(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-18
(54)【発明の名称】キャスターホイール減揺機構
(51)【国際特許分類】
B62B 5/00 20060101AFI20241010BHJP
【FI】
B62B5/00 G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523722
(86)(22)【出願日】2022-11-04
(85)【翻訳文提出日】2024-06-18
(86)【国際出願番号】 US2022048953
(87)【国際公開番号】W WO2023081351
(87)【国際公開日】2023-05-11
(32)【優先日】2021-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】599122905
【氏名又は名称】ラジオ・フライヤー・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Radio Flyer, Inc.
【住所又は居所原語表記】6515 West Grand Avenue, Chicago, Illinois 60707 United States
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100117640
【氏名又は名称】小野 達己
(72)【発明者】
【氏名】ロベロ,アゴスティーノ
【テーマコード(参考)】
3D050
【Fターム(参考)】
3D050AA01
3D050BB02
3D050DD03
3D050EE08
3D050EE15
3D050FF06
3D050KK11
(57)【要約】
乗用車両のキャスターホイール組立体のための減揺機構が提供される。減揺機構は、停止部と、第1のキャップと、第2のキャップと、付勢部材と、を有する。停止部は乗用車両のフレームの中に配置される。第1のキャップは停止部に当接する壁を有する。第2のキャップはキャスターホイール組立体のステムに当接する壁を有する。付勢部材は、第1のキャップに係合する第1の端部と、第2のキャップに係合する第2の端部と、を有する。付勢部材は第2のキャップに力を作用させ、それにより、キャスターホイール組立体を地面の方に押すようにステムに対して力を作用させ、それにより、キャスターホイール組立体のホイールが持ち上がって地面から離れるのを防止するのを支援する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームを有する乗用車両のキャスターホイール組立体のための減揺機構であって、前記キャスター組立体がステムを有し、前記減揺機構が、
前記乗用車両の前記フレーム内の開口部の中に設けられた停止部と、
第1のレシーバー、および、前記停止部に当接する壁、を有する第1のキャップであって、前記第1のキャップが前記フレーム内の前記開口部の中に位置する、第1のキャップと、
第2のレシーバー、および、前記ステムに当接する壁、を有する第2のキャップであって、前記第2のキャップが前記フレーム内の前記開口部の中に位置する、第2のキャップと、
第1の端部および第2の端部を有する付勢部材であって、前記付勢部材が前記フレーム内の前記開口部の中に位置し、前記第1の端部が前記第1のキャップの前記第1のレシーバー内で受けられ、前記第2の端部が前記第2のキャップの前記第2のレシーバー内で受けられ、前記付勢部材が前記第2のキャップに力を作用させ、それにより、前記キャスターホイール組立体を地面の方に押すように前記ステムに対して力を作用させ、それにより、前記キャスターホイール組立体のホイールが持ち上がって前記地面から離れるのを防止するのを支援する、付勢部材と、
を備える、減揺機構。
【請求項2】
前記第1のキャップが前記停止部に接触するように配置され、前記第2のキャップが前記キャスターホイール組立体の前記ステムに接触するように配置され、ばねが前記第1のキャップと前記第2のキャップとの間に配置される、請求項1に記載の減揺機構。
【請求項3】
前記停止部が前記フレーム内の孔の中に配置される、請求項1に記載の減揺機構。
【請求項4】
前記付勢部材が圧縮ばねである、請求項1に記載の減揺機構。
【請求項5】
前記停止部がリベットである、請求項1に記載の減揺機構。
【請求項6】
フレームを有する乗用車両のキャスターホイール組立体のための減揺機構であって、前記キャスター組立体がステムを有し、前記減揺機構が、
前記乗用車両用の前記フレーム内にある停止部と、
前記停止部に当接する壁を有する第1のキャップと、
前記ステムに当接する壁を有する第2のキャップと、
