(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-16
(54)【発明の名称】多感覚で支援型のウェアラブル技術及びそれを用いた感覚的な解放を与える方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/01 20060101AFI20241008BHJP
A61B 5/00 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
G06F3/01 510
A61B5/00 102A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532369
(86)(22)【出願日】2022-08-05
(85)【翻訳文提出日】2024-04-03
(86)【国際出願番号】 US2022039643
(87)【国際公開番号】W WO2023015013
(87)【国際公開日】2023-02-09
(32)【優先日】2021-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】524049398
【氏名又は名称】フィーブ-エックス,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】PHOEB-X,Inc.
【住所又は居所原語表記】Post Office Box 970692,Boca Raton, FL 33497 (US)
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ルッテンバーグ,デビッド
【テーマコード(参考)】
4C117
5E555
【Fターム(参考)】
4C117XA01
4C117XB04
4C117XB18
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(57)【要約】
注意散漫、不注意、不安、疲労、及び/又は感覚の問題からの感覚的解放を、必要としているユーザに提供するためのシステム及び方法。ユーザは、自閉症/神経多様性、又は神経が標準的であり得る。システムは、システムのウェアラブルデバイスのユーザに固有の1つ以上の感覚閾値を記憶するデータストアに接続するように構成することができ、感覚閾値は、聴覚閾値、視覚閾値、又は生理学的閾値から選択され、システムは、ウェアラブルデバイスの1つ以上のセンサを使用して、ユーザへの感覚入力刺激を記録し、感覚入力刺激を感覚閾値と比較して、ユーザに提供されるべき介入を決定するように構成することができ、介入は、注意散漫、不注意、不安、疲労、又は感覚の問題からの解放をユーザに提供するように構成され、システムは、ユーザに提示される音声信号又はユーザに提示される光信号をリアルタイムでフィルタリングすることを含む介入をユーザに提供するように構成することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上のセンサを備えるウェアラブルデバイスと、
1つ以上のプロセッサと、
実行可能命令が記憶された1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体と、を備えるシステムであって、前記実行可能命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されるときに、
前記ウェアラブルデバイスのユーザに固有の1つ以上の感覚閾値を記憶するデータストアに接続するステップであって、前記1つ以上の感覚閾値が、聴覚、視覚、又は生理学的な感覚閾値から選択される、ステップと、
前記1つ以上のセンサを使用して、前記ユーザへの感覚入力刺激を記録するステップと、
前記感覚入力刺激を前記ユーザに固有の前記1つ以上の感覚閾値と比較して、前記ユーザに提供されるべき介入を決定するステップであって、前記介入が、注意散漫、不注意、不安、疲労、又は感覚問題からの解放を前記ユーザに与えるように構成される、ステップと、
前記ユーザに前記介入を提供するステップであって、前記介入が、前記ユーザに提示される音声信号又は前記ユーザに提示される光信号をリアルタイムでフィルタリングすることを含む、ステップと、
を含む動作を前記システムに実行させる、システム。
【請求項2】
前記動作は、前記システムをモノのインターネット(IoT)デバイスに通信可能に結合するステップを更に含み、前記感覚入力刺激は、前記IoTデバイスのスピーカによって発せられる音又は前記IoTデバイスの発光デバイスによって発せられる光に少なくとも部分的に起因して生成され、
前記介入を前記ユーザに提供するステップは、前記音声信号又は前記光信号をリアルタイムでフィルタリングするように前記IoTデバイスを制御することを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記IoTデバイスが前記発光デバイスを備え、
前記音声信号又は前記光信号をリアルタイムでフィルタリングするように前記IoTデバイスを制御する動作は、前記光信号をリアルタイムでフィルタリングするように前記IoTデバイスを制御するステップを含み、
前記光信号をフィルタリングすることは、前記照明デバイスによって出力される光の輝度又は色を調整する、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記IoTデバイスが前記スピーカを備え、
リアルタイムで前記音声信号又は前記光信号をフィルタリングするように前記IoTデバイスを制御するステップは、リアルタイムで前記音声信号をフィルタリングするように前記IoTデバイスを制御することを含み、
前記音声信号をフィルタリングすることは、前記スピーカによって出力される音の周波数を調整する、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記ウェアラブルデバイスは、骨伝導トランスデューサ又は聴覚デバイスを更に備え、
前記ユーザに前記介入を提供するステップは、前記ウェアラブルデバイスにおいて、周波数領域で前記音声信号をリアルタイムでフィルタリングすることと、前記音声信号をフィルタリングした後、前記骨伝導トランスデューサ又は前記聴覚デバイスを使用して、前記音声信号に対応する振動又は音波を出力することによって前記音声信号を前記ユーザに提示することとを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記ウェアラブルデバイスは、前記光信号を前記ユーザに提示するヘッドマウントディスプレイ(HMD)を更に備え、前記HMDがユーザによって装着され、
前記ユーザに前記介入を提供するステップは、前記HMDを介して前記ユーザに提示される現実世界環境のリアルタイム画像を修正することによって前記光信号をリアルタイムでフィルタリングすることを更に含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記感覚入力刺激を前記ユーザに固有の前記1つ以上の感覚閾値と比較して、前記ユーザに提供されるべき介入を決定するステップは、前記1つ以上のセンサによって記録される同じセンサデータに基づいて、前記音声信号をフィルタリングするとともに前記光信号をフィルタリングすることを決定することを含む、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記ウェアラブルデバイスは、前記光信号を前記ユーザに提示するHMDを更に備え、前記HMDが前記ユーザによって装着され、
前記ユーザに前記介入を提供するステップは、前記HMDを介して前記ユーザに提示される前記現実世界の環境のリアルタイム画像を修正することによって前記光信号をリアルタイムでフィルタリングすることを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記リアルタイム画像を修正することは、仮想オブジェクトを前記リアルタイム画像に挿入すること、又は、前記リアルタイム画像内の前記現実世界環境のオブジェクトの外観を修正することを含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記感覚入力刺激を前記ユーザに固有の前記1つ以上の感覚閾値と比較して、前記ユーザに提供されるべき介入を決定するステップは、前記感覚入力刺激及び前記1つ以上のユーザ固有の感覚閾値をトレーニングされたモデルに入力して、前記トレーニングされたモデルの出力に基づいて、前記ユーザに提供されるべき視覚的介入を自動的に決定することを含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記1つ以上のセンサが異なるタイプの複数のセンサを備え、前記複数のセンサは、聴覚センサ、電気皮膚センサ、瞳孔センサ、体温センサ、頭部揺れセンサ、又は慣性運動ユニットを備え、
ユーザへの前記感覚入力刺激を記録するステップは、前記複数のセンサのうちの第1のセンサからの第1の感覚入力刺激、及び前記複数のセンサのうちの第2のセンサからの第2の感覚入力刺激を記録することを含み、
感覚入力刺激を前記トレーニングされたモデルに入力することは、前記第1の感覚入力刺激及び前記第2の感覚入力刺激を前記トレーニングされたモデルに入力することを含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記視覚的介入は、
視覚的に気を散らすオブジェクトの警告を前記ユーザに提示し、
前記ユーザが一定期間内に警告に十分に応答しないと決定された後、前記ユーザに提示される光信号をリアルタイムでフィルタリングする、ことを含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
前記視覚的介入は、前記視覚的に気を散らすオブジェクトが存在するという事前警告を前記ユーザに与えることなく、前記視覚的に気を散らすオブジェクトを隠すために前記光信号をリアルタイムでフィルタリングすること含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記動作は、
複数の選択可能なテンプレートを前記ユーザに提示し、前記テンプレートのそれぞれが、ユーザが視覚的に敏感であるか、超音波的に敏感であるか、又は中間感覚的に敏感であるかどかの表示を与え、前記テンプレートのそれぞれが、対応する1つ以上の感覚閾値及び1つ以上の介入と関連付けられ、
前記ユーザが前記テンプレートのうちの1つを選択することによる入力に対応するデータを受信する、ことによって、前記ユーザに固有の前記1つ以上の感覚閾値及び前記ユーザに固有の1つ以上の介入を決定するステップを更に含む、請求項1に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項15】
前記ユーザに固有の前記1つ以上の感覚閾値及び前記ユーザに固有の前記1つ以上の介入を決定するステップは、
音声嗜好、視覚嗜好、生理学的嗜好、警告嗜好、ガイダンス嗜好、又は介入嗜好を含む嗜好を選択する追加のユーザ入力に対応する追加データを受信することと、
前記追加データの受信に応答して、前記選択されたテンプレートの前記1つ以上の閾値及び前記1つ以上の介入を修正して、前記ユーザに固有の前記1つ以上の感覚閾値及び前記ユーザに固有の前記1つ以上の介入を導出することと、を更に含む、請求項14に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項16】
前記感覚入力刺激を前記ユーザに固有の前記1つ以上の感覚閾値と比較して、前記ユーザに提供されるべき介入を決定するステップは、前記感覚入力刺激及び前記1つ以上のユーザ固有の感覚閾値をトレーニングされたモデルに入力して、前記トレーニングされたモデルの出力に基づいて、ユーザに提供されるべき前記介入を自動的に決定することを含む、請求項1に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記ユーザが神経多様性である、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
ユーザが自閉症である、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記介入が警告介入を更に含み、
前記警告介入により、コミッションのエラーにおけるベースラインから、前記ユーザにおける応答時間が少なくとも3%増加し、精度が少なくとも約26%増加し、前記コミッションのエラーは、フィードバックデバイスによって促されたときにユーザが応答を抑制できないことの指標である、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記介入がガイダンス介入を更に含み、
前記ガイダンス介入により、コミッションのエラーにおけるベースラインから、前記ユーザにおける応答時間が少なくとも約20%増加し、精度が少なくとも約10%増加し、前記コミッションのエラーは、フィードバックデバイスによって促されたときに前記ユーザが応答を抑制できないことの指標である、請求項18に記載のシステム。
【請求項21】
前記介入がガイダンス介入を更に含み、
前記ガイダンス介入により、オミッションのエラーにおけるベースラインから、前記ユーザにおける応答時間が少なくとも約2%増加し、精度が少なくとも約30%増加し、
前記オミッションのエラーは、フィードバックデバイスからプロンプトが受信されない場合に前記ユーザが適切な措置を講じることができないことの指標である、請求項18に記載のシステム。
【請求項22】
フィルタリングするための前記介入により、前記ユーザにおける応答時間は、オミッションのエラーにおけるベースラインから少なくとも約10%増加し、前記オミッションのエラーは、フィードバックデバイスからプロンプトが受信されない場合に前記ユーザが適切な措置を講じることができないことの指標である、請求項18に記載のシステム。
【請求項23】
フィルタリングするための前記介入により、前記ユーザにおける応答時間は、オミッションのエラーに関する前記システムを使用している神経が標準的なユーザにおける応答時間よりも少なくとも約15%速く、前記オミッションのエラーは、フィードバックデバイスからプロンプトが受信されない場合に前記ユーザが適切な措置を講じることができないことの指標である、請求項18に記載のシステム。
【請求項24】
前記介入がガイダンス介入を更に含み、
前記ガイダンス介入により、コミッションのエラーに関する前記システムを使用する神経が標準的なユーザにおける応答時間及び精度よりも、ユーザにおける応答時間が少なくとも約20%速く、精度が約8%高く、前記コミッションのエラーは、フィードバックデバイスによって促されたときに前記ユーザが応答を抑制できないことの指標である、請求項18に記載のシステム。
【請求項25】
前記介入が警告介入を更に含み、
前記警告介入により、前記ユーザにおける精度は、コミッションのエラーに関してシステムを使用する神経が標準的なユーザの精度よりも少なくとも約25%高く、前記コミッションのエラーは、フィードバックデバイスによって促されたときに前記ユーザが応答を抑制できないことの指標である、請求項18に記載のシステム。
【請求項26】
ウェアラブルデバイスシステムを、前記ウェアラブルデバイスシステムのウェアラブルデバイスのユーザに固有の1つ以上の感覚閾値を記憶するデータストアに接続するステップであって、前記1つ以上の感覚閾値が、聴覚、視覚、又は生理学的感覚閾値から選択される、ステップと、
前記ウェアラブルデバイスの1つ以上のセンサを使用して、前記ユーザへの感覚入力刺激を記録するステップと、
前記ウェアラブルデバイスシステムを使用して、前記感覚入力刺激を前記ユーザに固有の前記1つ以上の感覚閾値と比較して、前記ユーザに提供されるべき介入を決定するステップであって、前記介入が、注意散漫、不注意、不安、疲労、又は感覚の問題からの解放を前記ユーザに提供するように構成される、ステップと、
前記ウェアラブルデバイスシステムを使用して、前記ユーザに前記介入を提供するステップであって、前記介入が、前記ユーザに提示された音声信号又は前記ユーザに提示された光信号をリアルタイムでフィルタリングすることを含む、ステップと、
を含む方法。
【請求項27】
前記方法は、前記ウェアラブルデバイスシステムをモノのインターネット(IoT)デバイスに通信可能に結合するステップを更に含み、
前記介入を前記ユーザに提供するステップは、前記音声信号又は前記光信号をリアルタイムでフィルタリングするように前記IoTデバイスを制御するステップを含み、
前記感覚入力刺激は、前記IoTデバイスのスピーカが発する音又は前記IoTデバイスの発光デバイスが発する光に少なくとも部分的に起因して生成される、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記IoTデバイスが前記発光デバイスを備え、
前記音声信号又は前記光信号をリアルタイムでフィルタリングするように前記IoTデバイスを制御するステップは、前記光信号をリアルタイムでフィルタリングするように前記IoTデバイスを制御するステップを含み、
前記光信号をフィルタリングすることは、前記照明デバイスによって出力される光の輝度又は色を調整する、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記IoTデバイスが前記スピーカを備え、
前記音声信号又は前記光信号をリアルタイムでフィルタリングするように前記IoTデバイスを制御するステップは、前記音声信号をリアルタイムでフィルタリングするように前記IoTデバイスを制御するステップを含み、
前記音声信号をフィルタリングすることは、前記スピーカによって出力される音の周波数を調整する、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記ウェアラブルデバイスが骨伝導トランスデューサ又は聴覚デバイスを更に備え、
前記ユーザに前記介入を提供するステップは、
前記ウェアラブルデバイスにおいて、周波数領域で前記音声信号をリアルタイムでフィルタリングすることと、
前記音声信号をフィルタリングした後、前記骨伝導トランスデューサ又は前記聴覚デバイスを使用して、前記音声信号に対応する振動又は音波を出力することによって前記音声信号を前記ユーザに提示することと、を含む、請求項26に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
この出願は、2021年8月5日に出願された「MULTI-SENSORY,ASSISTIVE WEARABLE TECHNOLOGY,AND METHOD OF PROVIDING SENSORY RELIEF USING SAME(多感覚で支援型のウェアラブル技術及びそれを用いた感覚的な解放を与える方法)」と題する米国仮出願第63/229,963号、及び2021年8月30日に出願された「MULTI-SENSORY,ASSISTIVE WEARABLE TECHNOLOGY,AND METHOD OF PROVIDING SENSORY RELIEF USING SAME(多感覚で支援型のウェアラブル技術及びそれを用いた感覚的な解放を与える方法)」と題する米国仮出願第63/238,490号の優先権を主張する。前述の出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、感覚的注意散漫をフィルタリングし、注意の集中力を高め、自閉症(神経多様性)個人における不安を軽減する支援型ウェアラブル技術、及び支援型ウェアラブル技術を使用して感覚的な解放を与える方法について記載する。
【背景技術】
【0003】
本明細書において、文書、行為又は知識の項目が参照又は議論される場合、この参照又は議論は、その文書、行為又は知識の項目又はそれらの任意の組み合わせが、優先日、公的に利用可能であったこと、公衆に知られていること、共通の一般知識の一部であったこと、又は適用される法的規定の下で先行技術を構成することを認めるものではなく、或いは、本明細書が関係する問題を解決しようとする試みに関連することが知られている。
【0004】
自閉症の成人のかなり高い割合(約90%)が、感覚の問題が学校及び/又は仕事で大きな障壁を引き起こすと報告している。(非特許文献1)更に、自閉症の従業員の87%は、環境調整が自身のパフォーマンスに重大な違いをもたらすと感じている。(非特許文献2)。これらの数字は、自閉症の成人がうまく機能する能力に影響を及ぼす感覚的問題に対処するための説得力のある事例となる。環境要因はまた、精神的健康の課題につながる持続的な感覚的及び認知的課題(例えば、感覚過負荷)を引き起こすことが知られている。精神的健康は、教育/雇用に対する最も重要な自閉症的優先事項及び主要な障壁であり(非特許文献3)、自閉症の社会的支出に大きく寄与し、自閉症の社会的支出は、英国では年間275億ポンドを超えており、癌、心臓、脳卒中、及び肺疾患を合わせたものを上回っている。(非特許文献4)
【発明の概要】
【0005】
この出願は、(i)環境を監視し、ユーザ体験を調整する、(ii)感覚負荷を軽減し、より大きな参加を可能にする、(iii)効果的な介入によって精神的健康を改善するための画期的な機会を提供するウェアラブル技術を提供することによって、前述の課題に対処する。本明細書に記載のウェアラブル技術は、注意の集中力を高め、感覚の注意散漫を低下させ、生活の質を改善し/不安及び疲労を軽減する。
【0006】
本明細書に記載の本発明の様々な個々の態様及び特徴は、任意の数の任意の1つ以上の個々の態様又は特徴と組み合わせて、本発明によって具体的に企図され包含される本発明の実施形態を形成することができることを理解されるべきである。
【0007】
本出願の1つの実施形態は、1つ以上のセンサを備えるウェアラブルデバイスと、1つ以上のプロセッサと、実行可能命令が記憶された1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体とを備えるシステムに関し、実行可能命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されるときに、ウェアラブルデバイスのユーザに固有の1つ以上の感覚閾値を記憶するデータストアに接続する動作であって、1つ以上の感覚閾値が、聴覚、視覚、又は生理学的な感覚閾値から選択される、動作と、1つ以上のセンサを使用して、ユーザへの感覚入力刺激を記録する動作と、感覚入力刺激をユーザに固有の1つ以上の感覚閾値と比較して、ユーザに提供されるべき介入を決定する動作であって、介入が、注意散漫、不注意、不安、疲労、又は感覚問題からの解放をユーザに与えるように構成される、動作と、ユーザに介入を提供する動作であって、介入が、ユーザに提示される音声信号又はユーザに提示される光信号をリアルタイムでフィルタリングすることを含む、動作とを含む動作をシステムに実行させる。生理学的感覚閾値は、生理学的/精神生理学的感覚閾値であり得る。
【0008】
幾つかの実施態様において、動作は、システムをモノのインターネット(IoT)デバイスに通信可能に結合する動作を更に含み、感覚入力刺激は、IoTデバイスのスピーカによって発せられる音又はIoTデバイスの発光デバイスによって発せられる光に少なくとも部分的に起因して生成され、介入をユーザに提供する動作は、音声信号又は光信号をリアルタイムでフィルタリングするようにIoTデバイスを制御する動作を含む。
【0009】
幾つかの実施態様では、IoTデバイスが発光デバイスを備え、音声信号又は光信号をリアルタイムでフィルタリングするようにIoTデバイスを制御する動作は、光信号をリアルタイムでフィルタリングするようにIoTデバイスを制御する動作を含み、光信号をフィルタリングする動作は、照明デバイスによって出力される光の輝度又は色を調整する。
【0010】
幾つかの実施態様では、IoTデバイスがスピーカを備え、音声信号又は光信号をリアルタイムでフィルタリングするようにIoTデバイスを制御する動作は、音声信号をリアルタイムでフィルタリングするようにIoTデバイスを制御する動作を含み、音声信号をフィルタリングする動作は、スピーカによって出力される音の周波数を調整する。
【0011】
幾つかの実施態様では、ウェアラブルデバイスが骨伝導トランスデューサ又は聴覚デバイスを更に備え、ユーザに介入を提供する動作は、ウェアラブルデバイスにおいて、周波数領域で音声信号をリアルタイムでフィルタリングする動作と、音声信号をフィルタリングした後、骨伝導トランスデューサ又は聴覚デバイスを使用して、音声信号に対応する振動又は音波を出力することによって音声信号をユーザに提示する動作とを含む。
【0012】
幾つかの実施態様において、ウェアラブルデバイスは、光信号をユーザに提示するヘッドマウントディスプレイ(HMD)を更に備え、HMDがユーザによって装着され、ユーザに介入を提供する動作は、HMDを介してユーザに提示される現実世界環境のリアルタイム画像を修正することによって光信号をリアルタイムでフィルタリングする動作を更に含む。
【0013】
幾つかの実施態様において、感覚入力刺激をユーザに固有の1つ以上の感覚閾値と比較して、ユーザに提供されるべき介入を決定する動作は、1つ以上のセンサによって記録される同じセンサデータに基づいて、音声信号をフィルタリングするとともに光信号をフィルタリングすることを決定する動作を含む。
【0014】
幾つかの実施態様において、ウェアラブルデバイスは、光信号をユーザに提示するHMDを更に備え、HMDがユーザによって装着され、ユーザに前記介入を提供する動作は、HMDを介してユーザに提示される現実世界の環境のリアルタイム画像を修正することによって光信号をリアルタイムでフィルタリングする動作を含む。
【0015】
幾つかの実施態様において、リアルタイム画像を修正する動作は、仮想オブジェクトをリアルタイム画像に挿入する動作、又はリアルタイム画像内の現実世界環境のオブジェクトの外観を修正する動作を含む。
【0016】
幾つかの実施態様において、感覚入力刺激をユーザに固有の1つ以上の感覚閾値と比較して、ユーザに提供されるべき介入を決定する動作は、感覚入力刺激及び1つ以上のユーザ固有の感覚閾値をトレーニングされたモデルに入力して、トレーニングされたモデルの出力に基づいて、ユーザに提供されるべき視覚的介入を自動的に決定する動作を含む。
【0017】
