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特表2024-537738電子リアビューミラーシステム及び制御方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-16
(54)【発明の名称】電子リアビューミラーシステム及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   B60R 1/26 20220101AFI20241008BHJP
   B60R 11/04 20060101ALI20241008BHJP
   B60R 11/02 20060101ALI20241008BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
B60R1/26 200
B60R11/04
B60R11/02 C
G08G1/16 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024518671
(86)(22)【出願日】2021-09-26
(85)【翻訳文提出日】2024-04-01
(86)【国際出願番号】 CN2021120637
(87)【国際公開番号】W WO2023044853
(87)【国際公開日】2023-03-30
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【弁理士】
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】姚 任▲暢▼零
【テーマコード(参考)】
3D020
5H181
【Fターム(参考)】
3D020BA04
3D020BA20
3D020BB01
3D020BC01
3D020BE03
5H181AA01
5H181CC04
5H181CC11
5H181LL02
5H181LL08
(57)【要約】
この出願は、衝突及び損傷を避けるためにカメラスタビライザモジュールを収容して隠すことができ、そして、第1のカメラがリアビュー画像を適時にキャプチャするために、収容されたカメラスタビライザモジュールを適応的に展開することができるようにするための、電子リアビューミラーシステム及び制御方法を開示する。電子リアビューミラーシステムは、カメラスタビライザモジュールと、制御ユニットとを含む。カメラスタビライザモジュールは、車両のフロントフェンダに取り付けられる。カメラスタビライザモジュールは、スタビライザサポートと、第1のカメラと、第1のステッパモータとを含む。第1のカメラは、スタビライザサポートに取り付けられる。スタビライザサポートは、第1のステッパモータを利用してフロントフェンダに接続される。第1のステッパモータは、制御ユニットに接続される。制御ユニットは、第1の制御信号又は第2の制御信号を生成し、第1の制御信号又は第2の制御信号を第1のステッパモータに送信する。第1のステッパモータは、第1の制御信号に基づいて、スタビライザサポートをフロントフェンダへと折り畳み、又は、第2の制御信号に基づいて、スタビライザサポートをフロントフェンダから展開する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子リアビューミラーシステムであって、
前記電子リアビューミラーシステムは、車両に適用され、
前記電子リアビューミラーシステムは、カメラスタビライザモジュールと、制御ユニットとを含み、
前記カメラスタビライザモジュールは、前記車両のフロントフェンダに取り付けられており、
前記カメラスタビライザモジュールは、スタビライザサポートと、第1のカメラと、第1のステッパモータとを含み、
前記第1のカメラは、前記スタビライザサポートに取り付けられており、
前記スタビライザサポートは、前記第1のステッパモータを利用して前記フロントフェンダに接続されており、
前記第1のステッパモータは、前記制御ユニットに接続されており、
前記制御ユニットは、第1の制御信号又は第2の制御信号を生成し、前記第1の制御信号又は前記第2の制御信号を前記第1のステッパモータに送信するように構成され、
前記第1のステッパモータは、前記第1の制御信号に基づいて、前記スタビライザサポートを前記フロントフェンダへと折り畳む、又は、前記第2の制御信号に基づいて前記スタビライザサポートを前記フロントフェンダから展開するように構成される、
電子リアビューミラーシステム。
【請求項2】
前記カメラスタビライザモジュールは、第1の超音波センサをさらに含み、前記第1の超音波センサは、前記制御ユニットに接続されており、
前記第1の超音波センサは、第1の距離を検出するように構成され、前記第1の距離は、第1の障害物と前記スタビライザサポートとの間の距離であり、前記第1の障害物は、前記スタビライザサポートの第1の方向及び/又は第2の方向に位置する障害物であり、前記第1の方向は、前記第2の方向とは反対であり、
前記制御ユニットは、前記第1の距離がプリセット距離以下であるときに、前記第1の制御信号を前記第1のステッパモータに送信するように構成される、
請求項1に記載の電子リアビューミラーシステム。
【請求項3】
前記カメラスタビライザモジュールは、第2の超音波センサをさらに含み、前記第2の超音波センサは、前記制御ユニットに接続されており、
前記第2の超音波センサは、前記スタビライザサポートが前記フロントフェンダへと折り畳まれた後に第2の距離を検出するように構成され、前記第2の距離は、前記第1の障害物と、前記フロントフェンダの車体面との間の垂直距離であり、
前記制御ユニットは、前記第2の距離に基づいて、前記カメラスタビライザモジュールが前記第1の障害物を回避したと判定されるときに、前記第2の制御信号を前記第1のステッパモータに送信するように構成される、
請求項2に記載の電子リアビューミラーシステム。
【請求項4】
前記制御ユニットは、
前記車両の運転速度を取得し、
前記運転速度がプリセット速度以上であるときに、前記第1の制御信号を前記第1のステッパモータに送信する
ようにさらに構成される、
請求項1に記載の電子リアビューミラーシステム。
【請求項5】
前記制御ユニットは、
前記車両の方向指示器情報を取得し、
前記方向指示器情報に基づいて前記第2の制御信号を前記第1のステッパモータに送信する
ようにさらに構成される、
請求項4に記載の電子リアビューミラーシステム。
【請求項6】
前記電子リアビューミラーシステムは、第2のカメラをさらに含み、前記第2のカメラは、前記制御ユニットに接続されており、
前記第2のカメラは、運転者の運転挙動画像をキャプチャするように構成され、
前記制御ユニットは、前記運転者の前記運転挙動画像に基づいて前記第2の制御信号を前記第1のステッパモータに送信するようにさらに構成される、
請求項4に記載の電子リアビューミラーシステム。
【請求項7】
前記制御ユニットは、
前記車両の車両姿勢情報及び/又は運転者の顔特徴情報を取得し、
前記車両姿勢情報及び/又は前記運転者の前記顔特徴情報を処理して、前記第1のカメラの回転角制御情報を取得し、
その第1の視野がターゲット範囲に適合する第1の画像を前記第1のカメラがキャプチャするように、前記回転角制御情報に基づいて前記第1のカメラを回転させるように制御する
ように構成される、
請求項1~3のいずれか1項に記載の電子リアビューミラーシステム。
【請求項8】
前記電子リアビューミラーシステムは、第1のディスプレイを含み、前記第1のディスプレイは、前記車両のBピラーに取り付けられており、前記第1のディスプレイは、前記制御ユニットに接続されており、前記制御ユニットは、
前記車両のパーキング情報を取得し、
前記パーキング情報に基づいて、前記車両の運転速度が第1の値まで減少すると判定されるときに、リアビュー画像を前記第1のディスプレイに送信することであって、前記第1の値は、前記車両が走行を停止することを示し、前記リアビュー画像は、前記第1のカメラによってキャプチャされる、ことを行う
ように構成され、
前記第1のディスプレイは、前記リアビュー画像を表示するように構成される、
請求項7に記載の電子リアビューミラーシステム。
【請求項9】
前記制御ユニットは、
第1の情報を取得することであって、前記第1の情報は、前記車両と、前記車両の後続車両との間の距離を示す、ことを行い、
前記リアビュー画像及び前記第1の情報に基づいて、搭乗者が前記車両から降りるための安全な距離範囲を決定し、
前記安全な距離範囲に基づいて、前記搭乗者に前記車両から降りることを示す
ようにさらに構成される、
請求項8に記載の電子リアビューミラーシステム。
【請求項10】
前記電子リアビューミラーシステムは、第2のディスプレイをさらに含み、前記第2のディスプレイは、前記制御ユニットに接続されており、
前記制御ユニットは、リアビュー画像を前記第2のディスプレイに送信するようにさらに構成され、前記リアビュー画像は、前記第1のカメラによってキャプチャされ、
前記第2のディスプレイは、前記リアビュー画像を表示するように構成される、
請求項1~7のいずれか1項に記載の電子リアビューミラーシステム。
【請求項11】
前記カメラスタビライザモジュールは、第2のステッパモータをさらに含み、前記第1のカメラは、前記第2のステッパモータを利用して前記スタビライザサポートに取り付けられており、
前記第2のステッパモータは、
前記制御ユニットによって送信された前記回転角制御情報を受信し、
前記回転角制御情報に基づいて前記第1のカメラの回転角を調整する
ように構成される、
請求項7~10のいずれか1項に記載の電子リアビューミラーシステム。
【請求項12】
前記第1のカメラは、前記スタビライザサポートが前記フロントフェンダへと折り畳まれるとき、前記フロントフェンダのスプリングプレートの凹み位置に収容される、又は
前記第1のカメラは、前記スタビライザサポートが前記フロントフェンダから展開されるとき、前記凹み位置から取り出される、
請求項1~11のいずれか1項に記載の電子リアビューミラーシステム。
【請求項13】
前記カメラスタビライザモジュールは、ハウジングをさらに含み、前記ハウジングは、前記第1のカメラをカバーするように構成される、
請求項1~12のいずれか1項に記載の電子リアビューミラーシステム。
【請求項14】
運転者支援制御システムであって、前記運転者支援制御システムは、請求項1~13のいずれか1項に記載の電子リアビューミラーシステムを含み、
前記電子リアビューミラーシステムは、制御ユニットと、2つのカメラスタビライザモジュールと、2つの第1のディスプレイと、1つの第2のディスプレイとを含み、一方の前記カメラスタビライザモジュールは、車両の左側フロントフェンダに取り付けられ、他方の前記カメラスタビライザモジュールは、前記車両の右側フロントフェンダに取り付けられ、一方の前記第1のディスプレイは、前記車両の左側Bピラーに取り付けられ、他方の前記第1のディスプレイは、前記車両の右側Bピラーに取り付けられる、運転者支援制御システム。
【請求項15】
車両であって、前記車両は、請求項1~13のいずれか1項に記載の前記電子リアビューミラーシステムを備え、前記電子リアビューミラーシステムは、制御ユニットと、2つのカメラスタビライザモジュールと、2つの第1のディスプレイと、1つの第2のディスプレイとを含み、一方の前記カメラスタビライザモジュールは、前記車両の左側フロントフェンダに取り付けられ、他方の前記カメラスタビライザモジュールは、前記車両の右側フロントフェンダに取り付けられ、一方の前記第1のディスプレイは、前記車両の左側Bピラーに取り付けられ、他方の前記第1のディスプレイは、前記車両の右側Bピラーに取り付けられる、車両。
【請求項16】
制御方法であって、前記制御方法は、電子リアビューミラーシステムに適用され、前記電子リアビューミラーシステムは、車両に適用され、前記制御方法は、
第1の制御信号又は第2の制御信号を生成するステップと、
前記第1の制御信号に基づいて前記車両のフロントフェンダへとスタビライザサポートを折り畳む、又は、前記第2の制御信号に基づいて前記フロントフェンダから前記スタビライザサポートを展開するステップと、
を含む、制御方法。
【請求項17】
コンピュータ可読命令を格納するように構成されたメモリを含み、
前記運転者支援デバイスは、前記メモリに結合され、かつ前記メモリ内の前記コンピュータ可読命令を実行して、請求項16に記載の制御方法を実行するように構成されているプロセッサをさらに含む、運転者支援デバイス。
【請求項18】
コンピュータ可読記憶媒体であって、命令がコンピュータ上で実行されるとき、前記コンピュータは、請求項16に記載の制御方法を実行することが可能になる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項19】
命令を含むコンピュータプログラム製品であって、前記命令がコンピュータ上で実行されるとき、前記コンピュータは、請求項16に記載の制御方法を実行することが可能になる、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、自動車の電子制御技術の分野に関し、具体的には、電子リアビューミラーシステム及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
機械化から電子化への自動車産業の変遷に伴い、車両に一般的に利用されているガラスリアビューミラーは徐々に置き換えられ、コンセプト車両及び量産乗用車についても電子リアビューミラーシステムが徐々に現れてきている。現在の電子リアビューミラーシステム構造は、以下のように説明される。左リアビューカメラ及び右リアビューカメラが、リアビュー画像をキャプチャするために、ガラスリアビューミラーを置き換え、リアビューミラーの視野角から見える視野が運転席内のディスプレイを利用してリアルタイムに表示される。電子リアビューミラーに伴い、大きな視野(field of view, FOV)を持つカメラが、利用するために選ばれ、それにより、運転者は、ガラスリアビューミラーのものより広い視野を得ることができる。
【0003】
関連する解決策において、一般に、電子リアビューミラーシステムのカメラモジュールは、オリジナルリアビューミラーの取り付けプラットフォームを利用して取り付けられている。具体的には、カメラモジュールは、オリジナルの左側ガラスリアビューミラー及び右側ガラスリアビューミラーを置き換えるように、左側ガラスリアビューミラー及び右側ガラスリアビューミラーの位置に固定的に取り付けられているか、又は、カメラモジュールは、車両ドアに直接、固定的に取り付けられている。
【0004】
しかし、車両の低速度運転プロセスにおいては、運転者が注意深くない場合、既存の解決策におけるリアビューカメラモジュールがぶつけられて損傷しやすく、カスタマー側に高いメンテナンスコストをもたらす。代替的に、高速度運転シナリオにおいては、また、既存のカメラモジュールが風圧抵抗の対象となる。
【発明の概要】
【0005】
この出願の実施形態は、カメラスタビライザモジュールが収容されて隠され、走行中の風圧抵抗を低減し、衝突及び損傷を回避することができ、さらに、収容されたカメラスタビライザモジュールは、適応的に開かれ、適時に、第1のカメラを利用してリアビュー画像をキャプチャすることができるようにするための電子リアビューミラーシステム及び制御方法を提供する。
