(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-18
(54)【発明の名称】飲料の調製のためのカプセル
(51)【国際特許分類】
B65D 85/804 20060101AFI20241010BHJP
【FI】
B65D85/804 100
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024520790
(86)(22)【出願日】2022-10-26
(85)【翻訳文提出日】2024-04-04
(86)【国際出願番号】 EP2022079900
(87)【国際公開番号】W WO2023072999
(87)【国際公開日】2023-05-04
(32)【優先日】2021-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590002013
【氏名又は名称】ソシエテ・デ・プロデュイ・ネスレ・エス・アー
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140453
【氏名又は名称】戸津 洋介
(74)【代理人】
【識別番号】100168734
【氏名又は名称】石塚 淳一
(72)【発明者】
【氏名】アベグレン, ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ガラフ, ニコラ
(72)【発明者】
【氏名】ハウスマン, ミカエル カールハインツ
(57)【要約】
カップ形状本体1と、カップ形状本体を閉じるカバー2と、カバーが封止する環状フランジ3とを備える、飲料調製デバイス10における飲料調製のためのカプセルであって、カップ形状本体は、底壁4と、管状側壁5と、フランジとを備え、底壁は、飲料調製デバイスの穿孔部材12によって穿孔されるのに好適な少なくとも流体注入部分7と、当該第1の流体注入部分を取り囲む少なくとも周囲部分13A、13Bとを備え、カップ形状本体は、セルロースパルプで作製されたセルロースパルプ層14と、酸素バリアライナー15とを備える、カプセルにおいて、流体注入部分のセルロースパルプ層の剛性は、周囲部分のセルロースパルプ層の剛性よりも高く、流体注入部分のセルロースパルプ層は、超音波硬化されたセルロースパルプを含み、流体注入部分の超音波硬化されたセルロースパルプの密度は、周囲部分のセルロースパルプの密度に対して増大している、カプセル。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カップ形状本体(1)と、前記カップ形状本体(1)を閉じるためのカバー(2)と、前記カバー(2)が封止するための環状フランジ(3)とを備える、飲料調製デバイス(10)における飲料の調製のためのカプセルであって、
前記カップ形状本体(1)は、底壁(4)と、管状側壁(5)と、前記フランジ(3)とを備え、
前記底壁(4)は、前記飲料調製デバイス(10)の穿孔部材(12)によって穿孔されるのに好適な少なくとも流体注入部分(7)と、前記第1の流体注入部分(7)を取り囲んでいる少なくとも周囲部分(13A、13B)とを備え、
前記カップ形状本体(1)は、セルロースパルプで作製されたセルロースパルプ層(14)と、酸素バリアライナー(15)とを備える、カプセルにおいて、
前記流体注入部分(7)の前記セルロースパルプ層(14)の剛性が、前記周囲部分(13A、13B)の前記セルロースパルプ層(14)の剛性よりも高く、
前記流体注入部分(7)の前記セルロースパルプ層(14)が、超音波硬化されたセルロースパルプを含み、
前記流体注入部分(7)の前記超音波硬化されたセルロースパルプの密度が、前記周囲部分(13A、13B)の前記セルロースパルプの密度に対して増大している、
ことを特徴とする、カプセル。
【請求項2】
前記流体注入部分(7)の密度D1と前記周囲部分(13A、13B)の密度D2との差は、D1の0.1%~D1の20%である値であり、すなわち、
0.1%D1≦(D1-D2)≦20%D1であり、
より好ましくは、前記流体注入部分(7)の前記密度D1と前記周囲部分(13A、13B)の前記密度D2との前記差が、D1の5%~D1の10%である値であり、すなわち、
5%D1≦(D1-D2)≦10%D1である、
請求項1に記載のカプセル。
【請求項3】
前記流体注入部分(7)の前記超音波硬化されたセルロースパルプは、以下の特徴:
前記流体注入部分(7)の前記超音波処理されたセルロースパルプの繊維の水素結合の量及び/又は角質化値が、前記流体注入部分(7)を取り囲んでいる前記周囲部分(13A、13B)の前記セルロースパルプの超音波処理されていない繊維の水素結合の量及び/又は角質化値に対して増大している;
前記流体注入部分(7)の前記超音波処理されたセルロースパルプの前記繊維の配向が、前記流体注入部分(7)を取り囲んでいる前記周囲部分(13A、13B)の前記セルロースパルプの前記超音波処理されていない繊維の配向と異なる;
