(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-16
(54)【発明の名称】磁気センサ装置
(51)【国際特許分類】
G01R 33/025 20060101AFI20241008BHJP
G01R 33/06 20060101ALI20241008BHJP
G01R 15/20 20060101ALI20241008BHJP
G01R 33/12 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
G01R33/025
G01R33/06
G01R15/20
G01R33/12 M
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523211
(86)(22)【出願日】2022-09-14
(85)【翻訳文提出日】2024-06-17
(86)【国際出願番号】 CN2022118641
(87)【国際公開番号】W WO2023065894
(87)【国際公開日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】202111211408.X
(32)【優先日】2021-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514116947
【氏名又は名称】江▲蘇▼多▲維▼科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】MULTIDIMENSION TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Building D & E, No.2 Guangdong Road,Zhangjiagang Free Trade Zone,Zhangjiagang,Jiangsu,215634 China
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クオ、ハイピン
(72)【発明者】
【氏名】ソン、チェン
(72)【発明者】
【氏名】チェン、イェー
(72)【発明者】
【氏名】シェン、ウェイフォン
(72)【発明者】
【氏名】シュエ、ソンション
【テーマコード(参考)】
2G017
2G025
【Fターム(参考)】
2G017AA02
2G017AB01
2G017AC02
2G017AC06
2G017AD02
2G017AD42
2G017AD53
2G017AD55
2G017BA05
2G017BA09
2G025AA01
2G025AB02
2G025AC01
(57)【要約】
本発明の実施形態は、磁気装置を開示する。装置は、磁場発生部と、磁気センサ部と、信号処理部とを備える。磁気センサ部は、第1の位置に配置された第1の磁気センサ、第2の位置に配置された第2の磁気センサ、および第3の位置に配置された第3の磁気センサを備える。第1の位置、第2の位置、および第3の位置は、同じ水平線上にあって等間隔で配置される。3つの異なる位置で磁場発生部によって発生する磁場が異なる。信号処理部は、第1の差分回路、第2の差分回路、および第3の差分回路を備える。第1の差分回路は、第1の磁気センサが感知し出力する第1の信号と第2の磁気センサが感知し出力する第2の信号との第1の差分を生成する。第2の差分回路は、第2の信号と第3の磁気センサが感知し出力する第3の信号との第2の差分を生成する。第3の差分回路は、第1の差分と第2の差分との差分に基づいて、差分測定信号を発生させる。磁気センサ装置は、磁気干渉場の影響を排除して、電流検出精度を改善することができる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁場を発生させるために使用される磁場発生部と、
該磁場発生部によって発生した該磁場を感知するために使用される磁気センサ部と、
該磁気センサ部によって感知した磁場信号を処理するために使用される信号処理部とを備え、
該磁気センサ部が、第1の位置に配置された第1の磁気センサ、第2の位置に配置された第2の磁気センサ、および第3の位置に配置された第3の磁気センサを備え、3つの異なる該位置で該磁場発生部によって発生する磁場が異なり、
該信号処理部が、第1の差分回路、第2の差分回路、および第3の差分回路を備え、該第1の差分回路が、該第1の磁気センサが感知し出力する第1の信号と該第2の磁気センサが感知し出力する第2の信号との第1の差分を生成し、該第2の差分回路が、該第2の信号と該第3の磁気センサが感知し出力する第3の信号との第2の差分を生成し、該第3の差分回路が、該第1の差分と該第2の差分との差分に基づいて差分測定信号を生成する、
磁気センサ装置。
【請求項2】
前記第1の位置、前記第2の位置、および前記第3の位置が、同じ水平線上にあって等間隔で配置される、請求項1に記載の磁気センサ装置。
