(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-18
(54)【発明の名称】加熱アセンブリ及びエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/46 20200101AFI20241010BHJP
A24F 40/51 20200101ALI20241010BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20241010BHJP
A24F 40/40 20200101ALI20241010BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/51
A24F40/20
A24F40/40
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527053
(86)(22)【出願日】2022-10-27
(85)【翻訳文提出日】2024-05-07
(86)【国際出願番号】 CN2022128026
(87)【国際公開番号】W WO2023093450
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】202111421327.2
(32)【優先日】2021-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519403945
【氏名又は名称】深▲せん▼麦時科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】梁 峰
(72)【発明者】
【氏名】劉 小力
(72)【発明者】
【氏名】郭 玉
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AC12
4B162AC22
4B162AC34
4B162AC50
4B162AD06
4B162AD08
(57)【要約】
加熱アセンブリ及びエアロゾル発生装置を提供する。該加熱アセンブリ(10)は、エアロゾル発生基材を収容するための本体(11)と、本体(11)及び/又は赤外線層(12)の表面に設けられ、加熱の時に赤外線を放射することで、エアロゾル発生基材を加熱して霧化するための赤外線層(12)と、本体(11)に設けられ、通電の時に赤外線層(12)を加熱するための発熱要素(13)と、を含み、発熱要素(13)は、抵抗温度係数特性を有するので、温度センサとして機能可能である。該加熱アセンブリ(10)は、配置されやすく、しかも、占有するスペースが少ない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱アセンブリであって、
エアロゾル発生基材を収容するための本体と、
前記本体の表面に設けられ、加熱の時に赤外線を放射することで、前記エアロゾル発生基材を加熱して霧化するための赤外線層と、
前記本体及び/又は前記赤外線層の表面に設けられ、通電の時に前記赤外線層を加熱するための発熱要素と、を含み、
前記発熱要素は、抵抗温度係数特性を有するので、温度センサとして機能可能である、加熱アセンブリ。
【請求項2】
前記発熱要素は、前記赤外線層の前記本体から離れた面に設けられた発熱層である、請求項1に記載の加熱アセンブリ。
【請求項3】
前記発熱要素は、前記本体の表面に設けられ、かつ前記赤外線層と間隔を置いて設けられる、請求項1に記載の加熱アセンブリ。
【請求項4】
前記発熱要素は、前記本体の表面に設けられ、かつ前記本体と前記赤外線層との間に位置する発熱層である、請求項1に記載の加熱アセンブリ。
【請求項5】
加熱アセンブリであって、
エアロゾル発生基材を収容するための本体と、
前記本体の表面に設けられ、加熱の時に赤外線を放射することで、前記エアロゾル発生基材を加熱して霧化するための赤外線層と、
前記本体に設けられ、通電の時に前記赤外線層を加熱する発熱要素と、
前記本体及び/又は前記赤外線層の表面に設けられ、かつ前記発熱要素と間隔を置いて設けられた温度測定層と、
前記温度測定層は、抵抗温度係数(TCR)特性を有する、加熱アセンブリ。
【請求項6】
前記温度測定層は、前記本体の表面に設けられ、かつ前記温度測定層及び前記赤外線層は、前記本体の同一面に位置し、互いに間隔を置いて設けられる、請求項5に記載の加熱アセンブリ。
【請求項7】
前記温度測定層は、前記赤外線層の前記本体と反対する側の面に設けられ、かつ前記温度測定層及び前記発熱要素は間隔を置いて設けられる、請求項5に記載の加熱アセンブリ。
【請求項8】
前記温度測定層は、前記本体の周方向に亘って設けられる、請求項5に記載の加熱アセンブリ。
【請求項9】
前記温度測定層は、前記本体の端部に位置する、請求項5に記載の加熱アセンブリ。
【請求項10】
前記本体は、中空円筒体であり、前記赤外線層は、前記中空円筒体の外面に設けられ、前記発熱要素は、前記赤外線層の前記本体と反対する側の面に設けられた発熱層である、請求項5に記載の加熱アセンブリ。
【請求項11】
前記本体は、中空円筒体であり、前記赤外線層は、前記中空円筒体の本体の内面に設けられ、前記発熱要素は、前記赤外線層の前記本体と反対する側の面に設けられた発熱層である、請求項5に記載の加熱アセンブリ。
【請求項12】
前記発熱層は、前記本体の中央部に位置し、かつ前記本体の周方向に波状で分布している、請求項10に記載の加熱アセンブリ。
【請求項13】
前記本体は石英製である、請求項5に記載の加熱アセンブリ。
【請求項14】