前記流体注入部分(7)の前記超音波処理されたセルロースパルプの前記繊維の保水値(WRV)が、前記流体注入部分(7)を取り囲んでいる前記周囲部分(13A、13B)の前記セルロースパルプの前記超音波処理されていない繊維の保水値に対して減少している、
のうちの1つ以上を含む、請求項1又は2に記載のカプセル。
【請求項4】
前記カップ形状本体(1)の前記セルロースパルプ層(14)のみが超音波硬化されており、前記カップ形状本体(1)の前記酸素バリア層(15)は超音波処理されていない、請求項1~3のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項5】
前記カップ形状本体(1)は、80重量%~100重量%の範囲の割合でセルロース繊維を含むセルロースパルプで作製される、請求項1~4のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項6】
前記流体注入部分(7)の前記超音波硬化されたセルロースパルプ層(14)の厚さは、前記周囲部分(13A、13B)の前記セルロースパルプ層(14)の前記厚さに対して20%~70%、好ましくは50%減少している、請求項1~5のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項7】
前記酸素バリアライナー(15)は、熱成形可能なポリマーを含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項8】
前記カップ形状本体(1)の前記セルロース層(14)、前記酸素バリアライナー(15)、及び/又は前記カバー(2)は、家庭で堆肥化可能な材料で作製される、請求項1~7のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項9】
前記カプセルは、使い捨てコーヒーカプセルである、請求項1~7のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項10】
飲料調製デバイス(10)における請求項1~9のいずれか一項に記載のカプセルの使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料調製デバイスにおける飲料の調製のためのカプセルに関する。カプセルはカップ形状本体を備え、少なくとも当該本体はセルロースパルプ系材料から成形される。
【背景技術】
【0002】
セルロースパルプ系材料から作製された容器又はカプセルが、飲料調製デバイスの分野において知られている。少なくともある期間にわたって、カプセル内の飲料物質の品質を維持することができるセルロースパルプ系材料も知られている。飲料製造デバイスにおいて飲料を調製するための使い捨てカプセルも知られている。
【0003】
これらのセルロースパルプ系の使い捨てカプセルは、他の材料で作製されたカプセルと比較して、環境影響を低減する見込みがある。
【0004】
飲料調製デバイスで使用される既知のセルロースパルプ系のカプセルは、典型的には、飲料調製プロセス中にカプセルを封入する部材と、飲料の調製のためにカプセルにおける水の注入とを備える。
【0005】
既知の紙カプセルでは、水注入部材がカプセルのカップ形状本体の専用部分を穿孔するとき、カップ形状本体のこの専用部分が、多くの場合には、カップ形状本体全体もまた、その形状を保持せず、例えば内向きに潰れることが起こり得る。
【0006】
これは、注入部材にカップ形状本体の壁を穿孔させない、又は部分的にしか穿孔させない可能性があり、これにより、場合によっては、飲料調製デバイスの内側でカプセルをブロックする、及び/又は水の不正確な注入、したがって飲料の不正確な送出を引き起こす可能性がある。
【0007】
本発明は、セルロースパルプ系材料で作製されたカプセルの、通常の飲料調製デバイスの既知の穿孔要素によって穿孔される能力を改善することを目的とする。
【発明の概要】
【0008】
請求項1に記載の本発明は、カップ形状本体と、カップ形状本体を閉じるためのカバーと、カバーが封止するための環状フランジとを備える、飲料調製デバイスにおける飲料の調製のためのカプセルである。
【0009】
カップ形状本体は、底壁と、管状側壁と、フランジとを備える。底壁は、飲料調製デバイスの穿孔部材によって穿孔されるのに好適な少なくとも流体注入部分と、当該第1の流体注入部分を取り囲んでいる少なくとも周囲部分とを備える。
【0010】
カップ形状本体は、セルロースパルプで作製されたセルロースパルプ層と、酸素バリアライナーとを備える。
【0011】
本発明によれば、流体注入部分のセルロースパルプ層の剛性は、周囲部分のセルロースパルプ層の剛性よりも高く、流体注入部分のセルロースパルプ層は、超音波硬化されたセルロースパルプを含む。
【0012】
本発明によれば、流体注入部分の超音波硬化されたセルロースパルプの密度は、当該周囲部分のセルロースパルプの密度に対して増大している。
【0013】
本発明の好ましい実施形態において、流体注入部分の密度D1と周囲部分の密度D2との差は、D1の0.1%~D1の20%である値であり、すなわち、
