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特表2024-538386大きなダイアスペクト比を有するウェハ用のダイ分離リング
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  • 特表-大きなダイアスペクト比を有するウェハ用のダイ分離リング 図1A
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-18
(54)【発明の名称】大きなダイアスペクト比を有するウェハ用のダイ分離リング
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/301 20060101AFI20241010BHJP
【FI】
H01L21/78 W
H01L21/78 V
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529319
(86)(22)【出願日】2023-05-02
(85)【翻訳文提出日】2024-05-16
(86)【国際出願番号】 US2023020662
(87)【国際公開番号】W WO2023229805
(87)【国際公開日】2023-11-30
(31)【優先権主張番号】17/750,864
(32)【優先日】2022-05-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504056130
【氏名又は名称】ウェスタン デジタル テクノロジーズ インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100207837
【弁理士】
【氏名又は名称】小松原 寿美
(72)【発明者】
【氏名】リー、シュオ
(72)【発明者】
【氏名】リュー、シャンヤン
(72)【発明者】
【氏名】リュー、シャオドン
(72)【発明者】
【氏名】シン、シュリ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、ウェイティン
(72)【発明者】
【氏名】ウー、チェンハオ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、ボー
【テーマコード(参考)】
5F063
【Fターム(参考)】
5F063AA21
5F063AA31
5F063DD25
5F063DD68
5F063DD72
5F063EE73
5F063EE81
5F063FF60
(57)【要約】
半導体ウェハ拡張プロセス中に半導体ウェハの不均一な拡張を引き起こすダイ分離リングである。ダイ分離リングは、中心軸の周りに延びる環状本体を含む。ダイ分離リングの環状本体は、第1の高度を有する第1の部分と、第1の高度よりも低い第2の高度を有する第2の部分とを含む。第3の部分は、第1の部分と第2の部分との間に延びて、第1の部分と第2の部分との間に遷移を形成する。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心軸の周りに延びる環状本体を含むダイ分離リングであって、
前記環状本体は上部と下部とを有し、前記上部は、
前記環状本体の前記下部に対して第1の高度を有する第1の平坦面と、
前記環状本体の前記下部に対して前記第1の高度よりも低い第2の高度を有する第2の平坦面と、
前記第1の平坦面と前記第2の平坦面との間に延びている第3の非平坦面と、を含み、
前記第1の平坦面は、前記ダイ分離リングが前記中心軸に平行な方向に第1の位置から第2の位置へ移動するときに、半導体ウェハに関連付けられた拡張材料に接触して、前記拡張材料を第1の方向に拡張させるように配置され、
前記第2の平坦面は、前記ダイ分離リングが前記第1の位置から前記第2の位置へ移動するときに、前記半導体ウェハに関連付けられた前記拡張材料に接触して、前記拡張材料を第2の方向に拡張させるように配置され、前記第2の方向における前記拡張が、前記第1の方向における前記拡張よりも小さい、ダイ分離リング。
【請求項2】
前記第1の高度と前記第2の高度との間の差は、約3ミリメートルである、請求項1に記載のダイ分離リング。
【請求項3】
前記第1の高度と前記第2の高度との間の差は、前記半導体ウェハに関連付けられたダイのアスペクト比に比例する、請求項1に記載のダイ分離リング。
【請求項4】
前記環状本体は、前記中心軸の周りに円周方向に延びている内側側壁および外側側壁を含む、請求項1に記載のダイ分離リング。
【請求項5】
前記環状本体の前記上部は、
内縁と、外縁と、をさらに含み、
前記内側側壁は、前記内縁から前記環状本体の前記下部に延び、前記外側側壁は、前記外縁から前記環状本体の前記下部に延びている、請求項4に記載のダイ分離リング。
【請求項6】
前記内側側壁は内側半径を画定し、前記外側側壁は外側半径を画定し、前記ダイ分離リングの幅は前記内側半径と前記外側半径との間の差である、請求項1に記載のダイ分離リング。
【請求項7】
前記環状本体の前記下部は下面を含み、前記下面は平面である、請求項1に記載のダイ分離リング。
【請求項8】
第1の高さを有する第1の実質的平面部分と、
前記第1の高さよりも低い第2の高さを有する第2の実質的平面部分と、
