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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-23
(54)【発明の名称】配電装置、電池パック及び車両
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/284 20210101AFI20241016BHJP
   H01M 50/574 20210101ALI20241016BHJP
   H01M 50/50 20210101ALI20241016BHJP
   H01M 50/289 20210101ALI20241016BHJP
   H01M 50/249 20210101ALI20241016BHJP
   H01M 50/569 20210101ALI20241016BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20241016BHJP
   H02J 1/00 20060101ALI20241016BHJP
   H02G 3/16 20060101ALI20241016BHJP
【FI】
H01M50/284
H01M50/574
H01M50/50 101
H01M50/289 101
H01M50/249
H01M50/569
H02J7/00 302A
H02J7/00 P
H02J1/00 309R
H02J7/00 S
H02G3/16
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515842
(86)(22)【出願日】2022-11-18
(85)【翻訳文提出日】2024-04-05
(86)【国際出願番号】 CN2022132874
(87)【国際公開番号】W WO2023116298
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】202123233795.5
(32)【優先日】2021-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202210182971.7
(32)【優先日】2022-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BYD Company Limited
【住所又は居所原語表記】No. 3009, BYD Road, Pingshan, Shenzhen, Guangdong 518118, P. R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【弁理士】
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】鄂从吉
(72)【発明者】
【氏名】高健
(72)【発明者】
【氏名】彭青波
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼▲鎮▼▲漢▼
(72)【発明者】
【氏名】王成志
【テーマコード(参考)】
5G165
5G361
5G503
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5G165BB05
5G165EA02
5G361BA01
5G361BA07
5G361BB01
5G361BC01
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503FA01
5G503FA06
5G503FA14
5G503GA19
5H040AA03
5H040AS04
5H040AY04
5H040AY08
5H040DD08
5H040DD26
5H040JJ03
5H043AA04
5H043AA19
5H043FA32
5H043GA01
5H043JA27D
(57)【要約】
本開示は、配電装置、電池パック及び車両を提供する。該配電装置は、ベース、高圧回路、回路基板及び低圧回路を含み、ベースは、接続領域を有するように構成され、接続領域には、高圧接続部及び低圧接続部が固定され、高圧回路は、少なくとも一部がベースに組み立てられ、高圧接続部に重ね接続されてそれと電気的に連通し、電池正極接続端子及び電池負極接続端子を有し、高圧回路における接続される部品は、重ね接続によって電気的に連通し、高圧回路は、主遮断スイッチコアを含み、主遮断スイッチコアは、ベースに固定され、それとともに第1モジュールを形成し、回路基板は、ベースに取り付けられ、低圧回路は、回路基板に集積され、それとともに第2モジュールを形成し、高圧回路と低圧接続部は、それぞれ回路基板に挿着されて低圧回路と電気的に連通する。本開示の実施例の配電装置は、構造が簡単でコンパクトであり、スペース利用率が高く、体積が小さく、重量が軽く、コストが低く、汎用性及び生産効率が高いなどの利点を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース(100)、高圧回路(200)、回路基板(300)及び低圧回路(310)を含む配電装置(1)であって、
前記ベースは、接続領域(110)を有するように構成され、前記接続領域には、高圧接続部(111)及び低圧接続部(112)が固定され、
前記高圧回路は、少なくとも一部が前記ベース上に組み立てられ、前記高圧回路は、前記高圧接続部に重ね接続されてそれと電気的に連通し、前記高圧回路は、電池正極接続端子(210)及び電池負極接続端子(220)を有し、前記高圧回路における接続される部品は、重ね接続によって電気的に連通し、前記高圧回路は、主遮断スイッチコア(230)を含み、前記主遮断スイッチコアは、前記ベースに固定され、前記主遮断スイッチコアと前記ベースは、第1モジュール(101)を形成し、
前記回路基板は、前記ベース上に配置され、
前記低圧回路は、前記回路基板に集積され、前記低圧回路と前記回路基板は、第2モジュール(102)を形成し、前記高圧回路と前記低圧接続部は、それぞれ前記回路基板に挿着されて前記低圧回路と電気的に連通する、ことを特徴とする配電装置(1)。
【請求項2】
前記高圧回路は、回路保護装置(240)をさらに含み、
前記回路保護装置は、第3モジュール(103)として前記ベース上に配置され、かつ前記回路保護装置は、前記主遮断スイッチコアに重ね接続されてそれと電気的に連通する、ことを特徴とする請求項1に記載の配電装置。
【請求項3】
前記主遮断スイッチコアは、複数あり、複数の前記主遮断スイッチコアは、主正遮断スイッチコア(231)及び主負遮断スイッチコア(232)を少なくとも含み、
前記回路保護装置の第1端子は、前記電池正極接続端子(210)を形成し、前記回路保護装置の第2端子は、前記主正遮断スイッチコアの第1端子に重ね接続されてそれと電気的に連通し、
前記主正遮断スイッチコアの第2端子と前記主負遮断スイッチコアの第1端子は、それぞれ前記高圧接続部に重ね接続されてそれと電気的に連通する、ことを特徴とする請求項2に記載の配電装置。
【請求項4】
前記主正遮断スイッチコアは、主正低圧正極接続タブ(231a)及び主正低圧負極接続タブ(231b)を有し、前記主正低圧正極接続タブ及び前記主正低圧負極接続タブは、前記回路基板に挿着されて前記低圧回路と電気的に連通し、
前記主負遮断スイッチコアは、主負低圧正極接続タブ(232a)及び主負低圧負極接続タブ(232b)を有し、前記主負低圧正極接続タブ及び前記主負低圧負極接続タブは、前記回路基板に挿着されて前記低圧回路と電気的に連通する、ことを特徴とする請求項3に記載の配電装置。
【請求項5】
正極電圧収集タブ(250)は、前記主正遮断スイッチコアの前記第2端子と前記高圧接続部との重ね接続箇所に重ね接続され、前記正極電圧収集タブは、前記回路基板に挿着されて前記低圧回路と電気的に連通し、
負極電圧収集タブ(260)は、前記主負遮断スイッチコアの前記第1端子と前記高圧接続部との重ね接続箇所に重ね接続され、前記負極電圧収集タブは、前記回路基板に挿着されて前記低圧回路と電気的に連通する、ことを特徴とする請求項3に記載の配電装置。
【請求項6】
前記高圧回路は、負極接続部材(270)をさらに含み、
前記負極接続部材の第1端子は、前記電池負極接続端子を形成し、前記負極接続部材の第2端子は、前記主負遮断スイッチコアの第2端子に重ね接続されてそれと電気的に連通する、ことを特徴とする請求項3に記載の配電装置。
【請求項7】
前記負極接続部材は、電流センサであり、前記電流センサに電流収集ピン(271)が接続され、前記電流収集ピンは、前記回路基板に挿着されて前記低圧回路と電気的に連通する、ことを特徴とする請求項6に記載の配電装置。
【請求項8】
前記回路保護装置、前記主正遮断スイッチコア、前記主負遮断スイッチコア及び前記負極接続部材は、前記ベースの長さ方向に沿って順に配列され、前記低圧接続部及び前記負極接続部材は、前記ベースの幅方向に沿って配列される、ことを特徴とする請求項6に記載の配電装置。
【請求項9】
前記高圧回路は、プリチャージ回路(280)をさらに含み、
前記プリチャージ回路の一部は、前記回路基板に集積され、前記プリチャージ回路は、プリチャージ抵抗(281)及びプリチャージ遮断スイッチ(282)を含み、前記プリチャージ抵抗は、第4モジュール(104)として前記ベースに組み立てられ、かつ前記回路基板に挿着されて、前記プリチャージ回路の前記回路基板に集積された部分と電気的に連通し、前記プリチャージ遮断スイッチは、前記回路基板に挿着されて前記低圧回路と電気的に連通し、前記プリチャージ抵抗及び前記プリチャージ遮断スイッチは、互いに直列に接続され、かつ前記主遮断スイッチコアに並列に接続され、前記プリチャージ遮断スイッチは、第5モジュール(105)として前記ベースに組み立てられるか、又は前記ベースに固定され、かつ、前記プリチャージ遮断スイッチと前記ベースと前記主遮断スイッチコアは、ともに前記第1モジュールを形成する、ことを特徴とする請求項3に記載の配電装置。
