(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-18
(54)【発明の名称】高伸長ゾーンと低伸長ゾーンとを有する前側腰部領域及び/又は後側腰部領域を備えた吸収性物品並びに製造方法
(51)【国際特許分類】
A61F 13/49 20060101AFI20241010BHJP
A61F 13/496 20060101ALI20241010BHJP
A61F 13/514 20060101ALI20241010BHJP
【FI】
A61F13/49 312Z
A61F13/49 311Z
A61F13/49 413
A61F13/496
A61F13/514 400
A61F13/514 220
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024526739
(86)(22)【出願日】2022-11-11
(85)【翻訳文提出日】2024-05-02
(86)【国際出願番号】 CN2022131361
(87)【国際公開番号】W WO2023088179
(87)【国際公開日】2023-05-25
(32)【優先日】2021-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【氏名又は名称】出口 智也
(74)【代理人】
【識別番号】100141830
【氏名又は名称】村田 卓久
(74)【代理人】
【識別番号】100152423
【氏名又は名称】小島 一真
(74)【代理人】
【識別番号】100196047
【氏名又は名称】柳本 陽征
(72)【発明者】
【氏名】マイケル、デビン、ロング
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー、ロジアク
(72)【発明者】
【氏名】ティナ、ブラウン
(72)【発明者】
【氏名】マシュー、アレクサンダー、ギッティングス
(72)【発明者】
【氏名】石原 薫
(72)【発明者】
【氏名】小川 一矢
(72)【発明者】
【氏名】チョウ、ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ホアン、チーチアン
(72)【発明者】
【氏名】チュー、ティエンチュオ
(72)【発明者】
【氏名】トン、リン
【テーマコード(参考)】
3B200
【Fターム(参考)】
3B200AA01
3B200BA12
3B200BB03
3B200BB11
3B200CA03
3B200DA01
3B200DA21
3B200DA25
3B200DA27
3B200DC01
(57)【要約】
本開示は、高伸長ゾーン及び低伸長ゾーンを含む前側腰部領域及び/又は後側腰部領域に弾性積層体を有する吸収性物品に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸収性物品であって、
身体に面する表面(132)及び衣類に面する表面(134)と、
前側腰部領域(116)及び後側腰部領域(118)であって、前記後側腰部領域(118)は、股部領域(119)によって前記前側腰部領域(116)から分離され、前記前側腰部領域(116)は、前側腰部縁部(121)を含み、前記後側腰部領域(118)は、後側腰部縁部(122)を含み、長手方向軸(124)が、前記前側腰部縁部(121)及び前記後側腰部縁部(122)を通って垂直に延在し、横方向軸(126)が、前記長手方向軸に対して垂直に延在する、前側腰部領域(116)及び後側腰部領域(118)と、
前記前側腰部領域(116)と前記後側腰部領域(118)との間で前記股部領域(119)を通って長手方向に延在する吸収性アセンブリ(140)であって、前記身体に面する表面(132)と前記衣類に面する表面(134)との間に位置付けられる吸収性アセンブリ(140)と、を備え、
前記前側腰部領域(116)及び前記後側腰部領域(118)のうちの少なくとも1つは、
第1の基材(162)と第2の基材(164)との間に位置付けられ、且つ前記第1の基材(162)及び前記第2の基材(164)に接続された弾性材料(167)と、
低伸長ゾーン(402)によって横方向に分離された第1の高伸長ゾーン(400a)及び第2の高伸長ゾーン(400b)であって、前記弾性材料(167)によって弾性を与えられる、第1の高伸長ゾーン(400a)及び第2の高伸長ゾーン(400b)と、を含み、
前記低伸長ゾーン(402)は、前記弾性材料(167)を第1の個別片(406a)と第2の個別片(406b)とに分離する切断線(404)を含み、
弾性材料(167)の前記第1の個別片(406a)は第1の長さを含み、弾性材料(167)の前記第2の個別片(406b)は第2の長さを含み、前記第2の長さは前記第1の長さよりも長く、
各切断線(404)は、前記横方向軸(126)に対して0度より大きく45度より小さいオフセット角度を規定するように配向される、吸収性物品。
【請求項2】
前記切断線(404)は、前記弾性材料(167)、前記第1の基材(162)、及び前記第2の基材(164)を貫通する、請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記切断線(404)は、少なくとも第1の列(410a)と、前記第1の列(410a)に隣接する第2の列(410b)とを含む列(410)に配置され、弾性材料(167)の前記第1の個別片(406a)の前記第1の長さは、前記第1の列(410a)の隣接する切断線(404)間で横方向に延在する距離によって規定され、弾性材料(167)の前記第2の個別片(406b)の前記第2の長さは、前記第1の列(410a)の切断線(404)と前記第2の列(410b)の切断線(404)との間で横方向に延在する距離によって規定される、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記第1の列(410a)及び前記第2の列(410b)の切断線(404)は、第1の端部(404c)から第2の端部(404d)までの長さにわたって延在し、前記第1の列(410a)の切断線(404)と前記第2の列(410b)の切断線(404)とは互いに平行であり、前記第1の列(410a)の切断線(404)の前記第1の端部(404c)と前記第2の列(410b)の切断線(404)の前記第1の端部(404c)とは、前記横方向軸(126)に対して90度より小さく45度より大きい列角度を規定するように配向された第1の基準線(416)に沿って整列されている、請求項3に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記第1の列(410a)の切断線(404)の前記第2の端部(404d)と前記第2の列(410b)の切断線(404)の前記第2の端部(404d)とは、第2の基準線(418)に沿って整列され、前記第2の基準線(418)は、前記第1の基準線(416)に平行である、請求項3又は4に記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記第1の列(410a)の前記第2の基準線(418)は、前記第2の列(410b)の前記第1の基準線(416)から列間隙距離(422)だけ分離しており、前記列間隙距離(422)は、約1.9mmである、請求項5に記載の吸収性物品。
【請求項7】
前記第1の列(410a)及び前記第2の列(410b)の各切断線(404)の長さは、約4mmであり、前記第1の列(410a)の前記切断線(404)は、切断線間隙距離(414)だけ互いから分離しており、前記切断線間隙距離(414)は、約1.9mmである、請求項3~6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項8】
前記弾性材料(167)は弾性ストランド(168)を含み、弾性材料(167)の前記第1の個別片(406a)は弾性ストランド(168)の第1の個別片を含み、弾性材料(167)の前記第2の個別片(406b)は弾性ストランド(168)の第2の個別片を含み、前記弾性ストランド(168)、弾性ストランド(168)の前記第1の個別片、及び弾性ストランド(168)の前記第2の個別片は、前記第1の基材(162)及び前記第2の基材(164)のうちの少なくとも1つと連続的に結合されている、請求項1~7のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項9】
前記弾性ストランド(168)と、弾性ストランド(168)の前記第1の個別片と、弾性ストランド(168)の前記第2の個別片とは、前記第1の基材(162)、前記第2の基材(164)、及び前記弾性ストランド(168)のうちの少なくとも1つに塗布された接着剤で結合されている、請求項8に記載の吸収性物品。
【請求項10】
前記第2の長さと前記第1の長さとの比は約2:1である、請求項1~9のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項11】
前記低伸長ゾーン(402)は、廃棄テープ結合領域(401)を含み、前記低伸長ゾーン(402)は、第1の切断線密度を含み、前記廃棄テープ結合領域(401)は、第2の切断線密度を含み、前記第2の切断線密度は、前記第1の切断線密度の約30%~約60%である、請求項1~10のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項12】
前記廃棄テープ結合領域(401)の前記切断線密度は、ブレードを薄化することによって調整され、前記廃棄テープ結合領域(401)を提供するための前記ブレードは、前記低伸長ゾーン(402)を提供するためのブレードと同じ方向に整列される、請求項11に記載の吸収性物品。
【請求項13】
前記廃棄テープ結合領域(401)内の任意の切断線(404)間の距離が、約8mm以下である、請求項12に記載の吸収性物品。
【請求項14】
前記前側腰部領域(116)又は前記後側腰部領域(118)に接合された廃棄テープ(700)を備え、前記廃棄テープ(700)の少なくとも一部分は、前記廃棄テープ結合領域(401)に重なる、請求項11に記載の吸収性物品。
【請求項15】
前記廃棄テープ(701)は遠位端(702)を含み、前記遠位端(702)は高伸長ゾーン(400)に重なる、請求項14に記載の吸収性物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、吸収性物品に関し、より詳細には、高伸長ゾーンと低伸長ゾーンとを含む前側腰部領域及び/又は後側腰部領域を有する吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
組み立てラインに沿って、前進している連続的な材料ウェブに構成要素を加え、且つ/又は別様にこのウェブを修正することによって、例えばおむつ及び他の吸収性物品などの様々なタイプの物品を組み立てることができる。例えば、いくつかのプロセスでは、前進している材料ウェブが、他の前進している材料ウェブと組み合わせられる。他の例では、前進している材料ウェブから作り出された個々の構成要素が、前進している材料ウェブと組み合わせられ、次いで、これらが他の前進している材料ウェブと組み合わせられる。いくつかの例では、前進しているウェブ(単数又は複数)から作り出された個々の構成要素は、他の前進しているウェブから作り出された他の個々の構成要素と組み合わされる。おむつを製造するために用いられる材料のウェブ及び構成部品は、バックシート、トップシート、脚部カフ、腰部バンド、吸収性コア構成要素、前側耳部及び/又は後側耳部、締結用構成要素と、前側及び/又は後側腰部パネル、脚部弾性体、バリア脚部カフ弾性体、伸長サイドパネル、並びに腰部弾性体などの様々なタイプの弾性ウェブ及び構成要素とを含んでもよい。いったん望ましい構成部品が組み立てられると、前進しているウェブ及び構成部品は、最終的なナイフカットに供されて、ウェブが別個のおむつ又は他の吸収性物品に分離される。
【0003】
いくつかの吸収性物品は、エラストマー積層体を含む構成要素を有する。かかるエラストマー積層体は、1つ以上の不織布と結合した弾性材料を含み得る。弾性材料は、弾性フィルム及び/又は弾性ストランドを含み得る。いくつかの積層体では、複数の弾性ストランドは、複数のストランドが伸長状態にある間に、不織布に接合され、その結果、弾性ストランドが弛緩するとき、不織布は、不織布が弾性ストランドと結合する位置でひだを形成し、これにより波形及びしわを形成する。得られるエラストマー積層体は、波形によって弾性ストランドが伸長できる程度まで延伸可能である。
【0004】
おむつパンツの形態をなすいくつかの吸収性物品は、前側及び後側弾性ベルトと接続された吸収性シャーシを用いて構成され、前側及び後側ベルトの対向端部領域は、サイドシームにおいて互いに接続される。いくつかの例では、吸収性シャーシがベルトと接続される領域内では、前側及び後側ベルトの弾性が除去されてもよい。それ故、そのようなおむつパンツを組み立てるように適合されたいくつかの変換構成では、伸長された弾性ストランドが2つの連続不織布ウェブの間に接着されて、弾性積層体を形成する。次いで、弾性ストランドを切断することによって、弾性ストランドの領域を弾性積層体の長さに沿って断続的に失活(deactivate)させてもよい。弾性ストランドの失活に続いて、弾性積層体を追加の処理及び変換操作に供してもよい。
【0005】
いくつかの操作において、弾性積層体は、前進している積層体内の弾性体を切断する切断ステーションを通って前進してもよい。例えば、弾性ストランドは、不織布ウェブを切断することなく弾性ストランドを破断するのに十分な圧縮負荷を生成する相対的に滑らかな及び/又は丸みを帯びた縁部を有するように構成されたナイフブレードで切断されてもよい。しかしながら、相対的に低いデシテックスを有する弾性ストランドを切断しようとする場合、そのようなストランド切断技術を利用して、不織布に損傷を与えることなく、そのような弾性ストランドを首尾よく一貫して切断することは困難であり得る。したがって、相対的に低いデシテックスの弾性ストランドを一貫して切断することは、不織布ウェブを切断するプロセスを必要とする場合があり、これは次に、弾性積層体を損傷して、相対的に劣った審美的外観をもたらす場合がある。加えて、切断された弾性スタンドの端部は、無制御に跳ね返る場合があり、結果として積層体内に望ましくない箇所がもたらされ得る。更に、弾性積層体中の弾性体を非活性化させながら不織布ウェブを切断すると、積層体が弱くなり、積層体が相対的に裂けやすくなる場合があり、且つ/又は、そうでない場合も、積層体内の異なる伸長特性に関連する制御及び取り扱いの困難性が生じることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、組み立てられた製品に利用されるときに積層体の美的外観を向上させるのに役立つ一方で、ウェブの制御及び取り扱いの困難性を低減するような方法で、弾性積層体内の相対的に低いデシテックスの弾性ストランドを切断するように構成された方法及び装置を提供することが有益であろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様では、吸収性物品が、身体に面する表面及び衣類に面する表面と、前側腰部領域及び後側腰部領域であって、後側腰部領域は、股部領域によって前側腰部領域から分離され、前側腰部領域は、前側腰部縁部を含み、後側腰部領域は、後側腰部縁部を含み、長手方向軸は、前側腰部縁部及び後側腰部縁部を通って垂直に延在し、横方向軸は、長手方向軸に対して垂直に延在する、前側腰部領域及び後側腰部領域と、前側腰部領域と後側腰部領域との間で股部領域を通って長手方向に延在する吸収性アセンブリであって、身体に面する表面と衣類に面する表面との間に位置付けられる吸収性アセンブリと、を含み、前側腰部領域及び後側腰部領域のうちの少なくとも1つは、第1の基材と第2の基材との間に位置付けられ、且つ第1の基材及び第2の基材に接続された弾性材料と、低伸長ゾーンによって横方向に分離された第1の高伸長ゾーン及び第2の高伸長ゾーンであって、第1及び第2の高伸長ゾーンは弾性材料によって弾性を与えられる、第1の高伸長ゾーン及び第2の高伸長ゾーンと、を含み、低伸長ゾーンは、弾性材料を第1の個別片と第2の個別片とに分離する切断線を含み、弾性材料の第1の個別片は第1の長さを含み、弾性材料の第2の個別片は第2の長さを含み、第2の長さは第1の長さよりも長く、各切断線は、横方向軸に対して0度より大きく45度より小さいオフセット角度を規定するように配向される。
【0008】
別の態様では、吸収性物品を組み立てるための方法が、弾性積層体を提供するステップであって、弾性積層体は、第1の基材と第2の基材との間に位置付けられ、且つ第1の基材及び第2の基材に接続された弾性材料を含む、ステップと、弾性積層体を機械方向に前進させるステップと、高伸長ゾーンが低伸長ゾーンによって機械方向に互いから分離されるようにするため、低伸長ゾーンを弾性積層体内に形成するように弾性材料を切断線に沿って切断するステップであって、高伸長ゾーンは弾性材料によって弾性を与えられ、低伸長ゾーンの切断線は、弾性材料を第1の個別片と第2の個別片とに分離し、弾性材料の第1の個別片は第1の長さを含み、弾性材料の第2の個別片は第2の長さを含み、第2の長さは第1の長さよりも長く、各切断線は、機械方向に対して0度より大きく45度より小さいオフセット角度を規定するように配向される、ステップと、を含む。
【0009】
更に別の態様では、吸収性物品を組み立てるための方法が、弾性積層体を提供するステップであって、弾性積層体は、第1の基材と第2の基材との間に位置付けられ、且つ第1の基材及び第2の基材に接続された弾性材料を含む、ステップと、弾性積層体を機械方向に前進させるステップと、高伸長ゾーンが低伸長ゾーンによって機械方向に互いから分離されるようにするため、低伸長ゾーンを弾性積層体内に形成するように弾性材料を切断線に沿って切断するステップであって、高伸長ゾーンは弾性材料によって弾性を与えられ、低伸長ゾーンの切断線は、弾性材料を第1の個別片と第2の個別片とに分離し、弾性材料の第1の個別片は第1の長さを含み、弾性材料の第2の個別片は第2の長さを含み、第2の長さは第1の長さよりも長く、各切断線は、機械方向に対して0度より大きく45度より小さいオフセット角度を規定するように配向される、ステップと、を含む方法。
【0010】
更に別の態様では、弾性材料を第1の個別片と第2の個別片とに切断するための装置であって、弾性材料の第1の個別片は第1の長さを含み、弾性材料の第2の個別片は第2の長さを含み、第2の長さは第1の長さよりも長く、装置は、軸方向に延在する回転軸を中心として回転するように適合されたロールを備え、ロールは、回転軸から半径方向外向きに延在し、回転軸の周りに円周方向に配置されたブレードを含み、ブレードは、回転軸に対して45度より大きく90度より小さいオフセット角度を規定するように配向され、ブレードは、少なくとも第1の列と第1の列に隣接する第2の列とを含む列に配置され、
