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▶ ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニーの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-18
(54)【発明の名称】上腕ポート
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/06 20060101AFI20241010BHJP
【FI】
A61M25/06 554
A61M25/06 556
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525859
(86)(22)【出願日】2021-11-02
(85)【翻訳文提出日】2024-05-24
(86)【国際出願番号】 CN2021128248
(87)【国際公開番号】W WO2023077276
(87)【国際公開日】2023-05-11
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100107249
【弁理士】
【氏名又は名称】中嶋 恭久
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ウェン クエン エイドリアン
(72)【発明者】
【氏名】チェン、ジエンジャン
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA15
4C267AA17
4C267BB04
4C267BB12
4C267BB31
4C267BB40
4C267CC08
4C267GG02
(57)【要約】
本明細書に開示される実施形態は、ポートアセンブリと拡張キットとを含む血管アクセスシステムに関する。ポートアセンブリは、カテーテルに連結されたポートを含む。ポートは、それを通してガイドワイヤを受容するように構成される、カテーテル管腔と位置合わせされる隔壁を含むことができる。拡張キットは、シース内に配置された拡張器を含むことができる。拡張キットを皮下に前進させることにより、組織を分離することができ、組織ポケットは、その中にポートアセンブリを受容するようにサイズ決定される。拡張器を取り外し、ポートアセンブリをシース内に配置することができる。ポートは、シース内に配置された開口部と係合するように構成されたスプリッタ装置を含むことができる。シースを近位に押し進めると、スプリッタは、シースをブレード上に方向づけ、長手軸に沿うシースの分離を容易にすることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向に延在し、カテーテル管腔を画定するカテーテルと、
前記カテーテルの近位端に連結されたポートであって、前記カテーテル管腔と流体連通するリザーバを画定するポートと、
前記カテーテルおよび前記ポートの一方または両方をその中に受容するように構成されるシース管腔を画定するシースを含む、拡張キットと、
前記ポート上に配置されたスプリッタであって、前記シースが前記ポート上で近位に押し進められるときに前記シースを長手軸に沿って分離するように構成されたスプリッタと
を備える血管アクセスシステム。
【請求項2】
前記シースは、前記シースの近位縁から延在し、長手軸に垂直であり、前記シースを把持することを容易にするように構成される、タブを含む、請求項1に記載のポート配置システム。
【請求項3】
前記シースが、前記シースの近位縁から遠位端まで長手方向に延在する引裂き線であって、この引裂き線に沿った前記シースの分離を容易にするように構成された引裂き線を含む、請求項1または2に記載のポート配置システム。
【請求項4】
前記ポートは、ストレインリリーフをさらに含み、前記スプリッタは、前記ストレインリリーフの外面上に配置される、請求項1~3のいずれか一項に記載のポート配置システム。
【請求項5】
前記スプリッタが、前記ポートの表面から長手方向に延在するガイドと、前記ガイドの内面と前記ポートの反対側の外面との間に配置されたブレードとを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のポート配置システム。
【請求項6】
前記シースは、その壁を通って延在し、前記シース管腔と連通する開口部を含み、前記開口部は、それを通して前記ガイドの一部を受容し、前記シースの一部を前記ブレード上に方向づけるように構成される、請求項5に記載のポート配置システム。
【請求項7】
前記開口部が菱形形状を有する、請求項6に記載のポート配置システム。
【請求項8】
前記第1の開口部の反対側の前記シース上に配置された第2の開口部と、中心長手軸を横切って前記第1のスプリッタの反対側に配置され、前記第2の開口部に係合するように構成された第2のスプリッタとをさらに含む、請求項6または7に記載のポート配置システム。
【請求項9】
前記拡張キットは、シース管腔内に嵌合するように構成された拡張器をさらに含み、前記拡張器は、鋭利な先端部を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のポート配置システム。
【請求項10】
