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特表2024-538390流体制御ユニット及び熱管理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-18
(54)【発明の名称】流体制御ユニット及び熱管理システム
(51)【国際特許分類】
   F25B 1/00 20060101AFI20241010BHJP
   F25B 41/40 20210101ALI20241010BHJP
【FI】
F25B1/00 D
F25B41/40 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529367
(86)(22)【出願日】2022-11-17
(85)【翻訳文提出日】2024-05-16
(86)【国際出願番号】 CN2022132474
(87)【国際公開番号】W WO2023088342
(87)【国際公開日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】202111363369.5
(32)【優先日】2021-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511102675
【氏名又は名称】浙江三花汽車零部件有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002343
【氏名又は名称】弁理士法人 東和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヘ、 デピン
(72)【発明者】
【氏名】イェ、 ケリ
(72)【発明者】
【氏名】ソン、 ビン
(57)【要約】
流体制御ユニット(100)及び熱管理システム(200)を開示し、流体制御ユニット(100)は、連通通路及び熱交換通路を含み、熱交換通路は、第1通路(406)及び第2通路(408)を含み、連通通路は、流体管理素子の流路に連通し、流体管理素子の流路は、第1通路(406)を連通させ、第1通路(406)の少なくとも一部と第2通路(408)の少なくとも一部とは近接して配置され、第1通路(406)と第2通路(408)との互いに近接している部分内の動作流体は、熱交換可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体制御ユニットであって、流体管理素子及び通路素子を含み、
前記流体管理素子は、凝縮器、液体貯蔵素子のうちの少なくとも一方を含んで前記通路素子に接続され、
前記通路素子は、通路を有し、
前記通路は、連通通路及び熱交換通路を含み、
前記熱交換通路は、第1通路及び第2通路を含み、
前記連通通路は、前記流体管理素子の流路に連通し、
前記流体管理素子の流路は、前記第1通路を連通させ、前記第1通路の少なくとも一部と前記第2通路の少なくとも一部とは、近接して配置され、
前記第1通路と前記第2通路との互いに近接している部分内の動作流体は、熱交換可能であることを特徴とする流体制御ユニット。
【請求項2】
前記流体管理素子は、蒸発器、膨張素子のうちの少なくとも一方をさらに含み、
前記第1通路は、前記膨張素子の流路、前記蒸発器の流路のうちの少なくとも一方(これに限定されず)を介して前記第2通路に連通していることを特徴とする請求項2に記載の流体制御ユニット。
【請求項3】
前記連通通路は、第1接続口を含み、
前記第1通路は、第2接続口を含み、
前記第1接続口、前記第2接続口は、前記通路素子の同一側に位置し、
前記第1通路は、第3接続口をさらに含み、
前記第2通路は、第4接続口を含み、
前記第3接続口、前記第4接続口は、前記通路素子の同一側に位置していることを特徴とする請求項3に記載の流体制御ユニット。
【請求項4】
前記第1通路は、第1通路セグメントを含み、
前記第2通路は、第2通路セグメントを含み、
前記第1通路セグメントは、前記第2通路セグメントを取り囲んで前記第1通路セグメントと前記第2通路セグメントとは近接して配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2、或いは請求項3に記載の流体制御ユニット。
【請求項5】
前記第1通路セグメントは、U字状に配置され、
前記第2通路セグメントは、U字状に配置され、
前記第1通路セグメントは、取り囲むように前記第2通路セグメントの外側に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の流体制御ユニット。
【請求項6】
前記通路素子は、流路板及び被覆板を含み、
前記流路板及び/又は前記被覆板は、前記通路を形成するキャビティを有して前記流路板と前記被覆板とが係合するように前記通路を形成していることを特徴とする請求項1~請求項5の何れか1項に記載の流体制御ユニット。
【請求項7】
前記流路板は、前記通路を形成するキャビティを有し、
前記流路板は、第1壁を含み、
前記第1壁に垂直する方向に沿って前記キャビティは、前記第1壁から内部へ離れて凹むように形成され、前記流路板と前記被覆板とは係合するように前記通路を形成してすることを特徴とする請求項6に記載の流体制御ユニット。
【請求項8】
前記通路は、第3通路、第4通路、第5通路、第6通路、第7通路、及び第8通路をさらに含み、
前記流体管理素子は、第1弁素子、第2弁素子、第3弁素子、第4弁素子、及び第5弁素子をさらに含み、
前記第1弁素子は、前記第6通路と前記第7通路とを直接的に連通可能にしており、
前記第2弁素子は、前記第6通路と前記第3通路とを直接的に連通可能にしており、
前記第3弁素子は、前記第3通路と前記第2通路とを直接的に連通可能にしており、
前記第4弁素子は、前記第1通路と前記第4通路とを絞り連通可能にしており、
前記第5弁素子は、前記第1通路と前記第8通路とを絞り連通可能にしており、
前記凝縮器は、前記第7通路と前記第5通路とを連通させていることを特徴とする請求項1~請求項5の何れか1項に記載の流体制御ユニット。
【請求項9】
前記流路板は、第1壁を含むとともに、第1断熱溝及び第2断熱溝をさらに含み、
前記第1壁に垂直する方向に沿って前記第1断熱溝及び前記第2断熱溝は、それぞれ前記第1壁から内部へ離れて凹むように形成され、又はそれぞれ前記流路板を貫通するように設けられ、
