IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 西安中車永電捷通電気有限公司の特許一覧

<>
  • 特表-空気調和ユニット試験装置 図1
  • 特表-空気調和ユニット試験装置 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-18
(54)【発明の名称】空気調和ユニット試験装置
(51)【国際特許分類】
   F25B 49/02 20060101AFI20241010BHJP
【FI】
F25B49/02 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525105
(86)(22)【出願日】2021-12-31
(85)【翻訳文提出日】2024-04-25
(86)【国際出願番号】 CN2021143545
(87)【国際公開番号】W WO2023077656
(87)【国際公開日】2023-05-11
(31)【優先権主張番号】202111300389.8
(32)【優先日】2021-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516173913
【氏名又は名称】西安中車永電捷通電気有限公司
【住所又は居所原語表記】No.15,Wenjing North Road Xi’an,Shaanxi 710018 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リ ルプ
(72)【発明者】
【氏名】リ ルロン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン シュー
(72)【発明者】
【氏名】チュー ハンシュー
(72)【発明者】
【氏名】チェン ウェイ
(57)【要約】
本発明は、鉄道車両用空気調和ユニットテスト装置技術の分野に関し、特に、空気調和ユニット試験装置に関する。空気調和ユニット試験装置は、蒸発室サイクル模擬システム(13)、凝縮室サイクル模擬システム(11)、及び測定制御システムを備える。テスト中に、蒸発室サイクル模擬システム(13)はエアコンの室内機を模擬するために用いられ、凝縮室サイクル模擬システム(11)はエアコンの室外機を模擬するために用いられ、室内機と室外機のパラメータを測定制御システムによって測定し、凝縮室軸流ファン(111)、調整可能な凝縮器(113)、蒸発室軸流ファン(131)、調整可能な蒸発器(133)、及び圧縮機を検証対象パラメータに従って調整し、風圧値及び温度値の差と湿度値の差を第1の測定装置及び第2の測定装置によって測定し、これによって、風量値及び冷房量値を算出し、設計パラメータを校正してチェックする目的を達成し、設計アイディアを検証し、試験データを提供し、プロトタイプ試作後の変更や作り直しのリスクを低減し、損失を下げる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気調和ユニット試験装置であって、凝縮室サイクル模擬システム、蒸発室サイクル模擬システム、及び測定制御システムを備え、
前記凝縮室サイクル模擬システムは、凝縮室軸流ファン、調整可能な凝縮タンク、調整可能な凝縮器、及び圧縮機を備え、前記凝縮室軸流ファンの吹き出し口が第1の給気管路を介して前記調整可能な凝縮タンクの給気口と連通し、前記調整可能な凝縮タンクの吹き出し口が第1の吹き出し管路と連結するようにし、前記調整可能な凝縮器は、前記調整可能な凝縮タンク内に設けられるようにし、
前記蒸発室サイクル模擬システムは、蒸発室軸流ファン、調整可能な蒸発タンク、及び調整可能な蒸発器を備え、前記蒸発室軸流ファンの吹き出し口が第2の給気管路を介して前記調整可能な蒸発タンクの給気口と連通し、前記調整可能な蒸発タンクの吹き出し口が第2の吹き出し管路と連結するようにし、前記調整可能な蒸発器は、前記調整可能な蒸発タンク内に設けられるようにし、
前記圧縮機の高圧端が前記調整可能な凝縮器と連通し、前記圧縮機の低圧端が前記調整可能な蒸発器と連通し、前記調整可能な凝縮器は、冷媒を前記調整可能な凝縮器と前記調整可能な蒸発器との間でサイクルさせるために、前記調整可能な蒸発器と毛細冷媒管を介して連通するようにし、
前記測定制御システムは、第1の測定装置及び第2の測定装置を備え、前記第1の測定装置は、前記凝縮室サイクル模擬システム内に接続され、前記凝縮室サイクル模擬システムのパラメータを測定するために用いられるようにし、前記第2の測定装置は、前記蒸発室サイクル模擬システム内に接続され、前記蒸発室サイクル模擬システムのパラメータを測定するために用いられるようにしている、ことを特徴とする、空気調和ユニット試験装置。
【請求項2】
前記第1の測定装置は、第1のピトー管風量測定装置、第2のピトー管風量測定装置、及び第1の温度湿度測定装置を含み、前記第1の温度湿度測定装置は、前記調整可能な凝縮タンクに設けられてかつ前記調整可能な凝縮器の風上位置と風下位置に配置されるようにし、前記第1のピトー管風量テスト装置は、前記第1の給気管路内に設けられ、前記第2のピトー管風量テスト装置は、前記第1の吹き出し管路内に設けられるようにし、
前記第2の測定装置は、第3のピトー管風量測定装置、第4のピトー管風量測定装置、及び第2の温度湿度測定装置を含み、前記第2の温度湿度測定装置は、前記調整可能な蒸発タンクに設けられてかつ前記調整可能な蒸発器の風上位置と風下位置に配置されるようにし、前記第3のピトー管風量テスト装置は、前記第2の給気管路内に設けられ、前記第4のピトー管風量テスト装置は、前記第2の吹き出し管路内に設けられるようにしている、ことを特徴とする、請求項1に記載の空気調和ユニット試験装置。
【請求項3】
前記凝縮室サイクル模擬システムは、第1の整流格子をさらに備え、前記第1の整流格子は、前記第1の給気管路内に設けられ、前記第1の給気管路内を流れる風を、前記第1の整流格子を通過して気流均一化させるために用いられるようにし、前記蒸発室サイクル模擬システムは、第2の整流格子をさらに備え、前記第2の整流格子は、前記第2の給気管路内に設けられ、前記第2の給気管路内を流れる風を、前記第2の整流格子を通過して気流均一化させるために用いられるようにしている、ことを特徴とする、請求項2に記載の空気調和ユニット試験装置。
【請求項4】
前記凝縮室サイクル模擬システムは、第1の整流金網をさらに備え、前記第1の整流金網は、前記第1の給気管路内に設けられてかつ前記第1の整流格子の風下位置に配置されており、前記第1の整流金網内を流れる風を、前記第1の整流金網を通過して気流均一化させるために用いられるようにし、
前記蒸発室サイクル模擬システムは、第2の整流金網をさらに備え、前記第2の整流金網は、前記第2の給気管路内に設けられてかつ前記第2の整流格子の風下位置に配置されており、前記第2の整流金網内を流れる風を、前記第2の整流金網を通過して気流均一化させるために用いられるようにしている、ことを特徴とする、請求項3に記載の空気調和ユニット試験装置。
【請求項5】
前記第1のピトー管風量テスト装置は、前記第1の給気管路内に設けられて前記第1の整流金網の風下位置に配置されるようにし、前記第3のピトー管風量テスト装置は、前記第2の給気管路内に設けられて前記第2の整流金網の風下位置に配置されるようにしている、ことを特徴とする、請求項4に記載の空気調和ユニット試験装置。
【請求項6】
前記第1の給気管路と前記凝縮室軸流ファンの出口との連結位置には第1の直径変化用連結管が設けられ、前記第1の給気管路は第1の軟質管によって前記第1の直径変化用連結管と連通するようにし、
前記第2の給気管路と前記蒸発室軸流ファンの吹き出し口との連結位置には第2の直径変化用連結管が設けられ、前記第2の給気管路は第2の軟質管によって前記第2の直径変化用連結管と連通するようにしている、ことを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の空気調和ユニット試験装置。
【請求項7】
前記凝縮室軸流ファンには、前記凝縮室軸流ファンの周波数を変更するための第1の周波数変換器が設けられるようにし、
前記蒸発室軸流ファンには、前記蒸発室軸流ファンの周波数を変更するための第2の周波数変換器が設けられるようにしている、ことを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の空気調和ユニット試験装置。
【請求項8】
前記調整可能な凝縮タンクの両端にはいずれも、第3の直径変化用連結管と第3の軟質管が設けられ、前記調整可能な凝縮タンクの両端は、前記第3の直径変化用連結管と前記第3の軟質管を順に介して前記第1の給気管路及び前記第1の吹き出し管路と連通するようにし、
前記調整可能な蒸発タンクの両端にはいずれも、第4の直径変化用連結管と第4の軟質管が設けられ、前記調整可能な蒸発タンクの両端は、前記第4の直径変化用連結管と前記第4の軟質管を順に介して前記第2の給気管路及び前記第2の吹き出し管路と連通するようにし、及び/又は、
前記凝縮室サイクル模擬システムは、前記第1の吹き出し管路の吹き出し口に設けられている第1の風量調整板をさらに備え、前記蒸発室サイクル模擬システムは、前記第2の吹き出し管路の吹き出し口に設けられている第2の風量調整板をさらに備えるようにし、及び/又は、
前記凝縮室サイクル模擬システムは、第1の車輪付きプレート及び第2の車輪付きプレートをさらに備え、前記凝縮室軸流ファンは第1のファン支持座を介して前記第1の車輪付きプレートに接続され、前記第1の給気管路は第1の給気管ホルダーを介して前記第1の車輪付きプレートに接続され、前記調整可能な凝縮タンクは第1の台座を介して前記第2の車輪付きプレートに接続され、前記第1の吹き出し管路は第1の吹き出し管ホルダーを介して前記第2の車輪付きプレートに接続されるようにし、
前記蒸発室サイクル模擬システムは、第3の車輪付きプレート、第4の車輪付きプレート、第2の給気管ホルダー、及び第2の吹き出し管ホルダーをさらに備え、前記蒸発室軸流ファンは第2のファン支持座を介して前記第3の車輪付きプレートに接続され、前記調整可能な蒸発タンクは第2の台座を介して前記第4の車輪付きプレートに接続され、前記第2の給気管ホルダーは前記第2の給気管管路を支持するために用いられ、前記第2の吹き出し管ホルダーは前記第2の吹き出し管路を支持するために用いられるようにし、及び/又は、
前記空気調和ユニット試験装置は、前記凝縮室サイクル模擬システム、前記蒸発室サイクル模擬システム、及び前記測定制御システムに給電するための電源システムをさらに備えるようにしている、ことを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の空気調和ユニット試験装置。
【請求項9】
前記調整可能な凝縮器は、前記調整可能な凝縮タンクの内部空洞の径方向に沿って設けられている配列に配置された複数のグループの凝縮アセンブリを含み、各グループの前記凝縮アセンブリに独立したスイッチが設けられるようにし、
前記調整可能な蒸発器は、前記調整可能な蒸発タンクの内部空洞の径方向に沿って設けられている配列に配置された複数のグループの蒸発アセンブリを含み、各グループの前記蒸発アセンブリに独立したスイッチが設けられるようにしている、ことを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の空気調和ユニット試験装置。
