IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ スマート フォトニクス ホールディングス ビー.ブイ.の特許一覧 ▶ ネーデルランゼ オルハニサティー フール ヴェッテン スハッペライク オンデルゾーク (エンウェーオー)の特許一覧 ▶ テフニーシェ ユニヴェルシテイト アイントホーフェンの特許一覧

<>
  • 特表-電気光学変調器 図1
  • 特表-電気光学変調器 図2
  • 特表-電気光学変調器 図3
  • 特表-電気光学変調器 図4
  • 特表-電気光学変調器 図5
  • 特表-電気光学変調器 図6
  • 特表-電気光学変調器 図7
  • 特表-電気光学変調器 図8
  • 特表-電気光学変調器 図9
  • 特表-電気光学変調器 図10
  • 特表-電気光学変調器 図11
  • 特表-電気光学変調器 図12
  • 特表-電気光学変調器 図13
  • 特表-電気光学変調器 図14
  • 特表-電気光学変調器 図15
  • 特表-電気光学変調器 図16
  • 特表-電気光学変調器 図17
  • 特表-電気光学変調器 図18
  • 特表-電気光学変調器 図19
  • 特表-電気光学変調器 図20
  • 特表-電気光学変調器 図21
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-22
(54)【発明の名称】電気光学変調器
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/035 20060101AFI20241015BHJP
【FI】
G02F1/035
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024526675
(86)(22)【出願日】2022-11-08
(85)【翻訳文提出日】2024-05-31
(86)【国際出願番号】 EP2022081166
(87)【国際公開番号】W WO2023083826
(87)【国際公開日】2023-05-19
(31)【優先権主張番号】2116110.4
(32)【優先日】2021-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522074936
【氏名又は名称】スマート フォトニクス ホールディングス ビー.ブイ.
(71)【出願人】
【識別番号】524091630
【氏名又は名称】ネーデルランゼ オルハニサティー フール ヴェッテン スハッペライク オンデルゾーク (エンウェーオー)
(71)【出願人】
【識別番号】521292803
【氏名又は名称】テフニーシェ ユニヴェルシテイト アイントホーフェン
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】メイガン,アレゾウ
【テーマコード(参考)】
2K102
【Fターム(参考)】
2K102AA21
2K102BA02
2K102BB04
2K102BC04
2K102CA05
2K102DA04
2K102DC05
2K102EA02
2K102EA12
2K102EB20
2K102EB28
(57)【要約】
光集積回路に対する電気光学変調器。電気光学変調器は、基板、基板の第1の部分の上の第1の導波管、第1の電極、基板の第2の部分の上の第2の導波管、及び第2の電極を含む。第1の電極と第2の電極間の第1の電気インピーダンス値は、第1の電極と第2の電極間の第2の電気インピーダンス値と異なる。第1の電気インピーダンス値は、第1の導波管の光伝播軸に垂直な第1の軸に沿っている。第2の電気インピーダンス値は、第1の導波管の光伝播軸に垂直な第2の軸に沿っている。第1の軸は、第1の導波管の光伝播軸に沿って第2の軸から離隔している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光集積回路に対する電気光学変調器であって、
基板と、
前記基板の第1の部分の上の第1の導波管と、
第1の電極と、
前記基板の第2の部分の上の第2の導波管と、
第2の電極と、を含み
前記第1の電極と前記第2の電極との間の第1の電気インピーダンス値は、前記第1の電極と前記第2の電極との間の第2の電気インピーダンス値と異なり、前記第1の電気インピーダンス値は、前記第1の導波管の光伝播軸に垂直な第1の軸に沿っており、前記第2の電気インピーダンス値は、前記第1の導波管の前記光伝播軸に垂直な第2の軸に沿っており、前記第1の軸は、前記第1の導波管の前記光伝播軸に沿って前記第2の軸から離隔している、前記電気光学変調器。
【請求項2】
前記第1の導波管は、
光入力と、
光出力と、を備え、
前記第2の導波管は、
光入力と、
光出力と、を備え、
前記第1の電気インピーダンス値は、前記第1の導波管の前記光入力に対応する第1の電極の部分と、前記第2の導波管の光入力に対応する前記第2の電極の部分との間にあり、前記第2の電気インピーダンス値は、前記第1の導波管の前記光出力に対応する前記第1の電極の部分と、前記第2の導波管の前記光出力に対応する前記第2の電極の部分との間にある、請求項1に記載の電気光学変調器。
【請求項3】
i)前記第1の導波管の前記光入力に対応する前記第1の電極の前記部分と、前記第2の導波管の前記光入力に対応する前記第2の電極の前記部分は、対向する電極面である、または
ii)前記第1の導波管の前記光出力に対応する前記第1の電極の前記部分と、前記第2の導波管の前記光出力に対応する前記第2の電極の前記部分は、対向する電極面である、請求項2に記載の電気光学変調器。
【請求項4】
前記第1の電気インピーダンス値の大きさが前記第2の電気インピーダンス値の大きさと異なる、いずれかの先行請求項に記載の電気光学変調器。
【請求項5】
前記第1の電気インピーダンス値は前記第2の電気インピーダンス値よりも大きいかまたは小さい、いずれかの先行請求項に記載の電気光学変調器。
【請求項6】
前記第1の導波管がテーパ状である、いずれかの先行請求項に記載の電気光学変調器。
【請求項7】
第3の軸に沿った前記第1の導波管の第1の部分のサイズが、前記第3の軸に平行な第4の軸に沿った前記第1の導波管の第2の部分のサイズよりも小さく、前記第3の軸及び前記第4の軸はそれぞれ前記第1の導波管の前記光伝播軸に垂直であり、前記第3の軸は前記第1の導波管の前記光伝播軸に沿って前記第4の軸から離隔している、請求項6に記載の電気光学変調器。
【請求項8】
i)前記第3の軸及び前記第4の軸はそれぞれ、前記第1の導波管に最も近い前記基板の表面と平行である、または
ii)前記第3の軸及び前記第4の軸はそれぞれ、前記第1の導波管に最も近い前記基板の前記表面に対して垂直である、請求項7に記載の電気光学変調器。
【請求項9】
第5の軸に沿った前記第1の導波管の前記第1の部分のサイズが、前記第5の軸に平行な第6の軸に沿った前記第1の導波管の前記第2の部分のサイズよりも小さく、前記第5の軸及び前記第6の軸はそれぞれ前記第1の導波管の前記光伝播軸に垂直であり、前記第5の軸及び前記第6の軸はそれぞれ前記第3の軸に垂直であり、前記第5の軸は前記第1の導波管の前記光伝播軸に沿って前記第6の軸から離隔している、請求項7または8に記載の電気光学変調器。
【請求項10】
前記第2の導波管がテーパ状である、いずれかの先行請求項に記載の電気光学変調器。
【請求項11】
第7の軸に沿った前記第2の導波管の第1の部分のサイズが、第8の軸に平行な前記第8の軸に沿った前記第2の導波管の第2の部分のサイズよりも小さく、前記第7の軸及び前記第8の軸はそれぞれ前記第2の導波管の光伝播軸に垂直であり、前記第7の軸は前記第2の導波管の前記光伝播軸に沿って前記第8の軸から離隔している、請求項10に記載の電気光学変調器。
【請求項12】
i)前記第7の軸及び前記第8の軸はそれぞれ、前記第2の導波管に最も近い前記基板の表面と平行である、または
ii)前記第7の軸及び前記第8の軸はそれぞれ、前記第2の導波管に最も近い前記基板の前記表面に対して垂直である、請求項11に記載の電気光学変調器。
【請求項13】
第9の軸に沿った前記第2の導波管の前記第1の部分のサイズが、前記第9の軸に平行な第10の軸に沿った前記第2の導波管の前記第2の部分のサイズよりも小さく、前記第9の軸及び前記第10の軸はそれぞれ前記第2の導波管の前記光伝播軸に垂直であり、前記第9の軸及び前記第10の軸は前記第7の軸及び前記第8の軸に垂直であり、前記第9の軸は前記第2の導波管の前記光伝播軸に沿って前記第10の軸から離隔している、請求項11または12に記載の電気光学変調器。
【請求項14】
前記第1の電極がテーパ状である、いずれかの先行請求項に記載の電気光学変調器。
【請求項15】
第11の軸に沿った前記第1の電極の第1の部分のサイズが、前記第11の軸に平行な第12の軸に沿った前記第1の電極の第2の部分のサイズよりも小さく、前記第11の軸及び前記第12の軸はそれぞれ前記第1の導波管の前記光伝播軸に垂直であり、前記第11の軸は前記第1の導波管の前記光伝播軸に沿って前記第12の軸から離隔している、請求項14に記載の電気光学変調器。
【請求項16】
i)前記第11の軸及び前記第12の軸はそれぞれ、前記第1の導波管に最も近い前記基板の表面と平行である、または
ii)前記第11の軸及び前記第12の軸はそれぞれ、前記第1の導波管に最も近い前記基板の前記表面に対して垂直である、請求項15に記載の電気光学変調器。
【請求項17】
第13の軸に沿った前記第1の電極の前記第1の部分のサイズが、第14の軸に沿った前記第1の導波管の前記第2の部分のサイズよりも小さく、前記第13の軸は、前記第14の軸に平行で、前記第13の軸及び前記第14の軸はそれぞれ前記第1の導波管の前記光伝播軸に垂直であり、前記第13の軸及び前記第14の軸はそれぞれ前記第11の軸に垂直であり、前記第14の軸は前記第1の導波管の前記光伝播軸に沿って前記第13の軸から離隔している、請求項15または16に記載の電気光学変調器。
【請求項18】
前記第2の電極がテーパ状である、いずれかの先行請求項に記載の電気光学変調器。
【請求項19】
第15の軸に沿った前記第2の電極の第1の部分のサイズが、第16の軸に沿った前記第2の電極の第2の部分のサイズよりも小さく、前記第15の軸及び前記第16の軸はそれぞれ前記第2の導波管の前記光伝播軸に垂直であり、前記第15の軸は前記第2の導波管の前記光伝播軸に沿って前記第16の軸から離隔している、請求項18に記載の電気光学変調器。
