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特表2024-537890動物における疼痛、がん、及びてんかんの治療のための大麻抽出物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-16
(54)【発明の名称】動物における疼痛、がん、及びてんかんの治療のための大麻抽出物
(51)【国際特許分類】
   A61K 36/185 20060101AFI20241008BHJP
   A61K 31/05 20060101ALI20241008BHJP
   A61K 31/192 20060101ALI20241008BHJP
   A61K 31/352 20060101ALI20241008BHJP
   A61K 31/353 20060101ALI20241008BHJP
   A61K 31/015 20060101ALI20241008BHJP
   A61K 31/01 20060101ALI20241008BHJP
   A61K 31/045 20060101ALI20241008BHJP
   A61K 31/336 20060101ALI20241008BHJP
   A61K 31/351 20060101ALI20241008BHJP
   A61K 47/44 20170101ALI20241008BHJP
   A61K 47/14 20170101ALI20241008BHJP
   A61K 47/24 20060101ALI20241008BHJP
   A61K 47/32 20060101ALI20241008BHJP
   A61K 47/46 20060101ALI20241008BHJP
   A61K 9/12 20060101ALI20241008BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20241008BHJP
   A61K 9/06 20060101ALI20241008BHJP
   A61K 9/14 20060101ALI20241008BHJP
   A61K 9/20 20060101ALI20241008BHJP
   A61K 9/48 20060101ALI20241008BHJP
   A61K 9/72 20060101ALI20241008BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20241008BHJP
   A61P 25/08 20060101ALI20241008BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20241008BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20241008BHJP
   A61K 47/22 20060101ALI20241008BHJP
   A61K 47/20 20060101ALI20241008BHJP
   A61K 9/70 20060101ALI20241008BHJP
   A23K 50/40 20160101ALI20241008BHJP
   A23K 10/30 20160101ALI20241008BHJP
【FI】
A61K36/185
A61K31/05
A61K31/192
A61K31/352
A61K31/353
A61K31/015
A61K31/01
A61K31/045
A61K31/336
A61K31/351
A61K47/44
A61K47/14
A61K47/24
A61K47/32
A61K47/46
A61K9/12
A61K9/08
A61K9/06
A61K9/14
A61K9/20
A61K9/48
A61K9/72
A61P29/00
A61P25/08
A61P35/00
A61P43/00 121
A61K47/22
A61K47/20
A61K9/70
A23K50/40
A23K10/30
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024522360
(86)(22)【出願日】2022-10-13
(85)【翻訳文提出日】2024-06-12
(86)【国際出願番号】 US2022046583
(87)【国際公開番号】W WO2023064478
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】63/262,457
(32)【優先日】2021-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/269,308
(32)【優先日】2022-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】323004765
【氏名又は名称】ポートランド・テクノロジー・ホールディングス・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ・ワクシュラグ
(72)【発明者】
【氏名】アマンダ・ハウランド
(72)【発明者】
【氏名】クリスティアン・ケアー
【テーマコード(参考)】
2B005
2B150
4C076
4C086
4C088
4C206
【Fターム(参考)】
2B005AA00
2B150AA06
2B150AB10
2B150CE23
2B150CE30
2B150DD32
2B150DD44
4C076AA06
4C076AA09
4C076AA12
4C076AA13
4C076AA25
4C076AA30
4C076AA36
4C076AA51
4C076AA53
4C076AA71
4C076AA93
4C076BB01
4C076BB02
4C076BB16
4C076BB27
4C076BB31
4C076CC01
4C076CC27
4C076DD46
4C076DD57
4C076DD59
4C076DD63
4C076EE09
4C076EE53
4C076EE53T
4C076EE54
4C076EE57T
4C076EE58T
4C076FF52
4C086AA01
4C086AA10
4C086BA02
4C086BA07
4C086BA08
4C086MA03
4C086MA04
4C086MA05
4C086MA13
4C086MA17
4C086MA28
4C086MA32
4C086MA34
4C086MA35
4C086MA37
4C086MA43
4C086MA52
4C086MA56
4C086MA57
4C086MA63
4C086MA66
4C086NA14
4C086ZA06
4C086ZA08
4C086ZA21
4C086ZB26
4C086ZC61
4C088AB12
4C088BA08
4C088BA11
4C088MA13
4C088MA17
4C088MA28
4C088MA32
4C088MA34
4C088MA35
4C088MA37
4C088MA43
4C088MA56
4C088MA57
4C088MA63
4C088MA66
4C088NA14
4C088ZA06
4C088ZA08
4C088ZA21
4C088ZB26
4C088ZC61
4C206AA01
4C206AA10
4C206BA02
4C206BA03
4C206CA08
4C206CA09
4C206CA10
4C206CA19
4C206DA19
4C206MA03
4C206MA04
4C206MA05
4C206MA33
4C206MA37
4C206MA48
4C206MA52
4C206MA54
4C206MA55
4C206MA57
4C206MA63
4C206MA72
4C206MA76
4C206MA83
4C206MA86
4C206NA14
4C206ZA06
4C206ZA08
4C206ZA21
4C206ZB26
4C206ZC61
(57)【要約】
本開示は、大麻抽出物及び担体を含む医薬組成物に関する。本開示はまた、剤形、及び本医薬組成物を使用した治療方法にも関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
大麻抽出物及び担体を含む医薬組成物であって、前記大麻抽出物が、
カンナビゲロール、及び
カンビゲロール酸を含み、
カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比が、約0.2:1~約1:0.2である、医薬組成物。
【請求項2】
大麻抽出物及び担体を含む医薬組成物であって、前記大麻抽出物が、
カンナビゲロール酸、
カンナビゲロール、
カンナビジオール、
カンナビジオール酸、
Δ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
カンナビクロメンを含み、
カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比が、約0.2:1~約1:0.2である、医薬組成物。
【請求項3】
前記大麻抽出物が、
α-ピネン、
β-ミルセン、
β-ピネン、
δ-リモネン、
リナロール、
β-カリオフィレン、
α-フムレン、
ネロリドール、
グアイオール、
カリオフィレンオキシド、及び
α-ビサボロールを更に含む、請求項1又は2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度が、向精神作用を生じさせるには不十分である、請求項2又は3に記載の医薬組成物。
【請求項5】
Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比が、約1:25である、請求項2~4のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項6】
Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度が、約10mg/mL未満である、請求項2~5のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項7】
Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度が、約3mg/mL未満である、請求項2~6のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項8】
Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度が、約1mg/mL未満である、請求項2~7のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項9】
Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度が、約0.1mg/mL未満である、請求項2~8のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項10】
Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度が、検出不能である、請求項2~9のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項11】
Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度が、約0mg/mLである、請求項2~10のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項12】
前記大麻抽出物が、
約10~100mg/mLのカンナビゲロール、
約10~100mg/mLのカンナビゲロール酸、
1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約1~4mg/mLのカンナビクロメンを含む、請求項2~10のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項13】
前記大麻抽出物が、
約50mg/mLのカンナビゲロール、
約50mg/mLのカンナビゲロール酸、
1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約2.7mg/mLのカンナビクロメンを含む、請求項12に記載の医薬組成物。
【請求項14】
前記大麻抽出物が、
約0.09~0.13%のα-ピネン、
約0.23~0.44%のβ-ミルセン、
約0.04~0.09%のβ-ピネン、
約0.05~0.09%のδ-リモネン、
約0.03~0.06%のリナロール、
約0.04~0.07%のβ-カリオフィレン、
約0.02~0.04%のα-フムレン、
約0.04~0.07%のネロリドール、
約0.02~0.04%のグアイオール、
約0.04~0.08%のカリオフィレンオキシド、及び
約0.01~0.04%のα-ビサボロールを含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項15】
前記大麻抽出物が、
カンフェン、
β-オシメン、
ユーカリプトール、
イソプレゴール、及び/又は
ネロリドールを更に含む、請求項14に記載の医薬組成物。
【請求項16】
前記大麻抽出物が、
約0.02%のカンフェン、
約0.02~0.03%のβ-オシメン、
約0.02~0.05%のユーカリプトール、
約0.02%のイソプレゴール、及び/又は
約0.02~0.04%のネロリドールを含む、請求項15に記載の医薬組成物。
【請求項17】
前記組成物が、担体に配合される、請求項1~16のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項18】
前記担体が、リンシードオイル、オリーブオイル、フィッシュオイル、サーモンオイル、ココナッツオイル、キャットニップオイル、ゴマ油、MCTオイル、及びグレープシードオイルからなる群から選択される、請求項17に記載の医薬組成物。
【請求項19】
前記担体が、グレープシードオイルを含む、請求項18に記載の医薬組成物。
【請求項20】
前記担体が、キャットニップオイルを含む、請求項18に記載の医薬組成物。
【請求項21】
前記担体が、ゴマ油を含む、請求項18に記載の医薬組成物。
【請求項22】
前記担体が、レシチンを含む、請求項1~21のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項23】
前記レシチンが、ヒマワリレシチンである、請求項22に記載の医薬組成物。
【請求項24】
前記ヒマワリレシチンが、最大40%である、請求項23に記載の医薬組成物。
【請求項25】
前記組成物が、NF-971Pを更に含む、請求項1~24のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項26】
前記NF-971Pが、最大2%の重量/体積比である、請求項25に記載の医薬組成物。
【請求項27】
大麻抽出物及び担体を含む医薬組成物であって、前記大麻抽出物が、
カンナビゲロール酸、
カンナビゲロール、
カンナビジオール、
カンナビジオール酸、
Δ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
カンナビクロメンを含む、医薬組成物。
【請求項28】
カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比が、約1:100、約1:50、約1:10、及び約1:1からなる群から選択される、請求項27に記載の医薬組成物。
【請求項29】
カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比が、約1:1である、請求項27又は28に記載の医薬組成物。
【請求項30】
Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度が、向精神作用を生じさせるには不十分である、請求項27~29のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項31】
Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比が、約1:25である、請求項27~30のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項32】
Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度が、約10mg/mL未満である、請求項27~31のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項33】
Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度が、約5mg/mL未満である、請求項27~32のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項34】
Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度が、約3mg/mL未満である、請求項27~33のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項35】
Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度が、約2mg/mL未満である、請求項27~34のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項36】
Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度が、約1mg/mL未満である、請求項27~34のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項37】
Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度が、約0mg/mLである、請求項27~35のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項38】
前記大麻抽出物が、
約10~100mg/mLのカンナビゲロール、
約10~100mg/mLのカンナビゲロール酸、
1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約1~4mg/mLのカンナビクロメンを含む、請求項27~35のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項39】
前記大麻抽出物が、
約10~100mg/mLのカンナビゲロール酸、
約10~100mg/mLのカンナビゲロール、
約1~5mg/mLのカンナビジオール、
約1~5mg/mLのカンナビジオール酸、
1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約1~4mg/mLのカンナビクロメンを含む、請求項38に記載の医薬組成物。
【請求項40】
前記大麻抽出物が、
約50mg/mLのカンナビゲロール、
約50mg/mLのカンナビゲロール酸、
1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約2.7mg/mLのカンナビクロメンを含む、請求項38又は39に記載の医薬組成物。
【請求項41】
前記大麻抽出物が、
約50mg/mLのカンナビゲロール酸、
約50mg/mLのカンナビゲロール、
約3mg/mLのカンナビジオール、
約3mg/mLのカンナビジオール酸、
1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約2.7mg/mLのカンナビクロメンを含む、請求項38~40のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項42】
前記大麻抽出物が、
α-ピネン、
β-ミルセン、
β-ピネン、
δ-リモネン、
リナロール、
β-カリオフィレン、
α-フムレン、
ネロリドール、
グアイオール、
カリオフィレンオキシド、及び
α-ビサボロールを含む、請求項27~41のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項43】
前記大麻抽出物が、
約0.09~0.13%のα-ピネン、
約0.23~0.44%のβ-ミルセン、
約0.04~0.09%のβ-ピネン、
約0.05~0.09%のδ-リモネン、
約0.03~0.06%のリナロール、
約0.04~0.07%のβ-カリオフィレン、
約0.02~0.04%のα-フムレン、
約0.04~0.07%のネロリドール、
約0.02~0.04%のグアイオール、
約0.04~0.08%のカリオフィレンオキシド、及び
約0.01~0.04%のα-ビサボロールを含む、請求項42に記載の医薬組成物。
【請求項44】
前記大麻抽出物が、
カンフェン、
β-オシメン、
ユーカリプトール、
イソプレゴール、及び/又は
ネロリドールを更に含む、請求項42又は43に記載の医薬組成物。
【請求項45】
前記大麻抽出物が、
約0.02%のカンフェン、
約0.02~0.03%のβ-オシメン、
約0.02~0.05%のユーカリプトール、
約0.02%のイソプレゴール、及び/又は
約0.02~0.04%のネロリドールを含む、請求項44に記載の医薬組成物。
【請求項46】
請求項1~45のいずれか一項に記載の医薬組成物のうちのいずれかと、1つ以上の薬学的に許容可能な添加剤、香味剤、界面活性剤、及びアジュバントとを含む、剤形。
【請求項47】
前記香味剤が、ペパーミントオイル、マンゴー抽出物、牛肉、鶏肉、及び魚介類からなる群から選択される、請求項46に記載の剤形。
【請求項48】
舌下スプレーとして製剤化される、請求項46に記載の剤形。
【請求項49】
水溶性若しくはアルコール溶性溶液、又は経皮塗布用クリームとして製剤化される、請求項46に記載の剤形。
【請求項50】
口腔内又は粘膜内投与用のゲルとして製剤化される、請求項46に記載の剤形。
【請求項51】
粉末として製剤化される、請求項46に記載の剤形。
【請求項52】
皮下注射用の溶液として製剤化される、請求項46に記載の剤形。
【請求項53】
錠剤として製剤化される、請求項46に記載の剤形。
【請求項54】
カプセルとして製剤化される、請求項46に記載の剤形。
【請求項55】
ハードチュアブルとして製剤化される、請求項46に記載の剤形。
【請求項56】
ソフトチュアブルとして製剤化される、請求項46に記載の剤形。
【請求項57】
前記組成物が、ネブライザーを使用して投与するために製剤化される、請求項46に記載の剤形。
【請求項58】
前記組成物が、ペットの首輪を使用して投与するために製剤化される、請求項46に記載の剤形。
【請求項59】
前記組成物が、経口投与用のチューとして製剤化される、請求項46に記載の剤形。
【請求項60】
前記チューが、冷間押出しを使用して生産される、請求項59に記載の剤形。
【請求項61】
前記チューの重量が、約0.5~10gである、請求項60に記載の剤形。
【請求項62】
前記チューの重量が、約4g、約6g、約9g、又は約10gである、請求項60に記載の剤形。
【請求項63】
前記チューの重量が、約4gである、請求項62に記載の剤形。
【請求項64】
前記チューが、
約70mgのカンナビゲロール、
約60mgのカンナビゲロール酸、
約3.2mgのΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約3.6mgのカンナビクロメンを含む、請求項55~63のいずれか一項に記載の剤形。
【請求項65】
経口投与のために担体に配合される、請求項64に記載の剤形。
【請求項66】
前記担体が、リンシードオイル、オリーブオイル、フィッシュオイル、サーモンオイル、ココナッツオイル、キャットニップオイル、ゴマ油、MCTオイル、及びグレープシードオイルからなる群から選択される、請求項65に記載の剤形。
【請求項67】
前記担体が、グレープシードオイルを含む、請求項66に記載の剤形。
【請求項68】
前記担体が、キャットニップオイルを含む、請求項66に記載の剤形。
【請求項69】
前記担体が、ゴマ油を含む、請求項66に記載の剤形。
【請求項70】
吸入のために製剤化される、請求項46に記載の剤形。
【請求項71】
疼痛の治療又は低減を必要としている対象において疼痛を治療又は低減するための方法であって、治療有効量の請求項1~43のいずれか一項に記載の組成物、又は請求項46~70のいずれか一項に記載の剤形を、前記対象に投与することを含む、方法。
【請求項72】
前記疼痛が、関節炎、術後疼痛、急性疼痛、関節痛、又は多関節痛と関連している、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
てんかんの治療を必要としている対象においててんかんを治療するための方法であって、治療有効量の請求項1~45のいずれか一項に記載の組成物、又は請求項46~70のいずれか一項に記載の剤形を、前記対象に投与することを含む、方法。
【請求項74】
前記対象が、以前に全身運動発作又は焦点発作エピソードを経験したことがある、請求項73に記載の方法。
【請求項75】
前記対象が、発作の頻度及び/又は持続時間の減少を有する、請求項73に記載の方法。
【請求項76】
がんを有する対象において生活の質を改善するための方法であって、治療有効量の請求項1~45のいずれか一項に記載の組成物、又は請求項46~70のいずれか一項に記載の剤形を、前記対象に投与することを含む、方法。
【請求項77】
前記対象が、L-CHOP又はCHOP化学療法を受けている、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記大麻抽出物、組成物、又は剤形が、ドキソルビシン治療の4週目又は5週目から開始して約12時間ごとに投与される、請求項76又は77に記載の方法。
【請求項79】
前記がんが、リンパ腫である、請求項76~78のいずれか一項に記載の方法。
【請求項80】
前記リンパ腫が、中悪性度から高悪性度の多中心性リンパ腫である、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
治療後、前記対象が、リンパ腫に関連する異常の消失、又はリンパ節径の減少を経験する、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
前記対象が、15kg超の体重を有する、請求項76~80のいずれか一項に記載の方法。
【請求項83】
前記対象が、L-CHOP化学療法の第1サイクルの終わりに入っている、請求項76~82のいずれか一項に記載の方法。
【請求項84】
術後疼痛の治療を必要としている対象において術後疼痛を治療するための方法であって、治療有効量の請求項1~45のいずれか一項に記載の組成物、又は請求項46~70のいずれか一項に記載の剤形を、前記対象に投与することを含む、方法。
【請求項85】
前記対象が、脛骨プラトー水平化骨切り術を受けた、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
前記対象が、フェンタニル及び/又は神経ブロックで治療されている、請求項85に記載の方法。
【請求項87】
前記医薬組成物又は剤形が、約0.1~8.0mg/kgの用量で投与される、請求項76~86のいずれか一項に記載の方法。
【請求項88】
前記医薬組成物又は剤形が、治療有効用量の2倍で1週間投与され、その後、続いて治療有効用量で投与される、請求項76~86のいずれか一項に記載の方法。
【請求項89】
前記治療有効用量が、約0.1~0.5mg/kgである、請求項88に記載の方法。
【請求項90】
前記治療有効用量が、約2mg/kgである、請求項88に記載の方法。
【請求項91】
