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特表2024-538445車両の外板における損傷を識別するための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-21
(54)【発明の名称】車両の外板における損傷を識別するための方法
(51)【国際特許分類】
   B60S 5/00 20060101AFI20241011BHJP
【FI】
B60S5/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024512142
(86)(22)【出願日】2022-08-05
(85)【翻訳文提出日】2024-02-22
(86)【国際出願番号】 EP2022072084
(87)【国際公開番号】W WO2023025568
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】102021209257.8
(32)【優先日】2021-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ヤニック フィッシャー
(72)【発明者】
【氏名】シモン ケーニッヒ
(72)【発明者】
【氏名】クラウス ヘイヤー
(72)【発明者】
【氏名】マルティン クライン
【テーマコード(参考)】
3D026
【Fターム(参考)】
3D026BA02
3D026BA14
(57)【要約】
本明細書においては、車両(40)の外板における損傷を識別するための方法(20)が提案され、ここで、車両(40)は、特定の車両データを有する特定のタイプの車両(40)として構成されており、損傷は、少なくとも2つのグループに分類することができ、第1のグループの損傷は、第2のグループの損傷よりも大きい重度の損傷を有している。加速度センサを用いて車両(40)の加速度が特定され、及び/又は、角速度センサを用いて車両(40)の角速度が特定される。第1のグループの損傷は、車両(40)の加速度が加速度の閾値を上回った場合、及び/又は、車両(40)の角速度が角速度の閾値を上回った場合に特定される。加速度及び/又は角速度は、特定の車両タイプについて学習された加速度値及び/又は角速度値と比較され、第2のグループの損傷は、学習された値との比較に依存して損傷が識別される場合に特定される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(40)の外板における損傷を識別するための方法(20)であって、
前記車両(40)は、特定の車両データを有する特定のタイプの車両(40)として構成されており、
損傷は、少なくとも2つのグループに分類され、第1のグループの損傷は、第2のグループの損傷よりも大きい重度の損傷を有し、
加速度センサを用いて前記車両(40)の加速度が特定され、及び/又は、角速度センサを用いて前記車両(40)の角速度が特定され、
前記第1のグループの損傷は、前記車両(40)の加速度が加速度の閾値を上回った場合、及び/又は、前記車両(40)の角速度が角速度の閾値を上回った場合に特定され、
前記加速度及び/又は前記角速度は、前記特定の車両タイプについて学習された加速度値及び/又は角速度値と比較され、
前記第2のグループの損傷は、前記学習された値との比較に依存して損傷が識別される場合に特定される、方法(20)。
【請求項2】
前記特定の車両タイプについて学習される値は、既に識別された特定の車両タイプの損傷から機械学習を用いて学習される、請求項1に記載の方法(20)。
【請求項3】
第1のグループの損傷は、損傷の修理を必要とする、請求項1又は2に記載の方法(20)。
【請求項4】
前記加速度の第1の閾値は、約2g乃至3g、特に2.3g乃至2.5g、特に2.3gの値として形成されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法(20)。
【請求項5】
前記特定の車両データは、前記車両(40)の車両幾何形状及び/又は軸間距離及び/又はモデル及び/又は車体タイプ及び/又は重量のデータである、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法(20)。
【請求項6】
前記加速度及び/又は前記角速度は、前記車両(40)の前記加速度が前記加速度の第2の閾値を上回りかつ前記加速度の第1の閾値を下回る場合、及び/又は、前記車両(40)の前記角速度が前記角速度の第2の閾値を上回りかつ前記角速度の第1の閾値を下回る場合に、前記特定の車両タイプについて学習された加速度値及び/又は角速度値と比較される、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法(20)。
【請求項7】
前記車両(40)における損傷の位置は、学習された値との前記比較に依存して識別される、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法(20)。
