(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-18
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置及び制御方法
(51)【国際特許分類】
A24F 40/53 20200101AFI20241010BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20241010BHJP
A24F 40/465 20200101ALI20241010BHJP
【FI】
A24F40/53
A24F40/20
A24F40/465
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527862
(86)(22)【出願日】2022-11-18
(85)【翻訳文提出日】2024-07-11
(86)【国際出願番号】 CN2022133000
(87)【国際公開番号】W WO2023088447
(87)【国際公開日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】202111376087.9
(32)【優先日】2021-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517075997
【氏名又は名称】深▲せん▼市合元科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN FIRST UNION TECHNOLOGY CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】Bldg C, Tangwei High-Tech Park, Fuyong Str, Baoan Dist, Shenzhen, Guangdong, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】胡聖杰
(72)【発明者】
【氏名】陳漢良
(72)【発明者】
【氏名】徐中立
(72)【発明者】
【氏名】李永海
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AD08
4B162AD23
(57)【要約】
エアロゾル発生装置及び制御方法であって、ここで、エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生製品を受け入れて加熱し、喫煙用エアロゾルを発生させるために用いられる。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生製品を加熱するように構成されるヒータ(30)と、電力を供給するための電池セル(10)と、エアロゾル発生装置の作動時に、ヒータ(30)の実際の温度が予め設定された温度を満たすように、電池セル(10)からヒータ(30)に供給される電力を制御するように構成されるコントローラと、を含み、コントローラはさらに、電池セル(10)からヒータ(30)に供給される電力及び/又は電圧及び/又は電流の変化を取得し、エアロゾル発生装置からのエアロゾル発生製品の取り除き事象を確定し、取り除き事象に応じて、ヒータ(30)への電力供給を停止するように構成される。エアロゾル発生装置は、加熱中にエアロゾル発生製品がエアロゾル発生装置から取り除かれる動作を監視し、取り除かれた後の空だきを阻止することができる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生製品を受け入れて加熱し、喫煙用エアロゾルを発生させるためのエアロゾル発生装置であって、
前記エアロゾル発生製品を加熱するように構成されるヒータと、
電力を供給するための電池セルと、
前記エアロゾル発生装置の作動時に、前記ヒータの実際の温度が予め設定された温度を満たすように、前記電池セルから前記ヒータに供給される電力を制御するように構成されるコントローラと、を含み、
前記コントローラはさらに、前記電池セルから前記ヒータに供給される電力、電圧及び電流のうちの少なくとも1つのパラメータの変化を取得し、前記パラメータの変化に基づいてエアロゾル発生装置からのエアロゾル発生製品の取り除き事象を確定し、前記取り除き事象に基づいて前記電池セルを制御して前記ヒータへの電力供給を停止させるように構成されることを特徴とする、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記コントローラは、前記電池セルから前記ヒータに供給される電力、電圧及び電流のうちの少なくとも1つのパラメータが予め設定された閾値以下に低下したことに基づいて、エアロゾル発生装置からのエアロゾル発生製品の取り除き事象を確定するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記コントローラは、前記電池セルから前記ヒータに供給される電力、電圧及び電流のうちの少なくとも1つのパラメータと予め設定された閾値との差に基づいて、エアロゾル発生装置からのエアロゾル発生製品の取り除き事象を確定するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記コントローラは、前記電池セルから前記ヒータに供給される電力、電圧及び電流のうちの少なくとも1つのパラメータの予め設定された時間内の変化量又は変化率に基づいて、エアロゾル発生装置からのエアロゾル発生製品の取り除き事象を確定するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