前記第7通路の少なくとも一部及び前記第5通路の少なくとも一部は、前記第1断熱溝の周側に沿って分布され、
前記第3通路の少なくとも一部及び前記第4通路の少なくとも一部は、前記第2断熱溝の周側に沿って分布されていることを特徴とする請求項8に記載の流体制御ユニット。
【請求項10】
熱管理システムであって、流体制御ユニットを含み、
前記流体制御ユニットは、請求項1~請求項9の何れか1項に記載の流体制御ユニットであり、
前記熱管理システムは、凝縮器、蒸発器、及び膨張素子を含み、
前記第1通路は、前記凝縮器の後ろ、且つ前記膨張素子の前に位置し、
前記第2通路は、前記蒸発器の後ろに位置していることを特徴とする熱管理システム。
【請求項11】
前記流体制御ユニットは、接続口を有し、
前記第1通路は、前記接続口によって前記膨張素子の入口と突き合わせて連通し、前記膨張素子の出口は前記蒸発器の入口と突き合わせて連通し、
前記第2通路は、前記接続口によって前記蒸発器の出口に直接又は間接的に連通していることを特徴とする請求項10に記載の熱管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年11月17日にて中国特許庁に提出され、出願番号が、202111363369.5であり、発明名称が、「流体制御ユニット及び熱管理システム」である中国特許出願の優先権を主張して、その全ての内容は、本出願に援用されている。
【0002】
本発明は、流体制御の技術分野に関わり、具体的に流体制御ユニット及び熱管理システムに関わっている。
【背景技術】
【0003】
流体制御ユニットは、熱管理システムに適用可能であり、この熱管理システムは、中間熱交換器を含み、関連技術において、流体制御ユニットと中間熱交換器とは管路によって接続され、このような配置は、熱管理システムの空間配置及び小型化には不利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、熱管理システムの小型化に寄与する流体制御ユニット及び熱管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記本発明の目的を実現するために、
本発明は、流体制御ユニットであって、流体管理素子及び通路素子を含み、前記流体管理素子は、凝縮器、液体貯蔵素子のうちの少なくとも一方を含み、前記通路素子に接続され、前記通路素子は、通路を有し、前記通路は、連通通路及び熱交換通路を含み、前記熱交換通路は、第1通路及び第2通路を含み、前記連通通路は、前記流体管理素子の流路に連通し、前記流体管理素子の流路は、前記第1通路を連通させ、前記第1通路の少なくとも一部と前記第2通路の少なくとも一部とは、近接して配置され、前記第1通路と前記第2通路との互いに近接している部分内の動作流体は、熱交換可能である。
【0006】
また、本発明は、熱管理システムであって、流体制御ユニットを含み、前記流体制御ユニットは、上記に記載の流体制御ユニットであり、前記熱管理システムは、凝縮器、蒸発器、及び膨張素子を含み、前記第1通路は、前記凝縮器の後ろ、且つ前記膨張素子の前に位置し、前記第2通路は、前記蒸発器の後ろに位置する。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、流体制御ユニット及び熱管理システムを提供し、前記流体制御ユニットは、連通通路及び熱交換通路を含み、前記熱交換通路は、第1通路及び第2通路を含み、前記連通通路は、流体管理素子の流路に連通し、前記流体管理素子の流路は、前記第1通路を連通させ、第1通路の少なくとも一部と第2通路の少なくとも一部とは、近接して配置され、前記第1通路と第2通路との互いに近接している部分内の動作流体は、熱交換可能であり、前記流体制御ユニットの通路素子は、連通通路を有する上に、前記熱交換通路をさらに有し、中間熱交換器を外付けし又は集積する形態に対して、前記流体制御ユニットの小型化に寄与するとともに、前記熱管理システムの空間配置及び小型化に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施例である流体制御ユニットの前面図である。
図2図1の通路素子の立体図である。
図3図1の流路板及び第1被覆板の分解図である。
図4図3の流路板の立体図である。
図5図2の弁取付台の断面図である。
図6図1の流体制御ユニットの、第1被覆板が隠された前面図である。
図7図1の流体制御ユニットの立体図である。
図8図7の牽引ブロックの立体図である。
図9図2の液体貯蔵素子取付台の斜視図である。
図10】液体貯蔵素子の本体部分の立体図である。
図11図1の多方弁素子の分解図である。
図12図11の多方弁の立体図である。
図13図1の流体制御ユニットが熱管理システムに適用される一実施例の第1動作モードのシステム構成図である。
図14図13の熱管理システムの第2動作モードのシステム構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施例を記載し、本発明の目的及び利点を明らかにするために、以下、図面及び実施例により、本発明をさらに詳しく記載する。
本明細書において、「第1」及び「第2」のような関係用語は、単に同じ名称を有する部品を区別するためのものであり、これらの部品の間には、このような実際関係又は順序が存在するように要求又は暗示するとは限らない。
【0010】
図1に示す流体制御ユニット100は、熱管理システムに適用可能であり、この熱管理システムは、車両熱管理システム、具体的に、新エネルギー車両熱管理システムであってもよい。
まず、この流体制御ユニット100は、流体管理素子及び通路素子4を含み、流体管理素子は、弁素子1、熱交換素子2、液体貯蔵素子3のうちの少なくとも1つを含む。
本実施例における流体管理素子は、弁素子1、熱交換素子2、液体貯蔵素子3を含む。
ここで、弁素子1の数は、複数であってもよく、弁素子1は、通路素子4に接続され、通路素子4は、通路を有し、この通路の数は、複数であってもよい。
また、弁素子1は、通路のうちの2つ又は複数の連通或いは非連通を実現でき、連通する場合、通路の間の直接連通及び/又は絞り連通を実現でき、熱交換素子2は、通路素子4に接続される。
本実施例において、熱交換素子2は、積層されるいくつかの板シートを含むとともに、連通していない第1流路と第2流路とを有し、第1流路内の動作流体(例えば、冷媒)と第2流路内の動作流体(例えば、冷却液)とは熱交換素子2内で熱を交換し、熱交換素子2の第1流路は、通路のうちの2つに連通し、液体貯蔵素子3は、通路素子4に接続され、液体貯蔵室の少なくとも一部を有している。