【請求項10】
前記プリチャージ回路は、プリチャージ接続タブ(283)をさらに含み、
前記プリチャージ接続タブの第1端は、前記回路保護装置の前記第2端子と前記主正遮断スイッチコアの前記第1端子との重ね接続箇所に重ね接続され、前記プリチャージ接続タブの第2端は、前記回路基板に挿着されて、前記プリチャージ回路の前記回路基板に集積された部分と電気的に連通する、ことを特徴とする請求項9に記載の配電装置。
【請求項11】
前記プリチャージ遮断スイッチは、プリチャージ高圧正極接続タブ(284)、プリチャージ高圧負極接続タブ(285)、プリチャージ低圧正極接続タブ(286)及びプリチャージ低圧負極接続タブ(287)を有し、前記プリチャージ低圧正極接続タブと前記プリチャージ低圧負極接続タブは、それぞれ前記回路基板に挿着されて前記低圧回路と電気的に連通し、前記プリチャージ高圧正極接続タブと前記プリチャージ高圧負極接続タブは、それぞれ前記回路基板に挿着されて、前記プリチャージ回路の前記回路基板に集積された部分と電気的に連通する、ことを特徴とする請求項9に記載の配電装置。
【請求項12】
前記プリチャージ抵抗は、抵抗高圧接続タブ(288)を有し、前記回路保護装置及び前記プリチャージ抵抗は、接触により電気的に連通し、前記抵抗高圧接続タブは、前記回路基板に挿着されて、前記プリチャージ回路の前記回路基板に集積された部分と電気的に連通し、或いは、
前記プリチャージ抵抗は、抵抗高圧正極接続タブ(289a)及び抵抗高圧負極接続タブ(289b)を有し、前記抵抗高圧正極接続タブ及び前記抵抗高圧負極接続タブは、前記回路基板に挿着されて、前記プリチャージ回路の前記回路基板に集積された部分と電気的に連通する、ことを特徴とする請求項9に記載の配電装置。
【請求項13】
前記プリチャージ遮断スイッチ、前記プリチャージ抵抗、前記主正遮断スイッチコア、前記主負遮断スイッチコア及び前記低圧接続部は、前記ベースの長さ方向に沿って順に配列され、前記プリチャージ遮断スイッチ、前記プリチャージ抵抗及び前記回路保護装置は、前記ベースの幅方向に沿って配列される、ことを特徴とする請求項9に記載の配電装置。
【請求項14】
前記高圧接続部は、高圧正極引出タブ(111a)及び高圧負極引出タブ(111b)を含み、
前記高圧正極引出タブは、前記ベースの接続領域に組み立てられ、かつ前記主正遮断スイッチコアの前記第2端子に重ね接続されてそれと電気的に連通し、
前記高圧負極引出タブは、前記ベースの接続領域に組み立てられ、かつ前記主負遮断スイッチコアの前記第1端子に重ね接続されてそれと電気的に連通する、ことを特徴とする請求項3に記載の配電装置。
【請求項15】
前記電池正極接続端子と前記電池負極接続端子は、それぞれリベット接合により電源と電気的に連通し、
前記高圧回路における接続される部品は、互いに重ね接続され、かつ溶接され、
前記高圧回路と前記低圧接続部は、それぞれ前記回路基板に挿着され、かつ前記回路基板に溶接される、ことを特徴とする請求項1~14のいずれか一項に記載の配電装置。
【請求項16】
前記ベースは、前記高圧回路における部品を収容するための少なくとも1つの収容室(120)を有するように構成され、少なくとも1つの前記収容室内には、該収容室内の部品を固定するためのシーラントが充填される、ことを特徴とする請求項1~14のいずれか一項に記載の配電装置。
【請求項17】
前記ベースにシールリング(130)が設置され、前記シールリングは、前記接続領域を囲んで設置される、ことを特徴とする請求項1~14のいずれか一項に記載の配電装置。
【請求項18】
前記回路基板は、前記ベースの厚さ方向の一側に位置し、前記接続領域は、前記ベースの厚さ方向の他側に位置する、ことを特徴とする請求項1~14のいずれか一項に記載の配電装置。
【請求項19】
前記ベースは、絶縁部材である、ことを特徴とする請求項1~14のいずれか一項に記載の配電装置。
【請求項20】
前記ベースは、ベース本体(140)及びパネル(150)を含み、
前記高圧回路の少なくとも一部は、前記ベース本体上に配置され、前記回路基板は、前記ベース本体上に配置され、
前記パネルは、前記ベース本体に接続され、前記接続領域は、前記パネル上に形成される、ことを特徴とする請求項1~14のいずれか一項に記載の配電装置。
【請求項21】
前記ベース本体と前記パネルは、一体物又は別体物である、ことを特徴とする請求項20に記載の配電装置。
【請求項22】
ケース(500)と、請求項1~21のいずれか一項に記載の配電装置(1)と、電池モジュール(400)とを含む電池パック(2)であって、
前記配電装置は、前記ケース内に設置され、前記高圧接続部(111)及び前記低圧接続部(112)は、前記ケースから露出し、
前記電池モジュールは、前記ケース内に設置され、かつ、前記電池モジュールは、前記電池正極接続端子(210)及び前記電池負極接続端子(220)にそれぞれ電気的に接続される、ことを特徴とする電池パック(2)。
【請求項23】
請求項22に記載の電池パック(2)を含む、ことを特徴とする車両(3)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年12月20日に中国国家知識産権局に提出された、出願番号が202123233795.5で、出願の名称が「動力電池システムの配電ボックス」である中国特許出願、及び2022年2月25日に中国国家知識産権局に提出された、出願番号が202210182971.7で、出願の名称が「配電装置、電池パック及び車両」である中国特許出願の優先権を主張するものであり、それらの全ての内容は参照により本願に組み込まれるものとする。
【0002】
本開示は、車両の技術分野に関し、特に配電装置、電池パック及び車両に関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術における配電ボックスは、通常、高圧回路、低圧回路、高圧コネクタ及び低圧コネクタを含み、高圧回路は、通常、リレー、ヒューズ、HVSU(High voltage supervise unit、高圧監視ユニット)などの複数の部品をさらに含み、低圧回路も複数の部品を含み、このように、配電ボックス内の部品間の接続銅バー又はハーネスの配線が多いため、レイアウトが混乱し、占有スペースが大きく、スペース利用率が低く、コストが高く、重量が重く、体積が大きく、かつ取り付けステップが煩雑であり、生産効率が低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、少なくとも従来技術における技術的課題の1つを解決しようとする。このため、本開示は、構造が簡単でコンパクトで、スペース利用率が高く、体積が小さく、重量が軽く、コストが低く、汎用性及び生産効率が高いなどの利点を有する配電装置を提供する。
【0005】
本開示は、上記配電装置を有する電池パックをさらに提供する。
【0006】
本開示は、上記電池パックを有する車両をさらに提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1態様の実施例に係る配電装置は、ベース、高圧回路、回路基板及び低圧回路を含み、前記ベースは、接続領域を有するように構成され、前記接続領域には、高圧接続部及び低圧接続部が固定され、前記高圧回路は、少なくとも一部が前記ベースに組み立てられ、前記高圧接続部に重ね接続されてそれと電気的に連通し、電池正極接続端子及び電池負極接続端子を有し、前記高圧回路における接続される部品は、重ね接続によって電気的に連通し、前記高圧回路は、主遮断スイッチコアを含み、前記主遮断スイッチコアは、前記ベースに固定され、それとともに第1モジュールを形成し、前記回路基板は、前記ベースに取り付けられ、前記低圧回路は、前記回路基板に集積され、それとともに第2モジュールを形成し、前記高圧回路と前記低圧接続部は、それぞれ前記回路基板に挿着されて前記低圧回路と電気的に連通する。
【0008】
本開示のいくつかの実施例では、前記高圧回路は、回路保護装置をさらに含み、前記回路保護装置は、第3モジュールとして前記ベースに組み立てられ、かつ前記主遮断スイッチコアに重ね接続されてそれと電気的に連通する。
【0009】
本開示のいくつかの実施例では、前記主遮断スイッチコアは、複数あり、複数の前記主遮断スイッチコアは、主正遮断スイッチコア及び主負遮断スイッチコアを少なくとも含み、前記回路保護装置の第1端子は、前記電池正極接続端子を形成し、前記回路保護装置の第2端子は、前記主正遮断スイッチコアの第1端子に重ね接続されてそれと電気的に連通し、前記主正遮断スイッチコアの第2端子と前記主負遮断スイッチコアの第1端子は、それぞれ前記高圧接続部に重ね接続されてそれと電気的に連通する。
【0010】
本開示のいくつかの実施例では、前記主正遮断スイッチコアは、主正低圧正極接続タブ及び主正低圧負極接続タブを有し、前記主正低圧正極接続タブ及び前記主正低圧負極接続タブは、前記回路基板に挿着されて前記低圧回路と電気的に連通し、前記主負遮断スイッチコアは、主負低圧正極接続タブ及び主負低圧負極接続タブを有し、前記主負低圧正極接続タブ及び前記主負低圧負極接続タブは、前記回路基板に挿着されて前記低圧回路と電気的に連通する。
【0011】
本開示のいくつかの実施例では、前記主正遮断スイッチコアの前記第2端子と前記高圧接続部との重ね接続箇所に正極電圧収集タブが重ね接続され、前記正極電圧収集タブは、前記回路基板に挿着されて前記低圧回路と電気的に連通し、前記主負遮断スイッチコアの前記第1端子と前記高圧接続部との重ね接続箇所に負極電圧収集タブが重ね接続され、前記負極電圧収集タブは、前記回路基板に挿着されて前記低圧回路と電気的に連通する。
