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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-16
(54)【発明の名称】シール可能な包装紙
(51)【国際特許分類】
   B32B 29/00 20060101AFI20241008BHJP
   D21H 19/82 20060101ALI20241008BHJP
   D21H 19/10 20060101ALI20241008BHJP
   D21H 19/22 20060101ALI20241008BHJP
   D21H 27/30 20060101ALI20241008BHJP
   B65D 65/40 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
B32B29/00
D21H19/82
D21H19/10 B
D21H19/22
D21H27/30 C
B65D65/40 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024518739
(86)(22)【出願日】2022-09-30
(85)【翻訳文提出日】2024-03-25
(86)【国際出願番号】 EP2022077413
(87)【国際公開番号】W WO2023057359
(87)【国際公開日】2023-04-13
(31)【優先権主張番号】102021125950.9
(32)【優先日】2021-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】522327876
【氏名又は名称】コーラー イノベーション アンド テクノロジー ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110002321
【氏名又は名称】弁理士法人永井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フェール,アルヨシャ
(72)【発明者】
【氏名】ホーフェラー,ドミニク
(72)【発明者】
【氏名】レバー,ユルゲン
【テーマコード(参考)】
3E086
4F100
4L055
【Fターム(参考)】
3E086AA23
3E086AB01
3E086AC07
3E086AC22
3E086AD01
3E086BA04
3E086BA14
3E086BA15
3E086BA24
3E086BB05
3E086CA35
4F100AA08C
4F100AJ04A
4F100AJ07C
4F100AK01C
4F100AK03B
4F100AK04B
4F100AK21B
4F100AK22B
4F100AK25B
4F100AK51B
4F100AK69B
4F100AK70B
4F100AK73B
4F100BA02
4F100BA03
4F100CA13C
4F100CA23A
4F100DG03A
4F100DG04A
4F100DG10A
4F100DH02A
4F100EH46B
4F100GB15
4F100JB16B
4F100JK02
4F100JK08
4F100JL12B
4F100JN02
4F100YY00
4F100YY00A
4F100YY00B
4L055AG58
4L055AG59
4L055AG63
4L055AG64
4L055AG71
4L055AG76
4L055AG85
4L055AG89
4L055AJ02
4L055BE08
4L055BE09
4L055EA04
4L055EA08
4L055EA14
4L055GA05
(57)【要約】
本発明は、原紙およびそれに適用されたコーティングカラー層を含むコート紙、より特定的には半透明のコート紙であって、コーティングカラー層が少なくとも1種のポリマーを含み、コート紙が可視範囲において60%未満の不透明度を有する、コート紙;この種のコート紙を生産するための方法、前記コート紙の包装材料としての使用およびコート紙を含む包装に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
5wt%未満の充填剤を含有する原紙および前記原紙の1つの面に直接または間接的に適用されたコーティングカラー層を含むコート紙であって、前記コーティングカラー層は少なくとも1種のヒートシール可能な材料を含むかまたはそれからなり、前記コート紙は可視範囲において60%未満の不透明度を有する、コート紙。
【請求項2】
前記原紙の坪量が、45g/m以下であることを特徴とする、請求項1に記載のコート紙。
【請求項3】
前記原紙が、短繊維、長繊維、再生パルプおよび/または代わりの繊維材料、例えばイネ科植物繊維、シルフィウム繊維および/または他の機械的もしくは化学的に加工処理した繊維材料、好ましくは農業残渣由来の材料を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載のコート紙。
【請求項4】
前記原紙が、短繊維および長繊維を含み、短繊維と長繊維の重量比が1より大きいことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のコート紙。
【請求項5】
シール層でコーティングされた面上に、シール層でコーティングされた面によりシールが行われたとき(B/B)、3N/15mm以上のコールドシームシール強度を有することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のコート紙。
【請求項6】
シール層でコーティングされていない面上に、シール層でコーティングされた面によりシールが行われたとき(B/A)、1.5N/15mm以上のコールドシームシール強度を有することを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のコート紙。
【請求項7】
