(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-18
(54)【発明の名称】消耗品端の管理システム、管理方法及び血管石灰化治療装置
(51)【国際特許分類】
A61B 17/3207 20060101AFI20241010BHJP
【FI】
A61B17/3207
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024526756
(86)(22)【出願日】2022-11-08
(85)【翻訳文提出日】2024-05-02
(86)【国際出願番号】 CN2022130739
(87)【国際公開番号】W WO2023078465
(87)【国際公開日】2023-05-11
(31)【優先権主張番号】202111316464.X
(32)【優先日】2021-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524079579
【氏名又は名称】ジアンスウ ポリライブ メディテック カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】JIANGSU POLYLIVE MEDTECH CO., LTD
【住所又は居所原語表記】888 Zhujiang Road,juegang street,Rudong County,Nantong,Jiangsu226400 China
(74)【代理人】
【識別番号】100125265
【氏名又は名称】貝塚 亮平
(72)【発明者】
【氏名】タウン ズ フアウン
(72)【発明者】
【氏名】リ チュアン
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160EE06
4C160EE08
4C160MM36
(57)【要約】
消耗品端の管理システム、管理方法及び血管石灰化治療装置であって、消耗品端の管理システムは制御回路(100)と消耗品回路(200)とを含み、制御回路(100)は処理モジュール(110)、第1電源モジュール(120)及び第2電源モジュール(130)を含み、消耗品回路(200)は溶断モジュール(210)を含み、消耗品回路(200)は消耗品端(20)に設置された、処理モジュール(110)は検出トリガ信号を第1電源モジュール(120)に出力し且つ溶断モジュール(210)の状態が導通状態であると判定した場合、溶断トリガ信号を第2電源モジュール(130)に出力する。第1電源モジュール(120)は、検出トリガ信号を受信し、且つ溶断モジュール(210)の状態検出のために第1電源信号を溶断モジュール(210)に出力する。第2電源モジュール(130)は、溶断トリガ信号を受信し、且つ溶断モジュール(210)を切断状態にするために、第2電源信号を溶断モジュール(210)に出力する。本発明は、使い捨て消耗品端(20)を区別して識別することができ、消耗品の二次使用を効果的に回避し、二次使用による安全リスクを回避し、安定性が高く、コストが低い。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
消耗品端の管理システムであって、
制御回路と、消耗品回路とを含み、
前記制御回路は、処理モジュール、第1電源モジュール及び第2電源モジュールを含み、
前記消耗品回路は、溶断モジュールを含み、
前記消耗品回路は、消耗品端に設置され、
ここで、前記処理モジュールは、検出トリガ信号を前記第1電源モジュールに出力し、且つ前記溶断モジュールの状態が導通状態であると判定した場合に、前記第2電源モジュールに溶断トリガ信号を出力し、
前記第1電源モジュールは、前記検出トリガ信号を受信し、且つ前記溶断モジュールの状態を検出するために前記溶断モジュールに第1電源信号を出力し、
前記第2電源モジュールは、前記溶断トリガ信号を受信し、且つ前記溶断モジュールに第2電源信号を出力して、前記溶断モジュールを切断状態にすることを特徴とする消耗品端の管理システム。
【請求項2】
前記処理モジュールは、前記溶断モジュールの状態が導通状態であり、かつパルス治療がトリガされると判定した場合、前記第2電源モジュールに前記溶断トリガ信号を出力して、前記第2電源モジュールが第2電源信号を前記溶断モジュールに出力するように制御して、前記溶断モジュールを切断状態にすることを特徴とする請求項1に記載の消耗品端の管理システム。
【請求項3】
前記溶断モジュールは、ヒューズと抵抗を含み、
前記ヒューズの第1端は、前記第1電源信号又は前記第2電源信号を受信するためのものであり、前記ヒューズの第2端は、前記抵抗により接地され、
前記処理モジュールは、モニタ信号を取得するために前記ヒューズの第2端に接続されて、前記モニタ信号に基づいて前記溶断モジュールの状態を判断することを特徴とする請求項1に記載の消耗品端の管理システム。
【請求項4】
前記第1電源モジュールは、第1スイッチと電圧源を含み、前記第2電源モジュールは、第2スイッチと電流源を含み、
前記第1スイッチは、前記検出トリガ信号を受信すると、前記電圧源が前記第1電源信号を前記溶断モジュールに出力するように、前記電圧源と前記溶断モジュールとを導通し、
前記第2スイッチは、前記溶断トリガ信号を受信すると、前記電流源が前記第2電源信号を前記溶断モジュールに出力するように、前記電流源と前記溶断モジュールとを導通することを特徴とする請求項1に記載の消耗品端の管理システム。
【請求項5】
前記制御回路は、第3電源モジュールをさらに含み、前記消耗品回路は接続モジュールをさらに含み、
前記接続モジュールは、フィードバック信号線を介して前記第3電源モジュールと前記処理モジュールとを接続し、
