(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-16
(54)【発明の名称】選択可能なガウス・ビームおよびリング・ビーム特性
(51)【国際特許分類】
G02B 6/02 20060101AFI20241008BHJP
G02B 27/09 20060101ALI20241008BHJP
G02B 6/036 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
G02B6/02 411
G02B27/09
G02B6/036 301
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024519677
(86)(22)【出願日】2022-09-30
(85)【翻訳文提出日】2024-05-09
(86)【国際出願番号】 US2022077371
(87)【国際公開番号】W WO2023056435
(87)【国際公開日】2023-04-06
(32)【優先日】2021-10-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518055899
【氏名又は名称】エヌライト,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100173565
【氏名又は名称】末松 亮太
(72)【発明者】
【氏名】ファロー,ロジャー・エル
(72)【発明者】
【氏名】クリンナー,ダーブ・エイ・ブイ
(72)【発明者】
【氏名】ルゴ,フアン・カルロス
(72)【発明者】
【氏名】オディ,ブレンダン・ジー
【テーマコード(参考)】
2H250
【Fターム(参考)】
2H250AC37
2H250AD02
2H250AH33
(57)【要約】
開示するのは、基本モードと、約1.5以下のM
2ビーム品質とを有するシングル・モード入力ビームから、類似ガウス・プロファイルとリング形状プロファイルとの間で調節可能な、可調空間強度分布を有する出力ビームを生成する光ビーム伝送デバイスおよび方法である。類似ガウス・プロファイルは、約1.5以下のM
2ビーム品質に対応する。第1長の光ファイバは、第1長の光ファイバに加えられる制御可能な摂動に基づいて、シングル・モード入力ビームを調節し可調ビームを生成する。第2長の光ファイバは、可調ビームを、中央コア閉じ込め領域および環状高屈折率閉じ込め領域の内一方または双方に結合する。第2長の光ファイバは、その出力において、可調空間強度分布を有する出力ビームを供給するように構成される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基本モードと、約1.5以下のM
2ビーム品質とを有するシングル・モード入力ビームから、類似ガウス・プロファイルとリング形状プロファイルとの間で調節可能な、可調空間強度分布を有する出力ビームを生成する光ビーム伝送デバイスであって、前記類似ガウス・プロファイルが、約1.5以下のM
2ビーム品質に対応し、前記光ビーム伝送デバイスが、
第1長の光ファイバであって、
前記第1長の光ファイバに摂動が加えられないことに応答して、前記シングル・モード入力ビームが前記第1長の光ファイバの中央領域を通って伝搬して、可調ビームを供給するように、更に、
制御可能な摂動に応答して、前記基本モードが少なくとも部分的に前記第1長の光ファイバの外側領域内に変位されて、前記可調ビームを供給するように、
前記第1長の光ファイバに加えられる前記制御可能な摂動に基づいて、前記シングル・モード入力ビームを調節して前記可調ビームを生成する、第1長の光ファイバと、
第2長の光ファイバであって、
前記可調ビームを、第2長の光ファイバの中央コア閉じ込め領域および環状高屈折率閉じ込め領域の内一方または双方に結合し、
前記環状高屈折率閉じ込め領域が、前記中央コア閉じ込め領域を前記環状高屈折率閉じ込め領域から分離する環状非誘導領域を、同軸状に包含し、
前記第2長の光ファイバが、その出力において、類似ガウス・プロファイルとリング形状プロファイルとの間で調節可能な前記可調空間強度分布を有する前記出力ビームを供給するように構成される、第2長の光ファイバと、
を備える、光ビーム伝送デバイス。
【請求項2】
請求項1記載の光ビーム伝送デバイスにおいて、前記中央コア誘導領域が、約3μmから約15μmの範囲の半径を有する、光ビーム伝送デバイス。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載の光ビーム伝送デバイスにおいて、前記第1長の光ファイバの中央領域および前記第2長の光ファイバの中央コア閉じ込め領域に対する結合効率が、前記第1長の光ファイバに摂動が加えられないことに応答して、95%よりも高くなる、光ビーム伝送デバイス。
【請求項4】
請求項1記載の光ビーム伝送デバイスにおいて、前記制御可能な摂動が、前記第1長の光ファイバの異なる屈曲状態を含む、光ビーム伝送デバイス。
【請求項5】
