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特表2024-538384回路基板及びこれを含む半導体パッケージ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-18
(54)【発明の名称】回路基板及びこれを含む半導体パッケージ
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/46 20060101AFI20241010BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20241010BHJP
【FI】
H05K3/46 Q
H05K1/02 C
H05K1/02 F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529271
(86)(22)【出願日】2022-11-16
(85)【翻訳文提出日】2024-05-15
(86)【国際出願番号】 KR2022018070
(87)【国際公開番号】W WO2023090843
(87)【国際公開日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】10-2021-0157852
(32)【優先日】2021-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100203208
【弁理士】
【氏名又は名称】小笠原 洋平
(74)【代理人】
【識別番号】100216839
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 敏幸
(74)【代理人】
【識別番号】100228980
【弁理士】
【氏名又は名称】副島 由加里
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】シン,ジョンベ
(72)【発明者】
【氏名】イ,スミン
(72)【発明者】
【氏名】チョン,ジェフン
(72)【発明者】
【氏名】チュン,ジチュル
【テーマコード(参考)】
5E316
5E338
【Fターム(参考)】
5E316AA15
5E316AA32
5E316BB15
5E316CC04
5E316CC09
5E316CC10
5E316CC32
5E316CC33
5E316CC37
5E316CC39
5E316DD17
5E316DD23
5E316DD24
5E316EE09
5E316FF13
5E316FF14
5E316FF17
5E316GG15
5E316GG16
5E316GG17
5E316GG22
5E316HH16
5E316JJ12
5E316JJ25
5E338AA03
5E338AA16
5E338BB05
5E338BB14
5E338BB19
5E338BB75
5E338CC08
5E338CD05
5E338CD33
5E338EE02
5E338EE32
(57)【要約】
実施例に係る回路基板は、第1絶縁層と、前記第1絶縁層の一面に配置された第1回路パターン層と、前記第1絶縁層の一面に配置され、キャビティを含む第2絶縁層と、前記第1絶縁層を貫通する貫通ホールに配置される貫通電極と、を含み、前記第1回路パターン層は、前記キャビティの内壁と垂直に重なる部分を含む第1パターン部を含み、前記貫通電極は、前記第1パターン部と垂直に重なる第1貫通ホール内に配置される第1貫通電極を含む。
【選択図】図1a
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の一面に配置された第1回路パターン層と、
前記第1絶縁層の一面に配置され、キャビティを含む第2絶縁層と、
前記第1絶縁層を貫通する貫通ホールに配置される貫通電極と、を含み、
前記第1回路パターン層は、前記キャビティの内壁と垂直に重なる部分を含む第1パターン部を含み、
前記貫通電極は、前記第1パターン部と垂直に重なる第1貫通ホール内に配置される第1貫通電極を含む、回路基板。
【請求項2】
前記第1パターン部の上面は、前記キャビティの内壁の下端と直接連結される、請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記第1絶縁層の他面に配置された第2回路パターン層を含み、
前記第2回路パターン層の少なくとも一部は、前記第1貫通電極と垂直に重なった、請求項1に記載の回路基板。
【請求項4】
前記第1パターン部は、前記キャビティの内壁と垂直に重なり、上面が前記第2絶縁層に接する第1部分と、
前記第1部分から延長され、上面が前記第2絶縁層に接しない第2部分を含む、請求項1に記載の回路基板。
【請求項5】
前記第1パターン部の前記第1部分の厚さは、前記第1パターン部の前記第2部分の厚さより厚い、請求項4に記載の回路基板。
【請求項6】
前記第1回路パターン層は、
前記第1絶縁層の上面のうち前記キャビティと垂直に重なる第1上面領域に配置される第2パターン部と、
前記第1絶縁層の上面のうち前記キャビティの垂直に重ならない第2上面領域に配置される第3パターン部と、を含み、
前記第1パターン部は、前記第1上面領域と前記第2上面領域の間の境界領域に配置される、請求項5に記載の回路基板。
【請求項7】
前記第1パターン部は、前記第1上面領域と前記第2上面領域の間の前記境界領域を取り囲んで配置される、請求項6に記載の回路基板。
【請求項8】
前記第1パターン部の前記第1部分の厚さは、前記第2パターン部及び前記第3パターン部の厚さより厚い、請求項6に記載の回路基板。
【請求項9】
前記第1パターン部の前記第2部分の厚さは、前記第2パターン部及び前記第3パターン部の厚さに対応する、請求項6に記載の回路基板。
【請求項10】
前記第1パターン部の第1部分及び第2部分は、それぞれ第1金属層及び第2金属層を含み、
前記第1部分の第1金属層の厚さは、前記第2部分の第1金属層の厚さと同一であり、
前記第1部分の第2金属層の厚さは、前記第2部分の第2金属層の厚さより大きい、請求項6に記載の回路基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は、回路基板及びこれを含む半導体パッケージに関するものである。
【背景技術】
【0002】
回路基板は、多様な種類の素子を平板上に密集搭載させるために、各素子の装着位置を確定し、素子を連結する回路パターンを平板の表面に印刷して固定する構造で構成したり、回路基板の内部に素子が埋め込まれる形態の埋め込み(embedded)構造で構成される。
【0003】
最近は、電子部品の小型化及び多機能を実現するために、回路基板を高密度集積化が可能な多層構造として使用されている。
【0004】
一般的に、従来の埋め込み回路基板は、ドリルビット(drill bit)を利用して素子を内蔵するためのキャビティ(cavity)を形成したり、素子の安着のために離型フィルム等の副資材を使用したり、サンドブラスト(sand blast)を利用して素子を内蔵するためのキャビティを形成した。
【0005】
しかし、従来の回路基板に含まれたキャビティは、内壁の傾斜角がキャビティの底面を基準として150°以上に形成され、これにより前記キャビティ内に素子の実装空間を設けるためには、前記内壁の傾斜角を考慮することにより相対的にキャビティを形成するために必要な空間が大きくなる問題がある。これにより、従来の回路基板は、回路の集積度が減少し、キャビティ形成空間が大きくなることによる回路基板の全体体積が増加する問題がある。
【0006】
一方、最近、無線データトラフィック需要を充足するために、改善された5G(5th generation)通信システムまたはpre‐5G通信システムを開発するための努力がなされている。ここで、5G通信システムは、高いデータ伝送率を達成するために、超高周波(mmWave)帯域(sub 6GHz、28GHz、38GHzまたはそれ以上の周波数)を使用する。
【0007】
そして、超高周波帯域おける電波の経路損失緩和及び電波の伝達距離を増加させるために、5G通信システムではビームフォーミング(beamforming)、massive MIMO(マッシブマイモ)、アレイアンテナ(array antenna)等の集積化技術が開発されている。このような5G以上(6G、7G~etc.)の通信システムに適用される回路基板にはAPモジュールを構成する多様なチップが実装される。このとき、上記のような5G以上の通信システムは、前記実装されたチップの性能によって全体的な製品の性能が決定される。このとき、前記チップの性能は、前記回路基板の放熱性能と密接な関係がある。例えば、前記回路基板の放熱性能によって前記チップの性能が決定され、前記チップの性能によって最終製品の性能が決定される。
【0008】
これにより、上記のような素子が配置され得るキャビティを含むと共に、放熱性能が向上した回路基板が要求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
実施例は、チップが実装され得るキャビティを含む回路基板及びこれを含む半導体パッケージを提供する。
【0010】
また、実施例は、キャビティの内壁の傾斜角が改善された回路基板及びこれを含む半導体パッケージを提供する。
【0011】
また、実施例は、放熱性能が向上した回路基板及び半導体パッケージを提供する。
【0012】
提案される実施例で達成しようとする技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されるものでは、なく、言及されていないさらに他の技術的課題は、以下の記載から実施例が属する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解されるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0013】
実施例に係る回路基板は、第1絶縁層と、前記第1絶縁層の一面に配置された第1回路パターン層と、前記第1絶縁層の一面に配置され、キャビティを含む第2絶縁層と、前記第1絶縁層を貫通する貫通ホールに配置される貫通電極と、を含み、前記第1回路パターン層は、前記キャビティの内壁と垂直に重なる部分を含む第1パターン部を含み、前記貫通電極は、前記第1パターン部と垂直に重なる第1貫通ホール内に配置される第1貫通電極を含む。
【0014】
また、前記第1パターン部の上面は、前記キャビティの内壁の下端と直接連結される。
【0015】
また、前記回路基板は、前記第1絶縁層の他面に配置された第2回路パターン層を含み、前記第2回路パターン層の少なくとも一部は、前記第1貫通電極と垂直に重なる。
【0016】
また、前記第1パターン部は、前記キャビティの内壁と垂直に重なり、上面が前記第2絶縁層に接する第1部分と、前記第1部分から延長され、上面が前記第2絶縁層に接しない第2部分を含む。
【0017】
また、前記第1パターン部の前記第1部分の厚さは、前記第1パターン部の前記第2部分の厚さより厚い。
【0018】
また、前記第1回路パターン層は、前記第1絶縁層の上面のうち前記キャビティと垂直に重なる第1上面領域に配置される第2パターン部と、前記第1絶縁層の上面のうち前記キャビティの垂直に重ならない第2上面領域に配置される第3パターン部と、を含み、前記第1パターン部は、前記第1上面領域と前記第2上面領域の間の境界領域に配置される。
【0019】
また、前記第1パターン部は、前記第1上面領域と前記第2上面領域の間の前記境界領域を取り囲んで配置される。
【0020】
また、前記第1パターン部の前記第1部分の厚さは、前記第2パターン部及び前記第3パターン部の厚さより厚い。
【0021】
また、前記第1パターン部の前記第2部分の厚さは、前記第2パターン部及び前記第3パターン部の厚さに対応する。
【0022】
また、前記第1パターン部の第1部分及び第2部分は、それぞれ第1金属層及び第2金属層を含み、前記第1部分の第1金属層の厚さは、前記第2部分の第1金属層の厚さと同一であり、前記第1部分の第2金属層の厚さは、前記第2部分の第2金属層の厚さより大きい。
【0023】
また、前記第1部分の第2金属層の厚さと前記第2部分の第2金属層の厚さの差は、前記第1部分の第1金属層または前記第2部分の第2金属層の厚さに対応する。
【0024】
また、前記貫通電極は、前記第2パターン部及び第3パターン部のうち少なくとも1つと垂直に重なる第2貫通ホール内に配置される第2貫通電極を含み、前記第1貫通電極は、前記第2パターン部、前記第3パターン部及び前記第2貫通電極と電気的に分離される。
【0025】
また、前記第1回路パターン層は、一端が前記第1パターン部と連結され、他端が前記第1絶縁層の上面の側端を向けて延長される第4パターン部を含み、前記第4パターン部は、前記第2及び第3パターン部と電気的に分離される。
【0026】
また、前記第1パターン部の前記第1部分は、前記第2絶縁層で覆われ、内側方向に凹んだ陥没部を含む。
【0027】
また、前記第1貫通電極は、前記第1パターン部と共通で連結され、互いに水平方向に離隔した複数の第1-1貫通電極を含む。
【0028】
また、前記回路基板は、前記第1絶縁層の下に配置された第3絶縁層と、前記第3絶縁層を貫通する貫通ホールに配置され、前記第1貫通電極と連結される第3貫通電極をさらに含む。
【0029】
また、前記キャビティの内壁は、前記第2絶縁層の上面に隣接し、第1傾斜角を有する第1内壁と、前記第1内壁から延長され、前記第1傾斜角と異なる第2傾斜角を有する第2内壁を含む。
【0030】
また、基準面に対する前記第1傾斜角は、前記基準面に対する前記第2傾斜角より小さく、前記基準面は、前記キャビティと垂直に重なる前記第1絶縁層の上面と平行な仮想の直線である。
【0031】
一方、実施例に係る半導体パッケージは、第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上に配置された第1回路パターン層と、前記第1絶縁層の上に配置され、キャビティを含む第2絶縁層と、前記第1絶縁層を貫通する貫通ホールに配置される貫通電極と、を含み、前記第1回路パターン層は、前記キャビティの内壁と垂直に重なる部分を含む第1パターン部と、前記第1パターン部と離隔し、前記キャビティを介して上面が露出する第2パターン部を含み、前記第2パターン部の上に配置された接続部と、前記接続部の上に実装された電子素子を含み、前記貫通電極は、前記第1パターン部と連結された第1貫通電極と、前記第2パターン部と連結された第2貫通電極を含み、前記第1貫通電極は、前記電子素子、前記第2パターン部及び前記第2貫通電極と電気的に分離される。
【0032】
また、前記半導体パッケージは、前記キャビティ内に配置され、前記電子素子をモールディングするモールディング層を含む。
【発明の効果】
【0033】
実施例に係る回路基板は、放熱特性を向上させることができる。具体的に、実施例の回路基板は、第1絶縁層、第2絶縁層及び第1回路パターン層を含む。前記第2絶縁層は、キャビティを含む。また、前記第1回路パターン層は、前記キャビティと垂直に重なった第1絶縁層の第1上面領域に配置された第1-2パターン部と、前記キャビティと垂直に重ならない第2上面領域に配置される第1-3パターン部と、前記キャビティの境界領域と垂直に重なる第1及び第2上面領域の境界領域に配置された第1-1パターン部を含む。また、前記回路基板は、前記第1絶縁層を貫通する貫通ホールに配置された貫通電極を含む。前記貫通電極は、前記第1-1パターン部と連結される第1貫通電極と、前記第1-2パターン部または第1-3パターン部と連結される第2貫通電極を含む。このとき、前記第1貫通電極は、前記第2貫通電極と電気的に分離される。前記第1貫通電極はレーザーストッパーとして使用されたダミーパターンである前記第1-1パターン部と連結されて熱を伝達する放熱電極として機能する。前記第2貫通電極は、電気信号を伝達する信号電極として機能する。これにより、実施例では、前記レーザーストッパーである前記第1-1パターン部を利用して前記キャビティに実装されるチップから発生した熱を外部に放出することができ、これにより回路基板の放熱特性を向上させることができる。さらに実施例では、前記キャビティに配置されたチップの動作性能を向上させることができ、これにより製品信頼性を向上させることができる。
【0034】
また、実施例では、前記第1-1パターン部を回路基板の放熱のための放熱パターンとして使用する。例えば、半導体パッケージのパッケージ基板における前記キャビティ内にはチップが配置される。このとき、従来の半導体パッケージのパッケージ基板では、前記チップで発生した熱を放出する機能をするパターンが存在せず、これによる放熱特性が低下することにより前記チップの性能が低下する問題がある。また、従来の半導体パッケージのパッケージ基板には、前記チップの放熱のための放熱パターンを含むものの、別途の製造工程により前記放熱パターンを形成しており、これによる製造工程が複雑で製造コストが増加する問題点を有する。
【0035】
反面、実施例では、第2絶縁層にキャビティを形成するためのレーザー工程でストッパーとして使用された第1-1パターン部を放熱パターンとして利用する。これにより、実施例では、前記放熱パターンを作る別途の工程を省略することができ、これにより製造工程を簡素化すると共に、製造コストを節減することができる。
【0036】
一方、実施例における前記第1-1パターン部は、前記境界領域に配置される。前記第1-1パターン部は、前記第2絶縁層及び前記キャビティの内壁の少なくとも一部と垂直に重なる第1部分と、前記キャビティと垂直に重なる第2部分を含む。前記第1-1パターン部の第1部分は、前記キャビティの内壁の少なくとも一部と垂直に重なることができる。このとき、実施例における前記第1部分と前記第2部分は段差を有することができる。例えば、前記第1-1パターン部の前記第1部分の厚さは、前記第2部分の厚さより大きくてもよい。これは、前記第1-1パターン部の前記第1部分は、シード層のエッチング工程でエッチング液に露出されず、前記第2部分のみが前記エッチング液に露出されることにより部分的にエッチングが行われるからである。このとき、前記第1-1パターン部の前記第1部分は、回路基板に含まれた回路パターン層より大きい厚さを有することができる。このとき、実施例では、放熱パターンとして機能する前記第1-1パターン部の少なくとも一部分(例えば、前記第1部分)の厚さを他のパターンに比べて大きくすることができ、これにより放熱特性をより向上させることができる。さらに実施例では、前記第1-1パターン部の第1部分の厚さを他のパターン部の厚さより大きくするために、前記第1部分に対してのみ追加的なメッキ工程を行わない。具体的に、前記第1-1パターン部の第1部分は、他のパターン部と同じメッキ条件でメッキが行われ、最終的な構造で他のパターン部より大きい厚さを有することになる。これにより、実施例では、製造工程が複雑にならず、製品コストが上昇しない条件で前記第1-1パターン部の第1部分の厚さを増加させることができる。これにより、実施例ではユーザ満足度を向上させることができる。
