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特表2024-538507収容された電池モジュールの固定力が向上した電池パック及びこれを含むデバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-23
(54)【発明の名称】収容された電池モジュールの固定力が向上した電池パック及びこれを含むデバイス
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/289 20210101AFI20241016BHJP
   H01M 50/211 20210101ALI20241016BHJP
   H01M 50/271 20210101ALI20241016BHJP
   H01M 50/291 20210101ALI20241016BHJP
   H01M 50/293 20210101ALI20241016BHJP
【FI】
H01M50/289 101
H01M50/211
H01M50/271 S
H01M50/291
H01M50/293
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515904
(86)(22)【出願日】2023-10-16
(85)【翻訳文提出日】2024-03-12
(86)【国際出願番号】 KR2023015905
(87)【国際公開番号】W WO2024085555
(87)【国際公開日】2024-04-25
(31)【優先権主張番号】10-2022-0134150
(32)【優先日】2022-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0135000
(32)【優先日】2023-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ドン・ウォン・ユ
(72)【発明者】
【氏名】ヨン・キュ・イ
(72)【発明者】
【氏名】ヨン・ス・ソン
【テーマコード(参考)】
5H040
【Fターム(参考)】
5H040AA03
5H040AA07
5H040AS05
5H040AT04
5H040AT06
5H040AY04
5H040AY08
5H040CC13
5H040JJ03
5H040NN03
(57)【要約】
本発明は収容された電池モジュールの固定力が向上した電池パック及びこれを含むデバイスに関し、具体的には、複数の電池セルを収容する電池モジュールと、一面が開放し、前記電池モジュールを収容する収容空間が形成されている下部パックケースと、前記下部パックケースの開放した一面に位置する上部パックケースと、を含み、前記電池モジュールの外側面には、前記電池モジュールの外側面から平行に離隔したままで一定の長さだけ延びる第1延長部が形成されており、前記下部パックケースの内側面には、前記第1延長部の方向に延びる第2延長部が形成されており、前記第2延長部に並んで延び、一定の深さだけ湾入した形状の第2収容部が形成されていることを特徴とする、収容された電池モジュールの固定力が向上した電池パック及びこれを含むデバイスに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電池セルを収容する電池モジュールと、
前記電池モジュールを収容する収容空間が形成されている下部パックケースと、
前記下部パックケースの一面に位置する上部パックケースと、を含み、
前記電池モジュールの外側面には、前記電池モジュールの外側面から平行に離隔したままで一定の長さだけ延びる第1延長部が形成され、
前記下部パックケース又は前記上部パックケースの内側面には、前記第1延長部の方向に延びる第2延長部が形成されている、電池パック。
【請求項2】
前記下部パックケース又は前記上部パックケースには、前記第2延長部に並んで延び、一定の深さだけ湾入した形状の第2収容部が形成されている、請求項1に記載の電池パック。
【請求項3】
前記第1延長部に隣接した前記電池モジュールの外側面には、一定の深さだけ湾入した第1収容部が形成されている、請求項2に記載の電池パック。
【請求項4】
前記第2延長部及び前記第2収容部は、前記下部パックケースの内側底面縁端から延びる、請求項3に記載の電池パック。
【請求項5】
前記第1延長部、前記第1収容部、前記第2延長部、及び前記第2収容部は垂直延長線上で重ならないように位置する、請求項3に記載の電池パック。
【請求項6】
前記第1延長部は、前記電池モジュールと向き合う面の端部に突出した第1突起部が形成されている、請求項1に記載の電池パック。
【請求項7】
前記第2延長部は、一部の面積が切開された切開部が形成されている、請求項1に記載の電池パック。
【請求項8】