【請求項8】
前記車両(40)の前記外板は、少なくとも9つの異なるゾーンに分割され、前記車両(40)における9つの領域のうちの1つ又は複数における損傷の位置が、学習された値との比較に依存して識別される、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の方法(20)。
【請求項9】
前記車両(40)の前記外板において損傷が識別された場合、報告が出力される、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法(20)。
【請求項10】
前記車両(40)の外板における損傷を識別するための装置(44)であって、
前記装置(44)は、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の方法(20)を実施するように構成されている、装置(44)。
【請求項11】
前記装置(44)は、前記車両(40)の加速度を特定するための加速度センサ、及び/又は、前記車両の角速度を特定するための角速度センサを備える、請求項10に記載の装置(44)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
背景技術
独国特許出願公開第102012018521号明細書からは、制御装置内において損傷を識別するための方法が公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0002】
【特許文献1】独国特許出願公開第102012018521号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
発明の開示
本明細書においては、車両の外板における損傷を識別するための方法が提案され、ここで、車両は、特定の車両データを有する特定のタイプの車両として構成されており、損傷は、少なくとも2つのグループに分類され、第1のグループの損傷は、第2のグループの損傷よりも大きい重度の損傷を有する。さらに、加速度センサを用いて車両の加速度が特定され、及び/又は、角速度センサを用いて車両の角速度が特定される。第1のグループの損傷は、車両の加速度が加速度の閾値を上回った場合、及び/又は、車両の角速度が角速度の閾値を上回った場合に特定される。さらに、加速度及び/又は角速度は、特定の車両タイプについて学習された加速度値及び/又は角速度値と比較され、第2のグループの損傷は、学習された値との比較に依存して損傷が識別される場合に特定される。
【0004】
本発明の利点は、より大きい損傷のみならず、より小さい損傷も、ここで提案された方法を用いることにより識別可能になることである。車両の様々な仕様を参照すること、及び、学習された値と比較することによって、特に、より小さい損傷を確実に識別することができる。これにより、車両が共有車両として使用され、車両によって出かけるのが複数の異なる運転者の場合、現在の運転者がいつ車両の損傷を引き起こしたかを識別することが可能になる。これにより、特に、損傷が即座の修理又は迅速な修理を必要とするか否かを特定することができる。現在の時点における加速度及び/又は角速度を特定することにより、特に、現在の加速度値ないしは角速度値を閾値と比較することにより、車両において損傷が引き起こされたか否か、ひいては特に事故が引き起こされたか否かをリアルタイムで特定することができる。これにより、特に、発生した損傷を、現在車両を運転している運転者に直接対応付けることができる。このことは、特に、様々な人が借りることができる車両、例えば、移動サービス提供者の車両に本方法を適用する場合に好適である。例えば、衝突又は発生した損傷について、運転者を訴えることができる。さらに、車両における損傷を識別し、ひいてはそれを直すことができ、これにより、特に運転者の交替が頻繁にあったとしても、車両を特に安全な状態又は快適な状態に保持することができる。
【0005】
さらに、本発明の利点は、損傷の識別が、閾値に基づくだけでなく、車両仕様も共に関連付けられ、それらのデータが、損傷データと、特に既に学習された又は履歴の損傷データと比較されることにある。これにより、損傷の識別は、分類において、特に損傷箇所の特定において正確に行われる。車両所有者の適時の通知により、損傷をより迅速に直すことができ、これによって、車両を常に良好な状態に保持することができる。その他に、車両がフリート車両であり、特にここで、フリート車両が1人の所有者と複数のユーザとを有している場合には、誰が損傷を引き起こしたかを適時にかつ客観的に特定することが可能になる。
【0006】
