(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-17
(54)【発明の名称】圧縮機で圧縮される流体、特に、冷媒を熱媒体流体に冷却する装置
(51)【国際特許分類】
F04B 39/06 20060101AFI20241009BHJP
B60H 1/22 20060101ALN20241009BHJP
B60H 1/32 20060101ALN20241009BHJP
【FI】
F04B39/06 L
F04B39/06 Q
B60H1/22 651Z
B60H1/32 613G
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023558660
(86)(22)【出願日】2022-05-24
(85)【翻訳文提出日】2023-10-26
(86)【国際出願番号】 KR2022007373
(87)【国際公開番号】W WO2022255714
(87)【国際公開日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】102021114165.6
(32)【優先日】2021-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】102022106259.7
(32)【優先日】2022-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516011246
【氏名又は名称】ハンオン システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ギルムシャイド, フェリックス
(72)【発明者】
【氏名】フレーリンク, イェルン
(72)【発明者】
【氏名】ビーレッガー, フローリアン
【テーマコード(参考)】
3H003
3L211
【Fターム(参考)】
3H003AA05
3H003AB05
3H003AB06
3H003AC03
3H003BE06
3H003BE09
3H003CD01
3L211BA51
(57)【要約】
【課題】圧縮機で圧縮される流体、具体的には、冷媒圧縮機における冷媒としての蒸気流体を冷却する装置を提供する。
【解決手段】本発明は、圧縮機(1)によって圧縮される流体、特に、冷媒を熱媒体流体に冷却する装置(10、10-1、10-2、10-3、10-4、10-5)に関する。装置(10、10-1、10-2、10-3、10-4、10-5)は、流体を案内するための少なくとも1つの第1の流路(11、11-1、11-2、11-5)と、熱媒体を案内するための少なくとも1つの第2の流路(12、12-1、12-2、12-3、12-5)と、熱媒体の入口(13)と出口(14)とを備える。
【選択図】
図4b
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮機(1)によって圧縮される流体、特に、冷媒を熱媒体流体として冷却する装置(10、10-1、10-2、10-3、10-4、10-5)であって、
前記流体を案内するための少なくとも1つの第1の流路(11、11-1、11-2、11-5)、
前記熱媒体を案内するための少なくとも1つの第2の流路(12、12-1、12-2、12-3、12-5)、
前記熱媒体流体用入口(13)及び出口(14)を備える装置(10、10-1、10-2、10-3、10-4、10-5)において、
コア要素(15-1、15-2、15-3、15-4、15-5)を有する前記装置(10、10-1、10-2、10-3、10-4、10-5)が、モジュラー圧縮機(1)のハウジング要素(2c、2d)との間で、前記コア要素(15-1、15-2、15-3、15-4、15-5)が、縦軸(6)上に個々の部品として配置することができるか、または前記圧縮機のハウジング内に一体化することができるように形成されていることを特徴とする装置(10、10-1、10-2、10-3、10-4、10-5)。
【請求項2】
前記コア要素(15-1、15-2、15-3、15-4、15-5)および前記ハウジング要素(2c、2d)の前記外形および寸法は、互いに対応するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の装置(10、10-1、10-2、10-3、10-4、10-5)。
【請求項3】
前記コア要素(15-1、15-2、15-3、15-4)は、プレートの形状で形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置(10、10-1、10-2、10-3、10-4)。
【請求項4】
前記コア要素(15-1、15-2、15-3、15-4)は、前記縦軸(6)の方向に進行する圧縮流体のための少なくとも1つの貫通開口(24)を備えることを特徴とする請求項3に記載の装置(10、10-1、10-2、10-3、10-4)。
【請求項5】
前記コア要素(15-1、15-2、15-3)は、外周の領域で前記縦軸(6)の方向に一定の壁厚を有し、中央の少なくとも1つの横方向表面上に前記縦軸(6)の方向に均一な深さの平坦な凹部(19-1、19-2)を有するように形成されているか、または前記コア要素(15-4)は、前記中央に形成される積層シート状プレートの構造を有する外周に外接するリングとして形成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の装置(10、10-1、10-2、10-3、10-4)。
【請求項6】
前記コア要素(15- 1、15-2、15-3、15-4)は、それぞれ、少なくとも1つの横方向の表面から始まり、前記コア要素(15- 1、15-2、15-3、15-4)内に延びるように形成された少なくとも1つの横方向の表面に溝を備えることを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の装置(10、10-1、10-2、10-3、10-4)。
【請求項7】
前記溝は、前記縦軸(6)の方向に均一な深さの平坦な凹部(19-1、19-2)を有する中央の前記少なくとも一つの横方向表面上に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の装置(10、10-1、10-2、10-3)。
【請求項8】
前記縦軸(6)に垂直な平面で前記コア要素(15-1、15-2、15-3、15-4)の前記少なくとも1つの横方向表面を支持し、流体シールで前記溝をカバーするように、少なくとも1つのプレート状の中間要素(18- 1a、18-1b、18-2a、18-2b)が形成され、配置され、前記カバーされた溝は、前記熱媒体の流体の前記第2の流路(12-1、12-2、12-3)を形成することを特徴とする請求項6又は7に記載の装置(10、10-1、10-2、10-3、10-4)。
【請求項9】
前記第2流動チャネル(12-1)は、それぞれ、前記入口(13)に接続される入口分配部(12-1a)から前記出口(14)に接続される出口開口部(12-1b)まで延在し、並列に熱流体で満たされるように形成されていることを特徴とする請求項8に記載の装置(10、10-1)。
【請求項10】
前記少なくとも1つの中間要素(18-1a、18-1b、18-2a、18-2b)と前記少なくとも1つの凹部(19-1、19-2)の外形および寸法は、前記少なくとも1つの中間要素(18-1a、18-1b、18-2a、18-2b)と前記少なくとも1つの凹部(19-1、19-2)内に配置されるように互いに対応するように形成されていることを特徴とする装置、前記少なくとも1つの中間要素(18-2a、18-2b)および外周に隣接する前記コア要素(15-4)のリングの内部ケーシング表面の外形および寸法は、互いに対応するように形成されていることを特徴とする請求項8又は9に記載の装置(10、10-1、10-2、10-3)。