請求項4記載の光ビーム伝送デバイスにおいて、前記第1長の光ファイバが、更に、前記制御可能な摂動の異なる中間状態に応答して、異なる対応分割パワーを生成するように構成され、前記異なる対応分割パワーが前記中央コア閉じ込め領域および前記環状高屈折率閉じ込め領域に局在化される、光ビーム伝送デバイス。
【請求項6】
請求項1記載の光ビーム伝送デバイスにおいて、前記環状非誘導領域の屈折率から、前記中央コア閉じ込め領域の誘導に対して、約0.04以上および約0.1以下の範囲に入るNAが得られ、前記環状高屈折率閉じ込め領域が、前記環状高屈折率閉じ込め領域の誘導に対して、約0.12以上および約0.2以下の範囲に入るNAが得られる屈折率を有する、光ビーム伝送デバイス。
【請求項7】
請求項1記載の光ビーム伝送デバイスにおいて、前記環状高屈折率閉じ込め領域のNAが約0.14であり、前記中央コア閉じ込め領域のNAが約0.07である、光ビーム伝送デバイス。
【請求項8】
基本モードと、約1.5以下のM
2ビーム品質とを有するシングル・モード入力ビームから、類似ガウス・プロファイルとリング形状プロファイルとの間で調節可能な、可調空間強度分布を有する出力ビームを生成する方法であって、前記類似ガウス・プロファイルが、約1.5以下のM
2ビーム品質に対応し、前記方法が、
可調ビームを生成するステップであって、
第1長の光ファイバに摂動が加えられないことに応答して、前記シングル・モード入力ビームが前記第1長の光ファイバの中央領域を通って伝搬して、前記可調ビームを供給するように、更に、
制御可能な摂動に応答して、前記基本モードが少なくとも部分的に前記第1長の光ファイバの外側領域内に変位されて、前記可調ビームを供給するように、
前記第1長の光ファイバに加えられる前記制御可能な摂動に基づいて、前記第1長の光ファイバ内を伝搬する前記シングル・モード入力ビームに摂動を加えて、前記可調ビームを生成するステップと、
前記可調ビームを、第2長の光ファイバの中央コア閉じ込め領域および環状高屈折率閉じ込め領域の内1つまたは双方に結合するステップであって、
前記環状高屈折率閉じ込め領域が、前記中央コア閉じ込め領域を前記環状高屈折率閉じ込め領域から分離する環状非誘導領域を、同軸状に包含する、ステップと、
前記可調ビームを前記第2長の光ファイバ内に維持し、前記類似ガウス・プロファイルと前記リング形状プロファイルとの間で調節可能な、前記可調空間強度分布を有する前記出力ビームを、その出力において供給するステップと、
を含む、方法。
【請求項9】
請求項8記載の方法において、前記中央コア誘導領域が、約3μmから約15μmの範囲の半径を有する、方法。
【請求項10】
請求項8または請求項9記載の方法において、前記第1長の光ファイバの中央領域および前記第2長の光ファイバの中央コア閉じ込め領域に対する結合効率が、前記第1長の光ファイバに摂動が加えられないことに応答して、95%よりも高くなる、方法。
【請求項11】
請求項8記載の方法において、前記制御可能な摂動が、前記第1長の光ファイバの異なる屈曲状態を含む、方法。
【請求項12】
請求項11記載の方法において、前記第1長の光ファイバが、更に、前記制御可能な摂動の異なる中間状態に応答して、異なる対応分割パワーを生成するように構成され、前記異なる対応分割パワーが前記中央コア閉じ込め領域および前記環状高屈折率閉じ込め領域に局在化される、方法。
【請求項13】
請求項8記載の方法において、前記環状非誘導領域の屈折率から、前記中央コア閉じ込め領域の誘導に対して、約0.04以上および約0.1以下の範囲に入るNAが得られ、前記環状高屈折率閉じ込め領域が、前記環状高屈折率閉じ込め領域の誘導に対して、約0.12以上および約0.2以下の範囲に入るNAが得られる屈折率を有する、方法。
【請求項14】
請求項8記載の方法において、前記環状高屈折率閉じ込め領域のNAが約0.14であり、前記中央コア閉じ込め領域のNAが約0.07である、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願に対する相互引用
[0001] 本願は、2021年10月1日に出願された米国仮特許出願第63/262,029号、および2021年10月13日に出願された米国仮特許出願第63/262,491号の権利を主張する。これらの出願をここで引用したことにより、その全体が本願にも含まれるものとする。
【0002】
技術分野
[0002] 本明細書において開示する技術は、ファイバ・レーザおよびファイバ結合レーザに関する。更に特定すれば、開示する技術は、シングル・モード入力ビームをリング形状ビーム(ring-shaped beam)に調整する(tuning)方法、装置、およびシステムに関する。
【従来技術】
【0003】
[0003] 一部のレーザ源は、固定ビーム・プロファイルを有し、ビーム・プロファイルを変更するためには、外部光学素子(optics)を利用するので、システム・コストおよび複雑さが増大し、性能および信頼性を劣化させる可能性がある。対照的に、“Adjustable Beam Characteristics”(調節可能なビーム特性)と題する米国特許第10,423,015号およびその関連特許に記載されているように、nLIGHT Inc.は、レーザ・ビームの空間強度分布を制御する、即ち、その近場強度分布を調節することによって、ビーム特性を変化させる技術を開発した。