そして、その原因は、液体貯蔵室は、さらに液体貯蔵素子3と他の部分から共同で形成される可能性があることにあり、液体貯蔵室は、通路のうちの2つ又は複数に連通し、液体貯蔵素子3は、主に動作流体の気液二相分離を行って、動作流体(例えば、冷媒)中の気相流体が以降の通路回路に流れることを回避する。
接続は、固定接続、又は位置制限接続、或いは、取り外し可能な接続、若しくは、密閉接続などの方式を含むように定義され、直接連通は、動作流体が弁素子を流れる前後の圧力を変更しなく、又は、基本的に変更しない(例えば、圧力損失範囲<1%)ように定義される。
絞り連通は、動作流体が弁素子1を流れる前の圧力が、弁素子1を流れた後の圧力よりも大きいであるように定義される。
【0011】
図2図4に示すように、流体制御ユニットの軽量化を実現するために、通路素子4は、流路板41及び第1被覆板42を含む。
本実施例における流路板41は、通路を形成するキャビティ及び孔を有している。
そして、キャビティ及び孔の数は、複数であってもよく、孔は、異なっている単一の連通通路の間の連通孔路として形成され、孔は、流路板41を貫通するように設けられている。
さらに、通路を形成するキャビティは、流路板41を貫通していなく、通路を形成するキャビティ及び孔は、具体的に冷間押出工程によって一体形成される。
流路板41は、第1被覆板42に貼合されるように設けられるとともに、第1被覆板42に接続される。
本実施例における流路板41と第1被覆板42とは、溶接によって密閉されて固定され、流路板41と第1被覆板42とは係合するように通路素子4の通路を形成し、このように、弁ブロック一体型装置によって加工して通路を形成することに対して、通路部分の素子の軽量化に寄与する。
具体的に、流路板41は、第1壁411を含み、第1壁411に垂直する方向に沿って、流路板41には、第1壁411から内部へ第1壁411から離れたキャビティ及び孔が形成され、相応的に、第1被覆板42は、第2壁421を含む。
本実施例における第2壁421は、平面であり、流路板41と第1被覆板42とが係合した場合、第1壁411と第2壁421とは貼合されるように設けられるとともに、溶接によって密閉されて固定され、これによって、通路素子4の通路を形成する。
無論、孔は、第1被覆板42に形成されてもよく、即ち、第2壁421に垂直する方向に沿って、孔は、第1被覆板42を貫通するように設けられる。
この場合、流路板41は、通路を形成するキャビティのみを有し、第1壁411と第2壁421とは貼合されて、溶接によって密閉されて固定され、流路板41と第1被覆板42とは係合するように通路素子4の通路を形成する。
【0012】
又は、他の実施形態として、流路板41と第1被覆板42とはそれぞれ通路を形成するキャビティを有し、具体的に、流路板41の第1壁411に垂直する方向に沿って、流路板41に位置する、通路を形成するキャビティは、第1壁411から内部へ第1壁411から離れて凹むように形成され、第2壁421に垂直する方向に沿って、第1被覆板42に位置する、通路を形成するキャビティは、第2壁421から内部へ第2壁421から離れて凹むように形成され、第1壁411と第2壁421とは貼合されるように設けられるとともに、溶接によって密閉されて固定され、流路板41と第1被覆板42とは係合するように通路素子4の通路を形成する。
この実施例における孔は、同じように流路板41上又は第1被覆板42上に形成され、即ち、第1壁411に垂直する方向に沿って、孔は、流路板41を貫通するように設けられ、又は、第2壁421に垂直する方向に沿って、孔は、第1被覆板42を貫通するように設けられる。
【0013】
ここで、上記実施形態は、何れも単層又は単側通路を形成し、ところが、流体制御ユニット100が熱管理システムに適用される複雑さ、又は通路配置の複雑程度に基づいて、通路素子4は、さらに両層又は両側通路として配置されてもよい。
この場合、通路素子4は、第2被覆板をさらに含み、第1被覆板42及び第2被覆板は、被覆板と総称されるように定義される。
第1壁411に垂直する方向に沿って、通路を形成する一部のキャビティ(一部は、キャビティ数の意味上の一部を指す)は、第1壁411から内部へ第1壁411から離れて凹むように形成され、通路を形成する他の一部のキャビティは、流路板41の第3壁から内部へ第3壁から離れて凹むように形成され、第3壁と第1壁とは流路板の対向している両壁であり、流路板41は、第1被覆板42と第2被覆板との間に位置し、第1被覆板42と第1壁とは貼合されるとともに、溶接によって密閉されて固定され、第2被覆板と第3壁とは貼合されるとともに、溶接によって密閉されて固定され、これによって、この三者は、係合するように通路素子4の通路を形成する。
【0014】
図2及び図5を参照し、通路素子4は、弁素子1を取り付けるための弁取付台44をさらに含む。
そして、この弁取付台44の数は、弁素子1の数と同様であり、弁取付台44は、流路板41、又は第1被覆板42、若しくは第2被覆板に接続される。
本実施例において、弁取付台44と流路板41とは貼合されるとともに、溶接によって密閉されて固定され、無論、他の実施形態として、条件が許せば、弁取付台44と流路板41とは、さらに一体成形されてもよい。
弁取付台44は、第1端口441、第2端口442及び取付キャビティ443を含む。
そして、この第1端口441を入口とし、第2端口442を出口とし、弁取付台44という単一の部材について、取付キャビティ443は、第1端口441と第2端口442とを連通させ、弁素子の取付に用いられ、第1端口441及び第2端口442は、連通孔路を形成する孔にそれぞれ連通する。
このように、弁素子によって通路のうちの2つ又は複数の間の連通又は非連通を実現することができる。
【0015】
図1図6に示す本実施例における通路は、第6通路401、第7通路402、第3通路403、第4通路404、第5通路405、第1通路406、第8通路407、及び、第2通路408を含む。
弁取付台44は、第1弁取付台44a、第2弁取付台44b、第3弁取付台44c、第4弁取付台44d、及び第5弁取付台44eを含む。
弁素子1は、第1弁素子11、第2弁素子12、第3弁素子13、第4弁素子14、及び第5弁素子15を含む。