誘導コイルをさらに含み、前記コントローラは、交番電流が前記誘導コイルを流れるように導いて前記誘導コイルに変化する磁場を発生させるように構成され、
前記ヒータは、変化する磁場により貫通されて発熱する電磁誘導ヒータであることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記コントローラは、変化する磁場において前記ヒータによって発生する渦電流損失に基づき、前記電池セルから前記ヒータに供給される電力、電圧及び電流のうちの少なくとも1つのパラメータを取得するように構成されることを特徴とする、請求項5に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記コントローラは、前記誘導コイルを流れる交番電流の有効電圧値に基づき、前記電池セルから前記ヒータに供給される電力、電圧及び電流のうちの少なくとも1つのパラメータを取得するように構成されることを特徴とする、請求項5に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
エアロゾル発生製品を受け入れて加熱し、喫煙用エアロゾルを発生させるためのエアロゾル発生装置の制御方法であって、前記エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生製品を加熱するように構成されるヒータ、及び電力を供給するための電池セルを含み、前記方法は、
前記ヒータの実際の温度が予め設定された温度を満たすように、前記ヒータに電力を出力することと、
前記ヒータの電気特性パラメータのリアルタイム値を取得することと、
前記電気特性パラメータのリアルタイム値に基づき、前記エアロゾル発生装置からの前記エアロゾル発生製品の取り除き事象を確定することと、
前記取り除き事象に応じて、前記ヒータへの電力出力を停止することと、を含むことを特徴とする、エアロゾル発生装置の制御方法。
【請求項9】
前記電気特性パラメータは出力電圧又は出力電力を含み、前記電気特性パラメータのリアルタイム値に基づき、前記エアロゾル発生装置からの前記エアロゾル発生製品の取り除き事象を確定することは、
前記出力電圧のリアルタイム値及び予め設定された電圧曲線に基づき、予め設定された期間内の前記出力電圧のリアルタイム値が、前記予め設定された電圧曲線における対応する値に対して低下したと確定し、前記エアロゾル発生装置からの前記エアロゾル発生製品の取り除き事象を確定すること、又は、
前記出力電力のリアルタイム値及び予め設定された電力曲線に基づき、予め設定された期間内の前記出力電力のリアルタイム値が、前記予め設定された電力曲線における対応する値に対して低下したと確定し、前記エアロゾル発生装置からの前記エアロゾル発生製品の取り除き事象を確定すること、を含むことを特徴とする、請求項8に記載のエアロゾル発生装置の制御方法。
【請求項10】
前記電気特性パラメータは出力電圧又は出力電力を含み、前記電気特性パラメータのリアルタイム値に基づき、前記エアロゾル発生装置からの前記エアロゾル発生製品の取り除き事象を確定することは、
前記出力電圧のリアルタイム値及び予め設定された電圧曲線に基づき、予め設定された期間内の前記出力電圧のリアルタイム値が、前記予め設定された電圧曲線における対応する値に対して低下し、且つ低下幅が予め設定された幅値を満たすと確定し、前記エアロゾル発生装置からの前記エアロゾル発生製品の取り除き事象を確定すること、又は、
前記出力電力のリアルタイム値及び予め設定された電力曲線に基づき、予め設定された期間内の前記出力電力のリアルタイム値が、前記予め設定された電力曲線における対応する値に対して低下し、且つ低下幅が予め設定された幅値を満たすと確定し、前記エアロゾル発生装置からの前記エアロゾル発生製品の取り除き事象を確定すること、を含むことを特徴とする、請求項8に記載のエアロゾル発生装置の制御方法。
【請求項11】
前記電気特性パラメータは出力電圧又は出力電力を含み、前記電気特性パラメータのリアルタイム値に基づき、前記エアロゾル発生装置からの前記エアロゾル発生製品の取り除き事象を確定することは、
前記出力電圧のリアルタイム値及び予め設定された電圧閾値に基づき、予め設定された期間内の前記出力電圧のリアルタイム値が前記予め設定された電圧閾値より低いと確定した場合、前記エアロゾル発生装置からの前記エアロゾル発生製品の取り除き事象を確定すること、又は、
前記出力電力のリアルタイム値及び予め設定された電力閾値に基づき、予め設定された期間内の前記出力電力のリアルタイム値が前記予め設定された電力閾値より低いと確定した場合、前記エアロゾル発生装置からの前記エアロゾル発生製品の取り除き事象を確定すること、を含むことを特徴とする、請求項8に記載のエアロゾル発生装置の制御方法。