車両は、乗用車として構成されるものとしてよい。損傷は、車両の外板における損傷として形成されるものとしてよい。損傷は、例えば事故の際に、例えば車両が他の対象物に追突した場合に生じる可能性がある。車両の外板における損傷は、特に、凹み、塗装の引っ掻き傷、又は、車両における他の損傷を含み得る。第1のグループの損傷は、例えば、追突事故の際に生じるリヤ領域又はフロント領域の損傷の他、落とされたサイドミラーも含み得る。第2のグループの損傷は、例えば、塗装の引っ掻き傷、又は、金属薄板のより小さい凹みを含み得る。ある損傷は、走行中、例えば、他の車両へ当該車両が衝突した際に、又は、駐車時に、例えば、バンパーが縁石と接触した際に、又は、駐車状態において、例えば、ショッピングカートが衝突したことによる損傷で発生する可能性がある。速度及び車両の状態に応じて、損傷は、引っ掻き傷、凹み、又は、大きい損傷であり得る。特に、走行中に例えば枕木を介して生じる床下の損傷を特定することができる。
【0007】
例示的な実施形態においては、特定の車両タイプについて学習される値は、既に識別された特定の車両タイプの損傷から機械学習を用いて学習される。例えば、これらの値は、複数の異なる車両タイプについて学習される。これにより、特に損傷を確実に及び/又は安全に知覚することができる。これにより、好適には、例えば最小閾値、特に加速度又は角速度の閾値を上回らないより小さい損傷も識別することができる。学習することにより、例えば、誤って識別された損傷のエラー報告の確率を低減することができる。
【0008】
さらなる発展形態においては、第1のグループの損傷は、特に損傷の修理を必要とする。特に第1のグループの損傷は、特に第2のグループの損傷に関してよりも大きい重度、特により大きい重度の損傷を有している。これにより、車両が引き続き利用可能であるのか否かを特定することができる。それによって、車両が即座の修理を必要とするか否かを確実に確定することができる。これにより、特に、道路交通の安全性を高めることができる。なぜなら、道路交通において、重度の損傷を有する車両が引き続き利用されることを阻止することができるからである。
【0009】
好適には、加速度の第1の閾値は、約2g乃至3g、特に2.3g乃至2.5g、特に2.3gの値として形成されるものとしてよい。これにより、第1のグループの損傷を、特に安全にかつ確実に識別することができる。特に修理を必要とする重度の損傷は、例えば、道路交通の安全性に影響を及ぼすことにつながる可能性がある。したがって、第1のグループの重度の損傷の安全な識別によって、道路交通の安全性を高めることができる。
【0010】
さらに、特定の車両データは、特に車両の車両幾何形状及び/又は軸間距離及び/又はモデル及び/又は車体タイプ及び/又は重量のデータであるものとしてよい。様々な車両タイプの異なる車両幾何形状又は軸間距離により、事故による特定の損傷を示唆する特徴的な加速度又は角速度値が生じる。したがって、特定の車両データを取り入れることにより、損傷、特により小さい損傷、特に表面的な損傷も、安全に及び/又は確実に識別することができる。例えば、車両の幾何形状、軸間距離、モデル、ボディタイプ、及び/又は、重量などの車両仕様に関連して、本方法は、好適には、車両仕様の参照なしの他の方法よりも正確である。
【0011】
好適な一実施形態においては、加速度及び/又は角速度は、車両の加速度が加速度の第2の閾値を上回りかつ加速度の第1の閾値を下回る場合、及び/又は、車両の角速度が角速度の第2の閾値を上回りかつ角速度の第1の閾値を下回る場合に、特定の車両タイプについて学習された加速度値及び/又は角速度値と比較される。これにより、特に、より小さい事故又はそれほど重大ではない事故により引き起こされていた、より小さい損傷も識別することができる。
【0012】
好適には、車両における損傷の位置を、学習された値との比較に依存して識別することができる。これにより、特に、安全に及び/又は確実に車両における損傷の位置を識別することができる。この位置は、特にドキュメント化が可能である。これにより、車両の修理を容易にさせることができる。一発展形態によれば、車両の外板は、少なくとも9つの異なるゾーンに分割することができ、ここで、車両における9つの領域のうちの1つ又は複数における損傷の位置が、学習された値との比較に依存して識別される。これにより、特に、車両が修理されるべき箇所又は修理を必要とする箇所の位置を提示可能にすることによって、さらなる措置、例えば車両の修理を容易にさせることができる。
【0013】
例示的な実施形態においては、車両の外板において損傷が識別された場合、特に報告が出力される。これにより、損傷を、例えばサーバに報告することができる。さらに損傷を、特に報告を用いて保存することができる。損傷の報告により、特にさらなるアクションをトリガすることができる。例えば、重度の損傷が識別された場合、修理を必要とする場合があり、この場合はこのことを例えばサーバに報告することができる。一発展形態においては、報告を用いて修理をトリガすなわち要求することができる。
【0014】
さらに、車両の外板における損傷を識別するための装置が提案され、この装置は、車両の外板における損傷を識別するための方法を実施するように構成されている。
【0015】