【0037】
一方、実施例における第1-1パターン部の第2部分は、前記第1-2パターン部とともに前記キャビティを介して露出する部分である。これにより、前記キャビティには、前記第1-2パターン部と前記第1-1パターン部の第2部分が配置される。このとき、前記第1-2パターン部と前記第1-1パターン部の第2部分の厚さが互いに異なる場合、製品デザインを損ねる要因として作用し、ひいてはこれを不良として受け入れる問題が発生し得る。このとき、実施例における前記第1-1パターン部の第2部分の厚さは、前記第1-2パターン部の厚さに対応することができる。前記第1-1パターン部の第2部分の厚さは、前記第1-2パターン部の厚さと同一であってもよい。これにより、実施例では、製品デザインに影響を与えない条件で前記第1-1パターン部が部分的に段差を持たせることができ、これによる製品デザインの満足度を向上させることができる。
【0038】
さらに、前記第1-1パターン部は、前記キャビティから離れる方向に厚さが増加している。即ち、前記第1-1パターン部で、前記キャビティから遠く位置した第1部分が第2部分より厚い。これにより、実施例では、前記キャビティに配置されたチップを介して発生する熱がキャビティの外側方向に容易に伝達されるようにすることができ、これにより放熱特性をより向上させることができる。さらに実施例では、前記第1-1パターン部の第1部分が前記第2部分を含んだ他の回路パターン層の厚さより厚いことにより、熱伝達特性をより向上させることができ、これにより回路基板の信頼性を向上させることができる。
【0039】
また、実施例における前記第1-1パターン部の第2部分の幅は、前記第1部分の幅より大きい。例えば、前記第1-1パターン部の第2部分の平面面積は、前記第1部分の平面面積より大きくてもよい。例えば、前記第1-1パターン部の前記第2部分は、前記キャビティと垂直に重なる領域に配置された第1-2パターン部と隣接するように配置される。これにより、実施例では、前記第1-1パターン部の第2部分を介して、前記第1-2パターン部の上に実装されたチップから発生した熱を外部に容易に放出することができ、これによる回路基板の放熱特性をより向上させることができる。
【0040】
また、実施例における前記第1絶縁層には、前記第1-1パターン部と垂直方向に重なり、互いに水平方向に離隔した複数の第1貫通電極を含む。例えば、前記第1絶縁層には、前記第1-1パターン部と垂直方向に重なり、前記第1-1パターン部と共通で連結される複数の第1-1貫通電極を含む。
【0041】
これにより、実施例では、1つの前記第1-1パターン部と連結される複数の第1-1貫通電極を利用して、前記第1-1パターン部から伝達された熱を複数の経路に分岐させて放出することができ、これによる放熱特性をより向上させることができる。
【0042】
一方、実施例における回路基板には、前記第1-1パターン部と直接連結されるか、前記第1貫通電極と連結されたパターン部と連結されると共に、回路基板の外側方向に延長される延長パターン部を含む。前記第1貫通電極は、垂直方向に熱を伝達する第1熱伝達経路を提供する。また、前記延長パターン部は、水平方向に熱を伝達する第2熱伝達経路を提供する。具体的に、前記延長パターン部の端部は、前記回路基板の外側面に露出することができ、これにより前記回路基板の外側面に熱を放出することができる。これにより、実施例では、回路基板の放熱特性をより向上させることができる。
【0043】
一方、実施例では、前記放熱パターンとして使用される第1-1パターン部をレーザーストッパーとして使用して前記第2絶縁層にキャビティを形成する工程を行う。これにより、実施例では、前記レーザーストッパーを別途で形成する工程を追加で行わなくてもよく、これによる製造工程を簡素化すると共に、製品コストを節減することができる。
【0044】
また、実施例における回路基板のキャビティは、変曲部を中心に互いに異なる傾斜角を有する第1内壁及び第2内壁を含む。このとき、基準面に対する前記第1内壁の第1傾斜角は、前記基準面に対する前記第2内壁の第2傾斜角より小さい。そして、前記第1内壁は、キャビティの最外郭部分を形成する。これにより、実施例では、相対的に小さい傾斜角を有する第1内壁が前記キャビティの最外郭領域を形成することにより、キャビティが占める空間を画期的に減らすことができ、これにより回路基板のサイズを減らすことができる。
【0045】
また、実施例における半導体パッケージのパッケージ基板は、前記キャビティに実装されるチップのような電子素子と、前記キャビティをモールディングするモールディング層を含む。このとき、前記モールディング層は、前記キャビティの第1内壁及び前記第2内壁と接触する。このとき、実施例における前記第1内壁と前記第2内壁の傾斜角は、変曲部を中心に互いに異なる傾斜角を有する。これにより、実施例では、前記キャビティの内壁と前記モールディング層の間の接合面積を増加させることができ、これにより前記回路基板と前記モールディング層の間の接合力を向上させることができる。
【0046】
また、実施例では、回路パターン層の一部をマスクとして使用してキャビティを形成する工程を行う。このとき、前記レーザーを利用してキャビティを形成するためには、前記キャビティの下部領域で前記キャビティの深さを決定するようにする第1マスク(前記第1-1パターン部)と、前記キャビティの上部領域と隣接した位置で前記キャビティの上部領域を取り囲む第2マスクを含む。このとき、比較例では、別途のパターンを前記マスクとして利用して前記キャビティを形成する工程を行った。これと違うように、実施例では、前記回路パターン層の一部を利用して前記キャビティを加工するためのマスクとして活用する。これにより、実施例では、前記マスクを形成するための別途の工程を省略することができ、これによる前記マスクの形成及びこれを除去するための追加的な工程を省略することができる。
【0047】
一方、実施例における前記第1マスクの少なくとも一部は、前記第2マスクの少なくとも一部と垂直方向に重なる。このとき、比較例では、前記第1マスク及び前記第2マスクが垂直方向に重ならなかった。これにより比較例では、レーザー工程における加工偏差により前記第2マスクを外れた領域へのレーザー加工が行われ、これにより前記第1絶縁層の上面の一部がレーザーによって損傷する問題が発生し得る。これと違うように、実施例では、前記第1マスク及び前記第2マスクの少なくとも一部が垂直方向に互いに重なって配置された状態でキャビティを形成するためのレーザー加工工程を行う。これにより、実施例では、所望の領域のみにキャビティを正確に形成することができ、これによる製品信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1a図1aは、実施例に係る回路基板を示した図面である。
図1b図1bは、実施例に係る回路基板を示した図面である。
図2a図2aは、図1aのキャビティ領域を拡大した拡大図である。
図2b図2bは、図1bのキャビティ領域を拡大した拡大図である。
図2c図2cは、実施例に係る回路基板の製品写真を示した顕微鏡写真である。
図3図3は、図1aまたは図1bに図示された第1貫通電極の詳細層構造を示した図面である。
図4図4は、実施例に係る第1-1パターン部の形状をより具体的に示した図面である。
図5図5は、一実施例に係る第1絶縁層の上面に対する平面図である。
図6図6は、第2実施例に係る回路基板を示した図面である。
図7図7は、実施例に係る第1貫通電極の変形例を示した図面である。
図8図8は、別の実施例に係る回路基板の第1回路パターン層を示した図面である。
図9図9は、実施例に係る回路基板の変形例を示した図面である。
図10図10は、第1実施例に係る半導体パッケージを示した図面である。
図11図11は、第2実施例に係る半導体パッケージを示した図面である。
図12a図12aは、実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
図12b図12bは、実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
図12c図12cは、実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
図12d図12dは、実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
図12e図12eは、実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
図12f図12fは、実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
図12g図12gは、実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
図12h図12hは、実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
図12i図12iは、実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
図12j図12jは、実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
図12k図12kは、実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
図12l図12lは、実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
図12m図12mは、実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
図12n図12nは、実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
図12o図12oは、実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
以下、添付された図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳しく説明する。
【0050】
ただし、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。なお、本発明の技術思想は、説明される一部実施例に限定されるものではなく、多様な形態に具現することができ、本発明の技術思想の範囲内であれば、実施例間の構成要素を選択的に結合または置き換えて用いることができる。
【0051】
また、本発明の実施例で用いられる用語(技術及び科学的用語を含む)は、明白に特定して記述されない限り、本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に一般的に理解できる意味と解釈され、辞書に定義された用語のように一般的に使用される用語は、かかわる技術の文脈上の意味を考慮してその意味を解釈できるだろう。また、本発明の実施例で用いられる用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。
【0052】
本明細書において、単数形は、記載上特に限定しない限り複数形も含むことができ、「A及びB、Cのうち少なくとも1つ(または1つ以上)」と記載される場合、A、B、Cで組合せることのできる全ての組合せのうち1つ以上を含むことができる。また、本発明の実施例の構成要素の説明において、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を用いることができる。
【0053】
このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語によって当該構成要素の本質または順序等が限定されるものではない。ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、その構成要素は他の構成要素に直接的に連結または接続される場合と、各構成要素の間にさらに他の構成要素が「連結」、「結合」または「接続」される場合を全て含む。
【0054】
また、各構成要素の「上または下」に形成または配置されると記載される場合、「上または下」は、2つの構成要素が直接接触する場合だけではなく、1つ以上のさらに他の構成要素が2つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。また「上または下」と表現される場合、1つの構成要素を基準として、上側方向だけではなく下側方向の意味も含むことができる。
【0055】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例を詳しく説明すると次のようである。
【0056】
図1a及び図1bは、実施例に係る回路基板を示した図面である。具体的に、図1aは、実施例に係る多層キャビティを有する回路基板を示した図面であり、図1bは、実施例に係る単層キャビティを有する回路基板を示した図面である。
【0057】
また、図2aは、図1aのキャビティ領域を拡大した拡大図であり、図2bは、図1bのキャビティ領域を拡大した拡大図であり、図2cは、実施例に係る回路基板の製品写真を示した顕微鏡写真である。
【0058】
また、図3は、図1aまたは図1bに図示された第1貫通電極の詳細層構造を示した図面である。
【0059】
以下では、図1a、図1b、図2a、図2b、図2c及び図3を参照して、実施例に係る回路基板について説明することにする。
【0060】
実施例に係る回路基板100は、第1絶縁層110、第2絶縁層120、第3絶縁層130、回路パターン層141、142、143、144、145、146、147、148、貫通電極V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、H1、及び保護層151、152を含む。前記貫通電極V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、H1は、機能によって第1貫通電極及び第2貫通電極に区分することができる。前記第1貫通電極は、以下で説明されるH1を意味することができる。前記第2貫通電極は、以下で説明されるV1、V2、V3、V4、V5、V6及びV7を意味することができる。前記第2貫通電極は、実施例の回路基板で、信号を伝達する機能をする信号配線を意味することができる。
【0061】
前記第1貫通電極は、前記第2貫通電極と電気的に連結されない。一例として、前記第1貫通電極は、ダミー電極ということができる。別の一例として、前記第1貫通電極は、放熱電極ということができる。具体的に、前記第1貫通電極は、信号伝達機能をせず、実施例の回路基板で発生する熱を伝達する熱伝達機能をすることができる。これに対しては、以下でより詳しく説明することにする。
【0062】
第1絶縁層110は、回路基板100の内側に配置された絶縁層であってもよい。一例として、前記第1絶縁層110は、回路基板を構成する全体絶縁層のうち中央に配置された絶縁層を意味することができる。ただし、実施例はこれに限定されず、前記第1絶縁層110は、回路基板の中央ではなく上側または下側に片寄って配置された絶縁層であってもよい。
【0063】
図1aを参照すると、第1絶縁層110の上には、第2絶縁層120が配置される。一例として、前記第2絶縁層120は、複数の層で構成されてもよい。一例として、前記第2絶縁層120は3層構造を有することができるが、これに限定されるものではない。前記第1絶縁層110の下には、第3絶縁層130が配置される。前記第3絶縁層130は、複数の層で構成されてもよい。一例として、前記第3絶縁層130は3層構造を有することができるが、これに限定されるものではない。
【0064】
このとき、前記第1絶縁層110、第2絶縁層120及び第3絶縁層130は、キャビティ160を中心に区分することができる。例えば、前記第2絶縁層120は、キャビティ160を含む絶縁層を意味することができる。前記第1絶縁層110は、前記第2絶縁層120と隣接し、表面に前記キャビティ160と垂直に重なり、チップが実装される実装パッドが配置された絶縁層を意味することができる。そして、前記第3絶縁層130は、前記第1絶縁層110の下に配置された絶縁層を意味することができる。
【0065】
例えば、第2絶縁層120は、前記第1絶縁層110の上に配置された第2-1絶縁層121と、前記第2-1絶縁層121の上に配置された第2-2絶縁層122と、前記第2-2絶縁層122の上に配置された第2-3絶縁層123を含むことができる。
【0066】
このとき、図面上には、前記第2絶縁層120が3層構造を有するものと図示したが、これに限定されない。即ち、第2絶縁層120は2層構造を有することができ、これと違うように4層以上の構造にて構成されてもよい。
【0067】
また、第3絶縁層130は、前記第1絶縁層110の下に配置された第3-1絶縁層131と、前記第3-1絶縁層131の下に配置された第3-2絶縁層132と、前記第3-2絶縁層132の下に配置された第3-3絶縁層133を含むことができる。このとき、図面上には、前記第3絶縁層130が3層構造を有するものと図示したが、これに限定されない。例えば、第3絶縁層130は2層構造を有することができ、これと違うように4層以上の構造を有してもよい。
【0068】
また、図1aにおける回路基板100は、絶縁層の層数を基準として7層構造を有するものと図示したが、これに限定されない。例えば、回路基板100は、絶縁層の層数を基準として6層以下の層数を有してもよく、これと違うように8層以上の層数を有してもよい。