第1弁素子11の一部は、第1弁取付台44aの取付キャビティに位置し、第1弁素子11は、第1弁取付台44aに接続される。
例えば、本実施例における第1弁素子11は、第1弁取付台44aに挿着されて固定され、第1弁取付台44aによって第6通路401と第7通路402とを連通可能、又は連通不能にして、連通した場合、第6通路401と第7通路402とを直接的に連通させ、具体的に、孔は、第1孔451及び第2孔452を含み、第1孔451は、第6通路401に連通し、第2孔452は、第7通路402に連通し、第1弁取付台44aが流路板41に接続された場合、その第1端口は、第1孔451に連通し、即ち、当該第1端口は、第6通路401を連通させ、第1弁取付台44aの第2端口は、第2孔452に連通し、即ち、当該第2端口は、第7通路402を連通させ、このように、第1弁素子11の制御で、第6通路401は、第1孔451、第2孔452、第1弁取付台44aによって第7通路402の連通又は非連通を実現する。
このようにして、第2弁素子12の一部は、第2弁取付台44bの取付キャビティに位置し、第2弁素子12は、第2弁取付台44bに接続され、孔及び第2弁取付台44bによって第6通路401と第3通路403とを連通可能、又は連通不能にして、連通した場合、第6通路401と第3通路403とを直接的に連通させる。
第4弁素子14の一部は、第4弁取付台44dの取付キャビティに位置し、第4弁素子14は、第4弁取付台44dに接続され、孔及び第4弁取付台44dによって第4通路404と第1通路406とを連通可能、又は連通不能にして、連通した場合、第4通路404と第1通路406とを絞り連通させる。
第5弁素子15の一部は、第5弁取付台44eの取付キャビティに位置し、第5弁素子15は、第5弁取付台44eに接続され、第5弁素子15は、第5弁取付台44eによって第1通路406と第8通路407とを連通可能、又は連通不能にして、連通した場合、第1通路406と第8通路407とを絞り連通させる。
ここで、通路の配置について、交差通路が不可避的に存在する場合、交差通路の間の流体の逃げ回りを回避するために、牽引流路によって実現される。
そして、具体的には、図7及び図8に示すように通路素子4は、牽引ブロック46をさらに含む。
この牽引ブロック46は、溶接によって第1被覆板42に密閉されて固定され、牽引流路461を含み、孔は、第3孔453及び第4孔454をさらに含み、第3孔453は、第3通路403に連通し、相応的に、第1被覆板42には貫通孔がさらに設けられ、第2壁421に垂直する方向に沿って、貫通孔は、第1被覆板42を貫通するように設けられ、貫通孔は、第1貫通孔422及び第2貫通孔423を含み、第1貫通孔422は、第4孔454に連通し、第2貫通孔423は、第2通路408に連通し、牽引流路461は、第1貫通孔422と第2貫通孔423とを連通させ、さらに、第2通路408と第4孔454とを連通させ、また、第3弁取付台44cの第1端口は、第3孔453に連通し、第2端口は、第4孔454に連通し、第3弁素子13の一部は、第3弁取付台44の取付キャビティに位置し、第3弁素子13は、第3弁取付台44cに接続され、牽引流路461によって第3通路403と第2通路408とを連通可能、又は連通不能にして、連通した場合、第3通路403と第2通路408とを直接的に連通させる。
【0016】
図1に示す本実施例における液体貯蔵素子3は、スタンド31を含み、スタンド31によって液体貯蔵素子3は、通路素子4に接続される。
具体的には、スタンド31は、液体貯蔵素子3のタンクの外周に位置し、ボルトによって流路板41に接続されて固定されるとともに、タンクの外周に締め付けられ、これによって、液体貯蔵素子3と通路素子4との接続を実現する。
図2図3図6及び図9に示す本実施例における通路素子4は、液体貯蔵素子取付台47をさらに含む。
そして、この液体貯蔵素子取付台47は、溶接によって流路板41に密閉されて固定され、第1接続流路471、第2接続流路472、及び第3接続流路473を有し、第1接続流路471は、孔によって第4通路404に連通し、第2接続流路472は、孔によって第5通路405に連通し、第3接続流路473は、孔によって第1通路406に連通する。
図10を参照すると、液体貯蔵素子3の本体は、第1入口管、第2入口管及び出口管を含み、第1入口管は、第1入口流路32を有し、第2入口管は、第2入口流路33を有し、出口管は、出口流路34を有し、液体貯蔵素子3の本体と液体貯蔵素子取付台47とが係合した場合、第1入口管の少なくとも一部は、第1接続流路471に位置し、第1入口流路32は、第1接続流路471と液体貯蔵室とを連通させ、第2入口管の少なくとも一部は第2接続流路472に位置し、第2入口流路33は、第2接続流路472と液体貯蔵室とを連通させ、出口管の少なくとも一部は、第3接続流路473に位置し、出口流路34は、第3接続流路473と液体貯蔵室とを連通させる。
また、本実施例における液体貯蔵素子3は、さらにボルトによって液体貯蔵素子取付台47に接続されて固定されることで、液体貯蔵素子3の固定を強化させる。
このように、第4通路404は、第1接続流路471、第1入口流路33によって液体貯蔵室に連通し、第5通路405は、第2接続流路472、第2入口流路33によって液体貯蔵室に連通し、液体貯蔵室は、出口流路34、第3接続口流路473によって第1通路406に連通する。
さらに、本実施例において、液体貯蔵素子3には逆止弁がさらに内蔵され、逆止弁は、一方向導通、逆方向遮断の機能を有し、第1逆止弁及び第2逆止弁を含む。
そして、第1逆止弁は、第1入口流路32から液体貯蔵室まで一方向に導通させ、さらに、第4通路404から液体貯蔵室まで一方向に導通させ、第2逆止弁は、第2入口流路33から液体貯蔵室まで一方向に導通させ、さらに、第5通路405から液体貯蔵室まで一方向に導通させ、第1逆止弁及び第2逆止弁を配置することで、液体貯蔵素子3は、2つ又は複数の入口を有する場合、動作流体がある入口流路(例えば、第1入口流路32)から液体貯蔵室内に入った後、別の入口流路(例えば、第2入口流路33)に逆逃げ回るという状況を防止し、逆止弁を液体貯蔵素子3に集積することで、構造のコンパクト化に寄与する。
【0017】
図1図3及び図6に示す本実施例における熱交換素子2は、ボルトによって通路素子4に接続されて固定される。
そして、具体的に、熱交換素子2は、底板21を含み、底板21には、通路素子4にボルト接続される貫通孔が設けられ、熱交換素子2は、底板21によって通路素子4とのボルト接続・固定を実現する。
