(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-16
(54)【発明の名称】物質移動塔内の内部を支持するための支持ビーム
(51)【国際特許分類】
B01J 10/00 20060101AFI20241008BHJP
【FI】
B01J10/00 102
B01J10/00 101
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024518980
(86)(22)【出願日】2022-09-28
(85)【翻訳文提出日】2024-05-02
(86)【国際出願番号】 IB2022059256
(87)【国際公開番号】W WO2023053036
(87)【国際公開日】2023-04-06
(32)【優先日】2021-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503195045
【氏名又は名称】コーク-グリッシュ,リミティド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヘドリー ダレン マシュー
【テーマコード(参考)】
4G075
【Fターム(参考)】
4G075AA03
4G075AA13
4G075BB03
4G075BB04
4G075BB05
4G075BB07
4G075BD13
4G075BD15
4G075BD23
4G075CA03
4G075EA06
4G075EC13
4G075EE34
(57)【要約】
物質移動塔内の構造化充填物又はグリッド充填物などの内部を支持するための支持ビームが提供される。支持ビームは、細長いウェブと、ウェブの上縁部及び下縁部にそれぞれ配置された上部開口フランジ及び下部開口フランジとを有する。上部開口フランジ及び下部開口フランジの各々は、ウェブの長手方向長さに沿って延び、スペーサによってウェブの互いに反対側の第1の面及び第2の面から離間されて、補強レールとウェブの第1の面及び第2の面との間に開口流体流路を形成する補強レールを有する。上部及び下部開口フランジは、ウェブを撓みに対して強化する一方で、内部への及び内部からの流体の流れを妨げる可能性がある固体の蓄積及び成長をもたらす可能性がある水平面を最小化する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物質移動塔内の内部を支持するための支持ビームであって、前記支持ビームが、
両端部、前記両端部の間の方向に延びる長手方向長さ、上縁部、下縁部、並びに、互いに反対側の第1及び第2の面を有する細長いウェブと、
前記ウェブの前記上縁部に配置され、両端を有する上部開口フランジであって、前記上部開口フランジが、
第1の補強レールであって、前記ウェブの前記長手方向長さに沿って延び、前記ウェブの前記長手方向長さに沿って離間した位置に配置されたスペーサによって前記ウェブの前記第1の面から離間されて、前記第1の補強レールと前記ウェブの前記第1の面との間に開口流体流路を形成する第1の補強レールと、
第2の補強レールであって、前記ウェブの前記長手方向長さに沿って延び、前記ウェブの前記長手方向長さに沿って離間した位置に配置された追加の前記スペーサによって前記ウェブの前記第2の面から離間されて、前記第2の補強レールと前記ウェブの前記第2の面との間に追加の前記開口流体流路を形成する第2の補強レールと、を含む、上部開口フランジと、
前記ウェブの前記下縁部に配置され、両端を有する下部開口フランジであって、前記下部開口フランジが、
第3の補強レールであって、前記ウェブの前記長手方向長さに沿って延び、前記ウェブの前記長手方向長さに沿って離間した位置に配置されたスペーサによって前記ウェブの前記第1の面から離間されて、前記第3の補強レールと前記ウェブの前記第1の面との間に追加の前記開口流体流路を形成する第3の補強レールと、
第4の補強レールであって、前記ウェブの前記長手方向長さに沿って延び、前記ウェブの前記長手方向長さに沿って離間した位置に配置された追加の前記スペーサによって前記ウェブの前記第2の面から離間されて、前記第4の補強レールと前記ウェブの前記第2の面との間に追加の前記開口流体流路を形成する、第4の補強レールと、を含む、下部開口フランジと、を含む、支持ビーム。
【請求項2】
横方向に延び、前記ウェブの下側及び前記下側開口フランジの両端部に固定された支持板を含む、請求項1に記載の支持ビーム。
【請求項3】
前記ウェブの前記第1の面と前記第1及び第3の補強レールとの間でそれらの両端部の両方において延び、前記ウェブの前記第2の面と前記第2及び第4の補強レールとの間でそれらの両端部の両方において延びる補剛板を含む、請求項2に記載の支持ビーム。
【請求項4】
流体が前記互いに反対側の第1及び第2の面から前記ウェブを通過することを可能にするために、前記ウェブに設けられた離間した開口を含む、請求項3に記載の支持ビーム。
【請求項5】
前記第1、第2、第3、及び第4の補強レール内にそれらの長手方向長さに沿って屈曲部を含み、それらを撓みに対して強化する、請求項4に記載の支持ビーム。
【請求項6】