前記コーティングカラー層が、10g/m未満の坪量を有することを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のコート紙。
【請求項8】
前記ヒートシール可能な材料が、熱可塑性のポリマー、より特定的にはポリオレフィン、酢酸ビニルポリマー、酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルアルコール、グラフト化ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール、(メタ)アクリレート(コ)ポリマー、より特定的にはエチレンアクリル酸コポリマーおよびスチレンアクリレートコポリマー、アクリル酸エステル、(カルボキシル化)スチレン-ブタジエンコポリマー、ポリウレタン、炭水化物および炭水化物誘導体、水性の合成樹脂分散液、熱可塑性エチレンコポリマー、および/または天然ゴムの群から選択されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のコート紙。
【請求項9】
150kPaより大きいミューレンによる破裂圧力を有することを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載のコート紙。
【請求項10】
ISO 1924-2(2009)に準じて測定して40N/15mmより大きい縦方向引張強度および/または60N/15mmより大きい横方向引張強度を有することを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載のコート紙。
【請求項11】
ISO 1924-2(2009)に準じて測定して>1.5%の縦方向破断伸びおよび/または>4%の横方向破断伸びを有することを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載のコート紙。
【請求項12】
60μm未満の厚さを有することを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載のコート紙。
【請求項13】
ポリマーバインダー、好ましくはデンプンを含むプレコート、またはポリマーバインダー、好ましくはデンプンおよび/もしくはラテックスを含む表面着色ならびに/または顔料、例えばCaCOの追加が前記原紙および前記コーティングカラーの間に存在することを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載のコート紙。
【請求項14】
コーティングカラー層の出発材料を含む水性懸濁液が、原紙に適用され、前記水性コーティング懸濁液は5~50wt%、好ましくは10~30wt%の固形分を有し、カーテンコーティングプロセス、好ましくはダブルカーテンコーティングプロセスにより少なくとも200m/分のコーティングプラントの作動速度で適用されることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載のコート紙を生産するための方法。
【請求項15】
請求項1から13のいずれか一項に記載のコート紙または請求項14に記載の方法により得ることができるコート紙の、包装材料として、または包装材料の成分としての使用。
【請求項16】
請求項1から13のいずれか一項に記載のコート紙または請求項14に記載の方法により得ることができるコート紙を含む包装。
【請求項17】
シール層でコーティングされた面上に、シール層でコーティングされた面によりシールが行われたとき(B/B)、3N/15mm以上のコールドシームシール強度を有する、請求項16に記載の包装。
【請求項18】
シール層でコーティングされていない面上に、シール層でコーティングされた面によりシールが行われたとき(B/A)、1.5N/15mm以上のコールドシームシール強度を有する、請求項16または17に記載の包装。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コート紙(coated paper)、より特定的には半透明のコート紙、かかるコート紙を生産するための方法、前記コート紙の包装材料(packaging material)としての使用、およびコート紙を含む包装(a packaging)に関する。
【背景技術】
【0002】
包装は一般に、ある物体を、より特定的にはその保護またはより良好な取扱いのために、被覆すること、または(部分的または完全に)包むことを意味する。それ故、包装材料はかかる包装を形成する材料を含む。
【0003】
包装材料は、例えば紙、プラスチックおよび/または金属で作製することができる。本発明は紙ベースの包装材料に対応する。
【0004】
あらゆる起源の包装材料に対する主要な要件は、包装された品物を外部の影響から保護し、包装された品物の漏出を防止することである。このために、包装材料は包装された品物および包装方法に応じて異なる基準を満たすべきである。すなわち、適切な包装材料は機械的要件および方法固有の要件を満たすべきであり、例えば、感受性の包装された品物、より特定的には食料品の場合水、グリース、酸素、または鉱油に対してバリヤー特性を有するべきである。包装システムに応じて、包装材料は十分な引裂き抵抗、適切な摩擦係数および柔軟性を有するべきであり;ヒートシール可能であるかまたはコールドシール(cold-seal)接着剤と適合性であるべきであり、また外側から印刷可能であるべきであり、全変換および包装工程中その保護作用を失うべきでない。
【0005】
対象の物体が包装されているにもかかわらず包装を通して目に見えるままであるべきであるときはいつでも、透明または少なくとも部分的に透明な(半透明の)包装材料が通常使用される。このように、例えば、物体自体もしくは物体上の印刷物が包装にもかかわらず外部から認識できるか、または物体上のラベルもしくはバーコードが読取り可能である。
【0006】
プラスチックフィルムまたは透明な紙をベースとする透明または少なくとも部分的に透明な包装材料は以前から知られている
【0007】