さらなる発展形態においては、本装置は、車両の加速度を特定するための加速度センサ、及び/又は、車両の角速度を特定するための角速度センサを有し得る。これにより、特に、車両の現在の加速度又は車両の現在の角速度を特定することができる。現在の加速度値又は角速度値を閾値と比較することにより、特にリアルタイムで、車両において損傷が引き起こされたか否かを特定することができる。
【0016】
図面には、本発明の実施例が示されており、それらは、以下の明細書において詳細に説明する。様々な図面に示されている同様に作用する要素には、同一の参照番号が使用されており、ここでは、これらの要素の説明の繰り返しは、省略している。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施例による、損傷を識別するための方法の概略図である。
図2】本発明の一実施例による、損傷を識別するための方法の概略図である。
図3】本発明の一実施例によるグラフの概略図である。
図4】本発明の一実施例による装置を備えた車両の概略図を示している。
図5】本発明の一実施例による装置を備えた車両の概略図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0018】
発明の実施形態
図1には、本発明の一実施例による、損傷を識別するための方法20の概略図が示されている。方法20は、車両の外板における損傷を識別するように構成されている。方法20は、特に、図4及び/又は図5による装置によって本装置上において実行することができる。好適には、方法20は、特に走行動特性データ、例えば、装置によって捕捉される加速度及び/又は角速度に基づいている。
【0019】
車両は、この実施形態においては、特定の車両データを有する特定のタイプの車両として構成されている。例示的な実施形態においては、特定のデータは、車両の車両幾何形状、モデル、車体タイプ、重量、及び/又は、軸間距離の車両データであるものとしてよい。換言すれば、潜在的な損傷が識別されるべき車両は、特定のデータを有する特定の車両タイプの車両である。本法は、特に、様々な車両タイプについて実施可能又は最適化可能である。このために、様々な車両タイプのデータ又は車両データを学習することができる。換言すれば、本方法は、様々な車両タイプについて特有に設計することができる。好適には、本方法においては、損傷識別を特定の車両タイプに合わせて最適化するために、どの車両が関与しているかを区別することができる。
【0020】
方法20の第1のステップ22においては、加速度センサを用いて車両の加速度が特定され、及び/又は、角速度センサを用いて車両の角速度が特定される。好適には、車両の加速度は、加速度センサを用いて測定され、及び/又は、車両の角速度は、角速度センサを用いて測定される。一発展形態においては、さらなる影響量、例えば切れ角が測定可能である。換言すれば、センサを用いることにより、車両において異常な加速若しくは減速が生じたか否か、及び/又は、車両の角速度が走行方向と比較して変化したか否かを捕捉することができる。これにより、車両において損傷が生じたか否かを特定することができる。
【0021】
方法20の第2のステップ24においては、潜在的な損傷が特定される。損傷は、少なくとも2つのグループに分類することができ、第1のグループの損傷は、第2のグループの損傷よりも大きい重度の損傷を有している。好適な実施形態においては、第1のグループの損傷は、損傷の修理を必要とする。グループは、例えば、損傷クラスと称することもできる。第1のグループには、例えば、ある種の重度を有し、特に結果として修理が生じる損傷を分類することができる。少なくとも、第1のグループの損傷が識別された車両は、特に検査なしで先に進むべきではないであろう。第2のグループには、特に、第1のグループの損傷よりも小さい重度を有する損傷を分類することができる。例えば、有意な損傷又は表面的な損傷は、第2のグループに受け入れ可能である。特に、第2のグループはさらに、迅速に修理されるべきであろうが車両の継続走行は可能である有意な損傷を含む第1のサブグループと、例えば即座の修理は必要とされない軽い引っ掻き傷などの表面的な損傷を含む第2のサブグループとに細分化することができる。換言すれば、損傷は、車両の外板における損傷として形成されるものとしてよい。換言すれば、捕捉されたデータは、アルゴリズムを用いてテストされてクラス分けされる。
【0022】
好適には、損傷は、3つのクラスに分類することができ、この場合、より重度の損傷の第1のクラス、有意な損傷の第2のクラス、及び、例えば引っ掻き傷又は凹みなど、表面的な損傷の第3のクラスに分類される。換言すれば、複数のクラス、すなわち、表面的な損傷(引っ掻き傷、凹み)、有意な損傷、及び、重度の損傷への区別が行われる。
【0023】
損傷を特定するために、特に現在の加速度値及び/又は角速度値が、保存された閾値と比較される。第1のグループの損傷は、車両の加速度が加速度の閾値を上回った場合、及び/又は、車両の角速度が角速度の閾値を上回った場合に特定される。
【0024】