【0069】
一方、図1bを参照すると、第2絶縁層120及び第3絶縁層130のうち少なくとも1つは単層構造を有することができる。例えば、第2絶縁層120は1層構造を有することができる。例えば、第3絶縁層130は1層構造を有することができる。
【0070】
そして、実施例の回路基板の第2絶縁層120には、キャビティ160が形成される。前記第2絶縁層120は、前記第2絶縁層120を貫通して形成される。
【0071】
これにより、図1aの構造におけるキャビティ160は、複数の絶縁層を貫通することにより、複数のパートを含むことができる。また、図1bの構造におけるキャビティ160は、単一絶縁層を貫通することにより単一パートを含むことができる。
【0072】
即ち、図1a及び図1bの差は、キャビティ160が形成される第2絶縁層120の層数にある。即ち、図1a及び図1bの差は、キャビティ160が2層以上の層構造を有する第2絶縁層120に形成されるのか、それとも1層構造を有する第2絶縁層120に形成されるのかにある。
【0073】
前記第1絶縁層110、第2絶縁層120及び第3絶縁層130は、配線を変更することができる電気回路が編成されている基板として、表面に回路パターンを形成することができる絶縁材料で作られたプリント、配線板及び絶縁基板を全て含むことができる。
【0074】
例えば、第1絶縁層110は、リジド(rigid)またはフレキシブル(flexible)であってもよい。例えば、前記第1絶縁層110は、ガラスまたはプラスチックを含むことができる。詳しくは、前記第1絶縁層110は、ソーダライムガラス(soda lime glass)またはアルミノケイ酸ガラス等の化学強化/半強化ガラスを含むか、ポリイミド(Polyimide、PI)、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate、PET)、プロピレングリコール(propylene glycol、PPG)、ポリカーボネート(PC)等の強化或は軟性プラスチックを含むか、サファイアを含むことができる。
【0075】
例えば、前記第1絶縁層110は、光等方性フィルムを含むことができる。一例として、前記第1絶縁層110は、COC(Cyclic Olefin Copolymer)、COP(Cyclic Olefin Polymer)、光等方ポリカーボネート(polycarbonate、PC)または光等方ポリメチルメタクリレート(PMMA)等を含むことができる。
【0076】
また、前記第1絶縁層110は、部分的に曲面を有しながら撓むことができる。即ち、第1絶縁層110は、部分的には平面を有し、部分的には曲面を有しながら撓むことができる。具体的に、前記第1絶縁層110の端部が曲面を有しながら撓むか、ランダムな曲率を含む表面を有しながら撓むか曲がることができる。
【0077】
また、前記第1絶縁層110は、柔軟な特性を有するフレキシブル(flexible)基板であってもよい。また、前記第1絶縁層110は、湾曲(curved)または折り曲げ(bended)基板であってもよい。
【0078】
一方、第2絶縁層120及び第3絶縁層130は、プリプレグまたはRCC(Resin coated copper)で構成されてもよい。
【0079】
一例として、前記第1絶縁層110はプリプレグを含むことができ、前記第2絶縁層120及び第3絶縁層130はRCCを含むことができる。別の一例として、前記第1絶縁層110、第2絶縁層120及び第3絶縁層130は全てプリプレグを含むことができる。さらに別の一例として、前記第2絶縁層120及び第3絶縁層130を構成する複数の層のうちいずれか1つはプリプレグを含み、少なくとも他の1つはRCCを含むことができる。
【0080】
好ましくは、前記第2絶縁層120及び第3絶縁層130はRCCを含むことができ、これにより絶縁層厚さを減らして回路基板のスリム化を可能とするとともに、誘電率改善を可能とする。
【0081】
即ち、比較例における回路基板を構成する絶縁層は、ガラス繊維を含むプリプレグ(PPG)のみで構成された。このとき、比較例における回路基板は、プリプレグを構成するガラス繊維によって絶縁層の厚さを減らすのに限界がある。例えば、前記プリプレグの厚さが減少する場合、前記プリプレグに含まれたガラス繊維が前記プリプレグの表面に配置された回路パターン層と電気的に接続し、これによるクラックのような物理的信頼性に問題が発生し得るからである。よって、プリプレグで構成された絶縁層の厚さを減少させる場合、これによる誘電体破壊及び回路パターンの損傷が発生し得た。これにより、比較例における回路基板は、プリプレグを構成するガラス繊維によって絶縁層厚さを減らすのに限界があり、これにより回路基板をスリム化するのに限界がある。
【0082】
また、比較例における回路基板は、ガラス繊維を含んだプリプレグのみで絶縁層で構成されるから、相対的に高い誘電率を有する。このとき、絶縁層の誘電率が高くなるほど高周波用の回路基板として使用し難い問題がある。即ち、比較例における回路基板は、ガラス繊維の誘電率が高い関係で、高周波数帯域で誘電率が破壊される現象が発生することになる。
【0083】
これにより、実施例では、回路基板の複数の絶縁層のうち少なくとも1つの絶縁層がプリプレグに比べて低い誘電率を有するRCCで形成されるようにする。これにより、実施例では、回路基板のスリム化が可能であるとともに、高周波数帯域でも高い信号伝送特性を有した回路基板を提供することができる。
【0084】
前記第2絶縁層120及び第3絶縁層130は、それぞれ5μm~20μmの厚さを有することができる。例えば、第2絶縁層120が複数の層構造を有する場合、前記第2絶縁層のそれぞれの層厚さは5μm~20μmを有することができる。また、前記第3絶縁層130が複数の層構造を有する場合、前記複数の第3絶縁層のそれぞれの層厚さは5μm~20μmを有することができる。
【0085】
これにより、実施例では、キャビティ160を含む第2絶縁層120をRCCで構成することにより、プリプレグで構成される比較例に比べて印刷回路基板の厚さを画期的に減少させることができる。これにより、実施例では、低誘電率材料で作られたRCCを利用して比較例に比べて回路基板の厚さを5μm以上減らすことができる。
【0086】
ただし、実施例の回路基板で、プリプレグの誘電率(Dk)である3.0レベルで10%改善された2.7の低誘電率を有したRCCを利用して第2絶縁層120を構成しても、比較例に比べて厚さの減少率は10%に過ぎない。よって、実施例では、電子素子のようなチップが実装されるチップ実装領域にキャビティ160を形成し、前記形成されたキャビティ160内に前記チップの実装が行われるようにする。
【0087】
このとき、第1絶縁層110、第2絶縁層120及び第3絶縁層130のうち少なくとも1つは、回路設計を根拠として回路部品を接続する電気配線を配線図形で表現し、絶縁物の上に電気導体を再現することができる。また、第1絶縁層110、第2絶縁層120及び第3絶縁層130のうち少なくとも1つは、電気部品を搭載し、これらを回路的に連結する配線を形成することができ、部品の電気的連結機能以外の部品を機械的に固定させることができる。
【0088】
前記第1絶縁層110、第2絶縁層120及び第3絶縁層130には、回路パターン層が配置されてもよい。
【0089】
例えば、第1絶縁層110の上面には、第1回路パターン層141が配置されてもよい。例えば、第1絶縁層110の下面には、第2回路パターン層142が配置される。
【0090】
また、前記第2絶縁層120の上には、回路パターン層が配置される。例えば、前記第2絶縁層120が複数の層構造を有した図1aの構造を有する場合、前記第2-1絶縁層121の上面に配置された第3-1回路パターン層143、第2-2絶縁層122の上面に配置された第3-2回路パターン層144及び前記第2-3絶縁層123の上面に配置された第3-3回路パターン層145を含んだ第3回路パターン層を含むことができる。また、前記第2絶縁層120が単一層構造を有した図1bの構造を有する場合、前記第2絶縁層120の上面に配置された第3回路パターン層143を含むことができる。
【0091】
また、前記第3絶縁層130の上には、回路パターン層が配置される。例えば、前記第3絶縁層130が複数の層構造を有した図1aの構造を有する場合、前記第3-1絶縁層131の下面に配置された第4-1回路パターン層146、前記第3-2絶縁層132の下面に配置された第4-2回路パターン層147及び前記第3-3絶縁層133の下面に配置された第4-3回路パターン層148を含んだ第4回路パターン層を含むことができる。また、前記第3絶縁層130が単一層構造を有する図1bの構造を有する場合、前記第3絶縁層130の下面に配置された第4回路パターン層146を含むことができる。
【0092】
そして、前記それぞれの回路パターン層は、それぞれの絶縁層の表面に互いに離隔して配置される複数のパターン部を含むことができる。
【0093】
前記回路パターン層141、142、143、144、145、146、147、148は、電気的信号を伝達する配線として、電気伝導性が高い金属物質からなることができる。
【0094】
これによりに、前記回路パターン層141、142、143、144、145、146、147、148は、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、チタン(Ti)、スズ(Sn)、銅(Cu)及び亜鉛(Zn)から選択される少なくとも1つの金属物質からなることができる。また、前記回路パターン層141、142、143、144、145、146、147、148は、ボンディング力が優れる金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、チタン(Ti)、スズ(Sn)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)から選択される少なくとも1つの金属物質を含むペーストまたはソルダーペーストからなることができる。好ましくは、前記回路パターン層141、142、143、144、145、146、147、148は、電気伝導性が高く、かつ比較的安価な銅(Cu)からなることができる。
【0095】
前記回路パターン層141、142、143、144、145、146、147、148は、通常の回路基板の製造工程であるアディティブ法(Additive process)、サブトラクティブ法(Subtractive Process)、MSAP(Modified Semi Additive Process)及びSAP(Semi Additive Process)法等で可能であり、ここでは詳細な説明を省略する。
【0096】
前記第1回路パターン層141は、配置領域によって大きく3つのパターン部に区分することができる。前記配置領域は、前記第2絶縁層120に形成されるキャビティ160を基準に区分することができる。
【0097】
例えば、前記第1絶縁層110の上面は、大きく第1上面領域及び第2上面領域を含むことができる。
【0098】
前記第1上面領域は、前記第1絶縁層110の上面のうち前記キャビティ160と垂直に重なる領域を意味することができる。そして、前記第2上面領域は、前記第1絶縁層110の上面のうち前記キャビティ160と垂直に重ならないが、前記第2絶縁層120と垂直に重なる領域を意味することができる。例えば、前記第2上面領域は、前記第2絶縁層120で覆われる領域を意味することができる。
【0099】
また、前記第1絶縁層110は、前記第1上面領域と前記第2上面領域の間の境界領域を含むことができる。前記境界領域は、前記第1上面領域及び前記第2上面領域のそれぞれの少なくとも一部と重なることができる。具体的に、前記境界領域は、前記第1上面領域と前記第2上面領域の間の領域を意味することができる。これにより、前記第1上面領域の一部及び前記第2上面領域の一部は、前記境界領域に含まれることができる。
【0100】
例えば、前記境界領域は、前記第2上面領域の一部である第1境界領域と、前記第1上面領域の一部である第2境界領域を含むことができる。例えば、前記第1境界領域の少なくとも一部は、前記キャビティ160の内壁と垂直に重なることができる。
【0101】
前記第1回路パターン層141は、前記第1絶縁層110の第1上面領域に配置された第1-2パターン部141a、前記第2上面領域に配置された第1-3パターン部141c及び前記境界領域に配置された第1-1パターン部141bを含むことができる。
【0102】
前記第1-2パターン部141aは、前記キャビティ160と垂直に重なり、前記キャビティ160を介して上面が露出するパターンを意味することができる。例えば、前記第1-2パターン部141aは、前記キャビティ160に配置されるチップが実装されるためのチップ実装パッドということもできる。
【0103】
前記第1-3パターン部141cは、前記第2絶縁層120によって覆われるパターンを意味することができる。
【0104】
具体的に、前記第1-2パターン部141aは、前記第1-1パターン部141bと電気的に分離されるとともに、前記キャビティ160と垂直に重なる前記第1絶縁層110の第1上面領域に配置される。前記第1-2パターン部141aはチップが実装される実装パッドであり、これにより前記キャビティ160を介して露出する構造を有することができる。
【0105】
また、前記第1-3パターン部141cは、前記第1-1パターン部141bと物理的及び電気的に分離されるとともに、前記キャビティ160と垂直に重ならないが、前記第2絶縁層120と垂直に重なる前記第1絶縁層110の第2上面領域に配置される。例えば、前記第1-3パターン部141cは、前記第2絶縁層120で覆われることにより、前記第2絶縁層120内に埋め込まれる埋め込みパターンということもできる。一方、前記第1-3パターン部141cは、前記第1-1パターン部141bとは物理的及び電気的に分離されるとともに、前記第1-2パターン部141aとは物理的または電気的に連結される。例えば、前記第1-3パターン部141cは、前記第1-2パターン部141aと電気的に連結され、それにより前記第1-2パターン部141aの上に実装されたチップの出力信号または前記チップに入力される入力信号を伝達することができる。
【0106】
また、前記第1-1パターン部141bは、前記キャビティ160の境界領域に形成されるパターンを意味することができる。例えば、前記第1-1パターン部141bは、前記第2絶縁層120にキャビティ160を形成するためのレーザー工程でレーザーストッパーとして利用されたマスクパターンということもできる。
【0107】
前記第1-1パターン部141bは、前記第1-2パターン部141a及び前記第1-3パターン部141cと電気的に連結されなくてもよい。例えば、前記第1-1パターン部141bは、前記第1-2パターン部141a及び第1-3パターン部141cと電気的及び物理的に分離されてもよい。
【0108】
一方、前記第1-2パターン部141a及び第1-1パターン部141bの少なくとも一部分は、前記キャビティ160内に配置される。例えば、前記第1-2パターン部141a及び第1-1パターン部141bは、前記キャビティ160と垂直に重なり、水平方向にも重なることができる。
【0109】
このとき、前記第1-1パターン部141bは、前記境界領域に配置されることにより、少なくとも一部は、前記第2絶縁層120と垂直に重なり、残りの一部は、前記キャビティ160と垂直に重なることができる。
【0110】
例えば、前記キャビティ160にチップが実装される前の状態で、前記第1-1パターン部141bは、前記第2絶縁層120で覆われる第1部分141b1と、前記第1部分141b1から前記キャビティ160が形成された方向に延長され、前記キャビティ160を介して露出する第2部分141b2を含むことができる。
【0111】
このとき、前記第1-1パターン部141bは厚さが変わる領域を含むことができる。例えば、前記第1-1パターン部141bは上面の高さが変化する領域を含むことができる。例えば、前記第1-1パターン部141bは、前記キャビティ160を向く方向に厚さが薄くなる領域を含むことができる。例えば、前記第1-1パターン部141bは段差領域を含むことができる。
【0112】
具体的に、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1と前記第2部分141b2の厚さは互いに異なってもよい。例えば、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1の上面と前記第2部分141b2の上面の高さは互いに異なってもよい。
【0113】
例えば、一般的な回路パターン層の製造工程は、シード層の上に電解メッキ層を形成してパターンを形成する第1工程と、前記シード層を除去する第2工程を含む。
【0114】
このとき、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1は、前記シード層を除去する第2工程で電解メッキ層のエッチングが行われない領域であってもよく、前記第2部分141b2は、前記シード層を除去する第2工程で電解メッキ層のエッチングが行われた領域を意味することができる。
【0115】
即ち、実施例では、前記第1絶縁層110の上面に配置されたシード層のうち前記キャビティ160と垂直に重なったシード層をマスクパターンとして使用するために、前記キャビティ160が形成された後に除去する工程を行う。このとき、前記第1-1パターン部141bの前記第2部分141b2は、前記キャビティ160と垂直に重なることにより、前記キャビティ160が形成された後に電解メッキ層のエッチングが行われることになる。反面、前記第1-1パターン部141bの前記第1部分141b1は、前記キャビティ160と垂直に重ならないが、前記第2絶縁層120で覆われるから、前記キャビティ160が形成された後に電解メッキ層のエッチングが行われなくなる。
【0116】