熱交換素子2の第1流路は、第8通路407と第2通路408とを連通させ、具体的に、孔は、第5孔455及び第6孔456をさらに含む。
そして、第5孔455は、第8通路407に連通し、第6孔456は、第2通路408に連通し、熱交換素子2の第1流路は、第5孔455と第6孔456とを連通させる。
図1図11及び図12を参照すると、流体制御ユニット100は、多方弁素子5をさらに含み、多方弁素子5は、多方弁51及び接続部品52を含む。
本実施例における多方弁51は、三方切換弁であり、多方弁51は、入口511、第1出口512、及び第2出口513を有し、多方弁51の弁体を回転させることで、入口511と第1出口512との連通、又は入口511と第2出口513との連通を実現できる。
本実施例における入口511、第1出口512、第2出口513の向きは、同様であり、入口511は、第1出口512と第2出口513との間に位置し、このように、多方弁51と接続部品52との組立を容易にする。
また、この接続部品52は、入口ジョイント521及び出口ジョイント522を含み、入口ジョイント521及び出口ジョイント522は、熱管理システムの他の部材、例えば電池冷却モジュールと突き合わせて、電池ユニットに対して降温・冷却を行う。
入口ジョイント521は、入口ジョイント流路5211を有し、出口ジョイント522は、出口ジョイント流路5221を有し、接続部品52は、熱交換素子2の第2流路に連通する第3流路523及び第4流路524をさらに有し、第3流路523は、出口ジョイント流路5221に連通する。
多方弁51は、接続部品52に接続され、具体的に、本実施例における多方弁51は、ボルトによって接続部品52に固定されて接続され、多方弁51が接続部品52に組み立てられて接続された後、入口ジョイント流路5211は、入口511に連通し、出口ジョイント流路5221は、第1出口512に連通し、第4流路524は、第2出口513に連通する。
このように、多方弁51の弁体を切り替えることで、入口ジョイント流路5211は、出口ジョイント流路5221、又は第4流路524に連通することができる。
多方弁素子5は、熱交換素子2に接続される。
本実施例における多方弁素子5の接続部品52は、ボルトによって熱交換素子2の底板21に接続されて固定され、熱交換素子2の第2流路は、第3流路523と第4流路524とを連通させる。
【0018】
図1図6図9及び図11を参照し、流体制御ユニット100が熱管理システムに適用される場合、熱管理システムの安全且つ安定な運転を保証するために、流体制御ユニット100の制御精度、特に弁素子の制御精度を向上する必要がある。
従って、本実施例における流体制御ユニット100は、センサーをさらに含み、このセンサーの数は、複数であってもよく、その感知ヘッドは、通路中、又は通路に連通する取付孔中に位置し、センサーは、主に通路中の動作流体の温度及び/又は圧力を検出する。
例えば、本実施例において、センサーは、第1センサー61、第2センサー62、第3センサー63、第4センサー64、第5センサー65、及び第6センサー66を含む。
そして、第1センサー61~第4センサー65は、流路板41に設けられるセンサー取付台に接続され、第5センサー65は、液体貯蔵素子取付台47に接続され、第6センサー66は、接続部品52に接続される。
具体的に、第1センサー61は、第3通路403内の動作流体の温度及び/又は圧力を検出し、第2センサー62は、第4通路404内の動作流体の温度及び/又は圧力を検出し、第3センサー63は、第5通路405内の動作流体の温度及び/又は圧力を検出し、第4センサー64は、第2通路408内の動作流体の温度及び/又は圧力を検出し、第5センサー65は、液体貯蔵素子取付台47の第3接続流路473内の動作流体の温度及び/又は圧力を検出し、又は、液体貯蔵素子3の出口の動作流体の温度及び/又は圧力を検出し、第6センサー66は、接続部品の第3流路523内の動作流体の温度及び/又は圧力を検出する。
【0019】
図1図2及び図6を参照し、通路素子4は、接続口台をさらに含む。
そして、この接続口台は、接続口を有し、流体制御ユニット100は、接続口台の接続口によって、その通路と熱管理システムにおける他の素子との突き合わせ・連通を実現する。
接続口台と流路板41とは接続され、又は一体成形され、本実施例において、接続口台と流路板41とは貼合されるとともに、溶接によって密閉されて固定され、接続口の向きは同様であり、このように、流体制御ユニット100と他の素子との突き合わせ・接続を容易にする。
具体的に、接続口台は、第1接続口台71、第2接続口台72、第3接続口台73、第4接続口台74及び第5接続口台75を含む。
そして、第1接続口台71は、第1接続口711を有し、第1接続口711は、第6通路401に連通し、第2接続口台72は、第2接続口721及び第3接続口722を有し、第2接続口721は、第7通路402に連通し、第3接続口722は、第5通路405に連通し、このように、弁素子の制御で、第1弁素子11は、第1接続口711と第2接続口721とを連通可能、又は連通不能にして、第3接続口台73は、第4接続口731及び第5接続口732を有し、第4接続口731は、第3通路403に連通し、第5接続口732は、第4通路404に連通し、第2弁素子12は、第1接続口711と第4接続口731とを連通可能にして、第4接続口台74は、第6接続口741及び第7接続口742を有し、第6接続口741は、第1通路406に連通し、第7接続口742は、第2通路408に連通し、第4弁素子14は、第5接続口732と第6接続口741とを連通可能、又は連通不能にして、第5接続口台75は、第8接続口751を有し、第8接続口751は、第2通路408に連通し、第3弁素子13は、第4接続口731と第8接続口751とを連通可能、又は連通不能にして、第8接続口751は、第7接続口742に連通する。
【0020】
流体制御ユニット100は、熱管理システムに適用可能であり、図1図6及び図13は、流体制御ユニット100が熱管理システムに適用される実施例である。
本実施例の熱管理システム200は、圧縮機201、第1熱交換器202、第2熱交換器203、蒸発器204、膨張素子205及び第3逆止弁206をさらに含む。
そして、第1熱交換器202は、凝縮器として機能してもよいし、蒸発器として機能してもよい。
