(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-18
(54)【発明の名称】着脱式内視鏡シャフト
(51)【国際特許分類】
A61B 1/00 20060101AFI20241010BHJP
A61B 1/06 20060101ALI20241010BHJP
【FI】
A61B1/00 714
A61B1/00 713
A61B1/06 531
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024522091
(86)(22)【出願日】2022-10-17
(85)【翻訳文提出日】2024-06-10
(86)【国際出願番号】 US2022046914
(87)【国際公開番号】W WO2023064636
(87)【国際公開日】2023-04-20
(32)【優先日】2021-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519373327
【氏名又は名称】レズネント,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ノイエス,ウィラード エス.
(72)【発明者】
【氏名】グレイ,ベンジャミン ジョセフ
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161CC06
4C161DD04
4C161FF30
4C161LL02
4C161QQ06
(57)【要約】
本開示のいくつかの実装形態は、着脱式内視鏡シャフトを含む着脱式内視鏡シャフトアセンブリに向けられている。一実装形態では、内視鏡アセンブリは、1つまたは複数の画像信号を受信する、または内視鏡ハウジングから電力を供給するように構成された第1の回路を含む遠位コネクタを備える内視鏡ハウジングと、着脱式内視鏡シャフトであって、患者の体腔に挿入されるように構成された遠位セグメントと、遠位セグメントの近位にある取り付けセグメントであって、器具またはアダプタに取り外し可能に結合されるように構成された取り付けセグメントと、遠位コネクタに取り外し可能かつ電気的に結合するように構成された近位コネクタであって、第1の回路に電気的に結合するように構成された第2の回路を含む近位コネクタとを含む着脱式内視鏡シャフトとを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡において、
光源および画像信号を受信するための回路を備えるハウジングと、
前記ハウジングに結合され、前記ハウジングから延びる近位の取り付けセグメントであって、器具またはアダプタに取り外し可能に結合されるように構成された近位の取り付けセグメントと、
着脱式内視鏡シャフトであって、前記内視鏡シャフトが前記光源によって伝送された光を受信し、前記画像信号を前記回路に伝送するように、前記近位の取り付けセグメントの遠位端に光学的、電気的、および機械的に結合されるように構成された着脱式内視鏡シャフトとを備える内視鏡。
【請求項2】
前記近位の取り付けセグメントの遠位端の内部は、
前記着脱式内視鏡シャフトの第2の照明結合部を前記光源に光学的に結合するための第1の照明結合部と、
1つまたは複数の第1の電気接点とを備え、
前記着脱式内視鏡シャフトの近位端は、内視鏡コネクタセグメントであって、
前記第2の照明結合部と、
前記ハウジングの前記回路と前記着脱式内視鏡シャフトとの間に電気的接続を形成するために、前記1つまたは複数の第1の電気接点に接触するように構成された1つまたは複数の第2の電気接点を備える画像モジュールコネクタとを含む、内視鏡コネクタセグメントを備える、請求項1に記載の内視鏡。
【請求項3】
前記近位の取り付けセグメントの遠位端は、レセプタクルをさらに備え、
前記内視鏡コネクタセグメントは、
前記レセプタクルへのスナップイン接続を可能にするように構成された機械的コネクタをさらに備える、請求項2に記載の内視鏡。
【請求項4】
前記着脱式内視鏡シャフトの遠位端は、前記1つまたは複数の第2の電気接点に電気的に結合された画像センサを備える、請求項2に記載の内視鏡。
【請求項5】
前記近位の取り付けセグメントは、剛性の取り付けセグメントであり、前記剛性の取り付けセグメントの表面は、溝と、該溝に隣接する区画とを備え、該区画は、前記溝に対して突出し、凹状のくぼみまたは突起を備える、請求項1に記載の内視鏡。
【請求項6】
前記近位の取り付けセグメントは剛性の取り付けセグメントであり、前記剛性の取り付けセグメントの表面は、前記剛性の取り付けセグメントの長手方向の長さに沿って交互に配置された複数の溝および複数の区画を備え、
前記区画の各々は、前記溝に対して突出し、凹状のくぼみまたは突起を備え、
前記複数の区画および前記複数の溝は、前記器具または前記アダプタが複数の縦方向位置で前記内視鏡に結合され得るように構成される、請求項1に記載の内視鏡。
【請求項7】
前記剛性取り付けセグメントは、前記ハウジングに固定される、請求項6に記載の内視鏡。
【請求項8】
前記剛性取り付けセグメントは、アダプタを介して前記ハウジングに取り外し可能に結合される、請求項6に記載の内視鏡。
【請求項9】
前記剛性取り付けセグメントは、その長手方向軸を中心に回転可能である、請求項6に記載の内視鏡。
【請求項10】
着脱式内視鏡シャフトにおいて、
画像センサを含む遠位端と、
前記内視鏡シャフトを内視鏡ハウジングに取り外し可能に、機械的に、電気的に、および光学的に結合するように構成された内視鏡コネクタセグメントを含む近位端であって、前記内視鏡コネクタセグメントは、
前記着脱式内視鏡シャフトを前記内視鏡ハウジングの光源に光学的に結合するための照明結合部と、
前記画像センサに電気的に結合された1つまたは複数の第1の電気接点を備える画像モジュールコネクタであって、前記1つまたは複数の第1の電気接点は、1つまたは複数の第2の電気接点に接触して、前記内視鏡ハウジングの回路と前記着脱式内視鏡シャフトとの間に電気的接続を形成するように構成される、画像モジュールコネクタとを備える、近位端とを備える、着脱式内視鏡シャフト。
【請求項11】
前記照明結合部で始まり、前記内視鏡シャフトの遠位端にある開口部で終わる照明チャネルをさらに備え、遠位端にある前記開口部は、サンプルを照明するために光を放つように適合され、前記画像センサは、前記サンプルによって反射された光を収集するように適合される、請求項10に記載の着脱式内視鏡シャフト。
【請求項12】
前記内視鏡コネクタセグメントの遠位に取り付けセグメントをさらに備え、該取り付けセグメントは、器具またはアダプタに取り外し可能に結合されるように構成される、請求項10に記載の着脱式内視鏡シャフト。
【請求項13】
前記取り付けセグメントは、剛性の取り付けセグメントであり、前記剛性の取り付けセグメントの表面は、溝と、該溝に隣接する区画とを備え、該区画は、前記溝に対して突出し、凹状のくぼみまたは突起を備える、請求項12に記載の着脱式内視鏡シャフト。
【請求項14】
前記取り付けセグメントは剛性の取り付けセグメントであり、前記剛性の取り付けセグメントの表面は、前記剛性の取り付けセグメントの長手方向の長さに沿って交互に配置された複数の溝および複数の区画を備え、
前記区画の各々は、前記溝に対して突出し、凹状のくぼみまたは突起を備え、
前記複数の区画および前記複数の溝は、前記器具または前記アダプタが複数の縦方向位置で前記内視鏡に結合され得るように構成される、請求項12に記載の着脱式内視鏡シャフト。
【請求項15】
前記内視鏡コネクタセグメントは、スナップイン接続を可能にするように構成された機械的コネクタをさらに備える、請求項10に記載の着脱式内視鏡シャフト。
【請求項16】
前記機械的コネクタは、レセプタクルへの前記スナップイン接続を可能にする周方向溝を備える、請求項15に記載の着脱式内視鏡シャフト。
【請求項17】
前記機械的コネクタは、前記内視鏡コネクタセグメントの表面に沿った細長い長方形の突起を備える、請求項15に記載の着脱式内視鏡シャフト。
【請求項18】
内視鏡アセンブリにおいて、
1つまたは複数の画像信号を受信する、あるいは内視鏡ハウジングから電力を供給するように構成された第1の回路を含む遠位コネクタを備える内視鏡ハウジングと、
着脱式内視鏡シャフトであって、
患者の体腔に挿入されるように構成された遠位セグメントと、
該遠位セグメントの近位にある取り付けセグメントであって、器具またはアダプタに取り外し可能に結合されるように構成された取り付けセグメントと、
前記遠位コネクタに取り外し可能かつ電気的に結合するように構成された近位コネクタであって、前記第1の回路に電気的に結合するように構成された第2の回路を含む近位コネクタとを含む着脱式内視鏡シャフトとを備える、内視鏡アセンブリ。
【請求項19】
前記着脱式内視鏡シャフトは、1つまたは複数の画像信号を生成するように構成された1つまたは複数の画像センサをさらに備え、
前記第2の回路は、前記1つまたは複数の画像信号を第1の回路に伝送するように構成され、
前記第1の回路は、前記1つまたは複数の画像信号を受信するように構成される、請求項18に記載内視鏡アセンブリ。
【請求項20】
前記1つまたは複数の画像信号は、第1の画像信号および第2の画像信号を含み、
前記1つまたは複数の画像センサは、前記第1の画像信号を生成するための第1の画像センサと、前記第2の画像信号を生成するための第2の画像センサとを備え、
前記第1の回路は、前記第1の画像信号を受信するための1つまたは複数の第1の電気接点と、前記第2の画像信号を受信するための1つまたは複数の第2の電気接点とを備え、
前記第2の回路は、前記第1の画像信号を伝送するための1つまたは複数の第3の電気接点と、前記第2の画像信号を伝送するための1つまたは複数の第4の電気接点とを備え、
前記1つまたは複数の第1の電気接点および前記1つまたは複数の第3の電気接点は、取り外し可能に結合し、
前記1つまたは複数の第2の電気接点および前記1つまたは複数の第4の電気接点は、取り外し可能に結合する、請求項19に記載の内視鏡アセンブリ。
【請求項21】
前記第1の回路は、第1のセットおよび第2のセットの対向する電気接点を備え、前記第2の回路は、前記第1のセットおよび前記第2のセットの対向する電気接点の間を摺動可能に接続するように構成された第3のセットの電気接点を備える、請求項18に記載の内視鏡アセンブリ。
【請求項22】
前記内視鏡ハウジングは、光源をさらに備え、
前記遠位コネクタは、前記近位コネクタを介して前記光源を前記着脱式内視鏡シャフトに光学的に結合するための照明結合部をさらに含む、請求項18に記載の内視鏡アセンブリ。
【請求項23】
前記遠位コネクタは、前記遠位コネクタを前記近位コネクタに機械的に結合するための溝または突起をさらに含む、請求項22に記載の内視鏡アセンブリ。
【請求項24】
前記着脱式内視鏡シャフトに取り外し可能に結合するためのスリーブアダプタをさらに備え、前記スリーブアダプタは、
前記取り付けセグメントに結合するための近位コネクタと、
該近位コネクタから遠位方向に延びるカニューレであって、前記スリーブアダプタが前記着脱式内視鏡シャフトに取り外し可能に結合されたときに前記遠位セグメントが前記カニューレを通って摺動される、カニューレとを備える、請求項18に記載の内視鏡アセンブリ。
【請求項25】
前記スリーブアダプタの前記カニューレは、前記遠位セグメントよりも剛性であり、前記カニューレは、前記着脱式内視鏡シャフトの案内を容易にするように構成される、請求項24に記載の内視鏡アセンブリ。
【請求項26】
前記スリーブアダプタは、前記カニューレの内側に結合された吸引ポートまたは灌注ポートをさらに備える、請求項24に記載の内視鏡アセンブリ。
【請求項27】
前記取り付けセグメントは、1つまたは複数の縦方向位置で前記器具に結合するための第1の反復機構を備え、
前記スリーブアダプタは、1つまたは複数の追加の縦方向位置で前記器具に結合するための第2の反復機構をさらに備える、請求項24に記載の内視鏡アセンブリ。
【請求項28】
前記遠位セグメントは、1つまたは複数の光源を備え、
