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特表2024-537732物品の運搬を支援するための方法、システムおよび非一過性のコンピュータ読み取り可能な記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-16
(54)【発明の名称】物品の運搬を支援するための方法、システムおよび非一過性のコンピュータ読み取り可能な記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/083 20240101AFI20241008BHJP
   B65G 61/00 20060101ALI20241008BHJP
   G06Q 10/04 20230101ALI20241008BHJP
   G06Q 50/40 20240101ALI20241008BHJP
【FI】
G06Q10/083
B65G61/00 546
G06Q10/04
G06Q50/40
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024518611
(86)(22)【出願日】2022-09-14
(85)【翻訳文提出日】2024-05-17
(86)【国際出願番号】 KR2022013683
(87)【国際公開番号】W WO2023048429
(87)【国際公開日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】10-2021-0126214
(32)【優先日】2021-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
2.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】524111097
【氏名又は名称】デリバス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】DELIVUS, INC.
【住所又は居所原語表記】G108, 6F, 602, Yeongdong-daero, Gangnam-gu, Seoul 06083 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100176072
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 功
(72)【発明者】
【氏名】キム ヨンジェ
(72)【発明者】
【氏名】ペク ジンウク
【テーマコード(参考)】
5L010
5L050
【Fターム(参考)】
5L010AA04
5L010AA16
5L050CC42
(57)【要約】
本発明の一態様によると、物品の運搬を支援するための方法であって、運搬される物品の数量と配送先や回収先に関する情報および前記物品の運搬に所要する時間に関する情報のうち少なくとも一つを獲得する段階、および前記獲得される情報に基づいて前記物品に対してラストマイルデリバリー(last-mile delivery)が遂行される少なくとも一つの最適の地域ユニットを決定する段階を含む方法が提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品の運搬を支援するための方法であって、
運搬される物品の数量と配送先や回収先に関する情報および前記物品の運搬に所要する時間に関する情報のうち少なくとも一つを獲得する段階、および
前記獲得される情報に基づいて前記物品に対してラストマイルデリバリー(last-mile delivery)が遂行される少なくとも一つの最適の地域ユニットを決定する段階を含む、方法。
【請求項2】
前記獲得段階で、前記物品を運搬する運搬者に関する情報をさらに獲得し、
前記決定段階で、前記運搬者に関する情報に基づいて前記少なくとも一つの最適の地域ユニットに配置される運搬者をさらに決定する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記獲得段階で、前記物品を運搬する運搬者に関する情報をさらに獲得し、
前記決定段階で、前記運搬者に関する情報にさらに基づいて前記少なくとも一つの最適の地域ユニットを決定する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記決定される少なくとも一つの最適の地域ユニットに基づいて前記運搬される物品が分類されるようにする段階を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記分類される物品の運搬に関する情報を複数の運搬者に提供することによって前記物品を運搬する運搬者が決定されるようにする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