前記第1延長部及び前記第2延長部は、前記電池モジュールと前記下部パックケースとが互いに隣接した面にそれぞれ一つ以上形成されている、請求項1に記載の電池パック。
【請求項9】
前記第1延長部及び前記第2延長部は、弾性を有する素材からなる、請求項1に記載の電池パック。
【請求項10】
前記第1延長部、前記第2延長部、及び前記第2収容部の厚さの和は、前記電池モジュールと前記下部パックケースとの間の距離以上である、請求項4に記載の電池パック。
【請求項11】
前記第1延長部は、前記第2延長部と前記第2収容部との間に挿入され、
前記第2収容部は、前記第1延長部と前記第1収容部との間に挿入される嵌合方式で固定される、請求項4に記載の電池パック。
【請求項12】
前記第2延長部は、前記第1延長部が前記嵌合方式で固定される前には、前記下部パックケースの内側面から離隔したままで位置している、請求項11に記載の電池パック。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか一項に記載の電池パックが装着された、デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2022年10月8日付け韓国特許出願第10-2022-0134150号及び2023年10月11日付け韓国特許出願第10-2023-0135000号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願に開示されたすべての内容は本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明は収容された電池モジュールの固定力が向上した電池パック及びこれを含むデバイスに関し、具体的にはパックケースに収容される電池モジュールの固定力を向上させて電池モジュールの遊動を制限して安全性を向上させることができる、収容された電池モジュールの固定力が向上した電池パック及びこれを含むデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
最近、化石燃料の使用による大気汚染、エネルギー枯渇による代替エネルギーの開発によって生産された電気エネルギーを貯蔵することができる二次電池に対する需要が増加している。充放電の可能な二次電池は、モバイル機器、電気自動車、ハイブリッド電気自動車などの日常生活に密接に使用されている。
【0004】
現代社会で必要不可欠に使用されている各種の電子機器のエネルギー源として使用されている二次電池は、モバイル機器の使用量の増加及び複雑化、電気自動車などの開発によって所要容量が増加している。使用者の需要を満たすために、小型機器には多数の電池セルを配置しているが、自動車などには多数の電池セルを電気的に連結する電池モジュール又はこのような電池モジュールを多数備えた電池パックが使用される。
【0005】
一方、電池自転車及び電動キックボードなどに使用される電池パックの場合、電池パックの長さが長く形成され得る。このような電池パックは、電池モジュールを収容するとき、電池モジュールと電池パックとの間に適正な距離の隙間がなければ、組立てが容易にできない。
【0006】
図1は従来技術による電池パックの一部を示す断面図である。図1のように、従来技術による電池パックは、セルアセンブリー10と、セルアセンブリー10を収容するパックハウジング20と、セルアセンブリー10の外側面に形成される外側突起30と、パックハウジング20の内側面に形成される内側突起40と、含むことができる。
【0007】
従来技術による電池パックによれば、外側突起30及び内側突起40が形成されることで、セルアセンブリー10とパックハウジング20との間の距離を埋めてセルアセンブリー10の固定力を向上させている。
【0008】
しかし、外側突起30及び内側突起40の高さはセルアセンブリー10とパックハウジング20との間の距離以上に形成されるから、セルアセンブリー10をパックハウジング20に挿入するとき、挿入が容易でなく、挿入時に発生する摩擦によって破損することがあるという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】韓国公開特許第10-2015-0062800号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
