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特表2024-538243液体窒素を使用するガス精製・液化システムおよび方法
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  • 特表-液体窒素を使用するガス精製・液化システムおよび方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-18
(54)【発明の名称】液体窒素を使用するガス精製・液化システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   F25J 1/00 20060101AFI20241010BHJP
   F25J 3/08 20060101ALI20241010BHJP
   F25J 3/02 20060101ALI20241010BHJP
   B01D 53/26 20060101ALI20241010BHJP
   F25J 5/00 20060101ALI20241010BHJP
   C10L 3/10 20060101ALI20241010BHJP
【FI】
F25J1/00 B
F25J3/08
F25J3/02
B01D53/26 100
F25J5/00
C10L3/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024524626
(86)(22)【出願日】2022-10-24
(85)【翻訳文提出日】2024-06-10
(86)【国際出願番号】 US2022047537
(87)【国際公開番号】W WO2023076142
(87)【国際公開日】2023-05-04
(31)【優先権主張番号】63/271,388
(32)【優先日】2021-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518414306
【氏名又は名称】チャート・エナジー・アンド・ケミカルズ,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100211236
【弁理士】
【氏名又は名称】道下 浩治
(72)【発明者】
【氏名】ドルシ,キャサリン
(72)【発明者】
【氏名】クノッヘ,マルティン
(72)【発明者】
【氏名】マクレリーノ,アンドレア
(72)【発明者】
【氏名】ガルティ,フィリッポ
【テーマコード(参考)】
4D047
4D052
【Fターム(参考)】
4D047AA10
4D047AB08
4D047BA03
4D047BB00
4D047BB10
4D047CA09
4D047CA16
4D047DA03
4D047DA10
4D047DA17
4D047EA00
4D052AA04
4D052BA03
4D052GA04
4D052GB02
(57)【要約】
供給ガスストリームを冷却、精製、および液化するためのシステムおよび方法が、システムを冷却するための液体窒素を使用する。システムを冷却した後、加温された窒素が蒸気として放出される。本システムおよび本方法は、水凝縮器と、第1および第2の冷却装置と、液化装置と、を含み、さらに、少なくとも第1および第2の汚染物質ストリームの生成を含む。任意選択で、本システムは、圧縮機またはブロワーならびに/あるいは分離装置を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給ガスストリームを精製および液化するためのシステムであって、
a.前記供給ガスストリームを受け取るように、および、被冷却ガスストリームが形成されることになるように前記供給ガスストリームを冷却するように、構成された冷却通路を有する水凝縮器であって、前記水冷却装置が前記水冷却装置から液体水を取り除くための水出口をさらに有する、水凝縮器と、
b.第1の汚染物質ストリームを分離するために前記被冷却ガスストリームをさらに冷却するように構成された第1の冷却装置冷却通路を有する第1の冷却装置であって、前記第1の冷却装置が、部分的に精製された被冷却ガスストリームが生成されることになるように前記第1の冷却装置から前記第1の汚染物質ストリームを取り除くための第1の汚染物質出口を有し、前記第1の冷却装置が、窒素ストリームを受け取るように、前記被冷却ガスストリームを冷却するために前記窒素ストリームを加温するように、および第1の冷却装置窒素蒸気ストリーム出口を通して窒素蒸気ストリームを放出するように、構成された第1の加温通路をさらに含む、第1の冷却装置と、
c.第2の汚染物質ストリームを分離するために部分的に精製された前記被冷却ガスストリームをさらに冷却するように構成された第2の冷却装置冷却通路を有する第2の冷却装置であって、前記第2の冷却装置が、精製された被冷却ガスストリームが生成されることになるように前記第2の冷却装置から前記第2の汚染物質ストリームを取り除くための第2の汚染物質出口を有し、前記第2の冷却装置が、前記窒素ストリームを受け取るように、部分的に精製された前記被冷却ガスストリームをさらに冷却するために前記窒素ストリームを加温するように、および第2の冷却装置窒素出口を通して加温された前記窒素ストリームを放出するように、構成された第2の加温通路をさらに含む、第2の冷却装置と、
