(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-18
(54)【発明の名称】改良された封止性能を有する射出成形はんだヘッド
(51)【国際特許分類】
H01L 21/60 20060101AFI20241010BHJP
【FI】
H01L21/92 621A
H01L21/92 604Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523847
(86)(22)【出願日】2022-11-09
(85)【翻訳文提出日】2024-04-21
(86)【国際出願番号】 EP2022081330
(87)【国際公開番号】W WO2023088756
(87)【国際公開日】2023-05-25
(32)【優先日】2021-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390009531
【氏名又は名称】インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MACHINES CORPORATION
【住所又は居所原語表記】New Orchard Road, Armonk, New York 10504, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100112690
【氏名又は名称】太佐 種一
(74)【代理人】
【識別番号】100120710
【氏名又は名称】片岡 忠彦
(74)【復代理人】
【識別番号】100091568
【氏名又は名称】市位 嘉宏
(72)【発明者】
【氏名】羽田 さゆり
(72)【発明者】
【氏名】青木 豊広
(72)【発明者】
【氏名】久田 隆史
(72)【発明者】
【氏名】山道 新太郎
(57)【要約】
ウェーハの上面に位置するビアホールにはんだ材料を注入するための装置が提供される。本装置は、ウェーハの上面に接触するための接触面と、ビアホールへ注入ヘッドを通してはんだ材料を注入するための少なくとも1つの開口とを有する注入ヘッドを含む。本装置は、ビアホールからガスを排出するために、注入ヘッドに接続された排気デバイスをさらに含む。注入ヘッドは、ウェーハの上面に接触する接触面の縁辺上に面取り部を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェーハの上面に位置するビアホールにはんだ材料を注入するための装置であって、前記装置は:
前記ウェーハの前記上面に接触するための接触面と、前記ビアホールへ前記注入ヘッドを通して前記はんだ材料を注入するための少なくとも1つの開口とを有する注入ヘッドと、
前記ビアホールからガスを排出するために、前記注入ヘッドに接続された排気デバイスと、を備え、
前記注入ヘッドは、前記ウェーハの前記上面に接触する接触面の縁辺上に面取り部を有する、装置。
【請求項2】
前記注入ヘッドは、前記ビアホールへ前記注入ヘッドの1つまたは複数のはんだ槽を通して前記はんだ材料を注入するための複数の開口を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記開口の各々が共通のはんだ槽に接続される、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記開口の各々は、複数のはんだ槽のそれぞれの1つに接続される、請求項1または2に記載の装置。
【請求項5】
前記面取り部は、前記注入ヘッドの外周上および前記少なくとも1つの開口の周囲にある、請求項1または2に記載の装置。
【請求項6】
前記面取り部は、移動の順方向において、前記注入ヘッドの後続縁辺上にある、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記注入ヘッドは、前記少なくとも1つの開口に近接する低平均粗さ域と、前記低粗さ域を取り囲む高平均粗さ域とを含み、前記低平均粗さ域が前記高平均粗さ域よりも低い平均粗さを有する、請求項1または2に記載の装置。
【請求項8】
前記注入ヘッドの前記開口は、少なくとも第1の開口および第2の開口を含む、請求項1または2に記載の装置。
【請求項9】
前記第2の開口の面積は、前記第1の開口の面積よりも小さい、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記はんだ材料が、第1のはんだ材料と、前記第1のはんだ材料とは異なる第2のはんだ材料とを含み、前記第1のはんだ材料は前記第1の開口に注入され、前記第2のはんだ材料は前記第2の開口に注入されて、前記第1のはんだ材料および前記第2のはんだ材料を含むはんだバンプを形成する、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記第1の開口および前記第2の開口に異なる充填圧力が使用される、請求項8に記載の装置。
【請求項12】
前記面取りされた部分が直線状縁辺で構成される、請求項1または2に記載の装置。
【請求項13】
前記面取りされた部分がアールを付けた部分を含む、請求項1または2に記載の装置。
【請求項14】
前記注入ヘッドは異なる粗さを有し、粗面、および前記粗面を取り囲む平滑面を含む、請求項1または2に記載の装置。
【請求項15】
前記注入ヘッドは、少なくとも1つの開口に接触する少なくとも1つの面取り部を含む、請求項1または2に記載の装置。
【請求項16】
ウェーハの上面に位置するビアホールにはんだ材料を注入するための方法であって、前記方法は:
排気デバイスによってガスを前記ビアホールから排出することと、
前記排気デバイスに接続され、かつ前記ウェーハの前記上面に接触するための接触面と、はんだバンプを形成するためのはんだ注入用の少なくとも1つの開口とを有する注入ヘッドによって、前記はんだ材料を前記ビアホールへ注入することと、
前記はんだバンプを意図した高さまで削るために、前記はんだバンプの上に前記注入ヘッドの縁辺の面取り部を移動させるように、前記注入ヘッドを移動することと、を含む方法。
【請求項17】
前記注入ヘッドは、1つまたは複数のはんだバンプを形成するためにはんだ注入用の複数の開口を有する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記はんだバンプは、他のはんだバンプに対するはんだ高さのばらつきを低減するために削られる、請求項16または17に記載の方法。
【請求項19】
