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特表2024-538084構成可能なフォトプレチスモグラムシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-18
(54)【発明の名称】構成可能なフォトプレチスモグラムシステム
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/02 20060101AFI20241010BHJP
【FI】
A61B5/02 310B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024522169
(86)(22)【出願日】2022-10-12
(85)【翻訳文提出日】2024-05-13
(86)【国際出願番号】 US2022046471
(87)【国際公開番号】W WO2023064409
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】63/255,140
(32)【優先日】2021-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/963,561
(32)【優先日】2022-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522496220
【氏名又は名称】オーラ ヘルス オサケユキチュア
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【弁理士】
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】ヴァリウス,テロ ユハニ
(72)【発明者】
【氏名】ハイッキネン,オリ ペッテリ
(72)【発明者】
【氏名】ヤーヴェラー,ユシ ペッテリ
(72)【発明者】
【氏名】ハッチューネン,ハイッキ ユハニ
(72)【発明者】
【氏名】ハヴェライネン,テーム ユハニ
(72)【発明者】
【氏名】ランタネン,アンティ アレクシ
(72)【発明者】
【氏名】ペルコネン,サミ セッポ
(72)【発明者】
【氏名】シルヤーラー,ユハ-ペッカ
(72)【発明者】
【氏名】コスケラ,マルック オラヴィ
【テーマコード(参考)】
4C017
【Fターム(参考)】
4C017AA09
4C017AB03
4C017AC28
4C017BC17
4C017BC21
4C017DD14
4C017FF15
(57)【要約】
【要約】
光信号測定のための方法、システム、およびデバイスが説明される。ウェアラブル電子デバイスは、光センサの第1の組み合わせをアクティブ化してもよく、光センサの第1の組み合わせは、送信機センサのセットと受信機センサのセットとを含む。いくつかの場合には、光センサの第1の組合せのうちの1つまたは複数の光センサは、ウェアラブル電子デバイスの内面上の突出部の下に配置され得る。デバイスは、第1の時間に受信機センサのセットにおいて、送信機センサのセットからの1つまたは複数の信号を測定し、1つまたは複数の信号に関連する信号品質メトリックを決定し、信号品質メトリックに基づいて、第2の時間に使用するための光センサの第2の組合せを選択し得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェアラブル電子デバイスによって光信号を測定する方法であって、
光センサの第1の組合せをアクティブ化することであって、光センサの前記第1の組合せは、前記ウェアラブル電子デバイスの複数の送信機センサからの送信機センサのセットと、複数の受信機センサからの受信機センサのセットとを備え、前記複数の送信機センサは、第1の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第2の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第3の波長の少なくとも1つの送信機センサとを備え、光センサの前記第1の組合せの少なくとも1つの光センサは、前記ウェアラブル電子デバイスの内面上の突出部の下に配置される、アクティブ化することと、
第1の時間に受信機センサの前記セットにおいて、送信機センサの前記セットからの1つまたは複数の信号を測定することと、
前記1つまたは複数の信号と関連した信号品質メトリックを決定することと、
信号品質メトリックに少なくとも部分的に基づいて、第2の時間に使用するための光センサの第2の組合せを選択することと、を含む、方法。
【請求項2】
光センサの前記第2の組合せを選択することが、前記信号品質メトリックに少なくとも部分的に基づいて、送信機センサの第2のセット、受信機センサの第2のセット、またはそれらの組合せを選択することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
送信機センサの前記第2のセットおよび受信機センサの前記第2のセットは、前記ウェアラブル電子デバイスの周りに配置され、光センサの前記第2の組合せを選択することは、送信機センサの前記第2のセットおよび受信機センサの前記第2のセットの前記配置に少なくとも部分的に基づく、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ウェアラブル電子デバイスは、第1のフォトダイオードおよび第2のフォトダイオードを備え、前記第1のフォトダイオードおよび前記第2のフォトダイオードは、それぞれ、前記ウェアラブル電子デバイス内の第1の突出部および第2の突出部の下に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の波長の前記少なくとも1つの送信機センサは、第1の緑色LEDおよび第2の緑色LEDを備え、前記第1の緑色LEDは、前記第1のフォトダイオードの右側に位置付けられ、前記第2の緑色LEDは、前記第2のフォトダイオードの左側に位置付けられる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の波長の前記少なくとも1つの送信機センサは、赤外線LEDを備え、前記赤外線LEDは、前記第1の緑色LEDの右側に位置付けられる、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第3の波長の前記少なくとも1つの送信機センサは、赤色LEDを備え、前記赤色LEDは、前記第2の緑色LEDの左側に位置付けられ、前記赤色LEDおよび前記赤外線LEDは、互いに隣接して位置付けられる、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記赤外線LED及び前記赤色LEDは、前記ウェアラブル電子デバイス内の第3の突出部の下に位置付けられる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
光センサの前記第2の組合せを選択することが、
光学センサのペアを選択することであって、前記光センサのペアは、少なくとも1つの送信機光センサと少なくとも1つの受信機光センサとを含む、選択することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記1つまたは複数の信号を測定することが、
受信機センサの前記セットによって、送信機センサの前記セットからの光電式容積脈波(PPG)信号を測定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記信号品質メトリックを決定することは、
前記PPG信号の振幅、前記PPG信号中の雑音の量、前記PPG信号の形態、前記PPG信号を決定することに関連する電力消費、またはそれらの組合せを決定することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記1つまたは複数の信号を生成する際に使用するためのパラメータのセットに少なくとも部分的に基づいて波長のセットから波長を選択することであって、光センサの前記第2の組合せを選択するステップが、前記選択された波長に少なくとも部分的に基づく、選択することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
光センサの前記第2の組合せを選択することは、
前記第1の波長の前記少なくとも1つの送信機センサまたは前記第2の波長の前記少なくとも1つの送信機センサの間で選択することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記信号品質メトリックを決定することは、信号品質、時刻、前記ウェアラブル電子デバイスのユーザの動き、温度、光センサの第1のセットに関連付けられた波長、またはそれらの組合せを決定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記信号品質メトリックに少なくとも部分的に基づいて、光センサの前記第1の組合せ、光センサの前記第2の組合せ、または両方に関連する、サンプリングレート、電力出力レベル、またはセンサアクティブ化時間のうちの1つまたは複数を更新することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記複数の受信機センサのうちの1つまたは複数の受信機センサを用いて周囲光を検出することと、
前記検出された周囲光が閾値を超えることを決定することと、
前記検出された周辺光が前記閾値を超えると決定することに少なくとも部分的に基づいて、リングフィットメトリックを識別することであって、前記リングフィットメトリックは、前記ウェアラブル電子デバイスの内面と前記ウェアラブル電子デバイスを装着しているユーザの皮膚との間のギャップを示す、識別することと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記第2の波長の少なくとも1つの送信機センサは、指装着検出専用の赤外線LEDを備え、前記方法は
前記指装着検出専用の前記赤外線LEDをアクティブ化するステップと、
前記指装着検出専用の前記アクティブ化された赤外線LEDが前記複数の受信機センサのうちの1つまたは複数によって検出されたかどうかに少なくとも部分的に基づいて、前記ウェアラブル電子デバイスがユーザによって着用されているかどうかを決定することと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
ウェアラブル電子デバイスであって、
前記ウェアラブル電子デバイスの内面上に位置付けられた受信機センサのセットであって、前記内面は、前記ウェアラブル電子デバイスのユーザが前記ウェアラブル電子デバイスを装着しているときに前記ユーザに接触し、前記受信機センサのセットのうちの少なくとも1つの受信機センサは、前記ウェアラブル電子デバイスの前記内面上の突起の下に位置付けられる、受信機センサのセットと、
前記内面上の光センサの第1のセットに隣接して位置付けられた送信機センサの前記第1のセットであって、送信機センサの前記第1のセットは、第1の波長の1つまたは複数の送信機センサを含む、送信機センサの第1のセットと、
前記内面上の光センサの第2のセットに隣接して位置付けられた送信機センサの前記第2のセットであって、送信機センサの前記第2のセットは、第2の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第3の波長の少なくとも1つの送信機センサとを備える、送信機センサの第2のセットと、を含む、ウェアラブル電子デバイス。
【請求項19】
受信機センサの前記第1のセットは、少なくとも2つのフォトダイオードを備え、送信機センサの前記第1のセットは、少なくとも2つの緑色LEDを備え、光学センサの前記第2のセットは、少なくとも1つの赤外線LEDおよび少なくとも1つの赤色LEDを備える、請求項18に記載のウェアラブル電子デバイス。
【請求項20】
ウェアラブル電子デバイスによって光信号を測定するための装置であって、
プロセッサと、
前記プロセッサに結合されたメモリと、
前記メモリに記憶され、前記プロセッサによって実行可能な命令と、を含み、
前記命令は実行されると、前記装置に、
光センサの第1の組合せをアクティブ化することであって、光センサの前記第1の組合せが、前記ウェアラブル電子デバイスの複数の送信機センサからの送信機センサのセットと、複数の受信機センサからの受信機センサのセットとを備え、前記複数の送信機センサが、第1の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第2の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第3の波長の少なくとも1つの送信機センサとを備え、光センサの前記第1の組合せの少なくとも1つの光センサが、前記ウェアラブル電子デバイスの内面上の突起の下に配置される、アクティブ化することと
第1の時間に受信機センサの前記セットにおいて、送信機センサの前記セットからの1つまたは複数の信号を測定することと
前記1つまたは複数の信号に関連する信号品質メトリックを決定することと
前記信号品質メトリックに少なくとも部分的に基づいて、第2の時間に使用するための光センサの第2の組合せを選択することと、をさせる装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2022年10月11日に出願された「CONFIGURABLE
PHOTOPLETHYSMOGRAM SYSTEM」という名称のVALLIUSらによる米国非仮出願第17/963,561号の利益を主張し、それは、2021年10月13日に出願された「CONFIGURABLE
PHOTOPLETHYSMOGRAM SYSTEM」という名称のVALLIUSらによる米国仮出願第63/255,140号の利益を主張し、本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0002】
以下は、構成可能なフォトプレチスモグラム(PPG)システムを含むウェアラブルデバイス及びデータ処理に関する。
【背景技術】
【0003】
いくつかのウェアラブルデバイスは、PPG信号を使用して、装着者からデータを収集するように構成され得る。PPG信号は、心拍数、心拍数変動性などのいくつかの他の生理学的パラメータを導出するために使用され得る。しかしながら、ウェアラブルデバイスのセンサを使用してPPGデータを収集するための既存の技法は改善され得る。
【図面の簡単な説明】
【0004】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0005】
図1】本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートするシステムの例を示す。
図2】本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートするシステムの例を示す。
図3】本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートするウェアラブル電子デバイスの例を示す。
図4】本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートするウェアラブル電子デバイスの例を示す。
図5】本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートするウェアラブル電子デバイスの例を示す。
図6】本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートするウェアラブル電子デバイスの例を示す。
図7】本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートするウェアラブル電子デバイスの例を示す。
図8】本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートするウェアラブル電子デバイスの例を示す。
図9】本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートするウェアラブル電子デバイスの例を示す。
図10】本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートするプロセスフローの一例を示す。
図11】本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートする装置のブロック図を示す。
図12】本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートするウェアラブルデバイスマネージャのブロック図を示す。
図13】本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートするデバイスを含むシステムの図を示す。
図14】本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートする方法を示すフローチャートを示す。
図15】本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートする方法を示すフローチャートを示す。
図16】本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートする方法を示すフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
ウェアラブル電子リング(たとえば、指輪)などのウェアラブル電子デバイスは、ユーザの脈波形を測定するPPGシステムを含み得る。PPGシステムは、1つ以上の光送信機及び1つ以上の光受信機を含んでもよい。いくつかの例では、光送信機(たとえば、発光ダイオード(LED))は、赤外線(IR)、赤色、黄色、青色、および/または緑色波長などの光の1つまたは複数の波長を送信し得る。いくつかのデバイスは、トリガ(たとえば、構成された周期性、動きの欠如など)に基づいて光を送信するように構成された2つ以上の光送信機を含み得る。しかしながら、起動された光送信機からの測定された信号の品質に影響を与えるいくつかの要因が存在し得る(例えば、動き、皮膚に対するウェアラブルの位置、周囲光等)。したがって、測定された信号品質または他の品質メトリックに基づいてアクティブ化する光送信機および光受信機を選択するための技法が、測定された信号の精度を高めるために望まれ得る。
【0007】
本開示の態様によれば、PPGシステムは、ユーザのパルス波形を測定するために使用される送信機および受信機を選択し得る。例えば、PPGシステムは、信号強度、信号品質、ユーザの動き、時刻、温度(例えば、周囲温度、皮膚温度)、動き(例えば、加速度)、電力消費等の様々な要因に基づいて、送信機-受信機の組み合わせを選択してもよい。別の例として、PPGシステムは、周囲光等の他の考慮事項に基づいて、異なる送信機波長を選択してもよい。
【0008】
PPGシステムは、変化する状況に基づいて、経時的に異なる送信機-受信機の組み合わせおよび波長の間で遷移してもよい。皮膚の色調、厚さ、および血液循環などの指の特性は指の異なる部分で変化し得るので、異なる構成可能なPPG送信機/受信機配置は、リングが指上の異なる回転配向について高品質のPPG信号を取得し得ることを確実にするのに役立ち得る。加えて、異なる送信機波長の利用可能性は、異なるシナリオ(例えば、ユーザの移動中または睡眠中)においてPPG信号を取得するためのオプションを提供し得る。
