情報のうちの1つまたは複数を示す1つまたは複数のフィールドを含むフレームを備える第2の共有メッセージを送信するステップと
を備える、方法。
【請求項9】
前記第1のAPによって、前記第2のAPに関連付けられる前記CSIに基づいて、前記第2のAPに関連付けられるプリコーダを計算するステップをさらに備える、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第2のAPに関連付けられる前記プリコーダ情報は、前記第2のAPに関連付けられる前記計算されたプリコーダを示す、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第2のAPに関連付けられる前記プリコーダ情報は、プリコーダ計算方法を示すプリコーダインデックスを示す、請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のAPに関連付けられる前記CSIは、前記フレームの選択されたユーザフィールドに示される、請求項9乃至11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のAPの前記識別子は、前記フレームの媒体アクセス制御(MAC)ヘッダのトランスミッタアドレス(TA)フィールドに示される、請求項9乃至12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
少なくとも1つのプロセッサと、実行可能命令を記憶する少なくとも1つの機械可読媒体とを備え、前記実行可能命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、
複数の連携するアクセスポイント(AP)に関連付けられる1つまたは複数のステーション(STA)へ、前記1つまたは複数のSTAおよび第1のAPに関連付けられるチャネル状態情報(CSI)の要求を送信することと、
前記1つまたは複数のSTAから、前記1つまたは複数のSTAおよび前記第1のAPに関連付けられる前記CSIを備える応答を受信することと、
前記複数の連携するAPのうちの第2のAPへ、前記第2のAPが前記1つまたは複数のSTAから、前記1つまたは複数のSTAおよび前記第2のAPに関連付けられるCSIを要求することを示すサウンディング要求を送信することと、
前記第2のAPから、前記1つまたは複数のSTAおよび前記第2のAPに関連付けられる前記CSIを含む第1のAP-AP共有メッセージを受信することと、
前記1つまたは複数のSTAおよび前記第1のAPに関連付けられる前記CSIを含む第2のAP-AP共有メッセージを前記第2のAPへ送信することと
を行うために前記複数の連携するAPの前記第1のAPを構成する、装置。
【請求項15】
前記第2のAP-AP共有メッセージは、前記第1のAPの識別子、フレームがAP-AP共有フレームであるという表示、前記第1のAPに関連付けられる1つまたは複数のSTA、前記1つまたは複数のSTAおよび前記第1のAPに関連付けられる前記CSI、前記第1のAPに関連付けられる前記1つまたは複数のSTAのSTA当たり1つまたは複数のストリーム、および前記第2のAPに関連付けられるプリコーダ情報のうちの1つまたは複数を示す1つまたは複数のフィールドを含むフレームを備える、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記実行可能命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、
複数のプリコーダを計算するために、前記第1のAPをさらに構成し、計算された各プリコーダは、
前記複数の連携するAPのそれぞれのAPに対応し、
前記1つまたは複数のSTAおよび前記それぞれのAPに関連付けられるCSI情報に基づく、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記プリコーダ情報は、前記複数のプリコーダのうちの計算されたプリコーダを示す、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記プリコーダ情報は、プリコーダ計算方法を示すプリコーダインデックスを示す、請求項15乃至17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
前記1つまたは複数のSTAおよび前記第1のAPに関連付けられる前記CSIは、前記フレームの選択されたユーザフィールドに示される、請求項15乃至18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記第1のAPの前記識別子は、前記フレームの媒体アクセス制御(MAC)ヘッダのトランスミッタアドレス(TA)フィールドに示される、請求項15乃至19のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ネットワークの分野に関し、特に、協調ビームフォーミング(CoBF)のための手順およびフレーム構造に関する。
【背景技術】
【0002】
相互参照
本出願は、2021年9月24日に出願された「Protocol and Frame Format for Coordinated Beamforming」と題する米国非仮特許出願第17/484,709号に対する優先権の利益を主張し、その内容全体を参照により本明細書に組み込む。
【0003】
CoBFは、802.11beリリース2(R2)のマルチアクセスポイント(M-AP)連携トピックの主要機能となる可能性がある。CoBFをIEEE 802.11に導入する際に、まだ解決されていない問題がいくつかある。第1の問題は、選択されたユーザ情報が、協調されるAP間でどのように共有され得るかを決定することである。既存のプロトコルでは、協調されるAP間で選択されたユーザ情報を共有するための適切な手順を提供しない。第2の問題は、CoBFに参加しているAPのプリコーダの計算に関連している。現在、プリコーダの計算はベンダ固有である。ベンダ固有のプリコーダ計算は、そのような計算から生じ得る干渉のため、CoBFには適切ではない。
【0004】
したがって、従来技術の1つまたは複数の制限を解消または軽減するCoBFのための手順およびフレーム構造が必要である。
【0005】
この背景情報は、本発明に関連する可能性があると出願人によって信じられている情報を明らかにするために提供される。前述の情報のいずれかが本発明に反する先行技術を構成するということを必ずしも認めることを意図するものではなく、また、そのように解釈されるべきではない。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、協調ビームフォーミングに関連する方法および装置を提供する。本開示の第1の態様は方法を提供する。本方法は、複数の連携するAPの第1のアクセスポイント(AP)によって、複数の連携するAPに関連付けられる1つまたは複数のステーション(STA)へ、1つまたは複数のSTAおよび第1のAPに関連付けられるチャネル状態情報(CSI)の要求を送信するステップを含む。本方法は、第1のAPによって、1つまたは複数のSTAから、1つまたは複数のSTAおよび第1のAPに関連付けられるCSIを含む応答を受信するステップをさらに含む。本方法は、第1のAPによって、複数の連携するAPのうちの第2のAPへ、第2のAPが1つまたは複数のSTAから、1つまたは複数のSTAおよび第2のAPに関連付けられるCSIを要求することを示すサウンディング要求を送信するステップをさらに含む。本方法は、第1のAPによって、第2のAPから、1つまたは複数のSTAおよび第2のAPに関連付けられるCSIを含む第1のAP-AP共有メッセージを受信するステップをさらに含む。本方法は、第1のAPによって、1つまたは複数のSTAおよび第1のAPに関連付けられるCSIを含む第2のAP-AP共有メッセージを第2のAPへ送信するステップをさらに含む。本方法は、CoBFに参加しているAP間で情報を共有する媒体アクセス制御(MAC)プロトコルを提供し得る。
【0007】
第1の態様のいくつかの実施形態では、第2のAP-AP共有メッセージは、第1のAPの識別子、フレームがAP-AP共有フレームであるという表示、第1のAPに関連付けられる1つまたは複数のSTA、1つまたは複数のSTAおよび第1のAPに関連付けられるCSI、第1のAPに関連付けられる1つまたは複数のSTAのSTA当たり1つまたは複数のストリーム、および第2のAPに関連付けられるプリコーダ情報のうちの1つまたは複数を示す1つまたは複数のフィールドを含むフレームを含む。本方法は、CoBFに参加しているAP間で情報を共有するためのフレームフォーマットをさらに提供し得る。
【0008】
第1の態様のいくつかの実施形態では、本方法は、第1のAPによって複数のプリコーダを計算するステップをさらに含み、計算された各プリコーダは、複数の連携するAPのそれぞれのAPに対応し、1つまたは複数のSTAおよびそれぞれのAPに関連付けられるCSI情報に基づく。本方法は、CoBFに参加しているAPのプリコーダ情報を計算するステップをさらに提供し得る。
【0009】
第1の態様のいくつかの実施形態では、1つまたは複数のSTAおよび第1のAPに関連付けられるCSIの要求を送信するステップは、ヌルデータパケットアナウンスメント(NDPA)を1つまたは複数のSTAの各々へ送信するステップを含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のSTAおよび第1のAPに関連付けられるCSIの要求を送信するステップは、NDPAを送信した後の最短フレーム間間隔(SIFS)タイムユニット後に、1つまたは複数のSTAの各々へヌルデータパケット(NDP)を送信するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のSTAおよび第1のAPに関連付けられるCSIの要求は、NDPを送信した後のSIFSタイムユニット後に、1つまたは複数のSTAの各々からビームフォーミングレポートフレームを送信するステップをさらに含む。
【0010】