【請求項10】
前記調整可能な凝縮器は、前記凝縮アセンブリを遮蔽するための第1の遮蔽板をさらに備え、前記第1の遮蔽板は、前記凝縮アセンブリと取り外し可能に連結し、閉じられた前記凝縮アセンブリを遮蔽するために用いられるようにし、前記調整可能な蒸発器は、前記蒸発アセンブリを遮蔽するための第2の遮蔽板をさらに備え、前記第2の遮蔽板は、前記蒸発アセンブリと取り外し可能に連結し、閉じられた前記蒸発アセンブリを遮蔽するために用いられるようにしている、ことを特徴とする、請求項9に記載の空気調和ユニット試験装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両用空気調和ユニットテスト装置技術の分野に関し、特に、空気調和ユニット試験装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、鉄道システムは非常に急速に発展して、高速列車、最速列車、地下鉄、高速都市間列車などを含む鉄道客車の車内には、基本的に空気調和ユニットが取り付けられている。搭載される空気調和ユニットは、列車のタイプに応じて相違しており、空気調和ユニットは、車種に応じて、冷房量、蒸発、凝縮風量などの要件も異なる。しかしながら、各種類の鉄道客車に取り付けられる空気調和ユニットはいずれも、設計と取付の前に、エアコン性能試験室で性能テストを実行する必要があり、試験時に、空気調和ユニットの給気口と吹き出し口を試験室の風路と連通して、空気調和ユニットが列車で稼働する際の温度湿度環境、電源環境を模擬することによって、空気調和ユニットの各性能パラメータが設計要件に適合するか否かをテストするようにしている。
【0003】
関連技術において、空気調和ユニットの設計が完了した後、理論計算とシミュレーション分析だけを行うことができるが、分析モデルとして設定された制限条件に従い、相対的な条件下での空気調和ユニットの内部の熱交換効果及び損失状況を決定する場合、空気調和ユニットの内部の局所的な状態について理想的分析だけを行うことができる。
【0004】
そのため、異なる空気調和ユニットに対してそれとセットする試験装置を設計する必要があり、かつ空気調和ユニットの内部の局所的な状態について理想的分析だけを行うことができるため、時間と費用がかかり、労力を費やし、リソースの浪費を引き起こしてしまい、同時に、得られたテスト結果に大きな誤差が存在し、熱交換効果を正確に計算することができなくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記またはその他の潜在的技術的問題を効果的に解決できる、空気調和ユニット試験装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明により提供される空気調和ユニット試験装置は、蒸発室サイクル模擬システム、凝縮室サイクル模擬システム、及び測定制御システムを備える。凝縮室サイクル模擬システムは、凝縮室軸流ファン、調整可能な凝縮タンク、調整可能な凝縮器、及び圧縮機を備え、軸流ファンは、吹き出し口が第1の給気管路を介して調整可能な凝縮タンクの給気口と連通し、調整可能な凝縮タンクは、吹き出し口が第1の吹き出し管路と連結し、調整可能な凝縮器は、調整可能な凝縮タンク内に設けられるようにし、蒸発室サイクル模擬システムは、蒸発室軸流ファン、調整可能な蒸発タンク、及び調整可能な蒸発器を備え、蒸発室軸流ファンは、吹き出し口が第2の給気管路を介して調整可能な蒸発タンクの給気口と連通し、調整可能な蒸発タンクは、吹き出し口が第2の吹き出し管路と連結し、調整可能な蒸発器は、調整可能な蒸発タンク内に設けられるようにし、圧縮機は、高圧端が調整可能な凝縮器と連通し、圧縮機は、低圧端が調整可能な蒸発器と連通し、調整可能な凝縮器は、冷媒を調整可能な凝縮器と調整可能な蒸発器との間でサイクルさせるために、調整可能な蒸発器と毛細冷媒管を介して連通するようにし、測定制御システムは、第1の測定装置及び第2の測定装置を備え、第1の測定装置は、凝縮室サイクル模擬システム内に接続されており、凝縮室サイクル模擬システムのパラメータを測定するために用いられ、第2の測定装置は、蒸発室サイクル模擬システム内に接続されており、蒸発室サイクル模擬システムのパラメータを測定するために用いられる。
【0007】
選択的な実施例では、第1の測定装置は、第1のピトー管風量測定装置、第2のピトー管風量測定装置、及び第1の温度湿度測定装置を含み、第1の温度湿度測定装置は、調整可能な凝縮タンクに設けられてかつ調整可能な凝縮器の風上位置と風下位置に配置され、第1のピトー管風量テスト装置は、第1の給気管路内に設けられ、第2のピトー管風量テスト装置は、第1の吹き出し管路内に設けられるようにし、第2の測定装置は、第3のピトー管風量測定装置、第4のピトー管風量測定装置、及び第2の温度湿度測定装置を含み、第2の温度湿度測定装置は、調整可能な蒸発タンクに設けられてかつ調整可能な蒸発器の風上位置と風下位置に配置され、第3のピトー管風量テスト装置は、第2の給気管路内に設けられ、第4のピトー管風量テスト装置は、第2の吹き出し管路内に設けられるようにしている。なお、第1のピトー管風量測定装置と第2のピトー管風量測定装置はそれぞれ、第1の給気管路内と第1の吹き出し管路内に設けられるようにすることによって、第1の給気管路と第1の吹き出し管路内の風圧を測定し、風圧に従って風量値を算出する。同時に、第1の温度湿度測定装置を、調整可能な凝縮タンク内に設けてかつ調整可能な凝縮器の風上位置と風下位置に配置することによって、調整可能な凝縮器の前方と後方の温度値と湿度値を測定し、温度値の差と湿度値の差を、試験装置の冷房量の算出に使用するために、算出する。第3のピトー管風量測定装置と第4のピトー管風量測定装置はそれぞれ、第2の給気管路内と第2の吹き出し管路内に設けられるようにすることによって、第2の給気管路と第2の吹き出し管路内の風圧を測定し、風圧に従って風量値を算出する。同時に、第2の温度湿度測定装置を、調整可能な蒸発タンク内に設けてかつ調整可能な蒸発器の風上位置と風下位置に配置することによって、調整可能な蒸発器の前方と後方の温度値と湿度値を測定し、温度値の差と湿度値の差を、試験装置の冷房量の算出に使用するために、算出する。
【0008】
選択的な実施例では、凝縮室サイクル模擬システムは、第1の整流格子をさらに備え、第1の整流格子は、第1の給気管路内に設けられ、第1の給気管路内を流れる風を、第1の整流格子を通過して気流均一化させるために用いられ、蒸発室サイクル模擬システムは、第2の整流格子をさらに備え、第2の整流格子は、第2の給気管路内に設けられ、第2の給気管路内を流れる風を、第2の整流格子を通過して気流均一化させるために用いられる。なお、第1の整流格子は、第1の給気管路内に設けられており、格子のグリッド状構造の特徴に基づき、第1の給気管路内に進入する風を気流均一化し、すなわち、風をグリッド状の第1の整流格子によって分流させることができ、これによって、気流均一化の効果を達成する。第2の整流格子は第2の給気管路内に設けられており、格子のグリッド状構造の特徴に基づき、第2の給気管路内に進入する風を気流均一化し、すなわち、風をグリッド状の第2の整流格子によって分流させることができ、これによって、気流均一化の効果を達成する。
【0009】
選択的な実施例では、凝縮室サイクル模擬システムは、第1の整流金網をさらに備え、第1の整流金網は、第1の給気管路内に設けられてかつ第1の整流格子の風下位置に配置されており、第1の整流金網内を流れる風を、第1の整流金網を通過して気流均一化させるために用いられ、蒸発室サイクル模擬システムは、第2の整流金網をさらに備え、第2の整流金網は、第2の給気管路内に設けられてかつ第2の整流格子の風下位置に配置されており、第2の整流金網内を流れる風を、第2の整流金網を通過して気流均一化させるために用いられる。なお、第1の整流格子の風下位置に第1の整流金網を設けることにより、第1の給気管路内に進入する風をさらに気流均一化することを容易に実現することができる。第2の整流格子の風下位置に第2の整流金網を設けることにより、第2の給気管路内に進入する風をさらに気流均一化することを容易に実現することができる。
【0010】
選択的な実施例では、第1のピトー管風量テスト装置は、第1の給気管路内に設けられてかつ第1の整流金網の風下位置に配置されており、第3のピトー管風量テスト装置は、第2の給気管路内に設けられてかつ第2の整流金網の風下位置に配置されている。なお、第1のピトー管風量テスト装置を第1の給気管路内に設けてかつ第1の整流金網の風下位置に配置し、第3のピトー管風量テスト装置を第2の給気管路内に設けてかつ第2の整流金網の風下位置に配置することにより、第1のピトー管風量テスト装置と第3のピトー管風量テスト装置が気流均一化された風を収集することが容易になり、これによって、より正確なデータが収集されることになる。
【0011】
選択的な実施例では、第1の給気管路と凝縮室軸流ファンの出口との連結位置には第1の直径変化用連結管が設けられ、第1の給気管路は第1の軟質管によって第1の直径変化用連結管と連通し、第2の給気管路と蒸発室軸流ファンの吹き出し口との連結位置には第2の直径変化用連結管が設けられ、第2の給気管路は第2の軟質管によって第2の直径変化用連結管と連通するようにしている。なお、第1の直径変化用連結管は、異なる口径の凝縮室軸流ファンの吹き出し口と第1の給気管路とを、口径を一致させるように連結するようにするために設けられている。第1の軟質管を設けると、ズレや緩衝をある程度に容易に実現することができ、硬質管の場合に比べて調整性により優れている。第2の直径変化用連結管は、異なる口径の蒸発室軸流ファンの吹き出し口と第2の給気管路とを、口径を一致させるように連結するようにするために設けられている。第2の軟質管を設けると、ズレや緩衝をある程度に容易に実現することができ、硬質管の場合に比べて調整性により優れている。
【0012】
選択的な実施例では、凝縮室軸流ファンには、凝縮室軸流ファンの周波数を変更するための第1の周波数変換器が設けられ、蒸発室軸流ファンには、蒸発室軸流ファンの周波数を変更するための第2の周波数変換器が設けられるようにしている。なお、第1の周波数変換器を設けると、送風量の調整を行う際、凝縮室軸流ファンの周波数を第1の周波数変換器によって直接に変更することによって、凝縮室サイクル模擬システムの送風量の調整を実現することができる。第2の周波数変換器を設けると、送風量の調整を行う際、蒸発室軸流ファンの周波数を第2の周波数変換器によって直接に変更することによって、蒸発室サイクル模擬システムの送風量の調整を実現することができる。
【0013】
