(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-18
(54)【発明の名称】回転型ダークライドシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
A63G 1/48 20060101AFI20241010BHJP
A63G 31/02 20060101ALI20241010BHJP
【FI】
A63G1/48
A63G31/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024521890
(86)(22)【出願日】2022-10-11
(85)【翻訳文提出日】2024-05-20
(86)【国際出願番号】 US2022046266
(87)【国際公開番号】W WO2023064264
(87)【国際公開日】2023-04-20
(32)【優先日】2021-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513283682
【氏名又は名称】オーシャニアリング インターナショナル,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100187964
【氏名又は名称】新井 剛
(72)【発明者】
【氏名】ジェニングス,クリフォード アレン
(57)【要約】
娯楽ライドシステムであって、3次元ライドスペースと、運動ベース車両の所定のセットと、少なくとも部分的に3次元ライドスペース内に回転可能に配置され、運動ベース車両の所定のセットに動作可能に接続され、軌道または車両ベースの推進を用いずに、3次元ライドスペースの2つ以上の次元内で、各運動ベース車両を移動させるように構成された回転台と、ライドコントローラとを備える。回転台および関連した運動ベース車両は、軌道、軌道切替器、軌道関連センサ、または布掘りを用いずに、3次元ライドスペース内に設置され、第1の運動ベース車両は、3次元ライドスペース内の乗客乗車位置に位置付けられ、1人または複数の乗客が、運動ベース車両に搭乗することが可能となり、回転台は、ライド場面の所定のセットに対応する3次元ライドスペース内の場所の所定のセット、および乗客下車位置まで、運動ベース車両を回転させるために用いられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ライドシステム(1)であって、
a)3次元ライドスペース(10)と、
b)運動ベース車両の所定のセット(100)であって、各運動ベース車両(100)は、
i)乗客輸送区画(110)と、
ii)前記乗客輸送区画(110)に動作可能に接続された運動プラットフォーム(120)と
を備える、運動ベース車両の所定のセット(100)と、
c)少なくとも部分的に前記3次元ライドスペース(10)内に、回転可能に配置された回転台(200)であって、運動ベース車両の前記所定のセット(100)に動作可能に接続され、運動ベース車両の前記所定のセット(100)の各運動ベース車両(100)を、軌道または車両ベースの推進を用いずに、前記3次元ライドスペース(10)の2次元内で移動させるように構成された、回転台(200)と、
d)前記回転台(200)および前記複数の運動ベース車両(100)の各運動ベース車両(100)と動作可能に通信する、ライドコントローラ(300)と
を備える、ライドシステム(1)。
【請求項2】
前記3次元ライドスペース(10)は、軌道、軌道切替器、軌道関連センサ、または布掘りを必要としない、請求項1に記載のライドシステム(1)。
【請求項3】
前記運動プラットフォーム(120)は、機械的回転器または運動トランスレータを備える、請求項1に記載のライドシステム(1)。
【請求項4】
前記運動プラットフォーム(120)は、複数の自由度を通して前記乗客輸送区画(110)を移動させるように動作可能である運動プラットフォーム自由アクチュエータのセット(126)をさらに備える、請求項1に記載のライドシステム(1)。
【請求項5】
前記回転台(200)は、
a)前記3次元ライドスペース(10)内の第1の場所(10d)であって、運動ベース車両の前記所定のセット(100)の運動ベース車両(100)への順次の乗客搭乗、またはそれからの乗客下車のための、乗車/降車エリア(10d)を備える、第1の場所(10d)と、
