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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-16
(54)【発明の名称】尿検査用キット
(51)【国際特許分類】
   G01N 33/493 20060101AFI20241008BHJP
   G01N 33/52 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
G01N33/493 B
G01N33/52 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024547393
(86)(22)【出願日】2022-09-30
(85)【翻訳文提出日】2024-04-16
(86)【国際出願番号】 KR2022014723
(87)【国際公開番号】W WO2023068593
(87)【国際公開日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】10-2021-0139593
(32)【優先日】2021-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524146790
【氏名又は名称】ディーエヌシー バイオテクノロジー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 真
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【弁理士】
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100160886
【弁理士】
【氏名又は名称】久松 洋輔
(72)【発明者】
【氏名】パク,ソン ス
【テーマコード(参考)】
2G045
【Fターム(参考)】
2G045AA15
2G045CB03
2G045FB17
2G045HA10
2G045HA14
2G045JA07
(57)【要約】
尿検査用キットは、尿を入れる容器と、溝と前記溝に配置された前記尿によって変色するストリップ紙とを有するストリップ紙ガイドと、前記尿を前記ストリップ紙に流入させる空気ポンプとを含み、前記ストリップ紙ガイドは、前記容器の一面に付着し、前記ストリップ紙ガイドの前記溝と前記容器の一面との間に流路が形成されても良い。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
尿を入れる容器と、
溝と前記溝に配置された前記尿によって変色するストリップ紙とを有するストリップ紙ガイドと、
前記尿を前記ストリップ紙に流入させる空気ポンプとを含み、
前記ストリップ紙ガイドは、前記容器の一面に付着し、前記ストリップ紙ガイドの前記溝と前記容器の一面との間に流路が形成される、尿検査用キット。
【請求項2】
前記空気ポンプは、
前記空気ポンプを押して収縮させてから膨張させるポンピング操作によって前記空気ポンプの内部及び外部の圧力差を発生させ、前記尿が前記流路を介して前記ストリップ紙に流入する、請求項1に記載の尿検査用キット。
【請求項3】
前記ストリップ紙は、前記ストリップ紙ガイドの下部流路の下端から所定距離離れている、請求項1に記載の尿検査用キット。
【請求項4】
前記ストリップ紙ガイドは、前記容器の下部から所定距離離れて前記容器の内側面に周方向に沿って付着する、請求項1に記載の尿検査用キット。
【請求項5】
前記容器の上部を密閉する蓋をさらに含み、
前記蓋は、
前記蓋の上面に蓋連結孔が形成され、前記空気ポンプと前記ストリップ紙ガイドとを連結する連結ホースが前記蓋連結孔を通過する、請求項1に記載の尿検査用キット。
【請求項6】
前記容器の側面に容器連結孔が形成され、前記空気ポンプと前記ストリップ紙ガイドとを連結する連結ホースが前記容器連結孔を通過する、請求項1に記載の尿検査用キット。
【請求項7】
前記溝は、前記ストリップ紙ガイドの下部に複数個が形成され、前記ストリップ紙ガイドの上部で前記複数個の溝が1つに集められる形態に形成される、請求項1に記載の尿検査用キット。
【請求項8】
液状の検体を入れる容器と、
前記容器の一面に付着し、前記液状の検体が移動する流路が形成されたシートであって、前記流路の少なくとも一部に前記液状の検体によって変色する少なくとも1つのストリップ紙が配置されたシートと、
前記液状の検体を前記ストリップ紙に流入させる加圧部と
を含む、尿検査用キット。
【請求項9】
