IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフトの特許一覧

特表2024-538342個別バッテリセルを製造するための方法
<>
  • 特表-個別バッテリセルを製造するための方法 図1
  • 特表-個別バッテリセルを製造するための方法 図2
  • 特表-個別バッテリセルを製造するための方法 図3
  • 特表-個別バッテリセルを製造するための方法 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-18
(54)【発明の名称】個別バッテリセルを製造するための方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/533 20210101AFI20241010BHJP
   H01M 10/04 20060101ALI20241010BHJP
   H01M 50/536 20210101ALI20241010BHJP
   H01M 50/538 20210101ALI20241010BHJP
   H01M 50/54 20210101ALI20241010BHJP
   H01M 50/545 20210101ALI20241010BHJP
   H01M 50/559 20210101ALI20241010BHJP
   H01M 50/566 20210101ALI20241010BHJP
   H01M 50/15 20210101ALI20241010BHJP
   H01M 50/152 20210101ALI20241010BHJP
   H01M 50/169 20210101ALI20241010BHJP
【FI】
H01M50/533
H01M10/04 W
H01M10/04 Z
H01M50/536
H01M50/538
H01M50/54
H01M50/545
H01M50/559
H01M50/566
H01M50/15
H01M50/152
H01M50/169
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024526681
(86)(22)【出願日】2023-06-29
(85)【翻訳文提出日】2024-05-02
(86)【国際出願番号】 EP2023067890
(87)【国際公開番号】W WO2024008555
(87)【国際公開日】2024-01-11
(31)【優先権主張番号】102022002419.5
(32)【優先日】2022-07-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】598051819
【氏名又は名称】メルセデス・ベンツ グループ アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Mercedes-Benz Group AG
【住所又は居所原語表記】Mercedesstrasse 120,70372 Stuttgart,Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100090583
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 清
(74)【代理人】
【識別番号】100098110
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 みどり
(72)【発明者】
【氏名】ヘンドリック・ドゥッベ
(72)【発明者】
【氏名】マルテ ヘンリック・クライン
【テーマコード(参考)】
5H011
5H028
5H043
【Fターム(参考)】
5H011AA09
5H011DD13
5H028AA05
5H028BB05
5H028BB07
5H028CC12
5H043AA19
5H043BA19
5H043CA03
5H043CA04
5H043CA12
5H043CA13
5H043EA07
5H043EA32
5H043EA36
5H043EA39
5H043EA60
5H043HA17E
5H043LA21E
(57)【要約】