【0009】
例えば、ウェアラブルデバイスは、光センサの第1の組み合わせをアクティブ化してもよい。光センサの第1の組み合わせは、ウェアラブル電子デバイスの複数の送信機センサからの送信機センサのセットと、複数の受信機センサからの受信機センサのセットとを含み得る。いくつかの場合において、複数の送信機センサは、第1の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第2の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第3の波長の少なくとも1つの送信機センサとを含み得る。いくつかの実装形態では、光センサの第1の組合せのうちの少なくとも1つの光センサは、ウェアラブル電子デバイスの内面上の突起の下に配置され得る。ウェアラブルデバイスは、第1の時間に受信機センサのセットにおいて、送信機センサのセットからの1つまたは複数の信号を測定し、1つまたは複数の信号に関連付けられた信号品質メトリックを決定し得る。ウェアラブルデバイスは、信号品質メトリックに基づいて、第2の時間に使用するための光センサの第2の組合せを選択し得る。
【0010】
本開示の態様は、最初に、ウェアラブルデバイスを介してユーザからの生理学的データ収集をサポートするシステムの文脈で説明される。次に、ウェアラブル電子デバイスの例およびプロセスフローを参照して態様が説明される。本開示の態様は、構成可能なPPGシステムに関する装置図、システム図、およびフローチャートによってさらに示され、それらを参照して説明される。
【0011】
図1は、本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートするシステム100の一例を示す。システム100は、1人以上のユーザ102によって装着及び/又は操作され得る複数の電子デバイス(例えば、ウェアラブルデバイス104、ユーザデバイス106)を含む。システム100は、ネットワーク108と、1つまたは複数のサーバ110とをさらに含む。
【0012】
電子デバイスは、ウェアラブルデバイス104(例えば、リングウェアラブルデバイス、時計又は手首装着型ウェアラブルデバイス等)、ユーザデバイス106(例えば、スマートフォン、ラップトップ、タブレット)を含む、当該技術分野において既知の任意の電子デバイスを含んでもよい。それぞれのユーザ102に関連付けられた電子デバイスは、以下の機能のうちの1つまたは複数を含むことができる。1)生理学的データを測定すること、2)測定されたデータを記憶すること、3)データを処理すること、4)処理されたデータに基づいてユーザ102に出力を(たとえば、GUIを介して)提供すること、および5)互いにおよび/または他のコンピューティングデバイスとデータを通信すること。異なる電子デバイスが、機能のうちの1つまたは複数を実行し得る。
【0013】
例示的なウェアラブルデバイス104は、ユーザ102の指に装着されるように構成されたリングコンピューティングデバイス(以下、「リング」)、ユーザ102の手首に装着されるように構成された手首コンピューティングデバイス(例えば、スマートウォッチ、フィットネスバンド、又はブレスレット)、及び/又はヘッドマウントコンピューティングデバイス(例えば、眼鏡/ゴーグル)などのウェアラブルコンピューティングデバイスを含んでもよい。ウェアラブルデバイス104は、バンド、ストラップ(例えば、可撓性又は非可撓性のバンド又はストラップ)、スティックオンセンサ等を含んでもよく、これらは、頭部の周りのバンド(例えば、額ヘッドバンド)、腕(例えば、前腕バンド及び/又は二頭筋バンド)、及び/又は脚(例えば、大腿又はふくらはぎバンド)、耳の後ろ、腋窩の下等の他の場所に位置付けられてもよい。ウェアラブルデバイス104は、衣類に取り付けられてもよく、又は衣類に含まれてもよい。例えば、ウェアラブルデバイス104は、衣服のポケット及び/又はポーチに含まれてもよい。別の例として、ウェアラブルデバイス104は、衣服にクリップ留め及び/又はピン留めされてもよく、又は他の方法でユーザ102の近傍内に維持されてもよい。例示的な衣類は、帽子、シャツ、手袋、ズボン、靴下、上着(例えば、ジャケット)、および下着を含み得るが、これらに限定されない。いくつかの実装では、ウェアラブルデバイス104は、身体活動中に使用されるトレーニング/スポーツデバイス等の他のタイプのデバイスとともに含まれてもよい。例えば、ウェアラブルデバイス104は、自転車、スキー、テニスラケット、ゴルフクラブ、及び/又はトレーニングウェイトに取り付けられてもよく、又は含まれてもよい。
【0014】
本開示の多くは、リングウェアラブルデバイス104の文脈で説明され得る。したがって、「リング104」、「ウェアラブルデバイス104」という用語、および同様の用語は、本明細書で別段に記載されない限り、互換的に使用され得る。しかしながら、本開示の態様は、他のウェアラブルデバイス(例えば、時計ウェアラブルデバイス、ネックレスウェアラブルデバイス、ブレスレットウェアラブルデバイス、イヤリングウェアラブルデバイス、アンクレットウェアラブルデバイスなど)を使用して実行され得ることが本明細書で企図されるので、「リング104」という用語の使用は、限定と見なされるべきではない。
【0015】
いくつかの態様では、ユーザデバイス106は、スマートフォンおよびタブレットコンピューティングデバイスなどのハンドヘルドモバイルコンピューティングデバイスを含み得る。ユーザデバイス106は、ラップトップおよびデスクトップコンピューティングデバイスなどのパーソナルコンピュータも含み得る。他の例示的なユーザデバイス106は、(例えば、インターネットを介して)他の電子デバイスと通信し得るサーバコンピューティングデバイスを含み得る。いくつかの実装形態では、コンピューティングデバイスは、外部ウェアラブルコンピューティングデバイス(たとえば、ホルターモニタ)などの医療デバイスを含み得る。医療装置は、ペースメーカ及び電気除細動器のような植込み型医療装置を含むこともできる。他の例示的なユーザデバイス106は、モノのインターネット(IoT)デバイス(例えば、IoTデバイス)、スマートテレビ、スマートスピーカ、スマートディスプレイ(例えば、ビデオ通話ディスプレイ)、ハブ(例えば、無線通信ハブ)、セキュリティシステム、スマート家電(例えば、サーモスタット及び冷蔵庫)、及びフィットネス機器などのホームコンピューティングデバイスを含み得る。
【0016】
いくつかの電子デバイス(例えば、ウェアラブルデバイス104、ユーザデバイス106)は、フォトプレチスモグラフィ波形、連続皮膚温度、パルス波形、呼吸数、心拍数、心拍数変動(HRV)、アクティグラフィー、電気皮膚反応、パルスオキシメトリ、及び/又は他の生理学的パラメータなどの、それぞれのユーザ102の生理学的パラメータを測定してもよい。生理学的パラメータを測定するいくつかの電子デバイスは、本明細書に記載される計算の一部/全てを実行することもできる。いくつかの電子デバイスは、生理学的パラメータを測定しないことがあるが、本明細書で説明する計算の一部/全部を実行し得る。例えば、リング(例えば、ウェアラブルデバイス104)、モバイルデバイスアプリケーション、又はサーバコンピューティングデバイスは、他のデバイスによって測定された受信された生理学的データを処理してもよい。
【0017】
いくつかの実装形態では、ユーザ102は、生理学的パラメータを測定し、測定された生理学的パラメータを処理し得る複数の電子デバイスを動作させ得るか、またはそれらに関連付けられ得る。いくつかの実装では、ユーザ102は、生理学的パラメータを測定するリング(例えば、ウェアラブルデバイス104)を有してもよい。ユーザ102はまた、ユーザデバイス106(例えば、モバイルデバイス、スマートフォン)を有してもよく、またはそれと関連付けられてもよく、ウェアラブルデバイス104およびユーザデバイス106は、相互に通信可能に結合される。場合によっては、ユーザデバイス106は、ウェアラブルデバイス104からデータを受信し、本明細書に記載される計算の一部/全てを実行してもよい。いくつかの実装形態では、ユーザデバイス106はまた、動き/活動パラメータなど、本明細書で説明する生理学的パラメータを測定し得る。
【0018】
例えば、図1に示されるように、第1のユーザ102-a(ユーザ1)は、本明細書に記載されるように動作し得るウェアラブルデバイス104-a(例えば、リング104-a)及びユーザデバイス106-aを動作させてもよく、又はそれらに関連付けられてもよい。この例では、ユーザ102-aに関連付けられたユーザデバイス106-aは、リング104-aによって測定された生理学的パラメータを処理/記憶し得る。比較すると、第2のユーザ102-b(ユーザ2)は、リング104-b、ウォッチウェアラブルデバイス104-c(たとえば、ウォッチ104-c)、およびユーザデバイス106-bに関連付けられ得、ユーザ102-bに関連付けられたユーザデバイス106-bは、リング104-bおよび/またはウォッチ104-cによって測定された生理学的パラメータを処理/記憶し得る。さらに、第nのユーザ102-n(ユーザN)は、本明細書に記載される電子デバイスの配置(例えば、リング104-n、ユーザデバイス106-n)に関連付けられてもよい。いくつかの態様では、ウェアラブルデバイス104(例えば、指輪104、腕時計104)及び他の電子デバイスは、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi、及び他の無線プロトコルを介して、それぞれのユーザ102のユーザデバイス106に通信可能に結合されてもよい。
【0019】
いくつかの実装では、システム100のリング104(例えば、ウェアラブルデバイス104)は、ユーザの指内の動脈血流に基づいて、それぞれのユーザ102から生理学的データを収集するように構成されてもよい。特に、リング104は、ユーザの指の手のひら側に光を放射して、ユーザの指内の動脈血流に基づいて生理学的データを収集することができる1つまたは複数のLED(例えば、赤色LED、緑色LED)を利用することができる。いくつかの実施態様では、リング104は、緑色LEDと赤色LEDの両方の組合せを使用して生理学的データを取得することができる。生理学的データは、温度データ、加速度計データ(例えば、移動/運動データ)、心拍数データ、HRVデータ、血中酸素レベルデータ、呼吸データ、またはそれらの任意の組み合わせを含むが、それらに限定されない、当技術分野で公知の任意の生理学的データを含んでもよい。
【0020】
赤色および緑色LEDは、異なる条件(例えば、明/暗、アクティブ/非アクティブ)下で、身体の異なる部分を介して、生理学的データを取得するとき、それら自体の明確な利点を有することが見出されているため、緑色および赤色LEDの両方の使用は、他の解決策を上回るいくつかの利点を提供し得る。例えば、緑色LEDは、運動中により良好な性能を示すことが分かっている。さらに、リング104の周りに分散された複数のLED(例えば、緑色LED及び赤色LED)を使用することは、時計ウェアラブルデバイス内などの互いに近接して配置されたLEDを利用するウェアラブルデバイスと比較して、優れた性能を示すことが分かっている。さらに、指の血管(例えば、動脈、毛細血管)は、手首の血管と比較して、LEDを介してよりアクセス可能である。特に、手首の動脈は手首の下部(例えば手首の掌側)に位置し、これは、手首の上部(例えば手首の手の甲側)では毛細血管のみがアクセス可能であることを意味し、ここではウェアラブルウォッチデバイス及び同様のデバイスが典型的に装着される。したがって、リング104内でLEDおよび他のセンサを利用することは、リング104が(毛細血管と比較して)動脈へのより大きいアクセスを有し得、それによって、より強い信号およびより価値のある生理学的データをもたらし得るので、手首に装着されるウェアラブルデバイスと比較して優れた性能を呈することが分かっている。
【0021】
システム100の電子デバイス(例えば、ユーザデバイス106、ウェアラブルデバイス104)は、有線又は無線通信プロトコルを介して1つ以上のサーバ110に通信可能に結合されてもよい。例えば、図1に示すように、電子デバイス(例えば、ユーザデバイス106)は、ネットワーク108を介して1つ以上のサーバ110に通信可能に結合されてもよい。ネットワーク108は、インターネットなどの転送制御プロトコルおよびインターネットプロトコル(TCP/IP)を実装してもよく、または他のネットワーク108プロトコルを実装してもよい。ネットワーク108とそれぞれの電子デバイスとの間のネットワーク接続は、電子メール、ウェブ、テキストメッセージ、メール、またはコンピュータネットワーク108内の任意の他の適切な形態の対話を介して、データの移送を容易にすることができる。例えば、いくつかの実施態様では、第1のユーザ102-aに関連付けられたリング104-aは、ユーザデバイス106-aに通信可能に結合されてもよく、ユーザデバイス106-aは、ネットワーク108を介してサーバ110に通信可能に結合される。追加的または代替的な場合において、ウェアラブルデバイス104(例えば、指輪104、腕時計104)は、ネットワーク108に直接通信可能に結合されてもよい。
【0022】
システム100は、ユーザデバイス106と1つまたは複数のサーバ110との間でオンデマンドデータベースサービスを提供することができる。いくつかの場合において、サーバ110は、ネットワーク108を介してユーザデバイス106からデータを受信し得、データを記憶および分析し得る。同様に、サーバ110は、ネットワーク108を介してユーザデバイス106にデータを提供してもよい。いくつかの場合において、サーバ110は、1つ以上のデータセンターに位置し得る。サーバ110は、データの記憶、管理、および処理のために使用され得る。いくつかの実装形態では、サーバ110は、ウェブブラウザを介してユーザデバイス106にウェブベースのインターフェースを提供することができる。
【0023】
いくつかの態様では、システム100は、ユーザ102が眠っている時間期間を検出し、ユーザ102が眠っている時間期間を1つまたは複数の睡眠段階に分類することができる(たとえば、睡眠段階分類)。例えば、図1に示されるように、ユーザ102-aは、ウェアラブルデバイス104-a(例えば、リング104-a)及びユーザデバイス106-aに関連付けられてもよい。この例では、リング104-aは、温度、心拍数、HRV、呼吸数などを含む、ユーザ102-aに関連する生理学的データを収集し得る。いくつかの態様では、リング104-aによって収集されたデータは、機械学習分類器に入力され得、機械学習分類器は、ユーザ102-aが眠っている(または眠っていた)時間期間を決定するように構成される。さらに、機械学習分類器は、時間期間を、覚醒睡眠段階、レム(REM)睡眠段階、浅い睡眠段階(ノンレム(NREM))、および深い睡眠段階(NREM)を含む、異なる睡眠段階に分類するように構成され得る。いくつかの態様では、分類された睡眠段階は、ユーザデバイス106-aのGUIを介してユーザ102-aに表示され得る。睡眠段階分類は、推奨される就寝時間、推奨される起床時間などのユーザの睡眠パターンに関するフィードバックをユーザ102-aに提供するために使用され得る。さらに、いくつかの実装形態では、本明細書で説明する睡眠段階分類技法を使用して、睡眠スコア、準備完了スコアなどのそれぞれのユーザのスコアを計算することができる。
【0024】
いくつかの態様では、システム100は、生理学的データ収集、データ処理手順、および本明細書に記載される他の技術をさらに改善するために、概日リズムから導出された特徴を利用してもよい。サーカディアンリズムという用語は、約24時間毎に繰り返す個人の睡眠覚醒サイクルを調節する自然な内部プロセスを指すことができる。この点に関して、本明細書に記載される技術は、生理学的データ収集、分析、及びデータ処理を改善するために概日リズム調整モデルを利用し得る。例えば、概日リズム調整モデルは、ウェアラブルデバイス104-aを介してユーザ102-aから収集された生理学的データと共に、機械学習分類器に入力されてもよい。この例では、概日リズム調整モデルは、ユーザの自然な約24時間の概日リズムを通して収集された生理学的データを「重み付け」または調整するように構成され得る。いくつかの実施形態において、システムは、最初に「ベースライン」概日リズム調整モデルから開始してもよく、各ユーザ102から収集された生理学的データを使用してベースラインモデルを修正して、各ユーザ102に固有の調整された個別化概日リズム調整モデルを生成してもよい。
【0025】
いくつかの態様では、システム100は、他の生体リズムを利用して、これらの他のリズムのフェーズによる生理学的データ収集、分析、および処理をさらに改善することができる。例えば、個人のベースラインデータ内で週毎のリズムが検出された場合、モデルは、曜日によってデータの「重み」を調整するように構成されてもよい。この方法によるモデルへの調整を必要とする可能性のある生物学的リズムには、1)超日(1日よりも速いリズム、睡眠状態における睡眠サイクル、および覚醒状態の間に測定される生理学的変数における1時間未満から数時間の周期性の振動を含む)、2)概日リズム、3)作業スケジュールのように概日リズムに加えて課されることが示されている非内因性の毎日のリズム、4)週毎のリズム、または外因的に課される他の人工的な時間周期性(例えば、12日「週」の仮想文化では、12日リズムを使用することができる)、5)女性の複数日の卵巣リズムおよび男性の精子形成リズム、6)月リズム(人工光が少ないかまたは全くない状態で生活している個人に関連する)、および7)季節リズムが含まれる。
【0026】
生体リズムは、必ずしも定常的なリズムではない。例えば、多くの女性は、周期にわたって卵巣周期長の変動性を経験し、超二次調律は、ユーザ内でさえ、日にわたって正確に同じ時間または周期性で生じることが予期されない。したがって、生理学的データにおけるこれらのリズムの時間分解能を維持しながら周波数成分を定量化するのに十分な信号処理技術を使用して、これらのリズムの検出を改善し、各リズムの位相を測定された各瞬間に割り当て、それによって調整モデルおよび時間間隔の比較を修正することができる。生体リズム調整モデルおよびパラメータは、個人または個人のグループの動的な生理学的ベースラインをより正確に捕捉するために、必要に応じて線形または非線形の組み合わせで追加され得る。
【0027】
いくつかの態様では、システム100のそれぞれのデバイスは、ウェアラブル電子デバイス上の光センサのセットから光センサを選択するための技法をサポートし得る。特に、図1に示されるシステム100は、ウェアラブルデバイスが、ユーザ102-aに関連付けられたデータを測定するために使用されているセンサのセットを変更することを可能にする技法をサポートし得る。ウェアラブルデバイスは、信号品質、信号強度、温度、動き、時刻などの1つまたは複数のメトリックに基づいてセンサのセットを変更することができる。
【0028】
