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特表2024-538383上流方向に突出したセクションを有するラッピングペーパーを備えるエアロゾル発生物品
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-18
(54)【発明の名称】上流方向に突出したセクションを有するラッピングペーパーを備えるエアロゾル発生物品
(51)【国際特許分類】
   A24D 1/02 20060101AFI20241010BHJP
   A24D 1/20 20200101ALI20241010BHJP
   A24D 3/17 20200101ALI20241010BHJP
   A24F 40/465 20200101ALI20241010BHJP
   A24F 40/42 20200101ALI20241010BHJP
【FI】
A24D1/02
A24D1/20
A24D3/17
A24F40/465
A24F40/42
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529259
(86)(22)【出願日】2022-11-17
(85)【翻訳文提出日】2024-05-15
(86)【国際出願番号】 EP2022082229
(87)【国際公開番号】W WO2023089008
(87)【国際公開日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】21209463.5
(32)【優先日】2021-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】ボローニャ マッテオ
【テーマコード(参考)】
4B045
4B162
【Fターム(参考)】
4B045AA21
4B045AB07
4B045AB11
4B045AB16
4B045BC15
4B045BC22
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AC14
4B162AC22
4B162AC41
(57)【要約】
本発明は、下流セクション、上流セクション、及び下流セクションの周りに巻かれた下流ラッピングペーパーを備え、下流ラッピングペーパーが、突出セクションを含み、突出セクションが、エアロゾル発生物品の上流方向に突出する、エアロゾル発生物品に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生物品であって、
下流セクション、上流セクション、及び前記下流セクションの周りに巻かれた下流ラッピングペーパーを備え、前記下流ラッピングペーパーが、突出セクションを含み、前記突出セクションが、前記エアロゾル発生物品の上流方向に突出する、エアロゾル発生物品。
【請求項2】
前記突出セクションが、複数の細長いセクションであり、好ましくは、前記複数の細長いセクションが、前記エアロゾル発生物品の周りに円周方向に位置付けられ、より好ましくは、前記複数の細長いセクションが、前記エアロゾル発生物品の周りに等距離で位置付けられる、請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項3】
前記突出セクションが、ギザギザ形状、櫛様形状、又は触手様形状のうちの一つ以上を有する、請求項1又は2のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
【請求項4】
前記突出セクションが、前記エアロゾル発生物品の前記上流セクションの中へと突出し、好ましくは、前記上流セクションが、前記下流セクションに隣接し、前記突出セクションが、前記下流セクションに隣接する前記上流セクションの部分の中へと突出する、請求項1~3のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
【請求項5】
前記エアロゾル発生物品の直径が、前記下流ラッピングペーパーを欠く前記エアロゾル発生物品の部分よりも、前記下流ラッピングペーパーで巻かれた前記エアロゾル発生物品の部分において大きい、請求項1~4のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
【請求項6】
前記下流セクションが、フィルターセクション及び中空管セクションのうちの一方又は両方、好ましくは、フィルターセクションを含む、請求項1~5のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
【請求項7】
前記上流セクションが、基体セクションを含み、前記基体セクションが、エアロゾル形成基体を含む、請求項1~6のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
【請求項8】
前記エアロゾル形成基体がエアロゾル形成体を含み、好ましくは、前記エアロゾル形成体が、多価アルコール、グリセリン、多価アルコールのエステル、及びモノカルボン酸、ジカルボン酸、又はポリカルボン酸の脂肪族エステルからなる群から選択され、より好ましくは、前記エアロゾル形成体が、プロピレングリコール及びグリセリンからなる群から選択され、最も好ましくは、前記エアロゾル形成体がグリセリンである、請求項1~7に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項9】
少なくとも一つのサセプタ素子が、前記基体セクション内に位置する、請求項7又は8のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
【請求項10】
通気ゾーンを備え、好ましくは、前記通気ゾーンが、前記突出セクションの上流に位置する、請求項1~9のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
【請求項11】
前記通気ゾーンが、穿孔を含み、好ましくは、前記穿孔が、周囲空気を前記通気ゾーンの中へと引き出すように構成されている、請求項1~10に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項12】
エアロゾル発生システムであって、
請求項1~11のいずれかに記載のエアロゾル発生物品と、
前記エアロゾル発生物品を受容するための空洞を含むエアロゾル発生装置と、を備える、エアロゾル発生システム。
【請求項13】
前記空洞が内壁を含み、前記下流ラッピングペーパーの前記突出セクションが、前記エアロゾル発生物品が前記空洞内に受容されたときに、前記内壁と接触するように構成されている、請求項1~12に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項14】
気流経路が、前記物品が前記空洞内に受容されたときに、前記空洞の前記内壁と、隣接する突出セクション間の間隙との間に存在する、請求項1~13に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項15】
前記下流ラッピングペーパーの前記突出セクションが、前記エアロゾル発生物品が前記空洞内に完全に受容されたときに、前記空洞の外側から前記空洞の中へと延びるように構成されている、請求項12~14のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラッピングペーパーを有する下流セクション及び上流セクションを備えるエアロゾル発生物品に関する。本発明はさらに、エアロゾル発生物品と、エアロゾル発生物品を受容するために構成された空洞を含むエアロゾル発生装置とを備えるエアロゾル発生システムに関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾル発生物品は公知であり、ユーザーは、物品の下流セクションで吸引することによって、エアロゾル発生物品から発生したエアロゾルを吸入する。エアロゾル発生物品の下流セクションは、例えばフィルターセクション又は中空管セクションを含み得る。エアロゾル発生物品は、燃焼温度を下回る温度へのエアロゾル形成基体の加熱に伴いエアロゾルを発生する「加熱非燃焼式」物品であってもよい。エアロゾル発生物品はまた、エアロゾル形成基体の燃焼に伴いエアロゾルを発生する従来の紙巻たばこであってもよい。
【0003】
「加熱非燃焼式」エアロゾル発生物品の消費中、エアロゾル発生装置の空洞内に位置する物品の直径は変化し得る。これは、エアロゾル発生物品が空洞内で意図せずに緩み、空洞から落下することつながる場合がある。また、消費中に物品の直径が変化することにより、空洞の内壁とエアロゾル発生物品との間の気流経路に悪影響が及ぶ可能性がある。
【0004】
エアロゾル発生物品はまた、下流セクションを覆うためのチッピングペーパーを備えてもよく、チッピングペーパーは、物品の下流セクションと上流部分との間の接続を提供するために、物品の上流部分へと延びる。チッピングペーパーと物品の上流部分との重複は、物品の下流セクションと上流部分との間の確実な接続を提供するために大きくする必要がある。これにより、過剰なチッピングペーパーの使用が必要となる場合がある。
【0005】
従来の紙巻たばこを喫煙する場合、エアロゾル形成基体は通常、紙巻たばこの下流セクションを取り囲むラッピングペーパーの一部分まで喫煙される。これにより、紙巻たばこの下流セクションに隣接するエアロゾル形成基体の部分が消費されない場合がある。周囲空気がエアロゾル発生物品及びエアロゾル発生装置に入るための気流経路は、複数の使用後に詰まる場合がある。これにより、エアロゾル発生装置の面倒なクリーニング手順が必要となり得る。
【0006】
エアロゾル形成基体の大きな割合の消費を可能にするエアロゾル発生物品を提供することが望ましい。さらに、エアロゾル発生物品と、物品を受容するエアロゾル発生装置の空洞との間に気流経路を確実に提供することができる、エアロゾル発生物品を提供することが望ましい。さらに、緩むリスクなく、エアロゾル発生装置の空洞内に確実に受容され得るエアロゾル発生物品を提供することが望ましい。また、下流セクションのためのラッピングペーパーが少なくて済み得るエアロゾル発生物品を提供することが望ましい。物品とともに使用されるエアロゾル発生装置を定期的にクリーニングする必要性が低減した、物品の中への気流経路を提供するエアロゾル発生物品を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0007】