前記第1の実質的平面部分と前記第2の実質的平面部分とを接続する非平面の遷移部分と、
を含むダイ分離リング。
【請求項9】
前記第1の実質的平面部分は、半導体ウェハに関連付けられた拡張材料に接触して、前記拡張材料を第1の方向に第1の量だけ拡張させるように配置され、
前記第2の実質的平面部分は、前記半導体ウェハに関連付けられた前記拡張材料に接触して、前記拡張材料を第2の方向に第2の量だけ拡張させるように配置され、前記第1の量が、前記第2の量よりも大きい、
請求項8に記載のダイ分離リング。
【請求項10】
前記第1の高さと前記第2の高さとの間の差は、半導体ウェハに関連付けられたダイのアスペクト比に比例する、請求項8に記載のダイ分離リング。
【請求項11】
前記第1の高さと前記第2の高さとの間の差は、少なくとも3ミリメートルである、請求項8に記載のダイ分離リング。
【請求項12】
内側側壁と外側側壁とをさらに含み、前記内側側壁および前記外側側壁のそれぞれは、前記ダイ分離リングの中心軸の周りに円周方向に延びている、請求項8に記載のダイ分離リング。
【請求項13】
内縁と外縁とをさらに含み、前記内側側壁は、前記内縁から前記ダイ分離リングの下部に延び、前記外側側壁は、前記外縁から前記ダイ分離リングの前記下部に延びている、請求項12に記載のダイ分離リング。
【請求項14】
前記内縁および前記外縁のうちの少なくとも1つは、丸みを帯びている、請求項13に記載のダイ分離リング。
【請求項15】
中心軸の周りに延びる環状本体を含むダイ分離リングであって、
前記環状本体は上部と下部とを有し、前記上部は、
前記環状本体の前記下部に対して第1の高度を有する第1の拡張手段と、
前記環状本体の前記下部に対して前記第1の高度よりも低い第2の高度を有する第2の拡張手段と、
前記第1の拡張手段と前記第2の拡張手段との間に延びている非平坦面と、を含み、
前記第1の拡張手段は、半導体ウェハに関連付けられた拡張材料を第1の方向に拡張させ、
前記第2の拡張手段は、前記半導体ウェハに関連付けられた前記拡張材料を第2の方向に拡張させ、前記第2の方向における前記拡張が、前記第1の方向における前記拡張よりも小さい、ダイ分離リング。
【請求項16】
前記第1の高度と前記第2の高度との間の差は、約3ミリメートルである、請求項15に記載のダイ分離リング。
【請求項17】
前記第1の高度と前記第2の高度との間の差は、前記半導体ウェハに関連付けられたダイのアスペクト比に比例する、請求項15に記載のダイ分離リング。
【請求項18】
前記第1の拡張手段は、第1の平坦面であり、
前記第2の拡張手段は、第2の平坦面である、
請求項15に記載のダイ分離リング。
【請求項19】
前記環状本体の内側側壁に延びる丸みを帯びた内縁であって、前記内側側壁が前記中心軸の周りに円周方向に延びている、丸みを帯びた内縁と、
前記内側側壁と反対側の前記環状本体の外側側壁に延びる丸みを帯びた外縁と、をさらに含み、前記内側側壁および前記外側側壁のそれぞれは、前記環状本体の前記下部に遷移する、
請求項15に記載のダイ分離リング。
【請求項20】
前記環状本体の前記下部は下面を含み、前記下面は平面である、請求項15に記載のダイ分離リング。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2022年5月23日に出願された「大きなダイアスペクト比を有するウェハ用のダイ分離リング」と題された米国非仮出願第17/750,864号の内容全体の利益を主張し、あらゆる目的でその内容の全体を参照によりここに組み込む。
【背景技術】
【0002】
半導体ウェハダイシングは、半導体ウェハ上の個々のダイをカットし、その後、分離する製造プロセスである。半導体ウェハをダイシングするには、スクライビング、ソーイング、レーザーカットなどの多くの技術がある。
【0003】
例えば、レーザーダイシングプロセスでは、レーザーは、半導体ウェハの内層に多くのスクライブラインまたはクラックを形成する。次いで、半導体ウェハは、拡張プロセスを経る。拡張プロセスには、典型的には、ダイシングテープ上に半導体ウェハを取り付け、ダイシングテープの下に位置する拡張リングを上昇させることが含まれる。拡張リングが上昇位置へ移動するにつれて、ダイシングテープは、半導体ウェハの外縁に向かって均一に拡張する。ダイシングテープの拡張により、半導体ウェハの内層のクラックが半導体ウェハの表裏面に伝播し、それによって個々のダイが形成される。
【0004】
しかしながら、場合によっては、半導体ウェハ上のダイが大きなアスペクト比を有することがある。このように、均一な拡張は、例えば、各ダイの短辺と各ダイの長辺に沿ったスクライブラインおよび/またはカーフの差異に起因して、ダイ間の不均等な間隔を引き起こす可能性がある。不均等な間隔は、ダイが完全に分離されないこと、および/またはダイ製造プロセスに関連付けられた後続の画像認識プロセス中に半導体ウェハのダイが認識されないことにつながる場合がある。
【0005】
したがって、拡張リングは、ダイシングテープを、半導体ウェハ内のダイのアスペクト比に応じて、異なる方向に異なる量または度合いだけ拡張させることが有利である。
【発明の概要】
【0006】