両端を有し、前記ウェブの前記第1の面に沿って延び、それらの両端で前記第1及び第3の補強レール並びに前記ウェブの前記第1の面に接合された第1のトラス部材と、両端を有し、前記ウェブの前記第2の面に沿って延び、それらの両端で前記第2及び第4の補強レールに接合された第2のトラス部材とを含む、請求項4に記載の支持ビーム。
【請求項7】
前記第1及び第2のトラス部材が直立して延び、それらの両端が前記スペーサを形成する、請求項6に記載の支持ビーム。
【請求項8】
前記第1及び第2のトラス部材が斜めに延びる、請求項6に記載の支持ビーム。
【請求項9】
前記第1及び第2のトラス部材が、斜めに延び、逆屈曲部を含む、請求項6に記載の支持に記載の支持ビーム。
【請求項10】
物質移動塔であって、
開口内部領域を画定するシェルと、
前記シェルを通過して前記開口内部領域内に流体を導入するための前記シェルに設けられた流体入口と、
前記シェルを通過して前記開口内部領域から流体を除去するための、前記シェルに設けられた流体出口と、
前記開口内部領域内で前記物質移動塔の水平断面を横切って平行かつ横方向に離間した関係で延び、両端で前記シェルに固定された、請求項1に記載の複数の支持ビームと、
前記開口内部領域内に配置され、前記複数の支持ビームによって支持された内部構造物と、を含む、物質移動塔。
【請求項11】
前記シェルの内面に取り付けられ、前記複数の支持ビームの前記両端に接合されたビームシートを含む、請求項10に記載の物質移動塔。
【請求項12】
前記シェルの前記内面に取り付けられ、前記複数の支持ビームのウェブに接合されたネジ棒を含む、請求項11に記載の物質移動塔。
【請求項13】
前記複数の支持ビームにおける前記支持ビームの各々が、横方向に延び、前記ウェブの下側及び前記下側開口フランジにそれらの両端部で固定された支持板を含み、前記支持板が、前記ビームシート上に載置される、請求項12に記載の物質移動塔。
【請求項14】
前記複数の支持ビームにおける前記支持ビームの各々が、前記ウェブの第1の面と第1及び第3の補強レールとの間にそれらの両端部の両方において延び、前記ウェブの第2の面と第2及び第4の補強レールとの間にそれらの両端部の両方において延びる直立補剛板を含む、請求項13に記載の物質移動塔。
【請求項15】
前記複数の支持ビームにおける前記支持ビームの各々が、前記第1、第2、第3、及び第4の補強レールにそれらの長手方向長さに沿って設けられた屈曲部を含み、それらを撓みに対して強化する、請求項14に記載の物質移動塔。
【請求項16】
前記複数の支持ビームの各支持ビームが、流体が前記互いに反対側の第1及び第2の面から前記ウェブを通過することを可能にするために前記ウェブに間隔を置いて配置された開口と、両端を有し、前記ウェブの前記第1の面に沿って延び、前記第1及び第3の補強レール及び前記ウェブの前記第1の面にそれらの両端で接合された第1のトラス部材と、両端を有し、前記ウェブの前記第2の面に沿って延び、前記第2及び第4の補強レールにそれらの両端で接合された第2のトラス部材とを含む、請求項14に記載の物質移動塔。
【請求項17】
前記複数の支持ビームにおける前記支持ビームの各々において、前記第1及び第2のトラス部材が直立して延び、それらの両端が直立スペーサを形成する、請求項16に記載の物質移動塔。
【請求項18】
前記複数の支持ビームにおける前記支持ビームの各々において、前記第1及び第2のトラス部材が斜めに延びる、請求項16に記載の物質移動塔。
【請求項19】
前記複数の支持ビームにおける前記支持ビームの各々において、前記第1及び第2のトラス部材は、斜めに延び、逆屈曲部を含む、請求項16に記載の物質移動塔。
【請求項20】
物質移動塔内の内部を支持するための支持ビームであって、前記支持ビームが、
両端部、前記両端部の間の方向に延びる長手方向長さ、上縁部、下縁部、並びに、互いに反対側の第1及び第2の面を有する細長いウェブと、
前記ウェブの前記上縁部に配置され、両端を有する上部開口フランジであって、前記上部開口フランジが、
直立する第1の補強レールであって、前記ウェブの前記長手方向長さに沿って延び、前記ウェブの前記長手方向長さに沿って離間した位置に配置された直立スペーサによって前記ウェブの前記第1の面から離間されて、前記第1の補強レールと前記ウェブの前記第1の面との間に開口流体流路を形成する第1の補強レールと、
直立する第2の補強レールであって、前記ウェブの前記長手方向長さに沿って延び、前記ウェブの前記長手方向長さに沿って離間した位置に配置された追加の前記直立スペーサによって前記ウェブの前記第2の面から離間されて、前記第2の補強レールと前記ウェブの前記第2の面との間に追加の前記開口流体流路を形成する第2の補強レールと、を含む、上部開口フランジと、
前記ウェブの前記下縁部に配置され、両端を有する下部開口フランジであって、前記下部開口フランジが、
直立する第3の補強レールであって、前記ウェブの前記長手方向長さに沿って延び、前記ウェブの前記長手方向長さに沿って離間した位置に配置されたスペーサによって前記ウェブの前記第1の面から離間されて、前記第3の補強レールと前記ウェブの前記第1の面との間に追加の前記開口流体流路を形成する第3の補強レールと、