本発明の実施形態によると、下流セクションと、上流セクションと、下流ラッピングペーパーとを含み得るエアロゾル発生物品が提供されている。下流ラッピングペーパーは、下流セクションの周りに巻かれてもよい。下流ラッピングペーパーは、突出セクションを含み得る。突出セクションは、エアロゾル発生物品の上流方向に突出してもよい。
【0008】
本発明のさらなる実施態様によると、エアロゾル発生物品が提供されている。エアロゾル発生物品は、下流セクションと、上流セクションと、下流ラッピングペーパーとを備える。下流ラッピングペーパーは、下流セクションの周りに巻かれる。下流ラッピングペーパーは、突出セクションを含み、突出セクションは、エアロゾル発生物品の上流方向に突出する。
【0009】
本明細書で使用される場合、「上流」及び「下流」という用語は、使用中にエアロゾルがエアロゾル発生物品を通して搬送される方向に対する、エアロゾル発生物品と一緒に使用されるエアロゾル発生物品又はエアロゾル発生装置のセクションの相対的な位置を説明するために使用される。本発明によるエアロゾル発生物品は、使用時に、エアロゾルがそれを通ってエアロゾル発生物品を抜け出る近位端を備える。エアロゾル発生装置の近位端はまた、口側端又は下流端と呼ばれてもよい。使用時に、エアロゾル発生システムによって発生したエアロゾルを吸入するために、ユーザーはエアロゾル発生物品の下流端又は口側端を吸う。エアロゾル発生システムは、下流端又は口側端と反対側の上流端を備える。口側端は遠位端の下流である。エアロゾル発生装置又はエアロゾル発生物品の遠位端はまた、エアロゾル発生物品の上流端と呼ばれる場合がある。エアロゾル発生物品、又はエアロゾル発生装置の構成要素又は構成要素の一部分は、物品又はエアロゾル発生装置の使用中のエアロゾル発生物品、又はエアロゾル発生装置を通して搬送されるエアロゾルの方向に対するこれらの相対的位置に基づいて、互いの上流又は下流にあるとして説明され得る。
【0010】
エアロゾル発生物品の上流方向に突出する突出セクションは、エアロゾル発生装置の空洞内におけるエアロゾル発生物品の適切な位置付けを可能にし得る。特に、突出セクションは、空洞の内壁と接触してもよい。これにより、空洞内におけるエアロゾル発生物品の位置付けが容易になり得る。これはまた、使用中にエアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置の空洞から落下するリスクを低減し得る。
【0011】
エアロゾル発生物品の突出セクションはまた、エアロゾル発生物品とエアロゾル発生装置の空洞の内壁との間の気流経路の形成を可能にし得る。このエアロゾル発生物品の単回使用の気流経路は、複数回使用後の詰まりに起因して、物品とともに使用されるエアロゾル発生装置をクリーニングする必要性を低減し得る。気流経路を含む使用済みエアロゾル発生物品は、廃棄される。次いで、新しいエアロゾル発生物品が使用されてもよく、物品は、破片が堆積されていない新たな気流経路を提供する。これにより、装置を定期的にクリーニングする必要性が回避又は低減され得る。
【0012】
エアロゾル発生物品の上流方向に突出する突出セクションはまた、エアロゾル発生物品の下流セクションと上流セクションとの間のより良好な接続を可能にし得る。
【0013】
突出セクションは、エアロゾル発生物品の下流方向から上流方向へと突出してもよい。
【0014】
突出セクションは、複数の細長いセクションであってもよい。複数の細長いセクションは、エアロゾル発生物品の周りに円周方向に位置付けられてもよい。複数の細長いセクションは、等距離でエアロゾル発生物品の周りに位置付けられてもよい。
【0015】
これにより、エアロゾル発生装置の空洞内におけるエアロゾル発生物品のより確実な位置付けが可能になり得る。これはまた、エアロゾル発生物品の下流セクションと上流セクションとの間のより確実な接続を可能にし得る。これは、連続的な下流ラッピングペーパーセクションを用いることと比較して、下流ラッピングペーパーに対してより少ない材料を用いた、エアロゾル発生物品の下流セクションと上流セクションとの間の接続を可能にし得る。これにより、下流ラッピングペーパーのための材料が節約され得る。これは、コスト効率がよい場合がある。
【0016】
下流ラッピングペーパーの突出セクションは、ギザギザ形状、櫛様形状、又は触手様形状のうちの一つ以上を有してもよい。これらの形状は、拡張された長い突出セクションを提供するために特に良好に適している場合がある。
【0017】
突出セクションは、エアロゾル発生物品の上流セクションの中へと突出してもよい。これは、エアロゾル発生物品の下流セクションと上流セクションとの間の特に良好な接続を可能にし得る。上流セクションは、下流セクションに隣接してもよい。下流ラッピングペーパーの突出セクションは、下流セクションに隣接している上流セクションの部分の中へと突出してもよい。
【0018】
突出セクションは、上流セクションを部分的に覆ってもよい。これにより、上流セクションの大部分と下流セクションとの間に良好な接続を提供するために比較的少ない量の下流ラッピングペーパーを使用することが可能になり得る。
【0019】
上流ラッピングペーパーは、エアロゾル発生物品の表面の周りに巻かれてもよい。上流ラッピングペーパーは、エアロゾル発生物品の最も外側の層であってもよい。これにより、エアロゾル発生物品の容易な製造が可能になり得、最終工程において、下流ラッピングペーパーが、下流セクション及び上流セクションの部分の周りに巻かれる。
【0020】
エアロゾル発生物品の直径は、下流ラッピングペーパーを欠くエアロゾル発生物品の部分よりも、下流ラッピングペーパーで巻かれたエアロゾル発生物品の部分において大きくてもよい。これにより、下流ラッピングペーパーを使用することによるエアロゾル発生物品の直径の容易な制御が可能になり得る。これはまた、エアロゾル発生装置の空洞内のエアロゾル発生物品のより良好な位置付けを可能にし得る。
【0021】
下流ラッピングペーパーは、連続的な帯として下流セクションの周りに巻かれてもよい。下流ラッピングペーパーの突出セクションは、エアロゾル発生物品の上流セクションの部分の周りに巻かれてもよい。突出セクションは、連続的な帯から上流方向に延びてもよい。
【0022】
これは、下流セクションと下流セクションに隣接している上流セクションの部分との間の特に容易な接続を可能にし得る。
【0023】
突出セクションは、下流ラッピングペーパーの連続的な帯から上流方向に突出してもよい。
【0024】
下流ラッピングペーパーの連続的な帯は、下流セクションの少なくとも50パーセント、好ましくは、下流セクションの少なくとも60パーセント、より好ましくは、下流セクションの少なくとも70パーセントの周りに巻かれてもよく、最も好ましくは、下流セクション全体の周りに巻かれる。
【0025】
突出セクションの長さは、下流ラッピングペーパーの連続的な帯の長さと同じであってもよく、又はそれより小さくてもよい。突出セクションの長さは、突出セクションの下流端から測定されてもよく、突出セクションは、ラッピングペーパーの連続的な帯から突出セクションの上流端へと延びる。
【0026】
下流ラッピングペーパーは、不透気性であってもよい。これにより、空気及びエアロゾルのうちの一方又は両方が、下流ラッピングペーパーを通して偶発的に放出されることが防止され得る。これはまた、突出セクションが内壁と接触しているときに、空気及びエアロゾルのうちの一方又は両方が、突出セクションとエアロゾル発生装置の空洞の内壁との間を通過することを遮断することを容易にし得る。代わりに、空気及びエアロゾルのうちの一方又は両方は、隣接する突出セクションとエアロゾル発生装置の空洞の内壁との間の間隙を通過してもよい。したがって、突出セクションの形状及びエアロゾル発生物品上の位置付けは、突出セクションの形状及び延長部に応じて、突出セクションの間隙間に気流経路を作り出すことを可能にし得る。ラッピングペーパーは、亜麻繊維及びリネン繊維のうちの一方又は両方を含んでもよい。
【0027】
下流ラッピングペーパーの連続的な帯の長さは、15ミリメートル~25ミリメートル、好ましくは、18ミリメートル~22ミリメートルであってもよい。こうした長さは、エアロゾル発生物品の下流セクションを確実に覆い得る。連続的な帯の長さは、物品の下流端から上流方向に延びてもよい。
【0028】
突出セクションの長さは、6ミリメートル~20ミリメートル、好ましくは、8ミリメートル~15ミリメートルであってもよい。突出セクションのこうした長さは、エアロゾル発生物品の下流セクションと上流部分との間の確実な接続を可能にし得る。
【0029】
間隙は、二つの隣接する突出セクション間に位置してもよい。間隙の幅は、0.5ミリメートル~3ミリメートル、好ましくは、0.8ミリメートル~2ミリメートルであってもよい。間隙はまた、1.2~1.5ミリメートルであってもよい。これは、依然としてエアロゾル発生装置の空洞内にエアロゾル発生物品を確実に位置付けることができる、隣接する突出セクション間の十分に大きな間隙を提供し得る。さらに、これは、突出セクションの間隙とエアロゾル発生物品の空洞の内壁内に位置する気流経路が作り出され得るように、隣接する突出セクション間の十分な間隙を可能にし得る。
【0030】
下流ラッピングペーパーの厚さは、0.03ミリメートル~0.12ミリメートルであってもよい。下流ラッピングペーパーの厚さは、0.04ミリメートル、0.06ミリメートル、又は0.08ミリメートルより大きくてもよいことが好ましい。
【0031】
突出セクションの長さと突出セクションの厚さとの比は、40~700、好ましくは、100~300であってもよい。特に、比は、6ミリメートルの長さ及び0.12ミリメートルの厚さに対して50であり得る。比は、20ミリメートルの長さ及び0.03ミリメートルの厚さに対して667であり得る。より好ましくは、突出セクションの長さと突出セクションの厚さとの比は、150~200であってもよい。大きな厚さを有する長い突出セクションを有することにより、下流ラッピングペーパーの材料をより大幅に減少させることが可能になり得る。特に、大きな厚さを有する長い突出セクションを有することは、エアロゾル発生物品の周囲全体の周りで下流ラッピングペーパーの周りに巻かれないことを補償し得る。