【0012】
本開示のいくつかの実施例では、前記高圧回路は、負極接続部材をさらに含み、前記負極接続部材の第1端子は、前記電池負極接続端子を形成し、前記負極接続部材の第2端子は、前記主負遮断スイッチコアの第2端子に重ね接続されてそれと電気的に連通する。
【0013】
本開示のいくつかの実施例では、前記負極接続部材は、電流センサであり、前記電流センサに電流収集ピンが接続され、前記電流収集ピンは、前記回路基板に挿着されて前記低圧回路と電気的に連通する。
【0014】
本開示のいくつかの実施例では、前記回路保護装置、前記主正遮断スイッチコア、前記主負遮断スイッチコア及び前記負極接続部材は、前記ベースの長さ方向に沿って順に配列され、前記低圧接続部及び前記負極接続部材は、前記ベースの幅方向に沿って配列される。
【0015】
本開示のいくつかの実施例では、前記高圧回路は、プリチャージ回路をさらに含み、前記プリチャージ回路の一部は、前記回路基板に集積され、前記プリチャージ回路は、プリチャージ抵抗及びプリチャージ遮断スイッチを含み、前記プリチャージ抵抗は、第4モジュールとして前記ベースに組み立てられ、かつ前記回路基板に挿着されて、前記プリチャージ回路の前記回路基板に集積された部分と電気的に連通し、前記プリチャージ遮断スイッチは、前記回路基板に挿着されて前記低圧回路と電気的に連通し、前記プリチャージ抵抗及び前記プリチャージ遮断スイッチは、互いに直列に接続され、かつ前記主遮断スイッチコアに並列に接続され、前記プリチャージ遮断スイッチは、第5モジュールとして前記ベースに組み立てられるか、又は前記ベースに固定され、かつ前記ベース及び前記主遮断スイッチコアとともに前記第1モジュールを形成する。
【0016】
本開示のいくつかの実施例では、前記プリチャージ回路は、プリチャージ接続タブをさらに含み、前記プリチャージ接続タブの第1端は、前記回路保護装置の前記第2端子と前記主正遮断スイッチコアの前記第1端子との重ね接続箇所に重ね接続され、前記プリチャージ接続タブの第2端は、前記回路基板に挿着されて、前記プリチャージ回路の前記回路基板に集積された部分と電気的に連通する。
【0017】
本開示のいくつかの実施例では、前記プリチャージ遮断スイッチは、プリチャージ高圧正極接続タブ、プリチャージ高圧負極接続タブ、プリチャージ低圧正極接続タブ及びプリチャージ低圧負極接続タブを有し、前記プリチャージ低圧正極接続タブと前記プリチャージ低圧負極接続タブは、それぞれ前記回路基板に挿着されて前記低圧回路と電気的に連通し、前記プリチャージ高圧正極接続タブと前記プリチャージ高圧負極接続タブは、それぞれ前記回路基板に挿着されて、前記プリチャージ回路の前記回路基板に集積された部分と電気的に連通する。
【0018】
本開示のいくつかの実施例では、前記プリチャージ抵抗は、抵抗高圧接続タブを有し、前記回路保護装置及び前記プリチャージ抵抗は、接触により電気的に連通し、前記抵抗高圧接続タブは、前記回路基板に挿着されて、前記プリチャージ回路の前記回路基板に集積された部分と電気的に連通し、或いは、前記プリチャージ抵抗は、抵抗高圧正極接続タブ及び抵抗高圧負極接続タブを有し、前記抵抗高圧正極接続タブ及び前記抵抗高圧負極接続タブは、前記回路基板に挿着されて、前記プリチャージ回路の前記回路基板に集積された部分と電気的に連通する。
【0019】
本開示のいくつかの実施例では、前記プリチャージ遮断スイッチ、前記プリチャージ抵抗、前記主正遮断スイッチコア、前記主負遮断スイッチコア及び前記低圧接続部は、前記ベースの長さ方向に沿って順に配列され、前記プリチャージ遮断スイッチ、前記プリチャージ抵抗及び前記回路保護装置は、前記ベースの幅方向に沿って配列される。
【0020】
本開示のいくつかの実施例では、前記高圧接続部は、高圧正極引出タブ及び高圧負極引出タブを含み、前記高圧正極引出タブは、前記ベースの接続領域に組み立てられ、かつ前記主正遮断スイッチコアの前記第2端子に重ね接続されてそれと電気的に連通し、前記高圧負極引出タブは、前記ベースの接続領域に組み立てられ、かつ前記主負遮断スイッチコアの前記第1端子に重ね接続されてそれと電気的に連通する。
【0021】
本開示のいくつかの実施例では、前記電池正極接続端子と前記電池負極接続端子は、それぞれリベット接合により電源と電気的に連通することに適し、前記高圧回路における接続される部品は、互いに重ね接続され、かつ溶接され、前記高圧回路と前記低圧接続部は、それぞれ前記回路基板に挿着され、かつ前記回路基板に溶接される。
【0022】
本開示のいくつかの実施例では、前記ベースは、前記高圧回路における部品を収容するための少なくとも1つの収容室を有するように構成され、少なくとも1つの前記収容室内には、該収容室内の部品を固定するためのシーラントが充填される。
【0023】
本開示のいくつかの実施例では、前記ベースにシールリングが設置され、前記シールリングは、前記接続領域を囲んで設置される。
【0024】
本開示のいくつかの実施例では、前記回路基板は、前記ベースの厚さ方向の一側に位置し、前記接続領域は、前記ベースの厚さ方向の他側に位置する。
【0025】
本開示のいくつかの実施例では、前記ベースは、絶縁部材である。
【0026】
本開示のいくつかの実施例では、前記ベースは、ベース本体及びパネルを含み、前記高圧回路の前記少なくとも一部は、前記ベース本体に組み立てられ、前記回路基板は、前記ベース本体に取り付けられ、前記パネルは、前記ベース本体に接続され、前記接続領域は、前記パネルに形成される。
【0027】
本開示のいくつかの実施例では、前記ベース本体と前記パネルは、一体物又は別体物である。
【0028】
本開示の第2態様の実施例に係る電池パックは、ケースと、本開示の第1態様の実施例に記載の配電装置と、電池モジュールとを含み、前記配電装置は、前記ケース内に設置され、前記高圧接続部及び前記低圧接続部は、前記ケースから露出し、前記電池モジュールは、前記ケース内に設置され、かつ前記電池正極接続端子及び前記電池負極接続端子にそれぞれ電気的に接続される。
【0029】
本開示の第3態様の実施例に係る車両は、本開示の第2態様の実施例に記載の電池パックを含む。
【発明の効果】
【0030】
本開示の追加の態様及び利点は、一部が以下の説明において示され、一部が以下の説明において明らかになるか、又は本開示の実施により把握される。
【図面の簡単な説明】
【0031】
本開示の上記及び/又は追加の態様及び利点は、以下の図面を参照して実施例を説明することにより、明らかになり、容易に理解される。
【0032】
図1】本開示の実施例に係る配電装置の概略構成図である。
図2】本開示の実施例に係る配電装置の別の視点から見た概略構成図である。
図3】本開示の実施例に係る配電装置のさらに別の視点から見た概略構成図である。
図4】本開示の実施例に係る配電装置の分解図である。
図5】本開示の実施例に係る配電装置の高圧回路、正極電圧収集タブ、負極電圧収集タブ及び回路保護装置がリベット接合されていない場合の概略構成図である。
図6】本開示の実施例に係る配電装置の接続領域の概略構成図である。
図7】本開示の実施例に係る配電装置の回路基板と高圧回路、プリチャージ回路及び低圧接続部との間の概略接続図である。
図8】本開示の実施例に係る配電装置の回路基板と高圧回路、プリチャージ回路及び低圧接続部との間の別の視点から見た概略接続図である。
図9】本開示の実施例に係る配電装置の回路基板の概略構成図である。
図10】本開示の実施例に係る配電装置の回路保護装置の概略構成図である。
図11】本開示の実施例に係る電池パックの概略回路図である。
図12】本開示の別の実施例に係る配電装置の概略構成図である。
図13】本開示の実施例に係る車両の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本開示の実施例を詳細に説明し、上記実施例の例が図面において示されるが、全体を通して同一又は類似の符号は、同一又は類似の部品、或いは、同一又は類似の機能を有する部品を表す。以下、図面を参照しながら説明される実施例は、例示的なものであり、本開示を解釈するためのものに過ぎず、本開示を限定するものであると理解すべきではない。
【0034】
なお、本開示の説明において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「半径方向」、「周方向」などの用語によって示される方位又は位置関係は、図面に基づいて示される方位又は位置関係であり、本開示を容易に説明し説明を簡略化するためのものに過ぎず、示された装置又は部品が特定の方位を有し、特定の方位において構成され、操作されなければならないことを示すか又は示唆するものではないため、本開示を限定するものとして理解してはならない。
【0035】
本開示の説明では、「複数」とは、2つ以上を意味し、「いくつか」とは、1つ以上を意味する。
【0036】
本開示において、明確な規定及び限定がない限り、「接続」などの用語は、広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続、着脱可能な接続、又は一体的な接続であってもよく、機械的な接続であっても、電気的な接続であってもよく、直接的な連結であっても、中間媒体を介した間接的な連結であってもよく、2つの部品の内部の連通又は2つの部品の相互作用の関係であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて本開示における上記用語の具体的な意味を理解することができる。
【0037】
以下、図面を参照して、本開示の実施例に係る電池パック2を説明し、電池パック2は、ケース500、電池モジュール400及び配電装置1を含む。
【0038】
以下、図面を参照して、本開示の実施例に係る配電装置1を説明する。
【0039】