例えば、通信販売カタログまたは宣伝用パンフレットはプラスチックフィルムまたは透明な紙に収縮包装され、郵送され、配達先住所、およびより特定的にはバーコードは包装を通して読み取ることができる。
【0008】
透明な紙という用語は多くの場合以下の紙を含む:
- 包装用ティッシュ:これは実際に典型的な透明な紙ではない。しかし、非常に薄く作られているので、比較的透明に見える。
- 含侵紙:乾性油、樹脂、ワックスおよび/または油脂を含侵することにより、自由叩解(free-beaten)繊維から生成した紙は透明にすることができる。
- 硫酸紙(Vegetable parchment):パルプから作製される紙は通常硫酸浴中で部分的に溶解される。部分的に溶解したセルロースは紙の隙間を埋め、紙を透明にする。硫酸は最終浴で再び洗い流される。
- 天然透写紙:天然の透写紙は、さらに含侵されることが多い湿式叩解(wet-beaten)繊維を含有する。湿式叩解のため、これらの紙は湿気の変動に極めて反応しやすい。
- グラシン紙:パルプを湿式叩解した後極度に強くカレンダー処理することにより、繊維間の空気が取り除かれる結果繊維はより半透明になる。
【0009】
上記から分かるように、透明な紙には欠点がある。
【0010】
加えて、すべての透明な紙に広く影響を及ぼす別の欠点がある。すなわち透明な紙は古紙サイクルによって十分にリサイクルすることができない。
【0011】
その上、多くの透明な紙はまた、必要な強度と低い坪量を併せもっていないので、包装材料として十分に適していない。
【0012】
プラスチックフィルムから作製された透明な包装はまた、古紙サイクルによって、より特定的にはその中に包装され得るカタログまたは宣伝用パンフレットと一緒にリサイクルすることができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
したがって、本発明の目的は、十分に低い不透明度を有しているので、例えば、包装材料を通して包装された品物または包装された品物の上の記載(inscription)を読み取ることができ、古紙サイクルによってリサイクルすることができ、十分に低い坪量を十分な強度と共に有し、および/または十分なシールシーム(seam)強度を有する半透明の包装材料を提供することである。
【0014】
また、包装材料は、好ましくは食品接触ならびに玩具およびゲームセクターに適切であるべきであり;生分解性であるべきであり、主として再生可能な原材料から生産できるべきであり;その生産可能性は経済的であるべきであり;食料品を包装するのに適切であるべきであり、慣用の包装機で、機械パラメーター、例えば同じ包装機でのプラスチックをベースとする包装および紙ベースの包装の使用を実質的に変更する必要なく使用可能であるべきである。このため、包装材料は同じ側で、または背中合わせもしくは内側と内側で、および反対側(前/内側)でシール可能であるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
驚くべきことに、これらの目的は、請求項1に記載のコート紙により、すなわち、5wt%未満の充填剤を含有する原紙および原紙の1つの面に直接または間接的に適用されたコーティングカラー層(coating color layer)を含むコート紙により解決され、コーティングカラー層は少なくとも1種のヒートシール可能な材料を含むかまたはそれからなり、コート紙は可視範囲(visible)において60%未満の不透明度を有する。
【0016】
好ましくは、可視範囲における不透明度は55%未満、特に好ましくは50%未満である。
【0017】
驚くべきことに、本発明によるコート紙は、その低い坪量にもかかわらず、包装機を大幅に変更する必要なく、包装される品物をプラスチック包装に包装するための現存する包装機で直接使用することができるということが見出された。より特定的には、紙の良好な動作特性(機械的特性)、必要とされる不透明度および良好なヒートシール性が有利であることが立証され、結果としてその紙は慣用のプラスチックのように使用することができ、したがってプラスチック包装に取って代わることができる。本発明によるコート紙またはそれから作製される包装は古紙サイクルによって容易にリサイクルすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】折り畳み包装用の形態の説明図である。
図2】チューブ状バック包装用の形態の説明図である。
図3】QRコードの第1形態の説明図である。
図4】QRコードの第2形態の説明図である。
図5】QRコードの第3形態の説明図である。
図6】QRコードの第4形態の説明図である。
図7】QRコードの第5形態の説明図である。
図8】ジャンプの形態の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本明細書および特許請求の範囲で規定される1つの実施形態のすべての特徴は、異なる実施形態の特徴と矛盾しなければ、別の実施形態の特徴と組み合わせることができる。
【0020】
本開示の記載で使用される専門用語は、一定の実施形態を記述することのみが意図されており、本主題を限定すると解するべきではない。本明細書および特許請求の範囲で使用されるとき、単数形態「1つ(a)」、「1つ(an)」は、文脈が明らかに他を指示しない限り、複数形態も含むと理解されたい。これは逆も当てはまり、すなわち、複数形態は単数形態も包含する。また、用語「および/または」は本明細書で使用されるとき、関連するリストアップされた要素の1つまたは複数のすべての可能な組合せを意味し、含むとも理解される。さらに、用語「含む(include)」、「含む(including)」、「含む(comprise)」、および/または「含む(comprising)」は、本明細書および特許請求の範囲で使用されるとき、規定された特徴、ステップ、要素、および/または成分の存在を規定するが、1つもしくは複数の他の特徴、ステップ、要素、成分、および/またはそれらの群の存在または追加を排除しないと理解されたい。
【0021】