弾性材料片の第1の個別片の第1の長さは、第1の列内の隣接するブレード間で円周方向に延在する距離によって規定され、弾性材料片の第2の個別片の第2の長さは、第1の列内の切断線と第2の列内の切断線との間で円周方向に延在する距離によって規定される、装置。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】予め締結された構成にあるおむつパンツの斜視図を示す。
【
図2A】着用者とは反対に面するおむつの部分が観察者に向いて配向されているおむつパンツの平面図を示す。
【
図2B】着用者に向かって面するおむつの部分が観察者に向いて配向されているおむつパンツの平面図を示す。
【
図2C】着用者とは反対に面するおむつの部分が観察者に向かって配向されたおむつパンツの平面図を示し、第1及び第2のベルトサイズ及び形状特徴を例解する。
【
図2D】着用者とは反対に面するおむつの部分が観察者に向かって配向されたおむつパンツの平面図を示し、第1及び第2のベルトサイズ及び形状特徴を例解する。
【
図2E】着用者とは反対に面するおむつの部分が観察者に向かって配向されたおむつパンツの平面図を示し、第1及び第2のベルトサイズ及び形状特徴を例解する。
【
図3】パネル層を有する第1及び第2の弾性ベルトを示す、線3-3に沿って取得された
図2Aのおむつパンツの断面図である。
【
図4A】切断線の詳細を示す低伸長ゾーンの一部分の詳細図である。
【
図4B】切断線及びその中の別個の弾性片の詳細を示す、低伸長ゾーンの一部分の詳細図である。
【
図5】第1の基材と第2の基材との間に配置された複数の弾性ストランドを含むエラストマー積層体を製造するように適合された加工装置の概略側面図である。
【
図6】線6-6に沿った、
図5の加工装置の図である。
【
図7】エラストマー積層体に低伸長ゾーンを形成するように適合された加工装置の概略側面図である。
【
図8】線8-8に沿った、
図7の加工装置の図である。
【
図9】その上のブレードの詳細を示す弾性体切断装置の詳細図である。
【
図10】おむつパンツ組立プロセスの概略図である。
【
図11】切断デバイスからスリッタデバイスへ前進している前進エラストマー積層体の図である。
【
図11A】スリッタデバイスから切断デバイスへ前進している前進エラストマー積層体の図である。
【
図12A】切断デバイスから前進している第1の幅を有する前進エラストマー積層体の図である。
【
図12B】切断デバイスから前進している第2の幅を有する前進エラストマー積層体の図である。
【
図12C】切断線の詳細を示す弾性積層体の別の実施形態の概略図である。
【
図12E】長手方向軸に沿ってとったおむつパンツの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
定義
本開示を理解するうえで、以下の用語説明が有用であり得る。
【0013】
「吸収性物品」とは、身体滲出物を吸収し閉じ込める用具を指し、より詳細には、着用者の身体に接して又は近接して設置されて、身体から排出される様々な滲出物を吸収し閉じ込める用具を指す。吸収性物品の例としては、おむつ、トレーニングパンツ、プルオンパンツ型おむつ(すなわち、米国特許第6,120,487号に示されているような事前形成された腰部開口部及び脚部開口部を有するおむつ)、再締結可能なおむつ若しくはパンツ型おむつ、失禁用のブリーフ及び下着、おむつホルダー及びライナー、パンティーライナー、吸収性インサート、月経用パッドなどの婦人衛生衣類、などが挙げられる。
【0014】
「身体に面する」及び「衣類に面する」とは、それぞれ、要素、又は要素の表面、又は要素の群の相対位置を指す。「身体に面する」とは、要素又は表面が、何らかの他の要素又は表面よりも、着用時に着用者により近いことを示す。「衣類に面する」とは、要素又は表面が、何らかの他の要素又は表面よりも、着用時に着用者からより遠くにある(すなわち、要素又は表面が、使い捨て吸収性物品の上に着用され得る着用者の衣類に近接している)ことを示す。
【0015】
「弾性」、「エラストマー」、又は「エラストマー性」という用語は、弾性特性を示す材料を指し、これには、その弛緩した初期長さに力を加えると、初期長さの10%を超えて上回る伸長された長さに伸長又は延伸することができ、加えられた力が解放されると、ほぼ初期長さに実質的に回復することになる任意の材料が含まれる。エラストマー材料としては、エラストマーフィルム、スクリム、不織布、リボン、ストランド、及び他のシート状構造体を挙げることができる。
【0016】
本明細書で使用するとき、「連結された」という用語は、ある要素を他の要素に直接付着させることによって、その要素が別の要素に直接固着される構成、並びにある要素を中間部材に付着させて、その中間部材を他の要素に付着させることによってその要素が別の要素に間接的に固着される構成を包含する。
【0017】
本明細書で使用するとき、「遠位」という用語は、身体の中心又は取り付け点から離れて載置される位置を説明するために使用され、「近位」という用語は、身体の中心又は取り付け点のより近くに載置される位置を説明するために使用される。
【0018】
本明細書において「基材」という用語は、主として二次元(すなわち、XY面内)であり、長さ(X方向)及び幅(Y方向)に比べて厚さ(Z方向)が相対的に小さい(すなわち、1/10以下)材料を説明するために使用される。基材の非限定的な例としては、ウェブ、層(1つ又は複数)又は繊維性材料、不織布、高分子フィルム又は金属箔などのフィルム及び箔が挙げられる。これらの材料は、単独で使用される場合もあり、又は一緒に積層された2つ以上の層を含む場合もある。したがって、ウェブは、基材である。
【0019】
本明細書で「不織布」という用語は、スパンボンド、メルトブロー、カーディングなどのプロセスによって、連続的な(長い)フィラメント(繊維)及び/又は非連続的な(短い)フィラメント(繊維)から作製された材料を指す。不織布は、織られた又は編まれたフィラメントパターンを有さない。
【0020】
本明細書で「機械方向」(machine direction、MD)という用語は、プロセスを通過する材料の流れの方向を指すために使用される。加えて、材料の相対的配置及び動きは、あるプロセスを通過してそのプロセスの上流からそのプロセスの下流に向かう機械方向に流れているものとして述べることができる。
【0021】
本明細書で「横断方向」(cross direction、CD)という用語は、機械方向に対して略垂直な方向を指すために使用される。
【0022】
「予歪み」とは、エラストマー積層体又は吸収性物品の別の要素と組み合わされる前に、弾性材料又はエラストマー材料に課される歪みを指す。予歪みは、以下の等式、予歪み=((弾性体の伸展長さ-弾性体の弛緩長さ)/弾性体の弛緩長さ)*100によって決定される。
【0023】
Dtexとしても知られている「デシテックス(Decitex)」は、糸又はフィラメントを測定するために使用される、繊維産業で使用される測定値である。1デシテックス=10,000メートル当たり1グラム。換言すれば、糸又はフィラメントが10,000リニアメートルの500グラムの重さである場合、その糸又はフィラメントは500デシテックスを有することになる。
【0024】
「テープ式おむつ」という用語(「開放型おむつ」とも称される)は、着用者に適用される前、包装の際に、互いに締結、予備締結、又は結合されていない初期前側腰部領域及び初期後側腰部領域を有する使い捨て吸収性物品を指す。テープ式おむつは、腰部領域を一緒に締結又は連結することなく、一方の腰部領域の内側が反対の腰部領域の内側と表面同士が接触した状態で、横方向中心線の辺りで折り畳まれてもよい。様々な好適な構成のテープ式おむつの例は、米国特許第5,167,897号、同第5,360,420号、同第5,599,335号、同第5,643,588号、同第5,674,216号、同第5,702,551号、同第5,968,025号、同第6,107,537号、同第6,118,041号、同第6,153,209号、同第6,410,129号、同第6,426,444号、同第6,586,652号、同第6,627,787号、同第6,617,016号、同第6,825,393号、及び同第6,861,571号、並びに米国特許出願公開第2013/0072887(A1)号、同第2013/0211356(A1)号、及び同第2013/0306226(A1)号に開示されており、これらは全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0025】
本明細書で「パンツ」(「トレーニングパンツ」、「予め閉じたおむつ」、「おむつパンツ」、「パンツ型おむつ」、及び「プルオンおむつ」とも称される)という用語は、乳児又は成人の着用者のために設計された、外辺部の連続的な腰部開口部及び外辺部の連続的な脚部開口部を有する使い捨て吸収性物品を指す。パンツは、物品が着用者に適用される前に、連続的な又は閉じた腰部開口部及び少なくとも1つの連続的な閉じた脚部開口部を有して構成されてもよい。パンツは、任意の再締結可能な及び/又は恒久的な閉鎖部材(例えば、シーム、熱接合、圧力溶接、接着剤、粘着接合、機械的締結具など)を使用して物品の一部分を一緒に連結することを含むが、これらに限定されない、様々な技術によって予備成形又は予備締結され得る。パンツは、腰部領域において物品の外周部に沿った任意の場所で予備成形され得る(例えば、側部が締結又は継ぎ合わされている、前側腰部が締結又は継ぎ合わされている、後側腰部が締結又は継ぎ合わされている)。様々な構成のおむつパンツの例が、米国特許第4,940,464号、同第5,092,861号、同第5,246,433号、同第5,569,234号、同第5,897,545号、同第5,957,908号、同第6,120,487号、同第6,120,489号、同第7,569,039号、並びに、米国特許出願公開第2003/0233082(A1)号、同第2005/0107764(A1)号、同第2012/0061016(A1)号、同第2012/0061015(A1)号、同第2013/0255861(A1)号、同第2013/0255862(A1)号、同第2013/0255863(A1)号、同第2013/0255864(A1)号、及び同第2013/0255865(A1)号に開示されており、これらは全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0026】
「閉形態」とは、パッケージ化の際に、互いに反対側にある腰部領域が恒久的にか又は再締結可能にかのいずれかで接合されて、連続的な腰部開口部及び脚部開口部を形成していることを意味する。
【0027】
「開形態」とは、互いに反対側にある腰部領域が、初期状態では連続的な腰部開口部及び脚部開口部を形成するように接合されていないが、物品の着用者への適用前又は適用中に腰部領域を接合して腰部開口部及び脚部開口部を形成するための、締結システムなどの閉じ手段を含んでいることを意味する。
【0028】
本開示は、弾性積層体を含む吸収性物品に関し、より詳細には、前側腰部領域及び/又は後側腰部領域に高伸長ゾーン及び低伸長ゾーンを含む弾性積層体を有する吸収性物品に関する。いくつかの構成では、吸収性物品は、股部領域によって分離された前側腰部領域及び後側腰部領域を有する、身体に面する表面及び衣類に面する表面を含んでもよい。前側腰部領域は前側腰部縁部を含み、後側腰部領域は後側腰部縁部を含む。長手方向軸は、前側腰部縁部及び後側腰部縁部を通って垂直に延在し、横方向軸は、長手方向軸に対して垂直に延在する。身体に面する表面と衣類に面する表面との間に配置された吸収性アセンブリは、前側腰部領域と後側腰部領域との間の股部領域を通って長手方向に延在してもよい。前側腰部領域及び後側腰部領域のうちの少なくとも1つは、第1の基材と第2の基材との間に位置付けられ、且つ第1の基材及び第2の基材に接続された弾性材料と、低伸長ゾーンによって横方向に分離された第1の高伸長ゾーン及び第2の高伸長ゾーンと、を含んでもよい。第1及び第2の高伸長ゾーンは、弾性材料によって弾性を与えられる。低伸長ゾーンは、弾性材料を、第1の長さを有する第1の個別片と、第2の長さを有する第2の個別片とに分離する切断線を含み、第2の長さは第1の長さよりも長い。いくつかの構成では、各切断線は、横方向軸に対して0度より大きく45度より小さいオフセット角度を規定するように配向され、上述の範囲及びその中に又はそれによって形成される全ての範囲内の、全ての1度刻みを具体的に列挙する。いくつかの構成では、切断線は、弾性材料、第1の基材、及び第2の基材を貫通する。次に、切断線のオフセット角度は、横方向の力がそれぞれの第1及び第2の基材に加えられたときに切断線が開放するのを防止するのに役立つ。加えて、切断長さの差は、切断線を隠すのに役立つ。
【0029】
図1~
図2Bは、本明細書に開示される構成に従って組み立てられた弾性積層体から構築された構成要素を含み得るおむつパンツ100Pの形態の吸収性物品100の一実施例を示す。具体的には、
図1は、予め締結された構成のおむつパンツ100Pの斜視図を示す。
図2Aは、着用者とは反対に面するおむつの部分が観測者の方を向いている、おむつパンツ100Pの平面図を示し、
図2Bは、着用者に向かって面するおむつの部分が観察者の方に向いている、おむつパンツ100Pの平面図を示す。おむつパンツ100Pは、シャーシ102及び環状弾性ベルト104を含む。以下で更に詳述されるように、第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108を一体に結合し、環状弾性ベルト104を形成する。
【0030】
図1~
図2Bを続けて参照すると、おむつパンツ100P及びシャーシ102は各々、第1の腰部領域116、第2の腰部領域118、及び第1の腰部領域と第2の腰部領域との中間に配設された股部領域119を含む。シャーシ102は、第1の端部領域116a、第2の端部領域118a、及び第1の端部領域116aと第2の端部領域118aとの中間に配設された股部領域119を含むことも説明され得る。第1の腰部領域116は、前側腰部領域として構成されてもよく、第2の腰部領域118は、後側腰部領域として構成されてもよい。おむつ100Pはまた、前側腰部領域116で横方向に延在する前側腰部縁部121と、後側腰部領域118で長手方向に対向し、且つ横方向に延在する後側腰部縁部122と、を含んでもよい。本考察に関する基準枠を提供するため、
図2A及び
図2Bのおむつ100P及びシャーシ102は、長手方向軸124及び横方向軸126を含むものとして示される。いくつかの実施形態において、長手方向軸124は、前側腰部縁部121及び後側腰部縁部122を通って延在してもよい。横方向軸126は、シャーシ102の第1の長手方向又は右側縁部128を通り、且つ第2の長手方向又は左側縁部130を通って延在し得る。前述のように、長手方向軸124は、前側腰部縁部121及び後側腰部縁部122を通って垂直に延在し、横方向軸126は、長手方向軸124に対して垂直に延在する。
【0031】
図1~
図2Bに示すように、おむつパンツ100Pは、内側の、身体に面する表面132、及び外側の、衣類に面する表面134を含み得る。シャーシ102は、バックシート136及びトップシート138を含んでもよい。シャーシ102はまた、トップシート138の一部とバックシート136との間に配設された吸収性コア142を含む吸収性アセンブリ140を含み得る。以下により詳細に説明されるように、おむつ100Pはまた、着用者の脚部の周りのフィット感を高めるために、脚部弾性部材及び/又は脚部カフなどの他の特徴部を含んでもよい。
【0032】
図2Aに示すように、シャーシ102の周縁部は、第1の長手方向側縁部128、第2の長手方向側縁部130、第1の腰部領域116内に配設される第1の横方向に延在する端縁部144、及び第2の腰部領域118内に配設される第2の横方向に延在する端縁部146によって画定され得る。側縁部128及び130はいずれも、第1の端縁部144と第2の端縁部146との間に長手方向に延在する。
図2Aに示すように、横方向に延在する端縁部144及び146は、前側腰部領域116で横方向に延在する前側腰部縁部121、及び後側腰部領域118で横方向に延在する後側腰部縁部122から、長手方向内側に位置する。おむつパンツ100Pが着用者の下胴部に着用されるとき、前側腰部縁部121及び後側腰部縁部122は、着用者の腰部の部分を取り囲んでもよい。同時に、側縁部128及び130は、着用者の脚部の少なくとも一部分を取り囲み得る。また股部領域119は概ね、着用者の脚の間に位置決めされてもよく、吸収性コア142は、前側腰部領域116から股部領域119を通って後側腰部領域118まで延在する。
【0033】
上述のように、おむつパンツ100Pはバックシート136を含んでもよい。バックシート136はまた、シャーシ102の外側の、衣類に面する表面134を画定してもよい。バックシート136はまた、織布若しくは不織布材料、ポリエチレン若しくはポリプロピレンの熱可塑性フィルムなどの高分子フィルム、並びに/又はフィルム及び不織布材料を含む多層若しくは複合材料を含んでもよい。バックシートはまた、エラストマーフィルムを含んでもよい。例示のバックシート136は、厚さが約0.012mm(0.5ミル)~約0.051mm(2.0ミル)のポリエチレンフィルムであり得る。更に、バックシート136は、蒸気を吸収性コアから逃がすことを可能にしながらも(すなわち、バックシートは通気性である)、なお排泄物がバックシート136を通過するのを防ぐことができる。
【0034】
また上述のように、おむつパンツ100Pはトップシート138を含んでもよい。トップシート138はまた、シャーシ102の内側の着用者に面する表面132の全て又は一部を画定してもよい。トップシート138は、液体透過性であって、その厚さを通して液体(例えば、経血、尿及び/又は液状の糞便)が浸透できてもよい。トップシート138は、織布材料及び不織布材料、有孔又はハイドロフォーミング成形された熱可塑性フィルム、有孔不織布、多孔質発泡体、網状発泡体、網状熱可塑性フィルム、及び熱可塑性スクリムなどの、広範囲の材料から製造されてもよい。織布又は不織布材料は、木質繊維若しくは綿繊維などの天然繊維、ポリエステル、ポリプロピレン若しくはポリエチレン繊維などの合成繊維、又はそれらの組み合わせを含むことができる。トップシート138が繊維を含む場合、繊維は、スパンボンド法、カーディング法、湿式法、メルトブローン法、水流交絡法、又は当該技術分野において既知の別の方法で処理されてもよい。トップシート138は、嵩高不織布トップシート、有孔フィルムトップシート及び有孔不織布トップシートから選択されてもよい。例示的な有孔フィルムには、米国特許第5,628,097号、同第5,916,661号、同第6,545,197号、及び同第6,107,539号に記載されているものが含まれてもよく、これらは全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0035】
前述のように、おむつパンツ100Pはまた、シャーシ102に接合される吸収性アセンブリ140を含んでもよい。