幾つかの実施態様では、1つ以上のセンサが異なるタイプの複数のセンサを備え、複数のセンサは、聴覚センサ、電気皮膚センサ、瞳孔センサ、体温センサ、頭部揺れセンサ、又は慣性運動ユニットを備え、ユーザへの感覚入力刺激を記録する動作は、複数のセンサのうちの第1のセンサからの第1の感覚入力刺激、及び複数のセンサのうちの第2のセンサからの第2の感覚入力刺激を記録する動作を含み、感覚入力刺激をトレーニングされたモデルに入力する動作は、第1の感覚入力刺激及び第2の感覚入力刺激をトレーニングされたモデルに入力する動作を含む。
【0018】
幾つかの実施態様において、視覚的介入は、視覚的に気を散らすオブジェクトの警告をユーザに提示し、ユーザが一定期間内に警告に十分に応答しないと決定された後、ユーザに提示される光信号をリアルタイムでフィルタリングすることを含む。
【0019】
幾つかの実施態様において、視覚的介入は、視覚的に気を散らすオブジェクトが存在するという事前警告をユーザに与えることなく、視覚的に気を散らすオブジェクトを隠すために光信号をリアルタイムでフィルタリングすること含む。
【0020】
幾つかの実施態様において、動作は、複数の選択可能なテンプレートをユーザに提示し、テンプレートのそれぞれが、ユーザが視覚的に敏感であるか、超音波的に敏感であるか、又は中間感覚的に敏感であるかどかの表示を与え、テンプレートのそれぞれが、対応する1つ以上の感覚閾値及び1つ以上の介入と関連付けられ、ユーザがテンプレートのうちの1つを選択することによる入力に対応するデータを受信する、ことによって、ユーザに固有の1つ以上の感覚閾値及びユーザに固有の1つ以上の介入を決定する動作を更に含む。
【0021】
幾つかの実施態様において、ユーザに固有の1つ以上の感覚閾値及びユーザに固有の1つ以上の介入を決定する動作は、音声嗜好、視覚嗜好、生理学的嗜好、警告嗜好、ガイダンス嗜好、又は介入嗜好を含む嗜好を選択する追加のユーザ入力に対応する追加データを受信する動作と、追加データの受信に応答して、選択されたテンプレートの1つ以上の閾値及び1つ以上の介入を修正して、ユーザに固有の1つ以上の感覚閾値及びユーザに固有の1つ以上の介入を導出する動作とを更に含む。幾つかの実施態様では、生理学的嗜好が精神生理学的嗜好である。
【0022】
幾つかの実施態様において、感覚入力刺激をユーザに固有の1つ以上の感覚閾値と比較して、ユーザに提供されるべき介入を決定する動作は、感覚入力刺激及び1つ以上のユーザ固有の感覚閾値をトレーニングされたモデルに入力して、トレーニングされたモデルの出力に基づいて、ユーザに提供されるべき介入を自動的に決定する動作を含む。
【0023】
幾つかの実施態様では、ユーザが神経多様性である。幾つかの実施態様では、ユーザが自閉症であり得る。
【0024】
幾つかの実施態様では、介入が警告介入を更に含み、警告介入により、コミッションのエラーにおけるベースラインから、ユーザにおける応答時間が少なくとも3%増加し、精度が少なくとも約26%増加し、コミッションのエラーは、フィードバックデバイスによって促されたときにユーザが応答を抑制できないことの指標である。
【0025】
幾つかの実施態様では、介入がガイダンス介入を更に含み、ガイダンス介入により、コミッションのエラーにおけるベースラインから、ユーザにおける応答時間が少なくとも約20%増加し、精度が少なくとも約10%増加し、コミッションのエラーは、フィードバックデバイスによって促されたときにユーザが応答を抑制できないことの指標である。
【0026】
幾つかの実施態様では、介入がガイダンス介入を更に含み、ガイダンス介入により、オミッションのエラーにおけるベースラインから、ユーザにおける応答時間が少なくとも約2%増加し、精度が少なくとも約30%増加し、オミッションのエラーは、フィードバックデバイスからプロンプトが受信されない場合にユーザが適切な措置を講じることができないことの指標である。
【0027】
幾つかの実施態様において、フィルタリングするための介入により、ユーザにおける応答時間は、オミッションのエラーにおけるベースラインから少なくとも約10%増加し、オミッションのエラーは、フィードバックデバイスからプロンプトが受信されない場合にユーザが適切な措置を講じることができないことの指標である。
【0028】
幾つかの実施態様において、フィルタリングするための介入により、ユーザにおける応答時間は、オミッションのエラーに関するシステムを使用している神経が標準的なユーザにおける応答時間よりも少なくとも約15%速く、オミッションのエラーは、フィードバックデバイスからプロンプトが受信されない場合にユーザが適切な措置を講じることができないことの指標である。
【0029】
幾つかの実施態様では、介入がガイダンス介入を更に含み、ガイダンス介入により、コミッションのエラーに関するシステムを使用する神経が標準的なユーザにおける応答時間及び精度よりも、ユーザにおける応答時間が少なくとも約20%速く、精度が約8%高く、コミッションのエラーは、フィードバックデバイスによって促されたときにユーザが応答を抑制できないことの指標である。
【0030】
幾つかの実施態様では、介入が警告介入を更に含み、警告介入により、ユーザにおける精度は、コミッションのエラーに関してシステムを使用する神経が標準的なユーザの精度よりも少なくとも約25%高く、コミッションのエラーは、フィードバックデバイスによって促されたときにユーザが応答を抑制できないことの指標である。
【0031】
本出願の1つの実施形態は、ウェアラブルデバイスシステムを、ウェアラブルデバイスシステムのウェアラブルデバイスのユーザに固有の1つ以上の感覚閾値を記憶するデータストアに接続するステップであって、1つ以上の感覚閾値が、聴覚、視覚、又は生理学的感覚閾値から選択される、ステップと、ウェアラブルデバイスの1つ以上のセンサを使用して、ユーザへの感覚入力刺激を記録するステップと、ウェアラブルデバイスシステムを使用して、感覚入力刺激をユーザに固有の1つ以上の感覚閾値と比較して、ユーザに提供されるべき介入を決定するステップであって、介入が、注意散漫、不注意、不安、疲労、又は感覚の問題からの解放をユーザに提供するように構成される、ステップと、ウェアラブルデバイスシステムを使用して、ユーザに介入を提供するステップであって、介入が、ユーザに提示された音声信号又はユーザに提示された光信号をリアルタイムでフィルタリングすることを含む、ステップとを含む方法に関する。幾つかの実施態様では、生理学的嗜好が精神生理学的嗜好である。
【0032】
幾つかの実施態様において、方法は、ウェアラブルデバイスシステムをIoTデバイスに通信可能に結合するステップを更に含み、介入をユーザに提供するステップは、音声信号又は光信号をリアルタイムでフィルタリングするようにIoTデバイスを制御するステップを含み、感覚入力刺激は、IoTデバイスのスピーカが発する音又はIoTデバイスの発光デバイスが発する光に少なくとも部分的に起因して生成される。
【0033】
幾つかの実施態様では、IoTデバイスが発光デバイスを備え、音声信号又は光信号をリアルタイムでフィルタリングするようにIoTデバイスを制御する動作は、光信号をリアルタイムでフィルタリングするようにIoTデバイスを制御する動作を含み、光信号をフィルタリングする動作は、照明デバイスによって出力される光の輝度又は色を調整する。
【0034】
幾つかの実施態様では、IoTデバイスがスピーカを備え、音声信号又は光信号をリアルタイムでフィルタリングするようにIoTデバイスを制御する動作は、音声信号をリアルタイムでフィルタリングするようにIoTデバイスを制御する動作を含み、音声信号をフィルタリングする動作は、スピーカによって出力される音の周波数を調整する。
【0035】
幾つかの実施態様では、ウェアラブルデバイスが骨伝導トランスデューサ又は聴覚デバイスを更に備え、ユーザに介入を提供する動作は、ウェアラブルデバイスにおいて、周波数領域で音声信号をリアルタイムでフィルタリングする動作と、音声信号をフィルタリングした後、骨伝導トランスデューサ又は聴覚デバイスを使用して、音声信号に対応する振動又は音波を出力することによって音声信号をユーザに提示する動作とを含む。
【0036】
この出願の一実施形態は、注意散漫、不注意、不安、疲労、感覚問題、又はそれらの組み合わせからの感覚的な解放を、それを必要とするユーザに提供するためのシステムに関し、システムは、(i)ウェアラブルデバイスと、(ii)聴覚、視覚、及び生理学的感覚閾値から選択される1つ以上のユーザ固有の感覚閾値、聴覚、視覚、及び生理学的感覚分解能から選択される1つ以上のユーザ固有の感覚分解能、又はそれらの組み合わせのデータベースと、(iii)ウェアラブルデバイスとデータベースとを接続するための起動手段と、(iv)ユーザへの感覚入力刺激を記録するための1つ以上のセンサと、(v)1つ以上のセンサによって記録される感覚入力刺激を1つ以上のユーザ固有の感覚閾値のデータベースと比較して、ユーザにおける感覚分解能を取得する比較手段と、(vi)感覚分解能をユーザに送信するための1つ以上のフィードバックデバイスと、(vii)注意散漫、不注意、不安、疲労、感覚の問題、又はそれらの組み合わせからの解放をユーザに与えるためのユーザ固有の介入手段とを備える。ユーザ固有の介入手段は、警告介入、フィルタ介入、ガイダンス介入、又はそれらの組み合わせから選択され、ユーザは、神経多様性ユーザ又は神経が標準的なユーザであり得る。好ましい実施形態では、神経多様性ユーザが自閉症ユーザであり得る。幾つかの実施態様では、生理学的感覚閾値が精神生理学的感覚閾値であり、生理学的感覚分解能が精神生理学的感覚分解能である。
【0037】
幾つかの実施態様では、ウェアラブルデバイスは、1つ以上のセンサと1つ以上のフィードバックデバイスとを備えるメガネフレームである。
【0038】
幾つかの実施態様において、1つ以上のセンサは、1つ以上の赤外線センサ、1つ以上の聴覚センサ、1つ以上の電気皮膚センサ、1つ以上の慣性運動ユニット、又はそれらの組み合わせから選択される。
【0039】
幾つかの実施態様において、1つ以上のフィードバックデバイスは、1つ以上の触覚ドライバ、1つ以上の骨伝導トランスデューサ、又はそれらの組み合わせから選択される。
【0040】
幾つかの実施態様では、システムは、無線又は有線の聴覚デバイスを更に備える。
【0041】
幾つかの実施態様において、感覚入力刺激は、生態学的聴覚入力、生態学的視覚入力、自己中心的な生理学的/精神生理学的入力、又はそれらの組み合わせから選択される。
【0042】
幾つかの実施態様において、感覚入力刺激は、視標追跡、瞳孔測定、聴覚合図、受容感覚、身体運動、体温もしくは周囲温度の変動、脈拍数、呼吸、又はそれらの組み合わせから選択される1つ以上のパラメータを評価することによって測定される。
【0043】
幾つかの実施態様において、感覚分解能は、視覚警告、聴覚警告、生理学的/精神生理学的警告、言語警告、又はそれらの組み合わせから選択される1つ以上の警告によって与えられる。
【0044】
幾つかの実施態様において、起動手段は、ウェアラブルデバイス上に位置される電源スイッチである。
【0045】
幾つかの実施態様では、電源スイッチがウェアラブルデバイスの左側に位置される。
【0046】
幾つかの実施態様では、電源スイッチがウェアラブルデバイスの右側に位置される。
【0047】
幾つかの実施態様では、電源スイッチが凹型電源スイッチである。
【0048】
幾つかの実施態様では、データベースが記憶デバイスに記憶される。
【0049】
幾つかの実施態様において、記憶デバイスは、固定又は可動コンピュータシステム、携帯用無線デバイス、スマートフォン、タブレット、又はそれらの組み合わせから選択される。
【0050】
幾つかの実施態様では、警告介入により、コミッションのエラーにおけるベースラインから、自閉症ユーザにおける応答時間が少なくとも約3%増加し、精度が少なくとも約26%増加し、コミッションのエラーは、フィードバックデバイスによって促されたときにユーザが応答を抑制できないことの指標である。
【0051】
幾つかの実施態様では、警告介入により、コミッションのエラーのベースラインから、神経が標準的なユーザにおける応答時間が少なくとも約18%増加し、精度が少なくとも約2.0%増加し、コミッションのエラーは、フィードバックデバイスによって促されたときにユーザが応答を抑制できないことの指標である。
【0052】
幾つかの実施態様では、ガイダンス介入により、コミッションのエラーのベースラインから、自閉症ユーザにおける応答時間が少なくとも約20%増加し、精度が少なくとも約10%増加し、コミッションのエラーは、フィードバックデバイスによって促されたときにユーザが応答を抑制できないことの指標である。
【0053】
幾つかの実施態様では、ガイダンス介入により、オミッションのエラーにおけるベースラインから、自閉症ユーザにおける応答時間が少なくとも約2%増加し、精度が少なくとも約30%増加し、オミッションのエラーは、フィードバックデバイスからプロンプトが受信されないときにユーザが適切な措置を実行できないことの指標である。
【0054】
幾つかの実施態様では、フィルタ介入により、自閉症ユーザにおける応答時間がオミッションのエラーにおけるベースラインから少なくとも約10%増加し、オミッションのエラーは、フィードバックデバイスからプロンプトが受信されないときにユーザが適切な措置を実行できないことの指標である。
【0055】
幾つかの実施態様では、フィルタ介入を用いて、自閉症ユーザにおける応答時間は、オミッションのエラーにおける神経が標準的なユーザよりも少なくとも約15%速く、オミッションのエラーは、フィードバックデバイスからプロンプトが受信されないときにユーザが適切な措置を講じることができないことの指標である。
【0056】
幾つかの実施態様では、ガイダンス介入を用いて、コミッションのエラーにおける神経が標準的なユーザよりも、自閉症ユーザにおける応答時間が少なくとも約20%速く、精度が約8%高く、コミッションのエラーは、フィードバックデバイスによって促されたときにユーザが応答を抑制できないことの指標である。
【0057】
幾つかの実施態様では、警告介入を用いて、自閉症ユーザの精度は、コミッションのエラーにおける神経が標準的なユーザよりも少なくとも約25%高く、コミッションのエラーは、フィードバックデバイスによって促されたときにユーザが応答を抑制できないことの指標である。
【0058】
一実施形態では、注意散漫、不注意、不安、疲労、感覚問題、又はそれらの組み合わせからの感覚的な解放を、それを必要とするユーザに提供する方法は、聴覚、視覚、及び生理学的/精神生理学的感覚閾値から選択される1つ以上のユーザ固有の感覚閾値、聴覚、視覚、及び生理学的/精神生理学的感覚分解能から選択される1つ以上のユーザ固有の感覚分解能、又はそれらの組み合わせのデータベースを作成するステップと、ウェアラブルデバイスをユーザに取り付けるステップであって、ウェアラブルデバイスが、1つ以上のセンサと、1つ以上のフィードバックデバイスとを備える、ステップと、ウェアラブルデバイスを起動してデータベースに接続するステップと、1つ以上のセンサを介してユーザへの感覚入力刺激を記録するステップと、感覚入力刺激を1つ以上のユーザ固有の感覚閾値のデータベースと比較するステップと、データベースから適切なユーザ固有の感覚分解能を選択するステップと、1つ以上のフィードバックデバイスを介してユーザ固有の感覚分解能をユーザに送達するステップと、注意散漫、不注意、不安、疲労、感覚問題、又はそれらの組み合わせからの解放をユーザに与えるためにユーザ固有の介入(a/k/デジタルメディエーション)を提供するステップとを含み、ユーザ固有の介入は、警告介入、フィルタ介入、ガイダンス介入、又はそれらの組み合わせから選択され、ユーザは、自閉症ユーザ、神経が標準的なユーザ、又は神経多様性ユーザである。
【0059】
幾つかの実施態様において、1つ以上のセンサは、1つ以上の赤外線センサ、1つ以上の聴覚センサ、1つ以上の電気皮膚センサ、1つ以上の慣性運動ユニット、又はそれらの組み合わせから選択される。
【0060】
幾つかの実施態様において、1つ以上のフィードバックデバイスは、1つ以上の触覚ドライバ、1つ以上の骨伝導トランスデューサ、又はそれらの組み合わせから選択される。
【0061】
幾つかの実施態様において、感覚入力刺激は、聴覚入力、視覚入力、生理学的/精神生理学的入力、又はそれらの組み合わせから選択される。
【0062】
幾つかの実施態様において、感覚入力刺激は、視標追跡、瞳孔測定、聴覚合図、受容感覚、身体運動、体温もしくは周囲温度の変動、脈拍数、呼吸、又はそれらの組み合わせから選択される1つ以上のパラメータを評価することによって測定される。
【0063】
幾つかの実施態様において、感覚分解能は、視覚警告、聴覚警告、生理学的/精神生理学的警告、言語警告、又はそれらの組み合わせから選択される1つ以上の警告によって与えられる。
【0064】
幾つかの実施態様において、ウェアラブルデバイスの起動及びデータベースへの接続は、ウェアラブルデバイス上に位置される電源スイッチを介する。
【0065】
幾つかの実施態様において、電源スイッチは、ウェアラブルデバイスの左側又はウェアラブルデバイスの右側に位置される。
【0066】
幾つかの実施態様では、電源スイッチが凹型電源スイッチである。
【0067】
幾つかの実施態様では、ウェアラブルデバイスがメガネフレームである。
【0068】
幾つかの実施態様では、データベースが記憶デバイスに記憶される。
【0069】
幾つかの実施態様において、記憶デバイスは、固定又は可動コンピュータシステム、携帯用無線デバイス、スマートフォン、タブレット、又はそれらの組み合わせから選択される。
【0070】
幾つかの実施態様では、警告介入により、コミッションのエラーにおけるベースラインから、自閉症ユーザにおける応答時間が少なくとも約3%増加し、精度が少なくとも約26%増加し、コミッションのエラーは、フィードバックデバイスによって促されたときにユーザが応答を抑制できないことの指標である。
【0071】
幾つかの実施態様では、警告介入により、コミッションのエラーのベースラインから、神経が標準的なユーザにおける応答時間が少なくとも約18%増加し、精度が少なくとも約2.0%増加し、コミッションのエラーは、フィードバックデバイスによって促されたときにユーザが応答を抑制できないことの指標である。
【0072】
幾つかの実施態様では、ガイダンス介入により、コミッションのエラーのベースラインから、自閉症ユーザにおける応答時間が少なくとも約20%増加し、精度が少なくとも約10%増加し、コミッションのエラーは、フィードバックデバイスによって促されたときにユーザが応答を抑制できないことの指標である。
【0073】
幾つかの実施態様では、ガイダンス介入により、オミッションのエラーのベースラインから、自閉症ユーザにおける応答時間が少なくとも約2%増加し、精度が少なくとも約30%増加し、オミッションのエラーは、フィードバックデバイスからプロンプトが受信されないときにユーザが適切な措置を実行できないことの指標である。
【0074】
幾つかの実施態様では、フィルタ介入により、自閉症ユーザにおける応答時間がオミッションのエラーにおけるベースラインから少なくとも約10%増加し、オミッションのエラーは、フィードバックデバイスからプロンプトが受信されないときにユーザが適切な措置を実行できないことの指標である。
【0075】
幾つかの実施態様では、フィルタ介入を用いて、自閉症ユーザにおける応答時間は、オミッションのエラーにおける神経が標準的なユーザよりも少なくとも約15%速く、オミッションのエラーは、フィードバックデバイスからプロンプトが受信されないときにユーザが適切な措置を講じることができないことの指標である。
【0076】
幾つかの実施態様では、ガイダンス介入を用いて、コミッションのエラーにおける神経が標準的なユーザよりも、自閉症ユーザにおける応答時間が少なくとも約20%速く、精度が約8%高く、コミッションのエラーは、フィードバックデバイスによって促されたときにユーザが応答を抑制できないことの指標である。
【0077】
幾つかの実施態様では、警告介入を用いて、自閉症ユーザの精度は、コミッションのエラーにおける神経が標準的なユーザよりも少なくとも約25%高く、コミッションのエラーは、フィードバックデバイスによって促されたときにユーザが応答を抑制できないことの指標である。
【0078】
一実施形態において、ウェアラブルデバイスは、1つ以上のセンサと1つ以上のフィードバックデバイスとを備え、1つ以上のセンサと1つ以上のフィードバックデバイスとの組み合わせは、注意散漫、不注意、不安、疲労、感覚問題、又はそれらの組み合わせからの感覚的な解放を、それを必要とするユーザ/着用者に与える。
【0079】
幾つかの実施態様では、ウェアラブルデバイスがメガネフレームである。
【0080】
幾つかの実施態様では、1つ以上のセンサがメガネフレームに接続される。
【0081】
幾つかの実施態様では、1つ以上のフィードバックデバイスがメガネフレームに接続される。
【0082】
幾つかの実施態様では、メガネフレームは、リムと、2つのイヤピースと、イヤピースをリムに接続するヒンジとを備える。
【0083】
幾つかの実施態様において、1つ以上のセンサは、1つ以上の赤外線センサ、1つ以上の聴覚トランスデューサ、1つ以上のガルバニック皮膚センサ、1つ以上の慣性運動ユニット、又はそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0084】
幾つかの実施態様では、赤外線センサがウェアラブルデバイスの内側に表面実装される。
【0085】
幾つかの実施態様において、赤外線センサは、ユーザの右目、左目、又は両目に入射するように配置される。
【0086】
幾つかの実施態様では、聴覚トランスデューサが超小型マイクロフォンである。
【0087】
幾つかの実施態様では、超小型マイクロフォンがウェアラブルデバイスの外側に表面実装される。
【0088】
幾つかの実施態様では、ウェアラブルデバイスが少なくとも2つの聴覚トランスデューサを備え、第1の聴覚トランスデューサは、第2の聴覚トランスデューサに対して約110°の角度で配置される。
【0089】
幾つかの実施態様では、ガルバニック皮膚センサがウェアラブルデバイスの内側に表面実装され、ガルバニック皮膚センサがユーザの皮膚と直接接触している。
【0090】
幾つかの実施態様では、慣性移動ユニットがウェアラブルデバイスの内側に内部的に実装される。
【0091】
幾つかの実施態様において、1つ以上のフィードバックデバイスは、1つ以上の触覚ドライバ、1つ以上の骨伝導トランスデューサ、又はそれらの組み合わせから選択される。
【0092】
幾つかの実施態様では、触覚ドライブがウェアラブルデバイスの内側に内部的に実装される。
【0093】
幾つかの実施態様において、触覚ドライブは、ウェアラブルデバイスの内側で慣性運動ユニットの背後に内部的に実装される。
【0094】
幾つかの実施態様において、触覚駆動は、視標追跡、瞳孔測定、聴覚合図、受容間認識、身体運動、身体又は周囲温度の変動、脈拍数、呼吸、又はそれらの組み合わせから選択される感覚入力刺激に応答して振動パターンを提供する。
【0095】
幾つかの実施態様では、立体骨伝導トランスデューサがウェアラブルデバイスの内側に表面実装され、立体骨伝導トランスデューサがユーザの頭蓋骨と直接接触している。
【0096】
幾つかの実施態様において、立体音響骨伝導トランスデューサは、アイトラッキング、瞳孔測定、聴覚合図、受容感覚、身体運動、身体もしくは周囲温度の変動、脈拍数、呼吸、又はそれらの組み合わせから選択される感覚入力刺激に応答して、聴覚トーン、事前に記録された聴覚ガイダンス、リアルタイムフィルタリング、又はそれらの組み合わせを提供する。
【0097】
幾つかの実施態様において、ウェアラブルデバイスは、任意選択の無線又は有線の聴覚デバイスを更に備える。
【0098】
幾つかの実施態様において、ウェアラブルデバイスは、注意散漫、不注意、不安、疲労、感覚問題、又はそれらの組み合わせからの解放をユーザに与えるための介入手段を更に備え、介入手段は、警告介入、フィルタ介入、ガイダンス介入、又はそれらの組み合わせから選択される。
【0099】
幾つかの実施態様では、ウェアラブルデバイスが電源スイッチを更に備える。電源スイッチは、ウェアラブルデバイスの左側又はウェアラブルデバイスの右側に位置され得る。電源スイッチは、凹型電源スイッチとすることができる。
【0100】
一実施形態において、非一時的コンピュータ可読媒体には実行可能命令が記憶され、実行可能命令は、プロセッサによって実行されるときに、ユーザに固有の1つ以上の感覚閾値及び1つ以上の感覚分解能を記憶するデータストアにウェアラブルデバイスを接続する動作であって、1つ以上の感覚閾値が、聴覚、視覚、又は生理学的/精神生理学的感覚閾値から選択され、1つ以上の感覚分解能が、聴覚、視覚、又は生理学的/精神生理学的感覚分解能から選択される、動作と、1つ以上のセンサを介して、ユーザへの感覚入力刺激を記録する動作と、ユーザの感覚分解能を取得するために1つ以上のセンサによって記録された感覚入力刺激を1つ以上の感覚閾値と比較する動作と、感覚分解能をユーザに送信する動作とを含む動作をウェアラブルデバイスに実行させる。
【0101】
幾つかの実施態様において、動作は、感覚入力刺激をユーザに提供するIoTデバイスに通信可能に結合する動作を更に含み、感覚分解能をユーザに送信する動作は、IoTデバイスに通信可能に結合した後、感覚分解能を送信するようにIoTデバイスを制御する動作を含む。
【0102】
幾つかの実施態様において、IoTデバイスはネットワーク化された照明デバイスを備え、感覚分解能を送信するようにIoTデバイスを制御する動作は、ネットワーク化された照明デバイスの輝度又は色出力を制御する動作を含む。
【0103】
幾つかの実施態様では、IoTデバイスがネットワーク化されたスピーカを備え、感覚分解能を送信するようにIoTデバイスを制御する動作は、ネットワーク化されたスピーカの音量、等化設定、又はチャネルバランスを制御する動作を含む。
【0104】
幾つかの実施態様では、1つ以上のセンサによって記録された感覚入力刺激を1つ以上のユーザ固有の感覚閾値と比較して、ユーザにおける感覚分解能を取得する動作は、感覚入力刺激及び1つ以上のユーザ固有の感覚閾値をトレーニングされたモデルに入力して、ユーザの感覚分解能を自動的に決定する動作を含む。
【0105】
幾つかの実施態様において、動作は、複数の選択可能なテンプレートをユーザに提示することによって、1つ以上の感覚閾値及び1つ以上の感覚分解能を決定する動作であって、テンプレートのそれぞれが、ユーザが視覚的に敏感であるか、超音波的に敏感であるか、又は感覚内受容的に敏感であるかどうかの表示を提供し、テンプレートのそれぞれが、対応する1つ以上の閾値及び1つ以上の感覚分解能と関連付けられる動作と、ユーザがテンプレートのうちの1つを選択することによる入力に対応するデータを受信する動作とを更に含む。
