(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-16
(54)【発明の名称】電極を製造する装置および方法
(51)【国際特許分類】
H01M 4/139 20100101AFI20241008BHJP
【FI】
H01M4/139
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024519693
(86)(22)【出願日】2022-09-30
(85)【翻訳文提出日】2024-05-13
(86)【国際出願番号】 EP2022077334
(87)【国際公開番号】W WO2023052613
(87)【国際公開日】2023-04-06
(31)【優先権主張番号】102021211096.7
(32)【優先日】2021-10-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】596107062
【氏名又は名称】フォルクスヴァーゲン アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】VOLKSWAGEN AKTIENGESELLSCHAFT
【住所又は居所原語表記】Berliner Ring 2, 38440 Wolfsburg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】トビアス ヤンセン
【テーマコード(参考)】
5H050
【Fターム(参考)】
5H050AA19
5H050BA17
5H050FA15
5H050GA04
5H050GA29
5H050HA00
5H050HA12
(57)【要約】
本発明は、特にリチウムイオン電池セル用の電極(4)を製造する装置(2)に関する。当該装置(2)は、ベルト(10)を備え、ベルト(10)の載置面(22)においてベルト横方向(Q)に延在する第1の凹部(24)を有するベルトコンベヤ(8)と、第1の凹部(24)の領域においてベルト(10)上に載置されている帯状の電極シート(6)を切断するレーザー切断装置(14)とを備えている。さらに、本発明は、特に当該装置(2)を用いて電極(4)を製造する方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特にリチウムイオン電池セル用の電極(4)を製造する装置(2)であって、
-ベルト(10)を備え、該ベルト(10)の載置面(22)においてベルト横方向(Q)に延在する第1の凹部(24)を有するベルトコンベヤ(8)、特に真空ベルトコンベヤと、
-前記第1の凹部(24)の領域において前記ベルト(10)上に載置されている電極シート(6)を切断するレーザー切断装置(14)と
を備えた、装置(2)。
【請求項2】
前記ベルト(10)は、前記レーザー切断装置(14)によってコンタクト部分(30)を切り出すためのL字状もしくは階段状の第2の凹部(26)を有しており、
前記第2の凹部(26)の第1の部分(26a)は、前記第1の凹部(24)を起点としてベルト長手方向(L)において延在しており、前記第2の凹部(26)の第2の部分(26b)は、前記第1の凹部(24)に対して平行に、前記ベルトの側縁部に向かって延在している、
請求項1記載の装置(2)。
【請求項3】
前記ベルト(10)は、前記電極シート用の支持体層(32)および載置層(34)を有する層構造を有する、請求項1または2記載の装置(2)。
【請求項4】
前記第1の凹部(24)および/または前記第2の凹部(26)は、前記載置層(34)の溝状の切欠き部(40)を用いて形成されている、請求項3記載の装置(2)。
【請求項5】
前記ベルト(10)上に、前記レーザー切断装置による切断プロセスのために前記第1の凹部(24)の位置を決定するためのマーキング(44)が配置されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の装置(2)。
【請求項6】
前記装置(2)が、回転駆動されて前記ベルト(10)から前記電極(4)を収容する収容ユニット(50)を備える、請求項1から5までのいずれか1項記載の装置(2)。
【請求項7】
前記ベルト(10)は、切断領域(46)の下流において、前記収容ユニット(50)により前記電極(4)を収容するための収容領域(48)を形成するために、90°~180°の範囲で、特に135°、偏向されている、請求項6記載の装置(2)。
【請求項8】
前記レーザー切断プロセスのアブレーション生成物をベルト下面側へと搬出するためのチャネル(42)が、前記第1の凹部(24)および/または前記第2の凹部(26)から連続して延在している、請求項1から7までのいずれか1項記載の装置(2)。
【請求項9】
ロールツーシート法として構成された、特に請求項2から8までのいずれか1項記載の装置(2)を用いて電極シート(6)から電極(4)を製造する方法であって、