前記赤外線層、前記発熱要素及び前記温度測定層は、いずれもシルクスクリーン印刷又は塗布によって前記本体の外面に設けられ、かつ前記温度測定層の面積が前記赤外線層の面積よりも小さい、請求項5に記載の加熱アセンブリ。
【請求項15】
エアロゾル発生装置であって、
通電の時にエアロゾル発生基材を加熱して霧化するための、請求項1に記載の加熱アセンブリである加熱アセンブリと、
前記加熱アセンブリに接続され、前記加熱アセンブリに電力を供給するための電源アセンブリと、
前記電源アセンブリを制御して前記加熱アセンブリに電力を供給するとともに、前記発熱要素又は前記温度測定層の抵抗値をリアルタイムで検出し、前記抵抗値に応じて前記加熱アセンブリの温度を監視するためのコントローラと、を含む、エアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年11月26日に提出された中国特許出願第2021114213272号に基づいており、その優先権を主張しており、そのすべての内容は参照として本明細書に組み込まれている。
【0002】
本発明は、電子霧化装置の技術分野に関し、特に、加熱アセンブリ及びエアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0003】
加熱非燃焼(HNB:Heat Not Burning)式エアロゾル発生装置は、安全かつ簡単に使用することができ、健康や環境にやさしいという利点により、ますます注目と支持を集めている。
【0004】
既存の加熱非燃焼式エアロゾル発生装置は、一般に、加熱アセンブリと電源アセンブリとを含み、加熱アセンブリは、通電の時にエアロゾル発生基材を加熱して霧化するために使用され、電源アセンブリは、エアロゾル発生基材に接続され、加熱アセンブリに電力を供給するために使用される。特定の加熱プロセス中、さまざまな温度要件を満たすようにいつでも温度場を調整するために、加熱アセンブリまたは加熱アセンブリ内のエアロゾル発生基材の温度をリアルタイムで監視することが必要になることがよくある。現在、加熱温度をいつでも調整できるように、熱電対温度センサなどの外部温度測定要素を追加して加熱アセンブリの温度をリアルタイムで測定するのが一般的である。
【0005】
しかし、温度を測定するために別途温度測定センサや温度測定要素を追加すると、スペースが大きく占有されるだけではなく、取り付けも不便になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願は、温度を測定するために別途温度測定センサや温度測定要素を追加すると、スペースが大きく占有されるだけではなく、取り付けも不便になるという問題を解決する加熱アセンブリ及びエアロゾル発生装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1態様では、本願は、加熱アセンブリを提供する。該加熱アセンブリは、エアロゾル発生基材を収容するための本体と、本体及び/又は赤外線層の表面に設けられ、加熱の時に赤外線を放射することで、エアロゾル発生基材を加熱して霧化するための赤外線層と、本体に設けられ、通電の時に赤外線層を加熱するための発熱要素と、を含み、発熱要素は、抵抗温度係数(TCR:temperature coefficient of resistance)特性を有するので、温度センサとして機能可能である。
【0008】
発熱要素は、赤外線層の本体から離れた面に設けられた発熱層である。
【0009】
発熱要素は、本体の表面に設けられ、かつ赤外線層と間隔を置いて設けられる。
【0010】
発熱要素は、本体の表面に設けられ、かつ本体と赤外線層との間に位置する発熱層である。
【0011】
第2態様では、本願は、加熱アセンブリを提供する。該加熱アセンブリは、エアロゾル発生基材を収容するための本体と、本体の表面に設けられ、加熱の時に赤外線を放射することで、エアロゾル発生基材を加熱して霧化するための赤外線層と、本体に設けられ、通電の時に赤外線層を加熱するための発熱要素と、本体及び/又は赤外線層の表面に設けられ、かつ発熱要素と間隔を置いて設けられた温度測定層と、を含み、温度測定層は、抵抗温度係数(TCR)特性を有する。
【0012】
温度測定層は、本体の表面に設けられ、かつ温度測定層及び赤外線層は、本体の同一面に位置し、互いに間隔を置いて設けられる。
【0013】
温度測定層は、赤外線層の本体と反対する側の面に設けられ、かつ温度測定層及び発熱要素は間隔を置いて設けられる。
【0014】
温度測定層は、本体の周方向に亘って設けられる。
【0015】
温度測定層は、本体の端部に位置する。
【0016】
本体は、中空円筒体であり、赤外線層は、中空円筒体の外面に設けられ、発熱要素は、赤外線層の本体と反対する側の面に設けられた発熱層である。
【0017】
本体は、中空円筒体であり、赤外線層は、中空円筒体の本体の内面に設けられ、発熱要素は、赤外線層の本体と反対する側の面に設けられた発熱層である。
【0018】
発熱層は、本体の中央部に位置し、かつ本体の周方向に波状で分布している。
【0019】
本体は石英製である。
【0020】
赤外線層、発熱要素及び温度測定層は、いずれもシルクスクリーン印刷又は塗布によって本体の外面に設けられ、かつ温度測定層の面積が赤外線層の面積よりも小さい。
【0021】
第3態様では、本願は、エアロゾル発生装置を提供する。該エアロゾル発生装置は、
通電の時にエアロゾル発生マトリックスを加熱して霧化するための、上記の加熱アセンブリである加熱アセンブリと、
加熱アセンブリに接続され、加熱アセンブリに電力を供給するための電源アセンブリと、
