(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-18
(54)【発明の名称】ヘッダコネクタアセンブリのための分離可能なヘッダハウジング、及びその分解又は組立方法
(51)【国際特許分類】
H01R 13/658 20110101AFI20241010BHJP
H01R 13/502 20060101ALI20241010BHJP
H01R 43/00 20060101ALI20241010BHJP
【FI】
H01R13/658
H01R13/502 Z
H01R43/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023528221
(86)(22)【出願日】2022-12-20
(85)【翻訳文提出日】2023-06-02
(86)【国際出願番号】 US2022053556
(87)【国際公開番号】W WO2023146660
(87)【国際公開日】2023-08-03
(32)【優先日】2022-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507164434
【氏名又は名称】ジェイ.エス.ティー.コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100120628
【氏名又は名称】岩田 慎一
(72)【発明者】
【氏名】フランクリン エー ホラブ
【テーマコード(参考)】
5E021
5E051
5E087
【Fターム(参考)】
5E021FA03
5E021FA09
5E021FB07
5E021FC30
5E021FC40
5E021LA10
5E051GB10
5E087MM08
5E087MM12
5E087RR22
5E087RR25
5E087RR49
(57)【要約】
シールドされたシールヘッダコネクタアセンブリは、外側シェル及び金属シールド部材から構成される分離可能なヘッダハウジング、及び内側ハウジングを有している。ヘッダハウジングは、金属ケースにボルトによって固定され、内側ハウジングに取り付けられている。金属シールド部材は、EMI、物理的衝撃又は外部汚染物質のいずれかによる外部損傷から内側ハウジングをシールド又はシールする。ヘッダハウジングを分離するための方法は、ボルトを外すことによって、内側ハウジングの電気機器への接続を維持したまま金属ケースからヘッダハウジングを固定解除してロック解除するステップを含む。整備済み、修理済み、交換済み、又は新しいヘッダハウジングを取り付けるための方法は、ボルトによって、内側ハウジングの電気機器への接続を維持したままヘッダコネクタを金属ケースに取り付け、ヘッダコネクタを内側ハウジングにロックするステップを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シールド部材を備えた外側シェルを有することを特徴とするヘッダコネクタアセンブリのための分離可能なヘッダハウジングであって、
シールド部材を備える前記ヘッダハウジングが内側ハウジングに分離可能に組み立て、取り付け、又は装着されていることを特徴とし、
前記内側ハウジングが電気機器に接続されたままであることを特徴とする、ヘッダコネクタアセンブリのための分離可能なヘッダハウジング。
【請求項2】
前記内側ハウジングが、端子の組、電源アセンブリ、及び高電圧インターロックループ(HVIL)のうちの少なくとも1つを含む本体に取り付けられていることを特徴とする、請求項1記載のヘッダコネクタアセンブリのための分離可能なヘッダハウジング。
【請求項3】
前記内側ハウジングが、少なくとも1つの金属コンタクト又はピンを保持していることを特徴とする、請求項1記載のヘッダコネクタアセンブリのための分離可能なヘッダハウジング。
【請求項4】
前記内側ハウジングが電気機器に接続されていることを特徴とする、請求項1記載のヘッダコネクタアセンブリのための分離可能なヘッダハウジング。
【請求項5】
整備、修理、又は交換が必要なとき、前記ヘッダハウジングが、前記内側ハウジングと電気機器との接続を維持したままで、前記内側ハウジングから分離又は取り外し可能となっていることを特徴とする、請求項1記載のヘッダコネクタアセンブリのための分離可能なヘッダハウジング。
【請求項6】
前記ヘッダハウジングは、整備、修理、又は交換された後、前記ヘッダコネクタアセンブリと前記電気機器との接続を維持したままで、前記内側ハウジングに対して取り付けられる、又は組み立て又は装着し直されることが可能となっていることを特徴とする、請求項5記載のヘッダコネクタアセンブリのための分離可能なヘッダハウジング。
【請求項7】