【0006】
第1の態様によれば、この出願は、電子リアビューミラーシステムを提供する。電子リアビューミラーシステムは、車両に適用される。電子リアビューミラーシステムは、カメラスタビライザモジュールと、制御ユニットとを含む。カメラスタビライザモジュールは、車両のフロントフェンダに取り付けられている。カメラスタビライザモジュールは、スタビライザサポートと、第1のカメラと、第1のステッパモータとを含む。第1のカメラは、スタビライザサポートに取り付けられている。スタビライザサポートは、第1のステッパモータを利用してフロントフェンダに接続されている。第1のステッパモータは、制御ユニットに接続されている。制御ユニットは、第1の制御信号又は第2の制御信号を生成し、第1の制御信号又は第2の制御信号を第1のステッパモータに送信するように構成される。第1のステッパモータは、第1の制御信号に基づいてスタビライザサポートをフロントフェンダへと折り畳む、又は、第2の制御信号に基づいてスタビライザサポートをフロントフェンダから展開するように構成される。上記の方式において、第1のステッパモータは、第1の制御信号に基づいて、スタビライザサポートをフロントフェンダへと折り畳み、カメラスタビライザモジュールを収容して隠し、それによって、走行中の風圧抵抗を低減し、衝突及び損傷を回避する、又は、第1のステッパモータは、第2の制御信号に基づいて、スタビライザサポートをフロントフェンダから展開し、そこで直ちに、第1のカメラが適時にリアビュー画像をキャプチャし始める。
【0007】
いくつかの可能な実装において、カメラスタビライザモジュールは、第1の超音波センサをさらに含む。第1の超音波センサは、制御ユニットに接続されている。第1の超音波センサは、第1の距離を検出するように構成される。第1の距離は、第1の障害物とスタビライザサポートとの間の距離である。第1の障害物は、スタビライザサポートの第1の方向及び/又は第2の方向に位置する障害物である。第1の方向は、第2の方向とは反対である。制御ユニットは、第1の距離がプリセット距離以下であるときに、第1の制御信号を第1のステッパモータに送信するように構成される。上記の方式では、第1の制御信号が第1のステッパモータに送信される必要があるかどうかを判定するために、障害物とスタビライザサポートとの間の距離が検出される。これは低速度運転シナリオに適用可能であり、カメラスタビライザモジュールがぶつかって損傷することを防止することができる。
【0008】
いくつかの他の可能な実装において、カメラスタビライザモジュールは、第2の超音波センサをさらに含む。第2の超音波センサは、制御ユニットに接続されている。第2の超音波センサは、スタビライザサポートがフロントフェンダへと折り畳まれた後、第2の距離を検出するように構成される。第2の距離は、第1の障害物と、フロントフェンダの車体面との間の垂直距離である。制御ユニットは、第2の距離に基づいて、カメラスタビライザモジュールが第1の障害物を回避したと判定されるときに、第2の制御信号を第1のステッパモータに送信するように構成される。
【0009】
いくつかの他の可能な実装において、制御ユニットは、車両の運転速度を取得し、運転速度がプリセット速度以上であるときに、第1の制御信号を第1のステッパモータに送信するようにさらに構成される。上記の方式では、第1の制御信号が第1のステッパモータに送信される必要があるかどうかが運転速度を利用して判定される。これは高速度運転シナリオに適用可能であり、カメラスタビライザモジュールを折り畳んで風圧抵抗を低減することができる。
【0010】
いくつかの他の可能な実装において、制御ユニットは、車両の方向指示器情報(turn light indication information)を取得し、方向指示器情報に基づいて第2の制御信号を第1のステッパモータに送信するようにさらに構成される。上記の方式では、取得された方向指示器情報に基づいて第2の制御信号が第1のステッパモータに送信される。これは高速度シナリオに適用可能であり、要求に基づいてカメラスタビライザモジュールを展開することができる。
【0011】
いくつかの他の可能な実装において、電子リアビューミラーシステムは、第2のカメラをさらに含み、第2のカメラは、制御ユニットに接続されている。第2のカメラは、運転者の運転挙動画像(driving behavior image)をキャプチャするように構成される。制御ユニットは、運転者の運転挙動画像に基づいて第2の制御信号を第1のステッパモータに送信するようにさらに構成される。
【0012】
いくつかの他の可能な実装において、制御ユニットは、車両の車両姿勢情報及び/又は運転者の顔特徴情報を取得し、車両姿勢情報及び/又は運転者の顔特徴情報を処理して、第1のカメラの回転角制御情報を取得するように構成され、次いで、制御ユニットは、その第1の視野がターゲット範囲に適合する第1の画像を第1のカメラがキャプチャするように、回転角制御情報に基づいて第1のカメラを回転させるようにさらに制御する。第1のカメラが回転するように制御され、それにより、回転した第1のカメラが、より大きな視野で第1の画像をキャプチャすることができる。このようにして、ブラインドエリアの視野が拡張され、さらに、運転者が車両を運転するときに車両を障害物に擦ることを防止する。これは安全運転につながる。
【0013】
いくつかの他の可能な実装において、電子リアビューミラーシステムは、第1のディスプレイを含む。第1のディスプレイは、車両のBピラーに取り付けられており、第1のディスプレイは、制御ユニットに接続されている。制御ユニットは、車両のパーキング情報を取得し、パーキング情報に基づいて、車両の運転速度が第1の値まで減少すると判定されるときに、車両が走行を停止したと決定し、リアビュー画像を第1のディスプレイに送信するように構成される。第1の値は、車両が走行を停止することを示す。リアビュー画像は、第1のカメラによってキャプチャされる。第1のディスプレイは、リアビュー画像を表示するように構成される。第1のカメラから得られたリアビュー画像は、第1のディスプレイによって、リアシートの搭乗者に表示され、それにより、リアシートの搭乗者は、リアルタイムに後続車両などの状況を見る。
【0014】
いくつかの他の可能な実装において、制御ユニットは、第1の情報を取得することであって、第1の情報は、車両と、その車両の後続車両との間の距離を示す、ことを行うようにさらに構成される。次いで、制御ユニットは、リアビュー画像及び第1の情報に基づいて、搭乗者が車両から降りるための安全な距離範囲をさらに決定し、安全な距離範囲に適合するとき、搭乗者に車両から降りることを示す。
【0015】
いくつかの他の可能な実装において、電子リアビューミラーシステムは、第2のディスプレイをさらに含み、第2のディスプレイは、制御ユニットに接続されている。制御ユニットは、リアビュー画像を第2のディスプレイに送信するようにさらに構成され、リアビュー画像は、第1のカメラによってキャプチャされる。第2のディスプレイは、リアビュー画像を表示するように構成される。第2のディスプレイは、第1のカメラによってキャプチャされたリアビュー画像を表示し、それにより、運転者は、リアルタイムにリアビュー画像を見ることができ、それによって、リアビューミラーに対する運転者の要求を満たす。
【0016】
いくつかの他の可能な実装において、カメラスタビライザモジュールは、第2のステッパモータをさらに含み、第1のカメラは、第2のステッパモータを利用してスタビライザサポートに取り付けられている。第2のステッパモータは、制御ユニットによって送信された回転角制御情報を受信し、回転角制御情報に基づいて第1のカメラの回転角を調整するように構成される。第1のカメラは、第2のステッパモータを利用してスタビライザサポートに取り付けられており、それにより、第1のカメラの回転角は、第2のステッパモータを利用して調整することができ、さらに、第1のカメラの回転に際して、第1のカメラを安定的に支持することができる。
【0017】
いくつかの他の可能な実装において、第1のカメラは、スタビライザサポートがフロントフェンダへと折り畳まれるとき、フロントフェンダのスプリングプレート(spring plate)の凹み位置(recessed position)に収容される、又は、第1のカメラは、スタビライザサポートがフロントフェンダから展開されるとき、凹み位置から取り出される。上記の方式では、スタビライザサポートがフロントフェンダへと折り畳まれるとき、第1のカメラを、フロントフェンダのスプリングプレートの凹み位置に収容することができる。このようにして、第1のカメラの全体が凹み位置内に完全に収容され、さらに、スタビライザサポートの表面が車体面と同じ高さ(flush)になり、それにより、美的品質が改善される。代替的に、スタビライザサポートが展開されるとき、スプリングプレートが凹み位置を満たしてよく、それにより、車体面には凹みがなくなり、それによって、良好な空力形状が確保される。
【0018】
いくつかの他の可能な実装において、カメラスタビライザモジュールは、ハウジングをさらに含み、ハウジングは、第1のカメラをカバーするように構成され、良好な空力形状が確保される。
【0019】
第2の態様によれば、この出願の実施形態は、制御方法を提供する。制御方法は、電子リアビューミラーシステムに適用され、電子リアビューミラーシステムは、車両に適用される。電子リアビューミラーシステムは、カメラスタビライザモジュールと、制御ユニットとを含む。カメラスタビライザモジュールは、車両のフロントフェンダに取り付けられている。カメラスタビライザモジュールは、スタビライザサポートと、第1のカメラと、第1のステッパモータとを含みうる。第1のカメラは、スタビライザサポートに取り付けられている。スタビライザサポートは、第1のステッパモータを利用してフロントフェンダに接続されている。第1のステッパモータは、制御ユニットに接続されている。制御方法において、第1の制御信号又は第2の制御信号が生成され、スタビライザサポートは、第1の制御信号に基づいて車両のフロントフェンダへと折り畳まれる、又は、スタビライザサポートは、第2の制御信号に基づいてロントフェンダから展開される。
【0020】
いくつかの可能な例において、制御方法は、第1の距離を検出するステップであって、第1の距離は、第1の障害物とスタビライザサポートとの間の距離であり、第1の障害物は、スタビライザサポートの第1の方向及び/又は第2の方向に位置する障害物であり、第1の方向は、第2の方向とは反対である、ステップと、第1の距離がプリセット距離以下であるときに第1の制御信号を生成するステップと、をさらに含む。
【0021】
いくつかの可能な例において、制御方法は、スタビライザサポートがフロントフェンダへと折り畳まれた後に第2の距離を検出するステップであって、第2の距離は、第1の障害物と、フロントフェンダの車体面との間の垂直距離である、ステップと、第2の距離に基づいて、カメラスタビライザモジュールが第1の障害物を回避したと判定されるときに、第2の制御信号を生成するステップと、をさらに含む。
【0022】
いくつかの可能な例において、制御方法は、車両の運転速度を取得するステップと、運転速度がプリセット速度以上であるときに、第1の制御信号を生成するステップと、をさらに含む。
【0023】
いくつかの可能な例において、制御方法は、車両の方向指示器情報を取得するステップと、方向指示器情報に基づいて第2の制御信号を生成するステップと、をさらに含む。
【0024】
いくつかの可能な例において、制御方法は、運転者の運転挙動画像をキャプチャするステップと、運転者の運転挙動画像に基づいて第2の制御信号を生成するステップと、をさらに含む。
【0025】
いくつかの可能な例において、制御方法は、車両の車両姿勢情報及び/又は運転者の顔特徴情報を取得するステップと、車両姿勢情報及び/又は運転者の顔特徴情報を処理して、第1のカメラの回転角制御情報を取得するステップと、その第1の視野がターゲット範囲に適合する第1の画像を第1のカメラがキャプチャするように、回転角制御情報に基づいて第1のカメラを回転させるように制御するステップと、をさらに含む。
【0026】
いくつかの可能な例において、制御方法は、車両のパーキング情報を取得するステップと、パーキング情報に基づいて、車両の運転速度が第1の値まで減少すると判定されるとき、第1のディスプレイを利用してリアビュー画像を表示するステップであって、第1のディスプレイは、Bピラーに取り付けられており、第1の値は、車両が走行を停止することを示し、リアビュー画像は、第1のカメラによってキャプチャされる、ステップと、をさらに含む。
【0027】
いくつかの可能な例において、制御方法は、第1の情報を取得するステップであって、第1の情報は、車両と、その車両の後続車両との間の距離を示す、ステップと、リアビュー画像及び第1の情報に基づいて、搭乗者が車両から降りるための安全な距離範囲を決定するステップと、安全な距離範囲に適合するとき、搭乗者に車両から安全に降りることを示すステップと、をさらに含む。
【0028】
いくつかの可能な例において、制御方法は、第2のディスプレイを利用してリアビュー画像を表示するステップであって、リアビュー画像は、第1のカメラによってキャプチャされる、ステップをさらに含む。
【0029】
いくつかの可能な例において、制御方法は、回転角制御情報に基づいて第1のカメラの回転角を調整するステップをさらに含む。
【0030】
いくつかの可能な例において、第1のカメラは、スタビライザサポートがフロントフェンダへと折り畳まれるとき、フロントフェンダのスプリングプレートの凹み位置に収容される、又は、第1のカメラは、スタビライザサポートがフロントフェンダから展開されるとき、凹み位置から取り出される。
【0031】
第3の態様によれば、この出願の実施形態は、運転者支援制御システムを提供する。運転者支援制御システムは、第1の態様又は第1の態様の可能な実装のうちのいずれか1つにおいて説明された電子リアビューミラーシステムを含む。電子リアビューミラーシステムは、制御ユニットと、2つのカメラスタビライザモジュールと、2つの第1のディスプレイと、1つの第2のディスプレイとを含む。一方のカメラスタビライザモジュールは、車両の左側フロントフェンダに取り付けられている。他方のカメラスタビライザモジュールは、車両の右側フロントフェンダに取り付けられている。一方の第1のディスプレイは、車両の左側Bピラーに取り付けられている。他方の第1のディスプレイは、車両の右側Bピラーに取り付けられている。
【0032】
第4の態様によれば、この出願の実施形態は、車両を提供する。車両は、第1の態様又は第1の態様の可能な実装のいずれか1つにおいて説明された電子リアビューミラーシステムを含む。電子リアビューミラーシステムは、制御ユニットと、2つのカメラスタビライザモジュールと、2つの第1のディスプレイと、1つの第2のディスプレイとを含む。一方のカメラスタビライザモジュールは、車両の左側フロントフェンダに取り付けられている。他方のカメラスタビライザモジュールは、車両の右側フロントフェンダに取り付けられている。一方の第1のディスプレイは、車両の左側Bピラーに取り付けられている。他方の第1のディスプレイは、車両の右側Bピラーに取り付けられている。