d.精製された前記被冷却ガスストリームを液化するように、および、液体製品を生成するように、構成された液化装置冷却通路を有する液化装置であって、前記液化装置が、前記窒素ストリームを受け取るように、精製された前記被冷却ガスストリームが液化することになるように前記窒素ストリームを加温するように、および液化装置窒素出口を通して加温された前記窒素ストリームを放出するように、構成された液化装置加温通路をさらに含む、液化装置と、
を備える、システム。
【請求項2】
前記水凝縮器が、冷却のための前記窒素蒸気ストリームを受け取るように、および前記加温された蒸気を放出するように、構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記冷却装置に入る前の前記供給ガスストリームの圧力を増大させるための圧縮機またはブロワーをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
第1の出口および第2の出口を有する汚染物質分離装置をさらに備え、前記汚染物質分離装置が、前記第1の冷却装置から前記第1の汚染物質ストリームを受け取るように、および、第1の出口を通って前記汚染物質分離装置から出る第1の別個の汚染物質製品および第2の出口を通って前記汚染物質分離装置から出る第2の別個の汚染物質製品を生成するように、構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記汚染物質分離装置が、前記第2の冷却装置から前記第2の汚染物質ストリームを受け取るようにさらに構成される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1の冷却装置が、前記第2の冷却装置から前記第2の汚染物質ストリームの少なくとも一部を受け取るようにさらに構成される、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記水凝縮器が前記供給ガスストリームを約-5℃から50℃に冷却する、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記第1の冷却装置が第1の熱交換器である、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記第1の熱交換器が第1の固体形成熱交換器であり、前記第1の汚染物質ストリームが固体汚染物質ストリームであり、前記第1の熱交換器が、前記第1の熱交換器の熱交換表面から前記固体汚染物質を取り除くための固体剥ぎ取り機構をさらに備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記第2の冷却装置が第2の固体形成熱交換器である第2の熱交換器であり、前記第2の汚染物質ストリームが固体汚染物質ストリームである、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記第2の熱交換器が、前記熱交換表面から前記固体汚染物質を取り除くための固体剥ぎ取り機構をさらに備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記第2の冷却装置が第2の液体凝縮熱交換器である、請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
前記第1の冷却装置が第1の液体凝縮熱交換器である、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
供給ガスストリームを精製および液化するための方法であって、
a.被冷却ガスストリームを形成するように、前記供給ガスストリームを冷却して液体水を取り除くステップと、
b.第1の冷却装置内で前記被冷却ガスストリームを冷却して、部分的に精製された被冷却ガスストリームを形成するように前記第1の冷却装置から第1の汚染物質ストリームを取り除くステップと、
c.第2の冷却装置内で前記部分的に精製された被冷却ガスストリームを冷却して、精製された被冷却ガスストリームを形成するように前記第2の冷却装置から第2の汚染物質ストリームを取り除くステップと、
d.液体製品を生成するように前記精製された被冷却ガスストリームを液化するステップと、
e.中での冷凍を提供するために前記液化装置ならびに前記第2および第1の冷却装置を通すように液体窒素を誘導するステップと、
を含む、方法。
【請求項15】
f.前記第1の汚染物質ストリームを汚染物質分離装置まで誘導するステップと、
g.前記第1の汚染物質ストリームを第1の汚染物質製品および第2の汚染物質製品に分離するステップと、
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
h.前記第2の汚染物質ストリームを汚染物質分離装置まで誘導するステップと、
i.前記第2の汚染物質ストリームを第3の汚染物質製品および第4の汚染物質製品に分離するステップと、
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