選択的な実施例では、調整可能な凝縮タンクの両端にはいずれも、第3の直径変化用連結管と第3の軟質管が設けられ、調整可能な凝縮タンクの両端は、第3の直径変化用連結管と第3の軟質管を順に介して第1の給気管路及び第1の吹き出し管路と連通し、調整可能な蒸発タンクの両端にはいずれも、第4の直径変化用連結管と第4の軟質管が設けられ、調整可能な蒸発タンクの両端は、第4の直径変化用連結管と第4の軟質管を順に介して第2の給気管路及び第2の吹き出し管路と連通するようにし、及び/又は、凝縮室サイクル模擬システムは、第1の吹き出し管路の吹き出し口に設けられている第1の風量調整板をさらに備え、蒸発室サイクル模擬システムは、第2の吹き出し管路の吹き出し口に設けられている第2の風量調整板をさらに備えるようにし、及び/又は、凝縮室サイクル模擬システムは、第1の車輪付きプレート及び第2の車輪付きプレートをさらに備え、凝縮室軸流ファンは第1のファン支持座を介して第1の車輪付きプレートに接続され、第1の給気管路は第1の給気管ホルダーを介して第1の車輪付きプレートに接続され、調整可能な凝縮タンクは第1の台座を介して第2の車輪付きプレートに接続され、第1の吹き出し管路は第1の吹き出し管ホルダーを介して第2の車輪付きプレートに接続されるようにし、蒸発室サイクル模擬システムは、第3の車輪付きプレート、第4の車輪付きプレート、第2の給気管ホルダー、及び第2の吹き出し管ホルダーをさらに備え、蒸発室軸流ファンは第2のファン支持座を介して第3の車輪付きプレートに接続されるようにし、調整可能な蒸発タンクは第2の台座を介して第4の車輪付きプレートに接続されるようにし、第2の給気管ホルダーは第2の給気管管路を支持するために用いられ、第2の吹き出し管ホルダーは第2の吹き出し管路を支持するために用いられるようにし、及び/又は、空気調和ユニット試験装置は、凝縮室サイクル模擬システム、蒸発室サイクル模擬システム、及び測定制御システムに給電するための電源システムをさらに備えるようにしている。なお、第3の直径変化用連結管は、異なる口径の第1の給気管路及び第1の吹き出し管路と調整可能な凝縮タンクとを連結するために設けられる。第3の軟質管を設けると、可撓性接続を容易に実現することができ、ズレや緩衝をある程度に容易に実現することができ、硬質管の場合に比べて調整性により優れている。第4の直径変化用連結管は、異なる口径の第2の給気管路及び第2の吹き出し管路と調整可能な蒸発タンクとを連結するために設けられる。第4の軟質管を設けると、可撓性接続を容易に実現することができ、ズレや緩衝をある程度に容易に実現することができ、硬質管の場合に比べて調整性により優れている。第1の風量調整板は、異なる程度の吹き出し口を遮蔽することによって、吹出量を制限して、凝縮室サイクル模擬システム内での風量を調整し、風量調整の役割を果たすために設けられるようにしている。第1の風量調整板を第1の周波数変換器と組み合わせて使用すると、凝縮室サイクル模擬システム内の風量をよりよく調整し、所望の風量に達することができる。第2の風量調整板は、異なる程度の吹き出し口を遮蔽することによって、吹出量を制限して、蒸発室サイクル模擬システム内での風量を調整し、風量調整の役割を果たすために設けられるようにしている。第2の風量調整板を第2の周波数変換器と組み合わせて使用すると、蒸発室サイクル模擬システム内の風量をよりよく調整し、所望の風量に達することができる。なお、第1の車輪付きプレート及び第2の車輪付きプレートは、凝縮室サイクル模擬システムを、試験を行うために、室外環境の温度値と湿度値に調整可能なプリセットの試験室内に移動させるために設けられる。第3の車輪付きプレート及び第4の車輪付きプレートは、蒸発室軸流ファン及び調整可能な蒸発タンクを、試験を行うために、室内環境の温度値と湿度値に調整可能なプリセットの試験室内に移動させるために設けられる。電源システムは、凝縮室サイクル模擬システム、蒸発室サイクル模擬システム、及び測定制御システムに給電するために設けられる。
【0014】
選択的な実施例では、調整可能な凝縮器は、調整可能な凝縮タンクの内部空洞の径方向に沿って設けられている配列に配置された複数のグループの凝縮アセンブリを含み、各グループの凝縮アセンブリに独立したスイッチが設けられるようにし、調整可能な蒸発器は、調整可能な蒸発タンクの内部空洞の径方向に沿って設けられている配列に配置された複数のグループの蒸発アセンブリを含み、各グループの蒸発アセンブリに独立したスイッチが設けられるようにしている。なお、調整可能な凝縮器は、調整可能な凝縮タンクの内部空洞の径方向すなわち風の断面方向に沿って設けられている配列に配置された複数のグループの凝縮アセンブリを含むものとすることによって、風量の熱交換をよりよく実現することは容易になる。同時に、各グループの凝縮アセンブリに独立したスイッチを設け、独立したスイッチを調整することによって、凝縮器内の冷却剤通過面積を制御し、すなわち熱交換面積を調整する。調整可能な蒸発器は、調整可能な蒸発タンクの内部空洞の径方向すなわち風の断面方向に沿って設けられている配列に配置された複数のグループの蒸発アセンブリを含むものとすることによって、風量の熱交換をよりよく実現することは容易になる。同時に、各グループの蒸発アセンブリに独立したスイッチを設け、独立したスイッチを調整することによって、蒸発器内の冷却剤通過面積を制御し、すなわち熱交換面積を調整する。
【0015】
選択的な実施例では、調整可能な凝縮器は、凝縮アセンブリを遮蔽するための第1の遮蔽板をさらに備え、第1の遮蔽板は、凝縮アセンブリと取り外し可能に連結し、閉じられた凝縮アセンブリを遮蔽するために用いられ、調整可能な蒸発器は、蒸発アセンブリを遮蔽するための第2の遮蔽板をさらに備え、第2の遮蔽板は、蒸発アセンブリと取り外し可能に連結し、閉じられた蒸発アセンブリを遮蔽するために用いられるようにしている。なお、第1の遮蔽板は、凝縮アセンブリと取り外し可能に連結し、閉じられた凝縮アセンブリを遮蔽するために用いられるようにし、すなわち、冷却剤を通過させていない凝縮アセンブリを第1の遮蔽板でカバーすることによって、無効通過面積を減少する。第2の遮蔽板は、蒸発アセンブリと取り外し可能に連結し、閉じられた蒸発アセンブリを遮蔽するために用いられるようにし、すなわち、冷却剤を通過させていない蒸発アセンブリを第2の遮蔽板でカバーすることによって、無効通過面積を減少する。
【発明の効果】
【0016】
本開示の実施例により提供される空気調和ユニット試験装置は、蒸発室サイクル模擬システム、凝縮室サイクル模擬システム、及び測定制御システムを備える。凝縮室サイクル模擬システムは、凝縮室軸流ファン、調整可能な凝縮タンク、調整可能な凝縮器、及び圧縮機を備え、蒸発室サイクル模擬システムは、蒸発室軸流ファン、調整可能な蒸発タンク、及び調整可能な蒸発器を備え、圧縮機は、高圧端が調整可能な凝縮器と連通し、圧縮機は、低圧端が調整可能な蒸発器と連通し、調整可能な凝縮器は、冷媒を調整可能な凝縮器と調整可能な蒸発器との間でサイクルさせるために、調整可能な蒸発器と毛細冷媒管を介して連通するようにし、測定制御システムは、凝縮室サイクル模擬システム内に接続されている第1の測定装置と、蒸発室サイクル模擬システム内に接続されている第2の測定装置と、を備えるようにしている。テスト中に、蒸発室サイクル模擬システムは、エアコンの室内機を模擬するために用いられ、凝縮室サイクル模擬システムは、エアコンの室外機を模擬するために用いられ、かつ第1の測定装置は、凝縮室サイクル模擬システム内に接続され、第2の測定装置は、蒸発室サイクル模擬システム内に接続されており、蒸発室サイクル模擬システムは、列車室内環境を模擬可能な第1の試験室内に配置され、凝縮室サイクル模擬システムは、列車室外環境を模擬可能な第2の試験室内に配置され、凝縮室軸流ファン、調整可能な凝縮器、蒸発室軸流ファン、調整可能な蒸発器、及び圧縮機を検証対象パラメータに従って調整し、第1の測定装置及び第2の測定装置によって風圧値及び温度値の差と湿度値の差を測定するようにすることによって、風量値及び冷房量値を算出し、その結果、設計パラメータを校正してチェックする目的を達成し、設計アイディアを検証し、試験データを提供し、プロトタイプ試作後の変更や作り直しのリスクを低減し、損失を下げる。同時に、模擬テスト検証を設計上の必要に応じて随時に行い、開発サイクルを短縮し、試験データを早期に取得することができる。
【0017】
本発明の別の態様の利点は、一部が以下の説明に記載されて一部が以下の説明から明らかになり、または本発明の実施によって理解される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図面に係る以下の詳細な説明を参照することによって、本発明の実施例の上記および他の目的、特徴、及び利点がより容易に理解されるであろう。図面において、本発明の複数の実施例を例示的かつ非限定的に説明する。
図1】本開示の実施例により提供される空気調和ユニット試験装置の凝縮室サイクル模擬システムの構造概略図である。
図2】本開示の実施例により提供される空気調和ユニット試験装置の蒸発室サイクル模擬システムの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。実施例に係る例を図面に示し、一貫して同一又は類似の符号は、同一又は類似の要素もしくは同一又は類似の機能を有する要素を示す。以下、図面を参照して説明する実施例は、本発明を説明するために意図される例示的なものであり、本発明を限定するものとは解釈されない。
【0020】
本発明の説明において、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」などの用語によって示される方位又は位置関係は、図面に示される方位又は位置関係に基づくものであり、単に本発明の説明を容易にして説明を簡略化するためのものであり、示される装置又は要素が特定の方位を有し、特定の方位で構成され、動作する必要があることを明示又は示唆するものではないため、本発明を限定するものとして理解されないことが理解されるべきである。
【0021】
また、「第1」、「第2」という用語は、説明のためだけに使用され、相対的な重要性を明示又は暗示するかあるいは示される技術的特徴の数を示唆するものとして理解できない。したがって、「第1」、「第2」によって限定される特徴は、少なくとも1つの当該特徴を明示的又は暗黙的に含むことができる。本発明の説明において、「複数」とは、特に限定されていない限り、少なくとも2つ、例えば2つ、3つなどを意味する。
【0022】
本発明において、「取り付け」、「連結」、「接続」、「固定」などの用語は、特に明確に規定されて限定されていない限り、広義に理解されるべきであり、例えば、固定して接続されていてもよく、取り外し可能に接続されていてもよく、または一体化されていてもよいし、機械的に接続されていてもよいし、直接に接続されていてもよく、中間媒体を介して間接的に接続されていてもよく、2つの要素の内部の連通又は2つの要素の相互作用関係であってもよい。当業者であれば、本発明における上記の用語の具体的な意味は、状況に応じて理解され得る。
【0023】
本明細書の説明において、「1つの実施例」、「いくつかの実施例」、「例」、「具体例」、または「いくつかの例」などの用語を参照する記述は、当該実施例又は例を参照して説明される特定の特徴、構造、材料、または特性が、本発明の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを意味する。本明細書において、上記の用語の概略的な表現は、必ずしも同じ実施例又は例を対象とするものではない。加えて、説明される特定の特徴、構造、材料、または特性は、任意の1つ又は複数の実施例又は例において適切な方法で組み込まされ得る。さらに、当業者は、互いに矛盾することなく、本明細書に記載される様々な実施例又は例、及び様々な実施例又は例に係る特徴を結合して組み合わせることができる。