【0106】
幾つかの実施態様において、1つ以上のユーザ固有の感覚閾値及び1つ以上のユーザ固有の感覚分解能を決定する動作は、音声嗜好、視覚嗜好、生理学的/精神生理的嗜好、警告嗜好、ガイダンス嗜好、又は介入嗜好を含む嗜好を選択する追加のユーザ入力に対応する追加データを受信する動作と、追加データの受信に応答して、選択されたテンプレートの1つ以上の閾値及び1つ以上の感覚分解能を修正して、1つ以上のユーザ固有の感覚閾値及び1つ以上のユーザ固有の感覚分解能を導出する動作とを更に含む。
【0107】
開示された方法の他の特徴及び態様は、本開示の実施形態による特徴を例として示す添付の図面と併せて、以下の詳細な説明から明らかになる。概要は、本明細書に添付された特許請求の範囲によってのみ定義される特許請求される開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0108】
本開示は、1つ以上の様々な実施形態に従って、以下の図を参照して詳細に説明される。図面は、例示のみを目的として提供されており、単に本開示の典型的又は例示的な実施形態を示す。
【0109】
【
図1】本開示の幾つかの実施に係るウェアラブルデバイスの概略図である。
【0110】
【
図2】本明細書に記載される、テスト前の電池検査(PTBE)で観察される、視覚、聴覚及び不安の3つのモダリティにわたる感度のグラフ表示である。
【0111】
【
図3】PTBEの自閉症スペクトラム状態(ASC)参加者のうちのウェアラブルデバイスにおける関心のグラフ表示である。
【0112】
【
図4】応答タスクへの持続的注意(Sustained Attention to Response Task)(SART)テストの標準テストプロトコルのフローチャートである。
【0113】
【
図5】標準的なオズの魔法使い(Wizard of Oz)テストプロトコルのフローチャートである。
【0114】
【
図6】本開示の幾つかの実施に係る、SART/WoZ研究プロトコルのフローチャートである。
【0115】
【
図7】ウェアラブルデバイス研究の研究参加者の募集スコアのグラフ表示である。
【0116】
【
図8A】本明細書に記載のSART/WoZ研究の参加者のコホート全体のコミッションエラー(EOC)のグラフ表示であり、ベースラインからベースラインまでのEOCを示す。
【
図8B】本明細書に記載のSART/WoZ研究の参加者のコホート全体のコミッションエラー(EOC)のグラフ表示であり、EOC介入効果を示す。
【
図8C】本明細書に記載のSART/WoZ研究の参加者のコホート全体のコミッションエラー(EOC)のグラフ表示であり、EOCの持続効果を示す。
【0117】
【
図9A】本明細書に記載のSART/WoZ研究の参加者のコホート全体の応答時間(RT)に関するEOCのグラフ表示であり、開始ベースラインから最終ベースラインまでのEOC対RTを示す。
【
図9B】本明細書に記載のSART/WoZ研究の参加者のコホート全体の応答時間(RT)に関するEOCのグラフ表示であり、EOC対RTの介入効果を示す。
【
図9C】本明細書に記載のSART/WoZ研究の参加者のコホート全体の応答時間(RT)に関するEOCのグラフ表示であり、EOC対RTの持続効果を示す。
【0118】
【
図10A】研究参加者によってグループ化されたEOCのグラフ表示である。
【
図10B】研究参加者によってグループ化されたEOCのグラフ表示である。
【
図10C】研究参加者によってグループ化されたEOCのグラフ表示である。
【0119】
【
図11A】研究参加者によってグループ化されたEOC対RTのグラフ表示である。
【
図11B】研究参加者によってグループ化されたEOC対RTのグラフ表示である。
【
図11C】研究参加者によってグループ化されたEOC対RTのグラフ表示である。
【0120】
【
図12A】本明細書に記載のSART/WoZ研究の参加者のコホート全体のオミッションのエラー(EOO)のグラフ表示であり、開始ベースラインから最終ベースラインまでのEOOを示す。
【
図12B】本明細書に記載のSART/WoZ研究の参加者のコホート全体のオミッションのエラー(EOO)のグラフ表示であり、EOO介入効果を示す。
【
図12C】本明細書に記載のSART/WoZ研究の参加者のコホート全体のオミッションのエラー(EOO)のグラフ表示であり、EOOの持続効果を示す。
【0121】
【
図13A】本明細書に記載のSART/WoZ研究の参加者のコホート全体のRTに関連するEOOのグラフ表示であり、開始ベースラインから最終ベースラインまでのEOO対RTを示す。
【
図13B】本明細書に記載のSART/WoZ研究の参加者のコホート全体のRTに関連するEOOのグラフ表示であり、EOO対RT介入効果を示す。
【
図13C】本明細書に記載のSART/WoZ研究の参加者のコホート全体のRTに関連するEOOのグラフ表示であり、EOO対RTの持続効果を示す。
【0122】
【
図14A】研究参加者によってグループ化されたEOOのグラフ表示である。
【
図14B】研究参加者によってグループ化されたEOOのグラフ表示である。
【
図14C】研究参加者によってグループ化されたEOOのグラフ表示である。
【0123】
【
図15A】研究参加者によってグループ化されたEOO対RTのグラフ表示である。
【
図15B】研究参加者によってグループ化されたEOO対RTのグラフ表示である。
【
図15C】研究参加者によってグループ化されたEOO対RTのグラフ表示である。
【0124】
【
図16】本開示の幾つかの実施に係る、ウェアラブルデバイスの構成要素のブロック図である。
【0125】
【
図17】本開示の幾つかの実施に係る、ウェアラブルデバイスの追加のマイクロプロセッサ詳細(ARMプロセッサ)のブロック図である。
【0126】
【
図18】本開示の幾つかの実施に係る、検査変数の様々な構成要素のフローチャートである。
【0127】
【
図19】本開示の幾つかの実施に係る、モバイルデバイス及びデータストアと通信するウェアラブルデバイスを含むウェアラブルデバイスシステムを示す。
【0128】
【
図20】本開示の幾つかの実施に係る、特定のユーザと関連付けられた1つ以上の感覚閾値及び1つ以上の介入を初期化及び反復的に更新するための例示的な方法を示す動作フロー図を示す。
【0129】
【
図21】本開示の幾つかの実施に係る、スピーカを用いてIoTデバイスを制御するモバイルデバイスと通信するウェアラブルデバイスを含むウェアラブルデバイスシステムを示す。
【0130】
【
図22】本開示の幾つかの実施に係る、発光デバイスを有するIoTデバイスを制御するモバイルデバイスと通信するウェアラブルデバイスを含むウェアラブルデバイスシステムを示す。
【0131】
【
図23】本開示の幾つかの実施に係る、視覚的介入を提供するために利用することができる例示的なウェアラブルデバイスを示す。
【0132】
【
図24A】本開示の幾つかの実施に係る、リアルタイム光学強化アルゴリズムを使用して送達され得る介入であって、触覚警告、トーン警告ガイダンス、及び消しゴム効果を含む介入を示す。
【0133】
【
図24B】本開示の幾つかの実施に係る、リアルタイム光学強化アルゴリズムを使用して送達され得る介入であって、テキスト・警告、ぼかし効果、及び隠蔽効果を含む介入を示す。
【0134】
【
図24C】本開示の幾つかの実施に係る、リアルタイム光学強化アルゴリズムを使用して送達され得る介入であって、カラーバランス、コントラスト効果、及び強化効果を含む介入を示す。
【0135】
【
図25】本開示の幾つかの実施に係る、気を散らす視覚ソースがあるシナリオにおいてリアルタイムで介入を提供するためにリアルタイム光学強化アルゴリズムを使用するワークフローの一特定例を示す。
【0136】
図面は網羅的ではなく、本開示を開示された正確な形態に限定するものではない。
【発明を実施するための形態】
【0137】
本発明の更なる態様、特徴及び利点は、以下の詳細な説明から明らかになる。
【0138】
本明細書中で使用される単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び、「その(the)」は、文脈が別段明示しなければ、複数形も同様に含むべく意図され得る。更に、「又は」の使用は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、「及び/又は」を含むことを意図している。
【0139】
本明細書で使用される場合、「約」は近似の用語であり、当業者によって理解されるように、文字通り記載された量のわずかな変動を含むことが意図されている。そのような変動は、例えば、従来の測定技術又は本明細書に記載の特定の測定技術に関連する標準偏差を含む。上記の修飾語「約、」によって特徴付けられる値は全て、本明細書に開示される正確な数値を含むことも意図されている。更に、全ての範囲は上限及び下限を含む。
【0140】
本明細書に記載の任意の装置、デバイス又は製品は、明示的に反対のことが示されていない限り、本明細書で特定された様々な構成要素/構成要素からなる、本質的になる、及び含む装置、デバイス又は製品を包含することを意図している。
【0141】
本明細書で使用される場合、変数の数値範囲の列挙は、変数がその範囲内の任意の値、並びにより広い範囲に包含される任意の及び全ての部分範囲に等しくなり得ることを伝えることを意図している。したがって、変数は、範囲の終点を含む数値範囲内の任意の整数値又は値に等しくすることができる。一例として、0と10との間の値を有するものとして説明される変数は、0、4、2-6、2.75、3.19-4.47などとすることができる。
【0142】
明細書及び特許請求の範囲において、単数形は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、複数の指示対象を含む。本明細書で使用される場合、特に明記しない限り、「又は」という単語は、「及び/又は」の「包括的」の意味で使用され、「又は」の「排他的」の意味では使用されない。
【0143】
別段の指示がない限り、本明細書の個々の特徴又は実施形態のそれぞれは、限定することなく、本明細書に記載される他の任意の個々の特徴又は実施形態と組み合わせることができる。そのような組み合わせは、それらが本明細書において組み合わせとして明示的に記載されているかどうかにかかわらず、本発明の範囲内にあると特に企図される。
【0144】
本明細書で使用される技術用語及び科学用語は、特に定義されない限り、本明細書が関係する当業者によって一般的に理解される意味を有する。本明細書では、当業者に知られている様々な方法及び材料を参照する。
【0145】
本明細書で使用される場合、「警告介入」という用語は、以下を含むことを意図している。すなわち、着用者の嗜好に対応する生態学的及び/又は生理学的(例えば、精神生理学的)閾値の起動の場合、信号は、(i)集中、不安、疲労又は関連する特性が注意を必要とするという情報を着用者に伝達するために穏やかな触覚振動パターンを提供する触覚ドライバに送達され、及び/又は(ii)聴覚的介入及び命令のセットで触覚を強化する聴覚/音波メッセージ(例えば、事前に記録された音声合成、ビープ音など)を送達する骨伝導トランスデューサに送達される。
【0146】
本明細書で使用する場合、「フィルタ介入」という用語は、以下を含むことを意図している。すなわち、着用者の嗜好に対応し、聴覚フィルタリングを必要とするエコ及び/又は生理学的(例えば、精神生理学的)閾値の起動の場合、デジタル音声信号処理は、補正された振幅(圧縮、膨張)、周波数(動的、シェルビング、ロー/ハイカット、及びパラメトリック等化)、空間再調整(再配置、ステレオからモノラルへ)及び/又は位相補正(時間遅延、コームフィルタリング、線形位相整合)を含むリアルタイム及び低レイテンシの音声信号を送達する。一実施形態では、フィルタ発明は、骨伝導変換器に送達することができる。他の実施形態では、フィルタ発明は、イヤホン(earbuds)、イヤホン(earphones)、ヘッドホンなどを含むがこれらに限定されない任意の無線又は有線の聴覚デバイスに送達することができる。
【0147】
本明細書で使用される場合、「ガイダンス介入」という用語は、集中力の再調整、頭の揺れ、瞳孔活動、脈拍、体温、呼吸、不安、及び疲労の指導のための段階的な命令によってガイダンスを提供することができる警告介入と同様の介入を含む。これらの予め記録されたテキストから音声への音声ストリームは、骨伝導システムに送達することができ、骨伝導システムは、個人的にも目立たずにも段階的な指導的介入を提供する。
【0148】
本明細書で使用される場合、「組み合わせ介入」という用語は、以下、すなわち、警告、フィルタ及びガイダンス介入の組み合わせであり得るとともに、トリガ機構に応じて提供される、着用者によって選択され得る介入を含む。例えば、フィルタ介入によって対処することができるのは音波外乱のみであり、他の全ての問題(注意-集中、不安、疲労等)は、触覚、テキスト音声警告、長音形式の段階的ガイダンスなどによって介入することができる。
【0149】
本明細書で使用される場合、「ユーザ」及び「着用者」という用語は互換的に使用される。
【0150】
本明細書で使用される場合、「コミッションのエラー」という用語は、フィードバックデバイスによって促されたときにユーザが応答を抑制することができないことの指標である。
【0151】
本明細書で使用される場合、「オミッションのエラー」という用語は、フィードバックデバイスからプロンプトが受信されない場合に、ユーザが適切な措置を実行できないことの指標である。
【0152】
本明細書で使用される場合、「応答時間」という用語は、参加者が感覚合図及び/又は警告、フィルタ及び/又はガイダンス介入に応答するのにかかる時間を含むことを意図している。応答時間は、反応時間とも互換的に呼ばれ、参加者が感覚合図を知覚するときと、参加者が前記感覚合図に応答するときとの間の時間量として定義される。反応時間(Response Time)又は反応時間(Reaction Time)は、刺激を検出し、処理し、応答する能力である。
【0153】
例えば、ユーザに提示される音声信号及び/又は光信号のフィルタリングを含むことができる任意の処理などの処理を指すために本明細書で使用される場合、「リアルタイム」という用語は、元の音声信号及び/又は光信号が発生した後の最小の待ち時間で信号を処理及び/又はフィルタリングすることを指すことを意図している。例えば、待ち時間は、約500ミリ秒(ms)以下、約250ms以下、約200ms以下、約150ms以下、約100ms以下、約90ms以下、約80ms以下、約70ms以下、約60ms以下、約50ms以下、約40ms以下、約30ms以下、約20ms以下、又は約10ms以下、範囲及び/又はそれらの組み合わせなどの非ゼロ値であり得る。最小待ち時間は、通信プロトコル待ち時間、デジタル信号処理待ち時間、電気信号処理待ち時間、それらの組み合わせなどを含む、システム及びハードウェア並びにソフトウェアの制限を受ける可能性がある。場合によっては、音声信号及び/又は光信号のリアルタイムフィルタリングは、ユーザによって、即時、瞬時、又はほぼ即時及び/又は瞬時であると知覚され得る。
【0154】
自閉症スペクトラム状態(ASC)は、生涯にわたる診断であり、感覚入力又は異常な興味に対する反応性が高い、探索する、及び/又は低いことを含む特徴のサブセットを有する。これらの性質は、環境的領域(例えば、特定の音への応答、光又は動きによる視覚的魅力)及び生理学的/精神生理学的領域(例えば、不安、呼吸又は温熱療法)にわたって明らかである。学者らは、自閉症の成人の90人(90%)が感覚の問題を経験し、学校/職場で大きな障壁を引き起こすと報告している(Leekam他、2007)。ASCを有する個人は、しばしば、複数の状況にわたる社会的コミュニケーション及び相互作用において持続的な欠損を示す。追加の特徴は、行動及び興味の制限された反復パターン(RRBI)を含む。重要なことに、RSBIは、環境の感覚的側面における達成可能な異常な興味、並びに視覚、テクスチャ、匂い、触覚、及び音に対する生理学的/精神生理学的応答と共に、感覚入力に対する反応性亢進、探索反応性及び/又は低反応性を含む。ASC集団の診断が経時的に指数関数的に増加するにつれて、ますます拡大する社会政策の亀裂が急増し、それによって自閉症の個人の日常生活の枠組みへの円滑な移行がしばしば損なわれる。専門家は、これを、以下のいずれか、すなわち、(i)神経多様性個人に対する公衆/政府の支援の発育不全;ii)自閉症コミュニティと社会との間の緊張;及びiii)後の生活の教育/職業経路に対する限定的な支援に起因するギャップとして識別する。ポリシー関連要因の負の影響は、社会的コストをもたらす結果であり、社会的コストは、更に重大になり、場合によっては修復不可能になる可能性がある。
【0155】
本出願は、破壊的刺激を変更、再誘導、及び/又は減衰させるための様々な介入を提供する。すなわち、本明細書では、学校及び職場で悪化し得る注意散漫が存在するかどうかを決定し、そのような注意散漫を補償するための介入を提供し、それによって神経が標準的な及び神経多様性の個人の不安を軽減し、感覚的な解放を与えるためのシステム、デバイス及び方法が記載される。この用途は、侵入する生態学的刺激及び結果として生じる生理学的/精神生理学的応答にどのように最良に応答するかを個人が学習し、適応し、内在化するのを助けることを目的とする。本明細書に記載されているように、ウェアラブルは、ユーザによって観察及び経験される反復的なプロセスを介して、最終的に機械又はシステムから人に直接転送することができる通話及び応答プロセスの道を開くことができ、したがって、同様に繰り返される/将来のシナリオのガイダンスを埋め込むことができる。例えば、自閉症の個人は、望ましくない感覚刺激に直面したときに人工知能/認知強化システムが自分をどのように検出し、フィルタリングし、指導するかを正確に観察し、経験し、学習することができる。
【0156】
一実施形態は、注意散漫、不注意、不安、疲労、感覚問題、又はそれらの組み合わせからの感覚的な解放を、それを必要とするユーザに提供するためのシステムに関し、システムは、(i)ウェアラブルデバイスと、(ii)聴覚、視覚、及び生理学的感覚閾値から選択される1つ以上のユーザ固有の感覚閾値、聴覚、視覚、及び生理学的感覚分解能から選択される1つ以上のユーザ固有の感覚分解能、又はそれらの組み合わせのデータベースと、(iii)ウェアラブルデバイスとデータベースとを接続するための起動手段と、(iv)ユーザへの感覚入力刺激を記録するための1つ以上のセンサと、(v)1つ以上のセンサによって記録される感覚入力刺激を1つ以上のユーザ固有の感覚閾値のデータベースと比較して、ユーザにおける感覚分解能を取得する比較手段と、(vi)感覚分解能をユーザに送信するための1つ以上のフィードバックデバイスと、(vii)注意散漫、不注意、不安、疲労、感覚の問題、又はそれらの組み合わせからの解放をユーザに与えるためのユーザ固有の介入手段とを備える。ユーザ固有の介入手段は、警告介入、フィルタ介入、ガイダンス介入、又はそれらの組み合わせから選択することができる。ユーザは、自閉症ユーザ、神経多様性ユーザ、又は神経が標準的なユーザであり得る。
【0157】
他の実施形態は、注意散漫、不注意、不安、疲労、感覚問題、又はそれらの組み合わせからの感覚的な解放を、それを必要とするユーザに提供する方法に関し、方法は、(i)聴覚、視覚、及び生理学的/精神生理学的感覚閾値から選択される1つ以上のユーザ固有の感覚閾値、聴覚、視覚、及び生理学的/精神生理学的感覚分解能から選択される1つ以上のユーザ固有の感覚分解能、又はそれらの組み合わせのデータベースを作成するステップと、(ii)ウェアラブルデバイスをユーザに取り付けるステップであって、ウェアラブルデバイスが、1つ以上のセンサと、1つ以上のフィードバックデバイスとを備える、ステップと、(iii)ウェアラブルデバイスを起動してデータベースに接続するステップと、(iv)1つ以上のセンサを介してユーザへの感覚入力刺激を記録するステップと、(v)感覚入力刺激を1つ以上のユーザ固有の感覚閾値のデータベースと比較するステップと、(vi)データベースから適切なユーザ固有の感覚分解能を選択するステップと、(vi)1つ以上のフィードバックデバイスを介してユーザ固有の感覚分解能をユーザに送達するステップと、(vii)注意散漫、不注意、不安、疲労、感覚の問題、又はそれらの組み合わせからの解放をユーザに与えるためのユーザ固有の介入を提供するステップと、を含む。
【0158】
別の実施形態は、1つ以上のセンサ及び1つ以上のフィードバックデバイスを備えるウェアラブルデバイスに関する。更なる実施形態によれば、ウェアラブルデバイスはメガネフレームであってもよい。1つ以上のセンサ及び/又は1つ以上のフィードバックデバイスをメガネフレームに接続することができる。メガネフレームは、リムと、2つのイヤピースと、イヤピースをリムに接続するヒンジとを備えてもよい。代替の実施形態では、ウェアラブルデバイスは、リング、センサ織物、リストバンド、時計、ピン、補聴器、支援デバイス、医療デバイス、仮想、拡張、及び複合現実(VR/AR/MR)ヘッドセットなどを含むがこれらに限定されない、宝飾品、スマート衣類、及びアクセサリを含むことができる。ウェアラブルデバイスは、警告、フィルタ、及びガイダンス介入のためにモバイル及び/又はネットワークデバイスと連携する能力を有することができ、様々な組み合わせのセンサ及びフィードバックデバイスを含むことができる。
【0159】
更なる実施形態によれば、1つ以上のセンサは、1つ以上の赤外線センサ、1つ以上の聴覚センサ、1つ以上の電気皮膚センサ、1つ以上の慣性運動ユニット、又はそれらの組み合わせから選択することができる。赤外線センサは、ウェアラブルデバイスの内側に表面実装することができる。赤外線センサは、ユーザの右眼、左眼、又は両眼に入射するように配置することができる。
【0160】
更なる実施形態によれば、1つ以上のフィードバックデバイスは、1つ以上の触覚ドライバ、1つ以上の骨伝導トランスデューサ、又はそれらの組み合わせから選択することができる。
【0161】
更なる実施形態によれば、ウェアラブルデバイスは、無線又は有線の聴覚デバイスを更に備えてもよい。
【0162】
更なる実施形態によれば、感覚入力刺激は、聴覚入力、視覚入力、生理学的/精神生理学的入力、又はそれらの組み合わせから選択することができる。感覚入力刺激は、視標追跡、瞳孔測定、聴覚合図、内受容意識、身体運動、身体又は周囲温度の変動、脈拍数、呼吸、又はそれらの組み合わせから選択される1つ以上のパラメータを評価することによって測定することができる。感覚分解能は、視覚警告、聴覚警告、生理学的/精神生理学的警告、言語警告、又はそれらの組み合わせから選択される1つ以上の警告によって提供することができる。
【0163】
更なる実施形態によれば、起動手段は、ウェアラブルデバイス上に配置された電源スイッチとすることができる。電源スイッチは、ウェアラブルデバイスの左側及び/又はウェアラブルデバイスの右側に配置することができる。電源スイッチは、凹型電源スイッチとすることができる。別の実施形態では、待機モードにあるときに、携帯電話、ラップトップ、タブレット、デスクトップコンピュータなどを含むがこれらに限定されないユーザインターフェースコンポーネントから電力を供給することができ、当分野で知られている任意のユーザインターフェースを制限なく使用することができる。別の実施形態では、起動手段は、遠隔で(すなわち、ユーザの近くにいないとき、)起動することができる電源スイッチ又は電源を含むことができる。
【0164】
別の実施形態では、起動手段は、ウェアラブルの加速度計、瞳孔及び頭部揺れセンサなどによってトリガされてもよい。例えば、起動手段として加速度計が選択された場合、加速度計は、着用者(及び着用可能なもの)がアイドル状態であるときを検知する。この場合、ユニットは低電力モード又は電源オフモードとすることができ、ウェアラブルが係合されると(例えば、着用可能なものは、表面から持ち上げられ、移動し、又は攪拌される。)、そのような係合は加速度計によって認識され、加速度計はウェアラブルを電源オンモードに切り替える。同様に、例えば、瞳孔又は頭部揺れセンサが起動手段として使用される場合、電力管理システムは、ユニットをバッテリ保存モードにする機能を含む(例えば、低電力モード)。例えば、着用者が着用可能な「所定の位置」で静止している間に目を閉じた場合、センサは、新しい動きに反応し、ユーザが最終的に休止期間から生じる場合/その場合などに、システムを直ちに電源オン状態に戻す。
【0165】
別の実施形態では、起動手段は、生体電位アナログフロントエンド(AFE)からプログラムされたパワーオン活動を含むことができ、これは発汗、心拍数、血圧、温度などを含む電気皮膚センサ応答アプリケーションを含み、これらは全てウェアラブルデバイスの起動をトリガすることができる。
【0166】
別の実施形態では、ウェアラブルデバイスの通信、アクティブ化などを可能にするそのIoT接続性のために、ウェアラブルデバイスのアクティブ化は、任意のタイプのネットワークデバイス/プロトコルによって完全にアクセスすることができる。
【0167】
更なる実施形態によれば、データベースを記憶デバイスに記憶することができる。記憶デバイスは、固定又は可動コンピュータシステム、ポータブル無線デバイス、スマートフォン、タブレット、又はそれらの組み合わせから選択することができる。代替の実施形態では、データベースは、ウェアラブルデバイス上又はウェアラブルデバイス内にローカルに格納することができる。別の代替実施形態では、データベースは、クラウドベースのシステム、DMZの背後の安全なデータセンタなどを含むがこれらに限定されない遠隔に格納することができ、データベースは、安全なウェアラブルデバイス及びそのデータと暗号化及び復号化された通信を行うことができる。
【0168】
本明細書に記載の例示的な実施形態のいずれかに基づいて、自閉症ユーザの応答時間は、警告介入後に少なくとも約0.5%~約5%、約1%~約4.5%、約1.5%~約4%、約2%~約3.5%、好ましくは約3%増加し、精度は、オミッションのエラーについてベースラインから少なくとも約10%~約50%、約15%~約40%、約20%~約30%、好ましくは約26%増加し、オミッションのエラーは、フィードバックデバイスによって促されたときに応答を抑制できないユーザの指標である。これらの範囲内の数値は、これらの範囲の終点を含むこれらの範囲のいずれか内の任意の整数値又は値に等しくすることができる。