電源アセンブリを制御して加熱アセンブリに電力を供給するとともに、発熱要素又は温度測定層の抵抗値をリアルタイムで検出し、抵抗値に応じて加熱アセンブリの温度を監視するためのコントローラと、を含む。
【0022】
本願は加熱アセンブリ及びエアロゾル発生装置を提供する。該加熱アセンブリでは、本体が設けられることによって、エアロゾル発生基材は本体に収容される。また、本体の表面に赤外線層が設けられることによって、赤外線層は加熱されると赤外線を放射し、エアロゾル発生基材は放射された赤外線で加熱されて霧化され、これにより、加熱効率が向上し、また加熱の均一性が良好である。また、本体及び/又は赤外線層に発熱要素が設けられることによって、発熱要素は、通電すると赤外線層を加熱し、赤外線層に赤外線を放射させる。さらに、発熱要素が抵抗温度係数(TCR)特性を有するので、温度センサとして機能可能であることによって、該加熱アセンブリは、発熱要素の抵抗値を検出して加熱アセンブリの温度を監視することができ、従来技術と比べて、発熱要素は、膜状であるため、本体及び/又は赤外線層の表面に直接堆積することができ、本体及び/又は赤外線層の表面に取り付け溝を設けたりスクリューやネジなどの固定部材を設けたりして取り付けて固定する必要がなく、それにより、該発熱要素は、配置されやすく、しかも、占有するスペースが小さい。さらに、該発熱要素が、実際のニーズに応じて本体及び/又は赤外線層の特定の位置を覆うか、本体及び/又は赤外線層の表面の大きな面積の範囲を覆うことができるため、本体及び/又は赤外線層の表面の特定の領域について温度を測定することができ、温度測定の精度が高く、本体及び/又は赤外線層のほとんどの領域について温度を測定することができ、加熱アセンブリの温度測定範囲を効果的に広げる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本願の第1実施例による加熱アセンブリの構造模式図である。
【
図2】
図1に対応する加熱アセンブリの構造概略図である。
【
図3】本願の第2実施例による加熱アセンブリの構造模式図である。
【
図4】
図3に示す加熱アセンブリのA-A矢視図である。
【
図5】本願の第3実施例による加熱アセンブリの構造模式図である。
【
図6】
図5に対応する加熱アセンブリの構造概略図である。
【
図7】本願の第4実施例による加熱アセンブリの構造模式図である。
【
図8】
図7に対応する加熱アセンブリの構造概略図である。
【
図9】本願の一実施例によるエアロゾル発生装置の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本願の実施例の図面を参照して、本願の実施例における技術的解決手段について明確かつ完全に説明するが、説明される実施例は本願の一部の実施例にすぎず、全ての実施例ではないことは明らかである。本願の実施例に基づいて、当業者が創造的な努力を払うことなく取得した他のすべての実施例は、本願の保護範囲に属する。
【0025】
本願における用語「第1」、「第2」及び「第3」は、説明の目的のみに使用されるものであり、相対的重要性を指示若しくは暗示し、又は示された技術的特徴の数を暗示するものとは理解されない。したがって、「第1」、「第2」、「第3」に限定される特徴は、明示的または暗黙的に少なくとも1つの当該特徴を含むことができる。本願の説明において、「複数」とは、特に明示的に特定されない限り、少なくとも2つ、例えば、2つ、3つなどを意味する。本願の実施例における全ての指向性表示(例えば、上、下、左、右、前、後…)は、ある特定の姿勢(図面に示す)における各構成要素間の相対的な位置関係、動き等を説明するためにのみ使用され、この特定の姿勢が変化すると、指向性表示もその分変化する。さらに、用語「含む」および「有する」、ならびにそれらの変形は、排他的でない包含をカバーすることを意図している。例えば、一連のステップまたはユニットを含むプロセス、方法、システム、製品またはデバイスは、リストされたステップまたはユニットに限定されるものではなく、リストされていないステップまたはユニットをさらに含むか、またはこれらのプロセス、方法、製品またはデバイスに固有の他のステップまたはユニットをさらに含んでもよい。
【0026】
本明細書に記載の「実施例」は、実施例を参照して説明された特定の特徴、構造、または特性が、本願の少なくとも1つの実施例に含まれ得ることを意味する。本明細書中の様々な場所にこの語句が記載されることは、必ずしも同じ実施例を意味するわけではなく、他の実施例と相互排他的な独立したまたは代替の実施例を意味するわけではない。当業者が明示的および暗黙的に理解するように、本明細書に記載された実施例は、他の実施例と組み合わせてもよい。
【0027】
以下、図面および実施例を参照して、本願を詳細に説明する。
【0028】
図1及び
図2に示すように、
図1は、本願の第1実施例による加熱アセンブリの構造模式図であり、
図2は、
図1に対応する加熱アセンブリの構造概略図である。本実施例では、加熱アセンブリ10が提供され、該加熱アセンブリ10は、具体的には、通電の時にエアロゾル発生基材を加熱して霧化することでエアロゾルを生成するために使用される。該加熱アセンブリ10は、電子霧化など様々な分野に有用である。該加熱アセンブリ10は、本体11と、赤外線層12と、発熱要素13と、を含む。ここで、発熱要素13は、通電の時に発熱するものである。
【0029】
