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特表2024-538161III-V族半導体トランジスタをパルスモードにおいて特徴付けるための方法、および関連するテストベンチ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-18
(54)【発明の名称】III-V族半導体トランジスタをパルスモードにおいて特徴付けるための方法、および関連するテストベンチ
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/26 20200101AFI20241010BHJP
【FI】
G01R31/26 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523108
(86)(22)【出願日】2022-08-30
(85)【翻訳文提出日】2024-06-11
(86)【国際出願番号】 IB2022058094
(87)【国際公開番号】W WO2023062452
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】2110920
(32)【優先日】2021-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524142518
【氏名又は名称】アムキャド・エンジニアリング
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ・シャルボニオー
(72)【発明者】
【氏名】ニコラ・ラブルッス
(72)【発明者】
【氏名】マクシム・フォール
【テーマコード(参考)】
2G003
【Fターム(参考)】
2G003AA01
2G003AB01
2G003AE06
2G003AH05
(57)【要約】
本発明は、II-V族半導体トランジスタ(2)をパルスモードにおいて特徴付けるための方法と、関連するテストベンチ(1)とに関し、RFプレパルスが、トランジスタ(2)におけるトラップの電荷状態を固定するように、所定の第1の変化の法則に従って定義された電力レベルNRFで、トランジスタ(2)のゲート(2a)に適用され、次に、第1のDCパルスおよび第2のDCパルスがトランジスタ(2)のゲート(2a)およびドレイン(2b)にそれぞれ適用され、第1のDCパルスおよび第2のDCパルスは、所定の第2の変化の法則に従って定義される第1のDCレベルN1および第2のDCレベルN2をそれぞれ有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
III-V族半導体トランジスタ(2)をパルスモードにおいて特徴付けるための方法であって、前記トランジスタ(2)は、ゲート(2a)と、ドレイン(2b)と、ソース(2c)とを備え、前記方法は、
a)バイアスゲート-ソース電圧Vgs0およびバイアスドレインソース電圧Vds0に対応する前記トランジスタ(2)のバイアス点を定義するステップ(S1;S1’)と、
b)前記トランジスタ(2)の前記ドレイン(2b)に適用される負荷インピーダンス(8)を定義するステップ(S3;S1’)と、
c)期間Tを定義するステップであって、各々の期間Tについて、
c1)前記トランジスタ(2)におけるトラップの電荷状態を固定するように、前記トランジスタ(2)の前記ゲート(2a)に高周波のRFプレパルス(9)を適用し、前記RFプレパルス(9)は、所定の周波数f0と、所定のプレパルス持続時間TRFと、所定の第1の変化の法則に従って定義される電力レベルNRFとを有し、
c2)前記RFプレパルス(9)の後、第1のDCパルス(10)を前記トランジスタ(2)の前記ゲート(2a)に適用し、第2のDCパルス(11)を前記トランジスタ(2)の前記ドレイン(2b)に適用し、前記第1のDCパルス(10)は第1の持続時間T1を有し、前記第2のDCパルス(11)は第2の持続時間T2を有し、前記第1の持続時間T1と前記第2の持続時間T2とは少なくとも部分的に同時であり、前記第1のDCパルス(10)および前記第2のDCパルス(11)は、所定の第2の変化の法則に従って定義される、第1のDCレベルN1および第2のDCレベルN2をそれぞれ有し、
c3)前記第1および第2のDCパルス(10、11)の同時の適用の間の測定持続時間TMの間、前記トランジスタ(2)の前記ドレイン(2b)において流れる電流Idを測定する(S6)、ステップと
を含み、
各々の期間Tについて、前記第1の変化の法則において、前記RFプレパルス(9)の電力レベルNRFは、同じ前記期間Tの中で続けて適用される前記第1および第2のDCパルス(10、11)の前記第1のDCレベルN1および前記第2のDCレベルN2に依存し、
各々の期間Tについて、前記第2の変化の法則において、前記第1のDCレベルN1は、前記電流の期間Tに応じて前記第2の変化の法則によって定義される第1の値V1を加えたVgs0に等しく、前記第2のDCレベルN2は、前記電流の期間Tに応じて前記第2の変化の法則によって定義される第2の値V2を加えたVds0に等しく、前記第1の値V1および前記第2の値V2は実数である
ことを特徴とする、特徴付けるための方法。
【請求項2】
ステップa)とステップb)との間に、前記トランジスタ(2)の前記ゲート(2a)および前記ドレイン(2b)において、前記トランジスタ(2)におけるトラップの時定数の測定に従って、前記期間Tと前記持続時間TRF、T1、およびT2を決定するステップ(S2)をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の特徴付けるための方法。
【請求項3】
ステップa)とステップb)との間に、
d1) 前記第2の変化の法則において前記第1のDCレベルN1の下界および上界[Vgsmin;Vgsmax]を定義するステップ(S2)であって、ここで、
Vgsmaxは、前記トランジスタ(2)の前記ドレイン(2b)に適用されるゼロ電圧Vdsについて、前記トランジスタ(2)の前記ゲート(2a)に適用されるDC電圧Vgsの関数として、前記トランジスタ(2)のゲート電流Igを測定し、次に、前記ゲート電流Igが所定の電流閾値に到達するVgsの値としてVgsmaxを定義することで決定され、
Vgsmin≦Vpであり、ここで、Vpは前記トランジスタ(2)のピンチオフ電圧である、
ステップ(S2)と、
d2) 前記第2の変化の法則において前記第2のDCレベルN2の下界および上界[Vdsmin;Vdsmax]を定義するステップ(S2)であって、ここで、Vdsmin=0VおよびVdsmax=2*Vds0である、ステップ(S2)と
をさらに含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の特徴付けるための方法。
【請求項4】
ステップb)とステップc)との間に、前記第1の変化の法則を決定するステップ(S4)であって、
e1) 前記トランジスタ(2)の前記ドレイン(2b)に適用される定義された前記負荷インピーダンス(8)について、f0におけるRFパルスにおいて、またはf0の高調波において送信される電力Pavsの関数として、f0において、またはf0の高調波において、Vgsの振幅を経時的に測定し、次に、電力Pavsの関数としてVgsの測定された振幅の変化の曲線を切断することで、前記RFパルスの異なる電力レベルPavs1、・・・、Pavsnを定義するステップであって、各々の電力レベルPavs1、・・・、Pavsnは電圧Vgsの特定の範囲に対応する、ステップと、
e2) 定義された前記負荷インピーダンス(8)について、値の可能な対(N1、N2)を決定するように電圧Vdsの関数として電圧Vgsの変化の曲線を測定するステップと、
e3) 値の各々の可能な対(N1、N2)について、異なる前記電力レベルPavs1、・・・、Pavsnのうち、前記RFプレパルス(9)に適用される対応する前記電力レベルNRFを決定するステップと
を含むステップ(S4)をさらに含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の特徴付けるための方法。
【請求項5】
ステップb)において、前記負荷インピーダンス(8)は、最終的な用途に応じて使用者によって定義され(S1’)、最終的な用途は、前記トランジスタ(2)の圧縮レベルに制約を定義する(S3’)ことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の特徴付けるための方法。
【請求項6】
前記負荷インピーダンスを定義する前記ステップb)は、
前記バイアス点において、前記周波数f0における前記トランジスタ(2)の出力反射係数S22の共役を測定し(S31)、対応する初期負荷インピーダンスを決定するステップと、
電圧Vdsの移動域が最小圧縮レベルについて最大である最適な前記負荷インピーダンスを決定するために、前記初期負荷インピーダンスの周りでの前記負荷インピーダンスの変化と電力スイープを組み合わせる測定を実施するステップ(S32)と、
定義された最適な前記負荷インピーダンスに等しいとして前記負荷インピーダンス(8)を定義するステップと
を含むことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の特徴付けるための方法。
【請求項7】
ステップb)とステップc)との間に、前記第2の変化の法則を決定するステップ(S5)であって、
f1) 少なくとも前記第1の期間Tについて、V1=0およびV2=0を定義するステップと、