0.1%D1≦(D1-D2)≦20%D1であり、
より好ましくは、流体注入部分の密度D1と周囲部分の密度D2との差が、D1の5%~D1の10%である値であり、すなわち、
5%D1≦(D1-D2)≦10%D1である。
【0014】
更に好ましい実施形態では、流体注入部分の超音波硬化されたセルロースパルプは、以下の特徴:
流体注入部分の超音波処理されたセルロースパルプの繊維の水素結合の量及び/又は角質化値が、当該流体注入部分を取り囲んでいる周囲部分のセルロースパルプの超音波処理されていない繊維の水素結合の量及び/又は角質化値に対して増大している;
流体注入部分の超音波処理されたセルロースパルプの繊維の配向が、当該流体注入部分を取り囲んでいる周囲部分のセルロースパルプの超音波処理されていない繊維の配向と異なる;
流体注入部分の超音波処理されたセルロースパルプの繊維の保水値(WRV)が、当該流体注入部分を取り囲んでいる周囲部分のセルロースパルプの超音波処理されていない繊維の保水値に対して減少している、のうちの1つ以上を含む。
【0015】
別の好ましい実施形態によれば、カップ形状本体のセルロースパルプ層のみが超音波硬化されており、カップ形状本体の酸素バリア層は超音波処理されていない。
【0016】
本発明の更に好ましい態様によれば、カップ形状本体は、80重量%~100重量%の範囲の割合でセルロース繊維を含むセルロースパルプで作製される。
【0017】
更に好ましい実施形態では、当該流体注入部分の超音波硬化されたセルロースパルプ層の厚さは、周囲の超音波処理されていない部分のセルロースパルプ層の厚さに対して20%~70%、好ましくは50%減少している。
【0018】
本発明の更に好ましい態様によれば、酸素バリアライナーは、熱成形可能なポリマーを含む。
【0019】
本発明のカプセルは、使い捨てコーヒーカプセルであることが好ましいが、これに限定されない。
【0020】
本発明によれば、飲料調製デバイスにおける前述したカプセルの使用も開示される。
【0021】
本発明の文脈において、用語「セルロースパルプ」は、80重量%~100重量%の範囲の割合でセルロース繊維を含むパルプを指す。
【0022】
用語「セルロース繊維」は、木材及び/又は木材を含まない資源を有する繊維を指す。繊維は、非限定的な例として、硬質木材セルロース繊維、軟質木材セルロース繊維、小麦繊維、トウモロコシ繊維、バガス繊維、竹繊維、ヘンプ繊維、綿繊維、他の類似の野菜繊維若しくは植物繊維、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
【0023】
セルロースパルプで作製されるカップ形状本体は、1つの層、好ましくは複数の層からなる少なくとも1つの酸素バリアライナーを含む。
【0024】
酸素バリアライナーは、例えば、化石源若しくは非化石資源のポリマー又はBioSourceポリマーを含む、既知の単層ポリマーライナー又は多層ポリマーライナーで作製され、カプセルのセルロースパルプのカップ形状本体の内面に取り付けられる。
【0025】
好ましい多層バリアライナーは、酸素バリア特性及び/又は水分バリア特性を有するコア層を含み、このコア層は、当該バリアライナーをセルロースパルプ材料に封止するための封止層によって取り囲まれている。
【0026】
酸素バリアライナーは、非限定的な例として、以下の層:
ポリブチレンサクシネート(PBSA/bioPBS)、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)、デンプン、セルロース誘導体、ポリ乳酸(PLA)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、又はこれらの組み合わせのリスト内で選択される生分解性ポリマーを含む最外ポリマー層;
生分解性の変性ポリオレフィン又は官能化ポリオレフィンを含む第1のタイ層;
ブテンジオールビニルアルコールコポリマー(BVOH)、ポリビニルアルコール(PVOH)、又はこれらの組み合わせのリスト内で選択されるポリマーを含むバリア層;
生分解性の変性ポリオレフィン又は官能化ポリオレフィンを含む第2のタイ層;
ポリブチレンサクシネート(PBSA)、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)、デンプン、セルロース誘導体、ポリ乳酸(PLA)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、又はこれらの組み合わせのリスト内で選択される生分解性ポリマーを含む最内ポリマー層、のうちの1つ以上を含む。
【0027】
カバーは、既知の材料で作製され、好ましくはポリマーフィルム膜である。
【0028】
カバーは、平坦であってもよく、すなわち三次元形状に形成されていなくてもよい。
【0029】
カバーは、原材料を充填した後にカップ形状本体の開口部を閉じるために、カップ形状本体の開口部の封止層上に封止される。