図1図12に示すように、本開示の実施例に係る配電装置1は、ベース100、高圧回路200、回路基板300及び低圧回路310を含む。
【0040】
ベース100は、接続領域110を有するように構成され、接続領域110には、高圧接続部111及び低圧接続部112が固定され、高圧回路200は、少なくとも一部がベース100に組み立てられ、高圧接続部111に重ね接続されてそれと電気的に連通し、電池正極接続端子210及び電池負極接続端子220を有し、高圧回路200における接続される部品は、重ね接続によって電気的に連通し、高圧回路200は、主遮断スイッチコア230を含み、主遮断スイッチコア230は、ベース100に固定され、それとともに第1モジュール101を形成し、回路基板300は、ベース100に取り付けられ、低圧回路310は、回路基板300に集積され、それとともに第2モジュール102を形成し、高圧回路200と低圧接続部112は、それぞれ回路基板300に挿着されて低圧回路310と電気的に連通する。
【0041】
なお、「主遮断スイッチコア230」という用語について、主遮断スイッチは、リレー、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)、MOSトランジスタ(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor、MOSFET、電界効果トランジスタ)のうちの1種又は複数種を含んでもよいが、これらに限定されない。「コア」とは、主遮断スイッチの主にその機能を果たす部分であり、主遮断スイッチ自体の筐体を除いた内部の機能部品であると理解でき、即ち、主遮断スイッチコア230は、主遮断スイッチ自体の筐体を除いた残りの部分である。そして、回路基板300には、電池管理コントローラ(Battery Management Controller、BMC)が集積されてもよい。
【0042】
本開示の実施例の電池パック2において、配電装置1は、ケース内に設置され、高圧接続部111及び低圧接続部112は、ケースから露出し、電池モジュール400は、ケース内に設置され、電池正極接続端子210及び電池負極接続端子220にそれぞれ電気的に接続される。高圧接続部111及び低圧接続部112は、車両の電気機器(例えば、モータ、エアコンコンプレッサ、PTC(Positive Temperature Coefficient)など)に接続されるように、ケースから露出する。
【0043】
例えば、高圧回路200と低圧回路310が直接連通するのではなく、高圧回路200と低圧回路310との間に変圧構造(即ち、電圧を変更可能な構造)が接続され、例えば、高圧回路200と低圧回路310との間に変圧器が接続され、上記変圧構造の設置により、低圧回路310内の電流の電圧が高圧回路200内の電流の電圧よりも低いことを保証することができ、かつ電池モジュール400は、高圧回路200及び該変圧構造によって低圧回路310に給電して、低圧回路310の正常動作を実現することができる。
【0044】
本開示の実施例に係る配電装置1では、ベース100が接続領域110を有するように構成され、接続領域110に高圧接続部111及び低圧接続部112が固定され、高圧接続部111及び低圧接続部112がケースから露出することにより、高圧接続部111は、車両の高圧電気機器への給電を実現することができ、低圧接続部112は、配電装置1へのリアルタイム制御を実現するように、車両のコントローラと通信するための通信ピンを含んでもよく、低圧接続部112は、車両の低圧電気機器に給電するための低圧プラグをさらに含んでもよい。そして、ベース100は、高圧接続部111及び低圧接続部112の両者とベース100との相対位置を固定することで、高圧接続部111と低圧接続部112との接触を回避し、配電装置1の電気的接続の安全性を保証することができる。高圧接続部111、低圧接続部112及びベース100の三者は、接続の柔軟性を向上させるために、別々に設計することができる。
【0045】
主遮断スイッチコア230を直接利用し、ベース100を用いて主遮断スイッチコア230を固定して保護し、このように、従来の遮断スイッチの本来のケースを省略し、構造が簡単でよりコンパクトになり、さらに低圧回路310を回路基板300に集積することにより、配電装置1の内部の大量の銅バー及びハーネスを省略するために前提条件を作成し、これに基づいて、配電装置1の他の設置を組み合わせることにより、安定した電気的接続を実現するとともに、従来の銅バー及びワイヤーハーネスを省略し、具体的には、
まず、ベース100を用いて主遮断スイッチコア230を直接固定するため、スペースを節約するとともに、主遮断スイッチコア230が十分に長い引出部分を有することができ、このように、高圧回路200と高圧接続部111は、重ね接続によって電気的に連通することができ、高圧回路200における接続される部品は、重ね接続によって電気的に連通することができ、即ち、高圧回路200における接続される必要がある部品及び高圧回路200と高圧接続部111との間は、部分的に重ねて積み重ねられることにより両者の重ね接続を実現し、このような重ね接続によって電気的連通を実現し、このように、従来の高圧回路における中間接続部材及び高圧回路と高圧接続部との間の中間接続部材、即ち、高圧部分の銅バー及びハーネスなどを省略することができ、
また、主遮断スイッチコア230が十分に長い引出部分を有することができ、かつ低圧回路310が回路基板300に集積され、高圧回路200と低圧接続部112がそれぞれ回路基板300に挿着されて低圧回路310と電気的に連通することができ、即ち、高圧回路200と低圧接続部112が回路基板300に直接挿着されてもよく、それにより高圧回路200と低圧回路310との連通及び低圧接続部112と低圧回路310との連通を実現し、回路基板300における低圧回路310が主遮断スイッチコア230のオンオフを制御することができ、このように、従来の高低圧接続のための中間接続部材及び低圧回路と低圧接続部との間の中間接続部材、即ち、低圧部分の銅バー及びハーネスなどを省略することができる。
【0046】
これにより、高圧回路200自体の部品間の電気的接続及び高圧回路200と高圧接続部111との間の電気的接続がより確実であり、かつレイアウトが明確であり、温度上昇が高すぎたり接続箇所が焼結したりするなどの問題が発生しにくく、電池モジュール400は、電池正極接続端子210及び電池負極接続端子220によって高圧回路200に給電することができ、高圧回路200は、高圧接続部111によって車両の高圧電気機器に給電することができる。従来の配電装置内の大量の銅バー及びハーネスを省略することにより、配電装置1内の電気的接続のレイアウトをさらに簡略化することができ、それにより配電装置1の体積をさらに小さくし、配電装置1のスペース利用率を向上させ、配電装置1の重量及びコストを低減して、電池パック2のスペースをさらに節約し、電池パック2のエネルギー密度を向上させ、完成車の航続能力を向上させることができる。また、ベース100は、高圧接続部111、低圧接続部112、高圧回路200及び回路基板300の四者の相対位置を固定し、高圧回路200及び低圧接続部112の両者と回路基板300との間の電気的接続の信頼性を向上させることができる。
【0047】
また、主遮断スイッチコア230は、ベース100に固定され、それとともに第1モジュール101を形成し、回路基板300は、ベース100に取り付けられ、低圧回路310は、回路基板300に集積され、それとともに第2モジュール102を形成する。このように、配電装置1は、モジュール化の方式で組み立てられ、自動的な組み立てを容易に実現し、プロセスコスト、設計コスト及び人件費を節約し、生産効率を高めることができる一方、配電装置1のスペース利用率を向上させ、配電装置1の体積がより小さく、重量がより軽く、汎用性がより高く、それにより電池パック2のスペースを節約し、電池パック2のエネルギー密度を向上させ、完成車の航続能力を向上させることができる。
【0048】
このように、本開示の実施例に係る配電装置1は、構造が簡単でコンパクトであり、スペース利用率が高く、体積が小さく、重量が軽く、コストが低く、汎用性及び生産効率が高いなどの利点を有する。
【0049】
本開示の実施例に係る電池パック2は、本開示の上記実施例に係る配電装置1を利用することにより、モジュール化の方式で組み立てられ、体積が小さく、重量が軽く、コストが低く、汎用性及び生産効率が高いなどの利点を有する。
【0050】
本開示のいくつかの具体的な実施例では、図1図3に示すように、高圧回路200は、回路保護装置240をさらに含み、回路保護装置240は、第3モジュール103としてベース100に組み立てられ、かつ主遮断スイッチコア230に重ね接続されてそれと電気的に連通する。回路保護装置240は、ヒューズ、ブレーカー、ヒューズボックス、アクティブヒューズなどの回路保護装置のうちの1種又は複数種を含んでもよいが、これらに限定されない。回路保護装置240を設置することにより、高圧回路200に電流が大きすぎ、電圧が大きすぎるなどの状況が発生した場合、回路保護装置240が適時に自動的に切断することで、高圧回路200を遮断して、高圧回路200における他の部品を保護する目的を達成することができる。
【0051】
このように、回路保護装置240と主遮断スイッチコア230との間に導電構造(例えば、導電銅バー)を設置する必要がなく、配電装置1のスペース利用率がより高いため、体積がより小さく、重量がより軽く、コストがより低く、回路保護装置240と主遮断スイッチコア230との間の電気的接続の信頼性の向上に有利であり、温度上昇が高すぎたり接続箇所が焼結したりするなどの問題が発生しにくく、また、回路保護装置240を第3モジュール103とすることにより、配電装置1のモジュール化程度をさらに向上させ、配電装置1の自動的な組み立てをさらに容易にし、プロセスコスト、人件費をさらに節約し、生産効率を高める。