好適には、一発展形態において、加速度の閾値は、車両の外板において明確に視認可能な損傷につながる値として形成されるものとしてよい。好適には、さらなる発展形態において、加速度の閾値は、約2g乃至3g、特に2.3g乃至2.5g、特に2.3gの値として形成されるものとしてよい。好適には、加速度の閾値は、生信号からではなく、ローパスフィルタリングされた信号、例えば60msにわたる移動平均値から生じる値である。さらに、様々な信号成分を、X方向、Y方向及びZ方向において重み付けすることができる。このことは、信号中に2.3g又は2.5gを超える、例えば7gの振幅が形成されるものとしてよいことを意味するが、このことは、必ずしも加速度の閾値が、約2g乃至3g、特に2.3g乃至2.5g、特に2.3gの値として達成されることにつながる必要がないことを意味する。
【0025】
さらに、加速度及び/又は角速度は、特定の車両タイプについて学習された加速度値及び/又は角速度値と比較される。第2のグループの損傷は、学習された値との比較に依存して損傷が識別される場合に特定される。換言すれば、車両における損傷の識別は2つの方式に基づくものであり、一方では、車両における加速度若しくは減速度及び/又は角速度の閾値の上回りによる方式に基づき、他方では、学習された値との比較による方式に基づく。さらなる発展形態においては、第1のグループの損傷は、学習された値との比較に依存して第1のグループの損傷が識別される場合に特定することができる。
【0026】
好適には、特定の車両タイプについて学習される値は、既に識別された特定の車両タイプの損傷から機械学習を用いて学習される。換言すれば、特定の車両タイプの一連の検査を用いて実施される値が学習される。このために、様々な車両タイプを用いた一連の検査が実施可能であり、それによって、損傷を識別するための方法を、複数の様々な車両タイプについて実施することができる。学習された値を改善するために、アルゴリズムが、特に損傷識別のために特定の車両又は特定の車両タイプにアレンジされる。換言すれば、本方法においては、どの車両タイプであるかが考慮される。車両タイプとして、例えば、車両のブランド及び/又はサイズ及び/又は方式と理解することができる。さらに、長さ、幅、軸線距離、重量などのような特定の車両データが考慮される。
【0027】
換言すれば、アルゴリズムは、損傷の確実な識別のためにトレーニングされる。このために、様々な車両タイプ、特に異なるモデルに本装置を装備させ、実際のフィールド試験が行われた。好適には、収集されたデータは、一方では、損傷データベースとして作成されたものであり、他方では、アルゴリズムが徐々に改良された。この種の改善は、好適には持続的に継続することができ、そのため、データベースは常により広範囲にわたり、識別は常により正確になる。
【0028】
好適な実施形態においては、加速度及び/又は角速度は、車両の加速度が加速度の第2の閾値を上回りかつ加速度の第1の閾値を下回る場合、及び/又は、車両の角速度が角速度の第2の閾値を上回りかつ角速度の第1の閾値を下回る場合に、特定の車両タイプについて学習された加速度値及び/又は角速度値と比較することができる。
【0029】
方法20の第2のステップ24は、クラウドにおいて実施することができる。このために、捕捉されたデータ、加速度又は角速度は、クラウドに伝送される。クラウドでは、一発展形態において、損傷がクラス分けされ、特に損傷の場所を特定するために、さらなる影響因子に、例えば車両の速度に関連付けることができる。代替的な実施形態においては、方法20の第2のステップ24は、装置上において実行することができる。
【0030】
方法20の第3のステップ26では、一発展形態において、車両の外板において損傷が識別された場合、報告を出力することができる。例えば、損傷が識別された場合、測定された加速度値及び/又は角速度値、又は、例えば損傷が識別された時点などのさらなる値を報告として出力することができる。一発展形態においては、報告を用いてさらにGPSデータひいては車両の位置及び/又は加速度若しくは角速度が時間に関して表示されるグラフ及び/又は損傷が確定される確率及び/又は車両の周囲の道路視界を伝送することができる。報告は、特にサーバに送信することができる。一発展形態においては、報告を保存することができる。この報告は、例えば、ローカルに保存することができ、又は、サーバに保存することができる。好適な実施形態においては、移動サービス提供者に、報告により損傷に関する情報を提供することができる。
【0031】
換言すれば、方法20の第3のステップ26においては、損傷が車両所有者に報告される。この目的のために、捕捉されたデータは、特にさらなる情報で強化することができ、それにより、損傷クラス及び損傷箇所が報告されるだけでなく、例えば損傷の日付及び時刻も報告される。損傷報告は、クラウドと車両所有者との間のプッシュインタフェース、特に車両所有者のクラウド又はEメールを介して行われる。伝送されたデータの他に、車両所有者は、一発展形態においては、顧客ダッシュボードにおいて損傷に関する付加的な情報を視認することができる。この目的のために、例えば、損傷が生じた場所のGPS座標又はストリートビューをカウントすることができる。さらに、ダッシュボードには、車両がどのような速度を有していたかが格納されるものとしてよく、さらに3つの全ての軸線上の加速度値を有するグラフを付け加えることも可能である。車両所有者は、これにより、いつどこでどの程度の損傷が生じたかを後追いすることができる。