本明細書および特許請求の範囲で、用語「含む(include)」、「含む(comprise)」、および/または「含む(comprising)」は「からなる(consisting of)」も意味し得、すなわち、1つまたは複数の他の特徴、ステップ、要素、成分および/もしくは群の存在または追加が排除される。
【0022】
本明細書および特許請求の範囲において、紙のコーティングされた面は「B」面といわれることが多く、紙のコーティングされていない面は「A」面といわれることが多い。
【0023】
本発明によるコート紙は、原紙およびそれに適用されたコーティングカラー層を含み、コート紙が可視範囲において60%未満の不透明度を有することを特徴とし、ここでコーティングカラー層は少なくとも1種のポリマーを含む。
【0024】
好ましくは、可視範囲における不透明度は、55%未満、特に好ましくは50%未満である。
【0025】
不透明度は、一般に、透明度の反対、すなわち透明性または透過性の欠如であると理解される。
【0026】
したがって可視範囲における不透明度は、可視範囲における光透過の欠如を意味する。
【0027】
したがって不透明は、透明または透過の反対である。半透明(translucency)は半透明(semi-transparency)を記述し、すなわち透明に近いが完全な透明ではない。
【0028】
また不透明度は透過率の逆数として表すこともできる。
【0029】
不透明度はISO 2471(2008)に準じて決定することができる。
【0030】
原則として、本発明によるコート紙に使用される原紙は制限されない。
【0031】
しかしながら、コート紙の坪量は45g/m以下、より特定的には40g/m以下であるのが好ましい。30g/m~40g/mの範囲のコート紙の坪量が特に好ましい。
【0032】
坪量はISO 536(2020-05)に準じて決定することができる。
【0033】
コート紙の不透明度は、かかる坪量を使用して、構造的完全性に関するいかなる欠点もなく調節することができる。
【0034】
好ましくは、原紙は短繊維、長繊維、再生パルプおよび/または代わりの繊維材料、例えばイネ科植物繊維(grass fiber)、シルフィウム(silphium)繊維および/または他の機械的もしくは化学的に加工処理した繊維材料、好ましくは農業残渣由来の材料を含むことができる。
【0035】
さらに、原紙が短繊維および長繊維を含み、短繊維と長繊維の重量比が1より大きいと好ましい。
【0036】
より特定的には、短繊維と長繊維の重量比は60:40~70:30である。
【0037】
長繊維は好ましくは繊維長が2.6~4.4mmの繊維であり、短繊維は好ましくは繊維長が0.7~2.2mmの繊維である。
【0038】
本発明によるコート紙はさらに、原紙が5wt%未満の充填剤を含有することを特徴とする。
【0039】
したがって、一実施形態では、原紙はまた充填剤を全く含有しなくてもよい。
【0040】
好ましくは、充填剤は0wt%または0wt%より多く5wt%まで含有される。
【0041】
重量によるパーセンテージは原紙の総重量に対する。充填剤は、例えば商標名Hydrocarb 60またはHydroplex 60で公知のGCC(重質炭酸カルシウム)、例えば商標名Precarb 105で公知のPCC(沈降炭酸カルシウム)、天然カオリンおよび/またはタルク、ならびに保持剤および/またはサイジング剤のような通常の添加剤を含む。
【0042】
好ましい実施形態では、本発明によるコート紙は、コーティングカラー層がヒートシール可能であることを特徴とする。このために、コーティングカラー層は少なくとも1種の熱可塑性ポリマーを含む。
【0043】
本発明によるコート紙は好ましくはさらに、コーティングカラー層の少なくとも1種のポリマーが熱可塑性のヒートシール可能なポリマーを含むことを特徴とする。
【0044】
「ヒートシール」は好ましくは局在化された熱への曝露によるコート紙の2つの層の接合を意味すると理解される。
【0045】
本発明によるコート紙は、好ましくはさらに、コーティングカラー層の少なくとも1種のヒートシール可能な材料またはポリマーが、ポリオレフィン、酢酸ビニルポリマー、(変性)酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルアルコール(PVOH)、グラフト化ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール、(メタ)アクリレート(コ)ポリマー、より特定的にはエチレンアクリル酸コポリマーおよびスチレンアクリレートコポリマー、アクリル酸エステル、(カルボキシル化)スチレン-ブタジエンコポリマー、ポリウレタン、炭水化物および炭水化物誘導体、アクリレートポリマー、アクリル酸エステル、水性合成樹脂分散液、熱可塑性エチレンコポリマー、天然ゴム、および/またはポリウレタンを含む群から選択されることを特徴とする。
【0046】
適切なヒートシール可能な材料またはポリマーは、例えば、商標名Hypod 2000、SealCoat MB46 HE、Cartaseal SWF、SealCoat HS 25、Rhobarr 320、EUKALIN 7238 VD、Decacode Seal、Aquasel 2330、Loctite Liofol CS22-096、Primeseal 22-096、S8128で公知である。
【0047】
少なくとも1種のヒートシール可能な材料またはポリマーは好ましくはコーティングカラー層の総重量に対して50~100wt%、特に好ましくは80~100wt%の量でコーティングカラー層に含まれる。
【0048】
好ましくは、ワックスおよび/または無機顔料がブロッキング防止剤として含まれることができる。
【0049】