図2Aに示すように、吸収性アセンブリ140は、前側腰部領域116で横方向に延在する前側縁部148を有してもよく、また長手方向に対向し且つ後側腰部領域118で横方向に延在する後側縁部150を有してもよい。吸収性アセンブリは、長手方向に延在する右側縁部152を有してもよく、横方向に反対側にあり且つ長手方向に延在する左側縁部154を有してもよく、吸収性アセンブリの側縁部152及び154は両方とも、前側縁部148と後側縁部150との間に長手方向に延在してもよい。吸収性アセンブリ140は、1つ以上の吸収性コア142又は吸収性コア層を追加で含んでもよい。吸収性コア142は、トップシート138とバックシート136との間に少なくとも部分的に配設されてもよく、おむつと適合性のある種々のサイズ及び形状で形成されてもよい。本開示の吸収性コアとして使用するための例示的な吸収性構造体は、米国特許第4,610,678号、同第4,673,402号、同第4,888,231号、及び同第4,834,735号に記載され、これらは全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0036】
いくつかの吸収性コアの実施形態は、低減された量のセルロース系エアフェルト材料を含有する流体貯蔵コアを含んでもよい。例えば、かかるコアは、約40%、30%、20%、10%、5%、又は更には約1%より少ないセルロース系エアフェルト材料を含んでもよい。かかるコアは、主として、少なくとも約60%、70%、80%、85%、90%、95%、又は更には約100%の量で、吸収性ゲル材料を含んでもよく、その場合コアの残部はマイクロファイバ接着剤を含む(適用可能な場合)。かかるコア、マイクロファイバ接着剤、及び吸収性ゲル材料は、米国特許第5,599,335号、同第5,562,646号、同第5,669,894号及び同第6,790,798号、並びに米国特許公開第2004/0158212(A1)号及び同第2004/0097895(A1)号に記載され、これらは全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0037】
上述のように、おむつ100Pはまた、弾性脚部カフ156を含んでもよい。脚部カフ156は、脚部バンド、サイドフラップ、バリアカフ、弾性カフ又はガスケッティングカフであることができ、場合によってはそのように呼ばれることを理解されたい。弾性脚部カフ156は、脚部領域における身体滲出物の漏れを低減するのに役立つ様々な方法で構成されてもよい。例示的な脚部カフ156には、米国特許第3,860,003号、同第4,909,803号、同第4,695,278号、同第4,795,454号、同第4,704,115号、同第4,909,803号、及び米国特許公開第2009/0312730(A1)号に記載されているものが含まれてもよく、これらは全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0038】
上述のように、おむつパンツは、環状弾性ベルト104を有するように製造され、着用者に適用される前に、前側腰部領域116と後側腰部領域118とが互いに接続され、パッケージ化された構成で消費者に提供されてもよい。したがって、おむつパンツは、
図1に示されるような連続的な外辺部腰部開口部110、及び連続的な外辺部脚部開口部112を有してもよい。この環状弾性ベルトは、恒久的なサイドシームを用いて、又は、ベルトの横方向に対向する側部にあるか若しくはこれに隣接して配設される開放可能且つ再閉鎖可能な締結システムを用いて、第1の弾性ベルトを第2の弾性ベルトに接合することによって形成され得る。
【0039】
上述のように、環状弾性ベルト104は、第2の弾性ベルト108と連結された第1の弾性ベルト106によって画定されてもよい。
図2A及び
図2Bに示すように、第1の弾性ベルト106は、第1の長手方向側縁部111aと第2の長手方向側縁部111bとの間に延在し、第1及び第2の対向する端部領域106a、106b及び中央領域106cを画定する。そして、第2の弾性ベルト108は、第1の長手方向側縁部113aと第2の長手方向側縁部113bとの間に延在し、第1及び第2の対向する端部領域108a、108b及び中央領域108cを画定する。第1の長手方向側縁部111aと第2の長手方向側縁部111bとの間の距離は、第1の弾性ベルト106のピッチ長さPLを画定し、第1の長手方向側縁部113aと第2の長手方向側縁部113bとの間の距離は、第2の弾性ベルト108のピッチ長さPLを画定する。第1の弾性ベルトの中央領域106cは、シャーシ102の第1の腰部領域116又は第1の端部領域116aと接続され、第2の弾性ベルト108の中央領域108cは、シャーシ102の第2の腰部領域118又は第2の端部領域118aと接続される。
図1に示すように、第1の弾性ベルト106の第1の端部領域106aは、第1のサイドシーム178において第2の弾性ベルト108の第1の端部領域108aと接続され、第1の弾性ベルト106の第2の端部領域106bは、第2のサイドシーム180において第2の弾性ベルト108の第2の端部領域108bと接続されて、環状弾性ベルト104並びに腰部開口部110及び脚部開口部112を画定する。第1のベルト106及び第2のベルト108は、第1のサイドシーム178及び第2のサイドシーム180において互いに恒久的に又は再締結可能に接続され得ることを理解されたい。
【0040】
図2A及び
図2Bに示すように、第1の弾性ベルト106はまた、横方向に延在する外側縁部107a及び横方向に延在する内側縁部107bを画定し、第2の弾性ベルト108は、横方向に延在する外側縁部109a及び横方向に延在する内側縁部109bを画定する。このようにして、1つの脚部開口部の外辺部縁部112aは、第1の弾性ベルト106の横方向に延在する内側縁部107b、第2の弾性ベルト108の横方向に延在する内側縁部109b、及びシャーシ102の第1の長手方向又は右側縁部128の部分によって画定され得る。更に、他方の脚部開口部の外辺部縁部112bは、横方向に延在する内側縁部107b、横方向に延在する内側縁部109b、及びシャーシ102の第2の長手方向又は左側縁部130の部分によって画定され得る。横方向に延在する外側縁部107a、109aは、おむつパンツ100Pの前側腰部縁部121及び横方向に延在する後側腰部縁部122をも画定し得る。
【0041】
第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108は、異なるサイズ及び形状を画定し得ることを理解されたい。いくつかの構成では、第1の弾性ベルト106及び/又は第2の弾性ベルト108は、湾曲した輪郭を画定し得る。例えば、第1及び/又は第2の弾性ベルト106、108の内側横方向縁部107b、109bは、第1及び第2の対向する端部領域において、非線形又は曲線部分を含み得る。かかる湾曲した輪郭は、例えば、相対的に丸みを帯びた脚部開口部などの脚部開口部112に所望の形状を画定する助けになり得る。弾性ベルト106、108は、湾曲した輪郭を有することに加えて、内側横方向縁部107b、109bの湾曲した輪郭と一致し得る、非線形又は湾曲した経路に沿って延在する弾性ストランド168を含み得る。
【0042】
図2Cは、第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108の両方が、概して、長方形の形状を画定する構成を示す。例えば、
図2Cに示すように、第1の弾性ベルト106の横方向に延在する外側縁部107aは、W1Dの横方向幅を含んでもよく、横方向に延在する内側縁部107bは、W1Pの横方向幅を含んでもよく、W1D及びW1Pは等しいか、又は実質的に等しい。加えて、第2の弾性ベルト108の横方向に延在する外側縁部109aは、W2Dの横方向幅を含んでもよく、横方向に延在する内側縁部109bは、W2Pの横方向幅を含んでもよく、W2D及びW2Pは、等しいか、又は実質的に等しい。
【0043】
いくつかの構成では、第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108のうちの少なくとも1つは、異なる長さを有する横方向縁部を含んでもよい。例えば、
図2Dは、第1の弾性ベルト106が、
図2Cを参照して説明したような、略長方形の形状を画定し、第2の弾性ベルト108の横方向に延在する外側縁部109a及び横方向に延在する内側縁部109bが異なる長さを有する構成を示す。
図2Dに示すように、第2の弾性ベルト108の横方向に延在する外側縁部109aは、W2Dの横方向幅を含んでもよく、横方向に延在する内側縁部109bは、W2Pの横方向幅を含んでもよく、W2Dは、W2Pより大きい。
【0044】
いくつかの構成では、第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108の両方は、異なる長さを有する横方向縁部を含んでもよい。例えば、
図2Eは、第1の弾性ベルト106の横方向に延在する外側縁部107a及び横方向に延在する内側縁部107bが異なる長さを有し、第2の弾性ベルト108の横方向に延在する外側縁部109a及び横方向に延在する内側縁部109bが異なる長さを有する構成を示す。
図2Eに示すように、第1の弾性ベルト107の横方向に延在する外側縁部107aは、W1Dの横方向幅を含んでもよく、横方向に延在する内側縁部107bは、W1Pの横方向幅を含んでもよく、W1Dは、W1Pより大きく、第2の弾性ベルト108の横方向に延在する外側縁部109aは、W2Dの横方向幅を含んでもよく、横方向に延在する内側縁部109bは、W2Pの横方向幅を含んでもよく、W2DはW2Pより大きい。
【0045】
図2C~
図2Eを参照すると、第1の弾性ベルト106は、横方向に延在する外側縁部107aと横方向に延在する内側縁部107bとの間に延在する長手方向長さLT1を画定してもよく、第2の弾性ベルト108は、横方向に延在する外側縁部109aと横方向に延在する内側縁部109bとの間に延在する長手方向長さLT2を画定してもよい。いくつかの構成では、LT1は、LT2に等しくてもよい。いくつかの構成では、LT1は、LT2より小さくても大きくてもよい。引き続き
図2C~
図2Eを参照すると、いくつかの構成では、W1Dは、W1Pと等しくてもよく、又はW1Dは、W1Pと異なってもよい。いくつかの構成では、W2Dは、W2Pに等しくてもよく、又はW2Dは、W2Pと異なってもよい。いくつかの構成では、W1D及び/又はW1Pは、W2D及び/又はW2Pと等しくても異なってもよい。
【0046】
図2A、
図2B、及び
図3を参照すると、第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108はまた各々、第1の基材162及び第2の基材164を含み得る。第1の基材162は、第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108の衣類に面する表面の少なくとも一部分を画定するように配向されてもよく、第2の基材164は、第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108の着用者に面する表面の少なくとも一部分を画定するように配向されてもよい。第1の基材162は、近位縁部162bから遠位縁部162aまで最大長さL1にわたって延在してもよく、第2の基材164は、近位縁部164bから遠位縁部164aまで最大長さL2にわたって延在してもよい。第1の基材162の遠位縁部162a及び/又は近位縁部162bは、線形及び/若しくは湾曲してもよく、並びに/又は互いに平行若しくは非平行であってもよいことを理解されたい。また、第2の基材164の遠位縁部164a及び/若しくは近位縁部164bは、線形及び/若しくは湾曲してもよく、並びに/又は互いに平行若しくは非平行であってもよいことを理解されたい。したがって、最大長さL1は、第1の基材162の遠位縁部162aと近位縁部162bとの間で長手方向に延在する最長距離を指し、最大長さL2は、第2の基材164の遠位縁部164aと近位縁部164bとの間で長手方向に延在する最長距離を指す。いくつかの構成では、第1の基材162の遠位縁部162aは、前側腰部縁部121の少なくとも一部分及び/若しくは後側腰部縁部122の少なくとも一部分を画定してもよく、並びに/又は第2の基材164の遠位縁部164aは、前側腰部縁部121の少なくとも一部分及び/若しくは後側腰部縁部122の少なくとも一部分を画定してもよい。したがって、いくつかの構成では、第1の基材162の遠位縁部162a及び/又は第2の基材164の遠位縁部164aは、腰部開口部110の少なくとも一部分を画定し得る。第1の基材162及び/又は第2の基材164は、第1のベルト106から第2のベルト108まで連続的に延在し得ることも理解されたい。
【0047】
第1の基材162及び第2の基材164は、等しい場合も等しくない場合もある様々な横方向幅を規定し得ることを理解されたい。例えば、
図2Bに示すように、第1の基材162は、第1の長手方向縁部162eと第2の長手方向縁部162fとの間で横方向に延在して、第1の横方向幅W1を画定してもよく、第2の基材164は、第1の長手方向縁部164eと第2の長手方向縁部164fとの間で横方向に延在して、第2の横方向幅W2を画定してもよい。
【0048】
いくつかの構成では、第1の基材162の近位縁部162b及び/又は第2の基材164の近位縁部164bは、バックシート134を横切って横方向に延在し得る。
図2A~
図3に示すように、第1の基材162は、衣類に面する表面162c及び反対側の着用者に面する表面162dを含み、第2の基材164は、衣類に面する表面164c及び反対側の着用者に面する表面164dを含む。いくつかの構成では、第1の弾性ベルト106及び/又は第2の弾性ベルト108は、少なくとも第1の基材162の折り畳まれた部分及び/又は第2の基材164を含み得る。例えば、第1の弾性ベルト106及び/又は第2の弾性ベルト108は、第1の基材162の折り目と横方向縁部との間で長手方向に延在する、第1の基材162の折り畳まれた部分を含み得る。したがって、第1の基材162の折り畳まれた部分は、第2の基材164の着用者に面する表面164dと接続され得る。別の例では、第1の弾性ベルト106及び/又は第2の弾性ベルト108は、第2の基材164の折り目と横方向縁部との間で長手方向に延在する、第2の基材164の折り畳まれた部分を含み得る。したがって、第2の基材164の折り畳まれた部分は、第1の基材162の衣類に面する表面162cと接続され得る。したがって、いくつかの構成では、第1の基材162の折り目及び/又は第2の基材164の折り目は、腰部開口部110の少なくとも一部分を画定し得る。
【0049】
第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108は、同一の材料を含んでもよく、且つ/又は同一の構造を有してもよいことを理解されたい。いくつかの実施形態において、第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルトは、異なる材料を含んでもよく、且つ/又は異なる構造を有してもよい。第1の基材162及び/又は第2の基材164などの第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108の構成要素は、様々な材料から構築され得ることも理解されたい。例えば、第1及び/又は第2のベルトは、第1の基材162、並びに/あるいはプラスチックフィルム;有孔プラスチックフィルム;天然材料(例えば、木部繊維若しくは綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン若しくはポリプロピレン繊維)、又は天然繊維及び/若しくは合成繊維の組み合わせによる織布ウェブ若しくは不織布ウェブ;又はコーティングされた織布若しくは不織布ウェブなどの材料から製造され得る、第2の基材164を含んでもよい。いくつかの構成では、第1及び/又は第2のベルトは、第1の基材162、及び/又は合成繊維の不織布ウェブを含む第2の基材164を含んでもよく、且つ伸長性不織布を含んでもよい。いくつかの構成では、第1及び第2の弾性ベルトは、内側疎水性の非伸縮性不織布材料及び外側疎水性の非伸縮性不織布材料を含み得る。ベルトは、例えば、米国特許出願第63/111790号及び中国特許出願第2021/077843号に開示されているような様々な方法で構成されてもよく、これらは両方とも参照により組み込まれることを理解されたい。
【0050】
弾性材料167は、第1の基材162の着用者に面する表面162dと第2の基材164の衣類に面する表面164cとの間に位置決めされ得る。弾性材料167は、ストランド、リボン、弾性フィルム、又はパネルなど、弾性ベルトの長さに沿って延在する1つ以上の弾性要素を含み得ることを理解されたい。
図2A及び
図3に示すように、弾性材料167は、複数の弾性ストランド168を含み得る。
【0051】
第1の弾性ベルト106及び/又は第2の弾性ベルト108の第1の基材162、第2の基材164、及び/又は弾性材料167は、接着剤及び/又は機械的結合によって、ともに、及び/又はシャーシ102などの他の構成要素と結合され得ることも理解されたい。接着剤及び機械的接合方法は、単独で又は互いに組み合わせて利用され得ることを理解されたい。
【0052】
いくつかの構成では、第1の弾性ベルト106及び/又は第2の弾性ベルト108を形成するために組み合わされるとき、接着剤が、第1の基材162、第2の基材164、及び/又は弾性材料167のうちの少なくとも1つに適用され得る。いくつかの構成では、第1の弾性ベルト106及び/又は第2の弾性ベルト108を形成するために組み合わされるとき、機械的結合デバイスが、第1の基材162、第2の基材164、及び/又は弾性材料167のうちの少なくとも1つに機械的結合を適用し得る。かかる機械的接合は、熱、圧力、及び/又は超音波デバイスを伴って適用され得る。いくつかの構成では、機械的結合デバイスは、第1の基材162、第2の基材164、及び/若しくは弾性材料167をともに結合する結合を適用してもよく、並びに/あるいは第1の弾性ベルト106及び/若しくは第2の弾性ベルト108内の別個の長さの収縮した弾性ストランドを捕捉するか、又は固定化するように作用してもよい。
【0053】
第1の基材162、第2の基材164、及び/又は弾性材料167は、全て参照により本明細書に組み込まれる、米国特許公開第2018/0168878(A1)号、同第2018/0168877(A1)号、同第2018/0168880(A1)号、同第2018/0170027(A1)号、同第2018/0169964(A1)号、同第2018/0168879(A1)号、同第2018/0170026(A1)号、同第2018/0168889(A1)号、同第2018/0168874(A1)号、同第2018/0168875(A1)号、同第2018/0168890(A1)号、同第2018/0168887(A1)号、同第2018/0168892(A1)号、同第2018/0168876(A1)号、同第2018/0168891(A1)号、同第2019/0070042(A1)号及び同第2019/0070041(A1)号、並びに米国特許出願第62/989,059号及び同第62/984,837号に記載されているような様々なエラストマー積層体を作製するために、様々な方法及び装置で互いに結合されてもよいことも理解されたい。