第1の端部および第2の端部を有する付勢部材であって、前記第1の端部が前記第1のキャップに係合し、前記第2の端部が前記第2のキャップに係合し、前記付勢部材が前記第2のキャップに力を作用させ、それにより、前記キャスターホイール組立体を地面の方に押すように前記ステムに対して力を作用させ、それにより、前記キャスターホイール組立体のホイールが持ち上がって前記地面から離れるのを防止するのを支援する、付勢部材と、
を備える、減揺機構。
【請求項7】
前記第1のキャップが第1のレシーバーを有し、前記付勢部材の前記第1の端部が前記第1のレシーバーの中に配置される、請求項6に記載の減揺機構。
【請求項8】
前記第2のキャップが第2のレシーバーを有し、前記付勢部材の前記第2の端部が前記第2のレシーバーの中に配置される、請求項6に記載の減揺機構。
【請求項9】
前記第1のキャップ、前記第2のキャップ、および前記付勢部材が、全て、前記乗用車両の前記フレーム内の前記開口部の中に位置する、請求項6に記載の減揺機構。
【請求項10】
前記付勢部材が圧縮ばねである、請求項6に記載の減揺機構。
【請求項11】
前記停止部がリベットである、請求項6に記載の減揺機構。
【請求項12】
孔が前記フレーム内に設けられ、前記停止部が前記フレーム内の前記孔の中に配置される、請求項6に記載の減揺機構。
【請求項13】
前記停止部が、前記フレーム内の前記開口部の中に、前記減揺機構のための上側限界を提供する、請求項6に記載の減揺機構。
【請求項14】
フレームを有する乗用車両用のキャスターホイール組立体のための減揺機構であって、前記キャスター組立体がステムを有し、前記減揺機構が、
前記乗用車両の前記フレーム内の孔を通って延在してさらに前記フレーム内の開口部の中を延在する停止部と、
前記停止部に当接する壁を有する第1のキャップと、
前記ステムに当接する壁を有する第2のキャップと、
第1の端部および第2の端部を有する付勢部材であって、前記第1の端部が前記第1のキャップに係合し、前記第2の端部が前記第2のキャップに係合し、前記付勢部材が前記第2のキャップに力を作用させ、それにより、前記キャスターホイール組立体を地面の方に押すように前記ステムに対して力を作用させ、それにより、前記キャスターホイール組立体のホイールが持ち上がって前記地面から離れるのを防止するのを支援する、付勢部材と、
を備える、減揺機構。
【請求項15】
前記第1のキャップが第1のレシーバーを有し、前記付勢部材の前記第1の端部が前記第1のレシーバーの中に配置される、請求項14に記載の減揺機構。
【請求項16】
前記第2のキャップが第2のレシーバーを有し、前記付勢部材の前記第2の端部が前記第2のレシーバーの中に配置される、請求項15に記載の減揺機構。
【請求項17】
前記第1のキャップ、前記第2のキャップ、および前記付勢部材が、全て、前記乗用車両の前記フレーム内の前記開口部の中に位置する、請求項16に記載の減揺機構。
【請求項18】
前記付勢部材が圧縮ばねである、請求項14に記載の減揺機構。
【請求項19】
前記停止部がリベットである、請求項14に記載の減揺機構。
【請求項20】
前記停止部が、前記フレーム内の前記開口部の中に、前記減揺機構のための上側限界を提供する、請求項14に記載の減揺機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、2021年11月5日に出願した米国仮特許出願63/276,013号の利益を主張するものであり、この出願は、参照により本明細書に明確に組み込まれ、本明細書の一部をなす。
【0002】
[0002]本主題は、減揺機構(anti-oscillation mechanism)に関し、より詳細には、キャスターホイールのための減揺機構に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]減揺機構は、当業界で知られている。先行技術によるそのような機構は、いくつかの利点を提供するが、それにもかかわらず、いくつかの制限を有する。本開示は、先行技術のこれらの制限および他の欠点のいくつかを克服し、これまで利用できなかった新たな特徴を提供しようとする。本開示の特徴および利点の完全な議論は、添付図面を参照して進める以下の詳細な説明へ後ろ倒しされる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0004]本開示の特定の態様によれば、開示される主題の技術は、乗用車両のための減揺機構に関する。