【請求項11】
前記少なくとも1つの中間要素(18-1a、18-1b)は平面状の円形シートの形状を有し、前記少なくとも1つの凹部(19-1)は円形に形成され、前記中間要素(18-1a、18-1b)の外径は、アセンブリの遊びを加えた前記凹部(19-1)の外径に対応し、前記縦軸(6)の方向への前記凹部(19-1)の延長部は、前記中間要素(18-1a、18-1b)の肉厚に対応することを特徴とする請求項10に記載の装置(10、10-1)。
【請求項12】
前記少なくとも1つの中間要素(18-1a、18-1b、18-2a、18-2b)は、前記縦軸(6)の方向に進行する圧縮流体のための少なくとも1つの貫通開口(23a、23b)を有することを特徴とする請求項8乃至請求項11のいずれか1項に記載の装置(10、10-1、10-2、10-3、10-4)。
【請求項13】
少なくとも1つのプレート状の外側要素(17a、17b)は、前記縦軸(6)に垂直な平面で前記少なくとも1つの中間要素(18-1a、18-1b、18-2a、18-2b)の第2側面を支持するように形成物を有するように配置されていることを特徴とする請求項8から請求項12のいずれか1項、前記外側の要素(17a、17b)の前記形成物が前記中間要素(18-1a、18-1b、18-2a、18-2a、18-2b)によって覆われることにより、前記第1の流路(11-1)が形成されることを特徴とする請求項8乃至請求項12のいずれか1項に記載の装置(10、10-1、10-2、10-3、10-4)。
【請求項14】
前記コア要素(15-1、15-2、15-3)は、それぞれ、前記縦軸(6)の方向に均一な深さの凹部(19-1、19-2)および中央における前記横方向の表面に凹部を備え、前記凹部(19-1、19-2)内に配置される中間要素(18-1a、18-1b、18-2a、18-2b)のそれぞれの第1側として前記凹部(19-1、19-2)内に配置される中間要素(18-1a、18-1b、18-2a、18-2b)によって流体シールで覆われ、形成物を有する各外側要素(17a、17b)は、前記中間要素(18-1a、18-1b、18-2a、18-2b)の第2側を支持するように配置され、前記形成物は、前記中間要素(18-1a、18-1b、18-2a、18-2b)によって覆われることを特徴とする請求項13に記載の装置(10、10-1、10-2、10-3)。
【請求項15】
第1の外側要素(17a)は入口開口部(20)を有し、第2の外側要素(17b)は圧縮流体用の出口開口部(21)を有することを特徴とする請求項3乃至請求項14のいずれか1項に記載の装置(10、10-1、10-2、10-3、10-4)。
【請求項16】
前記第1の外側要素(17a)は、少なくとも1つの分岐部(22a)を有し、前記第1の流路(11-1)は、前記入口開口部(20)から前記少なくとも1つの分岐部(22a)に延びるように形成され、互いに平行に流体で満たされていることを特徴とする請求項15に記載の装置(10、10-1、10-2、10-3、10-4)。
【請求項17】
前記第2の外側要素(17b)は、少なくとも1つの分岐部(22b)を有し、前記第1の流路(11-1)は、それぞれ少なくとも1つの分岐部(22b)から前記出口開口部(21)に延びるように形成され、互いに並列に流体で満たされていることを特徴とする請求項15又は16に記載の装置(10、10-1、10-2、10-3、10-4)。
【請求項18】
前記コア要素(15-5)が中空円筒の形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置(10-5)。
【請求項19】
中空の円筒状に形成された壁要素(27)が前記コア要素(15-5)内に配置され、円筒状の中心要素(28)が前記縦軸(6)と同軸に配向するように前記壁要素(27)内に配置されていることを特徴とする請求項18に記載の装置(10-5)。
【請求項20】
前記コア要素(15-5)の内部ケーシング表面の直径は、前記壁要素(27)の外部ケーシング表面の直径に対応し、前記壁要素(27)の内部ケーシング表面の直径は、前記中心要素(28)のケーシング表面の直径に対応し、前記各ケーシング表面は、流体シールで互いに支持されていることを特徴とする請求項18に記載の装置(10-5)。
【請求項21】
前記壁要素(27)は、前記外側のケーシングの表面に、前記熱媒体の前記第2の流路(12-5)のための溝を備えることを特徴とする請求項19又は20に記載の装置(10-5)。
【請求項22】
前記壁要素(27)は、前記内部ケーシングの表面上に前記第1の流路(11-5)用の溝を備えることを特徴とする請求項19乃至請求項21のいずれか1項に記載の装置(10-5)。
【請求項23】
前記流路(11-5、12-5)の前記溝は、円周方向に進行する螺旋溝、特に、軸方向螺旋の形状で形成され、その入口および出口は、前記縦軸(6)の方向に互いに離間して配置されていることを特徴とする請求項21又は22に記載の装置(10- 5)。
【請求項24】
前記熱媒体の流体の質量流量を制御するための制御要素、特に、バルブが前記コア要素(15-1、15-2、15-3、15-4、15-5)内に一体的に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項23のいずれか1項に記載の装置(10、10-1、10-2、10-3、10-4、10-5)。
【請求項25】
ハウジング(2)と、前記ハウジング(2)内に配置される駆動装置(4)と、前記駆動装置(4)によって駆動される圧縮機構(5)とを備え、蒸気流体、特に、冷媒を圧縮する圧縮機(1)において、前記圧縮機構(5)の流体の下流側に、第1項から第24項のいずれか一項に記載の流体を冷却する装置(10、10-1、10-2、10-3、10-4、10-5)が形成されていることを特徴とする圧縮機(1)。
【請求項26】
前記圧縮機構(5)は、旋回スパイラル(5a)と固定スパイラル(5b)とで構成され、前記装置(10、10-1、10-2、10-3、10-4、10-5)は、縦軸(6)に配置された前記ハウジング(2)のハウジング要素(2c、2d)間の個々の要素として、または前記圧縮機の前記ハウジングに一体化された個々の要素として、または前記固定スパイラル(5b)の部品として、前記固定スパイラル(5b)の外部への流体の出口と前記圧縮機(1)の出口との間に形成されていることを特徴とする請求項25に記載の圧縮機(1)。
【請求項27】
流体を冷却する前記装置(10、10-1、10-2、10-3、10-4、10-5)は、25mmから30mmの範囲で前記縦軸(6)の方向に延長部を有することを特徴とする請求項25又は26に記載の圧縮機(1)。
【請求項28】
流体を冷却する前記装置(10、10-1、10-2、10-3、10-4、10-5)は、前記流体の高圧レベル下で充填された体積内に配置され、前記流体を案内するための第1の流路(11、11-1、11-2、11-5)内に存在する圧力と、前記流路(11、11-1、11-2、11-5)を区画する壁に接する体積内に存在する圧力の大きさが実質的に同じであることを特徴とする請求項25乃至請求項27のいずれか1項に記載の圧縮機(1)。
【請求項29】