前記治療有効用量が、約8mg/kgである、請求項88に記載の方法。
【請求項92】
前記医薬組成物又は剤形が、約1mg/kgの用量で1週間投与され、その後、続いて約0.1~0.5mg/kgの用量で投与される、請求項76~85のいずれか一項に記載の方法。
【請求項93】
前記医薬組成物又は剤形が、約4mg/kgの用量で1週間投与され、その後、続いて約2mg/kgの用量で投与される、請求項76~86のいずれか一項に記載の方法。
【請求項94】
前記方法が、治療上有効なカンナビゲロールの最大血清濃度の中央値をもたらす、請求項74~91のいずれか一項に記載の方法。
【請求項95】
前記カンナビゲロールの最大血清濃度の中央値が、約102ng/mLである、請求項94に記載の方法。
【請求項96】
前記カンナビゲロールの最大血清濃度の中央値が、約590ng/mLである、請求項94に記載の方法。
【請求項97】
前記対象が、獣医学対象である、請求項76~96のいずれか一項に記載の方法。
【請求項98】
前記獣医学対象が、イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、又はウマである、請求項97に記載の方法。
【請求項99】
前記対象が、ヒトである、請求項76~96のいずれか一項に記載の方法。
【請求項100】
対象におけるカンナビゲロールの0時間から24時間までの曲線下面積が、42.4~3048ng hr/mlであることを達成する方法であって、有効量の大麻抽出物を前記対象に投与することを含む、方法。
【請求項101】
前記対象が、ヒト、イヌ、又はネコである、請求項100に記載の方法。
【請求項102】
疼痛の治療又は低減を必要としている対象において疼痛を治療又は低減する方法であって、大麻抽出物及び担体を含む治療有効量の医薬組成物を投与することを含み、前記大麻抽出物が、
カンナビゲロール、及び
カンナビゲロール酸を含み、
カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比が、約0.2:1~約1:0.2である、方法。
【請求項103】
てんかんの治療を必要としている対象においててんかんを治療する方法であって、大麻抽出物及び担体を含む治療有効量の医薬組成物を投与することを含み、前記大麻抽出物が、
カンナビゲロール、及び
カンナビゲロール酸を含み、
カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比が、約0.2:1~約1:0.2である、方法。
【請求項104】
がんの治療を必要としている対象においてがんを治療する方法であって、大麻抽出物及び担体を含む治療有効量の医薬組成物を投与することを含み、前記大麻抽出物が、
カンナビゲロール、及び
カンナビゲロール酸を含み、
カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比が、約0.2:1~約1:0.2である、方法。
【請求項105】
がんを有する対象において生活の質を改善する方法であって、大麻抽出物及び担体を含む治療有効量の医薬組成物を投与することを含み、前記大麻抽出物が、
カンナビゲロール、及び
カンナビゲロール酸を含み、
カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比が、約0.2:1~約1:0.2である、方法。
【請求項106】
前記大麻抽出物が、
カンナビゲロール酸、
Δ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
カンナビクロメンを更に含む、請求項102~105のいずれか一項に記載の方法。
【請求項107】
前記大麻抽出物が、
α-ピネン、
β-ミルセン、
β-ピネン、
δ-リモネン、
リナロール、
β-カリオフィレン、
α-フムレン、
ネロリドール、
グアイオール、
カリオフィレンオキシド、及び
α-ビサボロールのうちの4つ以上を更に含む、請求項102~105のいずれか一項に記載の方法。
【請求項108】
Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度が、向精神作用を生じさせるには不十分である、請求項106又は107に記載の方法。
【請求項109】
Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比が、約1:25である、請求項106~108のいずれか一項に記載の方法。
【請求項110】
Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度が、約10mg/mL未満である、請求項106~109のいずれか一項に記載の方法。
【請求項111】
Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度が、約5mg/mL未満である、請求項106~110のいずれか一項に記載の方法。
【請求項112】
Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度が、約3mg/mL未満である、請求項106~111のいずれか一項に記載の方法。
【請求項113】
Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度が、約2mg/mL未満である、請求項106~112のいずれか一項に記載の方法。
【請求項114】
Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度が、約1mg/mL未満である、請求項106~113のいずれか一項に記載の方法。
【請求項115】
Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度が、約0mg/mLである、請求項106~114のいずれか一項に記載の方法。
【請求項116】
前記大麻抽出物が、
約10~100mg/mLのカンナビゲロール、
約10~100mg/mLのカンナビゲロール酸、
1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約1~4mg/mLのカンナビクロメンを含む、請求項102~105のいずれか一項に記載の方法。
【請求項117】
前記大麻抽出物が、
約50mg/mLのカンナビゲロール、
約50mg/mLのカンナビゲロール酸、
1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約2.7mg/mLのカンナビクロメンを含む、請求項116に記載の方法。
【請求項118】
前記大麻抽出物が、
約0.09~0.13%のα-ピネン、
約0.23~0.44%のβ-ミルセン、
約0.04~0.09%のβ-ピネン、
約0.05~0.09%のδ-リモネン、
約0.03~0.06%のリナロール、
約0.04~0.07%のβ-カリオフィレン、
約0.02~0.04%のα-フムレン、
約0.04~0.07%のネロリドール、
約0.02~0.04%のグアイオール、
約0.04~0.08%のカリオフィレンオキシド、及び
約0.01~0.04%のα-ビサボロールを含む、請求項102~117のいずれか一項に記載の方法。
【請求項119】
前記大麻抽出物が、
カンフェン、
β-オシメン、
ユーカリプトール、
イソプレゴール、及び/又は
ネロリドールを更に含む、請求項118に記載の方法。
【請求項120】
前記大麻抽出物が、
約0.02%のカンフェン、
約0.02~0.03%のβ-オシメン、
約0.02~0.05%のユーカリプトール、
約0.02%のイソプレゴール、及び/又は
約0.02~0.04%のネロリドールを含む、請求項119に記載の方法。
【請求項121】
前記大麻抽出物が、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15個以上を含む、請求項102~120のいずれか一項に記載の方法。
【請求項122】
前記組成物が、担体に配合される、請求項102~121のいずれか一項に記載の方法。
【請求項123】
前記担体が、リンシードオイル、オリーブオイル、フィッシュオイル、サーモンオイル、ココナッツオイル、キャットニップオイル、ゴマ油、MCTオイル、及びグレープシードオイルからなる群から選択される、請求項122に記載の方法。
【請求項124】
前記担体が、グレープシードオイルを含む、請求項123に記載の方法。
【請求項125】
前記担体が、キャットニップオイルを含む、請求項123に記載の方法。
【請求項126】
前記担体が、ゴマ油を含む、請求項123に記載の方法。
【請求項127】
前記組成物が、ネペタラクトンを含む、請求項102~126のいずれか一項に記載の方法。
【請求項128】
前記組成物が、タウリンを含む、請求項102~127のいずれか一項に記載の方法。
【請求項129】
前記組成物が、ネブライザーを使用して投与するために製剤化される、請求項102~128のいずれか一項に記載の方法。
【請求項130】
前記組成物が、ディフューザーを使用して投与するために製剤化される、請求項102~128のいずれか一項に記載の方法。
【請求項131】
前記組成物が、ペットの首輪を使用して投与するために製剤化される、請求項102~128のいずれか一項に記載の方法。
【請求項132】
前記組成物が、経口投与用のペットフードとして製剤化される、請求項102~128のいずれか一項に記載の方法。
【請求項133】
前記組成物が、経口投与用のチューとして製剤化される、請求項102~128のいずれか一項に記載の方法。
【請求項134】
前記チューの重量が、約0.5~10gである、請求項133に記載の方法。
【請求項135】
前記チューの重量が、約4g、約6g、約9g、又は約10gである、請求項134に記載の方法。
【請求項136】
前記チューの重量が、約4gである、請求項135に記載の方法。
【請求項137】
前記チューが、
約70mgのカンナビゲロール、
約60mgのカンナビゲロール酸、
約3.2mgのΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約3.6mgのカンナビクロメンを含む、請求項133~136のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2021年10月13日に出願された米国仮出願第63/262,457号、及び2022年3月14日に出願された米国仮出願第63/269,308号の利益を主張し、その各々の開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
米国ホリスティック獣医学会による最近の調査によると、大麻製品をオンラインで購入する人の約60%が、これらの製品をイヌに使用していることが明らかになった。THCが低く(0.3%)、他のカンナビノイドが多い産業用大麻製品は、鎮痛剤、抗炎症剤、抗不安剤、及び抗てんかん剤を含む健康上の利益を有すると報告されており、産業用大麻法に従い合法である。CBD、CBG、及び他のオイルを含む大麻製品を販売している多数のオンライン企業が、ペットと人々の両方の様々な医学的状態に対して安全で効果的であると主張している。これらの主張を裏付ける公表されたデータは非常に少なく、獣医学患者における化学療法と同時にCBD、CBG、及び他のオイルを使用することの安全性を示すデータは存在しない。疼痛、てんかん、又はがんに対するこれらのイヌの最適な治療が存在しない場合、カンナビノイドを含む他の潜在的に有効な薬剤がしばしば求められる。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、大麻抽出物及び担体を含む医薬組成物であって、大麻抽出物が、カンナビゲロール、及びカンビゲロール酸を含み、カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比が、約0.2:1~約1:0.2である、医薬組成物を提供する。
【0004】
本開示はまた、大麻抽出物及び担体を含む医薬組成物であって、大麻抽出物が、
カンナビゲロール酸、
カンナビゲロール、
カンナビジオール、
カンナビジオール酸、
Δ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
カンナビクロメンを含み、
カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比が、約0.6:1~約1:0.6である、医薬組成物を提供する。
【0005】
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、
α-ピネン、
β-ミルセン、
β-ピネン、
δ-リモネン、
リナロール、
β-カリオフィレン、
α-フムレン、
ネロリドール、
グアイオール、
カリオフィレンオキシド、及び
α-ビサボロールを更に含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、向精神作用を生じさせるには不十分である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:25である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約10mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約5mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約3mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約2mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約1mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.5mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.3mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.2mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.1mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.01mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0mg/mLである。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、検出不能である。
【0007】
いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約1%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.5%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.3%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.2%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.1%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.01%未満である。
【0008】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
約1~10mg/mLのカンナビゲロール、
約1~10mg/mLのカンナビゲロール酸、
0.1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.1~0.4mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
約5mg/mLのカンナビゲロール、
約5mg/mLのカンナビゲロール酸、
0.1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.27mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
約10~100mg/mLのカンナビゲロール、
約10~100mg/mLのカンナビゲロール酸、
1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約1~4mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
約50mg/mLのカンナビゲロール、
約50mg/mLのカンナビゲロール酸、
1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約2.7mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
約1~10%のカンナビゲロール、
約1~10%のカンナビゲロール酸、
0.1%未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.1~0.4%のカンナビクロメンを含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
約5%のカンナビゲロール、
約5%のカンナビゲロール酸、
0.1%未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.27%のカンナビクロメンを含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
約0.09~0.13%のα-ピネン、
約0.23~0.44%のβ-ミルセン、
約0.04~0.09%のβ-ピネン、
約0.05~0.09%のδ-リモネン、
約0.03~0.06%のリナロール、
約0.04~0.07%のβ-カリオフィレン、
約0.02~0.04%のα-フムレン、
約0.04~0.07%のネロリドール、
約0.02~0.04%のグアイオール、
約0.04~0.08%のカリオフィレンオキシド、及び
約0.01~0.04%のα-ビサボロールを含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
カンフェン、
β-オシメン、
ユーカリプトール、
イソプレゴール、及び/又は
ネロリドールを含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
約0.02%のカンフェン、
約0.02~0.03%のβ-オシメン、
約0.02~0.05%のユーカリプトール、
約0.02%のイソプレゴール、及び/又は
約0.02~0.04%のネロリドールを含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、組成物は、担体に配合される。いくつかの実施形態では、
担体は、リンシードオイル、オリーブオイル、フィッシュオイル、サーモンオイル、ココナッツオイル、キャットニップオイル、ゴマ油、MCTオイル、及びグレープシードオイルからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、担体は、グレープシードオイルを含む。いくつかの実施形態では、担体は、キャットニップオイルを含む。いくつかの実施形態では、担体は、ゴマ油を含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、組成物は、レシチンを含む。いくつかの実施形態では、レシチンは、ヒマワリレシチンである。いくつかの実施形態では、ヒマワリレシチンは、最大40%である。
【0019】
いくつかの実施形態では、組成物は、NF-971Pを更に含む。いくつかの実施形態では、NF-971Pは、最大2%の重量/体積比である。
【0020】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
カンナビゲロール酸、
カンナビゲロール、
カンナビジオール、
カンナビジオール酸、
Δ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
カンナビクロメンを含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
約1~10mg/mLのカンナビゲロール酸、
約1~10mg/mLのカンナビゲロール、
約0.1~0.5mg/mLのカンナビジオール、
約0.1~0.5mg/mLのカンナビジオール酸、
0.1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.1~0.4mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
約10~100mg/mLのカンナビゲロール、
約10~100mg/mLのカンナビゲロール酸、
約1~5mg/mLのカンナビジオール、
約1~5mg/mLのカンナビジオール酸、
1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約1~4mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
約1~10%のカンナビゲロール、
約1~10%のカンナビゲロール酸、
約0.1~0.5%のカンナビジオール、
約0.1~0.5%のカンナビジオール酸、
0.1%未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.1~0.4%のカンナビクロメンを含む。
【0024】
いくつかの実施形態では、カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比は、約1:100、約1:50、約1:10、及び約1:1からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比は、約1:1である。
【0025】
いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、向精神作用を生じさせるには不十分である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:25である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約10mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約5mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約3mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約2mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約1mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.5mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.3mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.2mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.1mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0mg/mLである。
【0026】
いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約1%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.5%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.3%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.2%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.1%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.01%未満である。
【0027】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
約1~10mg/mLのカンナビゲロール、
約1~10mg/mLのカンナビゲロール酸、
0.1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.1~0.4mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0028】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
約5mg/mLのカンナビゲロール、
約5mg/mLのカンナビゲロール酸、
0.1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.27mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
約10~100mg/mLのカンナビゲロール、
約10~100mg/mLのカンナビゲロール酸、
1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約1~4mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0030】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
約50mg/mLのカンナビゲロール、
約50mg/mLのカンナビゲロール酸、
1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約2.7mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
約1~10%のカンナビゲロール、
約1~10%のカンナビゲロール酸、
0.1%未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.1~0.4%のカンナビクロメンを含む。
【0032】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
約5%のカンナビゲロール、
約5%のカンナビゲロール酸、
0.1%未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.27%のカンナビクロメンを含む。
【0033】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
α-ピネン、
β-ミルセン、
β-ピネン、
δ-リモネン、
リナロール、
β-カリオフィレン、
α-フムレン、
ネロリドール、
グアイオール、
カリオフィレンオキシド、及び
α-ビサボロールを含む。
【0034】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
約0.09~0.13%のα-ピネン、
約0.23~0.44%のβ-ミルセン、
約0.04~0.09%のβ-ピネン、
約0.05~0.09%のδ-リモネン、
約0.03~0.06%のリナロール、
約0.04~0.07%のβ-カリオフィレン、
約0.02~0.04%のα-フムレン、
約0.04~0.07%のネロリドール、
約0.02~0.04%のグアイオール、
約0.04~0.08%のカリオフィレンオキシド、及び
約0.01~0.04%のα-ビサボロールを含む。
【0035】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