前記注入ヘッドの前記開口は、少なくとも第1の開口および第2の開口を含み、前記第1の開口および前記第2の開口に異なる充填圧力が使用される、請求項16または17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、集積回路に関し、より詳細には、改良された封止性能を有する射出成形はんだヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
射出成形はんだ(IMS:Injection Molded Solder)技術は、電子パッケージ化分野におけるはんだバンプ技術である。この技術では、はんだバンプは、シリコンのウェーハ上のフォトレジスト層に形成されたビアに溶融はんだを注入することによって作成される。
【0003】
IMSでのファイン・ピッチのバンプの課題の1つは、はんだバンプ高さのばらつきである。バンプのピッチが小さくなると、バンプの高さも減少する。したがって、数ミクロンのレベルのわずかな高さのばらつきでさえも、重要なものとなる。バンプの高さのばらつきは、電気的短絡、相互接続部のはんだ濡れ不良、および他の機械的不具合につながる。
【0004】
IMSヘッドは、薄いPTFEシートで覆われたゴム製である。IMSヘッドの表面解析を行った結果、IMSヘッドの面粗さは、室温で数十ミクロンにもなりうることが判明した。はんだバンプの高さは、IMSヘッド面によって溶融はんだを削ること(scraping)により決まるので、ヘッドの面粗さが、はんだバンプの高さのばらつきに直接、反映される。
【0005】
ファイン・ピッチのIMSの別の課題は、ビア内の欠けているはんだである。小さな穴への溶融はんだの注入は、溶融はんだの表面張力およびビア内の残余ガス圧力のためにますます困難になる。
【0006】
この課題に対する解決策の一つは、注入圧力を高めることである。しかしながら、注入圧力を高くすると、はんだ漏れを防止するためにヘッドにかける負荷も高くする必要がある。負荷を増加させると、真空の封止性が改良されるので、ビア内の残余ガス圧力が低減する。しかしながら、負荷が高くなると、ヘッドとウェーハとの間の摩擦力が大きくなり、ヘッドのゴムの劣化が早まる。
【発明の概要】
【0007】
本発明の態様によれば、ウェーハの上面に位置するビアホールにはんだ材料を注入する装置が提供される。本装置は、ウェーハの上面に接触するための接触面と、ビアホールへ注入ヘッドを通してはんだ材料を注入するための少なくとも1つの開口とを有する注入ヘッドを含む。本装置は、ビアホールからガスを排出するために、注入ヘッドに接続された排気デバイスをさらに含む。注入ヘッドは、ウェーハの上面に接触する接触面の縁辺上に面取り部を有する。
【0008】
本発明の別の態様によれば、ウェーハの上面に位置するビアホールにはんだ材料を注入する装置が提供される。本装置は、ウェーハの上面に接触するための接触面と、注入ヘッドの1つまたは複数のはんだ槽からビアホールへはんだ材料を注入するための複数の開口とを有する注入ヘッドを含む。本装置は、ビアホールからガスを排出するために、注入ヘッドに接続された排気デバイスをさらに含む。注入ヘッドは、ウェーハの上面と接触する接触面の縁辺上の面取り部と、複数の開口の少なくとも1つと接触する少なくとも1つの面取り部とを有する。
【0009】
本発明の別の態様によれば、ウェーハの上面に位置するビアホールにはんだ材料を注入するための方法が提供される。本方法は、排気デバイスによってビアホールからガスを排出することを含む。本方法は、さらに、排気デバイスに接続され、かつウェーハの上面に接触するための接触面と、はんだバンプを形成するために、はんだ注入用の少なくとも1つの開口とを有する注入ヘッドによって、はんだ材料をビアホールへ注入することを含む。本方法はまた、はんだバンプを意図した高さまで削るために、はんだバンプの上に注入ヘッドの縁辺の面取り部を移動させるように、注入ヘッドを移動させることを含む。
【0010】
本発明の別の態様によれば、ウェーハの上面に位置するビアホールにはんだ材料を注入するための方法が提供される。本方法は、排気デバイスによってビアホールからガスを排出することを含む。本方法は、さらに、排気デバイスに接続され、かつウェーハの上面に接触するための接触面と、1つまたは複数のはんだバンプを形成するためのはんだ注入用の複数の開口とを有する注入ヘッドによって、はんだ材料をビアホールへ注入することを含む。本方法は、1つまたは複数のはんだバンプを意図した高さまで削るために、1つまたは複数のはんだバンプの上に注入ヘッドの縁辺の面取り部を移動させるように、注入ヘッドを移動することも含む。
【0011】
これらおよび他の特徴や利点は、添付図面との関連で読まれる、例示的な実施形態の以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0012】
以下の説明は、好ましい実施形態の詳細を、以下の図を参照して記載する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施形態による、例示的なコンピューティング・デバイスを示すブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態による、半導体デバイス上の例示的な射出成形はんだ(IMS)ヘッドを示す図である。
【
図3】本発明の実施形態による、
図2のIMSヘッドの底面図を示す図である。
【
図4】本発明の実施形態による、
図2のIMSヘッドの別の底面図を示す図である。
【
図5】本発明の実施形態による、
図2のIMSヘッドのさらに別の底面図を示す図である。
【
図6】本発明の実施形態による、
図2のIMSヘッドのさらに別の底面図を示す図である。
【
図7】本発明の実施形態による、IMSヘッドの変更された後端部を示す図である。
【
図8】本発明の実施形態による、IMSヘッドの別の変更された後端部を示す図である。
【
図9】本発明の実施形態による、IMSヘッドの別の変更された後端部を示す図である。
【
図10】本発明の実施形態による、IMSヘッドの別の変更された後端部を示す図である。
【
図11】本発明の実施形態による、IMSヘッドの別の変更された後端部を示す図である。
【
図12】本発明の実施形態による、IMSヘッドの低摩擦層を示す図である。
【
図13】本発明の実施形態による、ウェーハの上面に位置するビアホールにはんだ材料を注入するための例示的な方法を示すフロー図である。
【
図14】本発明の実施形態による、ウェーハの上面に位置するビアホールにはんだ材料を注入するための別の例示的な方法を示すフロー図である。
【
図15】本発明の実施形態による、
図2のIMSヘッドのさらに別の底面図を示す図である。
【
図16】本発明の実施形態による、1つのはんだ注入スリットと1つの真空印加スリットとを有する、
図4の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態は、改良された封止性能を有する射出成形はんだ(IMS)ヘッドに関する。