前記拡張器は、剛性または弾性の材料から形成されており、当該拡張器を長手方向に貫通するガイドワイヤ管腔を含む、請求項9に記載のポート配置システム。
【請求項11】
前記拡張器は、長手方向に延在する長尺状の本体と、その近位端に配置されたウェッジとを含み、前記ウェッジは、前記ポートの外側輪郭に一致する外側輪郭を有する、請求項9または10に記載のポート配置システム。
【請求項12】
前記ポートが、上面、底面、近位端面、および遠位端面を画定し、前記カテーテルが前記遠位端面から延在し、前記近位端面が、前記リザーバへのアクセスを提供するように構成された第1の針貫通可能隔壁を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載のポート配置システム。
【請求項13】
前記ポート本体が、前記上面に配置され、前記リザーバへのアクセスを提供するように構成された第2の針貫通可能隔壁をさらに含む、請求項12に記載のポート配置システム。
【請求項14】
前記第1の針貫通可能隔壁を通って、前記リザーバを通って、前記カテーテル管腔の中へ延在するように構成される、ガイドワイヤをさらに含む、請求項12または13に記載のポート配置システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
簡潔に要約すると、本明細書に開示される実施形態は、ポートとカテーテルとのアセンブリを、例えば、四肢または上腕領域内の皮下に配置するように構成される血管アクセスシステム、およびその関連方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カテーテルとポートとのアセンブリを配置することは、多くの場合、カテーテルをポートに連結することと、複数の切開部位を形成することとを含む、複数のステップを必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このことは、皮下組織ポケットの制限された湿った環境内で手術する臨床医にとって特に困難であり、患者に不快感をもたらす可能性がある。ポートとカテーテルとのアセンブリの小型化は、患者の快適性を向上させ、より小さい血管、例えば、上腕領域内の尺側皮静脈などの患者の四肢内に配置される血管へのアクセスを容易にすることができる。しかしながら、これらのより小さいシステムは、カテーテルをポートに連結することなどの配置の特定のステップを実行不可能にし得る。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書に開示されるのは、長手方向に延在し、カテーテル管腔を画定するカテーテルと、カテーテルの近位端に連結され、カテーテル管腔と流体連通するリザーバを画定するポートと、カテーテルおよびポートの一方または両方をその中に受容するように構成されるシース管腔を画定するシースを含む拡張キットと、シースがその上で近位に押し進められるにつれて、長手軸に沿ってシースを分離するように構成される、ポート上に配置されるスプリッタ(splitter)とを含む、血管アクセスシステムである。
【0005】
いくつかの実施形態では、シースは、シースの近位縁から延在し、長手軸と垂直であり、シースを把持することを容易にするように構成される、タブを含む。いくつかの実施形態では、シースは、シースの近位縁から遠位端まで長手方向に延在する引裂き線であって、この引裂き線に沿ったシースの分離を容易にするように構成された引裂き線を含む。いくつかの実施形態では、ポートはさらに、ストレインリリーフを含み、そのストレインリリーフの外面上にスプリッタが配置される。いくつかの実施形態では、スプリッタは、ポートの表面から長手方向に延在するガイドと、ガイドの内面とポートの反対側の外面との間に配置されたブレードとを含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、シースは、その壁を通って延在し、シース管腔と連通する開口部を含み、開口部は、それを通してガイドの一部を受容し、シースの一部をブレード上に方向づけるように構成される。いくつかの実施形態では、開口部は菱形形状を有する。いくつかの実施形態では、ポート配置システムは、第1の開口部の反対側のシース上に配置された第2の開口部と、中心長手軸を横切って第1のスプリッタの反対側に配置され、第2の開口部に係合するように構成された第2のスプリッタとをさらに含む。いくつかの実施形態では、拡張キットはさらに、シース管腔内に嵌合するように構成された拡張器を含み、拡張器は、鋭利な先端部を含む。
【0007】
いくつかの実施形態では、拡張器は、剛性または弾性の材料から形成されており、当該拡張器を長手方向に貫通するガイドワイヤ管腔を含む。いくつかの実施形態では、拡張器は、長手方向に延在する長尺状の本体と、その近位端に配置されたウェッジ(wedge)とを含み、ウェッジは、ポートの外側輪郭に一致する外側輪郭を有する。いくつかの実施形態では、ポートは、上面、底面、近位端面、および遠位端面を画定し、カテーテルは、遠位端面から延在し、近位端面は、リザーバへのアクセスを提供するように構成された第1の針貫通可能隔壁を含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、ポート本体はさらに、上面に配置され、リザーバへのアクセスを提供するように構成された第2の針貫通可能隔壁を含む。いくつかの実施形態では、ポート配置システムはさらに、第1の針貫通可能隔壁を通って、リザーバを通って、カテーテル管腔の中に延在するように構成される、ガイドワイヤを含む。