前記のような問題点を解決するために、本発明は、電池パックのパックケースに収容された電池モジュールの固定力を向上させることにより、収容された電池モジュールの遊動を制限することができる、収容された電池モジュールの固定力が向上した電池パック及びこれを含むデバイスを提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、電池モジュールをパックケースに収容するとき、比較的挿入工程が容易である、収容された電池モジュールの固定力が向上した電池パック及びこれを含むデバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記のような目的を達成するために、本発明による収容された電池モジュールの固定力が向上した電池パックは、複数の電池セルを収容する電池モジュール(100)と、前記電池モジュール(100)を収容する収容空間が形成されている下部パックケース(200)と、前記下部パックケース(200)の一面に位置する上部パックケース(300)と、を含み、前記電池モジュール(100)の外側面には、前記電池モジュール(100)の外側面から平行に離隔したままで一定の長さだけ延びる第1延長部(110)が形成されており、前記下部パックケース(200)又は前記上部パックケース(300)の内側面には、前記第1延長部(110)の方向に延びる第2延長部(210)が形成されていることを特徴とする。
【0013】
また、本発明による電池パックにおいて、前記下部パックケース(200)又は前記上部パックケース(300)には、前記第2延長部(210)に並んで延び、一定の深さだけ湾入した形状の第2収容部(220)が形成されていることを特徴とする。
【0014】
また、本発明による電池パックにおいて、前記第1延長部(110)に隣接した前記電池モジュール(100)の外側面には、一定の深さだけ湾入した第1収容部(120)が形成されていることを特徴とする。
【0015】
また、本発明による電池パックにおいて、前記第2延長部(210)及び前記第2収容部(220)は、前記下部パックケース(200)の内側底面縁端から延びることを特徴とする。
【0016】
また、本発明による電池パックにおいて、前記第1延長部(110)、前記第1収容部(120)、前記第2延長部(210)、及び前記第2収容部(220)は、垂直延長線上で重ならないように位置することを特徴とする。
【0017】
また、本発明による電池パックにおいて、前記第1延長部(110)は、前記電池モジュール(100)と向き合う面の端部に突出した第1突起部111が形成されていることを特徴とする。
【0018】
また、本発明による電池パックにおいて、前記第2延長部(210)は、一部の面積が切開された切開部211が形成されていることを特徴とする。
【0019】
また、本発明による電池パックにおいて、前記第1延長部(110)及び前記第2延長部(210)は、前記電池モジュール(100)と前記下部パックケース(200)とが互いに隣接した面にそれぞれ一つ以上形成されることを特徴とする。
【0020】
また、本発明による電池パックにおいて、前記第1延長部(110)及び前記第2延長部(210)は弾性を有する素材からなることを特徴とする。
【0021】
また、本発明による電池パックにおいて、前記第1延長部(110)、前記第2延長部(210)、及び前記第2収容部(220)の厚さの和は、前記電池モジュール(100)と前記下部パックケース(200)との間の距離以上であることを特徴とする。
【0022】
また、本発明による電池パックにおいて、前記第1延長部(110)は前記第2延長部(210)と前記第2収容部(220)との間に挿入され、前記第2収容部(220)は前記第1延長部(110)と前記第1収容部(120)との間に挿入される嵌合方式で固定されることを特徴とする。
【0023】
また、本発明による電池パックにおいて、前記第2延長部は、前記第1延長部が前記嵌合方式で固定される前には、前記下部パックケースの内側面から離隔したままで位置していることを特徴とする。
【0024】
また、本発明は、前述した特徴を有する電池パックが装着されたデバイスであり得る。
【発明の効果】
【0025】
以上で説明したように、本発明による収容された電池モジュールの固定力が向上した電池パックは、第1延長部が弾性を有する素材からなるので、パックケースに電池モジュールを比較的容易に挿入及び収容することができるという利点がある。
【0026】
また、本発明による電池パックは、第1延長部、第2延長部、及び第2収容部が互いに挿入される嵌合方式で固定されるので、電池モジュールの遊動を制限することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】従来技術による電池パックの一部を示す断面図である。
図2】本発明の好適な第1実施例による電池パックから上部パックケースが分離された状態を示す斜視図である。
図3】本発明の好適な第1実施例による電池モジュールにおいて第1延長部及び第1収容部を示す拡大斜視図である。
図4】本発明の好適な第1実施例による下部パックケースにおいて第2延長部及び第2収容部を示す拡大斜視図である。
図5】本発明の好適な第1実施例による第1延長部、第2延長部、及び第2収容部の結合を示す断面図である。