【0004】
[0004] ’015特許は、可変ビーム特性(VBC:variable beam characteristics)を有するレーザ・ビームを提供するように動作可能なファイバについて記載し、従来の方法のコスト、複雑さ、光損失、またはその他の欠点を低減することができる。このVBCデバイスは、多種多様の光ビーム特性を変化させるように構成されている。このようなビーム特性は、VBCデバイスを使用して、制御することができ、つまり、ユーザが種々のビーム特性を調整して、広範囲の様々なレーザ処理用途の個々の要件に合わせることが可能になる。例えば、VBCデバイスは、以下の項目、ビーム径、発散分布(divergence distribution)、BPP、強度分布、M2係数、開口数(NA)、光強度、パワー密度、半径方向ビーム位置、放射輝度、スポット・サイズ等、またはこれらの任意の組み合わせを調整するために使用することができる。
【0005】
[0005] ’015特許の実施形態には、ビームのいわゆるリング・ファイバへの結合を調節することについて記載するものがあり、リング・ファイバは2つ以上の誘導領域を有する。リング・ファイバは、中央(非環状)コアを任意に包囲する1つ以上の環状コアを有し、コアに結合された光がそのコア内に誘導されるように、低屈折率のガラス層がこれらのコアを分離する。’015特許に記載されている実施形態および技法を使用して、種々のビーム径および形状を得るために、リング・ファイバに結合されたレーザ・ビームの空間強度分布を、ファイバの2つ以上の誘導ゾーン間で分割することが可能である。以前の試みは、しかしながら、マルチモード・ビームを採用している。
【0006】
[0006] レーザ系切断および積層造形ツールの用途では、多くの場合、できるだけ小さいビーム・ウェストを使用することが、処理のために有利になる。このようなビームは、類似ガウス状(near-Gaussian)の横断空間プロファイルを有し、高速で薄い材料を切断し、非常に小さい孔を穿孔し、細かい構造(feature)を有する部品を製作することを可能にする。しかしながら、高い強度、小さいスポット・サイズ、およびピークがある強度分布は、極力速度を上げる、部品品質を高める、または見栄えを良くするために、温度分布を大きくするまたは均一化することが求められる用途には、余り適していない。これらの使用事例では、スポット・サイズが大きいということは、強度を過度に高めることなく、より多くのパワーを使用できることを含む利点があり、その結果スループットが向上する。他の用途は、トップ-ハット(top-hat)ビームまたはリング形状ビームのような非ガウス・プロファイルを有することによって改善され、これら双方のビームは、スポットの中心において過剰な強度を回避し、材料の気化およびスパッタリングを行うことができるという成果が得られる。レーザ粉末床溶融結合法(積層造形技術)では、リング形状ビームは、他のビーム形状と比較して、これらよりも均一な温度のメルト・プールを提供し、その結果、優れた材料品質および一貫性を維持しつつ、ビルド・レート(build rate)の大幅な向上(7倍まで)が得られることが示されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
[0007] 本開示は、レーザ・ビーム形状をシングル・モード(類似ガウス)プロファイルからリング形状ビームに、更に、他の中間サドル形状(saddle shape)に調整し、プロセスに応じて加えられる熱を自在に変化させる(tailoring)ことを可能にする、光ビーム伝送デバイスの実施形態について説明する。
【0008】
[0008] ある実施形態では、光ビーム伝送デバイスは、基本モードおよび約1.5以下のM2ビーム品質を有するシングル・モード入力ビームから、調節可能な空間強度分布を有する出力ビームを生成する。出力ビームは、類似ガウス・プロファイルとリング形状プロファイルとの間で調節可能である。類似ガウス・プロファイルは、約1.5以下のM2ビーム品質に対応する。光ビーム伝送デバイスは、第1長の光ファイバを含む。この第1長の光ファイバは、第1長の光ファイバに加えられる制御可能な摂動に基づいて、シングル・モード入力ビームを調節し、可調ビーム(adjustable beam)を生成する。第1長の光ファイバに摂動が加えられないことに応答して、シングル・モード入力ビームは、第1長の光ファイバの中央領域を通って伝搬し、可調ビームを供給する。制御可能な摂動に応答して、基本モードは、少なくとも部分的に、第1長の光ファイバの外側領域に変位され、可調ビームを供給する。また、光ビーム伝送デバイスは、第2長の光ファイバも含む。第2長の光ファイバは、可調ビームを、第2長の光ファイバの中央コア閉じ込み領域および環状高屈折率閉じ込め領域(annular higher-index confinement region)の内、一方または双方に結合する。環状高屈折率閉じ込め領域は、中央コア閉じ込め領域を環状高屈折率閉じ込め領域から分離する環状非誘導(anti-guiding)領域を、同軸状に含む。第2長の光ファイバは、その出力に、類似ガウス・プロファイルとリング形状プロファイルとの間で調節可能な、可調空間強度分布を有する出力ビームを供給するように構成される。