【請求項3】
前記磁気センサ部が複数の磁気センサを備え、様々な該磁気センサの感知方向が平行または反平行である、請求項1または2に記載の磁気センサ装置。
【請求項4】
前記磁場発生部が、定常磁場を発生させるための通電線または永久磁石を備える、請求項1に記載の磁気センサ装置。
【請求項5】
前記磁気センサ部および前記信号処理部が統合され、独立デバイスにパッケージングされるか、または、
前記磁場発生部、前記磁気センサ部、および前記信号処理部が統合され、独立デバイスにパッケージングされる、
請求項1に記載の磁気センサ装置。
【請求項6】
磁場を発生させるために使用される磁場発生部と、
該磁場発生部によって発生した該磁場を感知するために使用される磁気センサ部と、
該磁気センサ部によって感知した磁場信号を処理するために使用される信号処理部とを備え、
該磁気センサ部が、第1の位置に配置された第1の磁気センサ、第2の位置に配置された第2の磁気センサ、第3の位置に配置された第3の磁気センサ、および第4の位置に配置された第4の磁気センサを備え、
4つの異なる該位置で該磁場発生部によって発生する磁場が異なり、
該信号処理部が、第1の差分回路、第2の差分回路、および第3の差分回路を備え、該第1の差分回路が、該第1の磁気センサが感知し出力する第1の信号と該第2の磁気センサが感知し出力する第2の信号との第1の差分を生成し、該第2の差分回路が、該第3の磁気センサが感知し出力する第3の信号と該第4の磁気センサが感知し出力する第4の信号との第2の差分を生成し、該第3の差分回路が、該第1の差分と該第2の差分との差分に基づいて差分測定信号を生成するか、あるいは、
該第1の差分回路が、該第1の磁気センサが感知し出力する第1の信号と該第3の磁気センサが感知し出力する第3の信号との第1の差分を生成し、該第2の差分回路が、該第2の磁気センサが感知し出力する第2の信号と該第4の磁気センサが感知し出力する第4の信号との第2の差分を生成し、該第3の差分回路が、該第1の差分と該第2の差分との差分に基づいて差分測定信号を生成する、
磁気センサ装置。
【請求項7】
前記第1の位置、前記第2の位置、前記第3の位置、および前記第4の位置が、同じ水平線上にあって等間隔で配置されるか、または前記第1の位置と前記第3の位置との間隔が、前記第2の位置と前記第4の位置との間隔と同じであり、前記第1の位置と前記第3の位置との該間隔が、前記第1の位置と前記第2の位置との間隔よりも大きい、請求項6に記載の磁気センサ装置。
【請求項8】
前記磁気センサ部が複数の磁気センサを備え、様々な該磁気センサの感知方向が平行または反平行である、請求項6または7に記載の磁気センサ装置。
【請求項9】
前記磁場発生部が、定常磁場を発生させるための通電線または永久磁石を備える、請求項6に記載の磁気センサ装置。
【請求項10】
前記磁気センサ部および前記信号処理部が統合され、独立デバイスにパッケージングされるか、または、
前記磁場発生部、前記磁気センサ部、および前記信号処理部が統合され、独立デバイスにパッケージングされる、
請求項6に記載の磁気センサ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、磁気センサ技術の分野に関し、特に、磁気センサ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電流測定は、電力システム、風力発電、太陽光発電、周波数変換器、鉄道輸送、および産業用制御などの業界において常に共通の重要な要件であった。現在、人工知能およびスマートなモノのインターネットの躍進的な発展に伴い、電流測定に対する需要が大幅に増加していくのと同時に、電流測定モジュールの小型化、高感度、および精度に対する課題もより増大する。
【0003】
電流センサは、電流によって発生する磁場のサイズを検出することによって、測定電流の大きさを検出する。しかしながら、環境中に磁気干渉場が存在する場合が多いため、センサの感度は下がり、性能が不安定になる。磁気干渉場の影響を低減するために、磁気遮蔽方法を使用して検出精度を改善することがある。電流センサの一実施形態が、「電流センサ(CURRENT SENSOR)」という名称の特許CN109313223Aにおいて提案されており、該特許は、磁気検出素子の周りに配置され、磁気検出素子および電流経路を挟むように構成された、少なくとも2つの磁気シールドを含み、それによって磁気検出素子に対する外部磁束の影響を遮蔽している。磁気シールドは、センササイズを大型化し、システムをより複雑にする場合が多く、したがって、磁気干渉場の影響を低減するのに、これに加えてセンサ構成および回路処理も使用されることがある。「電流センサ(CURRENT SENSOR)」という名称の特許CN111308154Aは、異なる物理的位置に位置する2つのセンサを含み、処理回路が磁気センサに接続され、電流センサが外部干渉場の影響を受けないように、電流は2つのセンサ間の信号差に基づいて決定される。