[0005]本開示の技術は、フレームを有する乗用車両のキャスターホイール組立体のための減揺機構にさらに関し、キャスター組立体はステムを有し、減揺機構は、乗用車両のフレーム内の開口部の中に設けられた停止部と、第1のレシーバー、および、停止部に当接する壁、を有する第1のキャップであって、第1のキャップはフレーム内の開口部の中に位置する、第1のキャップと、第2のレシーバー、および、ステムに当接する壁、を有する第2のキャップであって、第2のキャップはフレーム内の開口部の中に位置する、第2のキャップと、第1の端部および第2の端部を有する付勢部材であって、付勢部材はフレーム内の開口部の中に位置し、第1の端部は第1のキャップの第1のレシーバー内で受けられ、第2の端部は第2のキャップの第2のレシーバー内で受けられ、付勢部材は第2のキャップに力を作用させ、それにより、キャスターホイール組立体を地面の方に押すようにステムに対して力を作用させ、それにより、キャスターホイール組立体のホイールが持ち上がって地面から離れるのを防止するのを支援する、付勢部材と、を備える。
【0005】
[0006]本開示の技術は、フレームを有する乗用車両のキャスターホイール組立体のための減揺機構にさらに関し、キャスター組立体はステムを有し、減揺機構は、乗用車両用のフレーム内にある停止部と、停止部に当接する壁を有する第1のキャップと、ステムに当接する壁を有する第2のキャップと、第1の端部および第2の端部を有する付勢部材であって、第1の端部は第1のキャップに係合し、第2の端部は第2のキャップに係合し、付勢部材は第2のキャップに力を作用させ、それにより、キャスターホイール組立体を地面の方に押すようにステムに対して力を作用させ、それにより、キャスターホイール組立体のホイールが持ち上がって地面から離れるのを防止するのを支援する、付勢部材と、を備える。
【0006】
[0007]本開示の技術は、フレームを有する乗用車両用のキャスターホイール組立体のための減揺機構にさらに関し、キャスター組立体はステムを有し、減揺機構は、乗用車両のフレーム内の孔を通って延在してさらにフレーム内の開口部の中を延在する停止部と、停止部に当接する壁を有する第1のキャップと、ステムに当接する壁を有する第2のキャップと、第1の端部および第2の端部を有する付勢部材であって、第1の端部は第1のキャップに係合し、第2の端部は第2のキャップに係合し、付勢部材は第2のキャップに力を作用させ、それにより、キャスターホイール組立体を地面の方に押すようにステムに対して力を作用させ、それにより、キャスターホイール組立体のホイールが持ち上がって地面から離れるのを防止するのを支援する、付勢部材と、を備える。
【0007】
[0008]本開示の技術は減揺機構にさらに関し、第1のキャップは停止部に接触するように配置され、第2のキャップはキャスターホイール組立体のステムに接触するように配置され、ばねが第1のキャップと第2のキャップとの間に配置される。
【0008】
[0009]本開示の技術は、減揺機構にさらに関し、停止部はフレーム内の孔の中に配置される。
[0010]本開示の技術は、減揺機構にさらに関し、付勢部材は圧縮ばねである。
【0009】
[0011]本開示の技術は、減揺機構にさらに関し、停止部はリベットである。
[0012]本開示の技術は、減揺機構にさらに関し、第1のキャップは第1のレシーバーを有し、付勢部材の第1の端部は第1のレシーバーの中に配置される。
【0010】
[0013]本開示の技術は、減揺機構にさらに関し、第2のキャップは第2のレシーバーを有し、付勢部材の第2の端部は第2のレシーバーの中に配置される。
[0014]本開示の技術は、減揺機構にさらに関し、第1のキャップ、第2のキャップ、および付勢部材は、全て、乗用車両のフレーム内の開口部の中に位置する。
【0011】
[0015]本開示の技術は、減揺機構にさらに関し、孔がフレーム内に設けられ、停止部はフレーム内の孔の中に配置される。
[0016]本開示の技術は、減揺機構にさらに関し、停止部は、フレーム内の開口部の中に、減揺機構のための上側限界を提供する。
【0012】
[0017]主題技術の他の実施形態および構成は、主題技術の様々な構成が例示によって図示および説明されている以下の詳細な説明から当業者に容易に理解されるであろうと理解される。お気づきとなるように、主題技術は、他の構成および異なる構成が可能であり、そのいくつかの詳細は、様々な他の態様において修正可能であり、全ては主題技術の範囲から逸脱しない。したがって、図面および詳細な説明は、本質的に例示であるとみなされるべきであり、限定とみなされるべきではない。
【0013】
[0018]本開示を理解するために、次に、本開示は、本開示の実施形態が図示される添付図面を参照して例によって説明され、下記説明と共に、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成し、本開示の原理を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】[0019]本開示による減揺機構を有するワゴンを示す正面斜視図である。