図6】本発明の好適な第2実施例による第3延長部、第4延長部、及び第3収容部の結合を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、添付図面に基づき、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が本発明を容易に実施することができる実施例を詳細に説明する。ただし、本発明の好適な実施例の動作原理を詳細に説明するにあたり、関連した公知の機能又は構成についての具体的な説明が本発明の要旨を不必要にあいまいにする可能性があると判定される場合にはその詳細な説明を省略する。
【0029】
また、図面全般にわたって類似の機能及び作用をする部分に対しては同じ図面符号を使用する。明細書全般にわたって、ある部分が他の部分と連結されていると言うとき、これは直接的に連結されている場合だけでなく、その中間に他の素子を挟んで間接的に連結されている場合も含む。また、ある構成要素を含むというのは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0030】
以下、本発明による収容された電池モジュールの固定力が向上した電池パック及びこれを含むデバイスについて添付図面を参照しながら説明する。
【0031】
図2は本発明の好適な第1実施例による電池パックから上部パックケースが分離された状態を示す斜視図であり、図3は本発明の好適な第1実施例による電池モジュールにおいて第1延長部及び第1収容部を示す拡大斜視図であり、図4は本発明の好適な第1実施例による下部パックケースにおいて第2延長部及び第2収容部を示す拡大斜視図であり、図5は本発明の好適な第1実施例による第1延長部、第2延長部、及び第2収容部の結合を示す断面図である。
【0032】
図2図5に示すように、本発明による電池パックは、電池モジュール100と、下部パックケース200と、上部パックケース300と、を含むことができる。
【0033】
電池モジュール100は複数の電池セルを収容することができ、電池モジュール100の外側面には一つ以上の第1延長部110及び第1収容部120が形成され得る。
【0034】
ここで、電池セルは、セルケースと、セルケースの内部に収容された電極組立体と、一対の電極タブと、一側は電極タブと電気的に連結され、他側はセルケースの外側に突出する陽極リード及び陰極リードから構成される一対の電極リードと、絶縁フィルムと、を含む。
【0035】
セルケースは、外部被覆層、金属層、及び内部被覆層からなるラミネートシートを使用して、電極組立体を収容することができる空間部を形成する。
【0036】
内部被覆層は電極組立体と直接的に接触するので、絶縁性及び耐電解性を有しなければならず、また外部に対する密閉のために、シーリング性、すなわち、内部層同士熱接着されたシーリング部位は優れた熱接着強度を有しなければならない。
【0037】
このような内部被覆層の材料としては、耐化学性に優れながらもシーリング性が良いポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンアクリル酸、ポリブチレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン樹脂、及びポリイミド樹脂から選択することができるが、これに限定されず、引張強度、剛性、表面硬度、耐衝撃強度などの機械的物性及び耐化学性に優れたポリプロピレンが最も好ましい。
【0038】
内部被覆層と接する金属層は、外部から水分や各種のガスが電池の内部に浸透することを防止するバリア層に相当し、このような金属層の好適な材料としては、軽いながらも成形性に優れたアルミニウム薄膜を使用することができる。
【0039】
そして、金属層の他側面には外部被覆層が備えられ、このような外部被覆層は電極組立体を保護しながら耐熱性及び耐化学性を確保することができるように、引張強度、透湿防止性、及び空気透過防止性に優れた耐熱性ポリマーを使用することができ、一例としてナイロン又はポリエチレンテレフタレートを使用することができるが、これに限定されない。
【0040】
一方、セルケースに収容される電極組立体は、長いシート状の陰極と陽極との間に分離膜が介在されてから巻き取られる構造を有するゼリーロール型電極組立体、長方形の陽極及び陰極が分離膜を間に介在した状態で積層される構造の単位セルからなるスタック型電極組立体、単位セルが長い分離フィルムによって巻き取られるスタックフォルディング型電極組立体、又は単位セルが分離膜を間に介在した状態で積層されて互いに付着されるラミネーションスタック型電極組立体などからなり得るが、これに限定されない。
【0041】
電極組立体は陽極及び陰極を含むことができ、それぞれ陽極タブ及び陰極タブを備え、これらの一対のタブはそれぞれ陽極リード及び陰極リードとスポット(Spot)溶接などによって連結されたままで、電極リードはセルケースの外側に所定の長さだけ突出するように配置される。
【0042】