カンフェン、
β-オシメン、
ユーカリプトール、
イソプレゴール、及び/又は
ネロリドールを含む。
【0036】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
約0.02%のカンフェン、
約0.02~0.03%のβ-オシメン、
約0.02~0.05%のユーカリプトール、
約0.02%のイソプレゴール、及び/又は
約0.02~0.04%のネロリドールを含む。
【0037】
本開示はまた、本明細書に記載の医薬組成物のうちのいずれかと、1つ以上の薬学的に許容可能な添加剤、香味剤、界面活性剤、及びアジュバントとを含む、剤形を提供する。いくつかの実施形態では、香味剤は、ペパーミントオイル、マンゴー抽出物、牛肉、鶏肉、及び魚介類からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、剤形は、舌下スプレーとして製剤化される。いくつかの実施形態では、剤形は、水溶性若しくはアルコール溶性溶液、又は経皮塗布用クリームとして製剤化される。いくつかの実施形態では、口腔内又は粘膜内投与用のゲルとして製剤化される剤形。いくつかの実施形態では、剤形は、粉末として製剤化される。いくつかの実施形態では、剤形は、皮下注射用の溶液として製剤化される。いくつかの実施形態では、剤形は、錠剤として製剤化される。いくつかの実施形態では、剤形は、カプセルとして製剤化される。いくつかの実施形態では、剤形は、ハードチュアブルとして製剤化される。いくつかの実施形態では、剤形は、ソフトチュアブルとして製剤化される。いくつかの実施形態では、剤形は、ネブライザーを使用して投与するために製剤化される。いくつかの実施形態では、剤形は、ペットの首輪を使用して投与するために製剤化される。
【0038】
いくつかの実施形態では、剤形は、経口投与用のチューとして製剤化される。いくつかの実施形態では、チューは、冷間押出しを使用して生産される。いくつかの実施形態では、チューの重量は、約0.5~10gである。いくつかの実施形態では、チューの重量は、約4g、約6g、約9g、又は約10gである。いくつかの実施形態では、チューの重量は、約4gである。いくつかの実施形態では、チューは、
約7mgのカンナビゲロール、
約6mgのカンナビゲロール酸、
約0.32mgのΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.36mgのカンナビクロメンを含む。
【0039】
いくつかの実施形態では、剤形は、経口投与のために担体に配合される。いくつかの実施形態では、担体は、リンシードオイル、オリーブオイル、フィッシュオイル、サーモンオイル、ココナッツオイル、キャットニップオイル、ゴマ油、MCTオイル、及びグレープシードオイルからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、担体は、グレープシードオイルを含む。いくつかの実施形態では、担体は、キャットニップオイルを含む。いくつかの実施形態では、担体は、ゴマ油を含む。
【0040】
いくつかの実施形態では、剤形は、吸入のために製剤化される。
【0041】
本開示はまた、疼痛の治療又は低減を必要としている対象において疼痛を治療又は低減するための方法であって、治療有効量の、本明細書に開示の組成物又は剤形のうちのいずれかを対象に投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、疼痛は、関節炎、術後疼痛、急性疼痛、関節痛、又は多関節痛と関連している。
【0042】
本開示はまた、てんかんの治療を必要としている対象においててんかんを治療するための方法であって、治療有効量の、本明細書に開示の組成物又は剤形のうちのいずれかを対象に投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、対象は、以前に全身運動発作又は焦点発作エピソードを経験したことがある。いくつかの実施形態では、対象は、発作の頻度及び/又は持続時間の減少を有する。
【0043】
本開示はまた、がんを有する対象において生活の質を改善するための方法であって、治療有効量の、本明細書に開示の組成物又は剤形のうちのいずれかを対象に投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、対象は、L-CHOP又はCHOP化学療法を受けている。いくつかの実施形態では、大麻抽出物、組成物、又は剤形は、ドキソルビシン治療の4週目又は5週目から開始して約12時間ごとに投与される。いくつかの実施形態では、がんは、リンパ腫である。いくつかの実施形態では、リンパ腫は、中悪性度から高悪性度の多中心性リンパ腫である。いくつかの実施形態では、治療後、対象は、リンパ腫に関連する異常の消失、又はリンパ節径の減少を経験する。いくつかの実施形態では、対象は、15kg超の体重を有する。いくつかの実施形態では、対象は、L-CHOP化学療法の第1サイクルの終わりに入っている。
【0044】
本開示はまた、術後疼痛の治療を必要としている対象において術後疼痛を治療するための方法であって、治療有効量の、本明細書に開示の組成物又は剤形のうちのいずれかを対象に投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、対象は、脛骨プラトー水平化骨切り術を受けた。いくつかの実施形態では、対象は、フェンタニル及び/又は神経ブロックで治療されている。
【0045】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物又は剤形のうちのいずれかは、約0.1~8.0mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物又は剤形のうちのいずれかは、治療有効用量の2倍で1週間投与され、その後、続いて治療有効用量で投与される。いくつかの実施形態では、治療有効用量は、約0.1~0.5mg/kgである。いくつかの実施形態では、治療有効用量は、約2mg/kgである。いくつかの実施形態では、治療有効用量は、約8mg/kgである。
【0046】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物又は剤形のうちのいずれかは、約1mg/kgの用量で1週間投与され、その後、続いて約0.1~0.5mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物又は剤形のうちのいずれかは、約4mg/kgの用量で1週間投与され、その後、続いて約2mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法のうちのいずれかは、治療上有効なカンナビゲロールの最大血清濃度の中央値をもたらす。いくつかの実施形態では、カンナビゲロールの最大血清濃度の中央値は、約50ng/mLである。いくつかの実施形態では、カンナビゲロールの最大血清濃度の中央値は、約2000ng/mLである。
【0047】
いくつかの実施形態では、対象は、獣医学対象である。いくつかの実施形態では、獣医学対象は、イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、又はウマである。いくつかの実施形態では、対象は、ヒトである。
【0048】
本開示はまた、対象におけるカンナビゲロールの0時間から24時間までの曲線下面積が、42.4~3048ng hr/mlであることを達成する方法であって、有効量の大麻抽出物を対象に投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、対象は、ヒト、イヌ、又はネコである。
【0049】
本開示はまた、疼痛の治療又は低減を必要としている対象において疼痛を治療又は低減する方法であって、大麻抽出物及び担体を含む治療有効量の医薬組成物を投与することを含み、大麻抽出物が、
カンナビゲロール、及び
カンナビゲロール酸を含み、
カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比が、約0.6:1~約1:0.6である、方法を提供する。
【0050】
本開示はまた、てんかんの治療を必要としている対象においててんかんを治療する方法であって、大麻抽出物及び担体を含む治療有効量の医薬組成物を投与することを含み、大麻抽出物が、
カンナビゲロール、及び
カンナビゲロール酸を含み、
カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比が、約0.6:1~約1:0.6である、方法を提供する。
【0051】
本開示はまた、がんの治療を必要としている対象においてがんを治療する方法であって、大麻抽出物及び担体を含む治療有効量の医薬組成物を投与することを含み、大麻抽出物が、
カンナビゲロール、及び
カンナビゲロール酸を含み、
カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比が、約0.6:1~約1:0.6である、方法を提供する。
【0052】
本開示はまた、がんを有する対象において生活の質を改善する方法であって、大麻抽出物及び担体を含む治療有効量の医薬組成物を投与することを含み、大麻抽出物が、
カンナビゲロール、及び
カンナビゲロール酸を含み、
カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比が、約0.6:1~約1:0.6である、方法を提供する。
【0053】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
カンナビゲロール酸、
Δ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
カンナビクロメンを更に含み、
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
α-ピネン、
β-ミルセン、
β-ピネン、
δ-リモネン、
リナロール、
β-カリオフィレン、
α-フムレン、
ネロリドール、
グアイオール、
カリオフィレンオキシド、及び
α-ビサボロールのうちの4つ以上を更に含む。
【0054】
いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、向精神作用を生じさせるには不十分である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:25である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約10mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約5mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約3mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約2mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約1mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.5mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.3mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.2mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.1mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0mg/mLである。
【0055】
いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約1%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.5%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.3%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.2%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.1%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.01%未満である。
【0056】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
約1~10mg/mLのカンナビゲロール、
約1~10mg/mLのカンナビゲロール酸、
0.1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.1~0.4mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0057】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
約5mg/mLのカンナビゲロール、
約5mg/mLのカンナビゲロール酸、
0.1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.27mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0058】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
約10~100mg/mLのカンナビゲロール、
約10~100mg/mLのカンナビゲロール酸、
1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約1~4mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0059】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
約50mg/mLのカンナビゲロール、
約50mg/mLのカンナビゲロール酸、
1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約2.7mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0060】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
約1~10%のカンナビゲロール、
約1~10%のカンナビゲロール酸、
0.1%未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.1~0.4%のカンナビクロメンを含む。
【0061】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
約5%のカンナビゲロール、
約5%のカンナビゲロール酸、
0.1%未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.27%のカンナビクロメンを含む。
【0062】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
約0.09~0.13%のα-ピネン、
約0.23~0.44%のβ-ミルセン、
約0.04~0.09%のβ-ピネン、
約0.05~0.09%のδ-リモネン、
約0.03~0.06%のリナロール、
約0.04~0.07%のβ-カリオフィレン、
約0.02~0.04%のα-フムレン、
約0.04~0.07%のネロリドール、
約0.02~0.04%のグアイオール、
約0.04~0.08%のカリオフィレンオキシド、及び
約0.01~0.04%のα-ビサボロールを含む。
【0063】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
カンフェン、
β-オシメン、
ユーカリプトール、
イソプレゴール、及び/又は
ネロリドールを更に含む。
【0064】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、
約0.02%のカンフェン、
約0.02~0.03%のβ-オシメン、
約0.02~0.05%のユーカリプトール、
約0.02%のイソプレゴール、及び/又は
約0.02~0.04%のネロリドールを含む。
【0065】
いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15個以上を含む。
【0066】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物のうちのいずれかは、担体に配合され得る。いくつかの実施形態では、担体は、リンシードオイル、オリーブオイル、フィッシュオイル、サーモンオイル、ココナッツオイル、キャットニップオイル、ゴマ油、MCTオイル、及びグレープシードオイルからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、担体は、グレープシードオイルを含む。いくつかの実施形態では、担体は、キャットニップオイルを含む。いくつかの実施形態では、担体は、ゴマ油を含む。
【0067】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物のうちのいずれかは、ネペタラクトンを含み得る。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物のうちのいずれかは、タウリンを含み得る。
【0068】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物のうちのいずれかは、ネブライザーを使用して投与するために製剤化され得る。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物のうちのいずれかは、ディフューザーを使用して投与するために製剤化され得る。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物のうちのいずれかは、ペットの首輪を使用して投与するために製剤化され得る。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物のうちのいずれかは、経口投与用のペットフードとして製剤化され得る。
【0069】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物のうちのいずれかは、経口投与用のチューとして製剤化され得る。いくつかの実施形態では、チューの重量は、約0.5~10gである。いくつかの実施形態では、チューの重量は、約4g、約6g、約9g、又は約10gである。いくつかの実施形態では、チューの重量は、約4gである。いくつかの実施形態では、チューは、
約7mgのカンナビゲロール、
約6mgのカンナビゲロール酸、
約0.32mgのΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.36mgのカンナビクロメンを含む。
【0070】
いくつかの実施形態では、チューは、
約70mgのカンナビゲロール、
約60mgのカンナビゲロール酸、
約3.2mgのΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約3.6mgのカンナビクロメンを含む。
【図面の簡単な説明】
【0071】
本明細書に記載される実施形態の態様、特徴、利益、及び利点は、以下の説明、添付の特許請求の範囲、及び添付の図面に関して明らかであろう。
【0072】
図1】大麻抽出物組成物で治療された給餌及び絶食したイヌについて、示される時点でのCBGの血清レベルを示す。
図2】大麻抽出物組成物で治療された給餌及び絶食したイヌについて、示される時点でのCBGAの血清レベルを示す。
図3】イヌの大麻抽出物組成物を用いた1日2回投与の1週間後及び2週間後のCBGの血清レベルを示す。
図4】イヌの大麻抽出物組成物を用いた1日2回投与の1週間後及び2週間後のCBGAの血清レベルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0073】
エンドカンナビノイド受容体系は、疼痛調節及び炎症の減弱において役割を果たすことが知られている。カンナビノイド受容体(CB1及びCB2)は、中枢神経系及び末梢神経系全体に広く分布しており、滑膜中にも存在する。しかし、ある特定のカンナビノイドの向精神作用は、疼痛緩和用の単剤としてのそれらの使用に関する広範な研究を妨げている。カンナビノイドは、CB受容体に作用する場合も作用しない場合もある、60種類もの異なる化合物の群である。
【0074】
てんかん
ヒトにおける様々な神経学的障害の治療におけるカンナビノイド誘導体の使用が、最近、特に慢性疼痛及びてんかんの治療において検討されている。THC0.3%未満のフルスペクトルのカンナビノイドが豊富な産業用大麻製品は、向精神作用がなく、セロトニン作動性、グリシン作動性、及びGABA作動性の神経伝達経路に影響を及ぼす非カンナビノイド受容体の経路を介して適度な活性を有することが示されている。フルスペクトルのカンナビノイドが豊富なHBNを使用した最近の研究により、慢性疼痛を有するイヌにおけるこれらの製品の有効性が明らかになった(Wakshlag et al.,Front Vet Sci,2018)。更に、ヒトのてんかんの研究、及び実行可能な治療としてのエピディオレックスの発売は、てんかんの治療におけるカンナビジオールの利点を示すが、イヌのてんかんモデルにおけるHBNの有効性を評価する公表された研究はない。HBNを用いた難治性のイヌのてんかんの治療が、発作数又は持続期間を減少させるかどうか、そしてそれがイヌの発作制御のために一般的に使用される他の薬物の代謝を変化させるかどうかを評価する必要がある。
【0075】
術後疼痛緩和
ヒトにおける様々な神経学的障害の治療におけるカンナビノイド誘導体の使用が、最近、特に慢性疼痛及びてんかんの治療において検討されている。THC0.3%未満のフルスペクトルのカンナビノイドが豊富な産業用大麻ベースの栄養補助食品(HBN)は、向精神作用がなく、セロトニン作動性、グリシン作動性、及びGABA神経伝達経路に影響を及ぼす非カンナビノイド受容体の経路を介して適度な活性を有することが示され、疼痛並びに炎症を軽減できる可能性があるとしている。慢性疼痛に関する最近の研究により、これらの有効性が明らかになった。客観的なクライアントベースの検証済み調査に基づいて慢性骨関節炎疼痛を軽減するHBNであるが、術後疼痛緩和はまだ検討されていない。HBNの使用は、頭蓋十字断裂に対する脛骨プラトー水平化骨切り術を受けているイヌにとって、術後疼痛を軽減し、転帰を改善するのに役立つはずである。
【0076】
更に、カンナビノイドは、脊髄損傷及び片側椎弓切除後の術後疼痛の軽減に有用であり得る。脊髄損傷及び片側椎弓切除後の術後疼痛は複雑であり、炎症性の侵害受容性及び神経因性疼痛のメカニズムが関与する。この術後の片側椎弓切除疼痛の複雑さを理由に、マルチモーダル鎮痛プロトコルが必要となる。片側椎弓切除の術後の患者における現在の標準的なケアは、非経口オピオイドであり、補助的な鎮痛剤のプロトコルは施設によって異なる。オピオイドの使用は、術後疼痛の制御に効果的である一方で、嘔吐、食欲不振、不快感、中枢神経系及び呼吸の抑制、便秘並びに鎮静などの望ましくない有害作用を伴う場合がある。片側椎弓切除の術後の患者における補助的な鎮痛の目的は2つあり、疼痛制御に必要なオピオイドの量を減少させることと、複数の疼痛メカニズムを標的とすることである。典型的な補助鎮痛剤としては、ガバペンチン、ジアゼパム、及び非ステロイド性抗炎症剤又はステロイド剤が挙げられる。神経因性疼痛のゴールドスタンダードであるガバペンチンは、一般的に患者の忍容性が高く、神経外科手術の術後患者に一般的に使用される。
【0077】
本開示は、大麻抽出物を含む組成物と、動物の疼痛の治療のためのそれらの使用とを対象とする。また、本明細書では、獣医学対象において疼痛を治療するための方法が提供される。これらの組成物及び治療法の有効性は、これまで実証されていない。投与に関する臨床試験及び薬物動態データも本明細書に提供される。
【0078】
定義
本明細書で使用される様々な用語の定義が以下に列記される。これらの定義は、個別に又はより大きな群の一部として、特定の例において別途限定されない限り、本明細書及び特許請求の範囲全体を通して使用される用語に適用される。
【0079】
別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、一般に、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。概して、本明細書で使用される命名法、並びに細胞培養、分子遺伝学、有機化学、及びペプチド化学における実験手順は、当該技術分野で周知であり、一般的に用いられるものである。
【0080】
本明細書で使用される場合、冠詞「a」及び「an」は、冠詞の文法目的語のうちの1つ又は2つ以上の(すなわち、少なくとも1つ)を指す。例として、「要素」(an element)は、1つの要素又は2つ以上の要素を意味する。更に、用語「含む(including)」の使用は、「含む(include)」、「含む(includes)」、及び「含まれる(included)」などの他の形態と同様に、限定的なものではない。
【0081】
本明細書で使用される場合、用語「約」は、当業者によって理解され、使用される文脈によってある程度変化する。本明細書で使用される場合、量、経時的な持続時間などの測定可能値を指すとき、用語「約」は、開示される方法を実施するのに適切な変動として、指定された値から±5%の変動を包含することを意味する。
【0082】
本明細書及び特許請求の範囲において使用される場合、用語「含む(comprising)」は、「からなる(consisting of)」及び「本質的にからなる(consisting essentially of)」実施形態を含み得る。本明細書で使用される場合、用語「含む(comprise(s))」、「含む(include(s))」、「有する(having)」、「有する(has)」、「あり得る(may)」、「含有する(contain(s))」、及びそれらの変形は、指定された成分/ステップの存在を必要とし、他の成分/ステップの存在を許容する、制限のない移行句、用語、又は単語であることが意図される。しかし、そのような説明は、組成物又はプロセスを、列挙された化合物から「なる」及び「本質的になる」として記述すると解釈されるべきであり、これは、任意の薬学的に許容可能な担体とともに、指定された化合物のみの存在を許容し、他の化合物を除外するものである。
【0083】
本明細書に開示される全ての範囲は、列挙された終点を含み、独立して組み合わせることができる(例えば、「50mg~500mg」の範囲は、終点、50mg及び500mg、並びに全ての中間値を含む)。本明細書に開示される範囲の終点及び任意の値は、正確な範囲又は値に限定されるものではなく、これらの範囲及び/又は値に近似する値を含むように十分に不正確である。
【0084】
本明細書で使用される場合、用語「治療」又は「治療する」は、疾患、障害、症候群、又は状態の症状を、治癒、回復、緩和、軽減、変化、救済、改善又は影響を与える目的で、治療剤、すなわち、本明細書に提供される化合物を(単独又は別の医薬剤との組み合わせで)、患者に塗布若しくは投与すること、又は治療剤を患者から単離した組織若しくは細胞株に(例えば、診断又はエクスビボ用途で)塗布若しくは投与することと定義されている。そのような治療は、薬理ゲノミクスの分野から得られた知識に基づいて、特異的に調整又は改変され得る。
【0085】