前記加圧部を加圧すれば、前記加圧部内の空気が外部に排出され、前記加圧部の加圧が解除されれば、前記加圧部の内部及び外部の圧力差によって前記液状の検体が前記流路を介して前記ストリップ紙に流入する、請求項8に記載の尿検査用キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、尿検査用キットに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、尿検査は、殆どの病院で全体検査量の約30%程度を占めるほど必須な検査であり、尿の成分を検査することによって全身の状態、病変を見つける診断法として行われている。
【0003】
このような尿検査のために、従来に広く使用されていた方法は、試験紙が付着された検査スティックを被検者の尿に接触させ、試験紙の色の変化を通じて尿を検査することである。つまり、検査者が直接尿を検査スティックに塗布するか、紙コップなどの容器を利用して尿を収集した後、検査スティックを尿に接触することで検査する。
【0004】
しかし、既存の尿検査方法は、検体によって検査者及び被検者が2次感染に暴露される恐れがあり、検査者が直接尿を尿検査用ストリップ紙に塗布しなければならないという不便さがあった。
【0005】
また、尿収集後から検査までの時間が異なるため、検査の正確度が低くなる問題点がある。
【0006】
そこで、先行技術である韓国登録特許公報第10-1904037号では、尿検査用キット及び検査機に関するものであって、容器の内部に採集された尿が、尿流路に起因した毛細管現象により尿流路に沿って上昇し、検査ストリップに誘導されることで、尿を採集するや否やストリップの色の変化を確認することができる。しかし、尿の採集後に検査までの時間が長くかかれば、ストリップが検査直後とは違う色に変色してしまい、正確に検査できないという問題点がある。これにより、検査者は、尿の採集直後、直ぐに検査を行わなければならないという不便さがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国登録特許公報第10-1904037号(2018年9月27日付にて登録)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためのものであり、尿の収集後、検査者が所望する時間に尿検査を行うことができる尿検査用キットを提供することを目的とする。
【0009】
但し、本実施例が解決しようとする技術的課題は、上記したような技術的課題に限定されるものではなく、また他の技術的課題が存在し得る。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した技術的課題を解決するための技術的手段として、本発明の一実施例は、尿を入れる容器と、溝と前記溝に配置された前記尿によって変色するストリップ紙とを有するストリップ紙ガイドと、前記尿を前記ストリップ紙に流入させる空気ポンプとを含み、前記ストリップ紙ガイドは、前記容器の一面に付着し、前記ストリップ紙ガイドの前記溝と前記容器の一面との間に流路が形成される尿検査用キットを提供しても良い。
【0011】
本発明の他の実施例は、液状の検体を入れる容器と、前記容器の一面に付着し、前記液状の検体が移動する流路が形成されたシートであって、前記流路の少なくとも一部に前記液状の検体によって変色する少なくとも1つのストリップ紙が配置されたシートと、前記液状の検体を前記ストリップ紙に流入させる加圧部とを含む尿検査用キットを提供しても良い。
【0012】
上述した課題を解決するための手段は、単なる例示であり、本発明を制限する意図で解釈されてはならない。上述した例示的な実施例の他にも、図面及び発明の詳細な説明に記載された追加の実施例が存在し得る。
【発明の効果】
【0013】
上述した本発明の課題を解決するための手段の何れか1つによれば、本発明は、空気ポンプを利用して尿を外部からストリップ紙に流入させることで、尿の収集後、検査者が所望する時間に尿検査を行うことができるので、検査の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施例に係る尿検査用キットを示す図である。
図2】本発明の一実施例に係る空気ポンプが連結されたストリップ紙ガイドを示す図である。
図3図1の尿検査用キットを他の側面から見た図である。
図4】本発明の他の実施例に係る尿検査用キットの連結ホースが容器連結孔を通過することを示す例示図である。
図5a】一実施例に係る尿検査用キットにおいて、空気ポンプをポンピングする前を示す図である。
図5b】一実施例に係る尿検査用キットにおいて、空気ポンプをポンピングした後を示す図である。
図6a】本発明の一実施例に係るストリップ紙ガイドに形成された溝の様々な配列を説明するための概略的な図である。
図6b】本発明の一実施例に係るストリップ紙ガイドに形成された溝の様々な配列を説明するための概略的な図である。
図6c】本発明の一実施例に係るストリップ紙ガイドに形成された溝の様々な配列を説明するための概略的な図である。
図6d】本発明の一実施例に係るストリップ紙ガイドに形成された溝の様々な配列を説明するための概略的な図である。