ここで、前記処理モジュールは、前記接続モジュールを介して前記第3電源モジュールが出力した第3電源信号に対応するフィードバック信号を受信すると、前記第1電源モジュールに検出トリガ信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の消耗品端の管理システム。
【請求項6】
消耗品端の管理方法であって、
第1電源モジュールに検出トリガ信号を出力して、第1電源モジュールが第1電源信号を消耗品端の溶断モジュールに出力するようにするステップと、
前記溶断モジュールのモニタ信号を取得して、前記モニタ信号に基づいて前記溶断モジュールの状態を判断するステップと、
前記溶断モジュールの状態が導通状態であると判定した場合、第2電源モジュールが第2電源信号を前記溶断モジュールに出力するように溶断トリガ信号を前記第2電源モジュールに出力して、前記溶断モジュールが第2電源信号に基づいて溶断するようにするステップと、を備えることを特徴とする消耗品端の管理方法。
【請求項7】
前記第1電源モジュールに検出トリガ信号を出力して、第1電源モジュールが第1電源信号を消耗品端の溶断モジュールに出力するようにするステップは、
前記消耗品端にて前記第3電源モジュールが出力した前記第3電源信号に対応するフィードバック信号を受信したときに、前記検出トリガ信号を前記第1電源モジュールに出力して、前記第1電源モジュールが第1電源信号を消耗品端の溶断モジュールに出力するようにするサブステップを含むことを特徴とする請求項6に記載の消耗品端の管理方法。
【請求項8】
前記溶断モジュールの状態が導通状態であると判定した場合、第2電源モジュールが第2電源信号を前記溶断モジュールに出力するように溶断トリガ信号を前記第2電源モジュールに出力して、前記溶断モジュールが第2電源信号に基づいて溶断するようにするステップは、
前記溶断モジュールの状態が導通状態であると判定した場合、パルス治療制御信号をモニタするサブステップと、
前記パルス治療制御信号を取得した際に、第2電源モジュールに溶断トリガ信号を出力して、第2電源モジュールが第2電源信号を前記溶断モジュールに出力するようにすることで、前記溶断モジュールが前記第2電源信号に基づいて溶断するようにするサブステップと、
を含むことを特徴とする請求項6または7に記載の消耗品端の管理方法。
【請求項9】
前記パルス治療制御信号を取得した際に、第2電源モジュールに溶断トリガ信号を出力して、第2電源モジュールが第2電源信号を前記溶断モジュールに出力するようにすることで、前記溶断モジュールが前記第2電源信号に基づいて溶断するようにするステップの後に、さらに
前記第1電源モジュールに検出トリガ信号を出力して、前記第1電源モジュールが前記第1電源信号を消耗品端における前記溶断モジュールに出力するようにするサブステップと、
前記溶断モジュールのモニタ信号を取得して、前記モニタ信号に基づいて前記溶断モジュールの状態を判断するサブステップと、
前記溶断モジュールが切断状態であると判定した場合、前記消耗品端の余剰治療回数を有効最大値に設定するサブステップと、
前記消耗品端の余剰治療回数が0より大きい場合、前記パルス治療制御信号を受信すると、パルス治療をトリガし、且つ前記消耗品端の余剰治療回数を逓減するサブステップと、
前記消耗品端の余剰治療回数が0に等しい場合、前記パルス治療制御信号を受信すると、パルス治療はトリガされないサブステップと、
を含むことを特徴とする請求項8に記載の消耗品端の管理方法。
【請求項10】
血管石灰化治療装置であって、
装置端、コネクタ及び請求項1から5のいずれか1項に記載の消耗品端を備え、
前記装置端は、前記コネクタを介して前記消耗品端に接続され、前記消耗品端は、さらに消耗品電極を含み、
前記装置端は、主電源モジュール、降圧回路、昇圧回路及び請求項1から5のいずれか1項に記載の制御回路を含み、
ここで、前記主電源モジュールは、前記昇圧回路に接続され、且つ前記降圧回路を介して前記処理モジュール、前記第1電源モジュール及び前記第2電源モジュールに接続されて電力を供給し、
前記処理モジュールは、前記昇圧回路に接続されて、前記昇圧回路を制御してパルス信号を出力させ、
前記昇圧回路は、前記消耗品電極に接続されて、高圧放電回路を形成して前記パルス信号を放出することを特徴とする血管石灰化治療装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年11月8日に出願された中国特許出願番号202111316464.Xであり、名称が「消耗品端の管理システム、管理方法及び血管石灰化治療装置」である出願の優先権を主張し、そのすべての内容は引用により本願に組み込まれる。
【0002】
本願は医療機器技術分野に関し、特に消耗品端の管理システム、管理方法及び血管石灰化治療装置に関する。
【背景技術】
【0003】
血管狭窄とはヒドロキシアパタイト鉱物質が血管系に堆積する病理過程を指し、人体の動静脈血管、冠脈、外周、頭蓋内などの血管は脂質代謝が正常ではないため、血液中の脂質は本来滑らかな血管内膜に沈着し、徐々に粥状の脂質斑塊に堆積していき、時間の経過に伴い、脂質斑塊が増加し、石灰化により血管腔内が狭窄し、血液の流れが阻害され、下流血管と生体の虚血を招き、対応する臨床症状が生じる。そのうち、30%~50%の血管狭窄には石灰化プラークがあり、冠動脈と外周動脈には石灰化病変が生じる可能性があり、治療は極めて難しい。現在、石灰化プラークを治療するための介入手術は一般的に「プラーク旋削/旋削術」であるが、この手術方式の難易度係数は極めて大きい。それだけではなく、プラークスピンカットは内膜血管の浅層石灰化しか処理できず、中膜石灰化、石灰化結節または重度石灰化には手が回らない。
【0004】