第2熱交換器203は、凝縮器として機能し、圧縮機201の出口は、第1接続口711と突き合わせて連通し、その入口は、第8接続口751と突き合わせて連通し、第1熱交換器202の一端の接続口は、第4接続口731と突き合わせて連通し、他端の接続口は、第5接続口732と突き合わせて連通し、第2熱交換器203の入口は、第2接続口721と突き合わせて連通し、その出口は、第3接続口722と突き合わせて連通し、蒸発器204の入口は、膨張素子205によって第6接続口741と突き合わせて連通し、その出口は、第3逆止弁206によって第7接続口742まで一方向に導通する。
他の実施形態として、第3逆止弁206を含んでいなくてもよく、即ち、蒸発器204の出口は、第7接続口742と突き合わせて連通する。
【0021】
図1図6図13及び図14を参照すれば、流体制御ユニット100が当該熱管理システムに適用されることは、2つの動作モードを含むが、これらに限定されていない:
第1動作モード(図13):第1弁素子11、第3弁素子13、第4弁素子14、第5弁素子15が開いて、第2弁素子12が閉じ、多方弁51は、入口ジョイント流路5211と第4流路524とを連通させるように切り替えられる。
【0022】
圧縮機201の出口側の高温高圧の気相動作流体(例えば、冷媒)は、第1接続口711から第6通路401に流入し、第1弁素子11を介して直接的に第7通路402へ流れ、第2接続口721から第2熱交換器203へ流れ、第2熱交換器203(凝縮器)によって凝縮されて放熱された後、高温の気液二相動作流体になって、第3接続口722を介して第5通路405に流入し、第2逆止弁による一方向導通で液体貯蔵素子3の液体貯蔵室に入って、液体貯蔵素子3は気相動作流体を分離させた後、高温の液相動作流体を第1通路406へ流し、第1通路406にある高温の液相動作流体の一部は第4弁素子14によって絞られて膨張した後、低温低圧の気液二相動作流体になって、第4通路404へ流れ、第5接続口732を介して第1熱交換器202(この場合、蒸発器とする)に流入し、第1熱交換器202によって蒸発されて吸熱された後、低温の気相動作流体になって、第4接続口731を介して第3通路403に流入し、第3弁素子13を介して直接的に第2通路408に流入し、第1通路406にある高温の液相動作流体の別の一部は、第5弁素子15によって絞られて膨張した後、低温低圧の気液二相動作流体になって、第8通路407へ流れ、熱交換素子2の第1流路に流入して、熱交換素子2の第2流路内の動作流体(例えば、冷却液)と熱交換を行って吸熱した後、低温の気相動作流体になって、第2通路408へ流れ、第2通路408内の気相動作流体が合流した後、第8接続口751を介して圧縮機201に戻ってから循環する。
ここで、第1動作モードで、膨張素子205が閉じて、第3逆止弁206が逆方向遮断状態にある。
【0023】
第2動作モード(図14):第2弁素子12、第5弁素子15が開いて、第1弁素子11、第3弁素子13、第4弁素子14が閉じ、多方弁51は、入口ジョイント流路5211と第4流路524とを連通させるように切り替えられる。
【0024】
圧縮機201の出口側の高温高圧の気相動作流体(例えば、冷媒)は、第1接続口711から第6通路401に入って、第2弁素子12を介して直接的に第3通路403へ流れ、第4接続口731から第1熱交換器202(この場合、凝縮器とする)に流入し、第1熱交換器202によって凝縮されて放熱された後、高温の気液二相動作流体になって、第5接続口732を介して第4通路404に流入し、第1逆止弁による一方向導通で液体貯蔵素子3の液体貯蔵室に入って、液体貯蔵素子3は、気相動作流体を分離させた後、高温の液相動作流体を第1通路406へ流し、第1通路406にある高温の液相動作流体の一部は、第5弁素子15によって絞られて膨張した後、低温低圧の気液二相動作流体になって、第8通路407へ流れ、熱交換素子2の第1流路に流入して、熱交換素子2の第2流路内動作流体(例えば、冷却液)と熱交換を行って吸熱した後、低温の気相動作流体になって、第2通路408へ流れ、第1通路406にある高温の液相動作流体の別の一部は、膨張素子205によって絞られて膨張した後、低温低圧の気液二相動作流体になって、蒸発器204へ流れ、蒸発器204によって蒸発されて吸熱された後、低温の気相動作流体になって、第3逆止弁206を介して第2通路408へ流れ、第2通路408内の気相動作流体が合流した後、第8接続口751を介して圧縮機201に戻ってから循環する。
【0025】
図4及び図6を参照すると、上記熱管理システム200の動作モードを結合して分かるように、第6通路401、第7通路402及び第3通路403内の動作流体は、一般的に圧縮機201から流入した高温高圧の気相動作流体であり、第4通路404及び第5通路405内の動作流体は、一般的に、第1熱交換器202(凝縮器とする)又は第2熱交換器203(凝縮器とする)によって凝縮された放熱された動作流体である。
本実施例における第6通路401、第7通路402、第3通路403内の高温動作流体と、第4通路404、第5通路405内の凝縮放熱後の動作流体との間の有害な熱交換を回避するために、通路素子4は、第1断熱溝412及び第2断熱溝413をさらに含む。
そして、本実施例において、流路板41の第1壁411に垂直する方向に沿って、第1断熱溝412は、第1壁411から内部へ離れて凹むように形成され、第7通路402の少なくとも一部及び第5通路405の少なくとも一部は、第1断熱溝412の周側に沿って分布され、同じように、第1壁44に垂直する方向に沿って、第2断熱溝413は、第1壁411から内部へ第1壁44から離れて凹むように形成され、第3通路403の少なくとも一部及び第4通路404の少なくとも一部は、第2断熱溝413の周側に沿って分布される。
通路のキャビティ及び孔の形成過程で断熱溝は、冷間押出によって一緒に流路板41に形成される。
他の実施形態として、第1断熱溝412及び第2断熱溝413は、さらに通路素子4を貫通するように設けられることで、通路の間の有害な熱伝達を回避するとともに、肉抜きに寄与する。
ここで、通路の間の有害な熱交換を回避するために、上記第1断熱溝412及び第2断熱溝413以外、通路素子4は、他の断熱溝を有してもよい。
【0026】