たとえば、リング104-aなどのウェアラブルデバイスは、光センサの第1の組合せをアクティブ化し得る。光センサの第1の組み合わせは、ウェアラブル電子デバイスの複数の送信機センサからの送信機センサのセットと、複数の受信機センサからの受信機センサのセットとを含み得る。いくつかの場合において、複数の送信機センサは、第1の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第2の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第3の波長の少なくとも1つの送信機センサとを含み得る。いくつかの実装形態では、光センサの第1の組合せのうちの少なくとも1つの光センサは、ウェアラブル電子デバイスの内面上の突起の下に配置され得る。ウェアラブルデバイスは、第1の時間に受信機センサのセットにおいて、送信機センサのセットからの1つまたは複数の信号を測定し、1つまたは複数の信号に関連付けられた信号品質メトリックを決定し得る。ウェアラブルデバイスは、信号品質メトリックに基づいて、第2の時間に使用するための光センサの第2の組合せを選択し得る。
【0029】
いくつかの場合には、リング104-aは、PPG監視に基づいて心拍数データを決定し得る。光センサ選択およびPPG監視は、リング104-a、ユーザ1に関連付けられたユーザデバイス106-a、1つまたは複数のサーバ110、またはそれらの任意の組合せを含む、システム100の構成要素のいずれかによって実行され得る。心拍数データを決定すると、システム100は、ユーザデバイス106-aのGUIに、心拍数データのすべてまたはサブセットを選択的に表示させ得る。
【0030】
本開示の1つまたは複数の態様は、追加または代替として、上記で説明した問題以外の問題を解決するためにシステム100において実装され得ることを当業者は諒解されたい。さらに、本開示の態様は、本明細書に記載されるような「従来の」システムまたはプロセスに対する技術的な改善を提供することができる。しかしながら、本明細書及び添付図面は、本開示の態様を実施することから生じる例示的な技術的改良を含むにすぎず、したがって、特許請求の範囲内で提供される技術的改良の全てを表すものではない。
【0031】
図2は、本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートするシステム200の一例を示す。システム200は、システム100を実装してもよく、またはそれによって実装されてもよい。特に、システム200は、図1を参照して説明されるように、リング104(例えば、ウェアラブルデバイス104)、ユーザデバイス106、及びサーバ110の例を示す。
【0032】
いくつかの態様では、リング104は、ユーザの指の周りに装着されるように構成され得、ユーザの指の周りに装着されたときに1つまたは複数のユーザ生理学的パラメータを決定し得る。例示的な測定および決定は、ユーザの皮膚温度、パルス波形、呼吸数、心拍数、HRV、血中酸素レベルなどを含むことができるが、これらに限定されない。
【0033】
システム200は、リング104と通信するユーザデバイス106(例えば、スマートフォン)をさらに含む。例えば、リング104は、ユーザデバイス106と無線及び/又は有線通信してもよい。いくつかの実装では、リング104は、測定および処理されたデータ(例えば、温度データ、PPGデータ、運動/加速度計データ、リング入力データ等)をユーザデバイス106に送信してもよい。ユーザデバイス106はまた、リング104のファームウェア/構成更新などのデータをリング104に送信してもよい。ユーザデバイス106は、データを処理し得る。いくつかの実装形態では、ユーザデバイス106は、処理および/または記憶のためにサーバ110にデータを送信し得る。
【0034】
リング104は、内側ハウジング205-aおよび外側ハウジング205-bを含み得るハウジング205を含み得る。いくつかの態様では、リング104のハウジング205は、デバイス電子機器、電源(例えば、バッテリ210、および/またはコンデンサ)、デバイス電子機器および/または電源を相互接続する1つまたは複数の基板(例えば、印刷可能回路基板)などを含むが、これらに限定されないリングの様々な構成要素を格納するか、または他の方法で含むことができる。デバイス電子機器は、処理モジュール230-a、メモリ215、通信モジュール220-a、電力モジュール225などのデバイスモジュール(たとえば、ハードウェア/ソフトウェア)を含み得る。デバイス電子機器は、1つまたは複数のセンサも含むことができる。例示的なセンサは、1つ以上の温度センサ240、PPGセンサアセンブリ(例えば、PPGシステム235)、及び1つ以上のモーションセンサ245を含んでもよい。
【0035】
センサは、リング104のそれぞれの構成要素/モジュールと通信し、それぞれのセンサに関連付けられた信号を生成するように構成された関連付けられたモジュール(図示せず)を含むことができる。いくつかの態様では、リング104の構成要素/モジュールの各々は、ワイヤードまたはワイヤレス接続を介して互いに通信可能に結合され得る。さらに、リング104は、光センサ(例えば、LED)、オキシメータなどを含む、ユーザから生理学的データを収集するように構成された追加の及び/又は代替のセンサ又は他の構成要素を含むことができる。
【0036】
図2を参照して示され、説明されるリング104は、単に例示の目的で提供される。したがって、リング104は、図2に示されるもののような追加のまたは代替の構成要素を含み得る。本明細書で説明される機能を提供する他のリング104が製作され得る。例えば、より少ない構成要素(例えば、センサ)を有するリング104が製造されてもよい。特定の例では、単一の温度センサ240(または他のセンサ)、電源、および単一の温度センサ240(または他のセンサ)を読み取るように構成されたデバイス電子機器を有するリング104が製造され得る。別の特定の例では、温度センサ240(または他のセンサ)は、(例えば、クランプ、ばね荷重クランプなどを使用して)ユーザの指に取り付けられてもよい。この場合、センサは、温度センサ240(または他のセンサ)を読み取る手首装着型コンピューティングデバイスなどの別のコンピューティングデバイスに配線されてもよい。他の例では、追加のセンサおよび処理機能を含むリング104が製造されてもよい。
【0037】
ハウジング205は、1つ以上のハウジング205の構成要素を含み得る。ハウジング205は、外側ハウジング205-b構成要素(例えば、シェル)と、内側ハウジング205-a構成要素(例えば、成形品)とを含むことができる。ハウジング205は、図2に明示的に示されていない追加の構成要素(例えば、追加の層)を含み得る。例えば、いくつかの実装形態では、リング104は、デバイス電子機器および他の導電性材料(例えば、電気トレース)を外側ハウジング205-b(例えば、金属外側ハウジング205-b)から電気的に絶縁する1つまたは複数の絶縁層を含み得る。ハウジング205は、デバイス電子機器、バッテリ210、基板(複数可)、及び他の構成要素のための構造的支持を提供し得る。例えば、ハウジング205は、デバイス電子機器、バッテリ210、及び基板(複数可)を、圧力及び衝撃などの機械的な力から保護し得る。ハウジング205はまた、デバイス電子機器、バッテリ210、および基板を水および/または他の化学物質から保護してもよい。
【0038】
外側ハウジング205-bは、1つまたは複数の材料から製造され得る。いくつかの実装形態では、外側ハウジング205-bは、比較的軽い重量で強度および耐摩耗性を提供することができるチタンなどの金属を含むことができる。外側ハウジング205-bは、ポリマーなどの他の材料から製造されてもよい。いくつかの実装形態では、外側ハウジング205-bは、保護的であるとともに装飾的であり得る。
【0039】
内側ハウジング205-aは、ユーザの指とインターフェースするように構成され得る。内側ハウジング205-aは、ポリマー(例えば、医療グレードのポリマー)または他の材料から形成され得る。いくつかの実装形態では、内側ハウジング205-aは透明であり得る。例えば、内側ハウジング205-aは、PPG発光ダイオード(LED)によって放出される光に対して透明であり得る。いくつかの実装形態では、内側ハウジング205-a構成要素は、外側ハウジング205-b上に成形され得る。例えば、内側ハウジング205-aは、外側ハウジング205-bの金属シェルに嵌め込まれるように成形された(例えば、射出成形された)ポリマーを含むことができる。
【0040】
リング104は、1つ以上の基板(図示せず)を含み得る。デバイス電子機器およびバッテリ210は、1つまたは複数の基板上に含まれ得る。例えば、デバイス電子機器およびバッテリ210は、1つ以上の基板上に搭載されてもよい。例示的な基板は、フレキシブルPCB(例えば、ポリイミド)などの1つ以上のプリント回路基板(PCB)を含み得る。いくつかの実装形態では、電子機器/バッテリ210は、フレキシブルPCB上の表面実装デバイス(たとえば、表面実装技術(SMT)デバイス)を含み得る。いくつかの実装形態では、1つまたは複数の基板(たとえば、1つまたは複数のフレキシブルPCB)は、デバイス電子機器間の電気通信を提供する電気トレースを含み得る。電気トレースはまた、バッテリ210をデバイス電子機器に接続してもよい。
【0041】
デバイス電子機器、バッテリ210、および基板は、様々な方法でリング104内に配置されてもよい。いくつかの実装形態では、デバイス電子機器を含む1つの基板が、センサ(たとえば、PPGシステム235、温度センサ240、動きセンサ245、および他のセンサ)がユーザの指の下側とインターフェースするように、リング104の下部(たとえば、下半分)に沿って取り付けられ得る。これらの実装形態では、バッテリー210は、リング104の上部に沿って(たとえば、別の基板上に)含まれ得る。
【0042】
リング104の様々なコンポーネント/モジュールは、リング104に含まれ得る機能(例えば、回路および他のコンポーネント)を表す。モジュールは、本明細書のモジュールに属する機能を生成することができるアナログ回路および/またはデジタル回路を実装する任意のディスクリートおよび/または集積電子回路構成要素を含むことができる。例えば、モジュールは、アナログ回路(例えば、増幅回路、フィルタリング回路、アナログ/デジタル変換回路、及び/又は他の信号調整回路)を含み得る。モジュールは、デジタル回路(例えば、組み合わせ論理回路または順序論理回路、メモリ回路など)も含み得る。
【0043】
リング104のメモリ215(メモリモジュール)は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、不揮発性RAM(NVRAM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、または任意の他のメモリデバイスなどの、任意の揮発性、不揮発性、磁気、または電気媒体を含み得る。メモリ215は、本明細書に記載されたデータのいずれかを記憶し得る。例えば、メモリ215は、それぞれのセンサ及びPPGシステム235によって収集されたデータ(例えば、動きデータ、温度データ、PPGデータ)を記憶するように構成されてもよい。さらに、メモリ215は、1つまたは複数の処理回路によって実行されたとき、モジュールに、本明細書のモジュールに起因する様々な機能を実行させる命令を含み得る。本明細書に記載されるリング104のデバイス電子機器は、例示的なデバイス電子機器にすぎない。したがって、デバイス電子機器を実装するために使用される電子構成要素のタイプは、設計考慮事項に基づいて異なり得る。
【0044】
本明細書に記載されたリング104のモジュールに起因する機能は、1つまたは複数のプロセッサ、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの任意の組合せとして具現化され得る。モジュールとしての異なる特徴の描写は、異なる機能的態様を強調することを意図しており、そのようなモジュールが別個のハードウェア/ソフトウェア構成要素によって実現されなければならないことを必ずしも意味しない。むしろ、1つまたは複数のモジュールに関連する機能は、別個のハードウェア/ソフトウェア構成要素によって実行されてもよく、または共通のハードウェア/ソフトウェア構成要素内に統合されてもよい。
【0045】
リング104の処理モジュール230-aは、1つまたは複数のプロセッサ(たとえば、処理ユニット)、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、システムオンチップ(SoC)、および/または他の処理デバイスを含み得る。処理モジュール230-aは、リング104に含まれるモジュールと通信する。たとえば、処理モジュール230-aは、モジュールおよびセンサなどのリング104の他の構成要素に/からデータを送信/受信し得る。本明細書で説明されるように、モジュールは、様々な回路構成要素によって実装され得る。したがって、モジュールは、回路(例えば、通信回路および電力回路)とも呼ばれ得る。
【0046】
処理モジュール230-aは、メモリ215と通信し得る。メモリ215は、処理モジュール230-aによって実行されたとき、処理モジュール230-aに、本明細書では処理モジュール230-aに起因する様々な機能を実行させるコンピュータ可読命令を含み得る。いくつかの実装形態では、処理モジュール230-a(たとえば、マイクロコントローラ)は、通信モジュール220-a(たとえば、統合Bluetooth(登録商標)Low Energyトランシーバ)および/または追加のオンボードメモリ215によって提供される通信機能など、他のモジュールに関連する追加の特徴を含み得る。
【0047】
通信モジュール220-aは、ユーザデバイス106(たとえば、ユーザデバイス106の通信モジュール220-b)とのワイヤレスおよび/またはワイヤード通信を提供する回路を含み得る。いくつかの実装形態では、通信モジュール220-a、220-bは、Bluetooth(登録商標)回路および/またはWi-Fi回路などのワイヤレス通信回路を含み得る。いくつかの実装形態では、通信モジュール220-a、220-bは、ユニバーサルシリアルバス(USB)通信回路などのワイヤード通信回路を含むことができる。通信モジュール220-aを使用して、リング104およびユーザデバイス106は、互いに通信するように構成され得る。リングの処理モジュール230-aは、通信モジュール220-aを介してユーザデバイス106に/からデータを送信/受信するように構成され得る。例示的なデータは、限定はしないが、動きデータ、温度データ、パルス波形、心拍数データ、HRVデータ、PPGデータ、およびステータス更新(たとえば、充電ステータス、バッテリー充電レベル、および/またはリング104構成設定)を含み得る。リングの処理モジュール230-aはまた、ユーザデバイス106から更新(たとえば、ソフトウェア/ファームウェア更新)およびデータを受信するように構成され得る。
【0048】
リング104は、バッテリ210(例えば、充電式バッテリ210)を含んでもよい。例示的なバッテリ210は、リチウムイオンまたはリチウムポリマータイプのバッテリ210を含むことができるが、様々なバッテリ210の選択肢が可能である。バッテリ210は、無線で充電されてもよい。いくつかの実装形態では、リング104は、キャパシタなど、バッテリー210以外の電源を含み得る。電源(例えば、バッテリ210またはコンデンサ)は、リング104の曲線に一致する湾曲した幾何学形状を有してもよい。いくつかの態様では、充電器または他の電源は、リング104自体によって収集されたデータに加えて、またはそれを補足するデータを収集するために使用され得る追加のセンサを含み得る。さらに、リング104のための充電器または他の電源は、ユーザデバイス106として機能し得、そのような場合、リング104のための充電器または他の電源は、リング104からデータを受信し、リング104から受信されたデータを記憶および/または処理し、リング104とサーバ110との間でデータを通信するように構成され得る。
【0049】
いくつかの態様では、リング104は、バッテリ210の充電を制御し得る電力モジュール225を含む。例えば、電力モジュール225は、リング104とインターフェースされるときにバッテリ210を充電する外部ワイヤレス充電器とインターフェースし得る。充電器は、リング104のデータム構造と嵌合して、104の充電中にリング104との特定の配向を生成するデータム構造を含むことができる。電力モジュール225はまた、デバイス電子機器の電圧を調整し、デバイス電子機器への電力出力を調整し、バッテリ210の充電状態を監視してもよい。いくつかの実施形態では、バッテリ210は、バッテリ210を高電流放電、104充電中の過電圧、および104放電中の不足電圧から保護する保護回路モジュール(PCM)を含むことができる。電力モジュール225は、静電放電(ESD)保護も含み得る。
【0050】
1つまたは複数の温度センサ240は、処理モジュール230-aに電気的に結合され得る。温度センサ240は、温度センサ240によって読み取られたまたは感知された温度を示す温度信号(たとえば、温度データ)を生成するように構成され得る。処理モジュール230-aは、温度センサ240の位置におけるユーザの温度を決定し得る。例えば、リング104において、温度センサ240によって生成された温度データは、ユーザの指におけるユーザの温度(例えば、皮膚温度)を示し得る。いくつかの実装形態では、温度センサ240は、ユーザの皮膚に接触し得る。他の実装形態では、ハウジング205の一部分(たとえば、内側ハウジング205-a)は、温度センサ240とユーザの皮膚との間にバリア(たとえば、薄い熱伝導性バリア)を形成し得る。いくつかの実装形態では、ユーザの指に接触するように構成されたリング104の部分は、熱伝導性部分と断熱性部分とを有し得る。熱伝導性部分は、ユーザの指から温度センサ240に熱を伝導することができる。断熱部分は、リング104の部分(例えば、温度センサ240)を周囲温度から断熱することができる。
【0051】
いくつかの実装形態では、温度センサ240は、処理モジュール230-aが温度を決定するために使用し得るデジタル信号(たとえば、温度データ)を生成し得る。別の例として、温度センサ240が受動センサを含む場合、処理モジュール230-a(または温度センサ240モジュール)は、温度センサ240によって生成された電流/電圧を測定し、測定された電流/電圧に基づいて温度を決定し得る。例示的な温度センサ240は、負温度係数(NTC)サーミスタなどのサーミスタ、または抵抗器、トランジスタ、ダイオード、および/もしくは他の電気/電子構成要素を含む他のタイプのセンサを含むことができる。
【0052】
処理モジュール230-aは、経時的にユーザの温度をサンプリングし得る。たとえば、処理モジュール230-aは、サンプリングレートに従ってユーザの温度をサンプリングし得る。例示的なサンプリングレートは、1秒当たり1つのサンプルを含み得るが、処理モジュール230-aは、1秒当たり1つのサンプルよりも高いかまたは低い他のサンプリングレートで温度信号をサンプリングするように構成され得る。いくつかの実装形態では、処理モジュール230-aは、日中および夜間を通して連続的にユーザの温度をサンプリングし得る。1日を通して十分な速度(例えば、1秒当たり1サンプル)でサンプリングすることにより、本明細書に記載される分析のための十分な温度データを提供することができる。
【0053】
処理モジュール230-aは、サンプリングされた温度データをメモリ215に記憶し得る。いくつかの実装形態では、処理モジュール230-aは、サンプリングされた温度データを処理し得る。たとえば、処理モジュール230-aは、ある時間期間にわたる平均温度値を決定し得る。一例では、処理モジュール230-aは、1分にわたって収集されたすべての温度値を合計し、1分にわたるサンプルの数で除算することによって、毎分の平均温度値を決定し得る。温度が1秒当たり1サンプルでサンプリングされる特定の例では、平均温度は、1分間のすべてのサンプリングされた温度の合計を60秒で割ったものであり得る。メモリ215は、経時的な平均温度値を記憶することができる。いくつかの実装形態では、メモリ215は、メモリ215を節約するために、サンプリングされた温度の代わりに平均温度(たとえば、1分に1つ)を記憶し得る。