コーティングカラー層はまた、増粘剤、例えばアクリレートベースの増粘剤;界面活性剤、例えばスルホスクシネート;伸長レオロジー添加剤、例えばアクリレートベースの伸長レオロジー補助剤;例えば脂肪酸または脂肪酸アミドベースのワックスのようなワックス;磨耗感受性を低減し滑りを増大する添加剤、例えば層状ケイ酸塩、より特定的にはケイ酸マグネシウム水和物またはアルミノケイ酸塩;および/または架橋剤、例えばアルデヒドならびに多価アルデヒド、ジルコネート、多価エポキシド、エピクロロヒドリン樹脂、および/またはヒドラジドのような添加剤も含有することができる。
【0050】
これらの添加剤は好ましくは各々コーティングカラー層の総重量に対して0または0wt%より多く50wt%までの量、特に好ましくは0または0wt%より多く20wt%までの量で存在する。
【0051】
本発明によるコート紙は好ましくはさらに、コーティングカラー層が10g/m未満の坪量を有することを特徴とする。
【0052】
コーティングカラー層の坪量は2~10g/m、より特定的には3~7g/mの範囲であるのが特に好ましい。
【0053】
かかる坪量は、コート紙が構造的完全性に関していかなる欠点をもつことなく有利な半透明性を有することを保証する。
【0054】
本発明によるコート紙は好ましくはさらに、コート紙がB/B面をシールする(コーティングされた面上にコーティングされた面)とき、DIN 55529 (2012)に準じて測定して3N/15mmより大きいコールドシールシーム強度(cold seal seam strength)を有することを特徴とする。
【0055】
本発明によるコート紙は好ましくはさらに、コート紙がA/B面をシールする(コーティングされた面上にコーティングされていない面)とき、DIN 55529(2012)に準じて測定して1.5N/15mmより大きいコールドシールシーム強度を有することを特徴とする。
【0056】
コート紙に対するシールシーム強度は以下のようにして決定することができる:
【0057】
コート紙は3.3バールで少なくとも0.3秒間100℃~200℃の温度範囲で紙の流れの方向に対して直角でシールされ、シールシーム強度はDIN 55529(2012)に準じて決定される。
【0058】
本発明によるコート紙は、好ましくはさらに、コート紙が150kPaより大きい、特に好ましくは200kPaより大きいミューレン(Mullen)による破裂圧力を有することを特徴とする。
【0059】
破裂圧力(ミューレン)は、例えばISO 2758(2014-12)に準じて決定される。
【0060】
破裂圧力(ミューレン)は紙の強度値を記述し、紙は低い坪量でも高い強度を特徴としなければならないので、かかる破裂圧力は有利である。これは、加工処理ステップおよび仕上げプロセスでの印刷中なんの問題もなく使用することができるために必要である。例えば、輪転印刷工程または転写カレンダーを使用する転写紙においてしわが形成されてはならず、紙は低い坪量であっても、加工処理中紙に影響を及ぼす可能性がある対応する張力に耐えることができなければならない。
【0061】
本発明によるコート紙は、好ましくはさらに、コート紙がISO 1924-2(2009)に準じて測定して40N/15mmより大きい縦方向の引張強度および/または60N/15mmより大きい横方向の引張強度を有することを特徴とする。
【0062】
本発明によるコート紙は、好ましくはさらに、コート紙がISO 1924-2(2009)に準じて測定して>1.5%、好ましくは>2%の縦方向の破断伸び、および/または>4%、好ましくは>5%の横方向の破断伸びを有することを特徴とする。
【0063】
本発明によるコート紙は、好ましくはさらに、コート紙がコーティングカラー層の上面で<5μm、好ましくは<4.5μmの粗さを有することを特徴とする。粗さはISO 8791-4(2008-05)に準じて決定することができる。
【0064】
本発明によるコート紙は好ましくはさらに、原紙が、好ましくはコーティングカラー層が適用される面で、≦7μm、好ましくは≦6μmの粗さを有することを特徴とする。
【0065】
本発明によるコート紙は、好ましくはさらに、原紙が、好ましくはコーティングカラー層が適用されない面、すなわち裏面で、≦5μm、好ましくは≦4μmの粗さを有することを特徴とする。
【0066】
本発明によるコート紙は、好ましくはさらに、コート紙が60μm未満の厚さを有することを特徴とする。
【0067】
30~50μmの厚さが特に好ましい。
【0068】
本発明によるコート紙はまた、半透明性の故の中味の目視検査に加えて、包装された品物に印刷されたコードによって中味を確認する可能性を提供することも特徴とする。
【0069】
本発明によるコート紙は、さらに、例えばインクジェット印刷によって紙の外面にコードを印刷し、したがって品物に標識し、コードの内容を読み取る可能性を提供することを特徴とする。
【0070】
本発明はまた、ポリマーバインダー、好ましくはデンプンおよび/またはラテックスおよび/または顔料、例えばCaCOの添加を含むプレコートまたは表面着色(surface pigmentation)が原紙とコーティングカラー層との間に存在することを特徴とする上述のコート紙にも関する。
【0071】
また、ポリマーバインダー、好ましくはデンプンおよび/またはラテックスおよび/または顔料、例えばCaCOの添加を含むプレコートまたは表面着色が、原紙のコーティングカラー層が存在しない面、すなわち裏面に存在する実施形態も可能である。
【0072】
既に上で述べたように、公知の半透明の紙にはリサイクリング工程において不利がある。これらは大いに増大した拒絶(reject)部分または粘着性の不純物により生じることが多い。
【0073】
これらの基準に関して包装紙のリサイクル可能性を実験室規模で評価する試験方法が存在する。一般的な試験方法はPTS-RH 021:2012-カテゴリーIIおよびUNI 11743:2019を含む。これらは設立された紙リサイクリングプラントにおけるリサイクル可能性に対する包装材料の評価に関する情報を提供する。それらはそのプロセスステップを実験室規模でシミュレーションし、特別に開発された評価システムを使用して評価する。プロセスステップは:分解-(多数回の)ソーティング-シート形成である。
【0074】