前記シールド部材を備えた前記ヘッダハウジングは、電磁干渉(EMI)、物理的衝撃、又は外部汚染物質のいずれかによる外部損傷から前記内側ハウジングをシールド又はシールすることを特徴とする、請求項1記載のヘッダコネクタアセンブリのための分離可能なヘッダハウジング。
【請求項8】
前記シールド部材を備えた前記ヘッダハウジングは、輸送中又はその他の機能(function)における、物理的衝撃又は外部汚染物質による前記内側ハウジングへの損傷を防止することを特徴とする、請求項1記載のヘッダコネクタアセンブリのための分離可能なヘッダハウジング。
【請求項9】
前記シールド部材を備えた前記ヘッダハウジングが、前記内側ハウジングの前記電気機器に対する接続を維持したままで、整備、修理、又は交換のために容易且つ効果的に前記内側ハウジングから分離、分解、又は取り外されることを特徴とする、請求項1記載のヘッダコネクタアセンブリのための分離可能なヘッダハウジング。
【請求項10】
前記シールド部材を備えた前記ヘッダハウジングは、整備、修理、又は交換後に、前記内側ハウジングの前記電気機器に対する接続を維持したままで、前記内側ハウジングに対して容易且つ効果的に、取り付け、組み立て、又は装着されることを特徴とする、請求項9記載のヘッダコネクタアセンブリのための分離可能なヘッダハウジング。
【請求項11】
ヘッダコネクタアセンブリのためのヘッダハウジングを分離するための方法であって、
金属ケースから、前記シールド部材を備えたヘッダハウジングを分離又は取り外すステップと、
前記シールド部材を備えた前記ヘッダハウジングを、前記ヘッダコネクタアセンブリの内側ハウジングからロック解除又は取り外すステップと、
前記内側ハウジングと、関連する又は対応する電気機器との接続を維持するステップと、
を含むことを特徴とする、ヘッダコネクタアセンブリのためのヘッダハウジングを分離するための方法。
【請求項12】
前記ヘッダハウジングを備えた前記ヘッダハウジングを前記金属ケースから分離又は取り外すステップが、前記シールド部材を備えた前記ヘッダハウジングが整備、修理、又は修理が必要となったときに、前記内側ハウジングと前記関連する又は対応する電気機器との接続を維持したままで、前記ヘッダハウジングと前記金属ケースを接合しているボルトを少なくとも緩めるステップを含むことを特徴とする、請求項11記載のヘッダコネクタアセンブリのためのヘッダハウジングを分離するための方法。
【請求項13】
前記ヘッダハウジングを前記ヘッダコネクタアセンブリの前記内側ハウジングからロック解除又は取り外すステップが、前記内側ハウジングと前記関連する又は対応する電気機器との接続を維持したままで、前記ヘッダコネクタアセンブリの前記内側ハウジングのラッチ部材を、前記ヘッダハウジングの他のラッチ部材からラッチ解除するステップを含むことを特徴とする、請求項12記載のヘッダコネクタアセンブリのためのヘッダハウジングを分離するための方法。
【請求項14】
前記ヘッダコネクタアセンブリの前記内側ハウジングの前記ラッチ部材を、前記ヘッダハウジングの前記他のラッチ部材からラッチ解除する前記ステップが、前記内側ハウジングと前記関連する又は対応する電気機器との接続を維持したままで、前記ヘッダコネクタアセンブリの前記内側ハウジングの前記ラッチ部材を、前記ヘッダハウジングの前記他のラッチ部材から押し外すか、又はロック解除するステップを含むことを特徴とする、請求項13記載のヘッダコネクタアセンブリのためのヘッダハウジングを分離するための方法。
【請求項15】
前記内側ハウジングの前記ラッチ部材を前記ヘッダハウジングの前記他のラッチ部材から押し外す又はロック解除する前記ステップが、前記内側ハウジングと前記関連する又は対応する電気機器との接続を維持したままで、工具を使用して、前記ヘッダコネクタアセンブリの前記ラッチ部材を、前記ヘッダハウジングの前記他のラッチ部材から移動させることを特徴とする、請求項14記載のヘッダコネクタアセンブリのためのヘッダハウジングを分離するための方法。
【請求項16】
ヘッダコネクタアセンブリのための分離可能なヘッダハウジングを取り付けるための方法であって、
前記シールド部材を備えたヘッダハウジングを金属ケース上に取り付けるステップと、
前記シールド部材を備えた前記ヘッダハウジングを、前記ヘッダコネクタアセンブリの内側ハウジング上に組み立て、又は装着するステップと、
前記内側ハウジングと関連する又は対応する電気機器との接続を維持するステップと、
を含むことを特徴とする、ヘッダコネクタアセンブリのための分離可能なヘッダハウジングを取り付けるための方法。
【請求項17】