【0169】
本明細書に記載の例示的な実施形態に基づいて、神経が標準的なユーザの応答時間は、警告介入後に少なくとも約0.5%~約50%、約5%~約40%、約10%~約30%、約15%~約20%、好ましくは約18%増加し、精度は、コミッションのエラーについてベースラインから少なくとも約0.01%~約5%、約0.05%~約4%、約1%~約3%、好ましくは約2.0%増加し、コミッションのエラーは、フィードバックデバイスによって促されたときに応答を抑制できないユーザの指標である。これらの範囲内の数値は、これらの範囲の終点を含むこれらの範囲のいずれか内の任意の整数値又は値に等しくすることができる。
【0170】
本明細書に記載の例示的な実施形態に基づいて、自閉症ユーザの応答時間は、ガイダンス介入後に少なくとも約0.5%~約50%、約1%~約40%、約10%~約30%、好ましくは約20%増加し、精度は、コミッションのエラーのベースラインから少なくとも約0.5%~約30%、約1.0%~約20%、約5%~約15%、好ましくは約10%増加し、コミッションのエラーは、フィードバックデバイスによって促されたときに応答を抑制できないユーザの指標である。これらの範囲内の数値は、これらの範囲の終点を含むこれらの範囲のいずれか内の任意の整数値又は値に等しくすることができる。
【0171】
本明細書に記載の例示的な実施形態に基づいて、自閉症ユーザの応答時間は、ガイダンス介入後に少なくとも約0.01%~約5%、約0.05%~約4%、約1%~約3%、好ましくは約2%増加し、精度は、オミッションのエラーについてベースラインから少なくとも約10%~約50%、約15%~約45%、約20%~約40%、好ましくは約30%増加し、オミッションのエラーは、フィードバックデバイスからプロンプトが受信されないときにユーザが適切な措置を実行できない指標である。これらの範囲内の数値は、これらの範囲の終点を含むこれらの範囲のいずれか内の任意の整数値又は値に等しくすることができる。
【0172】
本明細書に記載の例示的な実施形態に基づいて、自閉症ユーザの応答時間は、オミッションのエラーに対するフィルタ介入後にベースラインから少なくとも約0.5%~約30%、約1.0%~約20%、約5%~約15%、好ましくは約10%増加し、オミッションのエラーは、フィードバックデバイスからプロンプトが受信されないときにユーザが適切な措置を講じることができないことの指標である。これらの範囲内の数値は、これらの範囲の終点を含むこれらの範囲のいずれか内の任意の整数値又は値に等しくすることができる。
【0173】
本明細書に記載の例示的な実施形態に基づいて、自閉症ユーザの応答時間は、オミッションのエラーに対するフィルタ介入後の神経が標準的なユーザよりも少なくとも約0.5%~約30%、約1.0%~約25%、約5%~約20%、好ましくは約15%速く、オミッションのエラーは、フィードバックデバイスからプロンプトが受信されないときにユーザが適切な措置を講じることができないことの指標である。これらの範囲内の数値は、これらの範囲の終点を含むこれらの範囲のいずれか内の任意の整数値又は値に等しくすることができる。
【0174】
本明細書に記載の例示的な実施形態に基づいて、自閉症ユーザの応答時間は、ガイダンス介入後に少なくとも約0.5%~約50%、約1%~約40%、約10%~約30%、好ましくは約20%速く、精度は、コミッションのエラーに関して神経が標準的なユーザよりも少なくとも約0.5%~約30%、約1.0%~約20%、約5%~約15%、好ましくは約8%高く、コミッションのエラーは、フィードバックデバイスによって促されたときに応答を抑制できないユーザの指標である。これらの範囲内の数値は、これらの範囲の終点を含むこれらの範囲のいずれか内の任意の整数値又は値に等しくすることができる。
【0175】
本明細書に記載の例示的な実施形態に基づいて、自閉症ユーザの精度は、コミッションのエラーに対する警告介入後の神経が標準的なユーザよりも少なくとも約0.5%~約50%、約1%~約4%、約10%~約30%、好ましくは約25%高く、コミッションのエラーは、フィードバックデバイスによって促されたときに応答を抑制できないユーザの指標である。これらの範囲内の数値は、これらの範囲の終点を含むこれらの範囲のいずれか内の任意の整数値又は値に等しくすることができる。
【0176】
更なる実施形態によれば、聴覚トランスデューサは、超小型マイクロフォンであり得る。超小型マイクロフォンは、好ましくは、ウェアラブルデバイスの外側に表面実装されてもよい。
【0177】
更なる実施形態によれば、ウェアラブルデバイスは、少なくとも2つの聴覚トランスデューサを含むことができ、第1及び第2の聴覚トランスデューサの配置は、約45°~約135°、約55°~約130°、約65°~約125°、約75°~約120°、約85°~約120°、約95°~約115°、約100°、約110°などの範囲の角度で配置される第1及び第2の聴覚トランスデューサを含むがこれらに限定されない、当技術分野で知られているものであり得る。これらの範囲内の任意の特定の角度の数値は、これらの範囲の終点を含むこれらの範囲のいずれか内の任意の整数値又は値に等しくすることができる。
【0178】
更なる実施形態によれば、ガルバニック皮膚センサは、ウェアラブルデバイスの内側に表面実装することができ、ガルバニック皮膚センサは、ユーザの皮膚と直接接触することができる。ウェアラブルデバイスの内側は、皮膚に面する側又は実質的に皮膚に面する側であり得る。
【0179】
更なる実施形態によれば、慣性移動ユニットは、好ましくは、ウェアラブルデバイスの内側に内部に取り付けられてもよい。
【0180】
更なる実施形態によれば、1つ以上のフィードバックデバイスは、1つ以上の触覚ドライバ、1つ以上の骨伝導トランスデューサ、又はそれらの組み合わせから選択することができる。触覚ドライブは、ウェアラブルデバイスの内側に内部的に取り付けることができる。触覚ドライブは、ウェアラブルデバイスの内側及び慣性運動ユニットの背後に内部的に取り付けることができる。触覚駆動は、視標追跡、瞳孔測定、聴覚合図、侵害受容認識、身体運動、身体もしくは周囲温度の変動、脈拍数、呼吸、又はそれらの組み合わせから選択される感覚入力刺激に応答して振動パターンを提供する。別の例示的な実施形態では、フィードバックデバイスはまた、ヘッドアップビジュアルコンポーネント、又は瞳孔投射、気を散らす視覚的ぼやけ、除去、押しつぶし、再着色、又はそれらの組み合わせを提供する他のフィードバックデバイスを含むことができる。
【0181】
更なる実施形態によれば、立体骨伝導トランスデューサは、ウェアラブルデバイスの内側に表面実装することができ、立体骨伝導トランスデューサは、ユーザの頭蓋骨と直接接触することができる。立体音響骨伝導トランスデューサは、視標追跡、瞳孔測定、聴覚合図、受容感覚、身体運動、身体及び周囲温度の変動、脈拍数、呼吸、又はそれらの組み合わせから選択される感覚入力刺激に応答して、聴覚トーン、事前に記録された聴覚ガイダンス、リアルタイムフィルタリング、又はそれらの組み合わせを提供する。
【0182】
更なる実施形態によれば、ウェアラブルデバイスは、注意散漫、不注意、不安、疲労、感覚問題、又はそれらの組み合わせからの解放をユーザに与えるための介入手段を更に含むことができ、介入手段は、警告介入、フィルタ介入、ガイダンス介入、又はそれらの組み合わせから選択される。例示的な実施形態では、介入手段及びフィードバック手段は、同じであっても異なっていてもよい。
【0183】
ユーザが利用可能であり、ウェアラブルデバイスによって送達される様々な可能な介入手段が、
図16のブロック図に示されている。
図16に示すように、センサ(複数可)データストリーム送達及びマイクロプロセッサ312による生態学的/環境的及び生理学的/精神生理学的閾値とリアルタイムデータとの比較によれば、介入処理の対象とみなされる事象は、触覚ドライバ313又は骨伝導トランスデューサ314という2つの個別の(又は同時の)構成要素のうちの一方に送達することができる。(マイクロプロセッサに格納された)着用者の以前に定義された嗜好に応じて、警告、フィルタ、ガイダンス、又は組み合わせの4つの介入戦略のうちの1つを呼び出すことができる。
【0184】
警告介入:着用者の嗜好に対応する生態学的及び/又は生理学的/精神生理学的閾値の活性化の場合、信号は、(i)集中、不安、疲労又は関連する特性が注意を必要とするという情報を着用者に伝達するために穏やかで触覚的な振動パターンを提供する触覚ドライバに送達され、及び/又は(ii)聴覚的介入及び命令のセットで触覚を強化する聴覚/音波メッセージ(例えば、事前に記録された音声合成、ビープ音など)を送達する骨伝導トランスデューサに送達される。
【0185】
フィルタ介入:着用者の嗜好に対応し、聴覚フィルタリングを必要とする生態学的及び/又は生理学的/精神生理学的閾値の起動の場合、デジタル音声信号処理は、補正された振幅(圧縮、膨張)、周波数(動的、シェルビング、ロー/ハイカット、及びパラメトリック等化)、空間再調整(再配置、ステレオからモノラルへ)及び/又は位相補正(時間遅延、コームフィルタリング、線形位相整合)を含むリアルタイム及び低レイテンシの音声信号を送達する。典型的には骨伝導トランスデューサに送達されるが、これらは、イヤホン、イヤホン、ヘッドホンなどを含むがこれらに限定されない任意の無線又は有線聴覚デバイスに送達することができる。
【0186】
ガイダンス介入:警告介入と同様に、集中の再調整、頭の揺れ、瞳孔活動、不安、及び疲労の指導のための段階的な命令によるガイダンスが着用者に提供される。これらの予め記録されたテキストから音声への音声ストリームは、骨伝導システムに送達され、骨伝導システムは、個人的にも目立たずにも段階的な指導的介入を提供する。
【0187】
組み合わせ介入:着用者によって選択可能であり、トリガ機構に応じて警告、フィルタ及びガイダンス介入の組み合わせが提供される。例えば、音波外乱のみがフィルタ介入によって対処されるが、他の全ての問題(注意-集中、不安など)は、触覚、テキスト音声による警告、及び長い形式の段階的なガイダンスによって介入することができる。
【0188】
更なる実施形態によれば、ウェアラブルデバイスは、電源スイッチを更に含んでもよい。電源スイッチは、ウェアラブルデバイスの左側及び/又はウェアラブルデバイスの右側に配置することができる。電源スイッチは、凹型電源スイッチとすることができる。
【0189】
一実施形態では、ウェアラブルデバイスは、
図1に示す構造を有することができる。
図1に示すように、ウェアラブルデバイス10は、リム109と、テンプル部106及びテンプル先端部108をそれぞれ有する左右のイヤピースと、リム109にイヤピースを接続するねじ103及びヒンジ104とを含むメガネフレームの形態であってもよい。フレームは、レンズ101、ノーズパッド102、エンドピース107、及びフレームの左側と右側とを接続するブリッジ105を更に含むことができる。ウェアラブルデバイスは、赤外線瞳孔測定センサ204、ガルバニック皮膚センサ205、慣性運動ユニット206、無線送受信機及びA/Dマルチプレクサ208、マイクロフォン201などを含む、フレームに接続された1つ以上のセンサを有することができる。ウェアラブルデバイス10はまた、触覚ドライバ203、骨伝導トランスデューサ202などを含む、フレームに接続された1つ以上のフィードバックデバイスを含むことができる。ウェアラブルデバイス10は、任意選択の無線又は有線の聴覚デバイス209と、電源スイッチ(図示せず)及び/又は充電式電源207とを更に含むことができる。
【0190】
ウェアラブルデバイスは、
図1ではメガネフレームとして示されているが、ウェアラブルデバイスは、バイザ又はヘルメットなどの異なるタイプのヘッドマウントを使用して実装できることを理解されたい。ウェアラブルデバイスの他の例示的な実施形態は、手首装着型デバイス、骨伝導デバイスなどを含むことができるが、これらに限定されず、当分野で知られており、本明細書に記載の方法に適合可能な任意のウェアラブルデバイスを使用することができ、それらのうちのいずれも本明細書に記載のユーザインターフェースと連携して動作することができる。場合によっては、ウェアラブルデバイスは、デバイスの組み合わせ(例えば、着用可能な眼鏡、リング、手首装着型、衣服/織物、及び時計)として実装することができる。
【0191】
幾つかの実施態様では、ウェアラブルデバイスは、ウェアラブルデバイスの動作を制御し、ウェアラブルデバイスと協働し、及び/又はウェアラブルデバイスの設定を変更するためのユーザインターフェースを提供するモバイルデバイス(例えば、スマートフォン及び/又は他のスマートデバイス)に通信可能に結合することができる。例えば、
図19は、モバイルデバイス20と通信するウェアラブルデバイス10と、データストア30とを含むウェアラブルデバイスシステムを示す。この例示的なシステムでは、ウェアラブルデバイス10は、無線通信ネットワークを介してモバイルデバイス20と通信する。無線通信ネットワークは、デバイス間の通信を可能にする任意の適切なネットワークとすることができる。無線通信ネットワークは、WiFiネットワーク、Bluetoothネットワーク、及び/又は何らかの他の通信プロトコルを使用するネットワークなどのアドホックネットワークとすることができる。幾つかの実施態様では、ウェアラブルデバイス10をモバイルデバイス20に繋ぐことができる。幾つかの実施態様では、モバイルデバイス20は、ウェアラブルデバイス10の1つ以上のセンサによって収集されたセンサデータを処理する。例えば、モバイルデバイス20は、処理されたセンサデータに基づいて、ウェアラブルデバイス10及び/又は他の何らかのデバイスを使用して適用されるべき1つ以上の介入を決定することができる。決定は、ウェアラブルデバイス10を装着しているユーザに固有の1つ以上の感覚閾値31に基づくことができる。適用される介入は、ユーザに固有の1つ以上のユーザ固有の感覚分解能32に基づくことができる。閾値31及び32を格納するデータストアは、この例ではウェアラブルデバイス10及びモバイルデバイス20とは別個のものとして示されているが、他の実施態様では、データストア30をウェアラブルデバイス10及び/又はモバイルデバイス20内に組み込むことができる。
【0192】
使用前に、ユーザは、ウェアラブルデバイスに組み込まれたソフトウェアを使用して個々の音、視覚、及び生理学的/精神生理学的閾値を識別することによって、ウェアラブルデバイスの個人化を開始することができる。個別化は、ユーザが特に教育的、雇用的、社会的、及び典型的な日常活動において気を散らすと感じる独自の感覚、注意集中、及び不安/疲労を生じさせる合図を識別することができ、本明細書に記載の参加者公開情報(PPI)研究から導き出すことができる。ユーザ固有の閾値は、ウェアラブルデバイスを装着しているときにユーザが経験する後続の警告、フィルタ、及びガイダンスをカスタマイズするために使用される。個人化プロセスが完了すると、閾値がウェアラブルデバイスに送信される。個人化閾値は、ユーザが刺激に適応するか、又は新しい刺激を提示されると、経時的に(例えば、周期的又は動的に)更新されてもよい。
【0193】
幾つかの実施態様では、デバイスは、モバイルアプリケーション(アプリ)、ウェブベースのアプリケーション、又は他のウェブベースのインターフェース(例えば、ウェブサイト)を介して構成され得る。個人化プロセス中、ユーザは、ウェアラブルデバイスを介して、又はウェアラブルデバイスに通信可能に結合されたスマートフォンもしくは他のデバイスを介して、グラフィカルユーザインターフェース又は他のユーザインターフェースを提示されることができる。例えば、ウェアラブルデバイス又は他のデバイスは、デバイスに、閾値、警告、フィルタ、及び/又はガイダンスのセットを改良するために使用される選択可能な制御又は選択を離散又は結合フォーマットでユーザに提示させる(例えば、ディスプレイ)命令を実行するプロセッサを含むことができる。幾つかの実施態様では、個人化プロセスは、デバイスの着用者、ヘルスケア提供者、又はユーザの介護者によって実行することができる。例えば、個人化プロセスは、ウェアラブルデバイス又は他のデバイス上でアプリケーションインスタンスを実行し、選択を行う着用者、医療提供者、又は介護者からの入力に対応するデータを受信することによって実行することができる(例えば、テレメトリ/バイオテレメトリ)。場合によっては、着用者、ヘルスケア提供者、又は介護者によって個人化が行われるかどうかに応じて、異なるユーザインターフェース及びオプションを提示することができる。
【0194】
個人化プロセスの幾つかの実施態様では、ウェアラブルデバイスに関連付けられたデータストアは、特定の閾値セット(例えば、音、視覚、及び/又は生理学的/精神生理学的)及び/又は警告、フィルタ、及び/又はガイダンスに対応する初期化テンプレートを予め格納することができる。例えば、主に超音波に敏感な着用者、主に視覚に敏感な着用者、主に受容感覚に敏感な着用者、組み合わせ着用者などに対応するテンプレートは、システムによって事前構成され記憶され得る。デバイスの初期化中、着用者はテンプレートのうちの1つ(例えば、ユーザは主に視覚的に敏感である)を選択することができ、選択されたテンプレートの構成されたパラメータ(例えば、閾値、警告、フィルタ、及び/又はガイダンス)は、追加のユーザ入力に応答して更にカスタマイズすることができる。追加のユーザ入力は、以下で更に説明するように、質問に対する応答、又は嗜好の選択を含むことができる。
【0195】
幾つかの実施態様では、テンプレートのそれぞれは、入力のセット(例えば、ウェアラブルデバイスからのセンサ読み取り値、ユーザ閾値など)を所与として、ユーザが経験した1つ以上の出力(例えば、警告、フィルタ、ガイダンス、音波フィードバック、視覚フィードバック、触覚フィードバック)を生成するトレーニングされたモデルと関連付けることができる。モデルは、感覚入力及び閾値を所与として適切な出力を予測するために、ユーザに関連付けられた匿名化された履歴データを用いてトレーニング及びテストすることができる。教師あり学習、半教師あり学習、又は教師なし学習を利用してモデルを構築することができる。以下で更に説明する個人化プロセスの間、モデルのパラメータ(例えば、入力変数の重み)は、ユーザの感受性及び/又は選択に応じて調整することができる。
【0196】
個人化プロセスの幾つかの実施態様では、ユーザは、選択可能な嗜好及び/又は質問に対する回答を提示されることができる。例えば、個人化プロセスは、人口統計(例えば、性別、年齢、教育レベル、利き手など)及び感度(例えば、音声嗜好、視覚嗜好、生理学的/精神生理学的嗜好、警告嗜好、ガイダンス嗜好、介入ランク付け嗜好など)に関する選択可能な選択肢をユーザに提示することができる。ユーザの選択に応じて、閾値(例えば、音、視覚、及び/又は生理学的/精神生理学的)、警告、フィルタ、及び/又はガイダンスの特定のセットをユーザ用にカスタマイズして記憶することができる。例えば、ユーザの音声嗜好の選択に基づいて、システムは、音声がユーザに再生される前に音声信号のデジタル信号処理を実行して、可聴周波数帯域(例えば、20Hz~2万Hz)内の異なる周波数範囲(例えば、低音、ミッドレンジ、トレブルなど)のエネルギー、音を発する音声チャネル、又は音声の他の特性を調整するように構成することができる。構成中に、ユーザは、低域音、中域音、高域音、低音、大音量、残響音、サラウンド音などをフィルタリング(例えば、増強すること、除去すること、又は他の方法で変更すること)するための嗜好を指定することができる。別の例として、ユーザは、特定の音波特性(例えば、音が発生する前に、大きな音、反響音、及び/又は周囲の音を警告する)を有する音の警告を受信するための嗜好を指定することができる。更なる例として、ユーザは、ユーザが不安になり、集中力がなくなり、又は敏感になったときに、ガイドされた音が特定の特性(例えば、穏やかな話し言葉、穏やかな音)を有することを好むことができる。
【0197】
幾つかの実施態様では、個人化中のユーザの選択された嗜好及び/又は回答を使用して、入力のセット(例えば、ウェアラブルデバイスからのセンサ読み取り値、ユーザ閾値など)が与えられると、ユーザが体験した1つ以上の出力(例えば、警告、フィルタ、ガイダンス、音波フィードバック、視覚フィードバック、触覚フィードバック)を生成するモデルを構築することができる。例えば、ユーザログインを介してアクセスされるウェブサイト又はモバイルアプリ構成要素は、視覚、聴覚、又は生理学的/精神生理学的刺激に関する質問に対するユーザの回答に基づいて1つ以上の耐性スコアを生成することができる。1つ以上の公差スコアを使用して、モデルを初期化することができる。モデルはまた、専門家、ヘルスケア提供者、又は介護者によって初期化、修正、及び/又は監視することができる。
【0198】
個人化の間、ユーザは介入の種類をランク付けすることができる。例えば、ユーザは、好ましい種類の警告(例えば、ビープ音、触覚、音声、又はそれらの何らかの組み合わせ)、好ましい音声フィルタ(例えば、音量(圧縮、制限)、等化(トーン、式)、ノイズ低減、撮像(パンニング、位相)、残響(エコー)、撮像(パンニング、位相)、又はそれらの何らかの組み合わせ)、好ましい種類のガイダンス(例えば、激励)などをランク付け及び/又は指定することができる。
【0199】
幾つかの実施態様では、ウェアラブルデバイスの1つ以上のセンサは、デバイスの初期化中に較正することができる。ユーザには、センサを較正し、及び/又はセンサパラメータを調整するためのインターフェースを提示することができる。例えば、ユーザは、全て又は一部のセンサのみがアクティブであるかどうかを指定し、及び/又はデータを収集し、センサ感度を調整し、又はセンサ閾値(例えば、光学センサの輝度、音声センサの音量)及びそれらが所望される実装順序(例えば、最初に警告、続いてガイダンス、続いてフィルタなど)を調整することができる。
【0200】
幾つかの実施態様では、ユーザ固有の閾値及び警告、フィルタ、及びガイダンスの初期セットがユーザに対して設定された後、外部刺激をユーザに提示し、ユーザ構成閾値に従って警告、フィルタ、及び/又はガイダンスを提供することによって構成の検証を行うことができる。ユーザの応答に応じて、追加の構成を行うことができる。この検証プロセスはまた、センサ感度などのセンサ設定を調整することができる。
【0201】
トレーニングされたモデルが警告、フィルタ、及び/又はガイダンスを提供するために使用される実施態様では、モデルは、収集された環境及び/又は生理学的/精神生理学的データに基づいて経時的に再トレーニングすることができる。計算リソース及び/又はデバイスの電池寿命を節約するために、夜間及び/又はシステムが使用されていないときに再トレーニングを実行することができる。
【0202】
図20は、特定のユーザに関連する1つ以上の感覚閾値及び1つ以上の介入を初期化及び反復的に更新するための例示的な方法400を示す動作フロー図を示す。幾つかの実施態様では、方法400は、1つ以上のコンピュータ可読媒体(例えば、ウェアラブルデバイス10及び/又はモバイルデバイス20の1つ以上のコンピュータ可読媒体)に格納された命令を実行するウェアラブルデバイスシステムの1つ以上のプロセッサ(例えば、ウェアラブルデバイス10及び/又はモバイルデバイス20の1つ以上のプロセッサ)によって実装することができる。動作401は、複数の選択可能なテンプレートをユーザに提示することを含み、複数のテンプレートは、1つ以上の感覚閾値及び1つ以上の介入に対応する。複数の選択可能なテンプレートは、GUI(例えば、ウェアラブルデバイス10及び/又はモバイルデバイス20を使用する)を介して提示することができる。動作402は、テンプレートのうちの1つを選択するユーザによる入力に対応するデータを受信することを含む。テンプレートのうちの1つをユーザが選択した後、テンプレートに関連付けられた1つ以上の感覚閾値及び1つ以上の介入をユーザに関連付けることができる。例えば、1つ以上の感覚閾値及び1つ以上の介入は、ユーザに対応する識別情報及び/又はユーザプロファイルを含むデータストア30に記憶することができる。前述したように、動作401~402は、初期化プロセスの間及び/又は後に実行することができる。
【0203】
動作403は、嗜好を選択するユーザ入力に対応するデータを受信することを含む。嗜好は、音声嗜好、視覚嗜好、生理学的/精神生理学的嗜好、警告嗜好、ガイダンス嗜好、及び/又は介入嗜好を含むことができる。動作404は、嗜好を選択する追加のユーザ入力に対応する追加のデータの受信に応答して、ユーザに関連付けられた1つ以上の感覚閾値及び1つ以上の介入を変更することを含む。例えば、データストア閾値及び介入を更新することができる。図示のように、動作403~404は、ユーザが閾値/介入を更に定義したいとき、及び/又はユーザが新しい嗜好を開発するときに、経時的に繰り返すことができる。
【0204】
動作405は、ユーザがウェアラブルデバイスを装着している間にセンサデータ及び環境データを収集することを含む。動作406は、ユーザがウェアラブルデバイスを装着している間にセンサデータ及び/又は環境データを収集することに応答して、ユーザに関連する1つ以上の感覚閾値及び1つ以上の介入を修正することを含む。図示のように、動作405~406は、ユーザがウェアラブルデバイスシステムを利用して感覚的な解放を与える際に、経時的に繰り返すことができる。新たに収集されたデータに応答して1つ以上の感覚閾値及び1つ以上の介入が更新される頻度は、構成可能、システム定義、及び/又はユーザ定義であり得る。例えば、更新は、収集されたデータの量及び/又は経過した時間に依存し得る。幾つかの実施態様では、動作405~406をスキップすることができる。例えば、ユーザは、ウェアラブルデバイスの実際の使用に基づいて閾値及び/又は介入を更新することを無効にすることができる。
【0205】