図6を参照すると、上記熱管理システム200の第2動作モードを結合し、液体貯蔵素子3から第1通路406へ流れる液相動作流体は、膨張素子205によって絞られて膨張して、蒸発器204によって蒸発されて吸熱された後、気相動作流体になって第2通路408に流入して圧縮機201に戻っており、第2通路408に位置して圧縮機201に戻ったものが気相動作流体であることを保証するために、第1熱交換器202(凝縮器とする)によって凝縮されて熱交換された後、且つ、液体貯蔵素子3によって気相分離がされた後、第1通路406にある液相動作流体が過冷却になり、そして膨張素子205によって絞られて膨張して、蒸発器204によって蒸発されて吸熱された後、第2通路408にある気相動作流体が過熱になければならない。
熱管理システムの省エネルギー及び熱交換効率の向上を考えると、本実施例において、第1通路406の少なくとも一部と第2通路408の少なくとも一部とは、近接して配置され、近接配置は、強度を保証する場合、両者の間の間隔ができるだけ小さいであるように定義され、これによって、第1通路406の、第2通路408に近接する部分の動作流体(高温)と、第2通路408の動作流体(低温)の一部と熱交換を行って、さらに、第1通路406内の動作流体を凝縮させて放熱させ、その動作流体の過冷却を保証し、その同時、第2通路408内の動作流体を蒸発させて吸熱させ、その過熱を保証する。
具体的に、本実施例における第1通路406は、第1通路セグメント4061を含み、相応的に、第2通路408は、第2通路セグメント4081を含む。
そして、第1通路セグメント4061は、第2通路セグメント4081に近接して設けられ、さらに、第1通路セグメント4061は、U字状に配置され、第2通路セグメント4081は、同じようにU字状に配置され、第1通路セグメント4061は、第2通路セグメント4081を取り囲むように形成されて、第2通路セグメント4081の外側に位置する。
第1通路セグメント4061及び第2通路セグメント4081をU字状に配置することで、両者の間の熱交換面積を大きくする一方、通路構造のコンパクト化に寄与し、無論、他の実施形態として、第1通路セグメント4061及び第2通路セグメント4081は、他の形状であってもよい。
他の実施形態として、第1熱交換器(凝縮器とする)又は第2熱交換器(凝縮器とする)によって凝縮されて放熱された通路内の動作流体は、液体貯蔵素子3による気液分離が行われず、直接的に膨張素子を流れて絞られ膨張し、蒸発器によって蒸発された吸熱された後、通路を介して圧縮機に還流する可能性があるため、他の実施形態の可能性を考えると、凝縮器の後ろ、且つ、膨張素子の前に位置する通路(例えば、第1通路)の少なくとも一部と、蒸発器の後ろに位置する通路(例えば、第2通路)の少なくとも一部とは近接して配置され、ここに記載の前及び後ろは、圧縮機の出口を起点とし、圧縮機の入口を終点とし、冷媒の流れ方向に沿って、圧縮機に近接する出口を前とし、圧縮機から離れた出口を後ろとする。
ここで、第1熱交換器を凝縮器とし、第2熱交換器を凝縮器とする場合、第1熱交換器及び第2熱交換器は、凝縮器と総称され、膨張素子は、熱力膨張弁、電子膨張弁、キャピラリチューブなどの当業者にとって既知である、絞り・膨張効果を有する他の素子であってもよい。
通路の間の熱交換によって動作流体の過冷却及び過熱を向上し、システムに中間熱交換器を追加することで、動作流体の過冷却及び過熱を実現することに対して、通路の間の熱エネルギーを十分に利用して、システムのエネルギー消費を低減して、熱交換効率を向上する。
【0027】
また、流体制御ユニットの通路の異なる用途に基づいて、通路は、連通通路と熱交換通路に分けられ、連通通路は、主に、動作流体の流通を実現し、熱交換通路は、動作流体を流通させるとともに、通路の間の動作流体の熱交換を行うように定義される。
例えば、本実施例において、動作モードに基づいて分かるように、第3通路~第8通路は、連通通路であり、第1通路及び第2通路は、熱交換通路である。
ここで、拡張実施例として、凝縮器、蒸発器、膨張素子のうちの少なくとも1つは、さらに流体制御ユニットに集積されてもよい。
具体的な実施形態において、流体制御ユニットは、流体管理素子及び通路素子を含み、流体管理素子は、凝縮器、液体貯蔵素子のうちの少なくとも一方を含んでおり、通路素子に接続され、ここに記載の接続は、直接接続及び間接接続を含み、間接接続は、流体管理素子と通路素子との管路による接続である。
熱交換通路は、第1通路及び第2通路を含み、流体管理素子の流路は、連通通路に連通し、流体管理素子の流路は、第1通路を連通させ、第1通路の少なくとも一部と第2通路の少なくとも一部とは、近接して配置され、第1通路と第2通路との互いに近接している部分内の動作流体は、熱交換可能である。
実際に適用する場合、高温高圧の動作流体は、連通通路から流体管理素子を通過した後、第1通路に入って、熱管理システムの動作流体は、蒸発されて吸熱された後、第2通路に入って、第1通路及び第2通路内の動作流体は、両者が互いに近接する箇所で熱交換を行って、熱管理システムの効率を向上する上に、流体制御ユニットは、連通通路及び熱交換通路を有し、中間熱交換器による接続を減少して、流体制御ユニット構造をコンパクト化して、熱管理システムの配置及び小型化に寄与する。
【0028】
他の具体的な実施形態において、流体制御ユニットは、蒸発器及び膨張素子のうちの少なくとも一方をさらに含み、蒸発器及び膨張素子を何れも含むことを例として紹介し、蒸発器及び膨張素子は、通路素子にそれぞれ接続されてもよいし、集積された後、通路素子に接続されてもよく、第1通路は、膨張素子の流路及び第2熱交換器の流路(これに限定されず)を介して第2通路に連通する。
ここで、限定されていないことは、接続チューブ又は、他の機能部品、例えば切換弁などを含み、贅言していない。
さらに、連通通路は、第1接続口を含み、第1通路は、第2接続口を含み、第1接続口、第2接続口は、通路素子の同一側に位置し、これによって、通路素子と液体貯蔵素子、凝縮器との接続、集積を容易にして、流体制御ユニット構造のコンパクト化に寄与する。
第1通路は、第3接続口を含み、第2通路は、第4接続口を含み、第3接続口、第4接続口は、通路素子の同一側に位置する。
これによって、通路素子と膨張素子、蒸発器との接続、集積を容易にして、流体制御ユニット構造のコンパクト化に寄与する。
ここに記載の接続口は、以上に記載の液体貯蔵素子に連通する孔の開口、及び凝縮器、蒸発器、膨張素子に連通する接続口を含む。
【0029】