【0054】
第1の弾性ベルト106及び/又は第2の弾性ベルト108の構成要素は、様々な方法及び様々な組み合わせで組み立てられて、第1の弾性ベルト106及び/又は第2の弾性ベルト108の横方向幅及び/又は長手方向長さに沿って異なり得る様々な望ましい様々な特徴を作り出し得ることを理解されたい。かかる特徴には、例えば、Dtex値、接合パターン、孔配置、弾性位置決め、平均Dtex値、平均予歪み値、しわ頻度、しわ波長、高さ値、及び/又は接触面積が含まれ得る。異なる特徴が、第1の弾性ベルト106及び/又は第2の弾性ベルト108の組み立て段階の前及び/又は間に、例えば、第1の基材162、第2の基材164、及び弾性材料167などの様々な構成要素に付与され得ることを理解されたい。
【0055】
第1の弾性ベルト106及び/又は第2の弾性ベルト108は、互いに対して、並びに第1の基材162及び第2の基材164に対して配置された様々な構成のベルト弾性材料167を含み得ることを理解されたい。上述したように、弾性材料167は、様々な配置で位置決めされたストランド、リボン、フィルム、又はパネルなどの1つ以上の弾性要素の構成を含み得る。いくつかの構成では、弾性材料167は、全て参照により本明細書に組み込まれる、第2018/0168889(A1)号、同第2018/0168874(A1)号、同第2018/0168875(A1)号、同第2018/0168890(A1)号、同第2018/0168887(A1)号、同第2018/0168892(A1)号、同第2018/0168876(A1)号、同第2018/0168891(A1)号、同第2019/0298586(A1)号、同第2019/0070042(A1)号、同第2018/0168878(A1)号、同第2018/0168877(A1)号、同第2018/0168880(A1)号、同第2018/0170027(A1)号、同第2018/0169964(A1)号、同第2018/0168879(A1)号、同第2018/0170026(A1)号、及び同第2019/0070041(A1)号、並びに米国特許出願第62/989059号及び同第62/984,837号に記載されているような、様々な弾性体、弾性特徴部及び配置、並びに組み立てに関するプロセスを含んでもよい。本明細書の弾性材料167は、第1の弾性ベルト106及び/又は第2の弾性ベルト108上の様々な異なる場所において、同一又は異なる色で構成され得ることも理解されたい。
【0056】
いくつかの実施形態では、弾性材料167は、一定間隔で長手方向に配設された弾性ストランド168として構成され得る。他の実施形態では、弾性ストランド168は、長手方向に異なる間隔で配設されてもよい。いくつかの構成では、伸長状態にある弾性材料167は、収縮していない基材層の間に挟持され、接合され得る。弾性材料167が弛緩されるとき、弾性材料167は、非伸長状態に戻り、基材層を収縮させる。弾性材料167は、環状弾性ベルトの面積内で望ましい収縮力の変化を提供し得る。シャーシ102及び弾性ベルト106、108は、添付の図に描写されるものとは異なる方法で構成され得ることを理解されたい。弾性材料167材料は、弾性材料167材料と基材との間の界面に沿って連続的に又は断続的に基材に接合され得ることも理解されたい。いくつかの構成では、弾性ストランド168は、押出成形された弾性ストランドの形態であってもよく、これはまた、例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,681,302号に開示されるように、予め波形化された構成において第1の基材162及び/又は第2の基材164と接合されてもよい。
【0057】
例えば、
図2A~
図3を参照して実施例に関して上述したように、本明細書において考察される弾性材料167は、弾性ストランド168の形態であり得る。いくつかの構成では、弾性ストランド168は、互いに且つ/又は横方向軸126と平行であってもよい。第1の弾性ベルト106及び/又は第2の弾性ベルト108は、様々な量の弾性ストランド168を含むように構成され得ることを理解されたい。いくつかの構成では、第1の弾性ベルト106及び/又は第2の弾性ベルト108は、約100~約1500の弾性ストランド168を含み得る。本明細書の弾性ストランド168は、様々なDtex値、ストランド間隔値、及び予歪み値を含んでもよく、かかる弾性ストランド168を、他の弾性ストランドとともに利用して、Dtex値、ストランド間隔値、及び予歪み値の様々な組み合わせでの弾性ストランド168を含む第1及び第2の弾性ベルト106、108を作り出してもよいことも理解されたい。例えば、いくつかの構成では、1つ以上の弾性ストランド168の平均Dtexは、500より大きいことがある。いくつかの構成では、1つ以上の弾性ストランド168の平均Dtexは、約10~約500であってもよく、上述の範囲及びその中に又はそれによって形成される全ての範囲内の、全ての1Dtex刻みを具体的に列挙する。いくつかの構成では、複数の弾性ストランド168は、4mm以下の平均ストランド間隔を含んでもよい。いくつかの構成では、複数の弾性ストランド168は、約0.25mm~約4mmの平均ストランド間隔を含んでもよく、上述の範囲及びその中に又はそれによって形成される全ての範囲内の、全ての0.01mm刻みを具体的に列挙する。いくつかの構成では、複数の弾性ストランド168は、4mmより大きい平均ストランド間隔を含んでもよい。いくつかの構成では、複数の弾性ストランドの各々の平均予歪みは、約50%~約400%であってもよく、上述の範囲及びその中に又はそれによって形成される全ての範囲内の、全ての1%刻みを具体的に列挙する。いくつかの構成では、弾性ストランド168は、約0.25mm~約4mmの平均ストランド間隔、及び約10~約500の平均Dtexを含む。いくつかの構成では、弾性ストランド168は、約75%~約300%の平均予歪みを有してもよい。
【0058】
いくつかの構成では、第1の複数の弾性ストランドは、約75%~約300%の第1の平均予歪みを含んでもよく、第2の複数の弾性ストランドは、第1の平均予歪みより大きい第2の平均予歪みを含んでもよい。いくつかの構成では、第1の複数の弾性ストランドは、約0.25mm~約4mmの平均ストランド間隔、及び約10~約500の平均Dtexを含み、第2の複数の弾性ストランドは、約4mmより大きい平均ストランド間隔、及び約450より大きい平均Dtexを含み得る。
【0059】
いくつかの構成では、
図2Aに示すように、弾性ストランド168は、本明細書において、外側腰部弾性部材170及び内側腰部弾性部材172と称され得る。弾性ストランド168(例えば外側腰部弾性部材170)は、第1の弾性ベルト106の対向する第1の端部領域106aと第2の端部領域106bとの間、及び第2の弾性ベルト108の対向する第1の端部領域108aと第2の端部領域108bとの間に、横方向に連続的に延在し得る。内側腰部弾性部材172などの、いくつかの弾性ストランド168は、例えば、第1及び第2の弾性ベルト106、108が、吸収性アセンブリ140などのシャーシ102の部分に重なり合うようなエリア内に不連続部を伴って構成され得る。
【0060】
図2Aに示すように、第1の弾性ベルト106及び/又は第2の弾性ベルト108は、高伸長ゾーン400及び低伸長ゾーン402を伴って構成されてもよい。第1の弾性ベルト106及び/又は第2の弾性ベルト108は、低伸長ゾーン402によって横方向に分離された第1の高伸長ゾーン400a及び第2の高伸長ゾーン400bを含んでもよい。吸収性アセンブリ140などのシャーシ102の部分は、第1の腰部領域116及び/又は第2の腰部領域118の低伸長ゾーン402において第1の弾性ベルト106及び/又は第2の弾性ベルト108と接続されてもよい。高伸長ゾーン400は、弾性ストランド168、172などの弾性材料167によって弾性を与えられ、低伸長ゾーン402は、弾性ストランド168、172などの弾性材料167を個別片406に分離する切断線404を含む。次に、低伸長ゾーン402は、高伸長ゾーン400より相対的に低い弾性を有する第1の弾性ベルト106及び/又は第2の弾性ベルト108の領域を画定する。互いに分離され、弾性により収縮される別個の弾性片406は、低伸長ゾーン402に相当量の弾性を付加しない。したがって、力が加えられると、高伸長ゾーン400は、低伸長ゾーン402より長く延伸する。上記で規定されたように、「弾性」、「エラストマー」、又は「エラストマー性」という用語は、弾性特性を示す材料を指し、これには、その弛緩した初期長さに力を加えると、初期長さの10%を超えて上回る伸長された長さに伸長又は延伸することができ、加えられた力が解放されると、ほぼ初期長さに実質的に回復することになる任意の材料が含まれる。いくつかの構成では、第1の弾性ベルト106及び/又は第2の弾性ベルト108は、弾性である高伸長ゾーン400で構成されてもよく、弾性又は「非弾性」ではない低伸長ゾーン402で構成されてもよい。
【0061】
図4A及び
図4Bは、例えば、
図2Aに示されるパンツおむつ100pの第1のベルト106及び第2のベルトに示されるような低伸長ゾーン402の各部分の詳細図を示す。
図4A及び
図4Bに示されるように、低伸長ゾーン402内の切断線404は、弾性ストランド168を個別片406に分離する。明確にするために、弾性ストランド168の個別片406は、
図4Aには示されておらず、切断線404は、弾性ストランド168の個別片406の可視性を強調するために
図4Bでは薄化されている。いくつかの構成では、切断線404は、弾性ストランド168、第1の基材162、及び第2の基材164を貫通する。いくつかの構成では、切断線404は、弾性ストランド168と、第1の基材162及び第2の基材164の一方のみと、を貫通してもよい。切断線404は様々な配向及び大きさで配置され得ることを理解されたい。例えば、
図4Aに示されるように、切断線は、横方向軸126に対してオフセット角度408を規定するように配向されてもよい。オフセット角度408の大きさは、弾性ベルト106、108が横方向に伸長されるときなど、低伸長ゾーン402が横方向に対向する力を受けるときに、切断線404の対向する側部404a、404bの分離を最小化又は防止するのに役立つように構成されてもよい。いくつかの構成では、オフセット角度408は、0度より大きく、45度より小さくてもよく、上述の範囲及びその中に又はそれによって形成される全ての範囲内の、全ての1度刻みを具体的に列挙する。
【0062】
引き続き
図4Aを参照すると、切断線404は、少なくとも第1の列410aと、第1の列410aに隣接する第2の列410bとを含む列410に配置され得る。第1の列410a及び第2の列410bの切断線は、第1の端部404cから第2の端部404dまでの長さ412にわたって延在し得る。いくつかの構成では、第1の列410a及び第2の列410b内の各切断線404の長さ412は、約4mmであり得る。いくつかの構成では、第1の列410aの切断線404と第2の列410bの切断線404は、互いに平行である。第1の列410a及び/又は第2の列410b内の404本の切断線は、切断線間隙距離414だけ互いから分離されてもよい。いくつかの構成では、切断線間隙距離414は、約1.9mmであってもよい。第1の列410bの切断線404の第1の端部404c及び第2の列410bの切断線404の第1の端部404cは、横方向軸126に対して列角度420を規定するように配向される第1の基準線416に沿って整列されてもよい。いくつかの構成では、列角度420は、90度より小さく、45度より大きくてもよく、上述の範囲及びその中に又はそれによって形成される全ての範囲の、全ての1度刻みを具体的に列挙する。
図4Aに示されるように、第1の列410aの切断線404の第2の端部404d及び第2の列410bの切断線404の第2の端部404dは、第2の基準線418に沿って整列されてもよい。いくつかの構成では、第2の基準線418は、第1の基準線416に平行である。加えて、第1の列410aの第2の基準線418は、列間隙距離422だけ第2の列410bの第1の基準線416から分離され得る。いくつかの構成では、列間隙距離422は、約1.9mmであり得る。
【0063】
先に述べられたように、低伸長ゾーン402内の切断線404は、弾性ストランド168を個別片406に分離する。
図4Bに示されるように、弾性ストランド168の個別片406は、第1の端部424と第2の端部426との間の弾性片長さ422にわたって延在する。個別片406は、横方向に隣接する片406の第1の端部424と第2の端部426が切断線404によって互いに分離されるように、横方向に延在してもよい。個別片406は弾性ストランド168から切断されるので、個別片406は、弾性ストランド168と同じ間隔で長手方向に互いに離間されてもよく、互いに平行な関係で配置されてもよいことも理解されたい。
図4Bはまた、切断線404によって第1の個別片406aと第2の個別片406bとに分離される弾性ストランド168の詳細図を示す。第1の個別片406aは、第1の弾性片長さ422aを含んでもよく、第2の個別片406bは、第2の弾性片長さ422bを含んでもよい。いくつかの構成では、第2の弾性片長さ422bは、第1の弾性片長さ422aより長い。いくつかの構成では、第1の個別片406aの第1の弾性片長さ422aは、第1の列410a内の隣接する切断線間で横方向に延在する距離によって規定されてもよく、第2の個別片406bの第2の弾性片長さ422bは、第1の列410a内の切断線404と第2の列410b内の切断線404との間で横方向に延在する距離によって規定されてもよい。いくつかの構成では、第2の弾性片長さ422bと第1の弾性片長さ422aとの比は、約2:1である。前述のように、弾性ストランド168は、第1の基材162及び第2の基材164のうちの少なくとも1つと連続的に結合されてもよく、又は第1の基材162及び第2の基材164のうちの少なくとも1つと断続的に結合されてもよい。したがって、弾性ストランド168の個別片406は、第1の基材162及び第2の基材164のうちの少なくとも1つと連続的に結合されてもよく、又は第1の基材162及び第2の基材164のうちの少なくとも1つと断続的に結合されてもよい。弾性ストランド168及び弾性ストランド168の個別片406は、第1の基材162、第2の基材164、及び弾性ストランド168のうちの少なくとも1つに塗布された接着剤で結合されてもよいことも理解されたい。
【0064】
上記に述べたように、様々な装置及び方法を利用して、弾性ベルト及び脚部カフなどのおむつの様々な構成要素を構築するために使用され得るエラストマー積層体を製造することができる。例えば、
図5及び
図6は、エラストマー積層体200を製造するように適合された加工装置300の概略図を示す。以下により詳細に記載されるように、
図5及び
図6に示される加工装置300は、連続長の弾性材料202、連続長の第1の基材204、及び連続長の第2の基材206を機械方向MDに沿って前進させるように動作する。いくつかの構成では、本明細書の第1の基材204及び第2の基材206は、2つの別個の基材によって画定されてもよく、又は単一の基材の折り畳まれた部分によって画定されてもよいことも理解されたい。装置300は、弾性材料202を伸長させ、伸長された弾性材料202を第1及び第2の基材204、206に接合して、エラストマー積層体200を製造する。本明細書では、弾性材料202はストランド208として図示及び引用されているが、いくつかの構成では、弾性材料202は、1つ以上の連続長の弾性ストランド、リボン、及び/又はフィルムを含み得る点は理解されたい。
【0065】
エラストマー積層体200は、様々な種類の吸収性物品の構成部品を構築するために使用することができる点は理解されたい。本明細書の方法及び装置は、例えば、米国特許出願公開第2013/0255861(A1)号、同第2013/0255862(A1)号、同第2013/0255863(A1)号、同第2013/0255864(A1)号及び同第2013/0255865(A1)号に開示されているような様々なタイプの吸収性物品組立プロセスで動作するように適合され得ることを理解されたい。例えば、エラストマー積層体200は、
図1A~
図4Bに関連して上述した第1及び第2の弾性ベルト106、108に加工され得る連続長のエラストマーベルト材料として用いられ得る。かくして、弾性材料202は、続いて第1の及び/又は第2の基材204、206のいずれかに対応し得る外層162と内層164との間に間置されたベルト弾性材料168に対応し得る。他の例では、エラストマー積層体200は、テープ式おむつ構造体の腰部バンド及び/又はサイドパネルを構築するために用いられ得る。更に他の実施例では、エラストマー積層体200は、様々な種類の脚部カフ及び/又はトップシート構造体を構築するのに用いられ得る。
【0066】
弾性積層体200が様々な方式で組立及び/又は供給され得ることは理解されたい。例えば、
図5及び
図6は第1の計量デバイス312と第2の計量デバイス314とを含み得るエラストマー積層体200を生産するための加工装置300の例を示す。第1の計量デバイス312は、弾性ストランド208の1つ以上のスプールを含み得る、破線の長方形によって一般的に表される1つ以上の巻き出し機302などの弾性ストランド供給装置として構成されてもよい。運転時、弾性ストランド208は、巻き出し機302から第2の計量デバイス314へと機械方向MDに前進する。更に、弾性ストランド208は、巻き出し機302と第2の計量デバイス314との間で前進している間に機械方向MDに沿って伸長されてもよい。伸長された弾性ストランド208はまた、第2の計量デバイス314において第1の基材204及び第2の基材206と接合されてエラストマー積層体200を製造する。弾性ストランド208は、1つ以上のガイドローラに沿って且つ/又はその周りを前進してもよいことを理解されたい。弾性ストランド208は、機械方向MDに前進している間に連続経路に沿って伸長されてもよく、又は機械方向MDに前進している間に延伸の複数の増加を提供する様々な工程で伸長されてもよいことも理解されたい。
【0067】
図5に示されるように、第2の計量デバイス314は、外周面318を有し、第1の回転軸320の周りを回転する第1のローラ316と、外周面324を有し、第2の回転軸326の周りを回転する第2のローラ322とを含んでもよい。第1のローラ316及び第2のローラ322は、逆方向に回転し、第1のローラ316は、第2のローラ322に隣接しており、第1のローラ316と第2のローラ322との間にニップ328を画定する。第1のローラ316は、外周面318が表面速度S1を有するように回転することができ、第2のローラ322は、外周面324が同じ又は実質的に同じ表面速度S1を有するように回転することができる。