【0015】
原IMSヘッドは、矩形状の縁辺を有する。面取りは縁辺で局所的に垂直応力を増加させるため、面取りすることによって、ヘッドの縁辺での封止が改良できることが分かった。本発明の1つまたは複数の実施形態は、面取り縁辺を使用して、背景技術の項で説明した上記2つの課題を解決する。
【0016】
はんだバンプ高さのばらつきに関して、高水準の真空がはんだバンプ高さのばらつきを改良すると判定されたため、本発明の実施形態では、面取りされた縁辺を適用してヘッドとウェーハとの間の空間を封止し、真空性能を向上させる。また、接触圧力が高いほどバンプ高さのばらつきが改良されることも判定された。面取りされた縁辺の高い垂直応力は、削ることによって溶融はんだを平らにすることにも使用できる。
【0017】
ビア内の欠けているはんだに関して、本発明の実施形態は、ビア内の欠けているはんだを補正するために第2の注入スリットを加える。第2の注入スリットを作用させるためには、高水準の真空が必要とされるため、本発明の実施形態では、優れた封止性を得るために縁辺を面取りする。本発明の実施形態はまた、異なる粗さを有するヘッド表面を作成し、良好なコンダクタンスのための粗面、および良好な封止性のための平滑面を作成する。
【0018】
図1は、本発明の実施形態による、例示的なコンピューティング・デバイス100を示すブロック図である。コンピューティング・デバイス100は、集積回路製造ラインまたは製造ライン部分を制御するために使用できる。このコンピューティング・デバイス100は、改良された封止性能を有する射出成形はんだヘッドを提供するように構成される。
【0019】
コンピューティング・デバイス100は、本明細書に記載の機能を行うことができる不特定型のコンピュテーションまたはコンピュータのデバイスとして具現化してもよく、このデバイスは、制限されないが、コンピュータ、サーバ、ラック・ベースのサーバ、ブレード・サーバ、ワークステーション、デスクトップ・コンピュータ、ラップトップ・コンピュータ、ノートブック・コンピュータ、タブレット・コンピュータ、モバイル・コンピューティング・デバイス、ウェアラブル・コンピューティング・デバイス、ネットワーク器具、ウェブ器具、分散型コンピューティング・システム、プロセッサ・ベースのシステム、または家電デバイス、あるいはその組合せを含む。追加または代替として、コンピューティング・デバイス100は、1つもしくは複数のコンピュータ・スレッド、メモリ・スレッド、または他のラック、スレッド、コンピューティング・シャーシ、または物理的に個別単位のコンピューティング・デバイスの他の構成要素として具現化されてもよい。
図1に示すように、コンピューティング・デバイス100は、プロセッサ110、入出力サブシステム120、メモリ130、データ・ストレージ・デバイス140、および通信サブシステム150、またはサーバや同様のコンピューティング・デバイスに一般的に見られる他の構成要素やデバイス、あるいはその組合せを例示的に含む。当然ながら、他の実施形態では、コンピューティング・デバイス100は、サーバ・コンピュータ(例えば、様々な入出力デバイス)に一般的に見られるような他のまたは追加の構成要素を含んでもよい。加えて、いくつかの実施形態では、例示的な構成要素の1つまたは複数は、別の構成要素に組み込むか、または別の構成要素の一部を形成してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、メモリ130またはその一部は、プロセッサ110に組み込まれてもよい。
【0020】
プロセッサ110は、本明細書に記載の機能を行うことができる不特定型のプロセッサとして具現化されてもよい。プロセッサ110は、単一のプロセッサ、複数のプロセッサ、1つもしくは複数の中央処理ユニット(CPU)、1つもしくは複数のグラフィックス処理ユニット(GPU)、単一もしくは複数のコア・プロセッサ、1つもしくは複数のデジタル信号プロセッサ、1つもしくは複数のマイクロコントローラ、または1つもしくは複数の他のプロセッサもしくは処理/制御回路として具現化されてもよい。
【0021】
メモリ130は、本明細書に記載の機能を行うことができる不特定型の揮発性または不揮発性のメモリまたはデータ・ストレージとして具現化されてもよい。動作時、メモリ130は、動作システム、アプリケーション、プログラム、ライブラリ、ドライバなどのコンピューティング・デバイス100の動作中に使用される様々なデータおよびソフトウェアを格納してもよい。メモリ130は、プロセッサ110、メモリ130、およびコンピューティング・デバイス100の他の構成要素との入出力動作を容易にするために、回路または構成要素、あるいはその両方として具現化されてもよい入出力サブシステム120を介して、プロセッサ110と通信可能に結合される。例えば、入出力サブシステム120は、メモリ・コントローラ・ハブ、入出力制御ハブ、プラットフォーム・コントローラ・ハブ、集積制御回路、ファームウェア・デバイス、通信リンク(例えば、二点間リンク、バス・リンク、ワイヤ、ケーブル、光導路、プリント回路基板トレースなど)、または入出力動作を容易にするための他の構成要素およびサブシステム、あるいはその組合せとして具現化されるか、そうでなければ含んでもよい。いくつかの実施形態では、入出力サブシステム120は、システム・オン・チップ(SOC)の一部を形成し、プロセッサ110、メモリ130、およびコンピューティング・デバイス100の他の構成要素とともに、単一集積回路チップ上に組み込まれてもよい。
【0022】
データ・ストレージ・デバイス140は、例えば、メモリ・デバイスや回路、メモリ・カード、ハード・ディスク・ドライブ、固定型ドライブ、または他のデータ・ストレージ・デバイスのような、データの短期または長期の格納用に構成された1つまたは複数の不特定型のデバイスとして具現化してもよい。データ・ストレージ・デバイス140は、改良された封止性能を有する射出成形はんだヘッドを提供するためのプログラム・コードを格納できる。コンピューティング・デバイス100の通信サブシステム150は、コンピューティング・デバイス100とネットワーク上の他の遠隔デバイスとの間の通信を可能にすることができる任意のネットワーク・インターフェース・コントローラまたは他の通信回路、デバイスもしくはそれらの集合として具現化してもよい。通信サブシステム150は、任意の1つまたは複数の通信技術(例えば、有線または無線の通信)および関連プロトコール(例えば、Ethernet(R)、InfiniBand(R)、Bluetooth(R)、Wi-Fi(R)、WiMAXなど)を使用して、そのような通信をもたらすように構成されてもよい。