幾つかの実施態様では、ウェアラブルデバイスは、刺激を提示するIoTデバイスと通信し、及び/又はそれを制御するように構成することができる。例えば、ユーザのために構成された閾値に基づいて、ウェアラブルデバイスは、ネットワーク化されたハブ、ネットワーク化された照明デバイス、ネットワーク化されたコンセント、警告システム、ネットワーク化されたサーモスタット、ネットワーク化されたサウンドシステム、ネットワーク化されたディスプレイシステム、ネットワーク化された機器、及びユーザに関連付けられた他のネットワーク化されたデバイスなどのスマートデバイスの動作を制御することができる。例えば、ネットワーク化されたサウンドシステムの音声出力(例えば、音量とバランス)及び/又はネットワーク化されたディスプレイシステムのディスプレイ出力(例えば、輝度、コントラスト、及びカラーバランス)は、個々の音又は視覚閾値を満たすように変更することができる。ウェアラブルデバイスとIoTデバイスとの間の通信及び動作を同期させるために、デバイスは、スマートフォン(例えば、ネイティブホーム制御アプリケーション)又は他のデバイス(例えば、モバイルデバイス20)上で実行されているアプリケーションを介して構成することができるユーザのアカウントにリンクすることができる。場合によっては、IoTデバイスの挙動又は1つもしくは複数のシーンは、ユーザに関連する閾値に基づいて事前構成することができる。挙動又はシーンは、ウェアラブルデバイスがIoTデバイスの存在下(例えば、同じ部屋)にあることを検出したときに起動することができる。
【0206】
例示として、
図21は、スピーカ41を有するIoTデバイス40を制御するモバイルデバイス20と通信するウェアラブルデバイス10を含むウェアラブルデバイスシステムを示す。別の例として、
図22は、発光デバイス51を有するIoTデバイス50を制御するモバイルデバイス20と通信するウェアラブルデバイス10を含むウェアラブルデバイスシステムを示す。動作中、ウェアラブルデバイス10は、感覚入力刺激を収集するために1つ以上のセンサを使用することができる。この感覚入力刺激は、注意散漫、不注意、不安、疲労、及び/又は感覚の問題からの解放をユーザに与えるために、ユーザに提供される介入を決定するために、感覚入力刺激をユーザに固有の1つ以上の感覚閾値(例えば、閾値31)と比較するモバイルデバイス20に送信することができる。
【0207】
図21の例では、感覚入力刺激は、IoTデバイス40のスピーカ41によって発せられる音に少なくとも部分的に起因して生成され得る。例えば、ユーザは、スピーカ41によって特定の周波数及び/又は周波数範囲で再生されている音楽及び/又は他の音に対する生理学的/精神生理学的反応を生成することができる。そのシナリオでは、介入は、スピーカ41によって出力される音がユーザに同じ生理学的/精神生理学的反応を誘発しない周波数で再生されるように、周波数領域で音声信号をフィルタリングするようにIoTデバイス40を制御するモバイルデバイス20を含むことができる。
【0208】
図22の例では、感覚入力刺激は、IoTデバイス50の発光デバイス51によって放出された光に少なくとも部分的に起因して生成され得る。例えば、色温度において、出力光が明るすぎたり、冷たすぎたり(例えば、>4000K)すると、ユーザに不快感を与える可能性がある。この不快感は、ウェアラブルデバイス10の1つ以上のセンサによって収集された感覚入力刺激を使用して測定することができる。そのシナリオでは、介入は、照明デバイス51によって出力される光の輝度及び/又は色温度を低下させるために、照明デバイス51の光信号をフィルタリングするようにIoTデバイス50を制御するモバイルデバイス20を含むことができる。
【0209】
前述の例は、モバイルデバイス20をIoTデバイス40、50と通信し、制御するものとして示しているが、これらの機能は代わりにウェアラブルデバイス10によって実行することができることを理解されるべきである。
【0210】
ウェアラブルデバイスは、携帯電話、ラップトップ、タブレット、デスクトップコンピュータなどを含むがこれらに限定されない様々なユーザインターフェースコンポーネントを含むことができ、当分野で既知の任意のユーザインターフェースを使用することができる。幾つかの実施態様では、ウェアラブルデバイスはスマートフォンと同期することができる。例えば、ウェアラブルデバイスは、通話の受付、通話音量の調整、通知音又は振動の提示、着信音の提示などを行うように構成することができる。ウェアラブルデバイスは、ユーザ連絡先、テキストメッセージ又は他のインスタントメッセージなどへのアクセスを許可され得る。場合によっては、モバイル統合を介して提示される音もしくは振動の強度、又は音もしくは振動のパターンは、ユーザの構成された閾値に依存し得る。ウェアラブルデバイスの初期構成及び個人化は、スマートフォン又は他のデバイスにインストールされたアプリケーションを介して行うことができる。
【0211】
ウェアラブルデバイスは、他のネットワークデバイスと通信し、及び/又はインターネットに接続するための1つ以上のネットワークインターフェース(例えば、WiFi、Bluetooth、セルラなど)を含むことができる。例えば、WiFiインターフェースは、ウェアラブルデバイスがローカルネットワークを選択して通信可能に結合することを可能にすることができ、ローカルネットワークはIoTデバイスとの通信を可能にすることができる。ブルートゥースは、ウェアラブルデバイスとスマートフォン又は他のデバイスとの間のペアリングを可能にすることができる。
【0212】
ウェアラブルデバイスは、その動作中にアクセスされる1つ以上のデータストア(例えば、メモリ又は他の記憶デバイス)を含むか、又はそれに通信可能に結合することができる。記憶装置は、ローカル、ネットワーク上、及び/又はクラウド上であってもよい。記憶装置は、ユーザの嗜好、ユーザのパフォーマンス、トレーニングされたモデル、及びデバイスを動作させるために必要な他のデータ又は命令の記録を維持することができる。
【0213】
例示的な実施形態では、ウェアラブルデバイスは、本明細書で説明されるように動作する。ウェアラブルデバイスは、ユーザによって装着される前はパッシブモード、すなわち非動作モードのままであり得る。これにより、電池寿命を最適化することができる。
【0214】
アクティブモードになると、すなわちウェアラブルデバイスが動作モードになると、ウェアラブルデバイスは、ウェアラブルデバイス上に配置された1つ以上のセンサによって受信及び検出された無数の感覚合図から選択された1つ以上の感覚合図を検出及び応答する。そのような感覚合図は、環境信号及び生理学的/精神生理学的信号などを含むことができる。ウェアラブルデバイスはまた、使用のための個人向け閾値を超えるときはいつでも、警告、フィルタ、及びガイダンスを介して感覚合図に応答して追加の適切な分解能をユーザに提供する。閾値及び介入は、コンピュータ/アプリケーションに戻ることによって、ユーザによるウェアラブルデバイスの使用中にいつでも反復的に設定、調整、ミュート、及びキャンセルすることができる。
【0215】
視覚的、聴覚的、及び生理学的/精神生理学的合図を含む様々なタイプの感覚合図をウェアラブルデバイスによって受信及び検出することができるが、これらに限定されない。例示的な実施形態では、視覚的注意散漫は、例えばフレームリム/右ヒンジテンプルの交差部などのウェアラブルデバイスの内側に表面に取り付けられ、例えば右目又は左目又はその両方などのユーザの目に向けられ得る赤外線センサで監視される視線追跡及び瞳孔測定を介して検出され得る。例示的な実施形態では、聴覚の注意散漫及び聴覚閾値は、フレーム前部とこめかみとの交差部の近くで、エンドピースの外側に表面実装することができる超小型の有線エレクトレットマイクロフォンによって監視することができる。例示的な実施形態では、生理学的/精神生理的注意散漫、内受容閾値、及びユーザの頭の揺れは、左イヤピースの内側に表面実装され、ユーザの襟ぐり直上の皮膚と直接接触するガルバニック皮膚センサ、及び/又はウェアラブルデバイスの内側に内部実装され、イヤピースの背後に配置することができる慣性運動ユニットによって監視することができる。本明細書に記載の様々な検出構成要素は単なる例示であり、任意の適切な構成要素を使用することができる。
【0216】
ウェアラブルデバイスによって受信された感覚合図に応答して、様々なタイプの解決策(介入又はデジタル媒体)をユーザに提供することができる。解決策は、視覚的、聴覚的、及び生理学的/精神生理学的な解決策を含み得るが、それらに限定されない。例示的な実施形態では、視覚的分解能は、イヤピースの内側で、フレームリム/右ヒンジテンプルの慣性移動ユニット交差部の後ろに内部に取り付けることができる触覚ドライバを介して送達することができる。瞳孔又は慣性/頭部の揺れ閾値が検出された場合、光学的注意散漫に関連する固有の振動を介して視覚的分解能を提供することができる。別の例示的な実施形態では、視覚的警告は、ウェアラブルデバイスの内側に、例えばヒンジとこめかみの先端との間の両方のこめかみに表面実装することができ、各耳の前のユーザの左右の頭蓋骨と直接接触し、瞳孔又は慣性/頭部の揺れ閾値が検出された場合にビープ音及び/又は予め記録された音声ガイダンスのいずれかを提供する立体骨伝導によって送達することができる。別の例示的な実施形態では、音響閾値が検出された場合に固有にコード化された振動警告を提供することによって、及び/又は音響閾値が検出され、ユーザの個人化設定に従って処理することができるときに、気を散らす環境聴覚イベント(例えば、圧縮、等化、ノイズ低減、空間パンニング、制限、位相調整、及びゲーティング)のために、ビープ音、事前に記録された音声ガイダンス、及び/又はデジタル信号処理(DSP)を使用したリアルタイムフィルタリングの両方を提供する骨伝導トランスデューサを介して、単一の触覚ドライバを介して聴覚分解能をユーザに送達することができる。例えば、例示的な実施形態では、ウェアラブルデバイスに接続されたマイクロフォンによって記録されたリアルタイムのデジタル音声ストリームは、所定の目標を達成するためにシステム操作を受ける音声データをマイクロプロセッサに提供する。前述したように、DSPは、音量(振幅、圧縮、ノイズ低減)、音調(等化)、指向性(空間等)を改善する変更された音声信号(フィルタ処理された介入)の形態のフィードバックを生成する。別の例として、ガイダンスは、データストアから取得された1つ以上の色調警告を含むことができる。
【0217】
例示的な実施形態では、デバイスは、ユーザの年齢又は聴力に応じて特定の可聴周波数をブーストするように構成することができる。例えば、デバイスは、ユーザの年齢及び/又は聴覚プロファイルに応じて、低、中、及び/又は高周波をブーストすることができる。場合によっては、デバイスは、聴覚プロファイルを生成するために聴覚テストを提供する命令を実行することができる。音ブースティングを有効又は無効にするための制御を提供することができる。
【0218】
例示的な実施形態では、生理学的/精神生理学的な解決策は、前述の触覚ドライバを介して、また生理学的/精神生理学的、不安、疲労又は他の感覚受容閾値が検出された場合に固有にコード化された振動警告を提供することによって、及び/又は骨伝導トランスデューサを介してユーザに提供することができ、これは、ビープ音、及び/又は同様の閾値警告及びガイダンスのための事前に記録された音声ガイダンスの両方を提供する。本明細書に記載の様々な分解能構成要素は単なる例示であり、任意の適切な構成要素を使用することができる。
【0219】
例示的な実施形態では、ウェアラブルデバイスはまた、内蔵型の接続された充電式電源と組み合わされた超小型プリント回路基板を更に含むことができる内部に取り付けられた中央処理ユニットを含むことができ、無線トランシーバ及びアナログ/デジタルマルチプレクサは、両方のイヤピース内に存在し、着用者に均等に重み付けされた分配を提供する。
【0220】
本明細書で説明するように、比較手段は、1つ以上のセンサによって記録された感覚入力刺激を1つ以上のユーザ固有の感覚閾値のデータベースと比較して、ユーザの感覚分解能を取得する。比較手段は、以下のように前述の機能を実行する。
【0221】
ユーザ固有の閾値は、ユーザに決定木スタイルの調査(本明細書に記載の持続的注意対反応テスト(SART)プロトコルに記載の調査と範囲が類似)を完了させ、次いでマイクロプロセッサが、適切な介入支援を提供するために、生態学的及び生理学的/精神生理学的データストリームに対してユーザ固有の閾値を測定することによって取得することができる。例示的な実施形態では、ユーザ固有の閾値は、機械学習機能を使用して動的に変更することができる。
【0222】
入力刺激が記憶されたデータと比較されてユーザ固有の介入を生成する方法の例示的な実施形態は、
図16のブロック図を介して示されているが、本出願はこれに限定されない。
図16に示す例示的な実施形態では、6つの構成要素がウェアラブルデバイスの入力部を構成し、6つの構成要素は、光モジュール301、慣性計測ユニット(IMU)304、音声センサ305、ガルバニックモジュール306、温度センサ309、及び生体電位アナログフロントエンド(AFE)310を含む。組み合わせて、これらの構成要素は、生態学的(環境的)及び生理学的/精神生理学的データの両方をセンサハブ311(マルチプレクサ)に供給し、データは、迅速な解析及び既存の閾値、特性、及びユーザの嗜好との比較のために、システムのマイクロプロセッサ(例えば、ARMCortex)で処理される(典型的には無線双方向通信を介しているが、直接接続することもできる)。次いで、マイクロプロセッサ312(例えば、ARMマイクロプロセッサ)は、本明細書に記載の関連するシステム構成要素によって処理される介入活動のための適切なコマンドを送達する。6つの構成要素を以下に更に説明する。
【0223】
光モジュール301は、(i)瞳孔反応を監視する内向きの一対の赤外線センサ302であって、ユーザの集中力及び注意力の低下を示す赤外線センサ、及び(ii)視覚的性質の生態学的/環境的合図を決定するための単一の外向きセンサを含む。調整された光学AFE303は、処理のための適切な瞳孔データストリームを提供し、同時に画像認識のための環境データストリームを提供し、マイクロプロセッサ312が、ユーザが応答している視覚的環境合図を決定することを可能にする。どちらの場合も、画像認識(瞳孔反応、サッケード、コンピュータ画面、書籍、自動車車道、オフィス/学術的環境など)は、マイクロプロセッサ312が視覚データストリームに見られるものを解釈及び分類することを可能にするコンピュータビジョン技術に依存する。このタイプの画像分類(又はラベリング)は、リアルタイムの視覚入力を解釈され、ユーザの閾値を超える(又は超えない)場合には介入の基礎となる事前ラベル付き画像のライブラリ/カタログと比較する際のコアタスク及び基礎的構成要素である。
【0224】
IMU304は、身体の特定の力(この場合、ユーザの頭/顔)を測定し報告する。IMU304はまた、加速度計、ジャイロスコープ、及び磁力計の組み合わせを使用して角速度及び配向を提供し、光学AFE303と比較及び対比され、事前にラベル付け及び分類されたデータに対して同様に処理された場合に、ユーザの頭の揺れ及び注意集中に関するデータストリームを送達する。幾つかの実施態様では、IMUは、3軸ジャイロスコープ/加速度計を含むことができる。
【0225】
光モジュール301と同様に、音声センサ305は、コンピュータのマイクロ処理のためにラベル付けされて利用可能である既知の聴覚シグネチャと比較することができる音波の性質の環境データストリームを提供する。次いで、周波数、振幅、空間、時間遅延/位相、及び同様のユーザ選択閾値に達する聴覚シグネチャを介入処理のために送達することができる。
【0226】
ガルバニックモジュール306と温度センサ309の両方は、着用者の皮膚電気活動(EDA)、ガルバニック皮膚反応(GSR)、身体及び周囲温度を測定する生理学的/精神生理学的及び周囲/生理学的データストリームを提供する。これらは、生体電位AFE310と組み合わせて利用され、着用者の電気的皮膚特性、心拍数、呼吸数、及び血圧検出のリアルタイムで連続的な監視をもたらす。前述のセンサと同様に、マイクロプロセッサの処理、解析、ラベル付け/比較、及び介入的起動のために、全てタイムスタンプ/同期される。
【0227】
生体電位AFE310は、心電図(ECG)波形、心拍数、及び呼吸を提供し、これは次にマイクロプロセッサ312に送られて、ユーザの生理学的/精神生理学的状態、処理、及び注意集中/不安/疲労介入を支援する。
【0228】
追加のマイクロプロセッサの詳細(ARMプロセッサ)を提供する追加のブロック図を
図17に示す。
【0229】
ユーザ固有の合図及び分解能のカタログは、ウェアラブルデバイス及び制御プログラム/アプリに格納され、ウェアラブルデバイス及び制御プログラム/アプリから実行されるソフトウェアと通信するデータベースに格納することができ、ユーザ環境並びに生理学的合図、警告、フィルタ、及びガイダンスの理解がますます高まっているアプリケーション及びハードウェアを提供する機械学習目的で利用可能である。人工知能(AI)アルゴリズムは、生理学的/精神生理学的入力及び応答を更に狭く正確に予測し応答するために、ユーザの個人化、入力合図、及び独自に作成された解決策を連続的に処理する。この機械学習及びAIアルゴリズムは、ユーザトレーニングを増加させ、より大きな自律性、快適性、注意力、集中力、及び精神的健康を促進する。カタログは、ユーザ及び専門家による解析に利用可能であり、データストリーム及び進捗報告は、臨床研究、医師/遠隔医療、評価、及び更なるレビューに利用可能である。
【0230】
幾つかの実施態様では、ウェアラブルデバイスの嗜好は、デバイスの電池寿命を最適化するためにユーザによって変更され得る。例えば、デバイスは、センサの感度を低下させることによってバッテリ寿命を節約し、使用されない動作のために電力を制限し、又はバッテリ寿命を最大化するように動作する省電力モードで動作するように構成することができる。或いは、ユーザは、処理(例えば、センサをより敏感にする)を強調するが単位時間当たりにより多くのバッテリを使用する拡張処理モードを選択するオプションを有することができる。
【0231】
幾つかの実施態様では、ウェアラブルデバイスは、ユーザ、システム、又は介護者/ヘルスケア専門家に関する診断データを提供するアプリケーションに関連付けることができる。例えば、ユーザ診断データは、ユーザプレファレンス、ユーザ応答性、及び生成された問題及び警告を含むことができる。システム診断データは、環境及びデバイスの応答性、並びに問題及び警告を含むことができる。介護者/ヘルスケア専門家の診断データは、ユーザの有効性パフォーマンス(例えば、音波、視覚、又は内受容性)、及び着用者のガイダンス又はデバイスのガイダンスなどの任意の関心領域を含むことができる。
【0232】
上記で示唆したように、音声信号のリアルタイムフィルタリングは、ウェアラブルデバイスの1つ以上のセンサから感覚データを収集することに応答して実施することができる。リスナーが体験する信号の時間又は全体的な振幅を調整することとは対照的に、このフィルタリングは周波数領域で行われ、少なくとも中心周波数(Hz)、カット又はブースト(dB)、及び/又は幅(Q)に影響を与えることができる。例えば、環境内の機械及び/又は光バラストのリアルタイム検出に関連する全ての低周波humは、排除及び/又は低減、最小化及び/又は軽減することができる。これは、ユーザの個人向けプロファイルに合わせて微調整された特定の調整により、バンドパス又はローカットのハイパスフィルタのいずれかで、問題のある周波数及び近くの周波数をリアルタイムで調整することによって実施することができる。幾つかの実施態様では、音声フィルタリングは、(例えば、所与の方向から変調する気を散らす音をフィルタリングするために)時間、振幅、及び空間測位を含む追加の領域にも適用することができる。
【0233】
一部の実施態様は、主に、気を散らす音(すなわち、音声介入)を変更及び/又はフィルタリングする文脈で説明されているが、本明細書に記載の技術は、別個に、又は他の種類の刺激と組み合わせて、視覚刺激に関連する同様の一連の介入を実装することができる。例えば、メディエーションをフィルタリングすることなく、警告、ガイダンス、及び/又は組み合わせなどの介入を実施することができる。以下で更に説明するように、視覚的介入は、着用者の環境の瞳孔反応、加速度計、IMU、GSR検出、及び/又はビデオに基づくことができる。幾つかの実施態様では、識別された視覚的介入は、音声の変更と協調して機能することができる。
【0234】
図23は、本開示の幾つかの実施態様による、視覚的介入を提供するために利用することができる例示的なウェアラブルデバイス500を示す。図示のように、ウェアラブルデバイス500は、ウェアラブルデバイス10のセンサ及び/又はトランスデューサを含むことができる。特定の視覚的介入をサポートするために、ウェアラブルデバイス500はカメラ550及びディスプレイ551も含む。したがって、ウェアラブルデバイス500は、ウェアラブルHMDとして実装される。眼鏡のフォームファクタが示されているが、HMDは、例えばヘッドセット、ゴーグル、バイザ、それらの組み合わせなどの様々な他のフォームファクタで実施することができる。双眼HMDとして示されているが、幾つかの実施態様では、ウェアラブルデバイスは単眼HMDとして実装することができる。
【0235】
ディスプレイ551は、導波路を使用して現実世界の環境にオーバーレイされた仮想オブジェクトを表示する透明LED及び/又はOLEDスクリーンなどの光学シースルーディスプレイとして実装することができる。或いは、ディスプレイ551は、オーバーレイされた仮想オブジェクトでユーザの実世界環境のビデオを補足するビデオシースルーディスプレイとして実装することができる。例えば、HMDの視野と位置合わせされたカメラ550によって捕捉されたビデオ上に仮想オブジェクトをオーバーレイすることができる。
【0236】
一体型カメラ550は、ウェアラブルデバイス500の着用者/ユーザの視点から環境のビデオを取り込むことができる。したがって、以下で更に説明するように、カメラのライブビデオ/画像フィードは、ユーザが潜在的に視覚的に敏感である視覚的オブジェクトを検出し、視覚的介入をトリガするための1つの入力として使用することができる。
【0237】
幾つかの実施態様では、視覚オブジェクト及び/又は光の中断が抑制され、押しつぶされ、最小化され、軽減され、及び/又はそうでなければ着用者の視野から除去されるリアルタイムオーバーレイ介入を実施することができる。幾つかの実施態様では、システムのトランスデューサ構成要素(例えば、マイクロフォン及び/又は外向きの光学系)は、着用者の視覚感度、注意、疲労、及び/又は不安閾値に相関する光学合図及び/又は可視アイテムをトレーニング/検出、解析/照合/予測、及び/又は修正する搭載生物学的センサ及び/又は投影技術と協調して使用することができる。幾つかの実施態様では、視覚的、光学的、及び/又は関連する風景を乱すことをリアルタイムでフィルタリングすることができ、着用者は、それが気を散らしていることに気付かない。
【0238】
特定の実施形態では、注意散漫/精神的健康問題を減少させ、注意、平静、及び/又は集中を増加させる視覚入力を検出、予測、及び/又は修正するために、1つ又は2つのタイプのリアルタイム光学強化(REOPEN)アルゴリズムを実装することができる。アルゴリズムは、(i)視覚的シーン、画像及び/又はオブジェクトの編集、並びにユーザの視覚プロファイルに一致する気を散らす光学系の高度な通知及び/又は、(ii)事前通知なしでの視覚的注意散漫のライブ修正をリアルタイムで提供することができる。REOPENアルゴリズムを使用してリアルタイムで送達することができる介入は、以下で更に説明する
図24A~
図24Cによって示されている。
【0239】
一実施形態では、リアルタイム光学強化及び視覚的先験的介入アルゴリズム(REOPEN-VAIL)を実装して、(例えば、前述及び/又は作成された個人向け嗜好プロファイルに基づいて)ユーザが注意散漫であると考える視覚的アイテムをトレーニング/検出、解析/照合/予測、及び/又は修正し、これらを環境に対する以前及び/又は現在の生理学的/精神生理学的反応と比較することができる。REOPEN-VAILは、内受容反応性(自己中心的)と視覚的合図(自己中心的ビデオ)の検出との間の閾値交差及び/又は一致を検出すると、これらの視覚的及び/又は関連する生理学的/精神生理学的合図を感知する着用者の能力の前に、光学的注意散漫の反復解析、トレーニング、増強、状況変更、及び/又は高度な警告を提供することができる。
【0240】
一実施形態では、マルチモーダル学習方法を使用して、(例えば、以前に記載又は作成された嗜好、以前及び/又は現在の生理学的/精神生理学的反応などに基づいて)以前ユーザが注意散漫であると見なした視覚的アイテムをトレーニング/検出、解析/照合、及び/又は修正するために、視覚的事後介入アルゴリズム(VASILI)を実装することができる。REOPEN-VAILとは対照的に、VASILIの場合、光学系は、ユーザが視覚的注意散漫にさらされた後にリアルタイムで、及び将来のトレーニング、感知、及び/又は先験的アルゴリズムの基礎として機能することができる反復プロセスの一部として、生態学的及び/又は着用者の生理学的/精神生理学的合図のいずれかのシステムの識別後に送達される介入の形態で、注意散漫の高度な警告なしに状況変更を提供する。
【0241】
REOPENアルゴリズムを使用して、様々な介入をリアルタイムで行うことができる可能性がある。例えば、
図24Aに示すように、特定の視覚オブジェクト(例えば、注意散漫な視覚的対象及び/又は視覚的異常)の検出に応答して、触覚警告、トーン警告、ガイダンス警告、それらの組み合わせなどを送達して着用者に通知することができる。ガイダンス警告は、継続的な集中、平静、及び/又は注意で介入するために、予期される視覚的注意散漫及び/又は指導のユーザ選択可能な口頭命令を提供することができる。前述のガイダンス警告は、継続的な集中、平穏、注意、それらの組み合わせなどに介入するために、一方及び/又は両方の目及び/又は視線に見える表示された(例えば、ディスプレイ551を使用して)ユーザ選択可能なシステムを介して、着用者に見ることができる視覚及び/又はテキストベースのガイダンスとして実装することができる(例えば、
図24B)。
【0242】
幾つかの実施態様では、視覚的注意散漫(例えば、特定のオブジェクト、顔など)は、不透明及び/又は不明瞭に見えるようにレンダリングすることができる。このぼかし効果は、着用者が見るものに影響を及ぼすユーザ選択可能な及び/又は所定の介入として、識別された、気を散らす、及び/又は他の方法で不快にする画像をぼかすことができる(例えば、
図24B)。
【0243】
幾つかの実施態様では、視覚的シーンを修正された背景でレンダリングして、視覚的注意散漫及び/又は識別された画像を排除することができる。システムは、問題の光学系の感覚的影響を自然に隠す及び/又は抑制する「ステッチされた」一連の画像を重ね合わせることによって、近くの画像を気を散らすオブジェクトに補間し、及び/又は背景を複製することができ、それらは全てユーザ選択可能である(例えば、