第1の態様のいくつかの実施形態では、プリコーダ情報は、複数のプリコーダのうちの計算されたプリコーダを示す。いくつかの実施形態では、プリコーダ情報は、プリコーダの計算方法を示すプリコーダインデックスを示す。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のSTAおよび第1のAPに関連付けられるCSIは、フレームの選択されたユーザフィールドに示される。いくつかの実施形態では、第1のAPの識別子は、フレームの媒体アクセス制御(MAC)ヘッダのトランスミッタアドレス(TA)フィールドに示される。本方法は、CoBFにとって必要となり得る連携するAP間での情報の共有をさらに提供し得る。
【0011】
本開示の第2の態様は、別の方法を提供する。本方法は、第1のアクセスポイント(AP)によって、第2のAPから、第2のAPに関連付けられるチャネル状態情報(CSI)を含む第1の共有メッセージを受信するステップであって、第1のAPと第2のAPが連携するステップを含む。本方法は、第1のAPによって第2のAPへ、第1のAPの識別子、フレームがAP-AP共有フレームであるという表示、第1のAPに関連付けられる1つまたは複数のステーション(STA)、第1のAPに関連付けられるCSI、第1のAPに関連付けられる1つまたは複数のSTAのSTA当たり1つまたは複数のストリーム、および第2のAPに関連付けられるプリコーダ情報のうちの1つまたは複数を示す1つまたは複数のフィールドを含むフレームを含む第2の共有メッセージを送信するステップをさらに含む。本方法は、CoBFに参加しているAP間で情報を共有するためのフレームフォーマットをさらに提供し得る。
【0012】
第2の態様のいくつかの実施形態では、本方法は、第1のAPによって、第2のAPに関連付けられるCSIに基づいて、第2のAPに関連付けられるプリコーダを計算するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、第2のAPに関連付けられるプリコーダ情報は、第2のAPに関連付けられる計算されたプリコーダを示す。いくつかの実施形態では、第2のAPに関連付けられるプリコーダ情報は、プリコーダの計算方法を示すプリコーダインデックスを示す。いくつかの実施形態では、第1のAPに関連付けられるCSIは、フレームの選択されたユーザフィールドに示される。いくつかの実施形態では、第1のAPの識別子は、フレームの媒体アクセス制御(MAC)ヘッダのトランスミッタアドレス(TA)フィールドに示される。本方法は、CoBFに必要となり得る連携するAP間での情報の共有をさらに提供し得る。
【0013】
本開示の第3の態様は、別の方法を提供する。本方法は、複数の連携するAPの第1のアクセスポイント(AP)によって、複数の連携するAPに関連付けられる1つまたは複数のステーション(STA)へ、1つまたは複数のSTAおよび第1のAPに関連付けられるチャネル状態情報(CSI)の要求を送信するステップを含む。本方法は、第1のAPによって、1つまたは複数のSTAから、1つまたは複数のSTAおよび第1のAPに関連付けられるCSIを含む応答を受信するステップをさらに含む。本方法は、第1のAPによって、複数の連携するAPのうちの第2のAPへ、第2のAPが1つまたは複数のSTAから、1つまたは複数のSTAおよび第2のAPに関連付けられるCSIを要求することを示すサウンディング要求を送信するステップをさらに含む。本方法は、第1のAPによって、1つまたは複数のSTAおよび第1のAPに関連付けられるCSIを含む第1のAP-AP共有メッセージを第2のAPへ送信するステップをさらに含む。本方法は、第1のAPによって、第2のAPから、1つまたは複数のSTAおよび第2のAPに関連付けられるCSIを含む第2のAP-AP共有メッセージを受信するステップをさらに含む。本方法は、CoBFに参加しているAP間で情報を共有する代替MACプロトコルを提供し得る。
【0014】
第3の態様のいくつかの実施形態では、本方法は、第1のAPによって、複数の連携するAPが対応するCSIを収集するための終了時間を計算するステップをさらに含む。
【0015】
第3の態様のいくつかの実施形態では、第2のAP-AP共有メッセージは、第2のAPの識別子、フレームがAP-AP共有フレームであるという表示、第2のAPに関連付けられる1つまたは複数のSTA、1つまたは複数のSTAおよび第2のAPに関連付けられるCSI、および第1のAPに関連付けられるプリコーダ情報のうちの1つまたは複数を示す1つまたは複数のフィールドを含むフレームを備える。本方法は、CoBFに参加しているAP間で情報を共有するためのフレームフォーマットをさらに提供し得る。本方法は、CoBFに参加しているAP間で情報を共有するためのフレームフォーマットをさらに提供し得る。本方法は、CoBFに必要となり得る連携するAP間での情報の共有をさらに提供し得る。
【0016】
本開示の第4の態様は、別の方法を提供する。本方法は、複数の連携するAPの第1のアクセスポイント(AP)によって、複数の連携するAPの第2のAPから、第1のAPが複数の連携するAPに関連付けられる1つまたは複数のステーション(STA)からチャネル状態情報(CSI)を要求することを示すサウンディング要求を受信するステップを含む。本方法は、第1のAPによって、1つまたは複数のSTAへ、1つまたは複数のSTAおよび第1のAPに関連付けられるCSIの要求を送信するステップをさらに含む。本方法は、第1のAPによって、1つまたは複数のSTAから、1つまたは複数のSTAおよび第1のAPに関連付けられるCSIを備える応答を受信するステップをさらに含む。本方法は、第1のAPによって、第2のAPから、1つまたは複数のSTAおよび第2のAPに関連付けられるCSIを含む第1のAP-AP共有メッセージを受信するステップをさらに含む。本方法は、第1のAPによって、1つまたは複数のSTAおよび第1のAPに関連付けられるCSIを含む第2のAP-AP共有メッセージを第2のAPへ送信するステップをさらに含む。本方法は、CoBFに参加しているAP間で情報を共有するMACプロトコルを提供し得る。
【0017】
第4の態様のいくつかの実施形態では、第2のAP-AP共有メッセージは、第1のAPの識別子、フレームがAP-AP共有フレームであるという表示、第1のAPに関連付けられる1つまたは複数のSTA、1つまたは複数のSTAおよび第1のAPに関連付けられるCSI、および第2のAPに関連付けられるプリコーダ情報のうちの1つまたは複数を示す1つまたは複数のフィールドを含むフレームを備える。本方法は、CoBFに参加しているAP間で情報を共有するためのフレームフォーマットをさらに提供し得る。
【0018】
第4の態様のいくつかの実施形態では、本方法は、第1のAPによって複数のプリコーダを計算するステップをさらに含み、計算された各プリコーダは、複数の連携するAPのそれぞれのAPに対応し、1つまたは複数のSTAおよびそれぞれのAPに関連付けられるCSI情報に基づく。いくつかの実施形態では、プリコーダ情報は、複数のプリコーダのうちの計算されたプリコーダである。本方法は、CoBFに必要となり得る連携するAP間での情報の共有をさらに提供し得る。
【0019】
本開示の第5の態様は、別の方法を提供する。本方法は、複数の連携するAPの第1のアクセスポイント(AP)によって、複数の連携するAPの第2のAPから、第1のAPが複数の連携するAPに関連付けられる1つまたは複数のステーション(STA)からチャネル状態情報(CSI)を要求することを示すサウンディング要求を受信するステップを含む。本方法は、第1のAPによって、1つまたは複数のSTAへ、1つまたは複数のSTAおよび第1のAPに関連付けられるCSIの要求を送信するステップをさらに含む。本方法は、第1のAPによって、1つまたは複数のSTAから、1つまたは複数のSTAおよび第1のAPに関連付けられるCSIを備える応答を受信するステップをさらに含む。本方法は、第1のAPによって、1つまたは複数のSTAおよび第1のAPに関連付けられるCSIを含む第1のAP-AP共有メッセージを第2のAPへ送信するステップをさらに含む。本方法は、第1のAPによって、第2のAPから、1つまたは複数のSTAおよび第2のAPに関連付けられるCSIを含む第1のAP-AP共有メッセージを受信するステップをさらに含む。第5の態様のいくつかの実施形態では、第2のAP-AP共有メッセージは、第2のAPの識別子、フレームがAP-AP共有フレームであるという表示、第2のAPに関連付けられる1つまたは複数のSTA、1つまたは複数のSTAおよび第2のAPに関連付けられるCSI、および第1のAPに関連付けられるプリコーダ情報のうちの1つまたは複数を示す1つまたは複数のフィールドを含むフレームを備える。本方法は、CoBFに参加しているAP間で情報を共有するMACプロトコルを提供し得る。本方法は、CoBFに参加しているAP間で情報を共有するためのフレームフォーマットをさらに提供し得る。
【0020】
本開示の第6の態様は、別の方法を提供する。本方法は、複数の連携するAPの第1のアクセスポイント(AP)によって、複数の連携するAPに関連付けられる1つまたは複数のステーション(STA)へ、1つまたは複数のSTAおよび第1のAPに関連付けられるチャネル状態情報(CSI)の要求を送信するステップを含む。本方法は、第1のAPによって、1つまたは複数のSTAから、1つまたは複数のSTAおよび第1のAPに関連付けられるCSIを備える応答を受信するステップをさらに含む。本方法は、第1のAPによって、複数の連携するAPのうちの第2のAPへ、第2のAPが1つまたは複数のSTAに、1つまたは複数のSTAおよび第2のAPに関連付けられるCSIの要求を送信することを示すサウンディング要求を送信するステップをさらに含む。本方法は、第1のAPによって、第2のAPから、1つまたは複数のSTAおよび第2のAPに関連付けられるCSIを含む第1のAP-AP共有メッセージを受信するステップをさらに含む。本方法は、第2のAPによって、第1のAPから、サウンディング要求を受信するステップをさらに含む。本方法は、第2のAPによって、1つまたは複数のSTAへ、1つまたは複数のSTAおよび第2のAPに関連付けられるCSIの要求を送信するステップをさらに含む。本方法は、第2のAPによって、1つまたは複数のSTAから、1つまたは複数のSTAおよび第2のAPに関連付けられるCSIを備える応答を受信するステップをさらに含む。本方法は、第2のAPによって、第1のAPへ、第1のAP-AP共有メッセージを送信するステップをさらに含む。本方法は、CoBFに参加しているAP間で情報を共有するMACプロトコルを提供し得る。