ステップaが水凝縮器を使用して実施され、気体窒素を前記第1の冷却装置から前記水凝縮器まで誘導するステップおよび窒素蒸気を放出するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
ステップaで前記供給ガスストリームを冷却する前に前記供給ガスストリームを圧縮または送風処理するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記供給ガスがメタンを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の汚染物質ストリームが水を含み、前記第2の汚染物質ストリームが、水、二酸化炭素、硫化水素、および/または重質炭化水素を含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本出願は、参照によりその内容が本明細書に組み込まれている、2021年10月25日に出願した米国仮特許出願第63/271,388号の利益を主張するものである。
【0002】
[0002]本開示は、概して、ガスを精製および液化するためのシステムおよび方法に関し、より詳細には、液体窒素を使用してガスを精製および液化するシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]天然ガスまたは高レベルのメタンを含む他のガスなどの、産業ガスは、非常に小さい容量しか占有しないことを理由として(例えば、液化天然ガスは気体状態の1/600である)、有利には、液体状態で貯蔵または輸送される。液化ガスは、次いで、現地またはシステムで使用されるときに蒸発して気体状態に戻る。
【0004】
[0004]天然ガス、バイオガス、および、高いメタン含有量を有する他のガスは、通常、汚染物質または不純物と共に回収される。このような汚染物質または不純物は、水および二酸化炭素(CO)を含む可能性がある。別の汚染物質または不純物は、硫化水素(HS)または重質炭化水素を含む可能性がある。これらの汚染物質または不純物は、ガスの液化(液化熱交換器の凍結を引き起こすことなどによる)および/または利用に悪影響を与え得る。したがって、使用のためにガスを液化および/または貯蔵する前に、これらの汚染物質または不純物を可能な限り取り除くことが重要である。
【0005】
[0005]液化の前にこのようなガスを精製することは、しばしば、多ステッププロセスを伴い、多ステッププロセスは非常に高い設備・動作コストを有し得る。効率を向上させることが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
[0006]後で説明されて特許請求される方法、デバイス、およびシステムで別個にまたは一体に具現化され得る本主題の複数の態様が存在する。これらの態様は、単独で、または本明細書で説明される主題の他の態様との組み合わせで具現化され得、これらの態様の一体の説明は、これらの態様の別個の使用を排除すること、あるいは、このような態様を、別個に、または添付の特許請求の範囲に記載される多様な組み合わせで、特許請求することを排除することを意図されない。
【0007】
[0007]一態様では、供給ガスストリームを精製および液化するためのシステムが、供給ガスストリームを受け取って、被冷却ガスストリームが形成されることになるように供給ガスストリームを冷却する冷却通路を有する水凝縮器を含む。水凝縮器は、水凝縮器から液体水を取り除くための水出口をさらに有する。第1の冷却装置が、第1の汚染物質ストリームを分離するために被冷却ガスストリームをさらに冷却する第1の冷却装置冷却通路を有する。第1の冷却装置は、部分的に精製された被冷却ガスストリームが生成されることになるように第1の冷却装置から第1の汚染物質ストリームを取り除くための第1の汚染物質出口を有する。第1の冷却装置は、窒素ストリームを受け取って、被冷却ガスストリームを冷却するために窒素ストリームを加温して、第1の冷却装置窒素蒸気ストリーム出口を通して窒素蒸気ストリームを放出する、第1の加温通路をさらに含む。第2の冷却装置が、第2の汚染物質ストリームを分離するために部分的に精製された被冷却ガスストリームをさらに冷却する第2の冷却装置冷却通路を有する。第2の冷却装置は、精製された被冷却ガスストリームが生成されることになるように第2の冷却装置から第2の汚染物質ストリームを取り除くための第2の汚染物質出口を有する。第2の冷却装置は、窒素ストリームを受け取るように、部分的に精製された被冷却ガスストリームをさらに冷却するために窒素ストリームを加温するように、および第2の冷却装置窒素出口を通して加温された窒素ストリームを放出するように、構成された第2の加温通路をさらに含む。液化装置が、精製された被冷却ガスストリームを液化して液体製品を生成する液化装置冷却通路を有する。液化装置は、窒素ストリームを受け取って、精製された被冷却ガスストリームが液化することになるように窒素ストリームを加温して、液化装置窒素出口を通して加温された窒素ストリームを放出する、液化装置加温通路をさらに含む。
【0008】