-帯状の電極シート(6)がベルトコンベヤ(8)のベルト(10)上を搬送され、
-前記電極(4)のコンタクト部分を形成するための輪郭切断と前記電極シート(6)から前記電極(4)を分離するための横方向切断との双方がレーザービームを用いて実行され、その際に、前記電極シート(6)の切断領域が完全に前記ベルト(10)上に配置されている、
方法。
【請求項10】
前記電極(4)が、回転駆動される収容ユニット(50)を用いて前記ベルト(10)から取り出される、請求項9記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウムイオン電池セル用の電極を製造する装置であって、ベルトコンベヤおよびレーザー切断装置を備えている、装置に関する。本発明はさらに、特に上記の装置を用いて電極を製造する方法に関する。
【0002】
電気駆動される自動車は、典型的には、自動車を駆動する電気モータにエネルギを供給するトラクションバッテリ(高電圧バッテリ、すなわちHVバッテリ)を有している。ここで、電気駆動される自動車とは、特に、駆動に必要なエネルギをトラクションバッテリのみに蓄積する電気車両(BEV,battery electric vehicle)、到達距離延長手段を備えた電気車両(REEV,range extended electric vehicle)、ハイブリッド車両(HEV,hybrid electric vehicle)、プラグインハイブリッド車両(PHEV,Plug-in hybrid vehicle)、および/または燃料電池によって生成された電気エネルギをトラクションバッテリに一時的に蓄積する燃料電池車両(FCEV,fuel cell electric vehicle)であると理解されたい。
【0003】
リチウムイオン電池として構成されるこのようなトラクションバッテリは、少なくとも1つの電池セルを有しており、この電池セル自体は少なくとも1つのアノードと少なくとも1つのカソードとを含む。このようなアノードまたはこのようなカソードを製造するために、典型的には、シート状かつ帯状の電極シートにおいて、特にその両面に、活性材料を含むコーティングが設けられる。続いて、当該コーティングが、カレンダの少なくとも1つのローラ対によって圧縮される。圧縮に続いて、コーティングされた電極シートが、個々のアノードもしくは個々のカソードを形成しながら切断されかつ/または裁断される。
【0004】
例えば、日本国特開2013-136437号公報から、(電極シートの)長手方向において断続的にコーティングされた電極シートから電極を個別化する、ベルトコンベヤを備えた装置が公知である。ここでは、電極シートは、コーティングを有さない領域において、コンタクト領域(コンタクトフランジ、導体路片)を形成しながら、所定の長さへと切断される。この場合、鋼プレートから形成されているベルトコンベヤのベルトは、貫通孔を有している。これは、電極シートの切断過程においてベルトへの切断工具の作用を回避するために用いられる。
【0005】
さらに、帯状の電極シートが連続してコーティングされ、(電極シートの)横方向に、コンタクト部分(導体路)用の非コーティング領域が設けられる方法が公知である。ただし、最初にコンタクト部分が切り出される(「ノッチング」)ケースにおいて、特に搬送速度が比較的高い場合、かつ/または電極シートが比較的薄い場合には、電極シートを偏向させる際にかつ/または電極シートを貯蔵ローラへ巻き取る際に、切り出されたコンタクト部分が折れたり曲がったりするおそれがある。このため、コンタクト部分はスタンピングされ、その曲げ剛性が高められている。
【0006】
本発明の基礎とする課題は、特に適切な、リチウムイオン電池用の電極を製造する方法および装置を提供することである。特に、当該方法および/または当該装置を用いて、可能な限り時間を節約できる電極製造が実現され、かつ/またはベルトコンベヤのベルトの損傷が回避されることが望ましい。
【0007】
上記の課題は、装置に関しては、本発明の請求項1記載の特徴により解決される。上記の課題は、方法に関しては、本発明の請求項9記載の特徴により解決される。有利な構成および発展形態は各従属請求項の対象となっている。ここで、装置に関連する記載は方法についても同様に当てはまり、また逆に方法に関連する記載は装置についても同様に当てはまる。
【0008】
装置は、リチウムイオン電池セル用の電極を製造するために設けられ、構成されている。このような電極は、以下では電極シートとも称するシート状の基板を含む。当該基板は、例えば金属シート、特にアルミニウムシートもしくは銅シートとして、またはコーティングされたプラスチックシートもしくは炭素シートとして形成されている。好適には、電極シートは、好適には両面に、活性材料を含むコーティングを有する第1の部分を有している。さらに、このような電極は、別の電極もしくはセル導体などへの電気的な接続を可能にするコンタクト部分を含む。