【0009】
また、ポートとカテーテルとを有するポートアセンブリを配置する方法であって、患者の血管系にアクセスするステップと、ガイドワイヤを患者の血管系の中に前進させるステップと、拡張器上に配置されるシースを含む拡張キットをガイドワイヤ上で皮下に前進させるステップと、拡張キットを用いて皮下組織ポケットを形成するステップと、拡張器を近位に除去するステップと、ポートアセンブリをシースの管腔内に配置するステップと、ポート上に配置されるスプリッタを用いてシースを長手軸に沿って分割するステップと、シースを近位に抜去するステップとを含む、方法も開示される。
【0010】
いくつかの実施形態では、ポートアセンブリを配置するステップは、シースのシャフト内にカテーテルの一部を配置するステップと、シースの漏斗内にポートを配置するステップとをさらに含む。いくつかの実施形態では、拡張器は、長手方向に延在する長尺状の本体と、その近位端に配置されたウェッジとを含む。いくつかの実施形態では、長尺状の本体は、カテーテルの外径と等しい直径を画定する。いくつかの実施形態では、ウェッジは、ポートの外側輪郭と等しい外側輪郭を画定する。
【0011】
いくつかの実施形態では、拡張キットを皮下に前進させるステップは、拡張器によって画定され、拡張器の近位端と遠位端との間に長手方向に延在するガイドワイヤ管腔を通ってガイドワイヤを通すステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、シースを分割するステップは、長手方向に延在する引裂き線に沿ってシースを分離することを含む。いくつかの実施形態では、シースを分割するステップは、スプリッタをシースの開口部と係合させて、シースをブレード上にガイドするステップを含む。
【0012】
また、ポートアセンブリを皮下に配置する方法であって、拡張キットを皮下に押し進めるステップと、ポートアセンブリを拡張キットのシースの管腔内に配置するステップと、シースをポートアセンブリのポート上で近位に押し進めるステップと、シースの一部をポート上に配置されたスプリッタに係合させるステップと、シースを長手軸に沿って分割するステップとを含む方法が開示される。
【0013】
いくつかの実施形態では、シースの一部をスプリッタと係合させるステップはさらに、開口部を通してスプリッタのガイド部分を延在させるステップと、シースのその部分をブレード上に方向づけるステップとを含む。いくつかの実施形態では、開口部は菱形形状である。いくつかの実施形態では、拡張キットを皮下に押し進めることは、遠位先端部を患者の血管系内に押し進めることを含む。いくつかの実施形態では、拡張キットを皮下に押し進めることは、拡張キットの拡張器の近位端に配置されたウェッジを皮下に押し進めて、ポートアセンブリのポートを受容するように構成された組織ポケットを形成することを含む。いくつかの実施形態では、スプリッタは、ポートアセンブリのストレインリリーフ上に配置される。
【0014】
本開示のより詳細な説明は、添付の図面に示されるその具体的な実施形態を参照することによって与えられる。これらの図面は、本発明の典型的な実施形態のみを示しており、したがって、本発明の範囲を限定するものとみなされるべきではないことが理解される。本発明の例示的な実施形態は、添付の図面を使用することによって、さらに具体的かつ詳細に記載され説明される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本明細書に開示される実施形態による、血管アクセスシステムのポートとカテーテルとのアセンブリの斜視図。
図2】本明細書に開示される実施形態による、図1のポートの斜視図。
図3】本明細書に開示される実施形態による、血管アクセスシステムのポートの断面図。
図4】本明細書に開示される実施形態による、血管アクセスシステムのポートの斜視図。
図5】Aは、本明細書に開示される実施形態による、血管アクセスシステムの拡張キットの斜視図、Bは、本明細書に開示される実施形態による、図5Aの拡張キットの拡大詳細図。
図6】本明細書に開示される実施形態による、血管アクセスシステムの拡張キットの分解図。
図7】本明細書に開示される実施形態による、拡張キットのシース内に配置されたポートの拡大詳細図。
図8A】本明細書に開示される実施形態による、血管アクセスシステムのための例示的使用方法を示す図。
図8B】同上。
図8C】同上。
図8D】同上。
図8E】同上。
図8F】同上。
【発明を実施するための形態】
【0016】
いくつかの特定の実施形態がより詳細に開示される前に、本明細書で開示される特定の実施形態は、本明細書で提供される概念の範囲を限定しないことを理解されたい。また、本明細書に開示される特定の実施形態は、特定の実施形態から容易に分離され、本明細書に開示されるいくつかの他の実施形態のうちのいずれかの特徴と任意選択的に組み合わせられる、またはそれと置換される、特徴を有することができることを理解されたい。
【0017】
