(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-18
(54)【発明の名称】流体移動コントローラおよび調整可能な足支持圧力を含む足支持システム
(51)【国際特許分類】
A43B 13/20 20060101AFI20241010BHJP
A43B 3/40 20220101ALI20241010BHJP
A43B 7/14 20220101ALI20241010BHJP
【FI】
A43B13/20 Z
A43B3/40
A43B7/14 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525281
(86)(22)【出願日】2022-10-19
(85)【翻訳文提出日】2024-05-27
(86)【国際出願番号】 US2022078345
(87)【国際公開番号】W WO2023076825
(87)【国際公開日】2023-05-04
(32)【優先日】2021-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514144250
【氏名又は名称】ナイキ イノベイト シーブイ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】リャビニン,ステパン
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ナリッサ ワイ.
(72)【発明者】
【氏名】ピエロン,レミー
(72)【発明者】
【氏名】フォルマー,アダム
(72)【発明者】
【氏名】アリソン,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】フェアチャイルド,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ガイル,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ヴェラ,イーサン
(72)【発明者】
【氏名】ウィークス,ダニエル
【テーマコード(参考)】
4F050
【Fターム(参考)】
4F050AA01
4F050BA33
4F050BA39
4F050DA29
4F050JA02
4F050JA03
4F050JA04
4F050JA05
4F050JA06
4F050JA13
(57)【要約】
足支持システムは、例えば、流体充填ブラダ(複数可)内の圧力を変更かつ/または制御するために、ソール構造および/もしくは履物物品への、ソール構造および/もしくは履物物品からの、ならびに/またはソール構造および/もしくは履物物品内の流体の移動を容易にする流体流れ制御システムを含む。このような足支持システム(1000)は、第1の足支持ブラダ(200A)と、流体タンク(400)と、流体分配器(720)と、を含んでもよい。流体分配器(720)は、分配器体を含んでもよく、分配器体は、(a)第1のソレノイドマウント(710A)と、(b)第2のソレノイドマウント(710B)と、(c)第1のソレノイドマウント(710A)と流体連通し、かつ第2のソレノイドマウント(710B)と流体連通する主要流体分配チャネル(714A、4920)と、(d)第1のソレノイドマウント(710A)と流体連通するタンクチャネル(714B、716B)と、(e)第2のソレノイドマウント(710B)と流体連通する第1の足支持ブラダチャネル(714C、716C)と、(f)第1の足支持ブラダ(200A)を第1の足支持ブラダチャネル(714C、716C)と接続する第1の足支持コネクタ(730D)と、(g)流体タンク(400)をタンクチャネル(714B、716B)と接続するタンクコネクタ(730C)と、を有する。第1のソレノイド(4900A)は、第1のソレノイドマウント(710A)において流体分配器(720)と係合され、第2のソレノイド(4900B)は、第2のソレノイドマウント(710B)において流体分配器(720)と係合されている。いくつかの例では、流体分配器(720)は、(a)流体を流体源(例えば、ポンプ(500))から受け入れ、その流体を主要流体分配チャネル(714A、4920)に供給する流体源コネクタ(730B)と、(b)流体を外部環境から受け入れ、その流体をポンプ(500)に導くコネクタ(730A)と、を更に含んでもよい。追加的または代替的に、いくつかの例では、流体分配器(720)は、流体を第2の足支持気室ブラダ(200B)に導き、流体を第2の足支持気室ブラダ(200B)から受け入れる第3のソレノイドマウント(710C)および第2の足支持コネクタ(730E)を含んでもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
足支持システムであって、
第1の足支持ブラダと、
流体タンクと、
流体分配器であって、
分配器体であって、(a)第1のソレノイドマウントと、(b)第2のソレノイドマウントと、(c)前記第1のソレノイドマウントと流体連通し、かつ前記第2のソレノイドマウントと流体連通する主要流体分配チャネルと、(d)前記第1のソレノイドマウントと流体連通するタンクチャネルと、(e)前記第2のソレノイドマウントと流体連通する第1の足支持ブラダチャネルと、(f)前記第1の足支持ブラダを前記第1の足支持ブラダチャネルと接続する第1の足支持コネクタと、(g)前記流体タンクを前記タンクチャネルと接続するタンクコネクタと、を含む、分配器体を含む、流体分配器と、
前記第1のソレノイドマウントにおいて前記流体分配器と係合される第1のソレノイドと、
前記第2のソレノイドマウントにおいて前記流体分配器と係合される第2のソレノイドと、を備える、足支持システム。
【請求項2】
前記流体分配器は、前記主要流体分配チャネルと接続するポンプコネクタを更に含み、前記足支持システムは、
前記ポンプコネクタと接続されたポンプを更に備える、請求項1に記載の足支持システム。
【請求項3】
前記流体分配器は、流体源と接続された流体入口コネクタを更に含み、前記足支持システムは、
前記流体入口コネクタを前記ポンプへの入口と接続する流体ラインを更に備え、前記ポンプの出口は、流体を前記ポンプコネクタに供給する、請求項2に記載の足支持システム。
【請求項4】
第2の足支持ブラダと、
第3のソレノイドと、を更に備え、前記流体分配器は、(a)前記第3のソレノイドと係合された第3のソレノイドマウントと、(b)前記第3のソレノイドマウントと流体連通する第2の足支持ブラダチャネルと、(c)前記第2の足支持ブラダを前記第2の足支持ブラダチャネルと接続する第2の足支持コネクタと、を更に含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の足支持システム。
【請求項5】
前記分配器体は、流体を流体源から受け入れ、前記流体を前記主要流体分配チャネルに供給する流体源コネクタを更に含む、請求項1に記載の足支持システム。
【請求項6】
前記分配器体は、周囲環境と流体連通する流体放出チャネルを更に含む、請求項5に記載の足支持システム。
【請求項7】
前記足支持システムは、流体が、(a)前記流体源コネクタから、(b)前記主要流体分配チャネルへ、(c)前記第1のソレノイドを通って、(d)前記流体放出チャネルへ、そして(e)前記周囲環境へ移動するスタンバイ流体流れ構成に選択的に配設されるように構成されている、請求項6に記載の足支持システム。
【請求項8】
前記足支持システムは、流体が、(a)前記流体源コネクタから、(b)前記主要流体分配チャネルへ、(c)前記第1のソレノイドを通って、(d)前記タンクチャネルへ、(e)前記タンクコネクタへ、そして(f)前記流体タンクに移動するタンク膨張構成に選択的に配設されるように構成されている、請求項5に記載の足支持システム。
【請求項9】
前記足支持システムは、流体が、(a)前記流体タンクから、(b)前記タンクコネクタに、(c)前記タンクチャネルへ、(d)前記第1のソレノイドを通って、(e)前記主要流体分配チャネルへ、(f)前記第2のソレノイドを通って、(g)前記第1の足支持ブラダチャネルへ、(h)前記第1の足支持コネクタを通って、そして(i)前記第1の足支持ブラダに移動する第1の足支持ブラダ膨張構成に選択的に配設されるように構成されている、請求項5に記載の足支持システム。
【請求項10】
前記足支持システムは、流体が、(a)前記第1の足支持ブラダから、(b)前記第1の足支持コネクタを通って、(c)前記第1の足支持ブラダチャネルへ、(d)前記第2のソレノイドを通って、(e)前記主要流体分配チャネルへ、(f)前記第1のソレノイドを通って、(g)前記流体放出チャネルへ、そして(h)前記周囲環境へ移動する第1の足支持ブラダ収縮構成に選択的に配設されるように構成されている、請求項6に記載の足支持システム。
【請求項11】
第2の足支持ブラダであって、前記分配器体は、(a)第3のソレノイドマウントであって、前記主要流体分配チャネルが、前記第3のソレノイドマウントと流体連通する、第3のソレノイドマウントと、(b)前記第3のソレノイドマウントと流体連通する第2の足支持ブラダチャネルと、(c)前記第2の足支持ブラダを前記第2の足支持ブラダチャネルと接続する第2の足支持コネクタと、を更に含む、第2の足支持ブラダと、
前記第3のソレノイドマウントにおいて前記流体分配器と係合される第3のソレノイドと、を更に備える、請求項5に記載の足支持システム。
【請求項12】
前記足支持システムは、流体が、(a)前記流体タンクから、(b)前記タンクコネクタに、(c)前記タンクチャネルへ、(d)前記第1のソレノイドを通って、(e)前記主要流体分配チャネルへ、(f)前記第3のソレノイドを通って、(g)前記第2の足支持ブラダチャネルへ、(h)前記第2の足支持コネクタを通って、そして(i)前記第2の足支持ブラダに移動する第2の足支持ブラダ膨張構成に選択的に配設されるように構成されている、請求項11に記載の足支持システム。
【請求項13】
前記分配器体は、周囲環境と流体連通する流体放出チャネルを更に含み、前記足支持システムは、流体が、(a)前記第2の足支持ブラダから、(b)前記第2の足支持コネクタを通って、(c)前記第2の足支持ブラダチャネルへ、(d)前記第3のソレノイドを通って、(e)前記主要流体分配チャネルへ、(f)前記第1のソレノイドを通って、(g)前記流体放出チャネルへ、そして(h)前記周囲環境へ移動する第2の足支持ブラダ収縮構成に選択的に配設されるように構成されている、請求項11に記載の足支持システム。
【請求項14】
前記分配器体は、流体を前記流体源コネクタに供給する流体入口コネクタを更に含む、請求項5に記載の足支持システム。
【請求項15】
入口および出口を有するポンプを更に備え、前記ポンプの前記入口は、流体を前記流体入口コネクタから受け入れ、前記ポンプの前記出口は、流体を前記流体源コネクタに供給する、請求項14に記載の足支持システム。
【請求項16】
前記ポンプは、足作動ポンプである、請求項15に記載の足支持システム。
【請求項17】
履物物品であって、
アッパーと、
ソール構造と、
前記アッパーまたは前記ソール構造の一方または両方と係合されている、請求項5~16のいずれか一項に記載の足支持システムと、を備える、履物物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願データ)
本出願は、2021年10月29日に出願され、「Foot Support Systems Including Fluid Movement Controllers and Adjustable Foot Support Pressure」と題する米国特許仮出願第63/273,640号に基づく優先権の利益を主張するものである。米国特許仮出願第63/273,640号は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本技術の態様および特徴は、
(a)2020年5月28日に出願された米国特許仮出願第63/031,395号、
(b)2020年5月28日に出願された同第63/031,413号、
(c)2020年5月28日に出願された同第63/031,433号、
(d)2020年5月28日に出願された同第63/031,444号、
(e)2020年5月28日に出願された同第63/031,455号、
(f)2020年5月28日に出願された同第63/031,468号、
(g)2020年5月28日に出願された同第63/031,482号、
(h)2020年5月28日に出願された同第63/031,423号、
(i)2020年5月28日に出願された同第63/031,429号、
(j)2020年5月28日に出願された同第63/031,441号、
(k)2020年5月28日に出願された同第63/031,451号、
(l)2020年5月28日に出願された同第63/031,460号、
(m)2020年5月28日に出願された同第63/031,471号、
(n)2021年5月28日に出願された米国特許出願第17/333,309号、
(o)2021年5月28日に出願された同第17/333,333号、
(p)2021年5月28日に出願された同第17/333,493号、
(q)2021年5月28日に出願された同第17/333,555号、
(r)2021年5月28日に出願された同第17/333,630号、
(s)2021年5月28日に出願された同第17/333,683号、
(t)2021年5月28日に出願された同第17/333,735号、
(u)2021年5月28日に出願された同第17/333,785号、
(v)2021年5月28日に出願された同第17/333,867号、
(w)2021年5月28日に出願された同第17/333,919号、
(x)2021年5月28日に出願された同第17/333,974号、
(y)2021年5月28日に出願された同第17/334,015号、および
(z)2021年5月28日に出願された同第17/334,049号、
のうちのいずれか1つ以上に記載されているシステムおよび方法と併せて使用されてもよい。米国特許仮出願第63/031,395号、同第63/031,413号、同第63/031,433号、同第63/031,444号、同第63/031,455号、同第63/031,468号、同第63/031,482号、同第63/031,423号、同第63/031,429号、同第63/031,441号、同第63/031,451号、同第63/031,460号、および同第63/031,471号のそれぞれ、ならびに米国特許出願第17/333,309号、同第17/333,333号、同第17/333,493号、同第17/333,555号、同第17/333,630号、同第17/333,683号、同第17/333,735号、同第17/333,785号、同第17/333,867号、同第17/333,919号、同第17/333,974号、同第17/334,015号、および同第17/334,049号のそれぞれは、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【0003】
本発明は、履物または他の足受け入れ装置における流体分配システムおよび/または足支持システムに関する。本発明の少なくともいくつかの態様は、流体をソール構造(もしくは他の足支持部材)および/または履物物品(もしくは他の足受け入れ装置)内、その中、および/またはその外に選択的に移動させるための構成要素(例えば、マニホールド、コネクタ、流体移送システム、電子コントローラなど)を含む、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、履物物品、および/または他の足受け入れ装置に関する。このようなシステムを用いて、1つ以上の流体充填ブラダ(例えば、足支持ブラダ(複数可))および/またはシステム全体に含まれる1つ以上の流体リザーバおよび/または容器内の流体圧力(例えば、足支持圧力、流体容器圧力)は、変更かつ制御されてもよい。
【背景技術】
【0004】
従来の運動靴物品には、アッパーとソール構造という2つの主要な要素が含まれる。アッパーは、足をしっかりと受け入れ、ソール構造に対してその足を位置付ける足の被覆を提供してもよい。加えて、アッパーは、足を保護し、通気性を提供し、それによって、足を冷却し、汗を逃がす構成を有してもよい。ソール構造は、アッパーの下面に固定され、一般に足と任意の接触面との間に位置付けられてもよい。ソール構造は、地面反力を減衰させ、エネルギーを吸収することに加えて、トラクションを提供し、過度の回内運動などの潜在的に有害な足の動きを制御し得る。
【0005】