【請求項12】
前記予め設定された期間は前記エアロゾル発生装置の降温段階の継続時間より長いことを特徴とする、請求項9から11のいずれか1項に記載のエアロゾル発生装置の制御方法。
【請求項13】
前記電気特性パラメータは出力電圧又は出力電力を含み、前記方法は、
取得された出力電圧のリアルタイム値又は出力電力のリアルタイム値に基づき、前記ヒータに供給される前記予め設定された電力曲線又は予め設定された電圧曲線を調整することをさらに含むことを特徴とする、請求項9に記載のエアロゾル発生装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年11月19日に中国国家知識産権局に提出した出願番号202111376087.9、発明の名称「エアロゾル発生装置及び制御方法」の先行出願の優先権を主張し、上記先行出願の内容は引用によって本出願に組み込まれる。
【0002】
本出願の実施例は、加熱式非燃焼型喫煙具の技術分野に関し、特に、エアロゾル発生装置及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0003】
タバコ製品(例えば、紙巻タバコ、葉巻タバコ等)は使用中にタバコを燃焼させてタバコの煙を発生させるものである。タバコを燃焼させるこれらの製品の代替として、燃焼せずに化合物を放出する製品を製造する努力が試みられていた。
【0004】
このような製品の一例は加熱装置であり、それは材料を燃焼ではなく加熱することで化合物を放出させる。例えば、該材料はタバコ又は他の非タバコ製品であり得、これらの非タバコ製品はニコチンを含有してもしなくてもよい。既知の加熱装置によるタバコ製品の加熱過程は、コントローラ内に設定された所定時間を有する温度曲線によって行われるが、使用中、所定時間の加熱が完了する前に、使用者の操作によってタバコ製品が加熱装置から取り除かれ、加熱装置がタバコ製品なしで空だきすることがある。
【発明の概要】
【0005】
本出願の一実施例は、エアロゾル発生製品を受け入れて加熱し、喫煙用エアロゾルを発生させるためのエアロゾル発生装置であって、
エアロゾル発生製品を加熱するように構成されるヒータと、
電力を供給するための電池セルと、
前記ヒータの実際の温度を予め設定された温度に維持するように、前記電池セルから前記ヒータに供給される電力を制御するように構成されるコントローラと、を含み、前記コントローラはさらに、前記電池セルから前記ヒータに供給される電力を監視し、エアロゾル発生装置からのエアロゾル発生製品の取り除きを確定するように構成される、エアロゾル発生装置を提供する。
【0006】
本出願のさらなる実施例は、エアロゾル発生製品を受け入れて加熱し、喫煙用エアロゾルを発生させるためのエアロゾル発生装置の制御方法であって、前記エアロゾル発生装置は、
エアロゾル発生製品を加熱するように構成されるヒータ、及び
電力を供給するための電池セルを含み、前記方法は、
前記ヒータの実際の温度が予め設定された温度を満たすように、前記ヒータに電力を出力するステップと、
前記ヒータの電気特性パラメータのリアルタイム値を取得するステップと、
前記電気特性パラメータのリアルタイム値に基づき、前記エアロゾル発生装置からの前記エアロゾル発生製品の取り除き事象を確定するステップと、
前記取り除き事象に応じて、前記ヒータへの電力出力を停止するステップと、を含む、エアロゾル発生装置の制御方法を提供する。
【0007】
上記エアロゾル発生装置は、加熱中にエアロゾル発生製品がエアロゾル発生装置から取り除かれる動作を監視し、取り除かれた後の空だきを阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
1つ又は複数の実施例についてはそれに対応する添付図面中の図によって例示的に説明するが、これらの例示的説明は実施例を限定するものではなく、図面において同じ参照用数字符号を付けた素子は類似的な素子であることを示し、特に断らない限り、添付図面中の図は比例を制限するものではない。
【
図1】一実施例で提供されるエアロゾル発生装置の模式図である。
【
図2】一実施例におけるエアロゾル発生装置の所定時間の加熱曲線の模式図である。
【
図3】一実施例においてエアロゾル発生装置にエアロゾル発生製品が受け入れられた場合とエアロゾル発生製品が受け入れられていない場合の加熱時の電池セルによる有効電圧出力の曲線である。
【
図4】一実施例において所定時間に達する前にエアロゾル発生製品がエアロゾル発生装置から取り除かれた後の電池セルによる有効電圧出力の曲線である。
【
図5】一実施例で提供されるエアロゾル発生装置の制御方法の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本出願を理解しやすくするために、以下において図面と具体的な実施形態を関連付けて、本出願をさらに詳細に説明する。
【0010】
本出願の一実施例はエアロゾル発生装置を提供し、その構造は
図1を参照することができ、