[0008]別の態様では、供給ガスストリームを精製および液化するための方法が:被冷却ガスストリームを形成するように、供給ガスストリームを冷却して液体水を取り除くステップと、第1の冷却装置内で被冷却ガスストリームを冷却して、部分的に精製された被冷却ガスストリームを形成するように第1の冷却装置から第1の汚染物質ストリームを取り除くステップと;第2の冷却装置内で部分的に精製された被冷却ガスストリームを冷却して、精製された被冷却ガスストリームを形成するように第2の冷却装置から第2の汚染物質ストリームを取り除くステップと;液体製品を形成するように精製された被冷却ガスストリームを液化して、中での冷凍を提供するために液化装置ならびに第2および第1の冷却装置を通すように液体窒素を誘導するステップと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】[0009]本開示の精製・液化のシステムおよび方法の第1の実施形態を示す概略プロセスフロー図である。
図2】[0010]本開示の精製・液化のシステムおよび方法の第2の実施形態を示す概略プロセスフロー図である。
図3】[0011]本開示の精製・液化のシステムおよび方法の第3の実施形態を示す概略プロセスフロー図である。
図4】[0012]本開示のシステムおよび方法と共に使用されるのに適する剥ぎ取り(scraping)熱交換器の実施形態を示す断面図である。
図5a】[0013]図4の剥ぎ取り熱交換器の使用に、または本開示の精製・液化のシステムおよび方法の実施形態と共に使用されるのに適する他の剥ぎ取り熱交換器の使用に、適する固体・液体収集セクションを示す第1の概略図である。
図5b】[0014]図5aの固体・液体収集セクションを示す第2の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0015]本開示によると、ガス精製・液化システムに対しての冷却を提供するために液体窒素が使用される。後で説明されるように、窒素は蒸気ストリームとしてシステムから出ることができる。
【0011】
[0016]本開示のガス精製・液化のシステムおよび方法の第1の実施形態を示す概略プロセスフロー図が図1に提示される。
【0012】
[0017]本明細書では、ライン、導管、パイプ、通路、および同様の構造、ならびに対応するストリームは、場合によっては、両方とも、図に記載される同じ要素符号によって示されることに留意されたい。さらに、本明細書で使用される場合のおよび当技術分野で知られているような熱交換器とは、異なる温度の2つ以上のストリームの間でまたはストリームと環境との間で間接熱交換が行われるところであるデバイスまたはデバイス内の領域である。加えて、本明細書で言及されるすべての熱交換器は1つまたは複数の熱交換器デバイスに組み込まれ得るか、あるいは、各々、個別の熱交換器デバイスとなり得る。本明細書で使用される場合の「連通」および「連通される」などの用語は、一般に、特に明記しない限り、流体連通を意味する。連通される2つの流体は混合時に熱交換を行うことができるが、このような交換は、熱交換器内で行われ得るが、熱交換器内での熱交換と同じとはみなされない。本明細書で使用される場合の「高い」、「中程度の」、「温かい」、および「低温」などの用語は、当技術分野での慣例により、比較可能なストリームに関するものである。
【0013】
[0018]図1に示されるように、生バイオガス供給物または天然ガス供給物などの初期状態の供給ガスストリーム12が、1つまたは複数のステージの圧縮を利用する圧縮機またはブロワー14内であるいは低圧力ブロワー(単に例として、~900kPa(9bar)の圧縮機の排出)内で圧縮される。圧縮機は、単一の圧縮機または圧縮機ステージあるいは2つ以上の圧縮機または圧縮機ステージから構成され得る。加圧ストリーム16が水凝縮器18内で冷却され(-5℃から40℃)、自由水ノックアウトドラム(free water knockout drum)を介して水が回収される。必要に応じて冷却装置18の前でまたは冷却装置18の後で追加の前処理ステップも実施され得、冷却装置18の後で追加の冷却および/または水回収も実施され得る。このステップの液体水はストリーム20において取り除かれる。任意の追加の前処理ステップからの追加の汚染物質除去ストリームは示されない。被冷却ストリーム22内の残留汚染物質は、取り除くために汚染物質を凝縮、凍結、または凝華させるために環境温度を大幅に下回るまでのさらなる冷却が必要とすることになる。
【0014】
[0019]第1の固体形成冷却装置または固体形成熱交換器24がストリーム22を受け取って、固体アイス(solid ice)の形態の水などの汚染物質を取り除くことになる。熱交換器24は、形成された固体を取り除くために熱交換表面を継続的に擦るための機構を有することができる。このような熱交換器スクレーパの例が図4および5を参照しながら後で提示される。スクレーパによって取り除かれた固体はさらなる処理のために熱交換器の底部で収集され得る。固体アイスは、第1の汚染物質ストリーム26内で、固体のままでまたは融解して液体水になった状態で、取り除かれる。熱交換器24から出る部分的に精製された被冷却ストリーム28は、水などの熱交換器24によって取り除かれた汚染物質をほとんど有さない。ストリーム28内にいくらかでも残留する汚染物質はより低い温度で取り除かれることを必要とすることになる。単に例として、ストリーム28は、~400kPa(4bar)の圧力、および~-75℃の温度を有することができる。