アッパーは、足を受け入れるための空隙を履物の内部に形成する。空隙は、足の一般的な形状を有しており、空隙へのアクセスは、足首開口部に設けられている。したがって、アッパーは、足の甲とつま先の領域全体に、足の内側と外側に沿って、かつ足のかかと領域の周りに延在する。紐締めシステムは、様々な大きさの足に対応するために、ユーザが足首開口部のサイズを選択的に変更できるように、ユーザがアッパーの特定の寸法、特に周囲の長さを変更できるように、アッパーに組み込まれていることが多い。加えて、アッパーは、履物の快適性を高めるために(例えば、靴紐によって足に加わる圧力を調節するために)紐締めシステムの下に延在する舌部を含んでもよい。また、アッパーは、かかとの動きを制限または制御するためのヒールカウンタを含んでもよい。
【0006】
本明細書で使用される「履物」という用語は、足のためのあらゆる種類のウェアリングアパレルを意味し、この用語には、全ての種類の靴、ブーツ、スニーカー、サンダル、ゴム製サンダル、ビーチサンダル、ミュール、室内履き、スリッパ、スポーツ専用靴(ゴルフシューズ、テニスシューズ、野球スパイク、サッカーまたはフットボールスパイク、スキーブーツ、バスケットボールシューズ、クロストレーニングシューズなど)などが含まれるが、これらに限定されない。本明細書で使用される「足受け入れ装置」という用語は、ユーザが自身の足の少なくともいくつかの部分をその中に配設するあらゆる装置を意味する。全ての種類の「履物」に加えて、足受け入れ装置には、スノースキー、クロスカントリースキー、水上スキー、スノーボードなどにおいて足を固定するためのビンディングまたはその他の装置、自転車、運動器具などで使用するペダルにおいて足を固定するためのビンディング、クリップ、またはその他の装置、ビデオゲームまたはその他のゲームのプレイ中に足を受け入れるためのビンディング、クリップ、またはその他の装置などが含まれるが、これらに限定されない。「足受け入れ装置」は、(a)他の構成要素または構造体に対して足を位置付けるのに役立つ1つ以上の「足被覆部材」(例えば、履物のアッパー構成要素に類似する)と、(b)ユーザの足の足底面の少なくともいくつかの部分(複数可)を支持する1つ以上の「足支持部材」(例えば、履物のソール構造構成要素に類似する)と、を含んでもよい。「足支持部材」は、履物のミッドソールおよび/もしくはアウトソールのための、ならびに/またはミッドソールおよび/もしくはアウトソールとして機能する構成要素(または、非履物タイプの足受け入れ装置において対応する機能を提供する構成要素)を含んでもよい。
【0007】
本出願および/または特許請求の範囲は、本技術に関連する特定の構成要素および/または特徴を識別するために、例えば、「第1の」、「第2の」、「第3の」などの形容詞を使用する。これらの形容詞は、単に便宜上、例えば、特定の構造体の構成要素および/または特徴間の区別を維持するのを補助するために使用される。これらの形容詞の使用は、考察される構成要素および/または特徴の特定の順序または配置を要求するものとして解釈されるべきではない。また、特定の構造体に対する明細書においてこれら特定の形容詞を使用しても、特許請求の範囲において同じ形容詞を使用して同じ部品を指す必要はない(例えば、明細書において「第3の」と呼ばれる構成要素または特徴は、特許請求の範囲においてその構成要素または特徴に対して使用される任意の数値形容詞に対応してもよい)。
【0008】
本明細書で使用される「マニホールド」とは、流体(例えば、気体または液体)が構成要素に入ることおよび/または構成要素から出ることを可能にする1つ以上のポートを画定または支持する表面またはハウジングを有する構成要素を意味する。本明細書で使用される「ポート」とは、流体(例えば、気体または液体)が開口部の一方の側から他方の側へ通過することを可能にする、構成要素を通す開口部を意味する。任意選択的に、「ポート」は、例えば、流体ライン、チューブ、別のコネクタなどの別の物体に係合するためのコネクタ構造を含んでもよい。コネクタ構造を含むとき、「ポート」は、例えば、オスコネクタ構造、メスコネクタ構造、または当接面接続構造を形成してもよい。「ポート」に接続される物体(複数可)は、固定的に接続されてもよいか、または放出可能に接続されてもよい。追加的または代替的に、「ポート」に接続される物体(複数可)は、開口部が画定された構成要素の壁を通して、開口部の内面に固着されてもよいか、または放出可能に接続されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
以下の詳細な説明は、同様の参照番号が、その参照番号が現れる様々な図の全てにおいて同じか、または同様の要素を指す添付の図面と併せて考慮するときに、より良好に理解されるであろう。
【0010】
【
図1A】本技術のいくつかの例による、足支持システム、ソール構造、および履物物品(またはその一部分)の様々な図である。
【0011】
【
図1B】本技術のいくつかの例による、足支持システム、ソール構造、および履物物品(またはその一部分)の様々な図である。
【0012】
【
図2A】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の異なる動作状態の概略図である。
【0013】
【
図2B】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の異なる動作状態の概略図である。
【0014】
【
図2C】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の異なる動作状態の概略図である。
【0015】
【
図2D】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の異なる動作状態の概略図である。
【0016】
【
図2E】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の異なる動作状態の概略図である。
【0017】
【
図2F】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の異なる動作状態の概略図である。
【0018】
【
図3A】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の様々な部品およびそれらの相互接続を示す図である。
【0019】
【
図3B】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の様々な部品およびそれらの相互接続を示す図である。
【0020】
【
図3C】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の様々な部品およびそれらの相互接続を示す図である。
【0021】
【
図3D】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の様々な部品およびそれらの相互接続を示す図である。
【0022】
【
図3E】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の様々な部品およびそれらの相互接続を示す図である。
【0023】
【
図4】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、流体分配器の流体供給入口からポンプへ、そして流体分配器へ戻る流体の移動を示す図である。
【0024】
【
図5A】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Aに示すような「スタンバイ」モードにおける)ポンプから周囲環境への流体の移動を示す図である。
【0025】
【
図5B】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Aに示すような「スタンバイ」モードにおける)ポンプから周囲環境への流体の移動を示す図である。
【0026】
【
図5C】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Aに示すような「スタンバイ」モードにおける)ポンプから周囲環境への流体の移動を示す図である。
【0027】
【
図5D】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Aに示すような「スタンバイ」モードにおける)ポンプから周囲環境への流体の移動を示す図である。
【0028】
【
図5E】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Aに示すような「スタンバイ」モードにおける)ポンプから周囲環境への流体の移動を示す図である。
【0029】
【
図5F】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Aに示すような「スタンバイ」モードにおける)ポンプから周囲環境への流体の移動を示す図である。
【0030】
【
図6A】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Bに示すような「タンク膨張」モードにおける)ポンプから流体容器またはタンクへの流体の移動を示す図である。
【0031】
【
図6B】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Bに示すような「タンク膨張」モードにおける)ポンプから流体容器またはタンクへの流体の移動を示す図である。
【0032】
【
図6C】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Bに示すような「タンク膨張」モードにおける)ポンプから流体容器またはタンクへの流体の移動を示す図である。
【0033】
【
図7A】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Cに示すような第1のブラダの「膨張」モードにおける)流体容器またはタンクから第1の足支持ブラダへの流体の移動を示す図である。
【0034】
【
図7B】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Cに示すような第1のブラダの「膨張」モードにおける)流体容器またはタンクから第1の足支持ブラダへの流体の移動を示す図である。
【0035】
【
図7C】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Cに示すような第1のブラダの「膨張」モードにおける)流体容器またはタンクから第1の足支持ブラダへの流体の移動を示す図である。
【0036】
【
図7D】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Cに示すような第1のブラダの「膨張」モードにおける)流体容器またはタンクから第1の足支持ブラダへの流体の移動を示す図である。
【0037】
【
図7E】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Cに示すような第1のブラダの「膨張」モードにおける)流体容器またはタンクから第1の足支持ブラダへの流体の移動を示す図である。
【0038】
【
図7F】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Cに示すような第1のブラダの「膨張」モードにおける)流体容器またはタンクから第1の足支持ブラダへの流体の移動を示す図である。
【0039】
【
図8A】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Dに示すような第2のブラダの「膨張」モードにおける)流体容器またはタンクから第2の足支持ブラダへの流体の移動を示す図である。
【0040】
【
図8B】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Dに示すような第2のブラダの「膨張」モードにおける)流体容器またはタンクから第2の足支持ブラダへの流体の移動を示す図である。
【0041】
【
図8C】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Dに示すような第2のブラダの「膨張」モードにおける)流体容器またはタンクから第2の足支持ブラダへの流体の移動を示す図である。
【0042】
【
図8D】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Dに示すような第2のブラダの「膨張」モードにおける)流体容器またはタンクから第2の足支持ブラダへの流体の移動を示す図である。
【0043】
【
図8E】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Dに示すような第2のブラダの「膨張」モードにおける)流体容器またはタンクから第2の足支持ブラダへの流体の移動を示す図である。
【0044】
【
図8F】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Dに示すような第2のブラダの「膨張」モードにおける)流体容器またはタンクから第2の足支持ブラダへの流体の移動を示す図である。
【0045】
【
図9A】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Eに示すような第1のブラダの「収縮」モードにおける)第1の足支持ブラダから周囲環境への流体の移動を示す図である。
【0046】
【
図9B】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Eに示すような第1のブラダの「収縮」モードにおける)第1の足支持ブラダから周囲環境への流体の移動を示す図である。
【0047】
【
図9C】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Eに示すような第1のブラダの「収縮」モードにおける)第1の足支持ブラダから周囲環境への流体の移動を示す図である。
【0048】
【
図9D】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Eに示すような第1のブラダの「収縮」モードにおける)第1の足支持ブラダから周囲環境への流体の移動を示す図である。
【0049】
【
図9E】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Eに示すような第1のブラダの「収縮」モードにおける)第1の足支持ブラダから周囲環境への流体の移動を示す図である。
【0050】
【
図9F】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Eに示すような第1のブラダの「収縮」モードにおける)第1の足支持ブラダから周囲環境への流体の移動を示す図である。
【0051】
【
図9G】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Eに示すような第1のブラダの「収縮」モードにおける)第1の足支持ブラダから周囲環境への流体の移動を示す図である。
【0052】
【
図9H】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Eに示すような第1のブラダの「収縮」モードにおける)第1の足支持ブラダから周囲環境への流体の移動を示す図である。
【0053】
【
図10A】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Fに示すような第2のブラダの「収縮」モードにおける)第2の足支持ブラダから周囲環境への流体の移動を示す図である。
【0054】
【
図10B】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Fに示すような第2のブラダの「収縮」モードにおける)第2の足支持ブラダから周囲環境への流体の移動を示す図である。
【0055】
【
図10C】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Fに示すような第2のブラダの「収縮」モードにおける)第2の足支持ブラダから周囲環境への流体の移動を示す図である。
【0056】
【
図10D】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Fに示すような第2のブラダの「収縮」モードにおける)第2の足支持ブラダから周囲環境への流体の移動を示す図である。
【0057】
【