b)前記3次元ライドスペース(10)内のショースペースの所定のセットに対応する、第2の場所の所定のセット(10a、10b、10c)と
を備える、請求項1に記載のライドシステム(1)。
【請求項6】
前記回転台(200)は、
a)運動ベース車両の前記所定のセット(100)に対応するビームのセット(210)であって、各ビーム(210)は各ビーム(210)の第1の端部で前記回転台(200)に接続され、各運動ベース車両(100)の運動プラットフォーム(120)はそれの対応するビーム(210)と双方向にスライド可能に通信する、ビームのセット(210)
をさらに備え、
b)前記運動プラットフォーム(120)は、運動プラットフォームアクチュエータのセット(223)を備え、各運動プラットフォームアクチュエータ(223)は、ビームの前記セット(210)の関連したビーム(210)と動作可能に通信し、それの関連したビーム(210)に沿って前記運動プラットフォーム(120)を移動させるように動作可能である、
請求項1に記載のライドシステム(1)。
【請求項7】
前記運動プラットフォーム(120)は、
a)運動プラットフォームベース(124)と、
b)乗客輸送区画(110)担持体(222)と、
c)前記運動プラットフォームベース(124)と、前記乗客輸送区画(110)との中間に配置され、複数の自由度を通して、前記乗客輸送区画(110)を移動させるように動作可能な、運動プラットフォーム自由アクチュエータのセット(126)と、
d)前記乗客輸送区画(110)担持体(222)または前記運動プラットフォームベース(124)と、乗客輸送区画(110)の中心部分との間に配置された、客室ピボットジョイント(123)と
をさらに備える、請求項6に記載のライドシステム(1)。
【請求項8】
前記乗客輸送区画(110)は、前記乗客輸送区画(110)に対する可動域と、前記回転台(200)の中心に向かってまたは前記中心から離れるようにそれを押すのに十分な長さのそれの運動プラットフォームベース(124)とを備える、請求項1に記載のライドシステム(1)。
【請求項9】
前記全体のライドシステム(1)は、単一の中心基礎およびボルト設置パターンを備える、請求項1に記載のライドシステム(1)。
【請求項10】
前記運動ベース車両(100)は、2つ以上の階を備える、請求項1に記載のライドシステム(1)。
【請求項11】
前記回転台(200)は、
a)回転外輪であって、ビームの所定のセット(210)を備え、各運動ベース車両(100)は、ビームの前記所定のセット(210)のビーム(210)と動作可能に通信する、回転外輪と、
b)対応する複数の運動ベース車両(100)運動アクチュエータと
を備える、請求項1に記載のライドシステム(1)。
【請求項12】
前記乗客輸送区画(110)は、大部分が囲まれた客室を備える、請求項1に記載のライドシステム(1)。
【請求項13】
前記大部分が囲まれた客室は、前記ライドコントローラ(300)と動作可能に通信する、選択的に見えにくくできる窓の所定のセットを備える、請求項12に記載のライドシステム(1)。
【請求項14】
ライドシステム(1)を用いて、娯楽ライド体験をもたらす方法であって、前記ライドシステム(1)は、3次元ライドスペース(10)と、運動ベース車両の所定のセット(100)であって、各運動ベース車両は、乗客輸送区画(110)と、前記乗客輸送区画(110)に動作可能に接続された運動プラットフォーム(120)とを備える、運動ベース車両の所定のセット(100)と、少なくとも部分的に前記3次元ライドスペース(10)内に、回転可能に配置された回転台(200)であって、運動ベース車両の前記所定のセット(100)に動作可能に接続され、運動ベース車両の前記所定のセット(100)の各運動ベース車両を、軌道または車両ベースの推進を用いずに、前記3次元ライドスペース(10)の2次元内で移動させるように構成された、回転台(200)と、前記回転台(200)および前記複数の運動ベース車両(100)の各運動ベース車両(100)と動作可能に通信する、ライドコントローラ(300)とを備え、前記方法は、