前記シールド部材を備えたヘッダハウジングを金属ケース上に取り付けるステップが、前記内側ハウジングと前記関連する又は対応する電気機器との接続を維持したままで、前記内側ハウジングのラッチ部材を、前記ヘッダハウジングの他のラッチ部材と接続するステップを含むことを特徴とする、請求項16記載のヘッダコネクタアセンブリのためのヘッダハウジングを取り付けるための方法。
【請求項18】
前記シールド部材を備えたヘッダハウジングを金属ケース上に取り付けるステップが、前記内側ハウジングと前記関連する又は対応する電気機器との接続を維持したままで、前記ヘッダハウジングと前記金属ケースとを接合するため少なくともボルトを螺合するステップを含むことを特徴とする、請求項17記載のヘッダコネクタアセンブリのためのヘッダハウジングを取り付けるための方法。
【請求項19】
前記シールド部材を備えた前記ヘッダハウジングを金属ケース上に取り付けるステップが、前記内側ハウジングと前記関連する又は対応する電気機器との接続を維持したままで、前記シールド部材を備えた整備済み、修理済み、交換済み、又は新しいヘッダハウジングを前記金属ケース上に取り付けるステップを含むことを特徴とする、請求項17記載のヘッダコネクタアセンブリのためのヘッダハウジングを取り付けるための方法。
【請求項20】
前記シールド部材を備えた前記ヘッダハウジングを前記ヘッダコネクタアセンブリの内側ハウジング上に組み立てる、又は装着するステップが、前記内側ハウジングと前記関連する又は対応する電気機器との接続を維持したままで、前記シールド部材を備えた整備済み、修理済み、交換済み、又は新しいヘッダハウジングを前記ヘッダコネクタアセンブリの前記内側ハウジング上に組み立てる、又は装着するステップを含むことを特徴とする、請求項17記載のヘッダコネクタアセンブリのためのヘッダハウジングを取り付けるための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
この特許出願は、2022年11月14日に出願された米国仮特許出願第63/425,201の優先権を主張し、さらに2022年1月28日に出願された米国特許出願第63/304,517の優先権を主張するものであり、それらの両方を、全体として、本明細書の一部を構成するものとして援用する。
【背景技術】
【0002】
シールドされたシールヘッダコネクタアセンブリは、ヘッダハウジング、そこに挿入された金属シールド部材、及び内側ハウジングを含んでいることが望ましい。ヘッダハウジングは、上部シェル本体及びベース部材を有する外側シェルから構成される。外側シェルは、内側ハウジングと組み合わせて使用する場合、金属ケース上に装着される。ヘッダハウジングは、当該ヘッダハウジングに挿入されている内側ハウジングに対して装着及びロックされる。内側ハウジングは、特定の間隔で離間した少なくとも1つの金属コンタクト又はピンを保持している。内側ハウジング及び/又はヘッダハウジングは、(端子、電源アセンブリ、高電圧及びインターロックループ(HVIL)アセンブリ等を含む本体等の)電装部品に接続されてもよいが、それらは、今度は電気的発光装置に接続又は取り付けられてもよい。
【0003】
使用時に、内側ハウジングを外部損傷から保護するため、ヘッダハウジングは、金属ケース上及び外側シェル内に延びている内側ハウジングの一部分を取り囲む及び/又は包囲し、ヘッダコネクタアセンブリの満足な性能及び/又は使用性能に影響を与える、物理的衝撃、外部汚染物質、又は他の有害な外的要因のいずれかによる外的損傷から内側ハウジングを保護する。加えて、金属シールド部材は、EMI(電磁干渉)、電気的放射(electrical emission)又は電気的生成力(electrical generation forces)、他の電磁スペクトラム等から内側ハウジングをシールドする。金属シールドは、グランドの目的のために、金属ケースに接触するタブも有しており、シールド部材の性能又は効果を補助し、必要であればグランド方式の一部ともなることができる。
【0004】
さらに、ヘッダハウジングはボルトによって金属ケースに固定又は固着され、外側シェルのベース部材の金属ケースに対する強固な固定及び接触を提供する。ヘッダハウジングの金属ケースへの固定又は固着は、外側シェルを金属ケースに固定し、内側ハウジングの保護及びシールをも可能とする。
【0005】
加えて、輸送又は他の状況の間に、例えば物理的衝撃といった有害な影響によって、あるいは、例えば、内側ハウジングを保護できなくなる(シール又はシールドできない)といった一般に使用できなくなることによって外側シェルが損傷するようになった場合、ヘッダハウジングのヘッダコネクタアセンブリにおける十分な性能及び/操作性を回復するには、ヘッダハウジング、金属シールド部材を備えた外側シェルを整備又は交換することが不可欠である。
【0006】