【0054】
サンプリングレートは、メモリ215に記憶されてもよく、構成可能であってもよい。いくつかの実装形態では、サンプリングレートは、日中および夜間を通して同じであり得る。他の実装形態では、サンプリングレートは、昼/夜全体を通して変更され得る。いくつかの実装形態では、リング104は、生理学的変化を示さない温度の大きいスパイク(たとえば、熱いシャワーからの温度スパイク)などの温度読取り値をフィルタリング/拒絶し得る。いくつかの実装形態では、リング104は、(たとえば、動きセンサ245によって示されるような)104エクササイズ中の過度の動きなどの他の要因により信頼できないことがある温度読取り値をフィルタリング/拒絶し得る。
【0055】
リング104(例えば、通信モジュール)は、記憶及び/又は更なる処理のために、サンプリングされた及び/又は平均温度データをユーザデバイス106に送信してもよい。ユーザデバイス106は、記憶および/またはさらなる処理のために、サンプリングされたおよび/または平均温度データをサーバ110に転送し得る。
【0056】
リング104は、単一の温度センサ240を含むものとして示されているが、リング104は、ユーザの指の近くの内側ハウジング205-aに沿って配置されるなど、1つまたは複数の位置に複数の温度センサ240を含むことができる。いくつかの実装形態では、温度センサ240は、スタンドアロン温度センサ240であり得る。追加的に、または代替的に、1つまたは複数の温度センサ240は、加速度計および/またはプロセッサなどの他の構成要素とともに含まれてもよい(たとえば、他の構成要素とともにパッケージ化されてもよい)。
【0057】
処理モジュール230-aは、単一の温度センサ240に関して説明されたのと同様の方法で、複数の温度センサ240からデータを取得し、処理し得る。例えば、処理モジュール230は、複数の温度センサ240のそれぞれからの温度データを個別にサンプリングし、平均化し、記憶することができる。他の例では、処理モジュール230-aは、異なるレートでセンサをサンプリングし、異なるセンサについて異なる値を平均/記憶し得る。いくつかの実装形態では、処理モジュール230-aは、指上の異なるロケーションにおける2つ以上の温度センサ240によって決定された2つ以上の温度の平均に基づいて単一の温度を決定するように構成され得る。
【0058】
リング104上の温度センサ240は、ユーザの指(例えば、任意の指)における遠位温度を取得してもよい。例えば、リング104上の1つ以上の温度センサ240は、指の下側から、または指の異なる位置で、ユーザの温度を取得してもよい。いくつかの実施形態では、リング104は、遠位温度を(例えば、あるサンプリングレートで)連続的に取得することができる。指のところでリング104によって測定される遠位温度が本明細書で説明されるが、他のデバイスが同じ/異なる位置で温度を測定してもよい。場合によっては、ユーザの指で測定される遠位温度は、ユーザの手首または他の外部身体場所で測定される温度とは異なり得る。さらに、ユーザの指で測定される遠位温度(例えば、「シェル」温度)は、ユーザのコア温度とは異なり得る。このように、リング104は、身体の他の内部/外部位置では取得されない可能性がある有用な温度信号を提供することができる。いくつかの場合において、指における連続的な温度測定は、深部体温において明らかでない場合がある温度変動(例えば、小さいまたは大きい変動)を捕捉し得る。例えば、指における連続的な温度測定は、身体の他の場所における他の温度測定によっては提供されない可能性がある追加の洞察を提供する分単位または時間単位の温度変動を捕捉することができる。
【0059】
リング104は、PPGシステム235を含み得る。PPGシステム235は、光を送信する1つまたは複数の光送信機を含み得る。PPGシステム235はまた、1つ以上の光送信機によって送信された光を受信する1つ以上の光受信機を含み得る。光受信機は、光受信機によって受信された光の量を示す信号(以下、「PPG」信号)を生成し得る。光送信機は、ユーザの指の領域を照明することができる。PPGシステム235によって生成されるPPG信号は、照射された領域内の血液の灌流を示し得る。例えば、PPG信号は、ユーザの脈圧によって引き起こされる照射領域内の血液量変化を示し得る。処理モジュール230-aは、PPG信号をサンプリングし、PPG信号に基づいてユーザのパルス波形を決定し得る。処理モジュール230-aは、ユーザの呼吸数、心拍数、HRV、血中酸素飽和度、および他の循環パラメータなどの、ユーザの脈波形に基づいて様々な生理学的パラメータを決定し得る。
【0060】
いくつかの実装形態では、PPGシステム235は、光受信機がユーザの指の領域を通して反射された透過光を受信する反射PPGシステム235として構成され得る。いくつかの実装形態では、PPGシステム235は、透過型PPGシステム235として構成され得、光送信機および光受信機は、光がユーザの指の一部分を通して光受信機に直接送信されるように、互いに対向して配置される。
【0061】
PPGシステム235に含まれる送信機及び受信機の数及び比は、変化してもよい。例示的な光送信機は、発光ダイオード(LED)を含み得る。光送信機は、赤外線スペクトルおよび/または他のスペクトルの光を送信することができる。例示的な光受信機は、光センサ、フォトトランジスタ、およびフォトダイオードを含むことができるが、これらに限定されない。光受信機は、光送信機から受信された波長に応答してPPG信号を生成するように構成され得る。送信機および受信機の位置は、変化してもよい。加えて、単一のデバイスは、反射型および/または透過型PPGシステム235を含み得る。
【0062】
図2に示されるPPGシステム235は、いくつかの実装形態では、反射PPGシステム235を含み得る。これらの実装形態では、PPGシステム235は、(たとえば、リング104の底部に)中心に位置する光受信機と、光受信機の各側に位置する2つの光送信機とを含み得る。この実装形態では、PPGシステム235(たとえば、光受信機)は、光送信機の一方または両方から受信された光に基づいてPPG信号を生成し得る。他の実装形態では、1つまたは複数の光送信機および/または光受信機の他の配置、組合せ、および/または構成が企図される。
【0063】
処理モジュール230-aは、光受信機によって生成されたPPG信号をサンプリングしながら光を送信するように光送信機の一方または両方を制御し得る。いくつかの実装形態では、処理モジュール230-aは、光受信機によって生成されたPPG信号をサンプリングしながら、より強い受信信号をもつ光送信機に光を送信させ得る。例えば、選択された光送信機は、PPG信号がサンプリングレート(例えば、250 Hz)でサンプリングされる間、光を連続的に放出し得る。
【0064】
PPGシステム235によって生成されたPPG信号をサンプリングすることは、「PPG」と呼ばれ得るパルス波形をもたらし得る。パルス波形は、複数の心周期についての血圧対時間を示し得る。パルス波形は、心周期を示すピークを含むことができる。さらに、パルス波形は、呼吸数を決定するために使用され得る呼吸誘発変動を含み得る。処理モジュール230-aは、いくつかの実装形態では、メモリ215にパルス波形を記憶し得る。処理モジュール230-aは、本明細書に記載されるユーザの生理学的パラメータを決定するために、生成されたときの、および/またはメモリ215からのパルス波形を処理することができる。
【0065】
処理モジュール230-aは、パルス波形に基づいてユーザの心拍数を決定し得る。たとえば、処理モジュール230-aは、パルス波形におけるピーク間の時間に基づいて、(たとえば、1分当たりの拍動で)心拍数を決定し得る。ピーク間の時間は、拍動間隔(IBI)と呼ばれることがある。処理モジュール230-aは、決定された心拍数値およびIBI値をメモリ215に記憶し得る。
【0066】
処理モジュール230-aは、経時的にHRVを決定し得る。たとえば、処理モジュール230-aは、IBlsの変動に基づいてHRVを決定し得る。処理モジュール230-aは、経時的なHRV値をメモリ215に記憶することができる。さらに、処理モジュール230-aは、経時的にユーザの呼吸数を決定し得る。例えば、処理モジュール230-aは、ある期間にわたるユーザのIBI値の周波数変調、振幅変調、またはベースライン変調に基づいて、呼吸数を決定し得る。呼吸数は、1分当たりの呼吸数で、または別の呼吸数(例えば、30秒当たりの呼吸数)として計算されてもよい。処理モジュール230-aは、経時的なユーザ呼吸数値をメモリ215に記憶し得る。
【0067】
リング104は、1つ以上の加速度計(例えば、6 D加速度計)及び/又は1つ以上のジャイロスコープ(ジャイロ)などの1つ以上のモーションセンサ245を含んでもよい。モーションセンサ245は、センサの動きを示すモーション信号を生成してもよい。例えば、リング104は、加速度計の加速度を示す加速度信号を生成する1つ以上の加速度計を含んでもよい。別の例として、リング104は、角運動(例えば、角速度)及び/又は向きの変化を示すジャイロ信号を生成する1つ以上のジャイロセンサを含んでもよい。モーションセンサ245は、1つ以上のセンサパッケージに含まれてもよい。加速度計/ジャイロセンサの一例は、3つの直交軸における角速度および加速度を測定することができるBosch BM 1 160慣性微小電気機械システム(MEMS)センサである。
【0068】
処理モジュール230-aは、サンプリングレート(たとえば、50 Hz)で動き信号をサンプリングし、サンプリングされた動き信号に基づいてリング104の動きを決定し得る。例えば、処理モジュール230-aは、リング104の加速度を決定するために加速度信号をサンプリングし得る。別の例として、処理モジュール230-aは、角運動を決定するためにジャイロ信号をサンプリングし得る。いくつかの実装形態では、処理モジュール230-aは、メモリ215に動きデータを記憶し得る。動きデータは、サンプリングされた動きデータ、ならびにサンプリングされた動き信号に基づいて計算された動きデータ(たとえば、加速度値および角度値)を含み得る。
【0069】
リング104は、本明細書に記載される様々なデータを記憶し得る。例えば、リング104は、生のサンプリングされた温度データおよび計算された温度データ(例えば、平均温度)などの温度データを記憶することができる。別の例として、リング104は、パルス波形、およびパルス波形に基づいて計算されたデータ(例えば、心拍数値、IBI値、HRV値、および呼吸数値)等のPPG信号データを記憶してもよい。リング104は、直線運動および角運動を示すサンプリングされた運動データなどの運動データを記憶することもできる。
【0070】
リング104または他のコンピューティングデバイスは、サンプリングされた/計算された生理学的データに基づいて、追加の値を計算し、記憶し得る。例えば、処理モジュール230は、睡眠指標(例えば、睡眠スコア)、活動指標、及び準備完了指標などの様々な指標を計算して記憶することができる。リング104又は他のコンピューティング/ウェアラブルデバイスは、動きに関する様々な値/メトリックを計算してもよい。動きデータのための例示的な導出された値は、動きカウント値、規則性値、強度値、タスク値の代謝等価(METs)、および配向値を含み得るが、それらに限定されない。モーションカウント、規則性値、強度値、およびMETは、経時的なユーザのモーションの量(例えば、速度/加速度)を示し得る。向きの値は、リング104がユーザの指の上でどのように向けられているか、およびリング104が左手または右手に装着されているかどうかを示すことができる。
【0071】
いくつかの実装形態では、動きカウントおよび規則性値は、1つまたは複数の時間期間(たとえば、1つまたは複数の30秒~1分の期間)内の加速度ピークの数をカウントすることによって決定され得る。強度値は、動きの数および動きの関連する強度(たとえば、加速度値)を示し得る。強度値は、関連する閾値加速度値に応じて、低、中、および高として分類され得る。METは、ある期間(例えば、30秒)の間の動きの強度、動きの規則性/不規則性、及び異なる強度に関連付けられた動きの数に基づいて決定されてもよい。
【0072】
いくつかの実装形態では、処理モジュール230-aは、メモリ215に記憶されたデータを圧縮し得る。たとえば、処理モジュール230-aは、サンプリングされたデータに基づいて計算を行った後に、サンプリングされたデータを削除し得る。別の例として、処理モジュール230-aは、記憶された値の数を低減するために、より長い時間期間にわたってデータを平均し得る。特定の例では、1分間にわたるユーザの平均温度がメモリ215に記憶された場合、処理モジュール230-aは、記憶のために5分間の期間にわたる平均温度を計算し、次いで、その後、1分間の平均温度データを消去し得る。処理モジュール230-aは、使用された/利用可能なメモリ215の総量および/またはリング104がユーザデバイス106にデータを最後に送信してからの経過時間などの様々な要因に基づいてデータを圧縮し得る。
【0073】
ユーザの生理学的パラメータは、リング104上に含まれるセンサによって測定されてもよいが、他のデバイスがユーザの生理学的パラメータを測定してもよい。例えば、ユーザの体温は、リング104に含まれる温度センサ240によって測定されてもよいが、他のデバイスがユーザの体温を測定してもよい。いくつかの例では、他のウェアラブルデバイス(例えば、リストデバイス)は、ユーザの生理学的パラメータを測定するセンサを含み得る。加えて、外部医療デバイス(例えば、ウェアラブル医療デバイス)及び/又は埋め込み型医療デバイスなどの医療デバイスは、ユーザの生理学的パラメータを測定することができる。任意のタイプのコンピューティングデバイス上の1つまたは複数のセンサが、本明細書で説明される技法を実装するために使用され得る。
【0074】
生理学的測定は、日中および/または夜間を通して連続的に行われてもよい。いくつかの実装では、生理学的測定は、日中の104部分および/または夜間の部分の間に行われてもよい。いくつかの実装では、生理学的測定は、ユーザが活動状態、安静状態、および/または睡眠状態等の特定の状態にあることを判定することに応答して行われてもよい。例えば、リング104は、よりきれいな生理学的信号を取得するために、安静/睡眠状態で生理学的測定を行うことができる。一例では、リング104または他のデバイス/システムは、ユーザが休息しているときおよび/または睡眠しているときを検出し、その検出された状態についての生理学的パラメータ(たとえば、温度)を取得し得る。デバイス/システムは、本開示の技術を実施するために、ユーザが他の状態にあるときに、安静/睡眠生理学的データ及び/又は他のデータを使用してもよい。
【0075】
いくつかの実装では、本明細書で以前に説明されたように、リング104は、データを収集、記憶、および/または処理するように構成されてもよく、本明細書で説明されるデータのいずれかを記憶および/または処理のためにユーザデバイス106に転送してもよい。いくつかの態様では、ユーザデバイス106は、ウェアラブルアプリケーション250、オペレーティングシステム(OS)285、ウェブブラウザアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ280)、1つ以上の追加のアプリケーション、及びGUI 275を含む。ユーザデバイス106は、センサ、オーディオデバイス、触覚フィードバックデバイスなどを含む、他のモジュールおよび構成要素をさらに含み得る。ウェアラブルアプリケーション250は、ユーザデバイス106にインストールされ得るアプリケーション(例えば、「アプリ」)の例を含み得る。ウェアラブルアプリケーション250は、リング104からデータを取得し、取得したデータを記憶し、本明細書に記載されるように取得したデータを処理するように構成されてもよい。例えば、ウェアラブルアプリケーション250は、ユーザインターフェース(UI)モジュール255、取得モジュール260、処理モジュール230-b、通信モジュール220-b、およびアプリケーションデータを記憶するように構成された記憶モジュール(例えば、データベース265)を含み得る。
【0076】
本明細書に記載される様々なデータ処理動作は、リング104、ユーザデバイス106、サーバ110、またはそれらの任意の組み合わせによって実行され得る。例えば、場合によっては、リング104によって収集されたデータは、前処理され、ユーザデバイス106に送信されてもよい。この例では、ユーザデバイス106は、受信したデータに対していくつかのデータ処理動作を実行してもよく、データ処理のためにデータをサーバ110に送信してもよく、またはその両方を行ってもよい。例えば、いくつかの場合において、ユーザデバイス106は、比較的低い処理能力を必要とする処理動作および/または比較的低いレイテンシを必要とする動作を実行し得るが、ユーザデバイス106は、比較的高い処理能力を必要とする処理動作および/または比較的高いレイテンシを可能にし得る動作のために、データをサーバ110に送信し得る。
【0077】
いくつかの態様では、システム200のリング104、ユーザデバイス106、およびサーバ110は、ユーザの睡眠パターンを評価するように構成され得る。特に、システム200のそれぞれの構成要素は、リング104を介してユーザからデータを収集し、収集されたデータに基づいてユーザの1つ以上のスコア(例えば、睡眠スコア、準備スコア)を生成するために使用され得る。例えば、本明細書で前述したように、システム200のリング104は、温度、心拍数、HRVなどを含むデータをユーザから収集するためにユーザによって装着されてもよい。リング104によって収集されたデータは、所与の「睡眠日」についてのユーザの睡眠を評価するために、ユーザが眠っているときを決定するために使用され得る。いくつかの態様では、第1の睡眠日がスコアの第1のセットに関連付けられ、第2の睡眠日がスコアの第2のセットに関連付けられるように、それぞれの睡眠日についてユーザのスコアが計算され得る。スコアは、それぞれの睡眠日の間にリング104によって収集されたデータに基づいて、それぞれの睡眠日ごとに計算されてもよい。スコアは、睡眠スコア、準備スコアなどを含むことができるが、これらに限定されない。
【0078】
いくつかの場合において、「睡眠日」は、所与の睡眠日がそれぞれの暦日の真夜中から真夜中まで続くように、従来の暦日と整合してもよい。他の場合には、睡眠日は暦日に対してオフセットされてもよい。例えば、睡眠日は、暦日の午後6:00(18:00)から次の暦日の午後6:00(18:00)まで続くことができる。この例では、6:00 pmは、「カットオフ時間」としての役割を果たしてもよく、6:00 pmより前にユーザから収集されたデータは、現在の睡眠日に対してカウントされ、6:00 pmより後にユーザから収集されたデータは、後続の睡眠日に対してカウントされる。ほとんどの個人は夜に最も睡眠するという事実により、暦日に対して睡眠日をオフセットすることは、システム200が、ユーザの睡眠スケジュールと一致するような方法でユーザの睡眠パターンを評価することを可能にし得る。いくつかの場合において、ユーザは、睡眠日が、それぞれのユーザが典型的に睡眠する持続時間と整合されるように、暦日に対する睡眠日のタイミングを(例えば、GUIを介して)選択的に調整することが可能であり得る。