特定の実施形態では、本明細書に記載の組成物は、対象において疼痛を減少させる。疼痛は、当該技術分野で既知の任意の指標を使用して測定することができる。例えば、疼痛は、イヌ簡易疼痛調査票(CBPI)、ハドソン活動スケール、屈曲及び伸展測定、並びに歩行分析を使用して測定することができる。これらの指標のうちのいずれかの低減は、疼痛の治療又は低減を示す。
【0086】
本明細書で使用される場合、用語「予防する」又は「予防」は、障害若しくは疾患の発症が、何も起こらなかった場合には、ないことを意味し、又は障害若しくは疾患の発症が既にあった場合には、更なる障害若しくは疾患の発症がないことを意味する。また、障害又は疾患に関連する症状のいくつか又は全てを予防する能力も考慮される。
【0087】
本明細書で使用される場合、用語「使用する」は、本発明の以下の実施形態のうちの任意の1つ以上をそれぞれ含む:疼痛の治療における使用、これらの疾患の治療に使用するための医薬組成物の製造のための使用、例えば、医薬品の製造における使用;これらの疾患の治療における本発明の化合物の使用法;これらの疾患の治療のための本発明の化合物を有する医薬品;及びこれらの疾患の治療に使用するための本発明の化合物;特に明記されていない限り、適切かつ便宜的なこれらの使用。
【0088】
本明細書で使用される場合、用語「患者」、「個体」、又は「対象」は、タンパク質キナーゼの活性に関連する疾患、障害、若しくは状態を患う、又は苦しむことができる生物、例えば原核生物及び真核生物を含むことが意図される。対象の例としては、哺乳動物、例えば、ヒト、イヌ、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ネコ、マウス、ウサギ、ラット、及びトランスジェニック非ヒト動物が挙げられる。特定の実施形態では、対象は、例えば、統合失調症を患っているヒト、罹患するリスクがあるヒト、又は罹患する可能性のあるヒトである。別の実施形態では、対象は、細胞である。
【0089】
治療/予防の方法、並びに本明細書に記載されるその化合物及び医薬組成物の使用に関して使用される場合、「それを必要とする」個体は、治療される状態について診断されたか、又は以前に治療された個体であり得る。予防に関して、それを必要とする個体はまた、状態のリスク(例えば、状態の家族歴、状態のリスクを示す生活習慣要因など)がある個体であり得る。典型的には、本発明の化合物を投与するステップが本明細書に開示される場合、本発明は、投与される特定の治療を必要とする、又は治療される特定の状態を有する個体又は対象を特定するステップを更に企図する。
【0090】
いくつかの実施形態では、個体は、ウシ、ウマ、ネコ、ウサギ、イヌ、げっ歯類、又は霊長類を含むがこれらに限定されない哺乳動物である。いくつかの実施形態では、哺乳動物は、霊長類である。いくつかの実施形態では、霊長類は、ヒトである。いくつかの実施形態では、個体は、成人、小児、及び未熟児を含むヒトである。いくつかの実施形態では、個体は、非哺乳動物である。いくつかの変形では、霊長類は、チンパンジー並びに他の類人猿及びサル種などの非ヒト霊長類である。「個体」という用語は、特定の年齢又は性別を示すものではない。
【0091】
本明細書で使用される場合、用語「薬学的に許容可能な」は、化合物の生物学的活性又は特性を損なわず、比較的非毒性の担体又は希釈剤などの材料を指し、すなわち、望ましくない生物学的効果を引き起こすことなく、又は組成物に含有される成分のいずれとも有害な様式で相互作用することなく、材料を個体に投与することができる。
【0092】
本明細書で使用される場合、用語「薬学的に許容可能な塩」は、親化合物が既存の酸又は塩基部分をその塩形態に変換することによって修飾される、開示された化合物の誘導体を指す。薬学的に許容可能な塩の例としては、アミンなどの塩基性残基の鉱酸塩又は有機酸塩、カルボン酸などの酸性残基のアルカリ塩又は有機塩 などが挙げられるが、これらに限定されない。本発明の薬学的に許容可能な塩は、例えば、非毒性の無機酸又は有機酸から形成される親化合物の従来的な非毒性塩を含む。本発明の薬学的に許容可能な塩は、従来的な化学的方法によって塩基性又は酸性部分を含有する親化合物から合成することができる。概して、そのような塩は、これらの化合物の遊離酸又は塩基形態を、化学量論量の適切な塩基又は酸と、水若しくは有機溶媒中、又は2つの混合物中で反応させることによって調製することができ、概して、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、又はアセトニトリルのような非水性媒体が好ましい。好適な塩のリストは、Remington’s Pharmaceutical Sciences,17th ed.,Mack Publishing Company,Easton,Pa.,1985,p.1418及びJournal of Pharmaceutical Science,66,2(1977)に見られ、それら各々は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0093】
本明細書で使用される場合、用語「組成物」又は「医薬組成物」は、薬学的に許容可能な担体と本発明内で有用な少なくとも1つの化合物との混合物を指す。医薬組成物は、患者又は対象への化合物の投与を容易にする。化合物を投与する複数の技術が当該技術分野に存在し、静脈内、経口、エアロゾル、非経口、眼、肺、及び局所投与を含むがこれらに限定されない。
【0094】
本明細書で使用される場合、用語「薬学的に許容可能な担体」又は「担体」は、液体若しくは固体充填剤、安定剤、分散剤、懸濁剤、希釈剤、賦形剤、増粘剤、溶媒、又は封入材料などの薬学的に許容可能な材料、組成物、又は担体を意味し、その意図される機能を実施することができるように、本発明内で又は患者にとって有用な化合物を運搬又は輸送することに関与する。典型的には、そのような構築物は、1つの器官又は身体の一部から、別の器官又は身体の一部に運搬又は輸送される。各担体は、本発明内で有用な化合物を含む、製剤の他の成分と互換性があり、患者に有害ではないという意味で、「許容可能」でなければならない。薬学的に許容可能な担体として役立ち得る材料のいくつかの例としては、ラクトース、グルコース、及びスクロースなどの糖;トウモロコシデンプン及びジャガイモデンプンなどのデンプン;セルロース、並びにカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、及び酢酸セルロースなどのその誘導体;粉末トラガカント;麦芽;ゼラチン;タルク;ココアバター及び座薬ワックスなどの賦形剤;ピーナッツ油、綿実油、サフラワー油、ゴマ油、オリーブオイル、トウモロコシ油及びダイズ油などの油;プロピレングリコールなどのグリコール;グリセリン、ソルビトール、マンニトール、及びポリエチレングリコールなどのポリオール;オレイン酸エチル及びラウリン酸エチルなどのエステル;寒天;水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムなどの緩衝剤;表面活性剤;アルギン酸;パイロジェンフリー水;等張生理食塩水;リンガー溶液;エチルアルコール;リン酸緩衝液;並びに医薬製剤に使用される他の非毒性の適合性物質が挙げられる。本明細書で使用される場合、「薬学的に許容可能な担体」はまた、本発明内で有用な化合物の活性と適合性があり、患者にとって生理学的に許容可能な、任意の全てのコーティング、抗菌剤及び抗真菌剤、並びに吸収遅延剤なども含む。補助的な活性化合物も組成物に組み込まれ得る。「薬学的に許容可能な担体」又は「担体」は、本発明内で有用な化合物の薬学的に許容可能な塩を更に含み得る。本発明の実施に使用される医薬組成物に含まれ得る他の追加の成分は、当該技術分野で既知であり、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences(Genaro,Ed.,Mack Publishing Co.,1985,Easton,PA)に記載されており、これは参照により本明細書に組み込まれる。
【0095】
本明細書で使用される場合、用語「安定剤」は、化学的に分解を阻害又は防止することができるポリマーを指す。安定剤を化合物の製剤に添加して、化合物の化学的及び物理的安定性を改善する。
【0096】
本明細書で使用される場合、用語「アジュバント」は、例えば、保存剤、湿潤剤、懸濁剤、甘味剤、香味剤、芳香剤、乳化剤、及び分配剤を含み得る。微生物の作用の防止は、概して、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸などの様々な抗菌剤及び抗真菌剤によって提供される。糖類、塩化ナトリウムなどの等張剤も含まれ得る。注射用医薬品形態の長期間の吸収は、吸収を遅らせる薬剤、例えば、モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンの使用によってもたらされ得る。補助剤はまた、湿潤剤、乳化剤、pH緩衝剤、及び、例えば、クエン酸、ソルビタンモノラウレート、オレイン酸トリエタノールアミン、ブチル化ヒドロキシトルエンなどの抗酸化剤を含み得る。
【0097】
本明細書で使用される場合、用語「有効量」、「薬学的有効量」、及び「治療有効量」は、所望の生物学的結果を提供する非毒性であるが十分な量の薬剤を指す。この結果は、疾患の徴候、症状、若しくは原因の軽減又は緩和、又は生物学的システムの任意の他の望ましい変化であり得る。任意の個々の場合における適切な治療量は、日常的な実験を使用して、当業者によって決定され得る。
【0098】
本明細書で使用される場合、用語「重量パーセント」は、組成物中の化合物及び/又は成分の重量による量を、組成物全体の重量のパーセンテージとしての組成物の構成成分の重量による量として指すことを意味する。重量パーセントはまた、質量分率に100を乗じることによって計算することができる。「質量分率」は、重量パーセント=(m/m)*100となるような、組成物全体の質量mに対する1つの物質の質量mの比である。「%」が本明細書で使用される場合、別段の標識がない限り、重量パーセントであると見なす。
【0099】
「水性緩衝液」とは、少量の酸若しくは塩基の添加時、又は希釈時の、ヒドロニウムイオン及び水酸化物イオン濃度(及び結果として生じるpH)の変化に抵抗する水溶液を指す。緩衝液は、弱酸及びそのコンジュゲート塩基(より一般的)、又は弱塩基及びそのコンジュゲート酸(あまり一般的ではない)からなる。緩衝液は、適切な緩衝剤を用いて当該技術分野で周知の方法によって調製され、所望のpH値を得ることができる。好適な緩衝剤の例としては、塩酸、乳酸、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、マレイン酸、ピルビン酸、コハク酸、トリス-ヒドロキシメチルアミノメタン、水酸化ナトリウム、重炭酸ナトリウム、リン酸、リン酸ナトリウム、及び他の生物学的に許容可能な緩衝剤が挙げられる。水性緩衝液は、容易に市販されており、更なる処理を行うことなく本発明の組成物の調製に使用することができる。
【0100】
本明細書で使用される場合、用語「大麻抽出物」は、大麻植物から単離されたカンナビノイド及びテルペンの組成物を指す。用語「大麻抽出物」及び「CBG/CBGA油」は、同じ意味を有し、本明細書では互換的に使用される。大麻抽出物は、当該技術分野で既知の任意の方法によって得ることができる。例えば、大麻抽出物は、高圧及び低温下で二酸化炭素を使用して、大麻抽出物の単離、保存、及び純度維持する、超臨界(又は亜臨界)CO抽出によって得ることができる。一実施形態では、大麻抽出物は、超臨界CO抽出から得られる。例えば、超臨界CO抽出は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許 第8,895,078号に記載されるとおりに実施してもよい。あるいは、石油エーテル、エタノール、メタノール、ブタノール、アセトン、ドライアイス、又はオリーブオイルなどの溶媒を、当該技術分野で既知のように、室温(周囲温度)で撹拌しながら、受動的抽出により、室温を超える温度に加熱するか、又は還流下で使用して、大麻抽出物を提供することができる。別の実施形態では、ブタノール抽出からの大麻抽出物は、本明細書に開示される方法の開始材料として用いられる。いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、大麻抽出物の1つ以上の成分を濃縮するための追加のステップを受ける。いくつかの実施形態では、大麻抽出物は、CBG及び/又はCBGAの存在に関して濃縮される。
【0101】
大麻抽出物中のカンナビノイド及びテルペン含有量を測定するための好適な方法は、当該技術分野で既知である。一実施形態では、カンナビノイド含有量は、質量分析検出を用いた液体クロマトグラフィー(LC-MS)を使用して決定される。別の実施形態では、テルペン含有量は、ヘッドスペースの炎イオン化検出を用いたガスクロマトグラフィー(GC-FID)を使用して決定される。
【0102】
本明細書で使用される場合、用語「香味剤」は、特定の風味、香り、又は他の官能特性を付与するように組成物に添加される成分を指す。
【0103】
本明細書で使用される場合、用語「オイル」は、疎水性及び親油性の両方である非極性の粘性液体を指す。オイルは、動物、植物、又は石油化学製品から単離されてもよい。
【0104】
本明細書で使用される場合、用語「チュー」は、標的動物による物品の咀嚼を促進する傾向のある、レオロジー及び他のテクスチャ及び官能特性を有する製品又はその一部を指す。概して、チュアブルマトリックスは、標的動物によって噛まれたときに少なくともわずかに展性のある十分な延性、及び標的動物が複数回噛んだときにその味覚によって抑止されない十分な嗜好性を示す。対照的に、「チュアブル」とは、物品が動物によって咀嚼され得ることを単に意味するものではない(すなわち、物品の一部が動物の口内に十分に収まり、その部分に対する動物の歯の係合を許容することを単に意味するものではない)。
【0105】
本明細書で使用される場合、物質の「最大血清濃度レベル」は、単回投与後の血漿試料中に見られる物質の最大レベルを指す。
【0106】
本明細書で使用される場合、用語「冷間押出し」は、混合、混練、せん断、成形、及び形成を含むいくつかの単位操作を含む、食用食品を生産するためのプロセスを指し、これらは全て周囲温度又はそれに近い温度で実施される。
【0107】
本明細書で使用される場合、用語「向精神作用」は、知覚、気分、意識、又は行動の変化をもたらす脳機能の改変を指す。
【0108】
本明細書で使用される場合、「化学療法」は、増殖性障害の治療に使用される任意の化合物である。化学療法剤の例としては、限定されないが、以下のクラスの薬剤が挙げられる:
窒素マスタード、例えば、シクロホスファミド、トロホスファミド、イホスファミド、及びクロラムブシル;
ニトロソ尿素、例えば、カルムスチン(BCNU)、ロムスチン(CCNU)、セムスチン(メチルCCNU)、及びニムスチン(ACNU);
エチレンイミン及びメチル-メラミン、例えば、チオテパ;
葉酸類似体、例えば、メトトレキサート;
ピリミジン類似体、例えば、5-フルオロウラシル及びシタラビン;
プリン類似体、例えば、メルカプトプリン及びアザチオプリン;
ビンカアルカロイド、例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン、及びビンデシン;
エピポドフィロトキシン、例えば、エトポシド及びテニポシド;
抗生物質、例えば、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、ブレオマイシンa2、マイトマイシンc、及びミトキサントロン;
エストロゲン、例えば、エイエチルスチルベストロール;
ゴナドトロピン放出ホルモン類似体、例えば、リュープロリド、ブセレリン、及びゴセレリン;
抗エストロゲン、例えば、タモキシフェン及びアミノグルテチミド;
アンドロゲン、例えば、テストラクトン及びドロスタノロンプロプリオン酸;
白金酸塩、例えば、シスプラチン及びカルボプラチン;並びに
インターフェロン-アルファ、ベータ、ガンマを含むインターフェロン。
【0109】
本明細書で使用される場合、用語「生活の質」又は「QoL」は、一般的に、健康全般に寄与する要素を主観的に評価した多次元的な概念とみなされ、最近の刊行物では、倦怠感、不安、及び消化機能が示唆されている。リッカート尺度システムは、QoLの適切な評価と思われ(Giuffrida et al.(2018)J Amer Vet Med Assoc.252:1073-1083.)、この研究にも使用される。
【0110】
医薬組成物
一態様では、本明細書には、大麻抽出物及び担体を含む医薬組成物が提供され、大麻抽出物は、
カンナビゲロール、及び
カンナビゲロール酸を含む。
【0111】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
カンナビゲロール、
カンナビゲロール酸、
カンナビジオール、
カンナビジオール酸、
Δ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
カンナビクロメンを含む。
【0112】
別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:50~約1:20である。一実施形態では、カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比は、約0.1:1~約1:0.1である。別の実施形態では、カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比は、約0.1:1、約0.2:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約1:0.9、約1:0.8、約1:0.7、約1:0.6、約1:0.5、約1:0.4、約1:0.3、約1:0.2、又は約1:0.1である。更に別の実施形態では、カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比は、約0.2:1~約1:0.2である。更に別の実施形態では、カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比は、約0.4:1~約1:0.4である。更に別の実施形態では、カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比は、約0.6:1~約1:0.6である。なお別の実施形態では、カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比は、約1:1である。
【0113】
一実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、向精神作用を生じさせるには不十分である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:50~約1:20である。更に別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:50である。なお別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:45である。一実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:40である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:35である。更に別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:30である。なお別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:25である。一実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:20である。
【0114】
一実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約20mg/mL未満である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約10mg/mL未満である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約5mg/mL未満である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約3mg/mL未満である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約2mg/mL未満である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約1.5mg/mL未満である。更に別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約1mg/mL未満である。なお別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.9mg/mL未満である。更に別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.8mg/mL未満である。一実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.7mg/mL未満である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.6mg/mL未満である。更に別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.5mg/mL未満である。なお別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.4mg/mL未満である。一実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.3mg/mL未満である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.2mg/mL未満である。更に別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.1mg/mL未満である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0mg/mLである。
【0115】
いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約2%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約1%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.5%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.3%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.2%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.1%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.01%未満である。
【0116】
一実施形態では、大麻抽出物は、
約0.1~20mg/mLのカンナビゲロール、
約0.1~20mg/mLのカンナビゲロール酸、
約0.01~0.5mg/mLのΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.01~0.5mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0117】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約1~10mg/mLのカンナビゲロール、
約1~10mg/mLのカンナビゲロール酸、
0.1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.1~0.4mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0118】
更に別の実施形態では、大麻抽出物は、
約5mg/mLのカンナビゲロール、
約5mg/mLのカンナビゲロール酸、
0.1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.27mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0119】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約1~10mg/mLのカンナビゲロール酸、
約1~10mg/mLのカンナビゲロール、
約0.1~0.5mg/mLのカンナビジオール、
約0.1~0.5mg/mLのカンナビジオール酸、
0.1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.1~0.4mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0120】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約1~200mg/mLのカンナビゲロール、
約1~200mg/mLのカンナビゲロール酸、
0.1~5mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.1~5mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0121】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約10~100mg/mLのカンナビゲロール、
約10~100mg/mLのカンナビゲロール酸、
1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約1~4mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0122】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約50mg/mLのカンナビゲロール、
約50mg/mLのカンナビゲロール酸、
1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約2.7mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0123】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約10~100mg/mLのカンナビゲロール、
約10~100mg/mLのカンナビゲロール酸、
約1~5mg/mLのカンナビジオール、
約1~5mg/mLのカンナビジオール酸、
1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約1~4mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0124】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約1~10%のカンナビゲロール、
約1~10%のカンナビゲロール酸、
0.1%未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.1~0.4%のカンナビクロメンを含む。
【0125】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約5%のカンナビゲロール、
約5%のカンナビゲロール酸、