【0023】
図示されるように、コンピューティング・デバイス100はまた、1つまたは複数の周辺デバイス160を含んでもよい。周辺デバイス160は、任意の数の追加の入出力デバイス、インターフェース・デバイス、または他の周辺デバイスあるいはその組合せを含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、周辺デバイス160は、ディスプレイ、タッチ・スクリーン、グラフィクス回路、キーボード、マウス、スピーカ・システム、マイクロフォン、ネットワーク・インターフェース、もしくは他の入出力デバイスまたはその組合せ、インターフェース・デバイス、または周辺デバイス、あるいはそれらの組合せを含んでもよい。
【0024】
当然ながら、コンピューティング・デバイス100は、当業者が容易に想到するように、他の素子(図示せず)を含んでもよく、かつ、ある素子を省略してもよい。例えば、様々な他の入力デバイスまたは出力デバイスあるいはその両方が、当業者であれば容易に理解できるように、その特定の実装に応じて、コンピューティング・デバイス100に含まれてもよい。例えば、様々な型の無線もしくは有線またはその両方の入力または出力デバイスあるいはその両方を使用できる。また、追加のプロセッサ、コントローラ、メモリなども、様々な構成で利用できる。処理システム100のこれらおよび他の変形例は、本明細書に記載の本発明の教示を考慮すれば、当業者であれば容易に想到する。
【0025】
本明細書で採用する場合、「ハードウェア・プロセッサ・サブシステム」または「ハードウェア・プロセッサ」という用語は、1つまたは複数の指定のタスクを行うために協働するプロセッサ、メモリ(RAM、キャッシュ(複数可)などを含む)、ソフトウェア(メモリ管理ソフトウェアを含む)、またはそれらの組合せを指すことがある。有用な実施形態では、ハードウェア・プロセッサ・サブシステムは、1つまたは複数のデータ処理素子(例えば、論理回路、処理回路、命令実行デバイスなど)を含むことができる。1つまたは複数のデータ処理素子は、中央処理ユニット、グラフィクス処理ユニット、または別個のプロセッサもしくはコンピューティング素子ベースのコントローラ(例えば、論理ゲートなど)、あるいはその組合せに含めることができる。ハードウェア・プロセッサ・サブシステムは、1つまたは複数のオン・ボード・メモリ(例えば、キャッシュ、専用メモリ・アレイ、読み取り専用メモリなど)を含むことができる。いくつかの実施形態では、ハードウェア・プロセッサ・サブシステムは、オンボードもしくはオフボードであり、またはハードウェア・プロセッサ・サブシステム(例えば、ROM、RAM、基本的な入出力システム(BIOS)など)によって専用に使用できる1つまたは複数のメモリを含むことができる。
【0026】
いくつかの実施形態では、ハードウェア・プロセッサ・サブシステムは、1つまたは複数のソフトウェア素子を含み、かつ実行できる。1つまたは複数のソフトウェア素子は、指定の結果を達成するために、動作システム、1つまたは複数のアプリケーションまたは指定のコード、あるいはその組合せを含むことができる。
【0027】
他の実施形態では、ハードウェア・プロセッサ・サブシステムは、指定された結果を達成するために、1つまたは複数の電子処理機能を行う専用の特殊回路を含むことができる。このような回路は、1つまたは複数の用途指定の集積回路(ASIC)、FPGA、またはPLA、あるいはその組合せを含むことができる。
【0028】
ハードウェア・プロセッサ・サブシステムのこれらおよび他の変形例も、本発明の実施形態により想到される。
【0029】
図2は、本発明の実施形態による、半導体デバイス250上の例示的な射出成形はんだ(IMS)ヘッド200を示す図である。
【0030】
半導体デバイス250は、基板260と、誘電体270と、はんだ受けビア281および282と、真空受けビア291と、ウェーハ299とを含む。要素291は、真空受けビアとみなされるが、はんだが充填されるすべてのビアは、まず真空を受け、その後、IMSヘッドがウェーハ299に沿ってウェーハの上を移動するにつれて、IMSヘッドによってはんだが充填される。
【0031】
IMSヘッド200は、はんだ注入スリット211および212と、真空印加スリット221と、第1のはんだ槽231と、第2のはんだ槽232と、真空ライン244とを含む。例示のために別に示されるが、
図2および
図3に示すように、真空ライン244はIMSヘッド200の一部である。
【0032】
要する圧力は、はんだ圧201、はんだ圧202、真空203、およびヘッド圧204を含む。
【0033】
図3は、本発明の実施形態による、
図2のIMSヘッド200の底面図を示す図である。
【0034】
この図では、IMSヘッド200は、はんだ注入スリット211および212と、真空印加スリット221と、Siゴム320と、面取り部分311とを含む。IMSヘッド200の連成熱機械解析を行い、面取りされた縁辺による削り(スクレーピング)を示した。面取りされた縁辺は、はんだ高さを画定するビアに食い込む。面取りされた縁辺での表面のばらつきは、ヘッド面全体のばらつきよりも小さいため、はんだの高さのばらつきが低減する。
図3では、他の図と同様に面取り部分位置が表示されているが、図の他の面に焦点を当てるために、実際の面取りは示されていない。例示的な面取りの構成は、
図7から
図11に示され、詳細に説明される。
【0035】
図4は、本発明の実施形態による、
図2のIMSヘッド200の別の底面図を示す図である。
【0036】
この図では、IMSヘッド200は、はんだ注入スリット211および212と、真空印加スリット221と、高平均粗さ域411と、低平均粗さ域412と、面取り部分321とを含む。
【0037】
高平均粗さ域411は、より良好なコンダクタンスのための高平均粗さ面に対応する。高平均粗さ域411は、例えば、Siゴム、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)、ポリジシクロペンタジエン(PDCPD)、エポキシ(EP)で形成できるが、これらに限定されない。例示的な高平均粗さ域411は、32から400マイクロインチ(0.8128から10.16μm)の範囲内の平均表面粗さを要することができる。低平均粗さ域412は、良好な封止性のために平滑面を有する高応力域に対応する。低平均粗さ域412は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)、ポリジシクロペンタジエン(PDCPD)、エポキシ(EP)を含むが、これらに限定されない低摩擦材料から形成できる。例示的な低平均粗さ域412は、8から32マイクロインチ(0.2032から0.8128μm)の範囲内の平均表面粗さを要することができる。