図6e】本発明の一実施例に係るストリップ紙ガイドに形成された溝の様々な配列を説明するための概略的な図である。
図6f】本発明の一実施例に係るストリップ紙ガイドに形成された溝の様々な配列を説明するための概略的な図である。
図6g】本発明の一実施例に係るストリップ紙ガイドに形成された溝の様々な配列を説明するための概略的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下では、添付した図面を参照しながら、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように本発明の実施例を詳しく説明する。ところが、本発明は様々な異なる形態に具現されることができ、ここで説明する実施例に限定されるものではない。そして、図面において、本発明を明確に説明するために、説明とは関係ない部分は省略しており、明細書全体に亘って類似した部分に対しては類似した図面符号を付けている。
【0016】
明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結」されているという場合、これは「直接的に連結」されている場合だけでなく、その中間に他の素子を挟んで「電気的に連結」されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を「含む」という場合、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0017】
以下、添付された図面を参照しながら、本発明を実施するための具体的な内容を説明することとする。
【0018】
図1は、本発明の一実施例に係る尿検査用キットを示す図である。図2は、本発明の一実施例に係る空気ポンプが連結されたストリップ紙ガイドを示す図である。図3は、図1の尿検査用キットを他の側面から見た図である。図4は、本発明の他の実施例に係る尿検査用キットの連結ホースが容器連結孔に通過することを示す例示図である。
【0019】
先ず、図1を参照すると、本発明の一実施例に係る尿検査用キット100は、容器110と、ストリップ紙ガイド120と、空気ポンプ130とを含んでいても良い。
【0020】
容器110には、尿が入れられても良い。但し、これに限定されるものではなく、容器110には、ストリップ紙121を変色させることのできる様々な種類の液状の検体が入れられても良い。
【0021】
ここで、ストリップ紙121は、尿のような液状の検体によって変色する試験紙であっても良い。一実施例において、ストリップ紙121は、尿によって変色するリトマス紙に具現されても良く、ユーザは、変色したリトマス紙を通じて尿の状態を肉眼で確認することができる。例えば、ストリップ紙121は、尿による変色を通じて、潜血、タンパク尿、ブドウ糖などに係わる疾病を検査することのできる試験紙であっても良い。
【0022】
容器110の少なくとも一部は、透明又は半透明材質で形成されても良い。例えば、容器110は、透明材質のプラスチックからなっても良い。これにより、ユーザは、容器110の内部に入っている尿の残量を確認することができる。
【0023】
また、容器110は、上部外周面の直径が下部の直径よりも大きい中空円筒状の構造で図示しているが、上部外周面の直径が下部の直径と同一な円筒状の構造を有していても良い。但し、これに限定されるものではなく、容器110は、上部外周面の直径又は下部の直径が四角形状、五角形状のような多角形状の構造など、様々な形状を有していても良い。
【0024】
図2を参照すると、ストリップ紙ガイド120は、溝125と、溝125に配置されたストリップ紙121とを含んでいても良い。具体的に、ストリップ紙ガイド120には溝125が形成され、ストリップ紙ガイド120に形成された溝125は、ストリップ紙121を挿入可能なストリップ紙挿入溝123を含んでいても良い。
【0025】
このとき、ストリップ紙ガイド120に形成された溝125は、ストリップ紙ガイド120の下部に複数個が形成され、ストリップ紙ガイド120の上部で前記複数個の溝125が1つに集められる形態に形成されても良い。これにより、ストリップ紙ガイド120の下部に形成された複数個の溝125の各々にストリップ紙挿入溝123が形成されることができる。
【0026】
上述したように、ストリップ紙121は、尿による変色を通じて、潜血、タンパク尿、ブドウ糖などに係わる疾病を検査することのできる試験紙であっても良い。これにより、ストリップ紙ガイド120の下部に形成された複数個の溝には、各々の項目を検査するために必要なストリップ紙121を、各々のストリップ紙挿入溝123に順に並べられて挿入することができる。
【0027】
また、ストリップ紙121は、ストリップ紙ガイド120の下部の下端から所定距離離れて配置されても良い。この場合、ストリップ紙挿入溝123は、ストリップ紙ガイド120の下部に形成された複数個の溝125の各々の下端から所定距離離れて形成されても良く、前記ストリップ紙挿入溝123にストリップ紙121が挿入されても良い。