f2) 続いての期間Tの各々について、すべての期間Tにわたって、N1およびN2が、前記バイアス点から離れるように徐々に移動する間に前記バイアス点の周りで変化するように、V1およびV2を定義するステップと
を含むステップ(S5)をさらに含むことを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の特徴付けるための方法。
【請求項8】
各々の期間Tにおいて、前記第1および第2のDCパルス(10、11)の適用の間に前記トランジスタ(2)の前記ゲート(2a)および前記ドレイン(2b)においてSパラメータの測定をさらに含むことを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の特徴付けるための方法。
【請求項9】
ステップc3)は、前記測定持続時間TMの間、前記トランジスタ(2)のゲート電圧、ドレイン電圧、およびゲート電流を測定するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の特徴付けるための方法。
【請求項10】
III-V族半導体トランジスタ(2)をパルスモードにおいて特徴付けるためのテストベンチ(1)であって、前記テストベンチ(1)は、パルスRF発生器(3)と、電圧および電流を測定するように構成される第1のマルチメータと関連付けられる第1のパルスDC電圧ソース(4)と、電圧および電流を測定するように構成される第2のマルチメータと関連付けられる第2のパルスDC電圧ソース(5)と、第1のバイアスティ(6)と、第2のバイアスティ(7)とを備え、前記パルスRF発生器(3)および前記第1のパルスDC電圧ソース(4)は、前記第1のバイアスティ(6)を介して前記トランジスタ(2)の前記ゲート(2a)に接続されるように構成され、前記第2のパルスDC電圧ソース(5)および負荷インピーダンス(8)は、前記第2のバイアスティ(7)を介して前記トランジスタ(2)の前記ドレイン(2b)に接続されるように構成され、前記テストベンチ(1)は、請求項1から9のいずれか一項に記載の特徴付けるための方法を実施するように、前記パルスRF発生器(3)、前記第1のパルスDC電圧ソース(4)、および前記第2のパルスDC電圧ソース(5)を制御するように構成される制御装置をさらに備える、テストベンチ(1)。
【請求項11】
結合器(13、14)を通じて、前記トランジスタ(2)の前記ゲート(2a)および前記ドレイン(2b)に接続されるように構成されるベクトル回路網分析器(12)をさらに備えることを特徴とする、請求項10に記載のテストベンチ(1)。
【請求項12】
結合器を介して、前記トランジスタ(2)の前記ゲート(2a)および前記ドレイン(2b)に接続されるように構成される少なくとも2つの電力計をさらに備えることを特徴とする、請求項10または11に記載のテストベンチ(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トランジスタを特徴付けるための方法の分野に関し、より詳細には、トランジスタにおけるトラップの電荷状態の動的変化を考慮することを可能にする、III-V族半導体トランジスタをパルスモードにおいて特徴付けるための方法と、関連するテストベンチとに関する。
【背景技術】
【0002】
最近では、GaNトランジスタなどのIII-V族半導体トランジスタが、多くの用途の分野(例えば、通信、軍事、および産業)において使用されている。このGaNに基づく技術は、具体的には高周波(RF)増幅用途のために、2つの必須の特徴、すなわち、高い電力密度を提供し、高い動作周波数を達成させることができる。
【0003】
他方では、トラップの現象が存在し、この技術で達することができる実際の性能に相当の影響を有する。これらのトラップは、結晶格子またはその表面における不純物または欠陥から生じる。これらのトラップの研究は、その機構をより良く理解し、構成要素の性能における影響を抑えるために、および、設計の段階の間にトラップを考慮するようにトラップをモデル化するために、不可欠である。
【0004】
パルスモードにおける測定の技術は、熱効果の影響を低減する間にトランジスタにおいてトラップによって誘導される過渡効果を特徴付けることを可能にする。この測定方法は、構成要素(通常は、ゲートおよびドレイン)のポートにパルス信号を適用することと、そこからの応答、つまり、結果的に生じる電圧および電流を測定することとから成る。その標準的なバージョンにおいて、パルスモードにおける測定の技術は2つのレベルを有する(単一パルスシステムとも称される)。信号は、固定レベル(バイアスレベル)と可変レベル(パルスレベル)とから成る。それによって、固定点(バイアスレベル)の周りの可変レベル(パルス)を走査することで構成要素のI-V(電流-電圧)特性を測定し、それによって構成要素におけるトラップの電荷状態を変更することが可能である。概して、標準的な技術では、電圧レベルがその期間全体にわたって一定である第1の連続パルスがトランジスタのゲートに適用され、同時に、電圧レベルがその期間全体にわたって一定である第2の連続パルスがトランジスタのドレインに適用される。トランジスタにおけるトラップの捕獲時定数および放出時定数の非対称のため、ドレイン制御に対して敏感である構成要素の場合、単一パルスシステムは、VdS<Vds0についてはトラップの平均レベルを固定する結果を有することになり、VdS>Vds0について平均レベルを可変にすることになる(ここで、VdSは、トランジスタのパルスドレインソース電圧であり、Vds0はバイアス点におけるドレインソース電圧である)。
【0005】
パルスモードにおける測定によるトラップ現象の理解は、この技術を向上させた。同様の論法がゲートに関しても行えるが、このような場合、Vgsの絶対値(|Vgs|)が考慮されるべきである。トラップの実際の電荷状態、つまり、その最終的な用途における構成要素の環境によって課される電荷状態を考慮するための1つの方法は、トラップの電荷状態を適切なレベルに条件付けるために、連続的なプレパルスを提供することである(つまり、プレパルスの全体の期間にわたって一定の電圧を有する)。それによって、この技術は、3レベル技術(または二重パルスシステム)と呼ばれ、つまり、標準的な技術の2レベルと、プレパルスのレベルである追加のレベルとで呼ばれる。それによって、このように向上した技術は、最適な負荷線を表す使用条件の下で、トラップの電荷状態を固定するように供する。
【0006】
III-V半導体技術におけるトラップ現象のモデル化は、マイクロ波回路の設計における大きな課題である。実際、このようなトラップは、構成要素の期待される性能の低下をもたらす(例えば、出力電力における低下および追加の電力効率における低下)。トラップの効率を明らかにする1つの方法は、異なるバイアス点において、パルスモードにおけるI-V測定を実施することである。それによって、測定されたI-V回路網がトランジスタのバイアス点に依存して異なることが見て取れる。バイアス点Vgs0=0VおよびVds0=0Vから離れたバイアス点について、電流の飽和値における低下が観察され、ニー電圧における増加も観察され、したがって、強い信号条件の下で性能における低下をもたらす。
【0007】
二重パルス(または3レベル)システムは、I-V回路網全体にわたってトラップの電荷状態を固定するという利点を有し、それによって、トラップの電荷および放出時定数の非対称性を最小限にする。単一パルス(または2レベル)システムと異なり、二重パルスシステムでは、I-V回路網はバイアス点に拘わらずほとんど同一であり、これは、トラップの電荷状態が、バイアス点自体によってではなく、プレパルスによって固定されるという事実のためである。しかしながら、既存の二重パルスシステムでは、プレパルスレベルは、調査されたI-V特性の領域に拘わらず、トラップの一定の電荷状態を課す一定のレベルにおいて固定され、これは、トランジスタのトラップの動的な効果を考慮させない。
【0008】
さらに、トランジスタのゲートに適用されるRF信号の振幅がトランジスタのトラップの電荷状態にも影響を有することは、トランジスタのトラップの電荷状態にも影響を有する。トランジスタにおけるトラップの電荷状態は、RF信号に適用される電力レベルに依存して変更されることが、実際に示されている。実際、マイクロ波の用途について、トランジスタの実際の励磁信号は、高いピーク対平均電力比(PAPR)の特性を有する。上記のことは、RF信号のエンベロープが時間と共に変化し、瞬時電力において大きな変化をもたらすことを意味する。トラップ効果は、トランジスタに適用される電圧のレベルに依存して、時間と共に変化する過渡的な現象である。それによって、トラップの電荷状態は、信号の瞬時の変化、延いては、RF信号のエンベロープによって、動的に影響される。
【0009】
それによって、上記において提示されているように、RF信号のバイアスだけでなく、RF信号のエンベロープの振幅も、トラップの電荷状態を変化させ、トランジスタの性能の動的な低下をもたらす。
【0010】
それによって、このような動的な効果を考慮することは、必須であり、このような現象のより正確な特徴付けおよびモデル化を必要とする。
【0011】