【0079】
例えば、ユーザの全体的な睡眠スコアは、総睡眠、効率、安らぎ、レム睡眠、深い睡眠、潜時、タイミング、又はそれらの任意の組み合わせを含む寄与因子のセットに基づいて計算されてもよい。睡眠スコアは、任意の寄与量を含んでもよい。「総睡眠」寄与因子は、睡眠日のすべての睡眠期間の合計を指し得る。「効率」寄与因子は、ベッドにいる間に起きている時間と比較した睡眠に費やされた時間の割合を反映してもよく、各睡眠期間の持続時間によって重み付けされた、睡眠日の長い睡眠期間(例えば、一次睡眠期間)の効率平均を使用して計算されてもよい。「安らぎ」寄与因子は、ユーザの睡眠がどれほど安らぎであるかを示すことができ、睡眠日のすべての睡眠期間の平均を使用して計算され、各期間の持続時間によって重み付けされ得る。休息寄与因子は、「覚醒カウント」(例えば、異なる睡眠期間中に検出された(ユーザが覚醒したときの)全ての覚醒の合計)、過剰な動き、及び「起き上がりカウント」(例えば、異なる睡眠期間中に検出された(ユーザがベッドから起き上がったときの)全ての起き上がりの合計)に基づき得る。
【0080】
「レム睡眠」寄与因子は、レム睡眠を含む睡眠日のすべての睡眠期間にわたるレム睡眠持続時間の合計を指すことができる。同様に、「深い睡眠」寄与因子は、深い睡眠を含む睡眠日のすべての睡眠期間にわたる深い睡眠持続時間の合計を指すことができる。「潜時」寄与因子は、ユーザが睡眠に入るのにどれだけの時間がかかるか(例えば、平均、中央値、最長)を示してもよく、睡眠日全体の長い睡眠期間の平均を使用して計算され、各期間の持続時間及びそのような期間の数によって重み付けされてもよい(例えば、所与の睡眠段階(複数可)の統合は、それ自体の寄与因子であってもよく、又は他の寄与因子を重み付けしてもよい)。最後に、「タイミング」寄与因子は、睡眠日及び/又は暦日内の睡眠期間の相対的なタイミングを指してもよく、睡眠日の全ての睡眠期間の平均を使用して計算され、各期間の持続時間によって重み付けされてもよい。
【0081】
別の例として、ユーザの全体的な準備完了スコアは、睡眠、睡眠バランス、心拍数、HRVバランス、回復指数、体温、活動、活動バランス、またはそれらの任意の組み合わせを含む、寄与者のセットに基づいて計算されてもよい。準備度スコアは、任意の量の寄与者を含み得る。「睡眠」寄与因子は、睡眠日内の全ての睡眠期間の組み合わされた睡眠スコアを指し得る。「睡眠バランス」寄与因子は、睡眠日内の全ての睡眠期間の累積持続時間を指し得る。特に、睡眠バランスは、ユーザがある期間(例えば、過去2週間)にわたって過ごしてきた睡眠がユーザのニーズとバランスがとれているかどうかをユーザに示してもよい。典型的には、成人は、健康で、機敏で、精神的にも身体的にも最善の状態で活動するために、夜間に7-9時間の睡眠を必要とする。しかしながら、時々の夜に睡眠が悪いことは通常であり、そのため、睡眠バランス寄与者は、各ユーザの睡眠の必要性が満たされているかどうかを決定するために、長期の睡眠パターンを考慮に入れる。「安静時心拍数」寄与因子は、睡眠日の最長睡眠期間(例えば、一次睡眠期間)からの最低心拍数、及び/又は一次睡眠期間後に発生するナップからの最低心拍数を示し得る。
【0082】
準備度スコアの「寄与者」(例えば、要因、寄与要因)を引き続き参照すると、「HRVバランス」寄与者は、一次睡眠期間および一次睡眠期間後に起こるナップからの最高HRV平均を示し得る。HRVバランス寄与因子は、第1の期間(たとえば、2週間)にわたるユーザのHRV傾向を、ある第2のより長い期間(たとえば、3ヶ月)にわたる平均HRVと比較することによって、ユーザがユーザの回復ステータスを追跡するのを助けることができる。「回復指数」寄与因子は、最長睡眠期間に基づいて計算され得る。回復指数は、ユーザの安静時心拍数が夜間に安定するのにどれくらいの時間がかかるかを測定する。非常に良好な回復の兆候は、ユーザの安静時心拍数が、ユーザが目覚める少なくとも6時間前の夜の前半の間に安定し、次の日に回復するための身体時間を残すことである。「体温」寄与因子は、最長睡眠期間(例えば、一次睡眠期間)に基づいて、又は仮眠中のユーザの最高温度が最長期間中の最高温度よりも少なくとも0.5℃高い場合に最長睡眠期間後に起こる仮眠に基づいて計算され得る。いくつかの態様では、リングは、ユーザが眠っている間にユーザの体温を測定することができ、システム200は、ユーザのベースライン温度に対するユーザの平均温度を表示することができる。ユーザの体温がそれらの通常範囲外(例えば、明らかに0.0より上または下)である場合、体温寄与因子は、強調表示され(例えば、「注意を払う」状態に進む)、またはそうでなければユーザに対する警告を生成し得る。
【0083】
いくつかの態様では、システム200は、ウェアラブル電子デバイスの光センサのセットから光センサを選択するための技法をサポートし得る。ウェアラブルデバイスは、信号品質、信号強度、温度、動き、時刻などの1つまたは複数のメトリックに基づいてセンサのセットを変更する(たとえば、動的に切り替える)ことができる。追加または代替として、システム200は、光送信機のアクティブ化、光受信機のアクティブ化、または両方に関連する他のパラメータを調整することができる。例えば、システム200は、測定された信号品質が比較的良好であるときにバッテリ寿命を向上させることができる信号品質などに基づいて、光受信機のうちの1つまたは複数のサンプリングレートを調整することができる。いくつかの例では、システム200は、信号品質または同様の品質メトリックに基づいて、光送信機の電力を調整し得る(たとえば、LED点灯時間または点灯電力を調整する)。そのような例では、システム200は、測定精度、バッテリ寿命、または何らかの他のパラメータを最適化するために、1つまたは複数の測定パラメータ(たとえば、アクティブ化するためのセンサの組合せ、サンプリングレート、電力出力など)を動的に調整し得る。いくつかの態様では、リング104、ユーザデバイス106、システム200のサーバ110、またはこれらの構成要素の任意の組合せは、そのような選択および調整を実行するように構成され得る。
【0084】
例えば、リング104等のウェアラブルデバイスは、PPGシステム235に関連付けられた光学センサ等の光学センサの第1の組み合わせをアクティブ化してもよい。光センサの第1の組み合わせは、ウェアラブル電子デバイスの複数の送信機センサからの送信機センサ(例えば、LED)のセットと、複数の受信機センサからの受信機センサ(例えば、光検出器)のセットとを含み得る。いくつかの場合において、複数の送信機センサは、第1の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第2の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第3の波長の少なくとも1つの送信機センサとを含み得る。いくつかの実装形態では、光センサの第1の組合せのうちの少なくとも1つの光センサは、ウェアラブル電子デバイスの内面上の突出部(たとえば、ドームまたは隆起面)の下に配置され得る。ウェアラブルデバイスは、第1の時間に受信機センサのセットにおいて、送信機センサのセットからの1つまたは複数の信号を測定し、1つまたは複数の信号に関連付けられた信号品質メトリックを決定し得る。ウェアラブルデバイスは、信号品質メトリックに基づいて、第2の時間に使用するための光センサの第2の組合せを選択し得る。追加的にまたは代替的に、ウェアラブルデバイスは、信号品質メトリックに基づいて1つまたは複数の測定パラメータを調整し得る。
【0085】
いくつかの場合において、リング104は、PPGモニタリングに基づいて心拍数データを決定し得る。光センサ選択及びPPGモニタリングは、リング104、ユーザデバイス106、1つ以上のサーバ110、又はそれらの任意の組み合わせを含む、システム200の構成要素のいずれかによって実行されてもよい。
【0086】
図3は、本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートするウェアラブル電子デバイス300の一例を示す。ウェアラブル電子デバイス300は、システム100、システム200、又はその両方を実装してもよく、又はそれらによって実装されてもよい。特に、ウェアラブル電子デバイス300は、図1及び図2を参照して説明されるように、リング104(例えば、ウェアラブルデバイス104)の例を示す。ウェアラブル電子デバイス300は、ウェアラブル電子デバイス300の異なる位置に1つ以上の緑色LED 302を含み得る。図3では、ウェアラブル電子デバイス300は、IR LED 304-aと赤色LED 304-bとの間に位置する2つの緑色LED 302(たとえば、LED 302-a、LED 302-b)と、フォトダイオード306-a、306-b(たとえば、光検出器、光受信機など)とを含み得る。いくつかの実装形態では、第1の緑色LED 302-a(緑色LED 1)は、第1のフォトダイオード306-a(フォトダイオード1)とIR/赤色LED 304-a、304-bとの間に配置され得る。いくつかの実装形態では、第2の緑色LED 302-b(緑色LED 2)は、第2のフォトダイオード306-b(フォトダイオード2)とIR/赤色LED 304-bとの間に配置され得る。
【0087】
図3では、2つの緑色LED 302-a、302-bは、ウェアラブル電子デバイス300の内側ハウジング308の円形部分の下で、ウェアラブル電子デバイス300の内側ハウジング308の円形部分の突出部の間に位置する。ウェアラブル電子デバイス300はまた、外側ハウジング312を含み得る。LEDおよび光検出器の位置およびレイアウトは、特定の測定を改善するように構成されてもよい。例えば、緑色LED 302-b(緑色LED 2)及びフォトダイオード306-b(フォトダイオード2)は、緑色LED 302-b(緑色LED 2)から放射された光が、ウェアラブル電子デバイス300を装着しているユーザの指から反射した後にフォトダイオード306-b(フォトダイオード2)によって容易に捕捉され得るように、位置付けられ、角度を付けられ得る。同様に、緑色LED
302-a(緑色LED 1)から放射された光は、フォトダイオード306-a(フォトダイオード1)によって捕捉され得る。本明細書に記載されるように、ウェアラブル電子デバイス300は、信号品質メトリックに基づいて、LEDと光検出器との異なる組み合わせの間で選択してもよい。たとえば、ウェアラブル電子デバイス300は、第1の時間における測定のために緑色LED 302-a(緑色LED 1)とフォトダイオード306-a(フォトダイオード1)とを含む組合せを選択し得るが、次いで、信号品質メトリック(たとえば、測定された信号品質)に基づいて、第2の時間において緑色LED 302-b(緑色LED 2)とフォトダイオード306-b(フォトダイオード2)とを含む組合せに切り替え得る。
【0088】
図3図7では、フォトダイオードは、隣接する緑色LED
302(例えば、1つ以上の最も近い緑色LED)をサンプリングしてもよい。例えば、図3において、フォトダイオード306-a(フォトダイオード1)は、緑色LED 302-a(緑色LED 1)から受信された光に応答してPPG信号を生成し得る。別の例では、図3において、フォトダイオード306-b(フォトダイオード2)は、緑色LED 302-b(緑色LED 2)から受信された光に応答してPPG信号を生成し得る。いくつかの場合には、緑色LED 302は、緑色LED 302-a(緑色LED 1)からフォトダイオード306-b(フォトダイオード2)への、または緑色LED 302-b(緑色LED 2)からフォトダイオード306-a(フォトダイオード1)への緑色光の透過が最小限に抑えられるか、またはなくなるように配置され(たとえば、分離され)得る。これらの配置では、フォトダイオード306は、隣接する緑色LED 302を検出することに限定され得る。図3図7のように、緑色LEDと隣接するフォトダイオードとの複数の対を含むことは、緑色LEDが異なるリング配向に使用され得ることを確実にするのに役立ち得る。例えば、リングがデフォルトの向きから回転された場合、緑色LED及び隣接するフォトダイオードは、依然としてユーザの指の下側から信号を取得することができる。
【0089】
いくつかの実装形態では、ウェアラブル電子デバイス300(たとえば、リング104)は、PPG信号を生成するために単一の送信機と単一の受信機とを使用するように構成され得る。図3図7の例示的な送信機-受信機対は、1)緑色LED 1およびフォトダイオード1、2)IR LEDおよびフォトダイオード1、3)IR LEDおよびフォトダイオード2、4)赤色LEDおよびフォトダイオード1、5)赤色LEDおよびフォトダイオード2、ならびに6)緑色LED 2およびフォトダイオード2を含み得る。
【0090】
いくつかの実装形態では、ウェアラブル電子デバイス(たとえば、ウェアラブル電子デバイス300)は、ウェアラブル電子デバイスの内面上に配置された受信機センサのセットを含み得る。内面は、ユーザがウェアラブル電子デバイスを装着しているときにウェアラブル電子デバイスのユーザに接触し得、受信機センサのセットのうちの少なくとも1つの受信機センサは、ウェアラブル電子デバイスの内面上の突出部の下に位置付けられ得る。突出部は、光の透過、光の収集、または両方を向上させ得る。図3の1つ以上の突起310は、例示目的のみのために示されており、1つ以上の突起310は、LED、光検出器、または任意の組み合わせの上にあってもよいことを理解されたい。ウェアラブル電子デバイス300は、内面上の第1のセットの光学センサに隣接して位置付けられた第1のセットの送信機センサを含み得る。第1の組の送信機センサは、第1の波長の1つまたは複数の送信機センサを含むことができる。いくつかの場合において、ウェアラブル電子デバイス300は、内面上の第2の組の光学センサに隣接して位置付けられた第2の組の送信機センサを含み得る。第2の組の送信機センサは、第2の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第3の波長の少なくとも1つの送信機センサとを含み得る。
【0091】
第1のセットの受信機センサは、少なくとも2つのフォトダイオード306を含み得る。第1の組の送信機センサは、少なくとも2つの緑色LED 302を含むことができ、第2の組の光センサは、少なくとも1つの赤外線LED 304および少なくとも1つの赤色LED 304を含むことができる。少なくとも2つのフォトダイオード306は、第1のフォトダイオード306-aと、第1のフォトダイオードと間隔を置いて配置された第2のフォトダイオード306-bとを含み得る。少なくとも2つの緑色LEDは、第1のフォトダイオード306-aと第2のフォトダイオード306-bとの間の空間に配置された第1の緑色LED 302-a及び第2の緑色LED 302-bを含むことができる。第1の緑色LED 302-aは、第1のフォトダイオード306-aの右側に配置され得、第2の緑色LED 302-bは、第2のフォトダイオード306-bの左側に配置され得る。
【0092】
少なくとも1つの赤外線LED 304-aは、第1の緑色LED 302-aの右に配置され得、少なくとも1つの赤色LED 304-bは、第2の緑色LED 302-bの左に配置され得る。少なくとも1つの赤外線LED 304-aおよび少なくとも1つの赤色LED 304-bは、互いに隣接して配置され得る。ウェアラブル電子デバイス300は、第1のフォトダイオード306-aの左に配置された追加の赤外線LED 304-cを含み得る。追加の赤外線LED 304-aは、追加の赤外線LED
304-aから放出された光が第2のフォトダイオード306-bに向かって方向付けられるように配置され得る。この追加の赤外線LED 304-cは、(たとえば、IR信号が遮断され、光検出器2において受信されないかどうかを決定することによって)リングが装着されているかどうかを検出するために使用され得る。第3の光センサのセットは、ウェアラブル電子デバイスの内面上の突出部の下に位置付けられてもよく、突出部は、ウェアラブル電子デバイスのユーザに向けられてもよい。
【0093】
いくつかの例では、ウェアラブル電子デバイス(例えば、リング104)は、光検出器によって検出された周囲光の量、または加速度計データ、または両方に基づいて、ウェアラブル電子デバイス(例えば、リング104)がどれほどきつく装着者にフィットしているかを検出するように構成され得る。例えば、リングは、複数の受光器センサのうちの1つ以上の受光器センサで周囲光を検出し、検出された周囲光が閾値を超えることを決定するように構成されてもよい。閾値は、閾値を上回って検出された周囲光が、リングが指に緩く嵌っていることを示すように構成され得る。リングは、検出された周囲光がしきい値を超えると決定したことに基づいて、リングフィットメトリックを識別し得る。
【0094】
いくつかの例では、リングは、加速度測定データに基づいて、リングがぴったりとフィットしているかどうかを検出することが可能であり得る。この加速度測定データは、独立して、または周囲光検出などの他のリングフィットデータに加えて使用することができる。いくつかの例では、加速度測定データは、加速度測定データ内の追加のアーチファクトを識別することによって、リングが指に沿って跳ね返るか、またはスライドするか、または回転することを示すことができる。例えば、ユーザがジョギングしている場合、リングがぴったりとフィットしており、手と同期して動いている場合、動いている手の予測可能な動きが加速度測定データに現れ得る。しかしながら、リングがぴったりとフィットしていない場合、加速度測定データは、リングがぴったりとフィットしていた場合よりも一貫性がないかまたはノイズの多い動きを示し得る。
【0095】
図4は、本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートするウェアラブル電子デバイス400の一例を示す。ウェアラブル電子デバイス400は、システム100、システム200、又はその両方を実装してもよく、又はそれらによって実装されてもよい。特に、ウェアラブル電子デバイス400は、図1及び図2を参照して説明されるように、リング104(例えば、ウェアラブルデバイス104)の例を示す。ウェアラブル電子デバイス400は、図3を参照して説明されたようなウェアラブル電子デバイス300の例であり得る。ウェアラブル電子デバイス400は、異なる位置に1つ以上の緑色LED 402(例えば、LED 402-a、402-b)を含み得る。緑色LED 402は、突出部410(例えば、突出部410-a、410-b、410-c)の下に含まれてもよく、フォトダイオード404(例えば、フォトダイオード404-a、404-b)とコロケートされる。図4では、緑色LED 402は、突出部410の下でフォトダイオード404とIR/赤色LED 406との間に配置されているが、緑色LED 402は、フォトダイオード404が緑色LED 402とIR/赤色LED 406との間にあるように、突出部410の下に配置されてもよい。
【0096】
図3図7において、フォトダイオードは、隣接する緑色LED(例えば、最も近い緑色LED)をサンプリングしてもよい。例えば、フォトダイオード1は、緑色LED 1から受信された光に応答してPPG信号を生成し得る。別の例では、フォトダイオード2は、緑色LED 2から受信された光に応答してPPG信号を生成し得る。いくつかの実装形態では、図4の例では、フォトダイオード404は、同じ突出部410の下の緑色LED 402からの反射光に応答してPPG信号を生成し得る。