直立する第4の補強レールであって、前記ウェブの前記長手方向長さに沿って延び、前記ウェブの前記長手方向長さに沿って離間した位置に配置された追加の前記直立スペーサによって前記ウェブの前記第2の面から離間されて、前記第4の補強レールと前記ウェブの前記第2の面との間に追加の前記開口流体流路を形成する第4の補強レールと、を含む、下部開口フランジと、
横方向に延び、前記ウェブの下側及び前記下側開口フランジの両端部に固定された支持板と、
前記ウェブの前記第1の面と前記第1及び第3の補強レールとの間でそれらの両端部の両方において延び、前記ウェブの前記第2の面と前記第2及び第4の補強レールとの間でそれらの両端部の両方において延びる直立補剛板と、
流体が前記互いに反対側の第1及び第2の面から前記ウェブを通過することを可能にする、前記ウェブに設けられた離間した開口と、
前記第1、第2、第3、及び第4の補強レール内にそれらの長手方向長さに沿って設けられ、撓みに対して強化する屈曲部と、
両端を有し、前記ウェブの前記第1の面に沿って延び、それらの両端で前記第1及び第3の補強レールと前記ウェブの前記第1の面とに接合された第1のトラス部材と、両端を有し、前記ウェブの前記第2の面に沿って延び、それらの両端で前記第2及び第4の補強レールに接合された第2のトラス部材と、を備え、
前記第1及び第2のトラス部材が、直立して、斜めに、又は逆屈曲を伴って斜めに延びる、支持ビーム。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、2021年9月29日に出願された米国仮特許出願第63/250,214号に対する優先権を主張するものであり、上記出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、一般に、物質移動及び/又は熱交換プロセスが行われる物質移動塔内の充填物支持体、液体収集器、液体分配器、及び気液接触装置などの内部を支持するための装置に関する。
【背景技術】
【0003】
グリッド充填物、構造化充填物、ランダム充填物、及び直交流トレイなどの様々なタイプの内部が、塔内の開口内部領域内で向流関係で流れる流体流間の所望の相互作用を促進するために物質移動塔において使用される。本明細書で使用される用語、「物質移動塔」は、物質移動が塔内で発生する処理の主目的である塔に限定することを意図するものではなく、物質移動よりもむしろ熱伝達が処理の主目的である塔を包含することも意図する。物質移動塔のいくつかの例として、2つ以上の流体相間の熱及び/又は物質移動を促進する、直交流液体蒸気接触器、吸収器、分離器、蒸留塔、分割壁塔、液-液抽出器、スクラバー、及び蒸発器が挙げられる。
【0004】
物質移動塔で使用される様々なタイプの充填物は、典型的には、充填物板又はグリッド上に支持され、充填物板又はグリッドは、物質移動塔のシェルの内面に固定された支持リング上に支持される。液体収集器、液体分配器、直交流トレイ、及び他の内部構造物は、同様に、物質移動塔のシェルの内面に溶接又は他の方法で固定された支持リング、ネジ棒、又は他の構造によって支持されてもよい。より大きな直径の物質移動塔では、ビーム及びトラスの性質を有する追加の支持体が一般に使用されて、さもなければ内部構造物の重量及び流体流によって内部構造物に加えられるアップリフト力又はアップセット力を含む様々なタイプの負荷から生じる可能性がある内部構造物の撓み又は弛みに抵抗する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
いくつかの石油化学プロセス及び化学プロセスと同様に、多くのタイプの精製分離プロセスにおいて使用される物質移動塔は、ファウリング(意図しないプロセス物質の表面への堆積)、コーキング(意図しない炭素残留物の表面への生成)、浸食、腐食、振動、及び様々な内部構造物の意図せぬ位置ずれをもたらし得る過酷な動作条件にさらされる。内部構造物へのファウリング及びコーキングは、充填物及び/又は他の内部構造物の容量、圧力降下、及び効率の低下を引き起こすという点で特に問題である。性能の十分な劣化が生じた後、物質移動塔は、影響を受けた内部構造物を洗浄又は交換するために停止されなければならない。
【0006】
充填物の床においてファウリング及びコーキングが生じる機会を減少させるために、液体滞留が生じ得る水平面が存在しないグリッド充填物が開発されている。液体は充填物の傾斜面から自由に流れ出ることができるので、固体が充填物上に集まり成長する機会が減少する。しかしながら、充填床及び他の内部構造物を支持するために使用されるビーム上に液体滞留が生じる機会にはあまり注意が払われていなかった。特に、ビームの水平フランジは、ビームによって支持された充填物の床又は他の内部構造物への及びそこからの流体の流れを妨げることによってその性能を損なう、ファウリング及びコーキングを引き起こし得る。したがって、過酷なサービス用途を含むビーム上の固体の蓄積及び成長の機会を低減する改善されたビーム設計に対する必要性が生じている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様では、本発明は、物質移動塔内の内部構造物を支持するための支持ビームを対象とする。支持ビームは、両端部、前記両端部の間の方向に延びる長手方向長さ、上縁部、下縁部、並びに、互いに反対側の第1及び第2の面を有する細長いウェブと、前記ウェブの前記上縁部に配置された上側開口フランジと、前記ウェブの前記下縁部に配置された下側開口フランジと、を含む。