心血管介入技術の発展に伴い、血管の石灰化病変に対する技術は益々多様化している。現在、発生器、カテーテル及び消耗材バルーン(バルーンに消耗材電極が設置されている)からなる衝撃波治療装置、即ち石灰化治療装置の使用が試みられている。導糸によりバルーンを病変部位に置き、超音波技術を用いて石灰化を砕き、治療の目的を達成した。発生器とカテーテルは連続的に何度も患者の治療に用いることができるが、バルーンは使い捨ての医療用消耗品として使用される。なぜなら、消耗材バルーンは直接に人体と接触し、消耗品の安全は極めて重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
出願人は、一般的には、消耗品の選択、使用及び術後の失効処理は何れも操作者が人為的に行い、消耗品及び設備自体に対応する失効処理メカニズムがないことを発見した。現在、主に人為的な方法で消耗品の有効性管理を行っているが、人為的な管理には避けられないミスが発生している。人為的な管理の際、消耗品を正しく区別せず、使用済みの使い捨て消耗品を再び設備に接続し、設備が消耗品の使用状況を区別できない場合、患者に治療を行うことは、極めて大きな安全上の危険性がある。一方、消耗品の治療使用に伴い、消耗品には損失が存在し、消耗品を過度に使用すると、その内部の信頼性は保証できず、患者の安全と健康に脅威を与える。他方、二次使用時の消耗品の滅菌安全性は保証できず、完全に滅菌されていない消耗品を使用することは患者の健康に深刻な脅威を与え、医療安全事故を引き起こすことは避けられない。
【0006】
上記技術問題に対して、本願は、使い捨ての消耗品端を区別して識別でき、消耗品の二次使用を効果的に回避でき、それによって二次使用による安全リスクを回避でき、しかも安定性が高く、コストが低い消耗品端の管理システム、管理方法及び血管石灰化治療装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の実施形態による消耗品端の管理システムは、消耗品端の管理システムであって、
制御回路と、消耗品回路とを含み、
前記制御回路は、処理モジュール、第1電源モジュール及び第2電源モジュールを含み、
前記消耗品回路は、溶断モジュールを含み、
前記消耗品回路は、消耗品端に設置され、
ここで、前記処理モジュールは、検出トリガ信号を前記第1電源モジュールに出力し、且つ前記溶断モジュールの状態が導通状態であると判定した場合に、前記第2電源モジュールに溶断トリガ信号を出力し、
前記第1電源モジュールは、前記検出トリガ信号を受信し、且つ前記溶断モジュールの状態を検出するために前記溶断モジュールに第1電源信号を出力し、
前記第2電源モジュールは、前記溶断トリガ信号を受信し、且つ前記溶断モジュールに第2電源信号を出力して、前記溶断モジュールを切断状態にする。
【0008】
その一実施形態として、前記処理モジュールは、前記溶断モジュールの状態が導通状態であり、且つパルス治療がトリガされると判定した場合、前記第2電源モジュールに前記溶断トリガ信号を出力して、前記第2電源モジュールが第2電源信号を前記溶断モジュールに出力するように制御して、前記溶断モジュールを切断状態にする。
【0009】
その一実施形態として、前記溶断モジュールは、ヒューズと抵抗を含み、
前記ヒューズの第1端は、前記第1電源信号又は前記第2電源信号を受信するためのものであり、前記ヒューズの第2端は、前記抵抗により接地され、
前記処理モジュールは、モニタ信号を取得するために前記ヒューズの第2端に接続されて、前記モニタ信号に基づいて前記溶断モジュールの状態を判断する。
【0010】
その一実施形態として、前記第1電源モジュールは、第1スイッチと電圧源を含み、前記第2電源モジュールは、第2スイッチと電流源を含み、
前記第1スイッチは、前記検出トリガ信号を受信すると、前記電圧源が前記第1電源信号を前記溶断モジュールに出力するように、前記電圧源と前記溶断モジュールとを導通し、
前記第2スイッチは、前記溶断トリガ信号を受信すると、前記電流源が前記第2電源信号を前記溶断モジュールに出力するように、前記電流源と前記溶断モジュールとを導通する。
【0011】
その一実施形態として、前記制御回路は、第3電源モジュールをさらに含み、前記消耗品回路は接続モジュールをさらに含み、
前記接続モジュールは、フィードバック信号線を介して前記第3電源モジュールと前記処理モジュールとを接続し、
ここで、前記処理モジュールは、前記接続モジュールを介して前記第3電源モジュールが出力した第3電源信号に対応するフィードバック信号を受信すると、前記第1電源モジュールに検出トリガ信号を出力する。
【0012】
同じ発明の構想に基づいて、本発明は、さらに、消耗品端の管理方法を提供している。
その一実施形態として、前記方法は、
第1電源モジュールに検出トリガ信号を出力して、第1電源モジュールが第1電源信号を消耗品端の溶断モジュールに出力するようにするステップと、
前記溶断モジュールのモニタ信号を取得して、前記モニタ信号に基づいて前記溶断モジュールの状態を判断するステップと、
前記溶断モジュールの状態が導通状態であると判定した場合、第2電源モジュールが第2電源信号を前記溶断モジュールに出力するように溶断トリガ信号を前記第2電源モジュールに出力して、前記溶断モジュールが第2電源信号に基づいて溶断するようにするステップと、を備える。
【0013】
その一実施形態として、前記第1電源モジュールに検出トリガ信号を出力して、第1電源モジュールが第1電源信号を消耗品端における溶断モジュールに出力するようにするステップは、
前記消耗品端にて前記第3電源モジュールが出力した前記第3電源信号に対応するフィードバック信号を受信したときに、前記検出トリガ信号を前記第1電源モジュールに出力して、前記第1電源モジュールが第1電源信号を消耗品端の溶断モジュールに出力するようにするサブステップを含む。
【0014】
その一実施形態として、前記溶断モジュールの状態が導通状態であると判定した場合、第2電源モジュールが第2電源信号を前記溶断モジュールに出力するように溶断トリガ信号を前記第2電源モジュールに出力して、前記溶断モジュールが第2電源信号に基づいて溶断するようにするステップは、