【0009】
装置は、この場合、帯または搬送ベルトとも称されるベルトを有するベルトコンベヤを備えている。特に好ましくは、ベルトコンベヤは真空ベルトコンベヤとして構成されており、ここで、ベルトは好適には貫通チャネルまたは貫通孔を有しているので、搬送すべき物品(ここではコーティングされた電極シートおよび/または電極)が載置されるベルトの載置面に負圧を形成することができ、物品を相応にベルトに固定することができる。
【0010】
この場合、ベルトは、その載置面(外面、上面)に、ベルト横方向に延在する第1の凹部を有している。当該凹部は、ここではベルトを貫通しておらず、つまり溝状または継ぎ目状に形成されている。例えば、凹部の深さは、ベルト厚さの1/4~3/4の範囲にある。例えば、凹部の深さは2mm~10mmの範囲にある。
【0011】
この場合、ベルト横方向とは、ベルトの走行方向(搬送方向、長手方向)に対して垂直に配向された方向、すなわちベルト上にわたる平面の法線に対して垂直に配向された方向と理解されるべきである。
【0012】
好適には、ベルトは、ベルト長手方向において相互に等間隔に離間した複数の第1の凹部を有する。この場合、第1の凹部どうしの間隔により、製造すべき電極の幅が規定される。
【0013】
さらに、装置は、レーザー切断装置(レーザービーム切断装置)を備えている。当該レーザー切断装置は、ベルト上に載置されてベルトコンベヤによって搬送される電極シートを、第1の凹部の領域で、特に第1の凹部に沿って切断するために用いられる。つまり、凹部に沿って電極シートの切断が行われる。換言すれば、レーザー切断装置によって生成されたレーザービームは、切断の際に、凹部に沿ってガイドされる。
【0014】
レーザービームは好適には載置面へと配向され、すなわち、レーザー切断装置は載置面の凹部へと配向される。
【0015】
レーザー切断装置は、例えば、レーザースキャナであるかまたは複数のレーザースキャナを含んでいる。代替的には、レーザー切断装置は、ポリゴンレーザースキャナである。
【0016】
当該装置により、第1の凹部に対応してベルト横方向に延在している横断面に沿って、コーティングされた電極シートを所定の長さへと切断すること、すなわち裁断することにより、電極を製造することが可能である。したがって、レーザー切断装置は、凹部を介した電極シートの切断が行われるように調整されかつ/または配向されている。つまり、当該凹部に基づいて、レーザービームが電極シートに作用する箇所は、ベルトに対して間隔を置いて配置されている。まとめると、有利には、第1の凹部に基づいてベルトへのレーザービームの作用が回避され、これに伴うベルトの損傷の危険および/またはベルトへの電極の溶接の危険が低減される。
【0017】
冒頭で言及した、貫通孔がベルト内へ導入されている日本国特開2013-136437号公報に記載の従来技術と比較して、本発明ではさらに特に安定したベルトが提供される。ベルトコンベヤの安定性が高められることにより、加工平面における高さ変動が小さくなり、これに伴って切断エッジの品質も均一となる。
【0018】
装置の好適な発展形態によれば、ベルトは、L字状または階段状に形成された第2の凹部を有している。当該第2の凹部は、レーザー切断装置によって電極シートから電極のコンタクト部分を切り出すために設けられている。換言すれば、第2の凹部は「ノッチング」のために用いられる。この場合、第2の凹部の第1の部分は、第1の凹部を起点としてベルト長手方向において、すなわち第1の凹部に対して横方向に延在している。第2の凹部の第2の部分は、第1の凹部に対して平行にベルトの側縁部に向かって、すなわち、ベルト横方向においてベルト中央部からベルト外側へと延在している。
【0019】
第2の凹部は好適にはベルトにおいて偏心的に、すなわち、ベルト横方向がベルトの中央平面に対してずれた状態で配置されている。
【0020】
第2の凹部がL字状である場合、当該第2の凹部は、垂直方向のL字状脚部としての第1の部分と水平方向のL字状脚部としての第2の部分とから形成される。第2の凹部が階段状である場合、この第2の凹部は、L字形状と同様の第1の部分および第2の部分と、第2の部分の自由端部から隣の別の第1の凹部の端部まで延在する第3の部分とから形成されるように形成される。
【0021】
好適には、ベルトは複数の第2の凹部を含んでおり、これらの第2の凹部の第1の部分は、それぞれ、1つの第1の凹部を起点として延在している。
【0022】
まとめると、第1の凹部と第2の凹部とが組み合わされて形成されており、換言すれば、第1の凹部および第2の凹部、さらに場合により別の第1の凹部および別の第2の凹部は、ベルト内に、中断部のない共通の1つの凹部を形成している。
【0023】
まとめると、搬送される物品、つまりここでは電極シートは、電極のコンタクト部分がベルト横方向に突出するように切断される。このために、好適には、連続してコーティングされた電極シートが使用され、この電極シートは、ベルト横方向に関しての端部側に、コンタクト部分用の非コーティング領域を有する。