【請求項20】
i)前記第15の軸及び前記第16の軸はそれぞれ、前記第2の導波管に最も近い前記基板の表面と平行である、または
ii)前記第15の軸及び前記第16の軸はそれぞれ、前記第2の導波管に最も近い前記基板の前記表面に対して垂直である、請求項19に記載の電気光学変調器。
【請求項21】
第17の軸に沿った前記第2の電極の前記第1の部分のサイズが、第18の軸に沿った前記第2の電極の前記第2の部分のサイズよりも小さく、前記第17の軸及び前記第18の軸はそれぞれ前記第2の導波管の前記光伝播軸に垂直であり、前記第17の軸及び前記第18の軸はそれぞれ、前記第15の軸に垂直であり、前記第18の軸は前記第2の導波管の前記光伝播軸に沿って前記第17の軸から離隔している、請求項19または20に記載の電気光学変調器。
【請求項22】
前記第1の電極と前記第2の電極との間の前記第1の軸に沿った第1の分離が、前記第1の電極と前記第2の電極との間の前記第2の軸に沿った第2の分離と異なる、いずれかの先行請求項に記載の電気光学変調器。
【請求項23】
前記第1の分離は前記第2の分離よりも小さいまたは大きい、請求項22に記載の電気光学変調器。
【請求項24】
前記第1の導波管は、真性半導体の第1の部分を含む、いずれかの先行請求項に記載の電気光学変調器。
【請求項25】
前記第1の導波管は、
前記基板と接触しているn型半導体の第1の部分と、
前記n型半導体の第1の部分の上の前記真性半導体の第1の部分と、
前記真性半導体の第1の部分の上の第1のp型半導体の第1の部分と、
前記第1のp型半導体の前記第1の部分上にある第2のp型半導体の第1の部分と、を含む、請求項24に記載の電気光学変調器。
【請求項26】
前記第1の導波管は、
前記基板と接触しているn型半導体の第1の部分と、
前記n型半導体の第1の部分の上の前記真性半導体の第1の部分と、
前記真性半導体の前記第1の部分の上のn型半導体の第2の部分と、
前記第1のn型半導体または第2のn型半導体の前記第2の部分の上にあるp型半導体の第1の部分と、を含む、請求項24に記載の電気光学変調器。
【請求項27】
前記第1の導波管または前記第2の導波管のうちの少なくとも1つはそれぞれ、
前記基板と接触しているn型半導体の部分と、
前記n型半導体の前記部分の上のp型半導体の部分と、を含む、請求項1から24のいずれかに記載の電気光学変調器。
【請求項28】
前記真性半導体の第1の部分がテーパ状になっている、請求項24から26までのいずれか、または請求項24に従属する請求項27に記載の電気光学変調器。
【請求項29】
第19の軸に沿った前記真性半導体の第1の部分の第1の部分のサイズが、前記第19の軸に平行な第20の軸に沿った前記真性半導体の第1の部分の第2の部分のサイズと異なり、前記第19の軸及び前記第20の軸はそれぞれ前記第1の導波管の前記光伝播軸に垂直であり、前記第19の軸は前記第1の導波管の前記光伝播軸に沿って前記第20の軸から離隔している、請求項28に記載の電気光学変調器。
【請求項30】
i)前記第19の軸及び前記第20の軸はそれぞれ、前記第1の導波管に最も近い前記基板表面と平行である、または
ii)前記第19の軸及び前記第20の軸はそれぞれ、前記第1の導波管に最も近い前記基板の前記表面に対して垂直である、請求項29に記載の電気光学変調器。
【請求項31】
第21の軸に沿った前記真性半導体の第1の部分の前記第1の部分のサイズは、前記第21の軸に平行な第22の軸に沿った前記真性半導体の第1の部分の前記第2の部分のサイズよりも小さく、前記第21の軸及び前記第22の軸はそれぞれ前記第1の導波管の前記光伝播軸に垂直であり、前記第21の軸及び前記第22の軸はそれぞれ前記第20の軸に垂直であり、前記第21の軸は前記第1の導波管の前記光伝播軸に沿って前記第22の軸から離隔している、請求項29または30のいずれかに記載の電気光学変調器。
【請求項32】
前記第2の導波管は、真性半導体の第2の部分を含む、いずれかの先行請求項に記載の電気光学変調器。
【請求項33】
前記第2の導波管は、
前記基板と接触しているn型半導体の第3の部分と、
前記n型半導体の第3の部分の上の前記真性半導体の第2の部分と、
前記真性半導体の第2の部分の上の前記第1のp型半導体の第2の部分と、
前記第1のp型半導体の前記第2の部分の上にある前記第2のp型半導体の第2の部分と、を含む、請求項32に記載の電気光学変調器。
【請求項34】
前記第2の導波管は、
前記基板と接触しているn型半導体の第3の部分と、
前記n型半導体の第3の部分の上の前記真性半導体の第2の部分と、
前記真性半導体の第2の部分の上のn型半導体の第4の部分と、
前記n型半導体の前記第2の部分の上にあるp型半導体の第2の部分と、を含む、請求項32に記載の電気光学変調器。
【請求項35】
前記第2の導波管は、
前記基板と接触しているn型半導体の部分と、
前記n型半導体の部分の上のp型半導体の部分と、を含む、請求項1から32のいずれかに記載の電気光学変調器。
【請求項36】
前記真性半導体の第2の層がテーパ状になっている、請求項32から34のいずれか、または請求項32に従属する請求項35に記載の電気光学変調器。
【請求項37】
第23の軸に沿った前記真性半導体の第2の部分の第1の部分のサイズは、前記第23の軸に平行な第24の軸に沿った前記真性半導体の第2の部分の第2の部分のサイズよりも小さく、前記第23の軸及び前記第24の軸はそれぞれ前記第2の導波管の前記光伝播軸に垂直であり、前記第23の軸は前記第2の導波管の前記光伝播軸に沿って前記第24の軸から離隔している、請求項36に記載の電気光学変調器。
【請求項38】
i)前記第23の軸及び前記第24の軸はそれぞれ、前記第2の導波管に最も近い前記基板の表面と平行である、または
ii)前記第23の軸及び前記第24の軸はそれぞれ、前記第2の導波管に最も近い前記基板の前記表面に対して垂直である、請求項37に記載の電気光学変調器。
【請求項39】
第25の軸に沿った前記真性半導体の第2の部分の前記第1の部分のサイズは、前記第25の軸に平行な第26の軸に沿った前記真性半導体の第2の部分の前記第2の部分のサイズよりも小さく、前記第25の軸及び前記第26の軸はそれぞれ前記第2の導波管の前記光伝播軸に垂直であり、前記第25の軸及び前記第26の軸はそれぞれ前記第24の軸に垂直であり、前記第25の軸は前記第2の導波管の前記光伝播軸に沿って前記第26の軸から離隔している、請求項37または38に記載の電気光学変調器。
【請求項40】
前記基板は、
半絶縁体層と、
前記半絶縁体層上のn型半導体層と、を含む、いずれかの先行請求項に記載の電気光学変調器。
【請求項41】
前記第1の電極は前記第1の導波管または前記基板のうちの少なくとも1つの上にある、いずれかの先行請求項に記載の電気光学変調器。
【請求項42】
前記第1の電極が前記第1の導波管または前記基板の少なくとも1つと接触している、請求項41に記載の電気光学変調器。
【請求項43】
前記第2の電極は前記第2の導波管または前記基板のうちの少なくとも1つの上にある、いずれかの先行請求項に記載の電気光学変調器。
【請求項44】
前記第2の電極が前記第2の導波管または前記基板の少なくとも1つと接触している、請求項43に記載の電気光学変調器。
【請求項45】
第3の電極を含む、いずれかの先行請求項に記載の電気光学変調器。
【請求項46】
前記第3の電極が、前記第1の導波管、前記第2の導波管、または前記基板の少なくとも1つの上にある、請求項45に記載の電気光学変調器。
【請求項47】
前記第3の電極が前記第1の導波管、前記第2の導波管または前記基板の少なくとも1つと接触している、請求項46に記載の電気光学変調器。
【請求項48】
前記第1の電極、前記第2の電極、または前記第3の電極のうち少なくとも1つが前記第1の導波管及び前記第2の導波管と接触している、請求項47に記載の電気光学変調器。
【請求項49】
前記第3の電極がテーパ状である、請求項45から48のいずれかに記載の電気光学変調器。
【請求項50】
前記第1の電極と接触している前記第1の導波管の面は、前記第2の電極と接触している前記第2の導波管の面と実質的に同一平面上にある、請求項42及び44に記載の電気光学変調器。
【請求項51】
前記第1の導波管は、前記第1の電極と前記基板の前記第1の部分との間にある、いずれかの先行請求項に記載の電気光学変調器。
【請求項52】
前記第2の導波管は、前記第2の電極と前記基板の前記第2の部分との間にある、いずれかの先行請求項に記載の電気光学変調器。
【請求項53】
前記第1の電極と前記基板の前記第1の部分との間の第1の距離は、前記第2の電極と前記基板の前記第2の部分との間の第2の距離と実質的に同一であり、前記第1の距離及び前記第2の距離は各々、前記第1の導波管の光伝播軸に垂直である、いずれかの先行請求項に記載の電気光学変調器。
【請求項54】
前記第1の導波管と前記第2の導波管との間に電気絶縁体を備える、いずれかの先行請求項に記載の電気光学変調器。
【請求項55】
前記第1の導波管と前記第2の導波管との間に流体、気体、または空気のうちの少なくとも1つを備える、いずれかの先行請求項に記載の電気光学変調器。
【請求項56】
前記第1の導波管が、1μm~50μmの間だけ前記第2の導波管から離隔される、いずれかの先行請求項に記載の電気光学変調器。
【請求項57】
前記第1の導波管及び前記第2の導波管のうちの少なくとも1つの長さは、前記第1の導波管及び前記第2の導波管のそれぞれの前記光伝播軸に沿って0.5mm~5mmの間である、いずれかの先行請求項に記載の電気光学変調器。
【請求項58】
前記第1の導波管は、前記光伝播軸に垂直に、及び前記第1の電極と前記基板の前記第1の部分との間の距離に垂直に取られた幅において0.5μm~5μmの間である、いずれかの先行請求項に記載の電気光学変調器。
【請求項59】
前記第1の導波管または前記第2の導波管のうちの少なくとも1つは、InPを含む、いずれかの先行請求項に記載の電気光学変調器。
【請求項60】
前記第1の電極または前記第2の電極のうちの少なくとも1つは金を含む、いずれかの先行請求項に記載の電気光学変調器。
【請求項61】
前記第1の電極と前記第2の電極との間に誘電材料を備える、いずれかの先行請求項に記載の電気光学変調器。