これらのパラメーターを改良するために、本発明によるコート紙は好ましくは、リサイクリング工程においてなんの問題も生じない紙以外の成分の最小の含量を有する。
【0075】
したがって本発明によるコート紙は、好ましくは、PTS-RH 021:2012-カテゴリーIIおよび/またはUNI 11743:2019に準じたリサイクル試験を満たす。
【0076】
本発明によるコート紙は、公知の製造方法を使用して経済的に得ることができる。
【0077】
しかしながら、コーティングカラー層の出発材料を含む水性懸濁液を原紙に適用するプロセスにより本発明によるコート紙を得るのが好ましく、水性の塗布懸濁液は20~60wt%、好ましくは30~50wt%の固形分を有し、カーテンコーティングプロセスによって少なくとも200m/分のコーティングシステムの作動速度で適用される。
【0078】
このプロセスは、経済的観点から、およびペーパーウェブに対する均一な塗工のため特に一層有利である。
【0079】
固形分が約30wt%の値を下回ると、大量の水を穏やかな乾燥により短時間で除去しなければならず、これはコーティング速度に対して有害な影響があるので、経済的効率が低下する。一方、60wt%の値を超えると、唯一の効果はコーティングプロセスおよび適用されたフィルムの乾燥中コーティングカラーカーテンの安定性を確実にするための技術的努力が増大するだけである。というのは、この場合機械は極めて速やかに再び作動しなければならないからである。
【0080】
カーテンコーティングプロセスでは、コーティング分散液の自由落下するカーテンが形成される。コーティング分散液を基材に適用するために薄膜(カーテン)の形態のコーティング分散液が自由落下により基材に「注がれる」。DE10196052T1は、情報記録材料の生産におけるカーテンコーティングプロセスの使用を開示しており、そこではいくつかのコーティング分散液フィルムからなるカーテンを基材に適用することにより多層の記録層が実現される。
【0081】
本発明による方法の好ましい実施形態では、水性の脱気した塗布懸濁液は約100~約800mPas(Brookfield、100rpm、20℃)の粘度を有する。値が約100mPasを下回るかまたは約800mPasを上回ると、コーティングユニットのコーティングマスの走行性は不十分になる。特に好ましくは、水性の脱気した塗布懸濁液の粘度は約200~約500mPasである。
【0082】
好ましい実施形態では、水性塗布懸濁液の表面張力は、プロセスを最適化するために、約25~約70mN/m、好ましくは約35~約60mN/m(以下に記載するように、気泡圧力張力学に関する規格(ASTM D 3825-90)に準じて測定)に調節することができる。コーティングプロセス全体のより良好な制御は、コーティングカラーの動的表面張力を決定し、適当な界面活性剤を選択し、界面活性剤の所要の量を決定することにより調節することにより達成することができる。
【0083】
動的表面張力は気泡圧力張力計を使用して測定される。毛細管を介して液体中に形成された気泡の最大の内圧が測定される。Young-Laplace式に従って、球状の気泡の内圧p(Laplace圧力)は曲率の半径rおよび表面張力σに依存する:
【0084】
【数1】
【0085】
気泡が毛細管の先端で液体中に作り出されると、曲率は最初増大し、次いで再び減少し、圧力最大となる。最大の曲率、したがって最大の圧力は曲率の半径が毛細管半径に対応するときに起こる。
【0086】
袋の圧力測定に対する圧力特性、圧力最大の位置:
【0087】
毛細管の半径は既知の表面張力の液体、通常水で行われる基準の測定を使用して決定される。半径が分かったら、表面張力は最大圧力pmaxから計算することができる。毛細管は液体中に浸されるので、浸漬深さおよび液体の密度から生じる静水圧p0を測定された圧力から差し引かなければならない(これは最新の機器では自動的に行われる)。この結果、気泡圧力プロセスに対する以下の式が得られる:
【0088】
【数2】
【0089】
測定された値は、ある表面寿命(surface age)、気泡形成の始まりから圧力最大の出現までの時間における表面張力に対応する。気泡が生成する速度を変えることにより、表面寿命に対する表面張力の依存性を得ることができ、その結果、表面張力が時間に対してプロットされた曲線が得られる。
【0090】
この依存性は界面活性剤の使用において重要な役割を果たす。界面張力の平衡値は、界面活性剤の時々低い拡散および吸着速度に起因して、多くのプロセスで到達さえしないからである。
【0091】
個々のコーティングはコーティングユニットを備えた抄紙機でオンラインで、または別々のコーティングプロセスにおいてオフラインでコーティング機により形成することができる。
【0092】
他の実施形態では、個々の層はまた、以下のプロセスを用いて原紙に適用することもできる:
【0093】
コーティングカラー層は印刷工程を使用して原紙および/または現存するプレコートに適用することができる。
【0094】
コーティングカラー層は押出により原紙および/または現存するプレコートに適用することができる。
【0095】
この技術は大幅により多くの材料を適用することができるという利点を有するが、これは製品全体が紙としてリサイクル可能である必要がない場合にのみ興味がある。不利な点はより低い適用速度、より高いエネルギー消費およびより高い最小適用重量である。
【0096】
コーティングカラー層は、紙を、例えばプラスチックフィルムの形態で原紙および/または現存するプレコートに重ねるかまたは裏打ちすることにより適用することができる。
【0097】
コーティングカラー層およびプレコートはまた、いくつかの適用ステップにわたって次々に適用することができる。
【0098】
コーティングされていない面は熱および/または圧力をかけることにより滑らかにすることができる。
【0099】
本発明はさらに上述の方法により得ることができるコート紙に関する。
【0100】