前記圧縮機(1)で圧縮される流体を冷却する前記装置(10、10-1、10-2、10-3、10-4、10-5)の性能が、前記装置(10、10-1、10-2、10-3、10-4、10-5)を通過する前記熱媒体の流体の質量流量及び前記熱媒体の供給温度によって規制され、圧縮流体の出口条件が前記圧縮機(1)の動作条件とは独立して前記圧縮機(1)の出口に設定されることを特徴とする請求項25乃至請求項28のいずれか1項に記載の圧縮機(1)。
【請求項30】
自動車の空調システムの冷媒回路の冷媒に対する請求項25乃至請求項28のいずれか1項に記載の圧縮機(1)の用途。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮機で圧縮される流体、特に、冷媒を熱媒体流体に冷却する装置に係り、より詳しくは、圧縮機で圧縮される流体を案内するための第1の流路と、熱媒体流体を案内するための第2の流路と、熱媒体流体の入口と出口とを備え、蒸気流体、特に冷媒を圧縮する圧縮機および圧縮機を作動させる方法に関する。圧縮機は、自動車の空調システムの冷媒回路内に採用することができる。
【背景技術】
【0002】
従来技術では、移動式用途の圧縮機、特に、冷媒圧縮機とも呼ばれる、冷媒回路を通して冷媒を移送する自動車用空調システム用の圧縮機が知られている。これらの圧縮機は、ベルトを介して自動車の駆動アセンブリに接続されるプーリーを介して、または電気的に駆動され、主に、冷媒とは無関係に、可変ストローク容積を有するピストン圧縮機またはスクロール圧縮機として形成される。
【0003】
従って、例えば、従来の電動駆動式スクロール圧縮機は、圧縮機構を駆動するための電動モーターを備えている。電動モーターと固定式回転螺旋を備える圧縮機構は、ハウジングに囲まれた体積内に配置される。したがって、ハウジングは、複数の部品、特に、電気モーターを収容するハウジング要素、圧縮機構を収容するハウジング要素で構成され、好ましくは、金属、特に、アルミニウムで構成されている。蒸気流体、具体的には、冷媒が圧縮される、圧縮機構の回転螺旋は、電動モーターに接続される駆動シャフトを介して駆動される。
【0004】
従来技術で知られている電気駆動式冷媒圧縮機では、電気モーターおよび関連する制御要素またはパワーエレクトロニクス製品の両方が、吸引ガスとも呼ばれる、ハウジングに吸引された冷媒によって冷却される。さらに、吸入ガスの流れが圧縮機構内に流入した後、圧縮機構で圧縮される前に、ハウジングの壁内における熱伝導により、加熱された吸入ガスに追加の熱が伝達される。
【0005】
冷媒が受ける熱は吸入された冷媒の密度に影響を与え、圧縮機の運転中の効率に影響を与える。冷媒が圧縮機構に入る前に、より多くの熱が冷媒に伝達され、温度と比容積が高いほど、吸入状態での冷媒の密度が低くなる。また、吸入された冷媒の温度が高いほど、圧縮機の出口での冷媒の温度が高くなる。一方、圧縮機の出口での冷媒の温度がより高くなると、ハウジングの壁内における熱伝導を強化し、吸入ガスをより強く加熱させる。
【0006】
これにより、例えば、冷媒として二酸化炭素を圧縮する場合、圧縮機の出口での冷媒の温度が175℃までなることがあり、圧縮機の出口での冷媒ライン、特に可撓性冷媒ラインに対する要求が非常に高い。
【0007】
温度-重要な部品、特に、冷媒回路を保護するために、圧縮機の出口での冷媒の温度が過度に高くなると、具体的には、予め設定された限界温度を超えると、電動圧縮機の電力消費が低減される。その結果、特に、冷媒として二酸化炭素を採用している場合、冷媒回路は電力規制され、あるいは下方規制される。
【0008】
一方、圧縮機の電力の下方規制は、自動車の空調システムの冷媒回路内に圧縮機を採用する場合、車室内の熱的快適性を著しく低下させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が目的とするところは、圧縮機で圧縮される流体、具体的には、冷媒圧縮機における冷媒としての蒸気流体を冷却する装置を提供することである。特に、圧縮機は、圧縮流体の過度の高温による電力の下方規制を防止し、最大効率で動作可能でなければならない。流体によって排出された熱は、接続されたシステム、例えば、自動車の空調システムまたは熱管理システムで利用可能である。装置は、最小限の設置スペースとコンパクトな形で製作され、シンプルで安価な方法で生産できる必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
これらの目的は、独立請求項の特徴を有する要旨によって達成される。さらなる発展事項は、従属請求項に記載されている。
【0011】
この目的は、本発明に係る圧縮機で圧縮される流体、特に冷媒を熱媒体流体に冷却する装置によって達成される。この装置は、圧縮機で圧縮される流体を案内するための少なくとも1つの第1の流路と、熱媒体流体を案内するための少なくとも1つの第2の流路と、熱媒体流体の入口と出口とを備える。
【0012】
本発明の概念によれば、コア要素を有し、圧縮流体を冷却する装置が、モジュラー圧縮機の2つのハウジング要素間に縦軸方向に配置可能であるか、または個々の部品として圧縮機のハウジング内に一体化されるように、コア要素が形成される。 装置は、特に既に圧縮された流体を冷却するために提供されるため、装置は、圧縮装置の圧縮機の下流側で組み立てられた状態で流体の流れ方向に配置される。
【0013】
ジュール式圧縮機の2つのハウジング要素間の配置は、従来の圧縮機への装置の改善を可能にする。
【0014】
コア要素とハウジング要素の外形および寸法は、互いに対応することができる。従って、コア要素及びハウジング要素の外形及び寸法が対応することが好ましい。
【0015】
本発明のさらなる展開によれば、コア要素は、プレート、特に、ディスクの形状を有する。熱流体の入口および出口は、好ましくは、それぞれスタブとして形成され、コア要素の外側のケーシング表面上に配置される。
【0016】
好ましくは、コア要素は、プレートまたはディスクの対称性の軸に対応する縦軸の方向に進行する圧縮流体のための少なくとも1つの貫通開口を備える。
【0017】
本発明の好ましい設計によれば、コア要素は、外周の領域で縦軸の方向に一定の壁厚を備え、表面の中心から少なくとも1つの横方向表面上に縦軸の方向に均一な深さの平坦な凹部を備える。平坦な凹部は、縦軸の方向にオフセットされ、縦軸の方向に外側横方向表面の内側にオフセットされる表面であると理解される。外側横方向表面および凹部の表面がまたがる平面は、互いに平行に配向され、互いに離間して配置される。
【0018】
代替として、コア要素は、中央に形成される積層シート状プレートの構造を有する外周に外接するリングとして形成することができる。
【0019】
本発明の利点は、コア要素が、少なくとも1つの横方向表面から始まり、コア要素内にそれぞれ延在する少なくとも1つの横方向表面上の溝を有することである。 これにより、特に、溝は、平坦な凹部の領域において、少なくとも1つの横方向表面上に形成される。
【0020】
本発明のさらなる展開によれば、少なくとも1つのプレート状、特にディスク状の中間要素が提供され、その第1の側面は、縦軸に垂直な平面でコア要素の少なくとも1つの横方向表面を支持し、流体シールで溝を覆う。プレート状の中間要素は、平面を有することが好ましい。
【0021】
これにより、中間要素で覆われた溝は、熱媒体の第2の流路を形成する。好ましくは、第2の流路は、入口に接続された入口分配部から出口に接続された出口開口部までそれぞれ延在し、熱媒体を並列に充填する。
【0022】
本発明の追加の有利な設計によれば、少なくとも1つの中間要素と少なくとも1つの凹部との外形および寸法は、中間要素が凹部内に配置されるように、互いに対応している。特に、少なくとも1つの中間要素は、平面状の円形シートの形状を有することができ、少なくとも1つの凹部は、円の形状を有することができる。これにより、中間要素の外径は、アセンブリの遊びを加えた凹部の外径に対応することができ、長軸方向の凹部の延長部は、中間要素の肉厚に対応することができる。