本体11は、中空円筒状としてもよく、その中空構造がエアロゾル発生基材を収容するための収容室111となる。エアロゾル発生基材は、植物葉類の基材や膏状基材などとしてもよい。本体11は、絶縁材料で製造されるが、2つの電極の短絡を回避するために、石英ガラス、セラミック又は雲母などの耐高温絶縁材料で製造されてもよい。好ましくは、本体11は透明石英であってもよい。もちろん、本体11は導電性材料で製造されてもよく、この場合、本体11の表面に絶縁層が塗布されてもよい。1つの特定実施例では、本体11は、円筒状のセラミックチューブである。なお、以下の実施例に係る本体11の内面とは、収容室111の内壁面、本体11の外面とは、収容室111の外壁面を指す。
【0030】
赤外線層12は、本体11の表面に設けられ、加熱の時に赤外線を放射することで、エアロゾル発生基材を加熱して霧化する。具体的には、赤外線層12は、シルクスクリーン印刷、スパッタリング、塗装、印刷などによって本体11の内面又は外面に形成されてもよい。赤外線層12が放射する赤外線でエアロゾル発生基材を加熱することにより、加熱効率が高く、かつエアロゾル発生基材へのベークがより均一に行われる。特定実施例では、該赤外線層12は、具体的には、赤外線発熱膜、例えば赤外線セラミックスコーティングであってもよい。赤外線発熱膜の厚さや面積は、限定されないが、必要に応じて決定してもよい。
【0031】
赤外線層12は、金属層、導電性セラミックス層又は導電性炭素層であってもよい。赤外線層12の形状は、連続した膜の形状、多孔質の網状や短冊状であってもよい。赤外線層12の材料、形状やサイズは、必要に応じて設定してもよい。特定実施例では、赤外線層12は、通電の時に赤外線を放射することで、収容室111内のエアロゾル発生基材を加熱する。其中、赤外線の加熱波長は2.5um~20umであり、加熱エアロゾル発生基材の特徴に応じて、通常、加熱温度は350℃以上にする必要があり、エネルギー放射極値は主に3~5umの帯域にある。
【0032】
一実施例では、
図1に示すように、赤外線層12は、具体的には、本体11の外面に設けられ、かつ本体11の外面全体に亘って赤外線層12が形成されてもよく、このようにして、均一な加熱を可能にするとともに、発熱要素13による熱が本体11により伝達されることで損失され、温度測定結果に大きな誤差をもたらすという問題を回避し、さらに、赤外線層12がエアロゾル発生基材で傷つけられるという問題を回避する。以下の実施例はすべて以上の場合を例示する。もちろん、他の実施例では、
図3及び
図4に示すように、
図3は、本願の第2実施例による加熱アセンブリの構造模式図であり、
図4は、
図3に示す加熱アセンブリのA-A矢視図である。赤外線層12は、本体11の内面に形成されてもよいが、本願はこれを限定しない。
【0033】
発熱要素13は、本体11及び/又は赤外線層12の表面に設けられ、通電の時に赤外線層12を加熱するために使用される。この実施例では、赤外線層12自体は発熱するものではなく、発熱要素13が通電して発熱すると熱が赤外線層12に伝達されることにより、赤外線層12自体の温度が変わることが理解される。具体的には、発熱要素13は、シルクスクリーン印刷、スパッタリング、塗装、印刷などによって形成されてもよい。ここで、発熱要素13は、具体的には、銅膜やアルミ膜などの導電性膜のような発熱膜であってもよい。
【0034】
さらに、該発熱要素13は、抵抗温度係数(TCR)特性を有するので、温度センサとして機能可能である。すなわち、発熱要素13の抵抗値とその自体の温度とは、単調な1対1の対応関係を持つ。例えば、発熱要素13の抵抗値はその温度の上昇に伴って上昇し、あるいは、発熱要素13の抵抗値はその温度の上昇に伴って低下する。このように、該加熱アセンブリ10は、発熱要素13の抵抗値を検出することでその温度を監視し、さらに加熱アセンブリ10の温度場を調整することにより、喫煙感を最適にするような効果を得ることができる。別途温度測定センサなどの温度測定要素を追加する必要がある従来技術の技術手段と比べて、発熱要素13は、膜状であるため、本体11及び/又は赤外線層12の表面に直接堆積することができ、本体11及び/又は赤外線層12の表面に取り付け溝を設けたりスクリューやネジなどの固定部材を設けたりして取り付けて固定する必要がなく、それによって、該発熱要素13は、配置されやすく、しかも、占有するスペースが小さい。さらに、該発熱要素13が実際のニーズに応じて本体11及び/又は赤外線層12の特定の位置を覆うか、本体11及び/又は赤外線層12の表面の大きな面積の範囲を覆うことができるため、本体11及び/又は赤外線層12の表面の特定の領域について温度を測定することができ、温度測定の精度が高く、本体11及び/又は赤外線層12のほとんどの領域について温度を測定することができ、加熱アセンブリ10の温度測定範囲を効果的に広げる。
【0035】
特定実施例では、発熱要素13は、温度が局所的に高すぎてエアロゾル発生基材の加熱時の喫煙感に悪影響を与えるという問題を回避するために、少なくとも加熱アセンブリ10の最高温度領域を覆ってもよい。特定実施例では、加熱アセンブリ10の最高温度領域が本体11の特定の領域に対応する場合、発熱要素13は、少なくとも本体11の当該位置を覆い、加熱アセンブリ10の最高温度領域が赤外線層12の特定の位置に対応する場合、発熱要素13は、少なくとも赤外線層12の当該位置を覆うことが理解される。
【0036】
図1に示すように、発熱要素13は、本体11の周方向に亘って設けられてもよい。この実施例では、発熱要素13の2つの所定の位置に2つの電極が設けられ、2つの電極のそれぞれに正極のリード線及び負極のリード線が接続され、それによって、該発熱要素13の抵抗値を検出する。もちろん、他の実施例では、該発熱要素13は、本体11の周方向に沿うノッチ付きの円弧状であってもよく、発熱要素13のノッチが存在する両端は2つの電極として構成され、正極のリード線及び負極のリード線に接続されてもよいが、本願はこれを限定しない。