【0024】
好適には、レーザー切断装置は、付加的に、搬送される物品を第2の凹部の領域において、特に第2の凹部に沿って切断するように設けられ、構成されている。
【0025】
つまり、特に有利には、横方向切断、すなわち電極シートの所定の長さへの切断とコンタクト部分の切り出しとが、共にレーザー切断装置により、ベルト上で行われる。最初にコンタクト部分の切り出しが行われ、次いで電極シートが巻き取られ、これに続いて所定の長さへの切断のために別の装置へと供給される方法および装置と比較して、本発明におけるコンタクト部分の切り出しおよび横方向切断の相対位置、およびこれに伴うベルト長手方向における電極の端部の相対位置は、レーザー切断装置による共通の切断プロセスによって既に規定されている。したがって、設定された相対位置からの望ましくない逸脱が有利に回避される。さらに、共通の切断プロセスにおける所定の長さへの切断およびコンタクト部分の切り出しの際には、ノッチング後に電極シートを貯蔵ローラへと巻き取るステップがもはや存在しないので、有利には、コンタクト部分もしくは電極シートの非コーティング領域でのスタンピングが不要となる。
【0026】
装置の有利な一構成によれば、ベルトは、電極シート用の支持体層および載置層を有する層構造を有する。特に、ベルトは、層構造に基づいて形成されている。
【0027】
この場合、支持体層は、好ましくは金属、金属合金またはガラス繊維から形成されているか、またはこれらの材料のうちの少なくとも1つを含み、これにより、ベルトは、比較的高い形状安定性を有する。これに加えてもしくはこれに代えて、支持体層のために、使用されるレーザー放射に対する吸収係数が比較的低いかもしくは完全に透明である材料が使用される。載置層はベルトの載置面を形成し、換言すれば、載置層はベルト外側に配置されており、レーザー切断装置に面している。
【0028】
例えば、層構造は、別の下部層を含んでおり、支持体層は載置層と下部層との間に配置されている。下部層は任意選択手段である。好適には、下部層のための材料として、耐摩耗性が比較的高く、可撓性を有し、熱的に安定しているかつ/または簡単に洗浄可能な材料が使用される。こうした材料には例えば熱可塑性プラスチックなどが適する。このようにして形成された下部層は、特により高い付着強度に関する摩擦学的な利点を提供するので、駆動ローラにおける滑りは発生しないかもしくは少なくともかなり大幅に低減される。また、下部層により、ベルトの摩耗、特に支持体層の摩耗が低減されるかもしくは低減可能となり、より高度な走行安定性が実現され、かつ/または騒音レベルが低減されるかもしくは低減可能となる。
【0029】
第1の凹部および/または第2の凹部は、適切な形式で、載置層の溝状の切欠き部を用いて形成されている。例えば、当該切欠き部は、ベルトの法線方向で載置層を貫通している。したがって、第1の凹部および/または第2の凹部は、支持体層によって形成されていないので、特に形状安定性を有する。
【0030】
好適な発展形態によれば、ベルト上に、レーザー切断装置による切断プロセスのための第1の凹部および/または第2の凹部の位置を決定するためのマーキングが配置されている。好適には、第1の凹部のそれぞれに対してベルト上に1つずつマーキングが配置されており、この場合、各マーキングは対応するそれぞれの第1の凹部に対して同じ相対位置を有する。したがって、各マーキングは、ベルトの長手方向において等間隔に離間して配置されている。
【0031】
好適には、1つもしくは複数のマーキングが、縁部側すなわちベルト横方向の外側で、特に載置層上に配置されており、これにより、1つもしくは複数のマーキングは、電極シートの搬送時にも電極層によって覆い隠されないようになっている。
【0032】
マーキングは、例えばベルト上のパターン、特にQRコード、またはベルトの構造、特にベルトの孔パターンである。
【0033】
当該1つもしくは複数のマーキングに基づいて、有利には、電極シートの滑り、すなわち、特に電極シートをベルトコンベヤへと供給することによって生じる、ベルトコンベヤに対する搬送される電極シートの相対ずれを決定可能であり、場合によっては補正可能である。このようにして、製造すべき電極の幅の不均一性、すなわちベルト長手方向での電極の拡大が回避される。
【0034】
有利な一発展形態によれば、装置は、回転駆動されてベルトから電極を収容する収容ユニットを含む。回転駆動される収容ユニットに基づき、電極の比較的迅速な収容が実現可能となり、これにより製造率が有利に高められる。
【0035】
例えば収容ユニットは外輪車として形成されており、この外輪車へと、ベルトコンベヤに即した目的に合わせて、電極が供給される。
【0036】