【0023】
中央に形成される積層シート状プレートの構造を有する外周に隣接するリングとしてのコア要素の代替設計において、少なくとも1つの中間要素および外周に隣接するコア要素のリングの内部ケーシング表面の外形および寸法は、互いに対応するように形成することができる。
【0024】
本発明のさらなる利点は、少なくとも1つの中間要素が、縦軸の方向に進行する圧縮流体のための少なくとも1つの貫通開口を有することである。
【0025】
本発明のさらなる展開によれば、少なくとも1つのプレート状の外側要素が形成物を備え、形成物は、縦軸に垂直な平面で少なくとも1つの中間要素の第2側面を支持する。これにより、外側要素に形成された形成物は、可能な限り流体密封的に、中間要素によって覆われ、第1の流路が形成される。
【0026】
コア要素は、縦軸の方向に均一な深さの各凹部を備え、特に、中央から両側の横方向表面上に溝を備える。これにより、溝は、凹部内に配置された中間要素のそれぞれの第1側で流体シールでそれぞれカバーされる。さらに、形成部を有する外側要素が、中間要素のそれぞれの第2側面を支持し、外側要素に形成された形成部が、可能な流体シールで、中間要素によってカバーされる。
【0027】
圧縮機から圧縮される流体を冷却する装置は、積層プレートの数および定義されたサイズだけ拡張可能な性能を有する積層プレート熱交換器が有利である。装置は、アルミニウムから押し出され、成形された要素のはんだ付けまたは溶接された、特にレーザー溶接された部品として形成されることが好ましい。これにより、熱流体回路と圧縮機で圧縮される流体との間の追加のシール要素を省略することができる。
【0028】
装置内で、熱媒体流体および圧縮機から圧縮される流体は、逆流または交差逆流に誘導されることが好ましい。
【0029】
冷却水または圧縮機で圧縮される流体、特に、冷媒は、熱媒体流体として採用することができる。熱媒体流体として冷却水を採用すると、装置は冷媒-冷却水熱交換器として形成される。例えば、熱媒体流体として冷媒を用いると、装置は、内部回路熱交換器として動作する冷媒-冷媒熱交換器に対応する。
【0030】
本発明のさらに好ましい設計によれば、第1の外側要素が入口開口部を備え、第2の外側要素が圧縮流体の出口開口部を備える。
【0031】
第1の外側要素は、少なくとも1つの分岐部を有することができ、第1の流路は、それぞれ、入口開口部から少なくとも1つの分岐部まで延び、互いに平行に流体で満たされる。第2の外側要素は、少なくとも1つの分岐部を有することができ、第1の流路がそれぞれ少なくとも1つの分岐部から出口開口部まで延び、互いに並列に流体で満たされる。
【0032】
コア要素に形成された圧縮流体用の少なくとも1つの貫通開口、中間要素に形成された圧縮流体用の少なくとも1つの貫通開口、第1外側要素内に設けられた少なくとも1つの分岐部、および第2外側要素内に設けられた少なくとも1つの分岐部は、特に互いに整列して配置され、軸に沿って配置され、圧縮流体が第1外側要素の分岐部の外側を流れ、中間要素およびコア要素の貫通開口を通って、任意の偏りなく直線的な流路で第2外側要素の分岐部内を流れる。
【0033】
複数の分岐部が外側要素内に形成されると、中間要素の貫通開口、コア要素の貫通開口、および第2外側要素の分岐部が、第1外側要素のそれぞれの分岐部に指定される。複数の中間要素が形成されると、各中間要素が対応する貫通開口を備える。
【0034】
本発明の代替的な設計によれば、コア要素が中空円筒の形状に形成されている。これにより、好ましくは、中空円筒の形状に形成された壁要素がコア要素内に配置され、円筒形状の中心要素が縦軸と同軸に配向するように壁要素内に配置される。コア要素の内部ケーシング表面の直径は、壁要素の外部ケーシング表面の直径に対応し、一方、壁要素の内部ケーシング表面の直径は、中心要素のケーシング表面の直径に対応し、それぞれのケーシング表面は、流体シールで互いに支持されている。
【0035】
壁要素は、熱流体の第2流路のための外側のケーシング表面に溝を有する点が有利である。あるいは、第2の流路のための溝は、コア要素の内部ケーシングの表面にも形成することができる。
【0036】
壁要素は、第1の流路のための内部ケーシングの表面に溝を有することが好ましい。あるいは、第1の流路用の溝は、中心要素のケーシング表面にも設けることができる。
【0037】
本発明のさらなる利点は、流路の溝が円周方向に進行する螺旋溝、特に、軸方向螺旋の形状で形成され、その入口と出口が長軸の方向に互いに離間して配置されていることである。
【0038】
本発明のさらに好ましい設計によれば、装置を通過する熱流体の質量流量を制御するための制御要素、特にバルブがコア要素内に一体化されている。
【0039】
本発明の目的は、蒸気流体、特に冷媒を圧縮する本発明による圧縮機によっても達成される。圧縮機は、ハウジングと、ハウジング内に配置される駆動装置と、駆動装置によって駆動される圧縮機構とを備える。
【0040】
本発明の概念によれば、流体を冷却する本発明による装置は、圧縮機の流体の下流側の流体の流れ方向に形成されている。その結果、圧縮機は一体化された熱交換器を備える。
【0041】
本発明のさらなる展開によれば、圧縮機構は、旋回スパイラルと固定スパイラルとを備える。これにより、特に、固定螺旋の外部への流体の出口と圧縮機の出口との間に配置される流体を冷却する装置は、縦軸上に配置されたハウジングのハウジング要素間で個別の部品として形成されるか、圧縮機のハウジング内に一体化されるか、または固定螺旋の部品として形成される。固定螺旋の一部として装置を形成する場合、固定螺旋およびそれによって螺旋内に搬送される流体は、圧縮時に直接冷却される。
【0042】
好ましくは、流体を冷却する装置は、25mm~30mmの範囲で縦軸の方向に延長部を有し、装置の一体化により圧縮機の設置スペースがわずかに拡大される。
【0043】
本発明の有利な設計によれば、流体を冷却する装置は、流体の高圧レベル下で充填された体積内に配置され、流体を案内するための第1の流路内に存在する圧力と、外部から流路を区画する壁に接する体積内に存在する圧力の大きさが実質的に同じである。流路を区画する壁にわたる小さな圧力差は、外側の要素の非常に小さな壁厚のみを必要とする。熱媒体の流体を案内するための第2流路を囲む壁だけが、流体の高圧に耐えられるように構成されている。
【0044】
本発明の目的は、圧縮機を作動させる本発明による方法によっても達成される。これにより、圧縮機で圧縮される流体を冷却する装置の性能は、装置を通過する熱媒体の流体の質量流量および熱媒体の供給温度によって規制され、圧縮流体の出口条件が圧縮機の動作条件とは独立して圧縮機の出口に設定される。
【0045】
本発明の有利な設計は、自動車の空調システムの冷媒回路の冷媒に対する圧縮機の使用を可能にする。
【発明の効果】
【0046】
以上より、本発明による圧縮機で圧縮される流体を冷却する装置およびこの装置で蒸気流体を圧縮する本発明による圧縮機は、従来技術の装置と比較して、いくつかの追加の利点を有する。
- 冷媒回路内の性能低下を伴わない平均圧縮機温度の低下、特に圧縮機の出口における圧縮流体の温度の低下、
- 例えば、本発明による装置がなければ、冷媒として二酸化炭素を有する圧縮機の出口での温度が175℃ではなく100℃未満、
- 回路内の冷媒ライン、特に圧縮機の下流での温度要件の低減、それに伴い、回路の高圧側で低温冷媒ラインの採用によるシステムコストの低減、