先着順方式または競争入札方式で前記物品を運搬する運搬者が決定されるようにする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記分類される物品の運搬に関する情報には、分類された物品または前記分類された物品が入れられた宅配ボックスを運搬することによって前記物品を運搬する運搬者がもらうことになる金額が含まれ、
前記金額は前記物品を運搬する運搬者が運搬しなければならない物品の個数、運搬難易度および前記分類された物品や前記宅配ボックスが運搬される地域ユニットでの運搬者の需要と供給の水準のうち少なくとも一つに基づいて決定される、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
請求項1に記載された方法を実行するためのコンピュータプログラムを記録する非一過性のコンピュータ読み取り可能記録媒体。
【請求項9】
物品の運搬を支援するためのシステムであって、
運搬される物品の数量と配送先や回収先に関する情報および前記物品の運搬に所要する時間に関する情報のうち少なくとも一つを獲得する情報獲得部、および
前記獲得される情報に基づいて前記物品に対してラストマイルデリバリー(last-mile delivery)が遂行される少なくとも一つの最適の地域ユニットを決定する地域ユニット決定部を含む、システム。
【請求項10】
前記情報獲得部は、前記物品を運搬する運搬者に関する情報をさらに獲得し、
前記地域ユニット決定部は、前記運搬者に関する情報に基づいて前記少なくとも一つの最適の地域ユニットに配置される運搬者をさらに決定する、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記情報獲得部は、前記物品を運搬する運搬者に関する情報をさらに獲得し、
前記地域ユニット決定部は、前記運搬者に関する情報にさらに基づいて前記少なくとも一つの最適の地域ユニットを決定する、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記決定される少なくとも一つの最適の地域ユニットに基づいて前記運搬される物品が分類されるようにする運搬管理部を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記運搬管理部は、前記分類される物品の運搬に関する情報を複数の運搬者に提供することによって前記物品を運搬する運搬者が決定されるようにする、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
先着順方式または競争入札方式で前記物品を運搬する運搬者が決定されるようにする、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記分類される物品の運搬に関する情報には分類された物品または前記分類された物品が入れられた宅配ボックスを運搬することによって前記物品を運搬する運搬者がもらうことになる金額が含まれ、
前記運搬管理部は、前記物品を運搬する運搬者が運搬しなければならない物品の個数、運搬難易度および前記分類された物品や前記宅配ボックスが運搬される地域ユニットでの運搬者の需要と供給の水準のうち少なくとも一つに基づいて前記金額を決定する、請求項13に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は物品の運搬を支援するための方法、システムおよび非一過性のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、イーコマース(e-commerce)市場の爆発的な成長につれて、宅配便の数量も大幅に増加することになった。一般的に、宅配業界ではこのように増加した宅配便を効率的に運搬するために所定の区域別に担当者を任意に定めておき、各担当者が担当した区域内に運搬されなければならない宅配便を運搬するようにしている。
【0003】
しかし、宅配便は区域によりまたは同じ区域でも時期によってその数量に大きな差乃至変化があるが、前記のように所定の区域別に担当者を任意に定めることになると、このような差乃至変化を考慮して担当者を定めることが難しいという問題がある。例えば、お盆などの祝日が近づくと普段と比べて宅配便の数量が急激に増加するが、各区域でこのように増加した物量を運搬する担当者の数には変化がないので配送の遅延や担当者の過労などの問題が発生している。
【0004】
そこで、本発明者(ら)は、時間により変化する運搬される物品の数量と時間により変化する該当物品の運搬に所要する時間に基づいて、該当物品に対してラストマイルデリバリー(last-mile delivery)が遂行される少なくとも一つの最適の地域ユニットを決定し、このように決定された地域ユニット別に各地域ユニット内に運搬されなければならない物品を運搬する運搬者が決定されるようにすることによって、運搬者の過労問題を解決し物品の配送速度も高め得るようにする技術を提案するところである。
【0005】
<先行技術文献>
【0006】
<特許文献>
【0007】
(特許文献0001)韓国登録特許公報第10-1411205号(2014.6.17)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前述した従来技術の問題点をすべて解決することをその目的とする。