本発明は、電極(2、3)とセパレータ(4)の積層体(1)又は巻体を備えた個別バッテリセル(12)を製造するための方法に関し、この方法では、電極(2、3)の内の少なくとも1つが導体タブ(5)を有し、この導体タブ(5)が積層体(1)又は巻体から一方向において側方に突出し、且つ相互に溶接される。本発明は、導体タブ(5)が、密に統合され、且つ積層体(1)又は巻体に対向する側において溶接によって留められ、その後、密に統合され溶接された導体タブ(5’)は、積層体(1)又は巻体とは反対側において、溶接電極(7)によって保持され、そして溶接電極(7)を中心にして積層体(1)又は巻体の方向に巻回され、その後、個別バッテリセル(12)のセルカバー(9)が、巻回された導体タブ(5’)に溶接されることを特徴とする。更に、相応の個別バッテリセル(12)が開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極(2、3)とセパレータ(4)の積層体(1)又は巻体を備えた個別バッテリセル(12)を製造するための方法であって、
前記電極(2、3)の内の少なくとも1つが導体タブ(5)を有し、前記導体タブ(5)が前記積層体(1)又は前記巻体から一方向において側方に突出し、且つ相互に溶接される、前記方法において、
前記導体タブ(5)は、密に統合され、且つ前記積層体(1)又は前記巻体に対向する側において溶接によって留められ、その後、前記密に統合され且つ前記溶接された導体タブ(5’)は、前記積層体(1)又は前記巻体とは反対側において、溶接電極(7)によって保持され、そして前記溶接電極(7)を中心にして前記積層体(1)又は前記巻体の方向に巻回され、その後、前記個別バッテリセル(12)のセルカバー(9)が、前記巻回された導体タブ(5’)に溶接されることを特徴とする、前記方法。
【請求項2】
前記密に統合され且つ前記溶接された導体タブ(5’)は、前記溶接電極(7)における溝(8)を用いて保持されることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記溶接電極(7)は、前記巻回された導体タブ(5’’)を前記セルカバー(9)に溶接した後に、前記巻回された導体タブ(5’’)から取り外されることを特徴とする、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
前記セルカバー(9)に溶接された前記積層体(1)又は前記巻体は、ハウジング(10)に導入され、その後、前記セルカバー(9)は、前記ハウジング(10)に溶接されることを特徴とする、請求項1、2又は3記載の方法。
【請求項5】
前記セルカバー(9)を前記ハウジング(10)に溶接するために、レーザ溶接が使用されることを特徴とする、請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記導体タブ(5)は、超音波溶接を用いて溶接されて留められることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項記載の方法。
【請求項7】
前記巻回された導体タブ(5’’)は、超音波溶接を用いて前記セルカバー(9)に溶接されることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項記載の方法。
【請求項8】
前記導体タブ(5)は、積層方向(S)において、又は巻回方向を横断する方向において、ほぼ中央の高さにおいて留められることと特徴とする、請求項1から7のいずれか一項記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念により詳細に定義されているような、個別バッテリセルを製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばリチウムイオン技術における個別バッテリセルは、基本的に従来技術から公知である。それらの個別バッテリセルは、実質的に、ハウジングと、そのハウジング内に配置されている電気化学的活性材料と、から構成されている。典型的には、電気化学的活性材料は、カソード、アノード及びセパレータの積層体又は場合によっては巻体であり、それらはハウジング内に導入されて、電解液に浸漬される。続いて、ハウジングが封止される。
【0003】
電極の接触接続は、典型的には、積層体又は巻体から突出している導体タブを介して行われるが、その際、典型的には、一方の側においてカソードの導体タブが突出しており、他方の側においてアノードの導体タブが突出している。ハウジングの構成に応じて、例えば、アノードの導体タブを相互に溶接する、カソードの導体タブを金属導電性のハウジングに押し付ける等することができる。勿論、このことが逆の関係で実現されてもよいし、両方の電極が相応に溶接されてもよい。
【0004】
一般的な従来技術からは、溶接の際に、突出した個々の導体タブが集電体に溶接され、続いて集電体がセルカバーに溶接され、例えば、そのセルカバーを特にハウジングに溶接することができる個別バッテリセルの封止前に溶接されることが公知である。このことは比較的煩雑であって、より多くの溶接継ぎ目が必要になり、また個別バッテリセルにおける付加的な集電体によって比較的多くの構造空間が必要になる。各溶接継ぎ目は、セルの電気化学に熱的な負荷を掛けることになるので、このことは欠点である。より多くの材料の溶融が必要になるほど、これはより危機的なものとなり得る。