- 特に、スクロール圧縮機での固定螺旋の冷却時、体積および等方性効率の向上、
- システムの冷却性能が高いか、比較可能な冷却性能のための圧縮機の駆動性能が低い場合、例えば、圧縮される流体として二酸化炭素で6%だけ駆動性能が低下する場合、質量流量を4%だけ増加させる、
【0047】
- 圧縮機の駆動装置の電気モーターやインバータの間接冷却による電気効率の向上、
- 圧縮機の出口での圧縮流体の過度の高温による圧縮機の性能低下規制や速度低下を防止、
- 導電率の熱力学的崩壊による圧縮機の長軸方向の熱伝導率低下、
- 圧縮機内の熱の大部分が熱流体回路を通して排出されるか、外部ガスクーラー/コンデンサーが不要になることによる熱負荷の減少、またはより低い性能を持つガスクーラー/コンデンサーに起因するガスクーラー/コンデンサー内への入口での圧縮流体の温度の低下、
- 内部部品の最大寿命、
熱媒体流体回路内への熱の結合解除による損失を防止、
- 熱媒体流体の質量流量の目標規制と加熱のための圧縮機の廃熱、例えば、バッテリーの廃熱の目標とされた用途、これにより、電気モーターによって駆動される自動車の到達距離の増加と追加の電気加熱の省略、
乗客の快適性を高めるための熱管理の最適化、
- 吸音材としての内部空洞体積の使用による冷却装置によるシステム内の騒音放出、音放出および圧力脈動の低減。
【図面の簡単な説明】
【0048】
本発明の設計のより詳細な内容、特徴および利点は、添付の図面を参照して、好ましい実施形態の後述の説明から導き出される。
【
図1】圧縮機で圧縮される流体を冷却するために圧縮機に一体化された装置を有する電動圧縮機を示す断面図である。
【
図2】流体冷却用一体型装置の第1実施形態を有する圧縮機の部品を示す斜視図である。
【
図3a】
図2の流体冷却用一体型装置を有する圧縮機の部品を示す斜視図及び断面図である。
【
図3b】
図2の流体冷却用一体型装置を有する圧縮機の部品を示す斜視図及び断面図である。
【
図4a】
図3a及び
図3bの圧縮機で圧縮される流体を冷却する装置の第1実施形態を組立状態で示す斜視図である。
【
図4b】コア要素、中間要素、および外側要素を有する
図3aおよび
図3bの圧縮機から圧縮される流体を冷却する装置の第1実施形態を示す分解斜視図である。
【
図4c】コア要素、中間要素、および外側要素を有する
図3aおよび
図3bの圧縮機から圧縮される流体を冷却する装置の第1実施形態を示す分解斜視図である。
【
図5a】
図2の装置の第1実施形態、装置の第2実施形態、装置の第3実施形態、装置の第4実施形態及び装置の第5実施形態を組み合わせた異なる実施形態を示す。
【
図5b】
図2の装置の第1実施形態、装置の第2実施形態、装置の第3実施形態、装置の第4実施形態及び装置の第5実施形態を組み合わせた異なる実施形態を示す。
【
図5c】
図2の装置の第1実施形態、装置の第2実施形態、装置の第3実施形態、装置の第4実施形態及び装置の第5実施形態を組み合わせた異なる実施形態を示す。
【
図5d】
図2の装置の第1実施形態、装置の第2実施形態、装置の第3実施形態、装置の第4実施形態及び装置の第5実施形態を組み合わせた異なる実施形態を示す。
【
図5e】
図2の装置の第1実施形態、装置の第2実施形態、装置の第3実施形態、装置の第4実施形態及び装置の第5実施形態を組み合わせた異なる実施形態を示す。
【
図6a】それぞれ個別の要素として熱媒体の流体の入口および出口を有する
図5bの圧縮機から圧縮される流体を冷却する装置の第2実施形態のコア要素を示す横方向の斜視図である。
【
図6b】それぞれ個別の要素として熱媒体の流体の入口および出口を有する
図5bの圧縮機から圧縮される流体を冷却する装置の第2実施形態のコア要素を示す横方向の斜視図である。
【
図6c】
図6aおよび
図6bのコア要素を、圧縮機で圧縮される流体および熱媒体流体のそれぞれの流れ方向を示す横方向図である。
【
図6d】
図6aおよび
図6bのコア要素を、圧縮機で圧縮される流体および熱媒体流体のそれぞれの流れ方向を示す横方向図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
図1は、蒸気流体の電動圧縮機(1)、具体的には、冷媒回路を介して冷媒を移送する自動車の空調システム用の圧縮機であって、駆動装置(4)がハウジング(2)内に配置され、特に、圧縮機構(5)を駆動する電動モーター及び圧縮機(1)で圧縮される流体を冷却する装置(10)が圧縮機(1)に一体化された圧縮機を示す断面図である。ハウジング2は、複数のハウジング要素(2a、2b、2c、2d)を備える。
【0050】
回転スパイラル5aと固定スパイラル5bを有するスクロール圧縮機として形成される圧縮機構5と電動モーター4は、ハウジング2によって囲まれた体積内に配置される。スパイラル5a、5bは、金属、特に、アルミニウムまたは鋼で形成されることが好ましい。したがって、電気モーター(4)を収容する第1のハウジング要素(2a)、電気モーター(4)の回転子からの移動を圧縮機構(5)の回転螺旋(5a)に伝達するための伝達機構を収容する第2のハウジング要素(2b)、および圧縮機構(5)を収容する第3のハウジング要素(2c)が、金属、特にアルミニウムで形成されていることが好ましい。
【0051】
蒸気流体、具体的には、冷媒が圧縮される圧縮機構5の旋回スパイラル5aは、電動モーター4のローターに接続された駆動シャフトを介して駆動される。電動モーター4のローター、駆動軸及び回転螺旋5aは、圧縮機1の縦軸6に対応する共通の回転軸上に配置されている。
【0052】
ハウジング2は、第4のハウジング要素2dを介して閉鎖されている。第4のハウジング要素(2d)は、圧縮冷媒が高温を有するいわゆる高温ガスであり、高圧レベルで、圧縮機(1)の外部に流出する冷媒出口(7)を備えている。
【0053】
縦軸(6)上に配向して共通の体積を囲むハウジング要素(2a、2b、2c、2d)は、接続装置(3)を介して互いに結合される。これにより、第1ハウジング要素(2a)及び第4ハウジング要素(2d)は、それぞれ軸方向に形成された外側に配置される。
【0054】
接続装置3は、貫通開口部および雌ねじを有するブラインドホールとのねじ接続として形成される。したがって、雌ねじを有するブラインドホールは、第1のハウジング要素2aに排他的に設けられ、他のハウジング要素2b、2c、2dは、それぞれねじおよびねじ付きボルトを受け入れる貫通開口を備える。これに対応して、互いに整列するように配向された貫通開口は、それぞれ、ブラインドホール内に第1のハウジング要素(2a)によってそれぞれ受け入れられるねじまたはねじ付きボルトの挿入を可能にする。このようにして、ハウジング要素(2a、2b、2c、2d)がねじ接続され、ハウジング(2)が閉じられる。
【0055】
第3ハウジング要素2cと第4ハウジング要素2dの間には、縦軸6の方向に、圧縮機1で圧縮される流体を冷却する装置10が配置されている。装置10は、隣接するハウジング要素2c、2dの外径に実質的に対応する外径を有する。それだけでなく、装置10は、接続装置3の要素としてねじまたはねじ付きボルトを挿入するための貫通開口部を備えており、装置10がハウジング要素2a、2b、2c、2dと共に接続されて圧縮機1を形成する。装置10は、圧縮機1内に一体化されている。
【0056】
これにより、圧縮機1で圧縮される流体を冷却する装置10は、結果として、冷媒出口5cを有する第3のハウジング要素2cに収容される圧縮機構5と、圧縮機1の冷媒出口7を有する第4のハウジング要素2dとの間に形成される。冷媒が高温ガスとして冷媒出口7を通って圧縮機1の外部に流出する前に、冷媒は主に高圧レベルまでの圧縮の動作後に冷却される。