【0009】
また、本発明は、運搬される物品の数量と配送先や回収先に関する情報および該当物品の運搬に所要する時間に関する情報のうち少なくとも一つを獲得し、その獲得される情報に基づいて該当物品に対してラストマイルデリバリー(last-mile delivery)が遂行される少なくとも一つの最適の地域ユニットを決定することを他の目的とする。
【0010】
また、本発明は、物品を運搬する運搬者に関する情報をさらに獲得し、これにさらに基づいて少なくとも一つの最適の地域ユニットを決定することをさらに他の目的とする。
【0011】
また、本発明は、物品を運搬する運搬者に関する情報を獲得し、これに基づいて少なくとも一つの最適の地域ユニットに配置される運搬者を決定することをさらに他の目的とする。
【0012】
また、本発明は、少なくとも一つの最適の地域ユニットに基づいて運搬される物品が分類されるようにし、その分類される物品の運搬に関する情報を複数の運搬者に提供することによって該当物品を運搬する運搬者が決定されるようにすることをさらに他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記目的を達成するための本発明の代表的な構成は次の通りである。
【0014】
本発明の一態様によると、運搬される物品の数量と配送先や回収先に関する情報および前記物品の運搬に所要する時間に関する情報のうち少なくとも一つを獲得する段階、および前記獲得される情報に基づいて前記物品に対してラストマイルデリバリー(last-mile delivery)が遂行される少なくとも一つの最適の地域ユニットを決定する段階を含む方法が提供される。
【0015】
本発明の他の態様によると、運搬される物品の数量と配送先や回収先に関する情報および前記物品の運搬に所要する時間に関する情報のうち少なくとも一つを獲得する情報獲得部、および前記獲得される情報に基づいて前記物品に対してラストマイルデリバリー(last-mile delivery)が遂行される少なくとも一つの最適の地域ユニットを決定する地域ユニット決定部を含むシステムが提供される。
【0016】
この他にも、本発明を具現するための他の方法、他のシステムおよび前記方法を実行するためのコンピュータプログラムを記録する非一過性のコンピュータ読み取り可能な記録媒体がさらに提供される。
【発明の効果】
【0017】
本発明によると、時間により変化する運搬される物品の数量と時間により変化する該当物品の運搬に所要する時間に基づいて、該当物品に対してラストマイルデリバリー(last-mile delivery)が遂行される少なくとも一つの最適の地域ユニットを決定し、このように決定された地域ユニット別に各地域ユニット内に運搬されなければならない物品を運搬する運搬者が決定されるようにすることによって、運搬者の過労問題を解決し物品の配送速度も高めることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施例に従って物品の運搬を支援するための全体システムの概略的な構成を示す図面である。
【0019】
図2】本発明の一実施例に係る物品運搬支援システムの内部構成を詳細に図示する図面である。
【0020】
図3】本発明の一実施例に従って物品が運搬される過程を例示的に示す図面である。
【0021】
【符号の説明】
【0022】
100:通信網
【0023】
200:物品運搬支援システム
【0024】
210:情報獲得部
【0025】
220:地域ユニット決定部
【0026】
230:運搬管理部
【0027】
240:通信部
【0028】
250:制御部
【0029】
300:デバイス
【発明を実施するための形態】
【0030】
後述する本発明についての詳細な説明は、本発明が実施され得る特定の実施例を例示として図示する添付図面を参照する。このような実施例は当業者が本発明を充分に実施できるように詳細に説明される。本発明の多様な実施例は互いに異なるが互いに排他的である必要はないことが理解されるべきである。例えば、本明細書に記載されている特定形状、構造および特性は、本発明の精神と範囲を逸脱することなく一実施例から他の実施例に変更されて具現され得る。また、それぞれの実施例内の個別の構成要素の位置または配置も本発明の精神と範囲を逸脱することなく変更され得ることが理解されるべきである。したがって、後述する詳細な説明は限定的な意味として行われるものではなく、本発明の範囲は特許請求の範囲の請求項が請求する範囲およびそれと均等なすべての範囲を包括するものと受け入れられるべきである。図面で類似する参照符号は種々の側面に亘って同一または類似する構成要素を示す。
【0031】
以下では、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できるようにするために、本発明の多様な好ましい実施例に関して添付された図面を参照して詳細に説明することにする。
【0032】