前記第1の回路が前記第2の回路に電気的に結合されるとき、前記第1の回路は、前記内視鏡ハウジングから前記着脱式内視鏡シャフトに電力を供給して、前記1つまたは複数の光源に電力を供給するように構成される、請求項18に記載の内視鏡アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年10月15日に出願され、「DETACHABLE ENDOSCOPE SHAFT WITH IMAGE SENSOR」と題する、米国仮特許出願第63/256,390号の優先権を主張しており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている。
【0002】
内視鏡は、内視鏡検査と呼ばれる処置において体腔内を見るために使用される接眼レンズまたはカメラを備えた照明付き管状器具である。患者の体腔内に挿入された器具を用いた医療処置の実行中、内視鏡を使用して、処置中の医療器具および体腔が視覚化されてよい。例えば、内視鏡を使用して、医師が吸引鉗子または把持鉗子を使用して組織を患者の体腔または解剖学的空間から除去しながら、体腔または解剖学的空間内の組織または他の物質を見ることを可能にしてもよい。
【0003】
内視鏡と組み合わせて医療器具を利用する処置では、内視鏡は、通常、医療器具とは別に操作される剛性または可撓性のツールである。処置中、医療関係者は、一方の手で内視鏡を保持し、他方の手で患者を治療するために使用される器具を案内する。視覚化される解剖学的空間に応じて、医師は剛性内視鏡または可撓性内視鏡のいずれかを使用する。例えば、呼吸器科医および胃腸科医は可撓性内視鏡を使用し、整形外科医は通常剛性内視鏡を使用するが、耳鼻咽喉科医は外科的用途に応じて剛性または可撓性のいずれかのスコープを使用する。限られた空間内で他の外科用器具と共に内視鏡を使用する場合、同じ解剖学的空間内で操作しようとすると、内視鏡と器具類との間に干渉が生じることが多い。これはときには「チャンバラ」と呼ばれ、手術を技術的により困難にする可能性があり、ときには克服するために別の切開または接近口を必要とする場合もある。これは、整形外科的関節鏡検査において、または後鼻腔において手術する場合に特に当てはまる。
【0004】
剛性内視鏡の現在の実装形態には、処置中の患者の体腔の視覚化に関して重大な制限がある。角度付きの剛性スコープの視覚化は、外科医の視点を歪めることが多く、二次的な器具と組み合わせて使用するのに扱いにくい。外科医は、小さな体腔または器具が届きにくい領域内で作業を実行しようとするときに、内視鏡の剛性および視覚化の角度によって不利な立場になることが多い。これは、前頭洞および上顎洞内で手術しようとするときに特に当てはまる。小児の場合、複数の器具を同時に鼻腔または副鼻腔開口部に挿入するのに十分な空間がないことが多い。さらに、直接喉頭鏡検査処置の間、剛性喉頭鏡の内腔に挿入された複数の器具は、内視鏡、カメラ付属品、および器具類の周辺の直接の視覚化を非常に困難にする。
【0005】
同様に、可撓性内視鏡の現在の実装形態は、その特有の一連の問題を提示する。市販されているいくつかの現在の可撓性内視鏡システムでは、可撓性内視鏡の長さの範囲内に組み込まれた小さな器具チャネルを通ってツールが前に進められる。そのようなシステムでは、ツールのサイズは内視鏡チャネルの直径に制限され、したがって、内視鏡組織操作に利用可能なツールサイズおよび選択肢を大幅に制限する。従来の可撓性内視鏡を外科用器具または外科用デバイスに外部から取り付けることは困難であり、その理由は、内視鏡本体を安定させることが困難であり、内視鏡が器具の背面から垂れ下がり、内視鏡が接続しない、または一方の器具から他方の器具に容易に移動しないためである。現在利用可能な可撓性内視鏡の使用は、両手を必要とし、一方の手は先端の屈曲を操作し、他方の手は可撓性シャフトの先端を安定させることを必要とする。
【0006】
上述したように、内視鏡の現在の実装形態は、処置中の他の器具とのその使用に関して制限がある。剛性内視鏡は、患者の体腔を効果的に視覚化するために曲げることができず、可撓性内視鏡は、効果的に安定させることができない、あるいは他の内部から、または外部から適用された器具と組み合わせて容易に使用することができない。多くの場合、内視鏡が組織の把持または除去を視覚化することは困難である場合があり、上顎洞および前頭洞などの到達しにくい領域では、そのような処置は盲目的に行われることが多く、結果として不完全な組織除去をもたらす。
【0007】
可撓性内視鏡および剛性内視鏡の設計および機能におけるこれらの制限のいくつかを克服するために、特許文献1は、内視鏡を様々な異なる外科用器具の近位ハンドル部分および/または遠位ツール部分に取り外し可能に結合したり切り離したりするための器具取り付け機能を有する内視鏡のための改良された可撓性-剛性ハイブリッド設計を導入した。しかしながら、多数の外科専門分野にわたって様々な外科用器具に内視鏡を取り付けるためのより新しく簡略化された方法が依然として必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第10,512,391号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本開示は、内視鏡シャフトを様々な器具に取り付けるための異なる取り付け機構を記載する。器具(例えば、外科用ツール)への迅速な取り付けを可能にするために内視鏡シャフトを恒久的または一時的に改良することができる方法を、以下でさらに記載する。加えて、内視鏡シャフトの外科用器具への取り付けを容易にする様々なアダプタが提示される。内視鏡の取り付けを可能にするために必要な異なる器具の種類および改良も提供される。さらに、着脱式内視鏡シャフトを備えた様々な内視鏡アセンブリも本明細書に記載される。
【0010】
様々な種類の内視鏡を器具に取り付けるための改善された機構が必要とされている。この目的のために、本開示の実装形態は、様々な方法および構成において内視鏡または外科用器具に取り外し可能または恒久的に結合され得る内視鏡シャフト設計および取り付けアダプタに向けられている。
【0011】
以下でさらに記載するように、内視鏡シャフト取り付けアダプタは、内視鏡のシャフト上を前に進められ、(例えば、それを内視鏡ハンドル/スコープヘッドの遠位端に接続することによって)内視鏡シャフトの近位端に固定されてもよい。この内視鏡取り付け「スリーブ」アダプタは、複数の縦方向位置で内視鏡を器具に結合するための手段を含む剛性の取り付けセグメントを含む。内視鏡取り付けアダプタはまた、内視鏡が複数の異なる周方向位置で器具に取り付けられ得るように構成されてもよい。例えば、内視鏡取り付けアダプタは、その長手方向軸の周りを回転するように構成されてもよい、および/または内視鏡取り付けアダプタは、剛性の取り付けセグメントの周りに周方向に間隔を置いて配置された取り付け手段を有してもよい。
【0012】
米国特許第10,512,391号明細書に記載されるチャネルハウジング取り付け機構は機能的であり、ほとんどの場合適切であるが、それは、レバーアームがスコープと係合するときのレバーアームの動きにおける固有の遊びに対する二次的なチャネル内のスコープの過剰な動きを許容する場合がある。さらに、サイドボタンおよびスコープ係合レバーの機械的作用および長さに対応するために、過度に細長いチャネルを必要とする場合がある。
【0013】
最初に、ハイブリッドの剛性/可撓性内視鏡と共に使用するために記載されているが、従来の剛性内視鏡または可撓性内視鏡を米国特許第10,512,391号に記載されている取り付け機構と共に機能するように適合させる能力が有利であろう。従来の開示は、内視鏡シャフトのスロット付き/溝付きの長方形の近位取り付け部分が内視鏡ハウジングの剛性の延長部であることを示している。この近位シャフト取り付け構成を含まない従来の設計の内視鏡は、典型的には、器具への取り付けを困難にする平滑な周方向シャフトを有する。そのような従来の内視鏡は、先に記載したのと同様の方法で、平滑な内視鏡シャフトを、器具への取り付けを可能にする形状および構成に変換するためのアダプタスリーブを必要とする。これらの取り付けアダプタスリーブは、平滑な内視鏡シャフト上を摺動し、カプラを介して内視鏡ハウジングに固定することができる。異なる実施形態は、剛性、可鍛性、関節式、または可撓性のスリーブアダプタを必要とする場合がある。
【0014】
内視鏡を外科用デバイスに外部から取り付けるとき、スコープおよび器具ハンドルに対する画像の向きは、適切なユーザディスプレイの向きを維持するために、必要に応じて維持される、または調節されなければならない。ユーザがハンドル位置を回転させると、次いで画像がそれに応じて回転するが、その理由は、内視鏡が器具デバイスに固定されているためである。内視鏡が本明細書に記載される取り付け機構を介して外科用ツールに固定されている間に画像を機械的に回転させる、および向きを変える能力を有することも有益であろう。そのような用途では、剛性、可撓性、またはハイブリッドにかかわらず、内視鏡シャフトが用途に応じてスリーブアダプタ内で周方向に回転する必要がある。
【0015】
本開示はまた、内視鏡ハウジングに取り外し可能にまたは恒久的に固定されるスコープシャフトを含む。そのような内視鏡構成および内視鏡シャフト構成は、使い捨てにすることができる、または再利用可能なままにすることもでき、器具の取り付け、および内視鏡の遠位先端から近位の内視鏡ハウジングまでの光学信号の伝達を可能にするのに必要な光学的構成および機械的構成を含む。スコープシャフトの形状、角度、または構成を変更し、可撓性スコープシャフト(またはその一部)をより剛性のスコープシャフトに変換する、または可撓性シャフトまたはハイブリッドシャフトを、単一または複数のヒンジ付きユニットを利用するヒンジ付きシャフトに変換するように作用する取り外し可能なシャフト、スリーブアダプタ、または永久シャフト設計も想定される。一体式に製造されたユニットとして、または取り外し可能なヒンジ付きシャフトもしくはヒンジ付きスリーブアダプタの結果のいずれかとして形成されたヒンジ付き内視鏡は、直接の手術用喉頭鏡検査中に必要とされるような、内視鏡シャフトの長軸から離れる内視鏡ハウジングの調節可能な角度付けを可能にする。ヒンジ付きシャフトの設計はまた、ヒンジ付きシャフトまたはヒンジ付きアダプタの管腔内でのスコープの回転を可能にしてもよい。
【0016】
カスタマイズされた形状および輪郭の内視鏡シャフトは、内視鏡を様々な外科用器具ハウジングまたは外科用デバイスに取り付ける際に有用であり得る。そのようなデバイスには、外科用コブレーションまたはプラズマワンド、膨張バルーン、電気焼灼デバイス、レーザ、カニューレ、シリンジ、ロボットツール、関節式鉗子、関節式カニューレ、超音波プローブ、外科用ステープラ、スネアなどが含まれてよい。これらの器具デバイス/器具ハウジングの不規則な形状または輪郭は、内視鏡シャフトおよび取り付けられた内視鏡ハウジングの器具への取り付けを妨げる可能性があり、したがって、適切な器具の使用、力学、または見通し線の視覚化を妨げる可能性がある。内視鏡の直線の性質に対応することができない外形を有する既存の器具デバイスの大幅な再設計を行う必要がある場合がある。
【0017】
再設計の費用は、器具の製造業者が内視鏡取り付けを可能にするために必要な設計変更を行うことを禁止する場合がある。近位および/または遠位の両方で内視鏡シャフトを受け入れて固定することが可能なチャネルアダプタは、カスタマイズされた方法でそのようなデバイスにクリップ留めすることができ、この試みをより実現可能にし、かつ費用効果的にする。
【0018】
本明細書に記載される内視鏡取り付けアダプタを使用することによって、様々な技術的利点が実現されてよい。第1に、アダプタは、剛性または可撓性の既存の内視鏡に剛性の取り付けセグメントを後付けするために使用されてよい。アダプタは、内視鏡に後付けされると、内視鏡を様々な異なる器具に取り外し可能に結合したり切り離したりするための、改善され、単純化された機構を提供してよい。例えば、アダプタは、既存の可撓性内視鏡に後付けされて、器具取り付け機構を有する可撓性の遠位シャフトセグメントおよび剛性の近位シャフトセグメントの利点を有する可撓性-剛性ハイブリッド内視鏡に変換してよい。
【0019】
後付けされたアダプタは、医師と患者の両方に様々な利点を提供してよい。例えば、内視鏡を器具に取り外し可能に結合するための迅速で単純化された信頼性の高い機構を提供することによって、アダプタは、医師および患者の時間を節約してよい。さらに、本明細書に記載されるアダプタは、様々な異なる器具の種類に取り外し可能に結合されるように適合されてもよく、これにより、追加のコスト削減および利便性を提供してよい。それは、医師が、患者の処置を容易にするために、片手を使って様々な異なる器具と共に内視鏡を使用することを可能にしてもよい。取り外し可能な使い捨ての内視鏡およびアダプタシャフト構成は、繰り返しの滅菌の必要性を回避し、したがって手術室の効率を向上させ、症例が良くなる。場合によっては、これにより、第2の医療従事者が処置を支援する必要性を排除してもよく、より多くの診療所ベースの手術を可能にする場合があり、これは、様々な処置のコストを削減し得る。