ここで、以上の実施例は、本発明を限定するものではなく、単に本発明を説明するためのものであり、本明細書は、上記実施例を参照して本発明を既に詳しく説明したが、本発明に対して補正又は等価置換を行うことができ、本発明の精神及び範囲を逸脱しない全ての改良は、何れも本発明の請求項の範囲内に該当すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2024-05-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体制御ユニットであって、流体管理素子及び通路素子を含み、
前記流体管理素子は、凝縮器、液体貯蔵素子のうちの少なくとも一方を含んで前記通路素子に接続され、
前記通路素子は、通路を有し、
前記通路は、連通通路及び熱交換通路を含み、
前記熱交換通路は、第1通路及び第2通路を含み、
前記連通通路は、前記流体管理素子の流路に連通し、
前記流体管理素子の流路は、前記第1通路を連通させ、前記第1通路の少なくとも一部と前記第2通路の少なくとも一部とは近接して配置され、
前記第1通路と前記第2通路との互いに近接している部分内の動作流体は、熱交換可能であることを特徴とする流体制御ユニット。
【請求項2】
前記流体管理素子は、蒸発器、膨張素子のうちの少なくとも一方をさらに含み、
前記第1通路は、前記膨張素子の流路、前記蒸発器の流路のうちの少なくとも一方を介して前記第2通路に連通していることを特徴とする請求項1に記載の流体制御ユニット。
【請求項3】
前記連通通路は、第1接続口を含み、
前記第1通路は、第2接続口を含み、
前記第1接続口、前記第2接続口は、前記通路素子の同一側に位置し、
前記第1通路は、第3接続口をさらに含み、
前記第2通路は、第4接続口を含み、
前記第3接続口、前記第4接続口は、前記通路素子の同一側に位置していることを特徴とする請求項2に記載の流体制御ユニット。
【請求項4】
前記第1通路は、第1通路セグメントを含み、
前記第2通路は、第2通路セグメントを含み、
前記第1通路セグメントは、前記第2通路セグメントを取り囲んで前記第1通路セグメントと前記第2通路セグメントとは近接して配置されていることを特徴とする請求項1~請求項3の何れか1項に記載の流体制御ユニット。
【請求項5】
前記第1通路セグメントは、U字状に配置され、
前記第2通路セグメントは、U字状に配置され、
前記第1通路セグメントは、取り囲むように前記第2通路セグメントの外側に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の流体制御ユニット。
【請求項6】
前記通路素子は、流路板及び被覆板を含み、
前記流路板及び/又は前記被覆板は、前記通路を形成するキャビティを有して前記流路板と前記被覆板とが係合するように前記通路を形成していることを特徴とする請求項1~請求項3の何れか1項に記載の流体制御ユニット。
【請求項7】
前記通路素子は、流路板及び被覆板を含み、
前記流路板及び/又は前記被覆板は、前記通路を形成するキャビティを有し、前記流路板と前記被覆板とは係合するように前記通路を形成していることを特徴とする請求項5に記載の流体制御ユニット。
【請求項8】
前記流路板は、前記通路を形成するキャビティを有し、
前記流路板は、第1壁を含み、
前記第1壁に垂直する方向に沿って前記キャビティは、前記第1壁から内部へ離れて凹むように形成され、前記流路板と前記被覆板とは係合するように前記通路を形成することを特徴とする請求項6に記載の流体制御ユニット。
【請求項9】
前記通路は、第3通路、第4通路、第5通路、第6通路、第7通路、及び第8通路をさらに含み、
前記流体管理素子は、第1弁素子、第2弁素子、第3弁素子、第4弁素子、及び第5弁素子をさらに含み、
前記第1弁素子は、前記第6通路と前記第7通路とを直接的に連通可能にしており、
前記第2弁素子は、前記第6通路と前記第3通路とを直接的に連通可能にしており、
前記第3弁素子は、前記第3通路と前記第2通路とを直接的に連通可能にしており、
前記第4弁素子は、前記第1通路と前記第4通路とを絞り連通可能にしており、
前記第5弁素子は、前記第1通路と前記第8通路とを絞り連通可能にしており、
前記凝縮器は、前記第7通路と前記第5通路とを連通させていることを特徴とする請求項1~請求項3の何れか1項に記載の流体制御ユニット。
【請求項10】
前記流路板は、第1壁を含むとともに、第1断熱溝及び第2断熱溝をさらに含み、
前記第1壁に垂直する方向に沿って前記第1断熱溝及び前記第2断熱溝は、それぞれ前記第1壁から内部へ離れて凹むように形成され、又はそれぞれ前記流路板を貫通するように設けられ、
前記第7通路の少なくとも一部及び前記第5通路の少なくとも一部は、前記第1断熱溝の周側に沿って分布され、
前記第3通路の少なくとも一部及び前記第4通路の少なくとも一部は、前記第2断熱溝の周側に沿って分布されていることを特徴とする請求項9に記載の流体制御ユニット。
【請求項11】
熱管理システムであって、流体制御ユニットを含み、
前記流体制御ユニットは、請求項1~請求項3の何れか1項に記載の流体制御ユニットであり、
前記熱管理システムは、凝縮器、蒸発器、及び膨張素子を含み、
前記第1通路は、前記凝縮器の後ろ、且つ前記膨張素子の前に位置し、
前記第2通路は、前記蒸発器の後ろに位置していることを特徴とする熱管理システム。
【請求項12】
前記流体制御ユニットは、接続口を有し、
前記第1通路は、前記接続口によって前記膨張素子の入口と突き合わせて連通し、前記膨張素子の出口は前記蒸発器の入口と突き合わせて連通し、
前記第2通路は、前記接続口によって前記蒸発器の出口に直接又は間接的に連通していることを特徴とする請求項11に記載の熱管理システム。
【請求項13】
熱管理システムであって、流体制御ユニットを含み、
前記流体制御ユニットは、請求項5に記載の流体制御ユニットであり、
前記熱管理システムは、凝縮器、蒸発器、及び膨張素子を含み、
前記第1通路は、前記凝縮器の後ろ、且つ前記膨張素子の前に位置し、
前記第2通路は、前記蒸発器の後ろに位置していることを特徴とする熱管理システム。
【請求項14】
前記流体制御ユニットは、接続口を有し、
前記第1通路は、前記接続口によって前記膨張素子の入口と突き合わせて連通し、前記膨張素子の出口は、前記蒸発器の入口と突き合わせて連通し、
前記第2通路は、前記接続口によって前記蒸発器の出口に直接又は間接的に連通していることを特徴とする請求項13に記載の熱管理システム。
【国際調査報告】