本明細書で使用される用語に関して、これらの用語は、いくつかの特定の実施形態を説明するためのものであり、本明細書で提供される概念の範囲を限定するものではないことも理解されたい。序数(例えば、第1、第2、第3など)は、概して、特徴またはステップのグループ内の異なる特徴またはステップを区別または識別するために使用され、連続的または数値的限定を提供しない。例えば、「第1の」、「第2の」、および「第3の」特徴またはステップは、必ずしもその順序で現れる必要はなく、そのような特徴またはステップを含む特定の実施形態は、必ずしも3つの特徴またはステップに限定される必要はない。「左」、「右」、「上部」、「底部」、「前部」、「後部」などのラベルは、便宜上使用され、例えば、任意の特定の固定位置、配向、または方向を暗示することを意図するものではない。その代わりに、そのようなラベルは、例えば、相対的な位置、配向、または方向を反映するために使用される。「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」の単数形は、文脈上明らかに他の意味に解すべき場合を除き、複数の言及を含む。
【0018】
「近位」に関して、例えば、本明細書に開示されるカテーテルの「近位部」または「近位端部」は、カテーテルが患者に使用されるときに臨床医の近くにあることが意図されるカテーテルの一部を含む。同様に、例えば、カテーテルの「近位長」は、カテーテルが患者に使用されるときに臨床医の近くにあることが意図されるカテーテルの長さを含む。例えば、カテーテルの「近位端」は、カテーテルが患者に使用されるときに臨床医の近くにあることが意図されるカテーテルの一端を含む。カテーテルの近位部、近位端部、または近位長は、カテーテルの近位端を含むことができる。しかしながら、カテーテルの近位部、近位端部、または近位長は、カテーテルの近位端を含む必要はない。すなわち、特に文脈が示唆しなければ、カテーテルの近位部、近位端部、または近位長は、カテーテルの末端部または末端長ではない。
【0019】
「遠位」に関して、例えば、本明細書に開示されるカテーテルの「遠位部」または「遠位端部」は、カテーテルが患者に使用されるときに、患者の近くまたは患者の中にあることが意図されるカテーテルの一部を含む。同様に、例えば、カテーテルの「遠位長」は、カテーテルが患者に使用されるときに、患者の近くまたは患者の中にあることが意図されるカテーテルの長さを含む。例えば、カテーテルの「遠位端」は、カテーテルが患者に使用されるときに、患者の近くまたは患者の中にあることが意図されるカテーテルの一端を含む。カテーテルの遠位部、遠位端部、または遠位長は、カテーテルの遠位端を含むことができる。しかしながら、カテーテルの遠位部、遠位端部、または遠位長は、カテーテルの遠位端を含む必要はない。すなわち、特に文脈が示唆しなければ、カテーテルの遠位部、遠位端部、または遠位長は、カテーテルの末端部または末端長ではない。
【0020】
本明細書に記載される実施形態の説明を補助するために、図1に示すように、長手軸は、カテーテルの軸方向の長さに実質的に平行に延在する。短手軸は、長手軸に対して垂直に延在し、横軸は、長手軸および短手軸の両方に対して垂直に延在する。本明細書で使用するとき、水平面は、短手軸および長手軸に沿って延在する。垂直面は、水平面に対して垂直に延在する。
【0021】
特に定義されなければ、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。
本明細書に記載の実施形態は、患者の血管系へのアクセスを提供するように構成された血管アクセスシステム(「システム」)100に関する。一実施形態では、システム100は、腕または脚領域などの四肢における血管アクセスを提供することができる。より具体的には、血管アクセスシステムは、上腕領域の尺側皮静脈にアクセスするように構成することができる。しかしながら、システム100は、限定することなく、患者の身体の他の領域への血管アクセスを提供することができることが理解されるであろう。図1図6に示すように、システム100は、一般に、ポート120に連結されたカテーテル110を備えるポートとカテーテルとのアセンブリ(「ポートアセンブリ」)108または同様の皮下アクセスデバイス(図1)と、シース160および拡張器180を備える拡張キット158(図5A)とを含むことができる。
【0022】
ポートアセンブリ108のカテーテル110は、カテーテル管腔118を画定し、遠位先端部112と近位端114との間に延在する、カテーテル本体116を含むことができる。一実施形態では、カテーテル110の近位端114は、ポート120と一体的に形成され得る。一実施形態では、ポートアセンブリ108は、カテーテル110とポート120との間の接続部の上に配置され得、またはカテーテル110とポート120との間に配置されてそれらと一体的に形成され得る、ストレインリリーフ130をさらに含むことができる。一実施形態では、カテーテル110の近位端114は、ポート120と選択的に連結することができる。任意選択的に、カチロック(cathlock)または類似のデバイスが、カテーテル110をポート120にさらに固定し得る。任意選択的に、カテーテル110の近位端114は、カテーテル110をポート120と連結する前にトリミング可能であってもよい。一実施形態では、カテーテル110は、曲がりくねった血管経路を通り抜けるように構成された可撓性材料で形成することができる。一実施形態では、カテーテル110は、プラスチック、ポリマー、エラストマー、ゴム、シリコーンゴムなどで形成することができる。