【0021】
第7の態様によれば、装置が提供され、この装置は、本明細書に記載される様々な態様に従って、方法を実行するように構成されたモジュールを含む。
【0022】
第8の態様によれば、装置が提供され、装置は、プログラムを記憶するように構成されたメモリと、メモリに記憶されたプログラムを実行するように構成されたプロセッサとを含み、メモリに記憶されたプログラムが実行されると、プロセッサは、本明細書に記載される様々な態様における方法を実行するように構成される。
【0023】
第9の態様によれば、コンピュータ可読媒体が提供され、コンピュータ可読媒体は、デバイスによって実行されるプログラムコードを記憶し、プログラムコードは、本明細書に記載される様々な態様における方法を実行するために使用される。
【0024】
第10の態様によれば、チップが提供され、チップはプロセッサおよびデータインターフェースを含み、プロセッサは、本明細書に記載される様々な態様を実行するために、データインターフェースを使用することによってメモリに記憶された命令を読み出す。
【0025】
本開示の他の態様は、本明細書に開示される様々な態様による方法を実装するように構成された装置およびシステムを提供する。たとえば、ワイヤレスステーションおよびアクセスポイントは、これらのデバイスのプロセッサによって実行されると、本明細書に開示される方法を実行するようにデバイスを構成する命令を含む機械可読メモリで構成することができる。
【0026】
以上、本発明の態様に関連して実施形態を説明してきたが、それらの実施形態に基づいて実装することもできる。当業者であれば、実施形態は、説明された態様と併せて実装され得るが、その態様の他の実施形態とともに実装されてもまたよいことを理解するであろう。実施形態が相互に排他的であるか、または相互に互換性がない場合、当業者には明らかであろう。いくつかの実施形態は、1つの態様に関連して説明され得るが、当業者には明らかなように、他の態様にも適用可能であり得る。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面と組み合わせた以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0028】
図1】本開示の一実施形態による、マルチAP連携を示す図である。
図2】本開示の一実施形態による、CoBFにおけるAP間共有のためのプロトコルを示す図である。
図3】本開示の一実施形態による、CoBFにおけるAP間共有のための代替プロトコルを示す図である。
図4】本開示の一実施形態による、AP-AP共有フレームのフレームフォーマットを示す図である。
図5】本開示の一実施形態による、各参加しているAPにおいて1つの選択されたステーション(STA)を有する2-AP CoBFを示す図である。
図6】本発明の異なる実施形態による、本明細書で明示的または暗黙的に説明される上記の方法および機能の動作の一部またはすべてを実行し得る電子デバイスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
添付の図面全体を通じて、同様の特徴は同様の参照番号によって識別される点に留意されたい。
【0030】
チャネル状態情報(CSI)機能は、多入力多出力(MIMO)のコンテキストにおいて802.11nに初めて導入された。当業者によって理解され得るように、CSIトレーニングシーケンスは、トランスミッタとレシーバとの間のチャネル特性を測定するように設計され得る。CSIは、電磁信号がトランスミッタからレシーバにどのように伝播するか、および信号の距離に伴う散乱、フェージング、および電力減衰の複合効果を表し得る。
【0031】
CSIは、特定の搬送波周波数におけるトランスミッタからレシーバへのリンクのワイヤレス信号伝播特性を反映し得る。CSI測定は、ワイヤレス信号が周囲のオブジェクトおよび人間を通じて時間、周波数、および空間領域において送信されるときの情報を含み得る。CSI測定は、時間領域におけるCSIの振幅変動、空間領域および周波数領域(たとえば、送信/受信アンテナおよび搬送波周波数)におけるCSIの位相シフト、時間領域におけるCSIの位相シフトを含み得る。
【0032】
前述したように、協調ビームフォーミング(CoBF)は、802.11be R2のマルチアクセスポイント(M-AP)連携トピックの主要機能となる可能性がある。CoBFをIEEE 802.11に導入するには、いくつかの規格上の問題がある。規格に関する第1の問題は、選択されたユーザ情報が、協調されるAP間で、無線で共有される必要があることである。規格に関する第2の問題は、協調するAP(状況によってはマスタAPと呼ばれ得る)と協調されるAP(状況によってはスレーブと呼ばれ得る)を決定することである。当業者によって理解され得るように、第2の問題は、M-APセットアップ位相中に解決され得る。規格に関する第3の問題は、協調されるAP間で干渉調整プリコーダを設定または定義する方法を決定することである。本明細書に記載される実施形態は、規格に関する第1の問題および第3の問題に対処し得る。
【0033】
図1は、本開示の一実施形態による、マルチAP連携を示している。一実施形態では、マルチAP連携システム100は、第1のAP-AP1 102と第2のAP-AP2 112とを備える。AP1 102およびAP2 112は、それらのフレームを1つまたは複数の関連付けられるSTAに同時に送信し、AP1 102およびAP2 112が連携していることを示す(M-AP連携と呼ばれ得る)。2つのAPが示されているが、当業者であれば、M-AP連携システムが3つ以上のAPを備え得ることを理解するであろう。
【0034】
APの各々は、1つまたは複数のSTAに関連付けられ得る。たとえば、AP1 102はSTA1 104およびSTA1-U 106に関連付けられている。同様に、AP2 112は、STA2 114およびSTA2-U 116に関連付けられる。複数のSTAがAPに関連付けられ得る一方で、APは、スケジューリングのために1つまたは複数のSTAを選択し得る。たとえば、AP1 102はスケジューリングのためにSTA1 104を選択しているが、STA1-U 106は選択されていない。同様に、AP2はスケジューリングのためにSTA2 114を選択しているが、STA2-U 116は選択されていない。したがって、チャネル
【0035】
【数1】
【0036】
【0037】
【数2】
【0038】
【0039】
【数3】
【0040】
、および
【0041】
【数4】
【0042】
は、フレーム送信のために、選択されたSTA、STA1 104およびSTA2 114と、連携するAP-AP1 102およびAP2 112との間で形成される。図示されるように、
【0043】
【数5】
【0044】
は、STA1 104とAP1 102との間のチャネルである。
【0045】
【数6】
における上付き文字「11」は、チャネルがSTA1 104とAP1 102との間にあることを示す。添字「MXN」はH行列のサイズ(Hはチャネルを示す)を示し、「M」はSTA1 104のレシーバ(RX)アンテナの数を示し、「N」はAP1 102のトランスミッタ(TX)アンテナの数を示す。同様に、
【0046】
【数7】
【0047】
は、STA2 114とAP1 102の間のチャネルであり、
【0048】
【数8】
【0049】
は、STA1 104とAP2 112の間のチャネルであり、
【0050】
【数9】
【0051】
は、STA2 114とAP2 112の間のチャネルである。
【0052】
ビームフォーミングのコンテキストでは、M-AP連携には2つの方式があり得る。第1の方式はCoBFであり、これは、連携されたAP(たとえば、AP1 102とAP2 112)間でビームフォーミングが協調されることを意味する。第2の方式は共同送信であり、これは、連携されたAPがフレームを共同送信することを意味する。共同送信は、連携されたAPの各々が、その選択されたSTAのデータを他のAPと共有することを示し得る。
【0053】
本明細書で述べたように、各連携するAPは、関連付けられるSTAの中から1つまたは複数のSTAを選択し得る。図1の実施形態では、AP1 102はSTA1 104を選択し、AP2 112はSTA2 114を選択している。1つまたは複数のSTAを選択した後、各連携するAPは、1つまたは複数の選択されたSTA情報を他の連携するAPと共有する。本明細書で説明される実施形態は、連携するAP間で選択されたSTAを共有するためのプロトコルを提供し得る。
【0054】
本明細書で説明される実施形態は、干渉調整プリコーダの計算を提供し得る。図1を参照すると、当業者によって理解され得るように、
【0055】
【数10】
【0056】
および
【0057】
【数11】
【0058】
は干渉であり、
【0059】
【数12】
【0060】
および
【0061】
【数13】
【0062】
は実際の情報データに使用される。したがって、干渉を減らすために、
【0063】
【数14】
【0064】
および
【0065】
【数15】
【0066】
を可能な限り最小限に抑えることが望ましい。したがって、干渉はそれに応じて管理される必要がある。干渉管理の一環として、1つまたは複数の干渉調整プリコーダが計算され、連携するAP間で共有され得る。
【0067】
当業者によって理解され得るように、サウンディング処理260(図2を参照)中に、連携するAP、たとえば、AP1 102およびAP2 112は、参加しているすべてのSTAからCSI情報を収集し得る。STA1 104がチャネル
【0068】
【数16】
【0069】
に関連付けられるフィードバック情報をAP1 102へ送信すると、AP2 112はそのフィードバック情報を傍受し得る。同様に、STA1 104がチャネル
【0070】
【数17】
【0071】
に関連付けられるAP2 112へのフィードバック情報をAP2 112へ送信すると、AP1 102はそのフィードバック情報を傍受し得る。
【0072】