しかしながら、トランジスタ出力電流ソースをモデル化するために使用される、パルスモードにおける知られているI-V測定技術(つまり、単一パルスまたは二重パルス)は、最終的な用途の使用条件におけるトラップの動的な電荷状態を考慮することを可能とせず、そのため、その最終的な環境におけるトランジスタの実際の挙動を表すことを可能にしていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、III-V族半導体トランジスタをパルスモードにおいて特徴付けるための方法であって、可変RFプレパルスがトランジスタゲートに事前に適用され、次に、第1の直流電流(DC)パルスがトランジスタゲートに適用され、第2のDCパルスがトランジスタドレインに適用され、RFプレパルスの電力レベルが、トランジスタにおけるトラップの電荷状態を動的に変更するように、所定の第1の変化の法則に従って定義される方法を提案することによって、先行技術の欠点を解決することを目的とする。それによって、本発明による方法は、トラップの電荷状態の動的な変化を考慮してトランジスタのI-V回路網の測定のために使用することができ、これは、最終的な用途の条件に近い条件の下でトランジスタ出力電流ソースのより正確なモデル化を可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
したがって、本発明の主題は、III-V族半導体トランジスタをパルスモードにおいて特徴付けるための方法であって、トランジスタは、ゲートと、ドレインと、ソースとを備え、前記方法は、
a) バイアスゲート-ソース電圧Vgs0およびバイアスドレインソース電圧Vds0に対応するトランジスタのバイアス点を定義するステップと、
b) トランジスタのドレインに適用される負荷インピーダンスを定義するステップと、
c) 期間Tを定義するステップと、各々の期間Tについて、
c1) トランジスタにおけるトラップの電荷状態を固定するように、トランジスタのゲートに高周波(RF)プレパルスを適用するステップであって、前記RFプレパルスは、所定の周波数f0と、所定のプレパルス持続時間TRFと、所定の第1の変化の法則に従って定義される電力レベルNRFとを有する、ステップと、
c2) RFプレパルスの後、第1の直流電流(DC)パルスをトランジスタのゲートに適用し、第2のDCパルスをトランジスタのドレインに適用するステップであって、第1のDCパルスは第1の持続時間T1を有し、第2のDCパルスは第2の持続時間T2を有し、第1の持続時間T1と第2の持続時間T2とは少なくとも部分的に同時であり、第1のDCパルスおよび第2のDCパルスは、所定の第2の変化の法則に従って定義される第1のDCレベルN1および第2のDCレベルN2をそれぞれ有する、ステップと、
c3) 第1および第2のDCパルスの同時の適用の間の測定持続時間TMの間、トランジスタのドレインにおいて流れる電流Idを測定するステップと
を含み、
各々の期間Tについて、第1の変化の法則において、RFプレパルスの電力レベルNRFは、同じ期間Tの中で続けて適用される第1および第2のDCパルスの第1のDCレベルN1および第2のDCレベルN2に依存し、
各々の期間Tについて、第2の変化の法則において、第1のDCレベルN1は、電流の期間Tに応じて第2の変化の法則によって定義される第1の値V1を加えたVgs0に等しく、第2のDCレベルN2は、電流の期間Tに応じて第2の変化の法則によって定義される第2の値V2を加えたVds0に等しく、第1の値V1および第2の値V2は実数である
ことを特徴とする、特徴付けるための方法である。
【0014】
III-V族半導体トランジスタは、メンデレーエフの周期表の1つまたは複数のIII族の元素(ボロン、ガリウム、アルミニウム、インジウムなど)のうちの1つまたは複数と、V族の元素(ヒ素、アンチモン、リンなど)のうちの1つまたは複数とから成る半導体材料を含むトランジスタに言及している。例えば、窒化ガリウム(GaN)トランジスタはIII-V族半導体トランジスタである。
【0015】
さらに、パルスモードにおいてトランジスタを特徴付けることは、例として、ドレイン電圧の関数としてドレイン電流の複数の曲線を得るように、パルス信号がトランジスタのゲートおよびドレインに適用されるときのトランジスタのゲートおよびドレインにおける電流および電圧の測定を意味し、前記曲線の各々は具体的なゲート電圧に対応し、したがって、前記曲線のすべてが、試験の下でトランジスタの挙動を特徴付けることを可能にし、具体的には、トランジスタにおけるトラップの効果を明らかにすることを可能にするI-V回路網(またはI(V)回路網または電流-電圧回路網)を形成する。
【0016】
それによって、本発明では、同じ期間Tの中で続けて適用される第1および第2のDCパルスのDCレベルの関数として(つまり、調査されたI-V特性の領域の関数として)、電力レベルが所定の第1の変化の法則に従って定義されるRFプレパルスは、トランジスタにおけるトラップの電荷状態を動的に変更するように供し、これは、トランジスタの外部の出力電流ソースの実際の移動域を知ることを可能にする。
【0017】
そのため、本発明は、用途の最終的な性能におけるトラップの影響のより良好な評価を可能にする。また、これらの測定は、モデルが測定の間に固定された休止バイアス点のみにおいて使用されるという条件で、構成要素の出力電流ソースをモデル化するために使用できる。モデルが異なるバイアス点にとって有効となる場合、本発明の特徴付けの方法は繰り返されるべきであり、その結果は、精度を伴うトラップモデルを決定するために使用されるべきである。
【0018】
方法のパルスモードは、自己加熱の効果の制限を可能にし、したがって、構成要素の電気性能における熱効果とトラップの効果とのより良好な分離を可能にする。
【0019】
V1およびV2は、期間Tに依存して、正、負、またはゼロの実数であり得る。第2の変化の法則は、特徴付けの方法の期間Tのすべてにわたって、試験の下でトランジスタのI-V回路網を構築するように、(N1、N2)の順序付けをバイアス点の周りで実施させることができる。
【0020】
複数の連続した期間Tが、本発明による特徴付けの方法を行うために必要とされる。各々の期間Tにおいて、RFプレパルスと次の2つのDCパルスとが、試験の下でトランジスタに適用され、3つのパルスのレベルNRF、N1、およびN2が、所定の第1の変化の法則および第2の変化の法則によって定義される。特徴付けの方法は、I-V回路網がバイアス点の周りで調査されたときに終了する(つまり、期間Tの測定および連続の終了)。
【0021】
本発明の具体的な特徴によれば、特徴付けの方法は、ステップa)とステップb)との間に、トランジスタのゲートおよびドレインにおいて、トランジスタにおけるトラップの時定数の測定に従って、期間Tと持続時間TRF、T1、およびT2を決定するステップをさらに含む。
【0022】
それによって、トランジスタのゲートにおけるトラップの時定数(「ゲートラグ」)およびドレインにおけるトラップの時定数(「ドレインラグ」)の測定は、測定の間のトラップ効果のあらゆる蓄積効果を防止するように、異なる遅れを定義するように供する。
【0023】
本発明の具体的な特徴によれば、特徴付けの方法は、ステップa)とステップb)との間に、
d1) 第2の変化の法則において第1のDCレベルN1の下界および上界[Vgsmin;Vgsmax]を定義するステップであって、ここで、
Vgsmaxは、トランジスタのドレインに適用されるゼロ電圧Vdsについて、トランジスタのゲートに適用されるDC電圧Vgsの関数として、トランジスタのゲート電流Igを測定し、次に、ゲート電流Igが所定の電流閾値に到達するVgsの値としてVgsmaxを定義することで決定され、
Vgsmin≦Vpであり、ここで、Vpはトランジスタのピンチオフ電圧である、
ステップと、
d2) 第2の変化の法則において第2のDCレベルN2の下界および上界[Vdsmin;Vdsmax]を定義するステップであって、ここで、Vdsmin=0VおよびVdsmax=2*Vds0である、ステップと
をさらに含む。
【0024】
所定の電流閾値がトランジスタの種類に依存することは、留意されるべきである。
【0025】
有利には、N1およびN2の境界は、T、TRF、T1、およびT2の決定の後に定義される。
【0026】
本発明の具体的な特徴によれば、特徴付けの方法は、ステップb)とステップc)との間に、第1の変化の法則を決定するステップであって、
e1) トランジスタのドレインに適用される定義された負荷インピーダンスについて、f0におけるRFパルスにおいて、またはf0の高調波において送信される電力Pavsの関数として、f0において、またはf0の高調波において、Vgsの振幅を経時的に測定し、次に、電力Pavsの関数としてVgsの測定された振幅の変化の曲線を切断することで、RFパルスの異なる電力レベルPavs1、・・・、Pavsnを定義するステップであって、各々の電力レベルPavs1、・・・、Pavsnは電圧Vgsの特定の範囲に対応する、ステップと、
e2) 定義された負荷インピーダンスについて、値の可能な対(N1、N2)を決定するように電圧Vdsの関数として電圧Vgsの変化の曲線を測定するステップと、
e3) 値の各々の可能な対(N1、N2)について、異なる電力レベルPavs1、・・・、Pavsnのうち、RFプレパルスに適用される対応する電力レベルNRFを決定するステップと
を含むステップをさらに含む。
【0027】
それによって、各々の周期Tにおいて、RFプレパルスの電力レベルNRFは、異なる電力レベルPavs1、・・・、Pavsnのうちの1つであり、同じ期間Tの中で2つのDCパルスに適用されることになるDCレベルN1およびN2の関数として選択される。それによって、第1の変化の法則は、RFプレパルスの電力レベルNRFを当の期間Tの中に固定するために、トランジスタのI-V回路網の調査された領域を考慮する。各々の領域について、延いては、各々の電力レベルPavsについて、バイアス点に関する電圧移動域V1およびV2は変化する。
【0028】