【0008】
前記上部開口フランジは両端を有し、第1の補強レールであって、前記ウェブの前記長手方向長さに沿って延び、前記ウェブの前記長手方向長さに沿って離間した位置に配置されたスペーサによって前記ウェブの前記第1の面から離間されて、前記第1の補強レールと前記ウェブの前記第1の面との間に開口流体流路を形成する第1の補強レールと、第2の補強レールであって、前記ウェブの前記長手方向長さに沿って延び、前記ウェブの前記長手方向長さに沿って離間した位置に配置された追加の前記スペーサによって前記ウェブの前記第2の面から離間されて、前記第2の補強レールと前記ウェブの前記第2の面との間に追加の前記開口流体流路を形成する第2の補強レールと、を備える。
【0009】
前記下部開口フランジは同様に、第3の補強レールであって、前記ウェブの前記長手方向長さに沿って延び、前記ウェブの前記長手方向長さに沿って離間した位置に配置された前記スペーサによって前記ウェブの前記第1の面から離間されて、前記第3の補強レールとウェブの前記第1の面との間に追加の前記開口流体流路を形成する第3の補強レールと、第4の補強レールであって、前記ウェブの前記長手方向長さに沿って延び、前記ウェブの前記長手方向長さに沿って離間した位置に配置された追加の前記スペーサによって前記ウェブの前記第2の面から離間されて、前記第4の補強レールと前記ウェブの前記第2の面との間に追加の前記開口流体流路を形成する第4の補強レールと、を備える。
【0010】
別の態様では、本発明は、物質移動塔であって、開口内部領域を画定するシェルと、前記シェルを通過して前記開口内部領域内に流体を導入するための前記シェルに設けられた流体入口と、前記シェルを通過して前記開口内部領域から流体を除去するための、前記シェルに設けられた流体出口と、前記開口内部領域内で物質移動塔の水平断面を横切って平行かつ横方向に離間した関係で延び、両端で前記シェルに固定された、上述した複数の支持ビームと、前記開口内部領域内に配置され、前記複数の支持ビームによって支持された内部構造物と、を含む物質移動塔に関する。
【0011】
更なる態様では、本発明は、上述したような支持ビームであって、第1、第2、第3、及び第4の補強レール並びにスペーサが直立して延び、さらに、前記ウェブの下側及び前記下側開口フランジに、その両端部において固定され、横方向に延びる支持板と、前記ウェブの前記第1の面と前記第1及び前記第3の補強レールとの間であって、その両端部の両方における間と、前記ウェブの前記第2の面と前記第2及び前記第4の補強レールとの間であって、その両端部の両方における間に延びる直立補剛板と、流体が前記互いに反対側の第1及び第2の面から前記ウェブを通過することを可能にする、前記ウェブに設けられた離間した開口と、前記第1、第2、第3、及び第4の補強レールに、その長手方向長さに沿って設けられ、撓みに対して強化する屈曲部と、両端を有し、前記ウェブの前記第1の面に沿って延び、それらの両端で前記第1及び第3の補強レールと前記ウェブの前記第1の面とに接合された第1のトラス部材と、両端を有し、前記ウェブの前記第2の面に沿って延び、それらの両端で前記第2及び第4の補強レールと接合された第2のトラス部材と、を備え、前記第1及び第2のトラス部材が、直立して、斜めに、又は逆屈曲を伴って斜めに延びる、支持ビームに関する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
添付の図面は、明細書の一部を構成し、類似の参照符号は、種々の図示において、類似の要素を指し示すものとして使用される。
【0013】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係る2つの支持ビームが、充填物グリッド及び概略的に示された充填物の床を支持する様子を示すため、物質移動塔のシェルの一部を破断した、物質移動塔の側面図である。
【
図2】支持ビーム及び充填物グリッドをより良く図示するために充填物の床を除去し、
図1よりも拡大して示した、物質移動塔の断片的な斜視図である。
【
図4】
図3の視点から90度回転した物質移動塔の断片的な側面図である。
【
図5】第1の実施形態に係る支持ビームの1つ、充填物グリッド、及び充填物床を
図3の線5-5に沿って矢印の方向から見た垂直断面で示す断片的な拡大立面図である。
【
図6】第1の実施形態に係る支持ビームの上面から見た斜視図である。
【
図7】第1の実施形態に係る支持ビームの底面から見た斜視図である。
【
図8】第1の実施形態に係る支持ビームの平面図である。
【
図9】第1の実施形態に係る支持ビームの端面図である。
【
図10】本発明の第2の実施形態に係る支持ビームの上面から見た斜視図である。
【
図11】第2の実施形態に係る支持ビームの底面から見た斜視図である。
【
図12】第2の実施形態に係る支持ビームの平面図である。
【