収集されたCSI情報に基づいてプリコーダを計算する方法はまだ標準化されておらず、各ベンダが独自のプリコーダを計算している(ビームフォーミングパケットがAPによってSTAに送信されるとき、STAはどのタイプのビームフォーミングが適用されているかを知る必要がないため)。しかしながら、連携するAPの場合、各APが独自のプリコーダを独立して計算することは干渉につながる可能性が高く、したがって、APによって送信されたパケットはそれらの宛先(たとえば、1つまたは複数の受信側STA)に到達しなくてよい。したがって、連携するAPのプリコーダの計算は、潜在的な干渉を最小限に抑えるために管理される必要がある。プリコーダの計算の管理は、1つまたは複数のビームフォーミングパケットを送信する前に、連携するAP間でプリコーダ情報を無線で共有することを含み得る。
【0073】
本明細書で説明される実施形態は、CoBF方式に関連付けられるプロトコルおよびフレームフォーマットを提供し得る。当業者によって理解され得るように、CoBFは協調されるAP間の情報共有を制限するが、そのような情報共有は完全に回避されなくてよい。本明細書で説明される実施形態は、協調されるAP間でどのような情報を共有するかを定義し得、したがって、定義された情報に基づいて必要なプロトコルおよびそれらのフレームフォーマットを提供し得る。
【0074】
図2は、本開示の一実施形態による、CoBFにおけるAP間共有のためのプロトコルを示している。プロトコル200は、NDPAおよびNDPが連携するAPの各々によって連続的に送信されるシリアルサウンディングに基づいている。プロトコル200には、連携する2つのAP(AP1 102およびAP2 112)がある。連携するAPは、協調するAP、たとえば、AP1 102と、1つまたは複数の協調されるAP、たとえば、AP2 112とを備える。
【0075】
当業者によって理解され得るように、サウンディングパケットは、NDPA、NDP、およびビームフォーミングレポート(BFRP)トリガフレームのうちの1つまたは複数を備える。BFRPトリガフレームは、参加しているSTAが複数ある場合に、参加しているSTAの各々からCSIレポートを同時に受信するために使用される。
【0076】
一実施形態では、各連携するAPはサウンディングパケットを連続的に送信する。たとえば、協調するAP、AP1 202は、参加しているSTA、たとえば、STA11からSTA1N 206、およびSTA21からSTA2M 208のうちの1つまたは複数の各々へ、NDPA1 210を同時に送信する(212)。STA11からSTA1N 206は、AP1 202に関連付けられる1つまたは複数のSTAを指し、同様に、STA21からSTA2M 208は、AP2 204に関連付けられる1つまたは複数のSTAを指す。
【0077】
NDPA1 210を送信した後の最短フレーム間間隔(SIFS)タイムユニット後に、協調するAP、AP1 202は、参加しているSTA、たとえば、STA11からSTA1N 206、およびSTA21からSTA2M 208のうちの1つまたは複数の各々へ、NDP1 214を同時に送信する(216)。
【0078】
参加しているSTAのうちの1つまたは複数の各々、たとえば、STA11からSTA1N 206、およびSTA21からSTA2M 208は、STAとAP1 202との間のそのCSIを計算し得る。たとえば、STA11は、STA11とAP1 202との間でそのCSIを計算し得、STA1Nは、STA1NとAP1 202との間でそのCSIを計算し得る。同様に、STA21は、STA21とAP1 202との間でそのCSIを計算し得、STA2Nは、STA2NとAP1 202との間でそのCSIを計算し得る。
【0079】
もう1つのSTAがプロトコル200に参加している実施形態では、NDP1 214を送信した後のSIFSタイムユニット後に、協調するAP、AP1 202は、参加しているSTA、たとえば、STA11からSTA1N 206、およびSTA21からSTA2M 208へ、BFRPトリガフレーム218を同時に送信する(220)。
【0080】
BFRPトリガフレーム218を受信した後のSIFSタイムユニット後に、参加しているSTAのうちの1つまたは複数、たとえば、STA11からSTA1N 206、およびSTA21からSTA2M 208の各々は、次いで、その計算されたCSIレポートをAP1 202に送信し得る(226)。参加しているSTA、たとえば、STA11からSTA1N 206、およびSTA21からSTA2M 208は、それらのCSIレポート222および224をAP1 202へ同時に送信する(226)。
【0081】
参加しているSTAから1つまたは複数のCSIレポート222および224を受信した後のSIFSタイムユニット後に、協調するAP、たとえばAP1 202は、サウンディング処理260のシーケンスに従って、サウンディング要求フレーム228を次の連携するAP(たとえばAP2 204)に送信し得る。
【0082】
サウンディング要求フレーム228を受信した後のSIFSタイムユニット後に、協調されるAP、AP2 204は、協調するAP、AP1 202に確認応答フレーム230を送信し得る。その後のSIFSタイムユニット後、協調されるAP、AP2 204は、参加しているSTA、たとえば、STA11からSTA1N 206、およびSTA21からSTA2M 208のうちの1つまたは複数の各々へ、NDPA2 232を同時に送信する(234)。NDPA2 232を送信した後のSIFSタイムユニット後に、協調されるAP、AP2 204は、参加しているSTA、たとえば、STA11からSTA1N 206、およびSTA21からSTA2M 208のうちの1つまたは複数の各々へ、NDP2 236を同時に送信する(238)。
【0083】
参加しているSTAのうちの1つまたは複数の各々、たとえば、STA11からSTA1N 206、およびSTA21からSTA2M 208は、STAとAP2 204との間のそのCSIを計算し得る。たとえば、STA11は、STA11とAP2 204との間でそのCSIを計算し得、STA1Nは、STA1NとAP1 202との間でそのCSIを計算し得る。同様に、STA21は、STA21とAP2 204との間でそのCSIを計算し得、STA2Nは、STA2NとAP2 204との間でそのCSIを計算し得る。
【0084】
複数のSTAがプロトコル200に参加している実施形態では、NDP2 236を送信した後のSIFSタイムユニット後に、協調されるAP、AP2 204は、参加しているSTA、たとえば、STA11からSTA1N 206、およびSTA21からSTA2M 208へ、BFRPトリガフレーム240を同時に送信する(242)。当業者によって理解され得るように、1つのSTAだけが参加している実施形態では、BFRPトリガフレームが送信される必要はない。
【0085】
BFRPトリガフレーム240を受信した後のSIFSタイムユニット後に、参加しているSTAのうちの1つまたは複数、たとえば、STA11からSTA1N 206、およびSTA21からSTA2M 208の各々は、次いで、その計算されたCSIレポートをAP2 204に送信し得る(248)。参加しているSTA、たとえば、STA11からSTA1N 206、およびSTA21からSTA2M 208は、それらのCSIレポート244および246をAP2 204へ同時に送信する(248)。
【0086】
連携するAPの各々(1つまたは複数の協調されるAP、たとえば、AP2 204および協調するAP、たとえば、AP1 202を含む)は、サウンディング手順に参加しているSTAの数に応じて、複数のBFRPトリガ位相を取り得る。たとえば、参加しているAPごとに関連付けられているSTAが多すぎて1回のBFRPトリガフレーム送信においてCSIレポートをポーリングできない場合、参加しているAPごとに、複数のBFRP TF送信を用いてCSIレポートを複数回ポーリングする必要があり得る。
【0087】
図2は、2つの連携するAP(協調するAP、AP1 202および協調されるAP、AP2 204)を示しているが、当業者であれば、3つ以上の連携するAPが存在し得ることを理解するであろう。複数の協調されるAP(たとえば、AP2 204およびAP3(図示せず))の場合、AP2 204が参加しているSTAからCSIレポート244および246を受信した後のSIFSタイムユニット後に、AP2 204はサウンディング要求フレームを次の協調されるAP、たとえばAP3へ送信する。AP3はAP2 204にAckを送信し得る(サウンディング要求フレームを受信した後のSIFSタイムユニット後に)。その後のSIFSユニットタイム後、AP3は、参加しているSTA、たとえば、STA11からSTA1N 206、およびSTA21からSTA2M 208のうちの1つまたは複数の各々に、同時にNDPAを送信し得る。SIFSユニットタイム後、AP3は、参加しているSTA、たとえば、STA11からSTA1N 206、およびSTA21からSTA2M 208のうちの1つまたは複数の各々にNDPを同時に送信し得る。参加しているSTAのうちの1つまたは複数の各々、たとえば、STA11からSTA1N 206、およびSTA21からSTA2M 208は、STAとAP3との間のそのCSIを計算し得る。NDPを送信したSIFSユニットタイム後に、AP3は、参加しているSTAのうちの1つまたは複数の各々にBFRPトリガフレームを同時に送信し得る。BFRPトリガフレームを受信した後のSIFSタイムユニット後に、参加しているSTAのうちの1つまたは複数、たとえば、STA11からSTA1N 206、およびSTA21からSTA2M 208の各々は、次いで、その計算されたCSIレポートをAP3に同時に送信し得る。
【0088】
最後に協調されるAP(セットアップ位相中にシリアルサウンディングのシーケンスを設定できる)がサウンディング処理260を終了するとき(CSIレポートアクションフレームが最後のAPによって収集される)、AP-AP共有フレームが送信される必要があり、すなわち、AP-AP共有フレームは、シリアルサウンディング処理260の終了も含意する。
【0089】
AP-AP共有フレーム送信のシーケンスはサウンディングシーケンスとは逆の順序であってもよい。図2において、サウンディングシーケンスは、協調するAP、AP1 202から始まり、次いで、協調されるAP、AP2 204から始まる。したがって、AP-AP共有フレーム送信処理262は、協調されるAP2 204から始まり、次いで、協調するAP、AP1 202から始まる。図2に示される実施形態では、CSIレポート244および246を受信した後のSIFSタイムユニット後に、協調されるAP2 204は、AP間共有フレーム250を連携するAP、たとえば協調するAP1 202へ送信する(252)。AP-AP共有フレーム250を受信した後のSIFSユニット後に、協調するAP1 202は、AP間共有フレーム254を連携するAP、たとえば協調されるAP2 204へ送信する(256)。