ヘッダハウジング、シールド部材を含む外側シェルが、物理的損傷又は内側ハウジングを保護(すなわちシールド又はシール)できないために整備又は交換する必要がある場合、ヘッダハウジングを容易且つ効果的に内側ハウジングからロック解除、分解、分離、又は取り外せることが重要且つ不可欠である。すなわち、損傷した又は使用不可能なヘッダハウジングを内側ハウジングからロック解除、分解、分離、又は取り外す方法が利用可能となり、また、そのようなヘッダハウジングを容易、簡単且つ効果的に内側ハウジングからロック解除、分離、分解、又は取り外せるようにすることが重要である。すなわち、損傷した又は使用不可能なヘッダハウジングを金属ケースから取り外し、容易且つ効果的に内側ハウジングからロック解除、分解、分離、取り外し、ユーザにより整備又は交換できることが重要である。
【0007】
ユーザによる整備又は修理のために、ヘッダハウジングが金属ケースから固定解除され、またロック解除、分解、分離、又は取り外された場合、内側ハウジングが関連する又は対応する電装部品に接続されたままであり、金属ケースの開口内に挿入されたままであることも重要である。
【0008】
ヘッダハウジングが、交換又は整備のために一旦ロック解除、分解、分離、又は取り外された後に、(シールド部材を含む)修理済みのヘッダハウジング又は(新しいシールド部材を含む)新しいヘッダハウジングが容易且つ効果的に、ボルトの装着によって金属ケース上に固定、取り付け、組み立て、又は装着、及び内側ハウジングとのロック、取り付け、及び組み立てによる再度組み立ての方法が利用できることも同様に重要である。
【0009】
修理済み又は交換済みヘッダハウジングが内側ハウジングにロック、取り付け、組み立てられるとき、内側ハウジングが関連する又は対応する電装部品に接続されたままであり、金属ケースの開口内に挿入されたままであることも重要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、ヘッダコネクタ、そこに挿入された金属シールド部材、内側ハウジングを備える、シールドされたシール「ヘッダ」コネクタ組立体、及びその分解又は組立方法に関する。本発明のヘッダコネクタは、好適には内部に挿入された金属シールド部材を有する外側シェルから構成される。ヘッダハウジングの外側シェルは、(端子を含む本体、電源アセンブリ、高電圧及びインターロックループ(HVIL)アセンブリ等のような)電気装置に接続されている内側ハウジングを保護する。ヘッダハウジングは、金属ケースにボルトにより装着され、内側ハウジングにロックされる。本発明の内側ハウジングは、特定の間隔で離間した少なくとも1つの金属コンタクト又はピンを保持してもよく、また端子及び取り付けられたバスバーを有していてもよい。内側ハウジングは、関連する又は対応する電気装置に接続されたままであることが好ましい。本発明のヘッダハウジングは、金属シールド部材を備える外側シェルから構成されるが、物理的衝撃又は外部汚染物質のいずれかによる外部損傷から、内側ハウジングをシールド又はシールする。金属シールド部材は、また、EMI(電磁干渉)、電気的放射(electrical emission)又は電気的生成力(electrical generation forces)、他の電磁スペクトラム等から内側ハウジングを保護する。金属シールド部材は、また、グランドの目的のため、及びシールド性能のために、金属ケースに接触するタブを有している。例えば輸送時又はその他の状況の間に、本発明の分離可能なヘッダハウジングは、損傷するか、又は一般に内側ハウジングを保護できなくなる可能性がある。本発明の分離可能なヘッダハウジングは、シールド部材を備えた外側シェルを含むが、容易に整備又は交換できることが求められる。すなわち、本発明においては、物理的損傷により、又は保護(すなわち、シールド又はシールによる保護)ができないために、ヘッダハウジング(シールド部材を備えた外側シェル)、を修理又は交換する必要にユーザが気づいたとき、又は必要になったとき、本発明の内側ハウジングは、金属ケースから容易かつ効率的に分離、分解、又は取り外され、内側ハウジングからロック解除される。本発明はさらに、損傷したヘッダハウジングを内側ハウジングからロック解除、分離、分解、又は取り外す方法に関する。ヘッダハウジングと内側ハウジングはそれぞれ、他方からの係合を解除してヘッダハウジングのロックを解除するラッチ部材を有する。ヘッダコネクタアセンブリの損傷したヘッダハウジングを分離、分解、又は取り外す本発明のこのような方法は、容易かつ効率的に行われる。すなわち、本発明のヘッダハウジングは、損傷したり使用不能になったりした場合、ドライバ又は工具を使用することによって、金属ケースから容易かつ効率的に分離、分解、又は取り外され、また内側ハウジングからロックが解除され、ユーザによって整備又は交換されることになる。