【0024】
関連技術において、空気調和ユニットの設計が完了した後、理論計算とシミュレーション分析だけを行うことができるが、分析モデルとして設定された制限条件に従い、相対的な条件下での空気調和ユニットの内部の熱交換効果及び損失状況を決定する場合、空気調和ユニットの内部の局所的な状態について理想的分析だけを行うことができる。そのため、異なる空気調和ユニットに対してそれとセットする試験装置を設計する必要があり、かつ空気調和ユニットの内部の局所的な状態について理想的分析だけを行うことができるため、時間と費用がかかり、労力を費やし、リソースの浪費を引き起こしてしまい、同時に、得られたテスト結果に大きな誤差が存在し、熱交換効果を正確に計算することができなくなる。
【0025】
これに鑑みて、本願の実施例により提供される空気調和ユニット試験装置は、エアコンの室外機と室内機をそれぞれ模擬する凝縮室サイクル模擬システム及び蒸発室サイクル模擬システムを備え、室内機と室外機のパラメータを測定制御システムによって測定し、設計パラメータを校正してチェックする目的を達成する。
【0026】
具体的には、本開示の実施例により提供される空気調和ユニット試験装置は、蒸発室サイクル模擬システム、凝縮室サイクル模擬システム、及び測定制御システムを備える。凝縮室サイクル模擬システムは、凝縮室軸流ファン、調整可能な凝縮タンク、調整可能な凝縮器、及び圧縮機を備え、蒸発室サイクル模擬システムは、蒸発室軸流ファン、調整可能な蒸発タンク、及び調整可能な蒸発器を備え、圧縮機は、高圧端が調整可能な凝縮器と連通し、圧縮機は、低圧端が調整可能な蒸発器と連通し、調整可能な凝縮器は、冷媒を調整可能な凝縮器と調整可能な蒸発器との間でサイクルさせるために、調整可能な蒸発器と毛細冷媒管を介して連通するようにし、測定制御システムは、凝縮室サイクル模擬システム内に接続される第1の測定装置と、蒸発室サイクル模擬システム内に接続される第2の測定装置と、を備える。テスト中に、蒸発室サイクル模擬システムはエアコンの室内機を模擬するために用いられ、凝縮室サイクル模擬システムはエアコンの室外機を模擬するために用いられ、かつ第1の測定装置は、凝縮室サイクル模擬システム内に接続されており、第2の測定装置は、蒸発室サイクル模擬システム内に接続されており、蒸発室サイクル模擬システムは、列車室内環境を模擬可能な第1の試験室内に配置され、凝縮室サイクル模擬システムは、列車室外環境を模擬可能な第2の試験室内に配置され、凝縮室軸流ファン、調整可能な凝縮器、蒸発室軸流ファン、調整可能な蒸発器、及び圧縮機を検証対象パラメータに従って調整し、第1の測定装置及び第2の測定装置によって風圧値及び温度値の差と湿度値の差を測定するようにすることによって、風量値及び冷房量値を算出し、設計パラメータを校正してチェックする目的を達成し、設計アイディアを検証し、試験データを提供し、プロトタイプ試作後の変更や作り直しのリスクを低減し、損失を下げる。同時に、模擬テスト検証を設計上の必要に応じて随時に行い、開発サイクルを短縮し、試験データを早期に取得することができる。
【0027】
図1及び図2を参照されたい。本願の実施例により提供される空気調和ユニット試験装置は、凝縮室サイクル模擬システム11、蒸発室サイクル模擬システム13、及び測定制御システムを備え、凝縮室サイクル模擬システム11は、凝縮室軸流ファン111、調整可能な凝縮タンク112、調整可能な凝縮器113、及び圧縮機を備え、軸流ファンは、吹き出し口が第1の給気管路114を介して調整可能な凝縮タンク112の給気口と連通し、調整可能な凝縮タンク112は、吹き出し口が第1の吹き出し管路115と連結するようにし、調整可能な凝縮器113は、調整可能な凝縮タンク112内に設けられるようにし、蒸発室サイクル模擬システム13は、蒸発室軸流ファン131、調整可能な蒸発タンク132、及び調整可能な蒸発器133を備え、蒸発室軸流ファン131は、吹き出し口が第2の給気管路134を介して調整可能な蒸発タンク132の給気口と連通し、調整可能な蒸発タンク132は、吹き出し口が第2の吹き出し管路135と連結するようにし、調整可能な蒸発器133は、調整可能な蒸発タンク132内に設けられるようにしている。
【0028】
圧縮機は、高圧端が調整可能な凝縮器113と連通し、圧縮機は、低圧端が調整可能な蒸発器133と連通し、調整可能な凝縮器113は、冷媒を調整可能な凝縮器113と調整可能な蒸発器133との間でサイクルさせるために、調整可能な蒸発器133と毛細冷媒管を介して連通するようにし、測定制御システムは、第1の測定装置及び第2の測定装置を備え、第1の測定装置は、凝縮室サイクル模擬システム11内に接続されており、凝縮室サイクル模擬システム11のパラメータを測定するために用いられ、第2の測定装置は、蒸発室サイクル模擬システム13内に接続されており、蒸発室サイクル模擬システム13のパラメータを測定するために用いられるようにしている。
【0029】
本開示は、凝縮室サイクル模擬システム11を備える空気調和ユニット試験装置を提供し、凝縮室サイクル模擬システム11は、凝縮室軸流ファン111、調整可能な凝縮タンク112、調整可能な凝縮器113、及び圧縮機を備え、軸流ファンは、吹き出し口が第1の給気管路114を介して調整可能な凝縮タンク112の給気口と連通し、調整可能な凝縮タンク112は、吹き出し口が第1の吹き出し管路115と連結するようにし、調整可能な凝縮器113は、調整可能な凝縮タンク112内に設けられるようにしている。圧縮機は、高圧端が調整可能な凝縮器113と連通し、圧縮機は、低圧端が調整可能な蒸発器133と連通し、調整可能な凝縮器113は、冷媒を調整可能な凝縮器113と調整可能な蒸発器133との間でサイクルさせるために、調整可能な蒸発器133と毛細冷媒管を介して連通するようにする。なお、凝縮室サイクル模擬システム11はエアコンの室外機を模擬するために用いられ、凝縮室軸流ファン111は所望の風量を凝縮室サイクル模擬システム11内に送り込み、風量は調整可能な凝縮タンク112内に調整可能な凝縮器113を通過して熱交換を完了させ、最終的に、第1の吹き出し管路115を経由して排出され、試験パラメータと一致するように凝縮室軸流ファン111と調整可能な凝縮器113を調整することによって、第1の測定装置を用いて試験パラメータを検証するようにしている。
【0030】
例示的に、凝縮室軸流ファン111には、凝縮室軸流ファン111の周波数を変更するための第1の周波数変換器が設けられるようにしている。なお、第1の周波数変換器を設けると、送風量の調整を行う際、凝縮室軸流ファン111の周波数を第1の周波数変換器によって直接に変更することによって、凝縮室サイクル模擬システム11の送風量の調整を実現することができる。
【0031】
例示的に、凝縮室軸流ファン111には、押しボタンスイッチ、電磁接触器、及び過電流継電器が設けられ、押しボタンスイッチは電磁接触器と電気的に接続され、押しボタンスイッチは電磁接触器の吸引又は切断を制御することによって、凝縮室軸流ファン111の開閉を実現するようにし、また、過電流継電器は、凝縮室軸流ファン111と電気的に接続され、過電流故障による製品や機器の損傷を防止するために使用されるようにしている。
【0032】
例示的に、凝縮室サイクル模擬システム11は、第1の吹き出し管路115の吹き出し口に設けられる第1の風量調整板116をさらに備える。なお、第1の風量調整板116は、異なる程度の吹き出し口を遮蔽することによって、吹出量を制限して、凝縮室サイクル模擬システム11での風量を調整し、風量調整の役割を果たすために設けられるようにしている。第1の風量調整板116を第1の周波数変換器と組み合わせて使用すると、凝縮室サイクル模擬システム11内の風量をよりよく調整し、所望の風量に達することができる。
【0033】
例示的に、調整可能な凝縮器113は、調整可能な凝縮タンク112の内部空洞の径方向に沿って設けられている配列に配置された複数のグループの凝縮アセンブリを含み、各グループの凝縮アセンブリに独立したスイッチが設けられるようにしている。なお、調整可能な凝縮器113は、調整可能な凝縮タンク112の内部空洞の径方向すなわち風の断面方向に沿って設けられている配列に配置された複数のグループの凝縮アセンブリを含むものとすることによって、風量の熱交換をよりよく実現することは容易になる。同時に、各グループの凝縮アセンブリに独立したスイッチが設けられ、独立したスイッチを調整することによって、凝縮器内の冷却剤通過面積を制御し、すなわち熱交換面積を調整する。
【0034】
例示的に、調整可能な凝縮器113は、凝縮アセンブリを遮蔽するための第1の遮蔽板をさらに備え、第1の遮蔽板は、凝縮アセンブリと取り外し可能に連結し、閉じられた凝縮アセンブリを遮蔽するために用いられるようにしている。なお、第1の遮蔽板は、凝縮アセンブリと取り外し可能に連結し、閉じられた凝縮アセンブリを遮蔽するために用いられるようにし、すなわち、冷却剤を通過させていない凝縮アセンブリを第1の遮蔽板でカバーすることによって、無効通過面積を減少する。
【0035】
例示的に、調整可能な凝縮器113は配列に配置された10グループの凝縮アセンブリを含み、テスト中に、所定のグループ数の凝縮アセンブリを必要に応じて適応的に閉じるとともに、閉じられた凝縮アセンブリを第1の遮蔽板でカバーして遮蔽し、例示的に、閉じられた凝縮アセンブリに第1の遮蔽板をボルトで取り付けることによって、凝縮アセンブリをカバーして遮蔽することを実現する。
【0036】
本開示により提供される凝縮室サイクル模擬システム11は圧縮機を備え、圧縮機は、高圧端が調整可能な凝縮器113と連通し、圧縮機は、低圧端が調整可能な蒸発器133と連通し、調整可能な凝縮器113は、冷媒を調整可能な凝縮器113と調整可能な蒸発器133との間でサイクルさせるために、調整可能な蒸発器133と毛細冷媒管を介して連通するようにしている。なお、冷媒を調整可能な凝縮器113と調整可能な蒸発器133との間でサイクルさせて流すために、冷媒を調整可能な凝縮器113と調整可能な蒸発器133との間でサイクルさせるように駆動するための圧縮機を設けることによって、熱交換を実現する。
【0037】
例示的に、圧縮機には、押しボタンスイッチ、電磁接触器、及び過電流継電器が設けられ、押しボタンスイッチは電磁接触器と電気的に接続され、押しボタンスイッチは電磁接触器の吸引又は切断を制御することによって、圧縮機の開閉を実現するようにし、また、過電流継電器は、圧縮機と電気的に接続され、過電流故障による製品や機器の損傷を防止するために使用されるようにしている。
【0038】
例示的に、圧縮機には、周波数変換器がさらに設けられ、圧縮機の動作周波数を周波数変換器によって設定し、圧縮機に異なる電力を出力させることによって、管路内の冷媒の流量を制御する。
【0039】