これにより、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1及び第2部分141b2は、前記シード層の厚さに対応する段差を有することができる。例えば、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1の厚さは、前記第2部分141b2の厚さより大きくてもよい。例えば、前記第1-1パターン部141bの第2部分141b2の厚さは、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1の厚さより前記シード層の厚さだけ薄くてもよい。例えば、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1の厚さは、前記第1-1パターン部141bの第2部分141b2の厚さより前記シード層の厚さだけ厚くてもよい。
【0117】
このとき、前記第1-1パターン部141bの第2部分141b2は、前記第1-2パターン部141aとともに前記キャビティ160を介して露出する部分である。これにより、前記キャビティ160には、前記第1-2パターン部141aと前記第1-1パターン部141bの第2部分141b2が配置される。このとき、前記第1-2パターン部141aと前記第1-1パターン部141bの第2部分141b2の厚さが互いに異なる場合、製品デザインを損ねる要因として作用し、ひいてはこれを不良として受け入れる問題が発生し得る。これにより、実施例における前記第1-1パターン部141bの第2部分141b2の厚さは、前記第1-2パターン部141aの厚さに対応することができる。前記第1-1パターン部141bの第2部分141b2の厚さは、前記第1-2パターン部141aの厚さと同一であってもよい。これにより、実施例では、製品デザインに影響を与えない範囲で、前記第1-1パターン部141bが部分的に段差を有するようにすることができる。
【0118】
さらに、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1は、前記キャビティ160を介して露出しないとともに、前記第1-2パターン部141a及び前記第1-1パターン部141bの第2部分141b2より厚い厚さを有する。これにより、実施例では、製品デザインに影響を与えない範囲で、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1の厚さを他の部分より厚くすることにより、回路基板の放熱特性を向上させることができる。
【0119】
好ましくは、実施例では、前記第1-1パターン部141bを回路基板の放熱のための放熱パターンとして使用する。例えば、半導体パッケージのパッケージ基板における前記キャビティ160内にはチップが配置される。このとき、従来の半導体パッケージのパッケージ基板では、前記チップで発生した熱を放出する機能をするパターンが存在せず、これによる放熱特性が低下することにより前記チップの性能が低下する問題がある。また、従来の半導体パッケージのパッケージ基板には、前記チップの放熱のための放熱パターンを含むものの、別途の製造工程により前記放熱パターンを形成しており、これによる製造工程が複雑で製造コストが増加する問題点を有する。
【0120】
反面、実施例では、第2絶縁層120にキャビティ160を形成するためのレーザー工程でストッパーとして使用された第1-1パターン部141bを放熱パターンとして利用する。これにより、実施例では、前記放熱パターンを作る別途の工程を省略することができ、これにより製造工程を簡素化すると共に、製造コストを節減することができる。
【0121】
また、前記第1-1パターン部141bは、前記キャビティ160から離れる方向に厚さが増加している。即ち、前記第1-1パターン部141bで、前記キャビティ160から遠く位置した第1部分141b1が第2部分141b2より厚い。これにより、実施例では、前記キャビティ160に配置されたチップを介して発生する熱がキャビティ160の外側方向に容易に伝達されるようにすることができ、これにより放熱特性をより向上させることができる。さらに実施例では、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1が前記第2部分141b2を含んだ他の回路パターン層の厚さより厚いことにより、熱伝達特性をより向上させることができ、これにより回路基板の信頼性を向上させることができる。
【0122】
また、実施例における前記第1-1パターン部141bの第2部分141b2の幅は、前記第1部分141b1の幅より大きい。例えば、前記第1-1パターン部141bの第2部分141b2の平面面積は、前記第1部分141b1の平面面積より大きくてもよい。例えば、前記第1-1パターン部141bの前記第2部分141b2は、前記キャビティ160と垂直に重なる領域に配置された第1-2パターン部141aと隣接するように配置される。これにより、実施例では、前記第1-1パターン部141bの第2部分141b2を介して、前記第1-2パターン部141aの上に実装されたチップから発生した熱を外部に容易に放出することができ、これによる回路基板の放熱特性をより向上させることができる。
【0123】
前記第1回路パターン層141の各パターン部を含んだ実施例の回路基板の回路パターン層の層構造及びこれらの厚さ関係に対しては、以下でさらに説明することにする。
【0124】
一方、実施例における回路基板は、第1絶縁層110、第2絶縁層120及び第3絶縁層130をそれぞれ貫通する貫通ホール(不図示)に形成された貫通電極を含む。
【0125】
このとき、前記貫通電極は、機能によって第1貫通電極及び第2貫通電極に区分することができる。
【0126】
前記第1貫通電極及び第2貫通電極は互いに異なる層に配置された回路パターン層を互いに連結することができる。
【0127】
前記第1貫通電極は互いに異なる層に配置された回路パターン層を連結して、前記回路パターン層の間の熱伝達経路の機能をすることができる。
【0128】
前記第2貫通電極は互いに異なる層に配置された回路パターン層を互いに電気的に連結し、それによる電気的信号を伝達する機能をすることができる。
【0129】
例えば、前記第1貫通電極は熱を伝達する「放熱電極部」ということもでき、前記第2貫通電極は電気的信号を伝達する「信号電極部」ということができる。
【0130】
ただし、実施例はこれに限定されず、前記第1貫通電極は、前記第2貫通電極とは電気的及び物理的に分離されるとともに、前記熱伝達機能以外の他の機能(例えば、グラウンド機能)をすることもできる。
【0131】
第2貫通電極について先に説明することにする。
【0132】
第2貫通電極は、前記第1絶縁層110、第2絶縁層120及び第3絶縁層130をそれぞれ貫通する貫通ホール内に配置される。
【0133】
前記第2貫通電極は、前記第1絶縁層110に配置された第2-1貫通電極V1を含むことができる。前記第2-1貫通電極V1は、前記第1絶縁層110の上面に配置された第1回路パターン層141と前記第1絶縁層110の下面に配置された第2回路パターン層142の間を電気的に連結することができる。
【0134】
前記第2貫通電極は、前記第2絶縁層120に配置された第2-2貫通電極を含むことができる。例えば、図1aの構造の場合、前記第2-2貫通電極V2、V3、V4は、複数の第2絶縁層120にそれぞれ配置される。また、図1bの構造の場合、前記第2-2貫通電極V2は1つの第2絶縁層120に配置される。前記第2-2貫通電極V2、V3、V4は、前記第1回路パターン層141と第3回路パターン層143、144、145の間を電気的に連結することができる。
【0135】
前記第2貫通電極は、第3絶縁層130に配置された第2-3貫通電極を含むことができる。例えば、図1aの構造の場合、前記第2-3貫通電極V5、V6、V7は、複数の第3絶縁層130内にそれぞれ配置される。また、図1bの構造の場合、前記第2-3貫通電極V5は1つの第2絶縁層120に配置される。前記第2-3貫通電極V5、V6、V7は、前記第2回路パターン層142と第4回路パターン層146、147、148の間を電気的に連結することができる。
【0136】
一方、図1a及び図1bでは、1つの第2貫通電極が1つの絶縁層のみを貫通する貫通ホールに配置されるものと図示したが、これに限定されない。例えば、1つの第2貫通電極は、複数の絶縁層を共通で貫通する貫通ホール内に配置されてもよい。
【0137】
一方、前記第1絶縁層110、第2絶縁層120及び第3絶縁層130のうち少なくとも1つには、第1貫通電極H1が形成される。好ましくは、前記第1-1パターン部141bと垂直に重なり、前記第1-1パターン部141bと隣接した絶縁層には、第1貫通電極H1が形成される。好ましくは、前記第1絶縁層110には、前記第1絶縁層110を貫通する第1貫通電極H1が形成される。前記第1貫通電極H1は、前記信号電極部である第2貫通電極V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7と物理的及び電気的に連結されない。ここで、前記物理的に連結されないという意味は、実施例の絶縁層を除いた回路パターン層や貫通電極のうち少なくとも1つを介して前記第1貫通電極H1及び前記第2貫通電極V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7が互いに直接連結されないということを意味することができる。
【0138】
好ましくは、前記第1貫通電極H1は、前記第1絶縁層110に形成され、一面が前記第1回路パターン層141と連結され、他面が前記第2回路パターン層142と連結される。
【0139】
具体的に、前記第2回路パターン層142は、第2-1パターン部142a及び第2-2パターン部142bを含む。そして、前記第2回路パターン層142の第2-1パターン部142aは、前記第2貫通電極V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、第1-2パターン部141a及び第1-3パターン部141cと連結される信号配線を意味することができる。また、前記第2-2パターン部142bは、前記第2貫通電極V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、第1-2パターン部141a及び第1-3パターン部141cと電気的に連結されない放熱パターンまたはダミーパターンであってもよい。
【0140】
前記第1貫通電極H1の上面は、前記第1回路パターン層141の第1-1パターン部141bと連結される。前記第1貫通電極H1の下面は、前記第2回路パターン層142の第2-2パターン部142bと連結される。これにより、前記第1貫通電極H1は、前記キャビティ160から前記第1-1パターン部141bに伝達された熱を前記第2回路パターン層142の第2-2パターン部142bに伝達することができる。
【0141】
前記第1貫通電極H1は、前記第2貫通電極V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7と別途の工程により形成されるのではなく、前記第2貫通電極V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7と一緒に形成される。これにより、前記第1貫通電極H1は、前記第2貫通電極V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7と同じ形状を有することができる。
【0142】
実施例では、前記第1回路パターン層141の第1-1パターン部141bと連結される第1貫通電極H1を含み、前記第1貫通電極H1を利用して前記キャビティ160に配置されたチップから発生する熱を回路基板の他の層に容易に伝達することができ、これにより回路基板の放熱特性を向上させることができる。また、実施例では、回路基板の放熱特性が向上することによりチップの動作特性を向上させることができ、さらに製品信頼性を向上させることができる。
【0143】
一方、前記第1貫通電極H1及び前記第2貫通電極V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7は、前記複数の絶縁層のうち少なくとも1つの絶縁層を貫通する貫通ホール(不図示)の内部を伝導性物質で充填して形成することができる。
【0144】
前記貫通ホールは、機械、レーザー及び化学加工のうちいずれか1つの加工方式によって形成される。前記ビアホールが機械加工によって形成される場合には、ミーリング(Milling)、ドリル(Drill)及びルーティング(Routing)等の方式を用いることができ、レーザー加工によって形成される場合には、UVやCOレーザー方式を用いることができ、化学加工によって形成される場合には、アミノシラン、ケトン類等を含む薬品を利用して前記複数の絶縁層のうち少なくとも1つの絶縁層を開放することができる。
【0145】
一方、前記レーザーによる加工は、光学エネルギーを表面に集中させて材料の一部を溶かして蒸発させ、所望の形態を取る切断方法として、コンピュータープログラムによる複雑な形状も容易に加工することができ、他の方法では切断しにくい複合材料も加工することができる。
【0146】
また、前記レーザーによる加工は、切断直径が最小0.005mmまで可能であり、加工可能な厚さ範囲が広い長所がある。
【0147】
前記レーザー加工ドリルとして、YAG(Yttrium Aluminum Garnet)レーザーやCO2レーザーや紫外線(UV)レーザーを利用することが好ましい。YAGレーザーは、銅箔層及び絶縁層の全てを加工することができるレーザーであり、COレーザーは、絶縁層のみを加工できるレーザーである。
【0148】
前記貫通ホールが形成されると、前記貫通ホールの内部を伝導性物質で充填して前記第1貫通電極H1及び前記第2貫通電極V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7を形成することができる。前記第1貫通電極H1及び前記第2貫通電極V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7を形成する金属物質は、銅(Cu)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)及びパラジウム(Pd)から選択されるいずれか1つの物質であってもよく、前記伝導性物質の充填は、無電解メッキ、電解メッキ、スクリーンプリント(Screen Printing)、スパッタリング(Sputtering)、蒸発法(Evaporation)、インクジェット法及びディスペンシングのうちいずれか1つまたはこれらを組合わせた方式を利用することができる。
【0149】
一方、回路基板は最外郭に配置された保護層151、152を含むことができる。
【0150】
例えば、複数の絶縁層のうち最上部に配置された第2絶縁層120の上面には、第1保護層151が配置される。例えば、第2絶縁層120のうち最上部に配置された第2-3絶縁層123の上面には、第1保護層151が配置される。
【0151】
また、複数の絶縁層のうち最下部に配置された第3絶縁層130の下面には、第2保護層152が配置される。例えば、複数の第3絶縁層130のうち最下部に配置された第3-3絶縁層133の下面には、第2保護層152が配置される。
【0152】
前記第1保護層151及び第2保護層152は、それぞれ開口部を有することができる。例えば、第1保護層151は最外郭に配置された第3回路パターン層のうち少なくとも1つと垂直に重なる開口部(不図示)を含むことができる。
【0153】
また、前記第2保護層152は最外郭に配置された第4回路パターン層のうち少なくとも1つと垂直に重なる開口部(不図示)を含むことができる。
【0154】
前記第1保護層151は、前記第2絶縁層120に形成されたキャビティ160と垂直に重なるオープン部(不図示)を含むことができる。前記第1保護層151のオープン部の幅は全体領域で変化しなくてもよい。これと違うように、前記第1保護層151のオープン部は幅が変化する少なくとも一領域を含むことができる。そして、前記オープン部の幅が変化する領域の少なくとも一部は、前記キャビティ160の少なくとも一領域の幅と同一であってもよい。例えば、前記第2絶縁層120の上面のうち前記キャビティ160と隣接した上面は、前記第1保護層151で覆われることができる。これにより実施例では、前記キャビティ160と隣接した第2絶縁層の上面の一部が前記第1保護層151で覆われないことにより発生するデッド領域を除去することができる。
【0155】
一方、前記第1保護層151及び第2保護層152は、絶縁性物質を含むことができる。第1保護層151及び第2保護層152は、回路パターンの表面を保護するために塗布された後加熱して硬化する多様な物質を含むことができる。前記第1保護層151及び第2保護層152は、レジスト(resist)層であってもよい。例えば、第1保護層151及び第2保護層152は、有機高分子物質を含むソルダーレジスト層であってもよい。一例として、前記第1保護層151及び第2保護層152はエポキシアクリレート系の樹脂を含むことができる。詳しくは、第1保護層151及び第2保護層152は、樹脂、硬化剤、光開始材、顔料、溶媒、フィラー、添加剤、アクリル系のモノマー等を含むことができる。ただし、実施例はこれに限定されず、前記第1保護層151及び第2保護層152は、フォトソルダーレジスト層、カバーレイ(cover-lay)及び高分子物質のうちいずれか1つであってもよいことはもちろんである。
【0156】
前記第1保護層151及び第2保護層152の厚さは、1μm~20μmを有することができる。前記第1保護層151及び第2保護層152の厚さは、1μm~15μmを有することができる。例えば、前記第1保護層151及び第2保護層152の厚さは、5μm~20μmを有することができる。前記第1保護層151及び第2保護層152の厚さが20μm超過である場合には、回路基板100の厚さが増加する。前記第1保護層151及び第2保護層152の厚さが1μm未満である場合には、回路基板100に含まれた回路パターン層が安定的に保護されないことによる電気的信頼性または物理的信頼性が低下する。
【0157】
以下では、前記第2絶縁層120に形成されるキャビティ160について具体的に説明することにする。
【0158】
前記第2絶縁層120には、キャビティ160が形成される。このとき、前記キャビティ160は、複数の層の第2絶縁層120を共通で貫通することができ、単層の第2絶縁層を貫通することができる。