本願は、大きなアスペクト比(例えば、4:1以上のアスペクト比)を有する半導体ウェハ内のダイを分離するために使用され得るダイ分離リングを記載する。本願のダイ分離リングは、ダイ分離/ウェハ拡張プロセス中に、半導体ウェハが取り付けられている拡張材料(例えば、ダイシングテープ)を、第1の方向に第1の度合いまたは量だけ拡張させ、第2の方向に第2の度合いまたは量だけ拡張させる特徴を含む。半導体ウェハが取り付けられている拡張材料を異なる度合いだけ拡張させることにより、半導体ウェハを均一に拡張させるダイ分離/ウェハ拡張プロセスと比較して、ダイの長辺とダイの短辺の間隔をより均等にすることができる。
【0007】
したがって、本願は、中心軸の周りに延びる環状本体を含むダイ分離リングを記載する。環状本体は、上部と下部とを有する。一実施例では、環状本体の上部は、第1の平坦面と第2の平坦面とを含む。第1の平坦面は、環状本体の下部に対して第1の高度を有する。同様に、第2の平坦面は、環状本体の下部に対して第2の高度を有する。一実施例では、第2の高度は、第1の高度よりも低い。ダイ分離リングは、また、第3の非平坦面を含む。第3の非平坦面は、第1の平坦面と第2の平坦面との間に延びている。一実施例では、第1の平坦面は、ダイ分離リングが中心軸に平行な方向に第1の位置から第2の位置へ移動されるときに、半導体ウェハに関連付けられた拡張材料に接触して、拡張材料を第1の方向に拡張させるように配置される。同様に、第2の平坦面は、ダイ分離リングが第1の位置から第2の位置へ移動されるときに、半導体ウェハに関連付けられた拡張材料に接触して、拡張材料を第2の方向に拡張させるように配置される。一実施例では、第2の方向における拡張は、第1の方向における拡張よりも小さい。
【0008】
本願は、また、第1の高さを有する第1の実質的平面部分と、第2の高さを有する第2の実質的平面部分とを含むダイ分離リングを記載する。一実施例では、第2の高さは、第1の高さよりも低い。ダイ分離リングは、また、第1の実質的平面部分と第2の実質的平面部分とを接続する非平面の遷移部分を含む。
【0009】
また、中心軸の周りに延びる環状本体を含むダイ分離リングも記載される。環状本体は、上部と下部とを有する。一実施例では、環状本体の上部は、環状本体の下部に対して第1の高度を有する第1の拡張手段と、環状本体の下部に対して第2の高度を有する第2の拡張手段とを含む。第2の高度は、第1の高度よりも低い。環状本体は、また、第1の拡張手段と第2の拡張手段との間に延びている非平坦面を含む。一実施例では、第1の拡張手段は、半導体ウェハに関連付けられた拡張材料を第1の方向に拡張させ、第2の拡張手段は、半導体ウェハに関連付けられた拡張材料を第2の方向に拡張させる。第2の方向における拡張は、第1の方向における拡張よりも小さい。
【0010】
この発明の概要は、以下で発明を実施するための形態においてさらに説明されるコンセプトの選択を簡略化された形式で紹介するために提供される。この発明の概要は、クレームされた主題の主要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図するものではなく、クレームされた主題の範囲を限定するために使用されることを意図するものでもない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
非限定的かつ非網羅的な実施例について、以下の図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1A-1B】一実施例による典型的な拡張リングおよび関連する拡張プロセスを示す。
【0013】
図2】一実施例による、典型的な拡張リングによる大きなアスペクト比を有するダイを有する半導体ウェハの均一な拡張の結果を示す。
【0014】
図3】一実施例による大きなアスペクト比を有するダイを分離するために使用され得るダイ分離リングを示す。
【0015】
図4】一実施例により、図3のダイ分離リングが如何に異なる方向における不均一な拡張を提供するかを示す。
【0016】
図5】一実施例により、第1の高度を有する図3のダイ分離リングの第1の部分が如何に半導体ウェハに関連付けられた拡張材料を第1の方向に第1の量または度合いだけ拡張させるか、第2の高度を有する図3のダイ分離リングの第2の部分が如何に半導体ウェハに関連付けられた拡張材料を第2の方向に第2の量または度合いだけ拡張させるかを示す。
【0017】
図6】一実施例による、図3のダイ分離リングによる大きなアスペクト比を有するダイを有する半導体ウェハの不均一な拡張の結果を示す。
【0018】
図7】一実施例による大きなアスペクト比を有するダイを分離するために使用され得る別の例示的なダイ分離リングを示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下の詳細な説明では、本明細書の一部を構成し、具体的な実施形態または実施例が図示によって示されている添付図面を参照する。本開示から逸脱することなく、これらの態様を組み合わせてもよく、他の態様を利用してもよく、構造的な変更を行ってもよい。実施例は、方法、システム、または装置として実践され得る。したがって、実施例は、ハードウェア実装、完全なソフトウェア実装、またはソフトウェア面とハードウェア面を組み合わせた実装の形態を取り得る。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で理解されるべきではなく、本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲およびそれらの等価物によって定義される。