【0032】
エアロゾル発生物品は、形状において実質的に円筒状であってもよい。エアロゾル発生物品は、実質的に細長くてもよい。エアロゾル発生物品は、長さと、その長さに対して実質的に直角を成す周囲とを有してもよい。エアロゾル発生物品は、実質的にロッド形状であってもよい。エアロゾル形成基体は、形状において実質的に円筒状であってもよい。エアロゾル形成基体は、実質的に細長くてもよい。エアロゾル形成基体はまた、長さと、その長さに対して実質的に直角を成す周囲とを有してもよい。エアロゾル形成基体は、実質的にロッド形状であってもよい。
【0033】
エアロゾル発生物品は、およそ30mm~およそ100mmの、下流セクション及び上流セクションを含む全長を有してもよい。エアロゾル発生物品は、およそ5mm~およそ12mmの間の外径を有してもよい。
【0034】
エアロゾル発生物品の下流セクションは、フィルターセクション及び中空管セクションのうちの一方又は両方を含んでもよい。下流セクションは、フィルターセクションを含むことが好ましい。フィルターセクションは、エアロゾル発生物品の下流端に位置してもよい。フィルターセクションは、セルロースアセテートフィルタープラグであってもよい。一実施形態では、フィルターセクションは、およそ7mmの長さであってもよいが、およそ5mm~およそ10mmの長さを有してもよい。
【0035】
一実施形態では、下流セクション及び上流セクションを含むエアロゾル発生物品は、およそ45mmの全長を有してもよい。エアロゾル発生物品は、およそ7.2mmの外径を有してもよい。
【0036】
上流セクションは、基体セクション、中空管セクション、通気ゾーン、及びフィルターセクションのうちの一つ以上を含み得る。中空管セクションは、支持セクション及びエアロゾル冷却セクションのうちの一方又は両方を含んでもよい。好ましくは、エアロゾル発生物品の上流セクションは、基体セクションを含み得る。基体セクションは、エアロゾル形成基体を含んでもよい。下流セクションから、上流セクションを含有するエアロゾル形成基体へと延びる突出セクションは、ユーザーがより多くのエアロゾル形成基体を消費することを可能にし得る。特に、上流セクションに隣接するエアロゾル形成基体は、上流セクションが下流セクションから取り外されるリスクなしに、基体の燃焼によって従来のエアロゾル発生物品で消費され得る。
【0037】
下流セクションのエアロゾル形成基体は、およそ10mmの長さを有してもよい。あるいは、エアロゾル形成基体は、およそ12mmの長さを有してもよい。さらに、エアロゾル形成基体の直径は、およそ5mm~およそ12mmの間であってもよい。
【0038】
基体セクションの上流端における基体セクションの密度は、基体セクションの下流端における基体セクションの密度よりも大きくてもよい。これにより、基体セクションの上流端からエアロゾル発生物品の外へのエアロゾル形成基体の偶発的な漏れが防止され得る。
【0039】
エアロゾル形成基体は、エアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル形成体は、使用時に高密度の安定したエアロゾルの形成を容易にし、かつエアロゾル発生システムの動作温度にて熱分解に対して実質的に抵抗性である任意の適切な周知の化合物又は化合物の混合物である。適切なエアロゾル形成体としては、多価アルコール(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、グリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、又はトリアセテートなど)、及びモノカルボン酸、ジカルボン酸、又はポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチル、テトラデカン二酸ジメチルなど)が挙げられる場合があるが、これらに限定されない。エアロゾル形成体は、多価アルコール又はその混合物(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール及びグリセリンなど)であってもよい。エアロゾル形成体はプロピレングリコールであってもよい。エアロゾル形成体は、グリセリンとプロピレングリコールの両方を含んでもよい。エアロゾル形成体はグリセリンのみを含んでもよい。
【0040】
エアロゾル形成体は、エアロゾル形成基体の総量に基づく乾燥重量基準で20重量パーセント~58パーセント、好ましくは25重量パーセント~45重量パーセント、より好ましくは30重量パーセント~38重量パーセントの量で存在してもよい。「乾燥重量基準」という用語は本出願全体を通して、カールフィッシャー滴定を介して、水を除去して、例えば温度及び圧力の標準条件で摂氏110度の温度に加熱した後、及び終点を決定するために電位差測定法を使用した後、算出されたエアロゾル形成基体の重量を指す。終点は二電位差滴定法によって検出される。Pt電極の第二の対が陽極溶液中に浸漬される。検出器回路は、滴定中に二つの検出器電極間の一定電流を維持する。等価点の前に、溶液はI-を含有するが、I2をほとんど含有しない。等価点にて、過剰なI2が現れ、急激な電圧降下が終点を示す。その後、I2を発生して終点に到達するために必要な電荷の量を使用して、元のサンプル内の水の量を算出することができる。エアロゾル形成体含有量は、水素炎イオン化検出器と組み合わせたガスクロマトグラフィーによって測定することができる。
【0041】
ある特定の好ましい実施形態では、エアロゾル形成基体は、均質化した植物材料、好ましくは、均質化したたばこ材料を含み得る。
【0042】
本明細書で使用される「均質化した植物材料」という用語は、植物の粒子の凝集によって形成された任意の植物材料を包含する。例えば、本発明のエアロゾル形成基体のための均質化したたばこ材料のシート又はウェブは、植物材料及び随意に、たばこ葉ラミナ及びたばこ葉茎のうちの一つ以上をすり潰す、粉砕する、又は細分することによって取得されたたばこ材料の粒子を凝集することによって形成され得る。均質化した植物材料は、キャスティング、押出成形、製紙プロセス、又は当技術分野で公知の他の任意の好適なプロセスによって生成されてもよい。
【0043】
均質化した植物材料は、任意の好適な形態で提供され得る。例えば、均質化した植物材料は、一つ以上のシートの形態であり得る。本発明に関して本明細書で使用される「シート」という用語は、その厚さよりもかなり大きい幅及び長さを有する薄層状の要素を説明する。
【0044】
均質化した植物材料は、複数のペレット又は顆粒の形態であってもよい。
【0045】
均質化した植物材料は、複数のストランド、細片、又は断片の形態であってもよい。本明細書で使用される場合、「ストランド」という用語は、その幅及び厚さより実質的に大きな長さを有する材料の細長い要素を説明する。「ストランド」という用語は、細片、断片、及び類似の形態を有する任意のその他の均質化した植物材料を包含するものとみなされるべきである。均質化した植物材料のストランドは、例えば切断する若しくは細かく切ることによって、又は他の方法、例えば押出成形方法によって、均質化した植物材料のシートから形成されてもよい。
【0046】
たばこ粒子は、乾燥重量に基づいて少なくとも約2.5重量パーセントのニコチン含有量を有し得る。より好ましくは、たばこ粒子は、乾燥重量に基づいて、少なくとも約3重量パーセントのニコチン含有量を有してもよく、少なくとも約3.2重量パーセントのニコチン含有量を有することがさらにより好ましく、少なくとも約3.5重量パーセントのニコチン含有量を有することがさらにより好ましく、少なくとも約4重量パーセントのニコチン含有量を有し得ることが最も好ましい。
【0047】
少なくとも一つのサセプタ素子は、基体セクション内に位置してもよい。概して、サセプタは、交番磁界が侵入したときに熱を発生することができる材料を含むか、又はその材料で作製され得る。サセプタが導電性である場合、典型的に、交番磁界によって渦電流が誘発される。サセプタが磁性である場合、典型的に、加熱に寄与する別の効果は、一般的にヒステリシス損失と呼ばれる。ヒステリシス損失は、主にサセプタ内の磁区ブロックの移動に起因して生じる。これは、これらの磁気的な向きが、交互の誘導磁界と整列するためである。ヒステリシス損失に寄与する別の効果は、磁区がサセプタ内で拡大又は縮小する時である。一般的に、サセプタ内で、ナノスケール以下で起こるこれらのすべての変化は、サセプタ内で熱を生成するため、「ヒステリシス損失」と呼ばれる。よって、サセプタが磁性と導電性の両方である場合、ヒステリシス損失と渦電流の発生の両方はサセプタ粒子の加熱に寄与することになる。サセプタが磁性であるが導電性ではない場合、ヒステリシス損失は、交番磁界によって貫通された時にサセプタを加熱することになる唯一の手段となることになる。一つ又は幾つかの誘導コイルによって発生された交番磁界は、サセプタを加熱し、これはその後、熱をエアロゾル形成基体の他の構成要素に伝達する。これはエアロゾルの形成を容易にする場合がある。熱伝達は主に、熱の伝導によってもよい。
【0048】
サセプタは、強磁性であってもよい。強磁性サセプタは、金属又は金属酸化物を含んでもよく、又はそれらから成ってもよい。強磁性サセプタは、鉄、コバルト、及びニッケル、又はそれらの酸化物のうちの一つ以上を含んでもよい。好ましくは、サセプタは、Fe23を含んでもよく、又はそれから成ってもよい。
【0049】