図13】第2の実施形態に係る支持ビームの端面図である。
【
図14】本発明の第3の実施形態に係る支持ビームの上面から見た斜視図である。
【
図15】第3の実施形態に係る支持ビームの底面から見た斜視図である。
【
図16】第3の実施形態に係る支持ビームの平面図である。
【
図17】第3の実施形態に係る支持ビームの端面図である。
【
図18】本発明の第4の実施形態に係る支持ビーム上面から見た斜視図である。
【
図19】第4の実施形態に係る支持ビームの底面から見た斜視図である。
【
図20】第4の実施形態に係る支持ビームの平面図である。
【
図21】第4の実施形態に係る支持ビームの端面図である。
【
図22】本発明の第5の実施形態に係る支持ビームの上面から見た斜視図である。
【
図23】本発明の第6の実施形態に係る支持ビームの上面から見た斜視図である。
【
図24】本発明の第7の実施形態に係る支持ビームの上面から見た斜視図である。
【
図25】第7の実施形態に係る支持ビームの断片的な上面から見た斜視図である。
【
図26】第7の実施形態に係る支持ビームの断片的な拡大側面図である。
【
図27】
図26の線27-27に沿って矢印の方向から見た垂直断面で示す第7の実施形態に係る支持ビームの端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に図面をより詳しく、最初に
図1について検討すると、物質移動及び/又は熱交換が並流又は向流の流体流間で発生することが意図されるプロセスで使用するのに好適な物質移動塔は、全体にわたって番号10で示す。物質移動塔10は、多角形を含む他の形状が可能であり、本発明の範囲内であるが、概ね円筒形の形状である直立の外側シェル12を含む。シェル12は、任意の好適な直径及び高さを有し、物質移動塔10の動作中に存在する流体及び処理条件と不活性であることが望ましいが、又はそうでなければそれらと適合性がある1つ以上の材料で構築される。
【0015】
物質移動塔10は、一般に、分離製品を得るため、並びに/又は、そうでなければ流体流間で物質移動及び/若しくは熱交換を引き起こすために、流体流、典型的には液体流又は液体及び蒸気流の処理に使用されるタイプのものであってよい。例えば、物質移動塔10は、原油の常圧蒸留、潤滑油減圧蒸留、流体又は熱分解分留、コーカー又はビスブレーカにおける分留、コークス洗浄、反応炉排出ガス洗浄、ガス急冷、食用油脱臭、汚染防止洗浄、及び他のプロセスが生じるものであってよい。物質移動塔10は、ファウリング、コーキング、浸食、腐食、振動、及び頻発する内部構造物の位置ずれなどの厳しい動作条件にさらされる精製分離プロセス並びに石油化学及び化学プロセスにおいて使用することができる。例えば、物質移動塔10は、コーカー主分留塔、常圧又は減圧原油塔、流動接触分解(「FCC」)反応器/熱交換器、FCC主分留塔、FCC主分留塔オーバーヘッドセパレータ、エチレン急冷塔、並びにアクリロニトリルプラントにおける様々な急冷塔、吸収塔、回収塔、及び乾燥塔として動作することができる。
【0016】
物質移動塔10のシェル12は、流体流間で望ましい物質移動及び/又は熱交換が発生する開口内部領域14を画定する。通常は、流体流は1つ以上の上昇蒸気流及び1つ以上の下降液体流を含む。あるいは、流体流は上昇及び下降両方の液体流、又は上昇ガス流及び下降液体流を含んでよい。
【0017】
流体流は、物質移動塔10のある高さに沿って適切な場所に位置付けられた任意の数の流体入口16を通って物質移動塔へ移動する。1つ以上の蒸気流はまた、流体入口16を通って物質移動塔10に導入されるのではなく、又はそれに加えて、物質移動塔10内で生成され得る。物質移動塔10はまた、典型的に、蒸気製品又は副産物を除去するためのオーバーヘッド流体出口18、及び液体製品又は副産物を物質移動塔10から除去するための底流取り出し流体出口20を含む。マンウェイ22は、シェル12を通過する予め選択された直径の閉鎖可能な開口を提供し、開口内部領域14内に配置された内部構造物の設置、検査、及び修理又は交換などのために、人が物質移動塔10内の開口内部領域14に出入りすることを可能にする。マンウェイ22はまた、内部構造物の設置及び取外し中に内部構造物の構成部品がマンウェイ22を通過することを可能にする働きをする。その他の典型的に存在する物質移動塔の構成要素、例えば、還流ライン、リボイラー、コンデンサー、蒸気ホーンなどは、従来より良く知られたものであり、これらの構成要素の図示が本発明の理解のために必要であるとは考えられないため、図示していない。
【0018】
本発明の一実施形態に従って構成された2つの支持ビーム24が、物質移動塔10の開口内部領域14内に配置されて示されている。支持ビーム24のうちの1つのみが、