例として、異なる電力レベルPavs1、・・・、Pavsnは、一定のVgsのステップにおいてVgsの変化の曲線を切断することで定義することができる。
【0029】
第1の実施形態によれば、負荷インピーダンスを定義するステップb)は、
バイアス点において、周波数f0におけるトランジスタの出力反射係数S22の共役を測定し、対応する初期負荷インピーダンスを決定するステップと、電圧Vdsの移動域が最小圧縮レベルについて最大である最適な負荷インピーダンスを決定するために、前記初期負荷インピーダンスの周りでの負荷インピーダンスの変化と電力スイープを組み合わせる測定を実施するステップと、定義された最適な負荷インピーダンスに等しいとして負荷インピーダンスを定義するステップとを含む。
【0030】
それによって、この第1の実施形態では、最終的な用途が分かっておらず(または、負荷インピーダンスおよび圧縮レベルに条件を課さない)、ステップb)は、I-V回路網を覆うために必要な測定領域を最大限にするために、試験の下で構成要素の最適な負荷条件(つまり、最適な負荷インピーダンス)を見つけ出すことを可能にする。
【0031】
最適な負荷インピーダンスは、トランジスタの圧縮レベルを最小限にする一方で、トランジスタの入力電圧および出力電圧の移動域を最大限にするように選択される。
【0032】
第2の実施形態によれば、ステップb)の間、負荷インピーダンスは、最終的な用途に応じて使用者によって定義され、最終的な用途は、トランジスタの圧縮レベルに制約を定義する。
【0033】
それによって、この第2の実施形態では、負荷インピーダンスと圧縮レベルとがトランジスタの最終的な用途によって課される。
【0034】
本発明の具体的な特徴によれば、特徴付けの方法は、ステップb)とステップc)との間に、第2の変化の法則を決定するステップであって、
f1) 少なくとも第1の期間Tについて、V1=0およびV2=0を定義するステップと、
f2) 続いての期間Tの各々について、すべての期間Tにわたって、N1およびN2が、(優先的には、電力上昇を受ける構成要素の帯電サイクルを表す螺旋に応じて)バイアス点から離れるように徐々に移動する間にバイアス点の周りで変化するように、V1およびV2を定義するステップと
を含むステップをさらに含む。
【0035】
バイアス点(Vgs0、Vds0)において、RF電力レベルはゼロであり、そのため、測定順序が進むにつれて、DCパルスレベルが増加し、その最終的な環境(最終的な用途)における構成要素の実際の帯電サイクルのように、バイアス点の周りの螺旋に追従する。また、RFプレパルスの電力レベルNRFは、測定順序が進むにつれて、増分で増加する(Pavs1、Pavs2、・・・、Pavs11)。
【0036】
本発明の具体的な特徴によれば、特徴付けの方法は、各々の期間Tにおいて、第1および第2のDCパルスの適用の間にトランジスタのゲートおよびドレインにおいてSパラメータ(または、小さい信号のパラメータもしくは散乱パラメータ)の測定をさらに含む。
【0037】
それによって、トランジスタのSパラメータは、ベクトル回路網分析器を使用して、トランジスタのゲートおよびドレインにおける入射波および反射波を測定することで決定できる。
【0038】
本発明の具体的な特徴によれば、ステップc3)は、測定持続時間TMの間、トランジスタのゲート電圧、ドレイン電圧、およびゲート電流を測定するステップをさらに含む。
【0039】
それによって、ゲート電圧およびドレイン電圧の測定は、例えば、これらの2つの電圧が設定点N1およびN2のレベルに到達したかどうかを確認するように供する、および、設定点に到達させられるまでサーボ制御を実施するように供する(つまり、この設定点に到達させられるまで複数の期間Tにわたって同じ対(N1、N2)が適用され、次に、ドレイン電流が所定の数の期間Tにわたって測定されてから平均化され得る)。
【0040】
本発明のさらなる主題は、III-V族半導体トランジスタをパルスモードにおいて特徴付けるためのテストベンチであって、テストベンチは、パルスRF発生器と、電圧および電流を測定するように構成される第1のマルチメータと関連付けられる第1のパルスDC電圧ソースと、電圧および電流を測定するように構成される第2のマルチメータと関連付けられる第2のパルスDC電圧ソースと、第1のバイアスティと、第2のバイアスティとを備え、パルスRF発生器および第1のパルスDC電圧ソースは、第1のバイアスティを介してトランジスタゲートに接続されるように構成され、第2のパルスDC電圧ソースおよび負荷インピーダンスは、第2のバイアスティを介してトランジスタドレインに接続されるように構成され、テストベンチは、先に記載されているような特徴付けるための方法を実施するように、パルスRF発生器、第1のパルスDC電圧ソース、および第2のパルスDC電圧ソースを制御するように構成される制御装置をさらに備える、テストベンチである。
【0041】
パルスRF発生器は、パルスモードでの正弦波信号のRF発生器である。
【0042】
本発明の具体的な特徴によれば、テストベンチは、結合器を介して、トランジスタのゲートおよびドレインに接続されるように構成されるベクトル回路網分析器をさらに備える。
【0043】
それによって、ベクトル回路網分析器は、対応するSパラメータを決定するために、試験の下で、トランジスタのゲートおよびドレインにおける入射波および反射波を測定することができる。
【0044】
本発明の具体的な特徴によれば、テストベンチは、結合器を介して、トランジスタのゲートおよびドレインに接続されるように構成される少なくとも2つの電力計をさらに備える。
【0045】
本発明の主題をより良く示すために、限定されることはないが、添付の図面を参照して、図示されているように、2つの好ましい実施形態が以後において説明される。
【図面の簡単な説明】
【0046】
図1】本発明によるテストベンチのブロック図である。
図2】本発明による特徴付けの方法のRFプレパルスおよび2つのDCパルスを表すタイミングダイアグラムの例の図である。
図3】例としての、図1のブロック図の異なる電圧を表す異なるタイミングダイアグラムの図である。
図4】本発明によるテストベンチの機能図である。
図5】本発明の第1の実施形態による、パルスモードにおいて特徴付けるための方法を表す流れ図である。
図6】「ゲートラグ」測定を例として示す図である。
図7】例としての、異なる負荷インピーダンス値について、試験の下でのトランジスタのドレイン電圧移動域の関数としての、試験の下でのトランジスタの圧縮レベルの異なる曲線の図である。
図8】試験の下でのトランジスタのゲートに適用されるRFパルスの電力の関数としての、試験の下でのトランジスタのゲート電圧移動域の例の曲線、および、試験の下でのドレイン電圧移動域の関数としての、試験の下でのトランジスタのゲート電圧移動域の例の曲線の図である。
図9】本発明の特徴付けの方法の間に使用される異なる対(N1、N2)を表す図の例である。
図10】例としての、本発明による特徴付けの方法を使用して測定されたI-V回路網の図である。
図11】本発明の第1の実施形態の場合における、3つの異なるRF電力レベルに対応するI-V回路網の3つの測定領域を表す図の例である。
図12】既存の単一パルス技術、既存の二重パルス技術、および本発明による特徴付けの方法を使用して測定された3つの異なるI-V回路網技術の図である。
図13】本発明の第2の実施形態による、パルスモードにおいて特徴付けるための方法を表す流れ図である。
図14】本発明の第2の実施形態の場合における、3つの異なるRF電力レベルに対応するI-V回路網の3つの測定領域を表す図の例である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
図1を参照すると、GaNトランジスタなどのIII-V族半導体トランジスタであるトランジスタ2をパルスモードで特徴付けるための、本発明によるテストベンチ1のブロック図が示されていることが見て取れる。
【0048】
トランジスタ2は、ゲート2aと、ドレイン2bと、接地に接続されたソース2cとを備える。
【0049】
テストベンチ1は、パルス高周波(RF)発生器3と、第1のパルスDC電圧ソース4と、第2のパルスDC電圧ソース5と、第1のバイアスティ6と、第2のバイアスティ7とを備える。
【0050】
パルスRF発生器3と第1のパルスDC電圧ソース4とは、第1のバイアスティ6を介してトランジスタ2のゲート2aに接続されている。
【0051】
第1のバイアスティ6は、パルスRF発生器3とトランジスタ2のゲート2aとの間に接続されたコンデンサ6aと、第1のパルスDC電圧ソース4とトランジスタ2のゲート2aとの間に接続されたインダクタンスコイル6bとを備える。それによって、第1のバイアスティ6は、パルスRF発生器3とトランジスタ2のゲート2aとの間でAC信号の通過だけを可能にし、第1のパルスDC電圧ソース4とトランジスタ2のゲート2aとの間でDC電圧の通過だけを可能にする。
【0052】
第2のパルスDC電圧ソース5と負荷インピーダンス8とは、第2のバイアスティ7を介してトランジスタ2のドレイン2bに接続されている。
【0053】
第2のバイアスティ7は、トランジスタ2のドレイン2bと負荷インピーダンス8との間に接続されたコンデンサ7aと、第2のパルスDC電圧ソース5とトランジスタ2のドレイン2bとの間に接続されたインダクタンスコイル7bとを備える。それによって、第2のバイアスティ7は、トランジスタ2のドレイン2bと負荷インピーダンス8との間でAC信号の通過だけを可能にし、第2のパルスDC電圧ソース5とトランジスタ2のドレイン2bとの間でDC電圧の通過だけを可能にする。
【0054】