エアロゾル発生物品の上流セクションは、通気ゾーンを含み得る。通気ゾーンは、穿孔を含んでもよい。穿孔は、周囲空気が通気ゾーン内に引き出されることを可能にし得る。この周囲空気は、エアロゾル形成基体のロッドを通して引き出された空気と混合してもよい。エアロゾル形成基体のロッドは、エアロゾル形成基体が揮発するように、エアロゾル発生装置によって加熱されてもよい。揮発したエアロゾル形成基体は、エアロゾル形成基体のロッドを通って流れる空気中に同伴されてもよい。この気流は、通気ゾーン内のエアロゾル形成基体のロッドの下流の周囲空気と混合する。周囲空気とエアロゾル形成基体のロッドを通して引き出された空気との混合は冷却されてエアロゾルを形成する。比較的少ない数の穿孔、特に10~12個の穿孔を有することにより、穿孔を通して通気ゾーン内に引き出された周囲空気と、エアロゾル形成基体のロッドを通して通気ゾーン内に引き出された空気との混合が改善される。この改善された混合により、改善されたエアロゾル発生をもたらし得る。いかなる理論にも束縛されるものではないが、10~12個の穿孔が、周囲空気と揮発したエアロゾル形成基体を運ぶ空気との最良の混合物につながることがわかっている。理由は、この比較的少数の穿孔が、十分な量の周囲空気が通気ゾーン内に引き込まれることを可能にするために、比較的大きな穿孔を必要とすることであり得る。比較的大きな穿孔は、二つの気流間の比較的強い乱流につながり、それ故に二つの気流の改善された混合につながる場合がある。穿孔から来る気流は、エアロゾル形成基体から来る主気流を中断し、それによって気流の混合を改善するのに十分に強くてもよい。
【0050】
通気ゾーンは、11個の穿孔を含んでもよい。
【0051】
この数の穿孔は、周囲空気と揮発したエアロゾル形成基体を運ぶ空気との最良の混合につながることがわかっている。
【0052】
穿孔は、通気ゾーンの周辺に配設されてもよい。穿孔は、通気ゾーンを少なくとも部分的に取り囲んで配設されてもよい。
【0053】
通気ゾーンは、中空管状形状を有してもよい。通気ゾーンは、中空であってもよい。通気ゾーンは、円筒形であってもよい。通気ゾーンは、リング形状の断面を有してもよい。しかしながら、楕円形の断面又は長方形の断面など、通気ゾーンの他の形状が使用されてもよい。
【0054】
通気ゾーンは、突出セクションの上流に位置してもよい。通気ゾーンは、突出セクションの領域に位置してもよい。通気ゾーンは、突出セクションの下流に位置してもよい。通気ゾーンは、下流ラッピングペーパーに穿孔を含んでもよい。
【0055】
突出セクションの下流端は、二つの隣接する突出セクション間の間隙の最も下流の位置であってもよい。突出セクションの上流端は、突出セクションの上流端又は最も上流の部分であってもよい。突出セクションの長さは、それらの下流端とそれらの上流端との間で決定付けられ得る。
【0056】
通気ゾーンは、突出セクションの下流に位置し得ることが好ましい。これにより、エアロゾル発生物品が装置の空洞内に受容されたときに、通気ゾーンがエアロゾル発生装置の空洞の外側に位置することが可能になり得る。これはまた、周囲空気が通気ゾーンに自由に入ることを可能にし得る。さらに、周囲空気は、隣接する突出セクション間の間隙を通して空洞に入り得る。これにより、周囲空気を、空洞の側壁に沿ってエアロゾル発生物品の上流端の中へと引き出すことが可能になり得る。通気ゾーンは、突出セクションの下流端から20ミリメートル未満、好ましくは、10ミリメートル未満、2ミリメートル未満、より好ましくは、1ミリメートル未満に位置してもよい。
【0057】
通気ゾーンは、突出セクションの下流端に位置してもよい。これは、エアロゾル発生物品が空洞内に受容されているときに、通気ゾーンがエアロゾル発生装置の空洞の外側にあることを可能にし得る。これは、ユーザーが吸煙中に通気ゾーンを遮断することをさらに防止し得る。
【0058】
通気ゾーンは、突出セクションの領域に位置してもよい。これにより、エアロゾル発生物品が装置の空洞内に受容されたときに、通気ゾーンがエアロゾル発生装置の空洞内に位置し得る。これは、装置内に受容されたエアロゾル発生物品を使用するときに、ユーザーが通気ゾーンを偶発的に遮断することを防止し得る。隣接する突出セクション間に作り出された気流経路は、周囲空気が通気ゾーンを介してエアロゾル発生物品に入ることを可能にし得る。通気ゾーンは、突出セクションの下流端と上流端との間に位置してもよい。通気ゾーンは、突出セクションの上流端から20ミリメートル未満、好ましくは、10ミリメートル未満、2ミリメートル未満、より好ましくは、1ミリメートル未満の領域に位置してもよい。
【0059】
通気ゾーンは、突出セクションの上流に位置してもよい。これにより、エアロゾル発生物品が空洞内に受容されたときに、通気ゾーンがエアロゾル発生装置の空洞内に位置し得る。これは、装置内に受容されたエアロゾル発生物品を使用するときに、ユーザーが通気ゾーンを偶発的に遮断することを防止し得る。隣接する突出セクション間に作り出された気流経路は、依然として、周囲空気が通気ゾーンを介してエアロゾル発生物品に入ることを可能にし得る。通気ゾーンは、突出セクションの上流端から20ミリメートル未満、好ましくは、10ミリメートル未満、2ミリメートル未満、より好ましくは、1ミリメートル未満に位置してもよい。
【0060】
エアロゾル発生物品の下流セクションはまた、エアロゾル形成基体と整列して、かつその下流に配設されるエアロゾル冷却要素を含む、中空管セクションを含み得る。
【0061】
下流セクションは、エアロゾル冷却要素の上に、一つ以上の下流要素をさらに含み得る。例として、中空管セクションは、エアロゾル形成基体のすぐ下流に位置付けられた支持要素をさらに備えてもよく、エアロゾル冷却要素は、支持要素とエアロゾル発生物品の下流端(又は口側端)との間に位置してもよい。より詳細には、エアロゾル冷却要素は、支持要素のすぐ下流に位置付けられ得る。一部の好ましい実施形態では、エアロゾル冷却要素は、支持要素に当接してもよい。後述するように、下流セクションは、中空セクションの下流の位置に一つ以上の要素をさらに含み得る。
【0062】
本発明によるエアロゾル発生物品の下流セクションは、好ましくは、エアロゾル形成基体のロッドと整列して、かつその下流に配置される支持要素を含む、中間中空セクションを備える。とりわけ、支持要素はエアロゾル形成基体のロッドのすぐ下流に位置してもよく、またエアロゾル形成基体のロッドに隣接してもよい。
【0063】
支持要素は、任意の好適な材料又は材料の組み合わせから形成されてもよい。例えば、支持要素は、酢酸セルロース、厚紙、捲縮した紙(捲縮した耐熱紙又は捲縮した硫酸紙など)、及び高分子材料(低密度ポリエチレン(LDPE)など)から成る群から選択される一つ以上の材料から形成されてもよい。好ましい実施形態では、支持要素は、酢酸セルロースから形成されている。他の好適な材料には、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)繊維が含まれる。
【0064】
支持要素は中空の管状要素を含んでもよい。好ましい実施形態において、支持要素は、中空のセルロースアセテート管を含む。
【0065】
支持要素は、ロッドと実質的に整列して配置される。これは、支持要素の長さ寸法が、ロッド及び物品の長手方向とほぼ平行に、例えばロッドの長手方向に平行から±10度以内に配置されることを意味する。好ましい実施形態では、支持要素は、ロッドの長軸方向軸に沿って延びる。
【0066】
支持要素は、好ましくは、エアロゾル形成基体のロッドの外径及びエアロゾル発生物品の外径にほぼ等しい外径を有する。
【0067】
支持要素は、5ミリメートル~12ミリメートルの外径、例えば5ミリメートル~10ミリメートルの外径、又は6ミリメートル~8ミリメートルの外径を有してもよい。好ましい実施形態では、支持要素は7.2ミリメートル±10パーセントの外径を有する。支持要素は、5ミリメートル~15ミリメートルの長さを有してもよい。好ましい実施形態では、支持要素は、8ミリメートルの長さを有する。
【0068】
支持要素の周辺壁は、少なくとも1ミリメートルの厚さを有してもよく、少なくとも約1.5ミリメートルの厚さを有することが好ましく、少なくとも約2ミリメートルの厚さを有することがより好ましい。
【0069】
支持要素は、約5ミリメートル~約15ミリメートルの長さを有してもよい。
【0070】
支持要素は、少なくとも約6ミリメートルの長さを有することが好ましく、少なくとも約7ミリメートルの長さを有することがより好ましい。
【0071】
好ましい実施形態では、支持要素は、約12ミリメートル未満、より好ましくは約10ミリメートル未満の長さを有する。
【0072】
いくつかの実施形態では、支持要素は、約5ミリメートル~約15ミリメートル、好ましくは約6ミリメートル~約15ミリメートル、より好ましくは約7ミリメートル~約15ミリメートルの長さを有する。他の実施形態では、支持要素は、約5ミリメートル~約12ミリメートル、好ましくは約6ミリメートル~約12ミリメートル、より好ましくは約7ミリメートル~約12ミリメートルの長さを有する。さらなる実施形態では、支持要素は、約5ミリメートル~約10ミリメートル、好ましくは約6ミリメートル~約10ミリメートル、より好ましくは約7ミリメートル~約10ミリメートルの長さを有する。
【0073】
好ましい実施形態では、支持要素は、約8ミリメートルの長さを有する。
【0074】
支持要素の長さとエアロゾル形成基体のロッドの長さとの間の比は、約0.25~約1であり得る。
【0075】
好ましくは支持要素の長さとエアロゾル形成基体のロッドの長さとの間の比は、少なくとも約0.3、より好ましくは少なくとも約0.4、さらにより好ましくは少なくとも約0.5である。好ましい実施形態では、支持要素の長さとエアロゾル形成基体のロッドの長さとの間の比は、約0.9未満、より好ましくは約0.8未満、さらにより好ましくは約0.7未満である。
【0076】
一部の実施形態では、支持要素の長さとエアロゾル形成基体のロッドの長さとの間の比は、約0.3~約0.9、好ましくは約0.4~約0.9、より好ましくは約0.5~約0.9である。他の実施形態では、支持要素の長さとエアロゾル形成基体のロッドの長さとの間の比は、約0.3~約0.8、好ましくは約0.4~約0.8、より好ましくは約0.5~約0.8である。さらなる実施形態では、支持要素の長さとエアロゾル形成基体のロッドの長さとの間の比は、約0.3~約0.7、好ましくは約0.4~約0.7、より好ましくは約0.5~約0.7である。
【0077】
特に好ましい実施形態では、支持要素の長さとエアロゾル形成基体のロッドの長さとの間の比は、約0.66である。