【請求項62】
いずれかの先行請求項に記載の電気光学変調器を備える、光集積回路。
【請求項63】
前記基板と前記第1の電極または前記第2の電極のうちの少なくとも1つとの間で電位差を適用するように構成される、請求項62に記載の光集積回路。
【請求項64】
前記第1の電極と前記第2の電極との間で第1の電位差または第2の電位差を適用するように構成される、請求項62または63に記載の光集積回路。
【請求項65】
光源と、
前記光源からの光を分割し、分割した後に、前記第1の導波管及び前記第2の導波管に前記光を方向付ける光学スプリッタと、
前記第1の導波管からの光及び前記第2の導波管からの光を結合する光学コンバイナと、を備える、請求項62から64のいずれかに記載の光集積回路。
【請求項66】
前記光源は、半導体レーザである、請求項65に記載の光集積回路。
【請求項67】
前記第1の電極と前記光源との間に電気絶縁体を備える、請求項65または66に記載の光集積回路。
【請求項68】
電気光学変調のためのシステムであって、
請求項64に記載の、または請求項64に従属するときに請求項65~67のいずれかに記載の光集積回路と、
コントローラと、を備え、前記コントローラは、
前記基板と前記第1の電極または前記第2の電極の少なくとも1つとの間で電位差を適用し、
前記第1の電極と前記第2の電極との間で前記第1の電位差を適用することと、前記第2の電位差を適用することとを切り替える、ように構成される、前記システム。
【請求項69】
前記第1の電位差と前記第2の電位差との間のボルトにおける差は、前記第1の導波管を通じて伝播する光が180°だけ前記第2の導波管を通じて伝播する光から位相シフトされるようなものである、請求項68に記載の電気光学変調のためのシステム。
【請求項70】
請求項68または69に記載のシステムを使用して光学信号を変調する方法であって、
前記光源が入力光学信号を生成することと、
前記光学スプリッタが少なくとも第1の光学信号及び第2の光学信号に前記入力光学信号を分割することと、
前記コントローラが前記基板と前記第1の電極または前記第2の電極のうちの少なくとも1つとの間で電位差を適用することと、
前記コントローラが前記第1の電極と前記第2の電極との間で前記第1の電位差を適用することと、
前記光学コンバイナが前記第1の導波管からの第1の光学信号及び前記第2の導波管からの第2の光学信号を結合して、出力光学信号を出力することと、
前記コントローラが前記第1の電極と前記第2の電極との間で前記第1の電位差を適用することから、代わりに前記第2の電位差を適用することに切り替えて、前記結合された光学信号の強度を変化させることと、を含む、前記方法。
【請求項71】
請求項1から61のいずれかに記載の電気光学変調器を製造する方法であって、
前記基板を設けることと、
前記基板の前記第1の部分上で前記第1の導波管を少なくとも部分的に形成することと、
前記基板の前記第2の部分上で前記第2の導波管を少なくとも部分的に形成することと、
前記第1の電極を少なくとも部分的に形成することと、
前記第2の電極を少なくとも部分的に形成することと、を含む、前記方法。
【請求項72】
前記基板は、前記電気光学変調器を含む光集積回路に対してモノリスである、請求項71に記載の製造する方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
電気信号を印加することによって光学信号の強度を変調するために電気光学変調器が使用される。これは、例えば、光学通信システム及び光学システムに対して、電気信号を光学信号に変換することを可能にする。光学信号のより高速の変調は、より正確な光学データ伝送及びより高速の光学データ伝送を可能にすることができる。
【0002】
様々な機能を実行するために、光集積回路(PIC)において半導体構造が使用され得る。PICに対する改善された電気光学変調器を提供することが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0003】
図1】例による例示的な電気光学変調器の一部の面100Aの断面図及び面100Bの断面図を概略的に示す。
図2図1の電気光学変調器の一部の平面図を概略的に示す。
図3図1の電気光学変調器の一部の側面図を概略的に示す。
図4】さらなる例による例示的な電気光学変調器の一部の面400Aの断面図及び面400Bの断面図を概略的に示す。
図5図4の電気光学変調器の一部の平面図を概略的に示す。
図6図4の電気光学変調器の一部の側面図を概略的に示す。
図7】さらなる例による例示的な電気光学変調器の一部の面700Aの断面図及び面700Bの断面図を概略的に示す。
図8図7の電気光学変調器の一部の平面図を概略的に示す。
図9図7の電気光学変調器の一部の側面図を概略的に示す。
図10】異なる例による異なる電気光学変調器の一部の断面図を概略的に示す。
図11】異なる例による異なる電気光学変調器の一部の断面図を概略的に示す。
図12】異なる例による異なる電気光学変調器の一部の断面図を概略的に示す。
図13】異なる例による異なる電気光学変調器の一部の断面図を概略的に示す。
図14】例による電位差の適用を概略的に示す。
図15】例による光集積回路の平面図を概略的に示す。
図16】さらなる例による光集積回路の平面図を概略的に示す。
図17】例による電気光学変調のためのシステムの平面図を概略的に示す。
図18】例による光学信号を変調する方法を例示する。
図19】例による電気光学変調器を製造する方法を例示する。
図20】さらなる例による、共平面導波管(CPW)構成を有する電気光学変調器を概略的に例示する。
図21】さらなる例に従った、容量負荷(CL)構成を有する電気光学変調器を概略的に例示する。
【発明を実施するための形態】
【0004】
説明する例では、電気光学変調器は、1つ以上の導波管の光伝播軸に沿った異なる位置で、電気インピーダンス値が異なるように構成される。そうする際に、電気光学変調器は、例えばMach-Zehnder変調器(MZM)(さらに後述)として機能することができ、また、例えば入力電気インピーダンス値が出力電気インピーダンス値と異なるように、光伝播軸に沿って電気インピーダンス値を変更することもできる。したがって、MZMからの出力の電気インピーダンスを変更するために別個のコンポーネントを使用する公知のシステムと比較して、電気光学変調器がこのような二重の機能を備えているため、本明細書で説明する例のPICは、たとえば基板におけるそのフットプリントをより小さくすることができる。
【0005】
本明細書で説明される例は、PICにおける使用のための電気光学変調器に関連する。より具体的には、本明細書で説明される例は、電気信号に応答して光学信号を変調する半導体構造を含む。変調器の第1の導波管と第2の導波管との間の有効な光学経路長における差を変調すること、及び各導波管からの出力を結合及び干渉することは、建設的な干渉及び破壊的な干渉に起因して、出力の強度の変調を可能にする。第1の導波管と第2の導波管との間の有効な光学経路長における差を変調することは、電気光学効果に起因して、第1の導波管にわたって適用される電位差と第2の導波管にわたって適用される電位差との間の差を変調することによって達成される。いくつかの例では、電気光学変調器は、Mach-Zehnder変調器である。Mach-Zehnder変調器は、高速な変調速度及び大きな光学的消光を与える。
【0006】
本明細書で説明する例の一般的な紹介では、図1図3を参照すると、PICに対する電気光学変調器100は、基板150と、基板の第1の部分の第1の導波管130と、基板の第2の部分の第2の導波管140と、第1の電極114と、第2の電極124とを含む。第1の電極と第2の電極間の第1の電気インピーダンス値は、第1の電極と第2の電極間の第2の電気インピーダンス値と異なる。第1の電気インピーダンス値は、第1の導波管L101の光伝播軸L101に垂直な第1の軸(例えば、平面100Aの軸)に沿っており、第2の電気インピーダンス値は、第1の導波管L101の光伝播軸L101に垂直な第2の軸(例えば、平面100Bの軸)に沿っている。第1の軸は、第1の導波管130の光伝播軸L101に沿って第2の軸から離隔している。いくつかの例では、第1の電気インピーダンス値は第2の電気インピーダンス値よりも大きく、他の例では、第1の電気インピーダンス値は第2の電気インピーダンス値よりも小さい。電気インピーダンス値は、対応する軸に沿って取得され得るか、または測定可能であり、当業者は、電気インピーダンス値を測定、予測、またはモデル化する方法を理解するであろう。例では、電気光学変調器は、第1の導波管の入力及び第2の導波管の入力における第1の電極と第2の電極との間の電気インピーダンス値が、それぞれ、第1の導波管の出力及び第2の導波管の出力における第1の電極と第2の電極との間の電気インピーダンス値とそれぞれ異なるように、例えば、それよりも大きいかまたは小さいものになるように、構成される。そのような例のいくつかは図1図3に示されており、対応する参照符号はこの段落の前の部分で提示されているが、図1図3に関連して説明されている少なくともいくつかの特徴は、後で説明するさらなる例にも当てはまることを理解する必要がある。
【0007】
当業者は、電気インピーダンス値を複素数として表し、電気インピーダンス値の大きさを実数として表し、電気インピーダンス値と電気インピーダンス値の大きさの両方にオーム(Ω)の単位を使用することが理解される。いくつかの例では、第1の電気インピーダンス値の大きさは、第2の電気インピーダンス値の大きさと異なる。電気インピーダンス値は複素数として表現されるため、他の例では、第1の電気インピーダンス値は第2の電気インピーダンス値とは異なるが、第1の電気インピーダンス値の大きさは第2の電気インピーダンス値の大きさと同じである。
【0008】
いくつかの例では、第1の導波管と第2の導波管の両方が、それぞれ光入力と光出力を含む。光は、各導波管の光入力から光出力まで少なくとも部分的に伝播する。いくつかの例では、各々の光入力または光出力に対して、導波管の光入力部分及び/または光出力部分に対応する(たとえば、同じ平面に位置する)電極の部分がある。いくつかの例では、第1の電気インピーダンス値は、第1の導波管の光入力に対応する第1の電極の部分と、第2の導波管の光入力に対応する第2の電極の部分との間にある。同様に、第2の電気インピーダンス値は、第1の導波管の光出力に対応する第1の電極の部分と、第2の導波管の光出力に対応する第2の電極の部分との間にある。