【0005】
特許文献1からは、集電体を用いずに導体タブを溶接することが更に公知である。このために、導体タブは、弾性部材を用いて押さえ付けられ、また超音波溶接法を介して直接的に相互に溶接される。セル積層体の一方の側において突出している、一方の電極の導体タブと、セル積層体の他方の側において突出している、他方の電極の導体タブとを、それぞれ相互に直接的に溶接することができ、また隣接する電極の相応の積層体に溶接することができる。
【0006】
特許文献2からは、バッテリセル用の電極装置が公知である。この電極装置では、個々の電極の導体タブが、個別バッテリセルの導体と共に巻回され、その際に、それぞれが、個別バッテリセル内の相応の全ての電極のためのアノード導体又はカソード導体と結合され、例えば溶接される。導体タブを例えば分離させてハウジングから引き出すことができる。
特許文献3には、少なくとも1つの電極を備えた電気化学セルが記載されている。活性材料から突出している、個々の電極箔それぞれの端部が巻回され、それによって、個別バッテリセルの同極の全ての電極の接触接続が簡略化される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】DE102015209719B4
【特許文献2】US2011/0206976A1
【特許文献3】WO2010/030606A2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、一般的な従来技術から公知である構造を更に簡易化させるが、それにもかかわらず、導体タブのより安全で確実な電気的な接触接続を保証する、個別バッテリセルを製造するための方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、この課題は、請求項1の特徴、またここでは特に請求項1の特徴部分に記載されている特徴を有する方法によって解決される。有利な構成及び発展形態は、請求項1に従属する請求項から明らかになる。
【0010】
本発明による方法では、導体タブが、従来技術から公知であるように、溶接される。
【0011】
本発明によれば、導体タブが、このために密に統合され、且つ積層体又は巻体に対向する側において、先ず、その積層体又は巻体内においてその位置が変化すること、及び製造時に積層体又は巻体から個々の電極又はセパレータが引き出されることを阻止するために、非常に有利な構成によれば超音波溶接として実施することができる溶接によって留められる。超音波溶接を介してそのように留められた導体タブは、続いて、積層体又は巻体とは反対側の端部において、溶接電極によって保持されて、その溶接電極を中心にして積層体又は巻体の方向に巻回される。最後に、個別バッテリセルのセルカバーが、巻回された導体タブに溶接される。つまりここでは、個々の導体タブが溶接される付加的な集電体の使用が省略される。上述の従来技術とは異なり、ここでは、留められた導体タブが未処理のままにはならない。何故ならば、それらの導体タブは非常に薄く、機械的な負荷がかかった際の影響が大きく、また極めて直ぐに損傷する可能性があるため、このことは、構造の導電性を大きく損なわせる恐れがあるからである。
【0012】
むしろ、本発明による方法では、導体タブが、積層体の方向に巻回され、しかもこの巻体の内部に存在する溶接電極上に巻回される。続いて、セルカバーが、巻き取られた若しくは巻回された導体箔と共に溶接されることによって、このセルカバーによって直接的に、即ち集電体を介在させることなく、この構造を補完することができる。導体箔は、セルカバーに溶接された巻体を形成し、これによって、溶接時に生じる熱が部分的にしか積層体若しくは巻体に伝わらない、機械的に安定した構造が得られる。特に、熱の大部分が溶接電極を介して放出される。
【0013】
本発明による方法の別の非常に好適な構成によれば、溶接電極における溝を用いて導体箔を保持することができる。その種の溝は、例えば、角形又は円形の溶接電極に設けることができる。この溶接電極は、導体タブの積層体側又は巻体側とは反対側に位置し、且つ留める際又は留めた後に密に統合された、導体タブの端部がその溝内に位置するように、1つに留められた導体タブの積層体上に位置決めされる。溶接電極を回転させることによって、この密に統合された導体箔の積層体が、この溶接電極を中心にして巻回される。別の非常に好適な構成によれば、巻回された導体箔をセルカバーに溶接した後に、溶接電極が巻回された導体箔から取り外されるが、しかしながら、多層構造であることによって、非常に安定した中空のロールが残存し、そのロールの個々の層が、セルカバーに対向する側において、溶接電極の中心軸線に沿って直線状に相互に溶接され、且つセルカバーに溶接される。