【0078】
支持要素の長さとエアロゾル発生物品基体の全長との間の比は、約0.125~約0.375とし得る。
【0079】
支持要素の長さとエアロゾル発生物品基体の全長との間の比は、少なくとも約0.13、より好ましくは少なくとも約0.14、さらにより好ましくは少なくとも約0.15である。支持要素の長さとエアロゾル発生物品基体の全長との間の比は、好ましくは約0.3未満、より好ましくは約0.25未満、さらにより好ましくは約0.20未満である。
【0080】
一部の実施形態では、支持要素の長さとエアロゾル発生物品基体の全長との間の比は、好ましくは約0.13~約0.3、より好ましくは約0.14~約0.3、さらにより好ましくは約0.15~約0.3である。他の実施形態では、支持要素の長さとエアロゾル発生物品基体の全長との間の比は、好ましくは約0.13~約0.25、より好ましくは約0.14~約0.25、さらにより好ましくは約0.15~約0.25である。さらなる実施形態では、支持要素の長さとエアロゾル発生物品基体の全長との間の比は、好ましくは約0.13~約0.2、より好ましくは約0.14~約0.2、さらにより好ましくは約0.15~約0.2である。
【0081】
特に好ましい実施形態では、支持要素の長さとエアロゾル発生物品基体の全長との間の比は、約0.18である。
【0082】
本発明によるエアロゾル発生物品では、支持要素は、少なくとも約80パーセント、より好ましくは少なくとも約85パーセント、なおより好ましくは少なくとも約90パーセントの平均半径方向硬度を有することが好ましい。したがって、支持要素は、エアロゾル発生物品に所望の硬度レベルを提供することができる。
【0083】
望ましい場合、例えば少なくとも約80グラム/平方メートル(gsm)、又は少なくとも約100gsm、又は少なくとも約110gsmの坪量を有するプラグラップなどの堅いプラグラップで支持要素を囲むことによって、本発明によるエアロゾル発生物品の支持要素の半径方向硬度をさらに増加させてもよい。
【0084】
エアロゾル形成基体の加熱のための本発明によるエアロゾル発生物品のエアロゾル発生装置への挿入の際に、ユーザーは、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体の挿入に対する抵抗を克服するために、いくらかの力を加える必要がある場合がある。これは、エアロゾル発生物品とエアロゾル発生装置とのうちの一方又は両方に損傷を与える場合がある。加えて、エアロゾル発生物品をエアロゾル発生装置へ挿入する際に力を加えると、エアロゾル発生物品内のエアロゾル形成基体がずれる場合がある。これにより、エアロゾル発生装置の発熱体がエアロゾル形成基体内に提供されるサセプタと適切に位置合わせされない結果となる可能性があり、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体の不均一で非効率的な加熱につながる可能性がある。支持要素は有利なことに、物品のエアロゾル発生装置の中への挿入中の、エアロゾル形成基体の下流への移動に抵抗するように構成されている。
【0085】
本発明によるエアロゾル発生物品では、物品の全体的なRTDは、本質的にロッドのRTD、及び任意選択的にマウスピース及び/又は上流プラグのRTDに依存する。これは、エアロゾル冷却要素の中空管状セクション及び支持要素の中空管状セクションが、実質的に空であり、そのため、エアロゾル発生物品の全体的なRTDに実質的にわずかに寄与するに過ぎないからである。
【0086】
別途指定のない限り、構成要素又はエアロゾル発生物品の引き出し抵抗(RTD)は、ISO 6565-2015に従って測定される。RTDは、構成要素の全長を通して空気を強制するのに必要な圧力を指す。
【0087】
構成要素又は物品の「圧力降下」又は「引き出し抵抗(draw resistance)」という用語もまた、「引き出し抵抗(resistance to draw)」を指し得る。こうした用語は概して、ISO 6565-2015に従った測定が、摂氏約10度の温度、約101kPa(約760Torr)の圧力、及び約60%の相対湿度で、測定された構成要素の出力又は下流端にて約17.5ミリリットル毎秒の体積流量の試験下で正常に実行されることを指す。
【0088】
実際には、支持要素の中空管状セクションは、およそ0ミリメートルH2O(約0Pa)~およそ20ミリメートルH2O(約200Pa)の範囲のRTDを発生させるように適合され得る。支持要素の中空管状セクションは、およそ0ミリメートルH2O(約0Pa)~およそ10ミリメートルH2O(約100Pa)のRTDを発生させるように適合されることが好ましい。
【0089】
下流セクションが、第一の中空管セクションを含む支持要素と第二の中空管状セクションを含むエアロゾル冷却要素との両方を備え、支持要素とエアロゾル冷却要素が共に中間中空セクションを画定するようないくつかの実施形態では、第二の中空管状セクションの内径(DSTS)は、好ましくは、第一の中空管状セクションの内径(DFTS)よりも大きい。
【0090】
エアロゾル冷却要素は、エアロゾル冷却要素の上流端からエアロゾル冷却要素の下流端まで全面的に延びる空洞を画定する、中空管状セクションを含んでmもよく、通気ゾーンが、中空管状セクションに沿った場所に提供され得る。
【0091】
本明細書で使用される場合、「中空管状セクション」という用語は、一般に、その長軸方向軸に沿った内腔又は気流通路を画定する細長い要素を意味するために使用される。特に、「管状」という用語は以下において、実質的に円筒状の断面を有する、かつ管状要素の上流端と管状要素の下流端との間の途切れることのない流体連通を確立する少なくとも一つの気流導管を画定する、管状要素に関して使用される。しかし、当然のことながら、管状要素の代替の形状(例えば、代替の断面形状)が可能である場合がある。
【0092】
本発明の文脈では、中空管状セクションは、制限のない流れチャネルを提供する。これは、中空管状セクションが、無視できるレベルの引き出し抵抗(RTD)を提供することを意味する。したがって、流れチャネルは、長軸方向の空気の流れを妨害するであろういかなる構成要素も含むべきではない。好ましくは、流れチャネルは、実質的に空である。
【0093】
エアロゾル冷却要素を記述するために使用される場合、「細長い」という用語は、エアロゾル冷却要素が、その幅寸法もしくはその直径寸法よりも大きい、例えば、その幅寸法もしくはその直径寸法の二倍以上の、長さ寸法を有することを意味する。
【0094】
発明者らは、エアロゾル形成基体の加熱に伴い発生された、かつそのようなエアロゾル冷却要素の一つを介して引き出されたエアロゾルの流れの満足のいく冷却は、中空管状セクションに沿った場所に通気ゾーンを提供することによって達成されることを発見した。さらに、発明者らは、以下により詳細に記載されるように、特に、エアロゾル冷却要素の長さに沿って画定された場所に通気ゾーンを配設することによって、また好ましくは、所定の周辺壁厚又は内部体積を有する中空管状セクションを利用することによって、通気空気の物品への混入によって引き起こされる増加したエアロゾル希釈の影響に対抗することが可能であり得ることを発見した。
【0095】
理論に束縛されることを望むものではないが、エアロゾルがマウスピースセクションに向かって移動するにつれて、通気空気の導入によってエアロゾル流の温度が急速に低減されるため、通気空気がエアロゾル冷却要素の上流端に比較的近い(つまり、使用中の熱源であるエアロゾル形成基体のロッド内に延びているサセプタに十分に近い)位置でエアロゾル流に入り、エアロゾル流の劇的な冷却が達成され、これがエアロゾル粒子の凝縮及び核生成に有利な影響を有すると考えられる。その結果、エアロゾル粒子相とエアロゾル気相との全体的な比率は、既存の無通気のエアロゾル発生物品と比較して高められる場合がある。
【0096】
エアロゾル冷却要素は、エアロゾル形成基体のロッドと実質的に整列して配設される。これは、エアロゾル冷却要素の長さ寸法が、ロッド及び物品の長手方向とほぼ平行に、例えばロッドの長手方向に平行から±10度以内に配置されることを意味する。好ましい実施形態では、エアロゾル冷却要素は、ロッドの長軸方向軸に沿って延びている。ロッドの長軸方向軸は、エアロゾル発生物品の長軸方向軸と同一であることが好ましい。エアロゾル発生物品の長軸方向軸は、エアロゾル発生物品の中心軸と同一であることが好ましい。
【0097】
エアロゾル冷却要素は、好ましくは、エアロゾル形成基体のロッドの外径及びエアロゾル発生物品の外径にほぼ等しい外径を有する。
【0098】
エアロゾル冷却要素は、5ミリメートル~12ミリメートルの外径、例えば5ミリメートル~10ミリメートルの外径、又は6ミリメートル~8ミリメートルの外径を有してもよい。好ましい実施形態では、エアロゾル冷却要素は、7.2ミリメートルプラス又はマイナス10パーセントの外径を有する。
【0099】
エアロゾル冷却要素の中空管状セクションは、少なくとも約2ミリメートルの内径を有することが好ましい。エアロゾル冷却要素の中空管状セクションは、少なくとも約3.5ミリメートルの内径を有することがより好ましい。エアロゾル冷却要素の中空管状セクションは、少なくとも約5ミリメートルの内径を有することがさらにより好ましい。
【0100】
エアロゾル冷却要素の周辺壁は、約2.5ミリメートル未満、好ましくは22ミリメートル未満の厚さを有してもよい。特に好ましい実施形態では、エアロゾル冷却要素の周辺壁は、1.2ミリメートル~1.8ミリメートルの厚さを有する。
【0101】
一実施形態では、エアロゾル冷却要素の周辺壁は、約1.5ミリメートルの厚さを有する。
【0102】
エアロゾル冷却要素は、約10ミリメートル未満の長さを有し得る。
【0103】
エアロゾル冷却要素は、少なくとも約5ミリメートルの長さを有し得る。エアロゾル冷却要素は、少なくとも約6ミリメートルの長さを有することが好ましく、少なくとも約7ミリメートルの長さを有することがより好ましい。
【0104】
エアロゾル冷却要素は、約5ミリメートル~約10ミリメートル、好ましくは約6ミリメートル~約10ミリメートル、より好ましくは約7ミリメートル~約10ミリメートルの長さを有してもよい。
【0105】