0.1%未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.27%のカンナビクロメンを含む。
【0126】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約0.1~20%のカンナビゲロール、
約0.1~20%のカンナビゲロール酸、
約0.01~0.5%のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.01~0.5%のカンナビクロメンを含む。
【0127】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約1~10%のカンナビゲロール、
約1~10%のカンナビゲロール酸、
0.1%未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.1~0.4%のカンナビクロメンを含む。
【0128】
更に別の実施形態では、大麻抽出物は、
約5%のカンナビゲロール、
約5%のカンナビゲロール酸、
0.1%未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.27%のカンナビクロメンを含む。
【0129】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約1~10%のカンナビゲロール酸、
約1~10%のカンナビゲロール、
約0.1~0.5%のカンナビジオール、
約0.1~0.5%のカンナビジオール酸、
0.1%未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.1~0.4%のカンナビクロメンを含む。
【0130】
一実施形態では、本明細書には、大麻抽出物及び担体を含む医薬組成物が提供され、大麻抽出物は、
α-ピネン、
β-ミルセン、
β-ピネン、
δ-リモネン、
リナロール、
β-カリオフィレン、
α-フムレン、
ネロリドール、
グアイオール、
カリオフィレンオキシド、及び
α-ビサボロールを含む。
【0131】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約0.09~0.13%のα-ピネン、
約0.23~0.44%のβ-ミルセン、
約0.04~0.09%のβ-ピネン、
約0.05~0.09%のδ-リモネン、
約0.03~0.06%のリナロール、
約0.04~0.07%のβ-カリオフィレン、
約0.02~0.04%のα-フムレン、
約0.04~0.07%のネロリドール、
約0.02~0.04%のグアイオール、
約0.04~0.08%のカリオフィレンオキシド、及び
約0.01~0.04%のα-ビサボロールを含む。
【0132】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約0.07~0.30%のα-ピネン、
約0.10~0.60%のβ-ミルセン、
約0.02~0.20%のβ-ピネン、
約0.03~0.20%のδ-リモネン、
約0.01~0.08%のリナロール、
約0.03~0.09%のβ-カリオフィレン、
約0.01~0.06%のα-フムレン、
約0.02~0.09%のネロリドール、及び
約0.01~0.06%のグアイオールを含む。
【0133】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約0.01~0.50%のα-ピネン、
約0.01~0.90%のβ-ミルセン、
約0.01~0.50%のβ-ピネン、
約0.01~0.50%のδ-リモネン、
約0.01~0.50%のリナロール、
約0.01~0.50%のβ-カリオフィレン、
約0.01~0.50%のα-フムレン、
約0.01~0.50%のネロリドール、
約0.01~0.50%のグアイオール、
約0.01~0.50%のカリオフィレンオキシド、及び
約0.01~0.50%のα-ビサボロールを含む。
【0134】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
カンフェン、
β-オシメン、
ユーカリプトール、
イソプレゴール、及び/又は
ネロリドールを更に含む。
【0135】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約0.02%のカンフェン、
約0.02~0.03%のβ-オシメン、
約0.02~0.05%のユーカリプトール、
約0.02%のイソプレゴール、及び/又は
約0.02~0.04%のネロリドールを含む。
【0136】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約0.01~0.04%のカンフェン、
約0.01~0.05%のβ-オシメン、
約0.01~0.07%のユーカリプトール、
約0.01~0.04%のイソプレゴール、及び/又は
約0.01~0.05%のネロリドールを含む。
【0137】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約0.01~0.50%のカンフェン、
約0.01~0.50%のβ-オシメン、
約0.01~0.50%のユーカリプトール、
約0.01~0.50%のイソプレゴール、及び/又は
約0.01~0.50%のネロリドール1を含む。
【0138】
一実施形態では、大麻抽出物は、テルペンを含まない。
【0139】
一実施形態では、大麻抽出物は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの1個以上を含む。
【0140】
一実施形態では、大麻抽出物は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの2個以上を含む。
【0141】
一実施形態では、大麻抽出物は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの3個以上を含む。
【0142】
一実施形態では、大麻抽出物は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの4個以上を含む。
【0143】
一実施形態では、大麻抽出物は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの5個以上を含む。
【0144】
一実施形態では、大麻抽出物は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの6個以上を含む。
【0145】
一実施形態では、大麻抽出物は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの7個以上を含む。
【0146】
一実施形態では、大麻抽出物は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの8個以上を含む。
【0147】
一実施形態では、大麻抽出物は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの9個以上を含む。
【0148】
一実施形態では、大麻抽出物は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの10個以上を含む。
【0149】
一実施形態では、大麻抽出物は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの11個以上を含む。
【0150】
一実施形態では、大麻抽出物は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの12個以上を含む。
【0151】
一実施形態では、大麻抽出物は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの13個以上を含む。
【0152】
一実施形態では、大麻抽出物は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの14個以上を含む。
【0153】
一実施形態では、大麻抽出物は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの15個以上を含む。
【0154】
一実施形態では、大麻抽出物は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールを含む。
【0155】
一実施形態では、組成物は、担体で、例えばオイルで製剤化される。いくつかの実施形態では、オイルは、担体として機能する)。別の実施形態では、担体は、リンシードオイル、オリーブオイル、フィッシュオイル、サーモンオイル、ココナッツオイル、キャットニップオイル、ゴマ油、MCTオイル、及びグレープシードオイルからなる群から選択される。更に別の実施形態では、担体は、グレープシードオイルを含む。更に別の実施形態では、担体は、ゴマ油を含む。
【0156】
一実施形態では、医薬組成物は、ネペタラクトンを含む。
【0157】
一実施形態では、医薬組成物は、タウリンを含む。
【0158】
一実施形態では、医薬組成物は、レシチンを含む。別の実施形態では、レシチンは、ヒマワリレシチンである。別の実施形態では、レシチンは、医薬組成物の約5w/v%、約10w/v%、約15w/v%、約20w/v%、約25w/v%、約30w/v%、約35w/v%、約40w/v%、約45w/v%、又は50w/v%である。他の実施形態では、医薬組成物は、別のオイルと混合されたレシチンを含む。いくつかの実施形態では、他のオイルは、ゴマ油である。いくつかの実施形態では、レシチン及び他のオイルは、約1:4、1:2、1:1、2:1、又は4:1の比で混合される。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、大麻抽出物及び担体オイルを含む。いくつかの実施形態では、担体オイルは、実質的に全てレシチンである。他の実施形態では、担体オイルは、100%レシチンである。
【0159】
一実施形態では、医薬組成物は、NF-971Pを含む。一実施形態では、NF-971Pは、医薬組成物の約0.5%、約1.0%、約1.5%、約2.0%、約2.5%、又は約3.0%の重量/体積比である。
【0160】
一実施形態では、医薬組成物は、舌下スプレーとして製剤化される。なお別の実施形態では、医薬組成物は、水溶性若しくはアルコール溶性溶液、ゲル、又は経皮塗布用クリームとして製剤化される。一実施形態では、医薬組成物は、口腔内又は粘膜内投与用のゲルとして製剤化される。一実施形態では、医薬組成物は、粉末として製剤化される。別の実施形態では、医薬組成物は、皮下注射用溶液として製剤化される。更に別の実施形態では、医薬組成物は、錠剤として製剤化される。なお別の実施形態では、医薬組成物は、カプセルとして製剤化される。一実施形態では、医薬組成物は、ハードチュアブルとして製剤化される。一実施形態では、医薬組成物は、ソフトチュアブルとして製剤化される。
【0161】
一実施形態では、組成物は、経口投与用のチューとして製剤化される。別の実施形態では、チューは、冷間押出しを使用して生産される。別の実施形態では、チューの重量は、約0.5~10gである。更に別の実施形態では、チューの重量は、約4g、約6g、約9g、又は約10gである。なお別の実施形態では、チューの重量は、約0.5gである。一実施形態では、チューの重量は、約1gである。別の実施形態では、チューの重量は、約1.5gである。更に別の実施形態では、チューの重量は、約2gである。なお別の実施形態では、チューの重量は、約3gである。一実施形態では、チューの重量は、約4gである。別の実施形態では、チューの重量は、約5gである。更に別の実施形態では、チューの重量は、約6gである。なお別の実施形態では、チューの重量は、約7gである。一実施形態では、チューの重量は、約8gである。別の実施形態では、チューの重量は、約9gである。更に別の実施形態では、チューの重量は、約10gである。
【0162】
一実施形態では、4gのチューは、
約7mgのカンナビゲロール、
約6mgのカンナビゲロール酸、
約0.32mgのΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.36mgのカンナビクロメンを含む。
【0163】
一実施形態では、4gのチューは、
約70mgのカンナビゲロール、
約60mgのカンナビゲロール酸、
約3.2mgのΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約3.6mgのカンナビクロメンを含む。
【0164】
本開示の医薬組成物は、当該技術分野で周知のプロセス、例えば、従来の混合、溶解、造粒、製粉、粉砕、糖衣形成、浮遊、乳化、カプセル化、封入、又は凍結乾燥プロセスによって製造され得る。
【0165】
したがって、本開示による使用のための組成物は、活性化合物を加工して薬学的に使用することができる調製物にすることを容易にする、賦形剤及び補助剤を含む1つ以上の薬学的に許容可能な担体を使用して、従来の様式で製剤化され得る。適切な製剤は、選択された投与経路によって異なる。
【0166】
剤形
一態様では、本明細書には、
カンナビゲロール、及び
カンナビゲロール酸、並びに
1つ以上の薬学的に許容可能な添加剤、香味剤、界面活性剤、及びアジュバントを含む、剤形が提供される。
【0167】
別の実施形態では、剤形は、
カンナビゲロール、
カンナビゲロール酸、
カンナビジオール、
カンナビジオール酸、
Δ9-テトラヒドロカンナビノール、
カンナビクロメン、並びに
1つ以上の薬学的に許容可能な添加剤、香味剤、界面活性剤、及びアジュバントを含む。
【0168】
一実施形態では、カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比は、約1:100、約1:50、約1:10、及び約1:1からなる群から選択される。一実施形態では、カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比は、約0.1:1~約1:0.1である。別の実施形態では、カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比は、約0.1:1、約0.2:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約1:0.9、約1:0.8、約1:0.7、約1:0.6、約1:0.5、約1:0.4、約1:0.3、約1:0.2、又は約1:0.1である。更に別の実施形態では、カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比は、約0.6:1~約1:0.6である。別の実施形態では、カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比は、約0.2:1~約1:0.2である。更に別の実施形態では、カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比は、約0.4:1~約1:0.4である。なお別の実施形態では、カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比は、約1:1である。
【0169】
一実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、向精神作用を生じさせるには不十分である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:50~約1:20である。更に別の実施形態ではΔ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:50である。なお別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:45である。一実施形態ではΔ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:40である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:35である。更に別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:30である。なお別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:25である。一実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:20である。
【0170】
一実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約20mg/mL未満である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約10mg/mL未満である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約5mg/mL未満である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約3mg/mL未満である。別の別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約2mg/mL未満である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約1.5mg/mL未満である。更に別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約1mg/mL未満である。なお別の実施形態ではΔ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.9mg/mL未満である。更に別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.8mg/mL未満である。一実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.7mg/mL未満である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.6mg/mL未満である。更に別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.5mg/mL未満である。なお別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.4mg/mL未満である。一実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.3mg/mL未満である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.2mg/mL未満である。更に別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.1mg/mL未満である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0mg/mLである。
【0171】
いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約2%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約1%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.5%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.3%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.2%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.1%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.01%未満である。
【0172】
一実施形態では、剤形は、
約0.1~20mg/mLのカンナビゲロール、
約0.1~20mg/mLのカンナビゲロール酸、
約0.01~0.5mg/mLのΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.01~0.5mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0173】
別の実施形態では、剤形は、
約1~10mg/mLのカンナビゲロール、
約1~10mg/mLのカンナビゲロール酸、
0.1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.1~0.4mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0174】
更に別の実施形態では、剤形は、
約5mg/mLのカンナビゲロール、
約5mg/mLのカンナビゲロール酸、
0.1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.27mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0175】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約1~200mg/mLのカンナビゲロール、
約1~200mg/mLのカンナビゲロール酸、
0.1~5mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.1~5mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0176】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約10~100mg/mLのカンナビゲロール、
約10~100mg/mLのカンナビゲロール酸、
1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約1~4mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0177】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約50mg/mLのカンナビゲロール、
約50mg/mLのカンナビゲロール酸、
1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約2.7mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0178】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約1~10%のカンナビゲロール、
約1~10%のカンナビゲロール酸、
0.1%未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.1~0.4%のカンナビクロメンを含む。
【0179】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約5%のカンナビゲロール、
約5%のカンナビゲロール酸、
0.1%未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.27%のカンナビクロメンを含む。
【0180】
一実施形態では、大麻抽出物は、
約0.1~20%のカンナビゲロール、
約0.1~20%のカンナビゲロール酸、
約0.01~0.5%のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.01~0.5%のカンナビクロメンを含む。
【0181】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約1~10%のカンナビゲロール、
約1~10%のカンナビゲロール酸、
0.1%未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.1~0.4%のカンナビクロメンを含む。
【0182】
更に別の実施形態では、大麻抽出物は、
約5%のカンナビゲロール、
約5%のカンナビゲロール酸、
0.1%未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.27%のカンナビクロメンを含む。
【0183】
いくつかの実施形態では、剤形は、
α-ピネン、
β-ミルセン、
β-ピネン、
δ-リモネン、
リナロール、
β-カリオフィレン、
α-フムレン、
ネロリドール、
グアイオール、
カリオフィレンオキシド、及び
a-ビサボロールを含む。
【0184】
別の実施形態では、剤形は、
約0.09~0.13%のα-ピネン、
約0.23~0.44%のβ-ミルセン、
約0.04~0.09%のβ-ピネン、
約0.05~0.09%のδ-リモネン、
約0.03~0.06%のリナロール、
約0.04~0.07%のβ-カリオフィレン、
約0.02~0.04%のα-フムレン、
約0.04~0.07%のネロリドール、
約0.02~0.04%のグアイオール、
約0.04~0.08%のカリオフィレンオキシド、及び
約0.01~0.04%のα-ビサボロールを含む。
【0185】
別の実施形態では、剤形は、
約0.07~0.30%のα-ピネン、
約0.10~0.60%のβ-ミルセン、
約0.02~0.20%のβ-ピネン、
約0.03~0.20%のδ-リモネン、
約0.01~0.08%のリナロール、
約0.03~0.09%のβ-カリオフィレン、
約0.01~0.06%のα-フムレン、
約0.02~0.09%のネロリドール、及び
約0.01~0.06%のグアイオールを含む。
【0186】
別の実施形態では、剤形は、
約0.01~0.50%のα-ピネン、
約0.01~0.90%のβ-ミルセン、
約0.01~0.50%のβ-ピネン、
約0.01~0.50%のδ-リモネン、
約0.01~0.50%のリナロール、
約0.01~0.50%のβ-カリオフィレン、
約0.01~0.50%のα-フムレン、
約0.01~0.50%のネロリドール、
約0.01~0.50%のグアイオール、
約0.01~0.50%のカリオフィレンオキシド、及び
約0.01~0.50%のα-ビサボロールを含む。
【0187】
別の実施形態では、剤形は、
カンフェン、
β-オシメン、
ユーカリプトール、
イソプレゴール、及び/又は
ネロリドールを更に含む。
【0188】
別の実施形態では、剤形は、
約0.02%のカンフェン、
約0.02~0.03%のβ-オシメン、
約0.02~0.05%のユーカリプトール、
約0.02%のイソプレゴール、及び/又は
約0.02~0.04%のネロリドールを含む。
【0189】
別の実施形態では、剤形は、
約0.01~0.04%のカンフェン、
約0.01~0.05%のβ-オシメン、
約0.01~0.07%のユーカリプトール、
約0.01~0.04%のイソプレゴール、及び/又は
約0.01~0.05%のネロリドールを含む。
【0190】
別の実施形態では、剤形は、
約0.01~0.50%のカンフェン、
約0.01~0.50%のβ-オシメン、
約0.01~0.50%のユーカリプトール、
約0.01~0.50%のイソプレゴール、及び/又は
約0.01~0.50%のネロリドールを含む。
【0191】
一実施形態では、剤形は、テルペンを含まない。
【0192】
一実施形態では、剤形は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン. α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロールカンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの1個以上を含む。
