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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-16
(54)【発明の名称】バルブ及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
   F16K 11/074 20060101AFI20241008BHJP
   F16K 1/24 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
F16K11/074 Z
F16K1/24 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523102
(86)(22)【出願日】2022-11-29
(85)【翻訳文提出日】2024-04-17
(86)【国際出願番号】 EP2022083677
(87)【国際公開番号】W WO2023094697
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】63/264,634
(32)【優先日】2021-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517381566
【氏名又は名称】サン-ゴバン パフォーマンス プラスティクス エルプラスエス ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エルゼット,クリスチャン
(72)【発明者】
【氏名】シュミーチ,マイク
【テーマコード(参考)】
3H052
3H067
【Fターム(参考)】
3H052AA01
3H052BA25
3H052BA35
3H052CA11
3H052CD01
3H067AA01
3H067CC32
3H067CC45
3H067DD08
3H067DD09
3H067FF17
(57)【要約】
【解決手段】 入口開口部(112)及び複数の出口開口部(114)を含むバルブ本体(102)と、複数の出口開口部のうちの少なくとも1つを封止するように適合される作動ゲート(130)と、を含む、バルブ(100)であって、作動ゲートが、中心軸(3000)周りに偏心して回転する一方で、作動時に、中心軸に垂直な方向にも並進するように適合される、バルブ(100)。
【選択図】図1A

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バルブであって、
入口開口部及び複数の出口開口部を備えるバルブ本体と、
前記複数の出口開口部のうちの少なくとも1つを封止するように適合される作動ゲートと
を備え、前記作動ゲートが、中心軸周りに偏心して回転する一方で、作動時に、前記中心軸に垂直な方向にも並進するように適合される、バルブ。
【請求項2】
前記作動ゲートが、第1のフランジと、第2のフランジと、第3のフランジと、を備えるY字形状を備える、請求項1に記載のバルブ。
【請求項3】
前記第1のフランジ又は前記第2のフランジのうちの少なくとも1つが、前記複数の出口開口部のうちの少なくとも1つを通る流体の流れを実質的に阻止するように適合される、請求項2に記載のバルブ。
【請求項4】
前記第3のフランジが、拡大端部を備える、請求項2又は3に記載のバルブ。
【請求項5】
前記バルブ本体が、作動時に、前記中心軸に垂直な方向への前記作動ゲートの並進を可能にする前記第3のフランジを、少なくとも部分的に収容するチャネルを備える、請求項2~4のいずれか一項に記載のバルブ。
【請求項6】
前記バルブ本体が、側壁を備え、前記側壁が、前記第1のフランジ又は前記第2のフランジのうちの少なくとも1つとの間に最小の隙間を設けるように適合される、請求項2~5のいずれか一項に記載のバルブ。
【請求項7】
前記側壁が、前記第1のフランジ又は前記第2のフランジのうちの少なくとも1つに接触するように適合される返しを備える、請求項6に記載のバルブ。
【請求項8】
前記バルブ本体が、前記バルブ本体側壁の内部に配置された複数の出口ゲートを備える、請求項6又は7に記載のバルブ。
【請求項9】
前記作動ゲートが、前記作動ゲートの偏心回転を可能にするピンに動作可能に取り付けられる、請求項1~8のいずれか一項に記載のバルブ。
【請求項10】
前記ピンが、シャフトに結合され、前記作動ゲートの偏心回転を可能にする、請求項9に記載のバルブ。
【請求項11】
前記複数の出口開口部が、平面構成で配置される、請求項1~10のいずれか一項に記載のバルブ。
【請求項12】
前記少なくとも1つの入口開口部が、複数の開口部を備える、請求項1~11のいずれか一項に記載のバルブ。
【請求項13】
バルブ本体が、前記作動ゲートと、上部及び底部のうちの他方と、の間に最小の隙間を設けるように適合される、前記上部と、前記底部と、を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載のバルブ。
【請求項14】
アセンブリであって、
流体リザーバと、
前記流体リザーバに対して流体の流れを制限するように適合されるバルブであって、前記バルブが、
入口開口部及び複数の出口開口部を備えるバルブ本体と、
前記複数の出口開口部のうちの少なくとも1つを封止するように適合される作動ゲートと、を備え、
前記作動ゲートが、中心軸周りに偏心して回転する一方で、作動時に、前記中心軸に垂直な方向にも並進するように適合される、バルブと、を備える、アセンブリ。
【請求項15】
バルブを動作させる方法であって、
流体を、バルブ本体の入口開口部を通して、前記バルブ本体の第1の出口開口部に移動させることと、
前記第1の出口開口部を閉鎖し、第2の出口開口部を開放するように、ゲートを中心軸周りに偏心して回転させる一方で、前記ゲートを前記中心軸に垂直な方向にも並進させることによって、前記バルブ本体内の前記ゲートを作動させることと、
流体を、前記バルブ本体の前記入口開口部を通して、前記バルブ本体の前記第2の出口開口部に移動させることと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、バルブ、並びにその製造方法及び使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