【0097】
図5は、本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートするウェアラブル電子デバイス500の一例を示す。ウェアラブル電子デバイス500は、システム100、システム200、又はその両方を実装してもよく、又はそれらによって実装されてもよい。ウェアラブル電子デバイス500は、図1及び図2を参照して説明されるように、リング104(例えば、ウェアラブルデバイス104)の例を示し得る。ウェアラブル電子デバイス500は、図3および図4を参照しながら説明されたウェアラブル電子デバイス300および400の一例であり得る。ウェアラブル電子デバイス500は、異なる位置に緑色LED 502(例えば、緑色LED 502-a、502-b)を含み得る。図5の例では、ウェアラブル電子デバイス500は、フォトダイオード504及び突起508が緑色LED 502とIR/赤色LED 506との間に位置するように、緑色LED 502が突起508-a、508-b、508-cの外側(例えば、円形の内側ハウジング510の下)に位置し、フォトダイオード504-a、504-bが位置する例示的なリングを示す。
【0098】
図6は、本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートするウェアラブル電子デバイス600の一例を示す。ウェアラブル電子デバイス600は、システム100、システム200、又はその両方を実装してもよく、又はそれらによって実装されてもよい。ウェアラブル電子デバイス600は、図1及び図2を参照して説明されるように、リング104(例えば、ウェアラブルデバイス104)の例を示し得る。ウェアラブル電子デバイス600は、図3図5を参照しながら説明したウェアラブル電子デバイス300~500の一例であり得る。
【0099】
ウェアラブル電子デバイス600は、異なる位置に緑色LED 602(例えば、緑色LED
602-a、602-b)を含み得る。図6の例では、ウェアラブル電子デバイス600は、緑色LED 602-a、602-bが突出部608-a、608-cの下に含まれ、フォトダイオード604-a、604-bが緑色LED 602とIR/赤色LED 606-a、606-bとの間の円形の内側ハウジング610の下に配置される、例示的なリングを示す。代替の図示されていないリングでは、緑色LED 602-a、602-bは、突出部608-a、608-cの下に位置してもよく、フォトダイオード604-a、604-bは、緑色LED 602がフォトダイオード604とIR/赤色LED 606との間にあるように、円形内側ハウジング610の下で緑色LED 602の外側に位置してもよい。
【0100】
図7は、本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートするウェアラブル電子デバイス700の一例を示す。ウェアラブル電子デバイス700は、システム100、システム200、又はその両方を実装してもよく、又はそれらによって実装されてもよい。ウェアラブル電子デバイス700は、図1及び図2を参照して説明されるように、リング104(例えば、ウェアラブルデバイス104)の例を示し得る。ウェアラブル電子デバイス700は、図3図6を参照しながら説明したウェアラブル電子デバイス300~600の一例であり得る。図7の例では、ウェアラブル電子デバイス700は、異なる位置に緑色LED 702-a、702-bを含み得る。例えば、緑色LED
702-a、702-bは、ウェアラブル電子デバイス700内の突出部706-a、706-bの下に位置してもよく、フォトダイオード704-a、704-bは、緑色LED 702間の円形内側ハウジング708の下に位置してもよい。
【0101】
図8は、本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートするウェアラブル電子デバイス800の一例を示す。ウェアラブル電子デバイス800は、システム100、システム200、又はその両方を実装してもよく、又はそれらによって実装されてもよい。ウェアラブル電子デバイス800は、図1及び図2を参照して説明されるように、リング104(例えば、ウェアラブルデバイス104)の例を示し得る。ウェアラブル電子デバイス800は、図3図7を参照しながら説明したウェアラブル電子デバイス300~700の一例であり得る。
【0102】
ウェアラブル電子デバイス900は、図8からの送信機および受信機を含み得る。図8の例では、ウェアラブル電子デバイス900(例えば、リング104)は、IR LED 904と共に(例えば、IR LED 904の隣に)配置された赤色LED 902を含み得る。例えば、赤色LED 902及びIR LED 904は、2つのフォトダイオード908-a、908-b(例えば、フォトダイオード1及びフォトダイオード2)の間の中央突出部906の下に配置されてもよい。この例では、赤色LED 902は、IR LED 904と同様の経路を通って光を透過させることができる。ウェアラブル電子デバイス900(例えば、リング104)は、赤色LED 902を使用して、酸素飽和度測定(例えば、SpO2)を実行してもよい。赤色LED 902およびIR LED 904を同じ突起906の下に配置することは、赤色LED 902およびIR LED 904に、送信中にLED信号に同様に影響を及ぼさせ得る同様の方法で(たとえば、指の上の同様の物理的ロケーションにおいて)、ウェアラブル電子デバイス900を装着しているユーザの指(たとえば、リング104)の中へ送信させ得る。本明細書に記載されるように、反射は、中心突出部と皮膚との間の界面に伝達されるときに最小化され得る。
【0103】
図10は、本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートするプロセスフロー1000の一例を示す。プロセスフロー1000の動作は、本明細書に記載されるようなウェアラブルデバイスまたはその構成要素によって実装され得る。例えば、プロセスフロー1000の動作は、図1図9を参照して説明されたようなウェアラブルデバイスによって実行され得る。いくつかの例では、ウェアラブルデバイスは、記載された機能を実行するようにウェアラブルデバイスの機能要素を制御するための命令のセットを実行してもよい。追加的に又は代替的に、ウェアラブルデバイスは、専用ハードウェアを使用して、説明される機能の態様を実行してもよい。
【0104】
1000において、ウェアラブルデバイスは、ウェアラブルデバイスの送信機-受信機ペアのための波長を選択し得る。いくつかの実装では、ウェアラブルデバイスは、PPG信号を測定するために、第1の波長を有する送信機-受信機対をアクティブ化または制御してもよい。例えば、ウェアラブルデバイスは、最初に、IR送信機及びフォトダイオード又は緑色送信機-フォトダイオード対を起動/制御してもよい。1005において、ウェアラブルデバイスは、現在の送信機-受信機波長を使用してPPGを測定し得る。例えば、ウェアラブルデバイスは、処理モジュールが、送信機の別の波長が評価されるべきであると決定するまで、経時的に第1の波長の選択された送信機-受信機対を使用して、PPG信号を取得してもよい。
【0105】
1010において、ウェアラブルデバイスは、他の送信機-受信機波長を評価することができる。いくつかの実装形態では、ウェアラブルデバイスは、送信機の別の波長が評価されるべきかどうかを決定し得る。例えば、ウェアラブルデバイスは、本明細書に記載される波長選択基準、送信機選択基準、及び/又は受信機選択基準などの選択基準に基づいて、送信機の別の波長が評価されるべきかどうかを判定してもよい。波長選択基準は、本明細書に記載されるように、昼/夜の時間、ユーザの動きの量、および温度を含み得るが、これらに限定されない。
【0106】
他の波長を評価するかどうかを決定するためにウェアラブルデバイスによって評価される選択基準は、現在選択されている波長及び/又は次の可能な選択された波長に依存し得る。例えば、ウェアラブルデバイスは、他の波長への遷移が有益であり得るときに(例えば、現在の状態に基づいて)、他の波長を評価するように構成され得る。いくつかの例では、ウェアラブルデバイスは、緑の送信機-受信機のペアが動作中により効果的であり得ると仮定して、動作/運動が検出された場合、リングが現在IR波長を使用しているときに緑の波長を評価するように構成され得る。いくつかの他の例では、ウェアラブルデバイスは、リングが日中である場合にIR波長を現在使用しているときに、緑色の送信機-受信機のペアが日中に気を散らすことが少ない可能性があると仮定して、緑色の波長を評価するように構成され得る。ウェアラブルデバイスが現在、緑色送信機-受信機対を使用している場合、ウェアラブルデバイスは、運動/エクササイズが終了するとき、および/または夜間にIR波長を評価するように構成され得る。他の例では、ウェアラブルデバイスは、温度(例えば、ユーザ/周囲温度)が比較的低い場合、IR送信機-受信機対がより冷たい温度でより効果的であると仮定して、ウェアラブルデバイスが現在緑色波長を使用しているときにIR波長を評価するように構成され得る。いずれの現在の波長についても、ウェアラブルデバイスは、信号強度が現在の波長の送信機を使用して十分であるよりも小さい場合に、他の波長を評価するように構成され得る。
【0107】
いくつかの実装では、PPG波長(例えば、IRまたは緑色)間で遷移するための基準は、現在の波長および行われる具体的波長遷移に応じて、異なり得る。例えば、緑色LEDはユーザ活動中に好ましい場合があるので、移動基準は、IRから緑色への遷移に対して(例えば、緑色からIRへの遷移に対する移動の欠如に対して)より少ない移動を必要とすることによって、緑色LEDの選択を支持する傾向があり得る。ウェアラブルデバイスが、新しい送信機波長が評価されるべきではないと決定した場合、1010において、ウェアラブルデバイスは、第1の波長を使用してPPG信号を生成し得る。ウェアラブルデバイスは、(例えば、図6及び図7に従って)より良好な信号を取得するために、1005において、同じ波長内で送信機及び/又は受信機を切り替えてもよいことに留意されたい。ウェアラブルデバイスが、1010において、新しい送信機波長が評価されるべきであると決定した場合、ウェアラブルデバイスは、1015において、他の送信機-受信機波長(複数可)(例えば、第2の波長)を評価し得る。例えば、ウェアラブルデバイスは、1015で、第2の波長に対して異なる送信機-受信機の組み合わせを試みて、第1の波長に対して第2の波長を使用してより良好な信号を取得することができるかどうかを判定することができる。
【0108】
1020において、ウェアラブルデバイスは、他の波長(例えば、第1の波長よりも第2の波長)を選択するかどうかを決定し得る。ウェアラブルデバイスは、時刻、ユーザの動き、温度、および信号品質などの、本明細書に記載される任意の選択基準に基づいて判定を実行してもよい。ウェアラブルデバイスが第2の波長を選択しない場合、プロセスフロー1000は1005に進み、第1の波長を使用してPPG信号が生成される。ウェアラブルデバイスが1020で第2の波長を選択した場合、プロセスフローは1025に進み、ウェアラブルデバイスは新しい送信機-受信機ペア波長を選択する。プロセスフローは、次いで、1005に進み、ウェアラブルデバイスは、新しい現在の送信機-受信機対波長に従って、PPG信号を測定する。ウェアラブルデバイスは、次いで、1005~1025において実行される動作に従って、PPG信号を測定し、他の波長を評価し、送信機波長を変更することを継続し得る。
【0109】
ウェアラブルデバイスは、データ(例えば、PPGデータ、温度データ、および運動データ)を取得し、ウェアラブルデバイス上でローカルに取得されたデータに基づいて判定を行ってもよいが、いくつかの実装では、ウェアラブルデバイスは、処理のためにデータを別のコンピューティングデバイス(例えば、ユーザデバイス)に伝送してもよい。これらの実装では、コンピューティングデバイス(例えば、ユーザデバイス)は、取得されたデータを処理し、コマンド/データをウェアラブルデバイスに返信してもよい。ウェアラブルデバイスは、次いで、受信されたデータ/コマンドに基づいて動作を実行し得る。いくつかの例では、コンピューティングデバイスは、本明細書で説明されるように、波長、送信機、および/または受信機をいつ切り替えるかを決定し得る。コンピューティングデバイスは、次いで、ウェアラブルデバイスに波長、送信機、および/または受信機を切り替えさせ得るデータ/コマンドをウェアラブルデバイスに送信し得る。したがって、本明細書に記載されるデータ取得、処理、決定、及びコマンドは、ウェアラブルデバイス及び/又は他のコンピューティングデバイスによって異なる程度に実装されてもよい。
【0110】
図11は、本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートするデバイス1105のブロック図1100を示す。デバイス1105は、入力モジュール1110、出力モジュール1115、およびウェアラブルデバイスマネージャ1120を含み得る。デバイス1105はまた、プロセッサを含み得る。これらの構成要素の各々は、(たとえば、1つまたは複数のバスを介して)互いに通信していることがある。
【0111】
例えば、ウェアラブルデバイスマネージャ1120は、センサ起動コンポーネント1125、信号測定コンポーネント1130、信号品質コンポーネント1135、センサ組み合わせ選択コンポーネント1140、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの例では、ウェアラブルデバイスマネージャ1120、またはその様々な構成要素は、入力モジュール1110、出力モジュール1115、または両方を使用して、またはさもなければそれらと協働して、様々な動作(たとえば、受信、監視、送信)を実行するように構成され得る。例えば、ウェアラブルデバイスマネージャ1120は、入力モジュール1110から情報を受信し、出力モジュール1115に情報を送信してもよく、または、情報を受信し、情報を送信し、もしくは本明細書に記載されるような様々な他の動作を実行するために、入力モジュール1110、出力モジュール1115、もしくはその両方と組み合わせて統合されてもよい。
【0112】
ウェアラブルデバイスマネージャ1120は、本明細書で開示される例に従って、ウェアラブル電子デバイスによる光信号の測定をサポートし得る。センサ起動構成要素1125は、光センサの第1の組合せを起動するための手段として構成されるか、または場合によってはそれをサポートし得、光センサの第1の組合せは、ウェアラブル電子デバイスの複数の送信機センサからの送信機センサのセットと複数の受信機センサからの受信機センサのセットとを備え、複数の送信機センサは、第1の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第2の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第3の波長の少なくとも1つの送信機センサとを備え、光センサの第1の組合せの少なくとも1つの光センサは、ウェアラブル電子デバイスの内面上の突起の下に配置される。信号測定構成要素1130は、第1の時間に受信機センサのセットにおいて、送信機センサのセットからの1つまたは複数の信号を測定するための手段として構成されるか、またはさもなければそれをサポートし得る。信号品質構成要素1135は、1つまたは複数の信号に関連する信号品質メトリックを決定するための手段として構成されるか、またはさもなければそれをサポートし得る。センサ組合せ選択構成要素1140は、信号品質メトリックに少なくとも部分的に基づいて、第2の時間において使用するための光センサの第2の組合せを選択するための手段として構成されるか、またはさもなければそれをサポートし得る。
【0113】
図12は、本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートするウェアラブルデバイスマネージャ1220のブロック図1200を示す。ウェアラブルデバイスマネージャ1220は、本明細書で説明されるようなウェアラブルデバイスマネージャまたはウェアラブルデバイスマネージャ1120、あるいは両方の態様の例であり得る。ウェアラブルデバイスマネージャ1220、またはその様々な構成要素は、本明細書で説明する構成可能PPGシステムの様々な態様を実行するための手段の一例であり得る。たとえば、ウェアラブルデバイスマネージャ1220は、センサアクティブ化構成要素1225、信号測定構成要素1230、信号品質構成要素1235、センサ組合せ選択構成要素1240、PPG信号構成要素1245、波長選択構成要素1250、サンプリングレート構成要素1255、電力出力レベル構成要素1260、センサアクティブ化時間構成要素1265、周囲光構成要素1270、リングフィット識別構成要素1275、またはそれらの任意の組合せを含み得る。これらの構成要素の各々は、(たとえば、1つまたは複数のバスを介して)互いに直接または間接的に通信し得る。
【0114】
ウェアラブルデバイスマネージャ1220は、本明細書で開示される例に従って、ウェアラブル電子デバイスによる光信号の測定をサポートし得る。センサ起動構成要素1225は、光センサの第1の組合せを起動するための手段として構成されるか、または場合によってはそれをサポートし得、光センサの第1の組合せは、ウェアラブル電子デバイスの複数の送信機センサからの送信機センサのセットと複数の受信機センサからの受信機センサのセットとを備え、複数の送信機センサは、第1の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第2の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第3の波長の少なくとも1つの送信機センサとを備え、光センサの第1の組合せの少なくとも1つの光センサは、ウェアラブル電子デバイスの内面上の突起の下に配置される。信号測定構成要素1230は、第1の時間に受信機センサのセットにおいて、送信機センサのセットからの1つまたは複数の信号を測定するための手段として構成されるか、またはさもなければそれをサポートし得る。信号品質構成要素1235は、1つまたは複数の信号に関連する信号品質メトリックを決定するための手段として構成されるか、またはさもなければそれをサポートし得る。センサ組合せ選択構成要素1240は、信号品質メトリックに少なくとも部分的に基づいて、第2の時間において使用するための光センサの第2の組合せを選択するための手段として構成されるか、またはさもなければそれをサポートし得る。
【0115】
いくつかの例では、光センサの第2の組合せを選択することをサポートするために、センサ組合せ選択構成要素1240は、信号品質メトリックに少なくとも部分的に基づいて、送信機センサの第2のセット、受信機センサの第2のセット、またはそれらの組合せを選択するための手段として構成されるか、またはさもなければそれをサポートし得る。
【0116】
いくつかの例では、第2のセットの送信機センサおよび第2のセットの受信機センサは、ウェアラブル電子デバイスの周囲に配置される。いくつかの例では、光センサの第2の組合せを選択することは、送信機センサの第2のセットおよび受信機センサの第2のセットの位置決めに少なくとも部分的に基づく。