【0004】
上述の処理回路は、磁気干渉場が均一な強度の外部場である状況しか扱うことができない。実際の用途では、外部干渉場の形態は広範に及ぶ場合が多く、特に不均一な外部場が最も一般的である。センサに対する不均一な外部場の干渉は検出精度に影響を及ぼす。
【発明の概要】
【0005】
本発明の実施形態は、既存の電流センサが磁気干渉場の干渉を受けるという問題を解決する、磁気センサ装置を提供する。
【0006】
本発明の一実施形態は、磁気センサ装置であって、
磁場を発生させるのに使用される磁場発生部と、
磁場発生部によって発生した磁場を感知するのに使用される磁気センサ部と、
磁気センサ部によって感知した磁場信号を処理するのに使用される信号処理部とを含み、
磁気センサ部が、第1の位置に配置された第1の磁気センサ、第2の位置に配置された第2の磁気センサ、および第3の位置に配置された第3の磁気センサを備え、3つの異なる位置で磁場発生部によって発生する磁場が異なり、
信号処理部が、第1の差分回路、第2の差分回路、および第3の差分回路を含み、第1の差分回路が、第1の磁気センサが感知し出力する第1の信号と第2の磁気センサが感知し出力する第2の信号との第1の差分を生成し、第2の差分回路が、第2の信号と第3の磁気センサが感知し出力する第3の信号との第2の差分を生成し、第3の差分回路が、第1の差分と第2の差分との差分に基づいて差分測定信号を生成する、磁気センサ装置を提供する。
【0007】
さらに、第1の位置、第2の位置、および第3の位置は、同じ水平線上にあって等間隔で配置される。
【0008】
さらに、磁気センサ部は複数の磁気センサを含み、様々な磁気センサの感知方向は平行または反平行である。
【0009】
さらに、磁場発生部は、定常磁場を発生させるための通電線または永久磁石を含む。
【0010】
さらに、磁気センサ部および信号処理部が統合され、独立デバイスにパッケージングされるか、または、
磁場発生部、磁気センサ部、および信号処理部が統合され、独立デバイスにパッケージングされる。
【0011】
本発明の一実施形態は、さらに、磁気センサ装置であって、
磁場を発生させるために使用される磁場発生部と、
磁場発生部によって発生した磁場を感知するのに使用される磁気センサ部と、
磁気センサ部によって感知した磁場信号を処理するのに使用される信号処理部とを含み、
磁気センサ部が、第1の位置に配置された第1の磁気センサ、第2の位置に配置された第2の磁気センサ、第3の位置に配置された第3の磁気センサ、および第4の位置に配置された第4の磁気センサを含み、
4つの異なる位置で磁場発生部によって発生する磁場が異なり、
信号処理部が、第1の差分回路、第2の差分回路、および第3の差分回路を含み、第1の差分回路が、第1の磁気センサが感知し出力する第1の信号と第2の磁気センサが感知し出力する第2の信号との第1の差分を生成し、第2の差分回路が、第3の磁気センサが感知し出力する第3の信号と第4の磁気センサが感知し出力する第4の信号との第2の差分を生成し、第3の差分回路が、第1の差分と第2の差分との差分に基づいて差分測定信号を生成するか、あるいは、
第1の差分回路が、第1の磁気センサが感知し出力する第1の信号と第3の磁気センサが感知し出力する第3の信号との第1の差分を生成し、第2の差分回路が、第2の磁気センサが感知し出力する第2の信号と第4の磁気センサが感知し出力する第4の信号との第2の差分を生成し、第3の差分回路が、第1の差分と第2の差分との差分に基づいて差分測定信号を生成する、磁気センサ装置を提供する。
【0012】
さらに、第1の位置、第2の位置、第3の位置、および第4の位置は、同じ水平線上にあって等間隔で配置されるか、または第1の位置と第3の位置との間隔は、第2の位置と第4の位置との間隔と同じであり、第1の位置と第3の位置との間隔は、第1の位置と第2の位置との間隔よりも大きい。
【0013】
さらに、磁気センサ部は複数の磁気センサを含み、様々な磁気センサの感知方向は平行または反平行である。
【0014】
さらに、磁場発生部は、定常磁場を発生させるための通電線または永久磁石を含む。
【0015】
さらに、磁気センサ部および信号処理部が統合され、独立デバイスにパッケージングされるか、または、
磁場発生部、磁気センサ部、および信号処理部が統合され、独立デバイスにパッケージングされる。
【0016】
本発明の実施形態によって提供される磁気センサ装置は、電流測定に対する磁気干渉場の影響を排除するのに使用されてもよい。磁気センサの出力信号は、通常、測定された磁場および磁気干渉場を含み、磁気干渉場は、均一な磁気干渉場および不均一な磁気干渉場を含む。本発明の実施形態では、N個の位置に位置する磁気センサおよび補償アルゴリズムを使用することで、均一な磁気干渉場および不均一な磁気干渉場を同時に排除することができ、それにより、電流センサの干渉防止能力および電流検出精度が改善される。