優先的には、負荷インピーダンス8の値ZLOADが負荷同調デバイス(または「チューナ」)を用いて変更できる。
【0055】
図1では、VRFがパルスRF発生器3の出力における電圧に相当し、VINが第1のパルスDC電圧ソース4の出力における電圧に相当し、VOUTが第2のパルスDC電圧ソース5の出力電圧に相当し、Vがトランジスタ2のゲート電圧に相当し、Vがトランジスタ2のドレイン電圧に相当し、VLOADが負荷インピーダンス8の端子における電圧に相当し、IOUTがトランジスタ2のドレイン電流(または出力電流)に相当する。
【0056】
パルスRF発生器3は、各々のプレパルスにおいて変更され得る電力レベルNRFでRF信号プレパルスを発生させるように構成されている。
【0057】
第1のパルスDC電圧ソース4は、各々のパルスにおいて変更され得る高レベルN1でDC信号パルスを発生させるように構成されている。
【0058】
第2のパルスDC電圧ソース5は、各々のパルスにおいて変更され得る高レベルN2でDC信号パルスを発生させるように構成されている。
【0059】
テストベンチ1のブロック図は、後でより詳細に説明されるように、トランジスタ2において特徴付けの方法を行うために、異なるパルスを遅らせるようにパルスRF発生器3、第1のパルスDC電圧ソース4、および第2のパルスDC電圧ソース5を制御するように構成されている制御装置(図1では示されていない)をさらに備えている。
【0060】
異なるパルスの適用の前に、トランジスタ2のバイアス点が使用者によって定義される必要があり、前記バイアス点はバイアスゲート-ソース電圧Vgs0およびバイアスドレインソース電圧Vds0に対応する。さらに、負荷インピーダンス8の値VLOADも定義されるべきである。
【0061】
例えば、トランジスタ2は、f=10GHzの興味のある周波数でのX帯増幅用途のために意図された、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)または窒化ガリウム(GaN)技術(例えば、0.4mmの周辺を伴う)によって得られる高電子移動度トランジスタ(HEMT)とでき、バイアス点は、クラスAB動作、つまり、Vgs0=-3.2VおよびVds0=20V(つまり、約100mA/mm)について固定され得る。
【0062】
図2を参照すると、タイミングが、パルスRF発生器3、第1のパルスDC電圧ソース4、および第2のパルスDC電圧ソース5からそれぞれのRFプレパルスおよび2つのDCパルスの例としてタイミングが示されていることが見て取れる。
【0063】
期間Tは、各々の期間Tについて、RFプレパルス9が、トランジスタ2におけるトラップの電荷状態を固定するように、トランジスタ2のゲート2aに適用され、前記RFプレパルス9は、所定の周波数f0と、所定のプレパルス持続時間TRFと、後で説明される所定の第1の変化の法則に従って定義される電力レベルNRFとを有する。図2に負担を掛け過ぎないようにするために、RFプレパルス9は方形波として表されているだけである。実際には、VRF(t)によって指示されている結果生じた時間信号は、以下の式によって表される。
【0064】
【数1】
【0065】
ここで、fはRF信号の周波数であり、φはRF信号の位相であり、VRFPは、パルスRF発生器3によって送られる電力レベルNRFに比例するRF信号の振幅である。
【0066】
その後、RFプレパルス9の後、第1のDCパルス10がトランジスタ2のゲート2aに適用され、第2のDCパルス11がトランジスタ2のドレイン2bに適用される。
【0067】
第1のDCパルス10は第1の持続時間T1を有し、第2のDCパルス11は第2の持続時間T2を有し、第1の持続時間T1と第2の持続時間T2とは部分的に同時である。図2において、第1の持続時間T1は第2の持続時間T2より大きく、第2の持続時間T2を完全に網羅しているが、本発明の範囲から逸脱することなく、T1=T2またはT2>T1を有することも可能であることは、留意されるべきである。
【0068】
第1のDCパルス10の高レベルN1と第2のDCパルス11の高レベルN2とは、後で説明される所定の第2の変化の法則に従って定義される。
【0069】
それによって、各々の期間Tについて、第1および第2の変化の法則は、NRF、N1、およびN2についての具体的な値を定義する。
【0070】
第1のDCパルス10および第2のDCパルス11の各々は、高レベル(それぞれN1およびN2)と低レベル(図2におけるx軸に対応する)とを有する。
【0071】
RFパルス信号9およびDCパルス信号10、11は、同期させられ、共通の期間Tを有する。
【0072】
RFパルスソース3およびDCパルスソース4、5によって発生させられた信号の時間発展に加えて、図2に示されているタイミングダイアグラムは、トランジスタ2から結果的に生じる信号の測定の瞬間も表している。
【0073】
それによって、第1のDCパルス10および第2のDCパルス11の同時の適用の間、結果的に生じたDC信号(つまり、ドレイン電流IOUT、ならびに、任意選択でのドレイン電圧V、ゲート電圧V、およびゲート電流)は、TMによって指示されている測定期間の間に測定される。
【0074】
さらに、トランジスタ2のゲート2aおよびドレイン2bにおける入射波および反射波が、TMRFによって指示されている測定期間にわたるRFプレパルス9の適用の間に、ベクトル回路網分析器を使用して測定できる。
【0075】
例示信号9、10、11の時間特性は、2つの測定点の間に、出力電流IOUTがその定常状態に戻ることを確保するために固定され、それによって、得られた測定結果に影響し得る蓄積効果を防止する。この目的のために、事前の研究が、ゲート電圧Vおよびドレイン電圧Vがそれぞれ変化させられる2つの時間測定からトラップの時定数を決定するために行われる。例えば、時間特性は、次の通りとされ、すなわち、T1=1μs、T2=1μss、TRF=1μs、T=0.3s、TM=0.2μs、およびTMRF=0.7μsである。
【0076】
複数の連続した期間Tが、本発明による特徴付けの方法を行うために必要とされる。各々の期間Tにおいて、RFプレパルス9と次の2つのDCパルス10および11とが、試験の下でトランジスタ2に適用され、3つのパルスのレベルNRF、N1、およびN2が、所定の第1の変化の法則および第2の変化の法則によって定義される。特徴付けの方法は、I-V回路網が定義されたバイアス点Vgs0、Vds0の周りで調査されたときに終了する(つまり、期間Tの測定および連続の終了)。
【0077】
図3を参照すると、異なるタイミングダイアグラムが例として示されており、2つの連続した期間Tの間にテストベンチ1の異なる電圧VIN、VOUT、VRF、VLOAD、V、およびVを表していることが見て取れる。
【0078】
パルスDC信号VINは、可変の高レベル(電流期間Tに依存する)としてのN1と、固定の低レベルとしてのVinqとを含み、パルスDC信号VOUTは、可変の高レベル(電流期間Tの関数である)としてのN2と、固定の低レベルとしてのVoutq含む。
【0079】
パルスDC信号VINおよびVOUTとRFプレパルスVRFとは、トランジスタ2のポートVおよびVにおいて再結合することが見て取れる。
【0080】
トランジスタ2の出力におけるRF信号は、入力RF信号、トランジスタ2の電圧ゲイン、および負荷インピーダンスの値ZLOADに依存する。
【0081】
図4を参照すると、テストベンチ1の他のブロック図が示されていることが見て取れ、このテストベンチ1は、特徴付けられるトランジスタ2の負荷条件を試験の下で制御する間に、パルスモードにおいて、小さい信号の下で、および、大きい信号の下で、測定を行うように供する。
【0082】
図1と比較して、図4のテストベンチ1は、2つの結合器13および14を介して、トランジスタ2のゲート2aおよびドレイン2bに接続されるベクトル回路網分析器12をさらに備える。
【0083】
結合器13および14は、トランジスタ2の入力および出力における入射波および反射波の割合を取り、それをベクトル回路網分析器12に送信するために使用される。
【0084】
ベクトル回路網分析器12は、トランジスタ2の対応するSパラメータを決定するように、入射波および反射波(a1m、b1m)および(a2m、b2m)を測定するために使用される。
【0085】
図4において、V1は、Vgs0(バイアス点)に対するゲート電圧の移動域を表しており、V2は、Vds0(バイアス点)に対するドレイン電圧(または出力電圧)の移動域を表している。
【0086】
第1のバイアスティ6および第2のバイアスティ7は、DCパルス信号およびRFパルス信号を、試験の下でトランジスタ2へと送信させることができる。
【0087】
第1のパルスDC電圧ソース4および第2のパルスDC電圧ソース5は、バイアスティ6および7を介して結合器13および14に接続されたI-V(電流-電圧)パルスシステム19へと一体化されており、前記I-Vパルスシステムは、DCパルス10および11を発生させるように供すると共に、ドレインおよびゲートの電流ならびにドレインおよびゲートの電圧など、結果生じるDC信号を測定するように供する。
【0088】
出力負荷インピーダンス同調デバイス15が、第2のバイアスティ7と出力負荷8との間に接続され、試験の下でトランジスタ2に提供される出力負荷インピーダンス8の値を制御することを可能にし、出力負荷8(例えば、50オーム)は、試験の下でトランジスタ2によって発生させられる電力を支持するように寸法決定される。
【0089】