前記溶断モジュールの状態が導通状態であると判定した場合、パルス治療制御信号をモニタするサブステップと、
前記パルス治療制御信号を取得した際に、第2電源モジュールに溶断トリガ信号を出力して、第2電源モジュールが第2電源信号を前記溶断モジュールに出力するようにすることで、前記溶断モジュールが前記第2電源信号に基づいて溶断するようにするサブステップと、を含む。
【0015】
その一実施形態として、前記パルス治療制御信号を取得した際に、第2電源モジュールに溶断トリガ信号を出力して、第2電源モジュールが第2電源信号を前記溶断モジュールに出力するようにすることで、前記溶断モジュールが前記第2電源信号に基づいて溶断するようにするステップの後に、さらに
前記第1電源モジュールに検出トリガ信号を出力して、前記第1電源モジュールが前記第1電源信号を消耗品端の前記溶断モジュールに出力するようにするサブステップと、
前記溶断モジュールのモニタ信号を取得して、前記モニタ信号に基づいて前記溶断モジュールの状態を判断するサブステップと、
前記溶断モジュールが切断状態であると判定した場合、前記消耗品端の余剰治療回数を有効最大値に設定するサブステップと、
前記消耗品端の余剰治療回数が0より大きい場合、前記パルス治療制御信号を受信すると、パルス治療をトリガし、且つ前記消耗品端の余剰治療回数を逓減するサブステップと、
前記消耗品端の余剰治療回数が0に等しい場合、前記パルス治療制御信号を受信すると、パルス治療はトリガされないサブステップと、を含む。
【0016】
同じ発明の構想に基づいて、本発明はさらに血管石灰化治療装置を提供している。
その一実施形態として、前記血管石灰化治療装置は、装置端、コネクタ及び上記いずれかの実施形態に記載の消耗品端を備え、
前記装置端は、前記コネクタを介して前記消耗品端に接続され、前記消耗品端は、さらに消耗品電極を含み、
前記装置端は、主電源モジュール、降圧回路、昇圧回路及び上記いずれかの実施形態に記載の制御回路を含み、
ここで、前記主電源モジュールは、前記昇圧回路に接続され、且つ前記降圧回路を介して前記処理モジュール、前記第1電源モジュール及び前記第2電源モジュールに接続されて電力を供給し、
前記処理モジュールは、前記昇圧回路に接続されて、前記昇圧回路を制御してパルス信号を出力させ、
前記昇圧回路は、前記消耗品電極に接続されて、高圧放電回路を形成して前記パルス信号を放出する。
【発明の効果】
【0017】
以上より、本発明の実施形態による消耗品端の管理システムは制御回路と消耗品回路を含み、制御回路は処理モジュール、第1電源モジュール及び第2電源モジュールを含み、消耗品回路は溶断モジュールを含み、消耗品回路は消耗品端に設けられる。ここで、処理モジュールは、検出トリガ信号を第1電源モジュールに出力し、且つ溶断モジュールの状態が導通状態であると判定した場合、溶断トリガ信号を第2電源モジュールに出力する。第1電源モジュールは、検出トリガ信号を受信し、且つ溶断モジュールの状態検出のために第1電源信号を溶断モジュールに出力する。第2電源モジュールは、溶断トリガ信号を受信し、且つ溶断モジュールを切断状態にするために、第2電源信号を溶断モジュールに出力するために使用される。本発明は、使い捨て消耗品を区別して識別することができ、それにより消耗品の二次使用を効果的に回避でき、さらに二次使用による安全リスクを回避でき、しかも安定性が高く、コストが低い。
【0018】
本発明による消耗品管理方法及び血管石灰化治療装置は、本発明が提供する消耗品端の管理システムと同じ発明の構想に属し、従って、同じ有益な効果を奏している。
【図面の簡単な説明】
【0019】
ここで説明する図面は、本発明のさらなる理解を提供するためのものであり、本願の一部を構成する。本発明の例示的な実施例及びその説明は本発明を解釈するためのものであり、本発明に対する不当な限定を構成するものではない。
【0020】
【
図1】従来の血管石灰化治療装置の構成ブロック図である。
【
図2】本発明の一実施形態によって提供される消耗品端の管理システムの概略構成図である。
【
図3】本発明の一実施形態によって提供される溶断モジュールの概略構成図である。
【
図4】本発明の一実施形態によって提供される第1電源モジュール及び第2電源モジュールの具体的な構成及びその接続状態を示す模式図である。
【
図5】本発明の別の実施形態によって提供される消耗品端の管理システムの構成図である。
【
図6】本発明の一実施形態によって提供される消耗品端管理方法のフローチャートである。
【
図7】本発明の一実施形態によって提供される血管石灰化治療装置の構造概略図である。
【
図8】本発明の一実施形態によって提供される血管石灰化治療装置の動作フローを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の技術的態様を当業者がよりよく理解するために、以下に、本発明の実施形態における技術的態様を、本発明の実施形態における図面に関連して明確かつ完全に説明する。明らかに、説明された実施形態は本発明の一部の実施例にすぎず、すべての実施例ではない。当業者が、本発明の実施例に基づいて、創造的な労働なしに得られる他のすべての実施例は、何れも本発明の保護範囲に属すべきである。
【0022】
なお、本発明の明細書、請求項及び上述の図面における「第1」、「第2」との用語等は、類似する対象を区別するためであるが、特定の順序や優先順位を記述するためのものではない。このように使用されるデータは、本明細書に記載された本発明の実施形態がここで図示または説明されたものを除いた順序で実施できるように、適切な場合に交換可能であることを理解されたい。さらに、用語「含む」および「有する」およびその任意の変形は、排他的ではないことをカバーしようとし、例えば、一連のステップまたはユニットを含むプロセス、方法、システム、製品または装置は、明確に列挙されたステップまたはユニットに限定される必要はなく、明確に列挙されていない、またはこれらのプロセス、方法、製品または装置に固有の他のステップまたはユニットを含むことを意図している。