図10E】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Fに示すような第2のブラダの「収縮」モードにおける)第2の足支持ブラダから周囲環境への流体の移動を示す図である。
【0058】
【
図10F】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Fに示すような第2のブラダの「収縮」モードにおける)第2の足支持ブラダから周囲環境への流体の移動を示す図である。
【0059】
【
図10G】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Fに示すような第2のブラダの「収縮」モードにおける)第2の足支持ブラダから周囲環境への流体の移動を示す図である。
【0060】
【
図10H】本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体移送システム、ソール構造、流体流れ制御システム、足支持システム、および/または履物物品の、(例えば、
図2Fに示すような第2のブラダの「収縮」モードにおける)第2の足支持ブラダから周囲環境への流体の移動を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0061】
本技術による、流体分配器、流体移送システム、流体流れ制御システム、ソール構造、履物構造、およびそれらの構成要素の様々な実施例に関する以下の説明では、本明細書の一部を形成する添付の図面を参照し、本技術の態様が実践され得る様々な例示的構造および環境を例示的に示す。本技術の範囲から逸脱することなく、他の構造および環境を利用してもよく、具体的に説明された構造、機能、および方法に対して構造的および機能的な変更を加えてもよいことを理解されたい。
I.本技術の態様に関する一般的な説明
【0062】
本技術の態様は、例えば、以下に説明かつ/もしくは特許請求される種類、ならびに/または添付の図面において例示される種類の、流体分配器、流体流れ制御システム、足支持システム、ソール構造、履物物品、および/または他の足受け入れ装置に関する。このような流体分配器、流体流れ制御システム、足支持システム、ソール構造、履物物品、および/または他の足受け入れ装置は、以下に説明かつ/もしくは特許請求される実施例、ならびに/または添付の図面に図示される実施例の構造、部品、特徴、特性、および/もしくは動作状態の任意の1つ以上の構造、部品、特徴、特性、動作状態、および/もしくはこれらの組み合わせ(複数可)を含んでもよい。
【0063】
様々な種類のソレノイドおよび/またはソレノイドの組み合わせが、本技術のいくつかの態様による、流体分配器、流体流れ制御システム、足支持システム、ソール構造、および/または履物物品に使用されてもよい。本技術に従って使用され得るいくつかのソレノイドには、「ラッチングソレノイド」がある。ラッチングソレノイドは、開状態と閉状態という2つの安定状態を含んでもよい。このようなソレノイドは、動力が加えられていないときに、これらの安定状態のいずれかを維持することができる。開状態では、流体は、ソレノイド本体を通って、例えば、一方のポートと他方のポートとの間を(いずれかの方向に)流れてもよい。閉状態では、ばねまたは他の付勢手段が、ポートのいずれか、または両方を閉じてもよい(例えば、ポート(複数可)を閉じるためにプランジャを動かすことによって)。その状態では、流体は、ソレノイド本体を通って流れない。
【0064】
ラッチングソレノイドの場合、ソレノイドをある状態から他の状態(例えば、開状態から閉状態、またはその逆)に変化させるには動力が必要である。動力(例えば、電力、バッテリ電源など)は、ソレノイドのプランジャの動きを開始し、ソレノイドをある状態から別の状態に変化させてもよい。通常、ソレノイドのプランジャをある位置から別の位置に移動させるために、短い電力パルスが印加される。また、ラッチングソレノイドは、通常、「通常状態」を有する。「通常状態」とは、プランジャをある状態に保持するための「ラッチ」が作動していないときに、プランジャが(例えば、プランジャへの付勢力によって)デフォルトとなる状態である。
【0065】
双方向ラッチングソレノイド(例えば、2/2ソレノイド)の場合、ソレノイドは、流体がソレノイドを通って流れることができる「通常開」(すなわち「NO」)であってもよいか、または流体がソレノイドを通って流れることができない「通常閉」(すなわち「NC」)であってもよい。通常開のソレノイドには、比較的短いパルスで電力が印加されて、(a)プランジャを開構成から閉構成へ動かし、(b)ラッチ機構を作動させて、電力を連続的に使用することなくソレノイドを閉位置に保持し得る。このソレノイドを開構成に戻すためには、ラッチを解放するか、またはプランジャを「アンラッチ」するために比較的短いパルスで電力を印加し、その後、付勢システム(例えば、ばね)がプランジャを開構成に戻す。「通常閉」のソレノイドは、やや反対の方法で動作する。通常閉のソレノイドには、比較的短いパルスで電力が印加されて、(a)プランジャを閉構成から開構成へ動かし、(b)ラッチ機構を作動させて、電力を連続的に使用することなくソレノイドを開位置に保持し得る。このソレノイドを閉構成に戻すためには、ラッチを解放するか、またはプランジャを「アンラッチ」するために比較的短いパルスで電力を印加し、その後、付勢システム(例えば、ばね)がプランジャを閉構成に戻す。この方法では、ラッチングソレノイドを異なる構成間で動かすために比較的少量の電力が消費され、長期間の連続的な電力の印加を必要としない。
【0066】
ラッチングソレノイドと同様に、非ラッチングソレノイドも、1つの「通常」位置(例えば、NOまたはNC)と1つ(以上)の非通常位置を有し得る。ラッチングソレノイドとは異なり、非ラッチングソレノイドは、バルブを2つ(以上)の状態のうちの1つに維持するために、電力を印加し続ける必要がある。例えば、通常開(「NO」)の非ラッチングソレノイドバルブは、ソレノイドを閉状態に動かし、維持するために連続的な電力の印加を必要とするが、電力が遮断されたときには(プランジャに印加された付勢力の下で)、開状態に戻る。同様に、通常閉(「NC」)の非ラッチングソレノイドバルブは、ソレノイドを開状態に動かし、維持するために連続的な電力の印加を必要とするが、電力が遮断されたときには(プランジャに印加された付勢力の下で)、閉状態に戻る。したがって、使用中において、バルブが比較的短期間のみ閉じる必要のある用途には通常開の非ラッチングソレノイドを選択し、かつ/または、バルブが比較的短期間のみ開く必要のある用途には通常閉の非ラッチングソレノイドを選択することが、電力消費および/または電池寿命の観点から有利であり得る。
A.本技術のいくつかの例による、履物構成要素および履物物品の特徴
【0067】
本技術のいくつかの態様は、(例えば、ソール構造、履物物品などを含む)足支持システム用の流体分配器に関し、この流体分配器は、
第1の本体部分であって、
(a)第1のソレノイドマウントおよび第2のソレノイドマウントを有する第1の側面と、
(b)第1の表面を含む第2の側面であって、第1の表面は、(i)第1の表面において流体分配器の主要流体分配チャネルの少なくとも一部分を画定する第1の開放チャネルであって、第1の開放チャネルは、第1のソレノイドマウントと流体連通する第1の開口部、および第2のソレノイドマウントと流体連通する第2の開口部を含む、第1の開放チャネルと、(ii)第1の表面において流体分配器のタンクチャネルの少なくとも一部分を画定する第2の開放チャネルであって、第2の開放チャネルは、第1のソレノイドマウントと流体連通する第3の開口部を含む、第2の開放チャネルと、(iii)第1の表面において流体分配器の第1の足支持ブラダチャネルの少なくとも一部分を画定する第3の開放チャネルであって、第3の開放チャネルは、第2のソレノイドマウントと流体連通する第4の開口部を含む、第3の開放チャネルと、を有する、第2の側面と、を含む、第1の本体部分と、
第1の表面と係合される第2の本体部分であって、第2の本体部分は、第1の表面において、第1の開放チャネル、第2の開放チャネル、および第3の開放チャネルを閉じる、第2の本体部分と、を備える。追加の開放チャネルは、例えば、1つ以上の追加の足支持ブラダ、1つ以上の追加のタンク、および/または1つ以上の流体放出チャネルなどのために、第1の表面に設けられてもよい。
【0068】
本技術の更なる態様は、(例えば、ソール構造、履物物品などを含む)足支持システム用の流体分配器に関し、この流体分配器は、
第1の本体部分であって、
(a)第1のソレノイドマウントおよび第2のソレノイドマウントを有する第1の側面と、
(b)第1の表面を含む第2の側面であって、第1の表面は、(i)第1の表面において流体分配器の主要流体分配チャネルの少なくとも一部分を画定する第1の開放チャネルであって、第1の開放チャネルは、第1のソレノイドマウントと流体連通する第1の開口部、および第2のソレノイドマウントと流体連通する第2の開口部を含む、第1の開放チャネルと、(ii)第1の表面において流体分配器のタンクチャネルの少なくとも一部分を画定する第2の開放チャネルであって、第2の開放チャネルは、第1のソレノイドマウントと流体連通する第3の開口部を含む、第2の開放チャネルと、(iii)第1の表面において流体分配器の第1の足支持ブラダチャネルの少なくとも一部分を画定する第3の開放チャネルであって、第3の開放チャネルは、第2のソレノイドマウントと流体連通する第4の開口部を含む、第3の開放チャネルと、(iv)第1の表面において流体分配器の流体放出チャネルの少なくとも一部分を画定する第4の開放チャネルであって、第4の開放チャネルは、第1のソレノイドマウントと流体連通する第5の開口部を含む、第4の開放チャネルと、を有する、第2の側面と、を含む、第1の本体部分と、
第1の表面と係合される第2の本体部分であって、第2の本体部分は、第1の表面において、第1の開放チャネル、第2の開放チャネル、第3の開放チャネル、および第4の開放チャネルを閉じる、第2の本体部分と、を備える。追加の開放チャネルは、例えば、1つ以上の追加の足支持ブラダ、1つ以上の追加のタンク、および/または1つ以上の流体放出チャネルなどのために、第1の表面に設けられてもよい。
【0069】
本技術のまた更なる態様は、上述した種類の流体分配器を含む足支持システムに関する。このような足支持システムは、(a)第1の足支持ブラダと、(b)流体タンク(流体充填ブラダも含んでもよい)と、(c)例えば、上述した種類の流体分配器と、を含んでもよく、第1の足支持ブラダは、第2のソレノイドマウントと流体連通し、流体タンクは、第1のソレノイドマウントと流体連通する。本技術のまた更なる態様は、履物物品のソール構造および/またはアッパーの一方または両方と係合されているこのような足支持システムを含む履物物品に関する。
【0070】
本技術の更なる態様は、(例えば、ソール構造、履物物品などを含む)足支持システム用の流体分配器に関し、この流体分配器は、
第1の本体部分であって、
(a)第1のソレノイドマウントおよび第2のソレノイドマウントを有する第1の側面と、
(b)第1の表面を含む第2の側面であって、第1の表面は、(i)第1の表面において流体分配器の主要流体分配チャネルの少なくとも一部分を画定する第1の開放チャネルであって、第1の開放チャネルは、第1のソレノイドマウントと流体連通する第1の開口部、および第2のソレノイドマウントと流体連通する第2の開口部を含む、第1の開放チャネルと、(ii)第1の表面において流体分配器の第1の足支持ブラダチャネルの少なくとも一部分を画定する第2の開放チャネルであって、第2の開放チャネルは、第2のソレノイドマウントと流体連通する第3の開口部を含む、第2の開放チャネルと、(iv)第1の表面において流体分配器の流体放出チャネルの少なくとも一部分を画定する第3の開放チャネルであって、第3の開放チャネルは、第1のソレノイドマウントと流体連通する第4の開口部を含む、第3の開放チャネルと、を有する、第2の側面と、を含む、第1の本体部分と、
第1の表面と係合される第2の本体部分であって、第2の本体部分は、第1の表面において、第1の開放チャネル、第2の開放チャネル、および第3の開放チャネルを閉じる、第2の本体部分と、を備える。追加の開放チャネルは、例えば、1つ以上の追加の足支持ブラダ、1つ以上の追加のタンク、および/または1つ以上の流体放出チャネルなどのために第1の表面に設けられてもよい。これらの種類の流体分配器は更に、(a)第1の足支持ブラダと、(b)上述したような流体分配器であって、第1の足支持ブラダが第2のソレノイドマウントと流体連通する流体分配器と、を含む、足支持システムの一部として含まれてもよい。本技術のまた更なる態様は、履物物品のソール構造および/またはアッパーの一方または両方と係合されているこのような足支持システムを含む履物物品に関する。
【0071】
本技術のまた更なる態様による足支持システムは、
第1の足支持ブラダと、
流体タンクと、
分配器体を含む流体分配器であって、分配器体は、(a)第1のソレノイドマウントと、(b)第2のソレノイドマウントと、(c)第1のソレノイドマウントと流体連通し、かつ第2のソレノイドマウントと流体連通する主要流体分配チャネルと、(d)第1のソレノイドマウントと流体連通するタンクチャネルと、(e)第2のソレノイドマウントと流体連通する第1の足支持ブラダチャネルと、(f)第1の足支持ブラダを第1の足支持ブラダチャネルと接続する第1の足支持コネクタと、(g)流体タンクをタンクチャネルと接続するタンクコネクタと、を有する、流体分配器と、
第1のソレノイドマウントにおいて流体分配器と係合される第1のソレノイドと、
第2のソレノイドマウントにおいて流体分配器と係合される第2のソレノイドと、を備える。
【0072】
本技術のなお更なる態様は、足支持システムに関し、この足支持システムは、
第1の足支持ブラダと、
流体タンクと、
分配器体を含む流体分配器であって、分配器体は、(a)第1のソレノイドマウントと、(b)第2のソレノイドマウントと、(c)第1のソレノイドマウントと流体連通し、かつ第2のソレノイドマウントと流体連通する主要流体分配チャネルと、(d)第1のソレノイドマウントと流体連通するタンクチャネルと、(e)第2のソレノイドマウントと流体連通する第1の足支持ブラダチャネルと、(f)第1の足支持ブラダを第1の足支持ブラダチャネルと接続する第1の足支持コネクタと、(g)流体タンクをタンクチャネルと接続するタンクコネクタと、(h)流体を流体源から受け入れ、流体を主要流体分配チャネルに供給する流体源コネクタと、を有する、流体分配器と、
第1のソレノイドマウントにおいて流体分配器と係合される第1のソレノイドと、
第2のソレノイドマウントにおいて流体分配器と係合される第2のソレノイドと、を含む。
【0073】
また、上述の足支持システムは、本技術の少なくともいくつかの態様による履物物品に組み込まれてもよい。このような履物物品は、(a)アッパーと、(b)ソール構造と、(c)アッパーまたはソール構造の一方または両方と係合されている、上述の態様のうちのいずれかによる足支持システムと、を含んでもよい。
【0074】
また、上述した種類の流体分配器、足支持システム、および/または履物物品は、1つ以上の流体供給入口(例えば、流入流体をろ過するための1つ以上のフィルタを含む)、1つ以上のポンプ(例えば、1つ以上の足作動ポンプ)、コンプレッサ、もしくは他の流体源、1つ以上の追加のソレノイドマウント、1つ以上の追加のソレノイド、1つ以上の追加の足支持ブラダ、1つ以上の追加のコネクタ、ポンプ(複数可)、ソレノイド(複数可)、ブラダ(複数可)、コネクタ(複数可)などと流体連通する流体分配器内の1つ以上の追加の流体チャネルなどの、追加的な特徴を含んでもよい。流体分配器および/またはそこに設けられたチャネルは、本技術の少なくともいくつかの例による、2つ以上の部品(例えば、2つ以上の流体分配器体の部品)から作られてもよい。本技術のまた更なる態様は、上述のシステムおよび/または以下でより詳細に説明されるシステムの動作状態、流体を移動させる方法、および/または流体流れ経路(またはその一部分)のうちの1つ以上に関する。
【0075】
上記で提供された本技術および本発明の実施例による特徴、実施例、態様、構造、プロセス、および配置の一般的な説明を踏まえて、本技術による具体的な実施例の流体移送システム、流体流れ制御システム、足支持システム、ソール構造、履物物品、および方法のより詳細な説明を以下に示す。
II.本技術による例示的な履物物品、足支持システム、ならびにその他の構成要素および/または特徴の詳細な説明
【0076】