【0020】
さらにまた、本明細書に記載されるアダプタ設計およびシャフト構成は、内視鏡および器具を身体開口部(例えば、鼻または喉)に同時に別々に挿入する必要性を排除することによって、患者の快適さを改善する場合がある。さらに、アダプタ設計は、鼻咽頭、前頭洞、前上顎洞、舌根、整形外科関節腔、子宮、腹部、膀胱などの解剖学的場所に到達するのが従来困難であった内部の外科的接近、視覚化、および器具の使用を改善してよい。
【0021】
さらなる実装形態では、内視鏡シャフトまたはスリーブアダプタの剛性の取り付けセグメントは、内視鏡を器具チャネル内に係合するための改良された設計を含んでもよい。
【0022】
さらに別の実装形態では、シャフトまたはスリーブアダプタの剛性の取り付けセグメントはヒンジ留めされてもよく、剛性シャフトの形状の変化を可能にして、器具に取り付けられたときにスコープを不安定にする弛緩を許容することなく、外科用器具の変化する形状および輪郭に対応する。
【0023】
さらに別の実装形態では、内視鏡先端に対して吸引および/または灌注を提供するための、または可撓性であろうと剛性であろうと、内視鏡シャフトの遠位の側面の器具または器具シャフトへの取り付けを促進するためのスリーブアダプタも記載される。
【0024】
さらに別の実装形態では、使い捨ておよび/または取り外し可能な剛性内視鏡シャフト、可撓性内視鏡シャフト、またはハイブリッド内視鏡シャフトは、そうでなければ使い捨てまたは再利用可能な内視鏡ハウジング、またはハウジングから延びる剛性の取り付けセグメントに挿入されてよい。使い捨てシャフトは、外部の器具構成を遠位または近位の内視鏡シャフトに取り付けるための様々な器具チャネルコネクタを含んでもよい。他の実施形態では、取り外し可能な内視鏡シャフトは、本明細書に記載される他のアダプタ機構を含む場合もある。例えば、吸引チャネルまたは灌注チャネルが取り外し可能なシャフトに組み込まれてもよい。いくつかの使い捨てシャフトは、ヒンジ式、可鍛性、関節式、または不規則に輪郭形成されてもよい。1つまたは複数のアダプタ機構を器具取り付け可能な使い捨て内視鏡シャフトに組み合わせることにより、追加のアダプタを利用する必要がなくなる場合がある。
【0025】
一実施形態では、内視鏡は、光源、および画像信号を受信するための回路を備えるハウジングと、ハウジングに結合され、ハウジングから延びる近位の取り付けセグメントであって、器具またはアダプタに取り外し可能に結合されるように構成された近位の取り付けセグメントと、着脱式内視鏡シャフトであって、内視鏡シャフトが光源によって伝送された光を受信し、画像信号を回路に伝送するように、近位の取り付けセグメントの遠位端に光学的、電気的、および機械的に結合されるように構成された着脱式内視鏡シャフトとを備える。
【0026】
いくつかの実装形態では、近位の取り付けセグメントの遠位端の内部は、着脱式内視鏡シャフトの第2の照明結合部を光源に光学的に結合するための第1の照明結合部と、1つまたは複数の第1の電気接点とを備え、着脱式内視鏡シャフトの近位端は、内視鏡コネクタセグメントであって、第2の照明結合部と、ハウジングの回路と着脱式内視鏡シャフトとの間に電気的接続を形成するために、1つまたは複数の第1の電気接点に接触するように構成された1つまたは複数の第2の電気接点を備える画像モジュールコネクタとを含む、内視鏡コネクタセグメントを備える。
【0027】
いくつかの実装形態では、近位の取り付けセグメントの遠位端は、レセプタクルをさらに備え、内視鏡コネクタセグメントは、レセプタクルへのスナップイン接続を可能にするように構成された機械的コネクタをさらに備える。
【0028】
いくつかの実装形態では、着脱式内視鏡シャフトの遠位端は、1つまたは複数の第2の電気接点に電気的に結合された画像センサを備える。
【0029】
いくつかの実装形態では、近位の取り付けセグメントは、剛性の取り付けセグメントであり、剛性の取り付けセグメントの表面は、溝と、溝に隣接する区画とを備え、区画は、溝に対して突出し、凹状のくぼみまたは突起を備える。
【0030】
いくつかの実装形態では、近位の取り付けセグメントは剛性の取り付けセグメントであり、剛性の取り付けセグメントの表面は、剛性の取り付けセグメントの長手方向の長さに沿って交互に配置された複数の溝および複数の区画を備え、区画の各々は、溝に対して突出し、凹状のくぼみまたは突起を備え、複数の区画および複数の溝は、器具またはアダプタが複数の縦方向位置で内視鏡に結合され得るように構成される。
【0031】
いくつかの実装形態では、剛性の取り付けセグメントはハウジングに固定される。
【0032】
いくつかの実装形態では、剛性の取り付けセグメントは、アダプタを介してハウジングに取り外し可能に結合される。
【0033】
いくつかの実装形態では、剛性の取り付けセグメントは、その長手方向軸を中心に回転可能である。
【0034】
一実施形態では、着脱式内視鏡シャフトは、画像センサを含む遠位端と、内視鏡シャフトを内視鏡ハウジングに取り外し可能に、機械的に、電気的に、および光学的に結合するように構成された内視鏡コネクタセグメントを含む近位端であって、内視鏡コネクタセグメントは、着脱式内視鏡シャフトを内視鏡ハウジングの光源に光学的に結合するための照明結合部と、画像センサに電気的に結合された1つまたは複数の第1の電気接点を備える画像モジュールコネクタであって、1つまたは複数の第1の電気接点は、1つまたは複数の第2の電気接点に接触して、内視鏡ハウジングの回路と着脱式内視鏡シャフトとの間に電気的接続を形成するように構成される、画像モジュールコネクタとを備える、近位端とを備える。
【0035】
いくつかの実装形態では、着脱式内視鏡シャフトは、照明結合部で始まり、内視鏡シャフトの遠位端にある開口部で終わる照明チャネルをさらに備え、遠位端にある開口部は、サンプルを照明するために光を放つように適合され、画像センサは、サンプルによって反射された光を収集するように適合される。
【0036】
いくつかの実装形態では、着脱式内視鏡シャフトは、内視鏡コネクタセグメントの遠位に取り付けセグメントをさらに備え、取り付けセグメントは、器具またはアダプタに取り外し可能に結合されるように構成される。
【0037】
いくつかの実装形態では、取り付けセグメントは、剛性の取り付けセグメントであり、剛性の取り付けセグメントの表面は、溝と、溝に隣接する区画とを備え、この区画は、溝に対して突出し、凹状のくぼみまたは突起を備える。
【0038】
いくつかの実装形態では、取り付けセグメントは剛性の取り付けセグメントであり、剛性の取り付けセグメントの表面は、剛性の取り付けセグメントの長手方向の長さに沿って交互に配置された複数の溝および複数の区画を備え、区画の各々は、溝に対して突出し、凹状のくぼみまたは突起を備え、複数の区画および複数の溝は、器具またはアダプタが複数の縦方向位置で内視鏡に結合され得るように構成される。
【0039】
いくつかの実装形態では、内視鏡コネクタセグメントは、スナップイン接続を可能にするように構成された機械的コネクタをさらに備える。
【0040】
いくつかの実装形態では、機械的コネクタは、レセプタクルへのスナップイン接続を可能にする周方向の溝を備える。
【0041】
いくつかの実装形態では、機械的コネクタは、内視鏡コネクタセグメントの表面に沿った細長い長方形の突起を備える。
【0042】
一実施形態では、内視鏡アセンブリは、1つまたは複数の画像信号を受信する、あるいは内視鏡ハウジングから電力を供給するように構成された第1の回路を含む遠位コネクタを備える内視鏡ハウジングと、着脱式内視鏡シャフトであって、患者の体腔に挿入されるように構成された遠位セグメントと、遠位セグメントの近位にある取り付けセグメントであって、器具またはアダプタに取り外し可能に結合されるように構成された取り付けセグメントと、遠位コネクタに取り外し可能かつ電気的に結合するように構成された近位コネクタであって、第1の回路に電気的に結合するように構成された第2の回路を含む近位コネクタとを含む着脱式内視鏡シャフトとを備える。
【0043】
いくつかの実装形態では、着脱式内視鏡シャフトは、1つまたは複数の画像信号を生成するように構成された1つまたは複数の画像センサをさらに備え、第2の回路は、1つまたは複数の画像信号を第1の回路に伝送するように構成され、第1の回路は、1つまたは複数の画像信号を受信するように構成される。
【0044】
いくつかの実装形態では、1つまたは複数の画像信号は、第1の画像信号および第2の画像信号を含み、1つまたは複数の画像センサは、第1の画像信号を生成するための第1の画像センサと、第2の画像信号を生成するための第2の画像センサとを備え、第1の回路は、第1の画像信号を受信するための1つまたは複数の第1の電気接点と、第2の画像信号を受信するための1つまたは複数の第2の電気接点とを備え、第2の回路は、第1の画像信号を伝送するための1つまたは複数の第3の電気接点と、第2の画像信号を伝送するための1つまたは複数の第4の電気接点とを備え、1つまたは複数の第1の電気接点および1つまたは複数の第3の電気接点は、取り外し可能に結合し、1つまたは複数の第2の電気接点および1つまたは複数の第4の電気接点は、取り外し可能に結合する。
【0045】
いくつかの実装形態では、第1の回路は、第1のセットおよび第2のセットの対向する電気接点を備え、第2の回路は、第1のセットおよび第2のセットの対向する電気接点の間を摺動可能に接続するように構成された第3のセットの電気接点を備える。
【0046】
いくつかの実装形態では、内視鏡ハウジングは、光源をさらに備え、遠位コネクタは、近位コネクタを介して光源を着脱式内視鏡シャフトに光学的に結合するための照明結合部をさらに備える。
【0047】
いくつかの実装形態では、遠位コネクタは、遠位コネクタを近位コネクタに機械的に結合するための溝または突起をさらに含む。
【0048】
いくつかの実装形態では、内視鏡アセンブリは、着脱式内視鏡シャフトに取り外し可能に結合するためのスリーブアダプタをさらに備え、スリーブアダプタは、取り付けセグメントに結合するための近位コネクタと、近位コネクタから遠位方向に延びるカニューレであって、スリーブアダプタが着脱式内視鏡シャフトに取り外し可能に結合されたときに遠位セグメントがカニューレを通って摺動される、カニューレとを備える。
【0049】
いくつかの実装形態では、スリーブアダプタのカニューレは、遠位セグメントよりも剛性であり、カニューレは、着脱式内視鏡シャフトの案内を促進するように構成される。
【0050】
いくつかの実装形態では、スリーブアダプタは、カニューレの内側に結合された吸引ポートまたは灌注ポートをさらに備える。
【0051】
いくつかの実装形態では、取り付けセグメントは、1つまたは複数の縦方向位置で器具に結合するための第1の反復機構を備え、スリーブアダプタは、1つまたは複数の追加の縦方向位置で器具に結合するための第2の反復機構をさらに備える。
【0052】
いくつかの実装形態では、遠位セグメントは、1つまたは複数の光源を備え、第1の回路が第2の回路に電気的に結合されるとき、第1の回路は、内視鏡ハウジングから着脱式内視鏡シャフトに電力を供給して、1つまたは複数の光源に電力を供給するように構成される。
【0053】
いくつかの実装形態では、第1の回路は、1つまたは複数の画像信号を受信し、内視鏡ハウジングから着脱式内視鏡シャフトに電力を供給して、着脱式内視鏡シャフトの1つまたは複数の構成要素に電力を供給するように構成される。
【0054】
一実施形態では、着脱式内視鏡シャフトは、患者の体腔内に挿入されるように構成された遠位セグメントと、遠位セグメントの近位にある取り付けセグメントであって、器具またはアダプタに取り外し可能に結合されるように構成された取り付けセグメントと、内視鏡ハウジングの遠位コネクタに取り外し可能かつ電気的に結合するように構成された近位コネクタであって、内視鏡ハウジングの第2の回路に電気的に結合して、内視鏡ハウジングから電力を受信する、および/または1つまたは複数の画像信号を内視鏡ハウジングに伝送するように構成された第1の回路を含む、近位コネクタとを備える。