【0057】
冷媒が圧縮機構5から流出した後、冷媒は装置10を通って第1の流路11内の冷媒出口5cを通して案内され、一方、冷媒から熱を受け取る熱媒体流体は、熱交換器として形成された装置10の第2の流路12を通って流れる。
【0058】
図2では、斜視図として、第3のハウジング要素(2c)および第4のハウジング要素(2d)が、ハウジング要素(2c、2d)の間に配置され、圧縮機(1)内に一体化される圧縮機(1)で圧縮される流体を冷却する装置(10-1)の第1の実施形態を有する圧縮機の部品(1)として示している。これにより、装置10-1をより良好に識別するために、第3のハウジング要素2cを透明な壁で示している。
図3aおよび
図3bでは、
図2による一体型装置10-1を有する圧縮機の部品1を斜視図および横方向の断面図で示している。
【0059】
装置10-1は、熱流体、特に冷却水用の入口13と出口14を備えている。熱媒体の入口13と出口14は、それぞれスタブとして形成され、プレート型コア要素15-1の外側のケーシング表面に配置されている。これにより、プレートコア要素15-1の外径は、境界ハウジング要素2c、2dの外径に実質的に対応する。接続装置(3)のねじまたはねじ付きボアを挿入するための装置(10-1)の貫通開口(16)は、コア要素(15-1)に設けられている。
【0060】
プレート型コア要素(15-1)は、対応する表面から始まり、コア要素(15-1)内にそれぞれ延びる横方向の表面上に形成される溝を有する。溝は、縦軸の方向に表面を支持する板状の中間要素(18-1a、18-1b)によって閉じられる。中間要素(18-1a、18-1b)は、それぞれ、縦軸(6)に垂直な平面でコア要素(15-1)の表面を支持し、溝を覆う。このように閉じられ、コア要素15-1内に設けられた溝は、熱流体の第2の流路12-1を形成する。中間要素18-1a、18-1bは、それぞれ平面状、円形シートの形状を有する。
【0061】
コア要素15-1は、縦軸6の方向、特に外径の領域で一定の肉厚を有する。コア要素15-1の中心において、コア要素15-1は、両側に均一な深さを有する円形凹部19-1を備える。円形凹部19-1の外径は、それぞれ円形の中間要素18-1a、18-1bの外径に対応し、深さに対応する縦軸6の方向への凹部19-1の延長部は、シート状の中間要素18-1a、18-1bの厚さに対応する。その結果、中間要素(18-1a、18- 1b)は、それぞれ、縦軸(6)の方向への外側に対面し、コア要素(15-1)内で整列したコア要素(15-1)に外向きの表面を有するように配置することができる。次に、コア要素(15-1)上に配置される中間要素(18-1a、18-1b)と関連して、コア要素(15-1)は、それぞれ縦軸(6)の方向に平面であり、閉じた表面を有する。
【0062】
コア要素(15-1)は、外径の領域で隣接するハウジング要素(2c、2d)の端部側の間に配置され、一方、中間要素(18-1a、18-1b)が配置されるコア要素(15-1)の円形凹部(19-1)の領域は、それぞれハウジング要素(2c、2d)によって囲まれた体積内に配置される。
【0063】
板状の外側要素17a、17bは、コア要素15-1と整列するように配向された中間要素18-1a、18-1bの表面を支持する。シートとして形成された外側要素17a、17bは、特に、熱成形によって具体的に生成された形状を有し、これは、中間要素18-1a、18-1bの平面と関連して、冷媒用の第1の流路11-1を円周方向に囲むように提供する。熱成形によって生成された形成物は、縦軸6の方向に支持された板状の中間要素18-1a、18-1bによって円周方向に閉じられる。一方、中間要素18-1a、18-1bは、それぞれ縦軸6に垂直な平面で外側要素17a、17bを支持し、熱成形によって生成される成形品をカバーする。外側の要素17a、17bに形成され、それによって閉鎖された領域は、冷媒の第1の流路11-1を形成する。
【0064】
圧縮機(1)で圧縮される流体を冷却する装置(10-1)は、プレート状のコア要素(15-1)、内面がコア要素(15-1)の両面を支持するシート状の中間要素(18-1a、18-1b)および中間要素(18-1a、18-1b)の外面を支持する外側要素(17a、17b)を備えるプレート熱交換器、具体的には、冷媒-冷却水熱交換器として形成される。プレート熱交換器としての形成は、伝達される熱性能を簡単に拡張することができる。加熱された冷却水は、他の部品、例えば、空調システムやバッテリーなどの自動車の駆動系を加熱するために使用することができるため、電気PTCヒーターのような加熱用の他の部品を省略することができる。
【0065】
示していない別の実施形態によれば、圧縮機1で圧縮される流体を冷却する装置10-1は、ハウジング2自体、特に第4のハウジング要素2d内に一体化されている。装置10-1とハウジング要素2dは一体的に形成されている。
【0066】
図4aでは、
図3aおよび
図3bの圧縮機(1)で圧縮される流体を冷却する装置(10-1)の第1実施形態が組み立てられた状態を斜視図で示している 一方、
図4bおよび
図4cでは、コア要素(15-1)、中間要素(18-1a、18-1b)および外側要素(17a、17b)を有する装置(10-1)の第1実施形態をそれぞれ分解斜視図で示している。これにより、特に
図4cでは、装置10-1を通る冷媒の流路と熱媒体の流路を提案している。
【0067】
高圧レベルまで圧縮された冷媒は、第1の外側の要素17aに形成された入口開口部20を通って装置10-1の内部に流れ、第2の外側の要素17bに形成された出口開口部21を通って装置10-1の外部に流れる方向26に流れる。流入後、冷媒は、第1外側要素17aと第1中間要素18-1aとの間に形成された第1流路11- 1に均等に分配される。
【0068】
入口開口部20から分岐部22aにそれぞれ延びる第1の流路11-1は、並列に冷媒で満たされている。第1外側要素17aは、2つの分岐部22aを有し、入口開口部20を通る流れの後に、冷媒の質量流が2つの部分質量流に分割されるようにする。冷媒の第1部分質量流は、第1分岐部22aで終端する第1流路11-1を通って案内され、一方、冷媒の第2部分質量流は、第2分岐部22aで終端する第1流路11-1を通って案内される。
【0069】
その後、冷媒の部分的な質量流は、第1流路(11-1)の外側から第1中間要素(18-1a)に形成された貫通開口部(23a)、コア要素(15-1)に形成された貫通開口部(24)及び第2中間要素(18-1b)に形成された貫通開口部(23b)を介して第2中間要素(18-1b)に形成された分岐部(22b)に流れる。
【0070】
中間要素(18-1a、18-1b)の貫通開口部(23a、23b)、コア要素(15-1)の貫通開口部、および外側要素(17a)の分岐部(22a、22b)は、配置および流動断面において互いに対応している。したがって、それぞれ1つの分岐部22a、22b、中間要素18-1a、18-1bの1つの貫通開口部、およびコア要素15-1の1つの貫通開口部24は、互いに整列するように配置される。
【0071】
第2外側要素17bと第2中間要素18-1bとの間に形成された第1流路11-1は、分岐部22bから出口開口部21まで延在し、冷媒で並列に充填される。第1外側要素17aと同様に、第2外側要素17bは、2つの分岐部22bを備え、冷媒の2つの部分質量流が第1流路11-1にそれぞれ均等に分配されるようにする。これにより、冷媒の第1部分質量流量は、第1分岐部(22a)内に開放された第1流動チャネル(11-1)内に案内される一方、冷媒の第2部分質量流量は、第2分岐部(22b)に開放された第1流動チャネル(11-1)内に案内される。冷媒の部分質量流は、出口開口部21で結合される。装置10-1を通る流れの間に冷却される冷媒の質量流は、出口開口部21を通って流れ方向26に装置10-1の外部に流れる。熱が冷媒から熱媒体流体に伝達される。