【0023】
本願の実施形態におけるフローチャートの各ステップは矢印の指示に従って順次に表示されるが、必ずしも矢印の指示に従って順次実行されるわけではないことを理解すべきである。本明細書に明示的に記載されていない限り、これらのステップの実行には厳密な順序制限はなく、他の順序で実行することができる。また、図中のステップの少なくとも一部は、複数のサブステップまたは複数の段階を含んでもよい。これらのサブステップまたは段階は、必ずしも同じタイミングで実行されるのではなく、異なるタイミングで実行されてもよく、その実行順序も必ずしも順序に従うものではなく、他のステップまたは他のステップのサブステップまたは段階の少なくとも一部と交代または交互に実行されることができる。
【0024】
特に定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本発明の技術分野に属する技術者が一般に理解するものと同じ意味である。本発明の明細書において使用される用語は、具体的な実施形態を説明する目的だけであって、本発明を限定することを目的とするものではない。
【0025】
具体的な実施例の説明を行う前に、本願が、血管石灰化を治療するための衝撃波治療装置の消耗品管理など、様々な使い捨ての消耗品管理に用いて、新しい消耗品と古い消耗品を正確に識別することができることを説明する必要はある。
図1を参照して、
図1は既存の血管石灰化治療装置の構成ブロック図である。
図1に示すように、従来の血管石灰化治療装置は、装置端10、消耗品端20及びコネクタ30を含む。装置端10は、コネクタ30を介して消耗品端20に接続されている。治療時に、消耗品端20は、ガイドワイヤを介して治療すべき血管部位に輸送される。装置端10は、高圧パルスを発生して、コネクタ30を通じて消耗品端20の電極に伝送され、消耗品電極を通じて衝撃波を発生して、石灰化組織を砕く。
【0026】
上記繰り返して使用できない消耗品端を用いた設備については、消耗品端を区別して識別することができず、消耗品端の繰り返し使用の問題が発生する。一方、本願が提供する消耗品端の管理システムはこのような設備にインストールされて消耗品端の管理を行い、使い捨ての消耗品端を区別して識別し、消耗品の二次使用を効果的に回避し、これにより、二次使用による安全リスクを回避し、しかも、安定性が高く、コストが低い。
【0027】
図2を参照して、
図2は本発明の一実施形態により提供される消耗品端の管理システムの構造概略図である。
図2に示すように、当該消耗品端の管理システムは、制御回路100と、消耗品回路200とを含む。制御回路100は、処理モジュール110と、第1電源モジュール120と、第2電源モジュール130と、を含む。消耗品回路200は、溶断モジュール210を含む。消耗品回路200は、消耗品端に設けられている。
【0028】
ここで、処理モジュール110は、検出トリガ信号を第1電源モジュール120に出力し、且つ溶断モジュール210の状態が導通状態であると判定した場合に、第2電源モジュール130に溶断トリガ信号を出力する。
【0029】
第1電源モジュール120は、検出トリガ信号を受信し、且つ第1電源信号を溶断モジュール210に出力して、溶断モジュール210の状態を検出するために用いられる。
【0030】
第2電源モジュール130は、溶断トリガ信号を受信し、且つ第2電源信号を溶断モジュール210に出力して、溶断モジュール210を切断状態にするために用いられる。
【0031】
具体的には、制御回路100と消耗品回路200とは、コネクタを介して接続可能である。溶断モジュール210は、消耗品端に設けられる。処理モジュール110、第1電源モジュール120及び第2電源モジュール130は、装置端に設けられてもよい。処理モジュール110は、マイクロコントローラであってもよい。消耗品端が装置端に接続されると、制御回路100は消耗品回路200に接続され、消耗品端の消耗品は装置端の対応する装置に接続され(例えば、血管石灰化治療装置における消耗品端の消耗品電極は装置端の昇圧回路の出力端子に接続される)。処理モジュール110は、検出トリガ信号を第1電源モジュール120に出力する。第1電源モジュール120は、検出トリガ信号を受信した後、溶断モジュール210に第1電源信号を出力して、溶断モジュール210の状態を検出し、即ち、溶断モジュール210が溶断状態にあるかどうかを判断する。処理モジュール110が溶断モジュール210の状態が導通状態であり、即ち、溶断がまだ発生していないと判定した場合、消耗品端は新しい消耗品であり、処理モジュール110は第2電源モジュール130に溶断トリガ信号を出力し、第2電源モジュール130はこの溶断トリガ信号を受信した後に溶断モジュール210に第2電源信号を出力して、溶断モジュール210を切断状態にし、即ち、溶断モジュール210に溶断を発生させる。処理モジュール110は、消耗品端がアクセスした後にまだ溶断処理が行われていない場合、溶断モジュール210の状態が切断状態であると判定する。即ち、溶断が発生した場合、当該消耗品は古い消耗品であり、溶断トリガ信号を送信する必要はない。
【0032】
なお、処理モジュール110が溶断モジュール210の状態を判定した後、処理モジュール110は検出トリガ信号の出力を停止する。
【0033】
1つの実施形態では、処理モジュール110は、溶断モジュール210の状態が導通状態であり、且つパルス治療がトリガされると判定した場合、第2電源モジュール130を制御して第2電源信号を溶断モジュール210に出力して、溶断モジュール210を切断状態にする。
【0034】