【0055】
開示された技術の他の特徴および態様は、開示された技術の実装形態による特徴を例として例示する添付の図面と併せて、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。この概要は、特許請求の範囲および均等物によって定義される、本明細書に記載される発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0056】
前述の概念のすべての組み合わせ(そのような概念が相互に矛盾しない限り)は、本明細書に開示される発明の主題の一部であると考えられることを理解されたい。特に、本開示の最後に現れる特許請求される主題のすべての組み合わせは、本明細書に開示される本発明の主題の一部であると考えられる。
【0057】
本開示は、1つまたは複数の実装形態に従って、以下の図面を参照して詳細に記載される。図面は、例示のみを目的として提供されており、例示的な実装形態を単に描いている。さらに、例証を明確かつ容易にするために、図面中の要素は必ずしも縮尺通りに描かれていないことに留意されたい。
【0058】
本明細書に含まれる図面のいくつかは、異なる視野角からの開示された技術の様々な実装形態を例示する。添付の説明文は、「上面」、「底面」、または「側面」視野などの視野を参照することがあるが、そのような参照は単に説明的なものであり、特に明記しない限り、開示された技術が特定の空間的方向で実施される、または使用されることを意味したり、要求したりするものではない。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【
図1A】本開示のいくつかの実装形態による、内視鏡取り付けアダプタの側面図である。
【
図1C】
図1Aの内視鏡取り付けアダプタの分解斜視図である。
【
図2A】本開示のいくつかの実装形態による、別の内視鏡取り付けアダプタの側面図である。
【
図3A】本開示のいくつかの実装形態による、内視鏡アダプタが結合されていない状態の、内視鏡アダプタが結合され得る内視鏡を示す図である。
【
図3B】内視鏡アダプタが内視鏡に結合された状態の
図3Aの内視鏡を示す図である。
【
図4】本開示のいくつかの実装形態による、可撓性シャフトを有する内視鏡に取り外し可能に結合された内視鏡取り付けアダプタを示す図である。
【
図5】本開示のいくつかの実装形態による、固定された内視鏡取り付けアダプタを示す図である。
【
図6】本開示のいくつかの実装形態による、別の固定された内視鏡取り付けアダプタを示す図である。
【
図7A】本開示のいくつかの実装形態による、内視鏡取り付けアダプタが取り外し可能に結合され得る器具ハウジングを示す図である。
【
図7B】本開示のいくつかの実装形態による、アダプタの剛性の取り付けセグメントに取り外し可能に結合された
図7Aの器具ハウジングを示す図である。
【
図8A】本開示のいくつかの実装形態による、内視鏡シャフトの取り付けセグメント、内視鏡取り付けアダプタ、および/または内視鏡器具ツールに取り外し可能に結合され得るHチャネルアダプタを示す図である。
【
図8B】内視鏡取り付けアダプタの遠位端に取り付けられた、
図8AのHチャネルアダプタを示す図である。
【
図9A】本開示のいくつかの実装形態による、Hチャネルアダプタを介して器具に結合された内視鏡を示す図である。
【
図9B】本開示のいくつかの実装形態による、器具および器具シャフトに結合された内視鏡を示す図である。
【
図10A】本開示のいくつかの実装形態による、内視鏡取り付けアダプタおよび内視鏡器具ツールに取り外し可能に結合され得るHチャネルアダプタの斜視図である。
【
図11】本開示のいくつかの実装形態による、内視鏡および鉗子器具を取り外し可能に結合する
図10AのHチャネルアダプタを含むアセンブリの側面図である。
【
図12】本開示のいくつかの実装形態による、長方形であり、ヒンジ付き接合部を含む内視鏡シャフトまたは内視鏡取り付けアダプタの一部を示す図である。
【
図13】本開示のいくつかの実装形態による、ボールソケットヒンジを含む内視鏡シャフトまたは内視鏡取り付けアダプタの一部を示す図である。
【
図14A】本開示のいくつかの実装形態による、別の内視鏡取り付けアダプタの斜視図である。
【
図15A】本開示のいくつかの実装形態による、内視鏡の先端を洗浄または清浄するために使用され得る一体型カニューレを有する内視鏡取り付けアダプタの斜視図である。
【
図16A】本開示のいくつかの実装形態による、剛性の取り付けセグメントに結合された着脱式内視鏡シャフトを含む内視鏡の斜視図である。
【
図16D】着脱式内視鏡シャフトが内視鏡の剛性の取り付けセグメントから切り離された状態の、
図16Aの内視鏡の側面図である。
【
図17A】本開示のいくつかの実装形態による、着脱式内視鏡シャフトの斜視図である。
【
図17C】
図17Aの着脱式内視鏡シャフトの内視鏡コネクタセグメントの上面図である。
【
図17D】
図17Aの着脱式内視鏡シャフトの内視鏡コネクタセグメントの斜視図である。
【
図17E】
図17Aの着脱式内視鏡シャフトの内視鏡コネクタセグメントの側面図である。
【
図17F】
図17Aの着脱式内視鏡シャフトの内視鏡コネクタセグメントの正面図である。
【
図18】本開示のいくつかの実装形態による、着脱式内視鏡シャフトの内視鏡コネクタセグメントと内視鏡の近位の取り付けセグメントの遠位端との間の嵌合接続の拡大断面図である。
【
図19A】本開示のいくつかの実装形態による、内部摺動接点を使用した着脱式内視鏡シャフトと近位の取り付けセグメント/内視鏡ハウジングとの間の電気的結合を示す図である。
【
図19B】本開示のいくつかの実装形態による、内部摺動接点を使用した着脱式内視鏡シャフトと近位の取り付けセグメント/内視鏡ハウジングとの間の電気的結合を示す図である。
【
図20A】本開示のいくつかの実装形態による、内部圧縮接点を使用した着脱式内視鏡シャフトと近位の取り付けセグメント/内視鏡ハウジングとの間の電気的結合を示す図である。
【
図20B】本開示のいくつかの実装形態による、内部圧縮接点を使用した着脱式内視鏡シャフトと近位の取り付けセグメント/内視鏡ハウジングとの間の電気的結合を示す図である。
【
図21A】本開示のいくつかの実装形態による、取り外し可能に結合されるように構成された内視鏡ハウジングと、着脱式内視鏡シャフトとを含む内視鏡の側面図である。
【
図21B】内視鏡ハウジングと着脱式内視鏡シャフトが取り外し可能に結合された後の
図21Aの内視鏡を示す図である。
【
図21C】
図21Aの内視鏡ハウジングおよび着脱式内視鏡シャフトのコネクタセグメントの斜視図である。
【
図21D】
図21Aの内視鏡ハウジングおよび着脱式内視鏡シャフトのコネクタセグメントの別の斜視図である。
【
図22A】本開示のいくつかの実装形態による、内視鏡ハウジング、着脱式内視鏡シャフト、およびスリーブアダプタを含む取り外し可能な内視鏡シャフトアセンブリを示す図である。
【
図22B】内視鏡ハウジング、着脱式内視鏡シャフト、およびスリーブアダプタが一緒に結合された後の
図22Aの取り外し可能な内視鏡シャフトアセンブリを示す図である。
【
図23A】本開示のいくつかの実装形態による、着脱式内視鏡シャフトに取り外し可能に結合されている灌注または吸引スリーブアダプタを示す図である。
【
図23B】
図23Aの着脱式内視鏡シャフトに取り外し可能に結合された後の
図23Aの灌注または吸引スリーブアダプタを示す図である。
【
図24】本開示のいくつかの実装形態による、着脱式内視鏡シャフトに取り外し可能に結合された取り付けセグメント延長アダプタを描く図である。
【発明を実施するための形態】
【0060】
図面は網羅的ではなく、本開示を開示された正確な形態に限定するものではない。
【0061】
図1A~
図1Dは、本開示のいくつかの実装形態による内視鏡取り付けアダプタ100を描いている。
図1Aはアダプタ100の側面図を示し、
図1Bはアダプタ100の斜視図を示し、
図1Cはアダプタ100の分解斜視図を示し、
図1Dはアダプタ100の断面図を示す。アダプタ100は、固定カプラ110と、回転可能な接合部120と、剛性の取り付けセグメント130とを含む。
【0062】
アダプタ100の近位端には、コネクタ110を通る開口部111がある。アダプタ100の遠位端には開口部141がある。開口部141は、剛性の取り付けセグメント130の遠位端において始まってよい。開口部111から開口部141まで、カプラ110および剛性の取り付けセグメント130を通って延びるチャネル175がある。内視鏡のシャフトは、チャネル175の中に通され、開口部111から始まって開口部141を通って移動してよい。内視鏡シャフトがアダプタ100のチャネルの中に通されると、アダプタ100は、アダプタコネクタ110を(例えば、内視鏡コネクタに)取り外し可能に結合することによって内視鏡シャフトの近位端に固定されてよい。2つのコネクタは、ツイストロック機構、締まり嵌め、吸引嵌め、磁気機構、および/または何らかの他の機構を含む1つまたは複数の適切な結合機構を介して固定されてもよい。この例では、カプラ110は、(例えば、内視鏡シャフトの近位端において)雄型カプラに接続するように構成された雌型カプラとして示されているが、他の実装形態では、カプラ110は、(例えば、内視鏡シャフトの近位端において)雌型カプラに接続するように構成された雄型カプラであってもよい。
【0063】
この例では、剛性の取り付けセグメント130は、正方形断面を有する四辺形である。他の実装形態では、剛性の取り付けセグメント130は、異なる長方形、円形、または他の幾何学的断面を有する場合がある。セグメント130の四辺のうちの一辺の表面には、複数の溝/スロット133と、溝133に対して突出する複数の区画131とが形成され、区画131の各々は凹状のくぼみまたは穴132を有する。この例では、複数の溝133および複数の区画131は、セグメント130の長手方向の長さに沿って交互に配置されている。以下でさらに記載するように、少なくとも1つの溝133および少なくとも1つの区画131(例えば、区画131に隣接する溝133)を使用して、アダプタ100を特定の縦方向位置で器具のチャネルに結合してもよい。このようにして、固定されたアダプタ100を有する内視鏡は、特有の縦方向位置で器具のチャネルに結合されてよい。溝133の数および区画131の数は、アダプタ100を器具に結合するための縦方向の調節の所望の数、および各縦方向調節の増分に依存してよい。溝133の数および区画131の数はまた、各溝133の幅および各区画131の幅に依存してもよい。いくつかの実装形態では、剛性の取り付けセグメント130は、1から30の間の溝133、および1から30の間の区画131を有する場合がある。いくつかの実装形態では、内視鏡シャフト(アダプタ付き)と器具との間のより安全な接続を提供するために、複数の溝133および複数のセグメント131を使用して器具に接続してもよい。この例では、溝133および区画131はセグメント130の片側にのみ形成されているが、以下でさらに説明する他の実装形態では、これらは、2面、3面、または4面すべてに形成されてもよい。
【0064】
代替の実装形態では、剛性の取り付けセグメント130は、内視鏡をアダプタと共に器具に取り付けることを可能にする何らかの他の適切な剛性の取り付け機構を利用してもよい。例えば、アダプタは、磁気取り付け機構、スナップオン取り付け機構、トップダウンラチェット機構、インサートラチェット機構、および/または、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第10,512,391号明細書にさらに記載されているようなインサートツイスト機構を利用してもよい。本開示は、本明細書に記載され図示された特定の取り付け機構に限定されず、可撓性-剛性内視鏡を器具に取り外し可能に結合するための他の機構が企図されることに留意されたい。
【0065】
図1B~