【0009】
第1の導波管の光入力に対応する第1の電極の部分と、第2の導波管の光入力に対応する第2の電極の部分は、例えば、互いに対向する電極面であり、言い換えれば、第1の電極の表面の一部が第2の電極の表面の一部の方に向いているか、または対向している。同様に、第1の導波管の光出力に対応する第1の電極の部分と、第2の導波管の光出力に対応する第2の電極の部分は、例えば互いに対向する電極面である。電極表面のこのような部分は、各々がそれぞれの電極表面の点であることができる、例えば、第1の電極の部分は第1の電極の表面の点であり、第2の電極の部分は第2の電極の表面の点である。
【0010】
いくつかの例では、第1の導波管が第1の電極と基板の第1の部分との間にあり、第1の電極は、例えば、基板の第1の部分の層の第1の積層の一部であると考えられ得る。この積層は、基板上で、相対的に小さいエリアまたはフットプリントを占有することにより、より小型の変調器に寄与することができる。例えば、基板の第2の部分の上の第2の積層として考えられ得るもの一部として、同様の理由付けが第2の電極に適用され、より小型の変調器にさらに寄与する。さらに、説明されるような導波管上の電極により、既知の例よりも各々に近くに、2つの電極が位置付けら得ることで、例えば、既知の代替物よりも低いキャパシタンスにより変調器を設計することを支援することができる。
【0011】
当業者は、導波管が光をガイドするためであることを認識するであろう。光は、導波管内で伝播し、導波管の境界における反射に起因して、導波管内で制限される。導波管は通常、光の制限が望まれる境界において導波管と接触している材料の屈折率よりも高い屈折率を有する。例えば、光の制限が望まれる境界におけるこの屈折率の差に起因して、導波管のそれらの境界における入射の角度が臨界角よりも大きいときに、総内部反射が発生する。このようにして、導波管は、光の伝播をガイドする。導波管内で伝播するための特定の光学モードについて、導波管の境界において反射した光が建設的な干渉のための条件を満たすことが望ましい。
【0012】
次に例を詳しく説明する。なお、一部の機能(部分、軸など)は、例えば、第1の機能、第2機能、第3機能などと呼ばれることがある。このラベル付けの規則は、明確にするために使用され、さまざまな機能を区別するのに役立つが、必ずしも例に存在するそのような機能の数を示すものではない。たとえば、第3の部分は、必ずしも第1の部分と第2の部分の存在を暗示することなく示され得る。
【0013】
また、特定の軸は、その軸が軸の記述された特性を共有している異なる例で示され得る。例えば、図1図3の例と図4図6の例の両方の説明は、第11の軸と第12の軸を示しており、図1図3の例では、第11の軸と第12の軸は第1の導波管に最も近い基板の表面と平行であるのに対し、図4図6の例では、第11の軸と第12の軸は第1の導波管に最も近い基板の表面に対して垂直である。その結果、第11及び第12の軸に垂直な軸を使用してテーパリングが記述されるさらなる例では、第11及び第12の軸の方向に応じて第13及び第14の軸の方向が示される。軸のラベル付けに対する同様のアプローチは、導波管などの特徴のテーパリングが2組の垂直軸を使用して記述される他の例にも適用される。
【0014】
図1図3の例などの例では、第1の電極と基板の第1の部分との間の第1の距離D101は、第2の電極と基板の第2の部分との間の第2の距離D102と実質的に同一である(例えば、許容可能な製造及び/または性能公差内にある)。第1の距離及び第2の距離は各々、第1の導波管130の光伝播軸L101(縦方向寸法に沿って得られる)に垂直である。第2の導波管140の光伝播軸L102は、例では、第1の導波管130の光伝播軸L101に平行である。いくつかの例では、基板150は、平坦面を有し、基板の第1の部分及び第2の部分と、平坦面とは、相互に同一の二次元平面にあり、第1及び第2の距離がまた、平坦面に垂直である。そのような第1の距離及び第2の距離は、汎用のPICプラットフォームへの電気光学変調器の統合を促進することができ、それが、よりシンプルな、より安価な、またより迅速なPICの組み立てを可能にするので、電極のすべてが基板から同一の距離であることが必要とされる。
【0015】
図1図3に例示される例などの例では、第1の電極114は第1の導波管130と接触している。同様に、第2の電極124は第2の導波管140と接触している。例えば図1図3に例示されているように、第1の電極と接触している第1の導波管の面は、例えば、第2の電極と接触している第2の導波管の面と実質的に同一平面上にある。当業者は、2つの面が同一の二次元平面P100にあるとき(許容可能な製造及び/または性能公差内にある)、両方の面が実質的に同一平面上にあることを認識するであろう。そのような同一平面上にあることは、例えば、電極の間のキャパシタンスを低減させて、第1の電極と第2の電極との間の電位差のより高速な変調を与える。いくつかの例では、これは、100GHzの演算及び150Gbpsの非ゼロ復帰(NRZ)演算を可能にするが、変調器の要素、例えば、導波管及び電極の選択された寸法及び材料に応じて、より優れた性能または劣る性能が想定される。
【0016】
図1図3によって例示される例などの例では、第1の電極の幅D123は、第1の導波管の幅D111よりも大きい。同様に、第2の電極の幅D112は、第2の導波管の幅D122よりも大きい。幅の各々は、第1の導波管の光伝播軸L101に垂直であり、第1の距離に垂直である。いくつかの例では、第1の電極のうちの少なくとも1つの部分または第2の電極の部分の各々は、第1の導波管及び第2の導波管それぞれの外面を超えて延在する。このようにして、電極の部分の各々は、第1の導波管または第2の導波管のそれぞれの1つを下に有さずに、フリーハングまたはオーバハングすると考えられ得る。これは、第1の電極及び第2の電極のある寸法及び/または容積が特定の変調器の性能のために望ましい場合、所望の変調器の性能のための第1の導波管及び第2の導波管の寸法は、電極寸法とはより独立して選択され得ることを意味する。例えば、電極は、第1の導波管と第2の導波管との間の所望の距離D5に影響を及ぼすことなく、相互からより近くまたは相互からさらに離れて位置付けられることができる。
【0017】
例えば、図1図3によって例示されるように、第1の導波管の縦方向面S101(第2の導波管に最も近い)は、第2の導波管の面S102(第1の導波管に最も近い)から離隔し、第1の電極の面S103(第2の電極に最も近い)と実質的に同一平面上にある(許容可能な製造及び/または性能公差内にある)。第1の導波管に最も近い第2の導波管の面S102は、第1の電極に最も近い第2の電極の面S104と同一平面上にある。このようにして、導波管の間の間隔及び電極の間の距離は同一であるため、製造を促進することができるが(例えば、1つのチャネルは、電極の内面及び導波管の内面を形成するようにエッチング加工され得る)、変調器の所望の性能のためにそのような電極間の間隔及び導波管間の間隔を単純に得ることもできる。
【0018】
図1図9の例などの例では、導波管上に電極を位置付けることによって、また十分に狭い幅を有する導波管により、ラインの所望のキャパシタンス及びインダクタンスを得ることができる。結果として、そのような例は、マイクロ波損失を低減させ、容量的負荷なしに望ましいインピーダンス整合により光学信号への速度の整合を達成する。他の電気光学変調器及び光学変調の方法では、電極の設計に起因して、高い電気損失によって帯域幅が制約され、ライン電気インピーダンスの大きさは、高周波数において30Ωに制限され、それは、望ましくない電気反射につながる。
【0019】
図1図3によって例示される例などの例では、第1の電極はテーパ状になっており、断面100A(平面100Aで得られる)における第1の電極の幅D123が、断面100B(平面100Bで得られる)における第1の電極の幅D141よりも小さくなっている。同様に、図1図3の例などの例では、第2の電極は、断面100A(平面100Aで得られる)における第2の電極の幅D122が、断面100B(平面100Bで得られる)における第2の電極の幅D142よりも小さくなるようにテーパ状になっている。第1の電極の幅及び第2の電極の幅は、それぞれ第1の導波管の光伝搬軸L101及び第2の導波管の光伝搬軸L102に対して垂直である。第1の電極の幅と第2の電極の幅は、それぞれ表面S103と表面S104に対して垂直である。
【0020】
テーパまたはテーパ状という用語の使用は、対象物または特徴の形状に関連し、1つの軸(たとえば、縦軸またはそれに平行な軸)に沿って、対象物または特徴が縦軸またはそれに平行な軸に沿った異なる場所で異なる寸法またはサイズ(たとえば、縦軸に垂直な軸に沿った幅)を有する。したがって、たとえば、光伝播軸上のある位置にある、光伝播軸に垂直な1つの平面から、光伝播軸上の別の位置にある、光伝播軸に垂直な別の平面への寸法またはサイズの変化があると考えられ得る。この変化、すなわちテーパは、例えば、寸法またはサイズの段階的な変化、緩やかな変化または直線的な変化、もしくは段階的な変化であるが、寸法またはサイズの他の遷移も想定される。
【0021】
図1図3によって例示される例などの例では、軸(第11の軸とも呼ばれる)に沿った第1の電極の第1の部分(例えば平面100Aの部分)のサイズ、例えば幅D123は、軸(第12の軸とも呼ばれる)に沿った第1の電極の第2の部分(例えば平面100Bの部分)のサイズ、例えば幅D141よりも小さく、第11の軸は第12の軸に平行であり、第11の軸及び第12の軸はそれぞれ第1の導波管130の光伝播軸L101に垂直であり、第11の軸は第1の導波管の光伝播軸に沿って第12の軸から離隔している。図1図3によって例示される例などの例では、第11の軸及び第12の軸はそれぞれ、第1の導波管に最も近い基板の表面(例えば平坦)に平行である。
【0022】