【0015】
[0020]第2の固体形成冷却装置または固体形成熱交換器30がストリーム28を受け取り、熱交換器24とデザインが必ずしも同一ではないが、熱交換器24のデザインと同様である別の固体形成冷却装置となり得る。CO(ドライアイス)などの別の固体汚染物質が第2の熱交換器30内で取り除かれる。第1の熱交換器24内で取り除かれる汚染物質の残留する微量分は熱交換器30内でも凝固し得る。同様に、固体が熱交換表面から剥ぎ取られ得、熱交換器の底部で収集され得る。CO汚染物質は、第2の汚染物質ストリーム32内で、ドライアイスの形態で、昇華して蒸気COとなる形態で、または融解して液体になる形態で、取り除かれる。
【0016】
[0021]精製された被冷却ガスストリーム34内の第2の熱交換器30から離れる残留蒸気は、バイオメタン/天然ガスの気泡点より高い温度で固体を形成するようになりしたがって液化装置36内で凍結する汚染物質を比較的有さないようになることができる。単に例として、ストリーム34は、~300kPa(3bar)の圧力、および~-140℃の温度を有することができる。液化装置36は、熱交換器であってもよく、低い圧力ではまたは大気圧に近い圧力ではストリーム34内の残留蒸気を液化する。液化バイオガス(LBG:liquefied biogas)または液化天然ガス(LNG:liquefied natural gas)として知られる液体製品はストリーム38を介して取り除かれて、貯蔵タンク、タンカー、または他に輸送形態に達する。単に例として、ストリーム38は、~200kPa(2bar)の圧力、および~-165℃の温度を有することができる。
【0017】
[0022]加圧液体窒素がストリーム40を介してプロセスに入り、精製および液化される蒸気ストリームとは反対に流れる。単に例として、ストリーム40内の液体窒素は、~1000kPa(10bar)の圧力、および~-196℃(気泡点)の温度を有することができる。単に例として、窒素は、商業的な供給業者または他の現地供給源から購入された液体窒素を有するトラックから定期的に補給される施設内の液体窒素タンクから供給され得る。近くの空気分離ユニット(ASU:air separation unit)あるいは他のデバイスまたはシステムからの液化した廃棄窒素が別の可能性のある液体窒素の供給源となる。
【0018】
[0023]ストリーム34からの蒸気が液化するとき、ストリーム40からの液体窒素は液化装置36を通って流れるときに加温されて蒸発する。加温された窒素は、ストリーム50および52を介して、第2の熱交換器30および第1の熱交換器24を通過し、第2の熱交換器30内でのおよび第1の熱交換器24内での冷凍を提供するときにさらに加温される。窒素ストリームは、ストリーム42を介して第1の熱交換器24から離れるときにまたはその前に完全に蒸発する。単に例として、ストリーム42は、~200kPa(2bar)の圧力、および~-21℃の温度を有することができる。依然として大気圧未満となり得る加温窒素蒸気ストリーム42がストリーム44を介して安全な場所まで放出され得るか、あるいは冷却装置18内で冷却を行う空気または水を補完するかまたはそれらに取って代わるためにストリーム46を介して冷却装置18まで送られ得る。加温窒素が冷却装置18内で使用される場合、加温窒素はさらに加温されることになり、ストリーム48を介して安全な場所まで放出されることになる。
【0019】
[0024]次に図2の実施形態を参照すると、ブロワーまたは圧縮機114、冷却装置118、および第1の固体形成冷却装置または固体形成熱交換器124が、各々、図1の対応する構成要素と同様の構成および機能性を有することができる。さらに、図2の実施形態は、以下で示されることを除いて、図1の対応するストリームと同様であるストリームを特徴とし、これは同様の参照符号を付されることで反映される。
【0020】
[0025]しかし、図2では、第2の冷却装置または熱交換器154は、固体形成熱交換器の代わりに液体凝縮熱交換器である。ここでは、部分的に精製された被冷却ストリーム128に含まれる汚染物質が、第1の熱交換器124内で、固体汚染物質の凝固点未満の温度で凝縮して液体となる。液体汚染物質が第2の汚染物質ストリーム132を介して第2の熱交換器154から取り除かれ、さらなる処理のためにストリーム166を介して送られ得るか、あるいは第1の熱交換器124内で形成される固体のための液体キャリアとして使用されるためにストリーム158を介して第1の冷却装置または熱交換器124まで送られ得る。ストリーム158が、主熱交換器セクション内で、固体収集セクション内で、または固体流路内の下流の任意のポイントで、第1の熱交換器124に入ることができる。
【0021】