エアロゾル発生製品Aが取り除き可能に受け入れられるキャビティと、
少なくとも一部がキャビティ内を延在するヒータ30であって、さらにシガレットのようなエアロゾル発生製品Aを加熱し、エアロゾル発生製品Aの少なくとも1つの成分を揮発させ、喫煙用エアロゾルを形成させるヒータ30と、を含む。
【0011】
いくつかの実施形態において、ヒータ30は、抵抗ヒータ30、又は変化する磁場により貫通されて発熱する電磁誘導ヒータ30である。
【0012】
図1は、電磁誘導ヒータ30によるエアロゾル発生装置の模式図を示し、具体的には、誘導コイル50のような磁場発生器、電池セル10、及び回路20をさらに含む。
誘導コイル50のような磁場発生器は、交番電流で変化する磁場を発生するために用いられ、ヒータ30は、誘導コイル50と誘導結合し、変化する磁場により貫通されて発熱するように構成される。
電池セル10は、充電可能な直流電池セルであり、直流電流を出力可能である。
回路20は、充電可能な電池セル10に適切に電気的に接続されることにより、電池セル10から出力された直流電流を、適切な周波数を有する交番電流に変換してから誘導コイル50に供給するために用いられる。
【0013】
さらに、選択的な実施形態において、エアロゾル発生製品Aは、加熱時に基質から揮発性化合物を放出するタバコ含有材料を採用することが好ましく、又は加熱後に電気加熱式発煙に適することができる非タバコ材料であってもよい。エアロゾル発生製品Aは、バニラの葉、タバコ葉、均質化タバコ、膨張タバコのうちの1種又は多種の粉末、顆粒、細長い破片、ストライプ又は薄片のうちの1種又は多種を含んでもよい固体基質を採用することが好ましく、又は固体基質は、基質の加熱時に放出されるように、追加のタバコ又は非タバコの揮発性香味化合物を含んでもよい。
【0014】
製品の使用における構成によれば、
図1に示すように、誘導コイル50はソレノイド状に巻かれたインダクタコイルを含んでもよい。ソレノイド状に巻かれた誘導コイル50は、約5mmから約10mm内の半径rを有してもよく、特に、半径rは約7mmであってもよい。螺旋状に巻かれた円柱形誘導コイル50の長さは約8mmから約14mmの範囲内であってもよく、誘導コイル50の巻き数は約8巻きから15巻きの範囲内である。それに応じて、内容積は約0.15cm
3から約1.10cm
3の範囲内であり得る。
【0015】
より好ましい実施形態において、回路20が誘導コイル50に供給する交番電流の周波数は80KHz~500KHzであり、より具体的には、前記周波数は約200KHz~300KHzの範囲であってもよい。
【0016】
好ましい一実施例において、電池セル10が提供する直流電源電圧は約2.5Vから約9.0Vの範囲内であり、電池セル10により提供可能な直流電流のアンペア数は約2.5Aから約20Aの範囲内である。
【0017】
好ましい一実施例において、ヒータ30は、ほぼピン状又は針状又は棒状又はブレード状であり、さらにエアロゾル発生製品Aへの挿入に有利である。また、ヒータ30は、約12ミリメートルの長さ、約4ミリメートルの幅及び約0.5ミリメートルの厚さを有してもよく、且つグレード430のステンレス鋼(SS430)で製造されてもよい。代替的な実施例として、ヒータ30は、約12ミリメートルの長さ、約5ミリメートルの幅及び約0.5ミリメートルの厚さを有してもよく、且つグレード430のステンレス鋼(SS430)で製造されてもよい。他の変形実施例において、ヒータ30はさらに、円筒状又は管状に構造されてもよい。使用時に、その内部空間はエアロゾル発生製品Aを受け入れるためのキャビティを形成し、そして、エアロゾル発生製品Aの外周を加熱する方式で、喫煙用エアロゾルを発生させる。これらのヒータ30はさらに、グレード420のステンレス鋼(SS420)、及び鉄/ニッケル含有合金材料(例えば、パーマロイ)で製造されてもよい。
【0018】
図1に示す実施例において、エアロゾル発生装置は、誘導コイル50及びヒータ30を配置するためのホルダ40をさらに含み、該ホルダ40の材質は、PEEK又はセラミック等のような、高温に耐える非金属材料を含んでもよい。実施において、誘導コイル50はホルダ40の外壁に巻き付けられて固定されている。また、
図1に示すように、該ホルダ40は中空の管状形状であり、その管状の中空部分の空間は、エアロゾル発生製品Aを受け入れるための上記キャビティを形成する。
【0019】
選択的な実施形態において、ヒータ30は、以上の感受性の材質で製造されるか、又は非感受性のセラミック等の耐熱性の基体材質の外面に電気めっき、堆積等によって感受性材料コーティングを形成してなる。
【0020】
実施例において、誘導コイル50は、金、銀、銅又はそれらの合金等の低抵抗率の金属又は合金材料で作られている。また、いくつかの好ましい実施形態において、誘導コイル50のワイヤ材料は、リッツ線又はリッツケーブルで作られる。リッツ材料では、ワイヤ又はケーブルは、複数本又は複数束の導電性糸を例えば巻き付け又は編みにより結束した個々の絶縁ワイヤから作られる。リッツ材料は、交流電流を流すのに特に適している。個々のワイヤは、高周波数において導体の表面効果及び近距離場効果損失を低減するように設計され、且つ誘導コイル50のワイヤ材料の内部が誘導コイル50の導電性に寄与することができる。