【0011】
さらに、本発明では、本発明のヘッダハウジングが整備又は修理のために内側ハウジングから分離、分解、又は取り外されるとき、内側ハウジングは、その関連又は対応する電気機器に接続されたままであり、金属ケースの開口内にある。
【0012】
その上、本発明において、交換又は整備のため、分離、分解、又は取り外された後に、本発明における修理済みのヘッダハウジング(シールド部材を備えた修理済みの外側シェルを含む)又は本発明における新しいヘッダハウジング(シールド部材を備えた新しい外側シェルを含む)が、ボルトによって金属ケースに容易且つ効果的に取り付け、組み立て、又は装着し直され、ヘッダコネクタアセンブリの内側ハウジングにロックされる。
【0013】
さらに、本発明においては、ヘッダコネクタアセンブリの修理済み又は交換済みのヘッダハウジングが内側ハウジングに取り付けられ、組み立てられ、又は装着し直され、内側ハウジングにロックされるとき、内側ハウジングは、関連する又は対応する電気機器に接続されたままである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、ヘッダコネクタアセンブリ用の本発明の分離可能なヘッダハウジングの斜視図であり、ヘッダコネクタは、金属ケース及びその後好適には電気機器と接続されたままである内側ハウジングから分離、分解、又は取り外されようとする位置にある。
【
図2A】
図2は、
図1の2A-2A線に沿った断面図であり、本発明の分離可能なヘッダハウジングが、金属ケース及びその後好適には電気機器に接続されたままとなる内側ハウジングから容易且つ効果的に分離、分解、又は取り外せるようにするための構造的配置又は態様を示している。
【
図2B】
図2Bは、
図2Aに示される鎖線の長方形の拡大部分に沿った断面立面図であり、本発明の分離可能なヘッダハウジングが、金属ケース及びその後好適には電気機器に接続されたままとなる内側ハウジングから容易且つ効果的に分離、分解、又は取り外せるようにするための構造的配置又は態様をより具体的に示している。
【
図3】
図3は、ヘッダコネクタアセンブリ用の本発明の分離可能なヘッダハウジングが、金属ケース及びその後好適には電気機器に接続されたままである内側ハウジングから分離、分解、又は取り外される構造的配置又は態様を示す断面立面図である。
【
図4】
図4は、ヘッダコネクタアセンブリ用の本発明の分離可能なヘッダハウジングが、金属ケース及びその後好適には電気機器に接続されたままである内側ハウジングに取り付け、組み立て、又は装着し直されようとしている構造的配置又は態様を示す断面立面図である。
【
図5】
図5は、ヘッダコネクタアセンブリ用の本発明の分離可能なヘッダハウジングが、金属ケース及びその後好適には電気機器に接続されたままである内側ハウジングに取り付け、組み立て、又は装着し直されていることを示す斜視図である。
【
図6】
図6は、タブを有する金属シールド部材を備えた本発明のヘッダハウジングを示す斜視図である。
【
図7】
図7は、完全に組み立てられたヘッダコネクタアセンブリの斜視図であり、内側ハウジングが挿入され、内側ハウジングに端子及びバスバーが装着された状態の本発明のヘッダハウジングを示している。
【
図8】
図8は、金属ケース及びその後好適には電気機器に接続されたままである内側ハウジング用の本発明の分離可能なヘッダハウジングを分離、分解、又は取り外すステップを示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、ヘッダコネクタアセンブリ用の本発明の分離可能なヘッダハウジングを、金属ケース及びその後好適には電気機器に接続されたままである内側ハウジングに取り付け、組み立て、又は装着し直すステップを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、全体として参照符号100で参照されるが、本発明の完全に組み立てられたシールドされたシールヘッダコネクタアセンブリを例示している。シールドされたシールヘッダコネクタアセンブリ100は、ヘッダハウジング1、金属シールド部材8、及び内側ハウジング10から構成される。
【0016】
ヘッダハウジング1は、外側シェル5及び金属シールド部材8から構成される。外側シェル5は、一体に形成され、一体成型され、且つ非溶接の構造であるが、外側シェル5は、上部シェル本体6及びベース部材3から構成される。ヘッダハウジング1は金属シールド部材8を有しているが、それは外側シェル5内に挿入又は一体成型されている。すなわち、金属シールド部材8は、外側シェル5内及び中に、挿入され、及び/又は一体成型されて固定されている。ヘッダコネクタアセンブリ100の内側ハウジング10も、一体に形成され、一体成型され、且つ非溶接の構造である。内側ハウジング10は、コネクタアセンブリ100が完全に組み立てられた際に、ヘッダハウジング1内、外側シェル5内、及び金属シールド部材8内に存在する。したがって、金属シールド部材8は、ヘッダハウジング1及び外側シェル5内にある内側ハウジング10の一部を包囲してシールドするように設けられている。