【0023】
一実施形態では、ポート120は、一般に、カテーテル110の管腔118と流体連通するリザーバ124を画定する本体122を含むことができる。ポート120はさらに、リザーバ124およびカテーテル管腔118の一方または両方へのアクセスを提供するように構成される、1つ以上の針貫通可能隔壁126を含むことができる。一実施形態では、アクセス針は、針貫通可能隔壁126を通ってリザーバ124内に経皮的に延在して、それとの流体連通を提供することができる。一実施形態では、ポート本体122は、長手軸に沿って20mmの長さ、短手軸に沿って10mmの高さ、および横軸に沿って10mmの幅であり得る。しかしながら、これらの寸法値は、例示的であり、限定することを意図するものではなく、ポート本体122より大きいまたはより小さい寸法もまた、本発明の範囲内にあると考えられることが理解されるであろう。
【0024】
一実施形態では、ポートアセンブリ108は、ストレインリリーフ130上に配置されたスプリッタ装置(「スプリッタ」)140をさらに含むことができる。しかしながら、スプリッタ140は、ポートアセンブリ108の他の部分、例えば、ポート本体122またはカテーテル110の一部などに配置され得ることが理解されるであろう。スプリッタ140は、本明細書でより詳細に説明するように、拡張キット158のシース160の分離を容易にするように構成することができる。
【0025】
一実施形態では、図2図3に示すように、スプリッタ140は、ガイド142およびブレード144を含むことができる。ガイド142は、ストレインリリーフ130の外面から長手軸に実質的に平行に延在することができ、面取りされたまたは傾斜した遠位端を含むことができる。一実施形態では、ガイド142は、カテーテル110、ポート120、またはストレインリリーフ130のうちの1つと同じ材料で形成することができる。一実施形態では、ガイドは、柔軟な(compliant)または可撓性の材料から形成することができる。一実施形態では、ガイド142は、プラスチック、ポリマー、エラストマー、ゴム、シリコーンゴムなどで形成することができる。
【0026】
一実施形態では、ブレード144は、ストレインリリーフ130の外面から半径方向に延在することができ、長手軸に平行に延在することができる。ブレード144の遠位縁は、本明細書でより詳細に説明されるように、シース160がその上で押し進められるにつれて、シース160の分離を容易にするように鋭利にされることができる。一実施形態では、ブレード144は、ストレインリリーフ130の外面とガイド142の内面との間に配置することができる。ガイド142は、そのように配置されたブレード144を支持することができる。一実施形態では、ブレード144は、プラスチック、ポリマー、金属、合金、複合材料などの実質的に剛性または弾性の材料で形成することができる。
【0027】
一実施形態では、ポートアセンブリ108は、1つ以上のスプリッタ140を含むことができる。例えば、図2図3に示すように、システム100は、ストレインリリーフ130の上面に配置された第1のスプリッタ140Aと、ストレインリリーフ130の底面に配置された第2のスプリッタ140Bとを含むことができる。スプリッタ140の他の数または構成もまた、本発明の範囲内に入ると考えられることが理解されるであろう。
【0028】
一実施形態では、図2図4に示すように、ポート120は、ポート本体122の上面および近位面の一方または両方に配置され、リザーバ124およびカテーテル管腔118の一方または両方へのアクセスを提供するように構成された隔壁126を含むことができる。一実施形態では、ポート120は、ポート本体122の上面に配置された第1の隔壁126Aと、ポート本体122の近位面に配置された第2の隔壁126Bとを含むことができる。本明細書で使用されるように、「隔壁」は、シリコーンゴムまたは同様の材料から形成され、長尺状の医療デバイス、針、ガイドワイヤ、または同様のデバイスをその中を通して受容する一方で、その中を通る流体流動も制御するように構成される、針貫通可能隔壁、弁、スリット弁などを含むことができる。
【0029】
図3図4に示すように、一実施形態では、近位面上に配置された第2の隔壁126Bは、カテーテル管腔118の中心長手軸80と位置合わせすることができる。一実施形態では、血管アクセスシステム100は、ガイドワイヤ150をさらに含むことができる。ガイドワイヤ150は、本明細書でより詳細に説明されるように、第2の隔壁126Bを通って、リザーバ124を通って、カテーテル管腔118の中へ延在するように構成されることができる。一実施形態では、アクセス針は、第1の隔壁126Aまたは第2の隔壁126Bのうちの1つを通って延在し、リザーバ124との流体連通を提供するように構成されることができる。
【0030】