図1図3によって例示される例などの例では、軸(第15の軸とも呼ばれる)に沿った第2の電極の第1の部分(例えば平面100Aの部分)の第2の電極サイズ、例えば幅D122は、軸(第16の軸とも呼ばれる)に沿った第2の電極の第2の部分(例えば平面100Bの部分)のサイズ、例えば幅D142よりも小さく、第15の軸及び第16の軸はそれぞれ第2の導波管140の光伝播軸L102に垂直であり、第15の軸は第2の導波管の光伝播軸に沿って第16の軸から離隔している。図1図3の例などのいくつかの例では、第15の軸及び第16の軸はそれぞれ、第2の導波管に最も近い基板の表面(例えば平面)に平行である。
【0023】
図1図3によって例示される例などの例では、第1の導波管はテーパ状になっており、断面100A(平面100Aで得られる)における第1の導波管D111の幅は、断面100B(平面100Bで得られる)における第1の導波管D131の幅よりも小さくなっている。同様に、図1図3の例などの例では、第2の導波管は、断面100A(平面100Aで得られる)における第2の導波管の幅D112が、断面100B(平面100Bで得られる)における第2の導波管の幅D132よりも小さくなるようにテーパ状になっている。第1の導波管の幅及び第2の導波管の幅は、それぞれ第1の導波管の光伝搬軸L101及び第2の導波管の光伝搬軸L102に対して垂直である。第1の導波管の幅と第2の導波管の幅は、それぞれ表面S101と表面S102に対して垂直である。
【0024】
図1図3によって例示される例などのいくつかの例では、軸(第3の軸とも呼ばれる)に沿った第1の導波管の第1の部分(例えば平面100Aの部分)のサイズ、例えば幅D111は、第3の軸に平行な軸(第4の軸とも呼ばれる)に沿った第1の導波管の第2の部分(例えば平面100Bの部分)のサイズ、例えば幅D131よりも小さく、第3の軸及び第4の軸は各々第1の導波管130の光伝播軸L101に垂直であり、第3の軸は第1の導波管の光伝播軸に沿って第4の軸から離隔している。図1図3によって例示される例などのいくつかの例では、第3の軸及び第4の軸はそれぞれ、第1の導波管に最も近い基板の表面(例えば平坦)に平行である。
【0025】
図1図3によって例示される例などのいくつかの例では、軸(第7の軸とも呼ばれる)に沿った第2の導波管の第1の部分(例えば平面100Aの部分)のサイズ、例えば幅D112は、第7の軸に平行な軸(第8の軸とも呼ばれる)に沿った第2の導波管の第2の部分(例えば平面100Bの部分)のサイズ、例えば幅D132よりも小さく、第7の軸及び第8の軸はそれぞれ第2の導波管140の光伝播軸L102に垂直であり、第7の軸は第2の導波管の光伝播軸に沿って第8の軸から離隔している。図1図3によって例示される例などのいくつかの例では、第7の軸及び第8の軸はそれぞれ、第2の導波管に最も近い基板の表面(例えば平坦)に各々平行である。
【0026】
図1図3によって例示される例などの例では、第1の電極と第2の電極との間の分離(例えば、ギャップまたは電極間距離に対応)はテーパ状であり、例えば、断面100A(平面100Aで得られる)における第1の電極と第2の電極との間の第1の軸(例えば、平面100A上の第1の軸)に沿った分離D5が、断面100B(平面100Bで得られる)における第1の電極と第2の電極との間の第2の軸(例えば、平面100B上の軸)に沿った分離D15と異なる(例えば、より大きいか小さい)ようになっている。
【0027】
図1図3に示す例のような例では、第1の電極と第2の電極との間の分離(例えば、ギャップまたは電極間距離に対応)がテーパリングし、第1の導波管の入力及び第2の導波管の入力にそれぞれ対応する位置における第1の電極と第2の電極との間の電気インピーダンス値は、第1の導波管の出力及び第2の導波管の出力にそれぞれ対応する位置における第1の電極と第2の電極との間の電気インピーダンス値とは異なる。いくつかの例では、第1の電極と第2の電極との間の分離(例えば、ギャップまたは電極間距離に対応)をテーパリングすることにより、反射の減少及び帯域幅の増大が促進される。
【0028】
いくつかの例では、電気インピーダンス値はインダクタンスの平方根に関連し、その後、インダクタンスは静電容量で割られる。いくつかのそのような例では、真性半導体の一部の平行板キャパシタンス(例えば、以下でさらに説明するように)が、第1の電極と第2の電極との間のキャパシタンスの最大部分を引き起こす。したがって、導波管の幅を狭くすると、第1の電極と第2の電極の間のキャパシタンスが減少し、電気インピーダンス値が増大する。さらに、または別の例では、1つ以上の電極の幅を狭め、電極間の分離を広げると、インダクタンスが大きくなる。したがって、電極の幅を狭くし、電極間の分離を広げると、キャパシタンスが増加することでインピーダンスが増加する。
【0029】
図4図6には、さらなる例が例示されている。これらの例の特徴は、上で説明した特徴と類似しており、100での代わりに400だけ増分した同一の参照符号を使用して参照され、そのような特徴に対する対応する説明もここで適用される。図4図6に示されている例のような例では、第1の電極414は、断面400A(平面400Aで得られる)における第1の電極D405の高さD405が、断面400B(平面400Bで得られる)における第1の電極D415の高さD415よりも低くなるようにテーパ状になっている。同様に、図4図6の例のような例では、第2の電極424の高さはテーパ状になっており、断面400A(平面400Aで得られる)における第2の電極D407の高さD407が、断面400B(平面400Bで得られる)における第2の電極D417の高さD417よりも低くなっている。第1の電極の高さ及び第2の電極の高さは、それぞれ第1の導波管430 L401の光伝搬軸L401及び第2の導波管440 L402の光伝搬軸L402に対して垂直である。第1の電極の高さと第2の電極の高さは、それぞれ表面S403と表面S404に平行である。
【0030】
図4図6によって例示される例などの例では、軸(第11の軸とも呼ばれる)に沿った第1の電極の第1の部分(例えば平面400Aの部分)のサイズ、例えば高さD405は、軸(第12の軸とも呼ばれる)に沿った第1の電極の第2の部分(例えば平面400Bの部分)のサイズ、例えば高さD415よりも小さく、第11の軸は第12の軸に平行であり、第11の軸及び第12の軸はそれぞれ第1の導波管430の光伝播軸L401に垂直であり、第11の軸は第1の導波管の光伝播軸に沿って第12の軸から離隔している。図4図6によって例示される例などの例では、第11の軸及び第12の軸はそれぞれ、第1の導波管430に最も近い基板の表面(例えば平坦)に垂直である。
【0031】
いくつかの例では、第1の電極は2つの垂直軸に沿ってテーパになっている。このような例では、第11の軸及び第12の軸で説明したテーパリングに加えて、軸(第13の軸とも呼ばれる)に沿った第1の電極の第1の部分のサイズは、軸(第14の軸とも呼ばれる)に沿った第1の電極の第2の部分のサイズよりも小さく、第13の軸は第14の軸に平行であり、第13の軸及び第14の軸はそれぞれ第1の導波管の光伝播軸に垂直であり、第13の軸及び第14の軸はそれぞれ第11の軸に垂直であり、第14の軸は第1の導波管の光伝播軸に沿って第13の軸から離隔している。
【0032】
図4図6によって例示される例などの例では、軸(第15の軸とも呼ばれる)に沿った第2の電極の第1の部分(例えば平面400Aの部分)の第2の電極サイズ、例えば高さD407は、軸(第16の軸とも呼ばれる)に沿った第2の電極の第2の部分(例えば平面400Bの部分)のサイズ、例えば高さD417よりも小さく、第15の軸及び第16の軸はそれぞれ第2の導波管440の光伝播軸L402に垂直であり、第15の軸は第2の導波管の光伝播軸に沿って第16の軸から離隔している。図4図6などのいくつかの例では、第15の軸及び第16の軸はそれぞれ、第2の導波管に最も近い基板の表面に対して垂直である。
【0033】
いくつかの例では、第2の電極は2つの垂直軸に沿ってテーパになっている。このような例では、第15の軸及び第16の軸で説明したテーパリングに加えて、軸(第17の軸とも呼ばれる)に沿った第2の電極の第1の部分のサイズは、軸(第18の軸とも呼ばれる)に沿った第2の電極の第2の部分 のサイズよりも小さく、第17の軸及び第18の軸はそれぞれ第2の導波管の光伝播軸に垂直であり、第17の軸及び第18の軸はそれぞれ第15の軸に垂直であり、第18の軸は第2の導波管の光伝播軸に沿って第17の軸から離隔している。
【0034】
図4図6によって例示される例などの例では、第1の導波管430はテーパ状になっており、断面400A(平面400Aで得られる)における第1の導波管D405の高さが、平面400Bで得られた断面400Bにおける第1の導波管D415の高さよりも低くなっている。同様に、図4図6の例のような例では、第2の導波管の高さはテーパ状になっており、断面400A(平面400Aで得られる)における第2の導波管の高さD407が、平面400Bで得られる断面400Bにおける第2の導波管の高さ417よりも低くなっている。第1の導波管の高さ及び第2の導波管の高さは、それぞれ第1の導波管の光伝搬軸L401及び第2の導波管の光伝搬軸L402に対して垂直である。第1の導波管の高さと第2の導波管の高さは、それぞれ表面S401と表面S402に平行である。
【0035】
図4図6によって例示される例などのいくつかの例では、軸(第3の軸とも呼ばれる)に沿った第1の導波管の第1の部分(例えば平面400Aの部分)のサイズ、例えば高さD401は、第3の軸に平行な軸(第4の軸とも呼ばれる)に沿った第1の導波管の第2の部分(例えば平面400Bの部分)のサイズ、例えば高さD451よりも小さく、第3の軸及び第4の軸は各々第1の導波管430の光伝播軸L401に垂直であり、第3の軸は第1の導波管の光伝播軸に沿って第4の軸から離隔している。図4図6によって例示される例などの例では、第3の軸及び第4の軸はそれぞれ、第1の導波管に最も近い基板の表面(例えば平坦)に各々垂直である。
【0036】
図4図6によって例示される例などのいくつかの例では、軸(第7の軸とも呼ばれる)に沿った第2の導波管の第1の部分(例えば平面400Aの部分)のサイズ、例えば高さD402は、第7の軸に平行な軸(第8の軸とも呼ばれる)に沿った第2の導波管の第2の部分(例えば平面400Bの部分)のサイズ、例えば高さD452よりも小さく、第7の軸及び第8の軸はそれぞれ第2の導波管400の光伝播軸L402に垂直であり、第7の軸は第2の導波管の光伝播軸に沿って第8の軸から離隔している。図4図6によって例示される例などのいくつかの例では、第7の軸及び第8の軸はそれぞれ、第2の導波管に最も近い基板の表面に対して垂直である。