【0072】
熱媒体流体は、スタブで形成された第1入口13を通って流れ方向25で装置10-1の内部に流れ、同様にスタブで形成された出口14を通って装置10-1の外部に流れる。流入後、熱媒体流体は、コア要素15-1と中間要素18-1a、18-1bとの間にそれぞれ形成された第2の流路12-1に均等に分配される。これにより、コア要素15-1の両側に第2の流路が設けられ、入口13を通過した後、熱媒体の質量流が2つの部分的な質量流に分割されるようにする。
【0073】
入口(13)に接続された入口分配部(12-1a)から出口(14)に接続された出口開口部(12-1b)までそれぞれ延びる第2の流路(12-1)が並列に熱媒体流体で充填される。入口13を通る流れの後、熱媒体流体の2つの部分的な質量流は、それぞれ入口分配部12-1aで第2の流動チャネル12-1に分割される。出口開口部(12-1b)でそれぞれ結合された熱媒体の2つの部分質量流は、一緒に出口(14)を通じて装置(10-1)の外部に排出される。これにより、装置(10- 1)を通る流動中の加熱された熱媒体流体の質量流は、流動方向(25)に装置(10- 1)の外部に流れる。
【0074】
図5a~
図5eでは、圧縮機で圧縮される流体を冷却する装置10の異なる実施形態が、
図2の装置10-1の第1実施形態、装置10-2の第2実施形態、装置10-3の第3実施形態、装置10-4の第4実施形態、および装置10-5の第5実施形態の組み合わせとして示している。装置(10、10-1、10-2、10-3、10-4、10-5)の同一の要素および部品は、同一の参照番号で示している。それらの形成物および機能を考慮して、上述の説明が参照される。
【0075】
装置10-2のコア要素15-2の場合、熱媒体の第2の流路12-1、12-2、12-3用の溝と第1の流路11-2用の溝を有するプレート状のコア要素15-1、15-2、15-3の形成において、
図5a~
図5cの装置10-1、10-2、10-3の主な違いがある。
【0076】
図4bおよび
図4cに示すように、装置(10-1)の第1実施形態の第2流路(12-1)の溝は、コア要素(15-公開特許10-2023-0130738-12-1)の両側に配置され、入口分配部(12-1a)から出口開口部(12-1b)までそれぞれ互いに平行に延びている。したがって、コア要素15-1の両側に設けられた第2の流路12-1の溝は、互いに独立して、特に、コア要素15-1を介した任意の中間接続なしに形成される。熱媒体流体は、それぞれ第2流路12-1内の半径方向の流れの中で案内される。
【0077】
図5aによる装置10-1の第1実施形態と比較して、
図5bによる装置10-2の第2実施形態の第2流路12-2の溝は、熱媒体流体が分割されることなく一体化された質量流として装置10-2を通して案内されるように形成されている。これにより、特に、縦軸(6)の方向に進行するコア要素(15-2)を介した中間接続を介して互いにさらに接続されるコア要素(15-2)の両側の溝内で、熱媒体の流体の質量流が案内される。その結果、熱媒体の流体の質量流量は、交互にコア要素15-2の両側に沿って案内され、ここで、側面の変化は、コア要素15-2内に形成される中間接続である。第2流路12-2を流れる際、熱媒体流体は、交互に半径方向及び軸方向に案内される。
【0078】
さらに、
図5aによる装置10-1の第1実施形態と比較して、冷媒は、コア要素15-2を通る軸方向への最短流路ほど貫通開口部24を通って流れないが、熱媒体のように、コア要素15-2の両側でコア要素15-2内に設けられた第1流路11-2を通って溝内に案内される。縦軸(6)の方向の方向に進行するコア要素(15-2)を介した中間接続を介して溝が互いに接続される。これにより、冷媒の質量流量も交互にコア要素(15-2)の両側に沿って案内され、ここで、側面の変化がコア要素(15-2)内に形成される中間接続である。
【0079】
図5aによる本発明(10-1)の第1の実施形態と比較して、入口(13)を通る流れの後に熱媒体の流体の質量流が2つの部分的な質量流に分割されるように、コア要素(15-1)の両側に第2の流路(12-1)が設けられている構成によれば、
図5cによる装置(10-3)の第3の実施形態の第2の流路(12-3)の溝は、それぞれ縦軸(6)の方向にコア要素(15-3)を介して互いに接続されている。その結果、熱媒体の流体の質量流は、分割されていない総質量流として第2の流路12-3を通って案内される。第2の流路12-3を区画する中間壁は、互いに接続され、個々のリブを介してコア要素15-3に接続されている。
【0080】
中間要素(18-1a、18-2a、18-2a、18-1b、18-2b)を収容するコア要素(15-1、15-2)内に設けられる凹部(19-1、19- 2)に関連する中間要素(18-1a、18-2a、18-1b、18-2b)の形成において、一方では装置(10-1、10-3)、他方では装置(10-2)間の追加の主要な違いがある。
【0081】
図5aおよび
図5cの装置(10-1、10-3)の板状の中間要素(18-1a、18-1b)がそれぞれ平面状、円形シートの形状を有するのに対し、
図5bの装置(10-2)の中間要素(18-2a、18-2b)は、縦軸(6)の方向のそれぞれの外周から外側に、すなわち、コア要素(15-2)に外向きに面取りされ、これにより、特に外周において、装置(10-1、10-3)の中間要素(18- 1a、18-1b)よりもかなり大きな深さを有する。中間要素18-2a、18-2bの深さは、それぞれ縦軸6の方向にコア要素15-2内の凹部19-2の延長部に対応し、凹部19-2も装置10-1、10-3のコア要素15-1、15-3の凹部19-1よりも大きな延長部を有する。装置(10-2)の中間要素(18-2a、18-2b)は、それぞれ、縦軸(6)の方向に外側に面しており、したがって、コア要素(15-2)内に、コア要素(15-2)に外側に面する表面として縦軸(6)の方向に面する端面と整列するように配置することができる。
【0082】
中央に形成された装置(10-4)の個々の、積層シート状プレートの構造を有する外周に外接するリングとしての装置(10-1、10-2、10-3)の個々のプレートが巨大な形状のコア要素(15-1、15-2、15-3、15-4)の形成において、一方では、
図5a~
図5cの装置(10-1、10-2、10-3)の間で、他方では、
図5dの装置(10-4)の間で、主な違いがある。プレートは、それぞれ、長軸6の方向に垂直に配向する平面で配向される。
【0083】
外側要素(17a、17b)と同様に、それぞれシートとして形成され、縦軸(6)の方向にコア要素(15-4)の中心の外側に配置される2つのプレートは、特に、熱成形によって具体的に生成された形成物を有し、それぞれ中間要素(18-2a、18-2b)の平面に関連する熱流体用の第2の流路(12-1)を提供する。形成物は、それぞれ縦軸6の方向に支持されたプレート状の中間要素(18-2a、18-2b)によって円周方向に閉鎖されている。中間要素18-2a、18-2bは、それぞれ縦軸6に垂直な平面でコア要素15-4のプレートを支持し、熱成形によって生成される形成物を覆う。
【0084】