【0159】
即ち、図1aの構造の回路基板で、キャビティ160は、第2-1絶縁層121、第2-2絶縁層122及び第2-3絶縁層123を貫通して形成される。また、図1bの構造の回路基板で、キャビティ160は1つの第2絶縁層120を貫通して形成される。
【0160】
図1aの構造によるキャビティ160についてまず説明することにする。
【0161】
キャビティ160は、前記第2-1絶縁層121、第2-2絶縁層122及び第2-3絶縁層123を貫通して配置される。これにより、実施例における回路基板には、キャビティ160と垂直に重なる領域における第1絶縁層110の第1上面領域は、前記第2絶縁層120で覆われなくてもよい。
【0162】
キャビティ160は、第2-1絶縁層121を貫通する第1パートと、第2-2絶縁層122を貫通する第2パートと、第2-3絶縁層123を貫通する第3パートを含むことができる。ここで、実施例における第2絶縁層122が3層構造を有することにより前記キャビティ160が第1~第3パートで構成されるものと図示したが、これに限定されない。例えば、第2絶縁層120が2層構造を有する場合、前記キャビティ160は、第1及び第2パートのみを含むことができる。例えば、前記第2絶縁層120が5層構造を有する場合、前記キャビティ160は5層構造の絶縁層をそれぞれ貫通する第1~第5パートを含むことができる。
【0163】
前記第2-1絶縁層121は、第1厚さT1を有することができる。このとき、前記第2-1絶縁層121は、第1回路パターン層141と垂直に重なる重畳領域と、前記第1回路パターン層141と垂直に重ならない非重畳領域を含むことができる。そして、前記第2-1絶縁層121の第1厚さT1は、前記重畳領域における厚さを意味することができる。例えば前記第2-1絶縁層121が有する第1厚さT1は隣接する回路パターン層の間の垂直距離を意味することができる。例えば、前記第2-1絶縁層121の第1厚さT1は、前記第1回路パターン層141の上面から第3-1回路パターン層143の下面の間の垂直距離を意味することができる。一方、前記第2-1絶縁層121で、前記第1回路パターン層141との非重畳領域における厚さは、前記第1厚さT1に前記第1回路パターン層141の厚さT3を合わせたものに対応することができる。
【0164】
前記第2-1絶縁層121の第1厚さT1は5μm~20μmを有することができる。例えば、前記第2-1絶縁層121はRCCで構成され、これにより5μm~20μmの厚さを有することができる。
【0165】
一方、図1a及び図2aを参照すると、前記第2絶縁層120のキャビティ160は、内壁S1、S2を含む。
【0166】
前記キャビティ160の内壁S1、S2は特定表面粗さを有することができる。このとき、実施例では、前記キャビティ160の内壁S1、S2が特定表面粗さを有するように追加的な工程を行うのではなく、前記キャビティ160を形成するためのレーザー工程を行うことにより前記キャビティ160の内壁S1、S2が特定表面粗さを有することができる。
【0167】
前記キャビティ160の内壁S1、S2は互いに異なる傾斜を有する部分を含むことができる。例えば、前記キャビティ160の内壁は、前記第2絶縁層120の上面と隣接した第1内壁S1と、前記第1絶縁層110の上面または前記第2絶縁層120の下面と隣接した第2内壁S2を含むことができる。このとき、前記第1内壁S1が有する傾斜は、前記第2内壁S2が有する傾斜と異なってもよい。
【0168】
前記第1内壁S1及び第2内壁S2は、キャビティ160の形成工程に含まれるレーザー工程及びデスミア工程により形成され、これに対応する表面粗さを有することができる。
【0169】
一方、実施例では、ガウシアンビームを利用して前記キャビティ160を形成するようにする。このとき、前記キャビティ160の最外郭部分(前記内壁と隣接した部分)は、前記ガウシアンビームの中心点を利用して加工を行う。即ち、前記ガウシアンビームの中心点は一番大きい強度のレーザーが発生し、これにより前記最外郭部分におけるキャビティ160の内壁の傾斜角は比較例に比べて小さくなることができる。
【0170】
即ち、キャビティ160の内壁は、上側から第1内壁S1及び第2内壁が互いに連結される形態を有することができる。前記キャビティ160の第2内壁S2は、前記第1回路パターン層141の第1-1パターン部141bと連結される。例えば、前記キャビティ160の第2内壁S2は、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1と第2部分141b2の間の境界領域で上側方向に連結される。例えば、前記キャビティ160の下端は、前記第1-1パターン部141bの上面と直接連結される。
【0171】
前記第1内壁S1は、第1傾斜角θ1を有することができる。また、前記第2内壁S2は、前記第1傾斜角θ1と異なる第2傾斜角θ2を有することができる。
【0172】
例えば、前記キャビティ160の第2内壁S2の第2傾斜角θ2は基準面BSに対し、前記第2内壁S2の一端E1及び他端E3を連結する仮想の直線の傾斜角を意味することができる。前記基準面BSは、一例として前記第1絶縁層110の上面であってもよいが、これに限定されない。
【0173】
また、キャビティ160の第1内壁S1は、第1傾斜角θ1を有することができる。例えば、キャビティ160の第1内壁S1が有する第1傾斜角θ1は、前記第2内壁S2が有する第2傾斜角θ2より小さくてもよい。前記第1内壁S1が有する第1傾斜角θ1は、前記第1内壁S1の一端E2及び他端E1を連結する仮想の直線の傾斜角を意味することができる。
【0174】
即ち、前記キャビティ160の内壁の第1内壁S1は、ガウシアンビームの中心点を利用して加工された部分であり、これにより前記第2内壁S2が有する第2傾斜角θ2よりは小さい第1傾斜角θ1を有することができる。
【0175】
前記キャビティ160の内壁の第2内壁S2が有する第2傾斜角θ2は、130度~160度の範囲を有することができる。また、前記キャビティ160の第1内壁S1が有する第1傾斜角θ1は、前記第2内壁S2の第2傾斜角θ2より小さい92度~130度の範囲を有することができる。
【0176】
上記のように、実施例では、キャビティ160の最外郭部分を形成するとき、ガウシアンビームの中心点を利用して比較例に比べて小さい傾斜角を有するように形成することができ、これにより、前記キャビティ160が占める水平方向への全体的なサイズを減らすことができる。
【0177】
即ち、実施例におけるキャビティ160の内壁は、変曲部を含むことができる。例えば、実施例におけるキャビティ160の内壁は、変曲部E1を含むことができる。
【0178】
そして、実施例におけるキャビティ160は、変曲部E1を中心に第1傾斜角θ1を有する第1内壁S1と第2傾斜角を有する第2内壁S2が区分される。
【0179】
また、前記変曲部E1の高さは、前記第1回路パターン層141の上面より高く位置し、前記第2-1絶縁層121の上面よりは低く位置することができる。
【0180】
上記のように実施例では、キャビティ160を形成するとき、キャビティ160の最外郭部分の第1内壁S1は、第1傾斜角θ1を有するようにし、前記第1内壁S1と会う第2内壁S2は、第2傾斜角θ2を有するようにする。
【0181】
これは、第1回路パターン層141の一部である第1-1パターン部141bをレーザーストッパーとして使用するとともに、ガウシアンビームの中心点を利用して前記キャビティ160の最外郭部分を加工することにより具現することができる。これにより、実施例では、前記キャビティ160の最外郭部分の傾斜角を比較例に比べて減少させることによりキャビティを形成するために必要な空間を画期的に減少させることができる。
【0182】
これにより、実施例におけるキャビティ160は、前記第1内壁S1と垂直方向に重なる第1領域R1、前記第2内壁S2と垂直に重なる第2領域R2及び、これを除いた第3領域R3を含むことができる。
【0183】
一方、実施例で、前記第1回路パターン層141の第1-1パターン部141bの第1部分141b1は、第2厚さT2を有することができる。また、実施例で前記第1回路パターン層141の第1-1パターン部141bの第1部分141b1を除いた残りの回路パターン層(例えば、第1-2パターン部141a、第1-3パターン部141c及び第1-1パターン部141bの第2部分141b2を含む残りの回路パターン層)は、第3厚さT3を有することができる。前記第2厚さT2は、前記第3厚さT3より大きくてもよい。
【0184】
例えば、実施例の回路基板がSAP工法で製造される場合、実施例の回路基板の回路パターン層は、第1金属層及び第2金属層を含むことができる。また、実施例の回路基板のMSAP工法で製造される場合、実施例の回路パターン層は、前記第1及び第2金属層以外に銅箔層をさらに含むことができる。以下では、実施例の回路パターン層がSAP工法で製造される場合について説明することにする。ただし、実施例はこれに限定されず、それぞれの回路パターン層は、以下で説明される第1及び第2金属層以外に、前記第1金属層と絶縁層の間の銅箔層をさらに含むことができる。
【0185】
第1回路パターン層141は、第1金属層及び第2金属層を含むことができる。例えば、前記第1回路パターン層141の第1-1パターン部141b、第1-2パターン部141a及び第1-3パターン部141cは、それぞれ第1金属層及び第2金属層を含むことができる。
【0186】
前記第1-1パターン部141bは、第1部分141b1及び第2部分141b2を含む。そして、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1は、第1金属層141b1-1及び第2金属層141b1-2を含むことができる。また、前記第1-1パターン部141bの第2部分141b2は、第1金属層141b2-1及び第2金属層141b2-2を含むことができる。
【0187】
例えば、前記第1-2パターン部141aは、第1金属層141a-1及び第2金属層141a-2を含むことができる。前記第1-3パターン部141cは、第1金属層141c-1及び第2金属層141c-2を含むことができる。また、第2-1貫通電極V1もこれに対応するように第1金属層V1-1及び第2金属層V1-2を含むことができる。
【0188】
このとき、前記第1回路パターン層141のそれぞれのパターン部の第1金属層は、実質的に互いに対応する層であってもよい。また、前記第1回路パターン層141のそれぞれのパターン部の第2金属層は、実質的に互いに対応する層であってもよい。
【0189】
このとき、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1、前記第1-1パターン部141bの第2部分141b2、前記第1-2パターン部141a及び前記第1-3パターン部141cのそれぞれの第1金属層141b1-1、141b2-1、141a-1、141c-1は互いに同一厚さを有することができる。例えば、前記第1金属層141b1-1、141b2-1、141a-1、141c-1は、前記第2金属層141b1-2、141b2-2、141a-2、141c-2を電解メッキで形成するためのシード層、一例として化学銅メッキ層または無電解メッキ層を意味することができる。前記第1金属層141b1-1、141b2-1、141a-1、141c-1は、メッキ方式によって厚さが違うようになる。前記第1金属層141b1-1、141b2-1、141a-1、141c-1は、化学銅メッキ層であってもよい。そして、前記化学銅メッキ層は、メッキ方式によってヘビー銅メッキ(Heavy Copper、2μm以上)、ミディアム銅メッキ(Medium Copper、1~2μm)、ライト銅メッキ(Light Copper、1μm以下)にそれぞれ区分することができる。例えば、前記第1金属層141b1-1、141b2-1、141a-1、141c-1は0.5μm~3.0μmの範囲の厚さを有することができる。例えば、前記第1金属層141b1-1、141b2-1、141a-1、141c-1は1.0μm~2.5μmの範囲の厚さを有することができる。例えば、前記第1金属層141b1-1、141b2-1、141a-1、141c-1は1.2μm~2.3μmの厚さを有することができる。
【0190】
前記第1回路パターン層141のそれぞれの第2金属層141b1-2、141b2-2、141a-2、141c-2は、前記第1金属層141b1-1、141b2-1、141a-1、141c-1をシード層として電解メッキを行って形成した電解メッキ層である。
【0191】
前記第2金属層141b1-2、141b2-2、141a-2、141c-2の厚さは5μm~15μmの範囲を満足することができる。明確には、前記第2金属層141b1-2、141b2-2、141a-2、141c-2の厚さは、前記第1回路パターン層141が有するべき全体厚さを基準として決定される。例えば、前記第1回路パターン層141の厚さT3は5.5μm~18μmの間の範囲を有することができる。例えば、前記第1回路パターン層141の厚さT3は6.5μm~17μmの間の範囲を有することができる。例えば、前記第1回路パターン層141の厚さT3は10μm~16μmの間の範囲を有することができる。
【0192】
このとき、前記第2金属層141b1-2、141b2-2、141a-2、141c-2で、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1の第2金属層141b1-2は、前記第1-2パターン部141aの第2金属層141a-2、第1-3パターン部141cの第2金属層141c-2、及び前記第1-1パターン部141bの第2部分141b2の第2金属層141b2-2の厚さと異なってもよい。
【0193】
具体的に、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1の第2金属層141b1-2は、前記第1-2パターン部141aの第2金属層141a-2、第1-3パターン部141cの第2金属層141c-2、及び前記第1-1パターン部141bの第2部分141b2の第2金属層141b2-2の厚さより大きい厚さを有することができる。
【0194】
即ち、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1の第2金属層141b1-2は、前記第1金属層141a-1、141c-1、141b1-1、141b2-1のエッチング工程でエッチング液に露出されないことによりエッチングが行われない部分であってもよい。これと違うように、前記第1-2パターン部141aの第2金属層141a-2、第1-3パターン部141cの第2金属層141c-2、及び前記第1-1パターン部141bの第2部分141b2の第2金属層141b2-2は、前記第1金属層141a-1、141c-1、141b1-1、141b2-1のエッチング工程でエッチング液に少なくとも1回露出され、これによりエッチングが行われた部分である。
【0195】
前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1の第2金属層141b1-2は、前記第1-2パターン部141aの第2金属層141a-2、第1-3パターン部141cの第2金属層141c-2、及び前記第1-1パターン部141bの第2部分141b2の第2金属層141b2-2の厚さに比べて、前記第1金属層141b1-1、141b2-1、141a-1、141c-1のエッチング厚さだけ大きくてもよい。例えば、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1の第2金属層141b1-2の厚さは、前記第1-2パターン部141aの第2金属層141a-2、第1-3パターン部141cの第2金属層141c-2、及び前記第1-1パターン部141bの第2部分141b2の第2金属層141b2-2の厚さに比べて、前記第1金属層141b1-1、141b2-1、141a-1、141c-1の厚さだけ大きくてもよい。例えば、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1の第2金属層141b1-2の厚さと前記第1-1パターン部141bの第2部分141b2の第2金属層141b2-2の厚さの差は、前記第1金属層141b1-1、141b2-1、141a-1、141c-1の厚さに対応することができる。
【0196】
これにより、前記第1-1パターン部141bの第2部分141b2、前記第1-2パターン部141a及び前記第1-3パターン部141cのそれぞれの厚さT3は5.5μm~18μmの間の範囲を有することができる。例えば、前記第1-1パターン部141bの第2部分141b2、前記第1-2パターン部141a及び前記第1-3パターン部141cのそれぞれの厚さT3は6.5μm~17μmの間の範囲を有することができる。例えば、前記第1-1パターン部141bの第2部分141b2、前記第1-2パターン部141a及び前記第1-3パターン部141cのそれぞれの厚さT3は10μm~16μmの間の範囲を有することができる。
【0197】
これと違うように、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1の厚さT2は、前記厚さT3より大きくてもよい。例えば、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1の厚さT2は、前記厚さT3より大きく、6.0μm~21μmの範囲を満足することができる。例えば、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1の厚さT2は、前記厚さT3より大きく、7.5μm~19.5μmの範囲を満足することができる。例えば、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1の厚さT2は、前記厚さT3より大きく、11.2μm~18.3μmの範囲を満足することができる。
【0198】
一方、前記第2回路パターン層142は、前記第1回路パターン層141に第1-2パターン部141aまたは第1-3パターン部141cに対応する層構造を有することができる。
【0199】