【0028】
ストリップ紙ガイド120に形成された溝125の配列は、様々な形態に変形されても良い。これに関しては図6で説明することとする。
【0029】
再び図1を参照すると、ストリップ紙ガイド120は、容器110の一面に付着し、ストリップ紙ガイド120の溝125と容器110の一面の間に流路126が形成されても良い。つまり、ストリップ紙ガイド120は、容器の一面に付着し、液状の検体が移動する流路が形成されたシートであって、前記流路の少なくとも一部に液状の検体によって変色する少なくとも1つのストリップ紙が配置されたシートに具現されても良い。
【0030】
具体的に、図2のストリップ紙ガイド120を容器110の内側面に周方向に沿って付着すれば、ストリップ紙ガイド120の溝125と容器110の一面の間に流路126が形成されることができる。
【0031】
一実施例において、ストリップ紙ガイド120は、容器110の下部から所定距離離れて容器110の内側面に周方向に沿って付着しても良い。このとき、ストリップ紙ガイド120は、容器110に入っている尿10がストリップ紙ガイド120の下部流路の下端129に流入するのに妨げとならない程度に容器110の下部から所定間隔離れても良い。これにより、ストリップ紙ガイド120が容器110の下部から所定距離離れることによって、ストリップ紙ガイド120に形成された流路126を介して容器110に入っている尿10が安定的にストリップ紙ガイド120の内部へ流入することができる。
【0032】
ストリップ紙ガイド120が容器110の一面に付着することで形成された流路126は、下部流路と上部流路とを含んでいても良い。下部流路は、ストリップ紙ガイド120の下部に形成された複数個の溝によって形成された流路であっても良く、上部流路は、ストリップ紙ガイド120の上部において前記複数個の溝が1つに集められる形態に形成された溝によって形成された流路であっても良い。
【0033】
このようなストリップ紙ガイド120は、空気ポンプ130と連結されて尿をストリップ紙121に流入させても良い。このとき、空気ポンプ130は、弾性材質にて変形可能なように構成され、内部には空気を含んでいる形態に具現されても良い。空気ポンプ130は、図1及び図2に示すように円形からなっていても良いが、これに限定されるものではなく、多角形、ハート型、星形など様々な形態に具現されても良い。
【0034】
空気ポンプ130は、空気ポンプ130を押して収縮させてから膨張させるポンピング操作によって空気ポンプ130の内部及び外部の圧力差が発生し、尿10がストリップ紙ガイド120の流路126を介してストリップ紙121に流入するようになっていても良い。つまり、空気ポンプ130内の体積が大きくなれば圧力が小さくなり、大気圧の方から液体が流入されるボイルの法則が利用されても良い。これにより、ユーザは、空気ポンプ130を押してポンピング操作をすれば、尿によって変色したストリップ紙121を確認することができる。
【0035】
このように、空気ポンプ130の加圧により流入する尿の量は、空気ポンプ130の体積及び加圧による体積の変化に応じて決定することができる。よって、空気ポンプ130は、1回の加圧により移動する尿の量でストリップ紙121が十分に反応するよう、これを考慮して様々な体積又は様々な弾性材質に具現されても良い。
【0036】
一実施例において、空気ポンプ130は、液状の検体をストリップ紙121に流入させる加圧部として形成されても良い。このとき、加圧部を加圧すれば、加圧部内の空気が外部に排出され、加圧部の加圧が解除されれば、加圧部の内部及び外部の圧力差によって液状の検体が流路126を介してストリップ紙121に流入することができる。
【0037】
一方、空気ポンプ130とストリップ紙ガイド120として、連結ホース140を介して一体的に連結されるものを図示しているが、これは例示的なものであり、本発明が適用される実施例によって様々な方式で空気ポンプ130とストリップ紙ガイド120が結合されても良い。このとき、連結ホース140は、空気ポンプ130と連結されて空気を伝達する通路の役割を果たしても良い。
【0038】
一例において、ストリップ紙ガイド120の上部流路の上端128は、連結ホース140の内部と連通可能なように連結ホース140の下端に結合されても良い。例えば、連結ホース140がストリップ紙ガイド120の上部流路に挿入されて嵌合結合されても良い。または、連結ホース140は、ストリップ紙ガイド120の上部流路の上端128と付着して結合されても良い。あるいは、連結ホース140は、ストリップ紙ガイド120の上部流路の上端128と一体型になっていても良い。
【0039】