そして、絶縁フィルムは、一対の電極リードの上面及び下面、より詳細にはセルケースが熱融着するシーリング部に位置する。
【0043】
次に、電池モジュール100の外側面には、前記外側面から一定の長さだけ延びる第1延長部110が形成されている。
【0044】
第1延長部110は電池モジュール100の外側面から離隔して並んで形成され、一定の弾性を有する素材からなり得る。
【0045】
第1延長部110において、電池モジュール100の外側面と向き合う面の端部に一定の高さだけ突出した第1突起部111が形成され得る。
【0046】
このような第1突起部111は、弾性を有する第1延長部110が変形して電池モジュール100の外側面と密着することを防止することができる。
【0047】
第1延長部110に並んで位置する電池モジュール100の外側面には、一定の深さだけ湾入した形状の第1収容部120が形成され得る。
【0048】
第1収容部120は、第2収容部220と密着するとき、第2収容部220を収容するための空間を形成することができる。
【0049】
下部パックケース200は一面が開放した六面体形状を有することができ、収容される電池モジュール100を外部の衝撃及び異物などから保護する役割を果たす。
【0050】
下部パックケース200の内側面には、下部パックケース200の下側面から電池モジュール100の第1延長部110の方向に延びる第2延長部210及び第2収容部220が形成され得る。
【0051】
第2延長部210は弾性を有する素材からなり、下部パックケース200のうち垂直方向に形成された側壁に並んで形成され、第1延長部110と密着するとき、第1延長部110と下部パックケース200の側壁との間に位置し得る。
【0052】
ここで、第1延長部110と第2延長部210とは互いに向き合うように形成され、第1延長部110の垂直延長線と第2延長部210の垂直延長線とは互いに重ならないように位置し得る。
【0053】
また、第2延長部210は、挿入される電池モジュール100の垂直延長線上の領域と重ならないように下部パックケース200の底面縁端に形成され得る。これは、電池モジュール100を下部パックケース200に挿入するとき、電池モジュール100と第2延長部210とが衝突して第2延長部210が破損することを防止するためである。
【0054】
第2延長部210には、端部から一部の面積が切開された切開部211が形成されているので、第2延長部210がより容易に変形することにより、第1延長部110と下部パックケース200との間に挿入するとき、より容易に挿入することができるという利点がある。
【0055】
また、第2延長部210は、第1延長部110が下降して密着する前には、下部パックケース200の内側面から離隔したままで位置することができ、第1延長部110を第2延長部210及び第2収容部220の間に挿入するとき、第2延長部210及び第2収容部220が互いに離隔し、第2延長部210が下部パックケース200の内側面と密着する嵌合方式で締結され得る。
【0056】
すなわち、第1延長部110が挿入されるときに第2延長部210及び第2収容部220の間を離隔させることにより、電池モジュール100と下部パックケース200との間の空間を満たして固定する嵌合方式であり得る。
【0057】
第2収容部220は第2延長部210に平行な位置に下部パックケース200の底面縁端から一定の長さだけ延びることができ、第2収容部220には一定の深さだけ湾入した形状の溝部が形成され得る。
【0058】
電池モジュール100が下部パックケース200に挿入及び収容されるとき、第2収容部220は第1延長部110と第1収容部120との間に位置し得る。
【0059】
ここで、第1延長部110、第2延長部210、及び第2収容部220の厚さの和は収容された電池モジュール100と下部パックケース200との間の距離以上であり得る。
【0060】
第1延長部110、第2延長部210、及び第2収容部220の厚さの和が収容された電池モジュール100と下部パックケース200との間の距離以下に形成される場合、第1延長部110、第1収容部120、第2延長部210、及び第2収容部220が互いに密着して固定されると、電池モジュール100と下部パックケース200との間に空間が形成されて固定力が弱くなることがあるからである。
【0061】
ここで、第1延長部110、第1収容部120、第2延長部210、及び第2収容部220において、第1延長部110は第2延長部210と第2収容部220との間に挿入され、第2収容部220は第1延長部110と第1収容部120との間に挿入される嵌合方式で固定され得る。
【0062】
上部パックケース300は平板状を有し、下部パックケース200の開放した一面に位置し、電池モジュール100が収容された空間を密閉することにより、外部の衝撃及び異物などから保護する役割を果たす。
【0063】