【0017】
本発明の実施形態または従来技術における技術的解決策をより明確に示すために、実施形態または従来技術での使用が必要な図面を以下に簡潔に紹介する。当然ながら、後述する図面は本発明のいくつかの具体的な実施形態であるが、当業者にとって、本発明の様々な実施形態によって開示され指示されるデバイス構造、駆動方法、および製造方法の基本概念は、他の構造および図面へと拡張し拡大することができ、これらが本発明の特許請求の範囲内にあることは間違いない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】既存の単一の電流センサにおける磁気抵抗器の概略接続図である。
【
図2】別の既存の単一の電流センサにおける磁気抵抗器の概略接続図である。
【
図3】本発明の一実施形態による磁気センサ装置を示す概略図である。
【
図4】本発明の一実施形態による別の磁気センサ装置を示す概略図である。
【
図5】本発明の一実施形態によるさらに別の磁気センサ装置を示す概略図である。
【
図6】本発明の一実施形態によるさらに別の磁気センサ装置を示す概略図である。
【
図7】本発明の一実施形態によるさらに別の磁気センサ装置を示す概略図である。
【
図9a】本発明の一実施形態によるさらに別の磁気センサ装置を示す概略図である。
【
図9b】本発明の一実施形態によるさらに別の磁気センサ装置を示す概略図である。
【
図10】本発明の一実施形態によるさらに別の磁気センサ装置を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の目的、技術的解決策、および利点をより明確にするために、本発明の技術的解決策について、本発明の実施形態において添付図面を参照して、実現例を通して明確かつ十分に記載する。当然ながら、記載する実施形態は、本発明のすべての実施形態ではなく一部の実施形態である。本発明の実施形態によって開示され指示される基本概念に基づいて、当業者によって得られる他のすべての実施形態は本発明の保護範囲内にある。
【0020】
図1を参照すると、この図は、既存の単一の電流センサにおける磁気抵抗器の概略接続図である。
図2を参照すると、この図は、別の既存の単一の電流センサにおける磁気抵抗器の概略接続図である。
【0021】
図1の電流センサの磁気抵抗器は、ハーフブリッジ接続方式である。ハーフブリッジ構造3は、感知方向が逆である2つの磁気抵抗器R11およびR12を含む。
【0022】
図2の電流センサの磁気抵抗器は、フルブリッジ接続方式である。フルブリッジ構造3では、同じハーフブリッジに位置する磁気抵抗器は反対の感知方向を有し、異なるハーフブリッジの対角位置に位置する磁気抵抗器は同じ感知方向を有する。換言すれば、同じハーフブリッジに位置するR11およびR12は反対の感知方向を有し、同じハーフブリッジに位置するR13およびR14は反対の感知方向を有し、異なるハーフブリッジに位置するR11およびR14は同じ感知方向を有し、異なるハーフブリッジに位置するR13およびR12は同じ感知方向を有する。
【0023】
電流センサは、ビオサバールの法則を使用することによって電流を測定する。概して、直線の通電線の電流がIのとき、電線から垂直距離rにおける磁場強度はHであり、H=I/(2πr)である。電流センサ内の磁気抵抗器は、特定範囲内におけるその抵抗値が、その位置における磁場の強度に対して正の関係であるようなプロセスを通して設計される。同じハーフブリッジ上の磁気抵抗器R11およびR12の感知方向は反対であり、したがって、距離rにある2つの磁気抵抗器の磁気抵抗値は、それぞれ次式で計算することができる。
【数1】
式中、R0は磁場がない場合の磁気抵抗値、kは定数である。
【0024】
同時に、電流センサのハーフブリッジ出力信号Vhまたはフルブリッジ出力信号Vfは、次式のように計算することができる。
【数2】
【0025】
信号VhおよびVfによって分かるように、電流センサの出力信号は、直線の通電線の電流Iに対して正の関係である。換言すれば、電流センサの出力信号は、電流センサ付近の磁場の強度に対して正の関係である。最終的に、出力電圧信号にしたがって、電流強度の大きさを得ることができる。
【0026】
しかしながら、実際の用途では、電流センサ内の磁気抵抗器によって検出される磁場信号は、電流によって発生する誘導磁場だけでなく磁気干渉場も含む。したがって、電流センサの出力信号はさらに、試験精度に影響を及ぼす干渉場からのノイズを含む。
【0027】