【0090】
複数の協調されるAP(たとえば、AP2 204およびAP3(図示せず))の場合、AP-AP共有フレーム送信のシーケンスは、AP3、AP2 204、およびAP1 202であり得る。したがって、1つまたは複数の参加しているSTAからCSIレポートを受信した後のSIFSタイムユニット後に、AP3は、AP-AP共有フレーム送信処理のシーケンスに従って、最後の連携するAP(たとえば、AP1 202)にAP-AP共有フレームを送信し得る。そのSIFSタイムユニット後、AP2 204は、AP-AP共有フレーム送信処理のシーケンスに従って、最後の連携するAP(たとえば、AP1 202)にAP-AP共有フレームを送信し得る。協調されるAP(AP2 204およびAP3)からすべてのAP-AP共有フレームを収集した後のSIFSタイムユニット後に、協調するAP1 202は、対象となるAP-AP共有フレームを、すべての協調されるAP(この場合はAP2 204およびAP3)に送信し得る。
【0091】
AP-AP共有フレーム送信処理262は、AP-AP共有フレーム送信処理262のシーケンスに従って、最後の連携するAP(この実施形態では、協調するAP、AP1 202)からのフレーム(たとえば、フレーム254)が参加しているすべてのAPによって受信された時点で終了する。フレームAP-AP共有フレーム254は、本明細書でさらに説明されるように、協調するAPからのユーザ選択情報を含み得る。
【0092】
本明細書で述べたように、連携するAPと1つまたは複数の協調されるAP(サウンディングパケットフレームを連続的に送信するための連携するAPのシーケンスを含む)は、セットアップ位相において決定される。
【0093】
図3は、本開示の一実施形態による、CoBFにおけるAP間共有のための代替プロトコルを示している。図3において、図3におけるサウンディングシーケンス処理は、図2におけるサウンディングシーケンス処理260と同様である。しかしながら、AP-AP共有フレーム送信処理362は、AP-AP共有フレーム送信処理262とは逆の順序である。したがって、AP-AP共有フレーム送信処理362は、サウンディングシーケンス処理260と同じ順序であり、たとえば、AP1が処理362を開始し、AP2が処理362を終了する。
【0094】
一実施形態によれば、協調するAP、AP1 202は、最後の協調されるAP(たとえば、図3におけるAP2 204)によってサウンディング処理260の終了時間を設定する。協調するAP、AP1 202は、連携するAP、SIFSタイムユニット、および参加しているSTAのうちの1つまたは複数に基づいて、サウンディング処理260の終了時間を計算し得る。最後の協調されるAP、この実施形態ではAP2 204が、参加しているSTAからCSIレポート244および246を受信した後のSIFSタイムユニット後に、AP-AP共有フレーム送信処理362のシーケンスに従って、協調するAP、AP1 202が、AP-AP共有フレーム254を最後の連携するAP(この実施形態では、AP2 204)へ送信する(302)。AP-AP共有フレーム254を受信した後のSIFSタイムユニット後に、協調されるAP、AP2 204は、連携するAP(たとえば、AP1 202)へAP-AP共有フレーム250を送信する(304)。
【0095】
複数の協調されるAP(たとえば、AP2 204およびAP3(図示せず))の場合、AP-AP共有フレーム送信のシーケンスは、AP1 202、AP2 204およびAP3であり得る。一実施形態によれば、AP-AP共有フレーム送信処理は次のようであり得る。AP1 202は、最後の協調されるAP(たとえば、AP3)によるサウンディング処理260の終了時間を設定する。最後の協調されるAP、たとえば、AP3が、参加しているSTAからCSIレポートを受信した後のSIFSタイムユニット後に、AP-AP共有フレーム送信処理のシーケンスに従って、協調するAP、AP1 202が、AP-AP共有フレームを最後の連携するAP(たとえば、AP3)へ送信する。AP-AP共有フレームを受信した後のSIFSタイムユニット後に、協調されるAP、AP2 204は、AP-AP共有フレーム送信処理のシーケンスに従って、最後の連携するAP(たとえば、AP3)へAP-AP共有フレームを送信する。参加しているAP(この場合はAP1 202およびAP2 204)からすべてのAP-AP共有フレームを収集した後のSIFSタイムユニット後に、最後のAP(AP3)は、AP-AP共有フレーム送信処理のシーケンスに従って、対象となるAP-AP共有フレームを、参加しているすべてのAP(この場合はAP1 202およびAP2 204)に送信し得る。
【0096】
AP-AP共有フレーム送信処理は、AP-AP共有フレーム送信処理のシーケンスに従って、最後の連携するAPからのフレームが参加しているすべてのAPによって受信された時点で終了する。最後のAP-AP共有フレームは、本明細書でさらに説明されるように、協調するAPからのユーザ選択情報を含み得る。
【0097】
図2および図3を参照して説明される実施形態は、CoBFに参加しているAPが相互に必要な情報を共有するための媒体アクセス制御(MAC)プロトコルを提供し得る。
【0098】
図4は、本発明の一実施形態によるAP-AP共有フレームのフレームフォーマットを示している。
【0099】
フレームフォーマット400は、図2および図3のAP-AP共有フレームのフレームフォーマットであってもよい(たとえば、AP-AP共有フレーム250および254)。フレームフォーマットは、PHYヘッダフィールド402、MACヘッダフィールド404、送信APの識別を示すAP識別子(ID)フィールド406、選択されたユーザフィールド408、プリコーダインデックスフィールド410、およびフレームチェックシーケンス(FCS)フィールド412のうちの1つまたは複数を備え得る。
【0100】
一実施形態では、PHYヘッダ402およびMACヘッダ404は、NDPAフレームのフォーマットと同じフォーマットを共有し得る。MACヘッダ404は、フレームがAP-AP共有フレームであることを示し得る。MACヘッダ404は、フレームがAP-AP共有フレームであることを示すためのサブフレームタイプを含み得る。別の実施形態では、AP-AP共有フレームは、将来の設計において与えることができるNDPAバリアントフレームを通じて示され得る。
【0101】
別の実施形態では、AP IDフィールドは存在しなくてよく、AP ID情報は、(MACヘッダフィールド内の)トランスミッタアドレス(TA)フィールドを介してMACヘッダフィールド404において示され得る。他の実施形態では、AP ID情報は、AP IDフィールド406を介して示され得る。
【0102】
選択されたユーザフィールド408は、AP IDフィールド406において示される参加しているAPの選択されたユーザ(1つまたは複数の選択されたSTA)のリストを示し得る。図1を参照して説明されるように、連携するAPの各々は、それらの関連付けられるSTAから1つまたは複数のSTAを選択し得る。次いで、選択されたSTAは、図2および図3を参照して説明される実施形態に従って、AP-AP共有フレーム送信処理を介して、連携するAP間で共有される。
【0103】
選択されたユーザフィールド408は、選択されたユーザごとのストリームの数をさらに示し得る。選択されたユーザフィールド408は、ユーザID(MACアドレスまたは関連付けられるID(AID)であり得る)をさらに示し得る。選択されたユーザフィールド408は、帯域幅(BW)、変調およびコーディングシステム(MCS)、ならびに他の関連情報をさらに示し得る。
【0104】
対応するAPと選択された各STAとの間のCSI情報も、選択されたユーザフィールド408に含まれ得る。プリコーダの計算が標準化されていない場合、すなわち、実装固有である場合、AP-AP共有フレームは、干渉調整(IA)CoBFプリコーダフィールド411を含む必要があり得る。したがって、プリコーダインデックスフィールド410は、プリコーダの計算が標準化されていない場合、IA CoBFプリコーダフィールド411によって置き換える必要があり得る。
【0105】
AP-AP共有フレームがIA CoBFプリコーダフィールド411を含む実施形態では、IA CoBFプリコーダフィールドは、AP-AP共有送信処理における最後の連携するAP、たとえば262および362によって示され得る。たとえば、図2に続く実施形態では、IA CoBFプリコーダフィールド411は、たとえばAP-AP共有フレーム254を介して、協調するAP、AP1 202によって示され得、図3に続く実施形態では、IA CoBFプリコーダフィールド411は、たとえばAP-AP共有フレーム250を介して、協調されるAP、AP2 204によって示され得る。
【0106】
選択されたユーザは、対応する参加しているAPによって、関連付けられるSTAの中から決定され得る。たとえば、協調するAP、たとえばAP1 202に対して選択されたユーザは、協調するAPの関連付けられるSTAの中から協調するAPによって決定または選択され、同様に、協調されるAP、たとえばAP2 204に対して選択されたユーザは、協調されるAPの関連付けられるSTAの中から協調されるAPによって決定または選択される。図2に続く実施形態では、AP IDフィールド406が協調するAP(たとえば、AP1 202)を示す場合、AP-AP共有送信手順262は終了し得る(たとえば、AP-AP共有フレーム252がAP IDフィールド内の協調するAP IDを示す場合)。図2の実施形態では、協調するAP、AP1 202は、プリコーダインデックスフィールド410においてプリコーダインデックスをさらに示し得、この場合、プリコーダはCoBF用に標準化される。
【0107】
本明細書で説明したように、連携するAPの場合、存在し得る干渉を管理することが望ましい。干渉の管理は、プリコーダインデックスを計算することを含み得る。プリコーダインデックスの計算は標準化され得る。プリコーダインデックスフィールド410は、プリコーダインデックスを計算するための方法を示し得る。