また、空気ポンプ130の下側端部は、連結ホース140の内部と連通可能なように連結ホース140の上端に結合されても良い。例えば、空気ポンプ130の下側端部は、連結ホース140と一体となって固定された構造又は着脱可能な分離型になっていても良い。
【0040】
このように、空気ポンプ130とストリップ紙ガイド120が連結されることによって、ストリップ紙ガイド120に形成された流路126の内部は密閉されることができる。これにより、空気ポンプ130に圧力を与えない場合は、容器110に尿が入っていても尿が流路126の内部へ流入することを防止することができる。しかし、毛細管現象により付着力が発生し、容器110内に入っている尿が流路126の壁を伝って所定高さ上昇し得る。
【0041】
これにより、上述したように、ストリップ紙121は、ストリップ紙ガイド120の下部流路の下端129から所定距離離れた高さに配置されても良い。このとき、容器110に尿を保管している状態で、ストリップ紙121は、毛細管現象により容器110に入っている尿がストリップ紙ガイド120の流路126の下端を介して所定高さだけ流入しても、ストリップ紙121が位置した高さまでは尿が上昇しない程度に、ストリップ紙ガイド120の下部流路の下端129から所定距離離れて位置しても良い。
【0042】
つまり、ストリップ紙121がストリップ紙ガイド120の下部流路の下端129から所定距離離れて配置されることによって、容器110に尿を保管している状態で、毛細管現象により容器110に入っている尿がストリップ紙ガイド120に形成された流路126を伝って所定高さだけ上昇してもストリップ紙121に尿が触れることを防止することができる。
【0043】
よって、空気ポンプ130に対する加圧及び加圧解除により空気ポンプ130内部の体積が減少又は増加し、連結ホース140及びストリップ紙ガイド120の流路126の内部に圧力変化が発生することで、尿の流入及び排出を行うことができる。このとき、空気ポンプ130は、ユーザの加圧により弾性変形が可能なように軟質の素材で形成されることが好ましく、但し、これに限定されるものではない。
【0044】
外部の圧力によって弾性材質の空気ポンプ130が収縮すれば、空気ポンプ130の内部の空気が連結ホース140の内部を通ってストリップ紙ガイド120の流路126を介して外部へ移動できる。
【0045】
蓋150は、容器110の上部に脱着可能に結合し、容器110を開放又は密閉しても良い。蓋150が容器110の上部に嵌合結合するものを図示しているが、これは例示的なものであり、本発明が適用される実施例によって様々な方式で蓋150と容器110が結合しても良い。例えば、蓋150と容器110はネジ結合されても良い。
【0046】
このとき、図1及び図3に示すように、蓋150は、蓋150の上面に蓋連結孔151が形成され、空気ポンプ130とストリップ紙ガイド120とを連結する連結ホース140が蓋連結孔151を通過しても良い。具体的に、連結ホース140を介して空気ポンプ130が連結したストリップ紙ガイド120が容器110の内側面に周方向に沿って付着し、蓋150の上面には蓋連結孔151が形成されて、連結ホース140が蓋連結孔151を通過する形態に具現されても良い。
【0047】
他の実施例において、図4に示すように、尿検査用容器200は、容器210の側面に容器連結孔211が形成され、空気ポンプ230とストリップ紙ガイド220とを連結する連結ホース240が容器連結孔211を通過しても良い。
【0048】
具体的に、連結ホース240を介して空気ポンプ230が連結されたストリップ紙ガイド220が容器120の内側面に周方向に沿って付着することで流路226を形成しても良く、容器210の側面には容器連結孔211が形成されて、連結ホース240が容器連結孔211を通過した形態に具現されても良い。また、蓋250は、容器210の上部に脱着可能に結合され、容器210を開放又は密閉しても良い。
【0049】
図5aは、一実施例に係る尿検査用キットにおいて、空気ポンプ130をポンピングする前を示す図であり、図5bは、一実施例に係る尿検査用キットにおいて、空気ポンプ130をポンピングした後を示す図である。
【0050】
図5a乃至図5bにおいては、容器110に入っている尿10がストリップ紙ガイド120の流路126を介してストリップ紙121に流入する様子を示すために、ストリップ紙ガイド120を透明に表現した。
【0051】
先ず、図5aに示すように、空気ポンプ130とストリップ紙ガイド120が連結されることによって、ストリップ紙ガイド120に形成された流路126の内部は密閉されても良い。これにより、空気ポンプ130に圧力を与えない場合は、容器110に尿が入っていても尿が流路126の内部へ流入しない状態を維持することができる。
【0052】