【0052】
さらに、図1図3に示すように、高圧回路200は、複数の主遮断スイッチコア230を含み、かつ複数の主遮断スイッチコア230は、主正遮断スイッチコア231及び主負遮断スイッチコア232を少なくとも含み、回路保護装置240の第1端子は、電池正極接続端子210を形成し、回路保護装置240の第2端子は、主正遮断スイッチコア231の第1端子に重ね接続されてそれと電気的に連通し、主正遮断スイッチコア231の第2端子と主負遮断スイッチコア232の第1端子は、それぞれ高圧接続部111に重ね接続されてそれと電気的に連通する。
【0053】
主正遮断スイッチコア231は、リレーのコア(即ち、リレーにケースを設置する必要がない)、IGBTのコア(即ち、IGBTにケースを設置する必要がない)、MOSトランジスタのコア(即ち、MOSトランジスタにケースを設置する必要がない)のうちの1種又は複数種を含んでもよいが、これらに限定されない。主負遮断スイッチコア232は、リレーのコア(即ち、リレーにケースを設置する必要がない)、IGBTのコア(即ち、IGBTにケースを設置する必要がない)、MOSトランジスタのコア(即ち、MOSトランジスタにケースを設置する必要がない)のうちの1種又は複数種を含んでもよいが、これらに限定されない。
【0054】
なお、回路基板300は、低圧回路310が集積されることにより、主正遮断スイッチコア231のオンオフと主負遮断スイッチコア232のオンオフを制御することができる。
【0055】
例えば、主正遮断スイッチコア231は、高圧接続部111及び電池正極接続端子210が連通するか否かを制御することができ、主正遮断スイッチコア231と回路保護装置240との間に導電構造(例えば、導電銅バー又は導線)を設置する必要がなく、主正遮断スイッチコア231と高圧接続部111との間に導電構造(例えば、導電銅バー又は導線)を設置する必要もなく、主正遮断スイッチコア231の電気的接続構造を簡略化し、電気的接続が確実であり、レイアウトが簡単であり、温度上昇が高すぎたり接続箇所が焼結したりするなどの問題が発生しにくい。
【0056】
主負遮断スイッチコア232は、高圧接続部111及び電池負極接続端子220が連通するか否かを制御することができ、主負遮断スイッチコア232と高圧接続部111との間に導電構造(例えば、導電銅バー又は導線)を設置する必要がなく、主負遮断スイッチコア232の電気的接続構造を簡略化し、電気的接続が確実であり、レイアウトが簡単であり、温度上昇が高すぎたり接続箇所が焼結したりするなどの問題が発生しにくい。
【0057】
主正遮断スイッチコア231と主正遮断スイッチコア231がいずれもオンに保持されると、高圧回路200の電気的導通を実現することができ、このとき、電池モジュール400は、高圧接続部111により車両の高圧電気機器に給電することができる。高圧回路200内の電流の電圧が高いため、主正遮断スイッチコア231と主負遮断スイッチコア232の2つのスイッチを設置し、かつ主正遮断スイッチコア231と主負遮断スイッチコア232のオンオフが互いに干渉しないようにすることにより、高圧回路200を非常に確実に遮断し、高圧回路200の安全性を向上させ、それにより車両の高圧電気機器への給電の安全性を保証することができる。
【0058】
さらに、図1及び図8に示すように、主正遮断スイッチコア231は、主正低圧正極接続タブ231a及び主正低圧負極接続タブ231bを有し、主正低圧正極接続タブ231a及び主正低圧負極接続タブ231bは、回路基板300に挿着されて低圧回路310と電気的に連通する。主負遮断スイッチコア232は、主負低圧正極接続タブ232a及び主負低圧負極接続タブ232bを有し、主負低圧正極接続タブ232a及び主負低圧負極接続タブ232bは、回路基板300に挿着されて低圧回路310と電気的に連通する。
【0059】
このように、主正遮断スイッチコア231及び主負遮断スイッチコア232は、回路基板300における低圧回路310との電気的連通を実現し、このように、回路基板300における低圧回路310を利用して、主正遮断スイッチコア231のオンオフと主負遮断スイッチコア232のオンオフを制御することができる。そして、主正遮断スイッチコア231が主正低圧正極接続タブ231a及び主正低圧負極接続タブ231bによって挿着方式で回路基板300に直接接続されることにより、主正遮断スイッチコア231と回路基板300との間の導電構造(例えば、導電銅バー又は導線)を省略し、主正遮断スイッチコア231と回路基板300との間の確実な電気的接続を保証することができ、配電装置1の体積を小さくし、コスト及び重量を低減することにも有利である。
【0060】
また、主負遮断スイッチコア232が主負低圧正極接続タブ232a及び主負低圧負極接続タブ232bによって挿着方式で回路基板300に直接接続されることにより、主負遮断スイッチコア232と回路基板300との間の導電構造(例えば、導電銅バー又は導線)を省略し、主負遮断スイッチコア232と回路基板300との間の確実な電気的接続を保証することができ、配電装置1の体積を小さくし、コスト及び重量を低減することにも有利である。
【0061】
好ましくは、図1図7及び図8に示すように、主正遮断スイッチコア231の第2端子と高圧接続部111との重ね接続箇所に正極電圧収集タブ250が重ね接続され、正極電圧収集タブ250が回路基板300に挿着されて低圧回路310と電気的に連通し、主負遮断スイッチコア232の第1端子と高圧接続部111との重ね接続箇所に負極電圧収集タブ260が重ね接続され、負極電圧収集タブ260が回路基板300に挿着されて低圧回路310と電気的に連通する。
【0062】
このように、回路基板300は、正極電圧収集タブ250及び負極電圧収集タブ260によって高圧回路200の電圧を収集し、さらに高圧回路200の電圧及び焼結の有無を監視することができ、それにより配電装置1の確実な応用に有利であり、配電装置1の安全性を向上させる。
【0063】
本開示のいくつかの好ましい実施例では、図1図3に示すように、高圧回路200は、負極接続部材270をさらに含み、負極接続部材270の第1端子は、電池負極接続端子220を形成し、負極接続部材270の第2端子は、主負遮断スイッチコア232の第2端子に重ね接続されてそれと電気的に連通する。
【0064】
このように、負極接続部材270を設置することにより、電池負極接続端子220を形成して、高圧回路200と電池モジュール400との間の効果的な接続を実現するだけでなく、負極接続部材270と主負遮断スイッチコア232との間に導電構造(例えば、導電銅バー又は導線)を設置する必要もなく、それにより配電装置1の電気的接続の安全性を保証するだけでなく、配電装置1のスペース利用率を向上させ、配電装置1の体積を小さくし、配電装置1の重量及びコストを低減することもできる。
【0065】
さらに、図2及び図3に示すように、負極接続部材270は、電流センサであり、電流センサに電流収集ピン271が接続され、電流収集ピン271は、回路基板300に挿着されて低圧回路310と電気的に連通する。電流センサは、高圧監視ユニット(High voltage supervise unit、HVSU)であってもよい。
【0066】
このように、回路基板300は、電流センサによって低圧回路310の電流を収集することができ、それにより低圧回路310の電流の安定性を保証し、配電装置1の確実な使用の実現に有利である。電流センサは、分流器であってもよい。また、電流収集ピン271は、回路基板300に挿着されて低圧回路310と電気的に連通し、このように、追加の銅バー又はハーネスを設置する必要がない。
【0067】
例えば、図1及び図3に示すように、回路保護装置240、主正遮断スイッチコア231、主負遮断スイッチコア232及び負極接続部材270は、ベース100の長さ方向に沿って順に配列され、このように、高圧回路200における複数の部品間の重ね接続を容易にし、導電構造(例えば、導電銅バー又は導線)を省略することに有利であり、それにより配電装置1のスペース利用率を向上させ、配電装置1の体積を小さくし、コスト及び重量を低減し、電気的接続の信頼性を保証し、高圧回路200の損傷を回避し、また、高圧回路200が主にベース100の長さ方向に沿って配列されるため、ベース100のスペースをより効果的に利用することができる。
【0068】
そして、低圧接続部112及び負極接続部材270は、ベース100の幅方向に沿って配列され、このように、低圧接続部112及び高圧回路がベース100の長さ方向に沿って配列され続ける必要がなく、配電装置1の長さを小さくし、配電装置1のスペース利用率をさらに向上させ、配電装置1の重量及びコストを低減することができる。
【0069】
本開示のいくつかの好ましい実施例では、図4図7図8及び図11に示すように、高圧回路200は、プリチャージ回路280をさらに含み、プリチャージ回路280の一部は、回路基板300に集積され、プリチャージ回路280は、プリチャージ抵抗281及びプリチャージ遮断スイッチ282を含み、プリチャージ抵抗281は、第4モジュール104としてベース100に組み立てられ、かつ回路基板300に挿着されて、プリチャージ回路280の回路基板300に集積された部分と電気的に連通し、プリチャージ遮断スイッチ282は、回路基板300に挿着されて低圧回路310と電気的に連通し、プリチャージ抵抗281及びプリチャージ遮断スイッチ282は、互いに直列に接続され、かつ主遮断スイッチコア230に並列に接続され、プリチャージ遮断スイッチ282は、第5モジュール105としてベース100に組み立てられるか、又はベース100に固定され、かつベース100及び主遮断スイッチコアとともに第1モジュール101を形成する。
【0070】