図24A)。
【0244】
幾つかの実施態様では、気を散らす光学系及び/又は視覚的混乱をカモフラージュする所定のユーザ選択可能な絵文字及び/又は場所ホルダ画像をレンダリングすることができる(例えば、
図24B)。
【0245】
幾つかの実施態様では、視覚的注意散漫を修正されたカラーパレットでレンダリングすることができ、及び/又は関連する色素沈着をユーザの嗜好に修正して、注意散漫、感受性、集中、不安、及び/又は疲労、及び/又はそれらの組み合わせなどの影響を低減することができる(例えば、
図24C)。
【0246】
幾つかの実施態様では、視覚的注意散漫は、ミュート及び/又は変更された視覚的(例えば、
図24C)としてユーザが選択可能な画像の編集された輝度及び/又は鮮明化でレンダリングすることができる。
【0247】
幾つかの実施態様では、画像がより目立つ、より大きくなる、及び/又は非常に見える(例えば、
図24C)ように画像が拡張及び/又は変更されるように、視覚的注意散漫を編集されたサイズでレンダリングすることができる。
【0248】
本発明の原理は、特定の例示的な特徴及び実施形態、並びにその効果を含み、以下の非限定的な例を参照して説明する。
【0249】
図25は、単数の気を散らす視覚ソース(例えば、鳥が空を横切って飛行し、個人を仕事から集中できなくする)があるシナリオにおいてリアルタイムで介入を提供するためにREOPENアルゴリズムを使用するワークフローの一特定例を示す。この例では、アルゴリズムは畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を使用して実装される。図示のように、気を散らす刺激は、合図を捕捉し、次いでそのデータ(例えば、環境及び/又は精神生理学)を処理及びトレーニングするウェアラブルデバイス(例えば、ウェアラブルデバイス500)を着用している個人によって視覚化することができる。CNNの畳み込み層が形成され、及び/又は反復的に検査され、例えば、注意散漫を引き起こす視覚データ、又は縁、形状、及び/又は方向性運動を含む瞳孔運動などの生理学が検査される。接続層は、従来の畳み込み層をデジタル化する。これは、層が事前定義された「標的上の眼」と相関するときに、集中的な活動の学習された状態を記録できるように、マルチモーダルデータタイプについて繰り返すことができる。逆に、瞳孔運動が標的及び/又は活動と協調していない場合、別個の学習されたイベントを記憶し、及び/又は非集中的な活動としてタグ付けすることができ、その結果、「集中」状態が観察されるまでデジタルメディエーションが送達される。
【0250】
例えば、REOPEN-VAILアルゴリズムの場合、先験的な介入は、
図25に示すフローで既にトレーニングされており、次いで同様の外部合図及び/又は瞳孔の集中力が欠けた予測の早期反射に従ってシステムによって感知された介入であり得る。これは、注意散漫になる前に介入しようとして、実際の長期の個体状態の前に警告を生成する可能性がある。REOPEN-VAIL(例えば、個人は、一定期間、例えば約5秒を超えて、又は個人向けパラダイムによって指示されて、集中力が欠けたままである)に障害が発生した場合には、事後の流れを繰り返すことができ、今度は、違反する注意散漫をミュート、排除、軽減、最小化、及び/又は他の方法で修正するための警告、ガイダンス、及び潜在的なフィルタリングからなるメディエーションを提供する。
【0251】
参加者公開情報(PPI)研究
【0252】
参加者公開情報(PPI)研究を実施して、ウェアラブルデバイスの利用に関連する依存/主題変数及び依存/人口統計学的要因を特定した。PPI参加者には、言語的に可能な自閉症及び神経が標準的な15~84歳の青年及び成人が含まれた。全ての参加者は、正常範囲又は平均範囲を超える知能を有し、大部分は独立した生活を送っていた、すなわち、研究参加者は一般学習障害範囲に入らなかった。参加者は、学校と職場の両方で、注意散漫、集中力及び不安に関する意見に関連する健康/医学的状態及び障害情報を提供した。テスト前に、参加者は、適用可能な場合、検証可能なASC診断と共にインフォームドコンセントを提供した。全ての参加者は、集中グループ、ユーザ調査グループ、又はその両方に参加するように招待された。
【0253】
集中グループは、15名の参加者(17~43歳)を含み、参加者は、注意散漫及び注意集中力を研究した。集中グループの主な課題は、感覚の問題についてコメントし、自閉症との関連性及び自閉症に優しいフォーマットの順守を確実にするためにユーザ調査の設計に入力を提供することであった。
【0254】
ユーザ調査グループは、18歳~49歳の187人の参加者を含み、技術的支援/支援のどの側面が最も歓迎され、感覚、注意、及び生活の質の問題に最も大きな影響を与えるかについての見解及び意見を収集しながら、注意散漫及び集中に関する一人称視点を提供した。
【0255】
PPI研究に組み込まれたのは、参加者の発現のために開発され、集中力、注意散漫、不安、感覚及び注意の困難、及びニーズを議論するための準備ポイントとして使用されたLived Experience Attention Anxiety Sensoryサーベイ(LEA2Se)であった。LEA2Se参加者は、技術支援を受けることに関する関心、姿勢、及び意見を指定するように促された。この研究はオンラインで分注された。
【0256】
試作前電池実験(PTBE)
【0257】
機会サンプリングによって196名の自閉症参加者を募集した。除外後、188名の参加者が残され(雄109匹、雌79匹)、そのうち12.2%が18~20歳であり、21.2%が21~29歳であり、60.8%が30~39歳であり、5.8%が40~49歳であった。PTBEの目的のために、自閉症の個人の経験の異なる側面を利用する変数を設計した。関心のある変数を特定した後、これらの変数に対処する質問に数値変数を割り当てた。幾つかの質問はいずれの変数にも割り当てられなかったため、この研究では解析されなかった。表1は、結果として得られた変数、各変数に該当する質問の数、及びその変数を調査するために使用される質問のタイプの例を示す。各参加者は、これらの変数のそれぞれについてスコアを受信し、これは、その変数に該当する質問に対する回答を平均することによって計算された。変数は相互排他的である(すなわち、2つ以上の変数の計算に問題は含まれなかった)。変数の有効性を評価するために、各変数の項目間相関を調査したところ、これらは全てクロンバッハのαが80より大きく、高い内部有効性を示した。
【0258】
【0259】
良性データを使用した様々なパイロット転帰を
図2及び
図3に示す。これらのグラフィックは、視覚的に気を散らす刺激に対するASC参加者の装着可能な関心と共に、3つのモダリティ(視覚、聴覚及び不安)にわたる感度を報告する。テスト集団に対するKruskal-Wallis Hテストは以下を示した:
【0260】
年齢に基づく感受性の影響、不安傾向、注意散漫指数、技術的耐性、視覚的困難及び生理学的/精神生理学的困難における統計学的に有意な差、しかし、音の問題における統計学的に有意な差はない;
【0261】
性別に基づく、感受性の影響及び音の問題における統計的に有意な差、しかし、不安傾向、注意散漫指数、技術的耐性、視覚的問題、生理学的/精神生理学的問題における統計的に有意な差はない;
【0262】
教育レベルに基づく感受性の影響、不安傾向、注意散漫指数、技術的耐性、音の問題、視覚の問題及び生理学的/精神生理学的な問題における統計学的に有意な差;及び
【0263】
異なる雇用レベルに基づく、感受性の影響、不安傾向、注意散漫指数、技術的耐性、音の問題、視覚的な問題における統計的に有意な差があるが、生理学的/精神生理学的な問題における統計的に有意な差はない。
【0264】
応答テスト(SART)への注目継続
【0265】
PPI研究及びPTBEの後にSART研究を行った。このテストには、ASCと診断又は同定された参加者に影響を及ぼす感覚的問題をテストするように設計されたオンラインテストが含まれた。具体的には、この研究は、以下の2つの疑問、すなわち、(i)自閉症個体が警告、フィルタ及びガイダンスを通じて支援される場合、聴覚(生態学)障害及び生理学的/精神生理的ディストラクタに対する自閉症反応性/反応性を分類及び予測することが可能か?、及び(ii)教師付き人工知能/機械学習と組み合わされたマルチモーダル学習解析(MMLA)の探索は、自閉症の不均一性を高精度で理解するのに寄与し、それによって注意の集中力を高め、一方で注意散漫及び不安を減らすことができるか?、に答えるために着用可能なプロトタイプ内の構成要素のサブセットをテストした。
【0266】
この研究は、注目スキーマ、近位開発ゾーン、マルチモーダル講義解析及びマルチモーダル学習解析の理論に基づいており、反復開発及び評価、早期ユーザ統合、関心のある現象、及び永続的な協調方法論を含む評価者参加及びユーザ参加の両方の方法論を利用する。
【0267】
例示的なテストプロトコルでは、ベースラインテスト及び関連するスコアは、サブテストの前及び後の両方で手続き的に導出され、サブテスト中に推定的な認知対立が生じ、その結果、注意散漫及び不安症の両方において仮定され、測定可能な増加がもたらされ得る。同時に、この急増は、集中力及び円錐形の注意パフォーマンスの低下を伴ってプールする可能性が高い。最後に、後者のサブテスト中に、「連合」(人間のウィザード)は、手製の警告、フィルタ、及びガイダンスのコレクションを提示する。これらは、気を散らす聴覚刺激を相殺及び相殺することによって装着型介入の動作を模倣する。疲労効果を軽減するために、これらの介入は、釣り合いのとれた無作為化された、場合によっては複数のセッションで存在する。或いは、以下の表2に示され、
図4に示されるように、実験の全長を短縮するために、警告、フィルタ及びガイダンスの組み合わせが提供される。
【0268】
単離及び置換された支持体の送達は、テスト応答の広範な指標をもたらし得る。音声及びビデオ記録を介して得られた参加者の明白な行動と組み合わされた混合方法(定性的及び定量的評価)は、システムソフトウェアへのサンプル精度同期を用いて符号化及び解析を提供することができる。サンプルサイズ及び時間制約に応じて、この設計は、構造化又は自由形式のいずれかでポストホック映像解析(例えば、参加者のウォークスルー)を考慮する。これらの検査は、想起、精度を促進し、不安及び他のエピソードテストの瞬間の更なる理解を提供するのに役立ち得る。
【0269】
【0270】
この研究は、予期しない生態学的及び生理学的/精神生理学的刺激に関連する認知的負荷を高めることによって集中力及び注意を高めながら、注意散漫及び不安を軽減するのを助けるための個別化された警告、フィルタ、及びガイダンスを提供するように設計されたマルチモーダル人工知能駆動(MM/AI)センサを使用したサブシステムモックアップをテストする。この研究では、ウェアラブルの動作が共同の人間のオペレータによってシミュレートされる一連のオンライン実験を使用する。この研究では、ユーザのパフォーマンスが測定されるマルチモーダルセンサを使用する被験体内の二状態SARTが提案されている(Robertson,I.H.,Manly,T.,Andrade,J.,Baddeley,B.T.,&Yiend,J.(1997)。「しまった!」:パフォーマンスは、外傷性脳損傷被験体及び正常被験体における毎日の注意欠陥と相関する。神経心理学、35(6)、747-758)。重要なことに、高度な警告、音声フィルタリング、及びタスク復帰ガイダンスの様々な組み合わせを伴う、気を散らす音波刺激(単一のモダリティ)の影響の有無にかかわらず、タスクが実行され、データが収集された。研究のこの段階には、40名の自閉症参加者及び21名の非自閉症参加者を含む、19名(40名)の参加者が含まれた。
【0271】
古典的なSARTパラダイムは、高い信頼性と有効性の両方の例と見なされており、参加者はターゲット画像の画面上の出現中にコンピュータキーを押すことを控える必要がある。この研究は、キーストローク・シーケンスをフリップすることによってSARTを修正する。すなわち、テストの大部分を通して「ダウン」キーを保持するのではなく、ターゲットが出現したときにのみ割り当てられたキーが押下された。これは、遠方及びオンラインでテストする場合に、より高い信頼性及び再現性を提供した(Anwyl-Irvine,A.L.,MassonieJ.,Flitton,A.,Kirkham,N.Z.,Evershed,J.K.(2019)。Gorilla in our midist:オンライン行動実験ビルダー。行動研究方法)。SARTの性能は、持続注意のテストの性能と有意に相関する。しかし、研究は、SARTが他のタイプの注意措置と十分に相関しないことを示しており、「[SART]は実際に持続的注意の指標であるという見解を支持する」(Robertson他、1997、747、756)。この研究がSARTを使用するのは、具体的には、Robertsonの研究のような研究が、この方法論が年齢、推定知能スコアリング又は他の知的指標の影響を根本的に受けないことを裏付けているからである。
【0272】
更に、この研究内で、SARTタスクが実行され、気を散らす音波刺激の影響の有無にかかわらずデータが収集される。このモダリティは、高度な警告、音声フィルタリング、及びタスク復帰ガイダンスモデルの様々なサブテストの組み合わせを伴う場合、単数形及び無関係なフォイルの両方として機能する。これらの組み合わせは、介入として機能する。研究のサブテストは、競合する無関係な箔(例えば、英数字)に対する標的の視覚的検索を利用する。これらのテキストターゲットを追加の競合モダリティ(例えば、音波箔及び介入)で補完することにより、このSART研究は以前に実施された研究と比較して新規になる。SARTは、参加者に「競合するディストラクタ及びターゲット表現の選択的なアクティブ化を積極的に抑制する」ことを要求する。標的は単純であり、テストの過程で被験体に顕著に表示されるため、これらのタスクでは記憶因子は最小限である」(Robertson,I.H.,Ward,T.,Ridgeway,V.,&Nimmo-Smith,I.(1996).通常の人間の注意の構造:毎日の注意のテスト。Journal of the International Neuropsychological Society,2(6)、525,526)。参加者スコアを作成する際に反応時間及び他の時間的指標が考慮されるが、この研究は、定性的な精神的健康指標も統合されるので、サブテストが処理のサンプリング速度のみを測定する可能性を除外する。
【0273】
最初のPPI研究及びPTBEは、自閉症の個人の日常的な経験、並びに後の生活、教育及び職場の経験への特定の集中に関する彼らの集中、注意散漫及び不安の懸念のより深い理解を促進した。PPI研究及びPTBEはまた、自閉症者が加齢するにつれての不安及び感受性の両方の潜在的減少に関する情報を提供し、これらの傾向は特定のモダリティ内で異なる。安定性は、音波変数については様々な年齢にわたって達成されるが、視覚的及び生理学的/精神生理学的変数の両方について変化する。更に、不安及び感受性は、性別に関係しない可能性がある。また、技術的許容性と注意散漫性の両方に下向きの経年変化の傾向があるが、おそらくこの特定の試料の大きなサイズに起因して、30~39歳に変動がある。
【0274】
研究設計は、SART/WoZ設計に基づいており、参加者のテストをサポートする事前の手動介入及びスクリプトで装備された人間のオペレータによってシステム動作がシミュレートされたオンライン実験を含む(Bernsen,N.O.,Dybkjaer,H.,&Dybkjaer,L.(1994).Wizard of oz prototyping:How and when.Proc.CCI Working Papers Cognit.Sci./HCI,Roskilde,Denmark)。Wizard of Oz(WoZ、オズの魔法使い)研究デザインは、経済的かつ迅速な実施及び評価を提供し、数十年にわたって学術的な受け入れ及び人気を得ている。(Bernsen他、1994);(Robertson他、1997);(Fiedler,A.,Gabsdil,M.,&Horacek,H.(2004年8月).自然言語でのoz実験の段階的な改良を支援するためのツール。インテリジェントチュータリングシステムに関する国際会議(p.325-335));(Maulsby,D.,Greenberg,S.,&Mander,R.(1993年5月).Wizard of Ozを介してインテリジェントエージェントをプロトタイプする。INTERACT´93及びCHI´93conference on Human factors in computing systems(277~284ページ)の議事録)。これらの支援は、予期しない刺激に関連する認知的負荷を高めることによって注意を高めながら、注意散漫/不安を軽減することができる。WoZは、ユーザのコミッションのエラー、オミッションのエラー、反応時間、状態不安、及び疲労レベルが計算されるマルチモーダルセンサを使用する被験体内の2状態のSARTを提案している。(Burchi,E.,&Hollander,E.(2019)。自閉症スペクトラム障害における不安);(Ruttenberg、D.(2020)。SensorAbleプロジェクト:自閉症スペクトラム状態と診断された個人の注意散漫をフィルタリングし、集中力を高める多感覚支援技術。MPhil/PhDアップグレード報告書大学カレッジ・ロンドン)。
【0275】
視覚的タスクは控えめであり、テスト前に参加者によって試行されるため、SARTテストでは記憶因子が最小限に抑えられる。参加者のパフォーマンスのスコアリングにはインターバル指標が含まれるが、定性的スコアリングと定量的スコアリングの両方から得られる他の重要なメトリックがある。Robertson(1996)に述べられているように、これらは、同様の動態及び特性の認知的負担を生じさせず、したがって、それらは処理手段の近視又は単純化されたサンプリング速度を構成しない。更に、この研究は、視覚的持続タスクを聴覚的注意散漫から分離し、これにより、クロスモダリティ及び干渉の懸念が回避される。
【0276】
この研究では、t検定/相関点バイマテリアルモデル(Faul,F.,Erdfelder,E.,Lang,A-G.,&Buchner,A.(2007)。G*Power3:社会、行動、及び生物医学のための柔軟な統計力解析プログラム。行動研究方法、39,175-191)を利用した。計算は、所与のα、力及び効果の大きさに基づいた。一般に、T検定は、グループ間の差の有意性を知らせる計算である。この場合、それは、自閉症スコアと非自閉症スコア(平均で測定される)との間のデータが偶然に起こり得るか否かを回答する。α(α)は、検定統計量が統計的に有意であるかどうかを判断するために使用される閾値であり、発明者によって選択された(典型的には0.05)。統計学的に有意な検定結果(p=確率及びp≦0.05)は、検定仮説が誤っているか又は棄却されるべきであることを示し、0.05を超えるp値は効果が観察されなかったことを意味する。有意性検定(t検定)の統計的パワーは、(i)サンプルサイズ(N)であって、Nが増加すると、パワーが増加する、サンプルサイズ(N);(ii)有意水準(α)であって、αが増加すると、出力が増加する、有意水準(α);(iii)エフェクトサイズであって、エフェクトサイズが増加すると、パワーが増加する、エフェクトサイズに依存する。
【0277】
試料の半分は神経が標準的な参加者を含み、半分はASC診断として同定されたか又はASC診断を有していた。全ての参加者がWoZ操作の前後に利用した。ベースラインテスト及び関連スコアは、サブテストの前及び後の両方で手順的に導出された。注意散漫と不安の両方において仮定され、測定可能な増加をもたらし得るサブテスト中の認知的対立が作り出された。同時に、この上昇は、集中力及び円錐形の注意性能の低下と共にプールされた可能性が高い。
【0278】
最後に、後者のサブテスト中に、「連合」(人間のウィザード)が、手製の警告、フィルタ、及びガイダンスのコレクションを提示した。これらは、気を散らす聴覚刺激を相殺及び相殺することによって装着型介入の動作を模倣した。疲労効果を減少させるために、これらの介入は、平衡化された無作為化された複数のセッションで存在した。或いは、
図3に示すように、実験の全長を短縮するために、警告、フィルタ及びガイダンスの組み合わせを準備した。
【0279】
単離及び置換された支持体の送達は、テスト応答の広範な指標をもたらした。混合方法(定性的及び定量的評価)は、システムソフトウェアへのサンプル精度の同期を備えたコーディング及び解析を提供する音声及びビデオ記録によって得られた参加者の明白な行動と組み合わされている。サンプルサイズ及び時間制約に応じて、この設計は、構造化又は自由形式のいずれかでポストホック映像解析(例えば、参加者のウォークスルー)を考慮する。これらの検査は、想起、精度を促進し、不安及び他のエピソードテストの瞬間の更なる理解を提供するのに役立ち得る。
【0280】
信頼性を、手順を自閉症被験体及び非自閉症被験体のサブグループに1回、7回の別々のテスト期間にわたって投与することによってテストした。I.H.ロバートソンプロトコルは、その伝統及び科学界での幅広い受け入れのために使用された(Robertson他、1997)。
【0281】
SART手順では、最大5分間、100文字の単一文字(例えば、A~Z)を視覚的に提示した。各文字を250ミリ秒の間提示し、続いて900ミリ秒のマスクを行った。文字「X」が出現した10回を除いて、被験者は各文字に対してキーを押して応答したが、この場合被験体は応答を保留(抑制)しなければならなかった。被験体は自分の好ましい手を使用した。標的文字は、100回のテストを通して非固定的に無作為化して分布させた。連続文字開始間の期間は1150ミリ秒であった。被験体は、タスクを行う際に、最初に精度を重要視し、その後に速度を重要視するように求められた。
【0282】
文字は、同じフォント(Arial)及び高さ12.700008mmに対応するサイズ(36ポイント)で等しく提示された。各数字に続くマスクは、境界又は塗りつぶしの着色のない白い正方形からなっていた。マスクの総面積は、ユーザの画面サイズ(例えば、画面全体がマスク可能領域とみなされる。)に依存した。比較として、10インチの対角スクリーンは、ラップトップ用の25cmの対角マスク及びタブレット用の40cmの対角マスクを生成する。同様に、対角15インチ及び対角20インチのスクリーンは、ラップトップ及びタブレットの両方に対してそれぞれ38.10cmのマスク及び50.80cmのマスクを生成する。
【0283】
各セッションの前に、15の文字の提示からなる練習期間を設け、そのうち2つを目標とした。更に、自己評価した状態-形質不安及び状態-形質疲労のインベントリ(STAFI)を、7つのSART/WoZテストのそれぞれの前及び後に行った(Spielberger,C.D.(1972)に記載されている。不安に関する研究における概念的及び方法論的問題。不安:不安に関する理論及び研究の現在の傾向)。より一般的に使用される不安のみの在庫の疲労部分を組み合わせて、特性及び状態の不安及び疲労を測定した。STAFIは、歴史的に、不安症を診断し、それをうつ病性症候群と区別するために臨床現場で使用されてきた。STAFIは、少なくとも6級以上の読解レベル(米国心理学会。(2011)。状態-特性不安質問票(STAI)。米国心理学会)を有する者に適している。
【0284】
参加者は、「1-極度の不安」、「2-やや不安」、「3-不安も平静もない」、「4-やや平静」、「5-極めて平静」;「気になっている」;「落ち着く」;「安心感があります」を含む、問い合わせの瞬間の自分の感情を表すイラストとテキストを含む5つの状態不安項目から選択した。より低いスコアは、より大きな不安を示した。
【0285】
同様に、5つの疲労項目には、「1-極度に疲れている」、「2-やや疲れている」、「3-起きても疲れていない」、「4-やや起きている」、又は「5-極度に起きている」を含む、クエリの瞬間の感情を示すイラスト及びテキストが含まれていた。スコアが低いほど、疲労が大きいことを示す。
【0286】
SARTの実行には、応答を抑制又は保留する能力が明らかに必要である。これは、ディストラクタがテストパラダイムに導入される場合、より困難になる。具体的には、様々な振幅、周波数、時間/長さ、歪み、位置特定、及び位相の手製のソニックスを導入して、オフィス、職場、教育、及び学校の環境で発生する可能性のある音を模倣した。
【0287】
合計28個の音源が5分間にわたって再生され、これらには、オフィス産業、火災報知器、電話の呼び出し、ビジー信号及びダイヤルトーン、教室での講義、複写機及びファクシミリの操作、足音、くしゃみ、咳、鉛筆の走り書きなどが含まれた。
【0288】
テスト前に、この研究は、予めプログラムされた検知及び関連する介入によって同様のテストを達成した。作成された参加者の警告、フィルタ、及びガイダンスと共に、音波刺激のスクリプト化を動作させて、カスタマイズされた介入支援の感覚及び応答を与えた。これらのスマートシステムコンポーネントは事前定義されており、センサの原因及び効果は、システム動作を安定化させ、自律テスト及び同期データ記録を促進するために評価的になる。Forbes-Riley,K.and Litman,D.2011,Designing and evaluating a wizarded uncertainty-adaptive spoken dialogue tutoring system,Computer Speech&Language25,105-126のように、この研究は、複数のシステムコンポーネントの代わりにWoZを活用し、その組み合わせは、完全にインテリジェントで統合されたシステムを提示する。人間のウィザードは、主に、プログラム材料の機能及び監視が参加者にとって識別されていない導電者/評価者である。ユーザは、「ダム(dumb)」コントロールパネルを介して選択を行い、カスタマイズされた警告、フィルタ、及びガイダンスをプロビジョニングする。重要なことに、メカニズムは、評価者の影響を表面的に排除しながら、参加者の評価のための特定の機能を提供することによって自律性を向上させる。これらのコンポーネントを選択する際に、以下の質問が検討される。評価者は、研究を行う前に、どのような要件を満たすべきか。評価者は計画をどのように遵守し、どの測定値がテスト及びサブテストの流れを反映するか?制御パネル構成要素をどのように設計すべきか、及びこれがその動作にどのような影響を及ぼすか?評価者の個人的な行動はシステム運用にどのような影響を与えるか?