【0038】
接触面は、はんだボールとの摩擦を最小にするような表面粗さとすることができる。はんだボールは液状であるが、面取りの表面に沿ったウィッキング(wicking)を防止することが望ましい。表面の粗さが低ければ(例えば、約32マイクロインチ(0.8128μm)未満)、ウィッキングを最小にすることができる。
【0039】
加えて、材料選択肢は、好ましくは誘電体コーティングを含む。誘電体コーティングは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレン、または摩擦係数が低く、かつ劣化することなくはんだ温度に耐えられることができる他の材料を含むことができる。
【0040】
面取りまたはアールを付けること、あるいはその両方は、はんだボールの表面張力を維持するようなサイズおよび構成にするべきである。例えば、一実施形態では、面取りの角度θは約1度から約60度の範囲を有する鋭角とすることができる。
【0041】
他の実施形態では、面取りと共に、または面取りに加えて、非直線状プロファイルまたはアールを付けることが採用される。一実施形態では、半径ははんだボールの半径のパーセンテージ、例えば10から500%の間の範囲としてのサイズであり、約0.25から7.5mmの間である。
【0042】
図5は、本発明の実施形態による、
図2のIMSヘッド200のさらに別の底面図を示す図である。
【0043】
この図では、IMSヘッド200は、はんだ注入スリット511および212と、真空印加スリット221と、面取り部分321とを含む。
【0044】
図5では、はんだ注入スリット511は、はんだ注入スリット212よりも小さなサイズであり、これは、最初の適用における筋または他の小欠陥、あるいはその組合せを修正するのに十分な量のはんだを必要とするだけなので、うまく作用する。すなわち、はんだ注入スリット212で一次はんだ材料が堆積された後、はんだ注入スリット511で二次はんだ材料が堆積される。
【0045】
図6は、本発明の実施形態による、
図2のIMSヘッド200のさらに別の底面図を示す図である。
【0046】
この図では、IMSヘッド200は、はんだ注入スリット211および212と、真空印加スリット221と、面取り部分321とを含む。
【0047】
図6の実施形態は、はんだ注入スリット211および212に異なるはんだ材料が使用される点で、
図3の実施形態とは異なる。例えば、使用できるさまざまなはんだ材料は、錫、インジウム、錫合金、あるいはAg、Sn、In、Bi、Cu、Sb、Zn、Ni、Pd、Co、Ge、AuまたはFeあるいはその組合せを含むインジウム合金を使用する鉛をほとんど含まないはんだを含むが、これらに限定されない。
【0048】
異なるはんだ材料の特性(例えば、粘度)に応じて、異なるはんだ材料に異なる充填圧力を使用できる。
【0049】
図7は、本発明の実施形態による、IMSヘッドの変更された後端部700を示す図である。
【0050】
変更された後端部700は、直線状縁辺面取り710を含む。角度θは、1から60度の範囲を有する。
【0051】
ウェーハ730およびフォトレジスト740も示されている。
【0052】
図8は、本発明の実施形態による、IMSヘッドの別の変更された後端部800を示す図である。
【0053】
変更された後端部800は、直線部分810、および例として半径r=0.25mmのアールを付けた部分820を含む。
【0054】
ウェーハ830およびフォトレジスト840も示されている。
【0055】
図9は、本発明の実施形態による、IMSヘッドの別の変更された後端部900を示す図である。
【0056】
変更された後端部900は、直線部分910、および半径r=0.5mmのアールを付けた部分920を含む。アールを付けた部分920は、アールを付けた部分810に比べて2倍に増加している。
【0057】
ウェーハ930およびフォトレジスト940も示されている。
【0058】
図10は、本発明の実施形態による、IMSヘッドの別の変更された後端部1000を示す図である。
【0059】
変更された後端部1000は、半径r=3.914mmのアールを付けた部分1010を含む。
【0060】
ウェーハ1030およびフォトレジスト1040も示されている。
【0061】
図11は、本発明の実施形態による、IMSヘッドの別の変更された後端部1100を示す図である。
【0062】
変更された後端部1100は、半径r=7.5mmのアールを付けた部分1110を含む。
【0063】
ウェーハ1130およびフォトレジスト1140も示されている。
【0064】
図12は、本発明の実施形態による、IMSヘッドの低摩擦層412を示す図である。
【0065】
底面に加えて、低摩擦層412は、金属1266に取り付けられたゴム411(高摩擦域)からの剥離問題を最小限にするために、面取り域1217を含む側壁に形成される。注入スリットは参照番号1255で示されている。
【0066】
図13は、本発明の実施形態による、ウェーハの上面に位置するビアホールにはんだ材料を注入するための例示的な方法1300を示すフロー図である。
【0067】
ブロック1310で、加工されるビアホールの上にIMSヘッドを移動する。
【0068】
ブロック1320で、IMSヘッドの排気デバイスによって、ビアホールからガスを排出する。
【0069】
ブロック1330で、排気デバイスに接続され、かつウェーハの上面に接触するための接触面と、はんだバンプを形成するためのはんだ注入用の少なくとも1つの開口とを有する注入ヘッドによって、はんだ材料をビアホールへ注入する。
【0070】
ブロック1340で、注入ヘッドを移動させ、注入ヘッドの縁辺の面取り部をはんだバンプの上で移動させて、はんだバンプを意図した高さまで削り取る。注入ヘッドの移動は、ビアからビアへ移動して、記載したように、ビアを加工する。
【0071】
図14は、本発明の実施形態による、ウェーハの上面に位置するビアホールにはんだ材料を注入するための別の例示的な方法1400を示すフロー図である。
【0072】
ブロック1410で、加工されるビアホールの上にIMSヘッドを移動する。
【0073】
ブロック1420で、IMSヘッドの排気デバイスによって、ビアホールからガスを排出する。
【0074】
ブロック1430で、排気デバイスに接続され、かつウェーハの上面に接触するための接触面と、1つまたは複数のはんだバンプを形成するためのはんだ注入用の複数の開口とを有する注入ヘッドによって、はんだ材料をビアホールへ注入する。
【0075】