具体的には、既にアクセスしたが治療に使用されていない新しい消耗品を古い消耗品と誤判断して、溶断モジュール210を溶断するという問題、例えば、血管石灰化治療装置では、消耗品端が装置端にアクセスされているが、装置端は消耗品端の消耗品電極に高圧パルスを送信していなく、即ち、消耗品端は実質的に治療に使用されないが、消耗品端を古い消耗品と誤判断して溶断モジュール210を溶断するという問題の発生を避けるために、本実施形態では、処理モジュール110は、溶断モジュール210の状態が導通状態であり、且つパルス治療がトリガされる(即ち、処理モジュール110がパルス治療をトリガしたことを検出し、またはパルス治療信号を送信したことを検出した場合)と判定する場合、第2電源モジュールに溶断トリガ信号を出力して、第2電源モジュール130が第2電源信号を溶断モジュール210に出力するように制御して、溶断モジュール210を切断状態にする。
【0035】
1つの実施形態では、処理モジュール110は、第2電源モジュール130が第2電源信号を溶断モジュール210に出力するように第2電源モジュール130に溶断トリガ信号を出力して、溶断モジュール210を切断状態にした後、再び第1電源モジュール120に検出トリガ信号を出力して、第1電源モジュール120が第1電源信号を溶断モジュール210に出力するようにし、溶断モジュール210が切断状態にあるかどうかを判断する。
【0036】
図3を参照して、
図3は本発明の一実施形態により提供される溶断モジュールの構造概略図である。
図3に示すように、1つの実施形態では、溶断モジュール210は、ヒューズFUと抵抗Rを含む。ヒューズFUの第1端は第1電源信号又は第2電源信号を受信するためのものであり、ヒューズFUの第2端は抵抗Rにより接地されている。
【0037】
ここで、処理モジュール110は、モニタ信号を取得するために、ヒューズFUの第2端に接続され、これにより、溶断モジュール210の状態を判断する。具体的には、第1電源信号が溶断モジュール210に出力される場合、このとき、消耗品端が新しい消耗品であれば、第1電源信号はヒューズFU及び抵抗Rを介して電源接地に到達する。第1電源信号の電圧信号振幅は低く、ヒューズFUに流れる電流はヒューズFUを溶断することができず、このとき、処理モジュール110が取得したモニタ信号はハイレベルであり、処理モジュール110はハイレベル信号を検出すると、新しい消耗品とみなす。消耗品端が使用済みの消耗品である場合、溶断モジュール210におけるヒューズFUは溶断されており、電流はヒューズFUを流れることができない。このとき、処理モジュール110が取得したモニタ信号はローレベルである。従って、信号の高低レベルの違いをモニタすることで、消耗品端の使用状態を区別することができる。
【0038】
1つの実施形態では、消耗品端の検出が完了すると、処理モジュール110はモニタ信号の検出を行わなくなり、これと同時に、処理モジュール110は第1電源モジュール120が出力を停止するように制御する。
【0039】
図4を参照して、
図4は本発明の一実施形態により提供される第1電源モジュールと第2電源モジュールとの具体的な構成及びその接続概略図である。
図4に示すように、1つの実施形態では、第1電源モジュール120は、第1スイッチK1と、電圧源Usとを含む。第2電源モジュール130は、第2スイッチK2と、電流源Isとを含む。
【0040】
ここで、第1スイッチK1は、検出トリガ信号を受信すると、電圧源Usと溶断モジュール210とを導通して、電圧源Usが第1電源信号を溶断モジュール210に出力するようにする。第2スイッチK2は、溶断トリガ信号を受信すると、電流源Isと溶断モジュール210とを導通して、電流源Isが第2電源信号を溶断モジュール210に出力するようにする。
【0041】
図5を参照して、
図5は本発明の他の実施形態により提供される消耗品端の管理システムの構造概略図である。
図5に示すように、1つの実施形態では、制御回路100は、第3電源モジュール140をさらに含む。消耗品回路200は、さらに接続モジュール220を含む。接続モジュール220は、第3電源モジュール140と処理モジュール110とを接続するために用いられる。
【0042】
ここで、処理モジュール110は、第3電源モジュール140が出力した第3電源信号に対応するフィードバック信号を接続モジュール220を介して受信すると、第1電源モジュール120に検出トリガ信号を出力する。
【0043】
具体的には、接続モジュール220は、例えば、第3電源モジュール140の出力端子と処理モジュール110のフィードバック信号ピンとを接続するためのリード線を含むことができる。消耗品端に設けられた接続モジュール220が第3電源モジュール140と処理モジュール110とを接続する時に、処理モジュール110のピンは第3電源モジュール140が出力した第3電源信号に対応するフィードバック信号を受信し、処理モジュール110はフィードバック信号に基づいて、消耗品端が装置端にアクセスしていると判断する。例えば、消耗品端が装置端にアクセスされていない場合、フィードバック信号はローレベル信号である。消耗品端が装置端にアクセスされた後、フィードバック信号はハイレベル信号となる。これと同様に、消耗品端が装置端との接続を切断すると、フィードバック信号ピンはローレベルになる。装置端は消耗品端がアクセスされたと判断した後、消耗品端における溶断モジュール210の状態の検出し始め、アクセスされた消耗品端が新しい消耗品であるか、使用済みの消耗品であるかを区別する。
【0044】
1つの実施形態では、処理モジュール110は、パルス治療制御信号に基づいて、消耗品端の残りの治療回数を逓減するためにも使用される。
【0045】