図および以下の考察を参照して、本技術の態様による、足支持システム、流体流れ制御システム、ソール構造、および履物物品の様々な実施例を説明する。本技術の態様は、例えば、上記の米国特許出願に記載されている足支持システム、履物物品(もしくは他の足受け入れ装置)、および/または方法と併せて使用されてもよい。
【0077】
1つ以上の足支持ブラダを含む、足支持システムおよび履物構造は、(a)2017年2月27日に出願された米国特許仮出願第62/463,859号、(b)2017年2月27日に出願された同第62/463,892号、(c)2017年8月21日に出願された同第62/547,941号、(d)2018年5月31日に出願された同第62/678,635号、(e)2018年5月31日に出願された同第62/678,662号、(f)2018年11月29日に出願された同第62/772,786号、(g)2019年5月20日に出願された同第62/850,140号、(h)2019年8月26日に出願された米国特許出願第16/488,623号、(i)2019年8月26日に出願された同第16/488,626号、(j)2018年8月20日に出願された同第16/105,170号、(k)2019年5月29日に出願された同第16/425,331号、(l)2018年5月29日に出願された同第16/425,356号、(m)2019年11月27日に出願された同第16/698,138号、および(n)2020年5月19日に出願された同第16/878,342号、ならびに上記の「関連出願データ」の項で特定される特許出願のうちの1つ以上において記載されている。これらの特許出願の多くは、流体リザーバ(本明細書では「流体タンク」および/または「流体容器」とも呼ばれる)を含む足支持システムおよび履物構造について更に記載しており、例えば、足支持ブラダ(複数可)内の圧力変化を可能にするために、1つ以上の足部支持ブラダに流体を供給し、かつ/または1つ以上の足支持ブラダから流体を受け取る。米国特許仮出願第62/463,859号、同第62/463,892号、同第62/547,941号、同第62/678,635号、同第62/678,662号、同第62/772,786号、同第62/850,140号、米国特許出願第16/488,623号、同第16/488,626号、同第16/105,170号、同第16/425,331号、同第16/425,356号、同第16/698,138号、および同第16/878,342号のそれぞれは、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【0078】
図1Aは、本技術のいくつかの例による、例示的な履物物品100の断面図であり、例示的な部品およびこれら部品の潜在的な配置を示す。
図1Aに示すように、履物物品100は、アッパー102と、アッパー102と係合されているソール構造104と、を含む。アッパー102の底端部102Eは、アッパー102の底部を閉鎖するストローベル部材110と係合(例えば、縫い付け)されている(ストローベル110は、本技術の少なくともいくつかの例では、アッパー102の一部とみなされることがある)。アッパー102および/またはストローベル部材110は、任意の所望の方法、例えば、接着剤によるもの、機械的コネクタによるもの、縫い合わせによるものなど、当技術分野で知られ、使用されている従来の方法などでソール構造104に取り付けてもよい。
【0079】
アッパー102およびストローベル110(存在する場合)ならびに/またはソール構造は、着用者の足を受け入れるための内部チャンバ100Cを画定する。この図示の例では、中敷き112(またはインソール部材)は、着用者の足の足底面の少なくとも一部分を支持するために内部チャンバ100C内に含まれている。また、履物100(例えば、アッパー102)は、例えば、履物の技術分野において一般的に知られ、使用されている任意の種類の閉鎖システム(例えば、靴紐、ストラップ、バックルなど)を含んでもよい。
【0080】
図1Aに示す例示的な履物100の構造は、(a)着用者の足の少なくとも一部分を支持するための、少なくとも1つの足支持ブラダ200A(
図1Aに1つが示されている)と、(b)流体充填ブラダも構成し得る少なくとも1つの流体リザーバまたは流体タンク400と、を含む。
図1Aの例では、流体タンク400は、2つの流体チャンバ400Mおよび400Lを含み、1つは内側にあり(400M)、1つは外側にある(400L)。
これらの流体チャンバ400Mおよび400Lは、互いに流体連通して(例えば、同じ圧力で)維持されてもよいか、または互いに隔離されてもよい(または隔離することができてもよい)(かつ、例えば、異なる圧力とすることができてもよい)。追加的または代替的に、必要に応じて、流体タンク400の少なくとも一部分は、アッパー102と係合されていてもよい(例えば、
図1Aの破線に示すように)。
【0081】
図1Aは、この実施例のソール構造104が、ミッドソール構成要素600と、アウトソール構成要素300と、を含むことを更に示す。足作動ポンプ500(例えば、バルブポンプ)は、ミッドソール構成要素600とアウトソール構成要素300との間に画定された空間に設けられている(例えば、ポンプ500の圧縮可能なバルブ504は、ミッドソール構成要素600の底部表面602Sとアウトソール構成要素300の上部表面302Sとの間に位置してもよい)。必須要件ではないが、
図1Aの図示の例では、流体タンク400の少なくともいくつかの部分はまた、ミッドソール構成要素600とアウトソール構成要素300との間に(かつ、ポンプ500の反対側に)位置する。使用中、(例えば、着用者が一歩踏み出す、またはジャンプから着地するときの)ポンプ500の圧縮可能なバルブ504の圧縮により、流体は、バルブ504の内部から足支持ブラダ200Aおよび/または流体タンク400へ移動する。本技術の実施例において流体が移動し得る方法および流体流路について、以下でより詳細に説明する。
【0082】
図1Bは、本技術の少なくともいくつかの例による、複数部品の流体分配器720(例えば、部品700(例えば、流体分配マニホールドを含んでもよい)および部品750(流体を受け入れるマニホールド(部品700)内の流体流路を制御する1つ以上のソレノイドを含んでもよい)に留意されたい)を含む履物ソール構造104である。この図示の例の流体分配器の部品700は、流体ライン202A、402、604、および606に接続する4つのコネクタを含む。流体ライン202Aは、足支持ブラダ200Aと流体分配器720との間を接続する。流体ライン402は、流体タンク400(
図1Bには示されていないが、ソール部材104のかかと領域に少なくとも位置し、かつ/またはアッパー102と係合され得る)と流体分配器720との間を接続する。流体ライン604は、流体分配器720(
図1Bの流体フィルタ726Fを参照)に含まれ得る流体供給入口から(例えば、周囲環境から)、ポンプ(複数可)500(
図1Bには示されていないが、ソール構造104のつま先領域および/またはかかと領域に位置され得る)に流体を移動させる。流体ライン606は、例えば、他の履物部品に(例えば、足支持ブラダ200A、流体タンク400、周囲環境に戻るなどのうちの1つ以上に)選択的に分配するために、流体をポンプ500から流体分配器720に戻す。別の流体ラインおよびコネクタは、例えば、第2の足支持ブラダまたは第2の流体タンクへの、および第2の足支持ブラダまたは第2の流体タンクから出た、流体の移動に対応するために設けられてもよい。以下でより詳細に説明される
図3A~
図3Eを参照されたい。流体ライン202A、402、604、および606は、以下でもまたより詳細に説明されるように、コネクタ部品700の一部として提供されるコネクタと係合する可撓性プラスチックチューブを構成してもよい。他の配置も可能であるが、この例では、流体ライン202A、402、604、および606は、履物構造を通して、ソール構造104のかかと領域の外側300L領域に位置するハウジング504に流体を運ぶ。ハウジング504は、流体分配器720を履物物品100および/またはソール構造104に接続するために、流体分配器720の部品700、750と係合する。
【0083】
本技術のいくつかの例は、流体分配器720の一部として1つ以上のソレノイドを含む(例えば、
図1Bの流体分配器の部品750に含まれる)。このようなソレノイドベースのシステムのいくつかの例は、上記の関連出願データの項に列挙された出願に記載されている。
図2A~
図2Fは、(a)2つの独立した足支持ブラダ200A、200B(例えば、かかと支持ブラダおよび前足支持ブラダ、内側ブラダおよび外側ブラダなど)と、(b)ポンプ500(例えば、1つ以上の足作動ポンプ)と、(c)流体タンク400(またはリザーバ)(例えば、履物のアッパー102および/またはソール構造104と共に含まれる1つ以上の流体充填ブラダ)と、を含む、足支持システムおよび履物物品の様々な動作状態または動作モードにおける流体の移動を概略的に図示する。これらの動作状態に関連する情報は、以下でより詳細に説明されるように、本技術による流体分配器720、足支持システム、および履物物品の構成部品を理解するのに役立つ。
【0084】
図2A~
図2Fの例示的な足支持システム1000は、3つのソレノイド、すなわち、(a)第1のポート4910A、第2のポート4910B、および第3のポート4910Cを含む第1のソレノイド4900Aと、(b)第1のポート4912Aおよび第2のポート4912Bを含む第2のソレノイド4900Bと、(c)第1のポート4914Aおよび第2のポート4914Bを含む第3のソレノイド4900Cと、を含む。ソレノイド4900A、4900B、4900Cそれぞれの第1のポート4910A、4912A、4914Aは、主要流体分配チャネル4920と流体連通する。したがって、主要流体分配チャネル4920はまた、ソレノイド4900A、4900B、4900Cの第1のポート4910A、4912A、4914Aを(少なくともいくつかの条件下で)互いに流体連通させる。追加的に、主要流体分配チャネル4920はまた、流体源(例えば、ポンプ500、コンプレッサ、外部環境150、フィルタ付き流体供給入口732を通してなど)から流体ライン606と流体連通する。この例では、第1のソレノイド4900Aは、ラッチング3ポート、2状態ソレノイド(3/2ソレノイド)であり、第2のソレノイド4900Bおよび第3のソレノイド4900Cは、通常閉の非ラッチングソレノイド(2/2ソレノイド)であるが、必要に応じて、他の特定の種類のソレノイド(例えば、ラッチング2/2ソレノイド)が使用されてもよい。
【0085】
この図示の例では、(かつ以下でより詳細に説明されるように)、第1のソレノイド4900Aは、(a)流体が第1のポート4910Aと第2のポート4910Bとの間の第1のソレノイド4900Aを通って流れる第1の構成と、(b)流体が第1のポート4910Aと第3のポート4910Cとの間の第1のソレノイド4900Aを通って流れる第2の構成と、に(いずれかの方向に)独立して切り替え可能である。したがって、この例では、第1のポート4910Aおよび第1のソレノイド4900Aは、常に開いたままであり、プランジャ4910Pは、(a)第2のポート4910Bが開き、第3のポート4910Cが閉じているある位置と、(b)第2のポート4910Bが閉じ、第3のポート4910Cが開いている別の位置との間で移動する。図示の例における第1のソレノイド4900Aは、第1の構成において(第3のポート4910Cを閉じる付勢システム(例えば、プランジャ4910Pに力を印加するばね)を用いて)「通常」に付勢される。この例の第2のソレノイド4900Bは、開構成(流体が第1のポート4912Aと第2のポート4912Bとの間でソレノイド4900Bを通っていずれかの方向に流れる)と閉構成(流体がソレノイド4900Bを通って流れない)との間で独立して切り替え可能である。同様に、この例の第3のソレノイド4900Cは、開構成(流体が第1のポート4914Aと第2のポート4914Bとの間でソレノイド4900Cを通っていずれかの方向に流れる)と閉構成(流体がソレノイド4900Cを通って流れない)との間で独立して切り替え可能である。この足支持システム1000では、(a)第1の構成または第2の構成のうちの一方における第1のソレノイド4900A、(b)開構成または閉構成のうちの一方における第2のソレノイド4900B、および(c)開構成または閉構成のうちの一方における第3のソレノイド4900Cの同時選択的配設は、この足支持システム1000を複数(例えば、2つ以上)の動作状態において選択的に配設する。これらの動作状態の例は、以下でより詳細に説明される。
【0086】
図2A~
図2Fは、6つの動作状態において配設されたソレノイドベースの足支持システム1000の概略図である。
図2Aは、流体が外部環境150から(例えば、フィルタ付き流体入口732を通って)移動し、外部環境150に排出されて戻る動作状態を示す。この動作状態における流体の流れ(ならびに
図2B~
図2Fの動作状態における流体の流れ)は、
図2Aの太い矢印破線によって示されている。この動作状態は、足支持ブラダ200A、200Bおよび/または流体容器400への圧力変化が必要ないときでも、ポンプ輸送された(例えば、足作動ポンプ500によって移動させた)流体を足支持システム1000および流体分配器720を通して移動させ続けるための「スタンバイ」または「定常状態」の動作状態として使用されてもよい。この動作状態では、外部環境150からの流入流体(例えば、空気)は、流体分配器720の流体供給入口732から、流体ライン604を通って(したがって、流体分配器720から出て)、ポンプ500を通って、流体ライン606を通って、流体分配器720に戻り、主要流体分配チャネル4920を通って、第1のソレノイド4900Aの第1のポート4910Aを通って、第1のソレノイド4900Aを通って、第1のソレノイド4900Aの第2のポート4910Bを通って、流体放出流体チャネル716Eに入り、最終移動先(この例では、外部環境150)に移動する。この動作状態における流体の流れの更なる詳細は、
図4~
図5Fと併せて以下で説明される。
【0087】
代替的に、本技術のいくつかの例では、この動作状態において、流体が単に外部環境150に戻されて排出されようとしているときに、各ステップで流体分配器720を通して流体を連続的に移動させるのではなく、ポンプ500から外部環境150に直接流体流路が提供され得る。別の選択肢として、ポンプ500は、この動作状態を達成するために停止され得る。
【0088】
図2Bは、流体を流体容器400に追加するための(例えば、流体容器400内の流体容積および/または圧力を増加させるための)例示的な動作状態を示す。この第2の動作状態では、第1のソレノイド4900Aは、第2の構成にあり、第2のソレノイド4900Bおよび第3のソレノイド4900Cは、閉構成にある。したがって、流体は、流体分配器720の空気入口732から、流体ライン604を通って(したがって、流体分配器720から出て)、ポンプ500を通って、流体ライン606を通って、流体分配器720に戻り、主要流体分配チャネル4920を通って、第1のソレノイド4900Aの第1のポート4910Aを通って、第1のソレノイド4900Aを通って、第1のソレノイド4900Aの第3のポート4910Cを通って、タンクチャネル716Bを通って、流体ライン402を通って、最終移動先(この例では、流体容器400)に流れる。この動作状態における流体の流れの更なる詳細は、
図4、
図5A、および
図6A~
図6Cと併せて以下で説明される。
【0089】
この例示的な足支持システム1000では、流体容器400は、足支持ブラダ200Aおよび200Bにおける流体圧力を調整する(この例では増加させる)ために使用される。第1の足支持ブラダ200Aにおける圧力を増加させるための動作状態の一例は、
図2Cに示されている。この第3の動作状態では、第1のソレノイド4900Aは、第2の構成にあり、第2のソレノイド4900Bは、開構成にあり、第3のソレノイド4900Cは、閉構成にある。したがって、流体容器400の圧力が足支持ブラダ200Aの圧力よりも高いとき、流体は、流体容器400から、流体ライン402およびタンクチャネル716Bを通って、第1のソレノイド4900Aの第3のポート4910Cを通って、第1のソレノイド4900Aを通って、第1のソレノイド4900Aの第1のポート4910Aを通って、主要流体分配チャネル4920を通って、第2のソレノイド4900Bの第1のポート4912Aを通って、第2のソレノイド4900Bを通って、第2のソレノイド4900Bの第2のポート4912Bを通って、第1の足支持ブラダチャネル716Cおよび流体ライン202Aを通って、最終移動先(この例では、足支持ブラダ200A)に流れる。チェックバルブ(または他の適切なバルブもしくは切り替え機構)は、例えば、流体ライン606、ポンプ500、および/または流体ライン604への流体の流れを防止するために、かつ流体が第2のソレノイド4900Bに流れることを可能にするために、流体ライン606、ポンプ500、および/または流体ライン604に設けられてもよい。この動作状態における流体の流れの更なる詳細は、