【0037】
いくつかの例では、第1の導波管は2つの垂直軸に沿ってテーパになっている。このような例では、第3の軸及び第4の軸で説明したテーパリングに加えて、軸(第5の軸とも呼ばれる)に沿った第1の導波管の第1の部分のサイズは、第5の軸に平行な軸(第6 の軸とも呼ばれる)に沿った第1の導波管の第2の部分のサイズよりも小さく、第5の軸及び第6の軸は各々第1の導波管の光伝播軸 に垂直であり、第5の軸及び第6の軸はそれぞれ第3の軸に垂直であり、第5の軸は第1の導波管の光伝播軸に沿って第6の軸から離隔している。同様に、いくつかの例では、第2の導波管は2つの垂直軸に沿ってテーパになっている。このような例では、第7の軸及び第8の軸で説明したテーパリングに加えて、軸(第9の軸とも呼ばれる)に沿った第2の導波管の第1の部分のサイズは、第9の軸に平行な軸(第10の軸とも呼ばれる)に沿った第2の導波管の第2の部分のサイズよりも小さく、第9の軸及び第10の軸はそれぞれ第2の導波管の光伝播軸に垂直であり、第9の軸及び第10の軸は第7の軸及び第8の軸に垂直であり、第9の軸は第2の導波管の光伝播軸に沿って第10の軸から離隔している。図1図6に示す例などの例では、第1の電極及び第2の電極はテーパ状になっている。第1の電極または第2の電極の少なくとも一方がテーパ状になっている例において、第1の導波管の入力及び第2の導波管の入力にそれぞれ対応する位置における第1の電極と第2の電極との間の電気インピーダンス値は、第1の導波管の出力及び第2の導波管の出力にそれぞれ対応する位置における第1の電極と第2の電極との間の電気インピーダンス値とは異なる。いくつかの例では、第1の電極または第2の電極の少なくとも1つをテーパ状にすると、電気反射が減少し、帯域幅が拡大する。
【0038】
図1図6に示す例などの例では、第1の導波管及び第2の導波管はテーパ状になっている。第1の導波管または第2の導波管の少なくとも一方がテーパ状になっている例において、第1の導波管の入力及び第2の導波管の入力にそれぞれ対応する位置における第1の電極と第2の電極との間の電気インピーダンス値は、第1の導波管の出力及び第2の導波管の出力にそれぞれ対応する位置における第1の電極と第2の電極との間の電気インピーダンス値とは異なる。いくつかの例では、第1の導波管または第2の導波管の少なくとも1つをテーパ状にすると、反射が減少し、帯域幅が拡大する。
【0039】
さらなる例が図7図9に示されており、これらの例の特徴は上で説明された特徴と同様であり、100または400の代わりに700だけ増分した同一の参照符号を使用して参照され、そのような特徴に対する対応する説明もここで適用される。
【0040】
図7図9に示す例などのさらなる例では、第1の導波管730は、真性半導体の部分708(第1の部分とも呼ばれる)、例えば層を含み、第2の導波管740は、真性半導体の部分718(第2の部分とも呼ばれる)、例えば層を含む。図7図9によって例示される例などの例では、第1の導波管の真性半導体の部分708はテーパ状になっており、断面700A(平面700Aで得られる)における第1の導波管の真性半導体の部分のサイズ、例えば高さD761は、断面700B(平面700Bで得られる)における第1の導波管の真性半導体の部分のサイズ、例えば高さD771よりも小さくなっている。同様に、第2の導波管の真性半導体の部分718は、断面700A(平面700Aで得られる)における第2の導波管の真性半導体部分のサイズ、例えば高さD762が、断面700B(平面700Bで得られる)における第2の導波管の真性半導体部分のサイズ、例えば高さD772よりも小さくなるようにテーパ状になっている。第1の導波管の真性半導体の部分のサイズ、例えば高さと、第2の導波管の真性半導体の部分のサイズ、例えば高さは、それぞれ第1の導波管の光伝播軸L701と第2の導波管の光伝播軸L702に垂直である。第1の導波管の真性半導体の部分の高さ及び第2の導波管の真性半導体の部分の高さは、例えば、それぞれ表面S701及び表面S702に平行である。
【0041】
図7図9によって例示される例などの例では、軸(第19の軸とも呼ばれる)に沿った真性半導体の第1の部分の第1の部分(例えば平面700Aの部分)のサイズ、例えば高さD761は、軸(第20の軸とも呼ばれる)に沿った真性半導体の第1の部分の第2の部分(例えば平面700Bの部分)のサイズ、例えば高さD771と異なり、第19の軸及び第20の軸はそれぞれ第1の導波管730の光伝播軸L701に垂直であり、第19の軸は第1の導波管の光伝播軸に沿って第20の軸から離隔している。図7図9によって例示される例などの例では、第19の軸及び第20の軸はそれぞれ、第1の導波管に最も近い基板の表面(例えば平坦)に垂直である。他の例では、第19の軸及び第20の軸はそれぞれ、第1の導波管に最も近い基板の表面と平行である。
【0042】
他の例では、真性半導体の第1の部分の第1の部分のサイズは、2つの垂直な軸に沿ってテーパ状になっている。このような例では、第19の軸及び第20の軸に関連して説明したテーパリングに加えて、第21の軸に沿った真性半導体の第1の部分の第1部分のサイズは、第22の軸に沿った真性半導体の第1の部分の第2部分のサイズよりも小さく、第21の軸及び第22の軸はそれぞれ第1の導波管の光伝播軸に垂直であり、第21の軸及び第22の軸はそれぞれ第20の軸に垂直であり、第21の軸は第1の導波管の光伝播軸に沿って第22の軸から離隔している。
【0043】
図7図9によって例示される例などの例では、第23の軸に沿った真性半導体の第2の部分の第1の部分(例えば平面700Aの部分)のサイズ(例えば高さD762)は、第24の軸に沿った真性半導体の第2の部分の第2の部分(例えば平面700Bの部分)のサイズ、例えば高さD772よりも小さく、第23の軸と第24の軸はそれぞれ第2の導波管740の光伝播軸L702に垂直であり、第23の軸は第2の導波管の光伝播軸に沿って第24の軸から離隔している。図7図9によって例示される例などの例では、第23の軸及び第24の軸はそれぞれ、第2の導波管に最も近い基板の表面(例えば平坦)に垂直である。他の例では、第23の軸及び第24の軸はそれぞれ、第2の導波管に最も近い基板の表面と平行である。
【0044】
他の例では、真性半導体の第2の部分の第1の部分のサイズは、2つの垂直な軸に沿ってテーパ状になっている。このような例では、第23の軸及び第24の軸に関連して説明したテーパリングに加えて、第25の軸に沿った真性半導体の第1の部分の第1部分のサイズは、第26の軸に沿った真性半導体の第2の部分の第2部分のサイズよりも小さく、第25の軸及び第26の軸はそれぞれ第2の導波管の光伝播軸に垂直であり、第25の軸及び第26の軸はそれぞれ第24の軸に垂直であり、第25の軸は第2の導波管の光伝播軸に沿って第26の軸から離隔している。
【0045】
真性半導体の第1の部分または真性半導体の第2の部分の少なくとも1つをテーパ状にしているいくつかの例において、第1の導波管の入力及び第2の導波管の入力にそれぞれ対応する位置における第1の電極と第2の電極との間の電気インピーダンス値は、第1の導波管の出力及び第2の導波管の出力にそれぞれ対応する位置における第1の電極と第2の電極との間の電気インピーダンス値とは異なる。いくつかの例では、真性半導体の第1の部分または真性半導体の第2の部分の少なくとも1つをテーパ状にすると、反射が減少し、帯域幅が拡大する。
【0046】
第1の導波管と第2の導波管との間の距離は、例えば、1マイクロメートル(μm)~50μmの間である。いくつかの例では、第1の導波管または第2の導波管のうちの少なくとも1つは、それぞれの光伝播軸に沿った長さにおいて0.5ミリメートル(mm)~5mmの間である。第1の導波管または第2の導波管のうちの少なくとも1つは、例えば、光伝播軸に垂直な幅において0.5μm~5μmの間である。そのような寸法は、電気光学変調器に対して望ましい、例えば、経路長変調、キャパシタンス、及び/またはフットプリント特性に寄与する。
【0047】
いくつかの例では、第1の導波管または第2の導波管の少なくとも1つの長さは1ミリメートル(mm)または2ミリメートル(mm)である。いくつかの例では、第1の導波管及び第2の導波管はそれぞれ1マイクロメートル(μm)の第1の幅(図1にそれぞれD111及びD112として概略的に示されている)を有し、第1の電極及び第2の電極は10マイクロメートル(μm)の第1の幅(図1にそれぞれD123及びD122として概略的に示されている)を有し、第1の電極と第2の電極との間の第1の分離(図1にD5として概略的に示されている)は20マイクロメートル(μm)であり、第1の導波管及び第2の導波管は1.3 マイクロメートル(μm)の第2の幅(図1にそれぞれD131及びD132として概略的に示されている)を有し、第1の電極及び第2の電極は20マイクロメートル(μm)の第2の幅(図1にそれぞれD141及びD142として概略的に示されている)を有し、第1の電極と第2の電極との間の第2の分離(図1に概略的にD15として示されている)は10マイクロメートル(μm)である。いくつかの例では、入力電気インピーダンスの大きさの値は35Ω(オーム)で、出力電気インピーダンスの大きさの値は55Ω(オーム)である。
【0048】
基板は、例えば、周期律表のIII族及びV族からの元素の化合物、例えば、リン化インジウム(InP)などのいわゆるIII-V半導体化合物である。
【0049】
例では、第1の導波管及び第2の導波管の各々は、同一の構造を有し、よって、同一の材料から形成される。例えば、導波管の各々は、InP及びInGaAsPの積層を含み、例えば、それから形成される。強力な電気光学効果を有するそのような半導体材料を使用して、低い電気損失及び低い光学損失が汎用プラットフォームに対して達成され得る。
【0050】
当業者が認識するように、各々の電極は、金(Au)などの十分に高い導電性材料を含み、例えば、十分に高い導電性材料から形成される。他の例では、銀(Ag)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、カーボン(C)、カドミウム(Cd)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、または銅(Cu)などの他の導電体が想定される。