パルスRF発生器3は、動作周波数f0において可変振幅を有し、RF信号のレベルを増加させることができる計装用増幅器16と、(トランジスタ2の不一致の事象において)反射エネルギーが計装用増幅器16およびRF発生器3に戻され、それらが損傷するのを防止するサーキュレータ17と、試験の下でトランジスタ2に提供される入力インピーダンスを制御するように供する入力インピーダンス同調デバイス18とを続けて用いて、第1のバイアスティ6に接続されている。
【0090】
図5を参照すると、本発明の第1の実施形態による特徴付けの方法の流れ図、つまり、試験の下でトランジスタ2の最終的な用途が分かっていない、または、負荷インピーダンス8およびトランジスタ2の圧縮レベルに条件を課さない場合の特徴付けの方法の流れ図が描写されているのが見て取れる。
【0091】
本発明の第1の実施形態によるこの特徴付けの方法は、以下のステップを含む。
S1: バイアス点(Vgs0、Vds0)の定義。
S2: T、TRF、T1、およびT2の決定、ならびにN1およびN2の境界の定義。
S3: 以下による負荷インピーダンスZLOADの定義。
- S31: f0におけるS22*の測定、および、
- S32: 最適な負荷インピーダンスZload,opt(最小圧縮レベルと最大V2振幅との間の妥協)の決定。
S4: 第1の変化の法則の決定。
S5: 第2の変化の法則の決定。
S6: トラップの電荷状態の動的な変化を考慮するI-V回路網の測定。
【0092】
最小において、使用者は、試験の下でトランジスタ2の最終的な用途のバイアス点(Vds0、Vgs0)を知っているはずである。ステップS1の間、使用者は、バイアスゲート-ソース電圧Vgs0およびバイアスドレインソース電圧Vds0に対応するトランジスタ2のバイアス点を定義する。
【0093】
方法のステップS2は、測定の間のトラップ効果の蓄積効果を防止するように、トランジスタ2のゲート2aおよびドレイン2bにおいてのトランジスタ2におけるトラップの時定数の測定に応じて、期間Tの値と、パルス9、10、および11の持続時間TRF、T1、およびT2の値とを決定することを可能にする。
【0094】
T、NST、T1、およびT2のこのような値を決定するために、次のことが考慮されるべきである。
- パルス9、10、および11の幅が、トランジスタ2において自己加熱現象を発生させないように十分に短くされるべきある(例えば、1μsのパルス幅で十分である)。
- 期間Tは、トラップ現象の過渡的な性質に関連する蓄積効果を持たないほどの大きさとされるべきである。
そのために、トラップの時定数を決定するために研究が行われる。この研究は、「ゲートラグ」(ゲートにおけるパルスに関連する出力電流を確立するときの遅れの測定)および「ドレインラグ」(ドレインにおけるパルスに関連する出力電流を確立するときの遅れの測定)と呼ばれる2つの測定へと分割される。
【0095】
例として、「ゲートラグ」現象を明らかにするための測定条件は、
- VGhigh=Vp=-3.8V、VGlow=-8V、およびV=5V(ここで、VGhighはゲートにおけるパルスの高レベルであり、VGlowは、ゲートにおけるパルスの低レベルであり、Vはドレイン電圧である)、
- パルス幅: 10μs、
- 取得窓: 1s
であり得る。
【0096】
このような条件の下で、図6に示されているように、電流IDの変化は、「ゲートラグ」現象が20μsから起こっていることを明確に示している。10msの持続時間の後、電流Iは、(パルスの前に)その開始値のおおよそ99%に到達している。
【0097】
さらに、例として、ドレインラグ現象を明らかにするための測定条件は、
- V=Vp=-3.8V、VDlow=10V、およびVDhigh=20V(ここで、Vはゲート電圧であり、VDhighは、ドレインにおけるパルスの高レベルであり、VDlowはドレインにおけるパルスの低レベルである)、
- パルス幅: 10μs、
- 取得窓: 200ms
であり得る。
【0098】
このような条件の下で、出力電流IOUTの発展は、「ドレインラグ」放出の現象を明確に示している。100msの持続時間の後、電流IOUTは、(パルスの前に)その開始値のおおよそ99%に到達している。
【0099】
それによって、ドレインラグ現象は、最も長い時定数(100ms)を伴う現象である。そのため、300msの期間Tは、トラップに関連する蓄積効果のないことを確保する。
【0100】
その後、ステップ2において、次に、DCモードI(V)における測定が、2つのDCパルスの可変レベルN1およびN2の境界を定義するために、試験の下でトランジスタ2に実施される。
【0101】
明確には、ステップS2の間のN1およびN2の境界の定義は、以下のこと、すなわち、
- 第1のDCレベルN1の下界および上界[Vgsmin;Vgsmax]を定義することを含み、ここで、Vgsmaxは、トランジスタ2のドレイン2bに適用されるゼロ電圧Vdsについて、トランジスタ2のゲート2aに適用されるDC電圧Vgsの関数として、トランジスタ2のゲート電流Igを測定し、次に、ゲート電流Igが所定の電流閾値に到達するVgsの値であるとしてVgsmaxを定義することで決定され、Vgsmin≦Vpであり、ここで、Vpはトランジスタ2のピンチオフ電圧である、
- 第2のレベルN2の下界および上界[Vdsmin;Vdsmax]を定義することを含み、ここで、Vdsmin=0VおよびVdsmax=2*Vds0である。
【0102】
例として、GaNに基づくHEMT技術で得られたトランジスタ2のゲートポートおよびドレインポートにおいてN1およびN2の境界を決定するために、ゲートポートについて、ピンチオフ電圧Vpおよび最大ゲート電圧を知ることは有用である。
【0103】
Vpを決定するために、ゲート電圧Vgsの関数としての出力電流IdsのDCモードにおける測定が実施され、次に、次式の相互コンダクタンスが計算される。
【0104】
【数2】
【0105】
Gmの線形部分における線形回帰を適用することで、ピンチオフ電圧Vpは、Gm=0Sのとき、この曲線のx軸との交差になるように決定される。
【0106】
具体的な視点から、ドレイン電流が主にゼロとなるため、Vgs<Vpの値についてI-V回路網を制限することは、興味があり得る。しかしながら、このような具体的な実施形態では、ゲートにおける最小値(Vgmin)を、バイアス電圧(Vgs0)に対して最大値(Vgsmax)と対称の電圧であるとして設定することにある異なる手法が選択された。つまり、Vgsmin<Vgs0<Vgsmaxおよび|Vgsmin-Vgs0|=|Vgsmax-Vgs0|
である。
【0107】
Vgsmaxを決定するために、DCモードにおけるI-V測定がVdS=0Vにおいて実施され、特性Ig=f(Vg)が描画される。ゲート電流が特定の閾値を超えないように、停止条件が測定の間に設定される(例えば、2mA/ゲートフィンガで設定された最大値未満である10mA、つまり、8-フィンガの構成要素について16mA(2mA*8のゲートフィンガ))。それによって、例として、先に設定されたルールを適用することで、Vgs0=-3.2VおよびVgsmax=1.4Vの場合に、Vgsmax=1.4Vがバイアス点(Vgs0=-3.2V、Vds0=20V)について見つけ出されるとき、
Vgsmin=Vgs0-|Vgsmax-Vgs0|=-3.2-4.6=-7.8V
が得られる。
【0108】
最後に、ゲートポートにおいて逆電圧(Vgsmin)を制限するために、および、測定の間にVgsについて0.4Vの一定のステップを有するためにも、-7.6V(Vgsmin)<-3.2V(Vgs0)<1.2V(Vgsmax)の間のゲート電圧において、最小値および最大値を制限することが決定される。
【0109】
ドレインポートにおける移動域に関して、以下のルールが確立される。
Vdsmin=0V<Vds0=20V<Vdsmax=2*Vds0=40V
【0110】
二重パルスI-V測定の限度を決定するこのステップは、GaNに基づく技術に特有ではなく、他のIII-V技術(例えば、GaAsに基づく)にも適用できる。
【0111】
トランジスタ2の最終的な用途の負荷インピーダンス8が知られていないときに必要とされるステップS3は、トランジスタ2のドレイン2bに適用される負荷インピーダンスZLOADを定義するように供する。このために、下位ステップS31の間、周波数f0におけるトランジスタ2の出力反射係数S22の共役が、ベクトル回路網分析器12を使用するバイアス点における小さい信号(RFパルス/連続波)条件の下で測定され、これは、対応する初期負荷インピーダンス、つまり、最適な負荷インピーダンスを見つけ出すための開始点として供する負荷インピーダンスを決定することを可能にする。それによって、初期負荷インピーダンスが、小さい信号条件の下で、興味のある周波数f0=10GHzにおいて興味のあるバイアス点(この例では、-3.2V、20V)における出力反射係数S22を測定することで決定される。次に、その共役S22*が推定され(例えば、S22*=0,447∠89.53°)、これは、初期負荷インピーダンスZLOAD,INIT=33.57+37.47iを得ることを可能にする。
【0112】
その後、下位ステップS32の間、大きい信号(Vgs0、Vds0におけるRFパルス/連続波)条件の下での測定が、前記初期負荷インピーダンスの周りでの負荷インピーダンスのセットについてRF信号の振幅を変化させ、次に、V2の移動域が最小圧縮レベルについて最大である最適な負荷インピーダンスZload,optを決定することで実施され、次に、負荷インピーダンス8が、決定された最適なZload,optに等しいとして定義される。
【0113】