a)軌道、軌道切替器、軌道関連センサ、または布掘りを用いずに、前記3次元ライドスペース(10)内に、前記回転台(200)、および運動ベース車両の前記所定のセット(100)を設置するステップと、
b)運動ベース車両の前記所定のセット(100)の、第1の運動ベース車両(100)を、前記3次元ライドスペース(10)内の乗客乗車/降車エリア(10d)に位置付けするステップと、
c)乗客が、前記第1の運動ベース車両(100)に搭乗することを可能にするステップと、
d)前記3次元ライドスペース(10)内の、場所の所定のセット(10a、10b、10c)を通して、前記第1の運動ベース車両(100)を回転させるように、前記回転台(200)を用いるステップであって、場所の前記所定のセット(10a、10b、10c)の各場所(10a、10b、10c)は、所定のライド場面に対応する、ステップと、
e)下車のために、前記3次元ライドスペース(10)内の乗客乗車/降車エリア(10d)に、前記第1の運動ベース車両(100)を回転するように、前記回転台(200)を用いるステップと、
f)乗客が、前記第1の運動ベース車両(100)から退出することを可能にするステップと
を含む、方法。
【請求項15】
前記運動プラットフォーム(120)は、複数の自由度を通して、前記乗客輸送区画(110)を移動させるように動作可能である、運動プラットフォーム自由アクチュエータのセット(126)をさらに備え、前記方法は、前記所定のライド場面に関連した、複数の自由度の所定のセットを通して、前記乗客輸送区画(110)を移動させるために、運動プラットフォーム自由アクチュエータの前記セット(126)を用いるステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記複数の自由度の前記所定のセットにおける前記動きは、前記第1の運動ベース車両(100)が、同時にピッチ、ロール、およびヨーによって影響されながら、各場面内で移動することを可能にする、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記3次元ライドスペース(10)は、降車/乗車場面をさらに備え、前記方法は、前記乗客輸送区画(110)の、取り囲むステーションプラットフォームおよび前記降車/乗車エリア(10d)の背景内への挿入を可能にするために、十分な長さの前記乗客輸送区画(110)に対する可動域を備えるように、前記乗客輸送区画(110)を構成するステップをさらに含む、請求項14に記載のライドシステム(1)のための方法。
【請求項18】
a)前記3次元ライドスペース(10)内の場所の前記所定のセットは、前記3次元ライドスペース(10)内の複数の場所(10a、10b、10c)を備え、
b)運動ベース車両の前記所定のセット(100)は、複数の運動ベース車両(100)を備え、
c)各運動ベース車両(100)は、中央スクリーンと、その運動ベース車両(100)を他の運動ベース車両(100)から隔離するための分割壁のセットとを、さらに備える前記3次元ライドスペース(10)内に配置され、
d)前記方法は、
i)前記乗客に関連した前記乗客輸送区画(110)を、関連した中央スクリーンに向き合わせるステップと、
ii)前記運動ベース車両(100)を、それの関連した中央スクリーンと、分割壁のセットと共に、前記3次元ライドスペース(10)内の次の位置まで回転させるステップと、
iii)前記運動ベース車両(100)を、新たに入れられた場面の周辺に向き合わせるように、ヨーイングするステップと
によって、気付かずに場面から場面へ移動される前記乗客と共に、前記3次元ライドスペース(10)内で、前記運動ベース車両(100)を移動させるステップをさらに含む、
請求項14に記載のライドシステム(1)のための方法。
【請求項19】
前記3次元ライドスペース(10)内の場所の前記所定のセット(10a、10b、10c)と、前記対応する所定のライド場面とは、動的にプログラム可能である、請求項14に記載のライドシステム(1)のための方法。
【請求項20】
a)前記3次元ライドスペース(10)内の場所の前記所定のセット(10a、10b、10c)と、前記対応する所定のライド場面とは、任意の所与の時点で、複数のショーをもたらすようにプログラムされ、
b)乗客は、どのショーがその乗客によって体験されるようになるかを選択することが可能となる、