【0033】
この出願の第5の態様は、運転者支援デバイスを提供する。運転者支援デバイスは、コンピュータ可読命令を格納するように構成されたメモリを含んでよく、メモリに結合され、かつメモリ内のコンピュータ可読命令を実行して、第2の態様又は第2の態様の可能な実装のいずれか1つにおいて説明された方法を実行するように構成されるプロセッサをさらに含んでよい。
【0034】
この出願の第6の態様は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ装置上で命令が実行されるとき、コンピュータ装置は、第2の態様又は第2の態様の可能な実装のいずれか1つにおいて説明された方法を実行することが可能になる。
【0035】
この出願の第7の態様は、コンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータ上でコンピュータプログラム製品が実行されるとき、コンピュータは、第2の態様又は第2の態様の可能な実装のいずれか1つにおいて説明された方法を実行することが可能になる。
【0036】
この出願の第8の態様は、チップシステムを提供する。チップシステムは、第2の態様又は第2の態様の可能な実装のいずれか1つにおいて説明された方法における機能を実装することについて車両又は運転者支援デバイスをサポートするように構成されたプロセッサを含んでよい。
【0037】
この出願の実施形態において提供される技術的解決策では、カメラスタビライザモジュールが車両のフロントフェンダに取り付けられている。第1のステッパモータは、第1の制御信号に基づいてスタビライザサポートをフロントフェンダへと折り畳み、それにより、カメラスタビライザモジュールは、収容されて隠され、それによって、走行中の風圧抵抗を低減し、衝突及び損傷を回避する。加えて、第1のステッパモータは、第2の制御信号に基づいてフロントフェンダからスタビライザサポートを展開し、その上で直ちに、第1のカメラが適時にリアビュー画像をキャプチャし始める。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】関連する解決策におけるカメラモジュールを取り付けることについての模式図である。
図2A】この出願の実施形態による車両システムの模式図である。
図2B】この出願の実施形態による電子リアビューミラーシステムのアーキティクチャの模式図である。
図3A】この出願の実施形態によるカメラスタビライザモジュールの取り付けについての模式図である。
図3B】この出願の実施形態によるカメラスタビライザモジュールの構造の模式図である。
図3C】この出願の実施形態によるスタビライザサポートの模式図である。
図4A】カメラスタビライザモジュールが折り畳まれるケースの模式図である。
図4B】カメラスタビライザモジュールが展開されるケースの模式図である。
図5A】この出願の実施形態による電子リアビューミラーシステムの他のアーキティクチャの模式図である。
図5B】この出願によるカメラスタビライザモジュールの他の構造の模式図である。
図5C】この出願の実施形態による電子リアビューミラーシステムの他のアーキティクチャの模式図である。
図5D】この出願のカメラスタビライザモジュールの他の構造の模式図である。
図6】回転した第1のカメラがリアビュー画像をキャプチャする対応する視野の模式図である。
図7】この出願の実施形態による電子リアビューミラーシステムの他のアーキティクチャの模式図である。
図8】この出願の実施形態による電子リアビューミラーシステムの他のアーキティクチャの模式図である。
図9】この出願の実施形態による電子リアビューミラーシステムの他のアーキティクチャの模式図である。
図10】この出願の実施形態による電子リアビューミラーシステムの他のアーキティクチャの模式図である。
図11】この出願の実施形態による電子リアビューミラーシステムの他のアーキティクチャの模式図である。
図12A】この出願の実施形態による制御方法の模式図である。
図12B-1】この出願の実施形態による制御方法の他の模式図である。
図12B-2】この出願の実施形態による制御方法の他の模式図である。
図13】この出願の実施形態による運転者支援デバイスのハードウェア構造の模式図である。
図14】この出願の実施形態による運転者支援デバイスの構造の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
この出願の実施形態は、カメラスタビライザモジュールが収容されて隠されて、走行中の風圧抵抗を低減し、衝突及び損傷を回避することができ、さらに、第1カメラが適時にリアビュー画像をキャプチャするために、収容されたカメラスタビライザモジュールを適応的に展開することができるようにする電子リアビューミラーシステム及び制御方法を提供する。
【0040】
以下では、この出願の実施形態における添付図を参照しながら、この出願の実施形態における技術的解決策について明確かつ完全に説明する。明らかに、説明される実施形態は単なる一部に過ぎず、この出願の実施形態の全てではない。当業者によって、この出願の実施形態に基づいて創作的努力なく得られる全ての他の実施形態は、この出願の保護範囲に収まるべきである。
【0041】
この出願の明細書、特許請求の範囲、及び添付図において、「第1の」、「第2の」、「第3の」、及び「第4の」などの用語(もしあるなら)は、類似のオブジェクトの間を区別することを意図しているが、必ずしも具体的な順序又はシーケンスを記述するために利用されてはいない。そのような方法で利用される言葉は、適切な状況において交換可能であり、それにより、ここで説明される、この出願の実施形態を、ここで図示又は記述された順序以外の順序で実装することができると理解すべきである。加えて、用語「含む」及び「有する」、そして、それらの任意の他の変形は、非排他的包含をカバーすることを意図している。例えば、一連のステップ又はユニットを含む、プロセス、方法、システム、製品、又はデバイスは、必ずしも明示的に列挙されたステップ又はユニットに限定されるものではなく、明示的に列挙されていない他のステップ又はユニット、或いは、そのようなプロセス、方法、製品、又はデバイスに固有である他のステップ又はユニットを含みうる。
【0042】
機械化から電子化への自動車産業の変遷に伴い、車両に一般的に利用されているガラスリアビューミラーを電子リアビューミラーシステムが徐々に置き換えており、それにより、ガラスリアビューミラーのものより広いリアビュー視野が運転者に提供される。しかし、関連する解決策では、一般に、電子リアビューミラーシステムのカメラモジュールが、オリジナルのリアビューミラーの取り付けプラットフォームを利用して取り付けられている。図1は、関連する解決策におけるカメラモジュールを取り付けることについての模式図である。図1に示すように、カメラモジュールは、オリジナルの左側ガラスリアビューミラー及び右側ガラスリアビューミラーを置き換えており、オリジナルの左側ガラスリアビューミラー及び右側ガラスリアビューミラーの位置に取り付けられている。代替的に、カメラモジュールは、車両ドアに固定的に取り付けられる。しかし、左側ガラスリアビューミラー及び右側ガラスリアビューミラーの位置に取り付けられているカメラモジュール又は車両ドアに取り付けられているカメラモジュールを利用してリアビュー画像がキャプチャされるプロセスにおいては、低速度で車両を運転しているときに運転者が注意深くない場合、外部カメラモジュールが、ぶつかって損傷しやすく、カスタマー側に高いメンテナンスコストをもたらす。代替的に、高速度運転シナリオにおいては、また、既存のカメラモジュールが風圧抵抗の対象となる。
【0043】
従って、外部カメラモジュールがぶつかりやすく、利用に際して、運転リスクの影響を受けやすいという課題を解決するために、この出願は、電子リアビューミラーシステム10を提供する。図2Aは、この出願の実施形態による車両システムの模式図である。図2Aに示すように、車両システムは、中央ゲートウェイを含み、パワートレインシステム、車体電子システム、車両安全システム、インフォテインメントシステム、及び運転者支援制御システムをさらに含む。運転者支援制御システムは、レーンデバーチャーワーニングシステム(lane departure warning system, LDSW)、アダプティブクルーズコントロール(adaptive cruise control, ACC)システム、自動パーキングシステム、及び電子リアビューミラーシステム10をさらに含みうる。上述した電子リアビューミラーシステム10は、車両に適用され、効果的にカメラモジュールを収容して隠し、それによって、衝突及び損傷を回避し、走行中の風圧抵抗を低減しうるし、又は、第1のカメラが適時にリアビュー画像をキャプチャするために、収容されたカメラモジュールを適時に展開しうる。車両は、インテリジェント車両、車、トラック、バス、建設車両、又はディーゼル車などであってよい。これについては、この出願のこの実施形態において特に限定されない。
【0044】
図2Bは、この出願の実施形態による電子リアビューミラーシステムのアーキティクチャの模式図である。
【0045】
図2Bに示すように、この出願のこの実施形態において提供される電子リアビューミラーシステム10は、カメラスタビライザモジュール101と、制御ユニット102とを含みうる。カメラスタビライザモジュール101は、スタビライザサポート1011と、第1のカメラ1012と、第1のステッパモータ1013とを含む。制御ユニット102は、第1の制御信号又は第2の制御信号を生成し、第1の制御信号又は第2の制御信号を第1のステッパモータ1013に送信するように構成される。第1のステッパモータ1013は、第1の制御信号に基づいてスタビライザサポート1011をフロントフェンダ20へと折り畳む、又は、第2の制御信号に基づいてスタビライザサポート1011をフロントフェンダ20から展開するように構成される。
【0046】
カメラスタビライザモジュール101は、車両のフロントフェンダ20に取り付けられており、それにより、機械的な振動及び衝撃に起因するリスクを低減することができることに留意すべきである。詳細については、理解のために図3Aに示したカメラスタビライザモジュール101の取り付けについての模式図を参照されたい。加えて、図3Bは、この出願の実施形態によるカメラスタビライザモジュール101の構造の模式図である。第1のカメラ1012が、スタビライザサポート1011に取り付けられており、スタビライザサポート1011は、第1のステッパモータ1013を利用して車両のフロントフェンダ20に接続されていることが、図3Bから理解することができる。図3A及び図3Bに示したスタビライザサポート1011は単なる例に過ぎないと理解すべきである。実際の適用においては、スタビライザサポート1011の構造は、図3A又は図3Bに示した長方形の構造に限定されない。例えば、スタビライザサポート1011の構造は、飛行機の翼の形状に類似していてもよい。詳細については、理解のために図3Cを参照されたい。
【0047】
その例において、カメラスタビライザモジュール101が近くの障害物によって擦られているかどうかについて、運転者が常に気付くことができるわけではないため、カメラスタビライザモジュール101が損傷することがあるし、又は、高速度運転プロセスでは、風圧抵抗が存在する。従って、運転プロセスにおいて、カメラスタビライザモジュール101がぶつかったり、損傷したりすることなどを防止するために、制御ユニット102は、第1の制御信号を生成し、第1の制御信号を第1のステッパモータ1013に送信しうる。このようにすると、第1の制御信号を受信した後、第1のステッパモータ1013は、第1の制御信号に基づいてスタビライザサポート1011をフロントフェンダ20へと折り畳み、それによって、カメラスタビライザモジュール101全体に対する損傷を回避することができる。加えて、第1のカメラ1012がスタビライザサポート1011に取り付けられているため、第1のステッパモータ1013が、第1の制御信号に基づいてスタビライザサポート1011をフロントフェンダ20へと折り畳むとき、第1のカメラ1012も、フロントフェンダ20に収容されるように駆動されることができる。図4Aは、カメラスタビライザモジュール101が折り畳まれるケースの模式図である。スタビライザサポート1011がフロントフェンダ20に折り畳まれた後、カメラスタビライザモジュール101全体が車体と密着し、それによって、リアビュー画像をキャプチャするように構成された第1のカメラ1012がぶつかって損傷するケースなどの現象を回避することを、図4Aから理解することができる。
【0048】
加えて、カメラスタビライザモジュール101が折り畳まれているときに、運転者が、カメラスタビライザモジュール101における第1のカメラ1012を利用してリアビュー画像をキャプチャすることを期待する場合、制御ユニット102は、第2の制御信号をさらに生成し、第2の制御信号を第1のステッパモータ1013に送信しうる。このようにして、第1のステッパモータ1013は、第2の制御信号に基づいてスタビライザサポート1011をフロントフェンダ20から展開することができる。さらに、第1のカメラ1012も、フロントフェンダ20から離れるように駆動され、それにより、第1のカメラ1012は、リアビュー画像をキャプチャすることができる。図4Bは、カメラスタビライザモジュール101が展開されるケースの模式図である。スタビライザサポート1011がフロントフェンダ20から展開された後、カメラスタビライザモジュール101全体もフロントフェンダ20から展開され、それにより、第1のカメラ1012は、リアビュー画像をキャプチャすることができることを、図4Bから理解することができる。
【0049】
図2Bにおいて説明された電子リアビューミラーシステム10がカメラスタビライザモジュール101を含むことは、電子リアビューミラーシステム10が2つのカメラスタビライザモジュール101を含むこととして理解されうることに留意すべきである。一方のカメラスタビライザモジュール101は、車両の左側フロントフェンダ20に取り付けられ、他方のカメラスタビライザモジュール101は、車両の右側フロントフェンダ20に取り付けられる。具体的な取り付け方式については、理解のために図3Aを参照されたい。制御ユニット102が第1の制御信号又は第2の制御信号を第1のステッパモータ1013に送信することは、また、制御ユニット102が、左側フロントフェンダ20に取り付けられているカメラスタビライザモジュール101内の第1のステッパモータ1013に制御信号を送信し、右側フロントフェンダ20に取り付けられているカメラスタビライザモジュール101内の第1のステッパモータ1013に制御信号を送信することとして理解されうる。図2Bでは、1つのカメラスタビライザモジュール101だけが説明のための例として利用されている。
【0050】