【0020】
半導体ウェハダイシングは、ダイが半導体ウェハから分離される製造プロセスである。現在、多くの異なる半導体ウェハダイシング技術が存在している。例えば、半導体ウェハは、スクライビングおよびブレーキング技術を使用してカットまたはダイシングされ得る。別の例では、半導体ウェハは、機械的な鋸またはレーザーを使用してダイシングされ得る。
【0021】
いくつかの半導体処理技術では、半導体ウェハは、最初のダイシングプロセスの後に拡張プロセスを経る。例えば、レーザーダイシングプロセスでは、レーザーは、半導体ウェハの内層に多くのスクライブラインまたはクラックを形成する。次いで、拡張プロセスを利用して個々のダイを分離する。
【0022】
例えば、半導体ウェハは、(最初のダイシングプロセスの前または後のいずれかに)ダイシングテープ上に取り付けられ得、ダイシングテープは、拡張装置に固定される。拡張装置は、ダイシングテープの下に位置する拡張リングを第1の位置から第2の位置または上昇位置へ移動させる。拡張リングが上昇位置へ移動するにつれて、ダイシングテープは、半導体ウェハの縁に向かって均一に拡張する。ダイシングテープの拡張により、半導体ウェハの内層のクラックが半導体ウェハの表裏面に伝播し、それによって個々のダイが形成される。
【0023】
均一な拡張は、典型的には、均一なまたは小さいアスペクト比を有するダイに対して良好に機能する。しかしながら、いくつかの実施例では、半導体ウェハ内のダイが大きなアスペクト比(例えば、4:1以上のアスペクト比)を有する場合がある。大きなアスペクト比を有するダイを有する半導体ウェハが均一拡張プロセスを経ると、ダイの間隔が不均等になることがある。これは、各ダイの短辺と各ダイの長辺に沿った異なるスクライブラインおよび/または異なるカーフ幅によって引き起こされる可能性がある。不均等な間隔は、拡張プロセス中にダイが完全に分離されないこと、および/またはダイ製造プロセスに関連付けられた後続の画像認識プロセス中にダイが認識されないことを含むが、これらに限定されない様々な問題を引き起こし得る。
【0024】
上記の問題に対処するために、本願は、半導体ウェハ拡張プロセス中に半導体ウェハの不均一な拡張を引き起こすダイ分離リングを記載する。例えば、本明細書に記載のダイ分離リングは、中心軸の周りに延びる環状本体を含む。ダイ分離リングは、第1の高度を有する第1の部分と、第1の高度よりも低い第2の高度を有する第2の部分とを含む。第3の部分は、第1の部分と第2の部分との間に延びて、第1の部分と第2の部分との間に遷移を形成する。
【0025】
一実施例では、第1の高度(例えば、高いほうの高度)を有するダイ分離リングの第1の部分は、半導体ウェハ内のダイの長いほうの辺と整列され、第2の高度(例えば、低いほうの高度)を有するダイ分離リングの第2の部分は、半導体ウェハ内のダイの短いほうの辺と整列される。ダイ分離リングが中心軸と平行に第1の位置から第2の位置または上昇位置(例えば、10ミリメートル以上)へ移動するにつれて、第1の部分は、第2の部分よりも先に拡張材料(半導体ウェハが取り付けられている)に接触する。
【0026】
ダイ分離リングが第2の位置に向かって移動し続けるにつれて、第1の部分は、拡張材料を第1の方向(例えば、X方向)に第1の拡張度合いまたは量だけ拡張または伸張させる。ダイ分離リングが上昇位置へ移動し続けるにつれて、第2の部分は拡張材料に接触し、拡張材料を第2の方向(例えば、Y方向)に第2の拡張度合いまたは量だけ拡張させる。
【0027】
この実施例では、第1の拡張度合い(または拡張距離)は、第2の拡張度合いよりも大きい。拡張材料が、典型的な拡張リングを使用して典型的に実行される均一拡張プロセスを経る拡張プロセスと比較する場合、拡張材料の拡張度合いの違いにより、半導体ウェハ内の大きなアスペクト比を有するダイは、拡張プロセス中に、より等間隔になる。
【0028】
本開示のダイ分離リングは、拡張材料の不均一な拡張を引き起こすが、不均一な拡張は、大きなアスペクト比を有するダイ間の均等な間隔を引き起こす。これは、半導体ウェハ拡張プロセス中に大きなアスペクト比を有するダイが完全に分離されることを確実にするのに役立つ。さらに、大きなアスペクト比を有するダイ間の均等な間隔は、ダイ製造プロセスに関連付けられた画像認識プロセス中の問題(例えば、アラーム、ダイが認識されないこと)を低減するのにも役立ち得る。
【0029】
これらの実施例および他の実施例については、図1A図7に関してより詳細に説明する。
【0030】
図1Aおよび図1Bは、一実施例によるダイ分離装置100のための典型的な拡張リング150を示す。拡張リング150は、半導体ウェハ拡張プロセス中に半導体ウェハ110に均一な拡張を提供するように、ダイ分離装置100によって使用され得る。
【0031】
図1Aに示すように、半導体ウェハ110は、多くのダイ120を含み得る。半導体ウェハ110は、半導体ウェハ110が上記のようなウェハダイシングプロセスを経る前または経た後のいずれかに、ダイシングテープ140上に取り付けられ得る。いくつかの実施例では、半導体ウェハ110とダイシングテープ140との間に、ダイアタッチフィルム(DAF)130が設けられ得る。