本発明はまた、上記コート紙または上述の方法により得ることができるコート紙の、包装材料としての、またボール紙および/または板紙と組み合わせた包装材料としての使用にも関する。
【0101】
特に、上記コート紙または上述の方法により得ることができるコート紙は、以下のための包装材料として適している:
- 通信販売カタログ。これは届け先住所が包装を通して目に見えるままであり、加えて、低い坪量の結果より低い材料コストおよびより低い郵便料となるからである。
- A/B面がシールされ、例えばセロファンフィルムの直接の代用品として役立つ包装タイプのトランプの包装。これはトランプが包装を通して目に見えるままであり、品質管理が可能になるからである。
- 布地/衣類、例えばシャツ、ズボン、Tシャツ、セーター、下着の輸送用包装。
- B/B面が例えばチューブ状バッグの形態でシールされ、慣用のホイル包装の直接の代用品として役立つ包装タイプのトランプの包装。これはトランプが包装を通して目に見えるままであり、品質管理が可能になるからである。
- トイレットペーパーのような衛生用品。
- 一次または二次包装。
【0102】
本発明はまた、上記コート紙を含む包装、またボール紙および/または板紙と組み合わせて上記コート紙を含む包装にも関する。
【0103】
包装はまたヒートシールされた包装であることもできる。
【0104】
包装はまたコールドシールされた包装であることもできる。
【0105】
好ましくは、包装は、シール層でコーティングされた面上に、シール層でコーティングされた面によりシールが行われたとき(B/B)、3N/15mm以上のコールドシームシール強度(a cold seam sealing strength)を有する。
【0106】
好ましくは、包装は、シール層でコーティングされていない面上に、シール層でコーティングされた面によりシールが行われたとき(B/A)、1.5N/15mm以上のコールドシームシール強度を有する。
【0107】
紙は、高いシール力を要する要求が厳しい適用(時間<1秒、圧力≦3.3バール;増大した温度、例えば140℃コールドシームシール強度>2N/15mm)において(B/A)シールをさらに改良するために、1つもしくは両方の面を、全表面にわたって、または部分的に、上述の材料クラスの塗料でコートすることができる。
【0108】
紙は、包装、より特定的には三重点(2から4層の層ジャンプ;図8参照)の包装の堅固さを改良するために、コーティングされたまたは印刷された面を上述の材料クラスの塗料で部分的にコートすることができる。
【0109】
特定の実施形態では、シール媒体(sealing medium)/コーティング材料の選択はまた、グリースタイトネス(grease tightness)(KIT>/=3;PKOT KAT 1;HVTR<100g/m/dまたはWVTR<100g/m/d、23℃/50%r.h.で)のようなさらなる特性を達成することもできる。
【0110】
以下、非限定実施例を参照して本発明を詳細に説明する。
【実施例
【0111】
【実施例1】
【0112】
以下のコーティングを含量が60%長繊維および40%短繊維の原紙35g/mに適用した。原紙は加えて2wt%の充填剤を含有する。
【0113】
プレコート/プライマー:
プレコートは100wt%デンプンを含有する。プレコートの坪量は1g/mである。
【0114】
コーティングカラー層:
コーティングカラー層は次の組成を有する:
【0115】
【表1】
【0116】
コーティングカラー層は5g/mの坪量を有する。
【0117】
このために、フィルムプレスを使用してプレコートを適用した。カーテンコーターを使用してコーティングカラー層を適用した。
【0118】
得られたコート紙を検査した。結果を次の表に示す:
【0119】
【表2】
【実施例2】
【0120】
トランプの包装(折り畳み包装):
図1に示されているような折り畳み包装用に考案された包装機でトランプの一組を包装する。
【0121】
ヒートシールバーを縦横に使用してシールする。コーティングされていない上面上に、シール層でコーティングされた内面によりシールを行う(A/Bシール)。
【0122】
1.5N/15mmのコールドシールシーム強度がこのタイプの包装に対して十分であることが立証された。
【0123】
次いで包装されたトランプの一組を別の箱に詰めるかまたはゲームボックス(game box)の適切な区画に入れる。
【実施例3】
【0124】
チューブ状バッグ包装(Flowpack):
図2に示されているようなチューブ状バッグ包装のために考案された包装機で2、3のトランプを包装する。
【0125】
ヒートシールバーを縦横に使用してシールする。シール層でコーティングされた内面上に、シール層でコーティングされた内面によりシールを行う(B/Bシール)。
【0126】
3N/15mmのコールドシールシーム強度がこのタイプの包装に十分であることが立証された。
【0127】
次いで包装されたトランプを別の箱に詰めるかまたはゲームボックスの適切な区画に入れる。
【実施例4】
【0128】
コード化(Coding)
本発明による紙のコーティングされていない面および平坦なフィリング物品(filling good)(例えばトランプ用の厚紙)の両方に直接印刷により標識し、半透明の紙を通してそれらを読み取る可能性を試験するために様々な試験をQRコードで行った。
【0129】
使用したプリンターは対応するHPインク957を備えた標準のHP Office Jet Pro 8210であった。「REA VeriCube」コードリーダーおよびテスターを読取り機として使用した。
【0130】
使用したソフトウェアは「TransWin32 V.1.2.0.0/15701r」であった。
【0131】
次の結果が達成された:
【0132】
1.紙のコーティングされていない外面に印刷されたコンテンツがほとんどないQRコード:コードコンテンツ:判読可能
【0133】
QRコードを図3に示す。
【0134】
【表3】
【0135】
【表4】
【0136】
シンボル特性
【0137】
【表5】
【0138】