図5A図6は、血管アクセスシステム100の拡張キット158のさらなる詳細を示す。拡張キット158は、一般に、長手方向に延在するシャフト162を有するシース160と、その近位端に配置された漏斗170とを含むことができる。シース160は、プラスチック、ポリマー、エラストマー、ゴム、シリコーンゴムなどを含む柔軟なまたは可撓性の材料で形成することができる。シース160は、シース160の遠位端164から近位端168まで延在する管腔166を画定することができる。シャフト162は、実質的に円筒形状を画定することができ、その中に拡張器180またはカテーテル110のうちの1つの一部を受容するように構成することができる。一実施形態では、シース160の遠位端164は開放することができる。したがって、カテーテル110の遠位先端部112または拡張器180の遠位先端部184は、本明細書でより詳細に説明されるように、シース160の遠位端164の遠位に延在することができる。一実施形態では、シース160の遠位先端部164を閉鎖することができる。
【0031】
一実施形態では、シース160は、シャフト162の近位端に連結された漏斗170を含む。漏斗170は、管腔166の実質的にテーパ状の部分を画定することができ、その中にポート120の一部を受容するように構成されることができる。一実施形態では、漏斗170の内側輪郭は、ポート本体122の外側輪郭と一致することができる。一実施形態では、漏斗170は、ポート本体122の外側輪郭に一致するように弾性的にまたは柔軟に変形可能であり得る。一実施形態では、漏斗170は、シャフト132と同じ材料で形成することができる。一実施形態では、漏斗170は、異なる材料で形成することができ、シャフト132とは異なる機械的特性を示すことができる。
【0032】
一実施形態では、シース160は、その少なくとも一部に沿って長手方向に延在する引裂き線178を含むことができる。一実施形態では、引裂き線178は、シース160の遠位端164と近位端168との間に延在することができる。一実施形態では、引裂き線178は、それに沿ったシース160の分離を容易にするように構成された、溝、切り込み線、ミシン目、レーザ切断線、または同様の脆弱な線とすることができる。一実施形態では、シース160は、シース160の上面に沿って延在する第1の引裂き線178と、シース160の底面に沿って延在する第2の引裂き線178とを含むことができる。しかしながら、引裂き線178の他の数および構成が、本発明の範囲内に入ることが企図されることが理解されるであろう。
【0033】
一実施形態では、シース160は、1つ以上のプルタブ172、例えば、第1のプルタブ172Aおよび第2のプルタブ172Bを含むことができる。1つ以上のプルタブ172は、シース160を把持し、第1の部分を第2の部分から半径方向外向きに押し進めることを容易にし、長手軸に沿って、例えば、引裂き線178に沿ってシース160を分離することを容易にするように構成され得る。一実施形態では、第1のプルタブ172Aおよび第2のプルタブ172Bは、シース160から半径方向に延在することができる。一実施形態では、第1のプルタブ172Aおよび第2のプルタブ172Bは、中心長手軸80を挟んで互いに反対側に配置され得る。例えば、第1のプルタブ172Aおよび第2のプルタブ172Bは、シース160の近位部、例えば近位端168から短手方向に延在することができる。
【0034】
一実施形態では、シース160は、その壁を通って延在し、シース管腔166と連通する開口部174を含むことができる。開口部174は、実質的に菱形形状を画定することができるが、他の規則的または不規則的な閉曲線形状も企図されることが理解されるであろう。一実施形態では、図5Bに示すように、開口部174は、引裂き線178と位置合わせされ得る。一実施形態では、開口部174の1つ以上の変曲点は、引裂き線178と位置合わせすることができる。
【0035】
一実施形態では、図7に示すように、ポートアセンブリ108は、シース管腔166内に遠位に前進させることができる。カテーテル110は、シャフト162によって画定される管腔166の一部を通って延在することができる。任意選択的に、その遠位先端部112は、シース166の遠位端164の遠位に延在することができる。ポート120が漏斗170内に受容されると、スプリッタ140のガイド142は、開口部174と位置合わせし、それを通って延在することができる。一実施形態では、シース160は、ポートアセンブリ108に対して近位に押し進められ得る。したがって、開口部174の遠位端は、ガイド142によってブレード144上に方向づけられ得る。シャフト162がスプリッタ140を越えて近位に押し進められると、ブレード144は、長手軸に沿ったシャフト162の分離を容易にし、シャフト162の別個の部分がポート120を越えて近位に押し進められることを可能にすることができる。
【0036】
図5A図6に示すように、拡張キット158は、拡張器180をさらに含むことができる。拡張器180は、プラスチック、ポリマー、金属、合金、複合材料、それらの組み合わせなどを含む、実質的に剛性または弾性の材料から形成され得る。拡張器180は、シース管腔166を通って延在するように構成された長尺状の本体182を含むことができる。一実施形態では、拡張器180の遠位先端部184は、シース160の遠位端164の遠位に延在することができる。一実施形態では、拡張器180の遠位先端部184は、拡張キット158が皮下に押し進められるときに組織を分離することを容易にするように構成されたテーパ形状および/または鋭利な先端部を画定することができる。