【0030】
カプセルのカップ形状本体は、乾燥セルロースパルプ又は湿潤セルロースパルプを、好ましくは湿潤セルロースパルプをモールド内でモールド成形することによって得られることが好ましい。
【0031】
好ましくは、カプセルのカップ形状本体がモールド成形された後、上述の「バリアライナー」が当該本体の内面及び/又は外面上に積層される。
【0032】
好ましくは、カバー及びカップ形状本体の両方のための酸素に対するバリアは、飲料原材料の性質に応じて十分な賞味期限を提供するように選択される。例えばコーヒーの場合、予想される賞味期限は12ヶ月であり得る。
【0033】
好ましくは、カップ形状本体のセルロース層、酸素バリアライナー、及び/又はカプセルのカバーは、家庭で堆肥化可能な材料で作製される。本発明によるカプセルは、通常、国の規制に従って公的なリサイクル施設で計画実行されるリサイクルプロセスにおいて(例えば、紙リサイクルストリームにおいて、又は一般的な生ごみリサイクル若しくは処理ストリームにおいて)リサイクルされることが意図される。しかしながら、カプセルが自然界、家庭の堆肥化可能な廃棄物、又は埋立地に置かれる場合、当該カプセルは、自然界に天然に存在する温度及び湿度の条件下で細菌によって分解される準備が自然に整っている材料で設計される。このようにすると、そのようなカプセルは、家庭での堆肥化能力の規格によって定義された条件内では、自然に留まらず、短期間(原則として数週間)で自然に消失することが保証される。より正確には、家庭での堆肥化能力は、現在、国家レベルで、主に国際規格EN 13432に基づいて明確に定義されている。したがって、それらは、本明細書において更に詳細に定義する必要はない。これらの規格に準拠した材料又は製品は、それらの家庭での堆肥化能力を示す適合マークによって認識することができる。国家レベルでの家庭での堆肥化能力のいくつかの例は、以下のものを含むが、これらに限定されない。認定者TUV AUSTRIA BELGUIMは、そのような家庭での堆肥化能力の認定スキームを提供し、DIN CERTCOは、オーストラリア規格AS 5810による家庭での堆肥化能力のための認定を提供する。イタリアは、周囲温度での堆肥化に関する国家規格、UNI 11183:2006を有する。2015年11月に、フランス規格「NF T 51-800 プラスチック-家庭での堆肥化に好適なプラスチックに関する仕様(Plastics-Specifications for plastic suitable for home composting)」が導入された。この規格は、DIN CERTCOスキームでカバーされている。
【0034】
飲料の調製は、流体物質をカプセルに収容された原材料と混合することによって得られる。好ましくは、原材料は、焙煎して挽いたコーヒー、固形状の又は非固形状の、可溶性粉末コーヒー、又は葉茶のリストから選択される。乳製品原材料(例えば、牛乳又はクリーマー)も提供することができ、チョコレート、果汁、スープ、野菜ジュース、ブイヨン、スムージー、ピュレー、クーリ、クリーム、チコリ、オオムギ、料理用補助物、スープ原材料、乳児用フォーミュラ、又はこれらの組み合わせも、粉末可溶性形態、様々な粘度を有する液体濃縮形態、又はゲル形態で提供することができる。
【0035】
最も好ましくは、飲料原材料は焙煎して挽いたコーヒーである。
【0036】
本発明のカプセルは、容器内に希釈液(例えば、熱水、冷水、周囲水)が供給されることなどによって、飲料及び/又は食品調製デバイスと典型的に相互作用し得る。そのような希釈液は、飲料原材料と混合する、又は他の方法で相互作用する。「希釈液と飲料原材料との混合」という表現により、カプセルに収容された全ての原材料が、飲料製品を得るために希釈液との一般的な混合動作(溶解、抽出、又は浸出)に適合する形態であることが意図される。このタイプのデバイスは、例えば、従来のNespresso(登録商標)カプセルの抽出に使用されるものである。
【0037】
好ましくは、カプセル本体及びカプセルのカバーによって画定されるキャビティは、本質的に無酸素であり、空の空間は、不活性ガス、例えば、窒素、酸化炭素、及びこれらの組み合わせなどで飽和されている。好ましくは、カプセルは、コーヒーに含有され、封止後にキャビティ内に放出されるガス、例えば、酸化炭素及び二酸化炭素などに起因して、大気圧を超えるガスの内圧を有する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
本発明の追加の特徴及び利点は、図面を参照して以下に記載の現在好ましい実施形態の説明において記載されており、この説明から明らかになる。
【
図2A】矢印W1によって示される
図2の部分の概略拡大図である。
【
図2B】矢印W2によって示される
図2の部分の概略拡大図である。
【
図3】製造プロセスの中間段階における
図1のカプセルの概略的な部分縦断面図である。
【
図4】飲料調製デバイスのカプセル封入部材に封入されているときの