プリチャージ抵抗281及びプリチャージ遮断スイッチ282は、直列に接続され、プリチャージ抵抗281及びプリチャージ遮断スイッチ282の両者は、直列に接続された後に主遮断スイッチコア230に並列に接続される。そして、プリチャージ遮断スイッチ282及び低圧回路310は、直接接続され、即ち、プリチャージ遮断スイッチ282と低圧回路310との間に変圧構造を設置する必要がない。
【0071】
プリチャージ回路280を設置することにより、電池モジュール400及び主遮断スイッチコア230の損傷を防止し、電池モジュール400及び主遮断スイッチコア230の安全性を保証することができ、回路基板300は、プリチャージ遮断スイッチ282のオンオフを制御することができる。そして、プリチャージ遮断スイッチ282は、ベース100に直接固定されてもよく、プリチャージ遮断スイッチ282にケースを別途設置する必要がなく、配電装置1の体積を小さくし、配電装置1の重量及びコストを低減することができる。
【0072】
また、プリチャージ抵抗281を第4モジュール104とし、プリチャージ遮断スイッチ282を単独で第5モジュール105とするか又は第1モジュール101に集積することにより、配電装置1のモジュール化程度をさらに向上させることができ、自動的な組み立てを容易に実現し、プロセスコスト、設計コスト及び人件費を節約し、生産効率を高めることができる一方、配電装置1のスペース利用率をさらに向上させ、配電装置1の体積がより小さく、重量がより軽く、汎用性がより高く、それにより電池パック2のスペースを節約し、電池パック2のエネルギー密度を向上させ、完成車の航続能力を向上させることができる。
【0073】
なお、プリチャージ抵抗281及びプリチャージ遮断スイッチ282がいずれも回路基板300に挿着されることにより、両者と回路基板300との間に導電構造(例えば、導電銅バー又は導線)を設置する必要がなく、配電装置1のレイアウトを簡略化し、配電装置1の体積を小さくし、配電装置1のスペース利用率を向上させることができる。
【0074】
プリチャージ抵抗281は、サーミスタであってもよく、サーミスタをプリチャージ回路280に応用すると、プリチャージ回路280は、構造が簡単であり、体積が小さく、他の部品と集積されやすく、プリチャージ過熱に対して一定の保護能力を有し、かつ動作環境及び抵抗値範への適応性が高い。
【0075】
例えば、サーミスタの抵抗値は、温度に敏感であり、サーミスタは、温度が上昇して転移温度(キュリー点)を超えると、その抵抗値が段階的に上昇するという特性を有する。サーミスタをプリチャージ回路280に応用する場合、それが正常に動作する抵抗値の区間(最小抵抗とキュリー温度に対応する抵抗値との間)のみを考慮すればよい。サーミスタの抵抗値の区間及び耐えられるエネルギーの範囲は、電圧、負荷の容量、プリチャージ完了電圧差及びプリチャージ時間などのパラメータ要求に基づいて算出することができる。
【0076】
サーミスタの最小抵抗値計算方式は、Rmin≧tmin/(C*ln(UB/UB-Ut))であり、サーミスタの最大抵抗値計算方式は、Rmax≦tmax/(C*ln(UB/UB-Ut))である。式中、tminは、最小プリチャージ時間であり、tmaxは、最大プリチャージ時間であり、Rminは、サーミスタの最小抵抗値であり、Rmaxは、サーミスタの最大抵抗値であり、Cは、容量性負荷の容量値であり、Utは、プリチャージ過程における対応する容量性負荷端電圧であり、UBは、電池モジュール400の電圧である。
【0077】
サーミスタの抵抗値の範囲を算出した後、選択されたサーミスタの温度抵抗値特性曲線に基づいて校正を行い、一定の温度範囲内、例えば-60℃~130℃の範囲内に、サーミスタのこの温度区間内の対応する抵抗値の最大値及び最小値を選択してプリチャージ時間の校正を行う。
【0078】
サーミスタのプリチャージ過程において、プリチャージ回路280がサーミスタに対して放出した最大エネルギーの計算方式は、Ech=1/2CUであり、単一のサーミスタの温度が最大動作環境温度Tamaxからキュリー温度Tcまで上昇するために吸収する必要があるエネルギーは、Ethであり、Eth=Cth*(Tc-Tamax)であり、式中、Cthは、サーミスタの熱容量である(即ち、サーミスタ本体の温度が1K上昇するために供給される必要があるエネルギーであり、単位がジュールである)。
【0079】
サーミスタは、正常の使用条件下で低抵抗状態を維持すべきであり、そうでなければ、充電時間に影響を与え、充電回路のエネルギーが単一のサーミスタが耐えられるエネルギーよりも大きい場合、回路の耐電圧能力及びエネルギー耐量能力を向上させるために、複数のサーミスタを直列又は並列に接続する方式でエネルギーを分解することができ、即ち、n*§*Eth≧Echであり、§は、安全のための準備マージンであり、通常、0.7~0.9であり、nは、サーミスタの使用数である。該計算方式によって得られたサーミスタの使用数は、要求を満たすだけでなく、コストを低減することもできる。
【0080】
本開示のいくつかの実施例では、単一のサーミスタの抵抗値の範囲は、20Ω~200Ωであってもよく、使用環境温度の範囲は、-60℃~130℃であり、単一のサーミスタの耐電圧能力は、耐電圧450VDC以下又は1000VDC以下である。
【0081】
以下、電圧400VDC、容量性負荷の容量値800μf、充電電圧差98%時の応答時間が1.5秒以内である場合のパラメータを例に挙げて説明し、単一のサーミスタのパラメータは、抵抗値70Ω、耐電圧500VDC、キュリー温度125℃、-60℃~125℃の範囲内の該サーミスタの抵抗値の区間56Ω~112Ω、熱容量2.5J/Kであり、該サーミスタの使用数は、以下の方式を参照して予備選択することができる。
【表1】
【0082】
上記式に基づいて校正し、プリチャージは、180ms~360msの時間内に完了し、安全マージンは、0.8を選択することができ、最大環境温度は、90℃であり、サーミスタは、自体の温度がキュリー温度に達するのに必要なエネルギーが70Jであり、回路エネルギーが64Jであり、即ち、単一のサーミスタは、要求を満たし、予想される条件を満たす。
【0083】
以上は、本開示のある実施例を説明するためのものに過ぎず、実際の応用の可能性をさらに説明することを意図しており、本開示の保護範囲を限定することを意図するものではない。
【0084】
さらに、図4に示すように、プリチャージ回路280は、プリチャージ接続タブ283をさらに含み、プリチャージ接続タブ283の第1端は、回路保護装置240の第2端子と主正遮断スイッチコア231の第1端子との重ね接続箇所に重ね接続され、プリチャージ接続タブ283の第2端は、回路基板300に挿着されて、プリチャージ回路280の回路基板300に集積された部分と電気的に連通する。
【0085】
プリチャージ接続タブ283を設置することにより、プリチャージ回路280と主正遮断スイッチコア231との間の並列接続を実現することができ、また、プリチャージ回路280の電圧を検出するためにも使用することができ、プリチャージ接続タブ283が重ね接続及び挿着により電気的接続を実現するため、プリチャージ接続タブ283と回路基板300との間に導電構造(例えば、導電銅バー又は導線)を設置する必要がなく、回路保護装置240の第2端子と主正遮断スイッチコア231の第1端子との重ね接続箇所とプリチャージ接続タブ283との間に導電構造(例えば、導電銅バー又は導線)を設置する必要もなく、配電装置1のレイアウトを簡略化し、配電装置1の体積を小さくし、配電装置1のスペース利用率を向上させることができる。
【0086】
具体的には、プリチャージ遮断スイッチ282は、プリチャージ高圧正極接続タブ284、プリチャージ高圧負極接続タブ285、プリチャージ低圧正極接続タブ286及びプリチャージ低圧負極接続タブ287を有し、プリチャージ低圧正極接続タブ286とプリチャージ低圧負極接続タブ287は、それぞれ回路基板300に挿着されて低圧回路310と電気的に連通し、プリチャージ高圧正極接続タブ284とプリチャージ高圧負極接続タブ285は、それぞれ回路基板300に挿着されて、プリチャージ回路280の回路基板300に集積された部分と電気的に連通する。
【0087】
これにより、低圧回路310は、プリチャージ遮断スイッチ190のオンオフを制御することができ、従来のプリチャージ遮断スイッチと回路基板との間の中間接続部材、即ちプリチャージ部分の銅バー及びハーネスなどを省略することができ、プリチャージ遮断スイッチ190と回路基板300との間の電気的接続がより確実であり、かつレイアウトが明確であり、温度上昇が高すぎたり接続箇所が焼結したりするなどの問題が発生しにくく、配電装置1内の電気的接続のレイアウトをさらに簡略化し、それにより配電装置1の体積をさらに小さくし、配電装置1のスペース利用率を向上させ、配電装置1の重量及びコストを低減して、電池パック2のスペースをさらに節約し、電池パック2のエネルギー密度を向上させ、完成車の航続能力を向上させることができる。
【0088】
本開示のいくつかの実施例では、図2に示すように、プリチャージ抵抗281は、抵抗高圧接続タブ288を有し、回路保護装置240及びプリチャージ抵抗281は、接触により電気的に連通し、例えば、回路保護装置240及びプリチャージ抵抗281は、バックルにより電気的接続を実現する。抵抗高圧接続タブ288は、回路基板300に挿着されて、プリチャージ回路280の回路基板300に集積された部分と電気的に連通する。
【0089】
本開示のいくつかの実施例では、図12に示すように、プリチャージ抵抗281は、抵抗高圧正極接続タブ289a及び抵抗高圧負極接続タブ289bを有し、抵抗高圧正極接続タブ289a及び抵抗高圧負極接続タブ289bは、回路基板300に挿着されて、プリチャージ回路280の回路基板300に集積された部分と電気的に連通する。このとき、プリチャージ抵抗281を回路保護装置240に接続する必要がなく、プリチャージ抵抗281を回路基板300に機械的に接続するだけでよく、着脱しやすく、加工しやすい。