従来技術の問題を解決するために、本発明の一実施形態は、小さい範囲内で均一に変化する線形干渉場の誤差を排除し、電流測定に対する干渉場の影響を低減することができる、電流を測定するための磁気センサ装置を提供する。具体的には、複数の磁気抵抗器を含む電流センサの場合、磁気抵抗器間の間隔は比較的小さく、したがって、不均一な磁気干渉場を、小さい範囲内で均一に変化する線形干渉場とほぼみなすことができる。単純な加算、減算、乗算、および除算を通して、不均一な磁気干渉場を排除することができる。これに基づいて、磁気センサ装置は複数の位置に磁気抵抗器を備え、アルゴリズムは、均一な磁気干渉場および不均一な磁気干渉場の打消しを達成するように調和される。
【0028】
この実施形態で提供される磁気センサ装置は、磁場を発生させるのに使用される磁場発生部と、磁場発生部によって発生した磁場を感知するのに使用される磁気センサ部と、磁気センサ部によって感知した磁場信号を処理するのに使用される信号処理部とを含む。磁気センサ部は、第1の位置に配置された第1の磁気センサ、第2の位置に配置された第2の磁気センサ、および第3の位置に配置された第3の磁気センサを含む。第1の位置、第2の位置、および第3の磁気センサは、同じ水平線上にあって等間隔で配置される。3つの異なる位置で磁場発生部によって発生する磁場は異なる。信号処理部は、第1の差分回路、第2の差分回路、および第3の差分回路を含む。第1の差分回路は、第1の磁気センサが感知し出力する第1の信号と第2の磁気センサが感知し出力する第2の信号との第1の差分を生成する。第2の差分回路は、第2の信号と第3の磁気センサが感知し出力する第3の信号との第2の差分を生成する。第3の差分回路は、第1の差分と第2の差分との差分に基づいて差分測定信号を生成する。
【0029】
任意に、磁気センサ部は複数の磁気センサを含み、様々な磁気センサの感知方向は平行または反平行である。
【0030】
任意に、磁場発生部は、定常磁場を発生させるための通電線または永久磁石を含む。
【0031】
任意に、磁気センサ部および信号処理部が統合され、独立デバイスにパッケージングされるか、または、磁場発生部、磁気センサ部、および信号処理部が統合され、独立デバイスにパッケージングされる。
【0032】
図3を参照すると、この図は、本発明の一実施形態による磁気センサ装置の概略図である。磁気センサ装置は、通電線と、複数のセンサと、処理回路とを含む。センサは磁気センサであり、磁気センサは磁気抵抗器を含む。具体的には、任意に、磁場発生部は通電線を含み、磁気センサ部は複数の磁気センサを含み、信号処理部は処理回路を含む。
【0033】
図3によって分かるように、誘導磁場と外部干渉場を組み合わせた作用を受けて、複数のセンサS1~S3はそれぞれ独自の出力信号を生成する。これらの信号が処理回路に入力された後、増幅器および加減算部分の動作を通して最終出力信号が得られ、それが次に、計算を通して電流強度信号に変換される。実施形態と併せて下記に例示する。
【0034】
図4を参照すると、この図は、本発明の一実施形態による別の磁気センサ装置の概略図である。
図4に示されるように、磁気センサ装置1内の通電線2に電流が流れ込む方向は矢印4である。磁気センサ装置1は、3つの磁気センサ301、302、および303を含む。3つの磁気センサ301、302、および303は、同じ直線上の3つの位置S1、S2、およびS3に配置される。つまり、磁気センサ301は位置S1に配置され、磁気センサ302は位置S2に配置され、磁気センサ303は位置S3に配置される。
【0035】
隣接位置にある磁気センサは直線上で等距離を有し、例えば、隣接位置間の間隔はdである。3つの磁気センサ301、302、および303はまったく同じ感知方向を有してもよい。例えば、
図4の矢印5は感知方向を示す。他の実施形態では、任意に、3つの磁気センサのうち少なくとも2つの磁気センサが反対の感知方向を有してもよい。磁気センサが反対の感知方向を有する場合、信号の加算は信号の減算に変更されることが理解できる。
【0036】
通電線2に流れ込む電流の強度をIと仮定すると、感知方向に存在する線形干渉場は、勾配磁気干渉場Hg(単位距離当たりの可変磁場)と均一な磁気干渉場Huを組み合わせた場とみなすことができ、それぞれ次式の通りである3つの磁気センサの出力信号V1、V2、およびV3を得ることができる。
V1=aI+nHu
V2=bI+n(Hu+Hg)
V3=cI+n(Hu+2Hg)
式中、a、b、c、およびnはすべて定数であり、aは、磁気センサ301の出力電圧に対する通電電流の係数、bは、磁気センサ302の出力電圧に対する通電電流の係数、cは、磁気センサ303の出力電圧に対する通電電流の係数、nは、磁気センサの出力電圧に対する干渉場の係数である。a、b、c、およびnは、前もって検出され、処理回路に保存されてもよい。
【0037】
加減算動作は、最終出力信号Voutを得るために処理回路で実施される。アルゴリズムは次の通りである。
Vout=(V2-V1)-(V3-V2)=2V2-(V1+V3)=(2b-a-c)I
【0038】