本開示により提供される第1の給気管路114は、凝縮室軸流ファン111の風量を調整可能な凝縮タンク112まで搬送するために用いられる。例示的に、第1の給気管路114と凝縮室軸流ファン111の出口との連結位置には第1の直径変化用連結管1141が設けられるようにし、第1の給気管路114は第1の軟質管1142によって第1の直径変化用連結管1141と連通するようにしている。なお、第1の直径変化用連結管1141は、異なる口径の凝縮室軸流ファン111の吹き出し口と第1の給気管路114とを、口径を一致させるように連結するようにするために設けられている。第1の軟質管1142を設けると、ズレや緩衝をある程度に容易に実現することができ、硬質管の場合に比べて調整性により優れている。
【0040】
例示的に、凝縮室サイクル模擬システム11は、第1の整流格子1143をさらに備え、第1の整流格子1143は、第1の給気管路114内に設けられ、第1の給気管路114内を流れる風を、第1の整流格子1143を通過して気流均一化させるために用いられる。なお、第1の整流格子1143は、第1の給気管路114内に設けられており、格子のグリッド状構造の特徴に基づき、第1の給気管路114内に進入する風を気流均一化し、すなわち、風をグリッド状の第1の整流格子1143によって分流させることができ、これによって、気流均一化の効果を達成する。
【0041】
例示的に、凝縮室サイクル模擬システム11は、第1の整流金網1144をさらに備え、第1の整流金網1144は、第1の給気管路114内に設けられてかつ第1の整流格子1143の風下位置に配置されており、第1の整流金網1144内を流れる風を第1の整流金網1144を通過して気流均一化させるために用いられるようにしている。なお、第1の整流格子1143の風下位置に第1の整流金網1144を設けると、第1の給気管路114内に進入する風をさらに気流均一化することを容易に実現することができる。
【0042】
例示的に、調整可能な凝縮タンク112は両端が開放する円筒状構造とすることができる。例示的に、本明細書においては、調整可能な凝縮タンク112の特定の構造や形状は限定されない。他の特定の実施例では、ユーザの必要に応じて、調整可能な凝縮タンク112は、調整可能な凝縮タンク112が調整可能な凝縮器113を収容でき、調整可能な凝縮タンク112内で熱交換を完了させることを実現すれば、他の適切な形状とすることができる。
【0043】
例示的に、調整可能な凝縮タンク112の両端にはいずれも、第3の直径変化用連結管1121と第3の軟質管1122が設けられるようにし、調整可能な凝縮タンク112の両端は、第3の直径変化用連結管1121と第3の軟質管1122を順に介して第1の給気管路114及び第1の給気管路114と連通するようにしている。なお、第3の直径変化用連結管1121は、異なる口径の第1の給気管路114及び第1の吹き出し管路115と調整可能な凝縮タンク112とを連結するために設けられる。第3の軟質管1122を設けると、可撓性接続を容易に実現することができ、ズレや緩衝をある程度に容易に実現することができ、硬質管の場合に比べて調整性により優れている。
【0044】
例示的に、凝縮室サイクル模擬システム11は、第1の車輪付きプレート117及び第2の車輪付きプレート118をさらに備え、凝縮室軸流ファン111は第1のファン支持座1171を介して第1の車輪付きプレート117に接続され、第1の給気管路114は第1の給気管ホルダー1173を介して第1の車輪付きプレート117に接続され、調整可能な凝縮タンク112は第1の台座1181を介して第2の車輪付きプレート118に接続され、第1の吹き出し管路115は第1の吹き出し管ホルダー1183を介して第2の車輪付きプレート118に接続されるようにしている。なお、第1の車輪付きプレート117及び第2の車輪付きプレート118は、凝縮室サイクル模擬システム11を、試験を行うために、室外環境に調整可能なプリセットの試験室内に移動させるために設けられるようにしている。
【0045】
本開示は、蒸発室サイクル模擬システム13を備える空気調和ユニット試験装置を提供し、蒸発室サイクル模擬システム13は、蒸発室軸流ファン131、調整可能な蒸発タンク132、及び調整可能な蒸発器133を備え、蒸発室軸流ファン131は、吹き出し口が第2の給気管路134を介して調整可能な蒸発タンク132の給気口と連通し、調整可能な蒸発タンク132は、吹き出し口が第2の吹き出し管路135と連結するようにし、調整可能な蒸発器133は、調整可能な蒸発タンク132内に設けられるようにしている。なお、蒸発室サイクル模擬システム13はエアコンの室内機を模擬するために用いられ、蒸発室軸流ファン131は所望の風量を蒸発室サイクル模擬システム13内に送り込み、風量は、調整可能な蒸発タンク132内に調整可能な蒸発器133を通過して熱交換を完了させ、最終的に、第2の吹き出し管路135を経由して排出され、試験パラメータと一致するように蒸発室軸流ファン131と調整可能な蒸発器133を調整することによって、第2の測定装置を用いて試験パラメータを検証するようにしている。
【0046】
例示的に、蒸発室軸流ファン131には、蒸発室軸流ファン131の周波数を変更するための第2の周波数変換器が設けられるようにしている。なお、第2の周波数変換器を設けると、送風量の調整を行う際、蒸発室軸流ファン131の周波数を第2の周波数変換器によって直接に変更することによって、蒸発室サイクル模擬システム13の送風量の調整を実現することができる。
【0047】
例示的に、蒸発室軸流ファン131には、押しボタンスイッチ、電磁接触器、及び過電流継電器が設けられ、押しボタンスイッチは電磁接触器と電気的に接続され、押しボタンスイッチは電磁接触器の吸引又は切断を制御することによって、蒸発室軸流ファン131の開閉を実現するようにし、また、過電流継電器は蒸発室軸流ファン131と電気的に接続され、過電流故障による製品や機器の損傷を防止するために使用されるようにしている。
【0048】
例示的に、蒸発室サイクル模擬システム13は、第2の吹き出し管路135の吹き出し口に設けられている第2の風量調整板136をさらに備える。なお、第2の風量調整板136は、異なる程度の吹き出し口を遮蔽することによって、吹出量を制限して、蒸発室サイクル模擬システム13での風量を調整し、風量調整の役割を果たすために設けられるようにしている。第2の風量調整板136を第2の周波数変換器と組み合わせて使用すると、蒸発室サイクル模擬システム13内の風量をよりよく調整し、所望の風量に達することができる。
【0049】
例示的に、調整可能な蒸発器133は、調整可能な蒸発タンク132の内部空洞の径方向に沿って設けられている配列に配置された複数のグループの蒸発アセンブリを含み、各グループの蒸発アセンブリに独立したスイッチが設けられるようにしている。なお、調整可能な蒸発器133は、調整可能な蒸発タンク132の内部空洞の径方向すなわち風の断面方向に沿って設けられている配列に配置された複数のグループの蒸発アセンブリを含むものとすることによって、風量の熱交換をよりよく実現することは容易になる。同時に、各グループの蒸発アセンブリに独立したスイッチが設けられ、独立したスイッチを調整することによって、蒸発器内の冷却剤通過面積を制御し、すなわち熱交換面積を調整する。
【0050】
例示的に、調整可能な蒸発器133は、蒸発アセンブリを遮蔽するための第2の遮蔽板をさらに備え、第2の遮蔽板は、蒸発アセンブリと取り外し可能に連結し、閉じられた蒸発アセンブリを遮蔽するために用いられるようにしている。なお、第2の遮蔽板は、蒸発アセンブリと取り外し可能に連結し、閉じられた蒸発アセンブリを遮蔽するために用いられるようにし、すなわち、冷却剤を通過させていない蒸発アセンブリを第2の遮蔽板でカバーすることによって、無効通過面積を減少する。
【0051】
例示的に、調整可能な蒸発器133は、配列に配置された10グループの蒸発アセンブリを含み、テスト中に、所定のグループ数の蒸発アセンブリを必要に応じて適応的に閉じるとともに、閉じられた冷蒸発アセンブリを第2の遮蔽板でカバーして遮蔽し、例示的に、閉じられた蒸発アセンブリに第2の遮蔽板をボルトで取り付けることによって、蒸発アセンブリをカバーして遮蔽することを実現することができる。
【0052】
本開示により提供される第2の給気管路134は、蒸発室軸流ファン131の風量を調整可能な蒸発タンク132まで搬送するために用いられるようにしている。例示的に、第2の給気管路134と蒸発室軸流ファン131の出口との連結位置には第2の直径変化用連結管1341が設けられるようにし、第2の給気管路134は第2の軟質管1342によって第2の直径変化用連結管1341と連通するようにしている。なお、第2の直径変化用連結管1341は、異なる口径の蒸発室軸流ファン131の吹き出し口と第2の給気管路134とを、口径を一致させるように連結するために設けられるようにしている。第2の軟質管1342を設けると、ズレや緩衝をある程度に容易に実現することができ、硬質管の場合に比べて調整性により優れている。
【0053】
例示的に、蒸発室サイクル模擬システム13は、第2の整流格子1343をさらに備え、第2の整流格子1343は、第2の給気管路134内に設けられ、第2の給気管路134内を流れる風を、第2の整流格子1343を通過して気流均一化させるために用いられるようにしている。なお、第2の整流格子1343は、第2の給気管路134内に設けられ、格子のグリッド状構造の特徴に基づき、第2の給気管路134内に進入する風を気流均一化し、すなわち、風をグリッド状の第2の整流格子1343によって分流させることができ、これによって、気流均一化の効果を達成する。
【0054】
例示的に、蒸発室サイクル模擬システム13は、第2の整流金網1344をさらに備え、第2の整流金網1344は、第2の給気管路134内に設けられてかつ第2の整流格子1343の風下位置に配置されており、第2の整流金網1344内を流れる風を、第2の整流金網1344を通過して気流均一化させるために用いられるようにしている。なお、第2の整流格子1343の風下位置に第2の整流金網1344を設けると、第2の給気管路134内に進入する風をさらに気流均一化することを容易に実現することができる。
【0055】
例示的に、調整可能な蒸発タンク132は、両端が開放する円筒状構造とすることができる。例示的に、本明細書においては、調整可能な蒸発タンク132の特定の構造や形状は限定されていない。他の特定の実施例では、ユーザの必要に応じて、調整可能な蒸発タンク132は、調整可能な蒸発タンク132が調整可能な蒸発器133を収容でき、調整可能な蒸発タンク132内で熱交換を完了させることを実現すれば、他の適切な形状とすることができる。
【0056】
例示的に、調整可能な蒸発タンク132の両端にはいずれも、第4の直径変化用連結管1321と第4の軟質管1322が設けられるようにし、調整可能な蒸発タンク132の両端は、第4の直径変化用連結管1321と第4の軟質管1322を順に介して第2の給気管路134及び第2の吹き出し管路135と連通するようにしている。なお、第4の直径変化用連結管1321は、異なる口径の第2の給気管路134及び第2の吹き出し管路135と調整可能な蒸発タンク132とを連結するために設けられるようにし、第4の軟質管1322を設けると、可撓性接続を容易に実現することができ、ズレや緩衝をある程度に容易に実現することができ、硬質管の場合に比べて調整性により優れている。
【0057】