加えて、左側フロントフェンダ20に取り付けられているカメラスタビライザモジュール101における第1のカメラ1012は、主に、左側リアビュー画像をキャプチャするように構成され、右側フロントフェンダ20に取り付けられているカメラスタビライザモジュール101における第1のカメラ1012は、主に、右側リアビュー画像をキャプチャするように構成される。図2Bにおいて説明された第1のカメラ1012は、左側リアビュー画像をキャプチャするように構成されたカメラであってもよいし、右側リアビュー画像をキャプチャするように構成されたカメラであってもよい。これについては、ここでは特に限定されない。
【0051】
この出願において提供される各第1のステッパモータ1013が制御ユニット102に接続されていることに留意すべきである。例えば、ドライバインターフェースは、ステッパモータのコイル巻き線に接続されて、ステッパモータのための駆動電気エネルギーを提供しうる。従って、第1のステッパモータ1013は、ドライブインターフェースを介して制御ユニット102に接続されうる。上述した制御ユニット102は、電子制御ユニット(electronic control unit, ECU)であってよい。これについては、ここでは特に限定されない。
【0052】
いくつかの任意選択の例において、フロントフェンダ20は、スプリングプレート201を含みうる。スタビライザサポート1011がフロントフェンダ20へと折り畳まれるとき、スプリングプレート201は、フロントフェンダ20に押し込まれて、第1のカメラ1012のための空間を作り、それにより、第1のカメラ1012を、フロントフェンダ20のスプリングプレート201の凹み位置に収容することができる。このようにすると、第1のカメラ1012全体が凹み位置に完全に収容され、さらに、スタビライザサポート1011の表面が車体面と同じ高さになり、それにより、美的品質が改善される。同様に、スタビライザサポート1011がフロントフェンダ20から展開されるとき、第1のカメラ1012も凹み位置から取り出されうるし、そのケースでは、スプリングプレート201が凹み位置を埋めうるし、それにより、車体面に凹みがなくなり、それによって、良好な空力形状が確保される。
【0053】
異なる運転シナリオでは、折り畳まれていないカメラスタビライザモジュール101は、異なる程度に損傷されうることに留意すべきである。例えば、低速度運転シナリオでは、運転者は、カメラスタビライザモジュール101との衝突を引き起こしうる近くの障害物に常に注意を払うことができるわけではなく、又は、高速度運転シナリオでは、風圧抵抗が存在する。従って、制御ユニット102は、異なるシナリオにおいて、第1の制御信号又は第2の制御信号を第1のステッパモータ1013に送信しうる。以下では、主に低速度運転シナリオ及び高速度運転シナリオについての説明を提供する。
【0054】
(1)低速度運転シナリオ
図5Aは、この出願の実施形態による電子リアビューミラーシステムの他のアーキティクチャの模式図である。
【0055】
図5Aに示すように、図2Bにおいて提供される電子リアビューミラーシステム10に基づき、カメラスタビライザモジュール101は、第1の超音波センサ1014をさらに含みうる。第1の超音波センサ1014は、制御ユニット102に接続される。第1の超音波センサ1014は、第1の距離を検出するように構成される。制御ユニット102は、第1の距離がプリセット距離以下であるとき、第1の制御信号を第1のステッパモータ1013に送信するように構成される。
【0056】
この例では、車両運転プロセスにおいて、スタビライザサポート1011の前方及び/又は後方の位置に障害物が現れることがあり、従って、外部カメラスタビライザモジュール101は、前方及び/又は後方の障害物に接触して、損傷をもたらしうる。図5Bは、この出願によるカメラスタビライザモジュールの他の構造の模式図である。第1の超音波センサ1014は、スタビライザサポート1011に取り付けられることを、図5Bから理解することができる。第1の障害物とスタビライザサポート1011との間の距離、即ち、第1の距離は、第1の超音波センサ1014を利用して直接的に検出されうる。この場合、第1の超音波センサ1014は、検出を通じて第1の距離を取得した後、制御ユニット102に第1の距離を通知する。例えば、ローカルインターコネクトネットワーク(local interconnect network, LIN)インターフェースが、超音波センサと制御ユニット102とを接続するデータチャネルとして利用されうるし、超音波センサによって検出される障害物距離情報を伝送するように構成することができる。従って、第1の超音波センサ1014は、LINインターフェースを利用して、制御ユニット102に第1の距離を通知しうる。第1の距離を受信した後、制御ユニット102は、第1の距離とプリセット距離とを比較し、第1の距離がプリセット距離以下であると判定されるとき、第1の制御信号を第1のステッパモータ1013に送信する。例えば、プリセット距離が0.5mであり、検出された第1の距離が0.3mである場合、制御ユニット102は、0.3mが0.5m未満であると決定し、第1の制御信号を第1のステッパモータ1013に送信しうる。
【0057】
プリセット距離は、展開された状態にあるカメラスタビライザモジュール101が障害物に接触しやすい距離として理解されうることに留意すべきである。第1の距離は、第1の障害物とスタビライザサポート1011との間の距離である。第1の障害物は、スタビライザサポート1011の第1の方向及び/又は第2の方向に位置する障害物として理解されうる。第1の方向は、第2の方向と反対である。例えば、スタビライザサポート1011を基準オブジェクトとして利用すると、第1の方向は、スタビライザサポート1011の前方の位置として理解されうるし、第2の方向は、スタビライザサポート1011の後方の位置として理解されうる。加えて、車両フロント方向は、前方の方向として理解されうる。代替的に、第1の方向は、スタビライザサポート1011の後方の位置として理解されうるし、第2の方向は、スタビライザサポート1011の前方の位置として理解されうる。これについては、ここでは限定されない。
【0058】
加えて、第1の超音波センサ1014は、2つの超音波サブセンサを含むと理解されうる。一方の超音波サブセンサは、第1の方向における第1の障害物とスタビライザサポート1011との間の距離を収集するように構成されうるし、他方の超音波サブセンサは、第2の方向における第1の障害物とスタビライザサポート1011との間の距離を収集するように構成されうる。例えば、第1の方向は、スタビライザサポート1011の前方の位置であり、第2の方向は、スタビライザサポート1011の後方の位置である。加えて、車両走行方向が、真っ直ぐ前の方向として利用され、超音波サブセンサAは、スタビライザサポート1011上にあり、かつ、その真っ直ぐ前の方向に向いてフロント位置に取り付けられ、超音波サブセンサBは、スタビライザサポート1011のリア位置に取り付けられる。このようにすると、第1の方向に位置する第1の障害物とスタビライザサポート1011との間の距離を、超音波サブセンサAを利用して検出することができ、第2の方向に位置する第1の障害物とスタビライザサポート1011との間の距離を、超音波サブセンサBを利用して検出することができる。
【0059】
加えて、第1の制御信号については、図2Bにおける前述の内容を参照して理解されうる。詳細については、ここでは再び説明されない。第1の距離がプリセット距離を超えるとき、それは、カメラスタビライザモジュール101が、第1の障害物にぶつかることなく、第1の障害物を安全に通過することができることを示しうる。
【0060】
図5Cは、この出願の実施形態による電子リアビューミラーシステムの他のアーキティクチャの模式図である。
【0061】
図5Cに示すように、図5A又は図5Bにおいて提供される電子リアビューミラーシステム10に基づき、カメラスタビライザモジュール101は、第2の超音波センサ1015をさらに含みうる。第2の超音波センサ1015は、制御ユニット102に接続される。第2の超音波センサ1015は、スタビライザサポート1011がフロントフェンダ20へと折り畳まれた後、第2の距離を検出するように構成される。制御ユニット102は、第2の距離に基づいて、カメラスタビライザモジュール101が第1の障害物を回避したと判定されるとき、第2の制御信号を第1のステッパモータ1013に送信するように構成される。
【0062】
この例において、第2の距離は、第1の障害物とフロントフェンダ20の車体面との間の垂直距離として理解されうる。スタビライザサポート1011がフロントフェンダ20へと折り畳まれた後、カメラスタビライザモジュール101全体が車両の車体面に密接し、第1の距離を収集するように構成された第1の超音波センサ1014は、非稼働状態にある。従って、スタビライザサポート1011がフロントフェンダ20へと折り畳まれた後(詳細には、図4Aを参照されたい)、第2の距離は、スタビライザサポート1011に取り付けられている第2の超音波センサ1015を利用して検出されうる。このようにすると、第2の超音波センサ1015によって送信された第2の距離を受信した後、制御ユニット102は、第2の距離に基づいて、カメラスタビライザモジュール101が成功裏に第1の障害物を回避したと判定されるとき、第2の制御信号を第1のステッパモータ1013に送信しうる。さらに、第2の制御信号を受信した後、第1のステッパモータ1013は、スタビライザサポート1011をフロントフェンダ20から再び展開し、それにより、第1のカメラ1012は、リアビュー画像をキャプチャして、適時に、後続車両などの状況を運転者が知るのを助けることができる。説明された第2の制御信号については、図2Bにおける前述の内容を参照して理解されうる。詳細については、ここでは再び説明されない。
【0063】
第2の超音波センサ1015は、スタビライザサポート1011に取り付けられており、第2の超音波センサ1015は、スタビライザサポート1011がフロントフェンダ20へと折り畳まれた後、車体から外側を向いていることに留意すべきである。詳細については、カメラスタビライザモジュールの他の構造の模式図である、図5Dを参照されたい。加えて、第2の超音波センサ1015も、上述したLINインターフェースを利用して、制御ユニット102に第2の距離を通知しうる。
【0064】
いくつかの他の例において、図2B図5Dにおいて説明された電子リアビューミラーシステム10に基づき、制御ユニット102は、車両の車両姿勢情報及び/又は運転者の顔特徴情報を取得し、車両姿勢情報及び/又は運転者の顔特徴情報を処理して、第1のカメラ1012の回転角制御情報を取得し、回転角制御情報に基づいて、その第1の視野がターゲット範囲に適合する第1の画像を第1のカメラ1012がキャプチャするように、第1のカメラ1012を回転させるように制御するようにさらに構成される。
【0065】
その例として、車両姿勢情報は、それらに限定されないが、ステアリングホイール角度情報、及び初期の直進方向に対する偏向角の角度情報などを含みうる。これについては、ここでは限定されない。初期の直進方向に対する偏向角の、説明された角度情報は、左折、右折、又は方向転換など、初期の直進方向が、ある走行方向に変更されることによる偏向角の角度情報として理解されうる。例えば、シンクロナスシリアルバス(inter-integrated circuit, I2C)インターフェースは、制御ユニット102とマイクロエレクトロメカニカルシステム(micro electro mechanical system, MEMS)三軸加速度センサとの間の接続のためのデータ通信インターフェースとして利用されうる。従って、車両姿勢情報がMEMS三軸加速度センサを利用して収集された後、車両姿勢情報は、I2Cインターフェースを利用して制御ユニット102に送信されうる。加えて、運転者の顔特徴情報は、それらに限定されないが、運転者の眉間領域の位置情報、及び/又は運転者の眼球位置情報を含みうる。これについては、ここでは限定されない。
【0066】
車両姿勢情報及び/又は運転者の顔特徴情報を取得した後、制御ユニット102は、車両姿勢情報及び/又は運転者の顔特徴情報を処理して、第1のカメラ1012の回転角制御情報を取得する。第1のカメラ1012の回転角制御情報は、第1のカメラ1012が回転できる角度を反映することができる。次いで、制御ユニット102は、回転角制御情報に基づいて、回転された第1のカメラ1012が、より大きな視野を持つリアビュー画像をキャプチャすることができる、即ち、その第1の視野がターゲット範囲に適合する第1の画像をキャプチャすることができるように、第1のカメラ1012を回転するように制御する。説明された第1の画像は、回転された第1のカメラ1012によって第1の視野でキャプチャされたリアビュー画像であることに留意すべきである。例えば、制御ユニット102が、車両姿勢情報及び/又は運転者の顔特徴情報を処理して、第1のカメラ1012の回転角制御情報を取得することは、実際には、制御ユニット102内のシステムオンチップ(system on chip, SOC)が、人工知能(artificial intelligence, AI)アルゴリズム、又は仮想処理アルゴリズムを実行して、車両姿勢情報及び/又は運転者の顔特徴情報を処理することとして理解されうる。
【0067】
例えば、図6は、回転した第1のカメラがリアビュー画像をキャプチャする対応する視野の模式図である。運転者が現在、直進方向に車両を運転しており、直進方向から左折走行方向に変更して、信号交差点を通過する必要があると、図6から理解することができる。回転する前、視野が30°であるリアビュー画像を第1のカメラ1012がキャプチャできる場合、制御ユニット102が、車両姿勢情報及び/又は運転者の顔特徴情報を処理することによって、第1のカメラ1012の回転角制御情報を取得した後、制御ユニット102は、第1のカメラ1012を60°回転するように制御することができる、即ち、第1の視野が60°である。オリジナルの回転していない第1のカメラ1012が、視野が30°であるリアビュー画像のみをキャプチャできるケースと比較すると、これは、フレキシブルに視野を60°まで増加させることができ、それにより、回転した第1のカメラ1012は、視野が60°であるリアビュー画像をキャプチャして、それによって、ブラインドエリアの視野の範囲を拡張することができる。上述した30°及び60°は、説明のための単なる例に過ぎないことに留意すべきである。これについては、実際の適用において限定されない。
【0068】
図7は、この出願の実施形態による電子リアビューミラーシステムの他のアーキティクチャの模式図である。
【0069】