これに代えて、収容ユニットは、ベルトを用いて搬送される電極をベルトから取り出すことのできる、1つの、好適には2つ以上のグリッパまたはサッカを含む。この場合、グリッパまたはサッカは、共通の(第1の)回転軸線を中心とした円形軌道上において走行可能である。好適には付加的に、各グリッパまたは各サッカは、第1の回転軸線に対して平行な別の(第2の)回転軸線を中心としても回転可能である。各グリッパまたは各サッカの回転に基づいて、その速度は、ベルトコンベヤの速度に合わせて適応化可能である。
【0037】
それぞれの第2の回転軸線に基づいて、電極には推進力が作用しない。なぜなら、電極の箇所で滑りが発生せず、当該箇所に載置されるからである。このことは、有利には、比較的高い載置精度においても得られる。
【0038】
好適な一構成によれば、ベルトは、レーザー切断のために設けられた切断領域の下流側で、電極を取り出すための取り出し領域を形成するために、収容ユニットにより、90°~180°の範囲で、特に135°偏向される。換言すれば、切断領域におけるベルトの(搬送)移動方向が、特にベルトコンベヤの偏向ローラにより、取り出し領域におけるベルトの移動方向に対して、90°~180°の範囲で、特に135°傾斜される。このようにすることで、有利には、ベルトからの電極の取り出しも、グリッパまたはサッカを備えた回転駆動される収容ユニットに基づく電極のスタッキングまたはマガジンへの格納も可能となる。
【0039】
好適な構成では、第1の凹部および/または第2の凹部から、レーザー切断プロセスのアブレーション生成物をベルトの下面側へと搬出するためのチャネルが延在している。したがって、凹部は2重の機能を有している。一方では、ベルトへのレーザーの作用を回避するために使用され、他方では、レーザー切断プロセスのアブレーション製品の搬出のために使用される。
【0040】
本発明のさらなる態様は、ロールツーシート法(“roll-to-sheet-process”)として構成される、電極を製造する方法に関する。すなわちここでは、貯蔵ロールから繰り出される帯状にコーティングされた電極シートから、個々の電極(電極シート)が製造される。好適には、このために、第1の凹部と第2の凹部とを有する、上に示した変形形態のうちのいずれかとして構成された装置が使用される。
【0041】
電極シートは、この場合、連続してコーティングされ、電極シート横方向における端部側に、コンタクト部分用の非コーティング領域を有する。
【0042】
方法によれば、電極シートは、繰り出し後、特に真空ベルトコンベヤとして形成されたベルトコンベヤへと供給され、これにより、電極シートがベルトコンベヤのベルト上に載置され、このベルトコンベヤによって搬送される。この場合、電極の帯状体は、ベルト横方向においてベルトを越えては突出しない。
【0043】
さらに、電極のコンタクト部分を形成するための輪郭切断と電極シートから電極を分離するための横方向切断との双方がレーザービームを用いて実行される。この場合、電極シートの対応する切断領域は、完全にベルト上に配置されている。
【0044】
装置に関連して既に示したように、共通の切断プロセスにおける所定の長さへの切断およびノッチングにより、コーティング領域に対するコンタクト部分の相対位置が固定に規定され、これらの領域どうしの相対ずれが回避される。なお、電極シートまたはコンタクト部分の非コーティング領域のスタンピングは、もはや不要である。
【0045】
方法の好適な一構成によれば、電極は、回転駆動される収容ユニット、特に装置に関連して示した変形形態のうちの1つによる収容ユニットによって、ベルトから取り出される。
【0046】
したがって、ベルトからの電極の収容および場合によっては電極のスタッキングもしくはマガジンへの格納が比較的迅速に可能となる。
【0047】
本発明すなわち装置および方法のさらなる利点は、電極帯状体およびベルトコンベヤが連続的にかつ好適には一定の搬送速度で移動可能となるという点にある。よって、ストップアンドゴーの方法に比べて、プロセスレートが高まる。
【0048】
以下では、図面に即して本発明の実施例を詳細に説明する。図面には次のことが示されている。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【
図1】電極シートを搬送するベルトコンベヤと、電極を形成しながら電極シートを切断するレーザー切断装置と、回転駆動されてベルトコンベヤから電極を取り出す収容ユニットとを備えた、電極を製造する装置を概略的に示す図である。
【
図2】第1の変形形態による、ベルト横方向に延在する凹部を有するベルトコンベヤのベルトを概略的に示す平面図である。
【
図3】第2の変形形態による、階段状に延在する第2の凹部を付加的に有するベルトコンベヤのベルトを概略的に示す平面図である。
【
図4a】
図3の切断平面IVa-IVaに沿ったベルト断面を概略的に示す図である。
【
図4b】
図3の切断平面IVb-IVbに沿ったベルト断面を概略的に示す図である。
【
図5】特に、
図3に示したベルトを備えた