【0090】
好ましくは、プリチャージ遮断スイッチ282、プリチャージ抵抗281、主正遮断スイッチコア231、主負遮断スイッチコア232及び低圧接続部112は、ベース100の長さ方向に沿って順に配列され、このように、ベース100のスペース利用率をさらに向上させるだけでなく、配電装置1の回路の確実な接続を保証することもできる。そして、プリチャージ遮断スイッチ282、プリチャージ抵抗281及び回路保護装置240は、ベース100の幅方向に沿って配列され、このように、プリチャージ遮断スイッチ282、プリチャージ抵抗281及び回路保護装置240のうちのいずれか2つは、ベース100の長さ方向に交差し、ベース100の長さをある程度小さくすることができ、それにより配電装置1の体積を小さくすることができる。
【0091】
本開示のいくつかの好ましい実施例では、高圧接続部111は、高圧正極引出タブ及び高圧負極引出タブを含み、高圧正極引出タブは、ベース100の接続領域110に組み立てられ、かつ主正遮断スイッチコア231の第2端子に重ね接続されてそれと電気的に連通し、高圧負極引出タブは、ベース100の接続領域110に組み立てられ、かつ主負遮断スイッチコア232の第1端子に重ね接続されてそれと電気的に連通する。
【0092】
高圧正極引出タブ及び高圧負極引出タブを設置することにより、高圧接続部111と高圧回路200との間の電気的接続を実現することができ、それにより高圧接続部111が車両の高圧電気機器に給電できることを保証し、かつ高圧接続部111は、高圧正極引出タブ及び高圧負極引出タブが主遮断スイッチコア230に重ね接続されることによって電気的接続を実現し、導電構造(例えば、導電銅バー又は導線)を設置する必要がなく、高圧接続部111と高圧回路200との間の電気的接続がより確実であり、配電装置1内の電気的接続のレイアウトをさらに簡略化することができ、それにより配電装置1の体積をさらに小さくし、配電装置1のスペース利用率を向上させ、配電装置1の重量及びコストを低減して、電池パック2のスペースをさらに節約し、電池パック2のエネルギー密度を向上させ、完成車の航続能力を向上させることができる。
【0093】
本開示のいくつかの好ましい実施例では、図1図4に示すように、電池正極接続端子210及び電池負極接続端子220は、それぞれリベット接合(例えば、ブラインドリベット、セルフクリンチングナットなどの方式)によって電池モジュール400と電気的に連通することに適し、このように、その後の取り外し、交換及びメンテナンスが容易になり、高圧回路200における接続される部品同士は、重ね接続され、かつ溶接され、高圧回路200と低圧接続部112は、それぞれ回路基板300に挿着され、かつ回路基板300に溶接(例えば、レーザ溶接、EPMT溶接、超音波溶接、ろう付けなど)される。
【0094】
このように、ボルトを用いる従来の接続方式に比べて、電池正極接続端子210及び電池負極接続端子220の両者と電池モジュール400との間の電気的接続が確実であり、信頼性は、使用時間の増加に伴って低下することもなく、車両の揺れによって低下することもなく、高圧回路200及び低圧接続部112の両者と回路基板300との間の電気的接続もより確実であり、配電装置1内の温度上昇が高すぎたり回路の接続箇所が焼結したりすることを回避する。
【0095】
本開示のいくつかの好ましい実施例では、図2及び図5に示すように、ベース100は、高圧回路200における部品を収容するための少なくとも1つの収容室120を有するように構成され、少なくとも1つの収容室120内には、該収容室120内の部品を固定するためのシーラントが充填される。このように、高圧回路200とベース100との間の接続強度がより高く、高圧回路200における部品がベース100に対して移動することを回避し、配電装置1内の電気的接続の信頼性を向上させることができる。
【0096】
本開示のいくつかの好ましい実施例では、図2図4及び図6に示すように、ベース100にシールリング130が設置され、シールリング130は、接続領域110を囲んで設置され、弾性を有し、ゴム材料製又はシリコーン材料製であってもよい。このように、外部空間の液体及び埃などの不純物が接続領域110を介して配電装置1内に入ることがなく、配電装置1の密封性を向上させ、高圧回路200、回路基板300及び低圧回路310の腐食速度を低下させ、配電装置1の電気的接続の信頼性を保証する。
【0097】
本開示のいくつかの好ましい実施例では、図4に示すように、回路基板300は、ベース100の厚さ方向の一側に位置し、接続領域110は、ベース100の厚さ方向の他側に位置し、このように、回路基板300と接続領域110との間の距離を増加させることができ、高圧回路200及び低圧回路310は、回路基板300と接続領域110との間に配置されてもよく、高圧回路200及び低圧回路310の両者は、回路基板300に容易に接続されるだけでなく、高圧接続部111及び低圧接続部112にも容易に接続され、それにより配電装置1の配列が便利であり、体積が小さいことを保証し、配電装置1の軽量化に有利である。
【0098】
本開示のいくつかの好ましい実施例では、ベース100は、絶縁部材である。ベース100は、絶縁性プラスチックであってもよい。このように、高圧回路200、回路基板300及び低圧回路310の三者とベース100との間の短絡を回避し、配電装置1の回路の安全性を向上させることができる。
【0099】
本開示のいくつかの好ましい実施例では、図2図6に示すように、ベース100は、ベース本体140及びパネル150を含み、高圧回路200の少なくとも一部は、ベース本体140に組み立てられ、回路基板300は、ベース本体140に取り付けられ、パネル150は、ベース本体140に接続され、接続領域110は、パネル150に形成される。このように、ベース本体140の構造強度を保証し、高圧回路200及び回路基板300の取り付けの安定性を保証することができ、かつベース100を2つの部材に分けることにより、ベース本体140及びパネル150の加工製造を容易にするだけでなく、高圧回路200、回路基板300及び低圧回路をベース100に容易に取り付けることもできる。
【0100】
ベース本体140とパネル150は、一体物又は別体物である。なお、ベース本体140とパネル150が一体物である場合、ベース本体140及びパネル150を別々に製造した後、ベース本体140及びパネル150を一体に成形することができ、それにより高圧回路200、回路基板300及び低圧回路310の取り付けを容易にする。或いは、ベース本体140とパネル150との間の接続強度を向上させるために、ベース本体140及びパネル150を一度に直接射出成形する。このように、ベース100の設置方式がより多様であり、異なる使用状況に応じてベース100の構造を調整することができ、ベース100の適用性を向上させ、配電装置1が異なる使用環境のニーズを満たすことができる。
【0101】
以下、例を挙げて、本開示の実施例に係る配電装置1の組み立て過程を説明する。
【0102】
まず、シーラントを用いて主正遮断スイッチコア231及び主負遮断スイッチコア232をベース100内に固定して、第1モジュール101を形成し、
次に、第4モジュール104としてのプリチャージ抵抗281と第5モジュール105としてのプリチャージ遮断スイッチ282をベース100に係着し、
そして、第3モジュール103としての回路保護装置240をベース100に置き、バックルによりプリチャージ抵抗281に電気的に接続し、ボルトを用いて正極電圧収集タブ250、負極電圧収集タブ260及び負極接続部材270を固定し、回路基板300をベース100に固定するとともに、各接続タブを位置合わせし、挿着し(例えば、主正低圧正極接続タブ231a、主正低圧負極接続タブ231b、主負低圧正極接続タブ232a、主負低圧負極接続タブ232b、正極電圧収集タブ250、負極電圧収集タブ260、電流収集ピン271、プリチャージ接続タブ283)、回路基板300の低圧接続部112をベース100の予備孔内に挿入する。
【0103】
最後に、シールリング130をベース100に外装する。
【0104】
以下、図13を参照して、本開示の実施例に係る車両3を説明し、車両3は、本開示の上記実施例に係る電池パック2を含む。本開示のいくつかの好ましい実施例では、該車両は、上記電池パックに接続された負荷(例えば、モーター)をさらに含む。該電池パックは、負荷に給電するために用いられる。
【0105】
本開示の実施例に係る車両は、本開示の上記実施例に係る電池パック2を利用することにより、構造が簡単でコンパクトであり、スペース利用率が高く、体積が小さく、重量が軽く、コストが低く、汎用性及び生産効率が高いなどの利点を有する。
【0106】
本開示の実施例に係る配電装置1、電池パック2及び車両3の他の構成及び操作は、当業者にとって既知であり、ここでは詳細な説明を省略する。
【0107】
本明細書の説明では、「具体的な実施例」、「具体例」などの用語を使用した説明は、該実施例又は例を参照して説明された具体的な特徴、構造、材料又は特性が本開示の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを意味する。本明細書では、上記用語の例示的な説明は、必ずしも同じ実施例又は例を指すとは限らない。
【0108】
本開示の実施例を示し説明したが、当業者であれば、本開示の原理及び目的を逸脱しない限り、これらの実施例に対して様々な変更、補正、置換及び変形を行うことができ、本開示の範囲は、特許請求の範囲及びその均等物によって限定されることを理解することができる。
【符号の説明】
【0109】