【0068】
図5に示すように、第1の基材204は、第1の表面210及び対向する第2の表面212を含み、第1の基材204は、第1のローラ316へ前進する。具体的には、第1の基材204は、速度S1で第1のローラ316へ前進し、第1の基材204は、第1のローラ316の外周面318に部分的に巻き付き、ニップ328を通って前進する。したがって、第1の基材204の第1の表面210は、第1のローラ316の外周面318に接触して、第1のローラ316の外周面318と同じ方向に進む。加えて、第2の基材206は、第1の表面214及び対向する第2の表面216を含み、第2の基材206は、第2のローラ322へ前進する。具体的には、第2の基材206は、速度S1で第2のローラ322へ前進し、第2の基材206は、第2のローラ322の外周面324に部分的に巻き付き、ニップ328を通って前進する。したがって、第2の基材206の第2の表面216は、第2のローラ322の外周面324に接触して、第2のローラ322の外周面324と同じ方向に進む。第1及び/又は基材204、206は、異なる速度S1で前進できる点は理解されたい。いくつかの構成では、第1の基材204及び/又は第2の基材206は、約150メートル/分~約500メートル/分の速度S1で前進することができ、具体的には、上記の範囲内の1メートル/分刻みの全ての値、及び上記の範囲内の、又は上記の範囲によって与えられる全ての範囲を記載する。
【0069】
いくつかの構成では、弾性ストランド208は機械方向MDにも伸長されてよく、伸長状態で第1の基材層204及び/又は第2の基材層206と組み合わされてもよい。例えば、引き続き
図5及び
図6を参照すると、巻き出し機302は、機械方向MDに速度S2で前進している弾性ストランド208をニップ328に巻き出すか、又は別の方法で供給してもよい。いくつかの構成では、速度S2は速度S1より小さく、そのため、弾性ストランド208は機械方向MDに伸長される。次いで、伸長された弾性ストランド208は、第1の基材204と第2の基材206との間のニップ328を通って前進し、それにより、弾性ストランド208は第1の基材204の第2の表面212及び第2の基材206の第1の表面214と接合されて、連続長のエラストマー積層体200を製造する。
【0070】
前述したように、装置300は、複数の弾性ストランド208を供給する1つ以上の巻き出し機302などの弾性ストランド供給装置を含むことができる。本明細書における巻き出し機302は、様々な方法で構成されてよいことを理解されたい。例えば、巻き出し機302は、マンドレル及び/又は表面駆動巻き出し機、オーバーエンド巻き出し機、及び/又はビーム巻き出し機(ワープビームとも呼ばれる)を有する個々のスプールで構成されてもよい。様々なタイプの巻き出し機が、米国特許第6,676,054号、同第7,878,447号、同第7,905,446号、同第9,156,648号、同第4,525,905号、同第5,060,881号、及び同第5,775,380号、米国特許出願公開第17/189,476号(2021年3月2日出願)及び同第2004/0219854(A1)号、同第2018/0168879(A1)号、及び同第2018/0170026(A1)号に開示されており、これらは全て参照により本明細書に組み込まれる。弾性体及び関連する取り扱い機器の更なる例は、Karl Mayer Corporationから入手可能である。装置300は、同じタイプ及び/又は異なるタイプの弾性体巻き出し機構成から供給される弾性ストランドと組み合わせて、2つ以上の巻き出し機302から巻き出された弾性ストランド208をエラストマー積層体200に組み付けるように構成されてもよいことを理解されたい。弾性ストランド208は、弾性ストランドがそれ自体に、互いに、且つ/又は下流のハンドリング機器に付着することを防止するうえで役立ち得る、弾性ストランド208上のコーティングとして構成された、本明細書で糸仕上げとも称される様々な種類のスピン仕上げを含み得る点もまた理解されたい。したがって、本装置はまた、例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許公開第2018/0168877(A1)号に開示されるように、弾性ストランドからスピン仕上げ剤を除去するか、又は部分的に除去するように構成されてもよい。
【0071】
先に述べたように、装置300は、様々な量の弾性ストランドを供給することができる1つ以上の巻き出し機302を含むことができる。いくつかの構成では、本明細書における巻き出し機302は、巻き出し機上に配置された1~約3000個のスプールを含むことができ、したがって、巻き出し機から前進している1~約3000本の弾性ストランド208を有することができ、具体的には、上記の範囲内のスプール1個及びストランド1本刻みの全ての値、及び上記の範囲内の、又は上記の範囲によって与えられる全ての範囲を記載する。更に、本明細書におけるエラストマー積層体200は、横断方向CDに互いから離間した1~約3000本の弾性ストランド208を含むことができ、具体的には、上記の範囲内の弾性ストランド1本刻みの全ての値、及び上記の範囲内の、又は上記の範囲によって与えられる全ての範囲を記載する。
【0072】
装置及びプロセスは、弾性ストランド208を、例えばガイドローラなどの追加の機械要素と接触させることなく、巻き出し機302から組み立てプロセスへと直接前進させられるように構成することができる点もまた理解されたい。また、いくつかの構成では、弾性ストランド208を巻き出し機302から前進させて、組み立てプロセスへと前進させる前に方向転換させるか、且つ/又は他の形で、例えばガイドローラなどの機械要素によって接触及び/又は方向転換させることができる点も理解されたい。
【0073】
図5及び
図6に示すように、弾性ストランド208はまた、第1の基材204及び第2の基材206と組み合わされる前にストランドガイド310を通って前進することもできる。ストランドガイド310は、弾性ストランド208が第1の基材204及び第2の基材206と組み合わされている間に、隣り合う弾性ストランド208を横断方向CDに所望の距離で互いに離間又は離隔させ得る。
図5及び
図6に示されるように、弾性ストランドは、巻き出し機302とニップ328との間に配置されたストランドガイド310を通って前進することができる。ストランドガイド310は、ニップ328内及び組み立てられたエラストマー積層体200内へと前進している隣り合った弾性ストランド208間の横断方向CDの離隔距離を変更及び/又は決定及び/又は固定するように動作することができる。弾性ストランド208は、横断方向CDに異なる距離で互いから離隔させることができ、ニップ328内及び組み立てられたエラストマー積層体200内へと前進する点は理解されたい。いくつかの構成では、隣り合う弾性ストランド208は、横断方向CDに約0.5mm~約4mmだけ互いから離隔されてもよく、具体的には、上記の範囲内の0.1mm刻みの全ての値、及び上記の範囲内の、又は上記の範囲によって与えられる全ての範囲を記載する。ストランドガイド310は、様々な形で構成することができる点は理解されたい。いくつかの構成では、ストランドガイド310は、複数の歯又はリードを有することができるコームとして構成することができる。次に、前進している弾性ストランド208は、横断方向CDに互いから歯又はリードによって互いから離隔及び離間される。いくつかの構成では、ストランドガイド310は、弾性ストランドを横断方向CDに互いから離隔及び離間する複数のローラを含むことができる。
【0074】
本明細書の方法及び装置によるエラストマー積層体200を構築するために、異なる構成要素を使用することができることを理解されたい。例えば、第1の基材204及び/又は第2の基材206は、不織材及び/又はフィルムを含むことができる。更に、弾性ストランド208は、様々な形で構成することができ、且つ様々なデシテックス値を有することができる。いくつかの構成では、弾性ストランド208は、約10デシテックス~約500デシテックスの範囲のデシテックス値を有するように構成することができ、具体的には、上記の範囲内の1デシテックス刻みの全ての値、及び上記の範囲内の、又は上記の範囲によって与えられる全ての範囲を記載する。
【0075】
上記に述べたように、本明細書で組み立てられたエラストマー積層体200は、異なる距離で互いから離間された異なる量の弾性ストランド208を含むことができ、異なるデシテックス値を有し得る点は理解されたい。例えば、本明細書のエラストマー積層体200は、エラストマー積層体の幅当たりのデシテックスとして定義することができる、異なる弾性密度を有することができる。例えば、一部のエラストマー積層体200は、約30デシテックス/mm~約150デシテックス/mmの弾性密度を有することができ、具体的には、上記の範囲内の1デシテックス/mm刻みの全ての値、及び上記の範囲内の、又は上記の範囲によって与えられる全ての範囲を記載する。別の例では、本明細書のエラストマー積層体200は、エラストマー積層体の横断方向幅1メートル当たり、横断方向CDに配置された異なる数の弾性ストランドを有することができる。例えば、一部のエラストマー積層体200は、エラストマー積層体幅1メートル当たり約500本の弾性ストランドからエラストマー積層体幅1メートル当たり約2000本の弾性ストランドを有することができ、具体的には、上記の範囲内の弾性ストランド1本/1メートル刻みの全ての値、及び上記の範囲内の、又は上記の範囲によって与えられる全ての範囲を記載する。
【0076】
図5に示されるように、装置300は、弾性ストランド208、第1の基材204、及び第2の基材206が組み合わされてエラストマー積層体200を形成する前にそれらのうちの少なくとも1つに接着剤218を塗布することができる1つ以上の接着剤アプリケータ装置334を含むことができる。例えば、第1の基材204は、第1の基材がニップ328へと前進する前に第1の基材204の第2の表面212に接着剤218を塗布する接着剤アプリケータ装置334aを通過して前進することができる。接着剤218は、第1のローラ316の上流で、且つ/又は第1の基材204が第1のローラ316の外周面318に部分的に巻き付けられている間に、第1の基材204に塗布することができることを理解されたい。別の例では、第2の基材206は、第2の基材がニップ328へと前進する前に第2の基材206の第1の表面214に接着剤218を塗布する接着剤アプリケータ装置334bを通過して前進することができる。接着剤218は、第2のローラ322の上流で、且つ/又は第2の基材206が第2のローラ324の外周面324の周りに部分的に巻かれている間に、第2の基材206に塗布することができる点は理解されたい。別の例では、接着剤アプリケータ装置334cは、第1の基材204及び第2の基材206と接合される前及び/又はその間に、弾性ストランド208に接着剤218を塗布するように構成することができる。
【0077】
本明細書の接着剤アプリケータ装置334は、例えば、スプレーノズル及び/又はスロットコーティング装置などの様々な方法で構成される点は理解されたい。いくつかの構成では、接着剤アプリケータ装置334は、全て参照によって本明細書に組み込まれる、米国特許第8,186,296号、同第9,265,672号、同第9,248,054号、及び同第9,295,590号、並びに米国特許公開第2014/0148773(A1)号に開示された装置及び/又は方法に従って構成され得る。
【0078】
弾性ストランド208は、弾性ストランド208の材料と基材204、206との間の界面に沿って、連続的に又は断続的に、第1の基材204及び/又は第2の基材206に接合されてもよいことを理解されたい。いくつかの構成では、接着剤334は、第1の基材204及び/又は第2の基材206上に断続的に塗布されて、第1の基材204及び/又は第2の基材206の間の弾性ストランド208の長さに沿った断続的な結合を生成してもよい。接着剤334の断続的な塗布は、接着剤334の断続的なパターンを塗布するスプレーノズル及び/又はスロットコートデバイスを用いて行われてもよいことを理解されたい。いくつかの構成では、接着剤334は、前進している弾性ストランド208の長さに沿って断続的に塗布されて、第1の基材204及び/又は第2の基材206の間の弾性ストランド208の長さに沿った断続的な結合を生成してもよい。いくつかの構成では、スロットコートデバイスは、第1の基材204及び/又は第2の基材206上に相対的に低い坪量で接着剤334を連続的に塗布するように構成されてもよく、接着剤の相対的に低い坪量は、弾性ストランド208の長さに沿って第1の基材204及び/又は第2の基材206の間の断続的な結合の生成をもたらす。いくつかの構成では、スロットコートデバイスは、第1の基材204及び/又は第2の基材206上に相対的に高い坪量で接着剤334を連続的に塗布するように構成されてもよく、接着剤の相対的に高い坪量は、弾性ストランド208の長さに沿って第1の基材204及び/又は第2の基材206の間の連続的な結合の生成をもたらす。いくつかの構成では、接着剤334は、前進している弾性ストランド208の長さに沿って連続的に塗布されて、第1の基材204及び/又は第2の基材206の間の弾性ストランド208の長さに沿った連続的な結合を生成してもよい。
【0079】
いくつかの構成では、装置300は、例えば、熱、圧力、及び/又は超音波デバイスによって適用することが可能な結合などの機械的結合をエラストマー積層体200に適用する機械的結合デバイスを含むことができる。直線タイプ又は回転タイプの構成を含み得る、超音波結合デバイスの例は、例えば、米国特許第3,113,225号、同第3,562,041号、同第3,733,238号、同第5,110,403号、同第6,036,796号、同第6,508,641号、及び同第6,645,330号に開示されている。いくつかの構成では、超音波結合デバイスは、例えば、Herrmann Ultrasonic,Inc.から入手可能な線形振動型ソノトロードとして構成され得る。機械的結合デバイス及び方法の更なる例は、米国特許第4,854,984号、同第6,291,039号、同第6,248,195号、同第8,778,127号、及び同第9,005,392号、並びに米国特許公開第2014/0377513(A1)号及び同第2014/0377506(A1)号に開示され、これらは全て参照により本明細書に組み込まれる。機械的結合デバイスは、ニップ328において、又はその下流でエラストマー積層体に機械的結合を適用することができる点は理解されたい。機械的結合デバイスは、第1の基材204、第2の基材206、及び/又は弾性ストランド208を互いに結合する結合を適用することができ、且つ/又はエラストマー積層体200内に収縮された別個の長さの弾性ストランド208を閉じ込める、又は固定化するように働くことができる。本明細書における装置は、本明細書で言及される接着剤アプリケータ装置334a、334b、334c及び機械的結合デバイスのうちの1つ、いくつか、又は全てを含むことができる点も理解されたい。
【0080】
弾性ストランド208は、いずれも本明細書に参照により援用するところの米国特許出願公開第2018/0168878(A1)号に記載されているような様々なエラストマー積層体を作製するために、様々な方法及び装置で、第1の基材204及び/又は第2の基材206と結合されてもよいことを理解されたい。同第2018/0168877(A1)号、同第2018/0168880(A1)号、同第2018/0170027(A1)号、同第2018/0169964(A1)号、同第2018/0168879(A1)号、同第2018/0170026(A1)号、同第2018/0168889(A1)号、同第2018/0168874(A1)号、同第2018/0168875(A1)号、同第2018/0168890(A1)号、同第2018/0168887(A1)号、同第2018/0168892(A1)号、同第2018/0168876(A1)号、同第2018/0168891(A1)号、同第2019/0070042(A1)号及び同第2019/0070041(A1)号、並びにこれらの組み合わせに記載されるような、様座なエラストマー積層体を生成するための様々な方法及び装置を用いて第1の基材204及び/又は第2の基材206と結合され得る点も理解されたい。
【0081】
本明細書の装置300は、様々な伸長特性を有するエラストマー積層体200を組み立てるための本明細書に記載の様々な特徴を有するように、様々な方法で構成されてもよい点は理解されたい。例えば、エラストマー積層体200が伸長されるとき、一部の弾性ストランド208は、他の弾性ストランド208によって及ぼされる収縮力とは異なる機械方向MDの収縮力を及ぼし得る。かかる異なる伸長特性は、弾性ストランドを第1及び第2の基材204、206と接合する前に、一部の弾性ストランド208を他の弾性ストランド208より大きく又は小さく伸長させることによって実現することができる。上記に述べたように、弾性ストランド208のスプールは、互いに異なる速度で1つ以上の巻き出し機302から巻き出すことができ、そのため、弾性ストランド208は、第1及び第2の基材と組み合わされるときに、互いより大きく又は小さく伸長させることができる。例えば、上記に述べたように、第1の基材204及び第2の基材206はそれぞれ、速度S1で前進することができる。いくつかの構成では、いくつかの弾性ストランド208は、他の弾性ストランドの前進速度とも異なる速度S1より遅い速度S2で前進してもよい。したがって、いくつかの弾性ストランド208は、第1及び第2の基材204、206と組み合わされたときに、機械方向MDに異なる量だけ伸長される。
【0082】
本明細書で述べるように、弾性ストランド208は、弾性ストランド208を第1の基材層又は第2の基材層204、206に接合する前に予歪みを与えることができる。いくつかの構成では、弾性ストランド208は、約75%~約300%の予歪みを与えることができ、具体的には、上記の範囲内の1%刻みの全ての値、及び上記の範囲内の、又は上記の範囲によって形成される全ての範囲を記載する。いくつかの構成では、弾性ストランド208は、約80%~約250%の予歪みを与えることができ、具体的には、上記の範囲内の1%刻みの全ての値、及び上記の範囲内の、又は上記の範囲によって形成される全ての範囲を記載する。予歪みとは、エラストマー積層体又は吸収性物品の別の要素と組み合わせる前に、弾性又はエラストマー性材料に課される歪みを指す。予歪みは、以下の等式によって決定される:予歪み=((弾性の延長長さ-弾性の弛緩長さ)/弾性の弛緩長さ)×100。
【0083】