図1のカプセルの概略的な部分縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
図1及び
図2に示されるカプセルは、カップ形状本体1と、カップ形状本体1を閉じるためのカバー2と、カバー2が封止するための環状フランジ3とを備える。カップ形状本体1は、底壁4と、管状側壁5と、フランジ3とを備える。底壁4は、飲料の調製のための飲料デバイス10の穿孔部材12(
図4では2つの穿孔部材が示されている)によって穿孔されるのに好適な少なくとも流体注入部分7(
図2ではその領域が破線で強調されている)と、当該第1の流体注入部分7を取り囲んでいる少なくとも第2の部分13A、13B(
図1では2つの第2の部分が示されている)とを備える。
【0040】
カップ形状本体1は、セルロースパルプで作製されたセルロースパルプ層14(
図2A)と、酸素バリアライナー15とを備える。
【0041】
本発明によれば、流体注入部分7のセルロースパルプ層14の剛性は、当該流体注入部分7を取り囲むカップ形状本体の部分13A、13Bのセルロースパルプ層14の剛性よりも高く、流体注入部分7の当該セルロースパルプ層14は、超音波硬化されたセルロースパルプを含む。この超音波硬化されたセルロースパルプは、流体注入部分7のセルロースパルプ層14の密度を、当該流体注入部分7を取り囲んでいるカップ形状本体の部分13A、13Bのセルロースパルプ層に対して増大させる。
【0042】
好ましくは、流体注入部分7の密度D1と周囲部分13A、13Bの密度D2との差は、D1の1%~D1の20%である値であり、すなわち、
0.1%D1≦(D1-D2)≦20%D1であり、
より好ましくは、流体注入部分7の密度D1と周囲部分13A、13Bの密度D2との差が、D1の5%~D1の10%である値であり、すなわち、
5%D1≦(D1-D2)≦10%D1である。
【0043】
流体注入部分7の増大した剛性、したがって増大した密度は、飲料調製中に、特にその底部4が穿孔部材12によって穿孔されるときに、カプセルがその初期形状を保持することを保証する。流体注入部分7の剛性は、通常のプラスチックカプセル又はアルミニウムカプセルの対応する部分の剛性と同様である。
【0044】
本発明によれば、「超音波硬化されたセルロースパルプ」は、カップ形状本体1の第1のセルロースパルプ層14の超音波処理を意味し、これは、超音波処理されていないカップ形状本体1の他の部分のパルプに対して、処理された部分のパルプの剛性を増大させることができる。
【0045】
流体注入部分7の超音波硬化されたセルロースパルプは、以下の特徴:
流体注入部分7の超音波処理されたセルロースパルプの繊維の水素結合の量及び/又は角質化値が、当該流体注入部分7を取り囲んでいるカップ形状本体の周囲部分13A、13Bのセルロースパルプの非超音波処理された繊維の水素の結合量及び/又は角質化値に対して増大している;
流体注入部分7の超音波処理されたセルロースパルプの繊維の配向が、当該流体注入部分7を取り囲んでいるカップ形状本体の周囲部分13A、13Bのセルロースパルプの超音波処理されていない繊維の配向と異なる;
流体注入部分7の超音波処理されたセルロースパルプの繊維の保水値(WRV)が、当該流体注入部分7を取り囲んでいるカップ形状本体の周囲部分13A、13Bのセルロースパルプの超音波処理されていない繊維の保水値に対して減少している、のうちの1つを含むことが見出された。
【0046】
超音波処理されたセルロースパルプ部分は、同じ部分が他の硬化方法、例えば、静的荷重圧縮方法で処理されたカプセルに対して、これらのカプセルが同一のセルロースパルプで作製されている場合に、際立った特徴を有することも見出された。
【0047】
カップ形状本体1は、好ましくは回転対称である。好ましくは、管状壁5は、円形断面を有し、環状フランジ3に向かって直径が増大する円錐台形状を有する。
【0048】
好ましくは、管状側壁5は、縦断面で見たとき、カップ形状本体1の長手方向軸線Aに対して傾斜している。
【0049】
底壁4は、好ましくは、浅い凹状容積を画定するように、第1の傾斜壁4A及び第2の壁4Bを備える。第1の傾斜壁4Aは、好ましくは、円形断面を有し、側壁5に向かって直径が増大する円錐台形状を有する。第2の壁4Bは、
図2に示されるように、好ましくは、平坦又は凸状である(キャビティ1Aの視点から、すなわち、キャビティ1Aに向かって突出している)。既に上述したように、カップ形状本体1の底壁4、好ましくはその傾斜壁4Aは、飲料の調製のために飲料デバイス10の穿孔部材12によって穿孔されるのに好適な流体注入部分7(その領域は、
図2において破線で強調されている)を備える。この流体注入部分7は、好ましくは環状形状を有し、傾斜壁4Aの幅T2の10%~100%である幅T1(
図2)を有する。流体注入部分7は、好ましくは傾斜壁4Aの環状形状部であるカップの底壁4の部分13A、13Bによって取り囲まれている。代替実施形態(図示せず)では、流体注入部分は、カップ形状本体の底壁4の端壁4Bに、例えば、端壁4Bの中心に設けることができる。更なる代替実施形態(図示せず)では、カップ形状本体の底壁4は、互いに分離された複数の注入部分を備える。