一方、本明細書で、地域ユニットは物品に対してラストマイルデリバリー(last-mile delivery)が遂行される所定の空間的単位を意味し得る。そして、本発明の一実施例に係る最適の地域ユニットは、ラストマイルデリバリーを遂行する運搬者が所定の基準時間(例えば、3時間、一日のうちの勤務時間など)内に所定の基準宅配便量(例えば、40個内外、該当運搬者が担当する地域ユニットに当日配送されなければならないものとして割り当てられたすべての物量など)を配送先まで運搬したり回収先から回収できるようにする所定の空間的単位を意味し得る。一方、本発明の一実施例によると、このような地域ユニットは、群、区、洞などの行政区域とは異なって決定され得、物品の分類前に予め決定され得る。また、本発明の一実施例に係る地域ユニットは以下で説明される多様な事情により拡張または縮小されてもよいものと理解されるべきである。
【0033】
そして、本明細書で、第1運搬拠点は配送先に運搬される物品を地域ユニット別に分類するために物品が集まるようにする場所、すなわち一種の集荷場や物流センターを意味し得る。本発明の一実施例によると、物品は第1運搬拠点で地域ユニット別にただ1回のみ分類されて宅配ボックスに入れられ得る。
【0034】
そして、本明細書で、第2運搬拠点はラストマイルデリバリーの基点となる場所であって、互いに地域的に近い所定個数の地域ユニットのすべてと近接した場所を意味し得る。もちろん、本発明の一実施例によると、第2運搬拠点は前記所定個数の地域ユニットのうち一部の地域ユニットに含まれた場所であってもよい。例えば、本発明の一実施例によると、互いに地域的に近い3個~4個の地域ユニットのすべてと近接したガソリンスタンドの遊休倉庫がこのような第2運搬拠点となり得る。本発明の一実施例によると、地域ユニット別に分類された物品は第1運搬拠点から第2運搬拠点に運搬され、運搬者によって第2運搬拠点からラストマイルデリバリーが開始される。
【0035】
全体システムの構成
【0036】
図1は、本発明の一実施例に従って物品の運搬を支援するための全体システムの概略的な構成を示す図面である。
【0037】
図1に図示された通り、本発明の一実施例に係る全体システムは通信網100、物品運搬支援システム200およびデバイス300を含むことができる。
【0038】
まず、本発明の一実施例に係る通信網100は有線通信や無線通信のような通信の様態にかかわらず構成され得、近距離通信網(LAN;Local Area Network)、都市圏通信網(MAN;Metropolitan Area Network)、広域通信網(WAN;Wide Area Network)等の多様な通信網で構成され得る。好ましくは、本明細書でいう通信網100は公知のインターネットまたはワールドワイドウェブ(WWW;World Wide Web)であり得る。しかし、通信網100は、あえてこれに限定されず、公知の有線/無線データ通信網、公知の電話網または公知の有線/無線テレビ通信網をその少なくとも一部において含んでもよい。
【0039】
例えば、通信網100は無線データ通信網であって、ワイファイ(WiFi)通信、ワイファイダイレクト(WiFi-Direct)通信、ロングタームエボリューション(LTE;Long Term Evolution)通信、5G通信、ブルートゥース通信(低電力ブルートゥース(BLE;Bluetooth Low Energy)通信を含む)、赤外線通信、超音波通信などのような従来の通信方法を少なくともその一部分において具現するものであり得る。他の例として、通信網100は光通信網であって、ライファイ(LiFi;Light Fidelity)などのような従来の通信方法を少なくともその一部分において具現するものであり得る。
【0040】
次に、本発明の一実施例に係る物品運搬支援システム200は、運搬される物品の数量と配送先や回収先に関する情報および該当物品の運搬に所要する時間に関する情報のうち少なくとも一つを獲得し、その獲得される情報に基づいて該当物品に対してラストマイルデリバリー(last-mile delivery)が遂行される少なくとも一つの最適の地域ユニットを決定する機能を遂行することができる。
【0041】
本発明に係る物品運搬支援システム200の構成と機能に関しては、以下の詳細な説明を通じて詳察することにする。
【0042】
次に、本発明の一実施例に係るデバイス300は物品運搬支援システム200に接続した後に通信できる機能を含むデジタル機器であって、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ、スマートバンド、スマートグラス、デスクトップコンピュータ、ノートパソコン、ワークステーション、PDA、ウェブパッド、移動電話機などのように、メモリ手段を具備しマイクロプロセッサを搭載して演算能力を備えたデジタル機器であればいくらでも本発明に係るデバイス300として採択され得る。
【0043】