【0037】
具体的には、発熱要素13は、できる限り加熱アセンブリ10の様々な領域を覆い、加熱アセンブリ10の様々な位置の温度を検知して、加熱アセンブリ10の様々な領域の温度を監視するために、本体11の周方向に波状で分布してもよい。例えば、本体11が管状である場合、発熱要素13は、本体11の中央部に設けられ、本体11の長さ方向に沿って波打つことにより、本体11の長手方向の様々な領域を覆う。もちろん、他の実施例では、発熱要素13は、本体11の周方向に沿って、直線状、曲線状、点状などの形態で分布してもよい。本願はこれを限定せず、発熱要素13の具体的な分布位置は、加熱アセンブリ10の温度をリアルタイムで検出できる限り、実際のニーズに応じて決定してもよい。
【0038】
特定実施例では、赤外線層12及び発熱要素13は、本体11の同一面に設けられてもよいし、本体11の異なる表面に設けられてもよく、例えば、一方は本体11の内面に設けられ、他方は本体11の外面に設けられる。発熱要素13は、赤外線層12の表面にのみ設けられてもよく、本体11の表面にのみ設けられてもよく、赤外線層12及び本体11の両方の表面に設けられてもよく、例えば、その一部は赤外線層12の表面に設けられ、別の部分は本体11の表面に設けられる。温度測定層13は、赤外線層12の本体11と反対する側の面に設けられてもよいし、赤外線層12の本体11に近い側の面に設けられてもよい。
【0039】
一実施例では、
図1及び
図4に示すように、発熱要素13は、赤外線層12の本体11から離れた側の表面にのみ設けられる。ここで、赤外線層12は、本体11の表面全体に覆われてもよく、赤外線層12が本体11の外面に設けられる場合、加熱アセンブリ10の具体的な構造は
図1に示され、赤外線層12が本体11の内面に設けられる場合、加熱アセンブリ10の具体的な構造は
図3及び
図4に示される。この実施例では、発熱要素13は、通電すると発熱し、自体の温度が絶えずに上昇し、その抵抗値は自体の温度の変化に応じて変化し、それによって、発熱要素13自体の抵抗値を検出することで該加熱アセンブリ10の温度を検出し、さらに加熱アセンブリ10の温度場を調整することにより、喫煙感を最適にする効果を得ることができる。
【0040】
この実施例では、受動赤外線層12自体に熱伝導機能があるため、赤外線層12のうち発熱要素13と重ならない部位で熱伝導が可能であり、したがって、発熱要素13の面積は赤外線層12の面積に近く又はそれよりも小さくしてもよい。
【0041】
具体的には、この実施例では、発熱要素13は、具体的には、本体11の軸方向の中央部に位置しており、本体11の外面を取り囲んで波状で分布してもよい。
【0042】
別の実施例では、発熱要素13は、本体11の表面にのみ設けられ、赤外線層12と同一平面にあり、それによって、発熱要素13h、通電して発熱すると、熱を本体11に伝達し、次に、本体11を介して赤外線層12に伝達し、それにより、赤外線層12は加熱されて赤外線を放射する。この実施例では、発熱要素13は赤外線層12と間隔を置いて設けられるか、又は、発熱要素13は、本体11と赤外線層12との間に設けられてもよいが、本願はこれを限定しない。
【0043】
もちろん、他の実施例では、発熱要素13及び赤外線層12は、いずれも本体11に設けられ、かつ本体11の異なる面に位置する。例えば、発熱要素13は、本体11の内面に設けられ、赤外線層12は、本体11の外面に設けられ、発熱要素13は、通電して発熱した後の温度を本体11に伝達し、本体11の温度はさらに赤外線層12に伝達され、それにより、赤外線層12は加熱されて赤外線を放射する。あるいは、発熱要素13は、本体11の外面に設けられ、赤外線層12は、本体11の内面に設けられる。
【0044】
本実施例による加熱アセンブリ10では、本体11が設けられることによって、エアロゾル発生基材は本体11に収容される。また、本体11の表面に赤外線層12が設けられることによって、赤外線層12は加熱されると赤外線を放射し、エアロゾル発生基材は放射された赤外線で加熱されて霧化され、これにより、加熱効率が向上し、また加熱の均一性が良好である。また、本体11及び/又は赤外線層12に発熱要素13が設けられることによって、発熱要素13は、通電すると赤外線層12を加熱し、赤外線層12に赤外線を放射させる。さらに、発熱要素13が抵抗温度係数(TCR)特性を有することによって、該加熱アセンブリ10は、発熱要素13の抵抗値を検出して加熱アセンブリ10の温度を監視することができ、従来技術と比べて、該発熱要素13は、配置されやすく、しかも、占有するスペースが小さい。さらに、該発熱要素13が、実際のニーズに応じて本体11及び/又は赤外線層12の特定の位置を覆うか、本体11及び/又は赤外線層12の表面の大きな面積の範囲を覆うことができるため、本体11及び/又は赤外線層12の表面の特定の領域について温度を測定することができ、温度測定の精度が高く、本体11及び/又は赤外線層12のほとんどの領域について温度を測定することができ、加熱アセンブリ10の温度測定範囲を効果的に広げる。
【0045】
図5及び
図6に示すように、
図5は、本願の第3実施例による加熱アセンブリの構造模式図であり、
図6は、