【0009】
[0009] また、光ビーム伝送デバイスは、中央コア誘導領域も含むことができる。中央コア誘導領域は、約3μmから約15μmまでの範囲の半径を有する。また、光ビーム伝送デバイスは、第1長の光ファイバの中央領域および第2長の光ファイバの中央コア閉じ込め領域に対して、95%よりも高い結合係数を含むことができる。また、光ビーム伝送デバイスは、第1長の光ファイバの異なる曲げ状態(state of bending)を有する、制御可能な摂動(perturbation)を含むことができる。また、光ビーム伝送デバイスは、中央コア閉じ込め領域の誘導のために、約0.04以上および約0.1以下の範囲に入るNAが得られる、環状非誘導領域の屈折率を含むことができ、環状高屈折率閉じ込め領域は、環状高屈折率閉じ込め領域の誘導のために、約0.12以上および約0.2以下の範囲に入るNAが得られる、屈折率を有する。また、光ビーム伝送デバイスは、約0.14である環状高屈折率閉じ込め領域のNAと、約0.07である中央コア閉じ込め領域のNAとを含むこともできる。他の技術的特徴も、以下の図、説明、および特許請求の範囲から、当業者には容易に理解できよう。
【0010】
[0010] 以上のおよび他の目的、特徴、ならびに利点は、添付図面を参照しながら進められる以下の詳細な説明から一層明白になるであろう。添付図面は、同じ拡縮率で描かれていない場合もある。
【0011】
[0011] 個々のエレメントまたはアクトの論述を容易に識別するために、参照番号における1つまたは複数の最上位桁は、該当するエレメントが最初に紹介される図の番号を指す。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】光ビーム伝送デバイスについて、その非屈曲位置にある場合を示す側面図である。
【
図2】
図1の光ビーム伝送デバイスについて、その屈曲位置にある場合を示す側面図である。
【
図3】
図1および
図2の光ビーム伝送デバイスにおいてファイバに摂動が加えられたときの基本モードを示すグラフである。
【
図4】類似ガウス空間強度分布(
図4上の部分)、ならびに対応する類似ガウス・ビーム・プロファイルおよび屈折率分布形状(RIP)(
図4下の部分)である。
【
図5】リング形状空間強度分布(
図5上の部分)、ならびに対応するリンク状ビーム・プロファイルおよび屈折率分布形状(RIP)(
図5下の部分)である。
【
図6】様々な屈曲形状(bend profile)に対応する1組の空間強度分布である。
【
図7】基本モードと約1.5以下のM
2入力ビーム品質とを有するシングル・モード入力ビームから、可調空間強度分布を有する出力ビームを生成する方法のフロー・チャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[0019] 本願および請求項において使用する場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明らかに違うことを規定するのでないならば、複数形も含むものとする。加えて、「含む」(includes)という用語は「備える」(comprises)を意味する。更に、「結合された」(coupled)という用語は、結合された品目間における中間エレメントの存在を除外しない。
【0014】
[0020] 本明細書において説明するシステム、装置、および方法は、限定として解釈しては決してならない。代わりに、本開示は、種々の開示する実施形態の態様が単独であっても、そして種々の組み合わせであっても、更に互いとのサブコンビネーションであっても、全て新規で非自明な特徴の達成に向けられる。開示するシステム、方法、および装置は、いずれの特定の態様にも、特徴にも、その組み合わせにも限定されず、更に開示するシステム、方法、および装置のいずれに対しても、いずれか1つ以上の特定の利点が存在することも、問題が解決されることも求めない。動作理論はいずれも、説明を容易にするためのものであるが、開示するシステム、方法、および装置はそのような動作理論に限定されるのではない。
【0015】
[0021] 開示する方法の動作は、利便性の良い表示のために、特定の順序で説明されることもあるが、以下に記載される特定の文言によって特定の順序が必要とされない限り、この説明の方法が並べ替えを包含することは理解されてしかるべきである。例えば、動作が順番に記載されても、場合によっては、並べ替えるてもよく、または同時に実行してもよい。更に、簡略化のために、添付図面は、開示されたシステム、方法、及び装置を他のシステム、方法、及び装置と併用できる様々な方法を示さない場合がある。加えて、その説明はときとして、「生成する」(produce)および「提供する」(provide)等の用語を使用して、開示する方法を説明する。これらの用語は、実行される実際の動作の高度な抽象概念である。これらの用語に対応する実際の動作は、個々の実施態様に応じて変化するが、当業者であれば容易に認識可能である。