【0021】
いくつかの実施例において、回路20はコントローラを含んでもよく。コントローラはマイクロプロセッサを含んでもよく、マイクロプロセッサは、プログラム可能なマイクロプロセッサであってもよい。コントローラは他の電子コンポーネントを含んでもよい。コントローラは、誘導コイル50への供給電力を調整して、誘導コイル50に変化する磁場を発生させるように構成されてもよい。
【0022】
いくつかの実施例において、誘導コイル50が発生する変化する磁場は、装置の起動後に連続的にヒータ30に供給されてもよいし、又は口ごとなど断続的に供給されてもよい。変化する磁場は、パルスの形態でヒータ30に供給される。
【0023】
いくつかの実施例において、誘導コイル50に供給される電力は、喫煙検出システムによってトリガされてもよい。代替的に、誘導コイル50に供給される電力は、使用者喫煙の持続時間を維持するためにオン/オフボタンを押すことによってトリガされてもよい。喫煙検出システムはセンサとして提供されてもよく、気流速度を測定できる気流センサとして構成されてもよい。気流速度は、使用者がエアロゾル発生装置の気流経路を介して毎回吸い込む空気量を特徴付けるパラメータである。気流が所定閾値を超えると、気流センサは喫煙の開始を検出することができる。使用者がボタンをアクティブにした時にも喫煙の開始を検出することができる。センサは、エアロゾル発生装置内の空気の圧力を測定する圧力センサとして構成されてもよく、前記空気は、喫煙の間に装置の気流経路を通って使用者により吸い込まれる。
【0024】
いくつかの実施例において、エアロゾル発生装置のヒータ30は、所与の加熱曲線に従ってエアロゾル発生製品Aを加熱する。また、加熱過程で、回路20は、電池セル10の出力電力を制御することで、ヒータ30の実際の温度が加熱曲線の予め設定された温度に一致するように、又は予め設定された温度の変化範囲内にあるように制御する。具体的には、加熱曲線は所定時間以内のものであり、所定時間は、エアロゾル発生製品Aが発生できるエアロゾルの量、及び使用者が好む喫煙継続時間(例えば4min)に基づいて設定される。
【0025】
例えば、
図2は、具体的な実施例において、エアロゾル発生製品Aを加熱する1つの典型的な加熱曲線の模式図を示す。該加熱曲線に基づき、加熱過程は、次の予熱段階S1、降温段階S2及び喫煙段階S3を含む。
予熱段階S1で、t1時間以内に室温から第1予め設定された温度T1まで急速に昇温して予熱する。
降温段階S2で、t2時間以内に第1予め設定された温度T1から第2予め設定された温度T2まで低下する。
喫煙段階S3で、t3時間が終了するまで加熱温度を実質的に第2予め設定された温度T2に維持し、エアロゾル発生製品Aを第2予め設定された温度T2で安定して加熱し、喫煙用エアロゾルを発生させ、喫煙完了後にヒータ30への電力供給を停止してヒータ30を自然に冷却させる。
【0026】
他の変形実施形態において、加熱曲線は、より多くの温度変化形態又はより多くの温度上昇・下降段階を有してもよい。
【0027】
さらに、
図3は、一実施例において、エアロゾル発生装置にエアロゾル発生製品が受け入れられた場合とエアロゾル発生製品が受け入れられていない場合の加熱時の電池セルによる有効電圧出力の曲線を示す。
図3に示すように、エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生製品Aが受け入れられた場合に所与の加熱曲線に従ってヒータ30の加熱を制御する時、発生した熱がほぼエアロゾル発生製品Aに受けられ、且つ加熱過程で使用者の喫煙による温度低下を補償する必要があるため、エアロゾル発生製品Aが受け入れられた場合の加熱の有効電圧は、エアロゾル発生製品Aが受け入れられていない場合よりも大きい。
【0028】
明確にすべきことは、「エアロゾル発生装置にエアロゾル発生製品Aが受け入れられた」という記載は、記載のエアロゾル発生製品Aが所定の長さでキャビティ内に収納されることを意味する点である。対応して、「エアロゾル発生装置にエアロゾル発生製品Aが受け入れられていない場合」は、記載のエアロゾル発生製品Aの全体がエアロゾル発生装置のキャビティ内に受け入れられていない、又は一部がキャビティ内に受け入れられたがキャビティ内の長さが所定の長さより低いことを含む。
【0029】
さらに、
図4は、一実施例において、所定時間に達する前にエアロゾル発生製品がエアロゾル発生装置から取り除かれた場合にヒータ30に出力される有効電圧の曲線を示す。
図4に示すように、使用者の非標準的な操作又は誤った操作等により、所定時間に達する前のt11時刻にエアロゾル発生製品Aがエアロゾル発生装置から取り除かれると、t11時刻以降に電池セル10が提供する有効電圧は、エアロゾル発生製品Aが受け入れられた場合に比べて著しく低下し、且つエアロゾル発生製品Aが受け入れられた場合の加熱に必要な有効電圧と差ΔPを有する。また、この実施例において、喫煙段階の予め設定された温度がほぼ変化せず、さらに、エアロゾル発生製品Aがt11時刻にエアロゾル発生装置から取り除かれた後、使用者の喫煙によるヒータ30の温度低下がないため、取り除かれた後にヒータ30に供給される有効電圧はほぼ一定である。