例えば、前記第2回路パターン層142の第2-1パターン部142aは、第1金属層142a-1及び第2金属層142a-2を含むことができる。また、前記第2回路パターン層142の第2-2パターン部142bも第1金属層142b-1及び第2金属層142b-2を含むことができる。そして、前記第2回路パターン層142の第2-1パターン部142a及び第2-2パターン部142bのそれぞれは、前記第1-2パターン部141a及び第1-3パターン部141cに対応する厚さT3を有することができる。
【0200】
また、前記第3回路パターン層のそれぞれも第1金属層及び第2金属層を含むことができる。
【0201】
例えば、第3-1回路パターン層143は、第1金属層143-1及び第2金属層143-2を含むことができる。第3-1回路パターン層143は、前記厚さT3を有することができる。
【0202】
例えば、第3-2回路パターン層144は、第1金属層144-1及び第2金属層144-2を含むことができる。第3-2回路パターン層144は、前記厚さT3を有することができる。
【0203】
例えば、第3-3回路パターン層145は、第1金属層145-1及び第2金属層145-2を含むことができる。第3-3回路パターン層145は、前記厚さT3を有することができる。
【0204】
一方、図2aに図示していないが、第4回路パターン層146、147、148もそれぞれ第1金属層及び第2金属層を含むことができ、前記厚さT3を有してもよい。
【0205】
一方、図3を参照すると、図2aでは、第1貫通電極H1及び第2貫通電極V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7が単一層構造を有するものと図示したが、これは説明の便宜のためであり、実質的に前記回路パターン層の層構造に対応することができる。一例として、第1貫通電極H1を基準として説明することにする。
【0206】
図3を参照すると、第1貫通電極H1は、前記第1回路パターン層141の第1金属層141a-1、141c-1、141b1-1、141b2-1に対応する第1金属層H1-1を含むことができる。前記第1貫通電極H1の第1金属層H1-1は、前記第1絶縁層110を貫通する貫通ホールの内壁に形成される。また、前記第1貫通電極H1は、前記第1回路パターン層141の第2金属層141a-2、141c-2、141b1-2、141b2-2に対応する第2金属層H1-2を含むことができる。前記第1貫通電極H1の第2金属層H1-2は、前記第1金属層H1-1の上に形成されて前記貫通ホールの内部を埋めることができる。
【0207】
一方、図1b及び図2bのように、前記キャビティ160は、単一層の第2絶縁層120に形成される。これにより、前記キャビティ160は、前記第2絶縁層120を貫通する1つのパートのみを含むことができる。
【0208】
このとき、図1b及び図2bは、実質的に、図1a及び図2aに比べて、第2絶縁層120及び第3絶縁層130の層数及びこれによる回路基板の層数に差があり、基本的な構造的特徴は同一であってもよい。例えば、図1b及び図2bに図示されたキャビティ160の形状及び第1-1パターン部141bの段差構造は、図1a及び図2aで説明した特徴と実質的に同一であってもよく、これによりこれに対する詳細な説明は省略することにする。
【0209】
一方、実施例におけるキャビティ160の内壁の第1内壁S1及び第2内壁S2は、キャビティ加工時に行われるレーザービームの移動ピッチによってこれらの割合(例えば、水平方向への長さ)が互いに違うようになり、前記レーザービームの移動ピッチを調節することにより第1内壁S1と第2内壁S2の長さ割合を1:9~9:1に調節可能である。
【0210】
図4は、実施例に係る第1-1パターン部の形状をより具体的に示した図面である。
【0211】
図4を参照すると、第1-1パターン部141bは、第1部分141b1及び第2部分141b2を含む。
【0212】
前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1は、第1側面141b1S1、上面141b1T及び第2側面141b1S2を含むことができる。
【0213】
前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1の第1側面141b1S1は、キャビティ160と垂直に重ならず、これにより第2絶縁層120で覆われる部分を意味する。このとき、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1の第1側面141b1S1は外側にふくらんだ曲面を含むことができる。このとき、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1の第1側面141b1S1の下端部141b1E1には内側方向に凹んだ陥没部が形成される。即ち、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1、明確には、第1部分の第2金属層は、シード層のエッチング工程でエッチング液に露出されず、前記シード層がエッチング時に前記第1部分141b1の第1金属層141b1-1の一部が一緒に除去される。これにより、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1の第1側面141b1S1の下端部141b1E1には陥没部が形成され、前記陥没部は、第2絶縁層120で満たされる。これにより実施例では、前記陥没部に前記第2絶縁層120が満たされるようにすることで、前記第2絶縁層120と前記第1-1パターン部141bの間の接合力を向上させることができ、これによる回路基板の電気的信頼性及び物理的信頼性を向上させることができる。
【0214】
一方、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1の上面141b1T及び第2側面141b1S1は、一定傾斜を有するか屈曲を有することができる。例えば、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1の上面141b1T及び第2側面141b1S2の少なくとも一部は曲面を含むことができる。これにより、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1は位置によって厚さが違うようになる。そして、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1の厚さT2は、前記第1部分141b1の全体領域の厚さの平均値であってもよく、これと違うように前記第1部分141b1の全体領域のうち一番大きい厚さを有する領域の厚さを意味することができる。
【0215】
また、前記第1-1パターン部141bの第2部分141b2は上面141b2T及び側面141b2Sを含むことができる。そして、前記第1-1パターン部141bの第2部分141b2の上面141b2T及び側面141b2Sは、それぞれ屈曲を有するか、曲面を有する領域を含むことができる。これにより、前記第1-1パターン部141bの第2部分141b2の厚さT3は、前記第2部分141b2の全体領域の厚さの平均値を意味することができ、これと違うように前記第2部分141b2の全体領域のうち一番大きい厚さを有する領域の厚さを意味することができる。一方、前記第1-1パターン部141bの側面141b2Sの下端部141b2E2にも、内側方向に陥没した陥没部が形成される。
【0216】
以下では、実施例に係る第1貫通電極H1について追加説明することにする。
【0217】
図5は、一実施例に係る第1絶縁層110の上面に対する平面図である。
【0218】
前記第1絶縁層110の上面には、第1回路パターン層141が配置される。
【0219】
このとき、前記第1回路パターン層141は、キャビティ160と垂直に重なった第1上面領域における第1-2パターン部141aを含む。前記第1-2パターン部141aは、前記キャビティの内壁とは垂直に重ならない。即ち、前記第1-2パターン部141aは、前記第1-1パターン部141bと水平に離隔し、前記境界領域の内側に配置される。
【0220】
また、前記第1回路パターン層141は、キャビティ160及び前記キャビティ160の内壁と垂直に重ならないが、第2絶縁層120と垂直に重なった第2上面領域における第1-3パターン部141cを含む。また、前記第1回路パターン層141は、前記第1上面領域と前記第2上面領域の間の境界領域に形成された第1-1パターン部141bを含むことができる。
【0221】
このとき、前記第1-1パターン部141bは、前記境界領域を取り囲んで形成される四角形状の閉ループ形状を有することができる。ただし、実施例はこれに限定されず、前記第1-1パターン部141bは円形状、三角形状及び多角形状等の形状を有することができ、少なくとも一側に開放された開ループ形状を有してもよい。
【0222】
一方、前記第1絶縁層110には、前記第1-1パターン部141bは、前記第1-1パターン部141bと垂直に重なる第1貫通電極H1が配置される。このとき、前記第1貫通電極H1は、水平方向に互いに離隔して複数個形成されてもよい。例えば、図5に図示されたように、前記第1貫通電極H1は10個であってもよいが、これに限定されるものではない。これにより、実施例では、前記第1-1パターン部141bに伝達された熱を互いに離隔した複数の第1貫通電極H1に分岐して伝達することができ、これにより熱伝達特性をより向上させることができる。
【0223】
一方、前記第1貫通電極H1は少なくとも一部が前記キャビティ160と垂直に重なり、少なくとも残りの一部が前記キャビティ160と垂直に重ならず、前記第2絶縁層120と垂直に重なる構造を有することができる。
【0224】
図6は、第2実施例に係る回路基板を示した図面である。
【0225】
図6を参照すると、第2実施例に係る回路基板は、図1bに図示された回路基板と実質的に同一であり、第1貫通電極の構造において異なる。これにより、以前と重複する説明は省略し、以前の実施例と差がある部分に対してのみ説明することにする。
【0226】
以前の実施例における第1貫通電極H1は、前記第1絶縁層110のみに形成された。例えば、前記第1絶縁層110に形成される第1貫通電極は、第1-1貫通電極ということができる。
【0227】
これと違うように、第2実施例における第1貫通電極は、複数の絶縁層に形成され、これにより互いに連結される。
【0228】
具体的に、以前の実施例における第1貫通電極は、前記第1-1パターン部141bと連結され、前記第1絶縁層110のみに形成される構造を有した。
【0229】
これと違うように、第2実施例における第1貫通電極は、複数の絶縁層に形成される。
【0230】
例えば、前記第1貫通電極は、前記第1絶縁層110に形成され、前記第1回路パターン層141の第1-1パターン部141bと連結される第1-1貫通電極H1を含むことができる。このとき、前記第1-1貫通電極H1は、図5に図示されたように、互いに水平方向に離隔して複数個形成されてもよい。
【0231】
一方、前記第1貫通電極は、第3絶縁層130に形成される第1-2貫通電極H5を含むことができる。前記第1-2貫通電極H5は、前記第3絶縁層130に形成され、これにより前記第1-1貫通電極H1と連結される。
【0232】
例えば、前記第1-2貫通電極H5の上面は、前記第2回路パターン層142のうち前記第1-1貫通電極H1と連結された第2-2パターン部142bと連結される。
【0233】
一方、実施例における第3回路パターン層146は、第3-1パターン部146a及び第3-2パターン部146bを含むことができる。前記第3-1パターン部146aは、前記第2-3貫通電極V5と連結される信号配線を意味することができる。前記第3-2パターン部146bは、前記第2回路パターン層142の第2-2パターン部142bに対応するように、前記第2-2貫通電極H5と連結され、これにより熱を外部に伝達する放熱パッドとして機能することができる。
【0234】
例えば、前記第1-2貫通電極H5の下面は、前記第3回路パターン層146の第3-2パターン部146bと連結される。このとき、前記第3回路パターン層146の第3-2パターン部146bは、回路基板で、最下側に配置された回路パターン層を意味することができる。
【0235】
そして、実施例における第2保護層152は、前記第3-2パターン部146bと垂直に重なる少なくとも1つの開口部(不図示)を含むことができる。
【0236】
これにより、実施例では、前記第3-2パターン部146bを介して前記キャビティ160で発生した熱を回路基板の外側に放出することができる。
【0237】
具体的に、前記キャビティ160で発生した熱(具体的に、前記キャビティ内に実装されたチップで発生した熱)は、前記第1回路パターン層141の第1-1パターン部141bに伝達される。
【0238】
そして、前記第1-1パターン部141bに伝達された熱は、前記第1-1貫通電極H1、前記第2-2パターン部142b、前記第1-2貫通電極H5及び前記第3-2パターン部146bを経て回路基板の外側(明確には、回路基板の最下側)に放出される。
【0239】
これにより、実施例では上記のように複数の絶縁層にそれぞれ第1貫通電極を配置することにより、前記第1貫通電極を利用して、前記キャビティ160に実装されたチップで発生した熱を回路基板の最外側に容易に放出することができ、これにより回路基板の全体的な放熱特性を向上させることができる。
【0240】
図7は、実施例に係る第1貫通電極の変形例を示した図面である。
【0241】
図7を参照すると、第1貫通電極H1の少なくとも一部は、前記第3絶縁層130の上面と接触することができる。
【0242】
即ち、以前の実施例における第1貫通電極は、前記第2回路パターン層142の第2-2パターン部142bの上面とのみ接触した。これは、前記第2回路パターン層142の第2-2パターン部142bと前記第1貫通電極が垂直方向に整列される構造を有するからである。
【0243】
ただし、前記第1貫通電極は、第2貫通電極とは異なる機能をする。即ち、前記第1貫通電極は、信号伝達のための電極ではなく、熱伝達のための放熱電極である。これにより、前記第1貫通電極は、前記第2回路パターン層142の第2-2パターン部142bと整列されず、非整列される構造を有することができる。
【0244】
例えば、第1貫通電極H1aは、前記第1絶縁層110を貫通する。このとき、前記第1貫通電極H1aの下面の少なくとも一部は、前記第2回路パターン層142の上面より低く位置することができる。
【0245】
例えば、前記第1貫通電極H1aの下面は段差を有することができる。即ち、前記第1貫通電極H1aの下面は、前記第2回路パターン層142の第2-2パターン部142bと接触する第1下面領域と、前記第1下面領域より低く位置し、前記第2-2パターン部142bの側面を覆いながら下側方向に延長される第2下面領域を含むことができる。これにより、実施例では許容された空間内で、前記第2-2パターン部142bのサイズに関係なく前記第1貫通電極H1aのサイズを大きくすることができ、これにより放熱特性をより向上させることができる。
【0246】
図8は、別の実施例に係る回路基板の第1回路パターン層を示した図面である。
【0247】
図8は、第2絶縁層120が除去された状態における第1絶縁層110の上部領域を上側から見た平面図である。
【0248】
図8を参照すると、別の実施例における回路基板は、上記で説明された第1貫通電極を含まなくてもよい。
【0249】
例えば、前記回路基板は、第1貫通電極を介して前記キャビティ160で発生した熱を垂直方向に放出するのではなく、前記第1-1パターン部141bが配置された層で前記キャビティ160で発生した熱を水平方向に放出することができる。
【0250】
このために、前記第1回路パターン層142は、第1-4パターン部141d及び第1-5パターン部141eを含むことができる。前記第1-4パターン部141d及び第1-5パターン部141eは延長パターン部ということもできる。
【0251】
前記第1-4パターン部141d及び第1-5パターン部141eは、前記第1絶縁層110の第2上面領域に配置される。
【0252】
ただし、前記第1-4パターン部141d及び第1-5パターン部141eは、前記第1-3パターン部141cと電気的に分離(例えば、絶縁)される。
【0253】
即ち、前記第1-4パターン部141d及び第1-5パターン部141eは、前記第1絶縁層110の第2上面領域のうち前記第1-3パターン部141cが配置された領域を回避して配置される。
【0254】
前記第1-4パターン部141d及び第1-5パターン部141eのそれぞれの一端は、前記第1-1パターン部141bの一側面と直接接触することができる。例えば、前記第1-4パターン部141d及び第1-5パターン部141eは、前記第1-1パターン部141bで水平方向に延長される延長パターン部であってもよい。
【0255】
このとき、実施例では、第1-4パターン部141d及び第1-5パターン部141eのうちいずれか1つのみを含むことができるが、放熱特性を向上させるために、前記第1-4パターン部141d及び第1-5パターン部141eが全て含まれてもよい。
【0256】
前記第1-4パターン部141dの一端は、前記第1-1パターン部141bの第1側面と連結される。そして、前記第1-4パターン部141dは、前記回路基板の外側面を向けて延長される。これにより、前記第1-4パターン部141dの他端は、前記回路基板の第1外側面、明確に前記第1絶縁層110の第1外側面110S1に露出することができる。前記第1-4パターン部141dは、前記第1-1パターン部141bから伝達される熱を前記第1外側面110S1に放出する第1熱伝達経路の機能をすることができる。
【0257】
一方、前記第1-5パターン部141eの一端は、前記第1-1パターン部141bの前記第1側面と異なる第2側面に連結される。そして、前記第1-5パターン部141eの他端は、前記回路基板の外側面を向けて延長される。これにより、前記第1-5パターン部141eの他端は、前記回路基板の第2外側面、明確に前記第1絶縁層110の第2外側面110S2に露出することができる。このとき、前記第1-4パターン部141dが延長される前記第1絶縁層110の第1外側面110S1と、前記第1-5パターン部141eが延長される前記第1絶縁層110の第2外側面110S2は、前記第1絶縁層110の複数の外側面のうち互いに異なる外側面であってもよい。好ましくは、前記第1外側面110S1と前記第2外側面110S2は互いに反対となる面であってもよい。前記第1-5パターン部141eは、前記第1-1パターン部141bから伝達される熱を前記第2外側面110S2に放出する第2熱伝達経路の機能をすることができる。