【0117】
いくつかの例では、ウェアラブル電子デバイスは、第1のフォトダイオード及び第2のフォトダイオードを備え、第1のフォトダイオード及び第2のフォトダイオードは、ウェアラブル電子デバイス内の第1の突出部及び第2の突出部の下にそれぞれ位置する。
【0118】
いくつかの例では、第1の波長の少なくとも1つの送信機センサは、第1の緑色LEDと第2の緑色LEDとを備え、第1の緑色LEDは第1のフォトダイオードの右に配置され、第2の緑色LEDは第2のフォトダイオードの左に配置される。
【0119】
いくつかの例では、第2の波長の少なくとも1つの送信機センサは、赤外線LEDを備え、赤外線LEDは、第1の緑色LEDの右に位置決めされる。
【0120】
いくつかの例では、第3の波長の少なくとも1つの送信機センサは、赤色LEDを備え、赤色LEDは、第2の緑色LEDの左に位置決めされ、赤色LEDおよび赤外線LEDは、互いに隣接して位置決めされる。
【0121】
いくつかの実施例では、赤外線LED及び赤色LEDは、ウェアラブル電子デバイス内の第3の突出部の下に位置付けられる。
【0122】
いくつかの例では、光センサの第2の組合せを選択することをサポートするために、センサ組合せ選択構成要素1240は、光センサのペアを選択するための手段として構成されるか、またはさもなければそれをサポートし得、光センサのペアは、少なくとも1つの送信機光センサと少なくとも1つの受信機光センサとを備える。
【0123】
いくつかの例では、1つまたは複数の信号を測定することをサポートするために、PPG信号構成要素1245は、受信機センサのセットによって、送信機センサのセットからのPPG信号を測定するための手段として構成されるか、またはさもなければそれをサポートし得る。
【0124】
いくつかの例では、信号品質メトリックを決定することをサポートするために、PPG信号構成要素1245は、PPG信号の振幅、PPG信号中の雑音の量、PPG信号の形態、PPG信号を決定することに関連する電力消費、またはそれらの組合せを決定するための手段として構成されるか、またはさもなければそれをサポートし得る。
【0125】
いくつかの例では、波長選択構成要素1250は、1つまたは複数の信号を生成する際に使用するためのパラメータのセットに少なくとも部分的に基づいて波長のセットから波長を選択するための手段として構成されるか、またはさもなければそれをサポートし得、ここにおいて、光センサの第2の組合せを選択することは、選択された波長に少なくとも部分的に基づく。
【0126】
いくつかの例では、光センサの第2の組合せを選択することをサポートするために、波長選択構成要素1250は、第1の波長の少なくとも1つの送信機センサまたは第2の波長の少なくとも1つの送信機センサの間で選択するための手段として構成されるか、またはさもなければそれをサポートし得る。
【0127】
いくつかの例では、信号品質メトリックを決定することをサポートするために、信号品質構成要素1235は、信号品質、時刻、ウェアラブル電子デバイスのユーザの動き、温度、光センサの第1のセットに関連する波長、またはそれらの組合せを決定するための手段として構成されるか、またはさもなければそれをサポートし得る。
【0128】
いくつかの例では、サンプリングレート構成要素1255は、信号品質メトリックに少なくとも部分的に基づいて、光センサの第1の組合せ、光センサの第2の組合せ、または両方に関連するサンプリングレートを更新するための手段として構成されるか、またはさもなければそれをサポートし得る。
【0129】
いくつかの例では、電力出力レベル構成要素1260は、信号品質メトリックに少なくとも部分的に基づいて、光センサの第1の組合せ、光センサの第2の組合せ、または両方に関連する電力出力レベルを更新するための手段として構成されるか、またはさもなければそれをサポートし得る。
【0130】
いくつかの例では、センサアクティブ化時間構成要素1265は、信号品質メトリックに少なくとも部分的に基づいて、光センサの第1の組合せ、光センサの第2の組合せ、または両方に関連するセンサアクティブ化時間を更新するための手段として構成されるか、またはさもなければそれをサポートし得る。
【0131】
いくつかの例では、周辺光構成要素1270は、複数の受信機センサのうちの1つまたは複数の受信機センサを用いて周辺光を検出するための手段として構成されるか、またはさもなければそれをサポートし得る。いくつかの例では、周辺光構成要素1270は、検出された周辺光がしきい値を超えると決定するための手段として構成されるか、またはさもなければそれをサポートし得る。いくつかの例では、リングフィット識別構成要素1275は、検出された周辺光がしきい値を超えると決定することに少なくとも部分的に基づいて、リングフィットメトリックを識別するための手段として構成されるか、またはさもなければそれをサポートし得、リングフィットメトリックは、ウェアラブル電子デバイスの内面とウェアラブル電子デバイスを装着しているユーザの皮膚との間のギャップを示す。
【0132】
いくつかの例では、センサ組合せ選択構成要素1240は、指装着検出専用の赤外線LEDをアクティブ化するための手段として構成されるか、またはさもなければそれをサポートし得る。いくつかの例では、リングフィット識別構成要素1275は、指装着検出専用のアクティブ化された赤外線LEDが複数の受信機センサのうちの1つまたは複数によって検出されるかどうかに少なくとも部分的に基づいて、ウェアラブル電子デバイスがユーザによって装着されているかどうかを決定するための手段として構成されるか、または場合によってはそれをサポートし得る。
【0133】
図13は、本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートするデバイス1305を含むシステム1300の図を示す。デバイス1305は、本明細書で説明されるようなデバイス1105の構成要素の例であるか、またはそれを含み得る。デバイス1305は、本明細書で前に説明したように、ウェアラブルデバイス104の一例を含み得る。デバイス1305は、ウェアラブルデバイスマネージャ1320、通信モジュール1310、アンテナ1315、センサコンポーネント1325、電力モジュール1330、メモリ1335、プロセッサ1340、およびワイヤレスデバイス1350などの、ユーザデバイス106およびサーバ110との通信を送信および受信するためのコンポーネントを含む、双方向通信のためのコンポーネントを含み得る。これらの構成要素は、1つまたは複数のバス(たとえば、バス1345)を介して電子通信しているか、または場合によっては(たとえば、動作可能に、通信可能に、機能的に、電子的に、電気的に)結合され得る。
【0134】
ウェアラブルデバイスマネージャ1320は、本明細書で開示される例に従って、ウェアラブル電子デバイスによる光信号の測定をサポートし得る。たとえば、ウェアラブルデバイスマネージャ1320は、光センサの第1の組合せをアクティブ化するための手段として構成されるか、または場合によってはそれをサポートし得、光センサの第1の組合せは、ウェアラブル電子デバイスの複数の送信機センサからの送信機センサのセットと複数の受信機センサからの受信機センサのセットとを備え、複数の送信機センサは、第1の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第2の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第3の波長の少なくとも1つの送信機センサとを備え、光センサの第1の組合せの少なくとも1つの光センサは、ウェアラブル電子デバイスの内面上の突起の下に配置される。ウェアラブルデバイスマネージャ1320は、第1の時間に受信機センサのセットにおいて、送信機センサのセットからの1つまたは複数の信号を測定するための手段として構成されるか、または場合によってはそれをサポートし得る。ウェアラブルデバイスマネージャ1320は、1つまたは複数の信号に関連付けられた信号品質メトリックを決定するための手段として構成されるか、またはさもなければそれをサポートし得る。ウェアラブルデバイスマネージャ1320は、信号品質メトリックに少なくとも部分的に基づいて、第2の時間に使用するための光センサの第2の組合せを選択するための手段として構成されるか、または場合によってはそれをサポートし得る。
【0135】
図14は、本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートする方法1400を示すフローチャートを示す。方法1400の動作は、本明細書に記載されるようなウェアラブルデバイス又はその構成要素によって実施されてもよい。たとえば、方法1400の動作は、図1図13を参照しながら説明されたように、ウェアラブルデバイスによって実行され得る。いくつかの例では、ウェアラブルデバイスは、記載された機能を実行するようにウェアラブルデバイスの機能要素を制御するための命令のセットを実行してもよい。追加的に又は代替的に、ウェアラブルデバイスは、専用ハードウェアを使用して、説明される機能の態様を実行してもよい。
【0136】
1405において、方法は、光センサの第1の組合せをアクティブ化することを含み得、光センサの第1の組合せは、ウェアラブル電子デバイスの複数の送信機センサからの送信機センサのセットと、複数の受信機センサからの受信機センサのセットとを備え、複数の送信機センサは、第1の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第2の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第3の波長の少なくとも1つの送信機センサとを備え、光センサの第1の組合せの少なくとも1つの光センサは、ウェアラブル電子デバイスの内面上の突出部の下に配置される。1405の動作は、本明細書で開示する例に従って実行され得る。いくつかの例では、1405の動作の態様は、図12を参照しながら説明されたように、センサアクティブ化構成要素1225によって実行され得る。
【0137】
1410において、方法は、第1の時間に受信機センサのセットにおいて、送信機センサのセットからの1つまたは複数の信号を測定することを含み得る。1410の動作は、本明細書で開示する例に従って実行され得る。いくつかの例では、1410の動作の態様は、図12を参照しながら説明されたように、信号測定構成要素1230によって実行され得る。
【0138】
1415において、方法は、1つまたは複数の信号に関連する信号品質メトリックを決定することを含み得る。1415の動作は、本明細書で開示する例に従って実行され得る。いくつかの例では、1415の動作の態様は、図12を参照しながら説明されたように、信号品質構成要素1235によって実行され得る。
【0139】
1420において、方法は、信号品質メトリックに少なくとも部分的に基づいて、第2の時間に使用するための光センサの第2の組合せを選択することを含み得る。1420の動作は、本明細書で開示する例に従って実行され得る。いくつかの例では、1420の動作の態様は、図12を参照しながら説明されたように、センサ組合せ選択構成要素1240によって実行され得る。
【0140】
図15は、本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートする方法1500を示すフローチャートを示す。方法1500の動作は、本明細書に記載されるようなウェアラブルデバイス又はその構成要素によって実施されてもよい。たとえば、方法1500の動作は、図1図13を参照しながら説明されたように、ウェアラブルデバイスによって実行され得る。いくつかの例では、ウェアラブルデバイスは、記載された機能を実行するようにウェアラブルデバイスの機能要素を制御するための命令のセットを実行してもよい。追加的に又は代替的に、ウェアラブルデバイスは、専用ハードウェアを使用して、説明される機能の態様を実行してもよい。
【0141】
1505において、方法は、光センサの第1の組合せをアクティブ化することを含み得、光センサの第1の組合せは、ウェアラブル電子デバイスの複数の送信機センサからの送信機センサのセットと、複数の受信機センサからの受信機センサのセットとを備え、複数の送信機センサは、第1の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第2の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第3の波長の少なくとも1つの送信機センサとを備え、光センサの第1の組合せの少なくとも1つの光センサは、ウェアラブル電子デバイスの内面上の突出部の下に配置される。1505の動作は、本明細書で開示する例に従って実行され得る。いくつかの例では、1505の動作の態様は、図12を参照しながら説明されたように、センサアクティブ化構成要素1225によって実行され得る。
【0142】
1510において、方法は、第1の時間に受信機センサのセットにおいて、送信機センサのセットからの1つまたは複数の信号を測定することを含み得る。1510の動作は、本明細書で開示する例に従って実行され得る。いくつかの例では、1510の動作の態様は、図12を参照しながら説明されたように、信号測定構成要素1230によって実行され得る。
【0143】
1515において、方法は、1つまたは複数の信号に関連する信号品質メトリックを決定することを含み得る。1515の動作は、本明細書で開示する例に従って実行され得る。いくつかの例では、1515の動作の態様は、図12を参照しながら説明されたように、信号品質構成要素1235によって実行され得る。
【0144】
1520において、本方法は、信号品質メトリックに少なくとも部分的に基づいて、光センサの第1の組合せ、光センサの第2の組合せ、または両方に関連するサンプリングレートを更新することを含み得る。1520の動作は、本明細書で開示する例に従って実行され得る。いくつかの例では、1520の動作の態様は、図12を参照しながら説明されたように、サンプリングレート構成要素1255によって実行され得る。
【0145】
1525において、方法は、信号品質メトリックに少なくとも部分的に基づいて、第2の時間に使用するための光センサの第2の組合せを選択することを含み得る。1525の動作は、本明細書で開示する例に従って実行され得る。いくつかの例では、1525の動作の態様は、図12を参照しながら説明されたように、センサ組合せ選択構成要素1240によって実行され得る。
【0146】
図16は、本開示の態様による、構成可能なPPGシステムをサポートする方法1600を示すフローチャートを示す。方法1600の動作は、本明細書に記載されるようなウェアラブルデバイス又はその構成要素によって実施されてもよい。たとえば、方法1600の動作は、図1図13を参照しながら説明されたように、ウェアラブルデバイスによって実行され得る。いくつかの例では、ウェアラブルデバイスは、記載された機能を実行するようにウェアラブルデバイスの機能要素を制御するための命令のセットを実行してもよい。追加的に又は代替的に、ウェアラブルデバイスは、専用ハードウェアを使用して、説明される機能の態様を実行してもよい。
【0147】
1605において、方法は、光センサの第1の組合せをアクティブ化することを含み得、光センサの第1の組合せは、ウェアラブル電子デバイスの複数の送信機センサからの送信機センサのセットと、複数の受信機センサからの受信機センサのセットとを備え、複数の送信機センサは、第1の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第2の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第3の波長の少なくとも1つの送信機センサとを備え、光センサの第1の組合せの少なくとも1つの光センサは、ウェアラブル電子デバイスの内面上の突出部の下に配置される。1605の動作は、本明細書で開示する例に従って実行され得る。いくつかの例では、1605の動作の態様は、図12を参照しながら説明されたように、センサアクティブ化構成要素1225によって実行され得る。
【0148】
1610において、方法は、第1の時間に受信機センサのセットにおいて、送信機センサのセットからの1つまたは複数の信号を測定することを含み得る。1610の動作は、本明細書で開示する例に従って実行され得る。いくつかの例では、1610の動作の態様は、図12を参照しながら説明されたように、信号測定構成要素1230によって実行され得る。
【0149】
1615において、方法は、複数の受光器センサのうちの1つまたは複数の受光器センサを用いて周囲光を検出することを含み得る。1615の動作は、本明細書で開示する例に従って実行され得る。いくつかの例では、1615の動作の態様は、図12を参照しながら説明されたように、周辺光構成要素1270によって実行され得る。
【0150】
1620において、方法は、検出された周囲光が閾値を超えることを決定することを含み得る。1620の動作は、本明細書で開示する例に従って実行され得る。いくつかの例では、1620の動作の態様は、図12を参照しながら説明されたように、周辺光構成要素1270によって実行され得る。
【0151】
1625において、方法は、検出された周辺光が閾値を超えると決定することに少なくとも部分的に基づいて、リングフィットメトリックを識別することを含み得、リングフィットメトリックは、ウェアラブル電子デバイスの内面とウェアラブル電子デバイスを装着しているユーザの皮膚との間のギャップを示す。1625の動作は、本明細書で開示する例に従って実行され得る。いくつかの例では、1625の動作の態様は、図12を参照しながら説明されたように、リングフィット識別構成要素1275によって実行され得る。
【0152】
1630において、方法は、1つまたは複数の信号に関連する信号品質メトリックを決定することを含み得る。1630の動作は、本明細書で開示する例に従って実行され得る。いくつかの例では、1630の動作の態様は、図12を参照しながら説明されたように、信号品質構成要素1235によって実行され得る。
【0153】
1635において、方法は、信号品質メトリックに少なくとも部分的に基づいて、第2の時間に使用するための光センサの第2の組合せを選択することを含み得る。1635の動作は、本明細書で開示する例に従って実行され得る。いくつかの例では、1635の動作の態様は、図12を参照しながら説明されたように、センサ組合せ選択構成要素1240によって実行され得る。
【0154】
上記で説明した方法は可能な実装形態について説明しており、動作およびステップは並べ替えられるかまたは場合によっては変更され得、他の実装形態が可能であることに留意されたい。さらに、方法のうちの2つ以上からの態様が組み合わされてもよい。
【0155】
ウェアラブル電子デバイスによって光信号を測定するための方法が説明される。方法は、光センサの第1の組み合わせをアクティブ化することであって、光センサの第1の組み合わせは、ウェアラブル電子デバイスの複数の送信機センサからの送信機センサのセットと、複数の受信機センサからの受信機センサのセットとを備え、複数の送信機センサは、第1の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第2の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第3の波長の少なくとも1つの送信機センサとを備え、光センサの第1の組み合わせの少なくとも1つの光センサは、ウェアラブル電子デバイスの内面上の突起の下に位置決めされる、アクティブ化することと、第1の時間に受信機センサのセットにおいて、送信機センサのセットからの1つまたは複数の信号を測定することと、1つまたは複数の信号に関連する信号品質メトリックを決定することと、信号品質メトリックに少なくとも部分的に基づいて、第2の時間に使用するための光センサの第2の組み合わせを選択することとを含み得る。