[0026]第2の熱交換器154からの液体が第1の熱交換器124に送られる場合、液体/固体スラリーが第1の汚染物質ストリーム124およびストリーム160を介して取り除かれ、第1の別個の汚染物質製品ストリーム162および第2の別個の汚染物質製品ストリーム164を生成するために分離装置156内でさらに処理され得る。分離装置156は、本明細書で開示されるいずれの分離装置とも同様に、蓄積ドラム(accumulation drum)または任意の他の分離容器となり得るか、あるいは、限定しないが、サイクロン分離装置、蒸留ユニット、コアレッサー分離装置、またはメッシュタイプまたは羽根タイプのミストエリミネーターを含めた当技術分野で知られている他の種類の分離デバイスとなり得る。分離装置156内で使用され得る見込まれ得る分離方法は当業者には明らかとなるものであり、アイスなどの固体汚染物質を液体汚染物質から濾過することさらには液体汚染物質を固体汚染物質から沸騰させることを含むことができる。沸騰させることは、熱を加えることおよび/または圧力を低下させることを通して達成され得る。一部の汚染物質廃棄の場合、分離装置156内での分離は必要ない可能性がある。分離装置156は、ポンプ、熱交換器、および、当業者には明らかとなるであろう2つの汚染物質の分離を実施するのに必要である他の設備をさらに含むことができる。
【0022】
[0027]第2の熱交換器154内でCOを液化するために、圧力が~510kPa(5.1bar)超である必要がある可能性があり、温度が~-56C未満である必要がある可能性がある。このような実施形態では、ストリーム116、冷却装置118,ストリーム122、第1の熱交換器124、およびストリーム128内の圧力および温度のすべてが~510kPa(5.1bar)超および-56Cとなるか、あるいは、圧縮機および可能性として空気冷却装置または水冷却装置が第1の熱交換器124と第2の熱交換器154との間でストリーム128に沿って配置され得る。
【0023】
[0028]図3の実施形態では、第1の熱交換器224が任意選択であり、存在する場合、最も高い準環境温度で固体または液体としての第3の汚染物質を取り除くのに使用される。このような実施形態では、ストリーム228は2つの残留汚染物質を有する可能性があり、これらの汚染物質は第2の熱交換器230内で取り除かれる。第2の熱交換器230は、同様に、凝固した汚染物質を取り除くための熱交換表面を擦るための機構を有することができる。第2の熱交換器230内で一方の汚染物質が固体を形成することができ、もう一方の汚染物質が液体を形成することができ、固体・液体スラリーが熱交換器の底部で収集され得る。例えば、第2の熱交換器230は、蒸気から水を凍結させて蒸気からCOを凝縮させるように、構成され得る。固体・液体スリラーは第2の汚染物質ストリーム232を介して取り除かれ得る。スラリーは、ストリーム266を介して別の処理に送られ得るか、または、図2の第1の熱交換器124およびストリーム158と同様に、ストリーム258を介して第1の熱交換器224に送られ得る。
【0024】
[0029]図3の実施形態が、以下で示されることを除いて、図1および2の対応するストリームの同様であるストリームを特徴とし、これが同様の参照符号を付されることで反映される、ことが理解されよう。
【0025】
[0030]ストリーム266内の液体/固体スラリーおよび/または冷却装置224から生成された液体/固体スラリーストリーム260は、ストリーム270を介して、分離装置156内での分離と同様の分離のための分離装置256に送られ得る。分離装置256は、第1の別個の汚染物質製品ストリーム262および第2の別個の汚染物質製品ストリーム264を生成することができる。
【0026】
[0031]第2の熱交換器230内でCOを液化するために、圧力が~510kPa(5.1bar)超である必要がある可能性があり、温度が~-56℃未満である必要がある可能性がある。したがって、この実施形態では、ストリーム216、冷却装置218、ストリーム222、第1の熱交換器224、およびストリーム228内の圧力および温度のすべてが~510kPa(5.1bar)超および-56℃となるか、あるいは、圧縮機および可能性として空気冷却装置または水冷却装置が第1の熱交換器224と第2の熱交換器230との間でストリーム228に沿って配置され得る。
【0027】
[0032]上で述べたように、いくつかの実施形態では、熱交換器壁上でほぼ一定の熱伝達係数を維持するようにガスが流れる間において固体生成物が継続的に剥ぎ取られるような熱交換器が望ましく、ここでは底部で収集された固体が定期的にまたは継続的に捨てられる。熱交換器の側面から剥ぎ取られた固体を取り除くために、熱交換器の底部がスクリュープレスの方に開いていてよく、スクリュープレスが熱交換器から離れて密閉可能なチャンバ(閉鎖ドア、ゲート、または、弁などを有する)の中へ固体を継続的に詰めて、その結果、蒸気が密閉可能なチャンバから分離された状態を維持し、いかなる加熱も熱交換器に影響を与えることがなくなる。この事例では、固体はまとめて回収され得て、融解または昇華することができる。別法として、スクリューブレードの周りを除いて密閉が必要ではない可能性があり、それによりチャンバ内でのスクリュープレスの端部における取り除かれる固体の継続的な融解および/または昇華が可能となる。固体の蓄積を防止するためにいくつかの実施形態ではスクリューブレードの加熱(可能性として、電気加熱)が使用され得る。
【0028】