図7に示すように、上述した任意の電子リアビューミラーシステム10に基づき、カメラスタビライザモジュール101は、第2のステッパモータ1016をさらに含みうるし、第1のカメラ1012は、第2のステッパモータ1016を利用してスタビライザサポート1011に取り付けられる。第2のステッパモータ1016は、制御ユニット102によって送信された回転角制御情報を受信し、回転角制御情報に基づいて第1のカメラ1012の回転角を調整するように構成される。回転角制御情報は、第1のカメラ1012が回転できる角度を反映することができることに留意すべきである。第1のカメラ1012は、第2のステッパモータ1016を利用してスタビライザサポート1011に取り付けられており、それにより、第1のカメラ1012の回転角を、第2のステッパモータ1016を利用して調整することができ、さらに、第1のカメラ1012の回転の際に、第1のカメラ1012を安定して支持することができる。
【0070】
図8は、この出願の実施形態による電子リアビューミラーシステムの他のアーキティクチャの模式図である。
【0071】
図8に示すように、上述した任意の電子リアビューミラーシステム10に基づき、電子リアビューミラーシステム10は、第1のディスプレイ103をさらに含みうる。第1のディスプレイ103は、車両のBピラーに取り付けられ、第1のディスプレイ103は、制御ユニット102に接続される。制御ユニット102は、車両のパーキング情報を取得し、パーキング情報に基づいて、車両の運転速度が第1の値まで低減されると判定されるとき、第1のディスプレイ103にリアビュー画像を送信するように構成される。第1の値は、車両が走行を停止することを示す。第1のディスプレイ103は、リアビュー画像を表示するように構成される。
【0072】
この例において、現在の表示は、運転者がリアルタイムにリアビュー画像を見て運転戦略を立てるのを助けることが意図されているが、リアシートの搭乗者は、運転者によって現在見られている表示から後続車両などの状況を都合良く知ることができず、その結果、その搭乗者が車両を降りるときに安全上の問題が存在する。従って、リアシートの搭乗者がリアルタイムに後続車両などの状況を見るのを助けるために、第1のカメラ1012によってキャプチャされたリアビュー画像が、さらに、他のディスプレイ(即ち、第1のディスプレイ103)を利用してリアシートの搭乗者にリアルタイムに表示されうる。具体的には、第1の値は、車両が走行を停止したことを示すことができるため、制御ユニット102が、パーキング情報に基づいて、車両の運転速度が第1の値まで低減している(例えば、運転速度が0まで低減している)と決定するとき、それは、リアシートの搭乗者が車両を降りる必要がありうることを示す。この場合、制御ユニット102は、第1のディスプレイ103に、第1のカメラ1012から取得されたリアビュー画像を送信し、第1のディスプレイ103は、リアビュー画像をリアシートの搭乗者に表示し、それにより、リアシートの搭乗者は、リアルタイムに後続車両などの状況を見る。例えば、デジタルビジュアルインターフェース(digital visual interface, DVI)は、ビデオインターフェース標準プロトコルであり、制御ユニット102によって伝送される画像データを搬送するために利用することができる。従って、制御ユニット102は、DVIを利用してリアビュー画像を第1のディスプレイ103に送信しうる。
【0073】
第1のディスプレイ103が車両のBピラーに取り付けられることは、第1のディスプレイ103がBピラーに取り付けられ、かつリアシートの搭乗者に向けられることとして理解されうることに留意すべきである。車両のパーキング情報は、それらに限定されないが、路側パーキング、又は駐車場パーキングなどを含みうる。このことについては、ここでは限定されない。加えて、リアビュー画像は、回転された第1のカメラ1012によって第1の視野でキャプチャされた第1の画像であってもよいし、回転前の第1のカメラ1012によってキャプチャされた画像であってもよい。このことについては、ここでは説明されない。
【0074】
いくつかの他の例において、図8において説明された実施形態に基づき、制御ユニット102は、第1の情報を取得するようにさらに構成されてよく、第1の情報は、車両と、その車両の後続車両との間の距離を示す。次いで、制御ユニット102は、リアビュー画像及び第1の情報に基づいて、搭乗者が車両を降りるために安全な距離範囲を決定し、安全距離範囲が満たされるとき、搭乗者に車両を降りることを示す。
【0075】
この例において、車両の取り付けられたリアのミリ波レーダーが第1の情報を収集し、第1の情報を制御ユニット102に送信しうる。このようにすると、安全距離範囲を決定した後、制御ユニット102は、安全距離範囲が満たされるとき、搭乗者が安全に車両を降りることができることを示すことができる。例えば、制御ユニット102は、信号を車両内の音響機器に送信してよく、それにより、車両内の音響機器は、搭乗者が安全距離範囲内で車両を降りることができることを搭乗者に通知する、及び/又は、制御ユニット102は、第1のディスプレイ103にプロンプト情報を送信してよく、それにより、第1のディスプレイ103は、プロンプト情報を表示し、搭乗者は、また、第1のディスプレイ103からのプロンプト情報を見た後、安全距離範囲内で車両を降りることができる。
【0076】
図5A及び図5Bは、主に、低速度運転シナリオにおいてスタビライザサポート1011を折り畳むこと又は展開することについての解決策について説明している。以下では、高速度運転シナリオにおいてスタビライザサポート1011を折り畳むこと及び展開することについての解決策について説明する。
【0077】
(2)高速度運転シナリオ
いくつかの可能な例において、制御ユニット102は、車両の運転速度を取得し、運転速度がプリセット速度以上であるときに、第1のステッパモータ1013に第1の制御信号を送信するようにさらに構成されうる。
【0078】
例において、図2Bにおいて説明された実施形態に基づき、車両の運転速度が過度に高い場合は、また、風圧抵抗が、展開状態にあるカメラスタビライザモジュール101に影響しやすい。従って、車両の運転速度を取得した後、制御ユニット102は、運転速度がプリセット速度以上であるかどうかを判定しうる。運転速度がプリセット速度以上である場合、それは、カメラスタビライザモジュール101が、その運転速度で風圧抵抗による影響を受けやすいことを示す。この場合、制御ユニット102は、運転速度がプリセット速度以上であるときに、第1の制御信号を第1のステッパモータ1013に送信しうる。例えば、運転速度が75km/hであり、かつプリセット速度が60km/hである場合、75km/hが60km/hを超えることは明らかであり、この場合、第1の制御信号が第1のステッパモータ1013に送信されうる。ここで、75km/h及び60km/hは、単に説明のための例として利用されているに過ぎない。これについては、この出願において特に限定されない。
【0079】
例えば、コントローラエリアネットワーク(controller area network, CAN)インターフェースが、車両制御システムと制御ユニット102とを接続するデータチャネルとして利用されうる。従って、車両の運転速度を取得した後、車両制御システムは、CANインターフェースを利用して、制御ユニット102に車両の運転速度を通知しうる。加えて、第1の制御信号については、図2Bにおいて説明された上記の内容を参照して理解されうる。詳細については、ここでは再び説明されない。
【0080】
いくつかの他の可能な例において、制御ユニット102は、車両の方向指示器情報を取得し、方向指示器情報に基づいて、第2の制御信号を第1のステッパモータ1013に送信するようにさらに構成されうる。
【0081】
その例において、第1のステッパモータ1013が、第1の制御信号に基づいて、スタビライザサポート1011をフロントフェンダ20へと折り畳んだ後、運転者が、カメラスタビライザモジュール101における第1のカメラ1012を利用してリアビュー画像をキャプチャすると依然として期待し、右左折、車線変更、又は方向転換などのシナリオにおいて、リアビュー画像に基づいて運転決定をする場合、制御ユニット102は、車両の方向指示器情報を取得した後、その方向指示器情報に基づいて第2の制御信号を第1のステッパモータ1013に送信する必要がある。さらに、第1のステッパモータ1013は、第2の制御信号に基づいて、スタビライザサポート1011をフロントフェンダ20から展開しうる。例えば、運転者は、左側の追い越し車線を運転し、前方の車両を追い越すことを期待する。この場合、運転者は、左側方向指示器を点灯する。制御ユニット102は、左側方向指示器情報を取得し、第2の制御信号を第1のステッパモータ1013に送信しうる。第1のステッパモータ1013が、スタビライザサポート1011がフロントフェンダ20から展開されるように制御した後、稼働状態にある第1のカメラ1012は、左側リアビュー画像をキャプチャしうるし、又は、右側リアビュー画像をキャプチャしうる。
【0082】
方向指示器情報は、それらに限定されないが、左側方向指示器情報、又は右側方向指示器情報などを含むことに留意すべきである。これについては、ここでは限定されない。加えて、第2の制御信号は、図2Bにおいて説明された上記の内容を参照して理解されうる。詳細については、ここでは再び説明されない。
【0083】
図9は、この出願の実施形態による電子リアビューミラーシステムの他のアーキティクチャの模式図である。
【0084】
図9に示すように、上述した任意の電子リアビューミラーシステム10に基づき、電子リアビューミラーシステム10は、第2のカメラ104をさらに含みうる。第2のカメラ104は、制御ユニット102に接続される。第2のカメラ104は、運転者の運転挙動画像をキャプチャするように構成される。制御ユニット102は、運転者の運転挙動画像に基づいて、第2の制御信号を第1のステッパモータ1013に送信するようにさらに構成される。
【0085】
この例において、第2のカメラ104は、車両の内部に取り付けられ、運転者に向けられてよく、主に、運転者の運転挙動画像、例えば、運転者の顔全体の回転情報、運転者の眉間領域の位置情報、及び/又は運転者の眼球位置情報をキャプチャするように構成される。例えば、運転者の顔全体が左に回転するとき、運転者が左車線に変更する運転意図を有することが考えられうる。この場合、第2のカメラ104は、運転者の顔全体の左回転の画像情報をキャプチャし、顔全体の左回転の画像情報を制御ユニット102に送信しうる。制御ユニット102は、左回転の画像情報に基づいて第2の制御信号を第1のステッパモータ1013に送信しうるし、それにより、第1のステッパモータ1013は、スタビライザサポート1011をフロントフェンダ20から展開する。例えば、カメラシリアルインターフェース(camera serial interface, CSI)プロトコルは、モバイルインダストリプロセッサインターフェース(mobile industry processor interface, MIPI)プロトコルにおいて画定されたインターフェースプロトコルであり、カメラと制御ユニット102とを接続して、カメラによってキャプチャされた画像を伝送しうる。従って、第2のカメラ104は、CSI-2インターフェースを利用して、運転挙動画像を制御ユニット102に送信しうる。
【0086】
いくつかの他の例において、制御ユニット102は、代替的に、運転者の運転挙動画像及び方向指示器情報に基づいて、第2の制御信号を第1のステッパモータ1013に送信しうることに留意すべきである。
【0087】
図10は、この出願の実施形態による電子リアビューミラーシステムの他のアーキティクチャの模式図である。
【0088】
図10に示すように、上述した任意の可能な電子リアビューミラーシステム10に基づき、電子リアビューミラーシステム10は、第2のディスプレイ105をさらに含みうる。第2のディスプレイ105は、制御ユニット102に接続される。制御ユニット102は、リアビュー画像を第2のディスプレイ105に送信するようにさらに構成され、リアビュー画像は、第1のカメラ1012によってキャプチャされる。第2のディスプレイ105は、リアビュー画像を表示するように構成される。
【0089】
この例において、第2のディスプレイ105は、車両のAピラーとウィンドウシールドとの間に取り付けられ、第1のカメラ1012によってキャプチャされたリアビュー画像を表示するように構成され、それにより、運転者は、リアルタイムにリアビュー画像を見ることができ、それによって、リアビューミラーに対する運転者の要求を満たす。説明されたリアビュー画像は、回転された第1のカメラ1012によって第1の視野でキャプチャされた第1の画像であってもよいし、第1のカメラ1012によって回転前の第2の視野でキャプチャされた画像であってもよいことに留意すべきである。これについては、ここでは説明されない。加えて、いくつかの例では、第2のディスプレイ105が、コンバイナヘッドアップディスプレイ(combiner head up display, C_HUD)と称されることもある。加えて、高解像度マルチメディアインターフェース(high definition multimedia interface, HDMI)は、完全デジタルビデオ及びオーディオ送信インターフェースであり、制御ユニット102によって伝送される画像データを搬送し、画像データをC_HUDに伝送するように構成することができる。従って、制御ユニット102は、HDMIを利用して、リアビュー画像を第2のディスプレイ105に送信しうる。
【0090】
図11は、この出願の実施形態による電子リアビューミラーシステムの他のアーキティクチャの模式図である。
【0091】
図11に示すように、上述した任意の可能な電子リアビューミラーシステム10に基づき、カメラスタビライザモジュール101は、ハウジング1017をさらに含む。ハウジング1017は、第1のカメラ1012をカバーして、第1のカメラ1012が対象となる風圧抵抗を低減し、良好な空力形状を維持するように構成される。
【0092】
この出願の実施形態において提供される電子リアビューミラーシステムは、主に機能モジュールの観点から、上で詳細に説明されている。図2B図11において提供される電子リアビューミラーシステムに基づき、図12Aは、この出願の実施形態による制御方法の模式図である。制御方法は、図2B図11において説明された電子リアビューミラーシステムに適用されうる。図12Aに示すように、制御方法は、以下のステップを含みうる。
【0093】
1201:第1の制御信号又は第2の制御信号を生成する。
【0094】
この例において、カメラスタビライザモジュールは、第1のカメラと、スタビライザサポートと、第1のステッパモータとを含み、スタビライザサポートは、第1のステッパモータを利用してフロントフェンダに接続される。従って、第1のカメラがぶつかって損傷しやすい、又は風圧抵抗による影響を受けやすいとき、第1の制御信号が生成されうるし、それにより、第1の制御信号を利用して、スタビライザサポートが、車両のフロントフェンダへと折り畳まれるように制御され、それによって、第1のカメラを収容することができる。同様に、スタビライザサポートがフロントフェンダへと折り畳まれた後、第1のカメラが必要とされる場合、第2の制御信号も生成されうるし、それにより、第2の制御信号を利用して、スタビライザサポートが、車両のフロントフェンダから展開されるように制御され、それによって、第1のカメラがリアビュー画像をキャプチャできるようにすることができる。第1の制御信号及び第2の制御信号も、図2B図11において説明された上記の内容を参照して理解されうることに留意すべきである。詳細については、ここでは再び説明されない。