バルブは、2つ以上の流体導管間の流体の流れを制限及び制御するために利用することができる。バルブ産業は、構成要素の動作効率及び寿命を向上する一方で、バルブ用途内で、空間及び質量を節約し、集積度を増加し、堅牢性を向上し、コストを最適化するために、バルブ設計の改良を要求し続けている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本明細書に記載する態様によれば、バルブは、入口開口部及び複数の出口開口部を含むバルブ本体と、複数の出口開口部のうちの少なくとも1つを封止するように適合される作動ゲートと、を含むことができ、作動ゲートは、中心軸周りに偏心して回転する一方で、作動時に、中心軸に垂直な方向にも並進するように適合される。
【0004】
本明細書に記載する別の態様によれば、アセンブリは、流体リザーバと、流体リザーバに対して流体の流れを制限するように適合されるバルブと、を含むことができ、バルブは、入口開口部及び複数の出口開口部を含むバルブ本体と、複数の出口開口部のうちの少なくとも1つを封止するように適合される作動ゲートと、を含み、作動ゲートは、中心軸周りに偏心して回転する一方で、作動時に、中心軸に垂直な方向にも並進するように適合される。
【0005】
本明細書に記載する別の態様によれば、バルブを動作させる方法は、流体を、バルブ本体の入口開口部を通して、バルブ本体の第1の出口開口部に移動させることと、第1の出口開口部を閉鎖し、第2の出口開口部を開放するように、ゲートを中心軸周りに偏心して回転させる一方で、ゲートを中心軸に垂直な方向にも並進させることによって、バルブ本体内のゲートを作動させることと、流体を、バルブ本体の入口開口部を通して、バルブ本体の第2の出口開口部に移動させることと、を含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
実施形態は、例として示されており、添付の図面に限定されることを意図しない。
【0007】
図1A図1Aは、一実施形態による、バルブの斜視切断図を含む。
図1B図1Bは、一実施形態による、バルブの側面切断図を含む。
図1C図1Cは、一実施形態による、バルブの上部切断図を含む。
図2A図2Aは、一実施形態による、第1の構成におけるバルブの斜視切断図を含む。
図2B図2Bは、一実施形態による、第1の構成におけるバルブの斜視切断図を含む。
図2C図2Cは、一実施形態による、第1の構成におけるバルブの斜視切断図を含む。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図面と組み合わせた以下の説明は、本明細書に開示される教示の理解を補助するために提供される。以下の考察は、教示の特定の実施態様及び実施形態に焦点を当てている。この焦点は、教示を説明するのを助けるために提供されており、教示の範囲又は適用性に関する限定として解釈されるべきではない。しかしながら、本出願に開示される教示に基づいて他の実施形態を使用することができる。
【0009】
「備える、含む(comprises)」、「備える、含む(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」という用語、又はそれらの任意の他の変形は、非排他的包含を網羅することを意図している。例えば、特徴のリストを含む方法、物品、又は装置は、必ずしもそれらの特徴のみに限定されるものではないが、明示的に列挙されていない他の特徴、又はそのような方法、物品、若しくは装置に固有の他の特徴を含み得る。更に、矛盾する記載がない限り、「又は(or)」は、包含的なorを指し、排他的なorを指すのではない。例えば、条件A又はBは、以下のいずれか1つによって満たされる:Aが真であり(又は存在し)、Bが偽である(又は存在しない)、Aが偽であり(又は存在せず)、Bが真である(又は存在する)、及び、AとBとの両方が真である(又は存在する)。
【0010】
「概して」、「実質的に」、「およそ」などの用語は、所与の値からの偏差の範囲を網羅することを意図している。特定の実施形態では、「概して」、「実質的に」、「およそ」などの用語は、値の10%以内、値の9%以内、値の8%以内、値の7%以内、値の6%以内、値の5%以内、値の4%以内、値の3%以内、値の2%以内、又は値の1%以内の値のいずれかの方向への偏差を指す。
【0011】
また、「a」又は「an」の使用は、本明細書に記載の要素及び構成要素を説明するために用いられる。これは、単に便宜上、及び本発明の範囲の一般的な意味を与えるために行われる。この説明は、そうでないことを意味することが明らかでない限り、1つ、少なくとも1つ、又は単数形が複数形も含むものとして、又はその逆として理解されるべきである。例えば、単一の物品が本明細書に記載されている場合、単一の物品の代わりに2つ以上の物品を使用することができる。同様に、2つ以上の物品が本明細書に記載されている場合、その2つ以上の物品を単一の物品に置き換えることができる。
【0012】
他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。材料、方法、及び実施例は、例解的であるに過ぎず、限定的であることを意図しない。本明細書に記載されていない範囲で、特定の材料及び処理行為に関する多くの詳細は従来通りであり、バルブ及び流体輸送の技術分野内の教科書及び他の情報源に見出すことができる。
【0013】