図5に対応する加熱アセンブリの構造概略図である。本実施例では、別の加熱アセンブリ10が提供され、該加熱アセンブリ10では、上記の第1実施例による加熱アセンブリ10と比べて、以下の点は相違する。該加熱アセンブリ10は、温度測定層14をさらに含む。該温度測定層14は、抵抗温度係数(TCR)特性を有する。すなわち、温度測定層14の抵抗値とそれ自体の温度とは、単調な1対1の対応関係を持つ。例えば、温度測定層14の抵抗値はその温度の上昇に伴って上昇し、あるいは、温度測定層14の抵抗値はその温度の上昇に伴って低下する。この実施例では、加熱アセンブリ10は、具体的には、温度測定層14の抵抗値を検出することで加熱アセンブリ10の温度を監視し、さらに加熱アセンブリ10の温度場を調整することにより、喫煙感を最適にするような効果を得ることができる。別途温度測定センサなどの温度測定要素を追加する必要がある従来技術の技術手段と比べて、温度測定層14は、膜状であるため、本体11及び/又は赤外線層12の表面に直接堆積することができ、本体11及び/又は赤外線層12の表面に取り付け溝を設けたりスクリューやネジなどの固定部材を設けたりして取り付けて固定する必要がなく、それにより、該温度測定層14は、配置されやすく、しかも、占有するスペースが小さい。
【0046】
もちろん、特定実施例では、発熱要素13の抵抗値も検出することで加熱アセンブリ10の温度を監視することにより、温度の監視結果の精度を向上させることができる。もちろん、この実施例では、発熱要素13は、抵抗温度係数(TCR)特性を有してもよく、本実施例はこれを限定しない。
【0047】
ここで、該温度測定層14は、シルクスクリーン印刷、スパッタリング、塗装、印刷などによって本体11及び/又は赤外線層12の表面に形成され、かつ発熱要素13と間隔を置いて設けられてもよい。該温度測定層14が実際のニーズに応じて本体11及び/又は赤外線層12の特定の位置を覆うか、本体11及び/又は赤外線層12の表面の大きな面積の範囲を覆うことができるため、本体11及び/又は赤外線層12の表面の特定の領域について温度を測定することができ、温度測定の精度が高く、本体11及び/又は赤外線層12のほとんどの領域について温度を測定することができ、加熱アセンブリ10の温度測定範囲を効果的に広げる。
【0048】
具体的には、温度測定層14は、温度が局所的に高すぎてエアロゾル発生基材の加熱時の喫煙感に悪影響を与えるという問題を回避するために、少なくとも加熱アセンブリ10の最高温度領域を覆ってもよい。特定実施例では、加熱アセンブリ10の最高温度領域が本体11の特定の領域に対応する場合、温度測定層14は、少なくとも本体11の当該位置を覆い、加熱アセンブリ10の最高温度領域が赤外線層12の特定の位置に対応する場合、温度測定層14は、少なくとも赤外線層12の当該位置を覆うことが理解される。
【0049】
一実施例では、温度測定層14のシート抵抗は1Ω/□~5Ω/□であり、温度測定層14の抵抗温度係数は300ppm/℃~3500ppm/℃である。さらに、温度測定層14のシート抵抗は2Ω/□~4Ω/□であり、温度測定層14の抵抗温度係数は700ppm/℃~2000ppm/℃である。
【0050】
温度測定層14の抵抗が大きく、かつ温度測定層14が温度測定機能のみを発揮するため、特定実施例では、温度測定層14の面積は赤外線層12の面積よりも小さくてもよく、このようにして、赤外線層12の発熱効果に影響することなく、エネルギー消費量を低下させることができ、また、赤外線層12全体の温度場を一致させることができる。具体的には、温度測定層14の面積と赤外線層12の面積との比の範囲は、1:5~1:10であってもよい。
【0051】
具体的には、温度測定層14を製造する抵抗ペーストは、有機担体、無機バインダ、及び導電剤を含み、質量部で、有機担体は10部~20部、無機バインダは30部~45部、導電剤は30部~50部であり、無機バインダはガラス粉を含み、導電剤は銀及びパラジウムから選択される少なくとも1種である。
【0052】
一実施例では、有機担体は、テルピネオール、エチルセルロース、ブチルカルビトール、ポリビニルブチラール、クエン酸トリブチル、及びポリアミドワックスから選択される少なくとも1種である。
【0053】
一実施例では、無機バインダは、融点が700℃~780℃のガラス粉を含む。
【0054】
図5に示すように、温度測定層14は、本体11の周方向に亘って設けられてもよい。この実施例では、温度測定層14の2つの所定の位置に2つの電極が設けられ、2つの電極のそれぞれに正極のリード線及び負極のリード線が接続され、これによって、該温度測定層14の抵抗値を検出する。もちろん、他の実施例では、該温度測定層14は、本体11の周方向に沿うノッチ付きの円弧状であってもよく、温度測定層14のノッチが存在する両端は2つの電極として構成され、正極のリード線及び負極のリード線に接続されてもよいが、本願はこれを限定しない。
【0055】
具体的には、温度測定層14は、加熱アセンブリ10の特定領域の温度を検出するために、本体11の周方向に直線状で分布してもよい。もちろん、他の実施例では、温度測定層14は、本体11の周方向に沿って直線状、接続された「Z」字形、U字形、曲線状、点状等の形態で分布してもよい。
【0056】
具体的には、温度測定層14及び発熱要素13の材質は同一であってもよい。ここで、温度測定層14のパワーが発熱要素13のパワーよりも大きい。
【0057】