図7A~
図7Fと併せて以下で説明される。
【0090】
追加的に、この例示的な足支持システム1000では、流体容器400は、足支持ブラダ200Bにおける流体圧力を調整する(この例では増加させる)ために使用される。第2の足支持ブラダ200Bにおける圧力を増加させるための動作状態の一例は、
図2Dに示されている。この第4の動作状態では、第1のソレノイド4900Aは、第2の構成にあり、第2のソレノイド4900Bは、閉構成にあり、第3のソレノイド4900Cは、開構成にある。したがって、流体容器400の圧力が足支持ブラダ200Aの圧力よりも高いとき、流体は、流体容器400から、流体ライン402およびタンクチャネル716Bを通って、第1のソレノイド4900Aの第3のポート4910Cを通って、第1のソレノイド4900Aを通って、第1のソレノイド4900Aの第1のポート4910Aを通って、主要流体分配チャネル4920を通って、第3のソレノイド4900Cの第1のポート4914Aを通って、第3のソレノイド4900Cを通って、第3のソレノイド4900Cの第2のポート4914Bを通って、第2の足支持ブラダチャネル716Dおよび流体ライン202Bを通って、最終移動先(この例では、足支持ブラダ200B)に流れる。チェックバルブ(または他の適切なバルブもしくは切り替え機構)は、例えば、流体ライン606、ポンプ500、および/または流体ライン604への流体の流れを防止するために、かつ流体が第3のソレノイド4900Cに流れることを可能にするために、流体ライン606、ポンプ500、および/または流体ライン604に設けられてもよい。この動作状態における流体の流れの更なる詳細は、
図8A~
図8Fと併せて以下で説明される。
【0091】
場合によっては、足支持ブラダ200Aにおける圧力を減少させるために、足支持ブラダ200Aから流体を除去することが所望されることがある(例えば、よりソフトな感触を提供するため、またはウォーキングなどのあまり激しくない活動もしくはカジュアルウェアのために)。
図2Eは、この動作状態の一例を示す。この第5の動作状態では、第1のソレノイド4900Aは、第1の構成にあり、第2のソレノイド4900Bは、開構成にあり、第3のソレノイド4900Cは、閉構成にある。したがって、流体は、足支持ブラダ200Aから、流体ライン202Aおよび第1の足支持ブラダチャネル716Cを通って、第2のソレノイド4900Bの第2のポート4912Bを通って、第2のソレノイド4900Bを通って、第2のソレノイド4900Bの第1のポート4912Aを通って、主要流体分配チャネル4920を通って、第1のソレノイド4900Aの第1のポート4910Aを通って、第1のソレノイド4900Aを通って、第1のソレノイド4900Aの第2のポート4910Bを通って、流体放出チャネル716Eを通って、最終移動先(この例では、外部環境150)に流れる。チェックバルブ(または他の適切なバルブもしくは切り替え機構)は、例えば、流体ライン606、ポンプ500、および/または流体ライン604への流体の流れを防止するために、かつ流体が第1のソレノイド4900Aに流れることを可能にするために、流体ライン606、ポンプ500、および/または流体ライン604に設けられてもよい。この動作状態における流体の流れの更なる詳細は、
図9A~
図9Hと併せて以下で説明される。
【0092】
また、場合によっては、足支持ブラダ200Bにおける圧力を減少させるために、足支持ブラダ200Bから流体を除去することが所望されることがある(例えば、よりソフトな感触を提供するため、またはウォーキングなどのあまり激しくない活動もしくはカジュアルウェアのために)。
図2Fは、この動作状態の一例を示す。この第6の動作状態では、第1のソレノイド4900Aは、第1の構成にあり、第2のソレノイド4900Bは、閉構成にあり、第3のソレノイド4900Cは、開構成にある。したがって、流体は、足支持ブラダ200Bから、流体ライン202Bおよび第2の足支持ブラダチャネル716Dを通って、第3のソレノイド4900Cの第2のポート4914Bを通って、第3のソレノイド4900Cを通って、第3のソレノイド4900Cの第1のポート4914Aを通って、主要流体分配チャネル4920を通って、第1のソレノイド4900Aの第1のポート4910Aを通って、第1のソレノイド4900Aを通って、第1のソレノイド4900Aの第2のポート4910Bを通って、流体放出チャネル716Eを通って、最終移動先(この例では、外部環境150)に流れる。チェックバルブ(または他の適切なバルブもしくは切り替え機構)は、例えば、流体ライン606、ポンプ500、および/または流体ライン604への流体の流れを防止するために、かつ流体が第1のソレノイド4900Aに流れることを可能にするために、流体ライン606、ポンプ500、および/または流体ライン604に設けられてもよい。この動作状態における流体の流れの更なる詳細は、
図10A~
図10Hと併せて以下で説明される。
【0093】
図2A~
図2Fの例示的な足支持システム1000は、流体が、外部環境150から流体分配器720に移動し、足支持ブラダ200A、200Bへ直接移送される動作状態を有していない。むしろ、
図2A~
図2Fの足支持システム1000では、流体圧力は、(
図2Cおよび
図2Dの動作状態によって示されるように)足支持ブラダ200A、200Bにおいて、流体容器400から足支持ブラダ200A、200Bへの流体移送によってのみ増加する。更に、
図2A~
図2Fの例示的な足支持システム1000は、流体が、(例えば、容器400を収縮させるために)流体容器400から外部環境150に直接移動する動作状態を有していない。むしろ、容器400の収縮は、例えば、流体を容器から足支持ブラダ200A、200Bの一方に移動させ(
図2Cおよび
図2D)、次いで、流体をブラダ200A、200Bから外部環境150に移動させる(
図2Eおよび
図2F)ことによって達成することができる。必要または所望であれば、流体容器400は、(流体容器400内の圧力を低減するために、流体分配器720を通過する容器400からの過剰な流体を有するのではなく)流体容器400の過加圧を防止するために外部環境150に開放するチェックバルブまたは圧力逃しバルブ(「PRV」)を含んでもよい。追加的または代替的に、流体源からの流体圧力(例えば、1つ以上の足作動ポンプ500によって生成された流体圧力)が不十分であるか、または流体容器400への開放流体経路における流体圧力を下回る場合、流体は、流体源から流体容器400に移送されない。更に追加的または代替的に、他の圧力逃しバルブおよび/または流体経路は、全体的な流体分配器720、流体流れ制御システム、足支持システム1000、ソール構造104、および/または履物物品100の1つ以上の位置に設けて、(例えば、)システムのいずれかの部分の過圧化を防止してもよい(例えば、損傷を引き起こすことなく流体が行く場所が他にない場合に、ポンプ(複数可)500によって排出された流体から圧力を逃す)。
【0094】
追加のソレノイド(例えば、2/2非ラッチングソレノイド)ならびに適切な構造および動作状態は、
図2A~
図2Fに示され、上記で考察されたブラダ200A、200Bを超える任意の追加の足支持ブラダに対して設けられてもよい。
【0095】
この背景情報を踏まえると、
図3A~
図3Eは、本技術のいくつかの例による、流体分配器720を構成する構成要素の様々な図を提供し、
図4~
図10Hは、
図2A~
図2Fと併せて上述した様々な動作状態を提供するためにこれらの構成要素を通る流体流路の様々な図を提供する。この流体流路は、
図4~
図10Hに太い破線で示されている。
【0096】
図3Aは、本技術のいくつかの例による、流体分配器720の第1の部品700A(本明細書では「第1の本体部分」とも呼ばれる)の斜視図である。また、
図1Bにも留意されたい。この第1の部品700Aは、マニホールドまたはマニホールドの少なくとも一部分とみなされてもよい。この例示的な第1の部品700Aは、少なくとも2つのソレノイドマウント、この図示の例では、3つのソレノイドマウント、第1のソレノイドマウント710A、第2のソレノイドマウント710B、および第3のソレノイドマウント710Cを有する第1の側面710を含む。ソレノイドマウント710A、710B、および710Cは、それぞれ、ソレノイド4900A、4900B、4900Cをある動作方法(例えば、密閉係合)で係合し、取り付けるためのコネクタまたは他の好適な構造を含む。
【0097】
第1の部品700Aの第2の側面712は、流体分配器720の2つ以上の流体移送チャネルの少なくともいくつかの部分を画定する第1の表面712Sを含む。
図3Aに示す例示的な構造では、表面712Sは、(i)第1の表面712Sにおいて流体分配器720の主要流体分配チャネル4920の少なくとも一部分を画定する第1の開放チャネル714A(チャネル714Aは、表面712Sにおいて開放された頂部を有する)と、(ii)第1の表面712Sにおいて流体分配器720のタンクチャネル716Bの少なくとも一部分を画定する第2の開放チャネル714B(チャネル714Bは、表面712Sにおいて開放された頂部を有する)と、(iii)第1の表面712Sにおいて流体分配器720の第1の足支持ブラダチャネル716Cの少なくとも一部分を画定する第3の開放チャネル714C(チャネル714Cは、表面712Sにおいて開放された頂部を有する)と、(iv)第1の表面712Sにおいて流体分配器720の第2の足支持ブラダチャネル716Dの少なくとも一部分を画定する第4の開放チャネル714D(チャネル714Dは、表面712Sにおいて開放された頂部を有する)と、(v)第1の表面712Sにおいて流体分配器720の流体放出チャネル716Eの少なくとも一部分を画定する第5の開放チャネル714E(チャネル714Eは、表面712Sにおいて開放された頂部を有する)と、を含む。他の配置も可能であるが、
図3Aの例では、部品700Aの第1の側面710(ソレノイドマウント710A~710Cを有する)は、第2の側面712に隣接する(例えば、側面710、712は、互いに対して約90度で延在する)。
【0098】
図3Bは、第1の部品700Aの少なくとも第1の表面712Sと係合することを意図している、流体分配器720の第2の部品700B(本明細書では「第2の本体部分」とも呼ばれる)の斜視図である。この第2の部品700B(第2の本体部分)は、第1の部品700Aの開放チャネルのうちの1つ以上を閉じるように表面712Sに直接面し、かつ表面712Sと係合する主要表面722Sを含む。必須要件ではないが、この図示の例では、第2の部品700Bの主要表面722Sは、第1の部品700Aの第1の表面712Sにおける開放チャネルのうちの1つ以上に対応する(例えば、サイズおよび形状において)1つ以上の溝を含む。より具体的には、この例では、第2の部品700Bの主要表面722Sは、(i)流体分配器720の主要流体分配チャネル4920を提供するために、第1の開放チャネル714Aを閉じるようなサイズおよび形状に決定された第1の凹部724A(これはまた、開放チャネルを構成してもよい)と、(ii)流体分配器720のタンクチャネル716Bを提供するために、第2の開放チャネル714Bを閉じるようなサイズおよび形状に決定された第2の凹部724B(これはまた、開放チャネルを構成してもよい)と、(iii)流体分配器720の第1の足支持ブラダチャネル716Cを提供するために、第3の開放チャネル714Cを閉じるようなサイズおよび形状に決定された第3の凹部724C(これはまた、開放チャネルを構成してもよい)と、(iv)流体分配器720の第2の足支持ブラダチャネル716Dを提供するために、第4の開放チャネル714Dを閉じるようなサイズおよび形状に決定された第4の凹部724D(これはまた、開放チャネルを構成してもよい)と、(v)流体分配器720の流体放出チャネル716Eを提供するために、第5の開放チャネル714Eを閉じるようなサイズおよび形状に決定された第5の凹部724E(これはまた、開放チャネルを構成してもよい)と、を含む。第1の部品700Aおよび第2の部品700Bは、例えば、主要流体分配チャネル4920、タンクチャネル716B、第1の足支持ブラダチャネル716C、第2の足支持ブラダチャネル716D、および流体放出チャネル716Eを、これらの対応する開放チャネル714A~714Eおよび凹部724A~724Eから密封し、形成するように、一緒に密封係合してもよい。必要であれば、ガスケットまたは密封リングを設けて流体密封シールを確保することに役立ててもよい。追加的または代替的に、凹部724A~724Eのうちの1つ以上は、省略されていてもよく、第1の部品700Aの対応する開放チャネル(複数可)714A~714Eは、第2の部品700Bの主要表面722Sと共に(例えば、平坦な主要表面722Sによって)閉じる、かつ/または密封することができる。
【0099】
図3Cおよび
図3Dは、表面722Sに対向する、第2の部品700Bの表面726Sを示す。図示のように、表面726Sは、流体を流体分配器720に運び込み、流体を流体分配器720から運び出す1つ以上のチューブコネクタを含む。
図3Cの例は、5つのチューブコネクタ730A~730Eを含む。第1のチューブコネクタ730Aは、(流体供給入口732を介して)外部環境150からの流入流体を受け入れ、流体ライン604を介して流入流体をポンプ500(例えば、足作動ポンプ)に移動させる。第2のチューブコネクタ730Bは、流体ライン606を介して流体(加圧流体)をポンプ500から受け入れ、この流体を流体分配器720へ移動させる。第3のチューブコネクタ730Cは、流体ライン402に接続し、これにより、流体を流体タンク400と流体分配器720との間で両方向に移動させる。第4のチューブコネクタ730Dは、流体ライン202Aに接続し、これにより、流体を第1の足支持ブラダ200Aと流体分配器720との間で両方向に移動させる。第5のチューブコネクタ730Eは、流体ライン202Bに接続し、これにより、流体を第2の足支持ブラダ200Bと流体分配器720との間で両方向に移動させる。
図3Cは、外部流体ライン604、606、402、202A、202B(例えば、可撓性プラスチックチューブ)をこれらそれぞれのコネクタ730A~730Eに接続するステップを示す。流体ライン604、606、402、202A、202Bは、それぞれのコネクタ730A~730Eに(例えば、接着剤で)恒久的に固着されてもよいか、または(例えば、摩擦嵌合を介して、クランプまたは他の機械的コネクタを介してなどで)解放可能に接続されてもよい。
【0100】
図3Dは、第2の部品700Bの表面726Sが内部チャンバ726を含むように形成されていることを更に示す。チャンバ726は、外部環境150からの流入流体をフィルタ726F(
図3Cを参照)を通して受け入れる。フィルタ726Fは、チャンバ726を閉じ、流入流体をろ過してから、流入流体は、流体分配器720および/または足支持システムへ導入され得る。チャンバ726は、チャンバ726の中へ開口し、第1のチューブコネクタ730Aの中へ開口する流体供給入口732を介して、足支持システムへ導入するためのろ過された流体を含む。
図3Dに示すポート748Bは、流体放出チャネル716Eの中へ開口する。
【0101】
この例の流体分配器720の様々な流体チャネルに関する更なる詳細を以下に示す。第1の開放チャネル714A(ならびに第1の開放チャネル714Aおよび第1の凹部724Aのそれぞれによって部分的に形成された主要流体分配チャネル4920)は、(a)第1のソレノイドマウント710A(したがって、第1のソレノイド4900A)と流体連通する第1の開口部またはポート740Aと、(b)第2のソレノイドマウント710B(したがって、第2のソレノイド4900B)と流体連通する第2の開口部またはポート740Bと、(c)第3のソレノイドマウント710C(したがって、第3のソレノイド4900C)と流体連通する第3の開口部またはポート740Cと、(d)流体ライン606を介してポンプ500からの流入流体を受け取るコネクタ730Bと流体連通する第4の開口部またはポート740Dと、を含む。