図1Aは、一実施形態による、バルブ100の斜視図を含む。バルブ100は、概して、バルブ本体102と、バルブ本体102内に少なくとも部分的に配置される作動ゲート130と、を含むことができる。一実施形態では、バルブ本体102は、少なくとも1つの入口開口部112を含んでもよい。別の実施形態では、バルブ本体102は、複数の入口開口部112を含んでもよい。一実施形態では、入口開口部112は、互いに同じサイズ及び形状を有してもよい。一実施形態では、入口開口部112は、互いに異なるサイズ及び形状を有してもよい。バルブ本体102は、少なくとも1つの出口開口部114を含んでもよい。別の実施形態では、バルブ本体102は、複数の出口開口部114a、114bを含んでもよい。一実施形態では、出口開口部114a、114bは、互いに同じサイズ及び形状を有してもよい。一実施形態では、出口開口部114a、114bは、互いに異なるサイズ及び形状を有してもよい。複数の出口開口部114a、114bは、図1Aに示されるように、平面構成で配置されてもよい。複数の出口開口部114a、114bは、非平面構成で配置されてもよく、異なる方向であってもよく、又は中心軸3000に沿った異なる場所にあってもよい。いくつかの実施形態では、作動ゲート130は、第1の構成において、第1の出口開口部114a及び第2の出口開口部114bを開放するように、バルブ本体102内で回転及び/又は並進するように適合することができる。作動ゲート130は、第2の構成において、第1の出口開口部114aを開放する一方で、第2の出口開口部114bを閉鎖するように、移動して、バルブ本体102内で回転及び/又は並進するように適合することができる。作動ゲート130は、第3の構成において、第2の出口開口部114bを開放する一方で、第1の出口開口部114aを閉鎖するように、移動して、バルブ本体102内で回転及び/又は並進するように適合することができる。第1の構成において、バルブ100は、入口開口部112と第1の出口開口部114aとの間の流体通過を可能にし、入口開口部112と第2の出口開口部114bとの間の流体通過を可能にすることができる。第2の構成では、バルブ100は、入口開口部112と第1の出口開口部114aとの間の流体通過を可能にする一方で、入口開口部112と第2の出口開口部114bとの間の流体通過を阻止することができる。第3の構成では、バルブ100は、入口開口部112と第2の出口開口部114bとの間の流体通過を可能にする一方で、入口開口部112と第1の出口開口部114aとの間の流体通過を阻止することができる。このようにして、バルブ100は、構成間で周期変動してもよい。
【0014】
一実施形態では、少なくとも1つの入口開口部112は、流体通路のために、直線、多角形、楕円形、円形、又は弓形の断面を形成してもよい。一実施形態では、入口開口部112は、流体通路のために円形断面を形成してもよい。一実施形態では、入口開口部112は、管を形成してもよい。一実施形態では、少なくとも1つの出口開口部114は、流体通路のために、直線、多角形、楕円形、円形、又は弓形の断面を形成してもよい。一実施形態では、出口開口部114は、流体通路のために、円形断面を形成してもよい。一実施形態では、出口開口部114は管を形成してもよい。一実施形態では、少なくとも1つの入口開口部112は、少なくとも1つの出口開口部114よりも大きい断面積を有してもよい。一実施形態では、少なくとも1つの入口開口部112は、少なくとも1つの出口開口部114よりも小さい断面積を有してもよい。一実施形態では、少なくとも1つの入口開口部112は、少なくとも1つの出口開口部114と実質的に同じ断面積を有してもよい。
【0015】
更に図1Aを参照すると、一実施形態では、バルブ本体102は、側壁105を含んでもよい。一実施形態では、バルブ本体102は、上部102aと、底部102bと、を含んでもよい。上部102aは、底部102bと結合してバルブ本体102を形成してもよい。上部102aは、締結具103によって、底部102bと結合してバルブ本体102を形成してもよい。締結具103は、ナット、ボルト、軸受、バテン、バックル、クリップ、フランジ、フロッグ、グロメット、フックアンドアイ、ラッチ、ペグ、釘、リベット、さねはぎ、ねじアンカー、スナップ締結具、ステッチ、ねじ山付き締結具、タイ、トグルボルト、ウェッジアンカー、超音波溶接、のり若しくは接着剤、封止、圧入のうちの少なくとも1つを含んでもよく、又は異なる方法で取り付けられてもよい。図1Aに示されるように、締結具103は、上部102a及び底部102b内の孔103bに嵌合するように適合されたボルト103aを含んでもよく、ボルトは、上部102a及び底部102bを共に固定するように適合される。いくつかの実施形態では、締結具103は、上部102aと底部102bとの間に締まり嵌めを設け、流体が出口開口部の外側でバルブ100から出ることを阻止するように適合された漏れ阻止バルブ本体102を設けてもよい。いくつかの実施形態では、上部102a及び底部102bは、作動ゲート130と、上部102a及び底部102bの他方と、の間に最小の隙間を設けるように適合されてもよい。換言すれば、最小限の流体は、中心軸3000によって画定される軸方向において、作動ゲート130と上部102aとの間の、又は作動ゲート130と底部102bとの間の、境界面を通過しないか、又は最小限しか通過しないでもよい。バルブ100は、流体が実質的に軸3000に垂直な方向に(例えば、入口開口部112から出口開口部114に)のみ通過することを可能にするように適合されてもよい。
【0016】
更に図1Aを参照すると、一実施形態では、バルブ本体102は、バルブチャンバ104を含むことができる。バルブチャンバ104は、作動ゲート130を少なくとも部分的に又は完全に収容し、少なくとも1つの入口開口部112と、少なくとも1つの出口開口部114との間の境界面を形成してもよい。バルブチャンバ104は、作動ゲート130を完全に収容してもよい。一実施形態では、バルブ本体102は、少なくとも1つの出口ゲート116を含んでもよい。出口ゲート116は、バルブチャンバ104及び出口開口部114に流体接続されてもよい。出口ゲート116は、バルブ100の動作中に、作動ゲート130によって遮断される、バルブチャンバ104と出口開口部114との間の仕切りであってもよい。一実施形態では、少なくとも1つの出口ゲート116は、側壁105上に、出口開口部114に直接隣接して、配置されてもよい。一実施形態では、少なくとも1つの出口ゲート116は、側壁105の内部に配置されてもよい。任意選択で、一実施形態では、少なくとも1つの出口ゲート116は、出口ゲート116と出口開口部114との間でバルブ本体102内に出口ゲートチャンバ118を形成してもよい。出口ゲート116は、直線、多角形、楕円形、円形、又は弓形の断面を有する空隙を形成してもよい。一実施形態では、図1Aに示されるように、バルブ本体102は、複数の出口チャンバ118a、118bへの複数の開口部117a、117bを含む複数の出口ゲート116a、116bを含んでもよい。図1Aに示されるように、複数の出口ゲート116a、116bは、直線断面を形成してもよい。バルブ本体102(例えば、バルブチャンバ104)は、チャネル107を更に含んでもよい。チャネル107は、隣接する出口チャンバ118a、118b間に位置してもよい。一実施形態では、チャネル107は、直線、多角形、楕円形、円形、又は弓形の断面を形成してもよい。