請求項19に記載のライドシステム(1)のための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
他の出願との関連
本出願は、2021年10月11日に出願した、米国仮特許出願第63/254,409号の優先権を主張するものである。
【背景技術】
【0002】
ダークライドシステムは、没入型の娯楽ライド体験をもたらすことができるが、また、大量のスペース、および1つまたは複数の軌道、軌道切替器、軌道関連センサ、または布掘りが必要になり得る。いくつかは、コンクリートなどの「超平坦」フローリングの使用を必要とする。これらはすべて、ダークライド娯楽ライド体験をもたらすコストおよび複雑さに加わり得る。
【発明の概要】
【0003】
本明細書には、開示される本発明の実施形態の態様を示す、様々な図が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】例示のライドシステムのトップダウン図である。
【
図2】例示のライドシステムの部分的斜視図である。
【
図3】例示のライドシステムの一部分の部分的斜視図である。
【
図4】例示のライドシステムの部分的斜視図である。
【
図5】例示のライドシステム回転台および乗用車両装置の、部分的斜視図である。
【
図6】例示のライドシステム乗用車両装置の部分的斜視図である。
【
図7】例示のライドシステム乗用車両運動アセンブリの部分的斜視図である。
【
図8】代替の例示のライドシステム乗用車両運動アセンブリの部分的斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
図1を全体的に参照すると、第1の実施形態では、ライドシステム1は、全体的に実質的に、物理的および/または機能的に2つ以上の劇場区域(例えば、10a、10b、10c)に分割された、3次元ライドスペース10と、運動ベース車両の所定のセット100、通常は複数の運動ベース車両100と、少なくとも部分的に3次元ライドスペース10内に、通常はライドスペース10の中心にまたは中心の近くに、回転可能に配置された回転台200(
図5)と、回転台200および複数の運動ベース車両100の各運動ベース車両100と動作可能に通信するライドコントローラ300とを備える。
【0006】
3次元ライドスペース10は、軌道、軌道切替器、軌道関連センサ、または布掘りを必要とせず用いもしない。加えて、ライドシステム1は通常、コンクリートなどの「超平坦」フローリングを用いる必要がなく、回転台200に対して従来の設置手段によるグラウチングおよびボルト締めを必要とし得るだけである。実施形態において、全体のライドシステム1は、単一の中心基礎およびボルト設置パターンを備える。
【0007】
3次元ライドスペース10は、おおよそ40フィート×40フィート(12.2M×12.2M)の2次元エリアを備え得、運動ベース車両の所定のセット100および回転台200とは別に設置されるように構成され得る、全体的なライドショー体験に関係する照明、投影、オーディオ、および他のショー要素を少なくとも部分的に含み得る。スクリーン12(
図2)、および他の風景要素(図に示さず)は、他のライドシステム1構成要素の後で設置され得る。
【0008】
運動ベース車両の所定のセット100は通常、複数の運動ベース車両100を備えるが、一実施形態では、単一の運動ベース車両100が用いられ、乗車/降車エリア10dと、1つまたは複数の専用のショーエリア、例えば、10a、10b、10cとの間に、行き来するように挿入され得る。任意の実施形態において、各運動ベース車両100は、1つまたは複数の乗客輸送区画110(
図5)と、乗客輸送区画100に動作可能に接続された運動プラットフォーム120(
図7)とを備える。
【0009】
加えて
図5を参照すると、乗客輸送区画110は、乗客輸送区画110に対する可動域を備えることができ、および場合により、それを回転台200の中心に向かって押すまたは中心から離すのに十分な長さの、関連した運動プラットフォーム120(
図7)を備え得る。これらの実施形態では、乗客は、運動ベース車両100に関連した、中央スクリーン12(