【0050】
流体注入部分は、図面に開示された環状のものとは異なる任意の好適な形状を有し得ることに留意されたい。
【0051】
図面に開示されていない代替実施形態では、超音波処理された流体注入部分は、傾斜壁4A全体にわたって、又は更に底壁4全体にわたって延び得る。
【0052】
環状フランジ3は、好ましくは平坦な壁3Aを備える。
【0053】
特に
図3に部分的に開示される飲料調製デバイス10は、移動可能な封入部材9と、カプセルのカバー2を支持するための支持プレート11とを備える。この支持プレート11は、液体穿孔部材1によってカプセル内に注入された液体がカプセル内に所定の圧力を生成するときに、カバー2を破り、飲料がカプセルから流出することを可能にする。
【0054】
当業者にとって通常であるように、封入部材9は、飲料調製デバイス内へのカプセルの導入を可能にする初期位置(図示せず)から、封入部材9及び支持プレート11がカプセルをしっかりと封入する淹出位置(
図3に示す)へと移動可能である。この位置において、加圧された液体は、飲料調製デバイス10の1つ以上の尖った穿孔部材12によって形成された開口部を通してカプセル内に注入される。
【0055】
これらの尖った穿孔部材12は、カップ形状本体1の底壁4をこの壁の注入部分7において穿孔するように設計されている。
【0056】
飲料調製デバイス10の動作、並びにその様々な構成要素の技術的特徴は、当業者によく知られており、したがって詳細には説明しない。
【0057】
前述したように、カップ形状本体1は、80重量%~100重量%の範囲の割合でセルロース繊維を含むセルロースパルプで作製される。
【0058】
用語「セルロース繊維」は、木材及び/又は木材を含まない資源を有する繊維を指す。繊維は、非限定的な例として、硬質木材セルロース繊維、軟質木材セルロース繊維、小麦繊維、トウモロコシ繊維、バガス繊維、竹繊維、ヘンプ繊維、綿繊維、他の類似の野菜繊維若しくは植物繊維、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
【0059】
酸素バリアライナー15は、少なくとも1つの層、好ましくはいくつかの層から作製される。
【0060】
好ましくは、酸素バリアライナー15は、酸素バリア特性及び/又は水分バリア特性を有するコア層を含み、このコア層は、当該バリアライナーをセルロースパルプ材料に封止するための封止層によって取り囲まれている。
【0061】
好ましい多層バリアライナーは、酸素バリア特性及び/又は水分バリア特性を有するコア層を含み、このコア層は、当該バリアライナーをセルロースパルプ上に封止するための封止層によって取り囲まれている。
【0062】
好ましくは、バリアライナー15は、少なくとも飲料物質を収容するためのキャビティ1A全体を画定するように、カップ形状本体1の全ての内面に設けられる。
【0063】
酸素バリアライナー15は、例えば、化石資源若しくは非化石資源のポリマー又はBioSourceポリマーを含む、既知の単層ポリマーライナー又は多層ポリマーライナーから作製され、カプセルのセルロースパルプのカップ形状本体の内面に取り付けられる。
【0064】
酸素バリアライナーは、非限定的な例として、以下の層:
ポリブチレンサクシネート(PBSA/bioPBS)、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)、デンプン、セルロース誘導体、ポリ乳酸(PLA)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、又はこれらの組み合わせのリスト内で選択される生分解性ポリマーを含む最外ポリマー層;
生分解性の変性ポリオレフィン又は官能化ポリオレフィンを含む第1のタイ層;
ブテンジオールビニルアルコールコポリマー(BVOH)、ポリビニルアルコール(PVOH)、又はこれらの組み合わせのリスト内で選択されるポリマーを含むバリア層;
生分解性の変性ポリオレフィン又は官能化ポリオレフィンを含む第2のタイ層;
ポリブチレンサクシネート(PBSA)、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)、デンプン、セルロース誘導体、ポリ乳酸(PLA)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、又はこれらの組み合わせのリスト内で選択される生分解性ポリマーを含む最内ポリマー層、のうちの1つ以上を含む。
【0065】
好ましくは、第1の最外ポリマー層は、10~50μmである厚さを有し、当該層は、10%~800%である破断点伸び、2.16kgの圧力で150℃において10分間測定した場合に2~4であるメルトフローレート(MFR)を有し、当該層は、80℃未満である融点温度を有する。
【0066】
好ましくは、第1のタイ層は、180℃~230℃である融点温度と、1~12μmである厚さとを有する。