【0289】
全ての研究は、Gorilla Integrated Development Environment(IDE)で管理及びホストされ、最も一般的なウェブブラウザ及び機器(Anwyl-Irving他、2019)を介して利用可能であった。全ての音声、映像及び関連する生態学的/内受容的データを提示し、IDE及び評価者を介してリアルタイムで収集した。
【0290】
研究変数:
【0291】
包括的な研究は、以下を含む4つの構成要素、すなわち、(i)PPI研究及び前述のPTBE;(ii)評価者(タスク、自己報告及びコントロールを含む);(iii)システムプロトタイプ(非装着型サブシステム);(iv)参加者(記録された)に分けられた。テスト変数を表3Aに列挙し、
図18に示す:
【0292】
【0293】
SART/Wizard of Ozウィザードプロトコル設計:
【0294】
図6は、この研究で使用されたSART/WoZプロトコルを示すフローチャートであり、研究目的、変数、評価、及び転帰測定を含む4つの上位クラスを含む。研究の質問、独立変数及び従属変数、潜在的な評価/活動及び予想される結果も示されている。このSART/WoZプロトコル設計に基づいて、対応するクラスの説明を表3Bに列挙する。
【0295】
【0296】
テスト手順:
【0297】
各参加者は、最初に同意及び人口統計学的形式を完了した後、単一の実験セッションに参加した。セッションは、参加者がテストソフトウェアの適切な動作に慣れていることを確認し、環境及びその生理学を適切に監視するためにウェブカメラ及びポインティングデバイスの範囲内に留まることの重要性を参加者に紹介するために、短い(1~2分)チュートリアルで開始した。チュートリアルの後、参加者は、システムの監視を助け、テスト間の質問に回答するために、セッション全体を通して評価者が対応できることを助言された。参加者は、評価者のテストへの貢献(WoZ)、警告、フィルタリング又はガイダンスプログラミングが実験前に事前に定義されていること、又はシステムの嗜好の制御がプラセボの性質であることを知らされなかった。
【0298】
WoZテスト(ベースラインから複数の介入、次いでベースラインへの復帰)は、3つの段階を含んでいた。第I相はベースラインI認知テストから開始した;すなわち、気を散らす合図も介入もなかった。段階IIは、無作為化された音波注意散漫及びテストと協調して適用されるフィルタ、警告及びガイダンスに付随して導入された。第III相は、参加者の回復及び応答が記憶されず、ランダム化効果が適切に持続されることを確実にするために、ベースラインへの復帰を再導入した。
【0299】
警告、フィルタ及びガイダンス構造:
【0300】
このテストプロトコルの警告及びガイダンスは、複数のプラットフォーム(Neels,B.(2008).Polly.https://aws.amazon.com/polly/から2020年12月17日に取得)にわたる関与及びアクセス性を高めるように設計されたニューラル・テキスト・トゥ・スピーチ(TTS)クラウドサービスであるAmazon Polly(商標)を利用する。表4に列挙されているように、Pollyの出力はテストシステム内にキャッシュされ、特定のユースケースに合わせたスタイルで話す安全で議論の余地のないニュースキャスターの擬人化を描く。
【0301】
【0302】
このテスト中に、様々な音波注意散漫の単一のモダリティをテストのためにスケジュールした。忠実度とより深い理解のために、音波と視覚の両方の合図を容易にプログラムすることができるが、実験は音声合図のみで行った。刺激事象及び合図を、それらに付随するフィルタ名及び説明と共に表5に列挙する。例示的な実施形態によれば、プロトタイプのウェアラブルデバイスの成功及び有効性は、これらの刺激イベントのテスト投与中に収集された参加者データ(定量的及び定性的の両方)及び参加者のパフォーマンスに基づいて評価することができる。
【0303】
【0304】
プロトコルテスト手段:
【0305】
参加者は、実験中常に、自分のコンピュータのウェブカメラの近くに留まり、自分のポインティングデバイス(例えば、マウス、トラックパッド、キーボード)の少なくとも1つと直接接触するように指示された。参加者はまた、関与、集中、快適性、生産性、及び自立性の指標がテストされることを知らされた;テスト中に環境的及び生理学的/精神生理学的モニタリング(例えば、生態学及び内在性受容)が発生する可能性がある;及び参加者の頭の揺れ、瞳孔反応、GSR、環境音及び視覚が収集される。
【0306】
介入:
【0307】
研究が進むにつれて、参加者は、注意散漫及び/又はフィルタリングされた音声合図の前に警告による支援の組み合わせを受けた(例えば、ミュートされた注意散漫、空間的に集中した注意散漫などである)。任意選択的に、参加者はまた、タスク/活動/テストに戻るのを助けるための刺激後ガイダンスを受けた。
【0308】
データ収集方法:
【0309】
この研究では、3つのデータ捕捉方法、すなわち直接コンピュータ入力/スコアリング、ビデオ解析及び自己報告を利用した。第1のものはGorillaアプリケーションに統合されており、第2のものは被験体のシステム相互作用の観察を記録及び可能にすることを目的としており、第3のものは参加者及び評価者の操作経験を反映することができる(Goldman,N.,Lin,I.-F.,Weinstein,M.and Lin,Y.-H.2003.Evaluating the quality of self-reports of hyperthension and diabetes.Journal of Clinical Epidemiology 56,148-154)。
【0310】
参加者:
【0311】
言語的に不自由な自閉症(ASC)参加者のPPI研究は、(i)注意散漫/注意力を探索する集中グループ;(ii)感覚、注意、及び精神的健康の指標に関する一人称視点を示す生活体験注意不安感覚調査(Lived Experience Attention Anxiety Sensory Survey)(LEA2Se)。LEA2Seは、感覚、注意、及び不安に関する質問及び問題に関連する自閉症の声を発した15名(15名)の参加者によって開発され、カスタマイズされ、更に修正された。次いで、WoZ概念実証/テスト(POC/T、N=5、2=ASC、3=NT、4/1=F/M)及び最終テスト/実験の基礎としてLEA2Seを利用した。POC/Tは、適切なシステム動作、及びユーザインターフェースからデータ収集デバイスへの変換、及び解析アプリケーションへのダウンストリームを確認した。
【0312】
POC/T実施後及びSART/WoZテスト前に、PTBEを投与した(N=131;71=ASC、60=NT;59=M、72=F)。各参加者は、マトリックス推論アイテムバンク(MaRs-IB)を含む4つの個別のテスト、すなわち、青年及び成人向けの新規のオープンアクセス抽象推論アイテム;自閉症スペクトル指数(AQ):正常な知能を有する成人が自閉症スペクトルに関連する特徴を有する度合いを測定するための50項目の自己申告アンケート;及びAdult ADHD Self-Report Scale(ASRS A及びASRS B)Symptom Checklist:成人注意欠陥多動性障害(ADHD)、具体的には認知的、学術的、職業的、社会的及び経済的状況に関する毎日の問題の診断を支援するために使用される自己報告式質問票、を受けた:
【0313】
PTBE結果に基づいて、SART/WoZ参加者の十分に一致したコホートを人口統計及びテストバッテリー結果のために選択した。これにより、実験グループと対照グループとの間の神経差にほぼ50/50のバランスが得られ(N=40;19=ASC/21=NT;15=M/24=F/1=非バイナリ)、感覚操作前後の7回の無作為化対照テストを行うことができた。
【0314】
データ解析は、注意散漫、注意、及び不安に関する自閉症個体の生きた経験を理解するために、前述のPPI研究及びPTBEに由来する変数の使用を調べた。これらの変数及びサポートデータを使用して、異なる年齢及び性別の参加者が、気を散らす視覚、音声、及び生理学的/精神生理学的合図を伴うタスクをどのように実行し得るかを予測した。これらの変数は、感度影響;不安傾向;注意散漫指数;視覚困難指数;音声困難指数;生理学的/精神生理学的(内受容性)困難指数;及び相関を含む。これらのうち、6つの変数(そのうちの3つは異なるモダリティに文脈的に関連している)を本研究でテストした。これらの変数の記述統計及び相関を表6に列挙する。
【0315】
【0316】
段階的な回帰:
【0317】
ダミー変数を年齢と性別の両方について作成し(すなわち、相関しなかった唯一の人口統計学的因子)、段階的回帰解析内に埋め込まれた感受性、不安及び注意散漫変数(SI、AP及びDQ)と組み合わせて、音声、視覚及び生理学的/精神生理学的/感覚受容器内のスコアを予測した。最も高いR2/有意性を有する1又は複数のモデルを表7に報告する。
【0318】
【0319】
標準的な回帰
【0320】
1つのカテゴリ変数は、連続変数(感度影響[SI]、注意散漫指数[DQ]、又は不安傾向[AP]のいずれかであり、それに応じて相関が最も高かった)を用いて3つのモダリティ(例えば、音、視覚及び生理学的/精神生理学的)に回帰し(すなわち、以前に実施されたANOVAにおいて有意であったかに依存して、年齢又は性別のいずれかである)、これらは全て本研究では従属変数として機能する。標準的な回帰値を表8に示す:
【0321】
【0322】
PTBE結果/データ解析:
【0323】
SART/WoZ参加者の初期ラン(N=37、平均年齢25.70、S.D.=7.442)について、それらの平均PTBEスコアは以下のようにランク付けされた:MaRs-IB=62.20%及び18.64;AQ=24.51及び12.66;ASRS-1=3.19及び1.66;ASRS-2=5.51及び3.30)。全てのPTBE結果に対する独立したサンプルテストにより、(F=.166、t=-.295、df=35、及びSig.2-tailed=0.769)のMaRs-IB、(F=.046、t=4.494、df=35、及びSig.2-tailed=0.000)のAQ、(F=.281、t=2.757、df=35、及び Sig.2-tailed=0.009)のASRS-1、及び(F=.596、t=2.749、df=35、及びSig.2-tailed=0.009)のASRS-2が得られた。人口統計学的に独立したサンプルテストは、年齢、性別、利き手、教育、雇用、収入、ステータス、子供、家庭、及び場所にわたって有意ではなかった。
【0324】
PTBE参加者(N=131;自閉症=71、非自閉症=60、及びSART/WoZのためにタップされた人)について、Leveneの検定を利用して自閉症参加者と非自閉症参加者とを比較するANOVAは、MaRs-IBスコアが(F(1,129)=4.143、p=.044)、AQスコアが(F(1,129)=81.090、p<.001)、ASRS-1スコアが(F(1,129)=4.832、p=.030)、ASRS-2スコアが(F(1,129)=8.075、p=.005)であるように、分散が全てのスコアで有意であることを示した。
【0325】
同様に、同一のサンプルについて、Leveneの検定を利用して参加者の性別を比較するANOVAは、分散が有意でないことを示し、MaRs-IBスコアは(F(1,129)=.143、p=.705)、AQスコアは(F(1,129)=.008、p<.930)、ASRS-1スコアは(F(1,129)=.973、p=.326)、ASRS-2スコアは(F(1,129)=.018、p=.893)であった。コホート及びグループスコアの平均を表9に列挙し、
図7に示す:
【0326】
【0327】
SART/WoZ結果/データ解析:
【0328】
コミッションのエラー(EOC)パフォーマンス
【0329】
SART研究全体、及びベースラインからベースラインへの再テストから、自閉症/ASC参加者(N=19)及び神経が標準的な/非自閉症/NT参加者(N=21)からなるコホート(N=40)の成績は、成績の改善を示した。すなわち、コホート全体にわたる全ての阻害測定について7.46%に等しい持続的注意反応タスク(SART)エラーの平均減少があった(
図8A)。同じコホートは、異なる区間について14.50%(再び、エラー低減において)の改善を平均した。すなわち、注意散漫合図の開始から介入を警告する。最後に、同様の改善が、組み合わせ支援のための異なる介入(例えば、警告、フィルタ、及びガイダンス;
図8B)への注意散漫合図から生じた10.27%。介入にかかわらず、コホート全体で改善が著しく優勢であった。注目すべきことに、介入の中止後でさえ、4つの技術支援が中断されると、コホート間でエラーの17.52%の減少という長期にわたる改善が持続した(
図8C)。これにより、参加者の診断(グループメンバーシップ)に関係なく、参加者あたり1.45のエラーの特定の平均的な改善が得られた。各指標において、改善傾向線は十分に相関していた(ベースラインからベースライン、介入のみ、及び介入除去)。
【0330】
コミッションのエラー応答時間(EOC-RT)
【0331】
一般に、参加者が介入支援への曝露を経験した場合、コホート全体で応答時間が増加した。釣り合いテスト及びそれらの内部ランダム化にかかわらず、コホートの精度の改善は、RTの増加/遅延のために生じた(例えば、ベースラインから警告介入まで21.74%の増加)。RTの減速は、以下で詳細に説明するように、実際には介入による所望の効果であることに留意されたい。EOCとは異なり、RTの最終的な影響はわずかであった(介入が中止されると10.69%速い応答が得られた)ことは言及する価値がある。
【0332】
これと比較して、自閉症応答時間は神経が標準的な対照よりも短かった(速い)。これは、限定するものではないが、より大きな神経処理、感覚反応性に影響を及ぼす遺伝子構成の違い、及び視覚皮質における優れた活動(Schallmo,M.-P.,&Murray,S.(2016)自閉症を持つ人々は、動きが速くなる可能性がある。19)を含む、神経多様性応答性を区別する様々な要因に起因し得る。コミッションのエラーについては、自閉症参加者は19.39%(すなわち、注意散漫の開始からガイダンス介入までの所望の減速)のRT増加を経験したが、神経が標準的な対応者は同じ期間でほぼ1パーセント(-0.74%)のRTの望ましくない減少(高速化)をもたらした。反応タイミングが精度に及ぼす影響により、ASC参加者の8.67%が改善し、神経が標準的な(NT)参加者が1.27%増加した。これらの結果を
図9A~
図9Cに示し、これらは、本明細書に記載のSART/WoZ研究における参加者のコホート全体の応答時間(RT)に関連するEOCのグラフ表示である。
図9Aは開始ベースラインから最終ベースラインまでのEOC対RTを示し、
図9BはEOC対RT介入効果を示し、
図9CはEOC対RTの持続効果を示す。
【0333】
反応時間が遅くなると、よりマインドフルネスが高まる傾向があることに留意されたい。マインドフルネスは、参加者の内的感情への意識、及びその後の評価又は判断なしに意識を維持する能力(例えば、転帰として定義される)として定義することができる。治療的に言えば、本明細書に記載のウェアラブルデバイスは、特注の介入(支援技術)を介してマインドフルネスを助長する。これは、参加者の迷走心及び意識を変化させ、形成するのに役立つ。本質的に、この研究の参加者は、応答タスクへの持続的注意(SART)の間に感覚的中断にさらされると、警告、フィルタ、及びガイダンスを通じて、より意識的、生産的、かつ快適になる。時間の経過とともに、参加者は、より注意深くなり、感受性が低くなり、不安が少なくなり、疲労が少なくなる。
【0334】
RTを遅くすることは好ましくない転帰ではなく、むしろ望ましい転帰であることを認識して、データは、RTの減少(より小さな性能向上をもたらす高速化)を以前に経験したNT参加者が、ガイダンスではなく警告を利用することによって更に改善され得ることを示唆している。これにより、NTはRTの望ましい増加を経験する(減速する)。具体的には、注意散漫の開始期間中、ASCとNTの両方がそれらのRTを遅くする。結果として、EOCは、自閉症参加者及び非自閉症参加者の両方の間でそれぞれ26.01%及び17.59%改善した。同じ期間で、ASC及びNT参加者はRTをそれぞれ2.94%及び1.9%改善した。
【0335】
精度の神経が標準的な増加は小さいように見える(すなわち、1.27%~1.9%)が、これは50%(49.60%)の改善を表す。したがって、カスタム介入支援から生じる応答時間の遅延は、より良好なパフォーマンス転帰を生み出す。自閉症の成績も200%改善した(例えば、8.67%~26.01%の精度)。これらの結果を表10A及び10Bに示す:
【0336】
【0337】
【0338】
高速化RTと低速化RTとの間の乖離(及び実験グループ及び対照グループに対するその効果)は偶発的ではない。精度に対する逆RT効果の証拠;すなわち、より速いRTはより高い精度をもたらし、繰り返される介入支援が除去され、次いで測定された後にサポートされる。応答時間が短くなった場合(例えば、ASC及びNTに対してそれぞれ21.48%及び2.688%速いRT)であっても、エラーが少ない(例えば、ASC及びNTのそれぞれ17.92%及び17.09%の減少)という長期持続効果が生じた。これらは小さいが有意な減少であり、自閉症の参加者では平均19.095ミリ秒、非自閉症の参加者では平均2.913ミリ秒の増加になる。それでも、応答時間が減少するにもかかわらず、性能の継続的な強化が起こった。
【0339】
応答時間の傾向又は傾向は、興味深い考慮事項を提供する。具体的には、7回の試行の全体について、自閉症及び非自閉症RTは分岐する。自閉症性RTは、ベースラインからベースラインへの再テストのために88.89msから69.80msに増加した(期間にわたって29.78msの高速化)。これと比較して、神経が標準的なRTは82.59msから105.46msに減少し、又は22.86msの減速であった。これにより、介入が適用されると調節される実験グループと対照グループとの間に52.64msのギャップが生じる。
【0340】
明示的には、RTは、ASC(すなわち、注意散漫の開始からガイダンス介入まで)及びNT(すなわち、介入を警告するための注意散漫の開始のために19.06ミリ秒)の両方について17.72ms増加する(遅くなる)。これらは、両方のグループについてRTの最大増加を表し、対照的ではない(すなわち、再び、両方とも減速する)。同様に重要なのは、RT持続効果である。すなわち、介入が除去されると、自閉症参加者も非自閉症参加者もRTの遅延から利益を得ない。ASCグループ及びNTグループの両方が、それぞれ19.10ms及び2.91msまでそれらの応答を加速させる(エラーが少ないためにプラスの持続性能があるとしても)。これらの結果を
図10A~
図10Cに示す。
【0341】
更に、
図11A~
図11Cに示すように、自閉症反応時間は、典型的には、同じタスク及び介入に対して神経が標準的な参加者よりも速い。同様に、両方のグループでエラーの減少(パフォーマンスの改善)が起こるが、自閉症参加者は改善のばらつきが大きく、一方、神経が標準的な参加者は全体的にエラーが少ない。我々が見る唯一の例外は、NTとASCの両方がそれぞれ7.4個のエラーに減少するのと同等である複合介入(例えば、警告、フィルタ、及びガイダンス)である。
【0342】
要約すると、コホートとして、及び被験体/グループ内で、パフォーマンスの向上(例えば、エラーが少ない)は、感覚的注意散漫の開始から支援技術に適用され、測定される介入的支援に由来する。コホート全体の14.5%の改善は、警告介入を伴う結果である。介入を調節する(すなわち、警告にフィルタ及びガイダンスを適用する)と、同様に様々な改善がもたらされる。コホートは、これらの介入の組み合わせから性能が10.27%改善した。自閉症の参加者は、警告介入でより高いパフォーマンス(エラーが26.01%少ない)を明らかにしたが、非自閉症の参加者は、フィルタ介入によって5.7%改善した。コホート全体(17.52%)及び個々のグループ(ASC17.92%及びNT17.09%)の間のパフォーマンス改善に対する持続的な効果は、介入を中断した後も十分に継続した。
【0343】
参加者が支援技術を受けると反応時間が増加する。減速することによって、参加者は、パフォーマンスを向上させるより大きなマインドフルネスを可能にし、体験する。ベースラインから警告介入まで、コホートはRTで平均21.74%の減速を示し、注意散漫の開始から警告まで、減速は11.35%であった。任意の種類の介入をベースラインからベースラインへの再テストから除外すると、RTは10.69%加速した(減少した)。実験グループと対照グループとの比較から、自閉症参加者と非自閉症参加者とは異なり、RTはASC参加者では減少し、NT被験体では増加する。それにもかかわらず、両方のグループは、性能が向上した介入手段の下で利益を得るが、いずれのグループも、支援技術が除去されるとRTに対する持続的な効果から利益を得ない。
【0344】
オミッションのエラー(EOO)パフォーマンス:
【0345】
SART研究全体について、並びにコミッションのエラー(例えば、そうするように指示されたときに応答を阻害しないこと)に関するコホート成績(N=40、ASC=19、NT=21)の研究に加えて、オミッションのエラーも解析した。EOOは、阻害が正当化も指示もされていない場合、いかなる刺激に対しても適切に応答しないことを指す。同じテスト期間及びベースラインからベースラインへの再テストでは、EOOは49.16%増加した。これは、応答タスクへの持続的注意(Sustained Attention to Response Task)(SART)の平均増加があり、参加者当たり平均2.2のエラーを測定したことを意味する(
図12A)。
【0346】
望ましい結果ではないが、介入が存在する場合、コホートは改善を平均した。具体的には、注意散漫合図の開始から介入を警告するためのEOOが47.60%減少した。
図12Bに見られるように、注意散漫合図から組み合わせ介入まで同様の改善が生じた(今回は23.12%のより小さな改善であるが)。
【0347】
注目すべきことに、4つの技術支援が一時停止されると、コホート間でEOOの10.10%減少という長期にわたる改善が持続した(
図11C)。これは、ベースラインからベースライン再テストまでのエラー増加率を測定し、次いでベースライン再テストによる注意散漫から測定されたエラー改善を差し引くことによって計算された。各参加者について、これは、診断/グループメンバーシップに関係なく、各参加者について平均1.86個少ないエラーに相当した。各指標において、改善傾向線は十分に相関していた(ベースラインに対するベースライン、介入のみ、及び持続効果)。