特定実施例では、温度測定層14及び赤外線層12は、本体11の同一面に設けられてもよいし、本体11の異なる表面に設けられてもよく、例えば、一方は本体11の内面に設けられ、他方は本体11の外面に設けられる。温度測定層14は、赤外線層12の表面にのみ設けられてもよく、本体11の表面にのみ設けられてもよく、赤外線層12及び本体11の両方の表面に設けられてもよく、例えば、その一部は赤外線層12の表面に設けられ、別の部分は本体11の表面に設けられる。温度測定層14は、赤外線層12の本体11と反対する側の面に設けられてもよいし、赤外線層12の本体11に近い側の面に設けられてもよい。
【0058】
第1特定実施例では、
図5及び
図6に示すように、赤外線層12は、本体11の外面に設けられ、温度測定層14は、赤外線層12の本体11から離れた側の面にのみ設けられる。発熱要素13に通電すると、発熱要素13の温度が上昇し、発熱要素13による熱は赤外線層12に伝達され、次に赤外線層12を介して温度測定層14に伝達され、それにより、温度測定層14の温度は赤外線層12の温度の上昇に伴って上昇し、温度測定層14の抵抗値はその温度の変化に応じて変化し、それによって、温度測定層14の抵抗値を検出することで該加熱アセンブリ10の温度をリアルタイムで監視する。
【0059】
図5に示すように、本体11は、中空円筒状であり、赤外線層12は、本体11の外面全体に覆われており、このようにして、発熱要素13による温度が本体11により伝導されることで、熱が損失され、温度測定結果に大きな誤差をもたらすという問題を回避し、また、発熱層12がエアロゾル発生基材で傷つけられるという問題を回避する。この実施例では、発熱要素13は、加熱の均一性を高めるために、具体的には、本体11の軸方向の中央部に位置しており、本体11の外面を取り囲んで波状でも埋められてもよく、温度測定層14は、赤外線層12の端部に近い位置に設けられ、該加熱アセンブリ10の特定領域の温度を検出する。もちろん、他の実施例では、赤外線層12は本体11の内面に設けられてもよいが、本願はこれを限定しない。
【0060】
第2特定実施例では、
図7及び
図8に示すように、
図7は、本願の第4実施例による加熱アセンブリの構造模式図であり、
図8は、
図7に対応する加熱アセンブリの構造概略図である。温度測定層14は、本体11の表面に設けられ、赤外線層12とは本体11の同一面に設けられ、かつ間隔を置いて設けられる。この特定実施例では、発熱要素13は、通電すると発熱し、発熱要素13の温度は赤外線層12に伝達され、次に赤外線層12を介して本体11の表面に伝達され、本体11の表面に設けられた温度測定層14の温度は本体11の温度の変化に応じて変化し、温度測定層14の抵抗値はその温度の変化に応じて変化し、それによって、温度測定層14の抵抗値を検出することで該加熱アセンブリ10の温度をリアルタイムで監視する。
【0061】
この実施例では、温度測定層14の位置は、具体的には、実際のニーズに応じて本体11のいずれかの位置にあるか、又は本体11のいずかの位置を覆うようにする。例えば、
図1に示すように、本体11の第1端部の温度を監視する場合、温度測定層14は第1端部に設けられてもよい。本体11の中央部の温度を監視する場合、温度測定層14は本体11の中央部に設けられてもよい。監視本体11の第1端部と第2端部の温度を同時に監視する場合、1つの温度測定層14が第1端部を覆い、もう1つの温度測定層14が第2端部を覆い、本体11の対応する位置の温度を監視するように、温度測定層14は複数設けられてもよい。好ましくは、1つの特定実施例では、赤外線層12は、本体11の外面の第1端部に設けられてもよく、温度測定層14は、本体11の第2端部に設けられ、赤外線層12と間隔を置いて設けられてもよく、それによって、温度測定層14の抵抗値を検出することで本体11の第2端部の温度を検出する。
【0062】
図7に示すように、本体11は、中空円筒状であり、赤外線層12は、本体11の外面に設けられ、かつ本体11の一端のみを露出させる。温度測定層14は、本体11の外面のうち露出させた領域に設けられ、赤外線層12と間隔を置いて設けられ、かつ温度測定層14は、本体11の周方向に亘って設けられる。ここで、温度測定層14は、本体11の周方向に亘って設けられ、すなわち、温度測定層14は、閉環状で設けられてもよいが、もちろん、温度測定層14は、本体11の周方向に沿って開環状で設けられ、すなわち、温度測定層14に対応するラジアンは360度未満であってもよい。
【0063】
第3特定実施例では、温度測定層14は、本体11の表面に設けられ、かつ、具体的には、本体11と赤外線層12との間に位置する。この実施例では、温度測定層14及び赤外線層12は本体11の同一面に位置することが理解される。
【0064】
第4特定実施例では、温度測定層14は、本体11の表面に位置し、かつ、赤外線層12及び発熱要素13とは本体11の別の面に設けられる。例えば、赤外線層12及び発熱要素13は、本体11の内面に設けられ、温度測定層14は、本体11の外面に設けられる。発熱要素13が通電して発熱した後の温度は、赤外線層12及び本体11に順次伝達され、本体11の温度はさらに温度測定層14に伝達され、それによって、温度測定層14の抵抗は、その温度の変化に応じて変化する。あるいは、赤外線層12及び発熱要素13は、本体11の外面に設けられ、温度測定層14は、本体11の内面に設けられる。
【0065】
第5特定実施例では中、温度測定層14及び発熱要素13は本体11の同一面に設けられ、かつ、本体11及び赤外線層12の本体11と反対する側の表のいずれにも温度測定層14が設けられていてもよい。ここで、本体11及び赤外線層12の本体11と反対する側の面上の温度測定層14は、発熱要素13と間隔を置いて設けられてもよく、かつ本体11の周方向に亘って設けられ、直線状で分布してもよい。ここで、本体11に設けられた温度測定層14と赤外線層12の本体11と反対する側の面における温度測定層14とは、間隔を置いて設けられるか、又は一体成形されてもよい。