【0032】
半導体ウェハ拡張プロセス(図1Bに示す)中に、拡張リング150は、上方に向かって移動し(矢印160によって示される)、ダイシングテープ140を均一に拡張させる(矢印170によって表される)。半導体ウェハ拡張プロセス中に、ダイ120とDAF130は、典型的には、分離される。
【0033】
図1Aおよび図1Bに関して示され、説明された半導体ウェハ拡張プロセスは、均一なまたは小さいアスペクト比を有するダイに有効である。しかしながら、大きなアスペクト比(例えば、4:1以上のアスペクト比)を有するダイの場合、均一な拡張は、ダイの異なる辺の間に不均等なカーフを引き起こす可能性があり、および/または、ダイおよび/または関連するDAFを完全に分離しない可能性がある。
【0034】
図2は、大きなアスペクト比(例えば、4:1以上のアスペクト比)を有するダイ210を有する半導体ウェハ200を示す。図2に示される実施例では、半導体ウェハ200は、既に典型的な拡張リング(例えば、拡張リング150(図1A))を用いた半導体ウェハ拡張プロセスを経った。
【0035】
図2に示すように、均一半導体ウェハ拡張プロセスは、各ダイ210の短辺220と各ダイ210の長辺230の間に、不均等なカーフを引き起こした。例えば、半導体ウェハ200の隣接するダイ210の長辺230間のカーフ幅(矢印240によって表される)は、半導体ウェハ200の隣接するダイ210の短辺220間のカーフ幅(矢印250によって表される)と比較して小さくなり得る。ダイ210間に不均等なカーフ幅を引き起こすことに加えて、均一拡張プロセスは、ダイ210の各々を完全に分離しない可能性があり、および/または、半導体ウェハ200とダイシングテープとの間に設けられている任意のDAFを完全に分離しない可能性がある。
【0036】
図3は、一実施例による大きなアスペクト比(例えば、4:1以上のアスペクト比)を有するダイを分離するためのダイ分離リング300を示す。ダイ分離リング300は、ダイ分離プロセスを実行するダイ分離装置または半導体ウェハ拡張プロセスを実行するウェハ拡張装置で使用され得る。例えば、ダイ分離リング300は、現在典型的な拡張リング(例えば、拡張リング150(図1A))を使用している任意のダイ分離装置(例えば、ダイ分離装置100)で使用され得る。
【0037】
一実施例では、ダイ分離リング300は、任意の適切な材料で作製され得る。例としては、金属、アルミニウム、鋼、ステンレス鋼などが挙げられるが、これらに限定されない。別の実施例では、ダイ分離リング300は、ポリマーで作製され得る。
【0038】
ダイ分離リング300は、中心軸315の周りに延びる環状本体310を含む。ダイ分離リング300は、170ミリメートルの半径を有してもよい。170ミリメートルが具体的に言及されているが、ダイ分離リング300の半径は、170ミリメートルを超えてもよいし、170ミリメートル未満であってもよい。ダイ分離リング300は、10ミリメートルの幅を有してもよい。他の実施例では、ダイ分離リング300は、10ミリメートル未満の幅または10ミリメートルを超える幅を有してもよい。
【0039】
ダイ分離リング300は、内側側壁345と外側側壁340とを含み得る。内側側壁345および外側側壁340は、中心軸315の周りに円周方向に延び得る。内側側壁345は、内側半径を画定し得、外側側壁340は、外側半径を画定し得る。このように、環状本体310の幅は、内側半径と外側半径との間の差によって画定され得る。
【0040】
環状本体310は、上部305と下部365とを有する。上部305は、上面320を含み、下部365は、上面320と反対側の下面325を含む。一実施例では、上面320(または上面320の一部)は、平面または実質的に平面である。同様に、下面325(または下面325の一部)は、平面または実質的に平面である。
【0041】
環状本体310は、また、外縁330と内縁335とを含み得る。一実施例では、外縁330は、上面320を外側側壁340に接続する。同様に、内縁335は、上面320を、外側側壁340と反対側の内側側壁345に接続する。内側側壁345および外側側壁340は、上面320と下面325との間に延びている。下面325は、また、前述したような内縁および外縁を含み得る。
【0042】
一実施例では、内縁330および/または外縁335は、丸みを帯びていてもよい。別の実施例では、内縁330および/または外縁335は、上面320、内側側壁345、および/または外側側壁340に対して角度を付けてもよい。さらに他の実施例では、内縁330および/または外縁335は、ダイ分離リング300の縁(例えば、以下でより詳細に説明するような、ダイ分離リング300を使用して拡張材料を拡張させる場合の拡張材料、および拡張材料上に取り付けられた半導体ウェハをカットまたは損傷する潜在的な可能性がある縁)の「鋭さ」を低減する任意の形状を有してもよい。
【0043】