【0067】
好ましくは、バリア層は、180℃~230℃である融点温度と、1~15μmである厚さとを有する。
【0068】
好ましくは、第2のタイ層は、180℃~230℃である融点温度と、1~10μmである厚さとを有する。
【0069】
好ましくは、最内ポリマー層は、10~50μmである厚さを有し、当該最内層は、10%~1000%である破断点伸び、2.16kgの圧力で10分間190℃で測定した場合に4~10であるメルトフローレート(MFR)を有し、当該層は、110℃~180℃である融点を有する。
【0070】
カバー2は、既知の材料で作製され、好ましくはポリマーフィルム膜である。
【0071】
カバー2は、平坦であってもよく、すなわち三次元形状に形成されていなくてもよい。
【0072】
カバー2は、好ましくは酸素バリア層を備える。
【0073】
本発明によれば、カプセルのカップ形状本体1は、乾燥セルロースパルプ又は湿潤セルロースパルプを、好ましくは湿潤セルロースパルプをモールド16(
図3)内でモールド成形することによって得られることが好ましい。
【0074】
好ましくは、カップ形状本体1のセルロース層14、その酸素バリアライナー15、及び/又はカバー2は、家庭で堆肥化可能な材料で作製される。本発明によるカプセルは、通常、国の規制に従って公的なリサイクル施設で計画実行されるリサイクルプロセスにおいて(例えば、紙リサイクルストリームにおいて、又は一般的な生ごみリサイクル若しくは処理ストリームにおいて)リサイクルされることが意図される。しかしながら、カプセルが自然界、家庭の堆肥化可能な廃棄物、又は埋立地に置かれる場合、当該カプセルは、自然界に天然に存在する温度及び湿度の条件下で細菌によって分解される準備が自然に整っている材料で設計される。このようにすると、そのようなカプセルは、家庭での堆肥化能力の規格によって定義された条件内では、自然に留まらず、短期間(原則として数週間)で自然に消失することが保証される。より正確には、家庭での堆肥化能力は、現在、国家レベルで、主に国際規格EN 13432に基づいて明確に定義されている。したがって、それらは、本明細書において更に詳細に定義する必要はない。これらの規格に準拠した材料又は製品は、それらの家庭での堆肥化能力を示す適合マークによって認識することができる。国家レベルでの家庭での堆肥化能力のいくつかの例は、以下のものを含むが、これらに限定されない。認定者TUV AUSTRIA BELGUIMは、そのような家庭での堆肥化能力の認定スキームを提供し、DIN CERTCOは、オーストラリア規格AS 5810による家庭での堆肥化能力のための認定を提供する。イタリアは、周囲温度での堆肥化に関する国家規格、UNI 11183:2006を有する。2015年11月に、フランス規格「NF T 51-800 プラスチック-家庭での堆肥化に好適なプラスチックに関する仕様(Plastics-Specifications for plastic suitable for home composting)」が導入された。この規格は、DIN CERTCOスキームでカバーされている。
【0075】
モールド成形プロセスは当業者にとって一般的であり、これ以上詳細には説明しない。
【0076】
このモールド成形プロセスによって、カップ形状本体1のセルロースパルプ層14のみが作製される。
【0077】
カップ形状本体1のセルロースパルプ層14が作製された後、好ましくはセルロースパルプを乾燥させているときに、このセルロースパルプ層15の、流体注入部分7が得られる部分が超音波処理される。
【0078】
この超音波処理のために、通常のソノトロード17(
図3)が使用され得る。好ましくは、ソノトロード17は、超音波振動を放射する活性部分17Aを有し、この活性部分は、流体注入部分7と同じサイズ及び形状を有する。好ましくは、ソノトロード活性部分17Aの幅T3は、流体注入部分7の幅T1(
図2)と同じである。
【0079】
本発明によれば、超音波振動は、0.1mm~1.5mmである初期厚さ、好ましくは約0.8mmの初期厚さを有する流体注入部分7に加えられる。
【0080】
好ましくは、超音波処理後、初期厚さは、20%~70%、より好ましくは50%減少している。
【0081】
本発明によれば、超音波振動は、20kHz~70kHzである周波数、好ましくは約35kHzの周波数で、セルロースパルプ層14の流体注入部分7に加えられる。
【0082】
本発明によれば、超音波振動は、13マイクロメートル~130マイクロメートルである振動の振幅で流体注入部分7に加えられる。
【0083】
本発明によれば、超音波振動は、0.1秒~1秒である期間、好ましくは約0.3秒である期間にわたって、流体注入部分7に加えられる。
【0084】
好ましくは、超音波処理中に、少なくともこの流体注入部分7に圧縮荷重も加えられる。例えば、圧縮荷重は、1000N~2000Nであり、好ましくは約1500Nである。
【0085】