図1に示した装置を用いて、電極を製造するための方法のフローを示すフローチャートである。
【
図6】コーティングされた電極シートとこの電極シートから切り出された電極とを概略的に示す図である。
【0050】
相互に対応する部材および量には、全ての図において常に同一の符号を付してある。
【0051】
図1には、リチウムイオン電池セル用の電極4を製造する装置2が側面図で概略的に示されている。装置2は、ここでは、帯状の電極シート6(
図6も参照)から、ロールツーシート法で、少なくとも1つの電極、好適には複数の電極を製造するように構成されている。
【0052】
装置2は、真空ベルトコンベヤとして形成されたベルトコンベヤ8を有しており、ベルトコンベヤ8のベルト10は、偏向ローラ12によって案内されかつ/または駆動される。さらに、装置2は、ベルト10上に載置されてこのベルト10上を搬送される電極シート6を切断するレーザー切断装置14を含む。装置2は、この場合、ベルト10を基準としたレーザー切断装置の側部に、切断プロセスの際に生じるアブレーション生成物を搬出する吸引装置16を含む。ベルトは、
図1においては、電極シート6の良好な認識のために、一点鎖線で示している。
【0053】
図2および
図3には、ベルト10の第1の変形形態または第2の変形形態が平面図で概略的に示されている。2つの変形形態により、ベルト10は、貫通した真空チャネル18を有するので、ポンプ20またはコンプレッサなどを用いてベルト10の載置面22に負圧を発生させることが可能であり、これにより、電極シート6または電極4をベルト10上に固定することができる。さらに、2つの変形形態は、ベルト10がその載置面22上に、ベルト横方向Qに延在する複数の第1の凹部24を有する点が共通している。この場合、第1の凹部24はベルト10において等間隔に配置されており、第1の凹部24の相互の間隔に基づいて製造すべき電極4の幅bが規定される。
【0054】
図3によるベルト10の第2の変形形態では、第1の凹部24に加えて、複数の第2の凹部26が設けられている。第2の凹部26のそれぞれは階段状に形成されている。この場合、第2の凹部26は、それぞれ、第1の凹部24のうちの1つからこの第1の凹部24の隣の第1の凹部24まで延在している。それぞれの第2の凹部26の第1の部分26aは、この場合、それぞれの第1の凹部24を起点として、ベルト10のベルト長手方向Lにおいて延在している。第2の凹部26の第2の部分26bは、第1の凹部24から遠い側の第1の部分26aの端部を起点として、ベルト横方向Qでベルト10の中央面から離れる方向に延在している。まとめると、第1の部分26aと第2の部分26bとがL字状の凹部を形成しており、ここで、第1の部分26aは垂直方向のL字状脚部を形成しており、第2の部分26bは水平方向のL字状脚部を形成している。この場合、第1の部分26aは、第1の凹部24から第2の部分26bまで連続して延在している。
【0055】
第2の凹部26の第3の部分26cは、第2の凹部26の階段形状を形成しながらベルト長手方向Lにおいて延在しており、第2の部分26bの、第1の部分26aから遠い側の端部から隣の第1の凹部24まで延在している。ここで、第3の部分26cは任意選択手段である。当該第3の部分26cは特に、電極シート6の非コーティング部分28の高さh
Bがコンタクト部分30の設定された高さh
Kに相当する場合、すなわち電極シート横方向Q
Eにおけるコンタクト部分30の広がりに相当する場合(
図6も参照)には、存在しない。
【0056】
この場合、第1の凹部24および第2の凹部26はベルト長手方向Lにおいて周期的に反復されるパターンを形成しており、このパターンに沿って、ベルト10によって搬送される電極シート6がレーザー切断装置14により切断される。換言すれば、電極シート6は、所定の領域において、特に第1の凹部および第2の凹部に沿って、電極を形成しながら、レーザー切断装置14により特に切断される。ベルト横方向Qに延在する第1の凹部24は、この場合、横方向切断、すなわち電極シート6の所定の長さへの切断のために設けられている。相応に、各電極4のコンタクト部分30を切り出すために、第2の凹部26が設けられている。凹部24,26に基づき、電極シート6は、レーザー切断装置14により電極シート6が切断される領域においてベルト10から間隔を置いて配置されるので、レーザー切断装置14から出力されたレーザービームがベルト10に作用することが回避される。
【0057】
特に
図4aおよび
図4bから見て取れるように、ベルト10は、金属、合金、ガラスファイバまたは使用されるレーザー放射に対する吸収係数がきわめて低い材料もしくは完全に透明である材料から形成される支持体層32を含む層構造を有する。支持体層の一方側の面には、載置層34が配置されている。この場合、支持体層は、搬送時に電極シート6が載置されるベルトの載置面22を形成している。支持体層32の他方側には、任意選択手段として、偏向ローラ12に接触する下部層36が配置されている。