【0014】
セルカバー及び積層体又は巻体から成るこの非常に安定した構造は、続いて、簡単且つ効率的に取り扱うことができ、またハウジングに導入することができ、その後、セルカバーはとりわけレーザ溶接を介してハウジングに溶接される。
【0015】
この際に、超音波溶接を用いて、導体箔が留められるだけでなく、本発明による方法の非常に有利な構成によれば、超音波溶接を用いて、セルカバーへの巻回された導体箔の溶接、若しくは巻回された導体箔へのセルカバーの溶接も行うことができる。ハウジングへのカバーの溶接のみは、とりわけレーザ溶接を介して、より効率的に実施することができる。
【0016】
本発明による個別バッテリセルを製造するための方法の別の非常に好適な構成では、導体箔は、積層方向において、又は巻回方向を横断する方向において、ほぼ中央の高さにおいて留められる。つまり、導体箔は、今日において広く知られているように、積層体の一方の側に集められて、そこにおいて密に統合され溶接されるのではなく、導体箔をセル積層体の可能な限り近傍において、溶接継ぎ目までの個々の導体箔の距離が可能な限り短くなるように相互に留めるために、導体箔は中央においてまとめられる。
【0017】
本発明による方法に従い製造された個別バッテリセルでは、カソード、アノード及びセパレータの積層体又は巻体が設けられており、この積層体又は巻体が、セルカバーによって封止されたセルハウジング内に配置されている。ここで、電極の内の少なくとも1つの導体タブは、積層体又は巻体から突出して、その領域において巻き取られ、セルカバーに溶接されるように形成されている。本発明による個別バッテリセルの有利な発展形態によれば、セルカバー自体をハウジングに溶接することができる。
【0018】
本発明による方法並びにこの方法を用いて製造される個別バッテリセルの有利な構成及び発展形態は、以下において添付の図面を参照して詳細に説明する実施例からも明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】セル積層体が概略的に示唆されている、第1の方法ステップにおける個別バッテリセルの製造物を示す。
図2図1と同様に示された、第2の方法ステップを示す。
図3図1及び図2と同様に示された、第3の方法ステップを示す。
図4】最後の方法ステップにおける個別バッテリセルの仕上げを示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1からは、積層体1の一部が見て取れる。この積層体1には、異なる複数の電極2、3、即ちアノード及びカソードが存在する。それらの電極間にはそれぞれセパレータ4が配置されている。ここに示した実施例では、カソードがアルミニウム箔上に支持されており、このアルミニウム箔は、ここでは黒の太い実線で示されている。これらのカソード2の端部は、導体タブ5として、積層方向Sを横断する方向において、積層体1の側方から突出している。それらカソードの端部はこの領域においてまとめられる。ここで、この図では、図示を相応に簡略化するために、個別のカソード2は5つのみ示されている。導体タブ5は、積層方向Sにおいて積層体1の高さを基準にしてその中央においてまとめられ、参照番号5’が付された領域において密に統合されている。この密に統合された導体タブ5の、積層体1に対向する側では、密に統合された導体タブ5’を結合させるために、また更なる経過において、電極2、3又はセパレータ4が積層体1から引き出されることを確実に阻止するために、ここでは超音波溶接装置6を用いて、図1が示されている紙面の奥に向かって延びる積層体1の幅に沿って溶接継ぎ目又は個々の溶接点が設けられる。
【0021】
密に統合された導体タブ5’の、積層体1側とは反対側の端部は、例えば溝8を備えたロッド状の電極として形成されている溶接電極7によって保持されるが、この保持は、密に統合された導体タブ5’が、ロッド状の電極の溝に挿入されることによって行われる。続いて、溶接電極7は、図2における矢印に従い、積層体1の方向に巻回されることで、密に統合された導体タブ5’の渦状に延びる複数の層から成るロール5’’が生じる。内部に溶接電極7が配置されているこのロールロール5’’が、セルカバー9と接触され、このセルカバーの材料を介してセルカバー9に溶接される。この工程も、やはり超音波溶接として実施することができるので、この溶接をシンボリックに表したものには、ここでもまた参照番号6が付されている。巻回後にロールとなった、ここでは参照番号5’’が付されている、巻回された導体タブは、非常に小型の構造を形成し、この小型の構造を、効率的に、且つ安全なプロセスでセルカバー9に簡単に溶接することができる。