ダイ分離リング300は、「波」または「S」形状に構成され得る。例えば、図3に示すように、ダイ分離リング300は、第1の部分350と第2の部分355とを含み得る。第1の部分350の上面320は、隆起し、または他の方式で第2の部分355の上面320に対してより高い高度を有することになり得る。同様に、第1の部分350の下面325は、隆起し、または他の方式で第2の部分355の下面325に対してより高い高度を有することになり得る。
【0044】
ダイ分離リング300は、また、第3の部分360または遷移部分を含み得る。第3の部分360は、第1の部分350と第2の部分355との間に延びている。一実施例では、第3の部分360の上面320および/または下面325は、非平面である。例えば、第3の部分360は、第1の部分350から第2の部分355まで、傾きまたは角度をなして延びてもよい。別の実施例では、第3の部分360は、丸みを帯びていてもよい。さらに別の実施例では、第3の部分360は、第1の部分350の上面320および/または第2の部分355の上面320に対して「段差」形状(例えば、約90度の角度を有する)を有してもよい。
【0045】
いくつかの実施例では、第1の部分350の上面320と第2の部分355の上面320との間の高度の差は、約3ミリメートル以下である。別の実施例では、第1の部分350の上面320と第2の部分355の上面320との間の高度の差は、約4ミリメートル以下である。3ミリメートルおよび4ミリメートルが具体的に言及されているが、第1の部分350の上面320と第2の部分355の上面320との間の高度の差は、4ミリメートルよりも大きくてもよい。
【0046】
例えば、いくつかの実施例では、第1の部分350の上面320と第2の部分355の上面320との間の高度の差は、半導体ウェハ内のダイのダイアスペクト比に基づくか、あるいはそれに比例する。例えば、半導体ウェハ内のダイのダイアスペクト比が4:1である場合、第1の部分350の上面320と第2の部分355の上面320との間の高度の差は、4ミリメートルとなり得る。しかしながら、半導体ウェハ内のダイのダイアスペクト比が5:1である場合、第1の部分350の上面320と第2の部分355の上面320との間の高度の差は、5ミリメートルとなり得る。具体的なダイアスペクト比および高度が与えられているが、それらは例示のみを目的とするものである。
【0047】
上記で述べたように、環状本体310は、下面325を有する下部365を含む。図3に示される実施例では、下面325の形状は、上面320の形状をミラーしている。例えば、第1の部分350の下面325は、平面または実質的に平面であり得る。同様に、第2の部分355の下面325は、平面または実質的に平面であり得る。しかしながら、第3の部分360の下面325は、第1の部分350と第2の部分355との間を遷移するため、非平面であり得る。
【0048】
下面325の形状が上面320の形状をミラーしているため、ダイ分離リング300の環状本体310の高さは、ダイ拡張リングの円周の周りで一貫しているか、または実質的に一貫していてもよい。例えば、第1の部分350の上面320は、第2の部分355の上面320と比較してより高い高度を有し得るが、第1の部分350、第2の部分355、および/または第3の部分360の高さは、ダイ分離リング300の円周の周りで同様または実質的に同様であり得る。
【0049】
図4は、半導体ウェハ410のダイ420を分離するためにダイ分離装置で使用されている図3のダイ分離リング300を示す。一実施例では、ダイ420は、大きなダイアスペクト比(例えば、4:1以上のアスペクト比)を有する。
【0050】
図4に示される実施例では、半導体ウェハ410は、拡張材料440(例えば、ダイシングテープ)上に取り付けられている。半導体ウェハ410は、ダイシングプロセスの前または後に拡張材料440上に取り付けられ得る。一実施例では、半導体ウェハ410と拡張材料440との間に、ダイアタッチフィルム(DAF)430が設けられ得る。
【0051】
ウェハ拡張プロセス中に、ダイ分離装置は、ダイ分離リング300を、矢印400によって表されるように、第1の位置から第2の位置(例えば、上昇位置)へ移動させる。ダイ分離リング300の移動は、ダイ分離リング300の中心軸(例えば、中心軸315(図3))に平行であり得る。一実施例では、ダイ分離リング300は、10ミリメートル以上移動されてもよい。別の実施例では、ダイ分離リング300は、10ミリメートル未満移動されてもよい。
【0052】
ダイ分離リング300が第1の位置から第2の位置へ移動するにつれて、隆起している第1の部分350の上面320は、拡張材料440に接触し、拡張材料440を第1の方向(例えば、X方向)に拡張させる。
【0053】
ダイ分離リング300が第2の位置へ移動し続けるにつれて、隆起していない第2の部分355の上面320は、拡張材料440に接触し、拡張材料440を第2の方向(例えば、Y方向)に拡張させ始める。しかしながら、隆起している第1の部分350と隆起していない第2の部分355との間の高度の差のために、拡張材料440の拡張(矢印450によって表される)は均一ではない。例えば、ダイ分離リング300は、第1の方向(例えば、X方向)における拡張を、第2の方向(例えば、Y方向)における拡張よりも大きくする。拡張材料440は不均一に拡張し得るが、半導体ウェハ410内の隣接するダイ420の長辺間の間隔と半導体ウェハ410内の隣接するダイ420の短辺間の間隔は、実質的に均等になる。