【0095】
いくつかの可能な実装において、第1の制御信号は、以下の方法で生成されうる。即ち、その制御方法は、第1の距離を検出するステップであって、第1の距離は、第1の障害物とスタビライザサポートとの間の距離であり、第1の障害物は、スタビライザサポートの第1の方向及び/又は第2の方法に位置する障害物であり、第1の方向は、第2の方向と反対である、ステップと、第1の距離がプリセット距離以下であるときに第1の制御信号を生成するステップとをさらに含む。詳細については、理解のために図5A及び図5Bにおいて説明された上記の内容を参照されたい。詳細については、ここでは再び説明されない。
【0096】
いくつかの他の可能な実装において、第2の制御信号は、以下の方法で生成されうる。即ち、その制御方法は、スタビライザサポートがフロントフェンダへと折り畳まれた後、第2の距離を検出するステップであって、第2の距離は、第1の障害物とフロントフェンダの車体面との間の垂直距離である、ステップと、第2の距離に基づいて、カメラスタビライザモジュールが第1の障害物を回避したと判定されるときに、第2の制御信号を生成するステップとをさらに含む。詳細については、理解のために図5C及び図5Dにおいて説明された上記の内容を参照されたい。詳細については、ここでは再び説明されない。
【0097】
いくつかの他の可能な例において、第1の制御信号は、以下の方式、即ち、車両の運転速度を取得するステップ、及び、運転速度がプリセット速度以上であるときに第1の制御信号を生成するステップで生成されうる。
【0098】
いくつかの他の可能な例において、第2の制御信号は、以下の方式、即ち、車両の方向指示器情報を取得するステップ、及び、方向指示器情報に基づいて第2の制御信号を生成するステップで生成されうる。
【0099】
いくつかの他の可能な例において、第2の制御信号は、以下の方式、即ち、運転者の運転挙動画像をキャプチャするステップ、及び、運転者の運転挙動画像に基づいて第2の制御信号を生成するステップで生成されうる。詳細については、理解のために図9において説明した上記の内容を参照されたい。詳細については、ここでは再び説明されない。
【0100】
1202:第1の制御信号に基づいてスタビライザサポートを車両のフロントフェンダへと折り畳む、又は、第2の制御信号に基づいてスタビライザサポートをフロントフェンダから展開する。
【0101】
この例において、第1のカメラがぶつかって損傷しやすい又は風圧抵抗による影響を受けやすいとき、スタビライザサポートは、第1の制御信号を利用して、車両のフロントフェンダへと折り畳まれるように制御され、それによって、第1のカメラを収容することができるし、又は、スタビライザサポートがフロントフェンダへと折り畳まれた後、第1のカメラがリアビュー画像をキャプチャする必要があるとき、スタビライザサポートは、また、第2の制御信号を利用して、車両のフロントフェンダから展開されるように制御され、それによって、第1のカメラがリアビュー画像をキャプチャできるようにすることができる。詳細については、理解のために図4A及び図4Bにおいて説明された上記の内容を参照されたい。詳細については、ここでは再び説明されない。
【0102】
いくつかの他の可能な実装において、制御方法は、車両の車両姿勢情報及び/又は運転者の顔特徴情報を取得するステップと、車両姿勢情報及び/又は運転者の顔特徴情報を処理して、第1のカメラの回転角制御情報を取得するステップと、回転角制御情報に基づいて、その第1の視野がターゲット範囲に適合する第1の画像を第1のカメラがキャプチャするように、第1のカメラを回転させるように制御するステップとをさらに含みうる。詳細については、理解のために図6において説明された上記の内容を参照されたい。詳細については、ここでは再び説明されない。
【0103】
いくつかの他の可能な実装において、制御方法は、車両のパーキング情報を取得するステップと、パーキング情報に基づいて、車両の運転速度が第1の値まで低減されると判定されるときに、第1のディスプレイを利用してリアビュー画像を表示するステップであって、第1のディスプレイは、Bピラーに取り付けられ、第1の値は、車両が走行を停止することを示し、リアビュー画像は、第1のカメラによってキャプチャされる、ステップとをさらに含みうる。詳細については、理解のために図8において説明された上記の内容を参照されたい。詳細については、ここでは再び説明されない。
【0104】
いくつかの他の可能な実装において、制御方法は、第1の情報を取得するステップであって、第1の情報は、車両と、その車両の後続車両との間の距離を示す、ステップと、リアビュー画像及び第1の情報に基づいて、搭乗者が車両から降りるための安全な距離範囲を決定するステップと、安全な距離範囲に基づいて、搭乗者に車両から降りることを示すステップとをさらに含みうる。詳細については、理解のために図8において説明された上記の内容を参照されたい。詳細については、ここでは再び説明されない。
【0105】
いくつかの他の可能な実装において、制御方法は、第2のディスプレイを利用してリアビュー画像を表示するステップであって、リアビュー画像は、第1のカメラによってキャプチャされる、ステップをさらに含みうる。詳細については、理解のために図10において説明された上記の内容を参照されたい。詳細については、ここでは再び説明されない。
【0106】
いくつかの他の可能な実装において、制御方法は、回転角制御情報に基づいて第1のカメラの回転角を調整するステップをさらに含みうる。詳細については、理解のために図7において説明された上記の内容を参照されたい。詳細については、ここでは再び説明されない。
【0107】
いくつかの他の可能な実装において、第1のカメラは、スタビライザサポートがフロントフェンダへと折り畳まれるとき、フロントフェンダのスプリングプレートの凹み位置に収容される、又は、第1のカメラは、スタビライザサポートがフロントフェンダから展開されるとき、凹み位置から取り出される。詳細については、理解のために図2Bにおいて説明された上記の内容を参照されたい。詳細については、ここでは再び説明されない。
【0108】
この実施形態において提供される制御方法は、図2B図11の任意選択の例において説明された電子リアビューミラーシステムの上記の内容の一部を参照して具体的に理解されうることを理解することができる。詳細については、ここでは再び説明されない。
【0109】
この出願のこの実施形態において提供される技術的解決策において、カメラスタビライザモジュールは、車両のフロントフェンダに取り付けられている。第1のステッパモータは、第1の制御信号に基づいてスタビライザサポートをフロントフェンダへと折り畳み、それにより、カメラスタビライザモジュールは、収容されて隠され、それによって、走行中に風圧抵抗を低減し、衝突及び損傷を回避する。加えて、第1のステッパモータは、第2の制御信号に基づいてスタビライザサポートをフロントフェンダから展開し、それにより、第1のカメラは、適時にリアビュー画像をキャプチャする。
【0110】
具体的に、図12B-1及び図12B-2は、この出願の実施形態による制御方法の他の模式図である。図12B-1及び図12B-2に示すように、制御ユニットは、最初に、車両の運転速度がプリセット速度(例えば、60km/h)以上であるかどうかを判定する。運転速度がプリセット速度以上であるとき、以下の(1)において説明されるオペレーションが実行されうる。運転速度がプリセット速度未満であるとき、以下の(2)において説明されるオペレーションが実行されうる。詳細は以下のようになる。
【0111】
(1)運転速度がプリセット速度以上であるとき、方向指示器が点灯しているかどうか、又は、運転者がリアビューミラーを見る必要があることが特定されるかどうかが検出され、方向指示器が点灯しているか、又は、運転者がリアビューミラーを見る必要があることが特定されるとき、第1のステッパモータは、制御ユニットによって送信された第2の制御信号を実行し、カメラスタビライザモジュールを展開する。この場合、制御ユニットは、第1のカメラによってキャプチャされたリアビュー画像を第2のディスプレイに投影する。説明された第2の制御信号については、図2Bにおける上記の内容を参照して理解されうる。詳細については、ここでは再び説明されない。
【0112】
そうではなく、方向指示器が点灯していない、又は、運転者がリアビューミラーを見る必要があることが特定されないとき、第1のステッパモータは、制御ユニットによって送信された第1の制御信号を実行し、スタビライザサポートを折り畳み、必要があるか(need)を監視し続ける。説明された第1の制御信号については、図2Bにおける上記の内容を参照して理解されうる。詳細については、ここでは再び説明されない。
【0113】
(2)運転速度がプリセット速度未満であるとき、具体的に以下のような3つのケースに基づいて説明が与えられうる。
ケース1:運転速度がプリセット速度未満であるとき、第1の超音波センサが、第1の距離がプリセット距離(例えば、30cm)以下であるかどうかを検出する。第1の距離がプリセット距離を超えるとき、第1のステッパモータは、制御ユニットによって送信された第2の制御信号を実行し、スタビライザサポートを展開する。この場合、制御ユニットは、第1のカメラによってキャプチャされたリアビュー画像を第2のディスプレイに投影する。説明された第1の距離については、図5Aにおける上記の内容を参照して理解されうることに留意すべきである。詳細については、ここでは再び説明されない。
【0114】
そうではなく、第1の距離がプリセット距離以下であるとき、第1のステッパモータは、制御ユニットによって送信された第1の制御信号を実行し、スタビライザサポートを折り畳む。次いで、第2の超音波センサが、第2の距離が既知の距離(例えば、10cm)を超えるかどうかを検出する。第2の距離が既知の距離を超えるとき、第1のステッパモータは、制御ユニットによって送信された第2の制御信号を実行し、スタビライザサポートを展開する。この場合、制御ユニットは、第1のカメラによってキャプチャされたリアビュー画像を第2のディスプレイに投影する。そうではなく、第2の距離が既知の距離以下であるとき、第1のステッパモータは、制御ユニットによって送信された第1の制御信号を実行し、スタビライザサポートを折り畳む。説明された第2の距離については、図5Cにおける上記の内容を参照して理解されうる。詳細については、ここでは再び説明されない。
【0115】
ケース2:運転速度がプリセット速度未満であるとき、車両姿勢情報及び/又は運転者の顔特徴情報が制御ユニットの入力として利用され、制御ユニットは、AIアルゴリズムを実行して必要な視野を決定し、第2のステッパモータを回転させるように制御するための回転角制御情報を出力し、回転角制御情報が変更されるかどうかを判定する。加えて、回転角制御情報が変更されるとき、第2のステッパモータは、回転角制御情報に基づいて回転角を調整する。そうではなく、回転角制御情報が変更されないとき、車両姿勢情報及び/又は運転者の顔特徴情報を再検出することなどのオペレーションが実行される。
【0116】
ケース3:運転速度がプリセット速度未満であるとき、制御ユニットは、運転速度が第1の値まで低減されるかどうかを判定する。運転速度が第1の値まで低減されるとき、制御ユニットは、リアビュー画像を第1のディスプレイに送信し、後続車両からの距離が安全な距離を超えるかどうかを判定する。後続車両からの距離が安全な距離を超えるとき、搭乗者には、車両ドアを開き、車両から降りることが示される。そうではなく、後続車両からの距離が安全な距離以下であるとき、後続車両からの距離が安全な距離を超えるかどうかを判定するオペレーションが再び実行される。加えて、運転速度が第1の値まで低減されないと決定するとき、制御ユニットは、運転速度が第1の値まで低減されるかどうかを判定するオペレーションを再び実行する。
【0117】
図12B-1及び図12B-2において説明された内容は、図2B図11において説明された上記の内容の一部を参照して理解されうることに留意すべきである。詳細については、ここでは再び説明されない。
【0118】
この出願の実施形態において提供される解決策は、主にハードウェア及び方法の観点から上で説明されている。図2B図11における制御ユニットの機能及びカメラスタビライザモジュールにおけるコンポーネントは、代替的に、コンピュータソフトウェアの形態で実装されうることを理解することができる。当業者は、異なる方法を利用して、それぞれ特定のアプリケーションのために、説明された機能を実装しうるが、その実装がこの出願の範囲を超えるとみなされるべきではない。
【0119】
エンティティ装置の観点から、制御ユニット及びカメラスタビライザモジュールにおけるコンポーネントは、1つのエンティティ装置によって実装されてもよいし、複数のエンティティ装置によって共同で実装されてもよいし、1つのエンティティ装置内の1つの論理的な機能ユニットであってもよい。このことについては、この出願の実施形態において特に限定されない。
【0120】
例えば、制御ユニット及びカメラスタビライザモジュールにおけるコンポーネントは、図13の運転者支援デバイスによって実装されうる。図13は、この出願の実施形態による運転者支援デバイスのハードウェア構造の模式図である。運転者支援デバイスは、電子制御ユニット(electronic control unit, ECU)、第1のディスプレイ、第2のディスプレイ、カメラスタビライザモジュール、及び第2のカメラを含みうる。
【0121】
ECUは、システムオンチップ(system on chip, SOC)及びマイクロコントローラユニット(microcontroller unit, MCU)を含みうる。SOCは、主に、この出願の実施形態において説明されたAIアルゴリズムを実行し、各インターフェースを介して取得されるセンサデータを処理し、外部通信インターフェースを通じて必要なデータを出力するように構成される。SOCは、画像信号処理(image signal processing, ISP)モジュール、中央処理ユニット(central processing unit, CPU)、グラフィックス処理ユニット(graphics processing unit, GPU)、及びビジュアル処理モジュールなどを含む。CPU、GPU、及びビジュアル処理モジュールは、それらに限定されないが、画像圧縮、AIアルゴリズム、及び論理判定などを含む様々なビデオデータ処理のためのソフトウェアアルゴリズムを実行する。加えて、MCUは、シリアルペリフェラルインターフェース(serial peripheral interface, SPI)、ユニバーサルアシンクロナスレシーバ/トランスミッタ(universal asynchronous receiver/transmitter, UART)インターフェース、又はシンクロナスシリアルバス(Inter-Integrated Circuit, I2C)インターフェースを介してSOCに接続され、キー制御信号を伝送しうる。コントローラとして、MCUは、センサ(例えば、第1の超音波センサ、第2の超音波センサ、及び/又はマイクロエレクトロメカニカルシステム(micro electro mechanical system, MEMS)三軸加速度センサ)からのデータを読み込み、制御ロジックを実行し、SOCから受信される実行コマンドに関し、その実行コマンドを出力して、実行を実施するように第1のステッパモータ又は第2のステッパモータを制御することができる。