図1Cに描かれるように、剛性の取り付けセグメント130とカプラ110との間に配置された回転可能な接合部120は、その長手方向軸を中心としたアダプタ100の回転(例えば、カプラ110に対する剛性の取り付けセグメント130の回転)を可能にする。このようにして、内視鏡は、複数の異なる周方向位置で剛性の取り付けセグメント130を介して器具に取り外し可能に結合されてよい。さらに、結合後、器具を内視鏡に対して回転させて、内視鏡画像の調節を可能にしてもよい。回転可能な接合部120は、360度または段階的な増分で連続的に回転するように構成されてもよい。例えば、所望の数の可能な周方向位置調節に応じて、10°、15°、20°、30°、40°、45°、60°、72°、90°、120°、または180°の段階的な増分で回転するように構成されてもよい。
【0066】
この例では、カプラ110は、雄型/雌型取り付け機構に対するねじれを使用して内視鏡ハウジングに固定される。ロックねじ140は、雌型カプラ110を内視鏡ハウジングの内視鏡の雄型カプラ(例えば、
図3A、
図520)に固定するために使用される。例えば、ロックねじ140は、雄型カプラの溝に係合してもよい。回転可能な円形接合部120が、剛性の取り付けセグメント130に融合されている。回転可能な接合部は、剛性の取り付けセグメント130およびその中心を通るコネクタチャネル175の円形延長部144によってカプラ110と係合する。円形延長部144の近位端上の小さな周方向リップ145は、接合部の回転運動を可能にするように、カプラハウジングの遠位開口部内のより幅広の周方向リップ146と係合する。円形の回転可能な接合部120は、その内面の周辺部に配置された一連の小さな丸い開口143を含む。回転可能な接合部の角度位置は、カプラハウジング110内に配置されたチャネル147に含まれるばね141によって開口143内に押し込まれた小さなブロック142によって固定される。カプラが内視鏡に固定されると、カプラに対する取り付けセグメントの強制的な回転により、ブロックがその占有した開口から移動するときにブロックがばねを圧縮する。回転が継続すると、圧縮されたばねはブロックを次の開口に押し込み、それによってその新しい位置を固定する。
【0067】
図2A~
図2Bは、本開示の実装形態による、別の例示的な内視鏡取り付けアダプタ200を示す。
図2Aはアダプタ200の側面図を示し、
図2Bはアダプタ200の斜視図を示す。アダプタ200は、固定カプラ210と、回転可能な接合部220と、剛性の取り付けセグメント230と、遠位セグメント240とを含む。遠位セグメント240は、長さが異なっていてもよく、剛性であっても可撓性であってもよい。この例では、追加の遠位セグメント240を含むことは、(例えば、カプラ210、接合部220、剛性の取り付けセグメント230、および遠位セグメント240を通って伸びるチャネルに内視鏡を通すことによって)それが内視鏡に結合された後、内視鏡および取り付けアダプタをさらに安定させるのに役立つ場合がある。これは、可撓性内視鏡にアダプタを通す場合に特に有利であり得る。例えば、遠位セグメント240の長さおよび剛性の取り付けセグメント230の長さを変更することにより、可撓性内視鏡を、様々な長さの剛性セグメントまたは可撓性セグメントを有する剛性内視鏡またはハイブリッド内視鏡に変換することができる。いくつかの実装形態では、遠位セグメント240は、それ自体よりも遠位の他のスリーブアダプタを固定することができる円形のくぼみまたは他の手段を組み込む場合がある。そのような他のアダプタは、これらに限定されないが、吸引/灌注機能を含む可撓性または剛性のスリーブアダプタ、および/または取り付けられたチャネル、チューブ、磁石、クリップ、吸引カップ、「ジップロック(登録商標)」機構、あるいは内視鏡の遠位端およびスリーブアダプタを器具シャフトまたはデバイスに固定する他の機構を有するスリーブアダプタを含んでもよい。
【0068】
前述の例から理解されるように、アダプタは、アダプタを内視鏡ハウジング上にロックするように作動させることができる任意の好適な機構(例えば、ねじ、摺動可能な制御、押圧可能な制御、磁気、ばね張力によるねじれなど)を使用してもよい。
【0069】
図3A~
図3Bは、本開示の実装形態による、内視鏡アダプタが結合され得る内視鏡500を描いている。内視鏡500は、シャフト510と、シャフト510の近位端に隣接するコネクタ520と、コネクタ520に隣接する内視鏡ヘッドおよび/またはハンドル530とを含む。シャフト510は、剛性、可撓性(例えば、屈曲可能)、取り外し可能、使い捨てであってもよく、または部分的に剛性、可撓性、もしくは可鍛性(ハイブリッド)であってもよい。
図3Bに示すように、シャフト510は、アダプタ200のチャネルの中に通されてもよく、アダプタ200のコネクタ210は、内視鏡500のコネクタ520に固定されてもよい。
図3Bではアダプタ200が内視鏡500に取り外し可能に結合されて示されているが、前述のアダプタ(例えば、100、200など)のいずれも内視鏡500に取り外し可能に結合され得ることを理解されたい。前述のアダプタのいずれかは、回転可能な接合部を含むか、または代わりに、その長手方向軸に沿った手動の回転が不可能な固定された方法のいずれかで内視鏡に取り付けられてもよいことをさらに理解されたい。
【0070】
いくつかの実施形態では、内視鏡シャフト(可撓性、剛性、またはハイブリッド)はそれ自体が、内視鏡ヘッドまたは剛性の取り付けセグメントから着脱式であっても再取り付け可能であってもよい。そのような取り外し可能なシャフトは、本明細書に記載されるアダプタカプラを受け入れることが可能であってもよく、あるいは代わりに、それらのシャフト構造の一部としてアダプタ構成200を既に有していてもよい。器具取り付け機能を有する異なるサイズ、形状、外形、剛性、および取り付けセグメント長の着脱式シャフト構成は、手術用途に応じて、単回使用の使い捨て滅菌シャフトおよび器具取り付けのためのカスタム構成を可能にする。
【0071】
アダプタ200が内視鏡500に固定されると(例えば、
図3Bに描かれるように)、内視鏡500は、剛性の取り付けセグメント230を介して複数の異なる縦方向位置で、および/または回転可能な接合部220を介して複数の異なる周方向位置で、器具のチャネルに取り外し可能に結合されてもよい(以下でさらに考察する)。この例では、アダプタ200は、画像の配向および/または位置決めのために内視鏡を手動で回転させるための回転可能な接合部を含むが、以下に記載される代替の実装形態は、代わりにデジタル画像回転に依存し得る回転可能な接合部のないアダプタを記載する。
【0072】
図4は、可撓性シャフト610を有する内視鏡600に取り外し可能に結合された内視鏡取り付けアダプタ650を描いている。この例では、アダプタ650の角度付き遠位部640は、アダプタ650が内視鏡に結合された後に内視鏡シャフト610を90度屈曲させる。他の実装形態では、内視鏡シャフトは、複数の屈曲部を呈することができる。
【0073】
上記で指摘したように、いくつかの実装形態では、内視鏡取り付けアダプタは、その長手方向軸を中心に回転することが可能であるのとは対照的に、所定の場所に固定されるように構成されてもよい。そのような場合、アダプタは、回転可能な接合部(例えば、回転可能な接合部120)を含まなくてもよい。
図5は、固定式内視鏡取り付けアダプタ900のそのような一例を描いている。アダプタ900では、剛性の取り付けセグメントは、正方形断面を有する四辺形である。剛性の取り付けセグメント130とは対照的に、取り付け機構は、アダプタ900の剛性の取り付けセグメントの複数の側面(例えば、2つ、3つ、または4つすべて)に形成される。すなわち、複数の溝933および複数の区画931が剛性の取り付けセグメントの複数の側面のそれぞれに形成され、区画931の各々は凹状のくぼみまたは穴932を有する。したがって、アダプタ900は、回転可能な接合部を中心として回転可能ではないが、それは、剛性の取り付けセグメント上に形成された取り付けセグメントを有するために、複数の周方向位置で内視鏡を器具チャネルに結合するために依然として使用されてよい。
【0074】
図6は、固定式内視鏡取り付けアダプタ1000の別の例を描いている。描かれるように、アダプタ1000は、コネクタ1010、剛性の取り付けセグメント1020、および遠位セグメント1030を含む。いくつかの実装形態では、遠位セグメント1030は省略されてもよい。アダプタ1000では、剛性の取り付けセグメント1020は、正方形断面を有する四辺形である。剛性の取り付けセグメント1030とは対照的に、取り付け機構は、剛性の取り付けセグメント1020の複数の側面(例えば、2つ、3つ、または4つすべて)に形成される。すなわち、複数の溝1023および複数の区画1022がセグメント1020の複数の側面のそれぞれに形成され、区画1022の各々は凹状のくぼみまたは穴1021を有する。区画1030は、場合によっては、器具への遠位スコープシャフトの取り付けを実施し、内視鏡先端を清浄するための吸引/灌注を可能にし、スコープまたは器具先端に送達される電流のための導管を提供するためのアダプタスリーブを受け入れるように構成されてもよい。
【0075】
図7Aは、本開示の実装形態による、内視鏡取り付けアダプタ(例えば、アダプタ100)が取り外し可能に結合され得る器具ハウジング1100を描いている。器具ハウジング1100は、器具または器具シャフトの頂部付近、側面、またはハンドル部分の下に一体化されてもよい。例えば、器具ハウジング1100は、双極吸引焼灼器、コブレーションワンド、喉頭鉗子、副鼻腔鉗子、整形外科用関節鉗子、喉頭シリンジガン、内視鏡エウスタキオ管バルーン拡張器、内視鏡気管拡張器、内視鏡経口的食道バルーン拡張器、注入シリンジ、または他の何らかの器具などの器具のハンドルの一部であってもよい。ハウジング1100は、アダプタ100を器具に固定するために頂部装填ラチェット機構を利用する。したがって、結合されたアダプタ100を有する内視鏡は、アダプタを有する内視鏡シャフトの近位端をハウジング1100の開放チャネル1130の中に押し下げる(すなわち、剛性の取り付けセグメント130を押し下げる)ことによって、トップダウン方式で取り外し可能に結合されてよい。
【0076】
描かれるように、ハウジング1100の内面は、開放チャネル1130、隆起、ピンまたは突起1110、およびバネ荷重突起(例えば、ばね荷重ボール)1120を含む。剛性の取り付けセグメント130は、i)それを2つの隣接する溝133の開口部に沿って開放チャネル1130の中に押し下げ、ii)溝133に隣接する区画131の突出部分138が剛性の取り付けセグメント130の持ち上げを防止する(すなわち、それらは隆起1110をブロックする)ように、剛性の取り付けセグメント130を開放チャネル1100に対して摺動させて、各隆起1110を隣接する溝133のそれぞれの溝133の中に位置決めすることによって、所定の場所に固定されてよい。さらに、アセンブリが摺動されるとき、ばね荷重突起1120は、2つの溝133の間に位置決めされた区画131のくぼみ/穴132の中に固定されてよい。剛性の取り付けセグメント130を異なる縦向位置に再度位置決めするために、上述の動作が逆にされてもよい(すなわち、所定場所から摺動され、持ち上げられ、他の溝133に沿って固定されてもよい)。例証として、
図7Bは、アダプタ100の剛性の取り付けセグメント130に取り外し可能に結合されたハウジング1100を示す。代替の実装形態では、ばね荷重突起1120およびくぼみ/穴132の位置は逆であってもよく、すなわち、くぼみ132はハウジング1100の一部であり、ばね荷重突起はアダプタ100の一部である。
【0077】
この取り付け機構を利用することにより、内視鏡は、細長い開放チャネル1130を必要とせずに、特定の縦方向位置で器具ハウジング1100内に迅速に固定されてよい。この種の取り付け機構は、米国特許第10,512,391号明細書に既に記載されている押下可能ボタン/レバー機構と比較した場合に、開放チャネル1100内の内視鏡シャフトのいかなる揺動も排除し、開放チャネルの短縮化を可能にし得る。さらに、本明細書に記載される頂部装填式ラチェット機構は、内視鏡を器具に固定するための迅速かつ簡単な手段を提供する。器具内での内視鏡の結合、切り離し、および/または再位置決めは、単に、隆起1110が溝133の特定のセットに挿入され、ばね荷重突起1120が特定のくぼみ132の中に固定されるように、下方/上方に持ち上げ、摺動させるだけである。
【0078】