【
図2】[0020]本開示による減揺機構を有する
図1のワゴンを示す拡大正面斜視図である。
【
図3】[0021]本開示による減揺機構を有する
図1のワゴンを示す部分透視正面斜視図である。
【
図4】[0022]本開示による減揺機構を示す分解斜視図である。
【
図5】[0023]本開示による減揺機構を有する
図1のワゴンの一部分の一実施形態を示す斜視図である。
【
図6】[0024]本開示による減揺機構を有する
図1のワゴンを示す部分断面正面図である。
【
図7】[0025]本開示による減揺機構を有する
図1のワゴンを示す部分断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[0026]1つまたは複数の実装形態で、各図の描かれる構成要素の全てが必要である可能性があるわけではなく、1つまたは複数の実装形態は図に示されない追加の構成要素を含むことができる。構成要素の配置構成および種類の変形形態が本開示の範囲から逸脱することなく作られ得る。本開示の範囲内で、追加の構成要素、異なる構成要素、またはより少ない構成要素が利用され得る。
【0016】
[0027]本開示は多くの異なる形態における実施形態の余地があるが、本開示は本開示の原理の例示とみなされるべきであり、本開示の幅広い態様を図示の実施形態に限定することは意図されないという理解の下で、図面に示されており、本明細書中で詳細な好ましい実施形態において説明される。図面に示された特徴は、必ずしも原寸に比例せず、一実施形態の特徴は、本明細書中に明示的に述べられていない場合でも、当業者が認識する他の実施形態で用いられてもよいことに留意されたい。さらに、よく知られている構成要素および加工技術の説明は、本開示の実施形態を不必要に曖昧にしないように省略され得る。本明細書中に使用される例は、本開示を実施することができるやり方の理解を助け、さらに、当業者が本開示の実施形態を実施することを可能にすることを目的とするものにすぎない。したがって、本明細書中の例および実施形態は、添付の特許請求の範囲および適用法によってもっぱら定められる本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0017】
[0028]概して、本開示は、キャスターホイール組立体12のための減揺機構10の種々の実施形態を説明する。一実施形態では、キャスターホイール12および減揺機構10は、ワゴン20などの乗用車両20のために利用される。一実施形態では、ワゴン20は、ハウジング22とも称されるフレーム22と、2つの前方キャスターホイール組立体12と、中実後方アクスル28を必須とするわけではないが通常は中実後方アクスル28を用いて接続された、2つの後方ホイール26と、プルハンドル30と、を有する。ワゴンを用いる場合、通常は2つの前方キャスターホイール組立体12が存在することを理由として、通常は2つの減揺機構10が存在し、1つの減揺機構10が各々のキャスターホイール組立体12のためのものである。
【0018】
[0029]
図3および
図4を参照すると、各キャスターホイール組立体12は、概して、ホイール32と、フォーク34と、ステム36と、を備える。一実施形態では、キャスターホイール組立体12のステム36は、ステム36の頂部端部40の方にある溝38を有する。一実施形態では、ステム36は、フレーム22の管の中などの、フレーム22内の開口部52の中に位置する。加えて、軸受筒42が、キャスターホイール組立体12をワゴン20のフレーム22に固定するために提供される。一実施形態では、軸受筒42は、フレーム22の管44の中でキャスターホイール組立体12のステム36を枢動可能に固定し、別の実施形態では、軸受筒42のフランジ46が、ワゴンフレーム22からキャスターホイール組立体12が変位させられるのを防止するのを支援するためにワゴンフレーム22に固定される。一実施形態では、軸受筒42は、ばねのようにステム36の溝38に係合するフィンガー48を有する。軸受筒42は、通常、キャスターホイール組立体12のステム36の上に嵌め込まれて、ステム36の溝38に対してフィンガー48を係合させることにより、スナップ嵌合手法でステム36の上に「係止」される。したがって、ステム36は軸受筒42の内径部50の中で回転することができる。さらに、ステム36および軸受筒42は、フレーム22の管44内の開口部52などの、フレーム22内の開口部52の中に嵌め込まれる。軸受筒42は、通常、キャスターホイール組立体12をフレーム22に固定するために開口部52の中に圧入されるように設計される。しかし、一実施形態では、軸受筒42のフランジ46は、フレーム22からキャスターホイール組立体12が外れるのを防止するのをさらに支援するために、固定具を用いてフレーム22に固定される。好適には、各キャスターホイール組立体12を地面の方におよびフレーム22から離れる方向に別個に付勢するために別個の減揺機構10が各キャスターホイール組立体20のために提供される。