縦軸6の方向に、有利には、平面状のシート状のプレートが、形成物を有するシートとしてそれぞれ形成される2つのプレートの間に配置され、これは特に安定性を高め、コア要素15-4の製造性を高める。コア要素15-4の個々のプレートは、それぞれ、外周に外接するコア要素15-4のリングの内側のケーシング表面に対応する形状および寸法の点で同一の外形輪郭を有する。
【0085】
図5bの装置(10-2)の中間要素(18-2a、18-2b)と同様に、
図5dの装置(10-4)のプレート状の中間要素(18-2a、18- 2b)は、縦軸(6)の方向のそれぞれの外周から外側に、特に、コア要素(15-4)に外接する方向に面取りされている。装置10-4の中間要素18-2a、18-2bは、それぞれ、縦軸6の方向の外側に面し、それに応じて外周に外接するコア要素15-2のリングに外向きに面する表面として、縦軸6の方向に面する端面とコア要素15-2のリング内に整列するように配置することができる。
【0086】
冷媒用第1流路(11-1、11-2、11-5)及び熱媒体流体の第2流路(12-1、12-2、12-3、12-5)用の溝の形成において、一方では、
図5a~
図5cの装置(10-1、10-2、10-3)の間、他方では、
図5eの装置(10-5)の間に大きな違いがある。
【0087】
装置10-1、10-2、10-3と比較して、装置10-5のコア要素15-5は、実質的に溝のない中空円筒として形成されている。コア要素15-5内には、中空円筒として形成された壁要素27が配置され、壁要素27内には、円筒形の中心要素28が配置されている。コア要素15-5、壁要素27および中心要素28は、対称の軸に対応する縦軸6に沿って互いに同軸に配置されている。これにより、コア要素15-5の内部ケーシング表面の直径は、壁要素27の外部ケーシング表面の直交に対応し、一方、壁要素27の内部ケーシング表面の直径は、中心要素28のケーシング表面の直径に対応する。コア要素15-5、壁要素27および中心要素28のケーシング表面は、流体シールで互いに支持されている。
【0088】
壁要素27の外側のケーシング表面は、熱媒体の流体の第2の流路12-5のための溝を備え、内側のケーシング表面には、冷媒の第1の流路11-5のための溝がある。第2の流路12-5用の溝は、半径方向外側にコア要素15-5によって、特に、コア要素15-5の内部ケーシング表面によって覆われている。第1の流路11-5のための溝は、半径方向外側に中心要素28によって、特に、中心要素28の外側のケーシング表面によって覆われている。
【0089】
流路11-5、12-5の溝およびそれに続く流路11-5、12-5自体は、それぞれ円周方向に進行する螺旋溝または軸方向螺旋の形状で形成され、その入口および出口は、それぞれ縦軸6の方向に互いに離間している。装置10-5のコア要素15-5は、縦軸6の方向に、装置10-1、10-2、10-3のコア要素15-1、15-2、15-3よりも大きな延長部を有する。流路11-5、12-5は、互いに平行に進行することが好ましい。
【0090】
図6aおよび
図6bでは、横方向の斜視図であり、
図5bによる圧縮機(1)で圧縮される流体を冷却する装置(10-2)の第2実施形態のコア要素(15-2)が、それぞれ個別の要素として、熱媒体の流体の入口(13)および出口(14)とともに示している。
図6cでは、圧縮機1で圧縮される流体の流れ方向29を有するコア要素15-2が横方向図として示しているのに対し、
図6dは同様に、熱媒体の流れ方向30を有するコア要素15-2を横方向図として示している。
【0091】
装置(10-1、10-2)のコア要素(15-1、15-2)には、一方では、熱媒体の第2の流路(12-1、12-2)の溝の形成、他方では、コア要素(15-2)内の冷媒の第1の流路(11-2)の溝の形成において、装置(10-1、10-2)のコア要素(15-1、15-2)の主な違いがある。装置10-1、10-2の同じ要素および部品は、同じ参照番号で示している。これらの形成物および機能を考慮して、前記の説明が参照される。
【0092】
図4bによる装置10-1の第1の実施形態と比較して、第2の流路12-2は、コア要素15-2内に並列チャネルに分割されることなく形成される。第2流路12-2は、表面に形成された溝内で、コア要素15-2の両側上面上で交互に進行する。これにより、上面に垂直方向、これにより、長軸の方向に対面する中間連結部により、コア要素(15-2)の上面における第2流路(12-2)の交互案内が可能である。中間接続部は、それぞれ円形の貫通孔として形成されるか、または、上側間で長穴の形状で貫通孔として形成される。溝および中間接続が互いに相対的に配置され、
図6dによる熱媒体流体が交互に流れ方向30にコア要素15-2の両側に沿ってコア要素15-2の両側に沿って案内され、実質的にジグザグ状にコア要素15-2を通って流れる。第2流路12-2を流れる際、熱媒体流体は、交互に半径方向及び軸方向に案内される。流れ方向(30)は矢印で示している。これにより、連続した線で示した矢印は、コア要素15-2の可視側からの熱媒体の流れを示し、破線で示した矢印は、コア要素15-2の覆われた側からの熱媒体の流れを示す。
【0093】
さらに、冷媒用の第1流動チャネル11-2も同様にコア要素15-2内に設けられ、第2流動チャネル12-2と同様に形成される。その結果、第1流路11-2も、上面に垂直な方向、したがって、縦軸の方向に対面する中間接続によって互いに接続される表面に形成される溝内で、コア要素15-2の両側上側で交互に進行する。一方、第1の流路11-2の溝と中間接続部が互いに対向するように配置され、
図6cによる冷媒が交互にコア要素15-2の両側に沿って流れ方向29に案内され、実質的にジグザグ状にコア要素15-2を通って流れる。第1の流路11-2を通って流れる際、冷媒は交互に半径方向及び軸方向に案内される。一方、流れ方向(29)は矢印で示している。したがって、連続した線で示した矢印は、コア要素15-2の可視側からの冷媒の流れを示し、破線で示した矢印は、コア要素15-2の覆われた側からの冷媒の流れを示す。
【0094】
したがって、冷媒は、第1外側要素(17a)と第1中間要素(18-2a)との間に形成された第1流路(11-1)を介して案内され、次にコア要素(15-2)内に形成された第1流路(11-2)を介して案内され、最後に第2外側要素(17b)と第2中間要素(18-2b)との間に形成された第1流路(11-1)を介して案内される。
【符号の説明】
【0095】
1 圧縮機
2 ハウジング
2a 第1ハウジング要素
2b 第2ハウジング要素
2c 第3ハウジング要素
2d 第4ハウジング要素
3 接続装置
4 駆動装置、電気モーター
5 圧縮機構
5a 旋回スパイラル
5b 固定スパイラル
5c 圧縮機の冷媒の出口
6 縦軸
7 圧縮機の冷媒出口
10, 10-1, 10-2, 10-3, 10-4, 10-5 デバイス
11, 11-1, 11-2, 11-5 冷媒の第1流動チャネル
12, 12-1, 12-2, 12-3, 12-5 熱媒体流体の第2流動チャンネル
12-1a 入口分配
12-1b 出口開口部
13 熱媒体流体用入口
14 熱流体用出口
15-1, 15-2, 15-3, 15-4, 15-5 コアエレメント
16 貫通開口部
17a 第1外側の要素
17b 第2外側の要素
18-1a, 18-2a 第1中間要素
18-1b, 18-2b 第2中間要素
19-1, 19-2 凹部
20 冷媒用入口開口部
21 冷媒用出口開口部
22a, 22b 分岐部
23a, 23b 貫通開口部
24 貫通開口部
25 熱媒体の流体の流れ方向
26 冷媒の流れ方向
27 壁の要素
28 中心要素
29 冷媒の流れ方向
30 熱媒体の流体の流れ方向
【国際調査報告】