蒸発室サイクル模擬システム13は、第3の車輪付きプレート137、第4の車輪付きプレート138、第2の給気管ホルダー1371、及び第2の吹き出し管ホルダー1373をさらに備え、蒸発室軸流ファン131は第2のファン支持座1372を介して第3の車輪付きプレート137に接続されるようにし、調整可能な蒸発タンク132は第2の台座1381を介して第4の車輪付きプレート138に接続されるようにし、第2の給気管ホルダー1371は第2の給気管管路を支持するために用いられ、第2の吹き出し管ホルダー1373は第2の吹き出し管路135を支持するために用いられるようにしている。なお、第3の車輪付きプレート137と第4の車輪付きプレート138は、蒸発室軸流ファン131と調整可能な蒸発タンク132を移動させるために用いられるようにしている。
【0058】
本開示により提供される測定制御システムは、第1の測定装置及び第2の測定装置を備え、第1の測定装置は、凝縮室サイクル模擬システム11内に接続され、凝縮室サイクル模擬システム11のパラメータを測定するために用いられるようにし、第2の測定装置は、蒸発室サイクル模擬システム13内に接続され、蒸発室サイクル模擬システム13のパラメータを測定するために用いられるようにしている。なお、試験中に、温度値の差と湿度値の差及び風圧値を第1の測定装置と第2の測定装置によって測定することによって、吹出量値と冷房量値を算出し、設計パラメータを校正してチェックする目的を達成し、設計アイディアの正確さを検証する。
【0059】
例示的に、第1の測定装置は、第1のピトー管風量測定装置151、第2のピトー管風量測定装置153、及び第1の温度湿度測定装置153を含み、第1の温度湿度測定装置153は、調整可能な凝縮タンク112に設けられてかつ調整可能な凝縮器113の風上位置と風下位置に配置されるようにし、第1のピトー管風量テスト装置は、第1の給気管路114内に設けられ、第2のピトー管風量テスト装置は、第1の吹き出し管路115内に設けられるようにしている。なお、第1のピトー管風量測定装置151と第2のピトー管風量測定装置153はそれぞれ、第1の給気管路114と第1の吹き出し管路115内に設けられるようにすることによって、第1の給気管路114と第1の吹き出し管路115内の風圧を測定し、風圧に従って風量値を算出する。同時に、第1の温度湿度測定装置153は、調整可能な凝縮タンク112内に設けられてかつ調整可能な凝縮器113の風上位置と風下位置に配置されるようにすることによって、調整可能な凝縮器113の前方と後方の温度値と湿度値を測定し、温度値の差と湿度値の差を、試験装置の冷房量の算出に使用するために算出する。
【0060】
例示的に、第2の測定装置は、第3のピトー管風量測定装置161、第4のピトー管風量測定装置162、及び第2の温度湿度測定装置163を含み、第2の温度湿度測定装置163は、調整可能な蒸発タンク132に設けられてかつ調整可能な蒸発器133の風上位置と風下位置に配置されるようにし、第3のピトー管風量テスト装置は、第2の給気管路134内に設けられ、第4のピトー管風量テスト装置は、第2の吹き出し管路135内に設けられるようにしている。なお、第3のピトー管風量測定装置161と第4のピトー管風量測定装置162はそれぞれ、第2の給気管路134と第2の吹き出し管路135内に設けられるようにすることによって、第2の給気管路134と第2の吹き出し管路135内の風圧を測定し、風圧に従って風量値を算出する。同時に、第2の温度湿度測定装置163は、調整可能な蒸発タンク132内に設けられてかつ調整可能な蒸発器133の風上位置と風下位置に配置されるようにすることによって、調整可能な蒸発器133の前方と後方の温度値と湿度値を測定し、温度値の差と湿度値の差を、試験装置の冷房量の算出に使用するために算出する。
【0061】
具体的には、本実施例では、第1のピトー管風量測定装置151、第2のピトー管風量測定装置153、第3のピトー管風量測定装置161、及び第4のピトー管風量測定装置162はそれぞれ、動圧差圧伝送器、静圧差圧伝送器、及び風圧測定器を備え、動圧差圧伝送器と静圧差圧伝送器は圧力値を風圧測定器に伝送し、風圧測定器により圧力信号を処理モジュールに伝送し、処理モジュールは、第1の吹き出し管路115と第2の吹き出し管路135内の風量値を算出して、当該風量値に従って第1の周波数変換器と第2の周波数変換器を調整することによって、第1の給気管路114と第2の給気管路134内の風量値を調整し、同時に、当該風量値を、試験装置の設計開発における冷房量の計算のために使用することができ、そして、測定と演算の結果を記録する。
【0062】
具体的には、本実施例では、第1の温度湿度測定装置153と第2の温度湿度測定装置163はいずれも、サンプリングファン、サンプリングボックス、乾球温度測定プローブ、及び湿球温度測定プローブを備える。テスト中に、サンプリングファンは、調整可能な凝縮タンク112と調整可能な蒸発タンク132内の定速風量をサンプリングボックス内にサンプリングし、温度値と湿度値を、乾球温度測定プローブと湿球温度測定プローブを用いてそれぞれ収集して、リアルタイムで監視し記録するために処理モジュールに伝送する。同時に、必要とされる異なる温度と湿度に応じて、試験室内の冷風機と温風器及び加湿器を調整し、試験に所望の条件を満たし、そして、圧縮機の出力電力を調整することによって、試験に所望の条件を満たすようにしている。第1の測定装置と第2の測定装置によって収集された各温度値と湿度値、動圧値、静圧値などのデータに従って、空気調和ユニット試験装置の現在の動作時の冷房量を算出し、設計パラメータを校正してチェックする目的を達成する。
【0063】
例示的に、第1のピトー管風量テスト装置は、第1の給気管路114内に設けられてかつ第1の整流金網1144の風下位置に配置されるようにし、第3のピトー管風量テスト装置は、第2の給気管路134内に設けられてかつ第2の整流金網1344の風下位置に配置されるようにしている。なお、第1のピトー管風量テスト装置を第1の給気管路114内に設けてかつ第1の整流金網1144の風下位置に配置するとともに、第3のピトー管風量テスト装置を第2の給気管路134内に設けてかつ第2の整流金網1344の風下位置に配置するようにすると、第1のピトー管風量テスト装置と第3のピトー管風量テスト装置が気流均一化された風を収集することは容易になり、これによって、より正確なデータは収集されることになる。
【0064】
選択可能な例示的実施例では、空気調和ユニット試験装置は、凝縮室サイクル模擬システム11、蒸発室サイクル模擬システム13、及び測定制御システムに給電するための電源システムをさらに備える。なお、電源システムは、凝縮室サイクル模擬システム11、蒸発室サイクル模擬システム13、及び測定制御システムに給電するために設けられるようにしている。
【0065】
具体的には、本実施例では、電源システムは、主回路電源と制御回路電源を備えるものとすることができ、主回路電源は、圧縮機給電用電源、凝縮室軸流ファン111の給電用電源、及び蒸発室軸流ファン131の給電用電源を含む。上記の給電用電源として、いずれも三相交流電圧0V~500Vの可変電圧電源を採用することができ、遮断器と接触器を通過した後にインバータに給電し、インバータでインバータの整流を行った後に圧縮機とファンに電源を供給し、設計上の必要に応じてインバータの出力周波数を調整し、必要とされる出力周波数に達するように圧縮機とファンを制御する。例示的に、制御回路電源は、第1の測定装置と第2の測定装置に給電するために用いられ、入力電源として、直流100V電源、交流100V電源、または直流24V電源を採用することができる。
【0066】
最後に説明すべきものとして、以上の実施形態は、本発明の技術的解決手段を説明するためのものであって、これを制限するものではなく、前述の実施形態を参照して本発明を詳細に説明しているが、当業者であれば、依然として前述の実施形態に記載されている技術的解決手段を修正するか、又はそのうちの一部又はすべての技術的特徴に対して等価置換を行うことができ、これらの修正又は置換は、対応する技術的解決手段の本質を本発明の実施形態に係る技術的解決手段の範囲から逸脱しないと理解すべきである。
【0067】
なお、上述した特定の実施形態で説明されている各具体的な技術的特徴は、矛盾しない限り、任意の適切な態様で組み合わせることができる。不必要な重複を避けるために、本発明は様々な可能な組み合わせ形態について追加の説明を行わない。
【0068】
本願は、2021年11月04日に中国国家知的産権局に提出された、出願番号が202111300389.8で、発明の名称が「空気調和ユニット試験装置」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は本明細書に参照によって取り込まれる。
【符号の説明】
【0069】
11 凝縮室サイクル模擬システム
111 凝縮室軸流ファン
112 調整可能な凝縮タンク
1121 第3の直径変化用連結管
1122 第3の軟質管
113 調整可能な凝縮器
114 第1の給気管路
1141 第1の直径変化用連結管
1142 第1の軟質管
1143 第1の整流格子
1144 第1の整流金網
115 第1の吹き出し管路
116 第1の風量調整板
117 第1の車輪付きプレート
1171 第1のファン支持座
1173 第1の給気管ホルダー
118 第2の車輪付きプレート
1181 第1の台座
1183 第1の吹き出し管ホルダー
13 蒸発室サイクル模擬システム
131 蒸発室軸流ファン
132 調整可能な蒸発タンク
1321 第4の直径変化用連結管
1322 第4の軟質管
133 調整可能な蒸発器
134 第2の給気管路
1341 第2の直径変化用連結管
1342 第2の軟質管
1343 第2の整流格子
1344 第2の整流金網
135 第2の吹き出し管路
136 第2の風量調整板
137 第3の車輪付きプレート
1371 第2の給気管ホルダー
1372 第2のファン支持座
1373 第2の吹き出し管ホルダー
138 第4の車輪付きプレート
1381 第2の台座
151 第1のピトー管風量測定装置
152 第2のピトー管風量測定装置
153 第1の温度湿度測定装置
161 第3のピトー管風量測定装置
162 第4のピトー管風量測定装置
163 第2の温度湿度測定装置
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2024-04-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