【0051】
第1の導波管と第2の導波管との間で、例えば、固体、流体、気体、または空気のうちの少なくとも1つが存在する。第1の導波管及び第2の導波管のこの分離は、第1の導波管と第2の導波管との間の光学干渉を低減させ、第1の導波管と第2の導波管との間の電気クロストークを低減させることを支援する。
【0052】
同様に、第1の電極と第2の電極との間で、例えば、導波管の間の同一の流体、気体、または空気であり得る、固体、流体、気体、または空気のうちの少なくとも1つが存在し、また、電極の間に材料のみがあり得る。電極の間の材料の選択は、電極の間のキャパシタンス及びインピーダンスに影響を及ぼし、変調器に対するそれらの性質を変えることを可能にする。
【0053】
ここで、図10図17を参照して、さらなる例が説明される。このような例における導波管、電極、分離部、及び/または真性半導体の部分のうちの1つまたは両方は、前の例で説明したようにテーパになっていることを理解されたい。
【0054】
図10は、PICに対する電気光学変調器1000の一部の例を例示する。それらの例の特徴は、上で説明された特徴と同様であり、100、400、または700の代わりに1000だけ増分した同一の参照符号を使用して参照され、そのような特徴に対する対応する説明もここで適用される。第1の導波管1030は、基板と接触しているn型半導体の第1の部分1006と、n型半導体の第1の部分の上の真性半導体の第1の部分1008と、真性半導体の第1の部分の上の第1のp型半導体の第1の部分1010と、第1のp型半導体の部分の上にある第2のp型半導体の第1の部分1012とを含む。第2のp型半導体1012の第1の部分は、第1の電極1014と接触している。第2の導波管1040は、基板と接触しているn型半導体の第2の部分1016と、n型半導体の第2の部分の上の真性半導体の第2の部分1018と、真性半導体の第2の部分の上の第1のp型半導体の第2の部分1020と、第1のp型半導体の第2の部分の上にある第2のp型半導体の第2の部分1022とを含む。第2のp型半導体1022の第2の部分は、第2の電極1024と接触している。第1の導波管及び第2の導波管の各々のこの構造は、垂直n-i-p-p半導体構造を提供し、それは、いくつかの例では、電気光学変調器のサイズを低減させ、高速の電気光学変調のために適切な導波管を提供する。
【0055】
図10などの例における基板は、半絶縁体1002と、半絶縁体の面上のn型半導体1004の面とを含む。n型半導体1004の面は、PICへの電気光学変調器1000の統合の簡易化につながる。
【0056】
図11は、PICに対する電気光学変調器1100の一部のさらなる例を例示する。それらの例の特徴は、上で説明された特徴と同様であり、100、400、700、または1000の代わりに1100だけ増分した同一の参照符号を使用して参照され、そのような特徴に対する対応する説明もここで適用される。第1の導波管1130は、基板1150と接触している第1のn型半導体の第1の部分1106と、第1のn型半導体の第1の部分の上の真性半導体の第1の部分1108と、真性半導体の第1の部分の上のn型半導体の第2の部分または第2のn型半導体の第2の部分1172と、n型半導体の第2の部分の上にあるp型半導体の第1の部分1174とを含む。p型半導体の第1の部分1174は、第1の電極1114と接触している。いくつかの例では、n型半導体の第2の部分1172は、n型半導体の第1の部分1106と同じn型半導体であり、他の例では、n型半導体の第2の部分1172は、n型半導体の第1の部分1106と同じn型半導体ではない。第2の導波管1140は、基板1150と接触しているn型半導体の第3の部分1116と、n型半導体の第3の部分の上の真性半導体の第2の部分1118と、真性半導体の第2の部分の上のn型半導体の第4の部分1182と、n型半導体の第4の部分の上にあるp型半導体の第2の部分1184とを含む。p型半導体の第2の部分1184は、第2の第1の電極1124と接触している。いくつかの例では、n型半導体の第4の部分1182は、n型半導体の第3の部分1106と同じn型半導体であり、他の例では、n型半導体の第4の部分1182は、n型半導体の第1の部分1106と同じn型半導体ではない。第1の導波管及び第2の導波管の各々のこの構造は、垂直(例示されるような)n-i-n-p半導体構造を備え、それは、いくつかの例では、電気光学変調器のサイズを低減させ、高速の電気光学変調のために適切な導波管を備えるためのものである。
【0057】
図12は、PICに対する電気光学変調器1200の一部の他の例を例示する。それらの例の特徴は、上で説明された特徴と同様であり、100、400、700、1000または1100の代わりに1200だけ増分した同一の参照符号を使用して参照され、そのような特徴に対する対応する説明もここで適用される。第1の導波管1230は、基板1250と接触しているn型半導体の第1の部分1206と、n型半導体の第1の部分の上にあるp型半導体の第1の部分1210とを含む。n型半導体の第1の部分は、第1の電極1214と接触している。第2の導波管1240は、基板1250と接触しているn型半導体の第2の部分1216と、n型半導体の第2の部分の上にあるp型半導体の第2の部分1220とを含む。n型半導体の第2の部分は、第2の電極1224と接触している。第1の導波管及び第2の導波管の各々のこの構造は、垂直(例示されるような)n-p半導体構造を備え、それは、いくつかの例では、構造の製造の複雑度及びコストを低減させる。
【0058】
図13は、PICに対する電気光学変調器1300の一部の例を例示する。それらの例の特徴は、上で説明された特徴と同様であり、100、400、700、1000、1100または1200の代わりに1300だけ増分した同一の参照符号を使用して参照され、そのような特徴に対する対応する説明もここで適用される。図13は、PICに対する例示的な電気光学変調器1300を例示し、これは、第1の電極1314と第2の電極1324との間の固体誘電材料1370と、第1の導波管1330と第2の導波管1340との間の固体電気絶縁体1360とを含む。誘電材料は、第1の電極と第2の電極との間のキャパシタンス及びインピーダンスに影響を及ぼし、電気絶縁体は、第1の導波管と第2の導波管との間の光学干渉に影響を及ぼす。したがって、誘電材料及び電気絶縁体の各々は、変調器の性能についてのそれらの性質を変えることを可能にする。誘電材料は、例えば、ポリイミドであるが、他の誘電材料が想定される。電気絶縁体は、例えば、固体硬化ポリマーであるが、他の例では、他の固体誘電材料などの他の固体材料が第1の導波管1330と第2の導波管1340との間に配列され得る。1380と1390は、いくつかの例において、第1及び/または第2電極の領域を支える材料の部分である。いくつかの例では、1380と1390は同じバルクの材料の一部である。1380と1390は、たとえばポリイミドであるが、他の誘電材料または絶縁体も想定される。1380と1390は、たとえば電気絶縁体及び/または固体硬化ポリマーで構成されるが、他の固体材料も想定される。
【0059】
図14は、例による、第1の導波管または第2の導波管のうちの少なくとも1つがバイアスされることを可能にする、基板と第1の電極または第2の電極のうちの少なくとも1つとの間で電位差1494を適用することを概略的に例示する。図14はまた、第1の電極と第2の電極との間で第1の電位差または第2の電位差(ボルトの大きさに応じた)1492を適用することを例示する。第1の電極と第2の電極との間の電位差を変調することは、第1の導波管にわたる電位差と第2の導波管にわたる電位差との間の差を変調しまたは変化させ、したがって、電気光学効果に起因して、第1の導波管と第2の導波管との間の有効な光学経路長における差を変調しまたは変化させる。例は、変調のプッシュプル方法において構成されるが、単一の駆動などの変調の他の方法が想定される。認識されるように、それらの例の特徴は、上で説明された特徴と同様であり、1400だけ増分した同一の参照符号を使用して参照され、そのような特徴に対する対応する説明もここで適用される。
【0060】
図15は、例による、本明細書で説明される例の電気光学変調器1500を含む光集積回路1570を概略的に例示する。PICなどの汎用光プラットフォームに電気光学変調器を組み込むことは、他のコンポーネントとの電気光学変調器の組み合わせを可能にする。PICは、単一のモノシリック基板及びその上の複数の光学コンポーネントと共に、モノシリックPICと考えられ得る。当業者は、PICがIII-V半導体プラットフォームから形成されることが多いことを認識するであろう。そのようなPICは、光学入力または出力なしに完全に包含されることができ、コンピュータ及びスマートフォンなどのデバイスにそれが統合され得るのに十分に小型である。PICにおける使用のための半導体プラットフォームは、材料を含み、PICの意図した用途によって製造される。PICのいくつかの例は、所望の方式においてPICの1つの部分から別の部分に光が伝播することを可能にする導波管構造を含む。PICのいくつかの例は、PIC上の電極または他の電気接点への適切な電気的接続によって、PICのコンポーネントの外部制御を可能にする電気回路を含む。本明細書における例では、以下でさらに説明されるように、第1の電極1514及び第2の電極1524は、変調を制御する電気回路への電気的接続のためのものである。認識されるように、それらの例の特徴は、上で説明された特徴と同様であり、1500だけ増分した同一の参照符号を使用して参照され、そのような特徴に対する対応する説明もここで適用される。
【0061】
図16は、PIC 1670の例を例示し、これは、本明細書で説明される例の電気光学変調器1600と、光出力1640を備えた光源1680と、光源からの光出力1640を第1の光出力1692と第2の光出力1691に分割し、分割後の第1の光出力1692を第1の電極1614の下の第1の導波管に方向付け、第2の光出力1691を第2の電極1624の下の第2の導波路に方向付ける光学スプリッタ1610と、第1の導波管1694及び第2の導波管1693からの光を結合して光出力1650を生成する光学コンバイナ1630とを含む。光源の波長は、例えば、10ナノメートル~1ミリメートルの間である。いくつかの例では、光源は、例えば、電気光学変調器と同一の基板上への光源の統合を可能にする半導体レーザである。ダイオード、ソリッドステートレーザ、ガスレーザ、またはランプなどの他の光源が代替として想定される。光学スプリッタ及び光学コンバイナは、例えば、2×1のマルチモード干渉計を含むが、他のマルチモード干渉計、ビームスプリッタ、光学光ファイバカプラ、または光学ファイバスプリッタなどの他の光学コンバイナ及び光学スプリッタが、さらなる例のために想定される。