【0037】
一実施形態では、拡張器180は、その近位端に配置されたウェッジ168を含むことができる。ウェッジ180は、実質的にテーパ形状を画定することができる。一実施形態では、ウェッジ186は、ポート120の外側輪郭と、漏斗170によって画定された管腔166の一部の内側輪郭との一方または両方に一致する外側輪郭を画定することができる。理解されるように、ウェッジ186は、本発明の趣旨から逸脱することなく、様々な規則的または不規則的な3次元形状を画定することができる。一実施形態では、拡張器180の外側輪郭は、シース管腔166の内側輪郭およびポートアセンブリ108の外側輪郭の一方または両方と実質的に一致することができる。したがって、拡張キット158を皮下に押し進めることにより、組織を分離し、その中にポートアセンブリ108を受容するように構成された組織ポケットを画定することができる。一実施形態では、拡張器180は、拡張器180の近位端188と遠位先端部184との間に延在し、それを通してガイドワイヤ150を受容するように構成される、ガイドワイヤ管腔190を含むことができる。
【0038】
例示的な使用方法では、図8A~8Fを参照すると、本明細書に説明されるように、血管アクセスシステム100が提供される。図8Aに示されるように、ユーザは、メスを使用して、または針70を遠位に前進させて皮膚表面を穿刺することによって、挿入部位94を形成することができる。一実施形態では、ユーザは、患者の血管系92、例えば上腕90の尺側皮静脈92にアクセスするために針70を前進させることができる。しかしながら、身体の他の領域が企図されることが理解されるであろう。一実施形態では、ユーザは、針70を用いて血管系92にアクセスするように、超音波撮像または同様の医療撮像技法下でガイドされることができる。図8Bに示されるように、ユーザは、次いで、アクセス部位の開存性を維持するように、針管腔を通して血管系92の中へガイドワイヤ150を前進させることができる。次に、針70をガイドワイヤ150上で近位に抜去することができる。
【0039】
次に、図8Cに示すように、ユーザは、拡張キット158をガイドワイヤ150上で、挿入部位94を通って血管系92内に前進させることができる。任意選択的に、ユーザは、拡張キット158を挿入する前に、メスなどを使用して皮膚表面において挿入部位94を広げることができる。拡張器の遠位先端部184は、鋭利な先端部を画定することができる。さらに、シャフト162は、拡張器本体182の一部の周りに緊密に嵌合することができる。拡張器180上に配置されたシャフト162の外径は、針70およびカテーテル本体116の一方または両方の外径よりも大きくすることができる。したがって、拡張キット158は、本明細書でより詳細に説明するように、挿入部位94、血管92を取り囲む皮下組織、および血管92自体へのアクセス部位のうちの1つ以上を、カテーテル110を受容するのに十分に広げることができる。一実施形態では、拡張器180は、増大した剛性を提供して、拡張キット158を皮下に押し進め、ポートアセンブリ108のための経路を形成することを容易にすることができる。
【0040】
図8Dに示されるように、拡張キット158は、拡張キット158の漏斗170およびウェッジ186部分の一方または両方が皮下に配置されるまで、皮下に押し進められ続けることができる。理解されるように、漏斗170の外径は、ポート120およびシャフト162の一方または両方の外径よりも大きくすることができる。したがって、漏斗170を皮下に押し進めることは、ポート120をその中に受容するように構成される組織ポケットを形成することができる。シース160が皮下に配置された状態で、拡張器180およびガイドワイヤ150を同時にまたは連続的にシース160から近位に抜去することができる。シース160は、組織ポケットおよび血管系92へのアクセス部位の開存性を維持するように構成することができる。
【0041】
次に、図8Eに示すように、ポートアセンブリ108をシース160の管腔166内に前進させることができる。一実施形態では、シャフト162によって画定されるシース管腔166の直径は、カテーテル110の外径と等しいか、またはそれよりもわずかに大きくすることができる。同様に、漏斗170によって画定されるシース管腔166の直径は、ポート120の外径以上とすることができる。したがって、ポートアセンブリ108は、ほとんどまたは全く抵抗を伴わずに、シース管腔166内に受容されることができる。
【0042】
ポートアセンブリ108が皮下に配置された状態で、ユーザは、1つ以上のタブ172を使用してシース160を把持することができ、ポートアセンブリ108を越えてシース160を近位に押し進めることができる。一実施形態では、ユーザは、タブ172を中心長手軸80に対して半径方向外向きに押し進め、漏斗170を長手軸に沿って分離することができる。一実施形態では、引裂き線178は、漏斗170を長手軸に沿って第1の部分と第2の部分とに分離することを容易にすることができ、第1の部分および第2の部分は、次いで、ポート120の両側に近位に押し進められ得る。
【0043】