図3Aに示すように、第1の表面712Sにおいて、主要流体分配チャネル4920およびその第1の開放チャネル714Aは、(a)ベースライン740BLと、(b)ベースライン740BLから第1のソレノイドマウント710Aに向かって延在する第1のアーム740FA(第1のアーム740FAは、第1の開口部740Aおよび第4の開口部740Dを含む)と、(c)ベースライン740BLから第2のソレノイドマウント710Bに向かって延在する第2のアーム740SA(第2のアーム740SAは、第2の開口部740Bを含む)と、(d)ベースライン740BLから第3のソレノイドマウント710Cに向かって延在する第3のアーム740TA(第3のアーム740TAは、第3の開口部740Cを含む)と、を含む。主要流体分配チャネル4920の別の部分を形成する第2の部品700B内の第1の凹部724Aは、
図3Bに示すように、対応するベースラインおよび複数のアーム形状を有する、対応する凹部を有してもよい。
【0102】
第2の開放チャネル714B(したがって、第2の開放チャネル714Bおよび第2の凹部724Bのそれぞれによって部分的に形成されたタンクチャネル716B)は、(a)第1のソレノイドマウント710A(したがって、第1のソレノイド4900A)と流体連通する第1の開口部またはポート742Aと、(b)流体ライン402を介して、流体タンク400に、かつ流体タンク400から流体を移送するコネクタ730Cと流体連通する第2の開口部またはポート742Bと、を含む。第1および第2の開口部またはポート742A、742Bは、
図3Aの図には示されていないが、これらの構成要素は、他の図で、例えば、
図6B、
図6C、
図7A、
図7B、
図8A、および
図8Bを参照して見ることができる。
図3Aに示すように、第1の表面712Sにおいて、タンクチャネル716Bの第2の開放チャネル714Bは、主要流体分配チャネル4920の第1のアーム740FAと第2のアーム740SAと、その第1の開放チャネル714Aとの間に位置する。第2の開放チャネル714B(したがって、タンクチャネル716B)は、第1の表面712Sにおいてややブーメラン形状であり、例えば、2つのアームが100度~170度の範囲内の角度で配置されている。タンクチャネル716Bの別の部分を形成する第2の部品700B内の第2の凹部724Bは、
図3Bに示すように、対応する2つのアーム形状および角ばった形状を有してもよい。
【0103】
第3の開放チャネル714C(したがって、第3の開放チャネル714Cおよび第3の凹部724Cのそれぞれによって部分的に形成された第1の足支持チャネル716C)は、(a)第2のソレノイドマウント710B(したがって、第2のソレノイド4900B)と流体連通する第1の開口部またはポート744Aと、(b)流体ライン202Aを介して、第1の足支持ブラダ200Aに、かつ第1の足支持ブラダ200Aから流体を移送するコネクタ730Dと流体連通する第2の開口部またはポート744Bと、を含む。第1および第2の開口部またはポート744A、744Bは、
図3Aの図には示されていないが、これらの構成要素は、他の図で、例えば、
図7D~
図7Fおよび
図9A~
図9Cを参照して見ることができる。
図3Aに示すように、第1の表面712Sにおいて、第1の足支持チャネル716Cの第3の開放チャネル714Cは、主要流体分配チャネル4920の第1のアーム740FAと第2のアーム740SAと、その第1の開放チャネル714Aとの間に(実際には、主要流体分配チャネル4920の第2の開放チャネル714Bと第2のアーム740SAと、その第1の開放チャネル714Aとの間)に位置する。第3の開放チャネル714C(したがって、第1の足支持チャネル716C)は、第1の表面712Sにおいて、直線形状または楕円形である。第1の足支持チャネル716Cの別の部分を形成する第2の部品700B内の第3の凹部724Cは、
図3Bに示すように、対応する直線形状または楕円形を有してもよい。
【0104】
第4の開放チャネル714D(したがって、第4の開放チャネル714Dおよび第4の凹部724Dのそれぞれによって部分的に形成された第2の足支持チャネル716D)は、(a)第3のソレノイドマウント710C(したがって、第3のソレノイド4900C)と流体連通する第1の開口部またはポート746Aと、(b)流体ライン202Bを介して、第2の足支持ブラダ200Bに、かつ第2の足支持ブラダ200Bから流体を移送するコネクタ730Eと流体連通する第2の開口部またはポート746Bと、を含む。第1および第2の開口部またはポート746A、746Bは、
図3Aの図には示されていないが、これらの構成要素は、他の図で、例えば、
図8E~
図8Fおよび
図10A~
図10Cを参照して見ることができる。
図3Aに示すように、第1の表面712Sにおいて、第2の足支持チャネル716Dの第4の開放チャネル714Dは、主要流体分配チャネル4920の第1のアーム740FAと第3のアーム740TAと、その第1の開放チャネル714Aとの間に位置する。
【0105】
第4の開放チャネル714D(したがって、第2の足支持チャネル716D)は、第1の表面712Sにおいて、直線形状または楕円形である。第2の足支持チャネル716Dの別の部分を形成する第2の部品700B内の第4の凹部724Dは、
図3Bに示すように、対応する直線形状または楕円形を有してもよい。第5の開放チャネル714E(したがって、第5の開放チャネル714Eおよび第5の凹部724Eのそれぞれによって部分的に形成された流体放出チャネル716E)は、(a)第1のソレノイドマウント710A(したがって、第1のソレノイド4900A)と流体連通する第1の開口部またはポート748Aと、(b)例えば、
図3Dに示す内部チャンバ726を介して、周囲環境150と流体連通する第2の開口部またはポート748Bと、を含む。
図3Aに示すように、第1の表面712Sにおいて、流体放出チャネル716Eの第5の開放チャネル714Eは、主要流体分配チャネル4920の第1のアーム740FAおよび第2のアーム740SAと、その第1の開放チャネル714Aとの間に(実際には、主要流体分配チャネル4920の第2の開放チャネル714Bおよび第1のアーム740FAと、その第1の開放チャネル714Aとの間)に位置する。第5の開放チャネル714E(したがって、流体放出チャネル716E)は、第1の表面712Sにおいて、湾曲形状(例えば、ブーメラン形状)を有する。流体放出チャネル716Eの別の部分を形成する第2の部品700B内の第5の凹部724Eは、
図3Bに示すように、対応する湾曲形状を有してもよい。
【0106】
図3Eは、接続矢印750A、750B、750Cによる、ソレノイド4900A、4900B、4900Cの、それらの対応するソレノイドマウント710A、710B、および710Cへの接続を更に示す。ソレノイド4900A、4900B、および4900Cの、それらの対応するソレノイドマウント710A、710B、および710Cへの任意の所望の種類の接続部および接続構造が設けられてもよい(例えば、ねじ接続部、保持リング、1/4回転ロック構造など)。ソレノイド4900A、4900B、および4900Cは、第2の本体部分700Bが第1の本体部分700Aと係合される前もしくは後に、かつ/または流体チューブ604、606、402、202A、202Bがそれらそれぞれのコネクタ730A~730Eと係合される前もしくは後に、それらソレノイドの対応するソレノイドマウント710A、710B、および710Cに取り付けられてもよい。必要に応じて、ソレノイド4900A、4900B、および4900Cのうちの1つ以上は、
図1Bに示す流体分配器720の部品750のようなハウジングに少なくとも部分的に含まれていてもよい。他の配置も可能であるが、ソレノイド4900Aは、3/2ラッチングソレノイドであってもよく、ソレノイド4900Bおよび4900Cは、通常閉(「NC」)の2/2非ラッチングソレノイドであってもよい。
【0107】
図4は、外部環境150から流体分配器720を通って流体分配器720に入り、ポンプ500に至り、(例えば、以下でより詳細に説明される更なる分配のために)流体分配器720に戻る流体流路を示す。内部チャンバ726の可視化を可能にするため、フィルタ726Fは、
図4には示されていない(ただし、
図3Cを参照)。外部環境150からの流体(例えば、空気)は、フィルタ726Fを通過して内部チャンバ726に入る。内部チャンバ726は、第1のコネクタ730Aと流体連通する(かつ第1のコネクタ730Aに流体を供給する)流体供給入口732を含む。
図3Cに示すように、流体移送ライン604は、第1のコネクタ730Aに接続され、流体移送ライン604は、流体をポンプ500(例えば、ソール構造に設けられている足作動ポンプ-
図1Aを参照)の入口に移送する。ポンプ輸送されると、加圧流体(例えば、空気)は、ポンプ500の出口から出て、流体移送ライン606に流入し(
図3Cを参照)、流体移送ライン606を介して第2のコネクタ730Bにおいて流体分配器720に戻る。流体は、コネクタ730Bから、流体分配器720を通って、異なる潜在的な移動先に移動する(例えば、
図2A~
図2Fと併せて説明されている動作状態に留意されたい)。流体分配器720を通るこれらの流体流路の例は、
図5A~
図10Hと併せて以下でより詳細に説明される。
【0108】
図5A~
図5Fは、
図2Aに示す動作状態において流体分配器720を通る流体の流れを示す。
図2Aは、流体が外部環境150から流体分配器720へ移動し、外部環境150に排出されて戻る動作状態を示す。この動作状態は、足支持ブラダ200A、200Bおよび/または流体容器400への圧力変化が必要ないときでも、ポンプ輸送された(例えば、足作動ポンプ500から)流体を流体分配器720を通して移動させ続けるための「スタンバイ」または「定常状態」の動作状態として使用されてもよい。
【0109】
この動作状態では、第1の流体は、
図4と併せて上述した方法で、流体供給入口732、第1のコネクタ730A、流体ライン604、ポンプ500、流体ライン606、および第2のコネクタ730Bを通って流体分配器に入る。
図5Aは、第2のコネクタ730Bを通り、(この図示の例では、分配器の第1の部品700Aの第1の開放チャネル714Aおよび分配器の第2の部品700Bの第1の凹部724Aによって形成されている)主要流体分配チャネル4920への流体流路を示す、流体分配器720の部分断面図である。流体の流れ方向および通路は、
図5A(および
図5B~
図10H)において太い破線矢印によって示されている。
【0110】
図5Bおよび
図5Cは、この動作状態における継続的な流体の流れ方向および通路を示す更なる断面図である。これらの図に示すように、流体は、主要流体分配チャネル4920から、主要流体分配チャネル4920の開口部740Aおよび第1のソレノイド4900の第1のポート4910Aを通って、第1のソレノイド4900Aの内部へ流れる。この構成および動作状態では、第1のソレノイド4900は、「非ラッチ」状態である。流体は、バルブボビン4942の小孔4940を通って第1のソレノイド4900Aの内部から出る。
図5Dを参照されたい。穴あきスペーサ900は、ソレノイドマウント710Aにおいて第1のソレノイド4900を密封するOリング902間に取り付けられている。
図5Cおよび
図5Eを参照されたい。ボビン4942の孔4940から出た流体は、穴あきスペーサ900を通って(かつ/またはその周りに)移動し、第1のソレノイドマウント710Aにおいて(ポート4910Bを介して)第1のソレノイド4900Aから出て、開口部748Aを通って流体放出チャネル716Eへ放出される。上述したように、この例の流体放出チャネル716Eは、分配器の第1の部品700Aの第5の開放チャネル714Eと、分配器の第2の部品700Bの第5の凹部724Eとから形成されている。
【0111】
流体放出チャネル716Eに入ると、流体は、流体放出チャネル716E内を移動し、開口部748Bを通って内部チャンバ726へ戻る。
図5Fを参照されたい。そこから、流体は、外部環境150に(例えば、フィルタ726Fを通って)放出され得る(流体流れライン904を参照)か、または第1のコネクタ730Aに引き戻され得るかのいずれかであり、そこで、ポンプ500に送られ、流体分配器720へ再び戻され得る(流体流れライン906を参照)。
【0112】
図6A~
図6Cは、上記の
図2Bの動作状態において、すなわち、流体が外部環境から流体タンク400に移動するときの、流体分配器720を通る流体流路のいくつかの部分を示す。この動作状態における初期ステップとして、流体は、
図4と併せて上述したように、外部環境150から、流体分配器720の流体供給入口732を通ってポンプ500に移動し、流体分配器720に戻る。次に、
図5A~
図5Bと併せて上述したように、流体は、(ポンプ500から加圧流体を受け入れる)第2のコネクタ730Bから、主要流体分配ライン4920を介して第1のソレノイド4900Aに移動する。その流れにより、流体は、
図6Aに示す地点まで運ばれる。この動作状態では、第1のソレノイド4900Aは、ラッチ状態にあり、これにより、流体がソレノイドポート4910Aからポート4910Cまで流れることが可能になる。
図6Bを参照されたい。ソレノイド4900Aのポート4910Cは、開口部742Aを介してタンクチャネル716Bの中へ開口する(タンクチャネル716Bは、この例示的な構造では、流体分配器720の第1の部品700A内の第2の開放チャネル714Bおよび流体分配器720の第2の部品700B内の第2の凹部724Bによって形成されている)。タンクチャネル716Bに入ると、
図6Bに示すように、流体は、開口部742Bを介してコネクタ730Cに移動し、第3のコネクタ730Cから流体ライン402へ移動し、次いで、流体ライン402を介してタンク400に移動する。
【0113】
図7A~
図7Fは、タンク400から第1の足支持ブラダ200Aへの、
図2Cに示す動作状態の流体分配器720を通る流体の流れを示す。
図7Aおよび
図7Bに示す第1のステップは、
図6Bおよび
図6Cと併せて上述した流体の流れとはやや反対である。この動作状態では、流体は、タンク400内で始まり、流体ライン402を介して第3のコネクタ730Cに移動し、開口部742Bを介してタンクチャネル716Bへ移動する。
図7Aを参照されたい。タンクチャネル716Bに入ると、
図7Bに示すように、流体は、開口部742Aおよびポート4910Cを通って(ラッチ構成にある)第1のソレノイド4900Aに入り、第1のソレノイド4900Aを通ってポート4910Aに入り、開口部740Aを介して主要流体分配チャネル4920へ入る。
図7Cは、第1のソレノイド4900Aを通ってポート4910Aに、そして主要流体分配チャネル4920への流体の移動を更に示す。主要流体分配チャネル4920に入ると、流体は、開口部740Bおよびソレノイドポート4912Aを通って、第2のソレノイド4900Bへ移動し、第2のソレノイド4900Bは、この動作状態では「開構成」にある(第3のソレノイド4900Cは、「閉構成」にある)。第2のソレノイド4900Bが開いているので、流体は、第2のソレノイド4900Bを通過して、ソレノイドポート4912Bおよび開口部744Aを介して、(この例では、流体分配器720の第1の部品700A内の第3の開放チャネル714Cおよび流体分配器720の第2の部品700B内の第3の凹部724Cによって形成されている)第1の足支持ブラダチャネル716Cへ入る。
図7Dおよび
図7Eを参照されたい。第1の足支持ブラダチャネル716Cに入ると、流体は、開口部744Bを通過して第4のコネクタ730Dに、第1の足支持流体ライン202Aへ入り、そこから第1の足支持ブラダ200Aへ入る。
図7Fもまた参照されたい。
【0114】
図8A~
図8Fは、タンク400から第2の足支持ブラダ200Bへの、
図2Dに示す動作状態の流体分配器720を通る流体の流れを示す。
図8Aおよび
図8Bに示す第1のステップは、
図7Aおよび
図7Bに示すものと同様である(
図6Bおよび
図6Cと併せて上述した流体の流れとはやや反対である)。この動作状態では、流体は、タンク400内で始まり、流体ライン402を介して第3のコネクタ730Cに移動し、開口部742Bを介してタンクチャネル716Bへ移動する。
図8Aを参照されたい。タンクチャネル716Bに入ると、
図8Bに示すように、流体は、開口部742Aおよびポート4910Cを通って(ラッチ構成にある)第1のソレノイド4900Aに入り、第1のソレノイド4900Aを通ってポート4910Aに入り、開口部740Aを介して主要流体分配チャネル4920へ入る。