特に、デバイス300は、使用者が物品運搬支援システム200から本発明に係る機能を提供してもらえるように支援するアプリケーション(図示されず)を含むことができる。このようなアプリケーションは、物品運搬支援システム200または外部のアプリケーション配布サーバー(図示されず)からダウンロードされたものであり得る。一方、このようなアプリケーションの性格は、後述するような物品運搬支援システム200の情報獲得部210、地域ユニット決定部220、運搬管理部230、通信部240および制御部250と全般的に類似し得る。ここで、アプリケーションはその少なくとも一部が必要に応じてそれと実質的に同一または均等な機能を遂行できるハードウェア装置やファームウェア装置で置換されてもよい。
【0044】
物品運搬支援システムの構成
【0045】
以下では、本発明の具現のために重要な機能を遂行する物品運搬支援システム200の内部構成と各構成要素の機能について詳察することにする。
【0046】
図2は、本発明の一実施例に係る物品運搬支援システム200の内部構成を詳細に図示する図面である。
【0047】
図2に図示された通り、本発明の一実施例に係る物品運搬支援システム200は、情報獲得部210、地域ユニット決定部220、運搬管理部230、通信部240および制御部250を含んで構成され得る。本発明の一実施例によると、情報獲得部210、地域ユニット決定部220、運搬管理部230、通信部240および制御部250は、そのうち少なくとも一部が外部のシステム(図示されず)と通信するプログラムモジュールであり得る。このようなプログラムモジュールは運営システム、アプリケーションモジュールまたはその他プログラムモジュールの形態で物品運搬支援システム200に含まれ得、物理的には種々の公知の記憶装置に保存され得る。また、このようなプログラムモジュールは物品運搬支援システム200と通信可能な遠隔記憶装置に保存されてもよい。一方、このようなプログラムモジュールは本発明に従って後述する特定業務を遂行したり特定の抽象データ類型を実行するルーチン、サブルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを包括するが、これに制限されはしない。
【0048】
一方、物品運搬支援システム200について前記のように説明されたが、このような説明は例示的なものであり、物品運搬支援システム200の構成要素または機能のうち少なくとも一部が必要に応じてデバイス300またはサーバー(図示されず)内で具現されたり、外部システム(図示されず)内に含まれてもよいことは当業者に自明である。
【0049】
まず、本発明の一実施例に係る情報獲得部210は、運搬される物品の数量と配送先や回収先に関する情報および該当物品の運搬に所要する時間に関する情報のうち少なくとも一つを獲得する機能を遂行することができる。
【0050】
具体的には、本発明の一実施例に係る情報獲得部210は、運搬される物品の数量と配送先や回収先に関する情報をイーコマース会社、個人販売者などの物品の販売の主体や物品の返品を所望する主体から直間接的に獲得することができる。ここで、本発明の一実施例に係る情報獲得部210は、前記配送先や回収先に関する情報に基づいて地域ユニット(例えば、直前に決定された地域ユニットなど)別に運搬される物品の数量に関する情報を獲得することができる。または本発明の一実施例に係る情報獲得部210は、地域ユニットとは関係なく前記配送先や回収先に関する情報に基づいて所定の空間的単位(例えば、行政区域など)別に運搬される物品の数量に関する情報を獲得してもよい。
【0051】
引き続き、本発明の一実施例に係る情報獲得部210は、運搬される物品の数量と配送先や回収先に関して推定することによって、このような運搬される物品の数量と配送先や回収先に関する情報を獲得してもよい。より具体的には、本発明の一実施例に係る情報獲得部210は、過去に運搬された物品の数量と配送先や回収先に関する情報、このような情報と時間、天気、日付などの物品の数量に影響を及ぼし得る数量影響要素との相関関係などに基づいて、統計的な方法で運搬される物品の数量と配送先や回収先に関して推定することができる。また、本発明の一実施例に係る情報獲得部210は、過去に運搬された物品の数量と配送先や回収先に関する情報、このような情報と前記数量影響要素との相関関係などに基づいて学習される人工知能モデルを利用して、運搬される物品の数量と配送先や回収先に関して推定してもよい。
【0052】
引き続き、本発明の一実施例に係る情報獲得部210は、物品の運搬に所要する時間を推定することによって運搬される物品の運搬に所要する時間に関する情報を獲得することができる。ここで、本発明の一実施例に係る情報獲得部210は、物品の配送先や回収先に関する情報に基づいて地域ユニット(例えば、直前に決定された地域ユニットなど)別に物品の運搬に所要する時間に関する情報を獲得することができる。または本発明の一実施例に係る情報獲得部210は、地域ユニットとは関係なく前記配送先や回収先に関する情報に基づいて所定の空間的単位(例えば、行政区域)別に物品の運搬に所要する時間に関する情報を獲得してもよい。
【0053】