【0016】
[0022] ある例では、値、手順、または装置が「最低」(lowest)、「最良」(best)、「極小」(minimum)等と呼ばれることがある。このような説明には、多くの使用される機能的代用物から選択を行うことができ、このような選択が他の選択よりも必ずしも勝る訳でもなく、小さい訳でもなく、またそうでなければ、好ましい訳でもないということを示す意図があることは認められよう。例について説明する際、「上方の」(above)、「下方の」(below)、「上側の」(upper)、「下側の」(lower)等のように示される方向を引用する。これらの用語は、説明の都合上使用されるのであって、特定の空間的な向きを暗示するのではない。更に、以下の例では、上位の抽象化でレーザ・コンポーネントおよびアセンブリについて説明するのであって、動作に必要な全ての機械的、電気的、および光学的エレメントの完全な説明を含むのではない。
【0017】
[0023] 本明細書において使用する場合、光放射線(optical radiation)とは、約100nmおよび10μmの間、そして通例では約500nmおよび2μmの間の波長における電磁放射線を指す。利用可能なレーザ・ダイオード源および光ファイバに基づく例は、一般に、約800nmおよび2,000nmの間の波長と関連付けられる。ある例では、伝搬する光放射線を1本以上のビームと呼ぶ。ビームは、直径、非対称な高速軸および低速軸、ビーム断面積、ならびにビーム発散角を有し、ビーム波長およびビーム形成に使用される光学システムに応じて、これらを変えることができる。便宜上、光放射線は、ある例では光またはビームと呼び、可視波長である必要はない。順方向に伝搬する光または光ビーム、もしくはビーム部分は、垂直放出の方向に伝搬する光、ビーム、またはビーム部分を指す。逆方向に伝搬する光または光ビーム、もしくはビーム部分は、垂直放出とは逆方向に伝搬する光、ビーム、またはビーム部分を指す。
【0018】
[0024] 光ファイバを参照しながら、代表的な実施形態について説明するが、他の形式の光導波路も使用できる。光ファイバまたは導波路は、円形、方形、矩形、多角形、楕円形(oval)、楕円形(elliptical)、または他の断面を有してもよい。光ファイバは、通例、シリカ(ガラス)で形成され、これにドープして(またはドープせずに)所定の屈折率分布形状が得られる(provide)。ある例では、ファイバまたは他の導波路は、対象の波長および他の属性に応じて、フルオロジルコニウム酸塩、フルオロアルミン酸塩、フッ化物またはリン酸塩ガラス、カルコゲナイド・ガラス、あるいはサファイアのような結晶材料というような他の材料で作られる。シリカおよびフッ化物ガラスの屈折率は、通例、約1.5であるが、カルコゲナイドのような他の材料では、屈折率を3以上にすることもできる。更に他の例では、部分的にまたは完全にプラスチック(ポリマー)で光ファイバを形成することができる。ある例では、ファイバ・コアのようなドープされた導波路コアが、励起(pumping)に応答して、光学利得を生み出し(provide)、コアおよびクラッディングはほぼ同心円状である。他の例では、以上のコアおよびクラッディングの内1つ以上が中心からずれており、ある例では、コアおよびクラッディングの向きおよび/または変位が、導波路長に沿って変化する。
【0019】
[0025] 本明細書において開示する例では、光ファイバ・コアのような導波路コアは、Nd、Yb、Ho、Erのような希土類元素、またはその他の活性(active)ドーパント、あるいはこれらの組み合わせでドープされる。このように活性にドープされたコアは、光励起または他の励起に応答して、光学利得を生み出すことができる。以下で開示するが、このような活性ドーパントを有する導波路は、光増幅器を形成するために使用することができ、また、反射層、ミラー、ブラグ格子のような好適な光フィードバック・メカニズム、または他のフィードバック・メカニズムが設けられると、このような導波路は、レーザ発光を生成することができる。発光されたレーザ・ビームまたは増幅されたビームの伝搬方向に関して、導波路内において前方伝搬(co-propagate)および/または逆伝搬するように、光励起放射線(optical pump radiation)を配備する(arrange)ことができる。
【0020】
[0026]
図1は、光ビーム伝送デバイス100を示す。光ビーム伝送デバイス100は、光軸102に沿って整列された、倍数長(multiple length)の光ファイバを含み、屈折率分布形状(RIP)が、シングル・モード入力ビーム104をリング形状ビームに調整するように設計されており、ある実施形態では、リング形状ビームの幅は、シングル・モード入力ビーム104の約3倍広い。つまり、倍数長の光ファイバは、基本モード(例えば、