図8Aは、本開示のいくつかの実装形態による、内視鏡シャフトの取り付けセグメント、内視鏡取り付けアダプタ(例えばアダプタ100)、および/または内視鏡器具ツールに取り外し可能に結合され得るHチャネルアダプタ1300を示す。描かれるように、Hチャネルアダプタ1300は、Hチャネルアダプタ1300を内視鏡取り付けアダプタ100に取り外し可能に結合するための上部開放チャネル1310と、Hチャネルアダプタ1300を内視鏡器具ツールに取り外し可能に結合するための、上部開放チャネル1310の反対側の下部開放チャネル1320とを含む。
【0079】
上部開放チャネル1310の内面は、隆起または突起1312と、ばね荷重突起(例えば、ばね荷重ボール)1311とを含む。剛性の取り付けセグメント130は、i)それを2つの隣接する溝133の開口部に沿って上部開放チャネル1310の中に押し下げ、ii)溝133に隣接する区画131の突出部分138が剛性の取り付けセグメント130の持ち上げを防止する(すなわち、それらは隆起1312をブロックする)ように、剛性の取り付けセグメント130を開放チャネル1310に対して摺動させて、各隆起1312を隣接する溝133のそれぞれの溝133の中に位置決めすることによって、所定の場所に固定されてよい。さらに、アセンブリが摺動されるとき、ばね荷重突起1311は、2つの溝133の隣に位置決めされた区画131のくぼみ/穴132の中に固定されてよい。特定の半剛性またはプラスチック製のチャネルおよびシャフトの実施形態では、ばね荷重突起の代わりに丸みを帯びた突起で十分な場合もある。
図8Bは、内視鏡取り付けアダプタ1350の遠位端に取り付けられたHチャネルアダプタ1300の一例を描いている。
【0080】
下部開放チャネル1320の内面は、器具ツールを摺動可能に結合するためのサイドレール1321を含む。例えば、鉗子、吸引器、把持器、培養ツール、締め具、ステープラ、または他の器具ツールは、下部開放チャネル1320を介して内視鏡の下側への取り付けを可能にする、サイドレール1321に係合するための側部溝または長手方向スロットを含む。下部開放チャネル1320を器具ツールに結合する摺動機構が示されているが、任意の適切な結合機構が利用されてもよいことを理解されたい。
【0081】
好都合な縦方向位置で内視鏡取り付けアダプタ(例えば、アダプタ100)に取り外し可能に取り付けられ得るHチャネルアダプタ1300を利用することによって、器具ツールは、アダプタ100およびHチャネルアダプタ1300と共に内視鏡の下の適切な位置に取り付けられてよい。互いからずらされたいくつかの器具チャネルを同じアダプタに組み込むことによって、複数の器具を同時に内視鏡に同時に取り付けることができる。これは、鉗子、吸引具、レーザ、および内視鏡のすべてが単一の剛性チューブを介して同時に一緒に機能する必要がある場合に、剛性喉頭鏡検査を実行するときに役立つ。
【0082】
他の実施形態では、横並びで、またはそれ以外でずらされたやり方のいずれかで、互いから90°ずらされた2つ以上のチャネルを有する他のアダプタが使用されてもよい。
【0083】
図9Aは、本開示の実装形態による、Hチャネルアダプタ1600を介して器具1430に結合された内視鏡1410を描いている。器具1430の遠位シャフト1420は、内視鏡シャフト1440の下に延びるように示されている。器具1430の近位シャフト1445は、上記で考察したように、Hチャネルアダプタ1600および内視鏡のシャフト上の剛性の取り付けセグメント(例えば、アダプタ100の剛性の取り付けセグメント130)を介して内視鏡1410に接続する。剛性の取り付けセグメントは、内視鏡1410のシャフトの近位部に結合するか、または内視鏡1410のシャフトの近位部に一体化されたアダプタ(例えば、アダプタ100)の一部であってもよい。
【0084】
図9Bは、本開示の実装形態による、器具1450および器具シャフト1460に結合された内視鏡1480を描いている。器具1450の上部は、上記で考察したように、内視鏡のシャフト上の剛性の取り付けセグメント(例えば、アダプタ100の剛性の取り付けセグメント130)を介して内視鏡1410に結合する開放チャネルを含む。剛性の取り付けセグメントは、内視鏡1480のシャフトの近位部に結合するか、または内視鏡1480のシャフトの近位部に一体化されたアダプタ(例えば、アダプタ100)の一部であってもよい。この実施形態では、器具1450は、器具シャフト1460に取り付けられたツール先端1470を作動させるためのハンドル機構1455を含む。このようにして、器具とスコープとが接続され、ツールは直線的で合理的な方法で(器具の下ではなく、器具の頂部上で手を使って)作動され、スコープから離れるように角度付けされたより大きなハンドルの必要性を回避する。さらに、この実装形態は、別個のHチャネルアダプタを必要としないという利点を有する。むしろ、内視鏡に結合するための上部チャネルは、器具1450に一体化される。
【0085】
図10A~
図10Bは、本開示の実装形態による、内視鏡取り付けアダプタ(例えば、アダプタ100)および内視鏡器具ツールに取り外し可能に結合され得るHチャネルアダプタ1600を示す。描かれるように、Hチャネルアダプタ1600は、Hチャネルアダプタ1600を内視鏡取り付けアダプタまたは器具に取り外し可能に結合するための上部開放チャネル1610と、Hチャネルアダプタ1600を内視鏡取り付けアダプタまたは器具に取り外し可能に結合するための、上部開放チャネル1610の反対側の下部開放チャネル1620とを含む。代替の実装形態では、異なる角度で互いにずらされた、同じアダプタに一体化された3つ以上のチャネルがある場合もある。そのような実装形態は、複数の器具および/または内視鏡を同時に一緒に取り付けることを可能にする。
【0086】
上部開放チャネル1610の内面は、隆起または突起1612と、ばね荷重突起(例えば、ばね荷重ボール)1611とを含む。剛性の取り付けセグメント130は、i)それを2つの隣接する溝133の開口部に沿って上部開放チャネル1610の中に押し下げ、ii)溝133に隣接する区画131の突出部分138が剛性の取り付けセグメント130の持ち上げを防止する(すなわち、それらは隆起1612をブロックする)ように、剛性の取り付けセグメント130を開放チャネル1610に対して摺動させて、各隆起1612を隣接する溝133のそれぞれの溝133の中に位置決めすることによって、所定の場所に固定されてよい。さらに、アセンブリが摺動されるとき、ばね荷重突起1611は、2つの溝133の隣に位置決めされた区画131のくぼみ/穴132の中に固定されてよい。
【0087】
上部開放チャネル1610と同様に、下部開放チャネル1620の内面は、隆起または突起1612と、ばね荷重突起1611とを含む。代替の実装形態では、チャネル1610および1620の一方または両方は、少なくとも2つのばね荷重突起1611を含んでもよい。代替の実装形態では、チャネル1610および1620の一方または両方は、ばね荷重突起1611の代わりに、くぼみまたはばね荷重されていない突起を含む場合もある。
【0088】
図11は、本開示の実装形態による、内視鏡1710と鉗子器具1720とを取り外し可能に結合するために使用されるHチャネルアダプタ1600を描いている。描かれるように、Hチャネルアダプタ1600の上部開放チャネル1610は、内視鏡取り付けアダプタ100の剛性の取り付けセグメント130に取り外し可能に結合され、Hチャネルアダプタ1600の下部開放チャネル1620は、鉗子器具1720のハンドル部分に取り外し可能に結合される。内視鏡1710を鉗子器具1720に取り外し可能に結合するためにHチャネルアダプタ1600を使用することによって、内視鏡1710の遠位部分1711は、鉗子器具1720のツール部分1721に隣接して簡便に位置決めされて、患者の体腔の適切な画像を取り込んでもよい。さらに、様々な他の器具が、Hチャネルアダプタ1600の下部チャネル1620に取り外し可能に結合されてもよい。
【0089】
特定の実装形態では、可撓性シャフトまたは内視鏡シャフトを覆うように通された内視鏡アダプタ(例えば、アダプタ100)の剛性の近位の取り付けセグメント(例えば、セグメント130)が1つまたは複数のヒンジを含み、内視鏡シャフトおよびアダプタの形状の変化を可能にして、器具に取り付けられたときにスコープを不安定にするであろう弛緩を許容することなく、外科用器具の様々な形状および輪郭に対応することが有利であり得る。この目的のために、
図12は、長方形であり、ヒンジ2310を含む内視鏡シャフトまたは取り付けアダプタ2300の一部を描いている。この実装形態では、ヒンジ2310は、単一の平面を中心としたアダプタ2300の一部分の枢動または回転を可能にする接合部を利用する。
図13は、長方形であり、ボールソケットヒンジ2410を含む内視鏡取り付けアダプタ2400の一部を描いている。この実装形態では、ボールソケットヒンジ2410は、水平面および垂直面の両方を中心としたアダプタ2400の一部分の枢動または回転を可能にする。
図12~
図13は、利用される可能性のある2つの例示的なヒンジ継手を示しているが、他の適切なヒンジ継手が使用される場合もあることを理解されたい。
【0090】
ヒンジ付きアダプタを利用することにより、器具および用途に応じて異なる利点が実現されてもよい。例えば、内視鏡のヘッドは、器具の邪魔にならないように(例えば、10~90度)角度が付けられてもよい。これにより、それ自体が機能するために真っ直ぐでなければならない器具またはデバイスへの内視鏡の取り付けが可能になり得る。別の例として、アダプタは、器具のヘッドの周りでスコープを屈曲させるために2つまたは3つの位置でヒンジ留めされてもよい。さらに、ヒンジ付きセグメントは、器具の様々な輪郭への取り付けを可能にしてもよい。
【0091】
図14A~
図14Cは、本開示の実装形態による、内視鏡取り付けアダプタ2500の別の実施形態を描いている。
図14A~
図14Bは、アダプタ2500の斜視図を示し、
図14Cは、アダプタ2500の断面図を示す。アダプタ2500は、カプラ2510と、回転可能な接合部2520と、ヒンジ接合部2540と、剛性の取り付けセグメント2530とを含む。
【0092】
アダプタ2500の近位端には、コネクタ2510を通る開口部2511がある。アダプタ2500の遠位端には開口部2541がある。開口部2541は、剛性の取り付けセグメント2530の遠位端において始まってよい。開口部2511から開口部2541まで、アダプタ2500の長さを通って延びるチャネル2575がある。内視鏡の可撓性シャフトは、チャネル2575の中に通され、開口部2511から始まって開口部2541を通って移動してよい。内視鏡シャフトがアダプタ2500のチャネルの中に通されると、アダプタ2500は、アダプタコネクタ2510を(例えば、内視鏡コネクタに)取り外し可能に結合することによって内視鏡シャフトの近位端に固定されてよい。2つのコネクタは、アダプタ100のコネクタ110を参照して上述したのと同様の方法で固定されてもよい。
【0093】
剛性の取り付けセグメント2530は、正方形断面を有する四辺形である。他の実装形態では、剛性の取り付けセグメント2530は、異なる長方形断面または円形断面を有する場合もある。セグメント2530の四辺のうちの一辺の表面には、複数の溝/スロット2533と、溝2533に対して突出する複数の区画2531とが形成され、区画2531の各々は凹状のくぼみまたは穴2532を有する。剛性の取り付けセグメント2530を使用して、アダプタ100を参照して上記で考察したのと同様の方法でアダプタ2500を器具に結合してもよい。
【0094】
ヒンジ接合部2540とカプラ2510との間に位置決めされた回転可能な接合部2520は、その長手方向軸を中心としたアダプタ2500の回転を可能にする。回転可能な接合部2520は、回転可能な接合部120を参照して上記で考察したのと同様の方法で実装されてもよい。剛性の取り付けセグメント2530とカプラ2510との間に結合されたヒンジ接合部2540は、剛性の取り付けセグメント2530の追加の角度付けを可能にする。この例では、ヒンジ接合部2540と回転可能な接合部2530との組み合わせを利用することにより、アダプタ2500の位置決めの自由度がさらに提供される。いくつかのヒンジ付き接合部2540を直列に追加することにより、取り付けシャフトの輪郭のさらに大きな変化が可能になる。
【0095】
図15A~