エアロゾル冷却要素は、したがって、先行技術のエアロゾル発生物品のエアロゾル冷却要素と比較して、比較的短い長さを有し得る。エアロゾル冷却要素の長さの減少は、エアロゾルの冷却及び核形成におけるエアロゾル冷却要素を形成する中空管状セクションの効果の最適化に起因して可能である。エアロゾル冷却要素の長さの減少は、エアロゾル冷却要素が通常マウスピースよりも変形に対する抵抗が低いため、使用中に圧縮されることによるエアロゾル発生物品の変形のリスクを有利に減少させる。さらに、エアロゾル冷却要素の長さの減少は、中空管状セクションのコストが、マウスピース要素などの他の要素のコストよりも典型的には単位長さ当たり高いため、製造業者にコストメリットを提供し得る。
【0106】
エアロゾル冷却要素の長さとエアロゾル形成基体のロッドの長さとの間の比は、約0.25~約1であり得る。
【0107】
好ましくは、エアロゾル冷却要素の長さとエアロゾル形成基体のロッドの長さとの間の比は、少なくとも約0.3、より好ましくは少なくとも約0.4、さらにより好ましくは少なくとも約0.5である。好ましい実施形態では、エアロゾル冷却要素の長さとエアロゾル形成基体のロッドの長さとの間の比は、約0.9未満、より好ましくは約0.8未満、さらにより好ましくは約0.7未満である。
【0108】
エアロゾル冷却要素の長さとエアロゾル形成基体のロッドの長さとの間の比は、約0.3~約0.9、好ましくは約0.4~約0.9、より好ましくは約0.5~約0.9であり得る。他の実施形態では、エアロゾル冷却要素の長さとエアロゾル形成基体のロッドの長さとの間の比は、約0.3~約0.8、好ましくは約0.4~約0.8、より好ましくは約0.5~約0.8である。エアロゾル冷却要素の長さとエアロゾル形成基体のロッドの長さとの間の比は、約0.3~約0.7、好ましくは約0.4~約0.7、より好ましくは約0.5~約0.7である。
【0109】
エアロゾル冷却要素の長さとエアロゾル形成基体のロッドの長さとの間の比は、約0.66であり得る。
【0110】
エアロゾル冷却要素の長さとエアロゾル発生物品の基体セクションの全長との間の比は、約0.125~約0.375であってもよい。
【0111】
好ましくは、エアロゾル冷却要素の長さとエアロゾル発生物品の基体セクションの全長との間の比は、少なくとも約0.13、より好ましくは、少なくとも約0.14、さらにより好ましくは、少なくとも約0.15である。エアロゾル冷却要素の長さとエアロゾル発生物品の基体セクションの全長との間の比は、好ましくは、約0.3未満、より好ましくは、約0.25未満、さらにより好ましくは、約0.20未満である。
【0112】
エアロゾル冷却要素の長さとエアロゾル発生物品の基体セクションの全長との間の比は、好ましくは、約0.13~約0.3、より好ましくは、約0.14~約0.3、さらにより好ましくは、約0.15~約0.3である。他の実施形態では、エアロゾル冷却要素の長さとエアロゾル発生物品の基体セクションの全長との間の比は、好ましくは、約0.13~約0.25、より好ましくは、約0.14~約0.25、さらにより好ましくは、約0.15~約0.25である。さらなる実施形態では、エアロゾル冷却要素の長さとエアロゾル発生物品の基体セクションの全長との間の比は、好ましくは、約0.13~約0.2、より好ましくは、約0.14~約0.2、さらにより好ましくは、約0.15~約0.2である。
【0113】
エアロゾル冷却要素の長さとエアロゾル発生物品の基体セクションの全長との間の比は、約0.18である。
【0114】
通気ゾーンは、エアロゾル冷却要素の第二の中空管状セグメント内に配設されてもよい。第二の中空管状セクションは、130mm3~200mm3、好ましくは、155mm3~185mm3、より好ましくは、170mm3の内部体積を有してもよい。
【0115】
第二の中空管状セクションは、通気ゾーンの中空内側部であってもよく、又は通気ゾーンに隣接してもよい。空気は、第二の中空管状セグメントを通して引き出されてもよい。第二の中空管状セクションは、周囲空気がエアロゾル形成基体のロッドを通して引き出された空気と混合される領域であってもよい。第二の中空管状セクションは、通気ゾーンの周辺壁であることが好ましい。
【0116】
中空管状通気ゾーンの内径は、2.5ミリメートル~7.5ミリメートル、好ましくは、3.5ミリメートル~6.5ミリメートル、より好ましくは、4.0ミリメートル~6.0ミリメートル、より好ましくは、4.5ミリメートル~5.5ミリメートル、最も好ましくは、5.0ミリメートルであってもよい。
【0117】
中空管状通気ゾーンの内径は、通気ゾーンの周辺壁の内壁間の内径であってもよい。中空管状通気ゾーンの内径は、それを通して空気を引き出すことができる通気ゾーンの中空部分にわたってもよい。
【0118】
穿孔のうちの一つ以上は、非円形断面を有してもよい。穿孔のうちの一つ以上は、スリット形状であってもよく、又は楕円形の断面を有してもよい。穿孔のうちの一つ以上は、楕円率を有してもよく、楕円率は、穿孔の大径を穿孔の小径で割った比であり、少なくとも1.5であることが好ましく、少なくとも2であることが好ましく、少なくとも3であることが好ましく、少なくとも4であることがより好ましく、少なくとも5であることが最も好ましい。
【0119】
本発明の実施形態によると、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置の空洞内に受容されたときに、気流経路が作り出される。気流経路は、空洞の内壁と隣接する突出セクション間の間隙との間に存在する。下流ラッピングペーパーの突出セクションは、エアロゾル発生物品が空洞内に受容されたときに、空洞の内壁と接触することが好ましい。これは、ユーザーの吸煙中に周囲空気がエアロゾル発生装置の空洞の中に引き出される間隙を残す。この周囲空気は、通気ゾーン内に存在する穿孔を介してエアロゾル発生物品に入り得る。
【0120】
エアロゾル発生物品はまた、エアロゾル形成基体の燃焼に伴いエアロゾルを提供するために構成されてもよい。それ故に、エアロゾル発生物品の上流方向に突出する突出セクションは、こうしたエアロゾル発生物品の基体セクションへと延びてもよい。これは、基体セクションが下流セクションから取り外されることなく、エアロゾル形成基体、特にエアロゾル発生物品の下流セクションに隣接しているより多くのエアロゾル形成基体をユーザーが消費することを可能にし得る。
【0121】
エアロゾル形成基体の燃焼に伴いエアロゾルを提供するように構成されたエアロゾル発生物品の基体セクションは、植物由来材料、好ましくは、「加熱非燃焼」式エアロゾル発生物品について上述した基体セクションの構成要素に類似したたばこ、ハーブ、及び風味のうちの一つ以上を含み得る。
【0122】
本発明のさらなる実施態様は、エアロゾル発生システムを提供する。エアロゾル発生システムは、本明細書に記載の通りのエアロゾル発生物品を備えてもよい。エアロゾル発生システムはさらに、エアロゾル発生物品を受容するための空洞を含むエアロゾル発生装置を備え得る。
【0123】
本発明の別の態様によると、エアロゾル発生システムが提供されている。エアロゾル発生システムは、本明細書に記載されるエアロゾル発生物品と、エアロゾル発生物品を受容するための空洞を含むエアロゾル発生装置とを備える。
【0124】
こうしたエアロゾル発生システムは、本明細書に記載のエアロゾル発生物品の基体セクションのエアロゾル形成基体からエアロゾルを提供するように構成されてもよい。
【0125】
エアロゾル発生装置の空洞は、内壁を備えてもよい。エアロゾル発生装置の空洞は、単一の管状内壁を含み得る。エアロゾル発生物品の下流ラッピングペーパーの突出セクションは、エアロゾル発生物品が空洞内に受容されたときに、内壁又は単一の壁のうちの一つと接触するように構成されてもよい。
【0126】
これにより、エアロゾル発生装置の空洞内の中央にエアロゾル発生物品を容易に位置付けることが可能になり得る。これは、エアロゾル発生物品と空洞との間に摩擦及び把持のうちの一方又は両方を形成することを可能にし得る。また、これにより、エアロゾル発生装置の空洞内にエアロゾル発生物品を確実に維持することも可能になり得る。これは、エアロゾル発生物品が空洞から偶発的に落下するリスクを低減し得る。これはまた、空洞の内壁と、エアロゾル発生物品の隣接する突出セクション間の間隙との間の気流経路の形成を可能にし得る。これはまた、エアロゾル発生物品の上述の通気ゾーンへとつながる気流経路の形成を可能にし得る。これにより、エアロゾル発生物品の上流端への気流経路の形成が可能になり、周囲空気が物品に入ることが可能になり得る。
【0127】
エアロゾル発生物品の下流ラッピングペーパーの突出セクションは、エアロゾル発生物品が空洞内に完全に受容されたときに、空洞の外側からエアロゾル発生装置の空洞の中へと延びるように構成されてもよい。
【0128】
これにより、隣接する突出セクション間の間隙を通した、空洞の外側から空洞の中への周囲空気の進入が可能になり得る。これは、周囲空気が、空洞の外側から空洞の中へと進入し、さらにエアロゾル発生物品の上述の通気ゾーンの穿孔を通して入ることを可能にし得る。これにより、エアロゾル発生物品の上流端への気流経路の形成が可能になり、周囲空気が物品に入ることが可能になり得る。
【0129】
エアロゾル発生装置は、発熱体、具体的には誘導コイルなどの誘導発熱体を含んでもよい。エアロゾル発生装置内に受容されたエアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体の誘導加熱に伴い、サセプタは、誘導発熱体の交番磁界によって加熱され得る。これにより、エアロゾル形成基体も加熱され得る。誘導加熱のために、発熱体は誘導コイルを備えることが好ましい。交番磁界を発生するために、交流電流が誘導コイルに供給されてもよい。交流電流は高周波数を有してもよい。本明細書で使用される「高周波振動電流」という用語は、500キロヘルツ~30メガヘルツの周波数を有する振動電流を意味する。高周波振動電流は、約1メガヘルツ~約30メガヘルツの周波数を有してもよく、約1メガヘルツ~約10メガヘルツの周波数を有することが好ましく、約5メガヘルツ~約8メガヘルツの周波数を有することがより好ましい。