【0017】
更に図1Aを参照すると、上述したように、バルブ100は、作動ゲート130を含んでもよい。作動ゲート130は、複数のフランジを含んでもよい。一実施形態では、作動ゲート130は、実質的に「Y」字形を形成するように、第1のフランジ132と、第2のフランジ134と、第3のフランジ136と、を含んでもよい。一実施形態では、フランジ132、134、136のうちの少なくとも1つは、概して平坦とすることができる。更に特定の実施形態では、フランジ132、134、136のうちの少なくとも1つは、平面とすることができる。フランジ132、134、136は、基部138において一体になってもよい。一実施形態では、第1のフランジ132及び第2のフランジ134は、バルブチャンバ104内に位置してもよく、以下で更に詳細に説明されるように、作動ゲート130の作動時に、複数の出口ゲート116a、116bのうちの少なくとも1つを通る流体の流れを実質的に阻止して、出口開口部114a、114bのうちの少なくとも1つへの流体通過を阻止又は可能にするように適合されてもよい。一実施形態では、図1Aに示されるように、第3のフランジ136は、拡大端部を含んでもよい。一実施形態では、第3のフランジ136は、チャネル107内に収容されてもよく、チャネル107は、チャネル107内での第3のフランジ136の軸方向並進及び回転(例えば、振り子運動)を可能にするように独自に成形される。結果として、一実施形態では、第3のフランジ136は、チャネル107内に収容され、以下で更に詳細に説明されるように、作動時に、中心軸3000に垂直な方向への作動ゲート130の並進を可能にしてもよい。一実施形態では、フランジ132、134、136は各々、異なる長さを有してもよい。一実施形態では、フランジ132、134、136のうちの少なくとも2つは、同じ長さを有してもよい。フランジ132、134、136の長さは、バルブ本体102のサイズに適合されてもよい。
【0018】
図1Bは、一実施形態による、バルブ100の切断側面図を含む。図1Bのバルブ100の構成要素は、図1Aにおいて上述したものと実質的に同じであってもよく、別段の指示がない限り、図1Aに対して対応してラベル付けされてもよい。図1Bに示されるように、中心軸3000は、駆動機構150の回転中心として機能する。いくつかの実施形態では、駆動機構150は、バルブ100内の作動ゲート130を対応して作動させる(例えば、回転及び/又は並進させる)ために、回転するように適合されたシャフトであってもよい。駆動機構150は、シャフト152を回転させる電力を供給する動力源190に動作可能に接続されるシャフト152を更に含んでもよい。動力源190は、エンジン、空気圧モータ、電気モータ、磁気アクチュエータを含むがこれらに限定されないモータを含んでもよく、又は別のタイプであってもよい。更に、一実施形態では、駆動機構150及び/又はモータ190は更に、作動ゲート130を回転させ、バルブ100内の流体の流れを変化させるために、モータ190からの動力が駆動機構150に加えられるべきであることを示すように適合された電子制御ユニット(ECU)195に動作可能に更に接続されてもよい。電子制御ユニット(ECU)195は、1つ又は複数のプログラム可能言語を理解、分析、及び/又は実装し得るコントローラ、コンピュータ、又はプロセッサを含んでもよい。電子制御ユニット(ECU)195は、バルブ100によって提供される情報を、及び/又はユーザによって提供される情報を、処理することが可能であってもよい。一実施形態では、電子制御ユニット195は、ワイヤを介して駆動機構150に接続してもよい。一実施形態では、電子制御ユニット195は、駆動機構150に無線で接続してもよい。一実施形態では、電子制御ユニット195は、バルブ100内の流体の状態を感知するように適合されたセンサを含んでもよい。センサは、バルブ200内の任意の場所に配置されてもよく、取り外し可能であってもよい。
【0019】
更に図1Bを参照すると、駆動機構150は、バルブ100を形成するように、バルブ本体102の底部102bと結合してもよい。別の実施形態では、駆動機構150は、バルブ100を形成するように、バルブ本体102の上部102aと結合してもよい。いくつかの実施形態では、駆動機構150は、締結具154を通してバルブ100を形成するように、バルブ本体102の底部102bと結合してもよい。締結具154は、ナット、ボルト、軸受、バテン、バックル、クリップ、フランジ、フロッグ、グロメット、フックアンドアイ、ラッチ、ペグ、釘、リベット、さねはぎ、ねじアンカー、スナップ締結具、ステッチ、ねじ山付き締結具、タイ、トグルボルト、ウェッジアンカーのうちの少なくとも1つを含んでもよく、又は異なる方法で取り付けられてもよい。図1Bに示されるように、締結具154は、駆動機構150及び底部102bを共に固定するために、バルブ本体102の底部102上のねじ山付き締結具と螺合するように適合される、シャフト152上のねじ山付き締結具を含んでもよい。駆動機構150のシャフト152は、締結具154を通してバルブ本体102の底部102bと結合され得るとき、駆動機構150内で引き続き回転してもよい。いくつかの実施形態では、駆動機構150(例えば、シャフト152)は、ピン160を更に含んでもよい。ピン160は、作動ゲート130の基部138に動作可能に結合されても、取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、図1Bに示されるように、ピン160は、駆動機構150を作動ゲート130に固定して結合するために、作動ゲート130の基部138の孔内に嵌合してもよい。いくつかの実施形態では、図1Bに示されるように、ピン160は、中心軸3000(すなわち、駆動機構150の回転中心)からの任意の距離で、駆動機構150を作動ゲート130に固定的に結合するように、作動ゲート130の基部138の孔内に嵌合してもよい。このようにして、作動ゲート130の基部138の孔は、中心軸3000(すなわち、駆動機構150の回転中心)に対して偏心してピン160に結合されてもよい。このようにして、作動ゲート130は、駆動機構150に動作可能に接続され、以下で更に詳細に説明されるように、作動ゲート130の偏心回転及び並進を可能にする。