【0348】
オミッションのエラー応答時間(EOO-RT)
【0349】
一般に、コホート全体の応答時間は、参加者が介入支援への曝露を経験した場合に増加したが、ベースラインからベースラインへの再テストでは増加しなかった(-0.20%と比較的横ばいで推移;
図13A~
図13C)。釣り合いテスト及びそれらの内部ランダム化にかかわらず、コホートの初期のEOO精度の低下及び最終的なEOO精度の改善は、RTの増加/遅延のために生じた(例えば、ベースラインからフィルタ介入への5.16%の増加)。ここでも、EOCの節で先に説明したように、このRTの遅延は介入による望ましい効果である。コミッションのエラーとは異なり、RTの持続的な影響はわずかであった(介入が中止されると3.48%速い応答が得られた)ことに言及する価値がある。
【0350】
自閉症参加者のEOO応答時間はEOCに似ていた;という点で、両方とも、一部は前述のニューロンプロセシング及び応答性のために、神経が標準的な対照よりも速かった。したがって、自閉症参加者は、9.28%(すなわち、注意散漫の開始からフィルタ介入までの所望の減速)のRT増加を経験したが、神経が標準的な対応者は、同一の介入に対してほぼ1パーセント(4.44%)のRTの望ましくない減少(スピードアップ)をもたらした。
【0351】
EOC RTと比較して、神経が標準的な結果は、例えばEOC対EOCのようにわずかに速い(劣る)。EOOは、126.94ms~122.05msをもたらした。ASC参加者ではかなり良好な結果が生じた(例えば、EOC対EOC。EOOは91.02ms~114.19msを与えた)。対照的に、RTの持続的な性能への影響は、NT参加者ではわずかな低下(1.2%)であるが、ASCの低下(高速化)(7.25%)及び相対的な平坦化として観察された。これらの結果を
図14A~
図14Cに示す。
【0352】
RTはまた、自閉症グループと非自閉症グループとを比較する場合に、オミッションのエラーをもたらす。神経多様性参加者の間ではEOOの低下がある(しかし、これらは依然として不正確さをもたらす)(-15.12%)。同様に、神経が標準的な参加者の間では精度の向上(EOOの減少)が示される。驚くべきことではないが、より速いRT(NT参加者の場合、フィルタリングするための注意散漫による4.44%)は、実際にはより多くのエラーを生じた(15.09%)。同じく予想されるように、自閉症参加者の中でRTが遅いほど(9.28%)、EOOが少なかった(15.12%)。興味深いことに、両方のグループは、(RTによる)同様の介入とは反対に、及びNT(ASC参加者ではない)がより大きなエラーを経験する精度で同等及び反対の大きさで応答した。
【0353】
これはあり得ないと思われる。しかし、研究参加者のデータ全体(すなわち、ベースラインからベースラインへの再テスト)に関して、RT及びEOO曲線は実際に反比例する。RTが長いほど、予想通りEOOは少なくなる。しかし、神経が標準的なRTは相関が低い。より高い(望ましい)NT RTは、フィルタ介入下でより少ないエラー(望ましい)を生じる。しかしながら、ガイダンスを伴うより大きなRTは、より多くのEOOを生成する(望ましくない)。したがって、グループに応じて、より長いRTは、精度の戻りが減少する。コミッションのエラーが応答時間分散とより良好に相関する場合、オミッションのエラーはRTと良好に相関しない。
【0354】
より高い精度を有する自閉症参加者の間で改善があったとしても、これは、EOO応答時間の異常な減少によって起こる。より高い精度(29.07%)及び注意散漫の開始からガイダンス介入までの改善は、より少ないRT減速で起こる。注意散漫からフィルタリングまでの更なる減速(9.28%)は、より不正確さ(15.12%)をもたらす。非自閉症参加者の精度は予想通りに機能する;すなわち、-4.4%から-1.39%への増加(例えば、RTの遅延)は、精度の8.5%の増加(15.09%から23.59%)をもたらす。これらの結果を表11A及び11Bに示す:
【0355】
【0356】
【0357】
提示されているように、RTの高速化と低速化との間の相関(及び実験グループ及び対照グループの精度に対するその影響)は、EOCにとって偶然ではない。対照的に、EOOスコアには差異がある。精度に対する逆RT効果の証拠が発生する;すなわち、より速いRTは常により大きな不正確さをもたらすことはない。
【0358】
前の表では、9.28%増加した自閉症反応時間は、負の精度増加をもたらした(例えば、不正確さ)。しかし、高速化(又は応答時間を1.24%に短縮)すると、より高い精度(29.07%)が得られた。この予想外の自閉症的分岐は、神経が標準的なEOOでは示されない。速度の増加(-4.44%)は、15.09%のエラーのより低い精度をもたらし、一方、1.39%への減速(速度の増加)は、予想されるより高い精度(23.59%)をもたらす。これらの結果を
図15A~
図15Cに示す。
【0359】
より少ないエラーの長期持続効果は存在しないが(例えば、ASC及びNTの両方が、それぞれ51.16%及び29.25%のEOC増加を示す)、RTは自閉症の参加者では7.58ms、非自閉症の参加者では1.53msを加速させた。RTがより速い場合、エラーの増加が予想されるが、これはEOC持続効果とは正反対である。簡単に言えば、オミッションのRTエラーがEOCと良好に相関するのと同様に、EOCの性能/精度に示される持続的な効果は、EOOには当てはまらない。
【0360】
EOC RTと同様に、自閉症参加者のEOO反応は、より変化しやすい神経が標準的な対応物よりも狭く、一貫して速いままである。また、オミッションのエラーの減少(パフォーマンスの改善)は自閉症の参加者全体で発生するが、この改善にはばらつきが少ないが、神経が標準的な参加者は必ずしもエラーを少なくしない。これは、EOCデータとは全く対照的である。これらの結果を
図15A~
図15Cに示す。
【0361】
要約すると、同一のコホートとは異なり、成績向上(例えば、コミッションのエラーが少ない)を経験した被験体/グループ内では、オミッションのエラーは、感覚的注意散漫の開始から支援技術まで等しく減少しなかった。自閉症参加者ではEOOの15.16%の減少が発生したが(注意散漫の開始からフィルタ介入まで)、神経が標準的な参加者の介入適用では減少は発生しなかった。
【0362】
コホート全体に対する複合効果もまた、EOO改善の観点から顕著ではないことが証明された。ここでも、自閉症(実験)グループのみが利益を経験した。介入を他の形態(例えば、変更、ガイダンス、及び組み合わせ)に調節することは、神経多様性参加者にとって認識できるほどの改善をもたらさなかったことに言及する価値がある。フィルタ介入のみが支援的であることが証明された。成績改善の持続的効果は、オミッションのエラーが10.10%以上存在したため、コホート全体を避けた。介入が中断されると、同じことが実験グループ及び対照グループで一貫したままであった(例えば、ASC及びNTのEOOの51.16%及び29.25%の増加)。
【0363】
支援技術が呼び出された場合、反応時間はコホート全体で増加した。減速することによって、参加者は、パフォーマンスを向上させるより大きなマインドフルネスを可能にし、体験する。ベースラインからフィルタ介入まで、ASC参加者はRTで平均9.28%の減速を示し、注意散漫の開始から警告まで、減速は1.535%であった。神経が標準的な参加者は、同じフィルタ介入の下では望ましくないことに4.44%加速したが、ガイダンス介入(2.61%)と組み合わせ介入(4.58%)の両方について速度を落とした。
【0364】
任意の種類のコホート介入全体をベースラインからベースラインへの再テストから除外すると、RTは3.48%加速した(減少した)。したがって、EOO RTに対する有意な持続的効果はなかった。
【0365】
同様に、実験グループと対照グループの両方について、自閉症参加者及び非自閉症参加者はRTの減少を経験し、EOOに有意な持続効果はなかった。ASC RTは7.25%増速し、一方NT RTは1.20%増速した。
【0366】
表12A~12Bは、本開示の幾つかの実施に係る、聴覚センシング、生理学的/精神生理学的センシング、及び送信を実装するための、レイテンシパラメータを含む幾つかの例示的な設計仕様を示す。システム仕様は、利用可能なハードウェアに応じて異なり得ることを理解すべきである。
【0367】
【0368】
【0369】
用途
【0370】
本明細書に記載の多感覚支援型ウェアラブル技術は、無数の潜在的な利点を提供するために無数の用途にわたって利用することができる。例えば、雇用用途において、本明細書に記載の技術は、潜在的に、注意散漫を低減し、注意力及びパフォーマンスを改善し、不安を軽減し、並びに/又は従業員のアウトプット及び/もしくは満足度を高めることができる。雇用申請において潜在的に改善され得る測定基準には、神経多様性、自閉症、及び神経が標準的な応募者及び新規雇用者の新人研修及びトレーニングの改善、従業員の入れ替わりの減少、生産性率の増加、多様性及び/又は包含、従業員1人当たりの利益の増加、医療費の削減、及び/又はROI、従業員正味プロモータースコア、従業員1人当たりのHRコスト、従業員紹介、それらの組み合わせなどが含まれる。
【0371】
学術用途では、本明細書に記載の技術は、集中及び/又は理解を潜在的に増加させ、躊躇を低減、最小化及び/又は実質的に排除し、及び/又は快適性を増加、強化及び/又は増加させることができる。学術用途において潜在的に改善され得る測定基準には、定着率(退職に対する次の存続期間)、学生の成績、学位取得までの時間及び/又は学位授与までの単位、成績、教育目標の追跡、学術的評判、及び/又は最近の学生の不完全雇用が含まれる。
【0372】
社会的用途では、本明細書に記載の技術は、参加及び/又は動機を潜在的に増加させ、不安を低減することができる。社会的アプリケーションにおいて潜在的に改善され得るメトリクスには、一次社会化(個人及び文化に適した姿勢、価値観、及び/又は行動を学習する)、二次社会化(社会内のより小さなグループの行動を学習する)、発達社会化(社会機関における行動を学習し、及び/又は社会的技能を発達させる)、予期社会化(将来の位置、職業、及び/又は関係をリハーサルする)、及び再社会化(以前の行動を破棄し、及び/又は生活の移行の一部として新しいパターンを受け入れる)が含まれる。
【0373】
輸送トラック/トラック輸送用途では、本明細書に記載の技術は、注意及び/又は性能を向上及び/又は改善し、疲労を軽減し、応答時間を改善する可能性がある。輸送トラック/トラック輸送用途において改善される可能性のあるメトリクスには、安全性及び/又は生産性の向上(エンジンを停止し、休憩を推奨し、データ統計及び/又は解析をクラッシュさせるなど)、物流上の負担及び/又は金銭的負担の軽減(出荷、配送時間、及び/又は輸送コストの削減)、効果的な計画、配車、及び/又はスケジューリングを含む物流上の利点が含まれる。
【0374】
輸送航空機用途では、本明細書に記載の技術は、集中力及び/又は性能を潜在的に高め、疲労及び/又は不安の低減を低減することができる。輸送航空機の設定において改善される可能性のあるメトリックには、安全性(例えば、死亡率及び/又は事故率、システムリスクイベント、滑走路侵入、危険リスク軽減、商業宇宙打ち上げ事故、世界的な死亡率)、効率(タックスイン/アウト時間、ゲート到着/遅延、ゲート間時間、レベルフライト降下時の距離、フライト対提出フライト時間、平均飛行距離、到着及び/又は出発遅延合計、動作回数、オンタイム到着、平均燃料燃焼)、容量(1日の平均容量及び1日の動作、滑走路舗装状態、NASの信頼性)、環境(騒音暴露、再生可能ジェット燃料、NAWワイドエネルギー効率、排出暴露)、及び/又は費用対効果(コストオペレーション当たりの単位)が含まれる。
【0375】
IoTアプリケーションでは、本明細書に記載の技術は、実行可能なコマンド及び/又は解析が行われ得るように、ウェアラブルから転送された情報を受信した機械及びデジタルマシン、オブジェクト、動物、及び/又は人々(それぞれ固有の識別子を有する)を潜在的に統合することができる。IoTアプリケーションにおいて潜在的に改善され得る測定基準には、生理学的/精神生理学的活動の増加が含まれ、ウェアラブル閾値を超えた場合に親、介護者、及び/又は専門家(パラなど)に警告を提供することができる。環境制御ユニット(ECU)への統合は、TV、ラジオ、ライト、VCR、電動ドレープ、及び/又は電動病院のベッド、暖房、及び/又は換気ユニット(エアコン)、洗濯機、及び/又は乾燥機を含むがこれらに限定されないウェアラブルと機器との間に架設される。
【0376】
性能向上用途では、本明細書に記載の技術は、後進、精神的健康、疲労、不安、及び/又は集中力を潜在的に改善することができる。性能向上アプリケーションにおいて潜在的に改善され得るメトリクスには、テスト(論理処理、アドボカシー、好奇心、技術的な洞察、及び/又は頑強さ)、リーダーシップ(メンターシップ、主題専門知識、チーム意識、対人スキル、信頼性)、戦略及び計画(欲求、品質、コミュニティ、知識及び機能)、無形資産(コミュニケーション、ディプロマシー、ネゴシエーション、セルフ・スターター、自信、成熟、及び自己犠牲)が含まれる。
【0377】
遠隔医療、緊急医療、及びヘルスケア用途では、本明細書に記載の技術は、治療の微調整、Rx、緊急支援のためのディスパッチ、手術室の監視及び/又は最適化、作業スケジュール、及び/又は物流戦略、安全でない状態を示す瞳孔測定、閾値が交差した場合の安全でない警告(パフォーマンス又は生理学的/精神生理学的)を支援するために、医療及びヘルスケアの実務者がウェアラブルユーザとデータを共有する能力を潜在的に改善することができる。遠隔医療、救急医療、及び/又はヘルスケア用途において潜在的に改善され得るメトリックには、遠隔医療メトリック(例えば、診察時間、診断精度、入院率、サービスの質/技術、患者及び/又は臨床医の保持、節約された時間及び/又は移動、治療計画の順守、患者の紹介)、外科メトリック(例えば、最初の案件の開始、回転時間、場所の使用/時間、コンプリケーション、バリューベースの購入、サービスの一貫性、転帰)、緊急メトリック(例えば、1時間あたりの平均患者フロー、処理/滞在の長さ、時間対相対値単位、患者の視界、生成されたRVU、現在の処置用語(CPT)パフォーマンス、平均評価及び管理分布率、欠損チャートの総数が含まれる。
【0378】
保護者、保護者、及び/又は教育監視アプリケーションでは、本明細書に記載の技術は、メトリックプレーニング(及び保護)を潜在的に抑止することができ、それによって、子供の関与をより存在させ、認識し、及び/又は追跡すること(特に例外的な人がいるが、それは能力のある神経多様性のある全ての子供に限定されない。)を含む、家族のダイナミクスを改善するための実行可能かつ測定可能な目標及び期限を満たすことによって、仕事と生活のバランスが可能になる。親、保護者、及び/又は教育監視アプリケーションにおいて潜在的に改善され得る測定基準には、家族時間、関与、学術的改善、デジタルメディア技術の低減、スクリーンタイム、オンライン及びコンソールゲーム、スケジュール順守、栄養の忠実性、安全性及び/又は物質乱用、発作及び/又は位置監視への曝露が含まれる。
【0379】
本発明の範囲から逸脱することなく、上記のシステム、デバイス、及び方法に様々な変更を加えることができるので、上記の説明に含まれる全ての事項は、限定的な意味ではなく例示的なものとして解釈されるものとする。本明細書で使用される成分、構成成分、反応条件などの量を表す任意の数は、本明細書で特定される正確な数値を包含すると解釈されるべきであり、全ての場合において「約」という用語によって修飾される。記載されている数値範囲及びパラメータにもかかわらず、本明細書に提示されている主題の広い範囲は近似値であり、記載されている数値は可能な限り正確に示されている。しかしながら、任意の数値は、それらのそれぞれの測定技術に見られる標準偏差から明らかなように、本質的に特定のエラー又は不正確さを含む可能性がある。本明細書に列挙された特徴のいずれも、「手段」という用語が明示的に使用されていない限り、35U.S.C.§112,paragraph6を呼び出すものとして解釈されるべきではない。
【0380】
本明細書では、「機械可読媒体」、「コンピュータ可読媒体」という用語、及び同様の用語は、一般に、機械を特定の方法で動作させるデータ及び/又は命令を格納する、揮発性又は不揮発性の非一時的媒体を指すために使用される。機械可読媒体の一般的な形態は、例えば、ハードディスク、ソリッドステートドライブ、磁気テープ、又は任意の他の磁気データ記憶媒体、光ディスク又は任意の他の光学データ記憶媒体、穴のパターンを有する任意の物理媒体、RAM、PROM、EPROM、FLASH-EPROM、NVRAM、任意の他のメモリチップ又はカートリッジ、及びそれらのネットワークバージョンを含む。
【0381】
これら及び他の様々な形態のコンピュータ可読媒体は、実行のために1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを処理デバイスに搬送することに関与することができる。媒体上に具現化されたそのような命令は、一般に「命令」又は「コード」と呼ばれる。命令は、コンピュータプログラム又は他のグループ化の形態でグループ化することができる。実行されると、そのような命令は、処理デバイスが本明細書で説明するように本出願の特徴又は機能を実行することを可能にすることができる。
【0382】
本明細書では、「処理デバイス」は、処理動作を実行する単一のプロセッサとして、又は処理動作を実行する専用及び/又は汎用プロセッサの組み合わせとして実装することができる。処理デバイスは、CPU、GPU、APU、DSP、FPGA、ASIC、SOC、及び/又は他の処理回路を含むことができる。
【0383】
本明細書に記載の様々な実施形態は、例示的なブロック図、フローチャート及び他の図に関して説明される。本明細書を読んだ後に当業者に明らかになるように、図示された実施形態及びそれらの様々な代替形態は、図示された例に限定されることなく実施することができる。例えば、ブロック図及びそれらに付随する説明は、特定のアーキテクチャ又は構成を要求するものとして解釈されるべきではない。
【0384】
前述のセクションで説明したプロセス、方法、及びアルゴリズムのそれぞれは、コンピュータハードウェアを含む1つ以上のコンピュータシステム又はコンピュータプロセッサによって実行される命令で具体化され、命令によって完全に又は部分的に自動化され得る。プロセス及びアルゴリズムは、部分的又は全体的に特定用途向け回路で実施することができる。前述した様々な特徴及びプロセスは、互いに独立して使用することができ、又は様々な方法で組み合わせることができる。異なる組み合わせ及び部分的な組み合わせは、本開示の範囲内に入ることが意図されており、幾つかの実施態様では、特定の方法又はプロセスブロックを省略することができる。更に、文脈が別途指示しない限り、本明細書に記載の方法及びプロセスはまた、いかなる特定のシーケンスにも限定されず、それに関連するブロック又は状態は、適切な他のシーケンスで実行することができ、又は並列に、又は他の何らかの方法で実行することができる。ブロック又は状態は、開示された例示的な実施形態に追加又は削除することができる。特定の動作又はプロセスの性能は、単一のマシン内に存在するだけでなく、多数のマシンにわたって展開されたコンピュータシステム又はコンピュータプロセッサ間で分散させることができる。
【0385】
本明細書で使用される場合、「又は」という用語は、包括的又は排他的な意味で解釈することができる。更に、単数形のリソース、動作、又は構造の説明は、複数形を除外するために読まれるべきではない。とりわけ、「できる(can)」、「できる(could)」、「しうる(might)」、又は「してよい(may)」などの条件付き言語は、特に明記しない限り、又は使用される文脈内で他の意味で理解されない限り、一般に、特定の実施形態が特定の特徴、要素、及び/又はステップを含むが、他の実施形態は含まないことを伝えることを意図している。
【0386】
本明細書で使用される用語及び語句、並びにそれらの変形は、特に明示的に述べられていない限り、限定ではなくオープンエンドとして解釈されるべきである。「従来の(conventional)」、「従来の(traditional)」、「通常の(normal)」、「標準的な(standard)」、「知られている(known)」などの修飾語及び同様の意味の用語は、記載された項目を所与の期間又は所与の時点で利用可能な項目に限定するものとして解釈されるべきではなく、代わりに、現在又は将来いつでも利用可能又は知られ得る従来の、従来の、通常の、又は標準的な技術を包含するように読まれるべきである。場合によっては、「1つ以上(one or more)」、「少なくとも(at least)」、「しかしこれに限定されない(but not limited to)」、又は他の同様の語句などの拡大する単語及び語句の存在は、そのような拡大する語句が存在しない場合がある場合に、より狭い場合が意図されるか又は必要とされることを意味すると解釈されるべきではない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0387】
【非特許文献1】(Leekam,S.R.,Nieto,C.,Libby,S.J.,Wing,L.,&Gould,J.(2007).Describing the Sensory Abnormalities of Children and Adults with Autism.(自閉症を有する小児及び成人の感覚異常の説明。) JournalofAutismandDevelopmentalDisorders,37(5)、894-910
【非特許文献2】Maltz,S.(2019)。AutisticaActionBriefing:Employment-HarperG、SmithE、HeasmanB、RemingtonA、GirdlerS、AppletonVJ、CameronC、FellC
【非特許文献3】Cusack,J.,&Sterry,R.(2019年12月)。Autistica´s top 10 research priorities(自閉症の上位10件の研究優先事項)
【非特許文献4】Knapp,M.,Romeo,R.,&Beecham,J.(2009)Economic cost of autism in the UK.Autism(英国の自閉症の経済的コスト。自閉症)、13(3)、317-336);(LondonSchoolofEconomics(2014年).Autism is the most costly medical condition in the UK.(自閉症は英国で最も費用のかかる病状である。)
【国際調査報告】