ある実施形態では、複数の開口は、少なくとも第1の開口および第2の開口を含むことができ、第1の開口および第2の開口に対して異なる充填圧力が使用できる。
【0076】
ある実施形態では、複数の開口の各々は共通のはんだ槽に接続できる。別の実施形態では、複数の開口の各々は、複数のはんだ槽のそれぞれの1つに接続できる。
【0077】
ある実施形態では、はんだ材料は、第1のはんだ材料と、第1のはんだ材料とは異なる第2のはんだ材料とを含むことができる。第1のはんだ材料は、第1の開口へ注入し、第2のはんだ材料は、第2の開口へ注入して、第1のはんだ材料および第2のはんだ材料からなるはんだバンプを形成することができる。
【0078】
ブロック1440で、はんだバンプを意図した高さまで削るために、はんだバンプの上に注入ヘッドの縁辺の面取り部を移動させるように、注入ヘッドを移動する。1つまたは複数のはんだバンプは、それらの間の少なくとも1つで他のはんだバンプに対して、はんだの高さの変動を低減するために削られる。注入ヘッドは、ビアからビアへ移動して、記載したように、ビアを加工する。
【0079】
図15は、本発明の実施形態による、
図2のIMSヘッド200のさらに別の底面図を示す図である。
【0080】
図4に示されるようなIMSヘッド200の変形例との比較では、第2のスリット211の背面には高平均粗さ域がない。代わりに、域413は低平均粗さ域である。
【0081】
図16は、本発明の実施形態による、1つのはんだ注入スリット1511と1つの真空印加スリット1521とを有する、
図4の変形例1600を示す図である。
【0082】
2つのはんだ注入スリットを含む本明細書に示す実施形態の各々は、
図16に示すように、単一のはんだ注入スリットと単一の真空印加スリットを含むように変更することもできる。本発明のこれらおよび他の変形例は、本明細書に記載の本発明の教示を考慮すれば、当業者であれば容易に想到する。
【0083】
本発明は、システム、方法、または統合の任意の可能な技術的詳細レベルでのコンピュータ・プログラム製品、あるいはその組合せであってもよい。コンピュータ・プログラム製品は、プロセッサに本発明の態様を実行させるために、コンピュータ可読プログラム命令を有する1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体を含んでもよい。
【0084】
コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行デバイスによって使用される命令を保持かつ格納できる有形デバイスであることができる。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子記憶デバイス、磁気記憶デバイス、光学記憶デバイス、電磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、または上述の任意の適切な組合せであってもよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例の包括的でないリストは、以下の、ポータブル・コンピュータ・ディスケット、ハード・ディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュ・メモリ)、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(SRAM)、ポータブル・コンパクト・ディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル汎用ディスク(DVD)、メモリ・スティック、フロッピ・ディスク、パンチ・カードまたは命令を記録した溝内の隆起構造などの機械的に符号化されたデバイス、および上述の任意の適切な組合せを含む。本明細書で使用されるコンピュータ可読記憶媒体は、電波、他の自由に伝播する電磁波、導波路や他の伝送媒体を伝播する電磁波(例えば、光ファイバ・ケーブルを通過する光パルス)、またはワイヤを通って伝送される電気信号など、それ自体一過性の信号とは解釈されない。
【0085】
本明細書で記載のコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体からそれぞれのコンピューティング/処理デバイスへダウンロードすることができ、あるいは、例えば、インターネット、ローカル・エリア・ネットワーク、広域ネットワークまたは無線ネットワーク、あるいはその組合せのネットワークを介して外部コンピュータまたは外部記憶デバイスへダウンロードできる。ネットワークは、銅線伝送ケーブル、光伝送ファイバ、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイ・コンピュータ、またはエッジ・サーバ、あるいはその組合せを含んでもよい。各コンピューティング/処理デバイス内のネットワーク・アダプタ・カードまたはネットワーク・インターフェースは、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受け、それぞれのコンピューティング/処理デバイス内のコンピュータ可読記憶媒体に格納するためにコンピュータ可読プログラム命令を転送する。
【0086】
本発明の動作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セット・アーキテクチャ(ISA)命令、機械命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、あるいはSMALLTALK、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」プログラミング言語もしくは類似のプログラミング言語のような従来の手順プログラミング言語を含む1つもしくは複数のプログラミング言語のいずれかの組合せで書かれたソース・コードもしくはオブジェクト・コードのいずれかであってもよい。コンピュータ可読プログラム命令は、全体的にユーザのコンピュータ上、部分的にユーザのコンピュータ上で実行してもよく、スタンドアロン・ソフトウェア・パッケージとして、部分的にユーザのコンピュータ上かつ部分的に遠隔コンピュータ上、または全体的に遠隔コンピュータもしくはサーバ上で実行してもよい。後者のシナリオでは、遠隔コンピュータは、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)または広域ネットワーク(WAN)を含む不特定型ネットワークを通してユーザのコンピュータに接続されてもよく、または、外部コンピュータに(例えば、インターネット・サービス・プロバイダを使用してインターネットを通して)接続されてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、プログラム可能な論理回路、フィールドのプログラム可能なゲート・アレイ(FPGA)、またはプログラム可能な論理アレイ(PLA)を含む電子回路は、本発明の態様を行うために、電子回路を個別設定するように、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用することによって、コンピュータ可読プログラム命令を実行してもよい。