【0054】
図5は、一実施例による図3のダイ分離リング300の拡張特性を示す。前述したように、ダイ分離リング300は、第2の部分355の上面に対して隆起している上面を有する第1の部分350を含む。示される実施例では、ダイ分離リング300の隆起している第1の部分350は、半導体ウェハのダイ420の長辺と整列される。同様に、ダイ分離リング300の隆起していない第2の部分355は、半導体ウェハのダイ420の短辺と整列される。
【0055】
前述したように、ダイ分離リング300がウェハ拡張プロセス中に第1の位置から第2の位置へ移動するにつれて、隆起している第1の部分350は拡張材料に接触し、拡張材料を第1の方向(矢印510によって表される)に拡張させ始める。ダイ分離リング300が第2の位置に向かって移動し続けるにつれて、隆起していない第2の部分355は、拡張材料に接触し、拡張材料を第2の方向(矢印520によって表される)に拡張させ始める。ダイ分離リング300の第1の部分350とダイ分離リング300の第2の部分355との間の高度の差のために、第1の方向510における拡張(例えば、拡張材料の拡張の量または距離)は、第2の方向520における拡張よりも大きい。
【0056】
結果として、図6に示すように、半導体ウェハ200内の隣接するダイ210の短辺220間の間隔は、半導体ウェハ200内の隣接するダイ210の長辺230間の間隔と均等または実質的に均等である。図6に示す方法によるダイ210間の均等な間隔は、上記の問題に対処するのに役立つ。すなわち、本開示のダイ分離リング300によって可能になる均等な間隔は、ウェハ拡張プロセス中にダイが完全に分離しない、および/またはウェハ/画像認識プロセス中にダイが認識されないという潜在的な問題に対処する。
【0057】
図7は、別の実施例による、大きなアスペクト比(例えば、4:1以上のアスペクト比)を有するダイを分離するためのダイ分離リング700を示す。ダイ分離リング300(図3)と同様に、ダイ分離リング700は、ダイ分離プロセスを実行するダイ分離装置またはウェハ拡張プロセスを実行するウェハ拡張装置で使用され得る。例えば、ダイ分離リング700は、現在典型的な拡張リング(例えば、拡張リング150(図1A))を使用している任意のダイ分離装置(例えば、ダイ分離装置100)で使用され得る。
【0058】
図3に関して示され、説明されたダイ分離リング300と同様に、ダイ分離リング700は、金属、アルミニウム、鋼、ステンレス鋼などを含むがこれらに限定されない任意の適切な材料で作製され得る。別の実施例では、ダイ分離リング700は、ポリマーで作製され得る。
【0059】
ダイ分離リング700は、中心軸715の周りに延びる環状本体710を含む。ダイ分離リング700は、170ミリメートルの半径を有してもよい。別の実施例では、ダイ分離リング700の半径は、170ミリメートルを超えてもよいし、170ミリメートル未満であってもよい。ダイ分離リング700は、10ミリメートルの幅を有してもよい。他の実施例では、ダイ分離リング700は、10ミリメートル未満の幅または10ミリメートルを超える幅を有してもよい。ダイ分離リング700は、内側側壁745と外側側壁740とを含み得る。内側側壁745および外側側壁740は、中心軸715の周りに円周方向に延び得る。内側側壁745は、内側半径を画定し得、外側側壁740は、外側半径を画定し得る。このように、環状本体710の幅は、内側半径と外側半径との間の差によって画定され得る。
【0060】
環状本体710は、上部705と下部765とを有する。上部705は、上面720を含み、下部765は、上面720と反対側の下面725を含む。一実施例では、上面720(または上面720の一部)は、平面または実質的に平面である。しかしながら、この実施例では、下面725の全体が平面または実質的に平面である。
【0061】
環状本体710(環状本体710の上部705および下部765の両方を含む)は、外縁730と内縁735とを含み得る。一実施例では、外縁730は、上面720を外側側壁740に接続する。同様に、内縁735は、上面720を、外側側壁740と反対側の内側側壁745に接続する。内側側壁745および外側側壁740は、上面720と下面725との間に延びている。
【0062】
一実施例では、内縁730および/または外縁735は、丸みを帯びていてもよい。別の実施例では、内縁730および/または外縁735は、上面720、内側側壁745および/または外側側壁740に対して角度を付けてもよい。さらに他の実施例では、内縁730および/または外縁735は、ダイ分離リング700の鋭利な縁を低減する任意の形状を有してもよい。
【0063】
ダイ分離リング700の上面720は、「波」または「S」形状に構成され得る。例えば、図7に示すように、ダイ分離リング700は、第1の部分750と第2の部分755とを含み得る。第1の部分750の上面720は、隆起し、および/または他の方式で第2の部分755の上面720に対してより大きい高さを有することになり得る。例えば、下面725が環状本体710の円周の周りで実質的に平面であるため、第1の部分750は、第2の部分755の高さ(下面725から上面720まで測定する場合)と比較して、より大きな高さ(下面725から上面720まで測定する場合)を有し得る。