【0030】
同様に、
図4において、誘導コイル50に供給される交流の有効電圧値V
rmsの変化をサンプリングすることで、ヒータ30に供給される電力の変化を測定する。又は他の変形実施形態において、異なる加熱形態の場合、例えば、PWM(パルス幅変調)又はPFM(パルス周波数変調)の制御変調方式で抵抗ヒータ30に直流を直接供給する時、選択された制御方式における電圧又は電流に対応するパルス幅又はパルス周波数を監視することで、ヒータ30に供給される電力の変化を測定することができる。又は別のいくつかの実施形態において、電池セル10からヒータ30に出力される電力の加熱過程における変化曲線を直接監視し、電力及びエアロゾル発生製品Aが取り除かれた場合と取り除かれていない場合の電力変化を判定することができ、電力曲線の概略形状は、
図3及び
図4の有効電圧曲線と類似している。
【0031】
上記に基づき、本出願の一実施例における回路20は、
電池セル10からヒータ30に供給される電力に基づき、エアロゾル発生装置からのエアロゾル発生製品Aの取り除きを確定するように構成される。
【0032】
明確にすべきことは、「エアロゾル発生装置からのエアロゾル発生製品Aの取り除き」という記載は、記載したエアロゾル発生製品Aがエアロゾル発生装置のキャビティから完全に取り除かれ、又はキャビティに受け入れられた所定長さがキャビティ外に一定距離移動したことにより、キャビティに受け入れられた長さが所定長さよりも小さくなることを含む点である。
【0033】
また、さらに、回路20は、エアロゾル発生製品Aが取り除かれたと確定した場合、ヒータ30への電力供給を停止/阻止するように構成され、ヒータ30の空だきを防止する。
【0034】
具体的な一実施形態において、回路20は、ヒータ30に供給される電力が最小閾値以下となることに基づき、エアロゾル発生製品Aが取り除かれたと確定するように構成される。例えば、
図4に示すように、エアロゾル発生製品Aが取り除かれた後の加熱の電力曲線を最小閾値として設定し、ヒータ30に供給される電力が最小閾値以下となると、エアロゾル発生製品Aが取り除かれたと確定する。
【0035】
いくつかの具体的な実施形態において、現在一般的に使用されている標準的な単一の3.7V出力の電池セル10(例えば型式08570P 3. 7V 280mAhの電池セル)は、200~300KHzの周波数でパルス電圧をコンデンサCと誘導コイル50からなる直列LC発振器に出力し、LC発振器を発振させて交流電流を発生させる。320度の予め設定された温度を加熱温度として加熱する場合、1J85パーマロイ材質で作られたヒータ30と一般的な外径5.4mmのエアロゾル発生製品Aの加熱時、エアロゾル発生製品Aが取り除かれると、誘導コイル50に印加される有効電圧Vrmsは瞬時に(例えば1s以内で)約2000mVから1500mV以下に低下し、約500mV低下し、低下幅は約25%である。
【0036】
上記具体的な実施形態に基づき、予め設定された電力/有効電圧の25%の低下幅を予め設定された閾値として設定し、該25%の予め設定された閾値を超えると、エアロゾル発生製品Aが取り除かれたとみなすことができる。又はより正確な実施において、さらに予め設定された電力/有効電圧の20%の低下幅を予め設定された閾値として設定することができ、これにより結果の判定はより正確になり得る。又は、より好ましくは、さらに予め設定された電力/有効電圧の15%の低下幅を予め設定された閾値としてもよい。
【0037】
さらに、異なる実施において、上記予め設定された閾値の選択は、対応的に調整する必要がある。
【0038】
例えば、エアロゾル発生装置の加熱曲線が例えば350度、380度又はそれ以上の予め設定された温度の曲線を採用すると、上記のより高い温度を維持するための予め設定された電力はそれに応じて増加する。これに応じて、エアロゾル発生製品Aが取り除かれると、取り除かれた瞬間(例えば1s以内)の電力又は有効電圧値Vrmsの低下幅は低く、さらに予め設定された電力/有効電圧の10%の低下幅を予め設定された閾値に設定することができる。
【0039】
さらに、上記の様々な電磁、抵抗、又はマイクロ波又は赤外線加熱の方式及び回路20の具体的な構造の違いに基づき、技術者であれば、具体的な実施においてエアロゾル発生製品Aの取り除きによる電力の低下幅を測定し、測定値に基づいて上記予め設定された閾値を合理的に設定することが容易である。
【0040】
又は別の変形実施形態において、回路20は、ヒータ30に供給される電力と予め設定された閾値との差ΔPに基づき、エアロゾル発生製品Aが取り除かれたと確定するように構成される。
図4に示すように、エアロゾル発生製品Aが受け入れられた場合の加熱の電力曲線を予め設定された閾値とし、供給された電力と予め設定された閾値との差ΔPが(負の値である)予め設定された幅を超えると、エアロゾル発生製品Aが取り除かれたことが示される。
【0041】