【0193】
一実施形態では、剤形は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの2個以上を含む。
【0194】
一実施形態では、剤形は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの3個以上を含む。
【0195】
一実施形態では、剤形は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの4個以上を含む。
【0196】
一実施形態では、剤形は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの5個以上を含む。
【0197】
一実施形態では、剤形は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの6個以上を含む。
【0198】
一実施形態では、剤形は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの7個以上を含む。
【0199】
一実施形態では、剤形は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの8個以上を含む。
【0200】
一実施形態では、剤形は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの9個以上を含む。
【0201】
一実施形態では、剤形は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの10個以上を含む。
【0202】
一実施形態では、剤形は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの11個以上を含む。
【0203】
一実施形態では、剤形は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの12個以上を含む。
【0204】
一実施形態では、剤形は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの13個以上を含む。
【0205】
一実施形態では、剤形は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの14個以上を含む。
【0206】
一実施形態では、剤形は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールのうちの15個以上を含む。
【0207】
一実施形態では、剤形は、α-ピネン、β-ミルセン、β-ピネン、δ-リモネン、リナロール、β-カリオフィレン、α-フムレン、ネロリドール、グアイオール、カリオフィレンオキシド、α-ビサボロール、カンフェン、β-オシメン、ユーカリプトール、イソプレゴール、及びネロリドールを含む
一実施形態では、香味剤は、キャットニップオイル、ペパーミントオイル、マンゴー抽出物、牛肉、鶏肉、及び魚介類からなる群から選択される。
【0208】
一実施形態では、剤形は、舌下スプレーとして製剤化される。なお別の実施形態では、剤形は、水溶性若しくはアルコール溶性溶液、ゲル、又は経皮塗布用クリームとして製剤化される。一実施形態では、剤形は、粉末として製剤化される。一実施形態では、剤形は、口腔内又は粘膜内投与用のゲルとして製剤化される。別の実施形態では、剤形は、皮下注射用の溶液として製剤化される。更に別の実施形態では、剤形は、錠剤として製剤化される。なお別の実施形態では、剤形は、カプセルとして製剤化される。一実施形態では、剤形は、ハードチュアブルとして製剤化される。一実施形態では、剤形は、ソフトチュアブルとして製剤化される。
【0209】
いくつかの実施形態では、本発明は、食用製品に大麻抽出物を注入することを含む。別の実施形態では、食用製品は、押出食品、焼成食品、ナッツバター、スプレッド、ペレット状飼料、又は加工食品である。別の実施形態では、食用製品は、ペットフードである。別の実施形態では、ペットフードは、ドライミール、乾燥魚、乾燥乳製品、フィッシュミール、魚粉、シリアル、小麦粉、炭水化物、ドライフルーツなどの乾燥した常温保存可能な形態である。別の実施形態では、ペットフードは、湿性又は半湿性である。別の実施形態では、ペットフードは、例えば、動物の歯から歯垢又は歯石を除去することができる化学物質、酵素などのビタミン、ミネラル、薬品などの食品添加物又はサプリメントを含む。
【0210】
一実施形態では、大麻抽出物は、キャットニップオイルとともに投与される。別の実施形態では、記載される剤形のうちのいずれかはまた、キャットニップを含み得る。
【0211】
別の実施形態では、大麻抽出物は、ネブライザーを使用して投与される。別の実施形態では、ネブライザー送達装置及びシステムは、1つ以上の噴霧された薬物を動物に効果的かつ効率的に投与することができる。別の実施形態では、ネブライザーシステムは、動物を自然環境から移動させることなく、動物に容易に使用することができる。別の実施形態では、ネブライザー送達装置及びシステムは、過度のストレスなしに、又は広範な資源を必要とすることなく、動物を1日1回又は1日複数回、容易に治療することを可能にする。別の実施形態では、ネブライザー送達装置及びシステムは、様々なトレーニングレベルの動物に使用することができる。
【0212】
一実施形態では、大麻抽出物は、ディフューザーを使用して投与される。ディフューザーは、大麻抽出物を空気中に分散させる任意の装置とすることができる。大麻抽出物は、自然対流、強制対流、大麻抽出物を保持する、例えば芯又はパッドの加熱、ポンプの使用、又はファンによるものなど任意の方法によって分散され得る。
【0213】
一実施形態では、大麻抽出物は、ペットの首輪によって投与される。ペットの首輪は、片側にバックル、反対側に自由端、及びベルトの中央部分内に長軸方向に配置される開口部などの取り付け手段、又は閉ループ構成で首輪を固定するためのクイックリリース留め金機構を備えたベルトを含み得る。ペットの首輪は、ナイロン、ポリエステルレザー又は他の好適な材料を含む様々な材料から作製されてもよい。ベルト材料は、耐水性化合物で処理されてもよい。ナイロン又はポリエステルベルトは、夜間のペットの首輪の可視性を高めるために、反射繊維を織り交ぜてもよい。一実施形態では、首輪は、大麻抽出物を注入される。
【0214】
チュー
一実施形態では、剤形は、経口投与用のチューとして製剤化される。別の実施形態では、チューは、冷間押出しを使用して生産される。別の実施形態では、チューの重量は、約0.5~10gである。更に別の実施形態では、チューの重量は、約4g、約6g、約9g、又は約10gである。なお別の実施形態では、チューの重量は、約0.5gである。一実施形態では、チューの重量は、約1gである。別の実施形態では、チューの重量は、約1.5gである。更に別の実施形態では、チューの重量は、約2gである。なお別の実施形態では、チューの重量は、約3gである。一実施形態では、チューの重量は、約4gである。別の実施形態では、チューの重量は、約5gである。更に別の実施形態では、チューの重量は、約6gである。なお別の実施形態では、チューの重量は、約7gである。一実施形態では、チューの重量は、約8gである。別の実施形態では、チューの重量は、約9gである。更に別の実施形態では、チューの重量は、約10gである。
【0215】
一実施形態では、剤形は、
醸造用酵母、
アラビアガム、
グアーガム、
香味剤、
Verdilox、
Previon、
大麻抽出物、
グリセリン、
ヒマワリレシチン、及び
水を含む。
【0216】
別の実施形態では、剤形は、
約25~35%の醸造用酵母、
約1~10%のアラビアガム、
約0.1~4%のグアーガム、
約10~20%の香味剤、
約0.01~1%のVerdilox、
約0.1~2%のPrevion、
約1~10%の大麻抽出物、
約10~20%のグリセリン、
約1~10%のヒマワリレシチン、及び
約1~10%の水を含む。
【0217】
別の実施形態では、剤形は、
約29~33%の醸造用酵母、
約3~6%のアラビアガム、
約0.5~2%のグアーガム、
約12~16%の香味剤、
約0.01~0.1%のVerdilox、
約0.5~1.5% Previon、
約3~6%の大麻抽出物、
約13~17%のグリセリン、
約3~7%のヒマワリレシチン、及び
約3~7%の水を含む。
【0218】
更に別の実施形態では、剤形は、
約30%の醸造用酵母、
約4.7%のアラビアガム、
約0.9%のグアーガム、
約14.2%の香味剤、
約0.05%のVerdilox、
約0.9%のPrevion、
約4.7%の大麻抽出物、
約15.1%のグリセリン、
約5.7%のヒマワリレシチン、及び
約5.7%の水を含む。
【0219】
一実施形態では、剤形は、
グルコサミンHCl、
醸造用酵母、
アラビアガム、
グアーガム、
香味剤、
Verdilox、
Previon、
大麻抽出物、
グリセリン、
ヒマワリレシチン、及び
水を含む。
【0220】
別の実施形態では、剤形は、
約10~20%のグルコサミンHCl、
約25~35%の醸造用酵母、
約1~10%のアラビアガム、
約0.1~4%のグアーガム、
約10~20%の香味剤、
約0.01~1%のVerdilox、
約0.1~2%のPrevion、
約1~10%の大麻抽出物、
約10~20%のグリセリン、
約1~10%のヒマワリレシチン、及び
約1~10%の水を含む。
【0221】
別の実施形態では、剤形は、
約12~17%のグルコサミンHCl、
約29~33%の醸造用酵母、
約3~6%のアラビアガム、
約0.5~2%のグアーガム、
約12~16%の香味剤、
約0.01~0.1%のVerdilox、
約0.5~1.5% Previon、
約3~6%の大麻抽出物、
約13~17%のグリセリン、
約3~7%のヒマワリレシチン、及び
約3~7%の水を含む。
【0222】
更に別の実施形態では、剤形は、
約15.6%のグルコサミンHCl、
約30%の醸造用酵母、
約4.7%のアラビアガム、
約0.9%のグアーガム、
約14.2%の香味剤、
約0.05%のVerdilox、
約0.9%のPrevion、
約4.7%の大麻抽出物、
約15.1%のグリセリン、
約5.7%のヒマワリレシチン、及び
約5.7%の水を含む。
【0223】
一実施形態では、剤形は、
グルコサミンHCl、
コンドロイチン硫酸(76%)、
醸造用酵母、
アラビアガム、
グアーガム、
香味剤、
Verdilox、
Previon、
大麻抽出物、
グリセリン、
ヒマワリレシチン、及び
水を含む。
【0224】
別の実施形態では、剤形は、
約10~20%のグルコサミンHCl、
約0.1~7%のコンドロイチン硫酸(76%)、
約25~35%の醸造用酵母、
約1~10%のアラビアガム、
約0.1~4%のグアーガム、
約10~20%の香味剤、
約0.01~1%のVerdilox、
約0.1~2%のPrevion、
約1~10%の大麻抽出物、
約10~20%のグリセリン、
約1~10%のヒマワリレシチン、及び
約1~10%の水を含む。
【0225】
別の実施形態では、剤形は、
約12~17%のグルコサミンHCl、
約1~4%のコンドロイチン硫酸(76%)、
約29~33%の醸造用酵母、
約3~6%のアラビアガム、
約0.5~2%のグアーガム、
約12~16%の香味剤、
約0.01~0.1%のVerdilox、
約0.5~1.5% Previon、
約3~6%の大麻抽出物、
約13~17%のグリセリン、
約3~7%のヒマワリレシチン、及び
約3~7%の水を含む。
【0226】
更に別の実施形態では、剤形は、
約15.6%のグルコサミンHCl、
約2.6%のコンドロイチン硫酸(76%)、
約30%の醸造用酵母、
約4.7%のアラビアガム、
約0.9%のグアーガム、
約14.2%の香味剤、
約0.05%のVerdilox、
約0.9%のPrevion、
約4.7%の大麻抽出物、
約15.1%のグリセリン、
約5.7%のヒマワリレシチン、及び
約5.7%の水を含む。
【0227】
別の実施形態では、剤形は、
ヒアルロン酸、
醸造用酵母、
アラビアガム、
グアーガム、
香味剤、
Verdilox、
Previon、
大麻抽出物、
グリセリン、
ヒマワリレシチン、及び
水を含む。
【0228】
別の実施形態では、剤形は、
約0.01~3%のヒアルロン酸、
約25~35%の醸造用酵母、
約1~10%のアラビアガム、
約0.1~5%のグアーガム、
約10~20%の香味剤、
約0.01~1%のVerdilox、
約0.1~3%のPrevion、
約1~10%の大麻抽出物、
約10~20%のグリセリン、
約1~10%のヒマワリレシチン、及び
約1~10%の水を含む。
【0229】
別の実施形態では、剤形は、
約0.01~1%のヒアルロン酸、
約29~33%の醸造用酵母、
約3~6%のアラビアガム、
約0.5~2%のグアーガム、
約12~16%の香味剤、
約0.01~0.1%のVerdilox、
約0.5~1.5% Previon、
約3~6%の大麻抽出物、
約13~17%のグリセリン、
約3~7%のヒマワリレシチン、及び
約3~7%の水を含む。
【0230】
更に別の実施形態では、剤形は、
約0.1%のヒアルロン酸、
約30.6%の醸造用酵母、
約4.8%のアラビアガム、
約0.97%のグアーガム、
約14.5%の香味剤、
約0.05%のVerdilox、
約0.97%のPrevion、
約4.8%の大麻抽出物、
約15.5%のグリセリン、
約5.8%のヒマワリレシチン、及び
約5.8%の水を含む。
【0231】
別の実施形態では、剤形は、
グルコサミンHCl、
ヒアルロン酸、
醸造用酵母、
アラビアガム、
グアーガム、
香味剤、
Verdilox、
Previon、
大麻抽出物、
グリセリン、
ヒマワリレシチン、及び
水を含む。
【0232】
別の実施形態では、剤形は、
約10~20%のグルコサミンHCl、
約0.01~3%のヒアルロン酸、
約25~35%の醸造用酵母、
約1~10%のアラビアガム、
約0.1~5%のグアーガム、
約10~20%の香味剤、
約0.01~1%のVerdilox、
約0.1~3%のPrevion、
約1~10%の大麻抽出物、
約10~20%のグリセリン、
約1~10%のヒマワリレシチン、及び
約1~10%の水を含む。
【0233】
別の実施形態では、剤形は、
約12~17%のグルコサミンHCl、
約0.01~1%のヒアルロン酸、
約29~33%の醸造用酵母、
約3~6%のアラビアガム、
約0.5~2%のグアーガム、
約12~16%の香味剤、
約0.01~0.1%のVerdilox、
約0.5~1.5% Previon、
約3~6%の大麻抽出物、
約13~17%のグリセリン、
約3~7%のヒマワリレシチン、及び
約3~7%の水を含む。
【0234】
更に別の実施形態では、剤形は、
約16%のグルコサミンHCl、
約0.1%のヒアルロン酸、
約30.6%の醸造用酵母、
約4.8%のアラビアガム、
約0.97%のグアーガム、
約14.5%の香味剤、
約0.05%のVerdilox、
約0.97%のPrevion、
約4.8%の大麻抽出物、
約15.5%のグリセリン、
約5.8%のヒマワリレシチン、及び
約5.8%の水を含む。
【0235】
更に別の実施形態では、剤形は、
大麻抽出物、
ピーナッツバター、
米ぬか、
グルコサミンHCl、
サツマイモ、
乾燥糖蜜、
ソルビン酸
醸造用酵母、
糖、
水、
グリセリン、
ジャガイモデンプン、
脱水ピーナッツバター、
米デンプン、及び
グアーガムを含む。
【0236】
更に別の実施形態では、剤形は、
約5.0%の大麻抽出物、
約15.0%のピーナッツバター、
約12.5%の米ぬか、
約5.5%のサツマイモ、
約8.0%の乾燥糖蜜、
約1%のソルビン酸、
約5.0%の醸造用酵母、
約6.0%の糖、
約9.25%の水、
約13.0%のグリセリン、
約2.0%のジャガイモデンプン、
約1.0%の脱水ピーナッツバター、
約2.0%の米デンプン、及び
約2.0%のグアーガムを含む。
【0237】
更に別の実施形態では、剤形は、
約5.0%の大麻抽出物、
約15.0%のピーナッツバター、
約13.0%の米ぬか、
約6.0%のサツマイモ、
約9.0%の乾燥糖蜜、
約1%のソルビン酸、
約5.0%の醸造用酵母、
約6.0%の糖、
約9.5%の水、
約13.0%のグリセリン、
約4.0%のジャガイモデンプン、
約1.0%の脱水ピーナッツバター、
約2.0%の米デンプン、及び
約2.0%のグアーガムを含む。
【0238】
更に別の実施形態では、剤形は、
約3.0~10.0%の大麻抽出物、
約10.0~20.0%のピーナッツバター、
約10.0~15.0%の米ぬか、
約4.0~10.0%のサツマイモ、
約6.0~13.0%の乾燥糖蜜、
約0.5~5.0%のソルビン酸、
約2.0~8.0%の醸造用酵母、
約3.0~8.0%の糖、
約5.0~15.0%の水、
約8.0~18.0%のグリセリン、
約1.0~8.0%のジャガイモデンプン、
約0.5~5.0%の脱水ピーナッツバター、
約1.0~5.0%の米デンプン、及び
約1.0~5.0%のグアーガムを含む。
【0239】
更に別の実施形態では、剤形は、
約5.0%の大麻抽出物、
約15.0%のピーナッツバター、
約12.5%の米ぬか、
約12.75%のグルコサミンHCl、
約5.5%のサツマイモ、
約8.0%の乾燥糖蜜、
約1%のソルビン酸、
約5.0%の醸造用酵母、
約6.0%の糖、
約9.25%の水、
約13.0%のグリセリン、
約2.0%のジャガイモデンプン、
約1.0%の脱水ピーナッツバター、
約2.0%の米デンプン、及び
約2.0%のグアーガムを含む。
【0240】
更に別の実施形態では、剤形は、
約5.0%の大麻抽出物、
約15.0%のピーナッツバター、
約13.0%の米ぬか、
約8.5%のグルコサミンHCl、
約6.0%のサツマイモ、
約9.0%の乾燥糖蜜、
約1%のソルビン酸、
約5.0%の醸造用酵母、
約6.0%の糖、
約9.5%の水、
約13.0%のグリセリン、
約4.0%のジャガイモデンプン、
約1.0%の脱水ピーナッツバター、
約2.0%の米デンプン、及び
約2.0%のグアーガムを含む。
【0241】
更に別の実施形態では、剤形は、
約3.0~10.0%の大麻抽出物、
約10.0~20.0%のピーナッツバター、
約10.0~15.0%の米ぬか、
約5.0~15.0%のグルコサミンHCl、
約4.0~10.0%のサツマイモ、
約6.0~13.0%の乾燥糖蜜、
約0.5~5.0%のソルビン酸、
約2.0~8.0%の醸造用酵母、
約3.0~8.0%の糖、
約5.0~15.0%の水、
約8.0~18.0%のグリセリン、
約1.0~8.0%のジャガイモデンプン、
約0.5~5.0%の脱水ピーナッツバター、
約1.0~5.0%の米デンプン、及び
約1.0~5.0%のグアーガムを含む。
【0242】
別の実施形態では、剤形は、コンドロイチン硫酸を更に含む。
【0243】
別の実施形態では、剤形は、2.0%の大麻抽出物を含む。別の実施形態では、剤形は、3.0%の大麻抽出物を含む。別の実施形態では、剤形は、4.0%の大麻抽出物を含む。別の実施形態では、剤形は、5.0%の大麻抽出物を含む。別の実施形態では、剤形は、6.0%の大麻抽出物を含む。別の実施形態では、剤形は、7.0%の大麻抽出物を含む。別の実施形態では、剤形は、8.0%の大麻抽出物を含む。別の実施形態では、剤形は、9.0%の大麻抽出物を含む。別の実施形態では、剤形は、10.0%の大麻抽出物を含む。
【0244】
一実施形態では、大麻抽出物は、
カンナビゲロール酸、
カンナビゲロール、
カンナビジオール、
カンナビジオール酸、
Δ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
カンナビクロメンを含む。
【0245】
一実施形態では、カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比は、約1:100、約1:50、約1:10、及び約1:1からなる群から選択される。一実施形態では、カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比は、約0.1:1~約1:0.1である。別の実施形態では、カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比は、約0.1:1、約0.2:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約1:0.9、約1:0.8、約1:0.7、約1:0.6、約1:0.5、約1:0.4、約1:0.3、約1:0.2、又は約1:0.1である。更に別の実施形態では、カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比は、約0.6:1~約1:0.6である。更に別の実施形態では、カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比は、約0.2:1~約1:0.2である。更に別の実施形態では、カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比は、約0.4:1~約1:0.4である。なお別の実施形態では、カンナビゲロールとカンナビゲロール酸との比は、約1:1である。
【0246】
一実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、向精神作用を生じさせるには不十分である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:50~約1:20である。更に別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:50である。なお別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:45である。一実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:40である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:35である。更に別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:30である。なお別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:25である。一実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールと他のカンナビノイドとの比は、約1:20である。
【0247】
一実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約20mg/mL未満である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約10mg/mL未満である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約5mg/mL未満である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約3mg/mL未満である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約2mg/mL未満である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約1.5mg/mL未満である。更に別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約1mg/mL未満である。なお別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.9mg/mL未満である。更に別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.8mg/mL未満である。一実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.7mg/mL未満である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.6mg/mL未満である。更に別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.5mg/mL未満である。なお別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.4mg/mL未満である。一実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.3mg/mL未満である。別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.2mg/mL未満である。更に別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.1mg/mL未満である。更に別の実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0mg/mLである。
【0248】
いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約2%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約1%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.5%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.3%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.2%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.1%未満である。いくつかの実施形態では、Δ9-テトラヒドロカンナビノールの濃度は、約0.01%未満である。
【0249】
一実施形態では、大麻抽出物は、
約0.1~20mg/mLのカンナビゲロール、
約0.1~20mg/mLのカンナビゲロール酸、
約0.01~0.5mg/mLのΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.01~0.5mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0250】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約1~10mg/mLのカンナビゲロール、
約1~10mg/mLのカンナビゲロール酸、
0.1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.1~0.4mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0251】
更に別の実施形態では、大麻抽出物は、
約5mg/mLのカンナビゲロール、
約5mg/mLのカンナビゲロール酸、
0.1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.27mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0252】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約1~200mg/mLのカンナビゲロール、
約1~200mg/mLのカンナビゲロール酸、
0.1~5mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.1~5mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0253】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約10~100mg/mLのカンナビゲロール、