図2)に投影されたストーリーグラフィックスに向かって押されるまたはそこから離され得る。さらに境界部の風景トリートメント、例えば、スクリーン12は、乗客輸送区画110が、乗車の前または降車の後に見られるような大きな宇宙船内の脱出ポッドなど、ずっと大きな車両の一部に見えるようにすることができる。
【0010】
通常、乗客輸送区画110は、8~12人の乗客に対する収容力を有する。いくつかの実施形態では、運動ベース車両100は、2つ以上の階、例えば、2つ以上の別々の、および積み重ねられたまたは他の形でオフセットされた、乗客輸送区画110を備える。他の実施形態では、乗客輸送区画110は、大部分が囲まれた客室を備え、客室は、ライドコントローラ300(
図1)と動作可能に通信する、選択的に見えにくくできる窓の所定のセットをさらに備え得、その結果、設定の変化は、見えにくくできる窓の1つまたは複数を、選択的に透明および/または不透明にする、あるいはそれら2つの間を循環させることによって明らかにされ得る。
【0011】
次に
図6および
図7を参照すると、典型的な実施形態の運動プラットフォーム120は、機械的回転器または運動トランスレータ122と、乗客客室担持体222と、運動プラットフォームアクチュエータ223とを備える。運動プラットフォームアクチュエータ223は、車輪223Bおよびコグ/トゥース機構223C、またはウォームスクリューもしくはチェーンなど、ビーム220と動作可能に通信するモータ223Aを備え得る。
【0012】
引き続き
図7を参照すると、典型的な実施形態では、運動プラットフォーム120は、運動プラットフォームベース124と、運動プラットフォームベース124および乗客輸送区画110の間に配置され、それらに動作可能に接続された、運動プラットフォーム自由アクチュエータのセット126とをさらに備える。運動プラットフォーム自由アクチュエータ126は、複数の自由度の1つまたは複数、例えば、ヨー、ピッチ、ロール、上下動、および急上昇において、またはそれらを通して、直接または間接に、乗客輸送区画110を移動させるように動作可能である。ヨー機能は、急上昇トランスレーションの間に、運動ベース車両100を90度(90°)以上回転させるために用いられ得、したがって左右の横揺れ効果を達成する。運動プラットフォーム自由アクチュエータ126は、乗客輸送区画110と、運動プラットフォームベース124との間に配置され、およびそれらに動作可能に接続され得る。ほとんどの実施形態では、運動プラットフォームベース124はまた、機械的回転器または運動トランスレータ122を備え得る。
【0013】
客室ピボットジョイント123も存在し、運動トランスレーションにおいて支援するように、乗客客室担持体222または運動プラットフォームベース124と、乗客輸送区画110の中央部分との間に配置され得る。
【0014】
戻って
図1を参照すると、回転台200は、運動ベース車両の所定のセット100に動作可能に接続され、運動ベース車両の所定のセット100の各運動ベース車両100を、軌道または車両ベースの推進を用いずに、3次元ライドスペース10の少なくとも2次元内で移動させるように構成される。回転台200は、回転外輪201を備えることができ、回転外輪201は、複数の運動ベース車両100および対応する複数のビーム220(
図5)を備える、または他の形でそれらに動作可能に接続される。
【0015】
回転台200は通常、例えば、乗車/降車エリア10dなどの劇場区域において、またはその近くに、3次元ライドスペース内の第1の場所を備えるかまたは画定し、第1の場所は、運動ベース車両100ならびに他の場所の所定のセット例えば10a、10b、および10cにおけるまたはそれらの近くへの、1人または複数の乗客の順次の乗客搭乗またはそれらからの1人または複数の乗客の乗客下車のために、各運動ベース車両100を乗車/降車エリア10dに順次にもたらすことを可能にし、それぞれの他の場所10a、10b、10cは、3次元ライドスペース10内のショースペースの所定のセットのショースペースに、少なくともその一部に対応し、画定する。3次元ライドスペース10内の、ショースペースの所定のセットは通常、3次元ライドスペース10内に複数のショースペースを備え、それぞれは通常、さらなる場所10a、10b、10cの対応するセットの、場所10a、10b、10cに関係し、各ショースペースは通常、そのショースペースに関連した1つまたは複数の場面、すなわち視覚的要素を備える。