2.紙のコーティングされていない外面により広範なコンテンツが印刷されたQRコード:コードコンテンツ:判読可能
【0139】
QRコードを図4に示す。
【0140】
【表6】
【0141】
【表7】
【0142】
シンボル特性
【0143】
【表8】
【0144】
3.ほとんどコンテンツがなく、平坦なフィリング物品上のぴったりフィットした紙で半透明の紙を通して読み取るQRコード。コードコンテンツ:判読可能
【0145】
QRコードを図5に示す。
【0146】
【表9】
【0147】
【表10】
【0148】
シンボル特性
【0149】
【表11】
【0150】
4.ほとんどコンテンツがなく、平坦なフィリング物品上のぴったりフィットしていない紙で半透明の紙を通して読み取るQRコード。コードコンテンツ:判読可能。
【0151】
QRコードを図6に示す。
【0152】
【表12】
【0153】
【表13】
【0154】
シンボル特性
【0155】
【表14】
【0156】
5.平坦なフィリング物品上のぴったりフィットした紙で半透明の紙を通して読み取る広範なコンテンツのQRコード。コードコンテンツ:判読可能
【0157】
QRコードを図7に示す。
【0158】
【表15】
【0159】
【表16】
【0160】
シンボル特性
【表17】
【実施例5】
【0161】
以下のコーティングを含量が40%長繊維および60%短繊維の原紙35g/mに適用した。原紙は加えて2wt%の充填剤を含有する。
【0162】
プレコート/プライマー:
プレコートは100wt%デンプンを含有する。プレコートの坪量は1g/mである。
【0163】
コーティングカラー層:
コーティングカラー層は次の組成を有する:
【0164】
【表18】
【0165】
コーティングカラー層は5g/mの坪量を有する。
【0166】
フィルムプレスを使用してプレコートを適用した。カーテンコーターを使用してコーティングカラー層を適用した。
【0167】
得られたコート紙を検査した。結果を次の表に示す:
【0168】
【表19】
【実施例6】
【0169】
以下のコーティングを含量が40%長繊維および60%短繊維の原紙25g/mに適用した。原紙は加えて2wt%の充填剤を含有する。
【0170】
プレコート/プライマー:
プレコートは100wt%デンプンを含有する。プレコートの坪量は1g/mである。
【0171】
コーティングカラー層:
コーティングカラー層は次の組成を有する:
【0172】
【表20】
【0173】
コーティングカラー層は4g/mの坪量を有する。
【0174】
フィルムプレスを使用してプレコートを適用した。カーテンコーターを使用してコーティングカラー層を適用した。
【0175】
得られたコート紙を検査した。結果を次の表に示す:
【0176】
【表21】
【実施例7】
【0177】
以下のコーティングを含量が40%長繊維および60%短繊維の原紙25g/mに適用した。原紙は加えて2wt%の充填剤を含有する。
【0178】
プレコート/プライマー:
プレコートは100wt%デンプンを含有する。プレコートの坪量は1g/mである。
【0179】
コーティングカラー層:
コーティングカラー層は次の組成を有する:
【0180】
【表22】
【0181】
コーティングカラー層は3g/mの坪量を有する。
【0182】
フィルムプレスを使用してプレコートを適用した。カーテンコーターを使用してコーティングカラー層を適用した。
【0183】
得られたコート紙を検査した。結果を次の表に示す:
【0184】
【表23】
【実施例8】
【0185】
以下のコーティングを含量が40%長繊維および60%短繊維の原紙30g/mに適用した。原紙は加えて2wt%の充填剤を含有する。
【0186】
プレコート/プライマー:
プレコートは100wt%デンプンを含有する。プレコートの坪量は1g/mである。
【0187】
コーティングカラー層:
コーティングカラー層は次の組成を有する:
【0188】
【表24】
【0189】
コーティングカラー層は4g/mの坪量を有する。
【0190】
フィルムプレスを使用してプレコートを適用した。カーテンコーターを使用してコーティングカラー層を適用した。
【0191】
得られたコート紙を検査した。結果を次の表に示す:
【0192】
【表25】
【実施例9】
【0193】
以下のコーティングを含量が40%長繊維および60%短繊維の原紙30g/mに適用した。原紙は加えて2wt%の充填剤を含有する。
【0194】
プレコート/プライマー:
プレコートは100wt%デンプンを含有する。プレコートの坪量は1g/mである。
【0195】
コーティングカラー層:
コーティングカラー層は次の組成を有する:
【0196】
【表26】
【0197】
コーティングカラー層は3g/mの坪量を有する。
【0198】
フィルムプレスを使用してプレコートを適用した。カーテンコーターを使用してコーティングカラー層を適用した。
【0199】
得られたコート紙を検査した。結果を次の表に示す:
【0200】
【表27】
【実施例10】
【0201】
以下のコーティングを含量が40%長繊維および60%短繊維の原紙40g/mに適用した。原紙は加えて2wt%の充填剤を含有する。
【0202】
プレコート/プライマー:
プレコートは100wt%デンプンを含有する。プレコートの坪量は1g/mである。
【0203】
コーティングカラー層:
コーティングカラー層は次の組成を有する:
【0204】
【表28】
【0205】
コーティングカラー層は4g/mの坪量を有する。
【0206】
フィルムプレスを使用してプレコートを適用した。カーテンコーターを使用してコーティングカラー層を適用した。
【0207】
得られたコート紙を検査した。結果を次の表に示す:
【0208】
【表29】
【0209】
すべての実施例はHypod 2000またはSealCoat MB 46 HEをシール媒体として使用して作成し試験した。シール媒体は本出願と同等な値の他のシール媒体と代えることができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】