図8Cは、第1のソレノイド4900Aを通ってポート4910Aに、そして主要流体分配チャネル4920への流体の移動を更に示す。主要流体分配チャネル4920に入ると、流体は、開口部740Cおよびソレノイドポート4914Aを通って、第3のソレノイド4900Cへ移動し、第3のソレノイド4900Cは、この動作状態では「開構成」にある(第2のソレノイド4900Bは、「閉構成」にある)。第3のソレノイド4900Cが開いているので、流体は、第3のソレノイド4900Cを通過して、ソレノイドポート4914Bおよび開口部746Aを介して、(この例では、流体分配器720の第1の部品700A内の第4の開放チャネル714Dおよび流体分配器720の第2の部品700B内の第4の凹部724Dによって形成されている)第2の足支持ブラダチャネル716Dへ入る。
図8Dおよび
図8Eを参照されたい。第2の足支持ブラダチャネル716Dに入ると、流体は、開口部746Bを通過して第5のコネクタ730Eに、第2の足支持流体ライン202Bへ入り、そこから第2の足支持ブラダ200Bへ入る。
図8Fもまた参照されたい。
【0115】
図9A~
図9Hは、第1の足支持ブラダ200Aから外部環境150への、
図2Eに示す動作状態の流体分配器720を通る流体の流れを示す。第1のステップは、
図7C~
図7Fと併せて上述したステップとはやや反対である。最初に、流体は、第1の足支持ブラダ200Aから流体ライン202Aを流れ、流体分配器720の第4のコネクタ730Dに入る。第4のコネクタ730Dは、開口部744Bを介して、第1の足支持ブラダチャネル716Cの中へ開口する。流体は、第1の足支持ブラダチャネル716Cを通って、第2のソレノイド4900Bの開口部744Aおよびポート4912Bに流れる。第2のソレノイド4900Bは、開構成にある(第3のソレノイド4900Cは、閉構成にある)。したがって、
図9Bおよび
図9Cに示すように、流体は、第2のソレノイド4900Bを通ってその他方のポート4912Aに流れ、ポート4912Aは、開口部740Bにおいて開いており、流体を流体分配器720の主要流体分配チャネル4920へ移動させる。主要流体分配チャネル4920に入ると、流体は、第1のソレノイド4900Aの開口部740Aおよび第1のポート4910Aを通って移動する。第1のソレノイド4900Aは、この構成では非ラッチ状態であり、したがって、流体がポート4910Aからポート4910Bに流れることを可能にする。したがって、流体は、
図9Dおよび
図9Eに示すように、第1のソレノイド4900Aを通って移動する。流体は、バルブボビン4942の小孔4940を通って第1のソレノイド4900Aの内部から出る。
図9Fを参照されたい。
図5A~
図5Fと併せて上述したように、穴あきスペーサ900は、ソレノイドマウント710Aにおいて第1のソレノイド4900を密封するOリング902間に取り付けられている。ボビン4942の孔4940から出た流体は、穴あきスペーサ900を通って(かつ/またはその周りに)移動し、第1のソレノイドマウント710Aにおいて(ポート4910Bを介して)第1のソレノイド4900Aから出て、開口部748Aを通って流体放出チャネル716Eへ放出される。
図9Gもまた参照されたい。流体放出チャネル716Eに入ると、流体は、流体放出チャネル716E内を移動し、開口部748Bを通って内部チャンバ726へ戻る。
図9Hを参照されたい。そこから、流体は、外部環境150に(例えば、フィルタ726Fを通って)放出され得る(流体流れライン904を参照)か、または第1のコネクタ730Aに引き戻され得るかのいずれかであり、そこで、ポンプ500に送られ、流体分配器720へ再び戻され得る(流体流れライン906を参照)。
【0116】
図10A~
図10Hは、第2の足支持ブラダ200Bから外部環境150への、
図2Fに示す動作状態の流体分配器720を通る流体の流れを示す。第1のステップとして、流体は、第2の足支持ブラダ200Bから流体ライン202Bを流れ、流体分配器720の第5のコネクタ730Eに入る。第5のコネクタ730Eは、開口部746Bを介して、第2の足支持ブラダチャネル716Dの中へ開口する。流体は、第2の足支持ブラダチャネル716Dを通って、第3のソレノイド4900Cの開口部746Aおよびポート4914Bに流れる。第3のソレノイド4900Cは、開構成にある(第2のソレノイド4900Bは、閉構成にある)。したがって、
図10Bおよび
図10Cに示すように、流体は、第3のソレノイド4900Cを通ってその他方のポート4914Aに流れ、ポート4914Aは、開口部740Cにおいて開いており、流体を流体分配器720の主要流体分配チャネル4920へ移動させる。主要流体分配チャネル4920に入ると、流体は、第1のソレノイド4900Aの開口部740Aおよび第1のポート4910Aを通って移動する。第1のソレノイド4900Aは、この構成では非ラッチ状態であり、したがって、流体がポート4910Aからポート4910Bに流れることを可能にする。したがって、流体は、
図10Dおよび
図10Eに示すように、第1のソレノイド4900Aを通って移動する。流体は、バルブボビン4942の小孔4940を通って第1のソレノイド4900Aの内部から出る。
図10Fを参照されたい。
図5A~
図5Fと併せて上述したように、穴あきスペーサ900は、ソレノイドマウント710Aにおいて第1のソレノイド4900を密封するOリング902間に取り付けられている。ボビン4942の孔4940から出た流体は、穴あきスペーサ900を通って(かつ/またはその周りに)移動し、第1のソレノイドマウント710Aにおいて(ポート4910Bを介して)第1のソレノイド4900Aから出て、開口部748Aを通って流体放出チャネル716Eへ放出される。
図10Gもまた参照されたい。流体放出チャネル716Eに入ると、流体は、流体放出チャネル716E内を移動し、開口部748Bを通って内部チャンバ726へ戻る。
図10Hを参照されたい。そこから、流体は、外部環境150に(例えば、フィルタ726Fを通って)放出され得る(流体流れライン904を参照)か、または第1のコネクタ730Aに引き戻され得るかのいずれかであり、そこで、ポンプ500に送られ、流体分配器720へ再び戻され得る(流体流れライン906を参照)。
【0117】
より多くの、またはより少ない足支持ブラダは、例えば、流体分配器720内の対応する足支持チャネル(例えば、チャネル716C、716Dのような)を追加または除去することによって、流体分配器720内の対応するコネクタ(例えば、730D、730Eのような)を追加または除去することによって、対応する流体ライン(例えば、202A、202Bのような)を追加または除去することによって、対応するソレノイド4900B、4900Cを追加または除去することなどによって、本技術の例による、足支持システム、ソール構造、および/または履物物品に含まれてもよい。より多くの、またはより少ない流体容器またはタンク(例えば、タンク400のような)は、例えば、流体分配器720内の対応するタンクチャネル(例えば、チャネル716Bのような)を追加または除去することによって、流体分配器720内の対応するコネクタ(例えば、730Cのような)を追加または除去することによって、対応するタンク流体ライン(例えば、402のような)を追加または除去することなどによって、本技術の例による、足支持システム、ソール構造、および/または履物物品に含まれてもよい。
【0118】
また、タンクから周囲への動作状態(タンク「収縮」モード)などの、他の動作状態が提供されてもよい。このような動作状態は、タンク400から、流体ライン402を通ってコネクタ730Cに、流体分配器720内のタンクチャネル716Bを通って(
図7A~
図7Bに類似する)、第1のソレノイド4900Aを通って(ポート4910Cからポート4910Bに)、第1のソレノイド4900Aから出て(例えば、ボビン4942、穴あきスペーサ900を通ってなど)、流体分配器720の流体放出チャネル716Eへ、そして(例えば、
図9E~
図9Hおよび
図10E~
図10Hと併せて説明されるように)周囲環境への流体の移動を含んでもよい。この潜在的な動作状態では、第1のソレノイド4900Aは、ポート4910Bおよび4910Cが開いている(例えば、ポート4900Aが閉じている(または他の適切な流体ラインおよび/または流体ルーティングが提供されなければならない))構成において配設されることが可能でなければならない。他の潜在的な動作状態として、(a)2つ以上の足支持ブラダ(例えば、200A、200B)は、(例えば、
図2Cおよび
図2Dに示す動作状態によって、かつ流体がタンク400から足支持ブラダ200A、200Bに移動するときに、第2のソレノイド4900Bおよび第3のソレノイド4900Cの両方が同時に開くことによって)同時に膨張させてもよい、かつ/または(b)2つ以上の足支持ブラダ(例えば、200A、200B)は、(例えば、
図2Eおよび
図2Fに示す動作状態によって、かつ流体が足支持ブラダ200A、200Bから周囲環境150に移動するときに、第2のソレノイド4900Bおよび第3のソレノイド4900Cの両方が同時に開くことによって)同時に収縮させてもよい。更に追加的または代替的な動作状態として、流体は、ポンプ(複数可)500から移動して、例えば、ポンプ(複数可)500が流体供給入口732から流入加圧流体ライン606に流体を移動させている間に、ソレノイド4900Aを閉じ、ソレノイド(複数可)4900Bおよび/または4900Cを開くことによって、1つ以上の足支持ブラダ(例えば、200A、200B)を直接膨張させることができる。
【0119】
流体分配器720内のチャネル4920、716B、716C、716D、および716Eの配置、分配器720の構造など、本技術の態様は、1つ以上の膨張式足支持ブラダを含む履物および足受け入れ装置の足支持圧力を変更するための、取り付けが容易な、かつ/または小型の、かつ/または軽量のシステムを作るのに有用であってもよい。
III.結論
【0120】
本発明は、様々な実施形態を参照して上記および添付図面に開示されている。しかしながら、本開示が果たす目的は、本発明に関連する様々な特徴および概念の一例を提供することであり、本発明の範囲を限定することではない。当業者であれば、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、上述した実施形態に多数の変形および修正が加えられ得ることを認識するであろう。
【0121】
疑義を避けるために、本出願は、少なくとも、以下の番号付けされた条項に記載された主題を含む。
【0122】
条項1。足支持システム用の流体分配器であって、
第1の本体部分であって、
(a)第1のソレノイドマウントおよび第2のソレノイドマウントを有する第1の側面と、
(b)第1の表面を含む第2の側面であって、第1の表面は、(i)第1の表面において流体分配器の主要流体分配チャネルの少なくとも一部分を画定する第1の開放チャネルであって、第1の開放チャネルは、第1のソレノイドマウントと流体連通する第1の開口部、および第2のソレノイドマウントと流体連通する第2の開口部を含む、第1の開放チャネルと、(ii)第1の表面において流体分配器のタンクチャネルの少なくとも一部分を画定する第2の開放チャネルであって、第2の開放チャネルは、第1のソレノイドマウントと流体連通する第3の開口部を含む、第2の開放チャネルと、(iii)第1の表面において流体分配器の第1の足支持ブラダチャネルの少なくとも一部分を画定する第3の開放チャネルであって、第3の開放チャネルは、第2のソレノイドマウントと流体連通する第4の開口部を含む、第3の開放チャネルと、を有する、第2の側面と、を含む、第1の本体部分と、
第1の表面と係合される第2の本体部分であって、第2の本体部分は、第1の表面において、第1の開放チャネル、第2の開放チャネル、および第3の開放チャネルを閉じる、第2の本体部分と、を備える、流体分配器。
【0123】
条項2。第2の本体部分は、第1の本体部分の第2の側面の第1の表面に直接面する第2の表面を含み、第2の表面は、
(i)流体分配器の主要流体分配チャネルの一部分を画定する主要流体分配チャネル凹部と、(ii)流体分配器のタンクチャネルの一部分を画定するタンクチャネル凹部と、(iii)流体分配器の第1の足支持ブラダチャネルの一部分を画定する第1の足支持ブラダチャネル凹部と、を含む、条項1に記載の流体分配器。
【0124】
条項3。第2の本体部分は、流体供給入口を含む、条項1または2に記載の流体分配器。
【0125】
条項4。流体が流体供給入口を完全に通過する前に流体をろ過するフィルタを更に備える、条項3に記載の流体分配器。
【0126】
条項5。第2の本体部分は、内部チャンバを画定し、流入流体は、内部チャンバを通って流体分配器に入る、条項1または2に記載の流体分配器。
【0127】
条項6。第2の本体部分は、
(a)流体供給入口と流体連通する第1のコネクタポートと、(b)主要流体分配チャネルと流体連通する第2のコネクタポートと、(c)タンクチャネルと流体連通する第3のコネクタポートと、(d)第1の足支持ブラダチャネルと流体連通する第4のコネクタポートと、を更に含む、条項1~5のいずれか1つに記載の流体分配器。
【0128】
条項7。第2の本体部分は、
(a)主要流体分配チャネルと流体連通する第1のコネクタポートと、(b)タンクチャネルと流体連通する第2のコネクタポートと、(c)第1の足支持ブラダチャネルと流体連通する第3のコネクタポートと、を更に含む、条項1~5のいずれか1つに記載の流体分配器。
【0129】
条項8。第1の表面において、主要流体分配チャネルは、
(a)ベースラインと、(b)ベースラインから第1のソレノイドマウントに向かって延在する第1のアームであって、第1のアームは、第1の開口部を含む、第1のアームと、(c)ベースラインから第2のソレノイドマウントに向かって延在する第2のアームであって、第2のアームは、第2の開口部を含む、第2のアームと、を含む、条項1~7のいずれか1つに記載の流体分配器。
【0130】
条項9。第1の表面において、タンクチャネルは、第1のアームと第2のアームとの間に位置する、条項8に記載の流体分配器。
【0131】
条項10。第1の表面において、第1の足支持ブラダチャネルは、第1のアームと第2のアームとの間に位置する、条項8または9に記載の流体分配器。
【0132】
条項11。第2の本体部分は、第1の本体部分と係合して、第1の表面において、主要流体分配チャネル、タンクチャネル、および第1の足支持ブラダチャネルを互いに密封分離する、かつ/または
第1の本体部分の第1の側面は、第3のソレノイドマウントを更に含み、第1の開放チャネルは、第3のソレノイドマウントと流体連通する第5の開口部を更に含み、第1の本体部分の第2の側面の第1の表面は、第1の表面において、流体分配器の第2の足支持ブラダチャネルの少なくとも一部分を画定する第4の開放チャネルを更に含み、第4の開放チャネルは、第3のソレノイドマウントと流体連通する第6の開口部を含む、条項1~10のいずれか1つに記載の流体分配器。
【0133】
条項12。足支持システム用の流体分配器であって、
第1の本体部分であって、
(a)第1のソレノイドマウントおよび第2のソレノイドマウントを有する第1の側面と、
(b)第1の表面を含む第2の側面であって、第1の表面は、(i)第1の表面において流体分配器の主要流体分配チャネルの少なくとも一部分を画定する第1の開放チャネルであって、第1の開放チャネルは、第1のソレノイドマウントと流体連通する第1の開口部、および第2のソレノイドマウントと流体連通する第2の開口部を含む、第1の開放チャネルと、(ii)第1の表面において流体分配器のタンクチャネルの少なくとも一部分を画定する第2の開放チャネルであって、第2の開放チャネルは、第1のソレノイドマウントと流体連通する第3の開口部を含む、第2の開放チャネルと、(iii)第1の表面において流体分配器の第1の足支持ブラダチャネルの少なくとも一部分を画定する第3の開放チャネルであって、第3の開放チャネルは、第2のソレノイドマウントと流体連通する第4の開口部を含む、第3の開放チャネルと、(iv)第1の表面において流体分配器の流体放出チャネルの少なくとも一部分を画定する第4の開放チャネルであって、第4の開放チャネルは、第1のソレノイドマウントと流体連通する第5の開口部を含む、第4の開放チャネルと、を有する、第2の側面と、を含む、第1の本体部分と、
第1の表面と係合される第2の本体部分であって、第2の本体部分は、第1の表面において、第1の開放チャネル、第2の開放チャネル、第3の開放チャネル、および第4の開放チャネルを閉じる、第2の本体部分と、を備える、流体分配器。
【0134】