図15Bは、内視鏡の先端を洗浄/清浄するために使用され得る一体化されたカニューレを有する内視鏡取り付けアダプタ2700の斜視図および断面図を示す。吸引/灌注ポート2720は、灌注または吸引配管を介して、足または手持ち式制御装置のいずれかによって始動される吸引/灌注ポンプに対して近位に接続する。カニューレアダプタ2700の遠位端2740の遠位の下面には、アダプタを1つまたは複数の位置で器具シャフトに固定するために使用される1つまたは複数の器具取り付けコネクタ2745があってもよい。カニューレアダプタまたは器具シャフト内に組み込まれた磁石もまた、遠位のカニューレアダプタを器具シャフトに取り付けるために使用されてよい。この例では、カニューレアダプタは、剛性、可撓性、またはハイブリッド内視鏡シャフト上を摺動し、コネクタ2710を介して遠位の内視鏡ハウジング上に配置された内視鏡カプラに接続してもよく、回転機能を有してもよい。カニューレの遠位セグメント、すなわち、アダプタの長方形の取り付け部分2730から遠位に延びるカニューレの一部分もまた、剛性、可撓性、またはハイブリッドであってもよい。
【0096】
これまで実施形態は内視鏡および/または内視鏡と共に使用される器具に取り外し可能に結合する内視鏡取り付けアダプタの文脈で主に説明されてきたが、本明細書に記載されるアダプタ実装形態のいくつかの技術的利点およびそれらの関連する技術的利点は、使い捨てであろうと再利用可能であろうと、それらの特徴を内視鏡および/または内視鏡器具に直接組み込むことによって実現され得ることを理解されたい。例えば、可撓性-剛性ハイブリッド内視鏡(例えば、可撓性の遠位端および剛性の近位端を有するシャフトを有する内視鏡)または剛性内視鏡(例えば、剛性シャフトを有する内視鏡)は、アダプタ100、アダプタ200、アダプタ900、アダプタ1000、アダプタ2500、またはアダプタ2700と構造的特徴が類似した一体化された近位の取り付けセグメントを有する内視鏡シャフトを有してもよい。そのような実装形態では、アダプタの構造的機構が(例えば、内視鏡シャフトの近位端において)内視鏡に組み込まれるため、アダプタの内視鏡コネクタ(例えば、110)は除外されてもよい。
【0097】
例えば、内視鏡シャフトの近位セグメントは、アダプタ100について上述したものと同様の長方形断面を有してもよく、その上に、4つの側面の少なくとも一面に複数の溝/スロット133および複数の区画131が形成され、各区画131は、凹状のくぼみまたは穴132を有する。そのような実装形態では、このトップダウンラチェット取り付け設計の利点は、それらを内視鏡シャフトの近位の取り付けセグメントに直接統合することによって実現されてもよい。さらに、内視鏡シャフトは、回転可能な接合部の周りを回転するように構成されてもよい。さらに、内視鏡シャフトは、器具ハウジング1100、Hチャネルアダプタ1300、またはHチャネルアダプタ1600に結合するように構成されてもよい。さらに、内視鏡シャフトの近位の取り付けセグメントは、それ自体が1つまたは複数のヒンジを含み、内視鏡シャフトの形状の変化を可能にして、器具に取り付けられたときにスコープを不安定にするであろう弛緩を許容することなく、外科用器具の様々な形状および輪郭に対応してもよい。
【0098】
図16A~
図16Dは、本開示のいくつかの実装形態による、剛性の長方形の近位の取り付けセグメント2910および着脱式内視鏡シャフト2920を有する内視鏡ハウジング870を描いている。近位の取り付けセグメント2910は、例えばアダプタ100を参照して上述したのと同様の方法で器具またはアダプタに取り付けてもよい。しかしながら、上述した方法または他の方法で記載したように、他の近位の取り付けセグメントが、着脱式内視鏡シャフト2920に結合される場合があることも想定される。
【0099】
図16Dに描かれるように、着脱式シャフト2920は、近位の取り付けセグメント2910の遠位端に直接かつ取り外し可能に挿入されるように構成される。他の構成(図解されていない)では、着脱式シャフト2920は、剛性の長方形の近位の取り付けセグメント2910を含む場合もある。そのような実装形態では、組み合わされた遠位シャフトセグメントおよび近位シャフトセグメントは、内視鏡ハウジング870の中またはその上に取り外し可能に挿入される。着脱式内視鏡シャフトおよび収容されたセグメントの様々な長さが想定される。いくつかの実装形態では、内視鏡ハウジングおよび/または内視鏡シャフトは使い捨てであってもよい。他の実装形態では、着脱式シャフトは、その長手方向構成、遠位または近位器具取り付け機構、直径、画像解像度、カメラの数、画角、断面形状(平坦、円形、楕円形の多角形)、可撓性、関節性、または内部チャネルもしくはハードウェア構成を変更するやり方で特殊化されてもよい。
【0100】
図17A~
図17Bは、本開示からのいくつかの実装形態による、着脱式内視鏡シャフト2920の構成要素を描いている。内視鏡の動作中、内視鏡ハウジング970内に収容された光源(例えば、LED光源)から発せられた光は、内視鏡シャフト2920の近位端2935内の近位照明結合部2930を通って伝わる。光は、シャフト2920の遠位セグメント2945で終端する照明チャネル2940を経由してシャフト2920の中を通って進む。照明チャネル2940は、成型照明パイプまたは光ファイバであってもよい。あるいは、他の実装形態(図示せず)では、光源は、着脱式内視鏡シャフト2920の中に、内部から、および/または外部から一体化されてもよい。そのような実装形態では、光源は、LED単独であってよい、あるいは内視鏡シャフト2920の遠位端内または(例えば、カメラセンサ2950の近くで、光源によって発せられた光がカメラセンサの動作に干渉しないように異なるチャネル内で)その近くに位置決めされた光ファイバと組み合わせたLED、または内視鏡シャフト2920の他の何らかのセグメント内に位置決めされた光ファイバと組み合わせたLEDであってもよい。着脱式内視鏡シャフト2920内の光源の位置に応じて、そのような実装形態は、照明チャネル2940(例えば、成型照明パイプ)を短縮または除去してもよい。そのような実装形態では、光源を動作可能にするために光源に電力を供給するために、内視鏡ハウジングは、別個の電力線を介して、または電力線通信を介して光源(および画像センサ)に電力を供給してもよい。
【0101】
内視鏡シャフト2920の遠位先端に配置されたカメラセンサ2950は、内視鏡シャフトの近位端に配置されたカメラモジュールコネクタ2955に電気的に接続する。カメラモジュールコネクタ2955のすぐ遠位には、カメラモジュールコネクタ2955と共に、近位の剛性取り付けセグメント2910に挿入され、
図18、2975の内部チャネルを介して、内視鏡ハウジング870から延びて、内視鏡シャフト2920を内視鏡ハウジング970に機械的および電気的に結合するスコープコネクタセグメント2960がある。
【0102】
図17C~
図17Fは、スコープコネクタセグメント2960の拡大図を描いている。スコープコネクタセグメント2960の近位の側面においては、カメラモジュールコネクタ2955のすぐ後ろに、剛性の近位セグメントの遠位の側面に配置された雌型レセプタクル2975へのスナップイン接続を可能にする周方向溝2970がある。細長い長方形の突起2980が、スコープコネクタセグメント2960の上面に沿って載置され、近位の内視鏡シャフトの近位の剛性セグメントまたは内視鏡ハウジング内への適合した一方向設置を容易にするように作用する。他の実装形態では、スコープコネクタセグメントの表面に沿って載置された他の突起が、設置を容易にする場合もある。さらに他の実装形態では、細長い長方形の突起2980の位置は、逆にされたり、着脱式シャフト2920の近位端に配置された雌型レセプタクル2975および電気接点2990内に収容されてもよい。
【0103】
図18は、着脱式スコープコネクタセグメント2960と近位の取り付けセグメント2910の遠位端との間の嵌合接続部2985の拡大断面図を示す。描かれるように、スコープコネクタセグメント2960は、近位の取り付けセグメント2910の雌型レセプタクル2975に挿入される。挿入中、近位の取り付けセグメント内のカメラモジュールインターフェース内の1つまたは複数の電気接点2990は、挿入されたカメラモジュールコネクタ2955の上面に沿って1つまたは複数の電気接点に当接して圧迫する。電気的接続が確保されると、カメラセンサ2950を介して収集されたカメラ信号(例えば、画像データ)は、内視鏡ハウジング内に配置されたプロセッサに移動してよい。さらに、近位端2935内の近位照明結合部2930は、近位の取り付けセグメントの内部の照明結合部2936に光学的に結合される。したがって、光学的接続の後、内視鏡ハウジング970内に収容された光源(例えば、LED光源)から発せられた光は、照明結合部2936を通り、次いで近位の照明結合部2930を通って伝わる。さらに、細長い長方形の突起2980は、近位の剛性セグメントに機械的に結合する。雌型レセプタクル内のばね荷重ボールまたは他の突起(図示せず)は、周方向溝2970に可逆的に係合して、機械的接続をさらに保証することができる。したがって、取り外し可能な接続の後、内視鏡シャフト2920は、近位の取り付けセグメントに電気的、光学的、および機械的に結合されてよい。
【0104】
着脱式シャフト2920が近位の取り付けセグメント2910を含む構成(本明細書には図示せず)では、近位の取り付けセグメント2910の遠位端にある図示の接続構成要素(例えば、電気接点2990、雌型レセプタクル2975、照明結合部2936など)は、代わりに、内視鏡ハウジング870の遠位端に含まれる場合もあることを理解されたい。そのような実装形態では、シャフト2920の着脱式スコープコネクタセグメント2960は、近位の取り付けセグメント2910の近位に配置されてもよい。
【0105】
光源が(例えば、1つまたは複数のLEDとしての遠位先端において)着脱式内視鏡シャフト2920に一体化されている構成では、照明結合部(例えば、照明結合部2930、2936)は省略されてもよく、着脱式内視鏡シャフトを内視鏡ハウジングに光学的に結合する必要はない。そのような場合、内視鏡ハウジング970は、例えば、内視鏡シャフトがコネクタ2955を介して電気的に接続されているときに、内視鏡シャフトの光源に電力を供給してもよい。場合によっては、追加の接続を使用して電力を供給してもよい。内視鏡ハウジング970は、一体型バッテリ、AC/DC電源、または他の何らかの適切な電源を介して電力を供給してもよい。
【0106】
図19A~
図19Bおよび
図20A~
図20Bは、本開示のいくつかの実装形態による、着脱式内視鏡シャフトを近位の取り付けセグメント/内視鏡ハウジングに電気的に結合するために利用することができる電気的結合部の2つの追加の例を示す。これらの例では、着脱式内視鏡シャフトおよび内視鏡ハウジングは電気的に結合されているが、光学的には結合されていない。
【0107】
図19A~
図19Bは、内部摺動接点を使用する着脱式内視鏡シャフトと近位の取り付けセグメント/内視鏡ハウジングとの間の電気的結合を描いている。着脱式スコープコネクタセグメントと近位の取り付けセグメントまたは内視鏡ハウジングの遠位端との間の嵌合接続中、内視鏡シャフトの近位端に配置されたカメラモジュールコネクタ3055の1つまたは複数の電気接点は、近位の取り付けセグメントまたは内視鏡ハウジング内のカメラモジュールコネクタ3099の上下の2セットの電気接点の間を摺動する。このようにして、シャフト2920内またはそれに沿って配置された複数のカメラセンサに電力を供給し、信号を内視鏡ハウジングに同時に伝送することができる。コネクタ2955の電気的接続のための他の構成が想定されることに留意されたい。円形、楕円形、十字形、T字形などのそのような構成は、同時に接続された3つ以上のカメラモジュールを可能にすることができる。
【0108】
図20A~
図20Bは、内部ポゴ圧迫接点を使用する着脱式内視鏡シャフトと近位の取り付けセグメント/内視鏡ハウジングとの間の電気的結合を描いている。着脱式スコープコネクタセグメントと近位の取り付けセグメントまたは内視鏡ハウジングの遠位端との間の嵌合接続中、近位の取り付けセグメントまたは内視鏡ハウジング内のカメラモジュールコネクタ3199の1つまたは複数の電気接点は、内視鏡シャフトの近位端に配置されたカメラモジュールコネクタ3155の1つまたは複数の電気接点に対して押しつけられる。この例は、カメラモジュールコネクタ3199の対応する雌型電気接点に挿入されたカメラモジュールコネクタ3155上の雄型電気接点を示しているが、雌型接点および雄型電気接点は逆にすることもできる。