好ましくは、カップ形状本体1の流体注入部分7の超音波処理後、酸素バリアライナー15は、当業者にとって通常の方法でカップ形状本体1の内面及び/又は外面に適用される。
【0086】
好ましくは、酸素バリアライナー15は熱成形可能なポリマーであり、カプセル本体1のセルロースパルプ層14上に熱成形される。
【0087】
したがって、超音波処理は、酸素バリアライナーに影響を与えない、及び/又は損傷を与えない。
【0088】
本明細書で述べるカプセルの現在の好ましい実施形態に対する様々な変更及び修正が、当業者には明らかとなる点を理解されたい。そのような変更及び変形は、添付の特許請求の範囲に包含される本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、実施することができる。例えば、カップ形状本体及び/又は流体注入部は、異なる形状を有してもよい。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カップ形状本体(1)と、前記カップ形状本体(1)を閉じるためのカバー(2)と、前記カバー(2)が封止するための環状フランジ(3)とを備える、飲料調製デバイス(10)における飲料の調製のためのカプセルであって、
前記カップ形状本体(1)は、底壁(4)と、管状側壁(5)と、前記フランジ(3)とを備え、
前記底壁(4)は、前記飲料調製デバイス(10)の穿孔部材(12)によって穿孔されるのに好適な少なくとも流体注入部分(7)と、前記第1の流体注入部分(7)を取り囲んでいる少なくとも周囲部分(13A、13B)とを備え、
前記カップ形状本体(1)は、セルロースパルプで作製されたセルロースパルプ層(14)と、酸素バリアライナー(15)とを備える、カプセルにおいて、
前記流体注入部分(7)の前記セルロースパルプ層(14)の剛性が、前記周囲部分(13A、13B)の前記セルロースパルプ層(14)の剛性よりも高く、
前記流体注入部分(7)の前記セルロースパルプ層(14)が、超音波硬化されたセルロースパルプを含み、
前記流体注入部分(7)の前記超音波硬化されたセルロースパルプの密度が、前記周囲部分(13A、13B)の前記セルロースパルプの密度に対して増大している、
ことを特徴とする、カプセル。
【請求項2】
前記流体注入部分(7)の密度D1と前記周囲部分(13A、13B)の密度D2との差は、D1の0.1%~D1の20%である値であり、すなわち、
0.1%D1≦(D1-D2)≦20%D1であり、
より好ましくは、前記流体注入部分(7)の前記密度D1と前記周囲部分(13A、13B)の前記密度D2との前記差が、D1の5%~D1の10%である値であり、すなわち、
5%D1≦(D1-D2)≦10%D1である、
請求項1に記載のカプセル。
【請求項3】
前記流体注入部分(7)の前記超音波硬化されたセルロースパルプは、以下の特徴:
前記流体注入部分(7)の前記超音波処理されたセルロースパルプの繊維の水素結合の量及び/又は角質化値が、前記流体注入部分(7)を取り囲んでいる前記周囲部分(13A、13B)の前記セルロースパルプの超音波処理されていない繊維の水素結合の量及び/又は角質化値に対して増大している;
前記流体注入部分(7)の前記超音波処理されたセルロースパルプの前記繊維の配向が、前記流体注入部分(7)を取り囲んでいる前記周囲部分(13A、13B)の前記セルロースパルプの前記超音波処理されていない繊維の配向と異なる;
前記流体注入部分(7)の前記超音波処理されたセルロースパルプの前記繊維の保水値(WRV)が、前記流体注入部分(7)を取り囲んでいる前記周囲部分(13A、13B)の前記セルロースパルプの前記超音波処理されていない繊維の保水値に対して減少している、
のうちの1つ以上を含む、請求項1又は2に記載のカプセル。
【請求項4】
前記カップ形状本体(1)の前記セルロースパルプ層(14)のみが超音波硬化されており、前記カップ形状本体(1)の前記酸素バリア層(15)は超音波処理されていない、請求項1
又は2に記載のカプセル。
【請求項5】
前記カップ形状本体(1)は、80重量%~100重量%の範囲の割合でセルロース繊維を含むセルロースパルプで作製される、請求項1
又は2に記載のカプセル。
【請求項6】
前記流体注入部分(7)の前記超音波硬化されたセルロースパルプ層(14)の厚さは、前記周囲部分(13A、13B)の前記セルロースパルプ層(14)の前記厚さに対して20%~70%、好ましくは50%減少している、請求項1
又は2に記載のカプセル。
【請求項7】
前記酸素バリアライナー(15)は、熱成形可能なポリマーを含む、請求項1
又は2に記載のカプセル。
【請求項8】
前記カップ形状本体(1)の前記セルロース層(14)、前記酸素バリアライナー(15)、及び/又は前記カバー(2)は、家庭で堆肥化可能な材料で作製される、請求項1
又は2に記載のカプセル。
【請求項9】
前記カプセルは、使い捨てコーヒーカプセルである、請求項1
又は2に記載のカプセル。
【請求項10】
飲料調製デバイス(10)における請求項1
又は2に記載のカプセルの使用。
【国際調査報告】