したがって、電流強度Iが計算される。当然ながら、電流強度Iは、外部干渉場の影響を完全に排除し、検出精度を大きく改善する。
【0039】
磁気センサ装置における実際の最終出力信号Voutの計算プロセスは、上記式における2つの差分信号の間の差分であってもよく、あるいは磁気センサ装置における実際の最終出力信号Voutの計算プロセスは、2V2と(V1+V3)の差分であってもよく、あるいは磁気センサ装置における実際の最終出力信号Voutの計算プロセスはまた、V2信号と(V1+V3)の平均数との差分であってもよいことが理解できる。
【0040】
本発明の実施形態では、磁気センサが位置する直線は、通電線の方向に平行な方向以外のいずれの方向であってもよく、つまり、磁気センサが位置する直線は通電線の方向に平行ではないことが理解されるべきである。これに基づいて、上述の変更はすべて本発明の保護範囲内である。その理由は、磁気センサが位置する直線が通電線の方向に平行である場合、様々な磁気センサの位置における電流の誘導磁場は同じであるためである。このように、出力信号V1、V2、およびV3における定数はa=b=cであり、Voutを処理回路で計算した後、最終的に得られる出力信号Voutは0であり、後続の電流計算を実施することができない。
【0041】
他の実施形態では、磁気センサが位置する直線が通電線の方向に平行である場合、磁気センサ装置の有効性のため、磁気センサの位置における電流の誘導磁場が異なるように、構造が調節されてもよい。磁気センサの配置は多様化されるように調節されてもよく、通電線の形状も、磁気センサの位置における電流の誘導磁場の大きさを変更するように修正されてもよい。
【0042】
図5を参照すると、この図は、本発明の一実施形態による別の磁気センサ装置の概略図である。
図5に示されるように、通電線2の側壁は複数の突出部を有し、磁気センサは、通電線2の複数の突出部が対向する一方の側の方向に位置する。
【0043】
図6を参照すると、この図は、本発明の一実施形態による別の磁気センサ装置の概略図である。
図6に示されるように、通電線2の側壁は複数の陥凹部を有し、磁気センサは、通電線2の複数の陥凹部が対向する一方の側の方向に位置する。
【0044】
図7を参照すると、この図は、本発明の一実施形態による別の磁気センサ装置の概略図である。
図7に示されるように、通電線2は複数の曲げ領域を有し、磁気センサは通電線2の一方の側に位置する。
【0045】
通電線2の形状または磁気センサの配置を調節することによって、通電線に平行な方向に配置された磁気センサの位置における電流の誘導磁場は異なることができる。磁気センサの位置における電流の異なる誘導磁場を達成するためには、磁気センサの配置は、上記
図5~
図7に示されるものに限定されないと理解することができる。通電線の形状はまた、磁気センサの位置における電流の誘導磁場の大きさが異なることができる限り、他の多くのやり方で変更されてもよい。
【0046】
実際の用途では、通電線は、直線で配置されるのではなく様々な円弧状に曲げられる場合が多い。特に、チップタイプの電流センサの通電線は様々な曲げ形状を有する。
図8a、
図8b、および
図8cに示されるように、これらは電流センサ内の3つの異なる種類の通電線6の概略図である。通電線6は、検出用銅バー(detection copper bar)とも呼ばれることがある。
【0047】
3つの磁気センサ301、302、および303は、通電線6の異なる位置に位置してもよい。
図8aに示されるように、通電線6が位置する平面における3つの磁気センサ301、302、および303の垂直投影は、通電線6の曲げ領域内部に位置する。
図8bに示されるように、通電線6が位置する平面における3つの磁気センサ301、302、および303の垂直投影は、通電線6に部分的に重なる。
図8cに示されるように、通電線6が位置する平面における3つの磁気センサ301、302、および303の垂直投影に関しては、それらのうち少なくとも1つが通電線6に部分的に重なり、それらのうち少なくとも1つが通電線6の曲げ領域の外に位置する。通電線における電流の方向は4である。
【0048】
通電線6の形状の特異性により、これらの磁気センサの位置における電流の誘導磁場は異なり、磁気干渉場は、
図4の対応する実施形態に記載される形態を有するので、電流測定に対する磁気干渉場の影響を打ち消すことができる、
図4に示される実施形態の方法が採用される。特定の形状を有する通電線6の場合、3つの磁気センサの分布は異なり、測定電流に対する出力電圧の係数は異なり、つまり定数a、b、およびcが変化し、磁気干渉場に対する打消し作用も異なる。したがって、当業者であれば、実際の状況にしたがって、磁気センサの分布および通電線の形状を合理的に設計することができる。
【0049】