【0258】
上記のように、実施例では、前記第1-4パターン部141d及び第1-5パターン部141eのうち少なくとも1つを利用して、垂直方向への熱伝達経路ではなく、水平方向への熱伝達経路を介して前記キャビティ160で発生した熱を外部に放出することができる。
【0259】
図9は、実施例に係る回路基板の変形例を示した図面である。
【0260】
図9を参照すると、実施例における回路基板は、前記第1貫通電極だけではなく、前記第1-4パターン部141d及び第1-5パターン部141eを全て含むことができる。
【0261】
即ち、実施例では、前記第1貫通電極を利用して垂直方向への経路で前記キャビティ160で発生した熱を外部に放出することができ、これとともに前記第1-4パターン部141d及び第1-5パターン部141eを利用して水平方向への経路で前記キャビティ160で発生した熱を外部に放出することができる。
【0262】
このように実施例では、垂直方向への熱経路だけではなく、水平方向への熱経路を提供することにより、回路基板の放熱特性をより向上させることができ、これによる製品信頼性をより向上させることができる。
【0263】
一方、図面上には、水平方向への熱伝達経路を提供する第1-4パターン部141d及び第1-5パターン部141eが前記第1絶縁層110の上面のみに配置されるものと図示したが、これに限定されない。
【0264】
例えば、第2回路パターン層142及び第3回路パターン層のうち少なくとも1つは、水平方向への熱伝達経路で熱を放出する少なくとも1つのパターン部を含むことができる。
【0265】
例えば、図1bを参照して説明すると、前記第1-1パターン部141bは、第1貫通電極H1と連結される。
【0266】
そして、前記第1貫通電極H1は、前記第2回路パターン層142の第2-2パターン部142bと連結される。
【0267】
このとき、前記第2回路パターン層142は、前記第1-4パターン部141d及び前記第1-5パターン部141eのうち少なくとも1つのパターン部に対応する第2-3パターン部(不図示)を含むことができる。
【0268】
例えば、第2回路パターン層142は一端が前記第2-2パターン部141cと連結され、他端が前記第3絶縁層130の上面の外側方向に延長される第2-3パターン部(不図示)を含むことができる。
【0269】
そして、上記のような構造における熱伝達経路を見ると、前記キャビティ160で発生した熱は、前記第1-1パターン部141b、第1貫通電極H1及び前記第2-2パターン部142bを経由する垂直方向に伝達される。そして、前記第2-2パターン部142bに伝達された熱は、前記第2-3パターン部(不図示)を介して水平方向に伝達され、これにより前記第3絶縁層130の上面の外側面に放出される。
【0270】
以下では、実施例に係る回路基板をパッケージ基板として使用する半導体パッケージについて説明することにする。
【0271】
図10は、第1実施例に係る半導体パッケージを示した図面である。
【0272】
図10を参照すると、実施例における半導体パッケージ200は、図1aに図示した回路基板100をパッケージ基板として使用することができる。前記半導体パッケージ200は、前記回路基板100のキャビティ160内に実装された電子素子180を含む。ただし、実施例はこれに限定されず、以上で説明した多様な実施例の回路基板のうち他の1つの回路基板のキャビティに電子素子が実装されることによりパッケージ基板を構成することもできる。
【0273】
即ち、以上で説明した回路基板は、チップのような電子素子180を実装するためのパッケージ基板として利用することができる。
【0274】
以上で説明したように、回路基板は、キャビティ160を含み、前記キャビティ160には、第1回路パターン層141の少なくとも一部が配置される。即ち、前記キャビティ160には、前記第1回路パターン層141の第1-2パターン部141aと、前記第1-1パターン部141bの第2部分141b2が配置される。
【0275】
前記第1-2パターン部141aの上には接続部170が配置される。
【0276】
このとき、前記接続部170の平面形状は四角形であってもよい。前記接続部170は、前記第1-2パターン部141aの上に配置され、前記電子素子180を固定し、前記電子素子180と前記第1-2パターン部141aの間を電気的に連結する機能をすることができる。このために、前記接続部170は伝導性物質を含むことができる。例えば、前記接続部170はソルダーボールであってもよいが、これに限定されない。
【0277】
前記接続部170は、ソルダーに異種成分の物質が含有されてもよい。前記ソルダーは、SnCu、SnPb、SnAgCuのうち少なくともいずれか1つで構成されてもよい。そして、前記異種成分の物質は、Al、Sb、Bi、Cu、Ni、In、Pb、Ag、Sn、Zn、Ga、Cd及びFeのうちいずれか1つを含むことができる。
【0278】
前記接続部170の上には電子素子180が実装される。
【0279】
このとき、前記電子素子180は、回路基板100のキャビティ160内に配置される電子部品であってもよく、これは能動素子と受動素子とに区分される。そして、前記能動素子は、非線形部分を積極的に利用した素子であり、受動素子は、線形及び非線形特性が両方とも存在しても非線形特性は利用しない素子を意味する。そして、前記受動素子には、トランジスタ、IC半導体チップ等が含まれ、前記受動素子には、コンデンサー、抵抗及びインダクター等を含むことができる。前記受動素子は、能動素子である半導体チップの信号処理速度を高めたり、フィルタリング機能等をするために、通常のプリント回路基板に実装される。
【0280】
このとき、前記電子素子180の上面は、前記回路基板の最外側より高く位置することができる。例えば、前記電子素子180の上面は、前記回路基板の最外側に配置された第1保護層151の上面より高く位置することができる。ただし、実施例はこれに限定されず、前記キャビティ160に実装される電子素子の種類によって、前記電子素子の上面は、前記回路基板の最外側面と同一平面上に位置することができ、これより低く位置することもできる。
【0281】
図11は、第2実施例に係る半導体パッケージを示した図面である。
【0282】
図11を参照すると、実施例における半導体パッケージ200Aは、回路基板100及び前記回路基板100のキャビティ160内に実装された電子素子180Aを含む。
【0283】
また、半導体パッケージ200Aは、前記キャビティ160内に配置され、前記電子素子180Aを覆うモールディング層190をさらに含む。
【0284】
前記モールディング層190は選択的に前記キャビティ160内に配置され、前記キャビティ160内に実装された電子素子180Aを保護することができる。
【0285】
前記モールディング層190は、モールディング用樹脂で構成されてもよく、例えば、EMC(Epoxy molding compound)であってもよい。ただし、実施例はこれに限定されず、前記モールディング層190はEMC以外にも多様な他のモールディング用樹脂で構成されてもよい。
【0286】
実施例におけるモールディング層190は、前記キャビティ160の第1内壁S1及び第2内壁S2と接触する。このとき、前記キャビティ160の第1内壁S1及び第2内壁S2は、単一傾斜角ではなく、変曲部E1を基準として互いに異なる傾斜角を有することができる。上記のようなキャビティ160の構造は、前記モールディング層190との接触する表面面積を増加させることができ、これにより前記モールディング層190と回路基板100の間の接合力を向上させることができる。
【0287】
以下では、添付された図面を参照して実施例に係る回路基板の製造方法について説明することにする。
【0288】
図12a~図12oは、実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
【0289】
実施例の回路基板の製造工程の説明の前に、実施例の回路基板は、図1a及び図1bのうちいずれか1つの層構造を有することができる。ただし、実施例の回路基板における第2絶縁層120の層数及び第3絶縁層130の層数は選択的に変更することができる。例えば、第2絶縁層120の層数は単層であってもよく、これと違うように2層以上の層構造を有することができる。また、前記第3絶縁層130の層数は単層であってもよく、これと違うように2層以上の層構造を有することができる。
【0290】
以下では、説明の便宜のために、前記第2絶縁層120及び第3絶縁層130がそれぞれ単層で構成されるものについて説明することにする。ただし、実施例はこれに限定されず、以下で説明される回路基板の製造工程のうち少なくとも1つの段階を複数回行うことにより、前記第2絶縁層120及び前記第3絶縁層130のうち少なくとも1つの絶縁層を複数の層で形成することができる。
【0291】
一方、以下では、回路基板がコアレス基板であるものについて説明することにする。これにより、実施例の回路基板の製造方法は、キャリアボードを利用して製造される。ただし、実施例はこれに限定されない。例えば、実施例の回路基板はコア層を含むコア基板であってもよく、これにより前記製造工程におけるキャリアボードは省略されてもよい。また、前記回路基板のコア基板である場合、前記第1絶縁層110の下面に配置される第2回路パターン層142の位置は、前記第1絶縁層110の下部領域に埋め込まれる構造ではなく、前記第1絶縁層110の下面の下に突出する構造を有することになる。
【0292】
図12aを参照すると、実施例では、回路基板の製造のための基礎部材を用意する。例えば、実施例ではコアレス基板の製造のためにキャリアボードを用意する。例えば、実施例では、キャリア絶縁層CB1及びキャリア金属層CB2を含むキャリアボードを用意する。このとき、前記キャリア絶縁層CB1及び前記キャリア金属層CB2の積層構造はCCL(Copper Clad Laminate)であってもよいが、これに限定されない。例えば、前記キャリア金属層CB2は、前記キャリア絶縁層CB1の上に無電解メッキを行って形成された無電解メッキ層であってもよい。
【0293】
次に、図12bを参照すると、実施例では、前記キャリア金属層CB2の上面に第1ドライフィルムM1を形成する。前記第1ドライフィルムM1は、前記キャリア金属層CB2の上に第2回路パターン層142を形成するためのマスクとして利用される。このために、前記第1ドライフィルムM1は少なくとも1つの開口を含むことができる。前記開口は、前記キャリア金属層CB2の上面のうち第2回路パターン層142が形成される領域と垂直に重なることができる。そして、実施例では、前記キャリア金属層CB2をシード層として電解メッキを行って、前記第1ドライフィルムM1の開口を満たす第2回路パターン層142を形成する工程を行うことができる。
【0294】
このとき、実施例では、以後前記キャリア金属層と回路基板の間の容易な分離または前記第2回路パターン層142のスリム化のために、別途のシード層を使用することができる。例えば、実施例では、前記キャリア金属層CB2の上に無電解メッキを行って前記第2回路パターン層142の第1金属層142-1を形成する工程を行うことができる。そして、前記第1ドライフィルムM1は、前記第1金属層142-1の上に開口を有して形成される。また、前記第2回路パターン層142は、前記第1金属層142-1をシード層として電解メッキを行って形成された第2金属層142-2を含む。これにより、前記第2回路パターン層142は、第1金属層142-1及び第2金属層142-2を含む2層構造を有することができる。このとき、前記第2回路パターン層142は、第2-1パターン部142a及び第2-2パターン部142bを含むことができる。
【0295】
次に、図12cを参照すると、実施例では、前記キャリア金属層CB2の上に前記第1絶縁層110を積層する工程を行うことができる。
【0296】
次に、図12dを参照すると、実施例では、前記第1絶縁層110を加工して前記第1絶縁層110を貫通する貫通ホールを形成する工程を行うことができる。このとき、前記貫通ホールは、第1貫通ホールTH1及び第2貫通ホールVH1を含むことができる。例えば、前記第2貫通ホールVH1は、前記第2回路パターン層142のうち第2-1パターン部142aと垂直に重なることができる。また、前記第1貫通ホールTH1は、前記第2回路パターン層142のうち第2-2パターン部142bと垂直に重なることができる。
【0297】
次に、図12eを参照すると、実施例ではメッキ工程を行って、前記第1貫通ホールTH1を満たす第1貫通電極H1及び前記第2貫通ホールVH1を満たす第2-1貫通電極V1及び前記第1絶縁層110の上面に配置される第1回路パターン層142を形成する工程を行うことができる。
【0298】
このとき、前記第1回路パターン層141は、第1金属層141-1及び第2金属層141-2を含む。一方、図面上で前記第1貫通電極H1及び第2-1貫通電極V1は1層構造を有するものと図示したが、第1貫通電極H1及び第2-1貫通電極V1は、前記第1回路パターン層141の層構造に対応する第1金属層及び第2金属層で構成されてもよい。また、図面上で、前記第1回路パターン層141の第1金属層141-1と前記第1貫通電極H1または第2-1貫通電極V1の第1金属層と区分される構造を有するものと図示したが、これは各構成を区分するためのもであり、実質的にこれらは互いに同じ層であってもよい。これに対応するように、前記第1回路パターン層142の第2金属層141-2と第1貫通電極H1または第2-1貫通電極V1の第2金属層も互いに同一層で構成されてもよい。
【0299】
一方、図12に図示されたように、メッキ工程後の前記第1回路パターン層141は、第2厚さT2を有することができる。これは、前記第2金属層141-2のシード層として使用された前記第1金属層141-1のエッチング工程が行われる前であるからである。
【0300】
このとき、一般的な回路基板の製造工程で、前記第1回路パターン層141の第1金属層141-1及び第2金属層141-2が形成された後に、前記第2金属層141-2と垂直に重ならない第1金属層141-1をエッチングで除去する工程を行うことになる。
【0301】
ここで、実施例では、前記第2金属層141-2と垂直に重ならない第1金属層141-1を全部除去せず、少なくとも一部を残しておくようにする。そして、前記除去されず残るようになる第1金属層は、以後キャビティ160を形成するレーザー工程で第1マスク(例えば、レーザーストッパー)として機能する。
【0302】
具体的に、前記第1回路パターン層141の第1金属層141-1は、前記第2金属層141-2と垂直に重なる第1-1部分P1-1を含むことができる。また、前記第1-1部分P1-1における前記第1金属層141-1は、第1回路パターン層141の一部を構成することができる。
【0303】
また、前記第1金属層141-1は、キャビティ領域と垂直に重ならない領域で、前記第2金属層141-2と垂直に重ならない第1-2部分P1-2を含むことができる。
【0304】
また、前記第1金属層141-1は、キャビティ領域と垂直に重なった領域に配置された第1-3部分P1-3を含むことができる。
【0305】
このとき、比較例では、前記第1金属層141-1の第1-2部分P1-2及び前記第1-3部分P1-3をエッチングで全部除去する。
【0306】
これと違うように、実施例では、前記第1-2部分P1-2における前記第1金属層141-1のみをエッチングで除去し、前記第1-3部分P1-3における前記第1金属層141-1は除去しない。そして、前記第1-3部分P1-3で除去されずに残った第1金属層141-1は、以後キャビティを形成するレーザー工程でレーザーストッパーに対応する第1マスクとして機能することができる。
【0307】
一方、図12fを参照すると、実施例では、前記第1-3部分P1-3における前記第1金属層141-1を除去しないが、前記第1-2部分P1-2における前記第1金属層141-1のみを選択的に除去するために、前記第1-3部分P1-3の上に第1保護フィルムPL1を形成する工程を行うことができる。このとき、前記第1保護フィルムPL1は、前記第1-3部分P1-3の上で、前記第1金属層141-1が単独で配置された領域だけではなく、第1-2パターン部141a及び第1-1パターン部141bの第2金属層141-2の上にも形成される。
【0308】
次に、図12gを参照すると、前記第1保護フィルムPL1が配置された状態で、第1金属層141-1を除去するエッチング工程を行う。これにより、前記第1-2部分P1-2に配置された第1金属層141-1は除去される。このとき、前記エッチング工程で、前記第1-1部分P1-1における第2金属層141-2の一部も除去される。例えば、前記第1-1部分P1-1における前記第2金属層141-2は、前記第1金属層141-1の厚さに対応する厚さだけエッチングが行われる。これにより、実施例では、前記エッチング工程で、第1回路パターン層141の第1-3パターン部141cを形成することができる。そして、前記第1-3パターン部141cは、前記エッチング工程によって、前記第2厚さT2から第3厚さT3へと薄くなることができる。
【0309】
次に、図12hを参照すると、実施例では、前記第1絶縁層110の上に第2絶縁層120を配置する。また、実施例では、前記第1絶縁層110の下に第3絶縁層130を配置する。
【0310】
そして、実施例では、前記第2絶縁層120に第2貫通電極の第2-2貫通電極V2を形成する工程を行うことができる。また、実施例では、前記第2絶縁層120の上面に第3回路パターン層143を形成する工程を行うことができる。このとき、前記第3回路パターン層143は、前記第1回路パターン層141に対応するように、第1金属層143-1及び第2金属層143-2を含むことができる。
【0311】