【0032】
換言すれば、特定された損傷は、適時に車両所有者に報告することができ、それによって、車両所有者は、行動を起こすことができる。このために、損傷イベントは、特にクラウドを介して車両所有者のバックエンドに通知することができ、又は、Eメール通知をトリガすることができる。次いで、車両所有者は、これらのデータに基づいて、車両を修理させるか否かを決定することができる。
【0033】
一発展形態においては、本方法は、新たに開始することができる。より長い期間にわたって損傷を確定すべきではない場合には、本方法、ひいては本方法が実行される装置は、スタンバイモードに移行させることができる。したがって、装置を、低電力モードにおいて動作させることが可能である。これによって、エネルギを節約することができる。換言すれば、装置は、車両のバッテリの電圧供給部に接続されるものとしてよい。バッテリに負荷を掛けないために、装置は、例示的な実施形態においては、3つの動作状態、すなわち、走行中の活動化モード、車両が15分を超えて動作させられない場合の低電力モード、及び、14日を超える期間にわたって車両が動作させられない場合の超低電力モードを有し得る。
【0034】
好適には、本方法は、車両の運転中に又は車両の駐車状態において実施することができる。換言すれば、損傷識別は、運転中にも駐車状態においても機能させることができ、したがって、特に動作モードに依存することなく機能させることができる。一発展形態においては、本方法は、所定の加速度閾値又は角速度閾値を上回る場合に開始させることができる。
【0035】
換言すれば、損傷を特定するために、車両の走行動特性データ、特に加速度及び/又は角速度が捕捉される。この目的のために、車両内には、特にセンサボックスとして構成された装置が配置される。この装置は、アルゴリズムを用いて車両の走行動特性をテストし、閾値を上回った際にはセンサデータをクラウドに送信することができる。クラウド内においては、データが、アルゴリズムによって改めてテストされてクラス分けされる。重度の損傷が存在する場合、この損傷は、車両所有者に、特に移動サービス提供者に報告される。有意な又は表面的な損傷が存在する場合、どの種類の損傷であるか、特に、表面的な損傷であるか又は有意な損傷であるかを決定することができるように、捕捉されたデータが、学習されたデータを有するデータベースからの損傷データと比較される。損傷のクラス分けの他に、さらなる発展形態においては、損傷が車両の外板に生じている場所を特定することができる。
【0036】
好適には、装置の組み込み姿勢に依存するセンサ座標系を、中央車両座標系に変換することを行うことができる。装置の車両固有の組み込み情報を用いることにより、特にフロントガラスを通した回転や車両重心に相対するシフトにより、角速度との組合せにおいて加速度値を車両の中央で測定したかのように修正することができる。これにより、システムの誤ったトリガを低減又は阻止することができる。換言すれば、傾斜したフロントガラス上で測定されたセンサデータの車両重心における座標系への変換は、そこにある通常の長手方向軸線/横方向軸線/垂直方向軸線を用いて行うことができる。好適には、フィルタリングされた加速度値は、入力閾値に対して連続的に比較される。これは、特にトリガとして構成されるものとしてよい。
【0037】
損傷のクラス分けのために、特に、加速度及び角速度の信号特性を記述する値を計算することができる。これらは、好適には、車両クラス固有の部分領域にあるものとしてよく、これにより、損傷が所定のクラスに対応付けられる。さらに、特に切れ角と、この切れ角から生じる車両における領域とを特定することができる。重度の損傷については、角速度を用いて前処理された加速度値を閾値に対して比較することができる。
【0038】
さらに、補正モデルは、様々な車両領域の損傷感受性を考慮するように形成されるものとしてよい。好適には、車両の柔軟な部分は、同様の作用を受けた場合に、車両の硬い領域よりも大きい損傷を有する可能性があり、硬い領域は、同様の作用を受けた場合に、柔軟な領域よりも小さい損傷を有する可能性がある。例えば、柔らかいコーナーは、同様の作用を受けた場合に、硬いバンパーよりも大きい損傷を有する可能性があり、硬いバンパーは、同様の作用を受けた場合に、柔らかいコーナーよりも小さい損傷を有し得る。
【0039】
図2には、本発明の一実施例による損傷を識別するための方法20の概略図が示されている。方法20は、車両の外板における損傷を識別するように構成されている。方法20は、特に、図4及び/又は図5による装置によって本装置上で実行することができる。方法20は、図1による方法20のステップを有し得るものであり、したがって、第1のステップ22、第2のステップ24、及び、第3のステップ26を有し得る。