【0122】
第1のディスプレイは、デジタルビジュアルインターフェース(digital visual interface, DVI)を介してSOCに接続される。DVIは、ビデオインターフェース標準であり、非圧縮デジタルビデオを伝送するために設計されている。この出願において、DVIは、第1のディスプレイに伝送される画像データを搬送する。第2のディスプレイは、DVI又は高解像度マルチメディアインターフェース(high definition multimedia interface, HDMI)を介してSOCに接続される。HDMIインターフェースは、完全デジタルビデオ及びオーディオ送信インターフェースであり、非圧縮オーディオ及びビデオ信号を送信することができる。この出願において、HDMIインターフェースは、第2のディスプレイに伝送される画像データを搬送する。加えて、無線探知及び測距レーダ(radio detection and ranging, RADAR)は、車両と、その車両の後続車両との間の距離又は外形などの、ミリ波レーダによって検出されるデータを伝送するために、1-Gb LANインターフェースを介してSOC内のCPUにさらに接続されうる。説明されたレーダは、ミリ波レーダと称されることもある。
【0123】
カメラスタビライザモジュールは、第1のステッパモータ、第2のステッパモータ、第1の超音波センサ、第2の超音波センサ、及び第1のカメラを含む。車両の左側フロントフェンダ及び右側フロントフェンダにそれぞれ取り付けられる2つのカメラスタビライザモジュールがあってもよいことに留意すべきである。第1のステッパモータ及び第2のステッパモータは、ドライブインターフェースを介してステッパモータドライバに接続され、MCUは、SPIを介してステッパモータドライバに接続されてよく、それにより、MCUは、汎用入力/出力制御(general-purpose input/output control, GPIO control)プロトコルを利用して、制御信号(例えば、第1の制御信号又は第2の制御信号)をステッパモータドライバに伝送することができ、ステッパモータドライバは、制御信号を、第1のステッパモータ又は第2のステッパモータを制御するためのアナログ信号に変換する。このようにすると、制御信号を取得した後、第1のステッパモータは、制御コマンドを実行して、カメラスタビライザモジュールにおけるスタビライザサポートの折り畳み及び展開を制御する。制御信号を取得した後、第2のステッパモータは、また、制御コマンドを実行して、第1のカメラの回転を制御する回転軸の回転を調整する。
【0124】
第1の超音波センサ及び第2の超音波センサは、ローカルインターコネクトネットワーク(local interconnect network, LIN)インターフェースポート物理レイヤ(physical, PHY)インターフェースを介してMCUに接続されうる。加えて、第1の超音波センサは、第1のカメラの前方又は後方の障害物からの距離(例えば、第1の距離)を感知し、LIN PHYインターフェース及びLINプロトコルを利用して、その距離をMCUに伝送することができる。同様に、第2の超音波センサは、第1のカメラに対する車体外部の障害物からの距離(例えば、第2の距離)を感知し、LIN PHYインターフェースを利用して、その距離をMCUに伝送することができる。
【0125】
第1のカメラは、リアビュー画像をキャプチャしうるし、デシリアライザ集積回路(integrated circuit, IC)インターフェースを介してCPUに接続され、CSI-2プロトコルを利用して、第1のカメラのビデオ信号をCPUに伝送しうる。同様に、第2のカメラは、運転者の挙動画像などの情報をキャプチャしうるし、デシリアライザICインターフェースを介してCPUに接続され、CSI-2プロトコルを利用して、第2のカメラのビデオ信号をCPUに伝送しうる。
【0126】
加えて、コントローラエリアネットワーク(controller area network, CAN)PHYインターフェースが、MCUと車両内CANバスとの間のICインターフェースとして利用される。MEMS三軸加速度センサは、I2Cインターフェースを介してMCUに接続されうる。この出願において、MEMS三軸加速度センサは、主に、走行方向に対する車両の姿勢を検知し、姿勢データをMCUに出力するか、又は、MCUを利用して、その姿勢データをSOCに伝送するように構成される。
【0127】
運転者支援制御デバイスは、メモリ、例えば、NORフラッシュ、ソリッドステートドライブ(solid state disk, SSD)、及び/又は低電力メモリ(low power double data rate, LPDDR)をさらに含みうるが、それらに限定されない。メモリは、独立して存在してもよいし、メモリは、SOCなどの上記のプロセッサに統合されてもよい。メモリは、この出願における解決策を実行するためのコンピュータ実行可能命令を格納するように構成され、SOC又はMCUなどのプロセッサは、その実行を制御する。SOC又はMCUなどのプロセッサは、メモリに格納されたコンピュータ実行可能命令を実行して、この出願における図12A又は図12B-1及び図12B-2において説明された制御方法を実装するように構成される。
【0128】
可能な実装において、この出願のこの実施形態におけるコンピュータ実行可能命令は、アプリケーションコードと称されることもある。これについては、この出願のこの実施形態において特に限定されない。
【0129】
この出願においては、機能ユニットの観点から、運転者支援デバイスは、上記の方法実施形態に基づいて機能ユニットに分割されうる。例えば、機能ユニットは、機能と一対一対応する分割を通じて得られうるし、2つ以上の機能が1つの機能ユニットに統合されうる。統合された機能ユニットは、ハードウェアの形態で実装されてもよいし、ソフトウェア機能ユニットの形態で実装されてもよい。
【0130】
例えば、機能ユニットが統合方式での分割を通じて得られるとき、図14は、運転者支援デバイスの構造の模式図である。図14に示すように、この出願における運転者支援デバイスの実施形態は、生成モジュール1401と、処理モジュール1402とを含みうる。
【0131】
生成モジュール1401は、第1の制御信号又は第2の制御信号を生成するように構成される。処理モジュール1402は、第1の制御信号に基づいてスタビライザサポートを車両のフロントフェンダへと折り畳む、又は、第2の制御信号に基づいてスタビライザサポートをフロントフェンダから展開するように構成される。
【0132】
いくつかの可能な例において、処理モジュール1402は、第1の距離を検出するようにさらに構成される。第1の距離は、第1の障害物とスタビライザサポートとの間の距離である。第1の障害物は、スタビライザサポートの第1の方向及び/又は第2の方向に位置する障害物である。第1の方向は、第2の方向と反対である。生成モジュール1401は、第1の距離がプリセット距離以下であるとき、第1の制御信号を生成するように構成される。
【0133】
いくつかの可能な例において、処理モジュール1402は、スタビライザサポートがフロントフェンダへと折り畳まれた後、第2の距離を検出するようにさらに構成される。第2の距離は、第1の障害物と、フロントフェンダの車体面との間の垂直距離である。生成モジュール1401は、第2の距離に基づいて、カメラスタビライザモジュールが第1の障害物を回避したと判定されるときに、第2の制御信号を生成するようにさらに構成される。
【0134】
いくつかの可能な例において、運転者支援システムは、取得モジュールをさらに含む。取得モジュールは、車両の運転速度を取得するように構成される。生成モジュール1401は、運転速度がプリセット速度以上であるときに、第1の制御信号を生成するように構成される。
【0135】
いくつかの可能な例において、取得モジュールは、車両の方向指示器情報を取得するように構成される。生成モジュール1401は、方向指示器情報に基づいて第2の制御信号を生成するように構成される。
【0136】
いくつかの可能な例において、取得モジュールは、運転者の運転挙動画像をキャプチャするように構成される。生成モジュール1401は、運転者の運転挙動画像に基づいて第2の制御信号を生成するように構成される。
【0137】
いくつかの可能な例において、取得モジュールは、車両の車両姿勢情報及び/又は運転者の顔特徴情報を取得するようにさらに構成される。処理モジュール1402は、車両姿勢情報及び/又は運転者の顔特徴情報を処理して、第1のカメラの回転角制御情報を取得し、その第1の視野がターゲット範囲に適合する第1の画像を第1のカメラがキャプチャするように、回転角制御情報に基づいて第1のカメラを回転させるように制御する。
【0138】
いくつかの可能な例において、取得モジュールは、車両のパーキング情報を取得するようにさらに構成される。処理モジュール1402は、パーキング情報に基づいて、車両の運転速度が第1の値まで減少すると判定されるとき、第1のディスプレイを利用してリアビュー画像を表示するように構成される。第1のディスプレイは、Bピラーに取り付けられており、第1の値は、車両が走行を停止することを示し、リアビュー画像は、第1のカメラによってキャプチャされる。
【0139】
いくつかの可能な例において、取得モジュールは、第1の情報を取得するようにさらに構成され、第1の情報は、車両と、その車両の後続車両との間の距離を示す。処理モジュール1402は、リアビュー画像及び第1の情報に基づいて、搭乗者が車両から降りるための安全な距離範囲を決定し、安全な距離範囲に基づいて、搭乗者に車両から降りることを示すように構成される。
【0140】
いくつかの可能な例において、処理モジュール1402は、第2のディスプレイを利用してリアビュー画像を表示するようにさらに構成され、リアビュー画像は、第1のカメラによってキャプチャされる。
【0141】
いくつかの可能な例において、処理モジュール1402は、回転角制御情報に基づいて第1のカメラの回転角を調整するようにさらに構成される。
【0142】
いくつかの可能な例において、第1のカメラは、スタビライザサポートがフロントフェンダへと折り畳まれるとき、フロントフェンダのスプリングプレートの凹み位置に収容される、又は、第1のカメラは、スタビライザサポートがフロントフェンダから展開されるとき、凹み位置から取り出される。
【0143】
この出願のこの実施形態において、運転者支援デバイスは、統合方式での分割を通じて得られる機能ユニットの形態で表される。ここでの「機能ユニット」は、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit, ASIC)、1つ以上のソフトウェア又はファームウェアプログラムを実行するためのプロセッサ及びメモリ、集積ロジック回路、及び/又は、上記の機能を提供することができる他のコンポーネントであってよい。シンプルな実施形態において、運転者支援デバイスが図13に示した形態であってよいと当業者は理解しうる。
【0144】
例えば、図13のプロセッサ1301は、メモリ1302に格納されたコンピュータ実行可能命令を呼び出しうるし、それにより、運転者支援デバイスは、図12A図12B-1及び図12B-2、又は任意の可能な実装における制御方法を実行しうる。具体的には、図14の生成ユニット1401及び処理ユニット1402の機能/実装プロセスが、メモリ1302に格納されたコンピュータ実行可能命令を呼び出すことによって、図13のプロセッサ1301によって実装されうる。
【0145】
上記の実施形態は、限定ではなく、単に、この出願における技術的解決策について説明することを意図しているに過ぎない。上記の実施形態を参照しながら、この出願について詳細に説明されているが、当業者は、対応する技術的解決策の本質を、この出願の実施形態における技術的解決策の思想及び範囲から逸脱させることなく、上記の実施形態において説明された技術的解決策について依然として修正を施しうるし、或いは、そのいくつかの技術的特徴に対する等価置換を行いうることを理解すべきである。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図5D
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B-1】
図12B-2】
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2024-04-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子リアビューミラーシステムであって、
前記電子リアビューミラーシステムは、車両に適用され、
前記電子リアビューミラーシステムは、カメラスタビライザモジュールと、制御ユニットとを含み、
前記カメラスタビライザモジュールは、前記車両のフロントフェンダに取り付けられており、
前記カメラスタビライザモジュールは、スタビライザサポートと、第1のカメラと、第1のステッパモータとを含み、
前記第1のカメラは、前記スタビライザサポートに取り付けられており、
前記スタビライザサポートは、前記第1のステッパモータを利用して前記フロントフェンダに接続されており、
前記第1のステッパモータは、前記制御ユニットに接続されており、
前記制御ユニットは、第1の制御信号又は第2の制御信号を生成し、前記第1の制御信号又は前記第2の制御信号を前記第1のステッパモータに送信するように構成され、
前記第1のステッパモータは、前記第1の制御信号に基づいて、前記スタビライザサポートを前記フロントフェンダへと折り畳む、又は、前記第2の制御信号に基づいて前記スタビライザサポートを前記フロントフェンダから展開するように構成される、
電子リアビューミラーシステム。
【請求項2】
前記カメラスタビライザモジュールは、第1の超音波センサをさらに含み、前記第1の超音波センサは、前記制御ユニットに接続されており、
前記第1の超音波センサは、第1の距離を検出するように構成され、前記第1の距離は、第1の障害物と前記スタビライザサポートとの間の距離であり、前記第1の障害物は、前記スタビライザサポートの第1の方向及び/又は第2の方向に位置する障害物であり、前記第1の方向は、前記第2の方向とは反対であり、
前記制御ユニットは、前記第1の距離がプリセット距離以下であるときに、前記第1の制御信号を前記第1のステッパモータに送信するように構成される、
請求項1に記載の電子リアビューミラーシステム。
【請求項3】
前記カメラスタビライザモジュールは、第2の超音波センサをさらに含み、前記第2の超音波センサは、前記制御ユニットに接続されており、