また、実施例では、前記第3絶縁層130に第2貫通電極の第2-3貫通電極V5を形成する工程を行うことができる。また、実施例では、前記第3絶縁層130の下面に第4回路パターン層146を形成する工程を行うことができる。このとき、前記第4回路パターン層146は、第1金属層146-1及び第2金属層146-2を含むことができる。
【0312】
このとき、前記第3回路パターン層143の上部領域は、複数の部分に区分することができる。例えば、前記第3回路パターン層143の上部領域は、キャビティ領域ではない第2-1部分P2-1と、キャビティ領域に対応する第2-2部分P2-2を含む。このとき、前記第2-2部分P2-2における前記第1金属層143-1はレーザーが通過しなければならないので、エッチングで除去されなければならない。これと違うように、前記第2-1部分P2-1における前記第1金属層143-1は、キャビティ領域と垂直に重ならないので除去されない。そして、実施例では、前記第2-1部分P2-1における前記第1金属層143-1を除去せずに残しておくことにより、キャビティを形成するレーザー工程で第2マスクとして利用できるようにする。このとき、実施例では、前記第2-1部分P2-1で、キャビティ領域を取り囲む隣接領域における第1金属層143-1のみを残して、残りは除去することができる。しかし、このようにエッチングが行われる場合、以後前記第2ストッパーをエッチングするエッチング工程で、前記第3回路パターン層143の第2金属層143-2が追加エッチングされる問題が発生し、これにより他の回路パターン層との厚さ偏差が発生し得る。これにより、実施例では、前記第2-1部分P2-1における第1金属層143-1を全部除去せずに残しておくようにする。
【0313】
一方、前記第3回路パターン層143の第1金属層143-1及び第4回路パターン層146の第1金属層146-1のエッチングが行われる前には、前記第3回路パターン層143及び前記第4回路パターン層146は、それぞれ第2厚さを有することができる。
【0314】
次に、図12iを参照すると、実施例では、前記第3回路パターン層143の第2-1部分P2-1の上に第2保護フィルムPL2を配置した状態で、前記第3回路パターン層143の第1金属層143-1及び第4回路パターン層146の第1金属層146-1を除去するエッチング工程を行うことができる。
【0315】
これにより、前記第4回路パターン層146の厚さは、前記エッチング工程によって第2厚さT2から第3厚さT3へと薄くなることができる。これと違うように、前記第3回路パターン層143の第2金属層143-2は、第2保護フィルムPL2によって覆われた状態で前記エッチング工程が行われることにより、前記第2厚さT2をそのまま維持することができる。
【0316】
一方、前記キャビティ領域と隣接した領域には、前記第3回路パターン層143の第1金属層143-1が配置された構造を有する。このとき、前記第3回路パターン層143の第1金属層143-1は、以後のレーザー工程におけるビームのサイズの半径より大きくてもよい。即ち、実施例では、ガウシアンレーザー工程でビームの中央部分に対応するようにキャビティ加工工程を行うことができる。これにより、前記キャビティ領域と隣接した領域は、ガウシアンビームのセンターが位置することができる。このとき、実施例では、前記第2-1部分P2-1における第1金属層143-1が全部除去されない状態で前記キャビティ工程のためのレーザー工程が行われることにより、前記ガウシアンビームのセンターを利用してキャビティを加工する工程においても、前記第2絶縁層120の表面に損傷が生じるを防止することができる。
【0317】
一方、実施例における前記第1-3部分P1-3と前記第2-1部分P2-1は、垂直方向に少なくとも一部が互いに重なることができる。
【0318】
例えば、前記第1-3部分P1-3で除去されていない第1回路パターン層141と、前記第2-1部分P2-1で除去されていない第3回路パターン層143は、垂直方向に重なる重畳領域ORを含むことができる。
【0319】
このとき、比較例ではレーザー工程時に、マスクを利用するしても、前記第1-3部分P1-3と前記第2-1部分P2-1が垂直方向に互いに重ならない。このとき、レーザー工程における工程正確度が高いと、上記のようなマスクの配置構造でも信頼性の高いキャビティ形成が可能である。しかし、回路基板の製造工程では、多様な環境による工程偏差が発生し、これにより上記のような比較例におけるマスク構造で、信頼性問題が発生し得る。例えば、工程偏差により、レーザービームのずれが発生する場合、前記レーザービームの前記第2絶縁層の下部領域のうち前記第1金属層141-1の第1-2部分P1-2を外れた領域まで加工してしまう。そして、このような場合、前記第2絶縁層だけではなく、前記外れた領域だけの第1絶縁層の加工が追加行われる。そして、前記第1絶縁層が加工される場合、信頼性問題が発生し得る。
【0320】
これにより、実施例では、上記のように第1マスクと第2マスクが垂直方向に互いにオーバーラップする重畳領域ORを含むようにする。これにより、レーザー工程の偏差が発生しても、前記重畳領域ORによって第1絶縁層が追加加工される状況を防止することができ、これによる信頼性問題を解決することができる。
【0321】
次に、図12jを参照すると、実施例では、第2絶縁層120のキャビティ領域上にキャビティ160を形成する工程を行うことができる。このとき、前記キャビティ160は、単一層で構成される第2絶縁層120に形成され、これと違うように複数の層で構成される第2絶縁層120内に形成することができる。
【0322】
このとき、前記キャビティ160は、ガウシアンビームを利用したレーザー工程によって形成することができる。
【0323】
このとき、実施例では、ガウシアンビーム200の中心線CPを利用して前記キャビティ160の最外郭領域を形成するようにする。このとき、図12jを参照すると、前記ガウシアンビーム200の中心線を基準として右側のビームは、前記キャビティ領域内に位置するが、右側のビームは、キャビティ領域を外れた領域に位置する。
【0324】
図12kは、実施例に係るキャビティの加工方法を説明するための図面であり、図12lは、比較例に係るキャビティの加工方法を説明するための図面である。
【0325】
図9を参照すると、実施例では、第2マスク143-1aとして利用される第3回路パターン層143の一部を中心に、ガウシアンビームの中心線のビームを利用して前記キャビティ160の最外郭領域に対する加工が行われるようにする。そして、実施例では、ガウシアンビームを一定距離移動させながら、前記キャビティ160の全体領域に対する加工を行う。
【0326】
このとき、実施例では、第1ガウシアンビームの中心線を利用してキャビティの最外郭領域に対する加工を行う。そして、前記第1ガウシアンビームを利用したキャビティ加工が完了すると、前記第1ガウシアンビームから一定距離離隔した位置に第2ガウシアンビームを提供する。このとき、前記第1ガウシアンビームと前記第2ガウシアンビームは一定距離離隔することにより、実施例におけるキャビティ160は、最外郭領域における第1傾斜角θ1を有する第1内壁S1と、前記第1内壁S1から延長され、第2傾斜角θ2を有する第2内壁S2を含むことができる。
【0327】
一方、図12lを参照すると、比較例ではレーザービームの外郭部分がキャビティの最外郭部分に位置するようにしてキャビティ加工工程を行う。これにより、比較例におけるキャビティの最外郭部分の内壁は160度以上の傾斜角を有することになる。一方、実施例におけるキャビティの最外郭部分の内壁は92度~130度範囲の第2傾斜角を有することになる。
【0328】
例えば、比較例における工程は600μmの大きさの領域にキャビティを加工した場合、前記キャビティの内壁の傾斜角によって600μmより小さい500μmのキャビティが形成される。これは、キャビティの下部領域が実質的に素子が実装されるキャビティとして使用されるが、100μm程度の空間が前記内壁が有する傾斜角によって使用されないからである。
【0329】
反面、実施例では600μmの大きさの領域にキャビティを加工した場合、前記キャビティの内壁の傾斜角の改善により、比較例に比べて大きい550μmのキャビティが形成される。これにより実施例では、キャビティ形成に必要な空間を減らすことができ、これによる回路集積度を高めることができる。
【0330】
図12mを参照すると、上記のようなガウシアンビームを利用して、前記第2絶縁層120にキャビティ160Aを形成する。前記キャビティ160Aはレーザー工程のみによって形成されたキャビティを意味することができる。
【0331】
そして、図12nを参照すると、実施例ではデスミア工程を行うことができる。前記デスミア工程は、キャビティ形成工程の一段階である。即ち、実施例では、レーザー加工によりキャビティを形成し、以後デスミア工程により最終的なキャビティ160を形成するようにする。
【0332】
前記デスミア工程は、前記レーザー加工によって形成されたキャビティ形状をそのまま維持しながら、前記キャビティの全体的な幅を増加させることができる。即ち、前記デスミア工程は、前記レーザー工程によって形成されたキャビティの内壁に含まれた異物等を除去して、前記キャビティの全体的な幅を増加させることができる。前記デスミア工程が行われることにより、前記キャビティ160は、前記第3回路パターン層143の第1金属層143-1の少なくとも一部と垂直方向に重なることができる。
【0333】
次に、実施例ではレーザー工程におけるストッパーとして活用された金属層を除去する工程を行うことができる。
【0334】
例えば、実施例では、前記第3回路パターン層143の第1金属層143-1のうち第2金属層143-2と垂直に重ならない領域をエッチングで除去する工程を行うことができる。これにより、前記第3回路パターン層143は、第2厚さT2から第3厚さT3へと変更される。
【0335】
また、実施例では、前記第1回路パターン層141の第1金属層141-1のうちキャビティと垂直に重なり、前記第1回路パターン層141の第2金属層141-2と垂直に重ならない領域を除去するエッチング工程を行うことができる。これにより、前記第1回路パターン層141の第1-1パターン部141b及び第1-2パターン部141aが形成される。このとき、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1は、キャビティと垂直に重ならず第2絶縁層120で覆われ、第2部分141b2は、キャビティと垂直に重なる。これにより、前記エッチング工程で、前記第1-1パターン部141bの第1部分141b1はエッチングが行われず、前記第2部分141b2はエッチングが行われる。これにより、前記第1-1パターン部141bは段差構造を有することができる。
【0336】
次に、実施例では、図12oに図示されたように、前記第2絶縁層120の上に第1保護層151を形成し、前記第3絶縁層130の下に第2保護層152を形成する工程を行うことができる。
【0337】
以上の実施例で説明された特徴、構造、効果等は、本発明の少なくとも1つの実施例に含まれ、必ず1つの実施例に限定されるものでは、ない。また、各実施例に例示された特徴、構造、効果等は、実施例が属する分野で通常の知識を有する者によって、別の実施例に対して組合せまたは変形して実施可能である。よって、そのような組合せと変形に係る内容は、本発明の範囲に含まれると解釈されるべきである。
【0338】
また、以上では、実施例を中心に説明したが、これは単なる例示であり、本発明を限定するものではなく、本発明が属する分野で通常の知識を有した者であれば、本実施例の本質的な特性を逸脱しない範囲内で、以上で例示されていない多様な変形と応用が可能である。例えば、実施例に具体的に提示された各構成要素は、変形して実施することができる。そして、そのような変形と応用に係る差異点は、添付される請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれると解釈されるべきである。
図1a
図1b
図2a
図2b
図2c
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12a
図12b
図12c
図12d
図12e
図12f
図12g
図12h
図12i
図12j
図12k
図12l
図12m
図12n
図12o
【手続補正書】
【提出日】2024-05-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上に配置され、上面及び下面を貫通するキャビティを含む第2絶縁層と、
前記第2絶縁層内に埋め込まれた上部回路層と、
前記キャビティ内に配置された電子素子と、を含み、
前記第2絶縁層は、前記キャビティを形成する内壁を含み、
前記内壁は、前記第1絶縁層の上面に対し第1傾斜角を有する第1内壁と、前記第1内壁上に配置され、前記第1絶縁層の上面に対し前記第1傾斜角と異なる第2傾斜角を有する第2内壁と、前記第1内壁と前記第2内壁が接触された接触部を含み、
前記上部回路層は、前記キャビティの前記第1内壁と水平方向に沿って重なった第1貫通電極と、前記第1貫通電極上に配置され、前記第1内壁と前記水平方向に沿って重ならず、前記第2内壁と前記水平方向に沿って重なった上部回路パターン層を含み、
前記電子素子は、前記第1貫通電極、前記上部回路パターン層、及び前記接触部と前記水平方向に沿って重なった、回路基板。
【請求項2】
前記第2絶縁層の上に配置された保護絶縁層をさらに含む、請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記第1絶縁層内に埋め込まれた下部回路層をさらに含み、
前記下部回路層は、前記第1絶縁層の少なくとも一部領域を貫通する第2貫通電極と、前記第2貫通電極と連結された下部回路パターン層を含み、
前記上部回路パターン層の垂直方向の厚さは、前記下部回路パターン層の前記垂直方向の厚さと同一である、請求項2に記載の回路基板。
【請求項4】
前記上部回路層は、前記第1貫通電極上に配置された上部貫通電極をさらに含み、
前記上部貫通電極は、前記第1内壁と前記水平方向に沿って重ならず、前記第2内壁と前記水平方向に沿って重なった、請求項3に記載の回路基板。
【請求項5】
前記電子素子は、前記第1内壁、及び前記第2内壁と前記水平方向に沿って離隔した、請求項4に記載の回路基板。
【請求項6】
前記接触部は、前記第1内壁と前記第2内壁が直接接触する傾斜角が変わる部分である、請求項5に記載の回路基板。
【請求項7】
前記第1貫通電極は、前記接触部よりも前記第1絶縁層に隣接するように配置された、請求項6に記載の回路基板。
【請求項8】
前記第1傾斜角は、130度~160度の範囲を有し、
前記第2傾斜角は、92度~130度の範囲を有する、請求項6に記載の回路基板。
【請求項9】
前記保護絶縁層は、貫通ホールを含み、
前記保護絶縁層の貫通ホールは、前記キャビティと垂直方向に沿って重なった、請求項2に記載の回路基板。
【請求項10】
前記第1内壁は、前記キャビティの底面と前記第1傾斜角の間に位置し、前記第1傾斜角と異なる第3傾斜角をさらに含む、請求項1に記載の回路基板。
【請求項11】
前記電子素子の前記垂直方向の厚さは、前記第1貫通電極の前記垂直方向の厚さより大きい、請求項3に記載の回路基板。
【請求項12】
前記上部貫通電極と前記第1貫通電極は、前記第1絶縁層に向かうほど幅が漸減する、請求項4に記載の回路基板。
【請求項13】
前記第1絶縁層と前記第2絶縁層の間に配置され、前記キャビティの内壁と垂直方向に沿って重なった回路パターンを含み、
前記回路パターンの上面は、段差を有する、請求項3に記載の回路基板。
【請求項14】
前記回路パターンの前記段差は、前記キャビティの底面の周り方向に沿って備えられた、請求項13に記載の回路基板。
【請求項15】
前記第3傾斜角は、前記第2傾斜角と異なる、請求項10に記載の回路基板。
【請求項16】
ベース絶縁層と、
前記ベース絶縁層の上に配置され、キャビティを含んだ上部絶縁層と、
前記上部絶縁層内に埋め込まれた上部回路層と、
前記上部絶縁層のキャビティ内に配置された電子素子と、
前記上部絶縁層の上に配置された保護絶縁層と、を含み、
前記上部絶縁層は、前記上部絶縁層の上面及び下面を貫通して備えられた前記キャビティを形成する内壁を含み、
前記内壁は、前記ベース絶縁層の上面に対し第1傾斜角を有する第1内壁と、前記第1内壁上に配置され、前記ベース絶縁層に対し前記第1傾斜角より小さい第2傾斜角を有する第2内壁と、前記キャビティの底面と前記第1内壁の間に位置し、前記第1傾斜角及び前記第2傾斜角と異なる第3傾斜角を有する第3内壁と、前記第1内壁と前記第2内壁が接触された第1接触部と、前記第1内壁と前記第3内壁が接触された第2接触部とを含み、
前記上部回路層は、前記キャビティの第1内壁と水平方向に沿って重なった貫通電極と、前記貫通電極上に配置され、前記第1内壁と前記水平方向に沿って重ならず、前記第2内壁と前記水平方向に沿って重なった上部回路パターン層を含み、
前記電子素子は、前記貫通電極、前記上部回路パターン層、前記第1内壁、前記第2内壁、及び前記第1接触部と前記水平方向に沿って重なった、回路基板。
【請求項17】
前記第1接触部は、前記第1内壁と前記第2内壁が直接接触された傾斜角が変わる部分であり、
前記第2接触部は、前記第1内壁と前記第3内壁が直接接触された傾斜角が変わる部分であり、
前記電子素子の垂直方向の厚さは、前記貫通電極の前記垂直方向の厚さより大きい、請求項16に記載の回路基板。
【請求項18】
前記第1傾斜角は、130度~160度の範囲を有し、
前記第2傾斜角は、92度~130度の範囲を有する、請求項16に記載の回路基板。
【請求項19】
前記ベース絶縁層内に埋め込まれた回路層をさらに含み、
前記回路層は、前記ベース絶縁層の少なくとも一部領域を貫通するベース貫通電極と、前記ベース貫通電極と連結されたベース回路パターン層を含み、
前記上部回路パターン層の垂直方向の厚さは、前記ベース回路パターン層の前記垂直方向の厚さと同一である、請求項17に記載の回路基板。
【請求項20】
前記上部回路層は、前記貫通電極上に配置された上部貫通電極をさらに含み、
前記上部貫通電極は、前記第1内壁と前記水平方向に沿って重ならず、前記第2内壁と前記水平方向に沿って重なった、請求項19に記載の回路基板。
【国際調査報告】