【0017】
金属シールド部材8は、シールドを効果的にグランドするためのタブ9も有している。タブ9は、外側シェル5の下端から突出しており、ヘッダハウジング1が金属ケース35に装着された際に(
図2A及び
図6参照)、金属ケース35に接触し、及び金属ケース35の開口37内にあってもよい。タブ9は、金属ケース35と接触するが、これにより金属シールド部材8に対するグランド方式又はグランド要素を提供する。タブ9のグランドは、金属シールド部材8のシールド性能又は効果を補助する。金属シールド部材8は、EMI(電磁干渉)、電気的放射(electrical emission)又は電気的生成力(electrical generation forces)、他の電磁スペクトラム等からの内側ハウジング10のシールドを提供する。金属シールド部材8の上端は、シールド又はグランド手段を有する他のコネクタハウジング(図示せず)が、ヘッダハウジング1、外側シェル5及び金属シールド部材8に設けられ又は接続された際には、必要に応じて、さらにグランド方式に適応又は作用するようにしてもよい。
【0018】
内側ハウジング10は、上端部11に、少なくとも1つの金属コンタクト又はピンを特定の間隔(図示せず)を空けて保持し、(
図7に参照されるように)金属ケース35より下に延びている下端部14に、バスバー17及び端子16を付加的に有する。加えて、内側ハウジング10は、金属ケース35内の開口37内に、及びそれを貫通するように位置する。
【0019】
ヘッダハウジング1は、ベース部材3を有しているが、使用のためにシールドされたシールヘッダコネクタ組立体100が完全に組み立てられた際に、金属ケース35の上面上にボルト20によって効果的に固定され、内側ハウジング10とロックされる。外側シェル5の上部シェル本体6は、内側ハウジング10の上部の側部(内側ハウジング10の、金属ケース35よりも上で上部シェル本体6内部の部分)を保護する。同様に、ヘッダハウジング1の金属シールド部材8は、内側ハウジング10上部の側部(内側ハウジング10の、金属ケース35よりも上で外側シェル5内部の部分)を保護する。内側ハウジング10は、その上端11において(端子、電源アセンブリ、高電圧及びインターロックループ(HVIL)アセンブリ等を含む本体等の)電装部品(図示せず)に接続されてもよいが、それらは、今度は電気機器(図示せず)に接続され得る。同様に、内側ハウジング10は、その下端14において(端子、電源アセンブリ、高電圧及びインターロックループ(HVIL)アセンブリ等を含む本体等の)電装部品13に接続されてもよいが、それらは、今度は電気機器(図示せず)に接続され得る。
【0020】
図1は、本発明のヘッダハウジング1の斜視図であるが、本発明の外側シェル5は、ヘッダハウジング1と外側シェル5の内部に内側ハウジング10を有しており、第1に、固定ボルト20を緩め、また取り外すことにより金属ケース35からの固定が解除され、第2に、内側ハウジング10からロック解除され、分離され、分解され、又は取り外されることにより、金属ケース35から容易に且つ効果的に取り外される(
図2A参照)。内側ハウジング10は電装部品13に接続されたままであることが望ましい。
【0021】
本発明のヘッダハウジング1において、外側シェル5及び金属シールド部材8により、ヘッダコネクタアセンブリ100の満足な性能及び/又は使用性能に影響を与える、物理的衝撃、外部汚染物質、又は他の有害な外的要因のいずれかによる外的損傷から内側ハウジング10がシールド及びシールされる。例えば、輸送又は他の状況の間に、本発明のヘッダハウジング1は、物理的衝撃により損傷したり、あるいは一般に使用できなくなったり、例えば、内側ハウジング10を保護できなくなり得る(シール又はシールドできない)が、本発明のヘッダハウジング1は、容易且つ効果的に整備又は交換することができる。すなわち、物理的損傷又は内側ハウジング10を保護(つまりシールド又はシール)できないために、本発明のヘッダハウジング1、金属シールド部材8を備えた外側シェル5の整備や交換が必要になった場合、ヘッダハウジング1を内側ハウジング10から容易且つ効果的にロック解除、分解、分離又は取り外しでき、その一方で、好適には内側ハウジング10が、関連する又は対応する電気機器13に取り付けられたままにされることが重要且つ必要不可欠である。