【0019】
[0030]図を参照すると、また最初に
図3および4を参照すると、減揺機構10の実施形態が示される。一実施形態では、減揺機構10は、停止部60と、第1のキャップ62と、付勢部材64と、第2のキャップ66と、を備える。
図3、
図6、および
図7に示されるように、減揺機構10はキャスターホイール組立体12のステム36の上に着座する。軸受筒42のフィンガー48とステム36の溝38との間の公差の不一致のためにさらにはフレーム22自体の公差のばらつきのために、キャスターホイール組立体12のステム36はある程度の遊びを有することができ、軸受筒42の内径部50の中でおよびフレーム22の開口部52の中で長手方向にわずかに動くことが可能となり得る。したがって、減揺機構10は、キャスターホイール組立体12のステム36に対して下向きの付勢力または力を提供し、それにより、キャスターホイール組立体12を地面の方に押し、それにより、キャスターホイール組立体12のホイール32が持ち上がって地面から離れるのを防止するのを支援する。
【0020】
[0031]
図4~
図7を参照すると、一実施形態では、停止部60がフレーム22の開口部52の中に設けられる。一実施形態では、停止部60はリベットである。一実施形態では、孔68がフレーム22の中に設けられ、停止部60が孔68を通して挿入されてフレーム22内の開口部52の中の定位置で固定される。停止部60は、減揺機構10のための上側限界を提供する。
【0021】
[0032]
図3~
図4および
図6~
図7に示されるように、一実施形態では、第1のキャップ62は停止部60に隣接するように設けられる。別の実施形態では、第1のキャップ62は、減揺機構10のための異なる構造および機能を提供することができる。一実施形態では、第1のキャップ62は付勢部材64の第1の端部72のためのリテーナを動作させる。別の実施形態では、第1のキャップ62は付勢部材64の第1の端部72のための停止部として動作する。
図6および
図7に示される第1のキャップ62を参照すると、第1のキャップ62は、付勢部材64の第1の端部72を受けるための、付勢部材64の第1の端部72を保持するための、さらには、付勢部材64の第1の端部72のための停止部として動作するための、レシーバー70を有する。第1のキャップ62は、停止部60に当接する壁74をさらに有する。一実施形態では、第1のキャップ62はフレーム内の開口部の中に位置する。
【0022】
[0033]さらに
図3~
図4および
図6~
図7に示されるように、一実施形態では、第2のキャップ66はキャスターホイール組立体12のステム36の頂部端部40に隣接するように設けられる。別の実施形態では、第2のキャップ66は、減揺機構10のための異なる構造および機能を提供することもできる。一実施形態では、第2のキャップ66は付勢部材64の第2の端部76のためのリテーナとして動作する。別の実施形態では、第2のキャップ66は付勢部材64の第2の端部76のための停止部として動作する。
図6および
図7に示される第2のキャップ66を参照すると、第2のキャップ66は、付勢部材64の第2の端部76を受けるための、付勢部材64の第2の端部76を保持するための、さらには、付勢部材64の第2の端部76のための停止部として動作するための、レシーバー78を有する。第2のキャップ66は、キャスターホイール組立体12のステム26の頂部端部40に当接する壁78をさらに有する。第2のキャップ66の壁78は平坦な幾何形状を有することができるか、またはステム26の頂部端部40に対して対合する幾何形状を有することもできる。一実施形態では、第2のキャップ66はフレーム内の開口部の中に位置する。
【0023】
[0034]一実施形態では、付勢部材64はばねである。さらに、好ましい実施形態では、付勢部材64は圧縮ばねである。付勢部材64は、通常、第1のキャップ64および第2のキャップ66の両方に力を作用させるが、第1のキャップ64が停止部60に接触するように位置することから、付勢部材64は、床に対してステム26およびひいてはキャスターホイール組立体12の全体を押し込むことを目的として、ステム26に対して第2のキャップ66を下方に押すように動作する。一実施形態では、付勢部材64はフレーム内の開口部の中に位置する。