本発明の実施形態によって提供される磁気センサ装置は、電流測定に対する磁気干渉場の影響を排除するのに使用されてもよい。磁気センサの出力信号は、通常、測定された磁場および磁気干渉場を含み、磁気干渉場は、均一な磁気干渉場および不均一な磁気干渉場を含む。本発明の実施形態では、N個の位置に位置する磁気センサおよび補償アルゴリズムを使用することで、均一な磁気干渉場および不均一な磁気干渉場を同時に排除することができ、それにより、電流センサの干渉防止能力および電流検出精度が改善される。
【0050】
この実施形態で提供される磁気センサ装置は、磁場を発生させるために使用される磁場発生部と、磁場発生部によって発生した磁場を感知するために使用される磁気センサ部と、磁気センサ部によって感知した磁場信号を処理するために使用される信号処理部とを含む。磁気センサ部は、第1の位置に配置された第1の磁気センサ、第2の位置に配置された第2の磁気センサ、第3の位置に配置された第3の磁気センサ、および第4の位置に配置された第4の磁気センサを含む。第1の位置、第2の位置、第3の位置、および第4の位置は、同じ水平線上にあって等間隔で配置される。あるいは、第1の位置と第3の位置との間隔は、第2の位置と第4の位置との間隔と同じであり、第1の位置と第3の位置との間隔は、第1の位置と第2の位置との間隔よりも大きい。4つの異なる位置で磁場発生部によって発生する磁場は異なる。信号処理部は、第1の差分回路、第2の差分回路、および第3の差分回路を含み、第1の差分回路は、第1の磁気センサが感知し出力する第1の信号と第2の磁気センサが感知し出力する第2の信号との第1の差分を生成し、第2の差分回路は、第3の磁気センサが感知し出力する第3の信号と第4の磁気センサが感知し出力する第4の信号との第2の差分を生成し、第3の差分回路は、第1の差分と第2の差分との差分に基づいて差分測定信号を生成する。あるいは、第1の差分回路は、第1の磁気センサが感知し出力する第1の信号と第3の磁気センサが感知し出力する第3の信号との第1の差分を生成し、第2の差分回路は、第2の磁気センサが感知し出力する第2の信号と第4の磁気センサが感知し出力する第4の信号との第2の差分を生成し、第3の差分回路は、第1の差分と第2の差分との差分に基づいて差分測定信号を発生させる。
【0051】
任意に、磁気センサ部は複数の磁気センサを含み、様々な磁気センサの感知方向は平行または反平行である。
【0052】
任意に、磁場発生部は、定常磁場を発生させるための通電線または永久磁石を含む。
【0053】
任意に、磁気センサ部および信号処理部が統合され、独立デバイスにパッケージングされるか、あるいは、磁場発生部、磁気センサ部、および信号処理部が統合され、独立デバイスにパッケージングされる。
【0054】
上述の実施形態とは異なり、この実施形態では、磁気センサ部は、4つの異なる位置と、4つの異なる位置に配置された4つの磁気センサとを含む。当然、他の実施形態では、磁気センサ部は、任意に、4つを超える異なる位置と、4つを超える異なる位置に配置された複数の磁気センサとを含んでもよい。
【0055】
図9aを参照すると、この図は、本発明の一実施形態によるさらに別の磁気センサ装置の概略図である。
図9aに示されるように、磁気センサ装置1内の通電線2に電流が流れ込む方向は矢印4である。磁気センサ装置1は、4つの異なる位置S1、S2、S3、およびS4を含む。各位置には磁気センサが提供され、4つの異なる位置は同じ直線上に配置され、4つの位置は直線上で等間隔に配置される。任意に、間隔はdである。
【0056】
隣接位置にある磁気センサは直線上で等距離を有し、4つの磁気センサの感知方向はまったく同じであってもよい。例えば、
図9aの位置Sの横にある矢印は感知方向を示す。他の実施形態では、任意に、4つの磁気センサのうち少なくとも2つの磁気センサが反対の感知方向を有してもよい。磁気センサが反対の感知方向を有する場合、信号の加算は信号の減算に変更されることが理解できる。
【0057】
通電線2に流れ込む電流の強度をIと仮定すると、感知方向に存在する線形干渉場は、勾配磁気干渉場Hg(単位距離当たりの可変磁場)と均一な磁気干渉場Huを組み合わせた場とみなすことができ、それぞれ次式の通りである4つの磁気センサの出力信号V1、V2、V3、およびV4を得ることができる。
V1=aI+nHu
V2=bI+n(Hu+Hg)
V3=cI+n(Hu+2Hg)
V4=cI+n(Hu+3Hg)
【0058】
4つの磁気センサの配置に対して、最終出力信号Voutを得るため、次式を使用して処理回路で加減算動作が実施されてもよい。式は次の通りである。
Vout=(V1-V2)-(V3-V4)=(a-b-c+d)I
【0059】
あるいは、4つの磁気センサの配置に対して、最終出力信号Voutを得るため、次式を使用して処理回路で加減算動作が実施されてもよい。式は次の通りである。
Vout=(V1-V3)-(V2-V4)=(a-b-c+d)I
【0060】