【0020】
図1Cは、一実施形態による、バルブ100の切断上面図を含む。図1Cのバルブ100の構成要素は、図1A図1Bにおいて上述したものと実質的に同じであってもよく、別段の指示がない限り、図1A図1Bに対して対応してラベル付けされてもよい。図1Cに示されるように、中心軸3000は、駆動機構の回転中心として機能する。駆動機構の回転を通じて、上述のように、作動ゲート130は、距離Dによって示されるように、バルブ本体102の平面内で中心軸3000に垂直な方向に回転中心(すなわち、中心軸3000)からオフセットされているピン160(作動ゲート130の孔138に結合されている)に起因して、中心軸3000周りに偏心して回転してもよい。更に、第3のフランジ136がバルブ本体102のチャネル107内に位置することに起因して、作動ゲート130の偏心回転は、作動時に、中心軸3000に垂直な方向への作動ゲート130の並進によって補助されてもよい。換言すれば、第3のフランジ136は、作動ゲート130の偏心回転及び並進を可能にするチャネル107内の偏心振り子として機能する。第3のフランジ136とチャネル107との間の相互作用により、駆動機構が、中心軸3000周りに第1の方向に回転する一方で、作動ゲート130は、中心軸3000周りに反対方向に作動することに留意されたい。作動ゲート130の組み合わせられた偏心回転及び並進は、矢印155によって示される、作動ゲート130の第1のフランジ132又は第2のフランジ134のうちの少なくとも1つの軌跡を生成する。この線形軌跡は、第3のフランジ136の軸方向端部と中心軸3000との間の距離に加えて、作動ゲート130の基部138と中心軸3000との間の距離Dによって生成される。これらの距離は、バルブ本体102の寸法と一致するように適合されてもよい。結果として生じる作動ゲート130の偏心回転及び並進移動は、第2の構成から第1の構成へ、次いで第3の構成へ移動する際の第1のフランジ132の移動を模倣する線170と、第2の構成から第1の構成へ、次いで第3の構成へ移動する際の第2のフランジ134の移動を模倣する線175と、によって示される。このようにして、作動ゲート130は、中心軸3000に対する偏心回転及び並進に適合されてもよい。
【0021】
更に図1Cを参照すると、第2及び第3の構成において、側壁105と、作動ゲート130の第1のフランジ132又は第2のフランジ134のうちの少なくとも1つと、の間の隙間が0であり得るように、バルブ本体102は、構成間を移動する際に、側壁105と、作動ゲート130の第1のフランジ132又は第2のフランジ134のうちの少なくとも1つと、の間に最小の隙間を設けるように成形されてもよい。換言すれば、バルブ本体105の側壁105は、作動ゲート130の第1のフランジ132又は第2のフランジ134のうちの少なくとも1つの軌跡に沿って設計又は調整(例えば、テーパ状に)されてもよく、これにより、第2及び第3の構成におけるそれぞれのフランジ132、134間の一定の断面変化が可能になり、作動ゲート130が移動するにつれて、出口ゲート116a、116bのうちの少なくとも1つへの流体の流れが低減されることになる。その結果、バルブ100が第1の構成にあるとき、バルブチャンバ104の両側の断面積は、実質的に同じサイズである。一実施形態では、側壁105は、作動ゲート130を第2又は第3の構成のうちの1つにロックするように適合されるロック機構109を含んでもよい。ロック機構109は、作動ゲート130の第1のフランジ132又は第2のフランジ134と係合して、バルブを第2又は第3の構成に選択的に維持するように適合されてもよい。いくつかの実施形態では、図1Cに示されるように、第2又は第3の構成における第1のフランジ132又は第2のフランジ134のためのスロットを提供し、作動ゲート130の回転及び/又は軸方向並進をある程度制限又は遅延させる、側壁105上の返し、リップ、ステー、ランプ、タブ、テクスチャ加工/把持可能表面、又はクリップを、ロック機構190は含んでもよい。
【0022】
図2A図2Cは、一実施形態による、バルブ200の切断上面図を含む。図2A図2Cのバルブ200の構成要素は、特に明記しない限り、図1A図1Cにおいて上述したものと機能が実質的に同じであってもよく、図1A図1Cに対して対応してラベル付けされてもよい。図2Aは、上述したような第1の構成におけるバルブ200を示している。図2Bは、上述したような第2の構成におけるバルブ200を示している。図2Cは、上述したような第3の構成におけるバルブ200を示している。
【0023】
図2Aに示されるように、バルブ200が第1の構成にあるとき、作動ゲート130の第1のフランジ232は、第1の(中立)位置にあって、第1の出口開口部214a及び第2の出口開口部214bを開放し、流体の流れ矢印265によって示されるように、入口開口部212から第1の出口開口部214a及び第2の出口開口部214bへの流体の流れを可能にしてもよい。いくつかの実施形態では、第1の構成において、作動ゲートの第1のフランジ232の縁部と側壁205との間の距離は、作動ゲートの第2のフランジ234の縁部と側壁205との間の距離と実質的に同様であってもよく、これにより、実質的に同様の量の流体が、第1の出口開口部214aと第2の出口開口部214bとの間を均一に通過することが可能になる。
【0024】