【0064】
ダイ分離リング700は、また、第3の部分760または遷移部分を含み得る。第3の部分760は、第1の部分750と第2の部分755との間に延びている。一実施例では、第3の部分760の上面720および/または下面725は、非平面である。例えば、第3の部分760は、第1の部分750から第2の部分755まで、傾きまたは角度をなして延びてもよい。結果として、第3の部分760の高さは、遷移部分の度合いまたは傾きに少なくとも部分的に基づいて増加し得る。別の実施例では、第3の部分760は、丸みを帯びていてもよい。さらに別の実施例では、第3の部分760は、第1の部分750の上面720および/または第2の部分755の上面720に対して「段差」形状(例えば、約90度の角度を有する)を有してもよい。
【0065】
いくつかの実施例では、第1の部分750の上面720と第2の部分755の上面720との間の高度または高さの差は、約3ミリメートル以下である。別の実施例では、第1の部分750の上面720と第2の部分755の上面720との間の高度または高さの差は、約4ミリメートル以下である。3ミリメートルおよび4ミリメートルが具体的に言及されているが、第1の部分750の上面720と第2の部分755の上面720との間の高度または高さの差は、4ミリメートルよりも大きくてもよい。
【0066】
例えば、いくつかの実施例では、第1の部分750の上面720と第2の部分755の上面720との間の高度または高さの差は、半導体ウェハ内のダイのダイアスペクト比に基づくか、あるいはそれに比例する。例えば、半導体ウェハ内のダイのダイアスペクト比が4:1である場合、第1の部分750の上面720と第2の部分755の上面720との間の高度または高さの差は、4ミリメートルとなり得る。しかしながら、半導体ウェハ内のダイのダイアスペクト比が5:1である場合、第1の部分750の上面720と第2の部分755の上面720との間の高度または高さの差は、5ミリメートルとなり得る。具体的なダイアスペクト比および高度が与えられているが、それらは例示のみを目的とするものである。
【0067】
本開示に提供される1つまたは複数の態様の説明および図示は、いかなる形でも本開示の範囲を限定または制限することを意図するものではない。本開示に提供される態様、実施例、および詳細は、所有権を伝達し、他の人がクレームされた開示の最良の形態を作成および使用できるようにするのに十分であると考えられる。
【0068】
クレームされた開示は、本開示に提供される任意の態様、実施例、または詳細に限定されるものと解釈されるべきではない。組み合わせて示され、説明されるか、別個に示され、説明されるかにかかわらず、様々な特徴(構造的および方法論的の両方)は、特定の特徴セットを備えた実施形態を生成するために選択的に再配置され、含まれ、または省略されることが意図されている。本願の説明および図示が提供されており、当業者は、クレームされた開示のより広い範囲から逸脱しない、本願で具体化された一般的な発明概念のより広い態様の精神の範囲内に入る変形、修正、および代替的な態様を想定し得る。
【0069】
本明細書において、「第1」、「第2」などのような指定を用いた要素への言及は、一般に、それらの要素の量または順序を限定しない。むしろ、これらの指定は、2つ以上の要素または要素のインスタンスを区別する方法として使用され得る。したがって、第1の要素および第2の要素への言及は、2つの要素のみが使用され得ること、または第1の要素が第2の要素に先行することを意味しない。さらに、特に明記しない限り、要素のセットは、1つまたは複数の要素を含み得る。
【0070】
本明細書または特許請求の範囲で使用される「A、B、またはCの少なくとも1つ」または「A、B、C、またはこれらの任意の組み合わせ」の形態の用語は、「A、またはB、またはC、またはこれらの要素の任意の組み合わせ」を意味する。例えば、この用語は、A、またはB、またはC、またはAおよびB、またはAおよびC、またはAおよびBおよびC、または2A、または2B、または2C、または2AおよびBなどを含み得る。追加の例として、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」は、A、B、C、A-B、A-C、B-C、およびA-B-C、ならびに同じメンバーの倍数をカバーすることを意図している。同様に、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」は、A、B、C、A-B、A-C、B-C、およびA-B-C、ならびに同じメンバーの倍数をカバーすることを意図している。
【0071】
同様に、本明細書で使用される場合、「および/または」でリンクされたアイテムのリストを指すフレーズは、アイテムの任意の組み合わせを指す。一例として、「Aおよび/またはB」は、A単独、B単独、またはAおよびB一緒をカバーすることを意図している。別の例として、「A、B、および/またはC」は、A単独、B単独、C単独、AおよびB一緒、AおよびC一緒、BおよびC一緒、またはA、B、およびC一緒をカバーすることを意図している。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】