したがって、Voutの上記式のいずれかを使用することによって、電流強度Iを計算することができる。当然ながら、外部干渉場の影響が排除されるので、電流強度Iは、外部干渉場の影響を完全に排除し、検出精度を大きく改善する。
【0061】
図9bを参照すると、この図は、本発明の一実施形態によるさらに別の磁気センサ装置の概略図である。
図9bは、4つの磁気センサが位置する直線が直交以外の形で通電線2と交差するという点で、
図9aと異なる。他の実施形態では、さらに
図5~
図7を参照すると、通電線は、
図5~
図7に示される通電線の構造を採用してもよく、4つの磁気センサの配置方向は通電線の方向に平行である。処理回路は、対応するアルゴリズムを使用して、測定すべき磁場によって生成される信号を大幅に低減することなく、均一な外部場および不均一な外部場の干渉作用を同時に排除する。
【0062】
図10を参照すると、この図は、本発明の一実施形態によるさらに別の磁気センサ装置を示す概略図である。上述の実施形態とは異なり、
図10に示されるように、複数の位置は同じ直線上に位置せず、その代わり、位置S1およびS2が同じ直線上で通電線2の近くに位置し、位置S3およびS4が同じ直線上で通電線2から離れて位置する。磁気センサは、位置S1、S2、S3、およびS4に配置される。位置S3およびS4は通電導体2から離れており、したがって、それらの位置において通電導体2の電流によって発生する誘導磁場は非常に小さい。あるいは、位置S3およびS4において電流によって発生する誘導磁場はほぼ同じであるとみなすことができる。
【0063】
次いで、4つの位置に位置する磁気センサに対応する出力信号V1、V2、V3、およびV4はそれぞれ次式の通りである。
V1=aI+nHu、V2=bI+n(Hu+Hg)
V3=cI+n(Hu+H0)、V4=cI+n(Hu+H0+Hg)
式中、cの値は非常に小さく、S2およびS3の位置が異なることにより、4つの位置における磁気センサの初期磁気干渉場の値に差分があり、差分はH0である。同じ直線上の4つの位置に位置する磁気センサの初期磁気干渉場の値には差分がなく、または差分は0に近い。
【0064】
加減算動作は、最終出力信号Voutを得るために処理回路で実施される。アルゴリズムは次の通りである。
Vout=(V1-V2)-(V3-V4)=(a-b)I
または、Vout=(V1-V3)-(V2-V4)=(a-b)I
【0065】
したがって、電流強度Iが計算される。当然ながら、電流強度Iは、外部干渉場の影響を完全に排除し、検出精度を大きく改善する。
【0066】
図10によって分かるように、位置S1およびS2にある磁気センサの感知方向での投影間隔が、位置S3およびS4にある磁気センサの感知方向での投影間隔に等しい場合、4つの位置が同じ直線上になくても、干渉を排除する機能を依然として達成することができる。これらの干渉は、回路によって発生する不均一な磁場を含んでもよい。
【0067】
本発明の実施形態によって提供される磁気センサ装置は、電流センサに対する均一な外部場および不均一な外部場の干渉を同時に排除し、電流検出精度を改善することができる。電流センサの分野に適用された場合、異なる複雑な応用環境に適応させ、様々な形態の磁気干渉場を排除することができる。
【0068】
上述の実施形態のいずれかに関して、任意に、磁場発生部は、通電線または永久磁石など、定常磁場を発生させることができる磁気源を含む。任意に、磁気センサ部および信号処理部は、単一のデバイスにパッケージングされ、磁場発生部の上方、側面、または側面の上方に位置する。任意に、磁気センサ部内の磁気センサは、磁気抵抗センサ、ホール効果センサ、フラックスゲートセンサ、またはコイルタイプセンサである。
【0069】
本発明の様々な実施形態において、磁気センサの感知方向は単に、水平方向など、特定の方向を一例として選択していることに留意すべきである。しかし実際には、測定すべき導体の誘導磁場が磁気センサの選択された感知方向の磁場成分を有する限り、磁気センサの感知方向はいずれの方向であってもよい。
【0070】
上述の記載は、好ましい実施形態にすぎず、本発明の技術的原理を使用していることに留意すべきである。当業者であれば、本発明は本明細書の特定の実施形態に限定されず、また当業者にとって、本発明の保護範囲から逸脱することなく、様々な明白な変更、再調節、相互の組合せ、および差替えが行われてもよいことを理解すべきである。したがって、本発明は上述の実施形態を通して詳細に記載されるが、本発明は単に上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の概念から逸脱することなく、さらに他の等価の実施形態がさらに含まれてもよく、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によって定義される。
【国際調査報告】