1 配電装置
2 電池パック
3 車両
101 第1モジュール
102 第2モジュール
103 第3モジュール
104 第4モジュール
105 第5モジュール
100 ベース
110 接続領域
111 高圧接続部
111a 高圧正極引出タブ
111b 高圧負極引出タブ
112 低圧接続部
120 収容室
130 シールリング
140 ベース本体
150 パネル
200 高圧回路
210 電池正極接続端子
220 電池負極接続端子
230 主遮断スイッチコア
231 主正遮断スイッチコア
231a 主正低圧正極接続タブ
231b 主正低圧負極接続タブ
232 主負遮断スイッチコア
232a 主負低圧正極接続タブ
232b 主負低圧負極接続タブ
240 回路保護装置
250 正極電圧収集タブ
260 負極電圧収集タブ
270 負極接続部材
271 電流収集ピン
280 プリチャージ回路
281 プリチャージ抵抗
282 プリチャージ遮断スイッチ
283 プリチャージ接続タブ
284 プリチャージ高圧正極接続タブ
285 プリチャージ高圧負極接続タブ
286 プリチャージ低圧正極接続タブ
287 プリチャージ低圧負極接続タブ
288 抵抗高圧接続タブ
289a 抵抗高圧正極接続タブ
289b 抵抗高圧負極接続タブ
300 回路基板
310 低圧回路
400 電池モジュール
500 ケース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2024-04-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース(100)、高圧回路(200)、回路基板(300)及び低圧回路(310)を含む配電装置(1)であって、
前記ベースは、接続領域(110)を有するように構成され、前記接続領域には、高圧接続部(111)及び低圧接続部(112)が固定され、
前記高圧回路は、少なくとも一部が前記ベース上に組み立てられ、前記高圧回路は、前記高圧接続部に重ね接続されてそれと電気的に連通し、前記高圧回路は、電池正極接続端子(210)及び電池負極接続端子(220)を有し、前記高圧回路における接続される部品は、重ね接続によって電気的に連通し、前記高圧回路は、主遮断スイッチコア(230)を含み、前記主遮断スイッチコアは、前記ベースに固定され、前記主遮断スイッチコアと前記ベースは、第1モジュール(101)を形成し、
前記回路基板は、前記ベース上に配置され、
前記低圧回路は、前記回路基板に集積され、前記低圧回路と前記回路基板は、第2モジュール(102)を形成し、前記高圧回路と前記低圧接続部は、それぞれ前記回路基板に挿着されて前記低圧回路と電気的に連通する、ことを特徴とする配電装置(1)。
【請求項2】
前記高圧回路は、回路保護装置(240)をさらに含み、
前記回路保護装置は、第3モジュール(103)として前記ベース上に配置され、かつ前記回路保護装置は、前記主遮断スイッチコアに重ね接続されてそれと電気的に連通する、ことを特徴とする請求項1に記載の配電装置。
【請求項3】
前記主遮断スイッチコアは、複数あり、複数の前記主遮断スイッチコアは、主正遮断スイッチコア(231)及び主負遮断スイッチコア(232)を少なくとも含み、
前記回路保護装置の第1端子は、前記電池正極接続端子(210)を形成し、前記回路保護装置の第2端子は、前記主正遮断スイッチコアの第1端子に重ね接続されてそれと電気的に連通し、
前記主正遮断スイッチコアの第2端子と前記主負遮断スイッチコアの第1端子は、それぞれ前記高圧接続部に重ね接続されてそれと電気的に連通する、ことを特徴とする請求項2に記載の配電装置。
【請求項4】
前記主正遮断スイッチコアは、主正低圧正極接続タブ(231a)及び主正低圧負極接続タブ(231b)を有し、前記主正低圧正極接続タブ及び前記主正低圧負極接続タブは、前記回路基板に挿着されて前記低圧回路と電気的に連通し、
前記主負遮断スイッチコアは、主負低圧正極接続タブ(232a)及び主負低圧負極接続タブ(232b)を有し、前記主負低圧正極接続タブ及び前記主負低圧負極接続タブは、前記回路基板に挿着されて前記低圧回路と電気的に連通する、ことを特徴とする請求項3に記載の配電装置。
【請求項5】
正極電圧収集タブ(250)は、前記主正遮断スイッチコアの前記第2端子と前記高圧接続部との重ね接続箇所に重ね接続され、前記正極電圧収集タブは、前記回路基板に挿着されて前記低圧回路と電気的に連通し、
負極電圧収集タブ(260)は、前記主負遮断スイッチコアの前記第1端子と前記高圧接続部との重ね接続箇所に重ね接続され、前記負極電圧収集タブは、前記回路基板に挿着されて前記低圧回路と電気的に連通する、ことを特徴とする請求項3に記載の配電装置。
【請求項6】
前記高圧回路は、負極接続部材(270)をさらに含み、
前記負極接続部材の第1端子は、前記電池負極接続端子を形成し、前記負極接続部材の第2端子は、前記主負遮断スイッチコアの第2端子に重ね接続されてそれと電気的に連通する、ことを特徴とする請求項3に記載の配電装置。
【請求項7】
前記回路保護装置、前記主正遮断スイッチコア、前記主負遮断スイッチコア及び前記負極接続部材は、前記ベースの長さ方向に沿って順に配列され、前記低圧接続部及び前記負極接続部材は、前記ベースの幅方向に沿って配列される、ことを特徴とする請求項6に記載の配電装置。
【請求項8】
前記高圧回路は、プリチャージ回路(280)をさらに含み、
前記プリチャージ回路の一部は、前記回路基板に集積され、前記プリチャージ回路は、プリチャージ抵抗(281)及びプリチャージ遮断スイッチ(282)を含み、前記プリチャージ抵抗は、第4モジュール(104)として前記ベースに組み立てられ、かつ前記回路基板に挿着されて、前記プリチャージ回路の前記回路基板に集積された部分と電気的に連通し、前記プリチャージ遮断スイッチは、前記回路基板に挿着されて前記低圧回路と電気的に連通し、前記プリチャージ抵抗及び前記プリチャージ遮断スイッチは、互いに直列に接続され、かつ前記主遮断スイッチコアに並列に接続され、前記プリチャージ遮断スイッチは、第5モジュール(105)として前記ベースに組み立てられるか、又は前記ベースに固定され、かつ、前記プリチャージ遮断スイッチと前記ベースと前記主遮断スイッチコアは、ともに前記第1モジュールを形成する、ことを特徴とする請求項3に記載の配電装置。
【請求項9】
前記電池正極接続端子と前記電池負極接続端子は、それぞれリベット接合により電源と電気的に連通し、
前記高圧回路における接続される部品は、互いに重ね接続され、かつ溶接され、
前記高圧回路と前記低圧接続部は、それぞれ前記回路基板に挿着され、かつ前記回路基板に溶接される、ことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の配電装置。
【請求項10】
前記ベースは、前記高圧回路における部品を収容するための少なくとも1つの収容室(120)を有するように構成され、少なくとも1つの前記収容室内には、該収容室内の部品を固定するためのシーラントが充填される、ことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の配電装置。
【請求項11】
前記ベースにシールリング(130)が設置され、前記シールリングは、前記接続領域を囲んで設置される、ことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の配電装置。
【請求項12】
前記回路基板は、前記ベースの厚さ方向の一側に位置し、前記接続領域は、前記ベースの厚さ方向の他側に位置する、ことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の配電装置。
【請求項13】
前記ベースは、絶縁部材である、ことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の配電装置。
【請求項14】
前記ベースは、ベース本体(140)及びパネル(150)を含み、
前記高圧回路の少なくとも一部は、前記ベース本体上に配置され、前記回路基板は、前記ベース本体上に配置され、
前記パネルは、前記ベース本体に接続され、前記接続領域は、前記パネル上に形成される、ことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の配電装置。
【請求項15】
ケース(500)と、請求項1~のいずれか一項に記載の配電装置(1)と、電池モジュール(400)とを含む電池パック(2)であって、
前記配電装置は、前記ケース内に設置され、前記高圧接続部(111)及び前記低圧接続部(112)は、前記ケースから露出し、
前記電池モジュールは、前記ケース内に設置され、かつ、前記電池モジュールは、前記電池正極接続端子(210)及び前記電池負極接続端子(220)にそれぞれ電気的に接続される、ことを特徴とする電池パック(2)。
【請求項16】
請求項15に記載の電池パック(2)を含む、ことを特徴とする車両(3)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0057】
主正遮断スイッチコア231と主負遮断スイッチコア232がいずれもオンに保持されると、高圧回路200の電気的導通を実現することができ、このとき、電池モジュール400は、高圧接続部111により車両の高圧電気機器に給電することができる。高圧回路200内の電流の電圧が高いため、主正遮断スイッチコア231と主負遮断スイッチコア232の2つのスイッチを設置し、かつ主正遮断スイッチコア231と主負遮断スイッチコア232のオンオフが互いに干渉しないようにすることにより、高圧回路200を非常に確実に遮断し、高圧回路200の安全性を向上させ、それにより車両の高圧電気機器への給電の安全性を保証することができる。


【国際調査報告】