【0022】
図1にさらに例示するように、本発明の金属シールド部材8を備えたヘッダハウジング1が、損傷したり、整備や修理が必要となったりした場合、外側シェル5及び金属シールド部材8を備える損傷したヘッダハウジング1は、金属ケース35にねじ込まれたボルト20を緩めて取り外すことにより、金属ケース35から容易且つ効果的に分解、分離、又は取り外すことができるが、各ボルト20は、外側シェル5のベース部材3の開口25のそれぞれ嵌め込まれた金属製圧縮リミッタ23の対応する1つに挿通されている。本発明のヘッダハウジングは、外側シェル5を備えているが、このように、金属ケース35から固定解除される。すなわち、もはやボルト20によって金属ケース35に固定されなくなる。
【0023】
図2Aは、
図2Aに示される鎖線の拡大部分Aに沿った断面立面図であり、本発明の分離可能なヘッダハウジング1が、好適には関連する又は対応する電気機器13に接続されたままにされる内側ハウジング10から容易且つ効果的にロック解除、分離、分解、又は取り外されるようにするための構造的配置又は態様をより具体的に示している。
図2Aにおける鎖線の拡大部分により具体的に示されるように、ヘッダハウジング1は、外側シェル5を備えるが、外側シェル5の内側に延びる係合部分45を有するラッチ部材40を含み、その一方で、内側ハウジング10は、内側ハウジング10の外側に延びる係合部分55を有する別のラッチ部材50を含む。
【0024】
図2Bにより具体的に例示されるように、ヘッダハウジング1のラッチ部材40の係合部分45は、内側ハウジング10の別のラッチ部材50の係合部分55に、分離可能又は取り外し可能に係合される。ラッチ部材40は、好適且つ堅牢に、弾性的に、ヘッダハウジング1の外側シェル5に固定され、実質的に平坦な延長部48を有する。別のラッチ部材50は、好適には内側ハウジング10からある距離だけ離れて延び、この別のラッチ部材50が可撓性又は弾性をもつことによって、この別のラッチ部材50の係合部分55は、この別のラッチ部材50の係合部分55の実質的に平坦な延長部58が、ヘッダハウジング1の外側シェル5のラッチ部材40の実質的に平坦な延長部48と可撓的に又は弾性的に係合するよう、移動可能となっている。別のラッチ部材50の係合部分55は、下方及び外方に傾斜した上面65を備えた上部分60を有する。
【0025】
ラッチ部材40の係合部分45と、別のラッチ部材50の係合部分55とが互いに係合すると、
図2Bに例示されるように、ヘッダハウジング1は、外側シェル5及び金属シールド部材8を備えているが、内側ハウジング10と係合され、ロックされるようになるが、その一方で、内側ハウジング10は、好適には電気機器13に接続されたままである。ラッチ部材40の係合部45を別のラッチ部材50の係合部分55から外すようにするのが望ましい場合、装置(例えば、ドライバ、工具等)を、
図2Bの矢印で示されるように、ヘッダハウジング1の外側シェル5内、及びラッチ部材50の係合部分55の下方及び外方へ傾斜した上面65上に挿入し、この可撓性又は弾性のある別のラッチ部材50の係合部分55の実質的に平坦な延長部58を、ラッチ部材40の係合部分45の実質的に平坦な延長部48から離れるように移動、ロック解除、又は係合解除することを可能とする。この結果として、係合部分55は係合部分45から係合解除されることとなり、それに引き続いて、外側シェル5及び金属シールド部材8を備えたヘッダハウジング1が内側ハウジング10からロック解除、分解、分離、又は取り外されることが可能となり、その一方で、内側ハウジング10は、好適には金属ケース35の開口37内に留まったままであり、関連する電気機器13に接続されたままである。
【0026】
上述の、外側シェル5及びシールド部材8を備えたヘッダハウジング1を内側ハウジング10からロック解除、分解、取り外し、又は離脱し、その一方で内側ハウジング10を好適には関連する又は対応する電気機器13に接続されたままにすることは、外側シェル5及びシールド部材8を備えた本発明のヘッダハウジング1が、物理的衝撃、外部汚染物質の侵入、有害な外的損害により損傷した場合、又は、一般に、その内部に収容された内側ハウジング10を保護できなくなった場合に望ましい。
【0027】
ラッチ部材50の係合部分55をラッチ部材40の係合部分45から係合解除すると、固定されていないヘッダハウジング1は、
図3に例示(矢印参照)するように、内側ハウジング10が好適には関連する電気機器13に接続されたままで、内側ハウジング10からロック解除、分解、分離、又は取り外される。
図3にも示すように、外側シェル5は持ち上げられ、ベース部材3は(