【0130】
発熱体は、エアロゾル発生物品を摂氏220度~摂氏400度、好ましくは摂氏250度~摂氏290度の範囲の温度に加熱するように構成されてもよい。発熱体は、エアロゾル発生物品、特にエアロゾル形成基体を、エアロゾル形成基体の燃焼温度を下回る温度に加熱するために構成されてもよい。これは、「加熱非燃焼式」エアロゾル発生物品から発生されるエアロゾルの使用を可能にし得る。
【0131】
発熱体は抵抗発熱体として構成されてもよい。発熱体は、空洞を少なくとも部分的に取り囲む、エアロゾル発生物品を受容するための抵抗加熱コイルとして構成されてもよい。
【0132】
発熱体は、エアロゾル発生物品を受容するための空洞に隣接して位置してもよい。発熱体は、空洞の中に受容されたエアロゾル発生物品を加熱するために、空洞の周りに少なくとも部分的に位置してもよい。発熱体は、エアロゾル発生物品を受容するための空洞の周囲を取り囲み得る。これにより、エアロゾル発生物品の基体セクションの確実かつ均一な加熱が可能になり得る。
【0133】
発熱体は任意の適切な形態を取ってもよい。例えば、発熱体は、ポリイミドなどの誘電性基板上の一つ以上の可撓性の加熱箔の形態を取ってもよい。可撓性の加熱箔は、空洞の周囲に適合する形状とすることができる。別の方法として、外部発熱体は、金属のグリッド(複数可)、可撓性プリント基板、成形回路部品(MID)、セラミックヒーター、可撓性炭素繊維ヒーターの形態を取ってもよく、又は適切な形状の基体上にプラズマ蒸着などの被覆技法を使用して形成されてもよい。発熱体はまた、温度と比抵抗の間の明確な関係を有する金属を使用して形成されてもよい。こうした例示的な装置において、金属は適切な断熱材料の二つの層の間のトラックとして形成されてもよい。この様態で形成された発熱体は動作中に、発熱体を加熱するためと、その温度をモニターするためとの両方に使用されてもよい。
【0134】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置のケーシング内に電源(典型的には電池)を備えてもよい。一つの実施形態において、電源はリチウムイオン電池である。別の方法として、電源はニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、又はリチウム系電池(例えば、リチウムコバルト電池、リン酸鉄リチウム電池、チタン酸リチウム、もしくはリチウムポリマー電池)であってもよい。代替として、電源は、コンデンサなどの別の形態の電荷蓄積装置であってもよい。電源は再充電を必要とする場合があり、また一回以上の使用体験のために十分なエネルギーの貯蔵を可能にする容量を有してもよい。例えば、電源は約六分間、又は六分の倍数の時間にわたってエアロゾルを連続的に発生するのに十分な容量を有してもよい。別の実施例において、電源は所定の吸煙回数、又は発熱体の不連続的な起動を提供するために十分な容量を有してもよい。
【0135】
エアロゾル発生装置は電気回路を備えてもよい。電気回路はマイクロプロセッサを備えてもよく、これはプログラマブルマイクロプロセッサであってもよい。マイクロプロセッサは制御ユニットの一部であってもよい。電気回路はさらなる電子構成要素を備えてもよい。電気回路は、発熱体への、特に抵抗発熱体又は誘導発熱体への電力の供給を調節するように構成されてもよい。電力はエアロゾル発生装置の起動に続いて発熱体に連続的に供給されてもよく、又は断続的(例えば毎回の吸煙ごと)に供給されてもよい。電力は、電流パルスの形態で発熱体に供給されてもよい。電気回路は発熱体の電気抵抗をモニターするように、かつ好ましくは発熱体の電気抵抗に応じて、発熱体への電力の供給を制御するように構成されてもよい。
【0136】
一つの実施形態に関して説明される特徴は、本発明の他の実施形態にも等しく適用されてもよい。
【0137】
例証としてのみであるが、以下の添付図面を参照しながら本発明をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0138】
図1A-B】図1Aは、本発明によるエアロゾル発生物品の下流セクションの斜視図を示し、図1Bは、本発明によるエアロゾル発生物品全体の概略図を示す。
図2】本発明によるエアロゾル発生物品の下流部分及び上流部分の概略斜視図を示す。
図3A】通気ゾーンを含むエアロゾル発生物品の異なる実施形態の概略図を示す。
図3B】通気ゾーンを含むエアロゾル発生物品の異なる実施形態の概略図を示す。
図3C】通気ゾーンを含むエアロゾル発生物品の異なる実施形態の概略図を示す。
図4】本発明のエアロゾル発生物品を、エアロゾル発生装置の空洞内に導入する概略シーケンスを示す。
図5A】通気ゾーンを含むエアロゾル発生物品の異なる実施形態の概略図を示す。
図5B】通気ゾーンを含むエアロゾル発生物品の異なる実施形態の概略図を示す。
図5C】通気ゾーンを含むエアロゾル発生物品の異なる実施形態の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0139】
以下において、同じ要素は、すべての図を通して、同じ参照符号で記されている。
【0140】
図1Aは、エアロゾル発生物品の下流セクション18の斜視図を示す。下流セクション18は、チッピングペーパー11によって取り囲まれたフィルタープラグ42を含む。さらなる下流ラッピングペーパー13が存在し、これは突出セクション13Aを含む。突出セクション14は、下流セクション18を越えて下流セクションから上流方向へと延びる。
【0141】
図1Bは、エアロゾル発生物品10全体の概略図を示す。エアロゾル発生物品10は、図1Aに示す通り、下流ラッピングペーパー13で巻かれた下流セクション18を備える。この下流ラッピングペーパーは、下流セクションの周りに巻かれる下流ラッピングペーパーの連続的な帯13Bと、上流セクション15へと上流方向に延びる突出セクション13Aとを含む。上流セクション15は、例えばエアロゾル形成基体を含む基体セクションを含み得る。エアロゾル発生物品10は、下流端10A及び上流端10Bを有する。突出セクション13Aは、9で示される破線によって示される、二つの隣接する突出セクション13A間の間隙13Bの最も下流の位置から、突出セクション13Aの最も上流の延長部まで測定され得る長さを有する。9で示される破線によって示される位置は、突出セクションの下流端とも呼ばれ得る。突出セクション13Aは、下流セクション18から上流セクション15へと延び、したがって、エアロゾル発生物品の両セクション間の接続を改善し得ることが分かる。
【0142】
図2は、上流セクション及び下流セクションの両方を接続することによって、及び下流ラッピングペーパーの突出セクション13Aが上流セクション15の部分の周りに巻かれるように、下流ラッピングペーパーをセクションの周りに巻くことによって組み立てることができる、別個の下流セクション及び別個の上流セクションの概略斜視図を示す。上流セクション15は、エアロゾル形成基体12と、エアロゾル形成基体の周りに巻かれた基体ラッピングペーパー17とを含む。したがって、下流ラッピングペーパー13は、エアロゾル発生物品の最も外側の層を形成する。これにより、下流ラッピングペーパー13が、下流ラッピングペーパーで周りを巻かれた物品の一部分におけるエアロゾル発生物品の直径を増加させることが可能になる。
【0143】
図3Aは、突出セクションの領域に位置する通気ゾーン60を含むエアロゾル発生物品10の概略図を示す。突出セクションは、突出セクションの下流端がセクションの上流端と比較して大きい、触手様の形状を有する。通気ゾーン60は、破線60によって示される複数の穿孔を含む。エアロゾル発生物品10は、第二の中空管セクションとして、エアロゾル冷却要素24に隣接するフィルタープラグ42を有する下流セクション10Aと、第一の中空管セクションとして支持要素22とを含む。エアロゾル冷却要素及び支持要素の両方は、内部空洞28及び36が形成され、一緒に中間中空セクション50を形成するように、中空管状構造を有する。ユーザーの吸煙に伴い、周囲空気は、通気ゾーン60の穿孔を通して中空管状構造、ならびに空洞28及び36の中へと引き出され得る。支持要素22の上流に、細長いサセプタ44を含むエアロゾル形成基体のロッド12が位置する。エアロゾル発生物品10の上流端10Bは、フィルタープラグ16によって形成される。下流ラッピングペーパー13は、図3Aの破線によって示される突出セクション13Aを含む最も外側の層として下流セクション18の周りに巻かれる。下流ラッピングペーパー13は、最も外側の層を形成し、さらに下流セクションと上流セクションとの間の接続に追加的な安定性を提供する。通気ゾーン60は、突出セクション13Aの上流に位置する。こうしたエアロゾル発生物品は、発熱体として導電性コイルを含むエアロゾル発生装置の空洞内に受容され得る。変動磁場を印加すると、細長いサセプタ44が加熱され、またエアロゾル形成基体の周囲のロッド12が加熱され、それによってエアロゾルが形成される。ユーザーの吸煙に伴い、このエアロゾルは、冷却のためにエアロゾル形成基体のロッドから中間中空セクション50の中へと引き出される。エアロゾルはまた、通気ゾーン60を通して中間中空セクション50の中へと引き出された周囲空気と混合される。隣接する突出セクション13Aとエアロゾル発生装置の空洞の内壁との間の間隙は、ユーザーがエアロゾル発生物品の下流端10Aを吸うときに、周囲空気が装置の空洞に入り、最終的に通気ゾーン60を通して中間中空セクションに入るための気流経路を提供し得る。周囲空気はまた、隣接する突出セクション間の間隙によって形成される気流経路を介して、エアロゾル発生物品の上流端の中へと引き出され得る。上流セクション15は、フィルタープラグを有する上流セクション16、エアロゾル形成基体のロッド12、及び中間中空セクション50を含む。
【0144】
図3Bは、図3Aに示すエアロゾル発生物品の一実施形態を示し、通気ゾーン60が突出セクションの上流に位置する。これにより、エアロゾル発生物品が装置の空洞内に受容されたときに、通気ゾーンがエアロゾル発生装置の空洞の内側に位置する。周囲空気は、隣接する突出セクション間に形成された気流経路によって通気ゾーン内に引き出され得る。
【0145】