図3参照)および約1.5以下のM
2入力ビーム品質を有するシングル・モード入力ビーム104から、出力ビーム106を生成するように構成されており、出力ビーム106は、類似ガウス形状およびリング形状プロファイルの間で調節可能な、可調空間強度分布を有する(例えば、
図4、
図5、および
図6を参照のこと)。本開示では、「類似ガウス」(near-Gaussian)(即ち、M
2が約1.5以下)という用語は、完全にガウス状ビームを包含する(encompass)が、大抵の場合、実際にはビームは完全なガウス分布からいくらかは僅かな逸脱を含み、意図する過程(process)には殆どまたは全く影響がない。
【0021】
[0027] また、第1長の光ファイバ108を屈曲感応ファイバとも呼ぶ。これは、シングル・モード入力ビーム04を受光するように構成された第1入力110と、可調ビーム114(例えば、
図2および
図3参照)を供給するように構成された第1出力112と、ステップ-インデックス型屈折率分布形状とを含む。ステップ-インデックス型屈折率分布形状は、中央コア誘導領域116、およびこの中央コア誘導領域116を同軸状に包含する環状低屈折率クラッディング領域118に対応する。中央コア誘導領域116は、類似ガウス・モード・プロファイルを支持する直径および開口数(NA)を有する。同様に、環状低屈折率クラッディング領域118は、基本モードが横断方向に変位し易くする。第1長の光ファイバ108に摂動が加えられるのに応答して、シングル・モード入力ビーム104は、第1長の光ファイバ108の中央領域を通って伝搬して可調ビーム114を供給し(provide)、制御可能な摂動に応答して、基本モードが、少なくとも部分的に変位されて、第1長の光ファイバ108の外側領域に入り、可調ビーム114を供給する。他の実施形態では、第1長の光ファイバ108は二重または三重クラッドでもよい。
【0022】
[0028] 第2長の光ファイバ120は、「リング・ファイバ」とも呼ばれ、屈曲可能な領域の位置の近くにおいて、屈曲に感応する第1長の光ファイバ108に結合される(即ち、継ぎ目122)。リング・ファイバは、2つの誘導領域、即ち、屈曲に感応する第1長の光ファイバ108の類似ガウス・モードと調和した(well-matched)モードを支持する中央コア誘導領域116と、環状非誘導領域126と同じかまたは大きな外径を有する環状高屈折率閉じ込め領域124とを有する。第2長の光ファイバ120は、第1出力112に結合された第2入力128と、出力ビーム106を供給するように構成された第2出力130と、リング・ファイバRIP132とを含む。リング・ファイバRIP132は、中央コア閉じ込め領域134、中央コア閉じ込め領域134を同軸状に包含する環状非誘導領域126、および環状非誘導領域126を同軸状に包含する環状高屈折率閉じ込め領域124に対応する。
【0023】
[0029] リング・ファイバRIP132は、入射モード(incoming mode)と調和するモードを支持するように設計されているが、屈曲感度は大きく低下している。リング・ファイバRIP132は、中央コア閉じ込め領域134が、環状非誘導領域126よりも大きな屈折率を有することを示す。環状高屈折率閉じ込め領域124は、中央コア閉じ込め領域134の屈折率よりも大きな屈折率を有する。例えば、中央コア閉じ込め領域134は、円形の低屈折率(depressed-index)環状非誘導領域126によって囲まれた溶融シリカである。中央コア閉じ込め領域134内を進行する光には小さなNAになる(provide)ように、環状非誘導領域126の屈折率は比較的少量だけ低くされており、その結果、ビーム品質が高い(M2<1.5)類似ガウス・ビーム・プロファイルが得られる。例えば、環状高屈折率閉じ込め領域124のNAは、約0.14であり、中央コア閉じ込め領域134のNAは約0.07である。中央コア閉じ込め領域134の直径およびNA、ならびに環状非誘導領域126の厚さは、非屈曲設定の場合に、類似ガウス・ビーム・プロファイルが、第1長の光ファイバ108の基本モードと密接に調和する半径方向幅を有するように選択される。このモード調和(mode-matching)により、第1長の光ファイバ108が第2長の光ファイバ120に接合される(splice)ときに、効率的なパワー結合が容易に行われ、中央コア・ビームが高いビーム品質のプロファイルを生成する。
【0024】
[0030] 中央コア閉じ込め領域134と環状高屈折率閉じ込め領域124との間で光学パワーを分割することを意図する屈曲設定に応じて、環状高屈折率閉じ込め領域124は光を捕捉する。環状高屈折率閉じ込め領域124の高められた屈折率は、先程の低屈折率が低められるよりも、遙かに多く高められ、その結果、リング・コアのNAは、中央コアのNAに対して非常に大きくなる。このようにNAを大きくすることによって、ファイバの屈曲に応答して、第1および第2ファイバ間の継ぎ目において、コアからリング・コアに光を移行させ易くなる。NAが大きい程、屈曲損失が減少し、屈曲によって生成される高次のリング-コア・モード(higher-order ring-core mode)が導かれる。対照的に、中央コアおよびリング・コア双方が同様に大きなNAを有するRIPでは、中央コアを進行する光のビーム品質を維持することができない。何故なら、複数のモードが支持され(support)、ファイバ屈曲、外部から加えられる応力、およびその他の環境的摂動によって、モード間のパワー移転が誘起されるからである。