約10~100mg/mLのカンナビゲロール酸、
1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約1~4mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0254】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約50mg/mLのカンナビゲロール、
約50mg/mLのカンナビゲロール酸、
1mg/mL未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約2.7mg/mLのカンナビクロメンを含む。
【0255】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約1~10%のカンナビゲロール、
約1~10%のカンナビゲロール酸、
0.1%未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.1~0.4%のカンナビクロメンを含む。
【0256】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約5%のカンナビゲロール、
約5%のカンナビゲロール酸、
0.1%未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.27%のカンナビクロメンを含む。
【0257】
一実施形態では、大麻抽出物は、
約0.1~20%のカンナビゲロール、
約0.1~20%のカンナビゲロール酸、
約0.01~0.5%のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.01~0.5%のカンナビクロメンを含む。
【0258】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約1~10%のカンナビゲロール、
約1~10%のカンナビゲロール酸、
0.1%未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.1~0.4%のカンナビクロメンを含む。
【0259】
更に別の実施形態では、大麻抽出物は、
約5%のカンナビゲロール、
約5%のカンナビゲロール酸、
0.1%未満のΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.27%のカンナビクロメンを含む。
【0260】
一実施形態では、大麻抽出物は、
α-ピネン、
β-ミルセン、
β-ピネン、
δ-リモネン、
リナロール、
β-カリオフィレン、
α-フムレン、
ネロリドール、
グアイオール、
カリオフィレンオキシド、及び
α-ビサボロールを含む。
【0261】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約0.09~0.13%のα-ピネン、
約0.23~0.44%のβ-ミルセン、
約0.04~0.09%のβ-ピネン、
約0.05~0.09%のδ-リモネン、
約0.03~0.06%のリナロール、
約0.04~0.07%のβ-カリオフィレン、
約0.02~0.04%のα-フムレン、
約0.04~0.07%のネロリドール2、
約0.02~0.04%のグアイオール、
約0.04~0.08%のカリオフィレンオキシド、及び
約0.01~0.04%のα-ビサボロールを含む。
【0262】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約0.07~0.30%のα-ピネン、
約0.10~0.60%のβ-ミルセン、
約0.02~0.20%のβ-ピネン、
約0.03~0.20%のδ-リモネン、
約0.01~0.08%のリナロール、
約0.03~0.09%のβ-カリオフィレン、
約0.01~0.06%のα-フムレン、
約0.02~0.09%のネロリドール、及び
約0.01~0.06%のグアイオールを含む。
【0263】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約0.01~0.50%のα-ピネン、
約0.01~0.90%のβ-ミルセン、
約0.01~0.50%のβ-ピネン、
約0.01~0.50%のδ-リモネン、
約0.01~0.50%のリナロール、
約0.01~0.50%のβ-カリオフィレン、
約0.01~0.50%のα-フムレン、
約0.01~0.50%のネロリドール、
約0.01~0.50%のグアイオール、
約0.01~0.50%のカリオフィレンオキシド、及び
約0.01~0.50%のα-ビサボロールを含む。
【0264】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
カンフェン、
β-オシメン、
ユーカリプトール、
イソプレゴール、及び/又は
ネロリドールを更に含む。
【0265】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約0.02%のカンフェン、
約0.02~0.03%のβ-オシメン、
約0.02~0.05%のユーカリプトール、
約0.02%のイソプレゴール、及び/又は
約0.02~0.04%のネロリドールを含む。
【0266】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約0.01~0.04%のカンフェン、
約0.01~0.05%のβ-オシメン、
約0.01~0.07%のユーカリプトール、
約0.01~0.04%のイソプレゴール、及び/又は
約0.01~0.05%のネロリドールを含む。
【0267】
別の実施形態では、大麻抽出物は、
約0.01~0.50%のカンフェン、
約0.01~0.50%のβ-オシメン、
約0.01~0.50%のユーカリプトール、
約0.01~0.50%のイソプレゴール、及び/又は
約0.01~0.50%のネロリドールを含む。
【0268】
一実施形態では、組成物は、オイルとして製剤化される。別の実施形態では、担体は、リンシードオイル、オリーブオイル、フィッシュオイル、サーモンオイル、ココナッツオイル、キャットニップオイル、ゴマ油、MCTオイル、及びグレープシードオイルからなる群から選択される。更に別の実施形態では、担体は、グレープシードオイルを含む。更に別の実施形態では、担体は、ゴマ油を含む。
【0269】
一実施形態では、香味剤は、キャットニップオイル、鶏レバー粉末、鶏肉抽出物、マルトデキストリン、バター、及びベーコンからなる群から選択される。別の実施形態では、香味剤は、鶏レバー粉末である。
【0270】
一実施形態では、組成物は、経口投与用のチューとして製剤化される。別の実施形態では、チューは、冷間押出しを使用して生産される。別の実施形態では、チューの重量は、約0.5~10gである。更に別の実施形態では、チューの重量は、約4g、約6g、約9g、又は約10gである。なお別の実施形態では、チューの重量は、約0.5gである。一実施形態では、チューの重量は、約1gである。別の実施形態では、チューの重量は、約1.5gである。更に別の実施形態では、チューの重量は、約2gである。なお別の実施形態では、チューの重量は、約3gである。一実施形態では、チューの重量は、約4gである。別の実施形態では、チューの重量は、約5gである。更に別の実施形態では、チューの重量は、約6gである。なお別の実施形態では、チューの重量は、約7gである。一実施形態では、チューの重量は、約8gである。別の実施形態では、チューの重量は、約9gである。更に別の実施形態では、チューの重量は、約10gである。
【0271】
一実施形態では、4gのチューは、
約7mgのカンナビゲロール、
約6mgのカンナビゲロール酸、
約0.32mgのΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約0.36mgのカンナビクロメンを含む。
【0272】
いくつかの実施形態では、チューは、
約70mgのカンナビゲロール、
約60mgのカンナビゲロール酸、
約3.2mgのΔ9-テトラヒドロカンナビノール、及び
約3.6mgのカンナビクロメンを含む。
【0273】
治療方法
一態様では、本開示には、疼痛の治療又は低減を必要としている獣医学対象において疼痛を治療又は低減するための方法であって、治療有効量の、上述の組成物又は剤形のうちのいずれかを対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0274】
一実施形態では、疼痛は、関節炎、術後疼痛、急性疼痛、歯痛、歯肉炎に伴う疼痛、関節痛、又は多関節痛と関連している。
【0275】
一実施形態では、獣医学対象は、がんを有する。一実施形態では、がんは、肺がん、前立腺がん、結腸直腸がん、甲状腺がん、腎がん、副腎がん、肝がん、膵がん、乳がん、並びに中枢及び末梢神経系がんなどの固形腫瘍である。別の実施形態では、がんは、リンパ腫及び白血病などの造血腫瘍である。
【0276】
一実施形態では、獣医学対象は、化学療法を受けている。一実施形態では、化学療法は、L-アスパラギナーゼ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン. 及びプレドニゾロン(L-CHOP)又はシクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、及びプレドニゾロン(CHOP)である。
【0277】
一実施形態では、本方法は、腫瘍量の減少をもたらす。別の実施形態では、本方法は、腫瘍細胞のアポトーシスをもたらす。別の実施形態では、本方法は、腫瘍細胞の増殖の減少をもたらす。
【0278】
一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約0.1~15.0mg/kgの用量で投与される。別の実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約0.1~10.0mg/kgの用量で投与される。更に別の実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約0.1mg/kgの用量で投与される。なお別の実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約0.2mg/kgの用量で投与される。更に別の実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約0.3mg/kgの用量で投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約0.4mg/kgの用量で投与される。別の実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約0.5mg/kgの用量で投与される。更に別の実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約0.6mg/kgの用量で投与される。なお別の実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約0.7mg/kgの用量で投与される。更に別の実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約0.8mg/kgの用量で投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約0.9mg/kgの用量で投与される。別の実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約1mg/kgの用量で投与される。更に別の実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約1.5mg/kgの用量で投与される。なお別の実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約2mg/kgの用量で投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約3mg/kgの用量で投与される。別の実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約4mg/kgの用量で投与される。更に別の実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約5mg/kgの用量で投与される。なお別の実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約6mg/kgの用量で投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約7mg/kgの用量で投与される。別の実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約8mg/kgの用量で投与される。更に別の実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約9mg/kgの用量で投与される。なお別の実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約10mg/kgの用量で投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約11mg/kgの用量で投与される。別の実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約12mg/kgの用量で投与される。更に別の実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約13mg/kgの用量で投与される。なお別の実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約14mg/kgの用量で投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約15mg/kgの用量で投与される。
【0279】
別の実施形態では、医薬組成物又は剤形は、治療有効用量の2倍で1週間投与され、その後、続いて治療有効用量で投与される。更に別の実施形態では、治療有効用量は、約0.1~0.5mg/kgである。なお別の実施形態では、治療有効用量は、約2mg/kgである。一実施形態では、治療有効用量は、約8mg/kgである。
【0280】
一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約1mg/kgの用量で1週間投与され、その後、続いて約0.1~0.5mg/kgの用量で投与される。別の実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約4mg/kgの用量で1週間投与され、その後、続いて約2mg/kgの用量で投与される。
【0281】
一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約2mg/kgの用量で12時間ごとに2週間投与され、その後、続いて約1mg/kgの用量で12時間ごとに2週間投与され、その後、続いて約2mg/kgの用量で12時間ごとに4週間投与される。
【0282】
一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約1.0mg/kgの用量で1日1回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約1.0mg/kgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約1.0mg/kgの用量で1日3回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約1.0mg/kgの用量で1日4回投与される。
【0283】
一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約2.0mg/kgの用量で1日1回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約2.0mg/kgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約2.0mg/kgの用量で1日3回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約2.0mg/kgの用量で1日4回投与される。
【0284】
一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約3.0mg/kgの用量で1日1回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約3.0mg/kgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約3.0mg/kgの用量で1日3回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約3.0mg/kgの用量で1日4回投与される。
【0285】
一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約4.0mg/kgの用量で1日1回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約4.0mg/kgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約4.0mg/kgの用量で1日3回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約4.0mg/kgの用量で1日4回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約5.0mg/kgの用量で1日1回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約5.0mg/kgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約5.0mg/kgの用量で1日3回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約5.0mg/kgの用量で1日4回投与される。
【0286】
一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約6.0mg/kgの用量で1日1回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約6.0mg/kgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約6.0mg/kgの用量で1日3回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約6.0mg/kgの用量で1日4回投与される。
【0287】
一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約7.0mg/kgの用量で1日1回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約7.0mg/kgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約7.0mg/kgの用量で1日3回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約7.0mg/kgの用量で1日4回投与される。
【0288】
一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約8.0mg/kgの用量で1日1回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約8.0mg/kgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約8.0mg/kgの用量で1日3回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約8.0mg/kgの用量で1日4回投与される。
【0289】
一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約9.0mg/kgの用量で1日1回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約9.0mg/kgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約9.0mg/kgの用量で1日3回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約9.0mg/kgの用量で1日4回投与される。
【0290】
一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約10.0mg/kgの用量で1日1回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約10.0mg/kgの用量で1日2回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約10.0mg/kgの用量で1日3回投与される。一実施形態では、医薬組成物又は剤形は、約10.0mg/kgの用量で1日4回投与される。
【0291】
一実施形態では、本方法は、治療上有効なカンナビゲロールの最大血清濃度の中央値をもたらす。別の実施形態では、カンナビゲロールの最大血清濃度の中央値は、約20~200ng/mLである。別の実施形態では、カンナビゲロールの最大血清濃度の中央値は、約30~80ng/mLである。別の実施形態では、カンナビゲロールの最大血清濃度の中央値は、約30~60ng/mLである。別の実施形態では、カンナビゲロールの最大血清濃度の中央値は、約40~50ng/mLである。別の実施形態では、カンナビゲロールの最大血清濃度の中央値は、約50~200ng/mLである。別の実施形態では、カンナビゲロールの最大血清濃度の中央値は、約75~200ng/mLである。別の実施形態では、カンナビゲロールの最大血清濃度の中央値は、約100~200ng/mLである。
【0292】
一実施形態では、本方法は、治療上有効なカンナビゲロール酸の最大血清濃度の中央値をもたらす。別の実施形態では、カンナビゲロール酸の最大血清濃度の中央値は、約1000~4000ng/mLである。別の実施形態では、カンナビゲロール酸の最大血清濃度の中央値は、約1000~3000ng/mLである。別の実施形態では、カンナビゲロール酸の最大血清濃度の中央値は、約1500~3000ng/mLである。別の実施形態では、カンナビゲロール酸の最大血清濃度の中央値は、約1200~2200ng/mLである。別の実施形態では、カンナビゲロール酸の最大血清濃度の中央値は、約2000~3000ng/mLである。別の実施形態では、カンナビゲロール酸の最大血清濃度の中央値は、約3000~4000ng/mLである。
【0293】
一実施形態では、獣医学対象は、イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、又はウマである。別の実施形態では、獣医学対象は、イヌである。更に別の実施形態では、獣医学対象は、ネコである。
【0294】
一態様では、本明細書には、関節炎に伴う疼痛、術後疼痛、急性疼痛、歯痛、歯肉炎に伴う疼痛、関節痛、又は多関節痛の治療又は低減を必要としている獣医学対象においてそれを行うための方法であって、治療有効量の大麻抽出物を対象に投与することを含む、方法が提供される。
【0295】
一実施形態では、大麻抽出物は、約0.1~15.0mg/kgの用量で投与される。別の実施形態では、大麻抽出物は、約0.1~10.0mg/kgの用量で投与される。更に別の実施形態では、大麻抽出物は、約0.1mg/kgの用量で投与される。なお別の実施形態では、大麻抽出物は、約0.2mg/kgの用量で投与される。更に別の実施形態では、大麻抽出物は、約0.3mg/kgの用量で投与される。一実施形態では、大麻抽出物は、約0.4mg/kgの用量で投与される。別の実施形態では、大麻抽出物は、約0.5mg/kgの用量で投与される。更に別の実施形態では、大麻抽出物は、約0.6mg/kgの用量で投与される。なお別の実施形態では、大麻抽出物は、約0.7mg/kgの用量で投与される。更に別の実施形態では、大麻抽出物は、約0.8mg/kgの用量で投与される。一実施形態では、大麻抽出物は、約0.9mg/kgの用量で投与される。別の実施形態では、大麻抽出物は、約1mg/kgの用量で投与される。更に別の実施形態では、大麻抽出物は、約1.5mg/kgの用量で投与される。なお別の実施形態では、大麻抽出物は、約2mg/kgの用量で投与される。一実施形態では、大麻抽出物は、約3mg/kgの用量で投与される。別の実施形態では、大麻抽出物は、約4mg/kgの用量で投与される。更に別の実施形態では、大麻抽出物は、約5mg/kgの用量で投与される。なお別の実施形態では、大麻抽出物は、約6mg/kgの用量で投与される。一実施形態では、大麻抽出物は、約7mg/kgの用量で投与される。別の実施形態では、大麻抽出物は、約8mg/kgの用量で投与される。更に別の実施形態では、大麻抽出物は、約9mg/kgの用量で投与される。なお別の実施形態では、大麻抽出物は、約10mg/kgの用量で投与される。一実施形態では、大麻抽出物は、約11mg/kgの用量で投与される。別の実施形態では、大麻抽出物は、約12mg/kgの用量で投与される。更に別の実施形態では、大麻抽出物は、約13mg/kgの用量で投与される。なお別の実施形態では、大麻抽出物は、約14mg/kgの用量で投与される。一実施形態では、大麻抽出物は、約15mg/kgの用量で投与される。
【0296】
別の実施形態では、大麻抽出物は、治療有効用量の2倍で1週間投与され、その後、続いて治療有効用量で投与される。更に別の実施形態では、治療有効用量は、約0.1~0.5mg/kgである。なお別の実施形態では、治療有効用量は、約2mg/kgである。一実施形態では、治療有効用量は、約8mg/kgである。
【0297】
一実施形態では、大麻抽出物は、約1mg/kgの用量で1週間投与され、その後、続いて約0.1~0.5mg/kgの用量で投与される。別の実施形態では、大麻抽出物は、約4mg/kgの用量で1週間投与され、その後、続いて約2mg/kgの用量で投与される。
【0298】
一実施形態では、獣医学対象は、ガバペンチンを、本明細書に提供される大麻抽出物の用量と組み合わせて投与される。他の実施形態では、獣医学対象は、約約1、10、15、20、25、30、35、40、45又は50mg/kgのガバペンチンの用量を、本明細書に提供される大麻抽出物の用量とともに投与される。別の実施形態では、獣医学対象は、約10mg/kgのガバペンチンの用量を、本明細書に提供される大麻抽出物の用量とともに投与される。
【0299】
別の実施形態では、獣医学対象は、1mg/kg~50mg/kgのガバペンチンの用量を、本明細書に提供される大麻抽出物の用量とともに投与される。別の実施形態では、獣医学対象は、10mg/kg~40mg/kgのガバペンチンの用量を、本明細書に提供される大麻抽出物の用量とともに投与される。別の実施形態では、獣医学対象は、1mg/kg~20mg/kgのガバペンチンの用量を、本明細書に提供される大麻抽出物の用量とともに投与される。別の実施形態では、獣医学対象は、5mg/kg~15mg/kgのガバペンチンの用量を、本明細書に提供される大麻抽出物の用量とともに投与される。別の実施形態では、獣医学対象は、12mg/kg~14mg/kgのガバペンチンの用量を、本明細書に提供される大麻抽出物の用量とともに投与される。