【0108】
当業者によって理解され得るように、サウンディングシーケンス処理260中に受信されたCSI情報(たとえば、CSIレポートフレーム222、224、244、246)は、プリコーダの計算に必要となり得る。したがって、AP-AP共有送信処理262および363中に、CSI情報が連携するAP間で共有される。CSI情報は、選択されたユーザフィールド408において示され得る。
【0109】
いくつかの実施形態では、すべての連携するAPのプリコーダは、AP-AP共有送信処理262および363において最後のAPによって計算され、連携するAP間で共有され得る。たとえば、図2の実施形態では、AP-AP共有送信処理262における最後のAPは協調するAP、AP1 202であり、すべての連携するAPのプリコーダを計算し、計算されたプリコーダを対応する連携するAPに共有し得る。同様に、図3の実施形態では、AP-AP共有送信処理362における最後のAPは協調されるAP、AP2 204であり、すべての連携するAPのプリコーダを計算し、計算されたプリコーダを対応する連携するAPと共有し得る。
【0110】
図5は、本開示の一実施形態による、各参加しているAPにおいて1つの選択されたSTAを有する2-AP CoBFを示している。図5図1と同様であり、連携するAPと選択されたSTAを示している。連携されたAPは、同時協調ビームフォーミング(BF)送信を実行する。本明細書で説明されるように、連携されたAP間で結果として生じる干渉を最小化またはキャンセルするために、
【0111】
【数18】
【0112】
および
【0113】
【数19】
【0114】
チャネルを除去することが望ましい。そのためには、干渉を管理する必要がある。
【0115】
一実施形態では、干渉を管理することは、ゼロフォーシングビームフォーミング(ZF-BF)を適用することを含み得る。ZF-BFでは、各連携するAPにおけるチャネルが集約され、再構築され得る。たとえば、AP1 102において、チャネルは
【0116】
【数20】
【0117】
および
【0118】
【数21】
【0119】
を備える。したがって、AP1において集約されたチャネルは
【0120】
【数22】
【0121】
として与えられ、C1として示され得る。同様に、AP2 112におけるチャネルは
【0122】
【数23】
【0123】
および
【0124】
【数24】
【0125】
を備える。したがって、AP2 112において集約されたチャネルは
【0126】
【数25】
【0127】
として与えられ、C2として示され得る。
【0128】
AP1 202におけるZF-BFベースのIAプリコーダは、C1行列の擬似逆行列を取得し、次いで、第1のK1列を取得することによって取得され得る。AP2 112におけるZF-BFベースのIAプリコーダは、C2行列の擬似逆行列を取得し、次いで、最後のK2列を取得することによって取得され得る。K1はAP1による送信のランクであり、K2はAP2による送信のランクである。
【0129】
AP間共有処理262または362が完了すると、参加しているすべてのAPは、CoBFに対してスケジューリングされる選択されたSTA(各STAのスケジューリングされるストリームの数を含む)を認識する。上述したように、各参加しているAPは、参加しているAPと選択されたSTAとの間に形成されたチャネルに基づいて集約されたチャネルを計算し得、次いで、集約されたチャネルの擬似逆行列を取得する。2-AP協調の場合、協調するAPは、プリコーダの集約されたチャネルの第1のK列を取得し得、Kは、協調するAPの送信ランクのサイズを表す。協調されるAPは、プリコーダの集約されたチャネルの最後のK列を取得し得、Kは、協調されるAPの送信ランクのサイズを表す。
【0130】
いくつかの実施形態では、AP-AP共有処理における最後の参加しているAPは、ZF-BFに従ってすべての連携するAPのプリコーダを計算し、AP-AP共有フレームを通じて、計算されたプリコーダをそれらの対応するAPと共有し得る。たとえば、図2の実施形態では、協調するAP1 202は、そのZF-BF IAプリコーダと、協調されるAP、たとえばAP2 204のZF-BF IAプリコーダを計算し、AP-AP共有フレーム254を介して、計算されたプリコーダをそれらの対応するAPと共有し得る。同様に、図3の実施形態では、協調されるAP2 204は、そのZF-BF IAプリコーダと、協調されるAP(複数の協調されるAPの場合)および協調するAP、たとえば、AP1 202のZF-BF IAプリコーダを計算し、AP-AP共有フレーム250を介して、計算されたプリコーダをそれらの対応するAPと共有し得る。
【0131】
本明細書で説明されるように、すべての連携するAPは、サウンディングシーケンス処理260を介してそれらのCSI情報を共有する。したがって、すべての連携するAPのプリコーダの計算を担当するAP(たとえば、図2におけるAP1 202および図3におけるAP2)は、各連携するAPにおいて受信されたCSI情報の知識を有しており、したがって、プリコーダを計算することができる。プリコーダを計算した後、担当するAPは、IA CoBFプリコーダフィールド411、計算されたプリコーダを介して示される、AP-AP共有フレームに含まれる、連携するAPにAP-AP共有フレームを送信し得る。
【0132】
AP-AP共有フレームを介して計算されたプリコーダを受信した後、受信側AP(たとえば、図2におけるAP2 204および図3におけるAP1 202)および担当するAPは、計算されたプリコーダを使用して協調して、CoBFパケットを同時に送信し得る。
【0133】
いくつかの実施形態では、たとえば、連邦通信委員会(FCC)の規制に従って、送信またはトランスミッタ(TX)電力は、TXチェーンの数に関係なく、特定のレベル以下に一定に保つ必要があり得る。したがって、プリコーダは、たとえばMIMOコンフィギュレーションに従って正規化する必要があり得る。
【0134】
一実施形態では、AP1におけるプリコーダはP1として示され、AP2におけるプリコーダはP2として示され、次いで、新しい正規化されたプリコーダは、AP1およびAP2について、それぞれ
【0135】
【数26】
【0136】
および
【0137】
【数27】
【0138】
として記述され得る。
【0139】
「||P1||」は、各P行列要素の大きさが二乗され、すべての要素にわたって合計され、その後、平方根演算が適用されるユークリッドノルムを表し得る。したがって、ユークリッドノルムは、すべての行列要素の大きさの合計の平方根を用いて取得される。いくつかの実施形態では、参加しているAPのプリコーダごとのTX電力正規化は個別に実行され得る。したがって、各参加しているAPは、独自のTX電力正規化を実行し得る。
【0140】
プリコーダ情報は、1つまたは複数の参加しているSTAにおいてサブキャリアごとに異なり得る。サブキャリアごとの位相プリコーダ情報は連続していることが望ましい。しかしながら、1つまたは複数のSTAのうちのすべてのサブキャリアがチャネル推定のための参照信号を有するとは限らないため、1つまたは複数のSTAはチャネル推定のために補間または平滑化に依存し得る。
【0141】
ビームフォーミング(BF)がフレームに適用されると、(サブキャリア間のプリコーダの)位相情報がトーン間で不連続になり得、補間を介したチャネルの推定が困難になり得る。したがって、いくつかの実施形態では、位相連続処理が、位相不連続問題を回避するために、ビームフォーミング中に適用され得る。いくつかの実施形態では、CSI情報を測定するためのサウンディング処理中のチャネル推定は、802.11ロングトレーニングフィールド(LTF)ベースの参照信号を通じて行われ得る。そのような実施形態では、CSI情報は、トーン(Ng)トーンのグループのすべての数において、および最後にはすべてのトーンにおいて取得され得る。
【0142】
一実施形態では、P、P、P、…は、サウンディング処理中のCSI情報に基づいて、トーン0、1、2などごとのプリコーディング行列の列ベクトルを表し得る。したがって、プリコーディング行列の連続位相ベースのプリコーディング列ベクトルは、P
【0143】
【数28】
【0144】
【0145】
【数29】
【0146】
であり得、上式で、
【0147】
【数30】
【0148】
【0149】
【数31】
【0150】
およびTは位相連続性を有する更新されたものを表し得、すなわち、
【0151】
【数32】
【0152】
である。説明した手順(
【0153】
【数33】
【0154】
【0155】
【数34】
【0156】
およびTは位相連続性を有する更新されたものを表し得、すなわち、
【0157】
【数35】
【0158】
である)は、各OFDMシンボルのトーンが終了するまで繰り返される。参加しているAPのプリコーダごとの位相連続処理は個別に実行され得る。したがって、各参加しているAPは、ビームフォーミング中に独自の位相連続処理を実行し得る。
【0159】
本明細書で説明される実施形態は、連携するAPを伴うAP-AP共有送信のための手順を提供し得る。本明細書で説明される実施形態は、AP-AP共有フレームのフォーマットをさらに提供し得る。
【0160】
図6は、本発明の異なる実施形態による、本明細書で明示的または暗黙的に説明される上記の方法および機能の動作の一部またはすべてを実行し得る電子デバイス600の概略図である。たとえば、ネットワーク機能を備えたコンピュータが電子デバイス600として構成され得る。いくつかの実施形態において、電子デバイス600は、当業者によって理解されるように、UE、AP、STAなどであり得る。
【0161】
図示されるように、電子デバイス600は、中央処理装置(CPU)などのプロセッサ610、またはグラフィックス処理装置(GPU)などの専用プロセッサ、または他のそのようなプロセッサユニット、メモリ620、非一時的大容量ストレージ630、入力-出力インターフェース640、ネットワークインターフェース650、およびトランシーバ660を含み得、それらはすべて双方向バス670を介して通信可能に結合されている。特定の実施形態によれば、図示された要素のいずれかまたはすべてが利用されてもよく、要素のサブセットのみが利用されてもよい。さらに、電子デバイス600は、複数のプロセッサ、メモリ、またはトランシーバなどの特定の要素の複数のインスタンスを含み得る。また、ハードウェアデバイスの要素は、双方向バスを使用せずに他の要素に直接接続され得る。プロセッサおよびメモリに加えて、またはその代替として、必要な論理演算を実行するために、集積回路などの他の電子機器が使用され得る。