図2Bに示されるように、バルブ200が第2の構成にあるとき、作動ゲート130は、第2の位置にあって、第1の出口開口部214aを開放し、第2の出口開口部114bを閉鎖し、入口開口部212から第1の出口開口部214aへの流体の流れを可能にする一方で、流体の流れの矢印265によって示されるように、第2の出口開口部114bへの流体の流れを阻止又は妨害してもよい。図2Bに示されるように、作動ゲート230の第1のフランジ232は、バルブチャンバ204の側壁205との間に広い隙間を有してもよく、第2のフランジ234が第2の出口ゲート216bを覆っている及び/又は封止を設けているので、作動ゲート230の第2のフランジ234とバルブチャンバ204の側壁205との間に最小限の隙間があっても、隙間がなくてもよい。一実施形態では、第2のフランジ234は、この構成においてロック機構209内にあってもよい。構成間の移動は、上述のように、作動ゲート230の偏心回転及び軸方向並進を通して行われてもよい。
【0025】
図2Cに示されるように、バルブ200が第3の構成にあるとき、作動ゲート130は、第3の位置にあって、第1の出口開口部214aを閉鎖し、第2の出口開口部114bを開放し、入口開口部212から第2の出口開口部214bへの流体の流れを可能にする一方で、流体の流れの矢印265によって示されるように、第1の出口開口部114aへの流体の流れを阻止又は妨害してもよい。図2Cに示されるように、作動ゲート230の第2のフランジ234は、バルブチャンバ204の側壁205との間に広い隙間を有し、第1のフランジ232が第1の出口ゲート216aを覆っている、及び/又は封止を設けているので、作動ゲート230の第1のフランジ232とバルブチャンバ204の側壁205との間に最小限の隙間があっても、又は隙間がなくてもよい。一実施形態では、第1のフランジ232は、この構成においてロック機構209内にあってもよい。構成間の移動は、上述のように、作動ゲート230の偏心回転及び軸方向並進を通して行われてもよい。
【0026】
いくつかの実施形態では、図2Cに示されるように、バルブ200は、アセンブリ2000内に配置されてもよい。アセンブリ2000は、流体リザーバ299と、流体リザーバ299に対する流体の流れを制限するように適合されるバルブ200と、を含んでもよい。バルブ200は、入口開口部212及び複数の出口開口部214a、214bを含むバルブ本体202と、複数の出口開口部214a、214bの少なくとも1つを封止するように適合される作動ゲート230と、を含んでもよい。作動ゲート230は、中心軸3000の周りに偏心して回転する一方で、作動時に、中心軸3000に対して垂直な方向にも並進するように適合されてもよい。
【0027】
上述のように、いくつかの実施形態では、バルブ200を動作させる方法が示されている。本方法は、流体265を、バルブ本体202の入口開口部112を通してバルブ本体202の第1の出口開口部114aに移動させること、を含んでもよい。本方法は、ゲート230を中心軸3000の周りに偏心して回転させる一方で、ゲート230を中心軸3000に垂直な方向に並進させて、第1の出口開口部114aを閉鎖し、第2の出口開口部114bを開放することによって、バルブ本体202内のゲート230を作動させること、を更に含んでもよい。本方法は、流体265を、バルブ本体202の入口開口部112を通してバルブ本体202の第2の出口開口部114bに移動させること、を更に含んでもよい。
【0028】
バルブ(バルブ本体、作動ゲート、又は駆動機構のうちの少なくとも1つを含む)は、バルブ技術における任意の好適な材料から形成することができる。特定の実施形態では、バルブ(バルブ本体、作動ゲート、又は駆動機構のうちの少なくとも1つを含む)は、少なくとも部分的にポリマーを含むことができる。ポリマーは、ポリケトン、ポリアラミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルホン、ポリアミドイミド、超高分子量ポリエチレン、フルオロポリマー、ポリベンズイミダゾール、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレン(PE)、ポリスルホン、ポリアミド(PA)、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリウレタン、ポリエステル、液晶ポリマー(LCP)、又はそれらの任意の組合せを含む群から選択されてもよい。ポリマーは、熱可塑性ポリマー又は熱硬化性ポリマーであってもよい。一実施形態では、ジャケット102は、フルオロポリマーを含むか、又は更には本質的にそれからなってもよい。例示的なフルオロポリマーとしては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、パーフルオロアルコキシ(PFA)、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン及びフッ化ビニリデンのターポリマー(THV)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)、エチレンクロロトリフルオロエチレンコポリマー(ECTFE)、又はこれらの任意の組合せが挙げられる。他のフルオロポリマー、ポリマー、及びブレンドが、バルブの組成物に含まれてもよい。別の特定の実施形態では、バルブ(バルブ本体、作動ゲート、又は駆動機構のうちの少なくとも1つを含む)は、少なくとも部分的に、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)などのポリエチレン(PE)を含む、又は更には本質的にそれからなることができる。別の特定の実施形態では、バルブ(バルブ本体、作動ゲート、又は駆動機構のうちの少なくとも1つを含む)は、熱可塑性エラストマー炭化水素ブロックコポリマー、ポリエーテル-エステルブロックコポリマー、熱可塑性ポリアミドエラストマー、熱可塑性ポリウレタンエラストマー、熱可塑性ポリオレフィンエラストマー、熱可塑性加硫物、オレフィン系コポリマー、オレフィン系ターポリマー、ポリオレフィンプラストマー、又はこれらの組合せを含んでもよい。