【0300】
いくつかの実施形態では、獣医学対象は、ガバペンチンを本明細書に提供される大麻抽出物の用量とともに、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12時間ごとに投与される。一実施形態では、獣医学対象は、ガバペンチンを、本明細書に提供される大麻抽出物の用量とともに約8時間ごとに投与される。一実施形態では、獣医学対象は、ガバペンチンを、本明細書に提供される大麻抽出物の用量とともに8~12時間ごとに投与される。大麻抽出物は、ガバペンチンとともに、又は異なる時間、及び/又は異なるスケジュールで投与することができる。
【0301】
別の実施形態では、獣医学対象は、ガバペンチンを、本明細書に提供される大麻抽出物の用量とともに、1日に1、2、3、4、5又は6回投与される。大麻抽出物は、ガバペンチンとともに、又は異なる時間、及び/又は異なるスケジュールで投与することができる。
【0302】
一実施形態では、獣医学対象は、約10mg/kgのガバペンチンを、本明細書に提供される大麻抽出物の用量とともに約8時間ごとに投与される。大麻抽出物は、ガバペンチンとともに、又は異なる時間、及び/又は異なるスケジュールで投与することができる。別の実施形態では、獣医学対象は、10mg/kgのガバペンチン及び8mg/kgの大麻抽出物を8時間ごとに投与される。大麻抽出物は、ガバペンチンとともに、又は異なる時間で投与することができる。
【0303】
一実施形態では、獣医学対象は、イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、又はウマである。別の実施形態では、獣医学対象は、イヌである。更に別の実施形態では、獣医学対象は、ネコである。
【0304】
本開示の医薬組成物及び剤形は、任意の好都合な経路によって、例えば、注入又はボーラス注射によって、上皮又は皮膚粘膜ライニング(例えば、口腔粘膜直腸及び腸粘膜など)を介した吸収によって投与されてもよく、任意の他の治療剤と一緒に投与されてもよい。投与は、全身であっても局所であってもよい。一実施形態では、投与は、局所である。別の実施形態では、局所投与は、局所疼痛を治療するために使用される。別の実施形態では、局所疼痛は、関節痛である。一実施形態では、獣医学対象は、100kg超の動物(例えば、ウマ、ウシ、又はブタ)である。
【0305】
本発明の治療用組成物は、改善された輸送、送達、耐性などを提供するために製剤に組み込まれる好適な担体、賦形剤、及び他の薬剤とともに投与される。多数の適切な製剤は、全ての薬剤師に既知の処方集で見つけることができる:Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Company,Easton,PA。これらの製剤には、例えば、粉末、ペースト、軟膏、ゼリー、ワックス、オイル、脂質、脂質(カチオン性又はアニオン性)含有ベシクル(LIPOFECTIN(商標)など)、DNAコンジュゲート、無水吸収ペースト、油中水型及び水中油型エマルション、エマルションカーボワックス(様々な分子量のポリエチレングリコール)、半固体ゲル、並びにカーボワックス含有半固体混合物が含まれる。Powell et al. “Compendium of excipients for parenteral formulations”PDA(1998)J Pharm Sci Technol 52:238-311も参照されたい。
【0306】
用量は、投与される対象の年齢及び体重、標的疾患、状態、投与経路などに応じて変化し得る。様々な送達システムが知られており、例えば、リポソームへのカプセル化、微粒子、マイクロカプセル、受容体介在型エンドサイトーシスなど、本発明の医薬組成物を投与するために使用することができる(例えば、Wu et al.(1987)J.Biol.Chem.262:4429-4432を参照)。導入方法には、限定されないが、皮内経路、筋肉内経路、腹腔内経路、静脈内経路、経皮経路、口腔経路、舌下経路、皮下経路、鼻腔内経路、硬膜外経路、及び経口経路が含まれる。組成物は、任意の好都合な経路によって、例えば、注入又はボーラス注射によって、上皮又は皮膚粘膜ライニング(例えば、口腔粘膜、直腸及び腸粘膜など)を介した吸収によって投与されてもよく、他の生物学的に活性な薬剤と一緒に投与されてもよい。投与は、全身又は局所であり得る。
【0307】
経口使用のための薬理学的調製物は、固体賦形剤を使用して作製され、必要に応じて得られた混合物を粉砕し、所望により適切な補助剤を添加した後、顆粒の混合物を処理して、錠剤又は糖衣錠コアを得ることができる。好適な賦形剤は、特に、ラクトース、スクロース、マンニトール、又はソルビトールを含む糖などの充填剤;例えば、トウモロコシデンプン、小麦デンプン、米デンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、ガム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボメチルセルロースナトリウムなどのセルロース調製物、及び/又はポリビニルピロリドン(PVP)などの生理学的に許容可能なポリマーである。所望により、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、又はアルギン酸若しくはアルギン酸ナトリウムなどのその塩などの崩壊剤を添加してもよい。
【0308】
糖衣錠コアには、好適なコーティングが施される。この目的のために、任意選択的に、アラビアガム、タルク、ポリビニルピロリドン、カルボポールゲル、ポリエチレングリコール、二酸化チタン、ラッカー溶液、及び好適な有機溶媒又は溶媒混合物を含有し得る、濃縮糖溶液が使用されてもよい。
【0309】
注射用調製物は、静脈内、皮下、皮内、及び筋肉内注射、局所注射、点滴などのための剤形を含み得る。これらの注射用調製物は、公知の方法によって調製され得る。例えば、注射用調製物は、例えば、従来注射に使用される滅菌水性媒体又は油性媒体中に医薬組成物又は剤形を溶解させる、懸濁する、又は乳化することによって調製され得る。注射用の水性媒体として、例えば、生理食塩水、グルコース及び他の補助剤を含有する等張液などがあり、これらは、アルコール(例えば、エタノール)、ポリアルコール(例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール)、非イオン性界面活性剤[例えば、ポリソルベート80、ΗCΟ-50(水添ヒマシ油のポリオキシエチレン(50mol)付加物)]などの適切な可溶化剤と組み合わせて使用され得る。油性媒体として、例えば、ゴマ油、ダイズ油などが用いられ、これらは、安息香酸ベンジル、ベンジルアルコールなどの可溶化剤と組み合わせて使用され得る。このように調製された注射剤は、適切なアンプルに充填され得る。
【0310】
経口的に使用することができる医薬組成物としては、ゼラチンから作製されたプッシュフィットカプセル、並びにゼラチン及びグリセロール又はソルビトールなどの可塑剤から作製されたソフト密封カプセルが挙げられる。プッシュフィットカプセルは、ラクトースなどの充填剤、デンプンなどの結合剤、タルク又はステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤、及び任意に安定剤と混合した有効成分を含有してもよい。ソフトカプセルでは、活性成分は、脂肪油、流動パラフィン、又は液体ポリエチレングリコールなどの好適な液体に溶解又は懸濁され得る。
【0311】
あるいは、組成物は、好適なビヒクル、例えば、滅菌されたパイロジェンフリー水とともに使用する前に、構成のために粉末形態であってもよい。正確な製剤、投与経路、及び用量は、患者の状態に精通した医師によって選択され得る。(例えば、Fingl,et al.,1975,in“The Pharmacological Basis of Therapeutics”,Chapter I,p.1を参照)。治療される状態の重症度及び応答性に応じて、投与はまた、徐放組成物の単回投与であってもよく、治療過程は、数日から数週間、又は治癒がもたらされるか、又は病態が減弱されるまで続く。
【0312】
有利なことに、上述の経口又は非経口使用のための医薬組成物は、有効成分の用量に適合するのに適した単位用量で剤形に調製される。単位用量でのそのような剤形には、例えば、錠剤、丸剤、カプセル、注射(アンプル)、座薬、チュー、ペットフードなどが含まれる。特定の実施形態では、上記で提供される用量については、例えば、1食分のペットフードで提供される1mg/kgの大麻抽出物など、1食分のペットフードで投与される。
【0313】
本明細書に開示される方法によれば、医薬製剤は、任意の許容可能な装置又は機構を使用して患者に投与することができる。例えば、投与は、シリンジ及び針を使用して、又は再利用可能なペン及び/又は自己注射器送達装置を用いて達成することができる。本発明の方法は、医薬製剤を投与するための多数の再利用可能なペン及び/又は自己注射器送達装置の使用を含む。
【0314】
非ヒト動物投与の実施形態では、本明細書で使用される場合、用語「医薬」は、「獣医学」と置換され得る。
【実施例
【0315】
実施例1
イヌの薬物動態及び安全性研究
24時間の薬物動態分析と、給餌及び絶食状態の両方での2週間の治療後の定常状態レベルの決定とを使用して、CBGA及びCBGの薬物動態を評価するために研究を実施した。第二に、この研究では、身体検査(例えば、心拍数)、全血球計算、及び血清化学評価を使用して、2週間の試験にわたってイヌにおけるこれらの化合物の安全性を評価した。
【0316】
動物及びプロトコル
全て2歳で体重18.6~22.2キログラムの無傷の雄のビーグル6匹は、Baker Institute for Animal Healthに収容され、全ての手順は、Cornell University Institutional Animal Care and Use Committee(Protocol 2019-0001)によって承認された。全てのイヌは、2週間の絶食治療試験を受け、次いで、13オンス缶のウェットフード(PURINA(登録商標)Pro Plan Savory Chicken and Rice Formula,Nestle Purina,St.Louis,MO)の1/4を投与時に含む、試験の給餌段階を開始する前に、2週間のウォッシュアウトを行った。血清カンナビノイドレベルの24時間の薬物動態分析を、給餌又は絶食状態での単回投与の1日後に行った。次いで、翌日、午前7時及び午後7時の両方における治療オイルの1日2回の投与を2週間行い、血清カンナビノイドを測定した。研究の前に、全てのイヌは、全血球計算及び血清化学検査のために採血され、2週間の研究の各段階の終わりに再び採血された。全血球計算(白血球[WBC]、ヘマトクリット、ヘモグロビン、赤血球[RBC]、好中球、リンパ球、血小板、単球、好酸球、好塩基球)及び血清生化学分析(ナトリウム、カリウム、塩化物、マグネシウム、カルシウム、リン、アルブミン、総タンパク質、グロブリン、尿素窒素、クレアチニン、アルカリホスファターゼ[ALP]、アラニンアミノトランスフェラーゼ[ALT]、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ[AST]、コレステロール、総ビリルビン、グルコース及びガンマグルタミルトランスフェラーゼ[GGT])を、Cornell University Diagnostic Laboratoryで行った。24時間の薬物動態分析研究の絶食部分及び給餌部分について、イヌに、ゴマ油ベースで大麻抽出物からの30mg/mL CBG及び30mg/mL CBGAの等しい混合物の2mg/kg体重を投与し、研究の終わりに再び試験し、実質的に同じ分析プロファイルを示した。2ミリリットルの血液を、初回用量(0時間)の前に6匹のイヌ全てに対して頸静脈穿刺を介して採取し、次いで、0.5、1、2、4、8、12、及び24時間で再び採取した。登録前、試験に関与する全てのイヌは、身体検査に基づいて健康であるとみなされた。行動観察を、試験の各段階について、朝の投与の2時間後に実施した。行動観察を、1日目、3日目、7日目、及び14日目に実施した。身体検査及び行動検査を行い、下痢、嘔吐、嗜眠、傾眠、運動失調、又はコロニー内の異常な行動を含む有害事象を評価した。CBG/CBGAが心拍数に影響を与える可能性があるため、イヌを、安静時心拍数について30秒間手動で評価し、研究の給餌治療群及び絶食治療群の両方について、0、1、2、4、12、24、及び48時間の時点での初回投与後の相対拍数/分に外挿し、再び7日目及び14日目に朝の投与後にも実施した。更なる血清カンナビノイド測定のために、7日目及び14日目に朝の投与の6時間後にも血清を得て、相対的な定常状態血清濃度を確立した。
【0317】
血清カンナビノイド分析
分析は、Toxicology Research Laboratory,University of Illinois at Chicagoで、13のカンナビノイド及びそれらの代謝産物の迅速な測定のための探査的(目的に適した)方法を使用して実施された。CBD及びCBDAの参照基準は、Restek Corporation(Bellefonte,PA)から入手し、CBG及びCBGAを含む他の全ての参照及び内部標準は、Cerilliant Corporation(Round Rock,TX)から入手した。イヌ血清中のカンナビノイド(CBD、CBDA、7-COOHカンナビジオール(7-COOH-CBD)、THC、THCA、カンナビノール(CBN)、カンナビクロメン(CBC)、CBG、及びCBGA)並びにそれらの代謝産物(7-OH-CBD、7-COOH-CBD、COOH-THC、及びCOOH-THC-Glu)の濃度を、タンデム質量分析を用いた高速液体クロマトグラフィー(LC-MS/MS)(Nexera X2及びLCMS 8050,Shimadzu Corp.,Kyoto,Japan)を使用して決定した。
【0318】
イヌ血清(40μL)を、96ウェルプレート中で20μLの内部標準[水:メタノール(50:50)中、100ng/mLのCBD-d3、THC-d3、THCA-d3、7-COOH-CBD-d3、COOH-THC-d9、及びCOOH-THC-Glu-d3]と混合した。タンパク質を沈殿させ、100μLの氷冷アセトニトリルを試料に添加し、次いで1~2分間ボルテックスし、4℃で10分間、4,000rpmで遠心分離することによって化合物を抽出した。上清(70μL)を、異なる96ウェルプレート中で70μLの水と混合し、再び遠心分離した。10μLの処理した試料を、LC-MS/MS(Waters Corporation,Milford,Massachusetts,United States)に接続されたガードカートリッジ(WATERS(商標)VanGuard ATLANTIS(登録商標)T3)を有するWATERS(商標)ATLANTIS(登録商標)T3 HPLCカラム(3μm 2.1×50mm)に注入した。カラムを、移動相A(水中0.1%ギ酸)及び移動相B(アセトニトリル)で50%Bに平衡化した。化合物を、6分間にわたって50%B~95%Bまで直線勾配で溶出し、次いで、95%Bで1分間保持した。その後、カラムを、0.3mL/分の流量で、初期組成物で1分間再平衡化した。オートサンプラー及びカラム温度をそれぞれ4及び30℃に設定した。化合物は、エレクトロスプレーイオン化ポジティブ及び/又はネガティブモードで検出された。インターフェース電圧及び温度は、それぞれ4kV及び300℃であった。脱溶媒ライン及びヒートブロック温度は、それぞれ250及び400℃であった。噴霧、加熱、及び乾燥ガス流は、それぞれ2.7、5、及び5L/分であった。
【0319】
カンナビノイドの濃度は、相対応答(カンナビノイドのピーク面積/内部標準のピーク面積)に基づいて1/cの重さを有する二次較正曲線を使用して、LabSolutions software(Shimadzu Corp.,Kyoto,Japan)によって計算された。
【0320】
薬物動態及び統計的分析
CBG及びCBGAの24時間の非コンパートメント薬物動態分析を、市販のソフトウェアシステムを利用して実施した。(PK solutions 2.0,Summit PK,Montrose,CO)。片対数プロットを利用して、消失プロファイルの線形性を決定した。生じた結果は、最大濃度までの時間(Tmax)、最大血清濃度(Cmax)、消失半減期(T1/2)、最終時点までの曲線下面積(AUC0-24)、及び平均滞留時間(MRT)であった。プログラムは、定常状態が投与の5半減期後に達成されるという仮定に基づいて、慢性投与による定常状態の平均、最小及び最大並びに平均濃度を予測する(Css Ave)。
【0321】
薬物動態結果の統計的分析を、スチューデントT検定を使用して、給餌時と絶食時の24時間の薬物動態に対して行い、有意差があるかどうかを決定した。同様に、各段階のイヌからの全血球計算データ及び選択された血清化学データ(肝臓及び腎臓のパラメータ)を、ベースライン及び2週間で、スチューデントT検定を使用して研究の給餌部分及び絶食部分の両方について比較した。研究の各段階(給餌及び絶食)について、一元配置分散分析を経時的な心拍数評価に対して行った。1週目及び2週目の給餌及び絶食データに対して二元配置分散分析を行い、経時的な2つの群間の差異を評価した。全ての統計的検定について、p値を有意性について<0.05に設定した。全ての統計的検定をGraphPad Prism 6.0(Graphpad,LaJolla,CA)を用いて実施し、図を同じソフトウェアによって生成した。それぞれのカンナビノイドの定量可能限界未満であった任意の結果は、データの全てのグラフ化及び表現について0とみなされた(CBG下限0.5ng/mL、CBGA下限1ng/mL)。
【0322】
結果
24時間、1週間、及び2週間の薬物動態
24時間のPK分析により、計算可能なCmax(ng/mL)、Tmax(時間)、消失T1/2寿命(時間)、AUC 0-24(ng-h/mL)、MRT(時間)、並びにCBG及びCBGAの予測定常状態平均が得られた。検出可能な範囲では、他のカンナビノイドは見出されなかった。給餌及び絶食状態におけるCBG並びにCBGAについての全てのデータ、平均、及び標準偏差は、それぞれ表1及び2に見られる。給餌及び絶食の結果を比較すると、全ての薬物動態パラメータにわたって統計的に有意な差は観察されなかった(表1)。CBGA血清濃度は、全てのイヌにわたって全体的にCBGについて見出されたものよりもはるかに高く、統計的に有意ではないが、CBG濃度及びCBGA濃度の両方は、絶食状態でより高かった(図1及び図2)。給餌状態(12.7+12.3ng/mL)又は絶食状態(5.0+3.5ng/mL)では、1週目にCBG血清濃度の有意差は観察されなかった。同様に、CBG血清濃度は、給餌(9.6+8.4ng/mL)状態と絶食(6.1+6.0ng/mL)状態との間で、それぞれ2週目で有意な差はなかった(図3)。週、又は給餌状態と絶食状態との間のCBGの有意差は見出されなかった(時間p=0.65、給餌/絶食p=0.10、時間*給餌/絶食p=0.46)。オイルの朝投与の6時間後の1週間及び2週間は、CBGA血清濃度が、給餌状態でそれぞれ564+574ng/mL及び223+197ng/mL、並びに絶食状態でそれぞれ437+414ng/mL及び260+300ng/mLであることを示した(図4)。週、又は給餌状態と絶食状態との間のCBGAの有意差は見出されなかった(時間p=0.11、給餌/絶食p=0.69、時間*給餌/絶食p=0.48)。これらの結果の全ては、薬物動態分析から観察される予測定常状態濃度と類似の順序である。
【表1】
Cmax、最大血清濃度
Tmax、最大濃度までの時間
T1/2、消失半減期
AUC(0-24)、24時間までの血清濃度曲線下面積
MRT、平均滞留時間
Css Ave、予測平均定常状態血清濃度
給餌状態と絶食状態との間に有意差は見出されなかった。
【表2】
Cmax、最大血清濃度
Tmax、最大濃度までの時間
T1/2、消失半減期
AUC(0-24)、24時間までの血清濃度曲線下面積
MRT、平均滞留時間
Css Ave、予測平均定常状態血清濃度
給餌状態と絶食状態との間に有意差は見出されなかった。
【0323】
血清化学検査及び全血球計算
ベースライン及び2週目での平均及び標準偏差の血清化学検査並びに全血球計算をそれぞれ表3及び表4に示す。カンナビノイド及びオイルベースの産物を用いた治療に関連する血清化学変化は、血清クレアチニンについて、給餌及び絶食状態において非常に穏やかな増加があり(絶食時p<0.01、給餌時p<0.01)、参照範囲外となる値がないことを示唆している。血清アルブミン(p=0.03)、コレステロール(p=0.03)、及びAST(p=0.01)レベルはまた、2週目の給餌段階の間の著しい増加を示し、一方で血清ALP(絶食時p=0.02、給餌時p=0.05)は、2週目の給餌段階及び絶食段階の間に減少を示す。これらの増加又は減少のいずれも、各パラメータの参照範囲外には入らなかった。残りの腎臓パラメータ及び肝臓パラメータの間には、他の有意性は観察されなかった。血清電解質は、治療による経時的な有意差を示さなかった(データは示さず)。
【0324】
全血球計算データは、給餌状態及び絶食状態の両方の間の2週目に、より高い計数の白血球数について記録された(絶食時p=0.02、給餌時p=0.01)。同様に、特定の細胞型を調べると、好中球は、治療の各段階後の2週目に増加することが見出された(絶食時p=0.02、給餌時p=0.01)。血小板及び単球は、試験の絶食段階の間、2週目で著しく増加した(p<0.01)。ヘマトクリット濃度は、治療の2週間後に給餌状態で著しく増加することが見出された(p=0.01)。参照範囲の間隔を上回ったり下回ったりしたパラメータはなかった。
【0325】
全体を通して実施された身体検査では、研究のいずれの段階においても、活動、神経障害、又は行動に関する観察可能な異常は見られなかった。絶食段階の朝の投与後の2日目に1匹のイヌに嘔吐が見られたが、食欲、嘔吐、又は下痢に他の変化はなかった。試験の両方の段階にわたって2週間の期間中に観察された心拍数は、表5に見られる。試験の給餌段階及び絶食段階にわたって有意差は観察されなかった。
【0326】
結論及び考察
これは、イヌに経口投与された30mg/mlのCBG及び30mg/mlのCBGAの混合物を含有する注入ゴマ油を使用した、CBG及びCBGAの最初の薬物動態血清評価である。主にCBG又はその酸誘導体を特異的に合成する栽培品種は、栄養補助食品販売のために開発される可能性が高い。イヌなどのコンパニオン動物におけるCBG及びCBGAを評価することは、特にNSAID不耐性及び疼痛制御のための安全な代替手段の必要性を考慮して、これらの製品の薬物動態及び有用性をより良く理解するために重要である。
【0327】
我々のCBG及びCBGAの24時間の薬物動態検査は、イヌ血清中のCBGと比較した場合、CBGA濃度の顕著な増加を示す。血清中のCBGAレベルは、給餌及び絶食状態の両方でCBGと比較して約40倍高いCmaxを示し、両方の化合物について同様のTmax及びT1/2寿命を示す。限定的なヒトの文献では、酸性形態にほとんど焦点が当てられておらず、経口摂取により、この研究は、高等哺乳動物種において新規となり、CBG及びCBGAの薬物動態を調べ、CBGAの吸収及び保持における決定的な優越性を示す。
【0328】
2週間の期間にわたるCBG及びCBGAの薬物動態は、絶食又は給餌状態の両方での経口投与後の吸収及び保持を示す。しかし、CBGAは、CBGと比較して、はるかに高い濃度で吸収され、はるかに高い血清濃度を維持する。比較すると、CBGAの吸収及び保持は、CBGで達成され得るものよりもほぼ10倍高いようであるため、これにより、CBGAはより良好な薬理学的分子となる。我々の小規模研究では、CBGでもCBGAでも週又は給餌/絶食状態の間に有意差はなかったが、CBGAの経時的なp値は、0.11であり、経時的な潜在的な差異を指し、これは臨床的に関連がある場合もあれば、そうでない場合もある。興味深いことに、給餌状態又は絶食状態に関係なく、2週目の濃度は1週目よりも低く、これは、投与開始時に発生する肝代謝に変化があり得、これにより、尿又は胆汁中のCBGの除去につながる可能性があり、シトクロムp450の酵素誘導又は阻害についての更なる調査が必要となることを示唆している。
2mg/kgで1日2回、2週間経口投与されたCBG及びCBGAは、イヌにとって非常に安全であると思われる。身体検査では、行動、神経学的状態、又は活動レベルの変化は見られなかった。2週間の期間における給餌状態の血清生化学的評価により、アルブミン、クレアチニン、AST、及びコレステロールの穏やかな有意な上昇が明らかになった。絶食状態では、クレアチニンも穏やかであるが有意な上昇があった。しかし、これらの変動のいずれも参照範囲外ではなかった。より重要なことに、肝臓酵素の上昇は、我々の集団になかった。特に、ALPは、絶食状態及び給餌状態の両方で減少することが観察された。表3は、血清生化学結果を示す。
【0329】
全血球計算を評価すると、ベースラインと比較して、2週時点での絶食状態及び給餌状態の両方で、白血球数及び好中球の穏やかであるが有意な増加があった。血小板及び単球は、絶食状態でのみ著しく増加した。ヘマトクリットは、給餌状態でのみ上昇した。統計的に有意な変化が生じたが、いずれも参照範囲外には入らなかったため、臨床的に関連するものはなかった。白血球数及び好中球の上昇が、CBG又はCBGAの免疫刺激に続発するか、又は投与のためのビヒクルとして使用されるオイルに続発し得るかは不明である。本試験中にプラセボ治療がなかったという我々の研究の主要な制限のため、これらの知見は弱く、したがって、血清化学変化及び全血球計算に対する効果は、提供された大麻サプリメントのベースとしての少量のゴマ油に起因する可能性がある。更に、この研究で使用されたイヌは、共存症を有するコンパニオンのイヌを反映しない可能性がある、小規模な均質な集団であった。全血球計算データを表4に示す。
【0330】
イヌを、最初の投与の間、及び2週間の治療期間にわたって徐脈について追跡したところ、心拍数の著しい変化は見られなかった。CBGの低い用量及び不十分な吸収により、全体的にα-2アドレナリン刺激の欠如がもたらされた可能性があり、CBGA分子が、我々の小規模なコホートにおける経口吸収時に徐脈を誘導しないと安全に想定することができる。心拍数データを表5に示す。
【0331】
結論として、本研究は、2mg/kgで1日2回、ゴマ油中で2週間経口投与されたCBG及びCBGA大麻抽出物が、イヌに吸収され、保持されることを示す最初のものである。消失動態及び長期的な治療上の懸念を理解するために更なる研究が必要であるが、CBGAは、はるかにより吸収可能であり、より長い時間にわたってより高い血清濃度で保持され、薬理学的利益を有する可能性が高い。健康なイヌ集団における血清生化学、血球数、身体検査、及び心拍数モニタリングの短期評価では、CBG及びCBGAの両方が安全であると思われる。この特定の大麻抽出物は、短期的な消費に対して安全であると思われ、大麻成分、利用される担体オイル、又は他のエマルションの違いにより、他の製品と直接比較する場合には、注意すべきである。疼痛、神経学的、及び炎症性状態におけるCBG及びCBGAの薬理学的利益を評価するための臨床試験が必要であり、酸性形態に焦点を当てることは、観察される吸収動態に起因して価値があり得る。
【表3】
ALT、アラニンアミノトランスフェラーゼ;AST、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、ALP、アルカリホスファターゼ;GGT、ガンマ-グルタミルトランスフェラーゼ
【表4】
【表5】
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】