【0024】
[0035]本明細書において上で詳細される実施形態は、完全にまたは部分的に、説明される任意の代替的実施形態と組み合わされ得る。
[0036]単数形の要素の言及は、具体的に述べられていない限り「1つおよびただ1つ」を意味するのではなく、むしろ「1つまたは複数の」を意味することが意図される。「いくつかの」という用語は、1つまたは複数を指す。下線付きおよび/またはイタリック体の見出しおよび小見出しは、便宜のためだけに使用され、主題技術を限定するものではなく、主題技術の説明の解釈に関連して言及されない。第1および第2等などの関連用語が、そのような実体間または行為間の何らかの実際のそのような関係または順序を必ずしも必要とすることなくまたは示唆することなく、ある実体または行為を別のものと区別するために使用され得る。当業者に知られているまたは後で知られることになるこの開示全体にわたって説明される様々な構成の要素の全ての構造的および機能的均等物は、参照により本明細書に明示的に組み込まれ、主題技術によって包含されることが意図される。また、本明細書で開示されたものはどれも、そのような開示が上記説明に明示的に記載されているかどうかに関わらず、公衆に提供されることが意図されたものではない。
【0025】
[0037]上記の説明を考察することにより当業者には、本開示に対しての多くの修正形態が明らかとなる。本開示の好ましい実施形態は、本明細書では、本開示を実行することにおいて発明者によって知られる最良の形態を含めて、説明される。示される実施形態が単に例示であり、本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではないことを理解されたい。
【0026】
[0038]いくつかの代替実施形態および例が本明細書中で説明および図示されてきた。当業者は、個々の実施形態の特徴、構成要素の可能な組合せおよび変形を理解するであろう。当業者は、実施形態のいずれかが、本明細書に開示された他の実施形態との任意の組合せで与えられてもよいことをさらに理解するであろう。さらに、本明細書中で使用されるとき、「第1の」、「第2の」、「第3の」、および「第4の」という用語は、例示のためだけのものであり、実施形態を少しも限定するものではない。さらに、本明細書中で使用されるとき、「複数」という用語は、必要に応じて、無限数まで択一的または接続的に2以上の任意の数を示す。さらに、本開示と特許請求の範囲の両方において、本明細書中で使用されるとき、「有する」という用語は、オープンエンド形式で利用される。
【0027】
[0039]本明細書で使用されるとき、一連の項目に先行する「少なくとも1つ」というフレーズは、項目のいずれかを分離する「および」または「または」という用語と共に、リストをこのリストの各要素(すなわち、各項目)ではなく全体として修飾する。「少なくとも1つ」というフレーズは、少なくとも1つの項目の選択を必要とはせず、むしろ、このフレーズは、項目のうちのいずれか1つの少なくとも1つ、および/または項目の任意の組合せのうちの少なくとも1つ、および/または各項目の少なくとも1つを含む意味を可能にする。例として、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」または「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」というフレーズは、Aのみ、Bのみ、またはCのみ、A、B、およびCの任意の組合せ、ならびに/あるいはA、B、およびCのそれぞれのうちの少なくとも1つをそれぞれ指す。
【0028】
[0040]「含む、備える」、「有する」などの用語が明細書または特許請求の範囲内で使用される限り、そのような用語は、「含む、備える」が請求項内の移行語として用いられるときに解釈されるように「含む、備える(comprise)」という用語に類似したやり方で包括的であることが意図される。一態様、態様、別の態様、いくつかの態様、1つまたは複数の態様、一実施、実施、別の実施、いくつかの実施、1つまたは複数の実施、一実施形態、実施形態、他の実施形態、いくつかの実施形態、1つまたは複数の実施形態、一構成、構成、別の構成、いくつかの構成、1つまたは複数の構成、主題技術、本開示(the disclosure)、本開示(the present disclosure)、これの他の変形例等などのフレーズは、便宜上のためであり、そのようなフレーズに関連した開示が主題技術に不可欠であること、またはそのような開示が主題技術の全ての構成に適用されることを示唆しない。そのようなフレーズに関連した開示は、全ての構成、あるいは1つまたは複数の構成に当てはまり得る。そのようなフレーズに関連した開示は、1つまたは複数の例を提供することができる。態様またはいくつかの態様などのフレーズは、1つまたは複数の態様を言及することができ、逆も同じであり、これは、他の前述のフレーズに同様に当てはまる。