具体的には、処理モジュール110は、溶断トリガ信号を第2電源モジュール130に出力して、溶断モジュール210を制御して溶断させた後、または溶断モジュール210が有効的に溶断されたことを確認した後に、残りの治療回数を有効最大値に設定する。装置端は、表示された残りの治療回数に従ってパルス治療を行うことができる。使用者のパルス治療のたびに、即ち処理モジュール110がパルス治療制御信号を受信するときに、残りの治療回数がゼロになるまで、残りの治療回数を1つ減らす。
【0046】
1つの実施形態では、制御回路100は、バックアップ電源をさらに含む。バックアップ電源は、処理モジュール110が低消費電力状態にあるときに処理モジュール110に電力を供給するために用いられる。
【0047】
具体的には、処理モジュール110に電力を供給する装置端の主電源がオフになった後、処理モジュール110は低消費電力状態をトリガし、バックアップ電池は処理モジュール110に電力を供給し、処理モジュール110は完全に電源を切っていなく、相変わらず消耗品端の残存治療回数を記憶することができる。これにより、消耗品端が再び使用される時に、処理モジュール110は、残りの治療回数に基づいてパルス治療を継続することができる。
【0048】
1つの実施形態では、制御回路100はアラームモジュールをさらに含む。処理モジュール110は、アラームモジュールに接続されて、消耗品端の余剰治療回数が0の場合、アラームモジュールがアラーム提示を行うように制御するために使用される。
【0049】
具体的には、アラームモジュールは、ブザー及び/又はLEDランプなどであってもよい。
【0050】
以上より、本発明の実施形態による消耗品端の管理システムは、使い捨ての消耗品端を区別して識別することができ、それによって、消耗品の二次使用を効果的に回避し、さらに、二次使用による安全リスクを回避することができ、また、消耗品端の使用に対して有効な安全管理制御を行うことができ、しかも、安定性が高く、コストが低い。
【0051】
同じ発明の構想に基づいて、本発明の実施例はまた消耗品端の管理方法を提供する。
図6を参照して、
図6は本発明の一実施形態により提供される消耗品端の管理方法のフローチャートである。
図6に示すように、前述の方法は、以下のステップを含む。
【0052】
S10において、第1電源モジュールに検出トリガ信号を出力して、第1電源モジュールが第1電源信号を消耗品端における溶断モジュールに出力するようにする。
【0053】
1つの実施形態では、ステップS10において、第1電源モジュールに検出トリガ信号を出力して、第1電源モジュールが第1電源信号を消耗品端における溶断モジュールに出力するようにするステップは、
第3電源モジュールが出力した第3電源信号に対応するフィードバック信号が消耗品端を介して受信すると、第1電源モジュールが消耗品端における溶断モジュールに第1電源信号を出力するように、検出トリガ信号が第1電源モジュールに出力されるサブステップを含む。
【0054】
S20において、溶断モジュールのモニタ信号を取得し、モニタ信号に基づいて溶断モジュールの状態を判断する。
【0055】
具体的には、溶断モジュールの状態は導通状態と切断状態を含み、導通状態は消耗品端が新しい消耗品であることを表し、切断状態は消耗品端が使用済みの消耗品であることを表す。
【0056】
S30において、溶断モジュールの状態が導通状態であると判定された場合、第2電源モジュールが第2電源信号を溶断モジュールに出力するように溶断トリガ信号を第2電源モジュールに出力して、溶断モジュールが第2電源信号に基づいて溶断されるようにする。
【0057】
1つの実施形態では、ステップS30において、溶断モジュールの状態が導通状態であると判定された場合、第2電源モジュールが第2電源信号を溶断モジュールに出力するように溶断トリガ信号を第2電源モジュールに出力して、溶断モジュールが第2電源信号に基づいて溶断されるようにするステップは、
溶断モジュールの状態が導通状態であると判定した場合、パルス治療制御信号をモニタするサブステップと、
パルス治療制御信号を取得するときに、第2電源モジュールが第2電源信号を溶断モジュールに出力するように第2電源モジュールに溶断トリガ信号を出力して、溶断モジュールが第2電源信号に基づいて溶断するようにするサブステップと、を含む。
【0058】
1つの実施形態では、前記パルス治療制御信号を取得した際に、第2電源モジュールに溶断トリガ信号を出力して、第2電源モジュールが第2電源信号を前記溶断モジュールに出力するようにすることで、前記溶断モジュールが前記第2電源信号に基づいて溶断するようにするステップの後に、さらに
前記第1電源モジュールに検出トリガ信号を出力して、前記第1電源モジュールが前記第1電源信号を消耗品端における前記溶断モジュールに出力するようにするサブステップと、
前記溶断モジュールのモニタ信号を取得して、前記モニタ信号に基づいて前記溶断モジュールの状態を判断するサブステップと、
前記溶断モジュールが切断状態であると判定した場合、前記消耗品端の余剰治療回数を有効最大値に設定するサブステップと、
パルス治療制御信号を受信した場合、消耗品端の余剰治療回数が0より大きいかどうかを判断するサブステップと、
消耗品端の余剰治療回数が0より大きい場合、パルス治療をトリガし、且つ消耗品端の余剰治療回数を逓減するサブステップと、
消耗品端の余剰治療回数が0に等しい場合、パルス治療はトリガされないサブステップと、を含む。
【0059】
なお、消耗品端の余剰治療回数が有効最大値に設定されるとは、消耗品端のデフォルトの最大値から1を減算することを意味する。
【0060】
1つの実施形態では、消耗品端の管理方法は、さらに、
溶断モジュールの状態が切断状態であると判定した場合、パルス治療制御信号をモニタすること、
パルス治療制御信号を受信した場合、消耗品端の余剰治療回数が0より大きいかどうかを判断するサブステップと、
消耗品端の余剰治療回数が0より大きい場合、パルス治療をトリガし、且つ消耗品端の余剰治療回数を逓減するサブステップと、