図1においてその全体が見えており、第2の支持ビーム24は、かかる1つの支持ビーム24の背後に位置しており、シェル12の湾曲に起因してより長いため、その両端部が見えている。複数の支持ビーム24は、複数の支持ビーム24の上部に配置されて示されている充填物グリッド26のための支持を提供する。充填物グリッド26は、次に、充填物グリッド26の上に置かれて示されている充填物28の床のための支持を提供する。充填物28は、種々のタイプの格子状充填物、構造化充填物及びランダム充填物のいずれかのような従来の構造であってよいので、概略的に示されている。一実施形態では、充填物28は、液体滞留及び表面上のファウリング又はコーキングの機会を低減するために水平に対して傾斜した、より板厚の厚い平滑な物質移動表面を使用する過酷なサービス用途のために特に構築されたグリッド充填物である。支持ビーム24は、
図1に示されるもの以外の他の方法で他のタイプの内部構造物のための支持を提供するために使用されてもよいことが理解されるべきである。
【0019】
次に
図2~
図4を参照すると、複数の支持ビーム24が、開口内部領域14内の物質移動塔10の水平断面を横切って平行かつ横方向に離間した関係で張り渡されるように延びる。支持ビーム24は、それらの両端において、以下に説明するような方法でシェル12の内面に固定される。充填グリッド26は、支持ビーム24の上に載置され、少なくとも部分的に支持ビーム24によって支持される。図示の実施形態では、充填グリッドはまた、シェル12の内面に溶接又は他の方法で固定された支持リング30によって支持されている。
図3に示すように、充填物28は、充填物グリッド26の上に載置され、充填物グリッド26と複数の支持ビーム24の両方によって支持される。
図4及び
図5に示す一連のJボルト31、又は他のコネクタを使用して、支持ビーム24を充填グリッド26に接合し、物質移動塔10の動作中に発生する可能性がある位置ずれにおいて充填グリッド26が持ち上がるのを阻止又は防止する。
【0020】
各支持ビーム24の両端は、適当な方法でシェル12の内面に取り付けられている。一実施形態では、支持ビーム24の両端は、シェル12の内面に溶接又は他の方法で固定されたビームシート32によってシェル12の内面に固定される。ビームシート32は、支持ビーム24の端の下面が配置され固定される平坦な水平に延びる上面を提供することができる。水平に延び得る支持板34は、支持ビーム24の端の下面に溶接又は他の方法で固定されて、ビームシート32上に載置される支持ビーム24の端部のためのより大きくより強い支持表面を提供し得る。垂直に延び得るネジ棒36もまた、シェル12の内面に溶接又は他の方法で固定され、次いで、細長いウェブ40又は支持ビーム24の他の部分に取り付けられた垂直に延びる板38にボルト締めされ得る。支持ビーム24の両端をシェル12に固定する他の方法も考えられ、本発明の範囲内である。
【0021】
更に
図6~
図9を参照すると、各支持ビーム24の細長いウェブ40は、両端部42及び44と、両端部42及び44の間の方向に延びる長手方向長さと、上縁部46及び下縁部48と、互いに反対側の第1及び第2の面50及び52(
図5)とを有する。本発明によれば、支持ビームの各々はまた、ウェブ40の上縁部46に配置された上部開口フランジ54と、ウェブ40の下縁部48に配置された反対側の下部開口フランジ56と、を含む。
【0022】
上部開口フランジ54は、両端と、ウェブ40と同一の広がりを持ち得る長手方向長さと、を有する。上部開口フランジ54は、ウェブ40の長手方向長さに沿って延び、同一の広がりを持つ第1の補強レール58を備え、第1の補強レール58はウェブ40の長手方向長さに沿って離間した位置に配置されたスペーサ60によってウェブ40の第1の面50から離間され、第1の補強レール58とウェブ40の第1の面50との間に開口流体流路62を形成する。上部開口フランジ54は、同様にウェブ40の長手方向長さに沿って延び、ウェブ40の長手方向長さと同一の広がりを有し、追加のスペーサ60によってウェブ40の第2の面52から離間されて、追加の開口流体流路62を形成する第2の補強レール64を更に備えてもよい。
【0023】
下部開口フランジ56は、上部開口フランジ54と同一又は類似の方法で構成されてもよい。一実施形態では、下部開口フランジ56は、ウェブ40の長手方向長さに沿って延びる第3の補強レール66を備え、第3の補強レール66はウェブ40の長手方向長さに沿って離間した位置に配置されたスペーサ60のうちの追加のスペーサによってウェブ40の第1の面50から離間され、第3の補強レール66とウェブ40の第1の面50との間に開口流体流路62のうちの追加の流路を形成する。下部開口フランジ56は、ウェブ40の長手方向長さに沿って延び、ウェブ40の長手方向長さに沿って離間した位置に配置されたスペーサ60のうちの追加のスペーサによってウェブ40の第2の面52から離間された第4の補強レール68を更に備えて、第4の補強レール68とウェブ40の第2の面52との間に開口流体流路62のうちの追加の流路を形成してもよい。
【0024】