【0058】
第1の凹部24と第2の凹部26とは溝状に形成されている。すなわち、第1の凹部24および第2の凹部26は、載置面22を起点として(ベルト)下面38へ向かって延在している。つまり、第1の凹部24および第2の凹部26のそれぞれは、載置層34の溝状の切欠き部40を用いて形成されている。換言すれば、第1の凹部24および第2の凹部26のそれぞれは載置層34の内部のみに延在している。
【0059】
さらに、凹部24,26からは、チャネル42が、ベルトBDを通して、すなわち支持体層および下部層を貫通して延在している。当該チャネル42は、レーザー切断プロセスのアブレーション生成物の搬出に用いられる。
【0060】
電極シート6の切断のために、ベルト10の縁部領域には、第1の凹部24ごとにそれぞれ1つずつのマーキング44が配置されている。マーキング44はここでは例えばQRコードとして形成されており、切断プロセスのための第1の凹部24の位置を決定するために用いられる。なぜなら、凹部24,26は電極シート6によって覆われてしまうからである。したがって、レーザー切断装置14は(詳細には図示されていない)検出ユニット、例えばカメラおよび評価ユニットを含み、これらにより、第1の凹部24,26の位置が調整され、ひいてはこれに伴って、切断のためにレーザービーム機器14によって生成されるレーザービームの配向もしくは方向も調整される。
【0061】
図1に示されているように、ベルト10は、電極シート6の切断が行われる切断領域46の下流側で、偏向ローラ12により、90°~180°の範囲の角度、ここでは例えば約135°の角度だけ偏向されている。このようにすることで、回転駆動される収容ユニット50が電極4をベルト10から収容することのできる収容領域48が形成される。
【0062】
収容ユニット50は、収容した電極4をマガジン58へと格納し、スタッキングする。
【0063】
収容ユニット50は、複数のグリッパまたはサッカ60を含み、これらにより、ベルト10によって搬送される電極4がベルト10から取り出される。グリッパまたはサッカ60は、共通の第1の回転軸線R
1(旋回軸線)を中心として円形軌道上を走行可能である。付加的に、グリッパ/サッカのそれぞれは、それぞれ第1の回転軸線R
1に対して平行でありかつ円形軌道上に延在する第2の回転軸線R
2を中心としても回転可能である。それぞれのグリッパ/サッカの第2の回転軸線R
2を中心とした回転に基づいて、当該グリッパ/サッカの速度は、ベルト10の速度に合わせて適応化できる。その際、収容ユニット50の第1の回転軸線R
1は、常にベルト10のベルト横方向Qに対して平行である。
図1には、第2の回転軸線R
2を中心とした回転につき、一方の回転方向(
図1では反時計回りの方向)のみが示されている。好適には、各グリッパ/サッカは、第2の回転軸線R
2を中心として2つの回転方向で回転可能である。
【0064】
図5には、ロールツーシートとして構成された上述した装置による電極4の製造方法を要約的に表すフローチャートが示されている。
【0065】
ここで、第1のステップIにおいては、帯状の電極シート6(
図6を参照)が貯蔵ローラ52から繰り出し装置54によって繰り出され、ベルトコンベヤ8へと供給される。
【0066】
帯状の電極シート6は、ベルトコンベヤ8のベルト10上を搬送方向Fで切断領域46へと搬送され、そこで、レーザー切断装置14により、各電極4のコンタクト部分30を形成するための輪郭切断と電極シート6から各電極4を分離するための横方向切断との双方が行われる(ステップII.)。この場合、ベルト10は、好適には一定の速度で移動される。
【0067】
電極シート6は、ベルト横方向Qではベルト10を越えて突出しないので、横方向切断およびコンタクト部分30を形成するための輪郭切断のための対応する切断領域は、完全にベルト上に配置されている。
【0068】
切断時に残留している電極シート6の残留物は、図示されていないクリーニングコンセプトを介してベルトコンベヤ8から除去される。
【0069】
続いて、切り出された電極4は、切断領域46から収容領域48へと搬送され、収容領域48において、回転駆動される収容ユニット50によってベルト10から取り出され、次いで、収容ユニット50によりマガジン58へと格納され、スタッキングされる(ステップIII.)。
【0070】
図6には、コーティングされた電極シート6と、装置2および/または方法に従って電極シート6から切り出された電極4とが概略的に平面図で示されている。帯状の電極シート6は、好適には両面がコーティングされた第1の領域62を有する。ここで、電極シート6は、第1の領域62においては、電極帯状体長手方向L
Eを基準として連続して、すなわち中断部なくコーティングされている。電極シート6は、電極帯状体長手方向L
Eに対して垂直に配向された電極シート横方向Q
E(電極帯状体横方向Q