選択的な実施例では、第1の測定装置は、第1のピトー管風量測定装置、第2のピトー管風量測定装置、及び第1の温度湿度測定装置を含み、第1の温度湿度測定装置は、調整可能な凝縮タンクに設けられてかつ調整可能な凝縮器の風上位置と風下位置に配置され、第1のピトー管風量測定装置は、第1の給気管路内に設けられ、第2のピトー管風量測定装置は、第1の吹き出し管路内に設けられるようにし、第2の測定装置は、第3のピトー管風量測定装置、第4のピトー管風量測定装置、及び第2の温度湿度測定装置を含み、第2の温度湿度測定装置は、調整可能な蒸発タンクに設けられてかつ調整可能な蒸発器の風上位置と風下位置に配置され、第3のピトー管風量測定装置は、第2の給気管路内に設けられ、第4のピトー管風量測定装置は、第2の吹き出し管路内に設けられるようにしている。なお、第1のピトー管風量測定装置と第2のピトー管風量測定装置はそれぞれ、第1の給気管路内と第1の吹き出し管路内に設けられるようにすることによって、第1の給気管路と第1の吹き出し管路内の風圧を測定し、風圧に従って風量値を算出する。同時に、第1の温度湿度測定装置を、調整可能な凝縮タンク内に設けてかつ調整可能な凝縮器の風上位置と風下位置に配置することによって、調整可能な凝縮器の前方と後方の温度値と湿度値を測定し、温度値の差と湿度値の差を、試験装置の冷房量の算出に使用するために、算出する。第3のピトー管風量測定装置と第4のピトー管風量測定装置はそれぞれ、第2の給気管路内と第2の吹き出し管路内に設けられるようにすることによって、第2の給気管路と第2の吹き出し管路内の風圧を測定し、風圧に従って風量値を算出する。同時に、第2の温度湿度測定装置を、調整可能な蒸発タンク内に設けてかつ調整可能な蒸発器の風上位置と風下位置に配置することによって、調整可能な蒸発器の前方と後方の温度値と湿度値を測定し、温度値の差と湿度値の差を、試験装置の冷房量の算出に使用するために、算出する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
選択的な実施例では、凝縮室サイクル模擬システムは、第1の整流金網をさらに備え、第1の整流金網は、第1の給気管路内に設けられてかつ第1の整流格子の風下位置に配置されており、第1の給気管路内を流れる風を、第1の整流金網を通過して気流均一化させるために用いられ、蒸発室サイクル模擬システムは、第2の整流金網をさらに備え、第2の整流金網は、第2の給気管路内に設けられてかつ第2の整流格子の風下位置に配置されており、第2の給気管路内を流れる風を、第2の整流金網を通過して気流均一化させるために用いられる。なお、第1の整流格子の風下位置に第1の整流金網を設けることにより、第1の給気管路内に進入する風をさらに気流均一化することを容易に実現することができる。第2の整流格子の風下位置に第2の整流金網を設けることにより、第2の給気管路内に進入する風をさらに気流均一化することを容易に実現することができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
選択的な実施例では、第1のピトー管風量測定装置は、第1の給気管路内に設けられてかつ第1の整流金網の風下位置に配置されており、第3のピトー管風量測定装置は、第2の給気管路内に設けられてかつ第2の整流金網の風下位置に配置されている。なお、第1のピトー管風量測定装置を第1の給気管路内に設けてかつ第1の整流金網の風下位置に配置し、第3のピトー管風量測定装置を第2の給気管路内に設けてかつ第2の整流金網の風下位置に配置することにより、第1のピトー管風量測定装置と第3のピトー管風量測定装置が気流均一化された風を収集することが容易になり、これによって、より正確なデータが収集されることになる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
選択的な実施例では、調整可能な凝縮タンクの両端にはいずれも、第3の直径変化用連結管と第3の軟質管が設けられ、調整可能な凝縮タンクの両端は、第3の直径変化用連結管と第3の軟質管を順に介して第1の給気管路及び第1の吹き出し管路と連通し、調整可能な蒸発タンクの両端にはいずれも、第4の直径変化用連結管と第4の軟質管が設けられ、調整可能な蒸発タンクの両端は、第4の直径変化用連結管と第4の軟質管を順に介して第2の給気管路及び第2の吹き出し管路と連通するようにし、及び/又は、凝縮室サイクル模擬システムは、第1の吹き出し管路の吹き出し口に設けられている第1の風量調整板をさらに備え、蒸発室サイクル模擬システムは、第2の吹き出し管路の吹き出し口に設けられている第2の風量調整板をさらに備えるようにし、及び/又は、凝縮室サイクル模擬システムは、第1の車輪付きプレート及び第2の車輪付きプレートをさらに備え、凝縮室軸流ファンは第1のファン支持座を介して第1の車輪付きプレートに接続され、第1の給気管路は第1の給気管ホルダーを介して第1の車輪付きプレートに接続され、調整可能な凝縮タンクは第1の台座を介して第2の車輪付きプレートに接続され、第1の吹き出し管路は第1の吹き出し管ホルダーを介して第2の車輪付きプレートに接続されるようにし、蒸発室サイクル模擬システムは、第3の車輪付きプレート、第4の車輪付きプレート、第2の給気管ホルダー、及び第2の吹き出し管ホルダーをさらに備え、蒸発室軸流ファンは第2のファン支持座を介して第3の車輪付きプレートに接続されるようにし、調整可能な蒸発タンクは第2の台座を介して第4の車輪付きプレートに接続されるようにし、第2の給気管ホルダーは第2の給気管路を支持するために用いられ、第2の吹き出し管ホルダーは第2の吹き出し管路を支持するために用いられるようにし、及び/又は、空気調和ユニット試験装置は、凝縮室サイクル模擬システム、蒸発室サイクル模擬システム、及び測定制御システムに給電するための電源システムをさらに備えるようにしている。なお、第3の直径変化用連結管は、異なる口径の第1の給気管路及び第1の吹き出し管路と調整可能な凝縮タンクとを連結するために設けられる。第3の軟質管を設けると、可撓性接続を容易に実現することができ、ズレや緩衝をある程度に容易に実現することができ、硬質管の場合に比べて調整性により優れている。第4の直径変化用連結管は、異なる口径の第2の給気管路及び第2の吹き出し管路と調整可能な蒸発タンクとを連結するために設けられる。第4の軟質管を設けると、可撓性接続を容易に実現することができ、ズレや緩衝をある程度に容易に実現することができ、硬質管の場合に比べて調整性により優れている。第1の風量調整板は、異なる程度の吹き出し口を遮蔽することによって、吹出量を制限して、凝縮室サイクル模擬システム内での風量を調整し、風量調整の役割を果たすために設けられるようにしている。第1の風量調整板を第1の周波数変換器と組み合わせて使用すると、凝縮室サイクル模擬システム内の風量をよりよく調整し、所望の風量に達することができる。第2の風量調整板は、異なる程度の吹き出し口を遮蔽することによって、吹出量を制限して、蒸発室サイクル模擬システム内での風量を調整し、風量調整の役割を果たすために設けられるようにしている。第2の風量調整板を第2の周波数変換器と組み合わせて使用すると、蒸発室サイクル模擬システム内の風量をよりよく調整し、所望の風量に達することができる。なお、第1の車輪付きプレート及び第2の車輪付きプレートは、凝縮室サイクル模擬システムを、試験を行うために、室外環境の温度値と湿度値に調整可能なプリセットの試験室内に移動させるために設けられる。第3の車輪付きプレート及び第4の車輪付きプレートは、蒸発室軸流ファン及び調整可能な蒸発タンクを、試験を行うために、室内環境の温度値と湿度値に調整可能なプリセットの試験室内に移動させるために設けられる。電源システムは、凝縮室サイクル模擬システム、蒸発室サイクル模擬システム、及び測定制御システムに給電するために設けられる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0041】
例示的に、凝縮室サイクル模擬システム11は、第1の整流金網1144をさらに備え、第1の整流金網1144は、第1の給気管路114内に設けられてかつ第1の整流格子1143の風下位置に配置されており、第1の給気管路114内を流れる風を第1の整流金網1144を通過して気流均一化させるために用いられるようにしている。なお、第1の整流格子1143の風下位置に第1の整流金網1144を設けると、第1の給気管路114内に進入する風をさらに気流均一化することを容易に実現することができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0043】
例示的に、調整可能な凝縮タンク112の両端にはいずれも、第3の直径変化用連結管1121と第3の軟質管1122が設けられるようにし、調整可能な凝縮タンク112の両端は、第3の直径変化用連結管1121と第3の軟質管1122を順に介して第1の給気管路114及び第1の吹き出し管路11と連通するようにしている。なお、第3の直径変化用連結管1121は、異なる口径の第1の給気管路114及び第1の吹き出し管路115と調整可能な凝縮タンク112とを連結するために設けられる。第3の軟質管1122を設けると、可撓性接続を容易に実現することができ、ズレや緩衝をある程度に容易に実現することができ、硬質管の場合に比べて調整性により優れている。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0054】
例示的に、蒸発室サイクル模擬システム13は、第2の整流金網1344をさらに備え、第2の整流金網1344は、第2の給気管路134内に設けられてかつ第2の整流格子1343の風下位置に配置されており、第2の給気管路134内を流れる風を、第2の整流金網1344を通過して気流均一化させるために用いられるようにしている。なお、第2の整流格子1343の風下位置に第2の整流金網1344を設けると、第2の給気管路134内に進入する風をさらに気流均一化することを容易に実現することができる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0057】
蒸発室サイクル模擬システム13は、第3の車輪付きプレート137、第4の車輪付きプレート138、第2の給気管ホルダー1371、及び第2の吹き出し管ホルダー1373をさらに備え、蒸発室軸流ファン131は第2のファン支持座1372を介して第3の車輪付きプレート137に接続されるようにし、調整可能な蒸発タンク132は第2の台座1381を介して第4の車輪付きプレート138に接続されるようにし、第2の給気管ホルダー1371は第2の給気管路を支持するために用いられ、第2の吹き出し管ホルダー1373は第2の吹き出し管路135を支持するために用いられるようにしている。なお、第3の車輪付きプレート137と第4の車輪付きプレート138は、蒸発室軸流ファン131と調整可能な蒸発タンク132を移動させるために用いられるようにしている。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0059】
例示的に、第1の測定装置は、第1のピトー管風量測定装置151、第2のピトー管風量測定装置153、及び第1の温度湿度測定装置153を含み、第1の温度湿度測定装置153は、調整可能な凝縮タンク112に設けられてかつ調整可能な凝縮器113の風上位置と風下位置に配置されるようにし、第1のピトー管風量測定装置は、第1の給気管路114内に設けられ、第2のピトー管風量測定装置は、第1の吹き出し管路115内に設けられるようにしている。なお、第1のピトー管風量測定装置151と第2のピトー管風量測定装置153はそれぞれ、第1の給気管路114と第1の吹き出し管路115内に設けられるようにすることによって、第1の給気管路114と第1の吹き出し管路115内の風圧を測定し、風圧に従って風量値を算出する。同時に、第1の温度湿度測定装置153は、調整可能な凝縮タンク112内に設けられてかつ調整可能な凝縮器113の風上位置と風下位置に配置されるようにすることによって、調整可能な凝縮器113の前方と後方の温度値と湿度値を測定し、温度値の差と湿度値の差を、試験装置の冷房量の算出に使用するために算出する。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0060】