図3の矢印に示されるように)金属ケース35との接触を失い、ヘッダハウジング1はこのようにして金属ケース35から取り外される。その後、外側シェル5及び金属シールド部材8を備えたヘッダハウジング1は、ユーザにより整備され、修理され、又は新しいものと交換される。また、新しいものと交換される場合、外側シェル5を備えたヘッダハウジング1は、好適には新しい金属シールド部材5を内部に有している。
【0028】
外側シェル5及び金属シールド部材8を備えたヘッダハウジング1が整備、修理、又は交換された後、整備済み、修理済み、交換済み、又は交換済みか新しい金属シールド部材8を恐らく備えた新しいヘッダハウジング1は、
図4に示すように、金属ケース35に装着し直され(
図4の矢印を参照)、また内側ハウジング10に取り付けられるが、内側ハウジング10は、好適には関連又は対応する電気機器13に接続されたままである。整備済み、修理済み、交換済み、又は新しいヘッダハウジング1は、
図4の矢印で示されるように、金属ケース35の上面に向かう方向に押圧される。その上で、ヘッダハウジング1は内側ハウジング10と係合するが、シールド部材8のラッチ部材40の係合部分45は、内側ハウジング10のラッチ部材55の可撓性又は弾性のある係合部分55を先ず内側に向けて押圧し、そうすると、下方に移動を継続する間に、ラッチ部材40の係合部分45の実質的に平坦な延長部48が、可撓性又は弾性のあるラッチ部材50(
図2Bも参照)の係合部分55の実質的に平坦な延長部58に係合し、また、好適には、ラッチ部材40、50が完全にロック又は係合したことを示唆するクリック音が聞こえる。ラッチ部材40、50が係合すると、整備済み、修理済み、交換済み、又は新しいヘッダハウジング1が、
図5に示すように、内側ハウジング10の内側ハウジング10に効果的に固定、装着、及びロックされる。
【0029】
図5において、整備済み、修理済み、交換済み、又は新しいヘッダハウジング1が金属ケース35上に戻される又は装着し直されると、ボルト20が次いで金属製圧縮リミッタ23のそれぞれに対応するものに挿通され、そして、ボルト20はそれぞれ、金属ケース35にねじ込まれるか堅固に取り付けられるかする。これは、内側ハウジング10がヘッダハウジング1にロックされたまま、関連する又は対応する電気機器13に接続されたまま行われる。
【0030】
ヘッダハウジング1を分離するための本発明の方法を
図8に示すが、ステップ1において、ユーザは内側ハウジング10の外側シェル1が整備又は修理が必要であると決定する。ステップS2において、ヘッダハウジング1を金属ケース35に取り付けているボルト20を、ねじを外す/緩めて取り外す(
図1も参照)。次いで、内側ハウジング10の可撓性又は弾性のあるラッチ50は、ステップS3において、ヘッダハウジング1のラッチ40からロック解除される(
図2A及び
図2Bも参照)。その後、ステップS4において、内側ハウジング10の可撓性のラッチ50が、ヘッダハウジング1のラッチ40から、一旦係止解除又は接続切り離しされると、ヘッダハウジング1は内側ハウジング10から分離又は取り外される(
図3も参照)。外側シェル5及び金属シールド部材8を備えたヘッダハウジング1は、次いでステップS5において、整備され、修理され、又は交換される。
【0031】
上述の(
図8に示す)ステップS1からS5は、内側ハウジング10が関連する電装部品13に接続されたままの間に行われる又は起きることが好ましい。
【0032】
図9は、ステップS5においてヘッダハウジング1が整備、修理、又は交換された後の、本発明における、ヘッダハウジング1を内側ハウジング10及び金属ケース35上に組み立てる方法を示している。整備済み、修理済み、交換済み又は新しいヘッダハウジング1は、ステップS6において、内側ハウジング10に係合又は取り付られる(
図4も参照)。ステップS7において、内側ハウジング10の可撓性のラッチ50が、ヘッダハウジング1のラッチ40にロック又は係止され、ヘッダハウジング1は、内側ハウジング10に効果的にロックされる。その後、ステップS8において、ボルト20が金属製圧縮リミッタ23のそれぞれに対応するものに配置され、引き続いてヘッダハウジング1及びそのベース部材3を金属ケース35に堅固に取り付け又は装着するように、金属ケース35に締め付けられ、又は固定される。
【0033】
図8における上述のステップ(S1からS5)におけるように、上述のステップ、(
図9に示す)ステップS5からS8は、内側ハウジング10が関連する又は対応する電装部品13に接続されたままの間に行われる又は起きることが好ましい。
【0034】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の設計変更や構成変更等を行うことができる。
【国際調査報告】