弾性ストランド208は、様々な異なる材料構造及び/又はデシテックス値を有して、異なる領域において異なる伸縮特性を有するエラストマー積層体200を作製してもよいことも理解されたい。いくつかの構成では、異なるデシテックス値を有する弾性ストランド208のスプールを、1つ以上の巻き出し機302上に配置して、そこから前進させることができる。いくつかの構成では、エラストマー積層体200は、弾性ストランド208が横断方向CDで互いに相対的に近接して離間されている領域と、弾性ストランド208が横断方向CDで互いから相対的に離れて離間された他の領域とを有することにより、異なる領域において異なる伸縮特性を与えることができる。いくつかの構成では、弾性ストランド208は、伸長状態でスプール上に供給されてもよく、これにより第1の基材204及び/又は第2の基材206と組み合わされる前に更なる伸長を必要としないようにすることができる(又は、相対的に小さい更なる伸長を必要とする場合もある)。いくつかの構成では、エラストマー積層体200における異なる伸長特性は、別の基材及び/又はエラストマー積層体及び/又は弾性フィルムをエラストマー積層体の特定の領域に結合することによって作製されてもよい。いくつかの構成では、エラストマー積層体200における異なる伸長特性は、エラストマー積層体の特定の領域でエラストマー積層体の一部がそれ自体の上に折り重なることによって作製されてもよい。
【0084】
いくつかの構成では、弾性ストランド208は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許公開第2006/0094319(A1)号、同第2006/0032578(A1)号、同第2018/0168878(A1)号、同第2018/0168877(A1)号、同第2018/0168880(A1)号、同第2018/0170027(A1)号、同第2018/0169964(A1)号、同第2018/0168879(A1)号、同第20180170026(A1)号、同第2018/0168889(A1)号、同第2018/0168874(A1)号、同第2018/0168875(A1)号、同第2018/0168890(A1)号、同第2018/0168887(A1)号、同第2018/0168892(A1)号、同第2018/0168876(A1)号、同第2018/0168891(A1)号、同第2019/0070042(A1)号及び同第2019/0070041(A1)号に開示されているような、横断方向CDに沿った異なる領域における異なる伸長特性をエラストマー積層体200が有し得るように、第1及び第2の基材204、206と結合されてもよい。いくつかの構成では、エラストマー積層体200は、参照により本明細書に援用するところの米国特許出願公開第2002/0009940(A1)号に開示されるように、一部のウェブ取り扱い操作の複雑さを軽減するのに役立ち得る異なる張力区域を含むことができる。
【0085】
図6に示されるように、エラストマー積層体200はニップ328から前進することができ、例えばロール200R上に巻き付けられること、又は容器内で綱状に結ばれることなどによって集積され得る。エラストマー積層体200は、完全に伸長された状態、部分的に伸長された状態、又は完全に弛緩した状態でロール200R上に巻回することができる点は理解されたい。上記に述べたように、集積されたエラストマー積層体200は、吸収性物品の組み立てプロセスに組み込むための場所に保管及び/又は移動することができ、そこでエラストマー積層体200を吸収性物品の構成部品に変換することができる。このようにして、集積されたエラストマー積層体200をロール200Rから巻き出し(又は容器から引き出し)、吸収性物品の組み立てラインに組み込むことができる。装置300は、機械方向MDに沿って切断されて個々のエラストマー積層体200の弾性材料の別々のレーンを規定することができるエラストマー積層体200を組み立てるように構成することができる点は理解されたい。いくつかの構成では、エラストマー積層体は、それぞれのロール200R上に巻回される前に、個々のエラストマー積層体200の別々のレーンに切断することができる。いくつかの構成では、エラストマー積層体がロール200Rから巻き出される際、エラストマー積層体を個々のエラストマー積層体200の別々のレーンに切断することができる。
【0086】
図7及び
図8に示されるように、弾性積層体200内に低伸長ゾーン402を形成するために、弾性積層体200は、弾性ストランド208を個別片406に切断するように適合された切断デバイス500を通って機械方向に前進されてもよい。弾性積層体は、ロール200Rから切断デバイス500に前進しているものとして
図7に示されているが、弾性積層体200は、最初に集積されることなく、
図5及び
図6を参照して説明されたような組立装置300から直接前進するように構成され得ることを理解されたい。
【0087】
いくつかの構成では、エラストマー積層体200は、切断デバイス500から前進してもよく、その後、上述したように集積されてもよいことも理解されたい。いくつかの構成では、エラストマー積層体200は、切断デバイス500から前進してもよく、吸収性物品組立プロセスに直接組み込まれてもよい。例えば、
図7は、全体として破線の長方形で表される吸収性物品組立ライン300aへと切断デバイス500から直接、前進しているエラストマー積層体200を示している。吸収性物品アセンブリは、例えば、
図1~
図4Bを参照して上述されたおむつなどの吸収性物品100を組み立てるために、弾性積層体200を追加の構成要素とともに加工するように構成されてもよい。
【0088】
引き続き
図7及び
図8を参照すると、切断デバイス500は、それらの間にニップ506を画定するようにアンビルロール504に隣接して位置決めされたナイフロール502を含み得る。ナイフロール502は、外周面508と、ブレード510とを含んでもよく、ブレード510は、ブレード縁部604へと半径方向外向きに延在し、第1の方向Dir1に軸514を中心として回転するように適合されている。アンビルロール504は、第1の方向Dir1とは反対の第2の方向Dir2に軸518を中心として回転するように適合された外周面516を含んでもよい。弾性積層体200がナイフロール502とアンビルロール504との間のニップ506を通って前進する際に、ブレード510は、弾性ストランド208を、低伸長ゾーン402内の切断線404によって機械方向MDに沿って互いに分離された個別片406に切断するように動作する。弾性ストランド208を切断することに加えて、ブレード510はまた、第1の基材204及び第2の基材206の一方又は両方を切断してもよい。低伸長ゾーン402は、機械方向MDに沿って高伸長ゾーン400によって互いに分離されてもよく、高伸長ゾーン400は、機械方向MDに沿って低伸長ゾーン402によって互いに分離されてもよい。ブレードとは対照的に、又はブレードに加えて、切断デバイス500は、例えば、レーザ又は超音波等の種々の方法で切断動作を行うように構成されてもよいことを理解されたい。
【0089】
図8に示された弾性積層体200に示される高伸長ゾーン400及び低伸長ゾーン402は、
図2Aを参照して上述した第1及び/又は第2のベルト106、108の高伸長ゾーン400及び低伸長ゾーン402に対応してもよいことを理解されたい。したがって、高伸長ゾーン400は、弾性ストランド208などの弾性材料202によって弾性を与えられ、低伸長ゾーン402は、弾性ストランド208などの弾性材料202を個別片406に分離する切断線404を含む。次に、低伸長ゾーン402は、高伸長ゾーン400より相対的に低い弾性を有する弾性積層体200の領域を画定する。互いに分離され、弾性により収縮される別個の弾性片406は、低伸長ゾーン402に相当量の弾性を付加しない。したがって、力が加えられると、高伸長ゾーン400は、低伸長ゾーン402より長く延伸する。いくつかの構成では、弾性積層体200は、弾性である高伸長ゾーン400を有して構成されてもよく、弾性又は「非弾性」ではない低伸長ゾーン402を有して構成されてもよい。
【0090】
図4A及び
図4Bを参照して説明した低伸長ゾーン400に関する詳細に関して上述した説明は、
図8に示す低伸長ゾーン400にも適用可能であることを理解されたい。上記の
図4A及び
図4Bの弾性ベルト106、108の低伸長ゾーンの説明を、
図7の弾性積層体200の低伸長ゾーン402に適用する場合、横方向軸126及び長手方向軸124に対する切断線404、列410、及び個別片406の配向は、それぞれ、弾性積層体200の横断方向CD及び機械方向MDに対してとられてもよい。
【0091】
上述したように、ナイフロール502は、軸514を中心として回転するように適合されたブレード縁部604まで半径方向外向きに延在するブレード510を含むことができる。したがって、ブレード縁部604は、弾性ストランド208、並びに第1の基材204及び第2の基材206の一方又は両方を切断して、
図4A及び
図4Bを参照して上述した切断線404及び個別の弾性片406に対応する切断線404を弾性積層体200に形成するように配向されてもよい。
図9は、ナイフロール502上のブレード縁部604の群の一部分の例示的な配向を示す。ナイフロール502は、可変の角速度又は一定の角速度で回転するように構成されてもよく、サーボモータによって駆動されてもよいことを理解されたい。
【0092】
ブレード縁部604は、様々な配向及び/又は大きさで配置され得ることを理解されたい。例えば、
図9に示すように、ブレード縁部604は、回転軸514に対してオフセット角度608を規定するように配向されてもよい。いくつかの構成では、オフセット角度608は、45度より大きく、90度より小さくてもよく、上述の範囲及びその中に又はそれによって形成される全ての範囲内の、全ての1度刻みを具体的に列挙する。引き続き
図9を参照すると、ブレード縁部604は、少なくとも第1の列610aと、第1の列610aに隣接する第2の列610bとを含む列610に配置され得る。第1の列610a及び第2の列610bのブレード縁部は、第1の端部604cから第2の端部604dまでの長さ612にわたって延在し得る。いくつかの構成では、第1の列610a及び第2の列610bにおける各ブレード縁部604の長さ612は、約4mmであってもよい。いくつかの構成では、第1の列610aのブレード縁部604と第2の列610bのブレード縁部604は、互いに平行である。第1の列610a及び/又は第2の列610b内の604のブレード縁部は、ブレード縁部間隙距離614だけ互いに分離されてもよい。いくつかの構成では、ブレード縁部間隙距離614は、約1.9mmであってもよい。第1の列610bのブレード縁部604の第1の端部604cと第2の列610bのブレード縁部604の第1の端部604cは、回転軸514に対して列角度620を規定するように配向された第1の基準線616に沿って整列されてもよい。いくつかの構成では、列角度620は、45度より小さく、0度より大きくてもよく、上述の範囲及びその中に又はそれによって形成される全ての範囲内の、全ての1度刻みを具体的に列挙する。
図9に示されるように、第1の列610aのブレード縁部604の第2の端部604dと第2の列610bのブレード縁部604の第2の端部604dは、第2の基準線618に沿って整列されてもよい。いくつかの構成では、第2の基準線618は、第1の基準線616に平行である。加えて、第1の列610aの第2の基準線618は、列間隙距離622だけ第2の列610bの第1の基準線616から分離され得る。いくつかの構成では、列間隙距離622は、約1.9mmであり得る。
【0093】
いくつかの構成では、上述の第1の弾性片長さ422aは、同じ列610内のブレード縁部604間の距離、又は異なる列610内のブレード縁部604間の距離によって規定されてもよい。いくつかの構成では、第2の弾性片長さ422bは、同じ列610内のブレード縁部604間の距離とは対照的に、異なる列610内のブレード縁部604間の距離によってのみ規定され得る。
【0094】
本明細書におけるエラストマー積層体の組み立て操作は他の操作と併せて行うこともできる点も理解されたい。いくつかの構成では、本明細書の方法及び装置を用いて組み立てられたエラストマー積層体200は、低伸長ゾーン402を形成する前又は形成した後に様々な他の製造変換プロセスに供することができる。
【0095】
例えば、
図8に示されるように、連続エラストマー積層体200は、スリット加工デバイス350まで前進してもよく、ここでエラストマー積層体200は、機械方向MDに沿ってスリット加工され、例えば、第1の連続エラストマー積層体200a及び第2の連続エラストマー積層体200bなどのレーンに分けられる。エラストマー積層体200は、剪断スリット加工操作又は破砕スリット操作を用いてスリット加工されてもよい点は理解されたい。破砕スリット操作では、第1の基材204及び第2の基材206は、スリット加工操作中に一緒に結合されてもよい。いくつかの操作では、エラストマー積層体200の第1及び第2の基材204、206は、エラストマー積層体200の縁部に沿って一緒に結合されてもよい。例えば、いくつかの操作では、第1の基材204の縁部は、第2の基材206の対向する縁部の上に折り畳まれて、エラストマー積層体200の封止された縁部を生成してもよい。熱、圧力、接着剤、及び/又は超音波結合プロセスを使用して、基材のそのような折り畳まれた部分を固定してもよい点は理解されたい。いくつかの構成では、エラストマー積層体200の側縁部に対する弾性ストランド208の位置は、所望の様式で側縁部に沿って波形パターンを変化させるように調整されてもよい。
【0096】
引き続き
図8を参照すると、スリット加工デバイス350は、低伸長ゾーン200を通じて機械方向MDに弾性積層体200を切断して、第1の低伸長ゾーン402a及び第2の低伸長ゾーン402bを形成するように構成されてもよい。第1の弾性積層体200aは第1の弾性ベルト106に対応してもよく、第2の弾性積層体200bは上述の第2の弾性ベルト108に対応してもよいことを理解されたい。例えば、
図10に示されるように、おむつパンツ100Pを組み立てるとき、弾性積層体200は、第1の弾性ベルト積層体200a及び/又は第2の弾性ベルト積層体200b(破線矢印「A」によって表される)に加工されてもよい。第1の弾性ベルト積層体200aと第2の弾性ベルト積層体200bは、横断方向CDにおいて互いに分離されてもよい。次に、シャーシ102の対向する端部領域は、第1の弾性ベルト積層体200a及び/又は第2の弾性ベルト積層体200b内の低伸長ゾーン402と接続されてもよい。その後の組み立て操作中に、シャーシ102は、第1の弾性ベルト積層体200aを第2の弾性ベルト積層体200bと向かい合う関係に位置付けるように折り畳まれてもよい(破線矢印「B」によって表される)。結合部246は、重なり合うベルト積層体200a、200bに適用されてもよい。その後、結合部246に隣接する第1及び第2のベルト積層体200a、200bを横断方向CDに沿って切断することによって(破線矢印「C」によって表される)、第1及び第2のベルト積層体200a、200bを第1及び第2のベルト106、108に分離することによって、別個のおむつパンツ100Pが形成されてもよい。したがって、結合部246は、それぞれ第1及び第2のサイドシーム178、180を画定するように分割されてもよい。
【0097】
切断デバイス500は、弾性積層体200上に様々な配向及び位置を有する低伸長ゾーンを作り出すために、様々な方法で構成されてもよいことを理解されたい。いくつかの構成では、切断線404によって引き起こされ得る縁部のほつれを低減又は防止するのに役立てるために、低伸長ゾーン402は、切断線404が弾性積層体200の縁部上に位置付けられるのを防止するのに役立つように弾性積層体200上に位置付けられてもよい。例えば、
図11に示されるように、ナイフロール502は、ブレードの第2の群510bから横断方向CDに分離されたブレードの第1の群510aで構成されてもよい。したがって、切断デバイス500は、スリット加工デバイス350に前進する前に、弾性積層体200内に第1の低伸長ゾーン402a及び第2の低伸長ゾーン402bを形成するように構成されてもよい。次に、弾性積層体200上の第1の低伸長ゾーン402a及び第2の低伸長ゾーン402bは、間隙領域428によって横断方向CDにおいて互いに分離されてもよい。スリット加工デバイス350は、間隙領域428を通して機械方向MDに弾性積層体200を切断して、第1の低伸長ゾーン402aを有する第1の弾性積層体200aと、第2の低伸長ゾーン402bを有する第2の弾性積層体200bと、を形成するように構成されてもよい。いくつかの構成では、第1の低伸長ゾーン402a及び第2の弾性積層体200bは、スリット加工デバイス350によって形成された第1の弾性積層体200a及び第2の弾性積層体200bの内側縁部から離間されもよく、その上に直接位置付けられなくてもよい。いくつかの構成において、スリット加工デバイス350は、
図11Aに示されるように、切断デバイス500の上流に配置されてもよい。
【0098】
いくつかの構成では、ナイフロール502は、異なる幅に適応するようにナイフ502を変更する必要なく、横断方向CDに異なる幅を有する弾性積層体200内に低伸長ゾーン402を形成するように適合されたブレード510の群を含んでもよい。例えば、
図12A及び
図12Bに示されるように、ナイフロール502は、パターン間隙領域550を有する一群のブレード510を含んでもよい。パターン間隙領域550は、パターン間隙領域550の外側のブレード551とは異なる属性を有し得るブレード510を有する領域によって画定され得る。例えば、パターン間隙550において周方向及び軸方向に沿って間隔を空けて配置されたブレード551の数が、パターン間隙領域550の外側のブレード510より少なくてもよい。別の例では、パターン間隙550内のいくつかのブレード551は、パターン間隙領域550の外側のブレード510より小さい半径方向高さを含むことができる。したがって、ナイフロール502は、パターン間隙領域550内のブレード551に対応する切断線404を有する間隙領域450を有する低伸長ゾーン402を生成する。弾性ストランド208は、間隙領域450内で個別片に切断されるが、低伸長ゾーン402は、間隙領域450の外側の弾性積層体200の単位面積当たりの切断線404の量と比べて、間隙領域450内の弾性積層体200の単位面積当たりの切断線404の量が、より少ない。
【0099】
図12A及び
図12Bに示されるように、同じナイフロール500を使用して、弾性積層体200の対向する第1の縁部250aと第2の縁部250bとの間の距離によって規定される異なる横断方向幅を有する弾性積層体200内の低伸長ゾーン402を形成することができる。例えば、
図12Aの弾性積層体200は、横断方向CDに幅LW1を規定してもよく、
図12Bの弾性積層体200は、横断方向CDに幅LW2を規定してもよく、LW2はLW1より小さい。
図12Aに示されるように、弾性積層体200の第2の縁部250bは、一群のブレード510に隣接して又はその外側に前進するように位置付けられてもよい。したがって、第2の縁部250b上には、切断線404が相対的により少数存在しても、存在しなくてもよい。