上部パックケース300は、ボルト及びナットの結合、テーピング、及び接着剤塗布などによって、上部パックケース300と下部パックケース200とが接する部分に固定することができる。
【0064】
また、図2及び図5は、第1延長部110、第1収容部120、第2延長部210、及び第2収容部220が垂直方向に形成され、互いに上下方向に結合されるものとして示しているが、第1延長部110、第1収容部120、第2延長部210、及び第2収容部220が形成される構成の位置及び形態などによって、側面方向、前後方向及び対角線方向など、電池モジュール100とこれを収容する下部パックケース200又は上部パックケース300とが互いに結合して、電池モジュール100の流動を抑制することができれば、結合方向及び形成方向はこれに限定されない。
【0065】
図面には示していないが、下部パックケース200に形成されている第2延長部210及び第2収容部220は必要に応じて上部パックケース300の内側面に形成されることもできる。
【0066】
また、本発明による電池パックは、電池モジュール100に形成されている第1延長部110及び第1収容部120が上部パックケース300に形成され、下部パックケース200に形成されている第2延長部210及び第2収容部220が電池モジュール100に形成されることもできる。
【0067】
図6は本発明の好適な第2実施例による第3延長部、第4延長部、及び第3収容部の結合を示す断面図である。
【0068】
図6を参照して説明すると、本発明の第2実施例による電池パックは、電池モジュール100の外側面に第3延長部130及び第3収容部140が形成され、下部パックケース200の内側面に第4延長部230及び第3収容部240が形成されることを除き、図2図5で説明した第1実施例による電池パックと同様であるので、同じ構成についての説明は省略する。
【0069】
第2実施例による電池パックは、電池モジュール100の外側面に下部パックケース200の方向に延びる第3延長部130及び第3収容部140が形成され得る。
【0070】
第3延長部130は弾性を有する素材からなり、下部パックケース200のうち垂直方向に形成された側壁に並んで形成され得る。
【0071】
第3延長部130は、後述する第4延長部230と密着するとき、第4延長部230と下部パックケース200の内側壁との間に位置し得る。
【0072】
第3延長部130は、前述した第1実施例の切開部211のように、端部から一部面積が切開された切開部が形成されることにより、第3延長部130がより容易に変形され、よって後述する第4延長部230と下部パックケース200との間に挿入するとき、より容易に挿入することができるという利点がある。
【0073】
第3収容部140は第3延長部130に平行な位置に電池モジュール100の外側面から一定の長さだけ延設され、第3収容部140は一定の深さだけ湾入した形状の溝部が形成され得る。
【0074】
第2実施例による下部パックケース200は、下部パックケース200の下面に一定の長さだけ延びる第4延長部230が形成され、下部パックケース200の内側面に第3収容部240が形成され得る。
【0075】
第4延長部230は第3収容部240から離隔して並んで形成され、一定の弾性を有する素材からなり得る。
【0076】
第4延長部230は、下部パックケース200の内側面と向き合う面の端部に一定の高さだけ突出した第2突起部231が形成され得る。
【0077】
このような第2突起部231は、弾性を有する第4延長部230が変形して第3収容部240又は下部パックケース200の内側面と密着することを防止することができる。
【0078】
第4延長部230に並んで位置する下部パックケースの内側面には一定の深さだけ湾入した形状の第3収容部240が形成され、第3収容部240は、第3収容部140と密着するとき、第3収容部140を収容するための空間を形成することができる。
【0079】
ここで、電池モジュール100が下部パックケース200に挿入及び収容されるとき、第4延長部230と第3収容部240との間に第3収容部140が位置し得る。
【0080】
また、本発明は前述した電池パックが装着されたデバイスであり、デバイスは一例として電池自転車、電動キックボード及び電池自動車などであり得る。
【0081】
本発明が属する分野で通常の知識を有する者であれば前記内容に基づいて本発明の範疇内で多様な応用及び変形をなすことが可能であろう。
【符号の説明】
【0082】
100 電池モジュール
110 第1延長部
111 第1突起部
120 第1収容部
130 第3延長部
140 第3収容部
200 下部パックケース
210 第2延長部
211 切開部
220 第2収容部
230 第4延長部
231 第2突起部
240 第3収容部
300 上部パックケース
図1
図2
図3
図4
図5(a)】
図5(b)】
図5(c)】
図5(d)】
図6(a)】
図6(b)】
図6(c)】
【国際調査報告】