【0162】
メモリ620は、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、同期DRAM(SDRAM)、読取り専用メモリ(ROM)、それらの任意の組合せなどの、任意のタイプの非一時的メモリを含み得る。大容量ストレージ要素630は、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ、磁気ディスクドライブ、光ディスクドライブ、USBドライブ、またはデータおよびマシンで実行可能なプログラムコードを記憶するように構成された任意のコンピュータプログラム製品などの、任意のタイプの非一時的ストレージデバイスを含み得る。特定の実施形態によれば、メモリ620または大容量ストレージ630は、上述の前述の方法動作のうちのいずれかを実行するためにプロセッサ610によって実行可能なステートメントおよび命令を記録し得る。
【0163】
本発明の実施形態は、電子ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組合せを使用して実装することができる。いくつかの実施形態では、本発明は、メモリに記憶されたプログラム命令を実行する1つまたは複数のコンピュータプロセッサによって実装される。いくつかの実施形態では、本発明は、たとえば1つまたは複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または特定用途向け集積回路(ASIC)を使用して、処理動作を迅速に実行するために、ハードウェアにおいて部分的または完全に実装される。
【0164】
本明細書では説明の目的で技術の特定の実施形態を説明してきたが、技術の範囲から逸脱することなしに様々な修正が行われ得ることが理解されるであろう。したがって、本明細書および図面は、単に添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の例示としてみなされるべきであり、本発明の範囲内に含まれるあらゆる修正、変形、組合せまたは均等物を網羅することが企図される。特に、技術の方法に従ってコンピュータの動作を制御するための、および/または技術のシステムに従ってそのコンポーネントの一部またはすべてを構築するために、機械によって読取り可能な信号を記憶するための、コンピュータプログラム製品またはプログラム要素、または磁気または光ワイヤ、テープまたはディスクなどのプログラムストレージまたはメモリデバイスを提供することは、本技術の範囲内である。
【0165】
本明細書で説明される方法に関連付けられる動作は、コンピュータプログラム製品においてコード化された命令として実装することができる。言い換えれば、コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラム製品がメモリにロードされてワイヤレス通信デバイスのマイクロプロセッサ上で実行されるときに方法を実行するためのソフトウェアコードが記録されるコンピュータ可読媒体である。
【0166】
さらに、本方法の各動作は、パーソナルコンピュータ、サーバ、PDAなどの任意のコンピューティングデバイス上で、C++、Javaなどの任意のプログラミング言語から生成された1つまたは複数の、または1つまたは複数の一部のプログラム要素、モジュール、またはオブジェクトに従って実行され得る。さらに、各動作、または各動作を実装するファイルまたはオブジェクトなどは、専用のハードウェアまたはその目的のために設計された回路モジュールによって実行され得る。
【0167】
前述の実施形態の説明を通じて、本発明は、ハードウェアのみを使用することによって、またはソフトウェアと必要なユニバーサルハードウェアプラットフォームを使用することによって実装され得る。そのような理解に基づいて、本発明の技術的解決策はソフトウェア製品の形で具体化され得る。ソフトウェア製品は、コンパクトディスク読取り専用メモリ(CD-ROM)、USBフラッシュディスク、またはリムーバブルハードディスクであり得る不揮発性または非一時的なストレージ媒体に記憶され得る。ソフトウェア製品は、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイス)が本発明の実施形態において提供される方法を実行できるようにする多数の命令を含む。たとえば、そのような実行は、本明細書で説明される論理演算のシミュレーションに対応し得る。ソフトウェア製品は、追加的にまたは代替として、コンピュータデバイスが本発明の実施形態に従ってデジタル論理装置を構成またはプログラミングするための動作を実行できるようにする多数の命令を含み得る。
【0168】
本発明を特定の特徴およびその実施形態を参照して説明してきたが、本発明から逸脱することなしに様々な修正および組合せを行うことができることは明らかである。したがって、本明細書および図面は、単に添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の例示としてみなされるべきであり、本発明の範囲内に含まれるあらゆる修正、変形、組合せまたは均等物を網羅することが企図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2024-04-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の連携するアクセスポイント(AP)の第1のAPによって、前記複数の連携するAPに関連付けられる1つまたは複数のステーション(STA)へ、前記1つまたは複数のSTAおよび前記第1のAPに関連付けられるチャネル状態情報(CSI)の要求を送信するステップと、
前記第1のAPによって、前記1つまたは複数のSTAから、前記1つまたは複数のSTAおよび前記第1のAPに関連付けられる前記CSIを備える応答を受信するステップと、
前記第1のAPによって、前記複数の連携するAPのうちの第2のAPへ、前記第2のAPが前記1つまたは複数のSTAから、前記1つまたは複数のSTAおよび前記第2のAPに関連付けられるCSIを要求することを示すサウンディング要求を送信するステップと、
前記第1のAPによって、前記第2のAPから、前記1つまたは複数のSTAおよび前記第2のAPに関連付けられる前記CSIを含む第1のAP-AP共有メッセージを受信するステップと、
前記第1のAPによって、前記1つまたは複数のSTAおよび前記第1のAPに関連付けられる前記CSIを含む第2のAP-AP共有メッセージを前記第2のAPへ送信するステップと
を備える、方法。
【請求項2】
前記第2のAP-AP共有メッセージは、前記第1のAPの識別子、フレームがAP-AP共有フレームであるという表示、前記第1のAPに関連付けられる1つまたは複数のSTA、前記1つまたは複数のSTAおよび前記第1のAPに関連付けられる前記CSI、前記第1のAPに関連付けられる前記1つまたは複数のSTAのSTA当たり1つまたは複数のストリーム、および前記第2のAPに関連付けられるプリコーダ情報のうちの1つまたは複数を示す1つまたは複数のフィールドを含む前記フレームを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のAPによって複数のプリコーダを計算するステップをさらに備え、計算された各プリコーダは、
前記複数の連携するAPのそれぞれのAPに対応し、
前記1つまたは複数のSTAおよび前記それぞれのAPに関連付けられるCSI情報に基づく、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記プリコーダ情報は、前記複数のプリコーダのうちの計算されたプリコーダを示す、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
前記プリコーダ情報は、プリコーダ計算方法を示すプリコーダインデックスを示す、請求項2または3に記載の方法。
【請求項6】
前記1つまたは複数のSTAおよび前記第1のAPに関連付けられる前記CSIは、前記フレームの選択されたユーザフィールドに示される、請求項2または3に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のAPの前記識別子は、前記フレームの媒体アクセス制御(MAC)ヘッダのトランスミッタアドレス(TA)フィールドに示される、請求項2または3に記載の方法。
【請求項8】
第1のアクセスポイント(AP)によって、第2のAPから、前記第2のAPに関連付けられるチャネル状態情報(CSI)を含む第1の共有メッセージを受信するステップであって、前記第1のAPと前記第2のAPが連携する、ステップと、
前記第1のAPによって前記第2のAPへ、前記第1のAPの識別子、フレームがAP-AP共有フレームであるという表示、前記第1のAPに関連付けられる1つまたは複数のステーション(STA)、前記第1のAPに関連付けられるCSI、前記第1のAPに関連付けられる前記1つまたは複数のSTAのSTA当たり1つまたは複数のストリーム、および前記第2のAPに関連付けられるプリコーダ情報のうちの1つまたは複数を示す1つまたは複数のフィールドを含むフレームを備える第2の共有メッセージを送信するステップと
を備える、方法。
【請求項9】
前記第1のAPによって、前記第2のAPに関連付けられる前記CSIに基づいて、前記第2のAPに関連付けられるプリコーダを計算するステップをさらに備える、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第2のAPに関連付けられる前記プリコーダ情報は、前記第2のAPに関連付けられる前記計算されたプリコーダを示す、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第2のAPに関連付けられる前記プリコーダ情報は、プリコーダ計算方法を示すプリコーダインデックスを示す、請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のAPに関連付けられる前記CSIは、前記フレームの選択されたユーザフィールドに示される、請求項9または10に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のAPの前記識別子は、前記フレームの媒体アクセス制御(MAC)ヘッダのトランスミッタアドレス(TA)フィールドに示される、請求項9または10に記載の方法。