【0040】
さらに、図2による方法20は、第4のステップ28を有し、ここで、第4のステップ28は、第2のステップ24に対して並行に実行することができ、又は、第2のステップ24と共に実行することができる。方法20の第4のステップ28では、車両における損傷の位置が、学習された値との比較に依存して識別される。換言すれば、車両の外板における損傷の位置は、学習された値を用いて、かつ、加速度値及び/又は角速度値を用いて識別することができる。このために、車両の外板は、好適な実施形態においては、例えば図5による実施形態によれば、少なくとも9つの異なるゾーンに分割することができ、ここで、車両における9つの領域のうちの1つ又は複数における損傷の位置が、学習された値との比較に依存して識別される。換言すれば、損傷クラス又は損傷の重度に対して付加的に、どの場所に損傷が存在しているかが識別される。換言すれば、本方法を用いることにより、損傷が生じている車両における場所又は位置を識別することができる。好適には、現在の加速度値及び/又は角速度値と、保存されている閾値との比較によって、識別された損傷の場所又は位置を特定することができる。
【0041】
好適には、損傷が識別された位置又は場所は、第3のステップ26による報告を用いて出力され、保存され、及び/又は、サーバに伝送され得る。
【0042】
図3には、本発明の一実施例によるグラフ30の概略図が示されている。グラフ30には、車両の加速度の関数が時間に関して示されている。特に、車両の加速度の関数32は、車両のX方向、すなわち、走行方向に示されている。さらに、車両の加速度の関数34は、車両のY方向、すなわち、走行方向に対して垂直方向に、特に走行方向に関して右方及び左方に示されている。さらに、車両の加速度の関数36は、車両のZ方向に、すなわち、特に走行方向に関して上方及び下方に示されている。
【0043】
時点38においては、特に、3つの関数32,34,36の変位の増大を識別することができる。これにより、関数の偏位を閾値と比較することにより、及び/又は、学習された値を用いて偏位を比較することにより、損傷を識別することができ、特に様々なグループ又は損傷クラスに分類することができる。
【0044】
図4には、車両乗員42を有する車両40、例えば自動車、例えば乗用車の概略図が示されている。車両40は、車両40の外板における損傷を識別するための装置44を有する。装置44上においては、特に本方法を図1及び/又は図2による方法によって実施することができる。車両40の外板は、例えば車両40の外部領域と称することができる。
【0045】
このために装置44は、特に車両の加速度を特定するための加速度センサ、及び/又は、車両の角速度を特定するための角速度センサを有し得る。代替的又は付加的に、加速度センサ及び/又は角速度センサは、車両内に配置されるものとしてもよく、この場合、車両内のセンサを用いて特定されるデータは、装置44に伝送され、又は、装置44によって受信される。
【0046】
装置44は、例えば、車両40のフロントガラス46に配置されるものとしてよい。代替的又は付加的に、装置又はさらなる装置が車両ルーフ48に配置されるものとしてもよい。装置44は、さらなる発展形態において、例えば接着剤を用いて、例えば接着パッド、特に両面接着テープ又は接着パッドを用いて、フロントガラス46に素材結合されて配置されるものとしてよい。代替的に、装置44は、形状結合的に及び/又は摩擦結合的に車両ルーフ48に配置することもできる。代替的な実施形態においては、装置44は、ダッシュボード又は車両40のインストルメントクラスタに配置されるものとしてよい。一発展形態においては、装置44は、車両40のピラーに又は車両40の中央に、例えばアームレストに配置されるものとしてよい。
【0047】
好適には、装置44は、電圧供給のために、車両40のバッテリ50に接続可能である。換言すれば、装置44は、例えば車両バッテリ50に、特に装置44を動作させるために接続可能である。
【0048】
一発展形態においては、装置44は、移動送信ユニットを有し、この送信ユニットは、データを外部に送信するように、又は、車両の外部に、例えば、外部のサービス提供者に及び/又はサーバに及び/又はクラウドに送信するように構成されている。
【0049】
換言すれば、装置44は、センサボックスとして構成されるものとしてよい。センサボックスは、例えば車両のフロントガラスに取り付けることができるハードウェアとして構成されている。センサボックスは、1つ又は複数の加速度センサ、及び/又は、1つ又は複数の角速度センサを含む。さらに装置44は、モデム及び/又はSIMカードを有し得る。これにより、ボックスは、増加したデータを、好適にはクラウドに自立的に送信することができる。
【0050】
好適には装置は、車両40の電圧供給部50に接続されている。換言すれば、装置には、車両から電圧が供給され、例えば車両のバッテリから電圧が供給される。
【0051】