図12Bに示されるように、弾性積層体200の第2の縁部250bは、一群のブレード510のパターン間隙領域550を通って前進するように位置付けられてもよい。したがって、第2の縁部250b上には、切断線404が相対的により少数存在してもよい。
【0100】
いくつかの構成では、ナイフロール502の回転速度を調節して、弾性積層体200内に異なる機械方向MD長さの低伸長ゾーン402が形成されてもよい。例えば、第1の回転速度で回転するナイフロール502は、第1の速度で前進している弾性積層体200において、機械方向MDにおける第1の長さを有する低伸長ゾーン402を形成し得る。次に、第1の回転速度より速い第2の回転速度で回転する同じナイフロール502は、同じ第1の速度で前進している弾性積層体200において、第1の長さより短い機械方向MDにおける第2の長さを有する低伸長ゾーン402を形成し得る。
【0101】
本明細書の吸収性物品100は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第7867208(B)号及び欧州特許出願公開第3716929(B)号に開示されているような廃棄機構を含むように構成されてもよいことを理解されたい。いくつかの形態では、廃棄機構は、第1の弾性ベルト106又は第2の弾性ベルト108に結合され得る廃棄テープを含んでもよい。廃棄テープは、折り畳まれた構成でおむつパンツに固定されてもよい。使用時には、廃棄テープの端部部分を汚れたおむつから離れる方向に引っ張って、廃棄テープを折り畳まれた形態から引き延ばすことができる。汚れたおむつは、次に、それ自体の上に巻き上げられてもよく、引き延ばされた廃棄テープは、汚れたおむつを巻き上げられた構成に固定するのを助けるために使用されてもよい。いくつかの構成では、このような廃棄テープは、低伸長ゾーン402内で部分的に又は完全に第1の弾性ベルト106又は第2の弾性ベルト108に結合されてもよい。しかしながら、廃棄部が第1の弾性ベルト106又は第2の弾性ベルト108と結合される領域に位置する切断線404の相対的に高い密度は、廃棄テープとベルトとの間の結合強度の低下をもたらし得る。したがって、いくつかの構成では、低伸長ゾーン402は、廃棄テープとベルトとの間に所望の結合強度を提供するのに役立つ廃棄テープ結合領域401を含んでもよい。次に、結合強度は、廃棄テープを折り畳まれた構成から引き延ばされた構成に引っ張るとき、並びにおむつパンツを巻き上げられた構成に保持するときに、廃棄テープ結合領域401に及ぼされる力に耐えるのに十分高く維持され得る。以下でより詳細に説明するように、廃棄テープ結合領域401は、低伸長ゾーン402の残りの部分に存在する密度より相対的に低い密度の切断線404を有するように構成されてもよい。切断線404のそのような変化する密度は、切断ロール502上のブレード510の密度の対応する変化によって生成され得る。
【0102】
図12Cを参照すると、廃棄テープ結合領域401は、概ね長手方向軸に沿って、低伸長ゾーン402の遠位端線402Dに向かって提供されてもよく、当該廃棄テープ結合領域401は、低伸長ゾーン402とは異なる切断線密度を有してもよい。このような廃棄テープ結合領域401を提供することは、吸収性物品に廃棄テープが組み付けられるときに有益であり得る。低伸長ゾーン402が第1の切断線密度を有し、廃棄テープ結合領域401が第2の切断線密度を有する場合、第2の切断線密度は、第1の切断線密度の約30%~約60%である。廃棄テープ結合領域401における切断線のより低い密度は、低伸長ゾーン402のものと比較して弾性積層体200のより高い結合強度を提供し得る一方で、高伸長ゾーン400より低い弾性を有する廃棄テープ結合領域401を依然として提供する。
【0103】
図12Dを参照すると、廃棄テープ結合領域401の切断線密度は、切断ロール502上のブレード510を薄化することによって調整されてもよく、廃棄テープ結合領域401を提供するためのブレード510は、低伸長ゾーン402を提供するためのブレード510の方向に整列される。例えば、第1の切断線密度と比較して50%の第2の切断線密度を生成するために、1つおきのブレードが薄化されてもよく、又は4つのブレードのうちの2つおきのブレードが薄化されてもよい。例えば、第1の切断線密度と比較して40%の第2の切断線密度を生成するために、5つのブレードのうちの3つおきのブレードが薄化されてもよい。例えば、第1の切断線密度と比較して33.3%の第2の切断線密度を生成するために、3つのブレードのうちの1つおきのブレードが薄化されてもよい。第1の切断線密度と第2の切断線密度との間の差にかかわらず、ブレード510の薄化は、低伸長ゾーン402を提供するために、残りのブレード510がブレード510の方向に整列されるように調整されてもよい。更に、薄化されたブレードに一致する領域に生成される非切断エリア605は、基準線の方向における廃棄テープ結合領域401内の任意の切断線間の距離が約8mm以下であるように調整されてもよい。
【0104】
図12Eは、概ね長手方向軸に沿って弾性積層体200に結合され得る廃棄テープ700の例を示す。廃棄テープ700が特定の長手方向寸法を有する場合、廃棄テープ700は、低伸長ゾーン402内で部分的に又は完全に結合されてもよく、すなわち、結合は、低伸長ゾーン402の遠位端線402Dを越えて存在してもよい。廃棄テープ700の一部分が低伸長ゾーン402の遠位端線402Dを越えて結合される場合、廃棄テープ700に重なる弾性積層体200のエリアには、廃棄テープ結合領域401が設けられてもよい。廃棄テープ700は、2つ又は3つの部分に折り畳まれた特定の長さを有してもよく、廃棄テープ700は、最初にタブ704を廃棄テープ700の残りの部分から解放し、弾性積層体200から引き離すことによって、折り畳まれた位置から持ち上げられてもよい。
図12Eを参照すると、3つの部分に折り畳まれた廃棄テープの例が示されている。弾性積層体200に直接結合された廃棄テープ700の層は、遠位端702を有する。廃棄テープの遠位端702は、廃棄のために廃棄テープ700がその全長に伸長されたときに最も大きな応力を受ける部分である。遠位端702は、高伸長ゾーン400と重なり合ってもよく、一方、廃棄テープの残りの部分は、廃棄テープ結合領域401と重なり合う。
【0105】
例えば、
図12B及び
図12Cを参照して上述した方法で廃棄テープ結合領域401を提供するためのブレードを配置することによって、廃棄テープ結合領域401内の弾性材料が切断される一方で、廃棄テープ結合領域401内の弾性積層体200の結合強度は、廃棄テープ700が弾性積層体200から引き離されるときの剥離強度に耐えるように確保され得る。
【0106】
平均デシテックス(平均DTEX)
平均デシテックス法を使用して、完全な物品中に又は物品から抽出された対象の試料中に存在する弾性繊維についての平均Dtexを、長さ加重ベースで計算する。デシテックス値は、弛緩状態のその材料10,000メートル中に存在する繊維の、グラム単位の質量である。弾性繊維又は弾性繊維を含有する弾性積層体のデシテックス値は、弾性繊維又は弾性繊維を含む弾性積層体の仕様の一部として製造業者によって報告されることが多い。平均Dtexは、入手可能であればこれらの仕様から計算することができる。代替的に、これらの指定される値が知られていない場合は、個々の弾性繊維のデシテックス値は、走査電子顕微鏡(scanning electron microscopy、SEM)などの好適な顕微鏡技法を介して弛緩状態の繊維の断面積を決定し、フーリエ変換赤外(Fourier Transform Infrared、FT-IR)分光法を介して繊維の組成を決定し、次いで組成物の密度に関する文献値を使用して、10,000メートルの繊維中に存在する繊維のグラム単位の質量を計算することによって、測定される。製造業者が提供する又は実験によって測定される、完全な物品又は物品から抽出された試料から取り外された個々の弾性繊維についてのデシテックス値を、後述の式において使用し、この式において、存在する弾性繊維間のデシテックス値の長さ加重平均が決定される。
【0107】
物品又は物品から抽出された試料中に存在する弾性繊維の長さはそれぞれ、既知であれば、構成要素を有する物品の構成要素又は試料の全体寸法と、構成要素を有する物品の構成要素又は試料と関連付けられた弾性繊維予歪み比と、から計算される。代替的に、寸法及び/又は弾性繊維予歪み比は既知ではなく、吸収性物品又は吸収性物品から抽出された試料は分解され、全ての弾性繊維が取り外される。この分解は、例えば、接着剤を軟化させるために穏やかに加熱して、低温スプレー(例えばQuick-Freeze、Miller-Stephenson Company、Danbury,CT)を用いて、又は、接着剤を除去するが弾性繊維を膨張、改変、若しくは破壊しない適切な溶剤を用いて、行うことができる。弛緩状態の各弾性繊維の長さを測定し、ミリメートル(mm)単位で最も近いmmまで記録する。
【0108】
平均Dtexの計算
吸収性物品又は吸収性物品から抽出された試料中に存在する、弛緩長さLi及び繊維デシテックス値di(製造業者の仕様から取得するか実験によって測定するかのいずれか)である個々の弾性繊維fiの各々について、その吸収性物品又は吸収性物品から抽出された試料の平均Dtexは、以下のように定義され:
【0109】
【数1】
式中nは、吸収性物品又は吸収性物品から抽出された試料中に存在する弾性繊維の総数である。平均Dtexは、デシテックスの最も近い整数値(グラム/10000m)として報告される。
【0110】
任意の個々の繊維のデシテックス値が仕様から知られていない場合は、以下に記載するように実験によって決定し、結果として得られる繊維デシテックス値を上式で使用して、平均Dtexを決定する。
【0111】
実験による繊維のデシテックス値の決定
上記の手順に従って吸収性物品又は吸収性物品から抽出された試料から取り出された弾性繊維のそれぞれについて、各弾性繊維Lkの弛緩状態の長さを測定し、ミリメートル(mm)で最も近いmmまで記録する。各弾性繊維は、その組成を決定するために、FT-IR分光法を介して分析され、その密度ρkは利用可能な文献値から決定される。最後に、各繊維を、SEMを介して分析する。繊維を、鋭い刃を用いてその長さに沿って垂直に3つのほぼ等しい位置で切断して、SEM分析のためのきれいな断面を作り出す。これらの断面が露出した3つの繊維切片を、SEM試験片ホルダー上に弛緩状態で装着し、金でスパッタコーティングし、SEM内に導入して分析し、繊維断面を明確に解明するのに十分な解像度で撮像する。測定された断面における何らかの斜めの歪みを最小限にするために、繊維断面を検出器に対して可能な限り垂直に向ける。繊維断面の形状は様々に異なり、繊維によっては複数の個別のフィラメントで構成されるものもある。いずれにせよ、3つの繊維断面の各々の面積が(例えば、円形繊維の直径、楕円形繊維の長軸及び短軸、及びより複雑な形状の画像分析を使用して)決定され、弾性繊維の3つの面積akの平均が、平方マイクロメートル(μm2)を単位として、0.1μm2単位で記録される。測定されたk番目の弾性繊維のデシテックスdkは以下によって計算され:
dk=10000m×ak×ρk×10-6
式中、dkの単位は(計算された長さ10,000メートル当たりの)グラム数であり、akの単位はμm2であり、ρkの単位はグラム/立方センチメートル(g/cm3)である。分析された任意の弾性繊維について、実験によって決定されたLk値及びdk値は、後から上記の平均Dtexに関する式において使用される。
【0112】
平均ストランド間隔
認定されたNIST定規に対して較正された0.5mm単位まで正確な定規を使用して、あるセクション内の2つの遠位のストランドの間の距離を0.5mm単位で測定し、次いでそのセクション内のストランドの数-1で割る。
平均ストランド間隔=d/(n-1) 式中、n>1
0.1mm単位で報告する。
【0113】
平均予歪み
試料の平均予歪みを、測定される力がセルの限界の1%~90%以内となるロードセルを使用した、定速伸展の引張試験機で測定する(好適な計器は、MTS Systems Corp.、Eden Prairie,MNから入手可能な、Testworks 4.0 Softwareを使用したMTS Insightである)。分析に先立ち、物品を23℃±2℃及び50%±2%の相対湿度で2時間調整し、その後同じ環境条件下で試験する。
【0114】
初期ゲージ長の調整後、破断するまで伸長を実行するように引張試験機をプログラムする。まず、クロスヘッドを10mm/分で0.05Nの力まで上昇させる。この時点のゲージを調整したゲージ長に設定する。試料が破断するまで100mm/分の速度でクロスヘッドを上昇させる(最大ピーク力の後で力は20%降下する)。クロスヘッドをその元の位置に戻す。力及び伸展データは、実験全体を通して、100Hzの速度で得られる。
【0115】
較正されたキャリパーブロックを使用して公称ゲージ長を40mmに設定し、クロスヘッドをゼロにする。試験ストリップの中央部が上側グリップの20mm下方に位置付けられるように、試料をこのグリップに挿入する。試料を引張軸に対して垂直に折り畳み、この位置を達成するようにグリップ内に設置してもよい。グリップを閉じた後で、余分な材料をトリミングすることができる。試料を下部把持部に挿入し、閉じる。もう一度、ストリップを折り畳むことができるが、その後、グリップを閉じた後でトリミングすることができる。ロードセルをゼロに合わせる。試料は、たるみが最小限であるがロードセルに対する力が0.05Nより小さくあるべきである。試験プログラムを開始する。
【0116】
データから、力(N)対伸展(mm)を算定する。平均予歪みを、弾性体中の不織布が係合されるときの伸展に対応する曲線の屈曲部から計算する。屈曲部より前の曲線の領域(主に弾性体)及び屈曲部より後の領域(主に不織布)に対応する、2つの線をプロットする。これら2つの線が交差するときの伸展を読み取り、この伸展及び補正したゲージ長から、予歪み%を計算する。予歪み%0.1%として記録する。各エラストマー積層体についての3つの複製試験片の算術平均と、0.1%単位の平均予歪みと、を計算する。
【0117】
組み合わせ
A1.身体に面する表面及び衣類に面する表面と、前側腰部領域及び後側腰部領域であって、後側腰部領域は、股部領域によって前側腰部領域から分離され、前側腰部領域は、前側腰部縁部を含み、後側腰部領域は、後側腰部縁部を含み、長手方向軸が、前側腰部縁部及び後側腰部縁部を通って垂直に延在し、横方向軸は、長手方向軸に対して垂直に延在する、前側腰部領域及び後側腰部領域と、前側腰部領域と後側腰部領域との間で股部領域を通って長手方向に延在する吸収性アセンブリであって、身体に面する表面と衣類に面する表面との間に位置付けられる吸収性アセンブリと、を備え、前側腰部領域及び後側腰部領域のうちの少なくとも1つは、第1の基材と第2の基材との間に位置付けられ、且つ第1の基材及び第2の基材に接続された弾性材料と、低伸長ゾーンによって横方向に分離された第1の高伸長ゾーン及び第2の高伸長ゾーンであって、第1及び第2の高伸長ゾーンは弾性材料によって弾性を与えられる、第1の高伸長ゾーン及び第2の高伸長ゾーンと、を含み、低伸長ゾーンは、弾性材料を第1の個別片と第2の個別片とに分離する切断線を含み、弾性材料の第1の個別片は第1の長さを含み、弾性材料の第2の個別片は第2の長さを含み、第2の長さは第1の長さよりも長く、各切断線は、横方向軸に対して0度より大きく45度より小さいオフセット角度を規定するように配向される、吸収性物品。
【0118】
B1.切断線は、弾性材料、第1の基材、及び第2の基材を貫通する、段落A1に記載の吸収性物品。
【0119】
C1.切断線は、少なくとも第1の列及び第1の列に隣接する第2の列を含む列に配置されている、段落A1又はB1に記載の吸収性物品。
【0120】
D1.弾性材料の第1の個別片の第1の長さは、第1の列内の隣接する切断線間で横方向に延在する距離によって規定される、段落C1に記載の吸収性物品。
【0121】
E1.弾性材料の第2の個別片の第2の長さは、第1の列の切断線と第2の列の切断線との間で横方向に延在する距離によって規定される、段落D1に記載の吸収性物品。
【0122】
F1.第2の長さと第1の長さとの比が約2:1である、段落E1に記載の吸収性物品。
【0123】
G1.第1の列及び第2の列の切断線は、第1の端部から第2の端部までの長さにわたって延在し、第1の列の切断線と第2の列の切断線とは互いに平行であり、第1の列の切断線の第1の端部と第2の列の切断線の第1の端部は、横方向軸に対して90度より小さく45度より大きい列角度を規定するように配向された第1の基準線に沿って整列される、段落E1に記載の吸収性物品。
【0124】
H1.第1列の切断線の第2の端部と第2の列の切断線の第2の端部とは、第2の基準線に沿って整列される、段落G1に記載の吸収性物品。
【0125】
I1.第2の基準線は第1の基準線と平行である、段落H1に記載の吸収性物品。
【0126】
J1.第1の列の第2の基準線は、列間隙距離だけ第2の列の第1の基準線から分離されている、段落I1に記載の吸収性物品。
【0127】
K1.列間隙距離は、約1.9mmである、段落J1に記載の吸収性物品。
【0128】
L1.第1の列及び第2の列の各切断線の長さは、約4mmである、段落G1に記載の吸収性物品。
【0129】
M1.第1の列の切断線は、切断線間隙距離だけ互いに分離されている、段落C1に記載の吸収性物品。
【0130】
N1.切断線間隙距離は、約1.9mmである、段落M1に記載の吸収性物品。
【0131】
O1.弾性材料は弾性ストランドを含み、弾性材料の第1の個別片は弾性ストランドの第1の個別片を含み、弾性材料の第2の個別片は弾性ストランドの第2の個別片を含む、段落A1~N1のいずれか1つに記載の吸収性物品。
【0132】
P1.弾性ストランド、弾性ストランドの第1の個別片、及び弾性ストランドの第2の個別片は、第1の基材及び第2の基材のうちの少なくとも1つと連続的に結合されている、段落O1に記載の吸収性物品。
【0133】
Q1.弾性ストランド、弾性ストランドの第1の個別片、及び弾性ストランドの第2の個別片は、第1の基材及び第2の基材のうちの少なくとも1つと断続的に結合されている、段落O1に記載の吸収性物品。
【0134】
R1.弾性ストランド、弾性ストランドの第1の個別片、及び弾性ストランドの第2の個別片は、第1の基材、第2の基材、及び弾性ストランドのうちの少なくとも1つに塗布された接着剤で結合される、段落O1に記載の吸収性物品。
【0135】
S1.弾性ストランドは横方向軸に平行である、段落O1に記載の吸収性物品。
【0136】
T1.弾性ストランドは、約0.25mm~約4mmの平均ストランド間隔、及び約10~約500の平均Dtexを含む、段落O1に記載の吸収性物品。
【0137】
U1.弾性ストランドは、約75%~約300%の平均予歪みを含む、段落O1に記載の吸収性物品。
【0138】