しかし、図示してはいないが、毛細管現象により付着力が発生し、容器110内に入っている尿が流路126の壁を伝って所定高さ上昇し得る。これにより、ストリップ紙121は、ストリップ紙ガイド120の下部流路の下端から所定距離離れた高さに配置されても良い。このとき、容器110に尿を保管している状態で、ストリップ紙121は、毛細管現象により容器110に入っている尿がストリップ紙ガイド120の流路126の下端を介して所定高さだけ流入しても、ストリップ紙121が位置した高さまでは上昇しない程度に、ストリップ紙ガイド120の下部流路の下端から所定距離離れて位置しても良い。
【0053】
つまり、ストリップ紙121がストリップ紙ガイド120の下部流路の下端から所定距離離れて配置されることによって、容器110に尿を保管している状態で、毛細管現象により容器110に入っている尿がストリップ紙ガイド120に形成された流路126を伝って所定高さだけ上昇してもストリップ紙121に尿が触れることを防止することができる。
【0054】
一方、図5bを参照すると、空気ポンプ130に圧力をかけた状態でストリップ紙ガイド120の下部流路の下端に尿10が接触した後、外部圧力を除去すれば、ストリップ紙ガイド120の流路126及び空気ポンプ130の内部は外部よりも圧力が低くなる。
【0055】
よって、圧力差によりストリップ紙ガイド120の下部流路の下端から所定量の尿がストリップ紙ガイド120の流路126の内部を通って空気ポンプ130に移動することになり、尿は移動中にストリップ紙ガイド120に挿入されているストリップ紙121と接触して反応する。
【0056】
本発明の一実施例に係る尿検査用キットは、空気ポンプ130を利用して容器110内に入っている尿10をストリップ紙121に流入させることで、尿の収集後、検査者が所望する時間に尿検査を行うことができるので、検査の信頼性を向上させることができる効果がある。
【0057】
図6a乃至図6gは、本発明の一実施例に係るストリップ紙ガイドに形成された溝の様々な配列を説明するための概略的な図である。
【0058】
図2を参照しながら上述したように、ストリップ紙ガイド120の溝125は、ストリップ紙ガイド120の下部に複数個が形成され、ストリップ紙ガイド120の上部で複数個の溝125が1つに集められる形態に形成されても良い。これにより、ストリップ紙ガイド120の下部に形成された複数個の溝の各々にストリップ紙挿入溝123が形成されることができる。また、ストリップ紙挿入溝123は、ストリップ紙ガイド120の下部に形成された複数個の溝125の各々の下端から所定距離離れて形成されても良い。
【0059】
図6aに示すように、ストリップ紙ガイド120では、下部の溝125が長さ方向に最大の長さを有するように配列され、上部の溝125が最小の長さを有するように形成されても良い。つまり、上部の溝125は、ストリップ紙ガイド120の下部に複数個が形成された溝125が1つに集められることのできる程度だけ短い長さに形成されても良い。
【0060】
図6bに示すように、ストリップ紙ガイド120は、ストリップ紙ガイド120の外郭が溝125の形成された領域から所定間隔離れた形態に具現されても良い。このとき、ストリップ紙ガイド120が容器110に付着する場合、ストリップ紙ガイド120が流路126を形成し、尿が流路を介してストリップ紙に流入することが可能なだけストリップ紙ガイド120の外郭が溝125の形成された領域から適宜間隔が離れた形態に具現されても良い。
【0061】
また、図6cに示すように、ストリップ紙ガイド120は、下部の溝125の長さが上部の溝125の長さよりも短いか、同じ長さを有するように形成されても良い。
【0062】
また、図6dに示すように、ストリップ紙ガイド120は、下部の溝125が、ストリップ紙挿入溝123が形成された部分から上部の溝125が形成された部分まで直線に形成された形態に具現されても良い。
【0063】
その他にも、ストリップ紙ガイド120は、図6e乃至図6gに示すように、様々な形態に具現されても良い。
【0064】
上述した本発明の説明は例示のためのものであり、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更せずに他の具体的な形態に容易に変形可能であるということを理解できるはずである。それゆえ、上記した実施例は全ての面において例示的なものであり、限定的なものではないと理解すべきである。例えば、単一型で説明されている各構成要素は分散して実施されても良く、同様に、分散したものと説明されている構成要素も結合された形態で実施されても良い。
【0065】
本発明の範囲は、上記詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、並びにその均等概念から導出される全ての変更又は変形された形態が本発明の範囲に含まれると解釈されなければならない。
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図6a
図6b
図6c
図6d
図6e
図6f
図6g
【国際調査報告】