一方、本発明の一実施例によると、物品の運搬に所要する時間は、所定の単位数量の物品(例えば、ラストマイルデリバリーを遂行する運搬者が担当地域ユニットを一回巡回することにおいて運搬できる物品の数量など)の運搬に所要する時間を意味し得、該当地域ユニットに所定の期間(例えば、第2運搬拠点に入庫された当日)内に配送されなければならないものとして割り当てられたすべての物量の運搬に所要する時間を意味してもよい。
【0054】
より具体的には、本発明の一実施例に係る情報獲得部210は、過去に運搬された物品の運搬に必要とされた時間に関する情報、このような情報と過去に運搬された物品の数量と配送先や回収先、時間、天気、日付、交通量などの物品の運搬に所要する時間に影響を及ぼし得る時間影響要素との相関関係などに基づいて、統計的な方法で物品の運搬に所要する時間に関して推定することができる。また、本発明の一実施例に係る情報獲得部210は、過去に運搬された物品の運搬に必要とされた時間に関する情報、このような情報と前記時間影響要素との相関関係などに基づいて学習される人工知能モデルを利用して物品の運搬に所要する時間を推定してもよい。また、本発明の一実施例に係る情報獲得部210は、物品の配送先や回収先に関する情報に基づいて予想移動経路を導き出し、これに基づいて物品の運搬に所要する時間を推定してもよい。
【0055】
また、本発明の一実施例に係る情報獲得部210は、物品を運搬する運搬者に関する情報を獲得する機能を遂行することができる。
【0056】
具体的には、本発明の一実施例によると、物品を運搬する運搬者に関する情報には運搬者の識別情報、運搬者が担当したり担当できる地域ユニット、該当運搬者の運搬手段(例えば、徒歩、自転車、二輪車、自動車など)、地域ユニット別運搬者の数などが含まれ得る。本発明の一実施例によると、このような物品を運搬する運搬者に関する情報はサーバー(図示されず)に保存されたものであり得る。そして、本発明の一実施例に係る情報獲得部210は、物品の運搬に所要する時間を推定することにおいてこのような物品を運搬する運搬者に関する情報を考慮してもよい。
【0057】
ただし、本発明の一実施例に係る物品の数量と配送先や回収先に関する情報、物品の運搬に所要する時間に関する情報および物品を運搬する運搬者に関する情報の種類や獲得される方式は前述されたものに限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内で多様に変更され得る。
【0058】
次に、本発明の一実施例に係る地域ユニット決定部220は、本発明の一実施例に係る情報獲得部210によって獲得される情報、すなわち運搬される物品の数量と配送先や回収先に関する情報および該当物品の運搬に所要する時間に関する情報のうち少なくとも一つに基づいて、該当物品に対してラストマイルデリバリー(last-mile delivery)が遂行される少なくとも一つの最適の地域ユニットを決定する機能を遂行することができる。また、本発明の一実施例に係る地域ユニット決定部220は、本発明の一実施例に係る情報獲得部210によって獲得される物品を運搬する運搬者に関する情報にさらに基づいて、前記少なくとも一つの最適の地域ユニットを決定してもよい。
【0059】
具体的には、本発明の一実施例に係る地域ユニット決定部220は、ラストマイルデリバリーを遂行する運搬者が所定の基準時間(例えば、3時間、一日のうちの勤務時間など)内に所定の基準宅配便量(例えば、40個内外、該当運搬者が担当する地域ユニットと隣接した第2運搬拠点に入庫された当日に配送されなければならないものとして割り当てられたすべての物量など)を配送先まで運搬したり、回収先から回収できるようにする空間的単位を最適の地域ユニットとして決定することができる。一方、本発明の一実施例に係る地域ユニット決定部220は、予め決定された地域ユニットを縮小または拡張することによって最適の地域ユニットを決定できるが、予め決定された地域ユニット(例えば、直前に決定された地域ユニット)と関係なく地域ユニット自体を新しく設定することによって最適の地域ユニットを決定してもよい。
【0060】
例えば、運搬される物品(特定地域ユニット内に運搬される物品を意味することもある)の数量が増えたり、雪や雨が降るなど天気が悪くなったり、通勤時間などの交通量が多い時間になるなどの理由で、運搬者が前記基準時間内に前記基準宅配便量を運搬したり回収できなくなると予想される場合に、本発明の一実施例に係る地域ユニット決定部220は、運搬者が前記基準時間内に前記基準宅配便量を運搬したり回収できるように適切な大きさの地域ユニットを設定したり予め決定された地域ユニットを狭くすることによって少なくとも一つの最適の地域ユニットを決定することができる。一方、特定地域ユニットを狭くすることによって最適の地域ユニットが決定された場合に、本発明の一実施例に係る地域ユニット決定部220は、他の少なくとも一つの地域ユニットを調整することによってその狭くなった地域がカバーされるようにするか、またはそれに加えるかその代わりに他の新しい地域ユニットを生成することによってその狭くなった地域がカバーされるようにしてもよい。すなわち、本発明の一実施例によると、地域ユニットは大きさだけでなくその数も動的に決定され得る。