【0025】
[0031] ある実施形態では、マンドレル136または他の屈曲メカニズムが第1長の光ファイバ108上に作用し、更にこれらが一緒に結合される領域(例えば、接合される、または他の方法で、光不活性材料を用いてまたは用いずに、機能的に直接結合される)において、第2長の光ファイバ120にも任意に作用して、出力ビーム106のプロファイルを調整させる。屈曲形状は、ファイバ(1本または複数)上にかかる長期応力を低減しつつ、所望の空間強度分布に達するように設計される。継ぎ目122の位置から下流において、屈曲形状は直線路に発展する(evolve)。
【0026】
[0032] 出力ビーム106としてガウス・ビームを選択するために、屈曲メカニズムは、継ぎ目122の領域を貫通する直線ファイバ経路に対応する非屈曲形状を適用する。この場合、屈曲に感応する第1長の光ファイバ108からの可調ビーム114のガウス様モード(Gaussian-like mode)を、継ぎ目の位置において、リング・ファイバの中央コア閉じ込め領域134内に誘導する。つまり、第2出力130における出力ビーム106は、直線状の屈曲感応ファイバのモード、つまり、シングル・モード入力ビーム104に非常に類似する。
【0027】
[0033]
図2は、第1長の光ファイバ108上における摂動が、少なくとも1つのマンドレル136を使用して、どのように1本以上の軸方向に第1長の光ファイバ108を屈曲させることを含むかについて示す。それらの接合部(junction)202において、またはその付近においてファイバを屈曲させることによって、屈曲に感応する第1長の光ファイバ108の可調ビーム114からの少なくとも一部の光204を、環状高屈折率閉じ込め領域124に流し(shed)、環状高屈折率閉じ込め領域124において光204が捕捉され、
図5および
図6に示すリング/サドル形状の出力ビーム106を形成する。
【0028】
[0034] 屈曲メカニズムは、非屈曲形状と屈曲形状との間において切り替えを可能にし、この切り替えは非常に速く(実施態様に応じてミリ秒以上の時間尺度)することができる。ファイバ経路に対する制御は、回転モータ軸上において1本のファイバをマンドレル136上に取り付け、マンドレル136に対して副接触点(secondary contact point)を位置付けることによって、行われる。マンドレル136の曲率、回転角度、および副接触点の位置により、種々のファイバ屈曲路が得られる。屈曲されたファイバ経路に沿った継ぎ目の位置によって、誘導リングへの結合効率が変化する。種々の屈曲路によって、種々の出力ビーム強度分布(リング・ファイバの中央コアと環状コアとの間におけるレーザ・パワーの分割)が得られる。
【0029】
[0035] 摂動を加える他の選択肢には、変換器、熱、アクチュエータの使用、またはKliner et al.の’015特許の
図24を参照して示され記載された、他の種類の摂動の使用が含まれる。
【0030】
[0036]
図3は、屈曲に感応する第1長の光ファイバ108の中央および外側領域に基本モード302が結合されたときに、様々な光の成分(fraction)がどのようにできるかについて、屈曲半径の関数として示すプロット300である(即ち、コアとリングとの間におけるパワーの出力成分が調節可能である)。直線(非屈曲)プロファイルでは、基本モード302は1つのピーク304と中央ガウス分布とを有する。規定の屈曲形状(先に論じた)にしたがって、第1長の光ファイバ108を屈曲させると、基本モード302は、ほぼ完全に、中央コア誘導領域116から、第1長の光ファイバ108の外側領域に向けた位置に移行する。最終的な屈曲形状(例えば、屈曲量に対する最も高い屈折率の設定)では、基本モード302は、1つのピーク306と、横断方向に変位した類似ガウス・プロファイルとを有する。更に中間の屈曲形状では、基本モード302のプロファイルは2つのピーク308に発展し、パワーは、中央コア誘導領域116および環状低屈折率クラッディング領域118内の双方に局在化する(localize)。つまり、空間強度分布の連続的に調整可能な調節に基づいて、光の一部の成分は外側に流される。RIPおよび屈曲パラメータは、非屈曲の設定において、シングル・モード入力ビーム104に密接に調和するモードを生み出す(yield)ように設計されるが、その結果、非常に高いモーダル屈曲感度も生じる。
【0031】
[0037]
図4は、第1長の光ファイバ108に摂動が加えられていないときの出力ビーム106の空間強度分布400を示す(例えば、
図3のストレートR
BEND参照)。また、リング・ファイバRIP132および類似ガウス・プロファイル402も更に詳しく示す。この構成では、入力ファイバ(図示せず)のシングル・モード入力ビーム104の基本モードとピーク304(