第1の変化の法則は、トランジスタ2の負荷インピーダンス8の機能であり、それにより、構成要素の圧縮レベルと入力電圧V1および出力電圧V2の移動域との間の妥協である。それによって、トランジスタ2の圧縮レベルを最小限にする一方で、トランジスタ2の入力電圧V1および出力電圧V2の移動域を最大限にすることが求められる。
【0114】
ステップS32の間に実施された大きな信号条件の下での測定は、構成要素の負荷インピーダンスおよびRF入力電力(Pavs)が変化させられるいわゆる「ロードプル」測定である。
【0115】
いわゆる「ロードプル」測定は、興味のある周波数f0における異なる出力負荷条件についてトランジスタ2のゲートポートに電力上昇を適用することから成る。本発明の範囲から逸脱することなく、高調波(n*F0)におけるインピーダンスを制御することが可能でもあることは、留意されるべきである。
【0116】
図7は、例として、(-30dBmから1.93dBmへと変化するRF電力で)異なる負荷インピーダンスについての大きい信号の条件の下で得られた「ロードプル」測定結果を示している。図7の左上の囲みは、「ロードプル」測定の間に使用される、初期負荷インピーダンスの周りでの異なる負荷インピーダンスを示すスミス図を示している。図7の異なる曲線は、初期負荷インピーダンスの周りでの異なる負荷インピーダンスの各々について、出力電圧V2移動域の関数として、トランジスタ2の(f0におけるdBでの)ゲイン圧縮特性Gpを示している。そのため、最適な負荷インピーダンスZload,optは、最小の圧縮で最大出力電圧V2移動域を得ることを可能とし、したがって最も大きい測定領域を網羅することを可能にする圧縮曲線を選択することで決定される。
【0117】
例えば、図7では、曲線C1は、7dBの圧縮について最大出力電圧移動域V2=14.8Vを得るように供し、曲線C2は、7dBの圧縮について最大出力電圧移動域V2=19.8Vを得るように供する。それによって、この例では、曲線C2に対応する負荷インピーダンスは最適な負荷インピーダンスとして選択される(つまり、ZLOAD,OPT=48.7+79.7i)。
【0118】
次に、ステップS4の間、第1の変化の法則が、負荷インピーダンス8としての最適な負荷インピーダンスZLOAD,OPTで決定される。
【0119】
ステップS4の間、f0におけるRFパルスで送信される電力Pavsの関数が測定されるときのゲート電圧V1移動域の変化の曲線が測定され、RFパルスの異なる電力レベルPavs1、・・・、Pavsnが、V1の変化の前記曲線を分割することで定義され、各々の電力レベルPavs1、・・・、Pavsnは電圧V1の特定の範囲に対応し、そのため、ドレイン電圧V2移動域としてのゲート電圧V1移動域の変化の曲線が、値の可能な対(N1、N2)と、各々の対(N1、N2)について、異なる電力レベルPavs1、・・・、PavsnのうちのRFプレパルス9に適用される対応する電力レベルNRFとを決定するために測定される。
【0120】
それによって、各々の期間Tにおいて、RFプレパルス9の電力レベルNRFは、異なる電力レベルPavs1、・・・、Pavsnのうちの1つであり、同じ期間Tの中で2つのDCパルス10および11に適用されることになるレベルN1およびN2に応じて選択される。それによって、第1の変化の法則は、RFプレパルス9の電力レベルNRFを当の期間Tの中に固定するために、トランジスタ2のI-V回路網の調査された領域を考慮する。
【0121】
それによって、各々の領域について、延いては、各々の電力レベルPavsについて、バイアス点に関するV1およびV2の電圧移動域は変化する。
【0122】
例えば、異なる電力レベルPavs1、・・・、Pavsnは、一定のV1のステップ(例えば、0.4Vのステップ)においてV1の変化の曲線を分割することで定義することができる。
【0123】
理想的には、RFプレパルス9の電力レベルNRFは、位置測定領域から他の測定領域への移行が信号振幅の変化をできるだけ表すように、連続的に変化するべきである。実施において、電力レベルPavs1、・・・、Pavsnの決定された数が定義される。
【0124】
図8は、例として、左側において、RF電力Pavsの関数としての電圧V1の振幅変化の測定の結果を示しており、右側において、電圧V2の振幅の関数としての電圧V1の振幅変化の測定の結果を示している。それによって、図8における右手側の曲線は、Pavsの各々のレベルについて、延いては、V1の各々のレベルについて、振幅レベルV2の対応を提供している。
【0125】
この例において提示される異なる電力レベルPavs1、・・・、Pavsnの分割は、0.4Vの一定の入力電圧ステップ(V1)を有するように行われる。他の手法が必要に応じて可能である。例えば、入力電圧の非線形的な電圧ステップについての分割である。
【0126】
先に決定された最適な負荷インピーダンス(ZLOAD,OPT=48.7+79.7i)で負荷が掛けられるとき、それによってシステムは、±4.4Vの入力電圧の移動域V1と、±19.8Vの出力電圧の移動域V2とに到達することができ、これらは、-7.6Vから1.2V(-3.2V±4.4V)の間の入力レベル(N1)と、0.2Vから39.8V(20V±19.8V)の間の出力レベル(N2)とに対応する。
【0127】
RF電力レベルは、調査されたI-V回路網領域に応じて変化する。各々の領域について、延いては、各々の電力レベルPavsについて、電圧の移動域V1およびV2は変化する。
【0128】
Table 1(表1)は、パルスの入力(N1)および出力(N2)の電圧移動域の関数として、異なるPavs1、・・・、Pavs11のまとめを示している。この例では、11個の電力レベルPavs1、・・・、Pavs11が定義される(RFプレパルス9のRF電力Pavs0がゼロである-3.2V、20Vにおける第1の測定点を考える場合、12個である)。例として、Pavs5について、RFプレパルス9の電力レベルNRFは-4.34dBmであり、これは、入力(N1)において-5.2Vから-1.2V(-3.2V±2V)の間から成り、出力(N2)において3.66Vから36.34V(20V±16.4V)の間から成るパルスDC電圧移動域に対応する。
【0129】
【表1】
【0130】
その後、第2の変化の法則がステップS5の間に決定でき、そこでは、少なくとも第1の期間Tについて、V1=0およびV2=0(つまり、N1=Vgs0、N2=Vds0、およびNRF=Pavs0)であり、続いての期間Tについて、すべての期間Tにわたって、N1およびN2が、バイアス点(Vgs0、Vds0)から徐々に離れるように移動する間にバイアス点(Vgs0、Vds0)の周りで変化するように、V1、およびV2が選択される。それによって、トランジスタ2のI-V回路網は、方法のすべての期間Tにわたって、バイアス点の周りでの対(N1、N2)の変化が電力上昇を受ける構成要素の帯電サイクルを表す螺旋を形成するように調査される。
【0131】
図9に示されているように、バイアス点(N1=Vgs0、N2=Vds0)において、RF電力レベルはゼロであり(Pavs0)、次に、測定順序が進むにつれて、構成要素の実際の帯電サイクルの手法において、DCパルス10および11のレベルN1およびN2が増加し、バイアス点の周りに螺旋を描く。また、RFプレパルス9の電力レベルNRFは、測定順序が進むにつれて、増分で増加する(Pavs1、Pavs2、・・・、Pavs11)。
【0132】
単一パルスシステムからI-V回路網を測定するために概して使用されるいわゆる古典的な方法(入力電圧(Vgs)が固定され、Vgsの異なる値について手順を繰り返すときに出力電圧(Vds)を変化させることから成る(このような方法の欠点は、方法がバイアス点の周りの実際の信号の変化を表していないことである))と異なり、本発明の方法は、帯電サイクルと同じ方法で、バイアス点の周りで回転することによってI-V回路網を表すことができる。RF電力NRFが増加するにつれて、レベルN1およびN2はさらに遠くに移動し、I-V回路網全体をスイープするために、バイアス点から離れるように遠くへ移動する。
【0133】
図9は、入力(N1)および出力(N2)のDCパルス電圧の変化を示している。測定順序は、I-V回路網の異なる測定点を接続する実線によって表されている。各々の点の領域は、Pavs1、・・・、Pavs11のうちの所与の電力レベルについて測定されている。上記で指示されているように、バイアス点(-3.2V、20V)における第1の測定は、ゼロのPavs(Pavs0)において行われる。
【0134】
図9における測定点(白点および黒点)のセットは、ステップS6の間に実施されるI-V測定の理論的な全体の順序を表している。
【0135】
しかしながら、電圧制限が、測定の間にトランジスタ2を破壊しないように設定される。それによって、白点だけが方法のステップS6の間に実際に測定される。
【0136】
マルチバイアスの用途の場合、方法は異なるバイアス点について繰り返されることは、留意されるべきである。
【0137】
それによって、第2の変化の法則の順序付けは、入力電力Pavs、延いてはRFプレパルス9のレベルNRFが固定されるI-V回路網領域を画定することにあり、前記レベルNRFは測定の間に増分で増加する(Pavs1、Pavs2、・・・、Pavs11)。
【0138】
測定持続時間TMの間、トランジスタ2のドレイン電流IOUT、ゲート電圧V、ドレイン電圧V、およびゲート電流が測定され得る。
【0139】