E)における端部側に、コンタクト部分30を形成するために設けられた非コーティング領域28を有する。第1の凹部24に沿った横方向切断および第2の凹部26に沿った輪郭切断の後、コンタクト部分30とコーティング部分56とを有する電極4が形成され、すなわち製造される。
【0071】
本発明は上述した実施例に限定されない。むしろ、当業者であれば、本発明の対象を逸脱することなく、こうした実施例から本発明の他の変形形態を導出することも可能である。さらに、特に実施例に関連して説明した全ての個別の特徴は、本発明の対象を逸脱することなく、他の形式で相互に組み合わせることもできる。
【符号の説明】
【0072】
2 装置
4 電極
6 電極シート
8 ベルトコンベヤ
10 ベルト
12 偏向ローラ
14 レーザー切断装置
16 吸引装置
18 真空チャネル
20 ポンプ
22 ベルトの載置面
24 第1の凹部
26 第2の凹部
26a 第2の凹部の第1の部分
26b 第2の凹部の第2の部分
26c 第2の凹部の第3の部分
28 電極シートの非コーティング領域
30 コンタクト部分
32 支持体層
34 載置層
36 層
38 ベルトの下面
40 切欠き部
42 チャネル
44 マーキング
46 切断領域
48 収容領域
50 収容ユニット
52 貯蔵ローラ
54 繰り出し装置
56 電極のコーティング部分
58 マガジン
60 グリッパ/サッカ
62 電極シートのコーティング領域
b 電極の幅
F 搬送方向
hK コンタクト部分の高さ
hB 電極シートの非コーティング領域の高さ
L ベルト長手方向
LE 電極シート長手方向
Q ベルト横方向
R1 第1の回転軸線
R2 第2の回転軸線
I. 電極を搬送する
II. 電極シートを切断する
III. 電極を収容し載置する
【手続補正書】
【提出日】2024-05-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特にリチウムイオン電池セル用の電極(4)を製造する装置(2)であって、
-ベルト(10)を備え、該ベルト(10)の載置面(22)においてベルト横方向(Q)に延在する第1の凹部(24)を有するベルトコンベヤ(8)、特に真空ベルトコンベヤと、
-前記第1の凹部(24)の領域において前記ベルト(10)上に載置されている電極シート(6)を切断するレーザー切断装置(14)と
を備えた、装置(2)。
【請求項2】
前記ベルト(10)は、前記レーザー切断装置(14)によってコンタクト部分(30)を切り出すためのL字状もしくは階段状の第2の凹部(26)を有しており、
前記第2の凹部(26)の第1の部分(26a)は、前記第1の凹部(24)を起点としてベルト長手方向(L)において延在しており、前記第2の凹部(26)の第2の部分(26b)は、前記第1の凹部(24)に対して平行に、前記ベルトの側縁部に向かって延在している、
請求項1記載の装置(2)。
【請求項3】
前記ベルト(10)は、前記電極シート用の支持体層(32)および載置層(34)を有する層構造を有する、請求項
1記載の装置(2)。
【請求項4】
前記第1の凹部(24)および/または前記第2の凹部(26)は、前記載置層(34)の溝状の切欠き部(40)を用いて形成されている、請求項3記載の装置(2)。
【請求項5】
前記ベルト(10)上に、前記レーザー切断装置による切断プロセスのために前記第1の凹部(24)の位置を決定するためのマーキング(44)が配置されている、請求項
1記載の装置(2)。
【請求項6】
前記装置(2)が、回転駆動されて前記ベルト(10)から前記電極(4)を収容する収容ユニット(50)を備える、請求項
1記載の装置(2)。
【請求項7】
前記ベルト(10)は、切断領域(46)の下流において、前記収容ユニット(50)により前記電極(4)を収容するための収容領域(48)を形成するために、90°~180°の範囲で、特に135°、偏向されている、請求項6記載の装置(2)。
【請求項8】
前記レーザー切断プロセスのアブレーション生成物をベルト下面側へと搬出するためのチャネル(42)が、前記第1の凹部(24)および/または前記第2の凹部(26)から連続して延在している、請求項
1記載の装置(2)。
【請求項9】
ロールツーシート法として構成された、特に請求項2から8までのいずれか1項記載の装置(2)を用いて電極シート(6)から電極(4)を製造する方法であって、
-帯状の電極シート(6)がベルトコンベヤ(8)のベルト(10)上を搬送され、
-前記電極(4)のコンタクト部分を形成するための輪郭切断と前記電極シート(6)から前記電極(4)を分離するための横方向切断との双方がレーザービームを用いて実行され、その際に、前記電極シート(6)の切断領域が完全に前記ベルト(10)上に配置されている、
方法。
【請求項10】
前記電極(4)が、回転駆動される収容ユニット(50)を用いて前記ベルト(10)から取り出される、請求項9記載の方法。
【国際調査報告】