[0033]アイスのCOおよび液体のCOを同じ熱交換器内で同時に生成することにより、または、1つの熱交換器の底部に収集されたアイスを別の場所で作り出された液体CO(融解したドライアイスであるか、または蒸気から凝集する)を用いて洗い流すことにより、液体スラリーを作り出すこともこれに対しての解決策となる。別の選択肢として、適切な開閉を確実なものとするために熱交換器の底部ところにある密閉デバイスまたは放出弁を加熱することが行われ得る。この事例では、熱交換器の底部において固体が十分に詰められない場合にある程度のガス抜きが必要となる可能性がある。
【0029】
[0034]本開示のシステムおよび方法と共に使用されるための、概して300で示される、適切な剥ぎ取り熱交換器の1つの可能性のある構成の一部分の断面図または切断図(長手方向軸に沿う)が図4に提示される。熱交換器は、外側パイプ304と同軸であって外側パイプ304によって囲まれる内側パイプ302を含み、その結果、それらの間に環状空間306が画定される。外側パイプ304、および、熱交換器または他のプロセス設備の他の外側部分が外部絶縁材を有することができ、外部絶縁材のデザインおよび用途は当業者には明らかとなろう。冷凍および/または昇華することになる汚染物質を含むプロセスガスがパイプインパイプ交換器の内側パイプ302を通って流れる。冷却液が内側パイプ壁と外側パイプ壁との間の環状空間306を通って流れる。単に例として、内側パイプ302は15.2cm(6”)となり得るか、あるいはこれより小さいまたは大きくなり得る。十分な流量および/または冷却ならびに固体/液体の除去を達成するためには、複数のこれらのハイプインパイプ剥ぎ取り熱交換器が直列にまたは並列に組み合わされ得る。
【0030】
[0035]スクレーパブレード308が中心軸312の長さに沿って分布し、ブレードアーム314により中心軸312に固定的に取り付けられ、その結果、中心軸312が回転させられるときに内壁の熱伝達面の全体がブレード308によって擦られ得るようになる。示されるブレードおよびブレードアームは必ずしも正確な縮尺で描かれない。ブレード308は垂直に取り付けられ得るかまたは中心軸312に対して一定の角度で取り付けられ得る。ブレード308は中心軸312を中心とした複数の回転角(degree of rotation)のところに取り付けられ、その結果、2つのブレードが接触することがなくなる。軸は、熱交換器の一方のまたは両方の端部のところにある、モーター、歯車、または別の方法により、継続的に回転させられ得る。ブレードは例えば30~60RPMで回転することができるが、より高いまたは低い回転速度も企図される。
【0031】
[0036]スクレーパブレード308は、限定しないが、三角形または長方形を含めた多くの代替の形状を特徴とすることもできる。ブレード308およびそれらのアーム314は、非付着性コーティングを有することができるか、非付着性材料から作られ得るか、全体としてまたは部分的にポリマーから作られ得るか、ならびに/あるいは、ブレードに固体が付着するのを防止するためにおよび内側パイプ302の内壁から剥ぎ取られた固体が熱交換器の底部まで落下するのを確実なものとするために加熱され得る。ブレードは、ブレードアーム314および/または軸312に対してばね付勢されていてもまたはばね付勢されていなくてもよい(任意選択のばねが図4の315のところに示される)。ばねは非付着性材料で被覆され得るかまたは非付着性材料から作製され得るか、あるいは、ばねの適切な動作を妨げるような固体がばね上に形成されるのを防止するために別の材料で覆われ得る。加えて、内側パイプ壁302が、固体の凝集を低減するために研磨され得る。
【0032】
[0037]流路の矢印316および318がそれぞれ冷却剤の流れおよびプロセスガスの流れの考えられる流れ方向を示すが、これらは、特定の用途の需要に応じて変化し得る。実際には、冷却剤の流れおよびプロセスガスの流れは図4の矢印318および318によって示される方向とは反対の方向にもなり得、または共に同じ方向ともなり得る。
【0033】
[0038]概して320で示される固体・液体収集セクションの実施形態が図5aおよび5bに概略的に提示される。図5aおよび5bに示されるように、固定・液体収集セクション320は図4の剥ぎ取り熱交換器300の底部に配置され、その結果、熱交換器300からの固体および/または凝縮した液体が収集され得るようになる。セクション325が、図5bのように、複数の熱交換器の構成の固体および液体を収集することができる。円錐形形状のシュート322が、熱交換器300から剥ぎ取られた液体および固体を、導管325または同様のデバイス内に収容されたスクリュー324まで、あるいはガス抜きも行いながら固体を運搬して詰めるための方法まで、案内するのに使用され得る。導管325が322に直接に取り付けられ得るか、または325を322に接続する固体収集パイプの1つのセクションを有することができる。回転パドル323が円錐部分322から固体を排出するのを支援する。パドルはブレードと同じ材料で作られ得るかまたは異なる材料で作られ得る。パドルは継続的に回転することができるか、または円錐固体収集セクション322内に固体が蓄積するときに断続的に回転することができる。固体スクリュー(solid screw)324は、一方の端部または両方の端部のところにある、モーター、歯車、または他の方法により継続的に回転させられ得る。スクリュー324は、水平に(示される)、垂直に、またはそれらの間のいくらかの角度のところに存在することができる。
【0034】