【0016】
戻って
図5および
図6を参照すると、実施形態において、回転台200は、ビームのセット220をさらに備え、各ビーム220は、ピボットジョイント227においてなど、ビーム220の端部で回転台200に動作可能に接続され、ならびに運動ベース車両の所定のセット100の運動ベース車両100に対応および関連し、各運動車両100は、それの対応するビーム220、および運動プラットフォームアクチュエータのセット223(
図7)と、双方向的におよびスライド可能に通信し、各運動プラットフォームアクチュエータ223は、運動ベース車両100に動作可能に接続され、およびそれの関連した運動ベース車両100を、それの関連したビーム220に沿って移動させるように、ビームのセット220のそれの関連したビーム220に動作可能に通信する。
【0017】
実施形態において、ビーム210は、ビーム220と回転台200との間に配置され、それの関連したビーム220の、1つまたは複数の平面内での動きを可能にするように構成された、ピボットジョイント227(
図5)を備える。これらの実施形態では、独立のヨーおよび急上昇トランスレーションを有する乗客輸送区画110に加えて、ビーム220は、乗客輸送区画110の追加の動きをもたらすように、1つまたは複数の平面内で、回転台200により、ピボットジョイント227において旋回し得る。トランスレーションビームに対して90度(90°)に方向付けられた運動車両100の場合、このビーム220の旋回は、2つ以上の方向に、推力を伝達し得る。ヨーおよび急上昇と共に、ピボットジョイント227の周りの旋回は、運動車両100が、それが現在占有する場面スペース内で劇的に移動することを可能にする。ビーム210はさらに、回転台200から離れた第2のビーム210に配置された、独立のヨーおよび急上昇トランスレータ225をさらに備え得る。
【0018】
加えて
図8を参照すると、代替実施形態において、ビーム旋回およびビーム横移動機能は、双方向トランスレーションのX-Y手段で置き換えられることができ、例えば、これは、第2のビーム220bを用いる実施形態において、ピボットジョイント227を用いない、またはそれを全く用意せずに、代わりにビーム220を回転台200に固定することにより、乗客輸送区画110を移動することができるX-Yテーブルである。追加の乗客客室担持体222の運転は、回転台200に向かってまたはそれから離れるように、1つまたは複数の横ビーム220a、220b上で存在する。この実施形態では、乗客客室担持体222は、ここでは横ビーム220a、220b上を左/右に移動する。動きは、モータ227、およびウォームスクリュー228、その他を用いることなどによって、等価な手段により達成され得る。
【0019】
図9を参照すると、ほとんどの実施形態では、コントローラ300は、有線および/または無線データ通信を通じて、回転台200と動作可能に通信することができ、全体的な一連のショーに同期して、回転台200の回転を制御するように構成された回転台コントローラ301と、対応する乗客輸送区画110に取り付けられた各運動プラットフォーム120を制御するように構成された、運動プラットフォームコントローラ302と、全体的なライドショー体験に関連する、照明、投影、オーディオ、および他のショー要素を制御するように構成された体験コントローラ303とを備える。オーディオ、照明、投影、および他のリソースは、場面の間で共有され得る。
【0020】
戻って
図1を参照すると、例示の方法の動作では、娯楽ライド体験は、上述のような、ライドシステム1を用いてもたらされ得る。
【0021】
回転台200およびそれの関連した運動ベース車両100は、軌道、軌道切替器、軌道関連センサ、または布掘りを用いずに、3次元ライドスペース10内に設置される。第1の運動ベース車両100は、乗客乗車/降車エリア10dにまたはその近くに位置付けられ、1人または複数の乗客が運動ベース車両100に搭乗することが可能となる。次いで回転台200は、ライドスペース10内の所定の場所の所定のセット10a、10b、10cに、およびそれらを通して、運動ベース車両100を回転させ、各所定の場所10a、10b、10cは、所定のライド場面に対応する。3次元ライドスペース10を順に回った後、回転台200は、運動ベース車両100を回転させて、乗客下車乗車/降車エリア10dに戻し、乗客は運動ベース車両100から退出することが可能となる。