ゲート電圧Vおよびドレイン電圧Vの測定は、これらの2つの電圧が設定点N1およびN2に到達したかどうかを確認することを可能にする、および、設定点に到達させられるまでサーボ制御を実施することを可能にする(つまり、この設定点に到達させられるまで複数の期間Tにわたって同じ対(N1、N2)(つまり、図9における順序付けにおける測定点のうちの1つ)が適用される)、次に、ドレイン電流が所定の数(例えば、10)の期間Tにわたって測定されてから平均化される。
【0140】
図10は、例としての、本発明による特徴付けの方法を使用して測定された、トランジスタ2のI-V回路網を示している。
【0141】
図11を参照すると、タイミングダイアグラムが、第1の実施形態による方法の測定ステップS6として、ならびに、RFプレパルス9の3つの異なるRF電力レベルPavs1、Pavs2、およびPavs3にそれぞれ対応するI-V回路網の3つの測定領域Z1、Z2、およびZ3を伴う、測定されたI-V回路網の結果生じた曲線I(V)およびI(V)(ここで、Iはドレイン電流である)の例として、示されていることが見て取れる。
【0142】
各々の期間Tについて、RFプレパルス9は、トランジスタ2におけるトラップの電荷状態を固定するように、(Pavs1、Pavs2、およびPavs3のうち)所定の第1の変化の法則に従って定義された電力レベルNRFで、トランジスタ2のゲート2aに適用される。そのため、結果生じたRF信号が、トランジスタ2のドレイン2bにおいて発生させられる。
【0143】
その後、各々の期間Tについて、第1のDCパルス10がトランジスタ2のゲート2aに適用され、第2のDCパルス11がトランジスタ2のドレイン2bに適用され、2つのDCパルス10および11の第1のDCレベルN1および第2のDCレベルN2が、(例えば、図9に示されている順序付けと同様の順序付けに従って)所定の第2の変化の法則に従って定義される。
【0144】
各々のRF電力レベル(Pavs1、Pavs2、Pavs3)について、結果生じたRF電力が関連付けられ、それによって、3つの領域Z1、Z2、およびZ3を、一定の電力レベルとトラップの固定の電荷状態とで画定する。
【0145】
トラップの電荷状態を一定に保つために、I-V回路網をスイープするために使用されるパルスDC電圧N1およびN2のレベルが、電力レベルPavs1、Pavs2、およびPavs3を超えないことは、必須である。他の用語において、各々の電力レベル(Pavs1、Pavs2、Pavs3)において、入力V1および出力V2の移動域は、RFプレパルス9によって画定される領域と、その結果とに含まれることになる。
【0146】
(領域Z1の中心に対応する)バイアス点から、電力レベルPavs1に対応する領域Z1が、この領域Z1における変化するN1およびN2によって初めに調査され、次に、電力レベルPavs2に対応する領域Z2が、この領域Z2における変化するN1およびN2によって調査され、電力レベルPavs3に対応する領域Z3が、この領域Z3における変化するN1およびN2によって調査される。
【0147】
負荷インピーダンス8としての最適な負荷インピーダンスZload,optのステップS3の間の選択が、試験の下でトランジスタ2のI-V回路網全体を網羅することを可能にすることが、見て取れる。
【0148】
図12を参照すると、3つの異なる測定技術、つまり、既存のタインいつパルスの技術(白色の記号での曲線)、固定および最大レベルのRFプレパルスを伴う既存の二重パルスの技術(黒色の記号での曲線)、および、可変レベルのRFプレパルスを伴う本発明による特徴付けの方法(灰色の記号での曲線)で得られるI-V回路網の比較が見て取れる。
【0149】
したがって、次のことが分かる。
- 単一パルスのI-V回路網について、電流が他のI-V回路網と比較して概してより高い。これは、トラップの電荷状態が主にバイアス点によって固定されるため、前記電荷状態が低く見積もられるという事実のためである。
- 固定および最大レベルのRFプレパルスを伴う二重パルスのI-V回路網について、トラップの電荷状態は、高いVgs(Vgs=1.2V)において良好に考慮される。しかしながら、低いVgs(Vgs=-3.2V)において、トラップレベルが高すぎるため、電流レベルが低く見積もられる。
- 可変レベルのRFプレパルスを伴う本発明による特徴付けの方法であれば、電圧VgsおよびVdsが何であれ、トラップの電荷状態が良好に考慮される。低い電力において、トラップの電荷状態がバイアス点によって主に固定される。RF信号レベルが増加するにつれて、トラップレベルが増加し、電流において相当の低下をもたらす。
【0150】
それによって、特定のI-V回路網の点の測定の順序と関連付けられる可変レベルのRFプレパルスの使用に基づく本発明による測定技術は、トラップの電荷状態を動的に制御するように供し、トランジスタ2の現実的なI-V特性を得るように供する。
【0151】
高調波へのRF信号の追加と、より広い周波数帯にわたるRFプレパルスの変化の法則の適合とが、本発明の範囲から逸脱することなく同じく実施できることは、留意されるべきである。結果として、帯電サイクルの形の細かい調整が実施でき、その機能性をより表すことになる。
【0152】
本発明の範囲から逸脱することなく、小さい信号条件の下でのパラメータ(Sパラメータ)の測定がI-V特性の測定の間にも実施され得ることは、留意されるべきである。実際、4ポートのベクトル回路網分析器12の使用が、持続時間TMRFの間のSパラメータの追加の測定の間に使用される。
【0153】
図13を参照すると、本発明の第2の実施形態による特徴付けの方法の流れ図、つまり、試験の下でトランジスタ2の最終的な用途、および関連付けられる負荷インピーダンス8が分かっている場合の特徴付けの方法の流れ図が描写されているのが見て取れる。
【0154】
第2の実施形態による特徴付けの方法は、以下のこと、すなわち、
図5に示されているステップS1が、負荷インピーダンスZLOADのバイアス点の定義であるステップS1’で置き換えられていること、および、
図5に示されているステップS3が、負荷インピーダンスZLOADと関連付けられる圧縮レベルの決定であるステップS3’で置き換えられていること
を除いて、第1の実施形態の方法(図5に示されている)と同一である。
【0155】
ステップS1’の間、負荷インピーダンスZLOADは、試験の下でトランジスタ2の最終的な用途に依存して、使用者によって定義される。
【0156】
ステップS3’の間、トランジスタ2の圧縮レベルは、ステップS1’の間に定義された負荷インピーダンスZLOADによって課され、これは次に、ステップS4の間にRFプレパルスの第1の変化の法則を決定するように供する。
【0157】
図14を参照すると、タイミングダイアグラムが、第2の実施形態による方法の測定ステップS6例として、ならびに、RFプレパルス9の3つの異なるRF電力レベルPavs1、Pavs2、およびPavs3にそれぞれ対応するI-V回路網の3つの測定領域Z1、Z2、およびZ3を伴う、測定されたI-V回路網の結果生じた曲線I(V)およびI(V)の例として、示されていることが見て取れる。
【0158】
第1の実施形態(図11に示されている)と比較して、第2の実施形態では、負荷インピーダンス8および圧縮レベルが最終的な用途によって課されることを考えれば、第2の実施形態の最後の領域Z3(最後の電力レベルPavs3に対応する)では、I-V回路網全体を網羅することは可能ではない。このような場合、DCパルス10および11の振幅は、試験の下でトランジスタ2を損傷させる恐れなしでI-V回路網全体の測定を可能にするように、領域Z3におけるRF信号の振幅より大きくできる。
【0159】
記載されている具体的な実施形態が指示として提供されており、限定ではなく、本発明から逸脱することなく改良を行うことができることは、理解されるものである。
【符号の説明】
【0160】
1 テストベンチ
2 トランジスタ
2a ゲート
2b ドレイン
2c ソース
3 パルス無線(RF)発生器、RFパルスソース
4 第1のパルスDC電圧ソース
5 第2のパルスDC電圧ソース
6 第1のバイアスティ
6a コンデンサ
6b インダクタンスコイル
7 第2のバイアスティ
7a コンデンサ
7b インダクタンスコイル
8 負荷インピーダンス、出力負荷
9 RFプレパルス
10 第1のDCパルス
11 第2のDCパルス
12 ベクトル回路網分析器
13、14 結合器
15 出力負荷インピーダンス同調デバイス
16 計装用増幅器
17 防止するサーキュレータ
18 入力インピーダンス同調デバイス
19 I-V(電流-電圧)パルスシステム
C1、C2 曲線
RF信号の周波数
OUT ドレイン電流、出力電流
N1 高レベル、第1のDCレベル、入力
N2 高レベル、第2のDCレベル、出力
NRF 電力レベル
Pavs RF電力
T 共通の期間
T1 第1の持続時間
T2 第2の持続時間
TM 測定期間
TMRF 測定期間
V1 Vgs0に対するゲート電圧の移動域
V2 Vds0に対するドレイン電圧の移動域
V2、V2 最大出力電圧移動域
Vds0 バイアスドレインソース電圧
ドレイン電圧
Vgs0 バイアスゲート-ソース電圧
ゲート電圧
IN 第1のパルスDC電圧ソース4の出力電圧
Vinq 低レベル
LOAD 負荷インピーダンス8の値
OUT 第2のパルスDC電圧ソース5の出力電圧
Voutq 低レベル
RF パルスRF発生器3の出力電圧
RFP RF信号の振幅
Z1 電力レベルPavs1に対応する領域
Z2 電力レベルPavs2に対応する領域
Z3 電力レベルPavs3に対応する領域
load, opt 最適な負荷インピーダンス
φ RF信号の位相
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【国際調査報告】