図3)との多量の重複(例えば、95%よりも多い)がある。同様に、ピーク304(
図3)と、第2長の光ファイバ120の中央コア閉じ込め領域134において最も高い強度を有する類似ガウス・プロファイル402のモードとの多量の重複(95%よりも多い)がある。注記することとして、ステップ-インデックス・モードの調和は、半径だけでなくNAにも依存するので、中央コア閉じ込め領域134は、屈曲感度を弱めるために、半径およびNAを大きくして設計されている。ある実施形態では、結合効率(モード重複積算(integral)に基づく)は98%よりも高い。
【0032】
[0038]
図5は、第1長の光ファイバ108が屈曲されたときの出力ビーム106の空間強度分布500を示す(例えば、
図3の最終
BEND参照)。空間強度分布500は、リング・ビーム・プロファイル502(
図5の下側)の形態をなす。これは、マルチモードであるが、モード数が比較的少ない(M
2が低い)ので、所望の合焦属性(広い被写体深度)を有する。可調ビーム114が環状高屈折率閉じ込め領域124に入射すると、このビームの捕捉された部分が広がって、環状リング形状コア(annular ring-shaped core)を方位角方向に満たし、リング・ビーム分布(
図5の上側)となる。リング・ファイバは、十分に強い誘導コアを含むように設計され、類似ガウス・プロファイルまたはリング・ビーム・プロファイルをプロセス光学素子に伝送するための供給ファイバ(feeding fiber)として使用される。リング・ビームの設定では、全パワーの内些細な一部が中央コアに残存する(リング・ビーム・プロファイル502を参照)。切断および造形処理にとって、リング・ビームの利点を実現するためには、環状コアと比較して中央コアにおいて低い強度が得られることが重要になる場合がときとしてある。加えて、リング・ビームの発散角は、屈曲形状の形状に敏感であるとして差し支えない。
【0033】
[0039] 異なるファイバRIPを使用すると、種々のリング径が可能になる。
図5に示す例は、40μmのリング外径を有する。第1長の光ファイバ108および第2長の光ファイバ120の外径を大きく作る程、大きなリングを生成することができる。
【0034】
[0040] また、異なる屈曲形状に基づいても、種々のビーム・プロファイルが可能になる。例えば、
図6は、マンドレル136(
図1および
図2)によって加えられる屈曲を種々の屈折率値(index value)にすることによって可能になる、異なるビーム形状を示す。各屈折率は、R
BEND(
図3)の異なる量を表す。つまり、制御可能な摂動の異なる中間状態に応答して、別々の対応するパワー分割が生じ、中央閉じ込め領域134および環状高屈折率閉じ込め領域124に局在化される。
【0035】
[0041]
図7は、基本モードと、約1.5以下のM
2ビーム品質とを有するシングル・モード入力ビームから、可調空間強度分布を有する出力ビームを生成する方法700を示す。可調空間強度分布は、類似ガウス・プロファイルとリング形状プロファイルとの間で調節可能であり、類似ガウス・プロファイルは、約1.5以下のM
2ビーム品質に対応する。
【0036】
[0042] ブロック702において、方法700は、第1長の光ファイバに摂動が加えられないことに応答して、シングル・モード入力ビームは第1長の光ファイバの中央領域を通って伝搬して、可調ビームを供給するように、更に、制御可能な摂動に応答して、基本モードが、少なくとも部分的に、第1長の光ファイバの外側領域内に変位して、可調ビームを供給するように、第1長の光ファイバに加えられた制御可能な摂動に基づいて、第1長の光ファイバ内を伝搬するシングル・モード入力ビームに摂動を加え、可調ビームを生成する。
【0037】
[0043] ブロック704において、方法700は、可調ビームを、第2長の光ファイバの中央コア閉じ込め領域および環状高屈折率閉じ込め領域の一方または双方に結合する。環状高屈折率閉じ込め領域は、中央コア閉じ込め領域を環状高屈折率閉じ込め領域から分離する環状非誘導領域を、同軸状に包含する。
【0038】
[0044] ブロック706において、方法700は、可調ビームを第2長の光ファイバ内に維持して、その出力において、可調空間強度分布を有する出力ビームを供給する。可調空間強度分布は、類似ガウス・プロファイルとリング形状プロファイルとの間で調節可能である。
【0039】
[0045] 以上、本明細書において開示した技術の例の総合的な原理について説明および図示したが、これらの例は、このような原理から逸脱することなく、その構成および詳細において修正が可能であることは明白なはずである。したがって、当業者には、本発明の基礎となる原理から逸脱することなく、以上で説明した実施形態の詳細には多くの変更が加えられることが認められよう。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲のみによって判定されるものとする。
【国際調査報告】