一実施形態では、第1、第2、第3、及び第4の補強レール58、64、66、及び68、並びにスペーサ60は、平面形状であってもよく、又は図示された実施形態のように、第1、第2、第3、及び第4の補強レール58、64、66、及び68はそれぞれ、撓みに対してそれらを強化するために、それらの長手方向長さに沿って屈曲部69を含んでもよい。一実施形態では、第1、第2、第3、及び第4の補強レール58、64、66、及び68の上、並びにスペーサ60の上への液体滞留及び固体の堆積の機会を低減するために、それらは、それらのレールの構築に使用される材料の縁厚さによって形成され得るもの以外のいかなる水平表面も有さない。第1、第2、第3、及び第4の補強レール58、64、66、及び68、並びにスペーサ60は、直立配向で延び得る。本明細書で使用される場合、「直立」という用語は、垂直方向に限定されることを意図するものではなく、垂直から80度未満だけ傾斜した方向を包含し得る。一実施形態では、第1、第2、第3、及び第4の補強レール58、64、66、及び68は、垂直に、かつ支持ビーム24のウェブ40に平行に延びる。いくつかの実施形態では、スペーサ60は、垂直かつウェブ40とそれぞれの第1、第2、第3及び第4の補強レール58、64、66及び68との間を横断する方向に延びてもよく、他の実施形態では、垂直方向に対して傾斜していてもよい。
【0025】
開口流体流路62は、流体及び固体が上部開口フランジ54及び下部開口フランジ56を通って容易に流れることを可能にし、そうでなければそれらの表面上の固体堆積及び成長につながる可能性がある上部開口フランジ54及び下部開口フランジ56上の液体滞留の機会を減少させる。そのような固体の堆積及び成長は、充填物グリッド26、充填物28、又は他の支持された内部構造物への、及びそこからの流体の流れを妨げることによって、物質移動塔10の性能を妨げるファウリング及びコーキングをもたらし得る。第1及び第3の補強レール58及び66と、第2及び第4の補強レール64及び68と、スペーサ60との直立配向は、同様に、これらの表面上での液体滞留並びに固体蓄積及び成長の機会を低減する。
【0026】
一実施形態では、支持板34は、ウェブ40及び下部開口フランジ56の両方の下側に横断する方向に延びて固定され、支持ビーム24のこれらの部分に支持荷重を伝達する。直立補剛板70は、ウェブの第1の面50と第1及び第3の補強レール58及び66との間でそれらの両端部の両方において延び、ウェブ40の第2の面52と第2及び第4の補強レール64及び68との間でそれらの両端部の両方において延びるように配置されてもよい。これらの補剛板70は、動作中の負荷により支持ビーム24が撓む機会を減少させるのに役立つ。
【0027】
撓みに対する追加の抵抗を提供するために、支持ビーム24はそれぞれ、両端を有し、ウェブ40の第1の面50に沿って延び、それらの両端で第1及び第3の補強レール58及び66並びにウェブ40の第1の面50に接合される第1のトラス部材72を備えてもよい。また、支持ビーム24はそれぞれ、両端を有し、ウェブ40の第2の面52に沿って延び、それらの両端で第2及び第4の補強レール64及び68に接合された第2のトラス部材74を備えてもよい。第1及び第2のトラス部材72及び74はそれぞれ、斜めに延びてもよく、各トラス部材72及び74が横向きのV字形状を形成するように、それらの中間点などに逆屈曲部76を有してもよい。一実施形態では、第1及び第2のトラス部材72及び74の両端は、スペーサ60を形成する。他の実施形態では、スペーサ60の一部又は全部は、第1及び第2のトラス部材72及び74から分離している。
【0028】
第1及び第2のトラス部材72及び74のうちの隣接するものは、それらの逆屈曲部76が反対方向に面し、流体が間隙を通って流れることを可能にするように互いに離間されるように配置されてもよい。第1及び第2のトラス部材72及び74は更に、流体が互いに反対の第1及び第2の面50及び52からウェブ40を通過できるように、ウェブ40に設けられた、間隔を置いて配置された開口78の一部又は全部を取り囲むように配置されてもよい。間隔を置いて配置された開口78は、支持ビーム24の材料コストを低減するために利用することもできる。
【0029】
支持ビーム24の様々な特徴は変形されてもよく、本発明の範囲内に留まることが理解されるべきである。例えば、
図6~9に示される支持ビーム124の第2の実施形態では、接頭辞「1」が付いた同じ参照番号は、支持ビーム24で使用される同じ又は類似の部品を示すために使用され、第1及び第2のトラス部材172及び174には、支持ビーム24の第1及び第2のトラス部材72及び74で使用される逆屈曲部76がなく、繰り返しのW字形格子を形成するように、上部開口フランジ154から下部開口フランジ156まで斜めに延びている。第1及び第2のトラス部材172及び174の両端は、ウェブ140と第1、第2、第3及び第4の補強レール158、164、166及び168との間に配置されて開口流体流路162を形成するスペーサ160のいくつかを形成する。スペーサ160のうちの他のスペーサは、別個に形成され、補強レールの隣接するものによって形成される頂点とは反対側の上部開口フランジ154及び下部開口フランジ156内の位置に配置され得る。
【0030】
図14~
図17に示す支持ビーム224の第3の実施形態と共に使用される別の変形例では、接頭辞「2」が付いた同じ参照番号は、支持ビーム24で使用される同じ又は類似の部品を示すために使用され、第1及び第2のトラス部材274及び276の大部分又は全てが、斜めではなく垂直に延びる。図示の実施形態では、両端部242及び244に最も近い第1及び第2のトラス部材274及び276は、支持ビーム224の変形に対する抵抗を促進するために斜めに延びる。