【0156】
ウェアラブル電子デバイスによって光信号を測定するための装置が説明される。装置は、プロセッサと、プロセッサに結合されたメモリと、メモリに記憶された命令とを含み得る。命令は、装置に、光センサの第1の組合せをアクティブ化させるようにプロセッサによって実行可能であり得、光センサの第1の組合せは、ウェアラブル電子デバイスの複数の送信機センサからの送信機センサのセットと、複数の受信機センサからの受信機センサのセットとを備え、光センサの第1の組合せのうちの少なくとも1つの光センサは、第1の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第2の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第3の波長の少なくとも1つの送信機センサとを備え、第1の時間に受信機センサのセットにおいて、送信機センサのセットからの1つまたは複数の信号を測定し、1つまたは複数の信号に関連する信号品質メトリックを決定し、信号品質メトリックに少なくとも部分的に基づいて、第2の時間に使用するための光センサの第2の組合せを選択することとを行うように構成され得る。
【0157】
ウェアラブル電子デバイスによって光信号を測定するための装置が説明される。装置は、プロセッサと、プロセッサに結合されたメモリと、メモリに記憶された命令とを含み得る。命令は、装置に、光センサの第1の組合せをアクティブ化させるようにプロセッサによって実行可能であり得、光センサの第1の組合せは、ウェアラブル電子デバイスの複数の送信機センサからの送信機センサのセットと、複数の受信機センサからの受信機センサのセットとを備え、光センサの第1の組合せのうちの少なくとも1つの光センサは、第1の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第2の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第3の波長の少なくとも1つの送信機センサとを備え、第1の時間に受信機センサのセットにおいて、送信機センサのセットからの1つまたは複数の信号を測定し、1つまたは複数の信号に関連する信号品質メトリックを決定し、信号品質メトリックに少なくとも部分的に基づいて、第2の時間に使用するための光センサの第2の組合せを選択することとを行うように構成され得る。
【0158】
ウェアラブル電子デバイスによって光信号を測定するための別の装置が説明される。装置は、光センサの第1の組合せをアクティブ化するための手段であって、光センサの第1の組合せが、ウェアラブル電子デバイスの複数の送信機センサからの送信機センサのセットと、複数の受信機センサからの受信機センサのセットとを備え、複数の送信機センサが、第1の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第2の波長の少なくとも1つの送信機センサと、第3の波長の少なくとも1つの送信機センサとを備え、光センサの第1の組合せの少なくとも1つの光センサが、ウェアラブル電子デバイスの内面上の突起の下に配置される、アクティブ化するための手段と、第1の時間に受信機センサのセットにおいて、送信機センサのセットからの1つまたは複数の信号を測定するための手段と、1つまたは複数の信号に関連する信号品質メトリックを決定するための手段と、信号品質メトリックに少なくとも部分的に基づいて、第2の時間に使用するための光センサの第2の組合せを選択するための手段とを含み得る。
【0159】
本明細書で説明される方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、送信機センサの第2のセットおよび受信機センサの第2のセットは、ウェアラブル電子デバイスの周りに配置され得、光センサの第2の組合せを選択することは、送信機センサの第2のセットおよび受信機センサの第2のセットの配置に少なくとも部分的に基づき得る。
【0160】
本明細書に記載される方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、ウェアラブル電子デバイスは、第1のフォトダイオード及び第2のフォトダイオードを備え、第1のフォトダイオード及び第2のフォトダイオードは、ウェアラブル電子デバイス内の第1の突出部及び第2の突出部の下にそれぞれ位置する。
【0161】
本明細書で説明される方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、第1の波長の少なくとも1つの送信機センサは、第1の緑色LEDと第2の緑色LEDとを備え、第1の緑色LEDは第1のフォトダイオードの右に配置され、第2の緑色LEDは第2のフォトダイオードの左に配置される。
【0162】
本明細書で説明される方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、第2の波長の少なくとも1つの送信機センサは、赤外線LEDを備え、赤外線LEDは、第1の緑色LEDの右に配置される。
【0163】
本明細書で説明される方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、第3の波長の少なくとも1つの送信機センサは、赤色LEDを備え、赤色LEDは、第2の緑色LEDの左に配置され、赤色LEDおよび赤外線LEDは、互いに隣接して配置される。
【0164】
本明細書で説明される方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、赤外LEDおよび赤色LEDは、ウェアラブル電子デバイス内の第3の突出部の下に配置され得る。
【0165】
本明細書で説明する方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、光センサの第2の組合せを選択することは、光センサのペアを選択するための動作、特徴、手段、または命令を含み得、光センサのペアは、少なくとも1つの送信機光センサと少なくとも1つの受信機光センサとを備える。
【0166】
本明細書で説明される方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、1つまたは複数の信号を測定することは、受信機センサのセットによって、送信機センサのセットからのPPG信号を測定するための動作、特徴、手段、または命令を含み得る。
【0167】
本明細書で説明される方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、信号品質メトリックを決定することは、PPG信号の振幅、PPG信号中の雑音の量、PPG信号の形態、PPG信号を決定することに関連する電力消費、またはそれらの組合せを決定するための動作、特徴、手段、または命令を含み得る。
【0168】
本明細書で説明される方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、光センサの第2の組合せを選択することは、第1の波長の少なくとも1つの送信機センサまたは第2の波長の少なくとも1つの送信機センサの間で選択するための動作、特徴、手段、または命令を含み得る。
【0169】
本明細書で説明する方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、信号品質メトリックを決定することは、信号品質、時刻、ウェアラブル電子デバイスのユーザの動き、温度、光センサの第1のセットに関連する波長、またはそれらの組合せを決定するための動作、特徴、手段、または命令を含み得る。
【0170】
本明細書で説明される方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、信号品質メトリックに少なくとも部分的に基づいて、光センサの第1の組合せ、光センサの第2の組合せ、または両方に関連するサンプリングレートを更新するための動作、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。
【0171】
本明細書で説明する方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、信号品質メトリックに少なくとも部分的に基づいて、光センサの第1の組合せ、光センサの第2の組合せ、または両方に関連する電力出力レベルを更新するための動作、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。
【0172】
本明細書で説明される方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、信号品質メトリックに少なくとも部分的に基づいて、光センサの第1の組合せ、光センサの第2の組合せ、または両方に関連するセンサアクティブ化時間を更新するための動作、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。
【0173】
本明細書で説明する方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、複数の受信機センサのうちの1つまたは複数の受信機センサを用いて周囲光を検出することと、検出された周囲光がしきい値を超えると決定することと、検出された周囲光がしきい値を超えると決定することに少なくとも部分的に基づいてリングフィットメトリックを識別することとを行うための動作、特徴、手段、または命令をさらに含み得、ここで、リングフィットメトリックは、ウェアラブル電子デバイスの内面とウェアラブル電子デバイスを装着しているユーザの皮膚との間のギャップを示す。
【0174】
本明細書で説明する方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体は、指装着検出専用であり得る赤外線LEDをアクティブ化することと、指装着検出専用であり得るアクティブ化された赤外線LEDが複数の受信機センサのうちの1つまたは複数によって検出され得るかどうかに少なくとも部分的に基づいて、ウェアラブル電子デバイスがユーザによって装着されている可能性があるかどうかを決定することとを行うためのさらなる動作、特徴、手段、または命令を含み得る。
【0175】
光信号を測定するためのウェアラブル電子デバイスが記載される。ウェアラブル電子デバイスは、ウェアラブル電子デバイスの内面に配置された一組の受信センサを含んでもよく、内面は、ユーザがウェアラブル電子デバイスを装着しているときにウェアラブル電子デバイスのユーザに接触し、一組の受信センサのうちの少なくとも1つの受信センサは、ウェアラブル電子デバイスの内面上の突起の下に配置される。ウェアラブル電子デバイスは、内面上の第1の光センサセットに隣接して配置された第1のトランスミッタセンサセットであって、第1の波長の1つ以上のトランスミッタセンサを含む、第1のトランスミッタセンサセットと、内面上の第2の光センサセットに隣接して配置された第2のトランスミッタセンサセットであって、第2の波長の少なくとも1つのトランスミッタセンサと、第3の波長の少なくとも1つのトランスミッタセンサとを含む、第2のトランスミッタセンサセットと、を含んでもよい。
【0176】
ウェアラブル電子デバイスのいくつかの例では、第1のセットの受信機センサは、少なくとも2つのフォトダイオードをさらに含み得、第1のセットの送信機センサは、少なくとも2つの緑色LEDを備え、第2のセットの光センサは、少なくとも1つの赤外線LEDと少なくとも1つの赤色LEDとを備える。
【0177】
ウェアラブル電子デバイスのいくつかの例では、少なくとも2つのフォトダイオードは、第1のフォトダイオードと第2のフォトダイオードとをさらに含み得、第1のフォトダイオードと第2のフォトダイオードとの間に空間を置いて配置される。
【0178】
ウェアラブル電子デバイスのいくつかの例では、少なくとも2つの緑色LEDは、第1のフォトダイオードと第2のフォトダイオードとの間の空間に配置された第1の緑色LEDおよび第2の緑色LEDをさらに含み得、第1の緑色LEDは第1のフォトダイオードの右に位置決めされ、第2の緑色LEDは第2のフォトダイオードの左に位置決めされる。
【0179】
ウェアラブル電子デバイスのいくつかの例は、第1のフォトダイオードの左に配置された追加の赤外線LEDをさらに含み得、追加の赤外線LEDは、追加の赤外線LEDから放出された光が第2のフォトダイオードに向かって方向付けられ得るように配置され得る。
【0180】
ウェアラブル電子デバイスのいくつかの例では、第3の組の光センサは、ウェアラブル電子デバイスの内面上の突出部の下に位置付けられてもよく、突出部は、ウェアラブル電子デバイスのユーザに向けられる。
【0181】
添付の図面に関して本明細書に記載された説明は、例示的な構成について説明しており、実装され得るまたは特許請求の範囲内に入るすべての例を表すとは限らない。本明細書で使用される「例示的」という用語は、「例、事例、または例示として働くこと」を意味し、「好ましい」または「他の例よりも有利である」ことを意味しない。詳細な説明は、説明される技法の理解を与えるための具体的な詳細を含む。しかしながら、これらの技法は、これらの具体的な詳細なしに実施され得る。いくつかの事例では、説明された例の概念を不明瞭にすることを回避するために、よく知られている構造およびデバイスがブロック図の形態で示される。
【0182】
添付の図では、同様の構成要素または特徴は同じ参照ラベルを有し得る。さらに、同じタイプの様々な構成要素は、参照ラベルの後に、ダッシュと、同様の構成要素を区別する第2のラベルとを続けることによって区別され得る。第1の参照ラベルのみが本明細書で使用される場合、説明は、第2の参照ラベルにかかわらず、同じ第1の参照ラベルを有する同様の構成要素のうちのいずれか1つに適用可能である。
【0183】
本明細書で説明される情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表され得る。例えば、上記の説明全体を通して参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組み合わせによって表され得る。
【0184】
本明細書の開示に関して説明した様々な例示的なブロックおよびモジュールは、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGAまたは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ(たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成)として実装され得る。
【0185】
本明細書で説明された機能は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。プロセッサによって実行されるソフトウェアで実装される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の1つまたは複数の命令またはコードとして記憶または送信され得る。他の例および実装形態は、本開示および添付の特許請求の範囲内にある。例えば、ソフトウェアの性質により、上述された機能は、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ハードワイヤリング、またはこれらのうちのいずれかの組み合わせを使用してインプリメントされることができる。機能を実装する特徴はまた、機能の部分が異なる物理的ロケーションにおいて実装されるように分散されることを含めて、様々な位置に物理的に配置され得る。また、特許請求の範囲を含めて本明細書で使用される場合、項目のリスト(例えば、「少なくとも1つの」または「1つまたは複数の」などの語句が前に置かれた項目のリスト)で使用される「または」は、例えば、A、B、またはCのうちの少なくとも1つのリストがAまたはBまたはCまたはABまたはACまたはBCまたはABC(すなわち、AおよびBおよびC)を意味するような包括的なリストを示す。また、本明細書で使用される場合、「に基づく」という語句は、条件の閉じたセットへの言及として解釈されるべきではない。例えば、「条件Aに基づいて」と記載された例示的なステップは、本開示の範囲から逸脱することなく、条件Aと条件Bの両方に基づいてもよい。言い換えれば、本明細書で使用される場合、「に基づく」という句は、「に少なくとも部分的に基づく」という句と同じように解釈されるものとする。
【0186】
コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む、非一時的コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。非一時的記憶媒体は、汎用または専用コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、非一時的コンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、電気消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、コンパクトディスク(CD)ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態で所望のプログラムコード手段を搬送または記憶するために使用され得、汎用もしくは専用コンピュータ、または汎用もしくは専用プロセッサによってアクセスされ得る、任意の他の非一時的媒体を備えることができる。また、任意の接続が、コンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などの無線技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などの無線技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(diskおよびdisc)は、CD、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスクおよびブルーレイディスクを含み、diskは通常、データを磁気的に再生し、discはデータをレーザで光学的に再生する。上記の組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれる。
【0187】
本明細書の説明は、当業者が本開示を作成または使用することを可能にするために提供される。本開示に対する様々な修正は、当業者には容易に明らかになり、本明細書で定義された一般原理は、本開示の範囲から逸脱することなく他の変形形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で説明された例および設計に限定されず、本明細書で開示された原理および新規の特徴に一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
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【国際調査報告】