一実施形態では、バルブ(バルブ本体、作動ゲート、又は駆動機構のうちの少なくとも1つを含む)は、スチレン-ブタジエン、スチレン-イソプレン、それらのブレンド又は混合物などのスチレン系ブロックコポリマーを含んでもよい。例示的なスチレン系熱可塑性エラストマーとしては、スチレン-ブタジエン-スチレン(styrene-butadiene-styrene、SBS)、スチレン-イソプレン-スチレン(styrene-isoprene-styrene、SIS)、スチレン-エチレンブチレン-スチレン(styrene-ethylene butylene-styrene、SEBS)、スチレン-エチレンプロピレン-スチレン(styrene-ethylene propylene-styrene、SEPS)、スチレン-エチレン-エチレン-ブタジエン-スチレン(styrene-ethylene-ethylene-butadiene-styrene、SEEBS)、スチレン-エチレン-エチレン-プロピレン-スチレン(styrene-ethylene-ethylene-propylene-styrene、SEEPS)、スチレン-イソプレン-ブタジエン-スチレン(styrene-isoprene-butadiene-styrene、SIBS)、又はこれらの組合せなどのトリブロックスチレン系ブロックコポリマー(styrenic block copolymer、SBC)が挙げられる。市販の例としては、いくつかのグレードのKraton(商標)及びHybrar(商標)樹脂が挙げられる。一実施形態では、バルブ(バルブ本体、作動ゲート、又は駆動機構のうちの少なくとも1つを含む)は、アクリロニトリル-ブタジエン(NBR)、カルボキシル化ニトリル(XNBR)、エチレンアクリレート(AEM、Vamac(登録商標))、エチレンプロピレンゴム(EPR、EPDM)、ブチルゴム(IIR)、クロロプレンゴム(CR)、フルオロカーボン(FKM、FPM)、フルオロシリコーン(FVMQ)、水素化ニトリル(HNBR)、パーフルオロエラストマー(FFKM)、ポリアクリレート(ACM)、ポリウレタン(AU、EU)、シリコーンゴム(Q、MQ、VMQ、PVMQ)、テトラフルオロエチレン-プロピレン(AFLAS(登録商標))(FEPM)のうちの少なくとも1つを含むエラストマーを含んでもよい。
【0029】
一実施形態では、バルブ(バルブ本体、作動ゲート、又は駆動機構のうちの少なくとも1つを含む)は、ガラス、シリカ、粘土マイカ、カオリン、アルミナ、シリカ、二酸化チタン、フッ化カルシウム、窒化ホウ素、マイカ、珪灰石、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア、カーボンブラック、顔料、又はそれらの任意の組合せのうちの少なくとも1つを含むセラミックを含むことができる。
【0030】
一実施形態では、バルブ(バルブ本体、作動ゲート、又は駆動機構のうちの少なくとも1つを含む)は、少なくとも部分的に金属を含むことができる。ある特定の実施形態によれば、金属は、鉄、銅、チタン、スズ、アルミニウム、それらの合金を含んでもよく、又は別の種類の金属であってもよい。一実施形態では、バルブ(バルブ本体、作動ゲート、又は駆動機構のうちの少なくとも1つを含む)は、金属(アルミニウム、亜鉛、銅、マグネシウム、スズ、白金、チタン、タングステン、鉄、青銅、鋼、ばね鋼、ステンレス鋼など)、金属合金(列挙された金属を含む)、陽極酸化金属(列挙された金属を含む)、又はそれらの任意の組合せを含むことができる。
【0031】
一実施形態では、バルブ(バルブ本体、作動ゲート、又は駆動機構のうちの少なくとも1つを含む)は、繊維材料を少なくとも部分的に含むことができる。ある特定の実施形態によれば、繊維材料は、綿、羊毛、ジュート、リネン、絹、麻、ポリエステル、ナイロン、アスベスト、玄武岩、セルロース、糸、レーヨン、又はそれらの任意の組合せを含むことができる。
【0032】
一実施形態では、バルブ(バルブ本体、作動ゲート、又は駆動機構のうちの少なくとも1つを含む)は、少なくとも部分的に石材を含むことができる。ある特定の実施形態によれば、石材は、石、花崗岩、石灰岩、タイル、大理石、砂岩、水晶、石鹸石、アラバスター、スレート、粘土、又はそれらの任意の組合せを含むことができる。
【0033】
一実施形態では、バルブ(バルブ本体、作動ゲート、又は駆動機構のうちの少なくとも1つを含む)は、潤滑材料で処理、含浸、充填、又はコーティングすることができる。例示的な潤滑材料としては、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、グラファイト、グラフェン、膨張グラファイト、窒化ホウ素、タルク、フッ化カルシウム、又はそれらの任意の組合せが挙げられる。更に、潤滑材料は、アルミナ、シリカ、二酸化チタン、フッ化カルシウム、窒化ホウ素、マイカ、ウォラストナイト、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア、カーボンブラック、顔料、又はそれらの任意の組合せを含むことができる。
【0034】
バルブは、任意の流体の流れ用途で使用してもよい。流体は、液体、気体、固体、エマルジョンであってもよく、別のタイプであってもよい。流体は腐食性であっても、非腐食性であってもよい。特定の適切な用途としては、車両構成要素内の、又は他の動的と静的構成要素との間の流体の流れを必要とする他の動的若しくは静的構成要素の、バルブが挙げられる。
【0035】
本明細書の実施形態に従って説明されるバルブは、バルブ動作を最大化する適切に配置された力、及び精密に設計された隙間に起因して、バルブの構成要素が長い寿命を有することを可能にする。その結果、構成要素及びバルブ自体の寿命を改善し、全体的な漏れを低減することを可能にする。更に、本明細書の実施形態によるバルブは、作動力を低減し、それにより、エネルギーが節約され、効率が向上し、コスト及び電力消費が低減し、バルブのサイズ及び重量が低減することを可能にする。
【0036】
多くの異なる態様及び実施形態が可能である。これらの態様及び実施形態のいくつかを以下に記載する。本明細書を読んだ後、当業者は、それらの態様及び実施形態が例解的であるに過ぎず、本発明の範囲を限定するものではないことを理解するであろう。実施形態は、以下に列挙される項目のうちのいずれか1つ以上に沿ったものであってよい。