【0087】
本発明の態様は、本発明の実施形態による方法、装置(システム)、およびコンピュータ・プログラム製品のフローチャート図またはブロック図、あるいはその両方を参照して本明細書に説明する。フローチャート図またはブロック図、あるいはその両方の各ブロック、ならびにフローチャート図またはブロック図、あるいはその両方におけるブロックの組合せは、コンピュータ可読プログラム命令によって実施されることが理解される。
【0088】
これらのコンピュータ可読プログラム命令は、汎用コンピュータ、特殊目的コンピュータ、または機械を生産するための他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供されるので、命令は、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサを介して実行される場合、フローチャートまたはブロック図、あるいはその両方の1つまたは複数のブロックに指定された機能/作用を実施するための手段を作成する。これらのコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ、プログラム可能なデータ処理装置、または他のデバイス、あるいはその組合せに特定のやり方で機能するように指図できるコンピュータ可読記憶媒体に格納することもできるので、命令を格納したコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャートまたはブロック図、あるいはその両方の1つもしくは複数のブロックに指定された機能/作用の態様を実施する命令を含む製造品を含む。
【0089】
また、コンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理装置、または他のデバイス上へ搭載して、一連の動作ステップはコンピュータ、他のプログラム可能な装置、または他のデバイス上で行われてコンピュータに実装された工程を生成するので、コンピュータ、他のプログラム可能な装置、または他のデバイス上で実行する命令により、フローチャートまたはブロック図、あるいはその両方の1つもしくは複数のブロックに指定された機能/作用を実施する。
【0090】
図中のフローチャートおよびブロック図は、本発明の様々な実施形態によるシステム、方法、およびコンピュータ・プログラム製品の可能な実装態様のアーキテクチャ、機能、および動作を例示する。この点で、フローチャートまたはブロック図における各ブロックは、モジュール、セグメント、または命令の一部を表すことができ、これは指定された論理機能(複数可)を実施するための1つまたは複数の実行可能な命令を含む。いくつかの代替の実装形態では、ブロックに記載の機能は、図に記載の順序から外れて生じることもある。例えば、連続して示されている2つのブロックは、実際には実質的に同時に実行されることもあり、または、これらのブロックは関連する機能に応じて、逆順に実行されることもある。また、ブロック図またはフローチャート図、あるいはその両方の各ブロック、ならびにブロック図またはフローチャート図、あるいはその両方のブロックの組合せは、指定された機能もしくは作用を行い、または特別な目的のハードウェアおよびコンピュータの命令の組合せを実行する特別な目的のハードウェアベースのシステムによって実施できることに留意されたい。
【0091】
明細書において本発明の「一実施形態」または「ある実施形態」、ならびに他の変形例に言及することは、実施形態に関して記載の特定の特徴、構造、特性などが本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、「一実施形態において」または「ある実施形態において」という句、ならびに本明細書全体の様々な箇所に現れる、いかなる他の変形例も、必ずしもすべてが同じ実施形態を指しているわけではない。
【0092】
以下の、例えば、「A/B」、「AまたはBあるいはその両方」、および「AおよびBの少なくとも1つ」の場合、「/」、「またはあるいはその両方」、および「の少なくとも1つ」のいずれかの使用は、第1に列挙された選択肢(A)のみの選択、または第2に列挙された選択肢(B)のみの選択、または両方の選択肢(AおよびB)の選択を包含することを意図することを理解されたい。さらなる例として、「A、B、またはCあるいはその組合せ」および「A、B、およびCのうち少なくとも1つ」の場合、このような表現は、第1に列挙された選択肢(A)のみの選択、または第2に列挙された選択肢(B)のみの選択、または第3に列挙された選択肢(C)のみの選択、あるいは第1および第2に列挙された選択肢(AおよびB)のみの選択、または第1および第3に列挙された選択肢(AおよびC)のみの選択、または第2および第3に列挙された選択肢(BおよびC)のみの選択、またはすべての3つの選択肢(AおよびBおよびC)の選択を包含することを意図している。このことは、この分野と関連分野における当業者であれば容易に理解できるように、列挙された項目の数だけ拡大することができる。
【0093】
システムおよび方法の好ましい実施形態(これは例示であり限定するものではないことを意図している)を説明してきたが、上記の教示に照らして当業者によって変更および変形がなされ得ることに留意されたい。したがって、添付の特許請求の範囲によって概説される本発明の範囲内である開示された特定の実施形態において変更がなされてもよいことを理解されたい。このように、特許法で要求される詳細および特定事項で本発明の態様を説明したが、特許状によって保護される、請求かつ所望されるものは、添付の特許請求の範囲に記載される。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェーハの上面に位置するビアホールにはんだ材料を注入するための装置であって、前記装置は:
前記ウェーハの前記上面に接触するための接触面と、前記ビアホールへ前記注入ヘッドを通して前記はんだ材料を注入するための少なくとも1つの開口とを有する注入ヘッドと、
前記ビアホールからガスを排出するために、前記注入ヘッドに接続された排気デバイスと、を備え、
前記注入ヘッドは、前記ウェーハの前記上面に接触する接触面の縁辺上に面取り部を有する、装置。