【0029】
[0041]単数形の要素の言及は、具体的に述べられていない限り「1つおよびただ1つ」を意味するのではなく、むしろ「1つまたは複数の」を意味することが意図される。「いくつかの」という用語は、1つまたは複数を指す。下線付きおよび/またはイタリック体の見出しおよび小見出しは、便宜のためだけに使用され、主題技術を限定するものではなく、主題技術の説明の解釈に関連して言及されない。第1および第2等などの関連用語が、そのような実体間または行為間の何らかの実際のそのような関係または順序を必ずしも必要とすることなくまたは示唆することなく、ある実体または行為を別のものと区別するために使用され得る。当業者に知られているまたは後で知られることになるこの開示全体にわたって説明される様々な構成の要素の全ての構造的および機能的均等物は、参照により本明細書に明示的に組み込まれ、主題技術によって包含されることが意図される。また、本明細書で開示されたものはどれも、そのような開示が上記説明に明示的に記載されているかどうかに関わらず、公衆に提供されることが意図されたものではない。請求項の要素のいずれも、この要素が「~のための手段」というフレーズを用いて明示的に記載されていない限り、または方法の請求項の場合には、要素が「~のためのステップ」というフレーズを用いて記載されていない限り、米国特許法第112条第6パラグラフの規定の下で解釈されるべきではない。
【0030】
[0042]本明細書は、多くの具体例を含むが、これらは権利主張され得るものの範囲に対する限定と解釈されるべきではなく、むしろ主題事項の特定の実施の説明と解釈されるべきである。別々の実施形態の文脈で本明細書に記載されるいくつかの特徴は、単一の実施形態で組み合わせて実施することもできる。逆に、単一の実施形態の文脈で説明される様々な特徴は、複数の実施形態で別々に、または任意の適切なサブコンビネーションで実施することもできる。また、特徴はいくつかの組合せで働くものとして、およびさらに当初にそのように権利主張されたものとして上述され得るが、場合によっては、権利主張された組合せからの1つまたは複数の特徴は、組合せから削除されてもよく、権利主張された組合せがサブコンビネーションまたはサブコンビネーションの変形例に向けられてもよい。
【0031】
[0043]発明の名称、背景、図面の簡単な説明、要約、および図面は、これによって本開示に組み込まれ、限定的な説明としてではなく、本開示の実例として与えられる。それらは、特許請求の範囲の範囲または意味を限定するために使用されないとの理解の下で提出されている。加えて、詳細な説明では、説明は実例を与え、様々な特徴が本開示を合理化する目的で様々な実施において一緒にグループ化されていることが理解できる。開示の方法は、請求項に記載された主題が、各請求項において明示的に列挙されているものよりも多くの特徴を必要とするという意図を表すものとして解釈されるべきではない。むしろ、特許請求の範囲が表すように、発明の主題は、単一の開示された構成または動作の全ての特徴よりも少ない。特許請求の範囲は、これによって詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、別々に権利主張される主題として独立して存在する。
【0032】
[0044]本開示はその趣旨または中心的特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で具体化されてもよいことが理解されよう。したがって、本例および本実施形態は、全ての点で例示としてみなされ、限定としてはみなされず、特許請求の範囲は、本明細書に与えられた詳細に限定されるべきではない。したがって、特定の実施形態が図示および説明されてきたが、本開示の趣旨から大きく逸脱することなく多数の修正形態に想到し、保護範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0033】
[0045]さらに、特許請求の範囲は、本明細書に記載された態様に限定されることは意図されず、文言上の特許請求の範囲と一致する完全な範囲に一致し、全ての法的な均等物を包含すべきである。それにもかかわらず、請求項のどれも、適用可能な特許法の要件を満足することができない主題事項を包含することは意図されず、それらは、そのように解釈されるべきではない。
【国際調査報告】