【0037】
実施形態1:バルブであって、
入口開口部及び複数の出口開口部を備えるバルブ本体と、複数の出口開口部のうちの少なくとも1つを封止するように適合される作動ゲートと、を備え、作動ゲートが、中心軸周りに偏心して回転する一方で、作動時に、中心軸に垂直な方向にも並進するように適合される、バルブ。
【0038】
実施形態2:作動ゲートが、第1のフランジと、第2のフランジと、第3のフランジと、を備えるY字形状を備える、実施形態1に記載のバルブ。
【0039】
実施形態3:第1のフランジ又は第2のフランジのうちの少なくとも1つが、複数の出口開口部のうちの少なくとも1つを通る流体の流れを実質的に阻止するように適合される、実施形態2に記載のバルブ。
【0040】
実施形態4:第3のフランジが、拡大端部を備える、実施形態2又は3に記載のバルブ。
【0041】
実施形態5:バルブ本体が、作動時に、中心軸に垂直な方向への作動ゲートの並進を可能にする第3のフランジを少なくとも部分的に収容するチャネルを備える、実施形態2~4のいずれか1つに記載のバルブ。
【0042】
実施形態6:バルブ本体が、側壁を備え、側壁が、第1のフランジ又は第2のフランジのうちの少なくとも1つとの間に最小の隙間を設けるように適合される、実施形態2~5のいずれか1つに記載のバルブ。
【0043】
実施形態7:側壁が、第1のフランジ又は第2のフランジのうちの少なくとも1つに接触するように適合される返しを備える、実施形態6に記載のバルブ。
【0044】
実施形態8:バルブ本体が、バルブ本体側壁の内部に配置された複数の出口ゲートを備える、実施形態6又は7に記載のバルブ。
【0045】
実施形態9:複数の出口ゲートが、複数の出口開口部に流体接続される、実施形態8に記載のバルブ。
【0046】
実施形態10:作動ゲートが、作動ゲートの偏心回転を可能にするピンに動作可能に取り付けられる、実施形態1~10のいずれか1つに記載のバルブ。
【0047】
実施形態11:ピンが、シャフトに結合され、作動ゲートの偏心回転を可能にする、実施形態10に記載のバルブ。
【0048】
実施形態12:シャフトが、バルブの作動ゲートを作動させるように適合されたモータを備える動力源に動作可能に接続される、実施形態1~11のうちの1つに記載のバルブ。
【0049】
実施形態13:シャフトが、バルブの作動ゲートを作動させるように適合される電子制御ユニットに動作可能に接続される、実施形態1~11のいずれか1つに記載のバルブ。
【0050】
実施形態14:電子制御ユニットが、コントローラ、コンピュータ、又はプロセッサを備える、実施形態12に記載のバルブ。
【0051】
実施形態15:複数の出口開口部が、平面構成で配置される、実施形態1~14のいずれか1つに記載のバルブ。
【0052】
実施形態16:少なくとも1つの入口開口部が、複数の開口部を備える、実施形態1~15のいずれか1つに記載のバルブ。
【0053】
実施形態17:バルブ本体が、作動ゲートと、上部及び底部のうちの他方と、の間に最小の隙間を設けるように適合される、上部と、底部と、を含む、実施形態1~17のいずれか1つに記載のバルブ。
【0054】
実施形態18:アセンブリであって、流体リザーバと、流体リザーバに対して流体の流れを制限するように適合されるバルブであって、バルブが、入口開口部及び複数の出口開口部を備えるバルブ本体と、複数の出口開口部のうちの少なくとも1つを封止するように適合される作動ゲートと、を備え、作動ゲートが、中心軸周りに偏心して回転する一方で、作動時に、中心軸に垂直な方向にも並進するように適合される、バルブと、を備える、アセンブリ。
【0055】
実施形態19:バルブを動作させる方法であって、流体を、バルブ本体の入口開口部を通してバルブ本体の第1の出口開口部に移動させることと、第1の出口開口部を閉鎖し、第2の出口開口部を開放するように、ゲートを中心軸周りに偏心して回転させる一方で、ゲートを中心軸に垂直な方向にも並進させることによって、バルブ本体内のゲートを作動させることと、流体を、バルブ本体の入口開口部を通して、バルブ本体の第2の出口開口部に移動させることと、を含む、方法。
【0056】
実施形態20:アセンブリが、車両内に配置される、実施形態18に記載のアセンブリ。
【0057】
一般的な説明又は実施例において、上で説明された活動の全てが必要とされるわけではなく、特定の活動の一部が必要とされない場合があり、説明される活動に加えて1つ以上の更なる活動が行われ得ることに留意されたい。なおも更に、活動が列挙される順序は、必ずしもそれらが行われる順序ではない。
【0058】
利益、他の利点、及び問題の解決策は、特定の実施形態に関して上で説明されている。しかしながら、利益、利点、問題の解決策、及び任意の利益、利点、又は解決策をもたらすかより顕著にする可能性がある任意の特徴は、請求項のいずれか又は全ての重要な、必要な、又は本質的な特徴として解釈されるべきではない。
【0059】
本明細書に記載の実施形態の明細書及び例解図は、様々な実施形態の構造の一般的な理解を提供することを意図している。明細書及び例解図は、本明細書に記載の構造又は方法を使用する装置及びシステムの全ての要素及び特徴の網羅的かつ包括的な説明として役立つことを意図するものではない。別個の実施形態が単一の実施形態中に組み合わせて提供され得、逆に、簡潔にするために単一の実施形態の文脈において説明されている様々な特徴が、別々に又は任意の部分的組み合わせで提供され得る。更に、範囲に記載された値への言及は、その範囲内の各々の値全てを含む。多くの他の実施形態が、本明細書を読んだ後にのみ当業者に明らかとなり得る。本開示の範囲から逸脱することなく、構造的置換、論理的置換、又は別の変更を行うことができるように、他の実施形態を使用し、本開示から導出することができる。したがって、本開示は、限定的ではなく、例示的なものとみなされるべきである。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図2C
【国際調査報告】