又は別の具体的な実施形態において、回路20は、ヒータ30に供給される電力の予め設定された時間における変化量又は変化率に基づき、エアロゾル発生製品Aが取り除かれたと確定するように構成される。例えば、
図4において、加熱過程において、時刻t10~時刻t12を予め設定された時間として選択し、エアロゾル発生製品Aが取り除かれていない場合のヒータ30に供給される電力の変化量又は変化率は、エアロゾル発生製品Aが取り除かれた状態での電力の変化量又は変化率より低い。類似に、回路20は、ヒータ30に供給される電力の予め設定された時間における変化量又は変化率が最大閾値より大きいことに基づき、エアロゾル発生製品Aが取り除かれたと確定するように構成される。
【0042】
明確にすべきことは、「ヒータ30に供給される電力の予め設定された時間における変化量又は変化率が最大閾値より大きい」という記載は、記載した変化量又は変化率が、予め設定された期間よりも早く又は速く最大閾値に達する場合を含む点である。いくつかの選択可能な実施形態において、上記予め設定された期間は、例えば50~200msであり、又は80ms~200ms等であってもよい。又はいくつかの好ましい実施形態において、予め設定された期間は50ms~150msである。
【0043】
上記したヒータ30に供給される電力に基づき、エアロゾル発生製品Aが取り除かれたと確定することは、より正確な閾値を設定することができる。上記したヒータ30に供給される電力は、製造公差によるヒータ30のサイズや形状の変化には依存しない。
【0044】
上記した電磁誘導加熱の方式を基に、実施の際に、ヒータ30の誘導発熱中に発生する渦電流損失を監視することでヒータ30に供給される電力を確定することができる。
【0045】
さらに、いくつかの一般的な実施において、誘導コイル50に供給される交番電流は、コンデンサCと誘導コイル50からなるLC発振器(直列又は並列接続であり得る)が発振する過程で形成され、LC発振器の発振は、電池セル10により提供される電圧パルスによって駆動され、よって、電池セル10により提供される電圧パルスのパルス幅及び/又は周波数を監視することで、ヒータ30に供給される電力を確定することができ、これは渦電流損失を監視することで供給される電力を確定することよりも容易である。
【0046】
さらに、より好ましい実施形態において、ヒータ30に供給される電力は、誘導コイル50に供給される交番電流によって誘導コイル50が変化する磁場を発生することで実現されるため、誘導コイル50に供給される交流の有効電圧値Vrmsを監視することで、ヒータ30に供給される電力を確定することができ、これは渦電流損失を監視することで供給される電力を確定することよりも容易である。又は別のいくつかの変形実施形態において、回路20は、誘導コイル50に供給される交流の有効電流により、ヒータ30に供給される電力を確定する。
【0047】
又は別のいくつかの変形実施形態において、以上の回路20、誘導コイル50及びヒータ30は共に電池セル10の負荷を構成し、実施において、負荷における回路20と誘導コイル50の損失は基本的に定格又は既知であり、よって、さらに電池セル10から負荷に出力された電圧及び/又は電流等の電気特性パラメータを監視することで、ヒータ30に供給される電力を計算して取得することができる。
【0048】
別のいくつかの変形実施形態において、エアロゾル発生装置に用いられるヒータ30は抵抗ヒータであり、これに応じて加熱過程で、電池セル10からヒータ30に供給される直流電流によりヒータ30がジュール熱を発生して発熱する。これに応じて、実施において、電池セル10からヒータ30に直接出力される電源電圧U、電流I等の電気特性パラメータを監視し、それらをヒータ30の抵抗値Rと組み合わせてヒータ30に供給される電力を計算する。例えば、電力計算式P=U2/R、又はP=I2R、又はP=UI等によってヒータ30に供給される電力を確定する。
【0049】
又は別のいくつかの実施形態において、検出したヒータ30に供給される電力に基づき、所与又は予め設定された電力曲線又は温度曲線を修正又は調整し、変更された電力又は温度曲線に従ってヒータ30への電力供給を制御する。
【0050】
本出願のさらなる実施例は、エアロゾル発生装置の制御方法を提供し、該方法のステップは
図5を参照することができ、以下のステップを含む。
S10で、ヒータ30の実際の温度が予め設定された温度を満たすように、電力をヒータ30に出力する。
S20で、ヒータ30の電気特性パラメータのリアルタイム値を取得する。
S30で、電気特性パラメータのリアルタイム値に基づき、エアロゾル発生装置からのエアロゾル発生製品の取り除き事象を確定する。
S40、取り除き事象に応じて、ヒータ30への電力出力を停止する。
【0051】
別のいくつかの実施例において、上記電気特性パラメータは出力電圧又は出力電力を含み、電気特性パラメータのリアルタイム値に基づき、エアロゾル発生装置からのエアロゾル発生製品の取り除き事象を確定するステップは、