V1.トップシート及びバックシートを含むシャーシを更に含み、吸収性アセンブリがトップシートとバックシートとの間に位置付けられる、段落A1~U1のいずれか1つに記載の吸収性物品。
【0139】
W1.シャーシは、第1の端部領域と、股部領域によって第1の端部領域から長手方向に分離された第2の端部領域と、を更に含み、シャーシの第1の端部領域は、低伸長ゾーンにおいて前側腰部領域及び後側腰部領域のうちの少なくとも1つに接続される、段落V1に記載の吸収性物品。
【0140】
X1.前側腰部領域は第1のベルトを含み、後側腰部領域は第2のベルトを含み、第1のベルトは第2のベルトから長手方向に分離されている、段落W1に記載の吸収性物品。
【0141】
Y1.第2の基材は、前側腰部縁部から後側腰部縁部まで長手方向に延在する、段落A1~X1のいずれか1つに記載の吸収性物品。
【0142】
Z1.前側腰部領域の横方向に対向する端部部分が、後側腰部領域の横方向に対向する端部部分と接続されて腰部開口部を形成する、段落A1~Y1のいずれか1つに記載の吸収性物品。
【0143】
ZZ1.前側腰部領域の横方向に対向する端部部分は、後側腰部領域の横方向に対向する端部部分と再締結可能に接続される、段落Z1に記載の吸収性物品。
【0144】
A2.吸収性物品を組み立てるための方法であって、弾性積層体を提供するステップであって、弾性積層体は、第1の基材と第2の基材との間に位置付けられ、且つ第1の基材及び第2の基材に接続された弾性材料を含む、ステップと、弾性積層体を機械方向に前進させるステップと、高伸長ゾーンが低伸長ゾーンによって機械方向に互いから分離されるようにするため、低伸長ゾーンを弾性積層体内に形成するように弾性材料を切断線に沿って切断するステップであって、高伸長ゾーンは弾性材料によって弾性を与えられ、低伸長ゾーンの切断線は、弾性材料を第1の個別片と第2の個別片とに分離し、弾性材料の第1の個別片は第1の長さを含み、弾性材料の第2の個別片は第2の長さを含み、第2の長さは第1の長さより長く、各切断線は、機械方向に対して0度より大きく45度より小さいオフセット角度を規定するように配向される、ステップと、を含む、方法。
【0145】
B2.身体に面する表面及び衣類に面する表面と、身体に面する表面と衣類に面する表面との間に位置付けられた吸収性コアと、を含むシャーシを提供するステップであって、シャーシは、第1の端部領域と、股部領域によって第1の端部領域から横方向に分離された第2の端部領域と、を更に含む、ステップと、第1の端部領域を弾性積層体の低伸長ゾーンと結合するステップと、を更に含む、段落A2に記載の方法。
【0146】
C2.切断線は、弾性材料、第1の基材、及び第2の基材を貫通する、段落A2又はB2に記載の方法。
【0147】
D2.切断線は、少なくとも第1の列と、第1の列に隣接する第2の列と、を含む列に配置される、段落A2~C2のいずれかに記載の方法。
【0148】
E2.弾性材料の第1の個別片の第1の長さは、第1の列の隣接する切断線間で機械方向に延在する距離によって規定される、段落D2に記載の方法。
【0149】
F2.弾性材料の第2の個別片の第2の長さは、第1の列の切断線と第2の列の切断線との間で機械方向に延在する距離によって規定される、段落E2に記載の方法。
【0150】
G2.第2の長さと第1の長さとの比が2:1である、段落F2に記載の方法。
【0151】
H2.第1の列及び第2の列の切断線は、第1の端部から第2の端部までの長さにわたって延在し、第1の列の切断線と第2の列の切断線は互いに平行であり、第1の列の切断線の第1の端部と第2の列の切断線の第1の端部は、機械方向に対して90度より小さく45度より大きい列角度を規定するように配向された第1の基準線に沿って整列される、段落G2に記載の方法。
【0152】
I2.第1列の切断線の第2の端部と第2の列の切断線の第2の端部は、第2の基準線に沿って整列される、段落H2に記載の方法。
【0153】
J2.第2の基準線は第1の基準線と平行である、段落I2に記載の方法。
【0154】
K2.第1の列の第2の基準線は、列間隙距離だけ第2の列の第1の基準線から分離されている、段落J2に記載の方法。
【0155】
L2.列間隙距離は、約1.9mmである、段落K2に記載の方法。
【0156】
M2.第1の列及び第2の列の各切断線の長さは、約4mmである、段落H2に記載の方法。
【0157】
N2.第1の列の切断線は、切断線間隙距離だけ互いに分離されている、段落A2~M2のいずれかに記載の方法。
【0158】
O2.切断線間隙距離は、約1.9mmである、段落N2に記載の方法。
【0159】
P2.弾性積層体を提供するステップは、第1の基材と第2の基材との間に弾性材料を結合することを更に含む、段落A2~O2のいずれかに記載の方法。
【0160】
Q2.弾性材料は弾性ストランドを含み、弾性材料の第1の個別片は弾性ストランドの第1の個別片を含み、弾性材料の第2の個別片は弾性ストランドの第2の個別片を含む、段落P2に記載の方法。
【0161】
R2.弾性積層体を提供するステップは、弾性材料を機械方向に沿って第1の基材及び第2の基材のうちの少なくとも1つと連続的に結合することを更に含む、段落Q2に記載の方法。
【0162】
S2.弾性ストランドは、約0.25mm~約4mmの平均ストランド間隔、及び約10~約500の平均Dtexを含む、段落P2に記載の方法。
【0163】
T2.弾性ストランドは、約75%~約300%の平均予歪みを含む、段落P2に記載の方法。
【0164】
A3.弾性材料を第1の個別片と第2の個別片とに切断するための装置であって、弾性材料の第1の個別片は第1の長さを含み、弾性材料の第2の個別片は第2の長さを含み、第2の長さは第1の長さより長く、装置は、軸方向に延在する回転軸を中心として回転するように適合されたロールを備え、ロールは、回転軸から半径方向外向きに延在し、回転軸の周りに円周方向に配置されたブレードを含み、ブレードは、回転軸に対して45度より大きく90度より小さいオフセット角度を規定するように配向され、ブレードは、少なくとも第1の列と第1の列に隣接する第2の列とを含む列に配置され、弾性材料片の第1の個別片の第1の長さは、第1の列内の隣接するブレード間で円周方向に延在する距離によって規定され、弾性材料片の第2の個別片の第2の長さは、第1の列内の切断線と第2の列内の切断線との間で円周方向に延在する距離によって規定される、装置。
【0165】
B3.第2の長さと第1の長さとの比が2:1である、段落A3に記載の装置。
【0166】
C3.第1の列及び第2の列のブレードが、第1の端部から第2の端部までの長さにわたって延在し、第1の列のブレードと第2の列のブレードとは互いに平行であり、第1の列のブレードの第1の端部と第2の列のブレードの第1の端部とは、回転軸に対して45度より小さく0度より大きい列角度を規定するように配向された第1の基準線に沿って整列される、段落A3に記載の装置。
【0167】
D3.第1列のブレードの第2の端部と第2の列のブレードの第2の端部とは、第2の基準線に沿って整列される、段落C3に記載の装置。
【0168】
E3.第2の基準線は第1の基準線と平行である、段落D3に記載の装置。
【0169】
F3.第1の列の第2の基準線は、列間隙距離だけ第2の列の第1の基準線から分離されている、段落E3に記載の装置。
【0170】
G3.列間隙距離は、約1.9mmである、段落E3に記載の装置。
【0171】
H3.第1の列及び第2の列の各ブレードの長さは、約4mmである、段落C3に記載の装置。
【0172】
I3.第1の列のブレードは、ブレード間隙距離だけ互いに分離されている、段落A3~H3のいずれか1つに記載の装置。
【0173】
J3.ブレード間隙距離は、約1.9mmである、段落I3に記載の装置。
【0174】
構成要素のためのバイオベース成分
本明細書に記載の吸収性物品の構成要素は、米国特許出願第2007/0219521(A1)号に記載されているようなバイオベース成分から少なくとも部分的に構成されてもよい。例えば、超吸収性ポリマー構成要素は、それらをバイオベースのアクリル酸から誘導することによって、バイオベースにしてもよい。バイオベースのアクリル酸及び製造方法は、米国特許出願公開第2007/0219521号、並びに米国特許第8,703,450号、同第9,630,901号、及び同第9,822,197号に更に開示されている。他の構成要素、例えば、不織布及びフィルム構成要素は、バイオベースのポリオレフィン材料を含んでもよい。バイオベースのポリオレフィンは、米国特許出願公開第2011/0139657号、同第2011/0139658号、同第2011/0152812、及び同第2016/0206774号、並びに米国特許第9,169,366号において更に考察されている。本開示で使用するための例示的なバイオベースのポリオレフィンは、SHA7260(商標)、SHE150(商標)、又はSGM9450F(商標)(全てBraskem S.A.から入手可能)の呼称で入手可能なポリマーを含む。
【0175】
吸収性物品構成要素は、例えば、ASTM D6866-10の方法Bを使用して、約10%~約100%、約25%~約100%、約40%~約100%、約50%~約100%、約75%~約100%、又は約90%~約100%のバイオベース成分値を含んでもよい。
【0176】
リサイクルに適したバイオベースの吸収性物品
本明細書に記載の吸収性物品の構成要素は、それらがリサイクル可能な材料から少なくとも部分的に形成されているかどうかにかかわらず、他の用途のためにリサイクルされてもよい。リサイクルされ得る吸収性物品材料の例は、不織布、フィルム、フラッフパルプ、及び超吸収性ポリマーである。リサイクルプロセスは、吸収性物品を滅菌するためにオートクレーブを使用してもよく、その後、吸収性物品は、細断され、異なる副生成物流に分離されてもよい。例示的な副生成物流は、プラスチック、超吸収性ポリマー、及びパルプなどのセルロース繊維を含んでもよい。これらの副生成物流は、肥料、プラスチック製造物品、紙製品、ビスコース、建築材料、ペット用若しくは病院用ベッドの吸収性パッドの製造において、及び/又は他の用途のために使用され得る。リサイクルを助ける吸収性物品、リサイクルに適したおむつの設計、並びにリサイクルに適したバイオベースの構成要素のおむつの設計に関する更なる詳細は、2019年6月27日に公開された米国特許出願公開第2019/0192723号に開示されている。
【0177】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、別途指定のない限り、このような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【0178】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用される全ての文書は、除外又は限定することが明言されない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いずれの文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求されるいずれの発明に対する先行技術であるともみなされないか、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献又は複数の参考文献と組み合わせたときに、そのようないずれの発明も教示、示唆、又は開示するとはみなされない。更に、本文献における用語のいずれの意味又は定義も、参照により組み込まれた文献内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文献においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
本発明の特定の実施形態を例示及び記載してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのこのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸収性物品であって、
身体に面する表面(132)及び衣類に面する表面(134)と、
前側腰部領域(116)及び後側腰部領域(118)であって、前記後側腰部領域(118)は、股部領域(119)によって前記前側腰部領域(116)から分離され、前記前側腰部領域(116)は、前側腰部縁部(121)を含み、前記後側腰部領域(118)は、後側腰部縁部(122)を含み、長手方向軸(124)が、前記前側腰部縁部(121)及び前記後側腰部縁部(122)を通って垂直に延在し、横方向軸(126)が、前記長手方向軸に対して垂直に延在する、前側腰部領域(116)及び後側腰部領域(118)と、
前記前側腰部領域(116)と前記後側腰部領域(118)との間で前記股部領域(119)を通って長手方向に延在する吸収性アセンブリ(140)であって、前記身体に面する表面(132)と前記衣類に面する表面(134)との間に位置付けられる吸収性アセンブリ(140)と、を備え、
前記前側腰部領域(116)及び前記後側腰部領域(118)のうちの少なくとも1つは、
第1の基材(162)と第2の基材(164)との間に位置付けられ、且つ前記第1の基材(162)及び前記第2の基材(164)に接続された弾性材料(167)と、
低伸長ゾーン(402)によって横方向に分離された第1の高伸長ゾーン(400a)及び第2の高伸長ゾーン(400b)であって、前記弾性材料(167)によって弾性を与えられる、第1の高伸長ゾーン(400a)及び第2の高伸長ゾーン(400b)と、を含み、
前記低伸長ゾーン(402)は、前記弾性材料(167)を第1の個別片(406a)と第2の個別片(406b)とに分離する切断線(404)を含み、
弾性材料(167)の前記第1の個別片(406a)は第1の長さを含み、弾性材料(167)の前記第2の個別片(406b)は第2の長さを含み、前記第2の長さは前記第1の長さよりも長く、
各切断線(404)は、前記横方向軸(126)に対して0度より大きく45度より小さいオフセット角度を規定するように配向される、吸収性物品。
【請求項2】
前記切断線(404)は、前記弾性材料(167)、前記第1の基材(162)、及び前記第2の基材(164)を貫通する、請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記切断線(404)は、少なくとも第1の列(410a)と、前記第1の列(410a)に隣接する第2の列(410b)とを含む列(410)に配置され、弾性材料(167)の前記第1の個別片(406a)の前記第1の長さは、前記第1の列(410a)の隣接する切断線(404)間で横方向に延在する距離によって規定され、弾性材料(167)の前記第2の個別片(406b)の前記第2の長さは、前記第1の列(410a)の切断線(404)と前記第2の列(410b)の切断線(404)との間で横方向に延在する距離によって規定される、請求項
1に記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記第1の列(410a)及び前記第2の列(410b)の切断線(404)は、第1の端部(404c)から第2の端部(404d)までの長さにわたって延在し、前記第1の列(410a)の切断線(404)と前記第2の列(410b)の切断線(404)とは互いに平行であり、前記第1の列(410a)の切断線(404)の前記第1の端部(404c)と前記第2の列(410b)の切断線(404)の前記第1の端部(404c)とは、前記横方向軸(126)に対して90度より小さく45度より大きい列角度を規定するように配向された第1の基準線(416)に沿って整列されている、請求項3に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記第1の列(410a)の切断線(404)の前記第2の端部(404d)と前記第2の列(410b)の切断線(404)の前記第2の端部(404d)とは、第2の基準線(418)に沿って整列され、前記第2の基準線(418)は、前記第1の基準線(416)に平行である、請求項
3に記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記第1の列(410a)の前記第2の基準線(418)は、前記第2の列(410b)の前記第1の基準線(416)から列間隙距離(422)だけ分離しており、前記列間隙距離(422)は、約1.9mmである、請求項5に記載の吸収性物品。
【請求項7】
前記第1の列(410a)及び前記第2の列(410b)の各切断線(404)の長さは、約4mmであり、前記第1の列(410a)の前記切断線(404)は、切断線間隙距離(414)だけ互いから分離しており、前記切断線間隙距離(414)は、約1.9mmである、請求項
3に記載の吸収性物品。
【請求項8】
前記弾性材料(167)は弾性ストランド(168)を含み、弾性材料(167)の前記第1の個別片(406a)は弾性ストランド(168)の第1の個別片を含み、弾性材料(167)の前記第2の個別片(406b)は弾性ストランド(168)の第2の個別片を含み、前記弾性ストランド(168)、弾性ストランド(168)の前記第1の個別片、及び弾性ストランド(168)の前記第2の個別片は、前記第1の基材(162)及び前記第2の基材(164)のうちの少なくとも1つと連続的に結合されている、請求項
1に記載の吸収性物品。
【請求項9】
前記弾性ストランド(168)と、弾性ストランド(168)の前記第1の個別片と、弾性ストランド(168)の前記第2の個別片とは、前記第1の基材(162)、前記第2の基材(164)、及び前記弾性ストランド(168)のうちの少なくとも1つに塗布された接着剤で結合されている、請求項8に記載の吸収性物品。
【請求項10】
前記第2の長さと前記第1の長さとの比は約2:1である、請求項
1に記載の吸収性物品。
【請求項11】
前記低伸長ゾーン(402)は、廃棄テープ結合領域(401)を含み、前記低伸長ゾーン(402)は、第1の切断線密度を含み、前記廃棄テープ結合領域(401)は、第2の切断線密度を含み、前記第2の切断線密度は、前記第1の切断線密度の約30%~約60%である、請求項
1に記載の吸収性物品。
【請求項12】
前記廃棄テープ結合領域(401)の前記切断線密度は、ブレードを薄化することによって調整され、前記廃棄テープ結合領域(401)を提供するための前記ブレードは、前記低伸長ゾーン(402)を提供するためのブレードと同じ方向に整列される、請求項11に記載の吸収性物品。
【請求項13】
前記廃棄テープ結合領域(401)内の任意の切断線(404)間の距離が、約8mm以下である、請求項12に記載の吸収性物品。
【請求項14】
前記前側腰部領域(116)又は前記後側腰部領域(118)に接合された廃棄テープ(700)を備え、前記廃棄テープ(700)の少なくとも一部分は、前記廃棄テープ結合領域(401)に重なる、請求項11に記載の吸収性物品。
【請求項15】
前記廃棄テープ(701)は遠位端(702)を含み、前記遠位端(702)は高伸長ゾーン(400)に重なる、請求項14に記載の吸収性物品。
【国際調査報告】