【0022】
続いて、溶接電極7が側方に引き出され、積層体1及びセルカバー9から成る非常にロバストな構造が生じ、この構造を続いて、図4に図示したものからも見て取れるように、例えば既に電解液が充填されているハウジング内に導入することができるか、又は積層体1を浸漬させた後にその種のハウジング10内に導入することができる。この構造は、ここでもまた単に概略的に図示されており、一般的には、セル積層体は勿論、ハウジング内部のより多くの空間を利用することになる。続いて、セルカバー9は、例えばレーザ溶接を介してハウジング10に溶接することができ、このレーザ溶接は、ここでは2つの三角形11によって相応に示唆されている。
【0023】
基本的に、上述の方法、及びその方法に従い得られる、図4においてその一部が図示されている個別バッテリセル12は、円形ハウジング9に対しても、角柱ハウジング9に対しても相応に使用することができる。特に、そのような個別バッテリセル12は、積層体1とセルカバーとの電気的な接触接続に適しており、従って好適には、角柱ハウジング10を備えた構造に適している。
【0024】
従来技術と比較して、ここでは、材料及び製造コストが節約される。何故ならば、一般的な従来技術から公知であるような集電体への付加的な溶接が省略されるからである。それと同時に、外部に電気的に接触接続される独立した個別バッテリセル12の実証済みのコンセプトも維持され、このことは、上記において最後に挙げた従来技術では実現することができない拡張性及び安全性にとって決定的な利点を提供する。
【0025】
図面の各図に示したものからは、それぞれ積層体1又は個別バッテリセル12の一部のみが見て取れる。図示されていない側は、同一に形成されていてもよいし、それ自体公知の他のやり方で形成されていてもよい。このことは、ハウジングにも、またそれぞれの他の電極3、つまりここではアノードの接触接続にも該当する。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-05-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極(2、3)とセパレータ(4)の積層体(1)又は巻体を備えた個別バッテリセル(12)を製造するための方法であって、
前記電極(2、3)の内の少なくとも1つが導体タブ(5)を有し、前記導体タブ(5)が前記積層体(1)又は前記巻体から一方向において側方に突出し、且つ相互に溶接される、前記方法において、
前記導体タブ(5)は、密に統合され、且つ前記積層体(1)又は前記巻体に対向する側において溶接によって留められ、その後、前記密に統合され且つ前記溶接された導体タブ(5’)は、前記積層体(1)又は前記巻体とは反対側において、溶接電極(7)によって保持され、そして前記溶接電極(7)を中心にして前記積層体(1)又は前記巻体の方向に巻回され、その後、前記個別バッテリセル(12)のセルカバー(9)が、前記巻回された導体タブ(5’’)に溶接されることを特徴とする、前記方法。
【請求項2】
前記密に統合され且つ前記溶接された導体タブ(5’)は、前記溶接電極(7)における溝(8)を用いて保持されることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記溶接電極(7)は、前記巻回された導体タブ(5’’)を前記セルカバー(9)に溶接した後に、前記巻回された導体タブ(5’’)から取り外されることを特徴とする、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
前記セルカバー(9)に溶接された前記積層体(1)又は前記巻体は、ハウジング(10)に導入され、その後、前記セルカバー(9)は、前記ハウジング(10)に溶接されることを特徴とする、請求項1又は2記載の方法。
【請求項5】
前記セルカバー(9)を前記ハウジング(10)に溶接するために、レーザ溶接が使用されることを特徴とする、請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記導体タブ(5)は、超音波溶接を用いて溶接されて留められることを特徴とする、請求項1又は2記載の方法。
【請求項7】
前記巻回された導体タブ(5’’)は、超音波溶接を用いて前記セルカバー(9)に溶接されることを特徴とする、請求項1又は2記載の方法。
【請求項8】
前記導体タブ(5)は、積層方向(S)において、又は巻回方向を横断する方向において、ほぼ中央の高さにおいて留められることと特徴とする、請求項1又は2記載の方法。
【国際調査報告】