【0109】
図21A~
図21Dは、本開示のいくつかの実装形態による、内視鏡ハウジング3270と、取り外し可能に結合されるように構成された着脱式内視鏡シャフト3220とを含む内視鏡を描いている。この例では、内視鏡ハウジング3270と着脱式内視鏡シャフト3220とは、機械的、電気的、および光学的に結合されるように構成されている。
【0110】
着脱式内視鏡シャフト3220は、遠位セグメント3221と、近位の取り付けセグメント3222と、近位の取り付けセグメント3222の近位のスコープコネクタセグメント3230とを含む。近位の取り付けセグメント3222は、上述したのと同様の方法で器具またはアダプタに取り付けてもよい。スコープコネクタセグメント3230は、内視鏡ハウジング3270の遠位端にある内視鏡ハウジングコネクタセグメント3280に取り外し可能に、電気的に、光学的に、および機械的に結合するように構成される。この結合は、
図21C~
図21Dによってさらに詳細に図示されている。
【0111】
結合中、内視鏡ハウジングコネクタセグメント3280は、スコープコネクタセグメント3230の開口部に挿入される。内視鏡ハウジングコネクタセグメント3280は、スコープコネクタセグメント3230の内部に細長い長方形の突起/バー3322を摺動可能に受け入れる溝3282を含み、着脱式内視鏡シャフト3220と内視鏡ハウジング3270との間の機械的接続を確保するのに役立つ。
【0112】
挿入中、内視鏡ハウジングコネクタセグメントの下側の1つまたは複数の電気接点3281は、スコープコネクタセグメント3230の内部の1つまたは複数の電気接点3231に電気的に結合する。電気的接続が確保されると、画像信号(例えば、画像データ)は、内視鏡シャフト3220と内視鏡ハウジング3270との間を移動してよい。1つまたは複数の画像センサまたはLEDが着脱式内視鏡シャフト3220内(例えば、遠位セグメント3221の遠位端付近)にある実装形態では、画像センサを介して収集された画像信号は、さらなる処理のために内視鏡ハウジング3270に移動することができる。同様に、電力を遠位に伝送して、内視鏡シャフト内の任意のLEDに電力を供給することもできる。着脱式内視鏡シャフト3220が複数の画像センサを含む実装形態では、各セグメント3230、3280に配置された電気接点の別個のセットを使用して、各画像センサからの信号をそれぞれ結合することができる。例えば、2つの画像センサが含まれる場合、スコープコネクタセグメント3230は、内視鏡ハウジングコネクタセグメント3280の電気接点の2つのそれぞれのセット(例えば、コンタクト3281の上列および下列)に結合する電気接点の2つのセット(例えば、コンタクト3231の上列および下列)を含むことができる。様々な他の電気的構成も想定される。
【0113】
また、
図21C~
図21Dには、スコープコネクタセグメント3230の照明結合部(図示せず)に光学的に結合された内視鏡ハウジングコネクタセグメント3280の照明結合部3283が図示されている。このように、光学的接続の後、内視鏡ハウジング3270内に収容された光源(例えば、LED光源)から発せられた光は、照明結合部3283を通り、次いで着脱式内視鏡シャフト3220(例えば、シャフト3220の遠位端で終端する照明チャネルを介して)の中を通って伝わる。
【0114】
描かれるように、内視鏡ハウジング3270の内視鏡ハウジングコネクタ3280の外形は、手術後に清浄するための比較的容易な表面を提供し、それによって内視鏡アセンブリの有用性および人間工学を改善する。
【0115】
代替の実装形態では、内視鏡シャフト3220は、内視鏡シャフト3220から、内視鏡ハウジング3270内に収容された1つまたは複数の画像センサへの画像送達のための光ファイバを含むことができる。そのような実装形態では、電気的接続は、任意選択的に省略され、セグメント3230と3280との間のファイバ光接続に置き換えることができる(例えば、接点3231および3281は、各コネクタ上の光ファイバ結合構成要素によって置き換えられる)。あるいは、電気的接続は、内視鏡ハウジング3270から、内視鏡シャフト3220の1つまたは複数の光源および/または他の構成要素に電力を供給する目的でのみ維持される場合もある。
【0116】
いくつかの実装形態では、着脱式シャフトを有する内視鏡の有用性および/または構成の可能性は、追加の機械的取り付け機構またはアダプタを使用してさらに拡張することができる。例えば、
図22A~
図22Bは、内視鏡ハウジング3270、着脱式内視鏡シャフト3220、およびスリーブアダプタ3290を含む取り外し可能な内視鏡シャフトアセンブリを描いている。スリーブアダプタ3290は、カニューレ3291およびコネクタ3292を含む。スリーブアダプタ3291は、遠位セグメント3221を、コネクタ3292からカニューレ3291を通って伸びる開口部/チャネルを通って摺動させ、コネクタ3292を近位の取り付けセグメント3222に固定することによって、着脱式内視鏡シャフト3220に取り外し可能に結合することができる。いくつかの実装形態では、動作中、スリーブアダプタ3291は、取り付けセグメントに取り付けられた器具の有無にかかわらず、可撓性内視鏡シャフトの案内を促進する直線状、湾曲状、または不規則に構成された強化カニューレとして機能することができる。カニューレ3291は、可鍛性または磁性であり得る。
【0117】
動作中、スリーブアダプタ3291は、可撓性内視鏡シャフトの案内を促進する強化カニューレとして機能することができる。カニューレ3291は可鍛性であってもよい。
【0118】
図23A~
図23Bは、本開示のいくつかの実装形態による、着脱式視鏡シャフト3220に取り外し可能に結合された灌注または吸引スリーブアダプタ3310を描いている。灌注または吸引スリーブアダプタ3310は、遠位セグメント3221上を摺動するカニューレ3313を介して追加の灌注および/または吸引能力を加える。カニューレ3313は、内視鏡シャフト3320の先端を洗浄/清浄するために使用することができる。吸引/灌注ポート3311は、灌注または吸引配管を介して、足または手持ち式制御装置のいずれかによって始動される吸引/灌注ポンプに対して近位に接続する。灌注または吸引スリーブアダプタ3310は、アダプタ3310の1つまたは複数のコネクタ3312を近位の取り付けセグメント3222に結合することによって、着脱式内視鏡シャフト3220に固定することができる。
【0119】
図24は、本示のいくつかの実装形態による、着脱式内視鏡シャフト3220に取り外し可能に結合された取り付けセグメント延長アダプタ3400を描いている。アダプタ3400の1つまたは複数のコネクタ3412を近位の取り付けセグメント3222に結合することによってアダプタ3400が着脱式内視鏡シャフト3220に固定された後、近位の取り付けセグメント3222の機構は、アダプタ3400の取り付けセグメント3422の対応する機構によって延長され、それにより、上述したように器具またはアダプタを取り付けるための追加の可撓性(例えば、縦方向の位置決め)を提供することができる。
【0120】
本明細書に記載される内視鏡、取り付け機構、および器具は、任意の適切な用途において利用されてよい。例えば、それらは耳鼻咽喉科(耳、鼻、および喉、ENT)外科的用途に利用されてよい。それらはまた、外科的ステープル留め、組織切除、関節鏡手術などの用途のために、一般手術、胃腸病学、肺学、泌尿器学、形成手術、神経手術、OB/GYN、および整形外科などの他の外科分野および医療専門分野で利用されてよい。本明細書に開示される技術の商業的な非外科的用途も適用可能である。
【0121】
様々な例示的な実装形態に関して上述したが、個々の実装形態の1つまたは複数に記載された様々な特徴、態様、および機能は、それらが記載されている特定の実装形態への適用性に限定されるものではなく、その代わりに、そのような実装形態が記載されているか否か、およびそのような特徴が記載されている実装形態の一部として提示されているか否かにかかわらず、単独で、または様々な組み合わせで、本出願の他の実装形態の1つまたは複数に適用することができることを理解されたい。したがって、本出願の広がりおよび範囲は、上述の例示的な実装形態のいずれによっても限定されるべきではない。
【0122】
特許請求の範囲を含む本開示全体で使用される「実質的に」および「約」という用語は、処理の変動などによる小さな変動を記載し、考慮するために使用される。例えば、それらは、±5%以下、例えば±2%以下、例えば±1%以下、例えば±0.5%以下、例えば±0.2%以下、例えば±0.1%以下、例えば±0.05%以下を指すことができる。
【0123】
適用可能な範囲で、本明細書における「第1の」、「第2の」、「第3の」などの用語は、単にこれらの用語によって記載されるそれぞれの対象を別個の独立したものとして示すために用いられており、本明細書において特に明記しない限り、時系列の意味を暗示することは意味していない。
【0124】
本文書中で使用される用語および語句、ならびにそれらの変形は、特に明示的に述べられていない限り、限定ではなくオープンエンドとして解釈されるべきである。前述の例として、用語「含む」は、「限定なしで含む」などの意味として読まれるべきであり、「例」という用語は、その網羅的または限定的なリストではなく、議論中の要素のいくつかの例を提供するために使用され、「1つの(a)」または「1つの(an)」という用語は、「少なくとも1つの」、「1つまたは複数の」などを意味すると読まれるべきであり、「従来の」、「慣習的な」、「通常の」、「標準的な」、「既知の」などの形容詞および同様の意味の用語は、記載された要素を所与の期間または所与の時点で利用可能な要素に限定するものとして解釈されるべきではなく、代わりに、現在または将来のいつでも利用可能または既知であり得る従来の、慣習的な、通常の、または標準的な技術を包含するように読まれるべきである。同様に、本文書が、当業者に明らかであるか、または当業者に知られている技術を指す場合、そのような技術は、現在または将来の任意の時点で当業者に明らかであるか、または知られている技術を包含する。
【0125】
「1つまたは複数」、「少なくとも」、「これに限定されない」が、または他の同様の語句などの広範な単語および語句の存在は、場合によっては、そのような広範な語句が存在しない場合がある場合に、より狭い場合が意図される、または必要とされることを意味するように解釈されるべきではない。「モジュール」という用語の使用は、モジュールの一部として記載される、または主張される構成要素または機能がすべて共通のパッケージ内に構成されることは示唆していない。実際、モジュールの様々な構成要素のいずれか、またはそのすべては、制御論理または他の構成要素にかかわらず、単一のパッケージに組み合わせることができる、または別々に維持することもでき、複数のグループまたはパッケージに、または複数の場所にさらに分散させることもできる。
【0126】
さらに、本明細書に記載される様々な実装形態は、例示的なブロック図、フローチャートおよび他の例証に関して説明される。この文書を読んだ後に当業者に明らかになるように、図示された実装形態およびそれらの様々な代替形態は、図示された例に限定されることなく実施することができる。例えば、ブロック図およびそれらに付随する記載は、特定の機構または構成を要求するものとして解釈されるべきではない。
【0127】
本開示の様々な実装形態について上述してきたが、それらは例としてのみ提示されており、限定するものではないことを理解されたい。同様に、様々な図は、本開示に含まれ得る特徴および機能の理解を助けるために行われる、本開示の例示的な機構または他の構成を描いてもよい。本開示は、図示された例示的な機構または構成に限定されず、所望の特徴は、様々な代替の機構および構成を使用して実施することができる。実際、本開示の所望の特徴を実装するために、代替の機能的、論理的または物理的な区分化および構成をどのように実装できるかは、当業者には明らかであろう。また、本明細書に描かれているもの以外の多数の異なる構成モジュール名を様々な区分に適用することができる。さらに、流れ図、動作説明、および方法クレームに関して、本明細書でステップが提示される順序は、文脈がそうでないことを指示しない限り、列挙された機能を同じ順序で実行するために様々な実装形態が実施されることを要求するものではない。
【図】
【国際調査報告】