[0039]スクリュー324およびハウジング325の配置構成のためのさらなる非限定の詳細および/または非限定のスクリュープレスのデザインが、参照により両方の内容が本明細書に組み込まれている、Baxterらの米国特許出願公開第20180172346(A1)号およびBaxterらの米国特許出願公開第20180170784(A1)号で見られ得る。
【0035】
[0040]すべての固体が小さくなって効果的にガス抜きされると、固体および任意の収集された液体が、弁326または他の開封可能な密閉機構を通して導管325から取り除かれ得る。弁または密閉機構は通常は開いていてよいか、または詰まっている状態のガス抜きされた固体および/または液体のみがこの場所から取り除かれるのを確実なものとするために必要に応じて開いたり閉じたりすることができる。
【0036】
[0041]スクリューセクションから熱交換器300のプロセス側の任意の他の部分までの弁付きライン328(図5aに示される)が、始動中にガス抜きを行うのに使用され得、固体とガスセクションとの間の圧力平衡化を行うのに使用され得る。
【0037】
[0042]壁、スクリュー、弁、または密閉機構などの、固体収集セクションの任意の部分が、非付着性コーティングを有することができるか、非付着性材料から作られ得るか、全体としてまたは部分的にポリマーから作られ得るか、ならびに/あるいは、このセクションに固体が付着したりこのセクションを固体が塞いだりするのを防止するために加熱され得る。
【0038】
[0043]さらに、熱交換器の固体剥ぎ取りは当技術分野ですでに説明されており、特には、各々参照によりその全体が本明細書に組み込まれている、米国特許第10,780,460号および欧州特許EP3791125A1で説明されている。欧州特許EP3791125A1は、凝縮物流出開口部と、凝縮物収集チャンバを有するロックデバイスと、を含む、熱交換器のための凝縮物抽出デバイスを説明しており、ここでは、ロックデバイスは収集位置および流出位置に配置され得る。米国特許第10,780,460号は、案内溝を有する円筒形管と、洗浄要素を有するリードスクリューと、を有する熱交換器を説明しており、ここでは、リードスクリューの回転運動が案内溝に沿わせて洗浄要素を軸方向に移動させる。
【0039】
[0044]特定の構成下でおよび特定の条件下で部分的に純水である水(partially pure water)のストリームを回収することが可能である。しかし、水凍結冷却装置内でいくらかの程度の水和物が形成されることが期待される場合に融解水ストリームが1つまたは複数の圧縮機ノックアウトドラムまたは自由水ノックアウトドラムの液体セクションまで再循環させられ得、それにより水和物として捕捉されたメタンが回収されることが可能となる。CO回収ストリーム(液体または固体)内の凍結水または水和物は、COストリームの廃棄に応じて、追加の処理を必要とする可能性がある。COを取り除く熱交換器の手前の交換器内で最大限の量の水が取り除かれる場合、COストリーム内の水および水和物の汚染物質は最小となり、大抵のCOの廃棄において取り除かれるのを必要としない可能性がある。
【0040】
[0045]精製および液化されるガスの経路に沿うジュール-トムソン(JT:Joule-Thomson)弁または他の膨張弁またはデバイスなどの圧力降下を含むことが可能であり、そうすることが望ましい可能性がある。例えば、このような膨張デバイスは、ストリーム22、28、34、38、および/またはストリーム50、52、42、ならびに/あるいは図2および3内の対応するストリームのところに、含まれ得る。
【0041】
[0046]回収される固体汚染物質および/または液体汚染物質がその最終的な販売または廃棄のために低い温度で維持されるのを必要としない場合、回収されるストリームは冷却ステップのいずれかに統合され得る熱となり得る。
【0042】
[0047]第1および第2の冷却装置ならびに単一の水凝縮器が示されるが、冷却装置および凝縮器の数は上記の実施形態に示される数から変化し得る。
【0043】
[0048]上記の実施形態では、冷凍ループは必須ではなく、システムは液体窒素および空気/水冷却のみを利用する。空気/水冷却を用いて達成され得る程度未満のすべての冷却が液体窒素を用いて行われるが、液体窒素はより高温の冷却のためにも使用され得る。加圧液体窒素が最初に液化装置に入り、液化装置内で少なくとも部分的に蒸発し、次いで、窒素が継続して冷却の最も低温のステージに進み、凍結する。窒素が完全に蒸発すると、窒素による加温時にガス供給ストリームを継続して冷却する。上記の実施形態では、窒素冷却は、固体または液体のいずれかとしての所望の不純物を取り除くのに、および、さらには、近環境温度でいくらかの程度の追加の冷却を提供するのに十分な程度まで低温となるのに、十分な程度でなければならない。
【0044】
[0049]本開示の好適な実施形態を示して説明してきたが、本開示の精神から逸脱することなく本開示の好適な実施形態内で変更形態および修正形態が作られ得ることおよび本開示の範囲が以下の特許請求の範囲によって画定されることが当業者には明らかであろう。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
【国際調査報告】