【請求項2】
前記面取り部は、前記注入ヘッドの外周上にある、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記開口はスリット状であり、前記面取り部は、前記注入ヘッドの外周上の前記少なくとも1つの開口の側に、前記少なくとも1つの開口と平行して置かれる、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記面取り部は、移動の順方向において、前記注入ヘッドの後続縁辺上にある、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記面取り部の面取りされた部分が直線状辺縁で構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記面取り部の面取りされた部分がアールを付けた部分を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記注入ヘッドの前記開口は、第1の開口および第2の開口を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記装置は、少なくとも1つのはんだ槽を有し、
前記第1の開口および前記第2の開口は、共通のはんだ槽に接続される、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記装置は、複数のはんだ槽を有し、
前記第1の開口および前記第2の開口は、それぞれ異なるはんだ槽に接続される、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記はんだ材料が、第1のはんだ材料と、前記第1のはんだ材料とは異なる第2のはんだ材料とを含み、前記第1のはんだ材料は前記第1の開口に注入され、前記第2のはんだ材料は前記第2の開口に注入されて、前記第1のはんだ材料および前記第2のはんだ材料を含むはんだバンプを形成する、請求項7に記載の装置。
【請求項11】
前記第2の開口の面積は、前記第1の開口の面積よりも小さい、請求項7に記載の装置。
【請求項12】
前記注入ヘッドは、前記少なくとも1つの開口に近接する高平均粗さ域と、前記高粗さ域を取り囲む低平均粗さ域とを含み、前記低平均粗さ域が前記高平均粗さ域よりも低い平均粗さを有する、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記注入ヘッドは、前記少なくとも1つの開口に接触する少なくとも1つの面取り部を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
ウェーハの上面に位置するビアホールにはんだ材料を注入してはんだバンプを形成するための方法であって、前記方法は:
排気デバイスによってガスを前記ビアホールから排出することと、
前記排気デバイスに接続され、かつ前記ウェーハの前記上面に接触するための接触面と、前記はんだバンプを形成するためのはんだ注入用の少なくとも1つの開口とを有する注入ヘッドによって、前記はんだ材料を前記ビアホールへ注入することと、
前記はんだバンプを意図した高さにするために、注入された前記はんだの上を前記注入ヘッドの縁辺の面取り部を移動するように、前記注入ヘッドを移動することと、を含む方法。
【請求項15】
前記注入ヘッドの前記開口は、第1の開口および第2の開口を含み、
前記はんだ材料は、第1のはんだ材料と、前記第1のはんだ材料とは異なる第2のはんだ材料とを含み、前記第1のはんだ材料は前記第1の開口に注入され、前記第2のはんだ材料は前記第2の開口に注入されて、前記第1のはんだ材料および前記第2のはんだ材料を含むはんだバンプを形成する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記注入ヘッドの前記開口は、第1の開口および第2の開口を含み、
前記注入することは、前記第1の開口を介して前記ビアホールへ前記はんだ材料を注入した後、前記第2の開口を介して前記ビアホールへ前記はんだ材料を注入することを含む、請求項14に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0030】
半導体デバイス250は、基板またはウェーハ260を含み、IMSヘッドは、ヘッド本体270と、はんだ注入スリット211および212と、真空印加スリット291とを含む。要素291は、真空印加スリットとみなされるが、はんだが充填されるすべてのビアは、まず真空を受け、その後、IMSヘッドがウェーハ260の上を移動するにつれて、IMSヘッドによってはんだが充填される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0031】
IMSヘッド
本体270は、はんだ注入スリット211および212と、真空印加スリット2
91と、第1のはんだ槽231と、第2のはんだ槽232と、真空ライン244とを含む。例示のために別に示されるが、
図2および
図3に示すように、真空ライン244はIMSヘッド200の一部である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0036】
この図では、IMSヘッド200は、はんだ注入スリット211および212と、真空印加スリット221と、高平均粗さ域412と、低平均粗さ域411と、面取り部分321とを含む。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0037】
高平均粗さ域412は、より良好なコンダクタンスのための高平均粗さ面に対応する。高平均粗さ域412は、例えば、Siゴム、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)、ポリジシクロペンタジエン(PDCPD)、エポキシ(EP)で形成できるが、これらに限定されない。例示的な高平均粗さ域412は、32から400マイクロインチ(0.8128から10.16μm)の範囲内の平均表面粗さを要することができる。低平均粗さ域412は、良好な封止性のために平滑面を有する高応力域に対応する。低平均粗さ域411は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)、ポリジシクロペンタジエン(PDCPD)、エポキシ(EP)を含むが、これらに限定されない低摩擦材料から形成できる。例示的な低平均粗さ域411は、8から32マイクロインチ(0.2032から0.8128μm)の範囲内の平均表面粗さを要することができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】