【0031】
図18~
図21に示す支持ビーム324の第4の実施形態と共に使用される他の変形例では、接頭辞「3」が付いた同じ参照番号は、支持ビーム24で使用される同じ又は類似の部品を示すために使用され、第1及び第2のトラス部材374及び376はそれぞれ、斜めではなく垂直に延びる。支持ビーム324では、支持ビーム24、124及び274と共にそれぞれ使用される離間した開口78、178及び278も省略され、スペーサ360はそれぞれ第1及び第2のトラス部材374及び376の端によって形成される。追加の変形例は上述したものに限定されない。
【0032】
図22に示される支持ビーム424の第5の実施形態と共に使用される更なる変形例では、接頭辞「4」が付いた同じ参照番号は、支持ビーム24で使用される同じ又は類似の部品を示すために使用され、上部開口フランジ454及び下部開口フランジ456の第1、第2、第3、及び第4の補強レール458、464、466、及び468はそれぞれ、平板材料から形成され、長手方向屈曲部469に沿って屈曲され、スペーサ460に取り付けられるときに上下逆「V」配向を形成するように配向される。第1、第2、第3、及び第4の補強レール458、464、466、及び468は、スペーサ460に形成された切欠き内に受け入れられて、第1、第2、第3、及び第4の補強レール458、464、466、及び468を支持ビーム424のウェブ440に対して間隔を空けた関係で確実に保持し、間隔内に開口流体流路462を形成することができる。支持ビーム24と共に使用される板38、直立補剛板70、並びに第1及び第2のトラス部材72及び74は、支持ビーム424の図面には示されていないが、任意選択で支持ビーム424と共に使用されてもよい。
【0033】
図23に示される支持ビーム624の第6の実施形態と共に使用される更なる変形例では、接頭辞「5」が付いた同じ参照番号は、支持ビーム24で使用される同じ又は類似の部品を示すために使用され、第1、第2、第3、及び第4の補強レール558、564、566、及び568は、支持ビーム24と共に使用される平板材料ではなく、パイプによって形成される。第1、第2、第3、及び第4の補強レール558、564、566、及び568は、スペーサ560に形成された切欠き内に受け入れられて、第1、第2、第3、及び第4の補強レール558、564、566、及び568を支持ビーム524のウェブ540に対して離間した関係で確実に保持し、結果として生じる間隔内に開口流体流路562を形成することができる。支持ビーム424の場合と同様に、支持ビーム24と共に使用される板3、直立補剛板70、並びに第1及び第2のトラス部材72及び74は、支持ビーム524については図面に示されていないが、任意選択で支持ビーム524と共に使用することができる。
【0034】
図24~
図27に示される支持ビーム624の第7の実施形態と共に使用される更に他の変形例では、接頭辞「6」が付いた同じ参照番号が、支持ビーム24で使用される同じ又は類似の部品を示すために使用され、第1及び第2の補強レール658及び664は、支持ビーム624のウェブ640の上方に配置され、第3及び第4の補強レール666及び668は、ウェブ640の下方に配置される。スペーサ660は、第1及び第2の補強レール658及び664の間に延び、スペーサ660の他のスペーサは、第3及び第4の補強レール666及び668の間に延びる。第1及び第2の補強レール658及び664は、傾斜支持体680によってウェブ640に接続されてよく、傾斜支持体680のいくつかは第1の補強レール658の下縁部に向かって傾斜して接続され、傾斜支持体680の他のものは第2の補強レール664の下縁部に向かって傾斜して接続されるように配置される。一実施形態では、傾斜支持体680のひとつおきのものが、互いに反対方向に傾斜し、それによって上部開口フランジ654内の開口流体流路662が、同じ方向に延びる傾斜支持体680のうちの隣接するものの間に形成されている。下部開口フランジ656内の第3及び第4の補強レール666及び668は、上部開口フランジ654と同様に、他の傾斜支持体680を使用してウェブ640に接続することができる。一実施形態では、傾斜支持体680は、ウェブ640の上部及び下部を切断し、曲げることによって形成され、その結果、傾斜支持体680及びウェブ640は、一体構造である。
【0035】
以上により、本発明は、当該発明に固有である他の利点と共に上記の本明細書において説明された目的及び目標を全て実現するようによく適合された発明であることが分かるであろう。
【0036】
特定の構成及びサブコンビネーションは有用であり、他の構成及びサブコンビネーションと関連することなく使用され得ることが理解されるだろう。これは特許請求の範囲により解釈されるものであり、特許請求の範囲の範疇である。
【0037】
本発明の範囲から逸脱することなく多くの考えられる実施形態が本発明から作られてよいため、本明細書に記載された又は添付図面に示された全ての事項は例示として解釈されるべきで、限定する趣旨ではないことが理解されるべきである。
【国際調査報告】