図5には、車両40の外板における損傷を識別するための装置44を備えた車両40、例えば自動車、例えば乗用車の概略的な平面図が示されている。図4による車両40は、図5による車両40に従って構成されるものとしてよい。装置44は、特に図5による装置44によって構成されるものとしてよい。装置44上においては、特に図1及び/又は図2による方法によって本方法を実行することができる。
【0052】
この好適な実施形態においては、車両40又は車両40の外板は、9つの領域に分割される。好適には、車両40は、車両のフロント領域の前方に配置された第1の領域52を有し得る。さらに、車両40は、第2の領域54を有し得るものであり、当該第2の領域54は、車両40のフロント領域において左方前部に配置され、側方への移行部に配置されている。左方の側方領域においては、車両40は、第3の領域56を有し得る。リヤの左方後部領域においては、車両40は、第4の領域58を有し得るものであり、当該第4の領域58は、リヤの側方領域から後方領域へ延在する。好適には、車両は、リヤ領域に第5の領域60を有する。リヤの右方後部領域においては、車両40は、第6の領域62を有し得る。右方の側方領域においては、車両40は、第7の領域64を有し得る。車両40のフロント領域の右方の前部領域においては、車両40は、第8の領域66を有し得る。さらに、車両40は、第9の領域68を有し、それにより、この第9の領域68は、下方の領域において車両の下方に配置されている。
【0053】
好適には、領域52乃至68のうちの1つにおいて識別された損傷を識別又は位置特定することができる。換言すれば、損傷は、領域52乃至68のうちの1つに対応付けることができる。これにより、損傷を特に検査の際に容易に発見することができる。例えば、これにより、損傷の記憶及び損傷の位置の記憶を可能にすることもできる。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2024-03-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(40)の外板における損傷を識別するための方法(20)であって、
前記車両(40)は、特定の車両データを有する特定の車両タイプの車両(40)として構成されており、
損傷は、少なくとも2つのグループに分類され、第1のグループの損傷は、第2のグループの損傷よりも大きい重度の損傷を有し、
加速度センサを用いて前記車両(40)の加速度が特定され、及び/又は、角速度センサを用いて前記車両(40)の角速度が特定され、
前記第1のグループの損傷は、前記車両(40)の加速度が加速度の閾値を上回った場合、及び/又は、前記車両(40)の角速度が角速度の閾値を上回った場合に特定され、
前記加速度及び/又は前記角速度は、前記特定の車両タイプについて学習された加速度値及び/又は角速度値と比較され、
前記第2のグループの損傷は、前記学習された値との比較に依存して損傷が識別される場合に特定される、方法(20)。
【請求項2】
前記特定の車両タイプについて学習される値は、既に識別された特定の車両タイプの損傷から機械学習を用いて学習される、請求項1に記載の方法(20)。
【請求項3】
前記第1のグループの損傷は、損傷の修理を必要とする、請求項に記載の方法(20)。
【請求項4】
前記加速度の第1の閾値は2g乃至3g値として形成されている、請求項に記載の方法(20)。
【請求項5】
前記特定の車両データは、前記車両(40)の車両幾何形状及び/又は軸間距離及び/又はモデル及び/又は車体タイプ及び/又は重量のデータである、請求項に記載の方法(20)。
【請求項6】
前記加速度及び/又は前記角速度は、前記車両(40)の前記加速度が前記加速度の第2の閾値を上回りかつ前記加速度の第1の閾値を下回る場合、及び/又は、前記車両(40)の前記角速度が前記角速度の第2の閾値を上回りかつ前記角速度の第1の閾値を下回る場合に、前記特定の車両タイプについて学習された加速度値及び/又は角速度値と比較される、請求項に記載の方法(20)。
【請求項7】
前記車両(40)における損傷の位置は、学習された値との前記比較に依存して識別される、請求項に記載の方法(20)。
【請求項8】
前記車両(40)の前記外板は、少なくとも9つの異なるゾーンに分割され、前記車両(40)における9つの領域のうちの1つ又は複数における損傷の位置が、学習された値との比較に依存して識別される、請求項に記載の方法(20)。
【請求項9】
前記車両(40)の前記外板において損傷が識別された場合、報告が出力される、請求項に記載の方法(20)。
【請求項10】
前記車両(40)の外板における損傷を識別するための装置(44)であって、
前記装置(44)は、請求項に記載の方法(20)を実施するように構成されている、装置(44)。
【請求項11】
前記装置(44)は、前記車両(40)の加速度を特定するための加速度センサ、及び/又は、前記車両の角速度を特定するための角速度センサを備える、請求項10に記載の装置(44)。
【国際調査報告】