【0061】
他の例として、本発明の一実施例に係る情報獲得部210によって物品を運搬する運搬者に関する情報がさらに獲得される場合に、本発明の一実施例に係る地域ユニット決定部220は、運搬者が担当したり担当できる地域ユニット、該当運搬者の運搬手段、地域ユニット別運搬者の数、このような運搬者に関する情報の変化などにさらに基づいて少なくとも一つの最適の地域ユニットを決定することができる。
【0062】
次に、本発明の一実施例に係る運搬管理部230は、本発明の一実施例に係る情報獲得部210によって物品を運搬する運搬者に関する情報が獲得される場合に、その運搬者に関する情報に基づいて少なくとも一つの最適の地域ユニットに配置される運搬者を決定する機能を遂行することができる。
【0063】
例えば、本発明の一実施例に係る運搬管理部230は、運搬者が担当したり担当できる地域ユニット、該当運搬者の運搬手段、地域ユニット別運搬者の数等を参照して、運搬される物品の数量が多い地域ユニットであるほど該当地域ユニットにさらに多くの運搬者および/またはさらに多くの数量の物品を運搬できる運搬者が配置されるようにする方向に、少なくとも一つの最適の地域ユニットに配置される運搬者を決定することができる。
【0064】
その反対に、本発明の一実施例に係る運搬管理部230は、運搬される物品の数量が少ない地域ユニットであるほど該当地域ユニットにさらに少ない運搬者および/またはさらに少ない数量の物品を運搬できる運搬者が配置されるようにする方向に、少なくとも一つの最適の地域ユニットに配置される運搬者を決定することができる。
【0065】
一方、本発明の一実施例に係る運搬管理部230は、本発明の一実施例に係る地域ユニット決定部220によって決定される少なくとも一つの最適の地域ユニットに基づいて運搬される物品が分類されるようにする機能を遂行することができる。
【0066】
例えば、本発明の一実施例に係る運搬管理部230は、運搬される物品が最適の地域ユニット別に宅配ボックスに入れられるようにするために、第1運搬拠点で物品の分類に関する業務を遂行する作業者に、前記のように決定される少なくとも一つの最適の地域ユニットに関する情報を提供することができる。
【0067】
さらに、本発明の一実施例に係る運搬管理部230は、前記のように分類される物品の運搬に関する情報を複数の運搬者に提供することによって物品を運搬する運搬者が決定されるようにする機能を遂行することができる。
【0068】
具体的には、本発明の一実施例によると、前記のように分類される物品の運搬に関する情報には、分類された物品または分類された物品が入れられた宅配ボックスが位置するか位置する第2運搬拠点に関する情報(例えば、第2運搬拠点の識別情報、住所、運搬者の現在位置から第2運搬拠点までに残った距離、運搬者の現在位置から第2運搬拠点までに移動するのにかかる時間など)、分類された物品が運搬される地域ユニット、分類された物品または分類された物品が入れられた宅配ボックスの識別情報、分類された物品の運搬を開始しなければならない時間に関する情報(例えば、積載時間、積載時間までに残った時間など)および分類された物品または分類された物品が入れられた宅配ボックスを運搬することによって運搬者がもらうことができる収益に関する情報(例えば、運搬者がもらうことになる金額、該当金額の算定根拠(例えば、運搬しなければならない物品の個数、運搬の難易度など)など)のうち少なくとも一つが含まれ得る。そして、本発明の一実施例に係る運搬管理部230は、このように分類される物品の運搬に関する情報を複数の運搬者に提供し、その複数の運搬者が、それぞれが運搬する物品や宅配ボックスを選択できるように支援することによって、物品を運搬する運搬者が決定されるようにすることができる。
【0069】
例えば、本発明の一実施例に係る運搬管理部230は、前記のように分類される物品の運搬に関する情報を複数の運搬者に提供し、その複数の運搬者の中で最も先に特定の物品や宅配ボックスを選択した運搬者をその特定の物品や宅配ボックスを運搬する運搬者として決定することができる(すなわち、先着順方式の運搬者決定)。
【0070】
他の例として、本発明の一実施例に係る運搬管理部230は、前記のように分類される物品の運搬に関する情報を複数の運搬者に提供するものの、その複数の運搬者のうちいずれか一人の運搬者が特定の物品や宅配ボックスを選択するたびにその特定の物品や宅配ボックスを運搬することによって、運搬者がもらうことになる金額を所定比率や所定単位だけ低くして再びその複数の運搬者に提供することができる。そして、本発明の一実施例に係る運搬管理部230は、最も最後にその特定の物品や宅配ボックスを選択した運搬者をその特定の物品や宅配ボックスを運搬する運搬者として決定することができる(すなわち、競争入札方式の運搬者決定)。
【0071】