消耗品端の余剰治療回数が0に等しい場合、パルス治療はトリガされないサブステップと、を含む。
【0061】
1つの実施形態では、消耗品端の余剰治療回数が0に等しい場合、パルス治療がトリガされないステップの後に、アラーム提示を行うことをさらに含む。
【0062】
なお、本方法の実施形態について、説明または詳細に説明していない点は、前述の実施形態の説明を参照してください。ここでは、これ以上説明しない。
【0063】
以上より、本発明の実施形態による消耗品端の管理方法は、使い捨ての消耗品端を区別して識別することができ、それによって、消耗品の二次使用を効果的に回避し、さらに、二次使用による安全リスクを回避することができ、また、消耗品端の使用に対して有効な安全管理制御を行うことができ、しかも、安定性が高く、コストが低い。
【0064】
同じ発明の構想に基づいて、本発明の実施形態はまた消耗品端の管理装置を提供する。
図7は本発明の一実施形態に提供される血管石灰化治療装置の構造概略図である。
図7に示すように、この装置は、装置端10a、消耗品端20a及びコネクタ30aを含む。装置端は、コネクタを介して消耗品端に接続される。消耗品端20aは、消耗品電極230及び上記いずれかの実施形態に記載の消耗品回路200を含む。装置端10aは、主電源モジュール150、降圧回路160、昇圧回路170及び上記いずれかの実施形態に係る制御回路100を含む。ここで、主電源モジュール150は、昇圧回路170に接続され、且つ降圧回路160を介して処理モジュール110、第1電源モジュール120及び第2電源モジュール130に接続されて、電力を供給する。処理モジュール110は、昇圧回路170に接続されて、昇圧回路170を制御してパルス信号を出力させる。昇圧回路170は、消耗品電極230に接続されて、高圧放電回路を形成してパルス信号を放出する。
【0065】
1つの実施形態では、主電源モジュール150は、降圧回路160を介して第3電源モジュール140に接続されて、電力を供給する。
【0066】
本発明の技術的態様をより明確に説明するために、
図7に示す血管石灰化治療装置の動作フローについて以下に詳細に説明する。
図8を参照して、
図8は本発明の一実施形態により提供される血管石灰化治療装置の動作フローの概略図である。
図8に示すように、血管石灰化治療装置の動作フローは以下のステップを含む。
【0067】
S110において、装置端はフィードバック信号がハイレベルであるかどうかをモニタする。
【0068】
フィードバック信号が低レベルである場合、ステップS110に戻る。
【0069】
フィードバック信号がハイレベルである場合、ステップS111に進む。ステップS111において、装置端は第1電源信号を消耗品端に出力し、且つモニタ信号を受信する。
【0070】
S112において、モニタ信号に基づいて消耗品端が新しい消耗品であるかどうかを判断する。
【0071】
消耗品端が古い消耗品であると判定した場合は、ステップS118に進む。
【0072】
消耗品端が新しい消耗品であると判断した場合、ステップS113に進む。ステップS113において、装置端がパルス治療制御信号を受信したかどうかを判断する。
【0073】
装置端がパルス治療制御信号を受信していない場合、ステップS113に戻る。
【0074】
装置端がパルス治療制御信号を受信した場合、ステップS114に進む。ステップS114において、装置端は第2電源信号を消耗品端に出力して、消耗品端を溶断させる。
【0075】
ステップS115において、消耗品端が有効に溶断されたかどうかを検出する。
【0076】
消耗品端には有効な溶断がない場合、ステップS114に戻る。
【0077】
消耗品端が有効に溶断された場合、ステップS116に進む。ステップS116において、装置端は消耗品端の余剰治療回数を有効最大値に設定する。
【0078】
ステップS117において、パルス治療制御信号を受信したか否かを判断する。
【0079】
パルス治療制御信号を受信していない場合、ステップS117に戻る。
【0080】
パルス治療制御信号を受信すると、ステップS118に進む。ステップS118において、消耗品端の余剰治療回数が0より大きいかどうかを判断する。
【0081】
消耗品端の余剰治療回数が0より大きい場合、ステップS119に進む。ステップS119において、パルス治療をトリガし、且つ消耗品端の余剰治療回数から1を減らす。
【0082】
消耗品端の余剰治療回数が0以下の場合、ステップS120に進む。ステップS120において、パルス治療をトリガせず、ライフサイクル終了の警告メッセージを送信する。
【0083】
なお、本装置の実施形態について、説明または詳細に説明されていない点は、前述の実施形態の説明を参照してください。ここでは、これ以上説明しない。
【産業上の利用可能性】
【0084】
以上より、本発明の実施形態による血管石灰化治療装置は、使い捨ての消耗品端を区別して識別することができ、それによって、消耗品の二次使用を効果的に回避し、さらに、二次使用による安全リスクを回避することができ、また、消耗品端の使用に対して有効な安全管理制御を行うことができ、しかも、安定性が高く、コストが低い。
【0085】
以上述べたのは、本発明の好適な実施例にすぎず、本発明に対していかなる形式上の制限ではない。本発明は好適な実施例で上述したが、それによって、本発明を限定するために使用されない。本専門を熟知しているいかなる技術者が、本発明の技術提案の範囲から逸脱せず、上述の開示された技術内容を利用して少し変更または修飾して、同等の変化の等価な実施形態とすることができる。但し、本発明の技術方案の内容を逸脱していない場合、本発明の技術思想に基づいて上記の実施形態に対して実質的に行ったいかなる簡単な修正、同等の変化と修飾は、いずれも本発明の特許請求の範囲に属する。
【国際調査報告】