【0022】
実施形態において、降車/乗車エリア10dはそれ自体の場面を備え、その場合乗客輸送区画110は、取り囲むステーションプラットフォームおよび降車/乗車エリア10dの背景内への、乗客輸送区画110の挿入を可能にするために、十分な長さの可動域を備え得る。
【0023】
回転台200は、複数の自由度内でまたはそれを通して、乗客輸送区画110を移動させるように動作可能な、運動プラットフォーム自由アクチュエータのセット126をさらに備え、運動プラットフォーム自由アクチュエータ126は、所定のライド場面に関連した、自由度の所定のセット内でまたはそれを通して、乗客輸送区画110を移動するように用いられ得る。自由度の所定のセット内のこの動きは、運動ベース車両100が、例えば、ピッチ、ロール、および/またはヨーによって同時に影響されながら、各場面の周囲および/またはその中で移動することを可能にするために用いられ得る。
【0024】
加えて
図2を参照すると、通常、3次元ライドスペース10内の場所の所定のセット10a、10b、10cは、3次元ライドスペース10内の複数の場所(例えば、10a、10b、10c)を備えまたは他の形で画定し、運動ベース車両の所定のセット100は、複数の関連した運動ベース車両100を備え、各運動ベース車両100は、中央スクリーン12と、各運動ベース車両100を、運動ベース車両の所定のセット100の他の運動ベース車両100から隔離するための分割壁のセット14とを有して、3次元ライドスペース10内に配置される。この実施形態では、
図3および
図4を全体的に参照すると、運動ベース車両100は、通常、乗客が気付かずに、場面から場面へそれらの関連した乗客と共に3次元ライドスペース10内を移動され得、これは、乗客に関連した乗客輸送区画110を、それの関連した中央スクリーン12に向き合わせること、運動ベース車両100をそれのそれぞれの中央スクリーン12および分割壁14と共に、3次元ライドスペース10内の次の位置に回転させること、および運動ベース車両100を、新たに入れられた場面の周辺に向き合うように、いくつかの自由度の1つまたは複数、例えば、ヨーにおいて移動させることによって行われる。各場面は、主となる周辺スクリーン例えば12の前に搭載された異なる静的風景要素(図に示さず)と、それに投影されたアクションおよび/または場面とを有することができる。
【0025】
通常、3次元ライドスペース10内の、場所の所定のセット10a、10b、10c、および対応する所定のライド場面は、動的にプログラム可能であり、機械系の混乱なしに、任意の所与の時点で複数のショーをもたらすようにプログラムされ得る。いくつかの実施形態では、乗客輸送区画110内の1人または複数の乗客は、例えば乗客輸送区画110に関連した1つまたは複数の入力デバイス111(
図5)を用いて、どのショーを体験するかを選択することが許され得る。
【0026】
本発明の上記の開示および説明は、例示的および説明的である。サイズ、形状、および材料における、ならびに例示的構成および/または例示的方法の詳細における、様々な変更が、本発明の趣旨から逸脱せずになされ得る。
【符号の説明】
【0027】
1 ライドシステム
10 3次元ライドスペース
10a 劇場区域
10b 劇場区域
10c 劇場区域
10d 乗車/降車エリア
12 中央スクリーン
14 分割壁
100 運動ベース車両
110 乗客輸送区画
111 入力デバイス
120 運動プラットフォーム
122 運動トランスレータ
123 客室ピボットジョイント
124 運動プラットフォームベース
126 運動プラットフォーム自由アクチュエータ
200 回転台
201 回転外輪
210 ビーム
220 ビーム
220a 横ビーム
220b 横ビーム
222 乗客客室担持体
223 運動プラットフォームアクチュエータ
223A モータ
223B 車輪
223C コグ/トゥース機構
225 ヨーおよび急上昇トランスレータ
227 ピボットジョイント
228 ウォームスクリュー
300 ライドコントローラ
301 回転台コントローラ
302 運動プラットフォームコントローラ
303 体験コントローラ
【国際調査報告】