例示的に、第2の測定装置は、第3のピトー管風量測定装置161、第4のピトー管風量測定装置162、及び第2の温度湿度測定装置163を含み、第2の温度湿度測定装置163は、調整可能な蒸発タンク132に設けられてかつ調整可能な蒸発器133の風上位置と風下位置に配置されるようにし、第3のピトー管風量測定装置は、第2の給気管路134内に設けられ、第4のピトー管風量測定装置は、第2の吹き出し管路135内に設けられるようにしている。なお、第3のピトー管風量測定装置161と第4のピトー管風量測定装置162はそれぞれ、第2の給気管路134と第2の吹き出し管路135内に設けられるようにすることによって、第2の給気管路134と第2の吹き出し管路135内の風圧を測定し、風圧に従って風量値を算出する。同時に、第2の温度湿度測定装置163は、調整可能な蒸発タンク132内に設けられてかつ調整可能な蒸発器133の風上位置と風下位置に配置されるようにすることによって、調整可能な蒸発器133の前方と後方の温度値と湿度値を測定し、温度値の差と湿度値の差を、試験装置の冷房量の算出に使用するために算出する。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0063】
例示的に、第1のピトー管風量測定装置は、第1の給気管路114内に設けられてかつ第1の整流金網1144の風下位置に配置されるようにし、第3のピトー管風量測定装置は、第2の給気管路134内に設けられてかつ第2の整流金網1344の風下位置に配置されるようにしている。なお、第1のピトー管風量測定装置を第1の給気管路114内に設けてかつ第1の整流金網1144の風下位置に配置するとともに、第3のピトー管風量測定装置を第2の給気管路134内に設けてかつ第2の整流金網1344の風下位置に配置するようにすると、第1のピトー管風量測定装置と第3のピトー管風量測定装置が気流均一化された風を収集することは容易になり、これによって、より正確なデータは収集されることになる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気調和ユニット試験装置であって、凝縮室サイクル模擬システム、蒸発室サイクル模擬システム、及び測定制御システムを備え、
前記凝縮室サイクル模擬システムは、凝縮室軸流ファン、調整可能な凝縮タンク、調整可能な凝縮器、及び圧縮機を備え、前記凝縮室軸流ファンの吹き出し口が第1の給気管路を介して前記調整可能な凝縮タンクの給気口と連通し、前記調整可能な凝縮タンクの吹き出し口が第1の吹き出し管路と連結するようにし、前記調整可能な凝縮器は、前記調整可能な凝縮タンク内に設けられるようにし、
前記蒸発室サイクル模擬システムは、蒸発室軸流ファン、調整可能な蒸発タンク、及び調整可能な蒸発器を備え、前記蒸発室軸流ファンの吹き出し口が第2の給気管路を介して前記調整可能な蒸発タンクの給気口と連通し、前記調整可能な蒸発タンクの吹き出し口が第2の吹き出し管路と連結するようにし、前記調整可能な蒸発器は、前記調整可能な蒸発タンク内に設けられるようにし、
前記圧縮機の高圧端が前記調整可能な凝縮器と連通し、前記圧縮機の低圧端が前記調整可能な蒸発器と連通し、前記調整可能な凝縮器は、冷媒を前記調整可能な凝縮器と前記調整可能な蒸発器との間でサイクルさせるために、前記調整可能な蒸発器と毛細冷媒管を介して連通するようにし、
前記測定制御システムは、第1の測定装置及び第2の測定装置を備え、前記第1の測定装置は、前記凝縮室サイクル模擬システム内に接続され、前記凝縮室サイクル模擬システムのパラメータを測定するために用いられるようにし、前記第2の測定装置は、前記蒸発室サイクル模擬システム内に接続され、前記蒸発室サイクル模擬システムのパラメータを測定するために用いられるようにしている、ことを特徴とする、空気調和ユニット試験装置。
【請求項2】
前記第1の測定装置は、第1のピトー管風量測定装置、第2のピトー管風量測定装置、及び第1の温度湿度測定装置を含み、前記第1の温度湿度測定装置は、前記調整可能な凝縮タンクに設けられてかつ前記調整可能な凝縮器の風上位置と風下位置に配置されるようにし、前記第1のピトー管風量測定装置は、前記第1の給気管路内に設けられ、前記第2のピトー管風量測定装置は、前記第1の吹き出し管路内に設けられるようにし、
前記第2の測定装置は、第3のピトー管風量測定装置、第4のピトー管風量測定装置、及び第2の温度湿度測定装置を含み、前記第2の温度湿度測定装置は、前記調整可能な蒸発タンクに設けられてかつ前記調整可能な蒸発器の風上位置と風下位置に配置されるようにし、前記第3のピトー管風量測定装置は、前記第2の給気管路内に設けられ、前記第4のピトー管風量測定装置は、前記第2の吹き出し管路内に設けられるようにしている、ことを特徴とする、請求項1に記載の空気調和ユニット試験装置。
【請求項3】
前記凝縮室サイクル模擬システムは、第1の整流格子をさらに備え、前記第1の整流格子は、前記第1の給気管路内に設けられ、前記第1の給気管路内を流れる風を、前記第1の整流格子を通過して気流均一化させるために用いられるようにし、前記蒸発室サイクル模擬システムは、第2の整流格子をさらに備え、前記第2の整流格子は、前記第2の給気管路内に設けられ、前記第2の給気管路内を流れる風を、前記第2の整流格子を通過して気流均一化させるために用いられるようにしている、ことを特徴とする、請求項2に記載の空気調和ユニット試験装置。
【請求項4】
前記凝縮室サイクル模擬システムは、第1の整流金網をさらに備え、前記第1の整流金網は、前記第1の給気管路内に設けられてかつ前記第1の整流格子の風下位置に配置されており、前記第1の給気管路内を流れる風を、前記第1の整流金網を通過して気流均一化させるために用いられるようにし、
前記蒸発室サイクル模擬システムは、第2の整流金網をさらに備え、前記第2の整流金網は、前記第2の給気管路内に設けられてかつ前記第2の整流格子の風下位置に配置されており、前記第2の給気管路内を流れる風を、前記第2の整流金網を通過して気流均一化させるために用いられるようにしている、ことを特徴とする、請求項3に記載の空気調和ユニット試験装置。
【請求項5】
前記第1のピトー管風量測定装置は、前記第1の給気管路内に設けられて前記第1の整流金網の風下位置に配置されるようにし、前記第3のピトー管風量測定装置は、前記第2の給気管路内に設けられて前記第2の整流金網の風下位置に配置されるようにしている、ことを特徴とする、請求項4に記載の空気調和ユニット試験装置。
【請求項6】
前記第1の給気管路と前記凝縮室軸流ファンの出口との連結位置には第1の直径変化用連結管が設けられ、前記第1の給気管路は第1の軟質管によって前記第1の直径変化用連結管と連通するようにし、
前記第2の給気管路と前記蒸発室軸流ファンの吹き出し口との連結位置には第2の直径変化用連結管が設けられ、前記第2の給気管路は第2の軟質管によって前記第2の直径変化用連結管と連通するようにしている、ことを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の空気調和ユニット試験装置。
【請求項7】
前記凝縮室軸流ファンには、前記凝縮室軸流ファンの周波数を変更するための第1の周波数変換器が設けられるようにし、
前記蒸発室軸流ファンには、前記蒸発室軸流ファンの周波数を変更するための第2の周波数変換器が設けられるようにしている、ことを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の空気調和ユニット試験装置。
【請求項8】
前記調整可能な凝縮タンクの両端にはいずれも、第3の直径変化用連結管と第3の軟質管が設けられ、前記調整可能な凝縮タンクの両端は、前記第3の直径変化用連結管と前記第3の軟質管を順に介して前記第1の給気管路及び前記第1の吹き出し管路と連通するようにし、
前記調整可能な蒸発タンクの両端にはいずれも、第4の直径変化用連結管と第4の軟質管が設けられ、前記調整可能な蒸発タンクの両端は、前記第4の直径変化用連結管と前記第4の軟質管を順に介して前記第2の給気管路及び前記第2の吹き出し管路と連通するようにし、及び/又は、
前記凝縮室サイクル模擬システムは、前記第1の吹き出し管路の吹き出し口に設けられている第1の風量調整板をさらに備え、前記蒸発室サイクル模擬システムは、前記第2の吹き出し管路の吹き出し口に設けられている第2の風量調整板をさらに備えるようにし、及び/又は、
前記凝縮室サイクル模擬システムは、第1の車輪付きプレート及び第2の車輪付きプレートをさらに備え、前記凝縮室軸流ファンは第1のファン支持座を介して前記第1の車輪付きプレートに接続され、前記第1の給気管路は第1の給気管ホルダーを介して前記第1の車輪付きプレートに接続され、前記調整可能な凝縮タンクは第1の台座を介して前記第2の車輪付きプレートに接続され、前記第1の吹き出し管路は第1の吹き出し管ホルダーを介して前記第2の車輪付きプレートに接続されるようにし、
前記蒸発室サイクル模擬システムは、第3の車輪付きプレート、第4の車輪付きプレート、第2の給気管ホルダー、及び第2の吹き出し管ホルダーをさらに備え、前記蒸発室軸流ファンは第2のファン支持座を介して前記第3の車輪付きプレートに接続され、前記調整可能な蒸発タンクは第2の台座を介して前記第4の車輪付きプレートに接続され、前記第2の給気管ホルダーは前記第2の給気管路を支持するために用いられ、前記第2の吹き出し管ホルダーは前記第2の吹き出し管路を支持するために用いられるようにし、及び/又は、
前記空気調和ユニット試験装置は、前記凝縮室サイクル模擬システム、前記蒸発室サイクル模擬システム、及び前記測定制御システムに給電するための電源システムをさらに備えるようにしている、ことを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の空気調和ユニット試験装置。
【請求項9】
前記調整可能な凝縮器は、前記調整可能な凝縮タンクの内部空洞の径方向に沿って設けられている配列に配置された複数のグループの凝縮アセンブリを含み、各グループの前記凝縮アセンブリに独立したスイッチが設けられるようにし、
前記調整可能な蒸発器は、前記調整可能な蒸発タンクの内部空洞の径方向に沿って設けられている配列に配置された複数のグループの蒸発アセンブリを含み、各グループの前記蒸発アセンブリに独立したスイッチが設けられるようにしている、ことを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の空気調和ユニット試験装置。
【請求項10】
前記調整可能な凝縮器は、前記凝縮アセンブリを遮蔽するための第1の遮蔽板をさらに備え、前記第1の遮蔽板は、前記凝縮アセンブリと取り外し可能に連結し、閉じられた前記凝縮アセンブリを遮蔽するために用いられるようにし、前記調整可能な蒸発器は、前記蒸発アセンブリを遮蔽するための第2の遮蔽板をさらに備え、前記第2の遮蔽板は、前記蒸発アセンブリと取り外し可能に連結し、閉じられた前記蒸発アセンブリを遮蔽するために用いられるようにしている、ことを特徴とする、請求項9に記載の空気調和ユニット試験装置。
【国際調査報告】