一実施形態では、ガイド142は、開口部174に係合することができ、拡張器シャフト162の一部をブレード144上に方向づけて、長手軸に沿ったシャフトの分離を容易にすることができる。一実施形態では、引裂き線178は、ブレード144と位置合わせすることができ、シャフト162を第1の部分と第2の部分とに分離することを容易にすることができ、第1の部分および第2の部分は、次いで、ポート120の両側に近位に押し進められ得る。次いで、シース160は、ポート120を近位に通過し、除去されることができる。図8Fに示すように、ポートアセンブリが皮下に配置され、カテーテルの遠位先端部112が血管系92内に配置された状態で、挿入部位94を閉鎖することができ、アクセス針によってポート120に経皮的にアクセスすることができる。
【0044】
いくつかの特定の実施形態が本明細書で開示され、特定の実施形態がある程度詳細に開示されたが、特定の実施形態が本明細書で提供される概念の範囲を限定することは意図されていない。追加の適応および/または変更は、当業者には明らかであり得、より広い態様では、これらの適応および/または変更も包含される。したがって、本明細書で提供される概念の範囲から逸脱することなく、本明細書で開示される特定の実施形態からの逸脱が行われ得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F
【手続補正書】
【提出日】2024-10-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向に延在し、カテーテル管腔を画定するカテーテルと、
前記カテーテルの近位端に連結されたポートであって、前記カテーテル管腔と流体連通するリザーバを画定するポートと、
前記カテーテルおよび前記ポートの一方または両方をその中に受容するように構成されるシース管腔を画定するシースを含む、拡張キットと、
前記ポート上に配置されたスプリッタであって、前記シースが前記ポート上で近位に押し進められるときに前記シースを長手軸に沿って分離するように構成されたスプリッタとを備える血管アクセスシステム。
【請求項2】
前記シースは、前記シースの近位縁から延在し、長手軸に垂直であり、前記シースを把持することを容易にするように構成される、タブを含む、請求項1に記載の血管アクセスシステム。
【請求項3】
前記シースが、前記シースの近位縁から遠位端まで長手方向に延在する引裂き線であって、この引裂き線に沿った前記シースの分離を容易にするように構成された引裂き線を含む、請求項1または2に記載の血管アクセスシステム。
【請求項4】
前記ポートは、ストレインリリーフをさらに含み、前記スプリッタは、前記ストレインリリーフの外面上に配置される、請求項1~3のいずれか一項に記載の血管アクセスシステム。
【請求項5】
前記スプリッタが、前記ポートの表面から長手方向に延在するガイドと、前記ガイドの内面と前記ポートの反対側の外面との間に配置されたブレードとを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の血管アクセスシステム。
【請求項6】
前記シースは、その壁を通って延在し、前記シース管腔と連通する開口部を含み、前記開口部は、それを通して前記ガイドの一部を受容し、前記シースの一部を前記ブレード上に方向づけるように構成される、請求項5に記載の血管アクセスシステム。
【請求項7】
前記開口部が菱形形状を有する、請求項6に記載の血管アクセスシステム。
【請求項8】
前記第1の開口部の反対側の前記シース上に配置された第2の開口部と、中心長手軸を横切って前記第1のスプリッタの反対側に配置され、前記第2の開口部に係合するように構成された第2のスプリッタとをさらに含む、請求項6または7に記載の血管アクセスシステム。
【請求項9】
前記拡張キットは、シース管腔内に嵌合するように構成された拡張器をさらに含み、前記拡張器は、鋭利な先端部を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の血管アクセスシステム。
【請求項10】
前記拡張器は、剛性または弾性の材料から形成されており、当該拡張器を長手方向に貫通するガイドワイヤ管腔を含む、請求項9に記載の血管アクセスシステム。
【請求項11】
前記拡張器は、長手方向に延在する長尺状の本体と、その近位端に配置されたウェッジとを含み、前記ウェッジは、前記ポートの外側輪郭に一致する外側輪郭を有する、請求項9または10に記載の血管アクセスシステム。
【請求項12】
前記ポートが、上面、底面、近位端面、および遠位端面を画定し、前記カテーテルが前記遠位端面から延在し、前記近位端面が、前記リザーバへのアクセスを提供するように構成された第1の針貫通可能隔壁を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の血管アクセスシステム。
【請求項13】
前記ポート本体が、前記上面に配置され、前記リザーバへのアクセスを提供するように構成された第2の針貫通可能隔壁をさらに含む、請求項12に記載の血管アクセスシステム。
【請求項14】
前記第1の針貫通可能隔壁を通って、前記リザーバを通って、前記カテーテル管腔の中へ延在するように構成される、ガイドワイヤをさらに含む、請求項12または13に記載の血管アクセスシステム。
【国際調査報告】