【請求項14】
少なくとも1つのプロセッサと、実行可能命令を記憶する少なくとも1つの機械可読媒体とを備え、前記実行可能命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、
複数の連携するアクセスポイント(AP)に関連付けられる1つまたは複数のステーション(STA)へ、前記1つまたは複数のSTAおよび第1のAPに関連付けられるチャネル状態情報(CSI)の要求を送信することと、
前記1つまたは複数のSTAから、前記1つまたは複数のSTAおよび前記第1のAPに関連付けられる前記CSIを備える応答を受信することと、
前記複数の連携するAPのうちの第2のAPへ、前記第2のAPが前記1つまたは複数のSTAから、前記1つまたは複数のSTAおよび前記第2のAPに関連付けられるCSIを要求することを示すサウンディング要求を送信することと、
前記第2のAPから、前記1つまたは複数のSTAおよび前記第2のAPに関連付けられる前記CSIを含む第1のAP-AP共有メッセージを受信することと、
前記1つまたは複数のSTAおよび前記第1のAPに関連付けられる前記CSIを含む第2のAP-AP共有メッセージを前記第2のAPへ送信することと
を行うために前記複数の連携するAPの前記第1のAPを構成する、装置。
【請求項15】
前記第2のAP-AP共有メッセージは、前記第1のAPの識別子、フレームがAP-AP共有フレームであるという表示、前記第1のAPに関連付けられる1つまたは複数のSTA、前記1つまたは複数のSTAおよび前記第1のAPに関連付けられる前記CSI、前記第1のAPに関連付けられる前記1つまたは複数のSTAのSTA当たり1つまたは複数のストリーム、および前記第2のAPに関連付けられるプリコーダ情報のうちの1つまたは複数を示す1つまたは複数のフィールドを含むフレームを備える、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記実行可能命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、
複数のプリコーダを計算するために、前記第1のAPをさらに構成し、計算された各プリコーダは、
前記複数の連携するAPのそれぞれのAPに対応し、
前記1つまたは複数のSTAおよび前記それぞれのAPに関連付けられるCSI情報に基づく、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記プリコーダ情報は、前記複数のプリコーダのうちの計算されたプリコーダを示す、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記プリコーダ情報は、プリコーダ計算方法を示すプリコーダインデックスを示す、請求項15乃至17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
前記1つまたは複数のSTAおよび前記第1のAPに関連付けられる前記CSIは、前記フレームの選択されたユーザフィールドに示される、請求項15乃至1のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記第1のAPの前記識別子は、前記フレームの媒体アクセス制御(MAC)ヘッダのトランスミッタアドレス(TA)フィールドに示される、請求項15乃至1のいずれか一項に記載の装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
第3の態様のいくつかの実施形態では、第2のAP-AP共有メッセージは、第2のAPの識別子、フレームがAP-AP共有フレームであるという表示、第2のAPに関連付けられる1つまたは複数のSTA、1つまたは複数のSTAおよび第2のAPに関連付けられるCSI、および第1のAPに関連付けられるプリコーダ情報のうちの1つまたは複数を示す1つまたは複数のフィールドを含むフレームを備える。本方法は、CoBFに参加しているAP間で情報を共有するためのフレームフォーマットをさらに提供し得る。本方法は、CoBFに必要となり得る連携するAP間での情報の共有をさらに提供し得る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0079
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0079】
複数のSTAがプロトコル200に参加している実施形態では、NDP1 214を送信した後のSIFSタイムユニット後に、協調するAP、AP1 202は、参加しているSTA、たとえば、STA11からSTA1N 206、およびSTA21からSTA2M 208へ、BFRPトリガフレーム218を同時に送信する(220)。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0087
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0087】
図2は、2つの連携するAP(協調するAP、AP1 202および協調されるAP、AP2 204)を示しているが、当業者であれば、3つ以上の連携するAPが存在し得ることを理解するであろう。複数の協調されるAP(たとえば、AP2 204およびAP3(図示せず))の場合、AP2 204が参加しているSTAからCSIレポート244および246を受信した後のSIFSタイムユニット後に、AP2 204はサウンディング要求フレームを次の協調されるAP、たとえばAP3へ送信する。AP3はAP2 204にAckを送信し得る(サウンディング要求フレームを受信した後のSIFSタイムユニット後に)。その後のSIFSタイムユニット後、AP3は、参加しているSTA、たとえば、STA11からSTA1N 206、およびSTA21からSTA2M 208のうちの1つまたは複数の各々に、同時にNDPAを送信し得る。SIFSタイムユニット後、AP3は、参加しているSTA、たとえば、STA11からSTA1N 206、およびSTA21からSTA2M 208のうちの1つまたは複数の各々にNDPを同時に送信し得る。参加しているSTAのうちの1つまたは複数の各々、たとえば、STA11からSTA1N 206、およびSTA21からSTA2M 208は、STAとAP3との間のそのCSIを計算し得る。NDPを送信したSIFSタイムユニット後に、AP3は、参加しているSTAのうちの1つまたは複数の各々にBFRPトリガフレームを同時に送信し得る。BFRPトリガフレームを受信した後のSIFSタイムユニット後に、参加しているSTAのうちの1つまたは複数、たとえば、STA11からSTA1N 206、およびSTA21からSTA2M 208の各々は、次いで、その計算されたCSIレポートをAP3に同時に送信し得る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0089
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0089】
AP-AP共有フレーム送信のシーケンスはサウンディングシーケンスとは逆の順序であってもよい。図2において、サウンディングシーケンスは、協調するAP、AP1 202から始まり、次いで、協調されるAP、AP2 204から始まる。したがって、AP-AP共有フレーム送信処理262は、協調されるAP2 204から始まり、次いで、協調するAP、AP1 202から始まる。図2に示される実施形態では、CSIレポート244および246を受信した後のSIFSタイムユニット後に、協調されるAP2 204は、AP間共有フレーム250を連携するAP、たとえば協調するAP1 202へ送信する(252)。AP-AP共有フレーム250を受信した後のSIFSタイムユニット後に、協調するAP1 202は、AP間共有フレーム254を連携するAP、たとえば協調されるAP2 204へ送信する(256)。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0106
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0106】
選択されたユーザは、対応する参加しているAPによって、関連付けられるSTAの中から決定され得る。たとえば、協調するAP、たとえばAP1 202に対して選択されたユーザは、協調するAPの関連付けられるSTAの中から協調するAPによって決定または選択され、同様に、協調されるAP、たとえばAP2 204に対して選択されたユーザは、協調されるAPの関連付けられるSTAの中から協調されるAPによって決定または選択される。図2に続く実施形態では、AP IDフィールド406が協調するAP(たとえば、AP1 202)を示す場合、AP-AP共有送信処理262は終了し得る(たとえば、AP-AP共有フレーム252がAP IDフィールド内の協調するAP IDを示す場合)。図2の実施形態では、協調するAP、AP1 202は、プリコーダインデックスフィールド410においてプリコーダインデックスをさらに示し得、この場合、プリコーダはCoBF用に標準化される。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0141
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0141】
ビームフォーミング(BF)がフレームに適用されると、(サブキャリア間のプリコーダの)位相情報がトーン間で不連続になり得、補間を介したチャネルの推定が困難になり得る。したがって、いくつかの実施形態では、位相連続処理が、位相不連続問題を回避するために、ビームフォーミング中に適用され得る。いくつかの実施形態では、CSI情報を測定するためのサウンディング処理中のチャネル推定は、802.11ロングトレーニングフィールド(LTF)ベースの参照信号を通じて行われ得る。そのような実施形態では、CSI情報は、トーン(Ng)のグループのすべての数において、および最後にはすべてのトーンにおいて取得され得る。
【国際調査報告】