前記第2の超音波センサは、前記スタビライザサポートが前記フロントフェンダへと折り畳まれた後に第2の距離を検出するように構成され、前記第2の距離は、前記第1の障害物と、前記フロントフェンダの車体面との間の垂直距離であり、
前記制御ユニットは、前記第2の距離に基づいて、前記カメラスタビライザモジュールが前記第1の障害物を回避したと判定されるときに、前記第2の制御信号を前記第1のステッパモータに送信するように構成される、
請求項2に記載の電子リアビューミラーシステム。
【請求項4】
前記制御ユニットは、
前記車両の運転速度を取得し、
前記運転速度がプリセット速度以上であるときに、前記第1の制御信号を前記第1のステッパモータに送信する
ようにさらに構成される、
請求項1に記載の電子リアビューミラーシステム。
【請求項5】
前記制御ユニットは、
前記車両の方向指示器情報を取得し、
前記方向指示器情報に基づいて前記第2の制御信号を前記第1のステッパモータに送信する
ようにさらに構成される、
請求項4に記載の電子リアビューミラーシステム。
【請求項6】
前記電子リアビューミラーシステムは、第2のカメラをさらに含み、前記第2のカメラは、前記制御ユニットに接続されており、
前記第2のカメラは、運転者の運転挙動画像をキャプチャするように構成され、
前記制御ユニットは、前記運転者の前記運転挙動画像に基づいて前記第2の制御信号を前記第1のステッパモータに送信するようにさらに構成される、
請求項4に記載の電子リアビューミラーシステム。
【請求項7】
前記制御ユニットは、
前記車両の車両姿勢情報及び/又は運転者の顔特徴情報を取得し、
前記車両姿勢情報及び/又は前記運転者の前記顔特徴情報を処理して、前記第1のカメラの回転角制御情報を取得し、
その第1の視野がターゲット範囲に適合する第1の画像を前記第1のカメラがキャプチャするように、前記回転角制御情報に基づいて前記第1のカメラを回転させるように制御する
ように構成される、
請求項1~3のいずれか1項に記載の電子リアビューミラーシステム。
【請求項8】
前記電子リアビューミラーシステムは、第1のディスプレイを含み、前記第1のディスプレイは、前記車両のBピラーに取り付けられており、前記第1のディスプレイは、前記制御ユニットに接続されており、前記制御ユニットは、
前記車両のパーキング情報を取得し、
前記パーキング情報に基づいて、前記車両の運転速度が第1の値まで減少すると判定されるときに、リアビュー画像を前記第1のディスプレイに送信することであって、前記第1の値は、前記車両が走行を停止することを示し、前記リアビュー画像は、前記第1のカメラによってキャプチャされる、ことを行う
ように構成され、
前記第1のディスプレイは、前記リアビュー画像を表示するように構成される、
請求項7に記載の電子リアビューミラーシステム。
【請求項9】
前記制御ユニットは、
第1の情報を取得することであって、前記第1の情報は、前記車両と、前記車両の後続車両との間の距離を示す、ことを行い、
前記リアビュー画像及び前記第1の情報に基づいて、搭乗者が前記車両から降りるための安全な距離範囲を決定し、
前記安全な距離範囲に基づいて、前記搭乗者に前記車両から降りることを示す
ようにさらに構成される、
請求項8に記載の電子リアビューミラーシステム。
【請求項10】
前記電子リアビューミラーシステムは、第2のディスプレイをさらに含み、前記第2のディスプレイは、前記制御ユニットに接続されており、
前記制御ユニットは、リアビュー画像を前記第2のディスプレイに送信するようにさらに構成され、前記リアビュー画像は、前記第1のカメラによってキャプチャされ、
前記第2のディスプレイは、前記リアビュー画像を表示するように構成される、
請求項1~7のいずれか1項に記載の電子リアビューミラーシステム。
【請求項11】
前記カメラスタビライザモジュールは、第2のステッパモータをさらに含み、前記第1のカメラは、前記第2のステッパモータを利用して前記スタビライザサポートに取り付けられており、
前記第2のステッパモータは、
前記制御ユニットによって送信された転角制御情報を受信し、
前記回転角制御情報に基づいて前記第1のカメラの回転角を調整する
ように構成される、
請求項7~10のいずれか1項に記載の電子リアビューミラーシステム。
【請求項12】
前記第1のカメラは、前記スタビライザサポートが前記フロントフェンダへと折り畳まれるとき、前記フロントフェンダのスプリングプレートの凹み位置に収容される、又は
前記第1のカメラは、前記スタビライザサポートが前記フロントフェンダから展開されるとき、前記凹み位置から取り出される、
請求項1~11のいずれか1項に記載の電子リアビューミラーシステム。
【請求項13】
前記カメラスタビライザモジュールは、ハウジングをさらに含み、前記ハウジングは、前記第1のカメラをカバーするように構成される、
請求項1~12のいずれか1項に記載の電子リアビューミラーシステム。
【請求項14】
運転者支援ステムであって、前記運転者支援ステムは、請求項1~13のいずれか1項に記載の電子リアビューミラーシステムを含み、
前記電子リアビューミラーシステムは、制御ユニットと、2つのカメラスタビライザモジュールと、2つの第1のディスプレイと、1つの第2のディスプレイとを含み、一方の前記カメラスタビライザモジュールは、車両の左側フロントフェンダに取り付けられ、他方の前記カメラスタビライザモジュールは、前記車両の右側フロントフェンダに取り付けられ、一方の前記第1のディスプレイは、前記車両の左側Bピラーに取り付けられ、他方の前記第1のディスプレイは、前記車両の右側Bピラーに取り付けられる、運転者支援ステム。
【請求項15】
車両であって、前記車両は、請求項1~13のいずれか1項に記載の前記電子リアビューミラーシステムを備え、前記電子リアビューミラーシステムは、制御ユニットと、2つのカメラスタビライザモジュールと、2つの第1のディスプレイと、1つの第2のディスプレイとを含み、一方の前記カメラスタビライザモジュールは、前記車両の左側フロントフェンダに取り付けられ、他方の前記カメラスタビライザモジュールは、前記車両の右側フロントフェンダに取り付けられ、一方の前記第1のディスプレイは、前記車両の左側Bピラーに取り付けられ、他方の前記第1のディスプレイは、前記車両の右側Bピラーに取り付けられる、車両。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0031】
第3の態様によれば、この出願の実施形態は、運転者支援ステムを提供する。運転者支援ステムは、第1の態様又は第1の態様の可能な実装のうちのいずれか1つにおいて説明された電子リアビューミラーシステムを含む。電子リアビューミラーシステムは、制御ユニットと、2つのカメラスタビライザモジュールと、2つの第1のディスプレイと、1つの第2のディスプレイとを含む。一方のカメラスタビライザモジュールは、車両の左側フロントフェンダに取り付けられている。他方のカメラスタビライザモジュールは、車両の右側フロントフェンダに取り付けられている。一方の第1のディスプレイは、車両の左側Bピラーに取り付けられている。他方の第1のディスプレイは、車両の右側Bピラーに取り付けられている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0043】
従って、外部カメラモジュールがぶつかりやすく、利用に際して、運転リスクの影響を受けやすいという課題を解決するために、この出願は、電子リアビューミラーシステム10を提供する。図2Aは、この出願の実施形態による車両システムの模式図である。図2Aに示すように、車両システムは、中央ゲートウェイを含み、パワートレインシステム、車体電子システム、車両安全システム、インフォテインメントシステム、及び運転者支援ステムをさらに含む。運転者支援ステムは、レーンデバーチャーワーニングシステム(lane departure warning system, LDWS)、アダプティブクルーズコントロール(adaptive cruise control, ACC)システム、自動パーキングシステム、及び電子リアビューミラーシステム10をさらに含みうる。上述した電子リアビューミラーシステム10は、車両に適用され、効果的にカメラモジュールを収容して隠し、それによって、衝突及び損傷を回避し、走行中の風圧抵抗を低減しうるし、又は、第1のカメラが適時にリアビュー画像をキャプチャするために、収容されたカメラモジュールを適時に展開しうる。車両は、インテリジェント車両、車、トラック、バス、建設車両、又はディーゼル車などであってよい。これについては、この出願のこの実施形態において特に限定されない。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0073
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0073】
第1のディスプレイ103が車両のBピラーに取り付けられることは、第1のディスプレイ103がBピラーに取り付けられ、かつリアシートの搭乗者に向けられることとして理解されうることに留意すべきである。車両のパーキング情報は、それらに限定されないが、路側パーキング、又は駐車場パーキングなどを含みうる。このことについては、ここでは限定されない。加えて、リアビュー画像は、回転された第1のカメラ1012によって第1の視野でキャプチャされた第1の画像であってもよいし、回転前の第1のカメラ1012によってキャプチャされた画像であってもよい。このことについては、ここでは限定されない。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0089
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0089】
この例において、第2のディスプレイ105は、車両のAピラーとウィンドウシールドとの間に取り付けられ、第1のカメラ1012によってキャプチャされたリアビュー画像を表示するように構成され、それにより、運転者は、リアルタイムにリアビュー画像を見ることができ、それによって、リアビューミラーに対する運転者の要求を満たす。説明されたリアビュー画像は、回転された第1のカメラ1012によって第1の視野でキャプチャされた第1の画像であってもよいし、第1のカメラ1012によって回転前の第2の視野でキャプチャされた画像であってもよいことに留意すべきである。これについては、ここでは限定されない。加えて、いくつかの例では、第2のディスプレイ105が、コンバイナヘッドアップディスプレイ(combiner head-up display, C_HUD)と称されることもある。加えて、高解像度マルチメディアインターフェース(high definition multimedia interface, HDMI)は、完全デジタルビデオ及びオーディオ送信インターフェースであり、制御ユニット102によって伝送される画像データを搬送し、画像データをC_HUDに伝送するように構成することができる。従って、制御ユニット102は、HDMIを利用して、リアビュー画像を第2のディスプレイ105に送信しうる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0122
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0122】
第1のディスプレイは、デジタルビジュアルインターフェース(digital visual interface, DVI)を介してSOCに接続される。DVIは、ビデオインターフェース標準であり、非圧縮デジタルビデオを伝送するために設計されている。この出願において、DVIは、第1のディスプレイに伝送される画像データを搬送する。第2のディスプレイは、DVI又は高解像度マルチメディアインターフェース(high definition multimedia interface, HDMI)を介してSOCに接続される。HDMIインターフェースは、完全デジタルビデオ及びオーディオ送信インターフェースであり、非圧縮オーディオ及びビデオ信号を送信することができる。この出願において、HDMIインターフェースは、第2のディスプレイに伝送される画像データを搬送する。加えて、無線探知及び測距radio detection and ranging, RADAR)は、車両と、その車両の後続車両との間の距離又は外形などの、ミリ波レーダによって検出されるデータを伝送するために、1-Gb LANインターフェースを介してSOC内のCPUにさらに接続されうる。説明されたレーダは、ミリ波レーダと称されることもある。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0127
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0127】
運転者支援バイスは、メモリ、例えば、NORフラッシュ、ソリッドステートドライブ(solid state disk, SSD)、及び/又は低電力メモリ(low power double data rate, LPDDR)をさらに含みうるが、それらに限定されない。メモリは、独立して存在してもよいし、メモリは、SOCなどの上記のプロセッサに統合されてもよい。メモリは、この出願における解決策を実行するためのコンピュータ実行可能命令を格納するように構成され、SOC又はMCUなどのプロセッサは、その実行を制御する。SOC又はMCUなどのプロセッサは、メモリに格納されたコンピュータ実行可能命令を実行して、この出願における図12A又は図12B-1及び図12B-2において説明された制御方法を実装するように構成される。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0134
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0134】
いくつかの可能な例において、運転者支援デバイスは、取得モジュールをさらに含む。取得モジュールは、車両の運転速度を取得するように構成される。生成モジュール1401は、運転速度がプリセット速度以上であるときに、第1の制御信号を生成するように構成される。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0143
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0143】
この出願のこの実施形態において、運転者支援デバイスは、統合方式での分割を通じて得られる機能ユニットの形態で表される。ここでの「機能ユニット」は、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit, ASIC)、1つ以上のソフトウェア又はファームウェアプログラムを実行するためのプロセッサ及びメモリ、集積ロジック回路、及び/又は、上記の機能を提供することができる他のコンポーネントであってよい
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0144
【補正方法】削除
【補正の内容】
【国際調査報告】