一方、本発明の一実施例に係る運搬管理部230は、前記のように分類される物品の運搬に関する情報を複数の運搬者に提供するにおいて、分類された物品または分類された物品が入れられた宅配ボックスを運搬することによって運搬者がもらうことになる金額を決定することができる。
【0072】
具体的には、本発明の一実施例に係る運搬管理部230は、運搬者が運搬しなければならない物品の個数(例えば、特定の宅配ボックスに入れられている物品の個数など)、運搬難易度および分類された物品が運搬される地域ユニットでの運搬者の需要と供給の水準のうち少なくとも一つに基づいて前記金額を決定することができる。ここで、本発明の一実施例に係る運搬管理部230は、天気、物品の運搬に所要する時間、移動距離、配送先や回収先の地理的な特性などに基づいて前記運搬難易度を導き出すことができる。
【0073】
例えば、本発明の一実施例に係る運搬管理部230は、運搬しなければならない物品の個数が多いほど、運搬難易度が高いほど、運搬しなければならない物品の配送先や回送先が属した地域ユニットでの運搬者の需要に比べて供給が不足するほど、物品を運搬することによって運搬者がもらうことになる金額を高く決定することができる。このようにすることによって、自然に運搬者の供給が不足している地域ユニットに運搬者がさらに供給されるようにすることができる。
【0074】
その反対に、本発明の一実施例に係る運搬管理部230は、運搬しなければならない物品の個数が少ないほど、運搬難易度が低いほど、運搬しなければならない物品の配送先や回送先が属した地域ユニットでの運搬者の需要に比べて供給が充分であるほど、物品を運搬することによって運搬者がもらうことになる金額を低く決定することができる。このようにすることによって、自然に運搬者の供給が十分な地域ユニットに運搬者がさらに供給されないようにすることができる。
【0075】
次に、本発明の一実施例に係る通信部240は情報獲得部210、地域ユニット決定部220および運搬管理部230からの/へのデータの送受信を可能にする機能を遂行することができる。
【0076】
最後に、本発明の一実施例に係る制御部250は情報獲得部210、地域ユニット決定部220、運搬管理部230および通信部240間のデータの流れを制御する機能を遂行することができる。すなわち、本発明の一実施例に係る制御部250は物品運搬支援システム200の外部からの/へのデータの流れまたは物品運搬支援システム200の各構成要素間のデータの流れを制御することによって、情報獲得部210、地域ユニット決定部220、運搬管理部230および通信部240でそれぞれ固有の機能を遂行するように制御することができる。
【0077】
以上で説明された本発明に係る実施例は、多様なコンピュータ構成要素を通じて実行され得るプログラム命令語の形態で具現されてコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され得る。前記コンピュータ読み取り可能な記録媒体はプログラム命令語、データファイル、データ構造などを単独でまたは組み合わせて含むことができる。前記コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されるプログラム命令語は、本発明のために特別に設計されて構成されたものであるかコンピュータソフトウェア分野の当業者に公知になっている使用可能なものであり得る。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例には、ハードディスク、フロッピーディスクおよび磁気テープのような磁気媒体、CD-ROMおよびDVDのような光記録媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気-光媒体(magneto-optical medium)、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのような、プログラム命令語を保存し実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令語の例には、コンパイラによって作られるような機械語コードだけでなくインタープリタなどを使ってコンピュータによって実行され得る高級言語コードも含まれる。ハードウェア装置は本発明に係る処理を遂行するために一つ以上のソフトウェアモジュールで変更され得、その逆も同様である。
【0078】
以上、本発明が具体的な構成要素などのような特定事項と限定された実施例および図面によって説明されたが、これは本発明のより全般的な理解を助けるために提供されたものに過ぎず、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であればこのような記載から多様な修正と変更を図ることができる。
【0079】
したがって、本発明の思想は前述された実施例に限定されて定められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなくこの特許請求の範囲と均等なまたはこれから等価的に変更されたすべての範囲は本発明の思想の範疇に属すると言える。
図1
図2
図3
【国際調査報告】