【0062】
例では、光源と光学スプリッタとの間の接続、光学スプリッタと第1の導波管及び第2の導波管との間の接続、ならびに光学コンバイナと第1の導波管及び第2の導波管との間の接続は、異なる例において異なる方法において達成される。いくつかの例では、それらの接続は、導波管により達成されるが、他の例では、自由空間伝播及び光ファイバ接続などの他の接続が想定される。いくつかの例では、テーパ導波管は、光源及び光学スプリッタ、光学スプリッタ及び第1の導波管ならびに第2の導波管、または光学コンバイナ及び第1の導波管ならびに第2の導波管を接続する。
【0063】
いくつかの例は、第1の電極と光源との間の電気絶縁体を含む。これは、第1の電極と光源との間の電気的干渉を低減させることを可能にする。電気絶縁体部分は例えば、電極と源との間のクロストークを十分に低減させるための十分に低い導電性を有する。
【0064】
図17は、電気光学変調のためのシステムの例を概略的に例示し、システムは、前に説明されたようなPIC 1770と、コントローラ1796とを含み、コントローラ1796は、基板と第1の電極または第2の電極のうちの少なくとも1つとの間で電位差を適用し、第1の電極と第2の電極との間で第1の電位差を適用することと、第2の電位差を適用することとを切り替えるように構成される。コントローラは、直流(DC)電位差及び/または交流(AC)電位差を適用するための、電源もしくはドライバで有り得、または電源もしくはドライバを含み得る。PICは、電気光学変調器1700の一部と、第1の電極及び第2の電極ならびにコントローラに接続された電気接続1795とを含む。いくつかの例では、第1の電位差と第2の電位差との間のボルトにおける差は、第1の導波管を通じて伝播する光が180°だけ第2の導波管を通じて伝播する光から位相シフトされるようなものである。
【0065】
図18は、例による光学信号を変調する方法を概略的に例示し、方法は、光源が入力光学信号を生成することと、光学スプリッタが少なくとも第1の光学信号及び第2の光学信号に入力光学信号を分割することと、コントローラが基板と第1の電極または第2の電極のうちの少なくとも1つとの間で電位差を適用することと、コントローラが第1の電極と第2の電極との間で第1の電位差を適用することと、光学コンバイナが第1の導波管からの第1の光学信号及び第2の導波管からの第2の光学信号を結合して、出力光学信号を出力することと、コントローラが第1の電極と第2の電極との間で、第1の電位差を適用することから代わりに第2の電位差を適用することに切り替えて、結合された光学信号の強度を変化させることと、を含む。
【0066】
図19は、例による電気光学変調器を製造する方法を概略的に例示し、方法は、基板を設けることと、基板の第1の部分の上で第1の導波管を少なくとも部分的に形成することと、基板の第2の部分の上で第2の導波管を少なくとも部分的に形成することと、第1の電極を少なくとも部分的に形成することと、第2の電極を少なくとも部分的に形成することと、を含む。基板、導波管、半導体の部分、または電極を少なくとも部分的に形成する技術の例は、有機金属気相成長法、表面パッシベーション、フォトリソグラフィ、イオン注入、エッチング、ドライエッチング、イオンエッチング、ウェットエッチング、緩衝酸化膜エッチング、プラズマアッシング、熱処理、アニーリング、熱酸化、化学蒸着、原子層蒸着、物理蒸着、分子線エピタキシ、レーザリフトオフ、電気化学堆積、電気メッキ、または化学機械研磨である。いくつかの例では、当業者が認識するように、パターンニングの一部として、材料の部分を取り除くためにエッチング技術が使用される。いくつかの例では、基板は、より複合的な回路への電気光学変調器の統合を可能にする、電気光学変調器を含むPICに対してモノリスである。
【0067】
上記例は、発明の例示的な例として理解されることになる。発明のさらなる例が想定される。例えば、本明細書で説明される半導体、半絶縁体、及び絶縁体は、リン化インジウム(InP)、ガリウムヒ素(GaAs)、アンチモン化ガリウム(GaSb)、窒化ガリウム(GaN)、インジウムガリウムヒ素(InGaAs)、インジウムアルミニウムヒ素(InAlAs)、アルミニウムガリウムインジウムアルミニウムガリウムヒ素(InAlGaAs)、インジウムガリウムヒ素リン化物(InGaAsP)、シリコン(Si)、窒化シリコン(Si)、または酸化シリコン(SiO)のうちの少なくとも1つであり得るが、他の半導体、半絶縁体、及び絶縁体材料が想定される。
【0068】
添付の請求項による電気光学変調器のさらなる例が想定される。例えば、第1の電極と第2の電極に加えて、電気光学変調器は、いくつかの例では、例えば上述の第1の電極のテーパと同様にテーパ状になっている第3の電極を備えている。第3の電極は、第1の導波管、第2の導波管、または基板の少なくとも1つの上にあり、及び/または接触している。いくつかの例では、第1の電極は第1の導波管と接触しておらず、及び/または第2の電極は第2の導波管と接触していない。いくつかの例では、第1の電極または第2の電極の少なくとも1つが基板の上にあり、たとえば接触している。さらなる例では、第1の電極、第2の電極、または第3の電極のうち少なくとも1つが第1の導波管と第2の導波管の両方に接触している。
【0069】
図20は、PICの例の電気光学変調器2000の断面図を示している。それらの例の特徴は、上で説明された特徴と同様であり、100、400、700、1000、1100、1200、1300、または1500の代わりに2000だけ増分した同一の参照符号を使用して参照される。図20に示す例のような例は、第1の導波管2030及び第2の導波管2040上にあり、これらと接触している第1の電極2014を含む。第2の電極2024と第3電極2096は両方とも基板上にあり、基板と接触している。ポリイミド2097及び2098の部分は、例えば図20に示すように、第1の導波管と第3電極の間、及び第2の導波管と第2の電極の間に存在してもよい。
【0070】
図21は、例のPIC用の電気光学変調器2100の平面図を示す。それらの例の特徴は、上で説明された特徴と同様であり、100、400、700、1000、1100、1200、1300、1500、または2000の代わりに2100だけ増分した同一の参照符号を使用して参照される。図21に示す例のような例は、少なくとも1つの容量負荷部分(たとえば、第1の導波管の光伝播軸に垂直な平面2100Cの部分)と、少なくとも1つの容量非負荷部分(たとえば、第1の導波管の光伝播軸に垂直な平面2100Dの部分)を有する変調器で構成されている。
【0071】
いくつかの例では、第1の電極と第2の電極との間の第3電気インピーダンス値は、第1の電気インピーダンス値と第2の電気インピーダンス値の少なくとも1つと異ならないことを理解されよう。第3の電気インピーダンス値は、第1の導波管の光伝播軸に垂直な別の軸に沿い、電気インピーダンス値が取得される第1の導波管の光伝播軸に沿った他の軸(例えば、第1の軸及び第2の軸)に平行で離隔した軸に沿う。いくつかの例では、光伝播軸に沿った電気インピーダンス値がこのように変化しないことは、電極、導波管、真性半導体部分または電極間分離などの特徴の一部をテーパ状にし、特徴の別の部分をテーパ状にしないことによって達成することができる。したがって、たとえば、導波管または電極の中央部分は、他の例の場合のように全長に沿ってテーパ状になっている特徴ではなく、テーパ状ではない。
【0072】
本明細書では、導波管、電極、導波管の一部、または分離などの1つ以上の特徴を備えたさまざまな例が説明されており、これらは、光伝播軸に対して異なる場所でテーパになる、及び/または電気インピーダンス値に差がある。各特徴について独立して、i)テーパ形状の特徴の特定の組み合わせ(例えば、1つ以上の電極と1つ以上の導波管)、ii)光伝播軸に沿ったまたは光伝播軸に対する異なる位置間の電気インピーダンス値の差の特定の大きさ(言い換えれば、電気インピーダンス値の変化の程度)、iii)このような差が電気光学変調器の出力に向かって増加するか減少するか、及び/またはiv)テーパの程度及び/または方向(例えば、幅、高さ、または分離が増加または減少する方向)は、問題のPICの特定の設計要件によって決まることを理解されたい。たとえば、設計状況によっては、両方の電極がテーパ状になっており、両方の導波管がテーパ状になっており、場合によっては分離部及び/または真性半導体の一部もテーパ状になっている電気光学変調器は、電気光学変調器の入力と出力の間の電気インピーダンス値に好ましい変化を与える。他の例では、導波管ではなく電極をテーパ状にすることが好ましい場合がある。本明細書で説明する1つ以上のテーパ状の特徴は、単相変調器、共平面ストリップライン電極(CPS)変調器、共平面導波管(CPW)変調器、または一部の例ではMZM構成で使用される容量負荷変調器など、さまざまな種類の電気光学変調器で使用できることが想定される。したがって、本明細書で説明する例は、電気光学変調器の設計者、ひいてはまたPICの設計者に、特にPIC設計用に規定された寸法を有する汎用のプラットフォームに対して、望ましい性能を備えた電気光学変調器を提供するためのさらなる自由度と汎用性を与えることが理解できる。
【0073】
いずれか1つの例と関連して説明されたいずれかの特徴は、単独で、または説明された他の特徴との組み合わせで使用され得、また、例のいずれかのその他の1つ以上の特徴との組み合わせで、または例のいずれかのその他のいずれかの組み合わせで使用され得ることを理解されよう。さらに、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、上記説明されていない同等物及び修正も採用され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
【国際調査報告】