【0066】
赤外線層12及び本体11のいずれにも温度測定層14が設けられていることによって、温度測定層14は、本体11及び発熱要素13の温度を同時に検知することで、該温度測定層14が少なくとも該加熱アセンブリ10の最高温度領域を覆うことを回避し、該加熱アセンブリ10の最高温度領域のうち温度測定層14で覆われていない他の領域が生じて、温度測定結果に大きな誤差をもたらすという問題を回避することができる。
【0067】
本実施例による加熱アセンブリ10では、本体11が設けられることによって、エアロゾル発生基材は本体11に収容される。また、本体11の表面に赤外線層12が設けられることによって、赤外線層12は加熱されると赤外線を放射し、エアロゾル発生基材は放射された赤外線で加熱されて霧化され、これにより、加熱効率が向上し、また加熱の均一性が良好である。また、本体11に発熱要素13が設けられることによって、発熱要素13は、通電すると赤外線層12を加熱し、赤外線層12に赤外線を放射させる。さらに、本体11及び/又は赤外線層12の表面に温度測定層14が設けられ、温度測定層14が抵抗温度係数(TCR)特性を有することによって、該加熱アセンブリ10は、温度測定層14の抵抗値を検出することで加熱アセンブリ10の温度を監視することができ、従来技術と比べて、該温度測定層14は、配置されやすく、しかも、占有するスペースが小さい。さらに、該温度測定層14は、実際のニーズに応じて本体11及び/又は赤外線層12の特定の位置を覆うか、本体11及び/又は赤外線層12の表面の大きな面積の範囲を覆うことができるため、本体11及び/又は赤外線層12の表面の特定の領域について温度を測定することができ、温度測定の精度が高く、本体11及び/又は赤外線層12のほとんどの領域について温度を測定することができ、加熱アセンブリ10の温度測定範囲を効果的に広げる。
【0068】
図9に示すように、
図9は、本願の一実施例によるエアロゾル発生装置の構造模式図である。本実施例では、エアロゾル発生装置100が提供される。該エアロゾル発生装置100は、加熱アセンブリ10と、電源アセンブリ20と、コントローラ30と、を含む。
【0069】
加熱アセンブリ10は、通電の時にエアロゾル発生基材を加熱して霧化することでエアロゾルを生成するために使用される。該加熱アセンブリ10は、具体的には、上記の実施例の何れかに記載の加熱アセンブリ10であり、その具体的な構造及び機能は、上記の実施例における加熱アセンブリ10の具体的な構造及び機能に関する記載を参照することができ、また、同一又は類似の技術的効果を達成させることができ、具体的には、以下を参照する。
【0070】
電源アセンブリ20は、加熱アセンブリ10に接続され、加熱アセンブリ10に電力を供給するために使用される。加熱アセンブリ10は、加熱アセンブリ10を交換しやすくし、電源アセンブリ20の利用率を高めるために、電源アセンブリ20に取り外し可能に接続される。もちろん、他の実施例では、電源アセンブリ20は加熱アセンブリ10と一体に設けられてもよいが、本願はこれを限定しない。
【0071】
コントローラ30は、電源アセンブリ20を制御して加熱アセンブリ10に電力を供給し、加熱アセンブリ10の温度測定層14の抵抗値をリアルタイムで検出し、抵抗値に応じて加熱アセンブリ10の温度を監視し、それによって、加熱アセンブリ10の温度場を調整し、喫煙感を最適にするような効果を得るために使用される。
【0072】
特定実施例では、該エアロゾル発生装置100はハウジング40をさらに含み、加熱アセンブリ10は、具体的には、ハウジング40内に収納され、電源アセンブリ20に接続される。
【0073】
本実施例によるエアロゾル発生装置100では、上記の実施例のいずれかに係る加熱アセンブリ10が設けられることによって、該エアロゾル発生装置100は、放射された赤外線を利用してエアロゾル発生基材を加熱して霧化し、加熱効率を高め、加熱の均一性を向上させるだけではなく、発熱要素13又は温度測定層14の抵抗を検出することで加熱アセンブリ10の温度を検出し、加熱アセンブリ10の温度場を調整し、喫煙感を最適にするような効果を得ることができる。また、従来技術と比べて、発熱要素13又は温度測定層14は、膜状であるため、本体11及び/又は赤外線層12の表面に直接堆積することができ、本体11及び/又は赤外線層12の表面に取り付け溝を設けたりスクリューやネジなどの固定部材を設けたりして取り付けて固定する必要がなく、それによって、該発熱要素13又は温度測定層14は、配置されやすく、しかも、占有するスペースが小さい。また、該発熱要素13又は温度測定層14は、実際のニーズに応じて本体11又は赤外線層12の特定の位置を覆うか、本体11及び/又は赤外線層12の表面の大きな範囲の面積を覆うことができるため、本体11及び/又は赤外線層12の表面の特定の領域について温度を測定することができ、温度測定の精度が高く、本体11及び/又は赤外線層12のほとんどの領域について温度を測定することができ、加熱アセンブリ10の温度測定範囲を効果的に広げる。
【0074】
以上は本願の実施形態に過ぎず、本願の特許範囲を制限するものではなく、本願の明細書及び図面の内容を利用して行う等価構造若しくは等価フローの変換、又は直接若しくは間接的に他の関連する技術分野での利用は、すべて同様に本願の特許保護範囲内に含まれるものとする。
【国際調査報告】