出力電圧のリアルタイム値及び予め設定された電圧曲線に基づき、予め設定された期間内の出力電圧のリアルタイム値が、予め設定された電圧曲線における対応する値に対して低下したと確定し、エアロゾル発生装置からのエアロゾル発生製品の取り除き事象を確定するステップ、又は、
出力電力のリアルタイム値及び予め設定された電力曲線に基づき、予め設定された期間内の出力電力のリアルタイム値が、予め設定された電力曲線における対応する値に対して低下したと確定し、エアロゾル発生装置からのエアロゾル発生製品の取り除き事象を確定するステップ、を含む。
【0052】
例えば、実施において、上記電気特性パラメータは、例えば、上記した
図4における有効電圧、又は電力等であってもよい。また、
図4におけるエアロゾル発生製品Aが取り除かれていない場合の加熱の有効電圧曲線又は電力曲線を、予め設定された電圧曲線又は予め設定された電力曲線等に設定する。さらに、実施において、リアルタイムに監視された実際の加熱の実際の電圧又は実際の電力を、予め設定された電圧曲線又は予め設定された電力曲線における対応する値と比較し、対応する値との比較で
図4と類似な低下があった場合に、取り除き事象を確定する。
【0053】
別のいくつかの実施例において、電気特性パラメータは出力電圧又は出力電力を含み、電気特性パラメータのリアルタイム値に基づき、前記エアロゾル発生装置からのエアロゾル発生製品の取り除き事象を確定するステップは、
出力電圧のリアルタイム値及び予め設定された電圧曲線に基づき、予め設定された期間内の出力電圧のリアルタイム値が、予め設定された電圧曲線における対応する値に対して低下したと確定し、且つ低下幅が予め設定された幅値を満たす場合、エアロゾル発生装置からのエアロゾル発生製品の取り除き事象を確定するステップ、又は、
出力電力のリアルタイム値及び予め設定された電力曲線に基づき、予め設定された期間内の出力電力のリアルタイム値が、予め設定された電力曲線における対応する値に対して低下したと確定し、且つ低下幅が予め設定された幅値を満たす場合、エアロゾル発生装置からのエアロゾル発生製品の取り除き事象を確定するステップ、を含む。
【0054】
類似に、この実施形態において、
図4におけるエアロゾル発生製品Aが取り除かれていない場合の加熱の有効電圧曲線又は電力曲線を、予め設定された電圧曲線又は予め設定された電力曲線等に設定する。さらに、実施において、リアルタイムに監視された実際の加熱の実際の電圧又は実際の電力を、予め設定された電圧曲線又は予め設定された電力曲線における対応する値と比較し、上記と同様に、記載した電力又は電圧の予め設定された低下幅を超えた場合、取り除き事象を確定する。
【0055】
別のいくつかの実施例において、電気特性パラメータは出力電圧又は出力電力を含み、電気特性パラメータのリアルタイム値に基づき、エアロゾル発生装置からのエアロゾル発生製品の取り除き事象を確定するステップは、
出力電圧のリアルタイム値及び予め設定された電圧閾値に基づき、予め設定された期間内の出力電圧のリアルタイム値が予め設定された電圧閾値よりも低いと確定した場合、エアロゾル発生装置からのエアロゾル発生製品の取り除き事象を確定するステップ、又は、
出力電力のリアルタイム値及び予め設定された電力閾値に基づき、予め設定された期間内の出力電力のリアルタイム値が予め設定された電力閾値よりも低いと確定した場合、エアロゾル発生装置からのエアロゾル発生製品の取り除き事象を確定するステップ、を含む。
【0056】
類似に、実施において、
図4におけるエアロゾル発生製品Aが取り除かれていない場合の加熱の有効電圧曲線又は電力曲線を、予め設定された電圧曲線又は予め設定された電力曲線等に設定する。さらに、予め設定された期間、例えば、
図4における時刻t10~時刻t12を選択し、該期間内で電池セル10から出力される電圧又は電力のリアルタイム値を監視し、予め設定された電圧曲線又は予め設定された電力曲線の対応する値と比較し、予め設定された時間内の出力電圧又は電力のリアルタイム値が、予め設定された電圧曲線又は予め設定された電力曲線の対応する値よりも低い場合、取り除き事象を確定する。
【0057】
別のいくつかの実施例において、予め設定された期間は、エアロゾル発生装置の降温段階の継続時間より長い。
【0058】
別のいくつかの実施例において、電気特性パラメータは出力電圧又は出力電力を含み、方法は、
取得された出力電圧のリアルタイム値又は出力電力のリアルタイム値に基づき、ヒータ30に提供される予め設定された電力曲線又は予め設定された電圧曲線を調整するステップS50をさらに含む。実施において、所与又は予め設定された電力曲線又は温度曲線を修正又は調整し、変更された電力又は温度曲線に従ってヒータ30への電力供給を制御することで、曲線が装置加熱の実際の状況により一致するようにすることができ、空だきが発生したか否かをより正確に判断するために使用し、空だきを阻止することができる。
【0059】
説明すべきことは、本出願の明細書及び図面には本出願の好ましい実施例が示されたが、本出願は本明細書に説明した実施例に限定されず、さらに、当業者であれば、上記説明に基づいて改良や変換を加えることができ、これらの改良や変換は全て本出願の添付する特許請求の範囲の保護範囲に属するものとする点である。
【国際調査報告】