条項13。第1の本体部分の第1の側面は、第3のソレノイドマウントを更に含み、第1の開放チャネルは、第3のソレノイドマウントと流体連通する第6の開口部を更に含み、第1の本体部分の第2の側面の第1の表面は、第1の表面において、流体分配器の第2の足支持ブラダチャネルの少なくとも一部分を画定する第5の開放チャネルを更に含み、第5の開放チャネルは、第3のソレノイドマウントと流体連通する第7の開口部を含む条項12に記載の流体分配器。
【0135】
条項14。第2の本体部分は、第1の本体部分の第2の側面の第1の表面に直接面する第2の表面を含み、第2の表面は、(i)流体分配器の主要流体分配チャネルの一部分を画定する主要流体分配チャネル凹部と、(ii)流体分配器のタンクチャネルの一部分を画定するタンクチャネル凹部と、(iii)流体分配器の第1の足支持ブラダチャネルの一部分を画定する第1の足支持ブラダチャネル凹部と、(iv)流体分配器の流体放出チャネルの一部分を画定する流体放出チャネル凹部と、(v)流体分配器の第2の足支持ブラダチャネルの一部分を画定する第2の足支持ブラダチャネル凹部と、を含む、条項13に記載の流体分配器。
【0136】
条項15。第2の本体部分は、第2の足支持ブラダチャネルと流体連通するコネクタポートを更に含む、条項13または14に記載の流体分配器。
【0137】
条項16。第1の表面において、主要流体分配チャネルは、(a)ベースラインと、(b)ベースラインから第1のソレノイドマウントに向かって延在する第1のアームであって、第1のアームは、第1の開口部を含む、第1のアームと、(c)ベースラインから第2のソレノイドマウントに向かって延在する第2のアームであって、第2のアームは、第2の開口部を含む、第2のアームと、ベースラインから第2のソレノイドマウントに向かって延在する第3のアームであって、第3のアームは、第6の開口部を含む、第3のアームと、を含む、条項13~15のいずれか1つに記載の流体分配器。
【0138】
条項17。第1の表面において、タンクチャネルは、第1のアームと第2のアームとの間に位置する、条項16に記載の流体分配器。
【0139】
条項18。第1の表面において、第1の足支持ブラダチャネルは、第1のアームと第2のアームとの間に位置する、条項16または17に記載の流体分配器。
【0140】
条項19。第1の表面において、流体放出チャネルは、第1のアームと第2のアームとの間に位置する、条項16~18のいずれか1つに記載の流体分配器。
【0141】
条項20。第1の表面において、第2の足支持ブラダチャネルは、第1のアームと第3のアームとの間に位置する、条項16~19のいずれか1つに記載の流体分配器。
【0142】
条項21。第2の本体部分は、第1の本体部分の第2の側面の第1の表面に直接面する第2の表面を含み、第2の表面は、(i)流体分配器の主要流体分配チャネルの一部分を画定する主要流体分配チャネル凹部と、(ii)流体分配器のタンクチャネルの一部分を画定するタンクチャネル凹部と、(iii)流体分配器の第1の足支持ブラダチャネルの一部分を画定する第1の足支持ブラダチャネル凹部と、(iv)流体分配器の流体放出チャネルの一部分を画定する流体放出チャネル凹部と、を含む、条項12または13に記載の流体分配器。
【0143】
条項22。第2の本体部分は、流体供給入口を含む、条項12~21のいずれか1つに記載の流体分配器。
【0144】
条項23。流体が流体供給入口を完全に通過する前に流体をろ過するフィルタを更に備える、条項22に記載の流体分配器。
【0145】
条項24。第2の本体部分は、内部チャンバを画定し、流入流体は、内部チャンバを通って流体分配器に入り、かつ/または流体分配器の流体放出チャネルは、流体を内部チャンバへ放出する、条項12~21のいずれか1つに記載の流体分配器。
【0146】
条項25。第2の本体部分は、
(a)流体供給入口と流体連通する第1のコネクタポートと、(b)主要流体分配チャネルと流体連通する第2のコネクタポートと、(c)タンクチャネルと流体連通する第3のコネクタポートと、(d)第1の足支持ブラダチャネルと流体連通する第4のコネクタポートと、を更に含む、条項12~21のいずれか1つに記載の流体分配器。
【0147】
条項26。第2の本体部分は、
(a)主要流体分配チャネルと流体連通する第1のコネクタポートと、(b)タンクチャネルと流体連通する第2のコネクタポートと、(c)第1の足支持ブラダチャネルと流体連通する第3のコネクタポートと、を更に含む、条項12~24のいずれか1つに記載の流体分配器。
【0148】
条項27。第1の表面において、主要流体分配チャネルは、(a)ベースラインと、(b)ベースラインから第1のソレノイドマウントに向かって延在する第1のアームであって、第1のアームは、第1の開口部を含む、第1のアームと、(c)ベースラインから第2のソレノイドマウントに向かって延在する第2のアームであって、第2のアームは、第2の開口部を含む、第2のアームと、を含む、条項12または22~26のいずれか1つに記載の流体分配器。
【0149】
条項28。第1の表面において、タンクチャネルは、第1のアームと第2のアームとの間に位置する、条項27に記載の流体分配器。
【0150】
条項29。第1の表面において、第1の足支持ブラダチャネルは、第1のアームと第2のアームとの間に位置する、条項27または28に記載の流体分配器。
【0151】
条項30。第1の表面において、流体放出チャネルは、第1のアームと第2のアームとの間に位置する、条項27~29のいずれか1つに記載の流体分配器。
【0152】
条項31。第2の本体部分は、第1の本体部分と係合して、第1の表面において、主要流体分配チャネル、タンクチャネル、第1の足支持ブラダチャネル、および流体放出チャネルを互いに密封分離する、条項12~30のいずれか1つに記載の流体分配器。
【0153】
条項32。足支持システムであって、
第1の足支持ブラダと、
流体タンクと、
条項1~31のいずれか1つに記載の流体分配器と、を備え、第1の足支持ブラダは、第2のソレノイドマウントと流体連通し、流体タンクは、第1のソレノイドマウントと流体連通する、足支持システム。
【0154】
条項33。履物物品であって、
アッパーと、
ソール構造と、
アッパーまたはソール構造の一方または両方と係合されている、条項32に記載の足支持システムと、を備える、履物物品。
【0155】
条項34。足支持システム用の流体分配器であって、
第1の本体部分であって、
(a)第1のソレノイドマウントおよび第2のソレノイドマウントを有する第1の側面と、
(b)第1の表面を含む第2の側面であって、第1の表面は、(i)第1の表面において流体分配器の主要流体分配チャネルの少なくとも一部分を画定する第1の開放チャネルであって、第1の開放チャネルは、第1のソレノイドマウントと流体連通する第1の開口部、および第2のソレノイドマウントと流体連通する第2の開口部を含む、第1の開放チャネルと、(ii)第1の表面において流体分配器の第1の足支持ブラダチャネルの少なくとも一部分を画定する第2の開放チャネルであって、第2の開放チャネルは、第2のソレノイドマウントと流体連通する第3の開口部を含む、第2の開放チャネルと、(iv)第1の表面において流体分配器の流体放出チャネルの少なくとも一部分を画定する第3の開放チャネルであって、第3の開放チャネルは、第1のソレノイドマウントと流体連通する第4の開口部を含む、第3の開放チャネルと、を有する、第2の側面と、を含む、第1の本体部分と、
第1の表面と係合される第2の本体部分であって、第2の本体部分は、第1の表面において、第1の開放チャネル、第2の開放チャネル、および第3の開放チャネルを閉じる、第2の本体部分と、を備える、流体分配器。
【0156】
条項35。第2の本体部分は、第1の本体部分の第2の側面の第1の表面に直接面する第2の表面を含み、第2の表面は、(i)流体分配器の主要流体分配チャネルの一部分を画定する主要流体分配チャネル凹部と、(ii)流体分配器の第1の足支持ブラダチャネルの一部分を画定する第1の足支持ブラダチャネル凹部と、(iii)流体分配器の流体放出チャネルの一部分を画定する流体放出チャネル凹部と、を含む、条項34に記載の流体分配器。
【0157】
条項36。第2の本体部分は、流体供給入口を含む、条項34または35に記載の流体分配器。
【0158】
条項37。流体が流体供給入口を完全に通過する前に流体をろ過するフィルタを更に備える、条項36に記載の流体分配器。
【0159】
条項38。第2の本体部分は、内部チャンバを画定し、流入流体は、内部チャンバを通って流体分配器に入り、かつ/または流体分配器の流体放出チャネルは、流体を内部チャンバへ放出する、条項34または35に記載の流体分配器。
【0160】
条項39。第2の本体部分は、第1の本体部分と係合して、第1の表面において、主要流体分配チャネル、第1の足支持ブラダチャネル、および流体放出チャネルを互いに密封分離する、条項34~38のいずれか1つに記載の流体分配器。
【0161】
条項40。足支持システムであって、
第1の足支持ブラダと、
条項34~39のいずれか1つに記載の流体分配器と、を備え、第1の足支持ブラダは、第2のソレノイドマウントと流体連通する、足支持システム。
【0162】
条項41。履物物品であって、
アッパーと、
ソール構造と、
アッパーまたはソール構造の一方または両方と係合されている、条項40に記載の足支持システムと、を備える、履物物品。
【0163】
条項42。足支持システムであって、
第1の足支持ブラダと、
流体タンクと、
流体分配器であって、
分配器体であって、(a)第1のソレノイドマウントと、(b)第2のソレノイドマウントと、(c)第1のソレノイドマウントと流体連通し、かつ第2のソレノイドマウントと流体連通する主要流体分配チャネルと、(d)第1のソレノイドマウントと流体連通するタンクチャネルと、(e)第2のソレノイドマウントと流体連通する第1の足支持ブラダチャネルと、(f)第1の足支持ブラダを第1の足支持ブラダチャネルと接続する第1の足支持コネクタと、(g)流体タンクをタンクチャネルと接続するタンクコネクタと、を含む、分配器体を含む、流体分配器と、
第1のソレノイドマウントにおいて流体分配器と係合される第1のソレノイドと、
第2のソレノイドマウントにおいて流体分配器と係合される第2のソレノイドと、を備える、足支持システム。
【0164】
条項43。流体分配器は、主要流体分配チャネルと接続するポンプコネクタを更に含み、足支持システムは、ポンプコネクタと接続されたポンプを更に備える、条項42に記載の足支持システム。
【0165】
条項44。流体分配器は、流体源と接続された流体入口コネクタを更に含み、足支持システムは、流体入口コネクタをポンプへの入口と接続する流体ラインを更に備え、ポンプの出口は、流体をポンプコネクタに供給する、条項43に記載の足支持システム。
【0166】
条項45。 第2の足支持ブラダと、
第3のソレノイドと、を更に備え、流体分配器は、(a)第3のソレノイドと係合された第3のソレノイドマウントと、(b)第3のソレノイドマウントと流体連通する第2の足支持ブラダチャネルと、(c)第2の足支持ブラダを第2の足支持ブラダチャネルと接続する第2の足支持コネクタと、を更に含む、条項42~44のいずれか1つに記載の足支持システム。
【0167】
条項46。履物物品であって、
アッパーと、
ソール構造と、
アッパーまたはソール構造の一方または両方と係合されている、条項42~45のいずれか1つに記載の足支持システムと、を備える、履物物品。
【0168】
条項47。足支持システムであって、
第1の足支持ブラダと、
流体タンクと、
流体分配器であって、
分配器体であって、(a)第1のソレノイドマウントと、(b)第2のソレノイドマウントと、(c)第1のソレノイドマウントと流体連通し、かつ第2のソレノイドマウントと流体連通する主要流体分配チャネルと、(d)第1のソレノイドマウントと流体連通するタンクチャネルと、(e)第2のソレノイドマウントと流体連通する第1の足支持ブラダチャネルと、(f)第1の足支持ブラダを第1の足支持ブラダチャネルと接続する第1の足支持コネクタと、(g)流体タンクをタンクチャネルと接続するタンクコネクタと、(h)流体を流体源から受け入れ、流体を主要流体分配チャネルに供給する流体源コネクタと、を含む、分配器体を含む、流体分配器と、
第1のソレノイドマウントにおいて流体分配器と係合される第1のソレノイドと、
第2のソレノイドマウントにおいて流体分配器と係合される第2のソレノイドと、を備える、足支持システム。
【0169】
条項48。分配器体は、周囲環境と流体連通する流体放出チャネルを更に含む、条項47に記載の足支持システム。
【0170】
条項49。足支持システムは、流体が、(a)流体源コネクタから、(b)主要流体分配チャネルへ、(c)第1のソレノイドを通って、(d)流体放出チャネルへ、そして(e)周囲環境へ移動するスタンバイ流体流れ構成に選択的に配設されるように構成されている、条項48に記載の足支持システム。
【0171】
条項50。足支持システムは、流体が、(a)流体源コネクタから、(b)主要流体分配チャネルへ、(c)第1のソレノイドを通って、(d)タンクチャネルへ、(e)タンクコネクタへ、そして(f)流体タンクに移動するタンク膨張構成に選択的に配設されるように構成されている、条項47~49のいずれか1つに記載の足支持システム。
【0172】
条項51。足支持システムは、流体が、(a)流体タンクから、(b)タンクコネクタに、(c)タンクチャネルへ、(d)第1のソレノイドを通って、(e)主要流体分配チャネルへ、(f)第2のソレノイドを通って、(g)第1の足支持ブラダチャネルへ、(h)第1の足支持コネクタを通って、そして(i)第1の足支持ブラダに移動する第1の足支持ブラダ膨張構成に選択的に配設されるように構成されている、条項47~50のいずれか1つに記載の足支持システム。
【0173】
条項52。足支持システムは、流体が、(a)第1の足支持ブラダから、(b)第1の足支持コネクタを通って、(c)第1の足支持ブラダチャネルへ、(d)第2のソレノイドを通って、(e)主要流体分配チャネルへ、(f)第1のソレノイドを通って、(g)流体放出チャネルへ、そして(h)周囲環境へ移動する第1の足支持ブラダ収縮構成に選択的に配設されるように構成されている、条項48~51のいずれか1つに記載の足支持システム。
【0174】
条項53。
第2の足支持ブラダであって、分配器体は、(a)第3のソレノイドマウントであって、主要流体分配チャネルが、第3のソレノイドマウントと流体連通する、第3のソレノイドマウントと、(b)第3のソレノイドマウントと流体連通する第2の足支持ブラダチャネルと、(c)第2の足支持ブラダを第2の足支持ブラダチャネルと接続する第2の足支持コネクタと、を更に含む、第2の足支持ブラダと、
第3のソレノイドマウントにおいて流体分配器と係合される第3のソレノイドと、を更に備える、条項47~52のいずれか1つに記載の足支持システム。
【0175】
条項54。足支持システムは、流体が、(a)流体タンクから、(b)タンクコネクタに、(c)タンクチャネルへ、(d)第1のソレノイドを通って、(e)主要流体分配チャネルへ、(f)第3のソレノイドを通って、(g)第2の足支持ブラダチャネルへ、(h)第2の足支持コネクタを通って、そして(i)第2の足支持ブラダに移動する第2の足支持ブラダ膨張構成に選択的に配設されるように構成されている、条項53に記載の足支持システム。
【0176】
条項55。分配器体は、周囲環境と連通する流体放出チャネルを更に含み、足支持システムは、流体が、(a)第2の足支持ブラダから、(b)第2の足支持コネクタを通って、(c)第2の足支持ブラダチャネルへ、(d)第3のソレノイドを通って、(e)主要流体分配チャネルへ、(f)第1のソレノイドを通って、(g)流体放出チャネルへ、そして(h)周囲環境へ移動する第2の足支持ブラダ収縮構成に選択的に配設されるように構成されている、条項53または54に記載の足支持システム。
【0177】
条項56。分配器体は、流体を流体源コネクタに供給する流体入口コネクタを更に含む、条項47~55のいずれか1つに記載の足支持システム。
【0178】
条項57。入口および出口を有するポンプを更に備え、ポンプの入口は、流体を流体入口コネクタから受け入れ、ポンプの出口は、流体を流体源コネクタに供給する、条項56に記載の足支持システム。
【0179】
条項58。ポンプは、足作動ポンプである、条項57に記載の足支持システム。
【0180】
条項59。履物物品であって、
アッパーと、
ソール構造と、
アッパーまたはソール構造の一方または両方と係合されている、条項47~58のいずれか1つに記載の足支持システムと、を備える、履物物品。
【国際調査報告】