図3Cは、図3Aに示すエアロゾル発生物品の一実施形態を示し、通気ゾーン60が突出セクションの下流に位置する。これにより、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置の空洞内に受容されたときに、通気ゾーン60が空洞の外側に位置する。これにより、周囲空気が通気ゾーンを介してエアロゾル発生物品に自由に入ることが可能になり得る。
【0146】
図4は、エアロゾル発生装置70及びエアロゾル発生物品10を含むエアロゾル発生システムを組み立てるための連続的な工程の概略シーケンスを示す。左側には、上流セクション15及び下流ラッピングペーパーの突出セクション13Aを有するエアロゾル発生物品10が示されている。エアロゾル発生物品は、矢印で示すように、エアロゾル発生装置70の空洞72の中へと挿入される。最後に、図4の右側には、完全に組み立てられたエアロゾル発生システムが示されており、突出セクション13Aは、エアロゾル発生装置70の空洞の外側から空洞の中へと延び、それによって、破線矢印によって示されるように、周囲空気が空洞に入るための気流経路を作り出す。
【0147】
図5Aは、本発明による別のエアロゾル発生物品10の概略図を示す。このエアロゾル発生物品10では、突出セクションの領域に穿孔60を有する通気ゾーンを含有する。エアロゾル発生物品は、下流セクション18及び上流セクション15を含有する。下流セクション18は、マウスピースフィルター42を含む。上流セクションは、上流端10Bに、上流要素42、中空円筒状プラグ、続いてエアロゾル発生基体のロッド12を含む。エアロゾル発生基体12の下流には、中空の管状要素50が位置し、これは穿孔を有する通気ゾーン60を含む。この中空の管状要素50は、上流エアロゾル発生基体12から発生したエアロゾルを冷却するよう機能する。上流セクション15は、上流ラッピングペーパー44によって囲まれている。上流ラッピングペーパー44内に存在する穿孔は、中空の管状要素50の周辺壁の穿孔と重複する。これにより、ユーザーの吸煙に伴い、上流ラッピングペーパー44の穿孔を通して中空の管状要素50の中へと空気を引き出すことが可能になる。下流セクション18は、図5の破線によって示されるように、突出セクション13Aを含む下流ラッピングペーパー13によって周りを巻かれる。突出セクション13Aは、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置の空洞内に受容されたときに、突出セクションの間隙間の気流経路の形成を可能にする、ギザギザ形状を有する。
【0148】
図5Bは、図5Aに示すエアロゾル発生物品の一実施形態を図示し、通気ゾーン60が突出セクションの上流に位置する。これにより、エアロゾル発生物品が装置の空洞内に受容されたときに、通気ゾーンがエアロゾル発生装置の空洞の内側に位置する。周囲空気は、隣接する突出セクション間に形成された気流経路によって通気ゾーン内に引き出され得る。
【0149】
図5Cは、図5Aに示すエアロゾル発生物品の一実施形態を示し、通気ゾーン60が突出セクションの下流に位置する。これにより、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置の空洞内に受容されたときに、通気ゾーン60が空洞の外側に位置する。これにより、周囲空気が通気ゾーンを介してエアロゾル発生物品に自由に入ることが可能になり得る。
【実施例
【0150】
以下に非限定的な実施例の非網羅的な一覧を提供している。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、又は態様のうちのいずれか一つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
【0151】
実施例A:
エアロゾル発生物品であって、
下流セクション、上流セクション、及び下流セクションの周りに巻かれた下流ラッピングペーパーを備え、下流ラッピングペーパーが、突出セクションを含み、突出セクションが、エアロゾル発生物品の上流方向に突出する、エアロゾル発生物品。
実施例B:
突出セクションが、複数の細長いセクションであり、好ましくは、複数の細長いセクションが、エアロゾル発生物品の周りに円周方向に位置付けられ、より好ましくは、複数の細長いセクションが、エアロゾル発生物品の周りに等距離で位置付けられる、実施例Aによるエアロゾル発生物品。
実施例C:
突出セクションが、ギザギザ形状、櫛様形状、又は触手様形状のうちの一つ以上を有する、請求項A及びBのいずれかによるエアロゾル発生物品。
実施例D:
突出セクションが、エアロゾル発生物品の上流セクションの中へと突出し、好ましくは、上流セクションが、下流セクションに隣接し、突出セクションが、下流セクションに隣接する上流セクションの部分の中へと突出する、実施例A~Cのいずれかによるエアロゾル発生物品。
実施例E:
突出セクションが、上流セクションを部分的に覆う、実施例A~Dによるエアロゾル発生物品。
実施例F:
上流ラッピングペーパーが、エアロゾル発生物品の表面の周りに巻かれ、好ましくは、上流ラッピングペーパーが、エアロゾル発生物品の最も外側の層である、実施例A~Eのいずれかによるエアロゾル発生物品。
実施例G:
エアロゾル発生物品の直径が、下流ラッピングペーパーを欠くエアロゾル発生物品の部分よりも、下流ラッピングペーパーで巻かれたエアロゾル発生物品の部分において大きい、実施例A~Fのいずれかによるエアロゾル発生物品。
実施例H:
下流ラッピングペーパーが、連続的な帯として下流セクションの周りに巻かれ、下流ラッピングペーパーの突出セクションが、エアロゾル発生物品の上流部分の部分の周りに巻かれる、実施例A~Gのいずれかによるエアロゾル発生物品。
実施例I:
下流ラッピングペーパーの連続的な帯が、下流セクションの少なくとも50パーセント、好ましくは、下流セクションの少なくとも60パーセントの周りに巻かれ、より好ましくは、下流セクション全体の周りに巻かれる、実施例A~Hのいずれかによるエアロゾル発生物品。
実施例J:
突出セクションの長さが、下流ラッピングペーパーの連続的な帯の長さと同じであるか、又はそれよりも小さい、実施例H又はIのいずれかによるエアロゾル発生物品。
実施例K:
下流ラッピングペーパーの連続的な帯の長さが、15ミリメートル~25ミリメートル、好ましくは、18ミリメートル~22ミリメートルである、実施例H~Jのいずれかによるエアロゾル発生物品。
実施例L:
突出セクションの長さが、6ミリメートル~20ミリメートル、好ましくは、8ミリメートル~15ミリメートルである、実施例A~Kのいずれかによるエアロゾル発生物品。
実施例M:
間隙が、二つの隣接する突出セクションの間に位置し、好ましくは、間隙の幅が、0.5ミリメートル~3ミリメートル、好ましくは、0.8~2ミリメートルである、実施例A~Lのいずれかによるエアロゾル発生物品。
実施例N:
下流ラッピングペーパーが、不透気性であり、好ましくは、ラッピングペーパーが、亜麻繊維及びリネン繊維のうちの一方又は両方を含む、実施例A~Mのいずれかによるエアロゾル発生物品。
実施例O:
下流ラッピングペーパーの厚さが、0.03ミリメートル~0.12ミリメートルである、実施例A~Nのいずれかによるエアロゾル発生物品。
実施例P:
下流セクションが、フィルターセクション及び中空管セクションのうちの一方又は両方、好ましくは、フィルターセクションを含む、実施例A~Oのいずれかによるエアロゾル発生物品。
実施例Q:
上流セクションが、基体セクションを含み、基体セクションが、エアロゾル形成基体を含む、実施例A~Pのいずれかによるエアロゾル発生物品。
実施例R:
基体セクションの上流端における基体セクションの密度が、基体セクションの下流端における基体セクションの密度よりも大きい、実施例A~Qによるエアロゾル発生物品。
実施例S:
エアロゾル形成基体がエアロゾル形成体を含み、好ましくは、エアロゾル形成体が、多価アルコール、グリセリン、多価アルコールのエステル、及びモノカルボン酸、ジカルボン酸、又はポリカルボン酸の脂肪族エステルからなる群から選択され、より好ましくは、エアロゾル形成体が、プロピレングリコール及びグリセリンからなる群から選択され、最も好ましくは、エアロゾル形成基体がグリセリンである、実施例Q又はSのいずれかによるエアロゾル発生物品。
実施例T:
少なくとも一つのサセプタ素子が、基体セクション内に位置する、実施例Q~Sのいずれかによるエアロゾル発生物品。
実施例U:
通気ゾーンを備え、好ましくは、通気ゾーンが、突出セクションの下流に位置する、実施例A~Tのいずれかによるエアロゾル発生物品。
実施例V:
通気ゾーンが、穿孔を含み、好ましくは、穿孔が、周囲空気を通気ゾーンの中へと引き出すように構成されている、実施例A~Uのいずれかによるエアロゾル発生物品。
実施例W:
通気ゾーンが、中空管状形状を有する、実施例U又はVのいずれかによるエアロゾル発生物品。
実施例X:
エアロゾル形成基体の燃焼に伴いエアロゾルを提供するように構成され、エアロゾル形成基体が、植物由来材料を含み、好ましくは、植物由来材料が、たばこ、ハーブ、及び風味のうちの一つ以上を含む、実施例Qによるエアロゾル発生物品。
実施例Y:
エアロゾル発生システムであって、
実施例A~Wのいずれか一つによるエアロゾル発生物品と、
エアロゾル発生物品を受容するための空洞を含むエアロゾル発生装置と、を備える、エアロゾル発生システム。
実施例Z:
空洞が内壁を含み、下流ラッピングペーパーの突出セクションが、エアロゾル発生物品が空洞内に受容されたときに、内壁と接触するように構成されている、実施例A~Yによるエアロゾル発生システム。
実施例AA:
気流経路が、空洞の内壁と、隣接する突出セクション間の間隙との間に存在する、実施例A~Zによるエアロゾル発生システム。
実施例AB:
下流ラッピングペーパーの突出セクションが、エアロゾル発生物品が空洞内に完全に受容されたときに、空洞の外側から空洞の中へと延びるように構成されている、実施例Y~AAのいずれかによるエアロゾル発生システム。
図1A-1B】
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5A
図5B
図5C
【国際調査報告】